災害対策特別委員会 第22号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/06/26
会議録
○稻葉委員長 これより会議を開きます。 積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案、及び天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。谷垣專一君。
○谷垣委員 議題にのぼっております天災融資法の一部改正につきまして二、三御質問いたしたいと思います。 今度の改正によりまして永年作物が入りましたことは、むしろ従来当然入れておらなければならなかったものが今度新しく入ったというふうに私は考えるわけでありますが、しかし、この永年作物を入れました場合においては、従来の一年作物を中心にしましたいろいろな考え方とはかなり変わった考え方をしていかなければ、これの応対がむずかしかろう、こういうふうに考えるわけでございます。たとえば、この本文にありますように、被害時における価額の三割というような、被害時の価格という表現がとってあります。ところが、これは永年作物でありますから、一体被害時における価格の算定というものをどういうふうにしてやっていくか、これは果樹であろうと茶樹であろうとかなりむずかしい問題がありますし、また、現地の農家の側と、これを一応認定いたしまする市町村長の側と、あるいは農林省その他の政府筋のこれに対する算定と、その間に基準がなくてかなり懸隔があることが予想されるわけでありますが、この点につきまして、農林省といたしましては、どのような対策、どういう考え方をもってこれに対処せられますか、お聞かせ願いたいと思います。
○松岡(亮)政府委員 ただいまの御質問は、今回の改正によりまして永年性作物の樹体の損傷をどう評価するかという問題であります。今回の改正は、果樹が被害を受けました場合の補改植につきましては別に融資の道はありますし、収穫物の被害に対しましても天災融資法が適用になりまするが、樹体の損傷——枝折れとか、そういう損傷に対しては従来何らの融資措置がなかったというところを補うたでありますが、その樹体の損傷の損害をどう評価するかということが、実は行政上きわめてむずかしい問題であるのでございます。そのために、その評価方法をいかにするかということで今日までいろいろ苦心してまいったわけでありますが、さしあたりあまり厳密なことはできないのでございますけれども、大体におきまして、被害統計をつくる場合のやり方と、それから現実に金を貸し付ける場合市町村長がどういうふうに認定をするか、この二つのやり方につきまして評価基準を考えたわけでございます。そのやり方は、統計のほうとしましては、実は現在、農家経済調査をやりましたときに、固定資産の評価基準というのをつくっております、これは地域別にできておるわけでございますが、それの育成価、被害時までに金をかけて育成した樹体の価値、それを評価する基準をつくってございますが、それを適用いたしまして、それに対して損害の程度を、落葉を伴う樹体の損傷と、落葉のみの損傷とに分けまして、それぞれ甚——はなはだしい、中——中程度、軽——軽微の三区分をいたしまして、技術的には、落葉の程度等を目で見て全体の何割落葉しているかということから評価をするようにいたしたい。それで、甚の場合は八五%の損害がある、それから中の場合は五〇%の損害がある、軽の場合は一五%、きめこまかくやることが現在の段階におきましてはなかなかできませんので、そういう三区分を使って評価をしてまいりたい、こう考えておるのであります。 それから市町村長の認定の方法でありますが、もちろん、これは統計の場合も樹齢別の面積がわかっておれば、よりきめのこまかい方法がとれるわけでございますが、市町村長の場合は、現実に特定の農家の損害を評価するのでございますので、それはやはり固定資産評価基準の樹種別、地域別、樹齢別の育成価、またはその成木の現在価値を使いまして、それに対しまして損失額は樹間容積、つまり、枝に葉を加えた、茂った全体の容積を見まして、それにさらに甚、中、軽、三つの区分を適用して、その甚、中、軽はやはり八五、五〇、一五、こういう区分をいたしまして、具体的に認定してまいる、こういうようにいたしたいと考えております。
○谷垣委員 いまのお話でも実際問題でやっていきます場合にはかなりむずかしい問題が起きて、地元の評価あるいは役所側の評価との間に差が起きる可能性が大きいと思うのでありますが、永年作物をこういうものの中に入れれば、当然その問題は起きてくることでありますので、今後永年作物におきますそのような被害の算定等について、ひとつ農林省当局も施設を進められて経験を積まれるということをこの際特に御要望いたしたいと思います。 それから永年作物でありますから、当然にこの被害が長く続く、完全に回復いたしますまでにある程度の年期がかかる、その算定もおそらくこれはきわめてまたむずかしい分野に入ると思うのであります。したがって、その問題は、従来の一年作物におきます融資額の限度、普通十五万円ということになっておりますが、あるいは償還期限の問題というような問題について、今度の改正には触れておられないようでありますけれども、永年作物であるという特質をつかまえて議論を進めてまいりますと、当然に融資額を一般の一年作物よりも違えた、具体的に言えば、もっと融資額そのものを広げていく、あるいは償還期限ももっと延ばしていく必要が、永年作物としての性格上から当然出てくると思うのであります。これは今度の場合おそらくその点についての顧慮を払われたでありましょうけれども、現実の改正案としては出ていない。その点について今後検討を進めてもらいたいと思うのでありますが、御当局の考え方はどうでございましょうか。
○松岡(亮)政府委員 ただいまの御質問にお答えする前に、先ほど申し上げました市町村長の認定方法につきまして、甚、中、軽の区分を使うと申しましたが、市町村長の場合は、具体的な樹間容積で損傷率を出していく、こういうことでございます。 それからただいまの御質問は、貸し付けの限度を、将来出てくるべき被害と申しますか、そういうものを考慮してもっと限度を上げるべきではないか、あるいは償還期限をもう少し延ばすべきではないか、こういうお尋ねでございますが、これにつきましては農林省と、いたしましてもいろいろと検討いたしたわけでございますが、さしあたり今回の豪雪被害の場合におきましては、すべて激甚災の指定がございまして、限度は五十万円まで借りられる、償還期限も長くなる。こういうことでもございますので、今回の改正はとりあえずその点には触れずに、実際問題としては解決されておりますので、改正案には盛らないでおるのでございます。
○谷垣委員 もちろん、今度の災害が激甚災の適用を受ける、融資額、償還期限等がその特例を受けるということはよく承知しておりますが、天災融資法自体、本法に永年作物を取り入れた限りは、やはりその問題は考えをはっきりさしておく必要がある。今度の災害については、確かに御指摘のどおりのさばきができると思いますが、法律のたてまえから言うと、永年作物を取り入れた以上、やはりそれにふさわしい体制に改正すべきである。この改正案に間に合いませんし、合ったところでこの冬の寒波による被害には直接関係はないのですから、追及はいたしませんけれども、しかし法律のたてまえから言えば、やっぱりそういうことになると思う。したがって、今後何かの機会にその点についての改正を用意することを私は考えていただく必要があると思いますが、その点についてのお考えを伺いたい。
