内閣委員会 第5号
- 発言数
- 76 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/12/21
会議録
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。 旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案。一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案。特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案。防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案。 以上四案を、便宜一括議題として、順次提案理由の説明を聴取いたします。 まず、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別指貫法案について説明を聴取いたします。衆議院議員小笠公韶君。
○衆議院議員(小笠公韶君) 旧金鵄勲章年金受納者に関する特別措置法案の趣旨を御説明申し上げます。 旧金鵄勲章年金令が、明治二十七年勅令第一七三号によって制定されましたことは御承知のとおりであります。その後、この年金令は、昭和十六年に至り、勅令第七二五号によりまして廃止されましたが、同時にまた、この勅令により、昭和十五年四月二十九日以前の叙賜者につきましては、旧令によって年金は下賜されていたのであります。しかるに終戦後、昭和二十一年三月に至りまして、これらの勲章年金は、昭和二十年十二月末を限りといたしまして、一切廃止されることとなって今日に至っておるものであります。 戦後十七年間、この間、幸いにわが国の経済は順調に再建発展しまして、国民生活も、年一年と向上をたどりつつあるのであります。この間にあって、旧金鵄勲章年金受給者におかれては、かつて支給されていました年金は打ち切られ、その経済的期待権を喪失し、経済的また精神的に不遇のうちに老残の日々を送っている人々も多いのでありまして、まことに惻隠の情にたえないものがあります。よって本法律によりまして、これらの人々の処遇改善をはかるため、特別の措置を講じようとするものであります。 本法律案の要旨は、本法施行の日において生存する旧金鵄勲章年金受給者にして満六十歳に達しておられる方々に対し、旧制の功級による区別なく、その処遇の改善の一端として金七万円の一時金を特別措置として支給しようとするものであります。その認定はこれを受けようとする者の請求に基づきまして、内閣総理大臣が行なうこととしております。 なお、この法律の実施のための手続その他につきましては、政令をもって定めることとしております。 以上をもちまして提案の趣旨説明といたします。何とぞ本委員会におかれましては、慎重御審議の上、御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(村山道雄君) 次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について、提案理由の説明を聴取いたします。大橋国務大臣。
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。 本年八月十日、一般職の国家公務員の給与について、俸給表の全面的改善及び期末手当、勤勉手当並びに宿日直手当の改訂を内容とする人事院の勧告がなされたのでありますが、政府といたしましてその内容を慎重に検討いたしました結果、本年十月一日からこれを実施に移すとともに、暫定手当について昨年十二月十四日に行なわれました人事院勧告についても、この際あわせて実施することが妥当であると認めましたので、関係法律について所要の改正を行なおうとするものであります。 まず、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の一部を改めまして、次のとおり本年八月の給与改定に関する人事院勧告の実施をはかることといたしました。 すなわち、第一に、全俸給表の全等級を通じまして、人事院勧告どおり、俸給月額を現行の俸給月額より千円ないし三千五百円引き上げた額といたしますとともに、行政職俸給表(一)の中位等級以下の等級及び他の俸給表のこれに相当する各等級につきまして、号俸の刻み方を改めることにより昇給率を改善することといたしましたほか、新たに教育職俸給表(四)を設けまして、本年四月に新設されました高等専門学校の教職員に適用することといたしました。 第二に、期末手当を年間〇・二五月分増額して、六月十五日の支給割合を一カ月分、十二月十五日の支給割合を一・九月分といたしますとともに、勤勉手当を年間〇・〇五月分増額して、六月十五日及び十二月十五日の支給割合をそれぞれ〇・三月分といたしますほか、三月十五日に〇・二月分を支給することといたしました。なお、これらの手当につきましては、支給日前一カ月内において退職しまたは死亡した職員にも支給し得ることといたしました。 第三に、宿日直手当につきまして、土曜日又はこれに相当する日に、退庁時から引き続いて行なわれる宿直勤務に対する支給額の最高限を、勤務一回につき三百六十円から四百二十円に引き上げることといたしました。 次に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律(昭和三十二年法律第百五十四号)の附則の一部を改めまして、次のとおり昨年十二月の暫定手当に関する人事院勧告の実施をはかることといたしました。 すなわち、第一に、暫定手当の支給されていない地域に在勤する職員に対しまして、本年十月一日以降、当分の間、暫定手当を支給することとし、その額は、二級地の暫定手当の領すなわち暫定手当の一段階分相当額に、最初の一年間は三分の一、次の一年間は同じく三分の二、さらに右の二年間を経過したときからは同じく三分の三を乗じて得た額とすることといたしました。 第二に、在勤する地域を異にして異動したことにより暫定手当の支給額が減少する職員に対する暫定手当の保障期間を、異動後六カ月から十二カ月に延長することといたしました。 なお、本法に附則を設けまして、俸給の切り替え方法及び切り替えに伴う措置並びに暫定手当の改正に伴う経過措置を規定いたしました。 この法律案は、以上申し述べました内容につきまして改正を行なおうとするものでありますが、本年八月の人事院勧告において、本年五月一日から実施することを適当と考えるとされました給与改定に関する部分につきましては、諸般の緊急重要施策及び財政事情等にかんがみまして、これを暫定手当に関する改正とともに昭和三十七年十月一日から実施しようとするものであります。 何とぞ慎重御審議の上すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(村山道雄君) 次に、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。志賀防衛庁長官。
○国務大臣(志賀健次郎君) ただいま議題となりました防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概要を説明申し上げます。 この改正案は、今般提出されました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の例に準じまして、防衛庁職員の俸給月額の改定等を行なおうとするものであります。すなわち、まず、事務次官、統合幕僚会議の議長及び参事官等並びに自衛官の俸給表につきましては、一般職の例に準じて改定を行なうこととし、事務官等の俸給表につきましては、従前どおり一般職に適用される俸給表によることといたしております。これにあわせて、防衛大学校の学生に対する学生手当の額と営外手当の額につきましても改定を行なうことといたしております。 また、期末手当及び勤勉手当につきましては、一般職の改正に伴って規定の改正を行なうことといたしております。 なお、この法律案は、公布の日を施行日とし、本年十月一日から適用することといたしております。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さいまするようお願い申し上げる次第であります。
○委員長(村山道雄君) ただいま説明を聴取いたしました三案のうち、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案については、いずれも衆議院において修正が加えられておりますので、右修正点について衆議院における修正案提出者から説明を聴取いたします。衆議院議員内藤隆君。
