地方行政委員会 第6号
- 発言数
- 459 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/08/30
会議録
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 地方公務員共済組合法案及び地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案の両案を一括して議題といたします。 前回の要求資料が提出されておりますので、まずこれについて説明を願います。
○政府委員(佐久間彊君) 前回御要求のございました横須賀市外四市におきまする退職年金条例の改正状況を取り急ぎ照会をいたしまして、まとめたものがお手元にお配りしてございまする資料でございます。 横須賀市は条例の公布が昭和三十六年十月一日、適用が昭和三十七年一月一日、改正の内容は、そこに書いてございますように、雇用人につきまして最短年金年限を十七年を十五年に短縮をする、さらに雇用人の在職年限を吏員としての在職年限に通算することでございます。 鹿児島市は条例の公布が昭和三十七年三月二十日、適用が同じく三月二十日でございます。改正の内容は、昭和三十七年三月二十日以後に退職する職員につきまして、従来の雇用人、吏員、別々の制度でございましたものを統一した制度に改めますとともに、雇用人につきまして、従来二十年でございました最短年金年限を十五年に短縮をする、さらに雇用人の在職期間を吏員の在職期間に通算するという措置を設けてございます。 熊本市は昭和三十七年三月三十一日に条例を公布し、同日から適用することにいたしております。内容は、雇用人につきまして最短年金年限が二十年でございましたものを十七年に短縮をする、吏員の高額所得者制度を廃止をする、さらに常備消防士の期間を退隠料の基礎在職年に通算することにいたしております。 次に、関市は昭和三十七年三月十日に条例を公布し、四月一日から適用することにいたしております。内容は、最短年金年限十七年でございましたものを十五年に短縮をするということでございます。 次に、八幡市は条例の公布が昭和三十七年六月四日でございまして、適用を同年四月一日にさかのぼるということにいたしております。内容は、昭和三十年七月一日以前の雇用人の在職期間は控除期間として従来計算されておりましたのを、その取り扱いをやめまして、その期間をまるまる退職年金の基礎在職年に通算するという内容でございます。
○委員長(石谷憲男君) 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。 ただいま衆議院議員纐纈彌三君、政府からは藤田政務次官、佐久間行政局長、松浦公務員課長、杉江文部省管理局長、前田警察庁厚生課長が出席しております。
○鈴木壽君 局長にちょっとお尋ねしますが、今御説明されました、この五市の条例制定の状況でございますけれども、このうち八幡市については、これは条例で公布の年月日が三十七年の六月四日、それから条例の適用年月日が三十七年の四月一日と、こういうふうになっておりますが、私の調べたのでは、八幡市の場合、議決が三十七年の一月十日、遡及して三十七年の一月一日から適用すると、こういうふうになっておりますが、これはあなたのほうはまあ正確な御調査だと思いますけれども、念のために、この私の調べたものとの食い違い、私にはちょっとこう心配する点がありますから、この点を一つ。
○政府委員(佐久間彊君) 私どもは、御要求がございましてから、八幡市の人事課長に公務員課から電話をいたしまして照会をいたしたところでございます。
○鈴木壽君 まあ、この点は、あなたのほうはあなたのほうで、公務員課から直接電話でお調べになったと、こういうことでございます。私にはまた私の調べ方があるのでありますが、ここでいいとか悪いとか言っても、それはちょっとらちのあかない問題だと思いますが、したがって、それはその程度にしますが、で、これに関係する施行法案の二条三項でございますが、次官にひとつお尋ねをしたいと思うのであります。普通こういう法令を作りその施行をする場合、やはりその施行の日から将来に向かって効力を有すると、こういうことが建前になっておるのではないかと思うのであります。特に必要のあります場合には、特別の理由があるという場合には、遡及して適用されるというようなことがこれはあると思うのでありますが、そういうことをする場合にも、しかし、それにはそれなりの相当な合理的な理由というものが存在しなければならないと思うのであります。そこでまあこれは妙な一般論みたいな、原則論みたいなものを持ち出して恐縮でありますが、私はこういうものをいろいろ審議をし、判断をしていく場合に必要なものであると思いますから、今私が申し上げましたような、こういう一般的な原則と申しますか、通常とられておるこういう措置に対してのそれについてはお認めになられると思うのですが、この点はいかがでございましょうか。
○政府委員(藤田義光君) 一般の立法技術としては、鈴木先生の御発言に賛成でございます。
○鈴木壽君 その場合に考えていかなければならぬことは、一つの既成の事実があるのだという場合、既成の事実が存在し、さらにそれがいわゆる既得権とか、あるいは将来に対する一つの期待権というようなことで言わわれておる。そういうものにつながる場合には、私なおさら、これは遡及して適用するというようなことは、これは慎重に行なわれなければならぬと思うのであります。単に慎重というよりも、さっきも申しましたように、私はだれもが納得できるような合理的な理由というものがなければならぬと思うのでありますが、この点はどうでしょう、政務次官。私はそういうふうに考えるのでありますけれども、いかがですか。
○政府委員(藤田義光君) 期待権、既得権という法律上の権利に対しましては、これは立法に当たる者としては十分尊重しなくてはならないということが一般の法理論の大原則であるということは同感です。
○鈴木壽君 その場合に、特に今問題となって私がお尋ねしております二条三項の三十七年一月一日以後のものについてこれはだめだと、こういうふうな規定でございますが、これは単に個人的な既得権とか、あるいは期待権とかいうそういうものでなしに、ことの性質からいって、これは多数の意思によって決定されたものによって生じた。しかも法的に許される。そういう中で決定されたものによって生じた既得権あるいは期待権であると思うわけなんでありますが、だとしますと、私は個人の場合はどうでもいいという意味ではございませんが、特に私強調したいことは、合法的に許された現在の範囲において、しかも多数の意思によって議会という形を通じてきめられたことから生ずる既得権、期待権というものであるわけなんでありますが、これに対して規制を加えるというような場合には、繰り返して申し上げますが、よほどの事情がない限り、そして明らかな、だれもが納得し得るところの合理的な理由というものが明確にならない限り、私はそんなことをすべきじゃないと、こういうふうに思うのでありますが、その点いかがですか。
○政府委員(藤田義光君) 私も、地方自治というものは民主主義の基盤でございまして、特に自治体の多数の意思によって決定いたしました条例というものを、一方的な都合で軽々に否認するというような態度は、これは非常に慎しむべき事柄である、全く御同感です。ただ、本問題に関しましては、従来乱立しておりましたばらばらの体系を一本化いたしまして合理化したい。しかも占部委員の御発言にもありましたとおり、従来の恩恵的な制度を改めまして、何とかすっきりした雇用関係に立った社会保険の一翼として新しい制度を発足させる。その発足にあたりましては、法の前に公平でなくてはならぬ。何分にも全国に四千以上の自治体がありますので、みんなそれぞれりっぱな理事者あるいは職員が勤めてはおりますが、中には法の解釈なり、あるいはこの場合におきましては、法律案が固まった当時において必ずしも便乗的な気持がなきにしもあらず、そういう観点からしまして、真剣に、まじめに新制度を待ちあぐんでいる圧倒的多数の自治体の立場を尊重いたしまして、どこかで一線を引かずんば公平の原則を破ることになる。特に自治省といたしましては、交付税あるいは起債等の七千数百億の金を自治体に配分するという重責にありますので、この問題が直ちに地方財政にも一部関連いたします関係上、この点に関しましては、ただいま鈴木委員の御指摘になりました既得権、期待権というものと、新しい制度の大目標と、このウエートを考えまして、大体一月一日に線を引いて、この線以後は、作為がないにしろ、故意がないにしろ、一応ひとつ目をつぶっていただくということを決定したわけでございます。
○鈴木壽君 今政務次官からお話しのありました後段の、たとえば公平の原則とか、そういうことについては、またあとで私もお尋ねしたいと思っておりましたから、あとにしたいと思います。 私お尋ねしたことにつきまして御異議がないようでございますが、そこで私申し上げましたことは、こういう、合法的に、そして多数の、いわば正規の機関において制定をせられたこういうもの、それに伴って生ずる既得権、期待権に対して、よほどの理由がない限りは、私は制約をしたりすべきではない。その理由というのは、やはりだれもが納得ができ、合理的だと、こういうことでなければならないという建前で物事を考えて参りたいと思うのであります。そこで、あなたがお話しになりました地方自治体のこういう決定、この場合は条例でありますが、私ここでこの二条三項の規定で一つ疑問に思いますことは、条例を作る場合の、そしてその効果と申しますか、これはあくまでも法律に許された範囲内でやるべきだと、こういう原則はたしか地方自治法の中にもはっきりうたわれていると思うのです。私はその限りにおいてはそれは正しいし、お互い法律の範囲を逸脱するような、あるいは精神にそむくような条例を作っていくということは、これは許されないと思うのであります。しかし、この場合はそうでなしに、法律にはまだそういうことができておりませんし、それ以前にできたそういう条例というものを、あとから出てくる法律で、いいとか悪いとかと言ってばっさり切り捨ててしまうというような、こういうことが私は根本的に条例と法律の関係、あるいは地方自治との関係、こういう問題から言って、私は簡単に不問に付すというわけにはいかん問題だと思うのでありますが、この点さっき藤田政務次官は触れられていたわけですが、こういう点についてどういうふうにお考えになりますか。もう一度繰り返しますが、私申し上げたことは、普通、条例を作る場合には、法律とかその他の、それによって、その範囲で、あるいはそれを逸脱しない限りにおいて、精神に違反しない限りにおいてやるべきだという、こういう一般原則は、確かに私は正しいと思うし、それはそれでいいわけです。しかし、これは逆に、何も法律にできておらないときに作ったそのものを、あとから追いかけていって、そしてこれはだめなんだ、これには適用がないのだと、こういうように追いかけていくというようなことは、これは普通の今までの法令の中ではあまりないことだし、しかも、特にさっき私が申し上げましたように、地方自治体において多数の意思で作られたこういう既得権や期待権につながる問題としては、私はあまり従来例がなかったのじゃないかと思うのでありますが、この点いかがでありますか。
○政府委員(藤田義光君) 鈴木委員の御発言の趣旨は私たちよく了承できます。過去の実績、事例に関しましては今資料を持っておりませんので、何ともお答えできません。ただ私は、われわれが終戦直後に新しい地方自治法を作りましたとき立案に参画した一人でありますが、新しい地方自治法の趣旨からしましても、これはきわめて常識的な措置でないことは、御指摘のとおりであります。法律があって、条例制定にあたって、法律に違反する、あるいは妥当でない条例は阻止する指示はしばしばいたしておりますが、法律の制定前の問題に関する自治省の容喙という事例は、今はっきりいたしません。
