商工委員会 第28号
- 発言数
- 68 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/05/22
会議録
○逢澤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出の計量法施行法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。板川正吾君。
○板川委員 計量法施行法の一部を改正する法律案について、若干質疑をいたしたいと思います。本法案については、特に異論があるものではないのでありますが、なお幾つかの点について伺いたいと思うのです。 計量法十条によってメートル法以外の計量単位は使用禁止をされておりますが、きょう議題とされたこの法案のヤードポンド法以外に、何と何が現在例外措置がとられておるか、それを伺いたい。
○熊谷説明員 お答えいたします。 計量法の十条によりまして、御指摘のように、メートル法以外の計量単位の使用が禁止されておるわけでありますが、これの例外といたしましては、五つございます。 一つは、計量法十条自体で規定しております輸出入貨物についての特例でございます。これは期間を定めずに、輸出入貨物については、相手国との関係がございますので、どういう単位を使用してもいいという規定になっております。 それから第二の特例は、今回改正をお願いしておる点でございますが、輸出入貨物以外におきましても、特需の関係とか、いろいろ外国人関係がございます。そういう面につきましては、個々の項目を政令で指定はいたしておりますが、この三十八年の十二月三十一日までは特例が認められておる、こういうことであります。これは十四項目ございますが、その中にはさらに延長しなくてはならないというものもございますので、今回の改正をお願いしておるような次第であります。 第三の特例でございますが、これは特殊なものについてでございますが、一つは航空機の関係でございます。航空関係については、当分の間メートル法以外のもの、いわゆるヤードポンド法が使用できる、こういう規定になっております。これは計量法施行法の第六条でそういう規定を設けておるわけであります。 それから第四番目は、土地、建物の関係でございます。これは御承知のとおり、従来、尺貫法が慣例になっておりまして、これを一気にメートル法に変えることは、いろいろな面で不都合が生ずるわけであります。変えるといたしましても、相当の準備期間が要りますので、昭和四十一年の三月三十一日までは尺貫法を使用でき得る、こういう規定になっておるわけであります。 それから最後の五番目の特例でございますが、内燃機関につきまして、当分の間仏馬力を使用できる、こういうことになっておるわけでございまして、これも従来そういうものが慣習になっておりますので、切りかえには準備期間が要りますので、そういう規定を設けておるわけであります。 以上五つが、現在の特例でございます。
○板川委員 計量法施行法で、土地、建物が昭和四十一年三月三十一日まで例外扱いを受けておるわけでありますが、四十一年までには、それが廃止されるような見通しで現在おりますか、どうですか。
○熊谷説明員 御承知のように、土地、建物につきましては、従来ほとんど尺貫法が用いられておりますので、これが切りかえというのは、率直に申し上げまして、非常にむずかしいことでございます。しかし、制定当時、四十一年三月三十一日までにはぜひとも切りかえようということで、関係省ともいろいろお話し申し上げまして、不動産登記法等も改正をいたしまして、台帳とか登記簿をメートル法に一本化するという方向で進んでおります。ただ、従来登記されておるものについてメートル法に換算しなくてはならないわけでありまして、その作業が実はたいへんなことでございますが、これも発足当時から七年計画というものをつくりまして、地域別に相当の作業を進めておるわけであります。地域によりましては、すでに完了いたしまして、四十一年の三月三十一日前でも切りかえ得るという地域もございますし、まだ完全に完了していない地域もございますが、今後の見通しでございますが、従来と同じように努力いたしますれば、四十一年三月三十一日までには切りかえ得る見通しを持っております。もっとも、その後の作業でございますので、多少の問題も出てくるかと思いますが、目標としてはそういうように努力してみたい、しかも、それは実現性が十分あり得る、かように考えております。
○板川委員 今度の法律では、ヤードポンド法の計量単位を若干内容を変えて、基準を明示して無期限にしようというのが改正案の骨子だと思うのですが、ヤードポンド法を使用している主たる国は、もちろん米英だと思いますが、米英以外に、どの程度世界各国でヤードポンド法を使用しておるのか。そういった状況について説明していただきたいと思います。
○熊谷説明員 御指摘のように、アメリカ、イギリスを中心といたしまして、いまだにヤードポンド法が使われておるわけでありますが、世界の大勢といいますか、方向は、ヤードポンド法を使っている国におきましても、メートル法に次第に切りかわるという機運になっております。ただ、御指摘のように、現状はそのようにまいっておらないわけであります。現在の状況を申し上げますと、御承知のように、約九十カ国あるわけでありますが、この中でメートル法を強制しております国が、七十二カ国ございます。フランス、ドイツ、ベルギー、ソ連、タイ、日本もそうですが、そういう国がおもな国でございます。それからメートル法と従来のヤードポンド法を併用しており、どちらを使うか、メートル法を使うかどうか任意だ、強制していないという国が、十七ヵ国ございます。御指摘のように、イギリス、アメリカがおもな国でございますが、そのほか、ビルマ、オーストリア、カナダ等が、そういうものの国に入っておるわけでございます。
○板川委員 このメートル法を強制している国が七十二カ国、それから併用しているのが十七カ国、英米が主たる国だ、こういうところですね。このメートル法を強制する一つの利点といいますか、国がこれを法定して国民に強制するという理由は、どこにあるのです。
