建設委員会 第16号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/05/22
会議録
○福永委員長 これより会議を開きます。 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題として審査に入ります。 ————◇—————
○福永委員長 まず、提出者より提案理由の説明を聴取いたします。瀬戸山三男君。
○瀬戸山議員 ただいま議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、提案者を代表いたしまして提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 宅地建物取引業法は、御承知のとおり、宅地建物取引業者の登録を実施し、その業務の適正な運営と宅地建物の利用の促進を目的として昭和二十七年に議員立法によって制定されたものであります。その後、営業保証金制度、取引主任者の設置及び宅地建物取引員試験制度の創設等について所要の改正を行ない今日に至ったのでありますが、最近、宅地建物の取引が国民生活あるいは産業活動の上でもますます重要となり、かつ、取引の内容も複雑化しつつある反面、やみ業者のばつこ、業務に対する規制の不備、業者に対する監督取り締まりの不徹底等のため、依頼者その他取引の関係者に多大な迷惑を及ぼし、各種の事故や紛争があとを断たない現状であります。 かくして、今回、依頼者その他取引の関係者の保護をはかる見地から、業者に対する規制と監督をさらに一そう強化し、宅地及び建物の取引の公正を確保するとともに、業務の適正な運営をはかるため、所要の措置を講ずることとして、本法案を提出した次第であります。 次に、本法案の要旨について御説明申し上げます。 第一は、宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施することとしたことであります。すなわち、宅地建物取引業を営もうとする者は、建設大臣または都道府県知事の免許を受けなければならないこととし、建設大臣または都道府県知事は、その免許の申請前二年以内に宅地建物取引業に関し不正または著しく不当な行為をした者、当該事業を遂行するに足りる資力信用を有しない者等、一定の欠格要件に該当する場合には免許をしてはならないことといたしました。 第二は、取引主任者の資格の引き上げに関する措置を講じたことであります。すなわち、取引主任者になるためには、宅地建物取引員試験に合格した後、二年の実務経験を要することとするとともに、宅地建物取引員試験の受験資格を高等学校卒業程度に引き上げることとし、取引主任者の資質の向上をはかることといたしました。また、取引主任者及び取引主任者の資格を有する業者のみ、宅地建物取引員という名称を用いることができることといたしております。 第三は、依頼者等の保護をはかるため、営業保証金の供託限度額三十万円を撤廃することとしたことであります。 第四は、業務の規制に関する事項であります。すなわち、宅地建物業者に対し、報酬額の掲示、従業者の証明書の携帯、取引に関する帳簿の備えつけを行なわせる等、業務の適正をはかるための措置を講ずることとしました。 第五は、監督に関する事項であります。すなわち、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者が法律違反その他一定の事由に該当する場合においては、免許を取り消し、または業務の停止を命ずることができることとするほか、依頼者等に損害を与え、または損害を与えるおそれが大であるとき等においては、必要な指示をすることができることとしております。また、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者及びその団体に対し、必要な助言、指導および勧告ができることといたしました。 第六は、宅地建物取引業に関する重要事項を調査審議させるため、建設省に中央宅地建物取引業審議会を、都道府県に都道府県宅地建物取引業審議会を置くこととしたことであります。 第七は、宅地建物取引業を営む信託会社及び信託銀行は、すでに銀行法等による免許を受けておりますので、この法律による免許を受けることを要しないものとしたことであります。しかし取引主任者、営業保証金、業務等に関する規定は、適用することとしております。 第八は、従来この法律の適用がなかった山林原野等の取引についても、建築基準法による用途地域の指定のあった地区内の土地に限り、この法律を適用することとしたことであります。 以上のほか、宅地建物取引員会には、宅地建物取引員の資格を有しない業者も、これに加入し得る道を開くことといたしました。 なお、今回の改正に伴う新しい制度が円滑に実施されるよう、附則において、現に宅地建物取引業者として登録されている者は当該登録の有効期間満了までは免許を受けないでも引き続き業を営むことができること、その他営業保証金の供託等について所要の経過規定を設けております。 以上がこの法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。
○福永委員長 以上で提案理由の説明聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○福永委員長 砂防法の一部を改正する法律案を議題として、審査に入ります。 —————————————
○福永委員長 まず、本案について提出者稲浦鹿藏君より提案理由の説明を聴取いたします。稲浦鹿藏君。
○稲浦参議院議員 ただいま議題となりました砂防法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 すでに御承知のとおり、年々水害により貴重な人命財産に甚大な損害を受けているわが国の現状にかんがみ、鋭意治水事業の推進をはかり、国土の保全と民生の安定を期しますことは、現在の重要な課題であると存ずる次第であります。 ところで、治水事業には、砂防事業のほかに、河川改修事業等がございますが、上流地域における土砂等の崩壊流出を防止する砂防工事を施行しない限り、絶えざる土砂等の流下堆積は、やがて洪水の危険を増大し、せっかく行なった河川改修工事等の効果を減少滅却するに至るわけであります。したがいまして、治水対策は砂防工事に重点が置かれるべきにもかかわらず、災害の発生により砂防設備を施設する必要を生じた場合の砂防工事の施行については、いささか適切を欠いていると思われるのであります。すなわち、指定土地内にある治水上砂防の効用を有する天然の河岸が災害を受けた場合の復旧事業の実状をながめてみますと、当該天然の河岸は河川として維持管理されているため、その復旧工事は、通常、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(以下単に「負担法」と申し上げます。)上の河川災害復旧事業として施行することはできましても、砂防災害復旧事業として施行することはできないのであります。したがいまして、砂防設備を施設する必要を生じた場合には、災害復旧に際しても、砂防法上新設工事として都道府県知事が砂防工事を施行しなければならないわけですが、財政的には、負担法上の高率の国庫負担がある場合と異なり、都道府県は三分の二の補助を国から受けるにすぎないのであります。 そもそも人工の砂防設備と同様な効用を有する天然の河岸が災害を受けまして著しく欠壊または埋没したような場合には、その復旧工事は、人工砂防設備並みに砂防災害復旧事業として施行され、負担法による高率の国庫負担があってしかるべきものと考えるのであります。 さらに、砂防工事の施行は、中下流地域における洪水の危険を防止軽減し、ダムの効用を維持保全するためのものであり、受益者は、中下流地域の住民であるといえる関係上、砂防法は原則として砂防工事の施行者を都道府県知事といたしていますが、前記天然の河岸を治水上砂防のため復旧する場合におきましても、原則として都道府県知事が当該工事を施行すべきものと存ずるのであります。 こうした観点から、指定土地内にある天然の河岸が災害を受けまして著しく欠壊または埋没し、治水上砂防のため復旧を必要とする場合には、砂防災害復旧事業として砂防工事が施行され、原則として都道府県知事が当該砂防工事を施行し、負担法による国の一部負担金が都道府県に交付されるように措置することが、当面早急に解決すべき緊急の要務であると存ずるのであります。 本法律案は、このような趣旨を達成するために提出いたした次第であります。 しかして、現行負担法上の砂防災害復旧事業の要件に該当するためには、砂防法上の砂防設備であることが必要なわけであります。 したがいまして、今回、この砂防法の一部改正により、指定土地内にある天然の河岸で災害を受けて著しく決壊または埋没し、治水上砂防のため復旧を必要とするものは、砂防設備に準ずるものとして取り扱われることになりますので、負担法におきましても、砂防上の砂防設備として取り扱うことができることとなるわけであります。 なお、この法律の一部改正に伴い、負担法施行令等関係政令も改正すべきものと考えております。 以上がこの法律案の提案の理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願いいたします。
