決算委員会 第7号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/25
会議録
○津雲委員長 これより会議を開きます。 昭和三十五年度決算外三件を一括して議題とし、本日は文部省所管決算について審査を行ないます。 まず、荒木文部大臣より概要について説明を求めます。荒木文部大臣。
○荒木国務大臣 昭和三十五年度文部省所管一般会計歳入歳出決算の大要を御説明申し上げます。 まず、昭和三十五年度予算の執行にあたりましては、予算の効率的な使用と経理事務の厳正な処理に努力したのでありますが、会計検査院から不当事項一件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾に存ずるところでありまして、経理事務の厳正な執行につきまして、今後、さらに努力をいたす所存であります。 次に、決算の内容を御説明申し上げます。 文部省主管の歳入につきましては、歳入予算額百三億四十一万円に対しまして収納済み歳入額百二十億五百六十四万円余であり、差引十七億五百二十三万円余の増加となっております。 その増加額のおもな内訳は、学校付属病院等収入の官業益金及び官業収入十三億八千七百十三万円余、雑収入三億一千七百八十九万円余であります。 次に、文部省所管の歳出につきましては、歳出予算額二千百三十九億九千七百九十一万円余に前年度からの繰越額十四億八千五百十五万円余と予備費使用額一億六千三百四万円を加えた歳出予算現額二千百五十六億四千六百十一万円余に対しまして、支出済み歳出額は二千百二億五千三百七十七万円余であり、その差額は五十三億九千二百三十三万円余となっております。 このうち、翌年度へ繰り越した額は、四十四億五千六百九万円余で、不用額は九億三千六百二十四万円余であります。 支出済み額のうち、主要な事項は、義務教育費国庫負担金千二百三十六億八千九百二十九万円余、国立学校運営費五百十九億六千七百八万円余、文教施設費百五十五億五千六百八十七万円余、育英事業費四十七億三千二百四十二万円余、科学技術振興費三十三億八千十六万円余、要保護・準要保護児童生徒対策費九億一千五十八万円余、スポーツ振興費二億七千九百二十七万円余、私立学校振興費十四億一千七百七十九万円余、青少年対策費七億六千八百十五万円余となっておりますが、詳細につきましては、別に提出いたしております昭和三十五年度決算の説明に記述しておりますので、御承知願いたいと存じます。 次に、翌年度繰越額四十四億五千六百九万円余について御説明申し上げます。 財政法第十四条の三第一項の規定による明許繰越の金額は、四十二億三千三十四万円余でありまして、その内訳のおもなものは、文教施設費のうち、用地の選定、気象条件、設計の変更等により工事の施行に不測の日数を要したため年度内に支出を終わらなかったもの、また、国立学校運営費のうち、京都大学に設ける研究用原子炉の設計等に不測の日数を要したため、年度内に支出を終わらなかったもの等であります。 財政法第四十二条ただし書きの規定による事故繰り越しの金額は、二億二千五百七十四万円余でありまして、その内訳のおもなものは、名古屋大学医学部付属病院分院の建物の取得にあたり、その工事の施行に不測の日数を要したため年度内に支出を終わらなかったもの等であります。 次に、不用額九億三千六百二十四万円余についてでありますが、その内訳のおもなものは、国立学校運営費のうち、職員の定員充足がおくれたため人件費を要することが少なかったこと等により不用となったもの等であります。 次に、文部省におきまして予備費として使用いたしました金額は、一億六千三百四万円でありまして、その内訳のおもなものは、公立文教施設災害復旧費補助、南極地域観測事業費等であります。 以上、昭和三十五年度の文部省所管一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
○津雲委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要について説明を求めます。樺山第二局長。
○樺山会計検査院説明員 昭和三十五年度におきまして文都省所管で検査報告に提出しましたものは、大学病院の診療収入の徴収漏れ一件でございまして、これは診療収入の徴収漏れにつきましては、昭和三十三年度から検査をいたして参りまして、徴収漏れにつきまして注意を促してきたところでございますが、三十五年度分につきましても三カ月分だけを調査いたしましたところ、八大学につきまして百二十六万円の徴収不足があったものでございまして、これは徴収手続を改善して、徴収事務の的確を期する要があると認められるものでございます。 そのほか歳出予算につきましては、特に不当事項はございません。
○津雲委員長 これにて説明聴取を終わります。
○津雲委員長 これより質疑に入ります。 ————————————— 質疑の通告がありますので、順次これを許します。鈴木正吾君。
○鈴木(正)委員 まずもって荒木文部大臣が、日本の教育に筋金を入れようとして信念的に行動せられておる御努力に対して深甚の敬意を払います。 そこで、私は昨年末からいろいろ世間で問題になっており、かなりきびしい批判もあります日本育英会の奨学資金の回収状況について二、三の質問を試みたいと存じます。 この奨学金制度は、優秀なる学生生徒で経済的理由により就学の困難なる者に学費を貸与する目的で昭和十八年十月財団法人日本育英会が設立され、その後十九年四月大日本育英会法が施行せられるに及んで同会は特殊法人となり、さらに昭和二十八年に日本育英会と改名し今日に至っておると承知しております。現在の日本育英会法第一条には、その目的として「日本育英会ハ優秀ナル学徒ニシテ経済的理由二因リ修学困難ナルモノニ対シ学資ノ貸与其ノ他之が育英上必要ナル業務ヲ行ヒ以テ国家有用ノ人材ヲ育成スルコトヲ目的トス」とあり、第十二条には「会長、理事長、理事、監事及評議員ハ主務大臣」つまり文部大臣が「之ヲ命ズ」とあって、国が設立した一機関となっております。また国は、日本育英会の事業遂行に必要な資金を日本育英会法第二十六条の二及び同法第二十八条により貸付資金と業務の経費を貸付あるいは補助することになっております。昭和三十五年度決算において、貸付金は五十一億四千百四十六万六千五百円、対象人員は二十三万一千五百二十八人、昭和三十六年度決算において、貸付金は五十九億二千五百一万七千五百円、対象人員は二十四万四千余となっており、そのうち夫返還額は昭和三十年度二十七億三千二百三十四万円で、返還率は五三・三%であります。昭和三十六年度は三十三億五千四百二十七万円余で、返還率は五五%となっております。奨学貸付金の回収率が悪いことは、将来奨学金を受けて進学を希望するまじめな学生諸君にとっては非常に困ることであります。従って、この資金を借り受けて、めでたく学校を卒業し、社会人として働いておる方々には、学生当時の気持に立ち帰り、後輩学生のために返還の努力をすることは当然でありますが、一部の借用者の中には、過去数年にわたりその返還を怠り、言を左右にしてその回収に非協力的態度をとるものがあるように聞くのであります。こういうことは、今日池田内閣がりっぱな人つくり政策を標榜し努力しつつあることを考え合わせて、まことに残念なことであります。 そこでお尋ねしますが、この育英資金の貸付について、現在の制度はどうなっているのか。たとえば一般貸付奨学生と特別貸与奨学生との選考方法、貸付の際の返還条件等について概要を御説明願いたいと思います。
○荒木国務大臣 具体的にお答え申さなければなりませんので、政府委員からお答え申し上げます。
