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43回国会衆議院1963/02/22

建設委員会 第5号

発言数
51
登壇者
11
会派数
2
開催日
1963/02/22

会議録

福永一臣自由民主党

○福永委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  本件調査のため、水資源開発公団総裁進藤武左ヱ門君及び首都高速道路公団理事中島武君の両人を参考人として意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福永一臣自由民主党

○福永委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、参考人からは質疑応答の形式で意見を聴取いたしたいと存じますので、さよう御了承願います。     —————————————

福永一臣自由民主党

○福永委員長 質疑の通告があります。順次これを許します。石川次夫君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 きょうは進藤総裁並びに中島首都高速道路公団の理事、大へんお忙しいところをお呼び立ていたしまして恐縮に存ずる次第でございます。  まず、水資源開発公団の関係でお尋ねをしたいわけなんですけれども、これは言うまでもなく、日本の将来の工業の発展といいますか、そういうものは、水で一応の制約を受けるというきわめて重要な意義を持っておるということで、それからあと一つは、河川の管理、水の管理といいますか、そういうものを、個々ばらばらじゃなくて、一元化していくというような非常に重要な任務を持っている、われわれの期待を集めてこの水資源開発公団というものが生まれたわけです。これは今さら申し上げるまでもないのでございますけれども、この法案の通過につきましては、この建設委員会におきまして相当慎重な審議を経た結果通過を見たわけでございますが、その後どういう発展を遂げておるのか、どういう構想のもとに事業計画が進められておるかというような点について、ほかの河川あるいは道路、住宅のような関係の建設省の一切の予算の説明は聴取をいたしておりますが、肝心な河川の重要な一環をなしております水資源開発公団関係の事業計画というものについては、ここではまだ説明を受けておらぬわけです。それではせっかくの河川管理に関する重要な一環を欠いてしまうというおそれを感じたものですから、このお忙しいところ恐縮でございましたけれども、今度の予算に関連をいたしましてどういう計画のもとに事業を進められることになっておるかという点を、できるだけ詳細に御説明をいただきたい、こう考えます。

進藤武左ヱ門水資源開発公団総裁

○進藤参考人 水資源開発公団の業務につきまして本日説明する機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。  公団は昨年の五月一日に発足いたしましたから、公団創立から今日までの経過の概要と現状と、それから昭和三十八年度の業務予定並びにこれに対する予算の概要を御説明申し上げたいと思います。  公団は、昨年の五月発足以来、鋭意職員の充実と事務所の整備に努力いたします一方、政府の御決定によります開発計画が逐次御決定になりまして、公団の実施計画も御認可になりましたので、昨年の十月一日に利根川水系の矢木沢、下久保ダム、それから淀川水系の高山ダム、三つのダムの建設をかねて建設省で御担当していらっしゃいましたのをこちらへ承継いたしまして、仕事を鋭意進めておるわけでございますが、その後昨年の暮れになりまして、淀川の川口にございまする長柄の可動堰の実施計画も御認可になりましたので、直ちに工事に着手いたしました。ただいま公団の手元におきまして矢木沢、下久保とそれから高山の三ダムと長柄の可動堰を工事中でございます。従いまして、職員の充実も、これに対しまして鋭意努力いたしまして、ただいま本所、支所に約二百名近くの職員がこの仕事に従事してやっております。また、現業機関といたしましては、矢木沢、下久保、それから高山の三ダム建設所並びに長柄可動堰の建設所、四つの建設所をつくりまして、ここに約三百人の職員が仕事に従事しておるわけであります。従いまして、職制といたしましては、事務機構といたしましては本所、支所と四つの建設所、それから職員は本所、支所に約二百人、現業に約三百人、合計五百人ばかりの職員が仕事に従事いたしておるわけであります。  矢木沢ダムは、昨年の暮れにコンクリート打ちを開始しまして、ただいまは掘さくを続けておりますが、幸い本年は雪が——裏日本は大へん多かったのでありますが、表日本は少なかったので、矢木沢工事はきわめて順調に進んでおるということを御報告申し上げておきます。  それから下久保、高山ダム、これは建設省のころより用地の交渉をいたしておりましたが、われわれもそれを継承いたしまして、できるだけ早く用地交渉をまとめるつもりで努力いたしておるわけであります。下久保ダムにおきましては、すでに補償対象物件の調査も昨年度に終了いたしまして、ただいま用地交渉の最後の段階に努力いたしておるわけでございます。高山の方におきましても、ただいま用地の折衝をいたしておりますが、下久保ダムよりややおくれておりますが、これも近く地元の方々と十分折衝いたしまして、できるだけ早く用地問題を解決して、工事に実質的に着手いたしたいと考えておりますが、工事に着手する前に、すでに現業機関におきまして設計等をいたしておりますので、定められた期間のうちに建設を十分終わりたいという考え方で努力いたしております。  長柄の可動堰につきましては、昨年の暮れに実施計画が御認可になりまして、ちょうど締め切りを渇水期にいたしませんとできませんので、本年の渇水期に締め切りをいたしまして、来年の三月までにこれを完成いたしたいということで努力いたしておるわけでございます。  以上、経過並びに現状の概要を申し上げたのでございますが、何にいたしましても、まだ業務開始早々でございますから、大へん不十分の点もあると思いますが、昭和三十八年度につきましては、今よりもさらに組織並びに職員の充実を行ないまして、公団事業の本格的な運用に入るわけでございますが、昭和三十八年度の事業計画といたしましては、ただいま申し上げましたダム建設といたしまして矢木沢ダム、下久保ダム、高山ダム、それから用水路の建設といたしまして長柄の可動堰それからまだ実施方針を政府からお示しになっておりませんが、近くお示し願える予定で準備、受け入れ態勢を進めておりますのに、利根導水路の計画、それから群馬用水の計画、それから印旛沼の開発計画、この三つが新しく三十八年度の事業として加えられることになるわけでございます。  これのごく概要を申し上げますと、矢木沢ダムは総予算が大体百二十億と予定されておりまして、四十一年度を完成目標といたしまして、三十八年の予算といたしまして約十六億の予算を予定しておるわけでございます。それから下久保ダムは建設費が大体百八十億でございまして、四十二年の完成を目標といたしております。本年度の予算は大体十三億円程度でございます。それから高山ダムは総工事費六十二億を予定いたしておりまして、これも四十一年度の完成を目標といたしておるのであります。これに対しまして、三十八年度の予算は大体八億円であります。それから用水路建設費のうち長柄の可動堰約九億円で、先ほど申し上げましたように来年度は完成いたしたいと思っております。本年度の予算は五億円。それから利根導水路、これは予算二百三十億円を予定いたしておりまして、四十二年度上流のダムの完成と一緒に完成いたすことになっております。しかし、御承知のように、利根導水路は東京都の水道という非常に緊急な給水目的がございますので、少なくとも三十九年度までにはできるだけ東京都に水を差し上げるように努力いたしたいということで今計画を進めつつございますが、完成までの総予算は大体二百三十億円で、三十八年度の予算は四十五億円程度でございます。それから群馬用水でございますが、これは御承知のように、赤城、榛名山麓へ農業用水を供給する事業でございます。これは大体総予算九十三億円でございます。公団へつきました三十八年度の予算の予定は約二億円でございます。それから印旛沼開発、これは総予算大体百六十億円と予定されております。これに対しまして、昭和三十八年度十六億円をつけてございます。そのほか利子でありますとか、あるいは予備費等を加えまして、公団の三十八年度の総予算は大体百十億円でございます。  そして、その資金源といたしまして、政府から交付していただく金が十八億円ばかりございます。それから補助金が一億八千万円、負担金が四十九億円、受託金が十億円ばかり、借入金は約二十一億を予定いたしております。そのほか雑収入が、これは少しでございますが、約一億円、それから政府の御出資が二億円、大体以上でございまして、合計百十億の予算をもちまして公団の第二年度の仕事に着手する予定で鋭意努力いたしております。このうち利根導水路、それから印旛沼等につきましては、近く政府の方の諸手続が御決定になりまして、われわれそれに従いまして実施計画を提出し、御認可を得て、予定通りの仕事を早く進めたいという考えで努力いたしておるわけでございます。  以上、大へん簡単でございますが、創立後の経過、現状並びに昭和三十八年度の事業計画、予算の概要を申し上げました。

