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42回国会参議院1962/12/21

石炭対策特別委員会 第5号

発言数
27
登壇者
5
会派数
2
開催日
1962/12/21

会議録

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) ただいまから石炭対策特別委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。本日、野知浩之君が委員を辞任され、その補欠として後藤義隆君が選任されました。   —————————————

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) それでは、請願四十六件を議題といたします。  当委員会に付託中の請願四十六件につきましては、きのうの委員会の決定に基づき、委員長及び理事においてあらかじめ検討を行なったのでありますが、その結果、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとの意見の一致をみましたものを御報告いたします。  石炭鉱業政策並びに産炭地振興に関する請願の十八件、石炭政策転換に関する請願の十五件、炭鉱労働者の雇用と生活の安全確保等に関する請願二件、石炭鉱業合理化臨時措置法に関する請願一件、以上三十六件でございます。  なお、その他の請願はさらに検討を要するものと認め、これを留保すべきものと協議いたしました。  この際、お諮りいたしますが、ただいまの報告どおり、当委員会の決定をいたします請願は三十六件ございますが、これを当委員会で採択すべきものと決定いたしまして御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  なお、報告書については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 次に、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。前回に引き続き、質疑を行ないたいと存じます。  御質疑のおありの方は、御発言を願います。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 質問じゃないんだけれども、今重要な段階に入ってきて、重要な諸問題が論議されるとき、両大臣がいなければ困る。さしあたり通産大臣でもいいから、来てもらわなければ困る。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 大臣は間もなく参ります。幸いに政務次官が出ておりますから、政務次官で足りる御質疑がありましたら、政務次官に御質疑を願います。  速記をとめて。   〔午後三時十二分速記中止〕   〔午後三時五十七分速記開始〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 速記を始めて。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 通産大臣にお伺いしますが、資料をいただいていないし、勉強しておりませんが、まずお伺いしたいのは、昭和四十二年度において予定される石炭産業のいわゆる体質改善ということがいわれておるわけですが、この石炭産業の体質改善が行なわれるこの四十二年におけるエネルギーの総需要量といいますか、このエネルギーの総需要量の、これは大ざっぱでしょうけれども、その数字がおわかりでしたら……。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) お答えいたします。石炭に換算いたしまして二億八千三百万トンでございます。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 この場合、これにいわば対応する供給量、総供給量といいますか、それは……。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) 石炭はおわかりのことだと思いますが、五千五百万トンでございます。重油が……。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 全部ひっくるめたエネルギー総供給量でけっこうです。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) これはやはり石炭、石油というふうに申し上げたほうがいいと思いますので、石炭局長から御管弁申し上げます。

中野正一通商産業省石炭局長

○政府委員(中野正一君) 今、大臣からお答えがありましたように、一次エネルギーの供給量が二億八千三百万トン、これは七千カロリーの石炭に換算してでございますので、それを実数で申し上げますと、今言った石炭は、生産量で五千五百万トンでございます。水力とか油についても申し上げますと、水力が五千五百万トン、石炭が八千百万トン、これは輸入の石炭も入っておりますから八千百万トンになるわけです。それから石油が一億四千万トン、天然ガスが二百三十万トン、薪炭が三百六十五万トン、それから核燃料はちょっと計算外にしておりますが、それを合計して二億八千三百万トンでございます。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 現在も五千五百万トンということであり、石炭産業の安定が予想される四十二年度におきましても五千五百万トンでありますが、これは私は、それだけ石油その他のエネルギーが増大するが、それはむしろ石炭の供給量をカバーすると、こういうことになると思うのですが、この四十二年度に二億八千万三百トンとなるというこの時期は、これは何か所得倍増計画の中に盛られておったと思うのですが、この資料を今持っておりませんからわかりませんが、この場合の成長率といいますか、成長率は何パーセントになると見通されておりますか。

