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43回国会衆議院1963/05/23

社会労働委員会 第33号

発言数
112
登壇者
15
会派数
3
開催日
1963/05/23

会議録

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤(邦)委員長代理 これより会議を開きます。  内閣提出の麻薬取締法等の一部を改正する法律案を議題とし、審議を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。本島百合子君。

本島百合子民主社会党

○本島委員 麻薬問題については、もう少し早くこうした問題の取り組みがなければならなかったのが、ようやく今国会で法案提出という運びになったわけでありますが、私ども一番おそれますことは、新しい麻薬が製造されて日本に入ってくる期間というのは、七月、八月ころが一番多いと聞いているわけです。したがって、この法案がかりに今月一ぱいで通過したといたしましても、この七月、八月に新しいヘロイン等が密輸入されるという場合において、大体ことしは昨年に比べてどの程度に防ぎとめることができるかどうか。これは麻薬官その他の増員を見ておりますが、そういう点の確信が一体あるのかどうか、こういうことをまずもってお尋ねいたします。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 関係者官庁それぞれの立場で麻薬の取り締りを実施しているわけでございますが、特に今本島先生の御質問の中にありました七月、八月というのは、おそらく新しいケシから麻薬が製造される時期が、ちょうどいま日本においてはケシの花が咲いているところでありまして、東南アジアにおきましては六月ごろまでにはそれが開花してケシがとれる、その時期から新しいケシを材料としてアヘンのつくられるのが夏場である、そういう苦心味から七月、八月というようにおっしゃったのではないかと考えられるわけでございますが、しかし密輸の実際の形態は、時期的にも相当消長はあるかと思いますが、やはり常時の体制が必要じゃないかと思います。したがいまして、税関その他公安関係、海上保安庁関係、それから警察と、それぞれ密輸の一番多い地区でございます神戸、横浜その他の地区におきましては、そういう時期に重点を置いて目を光らすわけでございますが、しかしその七月、八月に限らず、どういう形でどこから来るかということが取り締まりの一番ガンでありますから、私どもとしては常時の監視体制をとることが必要じゃないかというように考えておるわけでございます。

本島百合子民主社会党

○本島委員 もちろん常時の体制ということは必要でございますけれども、やはりこういう時期に非常に入ってくるし、また密輸するような人たちというのはあらゆる法網をくぐって来るわけですから、こういう点の防ぎとめ方というのが一番問題になってくるのじゃないかというように考えるわけです。そういう点について、やはり今回は、麻薬天国というような汚名を一掃して日本の国は麻薬を持ち込めないのだというところの、しっかりした体制を世界に対して打ち出すということが必要になってくるのじゃないかというように考えるわけです。そこでお尋ねいたしたいことは、世界保健機関に麻薬対策の委員会があるわけです。その委員会に一九六一年の単一条約の問題で日本から出席されておると思うのですが、この機関で決定されていることをざっと見てみましたけれども、こういう加盟をしている国々が何か違反を犯したときに、世界的に制裁を加えるというような規定はないように私見受けているのですが、せっかくの世界会議であっても、国内の状態を外国が発表するだけで、そうして共通した点で、たとえば製造の規制だとかあるいは輸出する場合における輸入国に対しての分量、そういう程度のことをきめるということであっては、今後世界的になりつつあるところの麻薬禍というものを防ぎとめることができない。そこで日本側として出席された方が、そうした点の世界的制裁というようなものが何かあるのかないのか、そういう発言はされたことがあるのかないのか、またそういうものを、取り上げてくれるのかくれないのか、そういう点を御説明願いたいと思います。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 ただいま御指摘のとおり、一九六一年の麻薬単一条約におきましては、麻薬の不正取引に対して国際的な制裁規定というものは、条約の中には直接規定はされていないわけでございます。しかしこういう条約の性格といたしまして、そういう他国からの不正取引か何かに対して国際的な制裁をやるということになると主権の侵害というような面も関係がございまして、従来から、これは麻薬に限らず、こういう取りきめの性格が大体そうではないかと思うわけでございますが、国内法によって麻薬の取り締まりの強化、それから違反に対する罰則の強化ということは、決議の形で行なわれているわけでございます。ちょうど昨年と一昨年は私が代表として出席したわけでございますが、一昨年におきましてもそういう麻薬の中毒患者に対しては強制収縛の方法を講じろ、それから麻薬の不正の取引に対しては国内法によってきびしく罰をするようにしようじゃないかという提案がアメリカからされまして、日本はもちろんそれに賛成したわけでございますが、そのような意味の決議は、最近におきましても二、三回なされておりまして、昨年におきましても、同様な決議はなされなかったわけでございますが、国内法規による罰則の強化ということは、やはり麻薬会議の中の不正取引の小委員会がございますが、そういう不正取引の小委員会の中では一番大きな議題になったわけでございまして、日本代表といたしましては、私どもももちろんそういう点については賛意を表明してきたわけでございます。そういう国内法の罰則強化の勧奨ということは再三なされておりますが、国際的にこれをどうするということは、これは条約の性格から、なかなか直接国際条約の中にそういうものを規定するということは行なわれていないようでございます。

本島百合子民主社会党

○本島委員 大体日本に入ってきている経路というものは、いままでの御経験でどこのものであろうということはわかるはずでしょうし、そういう場合において中共とインドの国境にあるところから来る、あるいはタイ方面から来る、こういうふうになっておるのですが、そういう場合に、日本としてその相手国に、そういうことは困る、あるいはまた、こういうことがあったことによってその密輸者に対しては極刑に処するからそれを了承しろとか、そういう話し合いというものはないのかどうか、またその場合に、向こうの生産が過剰であるから密輸でどんどん入ってくるわけです。そういう場合に、日本側として相手国に対する抗議というようなことがなされたことがあるかどうか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 先ほど申し上げた不正取引の小委員会におきます議題というものは、ただいま本島先生の御指摘されたようなものが非常に大きな中心の課題になっておりまして、日本におきましても、日本に密輸入される麻薬の原産地というものは、原産地の証明の試験方法がありますので、どこの産地かということはわかるわけであります。しかしそういうことは、たとえば日本に例をとりますと、インドあるいはビルマあたりのものが日本に密輸されたということで、われわれがそれに対して抗議をするわけでございますが、しかしたとえばインドの立場にしますと、自分のところは十分やっている。それで自分の国の原産の麻薬が密輸出されたかもしれぬけれども、それは私のほうでやっているのではなくて、どこか他の国の人間がそれをやったのじゃないかというような、いわば弁明といいますと弁明でございますが、そういう論議が非常に多いわけでございまして、これは少し余談になるかもしれませんが、同じ出席の国同士でそういう議論をしますと、お互いにそこで言い争いになって、自分の国ではそういうことをやっていない、自分の国のものがその国に密輸出されたにしても、それは私の国の責任ではないというような議論が多いわけです。そうしますと、結局その会議に出席をしてない隣国が、たいていいわば欠席裁判みたいになる。われわれが二、三回出席しました会議の中でも、結局その会議に出席してない隣国というものに、その責任をそこでおっかぶせるというような結果になっておるわけでございます。これは原産地がどこの国ということはわかっても、そこの国の人間が、そこの国から直接日本なら日本に密輸入したという事実はなかなかつかめないわけでございますから、そういう直接的な抗議はできません。しかし日本の現状におきましては、東南アジアがほとんど日本に密輸入されるものの大部分でございます。したがいまして私どもとしては、東南アジア地域全体がもっと協力をして、そういう不正取引の絶滅を期しようじゃないかという提案は毎回やっておりますし、そういうことが実りまして、来年は日本で東南アジア地区だけのそういう会議を開く予定に現在なっております。いまちょうど国際会議が行なわれておりまして、その結論はまだ承っておりませんが、大体そういう予定に来年の予定としてなっているような状況でございます。

本島百合子民主社会党

○本島委員 そういたしますと、麻薬に関する条約の批准をいたしました場合においても、いま言ったような程度のものであって、何らそうした生産に対して——過剰に生産しておれはわかるわけです。査察制度みたいなものがあって、この余分な、国内消費と外国との正常なる取引、それ以上に生産しておるということが査察制度によってはわかるはずですが、そういう制度というものは生まれてこないものかどうか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 正規の麻薬、これはアヘンがおもでございますが、アヘンの製造というものは生産国が条約によって指定されておるわけでございまして、その生産国でなければ輸出ができないし、また輸入国は、その生産国として指定されている国からしか輸入ができないのでございます。したがいまして、正規麻薬につきましては、生産がオーバーになるというようなことは、これは大体そういう輸入国の購買見込みというものができて生産をしておるわけでございますから、そこから不正麻薬が出てくるということは非常に少ないのじゃないか。現在日本との関係において一番問題になりますのも、インドの正規につくっているものが生産過剰になって、それが不正に流出されるというのじゃなくして、ビルマなりタイなりあるいは中共、雲南地区とか、そういうふうなところに自然に発生しますケシから密作、あるいは密作しているケシからとれるアヘンというものが不正に製造され、それがどこかの地域でヘロインの製造になり、それが日本に密輸出される、そういう事態でございますので、これはむしろ初めから、生産の段階から不正の生産、不正取引として監視をし、取り締まりをするというような問題として考えなければならないのじゃないか、こういうふうに考えております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 そうした国際的な関係においてすらも、そうした問題については的確な把握もできないし、またその正常な取引外の問題から入ってくるということになるわけですから、それだけに、日本の今回の法改正にあたりましても非常になまぬるい。私どもは、もう少し麻薬というものはおそろしいものだ、麻薬禍から日本を救わなければならぬ、こういう態度が必要であろうと思いますが、いままでの各委員の方々の御発言によりましても一、そういう点が指摘されておるわけなんです。ですから、法律によらずしても一応撲滅運動に対する大がかりな仕事をしてもらいたいと思うのです。ヒロポンのときには、御承知のとおり警察に全部ヒロポンを防ごうというスローガンが掲げてありまして、一般の人が、これはどういうことですかと聞くくらいに徹底していたのです。ところが今回の麻薬については、まだ東京都内なんかの警察を見ましても、ぐれん隊をなくそうとはありますが、麻薬のことは一つも書いてないのです。たまたまお医者さんのうちに行くとポスターが張ってある。こういう程度にすぎないという現状であるし、またこれが延びてまいりますと、来年はオリンピックも一あって、各国の人々が日本にやってくる。こういう場合に麻薬をなくそうなんというような、そうしたものがぶら下がっておるということは非常な国辱だと思うのです。したがって、短い期間に徹底的にこれを撲滅していかなければならぬ、そういう体制を急遽つくっていただかなければならぬじゃなかろうか、こういうふうに思うわけですが、そうしたことは要望にいたしておきますので、どうか至急そういう法案が通過と同時に万般手配が整っていき、そして麻薬の密輸入者の摘発並びに患者の治療、こういうふうに考えていただきたいと思うわけです。  それについて過日のこの委員会において、新宿の婦人相談員の兼松さんが来て、新宿方面におきましては売春婦が大体五、六千名いる、その中の三分の  一は麻薬患者だ。そうしてその人々を世話するのに非常に苦しい戦いを続けてきておるというような御発表があったわけなのです。そういたしますと、全国的に見ましても売春婦は依然として減ってない。東京都の正式な発表によると、売春婦は大体五、六千名だ、こういわれておったのですが、新宿の一角においても一五、六千名の者がいる。こういうことになると、売春婦というものは減っていないということです。同時に麻薬の販売路になっておる、こういうことになるわけですが、昨日も八木委員が盛んに、監禁、暴行その他によってそういう注射を受け、そうして自然麻薬の常用者にならせられ、またその販売を見つけるための組織をつくっていっておる、こういうことを言っておられますが、こういう点のいわゆる徹底的な指導といいますか、検挙された者たちに対する更生、またその後におけるところの、いわゆる麻薬に近寄らないというような措置がなされてきただろうと思うのですが、そういう点はどういう状況になっておりましょうか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 売春婦との関係は、これはもちろん私ども非常に重要な問題としてとらえておるわけです。売春婦の問題につきましては、これは婦人対策として婦人相談所なり、そういうものの設置によりまして、また兼松さんもそういう点で非常に働いていただいております。中毒患者につきましては、これはこの法律が制定施行されましたら強制収容の条項が直ちに働くわけでございまして、そうしますと収容施設に六カ月を限って一定期間治療のために収容ができるわけでございますから、そういう面からの対策は十分講じられなければならない。今日におきまして、特に麻薬中毒との関係において売春婦を対象にした施策を、私どもはまだ、いまのところそこまでの大きな対象をとらえ切れない状態でございまして、厚生省としては、厚生省の麻薬取締の活動としてはそういう状態でございますが、警察のほうでまたお答えがあろうかと思います。

