災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1962/12/12
会議録
○委員長(辻武寿君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 治水に関する件について質疑の通告がございますので、これを許します。小林君。
○小林篤一君 河川局のほうからお伺いいたしたい。 この前にもちょっとお伺いをいたしておったわけでありますが、北海道の水害というものは、御承知のように非常に深刻なものがありまして、二年続きに同じところが災害を受けたものですから、農業を営むのをきらって、もうどこかへ転出したいというようなものがずいぶんできまして、道のほうでも、その問題について非常に苦慮いたしておりますし、また、農林省に対しても、道のほうからそういうことについての打ち合わせをいたしておる次第でございます。その災害を受けた土地は、石狩川の沿線のごときは、非常に地味の肥沃なところであって、災害さえなければ、農業を営むのに非常に好適なところなんであります。しかるに、その災害のために、そこに住みつくことができぬというようなことは、非常に悲惨なものであります。農業を営んでおるものは土地に対して執着が強いものでありまして、大体は、その土地から離れるというようなことはなかなかしないのであります。けれども、とうていここでは生活ができぬというような見きわめをつけておるものがたくさんできたということは、重大な問題だと考えるのであります。 そこで、第一にお伺いしたいことは、石狩川水系の治水の今後の計画というものは、どういうようなふうにお考えでありますか、その大要をまずもってお伺いをいたしたい次第でございます。
○政府委員(山内一郎君) 石狩川を中心といたしまして、本年度並びに昨年度も非常な大災害を受けたわけでございますが、建設省といたしましては、従来から、石狩川を中心として治水対策を進めていたのでございますが、まだその途中の段階でございまして、このような大災害に対処するために、石狩川を中心とした北海道の全般の河川について、今後大いに促進をして参りたい、こういうふうに考えております。 そこで、治水計面の問題でございますが、ここに河川を、水系を一貫して考えまして、上流には金山ダム、今やっておりますが、金山ダムによって洪水の調節をまずいたします。調節された残りの洪水につきましては、やはり河道によりまして、堤防を築堤いたしまして洪水のはんらんを防ぎ、なお内水の面につきましては、内水対策としてポンプの施設をする、こういうような総合した計画でもって、なお来年以降新しい五カ年計価を現在準備中でございますが、それによりまして事業量の拡大をはかりまして、今後の万全をはかって参りたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○小林篤一君 今の大要も、たいへん大要の問題でございまして、五年計画でもってこれをやるということは、まあまだ確定はいたしておらぬとは思うのでございますが、しかしながら、建設省としてはもう腹案というものがおありでなければならぬと思います。五カ年計画で五カ年間とうてい待てないようなところがずいぶんあるはずでありますが、五カ年はがまんしろというようなことは非常に残酷な話でございまして、緊急のところはもっと早くやるような実際の計画というものはないのでございましょうか、いかがですか。
○政府委員(山内一郎君) 事業のやり方の問題だと思いますが、最近非常な災害を受けた個所、そういうようなところはしたがって重点的に施行をして参るわけでございます。したがって、五年後に効果を上げるというよりも、極端にいえば、毎年々々効果を上げるようなやり方をやって参りたい、こういうふうに考えております。なお、災害復旧につきましては、二カ年、三カ年で完成をする、これは従来の方針のとおりでございますが、そのやる個所についても、重点的に被害のひどいところからやって参りたいと、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 災害の復旧については三カ年間でやるが、改良のほうは、御承知のように、北海道は自然河川が多い。堤防のないところがたいへんあるわけです。一方には堤防があるけれども、片側には堤防がなくて非常な災害を受けておるというようなところは改良ということになる部分もあるでしょうが、それは北海道としては特色のあるものでありますが、その災害復旧だけは早くやるけれども、改良として必要な部分はあと回しになる、そういうことになるのでありましょうか。いかがでしょうか。
○政府委員(山内一郎君) あと回しになるという意味じゃございませんが、並行して進めて参りたい。災害につきましては、堤防のあったところが破堤をした、こういうのが災害でございまして、そういうところは一日も早く締めまして、再び災害がないように、堤防のないところは改良工事でお話のとおりやるわけでございますが、これはもちろん並行して改良事業と災害復旧事業と相待ってやりたい、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 もう少し具体的にお伺いいたしたいのですが、この前に、江別の下流の石狩川は、これは幅の狭いところ、あるいは中州のあるところ、また川底のでこぼこのあるところというようなところを、これを直せば水位が下がりまして、千歳川などの水位も自然下がっていく。そういうことによって、治水工事、すなわち築堤の高さ、規模なりというようなものにも影響をすると思うのでありますが、石狩川のような江別下流については、まだ調べてもおらぬということでありましたが、これは上のほうの治水計画にたいへん影響する問題でありますが、その後何かお調べになりませんでしょうか、いかがでしょうか。
○政府委員(山内一郎君) 一応調査進行中でございますが、現在のととろ、治水対策としては江別の上流に重点を償いて参りたい。なお、千歳川につきましては、石狩川の洪水が逆流することについて、その対策を講じて参りたい、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 千歳川の治水は大体どういうような計画になっておりまするか、それをひとつお伺いいたしたい。
○政府委員(山内一郎君) 現在まだ提防のない個所もたくさんございますので、まず堤防を作ることに重点を置いて参りたいと思っております。なお、それと並行いたしまして、堤防の内側の、堤防の内側といいますか、千歳本川の支流における水を千歳川にかい出す、いわゆる内水対策、これもあわせて並行して進めて参りたい、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 これは、千歳川の現在の水害の起こっているようなところに対する治水というのは、何年間ぐらいででき上がる見込みでございますか。
○政府委員(山内一郎君) 何年で完成ということはなかなか言いにくいのでございますが、今度の新五カ年計画によりまして、重要なところはもう概成をしたい、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 御承知のように、千歳川の水域の水害というものは非常に深刻なものがあるわけでありますが、これらは五カ年計画というよりも、これをもっと縮めて、急を要する部分だけは応急の手当をするというようなお考えはないでしょうか。
○政府委員(山内一郎君) これも全般的なことで先ほど申し上げましたが、やはりそのうちの重要な区域があると思います。そういう堤防のない個所をまず取りあげまして、まず堤防を作って参りたい、したがって、そういうような順序で逐次内水対策に移る、こういうようなやり方でやって参りたいと思います。
○小林篤一君 千歳川の水域の内水の排除というのは、今のところ何カ所ぐらいお考えでございましょうか。
○政府委員(山内一郎君) 現在調査をやっている段階でございます。はっきりした個所数は申し上げられません。必要なところについては十分の手当をしたいと、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 次にお伺いをいたしたいのは、美唄市及びその上流の石狩川の沿岸の堤防というようなものが、まだできておらぬところもありまして、上と下と両方からやっておるような状態で、その中間から非常に水がたくさんはんらんして入るというような状況にありますが、これらについては、今どうお考えになりますか。
○政府委員(山内一郎君) 具体的にその個所を存じませんが、よく調査してからはっきりしたお答えをしたいと思いますが、やはり最も低いところから堤防を作っている、あるいは重要なところから作っている、こういうふうに考えられます。しかし、具体的なことの内容につきましては、よくお話の点を調査をいたしまして、どういうわけでまん中のところがあと画しになっておるか、よく調べてからお答えをしたいと思います。
○小林篤一君 あれだけの災害がありまして、そうしてそのどこから水がはんらんしたかというようなことが、まだ調査もできておらぬということは、そういうことは私はちょっと解せないのですが、おそらく開発局などでも調べておられましょうし、道庁でも調べておられると思うのですが、それをこれから調べるというようなことは非常にのんきな話で、そういうようなことを伺うと、早急にやるとかいうようなことについても、非常に私は疑念を持つのですが、はんらんした場所くらいは、あなた方のほうでちゃんとのみ込んでおられると思うのですが、たとえば美唄地区あるいは新十津川、砂川、あの辺には無堤防地帯がなかなかありますし、それはお調べになっておるはずだと思いますが、調べておられないのですか。
○政府委員(山内一郎君) ちょっと説明が足りなかったのでございますが、それはもちろん調査してあると思います。私がただいまここで知らないので、その点を聞いてから具体的にお答えをしたいと、こういう意味でございます。
○小林篤一君 私は、あれだけの大災害があるのに、あなたのところに書類が来ておらぬから知らぬというようなことは、これはまことに怠慢だと思うのですが、それはどうなんですか。
○政府委員(山内一郎君) 私の局に来ていると思います。私がその事情をここでまだ知らないので、その点はよくその計数を見ましてから具体的にこの席でお答えを申し上げる、こういうのであります。
○小林篤一君 それでは、これはひとつあなたのほうでさっそくお調べになって、そうしてどういうような状態ではんらんしたかということがわかって、もう予算の要求をしておらなければならぬ時期になっております。しかるに、その個所もわからないで、そうして予算の、要求などできっこないと思うのですが、それは局のほうには来ておるだろうということでありますが、局長がそのぐらいのことがわからぬで——こまかい設計上のことやなんぞは、それはまあ別としまして、それぐらいのことがわからぬでは、私らは建設省に対して非常に不安を感ずるのですがこれは至急にお調べを願って、ひとつお答えを願いたいと思います。
○岩間正男君 ちょっと関連して。今の応答を聞いていまして、河川局長が、予算が出ているのに小林さんのお話にお答えできない。個所もよくわからないというのでは話にならないと思います。事務局はいないんですか。事務局から援助を受けて答弁してもいいわけだし、こんなことじゃ遅々として進まないですよ。 私は、これと関連してお聞きしたいのですが、堤防のないところは一体、たとえば千歳川では何%になるんですか。全河川のこういう調査も、これははっきり出してもらいたいと思います。それから調査中といっているけれども、いつこれは調査が完了するのか、北海道の水害は夏でしょう。半年遅れている。この調査がまだできていないというのは、こんな調査じゃ話にならぬと思う。だから、今お話のように、補正予算が出されているけれども、その中で具体化されていないのだろう、おそらく。それからどうして一体北海道はこんな、自然河川といいますか、堤防のない河川が多いのか、この理由はどうなのか、これは北海道開発計画と一体関係があるのかないのか、こういう問題。それからもう一つお聞きしたいのは、北海道全体で一体堤防のないいわゆる自然河川、これが全体の河川の距離との関係で何%なのか。これの大体内地との関係ですね。相当これはおくれているのだろうと思うのだが、そういう現状と、それからこれの理由、これは建設省で調べられた範囲でいいですけれども、その理由はどういうことなのか。こういうことを、これは資料として出してもらえないですか、どうですか、至急これは出してもらわなければ話にならぬ。
