公職選挙法改正に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1962/12/19
会議録
○委員長(青柳秀夫君) ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を議題といたします。 本案は、昨日衆議院から送付され、本委員会に付託されました。なお、本案の提案理由の説明は、すでに篠田自治大臣から聴取しております。 本案に対し御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○市川房枝君 ちょっとお伺いしたいんですが、一応これは選挙局長からお答えいただいてもけっこうです。 自治省のほうで、今度の地方選挙に対する公明選挙運動のために、地方選挙公明化推進本部というものをお作りになったようでございますが、 〔委員長退席、理事館哲二君着席〕 それは一体どういうふうな機構、あるいは運動の内容というのですか、そういうものをちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(松村清之君) 来春の地方選挙を控えまして、選挙の公明化をはかりまするためには、いろいろな方策があると思いますが、一番大切なことは、選挙される側においてこの公明化への協力を求めるということが大事じゃないかと思いまして、それで、都道府県知事、市町村長、都道府県市町村の議員の協力を得たい。そこで、これらの団体でありますいわゆる六団体、これをおもな構成メンバーといたしまして、それに民間の団体としてできております公明選挙連盟を加え、あとは自治省とか選挙管理委員会の連合会、こういうものを世話役的な意味で加えまして、地方選挙公明化推進本部という名前で設置することにいたしたのでございます。地方選挙公明化推進本部といいますと、いかにもこれだけが一つの推進の拠点のようにも見えるかもしれませんけれども、公明化の推進には、これは、いろいろな団体がいろいろな方面で御活動を願わなければなりませんので、これは要するに、今申しましたように、選挙される側の人と選挙執行側とのいろいろな話し合いの場を設けまして、そこでいろいろなことを話し合って、その話し合ったことは、選挙執行機関ができるだけ実行する。また、この推進本部のいろいろな話したことに関係なく、従来同様いろいろな主体が公明化のために活躍する、こういう趣旨でございまして、いわば、ある意味では、内輪のいろいろ協議する座を設けた、こういうような趣旨に御理解願えればけっこうではないかと思います。
○市川房枝君 今伺いますと、選挙される側、候補者といいますか、議員側と執行側、つまり選挙管理委員会、そういう方たちに対しての選挙の公明化を推進するための組織だと、こう伺ったのですが、これは私、たいへんけっこうだといいますか、今までそういう人たちを対象にしての公明化運動というものは私はなかったように思うのですが、今までの公明化運動というものは、いつでも有権者を対象として、有権者の自覚を促す、こういう運動だったと思うのですが、今のお話によりますと、たいへんそれはけっこうだと思うのですが、しかし、それならばそれだけに、この公明化運動の結果は、私ども有権者の側よりもかたり具体的に公明化されたかどうか、いわゆる候補者、議員の方たちの選挙をなすったあとで、ある程度はっきりしてくると思うのですが、相当のこれによって効果が上げられるというお見込みでございますか。
○政府委員(松村清之君) 今お話しのように、従来は、選挙される側に対する公明化推進の運動というものは実は行なわれなかったようでございます。そこで私も、今度の地方選挙の公明化にあたっては、特に選挙される側が大事ではなかろうかということで思いつきまして、このような組織というほどの形式ばったものではございませんが、一つの話し合う座をいうものを設けることにいたしたのでございます。これは今後、この中でいろいろ話し合いをして、地方団体としてもやっていただきたいと思いますことは、そこでおやり願うようにたると思いますので、これがどういう効果を生むかということは、まあ将来の問題でございますが、私は、ある程度の効果というものは、設けなかった場合に比して見るべきものがあるように確信いたしておる次第でございます。
○市川房枝君 これは、印刷物で拝見しますと、本部長は自治大臣でおありになりますし、そのほか、今お話のように、全国の知来会の会長とか市長会会長、町村会の会長、都道府県議会議長会会長、市議会議上長会の会長、町村議会議長会会長、その方たちが本部員としてずっと名前をお並べになっておりますけれども、まあそういう方たちは、今までも選挙を御自分でやっておいでになった方たちでありますし、どんな選挙をなさいましたか、それはちょっとわかりませんけれども、まあはっきりと、こういう公明選挙運動の責任者といいますか、という立場にお立ちになる以上は、ある程度のお覚悟があると思いますが、自治大臣はまあ割合にきれいな選挙をなすっておいでになるように伺っておりますけれども、本部長として、そういう選挙される人に対しての公明選挙運動、これは私、相当にやって下さらないと、なかなか効果が上がらないんじゃないかしらんと思うのですが、今局長のお話では、内容が、ただ話し合うという程度しかおっしゃっておりませんが、どんなふうなやり方をなさいますか、その内容にもよりますけれども、自治大臣からちょっとそのお考えを伺いたいのです。
