災害対策特別委員会 第14号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/05/22
会議録
○稻葉委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件につき調査を進めます。 この際、豪雪地帯の指定について政府当局から説明を聴取することにいたします。経済企画庁真島参事官。
○真島説明員 豪雪地帯対策特別措置法に基づきまして、かねて、その豪雪地帯の指定及び基本計画の作成につきまして豪雪地帯対策審議会で検討を続けてまいっておったわけでございますが、先般の審議会におきまして、豪雪地帯指定のおおよその考え方が決定されたわけであります。近くそれに基づきまして政令を出し、その政令に基づきまして具体的に地帯の指定をいたしたい、こういう段取りになっております。 豪雪地帯指定の考え方でございますが、この法律によりますれば、豪雪地帯といたしましては、積雪が特にはなはだしいため、産業の発展が停滞的で、かつ住民の生活水準の向上が阻害されておる地域を豪雪地帯として指定する、こういうたてまえになっております。そこで、そういった趣旨からいたしますと、豪雪地帯というのは特に積雪の深さ、それから積雪の期間、この二つが産業活動その他に影響を及ぼしてまいる、こういうふうに考えられます。そういう点からいたしますと、北陸、東北等におきましてはかなり雪の深さが深い。それに対して、北海道などにおきましては、雪は北陸、東北ほど深くないけれども、寒さがきついという関係もございまして積雪の期間が長い、それによって産業活動に影響を及ぼす、こういう観点からいたしまして、地帯指定には、積雪の深さ、積雪の期間、この両者を勘案してやるのが一番適当ではないか、こういう結論に達したわけであります。そういった考え方からいたしまして、気象庁におきまして過去に公表されましたデータをもとにいたしまして、累年平均の積雪の深さ、あるいは積雪の日数、積雪の終日、それらのもののデータを比較検討した結果、積雪の深さと積雪の期間、両者を掛け合わして、ここでは積雪の積算値という新しい言葉を使っておりますが、そういう基準によって指定するのが、積雪の深さと期間と両者を統一的な指標でとらえることができるであろう、こういう考え方に基づきまして、全国的に積雪の積算値というものの等値線の分布状況を調べたわけでございます。それに基づきまして、この審議会の結論といたしましては、五千センチメートル日、毎日毎日の積雪の深さと雪が積もっております期間、一年間合計いたしましてその値を求めたものが年間通じて五千センチメートル、五十メートルに達しておる地域を一応豪雪地帯として指定するのが適当ではないか、こういう結論が出たわけであります。それは別の見方をいたしますと、東北、北陸等におきましては、大体雪の深さが一メートル以上のところ、これが大体この地域に当たるかと思われます。北海道等におきましては、積雪の度合いは一メートルよりやや少ないけれども、しかし積雪の期間が長いという関係からそれらの地域を包含する、こういうことになると思います。そういう基準によって地帯を指定してまいります際に、この法律によりましても、府県または市町村別に指定するということになっております。今後、この豪雪の基本計画等、対策を立ててまいります際には、どうしてもこれが行政の単位である府県あるいは市町村を中心に考えてまいることが適切ではないかということで、当該県の大半をただいま申しました五千センチメートル日という積算値でおおっております県は、これは全県指定してはどうか、その基準といたしましては、面積で見て大体全県の三分の二以上を占めておるところは全県指定してはいかがか、こういう結論に達したのでございますが、そういうことで事務当局で概算いたしますと、県といたしましては、北海道、青森、秋田、山形、新潟、富山、福井、鳥取の諸県が一応これに該当するようでございます。なお、石川県及び岩手県につきましては、地域面積の三分の二には若干足りませんけれども、その隣県等との関係、経済的、社会的な、地域的な一体性というようなこと等を考えますれば、この二県についてもこれは全県指定ということにしてはいかがか、こういうことで、以上十県を全県豪雪地帯として指定するのが適当ではないか、こういう答申をいただいたのであります。そのほかに、これは県下の一部分が五千センチメートル日以上に該当する地帯につきましては、これは市町村を単位にして、やはりその際この市町村のおよそ三分の二以上が五千センチメートル日に含まれておる地域は、その市町村単位で指定してはいかがか、こういうことで、現在、事務当局におきまして具体的にその該当する市町村を検討いたしておるわけでございます。ただいま申し上げました十県のほかに、県内が一部指定される県といたしましては十四県ございます。 以上、御説明を終わります。 ————◇—————
○稻葉委員長 次に、災害対策に関し質疑の通告がありますので、順次これを許します。坂田英一君。
○坂田(英)委員 今回の豪雪に対処して、政府におかれてはいち早く豪雪非常災害対策本部を設けられ、河野本部長がさっそく北陸三県を視察督励され、続いて関係各官庁のほうからも調査に出られ、さらに自衛隊のほうからもうんと出て活動してもらうというわけであり、しかも本委員会におかれましては、十数回にわたって詳細に質疑応答を重ねられ、この間において官庁の諸君の非常な努力と、また熱心な質疑に対する応答に対して、今度のこの豪雪災害に対しての対策ということについては、実は私は非常に感謝しておる一人であります。しかしながら、何も完全にすべてがいっておるというわけではないし、まだ決定していない面もあるし、はっきりしない面もあります。これらについて一つ一つ御質問を申し上げてまいりたいのでありますが、時間の都合もありますから、本日は林野関係にしぼって若干の御質問をいたしたいと存じます。 林野庁長官もおられるわけでありますが、実際は農林大臣がおられたならばもっと根本的なことからお尋ねいたしたいと存じておったのでありますが、これらについてはまた後ほどお伺いしたいと存じます。つまり、根本的なことと申しますと、現在の経済繁栄の時代におきまして、いわゆる所得倍増計画をされておる際において、政治的に最も大切な事柄の一つは格差の是正であります。すなわち、農林漁業と他の産業における所得格差の是正、あるいはまた、最も大切なる地域格差の是正、すなわち、大都市を中心とする地帯と低開発地帯、これらの地帯というものにおける格差の是正は、経済的にはできないので、したがって政治、行政の上においてやる、これは最も大切な事柄の一つである、こういう根本から御質疑を申し上げていかないと、ほんとうにこれは解決できない面が多かろうと思うのでありますが、きょうは残念ながら国務大臣が一人も見えておりませんので、次の機会にこれは根本問題としてお尋ねを申し上げたいと思うのであります。 それにいたしましても、狭く林野関係にしぼったわけではありますが、いま林野庁長官がおられるから、林政だけの面において、いろいろの地域格差という問題をどの程度に考慮されておるかという点が一点、すなわち、この豪雪地帯において造林をやるにいたしましても、非常に手がかかる、また太りも非常に悪い。比較をいたしますと、太りも非常に悪いし、また段々階工事をやって植えなければならぬということもあるし、植えた後においては、本年は特別でありますけれども、普通の年におきましても、十歳未満の樹齢は毎年雪起こしの手入れをしなければならぬ。また炭焼きがまにしましても、雪の降るところは、なだれが起こったり、あるいは雪がすべったりして非常に炭がまがこわれやすい。その被害の度が非常に大きい。元来、雪害ということについては、根本的に、今までわれわれ国民全体と申しますか、私ら自身が、雪の国に生まれながら、雪はこういうものだ、これだけみじめなものだ、冬はあきらめてかからなければならぬ、半カ年はあきらめていかなければならぬ、そういうような関係からあきらめておって、雪害というものはあまり考えなかった。また、雪に経験のない方面からいえば、これはもう問題にならない。吉田松陰が北陸と東海道を歩いた詩をつくっておるが、北陸は三月中は雪が一ぱいで、道がどこにあるかわからぬのに、去年の同じ三月、東海道は楊柳堤を掩い花歩に開く、こういう詩をつくっておる。昔からのことであります。こういうことを比較検討してまいりますと、いろいろ農業と他産業との格差あるいは地域的な大きな格差というものがあって、その根本的ないろいろの施策、いわゆるこれらの是正をはかるということが必要であるということは言うまでもないのでありますが、ここに小さくしぼって林政の面においても、やはり雪が降ってこれだけ手がかかり、これだけ造林に多くの経費と人手を要する、こういう関係においては、大切な造林というものがうまく進行するものではない。もし進行するとすれば、それは小さな林業経営者は農業も営んでおる。その農業、これもまた格差のために非常に不利益な地位に立っておる。その農業の収益をさいて林業の方に注ぐということにならざるを得ぬのであります。そういう点からいたしまして、まず最初に、これらの地域差について、特に豪雪地とその被害のない地帯とを比較いたした場合に、同じようなことでいいのか、これに対して何らかの考慮を施されておるものか、施されておるとすればどういう点か、そういう点について、ごく概略でもいいから、まずそれをお尋ねする次第であります。
○田中(重)政府委員 私、この五月一日付をもちまして林野庁長官を命ぜられました田中でございます。よろしく御指導をお願いいたします。 ただいま坂田先生の御質問、御指摘の点は、一々ごもっともな点ばかりであると存じます。ただ、豪雪地帯の地域格差の問題を林業の施策の面だけで解決いたしてまいりますることは、やはり不十分な点があると考えられますけれども、さしあたり、いま御指摘のございました、たとえば豪雪地帯の造林の問題におきましては、いまも御指摘のとおりに、この地帯の造林にはやはりそれなりの技術を要する、地ごしらえの方法等を必要といたします。たとえて申し上げますならば、階段的な仕切りをいたしまして地ごしらえをしなければならないという実情にございます。そういう場合には、相当大幅な造林単価の引き上げをいたしまして助成をしてまいりたい、また、そのような造林の地ごしらえの地域を積極的に拡大をはかってまいりたいというような施策を考えている次第でございます。さらにはまた、その豪雪地帯の積雪に耐え得るような、あるいはまた、その地帯の寒冷に耐え得るような品種、樹種の改良をはかりまして、その品種、樹種の普及奨励をはかってまいりたいというような措置等を考えている次第でございますが、いずれにいたしましても、このような地帯を含めまして、いま御指摘のございました格差のひどい地帯における林業の従事者の地位の向上、そういう面をはかるためには、やはり林業経営基盤の整備開発、このことがまず重要であるかと存じますし、さらには林業経営の近代化なり、あるいは必要な施設の導入なり、ことばをかえて申しますならば、林業経営構造改善の促進をはかることが必要になってくるかと存ぜられるのでございます。