大蔵委員会 第32号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/06/07
会議録
○臼井委員長 これより会議を開きます。 外国保険事業者に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑に入ります。通告がありますので、これを許します。堀昌雄君。
○堀委員 まず最初に、この外国保険事業者に関する法律の一部を改正する法律案自体についてちょっとお伺いをいたします。 今度の改正の第三条第四項に、「当該申込みを行なう時までに、大蔵省令の定めるところにより、大蔵大臣の許可を受けなければならない。」こうあるのです。この大蔵省令というのは、一体どういうことを書こうという予定ですか。
○高橋(俊)政府委員 ここにあります大蔵省令は、その内容としては、主として申し込みをする場合の手続の関係です。内容という意味じゃないのです。
○堀委員 その次に、どうも表現がよくわからないのが、同じページの二、「当該保険契約の締結に代えて、保険業法又はこの法律に基づき免許を受けた保険事業者との間において当該契約と同等又は有利な条件で保険契約を締結することが容易である」これはどういうことをいっておるのか、少し具体的な例をあげて説明してもらいたい。
○高橋(俊)政府委員 そういう契約の内容が、その条件におきまして、免許を受けた保険業者の、現在やっておりますところのいろいろな契約上の条件と同じである、あるいは免許を受けた保険業者の条件のほうがむしろ有利である、あえて外国の保険業者と契約を締結しなくても、国内の免許を受けた業者と締結することによってむしろ有利であるというふうな意味でございまして、国内の業者と契約をすればよいではないか、こういう意味でございます。
○堀委員 これは、日本語として、主語は一体どこにあるのですか。どうも主語がない文章になっているんですね。日本語の文章として、私よく理解できないのですがね。
○高橋(俊)政府委員 主語が書いてないのですけれども、これは当然契約者が、ということでございます。契約者が外国の保険業者と契約をするよりも、それと同等あるいはそれより有利な条件で免許業者と契約ができるというように読むのだそうでございます。
○堀委員 この法律は日本の法律ですから、だれでも読んだときにすぐわかるように書かないと……。 その次は「当該保険契約の条件が」こういうようになっておりますね。前のほうも「当該保険契約の内容が法令に違反し」、これはみなわかるのです。ところが、いまの条項だけなぜ主語を抜かなければならないのか。いやみなどは言いませんが、法律を書くときはだれが読んでもすぐわかるようにしてもらわないと困る。私も、少なくとも大学を出て、かなり長い社会的経験を経ておりますが、日本人であることに間違いがないけれども、ちょっと読んだらわからない。だから、今後はひとつわかるようなふうに書くことにつとめてください。 もう一つは、法律の条項から先にいきますが、第三十四条の二項に「第三条第三項の規定に違反した者は、二年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」こういうふうになっているわけですね。そこで、外国保険業法の三十四条は「左の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」こうなって、一は「第三条第一項又は第二項の規定に違反した者」今度第三条第三項の規定に違反した者も、内容としては一項、二項と変わらないと思えるのに、なぜ二年以下の懲役もしくは二十万円以下の罰金にこれだけが変わるのか、ここをちょっと説明してください。
○高橋(俊)政府委員 この三十四条の二のほうが若干軽くなっているといいますが、これは一契約一罪主義であります。
○堀委員 そうすると片一方は……。
○高橋(俊)政府委員 ただいまの答弁ちょっと簡単過ぎましたが、この点は一契約一罪でございますから、たとえば火災保険契約、船舶保険契約、あるいは賠償責任保険の三つの契約を締結した外国保険業者の場合は加重されるわけであります。併合罪として三年以下の懲役もしくは六十万円以下の罰金に処せられる。一つの契約の場合にはここにあげてありますが、併合罪の適用になれば三年以下、あるいは六十万円以下ということに加重されるわけであります。
○堀委員 実は外国保険事業者法第三条は免許を規定し、その次は「代理又は媒介の行為」を規定しています。そうすると、「代理又は媒介の行為」というものは、そのことをする場合に、一つの保険の種類についてだけやったという場合にでも、これは免許に関係なく——免許なら全部やれますからね。それでなく、一つやっても違反して三年以下または三十万円以下の罰金にする、その点では第三条第二項と今度の第三項との間にはそんなに私は相違がないのじゃないかという気がしますが、そんなに相違がありますか。代理または媒介ですから、その関係においては免許を受けないでやったということとはちょっと違うのじゃないですか。
○中嶋説明員 形はブローカーと申しますが、代理または仲介、または媒介でありますけれども、これが行なう行為は保険業者が免許を受けて保険を募集する場合と、内容的には同じである、かように考えております。したがいまして、代理または媒介をする行為自体も、保険の免許を受けてやる行為と同じ罰則を受ける、かような関係になっております。ただ今度の場合は、被免許の業者がこの法律に違反いたしまして、個々の保険契約について違反をする場合でございます。したがいまして、若干罰則が軽くなっておる、かような関係になっております。
○堀委員 そこで罰則はいいのですが、もし外国の保険業者が違反をして、ここの第七項か何かで「大蔵省令で定める場合を除き、日本においてこれを締結しなければならない。」とあるのですが、この「大蔵省令で定める場合を除き、」というのはひとつ聞かなければなりませんが、要するに、日本で締結しないでどこで締結するかということになったら、たとえば日本の大企業でアメリカの借款を受けておる、あるいはロイヤリティーを払っておるところに向こうから手紙がかかってきた、あなたのところの物件について、うちは——大体日本の半分くらいでしょうな、損保掛金をこれでやってあげます、日本なら一千万円くらいの保険料を五百万円にしてやろうと、ストレートで手紙が来たとしますね。そうした場合、日本の業者はこれは非常にけっこうだと今度手紙で返事を出します。それで保険契約というのはどこで成立するかというと、人間がいないでも、手紙だけでもできるわけだから、アメリカで成立したのか日本で成立したのか非常にわかりにくいが成立をした。それで非常にうまくキャッチできれば、そうしたら日本のものは十万円の罰金だ、それからアメリカの業者は、二年以下の懲役または二十万円以下の罰金にする。そういうときに、アメリカに住んでいる、アメリカの事業所を日本の刑法で処罰できますか。
○中嶋説明員 お答え申し上げます。ただいま先生がおっしゃいましたような点につきましては、国外犯を日本の刑法で処罰できるかというような問題になるかと思うのでありますが、罰則が適用されますのは、やはりまだ日本に支店を設けていない保険業者が日本に移動してきて日本の法域に入って、そういう契約を締結した場合だけである、かように考えております。したがいまして、仰せの場合はかからない、かように考えます。