○松岡(亮)政府委員 御指摘の問題につきましては、今後十分検討をいたしまして、何らかの結論を得たいと考えております。
○谷垣委員 今度の改正案の中で、果樹、茶樹、桑樹等の栽培面積の問題を政令で指定することになっておるわけですが、これは具体的にはどうお考えになりますか。その災害のつど、いわば、こういうことでどれだけの面積以上というふうにされるのか。おそらく、そういうことでなくて、一本でずっと長く続くものとしての政令をお考えになっておると思いますが、そうであるとするならば、これはどの程度のことをお考えになっておるか。
○松岡(亮)政府委員 これは大体が本来の樹園の被害を対象として融資をする。庭先等にちょこちょこと植わっている果樹等までも対象にするのは少し問題があるということから、こういう政令による面積を設けてやるという趣旨でございますので、一般的に五畝以上くらいということを政令で定めたい、こう考えております。
○谷垣委員 これも今度の改正にはないわけでありますし、あるいは一般問題に触れる問題かと思うのでありますが、通常の被害農家に対します融資の利率が六分五厘ということになっておるわけであります。被害の大きい農家に対しては三分五厘、そこで、この六分五厘という金利が——最近のように構造改善事業その他における農村金融の金利が下がってきておる、ああいう状況を片一方農家としては見ておるわけであります。したがいまして、特に永年性の作物の場合、なるほど果樹等はかなり収入の多いものではありますけれども、永年性作物のような長く続く必要のあるものということになりますと、ことに被害を受けたというような場合、どうも六分五厘という利率自体が高いという感じを免れないと思いますっ今度の法律は、そこまで手を触れますとおそらく全般に響くことでございますから、改正にないわけでありましょう。これは一般の災害の場合でも触れるわけでありますけれども、果樹、茶樹等の問題においても、単に償還期限の問題だけでなく、利息問題、利率問題があるように思いますが、この六分五厘というものを何らかの形で検討する意思ありやなしや。これは全般の災害の問題になりますし、また今度の長雨のようなことで特殊な例外を認める考え方も出てきておるわけでありますけれども、これは天災融資法の基本的な問題になるわけですが、その点について農林省のほうはどうお考えになるか。あるいはこれは政務次官からお答え願うのが適当かと思いますが、お答えを願いたいと思います。
○松岡(亮)政府委員 今回の改正規定によりましても、樹体の損傷に対しても三分五厘の適用ができるわけでございます。百分の五十以上の樹体の損傷率になっておる場合には、特別被害者としまして、三分五厘の低利資金を付加するわけでございます。 そこで、天災融資法全体として普通被害の場合の六分五厘を下げるかどうかという問題でございますが、従来の実際の適用におきましては、三分五厘の資金というものは相当多く出ております。大体の災害におきましても半分以上が三分五厘の資金でございます。六分五厘というのは、これはもちろん三割以上の被害ではございますけれども、実際の農家の受けた打撃が比較的その総収入に対して軽微な場合で、そういうことから考えまして、六分五厘自体も、現在の日本の金利からいいますと相当な低利でございます。また一方におきましては、自作農維持資金のほうの貸し出しが災害に対して五分で行なわれておりまして、それから施設災害に対しましては六分五厘とか六分、こういう貸し出しが行なわれておる、それから実際に災害の場合に補助その他の対策をとっておる、それら全体をにらみ合わせて検討を要するとは思いますが、いまのところ、六分五厘というものが高過ぎるということは、私どもはちょっとまだそこまでは申し上げかねるのでございます。
○谷垣委員 永年作物、ことに果樹、お茶というようなものは、一種の固定資本というか、固定施設というような意味合いでもこれは考えられなければならぬ問題だと思う。したがって、永年作物をこういう天災融資の対象にする以上、ものの考え方というものはかなり変えていく必要がありはしないか。融資の額もそうでありますし、期限もそうでありますし、また、災害一般の問題ももちろんありますけれども、利率の問題もやはり考えていく必要があるように思います。しかし、これはここでいま高過ぎるという議論を皆さんから求めようとしても、それは無理だと思います。融資額あるいは償還期限の問題、あるいは利率の問題、要するに、永年作物をこの天災融資法の対象にした限りにおいては、今度の改正はいわばごく臨時的な、とりあえずのものという感じが私は非常に強いと思います。永年作物を入れた以上、何かの機会、近い機会においてもう少し永年作物に対する対策としてのきめのこまかい考え方を具体的に法律にあらわすようにしていただきたいと思います。これは要望でございますのであれですが、政務次官からひとつお考えを承りたいと思います。
○津島政府委員 申し上げるまでもなく、このたびの永年作物に対するこの法案というものは、ある意味からいきますと、私は、非常に前進をした、思いやりのある法案である、かように考えるのであります。しかしながら、先ほど来谷垣先生のお述べのように、まだまだこの法案に対しましては至らない点、熟していない点、そういうものがたくさんあると思います。全くお話のごとく、とりあえずの法案であるというふうにも考えられるのでありますが、だんだん今後お話の線に沿いまして完ぺきなものをつくってまいる必要があるかと思うのであります。 それから先ほど金利のお話が出ましたが、金利は御承知のとおり全般的にもちろん下がる傾向にあるのであります。したがいまして、ことに農業におきましては、今後やはり全般的に金利を低くするという方向に相当力を入れて進まなければならないと私は思うのでございます。御承知のとおり、農業構造改善におきましても三分五厘という安い金利がだんだんできてまいりますので、六分あるいは六分五厘、こういうものはもはや高いのだということが一般の考え方になってまいったようでございます。したがいまして、この金利の面につきましては、ほんとうに農業それ自体を考えますと、よほど今後あらゆる面で保護を厚くしてまいらなければならない産業でございますので、この面につきましても思い切って低金利の政策を進めるべきである、私はかように考える次第でございます。
○稻葉委員長 稲富稜人君。
○稲富委員 ただいま谷垣委員から質問のありました点で、重複しない点だけを三点だけお尋ねしたいと思います。 最初に、今回の天災融資法による果樹のことでお伺いしたいと思います。 御承知のように、天災融資法は農業災害補償と最も関連のある法律でございますが、常に叫ばれておる果樹共済、この問題は、非常に要請されながらも実現困難になっておるのでございますが、今回天災融資法を適用されるという段階において、果樹共済に対しても将来これを考えるというような政府の御意思があるかどうか、この点を承っておきたいと思うのです。
○松岡(亮)政府委員 これにつきましては、すでに数年果樹の被害の実態等の調査を進めてまいりまして、今年度から実際に四つの方式を設定いたしまして、それを具体的に全国の主要なくだものの産地に適用して試験を始めておるのであります。その試験はかなり綿密な考え方に基づくものでございますが、何しろ保険の方式をとるわけでございますから、保険の対象として適格であり、また保険として運営できるかどうかということを実際に確認する必要がありますので、この試験的調査の結果を見まして、できるだけ早い機会に制度化の結論を出したいと考えておる次第でございます。
