石炭対策特別委員会 第7号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/27
会議録
○上林山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を議題として、前回に引き続き質疑を行ないます。 質疑の通告がありますのでこれを許します。中村重光君。
○中村(重)委員 私は石炭政策の全般にわたりましてお尋ねをしたいと思います。同僚委員から前に質問があった点重複もあろうかと思いますけれども、非常に重要な問題でございますから記憶の薄れている点もありますし、再度質問したいと思います。 昨日審議会が開かれたわけでありますが、けさの新聞で、雇用計画であるるとか、あるいは生産計画というものが出ておるわけであります。それを見ますと、三十六年度からの繰り越しが一万六千三百人であった。ところが三十八年度に繰り越すのは一万八千四百人、こういうことになっております。雇用対策が非常に重要性が深まってきておる。特に次から次に合理化、閉山が行なわれておる、こういう現状におきましては、三十八年度の離職はさらに大きな数を数えるであろうということは予想できるわけであります。これらの就職の対策、雇用対策ということに対しまして、審議会におきまして提案されたそれらの内容、あるいは三十八年度の見通し、一応それらの点に対して概括的な内容を承ってみたいと思います。
○大橋国務大臣 こまかい数字にわたっての御説明が必要と存じますので、政府委員から申し上げさせていただきます。
○三治政府委員 三十七年度の再就職計画につきまして、ただいまお尋ねの三十七年度への繰り越し一万六千三百人から来年度へ繰り越す予定の一万八千四百人で、要対策人員の繰り越しとその雇用対策という御質問が第一点だと思いますが、この計画におきまして今年の初めの場合の計数は、法の対象になる炭鉱労務者のみにしておりますが、一万八千四百人の場合におきましては、今度の新法によりまして山元における職員も含まれることになっております。その職員の数が約千五百人ほど入っております。そういうことで一万八千四百人とふえておりまして、労務者だけにしますと、約一万六千九百人ということであります。三十八年度につきましては、目下通産省の整備計画と合わせて、その計数につきましては検討中でございますが、現在のところでは、この三十七年度の数よりふえることはないであろう、若干少なくなるのじゃないかというふうな見通しを持っております。
○中村(重)委員 今の三治局長の御答弁によりますと、雇用問題の深刻さというようなものをうかがうことができないわけです。しかし、実態は相当深刻な事態に陥るであろう。合理化整備計画と雇用計画というものが相伴っているかという点は、問題であります。従いまして、就職促進手当の問題であるとか、あるいは訓練の計画、こういうようなものは非常に重要性を帯びて参るわけであります。 非常に問題となっております就職手当の問題につきまして、若干お尋ねをしたいと思うのであります。たしか木村委員からも御質問があったように記憶いたしますけれども、就職手当の計算の基礎並びに手当を支給するにあたっての金額別の対象人員というものを一応伺ってみたいと思います。
○三治政府委員 四百五十円を最高にいたしましたのは、従来やっております失対諸事業における月収賃金と比較いたしまして、今までやっておりました失対諸事業の賃金月収よりか高くするのはどうだろうかというのが、最高のきめ手の一つにわれわれは考えております。それから訓練に重点を置かないと、再就職が非常にむずかしいのではないかということで、離職者が就職促進手当をもらわれるよりか、訓練所に入って訓練を受けられるにあたって、その方が若干でも有利になるようにきめたいということが一つでございます。それから、再就職される場合に、産炭県における再就職賃金が、一体一万五千円ないし二万八千円の方が今非常に多い。もちろん広域紹介によりまして大需要地に変わられる場合の賃金は二万円前後でありますが、産炭県における再就職賃金はそれほど高くない、こういうことからいきまして、再就職賃金と就職促進手当が同額になる、またそれに近いというのはどうだろうかというふうな諸種の理由で最高額を制限した、こういうことでございます。 それから、その内訳でございますが、四百五十円の最高をもらわれる方が、大体五〇ないし五五%程度ではないかというふうな感じを持っております。
○中村(重)委員 最高は四百五十円、五〇ないし五五%。最低あるいは平均の数字について、詳細は要りませんから、大体五つ六つくらいに分けてお答え願います。
○三治政府委員 失業保険の従来の例によりますと、大体二百円未満の方が約一一、二%、それから二百円以上から三百四十円のところで約一一、二%、それから三百四十円から四百四十円のところで一五、六%あるいは全部合わないかもしれませんが、大体そういうふうになっております。
○中村(重)委員 計算の基礎はわかったわけですが、炭鉱の労働者に対して就職手当を出す場合に、前職賃金という思想と生活保障という思想と二つあるわけですが、どの思想に重点を置かれたわけですか。
○三治政府委員 この就職促進手当の額をどういうふうにすべきかということについて、われわれ考えました第一は、炭鉱離職者の方はほとんど九九%までは失業保険の受給者であるという既定事実を、まず第一にわれわれは基本的事実として認識したわけでございます。従って離職者は必ず離職後には、失業保険の受給者となって窓口に現われるわけであります、その現われる方が、その前職賃金の六割ということで各種段階がある。これをその失業保険の金額よりか各人に対して増加する、またはそれをどういうふうに扱うかということになりますと、どうしてもやはり失業保険のいわば横ばいという思想が一番いいのではないかという考え方であります、従って、失業保険の横ばい、それは必ずしも諸外国と同じ理屈で考えたわけではありませんが、諸外国の失業手当につきましても、大体失業保険の横ばいの線がほとんどであるわけでございます。この失業保険制度がない場合には、また別の考えがあるいは出るかもわかりませんが、失業保険の制度が現存しておりますので、また諸外国においても、失業保険からさらに失業手当という場合においては、失業保険の横ばいという制度がほとんどとられておるわけでございます。そういうことから、やはりこの手当の支給につきましては、失業保険の横ばいということで原則をきめたわけでございます。
○中村(重)委員 失業手当の横ばいということに根拠を置いた、こういうことになるわけですが、まず政府の石炭大綱を見ましても、生活の道を確保するということが、就職促進手当を支給する根拠になっているわけです。そうしますと、計算は一応失業保険の横ばいというような形の計算方法をとったのであるけれども、実際はこれで生活をさせる、失業保険の支給が終わったならば就職促進手当、いわゆる訓練を終わり、さらに就職できない場合は、就職促進手当を三年間に満つるまで支給する、こういうことになっておるわけですね。このことはいわゆる憲法に保障されている勤労の権利、あるいは生活保障、こういうことに根ざしていると思う、そうなって参りますと、生活を確保する、ここに問題の重点がなければならぬ。そうなってくると、この就職促進手業でもって生活を行ない得るかどうかということを、最重点に置かなければならぬと考えるわけです。その点に対しての労働大臣の考え方を聞かしていただきたい。
○大橋国務大臣 就職促進手当は、申すまでもなく、就職いたすまでの生活をできるだけ確保していくということが目的でございます。しかし同じ目的で、現在あります制度として失業保険があるわけでございますので、この失業保険制度の延長といった考え方で、基礎を失業保険の給付金に置いた次第でございます。
