石炭対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1962/12/12
会議録
○上林山委員長 これより会議を開きます。 去る十二月十日本委員会に付託になりました内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案及び産業炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案を議題とし、まず、政府に提案理由の説明を求めます。上林通商産業政務次官。
○上林政府委員 ただいま議題となりました石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 石炭鉱業の自立と安定をはかるためには、需要の確保、近代化合理化、保安の確保、雇用の安定、資金経理対策、産炭地域振興、鉱害対策等の諸施策を強力に推進していくことが必要でありますが、生産体制の確立をはかるために近代化合理化を進めていく過程において、非能率炭鉱の終閉山及び炭鉱離職者の発生は避けられないところであり、政府といたしましても、整備資金融資の円滑化、離職金の支給、未払い賃金の優先弁済等について特に配慮を払ってきたところでありますが、今回その点に関する対策を一そう強化するため整備資金の金利の引き下げ、離職金の増額等炭鉱離職者の生活安定のための所要の措置を講ずることとしたいと考えておる次第であります。 この改正案の内容の第一点は、炭鉱離職者に対する石炭企業の退職金等の支給を円滑化するため石炭鉱業合理化事業団を通ずる整備資金の融資のワクを拡大するとともに、石炭企業の負担軽減のため、整備資金金利の引き下げを行なうものとし、これに伴い、近代化資金のための出資金の運用利子を整備資金貸付業務の事務費等に充てることができるよう措置することとしたものであります。 改正の第二点は、石炭鉱業の整備を円滑化するとともに炭鉱離職者の生活の不安をできるだけ緩和するため、石炭鉱山整理促進交付金を受け、あるいは石炭鉱業合理化事業団により買い上げられた炭鉱の離職者のうち、退職金がないか、またはその額が少ない中小炭鉱の離職者に対する離職金については、現行の平均賃金の三十日分に相当する額のほかに、雇用期間に応じて最高十万円程度の額を加算して支給することとしたことであります。 なお、この離職金の加算については、昭和三十七年四月一日以降解雇された炭鉱離職者について遡及して適用することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、御賛同下さるようお願い申し上げます。 次に、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 石炭鉱業の近代化をはかる場合に、石炭鉱山における災害の発生を極力防止することは、その効果を発揮するための基本的要件であります。 このため、昭和三十六年度から、保安を確保することが困難な石炭鉱山の閉山を推進して参りましたが、その過程において炭鉱離職者が発生することは避けられないところであり、政府といたしましても、離職金の支給、未払い賃金の優先弁済等について特に配慮を払ってきたところであります。 この法律案は、保安の確保を一そう推進するとともに、これに伴う炭鉱離職者の生活の不安をできるだけ緩和するため、石炭鉱山整理交付金の対象となった炭鉱の離職者に対する離職金については、現行の平均賃金の三十日分に相当する額のほかに、雇用期間に応じて最高十万円程度の額を加算して支給することとしたことであります。 なお、この離職金の加算については、昭和三十七年四月一日以降解雇された炭鉱離職者について遡及して適用することにいたしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、御賛同下さるようお願い申し上げます。 次に、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 石炭鉱業の合理化の進展に伴い、従来石炭鉱業に大幅に依存してきた産炭地域経済は、疲弊の度を深めており、石炭関連企業の衰微、地元市町村財政窮迫は著しいものがあります。これら産炭地域の疲弊を防止し、地域経済の安定的発展をはかるためには、同地域において新たな鉱工業等の振興育成に努めることが最も肝要であります。 このため政府においては、さきに産炭地域振興臨時措置法を制定し、その運用により、産炭地域における課税上の特別措置等の措置を講じており、また、第四十国会において成立した産炭地域振興事業団法に基づき、産炭地域振興事業の推進機関として、本年七月産炭地域振興事業団を発足させております。 この産炭地域振興事業団においては、工業用地の造成及び事業資金の貸付等の業務を行なうたととなっておりますが、今後その業務を拡充して、産炭地域における産業振興の基礎的条件となる社会環境を整備するという見地から、ボタ山の処理を行なわせ、あわせて工業用地の造成、鉱害の復旧等に資することといたしたいのであります。なお、このボタ山処理事業の実施にあたっては、高年令の炭鉱離職者の雇用吸収をはかるよう措置する考えであります。 この法律案は、以上のような考え方をもととし、産炭地域振興事業団に新たにボタ山の処理等の事業を行なわせることとし、その業務範囲の拡大に関して所要の規定を定めたものであります。 以上が、この法律の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上御賛同下さいますようお願い申し上げます。 ————◇—————