石川次夫日本社会党

○石川委員 御説明いただきましたが、それでこの予算で多少問題になろうかと思う点を若干申し上げたいのです。ダムが三つ、あるいはその他新しく利根導水、群馬用水、印旛沼と、いろいろありますけれども、端的に一つの例をあげて御説明をいただきたいと思います。  御承知のように、東京都の水が大へん不足をして、制限給水をしておるというような状態でありまして、何とかこの状態を早く脱却しなければならぬ、こう思うわけなんです。たとえば  一日大体二百九十八万立方メートル東京都は必要であるけれども、それを二百九十三万立方メートルに制限をすると、すでに非常に窮屈な感じを与えておるのが現実の姿であります。ところがこの程度ではとうてい済みそうもないというようなことが、最近の天候状態から見て推測されるということになりますと、この利根導水路というものが新たに計画が決定を見まして、何とか早く東京都の村山貯水池の中に導水しなければならぬ非常に緊急な課題を控えておるということは、今さら申し上げるまでもないと思うのでございますけれども、たとえばこの計画につきましても、今御説明によりますと、両方で四十五億円の予算ということになっております。ところで、これは芝川のところから上部の方が二十二億円、それから下部の、荒川のせきから村山の貯水池までの下部の方の関係が、まあ地図でいうと下の方でありますが、これが二十三億円ということがことしの四十五億円の予算の内訳になるのだろうと思います。  ところで、先ほど申し上げましたように、河川の管理を一元化するという大きな目標を掲げてこの水資源開発公団というものは誕生を見たはずでございます。しかも、これはあくまでも先行投資をしなければならぬという使命を持っておったわけでございます。現実の問題としては、先行投資という形には参りませんで、少なくとも東京都に関する限りは、何とか足りない水を補給して、飲用水だけでも間に合わさなければならぬというような緊急な課題を持っておりますことは言うまでもないところであります。そうなりますと、この両方の課題にこたえて何とか緊急に都民の要望にこたえなければならぬというときに、この下の二十三億円という、東京都に近い方の、貯水池までの予算が全額分担金でまかなわれておる。東京都の用水であるから無理もないといえば一応の釈明になるでありましょうけれども、これが全部東京都の分担金、それも東京都はおそらく起債に仰がなければならぬということになると思いますが、その起債も上水道への起債が六百億円というワクがきまっておりまして、上水道の六百億円の起債のワクの中には、初めは予定されてない、具体的な予定の中に入っておらぬというようなことにもなって参りますと、二十三億円も東京都に分担させるという状態は、はたして水資源開発公団の生まれた趣旨に沿うのかどうか。大ざっぱに言いますと、河川法を改正するという問題があります。東京都の水の問題が解決つかなかったら、東京都は東京都内の河川だけしか管理できないというようなことで、東京都のあふれる人口に対する用水を十分に管理するだけの権限の領域を持っておらなかったということで、やはり河川法というものは一元化するという改正の方向にいかなければならぬというふうなことになって参っておりますことは言うまでもないわけです。ところで、このように全部東京都に分担をさせるということになれば、河川を一元化する河川法改正というのが今度の国会でも提案になっておりますが、そういう方向と逆になるのじゃないか。しかも全部分担金ということでは、水資源開発公団の権威というものはなくなるのじゃないかということが、私、非常に懸念にたえないわけでございますけれども、この点について、開発公団の総裁と水資源局長の二人に一つ御意見を伺いたい。