○稻富委員 次にお尋ねしたいのは、この天災融資法の、果樹、茶樹または桑樹ということになっているのでありますが、これは収穫期における果樹というものを対象にしてあるのか、あるいはまた、収穫に至らない果樹ーというのは、いわゆる幼樹でありますが、これが被害をこうむった場合はやはりこの対象になるのでありますか。あるいはまた、果樹の種苗、こういうものもその対象に考えられるのであるか、その点この機会に明確にしていただきたいと思います。
○松岡(亮)政府委員 前段のほうのいわゆる未成木は、今回の改正によりますと融資の対象として考えておるわけでありますが、種苗のほうは、今回の対象としては樹体損傷としては考えない、こういうことでございます。
○稻富委員 最後にもう一点。この融資は二種類ありますが、先刻、六分五厘は、一般の融資から言うならば低利だというような御意見があっだのでありますが、現在の農業経済の伸長度合いから他の産業と比較しました場合に、こういう被害に対する六分五厘の金利というものは、決して私は安いということは言えないと思うのであります。これに対しましても、われわれはやはり災害における金利というものをもっと安くする必要があるのではないかということを考えているのでありますが、天災融資法におきましても六分五厘以内ということがあり、今回の場合もはっきり三分五厘以内ということになっておるのでありますが、以内という文句を使っている以上は、六分五厘以内であるならば、その災害の状態に応じて金利を下げてもいいという解釈になると思うのでありますが、いまだかつて六分五厘以内というものを六分五厘よりも安くしたことを知らないし、三分五厘以内、こう条文にはっきりしながらも、三分五厘よりも安かった例を見ないのでございます。その点から、以内という字句を挿入してある以上は、災害の度合いによって、あるいは二分五厘であるとか、四分であるとか、こういうような適用をすることがこの法律にはっきりうたってある理由であると思いますが、どういう解釈をされておるのでありますか.
○松岡(亮)政府委員 確かに六分五厘以内と定めてございますので、行政的に、六分五厘以内、たとえば六分とか五分とかいうことは論理上はできるわけでございます。でございますが、この場合、六分五厘以内で貸し付けることを条件として出すわけでございますが、末端で、たとえば農協なりあるいは市町村自体が利子補給をして六分五厘以内で貸し付けることは、これは実際行なわれても差しつかえない、こういうことでございます。しかし、実際にそれならばどういう災害にこれは六分で貸す、これは五分五厘で貸すということを前提としてそのつど定めるということではなかなか容易ではございませんので、従来一貫して普通災害については六分五厘、特別の被害に対しては三分五厘という運営をしてまいっておるわけでございます。そういうことでございまして、六分五厘が高い高くないということは、これは議論のわかれるところでございますが、いまのところわれわれの実際に運用しております実感といたしまして、とにかく三分五厘という非常に低利の金を相当貸し付けてまいっておるわけでございます。それらを考えあわせまして、普通の被害、これは農業の収入面からいってはきわめて軽い場合でございますが、そういう場合の六分五厘というものは必ずしも高くない、こういうように感じておるのであります。
○稻富委員 金利の六分五厘が高いとか安いとかいうことは別にいたしまして、それでは最後に、以内ということに限定をしてお尋ねをしたいと思います。少なくとも政府が立法措置をして三分五厘以内という限定をする以上は、やはり天災の度合いによっては三分五厘以内あるいはゼロであってもいいわけで、そういう農家負担をできるだけ少なくするという親心であると考えなくてはいけないと私は思うのであります。そのために、三分五厘以内という、こういう文句が挿入してあると思うのであります。三分五厘という文句を挿入しておりながらも三分五厘しか使用しないということならば、以内という文句を省いたほうがいいと私は思うのです。その点、国がこの立法措置をやるわけで、国が立法措置をやって、天災に対しては親心をもって救済策を講ずるのだというならば、しかもそういう趣旨からいって三分五厘以内という文句が挿入してある以上は、その災害の度合によってこれを適用することを十分指導し、そういう方針でいくということがこの法の精神でなくてはいけないと思うのですが、この点を明快にしていただきたいと思います。
○松岡(亮)政府委員 これは天災融資法第二条の四項三号の規定で、経営資金とは、年三分五厘以内、それから年六分五厘以内のものである、こういう定義になっておるわけでございます。その六分五厘以内であるということは、あとのほうの利子補給との関係がございますが、六分五厘以内で貸し付けられるものに対して利子補給をする、こういう解釈でございます。したがって、たとえば、国が利子補給をする以外に県や市町村がいたしますが、県や市町村がさらに利子補給額を増額して、六分にする、あるいは五分五厘にするということは、この以内で読む、こういうようにいままでの私どもの運用はやってまいっておるのでございます。
○稻富委員 そうしますと、国は、六分五厘以内ということになっておれば、その災害の状態によっては五分になり四分になる、三分五厘以内の場合には、三分になりあるいは二分五厘になるように、なるだけ行政指導においてこの問題を処理する、こういうような考えでありますか。
○松岡(亮)政府委員 行政府といたしましては、六分五厘以内で貸し付けられるものに対しては一分五厘の利子補給をする、三分五厘以内の金利で貸し付けられるものに対しては、国は三分九厘の利子補給補助をする、こういうことを明らかに定めておるわけであります。
○稻富委員 ずいぶん異論のあるところでございますけれども、委員長との約束の時間が切れましたので、またいつかの機会を得まして、その機会にこの問題についてまたお尋ねいたしたいと思います。一応保留いたしまして、私の質問を終わります。
○稻葉委員長 大野市郎君。
○大野(市)委員 提案せられました雪寒道路交通の確保に関する特別措置法の改正案に対して質疑をいたします。 今回の豪雪によりまして交通が途絶したことによって、予期せざる非常な経済的社会的諸条件の混乱が起きまして困惑をしたことは御存じのとおりでありますが、かねて当災害委員会においては、この大豪雪を契機としまして、民生の安定のために交通の確保の必要性を論じてまいったわけでありますが、日もだいぶたったことでありますので、この機会に、建設省におかれまして、いかような交通確保の拡充措置を考えておられますか、この点に対して伺いたいと思います。法律の改正の機会でありますので、指定路線の拡充を住民は願っておるわけでありますが、その拡充の目標をどう考えておられるか、さらに、しからば指定対象路線の拡充の具体策はどうなっているか。いろいろ時間の都合もありますので、まず、かねて問題になっておりましたこの点に対しまして、建設政務次官の御所信を承りたいと思います。
