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43回国会衆議院1963/02/01

運輸委員会 第1号

発言数
51
登壇者
7
会派数
2
開催日
1963/02/01

会議録

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  衆議院規則第九十四条により、委員会は会期中に限り議長の承認を得て、その所管に属する事項について、調査ができることになっております。つきましては、今国会におきましても、  陸運に関する事項  海運に関する事項  航空に関する事項  日本国有鉄道の経営に関する事項  港湾に関する事項  海上保安に関する事項  観光に関する事項  気象に関する事項  以上の各事項につきまして調査をいたしたいと存じますので、この旨議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 昭和三十八年度運輸省及び日本国有鉄道関係の予算等について、政府当局より説明を聴取いたします。綾部運輸大臣。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○綾部国務大臣 昭和三十八年度の運輸省関係の予算についてその大要を御説明申し上げます。  まず、予算の規模でありますが、一般会計の歳入予算総額は十四億七千四百八万二千円、歳出予算総額は、他省所管分七十四億二千三百十五万七千円を含んで八百十四億七千五百七十三万一千円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、百十一億四千七百三万六千円の増加で、約一六%の増加率になっております。  この増加額の内訳を見ますと、行政部費では三十七億九千八百二十八万六千円、公共事業費では七十三億四千八百七十五万円の増加であります。  特別会計につきましては、まず、本船再保険特別会計の歳入歳出予定額は三億四千四十四万九千円で、前年度に比較して約四千六百万円の増加となっております。自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予定額は、附保自動車数の増加に対応して、前年度より約三十三億七千四百万円を増額し、九十六億八千七百三十四万九千円といたしております。港湾整備特別会計の歳入歳出予定総額は四百二十九億六千二百十五万四千円で、前年度より約七十三億三千四百万円の増加となっております。  なお、以上の経費のうちには定員百八十八名の純増に伴う経費を含んでおり、また、このほか、昭和三十八年度財政投融資計画中には、当省関係分として約二千百六十八億円を予定されております。  昭和三十八年度予算におきましては、当省は、貿易外収支の改善、輸出の振興、輸送力の増強、大都市交通施設の緊急整備、交通安全対策の強化、海上治安の確保、防災体制の強化、科学技術の振興、基本的運輸施策の推進等の諸施策に重点を置き、これらを積極的に推進したい所存であります。  以下、部門別に重点施策の要旨を御説明申し上げます。  まず、海運関係では、第一に、海運業の再建整備に必要な経費として七十万四千円を計上しております。わが国海運が国民経済の進展に対応するためには、企業規模を拡大して、その基盤を強化し、国際競争力のある船腹を拡充していくことが必要でありますので、海運企業の集約及び関係市中金融機関の協力を前提といたしまして、運輸大臣の推薦したものにつき、第十七次船以前の日本開発銀行融資残高の全額に対する利子を五カ年間徴収猶予することとし、この措置を実施いたしますため、海運企業整備計画審議会の適切なる運営をはかろうとするものであります。  第二に、外船舶建造融資利子補給に必要な経費として市中金融機関分八億五百九万三千円、日本開発銀行分四億七千九百八十四万九千円を計上しております。これは外航船舶建造融資にかかる海運企業の金利負担を軽減し、わが国外航海運の国際競争力を強化するため、市中金融機関及び日本開発銀行に対し利子補給を行なおうとするものであります。また第十八次船及び第十九次船の利子補給について、新たな契約限度額として市中金融機関分二十九億一千三百四十六万一千円、日本開発銀行分八十億六千百七十一万四千円を計上しております。  第十八次船及び第十九次船については、船主負担が日本開発銀行からの融資分については年四分、市中金融機関からの融資分については年六分となるよう補給率を引き上げるとともに、補給期間を日本開発銀行については十年、市中金融機関については七年に延長いたしております。  第三に、外航船舶の建造に必要な資金として、日本開発銀行からの融資二百億円を予定しております。これによりまして、昭和三十八年度において約五十万総トンの建造を行なう予定であります。  第四に、戦時標準船処理対策に必要な資金として、財政融資六十九億円を予定しております。これによりまして、堪航性が著しく低下している戦時標準船の代替建造を前年度に引き続き実施しようとするものであります。  第五に、移住船運航費補助に必要な経費として三億一千三百十六万五千円を計上しております。これは、国の移住計画に基づく移住者輸送の円滑な遂行をはかるため、昭和三十七年度における移住船運行によって生じた欠損を補助しようとするものであります。  第六に、三国間輸送助成に必要な経費として、四億六千万円を計上しております。これによりまして、前年度に引き続き、三国間輸送を促進して、わが国海運の発展と国際収支の改善をはかろうとするものであります。  第七に、離島航路整備費補助に必要な経費として、五千二十五万円を計上しております。これは、離島住民に対する交通を確保するため、航路の性質上経営が困難な離島航路事業者に対して、その航路を維持させるために補助金を交付しようとするものであります。  第八に、特定船舶整備公団の国内旅客船建造に必要な資金として、財政融資七億円を予定しております。これによりまして、昭和三十八年度において約四千四百総トンの建造を実施する予定であります。  次に、船舶関係につきましては、第一に船舶の経済性向上対策に必要な経費として千四百七十六万三千円を計上しております。これは、船舶の自動化、船体構造の合理化等船舶の経済性の向上をはかり、わが国海運、造船の国際競争力を強化するため、高経済性船舶の試設計等を行なうものであります。  第二に、原子力船の開発に必要なる経費として百二十八万一千円を計上し、これによりまして、原子力船の開発業務及び安全基準の作成を実施するものであります。  なお、原子力実験船の建造運航を中心とする原子力船の開発を推進するため、特殊法人日本原子力船開発事業団を設立して、第一船の基本設計を実施することとし、別途、総理府所管原子力予算として、同事業団に対する政府出資一億円が計上されております。  第三に、中小型鋼船造船業及び木船造船業の合理化に必要なる経費として六百八十六万一千円を計上しております。これによりまして、前年度に引き続き、標準設計の作成等を行ない、これら造船業の技術の向上、経営の合理化を推進するものであります。  次に、船員関係につきましては、第一に、船員厚生施設の整備増強に必要な経費として二千五百万円を計上しております。これは、船賃の福祉厚生を増進するため、国内における船員厚生施設を整備する公益法人に対して、施設費の一部を補助するものであります。  第二に、海技審議会の設置運営に必要なる経費として、八十九万六千円を計上しております。これは、船舶の自動化と船舶運航技術の革新に伴い、船員の技能及び資格に関する制度、海技に関する国家試験制度、船員教育制度、その他海技制度全般にわたる基本的事項について総合的な調査審議を行なうため、海技審議会を設けるものであります。なお、この審議会においては、船員教育に関する重要事項についても調査審議することとし、従来の船員教育審議会は廃止する予定であります。  次に、港湾関係について申し上げます。  第一に、港湾整備五カ年計画に基づく港湾整備事業を実施するため、前に申し上げましたように、港湾整備特別会計の歳入歳出予定額として、四百二十九億六千二百十五万四千円を計上しております。このうちには、一般会計から港湾整備特別会計への繰入金三百三億九千五百八十一万円が含まれております。昭和三十六年度以降港湾整備五カ年計画の実施に努めておりますが、最近の海上輸送需要は急激に増大しており、同計画において推定した昭和四十年の港湾貨物取扱量は昭和三十九年に達成される公算が大きくなっておりますので、既定の五カ年計画を一部繰り上げて実施しようとするものであります。  これを勘定別にみますと、港湾整備勘定においては、歳入歳出予定額三百九十億三千五百三十五万円の規模をもちまして、横浜港ほか三十三港の整備を行なう予定であり、特定港湾施設工事勘定においては、歳入歳出予定額三十九億二千六百八十万四千円の規模をもちまして、輸出港湾として下関港、石油港湾として室蘭港ほか五港、鉄鋼港湾として室蘭港ほか四港及び石炭港湾として苫小牧港ほか一港について港湾施設の整備を行なう予定であります。  第二に、港湾都市防災事業の推進に必要な経費として百三十九億七千二百十九万八千円を一般会計に計上しております。これによりまして、港湾都市を高潮、地盤沈下等の災害から防護するため、東京等緊急整備高潮対策事業、危険港湾都市の海岸事業、チリ地震津波対策事業、伊勢湾高潮対策事業、地盤変動対策等、災害関連及び災害復旧事業を計画的に推進する所存であります。  第三に、特定船舶整備公団と港湾運送事業者との共有方式により、前年度に引き続き、港湾運送事業者の事業の用に供する〃はしけ〃及び引き船を整備するための資金として、財政融資三億円を予定し、港湾機能の向上をはかることとしております。  次に、鉄道関係につきましては、第一に、国鉄新五カ年計画の推進に必要なる資金として財政融資一千五十億円を予定しております。  第二に、日本国有鉄道新線建設費補助に必要なる経費として六億一千七百十九万七千円を計上しております。これは、昭和三十五年度から昭和三十七年度までにおける新線建設費の一部を日本国有鉄道に対して補助するための経費であります。  第三に、国土の総合開発、地方産業の振興、地域格差の是正等のため、産業基盤たる鉄道網を緊急に整備する必要がありますので、鉄道網整備公団を設立して鉄道新線の建設を推進することとし、産業投資特別会計による政府出資五億円を計上し、財政融資五億円を予定しております。  第四に、地下高速鉄道網の整備をはかるため、建設所要資金として財政融資及び地方債の起債のあっせん三百二十億円を予定するとともに、地下高速鉄道建設費補助に必要なる経費として二億二千七百八十八万九千円を計上しております。この経費は、地下鉄の建設費が巨額に上り、その利子負担が経営の重圧となっている現状にかんがみ、東京都、名古屋市、大阪市及び帝都高速度交通営団に対し、昭和三十七年度の建設費の一部を補助しようとするものであります。  第五に、踏切保安設備整備費補助に必要なる経費として五千二百五十八万九千円を計上しております。これは、踏切道改良促進法に基づき、踏切道の改良を促進するため、保安施設の整備を行なう赤字またはこれに準ずる私鉄に対し、その費用の一部を補助するものであります。  第六に、臨時鉄道法制調査会の設置に必要なる経費として八十九万九千円を計上しております。これは、鉄道に関する法制に関する重要事項について調査審議するため、臨時鉄道法制調査会を設置するものであります。  次に、自動車関係につきましては、第一に首都における自動車輸送調査に必要なる経費として六百四十万円を計上しております。これは、東京における自動車輸送需要の激増に対処して、自動車輸送力の増強と輸送の合理化をはかり、あわせて路面交通の混雑緩和に資するため、交通経路上の基本事項並びにターミナル等の輸送施設について調査を行なうものであります。  第二に、自動車事故防止対策を推進するため二億九千二百五十七万六千円を計上しております。これによりまして、愛知第二車検場の新設、福島ほか三カ所の車検場の移設拡張、事務の機械化等により、車両検査及び登録業務の円滑な実施をはかるとともに、自動車運送事業の労務管理、運行管理等の監査、運転者実態調査、自動車分解整備事業の監査指導、整備士技能検定等を行なうものであります。  