地方行政委員会 第7号
- 発言数
- 106 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/02/15
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 昨十四日付託になりました内閣提出の昭和三十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。篠田自台大臣。
○篠田国務大臣 ただいま議題となりました昭和三十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 今回の第二次補正予算によって増額された地方交付税の額は、二百三十七億円でありますが、このうち、本年度分の普通交付税及びこれに対応する特別交付税に充てられるべき額は、百十五億円となる見込みであります。 地方財政の現況は、低位にある行政水準引き上げ等のため、さらに多くの財源を必要としているのでありますが、本年度もすでに余すところ幾ばくもありませんので、この際補正予算によって増額計上された地方交付税の額のうち、百十五億円をこえる額百二十二億円につきましては、地方財政全般を考慮した計画的かつ合理的な財源配分を行なうため、これを翌年度に繰り越し、明年度の地が交付税の総額に加算して配分することが適当かと考えられるのであります。 しかしながら、最近における異常な豪雪の状況にかんがみ、関係地方団体における諾対策に万全を期するため、その一部の二十二億円は、本年度の特別交付税の額の増額に充てることとし、明年度への繰越額は百億円程度にとどめることといたしたいと考えるのであります。 以上が昭和三十七年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに、御可決あらんことをお願い申し上げます。
○永田委員長 以上をもちまして提案理由の説明は終わりました。なお、本案についての質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○永田委員長 次に、奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の通告がありますので順次これを許します。高田富與君。
○高田(富與)委員 奄美群島の復興計画が昭和三十八年度で終了することになるわけでありまして、これにつきましては、その進捗状況についていろいろ資料をちょうだいいたしておりますが、このうち詳細な方の資料を見ますと、進捗率が著しく低いものと、あるいは計画以上に伸びておるものがあるようであります。そこで、国庫の分につきましては、三十八年度の終了によってその計画通り一〇〇%いく、ただし事業費そのものについて考えてみると九九%ということになるようであります。しかし物価の関係等もありまして、金の面ではあるいは一〇〇%になりましても、実際計画された事業がその通り完成するかどうかということについては大きな疑問があろうかと存じますが、その点についてはどういうような状態に相なりますか、まず承っておきたいと思います。
○佐久間政府委員 お尋ねのございましたように、三十八年度をもちまして復興十カ年計画が終了することに相なるわけでございます。三十八年度で終了いたします暁におきましては、お手元に差し上げておきました表のように事業の進捗状況が相なる見込みと考えております。御指摘のございましたように、事業によりましては当初計画よりも事業量が少なくなっておりますものもございまするし、また当初計画をオーバーして進捗する見込みのものもあるわけでございます。その理由といたしましては、一つは物価、労賃等の値上がりによりまして、当初計画通り事業量が達成できなくなる見込みのものもあるわけでございます。いま一つは、当初十カ年計画で全体計画を立てたわけでございますが、その後の状況の変化に対応いたしまして、事業につきまして検討をいたしました結果、当初の計画を振りかえまして、ある事業につきましては当初計画よりも少な目に事業をやる、あるものにきましてはそれをオーバーした事業量にするというような変更をいたしたものもございます。全体として見ますとほぼ当初の計画通りの事業量が達成できるものと考えております。ただ一部は十カ年で、三十八年度末までで完了いたさないものもできるものと予想いたしております。そのおもなものを申しますと、道路、港湾あるいは区画整理事業等におきまして若干の残事業が出るものと予想いたしております。
○高田(富與)委員 今の御答弁にありますように、年度の途中において状況の変化等に基づいて変更されたものもできた、ものによっては計画の事業が達成されないものもできておるということでありますが、のみならず十年前の計画そのものが今日それでよろしいというわけには参らないと思うのでありまするし、さらにまた国民所得を引き上げていくという考え方からいたしまするならば、あるいは国の方針として四十五年度が一つの目標であるとするならば、四十五年度までにあの群島の州民の所得を——あの地方の人はこちらの方を本土と言っていますが、本土に居住するところの国民並みに引き上げていくということは困難かもしれませんが、とにかくある程度引き上げていくためにはさらに相当な投資をしなければたらない、かように考えます。その点についての政府の考えはどういうことになりましょうか。
○佐久間政府委員 御指摘のございましたように、十カ年計画が完了いたしましても、奄美群島の住民一人当たりの名目生産所得をとってみますと、本土の昭和九年から十一年当時の水準にほぼ到達し得る見込みでございまして、最近の数字で申しますと、昭和三十五年度におきまして、島民の生産所得が全国平均に対しまして四二・七%程度になっておるのでございます。従いまして、三十八年度末におきまして復興計画が完了いたしましても、まだ本土に比べますと相当に低い、約半分程度であるという状況でございます。従いまして、御指摘のように十カ年計画が完了いたしましたあとも、なお相当の投資をいたして参りませんと、本土との格差がいよいよ開いていくということが予想されるわけでございます。私どもといたしましても、諮問機関でございます奄美群島復興審議会から、十カ年計画終了後も、振興計画ともいうべきものを検討して実施していくべきであるという建議もちょうだいいたしておりまするので、奄美群島復興審議会で引き続きその点について御審議をいただいている状況でございます。従いまして、政府といたしましても、十カ年計画が終了いたしました後におきましても、何らかの形で引き続き住民所得の向上をさせるような計画を立案し、実施していかなければたらない、かように考えまして、自治省といたしましては、ただいま検討をいたしておる状況でございます。
○高田(富與)委員 この計画が完了いたしましても、そこの住民がいうところの本土に居住する国民の所得と比較して五〇%以下である、こういう御答弁です。このことが、私はあの群島内の市町村の財政面にも、大きな影響を持っているのではないかと思うのです。一つの例をあげて申しますれば、学校の建設についてこれは不燃質で、台風地帯でありますかで、それに耐えるような堅牢な建物にだんだん変えていっておったようでありますが、それが大体九割程度が国費で、一割を地元が負担してくれという、その一割の負担さえ困難しておるような状態、このことはやはり住民の所得が低いことが一つの大きな原因だと思うので、あくまで住民の所得を引き上げていくということが、この復興計画の目標でなければならないと思うのであります。それにはやはり産業面に大きく力を入れて参らなければならないと思うのですが、産業の状態はどういうことになっておりましょうか、大ざっぱでけっこうですから、一つお開かせいただきたい。
○佐久間政府委員 今の復興計画に引き続きまして、次期の計画を立てます場合におきましては、御指摘のように基幹産業を振興するということに重点を置いて参りたいと考えております。これまでの復興十カ年計画におきましては、学校をつくれますとか、あるいは保健衛生施設をつくりますとか、道路、港湾等を整備いたしますとか、民生安定のために最小限度応急にやらなければならない施設の整備に重点が置かれておったわけでございます。今後の計画といたしましては、帝業基盤を整備いたしまして、住民所得の向上をはかるというところに重点を置いて参りたい、かように考えておるわけでございます。
