逓信委員会 第4号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/08/30
会議録
○委員長(伊藤顕道君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 参考人の件についてお諮りいたします。 日本放送協会昭和三十五年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の審査のため、日本放送教会の会長阿部眞之助君、専務理事前田義徳君、専務理事小野吉郎君、理事赤城正武君、理事三熊文雄君、経理局長廣川義和君を、それぞれ参考人に決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤顕道君) 御異議ないと認め、さように決定いたしました。 次にお諮りいたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査中、国際電気通信事業に関する事項の調査のため、参考人から意見を聴取することとし、国際電信電話株式会社の副社長大野勝三君、取締役経理部長山岸重孝君、取締役営業部長八藤東禧君を参考人に決定しておきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊藤顕道君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 ————・————
○委員長(伊藤顕道君) 日本放送協会昭和三十五年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。 まず、政府から本件に関する説明を聴取いたします。保岡政務次官。
○鈴木強君 その前に参考人のことでちょっと質問がある。国際電電の皆さんお忙しいと思いますけれども、特に海底同軸ケーブルの布設の問題をめぐって、かなり計画も進んでおるようでございますから、われわれ国会側としても、ぜひ現在の進行状況等を伺いたいと思って、実は浜口社長の御出席を私は要求しておった。今の委員長の報告ですと、社長はお見えにならないようです。一体どういうわけなんです。
○委員長(伊藤顕道君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(伊藤顕道君) 速記を始めて。
○政府委員(保岡武久君) ただいま議題となりました日本放送協会昭和三十五年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出について、概略御説明申し上げます。 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条第三項の規定によりまして、国会に提出いたすものであります。 協会から提出されました昭和三十五年度の貸借対照表等によりますと、昭和三十六年三月三十一日現在における資産総額は二百六十六億四百万円で、前年度末に比し六十六億一千百万円の増加となっており、これに対応する。資本総額は百二十三億四千六百万円で、前年度末に比し三十八億五千五百万円の増加、負債総額は百四十二億五千八百万円で、前年度末に比し二十七億五千六百万円の増加となっております。 資産の内容を見ますと、流動資産三十五億四千二百万円、固定資産二百九億九千万円、特定資産十七億八千百万円、繰延勘定二億九千百万円となっております。 また、負債の内容は、流動負債八億七千七百万円、固定負債百三十三億八千百万円であり、固定負債の内訳は、放送債券九十一億七千五百万円、長期借入金四十二億六百万円となっております。 次に損益につきましては、事業収入は三百二十四億三千五百万円で、前年度に比し七十二億七千八百万円の増加であり、事業支出は二百八十五億一千三百万円で、前年度に比し六十二億一千万円の増加となっております。したがいまして、当期剰余金は三十九億二千二百万円となっておりますが、これはテレビジョン放送受信者の予想以上の増加によるものであります。なお、当期剰余金につきましては、その大部分が放送債券償還、長期借入金返還等の資本支出に充当されております。 以上のとおりでございますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(伊藤顕道君) 次に、日本放送協会から補足的の説明を聴取いたします。阿部参考人。
○参考人(阿部眞之助君) ただいま郵政政務次官から日本放送協会の昭和三十五年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要について御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、これから補足説明を申し上げることといたします。 まず、当年度末現在の財政状態を財産目録と貸借対照表から見てみますと、資産総額二百六十六億四百六十四万円のうち、最も大きな部分を占めております固定資産は二百九億八千九百七十一万円で、前年度末に比較しまして四十九億九千百九十一万円の増となっております。これは主として、当年度の建設計画に基づきまして、八戸外の総合テレビジョン局、富山外の教育テレビジョン局、そして熊野外のラジオ中継放送所の建設及び前年度に引き続く広島放送会館、岡山放送会館、金沢放送会館の建設、その他、放送設備関係機器の整備及び局舎・宿舎の増改築等を行なったためであります。 一方、これに対します負債総額は百四十二億五千八百五十八万円となりましたが、このうち固定負債について申しますと、百三十三億八千百六十七万円で、前年度末に比較しまして二十九億三千百五十万円の増となっております。これは、当年度放送債券を新規に四十億円発行し、他方、三億一千五百二十万円を償還しましたほか、七億五千三百二十九万円の長期借入金の返済を行なったためであります。 また、資本につきましては、従来旧法人から承継した純財産額に、その後実施した第一次及び第二次再評価積立金を組み入れたものを固有資本として表示し、さらに積立金及び当期剰余金を合わせて剰余金と称しておりましたが、協会における剰余金は、その大部分が固定資産化されたものに照応するものでありますため、そのうち三十九億円につきまして従来の固有資本に組み入れることといたしまして、財務の実態に即応させ、名称も資本と呼ぶことといたしたものであります。この結果、当年度末の資本は七十一億五千百九十五万円となりました。 次に、当年度の事業収支の結果を損益計算書で見ますと、事業収入は三百二十四億三千五百五十八万円で、前年度決算と比較しまして、七十二億七千八百二十五万円の増加となっております。これは主として、テレビジョンにおきまして、前に申しましたようにテレビジョン放送網の建設を推進しサービス・エリアの拡大をはかります一方、放送番組の拡充及び事業の周知に努めました結果、有料受信者契約数におきましては急速な上伸を示し、当年度内二百七十一万の増加を得たことによるものであります。この結果、当年度末受信契約者数は六百八十四万に達することになりました。一方、ラジオにおきましては、極力その受信者の維持増加に努めたのでありますが、当年度内百六十三万の減少を見、当年度末千百十二万となりました。なお、有線放送受信者に対しましては、附帯決議の趣旨に沿い、受信料の半免措置を講じ、当年度末における免除対象は四十二万六千件、減収額は一億六千四百七十七万円となりました。 次に、事業支出について申し上げますと、事業費が二百三十七億八千四百八十八万円で、前年度決算に比較しまして、五十億七千七百十七万円の増となりましたが、これは、テレビジョン放送時間の延長と番組内容の充実、カラーテレビジョンの本放送開始、国際放送の拡充、受信者の普及開発促進等を行ないましたほか、これら事業の拡充に伴う維持運用費、人件費の増加によるものであります。 減価償却費は二十七億千三百八十六万円で、前年度決算に比較しまして六億百九十三万円の増となりましたが、これは建設工事の急速な進展に伴う償却資産の増によるもののほか、前年度に引き続きまして、陳腐化のはなはだしいラジオ資産について特別償却を行なったためであります。 以上の収支の結果、当期剰余金は三十九億二千二百三十六万円となりました。 協会の当年度末における財政状態及び当年度の事業成績は以上のとおりでございますが、今後の事業運営にあたりましても、公共放送としての使命と責務を銘記いたしまして、全国あまねくラジオ・テレビジョン両放送が受信できるように、難聴視地域の解消、外国電波による混信の防遇に努めますとともに、放送番組の充実向上、経営管理の合理化等を進めまして放送事業の発展に一そう努力をいたして参りたい所存でございます。 何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第でございます。
○委員長(伊藤顕道君) これより本件に対する質疑に入ります。御質疑のある方は御発言を願います。
○光村甚助君 私の質問は、この決算に直接関係はないのですが、NHKのあり方について二、三御質問申し上げたいと思います。質問の内容が失礼に当たるかもしれませんが、これは考え方の違いもございますが、最近のラジオのほうですが、私はたいがいニュースは民間は聞きません。NHKをほとんど聞いておりますが、ニュースの取り上げ方というのが、一つも私は進歩発達がないと考えておりますが、会長がまだ会長になられない前は、新聞とかあるいは雑誌なんかに、非常にいい意見——いい意見といいますか、世の中を直してやろうという気概といいますか、非常に新聞とか雑誌あたりに書いておられて、私はその当時からたいへん期待をいたしておりましたが、さて自分がNHKという大きなところの会長になられますと、勝手が違うものかしれませんが、非常に期待をいたしているのですが、たとえばニュースに例をとりますと、この間巨人軍の別所というコーチがやめた、これはニュースであることは間違いありません。野球の一コーチがやめたというような事件を取り上げて、朝の八時ですか、テレビジョンに出すほどの私はニュース価値があるかどうかということなんです。これは考え方の相違がありましょう。あるいは野球の好きな子供とか、あるいは巨人軍のひいきの連中はたいへんな問題かもしれませんけれども、少なくともNHKのニュースとしては、私はこういうものがニュース価値として取り上げられるべきものかどうかということに非常に疑いを持っているのです。 それともう一つは、これも朝の七時のニュースですが、最近なくなりましたが、世界各国のおもな国の総理大臣とか大統領、そういう人たちが別荘に行っている、最近はどうしているんだというようなことも取り上げられております。これも確かにニュースです。私はこういうのは、別な外国の通信を取り上げられているものがありますので、そういうときにやっていただいてもけっこうで、わざわざ朝のニュースを楽しみに聞いておるときに、アメリカの——アメリカの大統領はともかくとしまして、至るところの小さい国の元首がどうして、どこの別荘に行って、どういうことをやっているなんということは、はたしてこれはニュース価値があるかどうかということに疑いを持って考えているんです。これは考え方の違いですが、会長はこういう問題についてどうお考えになっておりますか。
○参考人(阿部眞之助君) このニュース価値の問題というものは、まことに困難な問題なんです。客観的にこれが八の値打がある、これは六の値打しかないというきめ方は、実際客観的に全きめるだけのきめ手を持っておらないわけです。結局はニュースを扱う人の良識にまかせるということなんでありまして、このニュースが値打があるとかないとかいうようなことは、私は新聞で一生暮らしましたが、編集局では絶えず議論があることなんです。それは社外からも、社内からもいろいろ、あんなものは要らぬのじゃないか、あれはいいんだというような議論があると同じように、局内でもある程度議論があるけれども、結局は水かけ論になるのでありまして、御意見は非常に私もごもっともだと思う点もございますが、さりとて、こういう客観的な記事を示して、この問題はこう扱えというようなことを示すきめ手を持っていないということがニュース・バリュー、放送価値というものに対する現状なんであります。だから、できるだけひとつそういう御批判がないように努めはいたしますが、さりとて、今後絶対にそういう御批判が起こってこないというようなことは、これは期待できないのであって、特に局内においても、そういう議論が当然行なわれておるのでありまして、なかなかこれはむずかしい問題でありますが、しかしながら、御意見もあることでありますから、できるだけそういう点が御批判がないように努力いたしたい、かように存じます。
○光村甚助君 局内でもそういう意見があるなら、私の意見がばかばかしい意見じゃないということだけはわかりましたですが、私はこの前もお話し申し上げたことがあるんですが、散髪屋に行っても、どこへ行ってもNHKは聞いていないですよ、正直に言って。だから、ラジオの聴取者がだんだん減ってくるのじゃないかということも考えられるのですが、NHKでもいいのはたくさんあります。「お父さんはお人好し」なんというのは、たくさんの人が聞いて、非常に喜んでおる。私も、あれはよく聞いているのですが、もう少し、官僚統制じゃないように、さりとて、民間の放送のように、ばかばかしい音楽ばかりやれとは申し上げませんけれども、もう少し研究、努力していただきたいということを、ひとつお願いしておきます。 それからもう一つは、これは会長じゃなくてけっこうですが、国会の問題の中の取り上げ方ですが、この前、衆議院の予算委員会ですか、あれのテレビを見ておりますと、野党が質問する内容は、全然声が出ません。本人がちょっつと顔を出すだけです。ところが、政府側の答弁というのは、答弁だけは、声になってどんどん出ております。質問の要旨というのは、アナウンサーが取り上げてはおりますけれども、これも、ほんのちょっとです。政府側の一方的宣伝だけがどんどん出ている。これは、私は野党側の議員として非常に遺憾に思うのです。一つ例を取り上げますと、この前の衆議院の予算委員会で、公共料金の値上げに一体どうなのか、私鉄料金が上がるとか、あるいは電力料金の値上げという声が出ているようだが、一体総理は、物価抑制の立場から、どうなさるおつもりですか、これは非常に国民が聞きたいところなんです。ところが、野党のそういう質問内容は出てこない。テレビでは、ただ、アナウンサーのほうで、だれだれ議員が公共料金の問題に対して質問をされましたと、そうすると、今度は、池田さんだけが得意になって、政府の宣伝ばかりをされる。その内容は、そういうことです。私鉄運賃を今検討しておりますが、これだけの輸送量の増加に対するにはどうやったらいいのか、踏切の問題もあるのだし、施設の安全をはかるのにはどうやったらいい、設備の改善、増強に要する費用は、一体どこからひねり出さなければならない、こういうことを、一方的に、得々として、値上げがあたりまえだというようなことを池田さんが答弁される。これでは、国民に値上げはやむを得ないのじゃないかという感じを与えてしまう。野党が値上げ反対を追及しているという国民の声が一つも、私はテレビに出てきないと思うのです。こういう点は前にも問題になったということを聞いておりますが、これは、公平に取り上げるとか取り上げないとかいう問題じゃなくて、ほんとうに国民がこういう問題に関心を持っているのですから、電力料金とか私鉄運賃の値上げなんというのは、ほんとうの内容を、やはり国民にも聞かせるべきで、政府側の一方的答弁だけを国民に聞かせるということは、非常に誤解もありますので、こういう点はひとつ、前田さんでけっこうですが、改善する意思があるかどうか、お聞かせ願いたい。
○参考人(前田義徳君) ただいまの光村先生の御質問に対してお答えを申し上げたいと思います。私どもも、先生の御指摘の点は、特に留意いたしまして、形の上でも公平のバランスを欠かないように、全力を尽くして努力しておりますし、今後も、その方針で進みたいと考えております。今例をあげられた問題につきましては、これは八月二十日の衆議院の予算委員会のニュースの取り扱い方の問題ではないかと考えますが、その日は、御承知のように、社会党からは木原先生、淡谷先生、小松先生の三先生、それから民主社会党からお一人御質問がございまして、ただいまの公共料金の問題については、池田総理がみずから答えているわけでございます。このテレビ・ニュースの取り上げ方につきましては、大体正午のニュース、それから午後七時のニュースと、公共料金については、二回放送いたしております。正午のニュースにおきましては、質問者の木原先生の声も完全にそのまま出ております。これに対する池田総理の答弁もそのまま出ております。それからそのほか、当日は沖繩の問題であるとか、あるいは韓国の請求権の問題が、野党側の議員によって取り上げられましたが、これも正午、午後二時、午後五時半のテレビ・ニュースで、それぞれ野党の質問内容は、ことごとく声で出しております。ただ御指摘の時間は、おそらく午後七時のニュースではないかと考えますが、このニュースの時間は、大体その日一日の総合編集をいたしておりますのでしその点から、あるいは質問の要項をアナウンサーによって放送するという建前を必要に応じてとっているわけでありまして、この当日の午後七時のテレビ・ニュースでは、木原先生の御質問は、アナウンサーが代読して、それに対する池田総理の答弁は、簡単に編集いたしまして、総理の声として出していることは事実でございます。しかし、その午前中から午後にわたる予算委員会での質疑の内容については、ただいま御説明申し上げましたように、与党の意向を尊重すると同時に、野党の質問内容に重点を置きまして、十二時、二時、五時半、七時と、四回にわたって、この問題を取り上げたわけでございますから、その点は私どもといたしましては、全力を尽くして、公平の原則を欠かないように努力をしたと実は考えている次第でございます。さらに、この点につきましては、光村先生の御指摘のように、私どもといたしましても、万全を期する努力を続けて参りたい、このように考えております。
○光村甚助君 非常にけっこうな御答弁で、満足いたしますが、私が見ていたのは、多分七時だと思うのです。二時だとか五時半だとか、一般の人は働いているから、ほとんどニュースも聞かないし、テレビを見る時間がない。七時がやはり一番大事だと思うのですが、そういう面で、私の言っているのは、野党の質問も取り上げろと言っているだけじゃなくして、たまたま聞いていたのが、公共料金の値上げの問題だったものですから、国民が一体どうなるのだろうかということを非常に関心持っておりますから、そういう点でけしからぬじゃないか〜思ったのですが、そういう点で、今後公平というものじゃなくて、国民が聞きたいということは、質問内容も、これから声に出していただくように希望いたしておきます。