第三に、自動車の激増傾向にかんがみ、自動車行政を円滑に処理するため、車検登録関係で五十名、自動車損害賠償保障関係で三名、計五十三名の増員を行なうこととしております。  次に、航空関係につきましては、第一に、日本航空株式会社に対する出資金として、産業投資特別会計において十二億円を計上しております。これによりまして、機材の増強、資本構成の健全化をはかり、同社の国際競争力を強化しようとするものであります。なお、これとともに、同社の発行する社債三十億円、借入金十億円について債務保証を行なうことにしております。  第二に、国際空港の整備に必要なる経費として三十億三千百六十四万円を計上しております。このうち東京国際空港につきましては十四億八千七百二十三万円を計上しておりまして、これにより、新滑走路の整備、ターミナル周辺の整備等を実施するものでありますが、昭和三十八年度をもって同空港の整備は一応完了する予定であります。  大阪国際空港につきましては、十五億四千四百四十一万円を計上しておりまして、滑走路の新設、現有施設の改良を実施するものであります。なお別途一千万円を計上し、東京第二国際空港の新設のための調査を、実施することにしております。  第三に、国内空港の整備に必要なる経費として十六億二千五百五十六万円、ほかに国庫債務負担行為額四千八百八十六万円を計上しております。これによりまして、名古屋空港ほか十八空港の整備を続行するとともに、新規空港として出雲ほか六空港の整備に着手し、松山ほか四空港の追加改良整備を行なう予定であります。  第四に、航空大学校の整備強化に必要なる経費として一億三千百万九千円を計上しております。これは、航空機の特別修繕等、既存施設の整備強化及び同校の維持運営に必要なる経費であります。  第五に、航空の安全強化に必要なる経費として三億四千六百八十四万三千円、国庫債務負担行為額七億五千百三十二万二千円を計上しております。これによりまして、九州地区管制所の整備、国際通信施設の整備及び航空保安施設の整備を実施するほか、YS−11型機を購入し、飛行検査業務の強化をはかることにしております。  次に、観光関係につきましては、第一に、日本観光協会に対する政府出資として五千万円を計上しております。これは、来訪外客に対する旅行案内機能を強化するため、京都総合観光案内所及び東京総合観光案内所羽田出張所を設置するための資金として同協会に政府出資を行なうものであります。  第二に、日本観光協会に対する補助に必要なる経費として四億八千八百四十八万六千円を計上しております。これは、国際観光の振興をはかるため、香港及びサンパウロの海外事務所の新設、その他海外宣伝網の充実強化、宣伝資料の作成、総合観光案内所の運営等に必要な費用及び管理費の一部を同協会に対して補助するものであります。  第三に、ユースホステル整備費補助に必要なる経費として五千二百八十六万四千円を計上しております。これによりまして、昭和三十八年度は、特にオリンピック東京大会時の宿泊対策の一環とするため東京周辺に重点を置き、六カ所の公営ユースホステルの建設を行なう予定であります。  第四に、国際観光施設整備費補助に必要な経費として三千万円を計上しております。これは、来訪外客のわが国内における旅行を便宜快適ならしめるため、主要な国際観光地に休憩施設等を設備することとし、その費用の一部を地方公共団体に対して補助するものであります。  次に、海上保安関係につきましては、第一に、海難救助体制と海上治安体制の強化をはかるため十二億五千四百十一万円、国庫債務負担行為額四億五百三十万四千円を計上しております。これによりまして、老朽巡視船艇七隻を代替建造するとともに、海上保安組織の強化、通信施設の整備、海上警備力の強化等を行なう予定であります。  第二に、船舶航行の安全確保に関する体制の整備をはかるため、航路標識整備費十一億五千万円、水路業務の整備拡充に必要な経費二億三千六十五万円を計上しております。これによりまして、港湾標識、沿岸標識等の整備、既存航路標識の改良改修、集約管理体制の促進をはかるとともに、臨海工業地帯の開発に伴い、港湾測量、海図刊行能力等を強化し、測量船一隻の代替建造を実施する予定であります。  次に、気象関係につきましては、第一に、防災気象業務の整備に必要な経費として七億六千二百四十五万一千円、国庫債務負担行為額二億一千二十九万三千円を計上しております。これによりまして、富士山に気象用レーダーの設置、大阪湾地域に自動応答式無線ロボット装置の設置、水害・地震及び火山観測施設の整備等を実施して、台風豪雨雪対策及び地震火山対策等の強化充実をはかるとともに、防災気象官二十二名増員、農業気象業務及び航空気象業務の拡充強化を実施する予定であります。  第二に、防災基礎業務の整備に必要な経費として七億八千九百八十万九千円を計上しております。これによりまして、気象観測船一隻の代替建造、無線模写放送及び気象官署間通信施設の整備、気象資料の整備を実施するとともに、気象に関する研究、研修の強化等のほか、国際協力として太陽活動極小期国際観測年への参加を行なう予定であります。  次に、大臣官房関係につきましては、第一に、運輸関係統計調査の充実強化をはかるとともに、大臣官房の総合調整機能を強化するため、大臣官房に統計調査部等を置いて組織の充実強化をはかることとしております。  第二に、運輸本省及び附属機関を収容する運輸本省庁舎を霞ケ関団地に建設するため、初年度調査費として五百万円を建設省予算に計上しております。  次に、科学技術関係につきましては、第一に、科学技術応用研究費補助に必要な経費として六千五百万円を計上しております。これによりまして、試験研究機関における試験研究と相待って、民間が分担する試験研究を促進し、運輸に関する科学技術の振興をはかる所存であります。  第二に、船舶技術研究所の設立に必要な特別経費として二億九千五百二十四万二千円、国庫債務負担行為額六億五千六百四十一万八千円を計上しております。これによりまして、現在の運輸技術研究所を船舶技術研究所とし、その船舶部門を拡大整備するとともに、電子航法に関する試験機構の強化をはかる予定であります。なお、同研究所において、鉄道・自動車及び航空の安全・保安に関する試験をもあわせ行なうことにいたしております。  第三に、港湾技術研究所の整備拡充に必要な経費として二千四百七十七万五千円を計上しております。これによりまして、設計基準部の新設等同研究所の整備拡充をはかる所存であります。  以上をもちまして、昭和三十八年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わります。  次いで昭和三十八年度日本国有鉄道予算の御説明を申し上げます。  昭和三十八年度の予算の編成にあたりまして、まず、三十八年度におけるわが国経済の見通し及び国鉄輸送需要の動向から収入を見積もるとともに、国鉄の輸送力の増強及び輸送の近代化並びに保安対策の強化に重点を置いて支出予算を組んだ次第であります。  以下収入支出予算につきまして、損益、資本及び工事の各勘定別に御説明申し上げます。  まず、損益勘定につきまして申し上げます。収入といたしましては、旅客輸送人員を五十八億六千二百万人、輸送人キロを対前年度八・九%増の一千四百九十一億人キロと想定いたしまして、旅客収入三千二百九十一億円を見込み、また、鉄道貨物輸送トン数を二億一千五百万トン、輸送トンキロを対前年度二・五%増の六百億トンキロと想定いたしまして、貨物収入二千百六十一億円を見込んでおります。以上の旅客及び貨物収入のほかに、雑収入等を見込みまして、収入合計五千六百五十三億円を計上いたしております。  他方、支出といたしましては、経営費のうち人件費につきましては、三十八年度の昇給と期末・奨励手当三・五カ月分を見込みまして、給与の総額を一千九百八十六億円といたしております。物件費につきましては、節約に特段の努力を払わせることにいたしておりますが、おもなものといたしまして動力費四百十五億円、修繕費七百三十二億円を見込んでおります。これらを合わせまして経営費総額は三千九百九十八億円となっております。以上の経営費のほかに、受託工事費四十億円、利子及債務取扱諸費二百五十五億円、減価償却費六百五十三億円、資本勘定へ繰入六百四十二億円、予備費六十五億円を見込みまして、支出合計五千六百五十三億円を計上いたしております。  次に資本勘定について申し上げます。  収入といたしましては、先ほど申し上げました減価償却引当金六百五十三億円、損益勘定からの受入六百四十二億円に、資産充当三十億円、鉄道債券八百三十億円、資金運用部等からの借入金四百六十八億円を加えまして、収入合計二千六百二十三億円を計上いたしております。  他方、支出といたしましては、このうち二千三百二十億円を工事勘定に繰り入れるほか、借入金等の償還に二百九十二億円、帝都高速度交通営団等への出資に十一億円を予定いたしております。  最後に工事勘定について申し上げます。  三十八年度は輸送力の増強及び輸送の近代化並びに保安対策の強化に重点を置き、東海道幹線増設工事を推進するとともに、主要幹線の複線化、電化・電車化、ディーゼル化、さらには通勤輸送の混雑緩和、踏切及び信号保安施設の改良等をはかるために、前年度に比べて二百八十五億円増の二千三百二十億円を計上いたしております。  以下工事勘定の内容について御説明申し上げます。  まず新線建設につきましては、前年度と同額の七十五億円を計上いたしました。なお、この新線建設費につきましては、昭和三十八年度におきまして鉄道網整備公団の設立が予定されておりますので、この場合には同公団への出資金として処理する予定であります。  次に、東海道幹線増設につきましては、昭和三十四年度に着工してから五カ年目を迎え、工事も最終段階に入りますので、前年度より二百七十五億円増額いたしまして八百八十五億円を計上し、工事の促進をはかって予定の工期内に完成できるよう配慮いたしました。  次に、通勤輸送対策につきましては、東京付近六十四億円、大阪付近十二億円、電車増備百九十両、三十七億円、計百十三億円を計上し、輸送需要の増大に対処するとともに、混雑緩和をはかることといたしました。  次に、幹線輸送力増強につきましては、前年度より六億円増額いたしまして四百九十六億円を計上し、輸送能力の限界近くまで利用されているために輸送需要の増大に応じ切れなくなっている東北本線、常磐線、上信越線、中央本線、北陸線等の輸送力の増強をはかり、これらの線区における輸送の隘路をできるだけすみやかに解消することにいたしました。  次に、電化・電車化につきましては、工事費五十三億円、車両費七十五億円、計百二十八億円を計上し、現在工事中の東北本線、常磐線、信越本線、北陸本線及び山陽本線の電化を促進いたしますとともに、既電化区間の電車化を積極的に行ないまして、列車回数を増加し、サービスの改善と経営の合理化をはかることにいたしました。  次に、ディーゼル化につきましては、施設費八億円、車両費百三億円、計百十一億円を計上し、電化されない区間のディーゼル化を促進することにいたしました。  次に、諸施設の取りかえ及び改良につきましては、前年度より百三十五億円増額いたしまして四百十七億円を計上し、踏切及び信号保安施設の改良を初めとして、諸施設及び車両の取りかえ及び改良をはかることにいたしました。  以上のほかに、総経費九十五億円を加えまして、支出合計二千三百二十億円を計上いたしております。これらに要する財源といたしましては、資本勘定から受け入れます二千三百二十億円を充てることといたしております。  以上御説明申し上げました日本国有鉄道の予算につきましては、予定されました収入を上げ、予定されました工事計画を完遂するために特段の努力が必要であろうと考えられますので、公共企業体としていま一そうの経営合理化をはかり、もってわが国経済の発展に資するよう指導監督して参りたい考えであります。  なお、東海道幹線増設費の不足百六十一億円を補うため、昭和三十七年度第二次補正予算を提出いたしておりますので、よろしく御審議をお願いいたします。  以上、昭和三十八年度日本国有鉄道の予算につきまして御説明申し上げましたが、何とぞ御審議のほどよろしくお願いいたします。