○笠木説明員 ただいま育英会の奨学生の選考方法につきましては、大別して二通りございます。一つはいわゆる一般貸与でありまして、一つは特別貸与でございます。この両者とも育英会法一条の規定にございますように、まず素質の優秀性ということとそれから経済的困難、この二つの要素を勘案してきめるということになっておるわけであります。 そこで、一般貸与の方は、これは従来からずっとやられておりました方法でございまして、これがいわば通常の状態でございますが、これは育英会の方で学力水準とそれから経済水準につきまして一応客観的な大ワクをきめておりまして、それに基づきまして各大学、高校等でさらに具体的にそのワクの中で選考を個人々々にするということになっておるわけであります。 それから特別貸与奨学生につきましては、やはり基準的には育英会の方で経済水準及び能力水準につきまして一応客観的な標準を設けておりまして、それからそれに基づきまして大学ないし高等学校の方から推薦の行なわれた者につきまして、大体貸与いたします前年の夏に全国的な試験をいたします。これは育英会がいたすのでありますが、これによりまして育英会が最終的な学力の標準を審査いたしまして、それで決定をする、かような手続がごく大ざっぱに申しますれば、現在までの選考の手続でございます。
○鈴木(正)委員 私どもの耳にときどき入ってくることは、その学術検査の結果の線はちゃんときまって出てくるので、それについては大したえこひいきということはなさそうなんですけれども、つまり資産の標準といいますか、困難の認定のやり方でだいぶえこひいきがある。あの家は相当金があるのに金が借りられた、奨学資金を得ることができたが、ほんとうに貧乏な優秀な学生で奨学資金が得られなかったというようなうわさが、私どもの耳にはときどき入ってくるのです。文部省はそういううわさは耳にしたことはないのか、あるいはそういううわさを耳にしたときに、今の選考方法についてもう少し何かいい方法はないものかというようなお考えを持ったことがありますか、それを伺いたい。
○笠木説明員 一部につきましてさような御意見ないし批判があるということは、私どもは承っております。それで、先ほど申し上げましたように、特に問題は経済的な水準の問題でございますが、これは非常に捕捉の方法は技術的に困難な面もございますけれども、できるだけ実態に即しまして、適確な選考ができるようにということで、育英会及び私どもとも相談をいたしまして、検討は常時しております。現在では、たとえば一般の貸与の場合で申し上げますと、標準世帯を考えまして、この標準世帯で大体年収幾らという最高限を育英会の方で大ワクとしてきめておるわけであります。従って、たといいかように能力が優秀でございましても、その大ワクの経済水準よりも上の収入があるというふうな世帯につきましては、これを除外するというふうなことをやっておるわけであります。そこで、この全体としての大ワクの中で、個々各人がどのような経済状況にあるかということは、これは別途にいろいろ資料を提出させまして、これによりまして学校及び育英会で選考をしておる、かような状況でございます。
○鈴木(正)委員 その大ワクできめたことが一つの水準になって、それできまるのならそれはそれで僕はいいと思うのです。ところが大ワクできめておるけれども、各個々人についてまたいろいろの状況があるから、そこで、そういうことを勘案するということは親切なやり方のようだけれども、そこにいろいろな因縁情実というか、コネの状態が入ってきていろいろな不平が起こる原因がそこにあるのだと私は思っておる。そういう点については、文部省は今のやり方以上に別にお考えはないのですか。
○笠木説明員 ただいまの点につきましては、現実には各学校におきまして非常に詳細な手持ち資料などを出させまして、その結果に基づきまして、結局いわば貧乏の度合いの多い者から順次採用するというふうな形をとっているわけでございます。従いまして、原則的にはかような方法は一応正しいものと思われますけれども、御指摘の通り、具体的にどのように捕捉するかという点につきましては、これはなお育英会その他と相談いたしまして、より適確な方法の検討ということにつきましては常時今後も検討するつもりでございます。
○鈴木(正)委員 せっかくのいいやり方なんですから、その選考にえこひいきのないように厳重に一つやっていただきたいと思います。 もう一つ、今御質問した中でお答えが得られなかったのは、貸付の際の返還条件ですね。どういうような条件で貸し付けておるのか、その点を一つ。
○笠木説明員 一般的には貸付の返還の条件といたしましては、一応学資の貸与が終わりまして六カ月を据え置きましたあと、二十年内の割賦で返すということが、一般的には原則でございます。大体現状では年賦で返すというのが最も通常なやり方でございまして、それに従っている者が大部分でございます。かような一般的な方法で一応返還の計画を各人から出させまして、貸与が終わりましたときにあらためて借用証書の中にその具体的な返還方法を書き出させまして、これを育英会が承認し、以後それに基づいて割賦という形で年々返していく、これが通常の形でございます。
○鈴木(正)委員 そこで、せっかく貸し付けて優秀な成績で学校を出た人が病気で死ぬというような場合がありましょう。その場合においてはむろん返してくれる人がなくなったのだからそれは国家の損害になるですが、それが今までのところで年々——年々というか、どのくらいそういうものが出ておるのでしょうか、そういうものは今までは大して問題にならぬ程度のものなんですか。
○笠木説明員 返還の免除の点につきましてのお尋ねかと存じますが、返還免除ということについては、まず大体どういうやり方があるかということから簡単に申し上げますと、一つは今お尋ねのように死亡、不具、廃疾等で本人が弁済能力が現実になくなった場合、それからもう一つは、学校を出まして、、たとえば大学の教員になるとかあるいは小中学校の教員になるというような教育の職についた場合、それからさらに特別に指定を受けました研究機関の研究者となった場合、かような場合には、いわゆる職によりましての返還免除という手続が行なわれることになっております。この二つでございますが、今の前者の死亡とか不具、廃疾によりまして返還免除の対象になります者の割合は、全体といたしましては非常にわずかでございます。返還免除の大部分は、後者の方のいわゆる教育の職等につきまして、それによりましての返還免除を受ける者がかなりな割合になっております。
○鈴木(正)委員 次に、この育英制度が創立せられて以来どのくらいの資金がどのくらいの学生を対象として貸し付けられてきたのか、またこの貸付を受けた者のうちで特に長期にわたり返還していない者の年次別の数と金額についてお伺いいたしたいと思います。たとえば、何年以上にわたり返還しない者が何名あるというような点について明らかにしていただきたいと思います。さらに、昭和三十七年度の見込み決算では、貸付金の回収状況はどのくらいになるのか、これもお尋ねしておきたいと思います。
○笠木説明員 三十六年度末現在までにおきましては、育英会が学生、生徒に貸し付けました貸与金の総額は、約四百九十五億でございます。それで貸与を受けました人員の総数は約百十五万でございます。このうちすでに返還をしなければならない者の数は、約六十八万人でございます。以上のような大勢でございまして、三十六年度末現在におきまして、その時点において返してもらわなければならない金が大体七十四億でございます。そのうち返って参りました金が約四十一億でございますので、この返すべき金七十四億に対します四十一億の割合は約五五%ということに相なるわけでございます。三十七年度におきましてはどのような見込みになるかということでございますが、三十七年度末におきましては、この返還すべき金額に対しましての返還の割合は、おおむね五九%程度になるという見込みを立てておるわけでございます。それから、年次別の要返還者の状況並びに要返還額でございまするが、それは現在詳細な資料をちょっと手元に持ち合わせておりませんので、別途用意いたしたいと思います。
