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43回国会衆議院1963/05/23

災害対策特別委員会 第15号

発言数
70
登壇者
8
会派数
2
開催日
1963/05/23

会議録

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  災害対策に関し質疑の通告がありますので、順次これを許します。綱島正興君。

綱島正興自由民主党

○綱島委員 本年の初めの寒波で実は思わざる災害が長崎県の一部に起こり達した。というのは、種イモがみんな腐ったのです。御承知のとおり、種イモというものは床出しをするまでは空気が一切入らぬように密閉しておくので、床出しをするまではわからないから、災害の当時はひとつもわからない。ここでいよいよ出してみたところが、全県下に波及しておりますけれども、主要なる部分は五島でございます。そこでイモが腐りまして、種イモの被害数量は三千トンでございます。そうしてそのうち、いろいろなくめんをしても、他県から移し入れてきても、どうしても加工せねばならぬものが八百七十九トン、この金額が二千九百六十二万八千円でございます。約三千万円です。これは県内からいろいろ都合したものというより、県外から都合し、福岡県、熊本県、宮崎県、高知県等から移し入れたのでございます。これについては、実は委員会にもいままで一つも申し上げてございませんし、何にもすることもできなくてたいへん恐縮でございますが、質問でございますから、当局においていかような御処置が願えるか。たいへん手おくれで相すみませんが、手おくれには手おくれになるような事情のあることでございますから、ひとつ当局の御意見を伺いたい。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 ただいま綱島先生から、種イモが今度の寒雷によって相当被害をこうむっているじゃないか、これに対する政府の対策の考え方を示してほしい、こういう御質問だったと思います。先生も御指摘のように、種イモは植えるときになって初めて掘り起こしてやる、したがってこれまでは少なくとも倉あるいは土中に入っておりまして、的確な被害の実態がつかめなかったというようなことで、私のほうでも三月に各県に被害実態の調査をお願いいたしておったわけでございますけれども、つい最近になって県から報品が上がってまいったわけでございます。  ちょっと概要を申し上げますと、昨年は作付面積が三十四万七千町歩、本年度の予定は二十四万六千町歩、それに対して現在のところ所要の種イモの数量は二十万八千トン、そういうことになっておりますが、今回の寒害によって被害を受けた数量は四万七千トンということでございます。しかし全国的に見ますと、あらかじめそういった腐敗を予定いたしまして余分の種イモの貯蔵を行なっておったということで、全国的に見れば種イモの不足という事態はないように県の報告はなっておるわけでございます。したがいまして、特に五島のように災害が著しいというような地域に対して対策をどうするのかという問題にしぼられると思いますけれども、われわれとしては、現在農業近代化資金がございます。これによってまず必要な融資を行なうという措置を考えてみたらどうだろうか、現在はそういうぐあいに考えておる次第でございます。

綱島正興自由民主党

○綱島委員 災害補償法で直接補償をするという方法は、いまのところちょっと当局でも——私もいろいろ考えてみたのですが、どうもはまらぬように思うので、そうすると、近代化資金で何とかしてやろう、これはやっていただけるでしょうね、それを念のためにお聞きしておきます。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 いま綱島先生のお話でございますと、災害補償法の対象になるかどうかということでございますが、お話の中にもございましたように、災害補償法の補償対象になりますものは、収穫時までにおける減収等の被害が対象でございますので、収穫後の被害につきましては、これは制度上対象となり得ないのでございます、近代化資金につきましては、これは県のほうとも指導を加えますことによって対象にできるものと考えます。なお、これは個別農家の被害がどういう程度であるかということによって、明確にお答えいたしかねますけれども、災害ということを前提にいたしまして、自創資金の融資による経営のための資金手当というようなことも十分考慮できることと考えます。——いま、近代化資金の対象にもなり得ると申し上げたのでございますが、近代化資金になり得るにつきましては、これは一定の施設等を伴う、たとえば、いまさらこのあたたかいときにどうかと思いますが、電熱温床とか、そういう施設的なものを伴います場合に限られると思いますので、全面的に対象になり得るというふうな表現をとりましたのは間違いでございますので、訂正をさしていただきたいと思います。

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 稻村隆一君。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 私は、簡単にほんの二、三点、果樹対策に対して現行法の適用に関する御質問を農林当局にしたいと思います。専門的なことはあとで長谷川さんがやります。私は全くのしろうとでよく知らないのですが、ただ、この間非常に私不快に感じたことは、われわれが三月二十九日に、果樹問題に対して、果樹、茶、桑等の被害に対してどうしても特別立法が必要だというので前から問題になっておりまして、与党、野党が満場一致で特別立法の制定を決議しておるわけです。その論議の過程から、大蔵省の当局は、そんな特別立法なんかつくらなくても現行法でいける、こういうことを言っておったわけです。ところが、農民の立場に立って農村の生活を守らなければならない農林省の事務当局までが、この間の二十九日の懇談会のとき、これは正式の委員会でなかったけれども、大蔵省に便乗して、現行法でできるということを言っておるわけなんです。私も、果樹の問題に関してはしろうとでありますが、一月以降あの豪雪のときに九州、中国等を視察して、実に被害の甚大なのに驚いたわけです。これは全国的な被害でありまして、日本農業にとっては実に重大な問題なのです。そういう問題だから、国会においては衆議院の災害対策特別委員会におきまして、与野党全部、これは特別立法を制定しなければならぬというときに、大蔵省の事務当局、農林省あたりの当局まで、われわれの特別立法に対して水をさすような言辞をしばしばはいておる。実にこれはもってのほかだと思うのです。そこで、現行法が今度の災害に対してどういうふうに適用されるか、私は法律には全然しろうとですから、二、三点質問したいと思っておるのです。  第一の天災融資法ですが、天災融資は今年は一体幾ら出したのですか。そのうちに一月豪雪に対して幾ら出したかということを聞きたいのです。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 豪雪、寒波等によります災害は、御承知のとおり、天災融資法を発動するための政令を施行し、また、それが国民経済上も相当の大きな影響を及ぼす災害であるという意味で、激甚災の適用をいたしてまいったわけでございます。それに基づきまして、天災融資法の融資総額は六十億円というものをただいま用意いたしまして、貸付の準備を進めておるのであります。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 雪に対して六十億円ですか。そのうち、一月豪雪の雪に対してはどれだけですか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 今回の六十億は豪雪害に対する措置でございますので、雪に対してという意味が豪雪害という意味であれば、六十億は豪雪害に対するものであるというふうに御理解願ってけっこうでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 その六十億は全部豪雪害に使うわけですね。それは間違いないですか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 厳密に申しますと、今回の災害の計算の中には、雪それ自身以外にいわゆる寒波の被害が加わっておりますから、そういう意味でこれは厳密には雪だけというのではございませんが、被害そのものの大部分というものが雪害でございますので、ただいま申し上げたように雪に対する措置というふうに御理解願ってけっこうだというふうに申し上げたわけでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 その六十億は、雪並びに寒波、これは同じことですが、それに対してのみ使うわけですから。それ以外には使わないのですね。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 御質問のとおりでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 天災融資の昨年度の総額は幾らになっておりますか、一昨年度は幾らになっているか、ちょっとそれを聞かせてください。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 三十六年度の数字がちょうど手元にございませんが、昨年は、四月下旬の降ひょう、六月上旬、六月中旬の長雨、七月上旬の豪雨等のために、約二十八億円の融資ワクを設けました。それからさらに七月下旬の台風七号、八月上旬の台風九号、十号、七月ないし九月にかかります長雨、六月−八月の干ばつ、台風十四号、これらの総体の災害に対しまして四十一億円、合計約七十億円に近い融資ワクを設定いたしました。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 数字のことはよくわからないのですが、今年は天災融資は、いま話した雪と寒波その他合わせてどれくらいになりますか。全部で六十億ですか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 さようでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 それなら今年より昨年度のほうが多いですな。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 天災融資法によります融資ワクは、それぞれ政令指定にかかります災害に対してそのつど設定するわけでございまして、現在も西のほうの長雨等で災害の発生するおそれがあるわけでございますが、今後引き続き所要の措置をとってまいりますので、最終的に幾らになるかということと、現在までとりました寒波、豪雪害のための六十億とは関係がない——関係がないといいますか、今後はさらにそれに必要なものが上積みされていくということに相なるわけでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 それから天災融資法の利息の問題でございますが、これも実は私、農林委員会の災害問題のとき出なかったのでよくわからないのですが、利息はどうなるのですか、これをちょっと聞かせてください。利息と据え置き期間、期限ですね。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 天災融資法によります融資の融資条件は、一般災害の場合には、金利六分五厘、貸付限度が十五万円、償還期限は三年、据え置きなしということになっておりますが、激甚地域におきます融資につきましては、金利三分五厘、貸付限度五十万、償還期限七年、据え置き期間三年ということに法律は相なっております。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 据え置き期間の利息はどうなっておりますか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 据え置き期間中の利息は、ただいま申し上げましたように、激甚災の場合にだけ据え置き期間があるわけでございますので、したがって、ただいま申し上げました三分五厘の金利が据え置き期間中もかかるということになっております。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 それから、果樹は永年作ですから、二年目から一体どうするか。松岡農林経済局長は、二年目以降については自創資金によることを検討中である、こういうことを言っておりますが、この点はどうなっておりますか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 二年目以後ということは、一般に、災害農家のみならず、未成太の樹園地を持っておる農家につきましては、育成の経費がいずれもかかるわけでございますが、これに対する融資の措置としては、系統農協資金等に依存するもの以外で制度金融を発動しますのは、経営改善資金による植栽を行なったものについては育成資金で制度的な世話を見ることに相なっておりますけれども、それ以外の樹園地につきましては、経済局長が先般お答えをいたしましたように、自作農維持資金の貸し付け対象に該当するものにつきましては、三十万円を限度として貸し付ける道が開かれておるということでございますので、さような条件該当者に対しては自作農維持資金をもって対処することができるというふうに考えております。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 自作農維持資金は、最高三十万、これは額は少ないし、利息五分、据え置き期間三年、こうなっておる。ところが、ミカンは、聞いてみると、十年たたなければ収穫がないのです。モモは五年です。リンゴは十年、こういうことになっておる。それを三年据え置きの金を借りても、全く雪害地等は払えないのです。使用人に払うのも借金して払わなければならぬということになるわけです。それが一つと、それから、自作農創設資金は毎年出せないと私は思うのです。私は法律をよく見ましたけれども、よくわかりませんが、毎年出せるはずがない。かりに毎年出しても、利息だけでも実際はたいしたものになってくる、こう思うのですが、その点はどうですか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 自創資金につきまして、私ちょっと十分に注意をしておりませんでしたので、先生のおっしゃいました期限、どうおっしゃったか明瞭でございませんが、償還期限は二十年に相なっております。  それから、自創資金について、毎年は貸せないだろう、貸すことはむずかしいじゃないかという御指摘でございますが、自創資金の制度自身から申しまして、累年貸すような性質の金でないということにつきましては、御指摘のとおりであります。ただ、三十万円の範囲内で自創資金の貸し付けの条件がある場合には、数度にわたって三十万円の限度まで貸すというような措置は現在もとっております。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 次に、果樹振興法についてちょっとお伺いしたいのです。実はこの間の国会で通った果樹振興法の内容について、これはどうなっておるのですか、今度の雪害に対してやはり普通にこれを適用することができるのですか。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 果樹農業振興特別措置法は、先生も御承知のとおり、今後の成長農産物である果樹の振興をはかるという意味において、合理的な果樹園計画、集団的な果樹園の経営の基礎を確立するということから、まず長期見通しを立て、それに基づいて各果樹園の栽培者が集団的な経営計画を作成して、その計画について都道府県知事の認可を得た場合に、これに対して農林漁業金融公庫のほうから特別な利率の融資を行なうということが主体になっておるわけでございます。今回の災害につきましても、とういった法律の趣旨にのっとって、災いを転じて福となすというような意味合いにおいて、この果樹園経営資金を活用しようというような農家におきましては、やはり原則どおり果樹園経営計画を立てまして、その計画について都道府県知事の承認を得た場合においては農林漁業金融公庫の融資の対象にする、そういうことでございます。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 それから、果樹振興法の中で、構造改善事業なら三分五厘で三年間据え置き、二十年の期限で貸すということになっておりますね。据え置き期間の利息はこれはどうなっておるのか、具体的にどうきまったかということをちょっとお知らせ願いたいのです。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 構造改善事業実施地域におきまして、果樹についての主産地形成をはかる、あるいは構造改善事業を進めるという場合におきましては、この法律に基づきます十町歩以上というような制限、ないしは都道府県知事の承認というような手続は特に必要ではございませんので、別途構造改善事業実施要領に基づきまして計画を立て——それにつきましては今度構造改善経営資金というのが創設されまして、これによりますと、当該実施地域については三分五厘の融資をするということになっております。