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 次に、本国会に予定されております運輸省関係の政府提出法案につきまして、説明を聴取いたします。廣瀬官房長。

広瀬真一運輸事務官(大臣官房長)

○広瀬(真)政府委員 第四十三回国会に提出予定の法案について御説明申し上げます。  まず第一が運輸省設置法の一部を改正する法律案でありまして、これは一月二十六日に付託になっておりまして、衆議院先議ということになっております。  次の三件は海運関係でありまして、海運業の再建整備に関する臨時措置法案であります。これは近々二月上旬閣議決定の予定でございます。  それからその次は外航船舶建造融資利子補給及び損失補償法の一部を改正する法律案、それと日本開発銀行に関する外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案、この二件でございますが、これは一本の法案としてまとめまして提出をしたいと考えております。これも近々、二月上旬閣議決定の予定になっております。  その次は、木船再保険法の一部を改正する法律案、一月二十四日に付託になっておりまして、参議院先議ということになっております。  それから、鉄道網整備緊急措置法案、それから鉄道網整備公団法案、この二法は一本にまとめまして、近々、二月上旬に提出する予定になっております。  それからその次は、日本原子力船開発協会法案、これは科学技術庁と共同提案でございまして、科学技術振興対策特別委員会に提出の予定になっております。二月上旬の予定でございます。  その次は港湾整備促進法の一部を改正する法律案、これは審議中でございまして、二月上旬の閣議を予定しております。  海上運送法の一部を改正する法律案、これは提出を検討中でございます。  港則法の一部を改正する法律案、これは法案を審議中でございまして、二月下旬の閣議を予定しております。  港域法の一部を改正する法律案、これは二月下旬の閣議を予定しております。  船舶の排棄する油による海水の汚濁の防止に関する法律案、これは目下提出を検討中でございます。  船舶安全法の一部を改正する法律案、これは一月二十四日に付託になっておりまして、参議院先議でお願いしております。  船舶職員法の一部を改正する法律案、これは一月三十日に付託になっておりまして、衆議院先議でお願いしております。  鉄道営業法の一部を改正する法律案、これは関係法案を一括いたしまして提出を予定しております。  道路運送法の一部を改正する法律案、二月下旬の閣議を予定しております。  道路運送車両法の一部を改正する法律案、これも二月下旬の閣議を予定しております。  航空法の一部を改正する法律案、これは二月下旬の閣議を予定しております。  日本航空株式会社法の一部を改正する法律案、これは目下提出を検討中でございます。  以上説明を終わります。      ————◇—————