○須藤五郎君 ちょっと聞いておきたいのですがね。池田総理は、この臨時国会の所信表明におきまして、人作りという問題を非常に重点的に話しているのですね。あの池田総理の人作り論に対して、放送局はいかなる方法で、いかに協力しようとしておられるのか。放送局の考え方を伺っておきたいと思います。
○参考人(阿部眞之助君) NHKは、こういう政治上の具体的ないいところ悪いところということについては、態度をきめているわけじゃないのでございます。ただもう公平に両方の言い分を報道して、そうして聴取者にその判断の資料を与えるということを本旨としているので、一方的にどちらがいいとか悪いとかいうことをきめて、それを放送するというものじゃないのです。その点御了承願いたいと思います。
○須藤五郎君 池田総理の問題はそれでいいのですが、それじゃ、日本の青少年問題ですね。これに対して放送局はいかなる方針で臨もうとしていらっしゃるのですか。
○参考人(阿部眞之助君) この青少年が将来の日本をになうということが大事で、よき青少年になってもらいたいということは、われわれかねがね留意して、このことに努めて努力して参ったのであります。これがひとつ政治的な問題に関連してきますと、話はまた別になりますから、そういう問題は、われわれは努めて触れないようにしていく、まあ主としてはモラルとか、社会の環境をよくするとか、そういうような点においては、われわれは努力しているということなのです。
○須藤五郎君 それじゃ具体的にですね、どういう意図で放送のプログラムを編成されているか、そういうことについて、もっと具体的な話を聞きたいのですがね。このプログラムはこういう意図をもって青少年のために編成をしたものだとかですね、そういう点をもっと具体的に説明をちょっと聞いておきたいのです。きょうは私は議論しようとは思わない。またそれは後日あらためてやりたいと思っておるのですが、放送局の根本的な考え方ですね、それを伺っておきたいのです。
○参考人(前田義徳君) 私どもは、ただいま会長から御説明申し上げましたように、政治的に青少年のあり方をどうするかという目標は持っておりません。それが第一義でございます。ただ私たちの根本的な考え方は、日本の社会の完全な一員として、同時に、それがそのまま国際社会の完全な一員となり得るように、そうして日本社会の民主主義の徹底と同時に、それは国際民主主義につながる方向に進めるように、したがって、個人と社会環境との結びつきをきわめてすなおに受け取れるような番組を作るようにという方向でおります。この原則の上に立ちまして、教養番組におきましても、教育番組におきましても、娯楽番組におきましても、同じ原則をそれぞれ堅持して進んで参りたい。一例をあげますと、たとえば教養・教育番組では、青年学級であるとか、あるいは青年の広場というような番組を連続放送しておりますが、これらの番組を作るにあたって、私どもの堅持している原則は、ただいま申し上げたとおりでございます。また娯楽番組におきましても、青春をわれらにとか幾種類もの番組がありますが、いずれも同じ原則に立ってこれを推し進めて参りたい、このように考えております。
○須藤五郎君 そうすると、放送局のすべての番組編成は、今おっしゃったような見地で編成されている、こういうことですが、これは参考までに聞いておきますが、今放送局、NHKといわず民間放送を含めてですね、今日の放送全部、テレビや何か全部、あなたの言っていらっしゃる意見に一致していると考えられますか。
○参考人(前田義徳君) 私どもは第三者の立場で民放の番組を考える余地はございますが、私どもの当面与えられている責任と任務は、NHKの番組をいかに作っていくかという問題でございますので、私どもは放送法の規定に従って国内番組基準というものを作っております。で、簡単に御紹介申し上げますと、その原則は五つございまして、これは青少年問題にもそのまま当てはまる原則でございますが、第一は、世界平和の理想の実現に寄与し、人類の幸福に貢献する。第二は、基本的人権を尊重し、民主主義の徹底をはかる。第三は、教養、情操、道徳による人格の向上をはかり、合理的精神を養うのに役立つようにする。第四は、わが国の過去のすぐれた文化の保存と新しい文化の育成、普及に貢献する。第五は、公共放送としての権威と品位を保ち、公衆の期待と要望に沿う、というようなのが、私どもの基本的の考え方でございます。もちろん私ども人間のやることでございますから、このわれわれの掲げる理想が百パーセントに実施されているとは思いません。しかし、われわれは同僚の間で毎日討議し、機会あるごとに意見を述べ合って、百パーセントに実施しようという努力はいたしております。商業放送につきましても、おそらく編成責任者は同じような考え方を持っているのではないかと思います。ただ運営の機構の相違であるとか、外部との関係の違いなどから、いろいろな形の番組が、こういう原則の間に介在して出てくるという実情は、今日依然として続いているかとも考えられますが、これは私は、商業放送に対しましては、ただ一人の聴視者としての印象でございます。ただ私どもがNHKの責任者としては全力をあげて、このわれわれがきめている理想の方向に番組の内容を近づけたいという努力は今後も続けて参りたい、このように考えております。
○須藤五郎君 私は池田さんの人作り論に対しては賛成していないのです。あの人が作り出そうという人間そのものに対しては、私は大きな疑問を持つので、あの人作りにむしろ反対をしているわけなんですが、そうかと言って、今日のテレビ放送などを見ておって、いかがわしいものがあるような感じもするわけです。これは私一人ではなしに、世の識者の中にも、そういう意見を持っている人がたくさんあるはずなんです。そこで私は、あなたNHKの一員としては、商業放送を批判することは立場上苦しい面もあるだろうと思いますから、それを私は要求するわけじゃないのですが、あなたは放送に関する専門家ですから、あなたの立場から見て、今の世の放送そのものが、テレビや何か全般的に見て、問題があるのではないだろうが、もし問題があるとするならば、その問題点を除去するために、皆さんでどういうふうな協力をなすったらいいのか、どういうようなことをしたらいいのかという点を、あなたが考えていらっしゃるならば、個人的な意見としてでも私は参考までに伺っておきたいわけなんです。
○参考人(前田義徳君) 現実に私どもと商業放送の経営最高主脳部との意見の交換は、放送連合会が中心になりまして、最低毎月一度開いております。この会合の席上で、私どもが、私個人が感じていることは、商業放送の最高責任者も全く私どもと同じ立場、同じ考えを持っておられるということでございます。この考えに従って、商業放送の最高責任者たちも、番組の純化と申しますか、社会的に批判されない番組を、純粋の番組を作り出したいという非常な努力をしておられることはうかがわれます。ただ、これは一日にして成就しがたい問題でございますので、いろいろの意見が、たとえば商業放送の連合会である番組委員会で取り上げたり、いろいろの方法で努力されていることも事実でございます。これはやはり将来聴取者全体の要望の線に沿うように、良識のある番組にすべて集約されていく可能性に対しましては、商業放送の責任者たちも、私どもと同様の可能性はある、ただ時間が、それが何年かかるのか、何時間でいくのかという問題は予測できませんけれども、社会全体の真理の把握が、番組に集中せられるという事態は、これは当然あるべきことですし、今日までもあったことでございますし、そういう形で番組の純化が成就されるというお考えを持っていることは事実のようでございまして、私どももその立場に立って御協力するという話し合いを続けているわけでございます。
○委員長(伊藤顕道君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。 —————————————
○委員長(伊藤顕道君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 前回に引き続き郵政省及び日本電信電話公社当局に対する質疑を続行します。質疑のある方は順次御発言願います。
○鈴木強君 政務次官、ちょっとお尋ねしますが、電電公社の第三次五カ年計画の内容ですね、これは郵政省のほうにはもう電電公社から伝達済みだと思いますけれども、この内容をごらんになっていますか。
○政府委員(保岡武久君) すでに計画が出ておりまして、今、郵政省で鋭意検討いたしております。
○鈴木強君 この計画をごらんになるとおわかりになりますように、来年は第三次五カ年計画の初年度に当たるわけですけれども、この資金計画の中にもありますように、大体二千五百億以上の建設資金というものが必要になって参ります。でこの建設資金の調達をどうするかということは、これは電電公社自体としてもできるだけの内部資金を捻出して自力でつけるという努力をしていただくと同時に、どうしても政府からの財政的な援助を必要とすると私は思います。ですから、こういう点、三十八年度の予算も今編成中のようですし、いずれまた郵政大臣のもとに参ると思いますが、一応この計画を見ると三百一千億という財政投融資の要求をするように書いてありますけれども、従来の例から見て、計画倒れになる可能性が非常に強い。したがって、こういう点ひとつ十分御配慮をいただくようにしたいと思います。きょうは大臣が来ないので、政務次官が大臣にかわって来ておられると思いますから、責任ある大臣と同じように考えまして、こういう強い意見を出しておるわけですが、ひとつ政務次官の御意見も承っておきたいと思います。
○政府委員(保岡武久君) 公社だけの調達資金で足りない面が相当ございますので、それにつきましては今、郵政省といたしましてはいろいろ検討いたしておりますが、その結果によりまして、強く政府にも投融資の問題も要請して参りたいと考えております。
○鈴木強君 まあこれはここでくどくど私は言いませんから、もっと積極的に第三次五カ年計画を成功させる決意が政府にあるならば、思い切った私は体制をしいていただいて、この面だけはひとつぜひ考えてもらいたいと思います。 それからもう一つ——まあたくさんありますけれどもね、伺いたいのは、次官も御承知のとおり、第三次五カ年計画をやりますと、設備の近代化を極力やるようございますから、したがって、その要員の面における異動がずいぶん出てくると思います。これをごらんになっても、約三万三千名の要員がいずれにしても職場を他に異動するというようなこともございますし、特に電電の場合は、女子が、交換要員がおりますので、これらの人たちが市外自動化、あるいは市内自動化によって職場を失っていくわけですね。そういうふうな人たちに対する措置をどうするかということは、私はきわめて重大問題だと思うんです。これはここにもありますように、公社の直営局で約一万九千七百名、それから郵政に委託をしておる電電事業関係で三万三千三百名ですね、合計三万三千名がいずれにしても措置を要する人員となる、これはまあ多少変動があると思いますけれどもね。したがって、これは電電公社とか郵政省とか、そういうふうな狭い視野に立たずに、やはり本来電電公社がやるべき仕事を郵政省に委託をしてやっていただいているわけですから、それをできるだけ電電公社が措置していくことは、これまた当然のことと思うのです。そういうふうなことが合理化によってきわめて近い将来しかも相当数にのぼりそういう措置をしなければならないことが出てくるわけですから、私は今ここで具体的のことをどうせいとかいうことは申しませんけれども、少なくとも郵政省、電電公社それからそれには労働組合もあるわけですから、労使が非常に真剣に頭を悩まさなければならぬと思うのです私は、そういうふうなやはり話し合いを進めて、既定の計画を推進していくという配慮は絶対にこれは欠くべからざる要素だと思うのです。これはもう次官も御同感だと思いますけれどもひとつこの点に対して御意見を承っておきたいと思います。
○政府委員(保岡武久君) お話のとおり、この五カ年計画を進めて参ります上におきまして、要員の問題は一番重大な問題だと考えておるわけでございまして、郵政省といたしましても、また電電公社といたしましても、この問題の解決につきましては心血を注いであらゆる努力、あらゆる工夫をこらして参りたいと考えております。
○鈴木強君 非常にけっこうですけれども、ただ、もう少し伺っておきたいのは、いろいろ頭を悩まさなければならぬと思いますけれども、そのやり方について、たとえば労使というものがあるわけですからね、その人たちとよく話し合いをしていくというそういうふうな機会をやはり作ることも問題の解決の道だと思うのです。私は具体的にどうせいということは言いませんけれども、そういうお互いに四つの頭を寄り合わして、そうしてこれをどうするかということを真剣に考えていくというその構想はどうですか。それは賛成でしょう。
○政府委員(保岡武久君) 労組といたされましても、非常に重大な問題だと考えておりますので、十分に話し合いを進めて参りたいと思います。
○鈴木強君 ほかにたくさんまだございますけれども、大臣の御出席の節にまたやりたいと思いまして、次の問題にちょっと移りますけれども、これは電電公社当局からのお答えでけっこうですが、それと同時に、政務次官も監理官もおられますので十分お聞き取りいただきたいと思います。 その問題というのは、すでに前の通常国会で通過をいたしております公衆電気通信法の一部を改正する法律に基づいて新料金体系への移行が今着々と準備をされておるようでございます。それに対してわが党から私の発議として、一年間延期の法律改正を出しておることも、これは事実でございます。そういう中で、われわれはもちろん新しい法律に基づいて新しい体系への移行ということは、これは決定をしておることでございますから、それに対して私たちは反対しようという気はありません。ただ、いかにしたら円満に新料金体系へ切りかえができるか、これは従来と違った特別時間差制度という新しい画期的な料金制度を取り入れるだけに、相当な周到な配慮が必要だ、私はそういう立場に立って幾つかの問題に対して危惧を持っているのですが、そういう点に対して私は聞きたいと思うのですが、まず第一に聞きたいのは、一体CAMAという機械はいつごろ実用化というか、日本で取り入れられるのですか。
○説明員(米澤滋君) 現在CAMAにつきましては、パラメトロンを使いました計算装置と市外局装置というもの、そのほか、それに関連いたします入出力装置がございます。これにつきましては、通研を中心といたしまして、いろいろ部分的な試作をしたり、あるいは現場試験をしておりますが、何といたしましてもこの装置は非常に複雑なものでありますので、仙台局で昭和三十九年度に試験をいたしまして、そうして四十年度にこれを一応商用試験といいますか、実用試験を実施いたしたいと考えております。
○鈴木強君 AMAのほうは、やはり同じように考えてよろしいのですか。今のはCAMAですね。
○説明員(米澤滋君) CAMAと申しますのは、何といいますか、集中いたしまして情報を処理する課金装置でございますので、したがって、AMAを方々にばらばらに置くよりも、市外線に対しましては一カ所にまとめてやったほうが経済的だという意味で、いわゆる集中的用法をやるというふうに今考えております。したがって、仙台でやりますのは、大局といいますか、相当束になった市外線を対象として措置するように考えております。今、先生の御指摘のことは、あるいは小局のCAMAのことを言われているのかもしれませんが、これは次の問題として考えていきたいと思います。
○鈴木強君 そこでこれは、営業局長来ておられますか。——ちょっとお尋ねいたしますけれども、市外通話料金ですね、これを今われわれが払う場合には、何月何日にどこにやって何通話ということですね、通話をいたしました内容が明細に書いてありまして、われわれ非常に便利をしているわけです。ところが、今度九月三十日ごろにあなた方のほうでは強引に切りかえようとしているこの新料金体系移行の際、この市外通話料の内訳というものは記載されるのでございますか。今の新しい料金体系移行に伴う機械を使った場合に、これはどうなるんですか。
○説明員(大泉周藏君) ただいま市外通話料金の内訳のことについての御質問でございますが、わが国におきましては、ただいま東京と大阪と名古屋の手動市外通話だけにつきまして内訳書を出しております。その他のものについては出していないのでございますが、実はこれを出すときには、このようなやり方をどうするかという点についていろいろ検討があったのでございますが、世界でもこういう内訳を出しているのは、大体アメリカだけではないかという工合に承知いたしているのでございますが、IBMとか、パワーサマスという料金計算機械を入れました際に、その機械の操作の過程において割合に容易に内訳書が作れますので、一応サービスとしてつけていたわけでございますが、これは非常な経費を要するのでございまして、全般的サービスとして持っていくかどうかということは非常に問題があるわけでございます。なお、ただいま出しているものにつきましても、先ほど申しましたとおり、手動の通話だけについて出しているのでございまして、自動のものにつきましては、これは内訳が出せないのでございまして、出しておりません。また、欧州各国でも距離別時間差法をとっている所は、どこも出している所がないのでございます。手動通話についても出していないのが大部分のように聞いております。さて、これを公社としましてどう考えていくかということにつきましては、これはサービスの問題としていろいろ慎重に考えていくべき問題ではないかと思うわけでございまして、私たちはお客さんに対するサービス並びにこれに伴う今後の経費と人手というものとにらみ合わせまして、将来にわたって合理的な方法というものを考えていきたいと思うわけでございます。 ただいま御指摘になりました新料金制度について、その点の考慮はどうかという御質問でございますが、現在でも自動通話については内訳書を出していないのでございまして、これを逐次やっていく過程においては同じ問題かと思うのでございます。ただ、手動、自動にかかわらず、その内訳を知りたいという要望に対しましては、これはいろんな方法があるのでございまして、その点につきましては、技術の面あるいは経費の面等を考えて、全般の問題といたしまして慎重に考えていきたいと考えておる次第でございます。