○福永委員長 以上で本案に対する提案理由の説明聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○福永委員長 新住宅市街地開発法案を議題として審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。岡本隆一君。
○岡本(隆)委員 いまの日本の住宅難の問題は、むしろ宅地難の問題に入ってきておる、こういうふうに言われております。したがって、そういう段階になっていまこの新住宅市街地開発法案が出てきたということは、少し手おくれでないかという感がなきにしもあらずでございます。しかし、これが出てきたこと自体は喜ばしい現象でございます。しかしながら、この法案だけではなかなか宅地難は解決できない。したがって、宅地政策の一環として出てきたのでございますが、全体的にそれじゃ宅地問題とどういうふうに取り組んでいくかということについて、建設省としても、もちろん宅地制度審議会とかその他のなにはございますけれども、しかし建設省自体でやはりある程度の構想というものが当然あろうかと思うのでございます。まずそれから承っておきたいと思います。
○前田(光)政府委員 最近の住宅問題の中で宅地問題は非常に重要な意義を持ってきておりまして、しかも早急にこれを解決すべきことは御指摘のとおりでございます。建設省におきましても、ただいま提案いたしております法律案のほかにそれぞれ所要の対策を講じてきております。 まず基本的には、この宅地の需要を分散するということが大都市における人口集中に伴う宅地難を緩和する意味におきまして一番基本的と考えられますので、その人口の適正な配分につとめるために、あるいは大都市の周辺の、たとえば首都圏の整備とか、あるいは開発都市の育成というふうな方向によりまして、国土計画的な見地から宅地対策の基本的なあり方を検討しておるわけでございます。 その次に、現在は宅地の需要に対して供給が非常に少ないという観点から、都市周辺におきましては、宅地の取得難あるいは地価の値上がりという現象を見ておりますので、この供給を増加する意味におきまして、住宅公団あるいは公共団体等の宅地造成事業の増大をはかっております。本年度の予算におきましても、相当額の増額をいたしまして、適正な価格で適正な宅地が取得できるような方途を講じておるわけでございます。 なお、そのほかに、直接この宅地の地価を規正する問題あるいはその流通の機構を整備する問題等につきましては、やはり宅地対策の一環といたしましてぜひとも実施をすべき方途でございますので、目下具体案につきましては、宅地制度審議会におきまして慎重に御審議を願っておる次第でございます。
○岡本(隆)委員 いま仰せの人口の適正配分、これは新産業都市であるとか、その他のなにで企画庁でも取り組んでおりますが、なかなか早急に実現する問題でない。だから現在の宅地難の早急な打開の道というものは、需給のアンバランスの是正ということの方がむしろ手っとり早い。両々相まってやらなければならぬことは事実でありますけれども、やはりまず当面の問題としては、需給のアンバランスの是正ということに取り組んでいかなければならぬと思います。いま局長は、その需給のアンバランスの解決策として、供給の増大ということについてのお話がございましたけれども、もちろん供給の増大も大事でございますが、むしろいまは需要の規制の方が私は大きいと思います。ということは、さしあたって要らない人がとにかく値上がりを期待してどんどん買い占めているという思惑買いですね、この思惑買いが、潜在的なというよりも、これが見せかけの需要として非常に大きなものとなって出てくる。これがいま宅地難問題を大きな問題にさせてきているのではないかというふうに私は思うのでございますが、そういうふうな見せかけの需要というものを規制する道としてどういうことをお考えになっていらっしゃいますか。
○前田(光)政府委員 お話しのとおり、宅地需要を規制するということは重要な宅地対策と考えられます。現在の宅地に対する需要の中にどの程度見せかけの需要があるかということにつきましては、なかなか捕捉しがたいと思いますが、民間の事業で活発に宅地取引が行なわれております。これは適正に供給が増大し、適正な価格で供給がうまくいくならば、その反面、そういう見せかけの需要も減るかと思いますが、ただし、直接にやはりこういう面の規制をする必要もあるかと思っております。現在、民間企業における宅地の取得につきましても調査をいたしておりまして、その調査に基づきまして、必要な規制措置ができるならば、投機を目的とする宅地の開発事業につきましては、適正な規制を行なう必要があるかと考えまして、目下調査と研究をしている段階でございます。
○岡本(隆)委員 目下調査と研究では、私たちは、いつになったらこの問題が解決するか見通しが立たないのでありますが、私は、こういうふうな段階になってまいりましたら、政府として、相当思い切ったことをやってもらわなければ困ると思うのです。 政務次官にお伺いいたしますが、われわれは大体土地に対する認識というものを変えていかなければならぬのじゃないか。土地は個人のものではない、国民全体のものなんだ、所有権があるということは、国民にかわってその土地を有効に利用することを委任されているのだ、だから土地を有効に利用しないものは、ほんとうにその土地を所有する資格はないのだ、ここまで私たちは考えを変えていかなければならぬと思います。だから、それに伴って、そういうふうな有効に利用しない人に対しては、所有が困難になる、あるいはまた、それを解放するか、こういう道を講じるような方向へ行かせるような方策を国としてとっていかなければいかぬ、こういうふうに思うのでありますが、そういうことを真剣に政府のほうでもやらなければならぬ段階にもうきているというふうなことをお考えになっていらっしゃるのか、あるいはそんなことをしなくても土地問題を解決できるのだ、こういうふうに思っておられるのか、こういう問題は大臣と議論してみたいと思うのです。ひとつ政務次官から、そういう点についてお考えを伺いたいと思います。
○松澤政府委員 きょう大臣が出席すればよかったところですが、先ほども非公式に申し上げましたような事情で、ちょっと時間的に間に合いませんので、明日は必ず出席する予定になっております。したがいまして、できるならば大臣からと思いまして、先ほどから事務当局から質問にお答えをさしておったのでありますが、端的にいまの御質問の点に対してお答えを申し上げたい、かように思います。 先ほど、審議会に答申を願っております、諮問をしておるのだ、こういうふうな答弁をいたしておりますが、その中にわれわれは、ぜひ緊急に抑制するといったような方向に持っていきたい。現段階において考えておる問題としては、これ以上のところは、直ちにいい案も出てまいりませんので、願わくば皆さん方からも御指導願いたいとすら思っておりますが、必要でない土地を獲得したり、あき地をそのまま値上がりを待っておるというふうな傾向は、確かにおっしゃるとおり、非常に多くございます。そんなことから審議会のほうに向かいまして、諮問といたしまして税制度の改正というような部面で考慮を願ったらどうか、こういうわけで土地増価税というような面なり、あるいは空閑地税というような面等を、ある一定の期間を置いてかけるというふうな方向に持っていくならば、いま持っている連中も、それが新聞に一、二度出たというふうなことから、きのうも実はあるところに行きまして二千坪も土地を見せられてまいりましたが、できるならばさっそく売りたいのだというようなことすら言うている民間人もおります。そういうふうな新聞に出た程度ですらも、いま申し上げたような空気が国民に反映しておりますので、一日も早くわれわれのほうから諮問をしております問題に対して答申をお願いいたしたい、こういうわけで審議会のほうに促進方を願っております。その点を繰り返して申し上げますと、土地増価税というか、あるいはまたこれに類する空閑地税、この二つくらいのところでも直ちに取り上げて、できるならば次の通常国会あたりに出していくというふうなことくらいは出したい、こういう気持ちで現在答申を促進するようにお願いいたしております。
○岡本(隆)委員 昨日の新聞には、審議会で増価税であるとか、空閑地税を検討するというふうなことが出ておりましたが、そういうふうなものを徴収することが適当であるという答申が出たら、政府のほうはこれを尊重して実施される御意思がはっきりおありなんですか。
○松澤政府委員 建設省といたしましては、先ほど申し上げましたような基本方針でありますから、政府部内における調整はもちろんはからなければならぬのでありますが、是が非でも、答申のいかんによっては、最も早い通常国会なり、あるいはまた、その前の国会にすらも出したいという強い意思を持っております。
○岡本(隆)委員 いまの問題の中に、電鉄会社がいまどんどん宅地の買いあさりをやっております。それから大企業が工場用地をものすごく買い占めをやっております。そういう資金がどこからどういうふうに出るのか、そういう余裕資金があるのかそれは存じませんけれども、しかし、そういうふうなことが地価のつり上げに非常に大きな役割りを演じておると思うのでございます。したがって、そういうふうなものは空閑地税とか、増加税とかいうふうなものである程度規制できると思うのでありますが、しかしながら、工場なんかでありますと、小さい建物を非常に分散して建てておいて幾らでもカムフラージュした逃げ道を講ずる道はあると私は思う。だからそういうものでは私は捕捉できないと思うのでございます。だから土地の所有に対して相当強い累進課税をやっていかないとだめではないかと思うのですが、そういうようなことは論議の対象に建設省内ではしておられませんか。
