地方行政委員会 第6号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/14
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 警察法の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引き続き、質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。太田一夫君。
○太田委員 前会に引き続いて、若干お尋ねしたいことが残っておりますので、一、二点についてお尋ねをいたします。 まず第一は、交通安全の諸施設を増強するという意図が、今回の警察庁関係の予算の中にも相当強く出てきておるように考えられるのでありますけれども、先回の配付をいただきました資料に昭和三十八年度警察庁予算の大要というのがあります。そこを見ますと、「第六は、交通警察に必要な経費」というのがありますが、この経費の中に安全施設増強、そういう意味を持った費用はどれくらい含まれておるのでありますか。 〔委員長退席、纐纈委員長代理着席〕
○後藤田政府委員 交通の安全施設の関係は主として補助金でございます。その金額について申しますと、まず一つが道路標識でございますが、これは九万三千六百三十一本整備をしようということで、その経費が九千三百六十三万一千円。次に、全国各都道府県で安全移動教室を設けて巡回の指導をいたしますが、そういったいわば安全教育の関係で六十セット、二千五百二十三万円。次に道路の区画線を作るための塗装の関係の経費が四千二百万円。次に交通信号機でございますが、信号機が五百二十基、一億四百万円。直接に安全施設の関係でいえばその程度でございますが、なお国費の関係で全国交通安全協会に対して、各種の安全運動の推進なり、あるいは交通安全思想の啓蒙といったような関係で、委託費が一千万円国費で見てございます。 以上でございます。
○太田委員 大体交通安全用の諸予算は補助金という形で計上されていて、それが今おっしゃった金額だと思うのですが、交通安全というのは、積極的に施設をすることと、もう一つは安全の確保、不安全な状態が起きた場合にすみやかに安全に戻すという方法もあると思うのです。特に道路の区画線の塗装費が四千二百万円ほど計上されておるというのですが、あれなどはもう少し科学的に予算を計上して、科学的な方法によって——単なるペンキだと思うのですが、あれを片側の交通をとめておいて塗っておるというような前時代的なやり方をやめて、一度塗ったならば三年や四年は持つようなものを考えられることが科学警察の時代に必要ではないかと思うのですが、その点はどうなんですか。そういう意欲はないようですね。
○後藤田政府委員 おっしゃるように、区画線のペイントは、都市等では年におそらく四回くらいの塗りかえは必要だと思いますが、これでは工合が悪いので、私どもといたしましては、もともとああいう区画線は道路構造の中に入れるべきであろうということで、建設省等にも、交通ひんぱんな主要な幹線道路であるとか、あるいは都市内における道路といったようなものについては、区画線そのものを道路の設備としてやっていただくというようにできるだけお願いいたしておりますが、従来そういう道路が非常に少ないということで、勢いやむを得ず私どもとしてはペイントで塗装いたしておるわけであります。そこで問題は、あの塗装を人力で今やっておる、従って時間もかかるし、交通の妨げにもなる、私どもとしてはあれを交通ライン車あたりでもう少し迅速にできないかということで、明年度の予算で交通ライン車の試作をいたしたい。これがうまく私どもの所望のようなものができますれば、それによって将来ライン車でいく、こういうことにいたす計画を予算にも計上いたしてございます。
○太田委員 これは別にイデオロギー的なものでもなければ、何も立場とか、どうとかいう問題ではなくして、取り締まる側も取り締まられる側も、国民も、警察庁も、政府も、与野党を問わず、交通の安全なる流れは確保しなければならぬ、そのためになるべく施設というのは、一たんつくった施設がすぐ故障とか、不明確になるとかいうことのないように考えていただきたい。たとえば駐車禁止区域を表示するために黄色い色が歩道などに塗ってありますが、非常にいいことなんですね。ああいう色によって分けるなんという科学的な方法を考えながら、その色がすぐにはげるなんということはばかげた話なんで、日本の知能のトップ・クラスが集まっている警察庁において、そういう方面にもう少し知恵をさいていただいて、ほんとうにりっぱなものをつくっていただきたいと思う。 そこで、もうちょっと具体的なことをお尋ねするのですが、これは地方の、名前を出して恐縮ですが、一つの例としてお聞きをいただきたいのですが、先般九州の福江において大火がありましたね。長崎県の福江において火事があったときに、長崎県の県警はあの場合どうして行くのだろうと考えた。これは船で行くのが一番早い。船で行こうとしても、警察の船というのはそう大きなものはない。今長崎県の県警は最大なるトン数でどれくらいの舟艇を持っているのでしょう。
○後藤田政府委員 長崎県は水上署がございますので船は持っておりますが、今調査いたしてお答えいたします。
○太田委員 これは船ということにはあまり関心がないですね。警察の今の交通関係のいろいろな施設の中に、水上署ということもありますけれども、陸上警察、普通の警察に船が要りますよ。船がなかったために困った場合がずいぶんあるのです。洪水の場合、非常な高潮洪水などによって、あるいは集中豪雨によって、水が長くたまったというような場合に、人命救助などにどれほど船が必要か。ところが船がないのです。諫早市などにおいても、かつてあの眼鏡橋がこわれましたときには非常な被害を受けました。そのために復旧をいたしまして、市の施設も警察の装備もずいぶん水というものに対する備えがあったのですが、残念ながら流れが少々きついとどうにもならないような船であった。いわゆるモーターボートというものの備付がない。そこまで手が及ばなかったのです。そこで、長崎県は私の聞いた範囲では五トンが最高なはずです。五トンの船ではあの波は乗り切れませんよ。あに交通だけの問題ではありませんけれども、緊急事態に備えて舟艇をもう少し完備するという配慮があっていいと思うのですが、それは官房長、どんなふうになっていますか。
