石炭対策特別委員会 第11号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/08
会議録
○上林山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者措置法の一部を改正する法律案を議題として、前会に引き続き質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。伊藤卯四郎君。
○伊藤(卯)委員 きょうは池田総理に四点の問題について質問をしたいと思います。 第一点は、総合エネルギーを強力に調整、指導して、国の産業経済の目的に一〇〇%沿わしていく、ところが現在はもちろん、将来のためにも、今日のような状態のままにしておいたのでは、とうていその目的を達成していくことは不可能であると思いますので、この点について総理にお伺いをするのでありますが、まず、その御答弁を願う前に、石炭問題について少し総理にお聞き取りを願っておきたいと思う点がございます。 それは、現在のようにエネルギー界を、また特に石炭と油の混乱状態をこのままにしておいたのでは、とても産業経済目的を達成していくことは不可能でございます。ところが、三十四年度以来政府が石炭問題に対して示しました点に対して、炭鉱側は一〇〇%の協力をしてきておると私は信じています。たとえば炭鉱は在籍者一人当たり一カ月の出炭能率を二十四トンに増産せよ、そして炭価を三十八年まで五カ年間に千二百円値下げしろ、それについては毎年二百五十円ずつ値下げをしなければならぬぞ、こういうことを指示されております。これに対して炭鉱経営者はもちろん労働者側も、身を切るような思いでこれに協力してその目的を達成してきておることは、総理も御存じの通りであります。ところが、石炭生産に必要な機材はもちろんのこと、電力、輸送、そういうものがとめどもなくどんどん値上がりをしてきつつある中に、この五年間に千二百円の値下げがいかに炭鉱側にとって辛かったかということは申すまでもありません。そういう点から、炭鉱労働者にもそれがしわ寄せをされます。従って、炭鉱労働者の賃金の安いこと、また諸待遇の悪いこと、それから大手炭鉱以外の中小などに行きますと、十年、二十年働いておっても退職金は一文ももらえない、こういうところなどの相当あることも、総理は御存じだと思います。そういうような辛い思いをしながら、この政府の示した方針に、炭鉱側は協力してきておるわけでございます。こういう点から見ましても、炭鉱側がいかにこの四、五年間苦しい状態を続けてきておるかということは、現在ほとんどといっていいくらい炭鉱は赤字でございます。特に炭労に参加をしておるところのその経営者、そういうところは全部赤字だといってもいいと思っております。でありますから、炭鉱の経営が非常に苦しいというところから、最近炭鉱経営者は、みずから経営しないで、これを第二会社に落とす。第二会社に落としますと、不思議に、会社がやっておった当時より一カ月に十二、三トンくらい炭がよけい出ている。でありますから、会社は直営すれば赤字になるが、第二会社に落として炭だけとれば黒字になる。こういうところから、第二会社に落とすということが最近非常に行なわれてきておるわけです。こういう点は私は、これは経営者の指導性も弱体だが、労働組合の協力の足らぬことも認めなければならぬ、こう思っております。こういう点に対して、政府の方ではこの労使関係に対して指導というものをほとんどやられてないわけです。だから、これは池田総理がよく言われておる人づくりという面において、やはり経営者はもっと強くなければならぬ、それから労働組合ももっと協力的でなければならぬというような点等についても、労使のあり方などについても、政府はある指導を指示する必要があるんじゃないか。というのは、たとえば能率を上げろ、単価を下げろということを指示しているのですから、ついては経営に対してもこうあるべきであるということなども、私はやはりやられる必要があるだろう、こう思っております。そういう点に対しては、全然指示をされておりません。 そこで今後の問題ですが 有沢調査団の答申を政府が石炭対策として炭鉱側に示されるわけでありますが、これを受け取ってやる経営者、労働者は、私は容易でないと思っております。というのは、油と石炭は御存じの混乱状態に陥っておるし、そこへ持ってきて通産省では、油の輸入に対して百三十万キロリットルを百五十万キロリットルも多く入れ、しかもその外貨割当が足らなくなってきておる。それで十二月に一月、二月分を食い込んでしまっておる。