○鈴木強君 いろいろ各国の例もお出しになりましたが、少なくとも電電公社が手動待時制の市外通話の場合に、こういう料金の内訳を出すということは、やはり需要者が明確に自己の使用料金に対して再確認をして、間違っていないということを確認する、そういう意味もあると思う。それをよりよくサービスを向上するという立場に立って採用したと思うのですけれども、自動即時の場合にはやっておらぬというのだが、これは要するに機械的にそういう記録を残すことができないからそうしないでやっているので、もしできるとすれば、当然即時も手動と同じようにあなた方のほうでやったんじゃないですか。ところが、そういう意味ともう一つは、東京、大阪とか限定された所だけやっておって、ほかの所はやっておりません、こういうことなんですが、そうなると、一貫したものがないじゃないですか。内訳書を書くについても何か思いつきのようなことになって、そういう内訳を書く所と書かない所とやっている。今度新しい自動即時のほうへ持っていく場合には、一体需要者がそういう一番ほしい記録というのは機械的にできないのですか。そうでなくて、もうこんなものはやめてもいいのだという考え方なんですか。
○説明員(大泉周藏君) この問題につきましては、先ほど申し上げましたとおり、その内訳書を必ずつけなければならないとか、つけなくてもいいとかいうことについての決定したものはございません。諸外国では、このような内訳をつけているのは、私の聞いている限りでは、アメリカくらいではないかという工合に聞いていることを申し上げたのでございまして、日本において、諸外国に先がけて全部に内訳書を出すべきかどうかということになりますと、先ほど申しましたとおり、経費その他の点において相当問題であると考えるわけでございます。東京、大阪、名古屋だけでやっているのは一貫しないじゃないかという御指摘につきましては、先ほど申しましたように、東京、大阪はIBM、名古屋はパワーサマスを入れたのでございまして、このような機械を使いますと、計算の過程において内訳書が出てくるので、一度サービスの意味でやってみたらどうかということで出したのでありまして、これを全部に出すべきだということになりますと、これは料金の規模、経費の規模にかかる相当大きな問題でございまして、私どもは全部に出さなければならぬという決心はまだついていないのでございます。今後の新料金のことにつきましても、東京、大阪、名古屋につきましては、従来どおり手動通話については内訳書を出して参るのでございまして、これは新料金と内訳書の問題は全然関係なしに今までどおり進めていくわけでございます。ただ、おっしゃいましたとおり、今までの手動の通話がだんだん自動の通話に変わっていくときに、お客様との関係はどうなるかという御質問でございますので、この点につきましては、それに対応するいろいろな技術をまた考えていきたい、これは公社のサービスとしてやるか、加入者側の特別費としてやるかといういろいろな問題もございますので、そういう点も考慮していきたいと思います。
○鈴木強君 それは少し僕は勝手なところがあると思う。今お話のように、IBMにしてもパワーサマスにしても、ああいう機械を東西両方から持って来た、イギリスとアメリカから。その機械を輸入して、そういう内訳を書きやすいような機械だからそれはやりました。あとはやらないのです、そういう考え方はわがままじゃないですか。私は、もしかりに需要者が希望するならば、金がかかったってやったらいいですよ。知りたいことはみなついているにこしたことはないのですから。ただこうして、何千円払えといったって、実際あんたそれが確認できない場合もあるでしょう。だからそういう意味において、公社がより内訳を明確にしてやるということは、これはけっこうなことで、加入者に聞いてごらんなさい。だれだってこれに対して反対する人はない。みなそうしてくれという意見を持っておる。だから僕は、パワーサマス、IBMを入れたことについては、これはもう言いませんよ。これはもう国会でも論じたことですから言いませんけれども、そういう既定の事実に立ってものを運んでいくということはどうかと思います。 そこで、私の聞いている質問というのは、新料金体系に移行して、自動即時に移行する場合に、機械的にそういう度数と料金を、内訳を書いてやろうと思ってもできないですかということを聞いているのです。市外即時の場合、そういうことが機械的にも不可能でありましょうか。そのためにできないというふうに考えたらいいですか。
○説明員(大泉周藏君) これは自動の場合に、機械的に絶対にできないとか、できるとかという問題でございませんで、やはりやろうと思えば、これは先ほど申し上げましたCAMAという機械は、これは詳細記録がとれるものでございます。この点につきまして、実はお客様の要望がそうなら、どんなに金がかかってもやったらいいじゃないかという御指摘でございますが、これは公社といたしましては、そのとおり、それでは幾ら金がかかってもやるかということになりますと、なかなかその決意がわかないわけであります。また欧州のほうでは、課金機器を、なるべく安いものということで、たとえばガス、水道、電気でも、これはメーターに内訳がつきませんけれども、これで納得がされている。距離別時間差法によりますと、遠いから高いとか、近いから安いのじゃなくて、これは使った時間によって安くも高くもなるという形になっておりまして、いわばその点において市外通話というものをより合理的にはかるようになっておりまして、こういう点から欧州では、そういう内訳書の問題はあまりやかましく言われていないのであります。技術的にできるかできないかと申しますれば、私たちはこれはCAMAという機械で内訳ができるのでありますが、さて、これをどういう工合に国内に適用していくかということにつきましては、商用試験を待って考えていきたい、こういうふうに申し上げたわけでございます。
○鈴木強君 だから、あまりあなたのほうの意見を固執せんで、僕らもしろうとだからよくわかりませんのでお聞きするのですからそういうような意味でお答えをしていただきたいと思うのですが、問題は私はやはり現在の電電公社の建設資金の調達の方法で皆さんが苦労していることはよく知っています。しかし私の言うのは、合理化ということ、設備の近代化ということは、よりよいサービスを利用者に提供するということじゃないでしょうか。ですから、利用者が喜び、利用者がよくなることは、ただ単に市外をダイヤルで回して早くすることもけっこうですけれども、もとよりよいサービスがあればそのサービスを提供することが当然の任務じゃないでしょうか。だから、そのために建設代金にとられてしまって既定計画が進まぬとかなんとか、膨大な予算がかかるものであれば、われわれはそんなことは言いませんけれども、われわれわはかりませんから、もしこの内訳を作るような機械を作るためにどれだけの金がかかるか教えて下さい。その金のために既定の計画がつぶれそうだというのなら、私はそういうことは暴論だからいつでも取り消します。ですから、そういう意味で全体としてのサービス向上ということを願うのです。ですから、そういう意味で内訳を持続してもらいたい。しかし、これこれこういうわけで技術的にできないという理由がありますということであれば、われわれとしても、できないことをやれということは言いませんけれども、しかし、AMAにしても、CAMAにしても、新料金体系への移行の問題として論議されてきたのですから、少なくとも九月三十日に切りかえをする機会に、できるならやはりCAMAを試作実験のあれを早めて、そうしてできるだけ要望に沿えるようにやってやるのが皆さんの責務ではないでしょうか。これは欧米の場合は日本と違いまして、民主主義が非常に発達しておりますから、それぞれが個人を信頼すると同時に、他人も信頼します。しかし、日本はまだ民主主義の発展過程ですから、あなたの言うように、何もしないでやるのを善ぶということはまだ日本では無理です。これは私とあなたの世相の把握の仕方が違うかもしれませんけれども、しかし、できるなら、多少金がかかってもCAMAというものを早く実行に移していただいて、そしてそれによってできるだけの配意をしてやる、それも十分でなければ予算関係で講ずるとか、一応筋を立てて予算を獲得するような措置を立てるべきではないですか。そういう点を私は遺憾に思うのです。
○説明員(大泉周藏君) 御意見まことに傾聴に値するものとして承っておきたいと思います。ただ私が申し上げたいのは、実は今度の新料金の問題と、ただいま申された問題とは、直接には関係のない問題であるということを申し上げたいのでございます。申されておりますのは、自動通話に内訳をつける方法はないかという御質問でございます。現在では自動通話は内訳はつけていないのでございます。スリー・Z型とか単位料金法と申しております現在の方法も内訳がつかないのでございます。たとえば今度距離別時間差法につきましても、その点は同じでございます。東京・名古屋、大阪において、手動通話に内訳をつけるということは、これは新料金になっても同じでございます。また自動通話についても、手動でつないでそれで内訳をつけることも、これは現在も新料金も同じです。先生は新料金の際に、自動通話にも内訳つけたらどうだというお話でございますが、この点につきましては私たちは、世界でも、アメリカでも、ようやく近ごろ自動の内訳について研究しているという際に、日本だけがそうでなければ新料金に入っていけないという程度のものではない。むしろそれは大きな問題として今後も検討を進めらるべきであるけれども、現在の新料金の進め方というものは、イギリスでもドイツでもやっている方法でありまして、どの国でもそのような問題はそれと同時に解決するという問題ではないのでございます。この方向に進むということは、私たちがこの新料金の進む段階において結論をつけないということはいけないことだということは考えない、こう申しておるわけであります。ただ先生の御意見は、これはなかなか方法にもいろいろあるのでございまして、私たちもこのような自動料金の内訳は、どんな意味において知るかという方法というものにつきましては、研究を進めて参りたいと考えておる次第でございます。
○鈴木強君 まあ多少論理がごっちゃになっていますから誤解を受けたかもしれませんけれども、私も一応どういう方法でやられているか承知しているつもりですが、ただ、これから新料金体系になりますと、どうしても市外通話が即時化になって参りますので、今まで内訳が、東京、大阪、名古屋とか、そういう比較的利用度の高い都会地においては、それによってかなり利用者は満足しておりますよ。ところが、そういうものがだんだんとなくなる方向に拡大していくわけです。ですからこの機会に、今まで自動だから全然やっておらぬけれども、少なくともそういうものが機械的に可能であるならば、ひとつ御配慮いただいたらどうだろうかということを私は申し上げている。だから、これは決して論争を私はしようと思いません。私のささやかな意見として私はそう思う。国民の立場に立って、できるならば電電公社はそこまで親切にしてもらえないものだろうか、無理かもしれないけれども、そういう気がするものですから、強くここで論争はできませんけれども、そういう面において私はこれについてちょっと問題があるのではないかということを指摘したいのです。 それからもう一つ、これはやっぱり技術的な問題で恐縮ですが、総務理事でもけっこうですけれども、この度数計の場合ですけれども、これはどうなんですか。私がこの前指摘したように、増圧式、逆流式という二つの方法によって何か研究されているようですけれども、この機械というのはもうほんとうに誤差がなく、間違いなく動くのですか。
○説明員(米澤滋君) 今の御質問でございますが、二つに分けまして、いわゆるこの新しいK方式といいますか、距離別時間のほうを採用することに関連する問題と従来との問題があるわけです。最初従来の問題を申し上げますと、この機器が非常に安定かどうかということでございますが、これは度数計そのものの問題と、それからもう一つは、度数計にぶら下がっております交換系全体の問題とあるわけです。この度数計そのものにつきまして、これはわれわれといたしまして予防保守をやっぱりやっておりまして、この保守さえよければ、機器そのものはもともと外国から、イギリスなりアメリカから買ってきたものを日本で実用化したものでございまして、これは保守さえよければほとんど問題ないというふうに考えます。 それから逆流式の問題につきましてちょっとお話がございましたが、逆流式につきましては、過去やはりいろいろ問題がございましたので、これは、たしか今から十年前以来いろいろ回路の改造をいたしまして、たとえば整流器を突っ込むとか、あるいは一つの機械ごとにリレーを追加するということになりまして、逆流式につきましては、そういう点で過去において努力を払っているのでございます。それからもう一つの交換系がぶら下がった形においてどうかという問題でございますが、これは結局、交換機全体の保守をよくするということによって完全な機器を生むということになって参ります。それじゃ一体、日本の保守が外国に比べてどうだということになって参りますと、これは私たちが、たとえばヨーロッパの電話局なんかに実際に行って見ますと、日本の電電公社の従業員というのは非常に熱心にやっていただいておるせいもありまして、たとえば電話局あたりは日本が非常にきれいです。したがって、清掃をよくするとか、点検をよくするという全般的な保守をよくするということによって維持するということになっているわけであります。この点は、少なくとも外国より日本のほうがむしろいいのじゃないかと思います。 次に、K方式についてどうだということにつきましては、試験局といたしまして——資料をお配りしておりますが、これを御読みいただけばいいと思うのですが、よろしゅうございますか。
○鈴木強君 済みませんが、最初の度数計の増圧式と逆流式ですね、これは逆流式のほうが能率というか器具の精密度というのは低いようですね。ですから増圧式というのをおそらく採用になると思うのですけれども、今まで使用いたしました各局においてどちらをどうお使いになって、どの程度の誤差というものが出ておられるのか、そういうことを私は知りたかったのですけれども、この資料の中に何か書いてあるのですか、それをひとつ聞いて、そのあとでKのほうを伺いたいと思うのですけれども。最初その度数計のほうを伺って、それから時数計へ行こうと思っていたのです。この資料があったら……。その資料でちょっとわからないのですからね。
○説明員(平山温君) お答えいたします。先生が今お尋ねになられました試験実施局における新形課金機器の実施結果がどうだかということにつきましては、実は試験実施局におきましては新料金体系を変えましたために、必要な新しくつけた機械についてどの程度の誤差があるとか、成績を持っているかということは、試験いたしました。しかし、今、先生のおっしゃいました度数計の誤差とか、あるいは増圧式とか逆流式というのは、新料金でも旧料金でも同じように度数計を使っていますので、試験実施局における度数計が特にどうだということは実は調べてないのでございます。先生の資料御要求もありましたので、お手元に差し上げてあると思いますが、ここに書いてありますのは、新料金に伴う課金機器の試験成績、これがここに書いてございます。
○鈴木強君 ああこれですか。
○説明員(平山温君) はあ。
○鈴木強君 それなんです。その逆流式とかなんとかいうのは別として新しく試験したところのやつです。それを聞きたかったのです。ここにあるのですか。ちょっと説明してくれませんかね、それを。
○説明員(平山温君) それでは資料を読みながら御説明申し上げます。 試験実施局における新型課金機器の実施結果について。試験実施局は次の十局であります。八王子、青梅、相模原、岐阜、笠松、羽島、伊丹、広島、これにつきましては、三十六年七月三十日より実施いたしました。次に海田、これは三十六年八月十五日より、那加、これは三十七年二月二十五日より実施いたしました。新型課金機器として使用いたしておりますものは、a、基本パルス発生装置及び逓倍監視装置、b、改造2Z、3Zレピータ、C、改造時数計であります。 以上の新型課金機器は試験実施局十局について、それぞれ計aについて十八個、bについて約千五百個、cについて約四百個使用して試験実施を開始いたしました。試験実施を開始いたしました三十六年七月三十日より三十七年六月三十日までの約一カ年間の障害状況は、基本パルス発生装置及び逓倍監視装置については現用と予備とを有し、かつ、自動的に切りかえが可能なように設計されているため、加入者に迷惑を及ぼすような障害は皆無でありました。改造2Z、3Zレピータについては、加入者に迷惑を及ぼした障害は三件であります。それは岐阜局であります。その原因はK方式切りかえ工事の際、シェルフにハンダ屑が落ちたために生じたものでございます。改造時数計については、約十五件であり、不動または通話中停止によるもので、マイラーフィルムを張る際十分注意して行なえば、このことによる障害は発生しないことがわかりました。 なお参考のためにもう少し申し上げます。新型時数計は三分・一分制に適合するように、十進法機構に変えたものであり、24V用と48V用とがあります。性能については、旧形時数計と同程度と判断されます。24V用は東京市外局用として約六千六百個、八王子局用として約百八十個、48V用は東京市外局用として約四千三百個、石巻局用といたしまして約三百個。なお、全国的に実施する際、マイラーフィルムを張って使用する時数計は約十万四千個であります。 度数計は従来のものをそのまま使用いたします。この度数計を含めた登算回路における障害件数は、一万コール当たり、約一・〇ないし一・五コールであり、これには市内通話の度数登算による障害も含まれております。なお、今回実施いたします距離別時間差法により、加入者度数計に料金登算を行なう課金方式は、すでに英、独等の諸国で実施しておるものと全く同一の方法であります。ちなみに英国における度数登算回路の障害資料と対比しますと、英国の一万コール当たり十コール程度に対し、日本では上記のとおり一コール程度で、良好なサービスと申して差しつかえないと思われます。
○鈴木強君 三分・一分制の新しいK方式、これは今ここにも書いてありますように、大体十万四千必要とするととになるわけですね。これの生産は、一体切りかえに間に合うように自信が持てるのでございますか。この会社のほうの生産と実際との関係ですね。