○後藤田政府委員 現在警察の船は百七十二隻、千七百トンでございます。従って一隻平均十トン程度の小さなものですが、警察の船は大体十五トンから五トン程度の船を使っております。これは御説のように私どもも、陸上の警察ではございますが、水上警察等を持っておりますし、海上の犯罪等についても犯罪の捜査をいたしております。そのような関係でどうしても船がほしいということで、毎年この整備を私どもとしては主張いたしておるのでございますが、いかんせん現在の法制のもとにおきまして、海上保安庁と私の方との関連のむずかしい問題がございます。そういうようなことで、現在いわゆる新規増の船の建設の予算がつきがたいのでございます。従って、毎年予算に四、五千万程度人っておりますが、これはいずれも老朽船の代替建造ということで、まことに私どもとしても不満足な結果になっております。しかしこれらについては、私どもはやはり将来はもう少し必要な船の整備に努力をいたしたい、こう考えております。 なお、災害のときのいろいろな救命用の船なり、あるいは救命ボート等につきましては、また別途の災害用の資材として整備をいたしております。
○太田委員 災害用のボートなどは別に災害用の資材として整備をしておりますということは、現在ある状態を肯定していらっしゃるのですか、その点どういうことなんですか。
○後藤田政府委員 毎年整備をいたしております。現に各都道府県警察が持っておるのでございます。しかしもちろん私どもこれで満足をいたしておるわけでございません。やはり毎年毎年の予算で漸次増強をして参りたい、こういうことでございます。
○太田委員 ボートぐらいのものを持っておるのは、災害用の舟艇を持っておるとは言いがたい点が若干ある、私どもそう思うのです。ただ諫早市に行ったときに、諫早市の人命救助には、もう道もなくなれば橋もなくなったのだから、その際には今まで配備されておるボートでは間に合わなかった。従って切歯扼腕して、モーターボート一隻ありせばといった、その気持をこの際お互いがかみしめてみなければいかぬと思うのです。これもあるいなかですけれども、大丈夫だと思ったのが、その周囲を水に取り巻かれてしまってどうにもならない。その際、その警察署には舟艇一隻なかった。だから綱を張って決死隊でなければ救助に行くことはできなかったという事例も九州でこの間の集中豪雨で起きておる。そういうことも聞いている。ですから、救助用の船、応急災害用の舟艇の整備ということはほんとうに必要だと思います。それだけが唯一の食糧補給の道であったり、あるいは人命救助のルートであったりしますから、交通安全と少々違いますけれども、この点の配慮だけは一つ考えていただきたいと思うのです。この中のどこに含まれておるか知らないが、実は現地の方で非常に心配しておりましたことで、残念がっていたことで忘れられていることなんです。ぜひ一つ諫早などでもモーターボートがほしいということを諫早署が言っておったことをかみしめていただきたい。それから長崎県の県警が、とにかく福江の大火があったけれども、少なくとも十トンの舟があったならばと言ってたことを考えていただきたい。ああいう島の多いところには相当の船をつくってもいいじゃないですか、いざという場合のときを考えて。それから内陸におきましても常にそういう一たん水が出れば孤島となるような部落も出てくるわけですから、非常用の船、こういうものをいざという場合に備える一つの資材として買えるように考えていただきたい。 そこで、ついでに、いざという場合の資材に関連しますが、巻尺が配付されておらないといううわさです。たとえば、事故があったけれども、巻尺さえもお互い各警察官が個人で買わなければならないというような、そんなばかなことがあるんですか。そういううわさがあるんですが、官房長、いかがですか、それはほんとうですか。
○後藤田政府委員 おそらく巻尺は交通事故の際の現場検証用の巻尺のお話だと思いますが、およそ警察官が警察の仕事に従事するものについて、自分で買わねばならぬというようなことはございません。 〔纐纈委員長代理退席、委員長着席〕 いずれもそういった各種の警察用の装備は、現物なりあるいは予算の流し方なり、要するに金なりで第一線に配当をいたしております。
○太田委員 私もあなたの意見の通りであるべきだと思います。ところが現実にはそういうふうではなさそうなんです。あなたの方では確認がしてありますか。たとえば何々県のどこの警察は、交通関係の警察官には必ず一人一個の巻尺が与えてあるかどうか。そんな予算はないから、実は持っておる人で間に合わしておるのだというところがもしあったら、これは交通を阻害することおびただしいですから、やっているはずだ、持っているはずだ、与えているはずだでは解決になりません。創価学会のようなことをおっしゃらないで——創価学会というとおかしいが、宗教のようなことをおっしゃらないで、科学的におっしゃっていただきたいのですが、どうですか。
○富永政府委員 交通事故の現場で、普通巻尺を使う場合が非常に多いわけでございますが、当然巻尺はわれわれからいえば必須携行器材でございます。ところが巻尺もないというお話は私もお聞きしております。この前九州を御視察になった方々から、いろいろお聞きいたしているわけでございますが、これは何しろやはり交通警察の歴史が浅いということを端的に物語るものだと思うわけでございます。私の方としましては、一応今までの補助金の中に巻尺あたりを加えた時代がございますが、それがその通り府県におきまして計上されていないというのは残念だと思うわけでございます。しかし、考えてみますると、私どもとしましては、巻尺で距離をはかる時代は実は過ぎておるんじゃないか。そんなことをやりますと、非常に交通の激しいところで事故調査に時間がかかりますし、これはすでに先進国でやっておりますように、高度な写真機をもちまして、立体写真ですか、写真機で写して、その写真を写したもので、距離を検査する機械がございまして、距離をはかる。これは相当予算が高いのでございますが、そういうふうなもので、実際には巻尺ではかっていないでてきぱき処理しておるというふうなこともありますので、私どもとしましては、そういう写真機ができないかというわけで、今盛んに日本のメーカーに研究させておるような状況でございます。今の巻尺が備わっていない点は、私どももまことに遺憾だと思いまして早急に処置したいと思っております。