○衆議院議員(内藤隆君) 衆議院におきまする給与関係二法案の修正内容を御説明申し上げます。 修正の第一点は、高等学校と義務制学校とを比較いたしまして、校長への登用率が高等学校にとっては不利であること、また、三本立給与体系において、昭和三十二年度以降は高等学校教員が義務制学校の校長に対して優位とされながら、その後の給与法の改正において漸次その関係が狭まり、昭和三十六年度からはほぼ同等となってしまった事情等を勘案いたしまして、高等学校教員の給与が客観情勢に見合い適正となるよう教育職俸給表に(二)の二等級二十二号俸から三十五号俸までのものについてさらに三カ月の昇給期間の短縮を行なおうとすることであります。 第二に、本年十二月二十五日には現行の支給割合をもって期末、勤勉手当がすでに支給されているのでございますが、この改正案ではその支給割合が変わって参りますので、もしもすでに支給済みの期末、勤勉手当との合計額がこの改正による期末、勤勉手当の合計額をこえるような場合がありますれば、その差額は勤勉手当として保証しようとする趣旨のものであります。 次に、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案に対する修正案の要旨でありまするが、期末、勤勉手当等の支給割合の改定に伴う経過措置については一般職職員同様の取り扱いをするため一般職の例に準ずることとした次第であります。 以上のような修正をいたした次第であります。
○委員長(村山道雄君) 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。田中大蔵大臣。
○国務大臣(田中角榮君) ただいま議題となりました特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げたいと存じます。 政府は、今回、昭和三十七年八月十日に行なわれました人事院勧告に基づきまして昭和三十七年十月一日以降、一般職の職員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議を願うことといたしているのでございますが、これに伴いまして、従来より一般職の職員との均衡を考慮して定められております特別職の職員の給与につきましても、その俸給月額等に所要の改定を行なおうとするものでございます。 以上が、この法律案の提案の理由でございます。 何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたしたいと存じます。
○委員長(村山道雄君) それではこれより四案について質疑を行ないます。 質疑のある方は、順次御発言を願います。 政府側から、志賀防衛庁長官、竹内大蔵政務次官、徳安総務長官、小笠衆議院議員、佐藤人事院総裁、滝本給与局長、増子公務員制度調査室長、平井大蔵省給与課長、小野防衛庁人事局長、岩倉賞勲部長が出席しております。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○横川正市君 人事院総裁に最初お尋ねをいたしますが、給与の勧告の従前の例に従いますと、それぞれ給与の改定額が必要額に達するまでの長期にわたって民間給与の実清調査を行ないまして、その民間給与の実情調査に徴してそれぞれ新しい公務員の給与に対する勧告が行なわれてきたわけであります。ところが、この勧告には従来実施期日というものが入っておりません。そのために、この勧告をそれぞれの向きに提出をする場合にいつでも問題になりまして、実施期日については論議の焦点になっておったわけであります。今回の勧告を合わせますと、前二回さかのぼって三回、実は五月一日から実施をせいと勧告の期日が明確に勧告の中に取り入れられることになりました。これは私は民間給与との比較の上に立って公務員給与の実施する期日が少なくとも調査の結果不都合になる点は了承するとしても、最小限五月一日からこれは実施すべきであるという建前に立って勧告が出されるようになったものと考えるわけであります。同時にまた、この五月一日の勧告期日が明記されるに至りました経過の中には、本院におけるあるいは衆議院における審議過程におきまして、なぜ期日を明記しないのかという問題と、明記しなければならないという必要性については種々論議をされておったわけでありまして、三回勧告期日が明確になったということは、いわば衆参両院の審議の経過から人事院としてはつけられたものと私どもとしては考えておるわけであります。両点から考えてみて、五月一日勧告を尊重するならば、この日から給与改定その他勧告の完全実施ということを人事院としては考えておられたんだと思うのでありますけれども、この五月一日勧告を実施するという点についてまずもってまず総裁から意見をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(佐藤達夫君) 従前の沿革はただいま御指摘のとおりであります。最近に至りまして実施期日を勧告で明らかにしたということは、私としては、これは勧告のあり方としては進歩でありあるいは改善であろうと考えております。したがって、勧告をいたしました人事院の立場からいえば勧告どおりに実施していただきたいと念願するのはこれまた当然であろうと考えます。
○横川正市君 この勧告尊重の建前に立って、先般本会議で私が質問をしたときに、総裁に、五月一日の実施期日について少なくとも十月一日になったということについてはどうお考えですか。同時に政府に対して、これはやむを得ないとしてこの問題は成り行きまかせと、こういうことで済まされる問題かどうか。将来同じように人事院の作業の中には実施期日というものが明確に出てくるのは当然のことだと思うのであります。しかし、前二回においても同じように勧告が五月一日と勧告して十月一日から実施をされる。これが一つの習慣みたいになって慎重政府において実施の意思を失わしめているようなことになるのじゃないか、そうなりますと、私はこの給与の計算の基点というものを変えて、十月一日実施されても公務員に対して損を与えない勧告の仕方、こういうふうになってくるんじゃないか、そうなると今度は政府のほうでは四月一日と、こういうふうに実施期日を延期すると、こういうことにもなりかねない状態なんでありますけれども、人事院としては、一体この公務員の給与の建前を守っていくという形からいたしますと、政府に対して勧告した期日の重要さとか、勧告した期日を守ってもらいたいとか、そういった点についてもう少し明確な意思表示をする必要があるんじゃないか、もしその勧告がいつでも政府において破られるならば、これに対して適当な処置を人事院として考えるということになってこなければ、実際には勧告を出したあなたのほうの立場としては非常に問題が出てくると思うのです。その点はどうお考えになりますか。
○政府委員(佐藤達夫君) ただいま申し上げましたとおりに、勧告といたしましては五月からということで従来出しておりました。それが残念な、あるいは遺憾なことにそのとおりになっておらない。これはいろいろまた国会の御審議の席上出ておる、あるいはまた、政府側の提案理由の中に出ておることにはいろいろな理由があげられております。それらの点につきましては、実は人事院の立場としては何とも批判のしようがないという、たとえば財政問題などについては実は権威のある発言権がないという点がございますが、これはやむを得ないといたしましても、とにかくあらゆるデータを総合いたしまして、われわれの積み上げてきたこの勧告というものが、現実においてそのまま実現しなかったということは、これは何としても遺憾である、これは何度申し上げても遺憾であると申し上げざるを得ないので、ただこの勧告の際におきまして、人事院といたしましては、従来とも勧告の理由あるいはそれに必要な資料というようなものを十分つけまして、国民の皆様がごらんになっても、なるほどこの勧告は筋が通っておるというふうないわゆる訴えるだけの材料を盛り込んで、そしてできるだけの手段を講じておるわけでございまして、それ以上に何と申しますか、悪い言葉で、政治的にわれわれがさらに立ち回りましてどうこうというようなことには、またそのほうの限界がございますものですから、そういう点を中心に節度のある範囲内においてわれわれとしてはその実現の努力に尽くしてきた、こういうことで御了承を得るほかはないと思います。