○説明員(平山温君) お答え申します。今、先生のお尋ねになりましたのは、時数計のことと思いますが、この十万四千個と申しますのは、従来の時数計が三分・三分の読みで刻んでございますが、この時数計はそのままにいたしまして、その上にテープ状のマイラーフィルムというものを張ってやっているのでございます。これはマイラーフィルムができて、それを張りさえすればいいのでございますが、これは十万四千個、問題ございません。新しく新時数計として調達いたしますものは、その上に書いてございますように、全部で約一万一千個ばかりのものでございますが、これは所要の時期までに十分調達可能の見込みでございます。現在も大部分張っております。
○鈴木強君 そうすると、ちょっともう一ぺん御説明してもらいたいのですが、十万四千個全部にマイラーフィルムというものを張って現在あるということなんですか。
○説明員(平山温君) 時数計そのものといたしましては、現料金における三分・三分の料金体系のときに使っている時数計そのものを使うのでございます。それにマイラーフィルムを張るわけでございますから、時数計そのものは勿論現在ございます。
○鈴木強君 これはどのくらいあるのですか、今。できればその新しい三分・一分制のマイラーフィルムを張らないで、三分・一分制の時数が登算できるような新しい機械というものは別にあるわけですか。そうでなくて、このマイラーフィルムを張って、今あるやつを三分・一分制に合わせていくということに主体をおいているのですか、そうでないように聞くのですか。
○説明員(平山温君) 幾らあるかというお尋ねでございますが、それは十万四千ございますが、それを張らないで全部新しい時数計でやれないのか、あるいはなぜやらないのかという意味のお尋ねにつきましては、性能的にはほとんど違いませんと思いますけれども、できれば逐次新時数計を、初めから三分・一分の読みになったものに取りかえて参るべきだと思います。ただ御承知のように、こういうものを一ぺんに取りかえますと、現用の相当使えますものもむだになりますし、それから機器の生産のほうから申しましても、何年間にわたって作りましたものを、この時期のために一ぺんに全部切りかえてしまいますと、そのときに問題でございます。そのときにたくさん要りますけれども、あとは毎年そうたくさん買っていくものでもございません。そこで、必要な分の一万一千のものは新型時数計でやりますけれども、あとの分は旧型時数計にマイラーフィルムを張ってやって、やった結果は先ほどの試験実験局の実施結果に書いてございますが、これで支障なくやっていけると考えておりますが、これもまあ逐次数もふえて参りますから、そのときに、あるいはまたこの古い旧型時数計を何年かたてば取りかえる時期も起こりますから、そういう時期に逐次新型時数計に取りかえていくように考えておりますわけでございます。
○鈴木強君 これは、私はちょっとまあ意見がありますけれども、どうなんですか。一応新料金体系の切りかえについて非常に熱心に公社は準備を進めておられるのですから、そういうふうな法律改正後、昨年の六月、国会で通っているのですから、本年の九月という一年以上の猶予期間があるわけです。ですから、そういう機器の発注その他についても、そういう実施に見合わせて新しい機器のほうがやはり私はいいんだと思うのですね。三分・一分制という新しい機器になれば、それに新料金体系に切りかえと同時に、新しい時数計を使っていくというのが理想だと思う。そういう見通しというものについて多少ズレが出てくると思う。これは、ここらはどういうふうにお考えになっておったんでしょうか。
○説明員(平山温君) お答え申し上げます。この点につきましては、実は途中で生産が間に合わないからこうしたというのでございませんで、当初の予定計画としてかように考えていたわけでございます。なぜかと申しますと、今の十万四千個の時数計というものも、過去何年間にわたって、毎年少しずつ公社が買って実施に移したものでございます。もしこれを新料金の実施の際に全部一ぺんに新型時数計に取りかえたといたしますと、たとえば十年分を一ぺんに買う、それから翌年からは一年分しか買わぬと、こういうことになる。そこで、これを担当するメーカーといたしましても、当然将来とも引き続いて生産があるものでございますれば、十年分を一年でできるような生産設備もできるかと思いますが、そういう先の問題もございますし、また、現在性能的にはマイラーフィルムを張ってやってもほとんど新型と同じように、先ほど申しましたように、ただ読みが三分・三分と、こう書いてあるものを三分・一分と、ものさしの読みを変えただけのことでございますので、実際問題といたしましては、ほとんど同じように扱っていけるものと思っております。ただこの新料金を実施したあとに、また三分・三分の旧型時数計を買う必要もございませんので、今後購入いたしますものはもちろん、新料金になれば三分・一分のものを買って参るかと思いますが、ただいまの切りかえのときのやり方といたしましては、先ほどの2Z、3Zを改造して使うのと全く同じでありまして、現用の課金機器でも使えるものは改造して使う、そうして新しく増設するものは新しいものを使っていく、こういうことでよいのではないか、かように思っております。
○鈴木強君 平山さん、質問の重点をあなたはどういうふうに理解されてそういう答弁をされるのかちょっとわからないのですけれども、ここに書いてあることもちょっとわからないのですけれども、もう一回説明してくれませんか。今現に使っている時数計ですね、これが全国に幾つあって、全国で今幾つ使っているか。新しいのでなくて今やっている三分・三分の時数計、それに今度切りかえ期にフィルムを張れば使えるわけです。新しいものと取りかえなくてもそういう機器施設が相当数全国的にあると思いますが、そういうものがこの十万四千の中に入っているわけでしょう。ですから、まあ在庫が、簡単にいえば三分・三分制の時数計というものが在庫として幾らあるかということになってもいいのです。そういう意味における質問ですから、数が多いかどうかということを質問しているのじゃないのです。切りかえがわかっているのですから、在庫がなくて新しくなる場合に、新しい機器で三分・一分制に切りかえることがよりベターなんですから、そういうことを十分考えてやっているのでしょうということを言っているのです。そういう配慮があればいいのです。
○説明員(平山温君) お答え申し上げます。私の説明が少し不十分だったと思いますが、少し詳しく申し上げますと、時数計は現在交換台についておるわけでございます。毎日交換手が使っておるものでございます。それからマイラーフィルムを張るときには、交換台につけたままでは張れないわけでございまして、一ぺん取りはずさなければならない。そうしますと、少なくとも取りはずして毎日張る分だけの運転用の時数計は現用のものよりもよけいなければできないわけです。そこで、そういうものをどこから出しましたかといいますと、この東京の市内局用に、ここのプリントにも書いてありますように、旧局も新局も新型時数計を使っておりますが、実は東京市外局用の旧型の時数計を新型の時数計に置きかえまして、そうしますと、大量に旧型の時数計がはずれてくるわけです。それを全国の所要局にばらまきまして、それを運転の資材といたしまして、運転の時数計として、それにまずマイラーフィルムを張って、そうして現在三分・三分で使っておったものを、それから現在使っている時数計を取りかえまして、そうしてまた現在の時数計に張って、そういう運転でやっていったわけであります。そこで、正確に現用が幾つで運転用が幾つかという数字は、実は持ってきておりませんけれども、大ざっぱな数としては、この十万に対して約一万ぐらいの運転用の時数計を使ってこのマイラーフィルムを張る作業を進めて参った次第でございます。
○鈴木強君 それでわかりました。それで、結局新しい時数計を採用するけれども、やりくりでとにかく当面切りかえていこう、こういうことですね。 それでもう一つ伺いたいのは、今の時数計というのは特定局なんかの場合、特定郵便局、これはどうなっているのです。ついているところがあるのですか、こういう時数計が。
○説明員(平山温君) ちょっと正確なことはお答えできないのでございますが、ほとんどないのではないかと思います。
○鈴木強君 電電公社の場合でもこの三分・三分制の時数計を全然使わないでやっている局がありますか。要するに、こういう標準時計を置いて、時数計を置かないで時数計算をしているところがありますか。
○説明員(平山温君) これは、御承知のように、この時数計というものはずっと昔から使っていたのではありませんで、先生も御承知のように、最初は時計を使っていて、その後時数計が入ってきたという歴史を持っております。それで現在では、公社のほうの局では大部分時数計を使っているのではないかと思っておりますが、正確にはちょっと資料を調べないとはっきりお答えできません。
○鈴木強君 これはひとつ、郵政委託業務とあわせてどの程度の局が使っておらないのか調べていただきたいと思います、正確な資料を。というのは、私はついでですから、これは意見ですけれども、申し上げておきまずけれども、体系的な移行に際して要員措置というものが考えられなければならないと思う。その際に三分・三分制と三分・一分制ではやっぱり負荷というものは私は多くなってくると思う。そういう意味において、要員算定の場合も、ある程度の基準というものを考えておかなければならぬようなことになると思いますので、ひとつ正確な資料がほしいわけですから、これは後ほどひとつぜひ調べていただきたいと思います。 それから、ちょっとだいぶ長くなったんですけれども、そうしますと、今のお話のように、時数の計算もあるいは度数の計算も、あなたのほうではもう非常に万全な態勢を確立しておるので、もしかりに九月三十日に切りかえるとしても、全然心配ないんだ、こういうふうに結論としてわれわれは受け取っていいのですか。全然問題なくスムーズに太鼓判を押してやれるんだ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○説明員(平山温君) お答え申し上げます。自動課金機器も、それから今の時数計を使う手動の課金機器も、所要の工事は目下進めておりますので、私どもといたしましては、九月三十日を目標として切りかえて支障がない、かように存じております。
○鈴木強君 まあ非常に皆さんは自信のある回答をされておるので私はそのまま受け取りますけれども、ただ、われわれはやはりわれわれとしての立場に立って心配する点もございます。たとえば、今あなたがお話しになったように、東京市外局に新しい時数計を取りつけて、それをはずしてほかに持っていくと、こうおっしゃるのですから、それらの新機器の調達というものがはたしてうまくいくかどうかということも、これは具体的な例をあげてもいいのですが、私はきょうは出しませんけれども、やはり業者の皆さんの協力も得ていると思いますけれども、なかなか皆さんが思うように−…むずかしいようなことも聞いておりますので、それらの点をひとつ十分配意していただかないと、もう中央電報局の改築も半分だけ進みましてほっとしているところですけれども、そんなこともあるだけに、私は、画期的な新料金体系移行に際して、これ以上電電公社は国民に迷惑をかけたとすれば、これは腹を切ってみたって責任とれるわけじゃない。そういう点において私は心配しておりますので、その心配は、まだ私にはきょうの御説明の段階では、私の危惧を払拭するだけの確信を持てない、こういうことだけはこの委員会において申し上げておきたいと思います。
○説明員(米澤滋君) ただいま平山施設局長が申し上げましたように、少なくとも、技術とか工事に関しまして、時数計に関しましても、あるいは度数計に関しましても、問題がないというふうに考えております。
○鈴木強君 それから、これは大泉営業局長に伺いたいのですけれども、現在の公社営業規則によって定められている料金ですね、幾つかありますけれども、その中で専用線の料金とかいろいろあると思いますけれども、そういうふうなものは一体どう変わっていくのでしょうか。何かちょっと資料がないものですから……。変わるとすればどの程度変わるのですか。それが多かったらここで説明しなくてもけっこうですから、あとでどう変わるか資料を出していただきたいと思いますけれども、たとえば、例をとりますと、DSA台の取扱料とか、あるいは新聞報道関係の専用料金ですね、それから加入電信の料金、こういうものもおそらく新料金制度に移行して三分・一分制になり、あるいは何秒、何円という形に変わっていくのでございましょう。そういうふうな料金は一体どういうふうに姿を変えていくのですかね。これは具体的な一つの設例ですけれども、そういう営業規則にも定められておるし、それから郵政大臣の認可を得てもちろんきめる料金ですね、そういったものの中で、まだわれわれにわかっていない点があるのですが、そういう点はどうなりますか。
○説明員(大泉周藏君) 今認可によってきめられる料金のうちで、新料金移行とともに変わるものというものについてのお尋ねでございますが、実は大まかに申しますと、その大部分は、現在の試験実施の部門について省令できめられたものと同じであります。そのほか先ほど申されました加入電信の料金とかいうものが少しございますが、このようなものにつきましては、これは郵政大臣の御認可をいただくまではちょっと私から御説明するのもどうかと思われますので、郵政省のほうにお尋ねになったらと思いますが……。
○鈴木強君 監理官、テレビの専用、それから新聞社の専用線ですね、そういうものの料金はどういうふうに考えますか。そこにきまっておったらちょっと……。
○説明員(岩元巌君) ただいま電電公社のほうからまあ一つの案が出されて検討はいたしておりますけれども、まだ郵政省といたしまして結論を出すまでには至っておりません。目下検討中でございます。
○鈴木強君 この前どなたかも質問しておりましたように、北陸ルートですでにカラー・テレビをやっているわけでしょう、実際。そういうふうな電電公社のマイクロウェーブを使ってやる専用線などの料金についても、あるいは加入電信なり、新聞関係の専用線の料金にしたって、これはどうなんですか。きめる場合には、いろいろ関係方面の意見なんかも聞いておるのですか。郵政省であなた方独自できめておるのですか。これは公社の意見を聞くのはあたりまえでありますが、そのほか利害関係にわたるような面の意見なども聞いてやっているのじゃありませんか。どうなんです。
○説明員(岩元巌君) 関係のいろいろな方面の意見等も聞きながら、目下検討しておるという状況であります。公式ということではございませんけれども、非公式にいろいろな方面の意見を聞きながら、目下検討中でございます。
○鈴木強君 検討中はいいけれども、要するに、直接利害のまつわる第三者の意見を聞くのは、これはまたいいでしょうね。料金制度そのものだってまだ十分ではないということは、この前にも言われているようなんだから、それはいいのだけれども、この利害関係に関係するようなことの意見まで聞くのですか、郵政省は。そういう事実はないですか。
○説明員(岩元巌君) 公式に……。
○鈴木強君 公式といわず、非公式といわず……
○説明員(岩元巌君) 現在まだ事務段階でいろいろ検討しておるという段階でございますので、まずその程度でひとつ御了解いただきたいと思います。
○鈴木強君 それは法定外料金で認可料金についてもそういう措置をとっていますか。同じようにしていますか、これは。
○説明員(岩元巌君) 郵政大臣の認可料金につきましては、今回の料金体系の切りかえをどういうように実施するかは、あらかじめ電電公社のほうから、いろいろと資料を取り寄せまして検討いたしております。省令公布、あるいはそれと大体同時期に認可を得るような手はずを現に進めております。
○鈴木強君 もっとざっくばらんに聞いておるのですから、聞いてもらいたい。だから、その放送とか、テレビ、ラジオのチャンネルの専用線の使用料とか、そういうものについては、各方面の意見を聞くわけですね。ですから、DSA台取扱料金とか、地域団体加入電話とか、あるいは加入電信の料金というものは、あなたのほうで認可する料金なんだから、そういうようなものは同じようにやっていますかということです。検討中はけっこうだから。みんな利害者の意見を聞いておきめになっておるのですか。一方だけやって、一方だけやらぬということはないでしょうね、ということを聞いておる。もっと具体的に……。
○説明員(岩元巌君) いろいろ各方面からの要望あるいは陳情等も出ておりますので、そういった面の意見を勘案し、また公社の意見も尊重しながら、目下検討しておるところでございます。
○鈴木強君 まあこれはそういうふうに認可料金そのものについてもまだ検討中である、結論が出ない、新料金体系移行と同時にできないというような状態であっては、これは不十分じゃないでしょうか。もっと推進をしたらいかがでございますかね。これはまあ私の意見として申し上げておきます。これ以上私はこれには触れませんがね。そういうふうな、やはり新料金決定に対する郵政省の方針というものも、何かこうちぐはぐなところがあるように私は見受けられますがね。また一つ具体的な問題についてあなたに僕個人のほうから意見を出したいと思います。 それからもう一つ、これは秋草理事さんに伺いたいのですが、単位料金地域の測定ということに対して、これは法案審議の際にも非常に問題になりました。これは非常にむずかしいと思うのですけれども、今も法定料金等について、郵政省はあらかじめ関係のほうにも相談をするというような配慮もしておるようでございますけれども、一体単位料金区域をどうするかという問題については、電電公社のほうでこうするんだというやつはり基準に基づいてきめていくわけでございますか、だれかにこの意見を第三者的に聞こうというような御配慮はないのでございますか。
○説明員(大泉周藏君) 秋草理事に対する御質問でございますが、私が担当しておりますので、かわってお答え申し上げます。単位料金区域につきましては、法律の条文でもはっきりいたしておりますように、新しい市外通話距離をはかる単位となる距離でございます。したがいまして、この距離のはかり方をどうしたらいいかというときの単位となるものは、通話交流上から見ても、経済的、社会的に一体であるようなものを選んだほうがよろしいということから、前々から御説明申し上げますとおり、これは公社が多年にわたって作って参っております集中局区域というものを基準にしたらい一番いいのではないかということから今度の料金体系が作られたわけでございます。したがいまして、今までの集中局区域というものを基準といたしまして、その後町村合併その他で多少の区域の変動がございましたのもを補正したものをそのまま使ったわけでございます。ただ、この前ちょっと申し上げましたとおり、非常に小さい離島がございますが、それを四つほど、あまりに距離が離れているので、別の単位料金区域にした点が違うだけでございまして、したがいまして、この点について別にあらためて一般の世論を聞くというような形はとらなかったわけでございます。