○高田(富與)委員 なお、産業に関連いたしまして、ただいま提案されておる改正につきまして直接しておるのは、復興信用飢饉の投資でありますが、この投資のうち、アメリカの方から引き継いだ分が一つの投資になっておるはずです。これは全体が多分五億くらいでなかったかと思いますが、そのうち返済されておるものが、昭和三十四年ごろには大体一億程度であったと思うのですが、その後返済が相当増加しておるかどうか、この点を承っておきます。
○林説明員 国より継承いたしました債権の総額は五億一千六百万余り、それで、現在一番新しい資料の三十七年十月までの資料によりますと、一億六千四百万余りが返済されております。従って、なお、三億五千万が残っておるという状態になっております。
○高田(富與)委員 この貸付状況を見ますると、資料によれは、大体八億二、三千万の申し込みに対して、五億程度の融資をしている、こういうことにこの資料にはなっておりますが、やはり産業の振興のためには、この信用基金の使命をよりよく達成させることが必要であろうと存ぜられますので、政府の資金をさらに投入していかなければならないと思いますが、ようやく今度三億七千万になると思います。それに今申しました一億六、七千万の金もほかに鹿児島県が三千万でございましたか、そのほかに一日二千五百万という日があったと思いますが、そういうものがいわゆる原資になるはずでありますが、それだけでは、あれだけの貧弱なところの荒業の振興に役立てるということは容易でないと思うので、将来ともやはり政府の投資を必要といたす、かように考えております。現地においては人体政府の出資を五億程度まで引き上げてもらいたいというのがその要望であったと思いますが、まだ十年たっても一億三千万ばかり地元の要望が達成されないというのが現実の姿なんです。その点については将来どういうふうなお考えでありますか、それを承っておきます。
○佐久間政府委員 現地からの要望といたしまして五億ほしいという話も何っております。少なくとも四億はほしいというような希望を伺っておりまして、本年度は国庫から五千万、県が五百万の予定でございまして、合計いたしますとそれで四億になるわけでございますが、しかしまだ先生の御指摘のように、需要に対して十分ではございませんので、私どもといたしましては今後も引き続き資金の充実には努力をいたして参らなければならない、かように考えておるわけでございます。それにいたしましても、奄美群島復興計画が三十八年度で完了いたすことになっておりますので、その後に引き続き、先ほど申しました振興計画ともいうべきものの検討と関連させまして、基金の資金の充実につきましても努力をして参りたいと考えておるわけでございます。
○高田(富與)委員 お伺いすることは以上でありますが、なお新たな計画を樹立するについて、私が数年前あそこを視察して感じたことは、もとより道路とか港湾とか空港とかの整備を急いでいただくことも必要でありますが、住民の家屋が貧弱であるばかりでなく、非衛生的だと私は見て参りました。こういう点をまず一つお考えいただいて、住民福祉の向上といいますか、増進といいますか、そういう点にも思いをいたして、新たな計画を樹立する必要があろうかと思います。 もう一つは、地方行政の立場から申しまして、だんだん話を聞いて特に痛切に感じたことは、吏員の給与が著しく低いことであります。これも結局市町村財政がきわめて貧弱であるところに基因しておると思うのでありますが、こういう点について市町村財政の強化という面も相当の考慮を必要とするのではないか、かように感じておるわけで、これは別にお答えいただかなくてもよろしゅうございますが、一応の感想として申し述べておきます。
○永田委員長 太田一夫君。
○太田委員 奄美群島復興特別措置法による十カ年計画が三十八年度をもって終わる、こういうことで、その御提案ですが、今の高田委員の質問もありますように、なお幾多残されておる問題があるようですし、行政局のお出しになりました資料、進捗見込調の表によりましても、一〇〇%をこえるものもありますけれども、一〇〇%に達しないものも多数あるわけですね。従って行政局としては、今年度において特別復興計画を終わるとした場合には、一体奄美群島の復興はどうなるか。たとえばこの余力をもって所期の目的を達することはできると考えられるのか、それとも法律的には、三十八年度において十年計画は終わるが、これを終わると、今までの投資はすべて無に帰するような気がすると心配をされているか、そのどちらであるか。
○佐久間政府委員 三十八年度がこの計画通りに進捗いたすといたしましても、御指摘のように若干の事業が残ることに相なるわけでございます。計画全体といたしますと、十カ年計画の当初において想定をいたしました昭和九年から十一年当時の本土並みの住民所得というところにはほぼ造成するかと思いますが、しかし今日の本土の住民所得から比べますと、先刻申し上げたように、まだ半ばに達しない程度のことに相なる状況でございます。 二十八年度で事業を打ち切りました場合に、あとどうなるかという趣旨のお尋ねでございますが、これまでの復興計画の事業の重点が、本上復帰のおくれておりましたおくれを取り戻しますために、応急的な民生安定に必要な施設を整備をするというところにございましたので、これをそのまま放置いたしますと、群島の住民所得を本土に近づけていくということができないというふうに考えておるわけでございます。
○太田委員 これは打ち切らずにさらに強力に継続をする必要があるということでございますか。
○佐久間政府委員 自治省といたしましては、これをさらに強力に継続をして参りたい。ただ応急的な復興の段階は大よそ終わったものと考えまして、次の段階におきましては、住民所得の向上、その基盤となる産業基盤の整備をするというところに重点を置いて、計画の内容なり進め方なりにつきましては、よほどいろいろな角度から検討して参らなければなるまい、かように考えております。いずれにいたしましてもこれを切らずに継続させるようにいたしたい、かような考え方を持っているわけでございます。
○太田委員 自治省として継続をさしたいというお考えがあるならば、この諸資料というのはその意味において拝見をさしていただきます。 具体的な話を少し聞きますが、電灯のない部落が相当にありまして、その電灯のない家というのは、進捗率において一〇〇%以上の事業量という進捗率を示しておるけれども、なお未点灯部落がある、こういうことだと思うのですが、そういう実情ですか。
○林説明員 三十六年度現在の総数に対する点灯戸数は、なお七九%にとどまっております。従って、おっしゃいます通りもなお未点灯戸数が相当残っておるという現状でございます。
○太田委員 今のお答えから見ますと、このいわゆる実施予定達成率というのがたしか一二二%になっておるのじゃありませんか。一二二%というと、僕は%だけ読んでいたんだが、あなたの方の資料は確実ですか。一二二%もいっているから大丈夫だと思ったが、まだついておらないということは……。
○林説明員 お答えいたします。 未点灯部落の解消のための計画を、当初計画いたしましたものに対して一二二%やったということでございますので、当初計画いたしたよりも二割ほどよけい事業を増して実施いたしたというのは事実でございます。その通りの資料は出ておりますが、なおそれにもかかわらず未点灯戸数が相当残っておる。つまり当初の復興十カ年計画には資金の効率その他で人り得ないものが、まだ相当数残っておるというのが実際の状況でございます。
○太田委員 レートが変わった、貨幣価値が変わった、何かが変わったのでしょうね。とにかく当初計画されたものの二割二分増しで、二二%もよけい仕事をやったけれども、なお四百六十七戸も残る、家の数がふえたわけではないんだからね。これはどういう資料ですか。