○占部秀男君 今の、次官の鈴木委員に対する答弁の中で、特に僕は次官に断ってはっきりしておきたいと思うのですが、この経過規定、この三項の問題をやる場合に、作為のいかんにかかわらず、こうした形でこの規定をしていかなければならないということを最初の答弁の中で言われたわけです。これは僕は非常に大きな問題であると思う。というのは、この配られた資料にある五つの市の場合、これは単に一般的にこれをとめようということじゃなくて、やはり五つの市なら五つの市が、具体的にこういう問題がある、そういうことを前提としてこれは行なわれておるということに結果的にはなっておる。つまり作為、不作為のいかんにかかわらずというそういう扱いでは、この問題自体は私は扱えないと思う。そういう点はもっと明確にして、悪いなら悪い、いいならいいという形でやってもらわぬと——これは私、関連ですから答弁は要りませんが、そういう点は明確にしてもらわぬと困ると思うのです。
○鈴木壽君 私は、今お答えになっていただいたそのことのよしあしの前に、こういうものをきめる際に、私どもが結論を出す際に、やはり今私申し上げました条例と法律、この関係ですね、これはやはり私ども慎重に取り扱わなければならぬと思うのです。あとからできた、この規定にはずれるような、幾つかの団体で作った条例が、内容がいいとか悪いとか、そういうことの内容について論議する前に、やはりあの法律を作る場合に、今言ったような一般的な原則というもの、それを踏まえて作るのか、内容的にどうもけしからぬものがありそうだ、あるいは自治省の意図に反し作ったのだ、だからこういうものはだめなんだという建前に立って、こういうある時点において区切りをつけて、しかも遡及をしてやるというようなことに対しては、私自身は議員としての態度としては慎重でなければならぬと、こう思うのです。事地方自治に関する問題である限り、これは私は根本的な問題として考えていかなければならぬ問題だと思うのであります。 それからもう一つ、内容的に申し上げますと、三十七年の一月一日以降にできましたこの五つの市の条例改正、これと同じようなことが、この一月一日以前の時限においてなされているところがあると思うのです。それは不問に付すと、そこでこれはあとから線の引き方、どこでというようなことについて聞きたいと思うが、そういうこともあるのですから、あなたが先ほどお答えになった中の、必ずしも公平の原則とかあるいは平等の原則というこれの持っていき場というものは、やはり私は考えなければならぬと思うわけなんです。この三十七年一月一日以前にどこでもこういうことをやっておらぬ、この五つの団体だけが、言葉は少し悪いのですが、明らかに便乗とか火事どろ式というのであれば、これは繰り返し申し上げますが、公平の原則なり平等の建前を貫くというやはり法律が、そういうことが考えられなければいけませんから、私は、場合によってはこれはやむを得ない一つの措置だと、こう思えるのでありますけれども、それ以前において、去年の夏、秋にかけてこういう事例が私はあることを聞いておるのです。だとしますと、そういうことから言っても、私はこういう規定の仕方は問題があると思うのでありますが、それは私後段に申し上げましたことはつけたりでございます。根本的には、条例のあとから追っかけていって法律でいろいろ規制をしていくという、そういうことについてやはり慎重でなければならぬ、まずそういう原則に立ってわれわれは物を考え、さて内容はどうか、こういうことで私は物事を考えていくべき筋合いのものじゃないか。私自身はこういう場合の審査にあたっては、検討にあたっては、そういうことでいくべきであると、こういうふうに思うのでありますが、この点回りくどいような一般論みたいなことばかり申し上げますが、私は大事だと思いますから、ひとつ政務次官からお考えをお聞きしたいと思います。
○政府委員(藤田義光君) 先ほど来お答え申し上げておるところで大体は尽きておると思いますが、立法の態度としては、鈴木委員の御指摘のとおりであるべきであることは、私も異議はございません。ただ、実際法律を国会に出しまして実施に入るにあたりましては、いろいろな角度から検討して参りまして、公平の度合い、その他具体的に勘案していく必要があるかと存じます。特に、この法律案が現在提出しております姿に固まりましたのが最後的には大体去年の暮れでございましたので、暮れ直後の一月一日ということを一応常識的に考えたわけでございますが、それ以前にも、こういう制度ができるであろうということを見越して、類似の条例を作った地方自治体もあるやに私も拝聴いたしております。
○鈴木壽君 そこで私、今あなたのお答えで、昨年の暮れにこういう案が最終的に固まった、そこでその直後に、三十七年の一月一日に一つの線を引くということが妥当であろうと思った、こうおっしゃいますが、それはあなた方のお考えだと思う。これはしかしどう私どもいろいろ考えてみましても、一月一日に線を引かなければならぬという、これを基準にして取り扱いをしなければならぬという、それこそ合理的な理由としては、ちょっと私は弱いと思うのですがね。法律の施行が、公布がずっとおくれまして、施行が当時は十月一日からの予定であったと思いますが、この法案の最初には七月一日というふうに、約十カ月のおくれがありますね。期間がありますね。ですから、そういう見通しの上に立って考えた場合に、はたして一月一日でなければならぬのか、あるいは年度末の三月三十一日あるいは四月一日のあたりがいいのか、これはいろいろ考え方があると思うのです。あるいは場合によっては、十月一日から施行するなら、もっとその直前においての時限においてある線を引いて切る、こういう考え方も出てくると思うのです。だから、必ずしもこれには合理的な私ははっきりした根拠なり、何なりというものはないと思うのですが、この点、さっきおっしゃった程度のことなんでございましょうか。
○政府委員(藤田義光君) 前言を繰り返すようであれですが、先ほど申し上げたとおりでありますが、補足いたしまして佐久間局長から答弁させます。
○政府委員(佐久間彊君) 政務次官から御答弁ございましたとおりでございますが、なお、一昨日も申し上げましたが、ちょうど十月ごろにはこの施行法の法案の試案というものを作成をいたしまして、各方面に御批判をいただくように発表もいたしておりますし、それから年末にかけまして、法改正の前に条例を改正してもよいかというような照会も私どものほうに参ったりいたしておりましたので、どうもそういう動きが相当あるように私どもも感じとりましたので、先ほど政務次官がおっしゃいましたような趣旨からいたしまして、この時期に線を引きましてこのような措置をいたすことが一番適当であろうというふうに考えたわけでございます。
○鈴木壽君 今局長のお話を聞いておりますと、あなた方のこういうものを最終的に固める気持としては、少し言葉が過ぎるかもしれませんけれども、地方自治団体に対して信用はできぬ、便乗しようとしたり、火事どろ的なことをするものがたくさん出てくるだろう、出て来そうだ、そういうことが一つ根底に強く働いておるのじゃないかと私思うのですがね。それなしには、こういう規定の仕方というものはいかにもおかしな規定になっていると思うのです。どうもこのままほうっておくと、たくさんあちこちから便乗して今のうちに有利なものをどんどん作っておこうというようなことをするだろう、こういう地方自治団体に対する一つの不信とか、こういう気持が強く働いているのじゃないかと思うのです。これは私は想像ですから、それ以上この点については申し上げません。そこで、じゃ一体、三十七年一月一日のところをずらすことによって、この法律がねらうところの、法律の目的とするところの、あるいは趣旨を実現する上において著しく不都合な点があるかどうか。これはいかがです。たとえば、もっとずらすことによって、この法律のねらうところがだめになってしまった、こういうようなことがあるかどうか、この点ひとつ。
○政府委員(佐久間彊君) この点につきましては、こういう五つの市がこういうことをやるであろうということを具体的に念頭に置きましていたしたわけではございませんで、建前といたしまして、施行法の規定に乗り移られますように、各地方公共団体の条例につきまして、このときの現状を前提といたしましてこの施行法案はいろいろな経過措置を規定をいたしておるわけでございますから、その後、この法案の予定としていないような制度が地方公共団体にできるということになりますというと、この法案を、またその部分をそれに応じて改正をしなければならぬというようなことにも相なりますので、私どもといたしましては、建前といたしまして、この時期が最も適当であったというふうに考えておるわけでございます。
○鈴木壽君 もしこの時点をずらして、かりに三月三十一日なり四月一日というようなことになった場合に、あなた方この法案について内容を変えていかなければならぬようなことが出てくるのじゃないか、こういうような心配をされた、こういうことなのですね。しかし、具体的に出てきたこういう問題、私さっきも言ったように、事のよしあしについては申し上げませんが、これをあなた方お調べになった。これによって変えなきゃならぬという点ありますか。
○政府委員(佐久間彊君) この内容につきましては、取り急ぎ紹介をして調べたので、この詳細、条令の規定まで聴取いたしまして検討いたしておりませんので、はっきりとはお答え申しかねますが、一例をあげますと、雇用人の在職期間の控除期間というものを考えないというような点は、この施行法案との関係におきましては問題になる点ではなかろうかと思っております。
○鈴木壽君 私はそういう場合に、これは特例としてそういうものをチェックしていく、こういうことがまず原則的には考えられなければならぬところが出てくるだろう。幾つかのうち何個所か何団体か、どうも法案から見ておかしなものが出てきそうだ、かりに出てきた、こういう場合には特例をチェックしていく方法を私は考えるのが法律を作る建前じゃないだろうか、そういうことが正しい方向だと思うのですね。幾つかの特例があるかもしれぬ、たくさんの件数のうちには。特例のために全部オミットするという、こういう立法の仕方というものは、私は逆な立法の仕方じゃないかと思うのですが、その点。
○政府委員(佐久間彊君) おっしゃいます点も一応ごもっともと存じますが、何分にも、各地方公共団体につきまして非常に複雑多岐にわたる制度がございましたものを、統一的な年金制度に切りかえておりますわけでございますから、それぞれの地方公共団体の現在ある制度に対応して既得権の保証というような点についても落ちのないように施行法案の立案をいたしたいということで、ごらんいただきますように、この施行法案そのものも非常に大部な規定になっておるわけでございますが、そういうことで、一方技術上もたいへん努力をいたしたつもりでございます。そこで現状としてつかんでおりますその以外の制度が次々に出てくるということがありまして、それを追うていくということになりますと、法案そのものが固まらないし、また国会で御審議を願う時期もおくれる、このような事務的には事情を当時考えておったわけでございます。