本島百合子民主社会党

○本島委員 全国的な売春婦の数字と、それから麻薬患者として大体推定されている数、そういうものがわかればそれを発表していただきたいと思うのです。  同時に、ついでに申し上げますが、最近濃厚地帯の検挙というものが非常に激しくなってまいりましたので、これが濃厚地帯からだんだんと中都市に転化を起こしてきておるわけです。そして私どもの御近所の例をとりましても、従前は売春婦を通してキャバレーだとかあるいは芸能方面に入っていったというのが、今度は非行少年という、非行に一度関係したことのあるような、こういう若い人たちの層にだんだんと麻薬を打たせる、こういうのが出てまいっておるわけです。こういうふうに組織が変ってきたということは、新宿の所長さんもそれを言っておったのですが、いままで濃厚地域といわれてわれわれの地域は相当の力をかけてやってきて、減ってきたというのです。その減ってきたのがどこに行ったかというと、いままでの濃厚地域といわれたところではなくて、その周辺の中都市へはびこっていっている。しかもその注射を受けている連中というのは非行少年で、年齢が若くなってきている。かつて非行で警察などにあがったということの経験のある者、そういうふうなぐれん隊組織の、チンピラといわれる、そういうようなところにどんどん入ってきて、いまそういう者が検挙されてきておるというのが現実であろうと思うのです。こういうふうにバイ人たちの組織が変わってきた。これに対してどういうふうになさっておるのか、そして今後、またこういう線を通じながら麻薬患者ははびこってくるわけでしょうから、そういう点に対してどういう施策を施していこうというように考えていられるか、その点を御説明願いたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 最近の麻薬犯罪の傾向の一つといたしまして、従来非常に濃厚な地域から次第に分散化の傾向があるということは、御指摘のとおりでございます。いま中毒者の年齢別構成等につきましては、資料も配付してございますが、現在麻薬中毒者で住所、氏名等、確認して、おります者が約六千四百人余りございますが、その確認しておる中毒患者について見ますと、二十歳未満の者はわずかに〇・七%であります。二十歳から二十五歳までの者が一〇・四%、大部分は二十五歳以上の者でございます。麻薬中毒者の非常に大部分が二十五歳から四十歳までの者で約六〇%近くになっておる。要するに、働き盛りの二十五歳から四十歳という年齢層に、麻薬の中毒者が非常に多いということが一つの大きな問題であります。いまお話がありましたように、最近の睡眠薬遊びでありますとか、その他若い層に麻薬の禍害が及びつつあるという傾向につきましては、今後とも十分な留意をしてまいりたいと思いますが、現在までのところでは、年齢別ではただいま申しましたような状況でございます。なお、昨年検挙いたしました二千八百人の検挙者について見ますと、売春婦の検挙は約二百三十名余りでございまして、その全体の比率は大体八%余りでございます。ただ売春婦の問題につきましては、その実態をどうつかんでいくかということが今後とも非常に大きな問題でございまして、麻薬中毒者の実態の確認という作業を今後とも一十分に徹底いたしまして、潜在している中毒者を発見し、かつそれらの行なう犯罪につきまして適切な取り締まり対策を強化してまいりたい、こういうふうに考えております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 要は、この麻薬禍からどうやって日本を救うかということですが、そういう点について厚生大臣、法務大臣は、この法案が通過した後においてどういうやり方をやろうと考えておられるか、これは一般国民に対しての世論喚起ということも必要であろうし、またそういう患者あるいは注射を打って好奇心的にやっておる連中、こういうものを防いでいかなければしょうがないのですが、そういう点について、法案とは別個に何らかの国民運動的な考え方を持っていられるかどうか、その点をお聞かせ願って、私の質問を終わりたいと思います。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 麻薬禍の根は非常に深いものでありますので、一つの方法をもってこれをすぱっととめるというようなことは、なかなか困難だと思うのであります。いま御指摘のように、濃厚地帯を押えれば、それが散らばってくる、散らばってくるものをどうするかというようなこともありますので、私はやはりあらゆる方面から攻めていかなければならぬと思います。もちろん国民に対する啓蒙宣伝は必要でありましょうし、それから取り締まりの強化も必要でありましょうし、また社会環境もそういうことが起こらないように整備する、社会環境の改善ということも必要でございましょうし、地域活動の強化というようなものも必要でありましょうし、あらゆる面からこれをやらなければ、一つの方法でやりましても、麻薬禍というような社会悪は、かなり根が深いのでございます。あらゆる政策からこれを取り締まっていきたい、かように考えておりまするし、またこの法律の制定を見ましたら、さらに患者の自後の問題等につきましてもいろいろやれるのでございますが、法律の通過いかんにかかわらず、ただいまいろいろその面につきまして専門家の意見を聞きましてやっておる最中でございますので、どうかひとつ麻薬禍を根絶するためにもしいろいろなお知恵がありましたならば、この機会でなくても、あらゆる機会に御教示願えれば幸いだと思うのでございます。また今回の麻薬の予算の問題につきましても、実行予算になりますれば役所等だけできめません。この委員会の諸先生方にも、実行予算はこういうふうにしてつくりたいがというようなことを、それ相当な皆さん方の代表の方々にも御相談申し上げて、いかにして限られた予算の中でうまくやれるかというような方法も実際的に講じていきたい、かように考えておるのでございますから、どうぞ御教示のほどを賜わりたいのでございます。

竹内壽平検事(刑事局長)

○竹内(壽)政府委員 今回の法案の大きなねらいの一つは罰則の強化ということにございますので、この罰則強化を機会にその趣旨が現、実の事件に具体化して、なるほどということがわかるような検察運営をいたしたいと思います。そういう意味におきまして、すでに今回の予算で認められました検事の増員、事務官の増員等も濃厚地区に配置いたしまして、検察官相互の間に科刑に大きな開きがないように調整をいたしますととも一に、密売組織の究明、麻薬関係の実態調査というようなことに検察の主眼を置きまして、そして罰則の強化の趣旨が現実の事件に重い手段をもってできるような検察処置を講じてまいりたいと思います。同時に、検察だけでこの間の実態を明らかにするわけにはまいりませんので、関係行政庁の機関ともこれが緊密に連絡をいたしまして、この趣旨の実現を通じて  一般国民の方々にも、罰則の強化の趣旨がわかりますように措置してまいりたいというふうに考えております。

齋藤邦吉自由民主党

○齋藤(邦)委員長代理 島本虎三君

島本虎三日本社会党

○島本委員 三十七年度の厚生白書の麻薬対策の中で、年間二千三百件の発生件数がある、それと八五%がヘロインの関係である、はっきりこう述べられてあるわけですが、半数以上が、組織を持たない船員や船客などによって輸送される。これは厚生白書の三五ページにはっきり載っているわけです。その方法として、この密輸の地点が横浜、大阪、神戸、こういうような貿易港からだんだんこれがほかのほう  へそれてきた。こういうようにはっきり言われているわけです。これがそれてきたということになりますと、これは裏日本関係やそのほかいろいろあるようでございますけれども、この問題については、一体どういうふうに入ってくるルートが変わってきているのか。この点について明確にしておいてもらいたいと思います。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 ヘロインの密輸のルートは、従来香港ルートが一番主要なルートとされておったわけでございますが、それが次第に、タイのバンコクあたりから直接船その他によって搬入されるというようなものがそれに加わってきておるわけであります。それからこれはそれほど大きなものでもございませんが、沖繩からの流入というものが一つの経路となっております。最近の傾向といたしましては、韓国から日本海を通じて、あるいは玄海を通って北九州というようなルート、つまり韓国ルートというものが最近の傾向として新しく出てきておる。大体大きく分けますと、そういうふうに従来の香港ルートと、それからバンコクからのルート、それに沖繩、最近は韓国からの搬入、そういうものが海外から来る経路としては大きな筋道ではないかと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そういたしますと、ルートが、バンコクや今度は沖繩、韓国あたりのほうまでだいぶこのごろ伸びてきた。そうすると、中央のほうで横浜大阪、神戸を中心にしてやると、これが方々のほうへ逆に伸びる。裏日本というと開港場では新潟、それから北海道では小樽、函館、稚内、向こうのほうまでずっと伸びるような傾向になってきておるのじゃないか。ことにバンコクやシンガポール、こういうようなほうになると、船だけではなしに、航空機によるところのいろいろの輸送路というものが新たに出てきて、そういうような対策も当然立てられなければならない状態になるのじゃないか。このルートの問題についてはもっと万全を期さなければならないと思われるわけですが、現在のところでは、大体開港場という指定されているルートの港は、どういうようなところをはっきり予定されておりますか。これははっきり私のほうも聞いておかないと、これからの質問にならないのです。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 一番大きな搬入路は、従来神戸とか大阪、横、浜などの港湾でございますが、それがだんだんと最近はそれ以外の地域にまで来ておる。私どもが現在注目しておりますのは、戸畑とか八幡、若松という北九州地区、それに唐津、それから四日市、新居浜というような諸港が一つの注目すべき点でございます。それから裏日本もこれに当たるわけでございます。酒田なり新潟というような地区も注目すべき点ではないかと思います。特に韓国からのルートというものを考えますと、日本海のその他の港というものも、これからは注目すべきところではないかというように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 結局そういうようにして著名な港のほうは手配がすぐできる。著名でない港やわりあいに距離が遠くておろそかになるような、こういう傾向のある開港場、こういうようなところは、もうすでにやられているおそれがあるのではないかと思われるのです。あえて言うと新潟、それからいまあげたようなところはもうすでに厚生白書にも載っておりますから、こういうようなところは、ほとんどの人は知っておられる。日本海を中心とした、いわゆる裏日本と言っておりますが、そういうようなそれぞれの開港場に対しては、十分それは浸透しているのです。ところが、それよりわりあいに遠いほうから現在入っている傾向があるのではないかと思われるけれども、そういうような点がないのかということです。たとえば、これが北海道のほうまで行って、向こうから逆輸入してきているようなおそれは全然考えられないかどうか。最近のこの傾向から見ますと、急に散ったり出てきたり、これのルートがはっきりしないということになると、そういうおそれがあらわれているのではないかということが心配ですが、当局はそういうようなおそれは全然されておりませんか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 これは関係各省庁のほうの関係もございますが、私どもとしては、まだ少なくとも北海道までは、そういう複雑な遠隔の経路を通って搬入するということは考えておりません。考えられないわけではございませんが、現実の問題としては現在ほとんどない。と申しますのは、大体需要地が東京、横浜を中心とする関東以西の地点でもございますし、国内において搬入するということは、またこれもなかなか危険を伴うわけでございますので、われわれのいままで接した点においては、北海道にそういうような搬入された形勢は、いままでは見当らないわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 警察本当局は来ておりますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 麻薬の密輸ルートにつきまして、厚生省のほうからも御説明がありましたとおり、従来香港あるいはバンコク、あるいは韓国、あるいはインド、そういう方面から入っておった。港にいたしまいても、主として横浜、神戸が非常に大部分であって、その他門司とか四日市とかいろいろございますけれども、これは非常に全体から言うと少なかった。ただ最近の傾向として、従来の横浜、神戸等の主要なところ以外に、九州の方面その他に次第に陸揚げされつつあるという傾向があるわけであります。ただこの密輸というのは、御承知のように非常に大きさの小さいものであって、外航船の船舶の乗り組み員が上陸するときにこっそり持ち出すという程度のものでありますから、これを現実に密輸の段階で押えるという事件が、ケースとして従来非常に少なかった。そのために密輸の段階で押えた、検挙をした、そういう段階での、取り調べ等を通じてわかっております件数というものは、数としては年々、多くて十数件、少ないときは七、八件という程度のものでありますので、その全貌というものを的確につかまえるということは非常に困難な情勢でございます。しかし御指摘のとおり、横浜、神戸等から離れた港で陸揚げされるという傾向も一あるわけであります。ただ横浜、神戸等は、出入する外航船の船舶の数が非常に多いというだけでなしに、これはやはり古くからいわゆる中華街というような地域もあり、そこに外航船の乗り組員と連絡のある人も長年住んでおる。そういうアジトがある。そういうところから陸揚げして、その卸元というようなものに結びつきやすい。そういう形で今後も、主要陸揚げ地というのは単に港だけの問題でなしに、そういった国内におけるいわゆる卸元的な存在との結びつきというものも考えられるわけでありますから、重点は依然として神戸とか横浜とか、そういう港に目ぼしいものが上がってくるということは、今後もそう変わらないと思います。ただ、韓国のルートとかその他のルートで九州方面に上がってくるというケースもふえているわけでありますから、私どもといたしましては、そういう面で密輸の段階で容疑船舶というものがなるべく早くわかりますれば、その容疑船舶の寄航する港というものに連絡をして、容疑船舶の中で麻薬密輸入等に関係のある容疑船員というものが事前にある程度わかり得る限りは、そういう船員の上がる地点にできるだけ早く手を打つというように努力をしておりますが、何、ぶんにも非常に秘匿しやすい、しかも微量な量のものでありますために、それらの機会の、ある程度信憑し得る情報なり資料を事前に入手するということが非常に困難でありますために、非常に広い地域にわたって、いかなる港から入ってくるかという点については困難に困難を重ねておるというのが現状でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 あなたのほうで、いまそういうふうにしか言えないかもしれませんが、もうすでに去年の十一月二十七日に、警察庁の調べとして寄港別、手口別、麻薬船船員の国籍別写真つきリスト、こういうようなものを手配するようになって、もう終わっているはずなんです。そして麻薬が密輸される港湾、横浜、神戸、門司をはじめとして六十港も一指定されておるはずだし、旅客を装ってくるような人、札つきの船員または札づきの船、こういうようなものもちゃんともうきまってあるように、昭和三十七年十一月二十七日に発表されております。いまこれからきめる段階ではなかろうと思うのですが、こういうようなのはこれからなんでございますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 従来わかっておりますものは、当然わかっている段階でそれぞれ手当てをしておるわけですけれども、しかしいままでわかっている、あるいは過去にそういう前歴のある者だけが来るわけではないのであります。したがって、私どもであらかじめ、容疑船舶として過去においてそういう犯罪に関係のあった事件等を通してわかっているものにつきましては、それらの船の入る港、入る時期等を非常に注意して視察をしておるわけでございますが、しかし今後ともそういう船は、いまのようにこの船があぶない、いつもマークされているということならば別の船に乗ってくるに違いない、この人間があぶないということになれば別の人間が持ち込むということはあり得るわけでありますから、これらの点につきましては、常時非常に注意して捜査を続けていかなければならない、そういう意味で申し上げたのであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ことに、いまのような状態で揚げる港や場所が移動するということは、やはり取り締まりのルートを完全に知るためにもよく確かめておかなければいけないのじゃないか。船だけではないと思います。これは昭和二十六年以来違反件数一万七千五百件、二万二千四百人にのぼる、この密輸事件が八十六件、八十九人というのはそれぞれ調べがあるようでございますけれども、輸送方法は、八十一件が船舶、五件が航空機で、この船舶の中には軍用艦船が三、航空機の中には軍用機が三となっているわけです。そうすると船舶の軍用艦船、航空機の軍用機というようなものに対しては、まさに野放しになっているのじゃないかと思われるのです。こういうようにルートさえもはっきりしているのです。そしてもうあがっている船の隻数さえもはっきりしているのです。こうなりますと、軍用機、それから大使館関係のこういうようなものに対しては、特段野放しになっているような状態を何とかしなければならないのではないかと思うのです。警察当局は、こういうようなものに対してははっきりした手を打っておられましょうか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 まあはっきりしているということが一つの問題なんでございますが、現実には、犯罪というものはそう容易につかみやすい形のものではないのでございます。またこの麻薬の密輸ルート等につきましても、おおよそのことはわかるし、また被疑者の取り調べの供述等を主としておるわけでございますから、中には供述自体が多少の食い違いもあるということも考えられますので、今後ともこの麻薬ルートの解明につきましては最善の努力をしてまいりたいと思います。ただ麻薬のルートの解明が決して容易なものでないということは、これは申し上げるまでもないと思いますが、つけ加えておきたいと思います。  なお、軍用機等につきましては、それぞれ、たとえば基地の司令部等におきましても軍の捜査機関もございます。そういう軍の捜査機関と警察との間に絶えず連絡をし、捜査の協力もいたしておりまして、この密輸関係の外航船舶あるいは飛行機等で入ってくる情報のうちのかなりの部分は、そういった方面からの協力情報等によって得ているという現状でもございます。私どもといたしましては、国内の麻薬取り締まり関係機関の協力を密にすると同時に、国際的な取り締まり関係機関との情報の連絡、資料の交換等につきまして一そうの努力をして、彼此相総合して麻薬取り締まりの成果をあげるようにつとめてまいりたいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いまのような点がわりあい手薄になっておる。そのほかに観光客が航空ルートで入ってくる場合には、ほとんどこういうようなのが野放しのように入ってきているのではないか。一たんそこから国内に散る場合には、もう九州にも北海道にも散りますから、そうなった場合にはいよいよこれはめんどうくさいようなことになるのじゃないか、こういうふうに思われますが、航空機で入ってくる観光客、こういうものはあらゆる点を予想してやるのでなければ——特定の国や外国人であるということで、そういうような場合は特に大目に見るということがそもそもの間違いになるおそれがないか、こういうようにも考えられるのですが、いまのような軍用機の問題、それから大使館の関係の問題並びに観光客の航空機利用の人、こういうようなところにも大きい穴があいているのじゃないか、こういうふうに思われるわけです。そして船だけをねらって、水ぎわ作戦なんてりっぱな作戦を立てても入ってくる。完全に港のルートを変更してしまえば入れる。そして散ってしまえば、いよいよもって警察は愚弄されるような結果になってしまう。こういうようなことでは困りますので、この点はもっともっと強力な体制を立てていかないといけないと思います。私はこれに対してもう少し突っ込みたいと思いますが、いまのような考え方からして、この次にちょっと私は具体的に質問していきます。よく考えておいてもらいたいのです。いまの三つのルートの問題と取り締まりの関係、これはこの次やります。いま約十分間くらい中断しますから、その間によく考えておいてください。

