予算委員会 第2号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/12/19
会議録
○委員長(木内四郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、委員の変更について御報告いたします。 昨日、北条雋八君が辞任され、その補欠として石田次男君が選任されました。また本日、吉田法晴君、稲葉誠一君、羽生三七君、成瀬幡治君及び安井謙君がそれぞれ辞任され、その補欠として阿具根登君、大河原一次君、大矢正君、阿部竹松君及び塩見俊二君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(木内四郎君) 昭和三十七年度一般会計補正予算(第1号)、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第1号)、昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。 三案は、去る十八日衆議院から送付されまして、本付託になっておりますので、念のため申し上げておきます。 三案の取り扱いにつきまして、委員長及び理事打合会において協議いたしましたそのおもな内容について御報告いたします。本日の質疑時間は別ワクを六十分といたし、これは前例といたさないこととし、その各会派への割当は、社会党三十六分、公明会九分、第二院クラブ及び民主社会党それぞれ六分、共産党三分でございますが、本日未使用の時間につきましては、各会派において明日以後これを使用し得ること。明日以後の日程については理事会においてあらためて協議すること。かように決定いたしました。御異議ないと認めます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)それではこれより質疑に入りたいと思います。戸叶武君。(拍手)
○戸叶武君 本日は、本来ならば、国会の最終日のはずです。それなのに衆議院段階における国会の大混乱によりまして、国会は三日間ついに延長となり、本日は私が日本社会党を代表し、池田首相に対して質問をいたすことになっておりますが、ただいま国会で当面している最大の問題は、国会の正常化の問題であります。 国会の正常化は、国会だけにおいてはできがたいものでありまして、国会と内閣との協力によってのみ、これはなし得ることであります。今この国会の正常化というものができないのは、政府のやり方、政府与党のやり方に対してわれわれ野党が満足することのできないような状態がかもし出されているからであります。昨日より参議院は石炭問題を中心として荒れ狂った衆議院の嵐を持ち込まれているのであります。参議院は参議院の独自性の上に立ってこれをいかに食いとめるか。良識の府として参議院としては、きわめて重大な問題とこれから取り組まなければなりません。前に申しましたように、国会の正常化は、国会と内閣、政府与党と野党各派を通じ、共通の理念によって道義的審議が確立されなければできません。そこで私は、えりを正しうして、自民党の総裁であり、内閣総理大臣である池田首相にお尋ねいたします。 あなたは、一昨年の昭和三十五年十月二十四日午後九時三十一分、三党首会談におきまして、今後単独審議は絶対にいたしませんと国民に公約したはずであります。このことは新聞、ラジオ、テレビを通じて全国民に伝わっている。内閣総理大臣と国の主権者である国民との間に行なわれた公約であります。この公約を取りつけて衆議院選挙を行ない、勝利を得て、今日の自民党の絶対多数を得たのでありますが、国民と公約を取りつけておきながら、国民から選ばれた国会議員の少数派の意思というものをじゅうりんし、自民党だけで、単独で、単独審議を断行したということはきわめて重大なことでありまして、これに至るまでにはいろいろ経緯もあることと思いますが、池田首相の心境並びにその経緯を詳細にこの際承りたいと思います。
○国務大臣(池田勇人君) 私は、内閣を組織して以来、政府みずから政治の姿勢を正すべく、また国会正常化のため寛容と忍耐、話し合いを続けて円満に議決が行なわれるよう、常に心がけてきておったのであります。したがいまして、お話のように昭和三十五年十一月のあの全国テレビ放送で、単独審議はいたしませんから社会党も審議拒否をして下さいますなと言っております。また同じ場所で、同じときに、単独審議はいたしません、どうぞ退場なんかをなさらないようにして下さい、と言っております。これは新聞にもあります。国民はみな知っております。しこうして司会者が、それでは今後の、選挙後の国会で三党首はそういう提案があったら賛成ですね、と言ったら、三人とも賛成ということを言っております。私はこの国民に対する約束を守るために、十二日間の国会の開会中におきまして、できるだけ円満に話し合いが進むことを心から念願して四日待ったのであります。あと会期も非常に少なくなり、これではとにかく政府与党として、審議が——審議未了になって、そうしてほんとうに政府の提案が流れるというようなことがあったら国民に相すまないという考え方で、私は予算委員会におきましても、野党のほうにお出で下さいということを委員長から言ってもらっております。しかしお出でになりません。これは物理的に不可能である。私は、退場等物理的に不可能な状態を起こして下さるなと言っておるのであります。この点で御了承願いたいと思います。
○戸叶武君 あのときの三党首の公約論争というものは各大新聞に一ページ、二ページをさいて記載されておるのであります。その中において、池田さんは、司会者が今後一切単独審議をやらないかと質問したのに対して、単独審議はやらない、社会党が出席しないときに民社と自民でやったときは単独ではないが、そういう考えではいけないので、三党一緒にやるべきだと答えております。衆議院におけるところの単独審議は、単に社会党が除外されたのでなく、民社党も除外されております。自民党だけの単独審議ではありませんか。名実ともに単独です。こういう翼賛政治的な一党独裁というものが国会に現われるということは議会政治の否定です。あなたの、政治の姿勢は寛容と忍耐と言うまくら言葉の中に含まれているのは、話し合いによってどんな困難も片づけようという構えがあっての構えだと思います、あのときでも話し合いは相当進んでおるのであります。夜半に至って興奮状態もあるでしょうが、ちょっとしたきっかけでこれを決裂するというのは、何か意図を持ってやったものとしか思えないのでありますが、話し合いというものは困難なときにおいてこそ話し合いの価値があるのですが、それで打ち切りだという形で単独審議をやるということは議会政治の破壊だと思うのでありますが、池田さんの低姿勢の限界というものは、一応その程度の話し合いはやるが、最後には単独審議だという考え方を骨身に徹して今後も行なおうとしているのかどうか、私は承りたい。