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 海運、日本国有鉄道の経営及び港湾に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。加藤勘十君。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 今、大臣から予算の御説明を聞いたのですが、私もこの予算の説明を聞く前から、運輸行政全般にわたる政府の、ことに当局の所信をお伺いするつもりでおりました。相当時間をとるつもりでおったのですが、きょうはあまり時間がないようですが、順次、もし残ったところがあれば次の機会にするということで、時間のある限りお尋ねしようと思います。  私は、まず質問に入ります前に、今回の信越線、北陸線の地域にわたる豪雪害のためにとうとい生命を落とされた方がたに対しては、深甚なる敬弔の意を表したいと思います。それから、これは自然の災害で当局としては避けることのできなかった災害とも言われると思いますが、事後の措置において、はたしてこれで万全であったかどうか、そういう点について、もし、前回の三十五年と同じような豪雪による災害を受けた経験から、鉄道当局においても雪害防止の計画を持っておられて、それに対して機材その他の手配を相当なされておったことはよくわかりまするけれども、現実に今度のような災害にぶつかってみると、それらの施設では足らなかった、こういうことがはっきりわかったわけです。これらの点について政府でも対策本部を設けて、河野建設大臣が本部長で現地に行っておられるようであるし、国会からも視察と慰問を兼ねて各委員が派遣されておりまするから、そういう詳細な報告を得た後にあらためて対策が講じられると思いまするけれども、今日までのところ、どういう点に事後の措置に万全を期し得なかった点があるか、たとえば、ディーゼル化によるラッセル車の問題であるとか、いろいろ除雪の手段等について、機械の設備、人員の配置、そういうことについて、これは私の運輸行政の質問に入る前のお尋ねであるし、こういうことに私たちは意地悪い質問をするつもりはみじんもありませんで、ほんとうに対策について十分に手配がなされておったかどうかということと、なされておったけれども、なおかつ及ばなかったかどうかということと、それから将来どうされるか、やはりこういう災害というものはいつ来るかわからないところに災害の本質があるわけなんですから、そういう点で十分これらの点を聞かしてもらいたい、こう思います。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○綾部国務大臣 今回の豪雪による災害は全く記録的なものでございまして、加藤委員の質問されましたように、三十五年の経験にかんがみまして、諸施策のあとう限りをやっておったのでございますが、さらにそれを上回るような大雪でございまして、まことに申しわけなく思っております。ことに九十一名にも及ぶ人員がなくなったことは、私どもといたしましてまことに遺憾に存じかつ深甚の弔意を表する次第でございます。  国鉄は現在どういうことをやっておるかといいますと、まず最近の降雪状況の結果といたしまして、五日までに少なくとも運輸輸送力の約六〇%を確保したい。それによって通勤列車を八〇%動かし、貨物その他生産財等につきましては、原料、製品ともに間に合うようにやるようにしたいと思います。それから急行は一部復活をしたい。こういう目算のもとに、自衛隊の大量の人員の派遣を要求して、目下除雪その他それに可能な行為をやりつつある次度でございます。それが実現するならば、新潟−長岡−小出、柏崎−長岡百十五キロ、それから今庄−福井−金沢、この九十五キロは運転ができるようになろうかと考えております。それからこれでもまだ足らぬ、それのほかにあるいは陸の道が輸送が不可能になるようになるならば、運輸省といたしましては船々用意して海上輸送も考えてみたらどうかというようなことも考えています。それから飛行機による輸送は、新潟と旧軍の小松の飛行場がありますが、何と申しましてもそれがみな雪におおわれて滑走路が埋まってしまっておるので、これはいかんともしがたいから、空輸によることはなかなか困難であろうと思います。  さような状態でございまして、今まで体験し得なかった大雪でございますので、この体験をいたしたのでございますから、それに対処する万全の策を——調査団その他の結果を待ちまして万全を期したいと思います。  なお詳細につきましては国鉄当局から御説明させたいと思います。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 ただいま運輸大臣からお話になりました点で尽きるわけでございますが、若干補足させていただきますと、まず国鉄の対策としてこの雪の降る前にどういうことを考えておったかという点でございますが、昭和三十五年に北陸地方で大雪がございまして、そのときも記録的な雪ということでございましたが、非常に旅客あるいは荷主に御迷惑をかけました。その経験にかんがみまして、従来の経験でやっておりましたいわゆる雪害対策以上の雪害対策を実は計画いたしておったわけでございます。一例といたしまして、ただいま先生からも御指摘がありましたように、ディーゼル機関車の前後に雪かき装置をつけまして、機動的な大量排雪をやるという車も試作いたしまして、これが成績がいいということで本格的な製作段階に入ったのがようやく昨今のことでございます。それからいわゆる流雪溝と申しまして、水を流しまして、水のコンベヤ・ベルトというようなものが非常に効果的だということで、線路の両側にこのみぞを掘りまして水をもらって流す、そこへ線路にたまった雪を流すというようなことも、これは北陸だけでございませんで、東北、北陸等、いわゆる毎年の豪雪地帯にその工事の施工にとりかかったところでございます。ところがこれも三十五年が従来の経験以上の記録的だったという、その経験以上の豪雪が今回参った次第でございまして、そういう大きな雪害対策が完全にできる前にこの大雪に見舞われたということで、結果的には大へん御迷惑をかけたわけでございますが、即刻の対策といたしましては、やはり三十五年の経験にかんがみまして、列車を駅でないところで立ち往生させましたために、乗客の皆様方に非常に不安感と御迷惑をおかけいたしたのであります。また雪がやんだあとでもその列車の整理に非常に時間がかかりまして、円滑な回復ができなかったのが三十五年の経験でございましたので、今回は大雪になりそうだという情報によりまして、計画的に事前に運転休止の手配をとったのでありますが、しかし結果的には約四千名、列車本数で申しまして十二本の列車を途中で立ち往生させたということになりましたのはまことに遺憾に存じ、また申しわけなく考えておるわけでございます。  これからの対策といたしましては、運輸大臣から申されましたように、この六日ごろまでにはぜひ六〇%くらいのダイヤ面の列車は運転いたしたいと考えておるのでございますが、長くなりますけれども、雪の積もっておる状態が人力でなければ容易に排雪できないような状況に積もっております。これも一例を申しますと、最も強力なロータリーというような排雪車は、北海道のような人家のないところでは自由に使えるのでございますが、長岡中心あるいは金沢中心というように、沿線の人家のあるところでは思うように使えないというような悪条件もございまして、従って人力がまず最大の対策であるという結論に達しました。国鉄部内でも比較的雪の少ない地方あるいは雪のない地方から応援の者を最大出す、もうすでに送り込んでおりますし、また地元の方々にも奉仕的に出ていただいております。その上なお自衛隊にお願いいたしまして、すでに自衛隊の延べ人員が、新潟では九千五百名、金沢付近では一万名出ていただいておるわけでございますが、今明日中にさらに多数の自衛隊の応援もいただくという政府のお手配によりまして、一応現在では六日の目標でございますけれども、私どもの気持としては、一日も早くできるだけの列車を動かしたいと考えておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 ただいま大臣並びに国鉄からお話がございました応急措置としては、そういうようにやっていただくことは当然なことであるし、けっこうだと思いますが、ただ応急措置だけではいけないのじゃないかと思うのです。この前の雪害のときには、このことのために八億円以上の金を投じておられるのですね。八億円以上の金を投じて、いろいろ除雪——、今おっしゃったロータリーであるとかラッセルであるとか、あるいはディーゼル機関車につけるとか、そういう流雪溝であるとか、いろいろ今までに設備をされたようです。それが結局、今度の雪の方の力が強くて、そういう設備ではだめであった、十分に機械が機械としての機動性を発揮することができなかったという点にあると思うのです。そうするというと、それらの強力な機械もしくは適切な機械が機動力を発揮し得なかった原因はどこにあるかということになると、鉄道の路線が単線で、車が自由に往復できなかったとか、時間的に速力が早く出せなかったとか、そういう点が一つの基本的な障害になっておるのじゃないですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 今後の対策については、ただいま申し落としたことで先生から御指摘がありましたような根本的な対策と、やはり平時的な対策とがあろうかと思います。根本的な対策といたしましては、おっしゃるように、単線のために列車の整理ができかねる。従ってラッセル車、ロータリーも自由自在に動かせないというような点がございます。その点につきましては、ただいまの雪で一番悩んでおります北陸本線、それから信越本線については、線路増設工事をちょうどやっておるところでございまして、これが完成すれば将来相当そのために除雪対策が助かるという結果にはなろうかと思います。これにつきましては、先ほども運輸大臣から御説明がございましたような予算が確定いたしますと、これも従来の工事をできるだけ迅速に完成するよう努力して参りたいと存じております。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 三十五年の経験で三十六年度から除雪についての五カ年計画というものを立っておられるのですか。それが進行中ですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 豪雪対策としまして、当時の計画で大体総額百億円程度——これは車も含めまして、立てて、それの実施に移ったばかりのところでございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 この問題は、そういう基本的なものが指摘され、計画も立てられておるようですからして、できるだけ、いつ来るかわからない災害の、たとえば伊勢湾台風なんかでも、全く予期しないときにあれだけの災害を受けたのですから、来てしまってから非常に大きな損害を出すよりは、来る前に、若干の経費を投じても先に施設をすべきである、こういうように思いますので、これは国鉄当局において十分に検討をされて、再び同じようなことを繰り返さないように一つ努力していただきたい、希望を述べておきます。  運輸行政は、ただいま予算の説明でもわかりまするように、非常に広範にわたっておると思うのです。鉄道、海運、航空、さらに陸上輸送の有力な機関としての自動車関係、さらに気象から海上保安の問題まで包括しておるわけですからして、これを全般にこまかく一々お尋ねするということは非常に時間も要しまするし、またある点必要がない点もあるかと思いまするので、私はその大綱について当局の方針をお伺いしたいのですが、何と申しましても、輸送機関は、その国の産業文化のバロメーターになると思います。国鉄当局でも、鉄道について言えば、政府の、いわゆる池田内閣の所得倍増計画に基づいて、それと相適応し得るような施策のもとにいろいろな施設をやっていらっしゃる、それはよくわかることですが、そういう点で、まず鉄道についてお伺いしたいのです。  鉄道ということになれば、既設の施設については、長距離輸送の問題と、大都市を中心とした、いわゆる通勤、通学輸送の問題と、まず二つに大別できるのではないかと思います。長距離輸送については、国鉄総裁も必死に取り組んでおられる東海道新幹線、さらには、これがやがては山陽線の新幹線にまで発展するかどうかわかりませんが、とにかくもう相当に幹線については努力しておられる。ところが、東北本線、今雪の災害の起こっておる信越線であるとか北陸線なんかについては、施設は十分でないという点、線路によって非常なアンバランスがある。これはもちろん人員、物資の輸送の関係で施設に若干のアンバランスができることはやむを得ないでしょうけれども、ただむやみに一ところに集中するということのために、他の方がすべての点において不足を生ずるということでは、私はいけないんじゃないかと思う。