地方行政委員会 第1号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/12/11
会議録
○纐纈委員長代理 これより会議を開きます。 永田委員長の指名によりまして、私が委員長の職務を行なわせていただきます。 まず第一に、国政調査承認要求に関する件につきましてお諮りいた、します。 すなわち、衆議院規則第九十四条の規定に基づき、本会期中委員会の所管に属する事項につき、国政に関する調査を行ないたいと存じます。つきましては、地方行政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため、小委員会の設置、関係各方面よりの説明取聴及び資料の要求等の方法により、地方自治、地方財政、警察及び消防に関する事項について、国政に関する調査を行なうこととし、議長に対しその承認を求めたいと存じまするが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○纐纈委員長代理 御異議ないと認め、そのように決しました。 ————◇—————
○纐纈委員長代理 次に、去る八日付託になりました内閣提出の昭和三十七年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案を議題とし、審査を進めます。
○纐纈委員長代理 まず、政府より提案理由の説明を聴取いたしたいと存じます。藤田政務次官。
○藤田政府委員 ただいま議題となりました昭和三十七年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 今回、政府は人事院の勧告に基づき、本年十月一日から国家公務員の給与改定を実施することといたしましたが、これに伴いまして地方団体においても、国家公務員に準じ地方公務員の給与改定を実施することができるようその必要な財源を保障することといたしたいのであります。これがためには給与改定に要する経費を、普通交付税の額の算定に用いる基準財政需要額に算入しなければなりませんので、その基礎となる単位費用について本年度分の特例を法定する必要が出て参ります。 以上が、この法律案を提出した理由であります。 次に、この法律案の内容の要旨につき御説明申し上げます。 ただいま申し上げましたように、地方公務員の給与改定に要する経費を基準財政需要額に算入するためには、その積算に用いられる単位費用を改める必要があります。 そこで、現行単位費用算定の基準となっております職員給与費について、本年十月一日から国家公務員に準じて給与改定を実施した場合の経費によって単位費用を再算定し、これを本年度の特例単位費用とし、現行地方交付税法に規定する単位費用にかえて適用することといたしたのであります。 なお、本年十月から実施を予定いたしておりました地方公務員の退職年金制度は、関係法律の成立時期の関係でこの十二月から発足いたしましたため、財源計算に若干の異動を生じて参りましたので、今回の単位費用の改定にあたっては、この点をも勘案いたしております。 この結果、基準財政需要額はすでに決定した額よりも総額においては三百十七億円、そのうち地方交付税の交付を受ける団体分においては二百三十億円の増加となる見込みであります。 この法律案に基づいて、新たな単位費用を用いて算定した基準財政需要額が、法人事業税並びに道府県民税及び市町村民税法人税割について最近の実積に基づき再算定した基準財政収入額をこえる額を基準として本年度の普通交付税の額を決定する予定であります。 従いまして、本年八月に決定し、各地方団体に交付した地方交付税は昭和三十七年度分の普通交付税の額の概算交付額とみなすこととし、その旨を附則に規定した次第であります。 以上が昭和三十七年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○纐纈委員長代理 以上を持ちまして提案理由の説明は終わりました。 なお、本案につきましての質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○纐纈委員長代理 次に地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。川村委員。
○川村(継)委員 ただいま交付税の単位費用の特例に関する法律案の提案理由の説明をいただきましたが、これの審議に入ります前に、私といたしましては、今日の地方財政の現状とでも申しましょうか、あるいはそれから派生する問題点、そういうものについて、この際概括的なものを二、三お聞きをしておきたいと思います。 私は、お尋ねをする前に、自治省に少し注文があるので申し上げるわけでありますが、これは委員長におかれましてもよく善処方をお願いをいたしたいと思います。 それは、私たちがせっかく地方公共団体のためにこうして委員会でいろいろ審議を重ねておりますが、その審議をしていく場合に、自治庁の方でもう少していねいに資料等を用意をしていただきませんと、われわれとして十分な調査ができないということがあると私は感じておるわけであります。たとえばこの前七日の委員会で、小澤委員から新産業都市等の問題についていろいろと御質疑がありました。ところが、すでにその新産業都市の基準については閣議決定がなされたようであります。こういうことを考えると、当然本日は、ああいう質疑のあったあとでもありますから、閣議決定がなされたその基準案は当委員会に配付なされて、そして委員の検討ができるようにするということがよいのじゃないか。実は低開発、工業開発の促進法に基づくこの基準というのも、これは早くからできておる。できておるのですけれども、これもまだそういう基準を委員会に正式に提出になっていない。