進藤武左ヱ門水資源開発公団総裁

○進藤参考人 ただいま利根導水路の問題について御質問がございましたが、御承知のように利根導水路は、応急処置と申しますか、ただいま足元へ火のついております東京都の上水道への水の供給を一生懸命やらなければなりませんので、一部緊急対策的な目的がございます。そこで、先ほど申しましたように、来年度までには何とかして利根導水路の一部工事を完成しまして、東京都へ水を持っていこうということでございますが、あの導水路の工事は、御承知のように矢木沢、下久保両ダムの貯水に関係いたします利根川総合開発計画の一環でございますので、完成は四十一年度になっておるわけでございます。先ほど申し上げましたのは、三十八年度の予算についての資金源を申し上げたわけでございますが、ことしは大体大蔵省の査定もおきまりのようでございますから、こういうふうなことで、公団はお示しの金額内で仕事をいたしますが、しかし将来に対しましては、ただいまお話のありましたように、われわれとしては、できるだけ公団借入金等の、つまり先行投資的の考えを持って仕事をどんどん進める、そして需要地への水をいつでも、何と申しますか、御希望に沿うところへ供給できるようにするという体制を確保したいという公団の希望は持っております。しかし、ただいま申し上げましたように、非常に緊急的の工事を来年、三十九年度の暮れまでにはぜひやりたいと思います。しかし利根導水路の工事は、四十二年の下久保ダムの完成までに利根川からの導水その他を完成することが工事の前提でございますから、今後三十九年度、四十年度の、あるいは四十一年度の予算に対しましては、われわれ公団の予算として、やはり先行投資的な考え方で資金を計画するようにわれわれも努力いたしますし、また、各方面も、そういう御認識で公団の仕事が円滑にできるようにやっていただければ、大へん幸いだと考えております。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 今、総裁からもお答えになりましたように、水資源開発公団ができますと、水資源公団が、水に関しましてはどんどん先行投資をいたしまして水をつくっていく。その水を必要なところに対して、できますならば料金制のようなものを確立して、公団が先行投資をやった水を売って参る、こういう思想もございますし、それが必ずしも理想でないと言い切れない面があろうと思います。思いますが、何しろ昨年ようやくできました公団、昨年は——昨年といいますか、今年度でございますけれども、今まで建設省がおやりになっておったダムを引き継いだわけでございます。その引き継ぎのダムの中にはほとんどが負担金徴収方式といいますか、要するに負担金を一部とって事業を行なっておる、こういう関係でございますので、二年目の公団といたしましては、建設省から引き継いだダムの関係が多いわけでございますので、従いまして、どうしても同じ負担金徴収というような方式のままでいっておるわけでございます。その結果、公団全事業の百十億のうちで、大体五十億くらいが負担金で仕事をするということになっておりますが、これはそういう引き継ぎのダムが非常な部分を占めておる関係からいって、二年目としてはやむを得ないと思います。  今、先生お話しの利根の導水路の例でございますが、私ども公団の事業を全部一括して考えます場合には、そのように公団の事業の中で半分近くが負担金であったというのは、これは引き継ぎダムが相当多いところからしてやむを得なかったことと思っております。思っておりますが、今お話しの利根導水路につきましては、これは実は予算折衝の過程におきましても、いろいろな議論がございました。ただ、東京に水を引くということは緊急のことでございますが、全体が三十八年度から四十五億くらいかけてやろう、非常に急いでやろう、ただ、そのうちの半分くらいは、これは東京都は負担能力もございますゆえ、東京都から負担金をとってやっていったらいいんじゃないか、それは起債の裏づけもあるようでございますから、その方式でよかろうということになったわけでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 いろいろ御説明をいただきましたけれども、進藤総裁の言われるように、先行投資という使命を持って生まれた水資源開発公団が、現実問題としてやむを得ないとはいいながらも、何とか現在の窮状を打破しようということで、あとから追っかけてきている形になっているということは、非常に残念なことであります。この先行投資をするということのためには、やはり河川の管理を一元化する、あるいは借入金を極力多くいたしまして、分担金を極力少なくするという形の中で一元化をはかっていく、あるいは先行投資の役割を果たしていく、どういう使命を果たさなければならぬと考えております。今の水資源局長の説明は、ある意味ではわかります。わかりますけれども、予算の要求が、大体三十八年度要求額は二百一億になっておりますが、これが今説明を受けましたように百十億ということにならざるを得なかった。非常に減額を余儀なくされた。これは始まったばかりで、いろいろ軌道に乗らない、いろいろな折衝面もうまくいかなかった。水資源開発公団としては、結果的には十分な予算獲得に成果を上げることができなかったというような事情も、わからぬことはありませんけれども、それなら、今、水資源局長の説明したことが事実とすれば、三十八年度の予算要求額は、二百一億の中で負担金は十八億という要求の仕方をしておるわけです。ところが、実際に出てきました予算は、三十七年度の四十一億に対して百十一億になっておるけれども、その百十億にふえたというその内訳は、ほとんど負担金が五十億ふえたということでまかなっております。三十八年度で実質的にふえたというのは、少なくともこの予算の中では負担金以外に見ることができぬわけです。これは一体どういうわけですか。予算の要求は、分担金でまかなえないという意図を持って要求しておるのではないですか。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 確かに今お話しのように、予算の要求といたしましては、公団の先行投資という面を相当強く出したわけでございます。先ほどの公団の理想というのには遠いにいたしましても、公団が借入金あるいは公団債でやっていく、それで二百億前後やっていくというふうな予算の要求をいたしました。いたしましたが、結局できた結果は今のお話のようになりますが、なりましたけれども、三十七年度には、公団というものは一応十一億ぐらいの借入金なり公団債なりというもので仕事をする——四十億でございますが、ということになっておったわけですが、そのほかに出資金もございますけれども、それが三十八年度には、当初要求は負担金という格好でなくして、むしろ借入金でということで大きな数字になっておりますが、要求はともかくといたしまして、でき上がりました三十八年度の予算というものは、三十七年度の今申し上げました十一億に比べますと、ほぼ三倍近く、二十九億という借入金が一応入って、二十九億の借入金その他負担金でということになっておる。もちろん私ども自身、批判は十分承知しておりますけれども、でき上がったところは、三十七年度に比べて一応借入金の伸び率がさようなことでございますので、まあバランスのとれたところでなかろうかと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 負担金を除いた伸び率というものを見ますと、先行投資をやらなければならぬという使命を持つ水資源開発公団が生まれたというこの意義に十分沿うような実績にはなっておらぬと私は考える。今、たとえば三十八年度の要求額は、借入金が九十八億という要求がしてある。ところが実際出たのは、二十九億というお話にならない減額で、逆に負担金というものが、十八億が四十九億、五十億にふえているというようなことで、これはやむを得なかったんだということであなたは御説明されておりますけれども、水資源開発公団のできた意味、あるいは今後、水がわれわれの日常生活あるいは工業開発、地域開発に寄与する重要性というものを考えるときに——二年目だからやむを得ないという点はわからぬことはありませんけれども、それで十分なんだというような答弁を聞きますと、任務が怠慢じゃないか、そういうことで満足するという立場で、水資源開発を見るということでは、非常に不満だということを私は申し上げておきたいと思います。  先行投資という意味は、あくまでも先行投資の意義を果たさなければならぬ。そのためには分担金を多くするということになりますと、たとえば利根の導水路ですが、端的にお伺いいたしますけれども、東京都の立場からいいますと、金は全部出し、管理は水資源開発公団が見るというのでは、おれの方でやった方がよほどいいじゃないかというような意見も出ておるということも聞いております。これは一体現実の問題として、どこで工事をやることになったのですか。東京都でやるのですか、それとも水資源開発公団でやるのですか。下の方の二十三億の分です。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 先ほどのお答えで、三十八年度予算は、三十七年度に比べて幾らか借入金の伸びが率もふえておる、バランスもとれたものと考えておると申し上げましたのに対して、そんなことで十分でないという御注意をいただいたわけで、これは私も怠慢とは思っておりません、失礼でございますけれども……。以後十分に、公団としての本来の使命を達成できるようにやっていきたいと思っております。  上部導水路につきましては、ただいま先生詳しくお話になりましたが、上部導水路のいわゆる下の部分といいますか、荒川の取水せき以降の分でございますが、これをだれがどういうふうにやるのか、将来の管理をどうするのかというのは、実は非常にもめた問題でございます。結論だけ申し上げますれば、最近ようやくまとまって、原水供給を一貫してやるという建前から、公団が新しくできます浄水場まで導水するということに話し合いがまとまりました。ただ、との間に、浄水場をどこにつくるかという問題それから浄水場まで導水路をどういうふうにやるかという問題につきましては、今まであまり調査もしておりませんでした。荒川放流案ということからスタートしているわけでございます。技術的に非常にむずかしい問題が次から次と出て参りまして、かなり議論があったことは事実でございますが、結論といたしまして、先ほど申し上げたように、公団が新設の浄水場まで導水するということに最近きまりました。