○熊谷説明員 これはまあ計量法自体の根本問題かと思いますが、御承知のように、いろいろな取引をいたします場合に、いろいろな単位がまちまちでございますと、非常に不便だということは御承知のとおりでございます。したがいまして、でき得るならば何らかの単位にこれを統一するというのが、一つの趨勢であろうと思います。特に貿易等国際交流が盛んになりますれば、その必要はますます多かろうと思います。物を生産する面においても、非常に必要であろうと思います。したがいまして、何らかのものに統一するということはいえるわけでございますが、その場合に、メートル法をとるか、あるいはヤードポンド法をとるか、尺貫法をとるかという問題になろうと思いますが、従来、メートル法が、やはり世界の趨勢から見ますと、これはまあ国の数からいいましても、やはり大部分の国がそういう方向に動いておる、こういうことでございます。したがいまして、統一しやすいメートル法に世界的な趨勢としては統一の方向に持っていく。したがいまして、日本といたしましても、その方向に従って、計量法におきましてもメートル法を使用する、こういうことになっておるわけであります。もちろんただいま申し上げましたように、これは単に取引上の便のためでございますので、メートル法を強制いたしておりますのは、取引の場合とかあるいはいろいろのことを証明する場合というように限られておるわけでございます。
○板川委員 こういうの、じゃないのですかね。世界が、非常にお互いに国際的な交流なりあるいは貿易なりが当然行なわれてきておりますから、その場合に、計量というものを、物をはかる尺度というものを、統一した方がお互いにいい。そうでないと、一々翻訳しなくちゃならない。統一しておいたほうがいい。統一した場合に何がいいかというと、世界各国でおのおの自国の計量単位を採用しておるけれども、メートル法が一番合理的で能率的だ、だから、日本もこのメートル法を採用して、この世界的にも一番合理的で能率的なメートル法を法律的に国がきめて採用するのだ、それ以外を禁止するのだ、こういう理屈だろうと思うのです。確かにこのヤードポンド法というのは、ヨーロッパへ行って買いものをして、つり銭をもらう場合なんかは、まことに不便ですね。これは物を買う——長さとかあるいは重さですが、金銭にしましても、十進法じゃなくて、幾つもの単位がある。まことに不便だと思います。そういう点からいって、国が一番合理的で一番能率的なメートル法を採用する、国が法定化して、それ以外を禁止する、こういうことになる、それが世界の大勢でもある、こういうことだろうと思うのですが、どうなんですか。
○熊谷説明員 御指摘のとおりでござまいます。
○松平委員 関連して。今の趨勢ですけれども、そうだろうと思うのですが、ヤードポンドの方の国々が、なかなか粘っておって、なかなかメートルについてこないというか、そこは何かやはり特別の原因がございますか。経済的か、あるいはただプレステージというか、そういうことだけでやっているのか。国際連合その他において、そういう方面の努力というものを今日まで払わなくてはならぬと思うのだけれども、そういうことについて何か情報というか、ございますか。
○熊谷説明員 御承知のように、メートル法におきましては、メートル条約と国際法定計量機関条約がございまして、これに加盟しています国が、三十八カ国ございます。この両機関におきまして、世界的なメートルの促進というのをいろいろな面からはかっております。日本も、この両条約に加盟しているような次第でございます。御指摘のヤードポンド法を使っておりますおもな国は、アメリカ、イギリスでありますが、そのおもな国でございますアメリカ等におきましても、学界等におきましては、世界の趨勢がそうなのだから、メートル法に急速に移行すべきだという強い議論がございます。また、アメリカ陸軍等におきましても、メートル法に切りかえるべきではないかという意見が、一部にもあるようでございます。おっしゃいますように、おそらく現在ヤードポンド法が使われております理由は、たとえば日本で土地、建物等について尺貫法が使われておりますように、相当ヤードポンド法が取引の面にしみ込んでおりますので、これを一気に変えるのはむずかしいという面から、現在まで強制をいたしておらないかと思います。しかし、世界の趨勢がそういうような方向に動いておりますので、漸次メートル法も、併用はできるわけでありますので、併用されつつある。たとえば綿花等で申し上げますと、日本等からも、綿花の輸入の場合に、メートル法建てにしてもらえないかという要求も、実は向こうにしているような実情でございます。そういうように、外部からの場合もございますし、いつからメートル法を強制できるかということは、外国の問題でございますので申し上げられませんが、漸次そういう方向に動く態勢にあるということは、申し上げておいて差しつかえない、かように考えております。したがいまして、この問題は、もう少し時間をかしていただくならば、メートル法統一の方向に世界的に動いていく、かように考えます。
○松平委員 それからもう一つ伺いますが、メートル法のもとになる原器はフランスにあると聞いておりますが、ヤードポンドの原器というのはどこにあるのですか。
○熊谷説明員 イギリスにヤードポンドの原器があるようでございます。
○松平委員 結局、そういう国がやはり固執しているんじゃなかろうかと私は思うのです。そこで、原器のことになりましたのでお伺いしたいのですが、日本の原器はやはり誤差が出て、フランスへ持っていって誤差をはかってそうしてまた持って帰ってくるというようなことをやっているようなんですけれども、一体そういうようなことをせずにできないものかどうか。このくらいの一メートルのものを、たいへん金をかけてフランスへ送っていって、それでしかも湿度も温度も一定の箱をこしらえて、その中へ入れなければならならというようなことをやって、あの原器をときどきパリに持っていって合わせるのだけれども、あの予算は、一度持っていくと六百万円くらいかかるということを聞いているんだけれども、一体そんなことをいまやっていますか。
○熊谷説明員 従来は、御指摘のように向こうに持ってまいりまして合わせていたのでございますが、昨年の改正におき幸して、原器というものは、メートル法についてはなくなった、別な方法でやるということになっておるようでございますので、持っていって合わすという事態はなくなった、かように考えます。
○松平委員 それじゃ、原器は現在はどうなっておるのですか。何かつぶしてほかのものにすればいいわけだと思うが、相変わらずあすこに金庫の中にしまってありますか。
○熊谷説明員 しまってあるそうです。