この二つの問題は、これは今後の地方の行政あるいは財政面から考えて非常に重要な課題であります。こういうものに取り組むことが地方行政の大きな任務だと思いますから、そういうような審議の必要上、こういうものをぜひ一つ、こちらが要求しなくても必要なものはちゃんと用意をしていただくということがいいのじゃないか。特に私がいま一つ申し上げたいのは、すでに昭和三十六年度の決算ができているはずであります。ところが、まだ決算の結果がこの委員会には報告されていない、正式な資料として提出になっていないわけであります。こういうような、三十六年度の決算額の調べ等のようなものは、できたらいち早く委員会に提出していただきたい。このような問題を数え上げると切りがありませんが、私が申し上げたいのは、一々こちらからこういう資料を出してもらいたいと要求しなくても、政務次官なりあるいは官房長の力で十分御勘案いただいて、必要と思われる資料はどんどん委員会に提出をしていただく、こういうことが大事じゃないかと思いますので、この際私は強く要望をしておきたいと思うのであります。他の委員会は、よくたくさんのそういう資料が次から次に委員に渡されるようでありますが、地方行政においては、どうも要求しなければ資料で出ない、こういう傾向にあるように思いますので、十分一つ御考慮を願いたい、まずお願いをいたすわけであります。 そこで、問題についてお尋ねをいたしたいと思いますが、三十六年度の決算というものが、私十分わかっておりませんから、よく焦点をつかむことができないのでありますが、どうも三十六年度の決算について、自治省が新聞等で発表しておるような係数を一応頭の中において見ると、これは三十五年度の決算等の比較においても、いろいろ財政運営の上において考えなければならぬ問題がずいぶんあるのじゃないか、このように思います。 そこで私は、第一に疑問に思いますのは、現在の地方財政計画の策定、これはその内容において、あるいは見積もりにおいて、一体妥当であるかどうか、ここが非常に疑問に思うわけであります。地方財政計画の性格、こんなものは私はお答えをいただく必要はありません。もちろん地方財政計画が地方財政の決算額とぴったり合うなんて、そんなことを考えているわけではありませんけれども、地方財政計画の策定の見積額あるいは内容等について、現在のようなやり方でいいかどうか、こういう点に一つ大きな疑問を持つわけであります。その点を当局から一つ、何も不思議はないじゃないかという答えが出るのか、あるいは何か考えていらっしゃるのか、お答えを願いたいと思うのであります。
○奥野政府委員 地方財政の決算の数字につきましては、府県分、市町村分、それぞれ発表をいたしております。ただ、府県、市町村の重複分などがございますので、そういうものにつきまして今日なお精査いたしております。今月中には合わせまして地方財政の決算として発表できると考えておるわけでございます。そういう資料につきましては、国会に資料として提出するようにいたしたいと考えております。なお、われわれの気づかない資料につきましては、なお御注意を賜わりますようにお願いをいたしておきます。 地方財政計画の作成につきまして、ああしたい、こうしたいという問題はいろいろあるわけでございますけれども、現在の地方財政計画のあり方においても、重要な意義を持っておる、こう私たちは考えておるわけです。できるならこういうように改定をしていきたいものだというような希望を持ちながらも、なかなかむずかしくて取り組めておりません問題は、もう少し内容を合理的に明らかにしていきたい。どういうような目的に、どの程度の金が使われているかということをもっとはっきりすることが、地方財政計画をみんなにわかってもらいやすくするゆえんではないか、こういうような希望は持っております。しかしながら、そういうことは非常にむずかしいことでもありますので、必ず次の機会にやりますというようにお答えをすることはできない次第でございます。 もう一つは、ちょっとお触れになりましたけれども、決算の数字と地方財政計画の数字とには、相当大きな隔たりがございます。できることなら、あまり隔たりのない姿においてこれを発表できればよろしい、こう思うのであります。しかしながら、隔たりがありましても、そのことが地方財政計画というものに異常は支障を与えているのだという性格のものではない。建前が違うのだから、それはそれでよろしいのではないかということも言えると思います。しかし決算の数字と非常に大きな違いがございますし、何か地方財政計画というものは、架空のものではないかというような誤解を与えかねないわけでございまして、こういう点につきましても、できれば近づけたいという希望は持っておるわけでございます。しかしこれにつきましてもいろいろな問題がございまして、なかなかすぐそういう方向に持っていくということにつきましても、次の機会から必ずやりますというお答えもしかねるような段階でございます。しかしいずれにいたしましても、この両点につきまして、私たちはなお改定について努力いたしていきたいという覚悟でおるわけでございます。