○鈴木壽君 あなた方が長い間かかって三べんも四へんも案を作り、そうして最終的にはこういういわば膨大な本法ならびに施行法、こういうものにまとめ上げて、非常に複雑多岐と言っちゃ言葉が過ぎるかもしれませんが、そういうものを一本にまとめてやった、こういう努力や苦心、こういうことに私はあらためてここで敬意を表しておきたいと思うのであります。ただ、その場合に考えなきゃならぬことは、たくさんいろいろ複雑な要素を持ったものがたくさんあればあるだけ、その取り扱いというものは、いずれも既得権、期待権につながるものだけに、取り扱いというものは慎重でなければならぬと思うのです。そしてこの法案のねらう一つの考え方としては、既得権、期待権というものを尊重していくという建前があると思うのです。これだけは否定できないと思う。百パーセントは生かされていませんけれども、これはこういうものを作る場合にやむを得ない一つのものだと思いますから、しかし考え方としては、できるだけ現在までの既得権なりあるいは将来に向かっての期待権なりというものを尊重していくという建前に私は一貫して流れていると思うのです。そういう点についてあなた方の今回の考え方は正しいと思う。しかし、それであればあるだけ、繰り返しますけれども、この取り扱いについては慎重に慎重を重ねて、しかもだれもが納得できるような——だれもがと言っても、百人のうち百人ということは、これはあり得ないかもしれないけれども、多数の人が納得できるような形においてこういうものが作られなければならぬ。これは忘れてならない原則だと思う。したがって、そういう建前に立って考えていった場合に、どうも困るものが出てくる、この法から著しくはずれた条件の違うようなもの、あるいは他との均衡を失するようなものが、公平や平等の原則から言って著しく困るようなものが出てくるというような場合は、それをチェックすることを考えなければいけない。ですから、私は逆なところであなた方は物事を考えていっているのじゃないか、最後になってそういう点において私はミスを犯したと思っておるのです。ですから、私は公平の原則あるいは平等の原則というものを、こういう法案を作る場合には確かに考えていただかなくちゃならない。あっちにはこうだ、こっちの団体はこうだ、あっちの人はこうだというふうなことは無制限に許さるべきじゃないと思う。そのためには、ある時点において線を引く、区切りをつけるということもあり得ると思いますが、それは、今言ったように、区切りのつく線の引き方というものは、特別に他と異なるようなものをチェックする形においてなされなければならぬ、私はそう思う。そうでないとおかしなものになってしまいますよ。何も私は、今出ておりますのはいずれもこれは内容を私ども調べたのも簡単なものだけですから、詳細には知りませんので、私はこれを全部拾い上げなければならぬとか、あれがあるいは逆に全部便乗的なものだということを前提にして言っているのじゃなくて、こういうものを作る場合の一般的な態度と申しますか、原則と申しますか、そういうものは、今言ったようなことでなければ誤りを犯す、こういうことになるということから申し上げておるのであります。そこで私は、今申しましたように、著しく公平あるいは平等の原則を逸脱するもの、それをいかにして除外していくかといいますか、チェックしていく、そういうことの方向に考えていくべきじゃないかと思う。その点ひとつどうでございますか。私はこの場合には当然考えていかなければならぬ問題だと思う。
○政府委員(佐久間彊君) 先生のおっしゃいますようなことも当然考えていかなければならぬかと思いますが、一方、技術的に申しまして、やはり一つの時点を押えまして、あとそれにひっかかりますものの内容がどうだ、あるいは主観的な意図がどうであったというようなことを一々ふるい分けて参るということは、実際問題としてこれは不可能ではなかろうか、このように感ずるわけでございます。
○鈴木壽君 私はめんどうなことじゃないと思う。かりにこの五つのものをとってみても、私はそんなめんどうなことじゃないと思うのですが、そういう原則を立てて、それによって処理をしていこうとすれば、私はそうあまりめんどうなことはない。まあ、これは条例の制定された時日とか、あるいは適用される期日とか、こういう面から作為だとか作為でないとか、便乗とかなんとかいうことを一応抜きにして、一応内容そのものから検討していけば、私はそんなめんどうでどうにもならぬと言って手をあげてしまうような問題では私はないと思う。もうあなた方は一つの予防線を張ってしまって、これでもう全部だめだ。これはやり方としてはまことに簡単なやり方です。それだけまた、私はイージーな、安易なやり方だと思う。しかもそれは、私さっきからくどいようでありますが、私の言っておることからしますと、これはほめられた態度ではないと思う。これはあれですか、私端的に言うと、何か立法なりこういうものをまとめる際の原則と例外というものをごっちゃにした、さかさにしたような格好でここに出てきてしまったのだと思うのですね。例外措置としてきめるべきことを原則でぴしゃっとやってしまって、大多数と言っちゃ悪いけれども、多数のものをそれによってしかけられてしまう、こういうことになるということ、これは私繰り返して申し上げますが、私はどうしても納得できないところなんです。いかがでしょうか。これをどうしてもやらなければならないという合理的な理由なり根拠なりというものは、私まだお示しいただいていないと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(藤田義光君) 鈴木委員の御発言の趣旨はもちろんよくわかります。ただ、例外と原則の解釈等は多少われわれと食い違う点もあろうかと存じますが、実は表面には出ておりませんが、その後大体この法案が固まりましたあとにおきましても、一々記憶はいたしておりませんが、多数の自治体から類似の条例改正の計画を相談に来まして、そのつど一々自治省といたしましても全部自重を願っておるというようなこともございます。ただ行政法の常識からしまして、鈴木先生の理論が正しい、ただ、現実に立法技術の面からしまして、このような形式をとらざるを得なかった、こういうことで御了解願いたいと思います。
○鈴木壽君 そうしますと、次官、あれですか、これらの一月一日以降条例を制定した五団体は、あなたのほうと何か相談といいますか、あるいは内容というようなことで相談でもありましたか。
○政府委員(佐久間彊君) この五つの団体が個々に相談がございましたかどうかは、今はっきり記憶はいたしておりませんが、この法案の経過措置がこういう工合になるのだということにつきましては、先ほど申しましたように、昨年の十月にはこの内容の法案が、一つの試案といたしまして各方面の御批判をいただくように発表もいたしておりましたし、それからまた一昨日も申し上げましたような幾つかの会合の機会等にも、法改正前に現在の条例の改正ということは慎んでもらいたいという指導もいたしておりましたので、おそらくそうしたことも承知であったところも相当多いのではなかろうかと一応推察はいたしておりますが、正確にどうこうということは記憶いたしておりません。
○鈴木壽君 さっきも局長にちょっとお尋ねしましたのですが、この時点をずらすことによって、どうもその法のねらうところ、目的とするところがうまくいかないのだ、内容等においてもまた変えていかなければならぬ、こういうものが——まああまりお互い検討が詳細になされておらない段階で、私も決定的なことは申し上げられませんが、かりに先ほどあなたが指摘しましたような問題があるとして、それは別の点では、平等、公平の原則から、そういうことがあってもこれは万やむを得ないと思うのです。そういうことで考えていくわけには参りませんか。これは私何べんも申し上げますが、何も私この五団体に頼まれたわけでもなければ、突き上げられたわけでもない。現実にこういうものを作る場合の態度として大事なものであると思うから、申し上げておるのであります。
○政府委員(佐久間彊君) まあ繰り返し申し上げることになりますが、当時具体的にこういう団体においてこういうことがあるということを承知の上で立案をいたしたわけではございませんで、一般的にそのような団体が出てきては困るということの建前からいたしまして、筋道からいたしまして、こういう一つの立案をいたしたわけでございます。 それから、いま一つ、この条例の効力の問題につきまして、先ほど御質問もございましたが、条例の効力は否認をいたすわけではございませんで、この条例は条例といたしまして、そのまま効力は認めておる。ただこの施行法におきまして、この新法におきましてこういう取り扱いをするのはこの時点までの条例であると、こういう行き方をいたしておりますので、まあ条例と法律との関係につきましては法律上は問題はない、かように考えておるわけであります。
○鈴木壽君 私は、だから、この施行法でこういう建前をとることが全然条例の効力と無関係でないでしょう。全然無関係で、条例は条例で生きておるのだと、この施行法ができても、こういう規定があっても関係なしにこれがちゃんと生きてやっていくのだと、こういうことじゃないでしょう。そうだとすれば、何も私はひとつも問題にする必要はないので、そうでないから、それは条例は条例としてあると、これは私もわかります。しかし、こういうことによって、そういうものを「条例の改正に係るものを含まないものとする。」ということで一つの規制がされるのですから、私それを問題にしているのです。これはあなたのおっしゃるように、条例との関係には何のかんのとこれはいろいろ考え方はあるとしましても、この規定そのものを私だから問題にしているのであって、そこで、じゃあもう一つ聞きますが、この中で「自治省令で定める場合を除き、」とこうありますが、この「三十七年一月一日以後になされた」云々、その前に「自治省令で定める場合を除き、」とこうあります。この自治省令では一体どういうことをあなた方が予想しておられるのか。それはおそらく長い間かかって、しかもこれは継続審議になった案件でございますから、大体内容等については仕上がっておるのじゃないかと思うのでありますが、まあ最終決定とかなんとかの言質を取って聞くのじゃありませんけれども、どういうことをお考えになっておるか。
○政府委員(佐久間彊君) 一つは恩給法の改正がございまして、恩給のベースが改訂になっておりますが、そういうような場合におきましては、それに準じて地方の年金条例におきましても改正をするように自治省といたしましては従来から指導をいたしてきておりますが、そういうような指導に基づいて改訂がなされる場合、これはまあ一つと考えております。それから通算退職年金制度ができまして、これも地方におきましてもそれにならって条例改正をするように指導をいたしておりますが、これがまだその趣旨の改正がなされていないところもあるようでございます。そういうものが一月一日以後になされた場合に、これは自治省令でやる、そのようなものを考えております。
○鈴木壽君 この自治省令を、あなた方今予想しておられるような一、二のことをお話しになりましたが、もっと広げて、現在問題になっているやつの、言葉は悪いけれども、一つの解釈のもとに適用できるような一項目をこの中に入れることはできませんか。
○政府委員(佐久間彊君) これは法文の解釈、読み方でございますが、ここで「自治省令で定める場合を除き、」、「定める場合」といたしておりますのは、何月何日に行なわれたものはいいというようなふうな除き方を予定いたしておりませんで、先ほど申しましたような、その上に書いておりますような算定方法の改訂であるとかいうような事柄によって除くのがこの法の趣旨であるわけでございますので、今御指摘になりましたような場合もここで除くということはできないのじゃなかろうか、かように解釈をいたしておるわけであります。
○鈴木壽君 前にお答えになったことで私趣旨もわかりましたが、さらに今度全体の問題として、原則的にあなた方も、お前の言うこともなるほどだということであるならば、何とかこれを削るとかなんとか、あなた方、今、はいと言うことは簡単にできないと思うので、原則に立ち返って何とか経済——という言葉は悪いけれども、既得権を尊重するという建前に立って、何かこれを幅を広げてどこかぶち込めないかと、私はきわめて便宜主義的な考えで、今ちょっと思ったのですが。
○政府委員(藤田義光君) なかなか期待されるような答弁が出ないで恐縮に存じておりますが、御存じのとおり、本制度をいよいよやろうという閣議決定いたしましたのが昨年の暮れ迫ってからでございます。そのときに一月一日ということをはっきり閣議できめまし三それで強制的に加入することを法律で認めるような新しい社会保険制度をやるんだという一つの線を一月一日ということに引いております関係もありますので、五市の理解者あるいは職員組合の諸君の作為とかそういう問題を全然度外視いたしまして、条例の形式に現われたところによりまして一律にこれは認めないというような結論が出てきたわけでございますので、その辺のところもひとつ御了承願いまして、もし五市条例を認めるというようなことになりますと、反面、言葉が過ぎるかもしれませんが、ほかの四千近い地方公共団体はあるいは間接的に下利益をこうむる、こういう解釈も出てくるんじゃないか、まじめにぼやっとしておったところは損をするというような解釈も出てくるんじゃないかと思います。見解によってはそういう見方も出てくるんじゃないかと思いますので、われわれとしましては一月一日ということを非常に固執するわけであります。