○堀委員 そうするとこのことは、日本に来るものを予測して、日本にだれか人間が来て店か何かを持って、それでやるということを規定するという考え方にこれは大体立っておるわけですね。そうなるといまのようなストレートの取引がもしわかったら、第三十四条の三で、「第三条第四項の規定に違反した者は、」で、こっち側は十万円の罰金になるのですね。ところがいまのように五百万円ももうかるんだったら、十万円の罰金払いましょう、こういうことは私は十分起こり得ることじゃないかと思う。小さなものは問題ないですよ。額の大きなものに対しては、船みたいなものだってそうですね。一隻で何十億というのがかかれば、保険料は幾らになるか私もわかりませんけれども、かなりの額になる。これは向こうのほうが安かったらその点はこれではちょっとチェックできない、こういうことですね。
○中嶋説明員 先生がおっしゃいますように、外資導入の場合、その他外国から物を持ってくる場合、それについての保険を国外の保険事業者が掛けよう、こういう話をする場合はきわめてあり得る場合だと思います。したがいまして、その保険事業者が、日本ですでに免許を受けておる場合、しかも支店が日本にある場合、この場合はそういうものを通じて契約を結ぶときには、これは何らわれわれとしては異存はないわけでありますが、日本の法制上免許を受けていない素性の知れない外国保険事業者に付与するという場合には、これを自由にいたしますと国内保険事業者との権衡が乱れる、あるいは保険を掛けるこちらの保険契約者の側に不測の損害が起こるかもしれない、かような点を考慮いたしまして、今度の法律改正をお願いしておるわけでございます。そのような場合があってはならないということがこの法律改正の趣旨でございます。 罰則の点でございますが、事実上日本に関係のない、来たこともない外国保険事業者に罰則が及ぶか、こういうお尋ねでございますが、法規範としては及ぶと思います。しかし実際罰則の効果が及ぶかどうかは、事実上及ばない、かように私どもは考えております。
○堀委員 罰則が及ぶ、及ばないよりも、これはインディビジュアルに行なわれる、そういうものについてはこの法律では規制力を持たないのじゃないか、そこを私は言っておるわけです。だから実際の問題としてそれを規制するということを、もう少し重視をするならば、あとのほうのところに体刑がくっついておれば、これは金の損得勘定じゃないんだということになりますからこれは別ですが、企業がやることだから、企業が十万円くらい払うのは率直に言えば何でもないのですね。そして日本で掛けて一千万円、外国で掛ければ五百万円で済む、それもわかるかわからないか、要するに信書の秘密でプライベートにやることだし、あとの送金関係は八条国に移行すれば、金が何で来たか一々調べることは現実にはできないでしょう。そこらはどうですか。
○中嶋説明員 十万円が企業にとっては安い罰則ではないかというお話でございますが、これには両罰規定もございまして、代表者も処罰を受けるということになります。それから十万円の金額につきましては、保険事業者についての二十万円の罰則との権衡もございますので、この程度が適当ではないかと考えられる次第でございます。 なお、八条国になりましたら、送金も自由になるのではないかというお話でございますが、これはやはり自由になりましても、為替銀行の段階で確認をいたします。したがいまして、確認の段階で許可を受けた契約であるかどうかはわかるわけです。したがって御心配のような点はないものと考えております。
○堀委員 これは両罰規定はちっとも書いてないですよ。これをもって両罰規定と読めますか。
○中嶋説明員 当然現行法の規定でそういうふうになります。
○堀委員 現行法の規定はどこにありますか。
○中嶋説明員 三十五条にその規定がございます。
○堀委員 災害保障というものは、要するに起きたときに金がくるのです。ふだんは大体こないですよ。災害が起きないとですね。実際に災害保険というのは、現実の問題から言うと、ふだんはただ捨てているようなものです。そうすると、たとえば五百万円ですが、事故が起きたらわかりますけれども、事故が起こらない間はわからないのじゃないですか。どうなりますか。これは送命ずるときにも日本側としては一々それを調査をして、為替銀行が、あなたはなぜ送金をするかと一々そこまで調べて、送金のあれをやりますか。私は八条国に移行した後に、金を一々送り出すときに、これは何の金だ、これは何の金だと調査ができるかどうか。これは為替局に来てもらわなければ困るけれども、そういうふうに一々チェックできるのでは、八条国移行は自由化でも何でもなくて、為替管理法で処理しているのと同じじゃないか、チェックはしないにしても、一々調べるというのは可能かどうか、私はちょっと疑問があるのですが、それはどうですか。
○中嶋説明員 これは為替銀行の窓口での問題でございまして、為替局が答弁すべきだと思いますが、為替銀行の窓口でそういう送金の書類がきたときに、それについてのいろいろな書類は、これは当然確認をする義務が負わされておりますので、銀行の職員としてはそれを確認して向こうへ送金する。確認することはコントロールするとかチェックするというような問題ではございませんで、これは当然やるべきことだというふうに考えております。
○堀委員 そうしたら為替銀行が確認をしたら、それが保険業法違反であるかどうか気がつくかどうかもわからぬ。また保険業法違反だったら、それを届け出る義務が為替銀行にあるかどうかということも、私はこれは重大な問題だと思うのです。おそらく為替銀行の銀行員たる者は業務上に知り得た秘密をそうやすやすと第三者に通報しないと思う。国税庁すら、同じ庁内の専売公社に通知しないくらいの実情なんですから、ましてや為替銀行が、この送金は外国保険業者と契約しているか、その相手方が国内の免許を受けておるかどうかということを一々調査したりすることは、私は起きないと思うのですが、事実上の関係としては、これは素通りになるのではないかと思いますが、どうですか。
○中嶋説明員 これは私がお答えを申し上げるのがいいかどうか、若干疑義がございますけれども、この法律がなければ送金ができない、為替管理法上許可を受けるケースになっております。したがいましてこの法律で大蔵大臣の許可を受けて締結した契約である、これに基づく送金であるということがはっきりした場合に自由になるわけであります。したがってこの法律で確認する義務は、やはり為替銀行に負わされる、かように私は考えております。