そのような考え方をもとといたしまして、昭和三十八年度におきましては、施策のために必要な調査を実施をいたしてまいるというふうに考えておる次第でございまして、ことに、いまも御指摘ございました豪雪による地帯のその気象が原因になっていろいろな面が低位になってくることにつきしなしては、その地域の特殊性を十分に調査考慮いたしまして、その地域に十分に合致するように、きめのこまかい施策を講じてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○坂田(英)委員 いまの林野庁長官のお答えは、そういう点については今後でき得る限りの努力を払う、そしてまた調査もしていこう、こういうわけでありますので、現在こういうものをやっておるというものはまずない、こういうふうに承っていいのではないかと思うのです。もちろん、この格差は林政の面だけで是正できるものではないので、大臣が見える場合においては、それらの根本についてお尋ねしてかからないといかぬということは、先ほど申したとおりであります。ただ、ここに林野庁長官が見えておりますから、林政の面だけでも、いろいろそういう施設の点について問題はないかということをお聞きしたわけであります。しかし、これはいまのところ何も目立ったことはない。ただ今後大いに調査をし、その気持ちは十分ごもっともであるから、その趣旨に沿うてうんと調査をし、また立案し、実施していこう、計画を立てて進んでいこう、こういうお話であります。 ただこの際、後ほど具体的にお願いしたりあるいは要請しなければならぬと思う点が二つばかりあります。それは、林業所得税のいわゆる控除関係において一つ考えてもらいたいということ、それからもう一つは、この豪雪地帯における造林の助成ということについては格段の具体的な考え方を持って施策を講じてもらいたいということ、また後ほど繰り返してその点を大蔵省も見えたときにお話を申し上げ、また御質問も申し上げて御答弁を得たいと思うのでありますが、それは後にすることにいたしまして、今年の豪雪関係であります。 ことしの豪雪が非常に大きいということは、これはもう何もここで私が繰り返す必要もないことでございます。しかも、ことしのこの雪の非常なる特徴は、これはたくさん降って、長く積もって、しかも寒くて、またふぶきが伴うということ、しかも平地も、あるいは里山も、深山も——例外としては高山の山の一部には雪が割合なくて、私らはくにへ帰るときに高山線を通って行きました。そういうところもありますが、とにかく里山も平地も深山も、ことごとく、いつもにない大きな雪であったということは、これはもう言うまでもございません。さらに、この北陸の雪は湿気を帯びておって非常に重たい。スキーに適しないというのはそういうことです。北海道のようにさらさらとしていない。湿気を帯びておるから非常に重たい。これらが、果樹園だとか、あるいは森林、また人工造林に非常な影響のある一つの因子なんです。これはことしに限ったことではない。湿気があって重たい、スキーには適しない、観光を兼ねるわけにいかない、こういう本質を持っておることば御存じであろうと思いますが、そういうふうにことしは非常にひどい。それからまた、本委員会で調査班をつくって行かれたる方々の本委員会における報告を見ましても、同じようなことを述べられております。そのとき各方面に対する要望もまた本委員会の調査班が聞いてこられて、報告をわれわれは受けておるのであります。その際に、すべてにわたってのいわゆる各関係府県の要望なりはその報告に載っておるわけでございまするが、林野関係については、ことしはそういうわけであるからして特別にひどいであろう、したがって林道の問題にしても、これは雪解けにはもっとひどい被害を受けるであろうし、また、なだれの点においてもいろいろ受けるであろう、人工造林のごときもたいへんな被害を受けるに違いない、いつもならば六齢までの幼木だけが倒れるということでありまするが、今度はおそらく二十年くらいのものも倒木するであろう、こういうことを一部の例を見て非常に心配しておられる。その報告を見、またこれに仮定を置いていろいろと論議をされておった関係もあろうし、非常にひどい被害を受けるであろうということをその当時から推測はしておったけれども、何ぶん山の雪の下に隠れておることが特徴でありますので、調査がおくれる、これはやむを得ぬ。林野庁の関係に本委員会で委員の方々もいろいろと質問をしてみるけれども、調査がまだできていない、雪の下にあるから、大体ひどいであろうということはお互い答え、聞いてはいるが、ほんとうのところがはっきりしない。そういうことから、林野に関係する論議が非常に少ない、仮定の上においての論議が多い、こういうことであったろうと思う。しかし、いまでは大体調査もできておるだろうし、また調査ができなければ、これはもうたいへんなことなんです。いままでは何を質問してもはっきりしない点が多かった。しかし今度はそういう調査に基づいておることでありましょうから、はっきりしない点ははっきりしていただける。また山村の豪雪地帯の救済にはまことに不十分であって、おそらく効果がなかろうというくらいな答えだった。そういう不十分な政策に対しては相当お考えをいただいたことであろうと思いますので、大体の被害の報告をして、まとめたところをお話しを願い、そしてこれに対する対策のきまった点、それからいままで本委員会においていろいろの方が注文もし、あるいはこれではとうてい救済できないといったような点についてそれぞれ述べられてあると思うので、それらについて御検討を願ったことであろうと思うのです。また本委員会においていろいろそういう点については十分検討しておるといったこともあるのでございますから、災害の概要と、それに対する林野庁においてやられたこと及び考えておられること、それらについて現状のままをひとつ御報告を願いたいと思います。
○稻葉委員長 坂田英一君、大蔵省から宮崎財務調査官、松井財務調査官の二人が見えておりますことを申し上げておきます。
○田中(重)政府委員 お答えいたします。 今回の豪雪災害によります林野関係の被害につきましては、いま御指摘のとおりでございまして、相当な被害を受けておりますことは事実であります。造林木にいたしましても、比較的林齢の高いものに被害が多いことは御指摘のとおりでございます。 そこで、初めに、林町関係の被害のおもなものにつきまして、五月十一日現在でまとまっておりますものを申し上げますと、まず施設災害としての林道でございますが、その被害額は一億八千三百三十六万円でございます。それから治山施設の被害といたしましては二千八百三十九万五千円でございます。さらに荒廃地といたしましては十億四千三百八十五万七千円でございます。それからなお、炭がまの被害額が五億七千三十四万三千円、そのほかに国有林といたしまして、特に今年の豪雪により一億五千二百四十一万六千円の被害がございます。そのほかに、いまも御指摘のございました造林地の被害といたしましては、これは面積で申し上げますと三十二万ヘクタール、そしてそのうちでごく幼齢でございまして消失その他、雪害のために消えてなくなりましたもの、そういう地域が一万三千六百二ヘクタールございます。それから倒木いたしまして、それを根踏みいたす程度で回復の見込みのございますものが十三万一千三十七ヘクタールで、ございます。それから最後に、いま坂田先生の特に重点を置いて御指摘のございました比較的林齢の高い十六年生ないし二十年生前後のものといたしましては、なわをつけ、さらにウインチを使いまして引っぱり上げるという工作をいたしませんと正常に復しない、これをなわ起こしと一応呼んでおりますが、この分が十七万五千四百二十三ヘクタールございます。 以上、御質問の第一点といたしましての林野関係の被害の状況につきまして、最近までにまとまっております分について申し上げたわけでございます。 続いてこれの被害の対策について申し上げたいと存じますが、この林道と治山施設の災害につきましては、その後県の復旧事業の設計につきましても相当に進捗を見ておりますので、今月の下旬ごろから逐次現地否定を行ないまして、なるべく早期に取りまとめまして予備費要求をいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。 それから造林地の被害対策につきましては、ただいまも申し上げました幼齢のゆえに消失、折損等をいたしまして、そのままでは成林の見込みなく、改植をどうしても必要とするという地域につきましては、これはあらためて再造林の補助を行ないまして復旧をいたしたい、そういうふうに考えております。そうしてこの場合には、先ほどの御質問に対するお答えに申し上げましたように、必要な個所において階段造林の施行を積極的に指導してまいりたい。そうしてこの場合の造林の地ごしらえの単価といたしましては、普通の場合の地ごしらえに比べまして相当大幅に引き上げを行ないまして助成をいたしてまいりたい、こういうふうに考えております。具体的な数字を申し上げますと、この場合の階段造林といたしましては、新潟県外六県で約一千ヘクタールを計画いたしておりますが、この場合の造林の地ごしらえの実地の単価といたしましては、全国の平均で一ヘクタール当たり五万二千円であるのに対しまして、この階段造林におきましては、その技術士のかかり増しを十分に考慮いたしまして、十一万六千円で実施するというふうに考えておる次第でございます。 以上が、消失あるいは折損をいたしまして成林の見込みのない個所に対します措置でございます。 さらには、樹齢五年未満程度のものでございまして、根踏み等の比較的簡易な措置で回復を見ることができるというふうに考えられますものにつきましては、農林漁業金融公庫の造林融資を大幅に活用いたしまして、これの融資によって回復を指導していくというふうに考えております。それからさらには、六年以上のものにつきましては、これもやはり農林漁業金融公庫の融資の道が開かれておりますので、農林漁業金融公庫の方面とも十分に連絡を密にいたしながら、融資を大いに活用いたすことによってその回復をはかってまいりたいという考えでございます。ただ、先ほども御指摘の、林齢十六年あるいは二十年というような、今度の豪雪の被害で、いままでの雪害にはあまり見られなかったような樹齢の高いものの被害が比較的多いという実情にかんがみまして、しかもそれの回復につきましては相当の経費を要するということで、これの回復費用の一部を助成するという考え方のもとに、昼下予算の折衝をいたしておる次第でございます。 その予算の検討の内容につきまして具体的に御披露を申し上げますと、先ほど申し上げましたなわ起こしの必要とされる地域十七万数千ヘクタールの中で、比較的樹齢の高いもののうち、特に成立本数のヘクタール当たり三〇%以上が倒伏したもの、そういうものが五十ヘクタール以上存する地域をしぼってまいりますと、ほぼ四万八千三百ヘクタールとなります。この地域に対しまして必要な経費の一部を補助するという趣旨のもとに予算の折衝をいたしております。目下のところは相当にその運行は難渋をいたしておりますけれども、その成立にせっかくの努力を払ってまいりたい、こういう考えでおりますことを御了承願いたいと存じます。 ただいま御指摘の豪雪の被害の内容について、それからその中で特に注視すべき造林の被害の対策について、御質問の点にお答えを申し上げました。