大原亨日本社会党

○大原委員 関連をいたしまして。大蔵大臣には税関のこともありますし、それからこれは非常に超党派的な議論で、来年のオリンピックを控えまして国際的な関心もあることで、日本が麻薬の天国だというふうにいわれているわけですけれども、そういうことから、特に機運が熟したときに徹底的な施策をやる。予算は相当増大いたしておりますが、しかしこの予算の編成や、あるいは将来の運営においてやはり重大な問題がたくさんあることは、審議の過程でわかっております。したがってそういう問題は、全体を通じて大蔵大臣は一つよく聞いておいてもらって——聞いてもらうだけでも非常に薬になると思うのですが、それはともかくといたしまして、時間に限定があることですから、いまも島本委員からお話があったことは、いろいろとよくお聞きになっていただきたいと思うのです。  私は大蔵大臣に関係したことを二、三、端的に御質問するのですが、大蔵大臣の管轄下で一つ税関があるわけです。税関を通してですね、たとえば航空機その他の問題でいま話がありましたが、そういう特権を持っておる外交官や、あるいは基地関係の軍人等の問題もあるわけですが、しかし税関を通るのは、船のお客さんやあるいは貨物、あるいは航空機を通じてのお客さんですけれども、そのときに税関では、ほとんどこれは取り締まりということなしに、とにかく日本の国に入ってくるその入り口であるところの税関において——大体政治的な答弁を要求しますから、小さいことはいいです。そういうところで押えるという実績がないわけです。客観的に見てみましても一税関では実績があがっておらぬわけですよ、麻薬を押えるのに。税関の役人の方々が麻薬の患者たちと一緒になっているとは言いませんけれども、実績があがっていないわけです。これは税関で、たとえば香港なんかの例を聞いてみますと、香港では、酒を密造しましたり、いろいろそういう専売品あるいは香港政庁が監督しているそういうところに、税金の問題とからめていって捜査している。それが主軸になっているようですけれども、日本では一つは税関でしょう。税関はほとんど効果をあげていないわけです。これは大体どういうところに原因があるのかということを究明しないとだめなんです。何かこれについての御意見ありますか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣・経済企画庁長官事務代理

○田中国務大臣 厚生大臣がおられませんが、大蔵省も麻薬対策に対して等閑に付しておるのではない、また、皆さんの意見と同じように、相当積極的に麻薬対策を考えておるということにつきまして、いままで考えておることをあらまし、簡略に申し上げて、それから……(「新潟もそうだな」と呼ぶ者あり)新潟なんというそういう特定な問題ではなく、政府としての麻薬対策の基本的な考え方等を申し上げて、それから具体的に税関の問題を申し上げます。  先ほどから御発言がございますように、日本は麻薬天国であるといわれております。またその反面、日本の税関は一番めんどうくさくやっておるけれども、実効はあがらない、こういうこともあります。特に青少年、婦人対策としても、麻薬禍が非常に大きく広がりつつある。一説によれば、年間に持ち込まれる量は千億にもなる、こういうことでありますので、こういう問題は一省の問題というのでなくして、政府自体が強力な対策を立てなければいかぬということで、麻薬関係閣僚会議を設置しまして、随時各省の意見を取りまとめつつ対策を立てておるわけでございます。  麻薬の問題は非常にむずかしい問題でありますが、厚生、大蔵、運輸、法務、警察、行管というような、これに関連する各機関は一体になって、麻薬対策の樹立ということをはかっておるわけでございます。また自由民主党にも一麻薬対策特別委員会をつくっておりまして、相当具体的な問題を提起せられておるわけでございます。  それで、いままで考えましたのは密輸の捕捉——麻薬も含めてでございますが、どうも人員の増加もさることでございますが、密輸というものを捕捉するのにどうすればいいのかということを根本的に解決をするために、入ってくるものの何百分の一しか捕捉できないという実情にかんがみて、新しい観点から外地に駐在取締官等を置きまして、いわゆる日本に来る前にこういうものを捕捉しようということが最も合理的であろうということで、これらの制度に対しては検討いたしております。  それから税関等の問題で、具体的につかまるという問題は、大体情報のあるもの以外はつかまっておらぬのであります。でありますから、情報をキャッチするために、国際的なこれらの機関との緊密な連絡もはからなければいかぬということで、まず日本向けの航空機や船舶や人の手に渡らないうちにつかまえる、こういうことがより合理的だというふうな考え方もいたしておるわけでございます。  それから交通警察官一万人の増員につきまして、この中でまかなうというような考え方もあったのですが、麻薬の重要性にかんがみまして、千人の要求がございましたが、さしあたり五百人の増員をはかったわけでございます。  それから、麻薬中毒患者の収容施設をどうするかという問題についても、厚生省その他、これらの問題に対して権威のある方々の意見を聞きながら、将来恒久的な方向を定めてまいりたいということを考えております。  それから麻薬犯罪人の収容施設を——まず麻薬犯罪人というようなものから隔離をして、いわゆる更生をして再びこれらの災いの中に入らないように、職業補導その他更生の施設をどうすればいいのかという問題も検討いたしております。  それから、麻薬犯罪に対して、刑罰量刑の再検討ということも当然必要でありますので、これらの問題、特に婦人に麻薬を、注射して売春を強要しておるというような犯罪に対して、いままでのような考え方でいいのかという問題は、刑法の改正と軌を一にして検討しなければならない問題といたしております。  それから、日本だけの単独組織では必ずしも完ぺきでありませんので、世界各国との情報交換及び合同捜査、捜査協力というような問題に対しても、検討をいたしております。  それから、麻薬というものが民族の将来に非常に大きな災いを持つものであるという、いわゆる国民、青少年、婦人等に対しても、麻薬禍というものをもっと根本的にPRをしたりして、国民自体が麻薬禍から立ち上がっていくような組織や、また方法も検討しなければならないと考えております。  機構の整備統一等は、行管を中心にしていろいろな意見の調整を行なっておるわけでございます。先ほどの政府側答弁にございましたとおり、福岡その他、いままでの横浜、神戸というようなものではなく、新しい地点における麻薬の持ち込みという問題もありますので、特に北九州につきましては、二万人の増員中千人を北九州、いわゆる福岡地区に増員をするというような方針を政府では決定をいたしておるわけでございます。これは福岡地区の警察官の数が非常にほかの都市に比べて少ないということもございますが、麻薬に対してもこのような考え方をしておるわけでございます。でありますから、政府もまた、特に大蔵省は、いままで予算さえ削ればいいのだというような考えではなく、麻薬に対しては一体になりながら、そういうことを進めてまいりたいという基本的な考えでございます。  それから先ほど申されたとおり、大蔵省の所管であります税関につきましてはいろいろな問題もございますが、麻薬という問題に対してはひとつ重点的な捜査捕捉を行なわなければならぬということで、先ほども申し上げたとおり警察官及び麻薬取締官、また税関の職員等も、関西や東京や神戸や横浜ということではなく、先ほどルートの話が出ましたが、ルートもおおむね明らかになっておりますし、そういう地区に対して海外駐在員制度を増強してまいろうというようなことをやっておるわけでございます。  なお、その他いろいろな問題についても検討いたしておるものでございますので、御質問があれは順次お答えをいたします。