○鈴木強君 この前の法改正のときに、単位料金区域について、その区域を設けた規定というのは四十五条の二にございますね、公衆電気通信法にございます。これは準市内並みの通話料金を課す場合と、そうでない場合とが出てきますのでしょうね。そういうふうなめんどうな実は問題があると私は思うのです。ですから今営業局長のおっしゃったような局間距離をどうとるかというようなことについては、集中局なら集中局で単位の相互のあれでいいと思うのですけれども、準市内料金を適用するあるいは適用しないという範囲の問題が出てくると思うのですけれども、そういう場合の決定が実は新料金体系移行の際に非常に問題になるのじゃないでしょうか。何きロ以内というように実際にはございますけれども、経済的に地域的に連帯の地域であるとか、何かそういうようにばく然と法文上には書いてあったと思うのですけれども、しかし、実際にやることになるとたいへんなこれは問題になると思うのでございますけれどもね。そういう点については、これは確かにわれわれも法律を作るときに非常に弱った問題ですから、今さらあなたに質問するのもたいへん失礼かとも思いますけれども、実際施行に際してそういう心配が残ったままやることになっておりますから、なお私は最後にこういう機会に伺いたいと、こういう意味で質問したいのです。
○説明員(大泉周藏君) ただいま申されましたとおり、これは非常に利害関係のからむ問題でございまして、これを単なる利害の面から見ますと、かえってこんがらがるかと思います。しかし、今度の法律というのは、だれかに利益を与えようとか、だれかに損を与えようということは全然ないので、すなおにしかも簡素に料金体系をきめていこうという形のものでございます。この立案の根本は単位料金区域をどう定めるかにあったわけでございますが、これにつきましては、現在の市外集中区域というものを単位とすることが一番よろしいということがこの法を作る基礎に考えられておったと、こう私は考えるのでございまして、この点は先生方も御認識いただいていると思うのでございますが、この形をそのまますっととったほうが一番問題の解決に公平である。実はこの作る作業の過程においても二、三地方の都市の方などの御陳情を受けたのでございますが、事情を御説明申し上げまして皆さんに御了解を得たのでございまして、これを得だ損だということで引き回しますと、これは非常なたいへんなことになるのでございますので、しかも、公社も何も一年二年でやったものじゃございません。御承知のとおり、十数年来着々と築き上げて参ったものでございます。市外線もそのとおりできておりまして、これをあちこちいじくり回すというようなことは、かえって通話の交流からもまずいのでございまして、この点は私たち御納得いただけるのじゃないかと思っておる次第でございます。
○鈴木強君 ただ、そういう問題について準市内をどういうふうにしていくということは、料金がくっつきますからね。六十秒七円か五十秒七円かになるわけですから、確かに利害を考えるなといっても、実際には考えてくるわけですね。それと、まだ行政区画によって必ずしも料金というものがそれにマッチしておらない姿があるのですから、そういう点を根本的にやり直せばいいのだけれども、それも過去の既得権その他の問題からできないという中でこういう単位料金制度というやつを設定していくんですから、それだけに問題が出てくると思う。だから、ある程度、局長、地方自治体あたりの意見を聞くとか関係者の意見を聞くとかという、そういうような方法をとって理解を深めていくという——それは納得を完全にしてもらうかどうか、これは別ですけれどもね。できるだけ会社の意図というものをやっぱり認識させる意味においても、相談をかけていくというような、これはまあめんどうな話で、私もここで積極的に推進しろということについては、実は法律案を審議している過程から見まして言い切れないのですけれども、しかし、何かやはり地方自治体あるいは関係者との話をしておかぬと、むしろやったあとに混乱が起きて非常に会社もお困りになるのじゃないか。それよりも事前にそういうお話をしてあらかじめ、納得までいかなくて毛、理解の上で準市内にするかしないかというようなこともおきめになったほうがいいのじゃないかと、こう私は思うのですけれども、これはいわば政治的な配慮といいますか、そういうことも考えられないでしょうか。
○説明員(大泉周藏君) 非常に円滑に実施できるという御配慮からの御注意かと思うのでございまして、私たちそのお気持よくわかるのでございますが、私どもの考えでは、これを変更するという意味で御意見を聞いたのでは結局混乱が起こるのであって、結局、先ほど申しましたとおり、多年にわたって、回線もちゃんとできておるのでございますから、その姿で郵政大臣の御認可をいただいたものでぴたっときめまして、きまったものを御説明して、こういうのでこうということで御理解をいただけるようにするのが一番いいのではないか、こう思うのでございます。
○鈴木強君 こういう厄介な問題も実は残っておりますのでね。ですから、ここが準市内になりますよ、なりません、よというようなことも、これは発表してみるとかなり混乱が私は予想されると思いますので、実は老婆心という、よりも、むしろ危惧を持っておるのですから、私はこういう質問をあえてきょうやったんですけれども、以上申し、上げましたような幾つか実施に際して私たちの危惧を持っておるのでございますけれども、あえて会社は九月三十日ごろにやろうとしておるのかどうか私は知りませんけれどもね。 最後に。総裁に承っておきたいことは、私たちも以上のような観点から実は慎重配慮をするという立場に立って、もう少し具体的実施を延ばされたらどうかという建設的な実は意見を法律改正の面に表わしたのでありますが、本国会も会期もわずかになっておりますし、いずれにしても審議は結着すると思いますけれども、まあこの前の委員会でも手島郵政大臣は、十分料金制度委員会等を持たれて会社当局も第三者の意見を聞いた上で作られた新料金体系でございますけれども、なおかつ、まだ幾多の問題が残っておる、こういうことも認められておるのです。したがって、さらに全般的な料金改正への再検討ということを考えなきゃならぬじゃないかと、こういう意見も久保委員の質問に対してお答えをしておられる。私は、もしかりにこの実施に対して労働組合側の協力が得られないとかいうことになりますと、この今やろうとする料金体系自体も加入者にかなりの迷惑をかけることになるのじゃないかという心配もあります。ですから、そういう点に対してもっと慎重な配意をもって組合側とも協議を進めていただきたいと同時に、さっき政務次官もおっしゃったように、どうしてもこれは長期にわたるこれからのこういう問題でもありますので、そんないろんな理屈にこだわらず、動いていく労働運動としてこれをとらえて、そして全逓なり全電通なり、郵政、公社、こういう皆さんが英知をしぼってこれらの料金対策に対する配意もしていただきたいと私は思うのです。ですから、きょうお聞きしたいのは、実際皆様自信を持って九月三十日にやれるとおっしゃっているんだが、それは私たちが指摘したような時期その他の具体的な実施に対する問題もあります。それと同時に、問題は、電電公社に従事している労働組合、これらの諸君の協力が得られないということはこれはまた遺憾なことであって、どうしても働く労働者の協力支援を得なきゃならぬと思うんですが、そういう点も私はまだ相にらみ合った姿の・中におるということを非常に残念に思います。ですから、そういう点についてもっと積極的に第三次五カ年計画の骨幹に触れ、基本に触れる、スタートに触れる料金体系だと私たちは思っておりますから、それに対して万全な配意をしていただくと同時に、将来に向かってさらにその新料金体系というものを、新料金制度全体に対する再検討等もひとつやっていただくと同時に、郵政、電通その他のそういうような御意見を聞いていただくようなお考えもお持ちでございましょうか、これは最後に大橋総裁にお伺いしたい。
○説明員(大橋八郎君) ただいま鈴木先生から公社の事業そのものについて、非常に御親切な御意見があったのでございますが、しかし、これは御承知のとおり昨年、一年前に国会の通過を見まして、一年間にわたって私ども全力をあげて今日まで実施に努力して参ったのでございます。先ほどから申し上げましたように、技術的の点その他の点について万全の施策が遺憾なく円滑に今日まで行なわれてきておると考えます。その点について、先ほど技師長からも御説明申し上げましたように、まず遺憾なく行なわれるものと、かように考えております。ただ、先ほどから、あるいはこの前からお話のあるように、一般に対する周知の面においてまだ日が足りないんじゃないかというようなことについての御意見もあるようであります。まあ、一般の問題としては、昨年の法案通過の際、その後にわたって、一般問題としては相当私ども、周知はしたと思いますが、なお多少、特殊の問題についての周知はまだ行なわれていない点もあるかと思います。しかし、実施までには、かりに九月三十日に実施するといたしましても、まだ一カ月ばかりの期間があるのでありますから、御趣旨の点について十分私どもも努力をして、趣旨の徹底に努めたいと考えております。 なお、将来の問題につきましては、私ども、この料金の改正について、少なくとも電話については、大体昨年改正をして、委員会において審議の結果成案を得たのでありますから、さしむき私のほうとしては、まずよかろうと考えておるのですが、しかしなお、実施した上で適当でないという点がありますれば、むろんこれを改正することにやぶさかではありません。なお、電報の問題につきましては、御承知のとおり、まだ問題が解決しておりませんけれども、今後十分その点については、調査の上でさらに改正を進めていきたい、かように考えております。
○鈴木強君 要員問題の話し合いはどうですか。
○説明員(大橋八郎君) 要員問題につきましては、先日もどなたかに私申し上げたと思うのでありますが、第三次拡充計画の実施につきましては、いろんな問題がありますけれども、私は要員問題が最も重要である、かようなことは当時も申し上げておったのであります。今後は十分この点については、できるだけの了解を得て進めていきたい、かように考えております。
○鈴木強君 僕はもう答弁は求めませんけれども、大臣のこの前のそういう御答弁を伺いますと、もう少し御配意を持っているように私は承ったんですけれどね。ですから、電話料金そのものも、なるほどさっきも私指摘しているような経過ですから、一応皆さんとしては新料金体系移行に際して、そういうことも言えないかもわからないけれども、しかし、具体的にあの法案審議の中にも幾つかの問題の点が出てきているはずですから、そういう点も加えて大きな立場から電話料金制度、電報はもちろんこれはまだ未処理になっておりますからやっていただかなければならぬのですけれども、こういうふうな総括的な立場に立って、もう少し広い視野から私は料金制度というものを考える必要があるのじゃないかと、こう思います。ですから、大臣はそう答弁されておりますから、ひとつあなたもよく御承知なさってそういう方向でやっていただくようにこれは希望しておきたいと思うのです。
○説明員(大橋八郎君) もちろんただいま御指摘のように、現在の改正の料金体系が全然完全無欠とは言いがたいと思いますけれども、もし不都合の点があればむろんの話でありますが、実施した結果、なおこういう点を改めたらどうかという点がありますれば、むろんこれを改正することにやぶさかではないのであります。なお、研究は続けるつもりでおります。
○久保等君 きのう私資料の説明を願っておった途中でやめたのですが、きょうもだいぶ時間がたっておりますが、一応簡単にこの資料について御説明を願いたいと思うのですがね。試験的に実施した各局について、その結果の一応資料を出してもらっておりますが、これについてきわめて概略でけっこうですが、御説明を願いたいと思います。
○説明員(大泉周藏君) では御説明申し上げます。「新料金制度試験実施結果について」という資料について御説明いたします。 新料金制度実施につきましては、昨年の七月三十日から自動市外通話については八王子局等十局に、三分・一分制による手動即時通話については岐阜局等八局に実施いたしたのでありますが、その試験実施結果およそ次のとおりでございます。 ここに当初の予想が書いてございますが、当初予想した事項は次のとおりでございます。 第一、自動通話につきましては、距離別時間差法の適用により、通話時間は概して短かくなるであろう。通話時間が短くなると、一通話度数当たりの料金収入額は相当程度減少するであろう。しかし他面、利用度数は相当増加するであろう。自動通話の料率の設定にあたっては、手動即時料金との均衡を考え、かつ、距離別時間差法を採用した場合における利用度数増加の諸外国の実例も参酌して若干低めの料率としたので、利用度数増加がないと若干減収を生ずるのではないかということを自動通話については考えておったのでございます。 次に、手動通話については、三分・一分制の採用により、ことさら通話時間が短くなることはないであろう。また通話度数が増加することもないであろう。それから通話時分別通話度数分布の分布型は、なだらかな型を示すようになり、通話時分に対応した合理的な料金が課金されるようになるであろう。したがって、手動通話の料金収入としては、直線距離制に伴う調整及び三分二分制に伴う調整に基因する若干の減収を除いては、ふえも減りもしないであろう。 次に、DSA通話でございますが、このDSA通話ということは、非常にこれは俗語的な使い方でございまして、自動区間における手動通話というふうにお読み取り願ったらいいと思います。自動通話区間における手動通話は、三分間では自動通話と同額であっても、割高となる率が多いので、利用が減る要素も考えられる反面、従来あまり知られていなかったDSAサービスが表面化し、他人使用等の関係で利用がふえる要素があり、総体として利用度数においては、以前とあまり変わらないか、もしくは若干増加するであろうということを考えたのでございます。 次に、試験実施後における通話利用の変動の状況でございます。試験実施後五カ月間の利用状況の概要を述べますと、おおむね次のとおりでございます。これは実は七月三十日から始めまして昨年度一ぱい調査した結果でございます。自動通話につきましては、この自動通話の度数及び通話時間の変動状況、それから自動通話の一日の平均完了通話度数につきましては、試験実施局別に試験の前後を比較しますと、別表にございますとおり、ほとんど変更を見せておりません。また区間別の平均通話時間につきましても、別表にございますとおり、ほとんど変化を見せておりません。それから手動通話につきましては、これも手動即時通話の総発信度数は別表にございますとおり、前後において著しい変動はなく、また通話時間の変動も別表に示しますとおり、全般的には若干長くなっていることが注目されますが、これだけで試験実施によってこの差が出たと断定できるほどの強い変化等は見受けられないのでございます。 それから自動区間における手動扱い通話でございますが、これは別表にごらん願いますとおり、広島では減っておりますが、ほかの区間では一〇%から三〇%程度増加いたしております。ちなみに、この自動区間における手動扱い通話と申しまするのは、全手動台のうちの一〇%からそれ以下くらいの程度のものでございます。ですから、全体からいきますとたいしたことはないのでありますが、ここだけで見ますと相当の変動を示したのでございます。これを種類別に見ますと、これも別表に書いてございますとおり、一般加入者からの通話申し込みと、ボックス公衆電話からのそれとは大きな差が見られるのでございまして、一般加入者からのものは四五%という伸びを示しております。これは新料金制度の試験実施に伴いまして、今までこのような通話の使用をあまり勧奨していなかったのでございますが、これを御説明したためにこれを知って使われる人ができたこと、それから距離別時間差法というものを採用しますと、どうも今までの三分・三分とちょっと毛色が変わるので、念のためということで使われたことによるものではないかと思われるのでございます。それから公衆電話からのものにつきましては、委託公衆電話、すなわち赤電話からのものにつきましては、総数はほとんど変わっておりません。ボックス公衆電話からのものにつきましては、二六%程度の減少を見せております。この公衆電話におきますDSA通話と申しますのは、先ほど申しました自動区間における手動扱い通話というよりも、むしろその台で扱う全体の通話を言っておるのでございまして、赤電話、ボックス公衆電話ともその赤電話の扱いでございますが、これはこのボックス公衆電話からの通話は二六%程度の減少を見せております。これは実はこの前の国会でも御説明申し上げましたとおり、ボックス公衆電話は、たとえば一般の区間では十四円であるのを、法律の規定がないために、十四円という規定がないために、事実上十円にまけておった。それを今度の法律で五円刻みで切り上げていただいて十五円になったというような措置がありましたので、多少影響したのではないかと思います。これもどの程度の影響か必ずしもはっきりはしないのでございます。 次に、試験実施後における料金収入の状況でございますが、今度の試験実施は主として通話度数、通話時間の変化状況を調査して設備計画の参考とするために実施したものでありまして、特に料金収入の状況を調査することを主たる目的としなかったために、実は詳しいいい資料ができないのでありますが、試行区間の一部について調査したものが載っております。それを御説明申し上げますと、自動通話につきましては、区間によって課金距離区分の変わったものもあり、変わらないものもあり、まちまちでございまして、その結果は別表に示すとおりでございます。これらの数字からきわめて概括的に収入の傾向を見ますと、当初予想した額とほぼ同程度か、若干上回った程度の減収が生じているかと思われますが、この点につきましては、五カ月間の結果でございますので、新料金制度の内容が利用者に浸透したあとはどうなるかということは、まだ一がいに結論を出しかねるのでございます。 それから手動即時通話についてでございますが、これについても別表に書いてございますが、距離区分が短縮された区間とされない区間があるのでございますが、短縮されました区間につきましては、試験実施後の収入、これを見ますと、距離短縮によるものが一九二%、三分二分制によるものが〇・一%であろうと推定されるのでございまして、この距離区分の短縮された区間の減収は、総体は一九・二%でございますが、その大部分が距離短縮によるものと考えられるのでございます。また距離区分の変動のない区間につきましては、〇・一%の減収でございます。との岐阜局の減収は、試行区間が距離段階が下がった区間が多い結果生じた岐阜局の特殊現象であると考えられますので、距離区分による減収であり、三分・一分制による減収はごくわずかでございますので、これも試験実施の前後においてほとんど変わりがないのではないか、こういう工合に考えられるのでありまして、この結果、最近の経済界の動向もあるでございましょうが、私たちのある程度期待いたしました利用増というものは、まだそれほど見られていないということでございます。