○横川正市君 私はこれは五月一日と実施期日を入れたというのはもっと重要な意味があると思うのです。第一には、これはまあ当然私どもは期日を入れることが公務員給与実施のために最も必要なことであって、その期日を入れないということはいわば公務員給与というものをきめるいろいろな資料をとったその段階で、実施の内容を、これを完全に実施ができないと、こういう結果になってくるから、基点になる資料のとり方から、それから最終段階における資料のとり方とを合わせて、必要なベース・アップ勧告というものの実施期日というのはいわゆる民間とそれから公務員との関係の調査の結果としては何月から実施することが妥当だと、そのことは動かしてもらいたくないという、こういう重要な問題が、私は実施期日の中に私はあると思うのですよ。そのある内容のものを盛って勧告をしたが、政府はそれを三度にわたって十月一日と実施期日を変更した、これに対して人事院としてのとるべき態度というのは、これはもう財政上意見を挾む余地もないし、やむを得ませんですということで過ごされるということになりますと、私はこれは人事院の持っております、何といいますか、勧告権といいますか、そういったものの立場ですね、非常にこれはあやふやになってきて、これがぐらつくということは、いわば政府とそれから職員間との問題で、あなたのほうは第三者機関でございますから、その第三者機関の権威にかかわる問題になってくるんじゃないか、こう私は思うのであります。それは非常に私どもは残念に思うのは、日本の国会で日本が自主性を持ったときにこの勧告というのが尊重されなくなってきている。一番最初二十三年の十一月の九日に、六三ベースというのが出ている、そのときにいろいろ政府とそれから公務員との間にやりとりをやって、政府としては六三ベースは実施できないというので、これを値切ろうとしたことがあるんです。そのときに公務員制度課長のフーバーという人がおって、その勧告というものがいかに尊重されなければならないかということを、当時の日本の政府に対して強く要請して、そのときに初めて勧告と、それから政府の実施額というのは、同一金額で実施されたが、その六三ベース以降において、たび重なる人事院の勧告が出て参っておりますけれども、政府は完全実施をしないで、値切っている。それは日本のいわゆる政府と人事院と、それから職員団体との関係の中に、もう非常に何といいますか、そういうことをやられることがもう仕方ないのだというような格好で置かれている。何か至上命令があれば、どういう理由があっても完全実施をするが、それが抜けてしまったら、人事院勧告をどういう問題があってもこれを実施しない。こういうことでは、事実上、人事院の勧告権といいますものの権威の問題として非常に遺憾なことでありますし、同時にまた、このことは公務員の立場にとってみますと、なるほど人事院の作業過程の中に、あなたは何回か公務員とお会いになっていろいろ意見を聞かれて、諸般の情勢から判断をされ、あなたの立場と公務員の立場というものには違いがあったと思う。しかし、きめられた勧告という格好で出てきたときに、公務員の要求というものは、やはり次の実現のために準備をされるということになるわけであります。しかし、そういう格好で出したきぜんとしたものも、政府から値切られる、こういうことになりますと、私は人事院の立場はなくなってしまうと思うわけです。だから、こういう点で人事院の権威と、それから勧告の及ぼす影響を考えて勧告が出された場合には、これはもう完全に実施をする、期日においても、内容においても実施をする、こういうルールがきめられていくということが私は絶対に必要だと思うのですが、そういう点から、政府に対してあなたのほうでは何も意思表示らしい意思表示をしないで、このまま次のまた勧告の作業に入るのか、今回のように、三度目の背信行為みたいなことが行なわれているといたしますと、この際総体として人事院の置かれているそういう意味合いからいっても、その権威を高める意味合いからいっても、少なくとも勧告の実施期日について意思表示をする、こういうことが必要だと私は思うわけです。その点がまず一つ。 それからもう一つは、国会でこういうふうに与野党で論議をするわけであります。与野党で論議をして、そしていろいろ論議をいたしますが、無理なことを言っているなと思う人もいるでありましょうが、しかし、それに意見がなければ、大体ここで政府あるいは人事院がさようにいたしますとか、善処しますとかあるいはそれは正しいと思いますとか答弁されたものは、少なくとも院の中の一つの決定として、意思表示として、私は実施機関はこれを守っていくということになると思う。そういう守っていかなければならない立場に立っている実施機関の一つである人事院が、院の決定した内容についてどう考えているのか、これを実施をしないでも仕方がないと思っている人もいるわけですよ、与党のほうには。私どもはやはりこの点は当然院の意思表示として受け取ってもらわなければ困ると思うのですが、その点をどうお考えになっているか、あわせて二つお答え願いたい。
○政府委員(佐藤達夫君) 勧告実施のズレについてのわれわれの不満という言葉が適当かどうか知りませんが、その趣旨は先ほど来申し上げたとおりでありまして、これをあらためて意思表示をするかどうか、たとえば人事院声明というようなものを天下に表するかどうかというようなことを、まさかと思いますがお考えの一つにはあるのだと思います。私はその点については、この国会の御審議のこの席上で、先ほど来の言葉でここで堂々と明らかに申し上げたということによってこれは十分であると考えます。 それから国会で御審議の結果現われたいろいろの意思表示、たとえば附帯決議というふうなものがございましょうが、それらのものについては、われわれもちろん行政機関としては誠意をもってそれを尊重すべく努力をするという心がまえであるべきことはこれはまた当然であろうと考えます。
○横川正市君 その総裁の意思表示がここでなされたということで、実際総裁の立場からの意思表示というのは、私はこれは人事院の存在の意義ですね、意義を高めるか高めないかは、これは当然実施をする官庁であります政府が責任を負わなきゃならぬ問題だと思うのでありますが、給与担当大臣にお伺いいたしますけれども、単に、具体的な内容は別として、さらにあとで質問いたしますが、勧告というものを従前、政府は尊重する、こういう建前をとってきたわけであります。同時にまた、両院の今までの審議の経過からいきますと、具体的には少なくとも勧告を尊重するというそういう政府の立場を、これは私どもとしては期待をしてそうしてこの議会の中では論議をかわし、そうして私どもがいかに口をすっぱく言っても正しくないものは正しくないということになりましょうし、また、正当なものは正当なものとして取り上げられることになると思います。人事院の権威を高めるという立場に立ってものを考えた場合であっても、それから院の審議というものそのもの自体は、あなたもバッジをつけているし、私もバッジをつけておるのでありまして、政府を構成されるあなたの立場と、国民の支持を受ける私たちの立場とは同じであります。そういう意味からすると、院の権威を高めるということは、これは同じ意思でお互いに努力をしなければならぬ問題である、その努力をするという立場に立って今まで少なくとも国会の中で審議をし、与党の中からも別段問題がなし、そういうふうな人事院の勧告に実施期日をつけられるということについては、これは当然であると私は了承されて、そうして過去、今回を入れて三回にわたって勧告の期日について明確に何月何日からと、こういうふうに銘を打って出されたその勧告を、前回も、その前も、また今回も同じように五月一日と勧告の期日のあるものを十月一日と延ばして、機械的に自動的に延ばしてくるということは、私はいささか両者の権威を失墜することになるのではないかこういうふうに思うのであります。財政上の理由というのなら、私は財政上の理由で出せない、こういうことはないと思う。出せるということでありながら出さないで、議決すれば相手側は黙ってしまうから、それで弱い点について無理押しをする、こういう点が私は出てきているのだと思うのでありますが、それはやはりいずれの立場から考えてみても好ましいことじゃ私はないと思う。かりに五月から数えてみて五、六、七、八、九と五カ月間、その中に期末手当の夏の手当〇・一を入れてどれほどの財政措置が政府において必要だったのか。それはどういう関係で無理だったのか。これは私は明らかにしていただかなければならぬと思いますし、同時に、その理由のいかんによっては私は五月一日実施という権威を守れなかった政治については非常に重要な責任があると思いますので、この点をひとつ詳しく説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) ただいまのお尋ねはごもっとものお尋ねでございます。私も人事院の勧告につきましては、当初から実施期日をも含めまして全般として政府としては尊重いたすべきものである、またしなければならぬ、かように考えて努力をいたして参ったのでございますが、これを五月一日から実施いたしますと、本年度の必要経費といたしまして一千億以上に上ることになるのでございます。今年度の歳入の自然増等を考え、また、それに対する今年度どうしても政府として行なわなければならぬ重要施策等を考えますというと、これは財源の関係において全般的な実施をすることは至難である、かようなことになりまして、十月一日ということに決定をいたした次第であります。これはまことに不本意ながらやむを得なかったことと考えます。
