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43回国会衆議院1963/07/04

商工委員会 第40号

発言数
128
登壇者
11
会派数
2
開催日
1963/07/04

会議録

逢澤寛自由民主党

○逢澤委員長 これより会議を開きます。  まず、砂原格君外六名提出の電源開発促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。

逢澤寛自由民主党

○逢澤委員長 提出者より趣旨の説明を聴取することにいたします。神田博君。

神田博自由民主党

○神田議員 電源開発促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この法律案は、電源開発株式会社の理事を現在の五名以内から三名増員し、八名以内としようとするものであります。  御承知のとおり、電源開発株式会社は、創立以来十年余を経た今日、すでに、一社としては最大の保有水力設備二百十四万キロワット及び火力設備十五万キロワットを完成するとともに、超高圧送電線を主体とする一千キロメートルをこえる送電設備とこれに関連する変電設備の建設をなし遂げ、これらをみずから保有運営して電機の卸供給を行ない、電力需給の安定、ひいてはわが国産業の発展と国民生活の向上に大きく寄与しております。  言うまでもなくわが国の電力需要は、産業構造の高度化、生活水準の向上に伴いまして、今後ともますます増大する傾向にあります。これに対する供給力としては、火力技術の高度化等を反映して、大容量火力が中心となっていく趨勢にはありますが、この火力の経済性を確保するためには、ピーク供給用、さらには事故時の緊急用電源として、水力を組み合わせることが最も望ましく、火力の建設と並行して約二割程度の水力を開発することが必要であり、今後、原子力発電の開発が進めば、その必要性はさらに増大するものと思われます。  しかしながら、今後の水力開発は、地点の奥地化、開発環境の複雑化に伴い、次席に困難性を増しつつあり、しかも、一時的に多額の建設資金を要し、資本費がかさみますので、いわゆる私企業べースでの開発が次第に困難となりつつあります。  このような観点から、今後の水力開発は、その相当部分を長期低利の財政資金を使用し、水力電源の開発に豊富な経験を有する電源開発株式会社に担当させることが、国民経済的にも望ましく、また、火力その他の発電設備も同社が担当することが考えられ、このように、電源開発株式会社に期待するところは、今後ますます大なるものがあるものといわなければなりません。  このように、電源開発株式会社の役割は、今後ますます重要性を加えていくものと思われますが、会社の現況、業務内容は、補償問題をはじめとする開発の困難性の増大、あるいは電気事業界における広域運営の強化拡充、年間三百億円近くに達する売電交渉の繁忙化、海外技術協力の本格化、さらには昨今のエネルギー事情との関連等において、従来に比し、ますます複雑困難となっており、特に、直接経営に携わる役員の負担はきわめて重く、重要業務の処理に忙殺されている現状であります。これを業務の折衝先についてみれば、電気事業界はもとより、国会並びに関係各省、ほとんど全国に及ぶ関係都道府県、さらには関係財界団体その他の多きにわたっております。特に、電気事業界における広域運営の進展強化に伴い、会社役員が、直接、折衝を要する案件が著しく増大してきているのであります。  しかるに、同社の理事の定員は、昭和二十七年会社発足当時、五名以内と定められたまま今日に至っています。すでに述べたとおり、水火力を合わせ約二百二十九万キロワットの設備をみずから保有運営し、補償並びに広域運営等、業務が発足当時に比し著しく増大、複雑化している今日、五名の理事をもってしてはその円滑な処理を期し得ない実状であります。  よって、この際、電源開発株式会社の理事の定員を三名増員することが必要と認められますので、この法律案を提出いたした次第であります。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださるようお願いします。

逢澤寛自由民主党

○逢澤委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  なお、本案についての質疑は、後日に譲ります。      ————◇—————

逢澤寛自由民主党

○逢澤委員長 内閣提出の高圧ガス取締法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許可いたします。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 高圧ガス取締法の一部を改正する法律案について、若干質疑をいたしたいと思います。  最近、非常にプロパンタクシーなどの事故、あるいは富士山荘におけるプロパンガスのふろの爆発事故等、非常に事故が多いわけです。今度の法案の改正は、こういう事故が多発しておる現状にかんがみまして、取り締まりを強化しよう、こういう法律でありますが、この改正の法律は、業界に自主的な取り締まりをさせよう、こういう趣旨にあろうと思う。本来、国民の生命財産を守るのは、国に責任があるのですから、国が国民の不安を除くために事故防止の中心になるというのが、私はたてまえだろうと思うのですが、業界に自主的な取り締まりをまかせよう、しかも法律をもってまかせよう、こういうようなことは、一体どういう考えでありますか、伺いたいと思います。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 お答えいたします。  この高圧ガスというのは、最近非常な伸びをいたしまして、従来、たとえば液体酸素であるとか、あるいはアセチレンだとか、きわめて限られておるようでありますが、最近になりまして、非常に種類がふえてまいりまして、たとえば石油化学とか、そういうものもふえてきたし、それからアンモニアにしましてもまた、従来の五百気圧が二千気圧になったり、種類も多くなるし、生産の態様も非常に大きくなりまして、また、プロパンなんかが、いまから十年くらい前はわずか三万戸くらいだったのでありますが、いまは五百五十万戸の使用になってきた。そういうふうで、非常に形態にしろ、内容にしろ、変わってきますと、役所だけの、いわゆる官庁だけの取り扱いというのは、十分ではないということをまず考えなくてはいかぬと思うのです。と申しますのは、われわれがつくりました基準をそのまま国から一方的な指示をするというよりも、業界自身が、みずからそれを悟りまして、いわゆる自主保安という体制をつくったほうが、十全を期する上においてわれわれとしましては有効である、こういう観点に立ちまして、この保安協会というものをつくりまして自主保安を進めていく、こういうふうにした次第であります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私は、ある段階では自主保安というのもいい場合がある、そういう段階を経ることも必要だと思うのですが、その業界の自主保安に取り締まりの大部分をまかせる。法律的には国も責任を負うようなことになっていますが、実際取り締まりの方法は、高圧ガス保安協会という特殊法人をつくって、そこにまかせるわけになるわけですが、そういう取り締まり方法で、これから非常にふえてくる高圧ガスの使用に対して、はたしてそれで国民の不安が取り除けるかどうか。この法案は、参議院で賛成していますから、われわれもあえて反対しないのですが、しかし、どうも最近の頻発状況から見ると、自主保安が十分じゃないんじゃないか、こういう感じがするのですが、それでこれからやっていけるとお考えになっておりますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 この保安協会の性格というのが、自主保安の盛り上がっておる意欲を活用しまして、官民一体となって保安を推進するということでございますが、この保安協会のもう一つの内容としましては、絶えず変わっていく高圧ガスの技術あるいは保安ということを検討して、そうしてしかもそれをPRする、こういう任務も持っているわけでありまして、最近の、いま先生から御指摘のありましたプロパンの事故のごときも、これは取り扱いがもう少しわかっておれば、事故がなかったであろうにというケースがきわめて多いのでございますから、こういうことも、保安協会としても——政府としてはもちろんいたしますが、自主的な保安体制のファンクションを持ちます保安協会としても推進していこう、こういうことで、官民相まって今後の運営を期してまいりたいというのが、われわれの考えでございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 業界の自主保安というのは、私は限界があると思うのです。だから、この事故の頻発の現状から見ると、官民協力するのもいいのだけれども、もっと国の指導、取り締まり強化というのが必要なんじゃないかと思うのです。これは、法律というよりも、行政的措置のほうが多いと思うのです。過去における高圧ガスの事故の種別、原因等は、どういう状況でございましたか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは各先生方にお配りしました「高圧ガスについて」というものの十ページでございますが、たとえば昨年の三十六年の例をとりますと、全部で合計して五十七件でございまして、五十七件のうちで消費先における事故が四十二件、製造所における事故というのが七件、それから容器破損による事故というのが五件でございまして、結局家庭におけるプロパンの事故というのが圧倒的に多いということを、この表が物語っておる次第であります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 プロパンの事故というのは、ほかの一般の交通事故や何かから比較すると、非常に件数が少ないのですが、しかし、最近プロパンを燃料とする自動車が普及してまいりまして、この事故が非常に多いようです。昨年からことしにかけて、相次いで事故が起こっております。お客のほうから見れば、これがプロパン車であるか、普通のガソリン車であるか、わからない。またうしろのほうに追突をされたときに、近所に火でもあれば、ガス漏れでいつ爆発するかわからない、こういう状況にもなっておるようなんでありますが、このプロパン自動車の相次ぐ事故に対して、どのような措置をとっておりますか。これは運輸省と両方からひとつ説明してください。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 御指摘のように、最近プロパン自動車というのが非常に普及いたしまして——これは普及する原因も大いにあるのでありまして、経済的であって始動性が早いとか、いろいろありまして、非常に普及してまいりましたが、御指摘のように、昨年から五、六件の事故が起きておるということで、通産省としましては、先般来、運輸省あるいは科半技術庁と打ち合わせまして、LPガス自動車保安対策会議というのをつくりまして、そうして、一口にいえば安全基準というのを策定いたしまして、運輸省は運輸省の系統、それから通産省は通産省の系統として通牒を出して、万全を期しておる次第でございます。  それで、われわれとしましては、先般の事故がありましてからまたいろいろ対策を練っておりますが、まあ固定したボンベをつけるとか、あるいは接触部のゆるみから原因するのが多うございますから、その面につきましても、関係団体を指導しております。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 運輸省といたしましては、昨年の十一月の事故の起こりましたあとに、通流省あるいは科学技術庁その他の関係各省と連絡をいたしまして、先ほど軽工業局長が御説明申し上げましたような技術的な対策を一般に流しますとともに、車両の安全性を確保いたしますのに、現在の道路運送車町法の制度から申しますと、燃料の種別を変更したという場合には、法的には車両検査の対象になっておりません。しかしながら、十一月の事故のあとに、一応事業者に行政指導をいたしまして、燃料の種別の変更をいたしましたときには検査の対象にはならないが、燃料の種別を変更したことを検査証の記載面で認可申請をする義務がございますので、その際に車を持ってこさせまして、一応安全確認をするということを実施したわけでございます。しかしながら、この間の六月に起こしました事故の単は、実はこの届けをやっておりませんで、わがほうで行なっております安全確認を受けていない車両でございましたので、直ちにまた追っかけ対策を講じまして、車両法によります臨時検査というものを発動いたしまして、この七月の三日に大臣名で告示をしたわけであります。この臨時検査が実施に入りますのは、告示をいたしましたのを受けて各県でやりますので、現段階ではまだ臨時検査の実施に入っておりません。