○国務大臣(篠田弘作君) まあ選挙は、選ばれるほうと選ぶほうとの相関関係でございますが、公明化ということになりますというと、やはり選ばれる者の決心なり考え方が非常に、そう言っちゃ何ですけれども、七、八分はそういうふうにまあ影響があると私考えております。そこで、従来は選ぶほうの側の自覚を一生懸命に促してきたわけでありますが、今申しましたように、重点はどちらにあるかというと、むしろ選ばれるほうの側に責任もあるし、またそういう公明化に対する比重も、選ばれるほうの側に置かなければいけないじゃないかと、幸いにいたしまして、今度の地方選挙におきまして、従来地方選挙というものは、あまり国会の議員の選挙に比較いたしまして重きを置かれておらなかった。それで、やはり地方選挙というものを重視して、そこから直してくるのでなければ、国会議員の選挙だけをいかに公明化しようとしても、やっている人間は同じですから、そこで、やはりそういうふうにひとつ、実は自治省に参与というのがございまして、この間会議を開いた結果、こういうことをひとつ試みたらどうかということでその結論を得まして、その推進本部というものを作ることになったのであります。 〔理事館哲二君退席、委員長着席〕 そういう意味におきまして、選ばれるほうの側といろいろな選挙についての意見の交換をするということが、同時にまたそのたびに公明選挙ということを徹底させることが非常に有効じゃないか、こういうふうに私は考えております。
○市川房枝君 今、自治大臣の公明選挙の責の七、八分は候補者側といいますか、選ばれる側にあるというお考え、私たいへんうれしいと思うのですが、今まで、どっちかといいますと、公明選挙運動において悪いのは有権者なんだというような印象を少なくとも与えていた。こういう意味において、有権者側にある程度の不満があったわけですが、まあ両方にあるといいますか、結局のところは、最終的には有権者だと思いますけれども、直接的には私は、大臣おっしゃったように、やはりまず候補者のほうからやっていただくということが一番大事じゃないかと思っておりますが、たまたまそういう御意見を同って、たいへんうれしいと思うんでず。ただ、なかなかそういう人たちに対する運動は相当むつかしいだろうと私も思いまして、具体的にどういうふうなことをこのためにして下さるのか、実は伺いたいんですが、それはまだだんだん御計画をお進めになると思いますから、ひとつお考えをいただいて、そうして公明選挙運動においてのこういう考え方は、一つの画期的なといいますか、今までなかったお考え方で、非常にけっこうだと思いますから、ぜひひとつお進めいただきたいと思います。 それから、全体の公明選挙運動、地方選挙に対しての予算といいますか、これに対する予算もある程度あると思いますけれども、一般有権者に対する運動の予算は全体どのくらいになりましたか、結果をひとつ……。
○政府委員(松村清之君) 本年の十二月から来年の四月、この期間を考えまして、地方選挙の公明化推進の経費として六億円見込んでおります。この内訳を申し上げますと、来年の四月に現実に行なわれます地方選挙の啓発費の分として、地方交付税の上で二億四千万円、それから本年、三十七年度の常時啓発費として地方交付税の上に計上されてあります残りの金が、これは年間二億五千万円でありましたが、あと残りが八千五百万円、それから国の常時啓発費として本年計上されておりました三億五千万円の残りの分が八千五百万円、合計四億一千万円あったのでございますが、先般これに九千五百万円の予備費が支出され、そしてさらに九千五百万円を地方の日栄財源として支出を見込むということで、総計六億というものを見込んでおるわけでございます。
○市川房枝君 相当の金額といいますか、その金が生きますように、あまりむだに使われないようにひとつ御指導を願いたいと思います。 それから地方で、公明選挙推進都市といいますかを宣言した所が松山市と西尾市ですか、それはどういう経過をたどってそういう宣言をしたのか、ちょっとお伺いしたい。
○政府委員(松村清之君) これは、松山市が最初に、参議院選挙の前ごろでございましたか、行なったのでございますが.これは、選挙の公明化の推進に当たられる人たちが松山市の議会に働きかけて、公明選挙都市というものを宣言されたようでございます。それからその後、最近になりまして、今お話の西尾市も、おそらく同じような経過だろうと思いますが、松山市というものにならって、そういう宣言をされたんじゃないかと思いますし、また、聞くところによりますと、長野県でも、若干の町村等でそういう宣言が行なわれたかというふうにも聞いております。それで、こういうことは非常にけっこうなことであるというふうに思いまして、自治省の選挙局といたしましても、機会あるごとにこういう公明選挙の都市宣言、こういうようなことをやることが妥当ではないかということで、それぞれ関係の向きに慫慂を盛んにいたしておるような次第でございます。
○市川房枝君 松山市は、参議院選挙の前に宣言したんですか。
○政府委員(松村清之君) 私の記憶に間違いがなければ、多分そうだったと思います。
○市川房枝君 そうしますと、参議院選挙の結果、松山市がそれじゃ公明選挙都市にふさわしいような結果だったかどうかということはお調べになりましたか。
