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41回国会参議院1962/08/30

内閣委員会 第8号

発言数
172
登壇者
19
会派数
3
開催日
1962/08/30

会議録

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。  初めに、委員の異動について報告いたします。昨二十九日、山本伊三郎君が委員を辞任され、その補欠として松澤兼人君が委員に選任されました。   —————————————

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) それではまず、法務省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。政府側から中垣法務大臣、津田司法法制調査部長、なお説明員として、山田矯正局医療分類課長、福井矯正局参事官、常井保護局総務課長が出席いたしております。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 関連して二、三お聞きをいたしたいと思うのでありますが、今受刑者として服役をされている人たちの食事の一人単価は一日幾らになっておりますか。  それから同時に、ここ数年の間に食事単価の変更があったら、その変更のあったのをその年次に従ってちょっと単価だけお知らせいただきたい。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 拘置所、刑務所、少年刑務所の収容者の給食の経費でございますが、成人の受刑者におきましては合計六十二円五十七銭、それから少年受刑者につきましては七十円九十八銭、刑事被告人につきましては五十一円二十銭でございます。で、成人につきましては、そのうち副食が二十四円五十銭、主食が三十九円七銭、少年受刑者につきましては副食が三十八円、主食が四十二円九十八銭、刑事被告人につきましては副食が二十二円五十銭、主食が二十八円七十銭でございます。ただ、刑事被告人におきましては、差し入れによりまする自弁の食事をとる者が七%ないし一〇%ございますので、実際の単価は低くありますけれども、実際には区分をいたしておりませんで、受刑者と同じ食事を給しておるわけでございます。  なお、年次の予算額の増加につきましては、説明員から説明をいたさせます。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 三十七年度に三円五十銭、三十六年度に一円、三十五年度に一円増額になっております。一人一日当たりの金額でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 服役者の成人の一日六十三円五十七銭、主食、副食それぞれ金額、単価がきめられておりますが、これは事実上は何といいますか、服役者の実役に、労務提供によって作られた品物等を使用する等の場合等があって、実際には一日単価六十二円五十七銭よりかは上の、高まった給与を受けるという場合はありますか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 刑務所でございますと耕耘地がございまして、農耕作業をいたしておりますので、そこからできまする野菜などを用いておりますが、これはやはり適正な金額で購入はいたしておりますが、市価よりは安いようでございます。その金額は、大体年間一千五百万ばかりでございます。そういう次第でございますので、おっしゃいますように、実質的に内容が若干よくなっていることと存じております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 あまり、数の上からいけば絶対数にはならないでしょうけれども、これは刑務所の職員の給与等には割り込んで給与をするというようなことは、これはやっているのですか、やっていないのですか。たとえば昼食は看守その他一切受刑者の食費の中から昼食の支給を受ける、そういう慣習があるというような、そういったことはやられているのですか、それともやられていないのですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 全くございません。炊事設備その他食堂も、それからもちろん食糧その他も、別途に取り扱ってございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これはそのように間違いないですね。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) はい、間違いございません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 実際にはやっているのじゃないですか。見のがしているのじゃないですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) いろいろ厳重に検査いたしておりまして、そういうことはございません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、それをやっていたときには、あなたのほうではやらないようにたしなめるというよりか違う意味で、そのことについては罰というまでもなくて、ある程度処置をするということは考えられますね。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) もしそういうことがございますれば、それぞれふさわしい処罰をいたすことと存じております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 まあ、どういう方法でやられているかは第三者が行ってみてわからないわけですが、たとえば私どもが現在を見たときに、服役者の炊事場を見て、その炊事場で作られたものが事務担当者の机の上に並んでおったというようなことがあるわけですが、その場合には、事務担当者は昼食の費用というのを金で換算して提供して、そうして給食を受けるというような方法をとっているわけですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 御視察をお願いいたしました際ごらんいただいたことと存じますが、職員の炊事場は別のほうにございまして、そこで経理その他一切別にしてございます。それで何か机の上に食事があったというお話でございますが、そういう事実はないように、厳重に巡閲とか、あるいは監査その他の際、あるいは炊事の視察の際に厳重に見ておりまして、そういうことのないように努力いたしてございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、職員、事務担当者の昼食給与その他は、一般普通官庁であれば、通常庁内であれば、食堂等を利用して自分で思い思いのものを注文して食うというのが、これが一般事務者の食事の慣習なんですが、ああいうような刑務所の場合は、これは昼食費というのは、別途個々人が納めて、そうしてその納めたもので大体同じものを食べると、何といいますか、選択するような種類はなくて、大体昼ならば、麦の入った御飯に野菜かなんかの煮つけにおつゆとおしんこということで食事をする。それがもう毎日繰り返されている。その費用は個人の負担であると、こういうふうになるわけですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 仰せのとおりでございます。必ずしも野菜だけじゃございませんが、養魚や焼き魚もございます。仰せのとおり、幾とおりのことはできませんので、たとえばうどんとか、そばとか、あるいは今おっしゃられましたような、簡素な食事をいたしておるようでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は刑務所勤務の方々の給料が必ずしも高いとは思っておりませんから、もっとやはり給与の改善が必要だと、そういう考え方は持っておりますけれども、今説明を受けたのは、議会で質問を受けるから、答弁をされる内容としてはそう言っとかないとまずいというような答弁だとしか聞けないわけですよ。たとえば炊事場所を同一刑務所の中に、職員の分はここに置く、それから受刑者の食事についての炊事はここでやるというように、二つ炊事場があるなんてことは、これは私は実際に見て回って、見えなかったですね。それからもう一つは、麦飯ですからね、大体入っている麦の量、何かその割合は、ずいぶん白米のほうが少ない割合で麦のほうが多い割合だったように、私の記憶で、今ちょっと持っておりませんが、そういう割合でやられたものを、かえってその割合が悪くなるように、職員が白米の多く入ったものを食べるというようなこともあるやに聞いて——私が入ったわけじゃないですからよくわかりませんけれども、そういうこともあるのじゃないか。  それから数はあまり多くはありませんけれども、相当大きな刑務所では、職員は相当多いわけですから、それが同一食事をとっておるのを見て、一体服役者と職員との食事をどうやって金銭的に分けておるかという点で非常に疑問に思った点があるわけです。私はできればこういった問題は第三者が見に行ったときに疑問を起こすことのないように注意していただきたいと思います。その点お答えいただきたいと思います。

副井徹法務省矯正局参事官

○説明員(副井徹君) 今の説明が不十分であったために御理解困難であったかと思いますが、刑務所におきましては、ただいま山田説明員からも申し上げましたように、受刑者の、あるいは収容者の食べる食事と職員の食べる食事と職員の食べる食事とは厳格に区別するという建前は従来厳格に守られておるのでございます。実際にどうやっておるかと申し上げますと、いわゆる職員会の経営でもちまして職員まかない部というものが確立されておりまして、そこで炊事におきましても別途のかまを用い、それから主食副食ともに別途に職員会で購入いたしまして、そうして、もちろん受刑者を使うことはございますが、その場合でもその受刑者の、いわゆる人夫賃と申しておりますが、その人夫賃も正常に計上いたしまして、その人夫賃は国庫に収納させるという形で仕事を厳格にはかって、帳簿等におきましても、そういう誤解を招かないように万全の措置が全国刑務所に用いられておるのでございます。ただ、職員炊事場を別個の場所に持ち得ない場合でございましても、炊事場の一角に区画をいたしまして職員炊事場として指定してございます。そのような仕組みで運営されておりますので、特に私たちの監督系統からの監督の場合でも特にその点は注意いたしておるわけでございます。諸外国におきましては、受刑者の食べるものと同じものを職員が食べてもいいという制度があるようでございますけれども、わが国におきましては、その点は全く制度を異にしております。厳格な区別をやっておるのでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 質問の意思とはそれでは逆な意味で、それはそういうめんどうなことは省いて事務職員も一緒のものを食べたら便利だということにはなるわけですが、炊事場をそう一々区別しないで、幾らか費用を出してでも同じものを食べられる——食べていいのならばそのほうがいいと、こういうふうに希望しておるわけですか、職員側は。

副井徹法務省矯正局参事官

○説明員(副井徹君) 世論調査をしたわけではございませんので、職員がはたしてそのとおりに考えておるかどうかは、今明確には申し上げかねますけれども、事実問題といたしましては、やはり職員の食べる食事は先ほどお話がございましたように、今米麦混合の主食を食べているということはありませんので、たいてい米食だけでやっておるわけでございます。また、副食物にいたしましても、やはり受刑者の副食物は、一般と比較いたしまして多少劣っておるのでございますので、その点からいっても、必ずしも職員が収容者の食物と同じようなものを食べたいと望んでおると私は言いかねるのじゃないか、そういう点もございますし、特にこういう制度を厳格にとっております日本の制度は、もちろんこれは昔からございますが、特に帳簿等についても厳格な規制を設けましたゆえんは、終戦時非常に主食あるいは副食物で一般市民が困窮をいたしました場合に、収容者あたりからそういう疑問の念を抱かせることは、いろいろな暴動等の原因にもなりかねないというような事情もございまして、特段の厳格さをもって現在取り締まりもし、また、実行もやっておるのでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 置かれた環境によってどういう計算方式をとるかわかりませんが、大体年間のトータルを通じて一千五百万程度のものしか現物給与するだけの実際の力がない、こういうふうに見られるのは、少し少ないじゃないかと思われるわけでありますが、これはどういうふうな、何といいますか、現物算定率といいますか、あるいは数量の受け入れといいますか、方法でやっているのか、その点ひとつお聞きしたいと思います。

副井徹法務省矯正局参事官

○説明員(副井徹君) 現物給与というような言葉がございましたが、山田説明員からも申し上げましたように、刑務所の受刑者の労務によって作られました野菜等をそのまま無償で収容者の給与に入れる措置はとっておりません。これは今説明もございましたように、適正なる価格でやはり官が買い取るという形式をとるわけでございます。しかしながら、その価格は、一般市価よりもやや——正確に申しまして一割か二割安いという程度で調停いたしまして、これを官が購入した形によって比較的割り安に副食物等を受刑者に給与することができるという形で運営されているものでございます。その金額が一千数百万円という金額でございますのは、刑務所の耕耘地が必ずしもいずこの刑務所においても、膨大な耕耘地を持っておるというわけではございませんが、多少の地理的な地域的な差によって、ある刑務所では相当大きな農場があり、ある刑務所には非常に少ない耕耘地しかないというふうな実情によって多少の差があるわけでございます。その点はやむを得ない事情でございますので、ただいま申し上げた副食代の配分の仕方におきましても、それらの事情を勘案して、少ないところには多少副食費を高く使うことを許し、多くの副菜物ができるような刑務所には、多少副食物の給与金額を落として、全国的に操作をするという形で運営しているのが実情でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 だから私は環境の違いというのは、相当広大な耕作面積を持っておって、農耕等をしながら思想的な教育もし、勤労意欲も増させ、さらにまた、刑期を終えて出てからのいろいろな資金的にも、それから実際的な訓練の上でも、生活力をつけていくということは、これはいろいろやられていることですから、その思想は云々しないわけですけれども、単価ですね、相当広大な面積を持ち、それからある程度受刑者の仕事といえば、ほかのことはしないで、ほとんど農耕に重点を置いておる、こういうようなところもあるだろうし、それからまあ一坪もないというようなところもあるでしょうから、いろいろ違うと思うのでありますけれども、それにしても市価から計算されてみて、年間のこれらの収益が一千五百万というのは少し少な過ぎるんじゃないか、こう思うわけですが、どうですか。網走のようなあの広大な面積を持ったところは別問題として、ほかの長期刑期を服役される方々の入られている刑務所を全部見たわけではありませんが、農耕地というものはほとんど持っておらないんですか。ある程度持っているんですか。

副井徹法務省矯正局参事官

○説明員(副井徹君) 仰せのとおり、直ちに正確な面積を申し上げることができませんけれども、網走のような広大な農耕地を持っている刑務所というのは、数少のうございます。しかしながら、そういうところで作りましたたとえばタマネギであるとか、バレイショというような長く持つような品物につきましては、ほかの刑務所にそれを回してやるというふうな処置はもちろんやっております。しかしながら、仰せのように、必ずしも平均していないことは事実でございます。それからもう一つは、たとえばしょうゆのようなものも全国的に作る刑務所、千葉の刑務所でございますが、習志野という作業場でしょうゆ等も作りまして、そのしょうゆには網走等で作りましたダイズ等を用いて作って、格安に各刑務所に売却していくという形で、極力予算上の副菜費の節減をはかり得るように、安い金額でより効果の上がるような食物を給与できるようにという配慮がなされているのでございます。しかし、それにいたしましても、まだあるところないところの差は仰せのように大きいようでございます。これらは金銭的な操作でやるということが一つの方法です。  それから千五百万円では少な過ぎるじゃないかと仰せになっておりましたが、その千五百万円と申します金額は、刑務所で生産しました野菜等を刑務所で購入しました金額の全国の総額でございます。これは必ずしも多くないじゃないかという御質問でございますが、これは事の性質上、野菜等は長期輸送等に耐えない事情もございますので、耕耘地で作りました野菜等が、百パーセント刑務所の給与に回るということは事実上不可能でございます。したがって、これは余分のことでございますが、網走刑務所等のような大きな農場で作りました農産物は、やはり刑務所に回し得るものは回しますけれども、そうでないものは市場へ売却するという形で処理していく、その金額は今の千五百万円の中には含んでいないわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 それじゃ六十三円五十七銭、少年刑務所の場合には七十円九十八銭、これはもっとも、服役者をぴんぴん元気にさせて、楽天的に中で刑期を終えるというようなことを私どもは望んでおらないわけです。そういうことを言うわけじゃないんだけれども、一日六十三円五十七銭というのは、これは一体カロリーの率か何か一定のものがあるのじゃないかと思うのですが、どれだけのカロリーを受刑者に供給するということを目標にして、単価というのがきめられているのじゃないかと思うのですが、どのくらいのものを食べさせられるのですか、この金額で。