○林説明員 夫点灯部落の解消を計画に乗せたわけでございますけれども、それが一〇〇%解消する計画を当初から乗せておったおけではないわけでございます。つまり一戸の夫点灯を解消するために非常に長い電線を引っ張らなければならない。いわば投入する資金の効率の悪いところは、当初からある程度計画に盛らなかったというよりも、むしろ盛ることができなかったような事業であったわけであります。しかし夫点灯部落の解消というのは非常に大切な事業でございますので、その後許す限り、事業計画としては幅を増大していったのでございますが、さらにまだ事業計画に入らないものが残っておる、こういう資料でございます。
○太田委員 これは佐久間局長さん、あなたにお尋ねします。最初からの計画というのはそういう計画ですか。全部解消するつもりじゃない——十カ年計画でどれだけ解消するつもりだったのですか。
○佐久間政府委員 当初の計画は全戸数解消という計画ではなかったことは、ただいま振興課長が申し上げた通りでございます。
○太田委員 しからばどれだけ解消する計画だったのですか。
○佐久間政府委員 当初、十年並に立てましたときには、その当時五七%が未点灯戸数でございましたものを、計画によりますと七八%にするというのが当初の計画であったわけでございます。
○太田委員 五七%であった、——五七%というのは点灯している部落ですね。電灯のあるのが五七%である。従って四三%が未点灯部落であったのですね。それを七八%まで点灯部落を引き上げるというと、二二%残る。この二二%というのは軒数にして幾らですか。
○佐久間政府委員 約一万戸でございます。
○太田委員 もうちょっと正確に答えていただかなければいけない。約一万戸というのは四三%の当初の未灯点軒数でしょう、九千九百八十八戸というのは。全体計画の中に入っているのは九千九百八十八戸、これが最初、それだけのものを事業量として全体計画の中に解消しようとして目標としたでしょう。だから全体で点灯してない家が何戸あって、当初の十年計画では何戸解消するつもりで、現在ではそれはどうなっておるか、これを私は聞いておる。もうちょっと正確なお答えをして下さい。
○林説明員 ちょっと引き算が必要でございますけれども、総戸数が四万七千五百二十四戸であります。すでについておりましたのが二万七千百七十七戸でございまして、これが五七%に当たるわけでございます。そこで当初の計画ではそれを七八%点灯まで引き上げるという計画であったので、新たに点灯をするものが九千九百八十八、今先生のおっしゃいました数字でございますので、計画通りいけば点灯が合計三万七千百六十五戸になるわけでございます。従って当初ついておりませんでしたものは、今の四万七千五百二十四から二万七千百七十七を引いた二万三百四十七戸がついていなかったわけであります。この二万三百四十七戸のうち九千九百八十八を解消するというのが当初の計画でございます。
○太田委員 だから、二万三百四十七戸のうちの九千九百八十八戸を解消するということ、それが二割二分もよけいやってしまってなお残るというのはどういうわけですか。これは寄せ算や引き算でわからない計算ですね。
○林説明員 この資料によりますと、三十六年度に結局三万七千六百二十二戸つきましたので、当初の計画では三万七千百六十五戸の計画であったのを、ここに約五百戸足らず当初の計画よりよけいついだわけでございます。さらに三十八年度が完了いたしますと、これよりもさらにある程度上回った戸数がつくことになります。その点と、さらに資材費、労務費の値上がりのために、当初計画に対して事業費としては二割よけい伸びましたが、戸数としては二割までは伸びないと存じますが、しかし当初の計画の三万七千百六十五戸よりも三十六年度においてはすでに上回っておりますし、三十八年度についてはさらにこれを相当数上回る予定にはなっております。
○太田委員 くどいようですが、九千九百八十八戸と書いてあるのは、これは解消する予定の戸数でしょう。解消した、ないしは三十八年度を含んでおりますから、予定も含めて九千五百二十一戸と書いてある、この表には。これは引き算じゃありませんか。当初の計画より実施ないしは実施計画中のものを含めては、なお四百六十七戸を達成できないんだ、お金は二割二分よけいに要ったけれども、五百戸近い家が当初の計画より残ったんだ、そういうことではありませんか、違うんですか。
○林説明員 お手元の資料の数字は、復興計画による達成の数字でございます。この数字につきましては、まさに御指摘の通り九千九百八十八戸計画いたしまして、三十八年度までで九千五百二十一戸しか解消できなかった。なお四百六十七戸当初の計画よりも解消数は少なくなった、しかし事業費としては、資材費、労務費の値上がりその他のために、当初よりも二千五百万よけいかかっておるというのが現況でございます。 それから、先ほど私が申し上げた三十六年度にすでに四百何戸上回っておるというのは、この復興計画の事業としてではなく、自力でつくった自然増を加えまして、そうしてすでに三万七千六百二十二戸、三十六年度の夏で点灯したということでございます。ですから、先ほど私が申し上げましたのは、事業を実施したために点灯したものと、自然増で点灯したものとが含まった数字を申し上げたわけでございます。事業の計画といたしましては、ただいま御指摘の通り、当初の計画の九千九百八十八戸に、三十八年度末までいってもまだ達しない四百六十七戸が復興計画としては残る。しかも事業費は二割よけい使ってしまった、こういう結果でございます。
○太田委員 そういうことでしょうね。それではあなた達成率じゃありませんよ。予算以上金を使ったからということでは、達成率とはちょっと違う。私は達成率は一〇〇%で一二二%と書いてあるから、行政局長さすがに大したものだ、これだけの有効なる実施計画を立てられて、さぞかし奄美の人たちは喜んでいるだろうと思ったのですが、よく見るとそうじゃなかった。実はインフレでございましょうか、あるいは設計その他の計画の変更でございましょうか、金の方がよけいかかって当初の具体的な解消目標というのはなお何%かは未達成である、こういうことですね。そうするとこの率というのは信用できなくなりました。佐久間局長さん、どうですか。そういう意味からいって、このあとの増減と書いてあるところに意味があるような気がするのですが、この増減を私は詳しくは拝見をしておりませんが、なお相当残るのでしょうね。どれくらい要るのですか、当初計画を達成するに要る費用をこれから逆算いたしますと。
○佐久間政府委員 御指摘のように、達成率といたしておりますのは、お金の面だけについての率でございます。事業量につきましては、御指摘いただきましたように、なお事業によりましては相当残るわけでございます。それ全体ひっくるめましてどの程度になるかというのは、ちょっと手元に計算をいたしました資料を持ち合わせておりませんので、至急に計算をいたしました上でお答えいたしたいと思います。
○太田委員 きょうは専門の方が来ていらっしゃるから、奄美五島、いわゆる五つの島にいらっしゃる人たちの死活のかぎをある程度皆さんが握っていらっしゃると考え、相当注目をしていらっしゃると思うのです。だからこの資料で私がうっかりよく事業ができたものだと思い込んだとするならば、大へんなことに相なるわけです。従ってこの資料というものをもう少し別の角度から、金からじゃなくて、出初の事業量というものに対するほんとうの事業そのもの、仕事そのもの、計画の進捗率、達成率というものを一つお出しをいただきたいと思うのですあなたも今ここでそのまますらすらとお答えしようとしても、それは不可能でございましょう。まあ課長さんでもできないでしょうね。従って、これはもう一つ組みかえた数字を一つお示しいただきたい。農林省の園芸局長さんいらっしゃいますね。自治省の方にはちょっと考える時間を与えておきますから。 農林省の園芸局長さんにお尋ねします。今奄美五島において、特に一番換金作物として首位を占めておるのはサトウキビと承っておりますが、サトウキビというものに対するウエイトが商いにかかわらず、どうもこれが農民のふところを潤すまでになっておらないという評判があるのであります。昔は貧乏なお百姓さんはいわゆる青田売りによってお金を得た。奄美の農民は青葉売りによってお金を得ているというのですが、これは当然買いたたかれますね。その実情について何かご存じでしたら伺いたい。