○川村(継)委員 地方財政計画の性格は、それはもちろん私も承知いたしておるつもりでございます。ただ、今お話のように、三十四年度を見ても、三十五年度を見ても、おそらく三十六年度決算を見ても、決算額と財政計画が非常な隔たりがある。今局長は、できるならば近づけたいというようなことでありますが、近づけるか近づけないかという考え方は一応別にいたしましても、かように大きな隔たりがあるということは、財政計画策定そのものに無理があるのではないか、かような感じが実はするわけであります。で、毎年度この財政計画の総額からいきましても、大体国家財政一般会計の規模と大同小異のところで抑えておる。私があえて言うならば、国家財政よりはやはり必要な経費というものは、歳出歳入見積もって地方団体が要求するところの財政規模に、適正なものにしてやるということも考え方として成り立つと思うのですけれども、国家財政とバランスを無理をしてとらせておるのじゃないか。国家財政よりは地方財政計画は上回ってはいかぬ、こういうような考え方で地方財政計画が策定をされている。そこで地方財政の通常に非常に無理が来ておる。従って、実際はなかなか財政計画通りに動かない。出てくる決算等を見ると非常に大きな開きが出る、こういうことが数字の上から一つ指摘できるのではないかと思うのです。そういうような格好で運営されておりますから、今度は毎年々々の財政運営について、市町村ではいろいろなひずみが出ている。一つの例は、決算額に出てこないような、一般の住民等の予算に計上されない負担というものが相当出てくる。こういうような願わしくないような財政運営は、住民負担にかかっていくというような面がやはりいつまでたっても断ち切れないのじゃないか、このように考えているわけであります。こういう点について財政計画を考える場合に、何か再検討をしてみる必要があるのではないかと思っているわけです。その点についてもう一回局長のお考えを聞かしてもらいたい。
○奥野政府委員 私たちは、今お話になったような点でありますならば、地方財政計画に別段無理はしてきてない、こういう判断をしているわけであります。ただ国の財政運営と、三千五百有余の個々の地方団体の財政運営の橋渡しをいたしておるものが地方財政計画だ、かように考えているわけでございます。従いまして、地方財政計画の姿を見まして、やはり地方税でも減税できるのではないか、いや減税できない、こういうことでは単独事業はやれない、やれるというような判断にはなっているわけでございます。その意味において、国の財政当局と地方の財政当局との間で、地方財政の見通しと言いましょうか、それが即地方財政計画にもなっていくわけでございますけれども、いろいろと論争の的になっていく、これは事実でございます。国の財政当局が、地方財政計画にはゆとりがあるとか、あるいは国の財政の運営の姿から見ると、もっと切り詰めるべきではないかというような意見をかりに寄せられても、それを地方財政当局者がそのまま唯々諾々として承知しているというわけのものではございませんので、私はやはり地方財政計画は、個々の地方団体の財政運営を健全ならしむる上において大きな役割を来たしている、かように思っているわけでございます。
○川村(継)委員 その考え方は頭から否定するわけでありませんが、三十五年度の準計決算額と地方財政との比較をちょっとあなたの方の資料によって見てみますと、決算額は御承知の通りに一兆五千三百八十一億五千万、これが決算額であったわけであります。ところが純計決算額で一兆九千二百四十九億つまり三千八百六十七億五千万円もよけいに決算の方が出ておる。しかも計画額と決算額との開きというものは相当大きいわけであります。実際は、この一兆九千三百四十九億によって三十五年度はまかなわれている、端的にいうならこう考えられるわけであります。しかもこの場合の三千八百六十七億五千万もよけいに出ておるところのこの分は、一体何によってまかなわれておるか。それはもちろん国庫支出金等の補正等の関係もそのまかなわれた一つの要素でありますけれども、その中で一番大きなものはやはり地方税、しかもその中では普通税というものが一千百七十五億六千万円もよけいに増徴されておる。こういうのがこの決算をまかなったやはり大きな要素になっているわけです。ところが三十五年度を見ても、地方団体は一兆九千二百四十九億、約二兆近くの財政をやはり必要としておる。ところが実際は計画は一兆五千億余りである、こういうようなことであります。言うならば財政計画が、地方団体が必要とする財政需要を満たすに足らない低計画で押えられておるから、もっと具体的にいうならば、あるいは地方交付税の出し惜しみをするとか、国庫負担金あるいは国庫の委託金、こういうものに不合理なところが非常に多いというようなことで押えられておる。こういうことが三十五年度の財政計画においても指摘できると思うわけです。今日、あなたが言われたように財政計画そのものが地方財政の一つの大きな指標となる、目標となる、その大きな役割を果たしているということはよくわかりますけれども、三十五年度の決算をただ大ざっぱにこの数字を見ただけでも、こいううような開きが出てくるということは、このままに考えていいだろうか、これはやはり再検討すべき問題内容が含まれているのではないか、私はこういう意味でお尋ねをしておるわけであります。この点は局長、いかがでございましょう。
○奥野政府委員 地方財政計画と決算との食い違いの点については、大体御指摘になったようなところだと考えています。やはり私たちも、一番大きな点は、租税収入の見通しにつきまして金額が少な過ぎた、経済の発展に伴いまして非常な増収があった、これは地方財政計画について見通しが低かったと同じように、国の予算においても見通しが低かった、これは同様であったと思うのであります。もしこれを的確な見通しを当初においてつけることができておりましたならば、御指摘のようにあるいは歳出をもう少し増額できたかもしれませんし、あるいは積極的にもっと減税すべきであったという主張が強く起こっておったかもしれません。しかしいずれにしましても、地方財政計画の計上額を基礎として基準財政収入額を算定して、財源の不足額を地方交付税で補てんしたわけでございますので、税収入がそれ以上に伸び、計画以上に地方団体は若干のゆとりを持ち得たということであったと思います。