副井徹法務省矯正局参事官

○説明員(副井徹君) 受刑者の場合を申し上げますと、受刑者の給食は一等から五等まで、五段階に分かれておるのでございます。副食物は同一でございますが、たとえば一等食といいますのは、重労働、たとえば農耕夫等の相当強力な労働をいたしまする者に給与する食等でございます。二等食といいますのは、比較的重労作、たとえば炭焼き等の業務に従事するような者、それから三等食といいますのは、中等程度の労作、たとえば金属のフライス盤とか、あるいは皮工等の業務に従事する者、また、四等食と申しますのは、軽作業、たとえば紡績工であるとか、紙細工をやる作業と申しておりますが、すわりながらの作業、これに従事しておる者に与えておる食等でございます。五等食といいますのは、仕事をしないで、一日部屋にいる人、仕事につかないで、たとえば病気のためとか、あるいは取り調べ等のために、まだ工場で働かないという人のための食等でございます。これらの五等食のカロリーは、主食だけで、一等食は三千カロリー、二等食は二千七百カロリー、三等食は二千四百カロリー、四等食は二千カロリー、五等食は千八百カロリー、これに副食物がつくわけでございますが、副食物のカロリーは、副食物は同一でございますが、六百七十九カロリーでございます。なお、このほかに、病人食であるとか、それから延長作業をいたしました場合の増食の配慮であるとか、それから正月等のお祭りの日の増菜というような点が、制度上、予算上も認められております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 普通、これは、健康で文化的とまではいかなくても、ある程度の環境で生活をする一日のカロリーというのは、幾らというふうに見ていますか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) 栄養審議会というのがございます。そこでいろいろ出しておられる数字を、私ども目安にいたしておるのでございますが、中等労作で三千カロリーという数字を出しておられます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 そうすると、一等食で、重労働で、普通食のカロリー分の支給ということになるわけですね。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) さっき福井参事官の説明で、三千カロリーと申しますのは主食だけでございます。私が今栄養審議会の数字を申し上げましたのは、全部合計した数字でございます。でございますから、私ども、受刑者の中等労作と申しますと、三等食でございます。これは主食の熱量が三千四百カロリー、それからこれは三十六年中の実績でございますが、副食の熱量が六百七十九カロリーでございます。でございますから、二千四百に五百七十九を足しまして、三千七十九カロリーというのが、中等労作に従事しております受刑者の熱量でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 この一日六十三円五十七銭でまかなうというと、どういうとり方をするわけですか。たとえば固型なものではだめな場合に、油を入れるとか、赤肉のないところはあぶらを食わせるとか、いろいろな方法をやらない、これだけのカロリーは、六十三円五十七銭じゃとれないのじゃないかと思うのですが、その操作はどういうふうにしておられるか。もちろん一等食から五等食まであるわけですから、受刑者の数をかけた総金額を、一等から五等まで按分して、それぞれこのカロリーをとれるような食事にするのでしょうが、この六十三円五十七銭で、実際やっていけるわけですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) たとえて申しますと、一般のものでございますと、牛肉とか豚肉を食べます場合に、鯨の肉でがまんをするというようなことをいたしまして、そういうことで補っているわけでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 三十七年に三円五十銭上げて、あと三十五年、三十六年それぞれ一円ずつ上げられて、六十三円五十七銭ですから、実際に私が行って、炊事場の中、あれはその日のお献立表というのですか、あれを見るときに、これは一日千カロリーもとれないのじゃないかというような印象を持っているわけなんですよ。実際にこの六十三円五十七銭、これは台所やったことがないから、どのくらいのものを食えるか、ちょっと私も判断つきませんけれども、私の現地で見た印象からいくと、少しこれは少ないというような気がしたわけなんですけれども、どうでしょうか、実際にこの金でまかなっていっているのでしょうが、それで、それぞれの刑務所から、もっと上げてくれという要求はないですか。

山田弘法務省矯正局医療分類課長

○説明員(山田弘君) ございます。それに従いまして、毎年増額要求をいたしている次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 少しやはりこれは少ないのじゃないかという気がするわけですが、受刑者であっても、刑が確定して、そうして服役をしたあとは、一般社会人として戻ってくるわけですから、一般社会人として戻ってきたときに、刑期が長いだけに、生活能力がないということでは、私はあとあとまで問題を残すことになると思うのです。この点は、事務当局がどうこう言ってみても、なかなか解決しないものかもしれませんけれども、この際ひとつ、大臣おいでになっているのですから、あなたは一体どの程度のものが供給されているというふうにお考えになっているのか。それとも実際まだ就任されて日も浅いようですから、調べられて、これは少しひどいのじゃないかというときに、もう少し単価を上げてやるというような措置をとられるかどうか、その点、ひとつ、この際ですから、お聞きしたいと思います。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。先ほど来、説明員の説明によりまして、お金の面で申し上げますと、六十三円五十七銭で、一日どういうものが食べられるかということは、私も非常に実は疑問に思いまして、前回の委員会のときも同じような御質問があったわけでありますが、それから帰りまして関係者を集めていろいろお尋ねしてみましたところ、相当多人数の食事をやるので、お金から受ける感じ、それほどのものではない。特に四、五年前から栄養やカロリーというものに非常に重きを置いておりますので、健康の保持、維持管理といったものについては差しつかえないような措置を今日まで非常に苦心をいたしましてやってきているようでございます。  そこで、私は紡績工場等を経営したことがございまして、一万人近い女工さんの食事のお世話をしたことがございますが、そういうような私の経験から見ましても、カロリーそのものは実はそう不足はないのじゃないかと考えております。  しかし、あなたがちょうど刑務所でごらんになりました当時に、これで一体千カロリーあるだろうかという感じを受けたというお話を承ったわけでございまして、おそらく目で見た感じでは率直に申し上げまして粗食のような感じを非常に受けるのではないかと思います。刑期を終了いたしまして社会人になりましたときに、からだが非常に弱ってしまっておった。あるいはまた、労働等にたえない健康状態であった、そういうことであっては相なりませんので、十分食事には注意をしなければならぬと思いますが、私も近く網走刑務所を直接見にいく予定でございます。そしていろいろ部内で聞いた意見を、私が直接現場を見ましてそういうことを慎重に考慮いたしまして、この問題の解決をしていきたいと考えております。  なお、予算の問題でございますが、実は三十八年度は若干の増額をするように努力をいたしております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今、大臣の説明のありましたことで、私もその努力を多として、ぜひこれからお願いをしたいと思うのでありますが、同時に食事の問題と離れて、多数服役をされている中での二つの問題があると思います。  一つは、コンプレックスをどうやって除去しながら刑期の終えたあとの生活能力を持たせるかという問題と、それからもう一つは、今の体力維持の問題だと思います。その点からいきまして私は現在の刑務所の設置されている場所というのは、大体社会の進展に伴って逐次不適地になりつつあるのじゃないか。騒音が非常に激しい町場の中に刑務所が旧態依然として取り残されておって、たとえば知能犯で入った者が、刑期を終えて帰ってくるとまた知能犯罪を行なうというような格好で、受刑者それから刑期の終えた者がまた逮捕されているという悪循環をその状況から見てたどっておるのじゃないかと思うのです。そこで、当然服役されている間に、少なくとも私はこういった点までも私慮に入れて、そしてその罪の償いをさせるということならば、現在の環境というのはきわめて悪い、こういうふうに私は考えるわけですが、これに対して大臣はおそらくあちこち見られて、これから考えることも多かろうと思いますけれども、まずその点についてあなたの考え方をお聞きしておきたいと思います。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。  最初に、刑務所の現在の場所がだんだん不適当な土地になるのではないかというお説でございますが、私もそのとおりに思っております。私は愛知県でございますが、愛知県の刑務所ももうほとんど名古屋市内の中心に近い所でございまして、これは刑務所内の人よりも、刑務所外の人のほうがむしろ移転を要望しておるといったような点等もございます。もちろん刑務所内の人も、これはもう少し適当な所に移転すべきじゃないかというので、そういうことを決定をいたしまして進めているわけでございますが、そのほかにもたとえば静岡の刑務所であるとか、新潟の刑務所であるとか、また着手はしておりませんけれども、いろいろ市街図の図面の上から見ましてこれはもう確かに不適当だと、いろいろ知事並びに市長等が上京して参りまして、その刑務所移転についての要望をしておるのでありますが、それを承るたびに私も全くそのとおりだと、そういう非常に共感を得ることが、そういう場合が多いのでございます。そこでなかなか予算の伴うことでございますから、そう簡単に全部をどうこうというわけには参りませんけれども、たとえば国庫債務負担行為などで処理のつくところもあるようでございますので、そういうものは努めて早く移転へ着手をしたい、また、国費等を投入いたしましてやらなければならないというのも、その刑務所の実態によりましては出てくると思いますので、そういうことも進めて参りたいという考えを持っております。  それから刑期終了者の生活の能力に対する態度でございますが、あなたと私全く同感でございまして、できるだけ刑期終了者が新しく社会に復帰して参りましたときにその生活の足しになるような、率直に申しますと、就職というような問題に役立つような、あるいはまた、特定の技術をば習得できるようなそういうことを、懲罰主義でなくて同時に社会に復帰してから役立つようなそういう刑務所行政のあり方をすべきであるというふうに私も考えております。これにはやはり設備であるとか、いろいろなことが条件を満たせないわけでございまして、一挙にこれを達成するということはやはりむずかしいのではないかと思いますけれども、たとえば少年刑務所のようなものなどは比較的に早くそういうこともできるのではないか、こういうふうに考えておりまして、そういうことの予算化をばぜひとも実現させたい、そういう努力をするつもりでございます。  それから体力の維持のことでございますが、先ほどお答えいたしましたとおりに、これは健康管理ということはしろうとの議論でなくて、やはり医師が刑務所に行きまして、そうして服役者の実態を見ながら健康が維持管理されておろかどうかということの報告を所長は受けておりまして、それによりましてのいろいろ対策を進めておるようでございます。私の率直な考え方でありますが、ただいまのところ、その服役中の囚人の健康が著しく阻害されておるといったようなことはないのでありまして、入ったときよりもだんだんむしろ健康体になっていきつつある、そういうことを部下から私報告を受けております。  以上のようでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 法務省全体の予算の使い方というのを見てみて、たとえば、この間自治相が、新聞で、一線警官を何千人かふやすという記事があった。また、目に見えては、犯罪の増高に伴って取り締まり当局がそれぞれ強化される。こういうことは何か適切な手段のようなんでありますけれども、ところが、実際予算の使い方のところで、私どもが隠された点で常に少し不足しているのじゃないかと思うのは、これはやはり陰に隠れて仕事をしなければならない、しかも最も大切な点だというふうに思われるわけであります。たとえば交番の設置がある。そうすると、その交番の費用については地域の負担を、あるところで、かける。それから、配偶された警官のバイクの貸与については、その地域の住民の提供による。非常に、何といいますか、国民の安寧秩序をおれがやっているのだから、これくらいのことは一般にやればいいじゃないかというふうにたより過ぎている点があって、その価の予算が不十分だというふうに思われるわけなんですが、それが根本的には、刑務所なんかの現在の地位が不的確な地位にあって、なおかつ放任をされていたということにつながるのではないかというふうに思うわけなんですが、この点なんかは、今言って急速に予算をとってそういったものを解決する、地域の人たちや市町村に迷惑をかけなくても何とかやれると、こういうふうにすることはできなくても、思想としては私はそれを持つべきじゃないかと思うのです。警察署の移転については市の援助が幾らでございますと、それを市の議会で賛成をしてもらう。これは反対すると、何かかにかにつけて、おまわりさん権力を持っておりますから、やられるのじゃないかということになったらこれはたいへんなことになるのでしてね。実際に私は予算の使い方という通に相当気を使ってやらなければいけない問題と、それから、額そのものに問題があるのじゃないか。その点を、もうこれはおそらく全国的に見られる点ではないかと思うのでありますけれども、これは今まで実際の事務を担当されておった方のほうから御答弁をいただいて、あとは大臣からひとつ考え方をお聞きしたいと思います。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 刑務所を僻地に移転いたしますという問題につきましては、法務省におきましてここ数年来いろいろな努力をいたし、たとえば国旗債務負担行為の承認を求めるということによりまして、ある町の中の刑務所を郊外に移転する。それによって地方公共団体が施設を作りまして、その施設を国が買い上げる。同時に、現在ある刑務所の施設を売り払う。こういうことによりまして、その売り払うことによる裏づけによりまして、新しい施設を作るという方法を計画いたしまして、数年間実行してきておる。現に、先ほど大臣から申しました、名古屋の刑務所、あるいは福岡の刑務所、松江の刑務所につきましてはそれを実行いたしつつあるわけであります。そのほかいろいろ問題になっておる刑務所がございますので、それらにつきましてもそういう方法によりまして、できるだけ国として、施設を移転しやすいという方法を将来ともとって参るつもりでございます。大体こういうことによりまして膨大な施設を要しますところの刑務所の移転を逐次行なっていき、施設を、明治以来の古い施設を逐次改善するということにいたしたいという計画でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 大臣はどうですか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。ただいま調査部長からお答えいたしたとおりでございまして、明治以来からの古い、ほとんどがそうだそうでありますが、これをできるだけ努力いたしまして、できるだけ短い期間に、都市の市街地中心部等になってしまったようなところは早い機会に移転を完了したいと、こういう考えでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 先ほどちょっと、こまかい問題ですが、庁舎を移転したり何かする場合に、自治団体から援助をもらうというそういう考え方は、依然としてこれからも持つのですか。それとも、やはり独自でこれはやる、小さい点でいえば、交番から駐在所のおまわりさんのスクーター、バイク・モーターに至るまで、これは自治団体から提供を受けて乗っているというのが多いわけです。  それからもう一つは、必要の度合いからいけば、山間僻地にずっと駐在されているおまわりさんが動力を持たないで、てくてく歩いたり自転車でやっているというのはおかしいわけですから、本来ならば、これはもう一様に配給するというような格好をとるのがほんとうじゃないかと私は思うのですよ。交番を一つふやすよりか、やはりそういったものを配置することによって巡回の度数とか何とかをふやしていったほうがいいのじゃないか、こう思うわけですが、そういう援助を受けてこれからずっとやっていくのかどうか。  それからもう一つちょっと気がついたから言うのですが、今援助を受けて乗っているおまわりさんをしかったり何かしてもらっちゃ困るので、これは援助を受けてやっているのは、これはいいのですが、これからもやはりそういうような町村の、自治団体の援助を受けてそういう施設、設備というものをまかなっていくお考えかどうか。これははっきりと予算の面でとるべきじゃないかと私は思うのですが。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 先ほど地方公共団体等におきまして、ということを申し上げたのですが、これは援助を受けるという意味ではございません。その点はあるいは言葉が足りなかったので誤解をされる向きもございますかと思いますが、それはつまり、公共団体のほうにおきましても、その都市のまん中にある刑務所を移転してもらいたい、それから国のほうにおいても、移転したいのであるが、一時にそういうものを、財政負担を国の予算でやるということはできない、そういたしますと、公共団体においてその施設を作って、それを国が買い上げるという方法をとる、ですから一時的には公共団体に負担がかかるかもしれませんが、結果におきましては、国も利益をし、公共団体も利益をする、結局跡地について公共団体がそれを利用することができるわけでございます。まあそういう意味で、地方公共団体に依存して施設を作るという、財政上の負担をかけて施設を作るという意味ではございません。  なお、そのほかの地方の施設におきまして、地方公共団体から寄付を受けるということは、これは一応できないということになっておりますし、また、既成会等から寄付を受けるというようなことは、法務省としてはいたさない建前をとっております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 その建前をひとつ名実ともに実現するように一そうひとつ努力をしていただきたいと思うのですが、現状はなかなかそういうようにはいっておらないわけですから、配意をしていただきたいと思います。  そこで、刑務所の移転の問題については、実は地方自治団体が町のまん中にあるから移転してもらいたいという意思よりか、もっと先行して、法務官の仕事として、積極的に移転をするという建前に立つのがほんとうじゃないか。それは、国としてそこまでめんどうなものがふえてきて、めんどうな思いをするのは、というふうなこともあるかもわかりませんけれども、これはしかし、できてくる事実については責任を持たなければいかぬわけでございますから、そういう意味では、私は積極的に移転対策は推進していったらどうか、今調査部長が言ったように、私は、まあ都市の中にある建物物件は相当古くなっていて、土地としての利用価値は非常に高まっておりますが、価額としては非常に低くなってきておる。だからかえ地を他に求めているということは積極的にやればある程度進むんじゃないかと思うわけです。ことに環境を整備していくのに建築費ぐらい見ておけば、土地その他のものはこれほど広大なものは現在地でもって等価交換ができるんじゃないか。そういうように思いますから、まずこの点は積極的に当たってみていただきたい。市のあすことここにやりましたということじゃなくして、できれば全国的にそういうようなものはたくさんあるわけですから、それを年次計画ですみやかに改善をする、移転をするということで進める方策をひとつ立ててほしいと思うわけです。それはある程度可能じゃないかと思うわけです。  それからもう一つは、これは直接の問題ですけれども、旭川市の刑務所もそういう環境にあるわけです。これも何かやはり移転計画、その他ある程度自治団体にあるようでありますけれども、法務省としてはどういうふうにお考えになっているのか、この際ひとつ追加してお聞きしておきます。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 刑務所の移転計画につきましては、法務省におきまして、毎年その年次計画を作っております。それに基づいて先ほど申し上げました予算の債務負担行為あるいは普通の営繕という形によりまして実行していくわけであります。何分にも予算上の制約がございますので、なかなか法務省が独自に考えているような程度には進まないというのが実情であります。  なお、ただいまお尋ねの旭川の刑務所の移転問題でございますが、これは昭和二十九年一月に旭川の市議会の議長から移転についての御意見を提出されて参りました。そのころからいろいろ検討が始まったわけでございますが、昭和三十四年末に至りまして移転候補地として旭川の郊外と申しますか、市ではありますが、神居町というところに相当の敷地というものを提供したいというような希望も最近旭川市からあったわけであります。その後いろいろこまかい折衝はあるわけでございますが、現在の刑務所跡地に検察庁それから拘置所を建てて、そのあとの刑務所の部分は全部その神居町のほうに移転するという計画で進むということになって参りまして、旭川市のほうにおいてもいろいろ準備に取りかかっておられるようでございます。なお、その間にいろいろ市との間に交渉がございましたわけでありますが、その市のほうの問題といたしましては、跡地の利用問題が重要な問題である。それから法務省側といたしましては、新しい敷地予定として市から提供されることになっております土地の適否ということが非常に問題になっておる。これはいろいろ問題は、刑務所として一番重要なのは給水、つまり水の問題でありますが、この水の問題がなかなかあんどうで、現地におきましても水の問題に関する限りは必ずしも適地とも言えないというような面もあったわけであります。そういう面におきましていろいろ策定をするとか、いろいろなことを研究いたして今日にきておるわけであります。ところが、一方先ほど申しましたように、旭川市のほうにおきましては昨年の秋でございます、昨年の予算の要求をする前後のころでありますが、この跡地につきまして全部これは予算決算会計上、公共用あるいは公用、公益事業に使わなければならぬという制約がある。そういたさないと旭川市に随意契約で国から売り渡すことができないわけであります。そういう点も勘案して、若干それを緩和してほしいという要望が市長からあったようであります。その点につきましては、今の法制上非常に困難でありますので、法務省側としましては、そういう条件では進行せしめがたいという状況にある。その辺で現在の交渉といいますか、お話がまだはっきりしないという面が出て参っておるわけでありますので、それらの点が、今の給水問題についても確たる見通しがつき、それから今の跡地につきましても、市のほうで完全な将来の計画がお立ちになれば、この問題は至急に進展し得るというふうに考えておりますので、現在の刑務所は大正五年でありましたか、に建てたものでありまして、必ずしも施設として将来継続していくのに適当ではないわけでございますが、もっとも大正五年といいますと、全国の施設から申しまして必ずしも古いほうではない。現在全国の施設でやっておりますのは明治四十年前後の施設をかかえておるという状況ですから、時期的には必ずしも古いものとは言い得ない。そういう状況であるために今の問題は急速に進展はしがたい形にはなっておりますけれども、そういう計画が具体化すれば勢い急速に進展するものというふうに考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 この跡地利用で問題なのは、まるまる法務省のほうではかえ地へ持っていって建築ができる費用に充てられない。この一部は、検察庁移転問題があるからだ、検察庁はやはり法務省の予算だ、こういうことでなかなか進まないという点が私は重点じゃないかと思うのですね。ところが、検察庁はあそこの、元武徳殿跡にあるわけですよ。古くから居をかまえておるわけじゃないのですね。だからそういう意味から言えば、ある程度順位というものは早めて、何とかしなければいかぬことになってきておることだけはおそらく知っていらっしゃると思うのです。だからそういう点もあわせて、この問題はやはり少しずつくらいは積極性を持ってもらわないと、現地の問題としては解決しない。こういうことになるのじゃないかと思うのです。検察庁の現状については御案内になっていらっしゃるでしょうね。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 私は直接の営繕担当部局の者でありませんのですが、去る六月に旭川市を視察に参りました。その際もちろん検察庁にも裁判所にも立ち寄りましたわけですが、検察庁はただいま仰せの市の武徳殿を改造したところにある。そこでなお先ほど申し落しておりますが、昭和三十五年十月に裁判所、検察庁含めて建設予定地を練兵場跡にしたいというようなお話も市からあったやに聞いております。そういう意味でその辺もまだはっきりいたしておらないのではないかと思うのであります。ことに現在裁判所と検察庁とはかなり離れておりますので、非常に不便であります。そういうような関係もありまして、裁判所と検察庁はまあ近いところ、ほとんど同一敷地にできることは将来の運営としては望ましいわけであります。そういう問題を一挙に解決する必要性は当然あるというふうに考えるわけでありますが、これは裁判所の意向もあることなんで、それらのあれやこれやの問題で、この問題についての進展がとまっておると申しますか、そういうような原因ではないかというふうに考えておるわけであります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これはひとつ身近な問題ですから、追加して質問をいたしましたが、全体としては法務省の、先ほど言いましたように、予算そのものがよけいなもの扱いをされるような傾向があって、ワクが取れない。そのために他の役所とは問題にならないくらい設備の改善その他がおくれていくということは、現在犯罪が多くなって第一線警察官が必要だということより以上に私は大切なことだと思いますので、この点については十分ひとつ注意をされて重点的に取り上げていただきたいと思います。  それからもう一つは、なるほど一日六十三円五十七銭で一等食から五等食までまかなって十分カロリーはとれておりますと、こうは言ってみても、現在の物価高の中ではたして十分かどうかという問題は、これは私はあると思うのですよ。日が当たらないから青いんではなくて、栄養が足りないから青いんだということも、入った者は直観的に感ずるような状況もあるわけでありまして、そういうことで一食分アイスクリーム一個ちょっとぐらいで三食まかなっておりますよといったらだれしもびっくりする。六十三円五十七銭で二千何カロリーとっておりますといえば、ああそうかなと言いますけれども、実際にはキャベツ一つ買ったったって何十円もするんですからね。そういうので一日六十三円五十七銭という数字を考えてみれば、これは十分でないというふうに考えるわけでありまして、この点はひとつ新任の大臣に実際見ていただいて、これは解決いただくようにしていただきたいと思う。  いろいろ設置法の問題に関連してありますけれども、これは担当委員会ではないのですから、あまり詳しいことはどうかと思いますので、ひとまず私の質問を終わりたいと思います。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 午前の会議はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時四十二分休憩   —————————————    午後二時五分開会