○富谷政府委員 ただいま御指摘の青葉売りの実情につきましては、実はよく存じませんけれども、しかし私どもが承知しております限りは、カンシャのなまの茎の売買価格でございますが、この価格決定の際には、鹿児島県が中に入りまして、生産者と工場側と県と三者で協議いたしました上で価格を決定いたしておりますので、御懸念の買いたたきというような実態はないものと承知いたしております。
○太田委員 それはあなたはほんとうにないと信じていらっしゃるのですか。行政局長、商民の所得ですね、——所得というむずかしいことを言わないで、ほんとうの農民の収入というのはどれくらいになっていますか、あなたの方で資料を持っていますか。
○佐久間政府委員 農民に限定いたしましての資料はございませんが、大部分農民でございますので、島民の一人当たりの名目生産所得について申し上げますと、昭和二十八年度は島民一人当たり二万九千五百四十八円でございまして、全国平均六万七千五百八十一円に対しまして二八・九%でございます。昭和三十五年度におきましては一人当たり五万二千四百二十一円でございまして、全国平均の十二万二千六百七十二円に対しまして四二・七%という数字でございます。
○太田委員 園芸局長さん、今お聞きの通りに平均の三割ないし四割です。いわば日本全国でビリから勘定した方が早い。ビリの一、二というところにいるでしょう。特にサトウキビは換金作物として一番大事だとすれば、そのサトウキビのつくり方、それに対する肥料の用い方、そしてそれの売り方、これについては私は十分指導すべきだと思うのですよ。ただサトウキビというものをつくればもうかるといってサトウキビを奨励するだけでは、これはいささか底が抜けておると思います。そういう指導をなさる上からいったならば、青葉売りなどというものはあってしかるべきものじゃない。青菜売りをやるのは、肥料代がない、生活資金がないから、それを借りるために売ってしまうのです。貧乏なところならこれは当然出てくることです。だからあなたはそれはないとおっしゃるけれども、天下にはんらんしておるあらゆる書物にはそれが書いてある。奄美の農民の貧しさという中には、青葉売りの悲惨な姿が書いてある。それをあなたはないとおっしゃったけれども、私はないとおっしゃったことにいささか疑念を感じますが、ないように御指導なさったことについては、まあ仕組みとしてはないはずだ、こういうことだろうと私は思いますが、黒糖の生産を中心とするサトウキビの島の農民の経済に対する割合というのはどれくらいになっておりますか。米はむろん中心じゃないでしょうから、サトウキビですね。これがどれくらいのウエートを持っておりますか。
○富谷政府委員 ただいま資料を調べまして後ほどお答え申し上げます。
○太田委員 それではイモについてお尋ねします。サツマイモというのは非常によくできるようでありますが、高内の農作物の比重からいうと三番目で、米の次です。サツマイモは何のためにつくっておるのでしょう。
○富谷政府委員 自給用の食糧と、それから若干の販売用というように了解いたしております。
○太田委員 私は青葉売りのことに関連して今ちょっとお尋ねしておるわけですが、生産性の低い農家が今の青葉売りをせざるを得ないという実態は、あなたもお認めになっていらっしゃるが、それに不当なる大資本による買いたたきはないということをあなたはおっしゃった。僕は、買いたたきはあると見ておるのです。その理由の一つが今のサツマイモというもの——向こうに行くとサツマイモと言うか何と言うか知りません、けれども、イモをつくって常食にしておる、ここから出ておるのです。大体イモを食べて生きるということは、ぜいたくの限りを尽くした人は別ですよ。保健上美容食としてサツマイモを食べるというのは別の話です。彼らは重労働をするにもかかわらず、それを主食にしておる。その悲惨なる状態から考えて、お金が十分なはずがない。大企業、これは製糖工場でありますが、製糖工場が相当巧妙な組織を持って買いたたいておるのじゃないかと思うのですが、その辺何かお調べなっている点はありませんか。
○富谷政府委員 先ほどお答えを保留いたしました割合でありますが、三十五年度の実績によりますと、サトウキビの総生産額が農産物の総売上高のうちで占めます割合は、三〇・二%でございます。 それからただいまお話の青田売りのでありますが、肥料代の前貸しという点は事実ございましょう。これは貯金その他を持っていない、また農業協同組合からの融資の道もない場合に、製糖会社から肥料代の前貸しを受けるということはございましょうけれども、一般に言われますような青田売り、つまり全然とれないうちに、将来とれるであろうということで、予想生産額の六割とか七割とかいう価格で買い取られるという事実はないかと思います。なぜそう申し上げるかと申しますと、向こうにございますいろんな島の中の製糖工場には、鹿児島県の経済連がつくっておりますようた製糖会社もございます。従ってそういうところは当然農民の代表者によって組織されております工場でございまして、そういう工場といえどもやはり先ほど申し上げました県、生産者、工場側の三者協議の中の一人として出てきておりますので、私、先ほどのようなことを申し上げた次第でございます。
○阪上委員 今の問題ですが。鹿児島県の農協ですか、連合会ですか、これが分蜜糖か何かをやっているという事実、これはどこでやっているのですか。
○中西説明員 これは昨年の末でありましたか、経済連の方との話し合いが基本的には済んでおりますが、まだ経済速が正式に実施するという段階に至っておりません。これは沖永良部でございます。
○阪上委員 沖永良部でそういう計画があるということを僕は初めて聞いたのですが、これはまだ動いてないのでしょう。
○中西説明員 昨年の募れだったと思いますが、内外糖業という会社が設立されましてもその後出回っておりますキビについては知名町、和泊両方の工場において処理をいたしております。
○阪上委員 地元の農業協同組合は非常に悪い状態であって、おそらくつぶれているのではないかと思うのですが、今どういう状態にありますか。
○中西説明員 その両町に一つずつ単協がございます。カンシャの取り扱いについて、従来奄美興発と協和三昌ですか、この二社ございました当時には、単協はほとんどタッチしていなかったようであります。カンシャの集荷は会社が農民と直接やるというようなことで、トラックも会社が持ってやっておった。内外糖業になりましてから経済連の指導も徹底しまして、県連の駐在員を置くような格好で、面単協とも県連の集荷のルートの中に入りまして、原料集荷には協力してやっておるようでございます。
○阪上委員 そこで前から農協が持っておった、あるいは農民が個人で持っておったような製糖工場、簡単な三十トンというやつ、あれは今どうなっていますか。
○中西説明員 沖永良部の実情そのものについてあまり詳しくございませんけれども、二十トン、五十トンというような黒糖工場が全島で七百幾つあるかと思います。三十三年ごろそのくらいあったと思います。その後だんだんその数は減っております。自治省の方で転業資金等の貸付のワクもきめていただいております。だんだん分蜜糖化ということで近代的な工場が各局に立ちつつある。その経過で、元来二、三十トンの工場と申しますのは、農民が共同出資したような形で、大体六、七十万円程度の投資だと思うのですけれども、黒糖の大阪での相場が非常に高いと稼働する、相場が悪くなると休むというような断続的な経営をやっておるのではないかと思うのです。最近分蜜糖工場ができまして、園芸局長から話がございましたように、価格の取りきめや何かについても農民団体と会社の力で協議会を持って最低価格をきめるというようなことで働いておりますので、農民の力も安心して分蜜糖の原料をつくる、しいて黒糖をつくらなくてもいいという移り変わりがここ数年の間に見られております。