石川次夫日本社会党

○石川委員 最近の事情は私も若干聞いておるのですけれども、今度河川法の改正という問題ともからみまして、河川を一元的に管理をしていくという方向から言いますと、やはりそういう点で問題が残る、というのは、分担金を地方に全額持たしておいて、管理権だけは上部団体といいますか、建設省なり水資源開発公団が握るということでは、河川法の改正というのは不可能だという現実に直面するのじゃないか。そういうこともあるから、非常にこまかい問題でありますけれども、あえて一つの具体的な例として申し上げたわけであります。このことについては、河川関係の法律の改正案が出るようでありますから、あらためて私の方からいろいろ質問したいと考えております。  最後に、これはきわめて簡単な質問でございますけれども、水資源開発関係の調査費の関係でございますが、これはどういうふうになっておりますか、御説明願いたいと思います。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 水資源開発調査費につきましては、これは建設省、農林省、通産省、厚生省、それぞれに三十七年度——もっと前からでございますが、三十八年度も引き続き調査費がかたりついでおります。金額について今申し上げた方がよろしいかと思いますが、三十七年度に建設省関係で、利根、大曾、淀、吉野、筑後、いわゆる五つの大きなととろには一億二千三百万円、それが三十八年度では、この中身はともかくといたしまして、全体の予備調査費二億八千六百万円というふうになっております。それから農林省関係につきましては、三十七年度の三千六百八十九万一千円に対しまして三十八年度は九千万円、川は先ほど申し上げた川と同じでございます。通産省につきましては、三十七年度九百七十三万二千円に対しまして、三十八年度は一千二百三万九千円、このほかに小櫃川、小糸川の百二十七万円が一応ついております。厚生省も、八百万円に対しまして、これは木曾三川だけということになりましたので、金額的には三十八年度二百八十八万九千円ということになっております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 予算の額のことについては、私もよくわかりませんから、とやかく申し上げません。伺いたいのは、開発公団の法案が出ますときに、厚生省、建設省、農林省、通産省というところで、いろいろなわ張りといいますか、セクトがありまして、これを何とか統合しなければならぬという使命をもって、水資源開発公団というものが生れた、それを経済企画庁で管理をする。非常に悪口を言って恐縮だったのですが、どうも経済企画庁というところは、ドアに経済企画庁と書いてあるだけで、ドアをあけて中に入ると、おっかないだんなさんが四人、五人といる。あけたとたんに経済企画庁はなくなってしまうのじゃないかと悪口を言いましたが、私は現在もそうだとは言いません。しかしながら、できた意義というものは、あくまでも水資源開発関係のものは、一元化していくという方向にいかなければならぬ、こう考えますと、これは予算額では大した額ではありませんけれども、この調査費というものを水資源開発関係でもって一元化するということはできないものか。人間の関係からいきますと、なかなかむずかしいと思います。むずかしいと思いますけれども、そういう方向に沿うという意味では、こういう調査費なども自分のところでできなければ、自分のところから委託をする方向をとるか、何らかの形で水資源開発関係の調査それ自体も水資源開発公団でやるということでなければ、これが生れた趣旨には沿わない、こう考えますが、局長並びに総裁の御意見を伺いたい。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 お話のように、開発促進法ができますときに、調査をどうするかという問題、非常に問題になったと記憶しております。今の促進法におきましては、一応各省が基礎調査をやりまして、それに基づきまして特定の計画を立て、基本計画として閣議決定になる。それから公団が調査をして、実際設計上その他の工事に必要な調査をする、こういう仕組みになっております。これは今のお話のように、もっと各省の調査を公団がまとめてやったらよかろうというお話もございます。企画庁も法律によりまして、調査の調整をするということにはなっております。各省について調査費がそのままばらばらに使われておるものとは必ずしも私も承知しておりません。結局、各省の調査をまとめまして基本計画に持っていく、こういうことで現在やっております。各省からできるだけ公団にむしろ調査を委託したらどうかというお話がございましたが、その方向で大いに考えて参りたいと考えております。