○国務大臣(池田勇人君) 三党首会談のことは全国民が知っております。また新聞にも載っております。私はその当時の新聞もきょう見てこれを写してきておりますが、読み上げません。しかし、全体といたしまして、単独審議というものは一人でやるやれないの問題ではない、相手があることであります。だから退場しないようにして下さい、また審議を拒否しないようにして下さいということを、まくら言葉で常に言っておるのであります。したがいまして、十二日間の会期におきましても、私はできるだけ話し合いをするようにと言っておる。四日間もやった。しこうして、先ほど申し上げましたように、私は政府の責任者として、また国民大多数の支持を受けている自由民主党の総裁として、話し合いにもおよそ限度がございます。したがいまして、寛容と忍耐で話し合いはできるだけやるけれども、民主主義の原則である多数決も、ときによるとこれはやはり使わなければならない。これは国民に対しての私は私の務めだと考えているのであります。したがいまして、四日間も折衝を重ねましたが、これはまとまりがつかない。これはこのままではたいへんだということで、私はあなた方の出場を求めながら、できるだけ単独審議をしないように努力したあげく、やむを得ずやった次第でございます。
○戸叶武君 この民主主義の原則に対して、いつも池田さんは多数主義の原則を持ち出すのであります。民主主義各国において議院内閣制というものの運営が円滑にいっておるのは、多数党が少数意見を尊重していくところにあるのでございます。今日の多数をかち得たのは、一昨年の秋における公約に少なくとも国民がだまされて——あなたはだましたとは言わないけれども、単独審議はやらないという公約を取りつけて国民に誓ったから、国民からあれだけの支持を得たのです。それにもかかわらず、その公約を違反して、今日のような単独審議をやるというのは、あなたは民主政治家として本末を転倒しているものであります。私は、これは国会と内閣との関係においてきわめて重要であり、一国の運営というものは立法、行政、司法の三権分立のもとにおける相互牽制によって行政府の専制独裁を許さないようになっておるのであります。御承知のように、あなたも関係があるのだが、吉田内閣の末路を見て下さい。あの池田さんなり佐藤さんに造船疑獄の問題が及ぶというときに、内閣がこれではぶちこわれてしまうというので指揮権を発動したのです。この指揮権を発動した結果というものは、吉田内閣というものは自滅しているじゃないですか。当時の法務大臣犬養さんというものは、その末路まさに悲惨をきわめたじゃありませんか。こういう非常の手段というものは、民主主義においてはとるべきではありません。このたびにおけるところの、国民に公約したところの単独審議はしないという公約に違反し、しかも、手続的に国民との了解を取りつけずして単独審議をやったという行為は、明らかに国民に対する挑戦であり、議会政治に対するところの私は一大挑戦であると信ずるのであります。こういうことが許されるならば、これは司法と行政における指揮権発動の問題をめぐる論争以上に、内閣と立法府との関係というものは円滑に今後はいかないのであります。特に参議院における構成というものは、衆議院と違って、自民党、社会党、民社党、公明会、いろいろ各派がありますが、この各政派の協力を得た上においてなされなければならないので、衆議院と同じように多数を持っているからまかり通るというような池田独壇的な行為というものは断じて参議院においては許されないのです。もっと誠意のある、少なくとも国会に対して、内閣が衆議院のできごとを反省し、その上に立って協力を求めるという態度がはっきりしない限りにおいては、参議院におけるところの各派は相談をし直して池田内閣と対決をせざるを得ないような状態がかもし出されることは必至だと思います。もっと誠意を持って……、衆議院はこう通ってきたから参議院もそのとおりいけというように直ちに参議院に踏み込んでこられてきてはわれわれは迷惑だし、とても国会の正常化はできないと思うのですが、参議院には低姿勢でいくという池田さんの発言はその程度の低姿勢ですか。それとも何かあなたの側近者は毒を食らわばさらまでよというような放言を新聞にも出しておりますが、衆議院でああいうことをやったから、今度はもっとものすごい勢いで参議院を突破しようと考えているのか。どうもあなたの側近に不逞の人々がいるようですから、明確な責任を持って池田首相は答弁してもらいたい。
○国務大臣(池田勇人君) ただいまの戸叶さんのお話し中、造船疑獄で私が引っぱられそうなんで指揮権発動があったというお話でございますが、それは違いますから、はっきり申し上げておきます。調べていただきます。 また、国会を重視するということはこれはもう当然のことでございます。私自身が、国会は国民の最高機関です。だから重視いたしますが、なぜ審議にお入りにならないのでしょう。これはお入りにならなければ、われわれが審議しようと言っても単独審議にならざるを得ないじゃございませんか。そこで、これはテレビ放送でも、物理的にそういうことが起らないようにして下さい、審議権放棄をしないようにして下さい、これを言っているのであります。私は参議院におかれましては良識の府でございますから、そういうことが、審議放棄がないものと期待いたしております。できるだけ話し合いで円満な議決を私はやっていくことを念願している次第でございます。
