決算委員会 第9号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/07
会議録
○津雲委員長 これより会議を開きます。 帝都高速度交通営団の会計に関する件について調査を進めます。 本日は本件について帝都高速度交通営団より総裁牛島辰弥君、理事水谷当起君、理事高井軍一君、理事作道恭造君、監事石井栄三君、以上五名の方々にあらかじめ出席をいただいております。これらの方々を参考人と決定し、その意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○津雲委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 参考人各位には御多用中にかかわらず、本委員会に御出席下さいまして、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。 この際委員各位に申し上げます。参考人よりの意見聴取は、委員の質疑により行ないたいと存じますので、そのように御了承願います。 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。鈴木仙八君。
○鈴木(仙)委員 本日帝都高速度交通営団に対する質疑を試みる前に、前回の当決算委員会における審議の経過を簡単に振り返ってみたいと思います。 すなわち、去る二月十四日、帝都高速度交通営団に関しては、一、営団が今後の地下鉄線建設のため多くの建設資金を必要とするため、その資金計画はどのような規模になるか。二、現在営団が発表している決算書類において、毎期数億の赤字が予想されるのに、何ゆえをもって百万円余の黒字決算あるいは純利益がゼロとして計上されているのか。三、また国鉄等の規模、組織に比較して多数の理事、監事が配置されており、しかもこれら役員は多額の報酬、手当を受けているが、現在の営団の実態から見ても好ましいと言えないのではないか。四、さらに営団の機構、組織が過去の私鉄会社による集合体によっているとはいえ、諸規定の整備がルーズであり、東京都監査委員からも指摘を受けていること。五、地下鉄の投資部面においても、地下鉄ビルディング株式会社への全額出資五千万円を含めて、約八千七百万円余の出資を行なっている等について、当決算委員会の委員の諸君から質疑が行なわれたことは、すでに御承知のことと存じます。これらの点については牛島総裁初め、担当役員からそれぞれ御答弁をいただいたのでありますが、本日はさらにこれらの諸点を含めて若干の質疑をお許しを願いたいと思います。 そこでお尋ねいたしますが、昭和三十七年上期の決算損益計算書で、税法上認める有形固定資産、つまりトンネル、建物、車両等の減価償却を行なった場合、定率法によって算出された仮定の当期赤字は七億六千万円余となっているが、一方償却不足の累計額は三十六億三千二百万円余となることが明らかになったのであります。私はこの営団の経営は、当初予想した通り赤字決算であり、その程度も相当苦しい経営状態になってきておると思うのであります。そこで昭和三十七年度の政府からの建設補助金九千万円の予想額の増加もさることながら、営団発行の交通債券についても、現在のごとく政府保証のない債券に信用力をつけ、株式市場における地位を確保する意味からも政府の保証つき債券とすべきであり、さらに現在の資金運用部資金の利子率年七分三厘についても、これが公共的機関の中で最も主要な地位を占める営団に対しては、引き下げの方途を講ずるよう、努力すべきではないかと考えるのであります。そのことによって赤字決算を黒字決算として発表するがごとき弊害を取り除く一策ともなるかと思います。この点について総裁はどのようなお考えを持っておられるか、伺いたいと思います。
○牛島参考人 ただいま御指摘のございました三十七年上期の決算につきまして、収支ゼロの決算をいたしておることは、ただいま仰せの通りでございます。そこで私ども考えまするに、この期におきましては、減価償却を定率法によりまして約六一・四%程度の定率法の償却を行なっておるのでございまして、この償却は、私の方といたしましては線別にいろいろ工夫して、線別に償却をいたしております。線別と申しましてもおわかりにくいかと思いますが、私の方の営業線の銀座線におきましては、これは非常に利益率をあげておる線でございまして、全額これを償却いたしております。それから丸の内線並びに荻窪線、これにつきましては、償却前におきまして利益をあげておるようになりました。元来鉄道におきましては、十年間たつと大体利益があがると申しますが、この線は、一部は十年もうたっておりますが、償却前におきまして利益をあげております。償却をいたしますと若干の赤字になる、こういうふうになっておりますが、その場合におきまして、私どもが償却を行なう場合におきましては、車両であるとか、機械であるとか、あるいは建物であるとか消耗度の激しいものは全額これを行ないまして、トンネルにつきましてはこれを若干引き伸ばしておるわけであります。トンネルの耐用年数は六十年だと計算いたしておりますが、この六十年で必ずしも償却をしなくてもいいのじゃないかという観点から、消耗度の激しいものについては全額やっております。なお、新線につきましては御承知のように一部改良でございますので、なかなか利益があがって参りませんで、実際の収支の状態を見ますと、直接費をまかなう程度の運輸収入はあるわけであります。ただ、その金利に相当する分だけが足りないという状態になっておるのでございまして、以上のすでに丸の内線、銀座線の償却をやりましたその残額を新線、日比谷線の方へ充当しておるというような状態でありまして、その結果トンネル部分につきまして償却の不足が若干ございます。ただいま御指摘の通りでございまして、一部電気施設その他につきましての償却不足があるという現状でございます。全部ならしますと、約六一・四%の定率法の償却をやっております。まずこの程度の償却ができれば私の方としてはよろしいのではないか、こういうふうに考えておるのでございます。これを定額法によりまして償却いたしますと一〇〇%以上のものができると思います。ただいまそういう状態でございまして、実際の収支を申し上げますと、私どもとしましては、新線の建設を急いで早くいたしまして、それだけその新線建設の建設費の利子負担というものが、私どもの方の営業収支を圧迫するというのが実情でございまして、その内容からいたしまして、私は必ずしも不良な赤字である、あるいは収支ゼロであるとは必ずしも思っておらぬのであります。 ただ、最後に、ただいまお話がございましたように、金利の問題でございますが、私の方の建設資金は、何分他人資本にほとんどが依存いたしております。そのうち預金部資金あるいは簡保の資金をいただき、あるいはまた一般民間資金を動員いたしまして、交通債券を発行いたしておるのでございますが、この預金部の資金、簡保の資金にいたしましても、一部は借り入れでございまして、一部は債券の引き受けということになっておりまして、この金利は、ただいま御指摘のように七分三厘の表面の金利になっておるのであります。そのほか民間資金その他を合わせますと、先日も申し上げましたように、八分一厘程度の利回りになる金を使っておるというのが事実でございます。私どもとしましては、この七分三厘の表面金利と申しますか、簡保、預金部の金を、もっと低い率で直接お借りできれば、ほかの手数料その他の関係もなしに、非常に幸いである、こういうふうに考えております。 また、債券を政府の保証債にするという問題も、これは今後ますます建設が進みまして、建設資金が多額に上るのでございまして、一般の公募債券によっては非常に金融市場に左右されるところも多いのでございまして、この点につきましては、私どももでき得れば保証債券にしていただくことが望ましいと考えるのであります。 なお、営団の収支の問題で一つ問題になりますことは、地方税の問題でございまして、固定資産税を三十七年度の上期で約一億二千万円程度を支払っておるのでございます。こういう点につきましても、金利の補給あるいはまた地方税の減免というようなことにおいて監督助長をしていただくということが、私どもとしては非常にお願いしたいところでございます。
○鈴木(仙)委員 次に前回の委員会で、総裁、副総裁、理事十三名、監事三名、計十八名の役員数について、総裁は率直に必ずしもこれだけの役員は必要とは考えていない旨の御発言をなされましたが、またその理由の一端として、営団自体の職員の理事昇格者五名の必要性を述べられたのでありますが、私どもは、もちろんまじめに営団のため長い間働いて、その技能を買われ、理事に昇格された方々についてとやかく申しているのではないのでありまして、職員からの理事、まことにけっこうであります。ただそれだけの分をそこから落とせばよいのではないかと考えるのですが、あまり多くの高級官吏が、天下り的に役員の地位を占めてはいないかという点に対して問題を指摘をしているのであります。 また営団では、一度理事に就任をして、その任期が終わると今度は監事として就任し、監事の任期を終わった役員は理事に就任するというようなことが行なわれておるのでありますが、これはいわゆる役員のたらい回しでありまして、あまりよい感じのしないものであります。さらにこれら役員の方々の経歴から見ても、営団の監督官庁である運輸省の次官であった方々がところをかえて、監督を受ける立場にある営団の役員となっているので、監督という立場があいまいになってくるのではなかろうかと存じます。この点どうも私どもにはちょっと不思議に感じられるように思うのであります。国民の立場から見れば、いかにもおかしなことが行なわれているように思われるのであります。これは任命権者である運輸大臣にもお考え願わねばならない問題でありますが、営団の総裁としてこの点はどのようにお感じになっているか、御意見を伺いたいと思うのであります。
○牛島参考人 ただいまのお話にございましたように、営団の役員は総裁以下副総裁、理事、監事すべて所管大臣、すなわち運輸大臣、建設大臣から任命をされている方たちでございます。人数の点につきましては、先日申し上げましたように、営団ができました経緯並びにその後鉄道建設を進めて参りまして、関係する方面が非常に広範にわたっておりますので、従いまして、仕事を円滑にやりますることなどからいたしまして、各方面の方をお迎えするというのが、仕事を能率的にやる上からいたしましても必要であろうかと私は考えておるのであります。ただいまのお話にございましたように、営団の職員として長い間勤務し、またりっぱな技術、経験を積んでおりまする者五名を合わせまして、現在十八人役員がおるということでございます。この点につきましては先日も申し上げましたように、これだけなければ絶対に営団そのものができないというわけではございません。ただ任期の定めある職種、そういう点をも考慮して、仕事を能率的にやるという上からいたしまして、必ずしもよけいな人間であるとも私は考えておらないのであります。 もう一つお話がございました理事から監事に、監事から理事にというお話でございますが、これは確かに三度程度ですか、佐分利理事が、非常勤でございますが、興銀の頭取、副頭取をやっておられたのでございますが、理事として来られましたのが、現在は非常勤の監事になっておるわけでございます。また監事から理事になられた方もその後二人ございます。そういうような関係でございますが、これは必ずしもたらい回しをするという意味ではございませんので、いろいろの御出身別の関係もございまして、こういうふうにいたしたわけでございます。
○鈴木(仙)委員 任命権者である運輸大臣がきょうはおいでにならないし、大石政務次官はほかの会合にこれからおでかけにならなくちゃならないことですから、そうしたことはまたこの次の機会にお尋ねいたします。どうぞ大石さんよろしゅございます。 次いでお尋ねしますが、報酬、手当の問題でありますが、これはともすれば国会内部で他人の報酬についてとやかく言うことはあまり感心しないような議論を耳にするのでありますが、国民が期待をし注目をしている公的機関の幹部役員の報酬等について、これを国民の前に明らかにすることは何ら差しつかえないと考えるのであります。むしろ明瞭にすることによってその責任の重大性をこれら役員の方々に認識していただき、また国民もこれを正しく評価することになるのでありますから、この点は誤解のないよう謙虚な気持で論議を進めたいと存じます。 そこで、これも前回の委員会で決算委員長の御発言にもありましたように、監督される立場にある役員が、監督する主務大臣より高給をもらい、果ては一国の総理大臣よりも高額な報酬、手当を受けることは、多少とも考えてもらいたい問題ではなかろうかと思うのであります。私は前回資料の要求の中に、元高級官吏であった方々が現在の地位につかれて、報酬、手当のほかに恩給はどのくらいもらっているかという資料の御提出を願ったのでありますが、それを見ますと、恩給について一部停止は行なわれていますが、それでも月額二万、三万、四万という恩給を受けることになっているのであります。これは恩給法により支給されていることは当然でありますが、これと現在の報酬、手当を含めて考え合わせるとき、どこか恩給制度に抜けたところがあるんではないかという感じを持ったのであります。これは私一人だけではないと思うのでありますが、この現在の報酬、手当について総裁は一考されていられるかどうか、伺っておきたいと思います。
