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41回国会参議院1962/08/28

予算委員会 第3号

発言数
156
登壇者
11
会派数
3
開催日
1962/08/28

会議録

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、村尾重雄君及び林塩君が辞任され、その補欠として、向井長年君及び小林篤一君がそれぞれ選任されました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 本日は、予算の執行状況に関する調査を議題といたします。  なお、都合によりまして、総理の出席時間は一時間でございますので、総理に対する御質疑を先にしていただきまして、その時間は、質疑応答を含めまして、山木君二十五分、豊瀬君二十五分及び須藤君十分でございます。そのあとに、さらに山本君より順次持ち時間の範囲内で他の閣僚に対し御質疑をしていただきます。山本伊三郎君。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 理事会の決定で、変則的に、総理に先にやれということですから、若干質問はずばりとなりますので、その点御了解願います。  まず第一に、国会も終末に近づいて参りましたが、政府としては、ILO八十七号条約の批准案をこの国会に出される意思があるのかどうか、この点ひとつ。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) ILO八十七号の批准につきましては、御承知のとおり、以前よりいろいろ問題がある。すなわち、提出いたしましても審議未了に終わることが多かった。さきの国会におきましても、大体成立のめどがついてからというのでいろいろ努力してきた。今国会におきましても、今せっかく与野党間で話し合いをしておるような状況でございます。何らか通過のめどがつけば私は出したいということに、以前と変わりはございません。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでは、今の御答弁では、与野党間の了解がつけば政府としては直ちに出すのだ、こういう御答弁ですが、すでに国会も、あと残すところわずか一週間以内でございまするが、もし了解がついて出された場合に、国会の会期延長という問題も起こるのですが、政府としては、その間どうお考えになりますか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 与野党間の話し合いがつきましてから後に、そういう問題は考えたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 時間がないので、もう一問でこの問題は終わりますが、なるほど政府としては、まあそういう考えかもしれませんが、条約案を出すというのは、これはもう政府に専属した権限であろうと思う。与野党の話し合いがつかないから政府は出さないのだ、こういう受け取り方は、国際信義においても問題があると思うのですが、政府としては、できるだけ与野党間の話し合いをすみやかに進めるように、何らかの努力をされておるかどうか。この点、もう一問だけお聞きしておきたいと思います。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 努力は、前の国会からずっといたしておるのであります。もちろん、条約の提出権は政府にございますが、しかし、御承知のとおり、たびたび提出して、ああいうふうになりましたことは、これまた国際信用にもいい影響ではないと思いますが、やはり話し合いをいたしまして、そして通過のめどがついてからにいたしたい。ことに今国会は、参議院選挙後の臨時国会であります。会期も短こうございます。通常国会とは違います。今、せっかくそういう問題を頭に入れながら検討を加えておるところでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 以下しさいは、また関係大臣にあと御質問するといたしまして、次に、人事院勧告について若干総理から御答弁を求める次第でありまするが、今度の人事院勧告は、御承知のとおり、従来、昨年、一昨年から見ると、勧告の内容にきわめて特徴的なものがあるのですが、この点について担当大臣から説明を求められたかどうか、聞いておられるかどうか、まずこの点。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 七・九%ということを聞いております。しかし、計算がなかなか厄介である。今人事院勧告の内容につきまして、各省でいろいろ検討しておると思っておるのであります。勧告の内容をつぶさには私もまだ検討しておりません。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 今の答弁で、大体聞いておられるようですが、今度の勧告は御存じのように、昨年、一昨年のように、四月現在における民間の給与との較差——昨年は七・三%、一昨年は一二・四%、これをおのおの実施時期において直ちにこれが解消するように改善された。今度の場合はそれとはなはだ異なっておりまして、本年四月現在における人事院の勧告の調査の内容を見ますると、民間との給与較差が九・三%ある。しかるに、この実施時期においては、今総理が言われましたように、七・一%しかこれが実施されない。あとの一・九%は一年かかってこれが解消する。いわゆるこの民間との給与の格差が一応終わる。なおかつそれでも九%、あとの〇・三%は、昨年の十二月に勧告をされた全然性質の違う暫定手当の勧告を実施するべく、その財源を〇・三%残してやっておる。したがって、この人事院の勧告を正当に見ますと、民間との較差が四月現在で九・三%であるというのに、それを全部解消するためには一年以上かからなければできないという、民間との較差が来年になればますます開くという現状ですが、こういう事実についてどうお考えであるか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 今お話しのような点がございますので、精細にこの較差解消というのをどういうような方法でやっていくか、今までとちょっと違っておるようなところがあるので、各省で検討しておるのであります。詳細は担当大臣よりお答えさせます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 担当大臣にはあとから。時間が、非常に惜しい時間でございますから、あとでひとつお伺いすることにいたしまして、そこで、そこまで総理がいろいろと気をつかっておられるということについては敬意を表します。そこで、万が一、こういう勧告の実態から見ると、昨年のように人事院が五月実施ということを勧告しておるのですが、これが十月に延びるとか、またはその以後に延びると、ますますこの九・三%の完全な解消ということは延びて参ります。昨年の場合は、五月勧告が十月に実施が延びても、五カ月間延びれば完全に較差が解消した。今度の場合は、もしこれが十月なりそれ以降に延ばされるとすると、その較差というものは一年以上、来年の今ごろになっても本年の勧告が完全に実施されない。こういう大きな矛盾と申しますか、不合理がございますが、私はこの意味においても、今度の場合は、昨年のように実施時期の勧告の線より延ばすということは、これは公務員諸君に対しては、不利であると同時に、大きな不満の問題であると考えますが、この点について総理はどうお考えになっておりますか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) そういう点がございますので、検討いたしたいのでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 検討ということはけっこうです。ただ問題は、まあ私が惜しい時間をかけて若干説明しているのは、こういう事情を総理が十分理解をされて、昨年のように、実施時期は正月だというのにこれを延ばすような措置をされないように、私はお願いするような質問をしておるのですが、本年については、さきの内閣委員会で労働大臣は、五月実施について努力しますと関係大臣は言っておりますが、総理としてはそういう努力をする気がまえがあるのかどうか、この点をひとつどうぞ。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 人事院の勧告はできるだけ尊重するというのがわが内閣の基本の方針でございます。しかし、いろいろな財政の事情等々も考えまして、人事院の勧告に沿うように努力することは各省大臣と私も同じであります。結果は目下のところ何ともまだ申し上げかねるのでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 そこで、検討中で今ここで言えないと言われることは、われわれとしても理解できないことはないのですが、今度は昨年と違って、聞くところによると、この次の通常国会までに臨時国会が開かれるという公算がないと聞いているのですが、そうなると、次の通常国会でとっぱなにこの問題を出して補正予算を取るというわけにもいかないと思うのですが、そうすれば、まる一年間待っても人事院の勧告は実施されない、こういう事態になるので、これは国会運営上の問題もありますけれども、何とかこの国会中に実施時期だけでも明らかに政府として表明していただけないかどうか、この点をもう一回お伺いいたします。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) お話しのように、今回の人事院の勧告は、従来よりちょっと型が変わっておるのでありまして、なかなか計算がむずかしいのでございます。七・九%という点でございまするが、実際計算してみますと、なかなかそのとおりでもないような点もあると聞いております。なかなかいつもよりも計算がむずかしいようでございます、全体全貌を見る計算が。したがいまして、それがいつできますか、早くできることを望んでおりますが、しかし、今国会中には私は結論がなかなか出ないのじゃないかと思います。そして出ましても、財政その他の事情がございますので、もうしばらくは時間がかかるのではないか、こう考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでは次に移ります。  実は、これは池田総理が第一次内閣を作られたときの問題ですが、北富士の演習場の返還の問題でございます。昭和三十五年八月九日に、当時の江崎防衛庁長官があの問題の解決のためにあなたの命を受けて地元の方々に対して覚書を出された。ところが、今日までじんぜんまる二年になります。池田総理もみずから三十六年二月二日院内において地元の代表とお会いになって、江崎防衛庁長官の覚書については誠意を持ってやるからということで、あの富士山麓のいわゆる平和を取り戻したことは御存じのとおりでございます。ところが、残念ながら、まる二カ年かかっても、返還という問題については、地元もそう簡単にいかないというので、それは別として、せめては第二の問題であった補償の適正化をやってもらいたいということで二年間調達庁と話しをしておりまするが解決をしない。私もこの予算委員会であなたにこういうことを言うべきでないと思うのですが、せっかくあなたがこの問題についてお話し合いになった総理でございますので、この二年間というものは、非常に地元で最初あの約束を総理が言ってくれたのだから、村の子供までも信頼をしておりました。ところが、もう二年もたっても、三十五年の補償すらもらえない。二カ年間一文ももらっていない。この現状から見ると、総理が言おうが、防衛庁長官が言っても、これは当てにならないという不信の念が子供の中にも出ておりますので、この点唐突として申し上げましたので御答弁はむずかしいかと思いますが、できるだけ早く調達庁を督励して円満に解決に踏み切るべきだと思いますが、その点いかがですか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) お話しのとおり、ちょうど二年ばかり前にいろいろ問題があったのでありますが、農民の方々も非常に誠意を披瀝されまして、一応解決した。そして補償問題に移ったわけであります。次の藤枝長官のときにも、まだこの問題が片づかないというので私は督励した覚えはございます。今の補償の金額の問題でまだ解決がつかないということを聞いておりますが、お話しのように、もう二年もかかっているような問題でもありますし、また農民の方が非常に誠意を披瀝して下さったこともわれわれ考えなければなりません。早急に結論が出るように督励いたしたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 総理は防衛庁あるいは調達庁から事情を聞いておられると思いますが、実は二年の間には調達庁もやはり努力したと思うのです。江崎、西村、藤枝、それから今度の志賀、四代の防衛庁長官にすでになっております。ちょうど藤枝防衛庁長官のときに、御存じのように、地元では六団体——これはいろいろ問題がございますので、これらを納得さすためには、どうしても客観的なデータが必要だというので、学者調査をやられて、そのデータを徴して、それを尊重してやるというので、地元の人々は一年間待ったのであります。ところが、その学者の調査が終わってしまうと、その学者の調査と調達庁の思惑が違ったかもしれないけれども、それは参考としてとるだけだというので、地元の人々の非常な憤慨を買っている。この問題につきましては、この地元の怒ってる第一の原因は、学者の調査をやる前に、横浜の調達局の局長と会って、万が一この学者の調査が今の補償額よりも下っても、これを認めるかと言ったときに、地元の人は、それはやむを得ません、こういうことで実は村の人は割り切ったのです。ところが今度学者の調査が出ると、それを尊重するどころか、非常に問題があるような結果が出ております。この点は総理は十分御承知ないと思いますけれども、こういう事実のあるということも考えて、ぜひ善処していただきたいと思うのですが、この点についてどう考えますか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 防衛庁長官によく話をいたしまして、事実を丹念に究明して、できるだけ早く解決するように督励いたそうと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 私は、この問題について、今誠意ある総理の答弁ですから、これでいいんですけれども、地元としては、もうすでに限界に来ておるようです。九月にはまた米軍の演習もあるかもしれません。それでなくても、現在自衛隊が演習に使っております。地元の人は、この闘争はイデオロギーを入れない闘争であるということで、農民はきわめてまじめな態度でおられるのです。それを二カ年も引っぱって、今まで誠意を示さなかったとなると、非常に問題であります。これは答弁は要りません。私は答弁していただくよりも、政府のこれに対する誠意を実行してもらうということを私は期待いたしますので、この点は十分お願いしたいと存じます。これでこの問題は一応終わります。  次に、失対の問題でちょっと総理に基本的な問題だけ聞いておきたいのですが、実は失対に関してはいろいろ世上問題をかもしておるのです。政府はそういうことを発表したかどうか私は知りませんが、その当事者では失対事業の打ち切りというようなことを盛んに唱えておられます。私は政府の真意は知りませんが、総理としてそういうことが可能であるか、この点ひとつお答え願いたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 失対事業は昭和二十四年ぐらいから始めたのじゃないかと思います。その後失業者に対しまして社会保障的のあれがあり、また国土建設と申しますか、道路その他に対しても役に立ったことは、これは否定できないことでございます。しかしこれが長きにわたってずっと参りますと、なかなかいろんな問題があるようです。私も耳にいたしております。また実地に田舎その他でよく聞いておりまするが、この失業対策事業自体について何かそういう問題が起こるのは、欠陥があるのじゃないか。いわゆる固定化して、老齢化しているのじゃないか。しこうしてまた、マンネリズムになり過ぎているのじゃないかというようないろんな議論がありますから、そういう問題が起こってくるのじゃないか。しかし私は、これを打ち切るというようなことは考えたことはございません。しかしそういうことが起こるということは、一つのこれは現実の問題になってきますから、これはやはり労働省、厚生省が、この問題について十分検討する必要があるのじゃないかと私は考えておるのであります。たまたま労働省のほうで専門家等で今研究を願っているようでございます。私は、これは初めから全部やめてしまうのだというような考えは持っておりません。ただ改善すべき点がありはしないかという点は、私はこれは世論があるなしにかかわらず、政府としては研究しなければならぬ問題であると思っております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでまあ大体政府の意向はわかりました。もちろんこれは改善をすべきであるということは、私らもその必要があると思いますが、しかし、よく言われますが、失対事業は雇用対策であるか、社会保障であるか、いろいろ問題があると思う。かりに雇用対策としてみた場合に、今の労賃では非常に問題があると思う。そういうことから社会保障的な感じに移行していくのじゃないかという私は気持がする。したがって、これは労働大臣にあとで聞きますけれども、そういう点も十分考えられると同時に、これまた地方財政にも大きくはね返った問題が出てくると思う。政府はこれに対して一定の補助をされておりますが、それ以外に地方財政から持ち出しが相当最近ふえて参りました。こういう問題も一連の問題として十分政府で検討をして、今の失業対策事業に従事する人の生活の安定ということを私はまず大きい眼目でやっていただかなくちゃならぬと思うのですが、その点についてお伺いしたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私もいろんな事情は知っておるのでございますが、ここでみな言うよりも、やはりせっかく関係方面で調査研究をしておるときでございますから、結論を待ちまして、改正案を作るときにいろんな点でひとつ私の意見を申し述べたいと思っております。お話のように社会保障か雇用対策かという問題、いろいろあります。そうして労働の効率性の問題もあります。