○坂田(英)委員 いまお答えをいただきましたことについては、さらに御質問をいたしたいのでありますが、この計画のうちで、なだれ防止についての対策であります。すなわち、治山十カ年計画によるなだれ防止林業施設のほかに、今回の豪雪の結果としてどれだけ追加して実行されるかというようなこと、そういうことがまだきまりませんか、あるいは計画されておられるかどうか。その際において、一般は二分の一補助でありますが、補助率を引き上げるという計画はございませんかどうか、これが一つ。 もう一つは、豪雪地帯対策特別措置法による基本計画をこれから立てていくわけでありますが、その際に、このなだれについての計画については、これに関連してもう少し拡大強化されるという意思はないか、あるいはその計画はまだ考えておられないのか、考えておられるのか、その点ひとつお伺いいたします。
○田中(重)政府委員 ただいま御質問のなだれ防止の対策につきましてお答えを申し上げます。 なだれ防止対策につきましては、これば森林法に基づきまして、なだれ防止保安林の整備を進めてまいっております。昭和三十七年三月三十一日現在の配備の状況といたしましては、一万四千六百八十四ヘクタールでございます。今次の豪雪にかんがみましてなだれ防止保安林の増設を要するものにつきましては、関係府県の調査を待ちまして早急に整備を進めたい所存でございます。なお、なだれ防止林造成事業につきましては、治山治水緊急措置法の十カ年計画を逐次実施中でございますが、本年度におきましては、特に緊急施行を要する個所につきましては、既定予算の範囲内で経費の流用を行ないまして、逐次本事業を推進いたしたい、こういうふうに考えております。 なお御参考のために、なだれ防止林造成事業の経費を申し上げますと、これは国有林と民有林を合わせまして、昭和三十七年度が一億一百六十三万三千円でございましたのに対しまして、昭和三十八年度は二億五千六十万七千円というふうに計上をいたしておる次第でございます。 さらに御質問の第二点につきまして、補助率の引き上げの問題でございます。御承知のとおり、補助率につきましては、治山事業の中で流域防災につきましては三分の二、それから局所防災にかかる施設につきましては二分の一というふうに補助率を適用されている次第でございますが、なだれ防止林造成事業につきましては、海岸砂地造林なりあるいは防風林造成等の事業と同じく、二分の一補助ということになっているのでございます。そこで、なだれ防止林だけをなだれ防止対策のために取り上げましてその補助率の引き上げを行なうということにつきましては、ただいまのところ、いま申し上げましたほかの事業との均衡を失するように考えられる次第でございます。しかしながら、その点につきましてはなおよく検討を加えまして、ことにこの事業量の増大に伴いますところの事業費の増大、したがって県費の負担も加増されるという、そういう実情に照らしまして、さらにはまた、他の事業との均衡も勘案をいたしまして、豪雪地帯対策特別措置法に基づくところの基本計画の策定、この時点で十分に検討させていただきたい、こういうふうに考えております次第でございます。
○坂田(英)委員 なだれの点について、もう一ぺん繰り返して申しますが、この補助率の問題であります。なだれのために家をつぶしたり、道は台なしになるのみならず、造林地全体が、よその人の造林地までひどい壊滅に追い込むというような非常な危険——これは非常な補助率引き上げの必要性が、今度の豪雪による被害から見て特に強く感じられておるのでありますが、いまお話によりますと、直ちにはできないけれども今度計画をするというのは、いつ、どういう機会にどういうふうにして補助率の引き上げというものをほんとうに真剣に実現されるのであるか、もう少しこの点を確かめておきたいと思う。
○田中(重)政府委員 その点につきましては、ただいまも申し上げました豪雪地帯対策特別措置法に基づきますところの基本計画を策定いたしまして、その時点において十分検討さしていただきたい、こういうふうに考える次第でございます。
○坂田(英)委員 次に、いまお話しになりました人工造林の被害についてでありますが、これはいま研究中であるという程度ですか、あるいはきまったのですか、もう一ぺんはっきり申していただきたい。
○田中(重)政府委員 補助金要求の点についてでございますか。——これは予算の作業を終わりまして、目下検討中でございます。
○坂田(英)委員 この人工造林にしましても、雪の降る地帯にとっては、雪起こしをするということは、特別の経費と人手が要るのでありまして、ことしのような豪雪の年でなくても、これはたいへんめんどうなことであります。あたたかい地帯では、植えておけば、病虫害防除か枝落としぐらいで大体済むものですけれども、雪の降る地帯は、これをやらぬと森林にならぬ。これは非常に困ることは——これはあなたには申し上げるまでもないほどのことでありますが、それと、この造林関係は、経済的な問題だけでなしに、国土保全の点、それから木材が足らぬからなおさらこれをやらなければいかぬという問題、いろいろな点から見て、単なる私の企業とか利益追求の企業じゃ絶対ない、こういうことは明らかな事実であると思うのです。しこうして、人工造林をやる人及び山林所有者を見ましても、それは大きなものもおりますが、これは非常に少ない。あとはほとんど小さい所有者である。しかも、植えた結果はどうなるかというと、長い間かからなければならぬ。それは豪雪地帯以外も同様であるわけですが、しかもこれを伐採するときにいろいろな制限もある。ものによって保安林にしていくという、いろいろな事情に置かれておるものであります。また、植える人の経済力からいいましても、小さいものは融資の点において——これはなかなかそれだけでは救済できない。何べんでも借りて、それでおるというわけにいかぬ。特に豪雪地帯においては、これは長官も御存じであろうけれども、密植ができない。密植すると非常に被害がある。そこで間伐することができない。たくさんの山林を持っておるところならば、あちらのほうから間伐するとかいったようなこともできるが、小さい山林所有者なりいわゆる造林家は、豪雪地帯では、間伐ができないか、またはきわめて少ない。そうすると、借りた金ならば利息を払う、償却をしなければいかぬが、それを払う元がない。大きな林業家は別です。そうしますと、結局農業を兼ねておるということになるから、あの貧弱な雪国の農家が、自分らがくめんしておる農業経営自体も何とかせにゃいかぬ。そういう農業収入の中から、借りた金の償却に当てなければならぬ、こういったことになるので、非常にこれは困る問題だ。そこで政府においても、長官も御存じのとおりに、植林当初においては補助制度が骨子になっておるのは、そういうところからきておると私は思うのです。もっとも、大きなものについては融資もいいでしょう。そこで大体融資というものと補助制度と二本立てでいく。これは当然そうせざるを得ない。ところが、その保育の途上において、雪起こしのために非常な経費が要るわけです。ほとんどこれは豪雪地帯以外では経験のないことなんです。経済的に見ても、融資でやれといったって実は不可能なんです。大きなものはできるけれども、小さいのはだめなんです。だめなことを、それでやれといって、これでうまくいくんだ、こういうのでは、とてもほんとうに愛を持って見る、あるいは造林を推進するゆえんじゃない。豪雪のわれわれの地帯を私も回ってみますと、こういうことであっては、このままほうっておかなければならぬ。もしも倒れたものをそのままほうっておいたのでは、問題にならぬ、非常な損害です。しかし、そういうことをせざるを得ない、こういうわけなんです。融資でやれといったって、小さいほうはそれはできぬ。だから、いまいろいろお話を承りましたが、壊滅したものについての話は一応私も了解できるのでありますが、それ以外のものについて、六齢から十齢前後までは融資だけだ、こう言う。それから十五齢から二十齢までのものはまだきまっておらぬ。いまだにきまっていないなんて——もちろん、雪の下にみんな造林が隠れておったのだから、調査もなかなかそう早くやれといったってできるものじゃないし、それはよくわかります。その程度おそくなることはわかるけれども、もうこれは早くきめていただかないといかぬと思うのですが、大蔵省には御交渉になっておりますか。
○田中(重)政府委員 ただいま御指摘のございました造林か国土保全上、水源涵養上その公共性がある、がゆえにきわめて重要な事業であり、さらにまた、きわめて低利な事業であるがゆえに、その両方の上でこの造林の拡大をはかるための助成がとられておりますことは、いま先生が御指摘のとおりでございます。そういうような意味合いにおきまして、この造林事業が、植栽から収穫に至りますまで、常にあたたかい国の助成の中で育成されてまいるということは望ましいことと存じますし、私もその点については一々ごもっともと存ずる次第でございます。ただ、いまの制度によります植えつけ以外の造林事業の振興について融資の道が開かれておりますという実情につきまして、なおこれは補助による助成の方向で検討していくことにつきましては、私も真剣に考えてみたいというふうに思っている次第でございます。ことに豪雪地域におきます造林、さらには寒冷地帯におきます造林が、温暖地帯におきます造林に比べましていかにその事業が困難であるかということは、一々先生の御指摘のとおりでございまして、ごもっともな次第と存じているわけでございます。豪雪地帯の造林被害の対策につきましては、先ほど御説明申し上げましたとおりでございますが、一応造林直後の消滅あるいは折損の個所について補助の対策を立てておりますほかは、原則といたしまして、六年生程度以上のものは二十年生程度のものとともにすべて融資の道が開かれておるということで、そのほうの救済に待つとともに、さらに二十年生程度の特に被害が今次以上に大きくて、しかも費用がかかるというものにつきましては、融資の道もあるけれども、助成の道を考えたいということで、いま予算の折衝を行なっておる最中でございます。大蔵省のほうへこれから申し込もうと考えておる段階であります。