○中村(重)委員 石炭がこれほど重要視されてきているということは、政府がエネルギー革命の中において石炭政策を変更された、いわゆる政府の石炭政策の犠牲者である、従ってその生活を守っていかなければならない、ここにあろうかと思うわけです。そうしますと、失業保険制度の横ばいということになるのだけれども、現在の雇用事情から考えて、そう簡単に再就職はできないであろう。従って、三年以内には何としても就職をさせなければならぬということになってくるわけです。そうなって参りますと、相当長い期間仕事にありつくことができないということも考えられなければならない。初めは退職金であるとか、いろいろなことで生き延びていくことができます。しかし相当長期間にわたりますと、わずか持っている蓄積も使い果たしてしまった、ただ生きる道は政府から支給される就職促進手当にすがる以外にない、こうなって参ります。そうなって参りますと、先ほど説明された数字、これを月収に直しましても明らかでありますが、それで生活ができるか。政府は石炭政策大綱に、生活を確保するのだということをはっきり打ち出しているわけです。そうなって参りますと、この数字で生活ができないことは明らかな事実であります。そのことを考えてみますとき、大臣はただいまの答弁のようなことでほんとうに、大綱で打ち出した生活を確保するということに通ずるとお考えになっておられるかどうか、まずその点に対しての大臣の考え方を承りたいと思います。
○大橋国務大臣 問題は金額の点でございますが、金額につきましては、先ほど来申し上げましたごとく、同じ目的でできております失業保険金を基礎にいたしまして、原則的にこれを延長するという措置をとった次第でございます。
○三治政府委員 補足して御説明申し上げますが、確かにわれわれの方は、失業保険並びに就職促進手当だけでその生活を保障するということではなく、むしろそれは最後の手段として考えておりまして、再就職を促進するために職業紹介を活発にする、また再就職を容易にするために職業訓練を強化する、さらに産炭地で離職された方は、その土地で産炭地振興をやりますけれども、やはり従来の石炭産業が雇用しているだけの雇用の場を直ちに産炭地振興で与えることはなかなかできないということから、どうしても産業地へ移動していただいて、そこで就職の機会を確保していこう、こういう線を労働省としてはとっているわけでございまして、従って産炭地におられる場合に、そういう最後の手段をとるより、むしろ積極的に雇用を確保する住宅対策とか訓練対策、それから移転資金の支給、それからさらに、中高年令者に対して雇用の場の確保を容易にするために、雇用奨励金制度を設けまして、この雇用奨励金制度も今年いろいろ考えて始めましたところ、種々の支障もございますので、今度このやり方を変えまして年令別に、年令が高くなるほど金額も多くし、たとえば五十才以上については月七千円の雇用奨励金を一年間出すというふうに、雇用の湯を広くする対策を非常に性化した、こういうふうにいたしております。そういうふうに、雇用の場を早く確保する対策を強力にしていくことによって再就職を容易にしていく、この方策を強く打ち出したいというふうに考えております。
○中村(重)委員 今の答弁は当然のことなんです。政府としても、就職促進手当でいつまでも待機させて金を与えていくなんていうことは、これは国民経済的に見てもばかげた話なんです。当然、今あなたが言われたようなことをやらなければならぬ。しかし、それと就職促進手当の支給の問題とは別ですよ。今あなたが答弁されたようなことは、これは大臣が責任を持って答弁されなければならぬことだと思って、今私が質問したんですよ。そういう政策があるのだ、だから、就職促進手当は失業手当の横ばいだ。最高四百五十円、月に直したら幾らになりますか。しかもそれは五〇%かそこらしかない、こう言っているんですよ、政府が三年間これを保障する、大衆手当と引き続いて、訓練を終わり就職まで三年間保障するということは、日本の経済事情、労働事情でそういうものは簡単にいかないということは、いかに今三治さんがいろいろな計画を立てており、また政府の方でその内容を出されておっても、むずかしいということはおわかりでしょう、確信があるのだったら、三年なんということではなしに、それこそ半年だって、政府の責任において就職させますと、はっきり確約して、それを明らかにされればいいじゃないですか、それがむずかしいから、それだけの相当な期間を置こうとしているわけでしょう。それならば、三年間で就職できないことも予想されるわけです。それで生活ができますか。できるだけの手当を出す——政府の石炭政策の大綱に、生活を確保するのだとあるが、生活を確保するということは、その人が生活ができるようにするということです。それならば、それだけの手当を支給していくということは、あたりまえじゃないですか、お答えを願います。
○大橋国務大臣 生活の確保をはかることは、もちろんこの就職促進手当の目的でございます。しかし、これによって、完全に生活の確保ができるかどうかということになりますと、これは先ほど来申し上げましたごとく、失業保険の給付金を基礎にして算定したものであります。その失業保険の給付金というものは、これは元来前職賃金の六割を基礎にいたしたものでございます。従って、生活の一応の基礎はこれでできるだろうと存じますが、しかし、足りない部分はどうするかということになりますと、これはこの制度とまた別の問題として考えるべきものと思います。
○中村(重)委員 それで十分できるかどうか、しかし、あとのお言葉がありましたから、言葉じりはとらえませんが、それでできないものは別の方法として考えるということは、具体的にどういうことになりますか。
○三治政府委員 就職促進手当また失業保険につきましては、生活保護あるいは完全な生活のめんどうを見るような制度とは違いまして、その本人の前職賃金というものとの関連で規定してあるわけでございますので、ただいま大臣から御答弁いたしましたように、できるだけ生活の安定をはかるための措置としてやったもので、生活保護あるいはその他完全に生活を保障するというふうな制度とは、若干違うと思います、その点でやはり その家族全部の生活を完全に保障するというふうなものとは、若干考え方が違うのじゃないかと思いますが、いずれにいたしましても、今の社会保障あるいは失業保険の一つだけで全部が保障されるというふうにはなかなかできておりませんので、二、三の対策を合わせ、総合的にそういう人たちに対するあらゆる援助の手を差し伸べて、生活の確保をはかるようにしていきたいということでございます。
○中村(重)委員 理論としてはわかります。ところが、理論は実践が伴わなければなりません。現実にいろいろなことを総合的にということは、どういう方法があるか。生活保護だって、東京都で今度標準世帯で一万四千円でしょう、そうすると、いろいろなことを総合的にということになってくると、就職促進手当だけでは食っていけないのだ、それだけではだめなんだ、いろいろなことを総合的にやって、それで生活させるようにするんだということは、どういうことですか、具体的に説明して下さい。
○大橋国務大臣 先ほど来申し上げましたごとく、問題はこの就職促進手当にだけあるのではなく、就職促進手当のもとになっておりまする失業保険の場合に、一般的にお尋ねのような問題があり得ると思います。現在のところでは、失業保険金の受給者につきましても、その家族構成その他から申しまして、失業保険金だけでは生活の維持が困難であるという場合におきましては、御承知の生活保護の適用を受けることができることになっておるわけでございまして、その点はこの就職促進手当の場合も失業保険と何ら変わりはない、こういうふうに御承知いただきたいと存じます。
