商工委員会 第16号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/13
会議録
○逢澤委員長 これより会議を開きます。 金属鉱物探鉱融資事業団法案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許可いたします。松平忠久君。
○松平委員 金属鉱物探鉱融資事業団法案について、若干の質問をしたいと思います。 第一にお伺いしたいのは、日本の鉱山会社というものを大きいのと中小に分けて、そこでおよそ今度の事業団法というものが対象にしておる鉱種の探鉱をすると思われる会社はいくつあって、そうして今までの探鉱費というものは、この四、五年来のことを平均しまして、年々幾らくらい使っておるのか、そのことをまず伺いたいと思うのです。
○川出政府委員 探鉱費の方から先に申し上げますと、三十六年度の実績、これは推測でございますが、七十億くらいでございます。この七十億くらいの探鉱費の中には、いわゆる営業探鉱を含めております。営業探鉱と申しますと、すでに確認をされておりますものを採掘する段取り、いわゆる実質上の探鉱でないものも相当入っておるわけでございまして、そのうちの四割程度がいわゆる新しい鉱床を探査をする探鉱というふうに考えておる次第でございます。 それから大手と中小鉱山のお話でございますが、いわゆる大手と申しますのは、二十社近い数かと思います。新鉱床探査費補助金制度がございますがこれは中小鉱山に対して出されておりますけれども、鉱山の数にして二百近い鉱山に新鉱床探査費補助金は出ておるわけでございます。企業の数にいたしまして、ちょっと私今数字を持っておりませんが、鉱山の数では二百近い数でございます。 それから次に、探鉱融資事業団の対象にしておる金属鉱物の範囲でございますが、これは省令で定めることになっておりまして、銅、鉛、亜鉛を中心にして省令で定める方針にしております。銅、鉛、亜鉛につきましては、大体生産量にいたしまして八割近いものが大手かと思います。
○松平委員 その七十億が大体の大まかな探鉱費というのですが、聞き落としたのですけれども、それは大手だけのものですか、中小全部含めてのものであるかどうか。
○川出政府委員 大手、中小、あらゆるものを全部含めてでございます。
○松平委員 それの四〇%というものが、いわゆる今度のこの法律の規定しておるところの探鉱である、こういうふうに今お答えになったと思うのですが、そうすると、二十八億ということになるわけですね。その二十八億のうちで、中小は今二百あり、大手は二十社だと言ったけれども、この二十八億の大体そういう法律が対象としておるところの探鉱をやっておる金額の中で大手といわゆる中小とは、金の面ではどういうふうに分かれておりますか。
○川出政府委員 銅、鉛、亜鉛にいたしますと、七十億くらいのうち、約五十億近いものが銅、鉛、亜鉛でございます。そのうち、三十数億がいわゆる大手でございます。大手のうち、かりに四割というものが新鉱床であるとすれば、三十数億のうちの四割がいわゆる新鉱床の探鉱ということになるわけであります。しかし、探鉱融資事業団の融資につきましては、全く新しいものを探すという探鉱ではなくて、すでにある程度推測をされておるものをさらに明らかにするというものも、対象にいたすつもりでおるわけでございます。
○松平委員 そうすると、今の事業団の事業の探鉱というものは、新しい鉱床の発見のための探鉱と、そうじゃなくて、今までやりかけておったというようなものに対する融資、この二本立でいく、こういうことですか。
○川出政府委員 全く新しいものだけではなくて、ある程度埋蔵量がありそうである、しかし、それがどの程度にあるのか、あるいは品位がどういう状態になっておるのか、確認できないものを含めるつもりでおります。
○松平委員 それが約七十億あるということになると、この十三億と二億、中小の方へ補助金として三億、融資として十三億ということになるわけなんだけれども、それだと、七十億のうちのごくわずか、四分の一と五分の一の間くらいになる。これは聞くところによると、当初その七十億の半分くらいはやろうというお考えであったように思うけれども、それがやっぱり今までの過程においてこれだけ縮まってしまった、こういうことですか。
○川出政府委員 探鉱融資事業団の融資の規模は、三十八年度は、ただいまのお話の十三億のほかに資本金の二億も含めまして、十五億の運用をいたすつもりでございます。そのほかに三億の補助金があるわけでございます。予算を要求しました当時は、三十億近いものであったわけでございますが、それからいたしますと、なるほど御指摘のように数字は小さくなっております。
○松平委員 それから中小の方へは融資しない。つまり補助金を出して探鉱する方へは、融資はしないのですか。
○川出政府委員 これは融資事業団法ではそういう制約はいたしていないわけでございまして、金属鉱物に対して探鉱融資をするということになっておりますが、運用といたしましては、三十八年度は金額も少のうございますしその辺はきめておるわけではございませんが、大手を中心に考えておる次第でございます。
○松平委員 それは業務方法書か何かでそういうふうにするのか、あるいは通産省の行政指導か何かでそういうふうに中小には遠慮してもらうというようにするのか。同時に、これはことしはというお話であったが、しからば、来年以降になっても、なおかつ、大手を主とするということであるかどうか。その辺の腹がまえはどうですか。
○川出政府委員 今の問題は、行政運用の方針ではございませんで、業務方法書できめる事項になっておるわけでございます。鉱業審議会の答申によりますと、その辺は、必ずしも中小鉱山に対する融資を認めないという答申ではございませんので、法律もそのようにできておるわけでございます。三十九年度以降、その点は検討したいと考えておる次第でございます。
○松平委員 業務方法書でそういうふうにきめるとおっしゃったが、原則であって、例外というようなものもこれは認めない、中小には一切やらない、こういうことなんですか。それとも、補助金をもらった中小の鉱山会社に対しては融資をしないというのであるか。その辺はどうです。
○川出政府委員 その辺は、中小鉱山には絶対に出さないという方針を現在きめておるわけではございませんのでもう少し実態を調査したいと思っております。
○松平委員 しかし、この予算を要求し、こういう法案を出してきた。法案の建前からいうならば、これはもうどの鉱山にもやっていく建前になっておるけれども、予算の額が少なくなったということで、今のようなまだ中途半端な考えを持っておるのは、おかしいと思うのですね。この点は、今の段階においてやはりはっきりあなた方の態度というものがあってしかるべきだと思うのだけれども、どうですか。
○川出政府委員 業務方法書の内容につきまして、この法案の御審議と同時に実は事務的に検討を加えておるわけでございますが、先生のただいま御指摘の点を含めまして考慮したいという方向で検討しておるわけでございます。
○松平委員 私の言っていることを参考にして考慮したいというのは、中小にもある程度はやるという方向なのか。それとも、中小はことしは全然やらないという方向なのか。そこなんだよ。つまり中小にもある程度やるというのか、あるいは全然やらないというのか、そこらのところの考えというものは、一体どうなっておりますか。
○川出政府委員 全然やらないという方針ではないという方向で考えております。
