決算委員会 第23号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/06/11
会議録
○津雲委員長 これより会議を開きます。 昭和三十六年度決算外三件を一括して議題といたします。 総理府所管中、総理府本府及び公正取引委員会関係決算について審議を進めます。 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので順次これを許します。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 総理府長官が何か認証式で出られないようでございますので、特に長官に対する分はあとに譲りまして、大まかな点だけについてまずお尋ねをいたしたいと存じます。 沖繩のマイクロ回線工事が予定より半年近くも遅延しておるようでありますが、その理由としては、三十六年九月に至って、アメリカ側が電報通信を含めるべきだとの話があったというのが一つの理由だと言われております。事前に十分現地側と交渉が行なわれておったと存じますが、一体この工事のおくれた原因、そしてなおかつアメリカ側からこういう電報通信というようなものについて最初からどんな話がなされておったのか、そしてこのおくれた原因というのは一体どこにあるのかという点について最初お尋ねしたいと存じます。
○大竹政府委員 沖繩に贈与いたしますマイクロ回線の問題について御説明申し上げます。 これは日本政府が三十六年度と三十七年度にわたりまして、一億八千百万円余りの支出をいたしました。同時にまた、日本電電公社が一億三千六百万円の支出をいたしました。できました施設を沖繩の琉球電電公社に贈与するということでございますが、この事業をやりますために沖繩側に施設いたします局舎あるいは鉄塔というふうな設備は、琉球電電公社のみずからの費用によってやるという最初からの約束でございました。そのために琉球電電公社側が負担を予定いたしておりましたのが、当初四千百万円であったのでございます。この四千百万円がだんだん検討いたしました結果もっとよけいかかる、結果におきましては六千百二十万円ほどかかっておるようでございますが、当初予定いたしました金額よりも相当ふえてきたということに、工事が予定通りまいらなかった一番大きな原因があるわけでございます。最初の見積もりが少なかったので、向こう側であらためて予算措置をしなければならぬというふうな事態が生じたわけでございます。そこで最初の工事の着工が、昭和三十六年の八月に着工するというふうな予定になっておりましたものがおくれまして、三十七年の一月に着工した、半年ほどずれてまいったわけでございます。こちらから贈与いたしますのは主として施設でございまして、向こうの局舎、鉄塔ができましてからここにはめ込むという種類のものでございましたので、これらの着工のぐあいを見ておったというようなことから工事が延びて繰り越しせざるを得なくなったという事情にあるわけでございます。最初からの見積もりが十分でなかったという点、連絡が十分でなかったという点、まことに申しわけない次第でございます。事情はさようなことでございます。 アメリカ側との打ち合わせはどうなっておったかということでございますが、この施設ができますと、電話回線が六十回線収容可能になるわけです。と同時に、テレビの下り一回線を収容する、こういう約束で始めたわけでございます。その後になりまして、アメリカ側としては希望をさらにつけ加えまして、できることならば、さらに電話回線を収容してもらいたいというふうな追加的な希望が出てまいったわけであります。その追加的な希望を日米双方でどういうふうに扱うかということにつきましての話し合いが同時に行なわれておるというふうなことであります。最初の約束は、日米双方ともに電話六十回線及びテレビ下り一回線、これははっきりしておるわけでございます。その後あらためて、せっかくつくるならば、電信も収寄できないかというふうな話が起ったというふうないきさつでございます。
○勝澤委員 そうするとこの計画によりますと、三十六年の八月に着工する、こういう予定が、着工の段階で電報通信が含まれていないということで琉球政府の負担する建設費が多くなったということで、着工がおくれたということになっておるのですが、事前における計画といいますか、打ち合わせといいますか、こういうふうなものはどういうふうに行なわれておったのですか。
○大竹政府委員 事前の打ち合わせは、申し上げましたとおり、三十六年の八月に着工いたしまして、三十七年の三月に局舎ができる、こういう打ち合わせでございましたが、それがただいま御指摘のように、三十七月の一月着工、約半年ほどずれてまいったということでございます。
○勝澤委員 事前の準備というものが十分できておるならば、初めからこういうそごはないと思うのですが、このそごが起きた原因というものは、ただ単に建設費がふえたとかあるいは通信電報施設がなかったということだけなのですか。日本政府とそれから琉球政府とアメリカ政府とこの三つの関係というものは、十分うまくいってないじゃないだろうか、こう思うのですが、その点どうなんでしょうか。
○大竹政府委員 御説明申しましたような予算の編成でございますとか、追加予算の編成でございますとか、あとから起こりました、どうせできることならば、電信も加えたいという純然たる技術的な問題だけで、政府相互間の話し合いというのは別に角突き合わせたというふうなものではございませんでした。
○勝澤委員 ほかの次の三十七年度の予算の執行状態を見ても、何か予算の執行というのがうまくいってないように思うのです。どこで行なわれても予算に盛られ、それが実施をされておるのですが、対沖繩の問題、この琉球政府の施行状態を見てみますと、その間にアメリカ政府がチェックをしている。そういう関係からかどうかよくわかりませんけれども、どうもうまくいってないように思うのです。その点ただ単に国内におけるこういう工事の場合に、こういう簡単なことで工事がおくれるというようなことはあまり聞いたことがないわけでありまして、事前に十分な打ち合わせが行なわれ、そうして予算がつくときには現実に仕事が始まる。こういうようになるわけでありますけれども、この経過を見てみますと、いまの沖繩のあり方というものからくるこういう予算の執行のやりにくい点が露骨に出ているのではないかと私は思うのですが、そういう点はどうなんですか。
○大竹政府委員 御指摘のような感じをお持ちになることは、世間一般の常識から判断いたしまして、私はそうだろうと思うのですが、実際は何かむずかしい問題が相互の間にあって、なかなか意思が疎通しないというふうなことでは実はないわけでございます。いずれにいたしましても、この援助につきましては日米間で最初に大ワクの話から、また細部にわたる話を十分にいたしまして、相互に合意に達したところで、援助というものは、どの例をとってみましても、みな進められているわけでございます。出発の初めにはすでに了解はついているわけであります。しかしただいま申しましたように、途中で変わった事情が生じました場合、これは私どもの常識から申しましても、それを解決するためには案外技術的な意味で時間をとると申しますか、日本政府と一琉球政府、それからアメリカの現地出先の政府という三つの関係があるわけでございまして、それらの間の打ち合わせになかなか時間をとる、促進のための努力はたいていやっているわけでございますけれども、なかなか時間をとる。同じ一つの文章にいたしましても、英文に訳すだけのよけいな時間がかかるというふうなことでございまして、日米関係が円滑にまいらぬということよりも、申しわけないわけでございますが、むしろそういった事務的なひっかかりでおもに時間をとられているという事情でございます。
○勝澤委員 次に進んで、南方同胞援護会の関係についてお尋ねいたします。予算が一億七千二百五十六万余円で決算が一億六千万円、約千二百五十二万程度の不足があるわけでありますが、これを見ますと、福祉競輪寄付金収入、それから一般寄付金収入こういうものが最初の予定よりもだいぶ不足になっておるようであります。こういう点はあとの事業計画にも相当影響があるようでありますが、これはどんなふうになり、どんなふうに行なわれておるのでしょうか。
○大竹政府委員 南方同胞援護会の予算は、逐年このところ増加してまいっておりますが、ほとんど大部分は政府の補助金が中身でございます。そのほかただいまおあげになりましたような福祉競輪でございますとか、あるいは年末に行ないますお年玉年賀はがきから拠出をいただいておりましたり、こういうものが財源になっております。そのほか一般から集めております一般寄付金が若干ございます。政府関係の補助金をもって行なっております事業は、毎年ほぼ過不足なくやっているわけでございます。財源といたしまして、民間あるいは先ほどあげましたような団体からちょうだいする金は、若干見積もりが大き過ぎるというふうな点が従来あったわけでございまして、その後三十七年度あるいは三十八年度はそれらの事情を勘案いたしまして、予算の上では注意をいたしておるはずでございます。やっております事業は、やはり沖繩に対しまして、沖繩の政府以外の民間団体に対する援助を主としてやっております。それから日本の本土側におきましてはいろんな学生寮の建設でございますとか、こちらに来ておる沖繩の住民のお世話をしておるわけでございます。沖繩におきましてやっておる事業につきましても、ほぼ滞りなく予定どおりやっておりまして、特に琉球政府あるいは民間側と摩擦をしておるというふうな問題はないと思います。
○勝澤委員 この事業計画の中で、たとえば医療協力費が予算を百五十万計上しておりますけれども、決算ではゼロ、それから保育所の建設費が一千万計上されておりますが、決算ではゼロ、あるいはレントゲン車の購入費が予算で五百五十万計上されておりますけれども、これも決算ではゼロ、こういうようなことでちょっと理解に苦しむようなことになっておるのですが、こういう点は一体どういう理由で行なわれていないのでしょう。
○大竹政府委員 御指摘になりましたような事業は、実は南方同胞援護会が民間から集めます寄付金、あるいは団体からちょうだいいたします寄付金をもってまかなうはずの事業になっておったわけでございます。御指摘になりました事業は、いずれも政府の補助事業等に関係がないわけでございます。民間からの集め方が十分でなかった。財源が不足いたしたためにやむを得ずできなかったという格好になっております。
○勝澤委員 それから援護団体助成金として三百五十万計上されておりますが、これは一体どういう団体を援護されておるのですか。
○大竹政府委員 若干不正確であるかもしれませんが、私が記憶いたしておりますところでは、小笠原関係の団体がございます。それから千島、歯舞関係団体がございます。それから沖繩で、たとえば傷痍軍人会でございますとか、あるいは遺族会でございますとか、そういう団体がございます、それらの団体に対する補助をしております。
○勝澤委員 その点あとでもうちょっとこまかい関係をお知らせ願いたい。結局、そうしますと先ほど御質問いたしました医療の協力費とかあるいは保育所の建設とかレントゲン車購入、こういうものは寄付がなかった。この寄付がなかったということについては、やはりこの団体自体がそういうことを積極的に行なうのですか、だれか、国なり琉球政府なりがやるのですか。これはどういうことになっているのですか。