○鈴木壽君 この法律を作って、最終案を作って閣議決定した場合に、そういうことになるのであると、これは一つのあなた方としては規制される問題だろうと思います。しかし、こういうものは一度、しかも半年以上も前にきめられた閣議決定が、どこまでもこれは金科玉条として守っていかなければならんということでも私はないと思うのです。しかもこの法律は、四十国会におきまして御承知のような経過をたどり、今臨時国会でやられているという事実の経過があるんですよ。情勢の変化もある。しかも、その間に新しい事態が出てきている、こういうことなんでありますから、その扱いを原則に立ち返って扱われるかどうかというととなんだと私は思うのですよ。しかも、これは十月一日の施行を衆議院では十二月一日から施行するというふうになってきておりますね。参議院においてもそうならざるを得ない。もう一年も前の時限においてこういう区切りのつけ方をしなければというのは、これも私は常識的に言っておかしいと思うんですよ、今になってみると。ですから、何べんも申し上げますように、五団体のやつが今いいとか悪いとかいうその内容的なことでなしに、そういうことでなしに、こういうものを作る場合の根本的な態度としての考え方によって作っていかれるべきものであると思うし、その面において、作ったものがどうしてもこれではだめだというものが出てきている場合もあると思うのです。そういうものは例外として、あなたがたがおっしゃるような、他の正直にぼやっとしていた団体が損するとかなんとかいうような、著しくそういうふうになるようなものがあったら、これは何かの方法でチェックしていく、こういうことを私はもう一度この時点で考えてしかるべきだと思うんですよ。幾ら言っても、委員長、これはどうも今のところはすぐうんと言わないようでありますが、私ここで何かお答えを、できれば、いただきたいと思いますが、ここでひとまず質問を打ち切っておきます。
○政府委員(藤田義光君) 御趣旨は十分了承いたしました。政策的には傾聴すべき御発言と思います。
○山本伊三郎君 先ほどからの政務次官の話を聞いてうずうずしているのですが、政務次官はこの問題については、今回衆議院でやられたと思いますが、初めてだと思うのです。先ほどから言われるのは、なかなかいいことも言われるときがあるんですね。しかし、本質はつかんでおりませんよ。問題は、この二条三項がこれの本質的な問題じゃないのです。その全般から見て主管省は自治省になっているが、自治省が出してきた案自体が、もう根本的にわれわれは不満なんですよ。不満というのは、給付が低いとかそういうものじゃない。全然、先ほどあなたが言われた恩給のような自然保険料方式じゃなくて、平準保険料方式でやるんだ、そのようになっていないでしょう、実際は。そういうものが完備して、われわれが何を言ってもするする答弁ができておれば、こういう問題はさきの国会でも早く通過していたと思うんです。まあ性格として、政務次官御存じだと思いますが、今鈴木委員が尋ねられたこの問題については、自治省としては、私はおそらくこの法案が流れるのを犠牲にしてまでこれを固執しないと思うんですよ。ただ、国会運営上の問題として自民党、与党諸君も誠意を持ってやられたけれども、会期その他の関係でこれはどうかというところに私はあると思うのです。それを何とか合理的に鈴木委員の言われることを答弁しようとするから、最後に言われたように行き詰ってくると思うんですね。だから、私は率直にこういうものは打ちあけてやるべきだと思う。こんなものをわれわれは認めるはずは毛頭前の国会からなかったのですが、もっと本質的な問題は、われわれは承知できないからがんばってきた。この国会になって、すでに終末に近づいたから二条三項というものが大きくクローズ・アップいたしましたが、決してそういう問題でないということを冒頭に私は言っておきたい。これは答弁要りません。 そこで、きょうは大体いろいろとお尋ねしたいのです。しかし選挙で新議員の方もたくさん見えられましたが、資料は全部行き届いておりますね。
○政府委員(佐久間彊君) 前国会に御提出いたしました資料は、新しい先生方にもお渡ししたと思います。
○山本伊三郎君 全部渡っておりますね。
○政府委員(佐久間彊君) はい。
○山本伊三郎君 それじゃ、この前の国会であまり触れなかったところをまず若干伺って、それからひとつ具体的な問題に入っていきたいと思います。 そこでまず最初に、この前の国会ではほとんど触れなかった、本法に規定しておる地方議会議員の共済制度の年金制度について立法の趣旨は私わかります。わかるが、それについて平準保険料方式でやるのか、あるいは自然保険料方式でやるのか、何らそういう資料は全然出ておらない。私は立法精神がわかるから、そのものについて私は反対とは言わないのですが、一体その年金経済はどういう工合にしてやるのですか、そういう資料ありますか。
○政府委員(佐久間彊君) この議員の年金制度は、職員の年金制度と違いまして、保険掛金に基づいての年金経済はとっておりません。議員の掛金を原則といたしまして、その掛金でまかなわれるものはまかなっていって、掛金で不足いたしました分につきましては、将来地方公共団体が負担する建前にいたしておるわけであります。
○山本伊三郎君 それじゃ同じこの地方公務員共済組合法の中に入れておるが、地方議員については無制限に地方公共団体が不足をした分は全部負担するということですか。
○政府委員(佐久間彊君) 議員の掛金でまかなうことが建前でございまして、不足をいたしました場合につきましては、地方公共団体が負担する、こういう考え方になっておりまして、それならば掛金はいつまでも固定をいたしておいて、不足をするものが出てくれば無制限に地方公共団体が負担をするか、こういうような御趣旨のお尋ねかと存じますが、そのようなことは予想をいたしておるわけではございませんが、とりあえず現在の掛金で実施はいたしますけれども、その掛金でとてもまかなえない多額の地方公共団体の負担を期待しなければならぬというようなことになりまするならば、もう一度掛金率も再検討をいたすというような考え方で参りたい。参考といたしますのは、国会議員の年金のやり方を参考として参りたい、かような考え方をいたしております。
○山本伊三郎君 そこで、あなたはそういうことでやるのだと言う。そういうことだからといって、本法律案で合わせて規定してあるやつを、どれだけの金が要ってどれだけが地方公共団体の負担になるか、そういう試算書すら何ら出さないで、これは無条件で承認せい、こういうのですか。
○説明員(松浦功君) お尋ねでございますが、この分につきましては、議員の退職状況その他というものも必ずしも明白になっておりませんので、正確な保険数理的な資料というものは用意しかねますので、御了承いただきたいと思います。
○山本伊三郎君 全然ないのですか。
○説明員(松浦功君) 過去におきまする地方団体の議員の退職状況というものにつきましての調査が十分できておりません。したがって、内容的に、非常に数理に明るい方々にお見せをするような資料は、私ども持ち合わせません。
○山本伊三郎君 少なくとも自治省が主管省として法律案を国会に提出する場合、これは佐久間局長、あまり資料は要らぬだろう、こういうことです。それもわれわれは予定しております。おるけれども、すべては地方公共団体の負担になるでしょう、もし不足をすれば。そういうものを、地方議員の実態が明白でないからやってないということで法律案を国会に出して、それで政府は国会でそれを無理に審議をして通してくれと、こういうことですか。
○政府委員(佐久間彊君) 現在の法律に規定をいたしておりますその規定を改正いたしませんければ、お話しのように百分の五の掛金で不足をいたしました際には、地方公共団体が負担をする。ただ、ごくラフな推算でございますが、大体ここ四、五年は現在の掛金でまかなっていけるであろうというふうに予測をいたしております。
○山本伊三郎君 そういうことが、こういう平準保険料方式でやるという、先ほど政務次官言われたように、今までの恩給とか給与の性格ではないので、平準保険料方式で社会保険、年金保険のような形でやるんだという法律の趣旨はここでくずれておるのです。先ほど政務次官はいかにも、占部委員に対する答弁だと思いますが、得々として立法の精神を言われたんだが、事実はそうじゃない。そういう基礎的な資料というものを十分準備せずして出してきておられることは前田会で明らかにしておるのです。それを忍んで私は待っておったんですが、今度は全然そういう試算書もない。一般の場合はわれわれ不満であったけれども、何とか形をつけてきておるからそれでいいと思ったのですが、今度の場合はどういう支出になるか、しかも地方公共団体の負担がどれだけになるか、そういう試算書も全然出さずに、これでいいんだと、地方公務員の問題でないから、地方議会の議員の問題だから、あまり国会でも問題にならぬからということで出されたと思うが、われわれ地方議員のこういう年金制度をやるということについては別に反対しておらない。これはひいては地方自治団体の財政に大きく響くと思う。国会議員の場合でもいろいろ問題はあります。特にやはり議員となれば、地方公共団体の負担については非常に世上もやかましいから、そういう点についての配慮が法律作成の上においては十分考慮しなければならぬと思うのですが、その点できてないということになれば、ちょっとメモ的などんぶり勘定でもいいですが、ないのですか。全然ないのですか。
○説明員(松浦功君) 先ほども申し上げましたように、いわゆる保険数理的な感覚からの数字は、先ほど申し上げましたような理由から、持ち合わしておらないのでありますが、まあおおよその、またおしかりを受けるかもしれませんが、おおよその地方公共団体の議員の退職率というものを推測をいたしまして計算をいたしました場合には、大体かりに平準保険料方式をとるとすれば、百分の十二ないし十三程度というくらいのめどをつけておる程度でございます。
○山本伊三郎君 百分の十二ないし十三というのは、それは全体の財源率ですか。議員の掛金率ですか。
○説明員(松浦功君) これは先ほど申し上げておりまするように、正確な数理的な計算をいたしておるわけではございませんので、その点御了承をいただきたいと思いますが、全体をやっていける上についてというのでございますので、かりに保険計算の例に当てはめて申し上げますると、財源率というふうにお考えをいただいて差しつかえのないものではないかと思います。
○山本伊三郎君 そうすると、財源率を一〇〇として、支出額を一〇〇として保険料率が一二となると、ちょっと感じが合わぬように思うのですが、これも私の勘ですが、一般の財源率から見ると、合わぬように思うのですが、それで地方公共団体の負担がなくてやっていけますか。それを聞いておきたい。
○説明員(松浦功君) 法律の中では、掛金率は百分の五と書いてございます。したがって、いわゆる平準保険方式という格好を、先生の御指摘のように頭の中で描いて、それによって常時運営していくという考え方をとりますれば、百分の五が掛金であり、百分の七が地方公共団体の負担だという格好に、一応保険数理的な考え方に置き直せば、なるのであります。
○山本伊三郎君 これは議員のやつは私も試算をしておりませんが、一般の地方公務員の場合に百分の四・四です。議員の場合には百分の五、そうすると百分の〇・六の差で最短年限が十二年、しかも、そういういろいろの要素を見ると、私はそれ以外を地方公共団体が負担するとすれば、相当私は地方公共団体の負担がかさんでいくと思うのですね。それを先ほど佐久間局長は四、五年は大体この保険料、いわゆる掛金だけでいけるのじゃないかと、こう言われておるのだが、それならば、一般のほうのこの百分の四・四ということは、逆に言うと、高く取っておるということになる。そうなると、最短年限十二年ですよ。こちらは二十年ですよ。その点どうですか。
○説明員(松浦功君) 最短年金年限は、議員の場合は十二年でございます。それから一般は、今御審議をいただいておりまする法案に基づきますれば、二十年ということでございまするが、十二年の場合の年金率は百分の三十五でございますから、それが低いということと、もう一つ、一時金が全然これには支給されないことになります。したがって、十二年未満、すなわち県会議員、市会議員さんは二期おやりになってやめる方は掛金はかけっぱなしで一銭ももらえないという格好でございます。そういう格好から見ますと、大体私の予測では、私ども正確な資料を全部データを整えて保険数理計算をいたしているわけではございませんので、私どもの見通しでは、大体百分の十二程度でやれるであろうというふうに見ているわけでございます。