○政府委員(山内一郎君) ただいまの点、資料で後刻御提出をしたいと思います。
○岩間正男君 すぐ出して下さい。
○小林篤一君 ただいまの御答弁、局長がそんなことを知らぬなんというようなことでは職責が全うできぬと私は思います。そういうような不親切な答弁では、私のこれから聞こうとすることは、これは進行しないと思いますが、もっと私は良心的に、もう少し親切に答弁をしていただかぬというと、私は石狩川関係の者に説明を求められても説明のしようがないのだ、そんなことでは。だから、私から言えば、ここは何年ぐらいでやってしまいたい、ここは何年ぐらいというようなことは、もうちゃんとあなたのほうで計画ができておると私は思うのです。それを、何か知らぬが、これはまあ私は初めてですが、議会答弁というものは、その場限りでもって、うまく逃げさえすればいいというような答弁をなさっておるということを聞いておりますが、どうもそういう感じがしてしようがないのですよ。そこでさらに伺いますが、幌向川に対しては今どうお考えですか。いつまでにこれはやるつもりですか。
○政府委員(山内一郎君) 幌向川につきましても、まだ未定なところがございますし、非常にカーブの強い個所がございます。現在カーブの強いところを直線にいたしまして、同時に堤防工事をあわせてやっております。これも新五カ年計画に含まれている内容でございまして、新五カ年計画によって促進をして参りたいと、こういうように考えております。
○小林篤一君 そうすると、美唄川についてはどうお考えですか。
○政府委員(山内一郎君) 美唄川につきましても、ただいま幌向川で御説明した内容と大体同様でございますが、これも新しい五カ年計画に含めまして、従来より大いに促進をして参りたい、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 どうもそういうような抽象的な答弁ではちょっと困るのですが、そういうようなことでは、水害地におります住民が、先ほど申し上げましたように、もう離農しようというようなものがある。そういうものに対して安心感を与えて、そうして、五年先には、水害がなくなるのだぞというようなことを悟るったって、これはとても安定した気持になれません。だからして、私はさっそく、今言って今それならばひとつここでもってがんばっていこうという気持を持たせるということが、これが今回の災害における政治の要諦なんです。それをただ、川はいつできるかわからぬ、五年以内ぐらいにはできるだろういうような、そんな考え方、そういう不親切な考え方では、これは災害対策にならないのです、実は。そこで、さらに伺いますが、十勝川に対する、あの水系については、もうちっと具体的に、これもお伺いしたい。
○政府委員(山内一郎君) 十勝川につきましては、やはり石狩川と同様に、現在まで相当な投資をやって参ったのでございますが、なおまだ下流地区の一部には、残された、堤防のない個所がございます。そういうような個所に重点を置きまして今後促進して参りたいと、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 この前の河川局長からのお話によると、北海道の五カ年計画というものがあって、それによって治水工事が行なわれておったはずだ。ところが、表面には、大体でき上がったと、こう称しておりながら、石狩川の治水計画なんていうようなものは、おそらく三割かそこらしかできておらぬと、こう考えておるのです。そうすると、それはなぜそういうふうにできなかったかということを私はお伺いしたところが、そんなに工事能力がないんだと、こう河川局長はおっしゃった。私はそれに対しては非常に疑問を持った。せっかく計画を立てても、工事能力がないからこの工事ができなかったというようなことは、将来にとってもこれは重大問題だという考えをいたしました。それで、私は開発局に対して、河川局長はこういうことを言っておられたが、工事能力がなくてやれないのかということを私は聞いてみましたところが、そういうことはない、予算さえあれば工事能力はないなんていうことはない、やれますと、こう私には言うておるのです。そうすると、河川局長は、先ほど申し上げたとおり、ただその場のがれの答弁をしまして、実に私は不親切だと思うております。今後も、せっかく計画を立てられても、また工事能力がないんだというような答弁でやはりまた逃げるつもりではないかというようなことが私は懸念されるのですが、今後もやっぱり工事能力がないというようなことは、あなたがそうお考えになって言われるのであるかもしれません。しかし、それはあなたがやるのでなくて、予算をつけたけれどもやれなかったというのならば、工事能力がなかったということは言えるでしょう。予算もつけないでおいて、そうして、工事能力がないからやれなかったというようなことは、これははなはだけしからん話だと私は思うのです。今後もやはりそういうことになるのですか、どうなんです。それをひとつお伺いしたい。
○政府委員(山内一郎君) 工事能力云々の点につきましては、災害復旧の進度の場合に申し上げたと思っております。したがって、ただいままでのお話は改良事業でございますので、改良事業の点につきましては、まだ工事能力があると思います。したがって、予算を来年度以降増額して参りたいと、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 私がこの前お伺いしたのも、ただいま申し上げたのと同じように、開発計画というものがあったにもかかわらずなぜできなかったのだと、こういうことを私はお伺いした。それに対し工事能力がないからと、こうおっしゃったから、それで私は、観光道路のような、ああいうものはどんどんおやりになって、こういう災害対策のような、農家の非常に困る問題をそのままにしておいて、そうして観光道路のようなものばかりやる、そういうようなことでは困るではないか、ということを申し上げた。ところが、工事能力がないと、こういうのです。私は、あのときには災害復旧についてお尋ねをしたのではなくして、北海道の開発計画としてきまっていることを、それをおやりにならなかったのはなぜか、こういうことをお尋ねしたのです。そういう工事能力がないからというようなことは、人間も当時は、これまではずいぶん余っておったはずです。それに工事能力がなかったというようなことは、私はどうも非常にけげんにたえない。だから、今後もそういうような答弁で逃げられたのでは、われわれがせっかく予算をきめたり、あるいは計画をお立てになったりしても、これは全くむだになってしまう。予算がなかったからやれなかったというのなら、これは、金というものはそう自由にできるものでもないからして、そういうことは考えられるけれども、工事能力がなくてやれなかったということは、非常に私は不親切だと思いますが、今後についてのお考えはどう考えておるか。
○政府委員(山内一郎君) この前御等分申し上げたときも、私は、災害復旧につきまして、現在北海道の直轄は三年、補助工事は四年でやっておりますが、それをもっと短縮できるかどうかという点につきまして、工事能力も関係いたしますという御答弁をしたと思っております。改良事業につきましては、その点事情がだいぶん違いまして、やはり予算のほうが工事能力に比較して少ない、こういうふうに考えております。したがって、今後改良事業を増額いたしましても、まだ工事能力はあると、こういうふうに考えております。
○小林篤一君 きょうは私は時間を多くとらぬということでもって質問をすることにしておったわけであります。本日のそういう答弁では、満足というよりも、何もわからない、私の伺ったのでは。それでは私はお伺いした何ものもない。五カ年計画でもってやるのだ、それだけぐらいのことなら、何も私はお伺いする必要ないのです。もう少し具体的に、農家がそれならば安心して土着しようというような気持になれるような状態になることを期待して実はお伺いをいたしたのでありますが、もうこれ以上の答弁はできないのですか、どうでしょうか。
○政府委員(山内一郎君) まだ来年度の予算も決定はいたしておりませんし、一応腹づもりとしては、どこの川はどういうふうにする、処置ができるということは考えております。しかし、ここで発表するという段階までまだ至っておりませんので、その辺は御了承いただきたいと思います。
○小林篤一君 こういうことを押し問答してもしようがありませんから、きょうは私の質問はこれで打ち切りますが、なお今後の委員会で継続してひとつ質問をいたしたい。本日はこれで打ち切ります。
○岩間正男君 北海道の災害復旧の問題、北海道総合開発計画とどういう関連、機構上どういうふうになっているんですか。そこのところの隘路があるのかどうか。そういう問題について簡単にここで承っておきたいと思います。いずれ、これはもっと総合的に、もっと掘り下げてお聞きしたいと思いますから、十分にあなたも勉強してきてほしいと思う。とりあえずその問題について聞いておきたい。
○政府委員(山内一郎君) 治水対策もやはり北海道総合開発の重要な一部として関連があるわけでございます。
○岩間正男君 機構的にはどうなっています、機構的には。そこで、開発庁があるわけでしょう。そこで進めているんですが、その中で、河川開発はその中に入っておるんですか。それとも建設省の河川局でまた別の構想を立てているんですか。そこのところ、機構の上でのあれはどうなっておるんですか。関係がわからない、これがはっきりしないと。
○政府委員(山内一郎君) 建設省と北海道開発庁と計画の打ち合わせを十分やって仕事をやっているわけでございますが、実施のほうは、直轄関係は北海道開発局、それから補助事業につきましては北海道庁で仕事をやっております。
○委員長(辻武寿君) 他に御質疑もないようでございますから、本件につきましては、この程度にいたします。速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(辻武寿君) 速記を起こして。 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の指定基準について、政府から説明を聴取することといたします。上林法規課長。
○説明員(上林英男君) 激甚災害の指定基準につきましては、関係各省で御相談をいたしておりましたが、十二月七日の防災会議におきましてその基準案を決定いたしました。それにあわせまして、三十七年災につきましての激甚災害の指定もあわせて決定をいたしましたわけでございます。 激甚災害の指定基準について御説明申し上げますと、この指定基準を査定するにあたりましては、過去の災害の実績にかんがみまして、過去の災害のうちどれだけが激甚災害として取り上げられたかというような実績を勘案いたしまして、その程度を下回らないようにきめましたわけでございます。また、立て力といたしましては、全国的な規模のいわゆる激甚災害と局部的な激甚災害との二つの立て方をいたしているわけでございます。たとえば、一問番題になりまする公共施設につきましては、昭和三十年から三十六年までの災害が約五千三百一億でございましたが、そのうち、過去におきまして特例法の適用を見ました災害が約三千二百七億でございます。その比率は六〇・五%でございまするが、もちろん、過去の災害におきましては、それが必ずしも順序よく並んでおったわけではございませんけれども、その指定基準を作るにあたりましては、この程度の災害を激甚災害として指定し得るようにということで、基準を設けまして、その結果、今申しました六〇・五%の比率が六三・八%ということになるわけでございまして、そういうことをめどにおきまして激甚災害としての指定の基準を作りましたわけでございます。その他の災害につきましても、今申し上げましたような格好で、過去におきまする激甚災害として取り上げました。そういう実績を下回らないように基準を作って参ったわけでございます。