○大竹政府委員 同胞援護会自身の仕事として計画してやっておったわけです。
○勝澤委員 三十七年度の予算の関係を見ますと、相当こまかな、ちょうど内地と同じような形の援助関係が出ておるようですが、この援助のやり方というのは一国内におけるやり方と沖繩の援助のやり方とはどんなふうに違っておるのですか、その点ちょっと…。
○大竹政府委員 三十六年度までの援助のやり方と、三十七年度からの援助のやり方と若干違っておるわけでございます。三十六年度まではほとんど琉球政府に金を渡しまして、琉球政府がその金で援助事業を行なうという仕組みの援助金はなかったわけでございます。三十六年度までの援助を申し上げますと、たとえば医療の援助あるいは学校の先生方の援助、あるいはモデル農場の援助とか、マイクロの援助とかいうのがございますが、いずれにいたしましてもそれらの金の支出は日本政府自身が直接に支払ったという格好でございます。人間を向こうに派遣をいたしますあるいは研修に連れてまいりますこれらの金は、日本政府の機関の手で直接に支払うというやり方をやっておったわけであります。こういうやり方をやっておりましたのではなかなか援助が伸びない、つぼにはまってこないというような難点が出てまいりましたので、昭和三十七年度からは改めまして、必要な経費は金で琉球政府に渡し、琉球政府の責任において事業を実施してもらおうということで、三十七年度の予算は大部分が組んであるわけであります。その場合に日本の府県に対する補助金というようなものとやり方が若干違う点はもちろんあるわけであります。しかしながら、一面から申しますと、必要な経費だけはまとめて、たとえば十億なら十億あるいは二十億なら二十億というふうに与えてしまって、ひとつこの範囲で何か適当な事業をやってくれというふうな分け方もあるかと思うのであります。しかし、日本側といたしますれば、これは国民の税金から出た金でございまして、思うようなところに金を使ってもらいたいということでございますので、やはり一つ一つの事業を指定いたしまして、その事業がうまく施行できますようないろいろな条件をつけまして金を渡しておるわけであります。補助金の関係の国内法といたしましては、御案内のように補助金の適正化に関する法律というのがございます。大体私どもといたしましては、でき得る限りこの適正化に関する法律の精神にのっとって、適正化法自身を施行するわけではございませんが、その精神に沿って向こうから請求してもらう、あるいはまたやったあとの事業も監督すると申しますか、十分目を通していく、またそれらの事業については日本政府の会計検査もやるというふうなたてまえで、援助金というものは仕組んでございます。
○勝澤委員 そこで琉球諸島に対する援助金に関する覚書を見てみますと、援助金そのものもアメリカの高等弁務官府を通じておりますし、予算の執行についても日本政府が自主的に随時に現地にまいって、あるいは指導や監督、検査、検収ができるようにはなっていないようなんですね。そこで、そういう点が十分行なわれていないところに予算執行のおくれているような原因があると私は思うのですが、そういう点はいかがでしょうか。
○大竹政府委員 申しましたように援助金で琉球政府に金を渡して、向こうで執行してもらうという形のものは三十七年度から始まったわけでございますが、三十七年度の援助予算の総額が約十億七千万円でございますが、そのうち七億二千万円ほどは琉球政府に渡す種類の金になっております。これが御指摘のように施行がずいぶんおくれてまいったわけでありますが、この事実は主としてただいま先生がお読みになりました援助に関する日琉間の覚書、これを固めますためにずいぶん時間がかかったわけであります。予算が成立いたしましても、予算そのものには日米双方異存がないわけでございます。その執行方法につきまして、ただいま先生がお読みになりました覚え書きをつくった、これが昨年の六月予算成立後話を始めまして、昨年の暮れまで実はそれを固めますために話がかかった。そのために三十七年度の仕事がずっとおくれてきたというかっこうであります三二十八年度からはその三十七年度のものをひな形にいたしましてやっていけるはずでございますから、もっと仕事は円滑にいくものというふうに考えておる次第であります。
○勝澤委員 ことしの一月だと存じましたけれども、アメリカの高等弁務官府側では、沖繩援助費が毎年千二百万ドルのワクで出ておりましたが、それが議会で大幅に消減されまして、そこで、その問題とからんで琉球政府の行政能力が低いために多額の未消化が発生しておる、このような予算未消化の状態では援助の拡大は不可能だというようなことが発表されておりますが、いまのあなたの御説明によりますと、この覚え書きに対する話し合いが遅延したんだ、こう言われておりますが、このアメリカの高等弁務官府の発言を見てみますと、琉球政府の行政能力が低いんだ、こう言われておるようですが、その点の食い違いはどういうふうに解釈したらいいんでしょう。
○大竹政府委員 日本の政府の援助金で琉球政府の会計に繰り入れられるといのは、ただいま申しましたように昭和三十七年度からが初めてでございます。したがいまして、おくれましたおもな理由は、この交渉が長引いておったがためであるということであります。しかし、ことしの一月でございましたか、現地のアメリカ側から琉球政府に対してただいま御指摘のような話がありましたことも事実でございます。大体琉球政府の予算を見てみますと、一九六〇年度、これは三十四年度に当たるわけでございますが、六〇年度が二千百五十万ドル、六一年度が三千四百万ドル、六二年度が四千二百万ドルというふうにずっと相当な速度でふえておるのです。繰り越しの状態を調べてみますと、大体毎年八%ないし一一・二%程度の繰り越しを残しておるというようなかっこうであります。アメリカ側から特に要望がありましたのは、この点おそらく米本国の国会に対する関係も考慮されたことであろうと思うのでありますが、総体の額としては多いときで一一・二%を繰り越すというようなことであります。繰り越しておりますのは琉球政府側に言わせますと、主としてアメリカ側からもらっておる援助費の繰り越しが多い。御案内のように向こうの会計年度は七月から始まりまして翌年の六月の末までというようなことになっておるわけです。大体アメリカの援助関係がきまりますのがその年の十一月ごろにきまる。さらに細部がきまりますのが翌年の二月ごろである。そうしますと、六月の年度末までに三、四カ月ぐらいしか実施できる期間がない。したがって、それに関連した琉球政府の事業も、場合によって繰り越さざるを得ないというようなことを琉球政府はいつも説明するわけございます。能力がどうかという問題ももちろんあるわけでございますが、主としてそういうやむを得ない事情というものも当然反映しておるというふうに私どもは判断をいたしておるわけであります。
○勝澤委員 そこで、この覚え書きの中によりますと、琉球援助の関係の会計上の監査といいますか、あるいはまた支出したところの行政指導といいますか、こういう面についてちょっと微妙な表現になっているように思うのですが、「高等弁務官府及び琉球政府によって、同意された条件に従って派遣されるものとする。」結局金は向こうに出す。しかし、こちらからその金がどういうふうに使われたかというのは、アメリカの高等弁務官府と琉球政府の条件どおりにこちらが検査するのだ、こういうことになっているのですが、そうしますと、会計検査そのものの本来の任務も全うできないし、あるいはせっかく与えられた援助費そのものが、援助目的によって適切に行なわれているかどうかという確認も不十分だと思うのですが、その辺どうなんでしょう。
○大竹政府委員 会計検査の点は、事業に着手しました後に四半期報告を年間四回に分けてもらうことになっております。その四半期報告が参りましたたびごとにアメリカ側と、あるいは琉球政府側と打ち合わせまして会計検査ができるというきめになっておるわけであります。 主として打ち合わせます事項は、どういう時期に行ってどういうものを見たらいいだろうかというようなことの打ち合わせでございまして、その打ち合わせが済みました事項につきましては、完全な会計検査ができるのは当然であります。アメリカ側ももちろんその点につきまして異論はないわけでございます。行きます以上は、完全な検査ができるというふうに私どもも確信をいたしております。
○勝澤委員 と私も思うのですが、この覚え書きを見ますとあなたが言うようには見れないわけです。アメリカの高等弁務官府、琉球政府に同意された条件に従って派遣される、同意された条件に従わなければ派遣ができない、逆にこう解釈されるわけです。ここに同意された条件となっているわけですから一明らかに自主的なものができないというふうに思うわけです。 それでその次の第二項に関するトーキングペーパーというものが出されておりますが、これなんかも日本政府の総理府から琉球諸島に与えられる援助金についての物品調達の場合です。物品調達の場合においては「琉球および日本の商品の価格が低廉であり、かつ品質が良好な場合には、同商品に優先権を与える。」こうなっているわけでありまして、日本が自主的にものをきめるわけにいかないわけであります。言うならばアメリカの高等弁務官府の意見に従って日本あるいは琉球の商品が安いということ、そして品質が良好だということでチェックされるようになっているわけです。ですから、日本の援助そのものが一々アメリカの要請に従ってワクをきめ、要請に従って配分が行なわれ、その使用実績その他についても一々向こうの条件に適合しなければ実施ができない、こういうことに実は覚え書き全体からなされているわけです。この点ではだいぶ沖繩援助というものの特異性といいますか、特異な立場というものが出されているようでありまして、前にもここで潜在主権がどうとかこうとかいう議論がなされ ておりましたけれども、これはやはりもっと前向きな形の前進をさせていかなければ国民の血税が、同じ日本国民だといわれている沖繩の人たちに出されているわけでありますから、その中におけるまん中におるチェックというやり方というものは、どうもこれは私は検討されなければならぬと思うのです。仕事をしておる立場からは、なかなか問題点としてはむずかしい点だとは思いますけれども、やはりもっとすっきりした形の前進をされてしかるべきではないかというふうに思うのです。この予算の運営それから執行の問題につきましても、まあ会計年度の問題もあるでしょう、アメリカの高等弁務官府の説明のしかた、あるいは琉球政府の説明のしかた、いろいろあると思うのですけれども、やっぱり突き詰めていけばいくほど、沖繩援助のあり方というものについてこの辺で再検討して、もっと日本政府の自主的な援助、そしてもう少し何といいますか自主的な運営というものがなさるべきではないだろうか、こういうふうに思うのです。どうでしょうか。