中野正一通商産業省石炭局長

○政府委員(中野正一君) 今私が御説明いたしましたものは、これは所得倍増計画に伴いまして、成長率は、年率七・二%でございます。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 大体ただいまの御説明の中でも予想されるように、これはさらに四十二年から四十五年にかけてエネルギーの総需要量というものは高まる。しかし、現状の見通しから申しますと、全体としてのエネルギー総量は高まるけれども、石炭のみは依然として五千五百万トン、あるいはそれ以上増強をするというような、そういうお考えのようですが、今のような状態では、容易に石炭の需要が望めないという、そういう政府の考え方であるが、同時に、現在政府は火力発電を増強するといわれておりますが、現在の火力発電におきましては、次から次と最近建設されておる火力発電の部面においては、重油専焼という方向が進められておる場合に、先般も委員長並びにその他の方々と四国あるいは中部電力等を見ましたのですが、その場合に、どんどん中部電力あたりでは重油専燃の火力発電が行なわれる計画が立てられているのですが、こういう計画を予想に入れた中で、五千五百万トン、あるいはそれ以上を努力すると、こういうことを言われていると思うのですが、そのとおりに考えてよろしゅうございますか。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) お説のとおりでございます。それを考慮に入れた上でやって参りたいと思っているわけでございます。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 入れた上でね。火力発電の建設ということもこの「石炭大綱」の中に示されているし、同時に、このことは調査団長によって答申された中にも出ているのですが、さしあたりとして、これはやはり私としては、早急にといいますか、徐々にではなしに、早急に火力発電を増設あるいは新設、あるいは建設といいますか、そういった部面、たとえば特に今産炭地振興という立場からも、産炭地における火力発電の新設が望まれている。この場合に、産炭地域と産炭地域でない、あるいは揚げ地に対する計画といいますか、発電計画がどのようになされているか、それをひとつお知らせいただきたいと思います。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) 御承知のように、電力に対しましては、三十八年度に二百五十万トンよけい石炭を引き取らせております。そこで、これはすぐに今から火力発電を作っても間に合いませんから、いわゆる混焼率といって、重油と石炭をたく場合の比率を高めるという工夫でもってよけいたかせるというふうにして参りますから、将来だんだんやっていきます場合においては、もちろん石炭をたく火力発電ということを考えなければなりません。そこで、その火力発電を山元でした場合と、どこか揚げ地でした場合とどちらがいいかということになりますと、その起きた電気を、火力発電をやった場所、すなわち山元で火力発電をやった場合に、山元の現地で使うということになりますと、割合よくなるわけでございます、送電の費用がかかりませんから。ところが、これを送電線で、たとえば九州で作った電気を大阪で使うということにいたしますと、送電線を増設したり、いろいろな要素が出て参りますから、船でもって大阪まで持って参りまして そうして大阪で揚げた所で石炭をたくという場合と比較して、現在の計算では、やはり揚げ地の発電のほうが有利だ、こういう計算が出ているわけでございますが、いずれにいたしましても、そういうことをにらみ合わせまして、どの電力会社も、みなお互いに連絡をとって、どういうふうにして石炭を使っていくかというふうなことの相互の連絡をとりながら計画をやっておりますので、まあ将来は、やはりこのよけい石炭をたく分については、どうしても火力発電をやっていかなければならないというわけでございますが、そういう計画等は、御承知のように、今電力会社がようやく引取量を政府が指示をすれば認めますと言っているところですから、これからその計画を電力会社自体が立てるわけでございますので、ここで今どことどこではどういうことをするというところまでは申し上げる段階に至っておらないわけです。しかし、いずれにしても、火力発電は電力会社で作ります。作ると同時に、四十二年度前後になって、いろいろな事情等もありまして、火力発電をもっとやったほうがいいということになれば、これはもちろんやっていいわけなんであります。ただ、その場合にも、全然経済性を無視してやれということを強制するわけにはいかないわけです。そういう事情の変更等もないとは言えないのであります。そういう場合に、政府は、もう五千五百万トンといったらそれでいいというような考えじゃなくて、そういうことがあったら、喜んでひとつたいて、ふやしていただこう、こういう考えで臨んでいこうと言っているわけであります。