○横川正市君 私どもは、先ほどもちょっと説明したのですが、日本の国会が自主的に国民から選ばれた者で努力をするようになって、そういうふうになってから勧告というものが完全実施がされなかった。占領下になって日本の国会の上から命令をする者がいたときには完全実施がされておる。これは逆でなければならぬと思うのです、実際は。私どもはそういうふうに実は権威を高めたい、人事院の勧告については権威を高めたい、こういうふうに考えているわけなんです。この点は政府としてどう考えますか。やむを得ない措置だと、こういうふうにお考えですか。
○国務大臣(大橋武夫君) 考え方としては同感でございます。
○横川正市君 そこで、私どもが理解するのに一番苦心をするのは、一体、五月実施をされた場合、九月までの五カ月間、大体期末手当を入れて予算としては期末手当に幾ら、公務員の五カ月間の給与幾ら、これは財源としては幾ら必要ですか。
○国務大臣(大橋武夫君) 地方を入れまして五カ月分で約五百億円の違いが生じます。それから〇・一の金額は約総額で三十億ということになります。
○横川正市君 これは間違いないですか。
○国務大臣(大橋武夫君) 大体概算でございますが、たいして違いはないと思います。
○横川正市君 この内容は特別職、防衛庁、地方に対する交付金、全部入っておるのですが、その内容をずっと公務員と別に一般職、特別職、防衛庁職員、それから地方に対する交付金、総額五百億、こうなるのでしょうが、その項目別に幾らずつ金がかかるのか。
○説明員(平井廸郎君) 正確な計算ではございませんが、大ざっぱな推算をいたしますと、給与改定等を五月から実施いたしました場合、一般会計、特別会計、地方公共団体を通じまして約千億でございます。それから〇・一カ月分の期末手当の増額が行なわれますと約二百億、合わせまして約千二百億になろうかと思います。現在さしあたり十月実施の場合でございますと、国、地方を通じまして約七百億でございまして、その差が大体五百億ということになっております。
○横川正市君 よく聞いていて答弁してもらいたいのだよ。十月一日からの実施については予算がちゃんとあるわけだから、五月一日からのそれぞれの一般職、特別職、防衛庁、それから地方の交付金を入れてそれぞれの項目で幾らずつ金がかかるかと聞いている。
○説明員(平井廸郎君) 一般会計の給与改定の原資といたしまして、一般職員等で約二百億でございます。それから防衛庁職員につきまして約八十億、義務教育費国庫負担、つまり義務教育費の半額負担の分が約百三十億、合計いたしましておおむね四百億になるわけでございます。それから特別会計におきまして四十億でございまして、地方公共団体におきましては義務教育の分が約百四十億程度、その他の分で約四百億程度でございまして合わせて約五百五十億程度になろうかと思います。 一方期末勤勉手当の増額でございますが、五月実施ということになりますと、六月の〇・一の増加も加わりますので、合計額において一般会計の一般職員等が約四十億、防衛庁職員が約十四、五億、義務教育費国庫負担分が約三十億弱、合計いたしまして八十億円余になろうかと思います。それから特別会計におきましては約八億がそのための所要額になろうかと思います。また、地方公共団体におきましては、義務教育の地方分といたしまして約三十億、その他の分として約九十億、合わせまして二百十億前後になろうかと思います。 以上が概算でございます。
○横川正市君 この金額の、私は少なくとも政府は全体のことをやるわけでありますけれども、その全体のやる中で、細部にわたって給与の関係を調査いたしてみますと、たとえば行(一)、行(二)、それから労務職甲、乙、研究職、こういうようなところの職員の受けております待遇といいますか、給与というものは非常に低いわけですね。ですから今かりに要求をする一番強い立場に立てば、一般職の職員のうちの、いわば四等級から八等級というようなところに重点がかかってくる、そういうふうな立場から立っておりますと、なるほどこれは全体を上げなければいけないという考え方できめられたんでしょうけれども、事実は私はもっと内容を検討した上で、政府としてはこの際当然低い点についてはどうするというような立場というものがあっていいんじゃなかろうか、しかし、これはむずかしい問題でありますから、そこまでの要求はいたしませんけれども、この金額がいわゆる五月一日を十月一日にしたということで、いろいろいわれる内容とその財源を他に振り向けてどうこうしたいと政府で考えた考え方、こういった点をあわせて見ますと、私はやはりこれは勧告というものを完全に実施をするという、こういう筋を立てていくべきであったのじゃないかと思うのですが、このほかに、予算財源が全然ないと言われておりますけれども、実際には税外収入その他も相当上がっていることであって、これが支出できないという理由のものでは私はなかったと思うのです。しかも、勧告は、逐次質問いたしていきますけれども、事実はやはり民間との給与の差の中では一年六、七カ月の給与差というものはあるわけであります。そういった点から考えて、きわめてこれは遺憾だったと思うのでありますけれども、今までの論議では、政府からの考え方もきわめてこの問題を解決するにはプラスにならないわけでありますが、しかし、将来の問題としておそらく日にちをつけて勧告をすることになろうと思うのですが、一体この日にちをつけて勧告された場合に、政府としてはその取り扱いをやはり従前どおり値切っていくつもりなのか、それとも完全実施ということで勧告どおりこれを行なう、こういうことなのか、おそらく私は善処しますというようなことでなしに、少なくともこの場でありますから、明確にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) 政府といたしましては、従来から勧告を尊重するということを申しておるわけでございます。勧告を尊重するという以上は、勧告全体を一つのものとして尊重するということでなければならぬと思っております。したがって、都合のいいところだけを尊重して都合の悪いところは無視するというような行き方でいくべきものではなかろう、こういうふうに考えております。
○横川正市君 私は今の意見の中に、全体を通じて実施をするという建前が正しいと思っておりますが、事実は、その勧告の中に非常に強い要求をして、そうして実施について要望しているという向きと、それから給与表で言えば、比較から言いますと、民間給与よりも高いところのベースのところもあるわけです、その断層が。だから、なるほど人事院勧告をそのまま実施しました、ただ期日だけはどうしましたと、こういう言い方をするならば楽かもわからないけれども、もっとやはり給与のあり方からすれば、実施官庁として民間給与との比較その他の中から低い点については考慮をするといった前例もあるわけです。大蔵省の給与課として実施をした例があるわけですから、そういうことを勘案して考慮されてもよかったのじゃないかという希望を申し上げたので、それがどうこうということで取ってもらっては少し勇み足になるから、そう理解していただきたいと思うのです。 それからもう一点は、勧告の期日は尊重するというふうには言っておるのでありますが、将来、同じことが繰り返されるのか、繰り返されないのか、非常に大切な点なんで、その点ひとつ明確にしていただきたい。
○国務大臣(大橋武夫君) 尊重するという以上は、期日をも含めて尊重するというのがほんとうの尊重だと私は考えるのであります。そこで、将来においてもそういう考え方で進むべきものと思っております。ただし、来年度においてそれではどうなるかということでございますが、これについてはただいま尊重すべきものであるということは申し上げられますけれども、それ以上申し上げることは少しむずかしいことだと思っております。
