石炭対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/12/18
会議録
○上林山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を議題として、前会に引き続き質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。岡田利春君。
○岡田(利)委員 ただいま議題になっております石炭関係の四法案に関連して、御質問を申し上げたいと思います。 有沢調査団の答申の中で特に、池田総理が炭鉱労働者に約束している雇用の安定を第一義的に考える、その趣旨に基づいて調査団が編成されて答申がなされたわけです。ところがこの炭鉱労働者の、特に雇用転換の問題を中心にして、これを一体どのように計画的に、かつ合理的に雇用の転換ができ、しかも生活がそこで安定できるのかということが、非常に重要な問題として提起されておるわけです。有沢調査団の答申の内容を検討して参りますと、現在石炭鉱業合理化臨時措置法にある石炭鉱業審議会というものをまず改組して、これを強化すべきである、その強化された審議会、改組された審議会で、この問題について、合理化計画なり、あるいはまた雇用計画なりについて、十分ここで論議をするのである、こう言われておるわけです。従って、これは今日合理化を進めていく場合に、非常に重要なポイントになっておるのでありますが、その最も重要なポイントが、今度の石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正案に出ていないわけです。これは、私が本会議でも通産大臣に質問をいたしたところであります。そういたしますと当然、現在の石炭鉱業審議会というものを一体どうするのか、法律的に改組強化ができないとするならば一体どのようにするのかということが、まず問題になってくるわけです。しかもその石炭鉱業審議会というものを、改組強化するという方向なり、あるいは改組強化されるという審議会の構成あるいは運用というものは、一体どのようなものなのか、このことが明らかにならなければ、昭和三十七年度の合理化計画も立たないであろうし、あるいはまた、昭和三十八年度の合理化計画も立たないのではなかろうか。これが通常国会に出されて、もし合理化臨時措置法の一部改正が行なわれて、そういう強化改組された審議会ができるとするなら、これは昭和三十八年度の合理化計画を審議したり、雇用計画を審議したりすることはできないわけです。法律案が成立して、その審議会ができるとするならば、当然昭和三十九年度のいわゆる合理化計画なり雇用計画、こういうものについてしか、改正された法律案に基づく審議会は審議することができないと思うのです。ところが、今日炭鉱の合理化というものは、昭和三十七年並びに三十八年に集中的に現われてくることも明らかなわけです。従って、一体この点をどのようにしていくのか、一体どういう構成なり運用を考えているのか、この点を一つ明らかにしていただきたいと存ずる次第です。
○福田国務大臣 お答えをいたします。私たちは、この審議会の内容につきましては、現行法によってこれをやっていける、こういう解釈をとっているのでございまして、今後の石炭対策の重要事項を審議する場合には、全面的にこの審議会を改組したい、こういう考え方でおります。そこで、各部会の構成員等を申し上げますと、使用者及び労働者の代表委員、中立委員、需要業界代表、金融機関代表等々ございます。ただし合理化整備計画を審議する合理化部会は、労使同数の委員及び中立委員若干名をもって構成して審議の公正を期したい、こういう考えでございます。それから審議会の運営は、その性格上もちろん多数決制による、こういうことでございます。 なお、改組される審議会の構成はおおむね六つ、基本問題部会、需給部会等々六つを予定いたしておるわけでございます。そういうわけでございまして、審議会は現行の法律でもって十分にその機能を発揮していけるものである、こういう考え方に立っておるわけであります。
○岡田(利)委員 今通産大臣の言われた点で、私はどうも不明確だと思うわけです。少なくとも審議会が改組強化されて、各部会があると言われるのですが、どういう部会が設けられるのか、これもわからないわけです。しかも各部会が設けられるとすれば、一体各部会というものは何が議論されるのかということが、私は明らかにされなければならぬと思うのです。さらにまたその各部会の構成は、今通産大臣の答弁を聞いておりますと、どうも一様の構成ではないようであります。そうすると、それぞれの部門別における構成は一体どうなるのか、こういう問題が提起されなければならぬと思うのです。加えて今重要なことは、通産大臣は多数決制であるということを言われておるのですが、私は、いわゆる審議会の性格からいって、これはお間違いではないだろうか、間違った答弁をされておるのではなかろうか、こう考えざるを得ないわけなんです。