○阪上委員 そこで地元の農民が協同組合等の形で黒糖の製造をやっておったものが——今あなた言われた数字は初めのころのもので、そんなものは今ほとんどつぶれてしまったのです。 そこで、そういう形で一方においては大資本が進出してきて、そうしてあの奄美の復興計画に便乗して、漁港だと称しながら莫大な金をこれにぶち込んで、そこにはほとんど漁船の姿も見えない。漁船の大部分というものは焼津かどこかに来てしまっておる、こういうような状態で、しかもそこにりっぱなものができておる。これは分密工場に対するところの、全く専用だと言ってもいいくらいの働きしかしていない。そういう形で向こうのそういった佐藤製造の工場というものはすっかり変わってしまっている。そこから必然的に出てくるのは、やはり買いたたきの問題が出てくるわけなんです。これはわれわれが視察に行ったときも十分にそういうことが予想されておって、地元においても十分にその点においては市長等に対しても警告を与えておったわけなんです。しかしながら先ほど太田君が質問されておったときに、全然そういう事実はないのだというようなことを言っておられるけれども、これはその会社に売り込まなければほかに使い道がないじゃないですか。従って、そこに青葉売りというような形のものが出てくる可能性があるのです。全然ないという証拠といいますか、そういうことを言い得る根拠というものはどこにあるのですか。
○富谷政府委員 先ほど申し上げましたように、三者で価格協定が行なわれているという事実から推してみて、ないというふうに了解いたしますということを申し上げたのであります。
○阪上委員 それではパイナップルはどうなんですか。
○富谷政府委員 この奄美群島のパイナップルは、カン詰原料でなくて生食用として売られているというふうに了解しております。
○阪上委員 冗談じゃないですよ。沖永長部にはパイナップル工場がありますよ。カン詰工場がありますよ。今のは調査不十分だよ。みんなやっているじゃないですか。しかも、地元の農民は、あのわずかな資金すら融通を受けることができなくて、パイナップルまで大企業に食われている、パイナップルをつくっているのも同じような状態にあるということです。何さま、島ですから、そう簡単によそから原材料を持ってくるわけにもいかない。そういうわけで、買いたたきされるおそれは十二分にある。パイナップル工場はありませんか。
○富谷政府委員 失礼いたしました。今大島郡と熊毛郡と勘違いいたしまして、熊毛郡の方では生食用として出すというのをちょっと言い違えまして申しわけございません。
○阪上委員 先ほど太田君の指摘されているように、非常にその危険性があるのです。そればかりではなく、立木なんかの問題でも、いろいろな問題が山積しているのです。われわれは、たとえば農業協同組合に対して、もっと思い切った融資をしてやれということを強く要求しておった。そういった状態について今どうなっているか。佐久間さん、これはあなたの本職だと思うのだけれども、その指導はどうなんですか。
○佐久間政府委員 私ども、先生の御指摘のようないろいろな問題があることも聞いております。この問題につきましては、農林省とも御連絡をいたしまして、全国の計画ともにらみ合わせまして、三十八年度において根本的な対策を立てていかなければならないということで、現在いろいろと打ち合わせをいたしておる状況でございます。
○太田委員 園芸局長、パイナップルの話が関連をして出ましたからお尋ねしますが、今どれくらいつくっておりますか。
○富谷政府委員 作付面積で四百六十四町歩、金額にいたしまして二千六百八十二万円でございます。
○太田委員 さらにこれは将来どう発展をするお見通しでいらっしゃいますか。
○富谷政府委員 農林省の方では、実はこういう亜熱帯の特殊農産物につきまして、品種改良その他のところまでまだ及んでおりません、申しわけないのでございますが……。従って、県の試験場等の指導におまかせしているような状態でございます。
○太田委員 そこで佐久間さん、あなたの方の関係になるのだが、奄美群島の復興特別措置法というのは、さらに十カ年計画をやらなければならないだろうと思うのですよ。というのは、四百六十四町歩とおっしゃったのですが、これは四千町歩までいくかどうかということはわかりませんが、三千町歩ぐらいまでいく趨勢にあるそうですね、パイナップルの作付というのは。非常にパイナップルが有望だ。これは数年前からだいぶ注目されておるようでありますけれども、現在四工場が奄美にはあるということになっておりますが、換金作物ですから非常に伸びるだろうと言われている。これも助成しなければいけませんね。今のように、つくり出したわ、そのうちにまた工場ができてくるわで、農民は、青苗買いで苗のうちに買う、とにかくつぼみになったら買うということでどんどんたたかれるようになると、また大へんなことが起きると思う。奄美群島の復興措置法のねらいは、これは当初言われた通り、年産増強、民生安定、この二目標でしょう。目標は二つある。生産をふやし、民生を安定するということが大体大きな眼目であったと思いますから、民生安定につながらぬ施策は、何百億つぎ込んでも無にひとしいと思いますね。船をつくったら、その船をつくったことによって、魚はとるわ、とれた魚は焼津だ、どこだでは、大へんなことなんです。そういう意味では、今のパイナップル栽倍なんというのは、私は相当注目しなければならぬと思う。何かあなたの方にお考えがありますか。
○佐久間政府委員 先ほど申し上げました十カ年計画に続きます計画におきましては、これまでの計画と違いまして、産業基盤を強化するということに重点を置いて参るべきじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。その場合に、産業基盤の強化としてどのような産業を選択していくかにつきましては、今後特に伸びる可能性の多いものを取り上げていくべきであろう。そういたしますと、御指摘のございましたように、まず第一にカンシャ、またパイナップルというようなものに重点を置いて考えていくべきであろう、かような考え方をいたしております。
○太田委員 それではちょっと角度を変えてお尋ねしますが、産業基盤の拡充整備という点からいいますと、早く言えばいろいろの第二次産業を相当育成しなければならぬと思います。もちろんそれは第一次産業もありますけれども、第二次産業に貸し出しをされた復興信用基金の融資の利子は九分くらいだといわれておるのです。九分というのは別にそう極端に高いというわけじゃございませんけれども、もうちょっと、農林漁業金融公庫とか自作農創設維持資金とか、——天災融資法まで下がってはどうか知りませんけれども、最近農業構造改善事業では四分五厘じゃありませんか。この年産基盤拡充整備のために金利を下げるという点について何か対策がありますか。
○佐久間政府委員 御指摘のように第二次産業に対しましては、第一次産業の七分五厘に対しまして、九分ということで高い利子にいたしております。この点につきましては、自治省といたしましては、これを引き下げるようにいたしたいということで、今後努力をして参りたいと思っておりますが、政府部内におきましては、大蔵省と協議をいたさなければなりませんので、引き続き努力をして参りたいと思っております。
○太田委員 園芸局長さん、関連して、自創資金なら現在金利は幾らですか。
○富谷政府委員 五分で、償還期限二十年と記憶しております。
○太田委員 佐久間さん、五分で、二十年、いい制度じゃありませんか。農林省というのはなかなか善政を施しますよね。佐久間さんもそれに負けず劣らず善政を施して下さいよ。奄美群島復興なんというのは遠くの方だ、国境に近い方だなんて言わないで、五分、二十年というような、それに似通った制度をつくらないと、第一次産業で七分五厘で、第二次産業で九分何厘ということをいっていたのでは、金利の負担に耐えられないじゃありませんか。今度も、本法案は出資を五千万円増額いたしますけれども、しょせんこの高金利に耐えられるものは大産業であり大企業である。あるいはまた事実物持らでなければやれませんよね。五分、二十年というような、農林省が農家を育成するためには非常な低金利である。今度の農業構造改善事業では四分五厘ですが、ここまで下げるにはなかなか大へんかもしれませんが、それを参考にして第二次産業などにおいては、もっともっと下げることをほんとうに考えてもらいたいと思います。今下げるように努力するとおっしゃったのですが、そういう例も一つ十分考慮に入れて考えていただきたいと思います。それに対しては、何かその五分とか二十年ということについての御腹案というものは、別にあるわけじゃございませんか。