○松平委員 それでは例外もあるという、こういうことですか。——その点はいいとして、探鉱で失敗しちゃって、たとえば新しいところをやってみたけれども、軽くやってもこれはなかなかうまくいかなくて、全然何も出てこないという場合で、たとえば五千万円なら五千万円借りて失敗したという場合は、これもやはり融資ということだから返さなければいかぬ。まるまる返すのか、あるいは幾分なくしてもいいのか、あるいは利息を負けてやるのか、そこらのところは、だれがおきめになるのです。業務方法書でそういうことをきめるのか、あるいは運営上そういうふうにするという場合もあり得るというのか、そこらはどうです。
○川出政府委員 これは融資でございますから、業務方法書で融資条件等の細目はきめることになっておりますが、融資であります以上、業務方法書に、初めから、そういう場合には負けるとか、あるいは金利を免除するとかいうことは、これは明示できない問題でございまして、探鉱融資事業団が現実に設立されまして、その事業団の運用の問題になるのではないかと私は思っております。
○松平委員 そこで、事業団というものは、理事長や理事、監事とありますけれども、職員は大体どのくらいのもので、この事業団を運営していくのにどのくらいの経費を予想しているのです。それから理事長や理事、監事の月給は幾らにきめているのですか。
○川出政府委員 探鉱融資事業団は、ごく簡素な形で発足したいと考えておる次第でございます。従って、この役員は、法案にもございますように、理事長一名、理事二名、ほかに監事が一名という、事業団としては最小の規模でございます。 なお、職員でございますが、これは、役員を含めまして十五名以内程度を考えておる次第でございます。ほかの事業団の例によりますと、人件費は一人当たり百三十万円ぐらいだそうでございますので、かりにそれをとるといたしますと、約二千万ぐらいになるかと思います。 なお、役員の俸給については、現在まだ私は承知していないわけでございまして、今後、ほかの事業団との関連においてきめることになるかと思います。
○松平委員 ほかの事業団のそういう役員は幾らになっておるか、官房長から……。最近それが非常に問題になっているわけだ。いろいろな何とか事業団、何とか公団ができて、どうも少し月給が高過ぎる。国家の金でかすりをとってやっている機関だけれども、それがあまり高給をはむということは困るということもある。それをちょっと伺いたいと同時に、収入ですね、この事業団の収入は、一体幾らに見込んでおるのか。
○川出政府委員 実は事業団その他の役員の報酬がどのくらいになっているか、私、そちらの方の専門でございませんので、ここではっきり申し上げられないわけでございます。 それから収入の方でございますが、これは貸付金利を七分五厘程度と考えておりますが、資金運用部から借り入れる利息は六分五厘でございますので、十三億につきましては、平年ベースに直すと一分ということになるわけでございます。それから出資の方は、無利子の資金でございますので、七分五厘に回しますと、二億の金額が七分五厘に回るということであります。ただし、初年度は、発足するのも四月早早ということにはおそらくならないと思いますし、貸付の金額も、十五億を一年間貸すわけではございません。だんだん貸していく、それから利息の収入もずれて入ってくるということで、初年度は収入は少ないだろうと思います。しかし、平年度になれば、今言いましたような計算で、約二千八百万円になります。
○松平委員 今、開発銀行の一番低利の融資は幾らです。六分五厘でなかったかね、たとえば電力とかそういうものは。
○川出政府委員 開発銀行の融資で一番安いのは、海運とかあるいは石炭とかの六分五厘であったかと思います。
○松平委員 そこでお伺いしたいのは、この融資事業団の構想というものが通産省で出されたときに、大蔵省は、それは開発銀行でやったらいいじゃないか、こういうことを言われて、当初理財局等で反対をしたということを承っているわけだが、その反対がなくなって、今度の法案の提出ということになったわけだろうと思うのです。開発銀行で一番安いのは、六分五厘だということで、金融ベースに乗らないというか、あるいは非常に見通しの困難な探鉱事業というものに貸すのに、開発銀行の六分五厘ではなくて、七分五厘だというのは、これは私はおかしいのじゃないかという気がするんだな。当然開発銀行の最低の六分五厘でしかるべきではないかと思うのだけれども、一体どういうわけでそれが主張できなかったか。向こうが開発銀行でおやりになったらどうかというときには、六分五厘ということを予定したかどうか知りませんが、当初皆さんが大蔵省と折衝した過程においてそういう利息であったかどうかわからないけれども、しかし、開発銀行でおやりになったらどうだ、そのときは六分五厘だというならば、むしろこれをつくらずに、六分五厘の方が有利ではなかったかという気がするのですが、そこの経過は、どういうふうに変化したのですか。
○川出政府委員 開発銀行の話は、初期において出たことは事実でございますが、こういうあぶない金融を開発銀行でやるのは絶対にごめんである。これは金融の対象にならない、開発銀行は設備金融をしておるわけでございますという意向があったように聞いておるわけでございます。 なお、金利の点につきましては、これは鉱業審議会の答申にもございますように、長期かつ低利という点から見ますと、六分五厘の方が低利でございますので、好ましいとは思いますが、現在の探鉱融資事業団は、出資が二億、借り入れが十三億になっておりますので、そういう点からむずかしいわけでございます。しかしながら、探鉱の資金援助につきましては、現在まで市中の金融は事実上全然つかなかったわけでございます。政府からの援助も探鉱補助金はございましたけれども、そのほかの資金援助というのは、いかなる金融機関からも探鉱には融資できない建前になっておりますので、なかったわけでございますから、その点につきましては、相当の進歩が見られたと私は考えております。
○松平委員 それは理屈だろうと思うのです。だけれども、今あなたもおっしゃったように、開発銀行ですら、これは金融の対象にはならないだろう、こういうことを言って断わられたというわけであるから、かなり利息を安くしなければいかぬわけなんだけれども、全体の資金量というものが限られておるから、利息はそれだけ取らなくちゃならぬというお答えだが、これは法律の趣旨、つまりこの事業団というものの趣旨から考えると、かなりそこに問題があるような気がします。つまり予算の中で支出を非常に少なくする、そういうお考えのようだが、それは大へんけっこうだが、支出を少なくしていって利息を安くしていくということにするか、あるいはもう少しこれをふやしていって、そして利息を安くするか、何かそういうふうにしなければ、この趣旨に合わぬような気がするのです。今すぐということではないが、事業団の予算の編成にあたっては、そういうことを考えられるだろうし、また、次年度においてはさらにそれを考えていかなければならぬと思うのですが、その辺の気持は、どういうお気持ですか。
○川出政府委員 先生のおっしゃる通りでございまして、次年度以降考慮したいと考えております。