○中村(重)委員 生活保護には、生活保護の制限事項というのがちゃんとあるのですよ。無制限じゃないですよ。これで生活ができないからこれを持ってくるのだといっても、生活保証の法律にはいろいろなそれに伴っての制限事項というものがある。あっちにひっかかり、こっちにひっかかりで、実際問題としてはどうにもできないですよ。それを理論だけで御答弁なさるから、現実に合わないのです。そうでしょう。失業手当の横ばいといっても、六カ月間の失業手当を支給するということをきめたときには、そのときの日本の経済事情というもがあったのです。ところが現在、池田さんの高度経済成長政策というような気違いじみた政策は、破綻をしてしまっている、そういうことによってどうにもならぬような混乱状帳に陥っているでしょう。だから、それじゃいけないから、失業保険だってこれを延長しなければならぬというような事態になってきた。それならば、それに合うような政策をお立てにならなければだめなんだ。いかにあなた方が、ああだこうだ、こういうものを持ってくる、こういうものを持ってくる、総合的にどうだ、こう言われても、現実に三年なり五年なりというものは何とか生活を保障するという道を講じておらなければ、あなた方自身がいかに答弁なさっても、確信をお持ちになれない。お持ちになるのだったならば、一年の後に政府が責任を持ってこういう安定職場につけます、こういうことをはっきり確約なさって、政府が責任を負われる、こういうことになると、また話が違って参ります。そこで私が先ほど申し上げましたように、初めは退職金とかなんとかいろいろな形において、あるいは、若干蓄積もあるかもしれません、それで繰り延べはできますよ。しかし相当長期にわたってくるとなかなかできない。今大臣が答弁された失業手当の横ばい、そういうものでは生活ができなくなります。だから、そういう計算方法をおとりになるにしても、いわゆる最低これだけの生活費は要るのだ、こういうことをお考えになって、月二万円なら二万円といろ最低をぴしっときめて、そうしてそれを積み重ねていくというような形をおとりにならなければ、生きていくことができないということなんです。生活を確保するということをお書きになった以上は、これは書いたということではなくて、そうしなければならぬからそういう政策を打ち立てられたのだと私は思う。それならば、それができるような数字をそこではっきりさせなければなりませんよ。絵にかいたもちではしようがないわけでしょう。だからそれに対しては、今のあなたの答弁は私はおざなりの答弁だと思う。そういうことじゃなしに、やはり生活を確保させるということが柱ですから、それに伴うようなはっきりした数字というものをお立てにならなければならぬと思う。そのことに対してもっと責任と確信ある答弁を聞かしていただかなければ、納得ができない。
○大橋国務大臣 私は別におざなりの答弁をしたわけではございませんので、現在の就職促進手当の金額を決定いたしました根拠について申し上げたわけでございまして、それで、これは失業保険の給付金を基礎にして計算したものである、従って、それだけで生活の確保の困難な場合も現実にはあり得る。その場合においては、現実の問題としては、生活保護その他の公的措置がとられる場合もあるわけでございまして、一般に失業保険の受給者につきましてはそういう方法が行なわれている。就職促進手当についても特にそれと異なる考えを持っておるわけではないので、原則的には失業保険の給付を継続するという建前から金額が決定されておる、こういうことを申し上げた次第でございます。
○中村(重)委員 やはり今の答弁では、私が質問することに対して核心に触れた答弁でありません。今は四百五十円というものを最高頭打ちにした、そうしてその計算方法は失業保険の延長という精神の上に乗ってそれをやったんだ、こういうことを言われます。しかしあなたの方で柱として打ち立てられたのは、生活を確保するということにあるわけです。ならば、どれだけの手当を支給したならば生活の確保ができるかということは、これは、今現に働いている労働者の生活実態というものは、あなた方は労働省ですから専門ですが、エンゲル係数その他いろいろな資料から見てきても、どれだけなければいわゆる生活の確保はできないのだということはおわかりだろうと思う。生活保護費の問題を引き合いに出してあなたは御答弁になるわけですが、そのことも、私が先ほど申し上げましたように、いろいろな制限がついておって、いわゆる生活を確保するというようなことに積み重ねられてくるものではありません。だから、現在あなた方の方で提案をしておられる四百五十円、最低はおそらく二百円に足りないような金額であろうと思う、そういったような金額でもって生きていけるというふうにお考えになっておられるのかどうか。そのことがまず第一であると私は思う。それで生活ができるとお考えになっておられるのか。そのことが生活を確保するというような、いわゆる柱をお立てになったことになるのか。結局数字はあとで出してきたのですから、生活を確保するという柱にマッチすることになるのかどうか、その点が核心です。
○大橋国務大臣 金額は失業保険の給付金を基礎にいたしておりますから、御承知の通り、失業保険の保険料算定の基礎になっておりまする前職賃金の六割というのが給付金の金額でございます。従いまして、それを延長するということがこの就職促進手当の制度の趣旨であり、何ゆえに延長するかというと、それは失業保険の給付金と同じように、離職中の生活の確保に寄与するという趣旨でこの制度が設けられておるわけでございます。従って、就職促進手当が少なくとも生活の確保に寄与するものであるということは、私は間違いなく言い得ると思います。ただ、それじゃそれだけで完全なる生活ができるかどうかということになりますと、これは金額が、もともと失業保険の給付金を基礎といたしておりますので、保険金の日額の最低は百二十円——先ほど局長から申し上げましたごとく、日額二百円以下というものだけをとりましても一〇何%というものがございます。これだけの金額で生活ができるかどうかということになりますと、これは少なくともいろいろな生計費の調査から見ますと、これだけで生活の確保は困難であるということは、これは明らかに認めざるを得ません。しかしそれにいたしましても、就職促進手当を与える制度を設けるということは、生活の確保に寄与するという意味で設けられておることだけはお認めいただきたいと存ずるのであります。
○中村(重)委員 おっしゃる通りです。そのことはすなおに受け入れます、寄与するということは。しかし半分食べたって生活できません。どろぼうするわけにもいかない。やはり生活は確保されなければならぬということです。何で生活しますか。寄与するということだけでは、為政者のする仕事ではありません。あなた方は政府ですよ。憲法を忠実に守り、法律を忠実に履行する。端的に言って、国民を生活させていかなければならぬ責任者でしょう。その義務があるのですよ。有沢答申が政府の責務だということを書いているのは、それによっておるわけでしょう。だから、寄与するということだけでは答弁になりません。柱を立てておる通りに、生活を確保させなければならぬではありませんか。もっと確信のある、責任ある答弁をしていただかなければ、これは答弁になりません。
○大橋国務大臣 国民の生活確保のためには、国家といたしましては、それがために各般の社会保障制度を設けておるわけでございます。従いまして、これらの社会保障制度は、石炭離職者に対しましてもひとしく保障されておるわけでございまして、これらの施策と相応して生活の確保をはかっていこうというのが、現在の建前であろうと存じます。
○中村(重)委員 そのことは先ほど三治さんからも答弁があり、私からも申し上げた通りです。その施策をお立てになるということは当然です。しかし、そういう施策を立てるからといって、仕事についていない間の生活をさせる、それを確保させるという金額は少なくたっていいんだということにはなりません。やはりそれは生かして生活をさせるということでなければなりません。しかしこのことについては、同僚議員からもさらに突っ込んでの御質問もございましょうから、私はその点に対しての質問は留保いたしまして、先に進みます。 この手当は支給期間が三カ年ということになっております。それからその他いろいろな制限事項が、炭鉱離職者臨時措置法の一部改正という形の中に出てきておるわけでありますが、この手当は、三カ年で就職できなかった場合、これを打ち切るという考え方の上に立っておられるのかどうか、まずその点を伺いたいと思います。