審議会の運用というものは、いわゆる多数決制の原則ではないのです。これは一般の審議会でもそうだと思うのです。ですから、それは何かのお間違いではないのかと私は思うのです。審議会というものは、審議をしてお互いに議論をし、その審議の各委員の意見を一致させる、こういうことが原則である。もちろん意見の一致しないことも出てくるかもしれない。しかしながら、原則は多数決制ではなくして、全委員の意見の一致を見る方向がやはり原則だと思う。そういう点、どうも今の通産大臣の答弁でははっきりしないのです。これは非常に重要な問題です。法律を改正するという前提に立って、改正を予定している審議会というものを構成し運用するというのでありますから、非常に重要なポイントなんです。この点もう少し詳しく具体的に御答弁願いたいのです。
○福田国務大臣 現行法に基づきまして十分処理していけるという考え方であります。ただいまこの部会の内容が明らかでないということでございますが、先ほども申し上げましたように、基本問題の部会、需給の部会、合理化部会、雇用部会、技術部会、資金経理部会、こういうふうに六つの部会を置くことといたしたいと思うのであります。こういう部会を置くことは、現行法に基づいてわれわれは処理ができると考えておるわけでございます。
○岡田(利)委員 今通産大臣は、現行法でこれは処理できると言われる。とするならば、石炭鉱業審議会というものは改組強化する必要がないという御判断ですか。
○福田国務大臣 必要があれば改組するべきでございますが、私たちは今日の時点におきまして、これは現行法に基づきまして今言ったような部会をつくり得るものである、こう考えているわけであります。
○岡田(利)委員 今通産大臣は、必要があればこれは考えるが、現時点ではこれは改組強化する必要がないと言われております。それでは私はなおお伺いしますが、現行石炭鉱業審議会はどういう構成で、一体どういう部会があるのですか。
○福田国務大臣 現在の部会の構成は、基本問題の部会、それから合理化部会、生産性部会、価格部会、この四つの部会がございます。
○岡田(利)委員 そうすると、現行の石炭鉱業審議会の構成と大臣がこれからやろうとする石炭鉱業審議会の構成とは、違うのじゃありませんか。先ほどの答弁と今の答弁は違うのじゃありませんか。そうすると私は、答申でいっても、改組強化する必要はないのだということは、これはどうも理屈が合わぬと思うのですが、いかがでしょうか。
○福田国務大臣 部会の構成は現行法に基づいて変更し得るものでございまして、従ってわれわれは、こういうような六つの部会を今後はつくっていきたい。そのつくるということは、現行法に基づいてやれるのである。これを強化と言えば強化ともちろん言えるのでありますが、そのほかに私は必要があれば法律の改正も考えてもいいというのでありまして、ただいま私が申し上げましたのは、部会をつくることにつきましては法律の改正を必要としない、こういう考え方を申し上げたわけでございます。
○岡田(利)委員 今大臣が言われた点で、では現行石炭鉱業合理化臨時措置法の目的はどう書いておるか、目的はどうなっておりますか。
○福田国務大臣 目的はどうなっておるかと言われても、それはもちろんこの法律の第一条にちゃんとその目的が出ておるのでありまして、石炭鉱業合理化計画に基づいて、石炭鉱業を整備したり、または石炭坑の近代化等を促進したり、あるいは坑口の開設等を制限したり、または未開発炭田の急速かつ計画的な開発を促進することによって、石炭鉱業の合理化をはかり、もって国民経済の健全な発展に寄与するというのがこの法律の目的でございますから、そういう意味を持っておると理解いたしておるものでございます。
○岡田(利)委員 今大臣が述べられた目的と、これからの鉱業審議会が、いわゆる大臣から答弁のあった構成がやはり変わってくるわけですね。現在のやつを改組するわけです。構成は変わってきているわけです。その中で特に、雇用部会というのが設けられているわけです。これはいわゆる四・六の閣議決定に基づき、あるいはまた有沢調査団の指摘に基づいて、そういう新しい改組強化された石炭鉱業審議会というものが想定されていると思うのです。ところが現行法の目的にはこの雇用の問題は明確に入っていないわけです。そうすると当然、雇用関係を担当する労働大臣との関係が、現行合理化臨時措置法の目的から見て、現行の石炭鉱業審議会というものは特に雇用計画という問題については出ておらぬのでありますから、この点が当然私は変わってくると思うのです。この点についてはどういう御見解ですか。