○松平委員 そこでお伺いしたいんだけれども、私は、原器というものは、フランスにあっても、いまは使わないからいいようなものの、フランスにあったって、フランスの原器というものが狂わないということはないと思うんだね、一体金属なんだから。その狂う可能性のあるものに日本の原器を持っていって合わせておるというのが実はおかしな話で、そこでむずかしくなりますから、私はこのことは聞いてもわからぬから、光波を原器にするというようなことにいまはなっただろうと思うんだけれども、そのことは私は聞きませんが、メートル法によるところの誤差というものは、法定誤差というものは、今日ございますか。
○熊谷説明員 法定誤差は、現在の法律ではないと思います。ただ、御承知のように、現在の計量法におきましては、計量して取引をいたします場合は、ものを正確にはからなければならないという義務を一部の商品については負わしております。これが七十二条と七十五条に出ておりますが、その場合に——はかる場合でございますが、はかる場合に、どの程度の誤差が許容されるかという、いわゆる量目をはかる場合の誤差というものはございますが、メートル法自体の誤差というものはございません。
○松平委員 それじゃ、ものさしですね、一メートルなら一メートルのかりに巻き尺というものは、絶対にあれは誤差はございませんか。
○熊谷説明員 定義の上で誤差はないという意味でございまして、ものをはかる場合に、あるいは検定をいたします場合に、どのくらいの範囲ならばこれを合格にするとか、そういう意味の誤差はございます。
○松平委員 私の聞いているのは、それなんだ。そこで、その誤差は、われわれはそれを法定誤差と称しているのだけれども、それはどの程度、つまり何%まで——〇・五%くらいですか、その誤差の許容量は最大限。五%という説も昔はあったのだ。だけれども、いまはだんだん正確になってきていますから、五%ということは許せないと思うのです。一%くらいになっているか、あるいは一%を下っているかということなんです。
○長宗説明員 お答え申し上げます。 いまの御質問の計量器の誤差でございますが、検定をやる場合に、検定公差というものがございます。ものによりまして全部違っておりますので、一例を長さ計について御説明申し上げますと、たとえば、長さ計につきましては、三十センチメートル以下のものにつきましては、検定公差は〇・五ミリ、三十センチをこえるものにつきましては、〇・五ミリに三十センチまでを増すごとに〇・二五ミリを加えた値ということになっていますので、三十センチをこえますと、そのこえた分について〇・二五ミリの誤差を認めております。
○松平委員 そこで伺いたいのは電気並びにガスのメートルの誤差は、どうなっています。
○長宗説明員 電気の関係につきましては、電気測定法で規定してございますので、それは公益事業局のほうからお答えしていただくことにしまして、ガスにつきましては、計量法で規定してございます。これは二%でございます。
○松平委員 そこで二%必ず違っておる。違っておるということは、それだけ消費者が得になるようなメートルをつくって売った場合には、どうなります。これは法定だからかまわぬわけだな。使っているガスが、二%必ず少なくなる。消費者が損をする場合もあるし、二%必ず多くなるというメートルもつくると思うのだ。二%必ず少なくなるメートルもつくれると思う。こういうことは、現在の法律ではどうにもならぬ。取り締まりはできない、こういうことになりますか。
○長宗説明員 御指摘のように、その検定誤差の範囲内にございます計量器は、正しいものというふうに考えられるわけでございますから、御指摘のとおりだと思います。
○松平委員 そこで問題が出てくると思うのです。その誤差がだんだんといまは縮まってきたから、そういうことは少ないと思いますけれども、かって日本で非常に問題になったのは、たしか電気だったろうと思いますけれども、当時は誤差は五%の許容量だった。そこでそういう計量器をつくる会社が、必ず五%違う計量器をつくったわけであります。そうすると、つまり使ったよりもメートルのほうがおそいので、それだけ使っているのだけれども、あらわれてくる金のほうは少ないわけなんだ。そういうものをこしらえまして売り出したわけであります。ところが、どうしても取り締まるわけにいかぬということになって、実はかつて大問題を起こしたことがあるのです。そこで、今日は二%であるというならば、その許容量をどういうふうにしてだんだん今日まで縮めてきたか。あるいは今後も技術の発達によってはこれを縮めていかなくちゃならぬと思うのです。そういう面については、どういうことを試験所その他においてはやっておられるのですか。
○熊谷説明員 御指摘の点は、考え方として非常にごもっともなことと思います。おそらく誤差を認めました趣旨というのは、製作上きっちりいかない。プラスの場合もあるし、マイナスの場合もある。それを認めないと、製作上困る、こういうことでおそらく認められている制度だろうと思うのです。したがいまして、技術の進歩があればあるほど、この誤差というものは当然狭まってしかるべきだろうと思うのです。したがいまして、これは製作技術の向上と相まってわれわれのほうも考えていかなくてはならない問題だろうと思いますが、今後とも研究をしてまいりたいと思います。ただ、この問題は、非常に製作技術士の問題でもございますし、検定自体の問題でもございまして、その面は、検定所、工業技術院でやっておりますが、現存担当官が参っておりませんので、今までどういうふうにしてきたか、今後どういうふうにしていくかということは、後ほど申し上げたい、かように考えております。
○板川委員 今度の改正条文について二、三伺いたいのですが、第六条の二項ですけれども、「次条及び第八条に規定するヤードポンド法による計量単位及びその補助計量単位は、次の各号に掲げる計量については、当分の間は、新法による法定計量単位とみなす。」ということをいっておるのですが、この「当分の間」というのは、どういうことを想定しておりますか。どういう状態までを「当分の間」というのか。向こうでメートル法を実施したならば、当然必要はなくなるのでありますが、現在、一体いつごろを予想されておるのか。それについてお伺いいたします。