進藤武左ヱ門水資源開発公団総裁

○進藤参考人 公団の希望といたしましては、できるだけ基本計画のときにも、いずれかの形で一つわれわれの意見を述べる機会を与えていただければいいと思いますが、それにはやはりある程度の調査のもとを知りませんと、そういうことができませんので、今お話のように、水資源開発の一元化の計画の根本になりますから、公団としてもぜひ将来は、調査のもとの問題にもいずれかの形で参与できればいいと考えております。しかし、それだから計画に対して勉強しないというのじゃありませんで、公団といたしましては、できるだけ政府と連絡をとりながら、われわれ自身の勉強のつもりで一つ調査もいたします。そして公団の実施方針をお示しになりましてから正式に調査をすることになりますが、それを十分にいたすためにも、事前に各省とも御連絡し、また自分のできる限り調査をいたすことは当然でございます。しかし、正式にある程度やはり基本計画作成のころから調査に参画さしていただければ非常にありがたいという考えであります。

石川次夫日本社会党

○石川委員 時間がかかりますから次に移ります。  私、最初に申し上げましたように、水資源公団がせっかくできたからには、それにふさわしい十分な先行投資をし、あるいは河川の管理を一元化していくという意義を十分に達成してもらいたいということで、あえて御質問したわけでありますから、この趣旨を生かしていただいて、今後また機会をあらためて、計画実施が進みましたときに御説明を聞く機会があろうと思います。基本計画、実施計画、いろいろありまして、この調査というものも、一から十までということはなかなか困難でございましょうが、あくまでも本来生まれた趣旨というものは、基本計画から完全に水資源開発公団が関与すると——言うとおかしいですが、十分に承知をするという上でなければ、開発公団の生まれた意義が減殺されてしまうということを憂えるがゆえに、私はあえて質問したわけであります。  きょうは大へんお忙しいところありがとうございました。これで水資源開発公団の質問は打ち切ります。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 一点だけ。この調査費の問題ですが、これは総裁もあるいは資源局長もさっきお述べになりました通り、水の問題は、実際かかることがおそきに失していることは論を待たないと思う。これは、先ほど総裁がおっしゃる通り、先行投資を必要とするものなんです。どんどん先に仕事をしていかなければならぬ。その仕事がなかなか思うようにできない。これは資金の関係もあるし、あるいは水に関する所管の権限調整の問題もあって、なかなか今日までうまくいっておらなかったことは御承知の通りですが、やはり仕事を進めていく上におきましては、どうしても私は先行的な調査が必要だと思う。調査も、今伺ってみますと、農林、建設、それから厚生、ばらばらになっている。これを一元化しなくちゃならないということは、私どもも多年主張してきた。公団ができるときにも、大へんなけんかになったのですけれども、どうしても調整がつかぬ。その後、今石川君のおっしゃる通りですが、公団の方で今とっておられる調査費、これは調査の対象の水系はどこでしょうか。どういう河川を大体三十八年度あるいはそれ以降調査をしようと考えておられるのか、その水系だけをお聞かせ願いたいと思う。