板川正吾日本社会党

○板川委員 プロパンガスのタクシー、自動車は、現在全国でどのくらいありますか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 いまのところ、私たちのほうで集計いたしましたのは、大体全国で九千五百ほどございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 局長に伺いますが、LPガス自動車保安対策会議で保安基準をつくって自主的な取り締まりをさせておる、こういうわけですが、この保安基準をつくる自動車保安対策会議のメンバーを見ますると、大学の教授が入っておりますけれども、あとはLPガスの製造業者とか、あるいは自動車、あるいは溶接、こういうような主として業界のメンバーで、乗客の立場を代表するような者が入っていないのですね。一番被害を受けるのが乗客です。ある意味では、乗客が一番つらいところです。業界はもうけようと思うから、多少こういうメンバーに入ることはいいのだけれども。被害を受ける乗客の代表が入っておらないのは、どういうことですか。しかも、一番最初に申し上げましたように、業界の自主保安というのでは、やはり限界があるのではないか。こういうような自主保安にまかせておったのでは、被害者の立場というか、利用者の立場というものを考えずに、業界だけの立場に立った保安基準なり、取り締まりをやるのじゃないか、こういうことが考えられますが、いかがですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 一番関心がある、あるいは被害を受けるであろうと思われる乗客を代表する人が入っていなかったということでございますが、これは運輸省からこの委員会に常時出席いたしまして、そして来客の保安面からも常に発言があった次第でございます。  それから、こういう委員会だけにまかせておいておったならば十全を期し得ないじゃないかということでございますが、確かにおっしゃるとおりだろうと思います。それで、こういう基準をつくりましたならば、やり方といたしましては、さっき運輸省からも答弁がありましたように、法規的にやるということ、それからまた、そのほかにいろいろPRとかあるいは教育しまして、行政的に押し進めていく。この二つが両々相まっていかなければ十二分の効果ができなかろうと思いますから、今後におきましては、われわれといたしましては、さっそくこの問題を取り上げて実施に移しておる次第でございます。先般も、各団体あるいはメーカーの方を呼びまして、いろいろ注意、警告を発しておる次第であります。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 問題を自動車だけに限って申し上げますと、運輸省といたしましては、先ほど申し上げました自動車の燃料の変更がありました場合に、安全確認というものについて、現在の道路運送車両法を改正いたしまして、燃料の変更の場合には検査を受けなければならないという改正案を本国会に御審議を願っておる次第でございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 プロパンガス自動車の爆発の問題を見まして、これと今度の高圧ガス取締法との関係が具体的にどうなるかということを考えておるわけですが、今後自主的な検査になった場合、こういう事故が起きた場合には、一体責任の所在というものは、どういうことになるのか。今度の事故自体についても、それは責任がいろいろあるだろうと思うのですが、運輸省のほうでは強制検査の権限がない、その面からの責任はないということになりますれば、業者は、ただ乗客をいためたということで賠償責任を負う、これだけで済むものかどうか。そういうところは、この高圧ガス取締法というものができている限りにおいては、その面からの責任というものは大いにあるのではないか。この責任の所在というものを、この事故だけを取り上げて、高圧ガス取締法の問題と関連して、一体どこにこの責任というものがあるのか。いまはどこにほんとうに責任があるのか。その責任はどういうぐあいな形で責任をとられるか。今度はこの自主規制の法律が成立した場合においては、そのあとはどういう責任の所在になるのか。こういうことですね。それをひとつ明確に具体的に言ってもらいたいと思います。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは、責任の所在というのは何方に分かれると私は思います。というのは、自動車でそのプロパンガスの事故で乗客が不幸に死んだといった場合に、その責任というのは、この高圧ガス取締法の対象じゃなかろうと思います。その場合の高圧ガス取締法の対象というのは、自動車の後に備えつけておりますいわゆる容器が、この高圧ガス取締法に基づく検査を受けたものであるか、あるいはこの法律に定められた基準に合致しておるものかということが、この法律の対象でありまして、そういう検査も受けていない、合格もしていないものを積んでおって、それが漏れた、あるいは爆発したという場合には、この高圧ガス取締法の対象になりましてこの罰則を受けるわけでありますが、いまのところは、最近の事故というのが、バルブの接触部から漏れた、そしてしかも気密の装置をしてなかったということでございまして、これは私、その間の法律をはっきり存じませんが、そのことになりますと、道路運送車両法の範囲ではなかろうかと私は思います。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 責任の問題について、ただいま軽工業局長が御答弁になりましたが、実は非常に線の引きにくい問題なんでございます。車に搭載されました形でこれを検査をするということ——運輸省のほうで、ただいま御審議をお願いしている法改正が通りますれば、これはその検査ということで、その時点において安全性の確認はすることになると思います。それからその検査の際に、それはどういうやり方になるかということになりますと、これは高圧ガス取締法におきまして認められた容器を使うかどうか、それらの点で私どものほうは高圧ガス取締法を尊重していきたい、こういうふうに考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 われわれは、いずれにしましても、たばこの火を、マッチをすったとたんに爆発して二カ月のやけどをしたという事態は、どこかに責任がなければならぬと思うのですが、あなたのほうは、検査を受けた容器を使っているから、その検査をすればそれでオーケーだというような言い方では、それは問題じゃないかと思うのですよ。だから、それに関連しまして、今度は通産省のほうに聞きますが、たとえば家庭のプロパンガス、それは検査を受けた。ところが、現実に家庭に行って、その接触面や何か不十分であった。その間、業者が良心を持ってやらなかった。そういうようなことになると、そこに事故が起きたときには、これはやっぱり責任はだれもかぶらないというぐあいにはいかぬと思うのです。こういう法律で高圧ガスの事故というものを防ごうという精神がある限りは、そういう事故があつた場合は、責任の所在というものは明確でなければならぬと思うのですよ。ただ法律の形式解釈で、運輸省のように、検査を受けた容器を使っておる限りにおいて、そこまでの検査であって、あとは事故が起きてもわれわれの責任でも何でもないというのは、ちょっとおかしい。もう少しその点の徹底した究明というものを一段と進める方法を考えてもらわなければいかぬじゃないか。私は、具体的にそこまで考えていろいろ検討してもらわなければならぬじゃないかと思っているのですよ。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 いま先生の御指摘の前段の問題についてお答えいたしますと、家庭のボンベから漏れたあるいはネジがゆるんでそれから爆発したという問題につきましては、これはこの高圧ガス取締法の対象でございます。そういうことを怠ったという販売業者がありましたら、それはこの高圧ガス取締法によって罰則を受けます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そうすると、自動車の場合に、接触のバルブが不良であった、そこからガスが漏れておったということだって、これはやはり同じケースじゃないかという気がするのです。そういうところに、一つのセクト主義というものを排した連携というものがなければならぬのじゃないか。消防庁と通産省の関係においても消火器や何かについても、あるいは建設省と消防庁において、密集住宅防火地帯の建設の問題とか、そういう場合において、各省がセクト的に対立をして、そこに、おれの限界はここまでだ、おれの限界はここまでだということで、空間地帯を常に残しておく状況というものは、やはり解消していかなければいかぬじゃないか。だから、通産省の局長は、いま自動車の関係は、バルブの接触はおれの知ったことじゃない、高圧ガス取締法の権限外だ、範囲外だ、こういうことを言って、今度自動車局のほうは、検査をした容器をつければそれでオーケーだということだったら、この問題の責任の所在というものは明確でなくなってしまう、こういうことになるんじゃないかと思うんですよ。