○松澤政府委員 一応話は幹部会等において出たようでございますが、まだ正式に取り上げまして、累進課税的な面を検討しようという段階には、率直に申し上げまして現在なってないような状況でございますが、十分に検討してみたいと思います。
○岡本(隆)委員 それでは十カ年計画で一世帯一住宅を実現しようというお考えでございますけれども、それじゃその十カ年計画の中で、一体宅地はどれくらい必要なのか、それからまた、その必要な宅地をどういう形で、たとえていえば、それは民間がどの程度開発し、それからまた、政府の政策としてどの程度開発するかというようなことについても、十カ年計画の中におけるところの宅地開発計画、そういうようなものがあればお示し願いたいと思います。
○前田(光)政府委員 現在住宅建設は一千万戸十カ年でつくりたい、こう思って計画されまして、それに対応いたしました宅地の需給計画を持ってその線に従って努力いたしております。十カ年の総額を申しますと、一千万戸住宅を建設いたしますにつきまして、二ヵ年すでに過ぎましたので、一応三十八年から八カ年の計画の数字を申し上げますが、全体で七万三千ヘクタール、坪数で申し上げますと二億二千万坪の宅地を必要とする計算をいたしております。この一千万戸の建設のうちで、民間住宅及び政府施策住宅の必要の坪数を勘定し、しかも既存の宅地を使う場合、その他いろいろ差し引きまして、新規に必要とするものを計算をいたしたのでございますが、そういたしますと、十カ年で二億五千万坪でございますが、三十六、七年度の供給量を差し引きまして、目下のところ三十八年度以降八カ年で二億二千万坪という計算をいたしております。 この場合に、これをどういう機関がどういう程度にするかという計算も、従来の実績及び今後の見通し等につきまして一応つくってみました。まず、このうちで公団とか公共団体というような公的の機関が取得造成するものを合計で一億四千三百万坪考えております。民間で宅地を取得するものは七千七百万坪あるだろう、この合計が二億二千万坪であります。そうして、そのうち公的機関が造成するものの中でも種類を分けまして、住宅と一緒にして供給するものが六千八百万坪、これは住宅と宅地と一緒にして、たとえば公営住宅あるいは公団住宅のように建物を建てて土地と一緒に取得及び住宅を供給していくというものでございます。その次に、住宅は民間あるいは個人にお願いすることにいたしまして、宅地だけを取得して分譲しよう、宅地分譲として運用しようと思っておりますのが六千五百万坪、それからそのほかに公的機関で宅地の取得をいたしますが、造成事業をやらせる、たとえば住宅金融公庫のように造成事業を民間の機関にやらせようと考えておりますのが約一千万坪、総合計が一億四千三百万坪になります。そのほかに純粋に民間の資金によって行なわれていくだろうという予想のものが七千七百万坪、この計画によりますと、一千万戸の住宅建設に必要な土地が供給できる、こういう計画で実施しておるのであります。
○岡本(隆)委員 そうしますと、大体いま承ったことを目の子算してみますと、二億二千万坪の土地が一千万戸の住宅建設のためには必要だ、その三分の二を公的機関でやり、三分の一は民間の開発に期待する、その三分の二の公的機関でやるもののうち、大体半分ぐらいは宅地だけとして提供し、その半分は宅地、建物ともに提供する、こういう形でやっていきたいという御計画のようでございます。 そこで、それを今度はもう一つ進め七いきまして、それでは今度の新住宅市街地開発法によって行なわれるのは、宅地のみの建設の六千五百万坪になるのか、あるいはこの中へ住宅も建てていってどちらの部分の中にも入っていくのか。今度の市街地開発計画の占める位置と申しますか、こういうものはどのようにお考えでしょうか。
○前田(光)政府委員 今回の法案によりますところの新住宅市街地の造成は、主として宅地分譲、先ほど数字で申し上げました六千五百万坪を予定しております。この宅地の分譲をねらっておりますが、しかし、その団地の構成上あるいは住宅を希望する人の要望等も勘案いたしまして、あるいは一部公営住宅を建てる用地に提供する、あるいは公団住宅の住宅用地も提供しよう、これらを適当にあんばいいたしまして、その新市街地が新市街地として適当な規模あるいは機能が発揮できるようなことにしたいと思いまして、両者にまたがって運用をされることになると思います。
○岡本(隆)委員 法律では、住宅公団が開発したり、あるいは地方自治体が開発事業に当たるというふうになっておりますけれども、これは地方自治体がどういう形でやるのですか。自治体みずからがやるのか、あるいは住宅公社なんかいまつくっておりますが、そういう形でやらせるのですか、どちらですか。
○前田(光)政府委員 この法律に基づいて事業を施行するものは、法律によって公共団体と住宅公団に限定しておりますので、事業を行なうのは原則として公共団体と公団だけでございます。ただ、この法律の中で一部、たとえば先買い制度なり土地の取得についての強制権を伴わない程度の事業につきましては、民間の法人にも事業を実施することを認めておりますので、このことに関しては、あるいは協会、公社がその面で事業を執行する場合もあろうかと思いますが、強制的な権限を伴った事業については公的機関である公共団体と公団に限定をしておるのであります。
○岡本(隆)委員 そうすると、この事業は第三条、第四条で都市計画として行なうということを書いてございますけれども、都市計画として行なう場合に、都市計画法では第六条で、府県が都市計画を行なう場合には二分の一の補助を行なうことができるというふうになっておりまして、府県であるとか六大都市とかいうふうなものが事業をやっておる場合には大体において補助が出ております。そうすると、今度この事業をやる場合に、道路をつくったり、公園をつくったり、都市計画的な事業をこの開発事業で行ないますが、それに対しては都市計画法に基づくところの補助が期待できるのですか、期待できないのですか。
○前田(光)政府委員 都市計画事業につきましては、都市計画事業としてやるものの中で特定のもの、たとえば街路事業であるとか、あるいは特殊な下水道事業であるとか、こういうものにつきましては補助をいたしております。この事業につきましても、この事業の中にそういうふうな都市計画事業が含まれる場合には、補助金によって街路をつける、下水道をつけるということにしようと思いますが、この市街地開発事業そのものにつきましては、融資ベースによって運用することが適当と考えまして、直接この新住宅市街地開発事業そのものに対する補助は目下のところは考えておりません。
○岡本(隆)委員 そうすると、これは自治省とは全然了解がついていないのですか。この事業をやる場合に——大体一万人居住といえば相当大きな市街地です。それを一個単独でなしに二個、三個、数個を合わしたところの開発事業をやっていく。一つ一つ個々ばらばらにやるよりも、そういうような一住区をまとめて、それを二住区、三住区というふうな形で開発していくほうがあるいは望ましいのではないかというふうなことを、この法文でもたしかうたっていたように私読んでいて思ったのでございますが、人口数万の町づくりということになれば、これは当然街路事業も伴ってまいります。あるいは排水路というようなものももちろん準備しなければならないし、相当都市計画事業的性格を持ったもの、的というよりも都市計画事業として扱うべきものが相当その中には入ってくる、私はこう思うのでございます。したがって、それに対しては当然都市計画事業として——この法律の中で、本事業は都市計画事業として行なう、そしてまた、その手続を踏んでやらなければならぬ。だから都市計画審議会の議も経なければならないということになっておるのでございますから、当然都市計画事業としての補助というものはあってしかるべきだと思うのでございますが、その点については自治省と話し合いがついておりますか。
○前田(光)政府委員 もちろんこの法律は、自治省と十分な協議をいたしまして作成した法案でございます。ただ、ただいま先生のお話の都市計画事業の補助と申しますものは、全体としてのこの事業に補助するのではなくて、街路事業であるとか、下水道事業であるとか、公園事業であるとか、特定の事業につきまして補助いたしておりますので、この大団地をつくります場合には、当然街路事業が含まれ、下水道事業が含まれ、公園事業が含まれますので、そういう補助事業を全部一括いたしまして補助することにいたしまして、同時に、足らないところにつきましては融資、起債をお願いする、あるいは住宅公庫で貸し付けるという方向にいたしまして、そしてそれぞれの道路その他の負担は公共団体が負担をする。それ以外のものについては宅地の需要者が宅地の代価として負担するという構想をとっておるわけでございます。