いろんな点がありますので、これは重要な問題として今後十分研究し、また結論を出すときに自分の意見も相当出したいと考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでは時間も来たようですが、もう一つお聞きしておきたいのですが、これに関連して、今月の二十二日だと思いますが、社会保障制度審議会から、もろもろの社会保障制度について答申がございました。今、池田さんのほうは、所得倍増、経済成長政策ですが、これによると、要するに三倍の生活保護というものに伸ばす、こういう答申ですが、もちろんまだ答申は正式にしておらない、社会保障制度審議会のいわゆる発表であります。これに対して総理としてはどういうお考えであるか、ちょっとここで伺いたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 所得倍増ということは、やはり社会保障制度あるいは社会資本の拡充等々が達成できるための手段でございます。所得が倍になれば、社会保障制度は三倍ぐらいにしたいという考え方は、これはりっぱな考え方だ、そうあるべきなんです。だから社会保障制度の拡充などにつきましても、私は、日本の歩んできた過去十年間をごらん下さいますと、所得が非常にふえて参りました。そうして社会保障制度関係経費も非常にふえたと思います。所得のふえた以上に社会保障制度の拡充ができておるのじゃありますまいか。こういう過去の実績から申しまして、私は所得倍増を達成されたときには、社会保障関係経費が三倍くらいになるというのが、政治の姿であるべきだと思います。ただあの答申のときに、十年たって、所得が倍になって、先進国並みということになって参りますと、イギリスなどは、所得が一人当たり四倍でございます。ドイツは三倍半、そうすると所得倍増があって、ドイツとイギリス並みにすると、社会保障制度は倍増でなしに、三倍でもなしに五倍、六倍くらいにならなければならぬということになりますので、私は、大内さんに、所得倍増になったときに、三倍ぐらいでどうでしょうかという逆な質問もしたわけなんでございますが、考え方としては、全体の所得が倍になったときには、やはり貧しい人、お困りの方々にはそれ以上均霑するということは、私が今まで申し上げている趣旨に沿うものだと私は考えます。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 総理に対する山本委員の御質疑は終了いたしました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 豊瀬禎一君。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 総理大臣は、通常国会の際の施政方針演説の中で、特に文教の刷新充実を力説し、次代の青少年の教育については現下の急務である、こういった趣旨を述べておられますし、また本会議におきまして、私が教科書無償法案の審議の際に質問いたしました際にも、教育の重視といいますか、青少年教育に力点を置きたい、こういった趣旨を述べておられます。また新聞等で拝見いたしましても、国作りの基本は人作りである、こういった見解も述べておられるやに承っております。新たに池田内閣が発足いたしまして、総理として教育に対してどういう重点なり問題点なりあるいは所信を持っておられるか、もっと具体的に御見解を承りたいと思います。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) たいへんな重要な問題でございますが、あなた専門家でいらっしゃるので、具体的なことをあげてお聞き下さいましたほうが、私答えるのに非常に楽でございまして、徹底すると思います。どうぞ具体的にひとつ……。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 施政方針演説の中で総理は、文教の刷新と充実、こういう表現をとっておられます。文教の充実ということは別にいたしまして、刷新という表現をとっておられる以上、現状に対する欠陥、不備、弊害等の認識のもとに次の展望を持っておられると思うのです。充実ということは、現状をある程度肯定しこれを改良していくということでありますけれども、刷新ということは、現状の中に一つの弊害の認識がなければならないと思います。これは総理自身が述べられたことでありますので、現在の文教と申しますか、教育の問題に対して総理自身が刷新すべき認識を持っておられるか、このことをお聞きしたいと思っておるわけです。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) きょう私は、日本に公使として初めは五年間、あと五年間大使として、十年間おられて日本を去られます外交官にお会いいたしました。日本の経済その他の発展について非常にほめておられます。私は、日本をほめられることを聞くのもありがたいけれども、十年間おってあなた日本に何か欠点を見出しはしませんか、それを言うってもらいたい、こう申しました、午前中に。そうしたらこう言いました。りっぱな日本人だけれども、どうも道徳心、公徳心、あるいはわれわれは、自分は——その外交官は東洋に非常に関心を持って来て、そうしていろいろやっているが、社会教育、家庭教育の非常に欠けたところがある、学校教育においても徳性というものが少ない、日本人はもっと徳性の発達した東洋道徳の極地に達しておる民族と思っておったが、戦争の関係か、そういうように思われぬ、とにかく教育問題でいわゆる徳性を涵養し、祖国を愛し、公徳心を養うということがまだ十分でないのじゃないか。これは刷新という意味でございます。これは私は十年おった外国人の言葉を聞きましたが、やはりいいことを言ってくれたと私は思って、わが意を得たり、こういう感じがしたのです。どこにどういうことがあるか、これは文部大臣の専門でございますから、法令その他について批判を加えるなら……。私は地方に参りましても、学校教育について改善する点が必要だ、教育課程の徹底化あるいは道徳教育が必要だ、そうしてまた、われわれ社会人として、家庭人として、われわれが両親から受けただけのしつけをわれわれがわれわれの子供にしておりましょうかということを私は常に言って歩きましたら、納得していただいたようであります。ほんとうに私は考えなければならぬ。学校教育、社会教育、家庭教育はもっともっとりっぱなものにしなければいかぬ。戦前に返すという意味じゃございません。今の文化的な社会的な新しい時代に沿うような教育をしていかなければならぬということが、私の刷新という意味でございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大体よくわかりましたが、いろいろの欠陥なり公徳心の必要なりを述べられましたが、その公徳心の欠けている点、あるいは道徳教育の必要性、こういったものを感じられるという程度でしょうか。それとも、それを総理の考えておられるとおりに具現したいという観点から、教育内容なり教育諸制度なりをある程度変えていきたい、こういう大まかな、何をどう変えるということではなくて、変更を加える必要があるだろう、こういうお考えまで具体的にお持ちでしょうか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 教育課程の徹底とかあるいは道徳教育を新たに設ける。今度教材としての教科書的なものも検討していると文部大臣から聞いております。これなんか教育内容の改善でございます。また地理、歴史につきましても、やっぱり民族とか、国土とかいうことになりますと、こういう科目も前は社会科としてやっておりましたが、今度は充実する必要がございましょう。そうしてまた技術面につきましても、やはり時代の進運に沿ったような方向でいかなければならぬ。具体的に小学校でどうするか、中学でどうするか、高等学校でどうするかということは、文部大臣が今ここに来ておりますから……。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 総理の人作り論といいますか、あるいは選挙中に発表されたやに報道されているところの大学管理の問題に対する変革等を見ますと、本会議の際にも私が質問いたしましたように、やはり道徳心といっても、あるいは公徳心といっても、どうも教育基本法がねらっているところの人間像あるいは教育の目的といったものではなくして、別途の教育方針、教育目的の挿入、あるいは大きくクローズ・アップする必要がある、こういうふうに見ておられるのじゃないかという危惧を持つわけです。そこであとにお尋ねいたしますが、いわゆる教育基本法に掲げるところの教育の理想並びに教育の目的、方針、この中の範囲内において総理が先ほど指摘された欠陥を是正していくために改正の必要を認めておられるかどうか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私は文部大臣に、まあ大学管理制度の問題は松田文相のときに諮問されたことであります。これは松田文相がいい仕事を残されましたが、松田文相を待つまでもなく、やはりそれ以前から考えなければならぬ問題で、私はたまたまこういう問題が中教審から出ますので、また出ることを予定しておりますので、私自身としても、中教審のあれを待つまでもなく考えなければならぬ問題だというので、選挙のときに打ち出したわけでございます。そうして今の教育基本法につきまして私は専門家でございませんから、専門的なことは文部大臣にあとから答えさせますが、徳性を涵養し、祖国を愛する心情をつちかう、養うということが私は民族のあれだ、基本であります。もしそういうことに合わないような教育基本法なら、私は改正をしなければならぬ。しかし教育基本法の解釈でそういうことを念願しておる、私は念願しておると思いますが、もしある人のように、そういうような念願をしていないのだということになれば、これは大事な基本法でございますから再検討を要しましょう。私は自分としてそういう考え方で教育はあるべきだ、こう考えておるのであります。で、それに違うような基本法でありますならば、もちろん改正するにやぶさかではございません。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 学校教育法その他の法規の問題でしたら総理大臣に聞きませんけれども、教育基本法の中で民族愛なり祖国愛なりに合わないところがあれば改正する必要がある、こういう御所見だと思います。ところが、教育基本法は、御承知のように、これは総理大臣ですから特に教育基本法は承知しておいていただかなければならないと思いますが、日本の国家の理想を基本法の前文では、民主的で文化的な国家の建設、それが一つ。世界の平和と人類の福祉に貢献すること。この二つの理想実現のために教育が重視されるのだ、こういうことをうたうと同時に、個人の尊厳と真理と正義を愛し、個人の価値を尊ぶ人間の完成、これが教育の目的であると、こういっております。そうすると、私どもの考えるところでは、総理の言われる祖国愛を否定するものではありません。あるいは国土に対する愛情なり、そういった民族感情を否定するものではない。しかし、そのことが人作りの根幹になるという思想については、私が今申し上げました前段の、憲法の理想して基本法が設定し、同時に、人間像として個人の尊厳、真理と平和を希求する人間、これが新たに民主国家、文化国家の日本がねらっていく人間像であると、こういう規定をしております。そうすると、祖国愛、民族愛といったものに教育基本法が合わないということになれば、憲法の理想であるところの民主的、文化的な国家の建設、世界の平和と人類の福祉に貢献するというこの理想の変更まで当然お考えになっておるだろうと思うのですが、その点はどうですか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) その点までをお考えになっておるのでしょうか、とこう言われますが、それはあなたの独断です。個人の尊厳を保つということがえてして自分の尊厳であり、他人の尊厳もまたそれ以上にあれするというふうに言っておりましょうが、私は独立自尊という福沢先生の言葉は非常にりっぱだと思いますが、えてして独立自尊は自分のことであって、いわゆる民主主義をはき違えるような考え方が今までなかったでしょうか。その点なんです。だからりっぱなものでこざいましょうけれども、それを実地にやる人がえてして個人の独立、尊厳、こうやると、これはもう自分だけだというように考えてはいかぬ。だから私はその基本法で、私が今申し上げましたように、徳性を涵養し、そうして祖国を愛する心情を養うということが教育の根本でなければならない。私はそれを前提として教育基本法もできておると考えておるのであります。もしそれが誤り伝えられるようなことがあってはいけません。教育基本法が私の精神に反しておるということになれば、これは改善する必要はありましょう。しかし、私が今申し上げましたように、今どこがどう、ここが誤っておるとかなんとかいう結論は出ておりません。そういう方向で教育基本法を尊奉していかなければならない、こういうことを言っているのであります。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 当然、教育基本法を一読するならば、大臣が言われたところの祖国愛、民族愛に適合しない精神を盛り込んでおるとすれば、教育基本法の改正の必要があろう、これは総理大臣の答弁で、私の独断ではありません。そうすると、教育基本法の前文並びに第一条を貫いておるものは、憲法の理想を明確にうたって、したがって、憲法の理想からしてこういう人間像を作るのだ。それで、もしあなたのおっしゃる祖国愛あるいは民族愛の趣旨にもとるために教育基本法の改正をするという意図をお持ちでしたら、先ほど私が教育基本法の前文に、憲法の理想として掲げている「民主的で文化的な国家」、「世界の平和と人類の福祉」、日本の祖国を愛せよとは書いておりません。世界の平和と人類の福祉に貢献する。この三つの理想に対しても、少なくとも検討あるいは改変の必要を認めておられるのかどうか。そこまではまだお考えになっていないのかどうか。総理大臣のお答えを願いたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私が今言ったように、教育の根本はそれであり、したがって、教育基本法もその線に沿っていくべきだ、こう申しております。今の教育基本法が私の考え方に合っていないということは一つも言っておりません。それで、言っているのはけっこうです。そうあるべきであります。しかし、えてして教育基本法を引っぱっているいろいろな組合や何かのあれには、必ずしもまともに受けていない。民主的、平和的という、しかし、それが、民主的である前に国際平和ということを先んじて、国際平和が重く取り上げられている。民主的というのがだんだん薄れるような綱領もなきにしもあらずと私は聞いております。そこなんです。個人の独立と尊厳ということ、これはいいことです。それが個人の独立ということだけになると、他人のところまでどうしているかということになる。民主的国家を作らなければいかぬ、世界の平和を尊ばなければいけないというときに、世界の平和にきゅうきゅうとして祖国を忘れるような考え方が、誤り伝えられるようなことではいかぬということを私は言っているのであります。教育基本法の精神は、あくまで私が申し上げているような徳性を涵養し、祖国を愛し、そうして時代の進運に沿った知識、技術を深め、世界の人の信頼を受けるようなりっぱな者を作るための教育基本法であればけっこうであります。変える必要は全然ございません。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 もう一つだけ聞いておきます。明らかに教育基本法は、祖国愛、民族愛というものに対して個人の尊厳、世界の平和と人類の福祉あるいは真理と正義を貫くもl、こういったものを優先させていることは、基本法を解釈する者のひとしく知っているところです。ここでもう一度だけ総理の考えを明らかにしておきたいのは、祖国愛、民族愛といった、あるいは公徳心といったものが、もし教育基本法に盛られていないとすれば改正すべきであるという御見解なのかどうか。その点だけを明らかにしておいていただきたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 盛られている盛られていないということは、これは何もそこへ文字がはっきり出ていなければならぬことはないのであります。祖国を愛する心情とか、徳性を涵養するということは、人間としての根本です。教育のもとでございますから、そのもとにおいて教育基本法を解釈してもらえばいいわけなんです。えてして誤り伝えられるようなことがあって、誤解を招いちゃいかぬから、私のような考え方で基本法ができているという前提のもとならば、何も変える必要はない。私はそういう文句を入れろと言うのじゃなくして、教育基本法の精神はそこにあるのだということを言っているのであります。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 たとえば個人と公共の福祉の関係とか、あるいは先ほど例を大臣があげられたところの他人のことを考えない、これは個人の尊厳とかあるいは真理と正義を愛するといったような徳性なりあるいは理想なりの持っている本質的な欠陥ではなくして、そのことを特定少数の人々あるいは当該している個人がそういった誤謬を犯している問題であって、基本法そのものの精神の誤謬ではないと思います。そのことは総理大臣も十分認めていただけると思います。あなたが解釈する徳性というのは、基本法の解釈の中にあってならないことではない。基本法の中には、人間像はこれである、こういう人間を完成するとか明記しております。それが人間の徳性であります。それを具体化するために、学校教育法という法律で具体的に示しているのであります。きょうは、往復二十五分ということですので、他日またただすことにいたしまして、この問題については一応終わっておきます。  次にお尋ねいたしたいのは、前国会にも、むしろ教育問題というよりも社会問題化した、高校急増対策の基本問題に触れておきたいと思います。総理が御承知のように、文部省は高校急増対策を遂行していくためには一千二百億の予算が要ると大体策定したようであります。大蔵省と折衝いたしました結果、大体五百五十億円程度に削減されました。しかも国の補助は御承知のようにわずかに十三億という少額であります。  そこで、まず総理にお尋ねいたしたいのは、総理も常日ごろ言っておられる技術教育の振興、あるいは人材開発といった観点から、希望する多くの中学生が高校により多く進学していくという原則については肯定されるのか、それとも高等学校は義務教育でないので、ある程度のふるいにかけていわゆる選抜された者だけ入学していくことのほうが高等教育としてはよろしいのかどうか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私はその御質問はいかがと思います。