○太田委員 後藤田官房長、今の富永局長がおっしゃったことは、創世期にある日本の交通警察、神武、鞍靖天皇時代の立場にある交通警察として、願わくば写真で距離を測定し、計算機によってその数字を出すというところまでいきたいのであるが、そういうことはできるかどうかを写真機屋さんに検討を命じておるという話です。私もそれがほんとうだと思う。現場でぱっと写真を一枚写しておけば、すぐ故障市をこっちによけて開通されればいいのですが、今は、道路は狭いわ、次から次に何だかんだと自動車が通るわ、事故は起きるわ、ちょっと待ちなさい、巻尺があるか、ない、じゃあ、そこら辺の畳をはかってこい、これで六沢だでは間に合わぬでしょう。ところが実際は巻尺が不足しておるという事態は各地方に歴然たる事実です。巻尺さえ不足しておるときに、写真機までは及ばぬ。自動車の時代が来なければ、おかごでしんぼうするより仕方がありませんから、せめて巻尺くらいは完全に配付されるように予算上の措置はとられるべきだと思うのです。これは人命救助の船と一緒です。あるはずで、ない。あるべきところにないということはいけない。こういう点はあなた方は確認して、あるはずだと思っていて実はなかったということは絶対ないようにしていただきたいと思います。写真機の方にいくために巻尺の方をセーブしておるのか、どちらですか。
○後藤田政府委員 おっしゃる通りに、あるべきものがないということは、私ももってのほかだと思います。事故検証用の巻尺等は、予算の措置といたしましては入っております。従って、そういった券尺等がないということであれば、まさに県における補助金予算の執行の問題であろうと私どもは考えております。これがもしなければ当然整備をさせたい、またさせるだけの補助金は私どもの方としては交付しておるのでございます。また事故検証の近代化のために、車両にいわゆる七つ道具を載せて現場で危険なく、迅速に検証ができるような施設、立体写真機等も含めてですが、これについては現在研究をいたさせております。愛知県等においては、一部試験用に使っておりますが、これらの成果を見て、一応装備としてりっぱなものだという判定がつけば、私どもはこれを全国的に整備をいたして参りたい、こういうふうに考えておるのでございます。 なお、先ほど御質問の、長崎県でございますが、船舶は九隻持っております。そのうち十トンが六隻、二十五トンが三隻、約五十トン、これはおそらく昔の船だろうと思いますが、これが一隻、以上九隻整備をいたしております。
○太田委員 それは事実ですか。それならば何とかいけたはずですね。しかし、当日の朝混乱していましたよ。
○後藤田政府委員 長崎県は離島が非常に多うございます。ことに船等の配備は、対馬方面にいい船を配備しておるというような関係で、地理的な関係で間にあわなかったのだろうと思います。
○太田委員 それはたまたま長崎の港の付近に、五トン以上の船がなかったということだと思うのです。従って、波が乗り切れないで困ったということだと思うのですが、福江の大火がそのためにどうなったこうなったということを議論するわけではございませんけれども、海岸線の長い、そして荒波の区域を控えておる警察本部には、相当量の船を用意しなければならぬだろうということと、あわせて、海がないところでもいざといった場合の救命用のボートの類は完備する、一警察署に少なくとも一隻ぐらいあってもよさそうじゃないか。集中豪雨の経験、事例のあったところには置くべきじゃないかと思います。これは予算上一つ湾えておいてもらいたい。 それからもう一つ、予算上のことでお尋ねしますが、例の投光器という字をこの中に見ないのですが、投光器の整備の予算、投光器を備えつけたいという意欲は、あなたの方の予算書を見ても見つからないのですが、投光器というのはいかがなっておりますか、御関心ありませんか。
○後藤田政府委員 投光器は予算の中に入っております。お手元にお配りした配布資料の中ではおそらく警備装備資材九千二百万という欄があると思いますが、その中に入っておるのであります。
○太田委員 投光器というのは交通事故の場合に非常に解決に役立つということと同時に、いざといった場合、夜間電灯が消えた、そしていささかも光がないときに、いろいろ非常事態の起こった場合に非常にいいものなんです。その投光器が実にない、これは巻尺どころじゃないですよ、もっとない。その辺の整備にもう少し力を入れる必要がありはしませんか、資材の中ではもう少し力を入れてほしいと思いますが、いいでしょうね。
○後藤田政府委員 現在配付はいたしておりますが、満足いたしておりません。お説のようにできるだけ私どもも整備いたしたい、ことに災害警備の際に絶対必要でございますので、特に力を入れたいと存じております。
○永田委員長 阪上安太郎君。
○阪上委員 大臣お急ぎのようなので、差し繰るために簡単に質問をいたします。 警察庁長官、今度交通警察の取り締まりのために交通警察官を五千名ですか増員される、そこでこのことによって、例の緑のおばさん、黄色いおばさんを解消することができますか。