稻村隆一日本社会党

○稻村委員 いまお尋ねしたことではっきりするのですが、今度の果樹災害は、農林省の五月十四日付の統計によっても、一月以降の被害は百十九億二千五百万円に達している。農林水産委員会に配った資料ですが、実に膨大なものだと思うのです。そこで、茶もそうですし、それから桑もそうですが、やはりこれはこの機会に根本的な対策を立てて特別法を制定するのでなければ、とうてい救済不可能である。今までいろいろ事務当局の御説明を聞きましても、不可能である。こういうふうに考えるわけです。  それから、私は農林水産委員会にことしから入ったのですが、この間公庫法の一部改正が出されたときも、災害の方にかかっておりまして全然出ませんでしたから、いろいろ農林当局に聞きたいと思ったのですけれども、チャンスがなくて非常に残念に思っておるのですが、日本の農業金融というものは、世界の文明国のうちで一番短期高利なんですね。これはもうあなた方いろいろ調査してわかっておられるでしょうが、私はヨーロッパに二度行ったときに、農業金融の話をいろいろ聞いた。大体農業金融は、西欧では三十カ年年賦償還です。デンマークのごときは六十カ年から百カ年、最低六十カ年で、長いのは百カ年、オランダも百カ年、こういうふうなぐあいになっておる。非常に収入の多い、生活水準の高いヨーロッパにおいて、農業金融というものはさように長期低利なんです。これは当然なんですよ。農業利潤というものは、利回りというものは全く少ないのだから。これは今までは五分以下だ。このごろ、改善事業だなんといって三分五厘の金もあるし、天災融資法にも三分五厘もあるけれども、しかし、日本の農業金融は六分五厘とか七分とかが普通で、はなはだしきに至っては、単協その他に頭をはねられるから、一割にもなる場合がある。非常に複雑です。どんなことを言っても、こんな金融をやっておれば、いつかは不動産を売って返済しなければならぬことになるわけなんです。実に日本のごとき文明国家でこんなに短期高利な金はないと思う。現に私はデンマークで、日本の金融はどうなっているかということを聞かれたから、大体十年くらいで、利息は六分ぐらいだと言ったところが、そんな金を借りて一体やっていけるか、日本の農民はずいぶん金持ちだなんてひやかされた。くだものなんかもそうですよ。くだものなんかはたくさん金が要るわけです。私が言うまでもなく、ミカンなどは今度寒波でやられたから、全部植えかえしなければならない。いま長谷川さんに聞くと、大体五百万くらいの金は個人としても最低限どうしても必要だという。雪害、寒波を受けたところはそうしなければだめだ。これは据え置き期間利息をとっていますよ。果樹振興のために五分五厘の利息を据え置き期間にとっておいて払えるか。しかも六分だ。こういうふうな現行法の金融措置では、絶対に雪害地もしくは寒害地の果樹農家の再建など不可能と私は思うのであります。借金したらもう最後、必ずいっかは自分の不動産を売って払わなければならぬという運命に立つことは明らかなんです。これはもう果樹振興策にも何にもならない。果樹再建策にも何にもならないのです。それだから私は、こういう機会にわが国の農業金融の根本的な改革に踏み出さなければならないと思うのです。こういう機会でなければできない。ただ平地に波乱を巻き起こすように、農業金融は高いから直せと言われても直せない。こういう機会にやってやらなければならない。構造改善事業等においては、すでに三分五厘とか、二十カ年の期限というものが出ているのだから、構造改善地域にこれをそういうふうに適用するならば、これは雪害地、寒害地に対しても適用するのが当然であると考えるのであります。そういう意味からいっても、特別法を制定して、少なくとも三分五厘くらいにして、償還期限を三十年くらいにする、そういう特別法を制定しなければ、今度のこの甚大な雪害、寒害に対する対策にはならないと思うのです。それを大蔵当局や事務当局は、現行法で十分運営できるなどと、そんなことを言っているが、これはもう全く農村の実情を無視した議論だと私は思うのです。その点、政務次官である津島さんに農林当局の意向をひとつお尋ねしたい、こう思うのです。

津島文治自由民主党農林政務次官

○津島政府委員 日本の農業に対する課題はいろいろ多いと思うのでありますが、何といたしましても、資金量というものをよけい投ずるようにしなければならない。今日まで農業がいろいろの面でおくれてまいりましたのは、この投下する資金量というものが非常に不足であったということだろうと思います。その次は金利の問題でございます。お話のとおりでございまして、農業にその金額がいかほど多く投資されましても、その金利が高い場合におきましては、これまた効果があがらない、かえって農民をして苦しめることになるということは、これまた明らかでございます。したがいまして、金利を下げるということはほんとうに当面の一番大きな課題であろうと思うのであります。そこで、このたび三十八年度の予算をつくる場合におきましては、御承知のとおり、構造改善推進の事業に対しましては三分五厘という金利を農林省は全力をあげて主張いたしたのであります。これに対しまして大蔵省などの抵抗が非常に強かったのでありますが、これに対しましてほんとうに全力をあげたのであります。その結果、ようやくにして三分五厘というものが実現をいたしたのであります。私は、これは日本の農政における一つの画期的な大きなことであろう、かように考えるのであります。したがいまして、これに今度足場を得まして、今後、ただいまお話のような各方面に対する金利というものを下げなければなりませんし、また下げ得る自信を持ってまいったものである、かように私は考えておる次第であります。