○亀田得治君 関連。総理のお答えに私たちはなはだ納得いかないものを感ずるわけです。その第一は、一昨年のテレビ放送の点でありますが、あの放送を聞きまして、私たちも含めて国民の皆さんは、池田さんは単独審議を簡単にやる人ではないんだと、こういうふうに受け取っているわけです。なるほど今、総理も御指摘がありましたように、あの対談の中で、あなたは社会党に、もう審議拒否とか、退場とか、そういうことのないようにということはおっしゃっております。しかしながら、最終的に司会者が、単独審議はやらないんですかという問いに対しましては、あなたは、そういう条件をつけないで、単独審議はいたしませんと答えたと私は記憶しているわけなんです。なるほどそこに至るまでには、あなたの御指摘の、御説明があったことは私も覚えております。だからその全体として受けた印象というものは、それはまあ特別の例外の例外という場合にはどうかわかりませんが、池田さんは、普通のことで単独審議などはやらない、こういう約束をした、こういうふうにみんなが解釈をしているわけなんです。先ほどの御答弁からいたしますと、これは当時の約束と違った感じを受けるわけでありまして、したがって、そこに当時あなたが言われました事柄を持ってこられているようでありますから、全文ひとつここで明らかにしてもらいたいと思う。国会のこういう基本的な問題について総理大臣が若干でも国民に疑惑を起こさせるということでは、たいへん私はいけないことだと思います。そういう立場から、まず一昨年あなたみずからがおっしゃったこと、そのことを明らかにしていただきまして、それに対してただいまお答えになったことが一体一致しているのかどうかという立場から、われわれとしては審議をしたいと思います。これが第一点。 それからもう一つは、なるほど池田さんのテレビ対談を聞いておりまして、もうどんなことがあってもというふうな、どんなことがあってもやらぬというふうな解釈はあるいは出てこぬかもしれない。しかし、これはよほどのことなんです。 そこで、今回の場合でありますが、石炭問題で両党の代表者がずっと折衝をやって参りまして、十七日の午後六時ごろには大綱はきまって、あとは成文化するだけになったはずであります、午後六時過ぎ。それから成文化するために集まったのが午後八時ごろ、たまたまそのとき年末手当の〇・一の問題が出た。これを理由に——まあこまかいことは省略しましょう。結局破棄されているわけなんです。〇・一の問題は石炭の問題ではありません。石炭の問題について社会党が四項目のほかに、さらにこれもという出し方をしたというのであれば、あるいは問題があるかもしれません。社会党には石炭以外にいろいろな要求があることはあなたも御存じのとおりなんです。石炭のことで話し合ったからといって、ほかのことは何も言えないという立場では絶対ありません。〇・一を出した。もしあなたのほうでのめないのであれば、それは問題は別ですと、そう言えばいい問題でしょう。何を好んでそれをとらえて、せっかく両党間で約束したものを一体白紙にする必要があるのか、これに対して社会党が憤慨をするのはあたりまえでしょう。そういう事態においてあなたが引き続いてこの単独審議をやっているわけなんです。必要不可欠、絶対にそうしなければならぬ、そういう条件では私は断じてないと思う。どうです。だから当時の、総理大臣が言われましたその言葉を、この際ここで明らかにしてもらいたい、そのとおりを。それと私が今申し上げました一体その当時、国民が池田さんは容易なことではそんな単独審議などはやらぬのだと言うた、その一体条件に当てはまるのかどうか、私は当てはまらぬと思う。二点につきまして、明確なひとつお答えを願いたい。
○国務大臣(池田勇人君) 三党首テレビ討論三十五年十一月十三日抜粋としてあります。司会者が、「西尾さんは議会主義を守るために単独採決を行なわない、院内で実力行使をしないという提案をされている。これをどう思うか。」そのとき私は「全く賛成である。実力行使という暴力には反対であるし、また単独採決はしない。」「審議拒否などというようなことをやめてもらいたい。」こう言っております。それからまたずっと話がありまして、私はなおつけ加えております。「私は単独審議はしないが、社会党はすぐ退場するなど物理的にそうなるような状態を作らないでもらいたい。」と、こう言っておる。司会者はそこで「選挙後の特別国会でどこかの党から単独審議はやらない、議会民主主義を守ろうという提案があればまとまるか。」という司会者があります、そこでカッコして三氏とも——これは河上さん、西尾さん、私、各氏とも賛成だという声、カッコを閉じて、「これはたいへんな収穫だ。」と、これが新聞に伝えられたことであります。何だったらNHKにあると思いますから、テレビをとって速記をし返してもよろしゅうございます。私は物理的にそういうことが起こらない、単独審議をしていくのは相手方にあるとして、たぶん私は綱を引いて引きとめるわけにいかぬということも言ったような気がいたします。これは正確じゃございません、というわけでございまして、私の気持はこれでわかると思います。また、三党首の気持も賛成だと言っておられる。で単独審議こいうことは、審議権放棄ということとはうらはらに起こる問題であります。あのとき、予算委員会においで下さいと言っておるのであります。出られたら単独審議でない、黙っておられてもいい、議論してもらえばこれに越したことはない。だからこれは両方の態度でございますから、表があれば裏がある。だから審議権を拒否して下さるなら、退場してもらいたくないのだ、こう私は言っておるのであります。国民は知っておると思います。そうして十二日間の会期で、この重要な石炭と公務員給与の問題が予算委員会でなくて、党と党との間で四日間も話し合いをして、なおかつきまらないというのでは、政府をあずかる私、国民に、大多数の支持を受けておるこの池田は、じっとしておれない、私、ずっと国会に来ておる。話の内容は十分聞いておりませんが、とにかくこれでは国民に対して申しわけない、こういう考え方で私は予算委員会を開いてもらいたい。そうして委員長には「社会党に、民社党に出席をお願いしてくれというので、委員長も御出席を願いたいと言っておるはずであります。単独審議はだれがしたのかということになると、これはわれわれだっても会期が済んでもそのままほっておくわけにもいかない。社会党さんの要求によって臨時国会を開いて、しかも重要な問題をもう四日も、五日も、委員会でなしに話し合うということは、これは普通じゃございません。そこで、私は政府をあずかる私として、入ってもらって単独審議をよけようというので開いたのであります。そうしますと、お入りにならない、これはいたし方ございますまい。国民は知ってくれておると思います。
