議院運営委員会 第5号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1962/12/22
会議録
○理事(田中茂穂君) 議院運営委員会を開会いたします。 田中は、委員長の委託によりまして、この会議を主宰させていただきます。 今期国会の会期延長に関する件を議題といたします。 常任委員長懇談会の経過等につきまして、事務総長の報告を求めます。
○事務総長(河野義克君) 会期延長の件につきましては、本日午後零時四十五分ごろ、衆議院議長の使いの久保田次長が本院に見えて、議長に会いまして、衆議院としては今期国会の会期を一日間延長いたしたいということで協議して参ったのであります。議長といたしましては、議長の不信任というような議事で本会議をやったりしておるので、常任委員長懇談会あるいは議院運営委員会等を開いて、協議に基づいて相談をするということは困難であるという旨を返事されたわけであります。衆議院におきましては、その後、本会議で一日延長を議決した由で、その通知書が参っております。そこで議長といたしましては、午後八時ごろ常任委員長並びに特別委員長の各位に御参集をいただきまして、会期の延長に関して御意見を伺ったのであります。当時議事堂におられない委員長が五、六人おられたのでありますが、議事堂におられた委員長は、お一人が反対、他の方は一日延長に賛成という御意見であったのでありまして、以上が会期延長に関する経過についての御報告でございます。
○理事(田中茂穂君) ただいまの総長の報告に対しまして、何かお尋ねがございましたならばお述べ願います。
○野々山一三君 その会期延長をしようとする理由は一体どういうところにあるのですか。
○事務総長(河野義克君) 一日延長したいという実体についての協議で、その理由等は特段に言及してなかったそうです。
○野々山一三君 では理由はないというふうに了解してよろしいわけですね。
○理事(田中茂穂君) そういったことなどは、あるいは与党の理事が御存じかもしれませんので——今発言を求められましたので、それじゃ鍋島君。
○鍋島直紹君 与党の自由民主党を代表いたしまして申し上げたいと思います。会期延長につきましては賛成でございますが、ただいまの野々山委員の御質問もありまして、私の関知しております理由等につきましても簡単に申し上げたいと思います。 御承知のとおり、今期臨時国会は十二日を会期としてきておるのでございますが、石炭あるいは給与及びそれに伴う予算等々の最も緊急重要なる当面した問題を議題として、衆議院を通過して、参議院にかかっております。しかも参議院は、各委員会をあげ、本会議の段階になりまして、御承知のような全く今までにない緊迫した状態の中に審議が進められております。そのようなときにありまして、この法律案を通過させることが、どうしても政府としては、あるいは与党としても、国民全般の今日の要請にこたえるゆえんであるというような意味もありまして、衆議院におかれては会期の一日延長をして、この成立を目途として会期延長を議決せられたものと思っておるものであります。なお、この前の議運等における岡議員等の御発言もあって、会期延長の点にはまことに異例の措置であったかとも思います。しかしながら、今日ちょうど参議院においては、議長あるいは予算委員長等の不信任案あるいは解任決議案等、非常に緊迫した状態の中にありましたので、その異例もやはり了承できるものと考える次第であります。したがって、私は一日の会期延長につきまして賛成をいたす次第であります。
○野々山一三君 伺うところ、衆議院のほうの会期延長の手続というものは、尋常普通な手続を経て——尋常普通でないという言い方もどうかと思うのでありますけれども、きわめて、こう何といいますか、理由も十分な議論がなされないまま強行されているようであります。私は、ここに至るまでの間に、今緊迫した状態というお話でありましたけれども、ここに至るまでの間に政府与党も十分な誠意を尽くせば、かかる事態に至らなくてもなし得た状態である、こういうことを私は考える。そういった責任というものをやはり国民に明らかにするということがまた必要なんです。そういうことがなされないまま、事態がこうなってきたから延期するのだというだけの理由で、その点では、これだけの理由では私はよくわからないのであります。しかるべき者をここに出席をさしていただきたい。やはり国民の前に明らかにしてもらうということが必要なのであります。その点を明らかにできる人を招致してもらいたい。今、鍋島委員が与党側を代表して理由というのを述べられたのでありますが、私をして納得させるような材料にはまだ至っていない。その点を明らかにしてもらいたい。