あるいはまた四月、五月分まで食い込んで、スリッページを出してやっておる。そういうように油をどんどん計画以上に入れておりますから、そういう点から私は、有沢調査団が出しておる五千五百万トンあるいは五千二百万トン論が出てくる結果になっておる、こう思う。これは私はやはり通産省が油をあまり入れ過ぎて、そういう混乱状態をあえて通産省側から引き起こしたと言っても過言でない、こう思っております。そういう点から、今のままにしておいたのでは、とてもエネルギー界を今後安定化していくことは不可能だ、そういうところから、与党の幹部の人々の中にも、また与党の委員の中からも、先日は神田委員からも総理に質問したと思っておりますが、このままじゃいかぬ、だから燃料省をつくったらどうかというようなことなども質問をされておるようでございます。そういう点から見まして、やはりエネルギー界を日本の産業経済の発展のために、国民生活に寄与さすために、これはやはり現状のままではやっていけませんから、従ってこのエネルギー界の調整、あるいは強力な指導をして、そして安定性を維持しない限りにおいては、このエネルギー界をして日本の産業に貢献さすことはとても不可能だ。たとえば昭和四十五年になりますと、今のエネルギーの消費量が三倍にふえるということは、通産省側でも認めておるように私は思っております。そういうようにふえていきますのに、石炭だけは減っていく。一体そういう状態をどういうようにされるつもりか。でありますから、やはり油を幾らにする、石炭を幾らにする、火力、水力の電力を幾らにする、あるいはガスを幾らにする、そういう数量の組み合わせ、調整、それから価格についての安定性、こういうものをどこかできめられなければ、この混乱を救うことはできません。いわんや、通産省の中にあれだけたくさんの局がありますが、このエネルギーを取り扱っておる局は二つか三つしかありません。その二つ、三つの局同士がまた争い合いをしておる。エネルギーを取り扱っておる局が、他の局はエネルギーを使う方ですから、そういう多くの局からまま子扱いをされておる。こういう状態で、日本の産業経済、国民生活の全体に重大な役割、使命を持っておるエネルギー界をこのままの形で放置されておくということは、およそ常識のある政治としては考えられぬと思うが、こういう点について総理の、今後どうしていくという点についての所信、それから信念を一つ明確にお聞かせおきを願いたい、こう思っております。
○池田国務大臣 石炭業界は、お話しの通り、過去数年にわたって非常な苦難の道をたどってきたのであります。その原因は、いわゆる燃料革命の結果と私は思います。従って今後のエネルギー政策をどういうようにしていくかという問題につきましては、通産省に産業全般の調査会を置き、エネルギー部会で検討しておるのであります。従いまして、今後電力、石油あるいは石炭、ガス等の問題につきましては総合的に検討して、お話の趣旨に沿うように努力しなければなりませんが、今直ちに燃料省というものを設けてやるということは、かえって調整がつかなくなって、今の制度よりも必ずしも改善されると私は考えておりません。やはり産業全般の一つの部門であり、産業全体から考えなければならぬ問題です。今までの行政の運営、その他につきまして強化はいたしますが、機構についてどうこうという考えは、ただいまのところ持っておりません。
○伊藤(卯)委員 それでは、今私がるるとこうあるべきであるという点について伺ったのでありますが、池田総理は、エネルギーの強力な調整機関をつくって、そこでエネルギーの安定性を国が指導していこう、そういう点については全然お考えがない、従来のままでいいというお考えですか、いや、それではいかぬから、独立の省をつくることは別として、とにかく少なくともエネルギーの安定性のために調整指導する、そういう国家機関が必要であるというお考えですか、どうですか。
○池田国務大臣 通産省のもとにおきまして従来通りやって参りますが、御承知の通り、産業構造調査会というものを設けまして、そのうちにエネルギー部会というものを設けております。このエネルギー部会を強化拡充し、そしてもっと権威あるものにする、いわゆる行政運営についての強化手段は私はとるべきだと思いますが、新たに別の省とかなんとかいうことは考えていない、こういうことでございます。