○佐久間政府委員 どの程度まで下げるかという腹案はまだ持っておりませんが、先生のおっしゃいました御趣旨はよく体しまして、研究をいたして参りたいと思っております。
○永田委員長 門司亮君。
○門司委員 大体聞かれていると思いますので、同じようなことになろうかと思いますが、ごく簡単に一つ、二つお聞きしたいと思います。 農林省の諸君が見えておりますから、科頭に聞いておきたいと思います。今度の農業構造改善は奄美に及ぶかどうか、どういう形でおやりになるのか、かりに腹案でもあったら、この際示しておいていただきたいと思います。
○富谷政府委員 現在農林省の方に提出されております計画の中には、奄美関係の町村は入っていないと記憶しております。構造改善でやりたいという希望がありますれば、当然これに入ってくるのだろうと思うのでございますけれども、今出ていないということは、どういう事情があるのでございますか、その辺ちょっと詳細には存じません。
○門司委員 そうすると農林省の方には、現地、たとえば鹿児局県からでも言ってこなければ考えない、こういうふうに解釈していいのですね。繰り返して言っておくけれども、鹿児島県からでも何とか言ってこなければ結局やれない。もしそうすると、奄美の支庁長なりあるいは鹿児島県庁から、こうやってもらいたいという希望が出てくればおやりになる意思はございますかどうか。
○富谷政府委員 あれは町村あるいは農民の団体なりそういう人たちが、自分で計画をつくりまして申請をいたして参りますわけでございますから、当然奄美群島からも、そういう関係町村なり農民団体なりの申請がございますれば、適用になるものと思うのでございます。
○門司委員 それだけはっきりしておくと、幾らか奄美の問題も将来やりよくなると思います。しかしお答えにはなっておるようでありますが、ここは普通の農村と違っておりまして、かなり大きな困難があることだけは覚悟しておいていただきたいと思います。 その次に聞いておきたいと思いますことは、先ほどから議論されておりますカンシャをつくっております耕作者と、加工精製をやっております者との間における、いわゆる三者の価格協議会というものがありますが、これの監督はどこでおやりになっておりますか。
○林説明員 奄美の支庁長と、それから県とが監督していることになります。
○門司委員 それで、監督の権限の範囲というのはおわかりですか。たとえば話が整わなかった場合にどうするかというようなこと、そういうものをコントロールするようた権限が与えられておりますか。そして同時に、これは単なる三者の申し合わせであるのか、あるいは県条例というようなものになっておるのか、そこら辺のことを一つ聞いておかないとあまり安心できないのです。先ほどからいろいろ議論されておるようですけれども、これもかなり大きな問題ではないと思います。
○林説明員 法的な権限は現在ございません。単なるあっせん機関として、県がきも入りをいたしましてつくったものでございまして、自主的な話し合いの場でございます。
○門司委員 そこで問題になってくるのでありますが、分蜜糖のに対してここに投下されておる資本の総額は、大体三億四千七百五十万円だということが私の知る範囲ではトータルとして出ております。こういう投資がここに行なわれておる。そして今のカンシャの問題については、農林省としては、おそらく種子島等も同じような扱いをしているふうな答弁をされたと思いますが、問題になりますのは、分蜜糖の関係でなくて、もう一つ黒糖の問題があります。この黒糖の現状を見てみますと、小規模の、昔のような蓄力によるようなものはあまりないようで、大体動力が使われておるようであるが、きわめて小規模である。そしてこれについては農協がほとんどタッチしておらない。私はこの関係は実におかしな感じだと見ているのです。片一方ではかなり大きな資本が投下されて分蜜糖の工場ができておる。片一方の黒糖その他の方では小型の製糖をやっておるものは、ほとんどといっていいほど個人資本の小さな組織であって、農協が何らこれに関係していない、こういう実態が農民のためにたるかならぬか、農協に対する指導がどういうふうに行なわれておるか、この辺も聞いておきたいと思うのです。
○中西説明員 県の経済連等につきまして、従来はお話のように三億ないし四億の工場をつくり、企業者と農民との間で集荷あるいは代金支払いが行なわれておった実情を改めるように、できるだけ県連なり単協がその間に入って、農民の利益を守るようにということで指導をいたしております。実はそのテンポは必ずしも早くないのですけれども、先ほどもちょっと触れたのですが、沖永良部島ではその体制が整いまして、最近は徳之島あたりで二つの会社があそこをやっております。その関係を、どう処理するかということに関連して、県連も相談に乗って集荷について発言権を持ち得るようにしていったらどうか、あるいは肥料を売るというような場合も、県連々通じてやったらどうかというようなことで行政指導をいたしております。
○門司委員 私は奄美や、沖永良部、徳之島、あるいは喜界島というようなところで持っておるもの、そういうもの全体をひっくるめて、農村の指導については農協が非常に弱い、こういう問題についても——おそらく小型の製糖会社も、数は覚えておりませんが、かなりたくさんあると思う。それについてはほとんど個人のものであって、農協はタッチしておるかというと全然タッチしていない、今こういう農村の状態で、農民の唯一の組織団体である農協が関連をしないで、一体農民の意思をまとめようとすることは、実際は非常に困難です。いわゆる農協という一つのよりどころに農民の意思をまとめて、それがいろいろな事業その他で農民の不利益にならないようにすることが一つの仕事だと思う。ところがここでは農協の力が非常に弱くて、こういう問題についてタッチしていないということになると、農民については——資本家と農民だという、言葉をかえていえば、農民は太刀打ちできないことはわかり切っている。どうにもならない。これはここでとやかく議論をしても時間がありませんから、次の機会にいたしたいと思います。 なお、もう一つの問題は、砂糖の自由化の問題が非常に議論をされておるのだが、この問題と、ここのカンシャをつくっておる農民との関係、あるいは分密糖をつくっている事業との関係、そういうものの関係について農林省は何かお考えになっておりますか。
○中西説明員 お話の点まだ検討段階でございまして、明解な内容そのものとしてお答え申し上げるわけには参らないのですけれども、今のところ考えておりますことは、先ほどお話に出ましたように、奄美の支庁長なりあるいは県当局が、価格の協議会においていろいろ内面指導をする、あるいは勧告をする。それに法的権限はないというような格好に現状はなっておるわけです。それに対応しまして、北海道の方は御承知のように二十八年から法律がございまして、最低生産者価格をきめまして、一つの仕組みができております。そこで今度、自由化の内容はいろいろ考えられるわけですけれども、何がしかの国内糖への影響はあるはずである。消費者も砂糖の値が下がった方がいいということもございます。そういうようなことで奄美の諸島でカンシャをつくっておる農民に迷惑がかかってはいけない。そういう意味で北海道に類似あるいは全く同様の最低生産者価格の支持制度をつくるべきではないかということで、目下関係各省と相談をいたしております。