○堀委員 為替局長に入ってもらってください。私は非常に疑問がある。 この法律自体に関する問題は、大体以上なんですが、どうも私少し調べてみた感じでは、何しろ外国の保険業者の力というものはたいへんなものですね。資料を調べてみて、私どももそれほどだとも思っていなかったのですが、イギリスのロイズなんかは、日本の損保全体の三倍、大かた四倍近い保険契約を一年間にとれる。だからこれはとんでもない大きなものがたくさんあるわけだし、そういう大きなところは代理店を持っておるかもわかりませんが、しかし各国の業者を見ると、日本にいま三十七しか外国の保険会社が来ていないということですから、かなり大きなものが残されておるものもあるだろう。そういうものが向こうの企業の関係で、日本に、たとえば向こうの輸銀から品物を入れたとか、いろいろな関係で日本の企業に結びつきが出てくる。そうするとセールスを送ったりすれば、こういうことでひっかかるけれども、直接に何かストレートにやる。セールスが来たっていいでしょう。一人ぐらい来て話をしたって何で来たのかわけがわからないから、そこでそういう処理をして——それは何か大々的にやれば別ですが、一つ一つそういうかっこうでやっていって、あとは文書のようなかっこうで動いていくということになってくると、せっかくこの法律で規制しようと思っても、なおかつ規制ができない部分が出てくるのじゃないか。だからやはりそれを規制するためには、それは外では規制はできないわけですから、法律上はこれは及ぶといったところで、まさかアメリカの保険業者を日本のこれで処理できないとなれば、私は、やはり日本の国内でそういうことをすることをチェックするということのほうに比重がかかっておらなければ無理なのではないか、こういう感じがするわけです。そこでさっきの十万円の罰金というのでは、これは両罰規定になったところで、会社がともかく年に五百万円ずつですか、五年間事故が起きなければ二千五百万円はもうかるのだということならば、それはこれまでそういう企業の関係で向こうとの連絡もあって、いろいろそうやったほうが向こう側の顔も立つ、いろいろな条件がかみ合ってくると、私はこの法律だけで押えることは困難な問題が起こる余地がある、こういう感じがしましたから申し上げただけで、あとはその点為替局長のほうに確認をいたします。 その次に、この問題をずっと調べていて、どうも保険事業というのは、調べてみるとたいへん問題がたくさんあるということがわかりました。これは私もまだ二、三日の勉強ですから、これから少ししっかりやればますます出てくるだろう。特に税制の問題については、これはここで二、三日かかってやらなければならぬくらい問題が非常に複雑で、しかもどうも見ていて筋が通らない点が私なりに感じられるものもあるわけです。 そこで税制上の問題の前にちょっとお伺いをしたいのは、問題を広げると非常に複雑になりますから、火災保険だけを例にとって、少し御質問をさせてもらいたいと思うのですが、どこかの年度を限って、皆さんのほうの資料のあるところでいいのです、三十七年が無理なら三十六年でもいいですが、日本全体における火災の発生件数、それからその発生件数の中で火災保険が払われた件数、要するに日本では火災の起きておる中でどのくらいのものが火災保険に入っておったか。要するに火災保険に入らずに非常に気の毒な立場に立った人たちというのはどのくらいの割合であるかを件数と金額で金額のほうは推定損害額と支払われた保険額という形で、お調べのものがあればお答えをいただきたい。
○中嶋説明員 火災件数その他現在調べておりますので、調べ次第お答え申し上げます。
○堀委員 ずっと調べていて私が感じたのは、損害保険というものは、プールが大きくなればなるほど危険分散ができますから、料率も低くすることができる。同時に掛け金の量もふえてくるから、それに対する責任準備額といいますか、そういうものも担保方もふえてくる。担保力がふえてくれば、現在日本で行なっていない水害であるとか地震であるとかという不測の災害にも担保を拡張することができるということで、現在損害保険は民営でやるのが一応の原則になっている以上、少なくともこの民営保険というものを拡充して、できるだけ一般の人たちが安い保険料でいろいろな災害に対処できるようにするというのが、私は、保険業法の第一条にも書いてありますけれども、非常に重要なことではないか、こういうふうに思います。 そこでちょっとお伺いしたいのですが、火災保険の料率を下げる条件、これは純保険料と付加保険料とがありますから、純保険料を下げるためにはどうするか、付加保険料を下げるためにはどうするか、おのおの対策があると思いますが、皆さんのほうではその二つに分けて、保険料率を下げるために必要な条件といいますか、こういうふうな状態になれば下がりますというようなことがあればちょっと伺いたい。
○中嶋説明員 日本の保険事業は、損害保険に限らず、生命保険もさようでございますが、戦後かなり打撃を受けまして、次第にいま発展しつつある段階でございます。したがいまして、各事業会社に力がつくに従がいまして、それぞれ仰せのように担保範囲を拡張したり、料率を引き下げたり、これまでもかなり強力な指導もやってまいりましたし、各社もそういう経営の合理化をやって契約者の利益の増進に資してまいっております。ただ、担保範囲の拡張も、たとえば地震とかあるいは風水災というようなものになりますと、やはり特殊な地域に固まるという問題がございます。また逆選択の余地もございますので、これを保険の制度として確立するにはいろいろな困難がございます。しかしながら、そういう困難を承知の上で、現在業界においてそういうものを検討中でございます。限られた範囲では特別約款である程度そういうものを認めておる業種もございますけれども、一般的にはまだそこまで担保範囲を拡張するところまでいっておりません。 それから料率の引き下げの点でございますが、付加保険料と純保険料の両方についてどうかというお尋ねでございます。付加保険料のほうは、御案内のように事業費の問題でございますので、これはやはり会社の経費を節約し、合理化するという以外には手がないわけでございます。たくさん物件がふえるに従いまして、たくさん保険料収入を上げて、一人当たりの稼働率を上げて事業比率を下げる、これが最大の問題だろうと思います。 それから純保険料のほうにつきましては、若干私どもこれは整理して申し上げたほうがいいかもしれませんが、やはり保険料をかける以上、それに対応する損害は十分見るというのが保険会社の立場でございますので、ロス・レイショーと申しますか損害率を十分見るように、あるいは純保険料の中で損害率の部分がかなり高くなるようにしなければならない、料率を下げれば、したがって損害率が上がるわけでございますが、そういう形で指導してまいりたい、かように思っております。
○堀委員 お話しのとおりなんですね。そうすると、結論は、やはり契約者というか、加入者がふえるということで付加保険料も下がることになるし、それから純保険料のほうも下がるということになると思います。 そこで、私ずっとこのあれを見ておりまして、火災保険というのは、民営しかやれないわけですが、特に住宅に対する火災保険のようなものは公共性の高いものですね。今度大蔵省のほうでは少し配当等について弾力的な指導をされることになっておるようですが、私はあとで企業格差の問題及びその自由化、対外的な問題等に触れるわけですが、私はそこで非常に考えていただきたいと思うことは、損害保険の公共性というものを少し前に押し出してもらいたいということです。そこで、そうなるとどういうことになるかといいますと、経理上の問題かもわかりませんが、株主勘定と契約者勘定というものは、これは明らかに分けられなければならない。そうしてその株主勘定については、公共性が強いわけですから、かなり制限があっていいのではないか。少なくともそれでもうかったからといって、どんどん株主に配当するなどということは問題があるのではないか。そこでこういう形の制度で内部資本をふやすことが担保力を増大することにはなろうと思いますが、内部資本のふやし方については増資等によれば、これは株主がふえて、配当をふやさなければならない。そういう形で外部に出ていくものが多くなるわけですから、私はある程度のところまでは必要だろうと思いますけれども、それ以後は、指導の方向としては、契約者勘定がふえるような指導の方向が全体としてとらるべきではないか、こういうふうに私は思いますが、これはちょっと政治的な問題になりますから、政務次官にお答えいただいたほうがいいのかもしれませんが、いかがでしょうか。