だから、私はやはり、この法律に反対しようとは思わないけれども、民間の自主調整になければ、これは経済企画庁よりも商業主義的なものが先行する。ところが、役人にやらせると、いま局長の答弁のように、高圧ガス取締法の限界はここまでだ、こういう非常な非能率的な、あるいは形式的なそういう方向にいく。いずれにしても、これはやはり一長一短であると思っております。しかし、それは採長補短の方式をそれに織り込んでいかなければならないと思うわけです。ですから、その一つの事故をもって、具体的な法律をつくる場合には一体どうなるのか、もっともっと明確にしてもらわなければならぬと思うのです。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 お答え申し上げます。  ことばが足りませんで申しわけございませんでしたが、現在うちのほうで車両検査をいたしますときには、高圧ガス取締法でもって、ボンベの安全性とか、それからそれに伴う各種の部品関係がいいかどうかという問題、こういう問題で安全性の確認をしていただきましたものを私のほうで二重にこれをチェックしないという意味でございまして、実際に車に搭載した方法、搭載のしかた、それから車に載せたあとの整備のやり方、こういうものは、運輸省で当然見ております。ただ、個々の部品が高圧ガス取締法のほうから見ましてこれは十分大丈夫なのかどうかというようなことは、実はこの高圧ガス取締法のほうの安全性の確認を受けたものは、私のほうはいいものと考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 それは高圧ガスのボンベのほうは通産省で、自動車のほうへ取り付けて使用するということになると運輸省だ。だから、この間のようにゴムホースから漏れたりして、それが原因で事故になったような場合には、これは自動車の構造上の問題で、運輸省のほうに責任があると見なければならぬと思う。そこで、一万台近く全国にある。しかも都市を中心に集中されておりますから、東京、大阪なんかは相当の割合を持っておる。このプロパンガスの自動車車の構造を見ますると、うしろのトランクにボンベを積んで、エンジンのほうにホースでガスを送ってくる、こういうことになっておると思います。こういう形式の自動車ではたして今後いいかどうか、問題だろうと思うのです。最近非常に事故が多いが、もし追突をされて、おしりにぶつけられて、ホースから漏ってしまう、たまたま付近に火でもある、こういうことになると、もうたちまち火災事故、こういうことになると思うのです。戦争中おしりに木炭をたいてやりましたから、その気になればいいだろうというけれども、木炭、まきの場合は、穴があいても大して火事になる心配はない。しかし、高圧ガスのほうはそうはいかない。漏れた場合にすぐ押えるわけにはいかないし、とにかく付近に火でもあれば、完全に爆発して火災事故を起こす、こういうことになるのです。だから、最近新聞等によると、この車はLPGを燃料としておりますと表示しろ、こういう指導をすると言っておる。お客さんのほうから言うと、LPGと表示されたんでは、万が一事故があってはあぶないからといって敬遠するんじゃないか。敬遠されたんでは商売になりませんから、そういう表示はしないでほしい、こういう業界の要望がある。一体運輸省はどっちをとるんですか。お客の安全のほうをとるんですか。それとも業界の要望のほうをとるんですか。それともそういう臨時的な、試験的なトランクにボンベを詰めかえて、ホースで前に持ってくるというような式、エンジンにつなぐというような式は、どうも危険性がある。危険性があるといえば、ガソリンだって同じですから、火があれば完全に爆発する。しかし、比較的にああいうガソリン自動車が事故を起こしても火災にならないのは、安全な地帯にガソリンタンクが装置してあるわけです。ですから、自動車の構造上ボンベをうしろのトランクに置いて、パイプを長くして前に持ってくるということは、高圧ガスの場合にはどうも危険性があっていかぬじゃないか、こういうことになるだろうと思うのです。だから、運輸省は一体今後どういうふうな方針をとられるのですか。お客の不安をどうして除こうとしますか。表示をして高圧ガスでございますといったって、なるほど乗るお客さんは少なくなるかもしれませんが、ぶつかった場合には同じ状態ですから、私は、この車両法ですか、検査規定の改正等がある機会に、プロパン燃料の自動車の構造上の問題をお客さんに不安のないような状態にすべきだと思うのですが、どうですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 これからの構造上の指導の問題でございますが、これにつきましては、まず、ただいまの追突の問題の前に、漏れの問題があるわけでございます。この漏れの問題に関しまして現在考えておりますことは、ガスが漏れたときに、これが運転手にすぐわかるようなガス漏れ探知機と申しますか、そういうようなものが最近市場で開発されてきておりますので、そういうものをつけさせるように、保安基準の改正をはかりたいと考えております。  それから追突あるいは自分でぶつかったような衝突その他の問題でございますが、これに関しましては、確かに追突を受けた場合に、いままでの実例、それから私たちのほうの研究結果によりますと、ボンベそのものがそのために破壊されたというような例はないわけなんでございますが、やはり配管に損傷を受けて、そのために漏れてくるというケースは、実際あるわけであります。その配管に損傷を来たさないようにするためには、結局ボンベの搭載方法ということと、それからもう一つはボンベの交換式をやめて、ちょうどガソリンでやっておりますように固定式にするということと、二つ方法があるわけでございます。これは諸外国の例を見ましても、最終的には当然固定式にいくべきものであると考えておりますが、固定式に直ちに間に合わない場合に、そうだからといって交換式やむを得ないじゃないかという形で、ただ漫然と認めるわけにもまいりませんので、交換式の場合のボンベの搭載位置というものを現在きびしくきめまして、その方向に——結局追突をしましてうしろのボデイはへこみましても、いままでの追突のデータでどの程度までへこむかということがわかっておりますので、搭載方法でもってある程度防いでいこうというふうに考えております。将来問題としては、固定式に持ち込みたいと考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 外国でも最近LPGを燃料とする自動車がふえておるそうですが、外国の例は、固定式タンクでないと許可にならないという状態ですか。その点はどうです。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 規制面でどういうふうになっておるかは、実は存じ上げません。実際上固定式しかないというふうに聞いております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 私は要望したいのですが、これはやはり期限を切って、来年なら来年一年間のうちに、LPGを燃料とする自動車は固定式のタンクを持て、ボンベは取りかえ式はいかぬ、こういうふうなことをこの際すべきじゃないですか。戦争中の炭、まきのような場合は、戦争が終わればガソリンが買えるから、したがって、一時暫定的という方法もあったでしょう。今日、LPGが燃料として安定性を持ってきました。供給の面についても安定性を持ってきた。そうすると、いつまでも、多少トランクを強化してガス漏れしないような程度にと言っていても、事故が起こりやすいのですから、やはり運輸省が一定の期限を切って、この間にプロパンを燃料とする自動車は固定式タンクを持て、改造しろ、こういうことにすべきじゃないですか。どうお考えですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 ごもっともな御意見だと思いまして、実は私のほうの内部でも、その線で現在検討しております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 これはひとつそういう線を打ち出して、一般のお客さんの不安を解消するように努力してもらいたいと思います。それはある日限を切っての話ですが、当面は再びこういう事故のないように、通産省と両方で厳重な取り締まりをしてもらいたいと思う。どうも業界の自主保安というやつは限界があって、今後こういう事故が起こるようならば、自主保安よりも、やはり保安の責任を国が負う、取り締まりの執行をこっちがやる、こういうことに持っていかなければ私はだめじゃないかと思うのです。当面はやむを得ないと思うが、事故が今後頻発するようならば、さらに法制を強化するほかはない、こう思うので、その点をひとつ要望しておきます。  それから、これは次官でも局長でもいいのですが、高圧ガス取り締まりで、国としていろいろ取り締まりの手数料ですか、収入があると思うのですが年間どのくらいですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは都道府県も入れまして、三億円でございます。そのうちの大部分が、都道府県であります。