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を再開いたします。  法務省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。  政府側から中垣法務大臣、津田司法法制調査部長。説明員として山田矯正局医療分類課長、福井矯正局参事官、常井保護局総務課長、池川民事局第一課長、岡島大蔵省主計官補佐が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 この間機会がありまして、ブロックにあります法務局、それから県にあります地方法務局、それと登記所と言っております地方法務局の出先になっております出張所を若干伺ったのですが、その際に若干共通した意見があるのでありまして、私ももっともだというような感じがしますので、その点をまずお伺いしたいと思うのですけれども、それはこういう意見であります。法務局、それからこれは本省になりますと民事局になるわけですが、民事局にしても、特に民事局を問題にしますと、その場合局長も課長もすべて検事だと、こういうのですね。で、それからブロックにありますところの法務局の局長も検事だと、それで、これはどうも今検事が非常に不足をしているというふうに言われるときに、さらにまた一方におきまして、法務局で育っていくものが課長になれる。あるいはブロックにある法務局の局長になれる。こういうような道は開けないものか。こういう意見なんです。民事局の場合、一課、二課、三課、四課、五課と分かれておりますが、その人たちの意見ですと、これはすべて検事でなければならないということはない、こういう意見ですね。それで仕事の内容を調べてみますと、確かにうなずける点もありますし、それから法務省全体として官房を初めとしまして七局あるわけですが、その内部についてどういう意見だと聞きますと、この中でも若干の局にあっては検事でなくても一般の行政官で課長なり何なりやっていいんじゃないか。こういう意見があるわけですね。それで若干調べてみますと、民事局でも刑事局でもあるいは総務局でも同じですが、局長が検事だ。そうしてそこに局付検事というものがいる。それから課長は大体検事だ。その課長の下に課付検事というのがおられる。そうして課長補佐、こういうような形になっておる。法務省の仕事の性質上検事でなければならぬ局長あるいは課長というものはこれは当然と考えられますが、しかし、検事でなくてもいい課長あるいは局長、一般の行政官で適当なものもあるんじゃなかろうか。そういう意味の配慮が若干払われているようにも承っております。しかし、十分な配慮が払われているというふうにはどうも受け取れない点もあるわけでありますが、そういう点について私前回の国会におきまして法務省の設置法の一部改正が出ましたときに、法務省の職員のいろいろな点につきまして伺ったんでありますが、その際に私非常に奇異に感ずるほど、各省の職員の身分なり、あるいは給与等に対する取扱いと、法務省の取扱いとの間に相当懸隔のある点がある。こういう点がどうも今申した点等から出てくるのではないか。後ほどもう少し詳細に論議したいと思いますけれども、感じがいたしておるわけです。ですから、そういう問題についての配慮が払われてしかるべきではないだろうか。検事でなければならぬところは検事、しかし、一般の行政官でやれる面については一般の行政官が課長になるとか、あるいは局長になれるとかいう道が開かれていいのではないか、こういうように考えるわけなんですが、そういう点について、もし従来の経緯がありますれば、従来の経緯も伺って、また、今後のお考えがありますならば、その点もお伺いをしたいと、こういうふうに思います。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいまのお尋ねでございますが、法務省の現在制度といたしましては、法務省設置法の十七条におきまして一定数の職員は検事をもって充てることができる、こういう規定になっております。この規定の沿革は、昭和二十三年の法務庁設置以来のものでございまして、そこの定員の数には若干の変更がありますけれども、初めて設けられた制度は昭和二十三年であります。そのとき設けられました趣旨といたしましては、法務省におきまするところの職員のポストのうちでは、検事と申しますか、まあ法律家でございます。弁護士、判事、検事を含めましての法律家をもって充てなければならぬようなポストがある。そのポストについては検事という職名で充てる。事務官でもって充てずに、検事でもって充てなければならない、こういう考え方から出発しているわけであります。それは要しまするに、御承知のように、法務省は地方の法務官庁の監督機関でございます。その大きなものは検察庁でございますが、そこで起きますところの問題点の最終解決並びにその監督は本省でいたさなければならぬ。そこで起きまする問題といいますのは、主として法律問題でございますので、そういう問題を解決するためには、本省におきましても検事、つまり法律家をもって充てなければならぬポストができる、こういうことでございます。ところが、昭和二十三年当時になぜ検事というもので充てるべきだということになったかということでございますが、それは当時一般行政官と検事の間には給与の差ができております。そういたしますると、通常の検事あるいは判事から本省の部局長あるいは課長等になって参りますると俸給が下がるという問題がありまして、それではとうてい監督機関にふさわしいところのものを充員することが困難であるという結果が生じて参ったのであります。そこでその給与の格差をなくするために検事をもって本省職員に充てることができる、こういうことにいたして今日に至っておるわけでございます。そこで、本省のどういう部局の職員に検事を充てるかという問題でありますが、これはそのときときによっていろいろ運用と申しまするか、そのときの仕事の必要性からいろいろ変わって参っておりましたが、たとえば非常に法律的な問題の多い民事局、刑事局、訟務局というところの本省の中堅幹部以上の職員は大体検事をもってこれは充てざるを得ないことになっております。もちろん例外はございます。これに対しまして人権擁護局でありますとか、入国管理局、あるいは矯正局というところの本省職員はほとんど事務官をもって充てるわけでございます。そういうふうにそのポストの法律的事務の素養の必要の有無によってその充て方を変えておるわけでありまして、そういうような考え方で現在は運用されておる。したがいまして、本省の幹部ポストでございましても、もちろん事務官によって充て得るポストがたくさんあるわけでございます。現に事務官をもって充てているポストが相当数ある。そこでさらに現在——現在と申しますか、過去におきましては、法務省のそういう法律的なポストにおきましては、検事、つまり司法試験に合格した資格者をもって充てているわけでございますが、御承知のように、一般行政職でも法律職というのがあるわけでございます。この新しい制度によりまして上級の法律職の職員を法務省で採用いたしておりますが、これらの人は巣立ってからまだそう年数がたってない、それ以前はつまり行政官試験を合格した者はほとんど法務省には参っていないのが実情でございます。したがって、現在の上級幹部に当たるような年令層の職員で行政職試験を通ってきた人はごく限られた少数の……ほとんどいないといっていいかと思います。しかし、将来の問題として、今の上級試験に通って採用された者につきましては逐次そういうポストもそういう人が占めていくということになろうかと思いますので、将来の問題としては、かなりその構成が変わってくるのじゃないかというふうに考えておりますが、現在のところは高度の法律的素養を要するポストは検事をもって充てているというようなのが実情になっているわけでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今の経過をお伺いいたしまして、確かにお話のように、法務省に法律の上級の公務員試験を通った者、あるいはその前の、昭和二十三年前のそれに該当するような人というのは入っていない。しかし、その後、一般の行政官、つまり上級の法律関係を合格した人たち、そういうような人たちが入ってきて、逐次将来は適当なところには検事じゃない人たちがさらに課長としてふえていくというお話でございますが、私もよくこの内容につきまして検討しているわけじゃなくて、そういう話を聞きまして、なるほどそうかなと思って若干調べたという程度でありますからして、この問題についてさらに詳細にわたって論議をするという考え方は今持っていないのでありますが、近い機会にもっと詳細に検討いたしまして、この問題について論議をいたしたいというふうに思っておりますが、矯正局なりあるいは保護局、人権擁護局、入国管理局というところは確かにお話のように、検事でなくてもやれる面というのが相当あるのじゃないかというふうに思いますし、また、そうじゃないほうがいいという面もあるだろうという感じを持っているわけでありますが、別の機会に申し上げます。  ここで先ほどちょっと私申し上げました、課長があって、そうして課長補佐がいる、その中間に課付検事というのがいるというのでありますが、これは各行政機関にない例だというふうに思いますが、これはどういうようなところからそういうふうになっているのか伺いたいと思います。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいまのお尋ねでございますが、もちろん先ほど申し上げました高度の法律的素養を要するポスト、局長あるいは部長、課長というところに検事が占めておるわけでございますが、さらに局付検事というのは確かにございます。これは民事局にいたしましても、刑事局、あるいは訟務局にいたしましても十数名いるわけでございます。これはどういうことをいたしておるかと申しますと、先ほど申しましたように、なるほど素養を要するポストとして課長、局長のポストがあるわけでありますが、さらにそれを補佐するポストとして、やはりこの法律的素養ある、すなわち弁護士なり、裁判官の資格のある者でなければならないものがあるわけでございます。たとえば訟務局におきましては、現に国の訴訟をやるわけでございますが、国の訴訟につきまして、法務大臣の代表として地方の法廷に出延いたしまする者は訟務局長、あるいは訟務局の課長ばかりでなく、むしろこれは監督のほうに回るわけでございまして、現実に現地の訴訟に携わるために裁判所に出延する者は局付しかないわけであります。その局付は、やはりこれは弁護士の資格がある者でなければできないわけでございます。そういう意味におきまして、局付検事を採用いたしておる、こういうことになっております。でありますから、よその省と構成が違いまして、課長補佐に当たる仕事のうちで、法律的素養を必要とするものについては、つまり裁判所その他の関係において、法律的素養を要するものについては、局付検事を使う、こういうことになっておるわけであります。そういう意味において局付検事がおるわけでござい、なす。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 局付検事が十数人おるというお話ですが、それは私もわかるわけです。一般の行政機関におきましても、普通の各省におきましても、局には調査官なり、参事官なりたくさんおりますから、この課に、課長と課長補佐の間に課付検事というのがおる、この課付検事というのはどういう意味かということです。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 課付検事は、現在は官房の人事課に一人いるわけです。この人事課についている課付検事と申しますのは、主として司法試験の管理を担当いたしております。司法試験管理事務局に当たることをやっておるわけです。御承知のように、司法試験の問題の作成等の監督は、やはり高度の法律的事務でございますが、これはしかも官房人事課の所管になっておりますので、そこに人事課長を補佐するために課付検事を置いておるということでございまして、それ以外に課付検事というのは置いておらないわけであります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今のお話ですと、私もだいぶ誤解をしておるようですが、次に、検察庁の区検察庁というのがございますね。五百七十カ所区検察庁というのがあるのですが、ここに検事のいらっしゃらない、あるいは検事の常駐していない検察庁というのが相当ある、職員のいないところもあるというふうに、そしてまあ巡回的に週に二回なら二回というふうに行かれるようですが、そのことが実際上、検事が行なわなければならない仕事を一般の者がやっぱり代行しなければならないというような事情も起こっておるようですけれども、最低やはり副検事は置く必要があるのではないかというふうに考えるわけですけれども、ですから、この区検察庁というのに検事の常駐していないところどの程度あるのか。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいま正確な資料が手元にございませんのではっきりしたことは申し上げかねるのでございますが、区検察庁は御指摘のとおり、五百七十カ所ばかりございます。そのうち職員のいない庁というのはございません。大体職員は検察事務官二名、あるいは検察事務官一名と雇員一名という二名構成で全部の区検察庁に常駐をしておりまして、ただ副検事のほうが全体の数が少ないのと、それから主要地——東京、大阪というような大都会におきましては、副検事の業務はたくさんあるわけであります。そういう点でそういう都会に集中をしているということもありまして、全国約五百七十カ庁の庁にそれぞれ一人ずつ配置することはまあできないわけです。常駐しておるのはどれだけかちょっとわかりませんが、おそらく半数以下だと思います。したがいまして、それらの庁におきましては、副検事が出張勤務いたしまして事件を処理しておると、こういうのが実情でございます。ただ、それらの出張勤務の庁は、実際問題としては非常に事件件数が少ないわけでございまして、たとえば呼び出し等によって取り調べるということになりましても、ある日を指定して集まってもらえばその日に処理できる。月二回なり三回、あるいは週に一回というような程度で処理できる庁ばかりでありまして、常時仕事のある庁に配置していないということはございません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 半数以上のところは常駐してないということですが、まあ月二回、あるいは週に一回程度、巡回的に回っているということですが、実際問題としまして、どうもそのためにいろいろ検察事務官のほうで、副検事なり検事がやられる仕事をかわってやっておられるという実情が相当あるように伺うわけなんです。これはやはり要するに、検事が足りない、あるいは副検事が足りないというところに問題があろうと思いますけれども、いずれにいたしましてもそういうようなことではやはりこれは好ましくないことだと思いますし、そういうことのないようにやはり善処されるべきではなかろうかと思っておりますのですがね。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいま御指摘の点はまことにごもっともでございまして、副検事の常駐していないところにおきまする比較的軽微な事件におきましては、検察官事務取り扱いの検察事務官に事件処理をやらせていることがございます。それは検察庁法三十六条におきまして、「司法大臣〔法務大臣〕は、当分の間、検察官が足りないため必要と認めるときは、区検察庁の検察事務官にその庁の検察官の事務を取り扱わせることができる。」という規定がございまして、その規定によりまして検察事務官に行なわせているわけであります。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 速記を始めて下さい。  議事の都合により、本案の審議を一時あとに回します。   —————————————