○松平委員 それは融資事業団であるから、初めの構想と違ってきたわけです。自分から探鉱するということはできないという建前になっておるのですが、そのことは、ほかの国の探鉱事業団と非常に違うような気がするのです。理想的に言うならば、やはり自分もある程度探鉱できるということになっておらぬといかぬだろうと思うのです。そこで地質調査所の今度の八千万円ついておるところで、これとの関係というものが問題になってくると思うのです。地質調査所の今度の八千万円というのは、説明によると、そういう鉱脈の密集しておるようなところについて、ボーリング等をして、そして探鉱もあわせてやるような、そういう新しい構想で八千万円というものがついておる、こういうわけなんです。そうすると、それは鉱山局長であるあなたと、地質調査所の仕事との関連というものは、どういうふうになっておるのか。地質調査所は工業技術院の所管であるが、鉱山局長は、これに対して規制ができるのか、指令や何か出すことができるのか、法制的にはどういうふうになっておりますか。
○川出政府委員 法制的に規制するとか、そういう関係はないわけでありますが、同じく通商産業省内部の機構でございますので、密接に連絡をとっていくわけでございます。 なお、現在の鉱業審議会の前身は地下資源開発審議会でございまして、これは名前を変えたわけでございます。地下資源開発審議会は、むしろ技術的な探鉱方面を審議する機構でございましたので、その機構も、現在鉱業審議会の中には残っておるわけでございます。そこで、どこを重点に探鉱していくかという相談をいたすわけであります。鉱業審議会の中に分科会を設けまして、地質調査所が探鉱をしていく方針をきめるということで、鉱山局と地質調査所の方で相談をしておるわけでございます。
○松平委員 その場合に、地質調査所が新しい鉱脈を発見したというような場合には、それの開発はだれがやるのですか。国がやることになるのか、あるいはどこかの会社にやらせるということになるのか、そのときはどういうふうなことになりますか。
○川出政府委員 地質調査所の従来の調査は、地質の構造の調査あるいは図幅調査という、ごく一般的な調査を長年やっておるわけであります。いわゆる埋蔵鉱物の探査ということには、直接結びついておらなかったわけであります。これは国会の決議等もございまして、探鉱について地質調査所の機能をもう少し活用したらどうかという御指摘がございましたので、従来の地質構造の調査よりも一歩進みまして、地下資源の探査に関連する部分も調査をするように八千万円の予算が今回ついたわけであります。しかしながら、これはやはり相当一般的な調査でございまして、それによってたまたま鉱物が発見されることもあるかと思いますが、目的は、どの地帯に鉱物がありそうであるという一般的な調査に重点がおかれておるわけであります。たまたま鉱物が発見されましたら、そこの鉱業権者が開発するということになるかと思います。
○松平委員 新しいところですから、鉱業権背のないところもずいぶんあると思いますが、そういう場合のことを私はお尋ねしておるのです。
○川出政府委員 実際問題といたしましては、現在は、ほとんどの産銅地帯、あるいは鉛、亜鉛地帯には、鉱業権が設定されておるのが現状でございます。全然鉱業権のないところにもし発見されたとすれば、それは現在の法制では、新たに鉱業権を取得した人が開発をするということになろうかと思います。
○松平委員 今の地質調査所で、鉱業権のないところ、あるいは鉱業権はあるけれども全然手をつけていないようなところに非常に大きな鉱脈が出てきたというような場合の、日本の鉱業法のいわゆる先願主義のあの建前というものについて、私は疑問を持っておるが、鉱業法自身も改正しなければならぬというようなことになって手がけておると思いますが、たとえば、スエーデンのように、地質調査所が発見した場合には、鉱業権を持っておる地域においても、その半分の鉱業権は国家に所属する、国家が金を出してやるのだ。そうしてあとは鉱業権者が持つというふうにする建前が、スエーデンの鉱業法なんだけれども、地下資源全般の考え方として、日本の現在の鉱業権の設定の方法というものは、どうもふに落ちない点がある。むしろスエーデンのような工合に、半分は国の所有になって、それを開発するときは、国から今度は鉱業権を買うわけだ、そういうふうにした方が、地下資源というものの建前からいって、何か公平な措置ではなかろうかと思うのですが、横道にそれたけれども、鉱業法の改正ということに関連して、そういう点についてはどういうふうにお考えになるか。
○川出政府委員 鉱業法の改正は、現在政府部内で審議をしておりまして、先願主義に若干の修正は加える点があるかと思いますが、ただいま御指摘のような内容には、実はなっていないわけでございます。もし政策上そういうことが必要であるということになりますと、これは鉱業法は鉱業法、政策上必要な立法は立法ということで、別個にそういう措置をとらなければならない問題ではないかと思います。
○田中(武)委員 関連して。今の松平委員の質問と局長の答弁を聞いておって、ちょっと関連してですが、鉱区として持っておるところであったときには鉱区のなにだけれども、そうでなくて、鉱区の設定していない場所において地質調査所が発見した場合、その所有権はどっちへいくのか、こういうことです。そうすると、特別に鉱業法等で規定がなければ、民法の無主物先取ですか、だれも持っていないものは、先に探した者が勝ちだ、こうした観念で、探した者にくると思う。ところが、それが他人の所有権に属する土地であったら、どうなるか、この辺の問題が少しわからなくなるのですが、どういうようになりますか。ともかく国有地で、そして地質調査所がやったときには、これは問題ないと思うのです。しかも、鉱業法に特別の規定がなければ、民法にさかのぼって無主物ということになるのですか、発見ということで権利を取得すると思うのです。それが他人の個人の所有地であった場合は、そのときの所有権というか——土地の所有権は個人で、そういった鉱業権というか、そういう発見した権利、そういうことはどういうことになりますか。吉国さん、どうです。
○吉国政府委員 途中から入って参りまして、質疑応答の経過をずっと聞いておりませんので、あるいは間違った答弁をいたすかもしれませんが、その際は、またもう一ぺん御質問いただいて、お答えをしたいと思います。 鉱業権は、鉱業法の対象になっております鉱物につきましては、鉱業権による以外にはこれを掘採することはできないことになっておりますので、かりに地質調査所が、探鉱と申しますか、探鉱のもう少し手前の段階の行為といたしまして、国有地においてこれを発見いたしたといたしましても、その場合は、鉱業権——多分最初の場合は試掘権になるだろうと思いますが、試掘権の出願をいたしまして、その試掘権によるものでなければ、その鉱物を掘採、取得することはできないわけでございます。従いまして、国有地で地質調査所がある有用な鉱物を発見したという場合にも、当然鉱業法の手続によりまして出願が必要になるということでございますので、国有地でありましても、あるいは一般の民有地でありましても、その関係は異ならない、そういうふうに考えております。
○田中(武)委員 そうだとしたら、じゃ地質調査所は、いわゆる発掘というか、発見をした。しかし、鉱業権を設定して掘っていくということはやらないのでしょう、そうすると、それはだれかにやはり譲るという格好になる。それから、それが個人の所有の土地の場合と同じ扱いなのか、そのときの所有権者が、昔の観念で言うなら、所有権はもう上から下まで無限だ、こういう観念からいけば、おれのものだ、こうきたときに、鉱業法による鉱業権の設定ということの手前において問題はないのですか。