一国の政治を預かる人、また、預かっても預からなくとも、一般の父兄が、また子供さんが、できるだけ高い教育を受けたいということは、これは人情でございます。それが国の発展のもとでございます。これを選抜でふるい落とすんだということがいいという人はないと思います。できるだけたくさんの人が高等教育、大学教育を受けることを私は願っておるのであります。しかし、そこにはいろいろな伝統もありましょうし、財政的の問題もございましょう。しかし、日本の国力として私は中学卒業生が全部高等学校に行く、全部大学に行くということは望んでも望み得られない。だから、そこにはおのずから程度がある。日本の今の実情は外国の先進国に比べて劣っているか、決して劣っておりません。大学教育を受ける人は中学卒業者のうちで——アメリカはこれは別でございます、中学卒業生で大学教育を受けるのは三八%。しかし、ドイツ、フランス、イギリスは多分七%ぐらいじゃなかったかと思います。大学教育を受ける人は日本は一一、二%いっております。しかし、これでも僕は十分とは思いません。したがって高等学校に行く人もたくさんにこしたことはない。それで努力しておるのであります。だからそれを、私が高等学校へ行く人は何かふるい落とせという考えかという御質問は、私は心外に思う次第でございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 心外に思われるような政策を文教委員会の席上において所管大臣が述べたことがありましたので、念のために総理大臣にお聞きいたしたのですが、安心をいたしました。  そこで、全国知事会議も、あるいは全国教育長協議会、教育委員長協議会等も、またすべての府県も、高校急増対策は現在の政府の施策ではどうしてもまかない切れない。国庫の大幅な補助が必要であるということはほとんど、先ほど言いましたように社会問題化しておる現状です。したがってこの際総理としては高校急増対策に対して前回よりももっと英断と申しますか、大きな理解と積極的な予算上の施策をされる決意であるかどうか、その点だけお尋ねしておきます。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 高等学校はお言葉にもありましたように、義務教育じゃございません。原則として地方団体がやるべきことでございます。ただ高等学校のいわゆる校舎の朽廃したものにつきましては、三分の一補助をいたしております。一般の高等学校につきましては、原則は地方団体でございます。したがいまして知事会議の代表者とも会いました。問題は単価の問題、そうして高等学校入学の率の問題等々ございました。しかし、これは地方としてお考えになったらどうですか。何も実際これだけ要るもんだというのだったら、あれはもう起債の問題が主でございます。そうして地方財政も二、三年前に想像しておった以上に、非常に財政は比較して豊かになりました。交付税も相当ふえて参りました。その当時でとにかく計画を立てて、合理的な方法で文部省とお話しになれば、何も、校舎が足りないから成績のいい子供や、また進学の念に燃えた者を落としちまえというような考えは持っていないのですから、騒ぎ立てるよりも実行案をこしらえて、どういうように措置したらいいかということを相談すべきだと思います。どうも政府の誠意が足らぬ、ひどいということだけでは政治にならぬと思います。だから実行案をこしらえて、どうしてもこれだけは知事の責任でいけるじゃないか、そうして起債が足りないというなら話をしたらいいじゃないですか。私はそういうことからいかなければ、けんかが先じゃありません。建設的にどうやっていこうということが先なんでございます。たとえば単価が違う、木造の分が鉄筋になるとか、それは仕方がございますまい。長い目でいったら、全部を鉄筋にしろということはいかがなものかと思いますが、やはり災害の面では高等学校なんかも鉄筋と、いうことは私は相当必要だと思います。そこはやっぱり知事が考えなければいかん。何でも政府、政府と言うだけじゃ、私は府県の自治にも府県の権威にもかかわると思う。根拠あるものなら、政党が、政府がというものじゃございません。ことに重要な教育問題でございます。私は善処いたしたいと思います。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 豊瀬委員の総理に対する質疑は終了いたしました。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 私よりも総理のほうがよけいお話しになったようですから、ちょっと一分ばかりお願いいたします。総理にもう一言だけ簡単にお尋ねいたしておきたいのは、米軍基地並びに自衛隊基地周辺の学校の騒音の問題です。これは理由を述べていきますと長くなりますが、義務教育諸学校において、一時間の間に多い所は五回ないし六回、上空をジェット機が飛来するために、授業中止という現象が起こり、九大の調査やその他学者の調査では、身体障害、学力低下を来たしております。このことにつきましては、池田内閣になりましてから、前内閣よりもテンポを早めて防音工事を施していただいておるのは感謝いたしますが、まだ現在の態勢の中では、おくれる所は一年生が六年を卒業するころまでかかるというような、はなはだジェット機の時代にプロペラ機のようなテンポで進んでおられるようです。これにつきましては、内閣の中に懇談会も作っていただいたようですが、基地周辺の学校の防音工事については、もっと年次計画を立て、短期の間に防音工事を完備して、少なくとも義務教育諸学校の青少年が騒音によって義務教育の実を減殺されるということがないように御努力願いたいと思いますが、総理の御見解を承ります。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) お話にもありましたように、最近非常に努力いたしております。また、この問題はわが党の友人からも十分聞いております。今後も努力を続けていきたいと考えております。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 豊瀬委員の総理大臣に対する質疑は終了いたしました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) ただいま委員の変更がございました。  河野謙三君が辞任され、その補欠として吉江勝保君が選任されました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 須藤五郎君。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 私に与えられた時間は九分です。外交問題から貿易の問題について、いろいろ総理に伺いたい点がありますが、それは後日に譲りまして、本日は失業問題と税金の問題について、二、三点総理に御質問申し上げたいと思います。  まず最初、失業の問題につきまして総理の所信をお伺いするわけでございますが、失対事業の打ち切りが規在問題になっているわけです。時間もないので端的に伺いますが、総理はことしから来年にかけて、失業者の数がふえると考えておられるか、それとも減ると考えておられるか、まず伺っておきたいと思います。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 最近二年間の雇用問題は、私は非常に満足すべき——満足というか、十分だとは言いません。非常にいい傾向をたどっております。大体三年間で三百万人くらい雇用者がふえました。そして臨時よりも常用のほうが非常にふえている。日本の雇用問題は経済の成長に従って非常によくなってきたと思います。しこうして今景気の中だるみという場合におきまして、従来のように求職者ががふえ、雇用者が減ってくるかという問題になりますと、ちょっと今のところ今後非常に雇用がふえる、どんどん今までの調子でふえていくとは考えられませんが、しかし、それかといって失業者が非常にふえるかということは、これまた考えられない。まあ完全失業者の数字はある程度わかってきております。今までの潜在失業者というものは、非常に雇用のほうに向いてきております。だから今後失業者がふえるとは私は考えておりません。ただ一部産業におきましては、一時的に帰休制度と申しますか、それをやろうかという会社もあるやに聞いておりますが、全体として雇用の問題がそう悪くなるとは考えておりません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 そうすると、結論として総理の意見は失業者はふえない。こういう意見のように私は伺うのですが、しかし、現に炭鉱調査団から本年度は八万ないし九万の失業者が出る、そういうふうにしなきゃならぬということが、意見が開陳されているように聞くわけなんですが、また炭鉱のみならず金属関係でも相当失業者が出るというふうに私たちは見ているわけなんです。というのは、総理が一枚看板のように掲げたところの高度成長政策そのものが破綻をして、大企業はもちろんのこと、中小企業でも相当波乱が起こっておる。だからここからことしは失業者がどんどんと出てくるというのが、これが私は日本の世論だと思うのですが、それでも総理はふえないとおっしゃるのですか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私は全体のことを申し上げておるので、それはもう炭鉱の失業者の問題、これはずっと前から言われておる問題です。しかし、この問題につきましては石炭調査団の結論を見まして、そしてその失業者と申しますか、離職者とわれわれ言っておりますが、離職者についての対策は、できるだけの措置を講じようと思っております。また非鉄金属関係も自由化の問題から石炭鉱業の二の舞のようになるのじゃないか、したがいましてこれが措置につきましてはこれは会社ごとに違っておりますが、配置転換等も考えておりますが、十分失業者の起きないように、また起きた場合においては、転換の問題を考えていかなきゃいけない。石炭は例外とお考え願いたいと思います。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 総理は失業者でない、離職者だ、こういうふうにおっしゃいますが、今日の日本においては離職すなわち失業というふうに理解しなければならないような現状なんです。私はこの間九州の炭鉱地方を回って参りました。そこで見たものは、やはり失業者の群なんです。三池炭鉱でも離職者が出た、あれがすべてどこに吸収されたか。やはりあの離職者の中からたくさんの失業者が出ているということは、総理も御存じじゃないですか。だから今度の炭鉱調査団から八万ないし九万の失業者が出るということを言っているが、これをどこに吸収しようとするのか。総理のもっと具体的な説明をここで伺っておきたいと思います。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 炭鉱離職者の問題はもうすでに御承知のとおりいろいろ努力をしているのであります。再就職せられた方々もおりますし、いろいろの対策を講じております。また今度の石炭調査団の答申の結果、どうなりますか、答申を見ましてから善後策を講じたいと考えております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 それじゃ現在総理は何の腹案もないということなんですか。すでに出ておるところの三池の炭鉱の離職者、すなわち失業者を今のままにして、ほうっておいてよいというのですか。それを積極的にどうしようというふうに今考えていらっしゃるのですか。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 関係各省といろいろ努力いたしております。再就職のために職業訓練、また関係会社の転職等所管省または関係会社等で努力をしておるのであります。それが一ぺんに手の裏を返すようにはいきません。しかし、そういう方向へ努力をいたしておるのであります。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 そういうふう言ってくるならば、結論として本年度から来年度にかけて失業者はふえないということは言えないのじゃないですか。やはり失業者はふえると考えるのが正しいのじゃないか。そうして失業者はふえるという見解のもとに、それに対する方針を今から検討なさるというのが私は賢明だと考えます。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 日本経済全体として失業者がふえるという結論には達しておりません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 そうなると、私と総理とは見解の相違ということになりますから、この程度にとどめまして、次に税金の問題について質問をしたいと思います。  池田総理は、前国会で税制改正につれて所得税の減税があるので、住民税が増税となっても、合算すれば減税になると繰り返して言明されたわけです。わが党の岩間議員が本予算委員会の席上におきまして賃金、給与所得の引き上げがあっても、物価の値上げで実質所得は変わらないので税金はうんと重くなる。その上に住民税の課税方式変更と税率の引き上げで重くなるので、減税どころか大幅な増税であるという趣旨の質問をいたしました。それに対しまして、政府は住民税が上がっても所得税が下がるから、合計すれば減税になると答えておるわけです。ところが実際には住民税が大幅に上がり、所得税も下がるどころかかえって上がり、合わせて相当な増税になって、至るところで大問題になっている。政府の言ったことと全く違うと私は考える。私の言うことが違っておるというのならば、総理の部下並びにここにいらっしゃる新聞記者諸君にお聞きになったらわかると思います。実際に増税になっているのです。二十八日の日経にもこういうふうに出ております。「計算上は減税となっていても、税金が重くなったという印象を多くの納税者は受けている。特に税金をつかみやすい給与所得者の増税への批判は強い。国民所程は今後とも確実にふえていくのだから、収入増につれて税負担も重くなる所得税制の下では、」云々、こういうふうに日経も書いているのですが、それに対しまして総理の見解を伺いたいと思います。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私の答弁は間違いないと思います。それから日経にもなんでしょう、増税になったとは書いていないと、私は今拝聴いたしました。それは個人の負担する税金は、去年の税金よりもことしの税金が多くなったかもわかりませんが、その人の所得はどうなったでしょうか。所得が同じならば私は減っておる、これは事務当局が説明しているとおりです。年七十万円の人がたとえば二万円納める。その人が百万円になったら税金は安くなったって二万五千円、三万円納めるのは当然じゃないですか。減税とか増税とかというのは、税制上からいうのであって、この前も申し上げましたが、酒の税金を減税しても、酒造税が多くなったから増税だ、一人の人がビールを一本多く飲めば、それだけ税金を多く払うのは当然です。私は同じ所得であったならば、増税には決してならん。主税局長、大蔵大臣あるいは自治大臣から聞いておることは、あなたも私も、同じここで聞いております。私はそれを信じております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 総理大臣、そんなごまかし言ってはいけません。私は、きょう杉並区の区役所でちゃんと調べてきた資料がありますから、ちょっとこれだけ言いますが、名前は言わないでおきましょう。ある杉並の住人、これは民商の方ですが、三十五年度には三十四万七千八百六十七円の収入、三十六年度は三十五万円の収入、わずか三、四千円の増です。ところが、三十五年度の所得税は六千五百円です。三十六年度は一万二百円。ところが、住民税が三十六年度には二千五百二十円だったのが、ことしの三十七年度には七千百円というふうに大幅にふえている。あなたは税金の面だけ言いますが、しかし、物価がどんどん上がっているということをあなたは抜いて考えていらっしゃる。だから、所得は少し上がっても、物価はたくさん上がったから、所得が上がったっても帳消しです。これは何も所得が上がったことにならない。ところが、それにもかかわらず、税金が上がっているということは、結局増税といわなければならない。  もう一つ例をいいましょう。これも杉並です。三十五年度三十六万一千三百二十三円、三十六年度三十一万六千八十五円と、これは下がっておるのです、所得は。それにもかかわらず、所得税は九千二百円から七千八百円に下がりました。しかし、住民税が三千三百七十円から五千六百十円に上がっている。所得税と住民税と合計すると、結果的には増税になっている。物価は上がって増税になっておる。これでもあなたはそういうことをおっしゃるのですか。これは結局増税じゃないですか、減税じゃないのです。  もう二点だけ私質問しますから、それに答えてもらって下さい。  一は、政府は、来年度は財源難で減税しないといっているようだが、減税するのかしないのか、ここではっきり答弁をいただく。減税しないとすれば、消費者物価も上がっているし、それにつれて勤労者の名目収入も上がるとすれば、実質的にはかなり増税になると思うがどうか。  一方、大企業に対して租税特別措置に対する減税を強めるといわれておるが、どうか。この二点について御答弁願いたい。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) せっかくお読みになった大事な資料でございまするから、関係当局とお話になって、やはり糾明する必要がございます。私は、所得金額だけでの比較はできません。たとえば扶養控除がどうなったとか、あるいは専従者控除がどうなったか、いろいろな観点がございますから、主税局あるいは自治省と十分お話になって、そういうものは今後のための御研究をいただきたいと思います。  それから、減税の問題につきましては、いろいろの点から今考慮中で、ここで結論を言うわけには参りません。ただ、私ここで申し上げておきたいことは、物価が上がる物価が上がる、賃金が上がっておるより物価が上がったほうが多い、こう申されますが、公務員の給与は過去三年間どれだけ上がりましたか。ことしは三・九%、おととしは一二・四%、去年は七・一%、これだけ上がった。どれだけ消費者物価は上がっておりますか。やっぱり数字ではっきりしてもらわぬと、減税になってもどうだこうだと、言っても……。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 いや、一般勤労者……。