○鈴木(正)委員 今お手元にそういう資料が整っていないということは、ごもっともであります。だから、資料としてこの委員会に提出していただきたいと思います。 それから今承れば、三十六年度で返還を受けなければならぬ予定金額が七十四億ある。それで返還を受けたものが四十一億で五五%ということなのですが、そうすると四五%というものは当然返還すべき時期にありながらそれを返還しない者が四五%あるということなのですが、こういう性質の借金の返し方としては非常に率が悪いというか、横着きわまるものだと思うのです。その四五%の人々が返還をしない理由とか事情というものは、どういうふうに御解釈になっておるか。それに対してどういう御処置をとっておるかを承りたい。
○笠木説明員 私どもの方で調べました結果では、特に悪質な理由によりまして滞納をしておるという者の数は、全体から見れば割合に少ないというふうに判断しております。現実には手数などをとりまして、意思は持ちながら、たまたまおくれるという者が大部分を占めておるというふうに感ぜられるわけであります。もちろんこの態度そのものは非常におもしろくないことでありますが、さような状況でございますので、まずこの点につきましては返還者自体の自発的な返還意欲を大いに振興するという観点から、貸付をいたします場合あるいは卒業の場合等に、学校長を特に通じましてその心がまえについては十分指導をいたしておるわけであります。 それから具体的な返還回収の方法の改善といたしましては、三十五年度からいわゆる集金制度というものを設けまして、大都市を中心に幾つかの支所を設けまして、代理人を用いて集金の向上をはかっておるわけであります。それから第二段目の問題といたしましては、これらによりましても返還をいたしません者につきましては、特に強制徴収等の方法も考えまして、強制的な徴収によって返還の改善をはかるということを考慮しておるわけであります。何よりもまず返す者個人の基本的な自覚が基礎でありますので、その点の意欲の振興につきましては絶えず十分に努力して参りたいと考えております。
○鈴木(正)委員 今のお話を聞いて、これは文部大臣に考えてほしいと思うのですが、国家がそういうふうにして奨学して勉強させた人が、そういう借金を返すことを怠る精神状態にあるということは、教育の効果があまり上がってないということにもなるように思える。何をおいてもそういう金は返すという心持を吹き込むことが、教育の大事な使命だと思っておりますから、今後この点について一段の御注意を喚起していただきたいと思います。 それから最後に、この育英制度が教育の機会均等を目ざしてますます発展し、憲法にいわれる精神に沿って、憲法第二十三条「学問の自由は、これを保障する。」第二十六条一項「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」この憲法の精神によって文化国家の実をあげることを期待するものでありますが、一方奨学金の返還に非協力な者に対しては、厳正なる態度を持って臨まれることを希望する次第であります。この点について、政府は今日貸付金返還のためにいかなる施策を持って臨んでおるか。ただいまのお話では、集金制度をやって集金させておるというようなことでありますが、ただそれだけのことなのかどうか。聞くところによると、昨年十二月政務次官会議で、公務員の未返済者については各省から該当者名簿を提出させて検討すると言われておるが、これをどの機関で検討するのか。聞くところによると課長級くらいになった人の間に、なかなかずるくて返さない人がおるということも私は聞いておるのですが、それからまた育英会としてはどのような方法で集金を行なっておるのか、その具体的な方法について述べてもらいたいし、なおそれでも払わないというような悪質な者に対しては、最後にはどういう態度を持って臨むのであるか。ずるくてそれが最後の勝利を得るというようなことでは、教育の目的を達することはできないと思う。その点についてお尋ねいたしたいと思います。
○笠木説明員 今後の返還促進の改善措置につきまして考えておりまするところは、先ほど一部を申し上げたわけでございますが、なお整理して申し上げますと、一つは延滞者に対しての措置を強化するということであります。具体的には延滞者につきまして延滞金を課するということ、それから督促を厳重に行なうということであります。 それから第二は、ただいまお話のございました昨年末政務次官会議でお申し合わせがあったのと関連するわけでございますが、職場を利用いたしまして、職場でのいわゆる月賦的な返還制度をやるとということが一つでございます。 それから先ほど申し上げました外務員による集金制度につきましては、現在東京、名古屋、大阪に三つの支所を設けまして、そこを中心に実施しているわけでございますが、これをさらに地域を拡大いたしまして、漸次支所を拡充して集金制度を整備するということを考えているわけでございます。これがために、育英会といたしましては、その内部的な事務の整備、改善を行なう必要がございますので、特に機械を導入いたしまして、これによって事務能率を大幅に改善するということを考えております。 そのほか先ほど申しました延滞者の自覚高揚の関係につきましては、報道機関等を通じましてさらに一般社会に実情を訴えまして、一般社会の御協力を得まして自覚高揚等に資したいという考え方を持っておるわけでございます。大体以上のような次第であります。
○鈴木(正)委員 文部大臣はこの点については何も言わないのですが、せっかく来ておるのですから、との際今僕と当局者との問答を聞いて、奨学資金そのものについての文部大臣としての所感、それをちょっと一応言って下さい。
○荒木国務大臣 育英奨学制度の内容的な充実——対象人員を多くしますとか、給与額を経済諸条件の推移に照らして妥当な線に是正していくとかいう方向は、たくましく前進していかねばならない課題と思います。もしその属しております家庭が経済的に恵まれないがゆえをもって、優秀な能力を持ちながら、その能力を伸ばす機会がないということは、本人の不幸であるばかりでなく、国家、民族的な立場から見ましてももったいないことだという意味において、もっと充実をはかっていかなければならない課題と心得ます。さらに、せっかくのそういう角度から国民の血税で育英資金が提供されますのに、返還すべき性質のものであることは当初からはっきりわかっておるにかかわらず、その約束を守らない者がおりますことは、はなはだ遺憾だと思います。もっとも、先ほど来の説明員のお答えによって御推察いただけますように、多くはやはり不注意——積極的な悪意でなくして、ついした注意不十分のために滞納するという部類に属する人が大部分のようであります。それにしましてもいばるわけに参らぬので、注意を喚起する努力を育英会として、あるいは文部省としてしますと同時に、本人も十分の責任感の上に立って返済努力をするようにしむけていかなければならぬと思います。もしそれ一部に悪質な者がおりまするならば、これは裁判上の措置をとることも当然でありましょうし、国税滞納処分の例によって処断してもしかるべきものではなかろうか。いきなりそこまでいくいかぬは別といたしましても、そういう感じで受け取るべき者も、わずかではございましょうが、あるかと想像されます。ずっと以前に育英会の幹部をしておられた文部省の先輩の方にお目にかかったことがありますが、その方が中央線の電車に乗っておったら、学生とおぼしき者が二人で話しておった。たまたまこの育英資金返還の問題に話が及んでおったのだが、一方の青年が、育英資金を返したかお互い——が対象者であったらしくありますが、と聞いたら、あんなもの返すばかがいるかと仮事しておったという話を聞かれて、切歯扼腕して私のところにお見えになって、そういう心がまえの者がわずかでもおることは残念だ、対策を考えてしかるべしと言われたのが昨年の今ごろだったと記憶しますが、これはほんのわずかの不届き者の対象者にたまたま会われた話かと思いますけれども、そういうふうな考え方をこういう大事な国民の血税によってまかなわれる育英資金についてするということは、その非常識さは笑わるべきでありますけれども、そういう態度でありますことは憎むべきことだ。その不心得を改めさせる努力と同時に、どうしても改まりませんければ、先刻申し上げたような措置もやむを得ない場合があり得るであろう、そういう心がまえで臨みたいと思います。