○牛島参考人 恩給の問題はさておきまして、私ども役員の報酬、手当についてのお話でございます。先回にもお話し申し上げましたように、私ども営団といたしましては、一般職員の給与また部課長の給与、役員の報酬、手当等につきまして、設立以来一般の民間のベースによりまして、私鉄の会社等を参考といたしましてきめられてきた経緯があるのでありまして、それが役員につきまして申し上げますと、建設が進むにつれまして、営業収支の関係が配当をすることができないような経理状態に相なりましたのでありますが、手当として夏、暮れに出しておりましたものが、営団は法人税法の適用を受けておりますので、法人税法の適用におきまして平月より増加した部分につきましてはこれを賞与とみなすというので、利益金に算入されることに相なったのでありまして、そういう点を考慮しまして、当時の六月、十二月の手当を月別に分けたというような点がございます。その節に、またその他いろいろ終戦後の手当の整理を行ないまして現在の給与ができておるという経過があるのであります。まあそういうわけではございますけれども、営団の経理といたしまして、いよいよ本年から国家の補助金をいただくという事態に相なりました。この点につきましては、決して経理内容がずさんであるとかいう点で赤字になったのでもないのでありまして、建設が進み、金利の負担が重圧を受けましての関係でございますけれども、とにかく国の補助金をいただくという一つの転機に立っておるのでございまして、先般の委員会におきまして委員長からの御発言の次第もございまして、私どもといたしましては総裁、副総裁の給与につきましては今後さらに検討をいたしまして、同種の事業を行なっております国鉄の給与等とにらみ合わせまして善処いたしたいと存じておる次第であります。
○鈴木(仙)委員 次に、投資会社の問題についてでありますが、営団の資本金は昭和三十七年上期において百二十一億円であり、そのうち三三・六%、約四十億六千五百万円余は都民の血税による東京都の出資であります。また六六・四%、約八十億三千四百万円余は、日本国有鉄道が利子を払って借りた資金をさらに営団に出資しているのであります。これらの貴重な出資金を受けてその経営を行なっている営団として、別途に営団自体が他の会社等に対して投資を行なうことは、いろいろ事情があるかもしれませんが、あまり関心できないと思うのであります。投資株式総額八千七百六十一万円、昭和三十七年上期現在、一、新日本観光株式会社二千四百七十一万五千円、二、日本信号株式会社百六十三万五千円、三、株式会社京三製作所四百六万円、四、日本ホテル株式会社百五十万円、五、株式会社国際観光会館四百五十万円、六、日本交通技術株式会社七十万円、七、電気技術開発株式会社五十万円、八、地下鉄ビルディング株式会社五千万円、つまり、借金をしているものが、その借金で他人のめんどうを見ているということであり、この借金を有効にみずからの経営に使用をしていないということであります。この投資会社から受けるところの配当はどのくらいの額になるか。さらにこれについての御意見があれば承っておきたいと思います。
○高井参考人 現在投資いたしておりますのは、ただいま鈴木先生の方から御指摘になりました通りでございます。そのうちの現在の配当の方を申し上げてみますと、新日本観光株式会社、いわゆるはとバスでございますが、これは年一割の配当をいたしております。日本信号株式会社、これは一割二分の配当をいたしております。京三製作所、これは一割の配当をいたしております。日本ホテル株式会社、これは年四分の配当をいたしております。国際観光会館は無配でございます。日本交通技術、これは年八分の配当をいたしております。それから電気技術開発株式会社でございますが、これは昨年の五月に会社ができたのでございますから、まだ配当はいたしておりません、決算をいたしておりません。また地下鉄ビルの出資でありますが、これも先般会社が設立いたしたのでございまして、これにつきましてももちろん配当はいたしておりません。以上であります。
○鈴木(仙)委員 どうしてこれは出資しなければならないのか、その理由の方を——それは一割、一割二分の配当を受ける会社もあり、まだ受けてない会社もあるというが、その差額がもうかったとかもうからないとか損をしたとかいうことではなく、どういうわけで、この金の性格からいってそれを出資しなければならない理由がおありなんでしょう。それを一つ。
○高井参考人 この新日本観光は、二十三年の八月に出資をいたしております。それから京三製作所、日本信号株式会社、これは二十四年の京三製作所が二月、それから日本信号の方が二十四年の五月というようなときでございました。これは先般も御説明を申し上げましたごとく、この信号会社の両社は、終戦直後でございまして、鉄道の資金もなかなか思うようにならなかったので、信号機器の会社も資金の用意がなかったときでございます。それでこの出資をいたしまして、メーカーの信号機器で対しまする製作を安定させますとともに、営団としまして信号機器の試験研究をいろいろさしたのでございます。そういうような関係から、この両信号会社には出資をいたしたのでございます。 それから新日本観光株式会社でございますが、これも先般御説明を申し上げましたごとく、この会社は御案内のごとく定期観光バスを営む会社でございまして、もともとこの事業は営団の前身でございました東京地下鉄株式会社の経営でございましたものが、交通調整法によりまして、東京都の方へ譲ることになったのでございます。それが終戦後東京都の直営経営から切り離して新会社をつくることになりましたので、そのような因果関係がございまして、東京都が主体になってつくられました新日本観光株式会社に営団の方も参画したというようなことでございます。 それから日本ホテルとかあるいは国際観光会館でございますが、日本ホテルの方は二十五年の八月、それから国際観光の方は二十六年の三月に出資をいたしております。これも先般御説明を申し上げましたごとく、当時といたしましては終戦後でございまして、ホテルに非常に困難を来たしておったときでございます。たまたま営団といたしましては、当時といたしましては配当もいたしておりましたし、いわゆる資金の状況も都合がつきましたから、これにつきましては、ホテルの安定のために出資をいたしたというようなことでございます。しかしながら、その後の増資につきましては両社とも応じてはおりません。 それから次に日本交通技術と電気技術開発株式会社でございますが、交通技術の方は昭和三十三年の三月、それから電気技術の方は昨年の五月に出資をいたしておりますが、この両社はいわゆるコンサルタントの会社でございまして、営団の建設を進めますために、内部でできる仕事と、技術、測量、設計につきまして外部へ発注する場合があるのでございます。これが非常に適当なところがございませんし、両者はりっぱな技術陣を持っておりますので、そういうような外部発注を確保いたすために出資をいたしておるのでございます。 それから先般出資いたしました地下鉄ビルでございます。この出資目的につきましては、これも前回御説明申し上げたのでございますが、これは新宿の西口に、現在地下鉄の通っております駅の上でございますが、それが約八百坪弱の土地があるのでございます。これは下が駅になっておりますので、やはり営団自体といたしましても、地上一階、地下二階、三階につきましては、いわゆる公衆の輸送の連絡通路とし、国鉄なり小田急なりあるいは京王電鉄なり、そういうところとの連絡通路としましてやはり設備をする必要があるのでございます。しかし、あれだけの土地をそのままに一階以下にいたして構築をするということも非常に不経済でありますし、付近にはりっぱなビルディングもできております。そういうような関係から参りまして、あそこに一つのビルディングをつくる、そうしてしかも、これをやるにつきましては、このビルディングの事業というものは直営をするよりも営団は建設に専念をして、それは別途に会社をつくった方がいい、そういうので全額出資をいたしまして会社をつくったのでございます。以上でございます。
○鈴木(仙)委員 次に、昭和三十五年度における会計検査院の照会事項の点についてであります。 この照会事項の中で、鋼製型ワクの損料の計算において、型ワク使用の回数、使用による金利の点で、検査院の指摘は二号線、四号線を含めて約六千百七十八万円が過大に積算されていると述べているが、営団側としてこの点についてどのような御見解を持っておられるのか伺っておきたいと思います。
○水谷参考人 ただいまメタルフォームの件につきまして、六千五百五十万円について説明するようにというお話でございますが、実はこのメタルフォームというのはまだ誕生しましてそう古くないのでございます。従いまして、その当時におきまして業者の保有量も少なかったのでございます。それで大部分のフォームというものは専門業者から借りている実情であったのでございます。そこで営団ではちょうど一般機械の借り入れのように、利子を含めた借入料といたしまして算定いたしたような次第なのでございます。なお、実際に施工に際しましては、この構造が非常に複雑な構築、たとえば停車場というようなところ、それ以外にも方々にございます。それに対しましてそのメタルフォームを転用する回数というのは、普通の直線部と違いまして、そういうものを準備するという上におきましても容易ならぬなにでございまするし、それらをみな借りておるというような次第なので、それらについて若干の割り増しを加えるという必要もあったのでございます。それでございますから、私どもといたしましては、ただいまお示し願いましたそのような過大な積算の上で、また損失を与えたということは考えられないと存じます。しかしながら、私どもいろいろその後研究もいたしましたが、実際現在におきましてはもう業者の保有分というものも非常に増加して、これはもう一般的のものになりましたし、また今申しました異形フォームというようなものも相当保有するようになって参ったような次第もございますので、ただいまにおきましては割り増しもせず、金利も考えないで実施しているということにいたしておる次第でございます。
○鈴木(仙)委員 次に、監事の業務監査について資料をいただきましたが、これを見ますと、大体毎期ごとに監査を行なっていることがうかがわれるのでありますが、そのうち特に目につくものは、職員が仕事をする上において当然整備されるべき職員宿舎、事務所等が老朽化し、あるいは狭隘のために、経営管理の面からも検討を要する旨の勧告がなされております。この点は、一般大衆の安全輸送等の見地からも、資金不足とはいえ、従業職員がノーマルな状態で働けるように、もう少し御配慮を願ってもいいのではないかと思うのでありますが、この点についてお伺いをしておきます。
○牛島参考人 建設が年とともに進んで参りますと、職員の数も毎年五百ないし六百ずつ増加して参る実情にございます。これらの職員のうちには、遠く地方からも就職して参る者もございまして、独身者に対する寮というものはやはり仰せの通り必要なのでございまして、逐次これが増設もはかっておるような次第でございます。ただ職員を採用いたしますときに、できるだけ都内に親戚その他通勤のできるような状況にある者を採用したいという要件にはいたしておりますが、そういう方面でできるだけ独身寮をつくって参りたいと思っております。 また家族寮にいたしましても、でき得る限り多数これを設備いたしたいと念願いたしております。戦後の家族寮のごときものは、すでに非常に老朽化したと申しますが、非常に建物の状況も悪いのでございますので、逐次これらも鉄筋その他のいいものに買いかえつつございまして、現状におきましては約百九十四名程度の家族が入居いたしておるような次第でございます。なおこの家族寮の提供につきましては、これを給与の方から見ますると、家族寮に入れた者は非常によろしゅうございますが、入れない者からしますとなかなかむずかしい問題もございまして、そのほかに職員の住宅を新設あるいは増設するというような、資金面におきまして貸付その他を行ないましてもやって参りたい、こういうふうに考えておる次第でございます。十分に意を注いで参りたいと思いまするが、何分にも毎年の人員の増加というものが多いのでございまして、これを全部が全部まかなうだけの資金というものは、現状においてはなかなか調達しかねる点もあることを御了承願いたいと思います。