○柏村政府委員 本年度予備費で五千名、来年度予算で五千名を増強するという計画をいたしておるわけでございます。しかしながら、この一万名は第一線の交通の要衝に約七千名、それから交通取り締まりのための四輪車の乗務員として千五百名、それから白バイの要員として、これは白バイ一台について一人ということでございまして千五百名というおおむねの計画をいたしておるわけでございまして、ただいまお話しの緑のおばさん、例の児童の登校、下校等に交通の安全を守って下さっておる方々にこれを代替していくという計画はございません。しかしながら、ああいう緑のおばさんなど、あるいはPTAとか婦人会とか、自発的に奉仕的にやっておられる方もあるわけでございます。あるいはまた市町村、府県等でこれを雇用し若干の給与を与えてやっていただいているのもあるわけです。一部、ごくわずかでありますが、警察でそういうふうな指導をしつつ雇用をしているものもあるわけでございますが、いずれも権限的な機能は持っておらないわけでありまして、安全を確かめて児童を渡すということで、その間にはいろいろ危険も伴いますし、これに対する補償というようなことについても十分でない面が非常に多いと思うのです。従いまして、警察としましては今度増強もいたされますし、特に危険度の高いような児童の通行地域については、できるだけ警察官を所要の時間配置するようにいたしたいと思っておりますけれども、ただいまお話しのように、全面的にこれを解消するというようなことは、とてもできないように思うのであります。現在、緑のおばさんというものの数が、全国で見ますと約一万四千名おるわけでありまして、警察官であればそれほどの数がなくてもいいかと思いますけれども、とにかくそれだけの奉仕的あるいは低い給与で雇われている人たちに、全部おかって警察官がある仕事をするというわけには参らないというふうに考えております。
○阪上委員 緑のおばさん、黄色いおばさん、非常に御苦労願っておるのですけれども、御承知のようにあれは警察権を持っていない。警察権を持っていない人をああいうきわめて危険な立場に置く、この前緑のおばさんに来ていただいていろいろ伺って、権限を持たずしてあなたあの旗を振って一体どういう気持だと聞いてみると、あの人たちは、私は権限がございませんが、かわいい子供が今ここを通るのだから、どうぞ車をとめて下さいよといってお願いしているのだと言っている。こういう種類のものを、いつまでも警察がああいった方々の御援助を得なければ、どうにもやっていけないという状態を持続していくことは、私は間違いではないかと思う。私は今度増員されるということについては非常に賛成なんです。今承ると、そういった人を合わせると大体一万四千名全国で働いているということです。一万四千名くらい一つ警察官を増員したらどうですか、思い切ってやりなさいよ、こんなこと。私はそこで長官に伺いたいと思いますが、長官、もう少しこういった問題について熱意を持ちなさいよ、解消する方向へ。思い切ってふやしなさい。社会党だってこんなことは文句言わぬですよ。私はその点で決意のほどをもう一ぺん聞いておきたいのです。将来減らしますか、なくしますか。実はそういったいい面ばかりでなく、悪い面も出ておるのです。ああいった黄色いおばさんあたりを政治的に利用していこうというようなものも出てきておるわけです。ですからこれはよほど注意なさらぬといけないと思います。どうですか、この際はっきりと決意のほどを聞かしてもらいたい。
○柏村政府委員 大へん交通関係に御同情ある、御理解あるお話で、ありがたく思うわけであります。私もお話しのように、ああいう黄色いおばさんとか緑のおばさんがなしに児童が安全に登校できるように、警察としてもまたその他の施設においても十分完備することが望ましいと思っておりますし、そういう方向に努力することは、私も十分熱意を持って対処して参りたいと思うわけでございますが、早急にこれを解消してしまうということは、事実問題としてなかなか困難ではないかと思いますけれども、ああいうものに甘んじて警察官の増員を怠るとか、あるいはその他の施設を放擲するというような考えは毛頭ございません。十分御趣旨のような線で努力して参りたいと考えております。
○阪上委員 大阪では、黄色いおばさんというのは、PTAの方々が協力してやっている。この人たちで、そういう協力をやっているさなかに、逆に自分が輪禍にあっているという例もございます。そこで、大阪あたりではこれがかなり社会問題になっております。一体ああいう制度というか協力態勢というものを、あのままで存置しておいていいかどうかということについて、相当な社会問題になっております。こういうことなんですが、ぜひ一つこれは解消の方向へ踏み切ってもらいたいと私は思う。 そこで、国家公安委員長の篠田大臣見えておりますが、大臣どうですか、あなたからぱりっと一つお答えいただきたい。
○篠田国務大臣 今阪上さんのおっしゃることまことにもっともだと思います。で、今年五千名、明年度五千名、数年来の懸案を今回解決したわけでございます。従いまして、あなたのおっしゃるように急増はできないかもしれませんが、毎年できる限り漸増いたしまして、そういう問題を解決していきたい、こういうように考えます。
○阪上委員 増員計画等をおやりになるときに、ことしは来年にああいった人たちを解消するということを全然頭に置かないで、当面の問題を解決するためにやむを得ざる最低の増員だ、こういうことなんですが、ことし篠田自治大臣はやむを得ないとしても、ぜひ一つ来年あたりからもう少し真剣に解消の方向へ取り組んでいただきたい。このことだけをお願いして質問を終わります。
○永田委員長 他に質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 他に質疑もないようでありますので、本案に対する質疑はこれにて終了することといたします。 —————————————
○永田委員長 これより本案を討論に付する順序でありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 これより採決いたします。 警察法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○永田委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 次に、お諮りいたします。すなわち、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○永田委員長 次に、昨十三日本付託になりました、内閣提出の奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。篠田自治大臣。