○熊谷説明員 実は、ごもっともな御意見でございますが、今回例外をしぼりまして、改正案でお願いしておりますほとんどのケースが、御指摘のように対外的な関係から延長せざるを得なくなった、こういう問題であります。したがいまして、いつごろになったらできるかという見通しの問題になるわけでありますが、正直に申し上げまして、そういう見通しがつきますれば、われわれとしてもできるだけメートル法に早く切りかえさせるというのが計量法の根本原則になっておりますので、実は書きたいわけでございますが、おっしゃいましたように、向こうとの関係がございますので、いつからということがはっきりきめられない、こういうことでございます。 それからもう一つは、今後それぞれの特例を認めていただくものとして四項目ございますが、「当分の間」といいますのは、それぞれの項目において多少違ってまいろうか、かように考えておる次第でございます。非常に抽象的な言い方でございますが、われわれの気持といたしましては、メートル法に統一という根本原則がございますので、取引上そう大きな支障がなくなるような場合は、ある程度踏み切ってメートル法に統一する、こういう気持でおるわけでございます。 特に輸入等の関係につきましては、日本からも、先方に、先ほど申し上げました綿の例のように、向こうでもキロ建ての表示をしてもらいたいというようなこともやりまして、これは今度の改正では落とすわけでございますが、そういう面も一向こうとの交渉によってはあろうかと思いますが、そういう方向で、できるだけ早くこれをメートル法に統一できるように努力していきたい、こういうふうに考えております。
○板川委員 先ほど次長が言いましたように、メートル条約ですか、これがあって、ヤードポンドを採用しておる英米諸国も、当然このメートル条約に加入しておるのです。ヤードポンドというやつは、まことに使うぷんとなったら、実際不便だと思う。メートル法と違って、十進法でないんだし、ヤードの場合でも、ヤードが中心ですが、インチはヤードの三十六分の一、フートはヤードの三分の一、チェーンは二十二ヤード、マイルは一千七百六十ヤードなんというように、単位が十進法を採用してないんですから、向こう自身も非常にめんどうな計算をしておるわけだと思うんですね。やはりメートル法のほうが、合理的だし、能率的であるはずなんです。ですから、英米諸国が従来使いつけておるから、一応そのほうが便利だということになっておると思うのですが、長い目で見れば、何といったってメートル法のほうがいいことは明らかですから、わが国も、できるだけ英米諸国にメートル法をひとつ 先ほど次長も言ったように、併用する場合には、向こうの表示と二本立てにしてもらうという要請をし、メートル法に一日も早く転換するようにわが国もすべきじゃないか、こう思うわけであります。 そこで二条の各号について若干質問をいたしますが、第一号以下各号に全部「政令で定めるもの」というふうにくっついております。第一号は「日本国内に住所又は居所を有しない者その他の政令で定める者相互間及びこれらの者とその他の者との間における計量であって政令で定めるもの」ということになって、最後が「政令で定めるもの」ということになっておりますが、大体前段の方で読めるのではないか。あえて政令で定めるということを言わなくてもいいんじゃないかと思うのですが、なぜ政令で定める必要があるのですか、具体的に。この場合政令で定めるというのは、どういう内容を定めようとしておるのですか。
○熊谷説明員 第一号の政令の内容といたしましては、二つ、御指摘のようにございます。前段の政令は、当事者といいますか、メートル法以外の計量単位を使ってもいい者をきめる政令でございまして、それからあとの政令は、どういう場合にメートル法以外を使えるか、いわゆるヤードポンド法を使えるかという場合を規定する政令でございます。具体的にどういうものを予定しておるかという御質問でございますが、「日本国内に住所又は居所を有しない者」というのは、御承知のように、旅行者等がこれに当たるわけでありますが、居所あるいは住所を有しましても、計量法の関係におきましては、特例を認めざるを得ないというものが、旅行者以外にも実はあるわけでございます。そういうものを政令できめたいと思っていますが、現在考えておりますのは、在日米軍等でございます。これは私どもといたしましては、在日米軍、特需の関係がございますが、法律的には居所、住所を有するわけでございますが、そう日本に取引自体をやるために参っておる主体ではございませんので、特例を認めたい、かように考えております。 それから、あとの場合を規定する政令でございますが、これは各号にこういう趣旨の政令がついておりますが、この趣旨は、ある主体に無制限に認めますと、メートル法統一への障害ともなりますので、場合を限りたい、そしてできるだけメートル法統一へ努力したい、こういう趣旨のあらわれでございます。具体的に第一号の場合を申し上げますと、外国船舶の修理、あるいは船舶による運送、そういうものを一つ考えております。それからもう一つ、これは輸出に準ずる問題でございますので、特需の関係を考えておるわけでございます。したがって、限定適用をいたしたい、かように考えております。
○板川委員 まあ大体想定して、こういう場合には使わなくていい例外を認めるというが、具体的には政令ではっきりと定めて、それも一最小限にする、こういうことですね。 それでは第三号に「輸出すべき貨物に関する計量であって政令で定めるもの」、こうありますが、御承知のように、計量法では、輸出入の貨物は例外とされております。そこで輸出入貨物と輸出すべき貨物との差というのは、どういう関係があるのですか。輸出すべき貨物と輸出する貨物、その違いはどういうことです。
○熊谷説明員 これは従来からの法律解釈の問題かと思いますが、輸出貨物といいますのは、従来の法律解釈におきましては、輸出契約が成立いたしまして、輸出されることが特定された貨物を輸出貨物、こういうように考えております。これはこの法律だけでなしに、ほかの法律でも大体そういうふうになっております。したがいまして、輸出契約が成立してからメーカーがつくります場合は、大体輸出貨物として特例が認め得るわけでございますが、輸出契約が成立してない前に、メーカーが輸出向けとして見込み生産を行なうというような例が、非常に多いわけでございます。そうなりますと、輸出契約が成立しておりませんので、それの取引自体につきましては、メートル法の表示をしなければならぬ、こういう関係になるわけであります。そういたしますと、非常に不便だという関係でございまして、契約が成立して貨物が特定していなくても、将来これは輸出に向け得るという貨物につきましては、こういう特例を認めよう、それがいわゆる輸出すべき貨物という概念に入るわけでございます。