○伊藤(卯)委員 私の考えておること、質問しておることと総理の答弁とは、天地ほど開きがあるような気がするわけです。今おっしゃる、通産省のもとに従来つくられてあるという、エネルギーのそういう一つのあんばい機関というようなものではだめだということは、すでに今日の油と石炭の混乱状態を見ても明らかなんですから、もっとそれを強化されない限りにおいては、私はこの調整をはかりつつ安定性を維持されるということは不可能だと思いますが、その点についてもう一回。現状がすでにうまくいっていないのです。油だって、今私が申し上げる通り、たとえば小口の油に対しては値上げを要求している、電力のC重油に対しては三百円の値下げをなにしている。それから、予定外貨以外のものでむちゃくちゃに入れておる。そして石炭五千五百万トンが五千二百万トンも不可能である、こういう状態に陥れているのですから、従来のままでだめだということはきわめて明らかなんです。こういう点について、総理は十分御存じになっておらぬかどうか知りませんが、通産大臣は私はおそらく御存じだと思う。こういう点についてもっと現実に即応してエネルギー界の安定性をはかっていかれるということは、これはあに石炭問題ばかりを私は言っているのじゃありません。そういう点について、私は、もっと真剣に対策を立ててもらいたいということを要請いたしておきます。
○池田国務大臣 あなたのお話と私のお話は、そう違っていないと思います。機構をやるよりも、行政運営につきましてもっと強力に、そうしてエネルギーを総合的に考えて強力な措置をとるような行政運営は考えていく。従いまして、エネルギー部会の強化拡充等々いろいろな点があると思います。その点は私はあなたと同感でございます。ただ機構は設けない、行政運営につきまして十分御意見の点を実現するように努力したい、こういうことであります。
○伊藤(卯)委員 今の答弁でやや接近したような気もいたします。その点、今おっしゃったように、強力なそういう調整機関を行政機構の上でやって、今の混乱状態を解決されるように要望いたしておきます。 次は火力発電の問題です。おととしの国会中でございましたか、私ども野党あるいは炭鉱労働組合代表とに、池田総理は、石炭問題の解決については心を新たにして思い切ってやる、それで同席されておった関係閣僚に対しても、君たちはよろしいか、そのつもりでやれということを非常に強く要請されたことを知っております。その後関係大臣は炭鉱地区に続々と乗り込まれたわけでしたが、通産大臣は佐藤榮作さんでした。ところが炭鉱地区に来られた関係大臣は、申し合わせたように、炭田地区に火力発電をつくるということを非常に強く言われ、そういう点から地元側ではかなりこれを喜び、期待をしておった。ところがその後電力会社から産炭地火力発電建設は反対、揚地につくるべきだ、こういう意見が非常に出てきまして、政府の方ではどうもしゅんとされたような形で、どっちとも軍配が振れないままきておるようでございます。火力発電側にいわすと、産炭地につくって需用地に送電線で送るということは、その工事費がべらぼうにかかる、従って料金が高くなるからいかぬということが理由のようでございます。その点、われわれもわかります。でありますから、火力発電を電力会社がつくることは、その送電線に工費がたくさんかかってなかなか困難だというのなら、むしろ電源開発にやらす。たとえば今九州の若松に、御存じのように三十万を二つつくるのです。そういうことで今やっています。ところが今度、電力会社がその向こうを張って、何か山口県の方につくるとかなんとかいう話も聞いております。これは私はまことに無統制なことだと思いますので、火力発電会社が産炭地につくることをきらうのなら、むしろ電源開発に産炭地に大きいのをつくらして、それを超高圧送電で需用地に送る。御存じのように、電源開発はいわば国策会社、従って超高圧の送電を一つ国がやる、たとえば国が国道をつくって、輸送と地方開発とに力を入れております。これと同じように、超高圧の送電線工事を国がやって、その電力を電力会社に売る、こういう一つの国策として国がみずからやるということであれば、そういう問題が解決するのじゃないか、私はこう思います。これが、石炭問題、産炭地問題、そういう問題を解決する上について、また長い目で見る国の産業経済に電力を供給する、その便益を与えてやる上について、私は考えるべき一つのことであると思いますが、この点について総理のお考えを伺いたい。