○松澤政府委員 端的にお答えをいたしたいと思います。 ただいまの諸条件に基づいて今回も皆さん方に御審議願っておる法案等を提出いたしましたが、同時にまた、財政当局等とも十分に打ち合わせいたしまして、その趣旨に沿うように今日まで努力してまいりました。せっかく皆さん方の努力等もございますので、この際議事録に明らかに載せておきたい、かようにも考えまして、いままで打ち合わしてまいって建設省としてはぜひ今後やっていくという方向のものを読み上げてみたい、かように思います。 第一番目には、指定対象路線の拡充といたしまして、指定基準を引き下げることによって雪寒の指定路線を一そう拡充し、従来なかったところの主要都市町村道をも対象に取り上げていきたい。なお、除雪事業等に要する経費については、現行補助率によって国庫の補助をいたしたい、こういうのを対象路線の拡充の目標にしてやっております。具体的に一例を申し上げますれば、通勤通学用のバスの路線、鉄道駅、バス停車場等に通ずる道路、あるいは役場等の公共施設に通ずる道路、その他これに類するもの等に対して行なっていきたい。 二番目としては、除雪補助単価を実情に沿うように是正して、そして地元の負担をできるだけ軽減するようにはかっていきたい。 なお、大きく二番目といたしまして、指定路線の拡充の目標といたしましては、以上の構想に基づきまして、建設省といたしましては次のような目標を立てまして、関係方面と打ち合わして今日までやってまいったわけであります。 その一つは、都道府県道以上の道路については、雪寒地域内に含まれる道路延長のうちその約七〇%、現在は約五〇%くらいになっておりますが、七〇%くらいを目標にして指定路線を追加するような方向に努力していきたい。これによって、幅員が三メートル六十以下の比較的狭隘な道路で、冬季交通需要のきわめて少ない山間部のものは、もちろんこれは除かざるを得ませんが、ほとんど指定されるといったような方向に持っていかれるのではなかろうか、かようにも考えております。 二番目としては、市町村道については、豪雪時の交通麻痺によって民生の安定上重大な脅威を受ける市街地を対象に、街路網のうち、地形その他の状況に応じ、およそ五百メートルから一千メートルのブロックを構成する幹線街路網が確保されるように新たに指定するように努力していきたい。 これに応じて、除雪機械の現行整備計画を改定して大幅に増強するとともに、新たに市町村にも適用するように考えていきたい。現行五力年計画事業費といたしましては、御承知のように五十一億五千万ほどになっておりまして、機械台数等は約一千台近くに相なっておりますが、こういうふうな目標のもとに努力していきたい、かように考えております。
○大野(市)委員 ただいま建設政務次官から、指定路線の拡充の具体策に対しての方針が鮮明にされましたので、われわれの希望の非常に大きな部分が前進したことを喜ぶものでありますが、御承知のように、今回の改正によって、一級国道の三分の二国庫補助が、予算にかかわらず実施される、そういう内容でございますので、この特例措置の法律も、その点においては首尾一貫して、直轄道路並びに補助道路ともに三分の二の国庫補助が約束されたわけでありますから、この点に対しては法律の内容として歓迎をするものでありますが、この法律の施行にあたって、運輸大臣との協議によってこの指定路線を定める旨が第三条の規定にございまするので、運輸大臣の意見を聞いた上で指定をするわけでございまするから、この際運輸省御当局の指定路線に関する見解をただしておきたいのであります。
○大石(武)政府委員 大野委員にお答えいたします。 われわれ運輸省といたしましては、道路の主管大臣である建設大臣からそのような御相談があれば、喜んで御相談に応じまして、何でも民衆の便宜になるように考えてまいりたいと思います。
○大野(市)委員 この点、意見を聞いてという法文でありまするから、御相談があるならばという表現をなさったと思いますけれども、内閣でありますし、したがって、その意味においての責任はー意見を聞いてという法律であるから、御相談があればというのではまことにあき足らぬのでありまして、特に御承知のように、この施行令においては、政府部内において取り扱うことのできます施行令の内容は、交通量が問題になっておるのであります。交通量の多寡によってその判定を下すという施行令の内容もあることでありまするから、この点については、道路行政の上において運輸省が陸運当局を握っておるわけで、バスの運行あるいは貨車、貨物トラック、乗用車、あらゆる分野の交通手段を掌握しておるわけでありますから、この点、もう一回、あなたの省としての御意見をもっと明確にしてもらいたい。
○大石(武)政府委員 お答え申し上げます。 実は本年当初のあの豪雪にあたりましても、私が政府の命によりまして現地を調査いたしまして、いろいろ実情を見てまいりました。その実情につきましては、いろいろと運輸省内においてみんなに伝えまして、その覚悟のほどをいたしておるわけでございます。したがいまして、どうすれば一番民衆の役に立つかということにつきましては、全力をあげてその職責を果たしてまいりたいと思っているわけでございます。そういう意味で——法制的には私詳しいことはわかりませんが、おそらくは責任の中心は建設大臣にあると思います。そういう意味でありますから、御相談があれば何でもその御要求にしたがって善処いたしますということを申し上げたわけでございますが、その法的な責任はいざ知らず、実際の仕事につきましては、もちろん、こちらがそのような必要性がある場合には、運輸大臣からも十分に建設大臣に御相談を申し上げまして、お互いに仕事が一番うまくいくように、能率が上がるように働いてまいるというわれわれの考えでございます。
○松澤政府委員 ただいまの運輸政務次官のお話は、御承知のように、路面の活用、すなわちその運用が従来とも運輸省の所管だ、こういうふうに相なっておりますので、国家の財政的な部面から投資効率を考えるというたてまえのもとにおいて、運輸省に建設省のほうからいろいろの面で御相談を申し上げる、したがって、運輸省のほうとしては、これに対してともに検討して、お互いにその実施の面に遺憾のないようにしていくという答弁だと私はいまお聞きいたしたのでありますが、いままで私たちのほうから運輸省のほうに御協議を申し上げましてお断わりをいただいたものは、少なくともこの雪寒道路法に関するものではございませんでしたので、したがって、いまの運輸政務次官のお話のように、私たちのほうで御相談申し上げたものは、たいていーと言っては何ですが、もう十のものは十ともに御承認賜わってまいったので、いまのようなお答えになったのだ、かように私は解釈して、建設省側といたしましてはこの法案に基づいた趣旨において実施していきたい、かように考えております。
○大野(市)委員 その点は、両省において密接な連携を持って民生の安定をはかっていただきたいと思います。 そこで、この雪寒特別法の法律は、あくまでも指定路線の内容を規定してございますので、今回の豪雪の実態から見ますと、このたびの方針拡充によって非常に必要な部面が救われることは、私どもも喜びとするものでありますが、なおかつ指定された路線以外においても、多数の住民がそこに居住をして交通をしておるのは間違いありませんので、そういう意味合いから、自治省におかれては、住民の直接の福祉担当省である関係から、特別交付税の制度をもって今年の豪雪の事後処理をされたのでございますが、この点に対して、住民の福祉のために特別交付税の必要性が災害時においてはなお一そう予想されますので、この際自治省の政務次官からこの点に対する御見解を承りたい。