○篠田国務大臣 ただいま議題となりました奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由並びにその内容の概要を御説明申し上げます。 奄美群島の復興事業は、奄美群島復興計画に基づき、その推進をはかって参り、その復興は逐年進捗を見ているのでありますが、奄美群島復興の重要な要素をなす産業の復興については、同群島における経済基盤が脆弱であるのに対し、産業資金の融通が円滑を欠き、このことがその大きな隘路となっておったのであります。政府としては、その対策として奄美群島復興信用基金に対してこれまで三億二千万円の出資を行ない群島内の中小規模の事業者に対し、小口の事業資金の貸付を行なわせて参ったのでありますが、増高する資金需要には、なお応ずることができない状況であります。従いまして、昭和三十八年度においてさらに政府出資を五千万円追加して、融資業務に要する資金に充てることとし、奄美群島の産業振興の促進に資することといたしたい考えであります。 以上、この法律案の提案理由並びにその内容の概要について御説明いたしたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第でございます。 ————◇—————
○永田委員長 次に、去る十二日付託になりました、内閣提出の消防法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を求めます。篠田自治大臣。
○篠田国務大臣 今回提案いたしました消防法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。 近年火災の発生件数は、いよいよ激増の一途をたどり、人命の損傷及び財産の被害もこれに伴って累増の傾向にありますことは、まことに寒心にたえないものがあります。このような事態に対しましては、何よりも火災の発生を防止することに努めなければならないのでありますが、これとともに、火災が発生した場合における消防機関への早期通報、火災の初期の段階における消火及び人命の保護のための安全避難等の措置について、十分徹底をはかっておくことが必要と考えられるのであります。 このためには、消防の用に供する機械器具等が、火災発生時において確実にかつ安全にその機能を発揮することが保障されなければなりません。さらに、近時の火災予防思想の普及と消防用設備等の設置義務制度の発足により、これら消防の用に供する機械器具等の需要が激増しつつありますが、これに対処するためにも、現行の検定制度に根本的な改善を加え、人命、財産の保護に遺憾なきを期する必要が生じてきたのであります。 次に、最近における交通事故を含む各種災害事故の激増に伴いまして、適切な救急活動が行なわれることがきわめて緊切と存ぜられるのでありまして、この際救急体制を確立し、その整備をはかるための措置を講ずる必要があると認められるのであります。 以上のほか、映画の上映に関する規制の合理化等消防法の規定中整備を要する事項をもあわせて、ここに消防法の一部を改正する法律案を提案した次第であります。 以下、この法律案の主な内容につきまして、御説明申し上げます。 第一に、最近映画関係技術の進歩によりまして、緩燃性の映画が普及し、速燃性の映画の上映は、きわめて少なくなって参りましたので、映画上映に関する規制を緩和し、かつ、合理化することといたしたいのであります。 すなわち、映写技術者の資格及び映写室の構造設備に関する規制は、今後緩燃性でない映画を上映する場合に限定するとともに、届出につきましても、緩燃性でない映画の上映に際してのみ必要とするものといたしました。 第二に、消防の用に供する機械器具等につきましては、さきに申し述べましたように、国民の生命、身体及び財産を保護するための保安用具であります関係上、現在消防研究所において検定を行なっておりますが、いわゆる任意検定でありますために、粗悪品が出回ることを抑制することができない実情にありますので、この際、検定制度を強化し、強制検定に改めることといたしたいのであります。これとともに、近時検定の申請数量が急激な増加を示しておりますために、火災の技術的研究に専念すべき消防研究所の本来の業務に支障を来たし、検定業務も円滑を欠くおそれもありますので、検定業務を実施する特別の機関として、政府の全額出資にかかる日本消防検定協会を設立することといたし、検定の方法及び手続、協会の組織及び運営その他監督上必要な措置等について規定することとしたいのであります。 第三に、消防本部及び消防署を置かない市町村におきましては、現在火災原因の調査は市町村長が行なうものとされておりますが、調査能力が必ずしも十分でないので調査がよく行なわれない場合が多かったのであります。そこで、消防本部を置かない市町村につきましては、市町村長から求めがあったとき及び特に必要があると認めたときに限り、都道府県知事が、火災原因の調査を行なうことができるようにいたしたいと存じます。 第四に、救急業務を法律上の制度として確立し、その整備をはかることといたしたいのであります。 すなわち、消防本部を置かなければならない市町村のうち、一定規模以上の市町村に対しまして、救急業務を行なうことを義務づけますとともに、救急業務の範囲、救急隊の活動その他について所要の規定を設けることといたしました。 第五に、以上の改正に伴う罰則及び経過措置について規定するとともに、その他規定の整備をはかることといたしたいのでございます。 以上が、この法律案を提出いたしました理由とその内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さらんことをお願いいたす次第であります。
○永田委員長 以上をもちまして、提案理由の説明は終わりました。 なお両案についての質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○永田委員長 次に、地方財政に関する件につきまして調査を進めます。 昭和三十八年度地方財政計画について政府より説明を求めます。篠田自治大臣。