○池田国務大臣 あなたのお考えは、私が前に通産大臣をしておるときに考えたことと同じでございます。問題は、送電線の問題でございます。しこうして送電線は、たとえば四十万ボルトのあれでいけるのならば、相当安くつきます。しかし、日本では四十万ボルトの試験も何もしていない。外国ではもうやっております。それをたまたま二年あるいは三年ぐらい前から、中央電力研究所で始めております。私はこれが実現すれば、あなたのお考えも実際問題として浮かんでくるのじゃないか。私は、その方法がいいということはもう三、四年も前から実は考えておった。いかんせん、それだけの試験のあれもございません、今それに向かって進んでおるのでございます。一、二年で私はできるのじゃないかと思います。
○上林山委員長 伊藤君に申し上げますが、時間の関係でもう一問だけにお願いいたします。
○伊藤(卯)委員 委員長に申し上げますが、大体、総理のおいでになるのが七分おくれて参りました。それは、委員長もお含みになっていることと思います。従って、委員長のおっしゃることは十分心得ながら、もう一問にしぼって御質問申し上げることにします。 産炭地の振興問題について、これはもう政府側でも、いやというほど地元側から陳情を受けております。炭鉱のなくなったあとに、炭鉱にとってかわる何かをつくってもらいたいということは、これは御存じの通りです。そこで私のお聞きしたいと思いますのは、産炭地に民間事業を誘致するといったって、これはやはり条件が整わなければなかなかきてくれませんから、そこで、国の直営事業というものをできるだけ持っていったらどうか。たとえば専売局の工場、あるいは国鉄の被服工場、あるいは自衛隊の被服工場、あるいは造幣局、こういうようなことなどもかなり地元側で、それぞれの局に運動しておるようですが、聞いてみますと、それぞれの関係局では、自分らが勝手に動くわけにいきません、閣議ででも政府の方針としてそういうことがきめられれば、自分らはそれを心得て、その点に努力ができる、だからまず政府の方で一つ、閣議決定をして方針を指示してもらいたい、こういうことを言っているということをよく聞いております。でありますから、やはり産炭地振興に国がそこまで、直営事業などを現地へ持っていってやっておるという姿を見せれば、民間の協力というものも、おのずから刺激されてくることも考えられます。さらに、御存じのように北九州は、従来の五市が合併して今度北九州市になったわけです。北九州市のごときも、大工業地帯としてこれを建設するためには、二年後にはもう水が一日に九万トン足らぬ。昭和四十五年には一日約五十万トン近くの水が足らぬ。これを解決しなければ、北九州の大工業地帯の建設ができない、また合併の意味もないといっております。従って、北九州合併市と今度は筑豊炭田と、これはいわば一心同体である、将来これは一つの市になる可能性もあると思うのであります。国はまた、北九州総合開発という大きな方針をきめられております。これが従来のようにばらばらではどうもできなかったけれども、今度五市が合併して、そして筑豊炭田まで包容しようかということになってきつつあるし、これがやはり一体になって、北九州工業地帯の延長地帯として計画される。国が総合開発計画等を持っておるから、これと一緒にする。そういうことで水の問題、あるいは道路の問題、あるいはボタ山の海岸埋め立ての処理の問題等を考えられるということになれば、おのずから産炭地問題というのは相当大きく解決されてくるのではないか。同時に、それだけのものを興されてくれば、炭鉱離職者の問題も、現地で相当就労さすことができるのではないか。この点は一挙に幾つかの得も現われてくると思いますから、こういう点は、北九州五市が合併した大都市とあわせて、たまたま産炭地区との関係において絶好の機会と思うから、そういう点について総理の、どの程度御意見を伺えるかわかりませんけれども、非常に大きな一つの計画としてやるべき事業じゃないかという点等について、十分お考えを願いたいということが一つでございます。 それから、さらに、一緒に伺いますが、離職者の問題、これもこまかい問題については、それぞれ同僚各委員から論議をされておりますから、私は重複を避ける意味において多くを申し上げませんが、これも今申し上げたように三公社五現業、これらのところに炭鉱離職者を入れてくれという運動が相当行なわれております。これもやはり関係方面から伺ってみますと、政府が閣議決定というか、そういう一つの政府の統一した方針として、炭鉱離職者をこの三公社五現業に、あるいは国の機関にこれこれ入れろというようなこと等が指示されてくれば入れやすい。それからこれらの三公社五現業の毎年の自然減耗といいますか、こういう人々が、やはり年間一万も二万もあるわけでございます。この補充の意味においても、これは政府がやろうとされればできるわけでございます。こういう点について、やはり政府直営機関に炭鉱離職者をそういうことである程度入れるということになれば、民間の協力も仰ぎやすいのではないかということも当然でありますから、こういう点について一つ、この三公社五現業というか、国の直接のそういう機関に、炭鉱離職者を、自然減耗の埋め合わせにできるだけ入れてやる、政府みずからそういう方針をとって、民間に協力を仰ぐようにすること等は、この解決の上において一つの非常に大きな道ではなかろうかという気がしますが、こういう点についてのお考え、この二つの点をあわせてお伺いをしておきたいと思います。