板川正吾日本社会党

○板川委員 今度の高圧ガス保安協会が発足して、高圧ガス保安協会の経費というものは、どこが負担するのですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは政府は負担いたしませんで、メンバーが会費として出しまして、それから検査手数料と、それから講習会その他のPRをするわけでありますが、その講習会費、この三つが経費の柱になりまして、政府はこれに対しては出資もいたしません。

板川正吾日本社会党

○板川委員 自主保安で保安のほうは一生懸命やれ。それで高圧ガス保安協会がその仕事をするんだが、国は一銭も出さない。しかも国は、一方、検査手数料で相当な収入がある。しかも国の高圧ガス取り締まりに対する支出というのは、どのくらいあるのですか。収入と支出の関係は。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 支出は、本省、通産局合わせまして、全部で四百万円くらいでございます。  この収入は三億でございますが、この予算としましては、今年度は九百十六万円でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 三億円も国が収入をとって——三億円の数字が違っておりませんか。違っていたら、あとで直してください。三億円の収入があって、支出は九百万円、三億円まるまる国がもうけているような形になるのですが、これはちょっと国のほうで虫がよすぎやしませんか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 国というのは、政府も本省も、それから各都道府県も含んで三億円でございます。それでいわゆる狭義の国としましては、収入というのが千九百方円であります。それでもうかりはせぬかということでございますが、これはその検査、それから国家試験がございまして——いま作業主任者の国家試験がございまして、これの手数料がありますのと、それから容器検査ということで収入があがるわけでありまして、結果的には非常に国の収入が多くて支出が少ないということで、国がもうかったというかっこうになりますが、内容はそういうことでございます。  それからなお、今後の保安協会に対しましては、さっきもちょっと先生御質問に触れましたように、非常に最近の進歩が早いのでございまして、保安基準なんかもこれは大がかりなものでなければいかぬということで、鉱工業技術補助金の中から四、五千万円ぐらいの補助金、それから保安基準の作成費としまして、四百万円ぐらいの補助金を今後何とか出したい、こういうふうにわれわれは考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 いずれにしましても、手数料で国がもうけているという形になるわけですね。しかも、仕事を担当させるガス協会には、一銭も国が補助をしない。業界はもうけているんだから、ひとつもうけている中から適当にやれ、こういう形になっておる状態だと思います。これではどうも、いままで比較的事故が少ないからいいのだが、これから高圧ガスの需要が非常に多くなる。特にプロパンガスを中心とした消費というのが、大衆の中に入ってきておる。だから、あまり国がもうけておって、しかも取り締まりは業界にまかせるという形は、どう考えてもあまりよくない。だから、高圧ガス協会に補助するなら、国も責任を負って補助するならする。そうしてそのかわり仕事に注文をつけるという形をとったほうが、私は妥当ではないかと思うのです。一銭も出さないで義務だけ命ずるという形は、どうかと思うのです。この点はどうお考えですか。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬(正)政府委員 高圧ガス保安協会の強化を期待いたしておるわけでございますから、国の助成につきましても、将来十分考えてまいりたい、かように考えております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 いま、プロパンガスの販売所が、相当各地でできておる。あれは充てんなんかをするところが市街地のまん中にあったりするのですが、ああいう市街地のまん中でプロンパンガスの充てんをするということは、火薬庫みたような感じがして、事故が起こるような可能性はないのですか。火薬の工場みたように、取り扱いの中で何か間違いを起こし、ガスのタンクに火がついて大爆発を起こすというような心配はないのですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 全く先生の仰せのとおりであります。したがいまして、いまこの法律に基づく省令によりまして、保安距離というのをきめておりまして、一定の地域においては何メートル離れていなくちゃならない、それから壁の厚さはどうするということをきめておりまして、事故が起こらない、起きても最少限にとめるという施策をずっと前からやっております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 保安距離とか保安の壁ですね。これは業界である陳情があったのですが、この法律に基づいてわれわれが保安上の壁をつくろう——この壁が大体ブロック建築の壁程度でいいのだそうです。しかし、これをずっと張りめぐらせると、相当な金融上の問題になると思うので、法律でやるのだから、政府ももうけておるのだから、金を借りること——金を補助しろという意味ではないのですが、ひとつ安い国家の金を借りるような方法を講じてくれぬか、こういう要望がありましたから、これは中小企業金融公庫なり、あるいは国民金融公庫なり、そういうところでこの保安装置をするについて低利の金を貸すような方法は考えておりませんか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これはわれわれとしましては、仰せのとおり、そういうことが必ずあるということで、もうすでに話しておりまして、いまその集計をとりつつある段階でございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 私、二、三点質問したいと思ってきたのですが、いろいろ容器なんかを検査し、またそれの取りつけなんか技術者の技術の向上をはかっていくが、それでもなおかつ事故が起きたときに、一体責任というものはどうなるのか、こういうことですが、法律の面からいうと、そこまで何もどこにも責任はない、これは偶発的な問題だ、こう片づけられることになるのだろうと思うのですが、しかし、現実に国民生活を基礎にしてこれを第一に考える場合に、そこまではっきりしていかなければいけないのではないか、こう私は考えておるわけです。先ほどのプロパン自動車の責任というか、そういうものは官庁的には大体限界が明確になりましたけれども、それでもなお事故が起きる、それは一体どうなるのか。家庭のプロパンにおいて起こった場合にどうなるのだ、こういうことですね。それはどういうことになりますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 主として先生のいまの御質問は、家庭用のプロパンであると思いますが、この家庭用のプロパンの設置、あるいはその設計につきましては、法律によって基準をつくりますから、その基準に合わないで、そのためにガスが漏れて、たとえば爆発した、あるいは火事になったという場合は、当然販売業者の責任になります。ただ、その責任の所在が、たとえば家族の人がちょっと足を引っかけて起こったということになりますと、これは事実問題でありましょうが、体系としては、基準に従ってやる。やらないで事故が起きたならば、プロパン業者の責任、こういうふうになります。   〔委員長退席、岡本(茂)委員長代   理着席〕