○岡本(隆)委員 そうしますと、こういうことが起こってきます。都市計画法を読みますと、行政庁が行なう場合には補助をするというふうに書いてございますから、市町村がやる場合には補助がないというように私は読んだのでありますが、そうすると府県が施行主体になる場合と、それから市町村、もちろん特定の市町村は別ですけれども、それ以外の一般の市町村、たとえていえば岡山市であるとか、あるいはまた松本市であるとか、京都でいえば福知山市とか宇治市というようなところがこういう開発事業をやろうというような場合には、その補助がないように都市計画法ではなっておるように私は思うのでございます。そうすると不均衡が生ずると思いますがどうですか。
○前田(光)政府委員 現在都市計画は都市計画法によっておりますが、補助するのは実は別の道路法とか下水道法というような、事業法によって補助をいたしておりますので、この事業につきましても、たとえばかりに市が実施いたします場合には、道路法の規定によりまして市に対して補助をいたしておりますので、その運用によりまして市に対しても補助をいたしていきたいと考えております。
○岡本(隆)委員 第六条の二、費用負担というところでありますが、「公共団体ヲ統轄スル行政庁ノ行フ重要ナル都市計画及都市計画事業ニ要スル費用ハ政令ノ定ムル所二依リ国二於テ其ノ二分ノーヲ負担ス」こうなっておりますが、これはどういう意味ですか。
○前田(光)政府委員 実は都市計画法にこの根拠規定がございますが、現在はこの法律による運用をしておりませんで、先ほど申し上げましたように、道路事業あるいはそれぞれの特定の事業につきまして、それぞれの事業法による補助をいたしておりまして、この規定による運用をいたしておりません。
○岡本(隆)委員 それはどういうことですか。法律でこういうふうに規定されておるのに、そういうような運用を行なっておらないというのはおかしいじゃないですか。
○前田(光)政府委員 この六条の二にいうところの政令を実はまだつくっておりませんで、個々の事業について、それぞれの事業法によって補助をしておるということであります。
○岡本(隆)委員 しかし、この六条の二は、予算の範囲内において負担することができるというふうなことを普通の法律では書かれている、ところが、ここでははっきりと「負担ス」と書いてある。だから都市計画法に基づいてやれ、こういうふうにこの事業を規定しておいて、しかも数個の団地をつくって、そういうふうに居住地域をつくるというふうな場合には、たとえていえば大都市の周辺で、そこへ通う通勤者、そういう人たちのための住宅地をつくるのだ、こういうことでありますから、したがって、連絡するところの道路が必要です。そしてまた、それらの開発された地域間の交通連絡というものがあってこそ初めてそれらの団地というものがものの役に立つわけなんです。したがって、もちろんそれらとの連絡のための都市計画的な道路というものは、当然つけていかなければならぬ。そういうものに対しては、これは重要な計画の一つでありますから、当然この第六条の二が適用されて、二分の一は国が負担しなければならぬということになってくる。ところが、また、それらの区域の中の主要幹線道路というものは、これはやはり都市計画に基づいて行なわれるのでありますから、したがってまた、それも当然国が二分の一を負担しなければならぬということに理解されますが、そういうようなことは、法律に規定されておるにかかわらず実施しておらぬということは、これはどういうことですか。
○前田(光)政府委員 現在までのところ、この政令ができておりませんので、先ほど申し上げましたように、事業法及び地方財政法の規定による一般的な補助になっておりますが、明確なことにつきましては担当局長から御答弁を申し上げたいと思います。
○福永委員長 いま都市局長を呼んでおります。自治省と大蔵省が出席しましたから……。
○岡本(隆)委員 それではあとから承るとして、大蔵省が見えましたから、大蔵省関係のことをお尋ねしていきたいと思います。 この市街地開発事業をやっていきます場合に、その中に国有財産のある場合があると思うのです。そういう場合には、大蔵省のほうはその国有財産は気持ちよく出していただけますか。
○宮川説明員 国有地にございまして、たとえばそれが行政財産であるとか、どうしても国有財産として存置しなければならぬ、こういうものがございますればともかくでございますが、そのほかの場合でありますれば、国有財産がございましたらお渡しいたします。
○岡本(隆)委員 それは、都市計画法施行令を見ますと、二十七条で、都市計画をやる場合には国有財産は無償で供用させるとなっておるのです。そうすると、旧軍用地であるとか国有林——国有林は至るところにあると思うのです。そういうところを含めて市街地開発区域として、地方公共団体であるとかあるいは公団がやりたい、こういったときには、都市計画法に基づいてやるのですか。だから、この無償で供用させるというところの法文は生きてくるのですか。
○宮川説明員 お答えいたします。実は私、きのうかわりましたばかりで、あまりよく存じませんけれども、従来のやり方といたしましては、国有財産を無償でやるときは、国有財産法の規定に基づいてそれぞれ無償で譲与できる、あるいはほかの法律の規定に基づいて無償で譲与できる場合だけが無償でありまして、いまの都市計画の場合は無償でない、こういうふうに考えます。
○岡本(隆)委員 そうすると、都市計画法の施行令二十七条に「供用又は交付」という見出しがつきまして、第二十七条「都市計画事業ニ要スル国有地ハ事業ノ執行二要スル費用ヲ負担スル公共団体ヲシテ無償ニテ之ヲ供用セシメ其ノ地二存スル国有ノ建築物ハ無償ニテ其ノ公共団体二之ヲ交付ス」こう書いて。ございますが、これはどういう意味ですか。
○宮川説明員 一般的に申し上げますと、国有財産法というものがございまして、それの規定におきまして、無償でできるときは無償でやる。しかしながら、それ以外はすべて有償である。「他の法律に特別の定のある場合を除く外、この法律の定めるところによる。」というように国有財産法の第一条に書いてございます。他の法律で特別の定めがあれば無償でできる。たとえば道路なんか無償で譲与できるという特別の規定があればそれは無償譲与ができます。しかしながら、この都市計画法施行令二十七条というものが、他の法律の規定に定めた場合に当たるかどうかということが問題でございまして、この点については、従来いろいろと問題がございまして、法制局なんかにも聞いてみましたところが、施行令第二十七条の効力に関しましては、同条の根拠となる規定は都市計画法上見出すことができないということで、したがって法律の規定に基づくものではない、そういうことで、従来の解釈といたしましては、他の特別の法律に基づくという規定に当てはまらないということで譲与はいままでやっておりません。
○岡本(隆)委員 しかし、この都市計画の二十七条は、国が都市計画をやる場合には、できるだけ便宜を供与する、都市計画を奨励するためにできるだけ援助するというふうな考え方から、こういう条文をつくってきておるのだと思います。だから、この立法の趣旨は、都市計画をやる場合に、そこにたまたま国有地があれば、道路なり公園なり何なりに使いなさい、国は協力して無償で出してあげますよ、こういうことを規定したものだと私は思います。間違いないでしょう。すなおに読めばそう読めるではありませんか。すなおに読んでそう読めたら、法律は無理にこね回して解釈しなければならぬものと違って、読んだらさっとわかるように書いておくのが法律ではありませんか。また、読んでそのとおりすなおに国民は理解していくと思います。国民は法律の専門家ではない。国民は、法律というものを読んだとおりすなおに理解するのです。また、法律はそういうものでなければならぬと思います。だから、そういう意味においては、この法律は、この施行令がそういうふうに書いてありますれば、当然すなおに私たちは、そのような他の法令がどうのこうの——他の法令があるかないか知りませんよ。都市計画をやる者は、まず都市計画法を読み、その次には施行令を読みます。そうしてこれはけっこうなことだということになる。だから、こんなけっこうなことが書いてあったら、ちゃんと政府は、この法律に忠実に従ってもらわなければ困る。政府みずから法律に従わぬということでは困る。だから、そういうようなものがあれば、大蔵省は宅地開発をどんどんやらなければならぬ。そうすると、その中には当然国有地もあり得る。その国有地の中に道路をつくったり、公園をつくったりというようなことも、当然やらなければならぬ。そういう場合には、政府のほうも気持ちよく協力してもらわなければ困ると思いますが、どうですか。
○宮川説明員 ただいまおっしゃいました公園であるとか、道路であるとか、そういった公共的なものにつきましては、それぞれ国有財産法にも規定がございます。あるいは道路法の規定もございまして、それが無償で譲与できる。それから国が無償貸付、無償譲与できるという規定がございますので、そういった公共的なものにつきましては、当然そういう方面で救うことができるのではないかと考えております。
○岡本(隆)委員 そうすると、たとえば一万坪なら一万坪の国有地がある、それを新住宅市街地域とかりに指定して開発事業をやる、その場合には、道路、公園は、国有財産の部分については全部国から無償で出してもらえる、そして宅地部分だけは買わなければならぬ、こういうことになってくるのじゃないですか。そう理解していいですか。
○宮川説明員 そのとおりでございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、その宅地相当部分は、一応は——このごろは大蔵省もなかなか渋くなって時価主義ということになってきているようですが、その時価は、やはりこういうふうな事業の性質上、協力的時価という考え方でいていいでしょうか。