○三治政府委員 この年限については、いろいろの考え方があると思いますが、われわれが三カ年と考えましたのは、失業保険の受給者について、失業者帰趨調査というのを従来やっておりまして、その結果によりますと、三カ年後にはほとんど数パーセントだけしか、その生活または就職の帰趨が明らかでない人は、なくなっている。その数パーセントの方もいろいろの事情があるようでございまして、そのほとんどが大体において三カ年で帰趨がついておる。それがわれわれが三カ年ということにした一つの非常なきめてになったわけでございます。もちろんこれが長ければ長いほどいいという議論と、あまり長くすると、たとえば三カ年についてすら、それまで長くすると、その間はいいんだということで再就職意欲が少なくなるのではないかというふうな意見も非常にあったわけでございます。従ってこの点につきましては、二カ年ぐらいにして、特別な事情でどうしてもやれない人たちだけにもう一年延ばすという制度の方が、再就職意欲なり、自分の生活安定の帰趨をきめるのに決断が早くついていいのではないかという議論もあったのでありますが、われわれとしてはここまでやれば、これはほとんど十分と申しますか、これでなお再就職がきまらないとか、またはその生活の帰趨がきまらないというふうな場合は、よほど特別な事情であって、そういう方はやはり一般の社会保障で処理していただくよりほかに方法はないのではないか。われわれとしては、今までの失業保険の受給者の帰趨状況調査から見ても、大体三カ年という期間を置けばまず万全である、失業保険の方の調査でいけば大体一年後において、いい場合には九〇%、悪い場合でも七〇%ぐらいの帰趨がきまっているというふうな実情から申し上げまして、もちろんこれは一般の調査でございまして、炭鉱離職者にはなお再就職の困難な場合があろうかと思いますが、そういう意味におきまして三年という期限をきめたわけでございます。
○中村(重)委員 そうすると、考え方としては、三年以内に政府の責任において就職をさせる、こういう考え方の上に立っておりますね。
○大橋国務大臣 お尋ねの通りでございます。
○中村(重)委員 いろいろ支給制限のことについてもお尋ねしたいのですが、時間の関係もありますから後日に譲ることにいたします。 職業訓練のことについてお尋ねをしますが、有沢答申は、他への職業転換を希望する人たちに対しては、職業訓練と新しい安定職場が国の責務において確保されなければならないというように書いてある。そうして政府の大綱の中にも、職業訓練をやってなおかつそれでも就職ができない場合は就職促進手当を出す、こういうことになっております。従って、職業訓練をするということが原則である。職業訓練をするのだという考え方の上に立っておられるわけですね。この点一つはっきりお答え願います。
○大橋国務大臣 職業訓練をしなくても就職できる場合はあると思います。しかし、直ちにそういう格好な職場のない場合には、原則的に職業訓練をするという考え方でございます。
○中村(重)委員 そうなって参りますと、職業訓練というものが必要条件、いわゆる前提条件ということになるわけです。そこにおいて考えてみなければならぬことは、今度の、一昨日来審議された審議会の中におきましても明らかな通り、先ほど私がお尋ねいたしました通り、三十八年度に持ち越したものが一万八千四百人でありますか、それから三十八年度も相当な離職者が出て参ります。それから、前からのいわゆる滞留者というものもあるであろう。こういうことになって参りますと、職業訓練をしなければならぬ人は膨大な数字に上って参ります。ところが三十八年度の訓練計画は、九千三百人収容ということになっておる。こういうことで、先ほど来答弁がありましたように、一日も早くいわゆる安定職場につかせるのだ、そう長く促進手当を支給するというようなことであってはならないのだ、こういうことですが、そのことと合わないと私は思う。この九千三百人という計画をお立てになった根拠を一つお聞かせ願いたいと思います。
○村上(茂)政府委員 職業訓練につきましては、私ども二つの面から考えておるわけでございます。その第一は、訓練をするための施設の規模を拡大する。これは当然のことでございますが、できるだけ施設を拡大したい。第二は、訓練のやり方の問題でございます。従来は職業訓練所という固定した施設に離職者を集めて訓練するという、施設中心でございましたが、今後におきましては、できるだけ弾力的に訓練を実施する、そのために、たとえば移動訓練あるいは委託訓練あるいは離職前訓練といったような新しい試みも考えておるわけでございまして、それらの新しい訓練方式を弾力的に運営いたしまして処理して参りたい。 ところで、その訓練の規模はどうかという点につきましては、ただいま先生御指摘のように、九千五百三十人の規模でございます。しかしながら、これは炭鉱離職者という非常に限定されたものを一応の対象といたしておりますが、何分にも訓練施設の運用につきましては、炭鉱離職者と名づけられたワクのみでなくて、ほかにも収容能力が非常に大きくあるわけであります。特に三十八年度におきましては、別に転職訓練のワクとしまして八千七百二十人のワクがとられておりまして、これを訓練いたしますための施設拡大を、三十八年度においては至急実現したい、かように考えております。でありまするから、炭鉱離職者分としては一応九千五百三十人のワクを用意しておりますが、別に転職訓練として八千七百三十人のワクがございまするので、両方合わせまして運用をいたしましたならば、まずまず遺憾なきを期し得るのではなかろうか、こういうように考えておるわけであります。
○上林山委員長 質問者に申し上げますが、通産大臣も見えておりますから、参考のためお知らせしておきたいと思います。
○中村(重)委員 今のは答弁になりませんよ。それだけの器があっても、今あなたが言われたように、他からの転職がある。これは石炭のスクラップ計画の場合においても、中小企業がどんどんつぶれていきます。そうすると、その従業員もどこかへ就職しなければなりません。当然あなたの方では訓練を計画しておられると思う。さらに農業の実態をお考えになり、あるいは今度中小企業基本法案を福田通産大臣はお出しになりましたが、これは担当委員会におきましてみっちり御高見を拝聴したいと思っておりますが、この中に、はっきり職業転換というものがある。これはもう、店がつぶれる人がたくさん出て参ります。そういう人を転職させるための職業訓練をお考えになっておるんでしょう。また失対打ち切りの場合も、そうでしょう。これも職業訓練をお考えになっておると思う。他に器があるからこれを合わせればいいとおっしゃるならば、大へんなことになる。そこまで議論して参りますときょうは大へん時間がかかって、委員長のおっしゃる通り何ですから、話を進めていかなければなりません。 先ほど私が申し上げた数字は、炭鉱離職者だけの数字の上から申し上げたが、それで九千三百名というのは足りないのだ、こういうことになるのではないか。そこでどういう根拠でそれはお出しになったかという私の質問に対しましては、ほかにそういう収容する器があるから大丈夫だということだが、これでは、もろもろの職業訓練が計画をされておるということからいたしまして、問題にならぬと私は思う。しかしそのことに対しては、またいずれ適当な機会に御質問いたしますが、今私の申し上げたことに対して御意見があれば、一つ伺っておきたい。これは単なる数字ではありませんので、大臣に一つ……。