○池田政府委員 お尋ねの御趣旨ごもっともだと思います。事故がありました際に、それを多数の人々がお互いに負担し合うといういわゆる共済制度といたしましては、ますます拡大していくべきであると私は考えております。 損保につきましても、同様でありまして、いわゆる加入者がふえるように指導を進めるということは、損害保険の指導として必要なことだと思います。
○堀委員 御同感のようですが、ただもう一つ契約者勘定を優遇して、株主勘定のほうは行き過ぎにならないような指導をするということが必要ではないかと思うが、その点も含めていかがですか。
○池田政府委員 いまのお尋ねも御趣旨同感でございまして、そういう趣旨によりまして指導を申し上げたいと思います。
○堀委員 そうなりますと、きょうはあまり時間がありませんから、ごく簡単なところだけ伺っておきたいのですが、保険業法の施行規則に内部財産利用割合の制限というのが十九条にあります。株式の所有については十分の三ということに実は施行規則にはなっている。ところが実際の状態で見ますと、四三・六%くらいに昭和三十五年で損保全体としてはなっているようですが、何かこれは特認でできるのだというようなことらしいのですが、それはいいのですが、十分の三ときめてあることがいいのかどうかということも一つ問題がありますが、それを特別に認めるというと、一体どこまでこれを認めることにする予定ですか。
○高橋(俊)政府委員 損害保険の場合には三割という制限がございますが、たとえば三十六年度当時増資が非常に多く行なわれまして、一方ですと、親株を売らないと払い込み資金にこと欠くというような状況に相なったのであります。そういうときに実際には保険会社が売ったわけであります。そのために株価を非常にそこなうというふうなこともありまして、一時的にやむを得ず基準をオーバーすることを個別に認めたというようなこともございます。根本的に生命保険の場合と火災保険の場合と若干違うと思います。火災保険の場合には資産の流動性ということが非常に要求されるわけです。異常な損害もございますし、これが貸し出しにむしろ片寄っておる場合には流動性がない、換金性が少ないということがございますから、株式に若干片寄るということもある程度やむを得ないという感じもいたしまして、いまの三十という制限が損害保険会社の場合に適当であるかどうか、まさに仰せのとおり若干検討を要する点もあるのではないかと思います。ただ株式それ自体にかなりの株価の変動がございますから、あまり株式を多く持ちますと下落によって損害を多くこうむる。そういう株式の変動の点に着目いたしまして、制限を一応三割としてあるというわけでありまして、変動による損害を考えるか、換金性という点に重点を置いて考えるか、そういう点によって見解の相違が出てくるのではないかと思います。
○堀委員 そうすると、いまは何%まで——この三十五年度のあれで見ると四二、三%くらいまでいっておるのですが、これは何%までよろしいということになっておるのか。これは実際増資があれば払い込みをしなければならぬという問題も起きるでしょう。そしてまたそういうときにどんどん売られるとまた株価は下がりますから、そういう機関投資家はあまり売るなということも起こるでしょうね、いろいろな点で。そういうことになってきたときには一体何%までよろしいという制度にしているのか、それはその実情だけに応じて見ておるのか、そこをちょっと伺いたい。
○高橋(俊)政府委員 特認をする割合はおおむね四割を目途としておるのでありますが、それをまたさらに越えておる、個別に見まして、それまでの保有割合が高い、増資の払い込みが非常に多くなっておるというような場合に、どうしても暫定的には四割の線をオーバーするということが現実にあるわけでございます。
○堀委員 私はいまこれをちょっと伺っておりますのは、そのうしろについてくるところの八十六条準備金という問題の前提として伺っておるのですが、そこで確かに四割を目途として指導はされておる。さらに越えるものがあるなら——これは保険業法というのは生保と損保を一本にくくった法律になっておるわけですね。これがすでに問題があるのではないか。生保、損保というのはずっと私も調べてみた範囲でもかなり性格は違います。いまの銀行局長の答弁のように損保のほうは流動性がないと困るし、生保のほうはかなり貯蓄性の問題であるしするから非常に違う。いろいろな点で非常に違うものを一つの保険業法、一つのスタイルでこれを規制しようという中に私は問題があるのではないかと思うので、その点は株式所有の区分等は検討して、現実には四割をめどにやって、さらにそれを越えるものがあるなら十分の四でやってもいいという現実にきておるのではないかと思います。そこでしかしどうも多くなり過ぎた。増資が出てきてどうも多くなり過ぎた——今後どうしても多くなるでしょう。日本の企業は自己資金をふやせという指導を政府としてしておるわけですから多くなるでしょう。多くなると、ここで株を売ると当然評価がえ、売買益というものが出てくる。出てきたやつは益金として八十六条準備金で積みなさい。私は準備金として積むのは非常にけっこうだと思っております。この八十六条準備金というのは契約者勘定なのか、株主勘定なのか、これはどっちですか。
○高橋(俊)政府委員 当然八十六条準備金として積まれております場合におきましては、それは契約者勘定でありますが、取りくずしをする場合がございますから、絶対に契約者の勘定であるということはいえないかもしれません。
○堀委員 そうすると、私はここで契約者勘定と株主勘定に分けて議論しておるわけですが、契約者勘定であるならば、契約者勘定であるうちは、これは多少税制上の優遇をしてもいいのではないかというふうに私は考えるわけです。それで取りくずして、それはほかの株主勘定のほうへいくというときには、これはまた私、別途に考えてもいいのではないかと思いますけれども、八十六条準備金というものがどうもあいまいな準備金で、これが法制上準備金なら、責任準備金的なものにするなり、異常危険準備金のような式のものにする、要するにこれは契約者に対する支払いに充てるのだというワクの中にきちっと処理をしておいて、もう少し税制上の配慮をしてみる必要があるのではないか。特にいまのように片方が増資をしていく。持っていれば含み益が相当にある。含み資産としてあるので、これは相当な担保力を持つものが、たまたまそういう財産運用上のリスクを考えて制限を一つ法律で設けてしまう。その制限のためにそこでやむを得ず売らなければならない。売ったら、これが契約者勘定であるにもかかわらず課税される。いまのところは責任準備金についても何かある額までは無税で、そこから先積んでもこれも税金をとる、こういうことらしいのですが、私はさっきの論理からいって契約者のためだけの部分は、要するにもうちょっとそういう準備金等を豊富にすることをやらないと、火災だとか地震だとか風水害のようなものに対処したくてもできにくいのではないか、こういうふうに思うのです。こまかいことはまた日をあらためて論議をしますが、大まかなところでこの八十六条準備金というものをこのままの形で置かなければならないかどうかということをまず銀行局長から伺って、それに対する税制の問題について主税局長にちょっと伺いたい。