大原亨日本社会党

○大原委員 大蔵大臣は税金を取る立場にあるわけですが、そういう立場から考えましても、いま一千億円と言われましたけれども、結局税金を取らないのが七百億円とか八百億円の日本の金が外国へ出ていくわけです。だからこれは少々予算を使いましても、国民経済全体から見ましたら、決して六億、七億で足っているというような話でないと思います。それで、ここで議論になりました点で聞いてもらいたい点を申し上げますと、結局、日本へ持ち込んだ場合には商売にならぬということを実際徹底すれば持ち込まないわけですけれども、しかしながらいろいろな抜け穴がたくさんございまして、万般のそういう総合的な施策が欠けておるという点と、それから施策と施策との間において、やはり情報収集等におきましても各分野、各機関に分かれておって、そのため機動的に、有効に情報がキャッチされないで実効があがらないという面もあるわけでございます。したがって、税関で効力をあげようとしても、結局税関で取り押えることができないのはなぜかといいますと、全部の荷物を厳重にやったところでこれはだめで、結局は情報を的確にキャッチして、個別的にねらっていって、科学的に捜査する以外にないわけです。ガイガー計数器みたいに科学的  にやることはできぬわけです。だから情報収集とかそういう問題につきましても、組織上あるいは運営上も非常に不備があるし、今回の予算上の措置におきましてもなお非常に欠陥がある。こういう点は足りない点である。こういう点が、この委員会におきましても繰り返し議論になりました。たとえば一人の麻薬駐在官をバンコク、香港にやりましても、ことばを習ったり風習を知ったり、あるいは情報の中に入っていくというようなことはなかなかできるわけじゃない。だからその点についての欠陥を補うような抜本的な対策をとって、日本が的確な情報、リストをきちっと握っておって、的確に押えていくというような政策をやらないと、税関は一般の良民を苦しめるだけであって、国際的にも非常に問題になるわけですよ。的確にやるべきことにつきましての抜け穴が起きてくるのじゃないか。そういう面において、本院でも本委員会で非常に議論された。  それからもう一つ、これは定員の問題ではありませんが、海上保安本部の海上警察の機動力が非常に欠けておるわけです。香港やシンガポールの例を聞きますると、向こう側が荷物を投げて逃げたり、あるいは逃亡いたしましたりする速度に対しまして、それに優越した優秀な巡視艇や高速艇を保持すること、あるいは数も相当数充実いたしまして、見つけたら徹底的に押える。日本の海上保安庁のぼろ船はこのぐらいの速度であるから、このぐらいで逃げれば逃げることができる、こういうような甘っちょろい見通しをつけさせるということであってはならない。海上保安庁の関係の代弁するわけではありませんが、とにかく機動力を持って水ぎわで押えるということが議論されておるが、そういう面についても、今回の予算措置においては非常に欠けておるのではないか。運輸大臣が代弁するので、海上保安庁としては間接になっていきまして、予算査定で最後に出てこないことがあるかもしれませんが、大蔵省としましては、予算査定が重要な問題でありますからそういう問題もぜひ議論されて、最終的には私は大蔵大臣の見解を聞きたいと思いましたが、そういう点から考えてみても非常にこれは問題であります。  それから、いま島本委員のほうからも議論になっておりましたが、やはり税関以外の基地、航空機その他を通ずる軍人、軍属等に関係する問題も、私は看過できない非常に大きな問題であると思う。そういうものが無制限にふえるということは、非常に大きな問題ではないかと思うわけです。税関に関係した観点から考えてみましても、取り押えておるものは、統計にも出ており、島本委員も一言われたとおり九牛の一毛で、ほとんど逃げておる。逃げておるところを考えてみると、韓国その他から港以外に上がってくるところもあるのでしょうが、しかしそういう監視の盲点をもぐってなにいたしまして出てくる。外交特権等にも一関係ありますが、そういう問題がある。具体的に指摘をしてみますとそういう点がありまるし、特に警察官を増員されましたけれども、しかし本院における問題点を一括して申し上げますと、本院における決議も参議院における決議も、麻薬取締官を充実すべきである。科学的な知識と経験が要る。すぐには養成できないのです。だからそういう面におきましては、麻薬取締官等の一つの宣伝機能あるいは教育機能等といたしましても、やはりそれを充実させないと、結局麻薬暴力団等に国内は押しまくられるという情勢で、一般の国民や世論も一自主的な協力体制ができない、こういう問題があると思う。つまり税関が非常に盲点になって、実際上そこは大手を振って通れるという麻薬の特殊性から考えてみまして、情報収集その他の認識が、大蔵省の予算査定において足らぬのじゃないか。海上保安庁においても巡視艇その他で集中的に臨検をいたしまして、徹底的に捕捉いたしましたら有効な成果があがる、そのような方法についても問題があるのではないか。あるいは関税以外の抜け穴等について、わが国内に入りますのをチェックする方式について考える必要があるのではないかという問題点等を私は指摘しておきますけれども、大蔵大臣は今後の運営や来年度等の問題におきましても十分考慮願いたい、こういうことを申し上げておきますが、大蔵大臣の見解を伺いたいと思います。

田中角榮自由民主党大蔵大臣・経済企画庁長官事務代理

○田中国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、麻薬対策につきましては、政府はあげてこれが完ぺきを期すという方向を確認し、逐次実施に移しておるわけであります。麻薬警察官を、三十八年度の予算で一千名の増員要求に対し五百名認めたわけであります。これは交通警察官一万人増員のワク外に五百人認めたわけでございますから、政府としても、また大蔵省としても相当思い切った査定であるということは、過去の例に徴しても御了解いただけると思います。警察官を五百人やったならば、その上に麻薬取締官を相当やればいいじゃないかというお話があるわけでありますが、要求百三十人に対して十三人、一割しか認めなかった、麻薬取締官二十二名の要求に対して十八名しか認めなかったということでございますが、これは私のほうで警察官だけをやったから、麻薬取締官を認めないでいいというような考え方で切ったわけじゃないのであります。これは政府部内の関係で、昭和三十七年十二月二十二日の記録でありますが、行政管理庁が警察及び麻薬取締官についていずれにウェートを置くかという問題について検討いたしておったわけでございますが、両者の担当分野については、警察の体制が最も強力であるから、国内、国外の情報活動を強化し、取り締まりの中心は警察に置き、麻薬取締官は正規麻薬の取り締まりとこれに関連する事犯の取り締まりに重点を移行する等、今後において検討の要があるという川島行政管理庁長官の御発言があったわけでございます。でありますから、これに準拠しまして予算査定を行なったわけでございますが、現在の時点において、これが最終的に理想的なものだとも考えておりません。現在における法制上の問題もございますし、組織法上の問題もありますので、麻薬犯罪の根絶というものに対してどれが一番合理的かという結論を早く出しながら、予算当局としても万全を期していきたい、かように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ただいまの大蔵大臣の答弁にも関連して、やはり警察庁関係のほうが、いろいろそういうような面に対しては強力に考えないといけない問題だと思う。その一つは税関との関係で、税関の方面にはいまのように協力体制をしいていく。協力体制をしいてもどうしてもできないような法的な盲点があるのかないのか、あるならば、それに対する是正を考えなければいけないじゃないか、こういうように思うわけです。それで大阪空港のほうにそういう情報が入って、全部新聞社のほうでは手配をしてわかっている。その人は一時間ほどおくれてその空港におりた。持ちものはりっぱなかばんを持ってやってきた。手続上いろいろ調べるのは口頭でやる程度であって、すぐそのまま通って車で帰った。それが怪しいということで、警察のほうで手を入れたときには、そういうようなものは全然なくなっておったときであった、こういうような盲点はどうするんだ、こういうようなことも言われているのです。そういうような点をそのままにしておいて別な船のほうのルートだけ幾ら取り締まっても、やはりしり抜けになるおそれがありはせぬか。こういうような点に対しては、一般外人観光団を装ってくるものに対しては現在のような状態でいいのか悪いのか。それから軍事関係の、いま大原委員が、言ったようなものに対しては、もっともっとそういうような話し合いができるはずです。できないということならもっと考えてもらわなければいけませんが、人道的な立場からできるはずです。軍事上の秘密なんて言ったときには、まさに、安保条約を廃棄してもいいのじゃないかと思うのですけれども、そんなことは言いますまい。おそらくもっと手を加えたならば、こういうことはできるはずじゃないか。軍用機を利用したり、航空機を利用して入ってくる場合、こういうふうな場合の一つのやり方というものは、税関を通してくる場合でも全然抜け穴がないのかあるのか、そういうふうなものに対してどういうような今後の取り締まりの処置をとろうとしておるのか、これは警察当局にはっきりしたお考えを承りたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 犯罪者を的確に捕捉するということは、それ自体非常に困難な問題でありますが、いままでお話もございましたとおり、できるだけ的確な具体的な情報を集めるということができないと、飛行機の場合におきましても船の場合におきましても、年間何十万という人が来るわけでありますから、その一つ一つ、全部根こそぎ捜索するというようなことは実際上できない問題であります。したがって、何と申しましても容疑船舶、容疑の飛行機あるいは容疑のある人物、そういうものについてできるだけ国際的、国内的に関係各機関の情報を収集して、それをできるだけ迅速に的確に連絡していく、そういう具体的な犯罪の容疑に基づけば逮捕令状も出せますし、捜索も念入りにできるわけでございますから、何と申しましてもそういう事実上の活動というものを強化していくというのが先決問題であろうと思うのです。そういう面におきまして、先ほども申しましたとおり、国なら国のほうの情報機関、あるいは外国なら外国の情報機関——先般来香港あるいはバンコク等に駐在員を派遣しておりますのも、駐在員が自分で情報を取るというだけではなくて、駐在地の警察あるいは税関、その他麻薬捜査をやっております関係機関とその駐在官とが常時緊密な連絡をして、それぞれの国の捜査機関で得た情報、資料を迅速に日本に送ってくれるということ、日本の得ました情報、資料等を駐在官を通して外国の取り締まり機関に渡すというような面で、国際間の警察、国際間の取り締まり機構の協力関係を確立していく役割りが現在の駐在所のおもな役割りだと思うのです。これが陣容がますます強化され、さらに民間情報等も得られるという段階になればもちろんいいわけでございますが、さしあたり国際的な取り締まり機関との間にそういう協力関係を確立して、そうしてできるだけ船あるいは飛行機が入る前に、その容疑のものをできるだけ具体的に特定して、それに集中的に捜査が伸びていくということに持っていきたいということを考えているわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いま提案中の麻薬取締法等の一部を改正する法律案が両院を通ってしまったあとは、これを管掌する大臣は総務長官なんですか、厚生大臣なんですか、どっちですか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 厚生大臣でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そうすると麻薬取締本部の本部長はどっちになるわけですか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 推進本部の本部長は総務長官でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 その推進本部の本部長が総務長官であるというふうになります場合には、いま警察当局のほうからいろいろ御答弁がありましたが、やはり厚生大臣とともに、一番大事な点は、ルートの摘発であり、各国間の協力ではないか。そういうふうな場合に、それから漏れるものには軍用機があるし、軍用艦船がある。こういうふうな場合には、取り締まりのためには、やはり長官あたりはこれに対しては重大な一つの方針をお立てにならないとだめじゃないかと思うのです。過去の例によりましても、入ってきたルートの中にはやはり航空機、軍用機が三つほどあがっておるようです。それから軍用艦船もはっきりあがっておるようです。あがっている以上、そこを通じてきた事実には相違ないわけです。今後もあり得ると思うのです。こういうような点を十分考えておかないといけないのじゃないか。警察当局あたりもここに手が出ないようです。これを担当になられる長官は、こういう軍用関係の艦船並びに航空機に対する取り締まりをはたしてどのように考えられますか。

徳安實藏自由民主党総理府総務長官

○徳安政府委員 私のほうの仕事は、各省間の調整が主たるものでございます。したがって取り締まりに関しましても、各省で場合によってはなわ張り争いもありましょうし、あるいは混淆するようなものもありましょうが、そういうようなものをできるだけそういうことのないように調整をし、そうしてその両者の関係を緊密にしながら能率をあげていくというような形において努力するわけでございます。したがって、ただいまの問題等につきましては、私も、いま御答弁を求められましても、はたしてそれがどこの役所でどういう処置をとることが適切であるかということにつきまして専門的な知識を持っておりませんから、これからすぐ調査いたしまして、どの機関がその問題に携わってどういう処置をとるべきかということにつきまして、もし足らざる点があれば私のほうでこれを調整しましたり、あるいは話し合いをさせる仲介の機関になりましたり、万全の策をとりたいと思いますが、軍用機の問題につきましては、実はいますぐ答弁するだけの知識を持っておりませんから、しばらくお待ち願いたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 このデータは去年の十月二十八日ごろ集計になっているデータでございます。去年からことしにかけては、もっとこのデータよりふえていると思います。これだけでは古いデータですが、古くてもはっきりした根拠によるものですから、これを使いました。これはやはり十分調べておかないと、ほんとうに、アリのはい出るすき間があっても堤防を破壊されるような結果になりますので、その点は十分考えないといけないと思う。これをこれから考えるのじゃ少しおそいのじゃないかとさえ思うほどですから、この点は、長官十分措置してもらいたいと思うのです。厚生大臣もこういう点は前から考えておられたと思うのですが、いまのような軍用機の問題なんかについては、厚生大臣のほうでもはっきりした対策をいままでお立てになっておらなかったわけですか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 御承知のように、いままでの密輸入は船舶であったのでございますが、これがだんだん船舶のほうの強化をしてくれば、いろいろな輸送機関にたよってくるのは当然でございます。したがいまして、今後われわれの取り締まりが強化すればするほど、形を変えていろいろ行なわれると思うのでありまして、いまその点について、これまでどういうことを強化したということは特にありませんけれども、今後は十分注意をいたしていきたい、かように考えておる次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 この問題についてはこれで終わります。時間の関係で次のほうへ進みます。  なお、どうしてこれをやって心配なのか。法をすぐ実施させるためには、これは罰則の問題を含めて、強力な体制で臨まなければならないわけでございます。その場合に、体制だけは強力に整っても、その上をいくルートやそういうようなしり抜けの問題をかかえた対策ほどみじめなものはないわけでございますから、そういうような意味で心配なんです。つい二、三日前の新聞でさえも、患者二十四万人が雲隠れしてしまって、はたしてこれが手口を変えているのか、どういうような状態になったのか一切わからないという報道なんです。そうするとルートでさえも、現在北九州や神戸、大阪、東京、横浜、こういうところを中心にしてやっても、それを強化されるとほかへ散りますから、現在のような航空機を利用するようになった場合には、北海道に持っていってもその日のうちにこっちに来るのですから、この手口やルートは十分にやっていかないと、こういうようなおそれが今後十分考えられるわけであります。患者二十四万人が雲隠れした、こういうようなことになりますと、私としてはほんとうに心配でしょうがないわけですが、これは手口を変えてきたのか、ほんとうに患者がいなくなったのか、今後の対策上重要だと思うのです。他の人もこれは心配されておると思うのですが、こういう問題については、大臣どういうことになったのですか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 新聞に患者二十四万人雲隠れと出ていますが、これはちょっと拝見しただけですが、実際濃厚地区を押えれば当然ほかのところに散ると思うのでございまして、いろいろ敵も一防衛体制をとりますから、その防衛体制をどっちがうまくとるかということにあるわけでございまして、向こうも簡単にああそうかと言っておりません。私のほうも攻撃体制をあらゆる面で十分強化しなければならぬ、かように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それは十分やってほしいと思います。それと、これがすべてこの辺にある間はいいですが、横に長い北の稚内の果てから揚げたなんということになるといよいよ手口が複雑になりますから、そうならないように、取り締まり当局のほうでは、せめて海峡を越えない、向こう側のほうには行かないように十分やっておいたほうが、いろいろな関係でいいのではないか、このように思いますので、いまのところはないなんて安心しておらないように、その点は十分考えておいてもらいたいと思います。警察当局もこの点はよろしゅうございますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 麻薬ルートにつきましては、今後も十分に捜査してまいりたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 厚生省当局にお伺いしますが、現在までの麻薬中毒の年齢別の統計がございますか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 私どもが掌握しておりますもので最近の例を申しますと、これは先ほど警察庁のほうからお答えがあったと思いますが、三十七年度におきましての例を申し上げますと、二十歳以下並びに各年齢別の統計を持っておりますが、二十歳以下で百二人、これはパーセントでいいますと四・六%、それから二十一歳から三十歳までが千四十九人で四八・三%、それから三十一歳から四十歳までが五百七十七人で二六・五%、それから四十一歳から五十歳までが百八十五人で八・五%、五十一歳から六十歳までが百三十四人で六・一考、六十一歳以上が百二十九人で、五・九%、男女別にいたしますと、男が七〇・六%、女が二九・四%、こういうことになっております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 もう一つ参考のために伺いますが、職業別に調べてありますか。パーセンテージでけっこうです。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 同じ年度のものでございますが、俸給生活者が四・九%、労務者が七・九%、一般の個人的な商人が三・五%、それから運転手、自動車の運転手、そういう者が二・三%、飲食業をやっている者が二・七%、それからパチンコその他の遊技場関係者が〇・七%、貸し席業が〇・二%、接客婦が九・四%、医療関係者が二・六%、職人が四・二%、船員が〇・三%、それから無職、これは一番多いわけでございますが、四七・四%、その他となっておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 年齢別、職業別にいまはっきりしたデータがございましたが、警察当局のほうでこれの原因、動機などについて、いろいろ機関で調べたデータはございますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 中毒の原因につきましては、私のほうでつくりました資料によりますと、一番多いのは好奇心からきておりますもので四四・五%、病気から中毒になりましたものが三五・八%、誘惑によるものが一〇・四%、覚せい剤から遊蕩その他合わせて九・三%でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そうすると好奇心と誘惑ですか、こういうようなものが大部分のようです。そうなりますと、これに対する対策というものを考えて、十分対処していかないとだめなのじゃないかと思うのです。ことに年齢層から見ると、これは若いほうのパーセントがだいぶ高くなっておる。そうなるとだんだん青少年関係、この方面からの根がぐうっと張ってきているのじゃないかと思われるわけです。この好奇心と誘惑が多いということは、非行少年を現出する一つの重大な要因になるのじゃないかと思うのですが、婦人少年局長のほうでは、こういうような点については初めから十分対策を立てて指導されておるのじゃないかと思います。いまのような麻薬禍の問題とあわせて、これはやはり社会的にも今後の日本を背負う重大な青年をむしばむ要因になっておる問題でございます。これは単に現在かかっておる人だけの問題ではないと思います。これの対策もあわせて重要だと思うのですが、これがことに好奇心と誘惑であるということになると、この対策を十分考えてみないといけないと思います。婦人少年局長のほうではこういうような青少年の問題と関連して十分対策がおありでしょうか。