小島徹三自由民主党

○小島委員 稻村君の質問に関連して二、三お尋ねをしたいと思います。  私は、いま稻村君の言ったことに全面的に賛成であります。今日この果樹災害に対してあまりに農林当局が冷たい——というよりも、大蔵省というものが全然わからないと私は考えます。時間がございませんから、私の考えをここでそうくどくど言うことはございませんから私は申しませんけれども、今日この大蔵省の考え方というものを根本的に変えなければ、幾ら日本が所得倍増して経済が繁栄したといってみたところで、それは単なる空中楼閣であって、あすの日本の治安が乱れてしまって、民生を安定することはできないのであるということを、私は保守党の立場であるけれども、はっきり申し上げておきます。先ほど稻村君の言ったとおり、今日の農村に対して、たとえ三分五厘になったといたしましても、その据え置き期間をわずかに三年とか五年とか十年とか、そんなことをして、そうして十カ年、二十カ年くらいで返すというような状態にしておいて、それで一体やっていけるのか。この天災融資については特別立法することに、先般の自民党の懇談会では大体そういう話がまとまりつつあるようでございますから、私はそれについてはかれこれ申しませんけれども、問題は、天災融資法の一部改正だけでこれが救えるかという問題であります。なるほど、金利を下げる、また据え置き期間を長くする、あるいは支払い期限を延ばしていくということによって、新しくここで園芸にかかるということでありますならば私はやっていけるかもしれぬと思います。しかし、今日まで投資してきたものが全部ゼロになってしまって、しかも借金は残っておるというような状態になった人間に、そんな新しくスタートするような人間と同じような状態にこれを取り扱って、はたして一体再建できるか。今度の豪雪によって被害を受けた園芸家というものが、初めてスタートするような状態で金を借りてそうしてやっていけるかということを真剣に考えていただきたい。私はもうかれこれ申しませんけれども、農林当局におかれましても、また大蔵省におきましても、今度の災害を受けた園芸家、果樹栽培をしておる連中に対して何らの補助的手段というものがとってない。融資の面については多少の考えはされておるようでございますけれども、補助の制度について何らの措置がとられてない。しかもその措置について特別立法することは不可能だとさえ言っておられるという話を聞いております。稻村君の言うことと大体一致するような話を私も承っております。なぜできないか。できないはずはないと私は思います。こういう果樹栽培の農家に対して、こういう特別の災害を受けた際に、こんな思いがけない災害を受けて再び立つことができないという状態になったときに、なぜ特別立法ができないのですか。しようと思えばできぬことはないと私は思います。ただそれは、要するに従来のようなものの考え方に立っておる当局があるからだと私は思います。そんなことで今後の世の中というものが一体やっていけるか。もう少し考え直す必要があるのじゃないか。社会保障制度を進めるのだと口では盛んに言っておられますけれども、社会保障制度を進める前に、もっと今日ほんとうに農家が立っていけるようにしてやることが必要なんじゃないか、私はそう思います。私はこの際、農林当局の立場というものはよくわかっています。大蔵省との交渉で非常に苦心されたことも知っておりますからして、無理は申しませんけれども、私は、今度の災害に関して、何としても災害を受けた連中に対する特別の補助を出すという考え方に立って事を解決して・もらいたいと思います。  ことに私は、これは当委員会においては初めてでございますから、記録に残す上において申し上げておきまするが、私の地域におきましては零細な農家がたくさんございます。大きな農家というものは少ないので^ありまして、山間僻地でございまして、小さな農家ばかりであります。したがいまして、とてもいままでのような米作だけではやっていけない。あるいは畑にいたしましても、畑にできる作物というものは、僻村でございますから、高く外に売ることはできない、市場に出すこともできないというようなことで、せっぱ詰まってだんだんと考えられたことが果樹栽培ということでありまして、山のスロープを切り開いて、そうして小さな園芸家がたくさんある。そうしてそれがかたまって、今日鳥取県に次ぐ二十世紀のナシをつくり始めた。やや成功してきた。しかし、残念なことには、小さな園芸家ばかりでありますから、品種だとか、その質、大小というようなものが一定しない。やむを得ないから、それを大都市に出すためには一つの出荷組合をつくらなければやっていけないということで、選果場をつくって、そこで品質をそろえ、大小をそろえて、そうしてようやくこれを出荷してやっていくという状態になってきた。それが昨年四千万円近い金をかけて選果場をつくった。そうしてようやく整えたところが、今度の豪雪でそれがつぶれてしまった。その共同利用施設に対して何らかの救済措置があるのかと言って聞いてみたところが、何にもない。今日の法律においては何にも救われる道がない。ただ災害に基づく二割の補助金しか出ない。一体そんなことでこの零細園芸家が立っていけるか。なるほど、その損害は、農業協同組合の施設となっておりますから、農業協同組合が負担すればよいのだと言ってしまえば、それっきりであります。しかし、その負担はみな園芸家にかかってくる。そういう場合において、一体共同利用施設の損害に対してなぜ助けてやることができないのか。小さな園芸家が集まっておるその集団である農業協同組合が、四千万円からのものをまた再びつくるということについて、先ほど言ったような金利で金を借りていって、どうして負担してやっていけますか。しかも、ここに写真を持ってきておりませんけれども、三十年くらいの木が、ほとんどたきぎのように切ってしまわなければやっていけないという状態になっておる。これを生かすなんてとても不可能だと言ってもいいくらいの状態におちいっておる。それで一体どうしてやっていけるか。たとえば三分五厘でも、これを八年の据え置きにしてもらったって、二十年で返せといったところで、いままでの借金も背負っていかなければならない。またその上に新しい借金を背負って一体どうしてやっていけるか。そういうものに対して親切にこれを生かしてやることが——何も社会保障制度なんか考える必要もない。そういうものを親切に救ってやってこそ、私は世の中が安定していくのだと思います。そういうことについてなぜ考えてもらえないのか、私はそう思う。こういう共同利用施設に対してなぜ一体救う道を考えてやってもらえないか、一体なぜ立法ができないか、そういう共同利用施設に対して補助率をふやすという法律がなぜつくれないか、どこにそのつくれない理由があるのか。私が承るところによると、何せ兵庫県に一つだけだ、そういう共同利用施設の損害を受けたのは一カ所だけだから、兵庫県の一カ所のために法律をつくることはなかなかむずかしいということをうすうす聞いております。しかし、これはたまたま今度の豪雪で兵庫県一県だけだったかもしれないけれども、今後そういうことが全国的に起こらないとだれも保証するものはない。それならば、なぜここで法律をつくっていけないのかと私は思う。それから災害立法の何か原則的な、全国的に被害があって民心がどうだとかこうだとか、むずかしい規定があるから、その規定にちょっとはまらぬと言われますけれども、こういうものが全国的にいま起きておるわけです。共同利用施設がいたんだのは一つしかない。しかし、いずれはまたそういうことがあり得るのです。だから私は、そういうことに対する何らかの措置をとっていただきたい。少なくともそういう共同利用施設に対して、災害の二割以上に——私は激甚災と同じようなものにしてもらいたいけれども、そうは要求はいたしません。災害に関する基準という政令ですか、防災会議できめた基準そのものに相当不満はございますけれども、去年つくったばかりの基準をまたことし変えるということについては、防災会議としても面目がございましょう。しかし、現実の問題としてどうして救えるのだ、救う道を考えてやっていただきたい。何か救える道がありますか。これは自民党としての懇談会ではたびたび承っておりますから、大体御意向はわかっておるつもりでございますけれども、正式の委員会の記録として残しておきたいために、ひとつその点を承っておきます。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 今回の豪雪害によりまして一部の地域で共同利用施設に相当甚大な被害の事例があることにつきましては、私どもも報告を受けまして承知をいたしております。また、先般来お話がございますように、果樹の収穫被害ないし樹体に対する被害も、かって例を見ないような相当な被害が全国的に起こっておるという事情も承知いたしております。収穫被害に対する措置としましては、これは申すまでもなく天災融資法を発動し、かつ激甚災法の適用によって特別な融資あるいは金利の適用等をやることによって対処することにいたしておるのでありますが、今回の災害が、いわゆる台風あるいは豪雨等によって通常起こってまいりますような農地あるいは農用施設というような施設的なものに対する災害については、それほど激甚性を示していないわけであります。したがいまして、現行法によりまして、ただいまお話が出ましたような共同利用施設に対する国の援助の道は、農地農用施設の災害復旧に関する補助の暫定措置法に基づいてやる以外にはないのでございまして、その助成の比率が、御指摘のように二割の助成ということに相なっておるわけであります。それについて、政府としては、現在起こっておりますような事態において共同利用施設に対する高率補助の適用を考えるべきではないかという御意見を私ども伺いまして、検討もいたしたのでございますが、現在の激甚災の法律が御承知のように昨年九月に施行せられまして、従来各種の特別立法を暫定的にしておりましたものを統合整備いたしまして、やっと今回の災害にその発動を見るに至ったものでありますが、そのたてまえが、いわゆる収穫の被害、減収に対する措置としては、天災融資法の系統に属する経営資金の手当てというような形をとっておりまして、その災害の激甚な場合に経営資金に対する特別の配慮をどうするかというたてまえの法律なり運用の構成になっておる。一方、農地または農用施設あるいは共同利用施設というものについては、農業の生産基盤あるいはそれにつながる農業用の施設というものに激甚な被害がありまして、それの集中といいますか、膨大な投資を一時にする必要があるという場合に備える高率補助の適用規定が法律の制度として貫かれ、かつ運用についてもそういう配慮がされておるわけでございます。したがいまして、この際、天災融資法の経営資金に加える被害の問題と、施設災害に関する被害にかかる問題を結びつけた特殊の立法を考えるということになりますれば、およそ災害によって生ずる各種の施設あるいは農地等についての被害についていかなる助成を妥当とするかという根本的な検討を加えなければ、とうてい対処することはできないということが明らかになったのでございます。そういうことにいたしますと、はなはだ私どもも不勉強と申しますか、あるいは非力と申しますか、おしかりを受けるところと思いますが、今回の災害に対する災害対策としての問題からはいささか距離のある問題ではないかというふうに考えざるを得ないことに相なったのであます。  そこで、しからば御提示がございましたような事例に対しまして二割の助成だけでやっていけるのかという問題については、個々の農協あるいは農民の皆さん、そういう方々の個々の事情によりまして私はそれぞれ違ってまいると思うのであります。したがいまして、そういう個々の事情について、非常にお気の毒な事情にあるというものにつきましては、国としてはただいま申し上げた制度による二割の補助以外に手の出しようがないわけでございますけれども、地域的に気の毒な事情にあるものに対します援助の措置は、国あるいは県等が相協力して再建が可能になるような努力をすべきではないだろうかということで、ただいま、非公式ではございますが、担当局から当該県の当局に対しまして、国とともに県においてもこれに対する恩情ある措置をとることを検討してもらいたいという連絡をいたしておるのでございます。それ以上のことにつきましては、私どもも、もし何らかわれわれが考え得る道があるならば、さらに検討をいたしたいというふうに思っておる次第でございます。