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そこで、一般の国民は生活科学的な教養が少ないわけですから、それを補うのはやはりプロパンのボンベを運搬する少年ですか、青年ですか、その背後には相当の有資格の技術者があるだろうと思うのですけれども、まあ大体は低賃金の者を使って間に合わせているということになります。そう考えてまいりますと、やはり技術者というものには、相当の権威を持ってやらせる、こういりためには、その労働条件というものはある程度保障されてくるという形でないと、そういう人々の責任ある業務執行というものはむずかしいんじゃないかというような気がするのですが、しかし、これは一般の私企業の関係でありますから、そこをどうこうということはできないと思いますが、国民の生活安全という大命題のもとに問題を考えてまいりますと、やはりそういう点からくるいろいろ仕事のずさんさというか、能率の完全発揮ができないという欠陥を解消する努力というものは、何らかの形で払われなければならぬのではないか、こういう気がするわけですが、そういう点はどう考えておりますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 全く仰せのとおりでありまして、業者が非常に不当な競争をいたしまして、みんながふらふらになったというくらいの競争をしますと、肝心の保安というものが組織になりがちであります。それで、この問題は、一保安行政ばかりではなく、ある場合にはプロパン価格の安定ということにまでさかのぼる問題であります。したがいまして、われわれとしましては、プロパン業者に安い、そして安全な供給の態勢をはからせるという意味で、昨年から各都道府県ごとに商工組合をつくりまして、いま御指摘のありましたような点の向上、あるいはプロパンの取り扱いについてのパンフレットの配布とか、あるいはその他のPRをして、その方面からも安全操業をはかりたい、そういうふうな措置をとっている次第であります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 次に、高圧ガス保安協会というものができてまいりますが、業者は何か評議員会というようなものを持つということになっておりますが、現実に仕事をするスタッフは、どういう諸君がなるんだろうか。いま問題になっておる公社、公団等の問題のように、むしろ官庁出身の人々がほとんどを占めているということになってまいりますと、やはり問題があるんじゃないか、こういう気がするわけなんです。最もいい事業ができるようにするには、この協会の役員、人事というものはどういうぐあいにあるべきか。これは全面的に官庁からそこに入ることを排除する意向ではないのですけれども、こういうポストができると入ってくる傾向というものが、いま一つの傾向として強く私たちに印象づけられておるものですから、そういう疑念を持つわけなんです。この点はどうですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 こういう保安協会というのは、保安という公的な面も非常に持つと同時に、また民衆と直接接触する面も、プロパンなど非常に多かろうと思います。それで、それを運営するのは、先生の御指摘のとおり人の問題であるのでありますから、どういう人を選ぶかという点につきまして、これは官吏出身でなくてはいかぬとか、業界出身に限るというようなことよりも、この運営を公正に、しかも迅速に、的確にやる、そういう人格者を広く選ぶべきではないか、私は、自分ではそう考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 その問題については、廣瀬次官、いま倉八局長の話ですと、最も有能な人々を、民間といわず、官界といわず、選定するのだ、こういう話でありますが、そこで強く国民に焼きつけられておる、何かそういう外郭団体的なもの、公社、公団等をつくれば、そこに官界から入り込んでいくということ、こういういまの一般的ないき方については一体この法律を出すときに、あなた方はどういうぐあいに考えてこられたか。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬(正)政府委員 高圧ガス保安協会の役員の選定につきましては、利用者の立場を考え、メーカーの立場を考え、各種の高度の立場から判断を公正に下し得る方を十分慎重に選考いたしまして、お願い申し上げたい、かように考えておるような次第であります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そういう観念的な話はどうでもいいのですが、具体的には、直接には役員人事の中に通産省から大きく入ってくるということを考えざるを得ないのです。これは公社、公団とも違って、たいしたことはないというふうに思われるけれども、しかし、検査協会あたりにも、やはり通産省出身の人々がたくさん入り込んでおる、こういうことになっておりますので、まあこれは一がいに悪いと私は言うのじゃないですけれども、しかし、国民感情からいうと、いまはそういうことにひどく批判的になってきていることは事実なんです。ですから、そこの点をひとつ観念的ではなく、通産省の系統からそこに入れるか入れないか、これはどうなんです。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬(正)政府委員 貴重な御意見といたしまして承っておきます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それはそれでけっこうです。  それから、こういう検査は、ぼくはあまり具体的にわからぬのですけれども、検査をやる場合に地方なんかに出張する、こういうことが相当あるかどうか。もしあるとすれば、その出張旅費、検査費というものは、一体だれの負担になるか。このことを私が言うのは、やはり遠隔の地の業者——私のほうには注射筒のほんとうの零細工場がありますが、それの検査、あるいはミシンの検査、そういうものの検査官がおいでになります。その旅費の負担をどうするかということが、やはり相当問題になっておるわけであります。決算委員会でもこれを問題にしておりまして、ある程度前進の解決の道が少し出ているようでございますが、このプロパンガスの取り締まりに関する検査、そういう出張検査という形態があるのか。ある場合においては、旅費の負担というものはどうなるのか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 プロパンの出張検査でございますが、これは全国に二万六千くらいプロパンのいわゆる販売店があるわけでございます。これの検査というのは大体府県で、やっておりまして、通産局とか本省ではやっておりません。したがいまして、府県が検査に行くわけでありますが、出張の検査旅費というのは、政令できめられております検査費の中から実際は出るだろうと思いますし、それから都道府県の出張というのは、結局その府県の予算から出るわけでございますから、それをそのまま業界が直接かぶるということはなかろうと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 そこをひとつ明確にしておいてもらいたいと思うのです。とにかく遠いところで不利な営業をやっておる業者が、ものを売らんとするときには検査旅費まで負担しなければならぬということになってまいりますと、ますます不利になる、こういうことがいろいろあります。輸出かん詰めの検査でもそうでありますし、全部そういうぐあいに検査費を負担して、不利な条件にある上になおそういう不利を背負って、そして競争しなければならぬという後進地域の悩みというものがあるわけなんです。ですから、その点はいまおっしゃったようなぐあいに、全然プラスした負担はかけないのだ、検査料という規定された費用以外は負担する必要はないのだという点を明確にしてやってもらわなければいかぬと思うわけなんです。それをぜひ頼みたい。  私は、以上だけお尋ねして終わります。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 いまのお尋ねのとおりにいたしたいと思います。

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 運輸省のほうにお伺いしたいのですが、先ほどの質問でも触れたと思うのですが、プロパンガス使用の各車になぜプロパン使用という表示をしないのか。いろいろこういう方法、ああいう方法というような答弁があったようですが、それは完成していないのでしょう。ならば、なぜ表示ができないのかをお伺いいたします。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 お答え申し上げます。  今度の臨時検査をやりますことによりまして、車の全数が完全把握できると思いますので、臨時検査の場合に、同時に表示させることを指導いたしまして、表示をするかどうかの確認を同時に行ないたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 検査の際とかなんとかいって、現にプロパンを積んだのが走っておるでしょう。そしてここに報告せられておるように、事故が何回か起きておるのです。だから、そういうことでなくて、直ちにプロパン使用ということを表示するようになぜできないのか。やってください。暖房車とか冷房車だとか、自分のほうに都合のいいのは表示しておるのです。ところが、プロパンというと、そうでもないかもしれぬが、いまではやはり危険である。それを表示すると、お客がつかないということがあるんじゃないかと思うのだが、それを表示せいというのに、運輸省の中でそれを拒むような姿勢があると聞いておるのですが、それはどういうわけですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 先ほどお答え申し上げましたとおり、表示をすることにきめたわけでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはいつから実施するのですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 直ちに実施するようにして、臨時検査の際に張ったかどうかの確認を同時に行なうということであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 表示しろということは、すでに通達なり何らかの行政措置をとられたのですね。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 通達の決裁はきょう現在まだでございますが、立案して目下持ち回り中でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはいつごろになれば、現実にそれぞれのタクシー会社に通達その他の方法によっていきますか。それにもかかわらず、なおかつ表示しなかった場合は、どうしますか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 大体今週中には全部に行き渡ると思います。表示しなかった場合の処置でございますが、これはもちろん法的な問題でございませんので、法的な処分ということはできませんが、臨時検査の場合に確認をいたしますので、それを表示しなければ、臨時検査というもので実際の行政指導が十分に行き渡ると思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いわゆる法律によるものでないけれども、出した通達なり、あるいは通産省の何らかの命令に対して違反をしたというときなら、たとえば認可の取り消しとか、一時停止とか、そういうことはできると思うのですが、できないのですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 認可の取り消しというような問題になりますと、私、技術屋でありますので、わからない点があるのでありますが、ただいま申し上げましたとおり、表示させれば、臨時検査の際に完全に確認ができますので、徹底すると思います。実際問題として、行政指導におきまして何らかの方法をとるということは考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 タクシーは、たしか検査期間は一年間でしたね。それまで実際は待つということになりますと、一週間以内に通知が出る。しかし、当該者がかりに今年の十二月が検査の期限だとすると、十二月までほっておくということになる。その間野放しになる。だから、そういうものに従わない者、いわゆる運輸省の命令あるいは通達に従わない者には、認可の取り消しとか停止とかいうことをやる必要があると思いますが、どうですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 先ほどの板川先生の御質問のときにもお答え申し上げたのでありますが、臨時検査と申しますのは、この七月三日に大臣告示をいたしたのでありまして、早急に全車両を検査するということでございまして、その際にやるということでございます。ですから、有効期間がどうとかいうことは、問題ではありません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはいつやるのですか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 ただいま申しましたとおり、七月三日に大臣告示をいたしましたので、来週早々から全国において検査に入ります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 七月三日に告示したら、何日後という法的な期間がありますか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 ございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、七五三日に告示をして、来週が最短距離である、こういうことですね。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 ただいま来週早々と申しましたのは、できるだけ早くということでございまして、今週中にも東京においては入れると思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 プロパンガス使用の各車が事故を起こしたということで社会問題になっておりますので、そういうことはできるだけ早くやってもらいたいが、このプロパンガスの自動車が事故を起こした場合に、これは自動車損害賠償保障法の第一条あるいは第二条の二項でいう「運行」になるのか、ならないのか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 プロパンガスで事故を起こした場合に、乗っておりました乗客は、賠償保障法の適用を受けます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、自動車損害賠償保障法の第一条及び第二条二項の「運行」に該当するという解釈ですね。そうすると、本法律案の際に、プロパンを使用しておる自動車を走らせるということは予定せられておりましたか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 私、賠償法の立案の際に関係しておりませんので詳しく存じておりませんが、おそらくこれの成立いたしましたころは、まだプロパンタクシーが世の中に出ておりませんでしたので、予想しておらなかったであろうと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 二条二項には、「自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいう。」とありますね。これに照らしてどうですか。現在普通のガソリンを使っておるその装置の自動車にプロパンを積んだ場合、二条二項でいうところのその装置に適応した方法によって使用したということになりますか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 後ほど調べてお答えいたします。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そういう答弁をすると、きょう、この法案はあがりませんよ。いいですか。あがらないのは通産省の責任でなくて、運輸省の責任であがらぬことになりますが、それを確認しますか。——まあいいですよ。どうせわからないから、法制局でも呼んでやるから。これはあとで文書で出してください。装置に従って使用するのですよ。現在装置に従って使用していないんだ。だから、それに対して回答を運輸省の責任ある文書で持ってきてください。