谷野せつ労働事務官(婦人少年局長)

○谷野政府委員 労働省におきましては働いている少年の問題を所管いたしておりまして、一般の青少年の関係につきましては申し上げますことが広過ぎると思うのでございますが、お許しをいただいて私の私見で申し上げさせていただきたいと存じます。  一般に青少年の特質といたしまして、非常に冒険を好んだり、それから特に動揺期におきましては非常に誘惑にかかりやすい、あるいは特別にあぶないものを好んで行くといったような傾向がございまして、働いている少年のほうから申しますと、そういう精神的な特質から誘惑などにもかかりやすい傾向があるようでございます。おそらく一般に、若い動揺期の少年たちが、このような特性から誘惑にかかってまいることが多いのではないかと存じますが、私どもといたしましては、特にこの少年たちが働いている生活の余暇の間におきまして、健全にその生活が保たれますような方向に、できるだけ働いている人たちを引っぱってまいりますためのいろいろな考えで行政を進めております。一つといたしまして、特に中小企業に働いております少年たちが、条件が悪いものですからとかく移動いたしまして、その期間に危険にさらされる可能性が多いものでございますので、特に中小企業におきましての条件を高めたり、あるいはまたその中小企業の中に福祉員というのを置きまして、これが全国に約一万八千人現在ございますが、この方々の理解を通しまして、できる限り働いている少年たちの健全な余暇が保たれますように、自主的に各種の機関を利用して働いていただくように進めているのでございます。  一般の青少年の不良の問題につきましては、非常に複雑な原因がございまして、私どもの労働面からだけのお話でございますと少し片寄りますが、所管を通しまして御説明させていただきました。

島本虎三日本社会党

○島本委員 こういうような問題が働く青少年の面に及ぶと困る、その対策は十分考えておいてもらいたい、こういうような点で聞いているのですが、将来もこの点は十分考えておいて、対策はいろいろ厚生省、また総理府と相談の上でお立て願って、少なくとも害を及ぼさないように、これは今後考えておいてもらいたいと思う。  そういうようにして麻薬の推定は約四万、常用者は二十万といわれている。九百億、一千億近くの金もそれによって第三国人に動いている、こういう状態の中で、最近ずっと若い少年層のほうに伸びてきている。この原因がいまのような誘惑だとか好奇心によるものである、こういうようなことになると、働く人と遊んでいる人、こういうことを問わず、これは青少年としては大事な問題である。原因の点を考えましても、おそらく原因はどこにでもありますから、その点は十分お考え願いたい。   〔齋藤(邦)委員長代理退席、井村委員長代理着席〕  これは警察になるわけですか厚生省になるわけですか、そういう場合には、好奇心だとか誘惑になると、それにおちいる源は結局のところは深夜喫茶とかナイトクラブだとか、こういう方面から発生してくるから、そういう方面から善導の必要があるのではないか、こう思われるわけですが、いままで麻薬の問題と関連してその辺まで十分お調べになってございましたか。ございましたらその辺の報告を願いたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 麻薬の害が青少年に及ぶということは、御指摘のとおり重大な問題でありますが、幸い現在のところでは、二十歳未満の青少年が麻薬中毒になっているという例は、そう大きい数字ではございません。年々ふえているという傾向もございません。ただ中毒にはならないまでも、いわゆる少量のものを遊びで使うということになりますと、これはだんだん中毒になるわけでありますから、中毒者が少ないからといって別に油断はできない問題である。そういう面で、少年の非行を醸成するいわゆる不良環境、そういうものにつきましては私どものほうといたしましても注意をいたしておりますが、これは青少年の健全な育成をはかるという面での関係各機関と十分に協力をいたしまして、警察といたしましても、それが犯罪につながるというような面につきましてはできるだけ早くこれを発見し、早く処置するという面で施策を進めているわけでございます。  なお、お話の中にありました深夜喫茶とかその他につきましては、十八歳未満の少年の立ち入りを禁止するというような条項もございますが、それらの順守事項に違反して営業をするということにつきましては、そういう観点からの取り締まりも強化しているわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いろいろいままで報告されたもの、質疑応答に対する答弁や厚生白書等によりまして私いろいろ調べてみました。その中でも、この媒介をしている暴力団関係ですが、この暴力団関係は、いままで幾つほど、はっきりこれを仲介する暴力団としてのお調べがありますか、これをちょっと御発表願いたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 三十七年度、昨年に検挙いたしました中で申しますと、麻薬暴力団として検挙いたしましたもの百四十団体、検挙人員は九百二十九人でございます。その前年の三十六年度におきましては百十四団体、六百八十二人を検挙いたしております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それに対する対策は完全にやっておりますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 この対策を、現在関係の府県と協力いたしまして、着々進めておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 特別監視班ですか、いろいろとこういうものをつくってそれぞれ監視しておるはずですが、このデータがだんだんふえてきているのです。やればやるほどふえてきているという、これはどういうことになりますか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 暴力団あるいは暴力団構成員というのは、検挙をしなければわからない数字でございます。したがって、その検挙件数がふえていきますと当然ふえてくる。要するに、従来検挙をされないままにしておったものが、次第に検挙されるに従って検挙数字としてあがってくる。つまり検挙すればするほど暴力団がふえてくるのではなくて、従来検挙されないままになっておったものが、取り締まりの強化によってこれが検挙されてきたというふうにも考えられると思うのです。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そうすると、いままでは暴力団の関係は全然やっていなかったということですか。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 暴力団そのものにつきまして、たとえば暴力団犯罪というのは、この数年の検挙状況を見ますと全国で約七万件余り、人員で五万二千人ほど検挙しております。警察の暴力団の資料によりますと、約五千団体、十六、力二千人ぐらいの構成員がある。この暴力団につきましての犯罪捜査は、暴行、傷害、脅迫、恐喝あるいはその他いろいろな賭博とか、いろいろな面で暴力団を長年検挙しておるわけでございますが、ただその暴力団の一部が麻薬に手を出した。麻薬に手を出している暴力団を麻薬取締法という観点から枚挙をいたしましたのが、先ほど申し上げた数字でございます。これはやはり暴力団による密売料紙が、最近では比較的組織的に伸びつつあるという面もございますが、三十六年から三十七年にかけて団体数あるいは検挙数がふえたというのは、これは団体そのものがふえたというだけではなくて、一面からいえば、検挙したためにそういう実態が明確になってきたという一面もあろうということを申し上げたわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 単なる暴力団ではなくて、麻薬暴力団といわれる、いわゆる麻薬をあっせんし、仲介するような、こういう要素を持っているということがわかっていろいろ手を入れた結果が、いま申されましたように百四十団体、こういうような検挙になってあらわれた。そうすると、警察の機能では、いままではこういうようなことをやっていることを知らなかった、したがって、検挙は差し控えておったということになるわけですか。前年度までの数字が少な過ぎるから、これをちょっと念のために聞いておきます。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 麻薬の犯罪の検挙が昭和三十二年ごろから約一千件、一千二、三百人ぐらいになってまいりまして、三十三年が約千六百、三十四年が千七百、三十五年が二千五百、三十六年が二千二百、三十七年が二千六百というふうに、年々全体の検挙件数というものがふえてきたわけでございます。そういう意味で、麻薬犯罪というものに対する取り締まりが年々強化されてきたということが言えると思いますが、あるいはこの検挙件数というものは、いろいろお話がありますとおり実際に行なわれている犯罪の総数から見ますとまだ非常に少ない。警察としては、こういう状態をもっと徹底的に検挙していく体制を整えたい、こういう取り締まりを強化していきたい、こういうことを現在考えているわけでございまして、そういう面で、今後とも麻薬密売に従事している団体等の捜査というものは、徹底的に進めてまいりたいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 やはりそこも大事なところなんです。これから一生懸命やってもらえばいいわけですが、問題は警官をただ単にふやしても——おそらくは、こういうのを取り締まるだけでも効果があがるわけですが、これを取り締まったり何かするためには、特に専門の技術や専門のいろいろな鑑識方法——鑑識方法は別ですか、特別の技能も必要ではないかとさえも思われるわけです。最近、三十七年度の検挙の数からして見てもだんだんふえてきている。今後もふえる見込みだ。そうすると、外国からのルートもはっきりしてきている、使用される艦船や飛行機も一わかってきた。それに対する対策も考える、国内のそういう仲介、あっせんする団体、いわゆる暴力団というのも、やればやるほどふえてきているとすると、その辺をつかなければためだ、こういうことになってくるのではないかと思われるわけです。問題は、患者を減らすこととあわせて、それを仲介するそっちのほうに対しては、いままで手を抜いておったとは申しませんが、やればやるほどまだまだ浜の真砂のようにたくさんあるのだ、こういうことになってまいりますととんでもない、たいへんなことだ、こういうように思います。おそらくこの点等につきましては、患者を減らすことに努力されている厚生省のほうと、本部長は長官ですか、そっちのほうをあわせて大いに総合的な効果を発揮してもらうようにしないといけないと私どもは思います。その点は、単なる検挙だけではなく——何というかわかりませんが、暴力団が単なる暴力ではないのです。麻薬暴力団といわれる、一つの国際組織みたいな組織に連なるものだとすると、国内でこういうようなことをさしておくということは権威にもかかわる問題だと思いますので、この点は十分注意してもらいたい、こういうふうに思うわけであります。これはもう答弁は要りません。次に移ります。  次は、麻薬の同じ関係になりますけれども、今度麻薬管理の強化の点では、麻薬扱い者に対する指導監督の強化と麻薬管理者制度の拡充強化、こういうものを今後大いに推進されていかれるようです。こうなりますと、この方面に対する人員の不足ということは、当然あり得ないと考えられますが、私の心配は必要ございませんか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 正規麻薬の管理につきましては、都道府県知事が第一次的な責任を持って、専門の麻薬取締員がその指導監督に当たっておるわけであります。今年度におきましては、それは麻薬の濃厚地区を中心にして十八名の増員をやりたいと思います。もちろん十八名だけで十分だとは思いませんけれども、特に麻薬取り扱い者の多い地区にそういう者を配置いたしまして、そうして管理の適正に資していきたい。しかしこれは麻薬取締員だけじゃなくして、府県には一般的な薬事監視員という者もございますので、麻薬も正規麻薬におきましては医薬品としての面がございますので、麻薬取締員の取り締まりと監督指導のほかに、薬事監視員の手もかりることができるわけでございますから、そういう薬事監視員と麻薬取締員の双方の活動によって、正規麻薬の適性な管理、監督についてはこれからも十分注意していきたい、かように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それはわかった。問題は人員配置、要員の不足のためにいま言ったようなことができないような心配はないのか、せっかくここに両大臣がいるのですから、これは好意あるあなたに対する督励質問です。何を遠慮するのです、はっきり言いなさい。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 いま激励を受けましてあれでありますが、私どもとしてはそれが十分——絶対に十分かと言われましたら人員はまだほしいいわけでございますが、三十八年度増員も見たわけでございますし、とりあえずは現在の職員で十分な監督指導をやっていきたい、かように考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 私はいまのような状態でやっても心配な点があるのでありますけれども、やれるならやってみせていただきます。人員は不足です。ただ大臣もそういうような点をよく考えておいて、その点はこれから対処するようにやっておいてもらいたいと思います。  なお、これはいままでと逆戻りするようですけれども、麻薬中毒患者に対する具体的な方法とすると、いまは強制入院ですか、これだけしか考えておりませんが、他に何か適当な方法がございましたらお教えを願いたいと思います。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 中毒患者の対策の関係におきましては、一般の医療担当者なりそういう麻薬の施用者といいますか、そういう者が自分の患者として麻薬中直患者を発見した場合には通告をして、そして時を移さずそういう者に対する対策を講ずるということを考えておるわけでございます。しかし中毒の治療としては、今度の法律改正の中の主要な点になっております強制入院の制度を設けた、それから同時に、今度の改正規定の中にも入っております麻薬中毒患者の相談の職員というものを配備しておるわけでございます。これは三十八年の今度の法律の改正によるわけではなくて、一昨年からそういう制度を予算的に設けておるわけでございますが、これは現在までは中毒患者の入院についてのいろいろな相談にあずかる、そして治療をしたい、あるいは治療を必要とするというような者に対して、いわばケース、ケースによって相談をしていって、中毒患者の相談相手になっていくというような職員を、現在までは大体麻薬濃厚の府県と思われております八府県にそういう者を配置しておるわけであります。これは本年度においては百九十二名の予算定員であります。今度の強制入院の制度ができますと、退院後におきまして、いわゆる社会復帰についてのいろいろな相談の仕事も一そういう方々にやっていただく、そういうふうな制度をこの強制制度のほかに考えておるわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それで完全にいくとはまだまだ考えておらないと思いますが、それにつきましても、退院後の措置というものは単なる相談、こういうようなことだけではだめだ。ことに六カ月ほど治療の後社会復帰させるのでも、現在のところは職安にゆだねられているわけであります。しかしそれだけではなく、その後の盗視もしてやらぬといけない。こういうような状態だとすると、もっともっと——情勢分析は甘くしてはだめだと思う。せっかく私どものほうでは、これは満場一致で通るでしょう。強力にやるでしょう。そして中野委員のいままでの努力は実を結ぶでしょう。そうなってきた場合にはそういうような少しでも危惧されるような点を残しておきたくない。この麻薬中毒患者というものは、いわゆる転落階層であって、まともな職業につけることが前提にならない人が多いわけです。そうなってまいりますと、これは心身ともに破壊されておるし、おそらく生活もすさんでおるし、相談に乗ってもらうほうの人が困惑するような状態の人が多いのじゃないか。そうかといって技能があるか、おそらくその他一般といわれるあの八〇%ほどを占めておる、そういうパーセンテージの中にあるような人たちですから、特殊技能もない。そういたしますと、退院後再び何かしようとすると、もう一回悪の世界に立ち戻ってくる、こういうようなおそれが十分あるわけです。こういうようなことに対しては防止策を完全にしておいて、このアフターケアを十分考えておいてやらないといけないのだ。順序からいけばそういうふうになるわけでしょう。ところが、ただ単なるアフターケアを考えておるといってもおらないといっても、この場当たり的な名目だけだったら、これは単に循環をさせるにすぎないもので、行って出てきて行って出てきて、こういうようなことではどうにもなりません。ここをもっと血の通うような考え方をここに注入してやらぬとだめだと思います。そこが一番大事なんじゃないかと私ども考えておるわけです。それでもアフターケアについて、現在皆さんのほうで、せっかく両大臣がおりますから、こういうふうにしたほうがいいのだというような考えも当然あるだろうと思う。予算も伴わない、それに人員も伴わない、また国民的な機構を動かすための一つの組織もできない、いろいろあるのじゃないかと思います。アフターケアについてはどう考えておりますか。