○鈴木(正)委員 今の育英資金の主力はどうしても大学教育とか、つまり高等学校以上の教育に主力が注がれておることはまあ当然かもしれませんが、もっと何かその恩恵というか、国家の手を差し伸べて、高等学校時代に優秀な素質のある人を伸ばすために、こういう奨学資金制度というようなものを拡大して実施すべきではないかと考えているのですけれども、その点について大臣はどうお考えになりますか。
○荒木国務大臣 同感でございます。一般奨学すなわち金額の安い方も、年々わずかではございますが、伸ばしつつあります。と同時に、前年度から特別奨学の制度を設けまして、ほんとうに貧困なるために大学に行けない、あるいは高等学校にも行けない、しかし、きわめて優秀な素質を持っておるという者を対象といたしまして特別奨学制度を創設しましたのも、気持としましては鈴木さんおっしゃるような気持をいささか体しておるつもりでございます。ただし、残念ながらまだ数は十二分とは申せませんけれども、しかし、かなり行き渡る状態にまでは参ったかと思っております。
○鈴木(正)委員 その低学年というか、高等学校の優秀生というようなものを対象にした奨学資金というものが、昨年度に使われた金額がどのくらいで、その対象人員がどのくらいあるかということを伺いたいと思います。
○笠木説明員 特別貸与制度は、高等学校の段階におきましては昭和三十三年度から開始されまして、以後学年進行で現在大学まで実施中でございます。三十六年度におきましては、高校、大学を含めまして、特別貸与によります人員は三万二千名、その貸与額は十二億五千万でございます。
○鈴木(正)委員 わかりました。質問を終わります。
○津雲委員長 勝澤君。
○勝澤委員 関連して一つ質問を続けたいと存じますが、今日まで文部省として育英資金に導入した金の総額は幾らになっておりますか。そして現在それがどのように貸付になって、どのように夫回収になっておるか、最近の数字をちょっとお教え願いたい。 〔委員長退席、鈴木(正)委員長代理着席〕
○笠木説明員 これはまだ三十七年度夫の状況が最終的に整理されておりませんので、三十六年度夫現在の状況で申し上げますと、創立以来貸与いたしました額の総額が四百九十五億でございます。それでこれによりまして貸与を受けました人員の総数は約百十五万人でございます。以上が貸与されました総額と総人員でございますが、その貸与いたしました総額のうちで、昭和三十六年度夫までに返さるべき金は約七十四億円でございます。
○勝澤委員 三十六年末で四百九十五億、それが三十七年、三十八年でどういうように加わっているのですか。そして毎年どれだけ回収されて、どういうようになっているのですか。
○笠木説明員 昭和三十七年度末現在の想定でございますが、この時点におきましては、貸与総額が約五百六十五億に達するものと予定されております。さらに昭和三十八年度末の推定でございますが、これはこの五百六十五億に三十八年度予定されております事業費約九十億が加わりますので、約六百六十億程度の貸与総額になるものと想定されるわけでございます。 それから、これに対しまして返還されております状況でございますが、これは三十六年度末現在では約五五%、それから三十七年度末現在の想定では、約五九%に達するという見込みを立てておるわけでございます。
○勝澤委員 さっきから五十五とか五十九とか言っているのはよくわからないのですが、三十六年度末で四百九十五億貸した、そしてそれが未収になっている、貸付になっている、それからそれが三十七年度末でどうなっている——そのテンポがおそければおそいほど、未収が多ければ多いほど貸付が多くなる、これはこういう状態になるわけですね。
○笠木説明員 さような状態であると考えております。
○勝澤委員 それで貸付資金というのは、最終的に学校を卒業するまでに一人大体どれくらいの額になるのですか。
○笠木説明員 これは一般貸与、特別貸与等の別によりまして金額に差等ができるわけでございますが、ごく一般的な例で申し上げますと、一般貸与を受けました者が高等学校、大学というふうに、大学まで出たと仮定いたしますと約十七万円でございます。この月額単価は、一般貸与で申しますと、これは三十七年度現在の現行額でございますが、高校が千円、それから大学は入学当初の一年が二千円、以後三千円の単価として計算いたしまして、高校三年、大学四年間で今申し上げました約十七万円になるわけでございます。それから特別貸与奨学生の方では、月額単価が高校では三千円、それから大学の場合は自宅通学者が月額四千五百円、自宅外通学者が月額七千五百円でございますので、今のと同じように高校三年、大学四年間といたしまして計算いたしますと、自宅通学者の場合で申し上げますれば、全体としては約三十万をこえるわけでございますが、この場合、特別貸与の方では一般貸与相当額を返せば残りの分は免除されることになっておりますので、具体的に返すべき金は一般貸与と同様に十七万ということになるわけであります。
○勝澤委員 それで、今注目を浴びている、貸与したけれども回収ができないというのはこの十七万円ではないのでしょう。今一生懸命にやっているというのは、一人当たり平均でどれくらいになるのですか。
○笠木説明員 全体として一件当たりの総額がどれくらいになりますかということは、ちょっと今詳細な資料は持ち合わせございませんが、年額にいたしまして一人当たり大体三千円ないし四千円程度が今の返還額の平均額になっております。
○勝澤委員 これは貸して、そして何年で返済するのですか。そうして先ほど延滞金とかというようなことがありましたが、返納利息というのはどういうふうになっておりますか。
○笠木説明員 返還の手続といたしましては、貸与が終了いたしましてから六カ月間据え置きをいたしまして、その後二十年以内の割賦で返すという建前でございます。それから一般的には利息はこの返還につきましては付加されておりません。
○勝澤委員 これは貸すなら貸す、くれるならくれるということを明確にして、もう少し根本的に検討すべきなんです。それは今あなたが一件当たり年に三千円と言いました。今大学を卒業して就職した人が幾らもらいますか。一万五千円から一万八千円もらえる。ですから就職して半年たったら、そこで会社の金を借りるなりあるいはほかの方法で銀行に肩がわりさせてそちらの方から返させるということで、テンポを早めたらどうなんです。これは初めから文部省そのものが、あるいは育英会そのものが取り立てをするつもりがないからこういうことになっているのじゃないですか。それからもう一つの問題は、貸付資金が少ないからこういう問題になっている。借りたという認識がないのじゃないでしょうか。私も二、三聞いたことがあるのですけれども、そうだ、そういえばおれは借りておった、学校を卒業して五、六年たった、借りておった——ですから借りたという認識が非常に薄いのじゃないかと思うのです。ですから貸せるなら、やはり貧乏人でも高校でも大学でもいけるような貸し方をして、それは真に困る人ですから、それはそれなりに考える。今一般とそれから特別という貸与の仕方があるようであります。しかし、普通にいける者にまで無理に貸しているから——これは無理に貸しているという言い方がいいか悪いか知りませんけれども、どうもそういう点があるのではないか。ですからそうなると、就職しても、今大臣が言われたように、あれは返さない方がいいのだ、返すやつはばかだ、こういう言い方がされる。