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 国の防衛に関する調査を議題といたします。  ただいま委員長の手元に防衛庁設置法及び防衛庁設置法等の一部を改正する法律の一部改正に関し、草案が提出されておりますので、これより本草案について審議を行ないます。  まず、提出者から草案の趣旨について説明を聴取することといたします。石原君。

石原幹市郎自由民主党

○石原幹市郎君 お手元に配付いたしてあります防衛庁設置法及び防衛庁設置法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の草案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  前国会において成立いたしました防衛庁設置法等の一部を改正する法律におきまして、従来の防衛庁本庁の附属機関である建設本部と、従来の調達庁とを統合して、防衛施設庁を設置いたすことになったのであります。この結果、この法律により従来一般職の職員でありました調達庁の職員が、防衛施設庁設置とともに、防衛施設庁総務部に置かれる調停官及び労務部に置かれる職員となる者を除き、すべてその身分は一般職より特別職に切りかえられ、自衛隊法の適用を受けることとなったのであります。前国会参議院内閣委員会においてこの法律の審査に当たりました際、従来の調達庁職員の身分を一般職より特別職に切りかえることは重大なる身分の変更であり、調達庁職員に与える影響の大きいことも考慮し、従来の調達庁職員については防衛施設庁設置後もなお一般職の職員としておくことを適当と考え、この法律の議決に際し、防衛施設庁に統合される調達庁職員の身分取り扱い等については、その職務の性質にかんがみ、次期国会において一般職とすることという附帯決議を行なったのであります。その後この附帯決議の取り扱いにつき慎重に検討しました結果、人事管理の円滑を期するためには、この際むしろ防衛施設庁の設置を取りやめ、調達庁を現状のまま存置させることが適当であるとの結論に達しましたので、防衛庁設置法及び防衛庁設置法等の一部を改正する法律に対し、このための所要の改正をいたすため、参議院内閣委員会提出の法律案として本法律案を提出いたしたいと存ずるのであります。何とぞ御賛同下さいますようお願いを申し上げます。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) それでは、本草案について質疑のある方は、順次御発言を願います。  なお、政府側から志賀防衛庁長官、生田防衛政務次官、加藤官房長、林調達庁長官が出席しております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 二つほど防衛庁長官にお伺いをいたしたい、また、御要望を申し上げたいと思っておりますが、一つは、従来ありました調達庁と建設本部を一緒にいたしまして防衛施設庁にする、こういうことになったわけでありますが、今回これをもとどおりの形にするわけでありますけれども、こういうことが、私も長いこと役所に生活した者でありますけれども、ややもいたしますと感情的なものが残ったり、そのことによりまして人事的にあるいは身分の取り扱い上におきまして、種々やはり問題が起こるように思っております。また、起こらなくても、そういうような考え方でとかく見がちであります。したがいまして、今度の改正によりまして、もとどおりになるわけでありますが、一般的にいって感情的なものの残らないような処置を要望いたしたい、こういうように思っております。  それからもう一点は、過去調達庁の歴史というのは裏返しいたしますと、人員の整備の歴史でもあったと思っております。そして調達庁としては、それぞれ最大の努力をされまして、多画的な配慮を行なって、他省への配置等をやられて、若干のあるいはいろいろの問題もありましたけれども、そういうものを克服されてこられ、さらに調達庁が防衛庁の内局になりましてからも防衛庁とされてそういう問題についての努力を払ってこられたわけでありますが、今後やはりそういう問題が起こるものというふうに心配をしなければならぬのじゃなかろうかと思います。そういう問題につきまして、防衛庁長官とされまして十分ひとつ配慮を払われて、各省への配置転換等を行なわれて、実際の路頭に迷うというようなことのないようにぜひ努力をして、処置をしてもらいたいという要望を持っておるわけです。その二点につきしまして、防衛庁長官の御見解を承りたいと思います。

志賀健次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(志賀健次郎君) 私は、防衛庁長官としてもまた政治家としても、調達庁の職員が終戦以来今日まで、ときには米軍と国民との間に板ばさみの苦悩をなめながら非常な努力をして参ったということにつきまして非常に感謝をいたしておるのであります。非常に敬意を表しておるのでありますから、今仰せのような感情がもしもあるとすれば、感謝をしながら、今後私は調達庁の諸君の身分の問題について深く考えて参りたいというのが第一点に対する私のお答えであります。  それから第二点は、これまた仰せのとおり、従来もやって参ったのでございまするが、第一に、この犠牲者あるいは整理される人の出ないようにまず最善の努力をすることが第一であります。やむを得ず整理の対象になるような人が若干名出た場合には、ただいまお話のあったような配置転換、あるいはまた、就職のあっせん等、感謝の気持、恩情の気持をもって万全の処置を講じて参りたいと考えておる次第でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 くどいようですがね、非常に長官が誠意をもってお答え下さっておるのはわかりますけれども、何かニュアンスが違うようなんですね。極端に申し上げますと、これがもとに復旧されればあるいは作業量が減ってくるかもわからない。そうすると整理されるのじゃないかと、それに対しては整理をしないのだ、整理しないかわりに今度はこれは配置転換をしなければならない、その配置転換の場合も無理をしてやるんじゃないのだ、こういうことだと思うのですが、それでいいのですか。

志賀健次郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(志賀健次郎君) 私はあくまでも調達庁の諸君が、まあいささかの不安もないように最善の努力をいたしたいというのが私の考えでございます。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 他の御質疑はありませんか。他に御発言がなければ、本草案に対する検討は終わったものと認めます。それではただいままでの御審議の結果確定いたしました本草案を、防衛庁設置法及び防衛庁設置等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案として本委員会から提出することに御異議ありませんか。   〔「異講なし」と呼ぶ者あり〕