○藤田政府委員 先般の豪雪に際しましては、自治省としましては特別交付税三十七億を支出いたしまして、自治体の大体の御満足を得たと考えております。ただ、一部にいろいろ御批判がありまして是正をしたということもございましたが、大体において自治体にがまんしていただける程度であったというふうに私たちは考えておるのであります。先ほど来御質問の雪寒特別法に基づく指定路線の拡充の問題、全く私たちも賛成でございます。これに伴います地方自治体の財政負担に関しましては、交付税法の規定にもありますとおり、基準財政需要額の積算基礎に計上いたしまして、一般交付税として十分めんどうを見る体制でございます。したがいまして、いま最後の御質問の、一般住民の被害に関する特別交付税のことでございますが、御存じのとおり、特別交付税は公共施設の災害に対するものを中心として考えておるわけでございます。ただ、一般住民の災害に関しましても、市町村自治体等において特別の緊急救済措置をとった場合においては、もちろん特別交付税としてごめんどうを見ておるということでございまして、住民に直接特別交付税を支出するということは法制上不可能でございますが、一般住民の被害が重なって、これが特別交付税の対象として自治体に支出をされる。こういう点は十分ひとつ留意してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○大野(市)委員 そこで承りたいのでありますが、自治省のほうのお立場は、ただいまの御答弁で、法律のたてまえから、一般住民自身に補助金助成がなされることは法制上むずかしいことも了解いたしますが、しかしながら緊急の場合には、市町村の需要に応じて考慮してまいったし、まいるのだ、こういうことでありますので、ぜひともその点を特に勘案していただきたいと思います。 そこで、こういうぐあいで一歩ずつ改善、前進はしておるのでありますが、この法律の第四条に明記されておりますところは、三十六年度以降、毎期五カ年ずつ組み合わせにしていわゆる五カ年計画を作成して閣議決定を求めなければならないということで、三十六年度中に、三十六年を初年度とする第一期五カ年計画が計画されておるはずであります。しかるに三十六年の十一月には、ただいま政務次官であられる松澤君その他同僚の非常な御努力によりまして、この雪寒道路法第六条の規定において改正が加えられて、予算の範囲内においてという条項が削除され、三分の二の補助をするものとすると改正をいたしたのでございますから、三十六年度の第一期五カ年計画樹立の当時と予算措置の面で根本的な変革が行なわれたわけであります。予算の範囲内において五カ年計画を樹立する、その樹立計画と、予算にかかわらず必要なる措置は三分の二の補助をするということに法律の根本が変わったのでございますから、建設省においては閣議決定をせられたといえども、五カ年計画の改定を三十七年、三十八年の——ほんとうは三十七年度の予算においてなすべきものであったと思いますが、この点に対しての新計画は樹立されたのかどうか、伺いたい。
○松澤政府委員 ただいま御指摘のように、当時私が中心になりまして、以内というのを削除願ったり、あるいは予算の許す範囲ということを削除願ったりしたことは事実でございます。それにしたがいまして、建設省といたしましても、財政当局と、その趣旨にのっとりまして三十七年度、三十八年度ともに実施をいたしてまいりましたが、とうていそれがやり切れないというふうな点等がございまするし、また、道路全体に対する現在の日本の国内における交通のいろいろな錯合的な部面から考えまして、現在の二兆一千億それ自体の大きいワクで考えましてもとうていやっていけない、こういうたてまえのもとに現在追い込まれておるような現況でございます。これがために、建設省といたしましては、来年度を初年度といたしまして新たなる五力年計画を策定いたしまして、われわれの希望といたしましては、少なくとも二兆一千億の倍以上の五兆円近いものを全体的な計画のもとに盛り込んで、その中に雪寒道路的な部面をもいまの法の趣旨にのっとってやっていきたい、かように考えて、現在鋭意努力をいたしておる現況でございます。元来この積雪寒冷特別地域の道路交通確保に関する法律というものは、思想的には従来ややもすると救済事業のようなものの考え方でやってまいっておられたような懸念がなきにしもあらざる現況でございましたが、私たちが考えましても、天然自然の現象から生まれた地域というものを、雪の降らない地域と同等な地域にすべきだという点から、これらのものが考えられていったものでございます。したがって、現在の法それ自体から考えましても、私たち建設省といたしましてもまだまだ満足をいたしておるものではなくして、皆さん方からまだ御提案にはなつていないようでございますが、われわれ行政部門において新たに考えていきたいというふうな点は、現在のこの雪寒道路法は、いわば雪が降り、あるいは雨が降ったために路面が非常に悪くなった、その路面を改良するのだ、こういうふうな意味に主体性が置かれております。したがって、幅員を広げるとか、あるいは屈曲を是正するとかいうふうな部面まで残念にも考えられていないのであります。したがって、その幅員を広げるというような場合は、地元の立場において土地の提供を願ったり、あるいは県の応援を得て土地の提供を願う、こういうようなことに相なっております。ところが、ことしの豪雪地帯を見ますると、路面は直しましても、道路があまりにも狭いために除雪の機械が入っていけない、こういうふうなことはあまりにも如実に今日まで見せられてまいりました。こういうふうな点から考えますと、道路行政をおあずかりしておる建設省側といたしましても、このままにはしておけないというたてまえのもとに現在検討を加えまして、できるならば、来たるべき予算のときにおきましても、行政措置として財政当局のほうとも十分に打ち合わせをしてそのような方向まで持っていかなければならぬのじゃないか、かように考えて、実は現在鋭意努力をしておるというのが現況でございます。私たちは、そういうふうな意味をもって、雪の降る国も降らない国も平等なる交通が冬季間といえども確保できるようにしてこそ、道路行政をおあずかりしておる建設省としての責任を果たしていけるものと、かように考えております。
○大野(市)委員 実はこのたびの冬の指定路線の除雪の実施状況に対しましても、私の関知しておるところ、三万キロの指定路線の延長線に対して、現実に除雪計画が実行せられたのはわずかに七千キロであるということを聞いております。しかも現実の姿として、ただいまも政務次官から、路面が狭いために除雪機械が入らないような場所があるから、それを拡張するなどの道路法自体の仕事も並行して進めたいということでありますから、そのことはわれわれは大歓迎であります。ぜひ実現をしてもらいたいのでありますが、この措置法がありながら、路面が狭いために除雪機械が入らないところもあったというのでございますが、実は私どものほうに塩沢町石打というところがありますが、これは市街連檐地域であって、ブルドーザーは入らないのであります。しかしながら、ショベルローダーとダンプカーの組み合わせによるならばこれは除雪が可能なのであります。これは国道の七号線でありますから、開けねばならない道路なのであります。それがいわゆるブルドーザーしか頭になくて、連檐地区であるので、指定路線であるが、ここは実行が不可能ですという実は県の道路課の答えでありましたので、私は、なぜそういう除雪機械の種類を考えて、その種類によって除雪が可能かどうかを研究しないのかということを申しました結果、今回はロータリーをそちらに振り向けまして除雪が成功したのであります。こういうぐあいで、せっかく法律がありながら、その工夫の足らないために除雪ができないということで放置されたところがたくさんあります。これは機械の選択の工夫であります。 それから第二点は、金がもうなくなったから、これくらいにしてくれという——これはたいへん影響するところが多いと思いますので、仄聞ということにいたしますが、金がもうなくなったから、雪をかくのはこれくらいにしてくれというので除雪を打ち切った例も私は仄聞しておる。これは一体、予算にかかわらず三分の二の補助をするという第六条の規定がありながら、これを行政措置によって押えておる。もしこれが仄聞でなくて事実であるといたしたならば、財政当局はどのようにこれを考えておられるか。特に五力年計画の実施にあたって、三万キロメートルの除雪が七千キロしか実施ができないという状況のときに、予算にかかわらずというのに、金が尽きたからというような行政措置がもしあったとしたならば、その責任は、法律のたてまえからこれは法違反であると思うが、この点に対しての大蔵当局の御回答をいただきたい。——委員長、大臣は無理でも、政務担当の政務次官は二人もおられるのに、重要な災害委員会にどういうわけで見えないのか、委員長からお聞き取りを願いたい。