○政府委員(松村清之君) これは、特に選挙の結果がどういうふうに具体的によくなったかということは、調べておりませんのでございますが、なかなかそういう調べなり比較というものは非常にむずかしいと思いますが、それを宣言しただけの効果は何ほどかあったと思いますが、しかし、参議院選挙は国の選挙なものでございますから、これが市の宣言でございますから、これは市の選挙なら、私はもっとはっきりと効果的なものが出るんではないかと思いますが、国の選挙でありましたので、私も、そう顕著な効果が出ているというようなことは聞いておらないのでございます。
○市川房枝君 これは、自治省として、そういうのはけっこうだから推奨するというお立場をおとりになっていると今おっしゃったのですが、それならば、なおさら私は、やっぱり結果をちゃんとお調べになって、まあ結果って、なかなか調べにくいですけれどもね、それでもたとえば棄権率、投票率はどうだとか、選挙違反はどうなのか、あるいは、ちょっと選挙費用はなかなかはっきりしないのかもしれませんけれども、そういう結果がよかったということにならないといいますか、宣言したらかえって私は逆効果になると、だから、そういう宣言した所に対してはといいますか、自治省としては、もっとその公明選挙運動も手伝って、そうしてほんとうにいい結果を上げるようなふうに、重点的にといいましょうか、何かなさるような御努力といいますか、それは民間団体と協力して、民間団体にさしてもけっこうなんですけれども、そうしてこれだけ好結果があったんだ、そういうことになると、ほかの都市もだんだん私はそういう宣言をしていくであろうしというか、それが単なる宣言ではなくて、実際の効果を上げるように努力していくだろうと思うのですが、いかがでしょう。
○政府委員(松村清之君) これは、根本的には、自治省が慫慂すると申しますよりも、地方のほうの自発的な盛り上がりによってそういう宣言をなすべき問題だろうと思います。それで、先ほど申しましたのは、そういうような話を、先例があることを伝えまして、参考に供しておるような状況でございますが、おっしゃいますように、松山市なり西尾市、あるいは最近長野県の若干の町村にあったかと聞いておりますので、ひとつ十分調べてみまして、いい状況でありますならば、その状況も紹介するようにしてみたいと思います。
○市川房枝君 この間の選挙法の改正によって、地方の首長の選挙の際には記号式の投票制度を採用することができると改正になったのですが、記号式の選挙をやった都市といいますか、地方の自治体は今までにどのくらいありましょうか。その結果はどうでしょうか。それをちょっと伺いたいと思います。
○政府委員(松村清之君) 実際にやりましたのは、栃木県の鹿沼市長の選挙、それから山形県の山形市長の選挙でございます。岐阜県の一部の町村にも実施する予定でございましたが、これは無投票になりましたので、実施せずに終わっております。この結果は、総括して申し上げますと、たいへん好評でございまして、開票にあたって、有効か無効か、この票がだれの票であるか、こういう判断に迷うこともありませんし、また、開票のスピード・アップもできましたし、また投票に際しても、一部の投票所で見られましたような行列を作るというようなこともなくて、これも早くいったようで、この方法につきましては、地元民の間でもたいへん評判がいいように聞いております。ただ、これは最初のことでございますので、しるしのつけ方等において若干ミス等がございましたために、無効票というようなものも最初はほとんどないのではなかろうかと思ったんですけれども、そういうこのしるしのつけ方で、予想よりも若干多かったというふうに聞いております。しかし、これはだんだんこういうことに、選挙するほうもあるいは選挙の管理に当たるほうもなれ、あるいは十分に改善をいたしますならば、法律が所期しております効果というものは上がるというように考えられます。
○市川房枝君 有権者の側からいいますと、たいへんこう、何といいますか、好評なんで、非常にめんどうがなくていいんですが、書かなくていいというので好評なんですが、ただ、私なんか新聞か何かで見ましたら、候補者側に難色があると、つまり名前をちゃんと書かすと、それだけ名前を覚えるけれども、しるしだけつけるのじゃ忘れられちゃうので、やはり有権者をちゃんと候補者が確保するといいますか、そういうことで、あまりありがたくないという意味の反対があるのだと、こういうふうに聞いているのですけれども、それはどうなんですか。
○政府委員(松村清之君) まあそういう話が一部にあるということも聞いております。しかし、これは制度の切りかえでございますから、やはりだんだん制度の趣旨というものを理解していただければ、そのような懸念というものもだんだんなくなっていくのではないかと、そういうふうに考えております。
○市川房枝君 今度の地方選挙で、どうでしょうか、相当記号式が使われるであろうかといいますか、あるいはまあそれは地方自治の建前からいって自治省が推奨するとか、あまり干渉がましいことはできないと思うのですけれども、それをもっと進めるといいますか、そういう都市、自治体が多くなるようなふうにはできないものでしょうか。
○政府委員(松村清之君) この点につきましては、今も実際に行なわれました鹿沼市、山形市の状況というものを詳細に調査いたしまして、それを地方団体に参考として知らしてございます。それで、その結果、地方団体のほうでいいということになりますれば、この制度をどんどん採用していくようになると思いますが、今のところ、この都道府県の首長に関しては、地域が広いものですから、事務の上でやや難色があるようでございますが、市町村の関係におきましては、これから地方選挙においてある程度この投票方式の採用される所が出てくるのではないかというふうに見ております。