ですから、これはもう少し根本的に検討すべきだと思うのです。与えなければならぬ者については十分与えて、そうして高校、大学まで出してやるようにする。そうして与えなくてもいい者についてはこれは貸さなくてもいいわけですから、貸した金については取る、くれた金については、その人がやがて功成り名遂げたらその分だけ逆に返してくるといいますか、礼として育英会に入ってくる、こういう生きた金の出し方をしていかぬと、今のお話を聞いていると年に三千円ずつ返す、そして二十年間だという、これはやはりここに問題があるじゃありませんか。大体大学を卒業した人が年に三千円——自分が苦学してやったのですから、そこでもう少しくらいの金を返すという考え方はできるわけでありますから、また逆に半年なり一年たったらその会社の方に肩がわりさせて、会社の方から金を借りて育英会の方には金を返す、そうすればこれは必ず返るわけでありますから、そういうことをしなければいけないと思う。このものを見てみますと、こそくな集金制度をとった。金を借りるときにわざわざ本人が銀行へ行って借りるわけじゃないでしょう。借りる方は割合簡単な貸し方をしているのじゃないかと私は思う。ですから借りたありがたみがなくて、返す方については取りに来てくれるんだということにどうもなっておるのじゃないかと思うのだが、この点どうでしょうか。
○荒木国務大臣 今の勝澤さんの説は私も同感の節もございますが、必ずしも全部御賛成できかねるような気持もいたします。と申しますのは、元来育英資金というものは国民の血税によってまかなわれる、その貴重な金を全国民の名において貸し付けてもらうという一種の感謝の念というか、あるいは育英資金をもらう約束というか、そのことを本人が厳粛に考えるかいなかに、返済が遅滞するかいなかのけじめがあろうかと思います。根本はその点にあると思うので、必ずしも金額が少ないから忘れてしまうなどということで律すべきじゃないのではなかろうかというふうに思うわけであります。しからば一般奨学金の高校生に対する一千円などという金額が、今の貨幣価値から見まして、現実の高校卒業までの実態ににらみ合わせて、家庭が貧乏だから奨学金を支給するんだという金額として適切であるかどうかは、おのずから批判があると思います。私も千円じゃ少し少な過ぎる、終戦直後貨幣価値が違っておった時代ならいざ知らず、今日の状態におきましては、もう少しふやしてしかるべしということで大蔵省とも折衝したわけですが、ようやく明年度わずかに千円プラス五百円、千五百円までこぎつけるという実情でございまして、それはそれなりにもつと努力しなければならぬ課題は残りますけれども、このことについて文部省内で雑談したことがございます。千円ぽっちなら、勝澤さんじゃないけれども、こんなものはやめてしまったらどうだと言ったことがございます。ところが、たとえば文部省に勤めておる人にいたしましても、課長になるかならないかくらいのところまででは、千円でもいいから育英資金をもらう、もらわないということはずいぶん違うということを、身にしみた話として聞かされたことがございます。ですから千円だからやめてしまうというのじゃなく、今申し上げましたように幾らかでもふやして実情に合うように努力をして続けていくところに、一般奨学制度の意義があるのじゃないか、かように思うわけであります。 それからさらに御指摘の、会社に入ったら初任給が一万五千円とか一万八千円だから、半年据え置いて月賦なり年賦で払うということについては、職場で立てかえる、あるいは本人が銀行から借りてでも立てかえる、一ぺんに払ってしまって、それを月賦でなしくずすようにしたらどうだという意味のお説でありますが、それも一つの方法だと思います。ですけれども、そういうことを制度化するそのことに、いろいろと論議が従来もあったようでありまして、そこら辺に実施しかねる原因があったように思います。しかし、だからといってそういう御提案のようなことを育英会としても文部省としても全然考慮の余地なし、考える値打なしと考えているわけでは毛頭ございません。そういうこともまさにお説であって考うべき一つの課題だと思います。できれば立法措置を講じてでもそういう措置を考えたらどうであろうということは、まさに一考を要する値打のある課題だと思うわけであります。早い話が、電気洗濯機だの何だの月賦金は勤め先で俸給から天引きして商人に払うという便宜も講じておるくらいだとするならば、この育英資金は国民の血税で、返還されるに従って次々と後輩がその恩恵を受け得る性質のものですから、月賦金を毎月俸給から差し引く手はずすらもやってやるくらいの親切がある職場ならば、育英資金の月賦返済についても協力してもらえそうな気持もいたしますから、それを例外なしに制度化するというのも一案かとも思います。しかしながら従来は、それほとまですることは——育英制度の根本の趣旨が本人の心がまえに依存するというところに、いわば社会的な意義も見出せるという点に重点が置かれて、おっしゃるようなことにまで及んでいなかったろうと想像いたしますが、それらも含めましてもっと考える課題があろうかと思います。
○勝澤委員 大臣、私はあなたと違って貧乏なものだからよく知っている。借りたものは返さなければならぬという観念がきっちりしている。金のある人ほど借りたものを返さぬという観念なんです。ですから返済していない人をよく調べてみればわかる。返す能力がなくてじゃないのです。あなたがさっき電車の中で聞いたとかいう話のようなものです。金を借りた人がそれで大学を出て、その人たちが社会の中堅幹部になり役所の中堅幹部になって、一体何を教えるかというのです。私は根性がいかぬというのです。借りたものは返す、もらったものなら、やがて自分ができるようになったら、それをまた社会に返す、こういうことにしなければいかぬと思う。この間山路ふみ子さんですか一億出した。大へんうるわしい話だと思うのです。私らもできたらぜひ死ぬまでにやってみたいと思うのですけれども、やはり私は根性だと思うのです。借りたものは返すという根性、ですから借りた気がしないような金額ではいけないというのです。千円や千五百円ではしようがないんじゃないか。千円や千五百円で貧乏人の子供が高校に入れると思いますか。大学へ入れると思いますか。それじゃ入れないのです。ですから、幅広にやるか重点的にやるかというものの考え方と、借りたものだったら返すというルールをしっかりつけなければならぬ。それで私が言いましたけれども、たとえば大学を出て就職している先を見ればおわかりになると思うのです。金額にして十七万と今は言っておりましたけれども、実際調べたらそんな金額じゃないでしょう。今まで滞納になっているのは三、四万か、五、六万の金額でしょう。その金額だったら、大学卒業者だったら一年もたったら会社の共済組合で借りる、あるいは公務員でも労働金庫で借りるという制度があるわけでありますから、そこに肩がわりさせて返す、それを返すことによって次の人が借りられる、こういうことをしてやらなければいかぬと思う。大臣もよくわかっているわけですから、関連ですから、これはこの程度で終わります。 次に、文部省の決算を見てみますと、毎年予算が余っているわけです。予算が余っていることがいけないというのじゃないわけですよ。余ったのは当然余さなければならぬ。無理に使う必要はないわけですけれども、その余ったのがたとえば三十四年度で六億、三十五年度は五億、三十六年度が八億、そして不用額になっている理由を聞いてみますと、国立大学の先生が足りないので月給が余っている、こういう話を聞くわけであります。特に理工系の先生は、先生になるよりも民間に行った方がいい、結局問題は待遇の問題に返ってくると思うのですが、人づくりといっても、人づくりをする先生にいい人材が集まるような態勢にしなければいけないと思う。これは小学校、中学校、高校、大学を問わずだと思います。やはり今後待遇をよくしなければ——昔よく、でも先生とかしか先生とか、教師でもなろうか、教師にしかというような話が出るようであります。それではやはり人づくりにならないと思うのです。それが、はしなくもこの決算の中で出てきておるように思うのですが、その点についての御所感を……。