進藤武左ヱ門水資源開発公団総裁

○進藤参考人 公団の調査費は、公団法によりまして、実施方針を政府で御決定になったあと、その実施方針がきまったところを調査するというのが原則であります。でありますから、調査費は大体その線に沿ってやっておる。でありますから、今実際やっておりますのは利根川水系、淀川水系の指定がございますから、その調査をやるわけでございます。そのうち特に焦点としては、来年度になりますと、たとえば印旛沼でありますとか利根導水路あるいは群馬用水のような実施方針を御決定になったものを中心に調査するのであります。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 それはわかるのですが、建設省は建設省で、水の関係では調査を進めておると思うのです。河川局長が見えておるが、企画庁は今おっしゃったような、実施計画ができたものについてだけということでなくて、たとえば北九州においても水の問題は深刻なんです、農業用水にしても、水道用水にしても。そういうところも前もって調査を進めていかなければ、結局仕事があとを追いかけていかなければならぬということになる。そういう調査を前向きで進めていくというようなお考えがあると思うのです。河川の方は建設省自体でそういう調査をしておると思うのですが、その対象の水系というものは当面どこを考えておるのか。企画庁でわかるでしょう。企画庁の資源局長の方でお考えになっているところはどこですか。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 今の先生のお話で、九州の水の話が出ましたが、北九州につきましては、筑後川その他、建設省、農林省等でずっと引き続いて調査をいたしております。その結果、ある程度こういう事業でやっていけるのじゃないかというような案になりましたときに、初めて各省持ち寄りといいますか、業務計画の相談をする、こういうことになります。ただ、調査を各省ばらばらにやっておるということでなくて、その間、企画庁も一応調査の調整ということをやっております。各省十分に連絡いたしまして、できるだけ早く北九州の必要な水が開発されるようにという意味の調査を続けておるわけであります。公団が調査にかかりますのは、従いまして筑後川その他につきましては、先のことになりますが、各省の調査が十分進む段階におきましては、公団の事業の先行調査のようなものも実質的には考えているわけでございますが、公団の事業遂行自体には、それで一応支障はないものと考えます。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 例をとると北九州の水の問題ですね、これは農林省とか通産省とか建設省とかでやっておる、その調査がまとまった上で計画を立て進めていこう、企画庁としてはそういうお考えのように承ったのですが、私はむしろ、これは先ほど石川君のお話もあります通り、あなたの方でもっと積極的にそういう総合調査を進めさして、早く計画を立てさせ、その計画ができた上で、また水資源公団が再調査するというようなことは、これは物心面からいって非常なマイナスだと私は思う。これは突き詰めていくと、今日の公共事業に関する機構がばらばらだということが根本の原因なんです。これを一元化しなければいけないということは、多年われわれ考えておるのですけれども、そこまでなかなかいかない。少なくとも水資源公団ができたという、このことだけでも一歩前進だと思うのですが、その内容は、今おっしゃる通り、各省がそれぞれ権限を持って、自分のなわ張りを主張して勝手な調査をやっておる。勝手な調査というとはなはだ語弊がありますけれども、いろいろな目的がある。目的が違ったって調査はしておるのですからそれはいいのですが、それをまとめていくのは企画庁なんです。その企画庁がもう少し主体性を持ってそういう調査を早く進めて、そうして一つの計画を早く立てさせるということがなければ、各省が調査をやった上で、企画庁が乗り出して、総合計画を立てるというようなことでは、何年たってもこういう問題はおくれてくると思う。これは企画庁の性格からいって、そういう強い性格になり切れないところに企画庁の独特の性格があると思うのですけれども、しかしながら、少なくとも水資源公団の仕事の総合的な役割を果たす機関があなたの方にあるのですから、強くもう少しこういう計画を進めていくようにされなければ、水資源公団だって、それは水を利用する人からは責められるばかりで、結局住民に非常な関係があり、関心を持たれておる問題ですから、そういう役割を一つ考えていただきますなら、もっと積極的にこういう調査もあなたの方が主体性を持って進めて、そうして仕事に早くかかるようにすることが、民生安定の上にきわめて大事だと私は思う。これは緊急を要する問題ですから、そういうお考えで一つやっていただきたい。そういうお考えについてはどうなんですか。

崎谷武男総理府事務官(経済企画庁水資源局長)