○亀田得治君 再関連。二点についてのお答えがありましたが、まず第一点ですね、総理は抜粋を今読み上げられましたが、全文を一つ予算委員会で委員長のほうから御提出を願いたいと思います。ただ、今総理がお読み上げになったその点だけを私たち考えましても、私が指摘したとおり、なるほど総理は過程においては、審議拒否なり、退場といったことのないようにとこういうことは言っておられますが、最終的にはともかくも単独審議はやらない、こういう印象を強く与えるようなことで終わっておるわけなんです。先ほどお読みになった文章を、解釈の仕方、とりょうによっては多少ニュアンスは違うと思いますが、私のようなとり方をしておる人がその当時は多かったと思う。したがって、当時司会者におきましても、非常にきょうは有益な三党首会談であったということで、そういう印象をみんなに与えておることは事実なんだ。だから委員長におきまして、当時の対談の記録も全部ここに出してもらいたい、重要な問題ですから。 それから第二点が、今御説明がありましたが、これは納得がいきません。たとえば予算委員会のことにつきまして、あなたは説明をされましたが、十七日の午後六時過ぎに大綱がまとまりまして、そうして二時間ほどあとの八時ごろに、さらに書記長幹事長会談が行なわれて、そこで成文化する、そのときに〇・一が出たわけですが、その前に前尾幹事長から予算委員会は開かしてくれと話が出ておるわけなんです。それに対して成田書記長は、もう大綱がきまっておるのだからよろしいということで、午後八時の会談終了前に、社会党もちゃんとそれに応じておるわけなんです。その後に〇・一が出て——ところが今度はそれが理由にされて一切が御破算にされた具体的ないきさつはこういうことなんです。社会党は、炭労の皆さんが七万人の首切りを受ける、そういう社会的な重大な問題を背景にして皆さんと折衝しておるわけなんです。そこを考えてもらいたい。そういう状態の中でできた四項目というものが、これは血の出るような四項目なんだ。それと別個な問題ですよ、〇・一は。そういうものを理由に、これを白紙に返すということは、全くこれは三百的なやり方です。一般の新聞は、こういうことをよく知りながら、おそらく石炭資本なりそういう諸君から突き上げられたかどうかしりませんが、何か〇・一を社会党が持ち出したこと自身が、こういうことになった原因かのごとく言っておりますが、形式的にはそういう点はあるでしょう。しかしこれは本質的な問題ではない。決して両党間の約束をそのことによって白紙にしなけりゃならぬような問題を成田書記長が提起したわけでは断じてない、これは。そういう程度のことで一体単独審議まで持っていくというような、そんなことでは一昨年のあなたの国民に対するお話と私は全然これは違うとはっきり言えると思う。だから明らかにしたいのは、この一昨年のテレビ対談の内容と同時に、十七日のこれが破棄される前後の事情ですね。私はこういうことはうやむやに過ごしてはいかぬ、うやむやにするからいいかげんなことでまた同じようなことが起こる、その事実関係を、当時直接折衝した両党の幹部等を予算委員会に呼んでもらいたい。事実をまず明らかにしてほしい。はたして総理が言うように筋が通った一体経過であったかどうか。この点を委員長に私要求いたします。資料の提出と十七日の事実関係を明確にするということ。衆議院、参議院、なるほど違った場所において起きておることかもしれませんが、これは政党政治なんです。党の代表者が話し合い、それが今申し上げたような過程でほごにされておるわけですから、断じて私たちとしては他院のこととして扱うわけにはいかないわけであります。委員長に二点を要求いたします。
○委員長(木内四郎君) 亀田委員の御要求の点につきましては、理事会で協議し取り扱いをきめたいと思います。戸叶武君。(「第二点は総理、答弁して下さい。」と呼ぶ者あり)戸叶武君を指名しております。
○戸叶武君 それでは私からあらためて亀田さんの質問を再び池田総理に申し上げますが、やはり問題を検討するのには事実関係が大切であるから、当時あの四項目の問題で講義したところの自民党の幹部と社会党の幹部をこの予算委員会に呼んでその真実を私たちは知りたい。こういうことを要求しておるのであります。そういう答弁が残っておるのでありまして、まずそれから質問をいたします。
○委員長(木内四郎君) これは理事会において協議して取り扱いをきめるということをお答えしました。(「議事進行」と呼ぶ者あり)戸叶武君、亀田委員の要求の問題につきましては理事会に諮って取り扱いをきめますと、そのことをお答えしました。
○亀田得治君 議事進行。ただいま委員長のそういうお答えがありましたが、しかし、戸叶さんのあとの質問等を私たち想像いたしましても、直ちにこれは休憩をして、理事会で取り扱いをきめて下さい。やはり事実関係を明確にしないで、当事者の、まあ言うてみれば犯人ですわ。そういう人の答弁だけでは私たち納得できない。池田さんがその場におらぬ。(「犯人とは何だ」と呼ぶ者あり)だからその事実関係をまず明らかにするために理事会を開くなり、先ほど委員長が要求された点についてひとつ御相談を願います。
○委員長(木内四郎君) 理事会は、追って委員会の修了後に理事会を開きます。
○亀田得治君 いや、委員会終了後じゃ困ります。
○委員長(木内四郎君) 亀田君に御注意しますが、言葉で不穏当な点がありますから、それはお取り消し願いたいと思います。ただいま総理に対する言葉に。
○亀田得治君(木内四郎君) それじゃどこが不穏当ですか。
○委員長(木内四郎君) 犯人というような言葉を使ったことは適当じゃないじゃないですか。
○亀田得治君 犯人とは一般的な表現ですよ。国会正常化を破った張本人という意味でしょう。
○委員長(木内四郎君) 犯人というのは適当でありません。
○亀田得治君 何が悪い。犯人というのは犯罪だけじゃないのです。
○委員長(木内四郎君) 戸叶君質問を続けて下さい。亀田君、静かにして下さい。戸叶武君、質疑を続けて下さい。
○亀田得治君 犯人がどこが悪い、委員長おかしいですよ。
○戸叶武君 議事進行の発言がありますから、それを片づけてから発言いたします。
○亀田得治君 それなんか泥棒なんかよりももっと悪いですよ。