○横川正市君 私は、労働大臣はいつまで給与担当大臣をやられるか、はかることのできない問題ですから、ここでお約束をいただければそれで安心ということにはならないわけなんです、私たちの立場は、今までの経過からして。しかし、私たちも政府も、また与党の皆さんも、少なくとも給与については相当長時間論議をして、そうしてその結論というのが、一つ一つ実施官庁にこれはそのときそのとき返事をもらってきているわけなんです。そういう内容で間違っているのならば間違いだということで、その一つ一つそのときに間違いを正していくべきだと思う。ところが、そうではなしに、ここで論議をしているときには、ごもっともでございます、さよういたしましょうと、こういうふうに言っておいて、いざ実施をするという段階になると、その正しいことがゆがめられてくる、これは私は正直に言って不満の第一だと思うのです。だからそういった点から、この実施期日ということについては、ぜひ将来勧告については、これから何回も出されるわけでついてくるわけですけれども、政府としてはこれを尊重するということは、今労働大臣が言ったように、完全に実施をすることになる、こういうことで将来ともにこれは行なっていっていただきたい、要望申し上げておきますが、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) よく承っておきます。
○横川正市君 そこで内容に入る前に、もう一、二点労働大臣にお伺いいたしたいと思うのでありますが、一つは政策上の問題ですからぜひお考えをお聞かせいただきたいと思いますが、給与の中に、今公務員の給与の中にも、民間の給与の中にも、扶養手当という形の給与があるわけであります。これは個人の労働価に対する支払うべき賃金としては、実はこれは形は少し変わって、政策的、政治的な内容の含まれているものであります。日本の賃金体系の中に幾つかの要素がありますけれども、その一つとして扶養手当というものがあるということは、いわばこれは特殊な事情であります。できたその第一の理由というのは、これは食糧事情、衣料事情、住宅事情、終戦後の非常に困難な生活条件下にあったときに、扶養する者の多い者の生活困難というものをも十分考慮されて、扶養手当というものが作られたわけであります。ところが今は、扶養手当というのは、いわば個人の労働に対する一つの賃金というような形にして支払われている格好になっております。すなわち、今は妻と第一子は六百円で、その他が四百円ということでストップをいたしておるわけであります。これはどういうふうにしてストップをしているかという理由も実は明らかではありません。賃金の体系上の成り立ちからすれば、たとえば防衛庁の職員、特別職、家族がいるから家族手当を支給する、あるいは一般職の公務員、特別職の公務員、家族手当を支給する、こういったことは、実は理論上からいくとおかしいのだけれども、やはり扶養手当の必要性があって現在なおその項目というのが存続しているわけであります。これを私は、たとえばスイスあたりの扶養手当の実態を見ますと、あそこは共かせぎを禁止いたしております。そのかわり、一般労働市場における男女の労働賃金については、これは同一賃金を払っております。しかし、一たび家庭に入った場合、その家庭に入った妻に対しては本人の給与の七割これを支給する、そのかわり共かせぎはできない、こういうふうに変わってきます。これも一つのシステムだと思います。それからもう一つは、第一子については、これは一つの家族構成としては最も円満な家族構成だというので、第一子についての手当を支給する、それが一つの労働賃金という形態をとっているわけなんです。そこまで私は日本の扶養手当というものがいかないまでも、もう少し現状の家庭における妻の座というものを認めた賃金といいますか、賃金という格好でなくして、労働価といいますか、それに対する一つの報酬といいますか、そういったものも含め、今の六百円、四百円というような、数年前から固定された賃金のあり方について、これは変えることが妥当ではないか、その妻の報酬に対して、幾らが妥当かという点は、これは政策、政治も入るわけでありますから、きめられることは将来に持ち越すといたしましても、現行扶養手当がこのまま存続されていいかどうかという点について、これはひとつ給与担当大臣の意見をお伺いいたしておきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) 現在の家族扶養手当というものは、これは戦時中の家族手当が終戦後変形されたものではないかと存じております。戦時中の家族手当は、たしか昭和十三年の九月十八日でございましたか、当時賃金並びに物価の水準を引き上げないという趣旨でストップ令が出ました。その直後に米価の引き上げが行なわれました。そこで家族手当ということによって、給与の全体の水準を引き上げずに、ただ米価引き上げの影響に対しまする善後措置として設けられたのが事の起こりであったと存じます。その後終戦後になりまして、現在の扶養手当になっておるわけでございますが、この現在の扶養手当も、他の給与と同様に、民間における実情を勘案して定められておるのでございまして、民間の支給額の全般的な平均を見ますというと、大体官民がおおむねつり合いがとれるように考えられておると思います。したがいまして、これは給与のうちで、特に扶養手当だけを現在引き出して、それについてだけ上げ下げを考えるということは、官民の給与の均衡という上からいって、なかなか技術的に困難な点があるのではなかろうか、かように存ずる次第でございます。
○横川正市君 私はその現実、こういうせっぱ詰まったときに政策論議をするということは、何か時宜を得てないようでありますけれども、しかし、今一般官庁で一番困っているのは何かというと、これは職場における共かせぎ状態です。それから一番いろいろと問題になるのは、育児とか、それから家庭とかいう問題です。これが相当いずれの官庁でも頭打ちの状態になってきておる。そこでなぜそうなるかというと、これはいろいろ例をあげますとたくさんありますけれども、総体に一番大きな問題は何かというと、一人では、すなわち今の水準状態の生活はできない、二人ならばある程度長期年月勤続した者に見比べて少しいい生活水準のところに生活ができるようになる、こういうことで、家庭に入った人たちが、共かせぎを余儀なくされてきているというのが、これは実情なんです。そこで、それならば一体このまま置いといていいかというと、置いとかれない事情というものが非常に強くあるわけです。もちろん婦人労働の労働市場における重要さというものも無視はできませんけれども、それにしても、最近はやはり職場における婦人の年齢層というものはどんどん高くなって、新陳代謝というものはとまっているという事情もある。そういう点から考えると、私はやはりこういった面の解決する一つの手段というか、そういったものが講ぜられていいのではないか、そのために今の労賃では、今大臣の言われるように、賃金ストップ令が出て、その後の生活状態から出てきた、いわゆる家族に対する手当というものが、戦後それが常時化されたというのでありますけれども、それと同じように、本人の当然労働報酬として受けるべき中に家族の者も入れて賃金構成をしているということは、それがその人の生活のために必要な賃金になってきて、それを削ることができなくなってきているから、いわば労働報酬という格好になっているわけですね、形は変わって。それをもう少し前進させて解決するということが必要なのではないか。というのは、私は、これは池田さんがどれだけ平均パーセンテージで生活水準がよくなった、よくなったと言ってみても、公務員の給与の中で、この間も指摘いたしましたけれども、十年勤続して二十八才——いわゆる高等学校を出て初級試験を受けた二十八才の者で今の賃金は一万九千百円というところに置かれておる。一万九千百円。二十八才といえば妻もあり子供も一人くらいあるというのがあたりまえです。それが一万九千百円で生活ができるかというのが問題であります。それがもう少し水準が上がっていくというならば、これは一つの解決の方途になるけれども、その解決ができないのだから、その一つの方法として扶養手当というものについての考え方をこの際ひとつ変えたらどうか、こういうふうに私は言っているわけでありまして、そういう点について、大臣としてどうお考えか、お聞きしたいと思うのであります。
○国務大臣(大橋武夫君) 扶養手当につきましては、いろいろな問題があると存じます。ただいま仰せられたように、扶養手当だけが固定しておって、一般の給与のベース・アップに取り残されているのは不合理だということも一つの考え方でございますが、しかし、この扶養手当というものがあまりに大きな金額になって参りまするというと、そして、それが、その本給に対して相当大きな割合を占めてくるということになりまするというと、家族のある者とない者との賃金というものが非常に違ってくるのではないか。それであるにもかかわらず、労働力としては同じだということになりますると、これがまあ雇用に際しての条件——雇用条件としてのハンディキャップになる場合もあるわけでございます。したがって、今どうしておりまするか知りませんが、かつてヨーロッパでは扶養手当というものを相当な金額にし、そして、それは普通の賃金からはずしまして国家が保険的に、国営の保険を作って、その保険のほうから家族手当を払っておったというようなこともやっておったようなことを、私、勉強したような記憶もございまするが、そういう点を考えまするというと、家族手当をあまりに大きな額にするということは、これは単に公務員の給与のベース・アップというばかりでなく、国の労働力の流動化あるいは全体の給与制度というものに影響を及ぼしますので、非常に困難にして大きな問題である。かように存じますので、この点はもう少し慎重に十分に検討さしていただきたいと存じます。