国鉄の公共性にかんがみて、そういうたとえば赤字線であるといわれておるところでも、国家が必要とする場合には力を入れなければならぬ場合もありますし、そういう点から今度の東海道新幹線にこれをできるだけ早めるために、またいろいろな土地の買収費であるとか、工賃であるとかいうものが、値が上がったということのために予算がよけいさかれておるようだが、そういうことのために他の線の改良施設に障害を来たすようなことはありませんかどうか。もし東海道だけに力を入れて、他の改良施設の方に予算がなくなって何にもできぬということになると、いよいよアンバランスが強くなると思いますが、そういう点はどうですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 御指摘の点非常に大きな問題でございますが、ただいま提出しております三十八年度予算の上では、東海道新幹線の増設費としてことしよりも相当大幅にふえておりますが、他方改良費につきましては、昨年度よりも金額はわずかではございますけれども、ふやしております。それで、御指摘のように、私どもの計画は例の五カ年計画を骨子といたしまして、緩急順序を見て計画をいたしておりますので、全然ほかの地方をなおざりにしておるということはございません。先生の御趣旨のように、また三十八年度の予算の実施にあたりましても、配慮して参りたいと考えております。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 ほかの方は無視とかいうことはあり得ることじゃないのですからして、無視されるというようなことをわれわれも考えてはいないけれども、本年度の予算の配分を見ましても、その方の費用が、物資の高まり、あるいは労賃の高まり等から見て、比率がちょっと違い過ぎると思うのですよ。そういう点が数字を見るとすぐ目に入るのですね。だからそういう点についての心配はないかどうか、こういう意味ですから、無視して何にもやらぬという意味じゃないのです。そういうことじゃなくて、そういう点においてアンバランスが、なお一そう格差がひどくなるんじゃないか、こういうように思われるのですが、そういう点は大丈夫か、こういうわけです。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 国鉄といたしましては、五カ年計画で国鉄が政府のきめられました所得倍増計画の国鉄の背負うべき分野については、一応五カ年計画で果たせるということでスタートをしたわけでございますが、正直に申しますと、うんと予算をいただけば、それだけ工事がはかどるわけでございますけれども、これは国家の財政の上からいいましても、国鉄だけが全部財政投融資をいただくというわけには参らないわけでございまして、三十八年度予算としましては、運輸省にもお願いいたしまして、極力財源の確保に努めまして、先ほど運輸大臣から御説明がございましたような数字が現在確定して提出されておるわけでございます。これが成立いたしましたならば、先生御指摘のように、アンバランスのないような実行をはかって参りたいと考えておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 それは、あなたの言われることはよくわかるのですが、第一次五カ年計画でいろいろ古い施設を取りかえたり、老朽機械等を取りかえたり、あるいは保安対策上必要な施設をしたりされたけれども、なお三河島の事件のようなああいう不測の災害が起こっておるわけなんです。今度の新五カ年計画の中にも、そういう施設のためのいろいろ費用を取っておられることは見ればわかります。わかるが、その率がこれでいいかどうかということがやはり気になるのです。三河島の事件のようなものが二度とあっては困りますけれども、ない前にやはりころばぬ先のつえというか、施設をする必要がある、そういう点で気になるのですね、この予算の数字を見ていると。だからして、そういう点で、やはり国鉄当局としては確信を持って新五カ年計画を完全に遂行する、東海道新幹線の方はこれはもう予定を繰り上げてでもやろうというので、本年は特に二百何十億よけい取っておられるのでしょうね。ところが片一方の新五カ年計画に基づく計画の方は微々たるものなんですね。だからそういう点でどうかということが一つ気になるわけです。そういう点についてやはり国鉄当局としては確信を持って——それは天災というか、災害というものは人の意思だけでどうにもならぬから、幾ら確信があるといってもいかぬが、施設の進行について確信を持てるかどうか、そういう点についてはっきりしておいてもらいたいですね。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 御指摘の点を少し数字的に申し上げますと、最初五カ年計画を計画いたしましたときには、総額九千七百五十億円の内容の工事を計画いたしておったわけでございます。ところがその後非常な経済の進み方等を考えまして、これでは国鉄の役目が果たせないということで、それを緊急補正をするということを考えまして、その最初の計画の九千七百五十億円に上積みすること約二千七百億円の計画を緊急に立てたわけでございます。従いまして、合計で一兆二千四百億円程度の工事内容になるわけでございまして、緊急補正につきましては、あらゆる機会に私ども説明もし、最初の計画をこう大きく変えざるを得なかった点についての御了解を各方面に求めておるわけでございまして、その一端が三十八年度予算の姿で出て参っておるわけでございます。国鉄といたしましては、この工事自体の進行につきましては万全の態勢を敷いて一日も早く各方面の工事が完成できるように現在努力いたしておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 そうしますと、新五カ年計画の現在までの——ことしで三年目ですね——現在の進行の状況から見て、たとえば車内警報装置一つの点をとってみましても、まだ東京とか大阪の付近の電車あるいは東海道、山陽線の東京から姫路までですか、それから米原から青森というような二千百キロが今までに設備されたようですね。これはことしの分を入れてですか、三十八年を入れてですか、今までにできたものですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 それは計画の数字だろうと思います。今ちょっと手元に数字がありませんので……。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 計画でしょう。それは新五カ年計画の最終年度のこれは計画じゃないのですか、今度三十八年度までの計画なんでしょう、二千百キロというのは。これによりますと、車内警報装置を取りつけたキロ数ですね、それが東京とか大阪の周辺の電車もしくは東海道線、山陽線の東京から姫路までの間は取りつけておる、それから裏日本の方では米原から青森の間が取りつけておるというのか、取りつけるというのか、この点はどうなんですか。車内警報装置の施設一つについてみても、これだけできておるのか、三十八年度はこれを完成するのか。それからそれ以上にまだ及ぶのか。それからたとえば乗務員の休養室の設備のないところもあるんですね。そういうようなところの施設なんかについてもどうなるのか。年度の終わりに計画を一緒に完成してしまうといっても、一ぺんにできないと思うのです。徐々に計画に従って遂行されていくと思うのです。その進行状態を一つ聞かしてもらいたい。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 御指摘の車内警報装置あるいは休養施設等につきましては、これはちょっと手元にこまかい具体的な計画数字がございませんので、恐縮でございますけれども、昨年の三河島事故ほか一連の事故にかんがみまして、保安対策を強化しなければならないということでこれも先ほど申し上げました当初の五カ年計画で考えておりました保安対策を大幅にふやしたのでございます。それが総額二千七百億円の増額の一部になっておるわけでございます。従いまして、三十八年度予算から大幅に増額するという姿にならざるを得なかったわけでございます。従って、三十六、七年につきましては、最初の、いわば規模の小さな保安対策の金額で工事が進められておったわけでございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 私は災害の発生をおそれるがゆえにこういう質問をして、お互いに災害の発生を未然に防止するような方向へ向けていきたいと思うのですよ。これは従業員にとっても、経営者にとっても、国民全体にとっても、災害くらい不経済なものはないと思いますから、そういうことをなくすためにはどういう施設をしたらいいか、そういうことのためには若干の費用が要っても、その費用は惜しむべきでない。起こってしまってからそれに投ずる費用は、ほんとうにどぶに捨てるような惜しい金だと思うのですよ。そうでなく、未然に防止する意味で費用を投ずることは、それは生きた一つの投資だと思うのです。そういうことで実はいろいろ質問してみたいと思っておるわけなんです。それでめったな質問はあまりしたくないのだけれども、一つやってみようという気になって、大体私の資料はみんな国鉄で発行しておる文書ですよ。それ以外どこからも出ておるのではない。みんな国鉄の中から出ておる文書をあちこち見て質問の材料をつくったわけですから、そういう点で、今あなたがこまかい数字的なものを手元にお持ちになっていらっしゃらぬなら、今すぐにということは無理だと思いますけれども、やはりそういう進行状態というものが具体的には予算と直接の関連を持っておるし、それから災害とも直接結びつくと思うのですよ。だからそういう進行状態はやはり知らしてもらわないと話を進めていく上においても困る。そういうことも一つ頭の中に入れておいてもらいたいと思います。あまりこまかいことになるから、それはその点でやめておきます。  それから、大都市周辺の近郊の短距離輸送の問題ですけれども、これなんか、今東京なんかはほとんど飽和状態に達して、どうにもしようがない。現状においてはこういう状態なんですね。だから三鷹−中野の複々線の建設なんかが計画されておるようですが、それはもちろんけっこうであるし、やってもらわなければならぬが、もうほかに国鉄当局として考えることはないですか。実際この間僕は、朝九時ごろでしたけれども、とても混雑してこれでは通勤者はたまらぬと思ったのですが、もう少し考えることはないですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 実は結論を先に申しますと、いい知恵が出ないというような状況が今の通勤輸送の現状でございます。それに対して別に放置するわけではありませんで、単線で足りないところは複線にするし、複線で足りないところは複々線にする。それから車両も事情に応じて、いわゆる線路容量のあります限りはどんどん注入して、八両編成のところは十両にし、十両のところは十二両にする、そういうような対策でございますけれども、現実問題として東京周辺で全部複線になっております中央線のごとき、それをさらに複々線にしようという計画でございます。それから近い将来おそらく赤羽—大宮間も、現在貨物線を合わせまして複々線でありますが、それに複線を一本入れて複々々線にしなければならないかと思われるほどの人口増加の状況でございます。また車両を、十両を十二両編成にしたいと思いましても、各駅のホームを延ばさなければならないのですが、現実の問題としてホームを延ばすことはほとんど不可能のような状況であります。そこで弥縫策のようなものでございますが、通勤の山をくずすということで時差通勤を各方面にお願いしておるわけでございます。これは幸いにして相当効果は上がっておると考えておるのでございますが、そういうように理論的には線路をどんどんふやし、車両をふやせばいいわけでありますが、現実の問題としては非常な困難があるという状況でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 われわれしろうとがちょっとながめてみてすぐに目につくのは、品鶴線の利用です。あれはちょうど品川から人口の稠密な中を通って鶴見に行っておるのです。あれが今日まで全然問題にされないというのは、実際問題としておかしいと思いますよ。聞くところによると、ここに綾部さんがおるので悪いけれども、東急が反対したとか、最初あそこで運動が起こった。(「大臣と東急とは関係がない」と呼ぶ者あり)一時あそこでそういうことが起こったことがあるそうです。ところがこの品鶴線を電車に利用しようということは、東急の反対でだめになってしまった。あそこは架線もあるし電気も通っておる、ただ停留所をつくれば、すぐに今でも間に合うわけです。今あそこの貨車の動いている状態は一日に何回というくらいしか通っておりませんね。ほかの線のようにそうひんぱんじゃない。こういうところを一つお考えになって、東急だって昔ならば競争線であったが、今ならば競争線ではない。むしろそこに人口誘致することになって、利益になると思います。だから一つああいうことはどうですか。国鉄当局で研究されたことがあるのですか、ないのですか。