○大竹政府委員 まことにごもっともなお話でございまして、私どもも沖繩援助をいたしますのは、沖繩の人たちが日本国民でございますし、やがては日本に返ってくる、そのときの内地との差をなくしておこうということでございますので、そういうような見地から仕事をいたし援助をいたしますと同時に、また税金がむだに使われない、また目的に沿わないような使われ方があってはならぬということを、いつも考えておるわけでございます。援助が始まりました、具体的になってまいりました当初でございますから一なお行き届かない点がたくさんあると思いますが、趣旨はそういうことで私ども努めておるつもりではあるわけでございます。先ほど御指摘になりました、日本商品が安い場合にだけ日本商品を買うというふうな一つのトーキングペーパーを出しておりますが、アメリカのほうにはバイアメリカンというふうな政策も一つあるわけでございまして、私どもといたしますれば、日本からの援助の場合は優先して日本品を買ってほしいという希望を持つわけでございます。それの一つの現われというふうな意味で、ただいまのトーキングペーパーができておるわけであります・実際は沖繩で仕事をいたします場合購入されますものはほとんど日本製品で、外国製品というものはほとんどございません。したがっていまのトーキングペーパー程度の扱いにいたしたわけでございます。 なお先ほどの会計検査のことでございますが、主としてアメリカ側と相談いたしますのは、派遣の時期でございます。日米ともにそういうふうに今日了解しておると私は思っておるのでございます。会計検査のやり方につきまして、向こうで特別な制限を受けるというようなことはあり得ません。向こうにあります限りの書類も見せてもらう、実地も十分に見せてもらうという話し合いを何べんも繰り返してやっておりますので、検査に行きました者が中途はんぱなことしかできないというふうな事態は起こり得ないというふうに、私ども考えておる次第でございます。
○勝澤委員 沖繩が日本の領土であることは明確でありまして、その沖繩にアメリカの高等弁務官というような軍政がしかれておること自体が異常な状態であるわけでありまして、そういう中で日本政府がここにおる日本の国民に援助を与えるというためにいろいろ苦労されている、苦労されているのではなくてそれは当然なことなんです。それがスムーズに行なわれていないということは、たいへん残念なことに思います。沖繩におる人たちも早く日本に復帰したいという希望を持っておるわけでありまして、これは外交上の問題になるわけでありますから、ひとつそういう点についても遠慮せずに、日本の立場で、日本の国民であり日本の領土であるという認識を持たれて、遠慮なくこういうものについてはもっと自主的な立場でやはり進めていただきたいということを私は強く要望いたしまして、いずれまた総理府の長官が見えたときにそういう政治的な問題については質問をいたすことにいたします。私はこの程度で質問を終わります。
○津雲委員長 西村力弥君。
○西村(力)委員 沖繩の援助、これについての会計検査院の権能というものが及ぶという段階がそろそろきてもいいんじゃないか、こういうぐあいに私は思う。そうでないと、援助をやる、これは同胞であるから援助をやるのだ、簡単に言えば、アメリカがかってに——かってにと言っては悪いけれども、あそこを信託統治にしておって、その住民を守るべき責任がある、その一半を同胞であるという人情に訴えて日本に負担させているのだ、こう言われてもやむを得ない。彼らが果たすべき責任を果たしていないのだ、こういうことであると私は思う。そうするならば、やはり日本の金をつぎ込むということは沖繩住民の苦しみを幾ばくかでも削減するというこの第一義的な目的とともに、基本目標というものは、そのことによって日本の施政権が幾らかでも日本に奪還される、こういうようなたてまえを政府はとっていかなければならないと私は思う。ですから、そういう意味からこの日本の金をつぎ込むならば、その使途の行くえを追及することは、日本の会計検査院がその限度で権能を発揮することができるというように解する、ここまではどうしても進まなければならぬところにきているのではないか、そうでないと、日本の金をつぎ込むことがいたずらにアメリカの占領というものを固定化していく、ますます不動なものにしていくという、こういうところに日本の国民の金が使われる、こういう結果になってしまうのではないか、私はそう思う。これはあなたにそういうことをお話してもどうかと思うのですが、マイクロウエーブとか、奄美大島から沖繩までの間ですね、沖繩の受信施設、それから農場関係、そういうものに金を出してやった、その財産というものはだれのものかというと一これは私もはっきりわかりませんけれども、おそらくアメリカのものではないだろう、こう思うのですが、これは所有権者はだれであるか。琉球政府なら琉球政府、琉球の電電公社なら電電公社、琉球政府の農林省関係なら農林省関係、こういうところが所有権者になっておるだろうと思うのです。だから先ほど勝澤君が言ったように、潜在主権というものは明確にある。これは言うまでもない。しかし、こんなものは現在はまぼろしのようなものだ。現実にはまぼろしのようなものだ。そのまぼろしを掲げて、ケネディはいかにも何か新しい沖繩政策を立てるような幻想を与えておりますけれども、実際はそうじゃない。あれはまほろしだというのが私たちのいまの現実の認識なわけです。ですが、とにかく潜在主権というものは厳としてある。あそこの住民九十万は日本国民だ。これも現実である。しかも、われわれが出した金は日本国民の沖繩島民の所有だ。こういうことになってまいりますと、日本の会計検査の機能というものがそこに及ばないということは不自然きわまるものである、私はそう思う。その努力というものは現実にどうなされておるか、どういう段階に進んでおるか、そこのところをひとつ明確にしてもらいたい。
○大竹政府委員 政府が琉球政府に援助をしておるわけでございまから、援助につきましてそれが正確に使われておるかどうかということを、国内におきますと同様に十分検査をするということは、私ども当然であるというふうに考えております。昭和三十六年度までは沖繩援助費の支出はすべて政府が直接行なっておりました。それで物を買って琉球政府にやる、あるいは琉球政府の人たちに直接個人的に支払うというやり方でございまして、琉球政府に現金として渡すというふうなものはほとんどなかったわけです。したがいまして、日本の会計検査院が総理府なりあるいは文部省なり、そういった援助に関係しております各省の会計検査をやっておりましたことは当然でございます。昭和三十七年度に至りまして、金として琉球政府に援助いたしまして、それで向こうが事業をやるという仕事が始まったわけでございます。それに応じまして、私どもといたしましてはアメリカ側と話し合いをつけまして、そういう援助費の事業につきましても日本の会計検査ができるということを相互に了解、確認をいたしたわけでございます。今後琉球政府に金を渡して事業を実施する分につきましては、日本の会計検査院が出かけて会計検査をする、これはもう両国間にはっきりと取りきめができておるわけでございます。会計検査の結果、たとえば目的と違って金が使われておったというふうな場合がありましたならば、その使い方の是正を求めるということも話し合っております。あるいは場合によっては、その金は返してもらおうというふうなことも話し得るというふうな約束もいたしております。会計検査ができるというたてまえで今後も進みたいというふうに考えております。
○西村(力)委員 三十七年度以後、しかも現金支出に限って、こういうことでありますが、三十七年度以後でもまた現金支出に限ってでも一応の前進ということは言えるかもしれませんが、本来的に言いますれば、現物で向こうに贈ったものでも、それがそう目的通り有効に使用され、利用されておるかどうかという問題、こういうことだって当然検査の中に対象として入らなければならない、これは当然じゃないかと思うのです。そこまで拡大してやらなければいかぬのじゃないか。 それから三十七年度にそういう話し合いができたとするならば、実施はいつからなのか、三十七年度の会計検査というものはもうすでに実施されたのかいなか、それから会計検査院の介入−介入といってはおかしいか権能を及ぼすということ、承認した双方の合意というものは形式はいかなる形式であるか、これをひとつ明確にしてもらいたい。
○大竹政府委員 会計検査ができることにいたしましたのは、三十七年度予算からでございまして、三十七年度予算は現に琉球政府において執行中でございまして、まだ完成したというところまで行っておりません。したがいまして、現実の問題といたしましては、日本の会計検査院が出かけていって約束の会計検査を行なったという事実はまだ今日までのところございません。しかし、でき上がるにつれまして会計検査院が行って検査するということは、もう当然の約束でございます。 このことをきめましたのは一日本政府の機関とそれから琉球政府の機関の間の覚え書きになっております。琉球諸島に対する援助金に関する覚え書きというものを昨年の十一月に交換いたしております。署名をいたしましたのは、琉球政府の内務局長それから日本側では私が署名者になっておるわけでございます。琉球政府の行為につきましては、現地のアメリカ側が奥書きをしておるというかっこうになっております。この覚え書きは、日本政府の外交的な代表である外務大臣とアメリカの外交的な代表である者との間の交換文書になっておらぬわけでございます。これは私どもといたしましては、アメリカに対して援助をしておるわけではない、琉球政府に対して援助をしておるというたてまえでございます。その場合に琉球政府は、御案内のように独立した外交権を持っておらないというふうな立場からいたしまして、そういうふうな政府の機関相互間の約束というふうな形になっておるわけでございます。 それからもう一点、物であるものについても当然注意を払ってしかるべきではないかということでございます。日本政府が物品を購入いたしてだれかにそれを譲り渡すという場合には、これは当然国会の承認を要するたてまえになっております。財政法でそういう規定があるというふうに承知いたしております。模範農場の物品にいたしましても、マイクロ関係の施設にいたしましても、国会の御承認をいただきましてやっておることでございます。国内におきましても同様な問題があるわけでございますが、これは譲り渡してしまったあとは政府の所管を離れるわけでございまして、一応その後の譲り受けたものに対する政府の監督というふうなものは及ばないのが、原則であると思うのでございます。沖繩に対しましてもほぼ同様な関係になっております。
○西村(力)委員 ぼくは現物でも、それは国会で承認しようとどうしようと、その現物が有効に使用されておるかどうかということは検査の対象とすべきだ、これはほんとうだろうと思う。そこにいくと思想がまるで逆なんです。援助するときには日本の潜在主権がある、日本国民の福祉のためにやるのだ、こういうたてまえだ。現物をやってしまうと、現物を渡し切ったあとはそれはどうしようと先方のかってだということは、そこにさっきの思想は全然消えてしまう。そこに、全く反している二つの立場がその中にあるのですよ。それじゃいかぬと思う。ですからそれはやはり一貫した立場をとってもらわなければならぬ。当然そうしなければならぬと思う。それとともに、これはあなたと沖繩の琉球政府の内務長官ですか、それとの覚え書きだと言いますが、しかし、現実には国際関係にある沖繩と日本の最終的な有効な取り結びというものはそれだけではとてもだめだ。これはアメリカの民政府長官、キャラウェーですか、その人と日本の総務長官なら総務長官と、政府機関におけるそういうはっきりした外交的な効力を発揮される、そういう立場の覚え書き交換というものをなされなければ——それじゃやはりこそこそだということになる。何も沖繩にやるのにこそこそやる必要があるか、堂々とアメリカの民政府と日本の総務長官の覚え書きというぐあいに持っていかなければ——そういう場合にはあなたを責めてもどうにもならぬかもしれないが、あなたは一番その責任の衝に当たる人ですから、そういう立場において日本の政府の方向というものを推進する、そのかなめの役というものはどうしても果たさなければならぬじゃないか。この問題は総務長官が来ましたときに論議をしなければならぬ問題だと思うのですが、そこのところをはっきりしてもらわければならぬと思う。そういう考え方について、お互いに日本人である限り当然のものとして了承さるべきものではないか、私はそういうふうに思うのです。 ところで、会計検査院は、いまのようなぐあいに三十七年度予算から出かける。いままではあなたのほうの特連の局員が行って一応監査をやったのではないかと思うのですが、責任ある執行というものをその立場からやろうとしたのじゃないかと思うのでけ。しかし、あなたのほうの局員が向こうに行っても、その行動の自由性がないということを嘆いておるのじゃないかと思うのですが、今度は晴れて会計検査院が行かれるとするならば、その検査の計画というものは一体現在どうなっておるか。