小島徹三自由民主党

○小島委員 お考えありがとうございます。ただ私が申し上げたいことは、農地あるいは農業用施設というものは、災害を受けた場合にどういうことをやられているかといえば、激甚災の場合におきましてはほとんど九割以上の金をもらって、そうしてこれを一年にしてすぐまたもとの農地に直すことができる。そうしたら翌年はまた同じように米でも麦でもつくれる。しかし、永年作という性質のものは、要するに果樹は、木そのものがつぶれてしまえば、農地のつぶれたよりかもっと痛いです。被害がひどいですね。なるほどその土地は残ったかしらぬけれども、木がなければナシはならないのです。その木が三十年かかってできたものがセロになってしまったということは、翌一年ではすぐ立ち直らないのだ。農地が回復してすぐ翌年新しいものができるということは事情が違うのですから、そこに永年作に対する特別の立法が必要なのだということの理由があるわけなのです。いままでそういう豪雪の災害というものがなかったから、こう全般的に起こってくるとは想像もしていなかったから、そういうものに対する法律の考え方がされていなかったということは、いま白房長の言われたとおりなのです。しかし、ここで根本的にひとつ考えてみる必要があるのじゃないか。そういう永年作のものについて、実際において土地はなるほど残っても、木というものは土地と同じなんです。それが三十年たたなければものをつくることはできなくなるというのですから、これは特別立法を考えるべきじゃないか。しかし、いまおっしゃったとおり、いま急にここでそれをつくるということは、今度の災害対策としては無理だということでありますならば、私はあえてそれを固執いたしません。しかし、少なくとももう少しあたたかい気持ちでほんとうにこういうものについての特別立法について考えていただきたい。それはわれわれ議員ですから、無理につくろうと思えばつくれぬことはないでしょうけれども、立法技術についてはわれわれあまり頭がありませんから、何をつくるかわかりません。つくってみたらば、実施する上においてとんでもない問題が起きるということがえてしてありがちでありますから、そういう点は事務局の洗練された頭でつくっていただくということにいたしましても、とにかく今日ここで困ってどうにもならない人間を救っていくことが政治なのである。それをほうっておいて、いずれそうしますから、今度はこれで泣いておれと言ったって、ここで何百人かの人間はあした食うのに困ってしまう。借金に追われて、いま、稻村君の言われたとおり、土地を売ってしまうよりしかたがないのだということになったら、人間が一体どういう考え方になってくるかということですね。幾ら日本の経済は世界的に驚くべきほど進歩したなんと言ったって、足元は全部洗われてしまいますよ。私は、そんなことじゃいけないんだ、何でもいいからこの災害を救ってやるんだというつもりで、いま官房長のほうでお話になっておりますから、ひとつできるだけそういうふうにしてやっていただきたいと思います。  ただしかし、私一言申し添えておきたいと思いますが、自治省のほうでは、もう三十七年度のあれは金を出しちゃったから、特別交付税も何もないのだと言っているそうですからその点は、国と県といってもなかなかむずかしいのじゃないか、こうも思いますから、とにかく何でもいいから、現実の問題としてひとつ救ってやるというふうに考えていただきたい。しかし、どうしてもだめだということなら、何らかの特別立法についてみんなで相談してみるよりしかたがないのじゃないかというふうに思うので、その点ひとつ慎重にお考え願いたいと思います。

津島文治自由民主党農林政務次官

○津島政府委員 ただいまのお話はまとこにごもっともなことでございます。御承知のとおり、くだものに対しましては、最近まで、決して重んじないというわけではございませんが、これを重要視する度が低かったことは事実であります。ようやくにして、近ごろ成長部門として取り上げて、そしてこれをほんとうに発展させて安定をさせることは、農業のうちでもまことに重大であるという認識がだんだんに高まってまいったのであります。したがいまして、いろいろの規約あるいは制度、そういうものにつきましてはまだまだ不完備であり、不十分であることは認めざるを得ないのであります。ことに、もう一つは、今度の豪雪の災害でございます。この豪雪の災害は農民にとりましては非常にお気の毒なことでございますが、われわれ農林省の果樹に対する施策を改め、充実させるという面からいいますと、まさに神の大きな試練である、かように考えるのであります。これに際会しまして、いかにもいろいろのまだ至らない点が如実に感ぜられたのであります。したがいまして、私どもは今回の災害に一そう教えを受けまして、今後いままでと違った考え、また違った努力をもちまして、ただいま先生がお話されましたような方向に向いていかなければならない、かように信ずるわけでございます。

小島徹三自由民主党

○小島委員 どうぞそのとおりにひとつよろしくお願いいたします。  ただ最後に一言だけつけ加えて当局のほうに申し上げておきたいと思いますが、先般の自由民主党の党議といたしまして、共同利用施設に対する特別補助をすべきであるということをきめまして、当委員会において決議されておりますからして、当委員会においてそういう規定ができておるのだ。したがって、何らか特別の補助、助成をしなければ、単なる二割だけの助成では院の決議を無視することになるのだということだけをひとつ頭の中に覆いて特別のお考えを願いたいと思います。