山田明吉日本国有鉄道常務理事

○山田説明員 実は私担当でございませんので、その経過等はつまびらかでありませんが、あそこに電車を通してもらいたいという要望があって相当研究したということは私も承知しておりますが、どういう結論を得たかを申し上げる材料がないのでありますが、おそらく貨物列車はあまり通っておらないとおっしゃいましたが、新鶴見から東京都内、ことに汐留方面に入って参ります貨物の大通りでありますから、そこに電車がどの程度入るかということになりますと、これはあまり期待できないという結論が出たのではないかと憶測するわけであります。それから、かりにそこに電車を通しましても、それを持って参ります品川なり新鶴見の方の旅客設備ができるかどうか、そういう点をおそらく検討したのではないかと思います。これは後刻調べまして御報告いたしたいと思います。

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 加藤先生、石炭委員会から大臣の要求があるので、国鉄のことは副総裁以下をお呼びになっておやりになったらいかがですか。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 私は答弁される方が大臣であろうと局長であろうと、政府の責任において述べられるならばどなたでもいいんです。私はもう大臣でなければいかぬとかいうようなわがままは言いはせぬ。僕は昔からそういう方針で、局長でもここで答弁したことにほんとうに責任を持たれるならば、局長で十分です。局長もやはり政府の高官なんだから、そういうつもりでおるのですから、もし大臣がどっかほかへ行くことがあれば決して足どめしません。局長で答弁してもらえれば局長でもけっこうだ。ただし、答弁に責任を持ってもらわなければならぬ。私はそれを十分に心得ておって質問もしておるし、答弁してもらえばいいと思う。しかし、あなたは予算関係だからそういう技術のことはわからぬということで、私が先に鉄道のことを出したからわからぬようになったそうだけれども、今の問題は一つ懸案にしておきます。  最初あの地方で運動が起こったのは、今から十年以上前なんです。十年以上前の状況と今日の状況とはまるで違っておる。まああそこの地元の人もいろいろ言うけれども、どうしてあれが利用されないかということについては、ただ単に電気の関係とか、駅の関係とかいうものが——しかしながら鉄道の、たとえば蒲田の駅長なんかに聞いてごらんなさい。そうすると、もうぜひあれをやってもらいたい、どれぐらい緩和されるかわからないということを言っていますよ。それだから、あながち全然しろうとが言うばかりではない。われわれはしろうとであるけれども、駅長なんかはそういうことを言っておったのです。だからそういう点もこれはお互いに研究の一つの要件として懸案にしておいてもらいたい。それから、もし国鉄の方で何か意思決定がなされておるならば、それをその理由と一緒に聞かしてもらいたい。ただ結論だけでなくて、やはり理由も聞かしてもらわなければいけない。まあそれはそのくらいにしておきます。  それでは、簡単にあなたの時間にあまり差しつかえない限りでお伺いしますが、今も予算の説明でありましたように、海運事業に対して整備統合が行なわれると同時に、利子補給の問題、延滞利子のたな上げの問題等、非常に大きな国家的恩情が加えられるわけなんです。従来造船利子補給の問題は、御承知のように十五次造船のときにああいう問題が起こりまして、自来政党方面においてもこれは相当ネックになっておったと思うのであります。しかしながら海運事業そのものは国にとって重要な一つの産業であるし、ことに海外関係においては、貿易外の収入源としてはその運賃収入が非常に大きな役割を勤めておる。そういう点と、産業の発達のために海運が重要であるとするならば、ことにこの造船、海運には戦災に対しての補償がなされていない、そういう点が今日の海運界の不況を来たした一つの原因である。われわれにはよくわからぬが、世間一般にこういうことを言われておるわけです。だから今度の利子補給もしくはたな上げという国家の保護は、戦時補償打ち切りに対する一つの心がまえとしてなされておるのか、そういうことにとんちゃくなく海運産業そのものの現状からなされておるのか、その点いかがですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○綾部国務大臣 戦時補償その他に関係はもちろんありません。私は現在の日本の置かれておる地位と、敗戦後の狭い日本で一億の人間が文化生活ができるようにするためには、どうしても海運を強化する以外に方法がないという観念のもとに立ちまして、ただいま加藤委員のおっしゃられたように、海運によって外貨をかせいで生活に必要な輸入の資源にしていきたい、こういうように考える大きな国家的見地からこれをやっていきたい。今のような状態にあったのではそういうことは望んで得られない。そうすれば一億の人間がこの狭い国の中でひしめき合って、文化生活はおろか、生存すらだんだん困難になるような危機が感ぜられるので、今にしてこれをやっておかなければいかぬというかたい決意のもとに、国としてはこの考え方によって集約統合をして、世界の海運界の競争力を強化していくという考えに立ってやっておるのであります。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 現在の日本の海運による外貨獲得の率は戦前のようなわけにはいかない、非常に衰えておると思います。これはどこに原因があるかということを尋ねるならば、日本の貿易はアメリカが非常に大きな比率を占めておる。そのアメリカがアメリカの品物を運ぶにはできるだけアメリカの船、こういう制約を、ことにMSA条約による余剰農産物資の輸送なんていうものはほとんどアメリカの船で運ばせておる。こういうことが大きな原因をなして今日の日本の海運界の不況を来たしておる。それからもう一つは、適切な船がなかったということも原因でしょうけれども、船の総トン数からいくと、戦前のトン数に回復しておるわけです。それにもかかわらず、収入の点において非常に劣っておるということは、そういう物資の輸送の制約を受けておる。しかし今度いよいよ貿易が自由化されて物資の制限がなくなるということになれば、少なくとも日本の商人が買って日本に輸入し、あるいは日本の物資を外国に輸出するときは、アメリカがアメリカの船をより多く利用しようとすると同じように、やはり日本は日本の船をできるだけ高度に利用するという方針が確立されて、それを国際的に厳然として守り得る、その地位を占めなければ、幾ら利子の補給をやったからといっても、それだけでは海運界の立ち直りはむずかしいと思います。そういう点についてはどういうようにお考えでしょうか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○綾部国務大臣 仰せの通りでございますが、戦前、日本が世界の海運に優位しておったということですが、トン数は上回っておりますが、能力が非常に違うのでございまして、それを強化するために私はこういうことをやろうというのでございます。もちろん荷物もいい船で早く運ぶことが一番必要なんで、現状ではいい船でやろうといっても、船がぼろくて世界の海運の競争にならないようになっている。それをよくしようということであるのであります。もちろんシップ・アメリカンの問題については外交交渉を通じて政府に迫って、その改善を要求しております。しかし何といってもアメリカが優秀な船を持って、しかも自国のものは自国でやろうということを、やはり国の産業を保護する意味でアメリカが頑強に言うのも当然でございますが、日米の特殊な関係にかんがみまして、それを緩和すべきあらゆる機会とあらゆる努力をいたしておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 大臣の請求がやかましいそうですから、局長にお尋ねいたします。  今大臣が、船の優秀な点で外船にとられてしまって、日本船が利用されないのだ、こういうことを言っておられましたが、私は現在でも日本の船の中にも優秀な船があると思うのです。古いいわゆる戦標船のような例外的なものもあるかもしれぬけれども、それはだんだんスクラップになっておるわけなんです。新しい船も最近十五次、十六次でできておる船もあるわけですから、そういう外交的な問題——、これはことに貿易自由化がもし一〇〇パーセントも——現在のところは八八%というけれども、これが一〇〇%近くもあらゆる物資が自由化されてくるというなら、船も当然いつまでもいつまでもアメリカの金しばりになったような状態に置くということはいかぬと思うのです。これは外交上相当強く、ことに池田さんが言っておるように、日本はアジアの大国であるというような点で言っておられるなら、もっと外交交渉、折衝をして、日本の物資は原則として日本の船で運ぶというくらいの強い気がまえを見せてもらわなければ、実際問題として利子の補給とかあるいは借入金の償却の延期とかという程度では、結局タコの配当みたいなもので、自分の手足を食うだけになってしまうのではないかと思うのです。いつまでたっても収入の源泉が他ににぎられておったのでは何の役にも立たない。また、そういう点で一つこれは直接運輸省関係じゃないけれども、少なくとも政府一体としてそういう問題について力を入れてもらわなければいかぬ。  それはそれでようございますが、それからこれは、整理されるというと、五十万トンを所有し、五十万トン・チャーターでも何でもして、長期で借りて、百万トンを運営しておる。実際にそういうことが基本になっておるのですが、日本には船だけ持っておる船会社があって、オペレートしてないですね。そういう会社がたくさんあるんですね。そういう会社のあれはどうなるんですか。これは僕は十五次計画造船の大失敗の一つの現われだと思うのです。運航してない船会社に船の建造を許すということが、そもそも間違っているんだと思う。それは今言っても及ばぬことであるけれども、そういうふうに全然自分で経営してない、ただ船を所有してチャーターだけやらして、その貸船料で利益を上げておる。実際に船を運営しておる方は赤字で困っておる。こういう場合の利子は、どうせその所有者が建造しておるのですから、そのチャーターされた船は、それでもやはりあれでしょうか、百万トンの経営者が百万トン単位の中に加えられるというと、それについても同じ恩恵が与えられるわけですね。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今の御質問は、いわゆるオーナーについて今後の集約助成のこの関連で、どういう扱いになるかという御質問であると考えますが、オーナーにつきましてはただいま御発言がございましたように、いわゆる保有船を含めて運航船腹百万トン以上という保有船ではございませんので、運航船腹の方に入るわけでございます。運航業者と長期的な用船をやっておるものにつきましては、オーナーについてはそれを集約と考えていこうということで、一応金利の猶予措置等の恩恵が受け得るという形になるわけでございます。ただ、これは現在実は政府部内でなお法案を整備中でございますので、法案の問題として申し上げるのはいかがかと存じますが、今私どもが考えておりますのは、そういう集約の条件と、それから集約の条件が整えばどういうふうな企業の状態であっても助成していくかというと、そうではないのでございまして、集約のほかに五年後に未償却が解消いたしまして、いわゆる自立体制が確実にとり得るという条件をつけまして、この二つの条件によって助成の対象にしたいという考えでおるわけでございますが、今お話がございましたけれども、実は貸船業者、いわゆるオーナーというものは非常に市況が悪いのが貸船料に反映いたしまして、大多数のオーナーというものが、運航業者に比べまして経理状況が悪うございます。オーナーを対象にいたしますが、相当数のオーナーは自立体制の点について非常な難点がございまして、その条件において助成の対象になるものは相当限定されるのではないかというふうな見通しを持っておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 そういう場合には、その審議会が決定するわけですね、この法案の概要によると。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 これは各社から集約の問題、それから自立体制の問題、その二点を中心といたしまして、わが社はこういうふうなもくろみ、計画で進みたいといういわゆる整備計画というものを運輸大臣に提出させまして、運輸大臣は整備計画審議会に諮問いたしまして、この意見を尊重して承認するかしないかをきめていくというふうな建前にいたしたいと考えております。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 それはいずれ法案が出たらその法案についていろいろお尋ねもするし、やりたいと思いますが、この際に一つお伺いしておきたいのは、自己資金で船をつくってみずから運営をしておるという、海運界における中というか小というか中小の海運業者、たとえば三千トンないし五千トン級ぐらいの船を持って単独で外航航海をやっておる、こういう船会社があるわけですね。そういう船会社は、自己資金で、市中銀行からも借り受けていない、開銀からも借り受けていない。自己資金で建造して自己で経営しておる。こういうものについては全然政府は顧みない方針ですか。これはどうなんですか。これには何も出ておらぬようですが……。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今度の利子猶予の措置は、開発銀行の債権の利子を全額猶予するというのが根幹になっておりまして、これにフォローいたしまして、市中銀行の方もそれに関連する融資の二分の一程度を猶予しようということでございますので、利子猶予の問題につきましては、開発銀行との関係のない船につきましては関連がないわけでございます。ただ開発銀行から融資を受けておりまする船会社も、ただいま御指摘がございましたいわゆる自己資金船というものは相当つくっております。これは日本のように非常に資本の少ない国ではそういう傾向が一般的にあるのでございます。特に海運は、三十二年のいわゆるスエズ・ブームのときに、非常に金融がゆるんだ、非常に市況がよくなってきたというので、大量にいわゆるそういう自己資金船というものをつくったわけでございまして、これらは、開発銀行の融資を受けておる会社も相当つくっております。  それから、ここでいう自己資金船という言葉でございますが、ただいま御指摘がございましたが、開発銀行も市中銀行も関係ないという、いわゆるほんとうの企業の内部留保しました自己資金でつくった船というものは実はほとんどないのでございまして、通例自己資金船と申しておりますのは俗な言葉でして、開発銀行にたよらずに自分の手金と、大部分は市中銀行あるいは造船所の延べ払いでつくったという船を、開発銀行が関係ないということで自己資金船と俗に申しておるわけでございます。そういうものにつきましては、船ごとにつきましては関係がないわけでございますが、開発銀行の融資を受けた船を持っておりまする会社がそういう自己資金船を持っておる際には、整備計画と申しますのは会社全体の問題でございまので、そういう船がどういうふうな収益状況あるいは配船状況になっておるかということは、整備計画をつくるに際しまして大きな影響がある、こういうふうな関連になるわけでございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 それで海運界の助成、保護、外国船に拮抗し対抗し得る措置を与えるのだという建前からいくと、たとえば開銀から融資を受けていなくても、いわゆる自己資金の海運会社に対しても何らかの保護が与えられなければ均衡がとれないのじゃないですか。むしろある意味からいくと、自己資金でやっておる方が高い金利でやっておる場合が多いと思うのですが、そういうものは全然顧みない、あくまでも百万トン単位の企業体にならなければ原則としていけないということになると、小さなそういう一そう、二そうぐらい持って海外に雄飛しておるいわゆる社外船と申しますか、そういう人々の問題も、全然政府としては顧みないということでは均衡がとれないかと思うのですが、そういう点についてどういうお考えですか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 確かに開発銀行の融資を受けておりまする会社と受けない会社につきまして、金利の猶予措置につきまして均衡がとれないという点は御指摘の通りかと存ずるのでございますが、今の海運企業の現状が、主要の日本の海運の運航を担当しておりまする大多数の会社が開発銀行と関連を持っておりまして、これらが金利の負担でどうしても今後伸びていけない、現在約八百万総トンに近い船があると思うのでございますが、国民経済の伸展に即応して参りますには、なお年々七、八十万トンくらいの船腹を増加していかなければならない、どうしても大量にそれらの企業が設備投資に耐えていけないということで、一方金利の猶予措置をやると同時に、今後つくっていく船がコスト的に外国船と対抗し得るためには、利子補給を強化しようという二本建になったわけでございます。今後の集約の問題といたしまして、今後の新造船というものはそういうような集約したものに優先的に考えていこうというふうな考え方もございますので、今までは開発銀行と関連がない企業でありましても、そういう集約の中に入って参りますれば、将来は新しくつくる船につきましては、そういうチャンスが与えられるというふうに私どもは考えております。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 まだその点も私は将来問題が残ると思いますが、一つ考えておいてもらいたい。きょうは私ども別に結論を突き詰めて出そうというつもりもありません。  もう一つお伺いしておきたいのは、内航船です。五百トンから二、三千トンくらいの船で沿岸の輸送に当たっておる内航船の問題ですが、これも、外航船は保護されるが、それでしかも外航に当たる大きな船会社が内航もやっておるということになると、外ではそういう大きな恩恵を受け、内においては大きな資本で小さい資本を押えつけてしまうということになると思うのですが、外航船でそういう百万トンを単位として整備された海運会社は内航船と切り離すということは考えられないのですか、政府としては。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 今御指摘がございましたように、外航でいわゆる運航業者としては活躍しております海運会社が内航をやっておるものもございます。これは、中にはそういうふうな会社を別に分離しましてやっておるものもございますし、その会社自体としてやっておるものもあるわけでございますが、これはどうも、建前として外航のものは内航をすべからずというふうな形にするのは、現実の問題としてはなかなか困難ではないか、かように考えておる次第でございます。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 いや、それは営業の自由ですから、それを政府が干渉して、お前分離せいとかやめろとかいうことは言われないですけれども、しかし現実の問題として、そういう内航だけを経営しておる船会社にしてみれば、外の方で大きな政府、国家の保護を受けておるものが、今度その手でそのまま内航に当たれば、非常な大きなハンディキャップをつけて有利な地位を占めることは言うまでもないわけなんですから、そういう点において、もし外航運営に当たっておる船会社が沿岸輸送に当たるというような場合も、これはとめるといったってとめることはできませんが、そういう場合には、内航だけに当たっておる小さな船持ちも何らかの形でそれに拮抗し得るような保護を講ずるという考え方はないんですか。