○池田国務大臣 御質問の第一点の産炭地振興の問題でございますが、御承知の通りもう三、四年前から、実は北九州は水の問題があるのであります。昭和三十二年にも、なかなか困ったような状況でございます。従って、遠賀川の水利用をどうするかという問題、また、ひいては筑後川の水を北九州へ引っぱる問題等々、今も検討を続けております。一昨日も私は、直方の市長さんその他と会いました。今団地をつくっていて、そして工場を誘致したい。これはけっこうでございますが、やはり水の問題ということは、もう北九州でどうしても考えなければならぬ問題であります。私は団地作成ということには賛成しておきました。また、内閣の方でも、お話の通り、別府の自衛隊を北九州へ移すべしということは、自分でも発言したような状況でございます。また、専売公社の方にも考えてもらうよう、また大蔵省にも、造幣局の工場なんかを設けたらどうかということを自分で言っております。できるだけ産炭地の振興につきまして力を入れていきたい。せっかくのところでございますから、私はまず水を解決し、そして離職者に対する措置の気持を持っていけば、お話の点は十分考えなければならぬ点だと思って、私は積極的に、内閣で特別の方法を考えるよう指示してきておりますし、また今後もその推進力になる考えでおるのであります。 離職者の再雇用の問題、三公社五現業はもちろん、その他の官庁においてもできるだけのことをいたすようにいたしたいと思います。お話の点非常に参考になりますし、非常に力を得た次第でございます。どうぞ今後とも御協力、御推進のほどお願いいたします。
○上林山委員長 この際、委員長から政府にお尋ねをしておきたいと思います。第一点は、雇用促進手当の最高額は四百五十円とするも、扶養加算はそのワク外とする。第二点は、離職加算金については「二十年以上最高十万円」とあるを「十五年以上最高十万円」とする等、予算の範囲内において調整するとの委員長並びに各理事間の申し合わせがございますが、これに対する政府の見解をただしておきたいと思います。各大臣からお答え願います。
○福田国務大臣 ただいまの御説明の点につきまして、私の所管に関する限りにおきましては、委員会の趣旨を尊重して善処いたしていくつもりでございます。
○大橋国務大臣 扶養加算の問題につきましては、ただいま提案いたしておりまする失業保険法の改正におきまして、保険給付の改善策の一つとして、政府といたしましては考えておるところでございます。従いまして、ただいまお尋ねになりました御趣旨は、法案審議にあたっておられまする社会労働委員会において処理されることになろうかと存じますが、その際政府といたしましても、御趣旨に十分協力いたす考えでございます。
○上林山委員長 他に質疑の通告もありませんので、ただいま議題となっております四法案に対する質疑は、これにて終了いたしました。 —————————————
○上林山委員長 これより四法案を一括して討論に入るのでありますが、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたします。 まず、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案について、採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○上林山委員長 起立多数。よって、本案は原案の通り可決いたしました。 次に、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案及び産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案の三案を、一括して採決いたします。 三法案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○上林山委員長 起立総員。よって、三法案はいずれも、原案の通り可決いたしました。 —————————————