○保川会計検査院説明員 三十七年度からの援助金の沖繩現地の検査のことでございまんけれども、これは援助金の検査ができ得る条件が熟しますれば、直ちにわれわれはやりたいと思います。それから検査は内地の補助金と同じ日で公正に実施したいと考えております。
○西村(力)委員 あなた、検査院がやることがでさることになればというようなことをおっしゃっているが、そこは一体どうなんです。こっちではちゃんと大竹さんと向こうの何とかいう方が協定を結んだ、覚え書きを結んだ、こう言っているのだから、それの連絡がないはずがないじゃないですか。どうなんですか。
○保川会計検査院説明員 基本的な話し合いは済んでおると伺っておりますが、ただ、検査をいたします具体的な場合は、これは援助金が使われて、所期の目的どおり事業が執行された、それからその報告がくる、それからその細部の検査の手続がまた協定される、そういったいろいろな条件があると思います。その条件がそろいましてから検査をいたす、こういうつもりで申し上げたのです。
○西村(力)委員 沖繩の援助の個々の、何と言うか、会計検査院にいろいろこの支出条項の伝票のようなのを出しているのじゃないかと思うのです。いまそういうものは出ておるのじゃないか、それがはっきり覚え書きに基づく伝票の検査という形でこれはできるのじゃないか、こう思うのですが、そういうことをすでにしていなければならないはずだ。いままでは何ともしない、国内の手続の範囲でそれを見る以外になかったのですが、今度は現地で検査をするというたてまえに立ってそういうことが行なわれておるし、アメリカの年度を適用しているにしても、三十七年度はもう六月一ばいで終わる。終わったら直ちにその発動をしなければならぬというときに、その体制をいかにするかということで、準備態勢のできていないということは、われわれとしてはどうかと思うわけなんです。その点、どうですか。
○保川会計検査院説明員 いまお話しの、現地から事業の実施についての報告がきておるかというお話でございますが、これはまだわれわれのほうにきておりません。
○西村(力)委員 何もきていないと言うが、それでは覚え書きが、やはり権威の点においてどうかと思うね。
○大竹政府委員 御承知のように、先ほど御説明申しましたように、三十七年度の援助金から始まったわけでございます。三十七年度の援助金の大部分は、実は三十八年度に繰り越しておるわけです。一部は実施いたしておりますが、大部分が繰り越しております。実施いたしました分につきましては、沖繩側から必要な関係書類を全部とってございます。これは当然会計検査院の検査の際にごらんいただく中に入っておるわけでございます。
○西村(力)委員 そうするとあなたは、先ほど私が日本の独立した会計検査院の権能が及ぶようにと言ったら、そのとおりの覚え書きをやっておるという私に対する答弁は偽りであったじゃないか。会計検査院の検査権能の発揮じゃなくて、あなた方のほうの職員のそういう立場の人の検査、こういうような点に問題が定められておるのであって、それを検査院の独自な権能でやるのだということを許容しているとあなたは言うが、それは自分一人の解釈になっているのではないか。この点の覚え書きの明確なところはどこなんですか。これは勝澤君からいまお借りしたのを見ますと、会計検査、「総理府はこの覚書の条件に基づいて資金を交付した事業に対する援助金の完了と適正な支出を認証するため職員を派遣することができる。」この「職員」というものは、会計検査院の検査官というようなことであるかもしれぬけれども、この文面からいうと、やはりはっきりそうじゃないということになっておるわけです。少なくとも会計検査院の検査であるというふうなたてまえではない、この覚え書きはそういう内容であると言わざるを得ないではないか、こう思うのです。一体そこの点どうなんですか。
○大竹政府委員 日本の会計検査院が検査ができるという根拠は、ただいま先生がお読みになりました覚え書きの項にございます「職員を派遣することができる。」この表現になっておるわけでございます。アメリカ側とも、この職員の中には日本政府の会計検査院が含まれるということは、十分に打ち合わせて了解が済ませてございます。会計検査は会計検査院がおやりになることは当然でありますが、そのほか主管の大臣といたしましてもそれぞれ下部の中の検査をする。これは正式な会計検査ではございませんが、監督責任を持っておる私どもといたしましては、この「職員を派遣することができる。」という表現をもちまして、会計検査院のやる検査、それから所管の大臣がやる、いわば会計検査両方を含ませて、その意味の了解をアメリカから得てあるということでございます。
○西村(力)委員 あなたはそういう解釈をして、そのとおり間違いないというならば、この職員というものは会計検査院の職員だ、こうはっきりしているわけですが、その派遣職員は「総理府、高等弁務官府及び琉球政府によって、同意された条件に従って派遣されるものとする。」こうなっているね。ですから総理府であるあなたのほうでは同意した会計検査院の職員だということになるが、高等弁務官府及び琉球政府もそのように同意したということはどこで証明されるのですか。
○大竹政府委員 「同意された」その次に文句がありまして、「援助事業の進捗状況に関する四半期報告妻が事業の完了を示した後」それからBが「すべての事業が完了した後」これらのいかなる時期に検査官を何人派遣して、どういう日程で検査をして歩くか、こういう点につきまして相互に話し合いをするということでございまして、ここに書きましたような時期に検査に行けるのだということは、これはお互いに了解済みでございます。
○西村(力)委員 そうすると会計検査院は、Aは四半期ごと、Bは完了後こうなっていますが、そうすると半期ごとというのは、三十七年度のほうでは、アメリカの暦年度によっても六月で完了するということになるのですから、半期はとっくに過ぎている。それに対して会計検査院に、大筋の話は聞いているけれども、何らそれに対して具体的にどうするというかまえがないということは、これは十分な連絡がないんじゃないか、これは当然半期ごとという覚え書きであるとするならば、半期のあれはちゃんとできていなければならぬじゃないか。それから六月以降直ちに活動しなければならぬとするならば、いまどういうぐあいにだれを派遣し、どういう方法で検査活動をやるかということについては、すでに準備態勢はできていなければならぬじゃないか、こういうことなんです。ですからあなたが確信を持って職員というのは会計検査院、しかも琉球政府及び高等弁務官府の裏打ちがある、こういうことになっておりますから、それで相当の外交的な効力もこれによって発生するのだ、こう言えるだろうと思うのです。現実の進行状況を見ると、あなたの答弁は答弁としてであって、会計検査院がまだ腰もあげようともしない、そういう気も起こさないということでは不十分ではないのかという疑念を持つわけなんであります。ですから会計検査院は、先ほどのようなどこかのことのような、そういう無関心の態度じゃなく、早急にその具体策を立てるべきじゃないか。そうして日本の会計検査院の検査というたてまえで堂々とやっていくというぐあいにやってもらわなければならぬじゃないかというぐあいに思うのです。これは会計検査院にあなたのほうでは連絡したのですか、どうなんです。
○大竹政府委員 その覚え書きをつくります際に、会計検査院にもいろいろお知恵を拝借いたしております。また会計検査院からも沖繩の現地に行っていただきまして、向こうの会計検査の実情等も十分に調べてきていただいているのでございます。ただ先ほど来申し上げておりますように、三十七年度の援助金は、一般に、申しわけございませんが、相当おくれて、まだ完了したというのはごく一部しかございませんので、そういうお立場で、検査院はまだ検査の時期に来ておらぬというふうにお考えになっているのではないか、これは余分なことでございますが……。
○保川会計検査院説明員 検査につきましての心がまえとしましては、十分な準備もいたしております。ただ三十七年度の援助金は、まだ交付されていないと私承っております。大部分が三十八年度に繰り越されておる。したがって、今後の問題としましては、われわれ、いま先生おっしゃいましたように、十分連絡をとりまして、検査をいたしたい、かように考えております。
○西村(力)委員 現金の支給は全然ないのですか、三十七年度としては……。
○大竹政府委員 やはり向こうに金を渡します際に、第一の段階といたしまして、事業の承認を日本政府はやるという仕組みをつくっております。予算が適正に使われますために、向こうで計画を立てまして、事業承認をやる。事業を承認いたしまして、向こうで着工いたしまして、必要な時期に必要な資金を払う、こういうきめをやっております。事業の承認はもはやほとんど全部やってございますが、実際に金を渡す必要な時期というものは必ずしも来ておりません。大体この七月時分に大部分の八、九割の金を渡すことになると思いますが、現在はごく一部しかまだ渡してございません。
○西村(力)委員 一部でも何でも出しておるということですね。そうすると、覚え書きを発効して何らさしつかえないということになるんじゃないかと思うのです。そうすると、一部出したのではどうにもならぬ。工事完了後、所要の事業完了後、こういうことだけしかいけないということになるわけなんでありまするから、これは一部でも何でもやれるところはやる、こういうぐらいな積極的な日本の主権の主張というものをあなた方公務員としてやらざるを得ない、やるべきじゃないかと思うのです。そうして会計検査院がやるときには、会計検査院長でも出かけて、ひとつやってもらいたいという気がするのです。私はひとつ堂々とやってもらいたい。こういうことはほんのさまつなことではあるだろうけれども、沖繩の信託というものを固定化しないということ、これはやはりわれわれ日本国民の責任であると思うのです。このままにすると、日本の金をつぎ込んでやっていくことが、ますますそれをコンクリート化するという危険性を持つんだ、私はさように思うのです。ドル防衛でやっきになっているアメリカは、沖繩に日本政府が出さないということになると、それだけよけい支出をしなきゃいけない。ケネディ声明を読むと、沖繩の島民の経済開発、あるいは福祉、そういうものを日本本土の国民の水準まで引き上げて、そうして一日も早く渡せるように、渡せるときにそういう条件がよくなるというようなことを言っているのですから、それは相当金を出していかなきゃならぬということなんです。そうすると、これは困ったという答えになっていくわけでありますが、沖繩にアメリカが手を抜いていることを日本が金を出すことをいいことにして、そうしてそのドル不足を補うという形で、沖繩占領というものを固定化されたんじゃ、われわれはたまらないと思うのです。そうすれば、われわれの出す金は、沖繩住民の悲願というものをますます阻害する日本復帰を阻害する、そういう金銭の支出になるんだ、こういう考えを私は持つのです。それは事実そのとおりなんです。それでは沖繩島民に対する裏切り行為になる、こういう金の支出行為ということは。ですからひとつその点さまつな問題であるかもしれないけれども、堂々と会計検査院長が乗り込んでやるくらいのそういう方向をとっていかなければならぬ、こう思うのです。まあそこには一つのジレンマというものがある。沖繩住民が苦しんでいるのをわれわれが手助けをするということは、これは当然やらなければならぬということを考えるが、やればやるほどアメリカの沖繩占領というものを固定化するという、こういう危険性ということの私たちはジレンマにおちいるのですが、そういう点を十分に考慮してこの問題をやっていかなければならぬと思うのです。ひとつ以上のような希望意見を申し上げて終わります。