○篠田国務大臣 ただいまお手元に配付いたしました昭和三十八年度地方財政計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和三十八年度地方財政計画の策定にあたりましては、国と同一の基調により健全財政を堅持しつつ、地方行政水準の一段の向上をはかり、かつ、地域開発の促進と地域格差の是正をはかることを目標といたしたのであります。 すなわち、計画策定の具体的な方針といたしましては、第一に、地方税負担の軽減合理化をはかるとともに、信気ガス税の減税に伴う地方の減収については、たばこ専売益金の委譲を受けて市町村たばこ消費税の税率を引き上げることにより補てんすることといたしました。 第二に、国民生活水準の向上と産業経済の発達に即応し得るよう環境衛生施設、文教施設、産業関連施設、交通施設及び国土保全施設等の整備を促進するため、公共投資にかかる財源を充実するとともに地方債資金の増額を行ないました。 第三に、新産業都市の建設その他の地域開発を促進するとともに、地域格差の是正をさらに進めるため、引き続き財政力の貧弱な地方公共団体の財源を充実して、その行政水準の向上を期するとともに、辺地における公共的施設の整備を促進することといたしました。 第四に、地方財政の秩序を確立するため、地方公共団体間の負担関係の適正化を期しております。 なお、地方公営企業にあっては、その拡充をはかるため、地方債資金を増額するとともに、地方の計画的開発と既成都市の再開発とを促進するため、新たに地方債計画中に地域開発事業債を設け、所要資金の確保をはかっております。 以上のような方針のもとに昭和三十八年度地方財政計画を策定いたしますと、その歳入歳出規模は二兆六千二百三十六億円となり、昭和三十七年度地方財政計画に比して、三千四百八十六億円の増加となる見込みであります。 次に歳出及び歳入のおもな内容について簡単に御説明申し上げます。 第一に歳出について申し上げます。 その一は給与関係経費であります。 給与費につきましては、地方公務員の給与改定の平年度化に伴う経費、高等学校の教職員の増加等に伴う職員の増加に要する経費、退職年金制度の平年度化に伴う経費等を見込むこととしたのであります。その結果、前年度に比し千三百八十一億円増加し、総額九千八百二十一億円と見込まれるのであります。 その二は、一般行政経費であります。 この一般行政経費のうち、 国庫補助負担金を伴う経費は、生活保護費、結核医療費、児童保護費等国庫予算の増加に伴い前年度に比し六百十三億円を増加し、総額二千九百二十九億円と見込まれるのであります。 国庫補助負担金を伴わない経費は、一般行政事務の増加等の事情を勘案して算定いたしました結果、前年度に比し百四十二億円増加し、総額二千四百八十七億円となりました。 その三は、公債費であります。 公債費につきましては、既発行地方債の昭和三十七年度末現債額及び昭和三十八年度新規発行予定額を基礎として算定した結果、前年度に比し九十一億円増加し、総額千四十四億円となりました。 その四は、維持補修費であります。 道路、橋梁、河川その他公共、公用施設の維持補修費につきましては、各種公共、公用施設の増加等の事情を考慮して六十億円の増額を行ない、その総額を六百三十四億円といたしました。 その五は、投資的経費であります。投資的経費につきましては、産業基盤の充実強化、生活環境施設の整備及び地域格差の是正が強く要請されていることにかんがみ、特にその充実に意を用いたところであります。 まず、国の直轄事業に伴う地方公共団体の負担金は、前年度に比し六十八億円を増額し、四百二十一億円を計上することといたしました。 次に、国庫補助負担金を伴うものにつきましては、道路整備事業費、治山治水事業費、港湾整備事業費、住宅対策費の増加により、災害復旧事業費の減少にもかかわらず、前年度に比し七百四十一億円の増となり、総額は五千五百十二億円と見込まれるのであります。 国庫補助負担金を伴わない地方独自の事業費につきましては、産業経済の発達と国民生活水準の向上に即応し得るよう環境衛生施設及び産業基盤施設の整備、地域開発の促進と地域格差の是正等に要する経費を中心として、前年度に比し五百二十一億円を増加しますとともに、補助を伴わない災害復旧事業の減少百三十一億円を見込みました結果、その規模は三千二百十億円となったのであります。 なお、以上のように投資的経費の増額を行ないますとともに、前年度に引き続き、地方交付税の算定方法に改善を加え、財政力の貧弱な市町村の財源を傾斜的に増額する措置を講ずることといたしたいのであります。 第二は、歳入であります。 その一は、地方税収入であります。 地方財政の実情にかんがみ、地方独立財源を維持確保することとし、電気ガス税の減税に伴う減収についても、市町村たばこ消費税の税率を引き下げることによって補てんすることといたしました。 この結果、地方税全体の収入は前年度に比し千二百七十三億円の増加となり、総額は一兆五百八十二億円と見込まれるのであります。 その二は、地方譲与税であります。 地方譲与税は前年度に比し四十六億円増加し、総額は三百五十八億円となります。 その二は、地方交付税であります。 地方交付税につきましては、所得税、法人税及び酒税の国税三税の収入見込額を基礎として算定し、その総額を五千五百三億円と見込みましたが、このうちには昭和三十七年度国の補正予算で追加となった地方交付税のうち、昭和三十八年度に繰り越すことを予定しております百億円を含んでおります。 その四は、国庫支出金であります。 国庫支出金は、義務教育職員給与費国庫負担金二百六十二億円の増、その他の普通補助負担金四百十四億円の増、公共事業費補助負担金三百三十四億円の増、その他失業対策事業費補助負担金二十九億円の増を合わせて、全体で前年度に比し千三十九億円増加し、総額七千二百二十四億円となっております。 その五は、地方債であります。 