○稻葉委員長 すぐ聞いておきます。
○大野(市)委員 それまで答弁は保留に……。
○稻葉委員長 あとで答弁させましょう。それとも、主計局次長が見えておりますが、主計局次長では御満足がいきませんか。
○大野(市)委員 その答弁を聞いた上で判断いたします。
○澄田政府委員 ただいまの御質問の点でありますが、はなはだ御満足のいきかねる答弁かと思いますが、実はことしの冬のときには私その仕事をやっておりません。そういう関係もございまして、的確には申しかねますが、ただいま御指摘のようなことがあったとすれば、それは三十六年に法が改正されました趣旨からいっても間違っていることだと思いますし、あの場合除雪に対して全幅の努力をいたしておりまして、予算の面でそれが制約になったということは、われわれの立場からはなかったというふうに聞いております。なお、今後の点につきましても、いま御指摘のようなことはあるべからざることでありますので、そういう点には十分努力いたすつもりであります。
○大野(市)委員 予算の面でもしそういうことがあれば間違っておるという主計局次長のお話でありますので、この点は明確にわかりました。 そこで建設省のほうに伺いますが、建設省のほうでは、各県の道路課を通じて、予算面において資金がもはやないから、この辺で打ち切ってくれというふうな通達あるいは口頭による行政指導をされたか、されないか、承りたいと思います。
○松澤政府委員 ことしの豪雪は、御承知のように、われわれがほんとに予期せざる大雪と言うていいのでありまして、当初より必ずしもことしの豪雪のために予算をとっておったわけではございません。しかしながら、予算委員会等におきましても御答弁申し上げましたように、現況に即し交通を確保するということに全力を注ぐ、こういう意味をもって、当時直轄並びに補助に対して、建設省担当分といたしましては、数字的な面はいまちょっと記億がございませんが、たしか、当時御答弁申し上げたときには、二億数千万円を出した、こういうふうなことで記億いたしておりますが、それ以来、私たちのほうに対しまして現地のほうから、費用がないから除雪をしないというふうな連絡もございませんし、また私たちのほうから、書面はもちろん、口頭をもって、この辺で除雪はやめておけと言ったようなことは毛頭ございません。
○大野(市)委員 これは仄聞でありますので、きょうはこの問題はそこまでにいたしますが、明らかになったのは、予算にかかわらず三分の二を補助することになっておりますので、それが希有の豪雪のために多額の資金が必要であったことはわかるのでありますが、そういう場合の予算措置の問題は、災害予備費から出るものと思いますが、主計局次長、いかがでしょうか。
○澄田政府委員 ただいま御指摘のような場合で必要な事態が生ずれば、それは予備費から支出することができます。
○大野(市)委員 最後に一点。そこで承りたいのは、閣議の決定によって、三十六年度を初年度として五カ年計画が樹立されておりますが、五カ年計画の樹立というような計画に対する毎年度の、第一年度は幾ら、第二年度は幾らという計画があるはずでありますが、この計画の実行に対して、それらがただいまの三万キロに対して七千キロしか実行できないという場合の行政的な責任はどんなふうになるものでありましょうか、一点伺いたいと思います。
○平井(學)政府委員 建設者といたしましては、いまの三万一千キロ余の雪寒指定道路延長に対する予算の裏打ちという点につきましては、終始財務当局と十分連絡をとっておりますけれども、この問題につきましては、やはりこの除雪その他の事業の単価の計算の問題、また単価が実際その後動いたという問題もございますし、いろいろの事情もございまして、一がいに割り切った数字が出ないのでございますけれども、私どもといたしましては、先般の豪雪にかんがみまして、今後早急に単価等の問題につきましても——大蔵当局と現に折衝をいたしておりますし、また、指定区間の真に必要なところにつきましては、十分予算の裏打ちができますように、大蔵並びに自治省と現在協議を進めております。 なお、指定区間の三万一千キロと申しますのは、建設大臣が運輸大臣の意見を聞いてきめまする実交通量その他の事情を勘案して大きな網をかけた道路でございまして、その中で、その年その年の雪によって、現実に除雪をすべきところ、したところ、こういったものを選びますので、完全には一致しませんけれども、確かに御指摘のように、三十七年は三万一千キロに対して七千キロ余しか除雪の実際の補助が行なわれなかったというような事態は、これは好ましいことではございませんので、来たるべき三十九年度の道路整備五カ年計画に際して、十分裏打ちができますように努力をいたすつもりでございます。
○大野(市)委員 私はしろうとでよくわからぬのですが、財政当局は、こういう五カ年計画を立ててやりました場合の実施についての予算の裏づけというものは、どのような見解でやられるものでしょうか。ただいまは、いわゆる基準単価がいろいろ変動したのでというような一例をあげられましたが、私は、その原因の一つとしては、除雪機械の台数が不足である、その三万キロの指定路線の除雪に対して不足であるというふうな、機械の台数の問題もあったと思います。こういう点に対して、それを除雪するには何台要るかという、ある程度の根拠のある数字が計画の中にあったと思いますが、食い違いは、台数が買いかねたのか、それともそのほかの原因でありますか、もう一回大蔵当局と建設当局の両方にこの点を承ります。