池田勇人自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(池田勇人君) いや、公務員なり一般の勤労者の所得をごらんになってもわかります。去年はどれだけ春闘で上がりましたか。ことしはどれだけ上がりましたか。どうしても、合わせたら、私は、三年前に比べまして、相当上がっていると思います。ということは、数字ではっきり言ってもらわないと、国民をまどわしてはいけません、大事なときでございますから。以上答弁いたします。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 須藤委員の総理に対する質疑は終了いたしました。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 山木委員、引き続き他の閣僚に対する質疑を願います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それじゃ、大蔵大臣がもう、やがて見えると思いますから、先に労働大臣に、いわゆる給与担当大臣としての労働大臣にお伺いしたいのです。  先ほど総理に対して、人事院勧告についていろいろ政府の所信をただしたのでありますが、何とか努力するということは、あなたと同じような内閣委員会における表現をされておるのですが、特に給与担当大臣として考えてもらいたいことは、先ほど申しましたように、今度の給与の勧告自体に相当問題がある。で、人事院は、御存じのように九・三%という民間との給与の差は出したけれども、それ自体にも問題がある。あなたの所管する労働者の毎月勤労統計を見ましても一三・三%である。昨年、一昨年の実例を見ましても、大体労働省の毎月勤労統計にある程度上回わったものが人事院勧告として出されておる。ところが、今度の場合は四%も切り下げて、九・三%になっておる。ここに人事院の神田人事官も来ておられますが、非常に日本の経済の成り行きについて、人事院も相当おもんぱかったんじゃないかと思う。一三%程度の勧告があると思ったやつが九・三%である、こういうことでございますので、労働大臣としては、これについてどういう考えを持っておられるか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) この九・三%というのは、一般民間給与に比べまして、国家公務員の給与がそれだけ割りが安くなっておるというのだと思うのでございますが、これにつきましては、人事院において正確な資料に基づいて正しく計算されたものだと、こう思っております。別に手心をされたものとは考えておりません。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大蔵大臣は忙しいようですから、もう一問だけお聞きします。今はからずも労働大臣は、人事院の勧告は非常に正しく出された。したがって、九・三%が正しいのだということになると思う。そうすれば、政府としては、当然四月現在において九・三%の較差があるということを正しいとして認められておるのだから、当然実施時期が五月でなければならぬと、私は論理的にも実際的にもそうなると思います。それに今総理も努力はすると言われたけれども、五月実施ということについては何だかまだ歯の中に若干はさんだような答弁ですが、この点について、もう一度労働大臣として、実施時期の問題のみについて誠意ある答弁をひとつ願いたい。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 人事院の勧告の中にベースアップの実施時期は五月からやることが望ましいということが明らかにうたわれております。政府といたしましては、このことをも含めまして、勧告全体を尊重してなるべくすみやかに実施したい、こういう考えでせっかく努力をいたしております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 給与担当大臣の答弁を聞いていると、非常に希望の持てる答弁だという印象を持って受け取れるのですが、この前の福永労働大臣、給与担当大臣の場合も、そういう答弁をしておられたのです。ところが、結果を見ると、十月に延びてしまった。先ほど申しましたように、昨年の場合は、十月に延びても、十月現在において較差というものは完全にそこで消化された。今度の場合は、かりに十月に延ばされた場合には、先ほど申しましたように、一年以上も、来年の現在になってもまだ九・三%というものが解消されない実情になり、再び来年の人事院勧告が出ても、まだ本年の勧告もできないというような実情です。その事実を十分認めてもらいたいと思いますが、もうすでに給与担当大臣が答弁されましたから、大蔵大臣は衆議院の予算委員会においては何だかこう非常にわれわれとしては解しがたい答弁をされておりますが、大蔵大臣はやはり中心の人でありますから、公務員のこの問題についてどういう考え方でこれを処理していくか、この点について御答弁を願いたいと思います。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。  今回の人事院の勧告は、単純なベースアップの方式をとらず、一般的なベースアップのほかに、一部の等級号俸についての昇給間隔の短縮を行ない、さらに在職者についての所要の調整措置を講ずるというように、非常に内容はむずかしく複雑に勧告をせられておりますが、しかし、これを大ざっぱに集計をいたしますと、こまかい確実な数字はまだ出ませんが、一般職、特別職、それから地方公務員を、この勧告どおり平年度にして幾ら要るか。大体暫定手当を入れて千三百億以上だと思います、千三百二、三十億になるのじゃないかというふうに考えるわけでありまして、これに対しては、労働大臣から御答弁のように、政府は従来この勧告を尊重いたしておりますので、私もその基本的な姿勢に対しては全然変わりはありませんが、しかし、御承知のとおり、非常に国内の経済情勢の見通しも立たず、またむずかしい調整段階に入っておるのでありまして、これが経済界に及ぼす影響も相当広範だと思いますし、財源等に関して、現在この財源をいずこに求めるかということに対して、的確な数字が、はじき出せない状態でありますので、この国会に補正予算を提出する考えがないということを申し上げておるわけでありまして、これが勧告の数字については鋭意事務当局をして集計をせしめておる段階でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 衆議院の答弁よりやや若干前進したような答弁になったのですが、そこで、今はからずも大蔵大臣の口から言われましたが、公務員の場合は、景気が非常に上昇のときになると、何か別の事情で昨年は五月実施を十月に延ばした。景気が悪くなると、またそれに便乗して、お前らはしばらく待て、こういうことでは、公務諸君は日常誠意をもった、行政事務も私はできないのじゃないかと思います。顔では、あなたの顔を見ると、やはりそれはにこにこしておる公務員は多いと思いますが、腹の中では、この大蔵大臣、何だという気持になると私は思います。これは人情としてそうです。だから、そこを十分ひとつ考えてもらって、今度こそはそういう落胆のしないように、勧告自体も先ほど申しましたようにわれわれは不満なんです。その勧告の不満なものを、これをまげて考えても、実施時期だけでもこれは一度勧告どおりに実施してもらいたいという強い熱望があるのですが、もう一回大蔵大臣にひとつ伺って、御答弁願いたい。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。  私も、日本人の一人として、公務員の大切であることを十分承知をいたしております。公務員のベースが戦前に比べて非常に安くなっておる、高いものではないということに対しても、基本的にはあなたと同じ考えを持っております。じゃ、上げりゃいいじゃないかということになるのですが、そう簡単に上げるというべきではなく、私は今ちょっと時間がありませんので数字をもとにしておりませんが、大体原則的に申し上げると、二十年も三十年も非常に優秀な学校を出られて官庁に勤めた人は年々減俸せられておるというような数字さえ出ておりますので、確かに二十年、三十年前の官吏に比べて何らかの処置をとらなければならないということはまじめに考えております。しかし、いかにも人間の数が多過ぎるという面も、それは数字の上に明らかになっておるわけであります。一般会計、特別会計、地方財政を合わせて大体四兆五千億だと思いますが、四兆五千億ないし四兆六千億の中に人件費の占める割合は、その三分の一、おおむね一兆五千億になっているわけであります。これは地方財政等のある府県を見ますと、六五%、七〇%まである時期には人件費で、ほとんど仕事ができない。単独的に工事を行なうことがほとんどできない。今度の勧告も、国が全額これを補てんをする場合は別でありますが、いずれそういう処置をしても、ある府県、北海道等においては、この勧告どおり平年度行なえば、単独事業は全面的にできなくなるというような問題もありますし、やはりその姿勢、基本態度としては、あなたと同じ考え方を持つとしても、その及ぼす影響というものを十分勘案しながら、国民の理解を得ながら、また公務員諸君からもまじめな態度で財政をやっておる大蔵大臣と理解をされるようなやはり態度をとりたいというので、今鋭意これが苦慮いたしておるわけであります。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 なかなかくどくどと親切な答弁があったのですが、結論的には何もない、こういうことを言わざるを得ない。しかし、ともかく大蔵大臣としては、国家財政の元締めですから、そう簡単に、ここで言えと言っても、それは無理だと思うのです。ただし、今言われましたように、国家財政、歳入歳出のバランスを見て、人件費が三分の一だ、三三%は人件費だと言われますが、一般民間企業と国家行政事務というものについては、やはり本質的には違うものがある。たとえば自衛隊とか警察という、全く人件費ずばりが一つの事業主体だというものもありますから、単に人のバランス、賃金だけを集計して、それと全体の予算を比較することは軽率であると思う。地方財政を見ましても、地方の場合には、事業を主体としたところで、ここには自治省の財政局長も見えておるようですが、大体今のところでは三五、六%程度が普通でなかろうかと私は思っております。これはおのおのの市町村によって違いますけれども、危険信号の状態は大体五〇%ということをいわれておるのです。それ以上のところもあると思いますが、そうすれば、私は三三%ということは、予算の内部に持つ人件費のウエートというものは、そう私は強調すべきものじゃなかろうと思う。これは専門家の大蔵大臣ですから、要らぬ私は時間をとりましたけれども、参考のために意見を申し上げておきます。  そこで、労働大臣、忙しいようですが、今の御答弁の中に私は非常にいろいろの角度から頭で描いておるのですが、実は総理にもお尋ねしたのですが、国会ももうあと一週間で終わる。臨時国会をやろうということについては、なかなか政府も肯定的でない。池田総理がEEC視察で出て行くように聞いております。そうなると、公務員の立場から見ると、一体いつこれが実現するのか、こういう気持が私はあると思う。昨年の場合は、ちょうど十月臨時国会の最中であった。辛いにそこで通って十月一日。ことしはそういう何らの見通しがないということになれば、公務員諸君も非常に不安だと思いますが、この点について予算の総元締めである大蔵大臣として、どういうことを考えておられますか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。  予算補正の問題については、何回か衆参両院で私の考え方を申し上げておるわけでありますが、今まで起こりました災害等につきましては、大体四百億ないし五百億でありまして、今年度の支出を要するものは、おおむね百億であります。きょう現在の予備費の使用残が百八十億程度でございますので、今まで起こりました災害に対する応急措置は、この予備費内で十分まかなえるわけでございます。しかし、これから災害が起きちゃ困るのじゃないか、従来の例からいうと、九月の初めから十月にかけて台風が来るのが普通であって、例年災害は、戦後年間平均千億にもなって、このごろは半減したといっても、まだたいへんなものになるじゃないかという意見もございました。食管会計の赤字が三十七年予算ベースでもって考えると、おおむね千二百億に近いものが試算せられるじゃないか。人事院の問題も、平年度といえば、私ただいま申し上げたとおり千三百億にもなんなんとしておるではないか。そのほかにもまだいろいろの補正の要因をあげられて、この国会にどうしても補正したほうがいいという御議論でありますが、私の考え方では、これらの問題も未確定要素が非常に多くて、現在試算をいたすにつきましても、食管の問題についても幾ら一体計上しなければならぬのか、また人事院の問題にしても、今申し上げたように的確な数字を現在つかみ得ない状態でございますし、それからこれらの補正要因になるべきいろいろの問題とあわせて財源問題も今検討いたしておりますが、ことしはなかなか自然増収という面から考えても、昨年、一昨年に比べて非常に窮屈であるというような状態で、これらを調整をして、どのような財源で組むべきかということに対して、早急に結論の出ない状態でありますので、この国会には補正予算を組む意思はございません、こういうことを申し上げておるわけでございますが、しかし、それから一歩進めて、災害が起きても組まぬのかと、こういうような御質問もございますので、いやそれは当然補正予算を組まなければならない状態になって、また財源が的確に把握できるときになれば、そのときの問題として補正予算を組むでありましょうし、また臨時国会召集ということもあり得るでありましょううし、御審議をお願いすることもあるでありましょう。ただ、それは今私が申し上げたように、いろいろの問題が全部未確定でありますので、現在の状態においては、この国会で補正予算を組むという考えはございません。すべては新しい事態に対処して適時適切に処置いたしたいと、こういうお答えをしているわけでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 この国会では補正予算を組む意思がない、しからば、実際問題で四月現在でもうすでに人事院が九・三%の較差があるということを認めて勧告している。労働大臣は、人事院の勧告は、それは正しいんだと、こういう先ほど答弁があった。そうすると、実際補正予算を組まなければこれは本人には渡らない。一体どうなるんですか。今度の通常国会まで待って、その通常国会で補正予算をして、それからということになるんですか。本人、公務員自身はすでに四月現在で全都市消費者物価もすでに七・八%上がっておりますね。しかも、今度実施時期について五月一日から実施されるために、五月一日の実施時期では七・一%しかならない。物価のほうが先に上がっている。やはり公務員の生活自体を考えてあげなければいかぬと思う。そうすると、まず一年ぐらい待たして、来年の通常国会で補正予算をして、さあこれから遡及するといえば、一度に金がもらえるじゃないかと言われるかもしれませんが、その点の考え方はどうです。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) 人事院勧告は尊重いたしますという建前をとっておりますから、やらなければならない。一日も早い方がいいということはよくわかります。国家財政を預かる立場から申しますと、十分検討もしなければなりませんし、しかも、これが財源捻出ということに対しても調整をしておる段階でございまして、規在結論を得ておらないということをるる申し述べておるわけでございます。しかし施政としては、どうせ上げるならば一日も早く上げてお手渡しした方がいいという考え方、十分わかりますが、財政当局としては、現実問題として今申し上げておるわけであります。それでは十二月まで、一月まで補正予算を組まないのか、臨時国会を開かないのかという畳み込んだ御議論があったようでございますが、そういう場合には、議員の方々も法律に基づいて国会開会の要求もできるのでありますし、政府もしかしそれまで野党にやられなければ、数字がきまっても、財源があっても、十二月まで引っぱるなんていう考えは全然ありませんので、先ほど申し上げたように、姿勢を正して、まじめな立場でこの問題を検討いたしておりますということを御信用願いたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大蔵大臣の若干誠意のある答弁はよくわかるのですが、現実の問題として、災害があればやらざるを得ないという先ほどの答弁であったと思う。公務員は災害が来てくれたといって喜んで、一緒に補正予算を組んでもらって給料を上げてもらうというような、そういうことは考えておらない。やはり人事院が勧告したんだから、災害があろうとなかろうと、やはり大蔵大臣のいわゆる財政手腕によって、一日も早くやってもらいたい。こういうことですから、かりに国会の議決を経なければ補正予算はできない。しかしそれでも一応結論は出た。その出たから一応五月からやはり実施するのだ。しかし国会の手続きも要るので、しばらく待ってもらえないかというような、そういうような断わりを言う必要はない。そういうことで政府の意向を明らかにされれば、公務員諸君も、国会がないのに、補正子算がないけれども無理に出せとは言わぬから、その間金融でいろいろと差し繰りをして生活していけると思う。私が言うのは、もし国会の開かれない場合は、政府としてやはり勧告どおりに五月から実施するのだという意向が、公務員諸君に理解されれば、私はある程度実施時期が実際におくれても、私は納得をしてくれる場合があるのではないか、これを実は尋ねておる。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答え申し上げます。災害が来なければ、人事院給与の総額がきまっても、また財源があっても補正予算を組まぬとかという考えではありません。