○津雲委員長 山田長司君。
○山田(長)委員 むしろ私は質問するというよりも、実は日本学術会議なるものをよく知らないので、これは私の質問に対してお答えを願うよりも教えてもらいたいという印象で実は伺うわけです。国民の前に学術会議なるものはどういう内容をもって、それでどういう組織でこれが運営されているのかということは、実はあまり知られておらないのじゃないかと思うのです。これらの権限についてちょっと簡単でいいですから御説明願いたいと思います。
○竹下説明員 お答えいたします。 日本学術会議は日本学術会議法という法律に基ずきまして設置されておりまして、内閣総理大臣の所轄になっております。総理府の機関、内部部局と付属機関のちょうど間に機関という項が設けてざいます。その機関として日本学術会議が持たれております。これは簡単に申しますと、わが国の科学者の内外に対する代表機関であるということになっておりまして、会員は一定の資格のある科学者が有権者になりまして、その有権者の間から互選で選ばれておりまして、会員は二百十名でございますので、二百十名が七つの部、これは人文科学、社会科学、自然科学、全部の部にわたっておりますが、すべての分野から選ばれた各部三十人ずつの二百十名の会員で組織されております。会員は二百十名でございますが、いろいろ仕事をいたしますのに常置または臨時の委員会を設けることができるように、法律で規定されておりますので、その規定に基づきまして常置委員会、それから特別委員会、研究連絡委員会というふうな種類の委員会を設けております。この委員会は常置委員会が現在六つ、それから特別委員会と申しますのは、その本当のいろいろな問題、たとえば南極でございますとか、原子力というふうな問題につきまして特別委員会を設けておりますが、これが十四ございます。それからそれぞれの専門分野で国際的な学術交流をいたしますために、たとえば物理でございますとか、東洋学でございますとか、そういう専門ごとに研究連絡委員会というのが五十八設けてございます。それから国内で国際会議を開催いたしますその準備のための組織委員会が、現在用の済みましたものと、これらのものを合わせて五つございます。それからもう一つ選挙を行ないますために選挙管理会というのを設けてございます。こういうふうな委員は会員だけでなくて、会員以外の方を委員に委嘱して活動していただいております。これは委員の数は相当な数でございまして、延べでは二千八百ぐらい、これは兼ねる方がございますので、実員は会員以外の方が大体千七百、それでございますから約千七百名の委員と二百十名の会員、合わせて二千名くらいの第一線の科学者が活動しておられる、こういうことになります。最高の議決機関として総会がございますが、総会は春秋の二回開かれます。それから行事のことは役員会と申しますか、運営審議会というのが置かれてございまして一これが月一回開かれております。その他部会、先ほど申しました委員会等が必要に応じまして開催される。それで学術会議の権限といたしましては、学術会議法に「独立して左の職務を行う。」となっておりまして「科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。」二が「科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること。」こういうことになっておりますが、政府は学術会議にいろいろな事項につきまして諮問することができますし、また学術会議は政府に対して勧告することができることになっております。それでいろいろな問題は主として委員会で検討されまして、それが運営審議会、総会と上がりまして、総会で学術会議の意見がまとまりますと、それに基づきまして政府に勧告するというふうなことをやっている次第でございます。
○山田(長)委員 予算の面から見ますると、選挙費用などは約二千万円からかかっているようです。一体選挙の方法等についても、ただいまの選挙管理会の構成等については知ることができたわけです、これらの選挙の方法等について、一定の限られた人が有権者になっておるようでありますが、この有権者になられる資格について、これは第三者的に考えてみて申し上げるわけですけれども、この有権者になられる方が日本の学界の代表的な人とはいわれますけれども、これがもし偏した形の選出がなされたとすれば、たいへん学会というものが、日本の学術会議の代表であるわけでありますけれども、それが必ずしもそうではないという結論になることがあり得るような印象を持つわけです。これらについて、選挙の費用等はどんなことでなされるものか。一般公職選挙法によるものではないので理解ができないわけですけれども、その点ごく簡単にお教え願いたいと思います。
○竹下説明員 学術会議の会員の選挙の有権者になる資格と申しますと、二つ要件がございまして、一つは大学卒業後二年、短期大学でございますと四年、それから学校歴のない方は研究歴が五年以上、そういう方でございまして、かつ研究論文を発表したということによりまして研究者であるということが、先ほど申しました選挙管理会で認定された方、これが有権者になります。実は昨年第六期の選挙が行なわれたわけでございますが、その有権者総数は十二万七千五百二十でございます。この有権者登録は逐次やっていただいておりますが、漏れなく有権者になっていただきますように研究機関、学会等にお願いいたしまして、特に選挙の行なわれます年には、こういう方々は有権者になる資格をお持ちになる方ですから、そういう方があったら知らせていただく、そういう方のところに登録用カードを送りまして登録していただく、これはやはり御自分が有権者になりたいという意思を表明されますために御本人から登録カードを出していただきまして、それに基づきまして選挙管理会が資格を認定いたしまして有権者名簿に登録する、こういうことになります。それから選挙の場合には、これは有権者の互選というたてまえになっておりますが、みずから候補者となるいわゆる立候補も認められております。もう一つは学会、研究機関等から推薦によりまして候補者になることもできます。また有権者五名以上でございましたが、連名でも候補者になることもできることになっております。この選挙の際には、いまのような候補者の氏名を有権者にお知らせいたします。この候補者になっておらない方に対する投票も有効である。どこまでも科学者の互選である。いまのような立候補、推薦候補と申しますのは便宜的なものだという制度をとっております。それから投票は有権者が各地にばらまかれておりますので、郵便投票で、投票用紙を有権者に送りまして、郵便投票によりまして一定の期日までに投票をしていただく、それを開票して会員をきめるというやり方をいたしておるわけでございます。
○山田(長)委員 何か地域的な点とかあるいは学閥の問題とか思想的な点とか、あるいはなわ張り争い的な感じとか、あるいは不偏不党であるべきにもかかわらず、それが政府の機関であることによってその内容において必ずしも適正でないと認められるような場合があるような印象を実は持たれるようなことは、いままでの過程においてはなかったものですか。これは第三者的に見まして、何か学閥とか地域的なものとかかなり加味されておって、適正を欠いているんじゃないかというような印象を持つわけですけれども、その点いかがですか。
○竹下説明員 選挙は先ほど申し上げましたような形で行なわれますので、これは候補者を推薦される団体が学会の場合でございますと、いまおっしゃるようなことはおそらくないと思いますが、研究機関の場合に大学の学部等が推薦者であることがございます。そうなりますと、やはりその関係の方というようなことで、どう申しますか、片寄るということがあるいはあり得るのかもしれません。それから地域的には先ほどちょっと落としましたが、選挙が全国区と地方区の両方の選挙を同時にやることになっております。各地方区から必ず会員は出るというようなことで、地域的なアンバランスができないようにしてございます。なお選挙につきましてはいろいろ問題もあることでございまして、現在選挙制度検討の特別委員会つくりまして制度を検討中でございます。検討中と申しますことは、やはり直す必要のある点がある。これをどういうふうに直すかというふうなことで検討しているというのが事実でございますので、御推察いただきたいと思います。
○山田(長)委員 国会の科学技術に関する特別委員会がございますが、国会とこの学術会議との意見の交換等、こういうものはいままでの過程においてあったものですか、ないものですか。
○竹下説明員 正直に申しまして、よくお話を申し上げたということはあまりございません。いまお話のございました科学技術振興対策特別委員会でございますか、あの委員会においては、昨年あの委員会が科学技術基本法をおまとめになりましたときに、数回話し合いが行なわれたことがございます。それから学術会議の関係は、国会では文教委員会がお扱いになっておるわけでございますけれども、文教委員会の方々と話し合いが行なわれたということはございません。それからだいぶ前に国会の有志の方々と学術会議のおもな役員たちとの間に部談会が持たれたことがございましたが、これもなかなか運営がむずかしゅうございまして、一年か二年くらいでとだえております。現在は経常的に行われているということはございません。
○山田(長)委員 三十近い国際学会との連携による分担金が学術会議のほうから出ているようでありますが、この問題で私がふしぎに思いますのは、ここに予算面を見ますと一万九千円の交際費が出ているということです。これは国際的な連絡機関であり、しかも重要な仕事をしているのに一万九千円という交際費は、これで間に合っておるのか。何かつけておかないとぐあいが悪いからつけておいたというような印象を受けるのですが、この点はどういうことなのですか。
○竹下説明員 昨年まで一万九千円で、今年度若干ふえたのでございますがそれでも三万円でございまして、まあ正直に申し上げますとどうにもならないのでございますけれども、実際にはほかに予算で会議費というのがついておりますので、会議費を活用いたしましてそういうふうな国際的な関連のことには支障ないように運営いたしております。