○大橋国務大臣 職業訓練施設の数についての御質問でございますが、職業訓練は、今回の石炭離職者対策におきましては大きな柱であることは仰せの通りでございます。そこで政府といたしましても、職業訓練について施設の充実を優先的に考えておる次第でございますが、何分石炭離職者に対する職業訓練所は、できるだけ産炭地を中心にこしらえるものでございます。しかし産炭地もいろいろ広範にわたっておりますので、訓練所において行なうばかりではなく、いろいろ移動訓練であるとか、あるいは委託訓練であるとか、そういった方法を講じまして、実際には訓練所に収容するほかに相当数の訓練をやる見込みでございまするし、また先ほど局長からも申し上げましたるごとく、一般の訓練所におきましても、石炭離職者についてはできるだけ収容して必要な場合にはその訓練を行なうようにしよう、こう考えておりますので、まず訓練施設といたしましては、三十八年度はどうにかある程度間に合うのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 私は、もっと地についた施策をやってもらわなければ困ると思います。現にいろいろ移動訓練等をやるのだ、あるいは各都道府県にやらせる一般職業訓練も考えておるということでしょう。しかし何といっても、安定した職場を確保するということは、いい訓練をやって優秀な技術を身につけるということですよ。そのためには、移動訓練よりも、一般訓練よりも、やはり総合訓練で、国がみっちり優秀な講師と優秀な装備をもって訓練をするということが一番大事だと思う。一般訓練所にいたしましても、これは都道府県にやらせると、都道府県の負担というものがさらに加重されますよ、財政的に困っておるのだから。国がやらないで都道府県にやらせて、そうして負担を加重させていくという、そういう私は逃げを打っちゃならぬと思う。そのことに対しては、九千三百人というのは何としても不足だ。それから訓練の基本的な考え方というものは、やはり国が訓練をやって、そして技術を身につけさせて、広域職業紹介の場合におきましても、肩身の狭い思いをさせないで、自信と希望を持って安定した職場につかせる。そして、今ついてすぐ帰るというようなことがないように努めていく。こういうことでなければ、一たん職業紹介をやった、技術も非常に懸隔がある、こういうことになって参りますと、またそこへ落ちつかないで産炭地に帰る、それで第二会社だ、さあ何だかんだといって大へんな混乱がそこに生まれてくる、そこへまた再就職の就職促進手当を出すのか出さぬのかと、いろいろ複雑な事態が起こってくるじゃありませんか。そういうことをなくするような政治をおやりにならなければだめですよ。それが労働省としての、労働大臣としての務めだと私は思うのです。そのためには充実した訓練というものが考えられなければならぬじゃありませんか、どうですか。
○大橋国務大臣 私も御意見の通りだと思います。そういうつもりでやりたいと思います。
○中村(重)委員 まだこの再就職計画その他でいろいろお尋ねしたいことがありますが、一点だけ大臣にお伺いいたします。 完全な再就職計画が立たない場合は——これは法案はあとで出てくると思うのですけれども、一応あらかじめ聞いておきたいと思いますが、労働大臣は合理化整備計画を受け入れるということはあり得ないと思いますが、この点はいかがですか。
○大橋国務大臣 お説の通りです。
○中村(重)委員 労働大臣は時間の関係もありますから、それでは次に通産大臣にお尋ねいたしたいと思います。まず全般にわたってお尋ねしますが、電力業界の石炭の長期引取計画というものがあるわけです。ところが年次別の計画が立っていないわけです。いろいろ問題も起こってくるのではないかというように考えられますが、年次計画を一つ伺っておきたい。これは数字ですから、一応局長から伺いたい。
○中野政府委員 昨年十一月二十九日に石炭対策大綱が決定を見ましたときに、電力用炭の長期引取につきましては閣議決定になっておりまして、電力業界九電力の引取数量は三十八年度が二千五十万トン、四十二年度が二千五百五十万トン、四十五年度が三千万トンを目標として、その確保をはかるということになっております。
○中村(重)委員 それは私も読んでいるのですよ。それじゃ年次別計画になりませんから、年次別計画を一つ教えいてただきたいと言っているのです。
○中野政府委員 この閣議決定で数字が載っておりません三十九年度から四十一年度までにつきましては、そのつど年次別の計画を毎年電力業界と話し合いをして決定するということになっております。
○中村(重)委員 そうしますと、三十八、四十二、四十五年とあるわけですが、これを基準にして、ここに載ってない三十九年あるいは四十年は政府が責任を持って引き取らせる、こういうことになりますか。
○中野政府委員 先ほど申し上げましたように、毎年の年次別計画につきましては、そのつど政府が中に入りまして、電力業界あるいは石炭業界との話し合いで決定をするというふうに了解しております。
○中村(重)委員 この長期引取数量の増加に伴って国が所要の措置を講ずるというので、例の関税の問題等、補給金的なものが考えられておるわけです。ところが、これは大臣も十分おわかりの通り、資材も非常に高騰をするという状況にある。その他条件が、政府が計画をお立てになったときに比べると、第一次合理化計画、第二次合理化計画というものの狂いがきたと同じように、狂いが相当予想される。それから賃金のアップというような点等もどの程度見込んでおられるのか、この点もお聞かせ願いたいと思うのでありますが、その点も必ずしも予想通りいくというようには思われません。ところが、これに対する保障というものが明らかではない。そこで、ここではっきりしていただきたいと思うのでありますが、今の条件と異なってそういう採算が合わなくなってきた、いわゆる一万トン千二百円のダウンでは間に合わない、こういうことになった場合、その千二百円のコスト・ダウンというものはもう最終的であって、それは動かさない、こういうことになるのか。有沢答申でははっきりそういうことになっておりますが、政府の大綱の中ではこれが明示されておりません。従って、この千二百円のダウンはもう動かさない、こういうことになるのか、その点をはっきりしていただきたいことと、それから、それではどうにもならなくなった場合どのように措置されるのか、まずその二点に対してはっきりお答えを願いたい。
○福田国務大臣 千二百円ダウンの線で今やる方針になっておりまして、これはその通り実施をいたして参るのでありますが、その場合に、将来そんなに値を下げたのでは石炭産業が成り立たない場合が起きるではないか、そういうときにどうするかというお話でありますが、私は、御承知のように、経済というものはそのときそのときで動いていくものでありますから、最初から不動の方針をきめて、それでもう絶対動かさないというようなものの考え方でいくべきものではないと思っております。従って、現在の状況が続く限りにおいては今言った方向でやっていくのでありますが、もし将来、たとえば資材の非常な高騰等があったというような場合にどうするかということは、そのときにあたってきめていきたい、そういうことを今から何でもすべてきめてかかっていくということは非常にむずかしいことじゃないか、こう私は思っておるわけでございます。
○中村(重)委員 そうしますと、有沢答申で、千二百円のコスト・ダウンはもう最終のものである、こういうことがはっきり答申されておるわけです。ただいまの大臣の答弁では、経済は動くのだから、そのときそのときの状況によって変わっていくのだ、こういうことになってくると、これは相当重要な問題になって参ります。その点はっきりお答えを願います。
○福田国務大臣 千二百円を下げるということについては、その通りやるわけであります。その通りやって、あなたのおっしゃったさきの御質問は、資材等が上がってやりにくくなった場合どうするんだ、こういう御質問でありますから、そのときにはそのときでやはり政策というものを変えていく、変えるというか、対応した措置をとるということは、私は当然なことだと思っております。
○中村(重)委員 ここら辺は非常に大事なことです。この点はイデオロギーも何もあるものじゃありません。ともかく資材が上がる、こういうことになってくる。あるいは賃金も計画よりもアップされるということは、それこそ大臣が言われた時の経済の事情によって変わってくる、当然なことなんですよ。そうすると、千二百円のコスト・ダウンというものが、今大臣は、これがいわゆる最終である、それより下げさせることはない、こういうことをはっきりお答えになりましたから、そうなってくると、そういう条件が生まれてくる。先のことはわからぬじゃないかというけれども、これははっきりしているじゃありませんか。そうなってくると、どうにもならなくなった、こういう場合は当然その差額をどうするかという問題が出て参りますから、そのことをお尋ねしているのです。今、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正案というのをお出しになっております。この第六十一条も私は見ました。六十条も見たのです。この中では、その場合はっきり救済の方法が明らかにされておりません。いわゆる需要者のことは、これよりも上げてはいかぬのだぞ、こういうことは六十条ではっきりしている。使っている需要者の保護というものは明示されております。ところが六十一条では、平均生産費というものがはっきりうたわれておるわけです。今度は石炭業者が採算割れになった場合どうするんだということに対しては、はっきりしておりません。ここが問題なんです。労使の問題等々、今のいろいろな混乱だって、そういうところから起こってきておる。業者の努力も足りなかったといったような点も、これは指摘される点があろうかと私は思う。ですから、その点に対して、こういう場合こうするんだ、ここを、政府責任という立場において大臣にはっきりしたお答えを願わなければ、私どもの審議の上に非常な支障があるわけですから、それでお尋ねしている。