○門司委員 これは今お話がありましたから、ついでにもう一つ聞いておきたいと思いますが、御承知のように北海道のビートの方は従来からずっと一つの保護を受けておったわけです。奄美は日本に返って十年になります。その間そうした保護をほとんど受けておらない。しかも北海道と違って、奄美はこういう特別の法律をこしらえて保護しておる。特別の法律をこしらえて保護しておるものが、単なる業者の保護になってはならないと思う。この保護はやはり何といっても住民の保護でなければならないのであって、今日まで分蜜糖の問題がごたごたしておって、現在の状況もあったかと思うが、日本の国内で、しかも北海道よりももっと上帝性の低い、所得の低い奄美に対しては、少なくとも同じような保護製作がとらるべきである。しかも今承っておりますと、農業生産物の三〇%内外のようなお答えですけれども、農業生産物といいましても、あそこの農業生産物を住民の立場から換算いたします場合には、外に出るものを換算すべきだと思うのです。やはり金にかわるものでなければならない、換金作物でなければならない。しかもその換金作物もできるだけあの島から外に出るものでなければ決して住民のためにはならない。中だけでどんなに消費されたって、これは何にもなりゃしない。そういう考え方からくる一つの問題と、それからもう一つここで聞いておきたいと思いますことは、ここはサツマイモを非常にたくさんつくっております。これはかなりよくできるといっておりますが、もしできたとすれば、これに対する甘味料の関係から、ブドウ糖の問題といいますか、ああいうものが出てくると思う。それから澱粉の問題が出てくると思う。こういうものについての計画が何かこの案その他にございますか。奄美の主要作物は大体カンシャとサツマイモである。それに対する考え方は何かございますか。あったらこの機会に一つ聞かしておいていただきたいと思います。
○中西説明員 今、甘味あるいはブドウ糖との関連でイモ作についてのお話でございましたが、私どもブドウ糖関係の金融のめんどうを見たり、あるいはそれの価格の様子をながめておりますと、澱粉原料として相当多量のものを使いませんと、ブドウ糖企業としてなかなか成り立っていかないという点がございます。澱粉にまでしまして、その後その澱粉を加工する企業といいますと、ブドウ糖のウエートはおそらく四分の一くらいでありますから、あとの四分の三はいろいろな分野がございます。そういうところの需要とタイアップしていくということでないと、ブドウ糖を特に目的にしてという方向では、今の企業の体制からいうと少しむずかしいのではないかと思います。
○門司委員 ちょっと私の質問の仕方が悪かったかと思うが、少なくともここの主要農産物がカンシャである、サツマイモであるとするならば、単に、あそこの人は生活程度が低いのだから、サツマイモを食べて生きていけばいいのだ、これは主要食糧だ、だから澱粉にする余地はないのだ、主要食糧として消費されるのだ、こういう考え方なら別ですけれども、なかなかそうもいかぬのではないか。そうすれば主要作物であるカンショについて何らかの形でやはり価格を引き上げる必要がありはしないか。単に澱粉工業といっておりますが、この中に御承知のように畜産関係に当たるものがある。いわゆる奄美の黒豚。あそこの豚は黒いのです。あの鹿児島から奄美に育っておる黒い豚のえさは、現在ではほとんどあそこは草を食べていやしないかと思う。あまり濃厚飼料は食べていないのじゃないか。これは土地柄私はそれ以外にないと思う。そうした場合に、カンショを澱粉にして、量の問題は別といたしまして、それから出る残滓が豚の飼料になるということであります。従って私は、奄美の生活水準を上げてやるには、単にサツマイモが常食だから、それは食べものなんだからということだけでなくして、もう少し文化水準を引き上げてやる、近代的に工業化させる必要がありはしないかということを絶えず考えておるのです。そうしてあげなければ、奄美の諸君はサツマイモを食べていればよろしいのだということで置かれておったのでは、いつまでたっても解決ができない。そういう大きな政策転換が、やはりこういう援助を与えるのですから、こういう援助の中で考えられてしかるべきだと思います。そして奄美自身の体質改善という言葉どうかと思いますが、そういうものをはかるべきだ、こういうような考えから実はお尋ねしておるのであります。これについては農林省にも自治省にも考えていただきたいと思います。 それから、時間がだんだんおそくなりますから急いでいきますが、くだものに対する植物検査はどうしていますか。やはり依然として外国並みの植物検査を行なっておりますか。これは税関の関係もあるかもしれませんが、もしおわかりだったらこの際聞かしていただきたいと思います。
○林説明員 実は専門でないのであまりつまびらかにはいたしませんが、聞くところによりますと、あそこの植物防疫法は地域指定でございますので、おそらく南方地域と同様に指定されておると考えられるそうでございます。
○門司委員 私もそう考えております。南方地域、外国と同じように考えております。そして依然としてここでは植物検査をちゃんと行なっておる。だから、たとえばミカン一つにしても、バナナ一ふさにしても、自由には持ってこられないのです。ここで全部植物検査をしておる。植物検査ということは、ばい薗の関係です。同じ日本の国内で、こういうように奨励をしてつくらせておいて、そしてそれの持ち出しが、そういう植物検査をしなければならぬほど非常に困難性を伴っておるわけですね。これは奄美の観光の面からいきますと、非常に大きな障害になるのです。これは一つの産業じゃありませんが、奄美が伸びていこうという考え方の上に、やはり日本における最南端の——沖繩が一つありますけれども、沖繩は自由に行けない、奄美なら自由に行ける。亜熱帯までの観光関係からいけば、あそこのくだものがちっとも持ってこられないということは非常に窮屈なんです。全部税関に取り上げられてしまって、自分は船に積み込んだつもりでも、途中でなくなって、調べると、いや税関でとられましたというようなことで、結局どうにもならないというのが私は実情だと思う。しかしそれにはそれなりの理由があると思う。その理由を除去することがやはりこの際必要ではないか。そのくだものに対する消毒その他は当然行なわれなければならないと思う。これは非常にむずかしい問題があろうかと私は思います。お隣に沖繩があったり、あるいは割合に南の方に近いのですから、そこからまた密輸入とかなんとかで、消毒をしないようなものが入ってきては困るというような問題があろうと思います。同じように植物検査をするにしても、たとえば観光のことを考えてあげて、そして奄美は何といったって土地が悪いところですから、生産性が非常に低い。だからこれをカバーする観光の関係からいえば、こういうものを国なり県なりが、大がかりにと言っては言葉が過ぎますが、十分の施設をして、そういうめんどうな手続あるいはめんどうなことをしなくてもいいようにしてやる必要がありはしないか。奄美と観光というものは、かなり大きなウエートを持つのではないかと思いますが、それと同時にくだものは、非常によくできるのでありまして、内地にないパパイヤもできますし、それからポンカンもいいものができているはずだ。何も外国からばかばかしい高い金で買ってこなくても、こっちでやれるはずです。同時にそういうものの改良が行なわれればくだものの生産地としては、南の国であるだけにある程度の可能性はある。それと自由にみやげものその他が持って帰られるということになれば、観光問題についても非常に大きな利益になる。こういうことを考えて、奄美の復興のための観光行政に対して一体どうお考えになっておるか、その辺をもう一つ聞かしておいてもらいたい。
○佐久間政府委員 奄美群島復興審議会で、実は観光の点につきましても今後の問題として取り上げるきではないかという御意見を拝聴いたしたこともございます。今後の問題につきましては、審議会に御審議を願った上で立てていくことになるわけでございますので、おっしゃいました御趣旨もよく審議会の方にもお伝えいたしまして、御討議を願うようにいたしたいと考えております。