○横川正市君 次に具体的な問題でありますけれども、人事院総裁に簡単にちょっとお尋ねしてから、労働大臣にお聞きしたいのですが、今支給されている公務員の賃金の中に交通費としての占める部分が法律のあれからいきますと百円程度見込まれているという考え方があるようであります。それはどういうふうに理解をすればいいのか、ちょっと伺いたいと思います。
○政府委員(佐藤達夫君) おそらく通勤手当を念頭におかれての御質疑ではないかと思います。通勤手当については実費弁償——まるまる実際の費用を弁償するという考え方も、これはあり得ると思いますけれども、現在の制度はそこまでは徹底しておらない。いろいろな生活形態というのがございます。その一部面についての一部の補償と申しますか、率直に言って、そういうものだろうと思います、現在の制度は。
○横川正市君 この通勤費の性格というものは賃金の中に入っていると、すなわち雇いましょう、雇われましょうということは、お前幾らで雇おうということは、ここまで来て働くことなんだから当然通勤費というのはその中に入っているのだ、こういうふうに理解すべきものか。それとも通勤費というのは、今のように近代的な交通機関その他が発達して参りますと、相当遠距離から通わなければいけないということになると、一体どこがけじめになって雇用条件の中の通勤費としてこれを見るべきか。それとも通勤のために必要な経費としてこれは別個計算すべきか。その通勤費の何といいますか、理解の仕方といいますか、これはどういうふうに理解をされているか。
○政府委員(佐藤達夫君) 先ほど申しましたように、まるまる実費を弁償するものではないということを申しますというと、結局は俸給の中からそれをしかるべくやり繰りしなさい、しかし、それでほっておくわけではないので、頭打ちはありますけれども、たとえば六百円とか七百五十円とかいうような額ははっきり覚えませんけれども、その程度のものをこれは通勤手当として支給する。俸給の中のやり繰りと相まってまかなわれる部分が相当あるのじゃないかと思います。
○横川正市君 そこで具体的なことをちょっと聞きますが、皆さん車で通っているでしょうが、電車その他で通っている人が月どのくらいずつ通勤費を納めているか。私たちは、不幸にして、乗りものが無料なものですから、金を払っておらないのでわからないわけでありますけれども、今総裁の言われるように、まるまる支弁すべきものではないという金が現在百円ということになっています、月ですね。それから最高額は七百五十円という頭打ちになっている。どこから、たとえば国会に通っている通勤者でいいのですけれども、どこから通えば一カ月七百五十円で済むか。おそらく今東京のこういう居住地状況になってくると月千円とか千五百円とか、そういうふうに出ていくわけですね。だから思想としては給料の中に百円は入っております。しかし、百円以上かかった場合に、どこまでが雇用条件の個人の支弁すべきもので、どこまでが雇用者がめんどうを見てやらなければいけないのか、この点の思想的な何というか区分というのはむずかしいと私は思うのだけれども、しかし、今のような状況になってくると同時に、公共料金が値上がりをする場合、値上がりのした分くらいは当然一つの思想の中からは足してやるということがまず一つの基礎になって、それからだんだん居住条件が悪くなって遠隔の地になった場合に頂点というものをきめていくというこの考え方があっていいのじゃないか、こう私は思うのでありますけれども、その点はどうでしょう。
○政府委員(佐藤達夫君) 八月の勧告では、もう当時の情勢を勘案してそのままにしておったわけでありますけれども、今お話のように十一月、たとえばこの間から運賃値上げということが行なわれてきて、これがどういうところに上がりますか、これはわかりませんが、そういう点は今後ネグレクトするわけにはいかない、やはり考慮に入れて考えて検討して参らなければならない、そう考えております。
○横川正市君 その考え方というものをもう少し明確にしていただきたいと思うのですが、私は給与の中に当然入っているという額と、それから今通勤状態、居住状態から非常に高い通勤費を払っているというこの実態から勘案してみて、単にこの七百五十円を幾らか上げるということなのか、まあいわば給料の中に百円入っているならば百円は控除するとして、大体実費を支弁する、こういうふうにいくのか、その点はどの程度にお考えになっておりますか。
○政府委員(佐藤達夫君) 大体人事院という機構としては、役所の機構といたしましては、従来の考え方があると思うのであります。その考え等を土台にして申し上げれば、今申し上げましたようなことにあるいはなるかもしれませんが、私は新任早々の者としては、もうちっと今御指摘になったように、いろいろと根本問題があるのじゃないか、そういう点ももっと深く考慮に入れまして検討していきたいと思います。ほんとうの心組みはそのつもりであるのであります。
○横川正市君 これは給与担当大臣に尋ねておきたいと思うのでありますが、今私が言ったように、通勤費という項目が給与の中にあるわけであります。その現在支給されておるのは、御案内のように、給与の中には当然本人に支払うべきものとして入っておるのが百円あるわけであります。それから本人の居住条件というものは無視されて、それはおのおの必要に応じて散らばって住んでおるわけでありますから、ただその中で雇用主が払うべきものとして最高七百五十円、こういう金額があるわけであります。実際に一体どれだけ支弁したらいいかというのは、これまたむずかしい論議になると私は思うのでありますけれども、大体近代的なこういう生活様式とか居住条件が逐次中心から郊外へというように発展していく場合、当然私はこれは実費を払う、こういうことが妥当なんじゃないか、こういうふうに思うのでありますけれども、ひとつ御意見をお伺いしたい。
○国務大臣(大橋武夫君) いろいろな手当につきまして一つ一つこれはどうだ、この手当はどうだということになりますと、お説のように、いろいろな意見が立ち得ると思います。しかし、現在の公務員の給与を決定するにあたりましては、大体民間の給与の水準ということを基礎にしてそれと全般的につり合いがとれていくということを前提にしまして、その全体の給与の総額がきめられる。その給与の総額の範囲内でいろいろな手当に適宜金額が配分されておるのじゃなかろうかと思います。おそらく実情としてはそういうことになるものと思っております。したがいまして、ベース・アップに際しましては全体の金額の均衡ということを主眼にして今回は行なわれておると、こう思いまするので、個々の手当につきましてまでは政府としても十分な検討をいたしておりません。ただ人事院として指摘されました特殊な手当につきましては、これは勧告の中にございまするので、この際勧告のように実施したいと、こういう考えでございます。
○横川正市君 今大臣言われたように私も全体のものできまっていくと思うのです。ですから全体のものできまった内容を質問しようと思っておるわけでありますが、今言ったように、扶養手当とか交通費とかいうようなものから、勤務地手当とか石炭手当とか薪炭手当とかいうようなものは、それぞれその地域の状況に従って雇用主が別個に払っておるものである。だから全体とは、私は計算のできない特殊事情というものがあって、それで支払われておるものだろうと思います。全体ということになれば、たとえば北海道の石炭手当、それに見合う九州ならば氷手当なんていうのが出ているなら、それは一つの全体性というものを持つと思う。ところがそうではなしに、交通費なんかの場合でも、たとえば国会に通勤する者が国会へ来るのに一キロのところにいる者と、それから四キロのところにいる者では、同じ給料もらっておっても、それだけの交通費が給料の中に食い込んでくるわけですから、そういう意味で交通費はそれぞれキロ数に従って支弁をされるわけで、しかし、交通費が上がったり、それから状況が変わって遠距離に住むということになりますと、おのずとこの給料の中に占める交通費というのは、ばかにならなくなってきているわけです、最近は。そういうことから私どもは、大体交通費はこれは本人の勝手に遠いところへ住んでるというのだったらこれは別ですよ。まあ自動車もありますから、もうどこでも自由に中心へ来れるから、どこどこへ住みますという、そういう居住条件の人は別ですが、今の状況はそうじゃないですね。やはり近くに住みたいけれども、住めないから、とんでもない遠いところから一時間も一時間半もかかって通勤をする、こういう人たちがいるわけですね。そういった点を考えて交通費というものは、大体給与の中に占めている割合は幾らかというと、今、百円だから、百円を引いたあと全額をひとつ支弁をする、こういうふうにいくのが妥当なんじゃないが、こう私は考えるわけなんでありますが、無理かどうか、もう少し、私も前段の給与担当大臣の意見にはそのとおりだと思いますが、特殊な条件の出てきた交通費というものについては、私はひとつ別個の考え方があっていいんじゃないか、こう思います。