そのことがよかったとか悪かったとかいうことではございませんで、結果的にはそうなってしまったということだろうと思います。 第二番目には、これも御指摘になりましたように、国が補正予算を組む、その場合に地方財政計画の改定ということはやっておりませんで、その際において必要な財源措置はいたしておるわけでありまして、給与改定もございましたでしょうし、災害の関係もあっただろうと思います。 それから第三に、これもやはり是正することがいいのか悪いのか、結局問題になるだろうと思うのでありますけれども、地方団体が金融機関に預け入れをします。その場合に、その預託金を通じて中小企業金融をしてもらうとか、農業関係に金融をしてもらうとかいうような場合に歳出に貸付金として計上するわけですが、これは歳入として数カ月後には返って参るわけであります。これも貸付金として計上いたしまして、それから回収金として最後に返ってくるわけでございますから、こういう金額がかなり多くなってきておるわけでございます。国の財政運営においても金融の役割というものは、非常に大きな力を占めるようになって参りましたように、地方財政におきましても、金融というものがある程度の役割を演ずるようになって参っておるわけであります。これは地方財政計画には歳入にも計上いたしておりませんし、歳出においても計上いたしておりません。あるいはまた電力会社が道路を整備してかかるその場合に、地方団体に委託事業として委託するわけでございますけれども、こういうものも計上いたしておりません。歳入歳出両建になるわけでございます。あるいは財産の売り払い代金というようなものが、今日において案外な金額に上って参ってきておるわけでございますが、こういうものも特段に雑収入の方に計上するということもいたしておりませんから、そういうものは必ずしも的確に地方財政計画に把握していないということになってくるかもしれません。そういうような違いが根本的な点だろうと思うのであります。先ほども申し上げましたように決算とあまり食い違いのないような姿において財政計画を把握していく方がベターであるというふうにわれわれも思っておるわけでございますが、そういう点についても今後も努力をして参りたいと思います。ただ、それができないことが、この財政計画の致命的欠陥だというふうには考えていないということでございます。
○川村(継)委員 昭和三十六年度の財政計画は一兆九千百二十六億であります。ところが昭和三十六年度の地方団体の予算額を見てみると、もうすでに予算額において、これをそのままイコールで比較することは問題がありましょうが、予算額は、これは歳入歳出ともに二兆四千百五十億、こういうような予算額が出ておる。すでに財政計画ができたときと、地方団体がつくったところの予算額との間にこういう大きな開きがある。そうすると、政府の方は、国庫支出金にいたしましても、これは国家の別の施策で出てくるわけでございましょうが、交付税の配分、支出おきましても、いわゆる財政計画で押えて運営をさせなければならない。ところが地方団体はやりたい仕事がたくさんあるでしょう。一般行政費についても、皆さん方が財政計画で見積もられたより以上に必要なものがあるということは、これは常識的にもわかる。だから予算の方には二兆四千五十億というような予算が出てくる。これは私は、地方団体は勝手にふくらました予算を組んでおるとは考えない、これはやはり必要最小限度の予算であると見ておる。ところが予算においてこういう食い違いが出てくる。すなわちすでに予算において計画と五千二十四億という大きな食い違いを示してきておる。こういうようなことを考えてみると、局長が言っておられる財政計画そのもののあり方あるいは性格は、これはよくわかりますけれども、私が言いたいのは、地方団体が行政に幾ら必要であり、あるいは給与に幾ら必要であり、これだけの事業は是が非でもやはりやっていかなければならない、こういうことを考えると、その需要額、その必要とするところの経費というものは、これはおそらくぎりぎり一ぱいのものが出ていくわけです。ところが一方では、財源としては十分でない、住民税等の地方税収というものも、これはおそらくそう無限に徴収するわけにいかない。これはぎりぎりの限度にきておるということになると、地方団体の財政の必要とする額をまかなうには、何としても交付税の問題とか、国庫支出金の問題、こういうところの財源というものを地方団体は必要とするに違いない。これは強く要求するに違いありません。ところがこういうようにものが低く押えられておりますから、地方団体の財政運営が非常に困難をきわめる、その困難をきわめる姿がいろいろの残念な姿でやはり出ている。先ほどもちょっと申しましたように、あるいは住民の負担、寄付金、こういうような余分の形において出ていくという姿が実際の場合には出てくるのじゃないか。そうなるとこの後の問題として、交付税の率の問題あるいは国庫支出金の適正化の問題、いろいろありましょうけれども、これはやはり財政計画で強く強く、低く低くといってもいいほど押えておることがいいのかどうなのか、この辺のところが先ほどから申し上げておりますように、私としては大へん財政を見る場合疑問になってならないわけです。私、先ほど申し上げましたように、三十六年度の決算をよく存じまませんが、三十六年度の財政計画は一兆九千百二十六億であります。ところがおそらく決算は、相当大きく上回っておるのじゃないかと思うのです。都道府県だけの分でも相当大きく——これはたしか一兆五千億程度決算に出てきておると思うのですが、市町村分を合わせると相当の額になると思う。ちょっとその辺大ざっぱでいいですけれども、三十六年度の決算総額がどういう形で出てきておるか、数字を知らせてくれませんか。