辻章男運輸事務官(海運局長)

○辻政府委員 これは非常に微妙な問題でございまして、ただ、今御指摘がございましたが、いわゆる外航を主にした会社が内航に入って参りまして、内航を主としておる弱小の海運会社を競争上非常に不利に落としているというようなケースはございません。今内航の問題でむしろ海運の企業の立場からしますと、内航をやっておりますのは小さな会社が多いのでございますが、片や荷主が非常に巨大である。従いまして、荷主との関係におきましては、俗に非常に従属的な関係に置かれておる。外航関係の荷主等に比べても、非常にそういう従属的な関係が強いというふうなことがいわれておりますので、海運全体として見ますれば、内航における海運の発言力をもう少し高めて、対等に荷主と折衝できるような体制に持っていくことが望ましいんではあるまいかと実は私ども考えておる次第でございます。  それからもう一つ、そういうふうな弱い海運関係者を結束して強くするような方法はないかという御指摘でございますが、現在二つの方法があるわけでございます。一つはいわゆる運賃同盟を結びまして、これは海上運送法によりまして独禁法の除外的な扱いがされておりますので、これによりまして結束して荷主と運賃交渉に当たるという道が一つございます。それからまた、これは非常に小さくなりますが、いわゆる機帆船の関係につきましては、中小企業と同じように働いておりまする団結権が与えられておりまして、これによって荷主と対抗する。現在その二つの方法があるわけであります。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 これも中途半端ですけれども、なかなかそれだけではお伺いしても満足がいかぬし、まだ何か方法がないかと思うのですが、時間もだんだんたってきますし、まだ比田局長もお待ちになっているから、港湾の方に移ります。  先ほど予算の説明の中にもありましたが、港湾の整備のための今度は相当の予算が取られておるし、それから特別会計の分もあるわけです。代表的な東京であるとか大阪であるとかいう大きい港湾の整備等については、世間もやかましいし、事実国際関係からいっても整備されなければならぬ。船が荷役ができなくて、何ばいも何ばいも港内港外に係留されておるというようなことは全く感心しないことですから、これが解消されるために港湾整備が行なわれるということは望ましいことでありますが、むしろそういう点よりも、日本のようなたくさんの離れ島を持った国柄であって、これらの離れ島にある住民の人々が日常生活の上で非常に不幸な目に実際にあっておるわけなんです。航路はいうまでもなく陸上における道路と同じなんであります。その航路がかりに開けておっても、船をつけるところがない、こういうことのために、航路すなわち道路が道路の役割を勤めることができぬ、こういう場所が非常に多いと思うのです。今度この予算の中にもそういう点の考慮が相当払われて予算が取られておるようですが、そういう点について当局としての方針はどういうお考えを持っていらっしゃいましょうか。