○板川委員 輸出すべき貨物が輸出をしないで国内に転用になった場合には、これは計量法十条の罰則はありませんか。
○熊谷説明員 輸出向けとして生産しましたものを輸出せずに国内に転用せざるを得なくなったという場合は、これはメートル法の表示をして国内に流す、こういうことになっております。もしそうせずに流しました場合は、違反という問題になるわけでございます。
○板川委員 輸出すべき貨物が輸出しないで国内に転用になった場合には、メートル法の表示をした上で転用すべきであって、そのまま流した場合には、これは十条の禁止条項に違反となる、こういうことですね。わかりました。 そこで、先ほど松平委員からもちょっと話があった問題ですが、計量法の七十三条には、正確に計量する義務を定めておりますね。また七十五条では、正味量を正確に表示しろという義務を販売者に負わしておるのですが、これは消費者なり需要者を保護するという目的で、特にそういうインチキをしないような正しい販売法をしろという意味もあって、そういう規定を特に設けてあると思うのですが、よく商店等ではかりの量目をごまかすというようなことが、昔ないでもなかったのですが、いまこれをどういうふうに監督をしておるのですか。そしてそうしたはかりをごまかしておるというような事件は、最近はほとんどないものかどうか。その点ひとつ伺いたいと思います。
○熊谷説明員 ただいまおっしゃいましたように、七十二条と七十五条の規定は、いわゆる量目を正確にはからなければならないという規定でございまして、消費者行政といたしましては、非常に大事な規定でございます。この面の取り締まりでございますが、従来、抜き打ち的に検査を都道府県をして行なわしめておるというのが、実情でございます。ただ、御承知のように、計量法におきましては、機器の検定の問題と量目の検査と、二つあるわけでございます。従来、どちらかといいますと、機器の検定の業務に正直な話追われまして、この方面まで完全に手が回ってないというのが、実情でございます。したがいまして、府県を督励いたしまして、できるだけ量目検査につきまして、抜き打ち的な検査を行なうように、計画的に指導はいたしておりますが、必ずしも万全ではない、かように考えております。今後この点は、十分われわれとしては力をいたしていきたい、かように考えております。 なお、現在のところそういう検査をした結果、相当悪いものもあるのではなかろうか、それがよくなったかという御質問でございますが、完全に正確にすべてがいっているとは申し上げかねると思います。検査をいたしましたものの中で、ものによって相当違いますが、やはり一割程度は間違いがあるような統計に、現在のところなっているわけであります。われわれといたしましては、先ほども申し上げましたように、今後の方向としては、できるだけそういうものがなくなるようにしていきたい、かように考えております。
○板川委員 通産省としては、計量器の製造の過程で検査を行なって、正しい計量器をつくらせるということに重点がある。しかし、その正しく表示される計量器でも、使い方をごまかせば、消費者国民をごまかすことになるのですが、この検査のほうは、主として県なり都なりの地方自治体にまかしてある。そのまかしてあったものを、抜き打ち検査等をときたまやった結果を見ると、一割程度ごまかしがあるようだ、こういうことだと思うのですが、これはひとつ消費者行政という立場から考えても、もっと指導をうまくやって、ごまかしのないような方向にすべきだと思うのです。ただ、計量法七十三条の「表示容器の使用」というのがありますね。これは一升びんなりあるいはビールびんなりという容器をひとつはっきりして、これはごまかしのない容器ですから、そこでどの辺まで入っていれば正確に何ccの酒が入っているなり、しょうゆが入っているなりということがわかると思うのですが、そういうような表示容器の使用というものを拡大していくべきじゃないですか。そうすれば、はかりをごまかして、一キログラムあったのを九百五十グラムというようなことをしないでも済むようになるのではないかと思うのです。そこで、この表示容器の使用というものを拡大するように指導すれば、相当ごまかしが、その分においてはなくなるのではないか。一升びんの中に大体どれほど入っていれば、一升ということになるか。一升びんをまさかごまかしてつくるという者はない。そのつくる過程では厳重にこれを検査する、こういう形でやれば、非常に消費者としては便利な形になると思うのです。これは一升ぴんとか、酒とか、油とかいうもの、はかりではなくて、あらゆる品目にそういった販売方式を拡大していくことは、消費者行政の上からいって非常に好ましいと思うのですが、どうですか。現在それをやっているものがあると思うのですが、どの程度の実情であるか。また、将来のこれに対する考え方を伺いたい。
○熊谷説明員 現在やっております実情につきましては、後ほど計量課長から御説明申し上げさせたいと思います。今後の方向なり考え方の問題でございますが、先ほども申し上げましたように、量目検査というのですか、この問題は、私は、消費者行政として非常に重要な問題だと思います。あるいは今後の計量行政としては非常に重要な問題だ、かように考えております。したがいまして、機器の検定等の問題につきましては、これをできるだけ合理的にやる。あまり手数のかからない合理的な方法をもう少し研究していく。その反面、従来どちらかといいますと手薄になっておりました量目検査の問題に、計量行政のほうでは重点を置いていきたい、かように考えております。そういう意味合いにおきまして、どういうような品目についてこういう量目検査を励行したらいいか、あるいは検査をする場合にどういう方法でやったらいいかというような、いろいろな問題がございますので、現在、御承知のように、計量行政審議会というのがございまして、そこでいろいろな御議論を願っておるわけでございますが、その計量行政審議会のメンバーを少し変えまして、もう少し消費者代表を入れまして、そういう問題にひとつ取り組んでまいりたい、かように考えております。 具体的に御指摘の、一定の容器を使わすことにしたら、その点は相当進歩じゃないかというお話でございました。これは非常にごもっともなことだと思います。ただ、この問題を解決いたしますためには、御承知のように、現在市販で使われております容器というものは、酒の一升びんは別でございますが、いろいろ雑多なびんがございます。したがいまして、容器である程度その量目をわかるようにいたしますためには、容器自体の規格統一ということもあわせて考えていかなければ、なかなかむずかしいんじゃなかろうか。したがって、そういうむずかしい問題はございますが、現在も、もう少し容器を追加したらどうかというようなことを検討中でございます。できるだけおっしゃる趣旨に沿って、今後はこの点に努力をいたしてまいりたい、かように考えております。 現状につきましては、計量課、長からお答え申し上げます。