これは災害があれば、災害だけでも補正予算を組まざるを得なくなるでありましょうし、ただ、災害が当然あるということを予測して補正予算を組むわけにはいきませんから、現在のところ災害で必要であれば、災害だけでも補正予算を組まなければなりませんし、また人事院の問題も今計数整理をやっておりまして、政府部内としての統一的な解釈ができるようなところまではいっておりませんということでありますから、これが政府の意向が十分検討せられて、数字が固まって、補正予算を必要とすれば、財源問題と合わせて別個に適時適切な処置をいたします。誠意をもっていたしますと、こういうことを申し上げておるのであって、何も災害にからめたり、また米の問題がきまらなければ、食管の補正額がきまらなければ、全部がそろわなければやらないなどということを申し上げているのではありませんから、御了解願います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 ちょっと関連して。どうも質疑を聞いておりますと進展しませんので、田中さんというのは、前に郵政大臣をしておられるときに、なかなかこの人は所信に従って切れ味のいい行動力のある人だという評判を聞いていたのですが、そのあなたの御答弁としてはこの国会をずらかることにきゅうきゅうとしているようにしかとれない、こちらの見方が少しひねくれているのかもしれないが。そこで、今計数整理その他の検討、作業中だと言われるわけですが、しかし、実施時期が明示されて、従来、その補正予算を組み実施するという腹がきまるまでに相当の時間がたって、そしてバック・ペイはしないで、来月とか三カ月待つというようなことをずっと続けてこられて、これが人事院勧告の尊重であるという説明であります。そうでなしに、山本委員からの質疑の内容をなしているように、総理も外遊される。幾ら臨時国会を憲法所定の手続で要求するとしても、この国会が二日に終わりますれば、少なくとも十月中に臨時国会ということも常識上むずかしいのじゃないでしょうか。そうなると、自然通常国会の直前に、昨年も要求があって、しぶしぶ召集せられたような事態になり、非常に長い間公務員給与についてはたな上げになり、かつ、結論としては、その時点に立った後における実施ということが、人事院勧告の過去の事例でもあります。こういうことについて、るるそのお気持のほどは聞きました。そこで私は次の二点をお伺いしてみたいと思う。  その一点は、今計数整理がなされていると言われますが、これは来年度予算との関連で各省ともいろいろ作業はやっておりましょうし、ほとんど終了していると私は思う。大蔵省に今問題は多く持ち込まれている段階、そこで、公務員給与そのものをまずクローズ・アップしてみれば、ピック・アップしてみれば、これについて、大蔵大臣としては、いつごろをめどに結論をお出しになるのかという点をひとつ目標として承っておきます。いずれにしても時日が経過いたしますから、バック・ペイ、さかのぼって支給するという結論もあえて今回は含めて検討するという方向性を持っておられるのか、あるいは過去いろいろ経過を絡ましたように、決定せられる方針の事後における実施ということになって、人事院勧告の大きなファクターである実施時期は依然としてずれてくるということになるのか、この二点をひとつはっきりお答えをいただきたい。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えをいたします。  私も御承知のとおりの性格でありますから、こういう問題はできるだけ早く集計をして、批判を受けるならば、堂々と批判を受けることが正しいということを、性格的にも、姿勢としても、事務当局にそういうことを初めから申し入れているのでありますが、御承知のとおり、先ほど申し上げましたとおり、非常に内容がむずかしく、こまかく分類をせられておりますのと、それから地方財政の中で義務教育面の二分の一が一体各府県別、町村別にどうなるのかというようなこまかい問題を集計するには、八月の十日に受け取って、われわれの政府でこれを検討をずっといたしておるわけでありますが、現在の段階では、事務当局また各省間に、自治省、各府県との調整をいかに急がせても、今すぐその結論を申し上げるわけにはいかない段階でございます。しかし。これはいつまでもそんなことを言っておれないというので、私は、おとといもきのうも、事務当局と私の間で、大体先ほど言ったとおり、総額で幾らになるのか、幾らになるものだという考え方の中には一般会計、特別会計、地方合わせて一億五千万円の一割であったら千五百万円じゃないか、その八%であったら幾らだ、こういう数字だってはじき出せないことはない。こういうところまで御説明をしないで、いつまでもいつまでも検討中でありますというような考え方で、いつまでも答弁するのはきらいだからということで……。先ほど数字をもって申し上げたわけでありますが、幾らかこの数字は違うかわかりませんが、しかし、そういう意味で積極的に誠意を持って集計に当たらせているということだけは、ひとつ御理解を賜わりたいと思います。  それから、さかのぼってやるかどうかという問題でありますが、これは先ほど申し上げたとおり、私も財政当局でありますから、締めればいいんだ、出したくないのだという考え方だけを持っているものではありません。先ほども公務員に対する姿勢として、公務員の給与は必ずしも高くないということも明らかに申し上げているのでありますから、まじめにこれらの諸君の待遇改善というものは考えるべきであるし、政府の責任だと考えます。でありますが、これは一体財政の責任者としての私が、いつにさかのぼってやれるというのではなく、地方財政との関係もありますし、財源との関係もあり、各省意見を持ち寄って、政府として慎重に、しかも勇気を持ってできるだけ早い機会に検討して、公務員諸君の期待に沿わなければならぬという問題が問題でありますので、私が今の段階に、これをさかのぼって五月に行なうとか、六月からとか、七月とか八月とか九月とか十月とかということを申し上げる段階でないことをはなはだ遺憾といたしますが、御理解賜わりたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大蔵大臣、もう一問だけ。今バック・ペイ、要するにあと払いとか、さかのぼって払うという言葉が出ましたけれども、人事院勧告について内容を検討いたしますと、そういうことはない。四月現在で民間との給与の較差を調べ、そうして五%以上較差があればこれは勧告をして直ちにやりなさい。それを五月だといっておるんですから、さかのぼってこれを支払うということではないということもひとつ認識をしていただきたい。なるほど支払い時期、決定時期から見るとさかのぼっておるけれども、公務員の立場から言うと、もうすでに四月に上げてもらわなければならない、これがおくれておるということでありますから、この点はひとつ認識していただきたい。  もう一つは、今度の内容は非常に複雑だと言う。なるほど複雑でしょう。専門家が見てもなかなか理解しにくい。日にちがかかります。これがその複雑な勧告を出されたという人事院の苦衷というものをどう察せられておるか。前の入江人事院総裁がなくなられましたが、非常にこれに対して苦悩をされておったようにも伺います。今度の場合は、普通であれば、先ほど言いましたように、九・三%実施時期にやるのだ。しかし、そうするとまたいろいろ問題があるので、大体実施時期には七・一%、金額にして平均千八百九十七円、今概算大蔵大臣が千三百億と言われましたが、もちろんこれは地方公務員を含めてのことでありますが、千八百九十七円が千三百億ではない。総計全部、九%全部解消して二千四百四円、これだけの差がある。しかし、それだけではないのです。まだ〇・三%別に取っておる。御存じのように、これは昨年十二月に暫定手当、これをゼロ地について一段階直しなさいといって十二月に勧告されたやつを、政府はやらなかった、前の水田大蔵大臣。私は内閣委員会で相当やったんですが、次の補正予算でやりますから、こういうことでやってなかった。その別の要素のところの民間との格差の九・三%というのを〇・三%下げて、そうしてやりやすいように出しておるんですね。この人事院の政府の立場からすれば好意を無視してはいけない。私は人事院のこれについては不満がありますが、人事院についてはそういうことを言っておりませんが、政府に対しては、やはり人事院としてはよほど考慮してやりやすいようにしているやつを、なおかつ、これを五月実施をおくらせるとなれば、これはもう私は政府は人事院勧告尊重ということをいつも本会議、予算委員会で総理なり各大臣言われますけれども、尊重ということはもう全然以後使ってもらっては困る。それほど私は不信の念を持たざるを得ないので、先ほど藤田委員から言われました、ように、五月に実施する努力をするということを、大橋担当大臣は内閣委員会でその自分のお気持を言われた。先ほど総理に質問した場合にも、大橋担当大臣と同じ気持で努力すると言っていられますが、もちろん田中大蔵大臣も五月遡及ということに対して努力してやっていただけると思うのですが、その点執拗でありますが、もう一回。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えをいたします。  私は先ほど申し上げたとおり、この内閣は、また歴代内閣は、人事院勧告を尊心する基本的態度をとっておりますことは御存知のとおりでありますが、私もまた、それを申し上げておるわけでございます。しかし人事院の勧告というものが政府に対して当然尊重せられるであろうという前提で勧告をされ、今度は相当きめのこまかい勧告をしております。これは去年やおととしのように、日本の経済が上向きでもないし、また引き締め調整基調でもあるということで、勧告が他に及ぶ影響ということも相当配慮をされ、また現実的な公務員の諸君の給与の実態というものも十分検討せられた結果、相当きめのこまかい配慮をされたものだと私も考えております。で、原則的には、先ほど申し上げたとおり、勧告を尊重いたす姿勢は先ほども申し上げておりますが、これはもう政府も、人事院勧告をされたものそのままをやらなければならないという法制の建前でもなく、また政府は政府として、国全体の財政という立場もあずかっておりますし、まあ経済その他国民の生活に対しても重大な責任を持つものでありますから、政府はその意味において広範な、しかもしさいな検討、配慮のもとに、でき得る最大限、いっぱいの限度において人事院の勧告を尊重するということが法律で定められた責務であると考えるわけでございます。そういう意味で、まじめな熱意を持った立場で勧告を尊重いたしたいということを申し上げておるのでありまして、私が五月にさかのぼるように努力をいたしますということを言っても、これはもう、内閣全体できめる問題でありますので、私の考え方が那辺にあるかは御理解賜われると思いますので、どうぞひとつよろしく……。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 言うて質問をしていくと、ますます迷路に入るようですが、しかし目は口ほどにものを言うということで、今田中大蔵大臣の目つきを見ておると、非常に私の主張に対して同感の意を表した目つきであります。これ以上私は口の中から言葉を出しません。それで私に関しては、大蔵大臣に対する質問をこれで一応終わります。  次に大橋担当大臣にもちょっと伺います。もうだいぶ時間が経過しましたから、それじゃあ、先ほどから大蔵大臣と質疑応答しておりまして、大橋担当大臣は十分理解されたと思います。まあ歴代労働大臣、給与担当大臣は、非常に誠意をもって閣議で努力するということを言われた。非常にわれわれも期待しておったのであります。まあたまたま、すでに五カ月ぐらいズレてしまって、内容自体不満なうちに実施時期がズレるということで、せっかく政府が一千億の資金を使ってやっても、公務員自体の中に不満があるということで、われわれは非常に残念に思っておるのですが、今回はひとつ、大蔵大臣もおられますが、いろいろ事情もありましよう。国家財政全般を見なければ、そう簡単に人事院勧告だから即、すなわち実施するというシステムでもないということを言われることはわからないことはないけれども、やはり尊重という建前からいけば、あれを実施する時期が五月でなければならないと思うのですが、その点について一段のまた御努力を願いたい。これをもう一回ひとつ担当大臣から……。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 総理を初め関係大臣からも、いろいろお話がありましたとおりでございまして、なお方針を決定するまでは、閣内においてできるだけ努力をいたしたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それで次にILO八十七号批准について、まあ総理大臣がああいうふうに言うたんだから、担当大臣としては、それ以上言えないと思うんですが、与野党でこの問題について調整をしておる。それができれば、この国会でも出したいんだ、まあこういう御答弁があったと思います。  そこでわれわれ思うのに、八十七号批准そのものは問題ないことは御承知のとおり、それに最も直接関係のある公労法、地公企労法、その二つの問題だけ関連法規を変えれば、これはもう与野党とも問題ないただ国内整備ということで、国家公務員法、地方公務員法、あるいは鉄道営業法というものまでもこの際にやろうとするから、過去何回かの国会がああいうことをしておる。われわれとしても、すなおに考えまして、直接関連性のないものについて、それをまぜ合わせて出さなくちゃならぬ——もちろん改正をしたらいかないということは私も言えないのですが、改正をするならば、別な問題として、国家公務員法、地方公務員法あるいは鉄道営業法、そういうものを独自に法律案を出して、それを国会に審議をさすのは当然じゃないかと思う。それをILO八十七号の批准に伴なって、これをやらなければ、こっちをやらない、こういうような引っかけ方というのは非常にわれわれとしては理解に苦しむのですが、新労働大臣としては、その点の御見解を聞いておきたい。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 御意見でもございますけれども、政府といたしましてはILO条約を批准いたしますにあたりましては、関係の国内法を一括して、この際整備することが前提になる、こういう考え方でおるわけでございます。ことにこの問題は、すでに国会に対しても数回提案をいたしたことでございまするし、またこれにつきまして、いろいろ政治的な今までの経緯もございまするので、政府といたしましては、従来の方針に基づいて提案すべきものならば提案いたしたい、こう思っております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 時間がないので、この問題については、また別の機会に質問したいと思います。実は自治大臣を呼んでおって忘れておったのですが、先ほど人事院の勧告の問題で話が出ましたが、地方公務員について、当然これが大蔵大臣なりあるいは総理が言われたのですが、これが実現されれば、地方公務員に対する財政措置という問題、これについて昨年と同様に、国家公務員の場合そういうものが決定すれば、地方公務員に対する財源措置も政府は当然考えると思うのですが、この席上で、この辺ははっきり言っていただきたい。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 国家公務員の給与が上がった場合には、地方公務員も、これに準じて上げることになっております。したがいまして自治省といたしましては、目下その財源について研究をしております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 これは研究ということでなくて、当然やらなくちゃいかぬので、昨年も、一昨年も、この財源措置が国家公務員に準じてやられておるわけですが、当然それをやるべきであるということで私は尋ねておるのですが、検討というのじゃなくて、やるというのが当然じゃないですか。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 従前どおりやることを建前として財源を検討しておる、こういう意味です。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 なかなか慎重な答弁ですが、それはやることは、これはやらざるを得ないのですから、大蔵大臣聞いておられたと思いますが、やっぱり大蔵に問題が出てきますので、今自治大臣言われましたように、そういう場合には地方公務員に対する、ベースアップに対する財源措置について、御協力願えると思うのですが、その点。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。自治大臣の意思が決定いたしましたら協力をいたします。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それじゃ最後に、時間がもういよいよ迫って来ましたので、防衛庁長官にちょっと。先ほど北富士演習場の補償の問題で総理に質問いたしましたが、私は非常にまあ総理としては責任のあるというような態度でおられたと思う。これは志賀防衛庁長官は、まだ新任で十分御存じないかと思いますが、すでに江崎防衛庁長官のときの問題です。したがって私も、あなたが長官になられて、まだ内閣委員会では、十分これについては話をする機会もございません。しかし、まあ一度聞いたのですが、非常に志賀防衛庁長官は誠意のあるような答弁であったと思う。この問題は、やはり早急に解決しなければ、先ほど申しましたように、やがてその地元で、どういう問題を起こしても、もう今度は政府は、それをとめる手段、手だて、言いわけというものは成り立たぬと思うのです、あの経緯を知るものにおいては。そういうことから、しつこく申しませんが、新任防衛庁長官として誠意をもって学者の出されたあの調査を尊重して解決に努力していただきたいと思うのですが、この点いかがですか。