○委員長(辻武寿君) ただいまの内容の説明に対し御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○藤野繁雄君 あまりにも簡単な説明で、要領を得なかったのでありますが、ひとつ具体的にお尋ねしたいと思っております。 激甚災害指定基準のうちの、まず、公共土木施設災害復旧事業であります。これによって見ますと、「事業費の査定見込額が全国の都道府県及び市町村の当該年度の標準税収入の総額」をこえるもの、こういうふうになっておるのでありますが、この「及び」というのは、全国というのか。都道府県も市町村も入ってくるのですか。すなわち、都道府県も全国の都道府県だ、市町村も全国の市町村だ、こういうふうなことになってくるのですか。
○説明員(上林英男君) さようでございます。このA基準と申しまするのは、全国的な規模の激甚災害というものを念頭におきまして指定いたしましたようなわけであります。したがいまして、ここの「全国」と申しまするのは、「都道府県及び市町村」にかかるわけでございまして、いわゆる全地方公共団体の全標準税収入との対比におきましてこの金額を定めていく、こういう趣旨であります。三十七年度におきましては、九千二百六十七億の標準税収入が見込まれておりますので、この四%と申しますのは、三百七十億ということになります。
○藤野繁雄君 そこの「おおむね」というのはどういうのですか。これを上回っても下回っても差しつかえないというのが「おおむね」ですか。
○説明員(上林英男君) 災害につきましてはいろいろな態様もございまするし、それからいろいろな災害を受けました態様及び地方公共団体に及ぼす影響などが異なるわけでございますので、かっこの指定基準は基準でございますので、その運用につきましては、いろいろの場合に即応して弾力的に運用できるようにという意味にもおきまして「おおむね」という、言葉を入れたわけであります。したがって、四%は基準でございまして、もちろん大きく下回ったり上回ったりするということになりますと、基準にはならないわけでございますが、そういうような趣旨で「おおむね」というものを入れておるわけであります。
○藤野繁雄君 そうすると、「おおむね」ということで、そのときの状況に応じて三%以下であっても認める場合があるということなんですね。
○説明員(上林英男君) 四%でございますが、そういう趣旨でございます。
○藤野繁雄君 それから、今四%のお話がありましたが、B項になると、一・二%ですね。この関係はいかがですか。
○説明員(上林英男君) 先ほども申し上げましたように、B基準のほうは局部激甚いわれておりますものを対象に考えたわけでございます。したがいまして、全国的な規模のほかの基準におきましてもおおむね同じでございまするが、大体三割程度の被害があった場合で、かつその深度が深いというようなものを局部激甚として取り上げたということでございます。したがいまして、B基準におきましては一・二%にその比率が下っておりますると同町に、その被害の激甚度合いというようなことがB基準の(1)及び(2)におきましてまた定められておる、こういう格好になっておるわけでございます。
○藤野繁雄君 農地等の災害復旧事業等の関係でありますが、それのうちのAでは、全国農業所得推定額の本年度分を具体的に示してもらいたいと思うのであります。Aには、「当該年度の全国農業所得推定額のおおむね〇・五%」と書いてございますが、全国の農業所得の推定は、何と何と何とで幾らに推定されたか、その基礎を示していただきたいと思うのであります。
○説明員(上林英男君) ただいま、この積算の根拠につきましては、私資料を持ち合わせておりませんが、本年度に関しましては一兆五千億というふうに承知いたしております。
○藤野繁雄君 そうするというと、本年度においては全国の農業所得の推定額が一兆五千億だと、しかし一兆五千億というのであれば、この一兆五千億というものは、何と何とでこれだけになりたということになってくるのでありますか、後刻でいいのでありますから、一兆五千億の数字をひとつ具体的に示してもらいたいと思います。
○説明員(小林国司君) 農業所得の算出方法でございますが、これは農林統計をもとにいたしまして、農区ごとに——農区と申しますと、統計資料に基づくブロックの意味でございますが、その農区ごとの農家の一戸当たりの平均農業所得にその農区に属しておりますところの都道府県の農家戸数をかけまして、そして一都道府県当たりの農業所得額が出るわけでありますが、これを全国的に集計したものでございます。 ついでに申し上げますと、三十六年度では一兆四千四十三億円に相なっておりまして、三十七年度は、ただいま御説明ございましたように、一兆五千億程度の見込みであろうと、こういう計算の方法ででき上っておるわけでございます。
○藤野繁雄君 そうするというと、全国の農業所得推定額のおおむね〇・五%というのは、この推定額が明確ではないから「おおむね」という字をつけたということに解釈してもいいのですか。
○説明員(上林英男君) 農業所得推定額は、その文字どおり推定額でございますので、それは農林省のほうでいろいろと計算をしていただきまして推定額を出していただき、それに〇・五%をかけた数字をおおむねの基準といたすわけでございます。
○藤野繁雄君 そうするというと、その次には、事業費の問題であるのでありますが、「事業費の査定見込額」というのはどういうふうなものですか。たとえば、Bのところで「災害復旧事業等の事業費の査定見込額」という、この査定見込みです。
○説明員(小林国司君) 従来、災害がいろいろ起きました際に、被害の報告と査定の実績、こういう実績が従来から何年間できておりまして、その過去の査定の率を実績といたしまして、それを用いるという方法で査定見込額というものが出せると思います。
○藤野繁雄君 そうするというと、この前の委員会で僕が質問した問題に関連が出てくるのです。たとえば、例を長崎県にとったらば、農林省、大蔵省、建設省は、査定をするために現地に出ていって、そしてその現地では査定をした。その査定額が、関連事業においてはある条件に合致はしないからということで、現在大蔵省と農林省と交渉中なんです。そういうふうな金額は、この査定額に入れるか入れないかということなんです。現地では決定している。中央でまだ話がまとまっていないのです。その金額が長崎県でいえば約六億円あるのです。五十カ所で六億円ある。この五十カ所の六億円はこの査定見込額が入るか入らないか、いかがです。
○説明員(小林国司君) ここに書いてございます査定見込額というものは、関連事業は入っていないのでございます。それから関連事業の率につきまして、ただいま藤野先生からお話がございましたが、これはお説のとおり、八%と一二%の間で大蔵省と検討を続けておりますが、今回の査定見込額というものは、本災だけを入れまして関連事業を見込まない事業費で率を出す、こういうふうにしております。
○藤野繁雄君 そうするというと、どれでもこれでも「おおむね」という字が入っているが、その「おおむね」という字は、今私が申し上げたようなものは入れてもいいという「おおむね」になっているとして差しつかえないと僕は思う。だから、さっきから「おおむね」というのはどういう意味かということを質問している。であるから、今の答弁のようなものであったら、「おおむね」が何になっているかわからない。「おおむね」という字を入れた以上は、今のようなものは現在は入れていないということだけれども、入れるべきじゃないかと僕は考えるのだが、そこで「おおむね」という字がものをいうのです。いかがですか。
○説明員(上林英男君) この指定基準におきまする「おおむね」という字句は〇・五%にかけたつもりでございます。したがいまして、比較をいたしまする数字は、先ほどから御説明申し上げておりますような査定見込額と農業所得推定額は、あくまでも推定額でございまするが、もちろん合理的な方法で推定いたしました額でございます。それに〇・五%をかけて出ました数字、本年度におきまして約七十五億になるわけでございます、その七十五億と比較をいたしまして、もちろんいろいろな事情も勘案し、最終的にその災害を激甚災害として指定するかどうかという判断はまた加えなければなりませんけれども、この判断を加えまする基準といたしましては、この〇・五%をかけました数字をおおむねの基準といたしまして判断をしていく、こういう考え方をいたしておるわけでございます。
○藤野繁雄君 そうするというと、この激甚災害の基準には、今の話では、関連事業は入ってないということであるならば、この前の場合においても、いろいろ私が申し上げたのであるが、関連事業の、今問題になっているのはどういうふうに現在大蔵省と農林省との話は進行しつつあるか、その内容を承りたいと思います。
○説明員(小林国司君) 現地査定に際しまして、個々の地区で、関連事業につきまして一件々々話し合いのついてきまったのもございますが、総体としてまだきまらない部分がございますので、全体としてまだ話し合いの途中と、こういう状態でございます。
○藤野繁雄君 話し合いの途中であれば話し合いの途中でいいんですがね。この前の委員会でも私話したように、現在政府のほうで既定の方針としてやっておられるのは、それは普通の場合なんです。今回は激甚災害法によって指定せられたものなんです。激甚災害法によって指定せられたところのものも従来のような通り一ぺんの査定でいいかどうか、また、農林省と大蔵省は従来の方針をそのまま踏襲していいかどうか。何のために激甚災害法ができたのか。激甚災害法は、非常な災害があったからこれを救済するためにできたということであれば、従来の例を破って、激甚災害に指定せられたところの府県は新たなる角度から検討して、現地では大蔵、農林両省が話がまとまったのだから、そのまとまったようにするのが、激甚災害法を制定し、激甚災害を県として指定したのにふさわしいのじゃないかと私は思っているが、そういうふうな解釈は、今後、従来のを改められる意思はないかどうか。改めないということだったらば、激甚災害法を作ったところの価値はないじゃないか、何のために激甚災害法を作ったのか疑わざるを得ないような場面に追い込まれておるのが現在の状況なんです。いかがです。
○説明員(小林国司君) ただいま藤野先生のおっしゃるお話の内容は、まことにごもっともだと思います。それで、現地で、すでに査定が終わって集計いたしますと、従来話のあった八%を上回ったという結果になりましたので、われわれといたしましては、極力大蔵省に交渉いたしまして、なるべく御趣旨に沿うように——これはもう当然のことでございますので、今後も努力をしていきたい、こう考えております。
○藤野繁雄君 大蔵省のほうからお願いいたします。
○説明員(上林英男君) ただいまの関連事業の査定のお話でございまするが、これは私の直接の担当でございませんので、ただいま担当の主計官が参ることになっておりまするので、参りましたら御答弁さしていただきたいと思います。
○藤野繁雄君 この前、これも委員会の際に申し上げたのですが、現地では、過去においては農林省だけで査定しておった、それに大蔵省が立ち会って査定したというのは、これはもう大蔵省も同意しているんだから、仕事をやれといって仕事をどんどん進めようとしている。市町村においては予算も組んでそのとおりにやろうとやっている。のにもかかわらず、基準が定まらずして、台風その他のものがようやく指定ができた、しかし、この指定はできたけれども関連事業が進まないということでそのままにしておいたならば、もう年は明けてしまう、工事をする期間がない、来年また災害が起こる、こういうふうなことになってくるんだから、激甚災害に指定せられた以上は、従来の例にこだわることなく、断固たる大蔵省の方針によって、すみやかに関連事業も現地査定のようにひとつお取り計らいを願いたいと思うのであります。あとでまた説明があったらば、その際に意見を述べます。 それから中小企業の金融の問題なんです。全国の中小企業の所得推定額というものは、どうやってきめるんです。