○長宗説明員 七十三条の規定を受けまして、七十三条の商品の指定に関する政令というのがございます。それで牛乳、しょうゆ、ソース、酢、乳酸を含有する清涼飲料、炭酸ガスを含有する清涼飲料、果実飲料、ビール、清酒、合成清酒、しょうちゅう、みりん、ウイスキー、ブランデー、果実酒、それから液状の農薬といった、およそ十四項目ぐらいにわたりまして、その入れるべき液状の商品を指定しております。それをまた入れる容器につきましても、約二十種ぐらいに及びます容器を指定しておりまして、その製造の監督などをやっておるわけでございますが、先ほど次長が御説明申し上げましたように、最近容器が非常に軽くなるという傾向がございまして、またいろいろな形の容器が出てまいりますので、現在その容器の追加について検討中でございます。
○松平委員 ちょっと関連してですけれども、外国の計量器が日本へ入ってきた場合、メートル法による計量器がくると思うのですけれども、それの検定というものは、どういうふうにしてやっておりますか。
○長宗説明員 現在、計量法におきましては、販売業者の登録をいたしておりますが、輸入業者は、計量法のあれから見ますと、販売業者ということになりまして、その販売業者が検定を受けるというたてまえになっております。
○松平委員 そこでお伺いしたいのは、この自由化と計量器の問題なんですけれども、いわゆるスタンダード型というものが影響を受けるのではないかという感じを私は持っているのです。言いかえるならば、日本の特殊的なものについては比較的影響を受けないけれども、スタンダードで大量に生産するというようなものについては、アメリカの製品が相当入り一込むように、私は業界の人から聞いておるわけであります。そこで、計量器の生産についての自由化対策というものは、今日までどういうような程度のことをやっておられたか、それをお伺いしたいと思うのです。
○長宗説明員 現在、計量器につきましても自由化が急速に進んでおりまして、三十七年の下期におきまして、自由化のされていない計量器につきましては、金属材料用の疲労試験器及び回折格子型分光分析器、その二種を除いて全部自由化されております。現在まで入ってまいります傾向を見ておりますと、いままでのところ、そうたいして急に増加したという傾向はありません。しかし、私どもといたしましては、計量器業界が、大部分中小業界でございますので、その振興策につきまして、一般の機振法関係の業種として指定しておるものもございますし、また、いわゆる国内延べ払い金融制度なども最近活用することになりまして、極力自由化対策をやっておるという現状でございます。
○松平委員 ただいまおっしゃったとおり、計量器の生産メーカーというものは、ほとんど中小なんですね。しかも、その中で小が多く、そうして資本力は非常に少ないということと、時局といいますか、時勢というか、そういうものに目ざめない人たちが、私は多いと思うのです。そして非常に大事な計量器を生産しておる会社の経営者というものが、時局に目ざめない、それから資本力もないというようなことでやっているのが、私は現状だろうと思います。そこで、計量業界のいろんな協会がありますけれども、そういう人たちにもう少し徹底した啓蒙というものをやっていって、指導的な方向に引っぱっていくことが必要じゃないか。ことにいまおっしゃったとおりに、きわめて消費生活に重要なもの、もとになるものをつくっておるわけであります。そのもとになるものをつくっておる人たちは、国からもある程度の保護は加えられておる。同時に、取り締まりも受けておるわけであります。ですから、こういう人たちは、ほんとうに国家的というか、社会奉仕というか、社会的事業なんだ、こういう感覚に私は育て上げていただきたい、こういうふうに思いますが、そういうことについては、どういうようなことをやっておられますか。
○熊谷説明員 自由化の問題につきましては、計量課長が申し上げましたが、計量行政といいますのは、何回も申し上げましたように、消費者に結論としてはつながる問題でございます。したがいまして、私どものほうといたしましても、先ほど課長が申し上げましたように、特定機械といたしまして、できるだけものによってはその振興をはかると同時に、中小企業者も多い関係上、中小企業業種別振興法等におきましても、その指定品目として従来振興をはかっておるわけでございます。今後自由化の問題で私どもが一番心配しておりますのは、品質なんかについては、最近の計量器は比較的りっぱなものができますので負けないが、向こうがいろいろな金の力で売り込んでくる、特に大きな器械等につきましては、延べ払い等で売り込んでくるという点が、非常に心配でございます。ことしから、そういう面の外国の延べ払いに対抗する制度というものもできましたので、計量器の一部につきましては、そういう適用を受ける品種に入れまして、万全を期していきたい、かように考えます。 それからメーカー自体が、もう少し公共性といいますか、こういうものをつくっておるんだということに目ざめるべきだというお話でございますが、これは中小企業者でございますので、なかなかむずかしい点はございますが、われわれといたしましては、検定の場を通じていろいろの面で指導しやすい行政でございますので、今後、府県等にも、従来から十分そういう考え方で指導しておると思いますが、一そうそういう感覚で指導するようにできるだけの努力を払っていきたい、かように思います。