○吉国政府委員 現在の鉱業法におきましては、これは昭和二十五年の改正前からそうでございますが、法定鉱物——鉱業法では、鉱業法が適用になる鉱物は現在の第三条できめておりますが、その鉱物につきましては、これは所有権の対象にはならない。ただ、この点についてちょっと問題がございますのは、鉱物を鉱物として支配権に入れようということは、鉱業権の対象であって、所有権の対象にはならない。従って、所有者が土地を耕す場合において、鉱物が若干は含まれておるかもしれない、その含まれておる物を単に土壌として使う場合には、もちろん問題ございません。これは所有権の範囲内の行為として是認されております、しかし、その土壌の中に含まれております鉱物を、鉱物という経済的な価値を認識した上でこれを採掘して取得するということは、これは鉱業権によるのでなければできないということで、いわば所有権の対象から鉱物は原則としてはずれているというのが、鉱業法の建前でございます。この点については、現在鉱業法第二条で、まだ掘採されない鉱物については、これを掘採して取得する権利を賦与する権能は全部国が保有しているということと、それから分離鉱物につきましては、第八条で苦干の例外現定を定めておりますが、原則といたしましては、所有権の対象としては鉱物は一応はずれておるという考え方でございます。先ほど御設例の、地質調査所が探鉱と申しますか、鉱脈のあるかないかということを学問的な方法によって探査するという段階は、まだ鉱業権の行為ではございませんので、実際上の行為としてできる。その結果、鉱物が賦存していそうだということが発見された場合には、これは鉱業法上の出願手続をとりまして——国が出願をいたすかどうか、その点は私わかりませんが、出願することによって初めて鉱業権を取得して、それによって試掘、さらに進んでは採掘の段階に進んでいくということになると思います。
○田中(武)委員 法律はそうなんだが、実際それじゃ地質調査所が掘るわけではないのです。だれか業者にやらすのでしょう。そうすると、地質調査所がやって有力なものを見つけたそのときに、権利というか、それに対してだれかが出願してくる、こういうことになるのですか。
○川出政府委員 国が鉱業権の出願をすることも、法制上は可能かと思いますが、実際問題としてそういうことをただいま考えておるわけではございませんので、先生の御指摘のように、民間の人が鉱業権を持っておれば、持っておる人が試掘、採掘をやる。持っていない場合には、出願をした人が、先願主義の原則のもとに鉱業権を与えられて、試掘、採掘をやるということになろうかと思います。
○田中(武)委員 それで大体様子はわかったけれども、それじゃ、すばしこい者が勝ってしまうということですか。自分がやらずに、国がやっているのをじっと見ておって、そうして、よし出そうだとなると、先願すればいい。従って、すばしこい者が勝つのだということになりますか。そういうことですか。
○川出政府委員 実際の問題といたしましては、そういうような地区で、鉱業権の設定がされていないところ、あるいは出願がされていないところはないと言って私はいいかと思います。日本の国土は狭いものですから、おそらくほとんど鉱業権で網が張られておるのが、現状でございます。もしかりにたまたま鉱業権も何もないところにそういうことがあったとすれば、私が申し上げましたようなことに法制上はなるかと思います。
○松平委員 そこで私は、この事業団というものと、この地質調査所なり何なりというものを再検討しなければならぬと思うのです。それは今融資団だからあれだけれども、これを国でやっているんです。これを、地質調査所でそういうものを発見したら、事業団でやらせるというのは一つの方法だろうと思う。また同時に、事業団というものを地質調査所のその部分と一緒になってやらせるということにしなければならぬと思うのです。現にフランスがやっていることはみなそうです。フランスの地質調査所を中心に、そこへ業者からのいろいろなあれを集めて、スタッフを集めて、それが探鉱事業団として年七十億も使ってやっておる。こういうやり方をやっているのです。それで非常に権威のある技術者をそこに置いておる。千五百人も使っているわけなんです。そういう方法でいくべきではないかというふうに私は思います。その点についてのやり方は、将来検討を加える必要があると思うのです。そういうことでいわばくさびを打ち込んで、それで融資団からだんだん事業団に仕立てていく、そして事業ができるようにする、融資もするようにする、こういうところへ持っていく必要があるんじゃないかと思います。 それから同時に、北海道地下資源、これもこの中に一緒にしてしまう必要がありやしないか。この前大蔵大臣と話をしたときには、大蔵大臣は、この北海道地下資源と一緒にしたいというような構想だということを言っていましたが、今それをすぐやると、この融資事業団ができなくなるというおそれがあるので、すぐそれをやるということはごたごたが起きるから、拙速主義でこれを早くつくる方がいいということを私も主張したけれども、しかし、根本的には、北海道地下資源と一緒に統合する。同時に、地質調査所の八千万円のそれも合わせて機構改革をさせていく必要があるのではないか、こう思いますが、それはどう考えていますか。
○川出政府委員 北海道地下資源開発会社でございますか、これとの調整につきましては、今後も検討をしたいと思っております。ただ、現在までにも検討を加えましたところによりますと、北海道地下資源は、実は株式会社でございまして、全額政府出資でもないわけでございます。事業団は全額政府出資の形式をとっておるわけでございまして、その辺の調整につきましては、現実の問題としてなかなか厄介な問題があるやに聞いておるわけでございます。なお今後の問題にいたしたいと思っております。 それから事業団が、自主探鉱と申しますか、自分で探鉱をやるというのが、当初の鉱業審議会の答申の中でもそうなっておりますし、やり方としましては、たとえば共同鉱業権者になる——先ほど田中先生の御指摘になりましたような場合、共同鉱業権者に採鉱事業団がなるということも、将来は考え得るかと思いますが、現在の法制では、それはできないことになっております。
○松平委員 それから海外地下資源開発株式会社ですか、あれとこれとの関係がどうなっているのか。これは対象の鉱山は国内だけでしょう。ところがそのほかに日本では海外の地下資源開発株式会社というものがあって、それも半額の政府の出資によってできている会社なんですね。そこで将来のことを考えると、海外の探鉱というものと国内の探鉱というものが分かれておっていいかどうかということなのです。これはよそでは、探鉱事業団というものは、国内と国外と両方やらせておるというのが、ほとんどその建前になっておるのです。だとすると、将来はこれとの問題をやはり考えていく段階がきやせぬかというふうに思いますが、ついでに、今の海外地下資源開発株式会社の活動というのは、どの程度行なわれておりますか。
○川出政府委員 海外地下資源開発株式会社でございますが、これは法律に基づくいわゆる特殊法人ではございませんで、私企業でございます。ただし、資本金の半額を経済協力基金から出しておりまして、政府資金ではございますが、政府の直接投資ではないわけでございます。従って、形式の上では普通の会社と全く同様でございます。半分は、民間の鉱山会社が中心になって資本金を出しておるわけでございます。昨年の夏に資本金五億で発足いたしまして、本年に入りましてまた増資の計画を持っているようでございます。 会社設立以来の活動をかいつまんで申し上げますと、昨年、二カ月くらいにわたりまして、南米のボリビア、チリー、ペルーに会社から調査団を派遣いたしまして、詳細に調査をいたしまして、数鉱山調査をしたわけでございますが、現在、そのうち銅の鉱山を一つ、鉛、亜鉛の鉱山を一つ、今後探鉱に取りかかるかどうかという方針を決定すべく、会社の内部で検討を加えておるわけでざごいます。いずれも相当の探鉱費を要する鉱山でございますので、まだ結論が出ていないわけでございます。なお、三十八年度の計画としましては、東南アジアを調査する計画があるわけでございます。 将来、この探鉱事業団を海外開発会社と一本にしたらどうかという御意見でございますが、思想としてはそういう考えもあるかと思いますが、ただいま申し上げましたように、一方は純然たる民間会社であり、一方は全額出資の政府機関であるという点がございますので、その辺は、現実の問題としてはむずかしいのではないかと私は考えておる次第であります。