○宮川説明員 おそらく普通財産がその団地の中にあった場合のお話だと思いますが、一般に普通財産を売ります場合には、適正な価格をもって処分しなければいけない財政法の規定がございますので、したがいまして、たとえば法律に減額ができるとか無償でできるとか書いてあります場合は別でございますが、通常一般的に売り渡します場合は、適正な価格ということで売っております。しかも私どもがその評価をいたします場合には、評価基準というものをきちっとつくりまして、いかなる人に対しましてもえこひいきのないようにという基準をつくりまして、それから民間精通者の意見も聞きまして、そして売り払い価格をきめておりますので、評価の点につきまして、ある人には弾力的なおすそ分けをするというような分け方、ある人には高く売る、こういうことは従来からやっておりません。
○岡本(隆)委員 くどいようですが、そうすると、公共用地部分だけは引いて、それで宅地に供する部分については時価で売るところを、その話し合いの場合にそれらの分をおっかぶせて、それで時価で買うてくれ、それでも時価なんだというふうな主張は絶対なさらぬ、こういうふうに理解してよろしいでしょうね。公共部分として当然無償で出さなければならぬ、しかしその分も含めた値段をおっかぶせてきて、これが取り分を除いた分の適正価格だといって大蔵省が主張するというふうなことはないでしょうね。
○宮川説明員 もちろん無償で出す分ば別でございますから、売り払いする部分についてのみの適正価格ということになります。
○岡本(隆)委員 国有地が大部分を占めるというところに市街地開発事業をやろうという場合、建設省はどうなりますか。そういう要求があった場合、大蔵大臣の承認がなければ許可できないのか、あるいは建設大臣の一存で認可できるのでしょうか。
○前田(光)政府委員 国有地を相当部分含めた団地の計画が立つ場合もあると思いますが、同じ政府部内でございますので、事前に十分了解をとりつつ仕事を進めていきますので、片方だけ特別に強力な反対意見があれば、計画をする段階におきまして調整をしていく、こういうことでございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、国有地が相当部分対象となっておるところの市街地開発事業というものは、大蔵大臣の承認がなければ、地方公共団体はそれを計画しようとしても計画できないということになりますか。
○前田(光)政府委員 意見を十分打ち合わせいたしましてやるのが適当かと考えております。
○岡本(隆)委員 第三条でございますが、「建設大臣は、次の各号に掲げる条件に該当する土地の区域について、新住宅市街地開発事業を施行すべきことを、都市計画法の定める手続によって、都市計画として決定することができる。」こういうなにがあって、そして人口の集中が非常に激しいところ、だから宅地、住宅の需要の激しいところ、またある程度の規模の地域というようなそういう条件を兼ね備えておる場合には、だれに相談しなくても都市計画として決定することができるように第三条にはなっておりますが、対象がたまたま国有地であれば大蔵大臣の承認を得なければならない、国有地でない民間の場合には、その所有者に対して何も相談しなくてもいい、これはおかしな話じゃないですか。所有者が国であろうと、あるいは民間であろうと、所有者と無関係に計画が決定できる、また事業主体も、その事業計画を立てる場合には、一応所有者とは無関係に計画を立てて、それに対して先買い権を設定したりあるいは土地収用権を持つわけですね。ところが、その所有者が国である場合には、先に了解を得なければならない。たとえば大きな山林地主がある、その山林地主一建立でその土地の提供ができるというような場合に、この法律のたてまえは、施行者はその地主の意向を聞かずに計画を立てられるのですね。そうすると、国と個人とによってどうしてそんなに変わってくるのですか。
○前田(光)政府委員 私が申し上げましたのは、従来の行政慣行なり政府の意思の決定である関係上、意思の調整をはかって運用すべきであるということを申し上げましたので、法律の構成上は、国有地が含まれておりましても、都市計画決定は大蔵大臣の承認を法律上は必要といたしません。それから普通財産であります場合は、土地の収用も一般の民地同様かけられるとわれわれは解釈しておりますが、片方で建設大臣が計画を決定します場合に、また片方の大蔵大臣が国有財産の見地から反対であるという場合には、やはり政府部内で意思を統一させるべきであると考えまして、従来からこういう場合には事前に十分な協議をととのえておるということを申し上げておるわけでおります。
○岡本(隆)委員 そうすると、法律上は別に相談しなくてもいい、しかし、徳義上相談しなければならぬというふうな程度にとどまる、こういうことですね。そしてまた、それに対して大蔵省は、かりに相談せずにきめたからといって、これを拒む権利はないわけですね。
○前田(光)政府委員 法律上ございません。
○岡本(隆)委員 それでは都市局長が見えましたから、さっきの補助の話、お答え願いたいと思います。
○谷藤政府委員 都市計画法の第六条ノ二におきまして、国においてその二分の一を負担するということにつきましては、政令の定めるところによりというふうになっておりますが、政令が実はできておりません。そのためにこの都市計画法の第六条ノ二というものを使っておりませんで、実質的には、都市計画事業でやっておりますところの街路事業につきましては、道路整備緊急措置法、区画整理については土地区画整理法を使っておりますし、また公園、下水、その他の都市計画事業につきましては、全部他の法律に定めるところの補助の規定に従いまして実施しているわけで、この都市計画法の第六条ノ二というものは、実質的には使っておらないわけでおります。
○岡本(隆)委員 それでは、それぞれの法律の補助率を御説明願いたい、たとえば公園については幾ら、街路についれは幾らというふうに。
○谷藤政府委員 街路の補助につきましては、都市計画事業に従いますところの街路事業については、道路整備緊急措置法によりまして三分の二という数字を使っております。それから区画整理法につきましては、この補助金の規定におきまして二分の一という補助になっております。それから下水道につきましては、政令の規定がございませんで、下水道法の規定から補助することができるというふうになっておりまして、これは実質的には主力が三分の一で、大都市、その他の場所によりまして四分の一というところもございます。公園につきましては、都市公園法に従いまして三分の一というふうになっておるわけでございます。
○岡本(隆)委員 そうしますと、街路については三分の二で、二分の一より大きいのですね。それから公園は三分の一、下水は四分の一、だから、下水事業をやらなければ、それぞれの法律によった方が有利のようです。しかし、もし下水事業をやるとしたら、下水事業は非常に金のかかる仕事ですから、非常に不利になってくるのですね。総体的に見れば大体二分の一見当になるから損得はない、だから、それぞれの法律でやれるから政令をつくっておらない、こういうような理由で政令がつくられていないのですか。それとも、こういう法律はあるけれども、そんなことはおれらの知ったことじゃない、こういうことなんですか。どちらなんですか。
○谷藤政府委員 お答えいたします。六条ノ二における都市計画及び都市計画事業というものは、「行政庁ノ行フ重要ナル」ということがついておりまして、その「重要ナル」ということの解釈のしかたの問題になると思いますが、下水道のような場合でありますと、実際のどの程度までを重要なる幹線と考えるかという問題も入ってまいりますので、現在大都市に対しましては四分の一という非常に下げた率になっております。それから中小都市以下になりますと、ある程度の幹線は相当細い線まで補助対象にしませんと下水道事業が行なわれませんので、同じ重要だという事業の中でも、六大都市に対するものと中小都市に対するものとは、全然程度を変えておるわけであります。したがいまして、それを平均いたしますと、必ずしも二分の一の対象にあげることが妥当かどうかという問題も入ってまいりますので、現在のところは、全体を通じまして、下水道をやっておりますのは約六百近くの都市がありますが、それに対しまして三分の一を一般都市に対しては行なうというふうに考えておるわけであります。
○岡本(隆)委員 住宅局長にお尋ねいたしますが、いままでは市街地をつくる場合には、とにかく道路は一応のことにしておく、そうしてあとになってから道路を掘り返して下水道を敷設する、だから、そのために一たんしてあった舗装をこわしてもう一ぺんやり直すというふうな、二重投資の面も非常に強かったと思うのです。しかし、こうして新しく大きな近代的な市街地としてこれから開発されるという場合には、そういうふうな愚はやめて、一切の必要な先行投資——もちろん共同溝とまではいかないかもしれませんが、少なくとも下水道であるとか、それに伴うところの終末処理場、そういうふうなものまでは、備えた施設としてこの新市街地を出発さすべきであると思うのでありますが、そこまでの構想を持っておられるのですか。とにかく宅地でさえあればいいでしょう、こういう形で提供されようとされるのですか、心がまえの点を伺っておきたいと思います。