○福田国務大臣 私は先ほども今の御質問にお答えをしておると思うのでありますが、この石炭産業はいわゆるスクラップ・アンド・ビルドの形でやっていけば、現段階、今の諸条件のもとにおいては、千二百円コスト・ダウンをして、それでだんだん合理化が進んでいきますから、そういう事態は起きない、そういう算定のもとに有沢調査団の報告ができておると私は考えておるのであります。そこで、今あなたの御質問は、その条件が狂ってきた場合にどうするか、こういう御質問だと思うのであります。狂ってきたときには、狂ってきたときに考えなければいけないのでありまして、その狂い方にもいろいろ度合いがあるでしょう。その度合いについて、一々この場合はこう、あの場合はああというようなことを言わぬでも、政府としてはその場合に適宜の処置をとる、これは当然なことであろう。それをまた予測して、一割上がったときはどうするんだ、二割上がればどうするんだ、こういうことを今から言わぬでも、そこは政府の責任においてそれを処置していく、こういうことでいいのではないかと考えております。
○中村(重)委員 大臣の答弁されることは、理論としてはなるほどそうだなというようにもとれるのです。ところが現実にはこの計画を立てられた有沢答申が、少なくともそのときにすべて予想して、青写真をずっとかいているのです。ところが政府の石炭大綱をお立てになるときには、そのあとなかなかそうは情勢が追いつかない。それこそ今大臣の言われたように、非常に動いてきている。少なくとも有沢答申で考えておったときとは、現実今すでに非常に狂ってきておる。これは労働者の一人当たりの出炭能率の問題だって、有沢答申の予想の通りになるのにはまだ大へんな時間がかかります。それは当時調査されたときと、資材だって相当値上がりをしております。それから生産にも非常な支障というものが私は起こってきていると思う。そのときになって考えればいいじゃないかというけれども、もう現実にその事態が起こってきているじゃありませんか。だから大臣の答弁は、なるほど理論的ではあるけれども、それは観念論になって、実際は現実的ではない、私はこう思うから、将来のことじゃなく、現在はそういう姿であると思うので、それに対する考え方を一つはっきり聞かしていただきたい、こう言っているのです。
○福田国務大臣 お言葉ではございますが、私は調査団の報告が出たときから見てそれほど大きな経済的な変化があった、また措置をすべき程度にあったかどうかということについては、そのようには考えておらないわけでございます。
○中村(重)委員 この点は、いつまでいっても平行線です。ところが、今までの合理化計画はそうした資材が値上がりになった、あるいは電力料金が上がった、いろいろな条件に狂いがきたわけですね。そのことがやはり労働強化という形になり、いわゆる労働者の首切りがあたかも合理化のすべてであるかのごとき政策が進められてきたところに、この混乱が起こってきている。今の有沢答申というものが出されなければならなかった背景はどういうことであったのか。そのことは、いわゆる合理化計画に非常に狂いがきた、それに対してはただ労働者の首を切る、労働者の労働強化をやる、そういうことのみが合理化のすべてであるかのごとき、そういう考え方の上に立って今日まで石炭政策を進められてきたところに混乱が起こってきた。そこで四・六の石炭労働者に対する回答となり、閣議決定となり、有沢調査団の編成となり、答申大綱、こういう形に実はなってきた。大臣は少なくとも、そのような、一方的に労働者にしわ寄せされるような、そういう誤った合理化というようなものは再び繰り返すものではない、こういう考え方の上に立ってこの後取り組んでいかれるのであるかどうか、その点を一つはっきりしていただけばよろしいのであります。
○福田国務大臣 私は今度のこういうような問題が起きてきたのは、あなたも何もそういう意味でおっしゃっているのじゃないと思いますけれども、労働者の首切り、労働者にしわ寄せするということで起きてきたのじゃなくて、エネルギーに対する需要の変化が起きたということが、一番大きな原因だと思うのであります。そのことがこういうような事態を招来しておると思うのであります。と同時に、これを合理化して、そうしていわゆるスクラップ・アンド・ビルドの形において、ほかのエネルギーとも大体太刀打ちができるのじゃないかという計画をつくった。その太刀打ちができるようにするには相当な金をつぎ込み、またスクラップ・アンド・ビルドを思い切ってやらなければできないというのが、私は有沢調査団の報告ではないかと思うのであります。そこであなたのおっしゃっておられる意味は、そういう計画ができておっても、将来その予定されたいわゆる基礎といいますか、要素のうちに、何がしかの狂いが出てきたというようなときにどうするか、それを労働者だけにしわ寄せするのかどうか、こういうようなお話だと思います。石炭というものを国管しているような形におきましては、これは非常に明瞭に、そういうことは国においてさせません、国がそういうものは全部責任を持ちます、こういうことを言えると思います。しかし、今は自由主義経済というものを原則にいたしておるわけでありますから、その場合において、また企業が非常に大きな変化があって、問題が起きてきたというようなときにどうするかということは、それはまた政府の責任においてそこで考える、現在の条件のもとにおいてはこれでやっていく、こういうことを申し上げる以外に、またそういうことを言う政府を信頼していただくということ以外に、この問題の解決はない。そういうことは一切労働者には影響させないというのなら、ほかの産業においても労働されている人がたくさんあるのですから、そういう人たちの問題も、公平論からいえば、そういう人たちもみな救ってあげなければならないということが起こるでしょう。私はそういう意味からいうと、今申し上げたように、将来の場合は、将来そういうことが起きてきたときに考える、現段階においてはまだそこまではきておらないから、政府としてはこの方針でやっていく、こういうことを申し上げておるわけでございます。
○中村(重)委員 私が指摘しているのは、それは、大臣が御答弁になったように、エネルギーの需要革命というものが大きな要素であるということは、これは明らかである。それを基礎にして、いわゆる合理化計画というものはできたのです。だから、これは言わぬでもはっきりしていることなんです。ところが重油が予想よりさらに下がってきた、こういう形において、それが大きく狂ったということは、これは御指摘の通りです。さらには資材の問題、あるいは労賃の問題等々、いろいろな面において狂いが生じて参りました。ところが政府、さらには石炭業者がとってきた合理化計画というものは、そういうもろもろの要素に対して、これに対応するということよりも、重点はいわゆる労働者に向けられてきた。合理化のすべてと言ってもいいくらいに、労働者に対する労働強化、いわゆる首切りとか、あるいは能率をさらに強化していくといったような、具体的ないろいろな問題が起こってきた。そこで、非常な労使の間の混乱、あるいは炭労の政転闘争という形に発展をしてきたということは、これは大臣も否定はできないと思う。ですから、その反省の上に立って計画というものは立てられておる、こう私は思う。そのような混乱を起こさせてはならぬのだという、いわゆる政府としての責任と反省というものがそこへ出てきて、もう再び繰り返さないという考え方の上に立って、この有沢答申となり、これを受けた政府の石炭大綱というものが出されたのであろう、こう私は考えておるわけであります。従いまして、もうそのようなことを繰り返さないというような政策を推し進めていくのでなければならぬと私は思いますので、担当大臣である通産大臣のその点に対する確信のほどを今お尋ねをしておるわけであります。