○鈴木(仙)委員 この点に関しましては、総裁の誠意ある御答弁をそのまま率直に伺っておきます。 次に、この監査結果については、狭義の内部監査事項として一応適当な問題点を提起しているのでありますが、監事の職能は、単に総裁の業務執行についてのみ批判検討するだけの狭い権能ではないと思うのであります。つまり一方ではもっと高い次元に立って、営団について言えば経営管理委員会のあり方、総裁以下の役員や各種のスタッフの機能のあり方等の、トップ・レベルの経営管理の機能や組織の権限についても重点的に監査のメスを入れるべきではないかと考えるのであります。また、当決算委員会で批判のある役員の給与等についても、当然他の振り合い等も考慮して、勇気のある勧告をなすべきであると思います。 さらに、財務監査については企業会計の原則を適用しているからには、今回私どもが指摘をしている適正な減価償却がなされた場合の各期の利益計算を明示すべき責任があると存じます。 なお、将来営団の資金繰りについては、特に民間資金の依存に限度があるとするならば、国の投融資の面に期待が大きくなされなければ、経営難に陥ることとなり、ひいては運賃等の諸問題が発生することは必至であります。従って、監事は、以上の諸点について総裁以下の役員と対等の立場で批判検討を行ない、営団役員のみで解決困難な事項は、主務大臣や国会に勧告及び報告をする態度が望ましいのであります。これによってこそ、公的機関の監事の地位も、世間一般の株式会社の監査役というものとは異なった内容ある地位となり、現在特に主務大臣の任命ということに意味を生じ、世間の信頼と尊敬を受けるのであります。 当決算委員会も、営団の監事がこのような立場に立って、監事の職責を果たされるならば、現在の監事の地位向上のために努力を惜しまないのであります。しかしながら、今回の営団の監査報告にはこの点が文書により明示されておらず、主管省はもちろん、国会や国民も本質的問題が不明のままに、将来の適正な立法措置や投融資計画あるいは公共料金の値上げに対する判断ができないこととなるのであります。このことは監事のみに要望するものではなく、行政管理庁で、監事制度について目下検討中のようでありますから、これらと相待って、監督官庁は十分検討を必要とするものであります。今後の監査報告には、私が申し上げたような点を含めて御指摘を願えれば、われわれの国政審議に一そうの参考となると考える次第であります。この点に関する監事の御意見を伺いたいと思います。
○石井参考人 ただいま先生の御指摘の通り、営団の監事は、営団法にも規定してあります通り、営団の業務全般を監査する立場にあるわけでございまして、私、監事に就任いたしましてから、業務監査をいたしましたものにつきまして、御参考までに資料をお手元に差し上げてありますが、その内容は、ただいま御指摘の通り比較的軽微なものばかりではないか、もっと大所高所から、営団の運営全般の基本的な方針その他についての監査委員としての指摘事項が何らなっていないじゃないかという御指摘をいただいたのでございますが、全く私もその点については同感に存じております。 私、微力にいたしまして、そういった基本的な大きな観点からのいわゆる内部監査ということに、今まで力の及んでいないことを、この機会に、まことにざんきにたえませんで、おわびを申し上げる次第でございますが、ただいま御指摘のありました通り、私ども全く同様に感じておりますので、今後監事の重責にかんがみまして、ただいまお示しのような方向に今後は精一ぱい努力していくつもりであります。
○鈴木(仙)委員 地下鉄の問題については、東京都の交通難解決の一助として、郊外私鉄との相互乗り入れを含め、都内の路面交通の行き詰まりを打開するために、運輸大臣の諮問機関である都市交通審議会においても、昭和三十一年八月、答申第一号をもって都内に五本の路線の建設を答申され、さらに同審議会は昭和三十七年六月に、答申第一号の改正計画を含めて、十本の路線について建設の必要を答申しているのであります。この答申計画に基づいて、帝都高速度交通営団並びに東京都が地下鉄の建設に努力されている現状でありますが、都の交通政策の面からも、その運営等について今後検討を要すると思います。 また、たとえば営団における建設資金は、昭和三十八年度政府資金、民間資金、増資の合計額は二百三十億円であり、昭和三十九年から昭和五十年までに総額四千六百六十五億円という資金が必要であると予想されており、利益追求のみでは、輸送機関としての存在が許されないのであります。こうした点から見まして、これらの機関については、大いに政府の財政的措置を必要とするものと考えるのでありますが、本日は大蔵大臣の出席もございませんので、その心がまえを聞くことができません。いずれ近く大臣の出席を求めて質疑を行ないたいと思いますが、これらについては総裁の御答弁は要りません。この機会にさらに二、三点お伺いをしておきたいと思います。 前回において東京の地下鉄六号線と七号線の関連と赤羽の車庫誘致問題について簡単な質問をいたしましたが、それに引き続き、これから東京の地下鉄と郊外私鉄の都心流通問題、一般的な通勤輸送問題、路面電車の存続問題について——路面電車は後にいたしますが、運輸御当局としては近年どのような行政指導をやっておいでになるか、どのくらいの経費をかけて調査や統計を行なっておられるか、また運輸省の鉄道監督局方面で把握しておられる程度において、国鉄、私鉄、公営交通企業などが通勤輸送や地下高速電車の建設と増強にどのくらいの熱意を払って経費を投入しているか、その工事の進行度合い、輸送力増強の実行成績はどのくらいまではかどっておるか、こういう点についてお伺いをしたいと思います。 私は今からちょうど十年前の第十六国会において、通勤輸送力増強問題について当局に質問をし、それに関連をして京浜、山手両線電車分離問題を促進したところ、国鉄予算においてその項目を書き出してありながら、国鉄当局は東京駅の美観増進工事に二十六億円の巨費を投入している、だけで、田端−田町間わずか七キロの区間を大正十四年以来三十年以上四線並列にできて、高架線が雨ざらしになっているのをほったらかして、京浜、山手両線電車を同じ二本線路へ流し込まして、通勤乗客を朝夕死ぬ苦しみにあわしていたのであります。私は当時某大新聞から聞くにたえない嘲笑と、いつも申し上げるのですが、悪罵を浴びたのでありますが、第十六国会の運輸委員会以来初一念を貫いて同区間の四線並列工事を促進して、ようやく昭和三十年に実現を見たのであります。ここにまず昭和二十八年度の両線電車の運転両数に比較をして、十年間にどのくらい増車を行なってきたか、それを数字的にお答え願いたいのであります。 十年前に、私が、京浜、山手両線電車を分離運転すればどのくらい増車ができるかという質問をしましたら、現在の国鉄常務理事で、国鉄切っての俊秀として自他ともに許す滝山養君は、五百五十八台を増車ができると答え、議事録にも残っているはずですが、理屈は理屈として、実際は両線をいかほど十年間に増車しましたか、一つお伺いをしでおきたいと思います。
○岡本政府委員 ただいまのお尋ねは、東京都における都市交通問題、特に高速鉄道の計画について運輸省はどういうふうに考えられ、また実行してきたか、こういうお尋ねであろうかと思いますが、しばしば申し上げておりますように、運輸省といたしましてはっとに東京都の通勤輸送を中心といたします交通問題の解決には非常に意を用いてきておるつもりでございまして、すでに昭和二十九年に運輸大臣の諮問機関といたしまして、都市交通審議会を設置いたしまして、一年有半にわたりまして御審議を願って、昭和三十一年八月には第一次の答申をいただいております。その答申を尊重いたしまして、国鉄あるいは私鉄、あるいは帝都高速度交通営団、あるいは東京都を御督励いたしまして、輸送力の増強に努めて参ったわけでございます。やはり都市交通の問題は通勤輸送が主体でございまして、輸送力の整備増強を急速にやらなければいかぬということでございまして、大体昭和五十年を目途といたしまして、国鉄、私鉄、地下鉄を通じまして計画を立てたわけでございます。国鉄につきましては、御指摘のような山手線あるいは京浜線の分離、これはすでに完成をいたしておりまして、先生の先見の明を事実で雄弁に物語っておるような結果になっておりまして、非常に大きな貢献をしておるということは明らかでございます。それから三十一年の八月の答申では、中央線の東京−三鷹間の複々線化ということを申しておりますけれども、これは非常におくれまして大へん申しわけなく思っておりますが、もともと計画自体が中野と三鷹の間を複々線にする、それから御茶ノ水と東京駅の間を複々線にする、こういうことで出発いたしましたところが、御茶ノ水と東京駅につきましては、地元の商店街の方方に用地買収の点についての協力がついに得られませんで、その計画を放棄したわけでございまして、あらためて計画を練り直しまして、地下鉄が現在着工いたしております五号線——中野から大手町を経まして東陽町方面に参ります五号線の地下鉄に国鉄の中野−三鷹間の複々線をいたしました路線を乗り入れるということに変更いたしまして、事実上中央線の複々線化を達成しようということに相なっております。目下国鉄も営団も工事を継続中でございますので、もう二、三年たちますと中央線の複々線化という懸案も片づくものというふうに心得ております。そのほか主として国鉄といたしましては、車両の増備に非常に力を入れておりますが、今お尋ねの具体的な数字につきましては、私資料を持ち合わせておりませんので、お許しを願えれば後ほど資料としてお届けしたい、かように考えております。
○鈴木(仙)委員 どうも大へんおほめにあずかって光栄でございます。それでは後ほどこの点について数字をお知らせ願いたいと思います。 鉄道営業法第二十六条の定めに照らすと、必ず電車は定員輸送をする程度まで増強すべき法律効果を、明治三十三年において後世に期待されているのでありまして、その法文の字句の通りに、ただ乗客を押し込んではならないという機械的な意味だけではないのであります。それは第十六国会当時の鉄道監督局長たる植田純一氏も、右のごとく答弁いたしておるのでありまして、十年後の岡本鉄道監督局長のお考えはいかがであるか、この点も伺っておきたい。 中央線には、朝は押し屋というアルバイトが出てきて、乗客を無理やり押し込んでいるのでありますが、そのような残酷な超混雑状態に対し、十年この方時差通勤くらいが関の山で、これという強力な対策が打たれておりません。 電車輸送力を増強するのには、運転回数を多くする増発主義もありますが、むやみに運転密度を濃密にすると、信号機などの保安設備を高級なものにする必要を生じ、同時に保線作業が危険になってしまって、その方面から輸送状態が、危険になります。むしろ増結主義でたくさん電車をつなげて走らせる方が効率がよいのであります。空気制動機を使用する総括制御方式のわが国の電車は、三両連結でも十六両連結でも、先頭車の運転士の一人の運転技術で楽々走ったりとまったりできるから、人件費の方面かも増結主義の方が得策と存じます。 ところが、電車を増結するには、申すまでもなく各駅の乗り場の長さを長くしないと乗客が乗り降りできません。これがいわゆる有効長の延伸ですが、京浜、山手両線とも十年前の八両のままでやっています。私はこれを二倍にして十六両連結にしてみたらとも思うのですが、せめて現状を五割増しにして、十二両連結で運転することは決して不可能ではないと思うのですが、こうした有効長の問題については十六国会などで同じようなことをいろいろやりましたが、私どもの考え方ではまだちっとも変わりばえがしない。十無という月日を経てもちっとも変わっていないように考えるのでございますが、この点も一つお考え願いたいと思います。運輸省は京浜、山手両線の電車の編成を五割増しにするための有効長延伸について何の計画案も持っていないのでしょうか。この辺で一段躍進した考えを持つべきではないかということ。戦前は今の一等、つまり二等もあったのですが、この点についてお伺いをしておきたい思といます。