○奥野政府委員 川村さんはよく御承知でおっしゃっておりますので、あまりこまかいことを申し上げても恐縮かと思いますが、地方財政計画は一投財源の田要額の移動を把握する、これに重点を置いておるわけでございます。その限りにおきまして、別段給与関係の経費にいたしましても公共事業の関係の経費にいたしましても、歳出を過小に押えているということは全然でございません。従来の額よりも幾ら上積みしていかなければならないだろうか、それだけの財源がまかなえるかどうか、こういう考えで地方財政計画を立てるわけでございまして、従って、決算の数字と地方財政計画の数字とが食い違っておることが、地方団体への財源所要額を過小に押えているということにはなっていない、こう思っておるわけでございます。決算の数字となるたけ近づけていくということになりまと、たとえて言えば歳入に繰越金というのがございまして、これは相当の額に上っております。また上らないと財政の弾力的な運営ができないと思います。そういうものを新たに地方財政計画の歳入に計上いたしまして、相当の大きな金額でございましょう、それをまた歳出に割り振って参るということになりますと、地方財政にゆとりがあるじゃないかというような議論が必ず起こってくるわけでございます。従いまして、繰越金を毎回地方財政計画に新たに見込むことがいいのか悪いのか、これも若干問題がございます。先ほどまた貸付金のことについて申し上げたわけでございますが、これは歳入歳出両建の計上でございます。地方財政計画に歳入歳出の両建の金額をふやすことによって、どれだけ実質的に地方財政がよくなるだろうか、こういうような問題があるわけでございます。両建をすることによって、いかにも地方財政が改善されたような誤解を与えることは、これまた問題になってくるのじゃないか、こういうこともございまして、私たちは必ずしも簡単に踏み切れないでおるのだ、これがほんとうのところでございます。決算と非常に離れていることと、地方団体の財源所要額を幾ら低く見積っておるかということとは、別なことなのでございます。三十六年度の決算につきましては、まだ府県と市町村との純計ができておりませんので、正確な数字はわかりませんけれども、もちろん数千億円の開きが出て参ることは必至だ、こう考えておるわけでございます。
○川村(継)委員 三十四年度と三十五年度の決算を見ても一一・九%大体一二%程度やはり伸びている、開いているわけですね。純計決算を見てもやはり一二%余り開いておる。これは毎年度大体そういう程度で、年度別の決算が出てきているわけです三二十六年度の決算もおそらくやその辺の一一%か一二%程度で開いておる、前年度の決算に比べて伸びておる、こういうことが私は推測できるのです。そうするとことしの三十七年度もおおよそそういうところでまた次の決算というものが出てくるのじゃないだろうか、このようにも考えるのです。そうなりますと、あなたが言っているように、やはり財政計画と決算というものがこんなに数千億も違うというような形で国家の地方財政計画が立てられるということについては、何も不都合がないじゃないかというような言い切り方はどうだろうか、私にはくどいようですけれどもそう思われてならない。と申しますのは、私、財政局長にお尋ねするわけなんですが、たとえば国庫支出金等のやり方においてはこれでいいか、こう私がお尋ねすると、おそらく局長は、いやそれはずいぶん不合理もある、適正を欠いておると答えるにきまっておる。こういうものは適正にされまして、その基準やらあるいは単価のはじき出し方においてわれわれが要求しているようなものが出てくるならば、こういう地方財政計画等においても私はもっとやはり多く歳入面で見積もられるし、そうすると歳出に地方団体の超過負担というような大きな負担を背負うことなくしてやっていけるのじゃないか、そうなるとそれだけやはり決算と計画というものは近づいていくのじゃないか、こう思うのです。こまかな具体的な例を一つ申し上げましたがそういう点はいかがですか。
○奥野政府委員 先ほども繰り返し申し上げましたように、決算と地方財政計画とが大きな隔たりのないような姿において出ているということは望ましい、これは基本的に考えているわけでございます。それでは今直ちはそういうように財政計画を組み直すことが何ら支障がないのかということになって参りますと、先ほど来るる申し上げているように、そこにいろんな題題点があるというこを私は指摘いたしておるわけでございます。従いまして、簡単に踏み切れないでおるのだということでございます。食い違いがだんだん激しくなってきているのじゃないかという御指摘がございました。私たちは財政計画をつくるときに、予想したよりも経済が急激に上昇してきたという場合に、税の自然増収が大きな額になりますので、食い違いが特に激しくなると思います。もう一つは、給与改定が行なわれるとか、激甚な災害を受けて国で補正予算が組まれるとかいう場合も食い違いが激しくなると思います。やはりそういうような状況にも左右されるわけでございますので、ただ食い違いが大きくなるばかりだというふうにも思っていないわけでございます。しかしながらどういうところで食い違っておるのか、ここは内容を明らかにしていかなければならないと思うのでございます。食い違いがあってもそれは別に地方財政の運営に支障がないのだという点は、そう詰問すべきものでもないと思います。ただそれがために非常に支障が起こっているのなら、これはただしいかなければならないと思うのでございます。そういうこともございまして、最近は毎年国会に地方財政の状況報告書を出しておるのであります。この状況報告計の中にも、決算を地方財政計画との問で食い違っておる、その点がどの点において幾ばくの額に上っておるのかというようなことも、われわれとしてはあの活版刷りの本の中に明らかにしておるつもりでございます。従いまして絶えず、どういう事情で食い違ってきたのか、その原因については特に必要な対策を講ずべきものであるのか、その必要がないのか、そういうことも検討するように努力いたしておるわけでございます。御指摘になりましたようなことから地方財政の運営上不都合が起こりませんように、今の食い違った段階におきましても一そう努力を払っていきたい、検討を加えていきたい、こういう考え方でおるわけでございます。