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 長谷川保君。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 今回の災害が、未曾有の豪雪災害ということで非常に特徴があったわけでありますが、それが非常に重要な地方選挙による長期にわたります国会の自然休会、その間に春になり、雪が消えていった。直ちに立てられる対策が非常におくれているということから、率直に申しまして、この災害対策が気抜けになっているというような傾向が見えるのであります。しかし、これは非常に重要な問題でありまして、この災害対策が一見気が抜けたように見えますこと、もちろん、その裏には、それぞれの党におきましてそれぞれ対策を立てておることも行なわれておるのではありますけれども、しかし忘れてならぬのは、こういう陰に、先ほど来お話しのような非常に大きな被害がほとんど放置されたような形になっておるということであります。これはすみやかに対策を進めまして、そうしてこの災害の被災者に対しまする救援の手を伸べなければならないことは当然であります。  この豪雪対策というようなことばの陰に隠れております、いわゆる極東寒波による農作物の被害だけでも、先ほどもちょっとお話が出ましたけれども、たとえば静岡県だけの事情を持ってまいりましても、いわゆる極東寒波による被害だけでも、静岡県当局の見込みでは百六億円、そのうち、かんきつ関係の被害だけでも八十八億、三十八年度に関する被害だけの見込みでも八十七億二千万、かんきつだけでも六十九億、こういうような数字があるのであります。私はほかの委員会を兼ねておりまして、この委員会には初め入っておりませんでしたから、この委員会の始まってからこの方の会議録を全部読んでみましたが、しかし委員会のおもな点は懇談会等においてなされております関係上、この災害対策委員会の審議の慕情が十分にわかりません。あるいは懇談会等ですでになされました二重の質問になるかとも思うのでありますが、これはお許しをいただきたい。そこで、一応今日までの災害の実情及びそれに対する当局の打ちました手——私はきょうは農業関係だけに限って御質問申し上げるのでありますけれども、一応ここでまとめて伺いたいと思うのであります。  一体、今回の豪雪災害及び極東寒波、寒害も含まれていると思うのでありますけれども、それらによって、静岡県のみならず、四国、九州あるいは京都の近く、その他の地区の桑その他いろいろの大きな被害があったと思うのであります。一体、農林省当局はこの被害の総額をどういうように今日見ておるのであるか、これを承りたいのであります。農林関係だけでけっこうであります。永年作物、ミカンとか、お茶とか、あるいは桑とかいうようなもの、蔬菜等の別に総額を教えていただきたい。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 今回の豪雪等によります農林水産関係の被害の概況、五月二十日現在で私どもが把握をいたしております数字を申し上げますと、施設の関係で合計六十六億五千万円という被害が把握をいたされております。この中には、農地の被害、農業用施設の被害、それから山林関係の荒廃地の被害、治山関係の施設の被害、なだれ発生防止のための所要事業費を災害と見て計上したもの、林道被害、林産の施設に関する被害、それから開拓入植者の畜産施設、お蚕等の蚕業施設、共同利用施設、水産施設、それから国有林の被害、そういうものの総計の施設被害がただいま申し上げました六十六億五千万円程度、それから次に農林水産物の被害でございますが、合計で三百九十億円、うち農作物が二百六十八億五千万円、家畜が三千万円、林産物が九十六億四千万円、水産物が二十五億六千万円ということでございまして、合計いたしまして四百五十七億四千万円という数字が、報告の結果私どもで取りまとめたものであります。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 二月二十八日の本委員会におきまする足鹿委員の質問に対しまして、農林省は政策を目下検討中であるというようなお答えをいただいておるわけでありますが、その後これらに対しましてどういうような対策をおとりになったか、これをまとめて伺いたいのであります。主として農作物に対する被害でけっこうであります。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 農作物につきましては、まず対策ということを広く考えますと、被害をできる限り少なくするように努力するための技術的な指導の問題としては、それぞれ担当の部局において検討を指導いたしましてその措置に当たらせることにいたしたのであります。  次に、農業災害補償制度の対象になります収穫被害につきましては、すみやかに災害被害額を把握いたすようにつとめますとともに、共済金の仮払い、あるいは保険金の概算払い等の措置をとるようにいたしたのであります。  それから、先ほど来申し上げましたとおり、再生産のための経営資金の手当てということで、天災融資法の発動をいたしますと同時に激甚災の適用をいたすことにいたしまして、天災融資法に基づく経営資金の手当てをいたしたのであります。その融資ワクが、先ほど申し上げました六十億円でございます。  さらに、自作農維持資金の融通をはかる必要を認めまして、災害被災農家に対する自作農維持資金の融通のために合計十五億円の資金ワクを、被害各県を所掌いたします農地局、現在は地方農政局でございますが、それを通じて配分、貸し付けをいたすように措置をいたしました。そのうち二億円は、前年度の自作農資金の余裕資金ワクをもってこれに充当し、十三億円を三十八年度になって手当てをいたしたのであります。  それから今回の果樹の災害に関しましては、樹体の損傷融資等のために、補植、改植等の措置をとる必要がございますので、農林漁業金融公庫の業務方法書の特例を設けまして補植、改植の資金の手当てをいたす金利の引き下げをいたしまして、これについて貸し出しの準備を完了をいたしております。さらに、果樹だな等の施設復旧資金につきまして、ただいま申し上げました補植、改稿資金と同様に、農林漁業金融公庫の業務方法書の特例を設けまして貸し付け条件の緩和をはかり、農家のこれら施設の復旧のために資金手当てをいたしたのであります。  さらに、現在なお折衝中でございますが、農家の生産回復のために、共同して三十八年度以降の生産のために各種の種苗等の手当てをする必要があるわけでございます。これらの種苗対策を、開拓地につきましては幼齢果樹の改植、補植に関するもの、それから同じく開拓地におきます果樹だな等の施設の復旧に関する費用、それから入植地におきます開拓者の住宅あるいは農畜舎等の被害の激甚なものに対します費用の助成というような問題につきまして、予備費によります助成措置を講じたいということで、現在財政当局と折衝を行なっておる段階でございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 今回の災害によりまして、また先ほども同僚委員からお話がありましたように、果樹の被害は相当はなはだしいのであります。これが改植に要する花木の確保対策、あるいは苗木の育成管理に要する経費、そういうものに対する助成措置というのは何ら行なわれないのでありますか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 果樹につきまして予想しない大被害が起こりましたため、一般の樹苗の流通によって手当てができがたいというような事情もございますので、果樹農家が共同で苗木を育てるという措置をとります場合におきましては、ただいま申し上げました予備金の支出等でしかるべき助成の道を考えてまいりたいということで大蔵省と折衝中でございますが、金額その他についてはまだ最終の確定を見ておりませんが、ものの考え方としては大蔵省と意見の一致を見ております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 先ほどのお話では、開拓地についてのお話だったと思いました。ただいま私が申しますのは、開拓地だけではございませんで、全般的のことを伺っているわけでありますが、助成の措置はないのですか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 ただいま申し上げました果樹の共同樹帯施設に関します助成は、必ずしも開拓地に限らないのであります。開拓地につきましては、共同樹前ということではなく、いわゆる開拓営農振興臨時措置法による要振興農家というものがございますが、その農家で比較的植栽年数の浅い農家で一定の条件を備えておるものについては、共同樹帯のいかんにかかわらず、果樹を植えかえるという場合の助成をしたいということで折衝しておるわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そういたしますと、共同の苗圃等の設置に対する助成というようなものは、いま折衝中とのことでありますが、農林省の意向としてはどれくらいの助成をするつもりでありますか。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 果樹共同育苗施設設置補助金の考え方でございますが、農林省の考え方といたしましては、大体町当たり四十六万円程度、これの三分の一補助ということを考えておるわけでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 今回の災害で樹勢が非常に衰えましたので、御承知のように各地でもって、たとえばミカン等で申し上げますと、第一、燐酸カリあるいはボルドーぺ−ストの木に対する消毒、これは非常によくやっておるように現地を見て思うのでありますが、こういうものをいたしております。こういうものに対する助成というものは、会議録を見ますと、三十四年災まではいたしたけれども、非常に少ない。一戸当たりになりますと額が少ないので、少額補助という弊害が出てくるので、今回は必ずしもやるということではないように拝見をするのでありますけれども、しかし構造改善事業によって集中的にミカン等の栽培をいたしておりますところは、なかなか大きくやっていくところがございます。たとえば、私の近くでございますと、一町三反全部ミカンだけをやっております。それが四十六戸で一つの果樹組合をつくってやっております。二月当たりが一町三反ミカンを密植してやっておる。静岡県などでは、大きいものにおきましては、十五町歩というような大きなものをやっている諸君もございます。こういうようなことで、この諸君がどうやら開拓に入って七、八年木を育ててきて、ほっとしておるところへ今度災害にやられたということで、非常に大きな打撃を受けました。しかし、彼らは非常に熱心に県の当局の指導に従ってこういうようなことをやっております。したがって、たとえばこういうような消毒薬でも、そういうように構造改善事業といたしまして徹底的にやっておりますものにおきましては、一戸当たりでも相当大きな額になるわけであります。決して小さなものではない。この前三十四年災を見てまいりますと、一戸当たり三百三十円以下ですか、三百円以下ですか、そんなものはもうやめるようにしたいというようなことが書いてございますが、しかし、今回の災害におきましてこれらの消毒薬等は決して小さなものではないのであります。したがいまして、これらに対します補助、助成ということを当然すべきだと思うのでありますけれども、これらについては農林当局はどういうように考えておられましょうか。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 災害を受けました樹園地に対しまして、早急に肥料あるいは農薬の手当てをするということは、先生御指摘のとおり、非常に緊要なことであるということは、われわれも十分承知をいたしております。またそういう趣旨に基づきまして、県当局にも適期に消毒を行なうよう厳重な注意を促すと同時に、われわれもその指導に協力をいたしておるわけでございます。しかしこれに対しまして農薬の補助をするかどうかという点がただいまの問題だと思いますけれども、先生も御指摘のとおり、かつては農薬補助ということを災害に際して行なった事例はございますけれども、何分にも反当の金額がわずかに五百円程度、非常に金額といたしましては僅少でありますし、また実際に行なったその実績をトレースするということが非常にむずかしいというような事情もありまして、その後はもっぱらこのような経費に対しましては融資の道で対処するという方法がとられまして、助成、補助ということはその後行なわれていない現状でございます。われわれといたしましては、この農薬補助につきましても、共同防除というような線で何か補助の道はないかということで、財政当局ともいろいろ検討はいたしておりますけれども、現実に補助するかどうかという点になりますと、ただいま申し上げましたような問題もございますので、最悪の場合には、緊急防除というような既定の予算の活用をはかるというような方法で対処したい、かように考えておるわけであります。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 これは御承知のように非常に樹勢が衰えまして、二、三日前も私は現地を見て歩いたのでありますけれども、枯れちゃっただろうと思ったものも、相当年齢を経ております木におきましてはどうやら生きておる。まあ三、四年、四、五年というようなものでは枯れちゃったものが多いのでありますけれども、これはミカンでありますけれども、七、八年から十年、十二、三年というようなものでは、どうやら生きておるものが相当あります。しかし、樹勢が衰えたために——いま花が一ぱいです。これは花をこくのもたいへんだと思うのでありますけれども、そのように樹勢が衰えておりまして、農家といたしましては、もちろん、当局の指導に従いまして速効肥料を非常に入れまして、いまの消毒薬とともに非常な努力をいたしておるのであります。私は、少額の補助というものは確かに弊害があることは認めます。しかし今回のような、ことに果樹振興というようなこと、あるいは構造改善というようなことをいち早く取り入れました農家が非常に真剣に取っ組んでいった、真剣に取っ組んでいった結果、先ほど来同僚委員からお話がありましたように、七、八年あるいは四、五年にいたしまして、いままで入れたものが全部ペシャンコになっちゃった。ミカン等の永年作物におきましては、全く無収穫でございます。ことにそれに専念しておりますところは無収穫でございますから、したがって、たとえそれが五千円であろうと、あるいは一万円であろうと、一戸一戸の農家にとっては容易ならぬ額であり、容易ならぬことであります。したがって、当然私はこれらに対して、いまの消毒薬あるいは速効肥料等、肥培管理等につきましては、特別な、今回の災害に関する限りは相当程度の補助、助成をすべきだと思う。それはわれわれのほうで見ればわずかな金と考えるかもしれませんけれども、しかし、実際生活のどん底に追い詰められております農家にとりましては、決して小さな額ではない。それがもし農協等における酒飲みの金などにされてはたまりませんけれども、まじめにやっておる者に対しては相当な助成をすべきだと思います。したがいまして、もし個々の農家でその点が十分につかめないというようなこと、これはたとえばボルドーペーストをどれだけ一体塗ってあるのかわからぬ、第一、燐酸カリの消毒をどれだけやったかわからぬ、つかめない。つかめる、つかめないはこちらの都合でありまして、実際にまじめにやっている農家にとりましては、こちらの役所の方でつかめるかつかめぬかわからぬから出さぬということは、理由にならぬ。そうでなくて、実際自分たちがこの際立ち上がっていけるか、いけないかということが重大な問題でありますから、つかめる、つかめないということを理由にして助成をしないということは間違っておる。そうでなしに、あくまでもまじめにやる、やらせなければならぬ。当然出先の者もおるわけでありますから、そういう君たちによって十分監督させ、そしてすみやかにこの悲境から立ち上がるようにあらゆる努力をさせる。また、専業農家として果樹等に構造改善として突き進んでいきましたような者たちには、それが命のしろでありますから、そんなふまじめに、せっかく補助金をもらってきたけれども、よそに使っちゃったとか、あるいはこれを使わなかったという、そういうことはあり得ないのでありますから、当然これはそういう助成の措置を講ずべきである。いまのような共同防除というような形にすることがよりやすいことであるならば、専門家の諸君がこれを考えて補助すべきだ。これらの点について、当然すべきだと思いますけれども、政務次官はいかがにお考えでありますか。