○委員長(木内四郎君) そういう言葉は穏当じゃありません。だから穏当な言葉を使って下さい。
○亀田得治君 どこが不穏当か明らかにしてもらわんと困りますよ。
○委員長(木内四郎君) 犯人というような言葉は使うべきことじゃないと思います。
○亀田得治君 使うべきじゃないと言ったって、普通使っているでしょう。非常に何か不当なことをやった場合には犯人と言いますよ。泥棒の場合だけじゃないですから、
○戸叶武君 亀田さんの言われた点も、その当事者をここに来てもらって事実関係を明らかにしたいということを委員長に要請しているのだと思いますから、このことはよろしく取り扱ってしかるべきものだと思うのであります。 そこで私は、池田総理にお尋ねするのでありますが、池田さんは参議院に入ったら低姿勢でいくというからには、衆議院ではきわめて高姿勢であったという反省の上に立っていると思うのであります。そこで私は、池田さんの政治に対するあり方について承りたいのでありますが、私は池田さんがヨーロッパをたずねたときにも、国づくり、人づくりということをうたいながら各国の要人と会ってきたのでありまして、冷酷な政治よりも愛情の政治のほうが必要であるという反省を持って、私は帰って参ったと思うのであります。特に池田さんが行かれて有意義だったのは、去る十一月二十日バチカン宮殿におけるローマ法王ヨハネス二十三世との会見の問答だと思います。池田さんに対して法王が、ダイヤモンドと金と銀と石とどれがあなたは好きかといったら、あんたは石だと答えた。法王のほうでは、あなたの石は庭石の意味だったかもしれませんが、法王は路傍の石かというふうに問いただしたはずであります。禅問答のようでありますが、天下の金のかかる石を庭に集めることよりも、路傍にほこりにまみれ、雨に打たれ泣いている路傍の石に対して愛情が寄せられない政治は残酷な政治と言わなければならないのであります。今日は石炭問題が——燃える石が泣いているのです。その石を抱いて労働者の諸君は明日に希望がつなげず、絶体絶命の背水の陣をしいて戦っているのであります。この現実を無視して私は政治はないと思うのでありますが、池田さんに、ダイヤモンドと金と銀と石の問答でなくて、石と人間とどちらが大切か、人間のこの苦しみに対してもっと愛情の政治は持てないのか、この基本的なかまえについて御見解を承りたいのであります。
○国務大臣(池田勇人君) 炭鉱離職者の問題は重要な問題でございますので、臨時国会を開いて今までにもないような画期的な措置を講じようとしておるのであります。それを、本会議あるいは委員会のほうで論議をすることをやめて、そうして裏と言ってはなんでございますが、いろいろ、国会内ではございますが、取引をして、これもある程度やむを得ないと思います。しかし、ものには限度、程度がある。十二日の国会で、あと二、三日しか残さぬ。しかも、話し合いを四、五日もしておる。そして次から次にいろいろな問題が出てくるということでは、先ほど申し上げましたように、いかに話し合いが必要でも、政治をあずかっておると、私といたしましては、これをいつまでもじんぜんと延ばすわけにいかない。国民はわかって下さると思います。
○藤田進君 関連。先ほど亀田委員から関連して総理にお伺いした点が答弁がないので、本人も非常に不満であります。場内にも非常に不満の声があるのはお聞きのとおりであります。それは、テレビ討論会におきます言明、これは三派それぞれの立場で表現をしております。そこで、総理の答弁から伺うと、単独審議をしないということには大きな前提条件がある、言いかえれば。それは、退場とか入場しないとかいうことだ。それならば単独審議という議論は起こってこない。入ってきていたり、退場もしないということならば、単独審議ということはあり得ない。したがって、ギブ・アンド・テイクの精神を持ちつつ、多数は多数の雅量を示し、少数は少数なりの態度で話し合いをして、そして単独審議ということが起こらないように、同時に、退場とか出席しない、審議拒否ということが起こらないように、両々相待ってやるべきではないか。しかし、今度の現実の問題を取り上げてみると、要求されたようなそれぞれ調査を進めなきゃならないでしょうが、その調査を待つまでもなく言い得るのは、るる亀田委員から言ったように、あの十七日の段階で、社会党のほうも何とかまとめていくということで、それが要求の百パーセントではないにしろ、与党自民党との間に話し合いがもうほとんど全部と言っていいほどついていた。そしてたまたま自余の問題、給与問題が出たことを、これを材料にしていきなり破棄してしまうということは、これは明らかにみずからの主張する態度を一切変えないで、あくまでも時間的にはかせぐけれども、限度を待つけれども、最終的にはおれの言うようにお前たちは了解していかなきゃならぬじゃないかということになるんではないか。それが単独審議をしないという総理の態度なのかどうか。さらに言葉をかえれば、当時の事実認識というものについて亀田委員はそのように考えたけれども、総理はどういう事実認識をしてああいうふうな限度があるという結論を出したのか。限度があるということは、ただ単に四日間ということだけなのかどうか。実際の問題の限界というものをどのように認識して党総裁として結論を下して単独審議に入ったのか、これを聞いていたのでありますが、いまだに答弁がないので、明確にこの点の答弁を終わって次に進めれば進みたい。
○国務大臣(池田勇人君) 私は党の総裁ではございますが、国会対策委員長、幹事長等、関係の役員の話し合いを一々は聞いておりません。内容を知っておりません。私は聞いておりません。まとまってから報告あるべきものと考えております。したがいまして、どういうふうな事実関係にいっておるかは存じておりません。しこうして、単独審議をするつもりはない。だから、委員長にも、社会党その他民社党のほうにも出席をしてもらうように言ってくれと、こういって委員長にはっきりと言っております、私のほうで。しばらく待ちました。それをお会いにならない。これは何からきたかというと、私がテレビ会談で心配しているように、審議拒否をせられた。もしそういうような話し合いをしたり、あすこの委員会で十分正々堂々とおやりいただければよかったと私は思います。そういう事情でございます。