○福田国務大臣 第七十条に、「石炭鉱業審議会は、この法律によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、通商産業大臣の諮問に応じ、石炭鉱業の合理化に関する重要事項を調査審議する。」こういう条文がございます。この条文に基づいて私は、今言ったような部会をつくることは法律において認められておる、こう解釈しておるわけでございます。
○岡田(利)委員 労働大臣にお伺いしたいのですが、今通産大臣と私の質問と答弁で明らかになったと思うのですが、少なくとも答申に基づいて、あるいは今度政府できめた石炭大綱の閣議決定の趣旨から見て、合理化計画と見合って雇用計画というものを立てていく、これは労働省の所管であり、労働大臣の所管であると思うわけです。しかしながら今通産大臣が読まれたのは、通産大臣が諮問した石炭合理化に必要な重要事項、こういうものがいわゆる調査審議されるのだ。しかし雇用計画については、これは合理化計画に見合って雇用計画というものが考えられるのですから、これは当然労働大臣の所管なんです。この点についてはいかがですか。
○大橋国務大臣 石炭離職者に対しまする雇用対策につきましては、労働大臣の仕事であると考えております。
○岡田(利)委員 労働大臣、雇用計画というのは、これは雇用転換計画となれば、端的にいえば離職者対策、炭鉱の本来の生業から離れてほかの職場につく、これがいわゆる雇用転換だと思うのです。従って今大臣が言われたように、当然これらの所管は労働大臣の所管であらねばならぬわけです。従って私は、便法的に石炭鉱業審議会というものを改組強化をすると言われるが、現行石炭鉱業合理化臨時措置法の趣旨からいえば、権限、所管が違うと思う。労働大臣、いわゆるあなたの立てる雇用計画なり、そういう雇用転換計画というものをこの審議会に付託をし、あなたはどのようにそれを所管し、どういう立場でこれらの問題を処理されようとするのか、これは現行法では明確でないわけです。雇用問題については現行法にないわけでありますから、当然雇用問題を合理化臨時措置法に乗せ、その石炭鉱業審議会でやるとするならば、私は当然その法の改正が行なわれなければならないのではないかと思う。だから石炭鉱業合理化臨時措置法の一部改正は、当然そういう趣旨からいっても、この部面についてなされるべきだと思うのですが、いかがでしょう。
○大橋国務大臣 この石炭鉱業審議会の運用につきましては、先ほど所管であります通商産業大臣から仰せられた通りでございまして、雇用計画につきましても、この審議会においてあわせて審議をいたすことに相なっております。さように閣議においても了解をいたしております。
○岡田(利)委員 私は本会議で労働大臣にも質問をいたしておりますし、他の同僚委員も質問をいたしているわけですが、雇用計画については、これは労働省の所管であり、労働省がその雇用計画を立てる、しかも、通産省の合理化計画に見合ってそういう雇用計画を立てるのだ、その雇用計画に基づいて雇用転換というものを行なうのである、こういう明確な答弁がなされておるわけであります。ですから、その雇用計画の部面、合理化計画に見合う雇用転換の面が通産大臣の所管だということは、本会議の答弁から見ても私は当を得ていないと思うのです。当然これは労働大臣の所管だと思うのです。ですから、もし現在の合理化臨時措置法の石炭鉱業審議会を変えないとするならば、労働省に雇用審議会をつくらなければいかぬのではなかろうか、それが、建前ではないのか、本会議で言われておる答弁から見ても、そうでなければ不自然ではなかろうか。ただし、両省でどのように連絡をし、どういう形でその会議の運営がスムーズにいくかという問題は、私は別だと思います。しかし、雇用計画についてはあなたの所管なんです。それを審議するのは私の所管ではないというのは、私はどうも論理に合わないと思うのですが、いかがでしょうか。
○大橋国務大臣 雇用計画の策定並びにこの計画が決定いたしました後の実施につきましては、これは仰せの通り労働省の事務でございます。しかしながらこの鉱業審議会は通産大臣の所管でございますので、それによって運用いたすほかはないと思います。
○岡田(利)委員 もちろん雇用転換の実施計画については、労働省がこれを行なうことはもう当然だ、そこはわかるわけです。しかしその計画はだれが立てるのですか。通産大臣が立てるのですか。その雇用計画を審議する場合に、これを通産大臣の所管の審議会で審議するというのは、私は今までの審議会の立法的なあれから見ても当を得ないと思うのです。この点については、大体その関係省との関連については明確になっておる。ですから、そういう点について今の説明では納得できないと思う。雇用計画はだれが立てるのですか。
○大橋国務大臣 雇用計画は労働省において立てるわけであります。
○岡田(利)委員 雇用計画が労働省で立案され、その雇用計画に基づいて、その実施は労働省で行なわれる、その雇用計画を審議するのは通産省所管の石炭鉱業合理化臨時措置法の石炭鉱業審議会で審議をする、こういうことですか。
○大橋国務大臣 その通りでございます。