○高橋(俊)政府委員 八十六条準備金というものを設けましたのも、趣旨としては実現された臨時的な売却益を普通の損益にしてはならぬ、特別に積み立てておけという趣旨なのでございまして、税制の問題もございますが、そういった保険の経理のあり方全般につきましては保険審議会において今後検討をすることになっております。たぶんそういうことで、契約者のための勘定というものについて非常に明確な線を引いた税制上特別な配慮をするというふうな点も、あるいは先生の言われるような方向に結論が出てくるのではないかと思いますが、まだ実際にはやっておりませんから、これから検討する問題だと思います。
○泉政府委員 損害保険会社に対します税制の問題につきましては、先ほど堀委員がおっしゃいましたようにいろいろな問題があるわけでございまして、お尋ねの八十六条の準備金の問題でございますが、これが二つ内容があるわけであります。一つは資産の評価損益の問題。資産の評価益につきましては、御承知のように一般に税法といたしましては別に評価がえを強制しておらない。会社が任意に評価増をいたしました場合にはそれを益金として課税する。評価減をいたしました場合には、それが評価の規定から見て適正であれば認めますけれども、評価の規定に違反しておる場合には否認するという関係に相なるわけでございます。それから譲渡損益のほうは、これは譲渡いたしまして損が出る場合もありましょうし、益の出る場合もありましょう。しかし普通にはキャピタル・ゲインとしてだけ益が出る場合が多いと思います。譲渡の益についてこれを準備金に積み立てるという制度にして、それに対して課税しないかどうかということにつきましては陳情もございますので、いろいろ検討いたしておるところでございますが、お話のように契約者勘定と株主勘定というのが現在のところそれほど明確に分かれておらないところに問題もあるわけでございます。それらの点をあわせ考えながら検討すべき問題だと思っておるわけでございます。ただ損害保険会社に対しましては、先ほどちょっとお話がございましたが、責任準備金の制度で異常危険準備金を認めておるのでございます。これは諸外国ではドイツだけしかない制度でございまして、他の国になくて田本独特の異常危険準備金という制度を認めて、異常な災害がありました場合に保険会社がそれをカバーできるようにということで、異常な災害がありましても契約者に損害をかけない、契約者には払えるというようにしておくということで、相当大きな資金を実は積み立てておるわけでございます。そういう関係がございますので、そのほうで保険会社としては相当カバーされているのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○堀委員 いまお話しの異常危険準備金、これももちろん必要だと思うのです。日本の場合は特に必要だと思いますが、いまあなたのおっしゃったように、契約者勘定と株主勘定を、これは非常に公共性の高いものですから、きちっと分けなければ、私も実はその税制上の問題について、そうそこへメリットを置くということについては疑問があるわけです。私の考えとしては、前提としてもう少し勘定をきちっと分けるということがまず原則だと思うのです。そこがきちっと分かれてくると、準備金の側に入るものが、名目はどういう準備金であっても、要するに、それがふえてこないことには、リスクに対して保険の担保力というものはふえてこないわけです。こっちが金もないのにこういう担保力を出しましょうというわけにはいかないから、税制上の措置としては、準備金は、契約者勘定であるならば大いに積ませる、何でもいいから大いに積ませて、それに対しては少し税制のメリットを見てやるということになれば、担保力のほうがふえてくる。それと同時に、加入者側の問題として見れば、やはり安心してはいれるという問題が裏側にあるわけです。だから、私は損保の企業の立場でものを言っているわけじゃない。私がいつもここで議論をするのは契約者の立場ですから、契約者の立場としていかにして安い保険料率で——火災保険というのは、火事にならなかったらもらえないのですから、片道通行なんですから、片道通行であるものは、できるだけ安い保険料にする、そのことが広がりをつける条件になるし、広がれば安くなるということだけは非常に明確ですから、私はそういう点で前段のメリットの問題をひとつ考える必要があるのではないかという問題を提起をしております。 銀行局長に伺いたいのですが、保険審議会というのは、いまそういう問題をやるような条件にあるのでしょうか。何かときどき開くという程度のようで、部会か何かが分かれているようですが、こういう契約者勘定、株主勘定を明確にする問題とか、その明確になった後における準備金の税制のあり方——税制のほうは税制調査会のほうなのかもしれませんが、そういう問題を論議をする段階にいまあるのか、何か部会でもこれからつくってやるのか、そこらをちょっと伺いたい。
○高橋(俊)政府委員 ただいままでは保険審議会では募集の問題などを主としてやってまいりました。これからそういう経理問題などを相当こまかく突っ込んでやるということで、それを十分審議できる態勢にあります。
○堀委員 その次に、私はもう一つそれでちょっと感じたことは、生命保険料の一定額については、所得税法で税制上控除があって、所得額からいま控除しておりますね。あれはどういう発想に基づいて控除することになったのでしょうか。
○泉政府委員 生命保険の場合には、損害保険と違いまして、御承知のように満期に達すれば金をもらえる。損害保険の場合は、損害が発生しないと——生命保険はもちろん死亡の場合にもらえる場合もございますが、死亡しなくても満期に達すればもらえるという点もございますので、長期の貯蓄であるという観点に立ちまして、その長期の貯蓄を奨励するという意味合いからいたしまして、御承知のように古くから生命保険料の控除を認めておる次第でございます。
○堀委員 長期の貯蓄ということは、確かに国家的な見地からいっても必要でしょうね。そこで今度はさっきの問題ですが、日本のような住宅の状態であれば、住宅に対しては事故が起きやすいのです。いま一体どのくらい火災保険に対して加入率があるのかわからないのですけれども、さっきお願いしたのはもうわかりましたか。——それはあとで伺いますが、これは調べてないのだけれども、私の想像ですが、火災になって、保険料もなくて困っている人がかなりあるのじゃないか。やはりもっともっと広げるべきじゃないかという感じがするので、そういう意味で、さっきの契約者勘定と株主勘定とを画然としていけば、もっともっとこれに公共性を付与すべき点があるのじゃないか。その面では、一面にはそういう問題があるし、裏側からいうと、これは理財局のほうの関係になるだろうと思うのですが、資金の運用の面においてももっと公共性を持たせるべきではないか。そしてある程度ふえてくるふえ方の中で、税制上の問題として、火災保険についても、どの程度引くかは別として、これもひとつ所得控除を認めてやると、入ってくる連中にすれば、火災保険に入ったら少しでも税金は安くなるということなら、これはなるほど考え方としてはあり得る。実際問題としては、税額で見ればたいしたことにはならぬでしょう。いま火災保険というのは一年にどのくらいの掛け金になるのですか。掛け金のことだけちょっと先に答えてください。