○大矢正君 関連。先ほど来国会の正常化の問題について議論が進められておりますが、もとより、予算委員会が開会されますれば、直ちに外交の問題なり経済の問題に質問を集中するのが従来の当然のことではありますが、しかし、国会が特に時間をさいてこのような委員会を開いたということは、衆議院のような審議の拒否やあるいは単独審議というものが再びまた参議院で起こったのではたいへんだという気持が各党各派の間にあったからこそ私はこういうような機会ができたと思うのであります。したがって、そういう前提で考えてみますれば、池田総理の心境がわれわれにあやまって見られたり伝えられておったのでは、これからの審議に対しても重要な障害になりますので、私どもも誠心誠意その問題についての総理の見解を承りたいと聞いておるのであります。先ほどの総理の言うことからいきますと、自分たちは単独審議はしたくないが、社会党が出てこないから、結果としては単独審議になったのだ、これは物理的な現象だと、こうおっしゃるが、今のわが党の藤田委員の質問のとおり、そんなことはあたりまえの話であります。どんな条件があろうとも、どんな情勢があろうとも、社会党が黙って委員会や本会議に出ていったら、単独審議なんということをここに俎上に上せて論議する必要性はないことであります。それこそ物理的なことであります。なぜそういう議論が出てきたかといいますれば、先ほど亀田委員が言われたとおり、昭和三十五年の池田総理の三党首会談の問題点がそこに浮かび上がってきたのだと私は思います。なぜそういうことが池田総理から取り上げられたかといえば、御承知のとおり、日米安保条約をめぐって、院外においては国民と警察が衝突する、院内においては野党と与党が衝突するということで、お互いが力と力で政治の問題を解決しようという当時情勢にあったので、これでは民主政治というものを今後もなお守り続けていくことは困難だという立場に立って、おそらく国民のそういう気持を受け入れて池田総理が話し合いによる円満な国会の運営、民主主義を基調とした運営ということを私は言われたのではないかと思うのであります。それを、池田総理がさっき答弁されたように、単に物理的にこうなったのだという割り切り方をしたのでは、その間の国民の願いや希望というものは一体どこにおいて表現されるのでしょう。ですから、その根本は、私はやはり多少の問題点があろうとも、野党と与党がそれぞれの立場でよく話し合いをし合い、そしてまとまるものはまとめて、国会の中で混乱を起こさないという努力が必要になってくるのじゃないかと思うのであります。したがって、私はそういう立場から考えていきますれば、これからの参議院の正常化の問題も、総理は一体衆議院において問題の収拾のために具体的にはどのような努力をされたのか、その結果単独審議になったのだということが明瞭にならなければ、われわれも協力することはできません。ですから、われわれは執拗に総理は野党と一体どんな話し合いをして最後にああいう決裂状態になったのか、国民の希望していることを野党も与党もどのくらい話し合いのために努力をしたのかということが必要なんであります。そうでないと、やはり池田さんは岸さんと同じような、最後に単独審議だ、話し合いはまとまらなくても途中で単独審議だという、力で問題を解決するのと何ら変わりはないのじゃないか。こういうことになると、総理自身の政治的な考え方においても私は非常に残念だと思うので、その面を明らかにしてもらいたい、こう言っておるのであります。ですから、繰り返し申し上げますが、どんな努力をしたのかということをまず明らかにしてもらいたい。 それから、先ほど総理の答弁の中では、幹事長やその他の党の幹部が話し合いをされたことで、自分は全然聞いておらぬ、最後のときに自分は断を下すだけだとおっしゃる。ところが、池田さん、新聞の書いていることが全部うそだというならこれは別ですが、新聞にはこう書いてある。閣議を開いて、総理みずから、社会党との話し合いをしたのはみんなぶちこわしてしまえと、こう言ったと善いてあるじゃありませんか。新聞にはこう書いてありますよ。表現は違うけれども、もしそれをそのまま受け取られたのでは、あなた自身のこれからの政治の道義の立場においても問題があると思うので、この際つまびらかにその内容を明瞭にすべきじゃないのか、われわれはこう言ったけれども、これに対し社会党は、こうこうこういう工合に、こういうものを並べてきた。だから、結論として、話がつかなかったのかどうかということを、私は明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(池田勇人君) まず事実と違っていることが一つあります。それは、深夜閣議を開いて単独審議、そんなことをきめた、そういうことはございません。これは話がまとまらないというので、そうして、どうせこれは国会も暁になるだろう、そうすると、あそこにたむろしていてもあれだから、事務的な閣議問題はやってしまおう、こういうのでやったのであります。石炭問題について党の去就をきめる場合に、閣議なんかすべき問題ではございません。これは党の機関できめるべき問題でありまして、閣議の問題ではない。だから、新聞に載っているところは事実と違います。 それから、いろいろな話があったようですが、私のところに来たのは一つあります。委員会が開かれたらこういう答弁を願いたい——まだ持っております。これでございます。全然知らないのであります。この問題につきましては、それじゃこういうふうに答弁しよう。まとまるものだと思っておりましたが、しかし、まだまだまとまりません。私のところに来た問題は、こういうことだけです。六千万トンの需要確保は、現状から見て非常に困難であるが、政府としては、雇用の安定、国際収支、エネルギーの安全保障を考慮して、需要拡大について極力努力することといたしたい、これを答弁願いますということが来ただけです。その他の問題は全然タッチしておりません。