○国務大臣(大橋武夫君) お説を承っておりますと、なるほどごもっとものような気もいたしますが、とにかく政府といたしましては、人事院の勧告の内容に即応して、今回の給与の改定をいたしているのでございまして、今お述べになりましたような事情は、おそらく今後人事院におきまして十分検討されまして、適当な機会に適当な勧告として現われることもあるいはあるのじゃないか。そういう場合においては政府といたしましてもそれを尊重いたす、こういうお答えを申し上げるほかないかと存じます。
○横川正市君 実は私見でもいいのですが、給与担当大臣のこの問題についてどういうふうなものかという理解は、まああんまり違わないのじゃないかと思うのです。それからその居住条件も、これはそれぞれ勝手に遠いところへ住んでるわけじゃないのですから、そういう条件の中での通勤費は逐次値上がりをしてきているという事実も認められているわけですから、そういう場合の交通費としての支給額は、幾ら幾らというのが妥当だという金額は出ないと思いますが、どういうふうに計算されるべきかということくらいは私は意見として言えるのじゃないかと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) この委員会でなく、廊下か何かならば申し上げることもできるかと存じますが、少し、政府を代表いたしてこの委員会で申し上げて、あれは私見だったというわけにもいかないのじゃないかと存じますので、先ほどの答弁によってお許しをいただきたいと存じます。
○北村暢君 関連。通勤手当の問題について、今、横川委員から質問されておりますけれども、私は特に人事院で今後通勤手当の問題に取り組む際における考え方として、一つ御質問しておきたいのですが、それは民間の場合の大企業の通勤の状態と、公務員一般の通勤の状態と、私若干違う要素があるのじゃないか、このように考えております。というのは、大企業等は工場が建てばその周辺に社宅というものを建設をして、そうして今日の設備投資の中においても大部分そういう形態をとっている。したがって、民間の給与と比較して公務員給与というものができているのでありますから、そういう比較の上においては民間の交通通勤手当の調査そのものが直ちに公務員に適用できるかというと、そうではないというふうに思うのです。ということは、これは公務員の人事管理と公務員宿舎との関係の問題が出てくる、このように思うのです。これは公務員宿舎というものが今日非常に不備な状態にある。それで人事管理の面で人事異動をやる際には、通勤可能な範囲において人事異動をやるという面が非常に多く出ているのです。したがって、まあ都市周辺でなくしても地方においてすら、今日まあ一時間半から二時間かけて通勤をする、そういう事態になっておる。これは個人の意思じゃない。人事管理の面からどうしても転勤をさせなければならぬ、特に経済官庁については二年なり、まあ三年以上一個所に置けない実情にある、そしてひんぱんにやはり人事の交流をしなければならない、そういう面からして、非常に多額の通勤費を払って通勤しなければならない、そういう特殊性が公務員にもある、このように思っておるのです。したがって、民間の通勤手当の調査したものの平均が、直ちに公務員のそれに見合うかどうかということについては、私は疑問があるのじゃないか。したがって、その額だけの比較ではいけない。その通勤の実態というものをやはり比較をして調査をされて、その実態に合ったやはり通勤手当というものが支給されるべきである、このように思うのです。こういう配慮が現在の通勤手当を支給する額を決定する際における要素として欠けているのじゃないかとこのように思うのでありますけれども、そういう面についての調査は今までどのようになっているのか、また、実態調査等をやられたことがあるのかどうなのか、こういう面について、ひとつ見解を承っておきたい、こう思うのです。
○政府委員(佐藤達夫君) 間違っておりましたら政府委員から訂正させることでお含みを願っておくことといたしまして、私の考えでは、今御指摘の民間の企業の場合、どの企業について、宿舎がどの程度の距離にあるというようなことは、おそらくシラミつぶしには私は調べておらないというのが率直だろうと思います。それから一方公務員につきましても、これは地方の役所に通っている人々と大都会の中央官庁などに通っておる人とではだいぶこれは住宅事情が違うと思います。それから今たまたま御指摘がありましたけれども、施設そのものを提供して使わしておる場合、それからあるいは自動車で送り迎えをしておる場合、そういう例がいろいろございますのですが、おそらくそれを一々シラミつぶしに調査をするということは、私としては不可能でありますと思いますので、そこまではやっておりませんで、そういう点をもいろいろ考慮に入れたいわば大量観察ということではないかと思います。なお、間違っておりましたら、政府委員から訂正をいたさせます。
○鶴園哲夫君 関連。今、交通手当の問題を横川委員とそれから北村委員からあったのですが、それで、それについて今人事院総裁の答弁の中で、バスとかなんとか、私鉄とかなんとか上がった。したがって、これからひとつ真剣にこの問題について検討したいというお話でした、これはまことにけっこうな話だと思います。これはぜひ真剣に御検討をいただきたいと思うのですよ。真剣に検討なさるということは、つまり明年の勧告にあたっては民間の交通手当の実情について調査してみる、こういうことに私はなると思うのですがね。そういうふうに理解していいのかどうか、少なくとも今の総裁の発言を聞きますと、私鉄、バスその他上がっている。したがって、真剣にこの点を考えたいというお話ですから、私どもとしてはそういうふうに理解をし、また、期待をしたいと思うのです。その点について総裁ひとつ見解を聞きたいのですがね。
○政府委員(佐藤達夫君) ここであらたまって申し上げるということになりますと、相当用心をしなければならぬのですが、要するに、それだけ現実に上がったものを全然無視して考慮に入れないということは、私は常識上当然あり得ないことだと思います。ただ、それをどういうふうに調査なされてどういうふうにまた次の機会に、勧告に取り込んでいくべきかということは従来の例で見れば、民間の例で見るということはございましょうけれども、その周辺の材料としてどの程度のものを取れ入れるかということは、十分検討の上で処置をしたい、開き直って正面からお答え申し上げれば、そういうことで御了解願いたいと思います。
○鶴園哲夫君 総裁初めてお目にかかるわけですけれども、非常によく御検討なさるおつもりのようでありまして、私どもとしても期待したいのですが、今の交通手当につきましても、ぜひひとつこれはだれが考えましても奇妙な話なのでありますから、これを考えないということは——ですからひとつぜひ考えてもらう。 それからもう一つ、扶養手当の問題につきまして、これは公務員の担当大臣にも関連して申し上げますが、担当大臣この委員会にしては珍しく政府の給与に対する見解が出まして、従来の労働大臣、公務員制度担当大臣というのは、人事院勧告を尊重します尊重しますと一点ばりで、さっぱり何を考えておるかわからなかったのです。今回給与について相当意見が出まして、私ども頼もしいと思っておるのです。勧告が出まして、それについて政府はどういうふうにするかということは、政府は見解を持たれなければいかぬと思うのです。ですから見解を持ってもらうのはいいのですが、まだ一般の見解で、常識論ですね。常識論ではなかなか人事院の今の勧告と太刀打ちできませんから、もう少し政府におかれましても、給与の問題につきましても、御検討いただきたいのでありますが、この扶養手当の問題について、私ども一番今不満に感じておりますのは、給与の高い民間企業ほど扶養手当というものを逐次本俸の中に繰り入れているわけですよ。したがいまして、民間の扶養手当はどのぐらいかという調査をしますと、これが把握しにくいという実情にあるわけです。そういう点を総裁ひとつ新しくなられたわけですから、ちょっと考えをめぐらされまして検討していただきたいと思うのですが、そのことはいかがでございますか。