○岡本政府委員 鉄道営業法の第二十六条でございましたか、いわゆる定員乗車の定めがございます。実は先生もすでに御承知と存じますが、運輸省といたしましては、今国会に鉄道営業法の一部改正法案の御審議をお願いいたしております。その一部改正法案の中では、定員乗車の条文を削除するように御提案申し上げております。なるほど明治三十三年に鉄道営業法を制定いたしました当時は、今から考えてみますときわめて進歩的な立法がしてございまして、ただいま御指摘の定員乗車にいたしましても、当然そうあるべきであったと存じます。またしばしば引き合いに出されます婦人待合室にみだりに男子が入ってはいけない。入った場合には科料に処するというようなこともございまして、まことに進歩的な立法であったと思いますが、しかし現実にはどうかと申しますと、日々われわれが見ておりますように、定員乗車どころの騒ぎではないのでございまして、あまりの混雑がひど過ぎて、むしろ人命の安全上にも非常に危険を感ずるという体のものでございまして、理想は理想といたしましてもきわめて実情にそぐわない。どんどんふえていく通勤客をどうしてさばくかということでございまして、座席定員の確保ということはほとんどここ数十年の間、理想ではありましても実行不可能でございますので、運輸省といたしましてはやむなくこれを実情にそぐわないものとして削除することにきめまして、御提案いたしたような次第でございますので、この点は、理想としては確かに運輸交通関係のものといたしましては守るべき目標であろうかと思いますが、いかにも実情があまりにもかけ離れておるということで削除いたしたような次第でございますので、ここで何とかかんとか申しましても、国会にも御提案申し上げておりまして、われわれの意思ははっきりそれに現われておるわけでございます。 それからただいま御指摘の中央線、山手線等の輸送力増強の際に運転間隔を短くする、つまり運転密度を高くするということをあたかも万能のように考えて実行しておるが、もっと連結両数をふやすということでやったらどうかというお話でございます。これはごもっともしごくでございまして、中央線も御承知のように八両運転から十両運転になり、あるいは目下十二両運転というようなことも考えておるようでございます。山手線につきましても、七両を八両にするとか、あるいはさらに十両にするとか、いろいろ考えておるようでございまして、いわば運転密度を高くいたします場合には、車両を増備いたしまして、変電所を増強いたしますれば割合簡単に輸送力の増強ができるわけであります。御指摘のように車両の増結ということになりますと、ホームを延伸するというもう一つむずかしい仕事が加わってくるわけでありまして、その点確かに多少あと回しになっておるきらいはございますけれども、やはり御指摘のようにホームの延伸という工事を相当程度の犠牲は払いましてもやりまして、車両増結で輸送力増強の解決方法として実行すべきであるというふうに考えております。
○鈴木(仙)委員 関連してお尋ねしておきますが、横須賀線について簡単に質問しますが、横須賀線は最大十二両連結までは可能になっておりますが、十二両連結で走るのは朝夕わずかの本数で、日中は六両連結ですが、ちょっとどうも考えられないのですが、どういうわけか。これは統計に基づいて電車運行を立案してあるのでしょうか。ことに十年前に私が質問したときには、東京−大船間を東海道本線の列車と線路を共用して運行するから、横須賀線だけを別にする複線増設が望ましいという答弁で、そのため新線として根岸線の建設も必要になったのであります。現在は六両連結で運転間隔をふやしておるのであって、これは運行密度を減らしたいという当局の答弁と全く矛盾しておるのですが、鉄道監督局はこの辺をどういう工合に行政を指導しておるのか、お尋ねしておきたいと思います。
○岡本政府委員 先ほど申しました都市交通審議会の三十一年八月の答申では、先ほど申し上げるのを忘れましたが、横須賀線につきましては、湘南線と分離いたしまして、大船までさらに複線を増設いたしまして、解決するということでございますが、その後御承知のように東海道新幹線建設の議が起こりまして、いろいろ国有鉄道において検討いたしました結果、東海道新幹線が完成いたしますと、東海道線に余裕が出て参りますので、そのことによって事実上湘南電車と横須賀線の分離が可能になる、こういうことで現在まで見送っておるような次第でございますが、東海道新幹線も来年の十月には営業開始することができるような状態でございますので、その点は、いましばらくのしんぼうで解決できるものではないか、かように考えております。 なお、横須賀線は十二両運転できるにもかかわらず、昼間は六両運転、半分にしておるというふうなおしかりでございますが、これは中央線におきましても、あるいは京浜線におきましても日常しばしばごらんのように、ラッシュを通り過ぎますと、旅客の輸送量も急激に減って参りますので、運行車両を減らしておるのでございまして、その辺は別段一般乗客に御迷惑をかけておるというふうには考えておりませんが、なおよく調べまして、万一そういうことがございました際には、十分国鉄当局に注意いたしまして、遺漏のないようにいたしたいと考えております。
○鈴木(仙)委員 おしかりなんという、とんでもないことでございまして、輸送力の増強という見地からしろうとの意見を申し上げたのですから、どうかその点一つ好意的にお受け取り願いたいと思います。国鉄の予算の執行状態から見て、過去十年間における通勤輸送力増強のための資金投入が大体どのくらいの額に上るか、全体の投資額との比率はどのくらいでしょうか。国鉄幹部の中には通勤輸送は厄介な問題と称して全く軽べつ的に取り扱っている人があるというふうなうわさがあるのですが、勤勉な国民が自分の家と勤め先を往復するのを気分よく輸送をしてこそあすの再生産を約束するものである。ところが現状では、あしたの労働再生産どころではなく、朝自分の家を出て電車へもぐり込み、都心のビジネス・センターで下車すると、もうそれだけでへとへとになって、午前中は会社のお茶をすすってぼんやりしていて、午後は昼食後の雑談で時を過ごして、なるべく早目に退出をして帰りの電車へ飛び込むという調子では、仕事をするために通勤するのか電車に毎日乗ってみるために家を出かけるのか全くわかりません。こういうばかげた通勤苦からわが日本民族を救い出すのは、当面の国家的重大問題であります。もっとも日本の国を混乱させ衰えさせる考えを抱いている人々の中には、勤労大衆をできるだけ苦しい目にあわした方が、大ぜいの人が電車の苦しみによって次第に反国家的思想、反政府的思想を抱くようになり、従って自分の方の立場がだんだんよくなると考える人もあるかもしれませんが、しかし、私は政府を組織する与党の一員ですから、このような大衆に苦痛を与えて反政府的な考え方を奨励するような立場とは絶対反対であります。この見地から見れば、国鉄当局は最も熱心に通勤乗客の反国家的思想を育てていることになりますが、この点は、国鉄幹部は、そういうことになると、危険思想を持っているんじゃないかというふうに勘ぐらざるを得ないのでありますが、通勤輸送力の増強に関する国鉄当局の熱意のほどを過去十年間の実績に立って明確にしていただきたいと存じますが、その点いかがでございましょう。
○岡本政府委員 国鉄では、昭和三十二年度から始めましたいわゆる第一次五カ年計画では通勤輸送対策といたしまして四百九十九億円、約五百億円計上いたしたわけでございます。しかし、御案内のように、これは達成率といいますか遂行率が低うございまして、大体六〇%内外にとどまったわけでございます。それで第二次五カ年計画、三十六年度から始まりました新五カ年計画では総額六百四十億円を投入する予定で目下やっておるわけでございます。そうして東京地区では、先ほど申し上げました中野三鷹間の複々線工事を進めておるような状況でございまして。最近では通勤輸送に対して非常に熱意を入れておるというふうに考えております。確かに御指摘のように、たとえば中央線で申しますと、どんどん輸送力を整備増強していく、ところが人口が沿線にますますふえていく、非常に便利になればまた人口がふえるというふうなイタチごっこの関係になってあいまして、国鉄が申しておりますのは、根本的に大都市の人口集中という問題を政府全般として考えてもらわないと、いつまでたっても通勤輸送に没頭していなければならない。ほかの地方の主要幹線の複線工事とかいったことになかなか手が回らないからというふうなことから、若干通勤輸送の問題については御指摘のような考え方を持つ者がおるかもしれぬとも存じますが、しかし、運輸省といたしましては、考え方はすこぶるはっきりいたしておるのでございまして、先生御指摘のような考え方から、通勤輸送はぜひとも解決したい。都市の人口が膨張するということにはそれぞれの必然的な原因もございますし、それをにわかにとめるということも、なかなか思い切った施策が見当たらない状況でございますので、われわれ運輸省といたしましては、何としても通勤輸送に追っついていくだけの輸送力の整備増強をはかるということが、最高の使命であるというふうに自覚いたしておるのでありまして、国鉄を初め関係機関を督励いたしておるのでございます。
○鈴木(仙)委員 次に、私鉄各社の通勤輸送力増強について運輸省の行政指導の現状を伺いたいと思います。 私鉄は会社経営であって、多少なりとも配当をしなければならぬ。その間にあって、一文ももうからない通勤輸送力を増強するのは、ずいぶん経営上の重荷だと思いますが、それでもなおかつ私鉄各社は通勤輸送にはなかなか力を注いでおります。その熱心さにおいては、国鉄よりもむしろ前進しているように思います。私は、ひまがあれば、国鉄、私鉄の通勤輸送状況を見て回りますが、小田急や京王帝都なども近年連結両数をずいぶんふやしております。西武でも明年から十両連結を行なうと公表しており、東武でも東銀座と乗り入れを行なう車両などは大そう改良しております。むしろ私鉄業界の雄などという東急の東横線がやっと五両連結でやっていて、はなはだ貧弱なのは、いささかおかしい気持がいたします。私鉄各社の通勤輸送についての投資実績は、この十年間でどの程度でしょう。一覧表にしてこの委員会へ報告していただきたいと存じます。 また私鉄各社の中で通勤輸送に熱心な会社ほど愛国的な経営を行なっている証拠ですから、その熱意の順に融資や税務の方面で優遇措置を講ずべきでありましょう。この点を会社別に順位を付して通勤輸送力増強のための投資の実績をなるべく早く資料として提出をいいだきたいと存じます。この点一ついかがでございますか。
○岡本政府委員 御指摘の資料をさっそく整えまして差し上げたいと存じております。
○鈴木(仙)委員 次に東京の地下鉄整備に関する投資の効果について運輸省のお答えをいただきたいと思って、以下若干の質問を行ないます。 全体計画として、現在工事中の一号と二号線は、来年春完成して、京成と京浜、東武と東急東横線が相互に流通することになり、五号線も着工になっております。ところが六号線が、これは西馬込から志村と上板橋へ通ずる新線で、これは東京都が建設することになっていて、重要な路線ですが、一向に工事認可が出ないし、果てはこの六号線が五反田で一号線と接続をするために、一号線の三田から南のまだ工事認可がおりていない由です。さらに目黒から赤羽へ通ずる七号線、錦糸町から中村橋へ通ずる八号線があり、別に小田急と京王帝都を都心へ流通させる九号線と十号線というのがありますが、これらについて、この際国力を傾注して迅速に完成しなければなりません。 およそ国家の財力を投入するには、大なり小なり、その時代々々の重点があるものであります。今日では忘れてしまったようになっていますが、一時は結核対策が日本の国の重要政策であった時期があります。もっとはなはだしいのは、石炭、鉄鋼、電力を、経済安定本部が傾斜生産と称して重点に指向し、石炭は一切に優先をして国庫で財政措置を施したものでありましたが、年移って星変わり、今では石炭から石油へエネルギー源が変化したために、石炭産業を縮小して、その労働力を配置転換することが逆な意味で国としての重点政策となっております。 通勤輸送は、本来は国家の重大問題であるのですが、無責任な自家用車至上論に押されて、国鉄でも私鉄でもはっきりした態度をとることができず、厄介な問題などと軽べつするのであります。東京の地下鉄は、今日の重点政策として取り上げてしかるべきものでありまして、決して一般の長期の計画のように長々とやってはならない性質の仕事であります。現に、第四号線の東京と西銀座間、わずか一・一キロの区間に三十億円の巨費を要したのを見ても、日ごとに整備される下水道の系統を変更するだけでさえ非常な工事費を要することがわかります。 どうもくさい話で恐縮千万ですが、上水道の方は浄水場からの圧力が加わっていますから、送水管をどう曲げても水は出てきますけれども、下水となるとそうはいきません。下水を送るのは自然の流下系統ですから、その系統が完成したあとへ地下鉄工事が始まると、本来の地下鉄工事もさることながら、地下鉄の両わきの下水道を仕分けして、系統を再編成して、実物が順調に流れるようにしなければなりません。 東京の下水道はこれから工事の最盛期に入るのですが、これにおくれて地下鉄を掘っていくのは、万事後手後手になって、どこの区間でも西銀座付近のような状況に陥ってしまうのではないかと思います。 私が地下鉄を国家の重点政策にして工事を急げと言うのは、このようなむだな費用をつぎ込んで下水道の再編成に努力することを節約したい趣旨もここにあわせてあるのです。この辺について運輸省当局の御存念のほどを伺っておきたいと思います。