志賀健次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(志賀健次郎君) 北富士演習場の入会組合に対する補償の適正化につきましては、昨年の九月から地元の組合と協議を進めておるのであります、しかしながら、いまだに円満な解決を見ないことは、はなはだ残念でございます。今日まで私が聞いたところによりますと、約数十回にわたりまして地元の組合と、いろいろ話し合いを進めておるのでありまして、双方の意見も十分に出尽くしたような感じがいたすのであります。  そこで、私は先刻総理がお答えしましたあの趣旨を体しまして、早期に円満に解決するように誠意をもって最善を尽す所存でございます。

藤田進日本社会党

○藤田進君 ちっと議事進行。大蔵大臣に念のために再度お伺いしておくのですが、先ほど御答弁の中で人事院勧告、公務員給与改定について計数整理その他の結果、これをどのように処理するかということについての、いろいろ理由が述べられて、結論的には予算の問題がある、それから内閣として物価その他の上昇の関連もある、民間産業等に与える影響もある、こういう二つの、やはり考慮なさる場合には、問題点を判断されてきめるということをいわれたように思うのです。そういうことでございますか。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) ただいま仰せられたようなことも、十分その過程において、配慮をいたしますが、しかし、在来政府がとっておりますように、人事院勧告は基本的に尊重するという建前で検討いたしております。

藤田進日本社会党

○藤田進君 間違いありませんか。民間産業に与える影響とか、そういうことも、これが尊重する際に考慮なさるということは間違いであろうと思います。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) 民間産業に与えるというよりも、経済の実情等を十分検討いたしまして、と、こういうことに直しましてもけっこうです。