○坂田(英)委員 それならさらにこういうことは——私が豪雪地帯へ行って調べてみますと、地帯によって違うでしょうけれども、この雪起こしの経費が、一年生から五年生でありますすと、一町歩一万四千七百円かかる。それから六年から十年だと三万八百円かかる。十一年から十五年のものになりますと六万八千二百円かかる。これは労賃も入れてです。十六年から二十年までのものは七万円かかる。この十六年から二十年の費用の七万円のうちで、資材費——鉄線やら雪起こしのいろいろな機械、そういう資材費だけで三万円、地方によって若干の違いはあろうと思いますが、そういうふうであります。これだけのものを小さい連中に融資でやれといっても、やれないのです。造林というものは補助制度が根幹である。これは当然そうあるべきであると思う。それに融資を加えてきた。融資も要ります。両々相まっていける、これは言うまでもない、はっきりしたことであります。まだ大蔵省のほうと折衝をされておらぬなら、早く折衝されてやっていただきたい。いま大蔵省のほうから答弁を得ようとしても、まだ交渉されておらぬとなると、研究もされておらぬのだが、これは間違いない、こういうふうに私は確信するものであり、また、そうするにあらずんば雪起こし事業というものはできない。そこで、六齢までは何とかできる。六齢以上は——いまおっしゃったが、六齢以上のものはいままでは倒れたことがないのです。それは一本や二本ぐらいは倒れるでしょうけれども、ことしの豪雪で初めてこういう現象が起こったという大きなものです。これは先ほども申しましたように、それにはいろいろの原因があるので、私はこれをよく調べておるのです。なぜそういう大きなものがしかも多量に倒れたかということは、これは長官もよく御存じであろうと思うが、沈降の弊だ。「今年の雪がシマッていて結合力が強いため、この害が大へん多い。匍行によって苗木の根がういてくる」これは小さいものはそうなんです。「今、目にみえるところでは3〜4令級(15〜20年生)の造林木に対する匍行の被害がひどい。これは成長の途上にあって幹の抵抗力が弱い上に、この豪雪が幹上方から押してくるのでひとたまりもなくやられてしまうのである。」これは現地でこうなっておる。これはことしの雪の性質にもよるわけですね。非常にたくさん降ったということのほかに、ことしの性質にもよるわけです。だから、こういうことはなかったことでありまするほど被害が大きいということ、そのためにこれほど一町歩当たりの経費が多く入用であるということを考えたならば、これは造林費と同じである。そうでしょう。そうしてこういう山林の、いわゆる国土保全の上からも絶対必要であって、ほっておけない費用です。しかも植えるだけでは長い間収入が上がらぬ、豪雪地帯では間伐が非常にむずかしい、こういうことである。収益の道がない。大きなものは何とか融通はつくでしょう。これは商業をやっておる兼業の人なら融通がきくでしょう、そうでない以上、融通がつかない。つかぬものを無理にやらそうとすると、貧弱な農業経営なり、ほかの経営の中からとにかく利息やそういうものを払っていかなければならない。こういうものでありまするがゆえに、これは造林と同じほどの金がかかる。こういうことしのような状態におきましては、絶対にこれは両々相まってやらなければ、せっかくの救済が死んでしまう。せっかくの救済を志した以上は、これはどうしてもその目的を達するようにしていただきたい、こういうわけでありますから、特にその点をお願い申し上げます。ある意味においては長官の確信を私は考えまして、大蔵省のほうでもおそらくこれは反対するとがなかろう、こういうふうに私は考える次第であります。 それから、主計局の方がおられますれば、先ほどの地域差の問題について私は御質問をいたしたいのであります。 これは先ほども申したのです。政治の問題となれば、これはもう釈迦に説法でしょう。言う必要はないけれども、現在における政治上あるいは行政上一番大事なのは、格差の是正ということです。これを政治力でやらなければ何にもならぬ。経済の動くがままにまかしておいたのでは、ますます格差ば大きくなる。もう現になりつつあるのです。そういう面から見まして、これはお互いに大いにひとつやっていきたい。これは大臣がおられたならばもっと根本的なことをお聞きしたいのたが、きょうはおられませんので、皆さんよく御了承でありましょうから深くは申しませんが、そういう観点に立っていきまするときに、山林所得税の概算控除率も全国一律一〇%ということになっておる。ところが、雪の降るところと降らぬところとを比較しますと、造林のときにはや問題がある。雪の降るところは、段階をこしらえていかなければならぬのであります。これは非常に経費のかかる、また労費のかかる仕事です。そこへ植える。ところが、植えてからの生長率が非常に低いのです。これは全部が全部と言いませんが、石川県の例をとってみますと、研究されましたものによりますと、五十年生の杉に実例をとりますと、収穫材積が、一ヘクタール当たりにみまして、表日本が七百六十立方メートル、ところが石川県の例でいきますと四百四十五立方メートル、こういうぐあいに非常に生長率がおそい。一所によって若干の違いはありましょうが、そういうことである。それから育成費についてみますと、積雪地帯は、ことしは特別ですけれども、御存じのとおり平年でも雪起こし経費が要るわけです。ことしは特別に十年以上だとか、十五年から二十年までのものが倒れた。こういうことはめったにない。ことし初めてである。しかし、十歳以下のものは毎年倒れるのです。あるいは六歳以下のものは毎年倒れる。そこで、いわゆる雪起こし経費で二万円平均要る、こういうことになっている。また、先ほども申しましたように、雪の降るところでは密植ができない、そこで間伐ができない、そういう問題がある。そこで、同じ収穫は上がっても——一般に三〇%ぱあっと引いていく、その概算控除率というものがあることはけっこうだ。税制も進歩していきますから、非常にけっこうなんでありますが、雪の降るところと降らぬところには、いまそれくらいの大きな差があるわけです。それを一律に三〇%でいいのだというととは——税は均衡をもって一番大切な問題とすることは言うまでもございません。公平でなければならぬ。これは税制の根本原則であろうと思います。こういう点から見まして、どこもここも一律に三〇%ぱさっと引いて、それでいいものかどうか。こういうことに対して、おそらく気がついておられるし、また改正の機会をねらっておられるのだろうと私は思いますが、これについて、どういう経過でありますか、ひとつ御答弁を願いたい。
○松井説明員 お答え申し上げます。 御存じのとおり、林業所得のみならず、すべての所得につきまして、課税上は実額をはじく。個々の実情によって違いますから、実額をはじくというのがこれは原則でございますが、ただ、手続が非常にかかるとか、非常にむずかしいという場合がございますときは、便宜納税者の便利も考えて、一率の定率をつかってよろしいという便法をとっているわけでございます。したがって、便法をとる以上、そんなに種類をたくさん設けるということもなかなか不合理な場合もございまして、便利なためにとったことがかえって権衡を害するというお話のように伺いますが、まことにそのとおりでございまして、そういう場合は、先ほども申しげました本来の原則に顧みまして、個別的に費用計算をやるという原則に立ち返るのが原則だろうと思います。いまの概算控除率にいたしましても、伐採費等の違いというものは別に見るという差はございますが、坂田委員がおっしゃったように、いずれにも適用するわけではない、ただ便宜の手段としてきめたという性格上、そういうことになってまいるのだと思います。ただ、そのほかに、特殊の災害を受けますと、その災害につきましては税法上また特別な扱いをいたしております。立木等が災害を受けますときには、実際の植林費とか、取得費とか、管理費というものの金額を基礎にいたしまして、その年度の必要経費にする、これも一つの便法ですが、二十八年以前に取得したものでありますならば、二十八年一月一日現在の相続税の評価額に、それ以降投下した費用、管理費とか伐採費等必要な経費を加えまして、受けた損害の金額を出す基準にいたしております。そういう損害が出たときには、またほかの所得と通算外してなお赤字が残る、これをわれわれは純損失と言っておりますが、これにつきましては、たとえ青色申告を採用しておらない方でありましても、三年間繰り越して控除するという特別な道も講じております。このほか、財産自身の受けました損害のほかに、雪おろし費用等の問題につきましては、これは税法上特別に収益と費用を対応さすという原則もございますので、毎年頻発いたしておるというような形態の場合にはそのときの費用にはなりますが、たまに二十年に一ぺんとか三十年に一ぺんというような場合には、やはりその切った立木の価格の全立木の価格に対する比率でもってそのときの損金として落とす、収益と費用の対応関係をとるということが、税務計算上のならいになっております。 〔委員長退席、細田委員長代理着席〕 以上申し上げたところで、そうした災害の多い場合の特別な費用を見るという税制上の手は打ってはございますが、現実の問題として税務の執行上いろいろ御注文があるかと思います。これにつきましては、特別にまた御注文も問題のあるところも伺いまして十分検討を加えていきたいと思っております。 以上、税制の扱いを御説明申し上げました。
○坂田(英)委員 ただいま大蔵省関係からお話がございましたが、きょうこれをすぐ御返事を願うということも無理であろうと思いますし、それからまた、概算控除一律に三〇%という方式をとられたことは、これは税制の面においては非常に実情に即応したことであると思います。それを非難するわけではない、それはそれでけっこうです。それを別に悪いと言うのじゃない。ただこの問題は、いま言ったように、五十年生で、一方は七百六十立方メートル、一方の雪害地帯は四百四十五立方メートル、これだけ成長の違いがある。同じ五十年おいて、これはたいへんな違いです。これは収益というものはこれでおわかりにならぬでしょう。 それからもう一つは、いま言ったように雪起こしというので二万円、これはことしのような場合は例外でしょう。これは大きな木が倒れるのですから例外でしょうが、干ばつにならないように植えた木ですから、造林の費用が非常にかかっておる。はっきり差がついておるのですからね。ついておってもかまわない、三〇%やったから、それであとはいいのだというお答えだとすると、私もなかなか承知できないのです。けれども、きようにもすぐきめろとか、いま税のことを御質問して、いまそうしますとか、そんなことをお聞きするわけではもちろんないことは、あなたも御存じだろうと思う。そうではなしに、これくらい違うということであったら、それは考えなければいかぬということを御返事を願えればいいわけです。
○松井説明員 先ほどもお答え申し上げましたとおり、標準率は納税上の便宜のためにつくったわけでありますから、種別、事業の一つずつ違うものを全部に公平に適用するというわけにはまいりません。ただ、先ほどもおっしゃったとおり、非常に便宜な方法でもございますので、適当な差がついたような標準率がもし可能であるならば、そういう道もあるかと存じますので、その点今後また検討させていただきたいと思っております。
○坂田(英)委員 それでは、簡単なことですが、林道の場合に特別交付税の関係はどうなっておりますか。
○立田説明員 私のほうの他の課の所管でございますが、便宜私から申し上げます。 特別交付税の算定におきましては、林道関係の災害について、林道そのものとしては特別な計算はいたしておりませんけれども、災害復旧に伴います各種の財政負担がございますので、包括的な災害復旧についての算定を別途いたしております。したがいまして、林道そのものとしては計算はしていない、こういうことになっております。
○坂田(英)委員 ことしばかりではなしに、林道については、これは共同的なものであるから、利用者に協力させて、砂利を敷いたりなんかさせる、これはいい考えで、そうでもしたほうがいいと思うのです。ほんとうに使う人に出さす、これは一般の道にもそうしてもいいくらいだと思うので、これは悪くはないと思うが、さればといって、林道ということになっておっても、大体交通路であり公道であるのだから、これは林野庁としては、特別交付税に限らず、交付税の問題との関連で、林道のいわゆる管理費とか、いろいろな問題について考えられることがいいのかどうかわかりませんが、その点、お考えのほどを概略お答え願いたいと思います。