地方債につきましては、前年度に比し百十八億円を増額し、その総額は九百九十七億円としたのであります。 また、明年度における地方債といたしましては、地方財政計画に計上いたしましたもののほか、交通事業、電気事業、水道事業等にかかる公営企業債を前年度に比し三百億円増額して千二百六十一億円、港湾整備事業、簡易水道、下水道事業及び地域開発事業等にかかる準公営企業債を前年度に比し二百五億円増額して七百五十九億円、さらに厚生年金還元融資及び国民年金特別融資にかかる地方債二百億円を予定しております。 従って、地方債総額は三千百五十億円となり、前年度に比し六百十億円の増加となっております。 その六は、使用料及び手数料であります。 使用料及び手数料収入は前年度に比し五十六億円増加し、六百五億円を見込んでおります。 その七は、雑収入であります。 雑収入につきましては、前年度に比し三十二億円増加し、千六十七億円を見込んでおります。 以上が、昭和三十八年度地方財政計画の概要であります。これを通観いたしますと、昭和三十八年度においても引き続き公共投資及び社会保障の拡充並びに文教の充実の要請にこたえるとともに、国民生活の向上及び産業経済の発展に比し著しく立ちおくれている地方行政施設水準の引き上げをはかってゆくことができるものと考えております。
○永田委員長 次に補足説明を求めます。松島参事官。
○松島説明員 補足して御説明を申し上げます。 昭和三十八年度の地方財政の規模は、ただいま大臣が説明をいたしましたように、二兆六千三百三十六億円で、前年度に比較いたしまして三千四百八十六億円、一五・三%の増加率となっております。国の一般会計予算の増加率が一七・四%でございますので、この増加率に比べますと若干下回っておりますが、国の場合におきましては、前年度剰余金等を財源といたしまして歳出を計上しておるためであり、地方財政の場合には単年度方式をとっておりますために、剰余金の受け入れ、あるいはこれを財源とする歳出の拡大ということに基づく結果ではなかろうかと考えております。 次に、歳出増加の内訳について御説明申し上げます。 五ページをごらんいただきたいと思います。まず、給与関係については千三百八十一億円の増加で、前年度に対し一六・四%の増に相なっております。 そのうちのおもなものについて申し上げますと、まず人事院勧告に基づきます給与改定、及びそれに関連いたします昇給等の増が一千四十八億円でございます。また、暫定手当制度の改正に伴います増加が七十億六千二百万円増になっております。 次に、職員の増加に基づきます経費の増が総体で七十九億円でございますが、この内訳を申し上げますと、義務教育関係の職員増で六億一千九百万円、高等学校の生徒急増に伴います教職員の増八千四百七十八人を見込みまして三十四億二百万円、大学等の教職員の増六百七十六人を見込みまして四億二千八百万円、警察官、交通警察官、麻薬関係警察官の増、これに伴います経費の増が十四億八千万円、消防施設の増加に伴います職員増が六百七十二人で一億七千二百万円、狩猟法の改正に伴います関係職員の増加四十六人を見込みまして一千五百万円、老人福祉法の施行に伴います老人福祉関係職員の拡大に伴いまして、これらを担当いたします社会福祉主事の増員三百七人を見込みまして一億四百万円、市町村の行政指導に従事します職員の増百三十八人を見込みまして四千七百万円、それから前年度に引き続きまして、固定資産評価制度の改正に伴います関係職員の増加一千九百十四人を見込みまして六億二千九百万円、学校給食関係の普及に伴いまして管理栄養士を設置することといたしまして、この人員二百十六人を見込みまして七千百万円、それから中学校並びに夜間定時制高等学校等につきましても給食が行なわれることとなりますので、これらに従事いたします学校給食従事職員の増一千七百四十一人を見込みまして、五億七千三百万円、清掃関係の事業の拡大に伴います関係職員の増一千人を見込みまして、三億二千九百万円となっております。以上が人員増に基づきます経費の増でございます。 その次は、退職年金制度の平年度化に伴います経費でございまして、その増加額が百九十四億円でございます。このうちには追加費用三十六億円が含まれております。 次に恩給、退隠料でございますが、退職年金制度への移行に伴いまして、自然増を含めましても、なお制度改正によって恩給は減となりまして、差引十三億八千二百万円の減となっております。 次は一般行政経費でございますが、そのうち、国庫補助金を伴います一般行政経費の増加が六百十三億円でございます。このうちには生活保護費、結核医療費、児童保護費、精神衛生費というような、いわゆる社会保障関係経費の増加が、三百十四億一千五百万円でございまして、国庫補助金を伴います一般行政費の増加額六百十三億円のうち五一%を占めております。なお中小企業近代化促進に要します経費の増三十四億四百万円中には、新しく創設されます、設備高度化資金に対します貸付金制度による増が含まれております。その他各省関係の一般行政経費の増が二百六十五億円となっております。 次は公債費でございますが、昭和三十七年度末の一般会計所属の公債費の現在額は、七千二百三十九億円と見込まれます。これに昭和三十八年度に新規発行を予定しております一般会計債が九百九十七億円でございますので、この合計額の元利償還金を見込みまして、前年度に対して九十億四千八百万円の増を見込んでおります。 維持補修費の増は、前年度同様六十億の増を見込んでおります。 次は、投資的経費の増加でありますが、一千百九十八億七千二百万、一五・一%増となっております。そのうち直轄事業の負担金としては六十八億一千九百万円の増加でありまして、この大部分が治山治水事業並びに道路整備事業にかかる負担金の増であります。 次に、一般公共事業につきましては、八百八十八億円の増加でありまして、このうち治山治水事業費の増加が百六十三億円、道路整備関係が三百六十三億円で、直轄の場合と同様、この二つの事業の増加額中に占める割合が非常に大きなものとなっております。 災害復旧事業は、先ほど大臣説明にもございましたように、三十七年災害が、三十六年災害に比べて少なかったために、過年度災害復旧事業費の減少がありまして、百九十一億二千六百万円の減となっております。 