○説明員(上林英男君) この指定基準に書いてございますように、二次産業 と三次産業の国民所得中に中小企業の付加価値率及び中小企業の販売率を乗じまして推計することになるわけでございます。具体的には通産省のほうで計算をいただいておるわけでございますが、本年度の、この中小企業所得推定額は七兆七千億というふうに推定をされております。
○藤野繁雄君 これも、七兆七千億というものの具体的の数字を資料として御提出をお願いいたします。 それから次は、火災の場合、または法第十二条の適用の場合の特例の具体案というのはどういうものであるか、承りたいと思うのであります。
○説明員(上林英男君) 火災につきましては、御存じのように、たとえば台風その他と違いまして、被害の程度は非常に深い、しかしもちろん一町村から二町村にまたがって焼けるということはまずないわけであります。そのような特質にもかんがみまして、火災につきましてはここに特例を設けたわけでございます。具体的には、本年度におきまして、御存じのように、福江の火災がございました。したがいまして、この福江につきましては、この特例によりまして福江の火災を今年度激甚災害として指定し、所要の措置を講ずるということにいたしたわけでございます。
○藤野繁雄君 それから、今度の激甚災害の指定は、昭和三十七年七月一日から同月九月まで及び同月十二日から同月十七日までの豪雨による災害、二番目が、昭和三十七年七月下旬から九月中旬までの長南による災害、それから三番目が、昭和三十七年台風第九号及び第十号による災害、第四番目が、昭和三十七年九月二十六日福江市に発生した火事による災害、こういうようなことになっておるのでありますが、こういう一と二と三、この三つのものが激甚災害に指定せられるということであったらば、第一に該当するところのものが第二、第三に該当する場合においては、それだけの金額は一プラス二プラス三ということになるのですね。
○説明員(上林英男君) さようでございます。このそれぞれの災害によりまして起きました被害額に対しまして、国庫のかさ上げを要する場合におきましては、両方足すわけでございます。
○藤野繁雄君 念のためですが、そうだから、一の場合に指定せられたところの県及び市町村は、二、三の指定が占めらているから、二、三の場合には、いかなる少額であっても一にプラスになる、こういうことですね、それだけの金額は。
○説明員(上林英男君) さようでございます。
○藤野繁雄君 そうすると、二の場合は、昭和三十七年七月下旬から九月中旬までの長雨による災害というのは、「法第八条に規定する措置」というようなことで天災融資をするというのですね。この二の場合に法第八条に規定するところの措置だけを取り上げた理由はどこにあるのですか。
○政府委員(松岡亮君) ただいまの御質問は、長雨でございますから、公共的な土木施設の被害だけでないわけでございますので、こういう指定にしたわけでございます。
○藤野繁雄君 もう少し詳しく説明してもらえませんか。
○説明員(上林英男君) 法八条と申しますのは、天災融資法の特例でございます。したがいまして、天災融資法につきましては、御存じのように基本的な法律があるわけでございます。その特例をここでやるわけでございまして、したがって、天災融資法の場合には、その被害が柱として穀物の被害というような格好でございまして、普通の公共施設の災害と態様が違っているわけでございます。したがいまして、そのような理由から、天災融資法につきましては、もうすでに基本法のほうにおきまして、いわゆる北海道、あるいは北九州でございますか——北九州の災害につきましては、さらにこの北九州の災害のほかに、七月下旬から九月中旬までの長雨による災害を基本法におきまする災害として指定をいたしております関係上、その前段のほうにつきましては、三十七年台風九号と十号による災害ということでその中に入って参りまして、さらにその中に包摂されません七月下旬から九月中旬までの長雨による災害というものを追加いたしませんと、基本法と申しますか、普通の災害法の天災融資法の災害と範囲が合わなくなるということになるわけでございます。したがいまして、そういうような立法技術的な観点からこれを書き分けておるということでございます。 したがいまして、もう少し端的に申しますと、天災融資法の特例につきましては、天災融資法におきまして指定いたしましたこの台風九号、十号及び長雨、この災害自体をそのまま激甚災害法による激甚災害として指定したという中身でございまして、あれとこういうふうな分け方をいたしましたのは、立法技術の問題でございます。したがいまして、備考におきましてそのような趣旨のことがうたわれておるわけでございます。
○藤野繁雄君 何だかわからぬね。僕の質問しているのは、昭和三十七年七月下旬から九月中句までの長雨による被害というのは、これは一のほうには言ってないんですよ——一のほうは七月の十七日までだから。今度は二番目は七月の下旬からだから、それだから七月下旬から九月中旬までの長雨による被害は天災融資法だけを取り上げていいのかどうか。その他のものはなぜ取り上げられなかったか。もし取り上げるところのものがなかったらば、該当するものがないということを説明してくれということなんです。
○政府委員(松岡亮君) 先ほどはどうも御質問をちょっとうっかりして失礼いたしました。七月から九月までの長雨による被害は作物被害だけだったようでございます。その関係で天災融資法だけが適用される、こういうことでございます。
○藤野繁雄君 それから昭和三十七年九月二十六日福江市に発生した火事による災害、これは適用は法第十二条、第十二条、第十五条及び第二十二条というようなものを規定してあるが、こういうふうなものももちろん必要だけけれども、一番大きいところのものは区画整理なんです。区画整理ということが激甚災害法に書いてないものだから、区画整理というものは言っていない。しかし、福江の復興をはかるためには、区画整理を入れていかなくちゃいけない。区画整理のためには、現在においては半額の補助でやっている。しかし、半額の補助では負担にたえないような状態になって、復興ができないような状態にあるが、区画整理については何とか考える意思はないか、また、激甚災害を決定する場合においては、火災ということを予想の中に入れていなかったから、火災に対する規定がないんだが、これを改める意思はないか、こういうふうな質問をしておいたのでありますが、防災会議ではそういうふうな問題は取り上げられなかったのであるかどうか、お伺いしたいと思うのであります。
○説明員(上林英男君) 激減災害法におきまして特にたとえば地方公共団体の負担を軽減したり国庫が補助額を増額いたしまするゆえんのものは、災害の復旧ということに着目をいたしまして、それに応じまする国庫の補助を増額して参りたい、こう考えるわけでありますが、御指摘の区画整理事業につきましては、たとえば福江の場合は、確かに災害に基づく、災害を契機といたしたものではございますけれども、その中身自体は、いわば一種の、何と申しますか、都市の改善事業というようなものでございまするので、したがいまして、この激甚災害の法律の中にはなじまないものではないのだろうかというような考え方をいたしているわけであります。したがいまして、そういうような意味におきまして、この激甚災害の中に取り入れていないということでございます。なお、この激甚災害に対処する特別援助法は、いろいろの災害を予想をいたしまして規定をいたしているつもりでございます。私の記憶いたしておりますところによれば、この法律を作りますもとになりまする災害基本法におきましても、火災をその中に取り入れているわけでございます。したがいまして、そういうような配慮を考えまして、たとえば先ほど申しましたような火災の場合におきましては、一般の自然災害に比べまして特別の措置も考えようということを基準の中にうたっているという次第でございます。
○藤野繁雄君 そこで問題が起こっているのは、激甚災害法ではそういうようなことだから、特例法を使わなくちゃいけない。特例法を作るのについては、離島振興法というのがあるから、離島振興法で補助率を上げるように、離島振興法を改正したらばいいじゃないか、こういうふうな説が出ているんです。しかし、火災というものは離島に限ったものじゃないのです。どこにもあるのです。それで、離島振興法で福江を救済しても、その他の場所に火災が起こった場合には、これは救済することはできない。政府のほうにおいても、離島振興法でやったらいいじゃないかという意見があるということを聞いている。しかし、それは片手落ちだと僕は思っている。だから、そういうふうな別な法律で特例を作るよりも、今お話しのとおり、災害基本法には火災ということを言っている。これは私も承知しております。しかし、激甚災害法においては、その基本法を受けて火災をどうするかという規定がない。これは私どもなどがこの法律を通過させるときのミスなんです。私らにも欠点があります。しかし、こういうふうにミスがあるということを認定したならば、改むるにはばかるなかれということで、火災の問題は防災会議で取り上ぐべきであったじゃないかという感がするのであります。今のお話のとおりでありますから、これ以上は私はこの問題には触れません。 次に、今お話しのとおりであるのであるから、福江市は市の財政に非常に困っている。これは火災という特別のものがあったからだ。火災という特別のものがあったとしたならば、これを救済するところの方法は何かというと、特別交付税をある程度思い切って復興ができるように配分してやるということであると思うのでありますが、自治省のほうの御意見を承りたいと思うのであります。
○説明員(松島五郎君) ただいまお尋ねのございました福江市の火災の問題でございますが、福江市ともいろいろ連絡をいたしておりまして、必要な施設の復旧、たとえば庁舎の建設でございますとか、そういった問題につきましては、火災復旧として地方債をできるだけ許可をして参りたいと、かように考えております。 それからまた、ただいまお尋ねのありました区画整理事業については、現行法のもとにおきましては——これを改めることは別といたしまして、現行法のもとにおきましては、国庫補助のほかは地元負担になるわけでございまして、これについて、従来区画整理事業は、一般には都市計画事業として三割程度の起債を充当してきたのでございますけれども、福江市の実情から申しまして、火災の場合も一般の都市計画事業と同じように起債充当率をみることはいかがかと考えられますので、これにつきましては、他の災害と同じ程度の起債の充当率まで引き上げるべく、ただいま検討をいたしている次第でございます。 なお、その他の火災に伴います特別な経費につきましては、ただいまお話のございましたように、特別交付税の配分をできるだけ実情に合うように措置をして参りたいと、かように考えております。