○松澤政府委員 お答え申し上げますが、いまのお話は、お聞きいたしておりますと、どうも除雪だけが中心になって御質問があるようでございますが、もともとこの法は、御承知のように除雪も当然に含まれますが、その路線を冬季間において交通が確保できるように道路それ自体を路面の改良をいたしまして、その上に立って除雪をしていく、こういうふうなのがこの法の内容であったと私たちは理解をいたしております。したがいまして、路面の改良と除雪をあわせまして、そうしてその指定区間というものを、ある一定の計画のもとに、五カ年計画なり、もしくは十力年計画といったような一つの計画に基づいて実施をはかっていきたい。ただ、予算の許す範囲というふうなことばがございますが、その予算の許す範囲というものを削除いたしたというような部面から、要求次第幾らでも出し得るのだ、こういうふうな御解釈になりますと、やはり国の財政のたてまえからいきまして、必ずしもそのとおりにはいきかねるのじゃなかろうか、かように私は考えております。ただ御承知のように、予算委員会等においてもよく御質問等がございますが、予算配分のときに、政府の部内におきまして、雪というふうな部面になりますと、何か救済事業をやっておるのだというふうな従来の政府部内における思想的な部面があったやにわれわれは受け取ってまいったのであります。したがいまして、そういうふうなことではなくて、あくまでも、雪の降らない国も降る国も、平等なる日本国民としての立場を保持できるような立場を持っていくのだ、こういう趣旨のもとにおいてこの法をわれわれはつくってまいったものと、かように記憶をいたしております。したがいまして、そういうふうな部面から考えまして、その予算の配分のときに、いまのような救済思想というようなことじゃなくて、極力そういうふうな部面を排除して、先ほど申し上げたような、雪の降らない国と平等な道路を一日もすみやかにつくって、その上に立って冬季間交通が確保できるような除雪をあわせてしていこう、こういうたてまえのもとにやっていこうとしておるのであります。したがいまして、計画に基づきまして、極力そのような方針のもとに、政府側に立っておる者といたしましてはやっておる、かように私たちも理解し、また今後もそのような方式でやっていかなければならぬものだ、かように基本的には考えております。
○大野(市)委員 私が問いただしたいのは、それは金に限りがあることでありますから、そう理想一点ばりも言えないでしょう。しかし、五カ年計画を立ててやるのですから、せめて三万キロという計画があるなら、その計画が実現できる必要があるので、その辺が私は一番重要問題だと思っているのです。幾らりっぱな法律ができても、計画は立ったが、計画の三分の一もできないのだというようなことであっては、われわれは全く住民にうそをつくことになるので、われわれ審議に当たる者としてはがまんがならぬわけです。ただ、三十六年度にきまり、三十六年度の末に改正になった法律でありますために、混乱があったことは私もよくわかります。よくわかりますので、この辺のけじめが——それはもうやらなければならぬのでございますという主計局の回答もここで明らかになった。そうすると、どうしてもやはり計画が緻密でなければならぬと思うわけです。この点に対しては、三十八年度中にこの計画を法律の内容に沿うように改正するという言明を道路局長からも得たわけでありますから、これらのことを根拠にして、この冬とにかく除雪計画に当たり、その計画が完全に実行できるようにお約束ができるかどうか、これを最後に承りたい。
○松澤政府委員 どうもただいまの御質問を聞きますと、三万キロそれ自体が全部一挙に除雪され、一挙に道路が改良されるのだ、しかもそれは五年間でやるのだというふうに理解されるような気持がするのでございますが、その三万キロというのは、先ほどからの御質問の中にありました、運輸省当局といわばその道路の経済効果というものをはかりまして、そして雪寒道路としての指定路線、こういうふうな路線の延長量数的な面がいわば三万キロ、こういうのであります。したがいまして、その中でもって、やはり一定の国の予算のワクでございますから、総額的な国の財政の立場に立って、そのうちでどの程度五カ年間で道路の路面を改良し、そしてまた、最も近いところから、交通量の最もはなはだしいと思われるところを重点的に除雪をしていこう。しかしながら、除雪の部面に至りますと、世界各国を見ましても、日本ほどおくれておる国はありません。先ほどもお話になりましたように、ブルドーザー、ショベルドーザーといったようなものがあります。ブルドーザー、ショベルドーザーというものは、御承知のように、これは建設機械でございまして、決して除雪の機械ではないのであります。それを従来ともに日本ではあたかも除雪の機械のように活用してきたところに大きな間違いがあった。よって、建設省といたしましては、本年から、数十台にわたりまして、この除雪の機械等は専門機械を購入しよう、そしてこれを各県に配付しよう、こういうわけで計画を立てまして、着々その計画どおりにいま整備いたしております。したがいまして、いまの大野委員のお話のように、その目的のために全力を傾倒して、その三万キロのうち、五カ年計画のうちにはどの程度やるか、従来のような要領ではいけないので、三万キロのうちどの程度に進めるかというようなことは、来たるべき新しい意味においての、三十九年度を初年度とする、さっき申し上げたように、できれば五兆円、少なくとも四兆円以上の大きな道路計画に基づいた中において雪寒道路的な面を拡大強化して、しかもそれが実施できるように持っていかなくてはならぬものだ、同時に、冬季間における除雪はもちろん、それに付帯する大きい問題でございますから、道路を直すのが目的でなくて、冬季間における道路交通を確保するのが目的でございますから、それに沿う意味で除雪関係を促進していきたい、こういう考えのもとにわれわれは進めておるのであります。
○大野(市)委員 これは見解が違うのでありまして、こうなんですよ。いまの路面の拡充とか、そういうふうないろいろな道路法自体のお仕事のほかに、この雪寒道路法の精神というのは、雪はその年によってどれだけ降るかわからぬのですよ。しかしながら、この指定された路線の除雪はこれをやるのだという約束ごとできめてあるのです。そこで、一ぺんには理想的な除雪ができないにいたしましても、五カ年計画に基づいて機械類もだんだん買っていこうという趣旨であることも了解しておるのです。一どきに降った雪を全部取れというのではないのですよ。しかるに、その計画を立てたにかかわらず、ここの場所は除雪をするんだといって住民に約束して、青い線で太く書いて発表したものの除雪ができない場所がある。これはそのときの雪の降り方によってたいへんな費用がかかるんですよ。一ぺんで取れない場合がある。それで不確定な災害要素が入るのです。一般の確定した積算予算で組めないのです。だから、予算にかかわらずということで改正したのです。ですから、いま松澤政務次官の言われた、計画だから五カ年計画で順々にやるという精神はよく理解しておるのです。しかも、その内容を変更してもらいたいということも述べ、その事柄の約束も取りつけたのです。それは私は満足をしておるのです。そこで三十九年度から新しい計画の閣議決定をせられるという考え方も私どもはのみ込んだ。三十八年度のこの冬はもうまた来るわけだ。三十九年の一月の雪は、三十八年予算の実施中ですから、ほかの予算措置とちょっと違うのですよ。私が心配するのは、ことしみたいに約束したものの除雪ができないというのでは、われわれは国民に申しわけがないから、この点、お金の問題で行き詰まるということのないように、金の問題も二億円足らずのものなんです。こういう意味で私は言っておるのでから、ひとつその点は理解して、今年の雪は、指定された路線については万全を期して除雪をするんだという言明を、実施者である建設省当局と、財政措置をせられる大蔵当局の両方の言明をいただけば、私はこれで質問を終わります。