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたしました。  なお、提出手続、議院の会議における、委員長の趣旨説明の内容等につきましては、先例により委員長に御一任を願います。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) それでは叫び法務省設置法の一部を改正する法律案を議題として質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 先ほどの御答弁よく了解をいたしました。  次に、前の国会で法務省の設置法一部改正を論議いたします場合に、特に登記事務所、登記関係の問題につきまして種々論議をいたしたわけでありますが、その際に、先ほども私ちょっと触れましたですけれども、任官の問題とか、あるいは雇員、用員の問題とか、それから庁舎、備品その他の待遇の問題とか、そういう問題につきまして種々問題があるということについては御承知のとおりであります。この点について別の国でも論議になったわけでありますが、これに関連いたしまして、先般登記所に伺ってみたのですが、登記所に行ってみますと、たまたま四人ぐらいの女の人が机を四つ別に作りまして仕事をしておられる、私はこれは登記事務が非常に忙しくて、そのために臨時に雇っておられる人だろうと思って聞いてみましたら、そうじゃないというのです。臨時雇いじゃないというのです。どういう人かと聞いたら、公務員じゃないというのです。実は司法書士というのですか、それの補佐員だと、その補佐員の人が、女の人たちですが、四名ほど登記簿台帳を謄写しておるわけですね。そういうところを二ヵ所ほど見たわけですけれども、これはどうも、やはり本来これは登記官吏がやる仕事じゃないだろうかと思うのですけれども、それをこういう司法書士の補佐員の女の人が事務所の中に入って写しておる、そうしてそれに判こをついてもらうのだろうと思いますが、まあ確かに登記関係の仕事は非常に大きくなって、それに対して人員がそれに見合わないためにいろいろな面について障害が出ておるのだろうと思いますが、これもその一つではないかというふうに思っておりますが、そうではないかどうか、その点をひとつ伺いたいと思います。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) お答えいたします。お話のとおり、一部の登記所におきましては、部外の応援と申しまして司法書士、あるいは土地改良区、あるいは土地区画整理事業団等から職員が派遣されまして、いわゆる正規の登記の職員じゃございませんが、部外の者が働いております。これはまず司法書士の補助者の関係から申しますると、登記簿の謄本なり、あるいは抄本を早急に下げてもらいたいと、こういうような要求があるのでございますが、登記所の職員の手が足りません関係からそれを待っておったのでは時間がおくれる、かような関係から書士の従業員が参りまして、ただいまもそのような登記簿の謄抄本の筆写をいたしております。それから土地改良区、あるいは土地区画整理の事業団等からの下付等につきまして登記所の手が足りないというような関係からそれらの者でこれを筆写している、こういうことになっております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それは法令的にそういうふうになっているわけですか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 法令的にはなっておりません。ただ、事実上の問題としてわれわれは考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 まあ台帳、登記簿、いずれも国民の非常に大切な財産を登記してあるわけですが、それが司法書士の補佐員の女の人たちの手で一口やっているというのですが、これは非常に好ましくないという考え方なんですよ。ですから人員が足りない、足りないと言われているのですけれども、こういうことはできるだけやっぱりなくするようにしなきゃならぬのじゃないかと思いますけれども、どうでしょうか。そのほか私の見聞したこといろいろございますけれども、しぼっていけばそれが中心になるわけですが、いかがでございましょうか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 私どももかような事態は決して欲しておらない事態でございます。したがいまして、これを解消するためには、まず増員、それから事務の機械化というようなものを進めまして、極力これを解消するように現在努めております。機械化の最たるものは何といいますか、複写機を入れまして眠気でもして操作をいたしまして謄本を出す、それでも一−、下付するということにいたしますると、職員の手がだいぶ助かりますので、極力その方向へ指導いたしておりますが、ただ登記簿の簿冊の中には非常に古いものがございまして、筆写に適しないというような用紙もございまして、機械化にもやはり現在のところ一応の限界に来ているというふうに考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 ですから、やはり、どうしてもできるだけそういうことのないように人員を確保されるという必要があるんじゃないかと思います。それから行ってみますと、土地あるいは建物の登記にいたしましても、売買の登記にいたしましても、たいへんな分厚い様式を出されるのですね。見ていますとこんな厚いのを出される。そして何ぺ−ジにあると言われる。あけてみると詳細な様式ですね。その様式を自分で写すのです、国民が。この様式ぐらい刷っておいたらどうか、刷っておけないものかとこう言うと、紙がない、そういう手がない。みんなそれぞれ思い思いの紙を持ってきてそれを写しまして、それを自分で書き込むわけです。それをとじて判こをついてそれが原簿になる。まあ司法書士でやられるところは司法書士としてりっぱな一定の用紙でやられるでしょうけれども、国民の一般の、字がわかり文句がわかり様式のわかる者は自分で様式を写さなければならない。非常に詳細な様式がある。様式だけでこんなにあるわけです。それをぽんと出されて何ページだ何ページだと言われて見て写すわけです。これではどうも非常に国民に迷惑をかけるのではないか、これは一日がかりですよ、ああいうことをやったら。そして書き終わるというと、見ておりますと、司法書士の人がどんどん部屋に入っていく。そして順番等はくるってしまう。そういうのを見ていますと、どうも人間が足りないんじゃないかというような気がするのですがね。そういう点はいかがですか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) お話のとおり、現在の登記所の窓口には申請書用紙というものはほとんどの登記所では備えておりません。ただ、謄抄本書くについての申請書でございますが、これは窓口に用意しておるところも相当あるようでございまして、私どもといたしましては、一般利用者のためにさような申請書の用紙を用意するということも考えてみたこともございます。がしかし、一般の登記の趨勢といたしまして内容が非常に法律的であるというのと、技術的であるというような面がございまして、登記の、本番登記と申しまして所有権移転とかあるいは抵当権設定というような重要な登記事件は大部分が実は書士の手を通じて出ております。したがいまして、今のような用紙を備えましても、下手にいたしますると用紙を私どもが考えていない方面に利用せられるおそれもありますので、その辺情勢を見ながら考えておるのでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 一般の行政官庁でいろいろ様式がありますが、そういうものは刷ってあるというのが常識だと思うのですよ。特にこういう登記所関係においては、そういう申請あるいはまあ様式が一ぱいあるわけですね。しかもこれは全国共通の様式なんです。それがほとんど刷ってないという実情ですね。だから普通の行政官庁の窓口の感覚でいうと、これは一発食らうですね。相手がどうも法務省であり、先ほど申し上げたようなお役所ですからしてそうはいかないのですね。ですからそういう点の私は考え方がどうもほかの行政官庁と違うというような感じがあるのではないかというふうに思うのですよ。国民に対するまた見方もそうじゃないかという感じがするのですね。ですから、私はこういう問題についても、やはり人手が足りないという点から、国民に対してはきわめて不親切な形になっているんじゃないかと、そして司法書士というそういう形のものでやられるとおっしゃいますが、様式を見てみて普通の常識を持ち、普通の考え方を持っておる者であれば、理解がつかないような高度のものではないわけですから、土地を買い、建物を持っておる程度の者ですから、みな理解がつき、書き込める内容のものなんです。それが書き込めるようになってない。全部様式を写さなければならない。その写すだけがたいへんなんです。書き込むのは簡単ですよ。そういう処理の仕方というのは役所のあり方に問題があるというふうに思います。また、そういうことのできないということは、一方においては人員が足りないという点等も大きく影響しておるんじゃないか、と私は思っております。  さらに町名番地の整理を始めていますね、ことし若干の市がテストケースとして自治省のほうから出てきてやっているが、たいへんのようです。それに対しまして、それに要する人員なりあるいは予算的な措置というのはとられていないんじゃないかというふうに思いますが、さらに来年度からどういう計画になっておるのか、これは相当大がかりに始まるんじゃなかろうかと思いますけれども、人手の足りないというところにもってきて、大きな仕事は一市なら一市が全部町名番地を変更するという事態になるわけですが、そういう点についての人員配置なり予算的措置はとられているかどうか、来年度はどういうふうになるのか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 町名、地番の整理のために特に人員措置は本年度の予算として受けておりませんが、経費といたしまして、超勤手当、旅費等を合わせまして三百三十万の経費が本年度の予算として計上されております。で明年度この範囲がさらに拡大されて実施されるというふうに承知いたしておりますので、その経費に見合うような予算措置を大蔵省にお願いする、こういうことで現在準備を進めております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 本年は何カ町村で、明年は何カ町村になるのか、それを伺います。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) これは詳しい資料を持ち合わせておりませんが、ことしは甲府とかあるいは福岡等で行なわれておりますけれども、明年度はどこで行なわれるか、ちょっと私資料を持っておりませんので、拡大せられて行なうということははっきり記憶いたしております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 福岡とか甲府とかあるいは岡谷とか伊勢崎とかというところで本年やられておるようでございますが、相当人員を要するようですね、ですから三百三十万の超勤とか旅費そういうものによって解決できない問題ではないかと思いますが、従来から人手が足りない足りないということで有名なお役所になっているわけですけれども、そこへ持ってきてこういう形で超勤だけが取られるということは、さらに来年拡大されてやられるということになりますと、超勤の処理だけではとうていこれは処理できない、やはり人員をある程度確保しておかないと、いよいよもって困ったことになりはしないかというふうに思っておりますが、そういう点についてひとつ善処方を要望したいと思いますが。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 登記事務が非常に停滞しているということは御説御指摘のとおりでございます。特に土地改良等をやりましたり、または急速に工場地帯として発展していくといったような地帯におきましての登記事務が非常に渋滞しておりまして、法務省にも各市町村から要望がたびたび寄せられております。先ほど土地改良区その他の司法書士補といったような制度にもないような形の者を使うことがいかぬじゃないかという御説がありますが、私も全く同感でございます。しかし、これはまあ土地改良などで申しますと、土地改良をやりましてそれぞれ農民が自己負担をしておる面についての徴収などを始めようとしました場合に、自分の地籍が明確に登記されていないと出さないのでありまして、したがって、その自己負担分の徴収等がおくれるといったような、そういう派生的な問題も実は起きてたいへん困っておる地方もあるようでございます。で、この問題につきましては、従来からも、まあ法務省としましては、たびたび人員の増加、予算増加等の要求をされておるようでありまして、非常にもう認められておる数はごくわずかでございます。それで、三十八年度の予算要求もこれには少し力を入れまして、できるだけほんとうに困っておる地方の登記事務が進捗しますように、人員を満たして参りたい、かように考えております。  それからただいまの町名地番等の整理の問題でございますが、先ほど課長からもお答えいたしましたとおりに、これも単に超勤手当であるとか、旅費といったようなものだけでなくて、これはもう明らかに地域がはっきりときまったところの事務、そういう事務でございますから、そういう地帯について特に重点的に人員等をふやして参りたいと、かように考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 もう一つ、この問題に付加いたしましてお尋ねいたしておきたいと思うのでありますが、非常に忙しい、人が足りないということの中で、本年度からだというのですが、所有権の移転登記、これを従来は税務署のほうから登記所のほうに調べに来た。ところが、ことしからこれを登記所のほうから税務署のほうに通知をするということになったようですけれども、市町村に対しては法律によって通知をすることになっておりますが、税務署に対して従来向こうのほうから調査しに来ておったものを、今度はこっちがその連絡をしなければならない。そのための仕事というものはまた相当なものですね。一人の人員が要るというくらいに言われているのですが、こういう点についてどうも十分納得ができにくいのですけれども……。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) お話のとおり、市町村に対しましては、法律でもって通知するということになっております。税務署に対しましては、通知という正規の条文はございませんが、しかし、税務署といたしましても、所有権が移転した場合の税金の徴収、あるいは相続税の徴収等につきまして、この登記所の仕事、いわゆる登記所における権利関係の変動というものをほしいということは、十分わかるのでございます。従来は税務署の職員が参りまして調査をいたしておりましたけれども、市町村に対する通知も、また、税務署に対する通知も、内容はほぼ同じでございます。したがいまして、私どもとしましては、市町村に対する通知というものを励行する以上、税務署に、よけい一通渡しましても、事務の負担は、相当かさんで参りますけれども、お互いに国家機関といたしまして、最小の経費で、お互いに共助し合うということでございましたならば、これは法規になくてもお互いに助けてあげたらいいのじゃないかということでやっております。これは何と申しますか、用紙代が相当かかるわけでございます。と同時に、今のお話のように、事務量も少なくないわけであります。従来大蔵省からある程度の予算措置をこのためにしていただいておりますけれども、一線の声は、とうていまかない切れない、人手も足りないというような声がございますので、本年度は用紙代と合わせまして、それに要する手数を、賃金でもって見てもらいたいというような要求をすることにいたしておりますのでありますが、私どもといたしましては、登記所のほうに相当負担はかかっておりますけれども、なるべく適当な予算措置を受けて、お互いに共助し合うのが筋ではないかと、まあ考えております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それから出張所の問題につきまして問題にいたしたことがありましたが、この一人庁というのがどんどんふえるような傾向にあるようですね、事件数の多いところに出張所を置きたいのだけれども、出張所を置くというわけにいかない。それは人員の確保ができないということだと思いますが、したがって、二人いるところ、三人いるところからさいて、そうして出張所を作る。そうしますと、やはり従来二人庁であったところが一人庁になってしまう。新しくできるところは一人庁ということで、一人庁というのが非常にふえているようでありますが、どういうふえ方をしているのか、お調べになっておられますか。相当のふえ方だと、こう言われておるのでありますけれども。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 現在一人庁は、全国で四百庁ぐらいございます。私どもといたしましては、登記所と申しますのはいわゆる権利関係に関する登記事務と、それから土地、建物の実態調査をいたします台帳の事務と、二つ持っているのでございます。したがいまして、台帳の事務を正確に処理するためには、職員が現地に出向いて行かなければならない、その間に出張所が留守になるというようなことは好ましくないのでございます。そうして二人庁を確保したい、こういうことが従来のねらいであったのでございます。ところが、登記事務が、大都市、中都市を中心にいたしまして、非常な激増を示しております。また、職員の負担の均衡というものを考えた場合、やはり大都会、あるいはそれに準ずるような都会等の職員の負担の均衡をやはりはかって参らなければならないというようなことから、いなかの比較的閑散な、出張所の、従来二人おりました所——二人ほしいのでございますけれども、背に腹はかえられないということで、それから職員を一名忙がしいところに回すというようなことでやっております。さような関係から一人庁が四百庁も出て参ったのでございます。で、今登記所の新設というお話がございましたが、さようなおりからでございますので、登記所を新設するというようなことは今いたしておりません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 一人庁ではなくて、二人庁は最低確保したいというつもりで努力してきているけれども、事件数の多いところは、中小都市あるいは大都市にどんどんふえてくるということから、二人庁を削ってよそへ持っていくというようなことになると、いよいよ一人庁というのはふえるということで、法務省でお考えになっておられる、二人庁はどうしても確保したいということが逆にくずれつつあるということになるのではないですか。ですからこれは要するに、やはり先ほどから問題にいたしております事務量と人員との関係のアンバランスというものの、根本的な解決をはからない以上、法務局の希望である最低二人庁ということがどんどんくずれていくというような事態に陥ってくるのではないですか、いかがでございましょうか。その点はっきり、人員の確保というものは、何としてもはからなければならぬのじゃないかということを思うのですけれどもね。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 先ほど課長からお答えいたしましたとおりに、やはり現在の二人庁であるところから、人間が足らないものでありますから、登記事務の非常に繁雑をきわめている、人手不足のところに回している、それが二人の定員のところが一人になってしまっておるというこの現状は、事実そのとおりでありまして、むしろ新しく登記所を一人庁で作るということよりも、統廃合を実は行なっておるのでございまして、非常に交通の便もよく末端までなりつつありますから、近接地帯で二つのものを一つにして、むしろそれを強化することによって登記事務がもっと促進できるではないかと、こういう考え方に基づいてやって参っております。しかしながら、なおただいま御指摘どおりに、非常に人手が足りないということは、これはもう私どもも痛切に感じておりまして、三十八年度にはこの問題はぜひとも皆さんの御理解をいただきまして、ぜひとも定員を増加さしたい、そういう努力をするつもりでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 先般問題にいたしましたときに出張所の庁費、渡し切り費という、これが従来九千円であったものが、人事院の勧告もあって一万三千円になったということでありましたが、人事院の勧告は三十四年の十二月に行なわれておってそれが一万七千三百一円、それにプラス宿日直に相当する時間の庁費、これはもう三年ほど前の勧告になるわけでありますが、この一万三千円というのは少ないということで、もう少し努力すべきじゃないか、法務省としてはたしか一万八千円でしたですか、三十七年度に要求されたということでありましたが、まあ結論として一万三千円になっているということでありましたが、これは三十八年度にはどういうような形になるのか、また、大蔵省としてこの点について検討をして善処したいという前回の答弁だったのですが、どういうふうに考えておられるのか、伺いたいと思います。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 本年度のものといたしまして、各庁平均一万七千八百円ばかりのものを本年度の、昨年の要求でございますが要求いたしましたが、結果は一応平均一万三千円ということになっております。その後いろいろ私どもも実態をさらに調査いたしましたところ、やはり平均一万三千円では非常に無理を与えているということがさらに確信できましたので、本年度は一庁当たり平均一万八千五百九十円、明年度の予算ですが、一万八千五百九十円を明年度の予算として大蔵省に要求いたしたいという考え方でおります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 大蔵省……。

岡島和男大蔵省主計局主計官補佐

○説明員(岡島和男君) 三十七年度予算におきまして、渡し切り費を今まで数年間据え置かれて、九千円から二万三千円に引き上げたのでございますが、なお足らないという声があるということは存じております。で、九月一日以降三十八年度予算の要求の説明が始まりますので、法務省からもこの点につきまして今言われましたような額の説明があると思いますので、その説明を十分に一応聞きまして、なお検討してみたいと思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 一万八千五百九十円ですかの要求をなさっておられるということですが、三十四年の十二月に人事院が出しました一万七千三百一円、それに宿日直に相当する時間中の経費ということになりますと、はっきり申し上げられませんですけれども、一万八千五百九十円というのはもう少し少ないような気もしますが、しかし、ぜひこの一万八千何がしというものが実現できるように法務省としても一つ御努力をいただきたいと思いますし、大蔵省としましてもあまりけちなことを言わないでのんでもらうように善処方を要望しておきたいと思います。  次に、そのときにやはり問題にしたのですが、六人庁以下の出張所、宿日直ですね、これが従来は三年間十日分だった、本年、三十七年度から六十四日分になった、ちょうど六十四日分といいますと、日曜日と祭日分だと思うのですが、六十四日分になった。その場合にこの経費の半分を超過勤務手当から差し引いて超過勤務手当を削った、これを問題にしたわけですよ。今度はどういうふうに処理されますか、三十八年度は。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 昨年度出張所の日直手当を増額するために超過勤務手当から千五百万円差し引かれてそれが充てられておるということになっております。さような関係とあわせまして登記所の事務が非常に忙しいというような点、これらも含めまして、本年度は大幅な超過勤務手当の支給を受けるように要求する予定になっております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 次は、この間の前国会ではこの点について詳細に論議したわけですよ。ですから今ここで繰り返して詳細に論議をしなくてもいいと思いまして伺っているわけですけれども、千五百万円超過勤務手当を削った、それはもとへお戻しになるわけですか。それとこの六十四日分というものはおふやしにならないのかどうか、これはそうでないということになればまた蒸し返しです。論議しなければならぬと思うのですけれどもね。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) この出張所の日直手当、これは日直については六十四日分出ております。残りは宿直手当と土曜半日直の手当の問題と存じますが、出張所の機構が一人庁あるいは二人庁というような、こういう構成になっております関係から、なかなかに一般の宿直並みに一人庁なり二人庁の職員に日直手当を出すというところに大蔵省としては問題があられるのではないかと考えております。しかし、私どもといたしましては、これはその辺に差等をつけるわけにいきませんので、予算の要求といたしましては全出張所につきまして宿直手当を支給してもらいたいと、こういうような明年度の要求になろうと思っております。したがいまして、六十四日の日直で終わるということにはなっておりません。超勤手当につきましても今申し上げましたような考え方で要求するということに予定されております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それでは日直手当については三百六十五日、超過勤務手当については先ほど来忙しい忙しいと言われているのだから千五百万円削ったのはもとに戻す、こういう御要求をなさるというわけですね。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 日直手当は今六十四日もらっております。あとは残りの土曜半日直の問題でございます。あと宿直手当を要求したいというので今準備を進めております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 大蔵省いかがですかね、これ。この間問題にしたときも。