○阿具根登君 関連でちょっと質問いたしますが、あなたが新聞で害われたように、単独審議はやらない、いわゆる話し合いでやっていきたいというならば、今までの話を聞いておりますと、その長い間の交渉のやりとりはほとんど御存じない、そういうことで何らか断を下される。かりに断を下すとすれば、最後の場合には、双方の党首会談でもやって何とかまとめるように努力して、それができなかった場合ならばわかります。それも拒否した。ということは、円満に解決するということでなくて、あなたはもう単独審議を頭に入れてやられた。だから、石炭特別委員会では、わずか十五分の質問で打ち切り動議を出したじゃありませんか。どう考えますか。この重要な問題をわずか十五分間の質問で打ちきりを出したということは、単独審議でやるために打ち切りをやらせた。 それからもう一つ、単独審議でもやるというならば、当然党首会談でもやって、そこで話し合いがどうしてもつかないという場合でなければ、できないはずだ。あなたの新聞発表ときょうの態度とは違うと思う。その二点についてお答え願います。
○国務大臣(池田勇人君) この問題について私は新聞発表をいたしておりません。(「それじゃ、前の新聞です」と呼ぶ者あり)前の新聞ならば、先ほど来答えたとおりです。しこうして、党と党との運営につきましては、党の正式機関にまかせております。私のところでは両党首会談のことは聞いておりません。
○阿具根登君 これは重大な問題です。党首会談を申し入れておる。
○委員長(木内四郎君) 阿具根君、自席で発言して下さい。
○阿具根登君 社会党は党首会談を申し入れておるのに、党首が知らなかった、そうして単独審議を命じたというのは、これは重大な問題です。それは重大な問題です。
○国務大臣(池田勇人君) 単独審議を私が命じたようにお話しでございますが、それは私単独審議を命じた覚えはございません。それはもう、それだから、委員長からも、特に出席を願うように、速記にも載っておるわけであります。 それから、党首会談をしなきゃならぬ……、単独審議という前提ではないのです。これは、私は、委員会を開いて審議を進めてもらうように言っておるのです。単独審議を命じたのではございませんから、単独審議の前には党首会談をやるべきだというのは、これは論理が違っております。
○阿具根登君 単独審議を命じられたということは、しかし、これは結果は単独審議になったわけであります。あなたが促進しなかったならば、単独審議にはならなかったであろうと私は思う。結果は単独審議という姿で現われてきた。その前に党から、党首会談を持ちたい、いよいよこのぎりぎりになって、ほんのわずかなところで、ここで決裂するということは、非常に重大な国会の危機に関する、支障を来たすから、党首会談を持ちたいということを申し入れてあるわけです。そうするなら、単独審議になることを避けるためにも、国会の正常化のためにも、党首会談をやられて、しかる後にこういう結果になったというならわかりますけれども、その総理に対する党首会談も、総理は御存じなかったということになるならば、一体これは——公式に話をやっているのは、自民党、社会党としての文書も交換されておると私は思っておりますが、非常に問題があるのじゃなかろうかと思うのです。はっきりして下さい。
○国務大臣(池田勇人君) 私は折衝その他にタッチしていないので、それで、党のほうで、こういうふうにもう決裂いたしましたと言うから、それはやむを得ぬ、しかし、いずれにしても時間の関係もあるから、早くやっていただきたいということであります。
○戸叶武君 やはり今の——お静かに願います。今の問題でありますが、これはその前の三党首会談において、単独審議をしないとおい池田総理の国民に対する公約が中心になっておるので、そのときは、三党首間における話し合いが国民に対する公約として表われておるのであります。でありますから、これをほごにする場合においては、国民全体に了解は得られないにしても、少なくとも三党首会談を行なって、それをこうこういう理由で単独審議をやらざるを得ないのだということを説明する責任があると思うのです。先ほど事実関係に対して亀田さんが重ねて要求しましたのは、池田さんがさっき言われた点にも間違いがずいぶんありました。私は多くを指摘しませんが、当時出たのは江田委員長代理です。河上委員長と言っているように、だれが書いてよこしたのか、——この間の重政さんの失言と同じように、書いたものだけ読んだら、このようにでたらめなのです。このように新聞に、単独審議はやらない、三党首の公約論争、こういうふうに池田さん言われておるから、これをあなたのお目にかけましょう。そのようにこの池田内閣の空気が弛緩してかどうか、総理大臣に出すところの報告書というものが間違って書かれているのです。そういうことを平気で言って、別にこれは取り消しを要求する次第じゃありませんが、こういう形において事実関係があいまいになってはいけない。やはりこの今日における議院内閣制のもとにおいて議会政治、政党政治が確立している以上は、最終段階において三党首会談が行なわれるのは当然です。阿具根君が言うとおりです。この一昨年秋における公約論争からしても、その手続はとるべきであるのに、党の者が連絡したとかしないとかの問題でなくて、少なくとも一党の総裁たる自民党内閣の総理大臣としての池田さんの常識の問題です。政治に対する認識の問題です。心がまえの問題です。もっとこの問題は明確に答えてもらいたいと思います。
○国務大臣(池田勇人君) 国会内の運営につきましては、党の執行機関にまかせておるのであります。そうして結論が出ましたら、私のところへ来るようになっております。いろいろのいきさつにつきましては、私はつまびらかにいたしておりません。
○戸叶武君 池田さんは、あの両党間で話し合って作り上げた四項目、血の出るような四項目のとりまとめでありますが、あれを何と考えておりますか。私はあれ以外にまとめ方はないのじゃないかと思うのでありまして、最後に決裂になった公務員給与の問題は、人事院勧告に基づくものであり、これは別個の問題で、切り離して取り扱うべきものだと思いますが、池田さんはどう考えておりますか。
○国務大臣(池田勇人君) 私は四項目というのは存じません。先ほど申し上げましたものにつきましては、予算委員会ではこういうふうに一字一句間違わないように答弁してもらいたい、こういうことだけ受けておるのであります。その他の問題は存じません。
○戸叶武君 「四項目を知らない」では、政治ができないと思います。池田さんは、それほど新聞も何も見ないのですか。だれか持ってきて報告して下さい。大蔵大臣、かわってその四項目について説明願います。