○市川房枝君 その府県では区域が広いからというのはどういう意味ですか。
○政府委員(松村清之君) これは、記号式投票は、選挙管理の上からいいますと、事前の準備に相当骨が折れるわけでございます。候補者の名前を印刷し、それを投票所まで配付するという仕事があるわけです。それで、今府県の区域のことを申しましたが、たとえば、例をあげますと、北海道のような非常に広い地域になりますと、立候補の締め切りから投票日の間に、印刷のほうは簡単なのでございますけれども、各投票所へ、交通不便な場所へ全部きちんと配付しておくと、この辺に少し事務遂行の上の困難性があるようでございます。不可能とは言いませんけれども、なかなかその辺困難なようで、踏み切りがつかないというような状況に見受けるわけでございます。
○市川房枝君 ほかの問題はまた別な機会に譲りまして、一応これで。
○中尾辰義君 二、三点お伺いしますが、後援団体の運動が相当選挙の公正を害しておると、こういうふうに私は思うのですが、それで、第六条の「後援団体に関する寄附等の禁止期間」、この項目に、「公職選挙法第百九十九条の五の規定を適用する場合においては、同条の「一定期閥」とは、同条第四項の規定にかかわらず、第一条第一項の規定によるそれぞれの選挙の期日前九十日に当たる日から当該選挙の期日までの間とする。」と、こういうふうに出ております。これに関連してお伺いしますけれども、後援団体の禁止期間を任期満了の前九十日にしたというのは、どういうところに基準があるのですか。大臣にお伺いしたいのです。
○国務大臣(篠田弘作君) それはすでに選挙法できめられておりまして、選挙法を作るときに、それが一番適当であろうということで、審議会の意見等もありまして、そういうふうになっておるのであります。
○中尾辰義君 それはまあそうでしょうけれども、今、あらためて、局長でもかまいませんけれども、大臣の現在の見解はどうなんですか。
○国務大臣(篠田弘作君) その任期満了前九十日ということですか。
○中尾辰義君 ええ。
○国務大臣(篠田弘作君) それはもうすでに選挙制度審議会の答申に基づいて、もう参衆両院において審議を尽して出てきたものでありますから、私はそれは非常に適当である、こういうように考えます。
○中尾辰義君 それは、この問題が今度の場合は年末年始がかからない、こういうことになるわけですね。そうしますというと、やはり後援会は相当これはオーバーな運動が行なわれるような気もするわけですよ、私は。
○国務大臣(篠田弘作君) 今度の場合は統一選挙でございますから、任期満了というよりも選挙期日前九十日ということにしたわけでございます。ところがちょうど暮れから正月にかけまして忘年会だ、新年宴会だというような問題は、これは当然起こるでありましょう。しかし、長い間の、何百年間の日本の慣習として、正月いろいろ酒を飲むとか、あるいは忘年会をやるとかいうところまで、選挙があるからといって、自治省がこれを禁止するというわけにいきません。しかし、そのままにほうっておくというと、純然たる忘年会や懇親会と、また選挙運動を加味したそういう催しというものが雑然として行なわれる心配は確かにあると思います。そこで、そういう意味におきまして、自治省といたしまして、そういう間違いが起こらないようにひとつやってもらいたいという注意は発するつもりでありますけれども、お前は酒を飲んじゃいけないとか、新年宴会をやっちゃいけないと言うことは、ちょっとそれは自治省としても、警察としてもできないだろう、こういうふうに考えております。
○中尾辰義君 そういうことですね。私はこの九十日ということについて非常に不満を持っておるわけなんですが、九十日に限定されるというと、たいがい選挙のベテランの方はもうそれ以前に大体準備を終わっているというようなことが考えられるわけですよ。ですから、むしろ九十日というようなことは撤廃したらどうだ、削除したらどうだ、こういうふうな意見も私持っているのですがね。大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(篠田弘作君) 九十日という日にちを限定すると、ベテランは九十日以前に全部やってしまうじゃないか、こういうお考えのようであります。しかし、やはり物事はどこかで仕切りをつけないというと、角をためて牛を殺すような結果も考えられるのであって、選挙を公明にするということのために、常時国民生活を圧迫するというような、公明選挙は必要であるけれども、一方において、人権の尊重ということは憲法に保障された重大な問題でありますので、やはりほんとうからいえば、まあ無期限に、そういう酒も飲まない贈りものもしないということはいいかもしれませんが、住民生活というものを、公明選挙のために、常時圧迫するということも、これはやはり私は相当大きな政治問題であり、社会問題であろうと思います。そこで識者が集まりまして、どちらも——効力も人権も圧迫せず公明選挙の目的を達するということのためには、常識上どのくらいの期間がいいであろうということから九十日という限定をしたのでありまして、私はこれを無制限にいつでも公明選挙のためにそういう取り締まりといいますかやるということは、私はむしろよくない、そういうように考えております。
○中尾辰義君 この公選法の百九十九条の五に、後援団体の総会その他の集会等において、饗応接待をしてはならぬ、ただし「(通常用いられる程度の食事の提供を除く。)」とあるのですね。この「通常用いられる程度の食事」ならば九十日の間にやってもよろしいということになるのですが、これは一体との程度に判断すればいいんですか、「通常用いられる程度の食事」というのは。