○中嶋説明員 三十六年度の火災保険について申し上げます。 契約件数が四千二百三十六万六千件ございます。契約金額が十四兆八千九百十四億六千八百万円ございます。支払いました保険金が二百十一億七千四百万円ございます。この契約件数でございますが、これは重複してかけたものもございますので、その中を世帯別に洗いまして、世帯の普及率を調べてみますと、大体四八%見当が火災保険に入っておるというような勘定になります。ただ火災の発生件数でございますが、これは非常に小さいのもございましょうし、大火災もありまして、あるいは消防庁に資料があるかもしれませんが、私どもでは、全体の件数、それから推定災害金額、これはちょっといまわかりかねます。
○堀委員 いま二百十一億とおっしゃったのは、これは住宅の火災保険料でしょうか。
○中嶋説明員 全体でございます。いろんな動産も入っております。
○堀委員 いや、私が申しておるのは、工場とか、そういう個人の住宅以外のものが火災保険の中に入っているのじゃないか。その工場その他の問題は、法人ですから、保険料は現在経費で落ちるわけですけれども、個人では落としようがないのです。サラリーマンが火災保険をかけたって経費に見てくれないのです。だから、この問題について法人と個人で差ができる。そこで個人の部分について伺いたい。
○泉政府委員 お話のように、法人が損害保険料の掛け金を払いました場合は法人の掛金になりますが、個人の事業所得者が専業用の資産につきまして損害保険にかけて、掛け金を払いましたらこれも同じく必要経費に算入されております。お話の給与所得者、あるいは事業所得者以外の所御者の場合に、その掛け金を控除するかどうかという問題があるわけでございますが、御承知のように生命保険の場合でございますと、先ほど申し上げましたように満期になりますと保険金の支払いが行なわれますが、それに対しては所得税を課税いたします。それから死亡いたしました場合には相続税を課税することになっております。あるいは贈与に該当する場合には贈与税を課税するわけでございます。そこで掛け金の場合に生命保険料控除という問題があるわけでございます。ただ所得税法におきましては、損害保険の場合には、保険金を受け取りましても、これは損害をてん補するためでありますから、これに対しては非課税規定を設けておりまして、損害保険の保険金を受け取りましても課税をしないというたてまえになっておるわけであります。それで掛け金のときには見ないという関係に相なっておるのでございます。
○堀委員 いや先で取る、取らないのことでなく、法人と個人の——あなたもサラリー・マンでしょうが、サラリーマンと事業者との間に特に格差があるのが私はおかしいというのです。事業をやっている者の事業資産なら経費で見るが——泉さんあなた官舎におられるのだろうから、火災保険に入ってないだろうから実感がないだろうけれども、自分の家に入っているとしたら、いまどき私の家でも、いま焼けて建てるのに幾らかかるかと言われたら最低二百かそこらかかる。そうすると二百万の火災保険ということになると、火災保険の人に話したのですが、私の町では二十年住宅火事になったことがないのです。しかしそれだから火災保険をかけないかというと、やっぱりかけておかないと困るのです。それは不測の事故にあったらしょうがないからかける。そうすると年に五千円くらいかけている。 〔委員長退席、吉田(重)委員長代理着席〕 しかしわれわれが五千円かけたからといって、どこもだれも見てくれないということになるのですね。やはりサラリーマンの立場から見たら公平を欠いておるのではないか。税というものは公平の原則ということが非常に重要なんです。それが一つあって、もう一つ私がさっき言うように、財務調査官の話では世帯数四八%、半分しか入っていないでしょう。全部がもっと入れば保険料は安くなるわけです。だからそうするためにはサラリーマンのための——事業所得者のほうは経費の方で落ちているからいいでしょうが、勤労所得控除と同じように勤労者についてだけ何らかの方法で——方法はまかせましょう。しかし火災保険料控除を考えるのは、公平の原則といまの火災に対する公共性の問題ということから当然必要な政策だと思うのです。これは今度大臣に出てもらって政治的な論議をやりますからいいけれども、しかし私の言う方が筋が通っている。血税局長なんかというのは、富合に置いておくのはよくない、実感がないから。自分で家賃を払わせるようにして、火災保険を自分で払わせるようにしないといかぬから、大蔵委員会で、主税局長に限って官舎でなく借家へ入る、また自分の家を建てて入ることにしてもらわぬと、こんなことは議論にならないと思うのですが、そういうことで必要があるのではないか、こういう感じがします。これはあとで論議します。 ちょっと横道にそれてきたのですが、その次に今後の自由化の問題があって、私ちょっと調べてみたところが、損害保険は企業格差がはなはだしいですね。私日本の制度を見て非常にむずかしい点があるのは、日本では企業格差が二重構造といわれますが、まさにこれは二重構造の新しい業界だと思うのです。そこで伺いたいことは、ちょっと私調べていて疑問ができたのは、損害算定委員会だったかな、何かそういう保険料を算定する委員会が法律によって設けられていますね。その中に加入者を代表する者というのが何名かいることになっている。損害保険料率算定会理事会の構成という中に、学識経験者及び保険契約者代表者八名とあるのですが、その保険契約者の代表者八名というものの中にいまのサラリーマンみたいな代表者が入っているかどうか。学識経験者のほうはいいですが、何人いて、その人はどういう人か、ちょっと知りたいのです。
○中嶋説明員 仰せのように学識経験者、それから産業界代表等が入っております。サラリーマン代表という形では入ってないと思います。
○堀委員 その点はたいへん私けしからぬことだと思うのです。だって、いまの火災保険というのは住宅と企業の区別がないんだろうと思いますけれども、やはり住宅というのは火災保険の中では主力になるんじゃないかと思うのです、数も多いのだから。十四兆幾らというのは、現在の保険契約のシェアの中では五〇%ちょっと欠けるくらいじゃないかと思うのですが、それだけのウエートのあるところが、出ているのは産業界代表ばかりでは私ちょっと納得ができないのです。そこでちょっと伺いたいのは、純保険料のほうの算定をするほうは、どちらかというと火災の頻度との関係でありましょうから、地域条件とか頻度とかあるいはプールの大きさの関係でしょうから、これは画一的なものは比較的出るんじゃないかと思うのですが、付加保険料になりますと、これだけ企業格差があると非常に小さな企業と大きな企業があってコストが違うと思うのです。このコストの違うものを、一体どういう形で統一的な付加保険料が出ているのか、その算定のメカニズムを簡単に伺いたい。何かバルクか何かが引いてあるのか、一体どういうことになっているのか。要するに一番上の東京海上火災と、一番びりっけつのほうにあるのは、第一とか朝日、東洋、太陽というのが下の小さなほうですね。ここらとでは実際にコストが相当違うだろうと思うのですが、それは付加保険料の中ではどう見られているのか。要するに私の言いたいことは、一番コストの高い付加保険料にそろえられているのでは実際加入者の側から見れば困るという気がするからです。