○山本伊三郎君 十二年で三五%の給付率、しかし、それをずっと保険数理で考えると、二十年になれば、どのくらいの率になりますか。
○説明員(松浦功君) 大体百分の三十七ちょっと弱であろうかと思います。ちょっと切れるところであろうと思います。
○山本伊三郎君 十年以降の増加率は幾らになっていますか。
○説明員(松浦功君) 十二年以上一年ごとの加算率は百五十分の一ということになっております。
○山本伊三郎君 今言われた数字は、冒頭で断っておられるが、きわめて基礎のないものである。直観を勘で言っているということですが、専門家がやれば、大体そこまでのことがわかっておれば、ある程度出てくると思うのですが、午後再開以後のときに試算書を出してもらえるかどうか。
○説明員(松浦功君) 先ほども申し上げましたように、議員の退職のデータ等持ち合わしておりませんので、試算は、申しわけございませんが、提出するわけに参りません。御了承を……。
○山本伊三郎君 これは案外、議員のことですから、地方自治団体の長の方々も遠慮をされていると思うのですが、私はそれはそれで政治的な問題として別といたしましても、少なくとも、今後年金という形で制度を作る場合には、そういうずさんな考え方で作ってほしくないのです。そういうことになると、これはつけたしの法律になっているようです。最後のほうに、地方議会議員の共済制度ということでやっているけれども、これは一つの法律になっている。それをここで全然触れ得ずにこれを成立さすということは、将来問題になったときに、国会の威信にかかわると思って発言しているのです。それを自治省のほうでは、そういう年金経済の試算書もないのだということをわれわれに認めてこれをやれということは、ちょっと無理だと思うのですがね。先ほど第三条第三項であろうと、自治省は頑強にやられるが、そんなものは問題ないんですよ。一般国民の立場からすれば、そんなものは問題でないんです。もっとやはり大きいところに着眼して、自治省が考えて法律案を提出すべきだと思うのです。こまかい、弱い地方自治団体の五つや六つをぎゅうぎゅうと引き締めていって、それが何か法律の全体を通じていわゆる正当な正義を貫いた法律だと私は言えないと思うのです。出せないというものを無理に出せと言っても、国会も終わりに近づいているのですが、この点政務次官はどう思われますか。
○政府委員(藤田義光君) お説の点、一応私も賛成する点も多々ございます。
○山本伊三郎君 賛成する点もあると言うが、賛成しない点もありますか。それはどういうことですか。
○政府委員(藤田義光君) 二条三項の規定、非常に小さいという解釈でございますが、われわれは非常に重大に見ておりますので、そういう点は見解の相違があろうかと思います。
○山本伊三郎君 いや、僕の言っているのは、自治省がこういう法律案を出して、年金経済の行く手もわからないというようなことで資料も出さないということは、どうなんですか。
○政府委員(藤田義光君) 御指摘のとおり、これは地方議員の制度でございまして、自治省当局でも少し安易に考え過ぎた点は率直に認めます。それで、こういう重大法律を審議するにあたりましては、疎漏のあった点を十分反省したいと思います。
○鈴木壽君 ちょっと関連して。松浦さん、この前地方議会の議員のものを作った際に、これは相当いろいろな試算をやって、地方自治団体に与える財政的な影響等、これは問題があったところでありますが、何かそういう、あなたは最近ですけれども、当時あったのじゃないですか、ないですか、それは。
○説明員(松浦功君) これは保険数理という考え方に立った計算は、いつも、この前の国会でも山木先生の御指摘をいただきましたように、いわゆるずさんなやり方で大よそのめどをつけておるという実態でございますので、保険的な計算に基づいた計算書を出せと言われても、私のほうには手持ちがないのでございます。
○山本伊三郎君 この法律案がたまたま再び参議院に返ってきたからこういうこともただせたのですが、これは衆議院で通っておれば、これはうやむやになって、地方公共団体がこれによって相当負担が重くなっている。もちろん自治省はほうっておかないと思いますが、立法の精神からいくと、そうでなかったと思うのです。したがって、私は少なくともこういう法律案を出すときには、条文をいろいろとやるのは皆さん方くろうとですから、なかなか上手にできております。しろうとではなかなか解釈がむずかしいような条文をうまく作っておることには敬意を表します。しかし、本筋の問題においては全くなっておらないということだけを私は言っておきたい。これは国家公務員の共済組合法が三十四年に出たときに、佐藤大蔵大臣がこれについてはもうはっきりと認めて、その前提で答弁をされておるのです。ところが、自治省の場合は、何かこじつけていこうという態度が私はいやなんです。あの佐藤さんもなかなか強引な人でありますが、とにかく今度の法律改正については相当わが国においては資料が非常に不備である、したがって一応これをやるけれども、これについては一般公務員諸君にもある程度の犠牲を払ってもらわなくちゃいけない、しかし時代がこうなったので恩給というような制度はいけないので、せめてはこれでやろうというので、既得権はできるだけ守るようにいたしましょう、こういうことで国会、これは内閣委員会でですが、言われました。ところが、私は法律案の審議に参加して、自治省の態度というのは、第二条三項が問題に出ておるからそれに例をとるのですが、もう少し私は親切味があっていいじゃないか。国家公務員の場合は、御存じのように、恩給を受ける人とそれから長期共済組合制度の二種類しかない。最短年限にすると十七年と二十年ということで二種類しかない。地方公務員の場合は、御存じのように四千に余る地方自治体がおのおの別個の条例を持っておる。したがって、最短年限十年のところもあれば、十二年、十三年、十五年、十七年とまちまちです。そういうものをすでに予見してわかっておるならば、三十七年一月一日にこういう線を引くのだということになれば、僕はもっと逆な指導というものがあってしかるべきだと思うのです。出たものがいかぬのだというのならば、もうすでにその時期において不公平な条例が——あなたがさっき言われたような不公平な条例がずっと全国にあるでしょう。一日前にやったところはそれで通って、一日おくれたらだめだということに、極端に言えば、なるのですよ。私はそれでも、あなたの先ほど言われたように、一月一日というものを閣議決定後これはぎりぎりの線できめたと言われるなら、それでいいのですが、それならばそれで、この案がすでに考えられたときにこういう指導というものが必要だと思うのですけれども、自治省としては、これによってだれが一番不利益をこうむるかというと、その自治体に勤めている一般職員が非常に不利益をこうむるのです。ところが、それまでにすでにそういう不利益をこうむっている。いいところと悪いところというのがまちまちであるのです。これを統一するときはどういう工合にすれば公平になるかということをまず考えなければならない、こういう立法をするときに。それでこそ公平の原則というか、自治省が非常に熱意を持って地方公務員のためになり、あるいは時代の傾向に沿った法律を作るのだということが言えるけれども、こういう措置をとっておらぬ。こういうことをしておいて、そうして善意で、私はすべてこういうものは善意でやられたと思いますが、善意でやられたものについてこういう大きな被害をこうむらせることは、私は自治省の大きな失態だと断ずるのですが、失態だということについては、どういう考えかどうか、これについてひとつ。
○政府委員(藤田義光君) 見解の相違かと思いますが、失態とは考えておりませんので、ただ、山本委員の御発言の中にもありましたとおり、何分にも対象団体が四千をこすという種々雑多な団体であります。また、その内容が複雑雑多でございまして、立法にあたりましても、なかなか原案の作成にあたりましても、まんべんなく理想的に運営されたとは考えておりません。ただ、皆さん方の御賛同によりまして法案が通過いたしまして実施の際におきましては、運営上十分親切にひとつめんどうを見ていきまして、法案作成の道程における至らなかった点は、運営上ひとつ是正して参りたい、こういうふうに考えております。
○山本伊三郎君 政務次官はまあ今でこそ政務次官として国会でそういう答弁をされるのですが、実際運営するのはあなたではないのですね。議事録に残る言葉は非常にりっぱな言葉が残されるのですが、実際運営されるときは、これを担当する係官が指導すると思うのです。随処に問題がありますよ。これは昼から、午後ゆっくりとひとつお話しをいたしますが、今言ったのは、前段のこれはまくら言葉のつもりで……。(笑声)具体的に言いますよ。そういう抽象的な言葉で逃げるようなことのできないように具体的に昼からやりますから、今のことはそのままネットで受け取っておきましょう。
○説明員(松浦功君) 先ほど、議員の年金率につきまして十二年で百分の三十五と申し上げましたが、ちょっと勘違いをしておりまして、百五十分の五十、三分の一ということでございますので、訂正をさせていただきます。
○山本伊三郎君 それでは、午後の具体的問題に入る前に、ちょっと警察の人に来ていただきたい。この前の国会で、警察の特別職員についてはあまり触れなかったのですが、今度衆議院で三党共同修正されまして出て参りましたこの修正によって、あの国会に出された脱退残存表が正しいという見解に立ってみると、警察の特例職員は非常に影響があると思う。最短年限が特例で十五年になっておりますから、一番あの脱退残存表が正しいとすれば、非常に影響が多いと思うのですが、その点どう警察当局関係者は見ておられるか、まずそれをお尋ねいたします。
○説明員(前田利明君) お答えいたします。私どもが国会に出しました脱退残存表は実は多少古うございまして、特例職員の分につきましては、昭和三十一年度並びに昭和三十二年度に連合会に委託して調査してもらったものでございます。それで、前国会から今日まで引き続いて調査をいたしておりますけれども、多少脱退残存表に変化があるんじゃないかというような気が今のところいたしております。ただ資料の全体の整備は、手数もございませんので、まだ終結いたしておりません。
○山本伊三郎君 これは古いということだけでは問題はないんです。この前の国会で警察の関係者が比較的率直に言われましたので追及しなかったのですが、それは国家公務員に属する警察職員、特例職員の資料であって、一般都道府県警察、いわゆる俗に言う地方警察職員のデータでないと私は思っておるのですが、その点どうですか。
○説明員(前田利明君) 先生の御指摘のとおりでございます。
○山本伊三郎君 はっきり言うと、あまり追及はしにくいのですけれども、それでは全然数字が出てこないんですよ。したがって、どれほどの財源がどうなるかということは、非常に私は問題があると思うのです。御存じのように、今度の三党修正案の若年停止の三〇%の特例は、更新組合のみの適用であるから、すべてこれが追加費用として出されると私は見ておる。その点どうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 三〇%は、御指摘のように、追加費用として扱うことにいたしたいと考えております。
○山本伊三郎君 そうすると、これはすべて所属地方自治団体の負担になるのですね。警察官といえども、地方警察官は都道府県のいわゆる財政でまかなうようになっておるのですが、一体都道府県の財源、追加費用をどれぐらいに見積ったらいいかということは暗中模索で全然わからないのですが、その点どうですか。
○説明員(松浦功君) 三〇%の改正部分を除きまして、先国会でも御答弁申し上げましたが、追加費用というものは、非常に前歴を正確に全員について調査をいたさないと、出て参らないわけでございまするが、ほんとうの推算をいたしました場合に、大体総額で八千三百億円程度であろうか、もちろん今回のベース・アップの問題を抜きにして八千三百億程度であろうということを御答申し上げておったわけでありますが、そのうち地方職員の部分が大体一千四十億、警察部分が五百九十億というふうに推算をいたしております。