○岡本政府委員 東京都の地下鉄を急速に整備するということは、これは運輸省としては一番大きな政策の一つとして推進して参っておるのでございまして、政府資金をなるべく低利で豊富に供給するとか、あるいは昭和三十七年度の予算から計上しておりますように、利子補給ではございませんけれども、地下鉄の建設を国家も前向きの姿勢で援助するということで補助金を一億八千万円、三十八年度は二億二千万円計上いたしておるのでございまして、しかも御指摘のようにきわめて短期間のうちに迅速に仕上げるということをわれわれは常に心がけておるのでございます。つまり都市交通の面から申しまして、一日も早く完成するということが必要でありますし、また工事がだらだら長引きますと、沿線の方々の迷惑も大へんなものでありまして、そういう点からも短期間のうちに迅速にやるということが絶対に必要であることは、われわれも承知いたしておりまして、さように努力しておるつもりでございます。 なお御指摘のように、下水道との競合の点で早くやっておかぬと大へんな手戻り工事になって、地下鉄の建設が実際容易でなくなる事態がすぐくるんではないか。そういう点からも早くやってもらわなければいかぬという御指摘でございますが、御承知のように、地下鉄の工事は、原則として民有地を買収して建設するということではございませんで、いわば公共のものでございます道路の下を掘って参っておりますので、その点からは都市計画路線として高速鉄道を決定いたしまして、都市計画の面から東京都もこれに協力するという建前になっておりますが、何せ道路の下は電電公社の電話線であるとか、あるいは電力会社の電線であるとか、あるいは警察の電話線であるとか、あるいはガス会社のガス管であるとか、もろもろの公共的な施設が埋設してあるのでございまして、こういう点からいっても必ずしも地下鉄の独占物として使用し得るものでもありません。 最近は、御承知のように高速道路の建設が始まりまして、その高速道路と一部競合するところが出て参りまして、地下鉄の建設と高速道路の橋脚と申しますか、そういう建設を同時に行ないまして、なるべく工事の手戻りが双方にないように心がけておるのであります。また先ほど来申し上げました埋設物の合理的な収容のために共同溝の設置ということがいわれておりまして、本国会にもその関係の法案が提案されておるようでありますが、そういう共同溝の設置ともうまくマッチして建設いたしますように、関係者と緊密な連絡をとるように心がけておるような次第でございます。
○鈴木(仙)委員 さきの質問でお尋ねした八号線と九号線と十号線を東京都側が押えたとの話ですが、行政指導の立場から見て運輸省側に熱意が足りないのではないかと思います。よしんば都市交通審議会で押えたところで、国家的見地に立ってみてこの線が必要ならば力を尽くして説得したってよいと思いますが、どうも小田急と京王帝都はずいぶん通勤輸送力の増強に努力しておるようですが、その沿線の通勤人口も年々激増しており、新宿駅の乗りかえの混雑は、近く西武が新宿乗り入れを完成した暁には名状しがたいものになるでしょう。往年の弥彦神社事件のような不祥事が起こっては大へんであります。もし、小田急と京王を地下鉄で都心へ乗り入れさせれば、新宿駅の大混雑は少なくとも三分の一くらいに軽減されるのじゃないか。これもしろうと考えですが、特に小田急の乗り入れ線たる八号線あるいは十号線は、千葉県松戸市へ行く貫通路線であって、松戸から野田市、関宿を経て東北線小山に至る新しい国鉄予定線を制定してくれという請願があとそうでありますが、寺中これを結べば、小田急が小田へ走りこむことになり、通勤輸送にははなはだ便利ではないかと思います。今申した新予定線は、総野線という名前で赤城宗徳君が後見人になって近年運動を展開しており、将来有望な路線でありますが、運輸省は常に最小の国家資金を投下して最大の投資効果を上げさせるよう投資効率を考えていただきたいと思います。 運輸省は、東急と東武の乗り入れには大そう熱心ですが、小田急や京王帝都だってりっぱな私鉄で、私鉄各社に対して理由不明なえこひいきなどはないと思いますが、ひとしく都心流通、通り抜け運転のできますように強力な行政指導をすべきだと思いますが、一体小田急や京王帝都の幹部の意見を運輸省は聞いてやったことがあるのかどうか。差別待遇はなさっていないと思いますが、この点もお伺いしておきたいと思います。
○岡本政府委員 ただいま御指摘の点は、三十六年ごろから都市交通審議会に第二次諮問を出しまして、三十一年八月に第一次の答申をもらったけれども、その後輸送量が非常にふえまして、今の地下鉄その他高速鉄道網では、今後十年、二十年すると足りなくなるという心配があるので、その改定の必要があると思われるがどうだろうかということで諮問して参りまして、いろいろ審議されまして、昨年の九月でありましたか第二次の答申をいただきまして追加路線が決定いたしたのであります。その審議の過程におきまして、関係私鉄の意見も十分審議会としては聴取されております。その結果、都市交通審議会としては、小田急につきましても京王帝都につきましても、その輸送力の逼迫の解決の方法として都心への直通運転の路線を答申されておるのでございます。しかし、追加五路線のうち都市計画審議会で都市計画路線としてきまりましたものは三路線でございまして、小田急と京王帝都の関係は東京都の方で都市計画決定から除かれまして、まだ解決に至っていないのでございます。もちろん運輸省といたしましては、そういう御指摘のようなえこひいきと申しますか、差別待遇は全然いたしておりませんので、都市交通審議会の答申は尊重していただきたいと思っておりますけれども、地下鉄の建設につきましては、やはり都市計画決定としてきめていただきませんと、道路の下を使って参りますので、まことに工合が悪いのでございます。もちろんわれわれといたしましては、建設省、東京都と十分な連絡をとりまして、追加五路線の審議につきましては、私の記憶では二年有半にわたってお互いに十分意見の交換をいたしまして、その間に意思の疎通を欠くというようなことはないのでございまして、昨年の一月でも、当時の建設大臣と運輸大臣と東京都知事の間におきまして、この五路線についての大綱はきまっておるのでございますからわれわれといたしましては一日も早く建設省あるいは東京都におきまして、都市計画路線として、都市計画審議会において決定してもらいたい、こういう希望を持っておるのでございます。
○鈴木(仙)委員 地下鉄七号線について簡単に質問をしていきます。 この七号線は目黒から赤羽に至る地下鉄の新路線で、本郷通りを通って王子に出て赤羽に達する路線これは東急の目蒲線目黒から流通運転させることになっており、従って三フィート六インチの狭軌で建設する計画なのでありますが、これに着手する実施計画を当局は持っております。この七号線は赤羽でとまってしまわないで、国鉄の鉄橋の付近を通って、現在急激に発展途上の浮間を経て埼玉県方面へ延伸してくれという地元の要望もありますが、この辺の利点を当局は考えておりますかどうか、これもついでに伺っておきたいと思います。
○岡本政府委員 七号線の問題でございますが、相なるべくは、目黒で目蒲線と直通運転させたい、こういうつもりでおります。なお浮間方面から埼玉県方面に延伸せよというふうな御希望のあることは十分承知いたしておりますが、目下のところそこまでの調査検討を十分いたしておりませんので、これはいずれよく研究いたしまして、必要があれば都市交通審議会の御意見を聞いて、そういう方法がいいのかどうかきめたいと思います。
○鈴木(仙)委員 あわせて御答弁を願いたいと思いますが、必要あればということですが、現在人口の増加とか周囲の土地の事情とかいうことをお考えになり、首都圏整備法という法律の点からいきましても、必要があればでなく、別に将来はどういうふうなことになるかというふうなことも、あわせて御答弁をこの次に願っておきたいと思います。 さきに東京都の六号線が工事認可がおりなくておくれていることを申しましたが、これには狭軌で建設するか広軌、つまり四フィート八インチ半で建設するか、軌間の選択問題が介在しているのではないかと思いますが、私の伝聞する限りでは、東京都は四フィート・八インチ半の広軌で建設することを希望している由であります。その理由はきわめて簡単で東京都は地下鉄の車庫用地を買収済みで、従って、六号線を広軌で建設すれば、一号線押上方面へも、六号線志村、上板橋方面へも、同じ型式の電車を適当に繰り回しができるというのでしょう。これは、だれが聞いても理屈の通った話で、いわゆる言正名順の旗じるしであります。ところが運輸省はなかなかもってこの六号線の広軌建設を許可しない様子であります。それには舞台の裏で手の込んだ道具立てがあるんじゃないかというようなことを言う人があります。つまり東急不動産が開発した川崎市北部の西玉川団地群という住宅団地があり、この地区へ渋谷から二子玉川へ延ばす地下鉄新玉川線をさらに延長して、その電車を渋谷−浅草間の三号線へ乗り入れさせようとした。ところが、牛島営団総裁があまり乗り気でないという、これはわかりませんが、むしろ断わられたというのが風説なんでございますが、そこで東急は大井町から二子玉川へ通じている大井町線をその住宅団地に貫通させ、その電車を池上線へ入れて五反田から六号線へ流れ込ませようという実にくにゃくにゃと持って回った計画を持ち込み、このため六号線を三フィート六インチの狭軌で建設せよという東急不動産連名のパンフレットも印刷して各方面へばらまいております。この二大私鉄の横やりに突かれて、運輸省は六号線を東京都の要望通り四フィート八インチ半で建設させる決意ができなくなり、今や非常に苦しんでいるというようなうわさがあるのでございますが、これの真偽、東急が開発した中央林間都市の人たちは、地図を見ればすぐわかる通り二子玉川まで出てくれば地下鉄三号線へ乗りかえるのがだれしもの順序でありましょう。大井町線を走ってずっと東の方へ来て池上線との交差駅旗の台で池上線へ入り、それから五反田へ出るのは、時間的にも距離的にもいわめる三角形の二辺を好んで回るよなもので、ずいぶんこじつけた計画と言わなければなりません。また旗の台駅の渡り線工事だけでも数億円の巨費を要するでありましょう。こんな持って回ったくにゃくにゃした経路をたどるより、大井町線電車を大岡山の駅で目蒲線へ乗り入れさせる、そして目黒から前の質問であげた七号線へ流通させれば、きわめて自然な系統で都心へ出られるのでありませんか。そのためにも七号線への着工を早めることもいいことであります。この場合七号線を狭軌で建設することとして、六号線は原案通り四フィート八インチ半の広軌で建設することにすれば、運輸省も苦しまずに済んでいただろうと思いますが、東急の開発事業も好都合になると思います。一石数鳥の効果であろうと思います。東武の東上線に対しては現在の四号線を池袋から成増へ延長し、六号線は上板橋で連絡しますからあの手この手で乗客を引き取り混雑を軽減することができるはずです。当局は東急や東武へ気がねはなさらないでしょうが、そういうことをあまりお考えにならないように、六号線は都側の希望通りに広軌で建設をさせ、中央林間都市から通ずる大井町線電車は大岡山、目黒を経由する七号線へ迎え入れる一石数鳥の打開案に踏み切ってもらいたいと思います。この辺でまた車庫の問題が片づくのではないか、これはしろうと考えなんでございますが、一つ牛島総裁、この間車庫がなければ電車は通らぬとおっしゃいましたが、この地区を委員会でも調査をしていただきたいと思います。特に委員長にお願いします。これは都市交通の重大な問題で、もちろんこの交通営団に関する会計に重大に触れていくのでございますから、以上六号線と七号線、大井町線と東上線の関係について、国家資金節約の見地から、決算委員会の主体性を保つ立場から十分調査もしていただきたいと思いますが、これらについてお答え願いたいと思います。