○松平委員 それは、あれを初め政府でやろうとして半額出そうとしたけれども、うまくいかなくて、海外経済協力の金を使う、こういうことになってしまって、純然たる民間会社じゃないのだ。それから、初めからの考えも、純然たる民間会社にするという考えはなかった、そういう経路を踏んでいるわけです。そこで、始まったばかりですから、無理を押しつける必要はないけれども、この事業団の事業の範囲というものを国内だけに限っておる。金がないからそうだけれども、しかし、将来のことを考えると、考えとしては、国内も国外もある程度融資をしていくというようなことが、私は必ず必要になってくると思う。だから、その考えを持たなければならぬと思うのですが、これは議論になりますから、答えは要りません。 それからもう一つ、この中で、ほかの金融機関に対して業務の一部を委託する規定がございます。それは手数料を銀行に払わなくちゃならぬと思うのですが、その場合は、それだけ利息が高くなるということになりますか。そこらのところは、利息との関係はどうなるのか。
○川出政府委員 この規定を置いてございますけれど、実際問題といたしましては、他の金融機関に事務を委託する計画は、現在のところはないわけでございます。将来、探鉱事業団の事業の内容が拡充されれば、場合によればそういう必要が起きるかもしれないということで置いてあるわけでございます。実際問題としては、探鉱事業団の仕事は、あくまで事業団でやるつもりでおります。金融機関に委託する場合も、たとえば非常に専門的な知識を要する担保の問題でありますとか、あるいは返済の手続の問題でありますとか、そういう専門的な知識を活用しなければならないような場合に考えておる次第でございます。従って、それによって融資の金利が高くなるようなことはないと思います。
○松平委員 それから、これは貸付を主としてやるのだけれども、付帯事業というものがあるんだけれども、付帯業務というものは、どういうようなものを予想されますか。
○川出政府委員 調査は当然やらなければなりませんし、それから場合によりますと、中小鉱山に対する相談みたようなこともいたしたいと考えております。コンサルタントと申しますか、そういうことも考えておる次第でございます。
○松平委員 それから最後にお伺いしたいのですが、今までの探鉱の効果と申しますか、各社がやっておる探鉱の効果というものは、実はここに自由化に対する探鉱促進策か、これを読んでみると出ていますね。そこで通産省の当局としては、これでやはり積算の基礎のようなものがあっんたじゃなかろうかと思うのだが、過去の実績からいって、対象とする銅、鉛、亜鉛というようなものについての探鉱は、今およそ予算の配分というか、貸付になりますけれども、それは銅にはどのくらい、鉛にはどのくらい、亜鉛にはどのくらいだというようなことを、初め予算をつくるときに、そういう数字の根拠というものがあったんじゃなかろうかと思うんだが、そういうものがあったかどうか。あったとすれば、何分の一くらい銅だというふうなことを答え得るものかどうかというふうなことと、それから過去の実績から見て、こういうことをやっていくならば、どの程度のものが、やはり実績を例にして言うならば、効果が上がるかというような、そういう効率というのか、そういうことも大蔵省との折衝の段階には積算をしたんじゃないかと思うのですが、そういう見込みというか、そういうものは立ててやっておられたのかどうかということです。
○川出政府委員 探鉱の効果と申しますと、これは非常に実態の把握が困難な問題でございます。探鉱に投資をした資金の額の推定はできるわけでございますが、それによって現実にどれだけの把握ができたかということは、総体的には実は非常につかみにくい。具体的な実例につきましては、たとえば内ノ岱鉱山に要した探鉱費は幾らで、その結果幾らのものが負担額というような、そういう具体的な例はたくさんございますけれども、総体としてはいくらかということは、非常に困難な問題でございます。ただ、銅につきましては、二十六年の当時の埋蔵量は、銅分にいたしまして九十万トンくらいあったわけでございます。それが十年後の三十五年には、約百三十万トンの埋蔵量が、これは確認されておるわけでございます。その間に九十万トンくらいの採掘をして、掘ってしまっておるわけでございますから、結局九十万トン掘ったけれども、十年後には、十年前よりは確認されておる埋蔵量はふえておる、これは探鉱の実績であったわけでございます。なお、当時戦後自由化をいたしていないわけでございまして、海外の価格と遮断をして、国内価格を高位に安定しておりましたので、自己資金で探鉱する余裕があったわけでございます。これが自由化になりますと、当然海外価格にきや寄せして参りますので、その自己資金の負担がきわめて困難になってくる。従って、探鉱融資を政府で考えなければならないという事態になっておるわけでございます。 なお、予算作成当時の積算といたしましては、先ほど七十億という数字を申し上げましたのですが、従来以上に探鉱を促進しなければ、自由化に対処して体質改善をしていくことがむずかしいだろう。環境は悪くなるけれども、従来以上に探鉱を促進しなければいけないという計数によって案をつくったのでございます。
○逢澤委員長 田中武夫君。
○田中(武)委員 時間も、次の小委員会との関係であまりなさそうですから、簡単に一、二御質問したいと思いますが、実はわれわれも強く探鉱事業団ということを希望し、主張して参りました。それが、形は変わって不十分ではあるが、融資事業団となったわけです。この間において、相当通産当局が努力をしたことは、われわれとしても敬意を表したいと思うのですが、この種の事業団法とか何とか基金法とかいうのは、一つのタイプがあって、そこへごっそり入れてしまうわけなんですね。違うのは、目的だけが違う。あと資本金の金額が違う。あとはこっきり一つのタイプに入れる。法制局、そうですね。だから、法律の審議になると、興味がない。今まで何べんもやったものばかりなんだ。従って、どこへ問題がくるかというと、目的と業務方法書なんですよ。そうしてわれわれが知りたいことを申し上げたら、これは業務方法書でございますとなると、ないですね。そういう点で、私は、法制局もそれは一つのタイプに入れるのが一番簡単か知れぬけれども、やはり物事にはそれに即したものが必要だと思うのですよ。その例として、私があなたを呼び出したのは、これはどこを聞かれるかわかっておるだろうと思いますが、一つ聞きましょうか。罰則ですよ。三十三条、三十四条を見ますと、「役員又は職員」となっておるでしょう。たとえば三十三条のは、三十条一項ですね。それから三十四条の一号から五号まで、実際問題として職員が違反を犯すような事実が出てきますか。言いましょうか、たとえば、三十条の一の規定の報告義務、これは当然事業団の代表者に義務があるのです。三十四条の一号からずっと五号までを見ました場合に、一号は、これは承認を受けなければならぬ、これは当然のことです。二号が登記だ。三号が業務の範囲、四号が余裕金の運用です。それから五号が大臣命令の違反ですか、こういうことで、こう見たときに、事務員、職員がひっかかるところはないのですよ。これはしょっちゅう僕は言うとるのだ。ところが、そのままのタイプがずっと入ってくる。これはどの事業団でも入っておるのですね。どうです、そうでしょう。検討してみて、この中から、「役員又は職員」となっておるけれども、職員がひっかかるという事項があったら、一つ出してみて下さい。