○藤野繁雄君 今の自治省のお話は、財政的に行き詰っている福江市を立ち上がらせるために、補助率も、特別交付税も、十分に御考慮の上に御決定いただくようにお願いしておきます。 答弁が保留になっているのでありますが、お尋ねいたします。これは本委員会でたびたび私が質問しておって、進行していないのです。それは、現地査定の場合において、農林省、大蔵省、建設省が立ち会って現地で査定をしていた。この現地で査定をするのに大蔵省が立ち会うということは、その査定がよいか悪いかということを見定めるために現地で立ち会われると思っている。また、査定の実情を見てみまするというと、現地で立ち会われた大蔵省のお方の意見によって採用されないところもある。地方の町村でも、県でも、現地において大蔵省、農林省が立ち会って査定したということは、これはもうそれが政府の意見である、こういうふうなことを考えて、その査定の金額に基づいていろいろと町村では計画を進めている。しかるに、私が例をあげている長崎県の例から申し上げてみますというと、B項に属するところのものが五十カ所六億円の金額になっているが、この金額がまだ決定していない。決定していないから、町村長は今か今かと待っている。過ぐる全国の町村長の会談においても、いろいろとこの問題が取り上げられている。大蔵省のほうにはいろいろと陳情も来ていることと存じます。もう年も暮れになった、早く決定せなくては仕事はできない。来年になったならばまた雨が降るかわからない、再災害は眼前に控えている。こういうふうなものを補うために、激甚災害法というものができた。そうして、激甚災害の指定のうちで言っている、そのところで五十カ所六億円という金がまだ未定であるということは、これは激甚災害法制定の趣旨にも反すると僕は考えている。であるから、すみやかに現地で査定したように農林、大蔵当局は同意して施行をすべきじゃないかと、こう考えているのでありますが、御意見を承りたいと思うのであります。
○説明員(高柳忠夫君) 最初におわび申し上げなければなりませんのは、事前の連絡のそこで、毎日査定でおそいものですから、御質問なさったことが連絡なかったものですから、おくれまして申しわけありません。 ただいま御質問の点でございますが、本年度の災害全般にわたりまして、災害復旧費の支出につきましては、私たちも、幸い今年は非常に例年に比べて災害が少なかった、しかも今本年度支出予定の見込み額では、予定いたしておりますところの予備費で大体まかなえる、こういうめどがございますので、関係各省に対しまして、査定の進捗方について特段の御努力をお願いいたしております。お話のように、来年の災害、その他災害復旧の進捗に関しての問題は、本年度の予備費の早期支出というところで十分対処いたしたいと思っておるわけでございまして、本年一月からの凍融雪等の災害から始まりまして、今日まで百億円程度予備費をすでに支出いたしております。さらに今後も、各省の否定の進捗に応じまして、できるだけ早く、できればこの年内にもさらに追加して災害復旧費の予備費の支出をして参りたいと思っておる次第でございます。 それから、そのうちの一つといたしまして、ただいま御質問の九州地区の災害関連の予備費の支出のお話かと承るわけでございますが、その点につきまして、現地の立会官とそれから関係省との査定が一応きまっておるのに、本省で何をぐすぐすしているかと、こういうおしかりかと思うのでございますが、通常の国庫負担法に基づきますところの災害の査定につきましては、われわれは一応現地の査定を基礎にいたしまして、それを中央の関係各省と大蔵省との間に話し合いをいたしましてきめておるわけでございます。災害関連につきましても、まあ通常の場合には、それで事が進むわけでございまするが、今お話の問題の地区の災害関連事業といたしましては、通常われわれが災害復旧費に関連いたしまして災害関連費として出す限度を、一応予算のめどといたしましては、八%というめどを立てて、各省並びに各現地にお願いしているわけでございまするが、当該事案につきましては、一応現地のお話が一二%をこえると、こういうふうな若干通常に反するような割合になっておりまするので、さらに慎重な検討を加えて、どう処理すべきかとして、いろいろ苦慮しておるわけでありまして、その間にまあ若干の日にちがたっておるというような次第でございますが、これはその他の機会にもいろいろ御質問もございましたし、われわれのほうでも今せっかく検討いたしておりますので、近く結論を出しまして対処いたしたいと思っておるわけでございます。
○藤野繁雄君 今主計官のお話を承ってみるというと、非常に好意的に話を進められておるやに承れたのでありますから、すみやかに現地で査定せられたとおりに決定して、すみやかに工事に着手することができるように希望を付して、私の質問を終わります。
○委員長(辻武寿君) 他に御質疑もございませんようですから、本件につきましては、この程度といたします。 —————————————
○委員長(辻武寿君) 次に、災害対策関係補正予算について、政府から説明を聴取することといたします。
○説明員(高柳忠夫君) 三十七年度の補正予算の災家復旧費関係につきましての御説明を若干申し上げます。 三十七年度予算におきましては、三十四年災、三十五年災、三十六年災につきまして三十七年度予算の災害復旧費が計上せられておりましたのでございますが、その額は六百六十九億三千九百万円でございまして、この執行にあたりまして、その後現地の災害の実情、査定の実情並びに入札、設計等の実情を調査いたしましたところ、さらに所要の額を追加いたしませんと、災害復旧で予定いたしておりますところの三十七年度末における復旧進度と申しますか、進捗率と申しますか、それを確保する上において、若干困難な面があるということが判明いたしましたという点と、それから特に三十六年災につきましては、昨年三十七年度予算を計上するにあたりまして、災害が相当大きくございましたのでございますが、そのときの関係省との話し合いの場合に、ある程度の推計を用いざるを得なかった。すなわち三十七年度予算の作成の時期が、大体三十六年の十一月末現在で各地の被害状況を把握いたしまして、それにある程度の推計を加えて三十七年度予算を組んだ、こんなふうな事情でございます。その後各省が十二月中並びに三十七年に入りまして、一月、二月と災害の査定を進捗いたしまして、さらに各地からの被害申請額を取りますと、三十七年度予算に計上した額よりも相当額上回る。こういうふうな実情も判明いたしましたので、これらを種々勘案いたしまして、それぞれの関係各省の施設に対しまして、今回補正予算といたしまして百三十四億三千四百万円、これの予算補正をお願いしている次第でございます。この補正予算を組むことによりまして三十四年災につきましては、本年度をもって一〇〇%完了の見込みでございます。三十五年災並びに三十六年災につきましては、予定の進捗率が完全に確保できる。こういうふうなめどで、この百三十四億を組んだ次第でございます。
○委員長(辻武寿君) 次に、各省別の説明を願います。
○説明員(高柳忠夫君) ただいまは全体の御説明を申し上げましたが、各省所管別に申し上げます。農林省所管の追加予算額は二十三億四千八百万円でございます。運輸省の所管といたしましては二億三千百万円でございます。端数は切り捨てております。建設省関係といたしましては百八億五千五百万円でございます。合計いたしまして百三十四億三千四百万円。
○委員長(辻武寿君) ただいまの説明に対し、御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○藤野繁雄君 これは各省ごとに資料が出ているから、この資料について各省ごとに御説明を願います。どっちからでもいいから、資料によって説明をひとつお願いします。
○政府委員(山内一郎君) それでは建設省の関係で御説明をいたします。資料は横に長い、右上に建設省河川局と書いてございます過年災害進捗状況の資料でございます。これで、大体は大蔵省からの説明のとおりでございますが、年災として三十四災、三十五災、三十六災と三年でございます。その次に、総国費、三十六年度までの支出額、その次に三十七年度出初予算額、その右に合計、こういうふうに書いてございまして、その右に、この金額ではどういう進捗になるか、三十七年度までの進捗、三十四災が九七、三十五災が八二、三十六災が五七になります。これの現状におきまして所期の進捗を達成をするために、その右の補正額、これがただいまの説明になっているわけでございますが、総計は、下に書いてございますように、百八億五千五百万円、単位は百万円でございます。端数をちょっと切り上げておりますが、百八億五千五百万円、内訳が、三十四災が二十五億八千五百万円、三十五災が七億七千四百万円、三十六災が七十四億九千六百万円、こういうふうに補正ができれば、その右に書いてございますように、従来からの予算と合計をいたしまして五百二十億一千万円、これの仕事ができる予定でございまして、これをやれば、一番右に書いてございますような進捗率になるわけでございます。三十四災が完了、三十五災が八六%、三十六災が六七%というような進捗を見る予定でございます。
○説明員(小林国司君) 今回の補正予算が、お手元の資料にございますとおり、農地災害復旧関係で十億四千百万でございます。その内訳といたしまして、農地が一億九千万、農業用施設が七億四千三百万、海岸が一億六百万、合計いたしまして十億四千百万でございますが、農地関係の災害復旧は、三十三年災から三十四、三十五年、三十六と、四カ年にわたる災害を含んでおりまして、今回の補正予算によりまして、三十三年災と三十四年災は完了いたします。三十五年災につきましては、予定進度の八六%まで実施できますし、また三十六年災につきましては予定進度の六七%完了できる見込みでございます。
○説明員(長尾義三君) お手元に配布されております資料について御説明いたします。運輸省の補正は、先ほど大蔵省の高柳主計官から御説明がありましたとおり、百万円単位で申しますと二億三千百万円でございます。その内訳は、各省と同じでございまして、私どものほうといたしましては、この資料にも書いてありますが、三十四災、三十五災については、実施調査の結果、当初予算の範囲内で予定の進捗率が確保できましたので、追加補正を行なっておりません。三十六災につきましては、当初予算編成期におきまして、査定済みの分と査定見込みの分との予算を計上しておるのでございますが、その推定見込み額が非常に少なくて、実際のその後の査定状況等を見ますと、差が生じております。その差と、それからもう一つは、その後激甚災害特例法による指定によって国費の負担率が増加しておりますので、本年度において予定の進捗率が得られませんので、その予定の進捗率、これは六七%と書いてありますが、その率を得るまでの額を補正といたしました。したがって、結論的に申しますと、三十六災の国費率、査定率確定に伴う事業額の変更を補正といたしたわけでございます。
○委員長(辻武寿君) ただいまの説明に対し、御質疑のおありの力は、順次御発言願います。
○田中一君 河川局長に伺いますが、三十四年度災は、補正しなければ一〇〇%の進捗率がないという考え方は、先ほど主計官から話があったように、新規災害——三十六年度災害に対しては、わからんものがあったといってもいいけれども、三十四年度災害が今回の補正予算がなければ完成できないという予算の立て力は、これはおかしいと思うのですよ。したがってもし予算の補正がないならば、九七%の進捗率で終わるということは、少なくとも三・五・二の比率でもって完成しようという確たる進捗度を持っているものの予算の裏づけというものが不十分であるということになるのです。しかし、そういうことをわれわれはここでもって、今こういうことを伺うからわかるようなもので、従来ともそういうような予算のつけ方をしておるのですか。
○政府委員(山内一郎君) 三十七年度予算を編成をするときには、三十四災につきまして、まだ最終的の再調査をやっておりませんので、これで終わるつもりであったわけでございます。ところがその後、最終年度でございますので、残事業全部当たりまして再調査をやった結果、三十七年度当初の予算では不足をすると、こういうことがわかったわけでございますが、もし補正がなければ、それじゃ九七にするのか、こういうことになりますと、やはり考え方を変えまして、三十五年災、六年災から予算を回しましても完成をすべきである、したがって、そういうことに処置をすべきでございますが、補正案がせっかくできまして、こういうことになれば、こういう表の形になる、こういうわけでございます。