○理事(田中茂穂君) 野々山君にお答えいたしますが、野々山君の御意見は、会期一日延長の理由がどうも自分としては納得できない、であるから、もう少し明らかにしてほしいという御意見のようでございますが、ただいま与党の立場から、鍋島君が与党の立場としての会期一日延長についての必要性を開陳せられたわけでございます。まあそういうことがやはり会期一日延長の理由になったものと思います。また私も先ほど議長が主宰されました常任委員長懇談会の席に出たのでございますが、大体そういうふうにも承っておりますので、さような趣旨のもとに会期は一日延長された、こういうふうに御解釈願えれば幸いだと存じます。
○野々山一三君 さような趣旨と言われる、さような趣旨というものを私なりに受け取れば、政府としては、あるいは政府与党としては、予算関係法案を通したい、だから会期延長をやるのだというのでありますけれども、一体ここまでこなければならない背景には二つの大きな条件がある、条件となるものがあった。一つは、予算委員会でも非常に強く主張され、議論をされようとした、衆議院における審議段階において、石炭問題を中心に与党と社会党との話し合いというものをほごにして、そのことのために空白四日間というものが生まれた。 これが審議日程を非常に狭めた。もし、かりに政府において、あるいは与党において、そういうような不信義とでもいうか、そういうことがなかったとすれば、一体こういう会期延長という事態は起こらなかった。その第二の理由は、本院における各種の委員会で全く気違いじみた強行的な扱いをしたということのために、非常に事態がこじれた。これはやはり政府与党の責任なんです。もし、ああいうことがなくて、各種の委員会が、あるいは与党対社会党との間における話し合いというものが、正常に行なわれておったとするなら、こういう緊迫した事態というものはあり得ない。そういう点からいうならば、政府与党はやはりそれに対して責任を感じなければいかぬ。会期延長という以上は、私をして言わしむるならば、さような強行、無暴な、不当な処置をとった、その責任は政府にある。その点はやはり責任を感ずるということが前提にならなければ、会期延長ということの事態に至った条件を認めることができないし、会期延長の理由というものを容認することはできないわけです。その事態を明らかにしたい。したがって、私は先ほど申し上げているように、あなた方でさらに答弁ができるならしてもらいたい。そうでないならば、しかるべき政府の責任者にも出てもらって、官房長官の出席を求めて事態を明らかにしてもらいたい。国民の前に、会期を一日延長するということの事態を、事の是非を、責任とともに明らかにすることによって、会期延長というものを容認するならしたい。そのことがなければ、私はまだ会期延長の理由を今言われたようなことでは認めることはできない。官房長官の出席を要求したい。その処置をとってもらいたい。
○鍋島直紹君 ただいま野々山委員のお話もあったのでありますが、現在においては、もし延長がなかったならば、本日の二十四時までの会期であり、しかも審議の段階は、参議院の予算委員会を初めとする各委員会がすでに議決をしており、さらに本会議においての審議が続けられておる。しかも、その間においていろいろな事態が出ておるわけでございまして、とうていこれらの審議時間というものでは足りないというのが、常識的にわかる事態に私はあったと思います。そのような意味で、先ほど申し上げた理由もあり、衆議院において議決せられたわけであります。その間においては——先ほど私は異常な状態と申しましたが、議長不信任その他が行なわれたのでありまして、やはりこれは常識的にも了承できるものであると考えます。したがって、政府の責任者を呼んで聞くということよりも、われわれは常識をもって判断すれば判断できるのではないかというふうに思われますので、私としては、政府の責任者、官房長官というお名前がございましたが、招致して聞く必要はないかと考えます。
○野々山一三君 鍋島委員のその説は、自分の知り得ておる常識、理由といいますか、要件を頭に置いただけで、われわれの前にその全体を公開することなく、自分の意思、先入主を前提にして、もう、しようがないのだから会期延長をしなければならないのだ、こういう意見だ。私も、それは、会期延長をするということの事由なり大義名分なりというものが認められる、納得できるような理由があるならば、賛成するかもしれない。ところが、今言われただけでは、非常にぎりぎり一ぱいになってまだ予算が成立しておらぬ、予算関係法案が成立しておらないから、とにかく延ばしてくれというだけ。それでは、院の正常化ということが、今までも、うんと言われてきた。異常な事態に今なりつつあるのですけれども、今後こういう事態を回避するということこそ、国民の信頼に、期待にこたえる道なんだ。したがって、かくなった理由というものをやはり明らかにしておくということが、今後こういった事態を起こさない、あるいは正常化という問題が起こるということもないような状態に置いておくことが、この会期延長を機会にしてやっておくことが、われわれの責任でもあり、任務である、私はそう考える。したがって、その根底になっておるものをぜひひとつ明らかにしてもらいたい。してもらいたし、また知りたいので、その間の経緯を承知している官房長官を呼んでくれ、こう言っておるのでありますから、その意味で御善処をいただきたい、あらためて。