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 後刻文書で回答することにしてください。  中村重光君。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 いま、田中、板川両委員からタクシーのプロパン事故について質疑があったのですが、聞いておりまして、運輸省は非常に緊張した気持ちで、できるだけ早くそういう事故がないような取り締まりをしなければならぬ、そういう気持ちが働いているようにも受け取れます。さらにまた、そう急いでやらなければならぬというようにも考えていないようです。何か考え方がわからないですね。ほんとうにそうした事故のないように取り締まりをやらなければならぬと真剣に取り組もうとすれば、第一には、これは全国にそれがありましても、それぞれの機関を通じてそういう表示をしているかどうかということを調べようとすれば、私はできると思う。やはり行政措置というものは、そういう真剣な態度でもって取り組んでいくということでなければ——これはタクシー経営者というものの立場じゃなしに、やはりそれを利用する需要者の立場、国民の生命というような観点に立って取り組んでいくことが、私は必要じゃないかと思う。表示しているかどうかということは検査をしなければならぬ、そういうことは月並みな答弁ですね。そうじゃなしに、やはりそういう事故が頻発しておることだから、再度そういうことを繰り返さないようにさせなくちゃならぬという努力は、やるべきじゃないか。そういう点については、何か一歩取り組みが足りないような感じがしますが、どうですか。もう少しそれぞれの取り締まりの全国の機関に通牒を発して、表示しているかどうかということを検査の期間を待たないですみやかにやるというようなことはできないのですか。それの障害になることがありますか。

隅田豊運輸技官(自動車整備部車両課長)