○中嶋説明員 保険料率の算定には、算定会理事会料率もございますし、大蔵省で直接認可するものもございます。この料率をきめます場合には、損害率が大体どのくらいであるか、あるいは事業比率をどの程度見るかということで、いわゆる付加保険料部分につきましての公正な客観的な基準を求めまして、それを付加保険料として見込む、かような形になっております。現実のいま先生のおっしゃいました企業格差に基づく事業比率の問題でございますが、実績で見ますと、個々の会社は申し上げませんけれども、小さいといわれております会社あるいは大きい会社と比べて見ましても、それぞれ若干の違いはございますけれども、小さいがゆえに事業比率が特に高いという事実も出ておりません。小さくても事業比率のいいところもございますし、かなり業態が大きくてもかなり経営効率の悪いところもございます。そこで料率の算定と企業格差の問題でございますが、私ども一番小さいところを救うという形で料率ははじいていないということを申し上げたいと思います。ただそれには小さいところはやはり足でかせぐと申しますか、そういう苦労が重なります。そこで小さい会社は小さい会社なりに売りやすい保険をそういう会社に認可してまいる、かようなことで保険種類の多様化ということでこれに対処していきたい、かように考えております。
○堀委員 いまの前段のほうは、私が見ておりますのではちょっと違うのですが、そういったものの見方が私よくわかりませんが、営業収支残率というのがいまの会社のそういうコスト分に当たるのじゃないかと思うのですが、ちょっと私ここは非常に専門用語になっているからわからないのですが、これは営業収支残率というのはどういうことなのか、ちょっと……。
○中嶋説明員 収入保険料から保険金を支払いまして、さらに事業費をまかない、残りましたものが収支残と私ども申しております。それで見ますと、先ほど申し上げましたようにやはり大きい会社でも収支残率の悪いところもございます。小さいところでもかなりいいのもあるようでございます。
○堀委員 私も大きい小さいだけじゃないと思うのです。問題はやはりコストが高いか安いかですから、私が持っている資料では東京海上、大正火災、住友火災というグループでは大体収支残率が一六・八%、これはちょっと古いあれかもしれませんが、それでまん中の日産、千代田、興亜、日新、共栄、大成というグループが一つあるようですけれども、このグループが一番低くて七・九%一対一くらいその間に格差があるわけですね。これだけで言えないと思いますけれども、だからこれで見ると、あまりないのじゃなくて、実はかなりあるのだ。一対二ですね。私の持っているのでは一六・八、七・九ですから、まさに一対二なんですが、またこの中に大きいのと小さいのがあるのだろうから、実際にはもっと大きいのはもっと大きいし、個々の会社で見ればもっと小ないのはもっと小さいということになっているのじゃないか。 そこで私が申し上げたいことは、コストの高いところが私案外配当もしているのだろうと思うのです。そしてその配当幅というのはこれまではほとんど一律だったようですから、非常に無理なことがされておったと思うのですが、無理なことをしておって保険料率のほうがそれで成り立つように計算されたのでは、さっきの株主勘定と契約者勘定を分離しろという私の論理からするならば、あまりフェアじゃないような感じがするわけです。だから少なくとも十分でないところは配当をうんと減らしてでも、やはり適当なバルクラインのところくらいにそういう付加保険料があるようなほうが望ましいのであって、その点は今後そういう指導をされるのだろうと思いますけれども、今後これは競争が激しくなってくると、かなりそういう点に問題が出てくるのではないか。そういう問題が出てきたときに、格差がこうなればだんだんやはり格差が広がってくる方向に私は今後いくのではないかと思う。さっきのお話の小さいところは足でかせぐというと、コストが高くなる。そのコストの高いのを何か新種保険でまかなうと言ってみても、コストの高いものは結果として常に高い保険料率になってくるはずで、その新保険というものは見せかけ上は非常によさそうに見えても、結果としては、やはり高いコストの火災保険に入るということになるのでは、率直に言いますと、私はこれはまずいのじゃないかと思う。だから、ちょっと私見ていて、速成の勉強ですから、私の言うことが当たっておるかどうかは別として、何か月掛保険か何かがある。これは何か普通の保険料の倍額払うのだ。そうしたら、先へいって、半分だけ返してくれるということらしいのですよ。これなどは、私はまさにコストの部分と先に取った余分の部分の金利部分、これが相殺されるということであって、実は見せかけ上は月払いだからよさそうに見えるけれども、払えない人にとってはしかたがないし、あと半分残るのは得なように見えるけれども、コストを計算してみたら、こういう契約状態は決して加入者は得じゃないのです。私はそう判断しておるわけです。だって、コストがたくさんかかるものは安く契約者に渡るはずがないのです。大体いまの資本主義の世の中の制度からすると、コストの高いものは、やはり結果としてはコストを高く負担をしてもらうことになる。そこらのところは、新種保険もいいけれども、やはり契約者は事情がよくわからなくて、入ったが結果としてそろばんを置いてみたら何のことはない、高い保険料を払わされていたのだということは、これは大蔵省等ではそういう契約者の立場に立って、よほど検討をしてもらわなければならない問題があるのではないか。個々の保険を十分まだ勉強しておりませんから、きょうのこれに関係がないから今後日を改めてそういう問題をまた論議したいのですけれども、ただ問題は、今度自由化に関連しての問題でありますから、今後の自由化に対処するために、国内の企業格差のある中で自由化をしていくということでは、相当問題が今後あるのではないか。その問題について一体どうやって対処をすることにいまあなた方のほうでは考えているのか。それを伺ってきょうのところは質疑は終わることにして、あとは為替局にさっきの問題を伺います。
○高橋(俊)政府委員 企業間格差、確かに生命保険の場合も非常に大きくありますし、損害保険の場合もございます。ただ損害保険の場合、先ほど中嶋調査官から申しましたように、たとえば営業収支残率だけで見ますと、上位のほうは比較的いいが、中堅が劣っておる。下のほうにいくと中堅よりもその率だけいい、かえって企業規模が小さいにかかわらずいいということになっておる。だから企業規模だけがそういう成績ではないということは確かだと思う。しかし概して言いまして、非常に弱体な会社が幾つかあるという点、これは私ども非常に頭の痛いところでありまして、生命保険の場合で見ますと、その実力からいうと百対一というようなことになるわけで、こういう小さな会社が国際競争力にはたして耐え得るのかという問題がございます。でありますから、これは実情を申しますと、先ほど足でかせぐと申しましたが、給与にも相当差があるわけで、小さいところはやはり大きいところと同じ給与を払ったのでは、とても対抗できない。損害保険の場合ですと再保険という問題がございます。それである程度お互いに生きられるという問題がある。すべて大会社になってしまったほうがいいのか、必ずしもそうではなくて、たとえば、大会社向きでないような保険を、非常に小口のものをとるという場合には、かえってそういった給与べースの比較的安い会社がそれに当たったほうが——そもそもそういう保険というものはコストが高くなる。だから、そういうものに適しておるのではないかという点もある。ですから系列化というふうなことはある程度考えていかなければならぬと思いますが、いきなり合併というふうな点に持っていくと、そういう場合、必ず高いほうの給与にさや寄せになって、全体としてはコストが上がってしまうということになる。私ども外国の例なども研究しなければなりませんが、性急ではなく、もう少し研究した上で、どういう企業形態がいいか。いまのままでいいのか、あるいはなるべく指導によってもう少し業界のそういった整理をはかるべきであるか、これはこれからの研究課題だろうと思います。ただあと配当の点だけにつきまして、いままでとかく一率ということでありましたが、今後は必ずしもそうではなしに実力に応じてやっていきたい。そういう場合に営業収支残率というものだけではございません、ほかのいろいろなデータによりまして点数をつけております。そういう点数に応じまして配当の差をつける。現在でもたとえば五分しか配当していないところもあるわけであります。成績の悪いところはやはり落とさざるを得ない。それによって各社に発奮してもらう、配当率を落とすようになれば経営が悪いんだということになりますからそれだけ一生懸命合理化に努力する、そういう点からとりあえず競争を、いい意味での競争をやらしてみようと考えております。