○松澤政府委員 これはいままでの現況から見まして、従来の方式はわれわれとしては納得できない、こういうわけで、特に大臣から強い指示がございまして、できるだけというふうなことばよりも、全部先行投資的にして、道路、下水あるいは街路、こういうものを整備した上に立って、そうして先ほど局長から御説明申し上げましたように、重点を宅地の分譲というふうな方式のほうに持っていくべきだ、こういうわけで強い指示を与えておりますので、建設省といたしましては、ただいま御質問の趣旨の方向で進んでおります。
○岡本(隆)委員 そういうことになってくると、これはだいぶ問題があると思うのです。いまのそれぞれの法律によってやられる場合、それからこの都市計画法に基づいて補助が行なわれるのも、これは街路事業よりも下水道事業の方が費用の上では私は比重が高いと思うのです。そうなってきますと、都市計画法によって二分の一の補助が下水道にあるかないかということは、これは分譲価格の上に非常に大きな影響があると思うのです。ことに幹線道路にはそれだけの大きな下水道施設が要りますから、分譲価格に影響してくるという点で、どっちにころんでも同じだということにはならないと思うのです。だから、せっかく都市計画法に国の費用負担として、国が都市計画をやる場合には、半分持ってやるということをはっきりうたっておるのに、ほかのそれぞれの法律があるからやらなくてもいい、こういうふうな考え方からいままでは進んでおりましたけれども、いま政務次官が言われるような形で実施されていくとするならば、私は大きな影響があると思うのですが、政府はどうですか。これはむしろ局長よりも政務次官からお答え願った方がいい。局長はちょっとお答えがしにくいのじゃないかと思います、から……。
○松澤政府委員 ごもっともな御質問でございますが、これからわれわれがなさんとする、よくいうベッド・タウンといいますか、現在法案を提出しております目的の市街地を造成するという部面に対しましては、先ほど局長から申し上げましたように、公団及び地方自治団体が中心になりまして、それらが主体性を持って原価主義的な立場をとってやっていくのであって、また土地の購入価格にいたしましても、相当な団地を定めていきます関係もあって、たとえ、いままでのような都市計画法を一部施行して二分の一にならない部面等がございましても、宅地分譲的な立場においては、一般の市場で売買するものと違って、相当価格を安めにして供用ができるものだ、こういうような立場に立って、先ほど申し上げたのは、われわれは原則としてぜひそういうようにしていかなければ、従来のように掘り返しを何べんもやるというようなことではいかぬのだ、こういうような基本的な方針に立ってやっておるようなわけでございます。
○岡本(隆)委員 幾ぶん安く提供するんだから、政府の補助が少々手薄でもしんぼうしておけ、こういうような御意向のようでありますけれども、しかし私は、将来の方向としてはそういう方向に進みたいくらいのことはおっしゃってもらいたいと思うのです。いま、こういう都市計画をやる場合には、半分出してやるということを国がはっきり法律できめておるということは、そのときの立法の精神というものは、都市計画は奨励してどんどんやらせるのだ、それには国は万全の援助をしていくのだというたてまえなんです。そしてまた、この市街地開発法の精神も、国もできるだけの援助をするから、ひとつ地方公共団体は市街地の開発をどんどんやって、それでもって住宅難の解決のために寄与せよ、こういうことをうたっている法律なんです。だから、これはいま早急にやれないとしても、その方向に進みたいということくらいは、政務次官として言わなければどうかと思うのです。
○松澤政府委員 この法律は、御承知のように大正八年に生まれ、その後数回にわたって改正はいたしております。したがって、当時の環境からいたしまして、おそらく下水関係というものは今日ほど重大視されていたものとは思えません。したがって、いまのお話のように、直ちにここにおいて改正するということは申し上げかねますけれども、検討することには決してやぶさかでないので、直ちに検討させるようにしたい、かように思います。
○岡本(隆)委員 そうすると、いまの都市局長のお話でございますと、それぞれの街路事業あるいは区画整理法に基づく補助、あるいは公園、下水道、それぞれの法律によってやっていくわけでありますから、都市計画事業としてやっていく場合も、あるいは府県がやっていく場合も、市町村がやっていく場合も、国の補助はいずれの場合も同じだ、こういうふうに理解されますが、それで間違いないですか。——私は最初、府県がやる場合には、都市計画事業として行なわれるから、二分の一の都市計画法に基づくところの補助がある、しかし市町村の場合には、事業に対する補助がないから不均衡が起こる心配があるのじゃないかということを申し上げましたが、そういうことはやっておらない、それぞれの道路法その他の法律に基づいた補助をやっておるという御答弁でありますから、そうすると、府県が開発事業をやろうと、あるいは市町村が開発事業をやろうと、国からくるところの補助率においては何も変わりがないですなということを聞いておるのです。
○谷藤政府委員 都市計画指定区域にきめられまして都市計画事業として行なう場合においては、市町村でありましても同じ補助率で実施しているわけでございます。今度の新住宅市街地につきましては、相当大きな面積を考えておりますので、当然それが町村でありましても、その地域については、何万人という人口になりますので、都市計画事業としましては、新市街地の分として予算は全部考えているつもりでございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、そこへは水道であるとか下水道であるとか、そういうふうな公共施設ができるわけですね。そのできたところの公共施設は、その区域付近の住民、あるいは従前から住んでいる人があるかもしれませんし、あるいはそういうような施設ができると、そこへまた住まいをつくる人があるかもしらぬが、そういう人には利用させますか、させないのでしょうか。
○前田(光)政府委員 計画は相当大規模に行ないまして、それ自体としてまとまったものになりますので、この隣に宅地を持っておる人がどの程度おるかわかりませんが、利用できる限りにおいて、これは終局的には公共団体それぞれの管理者に引き渡す関係にしておりますので、その面で公共団体が利用……。
○岡本(隆)委員 語尾がはっきりしなかったのですが、公共団体に管理をまかしてしまうから、公共団体が好きにやっていくだろう、こういうようなお答えですか。
○前田(光)政府委員 さようでございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、新しくニュー・タウンができるわけですが、ニュー・タウンに対して人口一万という計画でもって下水道の終末処理場をつくる、あるいは水道も大体一万に対する給水施設というふうにつくっていく。ところが周囲にどんどんまた道路ができ、交通が開発され、人が住みますと、たとえていえば、それぞれの土地会社なんかが宅地開発をやりまして、その周囲がまた一万、二万のなにがひっついてしまったというような場合に、従来の施設では全然まかないきれないで、せっかく計画的につくった施設が非常に混乱してくる。そしてまた、そのために断水が起こったり、せっかく立てられたところの都市計画が、あとの人口増のために完全に機能が麻癒していくということができてくると思うのですが、その点はどう考えていられますか。
○前田(光)政府委員 この新住宅市街地開発の構想でございますが、相当大規模に、あるいは人口何万という程度に入れることを考えておりますので、その計画自体で一応その村と申しますか町が充足的な形をとろうかと存じます。その場合に、その付近には目下のところそれほどこの施設を使わなければならないような住宅地が開発されることのないようにしたいと思っておりますが、しかし、あるいはその周辺に、さらにこれに関連して同時に施行してしかるべきような下水道需要、あるいは宅地開発の需要というものが見込まれます場合には、公共団体と相談いたしまして適当な規模の施設にする、目下のところ、先ほど申しましたように、一応まとまったものとして進みますので、それほどそういう需要によってそのつくった施設が足りなくなるということはなかろうかと存じますけれども、もしそういう必要が起これば、さらにまた別途追加工事をするとか、あるいは、もしできるならば、その将来の事態を想定いたしまして、適当な規模にしておくというふうにしたいと考えております。