○国務大臣(篠田弘作君) 「通常用いられる程度」といいますというと、まあ、私の選挙事務所では、一番疑問がないように、握り飯を作ってやっております。しかし、人によっては、握り飯ばかり作っているわけにもいかない人もあるでしょう。そういう場合には、お弁当ですね、あるいはまあどんぶりですね、その程度のものはよろしいと、こういう意味であります。——私ちょっと今思い違いしまして、選挙中の選挙事務所のこととちょっと錯覚を起こしましたが、「通常用いられる程度」という問題は、私は、大体お弁当あるいはどんぶり程度というふうに解釈しておりますけれども、事務当局はどう解釈しておりますか。
○政府委員(松村清之君) 今の大臣の御答弁を補足いたしたいと思いますが、大体そういうことでけっこうだと思うのですが、要するに、その地域その地方の常識によってこれをきめなければならぬと思います。しかし、たとえば、今のように公選法で弁当代として百五十円というような、そういう一つの基準もあるようでございますから、金額的にいえば、その辺のところも——これは必ずそれがいいというわけじゃございませんが、一つの参考のめどになりはしないだろうかと、そういうふうに考えます。
○中尾辰義君 そうしますと、土地の風習によって、あるいは今の百五十円程度のものならばよろしいと、こういうわけですね。
○政府委員(松村清之君) これは結局その地方のいろいろな事情を考えての常識的判断によらざるを得ないと思いますので、私が今、弁当代百五十円ということを申しましたが、これは公選法でそういう一つの基準がありますから、その辺も一つの目安になるんじゃなかろうかということを申し上げたので、これはまあ絶対的にそれでいいというわけのものでもないだろうと思います。
○中尾辰義君 今の、絶対的にいいとは言えないというような答弁ですがね、実際問題やってみて、少しまあましなお弁出をした。こっちとしてはこの程度はよかろうと思ってやったんだけれども、違反にひっかかっちゃった、こういうようなこともあり得るわけですよ、実際問題として。
○国務大臣(篠田弘作君) 選挙中選挙事務所で、法律が認めておる程度のものであれば、もちろんひっかかるというようなことはないと思うのです。
○中尾辰義君 そうしますと、結局酒、ビールはよろしくない、こういうわけですね、後援会の場合でも。
○政府委員(松村清之君) 一般的に、酒類を出すことは、これはこの法律に反するように解せられております。
○中尾辰義君 わかりました。 そこで私が申し上げたいことは、そういうわけで、通常用られる程度の食事はいい、こういうわけですから、何も九十日というふうに限定せずに、その程度のものであれば、年がら年じゅういいわけですから、むしろ九十日なんか取っちゃったほうがいいじゃないかと、こういうふうに思うわけですよ、全然やめろと言うわけじゃないんですけれども。社交の程度ならいい、その程度ならば年がら年じゅうやりたきゃやってもいい、こういう意味において、この九十日なんか取っちゃったほうがいいじゃないか、こういうふうに思うわけです。
○国務大臣(篠田弘作君) 後援団体というのは、御承知のとおり、大体におきまして地域単位に、村なり町なりにまああるのが普通です。そうしますと、そういう後援団体とか選挙というものがなくても、その村の人たちはしょっちゅう集まって食事をしたり酒を飲んだりしているわけです。そこで、それがこの選挙法に定める常時違反になるということになりますと、先ほど申し上げましたように、非常にその村の生活というものに、住民の生活に圧迫を加えることになりますし、したがって、後援会活動でなく、宴会とか寄り合いにおきましても、常にきょうきょうとしていなくちゃならないという、警察が干渉する幅というものが、期限がないことによって非常にふえてくるんじゃないか。いつでも警察が目を光らして、普通の宴会でもそれは取り締まりの対象になる。もちろんそれは犯罪でないかもしれませんが、警察官の取り締まりの対象になるということだけで、私は住民心理、あるいは住民の生活というものに非常に暗い影を投げるんじゃないか。だから、こういう取り締まりというようなものについては、はっきりと、人の物を盗んだらどろぼうなんだというふうにしておかないというと、借りて長く返さなかったのも盗んだというふうになってしまったら、これは私は非常に問題だと、そこで取り締まりの対象となるものについては、やっぱり私は期間を限定したほうがいい、そうでなければ、そこの地元の警察官の判断によって、いや期間がないんだから、お前のやったこの宴会は選挙違反だ、これは公演会活動だ、こういうふうなことになりますと、私は非常に住民化活を暗くするし、場合によっては人権の圧迫になる場合があるんじゃないか。そういう意味におきまして、先ほど申し上げましたように、いろいろの面から見て、角をためて牛を殺してしまうというような、人間の基本的権利までそのために侵すということはよくない、その意味において期限を置くということが妥当である、こういうふうに解釈しております。