○岡本政府委員 六号線につきましては、先ほど御指摘のありました点につきましては、先般の当委員会でもお答え申し上げましたように、確かに東京都は広軌で建設したいということを申し出ております。運輸省といたしましては、何も仰せのように東急とか東武とか、そういう私鉄に押されたから狭軌を主張しているとかいうようなことでは毛頭ございません。これは御承知のように昭和三十一年八月の都市交通審議会の答申で、当時新しい地下鉄を建設いたします場合に郊外施設との直通運転を考慮すべきであるという答申が出ております。しかも技術的にも相当検討されまして、そういう答申が出たのでございまして、この答申を尊重しまして、すでに御承知のように一号線では京成電鉄が押上から都営一号線に入ってきておりますし、営団の二号線には北千住から東武鉄道が乗り入れております。これも、一号線については京浜電鉄、二号線については東急電鉄が西の方から乗り入れるということになっておりますが、現在三号線、浅草−銀座−渋谷線につきましても、将来その先も地下鉄を掘りまして玉川まで一貫した直通運転ができるようにということを考えておるのでありまして、これらはすべて都市交通をいかにしてうまく解決するかという考え方から出発しておるのでございまして、一私鉄の利便をはかるというようなことは毛頭ないのでございます。一般的な基本的な方針としておとりいただきたいと思うのでございます。 今の六号線の問題は六百億前後の巨額の投資をするわけでございますから、やはりどういうふうな建設をすれば最も通勤輸送を解決するのに寄与するかということを虚心坦懐に考えなければなりません。もちろん借用地も大事な問題でございますが、最も効率的な輸送体系を立てて実行するということの方が望ましいことは、十分おわかりいただけることでございますので、目下そういう見地から、個々の面子とかそういうつまらぬことにはこだわらないで、ほんとに虚心たんかいに、六百億円の投資をする場合にはいかなる方法が最もよろしいかということを関係者が集まって寄り寄り額を集めて協議しておるような次第でございますので、いましばらくお待ちいただきたいと思います。 それからなお七号線の問題でございますが、確かに御指摘の点はごもっともな御提案でありまして、われわれといたしましても六号線、七号線に関連しまして、御提案の点は、これも虚心たんかいに検討してみたい、かように思っております。
○鈴木(仙)委員 地下鉄六号線と七号線につき選択すべき軌間の輸送効率、従って投資効率については、次回、当局において地図でももし準備ができましたら準備をして、しっかりした御答弁をいただきたいと思いますが、次第によっては東京都交通局、東急本社、東急不動産、東武本社、営団の最高幹部を参考人として本委員会に喚問すべきであるとも思うのであります。また東急と東武の連盟で出版している「東京都市計画高速鉄道第六号線と私鉄との相互直通運転について」というパンフレットも当局において多数求められて、本委員会への参考の文献として提出していただきたいと思いますが、これには委員長のお考えもあるでしょうから、次会のこととしてぜひ当局において実行されることを要求いたします。 次に、地下鉄の有効長について質問しますが、一般に有効長が貧弱であります。都営の一号線と中央線が流通する営団五号線は、各駅の有効長を大きくとってありますが、その他はいかにも貧弱なんです。都市高速鉄道の答申線の番号では、喜多見から日暮里を経て松戸に至る八号線、芦花公園から月島を経て麻布に至る九号線、錦糸町から中村橋に至る十号線となっていましたが、そのうち八、九号線が保留になったので、このごろの取り扱いは錦糸町−中村橋間を八号線と呼んでいるようでありますが、これらの新線について、今のうちから当局はしっかりした分析に立って、将来性のある有効長を保持できるよう厳格な行政指導をして、将来に禍根を残さないようにしなければなりません。有効長はよほど長くしておいて、将来の大量輸送の際に電車を増結しさえすればよいようにしておくべきでありますが、この点についてもし御答弁がいただければ、少し関連的ですがこの際お願いしておきたいと思います。 前段申し上げた、いずれにしても私はしろうとの意見でございますが、この予算の効率的ということと、ほんとうに現在の交通難打開という観点に立ちまして、一つ牛島営団総裁を始め皆さん真剣でしょうけれども、なおこの上とも真剣にやっていただきたいと思います。その点で私どもももっともっと勉強したいと思います。実地調査あるいは財政措置等の点について、前にも大蔵当局の方にも申し上げましたが、そういう意味でも委員長のお取り扱いを願いたいと思います。これは国鉄内部の人、相当な方であっても、何ゆえに大蔵省のあの陸軍の用地に、車庫やトラック・ターミナルをつくるのにあんなに執念を持っているのかなあというふうなことを言うていられる方がかなりございます。従って、地元では大へんなありさまでございます。私の言葉も少し失礼な言い方があったかもしれませんが、この間ローカル紙の記者たちが集まって、私どもの地区にあるこの車庫の問題とか、何号線の問題については某政治家が何千万円とかの金がどうとか、あるいはもみ消しに仲間のローカル紙に何十万円の金とか、そういうふうないやらしいうわさも飛んでいるということ、これはうわさでございますが、火のないところに煙というたとえもございますので、こういう問題はよく御当局でも慎重にお答え下すっていただきたいと思います。 以上申し上げまして、本日はこの程度で、時間もございませんし、御注意もございましたから、質問を打ち切っておきます。
○津雲委員長 西村力弥君。
○西村(力)委員 私、一時から用事がありますので、それまで簡単にお尋ねをしたいわけです。第一番目に、今鈴木委員の発言に関連しまして、各種の公団などの特殊法人の監事が作成しております監査報告書、これは当委員会の審査上必要がありますので、昭和三十五年度、同三十六年度両年度分を至急御提出願いたい。これは委員長においてしかるべく取り計らいを願います。 ところで、地下鉄の監査の内部監査と会計検査院の検査とそのほかに運輸省自体はどういう根拠に基づいて現実にどういう監督指導をやっておるか。まあ公団ですと建設省なり公団の監理官がおる。東北開発株式会社ですと経済企画庁の中に監理官がおる。こういう工合になって一々やっておる。そのことが民間の創意工夫をチェックするというマイナスの面もありますが、運輸省としてはどういう工合に現実にやっておられるか、それをお尋ねしたい。
○岡本政府委員 運輸省といたしましては帝都高速度交通営団法並びに地方鉄道法に基づきまして監督いたしておるのでございまして、営団法では第三十二条ノ二で、「収支予算、事業計画、資金計画及収支決算二付管理委員会ノ議決ヲ経タルトキハ当該議決後十五日以内二予算及決算二関スル書類ヲ作成シ主務大臣、」「ニ提出スベシ」というふうになっておりまして、これをよく見まして適宜注意を与えておるわけでございます。それから、そのほか定款の変更であるとか利益金の処分は、主務大臣の認可を経なければならぬとかいろいろございますが、地方鉄道法に基づきましては地方鉄道法に基づく会計規則がございまして、その会計規則に準拠して会計の処理をするように命じてございますが、そういった会計につきましても十分監査いたしまして、万遺憾のないようにいたしておるつもりでございます。
○西村(力)委員 予算その他については事前協議を要しない、議決後十五日以内に提出する、こういうことであります。しかし、やはり政府資金というものを導入するからには、またその他協議に応ずる部面もありますが、業務全般について常に指導監督というものがあるだろうと思うわけなんであります。つきましては、運輸省側から見て地下鉄の業務運営、会計経理、そういうものの法的な監督報告はないでしょうか。そういうものをはっきりこの際この委員会に提出されてもらわなければならぬのじゃないか、こう考えるわけなんです。内部監査の報告書は出ておりますけれども、あなたの方の監督者の立場としての監査報告、そういうものをぜひ一つ提出願いたいと思うのです。 それから次にお聞きしたいのは、地下鉄の料金は一般的に高いという印象を与えておる。高いかどうかということは運輸省はどう考えておるか。一区間二十円という工合になっておりますが、これは高い。二十円なら二十円の料金を設定する場合において、運輸省はどういう態度をとったのか。これが二十円でなければならぬという根拠、計算というものはどうなっているのか。現在建設途中でありまして、資金量が膨大にかかりますのでそう安くできないということになるのでしょうが、しかし、それはぎりぎりの線だという確信があなたの方になければならぬのじゃないか、こう思うのです。根拠、計算というものは十分あなたの方で検討されてしかるべきじゃないか。しかも二十円が一般の運賃にくらべて高いならば、今度は安くするめどというものをどこに置いて、どういう方法で安くしていくか。これは建設完了時でなければできないとおっしゃるかもしれませんが、これを一つはっきりしてもらいたいと思うわけなんです。大体岡本さん、あなた高いと思いますか、安いと思いますか。どうですか。
○岡本政府委員 たとえば国鉄とか私鉄とかそういうものと比較いたしますと、確かに御指摘のように高いと思います。しかし、なぜそういうものを認可したかと申しますと、やはりこれも御承知のように、地下鉄の建設費は非常に高いものについておるわけでございまして、そういう建設費を主体としました原価計算をやりますと、とても二十円程度ではやれません。その面から言えば、いわゆる原価計算的に言えば非常に安いということは言えると思うのであります。そこで運輸省としてはこの程度はやむを得ない。つまり大ざっぱに申し上げますと、現在営団が上げております収入の四割というものは、利払いであります。しかも減価償却は満足に行なえない、こういう状態で非常に経営は苦しいのだけれども、都民の便宜を考えて、まあ原価計算的に言えば確かに安い運賃であると思うのであります。そこで運輸省としましては相なるべくならば安い建設資金を何とかして提供してやることを考えなければいかぬ。そこで建設費の利子補給ということを考えて参ったのでございます。つまり現在営団が政府資金あるいは民間からの資金その他を入れまして、平均して七分一、二厘のコストになっておるかと存じますれけども、大体四分くらいで借り入れることができれば現在の運賃でやっていける、こういうふうな考え方で利子補給を要求いたしましたけれども、国家の財政状態の都合もございまして、何といいますか、そういう利子補給的な考え方ではないけれども、建設費の一部を補助するということで、先ほど申し上げましたように、本年度は一億八千万円ほどの補助が、これは営団だけではございませんけれども出しておるわけでございまして、運輸省といたしましては、原価計算的には高くつく運賃を何とかして今のような程度に維持したいということで、そういう方向で今後も努めていきたい、かように存じております。
○西村(力)委員 営団の総裁にお尋ねしますが、料金を値上げしたときの乗客の減少というものはどのくらいで回復するものか。そしてまたこれは実際には試算はむずかしいでしょうけれども、上げないで乗客をよけいに運搬というか、そういう形式で収入を上げるのと、上げて収入量を上げるのと、そういう限界ということ、これは商売においては薄利多売でやった方がよけいにもうかるということもあり得るわけでありますから、そういうような計算はなされた場合があるかどうかということですね。
○牛島参考人 今回の現行の運賃を制定いたしましたのは、一昨年の十一月一日からでございます。その以前の運賃制度は、全区間均一制の二十五円でございました。それを一昨年の十一月一日に荻窪まで開通いたしましたときに現在の区間制の運賃に変更いたしまして、普通運賃は一区二十円、二区三十円という運賃に改めて参ったわけでございます。定期運賃も同様でございます。従いまして、従来の二十五円の均一制を一区二十円の区間制にした場合のいろいろの乗客に対する運賃値上げの影響としまして、普通客がある程度値上げしますと減ります。減りますが、それが復元してくる関係、あるいはまた定期旅客が減る、それが復元してくるような趨勢等々と、今回改正いたしましたのは制度そのものを改正いたしましたので、必ずしも同じになっておらないのでありまして、定期券にしましても、均一制の非常に便利であったものが区間制になりまして、乗車駅並びに着駅を指定するというふうに変わりました関係で、非常に乗客の変動が、運賃制度を変えました当座におきましては、従来の変更のときとは違った趨勢が出たように思っております。現状におきましても定期旅客のふえ方が割合に少なくて、普通客がふえているようでございます。ことに定期客の影響と申しますと、相当多数運賃変更の前に買われておりますので、そういうノーマルな状態に移るのが三カ月ないし六カ月くらいはかかっております。それから普通客の方面におきましても、やはり運賃改正後三ヶ月ないし六ヵ月くらいかかったと思います。 それからもう一つの御質問でございますが、そういうような運賃をどの程度にすればどれだけ乗客がふえるというような関係の直接的な資料というものは持ち合わせておりませんけれども、どちらにしましても、ただいま鉄道監督局長が申しましたように、根本は建設費が非常に高いので、企業として何とか成り立っていくからには、建設費の観点から見ますと相当、二十円を倍くらい、あるいはそれ以上にしなければまかなえないものだろうと思います。そこで私は二十円にいたしまして、極力金利の低下その他の面でこれをカバーしたい、こういうふうに考えておるようなわけでございます。