○上林山委員長 次に、内閣提出、炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、まず政府に提案理由の説明を求めます。田村労働政務次官。 ————————————— —————————————
○田村政府委員 ただいま議題となりました炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。わが国の石炭鉱業は、エネルギーの消費構造の変革に対処し、経営の近代化、合理化を迫られ、なかんずくその過程において多数の離職者が発生し、種々の社会的経済的諸問題を提起してきたことは御承知の通りであります。このため、政府としては、従来とも各般の施策を講じて参ったのでありますが、最近の経済情勢の推移のもとにおいて、石炭鉱業の景況は一そう深刻化する様相を呈してきたのであります。このような事態にかんがみ、政府は本年四月、閣議において石炭鉱業の近代化合理化及び雇用の実態を調査し、今後の石炭政策について答申を求めるため、石炭鉱業調査団の設置を決定いたしました。その後約半歳にわたる調査団の慎重な調査審議の結果、さきに内閣総理大臣に対して今後の石炭政策についての答申をいただいたのであります。 政府といたしましては、この答申を十分に検討いたしました結果、これに基づき、石炭鉱業の合理化のため諸般の施策を講ずるとともに、合理化に伴い離職を余儀なくされた炭鉱離職者に安定した転換職場を確保するため、抜本的な対策を実施することとし、これらの離職者対策に必要な措置を講ずるため、ここに炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を提出いたした次第であります。 次に、その内容について概略御説明申し上げます。第一に、炭鉱労働者の定義を改め、石炭鉱業の合理化の進展によりその影響を直接受ける山元の職員等をも新たに炭鉱労働者に含めることとし、石炭鉱業合理化臨時措置法に規定する炭鉱労働者の範囲と均衡をとることといたしました。第二に、石炭鉱業の合理化に伴い離職を余儀なくされた炭離鉱職者であって一定の要件に該当するものに対して、その者の申請に基づき、炭鉱離職者求職者手帳を発給し、離職後三年の間においてその者の再就職のために必要な特別の措置を講ずることといたしました。すなわち、まず、公共職業安定所は、手帳の発給を受けた者に対して定期的に出頭を求め、各人ごとにきめのこまかい特別の就職指導を行なうものとし、そのため産炭地の公共職業安定所に就職促進指導官を配置することといたしました。このような就職指導により、これら手帳の発給を受けた者は早期に再就職できると確信いたしております。次に、このような措置を実施するにもかかわらず、手帳の発給を受けた者が、労働市場の情勢等により、失業保険金の受給を終了してもなお再就職の機会を得られない場合に備えて、これらの者に対しては、その生活の安定をはかり、求職活動を容易にさせるために就職促進手当を支給することといたしたのであります。また、このような措置は、本年四月の閣議決定において石炭鉱業調査団の設置を決定した経緯にもかんがみ、本年四月一日以降の炭鉱離職者に対してもさかのぼって適用すことといたしました。 第三に、手帳の効力に関する処分や手当の支給に関する処分についての不服の申し上ては、失業保険法の規定による不服申し立ての例にならない、失業保険審査官及び労働保険審査会に対して審査請求及び再請求をすることができることといたしました。 第四に、石炭鉱業合理化基本計画が昭和四十二年度を目標年次としていることにかんがみ、今後手帳の発給を受ける者については、本法の施行期間を昭和四十三年三月三十一日まで延長することといたしました。 なお、以上のほか、本改正案の附則におきまして、手帳の発給に当っての申請期間についての経過措置を定めるとともに、その他関係法律の条文につき所要の整備をいたしております。 以上、簡単でございましたが、この法律提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げた次第であります。何とぞ御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○上林山委員長 これにて四法案の提案理由の説明は終わりました。 ただいま提案理由の説明を聴取いたしました四法案に対する質疑は、次会に譲ることといたします。 次会は公報をもってお知らせることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時三分散会