○隅田説明員 仰せのとおり、すみやかに実施いたします。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そこで、最近事故が発生しているということは、いままで質疑の中で明らかにされただけでなく、これは局長もよくおわかりだろうと思います。これはどうですか、無臭ガスというのがありますね、これはにおいがないので、非常に発見がむつかしいと私は思うのですよ。ガスがふろ場で爆発した。マッチをすったところが、それが爆発した。これは都市ガスのように、においがあるとすぐわかるわけですね。無臭ガスというのは、においがないからわかりにくい。そこで爆発事故というのが起こってくると思うのですが、いま起こっているような事故というのは、これは無臭ガスじゃないわけです。この無臭ガスに対する取り締まりということは、何か特別な方法が考えられるのか、お尋ねいたします。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 いま御指摘のあったように、無臭ガスだとすれば発見するのが非常におそうございまして——もうおそいどころか、事故があってから初めてわかる、こういうことで、これは昨年省令を改正しまして、プロパンには必ず着臭しろということに直しております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そこで、時間の関係がありますから、かいつまんで簡単に質問しますが、この高圧ガス保安協会の設立ですね、これは法律案要綱、あるいは提案理由の説明を伺ってみましても、民間の盛り上がる力を背景として自主的な活動を促進する、こういうことですが、これは非常に取り締まりがむずかしくなってきた。これは結局は需要者がふえた。この需要者がふえたということは、販売業者、製造業者がふえたということになるわけですね。困難だということはよくわかるわけですが、この民間の盛り上がる力を背景としたということは、こういう協会を設立しなければならぬということを、通産省自身が指導して協会の設立という形になったのか、あるいは民間が盛り上がって、みずからひとつ、これは道義的な立場ということになりますが、そういうことでこういう協会を設立しなければならぬのだ、こういう方向に動いてきたのか。そのいずれによってこの協会を設立しようとしたのか。その点はどうなんです。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは先生の仰せのあとのほうでございます。というのは、いまから二年前に、各国に視察に行きまして、そしてこういう自主的な保安体制をつくることが、日本の実情にも合うし、今後の問題としてもそれが一番よかろうという結論が出まして、そしていま皆が集まりまして、一つのいろいろ討議する場をつくろうじゃないか。その討議する場というのは、結局この保安基準、あるいは今後の保安の進歩に応ずる対策でございますが、そういうものをつくろうじゃないかということでございまして、そういう団体を設立しようというのは、民間から盛り上がってきたのでございまして、われわれがつくれとか何とかいうたものではございません。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そこで、あなたのほうから配付していただいた資料によって見ましても、「法律改正の必要性について」という中に、「技術進歩に即応することが著しく困難となって来ている。」、こういうことからその保安協会の設立、業界の自主的な協力というものに求める形になったようですが、先ほどの答弁の中にも、非常にあなたは困難になってきたと言う。ところが、検査手数料等いろいろな収入が、全国的に見ると三億くらいある。そういう収入の面というのは、十分あるわけなんです。また、その収入によって取り締まりその他に関係する経費を補うというのじゃなくて、これは人命尊重という立場から、保安の完全を期するという立場から、一般会計の中からこれをどんどん支出して保安の万全を期していくということが、私は当然でなくちゃならぬと思う。にもかかわらず、そういう収入があるのに、これをほんとうに取り締まりをやろうとするならば、技術者の養成にしても、あるいはその他検査施設、いろいろなことをやればやれる。それを、非常に困難になってきたのだ。だからして、民間の盛り上がる力を背景としてこういう保安協会というものをつくって検査をやる、調査をやる、取り締まりをやっていくのだ、こういうことは、どうも政府としては無責任な印象を私は受けるわけです。困難になってきた、こういうことではなしに、やはり政府は政府としてのかまえがある。そうしてそういう民間の盛り上がりは盛り上がりとして、より万全を期していくという態度でなくちゃならない。何かあまり依存する態度が強いような印象を受ける。ましてや先ほどの質疑の中で、こういう保安協会に対しては国は一銭も補助をしない、こういうようなことに至っては、私は、緩慢というか、何というか、そういう政府の態度というものは、無責任だと思う。こういう次から次に高圧ガス、特にプロパンによるところの事故が頻発をしておるということに対して、国民に対して申しわけが立つのか、私はそういうような感じを受けるのですが、こういう点に対しては政務次官、どうなんです。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬(正)政府委員 政府といたしましては、先刻御答弁申し上げましたように、法規の改正でありますとか、あるいは行政指導でありますとかいうようなことをやりますとともに、自主的な保安協会の強化をねらいまして、協会に対しましては政府も助成を考えてみようという腹で、ただいまおりますわけであります。そうして、この協会で、技術の研修でありますとかいうことを大いにやってもらいたいということを考えておるわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 最近の事故は、高圧ガス取締法に違反して起こっている事故と、そうでなしに、この説明の中にもある、最近非常に技術が進歩してきた、そういうことから、取り締まりの中に考えておらなかった事故というものがあるわけです。取り締まりの面があとを追うていくという形があるわけであります。そういうことで、この事故は、取締法の違反によって起こる事故と、そうでない事故との比率は、どういうことになっておりますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 この比率というのは、特に最近プロパンが毎年毎年倍くらいにふえておりますから、その点から見ますと件数としては、法律に違反しないで起きた件数が多かろうと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 どうももう少し——あなたは担当局長だから、多かろう、それはいま資料がないのだから、多かろうというのも……。それは多いに間違いないらしい。私が調べたところによると、高圧ガス災害事故の原因は、法律違反によるものとそうでないものとの比率は一〇%、取締法を犯して、これの違法による事故というのは、全体の事故の一〇%にすぎないというのが、私が資料として入手しておる数字なのです。こういう法律案をお出しになるならば、こういう事故が起こっているのだから、もう少し関心を持って、この法のもとにおいては、こういうことの事故というものが防止できない。それほど技術は長足に進歩しておる。それならば、この取締法の運営の上においてどう改めていくか、さらにまた、政府の力だけでは足りない点があるので、民間の協力を求めるのだ、こういう態度でなければならぬ。どうも私どもとあなたのほうでは、ギャップがあるような感じがある。質疑をしておっても、タイミングが合っていない。そういうことでは、私は困ると思うのです。全くいま私が受けた率直な印象は、あなたのほうは、もうプロパンガス、高圧ガスの取り締まりということについてはお手上げだ、これは民間に依存する以外にないのだ、こういう印象を受けますが、どうなんですか、そういうことですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 私の言い方が悪かったと思いますが、この保安協会をつくりますというのは、いまも御指摘になりましたように、日進月歩で技術が進んでいく。こうした場合に、政府だけでそれを網羅するような基準というものは、なかなか立てにくい。特にタイムリーに立てにくいというのが、一番問題だろうと思います。それで、こういう学者とか、あるいは専門家が集まった保安協会が、絶えずそれを組織的にやっておりまして、プロパンだったらこうすべきだ、あるいは液体酸素だったらああすべきだ、ということを研究し続けておる、それを政府が保安基準としてすぐ実施する、こういう体制をとることが、国民の保安上一番大切なことではなかろうか、こういうふうに考えたあげく、この保安協会というのをつくったわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 まあそのつくった気持ちはわかります。そこをあまり追及してみたところでしようがないと思いますが、もう少し積極的に取り組んでもらいたいということを、その点は要望いたしておきます。  そこでこのごろ、運営の面において考えてもらわなければならぬことは、保安協会がそこにできた。これで取り締まりの面、あるいは検査、調査の面をひとつ担当してもらうわけですね。通産省自身がやる、通産局自身がやる、あるいは都道府県自体もやるということになるわけですね。そうすると、これは保安協会も一つの役目を分担する、役割りを果たす。ところが、これに対して民間の自主的な形として設立をする。しかも、これは一億円の予算が必要である。これに対しては一銭も出さない。こういうことになってくると、やはり団体というものは、この経営者というものは、利潤を離れてはできない相談なんですね。そろばんというものは、どうしても必要になるわけです。やはりこういう協会をつくろうとする意図というものも、単に道義的な問題だけではない。私は、いろいろ業界は思惑があるだろうと思う。そうなってくると、この金も出さないでもって大きな役割りを果たしてもらわなければならぬのだが、通産省が思うようにそういう責任を分担することが期待されるだろうか、その点は、あなたは確信がありますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 この保安協会の内容というものが、いわゆる保安基準の作成であるとか、あるいは今後の保安技術の研究、調査ということが主眼でありまして、一部の事業として検査もやります。しかしながら、私たちとしましては、こういう保安協会が、自主の保安の体制ということに目ざめて、だんだんそれが進んでいくわけでありますから、政府と両々相まちまして、この完ぺきを期することができるということを信じております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 この点は、やはりあなたのほうでは、この協会に対しては定款その他の認可もやる、あるいは検査もやる。それだけに、今度は責任を持って保安面も分担してもらわなければならぬことになるのですが、やはり十分政府の意図が浸透して、政府がやることと変わらない検査というものが行なわれるように、この役割りが十分果たされるように措置していく必要がある。そのためには、当然国から補助金が出されなければなりません。これは、政務次官が、先ほどの質疑に対しまして、御説はごもっともであるから、十分ひとつ検討して、そういう方向へ持っていきたいということですが、私は、その答弁はいい答弁ですから追及しませんけれども、そういうことでは取り組みがまずいですよ。この保安協会を設立しようという動きは、いま始まったんじゃないのです。相当前から、これは協会の動きだったわけです。また、相当研究をして、局長のほうでも準備をして成案を私は得ただろうと思う。それならば、いま論議されたようなことは、当然私は政務次官の頭の中には、これは金を出してほんとうに十二分の役割りをひとつ担当してもらわなくちゃならぬという気持ちが、当然起こってこなければならない。こういう質疑の中で、いまそういうこともあるなというような取り組みじゃまずいのですね。すみやかにそれはおやりにならなければならぬと思いますが、単なる答弁でなく、ほんとうに真剣にそういうようにお考えになっておられるのか、ひとつお気持ちのほどを聞かしていただきたい。