○田中一君 しかし、三十四年度災は、今になって十分に調査しなければ実態がつかめないというようなことはないと思うのですがね、これは主計官、どういう査定のし方をしているのか、かりに災害の補正予算を組まない年度があったとするならば、その場合には、やはりわれわれに約束をしている進捗率というものが実行できなかったのだ、過去において……というような見方をするのか、せっかく補正予算が組まれたのだから、その割り振りをこのようにしたのだということと、それから、最後の年だから十分に調査したら、また新しく、これだけの三十四年度の災害が発見されたのだということとは違うと思うのですがね、ずいぶん苦しそうな答弁をしているけれども、実際は、例年どういう形でもって過年度災の予算の計上をしているのか。
○政府委員(山内一郎君) 再調査の結果、新しい災害場所が見つかったというわけじゃございません。個所は全部当初つかんだ個所でございますが、やはり川の流れの状況によって、ここまでやるべきであったというものが変わるというような、設計の内容の問題、それからやはり物価の増も多少ございますので、その所期の事業量を達成するためには、やはり多少よけい金がかかる、そういうようないろいろな点を再調査をやることは従来どおりでございます。毎年、毎年災ごとに最終年度には、必ず残事業というものを把握する。したがって、補正がない場合には、所定の進捗率を達成するためには、やはり多少はほかの年災から流用して四年目には必ず完成をする、こういうやり方をやっているわけでございます。
○田中一君 それじゃ何も補正されないでも一〇〇%の完成は見るのだということでいいのでしょう。今言うとおり、査定というものが、今度はあいまいになってくるのですよ。やっているうちにだんだんこのほうがいい、あのほうがいいというようなふうにして、設計上の問題等も変わってきて、しいていうならば、改良工事的なものが加味されて、これで完璧なんだというものと、当初査定したものとが狂うということになると、ちょっとおかしな感じを受ける。ことにこれは直轄工事も補助工事も含まれているものだと思いますけれども、地方では、やはり当初査定されたものを一応査定されたものとして実害として考えているのじゃないかと思うのですが、その点はどうなんですか。
○政府委員(山内一郎君) ただいま改良というようなお話が出ましたが、たとえば護岸の高さが三メートルで当初査定をされているのだ。ところがその後の洪水によりまして四メートルまでやらなければ、護岸の目的を達成しない、こういうような場合には、再調査で四メートルの長さの設計をやるように変更するわけでございます。そういう意味の変更がなされて、再調査をやっている、こういうわけであります。
○田中一君 そうすると、各年度中に災害予算の補正をしない場合には、どういうことをしておったのですか。これは流用でやっておったのですか。
○政府委員(山内一郎君) 最終年度の四年目に金額が不足をするような場合には、ほかの年災の流用をして執行する、こういうことでやって参ったわけでございます。
○田中一君 主計官、それでいいんですか。
○説明員(高柳忠夫君) 本来的には、田中委員のおっしゃるように、どんぴしゃりの予算を計上して、一たん決定した国費の額が、大体四年間にわたって執行されるわけでございますが、その数字が動かないことが一番望ましいわけでございますが、いろいろの査定技術士の問題もございまして、国庫負担法による国費負担額というものは、一応計算で出るわけでございますが、そのほかに、御承知のように予算の計上の際には、設計上の変更の率とか、または入札の率とか、そういったふうの過去の長年の災害の経験値というものがございますので、そういうものを一応かけまして予算額を計上しておる、こういうふうな実情になっております。それが四カ年にわたって予算を執行して参りますと、それは一般論の率でございますので、余る場合もございましょう。それから景気の変動等でもって、事業の加減がございまして、入札等の請負業名のいろいろの価格の変動等もございまして、余る場合もございますし、若干不足する場合もございます。そういう他動的な要因と、それから予算計上の技術上の要因とがからみ合って、必ずしも最終の年次に参りますと、どんぴしゃりと参らない場合がございます。そうしておおむね余ると言っては言い過ぎかもしれませんが、大体その計上額で済むというのが過去の経験の大部分でございますが、ここ二、三年の経済の変動等もございまして、三十四災の場合について申し上げますと、どうも百パーセント完了するには不足ぎみであるというふうな事情が建設省からもお話がありまして、流用の申請があったわけでございます。他年災からの流用の申請があったわけでございますが、ちょうどたまたま一般といたしまして、三十四、三十五につきましては、本年六月ごろから実地調査をいたしまして、その結果の数字もつかみましたので、幸い補正予算の機会にも恵まれましたので、流用をせずに補正で御処理願うことに今回いたしたわけでございます。
○田中一君 農林省では、三十四災はもう完了した、運輸省のほうでも、これは完了しておるのでしょう、そうですね。そこで河川局長、これは補助工事も入っておるのでしょう、この中に。
○政府委員(山内一郎君) 補助工事だけでございます。
○田中一君 だけ……。そうすると地方の自治団体も同じように、これに合わした補正をしなければならぬわけですね、結局。そういうことは無理はないわけですか。その点はどうなっておりますか。
○説明員(高柳忠夫君) 災害復旧につきましては、御案内のようにこの地方の負担につきまして、地方起債を特に認めております。今回百三十四億の補正に伴いまして、地方負担の所要見込額のうち、必要な起債額といたしまして二十億地方債計画を追加いたしております。したがって地方の負担は、この補正に基づいて、どうこうということは一応ないわけでございます。
○渡辺勘吉君 この補正の経過はわかりましたけれども、三十七年災は建設省としては、どれだけの予備費支出を予定し、それがどう進展しておりますか、その点を。
○政府委員(山内一郎君) 直轄災害と補助災害と分けて御説明いたしますが、直轄災害につきましては、すでに予備費から十六億五千七百万円の支出を見ておるわけでございます。本年度分としては、これによりまして所定の進捗率を達成する。補助災害につきましては、すでに予備費から五十一億八百万円の支出をされておりますが、今後の予定分につきましては、まだ査定実施中でございますので、はたして幾ら要るか、あるいは予備費のワクは、どういうことになっておるか、そういうことの関係上、まだ今後の予想というものは明確になっておりません。そういう段階でございます。
○渡辺勘吉君 総額では、どのくらい見ておりますか。直轄と補助の三十七年災の……。
○政府委員(山内一郎君) 直轄災は全部で三十八億四百万円、これが所要額でございます。補助災害は、ただいま御説明いたしましたように、まだ全貌をつかんでない、こういう状況でございます。
○渡辺勘吉君 同じような三十七年災について、農林省はどうですか、その点をもう少しお伺いしたい。
○説明員(小林国司君) 農林省の農地関係の三十七年発生災害のことでございますが、すでに予備費を一次、二次と支出をお願いしておりまして、三次と合わせまして、お手元の資料が少し違っておりまして、そこへお手元の資料に十一億六千三百万円と一番下から三行目のところにございますが、これは一次、二次の合計でございまして、三次を合わせますと二十七億九千万円でございますので、御訂正をお願いいたしたいと存じます。 本年発生災害に対しまして、予備費を農地関係で二十七億九千万円お願いいたしますと、農地復旧で二八・一%、農業用施設につきましては二五・九%の進捗率に相なるわけでございます。
○渡辺勘吉君 農林省全体を伺っておるのですが、林野、漁港、総体で……。
○説明員(小林国司君) ついでに申し上げますが、林野関係が、そこの印刷がやはり二次までの合計でございますので、御訂正をお願いいたします。一億四千六百万円ございます。 それから漁港関係が二億三千九百万円、合計三十一億七千六百万円、こういう数字に相なります。
○渡辺勘吉君 運輸省はどうですか。
○説明員(長尾義三君) 運輸省も、建設、農林と同じ考え方で、一次、二次、三次の予備費を当年災について得まして、現在仕事を執行中であります。そして一次、二次の資料につきましては、ちょっと手持ちがございませんが、三次につきましては総計九千七百八十五万六千円、この内訳は頑健が七百二十三万円、それから補助が九千三十二万六千円、残りが災害査定の旅費の追加、こういう形になっております。
○渡辺勘吉君 全体として、三十七年災のすでに発生した分に対しましては、各省の予備費支出の経過を伺いましたが、なお、今後査定されるもの等を考慮すれば、大蔵省としては、それらの各省の要求を予備費の中で十分まかなえる、そういう観点では、どうなんでしょう。
○説明員(高柳忠夫君) 現在までに判明いたしておりまするところの被害報告額が、大体八百七十億になっております。これは十一月二十二日現在でございますが、まああと一月の間に特に大きな被害が発生しない限りにおきましては、この数字は大きな変化はなかろうかと思うのでございます。その被害報告額を基礎にいたしまして、今後の国費の所要見込額というのを過去の経験値等から推計いたしますと、大体三十七年度必要とするところの国費というものは百五十億ないし百六十億の間ではないかとわれわれは推計いたしております。その数字のうち、すでにただいまお話がありましたように、百五億を支出いたしておりますので、今後の査定がもし調順に進みました場合にも、五、六十億の予備費をもってまかない得るのではないかというふうに考えております。幸い本年度の予備費は、三十七年度予算は、例年に比べて倍の二百億の予備費という、災害を考えまして特にあらためまして、二百億計上いたしております。これが幸いいたしまして、十一月末の残では七十億以上まだ予備費が残っております。予備費の便利見込みも、災害以外には、そう大きな要因が今のところ考えられませんので、大蔵省といたしましては、査定が進捗次第この予備費の使用を決定して参りたいと思いますので、今年災については、幸い財源でどうということはないような見込みを立てております。
○岩間正男君 今の説明、これ資料でもらえませんか。三十七年度の災害の報告とね。
○説明員(高柳忠夫君) 今担当の者に聞きましたら、きのう一応口頭で御返事申し上げたそうですが、さらに資料をというお話でございまして、今とりまとめておるそうでございますから、後日お届けいたします。
○渡辺勘吉君 チリ地震津波対策事業の点についてしぼってお伺いしますが、これは今、運輸省、建設省、農林省から、それぞれ資料の提出がありましたが、まず運輸省に伺いますが、この対策事業の調書を見ますと、三十七年度までに実施をした全体の計画に対する進捗率は、総体で二五%、非常にその進捗の度合いが低率である。七五%は今後やるという次第でありますが、一体こういう進捗で、三十五年度末に津波対策事業に関する特別措置法が出されて、少なくとも六カ年間に実施するという目途で各年この対策が進められてきておるわけです。これらの進捗の現実を踏まえて三十八年度の要求がここに出されております。したがってこれがそのまま三十八年度として予算が確保されても、三十九年度以降に大幅に残る、こういうことでは、当初の六カ年間に、この事業を完成するということは、きわめて見通しは容易ではないというふうに、この資料からはうかがえるのですが、その点を、なぜ三十八年度にこの程度の要求にしておるのか、この点から、まず運輸省にお伺いします。