○久保等君 資料そのものもあまり全般的に動向を推測するに値するかどうか、必ずしも十分な資料の内容になっておらないようですから、いろいろ問題もあろうかと思うのですが、別表の第二表をながめて、この表の動向だけからながめますと、十キロから二十キロ、比較的短距離間における料金は若干高くなる傾向があり、二十キロないし四十キロなり六十キロなり、こういったところから見た傾向としては、料金面では安くなるのではないかという、私これは試算をしてみたところによると、そういう傾向がうかがえるのですが、これは通話時間の変動状況だけを書かれた表ですけれども、料金面からは、このまま時間に単位料金をかけて出てくる料金の傾向として、私試算したところによると、そういう傾向を示しているのじゃないかと思うのですが、これには料金の変動の傾向が、ことに度数と関連する料金の数字が出ていないのですから、ちょっとその点この資料としてはわからないのですけれども、私の試算によると、そういう傾向が出るのですが、そんなふうには見られませんか。
○説明員(大泉周藏君) これは、この関係の分だけ抜き出して料金をとることは非常に困難でありますからやってないわけでございますが、申されましたとおり、自動通話区間におきましては、この通話あたりの平均秒数が同じであるならば、それは減収になるので一あります。
○久保等君 この第六表のところを第四表の関連でながめて実は感ずるのですが、内容は、これも実はそれぞれまちまちなものですから、あまり比較はできないのですけれども、第六表のところは、料金収入の変動状況になっておるのですが、第四表のところの対地局と第六表のところの対地局とは内容が食い違っておるものですから、これは比較がちょっとできにくいのですが、しかもこれは、岐阜局で今八月分だけをやっておるのですが、第六表、九月分をむしろ比較したほうがいいのじゃないかと思うのですが、これは八月だけ載っけて九月はどうして載っけなかったのですか。第四表との比較をするにしても、九月分がないと、第四表のほうは八月、九月、両方二カ月載っけておるのですが、第六表のほうでは八月分だけしか載っけておらないのですが、これはどういう意味で八月分をとられたのですか。
○説明員(大泉周藏君) 先ほど御説明いたしましたとおり、今度の調査は通話料、通話時間の変動を見るのを主目的にした過程において料金の特別調査をやったのでございます。相当めんどうな調査でございますので、しかも、私どものほうもこれに伴う変動の予想が、八月分で大体予想どおりであったので、特別調査をあえてやらなかったのであります。
○久保等君 この度数の増減はわかりませんか。平均通話時間と料金の収入の変動と両方出ているのですけれども、度数の関係は出ていないので……。
○説明員(大泉周藏君) 手動即時通話区間の度数につきましては、第三表に書いてあるのでございますが、これは通話対地局じゃございませんで、発信度数でまとめております。対地別のこまかいものはここに載っておりません。それ以外はそのとおりであります。
○久保等君 これも一週、二週、三週となっておるものだから、八月、九月あたりのところは全然見当がつかない。比較ができにくいのです。八月、九月というふうに二カ月に分けて集計すれば出てくるわけですね。時間をとりますから、その点は整理されておらないので、非常に見にくいので、また私必要によって別にお尋ねしたいと思います。資料に関する質問は一応この程度にとどめておきたいと思います。 それで、若干基本的な一、二の問題についてお尋ねしておきたいと思うのですが、先ほど技師長のほうからの御説明によると、切りかえのための準備工事、そういったようなものについては、十分に予定どおり円滑に進んでおるというお話なんですが、切りかえに必要な準備工事、こういったものはいつごろ終了される御予定なんですか。施設局長のほうからでも……。
○説明員(平山温君) お答えを申し上げます。いろいろな関係の工事がございますけれども、大体は九月十日までくらいには九五%くらい工事が進む予定になっております。工事の種類によって若干ズレがございますけれども、大体九月十日ころまでに九五%、それから全体が中ごろ、おそいもので二十日ころまでに百パーセント完了する予定になっております。
○久保等君 それは切りかえだけを残して一切の準備を二十日ころには大体終了することを目途とする……。
○説明員(平山温君) そのとおりでございます。
○久保等君 特に一般の理解と協力を求めるという立場から周知宣伝といいますか、そういったようなことが非常に重要だと思うのですが、先ほど総裁の御答弁で、一カ月程度で十分だろう、こういうお話もあったのですが、全国的に新料金体系に切りかえるということになりますと、相当なこれは大行事だろうと思うのですが、昨年これを試験的にやられたことについても、一度局部的にやられた経験を持っているのですが、しかし、全国的にやるということになると、規模の点ではこれは問題にならぬわけですが、当初から一カ月程度あれば十分だというふうに御判断になっておったのですか。今日でも、先ほどの御答弁によると、一カ月程度で十分という御答弁でありましたが、その点については十分に自信を持っておられますか。
○説明員(大橋八郎君) 最初は実は八月一日ごろに政令を出していただけるという私ども希望を持っておりまして、そうなりますと、ちょうど二月間期間がありますから、これは十分であろうというような考えでおったのでありますが、だんだんおくれて参りましたので、今日になりますと、そう長いということは言っておられないという実情であります。ところが、この二カ月といううちには、内容はいろいろありますので、一般に周知するための印刷物の印刷とか、その他の準備に要する期間が大体一カ月、その一カ月のうちに、さらに部内における、内部の取扱者等に対していろいろなことを教え込むという問題もあるわけであります。そこで、対公衆関係といたしましては、あとの一カ月で大体印刷物を利用してやれるのじゃないか、かような初めから考え方を持っておったわけであります。そこで、もうすでに過ぎ去った八月一ぱいにはその印刷物なり、あるいは内部の従業員に対するいろいろな訓練あるいは指導等のことについては極力やりましたが、あとの残った一カ月の間に一般公衆に対する周知宣伝ということをやりますれば、ほぼ初めの予定どおりのことはできるのじゃないか、かように考えております。
○久保等君 周知関係についてはどういう方法を具体的に考えておられますか。
○説明員(秋草篤二君) ただいま総括的に総裁から御答弁を申されましたが、この料金切りかえの問題は、周知宣伝の部面からいたしますと、非常に大きな問題でございますので、すでに三十七年度の事業運営方策にも、総裁から強く周知宣伝について全力をあげろという方針を示しております。この方針に基づきまして、すでにこの春から、四月末からそうした方法、計画というものを立てて、そのスケジュールにのっとって逐次やっているわけであります。もちろん周知する相手にもよりますので、政令が実際出るということがはっきり確定するということはごく最近の問題でございますが、こうした法律はすでに通過されておりますので、秋ごろにはこういう問題は必ずやらなければならぬという覚悟をきめておったために、早くからそういう理解を深めるための一般的な概念的な周知宣伝はすでに毎月テレビ、ラジオあるいは雑誌——雑誌はこれは主として週刊誌でございますが、続けております。これは具体的に加入者、利用者に対する克明なる案内ではなくて、そうした理解を深める準備期間でございます。そこで、いよいよ八月、九月、特に九月に最終の決定した具体的な内容を実際の加入者に周知するというのが、スケジュールですでにできておりまして、何らそこにはそごもなく順調に参っております。もっと具体的に申しますれば、加入者に実際に地元の各電話局長から御案内を申し上げる、こういうものも全部下書きができて、印刷に付すべく待機しております。これは九月に入ったらまもなく発送するというような運びになっております。それから新聞広告等、やや公示的なものを全国の大新聞社及び地方紙に、これは九月二十五日前後に一斉に相当大きな金をかけて実施する、こういうことをやっておるわけで、その他テレビを通じまして、あるいはラジオを通じまして、こまかい点はたくさんございますが、一々申し上げるのは繁雑でございますが、外部宣伝に対する周知の態勢は十二分に整っているわけでございます。
○久保等君 そういう加入者等に対しては、個々にすべて周知をする方法もあわせ考え、全般的な周知を前もってすでにやられておるということなんですが、私は、何といっても、これだけの画期的な切りかえのことについての問題は、特に全従業員、職員との間における問題等についても、これは格別の努力をしていただいて、解決を当然しておかなければならぬ最大の大きな問題ではないかと思うわけですが、そのことについてはどういうことになっておりますか。
○説明員(山本英也君) ただいまの久保先生のお話では、従業員と申しますか、部内の職員に対する周知の問題、もう一つは、労働組合と申しますか、全電通に対します問題、二つあるかと思います。部内の職員に対します当該の関係の運用、訓練、そういうものにつきましては、先ほどから説明申し上げますように、計画に従って順当に進んでおるわけでございます。 もう一つの労働組合に対しまして、料金の改正を実施するためにどういう説明を行なったかということでございますが、そちらのほうにつきましては、すでに法案の定まります昨年以来、内容等につきましては労働組合のほうにも説明をいたしておりまして、いよいよ実施の期日——私どもといたしまして予定をいたしました実施の期日というのは大きく変わりましたので、さる八月の一日でございますか、労働組合のほうから、新料金の切りかえに伴うところの問題につきまして数項目、項目にいたしましてたしか七項目であったかと思いますが、申し入れと申しますか、要求と申しますか、そういうものがございました。これに対しましては、直接料金制度の改正に伴いまして切りかえの実施ということと関連いたします問題も若干は含んでおりますが、その労働組合のほうから申し入れて参りました内容は、料金制度の改正というものが、第三次の前提をなすものであるので、第三次の問題とあわせて要求項目に掲げてあるように考えられます。その申入書そのものをただいま持ち合わせておりませんので、正確に申し上げられませんが、ごく大ざっぱに申し上げますと、料金制度の改正というものと第三次の拡充計画の実施というこの二つのものを合わせまして、それに関連して組合としての要求等が述べられておるのであります。そこで、これに対しましては、私ども料金制度の切りかえに伴いますところのいろいろの説明事項は、その要求書の出ます前に、七月の末までに済ましたつもりでございます。その後この要求書が出まして、この要求書に対しますところの回答等につきましては、ただいま検討中でございます。先ほど来お話のございました問題と関連いたします問題で要求書中に掲げられております問題は、料金制度の改正と直接の関係はございませんが、第三次の計画を実施するにあたりましては、組合との間、具体的に申しますと、要求書に書いてございますのは、郵政省、電電公社、全国逓信労働組合でありますか、全逓及び全電通との間に、要員その他の計画の実施に関しますところの問題について、協定を結んだらどうかという提案も含まれております。これらの提案につきましては、目下どういう回答をいたしますか検討中でございます。——たいへん申しわけないことを申し上げました。検討中と申しましたが、昨日組合のほうには回答を出しております。
○久保等君 その回答はどういう回答なんですか。
○説明員(横田信夫君) まだいろいろの問題がありますので、その回答にも今後の検計すべき問題を残しながら回答を一応提出いたしたわけでございます。ただいま話がありました四者協定という問題については、現行法上でいろいろむずかしいということを回答いたしておるわけであります。そのほかのこまかい問題につきましては、それぞれ理由をつけまして回答いたしておるわけでございます。ただいま手元にちょっと持ってきておりません。
○久保等君 その四者協定云々の問題ですね、これは私形式的なことは別として、また、あまり内容に触れて私どうこうは申し上げようと思わない。ただ郵政省の従業員、すなわち委託局の従業員、これが今後第三次五カ年計画の中では、大幅に電電公社の所管に移されて参る部門が出てくるわけであります。その人の、要員の問題の扱い方については、もちろん官制上なり、それから公社なり、郵政省の組織上からは、いろいろむずかしい技術的な問題はあろうと思います。しかし考え方として、郵政の従来の委託局の従業員を電電公社で受け入れることについて十分に協議をし、あるいはまた十分に行き違いのないような連絡、そういったことをやることはこれは当然のことだと思うのですよ。従来の経過から見ると、必ずしも私は手ぎわよくいったとは思わないのです。まあその点の認識どんなふうに考えておられるか。これは副総裁でも、今御答弁になったからついでにお答え願いたい。
○説明員(横田信夫君) いろいろ私どもも、こういう大きな問題につきまして、全従業員、また全電通組合との間に、できるだけ円満に問題を解決していくということでわれわれも努力いたしております。個々の問題につきましては、いろいろ見解を異にする場合もあり得ます。できるだけ話し合いで進めていくという精神を持っていっておるつもりであります。今後もそういうふうに努力いたしたいと思っております。
○久保等君 そういう答弁では答弁にならないのです。従来もやっておったし、だから今後もやっていくのだということでは答弁になっておらない。私の言っておるのは、従来そういった点について、必ずしもスムーズにいっておったとは私は見受けない。一体そのことについてどう考えておられるか。それから今後の扱い方については、私は非常に組織上なり官制上の問題としては、これはそれぞれ組織も違うのですから、その間にだんごにしたような、一丸にしたような問題の扱い方としてはできない問題もあろうしいろいろ技術的な問題むずかしい問題もあろうと思うが、ただ要員の異動という面では、これは大きな目で見るならば、電通事業の従業員がたまたま官制上郵政の委託局という立場で従来は働いておった、それが電電公社という一つの組織体の中にいわば配転されて、それで電通事業に公社の中で働くという関係になってくるだろうと思う。したがって、電気通信事業というそういう組織上の問題を離れるならば、同じ従業員ということも本質的にはいえるわけです。したがって、その間の異動については、よほど十分に協議なり連絡なりをしながら扱って参らなければならないと思うのです。これはまあ当然のことだと思う。ところが、従来官制を異にする、組織体を異にするといったような関係から、その点うまくいっておらなかった面も確かにあったと思うのです。だから、そういう点に対する今までの事実に対しての認識、それから今後に対して一体どうしていこうとするのか。組合から要求があったなかったということは別にしても、これは今後の第三次五カ年計画の中では非常に大きなウエートを占める私は部門だと思うのです。だから、それを木で鼻をくくったような形式的な処理の仕方じゃなくて、ほんとうに考え方として基本的に、少なくとも積極的に従来よりも円滑に事を運ぼうとする意図があるとするならば、そういった点について私はよほど努力を今後願わなければならぬじゃないかと思うのですが、お答えを願います。
○説明員(横田信夫君) 先ほどの私のお答えが足りませんで失礼申し上げましたが、ただいまお話がありましたように、郵政と全逓との間に団体交渉が行なわれ、それから電電公社と全電通との間に団体交渉が行なわれる、しかも、こういう電気通信の設備の近代化、合理化という問題は両方に関係する問題を持つために、お話のごとくこの団体交渉といたしましては、郵政対全逓、それから公社対全電通との間の団体交渉ということに相なるわけでありますが、事柄が相関連を持つ場合において、また郵政と公社との間に連絡が、できるだけ密接な関係を持つように従来もいたしてきたつもりでありますが、ただいま先生の御指摘のごとく、この点において十分全部うまくいっておったということにつきましては、いろいろ問題がありますので、この点はなおこれが円滑にいくようにわれわれも今後一そうの努力をしていくべきだろうと思います。そういう姿勢をもちまして、昨年から郵政省と電電公社との間に電気通信委託業務協議会というものを持ちまして、郵政側におかれましては事務次官が代表者、公社側におきましては私が一応代表で、あと関係局長の間に始終連絡を持つ、あるいは小委員会を持って協議するというようなことで、この両者の関係が円滑にいくように努力いたしてきております。なお、こういう方面につきましてなお一そう今後努力いたして、先生の御趣旨に沿うように努力いたしていきたいと、こういうように考えております。