廣瀬正雄自由民主党通商産業政務次官

○廣瀬(正)政府委員 さっきお答え申しましたように、私ども政府の助成が必要だと思っておりますので、この設立ができましたならば、明年度からさようなことが実現されますように努力してまいりたいと思っております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そこで、この保安協会とそれから高圧ガス保安審議会というのがあるのですが、これは性格が違う。したがって、これは分野というものが変わってくるわけですが、これとの関係はどういうことになりますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 いまもちょっと御指摘のありましたように性格が違うのでございまして、審議会のほうは、やっている仕事が国家試験あるいは保安行政のあり方とか、あるいは各都道府県との関係、そういうことを審議するのが保安審議会でございます。それとまた保安技術の審議と、この四つが大体この仕事の内容でございますが、その中の保安の基準につきましてこの保安協会がやるということでございますから、残りの国家試験とか、保安行政のあり方、地方庁との関係というものは、依然として審議会の審議事項として残るわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 審議会との関係にいたしても、それから検査、取り締まりの面ですね、通産省がやること、都道府県のやること、それから協会がやること、それからこの高圧ガス取締法以外の製造業等の取り締まりという関係があります。そういう点が非常に重複する面がある。そのことは裏を返せば、お互いにこれは自分の分担じゃないんだというようなことから、肝心なところで間隙が起こって、不測の災害、いわゆる事故というものが発生をする危険性もなきにしもあらずです。そういう取り締まりの面を統一するということ、あるいは調整をする必要というものも生まれてくるだろうと私は思うのでありますが、そういう点に対する考え方はありますか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 その問題につきましては、絶えずわれわれとしましてもギャップがないように、府県との関係、あるいは容器、あるいはプラント・メーカーとの関係ということも、はっきりした体制をつくっておりまして、この容器についてはだれが検査するかというようなことをはっきり分野を分けておるのと、また、審議会におきましてもそういうほうの代表に入ってもらいまして、間隙がないように総合的に審査するということをやっております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 それから最近のプロパンガスの事故ということで家庭に非常な不安があるだろうと思うのですが、この家庭用の設備の設置ということで明らかにしているのは、消費者に対する強制はなかなかできないのだから、販売業者に対して、試験制度であるとか、あるいはいろいろな規制の措置を講ずる、こういうことですが、これは温度も四十度ですか、その温度をこえたところにはボンベを置かないとか、あるいは配管なんという点に規制措置があるようですが、現実に私どもがプロパンを使っております場合に、やはり三つも四つも、必要によりこの部屋にもこの部屋にもということで置くことができればいいのですけれども、経費の関係があるので、なかなかそういかない。あっちこっちに移動する。そういう面で移動するということは、一々販売業者にそれを頼むわけにいきませんから、自分で管なんかを動かしてやることになってくるわけです。そういうことは、温度計ではかることもなかなかできない。かまどの付近なんかに置いているというような点等がある。そういうことで、家庭で知識がないために事故が発生するというようなこと等が事実上起こってまいりますが、こういう家庭に対して強制することはできないであろうけれども、何かそういう点について事故が起こらないように、いろいろな配慮というものがなされておるだろうと思うのですが、そういう点に対してはどうなんですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 これは結局消費者に対する一種のPRと申しますか、教育の問題だろうと思います。したがいまして、いままでもかって新聞、雑誌で発表したり、あるいはパンフレットもつくって配布したこともありますが、今後は、プロパンというのがさらに普及度が高まります関係上、いまよりもさらにそういう運動を進めると同時に、また、販売業者が据えつける場合は、必ずそういうつくったパンフレットを家庭に配りなさい、こういうこともすでに指示してございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 最後にお尋ねしておきますが、この協会を設立するにあたって、今度の一部改正法をお出しになったのは、不用意なことばでしょうが、比較的大きい製造業者あるいは販売業者が、今度の改正法は、自分たち既存の業者、特に大きい業者を保護するために、守るために今度の改正案になったのだ、だからして、この法律案はぜひともできるだけ運動をして通してもらわなければならぬのだということを言っておる。それは無責任なことばがちょいちょい出ましょうから、そういうことばでもってあなたのほうにいろいろ言おうとは私も思いません。私は、その内容の中から議論をしていきたいと思いますけれども、そこでこの取締法のこの改正法が実施されるということになってまいりますと、製造業者は別といたしまして、販売の面とか、いろいろ具体的な面で今度は相当制限されてくるわけです。たとえば貯蔵庫、これの入り口、出し入れするところは、一般の入り口でなしに、直接道路からまっすぐその貯蔵庫に入れるように、入り口を外に向けなければならぬというような、いろいろこまかな規則というのか、そういうものをつくるわけですね。そうなってまいりますと、いま許可をもらっている既存の業者は、どうなるのです。小さい業者とすれば、設備の関係上、なかなかそういうことができないところの販売業者があるだろうと思う。そこではやらないのか。そういう点はどうですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 いま御指摘の既存業者との調整でございますが、そういうこともわれわれは考えまして、迷惑をかけてはいけないということで、一年半はいまのままの施設でいいということに経過規定を置いております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 業者の既得権を守っていくという点について、一年半の経過期間を置くという点はわかります。しかし、一方需要者の立場、これは一年半の経過期間というものは、まことに不安というものが続くということになります。ですから、既存の業者を保護するという立場からは、先ほど質疑がありましたように、金融的な措置であるとか、いろいろなことをおやりにならなければならぬと思う。同時に、事故が起こらないような取り締まりを十分やる、そういうことを怠っては私はならぬと思います。そういう点に十二分の注意を払っていただきますように強く要望いたしまして、質問を終わります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 実はもうだれかが触れておると思いましたから、質問をやめておこうと思ったのですが、触れていないので、御質問しておきたいと思います。  それは、今国会で労働省から提案になっている労働災害防止に関する法律案、これによると業種ごとに労働災害防止協会というのをつくって、そして基準法に基づくところの災害防止対策をやっていこう、こういうことです。この法律に基づく指先業種の中に、たとえばプロパンとか高圧ガスとかになれば、この高圧ガス取締法でやろうとしている保安協会と重複するということになるのですが、そのような点については、どういうように労働省との間に理解ができているとか。このままでいくと、あるいは二重行政になるおそれがあると思うのですが、そういう点はどうですか。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 田中先生の御指摘のありましたようなことがあってはいけないと思いまして、先般からずっと連絡をとってあります。それは、この災害防止のほうの業種というのは、主として建設、林業、運輸、そういうところが主たる業種であって、特に高圧ガスのように特殊立法がありまして、いわゆる横割りと申しますか、縦割りと申しますか、そこで一本の法律になっているものは、これとは重複しないようにするという、こういう両方の了解ができております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そうすると、労働災害の防止に関する法律が成立いたしましても、いわゆるプロパンに関連するというか、高圧ガスに関係する協会は、この労働省の法律によるものはつくらない。それはすべてこの高圧ガス取締法に盛られている協会でやる。そういたしますと、労働災害防止の規定よりこの高圧ガス取り締まりに関する安全というほうが先行する、そういうことになるのですね。

倉八正通商産業事務官(軽工業局長)

○倉八政府委員 そのとおりでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 けっこうです。

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 質問の過程でも触れましたように、この法律は、不十分な点が多々あると思うのです。本来なら附帯決議を付したいと思っておったのですが、都合上できませんから、賛成意見の中でひとつ要望を付しておきたい、こう思っております。  節一点は、高圧ガス協会に対して、自主保安という名前で取り締まりをまかせながら、また、一方、国は検査手数料等で大幅なもうけをしながら、義務を負わせながら、しかもこれに補助をしない、こういう形は、私は、結局は、この高圧ガス協会は自主取り締まりの手ぬるさ——われわれの金で、われわれでやっているのだから、政府から別に一銭ももらっているのではないからということで、取り締まりに対する手を抜くおそれがあると思うのです。そういう意味で、私は、高圧ガス保安協会に取り締まりをまかせるなら、やはり国もこれに出資なりして、資金的な援助をして、そのかわり国は十分これに注文する、こういう形をとらないと、私は、取り締まり対策というものは十分にならない、こう思うのです。この点はひとつ、第一点ですが、今後御検討願いたいと思うのです。  第二点は、最近プロパンを燃料とするタクシーが、非常に燃料が安いということで普及化され、これには応急的な措置として、プロパンタクシーである、プロパンを燃料としておるものだということを表示したり、あるいはその配管を防護するというような措置が行政的に指導されるそうでありますが、しかし、これは、世界各国の情勢から見ても、そういう応急的な措置じゃいかぬと思うのです。結論としては、固定タンクを備えつけて——ガソリンでもこれは危険なものですが、衝突しても火災事故が比較的起こらないというのは、安全な地帯にタンクが装置されているからなのであります。このプロパンガスの場合には、ガソリンよりさらに爆発性が強いわけですから、私は、固定タンクを備えつけるようなことを、日限を切って指導する、これがほんとうだろうと思う。まきやガソリンの代用燃料と違いまして、プロパンの入手も安定してきておりますから、供給の安定もはかられつつありますから、私は、恒久的なプロパンを燃料とする自動車の構造というものを、期限をつけてそういう方向に指導していただきたい、こう思うので、これも要望いたします。  それから第三点は、高圧ガスは、御承知のように、気圧十以上のものを対象としております。ところが、都市ガス、この間深川で爆発事故がありましたが、あのときに行って見ましても、大きな配管が都市の中央に縦横に張りめぐらされております。しかも、その気圧は十気圧を下回っておりますが、大体七、八、九得度であります。実質的には高圧のものと大差がない状態であります。この低圧ということで、現在のガス事業法によって取り締まりというのは比較的ゆるやかになっておりますが、これはひとつ御検討願って、高圧ガスに準じた取り締まりの方法をすべきじゃないかと思うのですが、この点もどうも不安な感じがするものですから、なお検討願っておきたいと思うのです。  それからLPG、いわゆるプロパンガスが、非常に普及されております。これからも普及されてまいると思うのですが、これは保、安のほかに、問題点が多々あると思うのです。非常な過当競争になっておるとか、あるいは流通面、あるいは市街地の中で充てんをするというような問題等がありまして、LPガスを中心とする事業というものに、何らかの法的な基準を設ける必要もあるんじゃないかな、そういう感じがするものですから、この点についても、ひとつ将来検討されて、善処を要望しておきたいと思います。  以上をもって要望を終わります。

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 この際、通産大臣の発言を求めます。

福田一自由民主党通商産業大臣

○福田国務大臣 ただいまの御要望でございますが、四つございましたが、一々ごもっともな御意見であると私は考えております。  第一点の協会に対して補助金を出すことにしても、あるいはまたプロパン自動車に対する万全の手配を整えるということも、その他二点につきましても、私ごもっともだと思っております。十分研究をさせ、また、他省に対しては連絡をいたしまして、調査をいたさせたいと思っております。

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 他に本案についての質疑の通告はありませんので、本案についての質疑は終局いたしました。     —————————————

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 次に、本案の討論に入るのでありますが、通告もありませんので、直ちに採決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。(拍手)  おはかりいたします。  本案に関する委員会の報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡本茂自由民主党

○岡本(茂)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次会は、明日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十七分散会      ————◇—————

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