○占部秀男君 二つばかりお伺いをいたしたいのでありますが、法の第二条の、告示の期日の問題であります。これによると、結局都道府県知事の選挙と指定都市の長の選挙と、それからそれぞれ都道府県会議員、指定都市の議会の議員、これは同町に四月十七日に行なわれると、こういうことになるわけです。そうなると、所によっては三つですか、三つか四つ選挙をしなければならないようになってくるんじゃないかと思うんですが、これは少し何か多過ぎるような気がするのですがね。法で百十九条でしたか、同町に行なう選挙の規定が出ておりますけれども、都道府県会議員とその長あるいはその他市町村議員とその長、こういうふうな言う方を原則的には言っているのですが、その点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○国務大臣(篠田弘作君) この場合は、知事と県会議員と五大都市の市長、今度の場合は大阪と横浜でありますが、それが同時になるわけであります。そこで、これはむしろ地元の希望でございまして、中には、知事選挙と同時に普通の布町村の選挙もあるわけでありますが、そうしますと、県会や知事の選挙をやりながら、また自分の選挙をやらなければならない、選挙事務をやらなければならない。とてもそういうことは繁雑でできない。だから、普通の市町村にあっては、ひとつ県会とか知事選挙というものと離してやってもらいたいというのが今までの地方の希望であります。そこで、特にこの場合、五大都市側の希望としては、選挙運動の期日の関係があると思うのでありますが、県会と知事と一緒にやってもらいたい、こういうことで、そういうふうにきめられているわけでございます。
○占部秀男君 選挙の運動をする側に立つ場合、あるいはまた選挙事務を執行する、あるいは管理する側に立つ場合には、今、大臣の言われたような点は、私もわからないわけではないのでありますが、投票を入れる側に立つと、これはたとえば大阪の市民は、府知事と市長と府議会議員と市会議員と四つ入れることになるわけですね。東京都の都民は、区会議員はあとになると思うのでありますが、いずれにしても、そういうふうに四つも一ぺんにやるというようなことは、私は非常にいろいろな点で間違いを起こすもとではないかと思う。それでなくても、従来の選挙の経験からして、いろいろな告示の仕方だとか、投票用紙の配り方の問題、そうした技術的な問題によって、せっかくの選挙が不正のような印象を与えるような場合がたびたびあるのであって、そういうようなことのないようにするためにも、むしろ三つくらいに私は分けるのが至当じゃないかというような考えを持っているのですが、そういう点は局長どうなんですか。技術的に見て、大丈夫な方法はと、れるのでありますか。
○政府委員(松村清之君) この五大市とその府県の選挙、四つが重なるわけですが、これと同時にやってほしいというのは、ただいま大臣からお話しがありましたように、これは地元の従来からの希望でございまして、前回の三十四年にも、前々回の三十年にもこれでやっておるわけでございます。これを引き離してやりますことも一つの方法かと思いますが、なかなか選挙の上で一つにやったほうがいいという希望が強いのでございます。したがいまして、これも過去二回、選挙の管理側も選挙民のほうももうすでになれておりますので、なれておりまするならば、一日に片づけたほうがいろいろな点で便利だと思いますので、今回もこれで少しも差しつかえない、こういうふうに考えております。
○中尾辰義君 関連して。地元の意見ということで、その地元の選管の意見ですか、それとも府民の意見ですか。
○政府委員(松村清之君) これは選管というよりも、むしろ府県ないし市の、選ばれるほうの人の御意見が強いのでございます。
○中尾辰義君 そうすると、現職の市会議員、府会議員、そういう人たちの御意見ですね。
○政府委員(松村清之君) 当初そういう人の御意見が強くて、まあこれは選挙の管理の上からいっても同時にできると、こういうことでありましたので、今申しましたように、前々回からそういう仕組みでやってきているわけで、今度もそれを踏襲したにすぎないのでございます。
○中尾辰義君 それで有権者のアンケートをとったとか、そういうことはやってないんですね。
○政府委員(松村清之君) それはやっておりません。
○占部秀男君 まあ、従来とってきたというので踏襲するというのですから、その意味ではわかるんですが、そうすると、従来二回の選挙で事故はなかったんですか。事故というのは、途中で自動車にぶつかったとかなんとか、そういう事故じゃなくて、選挙技術上の事故はなかったんですか。
○政府委員(松村清之君) 私の記憶では、前回も前々会も、事故というか、四つを一緒にやったための事故、そういうものが特にあったということは聞いておりません。
○占部秀男君 どうも、事故はなかったとおっしゃるけれども、これは選挙民の立場に立つと、四つ一ぺんに書くというのは、これは非常に選ぶ側に立つとたいへん複雑、繁雑な問題で、むしろ僕はもっと簡明に、たとえば都道府県知事と都道府県会議員と、指定都市のほうは大きいんだから指定都市と、それから市議会とか、さように、特に大きなところの問題なんですから、三つぐらいに分けるべきが至当じゃないかと思うんですけれども、まあこれはひとつ今後の選挙のときのまた課題として一度研究をしておいていただきたいと思うのであります。
○政府委員(松村清之君) そういう点、十分研究いたします。
○久保等君 関連。二回過去やった実績があるというお話なんですが、それ以前あたりと比べて、投票の結果が、たとえば書き違えたとかあるいは無効になったとか、そういったような投票結果の数字の変動が何か把握されませんか。