○岡本(隆)委員 私はそういう無計画な方針ではいかぬと思うんです。そういうふうなニュー・タウンができましたら、その周辺は緑地帯としてむしろ残すべきじゃないか。だから、そういうふうな緑地帯として残すためには、いま局長が言われるような形で、そのせっかくできた施設を何ぼでも利用させていく、そういうふうな考え方でありますと、すぐそのニュー・タウンの横にまた今度はきわめて秩序のない無統制に密集したような——このごろたくさんできている小さいマッチ箱のような建て売り住宅があるでしょう。ああいうものがひっついてくると思うんです。そういうようなことをされては、せっかくつくられた団地そのものも非常に機能が落ちてまいりますし、それだけでなしに、国がこういうふうな市街地の開発をどんどん行なうことによって、非常に環境のいいところの住宅用地を国民にどんどん提供する。できるなれば、できるだけの努力を国が行なって、あらゆる公共団体にそういう開発を行なわせることによって、これから先の一切の宅地の供給は、この市街地開発の形で供給していく、民間のほうの開発はそんなに期待しなくてもいいのだというくらいの意欲を持って国はやらなければならぬと思うのです。その場合に、やはりその周辺は緑地として残していく。そのためには、むしろそういう施設は使わせないのだ——建設省が出しておられます建設月報だとか、公団ですか、住宅局から出している住宅というなにがございますね。私はあれを読ませていただいておりますが、あの中にその記事が載っておりますが、あの中でそういうことをみな書いておる。あなたの部下やその他の人が編集されておる記事の中には、たとえばイギリスのニュー・タウンの開発の場合は、道路だけはしようがない。しかしながら、水道もガスも電気も一切の団地用につくられたものは、そこから引っぱることができないのだ、そういうふうにして、その周辺にばらばらな無統制な住宅がひっつくことを規制しておる、こういうことを書いておりますが、やはり日本の宅地開発計画も、団地を幾つかつくられたら、その周辺にあまりそういう無計画な開発が進まないような規制方針を厳として守るべきだ。イギリスその他でそういう先例が開かれておるのなら、日本もやはりそういう先例に従って、学ぶべきところは学ばなければならぬと思うのですが、これからでもそういうふうに方針を変えていただきたいと思うんですが、どうですか。
○前田(光)政府委員 ただいまの御趣旨ごもっともでございまして、今後団地につきましては、原則といたしましては、お話のとおり、あるいは団地の周辺には、緑地を置きまして周辺のものと遮断するとか、あるいは空地を持たせるとかいたしまして、そのためにその市街地自体でりっぱな住宅環境ができるようにしたい、そういう運用によりまして快適な住宅団地ができますようにしたいと考えております。
○岡本(隆)委員 それでは、続いて法文の第十五条の先買い権の問題でありますが、先買い権が設定された場合、第二項で、所有者が売りたいと思うときには届け出なさい、そうすると、その場合に施行者が、それではその値段で買いましょうという場合にはその値で売らなければならぬ、こういうふうに書いてございますが、そうすると、届け出の価格をべらぼうに高く届け出てきたときには、これはどうなるのですか。
○前田(光)政府委員 その場合には施行者のほうで買い取りをしないということになると存じます。
○岡本(隆)委員 そうすると、買い取りをしなければ自由に処分をするか、架空の所有者をつくっておいて、その地域が住宅地として開発されるのを待つ、そしてそのときの値上がりを待つというような思惑的な売り惜しみということができると思いますが、どうでしょうか。
○前田(光)政府委員 もしそういうように仮装に高い値段をつけた場合には、相手のほうでも買わないでしょうし、それからまた、税のほうでそういう場合の税がかかってくる可能性もありますので、この先買いを妨げる意味においてそう高く値段をつけることはなかろうと存じます。もし公共団体か公団等が、値段の関係で言い値では買い得ないでそのままになっておりましても、最終的には土地収用法の規定によりまして土地収用委員会の評価によって収用できますので、そういうことは心配なかろうと考えております。
○岡本(隆)委員 それでは、たとえば当該地が道路になるとかいう場合には、これは土地収用をやらなければなりませんね、どうしても必要になってくるのですから。しかしながら、宅地の区域になっておるというふうな場合に、この法文を見ますと土地収用がかけられる。値段が合わないから売らない、ほかでまだ値段が高くても買いましょう、この地域一帯が坪三千円なら三千円で売られたとしますね。そうすると、四千円なり五千円で売りたい、こう言った場合に、それで売買が成立した、また宅地としてちゃんと造成された場合はそれだけの値打ちが出てくるという場合に、それを買っておく人もあるかもしれない。そうすると、いわゆる思惑買いができることになる。だから、そういうときに、他の価格全体が買収価格と同じであるのに買収に応じない場合には収用されるのだ、こういうことならそのように書いておく必要があるのじゃないですか。
○前田(光)政府委員 市街地として指定された区域につきましては、全体として土地収用の適用をお願いしたいと思っておりますので、その地域内に指定されましたならば、この地域内にある土地の所有者は、理由のいかんを問わず、最終的には土地収用法の規定によって収用されることになりますので、途中におけるそういう思惑買いにつきましては押えられるとわれわれは考えております。
○岡本(隆)委員 固定資産税でありますが、いま時価と一般の固定資産税の対象になっておる評価額との比率はどのくらいになっておりますか。
○佐々木説明員 市町村によりまして若干の相違はありますが、通常の宅地の場合でありますと、おおむね一五%ないし二〇%程度ではなかろうかというふうに考えております。
○岡本(隆)委員 農地の場合はどうでしょう。
○佐々木説明員 時価をどういう価格でとるかというのは、農地の場合若干問題がございますけれども、売買実例価格等に対しましては、おおむね三分の一程度ではなかろうかというふうに考えております。
○岡本(隆)委員 空閑地税とか土地増価税とかそういう構想が出ておりますね。土地増価税というのは、いわばこれは譲渡所得税のような形で、土地が値上がりした分に対して売買される場合に取られる、そういう性格のものではなかろうかと思うのです。空閑地税というのは、遊ばしておる土地に対してある程度の金を取っていくということになるでしょうけれども、それよりももっと近道なのは、大体固定資産税を売買価格に近づけていけば、それで空閑地税、増価税というものが自動的に取られていくということになると思うのです。たとえていえば、この間も新聞を見ておりますと、練馬区の農業協同組合は、土地を売る農家がふえて農協はばく大な預金で、もうあの辺の農家は地主さんであって農家ではない、こういうようなことが新聞にも出ておりましたが、確かに都市周辺の農家というのはそういう性格を帯びてきておると思うのです。そうすると、農地は実質上農地的な意義よりも、これは値上がりを待っている、こういうふうなことだと思う。だから、ああいうところは水道はできておる、ガスはある、もう下水道もできておる、一応市街地としての施設がほとんど完備に近いというところまでできておる。たとえば杉並区でもそういうところがございますが、りっぱな道路の両翼はずっと畑をまだつくっておるというようなことで、土地の有効利用ということも行なわれておらないし、せっかくつくられた公共施設の有効利用ということも行なわれておらない。だから、そういうふうなところでは、緑地帯としておくなら緑地帯として指定してしまえばいいのです。そして将来建物をつくらせない、そういうふうに緑地帯として指定してしまえばいい。緑地帯として指定しないところであるとするならば、そこはやはり宅地として供出させるべきです。供出というと統制めいたことでなんでありますが、語弊があるかもしれませんけれども、しかし、むしろ有効に利用させるように、その人たちに出させるような方法を講ずべきではないか。そうすると、緑地帯でないところの市街地は、たとえば市街地というふうに指定して、政府のほうでその指定された地域については、固定資産税は評価額ではなしに時価に応じて支払う。こういうふうなことにすれば、空閑地税とかあるいは増価税というふうなことは考えなくても、固定資産税一本でいけるのじゃないか。たしか「エコノミスト」にも「地価引き下げに蛮勇をふるえ」というような見出しで論文が出ておりましたが、確かにあれは聞くべきものがあると私は思うのです。これは政務次官からひとつお考えを承りたい。
○松澤政府委員 私もいまのお話の点は何か雑誌で見たような覚えがございます。ただ現段階において、はたしてそれが政府として取り上げられるべきものであるかということに対しては、まだ検討しておる段階ではございませんので、先ほどは申し上げかねましたけれども、ただ緑地帯というものと市街地というものをどういうように区別していくか。緑地帯は、御承知のように、現在の立場においては、法的な面においてもこれまた改正しなければならないような面も見受けられるというので、建設省としてはまだ検討を加えておるような段階でございますが、ただいまの新しい税のものの考え方というような部面からの抑制というような点におきましては、先ほども申しましたように、一部は審議会にかけて諮問をいたしておりますが、他の部面に対しましては、皆さん方の御意見等を尊重さしていただいて、そうして検討さしていただきたい、かように考えます。
○佐々木説明員 固定資産税は、土地に対する課税といたしまして、土地の現況によって課税をしていくわけであります。そういう観念から見ますと、農地に対して固定資産税の扱いをどうするかということでありますけれども、現在は農地法等の制約がありますが、そういう制約のもとにおいて固定資産税を課税する場合には、現況が農地として利用されている限り、やはり農地として課税していくよりほかはないというように私どもは取り扱っておるわけです。ただ、市街地の周辺がすっかり宅地化してしまいまして、もう住宅の間にぽつんとわずかの農地が残っておるというようなものにつきましては、現在の評価上の扱いといたしましても、おおむね宅地に準じた価格で評価をするということになっておりますけれども、たてまえとしては、現況が農地である限り、農地として評価するということになっております。ただ将来こういう扱いをどうするかということは、これは地方税法上の問題ではなしに、農地を空閑地と同じような扱いにするんだということになる場合には、ほかの法律の規定によってまた別な扱いになるだろうと考えております。