○山田(長)委員 会員に対してはどんなふうに手当が支給されているのですか。
○竹下説明員 学術会議の会員は、国家公務員の特別職でございまして、会議出席手当といたしまして会長は一日四千円、副会長が三千五百円、それから各部の部長が三千円、その他の方は二千五百円、それから先ほど申しました一般の委員の方は一般職でございまして、この方には二千五百円、ただしこれは一般職の公務員である方、たとえば大学の教授でございますとか官庁の方でございますとか、そういう方には差し上げておりません。民間の方にだけ差し上げております。
○山田(長)委員 いまのお話で予算の面における不足額の点がわかったわけですが、公務員として手当をもらっている人たちにはやらぬというようなことであります。そこで、私は権威を持たすために——あなた方はいままでに政府に二百五十件の勧告をしているが、その勧告は大体受け入れられているというお話でありますが、実は最近の原子力潜水艦の問題については、これは学会で正しい意見として、まことに危険なものであるという考え方で声明を発表されて、われわれも、政府の御用機関であるけれども、やはり学会の人は正しい意見を正しく発表されておるというので実は感心しているわけなのでありますが、やはりこの学会の権威というものが日本の将来に大きな影響を持つわけなんでありますから、政府への勧告は——政府もまたいままでは受け入れておったのだと思うのでありますが、今度の場合はこれに対して政府はかなり別な考え方を持っておるようでありまして容易ならない事態だと思うのです。学会の方々に私はこの際特にお願いしたいと思いますことは、政府の機関ではありますが、やはり正しいものは正しいという主張を申し上げ、そして政府の方針はこれは政府の方針として別な角度でやられても差しつかえないと思うが、勧告だけはいかなることがあっても屈してはならぬと思うのです。そこで事務局に尋ねたはいこと、事務局としてもこれは容易ならない事態に現在はあるのだと思うのです。これらの勧告につきましては、政府に出した勧告以外に、国民にはどういう形で知らせるのですか、国民には全然知らせる必要はないのですかこれをちょっとお答えいただきたい。
○竹下説明員 政府に対しての勧告は文書をもって行なわれますが、行なわれましたことは、学術会議にも学術記者会という報道関係の方の集まりがございますので、総会のと、それから最近は毎月開いております運営審議会のあとで会長が学術記者会の方に話をするというふうなことで報道関係の方に伝わり、報道関係の方が関心をお持ちになったことは報道される、こういうふうな形になっております。
○山田(長)委員 旧来政府に勧告したもの二百五十件の内容にはどんなものがあるのですか。これはもしここでわからなかったらあとで参考資料として出してください。
○竹下説明員 概括いたしますと、一番多いものは新しい研究機関の設立、たとえば原子核研究所でございますとか、海洋研究所とか、こういう研究機関の新設というふうなものを勧告いたしまして、これは二、三年たつこともございますが、ほとんど全部設けられております。たとえば南極地域観測は学術会議の勧告に基づきましてあの事業が行なわれましたし、それから研究者の待遇改善につきましては、学術会議の勧告が効を奏したのかそうでないのかよくわからないのでございますが、逐次よくなっていることとか、学術交流に関しますこととかいろいろなことを勧告いたしております。非常に数多うございますので、後ほど資料をお届けいたしますからごらんいただきたいと思います。
○山田(長)委員 ただ実はいろいろと聞きたいのでありますが、ちょっと所用のためにこれ以上伺うことができいので、ただいまお願いいたしました資料を出していただきますことをこの際お願いたしまして私の質問を終わります。
○木村(公)委員 関連してちょっと二、三のことについてお伺いをいたします。 学術会議の性格、実は私どもも不勉強で、山田委員同様よく知らなかったわけでありますが、ただいまの御説明によって学術会議法によってこれができたものだ、これは総理府の一機関であるということ、さらに科学者の内外の代表機関であるという御説明でありましたが、これは学術会議法によってそのようなことばが表現されておるのですか。それとも他に何か意味があるのですか。
○竹下説明員 学術会議法の第二条に、「日本学術会議は、わが国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする。」と明記してございます。
○木村(公)委員 科学というものを広く国民に浸透させるということが学術会議の主たる目的ですか。
○竹下説明員 主たる目的ではありませんで、これは間接的と申しますか、結局は科学を振興発展させるそのことが私の了解しておりますところでは主目的でございまして、ひいては行政にも産業にも国民生活にも科学が反映浸透していく、大もとを振興する、これがやはり主目的であると考えております。
○木村(公)委員 政治にはどのような関連を持っておりますか。政治にも介入するということはありますか。
○竹下説明員 御質問の政治という言葉の解釈がむずかしいと思ますが、大体の考え方、総会あたりの議論では、いわゆる政治問題というふうなホットな政治問題になっておるものは学術会議が意見を述べるべきでない、こういう意見が大多数であると考えております。やはりそれは、その立場に立つ政治家の方々が御判断なさるものでありまして、学者としては学者の立場から意見は申し述べましても、それは参考にしていただくと申しますか、それでもって政治をどうこうということは学術会議はとるべき立場ではない、こういうふうに大多数の会員の方は考えておられると私は了解しております。
○木村(公)委員 おたくのほうの日本学術会議の月報によりますと、大学の管理運営について申し入れをされておりますが、その中で「そもそも、大学においては教育と研究が不可分であり、従って大学の管理運営については、本会議が先にその制定を勧告した「科学研究基本法」の理念に基づき、科学者の自主性が十分に生かされなければならない。よって、本会議は次のことを政府に申し入れる。一、政府は、この問題に関して、日本学術会議、国立大学協会など科学者を民主的に代表する諸機関の意見を十分に尊重すべきである。」と書いてあります。そしてやはりその前に、中央教育審議会が政府に対して行なった中間報告は、われわれは反対だということも書いてありましたが、これはホットな政治問題に関係があるようにわれわれは解釈しておるのです。 それからもう一つ、これはあなたにお伺いしても御答弁が得られるかどうかわかりませんが、「日本学術会議、国立大学協会など科学者を民主的に代表する諸機関」その中には私立大学の機関などは全然無視されております。あなたのほうの考え方では、日本学術会議、国立大学協会その他とは書いてあるけれども、これだけが科学者を民主的に代表するものか。「民主的に代表する」という言葉がありましたので、あとで選挙の買収の問題に触れていきたいと思うのですが、まず一応伺っておきたい。
○竹下説明員 この大学管理法の問題につきまして、学術会議は勧告なり申し入れをいたしたわけでございますが、これは政治問題になっているから、それのどちらかに賛否というふうなことではございませんで、そこにも書いてございますように、大学は教育と研究の場でございます。科学者といたしましては研究というものに重大な関心を持っておるわけでございますので、そこの運営がうまくいくためには、科学者たちはこういうふうに考えるんだ、こういう意見を述べて、ぜひこれを取り入れて実施してほしいこういう希望と申しますか。申し入れをした、こういうことだと思います。 それから、そのところに「民主的に」と書いてありますのは、学術会議の会員の中には私立大学その他民間の有権者もずいぶん多うございます。そういう意味で形の上で学術会議は選挙によって選ばれているというはっきりした形がございますから、それで「民主的に」こういう表現がそこでは使われたものと了解しております。
○木村(公)委員 学術会議の会員の中には政党員、たとえば共産党の党員あるいは自民党の党員、社会党の党員、民社党の党員とはっきりした人がどの程度ございますか。
○竹下説明員 はっきりとどういう政党に所属していらっしゃるかということを、実は事務局といたしまして調査したことはございませんので、はっきりとしたお答えをいたしかねます。そういう調査をしていないわけでございます。
○木村(公)委員 名前を一々申し上げるまでもありませんけれども、共産党の幹部党員であり、かってはアカハタの編集長をやっておった学者と称する者もその中に入っておるわけです。そういうことは自民党でありましょうとも、政党員であることは有権者たるために別に障害にならないのですね。
○竹下説明員 そういうことは全然関係ございません。
○木村(公)委員 そこでちょっと選挙のことをお伺いいたしたいのであります。学術会議の有権者の総数は十二万余と伺っておりますが、選挙に際しましては、選挙管理会というものは学術会議の会員だけでもって構成しておるのですか。
○竹下説明員 学術会議の会員はその半数以内と規定してございます。会員以外の人が過半数でございます。
○木村(公)委員 いろいろの不正投票が発見されて、すでにこれは記録になってあなたのほうにも明らかだろうと思いますが、過半数の投票が不正である、そういう人が当選をした、そういう人は現在もなおかつやはり有資格者一学術会議の会員と管理会はお認めになっておるのですか。
○竹下説明員 選挙管理会は、選挙に不正があったかどうかということをみずから権限を持って調べるというふうな権能を持っておりません。規則によりまして、選挙に関して異議のある方、それから当選に関して異議のある方は、有権者がその旨を選挙管理会に申し立てることができることとなっております。その申し立てに基づきまして選挙管理会が判定をいたします。なお選挙管理会の判定に不服のある場合は、学術会議に再審査を要求することができることになっております。そういう手続になっておりまして、具体的な例を申しますと、昨年暮れに行なわれました選挙につきまして若干異議申し立てが起きておりますが、一件は選挙管理会で却下になり、さらにそれにつきまして再審査を学術会議に申請がございまして、現在審査中でございます。もう一件は、選挙管理会の任期が三月十五日で交代になっておるものでございますから、解決はつきませんで、あとの選挙管理会に申し送られまして、これからその審議が始まるものが一件ございます。
○木村(公)委員 これは俗論かもしれません。われわれ国民の耳に素朴に入っておるのは俗論が多いわけですが一票獲得するためには万金を要する、それがためにいろいろやる。すでにそういう事実が摘発されておる。しかしながら、選挙法というものがありませんから、いわゆる刑事罰はございませんけれども、それははっきりそういう事実があがっておって、新聞等においてもこれは詳細に報道されておりますが、この事態を事務局長は御存じですか。
○竹下説明員 いろいろ新聞等に出ておりますことは承知いたしておりますが、はたしてそのとおりであったのかどうかということを確認はいたしておりません。