○松澤政府委員 ごもっともだと思います。ただいま私が申し上げたのは、指定路線というのは、全面的な指定路線だというような意味で三万キロは出ておるのだ、こういうわけでありまして宀あなたのいまおっしゃるものは、その中において除雪の実施計画としての路線が青線で引かれているのにかかわらず、しかもそれに豪雪というような雪が降ったにかかわらず、実施ができなかった、そういうようなことではいかぬじゃないかというふうな御質問でございますので、これはごもっともだと思います。そういうようなところに対しましては、三十八年度の豪雪の時期におきましては万遺憾のないように全面的に実施するように最大の努力をしていきたい、いわんや、予算的措置においても——ことしも別に地域的に不足だからといったようなことはなかったのでございますが、一そう注意をいたしまして、そのようなことのないように持っていきたい、かように考えます。 ただ、一言だけ申し上げておきたいのは、先ほど申し上げましたように、現在のままの状態において決して雪寒道路的な面はよくなるものとは私たちも見ておりませんので、そこで、三十九年度においては}般の道路ですらも倍額以上になっていく、したがって、雪のほうに関するところの道路もしくは除雪というものは、非常におくれて出発した関係もございまして、一般が倍でいくならば、雪寒道路計画はその倍だけではとても追いつくものではないのだ、よって十分な考慮を払って、従来以上のスピードのもとに追っかける、かような方式でもって持っていきたいという気持ちの表現として申し上げたわけでありますから、御了承願いたいと思います。
○澄田政府委員 ただいまの点でありますが、本年の場合は、御承知のように、まず保留をいたしておきました予算をもってこれに充てまして、なお、先ほどから自治政務官のお話しになりましたように、特別交付税をもって対処する、こういうことになっております。三十八年度の予算につきましても同様なことでありまして、もしこの冬また非常な雪の問題があるというような場合には、申すまでもなく、そのときの保留の費用をもって充てる、それからさらに、先ほど申し上げましたように、もしどうしても必要なような場合には、予備費という方法もあるのでありまして、そういう意味におきまして万全を期したい、こう存じております。
○大野(市)委員 終わります。
○稻葉委員長 他に御質疑はございませんか。——なければ、これにて両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○稻葉委員長 これより両案を一括して討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稻葉委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稻葉委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました両案に関する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十一分休憩 ————◇————— 午後三時三十五分開議
○稻葉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 本日本委員会に付託になりました内閣提出の豪雪に際して地方公共団体が行なう公共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関する特別措置法案を議題とし、審査に入ります。 —————————————
○稻葉委員長 まず、政府からその趣旨の説明を求めます。原田大蔵政務次官。
○原田政府委員 ただいま議題となりました豪雪に際して地方公共団体が行なう公共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関する特別措置法案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 本年一月北陸地方を中心に発生した豪雪に際して、公共の施設の除雪事業に関し、地方公共団体において多額の費用を要したことにかんがみ、政府は、別途提案して御審議を願っております積雪寒冷地域における道路交通の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案により、道路の除雪事業を一そう推進するとともに、道路以外の公共の施設の除雪事業についても、新たに国庫補助の道を開き、これによって地方公共団体の事業費負担の軽減に資するため、本法律案を提出いたすものであります。 次に、本法案の内容について申し上げますと、国は、政令で指定する豪雪に際して地方公共団体が行なう学校その他の公共の施設で政令で定めるものの除雪事業で、他の法令に国の負担または補助に関し別段の定めがあるものを除き、これに要する費用が平年に比し著しく多額である場合において、当該地方公共団体の財政事情等を勘案し特に必要があると認めるときは、その除雪事業に要する費用について、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、その二分の一以内を補助することができるようにしようとするものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及び概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○稻葉委員長 以上で本案に対する政府の説明は終わりました。 —————————————
○稻葉委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。稲村隆一君。
○稲村委員 いろいろな紆余曲折を経まして政府がこの法案を提出いたしましたことは、内容はいろいろ不満足な点もありますけれども、一歩前進するものとして歓迎するものであります。 そこで、簡単にお尋ねしておきたいのでありますが、説明の中に「道路以外の公共の施設の除雪事業について」ということがありますが、道路以外というものにはどういうものが含まれているか、これが第一であります。 第二は、「地方公共団体が行なう学校その他の公共の施設で政令で定める」云々とありますが、学校その他の中にはどういうものが入つているか、この二点についてお聞きをしたいと思うのであります。
○原田政府委員 学校以外のものにつきましては、いわゆる社会施設と申しますか、保育所等のようなものであります。なお、事務当局よりその他のことについて答弁をさせます。
○相澤政府委員 「学校その他の公共の施設で政令で定めるもの」の内容についての御質問でございますが、的確にこれこれがこの法律でいう公共の施設になるという点につきましては、今後関係各省と話し合いをしなければなりませんものも相当ありますので、現在の段階ではまだあまりはっきりと申し上げられませんが、一応考えておりますものは、学校のほか、公民館、図書館、体育館というような教育施設、それから養老施設、母子寮、養護施設その他の生活保護法ないし児童福祉法に基づくところの社会福祉施設といったようなものを考えております。
○稻葉委員長 他に御質疑はございませんか。——なければ、これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○稻葉委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 豪雪に際して地方公共団体が行なう公共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関する特別措置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稻葉委員長 起立総員。よって、本案は原案どおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました本案に関する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十一分散会