○崎谷政府委員 今各省がやっております調査がばらばらであって、それが公団の仕事になりますときに、また公団が調査のあと戻りといいますか、同じようなことをやるということには必ずしもなっておりません。今、先生のおっしゃるような、企画庁はもっと各省をまとめて、水の開発を早くする意味でどんどん調査をまとめて進めて、能率的、効率的に公団の事業をできるだけ早く移るようにということに関しましては、全く御趣旨のようにしたいと考えております。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 それでは水資源開発公団関係の参考人は御苦労様でございました。  石川君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 首都高速道路公団の関係で、私の方から御質問申し上げますが、御説明を願いたいと思います。  実は首部高速道路公団が非常に脚光を浴びましたのは、オリンピック関連道路ということがあって特に脚光を浴びた、だれもそう考えておるわけです。ところが、この予算が、去年の百五十億円に対しまして、ことしは二百八十八億円、実に百三十八億円という膨大な予算の伸びになっておりますが、これの中心になりますのは、何といってもオリンピック関連道路ということになろうと思います。今オリンピックのことについてとやかく批判をしようとは思いません。ただし、オリンピックをやるときまった以上は、歴史始まって以来の国民的な関心の高い国際的な行事である、こういうことで、何とかりっぱにやりとげなければならぬという意味で、首都高速道路公団の持つ使命というものはきわめて重大だといわなければならぬ。同時に、オリンピック関連道路に道路の予算が集中して、地方との格差がますます開いてくる。これは当局から言わせますと、五ヵ年計画に基づいてやっておるので、決してオリンピックの方をやったために格差は開いていないという御説明にきまっておりますから、その点についての弁明をあらためて聞こうとは思いません。しかしながら、地方どこへ行きましても、県知事あたりの怨嗟の声が上がっておるのは、オリンピック関連道路のために東京都に予算が集中しておる、あるいはその他大都市に予算が集中をしておる、地方開発のための先行投資としての道路予算というものはきわめて乏しいという非難が出ておるわけです。いわば怨嗟の的になっておると言っても過言ではないと思います。しかしながら、なおかつオリンピックをりっぱにやりとげなければならぬというのが一応至上命令になっておる以上は、何とか地方の格差が開いていくという怨嗟の的にもなっておるということもあわせ考えて、責任の重大性を倍加して考えていただきたい。そういう意味で、きょうは国民の関心の高い首都高速道路公団の中で、特にオリンピック道路の工事予定は一体どういうふうになっておるか、そして完成予定は一体どういうふうになっておるかという御説明を一つお願いしたいと思います。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げたいと思います。  私どものやっております首都高速道路公団の仕事のうち、オリンピック関連道路が約三十キロございます。全体で約七十キロのうち三十キロがオリンピック関連の高速道路ということになっております。これにつきましては、お手元に差し上げてございますオリンピック関連首都高速道路事業進捗表というのがございますが、これによってごらんいただけますように、三十七年度末で全体で約四七・八%、つまりオリンピックまでの仕事の四七・八%が三十七年度末でできるということになっております。そうしますと、あと三十八年度と三十九年度の仕越しで半分以上しなければならないということになるので、はたしてできるかという疑問を持たれるかと思いますが、三十八年度におきましては実は仕事の最盛期になります。ただいまオリンピック関連の区間で未発注区間は一つも残っておりません。全部発注いたしまして、あとは付随した仕事、つまり床板工事とか高欄、分離帯の工事、照明、そういったものが残っておるだけでありまして、本体の工事で未発注の区間は一つも残っておらない状態でございます。従いまして、三十八年度におきましては、仕事の最盛期になりまして、この三十八年度におきましてオリンピック関連の部分に使われます予算が約二百五十五億ということになっております。これを使いまして、仕事をフルに進めますと、実際問題といたしましては、これでも金が足りないくらいにはかどることと考えております。と申しますのは、各工区ごとに工程を検討いたしまして、仕事の進捗を今やっておるのでございますが、それによりますと、三十八年度は十分に予算を消化し得る。そういたしますと、三十八年度末でその表にございますように、八三・三%まで成ることになります。その結果、三十九年度に約一七%の仕事が残ることになりますが、これは仕上げの仕事、つまり高欄、分離帯、あるいは舗装、照明といったようなものに使われる金でございまして、現在の予定では三十九年の九月に全部完成するということに予定しております。しかし、オリンピックの開催が三十九年の十月になっておりますので、そのわずか一ヵ月前ではいかにも窮屈であるというので、何とかこれを少しでも早めたいという考え方から、各工区ごとに工程の検討をしまして、大体今の段階では約二ヵ月これを短縮できるだろうという考え方に立っておりますが、まだ最終的な検討は済んでおりませんので、ただいまの段階では三十九年の九月ということに申し上げておきたいと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 今の御説明によりますと、一七%だけが残るということで九月という予定になりますが、オリンピックの始まるのは、今話がありましたように十月です。そうすると、大体八月までには早い人は押しかけてくるだろう、そうすると九月という予定を初めからきめておくと、万一不測の事態が起こると九月が十月になるということでは、せっかくこれだけ地方の犠牲において——と言うと語弊があるかもしれませんが、そういう犠牲を忍んで集中的にやったその仕事が肝心のところで九仞の功を一簣に欠くということでは、まことに申しわけないと思います。私はしろうとでよくわかりませんが、仄聞するところによりますと、三宅坂の工事あるいは日本橋でしたか、三宅坂のところは地下の非常に深いところに埋没している工作物があって、それが障害になって工事が非常に難航している、あるいは日本橋のところは葭町からのところでしょうか、あそこは地下鉄の工事があるために、フテイが建てられないで、高架道路がうまくいかないのではないかという懸念があるということを聞いておりますが、そういうことを聞きますと、これはここで九月といっても、またおくれてしまうのではないか。それではせっかく犠牲を忍んでやろうとしても、大へんなことになるのではないかということが非常に気づかわれるわけですが、その点について御説明願いたい。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 お答え申し上げます。ただいまの御質問、まことにごもっともでございます。実は私どもも三宅坂周辺の隧道区間については、今いろいろ苦慮しているところでございますが、非常に深いところに工作物があるというお話は、実は地下三十五メートルくらいのところ、丸ビルの高さよりももっと深くなりますが、その深さ三十五メートルのところに下水管がございまして、これを移設しなければ隧道を構築できないというようなところがございます。これを普通の工法でやっていたのでは、非常に工期が窮屈になりますので、実は隧道本体の構築とその下水管の移設とを切り離してやれるような工法を考えまして、目下そういう工法で進めております。この工法でやりますと、工期も大体心配ないという確信を現在のところ持っております。  それから日本橋のところのお話は、これはすでに解決済みでありまして、これはむしろ来年の三月までに全部仕上がって、一石橋のところまでは開通できる予定になっておりますので、これは全く御心配ないかと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 そういうふうな不測の事態が今後出ないという保証はないと思うのです。従って、万全の策を立てて、少なくとも六月までにはやるのだという計画を立てて、よしんばおくれても七月までにできるという程度のことにしないと、八月からどんどん人がやってくる。これに即応できないということでは、大へん申しわけない結果になると思いますので、何とか六月までにできるということにしていただけないものかどうか、こういうことを最後にお尋ねしておきます。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 ただいまの御質問、まことにごもっともでございまして、私どももさような考え方で、何とか六月末までにやる方法を考えようということで、目下各工区ごとに工程を検討中でございます。全体といたしましてほとんどできるのでございます。ごく一、二の、先ほど話に出ました三宅坂周辺の工区などはかなり窮屈でございますが、工法をいろいろ検討いたしました結果、大体六月末までにできるだろうという見当がついております。ただ、最終的な結論がまだ出ておりません。まだ工程を検討の途中でございますので、ここではっきりできるとは申し上げられませんが、大体できる予定でございます。なお、必ずそういった時期までにやるように努力したいと考えております。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 あなたの方で七十キロのうち三十キロは大体オリンピック関連だとおっしゃるが、七十キロもやはり関連があるわけです。切り離して考えられない問題です。全体は、道路局や東京都の道もあるでしょうが、全体を含めてでき上がるのは間違いないというように大体お考えでしょうか。これはそうでしょう。あなたの方ですか。

谷藤正三建設技官(都市局長)