○理事(田中茂穂君) 野々山君にお答えいたしますが、野々山君のその御意見に対しまして、鍋島君から、もうすでに一昨日からの本会議の状態、そういったことをいろいろ考えまして、まあ常識で考えられるじゃないか、こういう御意見で、この際、そういった方をお呼びする必要はないじゃないかという御意見も出ているわけでございますので、この問題の取り扱いにつきましては、それでは、ここでほかの会派の御意見も一応お聞きいたしたいと思います。公明会の方の御意見をお伺いいたします。
○白木義一郎君 今、野々山議員から要求の問題に関しましては、あくまでも与党とお話し合いで決定すべきものだと了承いたしております。
○理事(田中茂穂君) そのほかに、会期一日延長について、別に公明会としては御発言ございませんね。
○白木義一郎君 それは会期延長の賛否……。
○理事(田中茂穂君) そういうものも含めて……。
○白木義一郎君 そこまで行っていないのじゃないですか。
○理事(田中茂穂君) いや、それも含めて御意見をお聞きしているのです。
○白木義一郎君 では初めに事務総長にお伺いしておきたいのですが、第一回、第二回の会期延長が、そのまま明後日より通常国会に引き継がれていくわけですが、今後の通常国会に及ぼす影響等について、事務総長としての見解、あるいはわれわれが承知しておかなければならない問題を説明していただきたい。
○事務総長(河野義克君) かりに明日まで会期が延長せられますと、来たるべき通常国会との間に閉会の期間がなくなります。そういうことは、法上は支障がございませんし、先例も何回かございます。どういうことが実際問題として起こるかといいますと、閉会期間がないために、閉会中の継続審査ないしは閉会中の継続調査ということが、事実問題としてできないことになります。したがって、議案を後会に継続するというような方法はなくなるのであります。そういうことが本問題に関係して考えられることで、それ以外には、今特段に考慮すべきことはないかに考えます。
○白木義一郎君 そうしますと、実質的には影響がないというわけですか。
○事務総長(河野義克君) かりに、院として、ある法案を継続審査して通常会でそれを審議しようというような考えがあるとすれば、その方法はこの会期延長によって途絶されてしまう、そういう意味においては実質的な意味合いがあろうかと思います。
○岡三郎君 これは別の観点というよりも、明日一日会期が延ばされるということですね。会期の終わりと召集が隣り合わせになるわけですな。つまり明日の十二時と明後日の零時と一秒が隣り合わせるわけです。全然観点が違うが、帰郷旅費とか応召旅費とか、こういった関係の解釈は一体どういったことになるのか。継続審査案件の問題は別としても、これはとにかくこのままでいくのだから、ちょっと困る問題じゃないかと思うのだが、これはどうなんです。
○事務総長(河野義克君) 先ほど、考察すべき問題として、そういう点も申し上げることが正しかったと思います。議会運営上の問題でないので落としましたが、閉会の期間がなくなると、応召、帰郷旅費は支払わないということになります。
○岡三郎君 それはひどいことだね。それは議院にとっても重要な問題で、一方的にそういうものを院に諮らずに討議もしないでやるということ自体、やはり相当の支障があると思うのですよ。継続審査案件もこのままできない。こういうことになるというと、実体として延長はまことに不合理である。やるべからざるものを仕方がなくやったというふうに聞かれるわけですが、こういうふうな点で、私は第一の問題として非常に無理をしている。法的には云々と言っておられるが、法的にも具体性を持って言えば非常な無理をしている。しかも、これは議長に伺うわけですが、先般言ったばかりですな。つまり先般の第一次延長については夜中に議長に電話して連絡があって……
○理事(田中茂穂君) ちょっと今の総長の答弁に若干違いがあったそうでございます。
○岡三郎君 では安心させてもらいたい。
○事務総長(河野義克君) たいへん答弁が事実と相違しておりまして、恐縮をしておりますが、これは訂正をいたします。筋合いは別といたしまして、事実はそういう場合にも支出をいたしております。