津島文治自由民主党農林政務次官

○津島政府委員 私は、今回の豪雪につきまして、秋田県から富山の地帯まで回ってみたのであります。その際に、何といたしましても、この助成のうちで、融資はもちろんでございますが、ことばは不適当かもしれませんが、そのものずばりで補助をしてそして助けていく道がないだろうかということを強く考えまして、再三にわたりまして省内でもこれが検討をいたしたのであります。ところが、ただいま先生が申しますとおり、過去におきましての農薬、肥料、そういうものに対する成績はあまり芳しくなかったというようなことから、ちゅうちょいたすようなふうになりまして、はなはだ残念に思っておるところでございます。しこうして、ただいまも課長から申しましたとおり、これらのことにつきましては共同防除というような形で進んで、幾ぶんなりとも被害をこうむりました農家の方々の負担を軽減させたいという方向に向かっておるような次第でございます。決して満足な処置ではないということは私も考えられるのでありますが、現段階におきましてはそういう程度でありますので、御了承賜わりたいと存じます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 この点につきましては、ぜひ私がいま申し上げましたようなふうに考え直してもらいたい。そうしないと、末端の、どうにもならない農業経営の苦境から脱却しようとして、また国の施策にも対応してこういう構造改善あるいは果樹振興法というようなものに従ってやってまいりましたものが、中途において挫折をする、全く進路に困るというような事態に立ち至りますので、農民たちを助けて窮境から脱せしめるためにあらゆる手を打ってもらいたい。ただいまのような問題につきましては、専業農家等におきましては、農林省の考えておるような少ない額ではないと私は見ておるのであります。構造改善等で新しく果樹に進んでいった諸君にとりましては、決して小さいものではないというふうに考えますので、特別にさらにお考えを願いたい。これは農林省で無理でありますれば、われわれはまたわれわれとして、先ほど申しましたような単独立法で出すよりしかたがないと思いますけれども、ぜひ考えていただきたい。  さらに私が非常に心配いたしますのは、これは九州のミカンあるいは四国のミカン、山口のミカン等においても同様でございますが、私の静岡県のミカン等においても、今日のこういうような災害というものは今まではなかった。三十六年に少し寒波がまいりましてありましたけれども、今回のようなひどいのは、私も六十歳になりますけれども、もの心づいてから初めてです。こんなひどい寒波によるミカンの被害はない。実は私は、初め農民が東京に陳情に来ましたときに、また大きなことを言ってきたなと思った。そして帰りまして実際に現地を見て回りまして驚いたのは、こんなひどいのは私がもの心づいてから初めてです。葉がことごとくまっかになって落ちてしまった。また幼木は全く枯れはててしまった。ことに驚いたのは、ミカンだけでなくて、囲いにしてあるマキ囲いのマキが枯れてしまった。あるいは開墾地に新しく果樹栽培をやってまいりました諸君が、速成に防風林をつくろうとしたアカシアが全部枯れてしまった。こういうのは私は初めて見ることでありまして、私も非常に驚いたのであります。  実は気象台の長期予報等を聞きましても、今後当分の間、地球の何かの関係で寒いときがくるのではないかといわれておるのであります。そこで考えますのは、このようなミカンというものは、御承知のように最近は輸出も十分にききますし、かん詰め等にもなりますし、またそのまま売っても値がいいものですから、農家の構造改善の仕事として私はいいと思うのでありますけれども、しかし、こういう寒さに弱い作物を今後ずっとつくっていって、しかも永年作物でありまして、長い期間人力と、また資金等を入れましてやってきたものが、寒波でときどきこういうふうにやられたのではたまったものじゃない、こういうことになるのであります。全く立ち上がれないことになるわけであります。そこで、私は今度初めて伺った名前でありますけれども、ウインド・マシンというような大きな機械を入れて、寒波の非常に冷たい空気がそこに停滞しないように風を起こしてかき回すというのでありますが、一台五千ドルか七千ドルということであります。そうして十エーカーしかできないものだそうでありますけれども、こういうようなもの、あるいはオイル・ヒーターを非常にたくさん使いまして、この危機を、わずかの間でありますから、切り抜けていく。統計によりますと、零下五度のときは数時間で参るそうであります。また零下七度になりますと、たちまち葉などは参ってしまうそうでありますけれども、そういうわずかのときを何とかこれらの機械類によって切り抜けるようにしたいということを農林省でも非常にいっておる。しかし、いずれにいたしましても、ウインド・マシンのごとき——私も機械を見たことはありませんし、全く知識がないのでありますけれども、一台五千ドル、七千ドルでわずか十エーカーぐらいのものをやっていくということは、農民諸君の個々の力ではとうていできないのであります。しかし、一たび寒波がまいりますと全財産を失うような仕事でございますから、何とか入れたいという非常な熱望があるわけであります。したがって、いまの気象の長期予報等を考えまして、あるいは三十六年にきた、三十八年にきたというような最近の事象から見てまいりますと、当然こういうものを設備する必要がある、こういうように考える。しかし農家の個々の力ではとうていできるものではない。これらに対する融資、あるいはまた補助、助成というようなものは当然考えるべきだと思います。そして今後二度とこういうような災害のないように措置すべきだと思うのでありますけれども、それに対する農林省のお考えはいかがでありましょうか、伺いたいのであります。

古西一郎農林事務官(園芸局総務課長)