○西村(力)委員 その点は政策的にいいますと、通勤者が値上げによって減るというようなことはあまり好まじいことではないと私は思うのです。そういうあり方は、やはり商売ですからいろいろ損得の勘定を緻密にやって、なおかつ通勤者も喜んで利用するような運賃体系というものを検討されるべきじゃないか、こういうことで期待したいわけであります。ところが建設費でありますが、私が計算してみますと、一メートル当たり九十三万円でしたか、そのぐらいかかっております。一キロで九億三千万円ですか、そういう工合にかかっておりますが、この建設費について運輸省は、これまたやむを得ない、こういう工合に考えておられるかどうか、その監督者としての検討はどういう工合であるかお聞かせ願いたいと思います。
○岡本政府委員 戦後地下鉄の建設を再開いたしましたのは、たしか昭和二十六年からであったかと存じますが、現在までに営団としましては、私の記憶では八百五十二億でございまして、それで約三十数キロ建設しておりますから、やはりキロ当たり二十億円以上かかっております。そういたしますと、メートル当たり二百万円以上になるわけでございます。それで非常に高くついておりますけれども、これはわれわれの見るところではやむを得ないというふうに考えておりまして、先ほど申し上げましたように、そのために建設費の利子補給程度はいたしまして、利用者の運賃負担が高くならないようにという方向でやっておるのでございます。なお建設費が非常に高くつくということから、政府といたしましては現在は政府資金半分、それから営団自体で調達いたします資金が半分というふうな大ざっぱな分け方でございますが、そういうふうになっておりますのを相なるべくは政府資金の割合を増大させてやりたい。できれば七対三ぐらいの比率で、安い政府資金をもっと豊富に供給してやりたい、こういう方向で財政資金のめんどうも見ておるようなつもりでございます。
○西村(力)委員 私は手元に渡った三十七年度の下期の計画に基づいて割り算をやってみたら九億三千万ということなんですが、これは私の計算違いだと思うのです。二十億ということになればこれは相当の金だと思うのです。ところでそういう場合に、地下鉄をやる場合には、先ほどから論議のように地下に埋没されているいろいろなものにぶつかる、それを排除しなければならないということになってくるわけなんでありますから、非常に金がかかるわけですが、そういう場合における、たとえばガス会社のガス管、東京都の水道管、下水管、あるいは電電公社のケーブル、そういうものを移すとかという場合に、またそのことがあることによって工事が困難を来たすという場合に、その費用負担というのは、これは全部地下鉄側がこれを負担する、こういう工合になっておるのかどうか。
○岡本政府委員 その通りであります。
○西村(力)委員 その通りだとするならば、請負業者にこれを請け負わせる場合に、掘ってみなければわからぬということになるのか。大体それは埋没されておる個所というのはわかるのですから、その前にそれを見込んだ積算というものは完全にできるのかどうか。この前何かの報告にもありましたが、下水が非常に漏水が多くて、その下を行こうとしたがだめだったから上に行ったという報告がありました。こういう工合に見込み違いの場合もあるでしょうが、それは完全に事前にこれを把握できるのかどうか。
○岡本政府委員 大体事前に把握できるわけでございます。従いまして、それに基づく積算はやるわけでございますが、なお御指摘のような、実際工事をやってみて、設計通りうまくいかないから設計を変更するという場合もあるようでございまして、この実際につきましては営団の方からお答えさしたいと思います。
○水谷参考人 ただいま工事中における埋設物の処理につきましてお話ございましたが、ただいま私どもやっておりますのは、主として切り開き式の工法、上から掘っております。その場合に、地中にあらゆる埋設物がございます。これにつきまして、われわれは工事にかかりますときには、一々試掘をいたしましてはっきり確認をしておるわけでございます。ところが実際になりますと、交差点のところで確認はちゃんとしたのです。また都におきましても、埋設物は敷設する場合に一一詳細の設計図を出して、従って、はっきりしているはずですが、実際掘ってみますと、敷設する場合に曲げたりいろいろいたしますために、その通りは入っていない。それでわれわれは試掘するわけであります。そういうのが実情であります。そこで仕事をやる場合にどうかと申しますのに、地下鉄は大体埋設物の下へいくのが常でありますので、大部分は受けるなり処理をするのです。これは移設という場合もありますが、大部分はつりまして、けたをみんな路面へかけるのです。そのけたへ埋設物をつって、別に大きいものは、くいを打って、そしてけたを入れてその上にのけるとか、適当な防護処理をやりまして、そしてでき上がってから、もとに復するというわけなんでございます。こういう場合におきましても、一々それぞれの建設業者の立ち会いを受けておるわけでございます。次に、移設する場合もずいぶんあります。そしてその移設するような場合には、われわれこういう工事をやる者が移設する場合も密接な関係がある場合はありまするが、大部分はその埋設物の所有者なんです。たとえば下水なら下水、水道なら水道というのがそれぞれ移設工事をやられるというようまことにして、実際の仕事を運んでおるというような次第でございます。
○西村(力)委員 移設する場合も、実際地下鉄工事の業者が、他の所管しているところがやる場合でも、同じ地下鉄をやっている業者がやるのか、その費用は一体どういう工合に経理されるのか、こういうことでございます。 それからついでに聞きたいのは、設計通りにいかないで設計変更をした例は一体どのくらいあるのか。埋設しているものを見きわめて設計して、あとになってこれではだめだ、設計変更をした例がどのくらいあるのか。また設計変更に至らないものにしても、業者側の負担である程度工事直しをさせるという例がどれくらいあるか。
○水谷参考人 お答え申し上げます。埋設物を実際に敷設してあるものを移設なりなんなりするというのは、今申しましたように、水道があれば、水道局にお願いして移設する。そういう場合の費用につきましては、あらかじめ営団から予納して水道局にやっていただくという形になっておるのであります。しかし、場合によりますると、下水道なら下水道で将来に計画でもあるといような場合には、そういうものに対しては、その計画に対するものと一緒になるような場合には、その建設業者がある程度負担するというような工合にして、合理的に、今いたしておるような次第なのでございます。そして、いろいろ実際工事をやった場合にどうか、先ほどお話がございましたが、たとえば例の三ノ輪の下水のごときは十分調査したのでございます。実際に方方試掘もしたのでございますが、実際問題としまして、非常に漏水が多い、といていそのままいけてやるなんということはできぬというようなこと。しかも幹線でありますので、そこでいろいろ協議しました結果、その下水をサイフォンにしたというようなことになっている次第なんでございます。 そのパーセンテージがどうかというと、これはちょっと個々のいろいろなケースがあるものでございますから、ちょっとはっきり申しかねる次第でございます。
○西村(力)委員 合理的に解決するということでありますが、そのときに費用負担やなんかについて相当激論をして妥結を見たという例があるのかどうか。それから設計変更まで至らないにしても、業者側の負担が増したために、がまんしてもらって、それだけやってもらったという例が相当あるんだろうと思うのですが、そういうようなものをも見込んで、そういう埋設物の処理の積算をやるのか。そういう幅を見込んでやるのかということと、そういう点は一体現実にはどうなっておりますか。
○水谷参考人 積算におきまして、埋設物はいろいろの場合があるから不確定のものを見込んでわれわれはやるかと申しますと、そういたしておらないのでございます。実は私の方といたしましては、一々下水なら下水を何メートルを防護するものは防護する、種類別にしっかりしてある。実情はいろいろ違った場合が出ます。延長も違うでしょうし、そういうものは全部清算してきっちりやる。また特別に防護の必要なものには、それを実際に支払うというようなことに、きっちりいたしておる次第でございます。
○西村(力)委員 積算をやったときよりもかかり増しをした場合には、実情に応じて追加払いをするということでありますね。
○水谷参考人 それについてはいろいろのケースがあると思うのでございます。一々出たからといって、いわゆる営団の責めになるものと、いわば業者の責めになるものと両方あるものでございますからそれらにつきましては一がいに申せませんから、それも合理的に話し合ってやっていくということになるわけでございます。
○西村(力)委員 こういう場合は一体どうなるか。私の県から二月出かせぎにきて、一昨年一人なくなりましたが、これは規定通りの方法をやっていなかった。規定通りですと、一メートル八十センチごとに段切りをつけてやっていく、三メートル以上なのに段切りをつけないでやって、土砂がくずれて下半身が埋まって、医者に持っていったけれども、とうとうだめになった、こういう例があるんです。こういうようなことは工事の業者の責任だろうと思うのですが、そういう点の監督は、一体営団ではどうやっているのか。今の埋没しているものも、いろいろのケースに基づく経費の分担についても十分注意して、あなたの方でやられると思いますが、それとも業者のそういう工法無視のことから発するような問題まで当然これは現場監督をなさっているのではないかと思うのですが、どうですか。
○水谷参考人 その事故はおそらく段切りの切り方が悪かったので、それが埋まってなくなられたという事故だと想像されるのでございます。それに対する負担は、もちろん業者が負担いたす予定でございます。一面われわれは、それに対する監督はどうかと申しますると、われわれは一定の基準を見て、よくその現場の地質に合った監督をいたしておる次第でございまするが、今のような場合には、その監督がどういう程度でしたか、ちょっと私記憶いたしておりません。
○西村(力)委員 時間がありませんから次に進みたいと思います。 ついででありますので、お聞きしますが、業者に区画割りをして請け負わさせるわけですが、あれは必然性というものがあるわけでありますか。ある程度の区間を割って請け負いさせる、ここまでは何組、ここまでは何組というのに対して必然性があるのか、しからば接点はどういうふうにやらせるのかということを、接点の費用計算というものは一体どうなのか。
○水谷参考人 工事をやるにつきまして、大体われわれの方は一つの工区を業者の指名入札によりまして請け負わしているという次第でございます。しからば、その一区間はどのくらいが適当かというお話もあると存じますが、これにつきましては、われわれもできるだけその経済的な仕事のできる、つまり工事にかかって二年以内に開通すれば、それに適応した分量というのが、一番われわれとしても必要だと思うのでございまして、大体その基準はどうかと見ますとこれはいろいろ議論もございますが、その一定の基準をつくりまして、大体その範囲の部分を今の指名競争入札に付していくというふうにいたしておるのでございます。それでただいま接点というお話は、Aの工区とその隣のBの工区とその間のところは、どういう何というお話でありますが、これにつきましては私ども請負いにかける上におきまして、それぞれ数量というものは明記してございますので、それに対しまして仕事をどっちが早くやるか、組によってはおのずから順序もありますので、それは両組の打合わせで、そこに営団が判断をつけまして、そうしてその部分の工事をやっていくというふうにいたしておる次第でございます。