○福田国務大臣 前段の問題は、お説の通りであると思います。それから、これからの問題につきましては、政府としては十分その動向を注意いたしまして指導をするようにいたしたい。指導をするということは、これはもちろんやらなければいけません。ただ、前にお話のありました、労務者だけにしわ寄せになったということ、これはお言葉を返すつもりではありませんが、やはり株主なんかもずいぶん損をしております。ずいぶん高い株を買って、うんと損をしております。経営者も、今まで相当持っていたものをみな吐き出してしまって、裸になってやめちゃった者もずいぶんいるわけであります。それは私は、決して労働者のことを軽視するという意味で申し上げておるのじゃありませんが、すべてこういう経済の問題を、自由主義経済という中で見ていくとぎには、労働者というものだけをクローズ・アップするような形でなくて、全般を見ながらいくというような感触で、やはり論議をしていかなければならないのじゃないか、こう考えておるわけであります。
○中村(重)委員 大臣はこのごろは答弁が実にうまくなった、私はこう思っております。ところが、大臣の答弁を聞くと、非常に官僚答弁になってきている。それじゃいかぬ。大臣の答弁のうまさというものは、技術じゃありませんよ、担当大臣として確信を持って、自分の所管の問題だけは混乱を起こさせない、国民があげて大臣を信頼し、尊敬し、支持する、そういう方向に取り組む、それからにじみ出る答弁でなければならぬと私は思う。そういう意味で、大臣の答弁は非常にうまくなったと、こう私は何回か申し上げたことがありますが、きょうの答弁は、どうも官僚答弁に堕している。指導なんというようなところに特に力こぶを入れて、そして、指導いたしますと言われる、指導も、これは政府が指導するのですから、大事な仕事ではあります、しかし、少なくともこの石炭政策というものは、政府自身が取り組む、間接じゃなくて、直接政府がしなければならぬという点が、これは非常に多いわけであります。そのことは有沢答申も、特に政府の責任というところで、数々の面で触れている。政府が自分でやるのだ、こういう確信、もう混乱は再び繰り返さないのだ、そういう取り組みでなければならぬと思いますから、そういう面で一つあなたのほんとうにうまい答弁、いわゆる技術じゃなく、確信ある答弁を伺ってみたいと思います。
○福田国務大臣 私は、自分の本心を実は中村さんに申し上げているつもりでございまして、指導をするということは政府がやる意味で申し上げておるのですから、政府がちゃんとやはり自分の本心でやっておるわけです。指導ということでも、なまはんかにやっていいとは思いません。一住懸命やるわけであります。そして指導をしていきますけれども、いった場合に、あなたが仰せになるのは、指導していっても、また指導だけでは間に合わぬときがあり得るだろう、そういうようなときに、あまり労働者にしわ寄せせぬような工夫も考えておいたらどうかというような御趣旨かとも考えておりますが、私は、そういうようにやっていっても、それは政府だって神様でもなければ仏様でもありませんから、全知全能でやれるものではありません。また、狂いも起きるでしょう。しかし、その場合はその場合でそれに対して十分、いわゆる労務関係等についても愛情を持つといいますか、労働者にあまりしわ寄せがないようにしようとすることも、私は大きな指導の一つだと思っているので、それはその中に入っておると思うのです。だから私は何も言いのがれで申し上げておるのじゃありませんが、ただ、できないことをあなたにここで申し上げてもしようがないので、私はできる限度においてりっぱにやりたい、実は私の腹を割ってお答えをいたしておるつもりでございます。
○中村(重)委員 この議論も非常に大事な議論でありますけれども、たくさん質問しなければならぬこともありますから、次に進めたいと思います、要は、少なくとも四月六日の、雇用を第一とする、エネルギーの安全保障、国際収支、これが閣議決定であり、また政府が天下にした公約なんです。これを一つあくまで実践していく、その上に立ってすべての施策を進めていく、こういうことであると間違えさえしなければ、混乱は起こってこない。起こっても簡単に直せる混乱であると、私は思うのです。これをお間違えになると、収拾つかない混乱になって参ります。かつて起こった以上の混乱であります、そのことを一つ大臣に強く申し上げておきたいと思います。 次に進みますが、この政府の大綱の中にもあるわけでありますが、九電力以外の電力の需要確保、これに対しては実は具体的なかまえというものがないように思います、産炭地発電の振興であるとか、その他あるわけでありますが、まずこの点に対する政府のかまえをお示し願いたいと思います。
○福田国務大臣 お話は、需要確保について、電力以外の問題と解しておるわけでございますが、これにいきましては、鉄鋼に対しましてもそういう協力方を十分に要請もいたして参ります。ただ鉄鋼につきましては、当初の予定よりは、どうも今の減産の状況を見てみますと、予定通りの数量を来年度において使わせられるかどうか、多少疑問があると思います。それから、今度はセメントの問題でございますが、産炭地においてつくりますセメントの場合には、極力石炭を使うように、使わない場合には開発資金等の資金面の融資等においては十分考慮をしていくといいますか、それには資金をできるだけつけないという形も、消極的であれでありますが、石炭を使った場合には開発の資金をつけるというような方針で臨んでいきたいというように考えております。 それから産炭地の発電でございますが、ほんとうを言いますと、特に九州の場合においては、国の大きなエネルギーの運営という意味からいえば、超高圧送電線をつけるというのも一つの考え方であろうと思っております。ただしかし、これには相当膨大な経費を必要としますし、今これを急にやるということはまだ固まっておりませんが、一つの考え方であるということは考えて、研究をいたしております。しかし、今あります送電線にもう一本架線を乗せますというと、かれこれ三十万キロぐらいの発電をしたものを関西まで送電できるのではないかと私は思っておるのでありまして、これはかなり具体化しやすい方法でありますから、一つできるだけやらしたいという考え方で、今公益事業局等をして研究をさせております。それは前向きで研究をさせておるわけであります。 それから、御承知のように、今度青函連絡の隧道ができることになっております。私はこれをやる場合には、送電線をつないで、北海道と本州との間にも電力の融通ができるような工夫をしてはどうか、こういうことは相当長年月のことになるでしょうけれども、やはり北海道の石炭というものもにらみながら、一つの方策として考えていくべきであるという意味で、これも計画に乗せてもらうように、実は私はこの間も閣議で発言もいたしましたし、公益事業局の方にも調査をさせておる、こういうわけでございます。
○中村(重)委員 非常に前向きの答弁で、けっうだと思います。現在の九電力が持っている発電所を、いわゆる設備革新をやるということでさらに需要を増すという点も、実はあるわけであります。さらに産炭地事業団に対する発電の問題は、この法律案が提案されたときにも大へんな議論になって、そして、具体的に産炭地発電という附帯決議はつけておりませんが、いわゆる石炭需要確保、こういう面から当時附帯決議を出したという経緯もあるわけであります。今度の政府提案の一部改正の中にも業務範囲の拡大ということは、これはあとでお尋ねをいたしますが、ボタ山の処理というものが追加されたにすぎない、業務範囲自体は少なくともそのときの附帯決議を生かしてない、こういうことで実は非常な不満を持っておりますので、みっちりこのことについてもお尋ねをいたしますが、産炭地事業団に火力発電をやらせる、そういったことについての検討は加えておりませんか。