○説明員(長尾義三君) 運輸省関係の進捗率が非常に悪いと御指摘がございましたけれども、これについて若干御説明いたしたいと思います。 当初、三十五年の五月に、チリ地震津波による被害が発生いたしましてから、御承知のように私どものほうとしても、その対策事業につきまして現地の調査をいたしまして、三十五年の十一月二十八日に津波対策審議会にもかけて、そして私ども当初の計画としてきめましたのが、お手元の表の一番左に書いてございます二十億でございます。この内訳は、そのうち災害が三億六千万円ほど、それからその他対策関係として十六億という形できまったわけでございます。その全体計画、当初の全体計画に従いまして、三十六年度までに、この表の二番目に書いてありますように、五億四千四百万円ほど施行したわけでございますが、御承知のように、港湾地帯の津波対策事業は、ただ海岸線に堤防をめぐらすだけでなく、水際線を非常に高度に、接岸施設とかその他いろいろ利用しております。したがって、ただ防潮堤をめぐらすだけでなくて、港湾としての利用の観点も考えて、これをたとえば大船渡とか、八戸、女川、文里などにつきましては、もっと検討すべき点があるのじゃなかろうかということで、第二回のチリ地震津浪対策審議会でも、そういうふうに条件がついたわけです。その後、いろいろと一年間ほど私どものほうで検討いたしました結果、大船渡、八戸、女川、文里、この四港につきましては、沖に防波堤を作りまして、そこでチリ津波のような大きな津波の勢力を減殺する。そして、陸上部の防潮堤は、極力堤防を低くして、日常時の利用ができるようにする、こういうふうに計画を改定したわけでございます。その結果、従来防潮堤をやるということできめられておりました事業費を防波堤計画に振り向けたわけでございますが、その区域の中に農林省、建設省の分がございまして、それを防波堤のほうに費用を振り向けたわけでございます。したがって、私どものほうといたしましては、当初の計画事業量よりも、この三番目に書いてありますように、約十八億七千万ほど全体計画がふえたわけでございます。そういうことで、三十六年十一月二十四日でございますが、第三回のチリ地震津浪対策審議会にかけまして、諸先生方のいろいろと御審議を願って、こういう計画に決定したわけでございますが、十一月二十四日ということでございますから、予算の編成とも並行して進んでおったことと、それから、何せこういう地震、津浪用の防波堤ということは、おそらく世界でも初めてだと思いますが、水深の深いところでこういう特殊の防波堤をやるということで、当初の第一年度については、ある程度基礎的な調査をやっていくというような観点から、需要額が非常に少なくなっております。そういうことで、三十七年度までの実施額を見ますと、九億七千四百万円で、これを当初の全体計画に比べますと、進捗率が下の欄に書いてございますが、計では四八%で、防波堤関係を除きました進捗率は五四・五%と、こういう形になっております。三十六年度までと、三十七年度は、ただいま申し上げましたように、防波堤に関する事業の進捗度が非常におくれておりまして、右の欄をごらんになっていただきますと、直轄と書いておりますが、直轄が大船渡と八戸の防波堤の分でございますが、この率が非常に少ない。その他の普通一般当初計画の防潮堤につきましては、下にも書いてありますように、相当の進捗率をもって進められております。そこで、私どものほうといたしましては、当初そういう計画の確定ということでおくれておりますが、地震津波対策事業というものは、いつ起きるかわからない。三陸関係、あるいは、南海、東海の地震というものに伴いまして、津波がいつ起きるかわからないという現状にございますので、早急にこれを完成しなければならないという考え方を持ちまして、四十年の完了を目途として、三十八年度は、その残事業のおおむね三分の一に相当する額を、現在予算要求をいたしまして、大蔵省とも折衝しております。しかしながら、先生の御指摘のように、前年度に比較いたしますと、この事業費が二・六倍というふうな非常な伸び率になります。これは、予算の常識からいきますと、非常に大きい伸び率になるわけでございますが、特殊な事情もございますので、大蔵当局にもよくお話しいたしまして、何とか運輸省の希望が達成されるように、現在折衝しております。そういうふうなことがもし可能になりますれば、今後三カ年以内、すなわち当初の予定の計画どおりに工事が進められるものと私どもは考えております。
○渡辺勘吉君 あとでまた。 運輸省はそれで一応わかりましたが、建設省の今後の心がまえといいますか、これを現在までまあ五四%ですか、三十五年から六年を目途にして、三十八年要求なり、あるいはその残額の見通しでやっておられるのか、その点をお伺いしたい。
○政府委員(山内一郎君) 資料が提出してございますが、この資料の右から二つ目に、三十八年度要求額というのが書いてございます。その一番右に、主十九年度以降残額という数字が響いてございますが、大体四十年までに完了したい、こういう意図でやっておるわけでございます。
○渡辺勘吉君 ちょっと気になるのですが、大体というのはどういうことですか。
○政府委員(山内一郎君) 予算でございますので、財政全般に関することでございますから、はっきり申し上げるのはどうかと思いますが、建設省としては、四十年までにやりたい、こういうふうに考えております。
○渡辺勘吉君 続いて、農林省の准捗状況並びに今後のこの完成を目途とする考え方を伺いたいと思います。
○説明員(小林国司君) 農林省の農地局の関係について申し上げますと、お手元に資料がございますとおり、総事業費が九億四千五百万円でございまして、三十六年度までに二億四千二百万円ほど実施しております。三十七年度の事業費が一億二千三百万円でございまして、その進度が三九%に相成っております。 残事業、つまり三十八年度以降に残ります事業費が五億七千八百万円残っておりまして、それを三カ年間で完成したい。したがいまして、四十年完了を目標にいたしまして、大蔵省にもお願いを申し上げておるような状態でございます。
○渡辺勘吉君 漁港関係なりあるいは防災林等については説明できませんか。
○説明員(小林国司君) 水産庁関係につきましては、お手元の資料にございますように、現在までの進度が三六・五%でございます。残っております事業を、やはり四十年完了を目標にいたしまして、その三分の一の八億七千百万円を計上しておるわけでございます。林野庁につきましても、同じく現在までの進度が、三九・六%の進度でございまして、三十八年度の要求が四千四百万、残りは三十九年度単年度でできるような見込みで予算が組まれておるわけでございます。
○渡辺勘吉君 ただいまの総括的な説明で、従来の進捗状況が、農林省の関係でも、全体から見ても四割にもなっていない。特にまた運輸省については、先ほど説明があったように、従来の計画を修正して沖に防波堤を建てなければこの完全な対策にはならぬということで、当初計画を修正をしておる。そういう面から見ますと、当初考えましたように、三十五年をスタートとして六カ年でこの事業を完成するということには、かなり容易ならざる努力を要すると思います。そこで、大蔵省に伺いますが、当初そう考えられたこのチリ地震津波対策の事業については、四十年で完全に完了することで三十八年度の各省の予算要求が出ておるわけであります。六カ年で完了すると、あくまでもそういう線を堅持して、三十八年度の各省の予算要求を十分尊重してひとつ当たっていただきたいと思うのですが、その点についての大蔵省の基本的な考え方、具体的な要求されておる計数に対する考え方を伺っておきてたいと思います。
○説明員(高柳忠夫君) ただいまお話のありましたように、それぞれ各省から三十八年度予算に関連いたしまして御要求がありますので、ただいま慎重に検討中でございます。
○渡辺勘吉君 四十年に完了するという目途で、三十八年度から今後三カ年で事業を進捗するということで要求をしておる。そういう基本的な法律を制定した当時からの目途で予算を踏まえて取っ組んでいくということについてはどうであるかをお伺いしているわけです。
○説明員(高柳忠夫君) これはまあ昨年も同じような問題があったわけでございますが、この要求は、四十年度完成ということに承っておりますので、慎重に検討しておるわけでございます。
○渡辺勘吉君 そういう要請であるから慎重に検討しておるということでは、きわめてどうも満足しかねるのです。そういうのは、国全体の方針として進められてきておるわけですから、あくまでも、そういう災害はいつ起こるかわからぬわけですから、六カ年というものも、決してこれは短い期間ではなしに、かなり長い年限を目途として年次別のそれぞれの事業をやっておるわけですから、あくまでも四十年に完了することで今後の年次別の予算については十分措置をしてほしいということについて、大蔵省はどういうふうな基本的な態度であるかということを伺っているのです。その点をもう一回。
○説明員(高柳忠夫君) ただいま三十八年度予算はいろいろと作業中でございまして、まだ大蔵省といたしまして最後の決定に至っておりませんので、ただいまのような御答弁を申し上げたのですが、各省の御要望並びに当委員会の御要望を十分検討いたしたいと思っております。
○渡辺勘吉君 これ以上言うても、どうもさっぱりすれ違いのような感じがしますが、少なくとも、委員会としても、そういう点を十分尊重していただきたいということを強くここで申し上げておきますから、これが四十一年以降に残ることのないように、ぜひそういう進捗を、従来のおくれを取り戻して四十年で完了するように、予算査定にあたっては、十分それらの当初考えられた年次別の進捗というものを尊重してひとつ当たっていただきたいことを強く要請して、この問題はこれで質問を打ち切ります。 それで、次に三十七年の旱害の点でありますが、これは資料要求をいたしておりましたものも非常に不備でありますが、提出された資料を見ますと、この国費所要見込額についてこれを見ますと、一番問題だと思うのは補助率の問題であります。で、この補助率は、なぜ四〇%に見たのか。査定は、三十三、三十五、三十六年の実績平均で応急工事費の七八・五%に査定をしたというのですが、だとすれば、三十三年の旱害応急対策の事業助成要綱には、明らかに補助率は六割というものをきめて補助をしておる。なぜ三十七年の旱害対策については補助率を四〇%に引き下げをしてここに推定国費を出しておるのか、その点をまず農林省に伺いたい。
○説明員(小林国司君) 本年の旱害応急対策事業の問題でございますが、査定率はほかの災害等と異なりまして、やはり旱害応急対策事業は、旱害応急対策事業の従来の実績を尊重すべきじゃないかということで、過去三カ年間の実績平均から査定率の七八・五%というものを出しまして、これを査定見込額ということで金額をはじいたわけでございます。 それから補助率の問題でございますが、これは毎年そのつど大蔵省と折衝いたしまして補助率をきめていくわけでございますが、お説のとおり、三十三年のときの補助率は非常に高かったのでございますが、三十六年は現在ここに書いてございます補助率と同じでございまして、大蔵省ともいろいろ折衝を重ねました結果、本年の旱魃に対しましては前年どおりということで、こういうふうな補助率をきめて出しておるわけでございます。
○渡辺勘吉君 三十六年にすでに補助率をきめたところに問題があると思うのですが、一体この旱害の実態から見ましても、従来の旱害は、割合に農業の生産性の高い、たとえば水稲を中心とした旱害が中心であった。しかるに、今度の三十七年の旱害の被害対象作物は、もう完全にこれは畑作に限定されておると言っても過言ではないと思う。そういう畑作地帯の、従来の水稲地帯よりも農業所得の二分の一程度に低い三十七年の旱害に対して、三十六年に低下した率をそのまま三十七年にもこれを当てはめるということは、非常に機械的であって、ほんとうに災害の実態というものをもっと直視をして見たならば、このことから見ても、三十二年の決定した補助率によってこれを算出すべきものだと思うのです。そういう観点から、一体農林省は四〇%でも最も適正な補助率であると考えておるのですか。
○説明員(小林国司君) ただいま先生の御指摘のとおり、昨年の旱害はおもに水田が多かったのでございますが、本年は全国的に大体十七県旱害を受けておりますが、その内容を見ますと、お説のとおり、畑地の被害が圧倒的に多いわけです。この補助率の問題は、高ければ高いほどいいわけでございまして、いろいろ大蔵省と折衝を重ねたのでございますけれども、大体この畑地につきましては、非常に収益の多い果樹が今回は相当多かったということで、水田と同様、つまり昨年と同様でやむを得ないのじゃないかということに話を落ちつけまして、こういうふうにきめたわけでございます。