○政府委員(佐藤達夫君) 専門家であらせられる先生方にこれから十分御奮闘いただいていきたいと思いますが、ただいま扶養手当の関係もおそらくそういう面がございましょう。それに見合うもので理屈を申し上げてたいへん恐縮かもしれませんけれども、今度の勧告で、昇給の改善と申しますか、そういう点を考えておるわけで、それが今お話の点にも若干結びつきがあると申し上げてもよろしいのじゃないか、そういう気持を持っております。なお、今後いろいろ御指導をお願いいたします。
○鶴園哲夫君 ついでに先ほど質問をしようと思ったのですが、横川委員から質問しました五月一日実施を政府並びに国会に対してやっている、それを実施しないですね。これは三年前から人事院勧告を尊重する焦点は何かといえばそれは時期なんだ、そうなっておるのですよ、話の内容は。いわば数年来の話なんだ。勧告を尊重するということの焦点は何かというと、それは五月一日という時期、これなんですよ。それが一回、二回、三回今度は三回です。三回で仏の顔も三度というのですが、こういう状態では、人事院勧告を尊重したというふうにとれないのですよ。三回けられて一体公務員の不満はどこへ出したらいいのか、五百億節約されたようでありますが、公務員は五百億取られたようなものですよ。どこへ一体公務員の不満を爆発させればいいのか、それを政府と人事院総裁に聞きたい、こういうことが繰り返されたのじゃ処置なしですよ。それで勤務条件がどうの、能率はどうだこうだとかいうことはけっこうですよ、それは。しかし、やることはやってもらわなければ困ると思うのですよ。そういう点について公務員の担当大臣の見解を聞きたいのですが、今度給与について割合と意見を述べられますから、その点についての意見を聞きたい。
○国務大臣(大橋武夫君) 給与につきましては、人事院の勧告に基づきまして政府はその方針を決定するのでございますが、これの最終的な御決定は、法律でございまするので、国会において最終的な権限を持っておられるわけでございまして、私どもは、最終的には国会の御決定に従うほかはないと思っております。
○鶴園哲夫君 総裁の御見解。
○政府委員(佐藤達夫君) 先ほど申し上げたとおり、まことに残念なことに思います。まことに残念と申しますのは、私はこの場限りで言っておるのではありません。私のうしろにおる四十数万の公務員の声であると思います。
○鶴園哲夫君 おかしな話を労働大臣がするから——労働大臣それでいいのですか。あなた閣僚でしょうが、しかも公務員制度担当大臣、公務員の給与を担当しておる、それがそういうような発言では相ならない。あなたは五月一日のたびに種々努力されたことを承知しておる、また、この委員会においても五寸一日に努力するという発言もなさっておられる閣僚なんです。それを政府が提案しておるわけですよ、今。それについてどう思っておるかとこう聞いておるわけです。
○国務大臣(大橋武夫君) これにつきましては先ほど来たびたび申し上げましたるごとく、かかる提案をいたすのやむなきに至ったということは、これは私といたしましては決して本意ではございません。まことに遺憾であると存じております。
○鶴園哲夫君 それを再々言っておるように、一回はまだいいですよ。二回切ったでしょう。今度三回目ですよ。仏の顔も三度と言うたでしょうが。そういうはけ口はどこへ行くのか聞いておる、それを答弁してもらいたい。
○国務大臣(大橋武夫君) これはまあ政府の至らない点については政府が引き受けるほかはないと思います。(「栗原君が発言を求めている」と呼ぶ者あり)
○横川正市君 質問中に、あんた、関連があったってそんなことはおかしいよ、理事なのに。今の通勤費の問題は、私はぜひひとつ人事院において理解のできる格好で解決をしていただきたいと思うのです。 次に、本会議の質問では意を尽くしませんでしたので、この際確かめておきたいと思いますけれども、今のたとえば炭鉱離職者の受け入れの状態で政府は非常に苦慮いたしております。その苦慮いたしておりますのは、もちろん炭鉱離職者の年令層とか経験とか、いろいろなものがあると思うのでありますけれども、しかし、いずれにしても、たとえば国家機関の各職場に単純業務がありまして、それに採用しようとしても生活の保障の成り立たない計算しか出てとない賃金、これがまあ問題だと思う。これは私は非常に何といいますか、普通の国家機関職員の採用の手続をとっておったのでは意思があっても生活ができませんから放棄せざるを得ない、結果的に救済にはならぬ、こういうことになって尋常の手段ではやはりこれは救済あるいは職場を新たに与えるということにはならぬと思う。そこで、おそらく人事院は今までそういう異例な処置ということについてはなかなかみこしを上げておらないわけでありますから、政府がこの点については相当慎重にかまえてやらなければいけない問題だと思うのでありますけれども、まず、これは労働大臣、ちょうど二つ兼任されているから質問するのにきわめて都合がいいということになるわけでありますが、労働行政の面もありましょうし、それから当然給与の面の担当もされるわけでありまして、一体その今炭鉱離職者の平均年令は三十五才ぐらいと言われております。家族構成は四、五人でしょう。住宅その他については別途これは担当関係の人がやられるとして、給与の面でこれをどう解決しようとせられるのか、この際お伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) まことにごもっともなお尋ねだと存じます。実は御承知のとおり、今回の雇用対策といたしましては、まず政府みずからができるだけ自分の直接の職場に採用するということを建前にいたしておりまして、私どももただいま各省にお願いいたしまして、できるだけ多数採用していただくように交渉をいたしておるところでございます。ただ、これが実際受け入れの方針をきめていただきました場合におきまして、御指摘になりました給与の面において、離職者に、真に安定した職場を保障できるかどうかという点でございます。それで、これにつきましては、私どもといたしましては——。(「石原理事、そんなことをしちゃだめだぞ」と呼ぶ者あり)
○委員長(村山道雄君) 静粛に願います。
○国務大臣(大橋武夫君) できるだけ、事情の許す限り離職者に対して有利な雇用条件を作っていただきたい。こういうふうに考えておるのでございますが、しかし、これにつきましては一般の俸給の基準がございます。これに対して例外的な措置ということになりますると、人事院に十分相談してきめなければならぬ問題でございまして、幸いに人事院におかれましても、こうした場合についてはできるだけ好意的に考えようというような御意向のように承っておりまするので、ぜひさようなことにつきまして、一人でも多く政府の職場に収容をいたしたいと存じております。
○栗原祐幸君 四案の質疑を終了し、直ちに討論に入ることの動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○委員長(村山道雄君) 栗原君の動議を採決をいたします。賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 挙手多数。よって四案の質疑は終了いたしました。 まず、旧金鵄勲章年金受給者に関する特別措置法案について討論に入ります。御意見のおありの方はお述べを願います。——別に御発言はありませんか。——御発言がなければ、討論は終局したものと認め、採決をいたします。 本案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 挙手多数。よって本案は多数をもって可決すべきものと決しました。 次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案外二件の給与関係法案について討論に入ります。御意見のある方はお述べを願います。(「意見はある」「意見はなし」と呼ぶ者あり)御発言はありませんか。——御発言がなければ、三案の討論は終局したものと認め、採決をいたします。三案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 挙手多数。よって三案は可決いたしました。 なお、諸般の手続は委員長に御一任を願います。(「まかされない」「賛成」と呼ぶ者あり) 本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十分散会