○山本伊三郎君 それは僕の質問の答弁になっておらぬ。追加費用の総額はそうなるだろうという推算であって、今度の三党修正によって認められたその財源が幾ら要るか。これは先ほど申し上げましたように、施行法関係のいわゆる追加費用、更新組合に対する適用ですから、直ちにこの施行された翌年からそれが追加費用として、負担として具体的に出てくるんですよ。一般の財源率になれば、あるいは二十年の間の余裕があるから、その間にいろいろとまた融通できるけれども、この修正についてはそう簡単に片づけるわけにはいかないでしょう。
○説明員(松浦功君) 質問の御趣旨を間違えまして申しわけございません。地方公務員共済組合、すなわち都道府県の一般職員分について一応の推算をいたしてみておりまするが、追加費用という格好で支出がふえて参るだろうと予想されるのは十年目で、支出の増——これは追加費用という格好でなく、支出の増という格好で、十年目で大体一千万程度、初年度はこれは御承知のように新法部分でございますから、人数も積み重なりませんし、額も少なうございますから、大体三十五万円程度というふうに推算をいたしております。
○山本伊三郎君 そういう一般の年金経済のいわゆる費用の額については、あとで昼から尋ねます。私が今尋ねているのは、そうじゃない。警察のほうで出された脱退残存表がそういうことで全くこれは資料にならない。しかも、今度修正されたものの大体の推算すらこれから出てこない。それによって幾ら費用が要るかということを私は見たい。それがまた包括して千四百億とか五百億とかなんとかいう追加費用の問題は、また昼からやりますが、そういうことを私尋ねているのじゃない。一体それは幾らにつかんだらいいか、これは警察だけじゃない。一般のほうも、それから文部省の関係のほうも、公立学校のほうもどれくらいの費用が要るか、保険数理に基づいて出した場合にどれだけ要るか、これを一つ出して下さい。
○説明員(前田利明君) 先生のおっしゃいました保険数理的の問題につきましては、遺憾ながら私どものほうで計算ができておりませんけれども、警察に関しまして昨年一カ年の調査をいたしましたので、それだけ御報告させていただきたいと思います。本年の三月三十一日までの一カ年に退職いたしました警察職員は、全部で四千四百二十二名でございます。そのうち勤続二十年以上、しかも四十五才以上で五十五才未満、しかも退職にあたりまして整理退職、勧奨退職によって退職いたしました者が四百五十四名ございます。で、初年度に要りますのは、全部三〇%分を一カ年として、新法分を一カ年といたしまして計算いたしまして、初年度に要ります費用は大体八十万でございます。それ以上の調査は今のところできておりませんので、申しわけないと思っております。
○山本伊三郎君 自治省の管轄は。自治省の管轄、文部省の管轄、続けて言って下さい。
○説明員(松浦功君) 先ほどお話しを申し上げましたように、三〇%の若年の停止の追加支給という修正案を、かりにお認めを願いました場合の支出の増は、先ほど申し上げましたように、初年度三十四万、次年度九十六万、三年度百八十万、四年度二百八十万、五年度三百九十万、六年度五百万、七年度六百二十万、八年度七百五十万、九年度八百八十万、十年度一千十万、この程度の数字になろうと推測をいたしております。
○説明員(清水成之君) ただいまの山本先生の御質問でございますが、三〇%分に対します計算方法につきましては、先ほど警察庁の課長からお話しがございましたように、昨年一年間におきます退職の状況、それに伴います衆議院修正におきます趣旨をパーセントで見まして、それを前国会お配りしました脱退残存表とからみ合わせまして計算いたしました結果、初年度で三百三十七万、それから五年目あたりで約五千万、それから十年目で約二億五千万、こういう試算が出ておる次第でございます。
○山本伊三郎君 おのおの出された数字が出ておるんですがね。それから、それだけ出れば、保険数理の計算方式は出てくるでしょう。
○説明員(堀込惣次郎君) ただいまの山本先生の御質問にお答えいたしますが、追加費用の額ということで出しますには、責任準備金を計算しないと——先生御承知のとおり、責任準備金を計算いたします。その場合に、修正の部分を除いては、一応責任準備金を計算しまして、先ほど概略の数字でございますが、八千億という数字が出ておるわけでございます。これを修正の部分を入れまして、責任準備金率を出し直すには相当の期間がかかりますので、目下のところはそういう計算はできておりませんので、御了承を願いたいと思います。
○山本伊三郎君 僕が尋ねるのは、そういう意地悪いことを言っておるんじゃないのです。この修正のときには条件がついておるのですね。本人の事由によらないという条件がついている。その条件が運用上どうされるかということは、保険数理による計算方式によって出された財源率が幾ら要るかということを出されたのなら、それをどういう運用をしようかということは、数字の上で現われてくるんです。それを知りたいから私は尋ねておるんです。三百五十億とかあるいは幾らと言われても、それはこの私の質問に対しては答弁にならないのです。どういう工合にそれを運用して、どういう工合に実際あなたが適用をしてやっていこうかということは、保険数理に基づいて出してこなければ出てこない。
○説明員(松浦功君) 修正案によります若年退職者に対します付加の問題につきましては、昭和三十六年五月一日から昭和三十七年四月一日までの間におきまする地方職員の問題につきまして、すべての県に照会をいたしまして、それによる調査を基礎といたしまして、いわゆる自己便益と自己便益でない者とに区分けをいたしまして、自己便益でない者とは、すなわち勧奨、整理ということでございます。それをもとにいたしまして、一応ただいま申し上げたような数字の試算をいたしたわけでございます。
○山本伊三郎君 それじゃ、そういう統計数字が出ているならば、これを出すのに、全部抽出的にやられているのだから、もともと出されているやつはそんな正確な統計数字じゃないのですから、気の毒だけれども、すぐ——まあ昼だけやっておれば三日ぐらいかかるが、徹夜でやれば一日でできますよ、この財源を出すのに。そういう統計数字があるとするならば、統計数字を出すのには一カ月も二カ月もかかりますが、こういうものがあればできましょう。
○説明員(堀込惣次郎君) ただいまの追加費用の額の計算ということになりますと、先ほど申し上げましたように、責任準備金を出さなければなりませんので、相当の期間がかかりますので、御猶予いただきたいと思います。
○山本伊三郎君 あなたが出てくると情がからむのですが、責任準備金は出さなくても、財源率は出るはずですよ。今言われた国家公務員は、退職手当法の二項、三項、四項と分けて、四項に該当した者がこういう数字が出たということになれば、それを基礎にこの計算表に当てはめていきますと、出てきますよ。そんなに長い時間かからなくてもできる。堀込専門家にはもう非常に気の毒なのですが、そんなことをなぜ自治省はやらないのですか、政務次官には気の毒だが、行政局長どうですか、そんなことやれるはずですよ。
○政府委員(佐久間彊君) 衆議院で前国会で修正案を承ったわけでございますが、その当時、退職の最近の状況、特に修正案に該当いたします者がどれだけあるかということは、私どもも承知をいたしていなかったわけでございます。そこで取り急ぎ各府県に、過去一年間におきます退職者の総数、その中で修正案に該当いたします者がどれだけあるかということを照会して、その回答をいただきますのに相当の期間もかかりました。本来でございますれば、さらに専門的な計算を取り急いで間に合うようにいたすべきであったかと存じますが、かような事情でございましたので、時間的の余裕もなかった次第でございます。
○山本伊三郎君 文部省はどうですか。
○説明員(清水成之君) ただいま自治省の行政局長その他の課長からお答え申し上げましたと同様の状態でございます。お許しいただきたいと思います。
○山本伊三郎君 同様だなんて、そんな勝手なことを言ってもだめですよ、公立学校の場合は、特殊な関係の人々だから。自治省のほうは各地方自治体で、しかも府県、市町村といろいろあってまちまちですが、公立学校の場合は、そういう数字は私はあると思う。自治省と同様というのはどういうことですか。そういう無責任な答弁でのがれようと思ってもだめですよ。しかも、若年停止については一番問題がある層をかかえている公立学校の共済組合を運営しようというところなのですよ。修正案は議員立法で通ったので、ある程度私も遠慮しているのですが、施行する責任はやはり行政府にあるのですから、担当する局、課では直ちにそういう点はやはり作業に私は着手すべきだと思う。それを全然統計数字もとっていないのですか。
○説明員(清水成之君) 冒頭に申し上げましたように、三十六年からことしの一年間に対します退職者の総数、それから年令別、それからそれの事由別、そういうものはとってございまして、そしてそれに基づきまして、前回お出ししました脱退残存表とからみ合わせて、その内訳の事由に該当する者が何パーセントあるかということを見まして、そして計算をいたしました数字は、ただいま申し上げました状況でございます。
○山本伊三郎君 それなら財源率の計算はできておるでしょう。そういう数字が、答えが出ておるのだから、そういう算術計算的じゃなくて、すぐこれは当てはめたら出るようになっておるのでしょう。なぜそれをあなたは言わないのですか。
○説明員(清水成之君) 山本先生の財源率の計算という正確な意味にとりまして申し上げました。追加費用という点で試算した計算は、ただいま申し上げましたような数字を出す過程におきまして出しておる次第でございます。なお、詳しくは専門家からお答えいたしたいと思います。
○説明員(進藤聖太郎君) いわゆる経過的な表でございますので、すっきりした保険数理の上には上って参りませんが、三十五年の十二月三十一日現在で年令別、勤続別に、抽出調査でございますけれども、調べた資料がございまして、その後これらの人間がどういう状況で脱退して参り、しかも該当する年金者がどういう死亡率で消滅していくかということをもとにしまして、十年間の組合の動態の傾向を見まして、それから先ほど課長から御説明いたしました整理退職あるいは勧奨による退職というものの割合がどの程度あるかということを加味いたしまして、それぞれの年度におきます該当者の発生数、消滅数というものを出しまして、さらにこれに対しまして、新法施行以後の——十二月一日以後と仮定いたしまして、新法施行以後の給付標準と申しますか、給付率をかけまして出しましたのが、先ほど御説明いたしました初年度三百三十七万八千、五年目で五千八十三万円、十年目で二億五千八百万円という所要額として御説明申し上げました資料でございます。
○山本伊三郎君 あなたは専門家だからわかっておると思うのですが、それだけの統計数字が出ておれば、財源率は出ますよ。僕は時間がないので相当あわててやったから正確な計算が合っておるかどうかわかりませんが、そういう資料は、統計数字は私は持っておりませんが、国家公務員の場合、第四項適用、いわゆる整理退職の者だけを国家公務員の実態といろいろ比べてみて、計算方式に当てはめてみると出ておりますよ。自治省なり文部省なり、すでにそれだけの統計数字を持っておれば、出ないはずはないんじゃないですか、財源率は。
○説明員(松浦功君) 保険数理の問題は堀込説明員から説明していただきますが、私どもは今度の修正部分は更新組合員に対してのみ適用のあるものということでございますので、それを追加費用というふうに考えておりますので、財源率に置き直すという格好の考え方はとっておらないわけでございます。
○山本伊三郎君 あなた方が、そういうことで知らぬものなら、ああそうかなというような答弁じゃ、それは済ませませんよ。あとで追加費用について、それは正確に一ぺん質問をいたしますが、何回も追加費用にほうり込んでしまえば、もう保険の経済というものはそれで全部救済されると思ったら大間違いですよ。追加費用にほうり込んだから財源率を出さぬでもいいというようなことでは、いずれこれは明らかにしますが、そういう考え方であれば、きわめて無責任な態度ですよ。費用が保険経済に影響するかどうか、少なくとも追加費用も保険経済、年金経済には影響してくるのですよ。昼からいろいろとやりますけれども、その追加費用は、どう負担するかという追加費用、自体でも大問題なんです。追加費用だから、その分はそれだけのものをやっておけばいいかといえば、それだけじゃ相済まないですよ、追加費用全般から見ると。それとも追加費用ですから、そういう保険数理の関係は要らないのだ、こういう考え方であるということを確認していいですか。財源率は全然そんなことは問題ないのだ、こういうことでいいんですか。