○吉国政府委員 ただいまの御質問は、もう数年来御指摘を受けたことがございまして、私どもも、事業団法なりあるいはその他の特殊法人法を審査いたします場合には、実態をいかにするかということについて従来苦慮いたして参ったところでございますが、この事業団につきましても、当然そのような点は検討いたしましたのでございますが、事業団の内部の職制といたしまして、もちろん役員が、理事長が代表権を持っておりまして、理事がその理事長の指揮を受けて業務を掌理するわけでございますが、さらにその下部におきまして、部長なり課長なりというものを設けて事業団の業務を遂行して参るわけでございます。その処理の仕方といたしまして、たとえば第三十条の報告を提出する事項については、これはたとえば四半期ごとに通商産業大臣に対して報告を提出するという義務については、総務部長なり、あるいは総務課長なりの職責として理事長、理事を通じてその権限が委任されるということも、十分考えられるわけでございます。その点は、たとえば通商産業省内部におきまして、当然行政権限を行使すべき者は通商産業大臣でございますが、ここにおります鉱山局長は、一定の行為について処理をして、それが国家の意思として外部に表示される場合もあるわけでございます。それと同様に、事業団の報告を提出するという事務を総務部長が処理するということも、内部の職制いかんによっては考えられるわけでございますので、こういうようなことが、第三十三条についても、また第三十四条についても考えられますので、職員を規定したわけでございます。もちろん、これは違反行為をした役員または職員とございますので、その職員につきましても、はたして違反行為をしたかどうか、その違反行為というのが、単に役員または職員の手足として行為したということではございませんで、その違反行為をするについての実質的な権限を持って、その権限を処理するにあたっての意思決定ということまで問題にするわけでございますから、その規定によって処断せられる職員の範囲というものは、おのずから限定されて参ると思いますが、今申し上げましたように、内部の職責の委任によりまして、職員がこういう事務を処理するということも考えられないことではないと思いますので、さような規定にいたしたわけでございます。
○田中(武)委員 同じような答弁を何回も聞いておるのですよ。たとえば登記の問題にしても、登記の義務者は依然理事長である。しかし、その総務部長なり庶務課長が、そう言われておるのに、登記所へ行く途中でさぼっておって二週間の期間を過ごした、こういうときにというようなことも言うておるのですが、これは一々考えてみたら、きわめて詭弁なんです。今あなたのおっしゃることも、やはりこれは内部の業務命令の問題だと思うのです。しかも、故意をもってやろうとするならば、これは刑法の問題になると思うのです。書類をつくる者が故意に偽りのものをつくって、それを役員が提出したという場合に、これはこれがなくても、別の問題だと思うのです。だから、きょうはこれ以上言いません。事業団法に反対しておるのなら、こちらでこれだけでございますけれども、反対じゃないのだから、一つちょっといま少し違ったものを考えなさいよ。いつもいつも同じことを聞かれて、おろおろというのではだめじゃよ。そういうことによりまして、局長に聞いてもこれはすべて業務方法書だ、こうくると、これでおしまいなのだ。たとえば融資条件ですね、どう考えておるか、こうなったときに、ある程度この間から答えられておるが、あとは業務方法書だ、こうくる。だから、業務方法書というのは、もちろん法人ができて、そうして役員がきまってからつくるわけで、それで大臣が認可するわけです。しかし、一応その基本となるべきものをあなた方は持っておられると思うが、聞くところによると、この融資条件にいたしましても、たとえば三年据え置きで七年の月賦ですか、そういうふうに考えておられるのですか、そうじゃないのですか。私の言わんとするのは、先ほどちょっと松平さんも触れましたが、利子のつかない金が二億円、六分五厘の利子がつくのは十三億円、従って、六分五厘以上の利子をとらなければいけない。従って、今では七分五厘を考えておる、こういうことなんです。それから私が言わんとするのは、これは第一次産業なんですよ。そうすると、農林漁業と同様な金融的条件を考えるべきじゃないかと思う。そうでなければ、これはいわゆる第二次、第三次産業のような資本金の回転の早いのと同じように考えたら、この事業団は成り立ちません。従って、これはまあ予算折衡の段階でしょうが、利子のかからない金を多くする。そうして長期かつ低利、考え方の基礎はやはり一次産業であるという上に立って農林漁業と同じような条件——まあそこまでいかなくてもいいが、それくらいの条件をとるという考えでなくちゃならないと思うのです。いかがでございますか。
○川出政府委員 私も先生の御指摘のような考えには賛成でございますが、何にいたしましても、長期かつ特に低利の問題を解決いたしますためには、資金の質の問題がございまして、これは現在の資本金並びに借り入れの割合では、七分五厘が精一ぱいではないかということを申し上げるわけでございます。
○田中(武)委員 それは、現在の予算段階においていろいろと苦労せられることは、私は知っています。精一ぱいのことはわかる。きょうは、都合で来てもらってないけれども、これは大蔵大臣あたりに十分頭に入れてもらわなければいかぬと思うのだが、これはあくまで第一次産業であるということです。一次産業に対する融資は、やはり今までの例にならった考え方でやってもらわぬと困る、そういうことが一つ。 それから先ほど来言っているように、聞こうというところは、すべて政令または業務方法書になっているのです。従って、業務方法書となるときは、事業団ができてくるときだ。それ以前にそういうものが、原案の素案というようなものかあれは見せてもらった方が、質問なんかするよりかいいと思うのです。 それから、先ほど海外資源開発株式会社は頭から適用外だというような論議が展開されておるが、そうですが。海外資源開発株式会社が、この融資事業団の対象になるかならないかということ。これは国内だけだ、こういう論議があったように思うのです。しかし、私、法律から見たら、必ずしも海外を適用外に置いておるとは考えられないのですが、結局は、これも業務方法書になるわけです。そうでしょう、どうなのです。法律から見たら、それは適用外だとは言えないでしょう。国内に限るとは書いてないでしょう。
○川出政府委員 法律上の問題は、私、そこまで実は気がつかなかったわけでございますが、国内の鉱山に対する融資ということで考えて参りました。
○田中(武)委員 先ほど松平委員も言われたようなこともあるので、これは法律上では、国内に限るとは解釈が出てこないのです。だから、業務方法書でそういうことも将来考えていく——吉国さん、国内に限るという解釈が出る場所がありますか。
○吉国政府委員 この法文の規定から直接に国内に限るということはどうもないと存じますが、ただ、この法案を制定いたしました担当の通産省の気持といたしましては、第一条に目的が書いてありますが、そういうようなところから考えまして、国内の優良鉱物資源の確保をはかるということに重点があったということであろうと思います。