岡島和男大蔵省主計局主計官補佐

○説明員(岡島和男君) この問題は、三十七年度予算におきまして議論いたしました際にも、勤務形態が特殊であるということからいろいろむずかしい問題があるということで、日直手当だけにしたわけでございます。先ほど申したと同じように三十八年度も法務省の要求を待って検討してみたいと思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 大蔵省のほうに伺いますが、千五百万円超過勤務手当を削ったわけですよ、忙しい、忙しいというのに。これはもとへ戻しますか、戻さないと困りますよ。

岡島和男大蔵省主計局主計官補佐

○説明員(岡島和男君) その点も含めまして検討してみたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それからやはり前回問題にいたしました任官の問題ですね。これは、この間私は登記所へ行きましたら、登記官吏というのがいるのですね。今時、登記官吏という名前があるのかと聞いたら、正式な名前だというんです、登記官吏という名前だと。これはおかしな名前だなと思ってびっくりしたのですが。どうもそういう考え方が、雇員、傭員というのが非常に多いんですね。他省に見ないですね。他省でこういうのが多いのは宮内庁です。宮内庁にあります。宮内庁以外に法務省ですね。雇員、傭員というのが非常に多い。そして、今度は雇員、傭員というのから任官する場合に、三年も四年もかかる。これも他省に全くない。これも宮内庁に匹敵しますね。宮内庁は一ぺん問題にいたしました。しかも、それを試験をするという。これらについては前の法務大臣は善処したいということであったのですが、すみやかにこういう問題は解消をはかってもらいたいと思いますが、いかがでございますか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 登記官吏という言葉が古いということですが、これは不動産登記簿に登記官吏とはっきり出ております。ただこの名前がちょっと古いものですから、登記官にするかどうかということで今議論をいたしております。  次に、事務官と雇員の区別の問題ですが、たしか本年四月、前回お話し承りましたあとでございますが、六百五十名、雇員から事務官に組みかえまして、したがって、現在定教上では、定員約九千六百名の中で、雇員の数はたしか六百七十名くらいになっていると思います。しかし、今お話の試験というのがございますので、現実に事務官の定数を配付してありますけれども、まだ事務官にならずに雇員のままでいるという者もあるようであります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今九千六百名の定員の中に、千三百名くらいの雇員がおられるというのですね。今度その中の半分が任官するというのです。これは全く驚いた状況でして、こういうところにも、どうも一般の行政官庁とは違って、検事の方が人事管理あるいは予算関係についてタッチしておられる。そういう方は俸給表も違いますし、待遇上も別格になっておりますから。行政官庁の場合は、一本の俸給になっておりますから、行政職俸給表の(一)の中に、局長もおれば課長もいるし、一般の初給の係員もいる。それでも、局長と課長という者との間には相当断差があって、そして、行(一)の場合には若干気が働くけれども、行政職俸給表の(二)とか海事職という問題になるとさっぱり熱意がないというふうによく言われるわけですよ。法務省の場合はさらに一そうそういう断層があるのですから、そういう意味の全体の職員に対する定員の関係、あるいは超過勤務手当の問題とかいろいろな意味の配慮が実に足りないのではないかという、私は気がするわけです。そこで、九千六百名の中に、千三百名も雇員としておられる。各省を見てこういうものは十年前は、もっと前くらいはそういうことがあったと思いますけれども、今日こういうものはないのですね。ほとんどないといっていいです。しかも試験をされるというのも全く驚きいった話なんですけれどもね。こういう点についてやはり思いきった措置をされることが今の法務省全体の一般の職員にとって非常に志気の上に、気持の上にいい影響を及ぼすんじゃないかと思いますけれどもね。私はこれは決して雇員が千三百名おるという一事ではないと思うのです。すべてにわたってそういう問題を今指摘をしつつあるわけですけれども、実際その下の機関に行ってみましても、一般の行政機関と比較できない。検事さんが課長をやっておられる。人事管理をやっておられるから、どうもわれわれ不遇なんだというような言い方すら行なわれておる。けれども通産省であれば農林省を見て励む。あるいは農林省であればほかの省を見て競争心も起こしてやるという点もあろうと思いますけれども、どうも法務省だけは何か封鎖的な社会、役所になっておるような気がするわけですね。ですからこの問題について今お話のように、六百五十名、今回任官されるという。あと六百七十名残っておられるというんですが、どうかひとつすみやかに善処されるように大臣にお願いをしたいと思います。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) よく事情を調べまして、御要望にできるだけおこたえできますように善処いたします。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 これは法務局のあちこちに行ったときに話したんですが、法務局の人たちはこう言うんですよ。われわれ裁判所に一緒におったときよりもだんだん待遇が悪くなったというんですよ。それでなるほどいろいろ聞いてみますと確かにうなずけるのですね。最初は裁判所で一緒だった。それが分かれて法務局に入った。裁判所におる同僚の人たちとわれわれとの間にはどんどん差がついてしまった。こういう話なんですね。私は先般もこの問題について論議いたしましたときに、附帯決議としましても待遇改善についてすみやかに善処されたいということになっておるわけですから、何かこういう問題について善処される必要があるのではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

池川良正法務省民事局第一課長

○説明員(池川良正君) 俸給の調整の問題と承ったんでございますが、今裁判所の職員と法務局の職員がいろいろ待遇面で隔たりができておる。こういう端的なものは俸給の調整という点だろうと思います。裁判所の書記官でございますると本俸プラス一六%の調整を受けております。ところが、法務局の職員はこれを受けていない。こういうようなことの差別がございます。したがいまして、俸給調整の問題は数年前から私ども問題にいたしておるのでございますが、なかなかに事が重要でございまして、私どものわずかな力ではとうてい実現がむずかしいように考えられるのでございますけれども、現在の構想といたしましては、法務局職員の中で役付の職員、この専門職というのがございますが役付職員が約四千二百名ほどございます。これに対して八%の俸給の調整をしてほしいというようなことを昨年も人事院に申し入れました。が、まだ実現に至っておりません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 裁判所の場合は一六%、八%、四%という段階を分けまして調整の手当がついているのですね。その発展の経過を見ますと、当初はやはり一部のものに出しますと、人事交流上非常にむずかしくなるというところから逐次広がって、今三段階にわたって一六%、八%、四%という調整手当が出ておりますね。ですから、法務省とされてもこれはやはり全体に対して考えられる必要があるのじゃないかと思いますが、同じやはり事務官でしょうから、それがあるものには出る、あるものには出ない、これは庶務あるいは会計、あるいは総務をくっておるものには出ない、それ以外のものには出る、こういうことになりますと、これは人事交流が非常にむずかしくなるわけです。行きたがらないというような点もあって裁判所のほうではすべて出るというような形になったようですが、そういう意味では、一部のものに出すということも、これはどうも考えものだと私は思うのです。裁判所でもそういう経験を積んできて今全体出ておるという形になっておるわけですから、そこら辺は前者の轍を踏まないように、法務省としてはやはりお考えになる必要があるのじゃないかと思いますが、そこら辺についての見解をひとつ承っておきたいと思います。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。法務省の職員が他の官庁の職員よりも給与関係が悪いというようなことであってはこれは筋の通らない話だと思いますので、よく調査いたしまして御要望におこたえできますように最善の努力をいたしたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 これも私どうもさきの問題と関連するのですけれども、法務省の共済組合ですね。各省共済組合に対しまして国家公務員法で認めているところの正式の職員団体から代表を入れるのがいいというのが、この委員会でも何回か論議になりまして、大蔵省としてもそういうような指導を行なうというような形になったのは三年前なんです。今各省のこの共済組合見た場合に、外務省と法務省の共済組合だけが職員団体から代表が出ていないという実情にあると思うのです。これどうも全然入れないというのも妙な話だと思うのですがね。裁判所は入っているのでしょう。全然入れないというのはどういう理屈に立っておられるのか、理由があるのか。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいま担当の者が参っておりませんので、正確には申し上げかねるのでありますが、御承知のように、法務省の職員につきましては、職員組合団体に加入している人の数が全体のバランスからいきますとかなり少ないわけであります。そういう関係から、職員代表はむろん加わっておるわけでございますけれども、組合に関係している方からそれを選んでおるかどうかという点が問題だというふうに考えております。詳しいことは、なお係のほうで調査いたしましてお答え申し上げたい、大体私どもが承知しているのはそういうことであると承知いたしております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 この法務省の共済組合の場合もおそらく運営委員というのは八名だろうと思いますが、その半分の四名が職員代表ということになると思います。その中に一人も入らないというのも、いかにバランスの問題がありましても解せないと思うのですけれども、ですから各省の共済組合を見ました場合に、三年前に、そういうような大蔵省のほうの努力もありまして入っているわけですね。入っていないのが、私の承知している限りでは、法務省の共済組合、外務省の共済組合だと思っておりますが、一人も入れないというのは、どうも前の任官問題やら何やらと一緒にからめまして、各省からうんとおくれているという、人事その他の取り扱いにおいておくれているという例の一つにこの問題はあげたいわけなんです。ですから、こういう問題についても、各省の共済組合の場合もごらんになって処理していただくというふうにしていただかないと、下部のほうで一般の職員の人たちがどうも検事さんが人事管理、予算その他の全部をやっているものだから、各省の比較でやってくれないうという感じを与えることになるというふうに私は思うんです、一例ですけれども。ですから、数の問題はありましょうが、一人も入れないというのはおかしいというふうに思いますが、ぜひひとつ努力を願いたい。  あと、保護観察官、これもこの間論議いたしたわけですが、これも私は調整手当を出すべき性格の公務員ではないかと思うんですが、そういう手当が出ているわけでしょうか。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) ただいま観察官につきましては八%の調整手当がついております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 これは非常に、ただ働きというくらいに忙しいところだというふうに言われているんだが、少年事件が激増している、あるいは仮釈放が激増しているということで、非常に多忙なところのようなんですけれども、ですから定員等との問題について配慮されているかどうか。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 確かに御指摘のとおり、観察官の所掌する事件数は増加いたしておりますが、三十六年度におきまして、百人の増員を認めていただいた。したがいまして、現在におきましては、現在と申しましても三十六年度末におきまして保護観察の対象者の数は約九万七千名ですか、これを所長、課長という管理的な職務に当たっている者を除きます観察官四百五十三人で分けますと、一人当たり平均二百十四人の対象者を持つ、こういうことになっております。ところが、これは年次について見て参りますまと、昭和三十一年度におきましては一人当たり二百十四人、それが三十二年に二百二十八人、三十三年が二百二十四人、三十四年が二百六十一人、三十五年が二百七十五人というふうに逐次ふえてきたわけでございます。そこで、昨年百名の増員を認められました結果、今日におきましては二百十四人、昭和三十年当時の状況に今戻って、負担が減っているということになっているわけでございますが、来年度につきましては、やはり総数の観察官の増員要求をいたすことにいたしておりますので、その上におきましては、事件数の増加も考えなければなりませんけれども、負担減も考えるというふうに思っております。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それからこの保護観察官の仕事のやり方なんですけれども、どうも調室もなければ、話を聞く部屋もないというところが多いんじゃないですか。これはやはりこういう仮釈放の人たちなり、いろいろな人たちの相談をし、善導していくという場合に、これはできるだけ内密にして話をされるということだろうと思うんです。また、本人にとってみれば外に聞かれたくないだろうということだと思うのです。その場合に部屋もないという実情のようですけれども、いかがでございましょうか。

津田実法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田実君) 御指摘のとおり、保護観察所は比較的新しい役所でございますので、設備が不十分な点が多々あるわけでございまして、ただいまのような調べ室等に不自由をいたしておる庁舎もあるわけでございます。しかしながら、新設の庁を逐次充実して参っておりますので、そういう庁におきましてはもちろんそういう施設を持っておる。できるだけ庁舎の新設改善によりまして、そういうふうな勤務環境をよくし、したがいまして、対象者についても気やすく観察官と話ができるというふうにいたしたいと考えて、せっかく努力をいたしておるわけでございます。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 せっかくの委員長のお話でありますから、これで終わりますが……。もう少し私も少年院、少年鑑別所、それから今の登記所関係、保護観察所等々機会がありましたらひとつお立ち寄りしていろいろ伺って、さらに機会を見まして善処方を望みたいと思っております。以上をもちまして私の質問を終わります。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。  御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言がなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって、本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出する報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願います。   —————————————