○久保等君 ですから、ただいまたまたま具体的な問題として御説明のあった要員配転の問題に関するまあ四者協定というのですか、組合から出した要求はそういう形になっておるかもしれませんが、その問題についても、私は少なくとも従来よりも積極的な形で十分に協議をし、また相談をし合うという態度を今後特にとっていってもらわなければならぬと思うのですが、単に要求に対する一片の回答でもって話は終わりだということにはならぬだろうと思うのですが、そういう今後のひとつ特別の努力をお願いをしたいと思うのですが。 それから先ほど御答弁のあった今度の新料金体系移行に関する切りかえ自体の問題と、それからそれと関連するというか、第三次五カ年計画との問題について、二つ山本理事のほうから御答弁があったのですが、今確かに問題をある程度二つに分けられる面もあるだろうし、あるいはまた、ある程度関連がある問題もあるのじゃないかと思うのですが、いずれにしても、もちろん今度の新料金体系移行もいわば第三次五カ年計画の自動即時化自体を推進していく前提としてのどうしてもやらなければならぬ措置なんだということでおやりになっておる経過だろうと思うのですが、そうだとすれば、労働組合との関係における問題の解決についても、私はやはりよほど思い切ったお考えのもとに問題の解決をはかっていかなければ、今後いろいろと問題をあとに残していくと思うのです。特に切りかえに関連する問題等について、直接的な問題、こういったことについては話は一応まとまったのですか、どうなんですか。
○説明員(山本英也君) 切りかえの実施そのものにつきましての組合のほうからの要求の一例を申し上げますと、たとえば切りかえ当日あるいはその以前からの準備段階におきますところの貸借役、通信局間の貸借役問題について本社と労働組合の本部とのほうである程度説明をするとか、話をするとかいうようなことも一項になっております。こういうような切りかえの実施に伴います問題につきましては、一応話し合いを了しておる段階でございます。
○久保等君 ただいまもちょっと申し上げたように、やはり第三次五カ年計画のまあいわば前提的な問題ですから、非常に重要な問題だと思うのですが、期間的にも先ほど総裁から九月三十日あたりを目途にというお話もあったわけですが、まあそういうことを考てえますと、時間的にも私は非常にむずかしいのじゃないかという気持がいたしておるのですが、そういう基本的な問題が、しかも、部内の問題、こういったようなことについてはよほどの英断をもって事に当たっていただく必要があるのじゃないかと思うのです。この面について、予定の時期に十分に円滑に切りかえが実施できるという御決意と見通しを持っておられるのですか。また、先ほどはいろいろと周知宣伝等の対外的な問題についてお尋ねしたのですが、その点については、若干事務的な問題でもありますから、時間をかけていろいろ準備を進められて、そのことについてはある程度自信を持った見通しを持っておられるようですが、人間関係の問題、特に部内における問題、これは私は最も重大な責任者の立場からいえば意を用いなければならぬ問題だと思うのです。そのことについて、しかも、それが第三次五カ年計画との関連もあるだけに、よほど思い切ってその点スムーズに話をつける努力をされないといけないのじゃないかと思うのですが、そのことについてはどんなふうにお考えですか。その見通しはいかがですか。
○説明員(横田信夫君) この料金切りかえの問題に関係して組合からも、先ほども御紹介いたしましたようにいろいろ問題が出ておりますが、ことに、この料金切りかえに関連して全体的な第三次五カ年計画全般にわたるようないろいろな問題もありますので、こういう問題について完全に意見が一致しているかどうかという点につきましては、若干問題があると思いますが、今後もとにかくできるだけのわれわれとしても誠意をもって話し合っていくということに努力はいたしたいと思っております。
○久保等君 まあ私は、だから問題の解決の仕方としても、第三次五カ年計画全体の問題を一挙に、まあたとえば九月なら九月中に片づけてしまわなければならぬ問題が全部だとは思わないのです。私も実は内容の具体的なこまかいことは何も知りませんから申し上げるのですけれども、したがって、おのずから選別をするというか、区別のつく点もあろうと思うのです。だから、それを何かこう事務的に文書でもって回答なら回答をしてしまったら、それで話がそれまでなんだというような形では、なかなか円滑な事業の遂行さえが私はできなくなるのじゃないか、単に切りかえ云々の問題じゃなくて、事業の遂行そのものが正常な状態でできなくなる可能性も出てくるのじゃないかと思うのですが、こういう切りかえといったような新しい事態を迎えて、そういう時期こそむしろある程度懸案問題を解決する、見方によれば一つの機会でもあろうと思うのですよ。したがって、懸案問題を解決するのだという、やはり誠意と努力を具体的に示されることが必要だと思うのです。先ほど来いろいろ新料金体系移行の問題について、技術的な面から、施設局長等からお話があって、予定どおり進んでおるようでありますが、そういった努力そのものについては、私どもも十分にむしろ多としたいと思うのですが、しかし問題は、やはり人の関係の問題について、この点は公社の最高幹部の総裁あるいは副総裁、総務理事あたりのところでの最大の私は課題だと思うのですけれども、この点について私どもはぜひ念を押しておきたいと思うのですが、予定どおりぜひやるんだと言われておるのですが、その点についてぜひひとつわれわれの期待する、円滑にやるんだと、また結果的に見ても円滑にやれたというようなことになるように努力をぜひお願いをしたいと思うのです。まあ御説明では十分に自信があり、十二分にやれる自信があるのだという御説明で準備もやってきたのだというお話ですから、そのこと自体についてとやかく申し上げようとは思わないのですが、まあそういう対労働組合の関係の問題について非常に私も心配をする面があるようですし、今の御答弁でも、すっきりと実は問題がその点では解決をしたという御答弁ならばそれはそれで了承できるのですが、まあ何かこうすっきりしないようなお話ですししますので、その点を特に強調し、善処をお願いしたいと思いますが、総裁のほうからその点お答え願いたいと思います。
○説明員(大橋八郎君) ただいま久保さんからの御注意の点は十分考慮いたしまして、今後できるだけ努力をいたすつもりでございます。
○久保等君 最後に、郵政の政務次官にお尋ねしておきたいと思いますが、大臣がおられないからなんですが、この問題ですね、政令なり省令なりの公布という問題が残っているのですが、まあわれわれ前々から申し上げておるように、法律そのものは昨年通って、しかも、その法律の内容としては、九月の一日から十一月の三十日まで、その間に政令を定める時期から実施するのだというようになっておるわけです。したがって、法律上は十一月の三十日までということになっておると思う。問題はいつから実施をするかというその期日そのものを決定しなきゃならぬ今段階にあると思うのです。ところで、まあいろいろと事務的に報告を聞かれて情勢を把握せられていると思うのですが、今最後に私が申し上げた点、こういった問題はこれはやはり最後の郵政省として、政令なり省令を出されるにあたっても、実施時期の問題については、単に公示の準備だけで問題が解決するわけじゃもちろんないわけですし、最終のとにかく切りかえという時期、これはまあ非常に重要な時期になると思います。こういったような問題についても、十二分の見通しをはっきり確認をせられることが当然、郵政大臣の立場からいえば当然なことだと思うのです。まあそういう点の判断も、これは十分にひとつ慎重に御判断を願いたいということを、この機会に私郵政大臣のかわりに郵政政務次官に申し上げておきたいと思うのですが、その点御答弁を一言願っておきたい。
○政府委員(保岡武久君) 今だんだんお話を拝聴いたして参ったわけでございますが、郵政省といたしましても、各般の事情等も十分に勘案いたしまして政令の期日をきめて参りたいと思います。
○委員長(伊藤顕道君) 他に御発言もないようでありますから、本件に対する質疑はこの程度にとどめておきます。 暫時休憩いたします。 午後一時二十二分休憩 ————・———— 午後二時二十八分開会
○委員長(伊藤顕道君) これより再開します。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、国際電気通信事業に関する調査を行ないます。 参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。本日は御多用中にもかかわらず御出席下さいましてまことにありがとうございました。当委員会においては、国際電気通信及び太平洋海底ケーブル等の問題について調査を行なって参っておりますが、これらの問題について御説明並びに御意見を承りたいと存じます。 それでは大野参考人よりお願いします。
○参考人(大野勝三君) それでは、昭和三十六年四月から本年の三月に至ります一年間の数字を基礎にいたしまして、まず、営業の概況について申し上げます。 御承知のとおり、国際電信電話会社は、国際電信電話その他国際通信全体を扱っておるのでございますが、その第一といたしまして、国際電報でございますが、三十六年度中に扱いました総数四百三十九万余通でありまして、前年度と比較いたしまして六分三厘の増加でございます。加入電信は約五十四万度扱いましたが、これは前年度に比べまして三割七分の増加でございます。国際電話は二十万余度扱いました戸が、これは前年度比較三分の増加でございます。専用電信回線は二十五回線ございますが、この回線数もまた前年度に比較しますと八分六厘の増加となっております。営業収入は、三十六年度におきまして八十八億八千三百余万円でありまして、前年度に比較いたしまして一割四分の増加と相なっております。 国際電報、加入電信、電話とも、いずれも会社発足以来の一番多い取り扱い量を記録することとなっておりますが、これはこの年度における日本経済の動向が国際通信需要にも反映した結果にほかならないかと存じます。国際電報の取り扱い数を過去数年間について概観いたしますと、昭和三十三年度を谷間といたしまして、以来順調な上昇を続けまして、三十六年度もほぼこの上昇過程を踏んだことになります。しかしながら、三十六年度を前後二期に分け、その動向を観察いたしますと、下半期の伸びの鈍化が注目されるところであります。これは加入電信業務の発展に伴う影響もさりながら、やはりわが国経済の動向に影響されるところがあったのではないかと考えられます。 三十六年度における加入電信は、対前年度比三割七分の増加でありまして、これを三十五年度のその前年度の増加率四割七分五厘に比べますと、その増加率は若干低下いたしております。新しい業務といたしまして高い増加傾向を示しておる次第でございます。しかしながら、三十六年度下期においてその増加率が若干低下していることは、冬期の電波伝播の悪化に伴う回線疎通力の減退の影響がおもなる原因と思われますが、そのほかに貿易の動向が影響していることも、無視できなかったと考えるのでございます。 国際電話は、三十六年度の取り扱い数が昭和二十八年——すなわち会社発足の年でありますが——のころにちょうど匹敵する業績を示しております。二十八年度のころは、御承知のとおり特殊のコール数が非常に多かったので、割合に国際電話は繁忙でございましたが、その後やや漸減の傾向をたどっておりますのが、ただいま申し上げましたとおり、だんだんそれを取り戻してきておるという趨勢でございます。 専用回線業務は、会社発足当時わずか四回線を数えるのみでありましたが、以来国際航空路線の拡充等に伴いまして需要が急速に増加して参っておるものであります。 三十六年度取り扱い概況は以上のとおりでございますが、その後今日までの状況をあわせて考えますと、わが国の国際電気通信は、一般貿易事情等にきわめて密接な関連を持つものであることは明らかとなるのでありまして、したがいまして、今後の動向もわが国の経済あるいは貿易の伸展いかんに非常に関係して参ることと存ずるのでございます。 三十六年度中には、諸外国との間に電信二回線、加入電信十回線、電話五回線、専用電信六回線、合計二十三回線の新しい回線を設けましたが、これによりまして同年度末現在の回線数は、電信が四十四回線、電話四十四回線、加入電信五十九回線、専用電信二十五回線、その他写真、音声放送伝送、専用電話回線を含めまして総回線数が二百二十二となりました。これは会社発足当時の回線数に比較いたしますと、ほぼ三・八倍、四倍に近い数字になっております。なお、従業員は三十六年度中に新たに採用した者を含めまして同年度末総数三千五百二十八名となっております。 次に、会社の経理の概況について申し上げます。まず、三十六年度中の収支状況でありますが、さきにも述べましたように、営業収入は八十八億八千余万円でありまして、その内訳は、電信収入七十七億三千余万円、電話収入十億七千余万円、そのほか七千万円となっております。さらに営業外収入二億六千余万円を合わせますと、総収入約九十一億五千万円となりまして、三十五年度の総収入に比べまして十二億円余の増加となりました。一方、支出は七十一億六千余万円でありまして、前年度比較約八億六千万円の増加となっております。 また、会社の資産状況について申し上げますと、三十七年三月三十一日現在、固定資産百三十七億二千余万円、流動資産十七億四千余万円となっておりまして、そのうち固定資産につきましては減価償却引当金約五十七億余円を差し引きますと、正味約八十億円余の資金となります。一方、負債につきましては、流動負債十六億二千余万円、固定負債十八億五千余万円、この固定負債のうちで十六億七千余万円は退職給与引当金であります。また、資本金は創立当初より変更なく三十三億円でありまして、十九億一千余万円の諸積立金を計上いたしております。 次に、太平洋海底線建設関係について申し上げます。本海底線に関しましては、昭和三十七年一月、郵政大臣の認可を得まして、アメリカ電話電信会・社と建設保守に関する基本協定の正式の調印を終わりました。そうして日米双方におきましてそれぞれの建設の準備を進めておるところでございます。日本陸揚げ地点と予定いたしております神奈川県二の宮に所要の土地を先般購入いたしまして、今後この二の宮陸揚げ地点から東京の関門局との間におきます連絡線の建設、あるいは陸揚げ局の施設、関門局における端局施設などの連絡施設の建設をいたすこととなるわけでございます。 本建設のための所要の資金は、総額約百三十五億円でありますが、そのうち海底線関係で対米支払いに充当いたします二千五百万ドルの金、これは邦貨に換算いたしまして九十億円でありますが、この外貨二千五百万ドルは、先般米国金融機関と借款の協定が成立いたしまして、近く調印の運びとなっております。さて、この太平洋海底線でございますが、ただいまのところ、一九六四年、すなわち明後年の四月に開通の見込みと相なっております。この海底線が開通いたしますれば、対欧米国際電気通信疎通上には画期的な効果をもたらすものと期待いたしておる次第でございます。 宇宙通信に関する試験研究につきましては、社内におきまして種々取り進めておるのでございますが、去る六月郵政大臣より正式に試験の開始についての御指令もあり、米国航空宇宙局と日本国政府との間に衛星共同利用等について近く取りきめがかわされるやにも伺っておりますので、それらが整いましたら、当社といたしましても、すみやかに実験体制を整備したりしまして、実験に着手することになる、そういうことにいたしたいと存じております。実験に必要な土地、機械施設等につきましても、ただいまそれぞれ手当て中でございます。 以上簡単でございますが、概況を御説明申し上げました。
○委員長(伊藤顕道君) これより質疑に入ります。本件について御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○鈴木強君 かねて本委員会でも問題になっておりました太平洋ケーブルの設置につきましては、今、副社長からのお話のように、非常に進捗しているように伺いますが、ただ私はきょう伺いたいのは、建設省のうち日本側が分担する、すなわちKDDが分担する百三十五億のうち、なお九十億を外債に依存するということになった、少し従来のいきさつからして私にはちょっと理解できない点がありますので、まず、その点から伺いたいと思いますが、今、国際電電の機構の内容を御説明いただきましたが、国際電電として今積み立てている金というのは、十一億とか伺いましたけれども、そのほか具体的に今同軸ケーブル施設のためにやりくりして、自己資金として出し得る金というものはほかにはないのでございますか。
○参考人(大野勝三君) 太平洋ケーブルの建設資金その他無線の施設もある程度拡充をしていかなければなりませんので、建設資金はここ数年の間相当な額に上るわけでございまして、それらの点について御心配をかねがねいただいておることをまことにありがたく存じておるのでございますが、ただいまのところ資金といたしまして、この三十七年度に持ち越しましたものは二十億足らずでございます。その二十億足らずの資金を持ち越しておりますけれども、これは、今年度の大体予測でございますけれども、収支、資金面ですね、収入と支出との差額、それはまだ相当、この金額の確定はもちろんいたしませんが、少なくとも十数億の単位でふえていくものだと考えておりますが、そういったような自己資金を一方において当てにいたしますほかに、それだけではとうてい全体の建設所要資金をまかなうわけには参りませんので、今回外貨で二千五百万ドル、九十億円は、これは初めて大口の長期借り入れをいたすことに踏み切ったわけでございます。それから、それだけではもちろんまだ足りませんので、そのほかの部分は自己資金をさらに充実していく、あるいは自己資本を充実していくというような方法もあわせ考えなければならないのではないかと考えております。
○鈴木強君 よくわかります。国際電電の使命にかんがみ、設備の改善、サービスの向上等、幾多法に基づいてやらなければならぬ仕事があると思うのです。ですから私どもは、国会のほうでもできるだけそのことに対して・資金調達その他についても、単に、会社になったから国際電電にまかしておけばいいんだということではなしに、通信政策の面からできるだけの政府の協力もすべきではないかという意見を私たちは述べてきたわけです。かつて太平洋同軸ケーブル布設に対して、やめられました町田社長さんにもおいでいただいて、私どもは率直に御意見を承ったのです。そのときに、これは八藤取締役営業局長もいらっしゃっておりますのですが、議事録でも明確になっておる点は、町田さんのお話によると、やろうとすれば金なんか何ぼでもあるんだ、だからそんなことを、極端にいえば、おせっかいを言うなというような、そういう意味の実は発言のあったことを私は記憶しているのです。まことに失敬なことを言うと思っておったのですけれども、今日まあ国内からある程度政府が心配をするという筋であればまだいいのですけれども、何かというと外国に実際にまた依存しなければ日本の国際電気通信事業というものが円満に建設もできないという、そういうふうにとれるのですね。まことに私は遺憾だと思うのです。ですからやはり、率直に経営の実態もおわかりになっておるのでしょうから、私は今になって、そういうたんかを切っておいて、そうして、金を、二十億だけ持ち越しがあるけれども、いろいろな設備も必要で、そっちへ使うからどうにもこうにも動きがとれない、したがって、アメリカから借りるようにいたしましたということは、ちょっと私は筋が違うように思うのです、今までのいきさつからしますと。これはやめた社長の今ここで発言を取り上げてどうこうと言ったってしょうがないのですけれども、やはりひとつ、きょうは大臣も他の委員会に出られておってこられませんので、監理官の御出席をいただいておるのですけれども、一体国際としては、国内からの財政投融資その他の方法によって国内からの資金調達ということをお考えになったのでございましょうね。