○岡田(利)委員 そういたしますと、労働省では雇用計画を立てる、しかしながら、合理化計画を立てて、それに見合って雇用計画を立てるんだ、雇用計画は合理化計画に見合って立てて、そうして一体合理化計画にこの雇用計画が合うかどうかという点について審査をするわけですね。そうして合理化計画と雇用計画が見合わない場合については、当然雇用計画をさらに変えるか、あるいは合理化計画を動かさなければならぬわけですね。そういう場合には、そういう審議がこの審議会で行なわれるわけです。大臣は自分のつくった雇用計画について、それが通産大臣の所管の合理化計画に見合って自由自在に変更されてもいいのですか。この点について労働省としては、この審議会に対して一体どういう形で対処するお考えなのかお伺いしたいと思います。
○大橋国務大臣 労働省でこしらえます雇用計画は、一つでございます。しかしこの雇用計画につきましては、その働きと申しますか、あるいは効用と申しますか、二つの面があると思います。一つは、合理化計画と見合って、合理化計画によって見込まれる離職者がことごとく適正に救済されるかどうかということの裏づけになるという、そういう意味が一つでございます。それからもう一つの意味は、その計画に基づきまして労働省の行ないます離職者対策、これが円滑に計画的に行なわれる、こういう二つの働きと申しますか、意味と申しますか、そういうものがあろうかと思うのでございます。 そこでこの計画を立てる段取りについて考えてみますと、労働省といたしましては、一応通産省の考えておられます合理化計画に基づきまして離職者を大よそ見込みまして、その見込み数に対して計画を立てる。これが鉱業審議会において検討されるわけでございますが、その数が多過ぎるとか少な過ぎるとかいう面があろうかと思います。その場合におきまして、この雇用計画と合理化整備計画というものは表裏しなければならぬものでございます。そういう観点で雇用計画も審議されますが、同時に合理化計画も審議される。その合理化計画につきましては、これは通産省でそれを実施されるのでございますが、雇用計画につきましては、審議の結果、一応鉱業審議会がこれでよかろうという意見を出した場合には、その計画はまた労働省に回付されて参りますが、労働省はそれに基づきまして、今度は役所として正式に、労働省自身の実行する雇用計画の基本となる計画を、この鉱業審議会の意見に従って決定して、そうして所管事務である雇用安定の諸施策を実行していく、こういうことになると思うのでございます。
○木村(守)委員 この際、動議を提出いたします。 ただいま……(発言する者、離席する者多く、聴取不能)四法案につきまして、質疑を打ち切り……(聴取不能)
○上林山委員長 ……(発言する者、離席する者多く、聴取不能)賛成の諸君の起立を願います。……(聴取不能) 〔発言する者多く、退場する者あり〕 〔委員長退席、有田委員長代理着席〕
○有田委員長代理 都合により、委員長の指名により、理事であります私が委員長の職務を勤めます。 ただいま、社会党及び民主社会党の委員に、委員会への出席を求めるため連絡いたさせます。——ただいま連絡いたさせましたところ、日本社会党及び民主社会党の委員諸君は出席されませんので、やむを得ず議事を続けるわけでございます。 以上、御報告申し上げます。 それでは議事を進めます。 先ほどの四法案の質疑終了は不徹底の点があろうかとも存じますので、念のため、先ほど木村守江君より提出されました四法案に対する質疑打ち切りの動議について、採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○有田委員長代理 起立総員。よって、本動議は可決されました。(拍手) ————◇—————
○有田委員長代理 これより石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案の討論に入るのでありますが、討論の通告がございませんので、直ちに採決いたします。 内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案の四法案を一括して採決いたします。 四法案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○有田委員長代理 起立総員。よって、四法案はいずれも原案通り可決いたしました。(拍手) ただいま議決いたしました四法案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○有田委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 暫時休憩いたします。 午前二時二分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