○渡辺勘吉君 今度の被害対象作物から見れば、収益率の高い果樹が中心であるということでありますが、百五十数億に上る作物の被害のうちで、果樹は金額的に幾らですか。
○説明員(小林国司君) 農地局のわれわれの関係といたしましては、工事の関係だけでございますので、作物の関係はわかりません。
○渡辺勘吉君 ちょっと聞き漏らしましたが、長野は確かに果樹は非常に多かったわけですが、その他の県は、牧草とか雑穀とか、そういう低い収益率のものを——収益率なんというのは全然ない、そういう被害が非常に一般的に対象になっておるわけです。ですから、部分的に果樹だけを取り上げて、補助率が低くてもいいという説明は納得ができないのですが、それを納得させるもっと具体的なデータがあれば、それをお示しを願って説明をしていただきたい。
○説明員(小林国司君) 補助率をなぜ果樹についてそういうふうにきめたかというデータがあれば、という先生の御要求でございますが、ただいまここには資料を持ち合わせておりませんので……。申し落としましたが、果樹のほかにやはり蔬菜関係もかなり被害が多うございまして、果樹、蔬菜その他入れますと、かなりな被害に相なっているようです。大体十五億程度の被害見込み額、これは作物被害でございますが、という数字が出ております。
○渡辺勘吉君 百五十五億のうち十五億程度というようなことではどうも納得できませんで、たとえばカンショとかバレイショとか菜種、雑穀、豆類、工芸作物あるいは飼料用の作物とか緑肥川の作物の被害とか、そういうものが非常に多いわけですよ。ですから、果樹が被害が多いとか、あるいは陸稲が多いからということで言いのがれをせんで、もっと、これはもう旱害対策の施策として、私は末梢的なものだと思うのですが、基本的に一体こういう旱害に、無理してポンプを買ったり、あるいは導水作業をしたり、要りもしないような油を使ったり、そういうことに対して四割で切り捨てて、あとはその被害者の負担でもいい、そういう非常に底冷えのするような考え方が私は基本的に問題だと思うから、補助率を中心として質問しておる。三十三年に六割というものをきめながら、三十六年にはもう四割にする、三十七年も四割にすると、そういうことでは、まあ経済局長も見えておりますが、これらの灯作物の被害が百五十億にもなっている、そういうものの一体補償はどうするのか、そういうことがほとんどなされずに、全く二階から目薬のように、それらの収穫物が皆無あるいは半減しておるという被災農家が、ポンプを買ったりして、その補助も四割にしか当たらないという、そういう考え方では、私は、災害対策の十分な措置とはいえない。そういう基本的な考え方からいえば、三十三年に閣議決定をして、そうして旱害に対しては、少なくともそうしたようないろいろな応急工事に対して六割と見た、これだって十分とはいえないが、せめてその点までもやはり補助率を高め、その他の施策も、たとえば失対事業についても高率の補助を適用するとか、そういうことをやっても、これらの被災農家の回復というものはなかなか容易ではない。こういう旱害対策に対する考え方の基本が、私は、もっと愛情のある考え方で、行政当局もこれは措置をしてもらわなければならないということで、たとえば補助率を問題にしているわけです。だから、これは農林省が最初から四割といえば、大蔵省は喜んで四割に応ずるでしょう。原案として六割にするだけの、農林省もそういう基本的な考え方がなかったかをここであらためてお伺いをいたしておきたい。
○説明員(小林国司君) 先ほどちょっと数字を間違えまして十五億と申しましたが、先生のお話のとおり、作物被害は百五十五億でございましたので、訂正をいたしておきます。 補助率の問題でございますが、これは御説のとおり、三十三年の旱害と同じ程度の六割でなぜ農林省はがんばらなかったのかというお話でございますが、これについては、あまり詳しい事情を申し上げるわけに参らない事情もございまして、いろいろ大蔵省と折衝を重ねたのでございますが、結果としてこういうふうに落ちついたということで、御了承をいただきたいと存じます。
○渡辺勘吉君 私は了承するもしないも、もうこういう考え方は非常に遺憾だと思うのです。それはもちろん局地的な問題ですよ。これはまたそういう被害を受けても、これに対する積極的な施策を要望するという気がまえにもなっていない、非常に意識の低いそういう地帯の開拓地の農家が、特に局地的な大きな被害を受けている。こういう声のないものに対しては、もうどんどん低下するような国の施策をやってもかまわないというようなことに考えられるような方向に、今農林省の行政全体が置かれているのではないかということで、私は、そういう補助率の取り上げ方についても問題にしているわけですから、いろいろ公のこういう委員会で、大蔵省との折衝の経過を説明できなければ、これ以上伺うつもりはございませんが、少なくとも農民の立場に立って、あくまでもそれらの被害を最小限に国の施策としてこれをバック・アップしてやるということで臨んでいただきたいと私は思います。 それから政令が十一月一日で出たのですが、これによって、どういう具体的な天災法の措置なり、あるいはそれらに関連するいろいろな諸施策が農林省として講ぜられたと思うのですが、これは、資料要求もしたのですが、出ておりませんが、その内容を伺いたいと思います。
○政府委員(松岡亮君) ただいまお話がありましたように、十一月一日に政令を出しまして、旱魃等の被害を天災融資法の対象として指定したのでございますが、これに基づきまして、これは旱魃だけではございませんが、全体の、旱魃、暴風雨等は必要な融資のワクを三十八億と決定いたしたのでございます。それによりまして、特別に二分五厘の低利の資金を出すもの、これが二十三億四千七百万円でございますが、それぞれ県に配分いたしまして、直ちに融資の手続をいたしております。
○渡辺勘吉君 失対事業ワクの拡大なり、あるいは高率補助という点については、どういう措置をとられたのですか。これはこの前の委員会でも、それらの内容について要請をしておったのです。
○政府委員(松岡亮君) これは農林省の関係ではございませんので、私のほうからちょっと説明を申し上げかねます。
○渡辺勘吉君 それでは、これをいつまでも取り上げてもしようがないと思いますから、一応私の質問はこれで打ち切りますが、いずれこれは農業災害の法律等についても、あらためていろいろ問題点を伺う機会があると思うのでありますが、基本は、これらの百五十億も収入が減少してきておることに対しては、単に融資をするとか、あるいは措置をしたものに対して、四割程度の補助をするとか、そういうことでは、これらの被害の対象は回復できないことはもうはっきりしておる。もっと基本的にこれらについては国で積極的な補償の措置を講ずるような立場で、もっと基本的なそういう法律の改正を大幅にするというような機会には、対象にしていただかぬと、今のような制定されているような範疇では、災害の基本的な対策にはならない。そういう点をひとつ農林省としても、所管の事項については積極的にひとつ施策の中に取り上げ、法律の中に、これを政府で提案するときには取り上げるように強く要請をして、きょうの質問を終わります。
○岩間正男君 時間がないから簡単にお伺いしますが、さっきのチリ地震津波の対策の問題ですね。四つの港の防波堤の問題が出ましたが、この規模をちょっと話してもらいたいのです。総額が幾らで、それから工事量、現在の進捗状態、それから総予算ですね、そういう問題についてちょっと……。
○説明員(長尾義三君) 四港と申しますのは、北から申しまして青森県の八戸、岩手県の大船渡、宮城県の女川、それから和歌山県の文里港でございます。これらはいずれも考え方といたしましては、うしろに、水際線に防潮堤を作る事業で当初の調査額をきめております。そして、そういうことをやるよりも、防波堤をやることによって、津波の高さといいますか、エネルギーを減殺いたしますと、陸上部のほうは低い堤防ないしはなくてもほとんど被害には影響ないというふうになります。したがって、費用との比較があるわけでございますが、大体津波対策として、当初防潮堤として調査しました事業費のワク内でできるものならそうしたいということでやっておりますが、女川につきましては、若干その事業費が不足いたします。そこで、ちょうど港湾から——これは農林省のほうの漁港にも関係いたしますが、ちょうど女川港は、港湾ないし漁港といたしましても防波堤の必要な個所でございますので、その足りない分を改修費を入れまして防波堤を作るというふうに計画をいたしております。大船渡と八戸、文里につきましては、先ほど申しましたように、防潮堤で当初計画いたしました事業費の範囲内でその防波堤ができることになっております。具体的に申しますと、大船渡につきましては、防波堤の費用は、これは一番大きいのですけれども、十九億、それから八戸につきましては、七億円、それから文里につきましては、九千百万円、それから女川につきましては、これは運輸省の分でございますが、一億四千五百万円、全体といたしましては大体七億程度でございます。
○岩間正男君 この規模はどうですか、工事量は。
○説明員(長尾義三君) 工事量につきましては、大船渡は防波堤の延長が大体七百四十メートルでございます。
○岩間正男君 深さは。
○説明員(長尾義三君) 港口の幅員が二百メートルでございまして、高さは五メートル……。
○岩間正男君 水深は。
○説明員(長尾義三君) 水深が二十メートルないし三十メートルでございます。ですから、全体の壁の高さとなりますと、それに五メートル足したという形になります。非常に大きなアース・ダムになります。
○岩間正男君 はっきりした計画はないのですか、工事の計画とか……。
○説明員(長尾義三君) 計画はございます。ちょっと今資料をあまり持ってきておりませんから、後ほどお持ちしてもよろしゅうございます。
○岩間正男君 八戸は。
○説明員(長尾義三君) 八戸は不確かな数字でございますから、確実な数字をあとでお持ちいたします。
○岩間正男君 実は、私はチリ地震津波のときは、二回も現地を見たり、予算委員会でも質問したのですが、非常な要望で、今ごろ計画が変更されるのはむしろおそい。地方の住民の要求は切実なものである。ことに女川なんか、深さが三十メートルもある。非常に難工事だと思うのですが、そういう問題について、大蔵省との話し合いはできているのですか。今調査の段階ですか。それから工事にもう着手して、基礎工事なんかやっているのか、どの程度ですか。
○説明員(長尾義三君) 八戸につきましては、現在本工事に着手しております。 それから大船渡と女川につきましては、先ほど先生おっしゃいましたように、水深が深い。アース・ダムを海中に作るという格好になりますので、地震時にどういうふうな格好になるか、そういう点について多少疑問点がございますので、私どものほうの港湾技術研究所で調査をいたしまして、大体結論を得て、今指示設計を組んでおります。そして大船渡につきましては、準備工事といいますか、工事用の石山の手当とか、あるいは付けかえの道路とか、工事用のいろいろそういう施設の整備をやっておりまして、来年度から本格的な事業に着手したいと考えております。
○岩間正男君 この三十八年度要求はどうですか。
○説明員(長尾義三君) 三十八年度は、この表に書いてありますが、直轄で八億ございますが、これは一番大規模な工事でございます。八戸と大船渡の分でございます。
○岩間正男君 見込みは。
○説明員(長尾義三君) これはもう私どもといたしましては、要求額を全額獲得したいと、こういうふうに大蔵省と強く折衝しております。
○岩間正男君 そのうちまた詳しくやりますが、資料を今のやつ出してくれませんか。計画、工事量、進捗状況、予算の関係、それから予算の遂行状況、そういうやつをお願いします、その四つの港について。 それでは終わります。
○委員長(辻武寿君) 他に御質疑もございませんようでございますから、本件につきましては、この程度にいたします。 本日はこの程度で散会いたします。 午後一時十分散会