○岡本(隆)委員 これは土地利用区分というものを国の方で早急に立てていただく必要があると思うのです。公共施設は充実してきておる。そういうふうなところを、ただ値上がりを待つだけの理由でもってネギや菜っぱを植えておるというようなことでは、土地そのものも不経済な使い方であるし、同時にまた、公共施設そのものも、せっかくあるものが利用されておらないというところで、国民全体として大きな不利益があると思うんです。ですから、そういうふうな土地のぜいたくな使い方、あるいはまた、考え方によっては、土地のほしいままな扱い方、そういうものは国として規制すべきではないか。だから、この地域は住宅地域である、この地域は緑地帯として、この地域は耕作すべき緑地として残しておくべきであるというふうに、はっきり利用区分を区別して——農地としてずっと置いておく、そういうところについては、もちろん課税の対象になる評価も農地並みの評価にしていく、しかしながら、当然これはもう宅地として転換していくべきであるというふうに考えられたところは、早急に住宅地域という指定をし、そこはまたそれなりの課税をして、それでもって土地の有効利用をはかっていく、少なくも公共施設ができることによって土地が値上げりするということは、これは全くの不労所得です。その不労所得をさらに大きくするために、十年でも二十年でも土地を遊ばしてそれを待っておるというふうなことは、これはその人個人の努力によって得られるのではなしに、これはたまたま社会投資の結果値が上がるのであります。これはその人の帰属にしない。帰属にしないのなら、値が上がってから、かりに増価した分だけを取り上げるというようなことでなしに、むしろ進んで早くそういうものは利用させていく、そして国も、そこで有効利用されたその土地から上がってくるところのいろいろな収益に対して課税をしていく、こういうような形をとるべきだと思うのです。だから、建設省としても、空閑地税でもけっこうです。また増価税もけっこうです。それから、また同時に、固定資産税はかけ方というものによって土地の利用区分を明らかにすることによって、合理的な道が開けてくると私は思いますので、その辺について格段の研究をしていただきまして、宅地制度審議会の中でそういう問題をひとつ議論の対象として取り上げていただきまして、いずれをとることが一番合理的かということを、もう一度この機会に再検討をお願いをしておきたいと思います。 次に、処分計画についてお伺いをいたします。この処分計画の中には、工場用地は含まれておるのですか。
○前田(光)政府委員 これは住宅宅地を供給することを原則としておりますので、工場用地は考えておりません。
○岡本(隆)委員 そうすると、新産業都市の開発とも関係があるかと思うのでございますが、人口の分散をやらなければならない。人口の分散をやる場合には、まず第一には、住宅だけの分散じゃ済まないのです。これはやはり事業場の分散ということをやらなければ、人口の分散はできません。せっかく宅地を造成しましても、職場とものすごく遠い、二時間も三時間も通勤にかかるというようなことでは、人口の分散はできないと思うのです。だから、こういうふうな住宅地をつくる場合には、その近くに職場をつくっていかなければ、合理的な人口の分散にはならないと思うのです。そういう意味では、東京であるとかあるいは大阪、そういうところに人口が集中的に集まることを防ぐためには、新産業都市を建設していく、その新産業都市の開発の中で、そこへいわゆる新住宅市街地の造成というものをどんどん織り込んでいく、こういうことに当然なろうかと私は思うのです。そうしますと、その新産業都市は大工場もできます。大工場はできますが、それに伴って今度はさらに、それの下請け工場といいますか、そういうふうな工業地というものも必要になってくると思うのですね。そうすると、その開発計画の中で、新産業都市が開発計画をやっていく場合には、当然工場用地というものも宅地の一部分として造成計画の中に入っておるのですね。私はこう思うのでございますが、それとは無関係にこの法律はできておるのですか。
○前田(光)政府委員 この法律は、住宅宅地を供給することを目的としておりますが、どの場所にこの法律によるところの事業を実施するかということにつきましては、現在人口の集中の著しい市街地の周辺、及び今後人口が集中して宅地が逼迫するおそれのある地域に、これは法律による市街地開発区域を指定をする予定を考えておりますので、ただいまお話の新産業都市の場合におきまして、工場用地そのものにつきましては、これはこの法律によっては取得は考えておりませんが、その周辺において適当な住宅団地をあわせて許す必要がある地区につきましては、この法律による住宅地を開発することがよかろうと考えております。
○岡本(隆)委員 そうすると、この二十四条でございますが、処分価額ですね。住宅に使うものは実費で、それから「営利を目的とする業務の用に供されるもの」というのは、これは単にサービス業ですね。たとえば商店街であるとか、あるいはパーマネント屋だとか、あるいはその中にはお医者も入ってくると思うのでありますが、そういうようなものについての価額は、これは時価になる、こういうことになるのではないかと思いますが、そうすると、それ以外の、たとえば家庭工業といいますか、小さな生産設備を持った事業を自営で営むということは、住宅地帯では許されないのですか。
○前田(光)政府委員 この法律によりまして、平穏な住宅地を造成したいと考えておりますので、その住宅地の住民のために利便を供するに必要な施設、ただいまお話のございました、あるいは日用品の店舗なり学校なり幼稚園なり病院、こういうふうなものにつきましては分譲いたしますが、これに付随して——工場といえなくても、ある程度動力を用いた施設もあるかもしれませんけれども、できれば住居専用の地区にしたいと考えております。
○岡本(隆)委員 ぼくが医者だから言うわけではないが、たとえば医療施設なんかつくる場合には「営利を目的とする業務の用に供されるもの」というこの項に入るのですか。
○前田(光)政府委員 病院等は営利を目的とすると言えないと存じますが、個人で営業しておられるような医院などは営利事業と考えるべきではないかと考えております。
○岡本(隆)委員 これはちょっとそういうことじゃ困ると思いますがね。病院事業というものは、医療法で営利を目的としてはならぬという規定があるのです。また利益の配当をしてはならないという利益処分の規定があるのです。だから、医療機関は営利事業じゃありません。だから、営利を目的とする値段の分譲価格で高いぞということは困ると思いますけれども、これはもう一ぺん検討してください。あるいは厚生省と相談してください。これは私が医者だから言うのではなくて、医療機関というのは、そのときにそんなこと言って、土地が高いからだれも医者が入らぬということでは困るでしょう。また病院だからといっても、夜みんなそれぞれの家に帰って、診療に応じないということになれば、民間の医療機関がなくては、やはりその住民は困るのです。一万人からいれば十人ぐらい医者が要るのです。人口千に対して少なくとも一人の医者がいなければやっていけない。そうしますと、病院だけじゃ済まないと思います。だから、こういうところ医療担当者が進んで入るようにするためには、その点はやはりひとつ考慮をしていただきたいと思います。それを特に希望を申し上げておきます。 そうしますと、この二十四条で営利を目的とする業務、たとえば商店街だとか、そういうようなところには、実費以上の価格でもって処分するということになりますので、それによって利益金が生まれてきますが、その利益金は何に使われますか。
○前田(光)政府委員 これは、事業を施行する公共団体または公団の収入になりますので、われわれといたしましては、あるいはこれが新しい他の団地の事業に使う、あるいはその土地全体の地価を、それ以外の施設の費用に充てまして、全体としての価格を下げる、宅地開発のために必要なほうに指導したいと考えております。
○岡本(隆)委員 これは私も何に使っていただいてもいいと思います。いいと思いますが、せっかくその地域でそういうふうな余分の金額ができてまいりましたら、これはその地域の福利施設、たとえば保育園であるとか、駐車場を設けるとか、いろいろ付随的な施設が、住民としてほしいものがあろうと思うのです。そういうものに使うようにひとつ御計画を願いたいと思います。これは希望でございますが、でさましたらそういうふうにしていただきたいと思います。 この程度にしておきましょう。
○福永委員長 次会は来たる五月二十四日金曜日、午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開くこととして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時一分散会