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりまするので、これより質疑を行ないます。政府側から手島郵政大臣、武田官房長、西崎電波監理局長、佐方郵務局長、藤牧監察局長、田中簡易保険局長、増森人事部長、岩元電気通信監理官が出席いたしております。  なお、皆様の御了解を得たいのでございまするが、郵政大臣は足を悪くしておられまするので、すわったまま答弁なさりたいというお話でございまするから、これを許したいと思います。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 きょう私は、郵政大臣への質問事項を実は持っておりませんので、どうぞひとつ退席して——あと次の委員会のときにまとめて質問いたしますから、よろしゅうございます。少しきょうは時間が長くなれば質問いたしたいと思っておりましたけれども、きょうは全般的な質問にわたりませんから、あとでまとめて質問いたします。どうぞ、からだが悪いようですから……。  まず、監察局長に質問をいたしますが、その前に質料を出していただくようにお願いをいたします。郵政犯罪は毎年その数とそれから質において、だんだん悪くなってきておるように私どもは見受けられますし、新聞の報道によっても非常にその内容が遺憾な点が多いのではないかと思いますので、最近の、大体三年程度でよいと思うのでありますけれども、その種類、それから人員、それからその始末の内容、こういったものについて、次の委員会までに資料を提出していただきたいと思います。  それから監察関係の機構の問題で、その後私は逐次犯罪が多くなるから、その多くなるに従いまして監察局の業務の犯罪に対する対処をするための変更その他を必要とする、そういうような問題があるかどうか。今どういうふうな対処をされておるか、この点にはまずひとつお答えをいただきたいと思います。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。現在の監察官制度は、御承知のとおり、昭和二十四年の六月、郵政省が設置されるとともに発足いたしておりまして、監察官の人員等につきましては増減がほとんどございません。ただ、昭和三十二年に監察官補の制度を創設いたしまして、百二十名くらいの増員になっております。将来あるいは現在、犯罪等がお説のとおり多発いたしておりまするので監察官補あるいは事務職等について、多少の増員というようなものを必要とするのではなかろうかというふうに現在考えておる次第であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 たとえば具体的な問題で触れますと、監察当局の考え方として、犯罪多発に対してその取り扱いをいたしております各局に対して、その取り扱い上の手続とかあるいは運用とか、そういったものの改善等について適切な指示をしたいというようなことを実際上は手がけておりませんか、今は。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。実は最近犯罪が非常に目立っております。大きな犯罪が出ておりますというようなことに関連いたしまして、従来の監察官あるいは監察官補という人員のもとにおきまして、業務考査あるいは防犯考査というようなものを非常にきめをこまかく徹底的にやるというふうな方針にいたしました。したがいまして、考査あるいは調査の対象数というような、数は減ろうかと思いますが、量より質というふうに変えまして、そういった意味合いの通達を数次にわたって出した次第であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 非常にむずかしい問題で、仏の顔をしておいて最も悪質な犯罪を犯すというようなこともずいぶんあるわけですから、それに対処するということは非常に苦労が要ることだと思うのでありますけれども、一体、この熟練された監察官補あるいは事務職等の要員を確保するというだけで、現在の多発する犯罪に対処できるかどうか。こういった点については主観が違えばおのずと結論も違うと思いますけれども、監察局長としてはどういうふうにお考えになりますか。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) まず第一に、人員が多少不足いたしておりまするので、増員ということと、大都市におきまして、御承知のとおり、現在のところは郵政監察局というものが置かれておりまして、その下には、監察局所在地には支局というものが現在置かれていないのでございます。したがいまして、東京、大阪等におきましては、郵政監察局の官の一つの組織というようなものもあわせて考える必要があるのではないかというように考えておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは後日また私の意見を述べたいと思うのでありますが、たとえば具体的な犯罪の出ている事例から、これは後刻の資料に基づいてその内容もおのずと出てくると思うのでありますが、現金を取り扱うから現金犯罪が多いというのはあたりまえのことなのでありますが、たとえばその現金の取り扱うときに、現金犯罪が多いときに、その取り扱いを改善あるいは改良しないで、一方的に犯罪を多発することを防止しようと努力しても、なかなかこれはむずかしいことなので、たとえば現金封筒を使用しての現金送達については、それぞれの取り扱い局から配達局までの区間を、最も的確な電信とか電話とか、その他の通信機関を利用して、これを送付して、自局において現金を封筒に入れて受取人に配達をするというような業務上の改善があれば、途中で現金紛失というようなものはなくなってしまうわけです。しかし、それは業務上いろいろな問題があるから、検討する余地はあるけれども、なかなか実施が困難だというふうなこともありましょうが、私は一応犯罪防止の面からは考えていいんじゃないかと思う。これは、現金取り扱いが非常に多い郵政犯罪の防止の一つの例としては、当然取り扱っていいのだと思うのであります。また、保険の契約の問題等で、最近あちこちで犯罪が起こっておりますけれども、これの取り扱いについても、当然私はそう犯罪が高度にしかも高瀬にならないうちに発見できるような、そういう業務の取り扱い上の改善というようなことは考えていいんじゃないか、こういうふうに思っておるわけでありますが、監察当局で、事実上多発する犯罪を日々取り扱っておって、それを人とか何とかの訓練で何とか防遏しようということだけにとどまっておるとすれば、これはなかなか犯罪に対処することができないんじゃないかと思うのでありますけれども、その点では何か考え方を持っているかどうかお聞きしたい。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。  御説まことにごもっともだと思うのでございまして、実は郵政省に次官を会長といたしまする防犯協議会というものを最近発足さしたわけでございます。委員は、各部局長並びに審議官というものを網羅いたしております。あわせまして監察局といたしまして、業務考査あるいは調査の結果等について、事務の改善あるいは現行の制度をさらにきめこまかくやっていくことが必要と思われる向きにつきましては、監察局あるいは事業局と打ち合わせいたしまして、そのつど現行制度下におきまするものにつきましては、さらに通達をするということにいたしております。なお、新たなる制度、今お話のありましたような新しい取り扱いというようなものにつきましては、防犯議会等にかけまして、結論を得て実施に移すという体制にいたしておる次第であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 この問題は、やはり検討をしておって日時を過ごすということは適切でないと思いますから、どういうふうに具体的な改善策は——私の考え方はあまりにも思いつきであって、もっといい考え方を持っているかどうかわかりませんけれども、実施に移すということでは、これは大臣答弁をもらいたいと思いますから、大臣にそのことを十分伝えておいていただきたいと思います。そこで監察当局で、たまたま、これは新聞なんかに出るのが、そういったものを多く報道の何といいますか、一つのソースとして取り上げられがちなのでありますけれども、一つは優良局として表彰を受けた局とか、表彰を受けた人とか、これが一つの業務上のニュース・ソースとしてのポイントになっているようであります。それからもう一つは、労働組合の幹部として働いていた者というようなことが一つのソースになって出てくるような傾向があるわけでありますけれども、その中でかつて大臣表彰を受けるような局に悪質な犯罪がひそんでおるというような原因とか内容について検討されて、どこに問題があったか、しかもそれは大臣表彰は犯罪の途中で表彰を受けたり、あるいは発覚した日時、その他から総合してみると、当然これは大臣表彰を受けるべきものでなかった者が受けて、その直後に発覚したりいたしておりますけれども、そういった点についての調査、それからなぜそうなったかについての実際の調査の内容をひとつお聞かせいただきたいと思います。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。大体事業局におきまして、いろいろな表彰を行なっておりますが、この表彰には、大体二種類と申しますか、種類があろうかと思うのであります。一つは何といいますか、コンクール的な表彰、ある一つの奨励期間内におきまして、目標を達成した度合いに応じて表彰するものが一つあるわけであります。そのほかは郵政記念日等におきまして。事業成績が全般に非常にいいというようなことで表彰するものと、二種類あるわけであります。今お尋ねのような点につきましては、実はまことに申しわけないのでありますが、犯罪が長期にわたって潜伏をいたしておったその経過の期間におきまして、ある期間のそういったコンクール的な表彰の成績がよかったというようなことで表彰されたものであります。なお、表彰にあたりましては、そういった奨励成績だけでなくて、監察の行ないます業務考査が良以上というようなところが一応の基準になっております。で、発覚いたしましてから、そういうような事例があったのでございまして、今後も十分に潜在犯罪の発見ということに努力をいたして参りたいと、かように考える次第であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは従来から、犯罪というものは潜在しておるものであって、表面に出ておるものを摘出するとか、あるいは発覚するということはないのだと思うのであります。それで、私はこの点では、潜在するよって来たる原因というのはどこかという点を的確に把握する、そしてそれを合理的に、科学的に検討しておくということがあっていいのではないかと思うのでありますけれども、この点では、今までの検討の結果、目新しい監察当局での方針といいますか、といったものを立てられる内容に触れておりますかどうか、お聞きしたいと思うのであります。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。犯罪が発覚いたしました場合には、その原因等につきまして、しさいに検討をいたすわけでございます。その検討の結果によりまして、逐次といいますか、そのつど事業局と打ち合わせをいたす、私どものほうといたしましても、その原因等が明らかになりましたものについては手を打って参る。個々の犯罪等につきまして、なぜに長期にわたって潜伏しておったかという理由は必ずしも、一がいといいますか、一応の理由というものではないように私は思っておる次第であります。

横川正市日本社会党

○横川正市君 二、三の形を言えば、外勤者で、優良局員として郵政局表彰ないしは業務関係の成績がよくて大臣表彰というような表彰をもらっていた者で、たまたま発覚したケースを見ると、非常におとなしい、それから仕事に熱心であるという上司の信用を利用して犯罪というのは隠されている場合があるわけですね。だからまあ表彰というものに結びついてくる。事実上調べてみると、私は単に監督あるいは監視というものだけではとうていその手の届かない問題があって、当然これは機構とか、その他の改善とか改良とかというものが必要な点も出てくると思うのですよ。まあきょうはもっと犯罪のケースをずっと見てから私は的確に質問したいと思いますけれども、そういったもので一番私どもとしては困る、こんなことがあっては困ると思うのは、これは最も社交的で、最も金銭をかけてそうして接待をしたり優遇をするようなところで犯罪が隠されておるという事実、その場合には一体監察官の個人の素養とか、あるいはその職務に対する忠実さとか、そういったものが、どうかすると犯罪の事実上発見するのにじゃまになっている場合があるわけですね。それは一体郵政監察官というもののよって来たる現任のその者が一体適当しているのかどうかというわけでございます。たとえば町の警察官あるいは管理、監督許可権、そういった権限を持った者は随時、一年とか二年ないし三年でその場所を変えて、人情のつながりを少なくともあまり持たせないようにして、やはり法の示すところに従って犯罪の摘発というのはやるわけです。ところが、郵政監察というのは同じ所で同じような業務に何年もついておって、ことにもう面識もあり、それから人情もおのずと濃くなり、同時にまた、いろいろな利害も伴っている。そういうような関係の中で仕事をしておるという性格を持っています。そういうような性格は一体この犯罪多発に対して的確な摘発者としての任務を遂行することができるかどうか、こういった点をお考えになったかどうか、お聞きしたいと思う。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) 郵政監察官は、御承知のとおり、法律に定められました職務を執行する立場にあるわけでございまして、この職務執行にあたりまして、常に公正な立場をとりつつ、いやしくも他から非難されることのないようにというようなことは、機会あるごとに、あるいは訓練等を通じまして、浸透しておる次第でございまして、そのような事実はないというふうに確信をいたしておるような次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は、なぜ表彰を受けた者の中から異常に重要な犯罪者ができるかというその要因の中に、人間的な性格から来る隠されたものや、それからおのずともう一歩踏み込めばわかったものを、接待その他によって踏み込まれなかったというようなことがあって、当然表彰に該当しない者が表彰を受けるということになるのだと見ているわけですが、そうでなければ日常業務監察しておって、書類あるいは帳簿上の中に金銭的な不都合やらそれから公金の始末について数千万円のものが何年もわからないというばかなことはないわけなのですね。もしそれがわからなかったとすれば、これは監察上の技術上のやり方がそれはもう悪いということになるわけですね。どちらかというと、一面的に人情のつながりばかりだとは言わないけれども、それならば監察の内容についてなぜ発見できなかったかというその原因を追及しながら、合理的な方法を生み出すべきなのに、それは先ほどの答弁ではあまり目新しいことはないということになると、隠された犯罪をどういうふうにして掘っていくかという方針は監察局にあっていいと思うのですがね。その点はどうでしょう。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。表彰につきましては、御承知のとおり、表彰の主体は、地方においては地方郵政局長であります。本省におきましては各事業局であろうかと思います。監察局といたしましては、その局の局状、局務の成績等がどうであるかということを厳正に判定して参ったつもりであります。御指摘のように、さような事実はないというふうに確信いたしておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 立場柄からいえば、とんでもないようなことになるから、飲んだり食ったりはいたしませんと言われれば、ここで食んだり食ったりやっているだろうと言っても、しようがないことですから、それ以上は私のほうじゃ申し上げませんが、少なくとも犯罪が多発するという問題については、当然それを防止する方策というものが人間の知恵で浮かんでくる、作られていってしかるべきであって、その点単に人を増員するとか、あるいは事業業務に精通する者をたくさん作るとか、そういうような方法でなしに、最も自然のうちで犯罪が防止できるような対策をやっぱりとるべきだと思う。私は、日本ではありませんけれども、たとえばスイスあたりでは窓口を見ると、窓口は現金証書を出すところと、現金を受け取るところは窓口は違いますし、それからその取り扱いについても常にあすこは小さいところですから、払い渡し証書の真偽まで照会して払い出しているということで、これは本来ここまでしなくてもいいだろうと思われるような手の込んだやはり対策を立てて犯罪にならないようにやっているわけですね。そこまで日本でやることは、たいへんだと思いますけれども、そういう気持が必要だと思うのですよ。罪人を作ることだけが能じゃないですから、犯罪を犯さないように機構その他を改善してやるということが、これは大切だと思うわけです。いずれこれはまたの機会に質問をいたしたいと思います。  そこで監察業務の中に労働運動と監察業務とは一体どういう点で問題ごとにぶっつかってくるのか、こういう点では、実は私は、今まで監察業務は司法権を持った摘発的な監察ということではなしに、業務指導面というのを強く出したいわば業務に対して最も精通した人たちが業務指導ということを重点に置いて監察業務を担当する、こういうことだと思うのでありまして、そういう点からいたしますと、最近至るところで組合問題と監察とが正面からぶっつかっておって、司法業務だけが前面に出ているような状況が出ているのじゃないかと思う。それからこの間の中郵事件のときには、監察局長が郵政省を代表して意思表示をする——意思表示の内容にも問題があったと思いますけれども、意思表示をするのではなくて、これは別なところですべきだと私は思うのですがね。どういうお考えでしょう。

藤牧直郵政省監察局長

○説明員(藤牧直君) お答えいたします。先ほどお答え申し上げましたとおり、郵政監察官の職務というものは、御承知のとおり、郵政事業各般にわたりましての調査、考査並びに犯罪の捜査、訴追ということに相なっておるわけでありまして、その原因あるいは起因といいますか、そういうもののいかんによる例外はないわけであります。その職務の執行にあたりましては、冷静な立場をもちまして法に定められた職務を執行いたしておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 藤牧監察局長の答弁は非常に抽象的で、私の期待しているような答弁ではないわけでありますが、もっと問題を機微に触れて答弁をしていただきたいと思いますが、これはまたあとにいたしましょう。  郵務局にお尋ねをいたしますが、郵務局の現在の方針といいますか、事実上これは基幹業務ですから、その基幹業務が、あなたたちのほうでの声明書その他見ても、あまり信用がないんだ、信用がないんだと言われておるのですけれども、信用を挽回されるための方策というものは、何か新しくとられておりますか。