牛丸義留厚生事務官(薬務局長)

○牛丸政府委員 患者の退院後の社会復帰に至るまでの措置、これは昨日なりあるいは前々会においても御指摘を受けた点でございますが、私どもも、いまの相談員の制度によってこれで十分だというふうには考えていない。また当委員会において、そういういわば職業補導的な一つのセンターというようなものをつくってはどうかという御意見も拝聴したわけであります。しかし、この点につきましては、再三引用するようでございますが、アメリカのそういう国立の収容施設においてそういうふうな制度をとっておる、それにもかかわらず八〇%なり七五%は、再びもとに戻るというようなことも聞いております。したがって、ただいま御指摘のように、再び中毒患者になったりするというようなことがなくて、一人の患者が一ぺん退院をいたしましたならば、そこからもうりっぱに社会に復帰できるような道を講ずるにはどういう制度、やり方が一番いいかということは、私どもも、いま直ちにこういうのがいいというような自信を持ってお答えできる考えは持っていないわけでありますが、この点につきましては、とりあえずは相談員の活動に期待をする。しかしそれと並行いたしまして、各国のそういう例なりあるいは日本の現状に即して、最も適当な方策はいかなるものがあるかということを早急に検討して、新しい施策として予算なりそういう制度的にもお願い申し上げたい、かように考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 よくわかっているのです。だけれども、結局はアフターケアが徹底的に行なわれなければ、やはり悪循環、病院の間を行ったり来たりするにすぎないことになる。これをやらないとどうにもならぬ。これから考えるんじゃおそい。おそいけれども考えないよりいいですから、今回この法律の通るのを機会にして、ひとつ大いにやってもらいたいと思うのです。これでひとつ生活の補導、職業指導、完全に技能をつけてやる、こういうようなはっきりした手をこの際抜本的に考えてみたらどうか。そういうふうに悪の道へ落ちた人、これはあえて言うと社会的な敗残者なんです。かわいそうな人だ。このかわいそうな人を最もいい人に仕上げてやったならば、国としてもいいわけです。まさに池田さんの言う人づくりになるでしょう。こういうような人を、シンガポールあたりでやっているそうですが、解毒島というのですか、そういう島へ収容して、そこで社会復帰させるまでの間に完全な技能をつけて出す。もちろんそうなった場合にはそこえ持っていってそういうような人に現在必要な技能を十分習得させて、その島から誇り高き男にして出してよこしたらよいでしょう。そういうようなところまで、いまこの法律をつくるのを機会にして十分やったならば、まさに麻薬天国は逆の意味のほんとうの天国になるのですから、そういうようなことも十分考えるべきじゃないかと思うのです。先進国の例をとってみるならば、こういうようなことをやっているところだってある。あるとすると、せっかくこういうふうにやっても、不完全な状態にして、麻薬病院の間を悪循環のようにして行ったり来たりしているようなことをぶった切るためにも、こういうようなところで完全に弱い性格をためて、不足している技能も与えて、そして社会的な誇りを持って出られるようにしてやって——おそらくこれは神の道かもしれません、そういうふうにして完全にして出して生活を安定させてやるために、この際この法律とあわせて、行政措置をする皆さんのほうで考えられたらどうか。おそらくこれは否定されるような人はおらぬと思う。どこか特定の場所、瀬戸内海だって島がたくさんありますから、風光明媚なところに行ってゆっくりなおして十分の技能を身につけて、そして現在の状態では、高度経済成長政策をやるためにいろいろ特殊技能者も必要でございましゃうから、現場へ持っていってすぐ使えるようにすると、麻薬病院の間を行ったり来たりするようなことはなくなる。その辺まで考えてやる必要が現在あるんじゃないか。なぜ考えないのですか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 これはちょっと政府委員じゃ無理でございますので、私が答えます。これは御説のように、寄り寄りずっとこの問題が起こりましてから相談はしておるのです。いろいろアフターケア、事後の問題をいかにするかということは、この役所の中でも相談をしておるのですが、一言で言えばなかなかいい方法がないというわけです。しかし肝心かなめのところなんです。これらの犯罪を犯す人は、個人的に申せば性格的に、あるいは階級的に申せば低所得者、特殊な環境の人が多いわけでありまして、それらの人を善導するということが、いままで既設の職業訓練機関その他の方法でやれるか、あるいは特殊なものをつくらなければならぬかというようなことは、今後の問題として重要でございます。したがいまして御説ごもっともでございます。しかし端的に申しまして、この法律の通過とともに、今年度予算でこうこうすることをやるのだというだけのことはまだできておりませんが、やはり家庭に帰して、そうして相談員でやろう、同時に、いい方法があったらひとつ考えようじゃないかということは、厚生省といたしましても政府といたしましても、真剣に考えなければならぬ問題でございますので、十分御説も拝聴いたしまして今後とも善処したい、かように考えておる次第であります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 幸いにちょうどそこに先ほど大蔵大臣も参りまして、大蔵省でも麻薬対策のための予算措置は十分考えておるし、今後もその点につきましては、私どものほうでは十分対処するのだということを、ここで大原さんや私に答弁したばかりなんです。その点等につきましては、やはり行き渡るような対策をすぐ講ずべきだと思うのです。そうでないと、こういうようなのが同じような悪循環を繰り返すということがいままでの弊害としてはっきり出ておりますから、それをここに断ち切らなければいけない。断ち切るための法律なんだから、その法律を実施する主目的は、やはりいま言ったアフターケアにある。アフターケアに集中するとすると、いままでのおざなりな職業訓練や、職安機関を通じてただあっせんして出してやるという程度では心配だから、いまのようにして特別の島なり場所なり、まあ場所よりは島のほうがいいでしょうから、そういうところに行ってなおしたほかにちゃんと技能もつけて帰れるようにして、それ以外の方法だってあるわけですから、最悪の場合その辺まで考えてやって、日本にはそういう敗残者がいない、こういうようなところまで厚生当局は十分考えて措置してもらいたい、こういうふうに思うわけです。幸いにして予算のほうでも今日十分準備があると先ほど言っておりましたが、厚生大臣は一段と腰を高くして、今度は大いに折衝してこれを成就されるように心から望んでやみません。  それと同時に、若い人がこれに入ってくるのは、先ほど聞いたように、その原因と動機が好奇心と誘惑だというのです。好奇心と誘惑でそっちにじりじりと入っていくことに対しては、これは健全な娯楽を考えていない社会的欠陥です。次代を背負う青少年のためにも一そういう点を十分考えておくほかに、麻薬のおそろしさというもののPR、啓発運動を職場でも地域でも学校でも、あらゆる機関で浸透させるように、今後ひとつ皆さんのほうでお考え願っておいたほうがいいと思うのです。これはまだまだ遊び半分にやっていたり、またふざけ半分に利用したりしている。非行少年の利用を見ても睡眠薬遊びというのがある現在からしても、これはやはり将来相当考えていかなければならないと思うのです。そういう点とあわせて、今度は民生委員や保護司や青少年指導員というような福祉関係の人を動員してこの対策にも十分協力してもらい、それに対してはいろいろ報酬やその他でこと欠かないように措置してやるという対策も必要ではないか、こういうように私ども思っておるのです。現在やった者に対する更生の方法、これから再び青少年をそっちのほうへ追い込めないような対策、この二つは重要だと思うのですが、これは大臣どう考えますか。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 青少年の問題につきましては、いま非常に大きな問題になっております。したがいまして。この点につきましては、政府としては十分な心がけを持って取り組んでおるわけでございます。このアフターケアの問題につきましては、さいぜんも申しましたように十分注意をいたします。またこのための予算等につきましても、実は今年度予算におきましても、麻薬対策はもう大蔵省も——大蔵省はたいがいさいふを締めるところですが、ほんとうに思い切って出したほうなんです。しかしこれでやはりアフターケアのことなんかも十分考えなければならぬと思うのでございまして、その点につきましても、予算上どうだこうだということはないと思います。いい方法があればこれは受け入れてくれると思いますので、一般青少年の非行とともに十分今後注意をしていきたい、かように考えておる次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 私のほうでは、アフターケアの問題はいま申しましたように強力に要請したいと思いますので、ひとつその点をくれぐれも要請しておきます。  それとあわせて健全娯楽。これは欲求不満による青少年の一つの共通です。そういうような点も、十分に今度は健全娯楽によって解消していくように。それからあわせて、福祉団体のこういう人たちを動員してでもこの麻薬対策に当たって、国民をあげてこういうような危害を防止させるような対策を強力に進めてもらいたい。このことをお願いいたしまして、私の質問をこれで終わります。

中野四郎自由民主党

○中野委員 関連して、総務長官が来ておられますから、一つだけ伺っておきたいことがある。  いま閣僚会議と麻薬対策本部とあるのですが、一体どういう仕組みになっておるのですか、御説明を願いたい。