○説明員(松浦功君) その点になりますと、私も保険数理ということはあまりよく存じませんので、お答えをしかねますが、追加費用だから何でもいいんだ、追加費用に全部ほうり込んでしまえば財源率に何も関係ないのだという考え方は、私も持っておりません。それから、そのあとをどういうふうに考えるべきかということになりますと、保険数理というものを理解いたしておりませんので、正確にお答え申し上げられない点御了承下さい。
○山本伊三郎君 それでは、そういう正確な数字はこれはまた地方議会のあれと同じように出せない、こういうことですか。
○説明員(松浦功君) お説に従いまして、今後十分勉強いたしたいと思いますが、さしあたりすぐ提出するだけのものは、持ち合わせておりませんので、御了承を願います。
○山本伊三郎君 文部省もそのとおりですか。
○説明員(進藤聖太郎君) 文部省のほうも自治省同様、その点、計算につきましてはまだ具体的な作業をいたしておりません。
○山本伊三郎君 警察はどうですか。もちろん警察もそうだと思うが、念のために。
○説明員(前田利明君) 警察のほうも、遺憾ながら資料をまだ整えておりません。
○山本伊三郎君 それじゃあ、午前中は大体これで私は終わって、昼から続けたいと思うのですが、警察は冒頭に、遺憾でありますという言葉をつけ加えておるのでかわいらしいですが、これでいいんだという考え方で自治省なり文部省が法律案を出されるということについては、僕は異議があるのです。私は自分もやってわかります。なかなかそれは専門家の人は御苦労だと思うのだが、しかし冒頭に、この前の国会で大臣と総理まで来ていろいろ説明されたのですよ。今度のこの制度は今までの恩給とは違います、いわゆる社会保険の一環として平準保険料方式でやるから掛金の上がることもこれで御了解してもらいたいと、いろいろ言われておるのですよ。その掛金をきめる基礎になるこういう資料というものが、今言われたように十分でないということだけは明らかになっておるんですよ。しかも、それを追い詰めていくと、これは追加費用でやるから掛金に影響ないと言われますけれども、昼からこれは明らかにいたしますが、決してそうでない。年金経済の経営全般からいうと、追加費用も運用の上から見て、利子その他から考えると大きい影響が出てくる。これは昼から明らかにいたします。そういうことで僕はやられる態度そのものについて非常に不満だ。二条三項くらいにこだわって、何とかこれは功利的に答弁しようというのは、私はきわめて不満です。午前中の私の質問はこれで終わります。
○委員長(石谷憲男君) 午前中の質疑はこの程度にいたしまして、午後は一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十九分休憩 ————・———— 午後二時二十七分開会
○委員長(石谷憲男君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。 地方公務員共済組合関係二法案についての質疑を続行いたします。御質疑の方は御発言を願います。
○山本伊三郎君 あまりすみのことを長くやっておると各位に飽かれてもいけませんし、だいぶこの前の国会では深く追及しておるのですが、今まで尋ねたことは相当今後に影響する点もあるので、関係各省は十分その点は今後は用意をしてもらいたい。その点いいですか。大臣おられませんが、責任者を代表して政務次官にひとつ御答弁を願います。
○政府委員(藤田義光君) 午前中の御質問に対しましてもちょっと触れたと思いますが、幸いに通過しました際におきましては、これが運用には十分ひとつ留意して参りたいと思います。
○山本伊三郎君 それじゃ、次にもう一つ大きな問題として考えておかなければならぬのは、午前中ちょっと触れましたが、追加費用の問題です。本法によると、また施行法によりますと、追加費用はすべて地方自治団体、すなわち都道府県、市町村の負担ということを書いておりますが、それに間違いないですか。
○政府委員(佐久間彊君) 国または地方公共団体が負担するということにいたしております。国が負担する分は、国家公務員の身分を持った者でございまして、地方公務員の身分を持った者については地方公共団体が負担をするということでございます。
○山本伊三郎君 午前中に答弁のあった八千三百億という追加費用総額は、もちろん概算ですが、どういうところでその数字を出されたのか、どうも八、三のつく言葉は、うその三八ということもありますので、おそらく間違いがないと思いますが、どういう基礎で出されたか。これはそう正確に出ませんことはわかっておりますが、どういう方法で概算されたか、その点ひとつ。
○説明員(松浦功君) 詳細な算定の方法につきましては、後刻説明員から説明していただくことにいたします。
○説明員(堀込惣次郎君) ただいまの追加費用の計算でございますが、財源計算に使いました三十二年の調査によりまして、十分の一の抽出調査の過去の在職年数と恩給期間、旧長期間等の在職期間別の統計を使いまして、全県職員の抽出調査の数字を基礎にして、一応府県の地方職員共済組合の分として追加費を計算いたしました。それを給料の比で全公務員に一応按分比例で概算を出したものでございます。
○山本伊三郎君 これは警察、公立学校の地方自治体の負担するものも入れてあるのですか。国のほうが負担するやつを除外して、全部含めて八千三百億、こういうことですか。
○説明員(堀込惣次郎君) 地方公務員の分だけでございます。
○山本伊三郎君 地方公務員の分というのは、一応公立学校の、小中学校の先生、あるいは、先生も地方公務員になっておるのですがね。今先ほどの答弁では、公立学校の先生については国庫の半額負担があるから、それを引いたものということに解釈していいのですね。
○説明員(堀込惣次郎君) これは地方公共団体が負担する額でございますから、このうちの義務教育分の半額について国が持ってくれる、こういう建前でございます。含めておるというふうにお考え願いたいと思います。
○山本伊三郎君 そこで今後問題になるのですが、国家公務員のときも相当大蔵省等問題にしますが、施行法の規定によって、いわゆる通算措置がされておりますから、あの計算式で見ると、十九年までは一時金で支払うということになっておる。ところが、施行法によって各々が更新組合に通算をいたしますから、たとえば本年十二月一日にされた場合に、それで切って、その以後の人については十九年まで一時金、それから二十年から年金、こういうことではなくして、更新組合については十月一日から一年、二年、三年ということで、各々新法施行期間に入った分でも年金で出すということになっておりますね。その場合、一時金と年金とが原価が違いますから、その差額も八千三百億の中に入っておるかどうか、専門家の人はすぐわかると思いますので。
○説明員(堀込惣次郎君) 恩給公務員期間が十一年以上あります者は十七年でつく。五年以上十一年未満の場合では十八年でつく。それから少しでも、四年未満でありますれば、十九年でつく。こういう計算を織り込んでございますので、ただいまの御質問の、一時金として受ける者につきましては、一時金の原価で計算しております。十七年未満で年金がつく場合には年金原価で一応出しております。
○山本伊三郎君 これは記録にとってもらわぬといかないのですが、僕の言っているのは、旧共済条例なり退職条例によって完全に年金がついている人は、これも問題がありますが、一応別にして、新法期間に入って年金がつくという場合ですね。新法の期間だけ計算すればこれは年金がつかない。一時金ですね、通算するから。新法期間に、かりに三年であっても、五年であっても、年金のつくということは当然考えられますが、その場合に、新法だけでは一時金しか出ないのですね。ところが、施行法によってこれは年金が出るということになっているので、その場合、五年であれば五年の一時金の原価で計算して出せばそれでいいのだが、施行法によって更新組合が通算措置をしておるから、年金になると、それだけの原価が上がるでしょう。この差額が追加費用でやるかどうか、こういうことを聞いておる。わかりますか。
○説明員(堀込惣次郎君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○山本伊三郎君 これも局長もおられますから将来問題になるといけませんが、そういう場合も追加費用として見るということを専門家の方は言われましたが、それに間違いないか、責任者にひとつ答えていただきたい。
○政府委員(佐久間彊君) そのとおりに考えております。
○山本伊三郎君 わかりました。それが総額大体これは八千三百億であろうと何だろうといいです。その計算の基礎についていろいろ言われましたが、大体僕らが統計数字なくてやって七千五、六百億になるので、大体この数字はある程度いいと思いますが、あとで申しましたものも含んでおるとなると、相当数字が動いてきますから、なお検討しておくほうがいいと思いますので、それだけつけ加えておきます。 そこで、しからば、その追加費用を、この前の国会では、施行法が来年度になるか本年度になるか、そのときには三十億程度この地方公共団体に出さす、こういう答弁があったのですが、それはどういう基礎に基づいているのかどうか、この点ちょっと。
○説明員(松浦功君) 国家公務員共済組合法の施行に伴いましては、法律成立の次年度において約十億の追加費用を組合に納付をしております。十億というのは、大体その当時の給料年額に対しましてはおおむね七%程度に該当いたしております。したがって、国の追加費用の入れ方に準じてこの制度が発足をいたすことができますならば計算をして参りたい。したがって、三十八年度におきまするこの法律の適用を受けます者の給料年額に対して大体七%程度の数字をかけますると三十五億ぐらいになるわけでありますが、その程度の数字になります。これだけのものを追加費用として入れたい。言いかえますならば、国のテンポに合わせて追加費用を入れて参りたいというふうに当座考えておるわけであります。
○山本伊三郎君 国の場合にも、基本的にまだ問題が解決しておらないのですが、追加費用のいわゆる支払方法には大体三つほどあります。全額一時支払い負担ということと、利子だけを負担する方式と、現実に発生した額の立てかえ払いとあるんですが、この地方公務員の場合はどういう方法で考えておるのか、それをまず聞いておきたい。
○説明員(松浦功君) この問題につきましては、非常に多額の金の処理の問題でもございまして、地方財政からの支出とはいいながら、国の財政措置とも大きな関連を持ちますので、国家公務員共済組合におきましてどのような追加費用の措置をなさるか、それとにらみ合わせた上で決定をして参りたい、それまでは国もまだ決定しておらないわけでございまするので、決定をするまでに国のほうでとりました施策に合わせて措置をして参りたいということを考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 先ほど言われた七%、概算三十五億の初年度の追加費用ですが、これと現実に経過措置といいますか、施行法によった更新組合員が現実に追加費用として支払わなくちゃならぬ金額はどうなりますか。これで全額を満たしておりますか。
○説明員(松浦功君) 全額満たすことにはとうていなりませんし、総体の額から比べればまことに微々たるもので、利子にも足りない状況でございます。先ほど七%と申し上げましたのは誤りでございまして、千分の七でございますので、ちょっと訂正を申し上げておきます。
○山本伊三郎君 現実にそういうことはわかっておるんですが、その場合に、追加費用はもちろん足らない。三十五億どころの問題じゃないのですが、それがかかっていわゆる今後掛金として出す組合員と地方公共団体の負担に肩がわってこれが処理されるわけですね。それでなければ金の出所がありません。そういうことが七つの組合の経営上うまくいくと思いますか。