佐方信博郵政省郵務局長

○政府委員(佐方信博君) お答え申し上げます。郵便関係につきましては、ここ数年来、一方で労働問題ともからみ合いますし、他方におきまして、ちょうどそのころから異常な物数増加があるということと並行いたしまして、いわゆる遅配問題ということで、非常に皆様に御迷惑をかけ、世間のいろいろな非難も出たわけでございますが、私どものほうといたしましては、結局、この長い闘争の間中の信用を何とかして回復したいということで、たまたま二年ほど前に、三十六年度の予算から料金値上げをいたすということになりまして、今までのいろいろな非常勤者を定員にすることだとか、それから一番力を入れましたものは、やはり大都会等におきまして、局舎関係等をよくするというようなことに力をいたしました。同時にまた、組合との関係におきましても、団体交渉を再開いたしまして、ことさらな対立はないという実情になってきたわけでございまして、昨年の年末から今日に至りましては、かつてのような非難は受けておりません。しかし、御承知のとおり、まだまだ多くの解決すべき問題があるわけでございますので、私どものほうとして今一番力を入れておりますことは、たとえば東京都におきまして、ただ単に郵便局をふやすということだけでは解決いたしませんので、小包等非常に場所も取りますし、それから処理も非常に困難を来たすものにつきましては、東京を例にとりますと、下谷方面では、ある一カ所に全部小包を集中する。それからまた、東海道方面につきましては、また小包集中局を作っていくということを、それぞれ予算化もいたしましたし、また、これからも予算化もしようと思っております。また、一番御承知のとおり物数がふえておりますのは、封書だとか、はがきというものは思ったほどふえておりませんけれども、定期刊行物、あるいはまた、いわゆるダイレクト・メールといわれておる第三種、第五種というものが、この数年来非常にふえておりますので、これもできるならば一カ所に集中して処理をしたいというようなことを考えまして、東京都内においても、そういう専門の局を作りたいということを考えております。同時にまた、いろいろなことをいたしましても、やはり利用される方々の御協力がなければやっていけませんので、昨年から特に力を入れまして、たとえば五月の末でありますとか、それから十一月の末等におきまして、株式の配当がありますときには、たとえば東京中央郵便局なんかには千三百万通くらいの郵便物が四日間くらいのうちに一ぺんに持ち込まれてくるということで、それはどうしても処理が困難になって参りますので、大口の利用者の方々に対しては、府県区分だけして下さいということをお願いいたしまして、その結果、郵便局に持ち込まれました郵便物が府県ごとに分けてございますと、中央郵便局に持ち込まれたものはそのまま地方の配達局まで持っていけるので、東京での混乱は非常に避けられるわけでございます。そういうことによりまして、取り扱いの面また皆様の御理解をいただくという面、そういうことによって今後の信用の回復ということに制度的な面、施設の面でも力を尽くしていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今のいろいろ言われた中で、東京中心で非常に対策を立てられておる間に、中都市あるいは小都市でも同じような傾向が出てきて、大都市中心が、ある程度目鼻のつくころに、中都市でも小都市でも同じような現象が起こってくるということが考えられるわけです。これは予算の点もあって手の回らないということもあると思いますけれども、やはりこれは郵便の普遍性で全国的なある程度のものの見方は必要だろうと思いますから、この点は十分気をつけていただきたいと思うのですが、その中でも個々に取り上げてみると、たとえば足立の郵便局に一つの例をとってみますと、これは予算の問題は当然あったと思うのですが、二局目の設置を全くの分室程度にしてしまって、そして、本局は何か現状改造ですか、しかも、現状改造の建築の進捗状況というものは、これはもう行って見ていただきたいと思うのですが、何カ月たったら完成するのかわからないような、一月たっても、どれくらい工事が進んだかわからないというような、非常な緩慢な工事をやっておるわけですね。せっかく、郵務局で、ある程度の方針がたっても、それが神経の末端まで動かないという、その点についてはやはり問題だと思うのですよ。それは十分業務の中で検討しておいていただきたいと思う。  その次には——貯金局は呼んでないですね、これは官房長、ちょっと答弁していただきたいと思うのですが、さきの四十国会の末に、貯金金利の値上げの問題がたまたま一般経済界で出て、その必要さというものは今もって私は消えておらぬと思うのです。それから貯金金利の値上げをする場合に、今のような法律改正等の必要のない手段はどうかと、一方でそういう検討もされたようです。郵政当局としては、大体預託利子をもらって運用するのだから、別に根本的には意見を出さなくともいいというふうに考える向きもあるかもわかりませんけれども、業務推進の上では非常に重要な問題があるわけでありますから、この点についてどういうふうに考えておられるか、この際、ちょっと答弁していただきたいと思います。

武田功郵政大臣官房長

○政府委員(武田功君) お答えいたします。貯金の利子の問題につきましては、これは非常に重要な問題でございまして、まだ省で取り上げておる問題ではございませんが、今お尋ねの中の利子の問題につきまして、従来、法律事項になっておりますものを政令に移すという点がございますが、この点は、この春に経済閣僚懇談会の結論といたしまして、一応現在の法律事項から政令に移すというような閣議の決定もございます。そういうような次第でございまして、省といたしましても、その点につきまして、目下、所管局におきましていろいろと検討を進めておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 経理局にお尋ねをしますが、収入状況はどうですか、最近な。

佐方信博郵政省郵務局長

○政府委員(佐方信博君) 経理局長が来ておりませんので、主として郵政省の場合には郵便関係になって参りますので、本年度の状況を申し上げますと、今のところ、約五億程度の増収でございまして、予想いたしておりますものに比べますと、少し鈍化した傾向を示しておるようでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 電波監理局、きのうのニュースを見ますと、オリンピアの問題と関連して、放送関係、世界にオリンピアの実況放送を必要とする関係からの放送網だと思うのでありますが、これを国際的な会議の中に加わって問題を決解するというふうにニュースが伝わっておりましたけれども、現在この種の宇宙の開発問題を含めて、電波監理研究所が中心になろうかと思いますけれども、日本の場合、各省、各局にそれぞれその業務が分散をしておって、事実上は取りまとめをするという程度のものもあまりはっきりときめられておらないようでありますけれども、電波監理局としてはこの問題についてどうお考えになっているか、この際お聞きしたい。

西崎太郎郵政省電波監理局長

○政府委員(西崎太郎君) お答え申し上げます。実はこの宇宙通信の問題は、宇宙開発の実用化の第一陣を承っているような格好になっております。われわれとしましても、この宇宙通信というものが将来の通信界にとって非常に大きな意義を持つという意味におきまして、これのわが国における技術開発という問題につきまして、非常に大きい関心を持っておるわけであります。そういう意味におきまして、現在御承知のように、通信衛星というのがすでに打ち上がっておりまして、それを中心としまして、現在欧米におきまして御承知のように、実験が進められておるわけです。日本としまして、みずから通信衛星を打ち上げるということは、目下のところむずかしいわけでありますので、日本もこういった国際計画の中に参加する必要があるという見地から、今のアメリカを中心にできておりますそういう国際実験に参加しようということで、たまたま今回アメリカの航空宇宙局の幹部の人が見えたので、日米間のそういった問題についての会談をやったわけであります。まだその内容につきましては、現在公表の段階ではありませんが、先ほど申し上げましたが、この覚書を締結して、日本もその計画の一環に入るという点につきましては、非常に明るい見通しを得たわけであります。先ほどお話のオリンピックにどうというような点は、今後日本が、そういった計画に入ることによってだんだんはっきりしてくるのじゃないか、こういうふうに思っておるわけであります。それで、ただいま御指摘の宇宙開発の総合化と申しますか、一貫性という問題でございますが、事宇宙通信に関しましては、やはり仕事の性質からいいまして、郵政省がイニシアチブをとっていくということが適当じゃないか、しかし、それが全体の宇宙開発、これは非常に範囲が広いわけであります。そういうものと離れ離れな方向にいくということは適切ではないと思いまして、この点につきまして、科学技術庁等とも緊密な連絡をとってそこにちぐはぐが起こらないようにというふうに心がけておるわけです。今後ともそういう線で進んで参るのが適当ではないか、こういうふうに考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 簡易保険局長にお尋ねをいたしますが、今の簡易保険の一部運用の内容で、私どものほうへは簡易保険に非常に関心を持った人たちから、運用についての拡大ないしは全面移管というような問題を含めて相当多数の陳情がございます。これに対しては、簡易保険局としてはどういうふうにお考えになっておるか、この際お聞きしたいと思う。

田中鎮雄郵政省簡易保険局長

○説明員(田中鎮雄君) 積立金運用の問題につきましては、もう数年前から国会でも附帯決議その他いろいろ激励をいただいております。私どもといたしまては、現在運用範囲の拡大ということにつきまして検討を進めております。できますれば、近い国会に提出したいという考えで準備を進めておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 大体各事業局の質問を次に深く掘り下げていたしたいと思う。その点についての概略をお聞きしたわけです。あとはまあ人事局が中心になるわけですが、これは次回の委員会で質問いたしたいと思いますので、一応きょうはこの程度で質問を保留いたしておきます。

小林篤一第二院クラブ

○小林篤一君 ちょっと有線放送のことについてお尋ねをいたしたいと思うのであります。御承知のように、全国に有線放送が非常に普及しておりまして、その有線放送を電電公社の電話につなぎたいという請願が何十件とこの議会に出されておるわけでございます。これについてどうお考えになっておられるかということをお聞きいたしたいのでありますが、昨年来そのことについてはテスト・ケースとして、有線放送を電電公社の電話につないでやっておられるのでありますが、これはどういうことをテストするつもりでやっておられるのであるか、そのテストをする目的から見ましてどういう結果になっておりますか、そういうことをあわしてお伺いいたしたい。

岩元巌郵政大臣官房電気通信監理官

○説明員(岩元巌君) お答え申し上げます。ただいま御質問のございました有線放送の電話に関しましては、現在全国で施設数で大体二千五百、概数で二千五百、加入者の数で百七十万といった数字になっております。それで、実はただいま先生からお話のございましたように、この有線放送電話施設を公衆線につないでもらいたい、公衆通信系と接続してほしいといった陳情が相当あることは事実でございます。それで、私どもといたしましては、これをどうするかといったことで従来からいろいろ検討いたしておったわけでございますが、何分にもいろいろな問題、ことに国内の公衆通信をどうするかといったような問題とも関連する問題でございますので、慎重に扱って参ったわけでございます。しかし、相当強い、ほとんど全施設にわたって全施設者からの陳情といってもいいぐらいに非常に強い要望でございますので、まあそういった方向に進む第一歩といたしまして、昨年度全国で五カ所の評験設備、接続試験のための設備でございますが、予算を計上いたしまして、昨年五施設、今年度は全国で二十施設ということで現在試験を進めているわけでございます。どういったことを試験するのかといった御質問でございますが、実は有線放送電話施設と申しますのは、御承知のとおり、農山村に非常に普及している施設でございますが、これはその建設費が非常に安価であったという面で普及しているわけでございますが、その技術的なレベルと申しますか、質という面から非常に簡易な通話施設であるわけでございます。それで現在電電公社の公衆通信系につなぐといった場合に、当然技術的な問題がいろいろ起こって参ります。たとえば線路にいたしましても、それから交換施設にいたしましも、有線放送電話というのは、大体内線一本につきまして普通二十から三十、多いのは四、五十ぐらいの加入者がぶら下がっておるわけでございます。そういったことから通話損失の問題、それから絶縁の問題、あるいは保安といったような問題、いろいろな問題がございます。それから業務上、これは運用上の問題でもいろいろな問題があるわけでございます。つなぐということになりますと、そういった面からもいろいろ考えていかなければならない、検討していかなければならない問題があるのでございますので、そういった点について研究調査を進めるといったことから試験設備を設定いたしまして、ただいま検討しているようなわけでございます。大体五施設につきましては、まあ中間的な結果ではございますが、大体良好なと申しますか、私どもが一応予想しておりましたような結果が出ております。大体現在はそういった状況でございます。

小林篤一第二院クラブ

○小林篤一君 今、試験の結果はいい結果が出ておるということになりますというと、やはりその有線放送を電話につなぐということについては実現されるお見込みでございまするか。

岩元巌郵政大臣官房電気通信監理官

○説明員(岩元巌君) この問題につきましては、まあ試験の結果は一応出てはおりまするが、なお、根本的な問題といたしまして、国内の公衆通信政策といった面からいろいろ検討して参らなけばならない問題もございますので、そういった面をいろいろ検討しながら全国のそういった要請にこたえ得るような、希望に応じ得るような体制、前向きの姿勢と申しますか、大体そういったような方向で現在検討しているようなわけでございます。

小林篤一第二院クラブ

○小林篤一君 次に、有線放送のことでお伺いいたしたいのですが、現在のところ、町村をまたがっておるものについては許可をしないような方針のように承っておりますが、そういうことになっておりますか。

岩元巌郵政大臣官房電気通信監理官

○説明員(岩元巌君) さようでございます。現在電気通信法に関する法律というのがございまして、法律で業務区域を同一市町村内にというふうにきめられておるわけでございます。

小林篤一第二院クラブ

○小林篤一君 このごろの有線放送というのは、まあ市町村役場でやっておるのもありますし、あるいは農業協同組合などでやっておるのも相当あるのであります。市町村役場などは町村区域で問題はございませんけれども、農業協同組合は必ずしも一町村内でやっておるものではございませんで、町村をまたがった区域でやっておるのであります。ところが、農業協同組合では一部のものにはその恩恵に浴することができるけれども、一部のものには恩恵に浴されないというようなたいへん矛盾した問題が起こっておるわけでございます。この問題については、何か法律を作るときにはそこまで予想しなかったというようなことも承っておるのでありますが、そうしますると、これはひとつ何とかまたがった分についても認めていくというようなことにしていただきたいのでございますが、この問題はずいぶんあちこちにあるのでございます。何か便法によってやるというようなことはお考えではございませんでしょうか。いかがでしょうか。

岩元巌郵政大臣官房電気通信監理官

○説明員(岩元巌君) 法律の建前といたしまして、先ほどもお答え申し上げましたとおり、業務区域を大体同一市町村内ということに限定をいたしておりますものですから、そういった面から他の市町村にまたがった架設といったことは現在のところは法律上できないわけでございます。これは町村合併等の結果、農業協同組合が二町村にまたがっておるといったような例があるやに聞いておりますし、また、そういったことに関しまして業務区域を特例的に、そういった、ただいまのお話のような他市町村にまたがって業務区域を認めてほしいといった陳情もあるわけでございますけれども、これはいろいろ基本的な問題にもなって参るものでございますので、非常に困難ではないかと考えておりますが、なお将来の問題といたしまして十分検討して参りたいと考えております。

小林篤一第二院クラブ

○小林篤一君 それともう一つは、有線放送と、隣の有線放送と接続したい、こういう希望がなかなかあるのでございます。町村にまたがった問題と関連をしてくるかと思いますが、従来、これはこういうところで申し上げていいかわかりませんけれども、すでに町村にまたがったところの協同組合などは、またがってやっておるのは実は御承知のようにたくさんあると思うのです。私は北海道でございます。北海道などでもそういうふうなのが幾つもあるのでございます。であるから、これは既成事実としてお認め願うよりほかありませんから、もう法律上それが非常にめんどうだということになれば、さっそく法律の改正をひとつしていただきまして、そうしてこれを認めていただかぬというと、やっておる連中もたいへん不安に思いながらこれをやっておるわけでございますから、これのひとつさっそく救済の道を講じていただきたいと思います。まあ法律の改正が今直ちにできるわけでございませんから、それに対してはひとつ個々の問題について御考慮をわずらわしたいと思っておるわけでございます。どうぞよろしく……。

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

村山道雄自由民主党

○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。  他に御質疑はありませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。  本日は、これにて散会いたします。    午後四時三十九分散会    ————・————

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