徳安實藏自由民主党総理府総務長官

○徳安政府委員 もし必要でございますなら、組織なりやり方につきましてあとで書類を差し上げてもいいと思いますが、一応閣僚会議が昨年の十月十六日にできまして、その構成員といたしましては、法務大臣、外務大臣、大蔵大臣、厚生大臣、運輸大臣、国家公安委員会の委員長、内閣官房長官、総理府総務長官、これが構成員になっておるわけでございます。これはどういうことを大体目的にしておるかと申しますと、各省間でおのおの持ち前の仕事を担当しておりますが、事務的にはどうしても話のつかないようなものが相当ございます。そういうものを閣僚会議に持ち出しまして、閣僚で話し合いをしてまとめるということが主たる目的でございます。そのほかに推進本部ができておりまして、これは私が本部長、それから総理府の副長官と厚生省の事務次官が副部長になりまして、先ほども申し上げました法務省の刑事局長以下各関係省の実際の実務に当たっておられる局長諸君を構成員といたしましてそこで相談をしているわけでございますが、従来の経過から申しますと、両方で各省の意見を持ち寄りまして自分のところだけの報告を受け、さらに他の役所に関連するような問題を取り上げまして話し合いをいたします。そうしてここでできるだけ調整をとられるように私のほうで協力をいたしますが、いま申しましたように事務的にはどうしても話のつかないようなものは、私のほうから閣僚会議の開催を要求いたしまして、私からその経過を報告して、そこで結論を得て、そしてまたおろすというような形にいたしておるのが現状でございます。

中野四郎自由民主党

○中野委員 これは大事な問題があるのです。基本的な問題なのです。私らは麻薬禍を根滅する一つの方針として、きわめて短時間にこれを遂行したいという考え方で、この取締法は、根本からいえば場合によれば時限立法でもいいというような考えでおったわけなんです。ちょうど総務長官がきょう来られたので一番大事なことを聞いておきたいが、今日のままの状態では、きわめて短時日の間に麻薬禍を根滅するということはむずかしい。ということは、あなたも御承知のとおり、今日こういうような事態を起こしたそのよってくる原因というものは何であるか、ここであらためて言う必要はない。そこでその摩擦を調整するという意味において、閣僚会議をお開きになったり、あるいはあなたのほうでそれをコントロールする、これはわかるのですが、いまのような制度のままで放任しておいたら、これはいつまでたっても一百年河清を待つにひとしい。ですから、私は、麻薬の対策本部長には総理大臣を充て、総理みずからがその気魄を示される必要があるということを申し上げたい。ところがどういうルートであったか知りませんが、あなたがその衝に当たられる、熱心に徳安君はやってくれる人ですから、私は大いに期待はしております。しかし、いまのままではどうもいけないと思いますので、きわめて簡単な聞き方なんだが、どうですか、ひとつ内閣の中に、これを推進する推進力になるところの麻薬対策審議会というものをつくったらどうですか。そして民間あるいは学識経験者というものが中に入って、あなた方とともに協力をしてこれを推進し、履行するというような方法を考えられたらどうですか。ただ売春対策審議会の中に麻薬の小委員会をつくっているだけで、はたして済むか済まぬか、こういう問題は私は大事な問題だと思うのです。社会党の方からもたくさん御質問がありました、一々ごもっともな御質問であると思いますが、その根本の問題がゆるやかになっておったのでは何にもならない。むしろ、今日の現状をこのままで遂行するということなら、厚生省にこの機構をそのまま移して、そうして新たにやったほうがいいと思うけれども、せっかくできたことなんだから、そうしてあなたがその衝に当たられるのですから、それならいっそのこと、いわゆる推進力たる機構をそこに設置されて、この目的達成のために協力するような実体をつくられたらどうか、この点について徳安長官の意見を、簡単でけっこうですから聞いておきたいと思います。

徳安實藏自由民主党総理府総務長官

○徳安政府委員 対策審議会を設けよという御意見も最近非常に強くなっておりますから、私も一応関係者とよく話し合いをいたしまして御答弁いたしたいと思いますが、従来の考え方では、いままでの各機関がございますので、そこを十分にコントロールし、調整をしながらやれば、大体の方針だけはわかっておるわけだから、できるだろうという考え方のようでございました。したがって今回の法律改正になったわけでございますが、しかし、その推進力としてはやはりそうしたうしろだてが必要だ、そういうものによって強力に推進することが必要だということはごもっともだと思いますので、一応研究いたしまして結論を出したいと思います。

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 大原亨君。

大原亨日本社会党

○大原委員 いま警察庁長官に来てもらって集中的にやろうと思ったのですが、見えておりませんから……  いまお話がございましたけれども、徳安長官、あなたがこれからの本部長ということですが、私も行管の監察報告を逐一見てみたのですが、質疑応答の中にもありましたように、海上保安庁、税関、警察、麻薬取締官、こういうふうにきわめて各省にわたって取り締まりの役割りを持っておる機関が分立いたしておるわけであります。だから、先ほども島本委員から話がありましたように、それを統合調整するのが総務長官であるあなたが本部長ということで、そして閣僚会議が上にある。といいましても、これはいつもやっておるのではないので、いま中野委員のほうから話がございましたように、強力な推進体、バックアップをする機構と一緒に、実際に全体を調整しながら機動的、かつ組織的に問題を処理する、そういう点において、今回のこの改正措置というものは欠けておるのじゃないか。そこに大きな欠陥を露呈するのではないか。行監の監察報告にもございます。行監はそういう点は繰り返しておるが、どうすべきかということは言っておりません。そういうことで、それに基づいて機械的に予算査定をされて、大蔵大臣とは十分論議はできませんでしたが、そういうことで人員の配置等もきまったわけですけれども、この運営はきわめてたくさんの問題に直面すると思う。行監の監察報告は、一番大切なところは逃げて、そういう問題点だけを指摘しておる。競合してあるいはなわ張り争いになって、これは問題を起こすんじゃないか、こういうことになっておるわけです。そういう場合に、総合調整をするような機関は何かというふうにいろいろ考えていきますと、この法律の主管大臣は西村厚生大臣でありますけれども、しかしながら、組織として考えてみますと、やはりこれは徳安長官であろうと思うのです。しかし、徳安長官は手足を持っておられるわけじゃないし、問題が起きてあとから話し合って始末をするというふうなことでは、これは機動的、組織的に、いわゆる麻薬暴力団その他の巨利を博しながら、あるいは地下組織を持ちながらやっている、そういう組織に対抗することはできない。機動的に、組織的に取り締まりを一元的にやっていくということは、非常に私は困難に直面すると思うのです。そういう点については徳安長官はどういう御見解をお持ちであるか、将来この問題をどういうふうにして解決するか、こういうことにつきましてひとつ御所信のほどを明らかにしてもらいたいし、あるいは厚生大臣も、麻薬取り締まりの担当主管大臣といたしましてお考えがあれば、こうすべきだと、こういう点について、これは最後でございますけれども御答弁をいただきたいと思います。

徳安實藏自由民主党総理府総務長官

○徳安政府委員 お説のとおりでございまして、私も昨年来この問題に携わりまして、各省にまたがっております取り締まり状況等もつぶさに拝見もし、また実態も伺っております。厚生省が主役でございますが、検挙のほうにおきましては警察庁があり、あるいは大蔵省の税関があり、海上保安庁がございますし、あるいは鉄道関係の公安もあれば、法務省もあるというわけで、非常に各方面にわたっておりまして、その検挙にあたりましてもときどき連絡等に欠けるところがあるということも、現場において聞いてもまいりました。また事実、そういう点も過去においては相当あったようでございます。そこで、いろいろ研究を各役所同士でしておるわけでございますが、やはりいまの段階におきましては、厚生省は厚生省としての特異的な立場の存在の理由があり、また警察もそれと同様でございます。どの役所のものをどこに持っていってひっつけたらもっと完全にいくかというような問題につきましては、やはり各省各省の長い間の特異的な職柄と申しますか、職域がございまして、どうも木に竹をついだようで、うまくまいらぬ点もたくさんございます。もしやるといたしますれば、根本的な行政改革という問題に入るわけでございますが、これはいま御指摘になりましたように行管でも多少指摘しておられまするし、さらに最近は、臨時行政調査会でこうした問題を取り上げていただいておりますので、これは、結論はそう長くないと思います。おそらく本年か来年の春ごろまでには結論が出ようかと思いますので、それとにらみ合わせまして、そうして各役所の固有、特有の持ち味と申しますか、特質等も勘案しながら御期待に沿うような案を立てねばなるまい、かように考えまして、そちらと始終連絡をとりつつあるような状態でございます。御指摘のような点は十分私も承知いたしておりますし、今日の状態が決して満足なものではないということも、よく承知いたしております。

大原亨日本社会党

○大原委員 徳安長官は率直な答弁をされたわけですが、たとえば、横浜なら横浜でこういう情報があって、九州地方なりあるいは瀬戸内海地方にこういう密輸のおそれがある、こういった場合には、直ちにぽんと現地の第一線に指揮できるような、これは一つの例ですけれども、そういう体制、機動的な、組織的な、一元的な体制がないと、これは効果をあげることはできない。したがって、この問題については、行管がこれから非常に大きな関心を持ってもらって、外国の例等でも有効なものは参考にしていただきたい。私もここで中野委員の報告書を読ませていただきましたが、やはり成果をあげているところは、そういう機構がぴしっとして、しかもそれが徹底して行なわれているということであります。特に麻薬暴力団は、最近聞くところによると、新宿その他においてもスーパーマーケットのような薬局をどんどんやりまして、そして合法的な薬品販売の陰に入って麻薬の売買をやっておる。そしてこれが組織的に全部つながっているというふうなことでありますし、それらが全部、細胞のように港やあるいは航空基地等に連絡をとりながら、外国とも連絡をとりながらやっているわけであります。だから、組織的なそういう動きに対応するような、やはり現行犯を逮捕できるような体制がなければ、取り締まりなんかは全然できない、こういう点であります。したがって機構上の問題、あるいはこれを一元的に運営する問題等につきましても、現在の体制、そういう点について十分御注意いただいて、各官庁とも自分のところで手柄を立てるというようなことでなしに、どうして協力の中において実績をあげるかという、そういう観点において海上保安庁も、法務省も、あるいは税関のほうも、それから警察も、厚生省も協力をする。情報等においても、自分が手柄を立てるために隠したり、おそくしたり、そういうことが絶対あってはならぬ。私はそういう点における一元的な運営、連絡調整、そういう機構の運営上の問題についてはいま御答弁がありましたが、万遺憾なきを期していただきたいというふうに思うのであります。  それからもう一つの点で、警察庁に質問いたしますが、大蔵省や行管の査定によりまして、五百名の人員の増加になったわけでありますが、いままでの質疑応答の中にありましたように、この五百名の麻薬対策を機会といたします増員は、これは麻薬だけを取り締まるだけではない、暴力団その他の取り締まりもやるというふうに私は理解いたしておるのでありますが、しかしこれは人員がふえて、しかもその目標に従って運営をされないということになりますとたいへんであります。したがって私は、この五百名の配置とそれからこれをどのように訓練をし、どのように仕事をしてもらうような体制をとっていくか、こういう問題について、予算要求以来相当時間がたっているわけですから、それらに対するもう少し具体的なプランというものを御答弁いただきたいと思います。それを一つのよりどころといたしまして、足りない点等については各省関係者において補う、あるいは将来また考えていくということになると思いますが、そういう点でもう少し具体的に、五百名を増員されて、どういう機構でどういう訓練の上に、どのような心がまえでやるのか、こういう点について、もう少し具体的にこの際お聞かせいただきたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 五百名の増員につきましては、麻薬犯罪の多発している地区を管轄している府県警察及びその周辺の府県警察に、重点的に配分するというのがたてまえでございます。これは多少私の前の説明が悪かったのかもしれませんが、この五百名を麻薬以外に使うということは、絶対にございません。これは、麻薬捜査に専従させる警察官として配置するわけでございます。具体的に申しますと、この五百人の増員は、そういう多発している地区を重点という意味で、東京、神奈川、大阪、兵庫、この四県に七十名ずつ、それから福岡に五十名、そのほか静岡、愛知に三十名ずつ、それから千葉、埼玉、広島に二十名ずつ、そのほか北海道、京都、岡山、山口、長崎に十名ずつでございます。こういう形で、人数は必ずしも十分ではございませんが、麻薬犯罪の多発している地域を管轄するところにまず重点的にこれを配置していく。ところが、御承知のように警察官は、募集いたしましても一年間学校で教育するという期間がございます。そこで実際の増員分がそっくり麻薬に専従するためには、ある意味では長ければ一年かかる、それでは非常に困るわけでありますから、この五百名の配置をある程度、現在ほかの仕事をやっているものをできるだけ配置転換をして、五百名の麻薬増強のほうに本年度中に振り向けたいという努力をいたしておりますが、これは各部門とも現在非常に仕事に忙殺されておりますので、増員の分を先食いしてほかの係から充員するということは、そう理想的にはできない。しかし、大体今年度中に増員分の約三分の一くらいは、現在ほかの仕事をしている者をそこへ持っていきたい。しかし、実際に五百人が実員として使えるのは来年の四月でございます。そういう面で、人員配置は配置といたしまして、現在の仕事を強化していく面で、これらの主要府県におきましては、他の係官から麻薬係のほうに増強しているというのが現状でございます。そのために教養あるいは訓練の問題がございますが、これは現在学校に入れている人数だけでなしに、そういう面で新しく充員をいたしております。昨年の四月に警視庁、大阪、兵庫、神奈川の四県には麻薬課を創設いたしまして、本年の四月一日には福岡にも麻薬課をつくりまして、課長以下の人員を整備したわけでございますが、これは先ほど来申し上げましたように充員をいたしまして、昨年の十月と現在を比べますと発足以来約倍近く充員をしております。この充員した人員につきましては、麻薬犯罪の捜査専科を、警察大学で約一週間幹部をまず養成する。あるいは主要府県の麻薬犯罪の捜査主務課長を東京へ招集して打ち合わせ会議をやり、あるいはブロック、管区、局におきまして、主要な麻薬係官を集めて麻薬捜査の重点、あるいは要領等も指示、教養を行なっております。そのほかに警視庁におきましては、各警察署から必要人員を麻薬課のほうに引き上げまして、実務研修を兼ねた教養を行なう、このように各府県が独自の計画を立てて、教養を推進しておるわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 一つは、中央のそういう指揮系統の責任者ですね。これはちょっといま聞きましたのですが、どういうことになっているか。それからもう一つは、麻薬取締官や海上保安庁その他関係官庁の現地における連絡体制は——第一線における捜査体制というものの運営についての考え方は、何か警察が一つの関連捜査の主力になることがある、そういうような御答弁があったようです。麻薬取り締まり官庁である厚生省は、専門的な知識で麻薬取締官を確立されたり、PRとか、あるいは中毒者の収容の処置とか、あるいは専門的な医師の分野等、そういうことで犯罪捜査と関係があるわけですけれども、積極的な面を果たしてもらいながら、現場においては第一線の麻薬事犯の取り締まりについて万遺憾のないように、そういう組織体制が必要だと思うのです。そういう現地における体制についてお考えがあるか、中央における警察の指揮の責任官庁はどうか、こういう二点について御答弁願いたいと思います。