○谷藤政府委員 今の問題につきましては、今度の御承知の五ヵ年計画の中へ入っておりますものは、全八路線のうちの、全体が完成することになっておりませんで、大部分が一号線、四号線のオリンピック関連と称しておるものに集中されておるわけです。あとはランプ等がたしか入ってくる。それからもう一つは、関連外のものが入ってくるという状態でございます。首都高速の分につきましては、一号線、四号線で主力は全部オリンピック関係ということになっております。先ほど中島理事からお話のありました点の、おくれているような一七%というものは、舗装と照明と高欄、そういう付帯工事でございまして、本体は全部三十八年度で終わることになりますので、時間的にはあまりおくれていかないと思います。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 それではもう一つお伺いしますが、全体三十キロの工事をやっておるわけですが、これは場所によりいろいろ計算の基礎も違うと思うのです。大体一キロ当たり、平均してどのくらい工事費がかかっておるのですか。特に三宅坂あたりは、キロどのくらいの計算になりますか。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 これは構造によっていろいろ違うのでございますが、普通のコンクリートの橋の部分で、大体キロ当たり十二億でございます。それからスチールの橋の部分で、キロ当たり十五億、トンネルの部分になりますと四十五億くらい、そんな程度でございます。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 三宅坂のところの換気用装置二カ所か何か、その工事費はどのくらいかかるのですか。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 換気につきましては、トンネルのキロ当たりにいたしまして約六億ほどでございます。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 そうすると換気設備の全体の工事費というのは、総体何十億ですか。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 換気塔が実は三宅坂周辺に三ヵ所、それから国会前のところに二ヵ所、全部で五ヵ所できますが、これの建物とそれから換気設備、換気ファン、それに属する動力設備、そういうもの全部含めまして、一ヵ所平均しまして約七億くらいであります。そうすると、換気所だけで三十五億くらいになると思います。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 あなたのところで工事を昼間も相当進めておられるが、夜間やっておるところも相当あると思うのです。夜間の工事を進めなければならないという事情も私はよくわかりますが、相対的な問題なんですが、昼間にやる場合と夜間にやる場合とは、おのずから、能率といいますか、これにも問題があると思うし、あるいは工事の単価、特に人夫賃の問題等、あるいは電気の照明に必要な費用とか、こういうものが相当高まっていくと思いますが、夜間作業をする場合と昼間に仕事を進める場合と、能率の点はどういうふうにお考えになりますか。これが一点。  それから、人夫賃とか電気照明とか、あるいはその他交代して働く人の問題もありましょうが、そういうものはどの程度夜間の方が高くなるのか。そういう点は、あなたの方で計算されたのはどのくらいになっておりますか。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 夜間作業と申しましても、深夜とそれ以外の、つまり五時、六時ごろから十時ごろまでの場合とは違いますが、深夜作業になりますと、労力費が約五割増しになります。それ以外は大体二割から二割五分増し、時間によって変わりますので、大体の見当はそんな程度かと思います。  それから、能率につきましては、昼間非常に交通量の多いところで仕事をしておりますので、実際の能率はかえって昼間よりも夜間の方が上がる場合が多いようでございます。ただ、夜は照明などがよけいかかるということと、それから人夫が変則的な労働をしなければなりませんので、そのためにも単価が高くなる。従いまして、能率は比較的上がりますけれども、結局掘さく立米当たりの単価などは夜の方がどうしても高くついておりますが、能率それ自身は夜の方がかえって上がる場合が多いようでございます。

二階堂進自由民主党

○二階堂委員 そうすると、夜間やることによって人夫賃とか動力費とか、そういうものは高くつきますが、全体が能率が上がるということで、全体の予算はそう違わないと考えていいわけですか。労働基準法なんかによると、深夜作業なんかは三割程度人夫賃を上げなければならないことになっておる。それから人間の働く時間もある程度制限があると思うのです。それから働く人の交代も、百名で済むところが、あるいは二百名になることもあり得るわけですが、そういうものが積み重なっていきますと、一工区間の事業の単価は、深夜作業をやることによって、あるいは夜間作業をやることによって、ある程度昼間よりも高くなると考えていいわけですか。

中島武首都高速道路公団理事

○中島参考人 先ほど申し上げましたように、夜間の方が能率が上がる面がございますが、能率が上がる率と夜間の単価が高くなる率とのバランスがございまして、どうしても夜間の方が多少は高くつきます。しかし、これは率にいたしますと、何と申しましても、材料費が多い仕事なものですから、工事費に対する率から申しますと、きわめてわずかだと考えております。これはまだ詳しく率を調べてみておりませんが、きわめてわずか上がるというふうに考えております。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 中島君。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 今オリンピック関係の話が出たので、ついでなのでちょっとお尋ねしたいと思います。  例のワシントンハイツなんかを現在非常に工事しておるわけです。あそこを選手村にして、調布の方へワシントンハイツを移す、こういうような話を聞いておるのですが、これは都市局の関係かあるいは住宅局の関係か僕もよくわからないのですが、その方の関係の方に、それらにも関連して一応の計画やその他の御説明をお聞きしたいと思うわけです。

建部仁彦建設技官(営繕局長)

○建部政府委員 まず、ワシントンハイツは国立の屋内総合競技場とオリンピックの選手村になるわけであります。それで屋内総合競技場の予定地にございます米軍の施設の代替施設の第一期分といたしまして、調布に昨年この分の百九十戸の米軍の家族住宅を建てております。それから現在人事院ビルの裏にございますが、これが高速道路の三号線にちょっとかかりますので、この分の五十戸、合計二百四十戸に相当します分を約二十五億円で昨年の三月に着工いたしまして、昨年の十月に全施設を完成いたしました。十一月に米軍が移転を開始いたしまして、そのあとに本年の一月末から屋内体育館の工事に着工しております。オリンピックの選手村の方につきましては、昨年十二月以来第二期工事といたしまして大体七十九億円の予算で現在工事中でございます。  以上でございます。

中島巖日本社会党

○中島(巖)委員 これは営繕局の関係ですか。

建部仁彦建設技官(営繕局長)

○建部政府委員 さようでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 道路局長に資料の提出をお願いしたいと思うのですが、一つは、現在の雪害によって不通個所となっている一、二級国道と主要地方道の状況、それから二点は、三十七年度の年度末までにおいて、一、二級国道と主要地方道の全国平均の改良と舗装の進捗状況というのを、資料として御提出願いたいと思います。

平井學建設事務官(道路局長)

○平井(學)政府委員 承知いたしました。

福永一臣自由民主党

○福永委員長 ただいまの兒玉君の資料要求に対しましては、早急に提出いたしますよう、委員長において取り計らいます。  次会は来たる二月二十七日水曜日、午前十時より理事会、同三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十五分散会

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