○安嶋政府委員 文部省決算の中の不用額の問題でございますが、これは、ただいま勝澤委員から御指摘がございましたように、国立学校の人件費の不用額がその大部分を占めておるわけであります。またこれも御指摘があった点でございますが、理工系の教官につきまして、その充足が特におくれておるという点を御指摘になっておるわけであります。これにつきましては、御承知の通り三十二年度から理工系の学生の計画的なかつ大幅な増募を行なっておるわけであります。三十二年から三十五年度にかけまして八千人、それから三十六年度から明三十八年度にかけまして二万人の理工系の学生の増募を行なっております。これに伴いまして、三十二年から大幅な理工系の教官の増が行なわれておるわけでございます。御参考までに申し上げますと、三十五年度におきましては理工系の教官が五百七十六名、三十六年度におきましては八百四十八名、三十七年度におきましては千四百六十名、さらに三十八年度におきましては二千百二十五名の理工系の教官の増加が行なわれております。このように近年飛躍的にかつ大幅な理工系の教官の増加が行なわれておるわけでございまして、この教官の充足に多少時間を要したということが不用額を生じた主たる理由かと考えております。
○勝澤委員 そこで私は最近の状態を見てみますと、やはり昔と同じような事態が続いているのじゃないかと思うのです。やはり教員に対する待遇というものが民間より劣っている、特に理工科のような系統にはむしろ先生になるよりも民間に出た方がいいじゃないかというような点が多々あるわけでありまして、人づくりを言う以上、人づくりを基本にする人材が集まるような体制をやはり考えるべきだと思うのです。その点、大臣いかがですか。
○荒木国務大臣 同感でございます。私も就任以来そのことはしょっちゅう念頭を離れませんわけでありますけれども、小中高、大学に至りまするまでの教師の一般的な待遇の改善と申しますか、国家的な、国民的な立場からする評価は、同じ国家公務員、地方公務員という中でも特に全国民が最も優遇すべきだと考えておる課題と思います。そのためには極力努力していかねばならぬと思い続けてはおりますものの、なかなか成果が上がらないことを今日まで遺憾に思っておるような次第でありまして、それはそれとして、今申し上げるように、政府として、文部省として対処すべき重大な責任を感じますが、同時にちょっと月給が高いからひょいとスカウトされて民間に行ってしまう、あるいは外国に行ってしまうという学者先生たちも少し根性がインスタント過ぎはしないかということも一面においては思うのでございますが、これは当然に言えることじゃもちろんございません。自分の職業の選択は自由ですから、それをかれこれ理屈ばってたしなめ顔に言うつもりは毛頭ございませんけれども、しかし、先ほど育英資金について借りたものは返すというような根性を必要とするとおっしゃるのと同じ気持を、少し及ぼして言いますならば、大学その他の理工系の学者諸公もしばらくがまんして、後輩の指導なり学問の研究を日本にとどまってやってもらえないものか。そのことに対しては、給与の改善努力はむろんいたさねばならないことは今申し上げた通り、さらに外国に行かぬでも日本で研究ができるような研究設備等も備えなければならないという責任もむろん一面においてあるわけですが、それらを両々相待って、漸次こういうふうな決算面にもったいない不用額が出ないようにしていかねばならぬと思います。
○勝澤委員 あまり日教組とけんかばかりしておらずに、やはりたまには会って話を聞くというのが筋だと思うんですよ。今大臣が言われたように、根性を持って学校の先生が一生懸命やるということになるのは、大臣がこっちの席にすわって、われわれ社会党がそっちの席にすわったときだと思うのです。結局それは具体的に申し上げますと、今公社、公団、公庫、事業団、特殊会社が問題になっております。あの特殊会社の人事をあなたは見ていただきたいと思うのです。次官をやられた方が大体これに入っているんですよ。総裁か副総裁になっている。次官をやられた方で代議士なんかになる人はいない。事務次官をやられた人で代議士になる人はない。役人で代議士になっているのはというと、これは怒られるかもしれませんが、どういう人たちが役人から代議士になってきているか——やはり資本主義の世の中ですよ。あなたはこの間十八万円ですか、大学の総長の月給を上げたようですけれども、大学総長になるよりも何とか公団の総裁になれば、月五十三万円ですか、一番安くても二十六万円もらえるわけです。文部大臣よりもむろん高給ですし、内閣総理大臣よりも高給です。月給の低い文部大臣が月給の高いかっての事務次官の先輩なんです。こういう形になっているんですよ。ですから今資本主義の社会なんですから、月給が安くて根性を持ってやれ、借りたものは返しなさい、この根性と今の根性とを置きかえられたら大へん迷惑ですから、その点は大臣よく御認識を願いたいと思うのです。 それから次に国立学校の財産管理が不良だということが盛んにいわれておるわけであります。これは昭和三十一年のときも、昭和三十四年のときも会計検査院から注意されておるのですが、実は何も是正されていないわけです三言いっぱなしです。これは東大がゴルフ場をつくっておったということで決算委員会で問題になりましたが、よく調べてみましたら、行政管理庁からも言われておった。会計検査院からも言われておった。大蔵省からも言われておった。しかし、できなかった。できなかった理由は、大臣一つ議事録を見ていただいて、どうなっておったかお調べになっていただきたいと思うのですが、こういう状態です。三十六年度の決算報告書を見てみますと、まだそのままにしておるのが全国で約五割がこれに上がっておる。特に行政財産が目的以外に使用されているものや、あるいは遊んでいるものが、土地だけで八百八十五万九千坪もあるということが、実は指摘をされているわけでありまして、国有財産の管理というのはまことにでたらめな状態が続いておる。これは文部省だけではない。大蔵省もそうですし、建設省もそうですし、あるいは農林省も、日本の財産管理の状態は何かというと、まさに終戦直後のような状態になっておる。そのままほったらかされておる。そうして工場が建ったり、住宅が建ったり、またゴルフ場になってみたり、あるいは鉄道線路が敷かれたりしておるが、そのうちの一つがまさにこの文部省の国立学校の財産管理に出ているわけですが、これらについては一体具体的にどういう努力をされて、そうして大体いつごろまでに解決しようとしておるのか、その点について伺いたい。
○安嶋政府委員 文部省所管の国有財産の管理の状況がよくないという点につきましては、私どももはなはだ遺憾に存じております。ただいまお話のございました三十一年度、三十四年度、さらに三十六年度の検査報告において検査院から指摘されました事項の処置についてでございます。 三十一年度に私ども指摘されましたものは四件ございまして、まず福井大学の教育学部、学芸学部の鯖江分校の取り扱いでございますが、これはすでに用途廃止をいたしまして大蔵省に引き継いでおります。それから東京商船大学の清水分校の用地の問題でございますが、これもすでに大蔵省に引き継いでおります。それから九州大学の演習林の問題でございますが、これは九州大学の粕屋演習林の一部を明治鉱業株式会社が鉱業権に基づきまして使用しておるという案件でございますが、実はこれは文部省が大正十一年に農商務省より引き継ぎましたときからそういう状態であったわけでございまして、今後の方針といたしましては、なるべく早い機会にこれを返還させまして、演習林として効率的に使用していきたいというふうに考えております。次は長崎大学の薬学部の土地の問題でございますが、これは長崎市有地と交換をいたしまして、すでに処理済みでございます。 それから三十四年度に検査院から指摘されたものといたしましては、群馬大学の学芸学部の演習林の中の用水池の侵食の問題でございますが、これは砂防工事を実施いたしましてその侵食を防ぐようにいたしております。それから一橋大学、京都大学の記念会館の使用料の問題でございますが、これはその取り扱いにつきまして大蔵省等と目下協議中でございます。その次は東京水産大学の実習施設の実験所の問題でございますが、これにつきましては直ちにこの実験所の経営を国で行なうということも予算的にもいろいろ問題がございますので、いましばらくは現状のままいきたいと考えておりますが、さらになるべく早い機会にこれを文部省自体で処置いたすように努力したいというふうに考えております。