○岡三郎君 基本的に言って、もう一点の、継続期間というのはなくなると、こういうことの一つの具体的な事実、そういうことは前にしばしばあったというんですが、これは非常にやはり工合が悪いと思うのですがね、国会の運営上。だから、こういう点についてもやはり会期の設定に伴う延長等の将来性を勘案すれば、今回の会期の設定に対するものは非常に無理がある。その無理の中で、無理な会期の設定をして、院に審議の責任を負わせるということ自体、私は矛盾撞着だと思う。そういう点でこの延長についてはどうしても賛成しがたいが、議長さんに伺ったとおり、先般も、こちらに十分諮るべき期間を置かずして強引にやった。これは本日においても、向こうからこちらに諮る時間というものは十分あったと思う。しかも強引にやった。こういうような点で、まことにこれは遺憾であるし、この問題については絶対承服できません、われわれとしては。
○理事(田中茂穂君) ほかの会派の御意見を伺います。
○加賀山之雄君 結論的に言えば、この時点において延長やむを得ない。決して好ましいことではないけれども、国会法上許される回数、それから日にちのぎりぎりまで、こういうわれわれが本来の会期にきめられておるその範囲内で任務を尽くすべきで、それがまあ、今、野々山君がいろいろ言われたが、いろいろの事情からそれができなかった。しかも、この重要な国会において委員会を通過してきている予算案、法律案があるにもかかわらず、本会議で一度もこれに触れないで会期を過ごすということは、われわれとしては、これは第二院の任務を果たすことにならない。日にち、回数の許す限り延長して、結論を、この結論はいかなる結論であっても、出すべきである、こう思います。
○向井長年君 まず意見はあとにいたしまして、一つ質問があるのですが、これは特に今期一日の会期延長に伴って、今、野々山君から言われたように、理由は述べられておりますけれども、しからば、これに対して一日延長して、今懸案であるところの予算並びに法案、これを全部この一日の会期中に通す見通しを持っておるのか。これは議長にお伺いしたい。なお、与党の理事にもこれはひとつお伺いしておきたいと思います。
○理事(田中茂穂君) ちょっと私から向井君にお答えいたしますが、これは議長とされましては、そういう御質問に対しましてはちょっとお答えしにくいのではないか。また、与党の理事といたしましても、その辺のことは、まだちょっと、これはわからぬのじゃないかと思います。御意見をどうぞ。
○向井長年君 ちょっと待って下さい。先ほど与党の鍋島委員から…… 〔発言する者あり〕
○理事(田中茂穂君) ちょっとお静かに願います。
○向井長年君 理事から、予算なり法案が残っておるので、どうしても今期国会中には無理である。したがって、一日延長してこれを上げたい、こういうことを言われている以上は、見通しがあると思うのですよ。なければそういうことを言われるのがおかしいので、これをまずただしたいと思います。見通しの点です。
○鍋島直紹君 私は、どうも責任者という意味ではございませんが、与党の理事としての気持を申し上げてお答えにかえたいと思います。先ほど申し上げましたように、政府も、与党も、提案せられました法律案というものは、どうしてもその結果これが否決されるか可決されるかは、これはもちろんそのときの情勢でございましょうけれども、少なくとも重要案件がすべてこの臨時国会を召集した中にかかっておる。臨時国会を召集したということそれ自体が、非常に重要なる当面する問題を掲げて、一日でも早く法律なり予算なりを通して、そして国民の御要望にこたえようとする意味でありますから、できる限りその結論を得ていきたいという非常に強い希望を持っておることを表明申し上げます。
○向井長年君 意見を申し上げます。なるほど国会法で二回までの会期延長が許されるということで、二回目の延長を今上程されておるわけですが、基本的に会期延長には反対をいたします。この理由は、今、野々山君からも言われましたけれども、何といっても今国会の石炭対策に対する政府あるいは与党の不徹底が私は原因だと思っております。これは原因を聞かなくても明確であると思います。なお、もう一つは国会対策といいますか、国会運営のこの不手ぎわという問題も大きな原因を来たしておる。こういう点から、もちろん野党にも問題点はないとはいえませんけれども、何といってもこの政府与党の大きな責任である、こういう立場から私たちは反対いたします。
○理事(田中茂穂君) 各会派の御意見も伺いましたのでお諮りいたします。 会期一日延長について、賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○理事(田中茂穂君) 起立多数でございます。 散会いたします。 午後九時二十四分散会