○古西説明員 今回のような非常に激甚な寒雪害に対処するために、将来の予防対策としてどういうようなことを現在考えておるかという点でございますが、われわれといたしましては、今回の、特にミカン地帯は寒害でございますが、寒害は、非常に地域的に片寄っておる。あるいは地形により、あるいはその方向によりまして、隣の果樹園は何でもないけれども、自分の果樹園は非常な被害を受けておるというようなことで、その現象により、あるいは地形によって、災害のあらわれる度合い、また形状が非常に異なっておるというのが、今度の寒害の特徴のように伺っておるわけでございます。したがいまして、われわれといたしましては、地域別、地形別、樹種別あるいは現象別に被害の実態の把握を行ないまして、今後再びこのような事態になった場合にいかにして対処するかという基本的な方針をこのデータに基づいて立ててまいりたいということで、これは大蔵当局とも目下そういう考え方の予算を折衝中でございます。  なお、先生御指摘のウィンド・マシンにつきましては、私、寡聞にしてあまり詳しいことは聞いておりませんけれども、アメリカのロサンゼルス郊外とか、あるいはフロリダ等において、ウィンド・マシンと重油ヒーターとの共用によってかなりの成果をあげておるということは伺っておるわけでございますが、全然気候、風土あるいは地形等も違うわが国において、はたしてこの両者の共用によって十分な効果をあげ得るかどうかという点については、まだ全然実験らしい実験というものがございません。したがいまして、われわれとしてまず考えるべきことは、両者の共用によってわが国でどの程度の効果があるものであるかということをまず検討する必要があるのではないか、その上で、もし十分な効果があがるということがはっきりいたしますれば、これは当然融資なり何なりの方途を考えるべきである、かように考えておる次第でございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 何ぶんにも、いま申しましたように非常に高いものなんですね。五千ドルとか八千ドルとかいわれております。ところが、静岡県の三ケ日の柑橘試験場の谷口という技師が、ちょうどこの事件が起こりましたときにアメリカに行っておりましたので、特に向こうで十分調べてきたようであります。もちろん、農林省当局にはこういう資料は十分にあると思いますけれども、十分お調べになって、すみやかに対策を立てるようにしてもらいたい。当然、単なる融資だけでは——これは火事の消防ポンプと一緒でありまして、使わなければ何にもならないが、使うとしても何年に一ぺんになるか、あるいは年に一回か二回というように非常にまれに使う、むしろ、使わないことを望むというようなもので、しかもそれに多額の金を入れるということは、容易にできるものではない。したがって、融資だけではこういうものは困難だと思う。同時に助成の道も考えていただきたい。私、先年中共へ参りまして感心しましたのは、国でそういう大農業機械を非常に整備して、国全体で用意をして合作社等に使わしておることでありました。それくらいの気持ちにならないとこれはできないのじゃないか。そうでないと、そのたびごとに寒波で参ってしまうというようなことになるだろうと思いますから、これらの点について十分にひとつお調べになっていただきたい。これは静岡県だけの問題じゃない、全国の問題でありますから、ひとつお考えをいただきたいのであります。ぜひ低利長期の融資とともに助成の措置も考えていただきたい、こういうこともあわせてお願いしておきたいと思うのであります。  時間もありませんから、なるべく簡単に伺いたいと思うのでありますが、先ほど来、単独法をつくるか、あるいは特別立法をするかというようなお話があったわけでございますけれども、私が今回永年作物でありますミカン等の災害を見てまいりまして非常に考えさせられましたことは、たとえば天災融資法におきまする融資、この融資の今日の法律のあり方ではこれは救えないということを痛切に感ずるわけです。それは、御承知のように、天災融資法はその年の災害その年の災害を融資の計算の基礎にしている、融資の条件にしているわけです。ところが、まだ成木でありません、今回のような、幼木が非常に損傷してみんな枯れてしまうというときには、これは天災融資法では扱わないのではないかと思いますが、どうでございましょうか。天災融資法でこれが解決するのでしょうか。法律を読んでまいりますと、天災融資法では幼木の損傷についてはどうにもならない、読みかえることはできぬと思いますが、いかがでございましょうか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 長谷川先生御指摘のように、現行天災融資法におきましては、特殊の場合、水産の場合の生産手段の一部等を除きましては、農作物関係については、これはいわゆる収穫物の減収被害による収入減のために経営資金の確保ができないというものに対する対策として立法化されております関係上、まだ収穫を生んでおりません未成木につきましては、これは天災融資法の融資対象にならないということでございます。ただ、お話の中に、幼齢木が枯れてしまったということがございましたが、さような場合におきましては、先ほども触れました農林漁業金融公庫による改植の資金手当てを用意いたしております。なお、全般的な改植が果樹振興法に基づく経営改善計画の承認の対象となっておるものにつきましては、これは果樹園経営改善資金の融通を一般の場合と同様にはかっていくということは可能でございますが、天災融資法に関する限り、先生の御指摘の仰せのとおりでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 そうすると、いまの果樹振興法によるもの、あるいは、さきにおっしゃいましたのは自創法の関係でしょうか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 金融公庫法です。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 金融公庫法の関係ならばこれは融資は十分できるというのでありますか。——そうですか。たとえば永年作物が、いまのは幼木の場合ですが、幼木以外でも、枯れてしまったという場合が出てくるわけです。そういう場合でも、いまの天災融資法では単年度の収入減というものを対象にしていきますから、そういう損害に対する何らかの手当てというものは、天災融資法ではできませんね。当然できません。それからもう一つ考えなければならないことは、いまの天災融資法では単年度でありますから、今度のミカンなど——ほかの果樹のことも同様でございますけれども、ミカンなどの場合は、本来ならすでに大きな実がなるというものも、先ほど申しましたように、全部枯れて葉が落ちてしまいました。したがいまして、それがどう考えても三年は非常な減収になることは明らかであります。こういうものに対して、天災融資法では単年度の減収を扱っているわけでありますから、これは来年、再来年の収入減というものに対してはどうにもならないというように考えられるわけであります。これに対して農林当局の御意向として、そのたびごとに、来年少なかったらまた来年天災融資法にかけたらいいじゃないかというお話もあるそうでございますけれども、しかし問題は、今年ならばいまのような激甚災の指定も受けられるし、したがって安い、長い融資もできるだろう。けれども、来年になりますれば、今年よりは収穫は少なくなるという形になりまして、必ずしも天災融資法をかけるようにならぬ、こういうふうに思われるのであります。だから、むしろ現行の天災融資法では救済のできない場合が出てくるのではないかというふうに思われるわけです。少なくとも三年は減収を見なければならぬ、そう思われる。これらに対して当局はどういうような融資あるいは救済の措置をされるか、これをお伺いしたい。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 御指摘のように、永年作物の豪雪による被害の特色としまして、当該被害の影響が当年度限りでおさまらないという点は、そのとおりであると思います。その点につきまして政府部内でもいろいろ検討いたしたのでございますが、御承知のように、現在の天災融資法が、制度そのものとして、当年度の経営資金の欠如を補てんするための特別融資措置ということをとっております関係上、制度自身がそういうふうな組み立て方になっておるわけであります。次年度以降の減収につきましてこれを天災融資法の対象といたしますことについては、制度との調和の問題で根本的に難点がありますほか、次年度以降の減収の原因が先年度の災害の影響をどの程度受けておるか、あるいは次年度以降の損害被害額というものをいかにして算定するかという技術上の難点から、制度上、その問題を扱うということははなはだ困難であるという結論に達したのであります。ただ、次年度以降も、これはおそらくは圃場により、個人により、非常に違って出てくることと思われるのでありまして、機械計算的に、あるいは客観的な被害水準というものを確定することは不可能だろうというように思うわけでございます。人によりはなはだしく次年度以降の生産が低くて、そのために自作農経営を継続することは不可能であるというような事態を生じました場合には、それぞれ個別の措置として自作農維持資金の貸し付けということによって対処していくことが可能であり、まずそういうことでほぼ措置をし得るのではないだろうかというふうに考えておるのが、現在の農林省の考え方でございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 すでに足鹿委員も当委員会でそれらの点をいろいろ御質問いたしておるところでありますが、いま自創法等で措置していけばいけるだろうというようなお話でございますけれども、問題はそう簡単にいかない。なぜかなれば、すでにこれらの諸君は各種の農業関係の金融をしてもらっておる。したがって、その上にさらに、たとえば三十万というワクがあります自創資金を借りていくというわけにはまいりません。借金の上に借金を重ねていくという形になるわけでありまして、そう簡単にはいかない。いずれにいたしましても、次々借金をふやしていくということはできない。大きな壁にぶつかるわけであります。  そこでまず一つ伺っておきたいことは、今度の激甚災の指定を受けましたような地域、この地域では、たぶん、かんきつ等を栽培しております諸君には、本年、五十万、七年、三分五厘というような融資が行なわれるのだと思いますけれども、いま申し上げましたように、かんきつ栽培等におきましては非常に莫大な金を要するのでありまして、私地元に行って、ちょうど三十人ばかりの農民の集まっているところに、協同組合に参りましたので、一体皆さんは幾らくらいなければここをやっていけないか——これは先ほど申しましたように、開拓地に入りましてから七、八年で、ミカンだけを専業にして植えているのでありますが、密植をいたしまして、すみやかに実がなるようにというので濃厚に肥培をしているところでありますけれども、どれくらいかかりますかと言いましたら、限度を五百万くらいまでしてもらわぬとどうもやり抜けません、こういうお話だった。私は、少なくとも二百五十万くらいの限度にはしなければいけないのじゃないか、据え置き期間も、先ほども稻村委員からお話がございましたけれども、これはいまどうやら七、八年たってきたのが全部ぺちゃんこになって枯れてしまった、七、八年で枯れてしまったということでございまして、精も魂も尽き果てたという形でございますけれども、ミカンはこれで改植いたすといたしまして、どうやら少し実がとれ出しますのが十年、ほんとうに収穫が一人前になっていきますには、二十年あるいは三十年という年月を要するわけであります。したがいまして、据え置き期間なども少なくとも十年は見てやらなければだめだ。そうしないと、その一番大事なときに棒を折ってしまうという形になるのでありまして、据え置き期間を長くするということ、それから限度を二百五十万くらいにはしてやらなければ、相当大規模の果樹栽培を専業としてやっておりまして、その間ほかで収入を得ていくという道はないのでありますから、どうしてもそれくらいにしなければならぬと思うのであります。こういうことについて農林当局の奮起を促さなければならぬと思うのでありますけれども、当局としてはそれらに対する御意向はどんなふうに思っていらっしゃるか、伺いたい。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 先生のお話に出ました相当多額の金を要するというお話の中には、いろいろな形の必要資金が入っておるのではないかというふうに想像いたすのでございますが、天災融資法によります融資は、御承知のとおり当年度の経営資金でございますから、私どもといたしましては、私どもが統計調査部の調査等の資料に基づいて了知いたしております範囲では、平均的な果樹農家の一年度経営資金の現金資金はおおむね三十五万程度ということに相なっておりますから、あるいはこの激甚な被害を受けますとこの水準の移動はあろうかと思いますが、それほど多額の当年度経営資金というのは考え得られないように思うのでございます。ただ、非常な損傷を樹体に受けたとか、あるいは枯れたとか、あるいは流失をしたとかいうような事情がありますと、これは改植なり補植なりを要するわけでございまして、改植及び補植の融資としては、先ほど申し上げましたとおり、公庫資金による改植、補植資金の貸し付けを用意いたしておりまして、この条件は、据え置き期間十年、償還期限二十五年ということにいたしており、貸し付け限度については、個別の金融上の種々の問題もあろうかと思いますが、制度的には所要資金額の八割までは貸すことができるということに相なっておりますので、また個々の農家につきましても、補植、改植等の事業については、一年で実行するか、あるいは二年にわたって実行するか、その辺もおのおの農家の経営の都合によって分かれてくるところでもあると思いますけれども、これらを考えてまいりますと、あるいは現実には多少のフリクションがあるというようなことも想像できないでございませんが、今回の災害にかんがみまして、迅速円滑に貸し付けを進めるよう公庫にも要請をいたしておることでございますので、末端農家の御要望にこたえるようにいたしてまいりたいというふうに思っておるのでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 いまの補植、改植に対しては、据え置き十年、期限二十五年、所要資金の八割までは貸せるというのでございますが、公庫のほうの利息は七分でございましたね。この七分なんという利息が払えるものではないでしょう。据え置き十年、期限二十五年、八割まで貸せると申しますが、公庫の七分なんというのは払えるものじゃないですよ。これはどうでしょうか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 ただいま申し上げました公庫資金による補植、改植資金の貸し付け条件は、償還期限については、据え置き期間十年を含めまして二十五年、それから金利につきましては、通常の場合七分でございますが、今回の豪雪害に関しましては、特例を設けまして六分五厘にいたしまして、十年間の据え置き期間中は五分五厘ということにいたしておるのでございます。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 何にしても、いまの農家のこういうような災害に対する特別措置をしようというときに、据え置き中は五分五厘、あとは六分五厘といいますけれども、そのような高い利息のものをやっていくのならば、これは別に救済というような措置ではなくて、むしろ金もうけの道、金融業の措置というべきであって、今日のような非常に利潤の薄い農業に対しまして、このようなものでは、農家は結局は財産をくくって仕事をやめざるを得ないというような形にならざるを得ないと思うのであります。こういうことにつきましてもさらに特段の御配慮を願わなければならない、こういうように思います。  時間もだいぶおそくなりましたし、本会議もありますので、また他のときに譲りまして、私はもう二、三の点だけつづめて伺っておきたいと思います。  先ほど来お話しのように、いろいろ農家としては借金に借金を重ねて仕事を進めており、ことに新しく構造改善等で果樹園芸等に進んでまいりました諸君につきましては、なおさら大きな借金がかさんでいるわけであります。そこで伺っておきたいことは、たとえば農業近代化資金を借りておりまする諸君が、いまこの災害にぶつかって収穫皆無の中でどうにもならぬというような立場に置かれておりますけれども、法律上は何らの緩和措置がないということになるわけであります。もちろん、この制度が始まりましてからまだ日がたちませんために、たとえば現行条件、いまの法律で借りましてまだ一年しかたっておらぬというような諸君もありましょうが、どうしても据え置き期間を三年くらいここに延ばしてもらいまして、そしてもうすぐ償還のときに移るというような諸君に対しましては、少なくとも今年から三年くらいは据え置き期間をおいてやる必要があるというように思います。したがって、期限を向こうにずっと延長していく、八年をさらにもう三年ほど延ばしていくというような措置をとってやらないと、動きがつかないと思うのでございます。こういう問題はどうお考えになっているか。  時間がありませんから一緒に伺います。  農業改良の施設資金、これも法律においては緩和措置がないわけであります。この問題はやはり当然緩和措置をつくってやるべきではないか。それから農業改良の技術導入資金、これは助成法の第十条において支払い猶予の措置があるわけであります。こういうものを当然直ちに適用してやるべきである。それから天災融資法ですでに三十六年にもお借りしておるというような諸君もございます。これは政令の貸し付け条件のところで借りかえの措置ができるようになっているわけです。こういう問題をやはり当然借りかえの措置をしてやるべきではないかというように思うのであります。また、自創資金あるいは公庫資金、これらにつきましては、業務方法書の貸し付け条件の変更の規定があるわけでありますから、先ほどもすでにこの点は伺いましたけれども、当然これらのことをやるべきではないか。これらの一切のものをひっくるめて、すでにその借り入れの資金によりましては土地等を担保にしておるということのために、担保能力がないのでこれ以上借りられぬというものに対しては一体どうするか。これらについては、しようがないからやめてしまえというのであるか、それとも、ただいま申しましたようないろいろな措置をして、さらに十分貸し付けの条件等を緩和いたしまして、この急場をしのがせる道を当然とるべきだと思いますが、先ほど伺いました一つ一つのことについてどういうような措置をおとりになるか、伺いたいのであります。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 制度金融について、それぞれ長谷川先生から救済の緩和措置に関係して御質問があったわけでございますが、現在の制度上、償還の延期等の措置が可能なものにつきましては、それぞれ具体的事情に応じてその措置をとるよう、農林省としても指導を加え措置をいたしたいと思っております。農業改良資金及び近代化資金については、償還延期等の法律根拠がないのであります。もっとも、改良資金のうち、技術導入資金につきましては、御説のとおり規定がございますけれども、施設についてはないということは、御指摘のとおりでございます。ただ、近代化資金につきましては、資金ソースが御承知のように系統資金等でございまして、これらの償還の緩和ということになれば、資金ソースを提供しております系統金融機関等との十分な理解のもとに行なう必要があるわけであります。制度化をするにつきましても、それらのことが必要かと思われるのであります。なお、償還条件につきましては、個々の事情に基づいてやるべき性質のものでありまして、一般的にどうというようなことは、また金融というものの性質から弊害もあるかと思うのでありまして、ただいま御指摘のありましたような金融の制度について、償還延期措置等のないものにつきまして、災害の実態と農業経営の状態というものが、今後制度的に何らかの措置をとらなければ適切でないという事実を示すようでございますれば、農林省としてもそれらの問題を至急に検討して結論を出すように運びたいと思うのでございますが、各種の金融措置についておおむね償還条件の緩和の規定がございますので、全般として農家経済が救済資金の償還にたえられない状態であるかどうか、そういう事実をいま少しよく検討いたした上で私どもとしても方針を定めたいというふうに考えております。