野田章警視監(警察庁保安局長)

○野田政府委員 警察庁におきましては、麻薬犯罪を所管しております局は保安局、並びに保安局の中の保安課であります。第一線のほうは、各府県の警察本部におきまして、ただいま申しましたような五つの主要府県には麻薬課という課ができまして、これが中心の役割りを果たしておりますが、その他の府県におきましては保安課あるいは防犯課、そういう課が中に麻薬の専従の係官を持ちまして、その主管課長あるいは主管部長等——もちろん本部長も、この麻薬犯罪の捜査を主宰しているわけでございます。同時に、麻薬犯罪に関係のある麻薬取締官事務所、あるいは税関、あるいはその他の関係機関と各府県の麻薬担当官との間に定期的に、あるいは随時打ち合わせ会議等を開催しまして、情報の交換、資料の交換等につとめますと同時に、たとえば船舶の押収捜索というような場合には、税関の係官と麻薬取締官と警察官とで押収捜索の隊を編成して、共同して捜査をするというような具体的な活動もいたしております。  なお、昨日もお話がありましたが、地元の検察庁の麻薬担当の検事さんを中心に、麻薬捜査の能力の向上なり捜査機能の向上等についての研究とか、あるいは具体的な捜査手続等についての打ち合わせとか、そういう協力体制も確立して、そういう方面でのお互いの捜査協力の関係をより緊密にするという動きも、現在各方面で活発になされているわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 まだたくさん問題があるのですが、いずれまた臨時国会等でもありましたら、もう少し事態も進展いたしておると思いますから、あらためて一般的な質問その他の形で関係各官庁に集まっていただきまして、そうして問題点等につきましても徹底的に議論をいたしまして、特にいま来年度の予算編成等を控えておりますので、そういう機会に麻薬問題をもう一回議論する機会を持ちたい、こういうふうに私どもとしては考えておるのでありまして、行管も一指摘いたしておりますが、かりそめにも各官庁がそれぞれの特異性を発揮するのでなしに、お互いのなわ張りを争ったり、そのために捜査が停滞したりすることのないように、ひとつ十分この点について——今回は警察が大きなウェートを持って予算措置をされておりますから、警察はひとつ責任を持って各官庁との連絡を積極的にとってもらいたい。特に長官に御出席をいただいて——吉展ちゃん事件じゃないけれども、目の前におる者がつかまらないようなものが、麻薬の患者、麻薬の組織的な、非常に高度な犯罪容疑者をつかまえることは、むずかしいじゃないかと私は思っております。実際には実効があがらぬのじゃないか、そういうことを非常に危惧いたしておりますけれども、そういう科学的な捜査など警察の体制をやり直さない限り、生命、財産やこういう問題等につきましては、実効のある措置はできぬじゃないか。だから警察のそういう捜査のあり方等につきまして、私は重点的に、徹底的に議論をしたいと思っていたのですが、時間もまいりましたし、将来にこの問題は残しておきまして、ひとつ機会を設けて議論をいたしたい、こういうことで、私の質問はこれで終わります。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 大原先生せっかくのあれでありましたし、それから中野先生の話も、取締推進本部といいますか、機関をどうするかというのですが、ただいまも徳安長官から御説明申し上げましたように、各官庁おのおの関係があるから、それで官庁的に、役所的にいけば推進本部をつくるというので、総務長官が中央においてそれを統轄する、総合調整をやる。地方におきましては、地方推進本部をつくって連絡いたしております。これはもう出先機関がそれぞれ連絡する会合を持つわけです。しかし、やはり何となしに形式的ではないか、隔靴掻痒の感があるのじゃないかというようなお尋ねであろうと思うのですが、私もまさにそう感じておるものでございます。しかし、官庁としての形式ではこういうふうなことになりますし、それもまたむだではないわけでございます。しかしここで注意しなければならぬのは、中央におきましても、あるいは地方におきましても、この麻薬禍を撲滅いたしますためには、官庁組織ではどうもいかないところがたくさんあると思うのであります。したがいまして、私は今後に対しましても、中央におきましては、従来ともこの問題に非常に取り組んでいただきましたいろいろな方々、地方におきましても、この地区の医療に尽力してくださいますところの方々に対して協力をお願いするような組織を持っていって、われわれ役所のほうとそれから民間のほうとが手をつないでいくというような組織に持っていきたい、かように考えておる次第でございます。十分御期待に沿うようにいたしたい、かように考えております。

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 これにて麻薬取締法等の一部を改正する法律案についての質疑は終局いたしました。     —————————————

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 ただいま委員長の手元に、小沢辰男君、河野正君、及び本島百合子君より、麻薬取締法等の一部を改正する法律案に対する修正案が提出されております。

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 修正案の趣旨の説明を聴取いたします。小沢辰男君。

小沢辰男自由民主党

○小沢(辰)委員 麻薬取締法等の一部を改正する法律案につきまして、その施行期日が今年四月一日と規定してございますが、これは当然、公布の日から起算して二十一を経過した日に改める必要がございます。  以上が本修正案を提案する理由でございますが、何とぞ御賛同を得たいと思います。

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 修正案についての御発言はありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 ないと認めます。     —————————————

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 次に麻薬取締法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案を一括して討論に付するのでありますが、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 御異議なしと認めます。そのように決しました。  これより内閣提出の麻薬取締法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決に入ります。  まず、小沢辰男君、河野正君及び本島百合子君提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 起立総員。よって、本修正案は可決されました。

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 起立総員。よって、内閣提出の麻薬取締法等の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。     —————————————

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 この際、小沢辰男君、八木一男君及び本島百合子君より、麻薬取締法等の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されておりますので、その趣旨の説明を求めます。八木一男君。

八木一男日本社会党

○八木(一)委員 ただいま提出をいたしました麻薬取締法等の一部を改正する法律案についての附帯決議案について、提案の内容並びに理由を御説明申し上げたいと思います。  まず、最初に附帯決議の案を朗読いたします。   麻薬取締法等の一部を改正する法律案(内閣提出)に対する附帯決議(案)   政府は、麻薬禍の早期撲滅を期するため、左記事項について速かに対策を講ずるよう努むべきである。  一、麻薬禍防止には国際的連けいを保つことが重要である点にかんがみ、速かに千九百六十一年の麻薬に関する単一条約を批准すること。  二、国は今後麻薬取締りに関し国庫支出の増額を考慮し一層其の施策の充実を図るとともに、都道府県知事並びに関係市町村と強力な協力を得るよう連絡を密にすること。  三、麻薬中毒者対策は、患者が退院後再び中毒に陥らざるよう措置することが重要である点にかんがみ、その社会復帰について十分なる施策を講ずること。  四、麻薬取締法別表に規定する麻薬の指定等については、迅速適確な措置をし、更に麻薬以外の薬品であって麻薬類似の害悪があるもの(睡眠薬等)の対策につき万全を期すること。  五、特に強迫、監禁、暴行等によって強制施用するが如き悪質事犯に対し、厳罰をもって処断すると共に、政府は更に刑罰の強化を考慮すること。 これが案の内容であります。  ごく簡単にその理由を御説明申し上げます。  第一項につきましては、麻薬禍の撲滅のために国際的連携が非常に重要であることは言をまちません。この点につきまして、単一条約をいまだわが国が批准していないことは非常におくれておるわけでございますので、すみやかに批准することが必要でございます。この点で第一項を提案するわけでございます。  第二項につきましては、いろいろの問題が当委員会において論議をせられました。たとえば、取り締まりに関しまして、警察であるとかあるいは厚生省関係の取り締まりの人員が、最初に各行政官庁で要求した人員よりも削減をされておる。このようなことでは十分な取り締まりができないのではないか。またその装備についても、あるいはそのような設備についても十分な予算要求が通らなかった。またその待遇に対しての考慮も、十分に払われていないように判断できるような状況でございますので、このようなことを十分にして、この取り締まりを完全にすることが必要でございます。さらにまた、ただいま申し上げました官庁のほかに、たとえば税関の関係であるとか、あるいはまた海上において取り締まる関係であるとか、あるいはまた外国に人員を駐在さして根元においてこれを断つという問題であるとかについて、非常にまだ不十分な状態であります。そういう施策を充実するための国庫支出の本年度の要求が二十数億であるのに、合計して十億以下に削減されたような状態では十分でないので、そのような支出を飛躍的に増大してこの麻薬禍を完全に撲滅することを推進しなければならないという趣旨において、第二項の決議を出すわけであります。さらにこの問題については、地域住民と非常に関係の深い都道府県あるいは関係市町村と、強力な協力体制をつくらなければならないという点を強調しているわけであります。  第三に、麻薬中毒者対策でございまするが、一時的に取り締まりをしても中毒者は完全になくならない状態においては、またこのような状態が起こってまいります。またそのような麻薬によって健康を害し、社会的に非常にぐあいが悪い状態になる人、この人たちの問題を解決するためには、中毒者の中毒を完全になくする、あるいはまた、あとの社会復帰をするという問題については、ただいまの政府の考え方より以上に強力にやらなければならないと思いまするので、この問題の推進について当委員会として決議をいたしたいと思うわけであります。  第四に、麻薬禍を推進する連中の手口が非常に複雑でございますので、現在の取り締まり法規に触れている麻薬を、幾、ぶん薬品の性質を変えて、さらに害毒を流すというようなものにすりかえて犯行をなすおそれがございますので、薬品が変わったことによって取り締まりができないようなことのないように、厚生省がその権限を十分に、迅速に発動することをすべきであるという考え方であります。さらにまた、睡眠薬等で青少年が非常に悪い状態になっておることは周知の事実でございますので、このような状態は麻薬禍をさらに推進するバックグラウンドになるわけでございまして、その根元から断つために、このような麻薬類似の同様な害悪のあるものについて、あらゆる行政的な方法によってそのような害悪を起こさないように対処する必要があると考えるわけであります。  次に、第五番目の問題でございまするが、今後の麻薬取締法等の一部を改正する法律案について、刑罰を強化してこの麻薬禍を断とうということが大きく推進をされております。しかしながら、その中において供給源を断つという点においては相当重点が置かれておりますけれども、利用者を少なくする、少なくても本人の意思によらぬ利用者をなくするという点についての配慮が少ないように思われる点が多いわけであります。また、本人の意思によらずして麻薬中毒者になるという人の人権のじゅうりんされる程度は、非常に大きなものであります。このような凶悪な犯罪に対して断固として処断をする必要がある。無期懲役を加えた刑罰の強化をはかる必要があるということが、この委員会において論議をせられました。法制的にいろいろな問題がございまするから、直ちに法律改正ということはできないにしても、行政的手段でこれを厳罰に処してこのような凶悪な事犯が起こらないように、またそれを完全にするために、刑罰の強化を法的にできるような措置を推進して考慮することが必要であると考えられたわけでございます。さらに、ここに「強迫、監禁、暴行等」と書いてありますが、「等」の中には、睡眠剤を注射して意志能力を失わせて注射をするというような、あらゆる欺瞞的な方法によることも含んでおることを明らかにしておきたいと思います。  以上のような理由でこの決議案を提出したわけでありますが、どうか満場一致の御賛成を願いたいと思います。(拍手)

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 本動議について採決いたします。  本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 起立総員。よって、本案については小沢辰男君、八木一男君及び本島百合子君提出のごとく附帯決議を付することに決しました。  この際、西村厚生大臣より発言を求められております。これを許します。西村厚生大臣。

西村英一自由民主党厚生大臣

○西村国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨に対しましては、政府といたしましては十分考慮してまいりたいと存じます。     —————————————

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 ただいま議決いたしました本案についての委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井村重雄自由民主党

○井村委員長代理 御異議なしと認め、さように決します。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十二分散会      ————◇—————

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