○門司委員 これは単なる通り一ぺんでなくて、ほんとうに考えておいてもらいたい。たとえば飛行機が建つところを見てきても、あそこにできても、奄美自体が今の状態では大して用はないと思うのです。やはりああいうものができれば、観光の方が主になりはしないかと考えられる。そういうことについて、観光に対する考え方をぜひ十分持ってもらいたいと思います。 それからその他の植物検査の問題については、よく農林省も考えてもらって、そういうことのないように、できるだけそういうものが廃止されるような形で、外国並みに取り扱うというようなことでなくして、かりに植物の検査をして消毒をしなければならぬといっても、やはり国なり県なりがまとめて出して、そうして持って行ったり来たりすることは、ある程度自由にできるような仕組みができればよろしいのではないかということが考えられる。こういう施設が何もないものですから、なかなか困難だ。同時に、それだけ繁雑な戸数がかかっておることは事実です。 それからその次に聞いておきたいことは、品種の改良をやっているということでございます。これは農林省の所管だと思いますが、品種の改良はやっているが、カンシャをつくっておりますものの一番大事な肥料その他に対しては、ほとんど施策が講じられていない。農協が割合に力が弱いということならば、これもさっきからお話のありますように、結局は青葉売りのような問題が出ざるを得ない。融資はどうしても加工業者から仰いで、それが青葉売りの理由になってくるということであります。土地改革があそこに行なわれたと思いますが、しかし依然として奄美の事態は、小作制度がその後も残っておると考えても大して間違いのないようた状態に置かれているということが考えられる。従って、その中にそういうものに対する援助は、その程度一体含まれているか。岸民のほんとうの利益を守るとかいうようないろいろなことはありますけれども、これも一つの農民の利益になることであって、しかしこれをたどっていきますと、結局加工業者の利益になると思う。農民の利益にあまりならぬのです。農民の利益になるとすれば、やはり農民は自分の力でものをたくさんつくる。いいものができて、それが歩どまりが多いから高く売れるのだということになると、一般農民の利益のように考えられるけれども、その利益は加工業者の利益がはるかに多い。従って加工業者は肥料やその他を安く満たして、そしていい品物をよけいつくってもらう、こういう形になる。それから苗の改良も非常にけっこうですけれども、主体はやはり農民にいいものをたくさんつくらせるという考え方で指導してもらわないと、個々の農民の生活は助からぬと思う。そういうことについてもお考え願いたい。 それからもう一つは、林業に対してどういう加工生産が行なわれているかということです。これは何も大して大きいものはありませんが、本島には一つ森林があるわけでありまして、俗に岩崎山と称しておりますが、これらについてどういう施策を今日まで行なわれていたか、これを一つ御説明いただきたい。
○富谷政府委員 前段の肥料の問題でございますが、まさしく御指摘の通り非常に重要な問題である考えます。内地の方は、御承知の通りすでに肥料手形等の制度毛農協の経済力がつきましたので現存廃止されまして、このために特別の手段は講じておりません。しかしながらこの地方の民度あるいは農協の力等を考えますと、十分必要な点がございますので、関係の県の連合会あるいは農林中央金庫等にさっそく連絡いたしまして、十分措置を講じて参りたいと思っております。
○林説明員 林業も徳之勘におきましては相当重要産業に数えられるものがございますが、復興計画全体として大体十三億程度の事業費をつぎ込んでおります。農林省で林道開設その他木炭関係、シイタケ栽培、こういうものについて相当つぎ込んで参ったわけでございます。今後新しい振興計画を立てる面におきましても、林業の現在の産業的地位をしっかり確保した上で、現地の望む計画をよく検討いたしまして力を沿えて参りたい。
○門司委員 ごく通り一ぺんの答弁であって、林業といいますけれども、あそこは杉の木も松の木も実際ははえないですよ。実に厄介なところで、そしておまけに白アリがおって、松の木なんか白アリのえじきになるのが多い。実に被害がある。きょうはこれ以上私は聞きませんが、林業にしても林道その他にしても単に島内の需要供給だけということでなくして、さっきから申し上げておりますように、できるだけ外に売れる方策をぜひとってもらいたい。そうしていかないと——林業の問題については実はまだ問題があるわけであります。あそこの林業というものは、ごく少数な人の山に限られておりまして、ああいう島に似合わないごく少数の人の所有山林が非常に多いのであります。いたずらな、という言葉は少し言い過ぎでありますが、下手な林業対策を立てると、ごく特定の人の利益だけを擁護するような形になる危険性を持っております。その点はもうきょうは時間がございませんので聞きません。 それから資料の中でちょっと疑義をただしておきたいことがございます。この中にイタチと書いてありますのはマングースのことですか、これはどっちなんですか。
○林説明員 イタチそのものだそうでございます。
○門司委員 これはハブをとるためのイタチですか、イタチを退治しているというか、どっちなんですか。
○林説明員 ハブ対策のイタチでございます。
○門司委員 そうするとイタチというのは、ほんとうは一般のイタチじゃ少し無理じゃないかと思うのです。まあそのことがわかればそれでいいのですが、結論として申し上げておきたいことは、この奄美振興法は長年金をつぎ込んでおりますし、それからその他の奄美に対する特別の施策も実はやっておりますし、さらにこれを十年に延ばそうということもいわれている。十年延ばすか、五年延ばすかわかりませんが……。ですから、国は表面的には奄美というものについてかなりめんどうを見るというか、あるいは八年間もアメリカに占領されておって、そうして占領中のアメリカの施策というものは、全く奄美を顧みておりません。沖繩よりもっとひどい。何もやってない。ただ郵便局だけは自分たちが使うから、鉄筋コンクリートの家をつくって、そして港からそこまで舗装道路をこしらえた。あとは一切めんどうを見ておりません。そしてかろうじてサツマイモ——その当時のサツマイモは大体アリモドキが食べておる。そして人間の食べるよりもアリモドキの食べる方が非常に多いくらいに、みじめなのです。ソテツの実だけで生きておった。こういう悲惨な状態で奄美が日本に返ってきて、そして十年たっても今日まだこの状態なのです。皆さん、どうしてもほうっておけないという状態です。その原因は一体どこにあるかということです。どこにあるかということは、やはりもう少し政府は政府の手の及ぶ範囲で十分に一つ考えてもらいたいということです。鹿児島県の住民の所得の水準は、東京を一六三どすれば五一という政府の統計です。今承っておるところによると、奄美はそれより低い四一ということです。これは日本の統計の中で鹿児島が一番低いということで、大体五一という数字が出されておる。その鹿児島の中で、それに及ばないというところだから、よほど悪いと思う。だから金をつぎ込むことはけっこうです。施策を考えることはけっこうです。しかしそれがほんとうに奄美の住民の喜ぶような施策にぜひ一つ努力をしていただきたい。先ほど阪上委員からも申し上げましたように、何か施策をすれば、これが大きな資本家の利潤だけか追求されていって、そうして大きな製糖会社がどんなにたくさんできていっても、住民の生活がよくならなければ奄美がよくなったということにはならない。漁船がどんなにたくさんできても、それからあげられた南洋のマグロやカツオが大して局民のためにならない。これは大きな漁業会社の利益になるだけである。船をこしらえても、漁業会社のためにこしらえるだけであって、島民のためには何もなっていない。だから、ほんとうに二十万島民のためにもう少し親身になってもらいたい。さっきからの質疑応答を聞いて、また私のお尋ねしたこと等についても、大事なことについては、ほんとうに地についた、住民の生活に直結したものについてはあまり御存じないようです。形だけで答弁されてもこれはよくならない。答弁は必要もないかもしれませんけれども、ぜひそういう点を一つ十分考えてもらって、われわれの施策あるいは国費をつぎ込んだものがむだにならないように、一つぜひその施策を講じてもらいたい、こういうことだけを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○永田委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十四分散会