長谷川保日本社会党

○長谷川(保)委員 時間がきたからもうとれでやめますが、とにかく農家の実情というものは、さんざん借金をして始めた仕事でありますから、こういう災害が参りましたために、こういう構造改善等の果樹振興等に進んでまいりました諸君は、もうちょっと方法がない、これ以上借金をしたくても借金もできぬというような形に追い込まれている傾向が多分にあるのではないか。したがって、一体どうしたらいいかと迷っているというのが今日の実情ではないかというように思うのでございます。したがいまして、私どももなお十分研究をして対策を立ててまいりたいと思っておりますけれども、当局におかれても、官僚的な考え方ではなくて、先ほど来小島委員からもお話がありましたように、今日まさに浮沈のせとぎわに立っておりますこれらの農民諸君のために、従来の日本の農業金融その他の考え方ではなくて、稻村委員もおっしゃったように、もっと世界的な視野に立って、日本の農業金融あるいは補助、助成というような問題につきまして根本的に考え直してもらいたい。私どもも私どもなりに、単独立法するなり何なり考えて対策を進めておるわけでありますが、いままでの当局のやり方では、これは大蔵省の責任も大きいのでありますけれども、とうていだめだということを強く感ずるのであります。先ほど申し上げましたことにつきまして、農家の窮状を十分考えて救済の措置を立ててもらうことをお願いいたしまして、きょうの私の質問は一応終わることにいたします。

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 この際、委員長から農林当局に申し上げます。  果樹等永年作物の災害の救助に関しましては、現行法では、いかにこれを拡大解釈をして適用いたしましても、とうていまかなえるものではございませんから、法の改正または特別立法の制定を必要とするというのが当委員会の態度であります。その点、農林省と考え方が対立しておるのであります。本日の委員会におきまして多少農林省側も前進してきたようには思いますけれども、まだこの対立は解けません。この際、委員会を代表して委員長から要望を申し上げますが、果樹等永年作物の災害救助に関してはなお特段の努力検討をして、委員会の態度に近づかれるよう特に要望いたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時十六分散会

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