○国務大臣(篠田弘作君) 参議院の場合も、全国区と地方区と、印刷が黒と赤だけで二回やるわけです。この場合、その黒と赤と取り間違えたというようなことも絶無ではないわけです。われわれもそういうことを聞いております。ただし、全国区とそれから地方とかりに分けますというと、地方を先にやって全国をあとにしますと、おそらく全国の参議院の出足というものは非常に少なくなるんじゃないか。いわゆる棄権率というものは多くなる。こういう意味におきまして、たとえば県知事と五大市を先にやって、市会をあとにするというようなことになりますと、一ぺんでやったよりも関心が、もうすでに一ぺんやって疲れておりますから、出足が非常におそくなるというようなこともありまして、一つの市は四つ一ぺんにやるというほうが、すべてにおいていい。ということは、まあ、今の選挙民というものは非常に頭も進んでおりますし、やり方も、とにかく選挙民というものは、そんな二つだから間違えない、四つだから間違えるというふうに、そういうふうに選挙民をあまり、知能といいますか、そういうものを低く見るというわけには、もう選挙民は非常に進んでおりますから、できないと思います。したがいまして、二つで間違える人もあります。それは大ぜいの中ですから、参議院選挙で地方区と全国区を間違えたという人もあります。しかし、そうだからといって、四つやるから必ず四つやったために間違うのだということは、私は義務教育もすでに徹底しておりますし、そういうことのためにそういう間違いが起こるということは、これは考えられないのじゃないか。統計はありません。統計はありませんが、そういうことは考えておらないし、四つやったから間違えたという場合には、二つやらしても間違う場合がある。そういうふうに考えていいのじゃないか、私はそういうふうに考えております。
○久保等君 それはあなたに問答するのじゃなくて、できれば、私はだから、今までやった投票結果の無効投票数の出方の問題、こういったことを数字的に実は説明してもらいたいと思ってお尋ねしているんです。二つより四つのほうが、人間これはやはり、別に知能指数が低いとか高いとかいう問題じゃなくて、やはり一人より二人、二人より三人と、多くやればやるほど間違う可能性は、これは常識的に高くなるのは当然だというわけです。だから、二つも四つも同じだということは、実際には理屈からいってはないと思います。だから、問題は、一度に四つもやるということになれば、選挙民の立場からいえば、これはやはり家族だって、おやじはうっかりすると、八人も子供がいますと、子供を呼ぶんでも間違って名前を呼ぶ。ましてや候補者ということになると、あまり親しいという候補者は、どっちかというと、少ない。だから、一人ならばこれはそう間違えないが、四人もだということになれば、間違うということは可能性としては高いと思います。ただし、それは実際問題としてやった結果が数字的にどうなっているか。自治大臣そんなものはないと言っているけれども、ないのじゃなくて、調べぬから手元にないのだから、投票の結果、これは有効数幾らだった、無効数幾らだったということは調べればわかるのですから、私はこういう四つの投票をやった過去二回のものについて、その前の年は四つやらなくて、二つだったのか三つだったのか知りませんが、そういったものと比較してのある程度の数字的な説明はできると思います。だから、この場で直ちにそのことについて答弁を求めようとは思いませんけれども、そういったことを数字的に御説明願いたいと思います。単に抽象的に、知能指数が低いとか高いとかいう話をしているのじゃなくて、過去の実績が数字的にどうだったかということをお尋ねしているんで、ここで即答願えなければ、ひとつあとの機会にでもお答え願いたいと思います。
○占部秀男君 大臣に。僕は決してあげ足をとるわけじゃないのですが、これはお答えは必要ないと思うんですが、私はこれは選挙技術の問題やそういうものを中心にしてこういう分け方をしたのじゃないか、こういうふうに考えたので、そう言ったわけです。知能の問題になってくると、これは、それじゃ指定都市は一ぺんに四つやれるだけの知能があって、指定都市以外の市町村のほうは、これは分けるのですから、やはりその都市は県会はやるのですから、県会や知事の投票を入れて、それでまたあとで市町村のやつを別にやるわけです。そうでしょう。そうなると、指定都市以外の市町村の人たちは知能が低いということになってくるので、これは僕は返答は求めません。ただ、選挙技術の問題になると思うので、私は間違いないようにしてもらいたい、こう言ったわけです。
○政府委員(松村清之君) ちょっと私から補足いたしますが、実は昭和二十六年はこの五大市は日にちを違えておったわけでございます。ところが、先に大臣が言われましたように、先の選挙の投票率はよかったけれども、あとの選挙が非常に悪かった。これは五大市というところが、市会議員も府県会議員も、選挙区も同じだし、府を並べるような選挙でありますので、そういう事情もあったかと思いますが、なお、この選挙を四つやります場合には、一日にやりますけれども、場合によりましては投票所を二つに分けまして、ここは府県関係の選挙、こちらは市の関係の選挙、そういうような場合は政令で措置いたすことにしております。