○松平委員 そういう方針でやっていかれることが、最も望ましいことであります。私ども聞いておりますと、外国のものに比べて、オートメーションでできるようなものが実はかなわないのです。オートメーションを使わずにいくようなものは、大体外国と太刀打ちできると思います。ところが、スタンダード型になりますと、どうも向こうのほうがかなり安くできるように思うので、その対策が必要なんですけれども、業界それ自体が実力もないということや、あるいはまた足元に火がつかなければやらないというような人が、この業界には多いのです。そこで、そういうことを申し上げるわけですが、いま熊谷君が言われたように、従来の方針を強化してもらいまして、府県簿に対しましても、私は予算が少ないと思うのですよ。私が長野県副知事のときに、この問題で通産省に話をして、あなたのほうに相談したことがあるのですよ。こういうものは、非常にじみなものなんですけれども、一番必要なものだから、ぜひひとつそういう意味でこれをもう少し社会性を持つように業界全体を引き上げていただきたい、こういうことを政務次官もおりますから、特にお願いを申し上げたいと思う。
○板川委員 容器の販売ですが、プロパンのボンベを販売しておるやり方、これは私、消費者の立場からいってもこの販売方法は、量目がどうもいつも不明確なんです。これは正味正確に販売できる制度を考えておられませんか。
○長宗説明員 御指摘のプロパンの問題につきましては、先ほど御質問がございました七十五条の指定商品といたしまして、この四月十五日に政令を公布いたしまして、二十五旧から指定商品といたしまして取り締まりを実施するような態勢に持っていきました。実は、プロパンの問題は、いままで検討を進めておったのでございますけれども、内容量が気体なものでございますから、ボンベ込みの重量を正味量と考えまして、この取り締まりを進めたい、かように考えます。
○板川委員 一般家庭では、十キロ入りのボンベを使用しておりますね。大きい商売をやっているところは違っておりますが、正味十キロ入っているかどうかということは、風袋が十四、五キロしておると思いますが、二十五キロぐらいのはかりをもってちゃんと計算をして、そして確かに中味が正味一ぱいあったという計算をしている個人の家庭というのは、ほとんどないのですね。プロパンガス屋に持ってきてもらって、お勝手に備えつけてもらって帰るということなんです。ところが、プロバンの中身は、冬になるとなかなか出が悪くて、実際つけてもつかないから、これはないんだろうと思っていったら、実はまだ一キロか二キロ残っておるというような状態もあり得ると思います。その場合には、たとえば八キロ充てんしたなら八キロ払えばいいのですが、まあ一ばいということで十キロ分の金を取られるということで、正確な販売が行なわれていないと思います。最近新聞等によると、ちゃんと表示できる計器が改良され、市販されるようになったというようなことを私はちょっと聞いておるのですが、そういう便利な計器があるならば、ちゃんと中の容量を表示する役務を販売業者に負わせるようにしたらどうか。一々買ったほうが計算してみてくださいというのではなくて、販売業者のほうにそういう一目瞭然にわかる計器を取りつけさせて販売させるようにしたらどうですか。そういう点をどうお考えになりますか。
○長宗説明員 実は、計器を取りつけさせることを義務づけるということは、計量法の範囲を若干逸脱する問題でございまして、計量法の範囲内ではあるいはできかねる問題かと思います。ただ、先ほどお話のございました計器の問題につきましては、最近はヘルスメーターに以たような、五十キロくらいまではかれるような台ばかりがございまして、それを備えつけている家庭もございます。ただ、現在家庭でやっておりますのは、あくまでも目安といったような感じが非常に強うございまして、私たちが先ほど申しました政令で指定いたしまして取り締まりをやろうというのは、充てん量において、充てん量の立ち入り検査を強力にやりまして、そこで七十五条の励行をいたしたいというふうに考えております。
○板川委員 計量器の、取りつけなりは、計量課の仕事じゃなくて、別のところでしょう。しかし、正確に充てんをさして販売させるという義務は——そういう仕事の任務というのですか、それは計量課にあると思います。そうすると、全国で現在市販されようとする品物を検査してみて、ほとんどが正しく充てんされているかどうか検査したことはありますか。名家庭に台ばかりがあるといいますけれど、そんなこといったって、台ばかりのあるうちは何軒で、もありませんよ。また一々はかってみるというのは特殊な例であって、九九%というか、ほとんどはやはりそのまま注文をし、持ってきたものを取りつけておる、こういうような使用の方法だと思うのです。しかし、中身はわからない。わからないのだから、そうだとすれば、正確に充てんをして売らせるということについて、取り締まりをする立場からいって、どういう方法がありますか。
○長宗説明員 今度指定をいたしますときに、私たちで検討いたしました結果を申し上げますと、都内の充てん場は約千余あります。その充てん場では、台ばかりを用いまして充てんしておるものと、それから自動充てんをしておるものと、両方ございます。しかし、その充てん場につきましては、そういう設備を完備いたしまして、十分計量いたしまして、消費者のところにボンベを運んでおるという状況でございます。
○板川委員 その充てん場を抜き打ち検査してやった例がありますか。
○長宗説明員 東京都でそういう立ち入り検査をいたしておりまして、私たちもそれに立ち会いました。
○板川委員 その結果、どういう状態でした。
○長宗説明員 正確にその数字は覚えておりませんが、正味量の上下に大体五%ずつくらい、合計一〇%くらいのブレでもって量目の正確さを確保しておったというふうに記憶しております。
○板川委員 約一〇%前後不正確な充てんの状況であったというのですが、これは先ほどいいましたように、計量法を正しく施行して消費者を保護するということは、計量法の一つの目的でもあろうと思うのです。だから、一〇%も違っておるものをいつまでもそういう状態にしておくということは、計量法施行の精神にも反すると思うのです。これはひとつ早急に対策を立てて、もっと正確に販売できるような方式を考えて指導してもらいたいと思うのですが、これは次官、局長、いかがでしょうか。御答弁願います。