藤田進日本社会党

○藤田進君 これは調べてごらんなさい。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 山本委員の質疑は終了いたしました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 次に、豊瀬委員にお願いします。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 防衛庁長官にまずお尋ねいたします。  先ほど総理にお尋ねいたしました米軍並びに自衛隊のジェット機による騒音の問題ですが、歴代の防衛庁長官に対しましても、予算の分科会で私たびたびただして参ったところでございま十が、御承知のように、かつては木造で防音工事を施したものが、ジェット機種の変更によりまして、それを全く御破算にして、鉄筋に改築していっているというのが現状であります。この推移から見まして、また現在ジェット機が刻々と進歩しておるそのために、騒音も、旋回距離も大きくなっておる。したがって心身に与える被害も増大しておる。こういった観点から特に学校周辺の問題についてお尋ねいたしますが、前国会におきまして、私はこれを三カ年間で全部鉄筋に改良するという法律案を出したのですが、趣旨には賛成するとおっしゃりながら、自民党の諸君の反対にあって法律案はつぶれました。義務教育を履修しておる者が、国の施設あるいは駐留軍の飛行機の影響によって学力が低下するとか、あるいは身体に障害が起きる、こういった現状が明らかに出ておるのにかかわらず、防音工事は遅々として進まずというと若干御不満でしょうけれども、ある学校のごときは、一年生に入学したときから騒音によって授業が中断されておる。六年生卒業するまで、これが施されないという学校が数多く、全国で数十校あることは御承知のとおりです。幸いに内閣にも基地等周辺問題対策協議会等を作っておられて画期的な施策をするという方針のように承っておりますが、残念ながら、三十七年度はやや前進をいたしましたけれども、全国百万の被害者少年が安んじて義務教育を受けるという点には、まだほど遠い段階にあります。このことに対しまして、まず防音工事を年次を早めて早急に完成し、少なくても騒音に対しては、教育に支障のないように、早急に完成するという決意を持っておられるかどうか。  もう一つは、騒音の度合いによって、まだ木造の防音工事を施しておられますが、板付の月隈小学校も、席田小学校も、その所をかえてみたり、木造から鉄筋にかえた。こういう現実からして、今後の防音工事は、すべて鉄筋でないと、ジェット機の進展に対して間に合わないと思いますが、年次計画を早めて、早急に完成するということに対する御所見と、木造防音工事を廃止して、すべて鉄筋に進めていくという決意を持っておられるかどうか。

志賀健次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(志賀健次郎君) 基地周辺におきまするこの騒音の問題は、全く仰せのとおり想像以上のものであります。したがって、私も就任以来、この問題には特に深い関心を持って、その対策を進めておる次第であります。  今日、とっておりまする義務教育の学校施設に対する防音対策は、第二次防衛計画の重点事項として、今年度から発足いたしたのでありますが、私としては早期完成、お説のとおり三年くらいでやりたいのでありますが、諸般の情勢から三十七年度から昭和四十一年度までの間に自衛隊関係の義務教育学校施設の防音工事を完了するめどをつけておるのであります。さらにまた、米軍基地の義務教育、いろいろな施設につきましては、三十八年度から——もちろん今日も続けておるのでありまするが、一応の計画といたしまして、三十八年度から六年の間に、これを、完成する方針でございます。  さらにまた、第二のお尋ねの点でございますが、でき得るだけ木造をやめて、恒久的な鉄筋コンクリートの防音工事を施した学校にしたい考えでございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 長官の御答弁によりますと、六年間という非常に何といいますか、長期の見通しのようですが、私の自宅が板付飛行場から直線距離にして八キロ、しかも滑走路の延長線上でなくて全く対比したところにあるにもかかわらず、飛行機が、ジェット機が飛ぶたびに、私の二才になる子供がそのつどこわがって、絶叫して飛びついてきたり、ころげたりします。私が言っておるのは、木造が耐久性がないという意味でなくて、木造では現時のジェット機に対する騒音の防止にならないということ。そのことは長官が一度おいでになればすぐわかることですが、しかも、六年間のうちに、三十八年度にやられた工事が六年後やっと、すべての計画をもし肯定するとしても、完成したそのときには、六年前にやったところの騒音防止の工事というものは、ジェット機の進歩によって再び改正しなければならないという現状になることは、過去十年近い歴史が証明しておるところです。そこで、六カ年間もかかるというのは、これは単なる予算上の問題であるのか、それとも義務教育諸学校の生徒を騒音のもとに六年間も放置してもあえて痛痒を感じないという、長官の、何といいますか、教育に対する関心の度合いが薄いのか、明確にお答え願いたい。

志賀健次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(志賀健次郎君) ただいまお答えいたしました内容が若干違っておりますので、私の答弁を的確にするために、調達庁長官に答弁させます。   〔委員長退席、理事平島敏夫君着席〕

林一夫調達庁長官

○政府委員(林一夫君) ただいま調達庁において考えております防音工事の計画でございますが、鉄筋化につきましては、四十一年度までに完成する予定でございます。具体的に申しますと、三十八年度から四年計画という予定にいたしております。木造のほうにつきましては、四十三年度までに完成する予定で計画を進めております。そういうような計画で検討を進めております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 林長官に再度お尋ねしますが、たとえば四カ年計画を肯定するといたしましても、本年度入学した中学生は、卒業するまでその恩典に浴さない。その結果がどうなっておるか。御承知のように、たとえば福岡の箱崎中学校の例を申しますと、父兄の構成も福岡の中では最もインテリ層の多いところで、年々いわゆる父兄の知識階層が増大しております。ところが、文部省の基準調査による学力調査の結果は、年々市内の平均よりも学力が低下しておる。勢い、高校入学進学率というのも低下しておる。持って生まれたときにはもっと優秀な能力を持ちながら、授業中に何回も騒音によって授業を中断されるという被害が、そうした結果に——高校にも入学できない、したがって大学の進学もはばまれておる、こういう具体的な現象を起こしておるのですよ。これを、義務教育にそういう具体的な弊害を与えておりながら、中学に入ってから卒業するまで四カ年間の長きにわたって放置するということは、私の経験では、米軍基地と自衛隊、両方合わせると二億あれば十分足ると思います、二百億の予算というのは、国の全体の予算の中から、これは後ほど田中大蔵大臣にもお聞きしますけれども、そう大きなウエートを占めるものではありません。無限の生命力を持った義務教育諸学校の青少年が、国の施設によって将来への発展を現実にはばまれておりながら、六カ年、あるいは四年間したらやっと完成する。政府は、これは義務教育諸学校の青少年に対してあまりにも怠慢の一語に尽きるのじゃないですか。  そこで、林長官にお尋ねしたいのは、たとえば同じ学校においても、中学校の三年生、いわゆる進学前の生徒を収容するに必要な施設だけは全部一年次に全国ともやってしまうとか、あるいは小学校よりも中学校に対しては先に完成するか、あるいは小学校の幼児の場合は六年生の場合よりもっと多くの日に見えない被害が起こっておることは、御承知のとおりです。こういった青少年の心身の発達の度合いに応じた計画の推進、画一的に騒音度合いとか飛行場からの直線距離といったことでなくして、そういった問題も十分考慮して年次計画を策定されるかどうかをお尋ねしたいと思います。

林一夫調達庁長官

○政府委員(林一夫君) この教育施設の防音工事でございまするが、これは各地の学校に相当な被害を与えておりまして、非常に恐縮に存じておるのでございますが、なるべく多くの学校になるべく早く防音工事をいたしたいということで、総体的な計画を進めておるのでございます。何分にも、全国にわたりまして、早く防音工事を頼むというような御要望が非常に強いのでございます。これはまことにごもっともなところでございます。そこで、各学校について具体的に実態調査をいたしまして、特に必要なところから必要度に応じて順位をつけまして、なるべく早く防音工事を完了したいということで、計画を進めておるような次第でございます。何しろ校数がたくさんございます。そのような関係で、一度に全部の防音工事を完了するということはとうていできないのでございます。したがいまして、先ほど申しましたような大体の計画でもって完了をいたしたいと、こういうふうに考えておるのであります。先ほど御意見がありましたように、なるほど中学のほうは在校年数三年でございます。小学校のほうは六年というような関係で、中学校のほうの防音工事は原則として二年、小学校のほうは三年というような期間でもって、防音工事を完了するというような計画で進めておるのであります。調達庁といたしましては、できるだけ早く、できるだけ多くの学校について、この防音工事を完了するように努力いたしておる次第でございます。    〔理事平島敏夫君退席、委員長着席〕

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大蔵大臣にお尋ねいたしますが、事情はただいまお聞きのとおりです。しかも、今、林長官が説明いたしましたけれども、従来福岡市におきましても、二カ年間で大体完成しておったのが、小学校においては三カ年間かかるという計画に改悪されております。これは全国的にワクを広げたためにそういう結果になったのです。そこで、大蔵大臣に特にお尋ねいたしたいし、善処していただきたいのは、今申し上げましたように、青少年の時代に騒音による被害を受けた場合には、九大の医学部の調査では、非常にデリケートな音響を聞き分ける能力を喪失しつつあります。このことは、持って生まれたときに先天的な音楽家になるだけの要素があっても、これがはばまれておるということです。こういう将来取り返しのつかない被害を与えておるということを十分考えていただいて、この際、六年とか、あるいは鉄筋の場合は四年でしますといったような、いわゆる二枚プロペラ時代のような政策でなくして、宇宙時代ですから、河野さんと同じように、田中大蔵大臣はたいした男で、何かやるぞという旋風を大蔵省内に巻き起こされておるように新聞では書いておりますが、その事実を私はよく知りませんけれども、この際大蔵官僚の因習とマンネリズムを打破していただいて、こういった面接心身に、国家施設が義務教育の青少年に被害を与えておるという問題につきましては、三年とかあるいは四年とか、四年とか六年とかといったような長期でなくして、一年か二年で、二百億も出せば一カ年で済むことですから、ごく現在の計画を短期に仕上げて、少なくとも学校におる間は被害を受けないで人並みの義務教育の課程を履修できるという環境の整備に、一大勇猛心をもってやっていただきたいと思います。このことに対する所見と、同時に、病院、保健所等につきましては特損法の適用が阻却されている現状です。ところが、病院、あるいは保健所、あるいは保育園、幼稚園等にも必要なことは、私がここでちょうちょうするまでもないと思う。したがって、特損法を改正されるか、あるいはその他の別個の措置をとられるか、こういった常識的に防音の必要なものについては、公共、民間の別を問わず、特損法のワクを拡大をしていただきたい、こういうふうに考えるのですが、大臣の御所見を承りたいと思います。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。  騒音が学習する青少年に悪影響を与えておることは、私も認めるものでございますし、これが改良施設を早急に行なわなければならない必要性も認識をいたしております。お説のとおり、国家財政の中でも重要項目として取り上げておるのでありますから、これが被害激甚の問題に対しては、ひとつ十分手が打たれるように、調達庁当局、また防衛庁当局の意向もしんしゃくをしながら、適切な処置をとって参りたいと、こう考えるわけでありまして、この点に対しては、現在検討いたしておりますので、今申されました趣旨が生かされるような方向で漸次改善をはかって参りたいと思うのであります。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 いわゆる特損法の適用外の保健所あるいは保育所、病院等につきましても、問題は予算が大きくこれをはばんでおるわけです。したがって全体の学校防音工事の予算に対しましても、防衛庁にしてもあるいは調達庁にしても六年でけっこうですと、こういったお考えではなかろうと思うし、できれば予算さえとれればもっと早くやりたいというお気持だと思う。問題の隘路は田中大蔵大臣の手中にあると思う。わざわざ内閣に各省から合同した対策委員会的なものが設けられておるのですから、この際池田内閣の政策の一つの重点として、騒音から青少年を早急に守っていただきたいということを要望しておきます。  続いて、もう一つ田中大蔵大臣にお尋ねいたしたいのは、いわゆる高校急増対策の問題です。これは三十七年度は百五十億程度と策定して、交付税が九十億程度、起債が五十億程度、それから国庫補助が十三億程度でしたか、この程度の金がみられたわけです。ところが、これは文部省当局では数が出ておると思いますが、地方教育委員会が現実に施行したところの実績というのは、全国教育長会議等の論議を聞いておりましても、二百五十億から三百億になっておる。これは文部省が最初に千二百億要りますと算定した点からみまして、当然だと思う。この予算に対しましても、自由民主党の文教部もずいぶん力を入れて、大蔵省当局に対して予算折衝をされたけれども、とうとう大蔵省から外に強く内には弱い文部省の悲哀として大なたを振るわれて、それこそ雀の涙ほどの予算しかつかなかったことは御存じのとおり。これは総理大臣は地方団体でやれといっておられます。地方自治体にまかせるという原則については、これはあやまちではないと思いますけれども、このままでまかせでいきますと、総理大臣が答えられた、高校に入学したい希望者が文部省の六〇%程度という推定をはかるに突破して上回っておる現状からみましても、かなり多くの入学できない者が出てくる。したがって、これは人材開発の面からいってもマイナスになる。こういった点を十分考えていただきまして、いわゆる社会問題化しておる——荒木文部大臣に言わせると終戦処理の問題だそうですが、この高校急増は特別のある年次間における現象ですので、もっと国庫補助その他の措置によって地方自治体の一方的な負担にしないで、従前の予算を上回る起債、交付税、特に国庫補助の増額をお願いしたいと思いますが、御所見を伺いたいと思います。