○上林山委員長 ただいま議決いたしました四法案のうち、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案に対して、木村守江君から附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、提出者にその趣旨説明を求めます。木村守江君。
○木村(守)委員 ただいま提出されました、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の実施にあたり、産炭地域振興事業団の活用について、特段の考慮を払い、速かに産炭地域の疲弊を救済し、地域住民の期待に応え、特に事業実施の際は、炭鉱離職者を安定的に吸収することに努めるとともに、次の措置を講ずべきである。 一、政府は早急に産炭地域振興基本計画を策定し、産炭地域に政府関係事業場等を新設、民間大規模工場の誘致を積極的に推進すること。 二、産炭地域振興事業団の産炭地域振興融資枠の拡大及び貸付限度額の是正を図ること。 三、産炭地域振興事業団の業務範囲を拡大して、産炭地域振興道路の整備、小規模ダムの建設促進等の事業も行なえるよう措置すること。 四、産炭地域振興事業団のぼた山処理事業の実施については、単に土地造成及び鉱害復旧用のぼた供給のみに限定せず、ぼた山が広く活用されるよう措置すること。 五、産炭地域に当該事業団の支所又は出張所を早急に設置すること。 御承知の通り、石炭鉱業の不況を打開するため、現在石炭鉱業合理化計画が着々として進行しているのでありますが、合理化計画が進行することに伴い、石炭鉱業に依存している産炭地域の疲弊は、ますます深刻の度を加えるという宿命的なものがあると存ずるのであります。 かかる実態に対処し、政府はさきに産炭地域を振興する中核体として、産炭地域振興事業団を設立されたのでありますが、まだその目的を達せず、さらに一段と産炭地域の振興をはかることが必要であると痛感いたしております。このため、産炭地域振興事業団を十分に活用することが肝要であると考え、本決議案を提案いたした次第であります。 次にその内容について申し上げますと、第一は、産炭地域を振興するための基本となる基本計画がいまだ樹立されていないことは、まことに遺憾であります。早急に基本計画を策定すべきであるということであります。 第二は、事業団の資金等に関してでありまして、三十七年度の融資源五億円、一件当たりの貸付限度額四千万円で、これでは融資需要の三分の一にも満たない実情でありまして、今後ますますこの傾向が顕著となることが予想されます。よって、事業団の融資ワクを拡大するとともに、貸付限度額の是正が必要であると考えるのであります。 第三は、事業団の業務範囲の拡大でありまして、さきの第四十回国会で決定した附帯決議の趣旨を十分に尊重し、さらに業務の範囲を拡大し、事業団の活用をはかろうとするものであります。 第四は、ボタ山処理事業を、今回の改正案のように限定せず、広くボタ山を活用し、道路、宅地造成等にも利用できるようにすべきであるということであります。 第五は、以上の諸施策を円滑に実施するため、事業団の機構を拡充しようとするものであります。 以上が、本決議案の内容であります。何とぞ全会一致、御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
○上林山委員長 これにて、趣旨説明は終わりました。 これより本動議を採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○上林山委員長 起立総員。よって、本案に附帯決議を付するに決しました。 ただいまの附帯決議に関しまして、この際、政府の所見を求めます。福田通商産業大臣。
○福田国務大臣 ただいま産炭地域振興事業団法の一部改正案に対する附帯決議が決定されましたが、右につきましては、政府といたしましても、疲弊した産炭地域の振興については深い関心を持って、諸対策の推進を期しているところであります。この意味におきまして、ただいまの附帯決議につきましては、なお検討すべき問題もありますが、政府はこの決議の御趣旨を体して善処して参る所存であります。(拍手) —————————————
○上林山委員長 ただいま議決いたしました四法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林山委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時五十九分散会 ————◇—————