○参考人(大野勝三君) かねがね、ただいまお話のように、当社の大きな建設費負担の点をよく御理解いただきまして、御親切な御支援をいただいておることを私どもは非常にありがたく存じておるのでございますが、ただいまお尋ねのございました、国内資金を借りるというようなことを考えたかどうかということでございますが、もちろん私どもとしては、まず第一にそういうことを考えました。と申しますのは、今度の計画が非常に膨大な計画でございまして、とうてい経常の資金収支から出てくる余剰をもってまかない得る程度のものではございませんので、どうしてもこれはある程度外部の資金にたよらなければなりません。その外部の資金と申せば、まずやはりこれは国内の資金を第一に考えるべきでございますが、何を申しますにも、今回の太平洋海底線の計画が使います海底線そのものも、またその海底線に付属いたします、これはかなり金額はかさばるものでございますが、中継器あるいは等化器、そういったようなものがほとんど国産できないものでございますから外国の製品を使うことになります。したがいまして、そういう資材に対する分担金と申しますか、そういうものは結局外貨で支払いをしなければならぬということになります。そこで、国内で資金を調達いたしましても、結局それは国内でまた政府のお持ちになります外貨に振りかえまして、そうしてその外貨をもって対外決済を済まさなければならない、そういう関係にあるわけでございますが、幸いに非常に仕合わせでございましたことは、比較的有利な条件で外貨が借りられるという見通しがつきましたので、そうなればまあいろいろな点で、国内資金を調達して、それをもう一ぺん外貨に振りかえて外貨送金するといったような手数が省けるという面のほかに有利な点もあるということで、実は二千五百万ドルだけ、つまり九十億円だけは外貨で調達することにいたしたわけでございます。そういたしましても、なお実際今度の計画につきまして、対外的に決済しなければなりませんお金は約三十億円ほどございますけれども、つまり九十億円プラス三十億円、百二十億円足らず、これはまだ確定しておりませんからしっかりした数字ではございませんが、少しゆっくり目は申しておりますけれども、百二十億足らずのお金を結局は決済しなければなりませんので、その足らずまえも、このままにしておけばもちろん外貨で払わなければなりませんわけでありますけれども、これはそのくらいに相当するケーブルが国産でまかなえそうでございますので、これは円で払います。円で払って、外貨としては、つまり差引計算で、もう外貨を送金しなくても済むような決済方法をとることにいたしております。ありようはそういう事情でございます。
○鈴木強君 外貨で支払えるから、振りかえる必要がないからそういう方法をとったと、それは一つの便宜手段、方法であって、やはり資金調達の原則論ではないと思う。たまたまそういう好意を示すアメリカがおったからそういうことだと思いますけれども、私の言いたいのは、やはり原則的に日本の政府というものが、対外的政策を郵政大臣が監督するというもとに立っての国際電電株式会社ですから、そういう意味ならもっと積極的な私は対策を立てるべきじゃないか。そういう百二十億からの設備投資を国際電電にやれと言ったって無理ですよ、できないことはわかっておるのですから。そういう意味において長い目で見た通信政策の上から私はそう思う。監理官その点のいきさつがおわかりになっておりますか。国際電電から財政投融資としてできるだけ長期の安い利息、低利の資金を出してもらいたいというような、そういう要請があって、それに対して郵政省としてはどういうふうな措置をして、結局とどのつまりが外債に依存しなければならないということになったのか。それとも、そういうことは話は聞いたけれども、今、副社長の言ったような格好に自動的にいっちゃったのか、その辺はどうですか。
○説明員(岩元巌君) この問題は当時もうすでに、前の松田監理官が主としてやっておられたものでありますから、私は側面からいろいろと話は聞いて、大体は知っております。ただ、この問題は政府としてももちろん大きな関心を持ちまして、資金をどうするかということについては関心を持っておったわけでございますけれども、しかし、第一義的にはやはり会社が、どういった方法で資金調達、会社といった立場からどういった方法で調達すべきであるかといった会社の考えもあるわけでございますから、会社の御判断によりまして非常に有利な条件で外債が発行できる、外国から資金が導入できるというようなお話であったものですから、郵政省といたしましても、それに賛成いたしたようなわけであります。
○鈴木強君 大野さん、ざっくばらんにお伺いするのですけれども、結局、筋道として国内調達ということで当然お考えになったということなんですけれども、そういう構想で話を進めている間に、たまたま外債の話が出て、非常にそっちが順調にいったので具体的に国内からの財政投融資からの資金的な援助を仰ぐというようなことはやらなくて、外資でいくことにしたのだと、こういうふうに理解すればよろしいのでしょうか。
○参考人(大野勝三君) さようでございます。
○鈴木強君 それで、これは外資委員会というのですか、大蔵省に置かれておりますね、そこではすでにもう了承は済んだのですか。
○参考人(大野勝三君) 了承を受けました。
○鈴木強君 その相手方はどこになるのでございますか、借り入れ先は。
○参考人(大野勝三君) エクイタブル・ライフ・インシュアランス・ソサエティ外八社から借りることになります。
○鈴木強君 これは僕らにはアメリカのことがよくわかりませんが、われわれが金を借りる場合のことを考えるとちょっと不思議なんですが、九十億——二千五百万ドル程度の金を出してもらうのに九つもの会社に分けて、何か手数もかかるでしょうし、ずいぶんめんどうくさいように思うのですが、どうしてそれはそうなるんですか。
○参考人(大野勝三君) 私もそういうことは実はしろうとなんでございますけれども、今度のことにつきましていろいろ教えられたりしておりますところを簡単に申し上げますと、普通は社債という形で一般に売り出しまして、そうして一般の広い層からこの社債を買ってもらいまして資金を調達するという方法が普通行なわれておりますが、私どもの場合にも、やはり社債を売り出すという形は同じでございますが、これをまあいわばある程度大口のところへ話をつけまして、そういう大口のところでまとめてその社債を買ってもらうという格好で以上の九社から、大きいものはひとりで千五百万ドル受けてくれるところもございますが、そういうようにまとめて買ってもらった、社債発行の一形式でございます。
○鈴木強君 それでわかりました。社債発行の形式でやるというわけですね。
○参考人(大野勝三君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 それならわかりました。それで利息や何かはどうなるのですか。各社とも違うんですか、大体同じですか。
○参考人(山岸重孝君) 私からお答えいたします。利息は年六分七厘五毛でございまして、これは十五カ年間の社債に対して年六分七厘五毛と、こういう利率でございます。
○鈴木強君 わかりました。それで私は、これはちょっとおせっかいのようになるかもしれませんけれども、ちょっと意見として申し上げておきたいのは、まあ、これはそんなことはないと思いますけれども、端的に言ったら、三百億のうちほとんどアメリカ資本で海底ケーブルができ上がるというような格好に、極端にいえば、直接金を調達するのは、そんなような格好になるので、そのために既定のATTとKDDとの取りきめというものは微動だもしないと思います。しかし、いろいろな角度から貿易の自由化その他最近におけるアメリカ資本というものの動きを見ますと、まあ堅実なところに国外の資本の面からひとつ出ていこうという動きもあるのですね。ですから、そういう時期ですから、このケーブル布設については、あくまでも両者が対等な立場に立って完成できますように、皆さんの勇気をもってひとつ御努力をお願いしたいと思いますし、特に社長と山岸取締役は向こうへ行かれるそうですね、そういう話も聞いておりますけれども、もちろんわれわれはそのことによって何も恩を着るとかなんとかいうことでないと思いますけれども、まあ国対国、会社対会社という対等の立場に立っての御交渉をなすって、円満に取り運ぶようにお願いしたいと思います。私は今までの委員会におけるいきさつからして、少しく調達の方法がどうもわれわれの意見を無視してやっておるような気が、意見というか、われわれの言うことを聞かないで、こうやるんだと言っておきながら、その意見をやらないで今度変わったような意見でやっておるように思いましたので、伺ったのです。ですから、そういう意味で慎重な御配慮をいただいて、完成していただければと望むわけです。 これでこの件は終わりますけれども、ではその次に伺いたいのは、テルスターの問題ですけれども、きのう、おとといですか、NASAのシンポジウムが東京で開かれて、けさの新聞を見ますと、何か日米間における、大体、地上局参加の方向の大筋の取りきめができたようでございますが、電波監理委員長は御出席がないようですから、またあらためて伺いますが、いずれにしても、宇宙通信の運用については、国際電電会社が担当することになると思います。したがいまして、その宇宙通信の実験、それから進んで実用化の方向に向けて、さっきちょっと報告がありましたけれども、もう少し詳しいいきさつ等おわかりでしたら伺っておきたいと思うのです。特にオリンピック東京大会というものが二年後にありますね、これらの問題についても関連があると思います。特に対外放送等も各国記者約千名程度日本に来られるそうですから、そういう面からいっても、国際通信がかなり輻湊すると思いますので、そういう関係の問題等も含めて説明しておいて下さい。
○参考人(大野勝三君) 私の承知いたします範囲で御満足いただけるかどうかわかりませんが、概略申し上げてみたいと思います。宇宙通信が将来国際電信電話会社で扱うことになるであろうというただいまのお示しは、私どもも全くそのような覚悟で準備をいたしておりますので、非常に力強く拝聴いたしました次第でございますが、何分これまた非常に新しい新規の技術でございますので、日本でもほかにそれまでこの方面の研究が全くなかったような実情ではないかと思いますが、幸い私どものほうには、その専門の技術者も若干おりますで、昨年以来、当社の研究所のスタッフを中心にいたしまして、とりあえず衛星が打ち上げられる——現に打ち上げられておりますが、ただいまお話のテルスターが現に地球を回っておるわけでございますが、それを対象にして電波を発射し、またその発射した電波がうまく追尾して衛星に届き、衛星からまたこっちに戻ってくる電波をうまくとらえるという、つまり送信、追尾装置、それから受信と、この一組の機械のまあ最近大体設計のめどがつきまして、今メーカーのほうに注文を出しておるところでございます。そうしてこの宇宙通信につきましては、御承知のように、非常に微妙な何かものらしく思われますので、そういう実験の場所を選ぶということがなかなか問題でございますが、当初は茨城県の鹿島の近くに、実験をするつもりで土地を予定しておりましたが、その後、実験の段階では別に問題はないそうでございますけれども、これはもし実用の段階に入るとすれば、将来何年先かになりましょうけれども、将来電電公社のほうでお持ちになっておりますマイクロ・ウェーブの計画、その中で使われる周波数と多少混信する懸念があるということがはっきりいたしましたので、それではそういう混信のおそれのないところを探そうというので、ただいまそれの適当な候補地を一つ見つけまして、話を進めております。まだ最終的に固まっておりませんけれども、多分その土地がうまく使えますれば、実験の装置もそこに作りまして、そうしてテルスターを相手にして、まあ宇宙通信の実験をやろう、その実験をやる段階で、うまく実験が成功しますように努力をしなければなりませんが、それがうまく実験が成功するような段階になれば、そうしてたまたまそれがオリンピックの時期に遭遇いたしますれば、これは一日何時間になりますか、おそらく非常に短い時間であるというふうにいわれておりますけれども、オリンピックのなまのテレビ放送といりものを衛星を仲介にしてやってみようという意気込みで、このほうの研究は当社ばかりではございません。これはNHKのほうの専門技術者と共同で研究をする今段取りで進んでおるわけでございます。ところが御承知のとおり、このテルスターというのは、今もっぱらアメリカとヨーロッパ大陸諸国との間だけの実験用に打ち上げられたものでございますので、日本からはまことに見にくい、軌道がだいぶそれているのだそうでございます。そこで、せんだって来、今、鈴木先生おっしゃいましたアメリカの例の民間宇宙通信局ですか、そこの代表のような方が来て、日本の郵政省の方々と相談をされておったわけでありますが、その話し合いである程度衛星が日本からも見えやすいところを通るような可能性もあるやに承知いたしております。また、今までの実験ですと、実は日本の実験局から、テルスターを打ち上げまして、また日本に戻ってくるという、ほんの実験ですから、同じ基地から、衛星に当たって、また戻ってくるだけの実験であったのですけれど・も、アメリカのほうで、西海岸のほうにその衛星地上局を作るということも考えられておるそうですから、それが西海岸のほうに衛星地上局ができ、今のテルスターでなしに、日本に近い軌道を回ってくれるテルスターが打ち上げられるということになると、今度はそれを仲介にして太平洋をはさんで実験ができるようになります。そうすれば、オリンピックに間に合えば、オリンピックのなま放送もできようかということでありますが、一体それが間に合うのか間に合わないのか、はたしてそのとおりできるかどうかということになりますと、まだいろいろ問題があるようでございます。希望をそこに置いてわれわれは実験を進めておるようなわけでございます。
○鈴木強君 監理官、NASAとの折衝なんかには、お宅のほうでおもに当たっているのですね、郵政省が。で、NHKとか国際電電、そういう方面の人たちは、今度の会議にも参加はしなかったわけですか。
○説明員(岩元巌君) KDDから参加されたと思います。
○鈴木強君 それは正式参加になっておるのですか。
○参考人(大野勝三君) 承るところによりますと、あまりそういう固い形式の交渉とか会談というようなものではなかったようでございますね。専門家が寄って討議をしようというようなものであったように伺っております。そういう意味ですから、正式参加といいますか、事実上参加したという格好でございます。
○鈴木強君 そうしますと、外務省が中に立ってやったという会議ではなしに、専門家同士がたまたま東京に集まって、そういう技術的な研究の話し合いをしたという意味の会議と了解していいわけですね。
○説明員(岩元巌君) ただいまのお言葉のような意味だと思います。技術的な打ち合わせをしたというふうに聞いております。
○鈴木強君 これは監理官に言うのはどうかと思うのですけれども、あなたが伝えておいてくれませんか。やはり窓口になってある程度専門的にやるのは外務省と郵政省だと思うのですね。ですから、これが航空宇宙局との間にどういうような取りきめをしたか、私はまだ聞いておりませんから、新聞程度しかわかりませんから、特に心配になるのは、今大野副社長の言われた、オリンピックに向けて、今のテルスターではたしてやり得るのかどうなのか、何か新聞情報だけによると、そのことについては、アメリカはノーコメントで、あまり相手にしなかったというように書いてありましたから、その点を私は少し心配しているのですが、せっかく東京オリンピックが開かれるに際して、何とかなまのテレビ中継というものがリレー方式というか、テルスターというか知らぬけれども、いずれにしてもそういう宇宙ステーションを通じて報道できるということは、全世界の人たちが非常に待望しておることだと思う。そういう意味において、万難を排して、東京大会に向けての打ち上げがもしだめだったら、他の衛星に打ち上げるというような方法でやるためには、かなり積極的に日本が動かないといけないと思います。そういう窓口を整理して、できるなら国際電電はさようなメンバーに入ってもらう、もしだめだったら、オブザーバーに入れていただいて、国際としての要望も十分会議の中で出していただいて、何とか成功させるように、ひとつ郵政省当局も動いてもらいたいと思います。そうしませんと、どうも将来の地上局の参加、これは問題ないと思いますが、ところが、オリンピックということになると非常にむずかしいように僕は思うので、できるならば、もうすでに実験段階から実用段階に入ろうとする宇宙ステーションを通じての通信というものをひとつやってみたらどうかと思うのですが、せっかく国際が太平洋に作られても、テレビはいかぬということになると非常に残念で、そういうような技術の開発もわれわれは期待するところですけれども、そういうことを言っても今の間に合わないから、一番技術の可能性のあるのは、今の宇宙ステーションといいますか、そういうものだと思いますから、そういうふうにひとつ郵政省当局のほうも積極的に動いていただきたい、こう思います。まあ、そのほかございますけれども、私はこれできょうは終わります。ありがとうございました。
○委員長(伊藤顕道君) 他に御発言もなければ、参考人に対する質疑を終わります。 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。本日は御多用中のところ、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。 次回は九月一日、午前九時五十分より理事会、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれをもって散会いたします。 午後三時十一分散会 ————・————