○勝澤委員 そこで三十一年度に注意をされた、三十四年度に注意をされた三二十一年度に注意をされたら、それと同じようなことがほかにないかどうかということをやるのが、あなた方の任務じゃないでしょうか。やられたら、全体的にどうなっているかということを調べるのが任務じゃないでしょうか。やられた個所だけ直して、あとはほおかぶりしておる。そしてまた同じことがやられておる。ことに私は問題があると思うのですよ。会計検査院からいわれればやる。全部やったかどうか、今のお話を聞いても、どうも五割くらいしかやっていないなというふうに私は思うのですけれども、やられたら、ほかがどうなっているかということをやるのが任務じゃないでしょうか。それを、一回やられて、同じようなことでまたこっちもやられた、全体的にやられた、会計検査院にいってもらうのを待っている、自分のところでは取り締まりができない、これではないかと思うのです。そのことを私は言っているわけです。ですから、もうこの次にそういう注意を受けないように、もう一回全部のところを、会計検査院に当たってもらうまでもなく文部省でわかっておるわけですから、財産管理の状態を再検討していただきたい、私はこう思うのです。いかがですか。
○安嶋政府委員 会計検査院から御指摘がございました場合、あるいは国会に不当事項として報告されました場合には、私ども必ずその写しをつくって各大学に流しまして、このような事例のないようにということで注意を喚起しております。また大学の会計課長会議等におきましても厳重に注意をいたしております。なおかつ、このような指摘を受けました点につきましては、はなはだ遺憾に存じておりますが、今後極力努力をしたいと考えております。
○勝澤委員 まあ三十六年度のときにもう一回よく見せていただきますので、今言われました三十一年、三十四年、それから三十六年のあなたの方で取り扱った経過についての資料をお出し願いたいと思います。資料はよろしゅうございますか。
○安嶋政府委員 はあ、提出いたします。
○勝澤委員 これで私の質問を終わります。
○鈴木(正)委員長代理 西村力弥君。
○西村(力)委員 三十五年度の決算で国立大学の付属病院の経理等の事項が出ておりますが、その報告の言葉を見ますと、再三注意を喚起したにかかわらずという言葉が出ておるわけです。今の勝澤君の質問でもやはりそうでありますが、何かそこに文部省としてこういう問題に対する欠陥があるのではないか、こういう気がするわけであります。再三指摘されたにかかわらず、こういうことが出ておるものでありますから、私としましては、やはりお医者さんが病人も見なければならぬ、それにまた記帳もしなければならぬ、そういうような勤務条件が非常に悪いためにやはりこういう事態が発生するのではないか、こう思うのですが、こういう指摘を受けて、これに厳重注意をするというだけではなく、そのよってきたるところをどういう工合に文部省としては分析をし、対策を立てておるか、こういうことについて私は聞きたいわけなんです。
○安嶋政府委員 本件につきましても、会計検査院から御指摘を受けながら、なおかつこのような事項を指摘されましたことは、これまた返す返すも遺憾に存じます。基本的に問題があるのではないかというお話でございますが、御承知の通り大学病院は本来は教育、研究のための機関であるわけでございますが、実際問題といたしましては社会診療機関といたしまして相当多数の患者の診療に当たっておるわけでございます。それに加えまして、昨今国民皆保険というような事態もございまして、大学病院が取り扱う患者の数が急激に増加いたしております。これに対応いたしまして、診療を担当いたします医師、看護婦等の定員の増加が十分行なわれていない、ないしは保険の扱いをいたしますと御承知の通り非常に繁雑な事務手続を要するわけでございますが、それに対応いたします事務職員の手当もついていないというような背景があるわけでございます。そういうことを申して批難されました事項の弁解をするわけではございませんが、そういう背景があるというわけでございます。直接こういう原因が発生いたしましたのは、この批難事項にもございますように、レントゲン写真の撮影代、心電図の検査料等が中心でございまして、その診療の担当者がそういう診療をいたしました場合に、その関係書類を料金を徴収する事務担当者の方に回さなかった、あるいはその記載を漏らしたというようなことが、こういう事態を生じた直接の原因でございますが、人手の不足と内部的な監査の関係が必ずしも十分にいっていなかったというような点から、こういう事態が起きたものであるというふうに考えております。その後各病院におきまして照査の係を新設あるいは拡充いたすような手配もいたしております。また事務職員、それから診療関係の職員の数も、十分ではございませんが、増加いたしておる次第でございます。
○西村(力)委員 そういう徴収をしなかったというようなことはいいことではないのですが、ただそういうととが精神的な訓示——文部大臣はそこを強く主張されるようですが、そういうことだけで問題を解決しようとしてもだめだと私は思うわけなんです。今いろいろと会計課長からお話がございましたが、この未徴収のものが出たということは内部牽制の機構が悪かったということで、それが結局追い詰めていきますと、責任はだれにいくのかということになりますが、やはりレントゲン写真をとったお医者さんにあるのか、回さなかったお医者さんにあるのかということになる。しかし、問題はお医者さんにその責任があるのだという工合に追い詰めていったのでは、いつまでも解決しないだろうと思うのです。今言われたように、そういう事務的な問題については手落ちなくやれる機構、こういう積極的な解決方策というものを考えていかなければいけないだろうと私は思うわけなんです。その点は一つ十分にこれからも努力してもらいたい。お医者さんの人々は、地方の開業医なんかは、お医者さんであって事務屋であって、半々のような状態に現在なっていますが、そんな状態ではとにかく大学病院の権威というものは維持できないと思うのです。そういう点から解決に努力してもらわなければならぬと思っておるわけです。 ところで、もう一つは、東大の検見川の問題がこの委員会で問題になりましたが、その後の措置について当委員会で正式な御報告というようなものがなかったように思っておるのですが、ありましたか。こういう際に一つその後の措置についてはっきりし、われわれの善意というものが生かされているかどうか、ちょっと知りたいと思うわけなのです。
○安嶋政府委員 東大の検見川の運動場の処置でございますが、先年当委員会の御審議の趣旨に従いまして、三十七年の三月三十一日をもって廃止いたしております。二十七年の四月六日から五月五日の間におきまして、従業員九十五名全員の退職の措置を完了いたしております。それか当時未納になっておりました国有財産の使用料でございますが、これを七百十三万八千五百十七円というふうに大蔵省と協議いたしまして決定をいたしまして、すでに全額国庫に納入済みでございます。 以上のような状況になっております。