○田中(重)政府委員 今の御質問は、国が林道補助をする場合に、県の負担の中で利用者の負担をどのように考えるかという御質問かと思いますが……
○坂田(英)委員 雪起こしやいろいろなものは特別交付税で出すが、林道の場合は入っておらぬのは、へんぴなところだから、交通上そうあわてて雪おろしせぬでもいいだろうというところからきておるかもしれないが、それはそれとして、普通の場合、特別交付税でなしに、一般の交付税のときに林道はどういうふうにやっておるかという問題についていまお答えを得たのですが、林野庁のほうではそれに関連して何かお考えがあるかということです。
○田中(重)政府委員 その点は今後よく検討いたして御答弁申し上げます。
○坂田(英)委員 それではお聞きしたいのでありますが、「失業事業につきましては、豪雪のために既存の計画による作業ができない場合におきましては、除雪作業の方に作業計画を転換してもよろしい。」「事後承諾でもいい。」こういうことを本委員会において御答弁を得ておるのでありますが、これはそれでわかりました。わかりましたが、次の問題としては、「炭焼きとか特殊な作業に当たっておられる方が、生業の道をこの積雪の間失うおそれがあるというところに対しまして、若干の特別ワクを、期限を切って措置してございます。」ということであります。それからさらに五島委員の御質問に対して三治局長から、「島根、山口、広島、鳥取、この点についての炭焼き関係の方たちについては、特別臨時に失対の処置をいたしまして、現在島根県その他からは感謝電報が来ておりまして、炭焼きの関係の方には処置してございます。」「炭焼きとか、山間僻地で今まで失対事業をやっていないところは、法律によって労働大臣が指定することになっておりますので、先ほど申しました島根県とか鳥取県の一部の炭焼きについてやったように、県当局からそういう指定の申請を出して失対事業の指定を受けないとできない、」こういう御答弁があるわけです。そうすると、これは指定を受けるということであれば、どこの地帯でも、同じようなケースであればやれるものであるかどうか、その場合にどういう手続が要るか、それをちょっとお聞かせ願いたい。
○藤縄説明員 災害が発生いたしました場合に、災害によって職を失いました方々に失業対策事業を従来から実施してまいりましたが、これにつきましては、実は二つほど問題があるわけでございます。 第一点は、災害地では、通常水害の場合も今度の豪雪の場合もそうでございますが、非常に人手が足りなくなりまして、労働需要が非常に盛んに起こる。したがって、失業者が片方で発生するという要素もあるわけでございますが、片方で非常に人手を要求する面も出てくるわけでございます。そこで、どういうふうに失業対策事業を行なうかということがいつも問題になるわけでございます。 もう一点は、いま御指摘の炭焼きその他の本業を有しておりまして、一時的な失職をはたして本来の失業とみなして失業対策事業を行なうべきかどうかという点がやはり問題になるわけでございますが、この点につきましては、従来から、そうは言っても災害という特殊な事情でございますから、災害によってたとえ一時的にせよ失職をして、たとえば雪おろし等の非常な需要がある場合は別でございますが、そういうものがないという場合に、ほかに生活の道がないという場合には、臨時応急に失業対策事業を実施してまいっておるわけでございます。 そこで、いまお読みになりましたようなことで、本年も一月から三月まで五県にわたりまして失業対策事業を実施したわけでございまして、これはそういう必要がありますれば、地方公共団体から申請していただければ、私どもとしては、失業者が現に出て公共職業安定所の窓口に求職を申し込んでおるという状態、しかも民間にそれに見合う雇用がないという場合には、これは失業対策事業を実施する、こういうことにいたしております。
○坂田(英)委員 質問者がずいぶんおられるから、私はもう一点だけでやめます。 いまの御答弁でなんですが、失業対策事業というものは制限がございますか。というのは、いま一方に失業があって人が余る。山に炭焼きの失業がある、いま一方では雪起こしをやらなければならぬ、こういうことがあるわけですね。そこで、その雪起こし事業を市町村なり森林組合の経営にして、そこで失業者を使うというようなことにすれば、一挙両得じゃないか、最も実情に合うことであって、これができぬということは、何か手続が一番つまらない。しかし、手続とかなんとかいうものは重要です。それはすぐ手続を変えてもいかぬから、それはいけませんが、そういうときに有無相通じて一つのりっばなことが関連してやれることに考えられるものであるかどうか。簡単なことですから、いまここでお答えをひとつお願いします。
○藤縄説明員 失業対策事業は地方公共団体が実施いたしますもので、これに対して国は補助をする、こういうシステムになっております。それと、事業種目は通常道路業を主とする。河川であるとか砂防であるとか、建設事業がおもになっておるわけでございます。そこで、災害の場合には、先ほども速記録をお読みになりましたように、除雪というのは本来は失業対策事業の種目に入っておらないわけでございますが、これは一挙両得でございますので、本年度は特別に通知をもちまして追加をして除雪を種目に加えたわけでございます。地方公共団体と申しましても、県または市町村がやっておりまして、その他の公共団体につきましてはいままでやった例がございません。
○坂田(英)委員 それは市町村でもいいのです。それからこれは建設事業です。保安林にしても何にしても非常な建設事業だから、こういう場合は、いまここでお答えできなければ、それはひとつ研究しておいていただきたい。これは非常に考えてやっていただきたいことだと思いますから、ひとつお考えを願いたい、こう思います。いまお答えができるなら、それはしていただきたいが……。
○藤縄説明員 先ほどお答えいたしましたように、市町村がやります場合には、本年度はやったわけであります。今後とも……
○坂田(英)委員 そうすると、申請すればできるわけですね。 あと四名も残っておられるからやめますが、炭焼きがまの復旧ということは、これはまさか融資だけでおくということは絶対ないと思うが、どうか。
○田中(重)政府委員 炭焼きがまの復旧につきましては助成を考えております。
○細田委員長代理 速記をとめて。 〔速記中止〕
○細田委員長代理 速記を起こして。
○坂田(英)委員 時間がございませんから私はこれでなにしますが、大臣に対する質問も抜けておりますし、それからその結果を待たずにまたお聞きしなければいかぬことがありますから、都合によりましては急いで確定する必要がある、またお願いすることになると思いますから、その点をひとつ……
○細田委員長代理 承知いたしました。 中島君 〔細田委員長代理退席、委員長着席〕
○中島(巖)委員 地方の問題で非常に恐縮でありますけれども、ただいま三十六年災に対しまして地元からいろいろな陳情がありました。これに関係する問題でありまして、建設省並びに農林省、それから大蔵省、自治省に対して質問いたしたいと思うのでありますが、なおあと質問者がだいぶありますので、最初にアウトラインだけを申し上げまして結論的な質問をいたしたい、かように考えますので、御答弁も簡潔にお願いいたしたいと思います。 質問の要旨は、三十六年に長野県の南部、いわゆる伊那谷地方が集中豪雨に見舞われまして、当災害対策特別委員会の皆さまや、あるいは関係当局の御尽力によりまして非常な進捗率を見ておるのでありまして、この点は厚く感謝いたす次第であります。しかしながら、本年度は第三年目でありまして、緊急災害は本年をもって完結することになっておるわけであります。ところが、この三年間に御承知のように労働省におけるところのPWその他も変更されまして、したがいまして単価に非常な食い違いがきておるわけであります。したがって、査定当時と現在とは約二五%程度の食い違いを来たしておるわけで、三年目の最終年度において、この食い違いによるところの災害復旧費の額をどうするか、この問題が主たる問題で、第二点といたしましては、たとえば、本日も陳情に来ておりますけれども、激甚村であるところの中川村のごときは、建設省関係の公共土木災害の村の支弁のものが四億数千万円、また農地復旧が五億数千万円、二千万円程度の年間税収入しかないところで十億の災害復旧をしなければならぬ、こういうような関係でつなぎ融資をいたしております。このつなぎ融資に対するところの利子の問題でありますけれども、これらが町村財政を非常に圧迫いたしておるわけでありまして、これに対して政府はどう考えているか、この二つの点について各関係当局に質問して、結論を出していただきたい、かように考えるわけであります。 そこで建設省に対しまして最初に質問いたしたいと思うのでありますが、長野県全体の数字もありますけれども、長野県全体といたしましては、ほぼわれわれの予想に近いような数字が出ておるわけであります。しかし、激甚災害地であるところの下伊那、上伊那については、非常に数字の違ったものが出ておるわけです。その一例として下伊那について申し上げますと、下伊那の建設砂防関係の公共土木災害が七十四億一千四百二十万というような数字になっておるわけであります。これに対しまして、この査定額に対しては現在八三%程度の金がきておるわけでありますけれども、しかし実際におきましては、ただいま申しました単価増によりまして七三%程度しかできておらない。いわゆる単価増によるところの食い違いがここに十八億五千三百万円というような数字が出ておるわけであります。そこで、この十八億五千三百万円という単価増の金額が入らない限り、この第三年目の本年、緊急災害が三、五、二の比率でもって完成できないのでありますけれども、これに対する処置を建設省としてはどういうふうに考えておられるのか、この点をお伺いいたしたいと思うわけであります。
○山内(一郎)政府委員 三十六災当初、査定をやりました決定額といいますか、それをきめました以後、主として労力費でございますが、それが現在まで上がっているという事実は確かでございます。したがって、ただいま御指摘のような見かけの進捗率と実質の進捗率といいますか、それが差を生じて、その数字が確かであるかどうかということは、現在私のほうも把握はいたしておりませんが、やはり差があるということは認めざるを得ないと思っております。そこで建設省といたしましては、実際どのくらい残工事が当初の決定よりもよけいかかるかという点を至急調査をやりたい、こういうふうに考えております。いま県に準備をしてもらっている段階でございますが、県の準備でき次第、大体の見通しといたしましては、六月の上旬ころから再調査をやりたい、その結果を待ちまして予算の措置をしてまいりたいと思っておりますが、その予算の措置につきましても、現在、本年度の予算のうち保留額を残しております。その再査定の結果によりまして保留額を適切に配分して、緊要な工事につきましては解決をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○中島(巖)委員 大体お話でわかったわけですが、そこでこの再査定の問題と時期が問題になるのであります。結論的に申し上げて質問の第一点は、あなたのほうで第一次査定のときに緊急災害として、取り上げてあるのは、三、五、二の割合で今年度完了させるものかどうか、これが第一点。質問の第二点は、昨年度はあなたのほうで相当の予算を流してくれたために予定どおり仕事が進捗いたしております。けれども、昨年度とことしはまた事情ががらりと変わりまして、わずかな金しかきていないために、再査定の結果相当の工事量が残るわけでありまして、いま各町村あるいは県工事とも、業者が手持ちをして待っているという状態であります。したがって、再査定をしてそして金を流してくれる時期、これが時間的に問題になっておるのでありますけれども、大体査定をして金を流してもらう時期は、現在の見込みとしては何月ころになるか、その二つの点をお伺いしたいと思います。