○川村(継)委員 今の問題について、一つはっきりお聞きしておきたいと思います。今交付税の単位費用の改定の特例の法律が出されておりますが、現在の交付税の単位費用の積算基礎となる各種の項目についての単価のとり方、そういうものはあなたの方では妥当なものである、このように考えておられるか、ずいぶん妥当でないものもあると考えておられるか、その辺のところを一言はっきりしておいていただきたい。
○奥野政府委員 おおむね妥当なものだ、こう考えております。情勢の変化に応じまして必要な改正を絶えず加えながら、一そう妥当なものに詰めていきたい、こう考えております。
○川村(継)委員 では、今の問題につきまして、また後日いろいろとお尋ねいたしたいと思いますが、第二の問題として、それでは三十七年度の地方財政計画の二兆二千八百五十億、これは一応できているわけでありますが、三十八年度、来年度の地方財政を考えてみる場合に、一体財政計画上どういう問題を持っているか。たとえば大きな項目として給与関係、一般行政、公債あるいは投資的経費、こういうものを考えていく場合に、必然的に増高するもの、あるいはあまり増高しないもの、そういうもの等を考えていくと、来年度の地方財政を考える場合に、問題となるところは一体どこにあるのか、それを今お考えになっているところがあろうと思いますから、ちょっと御説明いただきたい。
○奥野政府委員 地方財政において今一番必要なものは、公共施設の整備であると考えております。公共施設の整備が立ちおくれているために、生活水準なり経済発展の足を引っぱっている。この現状をすみやかに打開していきたい。そのためには、それらの整備に要する財源を確保していくことだ、こう考えております。そうしますと、一般財源がどう伸びるかということになって参るわけでありますけれども、今の経済情勢から見まして地方税にそれほど大きな伸びを期待することはできない。従いまして、公共投資の財源を充実したいが、一般財源ははたして期待通りに伸びていくだろうか、そういう点に非常に心配な感じを持ち続けて参ってきておるわけであります。
○川村(継)委員 公共施設の整備を一番大きな重点として考えていく、それについてはその財源の確保が先決の問題となるわけでありますが、公共施設の整備をやる場合の財源の確保を考えると、一体その手段は、何か国から思い切った負担金あるいは補助金をとることなのか。地方団体みずからがそういう経費を生み出していくことなのか。この辺の確保といっても、その手段に大きな問題があると思う。この点につきましては一体どう考えていったらいいと考えておられるか、 これをちょっとお聞かせいただきたい。
○奥野政府委員 今お話になりました点、あげられました点は、みんな重要な点だと考えています。幸いに最近経済が発展して参ってきておりますので、地方税にも相当な自然増収がございます。しばらくの間はぜひこの地方税の自然増収を公共施設の整備に当てさしてもらえないだろうか。言いかえれば、財源を持ち出して減税するというようなことは地方財政の現況からいってぜひ避けさしてもらいたい。これが基本的な態度でごごいます。そのほか、国庫支出金の点につきましても、あるいは地方交付税等の点につきましても、あるいは地方債の点につきましても、十分な配意をしていかなければならぬと考えております。
○川村(継)委員 財源の問題につきまして、これはいろいろな大きな問題が累積していると思うのでありますが、地方税収に当局として大きく期待されておることは、私はよくわかるわけでありますけれども、この地方税の問題はいずれいろいろと論議することにいたしますが、私が申し上げるまでもなく、御承知の通り今日特に地方税の税収の中で住民税が非常に大きく伸びて参りました。特に去年からことしにかかったところの地方税の住民税の改正によって、地方の住民が相当大きな負担に不満を漏らしているということはよくお聞きになっているところであるから、ただ、今のこのままで推移するならば、これは皆さんがおっしゃるように相当の増収が期待できるでありましょうけれども、これは私たちはそのまま見過ごすわけにはいかぬという問題があろうと思います。 それはそれといたしまして、要するに、自治省として努力をしてもらわなければならぬと思うことは、これからの公共施設整備の財源確保の問題においては何といっても国の負担、国からの補助金、やはりこういうものの適正を期するということが非常に大事ではないかと私たちは考えているわけです。これはあらゆる公共施設の整備を考えてみても、やはりそれらが不合理なために地方団体が過剰負掛をしておるということは、歴然たる事実でございまして、財政局長あたりはよく御存じであろうと思います。特にそのことについては地方制度調査会あたりも強く答申の中に打ち出しているわけでございますから、こういう点についてどのような努力が必要なのか、現在どのようなお考えで対処しておられるか、その点をお聞かせいただきたい。