○福田国務大臣 御承知のように電力の問題は、別の法律、公益事業令その他別の法律でもって、いわゆる地域を定めてやらしておるのでありまして、もちろんそれだからといって、いわゆる火力をやらせないという方針ではございません。だから今言ったように、産炭地帯業団でやれないというわけではありませんが、しかし電力を起こした場合に、それを使うのはやっぱり電力会社を通じてやらなければならぬことは、あなた御承知の通りでありますから、それらの問題を勘案してみますというと、そこまでやらないでもできるのではないか、しいて産炭地事業団というものにやらせないでも目的を達し得るのではないか。私は何もそれをやることがいけないと申し上げておるのではなく、ほかで目的が達せられればそれでいいのではないか、こういう考え方でおるわけであります。
○中村(重)委員 この前も議論になりましたが、国鉄の自家発電、石炭専焼火力の建設でございますね。このことに対してもはっきりした御答弁がなかったのでありますが、これに対しては、その後、産炭地関係だけではありましたけれども、相当検討を加えられたのではないかと思いますが、これに対してはどうなんですか。
○福田国務大臣 私の所管ではございませんので、責任をもって申し上げるわけにはいきませんが、運輸大臣がほかの席で答えておったところを見ると、金があればやりたい、こういうことを言っておられたようであります。
○中村(重)委員 これは私の所管じゃありませんで運輸大臣の所管だといっても、石炭はあなたの所管です。こういうことは、石炭をたくさん使う、需要を確保するという点から問題は提起されているわけでしょう。それならば大臣は、石炭需要の確保という面から、自分の方で石炭を使うということを、まず第一に考えてもいいじゃありませんか。それなら、これは私の所管でないので運輸大臣だという消極的なことでなしに、これはいいというあなたの確信があるならば、堂々と一つ閣議でこれを強調されて実現する、運輸大臣がいやだと言っても、押しまくってやらせる、こういう態度、まずあなたの気がまえ、あなたの考え方が大事なんです。
○福田国務大臣 その気がまえで閣議において実は主張をいたしたのであります。それはもうあなたが御存じかと思ってお答えしなかったのであります。それを実はやったのでありますが、御承知のように、使ってもらいたいのはこっちの希望です。向こうの方では金がなければつくれないじゃないか、こう言ったので、私がそう言ったからそういうようなことになっていると思います。そんなことを言われたのじゃないかと思いますが、私は今でもそのことについてあきらめておるわけではございません。できるならば、とにかくあれだけ鉄道が石炭を使って、だんだんそれを使わなくなってしまったということになって、電気に切りかわっているのですから、大きな需要が減っていくということは、これは石炭の需要確保という面から見れば大へんな問題なんですから、一つぜひつくってもらいたい、私はこう考えておりますし、今後も主張するつもりであります。ただしかし、私が幾らそう言っても、所管以外の、それを使うかどうか、つくるかどうかということを私がきめるわけにはいかないので、先ほどのような答弁になったということを御了承願いたいと思います。
○中村(重)委員 これ以上申し上げると、言葉じりをとったということを言われるかもしれませんから申しません。ともかく積極的に取り組んでもらうということを強く要請しておきたいと思います。 次にお尋ねしますが、重油ボイラー規制法の延長、これは何年度まで延長するのか明瞭でありません。一つこの点はっきりお答え願いたいと思います。
○福田国務大臣 御承知のように、これはことしの十月まで存続いたしておりますが、ただいま延長する方針で法案の内容等について研究をいたしておる段階で、もちろん近い将来にこれを提出するつもりでございます。
○中村(重)委員 これはもっと具体的になっておるのではありませんか。私が漏れ承るところによりますと、四十二年三月末までの計画であるというように伺っておりますが、これを言うことははばかりますか。
○福田国務大臣 事務の方ではいろいろな案をつくっておるだろうと思うのですが、まだ私のところまでは上がってきておりません。しかし、私は前向きにこれを出すということだけは方針をきめております。従って、近く具体的な内容を事務から私に話があると思いますが、その数字はまだ聞いておりません。
○中村(重)委員 かつて予算委員会で井手委員の質問であったと思いますが、この重油ボイラー規制法の延長の問題と、それから重油消費税の問題、この二つともやるべきだというのが井手委員の主張でありましたし、有沢さんにもこの質問をいたしました。これは二つやってもいいのだ、こういうことであった。あなたは重油消費税にはきわめて慎重であったわけです。しかし重油ボイラー規制法の延長等に対しては、これはやるということであったわけですが、延長するということは間違いありませんね。
○福田国務大臣 さようでございます。
○上林山委員長 岡田利春君。
○岡田(利)委員 これから審議をするための資料を要求しておきたいと思います。 労働省関係の再雇用計画の推定になるわけですが、失業保険の日額表、これのランク別の人員計画は一体どういう計画をしておるか、この資料をぜひ出してもらいたい。 それから第二は、勤続別の再雇用計画の予定表、勤続別には一体どういう推定をしておるか。 それから第三点目は、炭鉱失業者が一万数千名滞留しておるわけですが、これの実態はどうなっておるかという資料。 それからさらに、炭鉱における未亡人労働者並びに身体障害者の状況は一体どうなっておるか。それから私傷、公傷別、大手、中小別に長欠者の実態はどうなっておるか。これから具体的なきめのこまかい質問に入りますから、質問して一々やっておると時間がかかりますから、ぜひこれらの資料を御提出を願います。
○三治政府委員 勤続別の離職者は、今そういう資料はとっておりませんので、ちょっとわかりません。それから大中小別の長欠者は、通産省でわかればわかるのですが、労働省の方ではよくわかりません。未亡人の関係のは一部わかりますから、大手の一部で資料を出します。
○岡田(利)委員 できる資料でけっこうですけれども、お願いします。 一点だけ緊急の問題でお尋ねしておきます。これは炭政課長でけっこうです。実は釧路のいわゆる雪害のために送電線が切断をされて、そのために釧路炭田の炭鉱が休業しなければならぬ、こういう事件が発生しておるわけです。昨年も同様の事件が発生して、海底炭坑は水没するのではないか、こういう状況になって一億円の被害を出した、こういう実例があるわけです。従ってこの送電線が切れることは、釧路から根室にかけて、納沙布の灯台まで一帯が全部停電になるわけです。従ってこの地域の釧路炭田における保安電力の問題が実はかねて問題になっておるわけですが、この問題は実はなかなか進行しないという状況にあるわけです。しかし例年こういう重大な停電が起きて、その結果被害が非常に重なっていくということになりますと、産炭地振興の面から考えても、石炭政策の画から考えても、早急にこの問題については検討しなければならぬのではないか、こう私は考えるわけです。今次被害の内容等については、いずれこれはわかると思いますが、特にこの面についての通産省としての態度、対策、何か見解があれば特に承っておきたい。
○井上説明員 ただいま岡田先生からお話のありました釧路地区の雪害の問題につきましては、さっそく関係の会社方面、特に北海道電力と十分打ち合わせまして、至急その対策を立てたいというふうに考えております。対策内容等につきましては、また後日御答弁申し上げたいと思います。
○上林山委員長 次会は明二十八日十時三十分より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会