○山内(一郎)政府委員 再査定にやはりある程度県のほうで準備が要ります。そこで、いま県で準備をしている段階でございますが、われわれの査定のほうの準備といたしましては、六月上旬から査定ができます。これは全国、三十六災に限りませんで、三十五年災害も完了でございますので、一緒にやりたいと思っておりますが、おおむね七月一ぱいかかります。その結果を待ちまして、現在保留している予算を配分したい、この査定の結果で緊要事業というものを完了するように配分をしてまいりたい、したがって八月上旬から中旬、こういう見当になろうかと思います。
○中島(巖)委員 それで補正予算を組まなくともその金はあるわけですか。
○山内(一郎)政府委員 その点は再査定の結果を待たないとわからないと思います。したがって、現在のところは、保留額で措置をしたい、こういうふうに考えております。
○中島(巖)委員 ただいまの河川局長との質疑応答で内容はおわかりだと思いますけれども、農地災害も同じことが言えると思うのでありますが、農地局としてはどういうお考えを持っておるか、この点をお伺いいたしたい。
○永田説明員 農地局といたしましては、目下のところ、第一次割り当てを終わりまして、大体一割見当の保留を持っておるわけであります。先ほどの話と同じように、私のほうも、すでに二月の聞き取りの際に、いままでの事業量よりもある程度増しておるという県の数字が参っております。これを確かめる必要があるということで、六月の中旬に現地の査定をやる方針でおるわけであります。それが終わりましてから、保留額でできるだけ緊急分を優先的にまかないたい、こういうぐあいに考えております。ただ、私のほうは、建設省に比べまして、いまの予測では大体一割程度増しだというような下からの声がございます。そういう数字が上がってきておりますので、そうまかなうことが不可能だというような考えは持っておりません。何とかなるのではなかろうかという希望のもとに現地の再査定をやってみたい、こういうぐあいに考えております。
○中島(巖)委員 いまの御答弁のとおりだと思います。 そこで、これは私も不勉強でありますのでお聞きいたしますけれども、三十六年の農林省関係の補助率は、当時同率の特別立法が成立しなかったので、いわゆる基本法によるところの普通の補助率で配分してあって、その差額は町村でもって負担いたしておったと思うのですが、三十六年度現在の親法の補助率でやった分と、特別立法で成立した高率補助分との差額は全部流したのか、まだ保留になっておるのか、この点をお伺いしたいと思うわけです。
○永田説明員 差額分についてはすでに全部払い済みでございます。
○中島(巖)委員 大蔵省にお伺いをいたしたいのですが、珍しく宮崎財務調査官がお見えなんですが、実はこの前の委員会の懇談会に高柳主計官が見えておられまして、現在、査定当時と単価が変わっておるが、御承知であるかどうかという私の質問に対して、高柳主計官は、十分承知しておりますということで、それから第二の質問といたしまして、緊急災害は三、五、二でやるということを政府はたびたび言明いたしておるけれども、本年度はあの伊那谷の激甚災害の三年目であるが、緊急災害は本年度完了する考えでおるかどうかという質問に対して、そういう考えでおります、こういう答弁をいただいておるわけで、これは懇談会でありますから速記はいたしませんけれども、そういうように私は了解しておるのでありますが、そういうように了解しておってよろしいでしょうか。
○宮崎説明員 内部の事情を申し上げて恐縮でございますが、ちょうど人事異動がございまして高柳主計官がかわりましたものですから、かわってお答えを申し上げます。 いま御指摘の点でございますが、いま農林省、建設省のほうからお答えがございましたように、こういう災害復旧事業につきましては、ここ数年来単価の増加等の問題がございまして、あるいは補正予算、あるいは予算の内部流用によって措置をいたしておるわけでございます。三十六年の長野県災害につきまして個々にどうなるかという点については、私も実は不勉強で承知をしておらないのでありますが、いま河川局長さんはじめのお話を聞いておりますと、近く調査をいたすということでありますから、調査の結果によって御相談がある、こういうことになるのであろうと思います。従来の取り扱いとしましては、そういった調査の結果につきましては、大蔵省としていろいろ議論もございます。と申しますのは、何ぶんにも災害の事業でございますから、もちろん当初の査定どおり十分の目的を来たさなければならぬことは事実でございますけれども、というて、当初決定ということで一度きまったワクがどんどんふえてしまうということも困るというので、かなりいろいろそこには議論があるわけでございますけれども、従来の実績ということで見てまいりますと、いろいろ議論はあっても、結論的には大体御要求の線は埋めていくということでやっておりますので、ただいま御指摘の、たとえば緊急事業を三カ年で実施できるようになるかということでございますが、これは調査の結果を見ないことには、数字的に幾らになるか実はわからないわけでありまして、必ずやるということもなかなか言いにくいわけでございますけれども、従来の筋からいきましても、それができるように最善の努力を尽くしてまいることが当然だ、こういうふうに考えております。
○中島(巖)委員 宮崎調査官はわかったようなわからぬような返事をしてくれたわけなんですが、早い話が、今度の査定はあなたのほうで立ち会われるのですか立ち会われぬのですか、それが第一点です。 それから第二点といたしまして、いま河川局長のほうからの御答弁によると、その金額を見ないと金の関係は出せるのか出せないのか、わからぬとも言われませんけれども、ぼくはそんなように受け取った。大蔵省としては、再査定の結果がはっきりすれば直ちに金は出せるようになるのか、この点をお伺いしたいと思います。
○宮崎説明員 調査に大蔵省が立ち会うかということでございますが、これは再調査でございますので、建設省、農林省のほうでそれぞれおやりを願う、大蔵省は立ち会わないということに聞いております。 それから、予算的な措置をどうするかという問題でございますけれども、三十六年度あるいは三十七年度は御承知のように過年災について補正予算を組んでおります。あれはまた非常に大きな差があったということで補正予算を組んだわけでございますが、いま御説明を伺っておりますと、農林省のほうも建設省のほうも留保額を持っておって、その中で一応まかなえるのじゃないかということで考えておられるということでございますので、その程度のことであればそう問題にならずして財源措置が行なえるのじゃないか、こういうふうに思いますけれども、何ぶんにも調査をしてみないことには幾らになるかということもわからないわけでございますから、理論的にいえば、その結果を見た上で考える、こういうことになろうと思います。見通しということになれば、ただいまのお話からいって大体だいじょうぶなんじゃないか、こういうことに考えております。
○中島(巖)委員 そこで、先ほど冒頭に申しましたけれども、例のつなぎ融資の利子の問題です。これは実は前の災害対策委員会でずいぶんと自治省の方と議論をしたわけだ。これは地方財政法の第五条一項に、「左に掲げる場合においては、地方債をもってその財源とすることができる。」となっておりまして、四号に「災害応急事業費、災害復旧事業費及び災害救助事業費の財源とする場合」こういうことが出ておるわけなのです。したがって、災害のみに対するつなぎ融資の場合はこれに該当するものであるということを私は何回か当委員会で繰り返したけれども、そうでないということでありましたので、念のために、議員の質問権によりまして、昭和三十七年四月二十八日に議長の手を経て内閣に質問いたしましたところ、五月四日に答弁が来ておるわけなのです。この答弁は、長くなるから全部読みませんけれども、「災害復旧事業にかかるつなぎ融資の利子支払いに要する経費について地方債を認めないのは、次の理由に基づくものである。」こういうことになっておりまして、「その範囲は、災害復旧事業の工事のため直接必要な本工事費、附帯工事費、用地費、補償費等及び工事雑費の合計額並びに事務費である。つなぎ、融資の利子支払いに要する経費は、資金繰りのための経費であって、この事業費には入らないものである。」これは内閣から議長を通じて私に対する答弁だ。 そこで問題は、あなたのほうのは、「つなぎ融資の利子支払いに要する経費は、資金繰りのための経費であって、この事業費には入らないものである。」こういうふうになっている。ところが、こちらの法律は「事業費の財源とする場合」となっている。なぜこの財源のことばを落としてこういう答弁をされたか、これが第一点。 第二点として、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法であるとか、あるいは公立学校であるとか、あるいは例の農林関係であるとかいうものの「同法又はその関係政令において、本工事費、附帯工事費、用地費、器具費等及び工事雑費並びに事務費とする旨規定されているところである。」こういうように書いてあるわけである。だから逆にすれば、こういうように法律と政令とで費目を書いてあるからつなぎ融資は認めぬ、こういうことだと思うのです。そこで先ほども申しましたように、「災害復旧事業費及び災害救助事業費の財源とする場合」と、財源とする場合ということがはっきり親法に載っておるにもかかわらず、この財源のことばを落としてこういう答弁をされておるわけでありますが、この法律論はここでやってもしようがありませんからやりませんけれども、実際問題として、一村で十億円からの仕事をする場合において当然つなぎ融資が要ることは、これは百人が百人認めておるところなのです。そのつなぎ融資の利子は当然災害復旧事業費の財源であらねばならぬことははっきりしておるわけなのです。そこで、ただいま申し上げましたようにおそらく自治省としてはお考えでおるだろうと思うけれども、これを特別交付税その他でお認めになっておるのかどうか、この点をお伺いいたしたいと思います。