○西村(力)委員 それに付随して先ほど勝澤君からもありましたが、こういう事例に際会したときの文部省の積極的なあり方というものが、問題が発生したところのその措置というにとどまらず、行政財産、土地建物、それに限って全部について文部省がやはり責任ある調査を行なう、こういう工合にできないものかどうか。指摘されたらそれに対処する、厳重警告する、こういうことだけでなく、この際全部について徹底的に文部省として責任ある調査をしよう、こういう工合にいかないものかどうか。
○安嶋政府委員 御趣旨に従いまして、早急に適切な処置を講じたいと思います。
○西村(力)委員 適切というのはどういうことなんですか。一つは、やはり会計検査院に指摘される前に全部文部省の係官を派して調査するとか、そういうことでありますか。また資料報告を求める、こういうような程度でございますか。
○安嶋政府委員 主として現状について報告を求めたいと思います。実際に職員を派遣して調査するということも、これも旅費の関係もございまして全面的には困難でございますが、いろいろな機会を利用いたしまして極力現地を見るというような処置も講じたいと考えております。
○西村(力)委員 私たちもいろいろ文部省の行政財産について話も聞いております。やはりこの際さような工合にして適切な処置をなさった結果については、私たちの方に報告してもらいたい、こういうことであります。 それから次に文部大臣に聞きたいのですが、育英資金というものの金の効果は、一体どういうところをねらっておるのか。育英資金によって学業を研さんして、社会人となって社会に寄与する、こういう金の効果というものをねらっていきますと、返済要求というものは、これは問題は少し違ってくる。そういう考え方を強めて参りますと、全部返済しないでよろしいという建前、国のやり方としてそういう方向をとるべきではないか。ただ個人の勉学の経済的な助力というものを一時的にやるのだということならば、これは明らかに貸借関係ということになって参ります。育英資金の性格というものを根本的にどう考えているか、そういう根本的考え方をはっきりしないと、現法制下においては借りた金だから返さなければならぬという建前になっておるから、それはなんですけれども、文部省の発展的な将来に向かっての考え方というか、基礎的な考え方と申しますか、そこのところを一つ大臣から述べてもらいたい。
○荒木国務大臣 一種の社会保障的なものの考え方に立っておると理解いたします。根本的には、日本国民の一人一人が、憲法に定めておりますように能力に応じて教育を受ける権利が保障される。しかし、学習いたしますための経費はそれぞれの自己負担だ。国家公共の立場に立ちまして、たとえば国立大学以下の学校の施設、設備あるいは教員組織を整える等のことは国費、公費等で検討するけれども、それ以外の経費は、おしなべて言えば自己負担という建前で教育が行なわれておるというのが今の姿だと思います。これは当然でもあり、やむを得ないと私は理解いたします。 〔鈴木(正)委員長代理退席、委員長着席〕 その中に立って、たまたま自分の生活環境が幸か不幸か経済的な条件に恵まれない。しかし、勉学の意欲はある、能力はあるという場合に、そのまま埋もれてしまうということそれ自体は、さっきも申し上げましたように本人にとって不幸であるばかりでなく、社会的に見ましても国家的に見ましても残念なことであることは間違いない。それならば、そういう特にすぐれた能力を持ち、しかも一般的におしなべて言う経済条件に恵まれないという人がおるとするならば、全国民の名においてその人の能力を啓発していくような方法、手段を講じよう、これが育英奨学の制度だと心得るのでありまして、これがだんだん発展していって、全国民の負担においてただで育英するという事柄は、問題としては全然別個の課題になってくるのではなかろうか。またそういう方法が必要であるかどうかという点については、私は現行制度は、むろん先ほど来問題になっておりますような諸条件が十分でない点の欠陥はあるといたしましても、それはそれなりに充実していくという前提において現行の育英奨学の制度は維持し、充実されていってしかるべきもの、かように心得ております。
○西村(力)委員 そうすると特別奨学金と一般奨学金というものは、どこに違いがあるのか。特別奨学金の人々は、何か奨学金を受けたその後において国家的な義務に従事しなければならぬ、こういうことで規制をするから返済は不要だ、こういう工合にするのかどうか。私は、特別奨学金と一般奨学金というものと、ここにあまりはっきりしたけじめというものが——少し優秀だといってもそれは程度の問題であります。まだ現在のテスト程度で優秀、不優秀というものを判定すること自体に対する信憑性、妥当性というもの、そういうものだって問題がありますし、特別奨学金制度というものの考え方が一般奨学金にも敷衍されなければならぬのじゃないか、こういう気がするのであります。いずれにしましても社会、国家に寄与する能力を高めて、それに寄与するという、その結果は同じじゃないか、こういう気がするわけであります。その特別奨学金と一般奨学金の差異というもの、返還しなくてもいい、しなければならぬ、そういう差をつける根拠はどこにあるのですか。
○荒木国務大臣 今のお尋ねの点は、私も少し疑問の点はございます。特別奨学一本にしたらどうだ、あるいは一般奨学一本、いずれにしても結果は同じだといたしましても、金額に差等をつける、二本建であるのはなぜかという点については、きわめて明快にはお答えしかねる節がちょっとあると思いますが、一応考えますことは、先刻鈴木さんのお尋ねについてお答えしたように思いますが、貧困の度に差がある。全額もしくは全額に近いものを育英奨学金として支給しなければ、せっかくのすぐれた能力を学校教育を通じてとぎすましていく機会に恵まれない、それほどの貧困度じゃないけれども、かかえておる子弟を教育していくについて比較的恵まれない、そういう対象人員に対して一般奨学の制度があった方がベターであり、より対象人員を多くして、育英奨学制度をあわせて充実し得る手段になる、そういう前提に立って二種類のものが現在ある、こう理解するわけであります。そういう理解、そういう考え方それ自体は、やはり存在する値打がある、その点には疑念は持ちませんけれども、絶対に二種類でなければならないかどうかということについては、御指摘のような意味も含めて検討の余地もありそうに思いますが、この場でお尋ねに応ずるようなお答えはちょっと困難であります。
○西村(力)委員 私の質問に対して、根拠を示すのが困難だという形でこの問題が進められるのは、私は遺憾に思う。支給する金額に差等をつけるということは、これは疑義のあることでなくて当然のことじゃないか、学習をする経済基盤に差等がある限りにおいては、学習を得られるだけの金額に高めるためにはやはり差等が出るのはあたりまえだ、それはその通りだと思う。それはあたりまえのことであって、疑義がある云々の問題ではないと私は思う。まあその問題は文教政策の問題でありますから、この程度にいたしたいと思うのであります。 次に私、お尋ねしたいのは、私学振興財団のことですが、この監査の規定はどうなっておるか。この点だけ一応お尋ねしておきたいと思います。
○安嶋政府委員 私立学校振興会の監査の問題でございますが、これは私立学校興振会法の第六章に監督という規定がございまして、三十六条以下に所要の規定がございます。監督、監督命令、報告及び検査、役員の解任等の監督規定があるわけであります。その規定に基づきまして、本省におきましては管理局の振興課がその関係の事務を所掌いたしております。
○西村(力)委員 私はこれでけっこうです。
○津雲委員長 文部省所管についての本日の質疑はこの程度にとどめます。 これにて散会いたします。 午後二時五十六分散会