○西村(力)委員 お答は簡単でけっこうですから、一つ進むように協力を願いたいと思います。 次に監査報告書を見まして私は非常に奇異に感じておることは、当然もっとずっと前に改善されるべきはずのものが三十四年度以降三十六年度に監査結果が出され、それに対応して、三十七年度になって改善に進んだ、こういうような例が非常に多いわけなんであります。たとえば工事契約について工事請負い金額の内訳書を作成し添付すること、これは三十六年一月二十日までの監査であるから、その法において改善されたというようなこと、あるいは固定資産の整理について、これも同時期に勧告されて同時に改善に着手して、台帳整備その他の手続を完了したのはそれ以後だというふうなこと、その他ずっと拝見しまして、なぜこういうものが、その当時まで放置されておったんだろうかという疑念を持つわけなんであります。この点は総裁の方からその間の事情を御説明願いたい。
○牛島参考人 ただいまのお話は、私の方の監事におきまして各部課の仕事を監督しました、それに基づいてのお話だと思います。車両部の問題だと思いますが、工事請負金額の内訳と申しますのは、車両部におきましては車両の修繕等のことでございまして、その内訳書ができていなかったようであります。その点につきましては監査の通りにやることになったのでありますが、車両工場におきます車両修繕といいますと、原則は大体が自分の工場においてやることが建前になっておるのでありますが、一部例外のものが工事請負にかかっておると思うのであります。その内訳書を私も実はまだ見たことがないのでありますが、金額としましてはさほど大きいものではなかったんじゃないかと思います。 そのほか、建設部の固定資産の整理の問題であろうと思いますが、何分にも建設部におきましては、建設工事が進んで参りまして、一つの工区を完成しますと、次の工区に全部の人が移っていくというような、人員の移動がはなはだ多いもので、そのために買い入れました工具であるとか機械器具等の備品の整理が手回りかねておったようであります。しかし、それでは実際に経理部の方の整理とも関連しまして、台張の整備その他ができませんので、この点につきましては直ちに着手して手続を完了したような次第でございます。
○西村(力)委員 人が足らぬというお話でございますが、しからばお尋ねしますが、営団の定款によりますと、役員の数が、理事五人以上となっておるが、現実には十三名でしたが、いらっしゃる。定款を立てるときに、五人以上というのは、常識的に考えて、限界は一体どのくらいに考えてつくられたものか。これは鉄監局長はいないのですが、五名以上というような場合における限界というのは、大体常識的に考えられるんじゃないか。十三名なら十名以上というふうになさるべきではないか、こう思うのです。この点については先ほども御論議がありましたが、定款からいいまして、五人以上というのが十三名おるというようなことは、私たちとしてはどうも納得ができないわけなのであります。これらの理事諸君が一人々々担当業務を持っていらっしゃると思うのでございますが、この担当業務はそれぞれどういう工合に分類されてやっておられるのか。その点からやはり私たちはその必要性というものを判定しなければならぬじゃないかという気がするわけです。総裁としては五人以上というのは上限というものはないのか、あるとすれば大体どのくらいを考えておられるか。それから全理事の担当業務の分類はどうなっておるか、これについて質問いたします。
○牛島参考人 ただいま役員の理事の人数が、定款に理事五人以上ということであるのに十三人いるというお話でございますが、実は交通営団の役員の数は、営団法の十五条にきめられておりまして、「総裁副総裁各一人、理事五人以上及監事三人以上ヲ置ク」ということに相なっております。この規定を受けて定款になっておるわけであります。何分にもこの交通営団法は、昭和十六年に出ておるのでございます。当時の一般の商法の規定その他が、役員をきめますときは大体何人以上というような書き方をしてありました関係もありまして、そういうことになったのではないかと私は想像しておるわけてあります。 もう一つの問題でございますが、現在の理事十三人は、おのおの職務分担を分掌いたしております。村岡理事は企画調査室、作道理事は総務部、国井理事は人事部、島津理事は厚生部、高井理事は経理部、渡辺理事は運輸部、東理事は車両部、奥田理事は工務部、白井理事は電気部、水谷理事は建設本部、清水理事は同じく建設本部、市村理事は同じく建設本部、加藤理事は建設本部のうち用地部を担当しております。以上でございます。
○西村(力)委員 まあ理事五人以上というのは、これはあなた自体の解釈というか、そういうものについては御発言がなかったのですが、私たちとしては、やはり常識的に五人以上ということは十人以上を認めるんだという工合には考えられない。五日過ぎといえば十日前、十日過ぎといえば十日から十五日までの間というのは、これは世間の常識であります。それから担当分野の今のお話については、これは別な論議になると思いますので、この際控えますが、それで固定資産の台帳か何かの整備、これは人手がないからなかなかできぬということでありましたが、そのことによって損失、亡失したマイナスというのはどのくらいと考えられるのか、これは監査報告にも、業務完了の場合の戻し入れというものがまるでつかめない、こういうことを書いてあります。そういうような点からいいまして、相当この点からくるマイナスというものはあるんじゃなかろうかと思うのです。 それからもう一つは、青山にある土地三百何十何坪というようなことが、これを有効に使用すべきであるということがありまするが、これは一体いつから空閑地にしておったのかというようなこと、この点については、監事の方から一つ説明を願いたい。
○石井参考人 お答えいたします。青山の土地の件でございますが、これは営団といたしまして、あそこに変電所をつくる必要上用地として獲得いたしました。事実そこに変電所をつくったわけでございます。そのつくったあとの残地があるわけであります。その残地が御承知の通り青山はああいういい場所でございますので、そのまま残ったまま遊ばしておくのはもったいないじゃないかということをわれわれ監事としては指摘をいたしたのであります。
○西村(力)委員 いつから空閑地になった……。 ちょっと時期ははっきり記憶いたしておりませんが、たしか変電所ができましたのは一昨年くらいだったかと思います。それ以来残地が遊んでおるという格好になりますので、場所柄そういうものが遊休土地として残っておることはもったいない。もしそれを有効なる使用方法が確定しないならば、少なくとも外部のものに不法占拠などされることのないように、さく、かき等を設けるなり、適当な管理方法を講じてしかるべきじゃないかということを監事としては指摘をいたしたわけであります。
○西村(力)委員 戻し入れの方。
○高井参考人 監事の報告にもございますように、当時は備品が非常に未整理であったのでございまして、これがどれだけの消耗をいたしまして、私の記憶といたしましては未整理でありましたが、あと整理しましてその不足はなかったというふうに、台帳を整備しましてなかったとは思っておりますが、はっきりした数字を、どの程度不足しておったか、どの程度帳簿外にあったか、ちょっと今記憶を持っておりません。
○西村(力)委員 それ全部整理してみたらロスがなかったということをおっしゃっておりまするが、そうすると、これは業務監査の監査報告というものが誤りであった、こういうことに相なるわけでありまするかどうか。
○高井参考人 監査報告が誤っておるというのではございません。御指摘の通りに先ほども総裁も御説明申し上げましたように、工事区が次から次へ変わりますので、そのつど整理をすべきものが整理漏れであったということでございまして、さっそく御指摘がありましてから、台帳を整備しまして整理し直したということでございます。
○西村(力)委員 この監査報告を見ますると、職員の住宅、これは独身寮、家族寮ともにでありまするが、大体老朽して改築をした、こういうことになっておりまするが、さてここで私が一番問題にしたいのは、後継者養成ということでそれに努力をしないと、運行の安全まで保障ができないようになるではないかという危険性を指摘しておるわけなんです。このことの業務監査の報告は、私は一番重大に考えておるわけなんですよ。いなかの方からもどんどんと新採用を増さなければならぬので、その教育には大へん難儀だということでありますが、まあしかしその点はあらゆる困難を排除して努力してもらわなければならぬのじゃないか、こう思うわけです。それに付随して教育ばかりでなく、住宅の確保なり、あるいは地下鉄勤務という特殊性からくるいろいろな職業病的なものの事前予防、こういう点について十分な配慮というものがなさるべきではないかと思うのです。この点について運行の安全を保障するという、その危険性を指摘しているこの業務監査に対して、こたえるだけのそれらの諸般の対策というものが、現在どうされておるか。それに付随しまして、役員各位の住宅というものは、これは営団の住宅であるかどうかというようなことであります。これはあまり深く追及することは気持としてはいやでありまするが、そういう点も一つ付加してお答えを願いたい。
○牛島参考人 職員の厚生保健施設につきましては、仰せの通り、これもないがしろにいたしますと、職員の健康保持、あるいはまたその他にも影響いたしまして、あるいは勤務に影響がこないとも限らないことは仰せの通りでありまして、私どもとしましては職員の厚生施設につきましては相当力を入れているつもりであります。ただ毎年多数の若い職員を採用いたしまして、これを全部利用施設その他に収容するということは、とうていこれはできかねるのでありまして、先ほども申し上げましたように、一部のものと申しますか、職員を採用するときに、できる限り通勤可能なる個所におるものをできるだけ採用する、そうして住宅を確保したいと思うのでありますが、それで足りない分につきましては、独身寮その他をもつくる。また家族寮にいたしましても、戦後相当古くなった施設その他も多いのでありまして、これらにつきましても極力鉄筋その他の建物にかえたいと思いまして、その整備に努めているわけであります。 また役員の住宅の件でございますが。役員の住宅は原則としまして私、総裁の建物だけが営団のものであります。私はこれを借りているわけであります。 また保健施設につきましては、職員がふえて参りました関係もございまして、診療所を拡充いたしまして、現在におきましては、ほとんど各科の専門医を配置しまして、職員の健康につきましては特に力をいたして、その他健康保険などの嘱託医等も相当嘱託いたしておりますので、鉄道の職員といいますか、地下鉄の職員の健康状態の保持については、私どもとしましては相当力をいたしておるつもりであります。
○西村(力)委員 原則として総裁だけが営団住宅だというのは、原則という言葉を使われたのは、現実にはそうでないところもあるということだと思うのです。 それから総裁のお宅は借りられておるが、家賃はどのくらいであるか、電話の使用関係はどうなっておるか。これはつまらぬことで、こういうことを意地悪的に聞くのはいやでありますが、明確にしておく必要もあろうと思いますので……。
○牛島参考人 私だけが社宅といいますか、営団の住宅におります。賃料は一万五千円であります。営団の役員、部課長等につきましては、電話の使用料は営団において負担いたしております。
○西村(力)委員 私これで一応打ち切りたいと思いますが、ただここで一つ提出してもらいたいのは、材料の営団の支給といいますか、建設材料ですね。この問題は業務監査で指摘されておりますが、特殊のものについてはどうにもならないし、その他のものについても検討する、大体このような営団側の態度であるようでありますが、これは業者負担にした場合と、こちらから支給した場合と、支給すればそれだけ営団としても金利でも何でもかさむということでありますから、ただ材料購入とかその他の手で安く買えるということもあるかもしれませんが、その損得勘定はどういう工合になるのか。特殊のものでどうしてもこちらから支給しなければならないものはどれどれあるか、こういう点を一つ資料として計算して出してもらいたいと思います。 なお、いろいろとわからないのでお聞きしたい点がたくさんありますが、委員長、きょうはこの程度にして後日またお願いしたいと思うわけであります。
○津雲委員長 帝都高速度交通営団の会計についての本日の調査はこの程度にとどめます。 参考人各位に一言御礼を申し上げます。 本日は、長時間にわたり委員会の調査に御協力をいただきましてまことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして委員長より厚く御礼を申し上げます。 これにて散会いたします。 午後一時二十四分散会