○奥野政府委員 国庫負担金の問題につきましては、御承知のように、特に後進地域の開発のための公共事業費の国庫負担については、特別な制度をとるということができ上がって参っているわけでございます。今後の問題といたしましては、私たちは国庫負担金の算定を実際の所要額を基礎として行なうようにしてもらいたい、こういうことを強く主張しているわけでございまして、来年度の国の予算の編成にあたりましては、特に建築費関係についての国庫負担金の算定を合理化してもらいたい、こういうことを要望して参ってきておるわけでございます。今後におきましてもそういう線に沿って努力をしながら財政運営の姿勢を正すといいましょうか、財政秩序を確立するといいましょうか、そういう方向に持っていくべきものだ、かように考えておるわけでございます。 住民税に問題のあることを私は否定するわけのものではございませんけれども、自由主義経済をとっている限りにおきましては、もうけをいかに確保するかということはお互いの自由競争にゆだねられてくるわけでありますから、そのもうけに対する課税の比率が漸次高まってくる、これが本来の姿ではないだろうかという気持を持っておるわけであります。そういう意味におきまして、住民税のウエートがだんだん高まっていくということは、地方税の姿においてもこれまたやむを得ないことではなかろうか、こういう気持を持っておるわけでございます。問題点のあるところを否定しているわけではございませんけれども、そういう方向にあるということだけは考えるべきではなかろうか、こう思っておるわけでございます。
○川村(継)委員 住民税のことについては、きょうは触れないことにいたします。 そこで今の問題について、もう少し明らかにお考えを伺いたいと思うのです。地方制度調査会が数項目答申をしております。一つは、国、地方公共団体間の財政秩序の適正化について、二つは、国庫負担基本額の改善について、三つは、公共施設の近代化のための改善措置について、四つは、数年にわたる大規模公共事業にかかる国庫負担の継続費的な運用について、五つには、地方公共団体相互間の財政秩序の適正化について、この五項目にわたって本年十月の地方制度調査会の答申が出ております。自治省としてはこの答申に基づいて具体的にどのような手を打たれておるか、打たれようとしておるか、それをちょっと聞かせておいていただきたい。
○奥野政府委員 財政秩序を確立していきたいというような問題、そのことは国と地方団体だけの問題ではございませんで、地方団体の相互間についてもあることでございます。卑近な例で申し上げますと、国立工業高等専門学校の設置の費用をめぐりまして、自治省と文部省との間でいろいろと論議をかわして参っております。また、府県と市町村との間につきましては、高等学校の設置をめぐっていろいろな問題がございます。土地の購入につきましては、府県に地方債を十分つけるということによって、市町村への負担の転嫁の排除に努めて参っておるわけでございまして、将来は場合によっては立法措置をお願いせざるを得ないのじゃないだろうかというような考え方のもとに、現在もなお検討を重ねておるわけでございます。 国庫負担の金額の問題については、先ほども申し上げたわけでございまして、こういう点については関係各省に正式の文書をもって申し入れをいたしたわけでございます。 また、会計年度の問題もあるわけでございますけれども、できるだけ継続費制度を活用してもらいたいということは、大蔵省当局にもたびたびそういう意見を申し入れておるわけでございます。基本的に財源を確保していきたいということにつきましては、先ほど御答弁申し上げたような線で、自治省としては努力をいたしておるわけでございます。
○川村(継)委員 今五つの項目について私が地方制度調査会の答申の中身を申し上げて、全般をひっくるめてお話しいただきましたが、お考えはけっこうなことだと思います。ただ、今お話のありました財政秩序の問題で、工業高専等の問題は財政局長は昨年からその点については非常に強く強調されまして、ばかなことが起こらないように努力をしていただいているわけであります。ところが一体自治省と文部省当局は、そのような考え方に立ってやっておるかどうか。自治省と文部省当局は、そのような考え方に立ってやっておるかどうか。自治省のその強い財政秩序確立についての考え方を、文部省は一体どう考えておるか、こういうことになりますと、これはもう実に疑問だらけ。ことしも十七校の工業高専を指定しようとしておる。やはり相変わらず土地を寄付したところ、建物の負担を出したところというようなことで、盛んに誘致運動をやっておる。誘致するものもこれは考えものです。ちゃんと文部省がそういうような考え方で手を打っておる。これはいつまでたっても直らないわけです。こういう点は、今あなたが言われたように、ただ言葉で財政秩序の維持とか改善とか言ったところで、強力な手を打ちませんと、いつまでたってもこういうことはよくならぬ。私は非常に今残念に思っておるのでございますから、せっかく一つこれは努力をしていただかなければならぬと思っているわけでございます。 それから団体相互間の財政秩序の維持という問題もございましょう。これは局長も御存じでありましょうが、あなたの方もずいぶん、ここ二、三年いわゆる住民の税外負担については配慮をいただいたのでありますけれども、何ら実効が上がってない。率直にいって、実効が上がってないと指摘できると思うのです。年を重ねるに従って、住民負担、PTAの負担といわれるようなこういう税外負担は累増するだけだと、ちょっと極端な言い方かもしれませんが、私はそう言っても差しつかえないと思う。高等学校の急増対策にしてもしかり。膨大なる父兄の寄付によって推進しようとする、あるいは市町村に土地を購入するところの資金を出させる、こういうこともざらにあるわけです。これは大きな問題でありますけれども、小さな、具体的な項目に入っていくと、そういうのはやはり跡を断たないわけです。たとえば先年、地方財政法の改正によって学校経営の維持修繕費とか、あるいは給食婦とかそういう職員のあれはPTAは負担してならぬ、こういうことに一応なっておりますけれども、これがもう二年になるけれども、全然うまくいってない。