○堀委員 きょうはこれで一応あれしまして、為替局にお伺いするのですが、外国の保険業者が、手紙なら手紙である企業に、うちのほうはこういう条件でこういうふうにあなたのところの物件に保険に入ってもらいたい。そこで国内の業者が調べてみたら半分以下の保険料だった。これは非常に安いからというので、手紙で申し込んだ。その契約が成立したら、では保険料を送ってくれ、そこで保険料を送ります。——これはまあ自由化されてからの話ですよ。完全に八条国に移行してから後の話ですが、そうしてこっちから金を送りますね。その金は為替銀行を通るでしょう。そうすると為替銀行は相手方の保険会社が、日本のこういう保険業法で免許を出して、いろいろな保険バラエティがあるけれども、その保険についての免許、認可をとっているかどうか、一々調べなければならないのか。私は、そんなことを為替銀行に一々義務を課していたのではたいへんなことだと思う。調査機関、そればかりのものを持たなければならぬ。アメリカでも何千かあるのでしょうから世界的にはたいへんなことになる。そうしてくると、そうやって金を送ること自体を一々調査をして、これは外国保険事業者に関する法律違反だといって、それがわかったとしても届けなければならないかどうか。私は、そんなことは完全自由化の状態では、それがわかったからといって、届け出る義務も何もないのじゃないか、こう思いますが、実際のあなた方担当者のほうではどう思いますか。
○今泉説明員 お答え申し上げます。日本人が外国にお金を払う場合、いかなる理由であろうが、為替銀行を通して払わなければいかぬ。そのときに為替銀行は、これは保険だけの場合じゃございませんけれども、すべて許可、認可等を要するものは許可、認可がおりているかどうか、合法的に送金できる金であるかどうかということを確認せにゃいかぬという義務があるわけでございます。現にそういうことをたくさんやっているわけでございます。物の売り買いからいろいろな金の出入りがあるわけでありますが、そういうものをすべて為替銀行でただいまやっております。保険につきましてもそういうことをやる義務は生じてくるわけであります。外国の保険会社が何千、何万あるか存じませんけれども、しかし為替銀行で見なければいかぬのは、その保険会社が国内で事業活動を営むことについて免許を受けた保険会社であるかどうかということだけでございますから、逆に言えば、いま日本で免許を受けて営業活動をしている外国の保険会社の代理店とか支店とかいうのは、正確に存じませんけれども三十幾らでございますか、だろうと思うのでございます。そのリスト以外のものは新たに免許でもあったとき知らしておけばいいので、それ以外のものはだめなんですから、そうむずかしい仕事じゃないじゃなかろうか。いまの為替銀行の能力をもってすれば決してそうむずかしいことじゃない。また為替銀行にそれがためによけいに大きな負担をかけるということもないのじゃなかろうか、私どもはこう思っておるわけでございます。
○堀委員 そうすると八条国に移行しても届ける義務は全部残るわけですが、為替管理法等がなくなってもそこはまだ残りますか。
○今泉説明員 IMFで八条国になると申しますのは、手っとり早く言えばそれは夏になったら夏の上着を着ろというようなもので、いつでも冬でもストリップで歩けという意味じゃございませんから、やはりある種の制限というものは残り得る。たとえば生命保険等についてはキャピタル・フライト、資本逃避のおそれがあるから、日本人でありながら日本の保険を信用しない、円を信用しないでやたらと外国のほうに多額の保険をかけるとか、そういうことまでも何でもかんでも強制的に自由にしろ、こういう意味じゃございませんので、そういう制限は残り得ると私どもは考えておるわけです。
○堀委員 その制限が残っているのならまあいまの形でいいと思うのですが、何でもかんでも外国のほうにやるんじゃないのです。資本主義というのは要するにできるだけもうかったほうがいい制度ですから、もうけるためには手段を選ばないというえげつなさがあるわけです。率直に言えば多少法律に違反したってもうけようということですね。そういう問題が片面にあるから、私がいま言っているのは、為替銀行が義務があって、それへ届けなかったらいま罰則がありますかということです。認可されておるものについてそれを届け出ろという義務を与えているけれども、それの担保としての罰則が何かありますか。
○今泉説明員 私もつい一週間ほど前に企画課長になったばかりでございまして、詳細よく存じませんが必ずあるはずと思います。罰則のほうをずっと見ていきますと必ずあると思います。条文は申し上げませんが、間違いございませんと思います。
○堀委員 ちょっと見てください。あなたは所管の課長だから。
○今泉説明員 申し上げます。外国為替及び外国貿易管理法第七十二条というところの第三号を見ますと、第十二条の規定に違反した者、こういう者は六カ月以下の懲役または五万円以下の罰金ということになっておりまして、この十二条というのは、先ほど申し上げたような為替銀行の一般的な確認義務ですね、そういうことを確認しなければいかぬという義務を課した、その規定でございます。
○堀委員 それならいまのないしょでこっそりやるということは大体防げそうですからこれでいいですが、私法律を見ていてふっと気がついたのでもう一つだけ申しておくと、外国保険事業者が免許を受けるときは一千万円の供託金でいいということになっていますね。ところがもう一方では国内の事業者は三千万円の資本金でなければ免許をしないとなっているのですけれども、これは権衡を失しているんじゃないですか。どうですか。
○中嶋説明員 外国の保険事業者が原資供託をいたします場合の額は一千万円でございますが、これは外国保険業業者の国内における事業規模その他から申しまして、この程度が適当ではないだろうかというふうに考えております。
○堀委員 それじゃ事業規模が大きくなったらまたふやすということですか。
○中嶋説明員 原資供託だけが、実は担保力の基礎と申しますか、ではございませんで、円価建ての責任準備金を積めとか、いろいろ資本金もございます。会社の信用度を保証するものは原資供託だけではございません。これは実は最低の要求ということでございますので、まあ一千万円程度が適当ではないかと思います。
○吉田(重)委員長代理 次会は来たる十一日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十一分散会