○木村(公)委員 選挙の不正ということは、いかなる場合にいてもこれはよろしくない。ことに自分たちだけが民主的に選はれた代表者だという——形式的な表見的な選挙というものがあるから、そういうエリート意識に立って、いまの学者とか小説家というものはそういう意識が多いのです。むやみに政治家をばかにして、自分たち以外にはえらい者がないという代表的なエリート意識が、ことに学術会議なんかには多いわけです。これは多少心ある者はみんなひとしくひんしゅくしておる者もあるし、軽侮の念を持ってながめておる者もありますが、そのエリート意識を一番よけい持っておる、高尚は人格のあるような人たちが選挙でいろいろわれわれが常に笑われておるようなこと以上のことをやっておる。それが新聞なんかに出ておっても、あなた方は詳細によくお調べになるという権限はないわけですか。これが不正であることだけは、そしてそのような方法によって選出されたということが、公正な選出でないということだけは常識的に何人も考えられるわけですが、そういうような事態が起こった場合においては、新聞等において承知をされた場合といえども選挙管理会というものに申請をするというのか、申し入れをするというのか、訴えなければお取り調心はなさらないのですか。
○竹下説明員 学術会議の選挙は、学術会議会員選挙規則というので行なわれておりますので、やはりいまのような問題も規則に準拠してやる以外に方法はございません。選挙規則に先ほど申し上げましたような手続が規定してございますので、その規定の手続以上のことはできないわけでございます。
○木村(公)委員 たとえばその規則によりますと、自分が当選する目的をもって投票を買収するということは、規則違反ですかどうですか。
○竹下説明員 選挙規則にこういうことをやった者は無効とするという、たとえば候補者の公示があるまでは一切の選挙運動をしてはならない、それから「候補者の公示があった後においても、何人も、当選し、当選させ又は当選させない目的をもって、左の各号に掲げる行為をしてはならない。」これは文書、図画、録音テープ等の領布若しくは回覧等はいけない。新聞、雑誌または放送等による広告、宣伝。演説会、座談会その他これに準ずる方法による選挙運動、そういうふうに、してはならないという行為が規定してございまして、こういう行為を当選人がやったら当選は無効とする、有権者がこういうことをやったら有権者の権利を停止する、こういう規定がございます。ただし、このことを有権者が文書をもって選挙管理会に申し立てする、それに基づいて選挙管理会が認定する、こういう手続になっております。
○木村(公)委員 そうすると、その規則によりますと、たとえばある候補者を当選させるために特に運動員というものがあるのかどうか知りませんが、運動員が有権者のところへ訪問をして、そうして幾ばくかの金を置いて、ぜひこれこれを当選させてもらいたい、いわゆるわれわれの間ではこれを買収というのでありますが、そういうことが確認された場合も規則違反ではないわけですか。それによれば買収のことは何も書いてないんですね。
○竹下説明員 先ほど読みませんでしたが、先ほどのあとに戸別訪問、それから「署名運動」「利害をもって投票を誘導する行為」などがございますけれども、いま申しましたのは「利害をもって投票を誘導する行為」というものに該当すると思います。
○木村(公)委員 そうすると、もしもそれがいわゆる規則違反であって、失格するほどの極刑が科せられる、それが最終的に顕著な場合、ずいぶん新聞等には報道しておりますが、御調査はなさる必要はないのですか。あなたのほうの選挙管理会というのは調査する必要はないのですか。ただ申し入れがある場合にはそれを受理して、しかる後に調査するのですか。あるいはまた選挙の不正というような、ことに学術会議というような高等な会議の会員獲得のためには、代表者を選ぶためには選挙そのものが全く公正でなければならぬという意味から、学術会議みずからが、そういうような不正ありとすれば、そういう新聞等の報道があった場合には直ちに調査をされるというような積極的なお考え等はいままではなかったわけですか。
○竹下説明員 現在までのところ、いまの規則にはそういうことは規定してございませんので、そういうことをいたしておりません。しかし、先ほど申し上げましたように問題がございますので、現在選挙制度検討の特別委員会ができまして、この問題を検討中でございます。
○木村(公)委員 憲法によりまして三権分立が確立しておることは言うまでもございませんが、行政府に対して勧告される、それはどの程度の価値と申しますか、重きを置いていらっしゃるか。勧告をされたものは必ず実行することを期待されるということになると、ときによっては法律をつくります立法府に対する権限侵犯にもなろうし、行政府に対してもまた権限侵犯のことにもなり得ると思うのです。あなたの方の月報等を見ておると、おれたちの勧告をいれなければ直ちに行政府が悪いというような、間違っておるのだといったようなおかしな考え方の上に立って勧告がなされておる。勧告はあくまで参考だと思うのですが、その点はどうですか。あなた方はどの程度勧告に対する価値を求めていらっしゃるのですか。
○竹下説明員 やはり勧告でございますから、そのまま実現でさることが望ましいわけでございますけれども、行政に上がりました場合には、行政的にそのまま実行できない面があることは皆さんが御承知でございます。そうでございますから行政的にぐあいの悪い点は実行できない、そういう種類のもので、学術会議の勧告が行政を束縛すると申しますか、拘束するということはない、皆さんはそう考えておられます。まさにそうあるべきだと考えております。
○木村(公)委員 そうしますと、たとえば学術会議の本来の使命は科学の振興発展、そこにあると思いますが、たとえばいま問題になっておる原子力潜水艦の寄港に対して反対だという御声明があったやにいま承ったのですが、そのような反対の申し入れ、それは科学の振興発展ともちろん関係があるからおっしゃるのですが、諸外国の例等を比較すると少し私納得できないところがあるのです。科学の振興発展と原子力潜水艦の寄港反対との関連性というものについて、事務局長でそれが御答弁になれるかどうか知りませんが、何か記録においてそのようないろいろの会員からの表現、これは科学振興発展に重大なる関係がある、もしも寄港すれば科学振興発展を阻害するといったような何か言論、表現がありますか。
○竹下説明員 これは私の承知しておるところを申し上げますと、原子力につきましては日本で原子力の研究開発が始まりますときに、学術会議の方々も非常に関心を持たれまして、これは自主的に、民主的に、それから研究の成果は公開の原則でやってほしい、こういうふうな勧告をされまして、これが大筋といたしましては原子力基本法にうたわれて、それで国内の原子力研究開発が行なわれているわけでございます。しかも、そのあとも原子炉の安全性の確認、特に国内で新しい炉が置かれますというふうな場合に、安全性の確認ということは十分やってほしいということをたびたび勧告してきたことがございました。今度の潜水艦の問題につきましては、原子力潜水艦はともかく原子炉を持っておるわけでございますから、日本に寄港するとなると、日本に原子炉が一つ新しく置かれることになる、臨時的ではございますが、置かれることになる。そういうふうな場合でございますから、安全性については十分検討してほしい。安全性の検討につきましては、政府側には原子力委員会というちゃんとしたものがございますから、そこで正式にこの安全性を検討してほしい。こういうのが最初の勧告でございます。それであとの声明も、この勧告をしたけれども、なかなかそのように動いていない。そういうふうな状態のもとにおいては、原子力委員会がこの検討と申しますか、安全性の審査というふうなことをまだ十分おやりになっていないように見受けられる、そういう状態では潜水艦の寄港は望ましくないというふうな表現をとっておりますので、どこまでも原子炉というものの潜在的な危険性は皆さん考えておられる。その炉の安全性を、ああいう軍艦でございますから、完全に日本で炉をつくるときと同じような審査が行なわれるとに考えておりませんけれども、ある程度可能な範囲内の審査は行なわれてしかるべきじゃないか。その上で判断してほしい。こういうふうなのが勧告、それからあとの声明の趣旨であると私は存じております。
○木村(公)委員 私は重大だと思うのは、原子力の国内研究をするために研究所をつくるべし、そしてこれを平和利用に役立たせようということは、実は学術会議の御勧告あるいは学術会議のイデオロギーによって実現されたと思っておるのですが、そこでそのときの一番重要な要件は、国内において原子力を開発するためには安全性ということが一番強調され、その安全性は日本の科学者によって十分保たれるという前提のもとにこういう研究所ができたわけですが、一方において、アメリカにおいては、原子力潜水艦の安全性というものが強調され、大いに確信を持っていろいろの声明をしておりますが、そうすると、安全性というものに対して、日本においては安全性を保ち得るけれども、アメリカにおいては原子力の安全性というものは事実の上において保ち得ないというような考え方があるのかどうか、その点を一点伺います。
○竹下説明員 私の聞いております範囲では、そういう問題についての討論と申しますか、議論が行なわれたということを聞いておりませんので、会員の方々がどういうふうにその問題をお考えになっておられるかということを承知しておりませんのでお答えいたしかねます。
○木村(公)委員 それならば次回には朝永振一郎会長に御出席を願っていろいろお尋ねをすることにいたしますが、その前に、第五期の日本学術会議の副会長の山県昌夫さんという方がおやめになった。「昭和二十六年以来、日本学術会議会員の末席を汚していたが、もう選手交替の時機と考えたので、先般の改選にあたっては、候補者に推せんされることを辞退して、学術会議を去ることになった。」こう言っておられる。それから所感ということまで意見が出ております。この中にこういうことが書いてある。「学術会議の仕事の枠が次第に拡大され、しかも各省庁との関係が複雑化して、早急に手を打たなければならない事項がますますふえ、審議機関でありながら、実施機関の色彩を濃くしており、会長は一般の行政官庁の長と似た立場におかれることが多い。」したがって会長は兼職すべきものではない。これはもうすべての職をなげうって会長にすわるべきもので、大学教授の片手間にやってみたり、あるいは役人の片手間にやるというようなことは自分の長年の経験で最もいかぬ。「このようなわけで、会長は片手間でなく、常時学術会議の運営にあたって、その万全を期すべきである。この見地から現行の会長非常勤制度には無理があり、これを常勤制度に改めるか、これが困難であるならば、他に職務がないか、せめて激職をもたない会長を選んで、会長の職に専心してもらわなければならない。もし事情がどうしてもこれを許さないときには、一名の副会長がこのような条件に適合したものであることが絶対に必要である。」と言っておりますが、この点については何かいま御研究でもなさっていらっしゃるのですか。