比田正運輸技官(港湾局長)

○比田政府委員 ただいま御指摘がございましたように、三十八年度の港湾全体の予算といたしましては、公共事業といたしましてはまずまず順当な伸びをいたしております。  ただいまの御指摘の中で特に地方の港湾あるいは離島の港湾につきましての考慮はどうかということでございますが、その点お答えいたします。  地方港湾につきましては、これも離れたところがありまして、あわせて御説明いたしますと、国費が四十二億ということになりまして、これで七十八億の予算がつくことになっております。これによりまして地方港湾は内地で百二十九港、北海道で二十四港、それから離島では三十八港の整備を前年度に引き続きまして継続いたす予定でございます。さらに、新しく工事を始める港は、内地におきましては、十三港、離島におきましては七港ということになっております。これらの予算を総括いたしますと、前年度よりも約二六%の増加ということになっております。  特に離島に対しましては、ただいまも御指摘ございましたように、非常に交通が不便でございまして、特にことしの冬季は最も近い所の東京の各島々になかなか船が寄りつけなかったというようなこともございますので、これらにつきましては、五カ年計画の中に離島の今後やるべき港あるいは引き続きやる港というものがすでに決定いたしておりますので、ことし予算がきまりますれば、その予算の中から重点的に施行していきたいと思っております。一例をあげますと、たとえば最も手近なところでは、大島という離島がございます。これは東京都に非常に近い関係がありまして、従来からも早くから整備が行なわれておりまして、今はおおむね島と本土との連絡は円滑にいっておりますが、同じ伊豆七島でございましても、たとえば八丈島なんか非常に遠いところでございます。人口は大島に匹敵した一万以上もございますが、そういうところの港がまだ整備がはかばかしくいっておりませんので、これらにつきましても特に重点を置きましてやっていく。ただ、この予算は、離島に関しましては経済企画庁と協議いたしまして実施いたすことになっております。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 ただいまお答えをもらいました大島の点は、元町の桟橋は船が横づけになる、岡田も大体そうでありまして、大体接岸ができるわけなんです。あとの島、東京都の伊豆七島の大鳥を除いたほかでは、接岸のできる島が一つもないんですね。それがために、この間のようにずうっと荒れた空が続きますると、やがては食糧まで枯渇してしまうという事態を引き起こすし、それから中学や高等学校へ入る高校の生徒が、試験を受けるのにも来ることができないというような非常に気の毒な状態にありますので、今お言葉にありましたように、ぜひ一つそういう点は考慮下さって、五カ年計画の中の計画予定に入っておれば、できるだけそれを早い時期に推進していただきたいと思います。  現実の問題としまして、ことしは去年に比べて離島予算全体は相当多く、六十三億くらいになっておると思いますが、そのうちで漁港もしくは漁港でない商港という形でどれだけ予算が割り当てられるか、まだ内容を詳しく知りませんけれども、具体的な一つの例を申し上げますると、たとえば八丈の島では、今大きいところでは大賀郷の方の八重根という漁港と、三根の方の神港という港とありまして、漁港は大体神港の方も整備されておりますが、商港という方は——商港、漁港といったってすぐくっついておるんですけれども、御承知の通りあれは船を埋めて岸壁をつくったんですが、下の岩盤が悪いために船が途中から折れてしまったのです。それを毎年々々改修されておりまするが、東京の技術者なんかの意見によると、これはだめだ。大きな風が吹くとすぐ海が荒れるので、すぐまた口をあいてしまうということで、経費倒れになっておる感があるわけですね。そういうことを一つ銘記して、今までのやつは仕方がないから捨てたつもりで、すぐその近くにりっぱな、ほんのわずかな経費でやればできるという接岸港、とにかく陸地に船をつけてもらうところがほしいわけなんですが、今はどうしても風の関係で裏と表と両側に港がなくては、小さいところで非常に不経済だけれども、どうしてもこれは住民のためになくてはならないのです。一つあっても風の関係では船をつけることができない、こういう点がございますので、どうしても非常に、国の経済力からいけば小さいところに二つもつけるのは不利益だということもあるが、住民の生活という点からいきますと、どうしても両面なければ間に合わないのですね。そういう点で一つ御考慮下すって、八重根の方の商港に着手もなされておりますが、三根の神港の港のすぐそばに続いたところで比較的容易なところがあるわけなんですから、離島関係で着手されるのは新港七カ所のお話でしたが、どことどこかはよくわかりませんし、また離島はたくさん要望があるだろうと思いますので、それはなかなかきめるのも骨が折れるんじゃないかと思います。思いますが、東京都の中でなおそういうような非常に困っておるというところがあることを一つ考慮に入れていただいて、どうか接岸港を一つできるだけ早い時期にでき上がるように、予算のあんばいといいますか、配分のあんばいといいますか、それを一つやっていただきたいということを特にお願いしておきたいと思います。私は、離島関係、これは率直に言って自分の選挙区に関係があるものですから、ときどき行ってよく島の事情を知っておりますから、特にお願いしておくのですが、御考慮願いたい。東京都の方にもよく話してあります。東京都からもいずれ話があると思いますけれども、何とか御考慮願いたいと思います。  きょうは、私は鉄道網整備公団問題であるとか、いろいろの肝心のそういう方面の問題は一つも聞かないで終わったのです。これはどっちかというと、政治的な問題になると思います。そういう質問がありますけれども、それは次の機会に譲ります。  ちょっとお伺いしたいのは、倉庫の問題で、こういうことが申し込まれておるのです。現在の倉庫業法ができるときに、衆議院の附帯決議がついております。その内容は固定資産税の問題なんですが、その後この問題について何か政府で——これは税金関係だから直接には大蔵省の関係だと思いますが、運輸省としてこういうことについて何らかの努力をされたことがあるかどうか。「本案は、倉庫業の健全なる発達を図るため、おおむね適切妥当なものと認められるが、営業の許可基準を整備するとともに、既存倉庫業者に対する経過措置としての猶予期間を更に一箇年延長するを適当と認め、別紙の通り、修正議決すべきものと議決した次第である。なお、中小倉庫業者の保護育成、倉庫業者に対する固定資産税の軽減及び営業倉庫と農業倉庫との分野の画立等につき別紙の通り附帯決議を附した。」こういうことで四カ条の附帯決議の項目があるのですが、問題はその固定資産税の問題なんです。そういうことについて軽減するとか、別な償却分を認めるとか、何らかの措置をお考えになったことがあるでしょうか。

比田正運輸技官(港湾局長)

○比田政府委員 この問題につきましては、附帯決議の趣旨に基づきまして、その後検討を続けてきたようでございます。最近におきましては、事務的にはこれは地方税の問題でございます。税の問題でございますから、自治省の方とも事務的な折衝をいたしておりますけれども、いまだ結論に達しておりません。ただ最近では、御承知と思いますが、倉庫の保管料の値上げの問題が別途に出ております。従いまして、運輸省といたしましては、一面においては固定資産税の切り下げ、減税、もう一つの方は保管料の値上げ、これは両方とも非常に業界が楽になるようなことでありますが、両方よく比べてみまして、掘り下げてさらに検討いたしたい、目下検討中でございます。ただ事務的には、こういう要求があってこうだということで、周定資産税の問題に対しては関係方面と折衝いたしておりますが、まだ結論は得ておりません。

加藤勘十日本社会党

○加藤(勘)委員 聞くところによると、最近やみ倉庫業といいますか、倉荷証券を発行する権限のない、倉庫業法によらざる倉庫業者が相当にあるんだそうです。ちょうどやみタク、白タクがあると同じように、そういうのがあって、そういう点は私は相当営業しておる人にとっては危険が伴うんじゃないかと思いますが、そういうことも結局その固定資産税が高かったり、保管料が安かったりということからくることで、われわれも一体その保管料がどれだけが適正であるかということはよくわかりませんけれども、そういう附帯決議が付せられた当時の状況から判断して、これはやはり決議の趣旨に従って固定資産税を軽減するなり、あるいは保管料の適正化をはかるなりして、そういうやみ倉庫業者の出現を防止する、倉荷証券を発行できないような倉庫業だというと、もし火事でもあったら大へんだと思うのです。だからそういう点も考慮して下すって、できるだけ早い機会にこれもやはり結論を出してもらいたいと思います。関係当局と話し合っていただきたいと思います。  きょうは、私はこれで終わります。

木村俊夫自由民主党

○木村委員長 次会は来たる六日水曜日、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十一分散会

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