田中角榮自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(田中角榮君) お答えいたします。文部省予算に対しましては、政府も自民党も非常に熱を入れておりますことは御存じのとおりであります。乏しい乏しいと言いながら、一般会計総予算の一二%を文部省予算として計上いたしております実情でございます。例年から比べて、非常に積極的に文教予算の拡充をはかっておることは御理解願えると思います。しかし、高校生急増の問題は、先ほどから御発言がありましたように今特殊な状態で、四、 五年間、 七、 八年間は非常に急増をするという事情は、政府もまた私もこれを承知をいたすものでありますので、昨年の予算編成につきましても、七大項目の一つとして、重点的にこれが予算措置を行なったわけでございます。地方当局及び大蔵省、文部省、自治省というような間で意見をまとめまして、今年度の高校生急増対策に対しては一応スタートいたしたわけでございますが、この高校の問題の特殊性も十分認識されますので、関係当局で十分意見の調整をはかって遺憾なきを期して参りたいという考えであります。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 豊瀬委員の質疑は終了いたしました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 須藤君。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 先ほど総理は失対打ち切りはやろうと考えていない、こういう答弁でした。しかし、なぜ調査研究会などを作ってやっておるのかという山本君の質問に対しまして、その失対というものが固定化し、マンネリ化した、改正すべき問題があるから研究をさしておるんだといって、失対打ち切りはやらないと行いながら、なおやりそうな口吻を漏らしておったと思うんです。  そこで労働大臣にお尋ねするわけですが、この臨時のはずだった失対が恒常化しマンネリ化したというが、それはなぜ恒常化し、マンネリ化したんだという点です。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) なぜと申しましても、いろいろな理由はあると存じますが、まずこの失対事業に従事しておられる方々が、他の就職の機会が相当あるにもかかわらず、その方面にいかれずに、ここへ恒常的にとどまっておられるということが固定化ということだと思う。これはいろいろな社会的な理由もあろうと存じますが、まだその原因まで詳細は取り調べておりません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 それはとんでもない答弁だと思うんです。ほかにいく職があるにもかかわらず、いかないなどということは、これは詭弁もはなはだしいと私は思います。そうではないんです。いきたくてもいくところがないから失対におるんです。職があったら、何も好きこのんで失対におる人などは私はないと思う。それは大橋労働大臣少し詭弁が過ぎると私は考えます。  それから失対の中には、老人や婦人が非常に私は多いということを伺い、また現在自分の目でも見ているわけですが、それはなぜ老人や婦人が失対の中に多いんですか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 老人の多いのは、やはり中高年令層の方々が他の職場に移動することが困難、そのためにこの事業に長く続けておられる、そのうちに老人になられたということだと思います。現に十年以上続いておられる方々が相当おありのところから見ましても、そういうことが言えると思います。それから婦人の多いのは、やはり婦人が特に適当な職業的な訓練を受けておりませんためにいくところがなくて、そこで婦人の方々がこの失対事業に多く入ってきておられる、こういうことだと思います。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 さきの答弁では、失対の人がほかの職業へいかないで、そこに踏みとどまっておる、だから失対が恒常化するんだ、今度は中年や老年の人たちがどこもいくところがないから失対におるんだ、こういうことじゃ答弁に非常に食い違いがあると思います。安心して暮らせる社会保障があり、まともな職がほかにあれば、だれが好きこのんで失対労働者になりたいだろうか、だれもそういう人はないわけです。失対事業の改善が必要だというなら、まずもって社会保障を思い切って改善するとともに、働けば食えるような最低賃金制を実施すべきではないか。これを政府はやるつもりであるかどうか伺っておきたい。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 社会保障の拡充ということは、政府としても常に考えておるところでございます。  次に、最低賃金法でございますが、これにつきましては現在の最低賃金法をできるだけ十分に徹底さしていきたいと、こういう考えを持っております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 時間がないので質問を急ぎます。打ち切りはやらぬと言いながら、最近適格基準をますますきびしくし、就労希望者を締め出しているという、これはどういうわけなのか。炭鉱や金属鉱山等の産業で失業者がますますふえようとしている現在、こういうことをすぐやめて、就労を希望する失業者には無条件に失対に入れることにしてはどうだろうか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 特に基準をきびしくしておるという事実はないはずでございます。それからこの失対事業につきましては、やはり適格性というものを一応問題にしなければならぬと存じます。無条件で入れるというわけには参らぬと思います。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 適格基準を厳重にしていないということは、これもうそです。私はちゃんと調査しております。九州の炭鉱地帯へ行っても失業者が一ぱいあふれているが、これが失対に入ろうと思ってもなかなか入れないのです。りっぱに働ける人でもなかなか入れないのです。これは適格基準を厳重にして、できるだけ失対に入れない、こういう方針をとっておるということは明らかです。それもあなたの詭弁です。最近でに農村でも農業では食えなくなって、失対に行きたいという人がだんだんふえているのです。政府はこの際、失対事業を実施する地域を大きく拡大すべきではないかと思いますが、どうですか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 必要なところに拡大することはむろん当然でございます。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 失対事業を拡大することになると、地方自治体によっては負担が重くなり過ぎるところもあります。政府はこの際、地方自治体への国庫補助を増額するつもりはないかどうか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 失対事業につきまして地方自治体がその負担の過重なことばかりでなく、失対事業実施に伴いまするいろいろな困難な問題をひっかぶらなければならぬというような事情から、いろいろこれが改善の方策を政府に要望いたしておるのでございまして、労働省といたしましても、各方面からこの事業の根本的な改善をしなければならぬと存じまして、ただいま調査をいたしております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 自治相は答弁要らないですか。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 失対事業の増加によりまして地方財政が非常に困ってくるという場合には、自治省といたしましては、町村財政をまかなうという意味から、救済するという意味から、いろんな面におきまして考慮いたします。たとえば交付税であるとか起債であるとか、そういう面で考慮いたします。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 今の失対賃金は一日四百二十五円、二十二日就労して一カ月わずかに九千三百五十円、家族をかかえて一人前の労働者がこれでどうして暮らしていけるのか、少なくとも一日六百円にすぐ引き上げる必要があると思うがどうか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 今年度の予算は現在実施中でございまして、年度内におきましては特に賃金の変更を考えておりません。来年度につきましては、また実情に適合するよう十分に調査をして賃金額を決定したいと思っております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 自治大臣。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) ただいまおっしゃったように、失対事業の一日の賃金は昭和三十七年度におきまして四百二十五円でございます。しかし、昭和三十六年におきましては三百八十六円でございましたから、昨年度から見ますと一一%増ということになっております。多いほうがけっこうだと思いますが、なかなか一ぺんにそう上がらないというのが現在の実情でございます。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 どうも時間がないので思うように質問ができないのが残念です。  最近、政府は雨天就労などについての失対労働者の既得権を次々と奪い返している。また広島、三重、福岡など各県の事例に見られるように、全日自労に対する不法な弾圧事件が次々と起こっている。この二十三日にも失対労働者諸君が労働省に行って労働大臣に会いたいというのに、武装警官を出して挑発していた。これは失対労働者が生きるために戦ってきた労働組合をつぶしてしまうねらいからではないか。そうではないというなら、このような不当弾圧を今後はやらぬとはっきり約束することができるかどうか。

大橋武夫自由民主党労働大臣

○国務大臣(大橋武夫君) 特に弾圧をいたしておるということはございません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 そういう答弁をすると、つい僕は挑発されるわけなんだが、三重県や福岡で実際にやっていますよ。失対労働者の運動を弾圧して、これを監獄に入れたり何かしているじゃありませんか。それでも弾圧しないと言うのですか。そんなふまじめなことを言わないで、ほんとうのことを言いなさいよ。  以上、私は九項目にわたって質問をしたが、これに対する政府の答弁をまとめてみると、結局、打ち切りはやらない、改善するのだと口先では言いながら、実際には事実上打ち切りをやる腹であること、そのための既成事実をどんどん作っていこうとしていること、失対労働者の生活を改善するつもりは少しもないことがはっきりわかってきたわけです。政府、自民党の腹はこうだろう、失対事業が今では労働者全体を低賃金にしばりつけるためのおもしとしての役割を十分に果たさなくなった。失対労働者の団結が一千万人をこえる貧困者の戦いの柱となってきた。つまり政府や独占資本にとって、失対はじゃまになってきた。そこでこれをつぶそうとしているのだと考えざるを得ない。現在、総評も、全日自労の戦いは総評自身の戦いであると言っており、わが党もこれを支持している。戦いは全人民の戦いに広がろうとしております。どうか政府はこのことを銘記しておいていただきたい。  最後に、自治大臣、大蔵大臣に伺いますが、大蔵大臣は今退席しましたから、自治大臣でいいです。今年の住民税の徴税令書が出てみると、昨年に比べて二倍、三倍はざら、人によっては七倍にも十倍にもなっているという事例が出ている。そこで各地で大問題になっていることは御存じのとおりです。これはどういうわけなのか、わかりやすく説明してほしい。今まで住民税を払わなくてよかった人で、ことしから新たに徴収されるようになった人が、特に低所得者の中にたくさんいるのではないか、住民税の納税人員は去年に比べてどのくらいふえているか。  第二点、今年住民税の課税方式が改定されたことによって、低所得者の税負担が特に重くなっているのではないか、具体的な事例で説明してもらいたい。  もう一点。ことしの住民税は、低所得者に非常に負担の重い悪税であることははっきりしております。政府はすぐこのような住民税を改める措置をとるべきだと思うが、どうか。自治大臣から……。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 住民税が高くなったという原因には、大体三つあるわけでありますが、今までにしばしば答弁されているように、大体六百五十六億の所得税を減税いたしまして、二百十八億の県民税と申しますか、それを地方に委譲しまして、そのうち百八十五億円が住民税のほうに回っているわけです。そういう意味におきまして住民税は確かに上がったわけでありますが、一方から申しますと、六百五十六億の所得税というものが減税されておりますから、全体としましては、むしろ税金の面におきましては軽減されておる。しかし受ける印象は、非常に住民税がふえたというふうに受けるのが、これは当然だと私は思います。子供なんかでも、物をやったときには、あまりたいして喜びませんが、やったものを取り上げるときには、非常に泣きます。(笑声)そういうような意味で、減らされたほうはあまり……

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 何もやらなくて、ぶったくるから文句を言うんだよ。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 減らされたほうはあまり考えないで、ふえたほうをみな考えるというのが、非常にふえたという印象を受けておる原因の一つ。  それからもう一つは、去年まで住民税を納めておらなかったにもかかわらず、ことし納めるのはどういうわけかということは、国民所得の伸びが、大体一七%といわれておりますが、そういう、去年まで住民税を納めない方の所得が伸びたということが、これが一つであります。いま一つは、税法の改正によりまして、課税の方式が、一つ変わってきておる。そういうようなことで……。そのかわり、納めない人はまるっきり納めなくなったけれども、納める人は少しよけい納めるようになったというようなことで、住民税というものが確かに上がったことも上がりましたけれども、大へん高いという印象を受けている。私らもやはりそういう印象を受けております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 印象だけじゃない。実際高いのですよ。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) いや、住民税だけ見れば高くなっている。これは間違いありません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 合計しても高いのですよ。所得税と合計しても。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・首都圏整備委員会委員長事務代理・行政管理庁事務代理・北海道開発庁長官

○国務大臣(篠田弘作君) 所得税を減らしたのでありますから、所得税を納めている人から見ますと、差引四百何十億というものは減っている。ただ、所得の伸びがありますから、去年まで納めなかった人もまた納めるようになりましたから、それで非常に住民税が高い、私なんかもやはりそういう印象を受けておりますけれども、よく計算してみると、そうじゃないというわけであります。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 須藤委員の質疑は終了いたしました。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) この際、おはかりいたします。この会期中に、予算の執行状況に関する調査を完了することは困難であると考えられますので、閉会中も引き続き調査を行なうことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  なお、要求書の内容及び提出手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。   —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 次に、閉会中の委員派遣でございますが、本件の取り扱いについては、便宜委員長に御一任願っておき、必要ある場合は、委員長が理事各位と協議をいたし、派遣目的、派遣地、参加人員の人選等を定めてこれを行ないたいと存じますが、さよう取り計らうことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、本日はこれにて散会いたします。     午後五時五分散会

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