○熊谷説明員 プロパンガスの問題は、御承知のように、非常に利用されるようになりましたので、従来から、私どもとしては非常に関心を持って研究してまいった問題でございます。したがいまして、先ほど申しましたように、最近完全な方法とはいえませんが、一つの指定品目としまして、容器と一緒の目方でこれを正確にはかるよう義務づけを行なったのであります。御指摘のような点がまだ、残っておるのは、われわれも承知いたしております。特に、先ほど計量課長が申しましたように、現在の計量法といいますのは、取引所で計量単位で取引する場合は正確にはからなければならないという規定になっておりまして、これをどういう方法で販売しなければいかぬ、こういうようにはかって、こういう容器で販売しなければいかぬというところまでは、実は計量法はいっていないわけです。そこら辺に、今後の量目検査を励行していく、あるいは消費者行政の一環としてこの計量法を施行してまいる上においての一つの穴といいますか、盲点があるのではなかろうかということは、われわれも承知いたしております。先ほども、今後、こういう問題の消費者行政のために計量法をいかに運営すべきかという問題については、計量行政審議会に消費者委員も加えて検討してまいりたいと申し上げましたのも、こういう問題があるからでございます。われわれといたしましては、御指摘の点は十分わかっておりますので、この計量行政審議会等にも問題を出しまして、消費者等の見地から計量行政がうまく運用されるように、特段の配慮を今後ともいたしてまいりたい、かように考えております。 なお、はかる計器が最近できたじゃないかというお話でございますが、私どもも、そういうりっぱな計器が一日も早くできて、消費者の便宜になるように希望しておりまして、多少われわれとしても、御援助申し上げているのが、現段階でございます。ただ、この計器をいますぐ取りつけて販売しなくちゃならぬということは、法律の建前上むずかしい問題でございますので、安くていい計器がほんとうにできました場合は、根本的な改正が行なわれますまで、できるだけ指導によりまして、消費者の便宜のために、そういう計器を取りつけて販売できるならば、売らすように指導もやってみたい、かように考えておるわけであります。
○廣瀬(正)政府委員 板川委員より御指摘の点、全く私も同感でございまして、熊谷次長からお答え申しておりますように、計量法では、従来機器の検定には、完ぺきである、非常にシビアーに規定されておりましたのでございましたけれども、はかるという方面が手落ちではないかといううらみも、いささかあるようでございますので、そういう問題につきましては、後刻御質問があるということを承っております電気測定法にも関係があります問題でございますが、ただいま、計量行政審議会で、はかるほうに遺憾なきを期しまして、法律を検討いたしておりますような状態でございます。それまでは、行政指導等によりまして万遺憾なきを期して、御期待に沿いたい。消費者あっての計量法でございますから、その点は十分考えたいと思っております。
○板川委員 次長言われましたように、充てんするのは、別に十キロでなくても何でもいいので、売るときに、それが正確に入キロなら八キロ、あるいは九キロしか入ってなければ九キロということで売ればいいのですが、実際はあの容器が一本十キロ詰めということになっておりますから、これは計量法の七十三条の表示容器の使用という指定をすれば、たとえば最低十キロの家庭、容器によって売らなくちゃいかぬというような指定をして、それできちんと十キロを充てんするようにしたらできないこともないと思うのですが、どうですか。それは消費者をも含めた審議会等で論議をして、実際具体的にできるような方法をとってもらいたいことを要望します。 そこで、最後に次官にお尋ねしますが、いま次官もちょっと触れられましたように、計量に関連しまして、電気測定法の問題で三十八回国会では、電気測定法の整備をはかり、計量行政の一元化のための措置を検討すべきであるという附帯決議がされておるわけであります。検討すべきであるということだから、検討しているということだろうと思うのですが、これはいずれ田中委員が詳しくさらに質問をすると言っておりますから、私は多くを質問しませんが、検討した結果、電気測定法の整備を一体いつごろされる予定なのか。それだけお聞きしたい。
○廣瀬(正)政府委員 ただいま御指摘の電気測定法と計量法をかみ合わせまして、計量行政を一本化すべきである、具体的に申しますれば、一つの法律に盛り込むべきであるという御要望が、さきの国会で附帯決議といたしまして決議されましたことは、承っております。それに対しまして、検討努力いたしますことを政府といたしましてはお約束を申し上げておったのでありますが、自来役所におきまして、いろいろ検討はいたしておりますわけでございますけれども、率直に申しますと、電気測定法のほうは、いささかゆるやかに規定されておるという性格を持っておるようでございますし、計量法のほうでは、かなりきびしく規定されておるというような、両法律の性格の違いも多少あるようでございます。そこで、おのおの法律を再検討いたしまして、同じ性格を持たせるというようなことをいたしました後に統合するというようなことも考えられますわけでございますけれども、計量法におきましては、先刻来申し上げておりますように、機器の検定に重点が置かれまして、実際に物をはかるというような面がいささかうとんじられておったようなうらみも必ずしもないではございませんから、そういうことを一括いたしまして、電気測定法並びに計量法の法律における両面の性格を一緒にいたしまして、ただいま計量行政審議会のほうで検討を続けておりますわけでございますが、私どもといたしましては、次の国会——なかなかむずかしい問題があるようでございますから、次の次の通常国会までくらいには何とか計量行政を一本にするという方向で検討、調査を進めてまいりたい、かように考えております次第でございます。
○板川委員 最後ですが、次官も言われたよりに、プロパンとか中小企業者がやっておる問題については、量目を正しくしろというきびしい要求をしつつ、一方において大企業である電力会社の魅力は、定額は百ボルトで計算してあるが、しかし、実際は電圧が下がって正確な供給をしなくても定額料金を取られるというようなことがあって、どうもこれは大企業がいいかげんな販売方法をとっておるとき、要するに量目を正しく販売しないでおる場合には、取り締まり規則がゆるやかだということは不合理だ、こういうことが再々論議されておるわけです。次期国会と言い、あるいはその次と言っておるのですが、ひとつそういうこともありますから、なるべく早く附帯決議の線に沿って出していただきたいということを要望して、質問を終わります。
○逢澤委員長 次会は、明後二十四日、金曜日、午前十時より開会することといたし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会