失業対策事業費は、四十三億六千三百万円の増となっておりますが、これは主として労務費、資材費、事務費等の単価の値上がりに伴うものでございます。 国庫補助負担金を伴わないものでは、三百八十九億九千八百万円の増となっておりますが、そのうち災害復旧事業費の減が百三十億円ばかりございますので、これを除きました一般単独事業の増加は五百二十億円となっております。 以上が、歳出増加のおもな内容でございます。 次に、歳入について申し上げます。 まず、地方税の増加額が一千二百七十三億円でございまして、総計一兆五百八十二億円で、一兆円台を地方税も越すに至ったわけでございます。この増加率一三・七%でございます。なお前年度、すなわち昭和三十六年度から三十七年度への増加額は、一千六百八十九億円、増加率にして二二%であったのに比べますと、地方税の増加は鈍化をしておるということが言えるかと考えます。なお地方税につきましては、電気ガス税の減税、これを補てんをいたしますためのたばこ消費税の引き上げあるいは狩猟者税の廃止、これにかわりまして狩猟免許税の創設、目的税としての入猟税の創設、そのほか一般会計とは直接関係ございませんが、国民健康保険税の減税というようなものが税制改正として予定されております。 地方譲与税は、前年度に比較いたしまして四十六億円の増となっております。主として増加額は道路譲与税の増でございます。 地方交付税は、前年度に比較いたしまして九百二十三億円の増で、総計五千五百三億円となっております。その内訳につきましては、十八ページをごらんいただきたいと存じます。 昭和三十八年度の国税三税の予算計上額が一兆七千六億三千八百万円でありまして、この二八・九%が四千九百十四億八千四百万円でございます。このほかに、昭和三十六年度の国税三税の予算未計上額に対します精算額、二八・五%相当額が、四百八十二億六千九百万円でございます。なお返還分として三百万円、そのほかに同じく昭和三十六年度の、国税三税の未計上分に対しまする臨時地方特別交付金の精算額〇・三%分が五億八百万円でございますので、合計いたしまして五千四百二億六千四百万円となります。これに先ほど大臣の説明にもございましたように、昭和三十七年度の補正予算に計上いたしました地方交付税のうち、百億円を翌年度に繰り越すことを予定いたしまして、その額、百億円を加えましたものが五千五百二億六千四百万円でございます。 三ページに返っていただきます。 国庫支出金の増は一千三十九億円でございまして、そのうち義務教育費国庫負担金が二百六十二億円の増、その他の一般普通補助負担金が四百十四億円の増でございますが、このうち生活保護費、結核医療費、児童保護費、精神衛生費、いわゆる社会福祉関係の国庫支出金の増が二百四十七億円で、普通補助金四百十四億円の増加のうち六〇%を占めております。これは歳出増加におきましてもこれらの費目が大きな割合を占めてきたことに対応するものであります。 公共群業の補助金は三百三十四億円でございますが、災害復旧事業費が減少したことに伴います災害復旧事業費補助負担金の減が百五十五億円ございますので、その他の一般建設事業費の補助負担金では四百八十九億円の増となっております。 次に、地方債は九百九十七億円で、前年度に対して百十八億円の増加でございます。 地方債の内訳は二十ページをごらんいただきたいと存じます。 地方債計画中、一般会計債として計上されましたものが九百三十億円ございます。そのほかに、特別地方債のうち厚生福祉施設等一般会計においてこの元利を負担すべきものが六十億円、それから準公営企業債のうちの地域開発事業債のうちで港湾整備等公共事業の施策に関するものが七億円、合計いたしまして九百九十七億円が一般会計分の地方債と見込まれるのでございます。これに対応いたします前年度の地方債を差し引きました増加額が百十八億円となっております。 使用料、手数料、雑収入等につきましては、前年度実績等を勘案いたしまして、それぞれ増加額を見ておるわけでございます。 その結果、歳出増加額と同じく三千四百八十六億円となっております。 次に、歳入歳出の構成について申し上げます。四ページでございます。 まず、歳入について申し上げますと、地方税の構成比率が前年度四一%から四〇%に下がっております。これは地方税の伸びが総体的に減少したことに伴うものであろうと考えられます。一方地方交付税は二〇%から二一%に一%上がっております。また国庫支出金も一%増加して二八%となっております。 次に歳出の構成について申し上げます。 人件費は前年同様三七%でございまして、かなり大幅な給与の改定その他給与費の増加がございますが、構成比率には変わりありません。一般行政経費は、社会福祉関係の行政経費の増加を反映いたしまして二一%で、前年に比較いたしまして一%構成比率が上がっております。投資的経費は三五%で前年同様でございます。 以上で財政計画関係を終わらせていただきまして、次に地方債の計画について御説明いたします。 二十一ページでございますが、今年度の地方債計画において特徴といたしますことは、一つには、地方の計画的な開発を促進するため、あるいは既成都市の再開発を促進するため、地域開発事業債という項を設けまして、その額の増額をはかったことでございます。第二点は、清掃事業、簡易水道事業、下水道事業、上水道事業というような環境衛生関係の施設整備に要する資金について、一般の要望にこたえるべくその増額をはかったことでございます。その他、前年に引き続きまして、交通事業、その他産業基盤の整備に関する諸事業についての起債の全般的な増額をいたしております。その結果、総額三千百五十億円で、前年度二千五百四十億円に対して六百十億円の増加となったわけでございまして、その資金の内訳は、政府資金二千三十三億円、公募資金千百十七億円を予定いたしております。 以上でございます。
○永田委員長 地方財政計画に関する質疑は後日に譲ります。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会