○立田説明員 ただいま御質問のつなぎ融資の利子の関係でございますが、この点につきまして特別交付税上国で算定になっているかどうかという御質問でございますが、特別交付税におきましては、つなぎ融資の利子の実際の所要額そのままを算定の基礎には実はとってはおりませんのでございます。ただし、いま先生御指摘のとおり、先生もすでに十分御承知のとおり、つなぎ融資の利子ばりでなく、各種の財政需要がございますので、特別交付税の算定の際におきましては、過去三年間に発生いたしました災害の公共査定の事業費がございますが、それの一%をとって、その分を当該災害団体の各種の財政需要の特別な財政需要として算定いたしております。したがいまして、その特別財政需要の中に、なるほど、先ほど申しましたとおり、一時つなぎ融資そのものの利子としての計算だけはしておりませんけれども、特別財政需要の中のもろもろの要因として包括的にそういう計算をいたしておりますので、そういう意味ではそういう特別財政需要の中に入っておるという言い方もできないことはなかろうかと思います。ちなみに昭和三十七年度特別交付税の算定の際におきましては、三十四年、三十五年、三十六年の公共査定の査定額、したがいまして事業費の一%の額を、ただいま申しましたように、特に被害の著しい団体につきまして算入をいたしております。もちろん、災害復旧についてはそのほか各種の特別の計算もいろいろございますけれども、特に被害の著しい団体につきましては、連年災害という関係はもちろんございますが、その中で被害の激甚なところにつきましては、ただいま申しましたような算入方式をとっておるわけでございます。
○中島(巖)委員 どうも話がはっきりわからないのですが、たとえばこういう場合があるわけです。いま申し上げましたように、被害激甚村の中川村では、村の公共土木の災害が四億何千万円かになっている。それから農地災害が約五億になっているわけであります。ところが、この公共土木のほうは半ば業者に金を払う時分には金がきて、これはえらいつなぎ融資が要らぬのです。ところが、農地の関係では、いわゆる工事の施行認可を受けて、公共土木もそうでございますが、それから申請をして県が一括してやっているうちに相当の時間を食いますから、半年くらいのつなぎ融資がどうしても要るわけです。したがって、同じ町村工事であっても、公共土木のほうと、それから農地災害のほうとのつなぎ融資の関係はまるっきり変わっておる。そこで自治省としても、こういうような災害を受けた村であるから、そういうことを詳しく調べてやはり特別交付税の対象にすべきものであるというようにわれわれは考えておるわけです。公共災害を、単に一割というようなことでなくして、もう少しきめのこまかい配慮が必要ではないかと思うのですが、これに対するお考えはどうであるか。
○立田説明員 ただいま先生の御指摘の点はごもっともだと実は私たちも思います。そしてそういう点からいきますと、財政力の比較的薄弱な団体におきまして相当多額の災害復旧事業費がある、こういう問題でございますが、そこでその場合に私たちの立場からいいますと、いわゆる当年度の補助金の交付が早くあって、なるたけそういうふうなつなぎ融資の必要性は起こらないという措置が望ましいわけでございまして、そういう点はそういう問題として別にあろうかと思います。 それから先ほど私の御説明のしかたがちょっと悪かったかと思いますけれども、つなぎ融資の利子そのものとしては、実際の所要額そのままをとって特別交付税のときに算定はいたしておりませんけれども、ただいま申しますような、御指摘のような利子負担の問題、そのほかの災害に伴う各種の財政需要がございますので、過去三年間の公共査定額——これは事業費でございますが、この中には土木も農林も両者含まれるわけでございまして、そういう事業費の一%の額でございますが、三年間の額を合算いたしましたものの一%の額を、そういう被害の著しい地域につきまして特別財政需要として包括的に算入をしておる、こういうことでございます。したがいまして、そのあらわれてきた計数と、それから実際の利子負担の額の問題の比較の点もいろいろ具体的にはあろうかと思いますけれども、そういう特別な財政需要を見ております。といいますのは、やはりただいま御指摘がございましたような利子負担——利子負担ばかりでございませんが、その他の各種の財政需要もあるということでそういう算入方式をとっておる、こういうことでございます。
○中島(巖)委員 自治省にお願いすることは、地方財政法の第五条の一項の四号のいろいろな災害復旧事業の財源、このことばがある以上は、つなぎ融資は災害復旧の財源であることは間違いない。だから、たとえその他の法律でその名目がないとしても、自治省独自でこれは入れて起債の対象にすべきものだという、従来から一貫した考えを私ば持っておるわけでして、この点特に御研究をお願いしたいと思うわけであります。また、つなぎ融資の点について、これはただいま申しましたような実情でありますので、現在の制度においては特別交付税で見ていただくよりほかしかたない、こういうように考えるので、特別な配慮をお順いいたしたいと思います。 また建設省、農林省並びに大蔵出局に対して希望することは、幸いあの激甚災害に対して特別立法を委員各位に成立させていただいたり、また、ただいまの各省の御協力によって見違えるような復興ぶりを示してきて、本年度いよいよ完結の第三年度を迎えたわけでありまして、実にこの際この再否定を迅速にやっていただかないと画竜点睛を欠くというようなことにもなるのではないかと思うわけであります。ぜひともただいま御答弁のような方法で早急に処置していただきたい、こういうことをお願いいたしまして、私の質問を終わることにいたします。
○稻葉委員長 中村英男君。
○中村(英)委員 いま豪雪地帯の指定について審議会の答申の模様をお伺いしたわけですが、事きわめて市大でもあり、急速を要しますので、委員長にお願いしてきょうの質問に回してもらったわけでございます。したがって、きわめて簡単に二、三の点をお伺いしますので、矛盾がたくさんあれば、審議会を開いてその点を審議してもらいたいし、指定についても慎重にやってもらいたいと思うわけです。 そこでお伺いしたいのは、私ども従来、豪雪地帯といえば東北、北陸地方と思っておりました。しかし、ことしの豪雪の状態を見て、必ずしも東北、北陸だけではない、ことに山陰地方でも一メートル以上の地帯が全県をおおって、これがしかも十年くらいそういう冬型の冬が続くことになれば、事きわめて重大であるというので、私ども関心を寄せておったわけです。ところが、きょうの発表を見ると、山陰といえば鳥取と島根、これがあらゆる条件も同じだし、ことに、ことしの雪を見ても、大体の条件は同じだと思えるにもかかわらず、ほかの地帯の実情はわかりませんが、私、地元でございますから、そういう点を指摘してみると、鳥取は全県指定になったが、島根県は全県指定でないということになれば、相当矛盾が出てくると思うのです。そういう矛盾は一体どういう方法で解決されようとするか、そういう点をまずお伺いしたい。
○真島説明員 御承知のように、ことしの雪は異常というくらい豪雪であった、そういうことがきっかけになりまして、この地域指定の問題も非常に早急に慎重にこれを検討することに相なったわけでございますが、その際、この地域指定の基礎になる豪雪積雪の状況をいかなる資料によって判断するかということが問題になったわけであります。その点につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、気象庁の開設以来できるだけ最近までの資料をとって、しかもその資料は、気象庁の印刷公表された資料に基づいてこれを算定するのが適切ではないか、観測地点その他等の関係で若干の異同もございますが、大体三十年ないし四十年間の積雪の資料に基づいてこれを算定されたものと考えます。ただ、時期の関係からいたしまして、これを算定いたしました三月から四月までの時期においては、昨年末からことしにかけての雪がまだ降っておる地域もあったような状況で、本年の積雪の資料はこの算定の基礎には入っておりません。昨年の春までの、過去三十年ないし四十年ぐらいの積雪データに基づいてこれは算定されたものであります。ただ、最初にも申し上げましたように、本年の雪が特に異常である、このことがきっかけになって、豪雪対策の緊急なるゆえんを世間に知らせ、特にこの豪雪対策が急がれておるという現実にかんがみまして、気象庁が調べ得る限りことしのデータも加味して、これは時系列としてはつながりませんけれども、できる限りの検討をやったわけでございますが、それによりますと、過去三十年ないし四十年のものとほとんど違わないということになった。ただその際に、三十年ないし四十年という長期の期間をとりますと、その中に非常に雪の降った年もありますが、雪がほとんどなかったという年もある、それらが平均され、薄められておるという点がございます。それを、たまたま本年非常に降ったという数字と比べますと、かなり現実感として食い違いがあるやにとられるわけでございますが、その点は、ただいま申し上げましたような三十年ないし四十年の気象庁の公表数字に基づいてやるのが一番適当ではないか、こういうことに基づいて出ましたのが、先ほど御説明したような数字でございます。
○中村(英)委員 私、専門家でないからそれはわかりませんけれども、三月、四月では十分なデータが出ないのも無理はないし、また、専門家としてはやはり何らかのデータをもって抑えなければならぬこともわかっておるのです。わかっておるけれども、この間気象庁の説明では、ことしの冬型は少なくとも十年くらい続くでしょう、こう言っているのです。そういうやさきに、過去三十年のデータがおもなるウエートをもってこれをきめたというところに、きわめて将来に対する不確定な要素がありはしないかということ、もう一つは、やはり大きな地図で線を引くのですから、村なんかでは二キロや三キロは私は違いはしないかと思う。あるいは違わぬかもわからぬけれども、そういう点、きょうは時間がないから簡単にお尋ねしますが、現実の問題として、常識論としては、やはり鳥取、島根は、同じ山陰でありながら、同じことしの雪の状態を見ながら、あそこで線を引かれるということは、結果としてはふに落ちないものがある。はっきりしないということだけは腹に入れておいてもらいたい。 そこで、その矛盾をどう解決するかという方法も一つあろうと思う。あなた方の報告を見ると、全県指定は三分の二以上と、三分の二で押えているわけです。ところが、一部指定県の中で市町村を指定する場合には三分の二と、やはり三分の二で押えてある。そうすると、その押え方は、隣接した地帯で大きな断層が出るということは事実ですね。断層を出すまいと思えばどうすればいいかというと、市町村の指定を、少しでも雪があるところは豪雪地帯として指定するのだ、こういう指定のしかたをすると、その隣接地帯の断層は少なくたると思うのです。だから私は、このアンバランスを解決し、矛盾を解決し、断層をなくする方法としては、一部指定の県の市町村の指定については、三分の二というきびしい指定でなくして、きわめて軽い、雪が少しでもあったら市町村指定をするのだという、そういう指定のしかたをされると、地域の断層は少なくなると思うのです。私はこれは一つの方法論だと思うのです。なぜそういうことを言うて私が心配をするかというと、私はわからぬところは言いませんけれども、島根県と鳥取県の二十世紀について一つ例を言うと、鳥取県の二十世紀は西部ですね。島根県の二十世紀は東部なんですよ。そうすると、米子の辺を中心とした左右に二十世紀の地帯がある。ところが、行政区面上、鳥取のほうは指定された、島根県のほうは指定されない、こうなってくると、二十世紀に対する融資その他の措置が非常に違うのです。そうすると、これは商品作物ですから、非常に市場における競争率が違ってくると思うのです。これは一つの例ですよ。その他にたくさんの例がある。たとえば米子にある軌道バスの会社はどうするか、大体条件は同じだ。こういうぐあいに、片一方は融資対象になり、一方は融資対象にならぬということは、結果としてあり得ると思う。そういう場合に、そういう矛盾をなくするのは何かと言うと、同じように指定されることが一番いい。もしそれができぬとしたら、一部指定の県は、先ほど言いましたように累年平均積雪積算値三分の二と抑えずに、三分の一以下に押えたらこの矛盾、アンバランスが比較的なくなるのではないかと思うが、そういう点について、審議会なり、あなたのほうは考慮する余地があるかどうか。