大河原一次日本社会党

○大河原一次君 その場合に、政府も、いわゆる火力発電の今後の建設ということを望まれているし、そのことによって五千五百万トン以上努力しようというような先般のあれがあったわけですからね。その場合に、やはり何といっても火力であり、あるいはまた鉄鋼の部面だが、特に電力会社における火力で石炭専焼をしてもらわなければ、五千五百万トン以上にさらに努力をするという形は容易ではないというように私はうかがわれるのですが、しかし、大臣は、一面においては経済性を無視しちゃならぬと、こういうことを言われておるわけですがね。しかし、実際は、電力会社においては、どんどん作られる新しいボイラーというものは、みな重油専焼のほうに向いておるということですから、石炭需要をやはり増強させるためには、そういう重油専焼のほうに対する何らかの規制をしなければ、大臣が言われたような五千五百万トン、あるいはそれ以上に対する努力というものがなかなか容易ではないのではないか、こういうように考えられるわけです。同時に、また、もちろん私は今日の資本主義の経済社会ですから、いわゆるエネルギー使用に対しては、消費者の自由選択という原則的なものがあるわけですが、私はそういうことはわからぬわけではないのですが、ただ、一番問題なのは、もう皆さんがすでに経済性だ、経済合理性だということだけが頭にあってきておると思うのですが、私は、そういう原則が考えられる半面においては、何といいますか、前提となるべきものがなければならぬ。これが経済性である、エネルギーの使用に対しては消費者の自由選択であるということを野放図にこれをまかしておくべきではないのではないか。かりに消費者選択というものが自由であるということが認められても、半面には、私は、これに対する規制措置が当然考えられていいのではないか。特に問題なのは、そのためには、私は、この原則が確立されるにあたっては、やはりいわれるところのエネルギー供給に対する安全性というもの、安全保障というものがまず考えられなければならぬし、さらに日本経済の今後においても大事なのは、やはり外貨の問題も考えなければならぬでしょう。エネルギー輸入に対する外貨負担、その軽減という問題は、今後の問題として当然考えなくちゃいかぬと思う。同時に、いま一つは、私は、やはり今日の民主主義の原則である人権尊重というもの、いわゆる雇用という問題をもっと真剣に考えるべきじゃないか、私は、このような一つの措置といいますか、制約的なものが前提となって、初めていわゆるエネルギー消費に対しては、消費者の自由選択というこの原則が確立さるべきである。その前提を度外視して、経済性だ、これが原則だということだけでは、そういうだけでは割り切ることができないし、そういうお考えが前提になるのであるとするならば、今後の五千五百万トン、あるいはそれ以上の増強に対する努力をするといっても、今申し上げたようなことが政府当局のお考えとして依然として残っておる限りは、望めないのではないか。私は一番この点が考えられてならないのです。こういう点に対して、やはり十分な考慮あってしかるべきだと思うのですがね。私の言うことは抽象的であるかもしれませんが、ひとつ御答弁の場で具体的にしていただきたいと思います。

福田一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(福田一君) お説のように、エネルギーの問題を考える場合、特に石炭は国内資源でありますから、これが国際収支に好影響を与えるということは当然考えていかなければならないと思います。また、エネルギーが海外からばかり入ったのでは、何か事が起こったときに、日本の産業、あるいは日本の民生が非常な不安な状態に陥るではないかというお考えも、もちろんこれは考えていかなければならない問題でございます。と同時に、先ほどお話がありましたように、多くの点に失業者を出すというようなこと、雇用の安定というような面からもこの問題は考えなければならないと思うのでありまして、有澤調査団は、そういう面も十分考慮した上で、研究をした上であのような答申をなされて五千五百万トンという基準を一応出されたわけであります。しかし、それはそれだからもうそれ以上はどうでもいい、それまでいけばいいのだという考えではもちろんありません。たとえば私が先ほど申し上げたのでも、事情の変化があればというようなことを申し上げたのは、今後うんと電力でもふえるようになりますというと、九州と大阪をつなぐ四十万ボルトの送電線なんかというものも、火力発電を作らないでもやらなければならないかもしれません。そういう事態がくるかもしれない。そうなると、その送電線はその目的のために作られておるのですから、今度そこに石炭をたいて載せても経費はあまりかからなくなる。そうすると、ずいぶんまたたけるようになる。経済性が出てくるのです。そういう事情等もあった場合に、できるならば、ひとつその場合に石炭をたいたらいいのじゃないかということも電力会社に対してわれわれは言い得る立場が出てくるわけであります。それを、そんなことがあってもほうっておくというような意味じゃなくて、とにかく経済性も考えるが、もちろん国内資源であって、それは国際収支にも好影響があるのだということも考える。ただ、現存におきまして、日本としては輸出を中心として今いろいろ産業の育成を考えてはおるのでありますが、そういうふうな場合において、経済性を無視した対策を立てろといわれても、これもまた大きな筋にはずれてしまうのではないか。そこで、さしあたりは最小限五千五百万トンだけは確保するのだ、こういう基礎を、まあグルンドを置いておいて、その上にどれだけ何とかできるか。まあできるならばひとつそういうふうにしていこう、こういう考え方で施策を進めていこうというのが、ただいまわれわれの考えておるところでございます。

高野一夫自由民主党

○高野一夫君 委員長、議事准行。  議題の四法案に対する質疑はこの辺で打ち切って、討論を省略し、直ちに採決に入ることの動議を提出いたします。   〔「賛成」と呼ぶ者あり、発言する者多し〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 賛成多数でございます。よって本動議は可決されました。  ただいま上程されました四法案を、直ちに本委員会において採決をいたします。(「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり)  本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。   〔賛成君挙手〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 挙手多数でございます。よって四案は原案どおり可決されました。(拍手、発言する者多し)  先例により、報告書について委員長に御一任を願います。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) よって本委員会はこれにて散会いたします。    午後四時十八分散会

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