○松本賢一君 今局長の言われたこと、ちょっとおかしく感じる面もあるのですがね。ということは、投票率の問題ですがね、二つの選挙を一緒にした場合に、一つの選挙だけのために投票に行く人があるんですね。実際は一つの選挙のために行くんだけれども、ついでにだれかに入れてこようというような場合が非常に多いわけなんです。それで私がお尋ねしたいのは、こういうことなんですよ。昭和二十二年の選挙には、首長は首長でまとめて、議員は議員でまとめて選挙したわけなんです。ということは、具体的にいえば、県知事と市長は一緒の選挙で、それから県会議員と市会議員が一緒の選挙でやったわけです、昭和二十二年には。それから、昭和二十六年からは知事と県会議員、市長と市会議員と、こういうふうに分け方が違ったわけです。ところが、現実には、議員の選挙には非常に、かり出しというか、何というか、非常に候補者の数が多いもんだから、非常にかり出しやなんかがあるわけですね。それで、そういう人たちがかり出されて行って、わけもわからずに首長の選挙のほうにもついでに投票してくるというのが現実には非常に多いわけなんです。そこで私は二十二年の姿のほうがいいんじゃないかと思うのです。首長は首長でまとめてやる、議員は議員でまとめてやったほうが、議員の選挙は、とにかく県会にしろ市会にしろ町村会にしろ非常に率が高いんです。いつも首長の選挙は低いのあたりまえなんですよ。そこで、首長は首長でまとめて、議員は議員でまとめた選挙のほうが、むしろ同時選挙をやるのなら、一つずつやるのが一番いいと思うけれども、同時選挙をやるのなら、そういうまとめ方のほうがいいんじゃないかという気がするんです。それで、今のかり出しだとか投票率の問題だとかいったようなことが一つと、それからもう一つ、こういうことがあったんですよ。かつて、これは私の呉市の問題でございますがね、二十六年の選挙にこういうことがあったのです。首長の候補者の姓と、それから議員の候補者の名前が、たまたま同じのがあったわけなんですね。そこでその一方の姓と一方の名前とが同じだったために、首長の投票が議員のほうへ流れ込んだのがあるわけですね。姓だけ書く投票が、間違って議員のほうに投じられたのが三百何票かあったわけですね。ところが、たまたま議員の候補者の中に、姓じゃないんだけれども、名前がちょうど首長の候補者の姓と同じ人があった。で、その人が三百何十票を自分がもらって、結局その人の得票になったわけなんですね。千票以下の得票で当選できる選挙に、三百何十票という、常識から考えたら、明らかにその人の得票でないものがその人の有効投票として流れ込んできた、そういうような実例があるわけなんですね。そういう意味において、首長の選挙と議員の選挙、一人の当選者と何十人の当選者との場合は、一緒にやりますと、今は姓と名ですけれども、どっちの場合も、同じ姓の人があると、そういった流れてくる票というものが非常にたくさん入ってきたりなんかして、現実の、実際に投票者が投票した気持と違った結果が現われやすいということが言えるんじゃないかと思うんです。そういう意味で、首長の選挙と議員の選挙を同時にやるよりも、首長は首長でやり、議員は議員でやったほうがいいんじゃないかという気がするんです。これは私しろうとですけれども、そういう感じがするので、昭和二十二年にそういうふうにやったにかかわらず、昭和二十六年から改められたのは、どういう理由から改められたのかということをお聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(篠田弘作君) 分けた理由は、そんなに深い理由ではなくて、先ほど申し上げましたように、県と市とは分けたほうがいい、こういう声が非常に高かったために、終戦後知事、市町村長というものを一緒にやったのが二十二年一回だけで、それから二十六年行こうは全部今のままでその後やってきているわけです。ですから、先ほどおっしゃったように、それに対する弊害がどれくらいあるかというような統計でもとっていると、またここでこういう弊害があるから直そうじゃないかというようなことが起こってくるのですが、別にそういう統計もとっておりませんし、すでに数回にわたってやっているものですから、ただそういうことでやっている。特にそれを改める、何といいますか、深い根拠で改めたんじゃない。ただそういう注文が非常にあるもんだから、それじゃこういうふうにしようじゃないかというので改めた。
○松本賢一君 そういうことでしたら、非常に、ちょっと私ども納得がいかないような気がするのですが、ひとつそれではいろいろなデータを集めていただいて、同時選挙をやられるんでしたら、できるだけ合理的な選挙にしていただきたい。ですから、過去において、同じ抱き合わせでも二通りの抱き合わせが行なわれておるんですから、そのどちらがよりいい結果があるだろうかといったようなことをもう少し御研究いただいて、抱き今わせの選挙をどうしてもやらざるを得ないのなら、できるだけ合理的な抱き合わせをするようにひとつ持っていっていただきたいと思うのですが、その点御研究いただけますか。
○国務大臣(篠田弘作君) 何しろそういう御意見はきょう初めて聞くわけです。何回もこの選挙制度の問題につきまして、あるいは選挙の実施の問題につきまして、いろいろの場合御議論を承りましたが、そういう御議論はきょう初めて聞いて、私らも初耳でございますから、今後一つ研究してみたいと思います。
○松本賢一君 それじゃ、よろしくお願いいたします。
○委員長(青柳秀夫君) 他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青柳秀夫君) 御異議ないと認めます。よって質疑は終局いたしました。 暫時休憩いたします。 午後零時二十八分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 ————・————