○竹下説明員 前の山県副会長がここにお述べになっておられますような意見が、一部にあることはあるわけでありますが、たてまえは科学者の互選で選ばれた人、その中から会長を互選で選ぶというふうなことになっております。それでこの第六期になりましてから、学術会議の運営を主として現在の法規内でどういうふうにやったら最も効果があがるかということで、いまございましたような、たとえば会長にはあまり過重な任務を負わせないで分担する方法はないか、ふだんの活動をどうしたらいいかというふうなことは目下検討中でございますし、さらにもう一つは、現状において日本の学術振興と申しますか、科学技術の振興をするためにはどういうような制度が一番よろしいか、その中でたとえば学術会議のようなものは、どういう組織でどういう位置づけをしたらよいのかというようなことを検討しなければならない時期がもうきておるということで、そういう面も検討しようというふうな動きがあるわけでございますので、いまの一つの点だけを取り上げまして、会長が兼務するというようなことだけでなくて全般的に再検討する機運になっておるのが実情であります。
○木村(公)委員 学術会議は、学術会議法によって設立された総理府の中にある一機関でそうしてその中には公務員もあるし公務員にあらざる者もあります。会員の中には公務員がたくさんおられるようでありますが、この総理府の中の一機関であるものが、時の内閣の最高の行政に反対の勧告、反対の声明、意見というものを述べられるということは、私ども自民党の内部においては、与党でありますけれども政府の施政に対していろいろ批判をいたしますが、終局的には談合でそれをアウフヘーベンして、そうして政府がこれを行なうというような形をとっております。しかるに総理府の中にある学術会議が、外に向かって政府と反対の声明をお出しになるということは性格上どんなものですか。これは内輪において、政府の間違いがあるとするならば、科学者の目から見て、内部的にわれわれがあたかも党内においていろいろ議論をするようにやるべきであって、政府の一機関であるものがお気に入らないと、すぐ天下に向かってこれを声明する、私どものほうにも新聞社がたくさんいるので新聞記者を通じてそれをやると先ほどおっしゃっておるが、こういうような行き方は正常ですか。あなたは総理府の国家公務員でしょう。その事務局長さんがそのような事務をおやりになるのですか。そういうむちゃなことをやったら行政というものがスムーズにいきますか。もしもその考え方に対して学術会議と内閣とが考え方が違う場合には、内部において内閣の閣僚諸君、あるいはその長であるところの総理大臣に向かって、いろいろ内部的の勘案をして、勧告をして、そうしてそれを理論的に克服する、アウフヘーベンするということなら話はわかるけれども、外に向かって原子力潜水艦の寄港は大反対だというような、卒然たる、しかもそこに科学的の理由も何も詳しい申し述べがなくしてそういうことが行なわれるということは、あたかもそれは内閣に対する一つの不信だと思うのですが、そのようなことが総理府の一機関である学術会議——一機関ということばは間違っておるかもしれませんが、とにかく国費をもらって会議が運営されておるんです。研究されておる、運営されておる。ことに選挙なんかの場合、二千万円の選挙費用を使ってあなた方は代表者を選んでおられる。しかも、その事務局には総理府から出向しておるわけでしょう。国家公務員であるあなた方がその事務局におられる。そういう機関でもってやるのですか。そんなことをやることが正鵠を得ておるのかどうか。先ほどの委員の質問では、これは重大なときだから早くやりなさい、しっかりやりなさいという気合いもかかっておるのですが、しっかりやることもいいが、そのことが一体正鵠を得ておるかどうか。国から、池田内閣である現段階において、総理府の一機関であると私は思うが、そうして国費によって——国費の中には保守党の金だって入っておるわけです、社会党の国民の金も入っておるでしょう、共産党の諸君の金も入っておるでしょうが、とにかく国費によって、まず選挙のときも数千万、それからちょっと出てごあいさつされれば一日四千円の日当が会長はもらえるというようなことになっておる。国費じゃないですか、全部。その場合にどうです、そうようなやり方は。これは朝永さんに来ていただいて私はゆっくりやりますが、朝永さんにも湯川さんにも来てもらって、いろいろ発言力の旺盛な人をこの中から選んで、あるいはまたアカハタの編集長をやっておった守屋典郎君にも来てもらうのもけっこうだ。けっこうだが、あなた方事務局としての考え方はどうですか。
○竹下説明員 いまの問題につきましては、問題のあとで会長が総務長官とお話し合いになりまして、今度の問題も含めて将来の運営についてお互いに研究するということになっておりまして、目下研究中でございます。いろいろな意見があるところでございますので研究し合うということになっておりますので……。
○木村(公)委員 もう一、二点伺って、時間があれで、まだ公取のほうが残っておりますから、やめます。二百十名の学術会議の会員、しかし、これはいわゆる選挙によって選ばれたところの会員ですが、そのほかに常置委員会が——常置委員会というか常任委員会、特別委員会等があって、総数二千数百人の、学術会議会員にあらざる人もおるわけですね。その人たちの発言が——最高の議決機関が総会だというのですが、二百十名の学術会議会員が集められた総会において、特別委員会あるいは常置委員会等の学術会議会員にあらざる者の発言というものが、どのくらいのウエートを持っておるのですか。
○竹下説明員 特別委員会は、案を総会に提出することができることになっております。特別委員会は会員でない方も入っておられますが、委員長または幹事には必ず会員が入るということになっておりますので、そこでは、会員である委員長または幹事がその提案趣旨を説明なさるというような仕組みになっております。
○木村(公)委員 この科学振興発展、ことに科学に関していろいろの勧告をして、その実現をはかるという考え方といいますか、学術会議法の中にそういうことがありますか。
○竹下説明員 学術会議法の第三条に、「日本学術会議に独立して左の職務を行う。一 科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。」こういうふうになっております。
○木村(公)委員 実現をはかるということは、行政府あるいは立法府をして実現させるという意味ですか、どういう意味ですか、実現をはかるというのは。あなたの解釈は。
○竹下説明員 やはり、いま仰せのとおりの手続で実現をはかる、みずからやる機関ではございませんので、そういうことであると思います。
○木村(公)委員 法律をつくるということは、申すまでもなく国会議員のみ与えられた権限であります。それに対して実現をはかる、国会に対して実現をはかるべしという勧告ができますか。
○竹下説明員 会議法には国会に対する関係は何も規定してございませんので、これは政府に勧告し、政府が、先ほど申しましように行政的な立場も勘案して法律化さすべきものは法律案をつくって国会にお願いする、こういうことになると思います。
○木村(公)委員 そうすると、これに対する実現をはかるということは、なるべく行政府を通じ、あるいはときによってはその必要のある場合には立法府に信頼をしてこの実現方を希望するという意味ですか。強制力はありませんでしょう。
○竹下説明員 強制力はございません。どこまでも希望と申しますか……。希望でございます。 —————————————
○津雲委員長 この際資料提出要求に関する発言を許します。森本委員。
○森本委員 ちょっと防衛庁関係の資料を要求しておきますので、委員長のほうから取り計らいを願いたいと思います。 現在F101ジェット戦闘機が非常に墜落しておりますが、その関係の資料をお願いしたいと思います。F104ジェット戦闘機の生産契約関係についてお願いいたしたい、こう思うわけでありますが、まずこのF104の契約書をお願いしたい、それから同時にその付属書類をお願いしたい、それで、その契約書につきましては、こまかくそれぞれの会社に分かれておるようでありまするから、機体、エンジンあるいはガン・カメラというふうに、それぞれの部品に応じての各会社ごとの契約書並びに付属書類をお願いしたい。それから前払い金の交付状況についても各会社ごとと、さらに現在までのいわゆる各年度別にお願いしたい。それから納入状況、これもお願いしたい、こう思うわけであります。 それからさらにF86F戦闘機機の生産関係についても、第一次生産から第三次生産の契約の概要についてぜひお願いしたい。これについては各契約金額、支払いの代金、さらに契約先、契約年月日、生産機数、納入状況、それから日本側が契約いたしておりまする総額と、さらにまた米側が負担しております額というのをお願いしたい。 それから、これはできるかできぬかわかりませんけれども、F86とF104の一機ごとに換算をした場合におきますところの単価、その中におきまするアメリカ側の持つものと日本側の持つもの、これが、最初に申し上げましたのは全体的な資料でありまするが、その次にF104とF86の一機ごとの単価におきまするいまの内容がわかれば、それを資料として御提出を願いたい、こういうことであります。 それからいま三十六年度の決算をやっておりまするが、三十六年度の防衛庁におきます通信関係の資料をほしいわけでありますが、特に野外電話機についての発注と、発注先のメーカー並びに単価、個数、これをぜひお願いしたい。以下同じように野外交換機、電信機械、搬送機械、移動無線、固定無線、航空無線、レーダー、これだけのものをひとつぜひ、発注先、さらに金額、メーカー、契約、納入、そういうふうなものを防衛庁から至急、できれば二十日ごろまでに資料として御提出を願いたい。以上、委員長のほうからひとつ防衛庁に対してお取り計らいをお願いしたいと思います。
○津雲委員長 承知いたしました。
○木村(公)委員 公正取引委員会に対する質疑がいろいろございますけれども、時間がありませんので資料をひとつ委員長にお願いして、公正取引委員会から御提出を願いたいと思います。 それは、宅地取引に関する不当広告の規制の経過についてという資料はいただいておりますが、たとえばその中で聴聞会を行なっておるのにその結果がわからないようなものがまだあります。そこで宅地取引に関する不当広告の規制措置をとられてから今日までの間に、いままでには二十四業者に対して警告、誓約書等を提出させたという御報告がありますけれども、それ以外にやっておられるかどうか、やっておられるならば資料を御提出願いたい。 それからさらにまた聴聞会の結果、結論をまず資料としてお出しをいただいて、その資料に基づいて質疑を行ないたいと思いますから、きょうは資料の要求だけでございます。
○津雲委員長 承知しました。
○久保委員 資料の要求だけいたします。 最近というかいままでに、総理府、そういうところで沖繩の復帰に関する国民の世論調査をしたと思います。その結果についてひとつ資料を出していただきたい、こういうように思います。
○津雲委員長 承知しました。
○西村(力)委員 公取委員会のことはこの次やりますね。——それでは、下請代金支払い遅延の問題について公取が活動した資料を出してもらいたい。 それから延滞利子の支払い状況というものを把握されておるかどうか。これは親企業と子企業の関係ですから、おそらくそこのところはうまくいかぬのじゃないかと思うのです。そういうことに対して、公取として光らしておる目がどういうぐあいにキャッチしておるかという、そういう点をひとつお願いしたいと思います。
○津雲委員長 総理府本府及び公正取引委員会関係決算に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。 次会は来る十三日、午前十時三十分より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時四分散会