○田中(武)委員 法律ができて解釈する場合に立法上の意思ということを尊重することが必要です。しかし、あなたが今言うのは、国際競争力の強化云々というようなことから反射的に出てくる、こういうことじゃないかと思うのですが、法律では記述していないでしょう。従って、将来の業務方法書の問題として考えていくべきではないか、こういうふうに申し上げているのです。 それから前の金曜日ですか、この法案について多賀谷委員が質問したときに若干問題が出ておりましたが、製練所の問題です。これは企業局長がいなくて、立地政策課長が見えておるそうですが、今度出す工業立地調整法というのは、どんな法律なんです。それは、たとえばこういうことでどんどん製錬所をつくったときに、特に片寄ってしまうというようなことも考えられるわけです。そういうようなことについて、調整法ではどう考えておられるか。それからまた、あなたの担当ではないが、まだふらふらしておるけれども、国際競争力強化法、今日では特定産業振興法になっておるのですが、それに非鉄金属ということ、鉱産物が前には考えられておったという話も聞いたんだが、この一条に、国際競争力云云とあるんだね。そういうような関係はどうなんだ。
○廣瀬(正)政府委員 特定産業の臨時措置法につきましては、ただいま御指摘のように、まだ政府部内におきまして案が確定していないわけでございまして、ただいま考えております案につきましては、別途にいわゆる特定産業の候補ともなるべき産業の種類を列挙いたしたいということで考えておりますけれども、現在のところは、ただいま御指摘の企業につきましては考えていないのでございます。検討中だということになるわけであります。
○田中(武)委員 だから、調整法はどうなるんですか。
○馬場説明員 ただいまお話のありました工業立地調整法案、現在われわれの方で一応の案をまとめまして、各省と調整中でございまして、まだ最終のでき上がりになっておりません。一応通産省の方で考えております考え方だけをここで申し上げますが、これは特定の地域の工業立地調整をやるという趣旨でございますので、具体的には、今のところ考えておりますのは、いわゆる四大工業地帯、その周辺というあたりを具体的に対象に考えたいという考え方でございます。その地域における工業の立地調整をやるわけであります。その場合の工業という中に、ただいまお話の出ました製練所を含みますかどうか、これはある程度実態の問題でありますので、たとえば国内の鉱山に付設してございます製練所の場合と、輸入鉱石等を扱います独立の製練所の場合と、立地的に見ますと、若干状態が異なると思います。その辺のところをもう少しその地域における実態をよく勉強いたしまして、この法案の対象にするかどうかということを考えて参りたいと思います。
○田中(武)委員 今まで山でとれたものをそこで製練する、その製練だけを専業とする、これは国内のもの。及び海外のもの、今後海外も相当量がふえてくる。ことに日本のいわゆる海外資源開発株式会社の手によって、これらのものが出てくるだろうと思います。そうすると、やはり山をおりるという可能性が強いのです。そして臨海工業地帯に乱立するといいますか、林立すると思うのですね。そういう点もありますから、もちろん通産省内部において十分に各部局とも連絡あってのことだと思いますけれども、そういうことも、法律をつくる前に十分に検討し、企業局、鉱山局も十分そういう点をにらみ合わせて、あとで変なことにならないような方法をやってもらいたい。それが一つ。 もう一つは、僕が聞いておるのは、融資条件としては三年据え置き、七カ年の年賦というようなことだが、そういうこともきまっていないようです。そうならば、五年据え置き十年とか——そこまで資金及び出資金の関係でできないかもわからぬ。しかし、考え方はあくまでも農林金融と同じような長期、低金利ということをできる範囲内において努力してもらいたい。 それからさらに、先ほど言った海外の方も、今後は検討していく、みずからも探鉱するというようなことについて、直ちにはできないとしても、私は検討してもらう必要がある。そういうようないろいろの注文、あるいはまた、もう一つはっきりしないけれども、補助金——助成金ですか、それは補助金をもらうからこの対象にはなるのか、ならないのか、こうなると、なるような、ならないような御答弁なんですね。その点なんかもはっきりしてもらいたい。それから融資のなにが五〇%、半分自己負担であって半分融資してやろうという考え方も、もう少し歩合を七〇とか八〇に上げていくとか、いろいろ問題があります。問題というよりか、要望です。これはすべて業務方然書を作成するとき、あるいは政令のときに必要なものでありますので、法律からは、先ほど言ったように、一つのフォームがあってはね出すようなものですから、あまり興味も感じません。だから、業務方法書あるいは政令指定のときに、あとでいろいろ要望申し上げたいと思います。
○松平委員 ちょっと田中委員が質問した中で、一定のフォームに基づいてつくっているから気に入らないと言われたが、そう言われてみると、附則の第二条もおかしいと思うんだね。それができないのに、理事長、監事を指名しちゃうんだね。そのほかに、設立委員を任命する。普通だったら、設立委員を任命して、そこで理事長なり監事というものを選出して、それを通産大臣が承認するということがあたりまえじゃないかと思うんだけれども、やはり理事長、監事、理事は任命しちゃって、そのほかに設立委員というものは任命する。設立委員の中には、理事長、理事やなんかは入っていないのですか。
○吉国政府委員 ただいま御質問の第一点の、「理事長または監理となるべき者」を通商産業大臣が任命するという点についてでございますが、これは本来本則の第十条の理事長、監事の任命権は通商産業大臣が持っておりまして、その通商産業大臣が設立の段階において任命いたしました者が、新たなる事業団の理事長、監事になりますまで、本則の第十条とあわせて通商産業大臣が任命権を持ったということでございます。この点は、附則の第二条第二項に、事業団が成立したときにおいて指名された者が本来の理事長または監事に任命されたものとするという規定を置いているわけであります。 御質問の第二点は、実際問題でございますので、私から申し上げますのは何でございますが、設立委員の中には、従来の例でございますと、事業団の理事長となるべき者に指名された者が、大ていは入っております。
○松平委員 それは逆じゃないですか。設立委員を任命して、設立したら、理事長や監事は、任命は大臣になっておるけれども、だれがいいか、これがいいかということをきめて、それから推薦したり、事務的な手続をするということが、この設立委員じゃないかと思うんだが、その前に理事長やなんかはさまっているの。
○吉光説明員 ただいまの問題でございますが、まさに設立の準備の手続そのものは、附財の第三条の設立委員が実施いたします。ただ、設立委員が設立の準備を完了いたしましたときに、理事長となるべき者がきまっておりませんと、実は事業団ができませんと理事長の任命がないわけでございまして、その事業団のできますのは、設立の登記をすることによって成立するという段階になっております。設立の登記をするまでの間に事業団の理事長となるべき者というものがきまっておりませんと、理事長となるべき者に設立委員が事務を引き継ぐということができないわけでございます。従いまして、設立委員が設立の準備を完了いたすわけでございますけれども、事業団の理事長となるべき者を同時に並行的にきめておきまして、これの設立委員となるかならないかは、これは実は事実問題でございますけれども、事業団の設立の準備が完了いたしましたときに、すぐに事務を引き継いで、理事長となるべき者が設立の登記をするということになるわけでございます。それによって初めて事業団ができるというふうな順序になっておりますので、従いまして、理事長として発令いたさないで、理事長となるべき者で発令いたしておるというのが、このやり方であります。