○国務大臣(池田勇人君) それは折衝中であったと思うのでありますが、私には四項目なんかという報告はございません。先ほど答弁した、六千万トンはなかなかむずかしいが需要の拡大は努力するというので、ひとつお願いしますときたのが……。
○藤田進君 関連。これは、知らないと言われるものを、客観的にどう判断するかは別の問題ですけれども、しかし、総理は有名な点、いろいろありましょうが、必ず新聞は読むと言われているわけで、朝も夕刊も出ている、新聞に経過は。まるまるほんとうかどうかは別として、しかし出ている以上は御承知だと思うし、それにもかかわらず、一向に知らないということであれば、これ以上知らない人に聞いてもむだなことなんで、ここらあたりでひとつ総理に、過去の経過というものを十分腹に入れて、そしてまた明日引き続き進行する以外に方法がなかろうかと思うのです。そのように取り計らう以外にないのじゃないか。
○亀田得治君 議事進行。新しいことです。総理が四項目を知らないと今言われましたので、私もたいへんあきれたわけですが、しかし、先ほど私が御指摘申し上げましたように、十七日の午後六時には妥結をして、実質的には八時には文書交換をする案文を整理して、そしてそこでもし〇・一が、これはあとからの問題ですが、出なければ、そのとおり行ってるわけなんです。そうでしょう。そういう段階にまであった四項目について総理が知らなかったというのは、それは私はちょっとふに落ちないし、事実に反すると思う、おそらく。そんなばかなことはないですよ。こちらのほうが〇・一を出さなければ、すっとそこを行くという状態のものについて、知らなかったとは、私はちょっとこのまま引き下がれない。だから、これは私は実に重大な問題だと思いますから、ひとつ委員長理事打合会で、事実関係を明らかにするための証拠調べをやってもらいたい。重ねてこれは要求しておきます。
○国務大臣(池田勇人君) 四項目というのの報告は私は受けておりません。そして代議士会にも私は行っていないのです。ただ私は、先ほど申し上げましたように、こういうことでひとつ御答弁を願いたいというのが、一番初めきまったものが来ておるのであります。その後の問題は、私よく存じません。ずっと総理大臣室におりましたものですから、党の執行部のほうでいろいろ折衝して、きまってから持ってくるのです。折衝の過程においてきまらん前に、私のところへどうこう言ってくるということは、今までの党の例ではありません。
○戸叶武君 この事実関係の究明は保留いたします。これが「知らない」では、とても国民一般が承知しません。今通産大臣からも答弁を願いますが、ここで私はさらに重ねて重政農林大臣の失言問題に言及いたします。 農林大臣が、閉山の鉱害、農用地の荒廃などは国が復旧すると本会議で答弁しながら、その後予算委員会で、これは間違いだったという訂正を行なおうといたしておりましたが、いずれにしても、国会の本会議におけるところの失言は、単なる失言では済まなかったと思います。今も、総理大臣に来たメモが、江田委員長代行というのが河上委員長になっているほどですから、池田内閣の綱紀の弛緩というものは、総理大臣に対してもかくのごときだから、軍政さんもあるいは被害者の一人かもしれないが、少なくとも言葉の上の私は間違いではない。本会議におけるところの大臣の答弁というものは、私はこれは非常に厳粛なものだと思います。こういう大臣に答弁さしておって、しかもその取り消しを、問題にしたところの反対党は入れない単独審議の会場でもって取り消しをやるというようなことでは、自民党がすべてをお手盛りでもって日本の政治をやっているという、このごろはずいぶん韓国の軍事政権と似てきたようですが、こういうやり方をやっておっては、議会政治の私は否定ではないかと思うのでありまして、こういう角度から、この池田内閣の綱紀の弛緩、それからその問題に対するところのこの池田内閣の総理大臣としての責任、それを池田総理大臣に答弁をしてもらいたい。それから通産大臣に、先ほどの通産省が巻き返して、この自民党と社会党の話し合いに対して、今まで鉱業関係の独占資本を背景にしてゆすぶってきたのですから、その裏舞台のことは全部知っていると思いますから、四項目について説明を願いたいと思います。
○国務大臣(池田勇人君) 三党首会談で党首は河上さんだと思っておりましたが、江田さんでございました。当時党首代理としておられた江田さんだと思います。二年前のことでございまして、三党首というのが頭にあったから河上さんと申し上げたのが間違いで、江田さんでございました。 なお、重政農林大臣の本会議での答弁は、先般本会議で訂正いたしましたごとく、ほんとうの間違いで、これは私は、間違いだったということは重々これはよくございません。農林大臣にも以後注意するように言っておきました。しかし、これはほんとうの間違いで、訂正させていただいたわけでございます。
○国務大臣(福田一君) お答えをいたします。 私は党のほうでいろいろお話を進めておられる事実は聞いておりましたが、四項目——どういうことをおきめになったかということは聞いておりません。
○委員長(木内四郎君) 戸叶君の質疑は終了いたしました。
○藤田進君 関連。これほど大きな問題になっているにかかわらず、総理はもとより通産大臣が、所管大臣も全然知らないということがここで言い切られるということは、これはまた今後の審議に重大な問題を残しておりますから、そこで本日は理事会の打ち合わせ等もあり、戸叶議員の質疑についても一応本日のところ終了いたしますが、十分次回までに、経過も関係方面から聞かれ、すっきりとした答弁ができるように、事実問題を胸に入れて出席をしていただきたい。そうするのかしないのか、御答弁をいただいた上で、この委員会を閉会にするかどうかをきめてもらいたいと思います。
○国務大臣(池田勇人君) どういう事実があったかということは、折衝に当たった人から聞いてみましょう。ただいまのところは、私は先ほど申し上げました六千万トンということだけを、党から正式に聞いておる。ほかのものは聞いておりません。まとまったら聞くべきだったと思いますが、まとまらないから報告しなかったんだと思います。
○委員長(木内四郎君) それでは、本日はこの程度にしまして、明二十日午前十時より委員会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時十分散会 ————・————