○真島説明員 ただいまの点につきましては、きょうお手元に「豪雪地帯指定のための小委員会報告要旨及び審議会審議経過」という資料を参考にお配りしてあるのでございますが、これの「地帯の指定について」というところの中の「(3)県の全部を指定しない場合は市町村単位の指定とし、この場合市町村の全面積のうち豪雪の地域が2/3以上の面積を占める場合その市町村を指定する。ただし全面積の2/3以下であっても、豪雪でない地域が、豪雪地域と極めて密接不可分であり、かつ地域経済の一体性が特に顕著と認められる場合は、これら地域を包含して全市町村を豪雪地帯として指定する。」こういうことで、一応三分の二という基準は設けておりますけれども、必ずしもそれにこだわらない。隣接の市町村その他等の地域において一体性、社会経済的特殊事情を考慮して指定するのだ、こういうことになっているわけでございます。
○中村(英)委員 これはもちろん(3)はわかっているのですが、このただし書きの「全面積の2/3以下」云々というのは、具体的にどういうことなんですか。経済的に一体不可分であるということは、私、具体的にはわからないのです。だから、これはそういうふうに若いてあるが、こういう文章をそのままあなたのほうで政令か何かできめられるものなんですか。具体的にはどういうことなんですか。
○真島説明員 まだ政令案をつくるところまで至っておりませんが、この三分の二以上、それからただし書きに当たるような趣旨のことは、政令文でもうたうということになると思いますので、現実にはその政令をどういうふうに市町村に適用するかということは、審議会にはかって、その上で告示する、こういう手続であります。
○細田委員 ただいまの問題ですが、全県指定の場合と市町村指定三分の二以下の場合に、ただし書きは同じ文章で書いてある。ところが、全県指定は、聞き及ぶところによりますと、二分の一以上ということで、石川県と岩手県ですか、入っておるということなのです。全県指定の場合と個々の市町村が指定される場合と、文章は同じだけど、中身は違ってしかるべきだ、こう思うのです。ということは、全県指定にするかどうかということと、それと並んでもっと小さい市町村というものとを同じに扱うわけにはいかぬ。ただ、ここに現われておる文章では全然同じ字句を使っている。そこで、市町村の場合も、県の場合と同じように二分の一以上でなければいかぬかどうかといったような問題がある。この点につきまして、いま同僚の中村委員からお話がありましたように、もう少し実態に合わせて、ここは相当弾力性を持って考えるということが必要じゃなかろうかと思うのですが、県の場合とは別にお考えになっているか、その点はっきりさせておいていただきたい。
○真島説明員 全県指定の場合にやはり同様な議論がございましたが、その際に、下限を二分の一で切るべきだという意見がございました。市町村指定につきましては、審議会では何らそういう議論はございませんでした。
○中村(英)委員 これはくどいようですか、この2と3は、ただし書きは同じなんですね。そこで、このとおりにやられると、やはり地続きの地帯は、先ほど二十世紀のナシで申し上げたように、非常に大きな断層ができ、矛盾ができ、むしろ困ると思うのです。ですから私は、この際審議会を再開してもらって、少なくともことしの事情から判断すれば——長い統計の資料からいえばこのとおりでしょう。しかし、ことしも鳥取、島根は大体同じであったし、これからも同じような雪の降り方だというような気象庁の説明ですから、将来やはり同様に指定をするか、あるいはそれができない場合は、断層を少なくする方法をやってもらいたい。その少なくする方法は、いま細田君が言うたように、2と3と同じものでなくて、少なくとも市町村指定の場合は、三分の二なくても、年間一〇%であっても全市、全町村の指定ができる、そういう指定のされ方をされると、これは断層も矛盾も少なくなってくるわけです。あなたは、これはただし書きで取り扱うようにしてある、こう言われるけれども、これは2と3が同じだから文章としてそういうふうに書いてあるだけで、実際問題としてはなかなかできないと思うのです。そこら辺を十分に審議して慎重にやってもらいたいと思うのです。そうせぬと、二十世紀のような問題が起きた場合、むしろ、豪雪地帯にこういう問題があるために、末端ではややこしい問題が起きてくると思うのです。そういう意思がありますか。
○稻葉委員長 ちょっと私から聞きたい。さっきあなたの説明では、ことしの雪は計算に入れなかった、過去三十年の統計に基づいたと言うのだが、ことしの雪はああいうふうな状態だった。私は現地で見てきて、鳥取、島根をあまり区別していないように思ったものだから、この前説明に来られたときも、常識に合わないようなことはなるべくしないようにと言っておいたけれども、こうなったんたが、ことしの雪を計算したら三分の二にならなくても、準指定の石川県や岩手県のようなことになるだろうか。
○真島説明員 先ほど、気象庁で現在捕捉できることしの雪を入れて検討したということを申し上げましたが、それは、過去三十年ないし四十年の中に一年分それが加わってやった場合どうかということでございますから、ことし現実に降った雪と過去三十年の平均の雪の間には、現実に相当の開きはあると思います。ただ、先ほども申し上げましたように、気象庁の今後の予測ということも検討を要する問題だと思いますが、その積算値の計算におきましては、過去における実績をもとにしておるということからそのようになっておるわけであります。 それからなお、この三分の二以下につきましても、ただいま御説明申し上げました特殊事情等を考慮してやろうということは、その趣旨としては、現実に常識に合わぬようなことを修正しなければならぬのではないか、こういう趣旨に出ておるものというふうにわれわれとしても了解いたしております。
○中村(英)委員 それで、二つだけ注文をつけておきたいと思うのですが、その一つは、三十年、四十年の過去の実績によってことしのものも一年分としてやられたけれども、その結果としてはことしの常識には合わなかった、将来これから続くであろう十年間の常識にも合わぬかもしれぬから、そこら辺は十分検討してもらいたいということ。もう一つは、どこで筋を引かれても、行政区画で引きますと、やはり非常に断層があると思うのです。その断層を少なくするためには、市町村指定について私が言いましたように、三分の二ときびしい押え方をして追い打ちをかけずに、もう少しゆるやかな指定のしかたをしていけば、大体断層は少なくなるのじゃないか、この二点を、審議会なり、あなたのほうでも十分慎重に取り扱っていただきたいと思います。
○細田委員 先ほどの私の質問に対する答弁で、もう少しはっきり伺っておきたいのですが、三分の二以上が全県指定になって、その三分の一以下ですが、これは実際は雪がほとんど降らぬ場合でも全県が入る。二分の一以上というのも、二県だけれども全部入った。これは全県ですよ。ですから、その中にはもう雪の量がうんと少ないところも入っているのです。ところが、市町村の場合には、全県が入らないというところなんです。たとえば島根と鳥取と比べれば、鳥取の全然降らぬところも入ってしまう。ところが、島根県の場合は、単位が小さくなりますから——これは島根たけじゃありません。福島県でも同様な問題があるのだが、ここで県と同じ扱い、全県が入るか入らぬかというときに扱われた方針をそのまま市町村に適用されると、おかしくなるのじゃないか。いま中村先生の言われた断層が大きくなるのですから、文句は同じだが、具体的な別の事情について御勘案になってしかるべきだと思う。ただいまの答弁では、そういう御議論はなかったというお話でございますが、企画庁としては、事務当局としては、この点十分われわれも審議会の委員さんに申し上げたいと思うのですけれども、お考えになる用意があるかどうか。つまり弾力的に——私は何でもかんでも入れた方がいいという言い方はしたくないのであります。たとえば、こっちの村とこっちの村があるが、たまたま市町村合併などがありますね、そういうところで、二分の一よりも低かったらこれは機械的に落ちるというきめ方は、これはとられるべきじゃない、こう思うわけですが、あなたのほうの考えを聞かしていただきたい。審議会で御議論が出てないという話はわかりました。
○真島説明員 豪雪地帯対策を強力に進めるということからは、むしろ地域を非常に限定してしぼるべきじゃないかという議論があったわけです。ただ一方で、この施策をやっていきますのは、雪の降っておる分布は必ずしも行政区画ではございませんが、施策の主体になるのは各行政単位だ、そういう点からは、むしろその雪の降っている県を中心に指定すべきじゃないか、こういう議論があったわけです。そこで、その県内の大部分の面積に雪の降っているところは全県指定したらどうか、こういうことになったわけです。ただ、お配りいたしました資料の審議経過のところにも出ておりますように、今後この対策を実施していく上において、地域内で段階的にウエートを置いて対策を実施していく、全県指定されたから、その地域は何もかも全部やるということではなくて、対策によってはその中をさらに地域をしぼってやるべきじゃないか、こういう意見が出て、この地域を全県指定の際にもさらにもう少しランクをつけて指定したらどうか、こういう意見が審議会で出たわけであります。しかし、これはまだ対策がはっきりしないので、いまの段階でそれをやることは技術的に困難じゃないかということで、今後基本計画の審議を進めていく際に、その対策と見合って段階的に地域内をさらに考えていこうという方向になっております。したがいまして、そういう点で、一部指定の県と全県指定の県と、現実の適用される対策に非常に不公平、アンバランスができるというようなことはないようにやっていけるのではないか、こういうふうに事務当局といたしましては考えております。
○稻葉委員長 本日はこの程度にとどめ、明日午前十時三十分から開会することとし、これにて散会いたします。 午後四時三十二分散会