○松平委員 あなたの言っていることがよくわからないんだけれども、指名をするのは通商産業大臣が指名するんだけれども、それは設立委員を任命するときと同じ日にやるのですか。どっちが先になるのですか。
○吉光説明員 これは、いずれが先でなくてはならないということはないと考えております。設立委員だけで、理事長となるべき者を設立準備委員に入れない場合には、設立準備行為にかかっている過程におきまして、理事長となるべき者を指名することもあると思います。
○松平委員 そのときは、どういう辞令を出すのですか。事業団の理事長となるべき者というような辞令を出すのですか。
○吉光説明員 今御発言になりました通りでございまして、なるべき者として指名いたしております。理事長そのものではなくて、理事長となるべき者として指名いたしております。
○松平委員 設立委員という者の中には、理事長となるべき者というのは原則として入らないのですか。
○吉光説明員 これは事実問題でありまして、理事長となるべき者を入れた方がいいというような、そういう機構でございますと、入れる場合もございます。従来の実例でございますけれども、ただ入れなければならないというふうにはなっておりません。
○松平委員 そこで、こういう事業団のようなものの設立の仕方ですね、法律に書いてあるからといって——法律にするかどうかはこれからきめるんだから、そういうような考え方でこういう事業団というものは設立していいのですか。全額国庫負担であっても、やはり設立委員というものを任命して、その中で手続を済まし、その中で理事となるべき者を大体選定するとか何とかして、それを大臣が任命するということが、普通一般行なわれている手続じゃないかと思うんだけれども、そういう一般の手続を特にここで否定して、そうして新たなるこういうような手続で設立させるということは、一般の法制上の建前、あるいは今までの習慣、そういうものからいって、これは正しいと思いますか、どうですか。
○吉国政府委員 いろいろな法人の設立の手続に関連いたしますが、たとえば中小企業協同組合法によります事業協同組合を設立するという場合は、これはいわば社団でございますので、社団を構成しようという者が相寄り相集まって組織を定め、またその組織を動かすべき理事長なり理事なりを定めるということになると思います。 この事業団は、法人としてはどういう性格のものかと申しますと、全額政府出資によりまして一定の財産が拠出せられるわけでございます。その財産を中心として一定の業務が営まれるという、いわば財団に属するものでございますので、この財団の設立についての手続については、これは本来的には、その財団の基本財産たるべき資金を拠出する者は、民法でございますと、寄付行為によって定めるというようなたぐいでございます。この意味で、事業団の設立については、本来は国が全部設立の準備を行なうべきが建前でございます。しかし、このような事業団の場合には、国が設立委員を命じまして、その設立委員の中に、おおむねの場合には事業団の理事長となるべき人も入っておりましょうが、そのほか、関係の行政機関、また業界と申しますか、この場合でございますれば、金属鉱物の探鉱の事業を行なうような団体の代表者であるとか、そういうような人をもちまして設立委員として選び出して、その設立委員の合議によって事業団設立の事務を処理させるという建前になっております。その場合に、ただいまの松平委員のお話でございますと、設立委員が事業団の理事長または監事を選任したらいいのではないかということになりますが、その点につきましては、実際問題として、十分にその方面の意見も通商産業大臣が聞いた上で、理事長または監事となるべき者を任命することに相なると思います。これは事業団の設立後において、第一回の役員の任期が満了して、次の役員の選任をするときに、実際問題としてさように処理されることが多いかと思うのでありますが、法律の建前といたしましては、設立者たる国を代表する通商産業大臣が、理事長と監事は任命する。その理事長が、あとの内部の理事、それ以下の職員を任命するというのが、財団たる全額政府出資の法人の組織についての建前というふうに考えております。
○田中(武)委員 言うことはわかるのだよ。ともかく法律が出ないのだから、そのときまでは理事長がないということはわかるのだ。 同時に、附則の三条三項に理事長たるべき者に引き継がねばならないということがあるから、必ずしも準備委員の中に理事長たるべき者が入っても、入らなくてもいいということはわかるのです。ところが、二条にこういう規定を置くから、かえってわからなくなってしまうのだ。附則二条の一項と二項を読んでごらんなさい。またちょっとおかしいなということになるのです。これをほんとうに言うなら、二条一項は、「となるべき者を指名する」としなければならぬ。そしてあとがおもしろいのです。「事業団の成立の時において、この法律の規定によりそれぞれ理事長又は監事に任命されたものとする。」こういうのがある。こういうのが一つのタイプとなって、何も検討せずにぱっぱとはめていく。法律のプロダクションというのかね、ともかく一つのオートメーション化しておるようで、ずっと法律をつくっていくのだ。だから、一つ一つ読んだからおかしなことが出てくる。何回も言うことだけれども、原局にあまり法律のことを聞いたって、詳しいことは知っていないので、やはりあなたの方で考えてもらわなければいかぬですよ。一条一条見たらおかしい。一つの型があって、法律のマスプロなんですよ。オートメーション化でぱっと型に合わせて、目的だけ変えて、あとは同じだ。そういうことが一番手っ取り早いといえばそうかもしれないけれども、一つ一つについて議論をしておると、前の通りがいいということになるかもしれないけれども、今度も注意してやってもらわなければならぬことを要望しておきます。
○吉国政府委員 ただいま立法の作業についていろいろお示しをいただきまして、よくその点は研究いたして参りたいと思います。 同じ特殊法人にありましても、やはり従来の例でございましていろいろな型がございまして、それはそれぞれの事業団なり、あるいは協会なり、また公庫、公団というようないろいろな名称がございますが、そういうものにつきまして、その業務がいかに行なわるべきであるか、その業務を行なうための組織がいかにあるべきかということを、それぞれ担当の原局が検討いたしまして、その検討いたしました案が私どもの内閣法制局に参りまして、その説明が合理的であるかどうかということを逐一判定いたしまして、内閣提出法律案として国会に出しておるわけでございますので、単に一つの型を取り入れておることは決してないわけでございますが、個々の規定につきましては、問題になるものもございますならば、今後十分検討して参りたい、かように考えます。
○逢澤委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明後十五日、金曜日、午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十分散会