ところが今日は、学校建築については、あれは財政法の規定するところではないのだというので、学校建築の寄付金を集める、こういうことが次から次に起こってきているわけです。そうなりますと、私がぜひ考えてもらいたいと思うことは、地方財政法をもう一ぺんそういう面で検討する必要がやはりあるんじゃないか。でなければ、あのざる法みたいな住民負担軽減等の、あるいは県が市町村に負担をさせてはならぬという、こういうような形ではうまくいかぬ。やはりそこまで考えて十分なる措置が講ぜられるような財政法の改正が必要じゃないか、こういうことを考えるわけですが、この点はいかがでございましょう。それは私が言うのが行き過ぎなのか、まあそこまで縛ることがいけないとなるのか、やはりそうような思い切った手だてを立てていただきませんと、いかに答申が出て参りましても、財政秩序の維持改善といっても、これは言うだけで終わるのじゃなかろうか、こういう懸念が実はぬぐい去れないわけであります。この点一つお聞かせいただきたい。
○奥野政府委員 財政秩序の確立について自治省は努力している。しかしながら効果が全然上がっていないじゃないかという御指摘のようでございますけれども、私たちは相当な効果を上げてきている、この考えておるわけでございます。従いまして、従来の努力をさらに一そう続けていきたいという決意を持っているわけでございます。 国立工専の問題につきましては、先般文部省の大学学術局長から私あてに公文の返事が参りまして、その返事によりますと、地方団体に一切負担はさせません、不当な財政負担をかけるようなこともいたしませんということが一点でございます。第二点は、国有地との交換を考えていきたい、これが第二点でございます。これに対しまして私どもからは重ねて、やはり国の予算に所要の金額を計上しなければ根本的な解決にならないじゃいか、だからそういう方向に努力をしてもらいたいということと、土地と土地との交換にあたっても、文部省が積極的にあっせんなりそういう措置をとっていかなければならない、地方団体に努力をさして、それがうまくいけば認めるということじゃなしに、積極的に文部省が努力していくべくべきじゃないか、こういうような再度の申し入れをいたした段階でございます。 なおまた、府県と市町村との間におきましても、府県が現在予算編成にあたりまして絶えず市町村に転嫁しておった負担の軽減に努力しておるようでございますし、また予算編成にあたりまして、たとえば警察費の予算をきめます場合には、警察側の要求する額を認めるかわりに、従来駐在所その他における住民への負担転嫁は一切排除するという約束をしてくれ、そういう約束を取りつけているような団体さえも相当多数に上っているわけでございます。市町村自身も、市町村への負担転嫁はやめてくれという意見を公式に府県に寄せますと同時に、反面自分たちの住民に転嫁しておりましたものにつきましても自粛する傾向が見えて参っておるわけでございます。一般的に財政が膨張しておりますので、絶対額としては必ずしも急激に減っているというわけのものではないということば、これは御指摘の通りだろうと思うのでございますけれども、本質的にはそういう傾向が顕著に現われて参ってきておる、こう思っております。でき得ることならば民主的な意欲がだんだんと成長して参りまして、財政運営が一そう民主化されていく、封建的な財政運営ではなしに、国なり公共団体が恩恵的に地元のために金を出してやるという考え方ではなしに、国民から託された任務を適正に遂行する義務を負っているんだという考えのもとに、国や地方公共団体が金を使っていくというような方向に持っていかなければならない、こう思っております。しかしながら、それでは百年河清を待つようなものではないかという点もございますので、先ほどもちょっと触れましたが、地方財政法を改正して、府県立高等学校の費用については、住民や他の地方団体に転嫁してはならないというような改正を加えるべきではなかろうかという気持を持っているわけでございまして、そういう方向で現在のところは検討いたして参っておるわけでございます。
○川村(継)委員 実は先ほどお話がありました公共施設の整備の問題でもありますけれども、先般広島のある市会及び市長ともども、広島の県知事等に強力なる申し出をしておるという事実を聞いたのであります。それは何だというと、お話がありました公共施設整備の問題について、やはり非常に市町村は大きな負担を受けておる、余分の負担をさせられておる、これを全部是正してくれ、私は大へんけっこうな申し出だと思うのです。そこで市長及び議員の仲間において、この財政のあり方というものをよく自覚された、そういう団体等は、やはりそのような実際の行動をもって、財政秩序の確立に努力するということがあると思うのです。ところが、おそらくこれは全国そうたくさんあるとは、実は残念ながら私は思えないのでありますから、やはり何としてもそういう万般の問題を検討してもらって、早急にやはり地方財政法を改正してやらなければならぬときには、これでやるということを、ぜひ決意してもらいたいと私は思うわけであります。 実は地方財政問題について、いろいろの問題があると思いますが、きょうは先ほど申し上げましたように、交付税の特例法について審議をすることになっておりますから、その前に一応当面の、私の頭の中にあった財政の若干の問題をお聞きして、当局の考えをただしたわけでございますが、いろいろな問題につきましてい、またこの次お聞きしたいと思います。 これで私の質問終わります。
○纐纈委員長代理 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十二分散会