○説明員(松浦功君) 保険財政上にはいろいろ問題があるかと存じまするが、現在の状況では、その程度のことしかできないという実態でございます。なお、この問題につきましては、どのように追加費用を処理するかということについては、大蔵省といろいろ折衝しなきゃならない問題もございますので、国のほうがきまりましたあとで十分検討いたしまして、国の処置に準じた追加費用の処理方式を決定したい、それまでの暫定措置というふうにお考えをいただきたいと思うのでございます。
○山本伊三郎君 国家公務員の場合も、作ったときには、多分佐藤大蔵大臣だったと思うのですが、われわれに対する答弁では、しばらくの間だからということですが、国家公務員に対する追加費用の支出ももうすでに三年になるけれども、一向考慮が払われておらない。若干年々増額されておりますけれども、問題にならぬ程度のものでありますね。こういうやり方では、組合経済はもちろん問題はありますし、将来長きにわたってあとで問題が起こると思うのですがね、この点について今言われたのは、担当の課長としてですが、大臣として地方財政上非常に大きい問題ですが、地方財政の立場からこれをどう処置するという基本的な考えを持っておられるか、それをまず第一にお伺いをしておきたい。
○国務大臣(篠田弘作君) 詳しい計算は私にはよくわかりません。しかしながら、今あなたのおっしゃるような問題が将来起こり得る可能性があったり、あるいはまた御意見のようなことがあるとすれば、できるだけ近い将来において、将来の問題も含めて再検討したいと考えております。
○山本伊三郎君 との法律が成立して施行されて最初の年度における長期給付の総支払い額、先ほどちょっと言われたと思いますが、総額幾らになっておりますか。
○政府委員(佐久間彊君) ベース・アップ前の計算でございますが、約百三十六億になろうかと思います。
○山本伊三郎君 そうすると、追加費用として次の年度で三十五億、〇・七%追加費用として負担する、しかし実際要るのは百三十六億ですから、百億というのは、言いかえれば、それだけ資金を食っていっていることになるのですね。それは本人の、組合員の支払う百分の四・四と、地方公共団体が負担する百分の五・五の負担金で食っておるということですが、こういうことは、われわれとしては考えられないのですが、全部ということには若干問題がありますが、せめて半額くらいは国のほうが措置をして、地方公共団体の負担として追加費用として出せないかどうか、この点どうですか。
○政府委員(佐久間彊君) この点は地方財政全般にわたりまして大きい問題でございますので、将来慎重に検討いたしたいと存じます。
○山本伊三郎君 簡単に、将来検討すると言うけれども、これは来年の問題です。あなた方は年金経営の大体そういう知識はあると思うのですが、年金の経営というものは、利子収入というものが大きなウエートを持っているのですよ。長期給付の積立金は、地方公共団体と本人の血の出るような金をためたものです。それがこの法律が施行されるために、当然地方公共団体なり国が負担するものを、その組合の資金から流用して使っているということです。そうすると、それだけの利子というものは消えてしまう。したがって、これに対する答弁を求めると同時に、一体この資金構成は、むずかしいことは避けますけれども、二十年後のこの資金構成はどういう比率になっていくかということを、まず一度聞かせていただきたい。それから、現在一年間で負担金と掛金で五百億になりますが、それが二十年後に幾らになるか。そのうちの本人負担分と地方公共団体の負担分はどうなり、それによる利子収入の構成はどうなるか。それがわかると、今の問題はひとりでに解決してくる。
○説明員(松浦功君) 追加費用の問題につきましては、どのような数字になるか未確定でございますので、追加費用を全然入れない場合の計算の数字でお許し願いたいと思います。初年度の掛金、負担金で大体五百四十五億ということを前提に置きまして、二十年目で掛金が六百十億程度になります。それに対して利子収入が四百億、合計いたしまして収入が一千十億という計算を立っております。
○山本伊三郎君 二十年後にどうなりますか。
○説明員(松浦功君) 施行後二十年目の数字が、ただいま申し上げました数字でございます。
○山本伊三郎君 年々五百億、廃疾年金など若干出ることがあるが、そんなものが全部ためられていると思う。掛金と負担金合わせて概算五百億というのですね。それが十年間、二十年間に一兆でしょう。二十年間にそうならぬですか。
○説明員(松浦功君) ただいまも申し上げましたのは、施行後二十年目におきます単年度の問題でございまするが、それをさらに詳しく申し上げますならば、それだけの掛金が積まれ、さらに利子が積まれ、そして所定の法律に基づく給付が支出されました暁に、二十年目に組合が持つことになるだろうと予想されます積立金は大体七千四百億という数字を出しております。
○山本伊三郎君 その場合に資金構成を見ると、これは僕が計算したのですが、大体二十年で、そういう若干の支払いがかりにないものとして、二十年後には一兆八千三百九十三億。これを掛金と負担金と利子の構成に分けると、地方公共団体の負担の割合が三〇%程度、厳格に言うと二九%と少しです。それから本人の掛金が二四%、それから利子の構成部分が四六%になっておるのですね。そうすると、二十年後においては利子の占めるウエートというものは圧倒的に多いのですね。したがって、そういうことから見ると、せっかく積み立て方式をとっておるというのは、利子運用ということが非常にこの年金では重要な要素になっておる。そういう場合に、せっかく利子をためていこうと資金をかけておるのに、当然追加費用として地方公共団体が負担すべきものが掛金の中から百億もすっこ抜かれるということは、私は年金経営上相当問題があると思うのですが、その点についての考え方はどうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘の点は、確かに問題の点だろうと思います。できるだけ早く追加費用の整理方法を定めていかなければならぬと、かように考えております。
○山本伊三郎君 それが、そういうことを言うと時間が長くなるから言いませんが、財源率計算のときに、そういう年予定率五分五厘というものを計算して、こういきますということになっておるのだが、その要素は半分以上ここで消されてしまう。そうなってくると、今はいいですが、あとにはこれは全く運用も何もできない。そのときにそういう利子までも追加費用としては考えておらないのです、計算上は。ところが、その利子の受け持つウエートというのはきわめて高い。そういう考慮をされずに、漫然としてこういう年金経営のいわゆる数字をはじいておられることについては、私はどうも納得できないのだが、こういうことを言うと、また蒸し返しになりますから、これでおきますが、追加費用については、その立てかえ支払い方式によって、少なくともその年度に追加費用として責任を持つ額は負担すべきだと思うのです。そういう考え方があるかどうか、それをもう一ぺん聞いておきます。
○政府委員(佐久間彊君) 先生のおっしゃいますのも一つの考え方かと存じますが、これは国の公務員の場合の措置の仕方を参考にいたしまして、よく検討をいたさなければなりませんので、現在の段階では、国家公務員の場合の方式とかね合わせまして検討をいたしたいと、かように思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 まあ問題はあるけれども、次に進みましょう。しからば、一つのわれわれの当然な考え方として、更新組合員、いわゆる当然地方公共団体が負担しなくてはならぬという分、それに対して二%今まで納めておりますね。それだけでも本人はすでに納めておるのですから、その納めた金からやめた年金を出すという追加費用でも、今度の組合費とか掛金とか、そういうもので食っていこうというのです。当然本人が過去に納めた分ぐらいは返す。返すと言うとおかしいが、新しい組合員に渡すということぐらい、これは常識だと思うのですが、その点どうですか。
○説明員(松浦功君) ごもっともなお説でございますが、この制度の上におきましては、こちらに引き継がれました更新組合についての支払いはこの組合でいたしますが、すでにやめました方々の年金というのは、それぞれの団体において支払うように義務づけております。したがって、それまでの費用の返還は受けないという考え方の上に立っておりますので、御了承を願います。
○山本伊三郎君 僕の質問をよく聞いてもらわなければだめです。そんなこと言ったって、違うのです。更新組合員ですよ。新法が施行せられましょう。まだやめない人ですよ。更新組合に引き継いでいく人が過去に二%ずつ納めておる自分の持ち分、それをそれだけでもせめても新しい組合に返してやれぬか、掛金の移譲はできぬか、こういうことを言っておるんですよ。
○説明員(松浦功君) 御承知のように、現在の恩給条例あるいは共済条例等でとっております考え方は、積み立て方式をとっておりません。したがって、その年度限りで歳出に対する歳入という格好で、雑収入という格好で掛金、負担金を処理をいたしておりますので、引き継ぎという格好をこの制度では考えておらないのでございます。
○山本伊三郎君 現在までの措置がどうであろうとも、実際はそれだけ年々取って預かっておるんでしょう。本人がやめなければその資金はあるでしょう。そのくらいは返してやれば、今言っているような新たな組合員の掛金とか負担金を食っていかなくてもいけるのじゃないか、こういうことを言っておるんですよ。今の制度が積み立てでないから金がないということは、それは答弁にならぬですよ。そういうことは、当然返してくれと言われれば返してやらなければならぬ、別の組合になるから。もしそういうことをやったら幾ら要るということを計算されたか。幾らくらい要りますか。もし本人が、過去二%かけたものは新組合にかわるのだからその金だけは私はよそに行くのだから返してくれと言って持っていった場合に、総額幾らくらいになりますか。
○説明員(松浦功君) 引き継ぐということを考えておりませんので、申しわけございませんが、数字は計算いたしておりません。
○山本伊三郎君 まああなたはそういうことで、私から極言させれば、こういう年金経営の任について私は熱意がないと思うのですよ。あらゆる場合を想定して、こうなればこうなるのだということくらいの計算は、むずかしい保険数理であっても、算術計算的にも出して、やはり検討しておく必要が私は自治省としてあるのじゃないかと思います。それでこそ初めて、私は誠意ある一つの地方公共団体に対する私は指導もできると思うのですよ。自分の言いたいだけを言ったって、そういう大きい経営上の方針に資するような計算もしておらないということは、私は非常に遺憾にたえないと思いますが、時間の関係もありますから、そういう点もひとつ考えておいてもらいたいと思います。 次にもう一つ、先ほどはからずもあなたが言われましたが、現在十二月一日から実施になる、それまでのものは旧共済条例なりの条例によって受給権者に支払いますね。これの大体総額、全市町村、都道府県がどのくらい負担しますか。三十六年度、三十五年度でもいいし、データがなければ三十四年度でもいいから、言ってみて下さい。
○説明員(松浦功君) ちょっと手元に資料を持っておりませんので、すぐ調べてお答えいたします。
○山本伊三郎君 そこで、この問題について私は結論的に申しますが、今申しましたのは組合員、新組合員についての立場から言ったのですが、今度は地方公共団体の立場から追加費用なり、いろいろの本法律ができたための地方財政に及ぼす影響についてひとつ質問しておきたいと思うのです。先ほど申しましたように、かりに自治省が言うように、本年三十五億の追加費用を出すのだ。それから今申しました資料を調べておられますが、地方公共団体では従前の人々に対する年金の支払いもしなければならない。それから新たに追加費用に、これは当然本法によって五・五の掛金負担をしなければならない。この場合に、地方財政上影響はないのですか。
○政府委員(佐久間彊君) 地方財政上当然影響はございます。
○山本伊三郎君 現在の地方交付税の積算のあの状態のままでいけるかどうか。 それともう一つ、もう時間がないから合わせて聞いておきますが、本法が施行されるがために、地方税法の改正で、この年金、いわゆる地方公務員共済組合法の財源に充てるために〇・一%の増額をされる、それが十五億だという安井自治大臣の説明でありました。追加費用だけでも三十五億円出すという。地方交付税の上がった額は十五億だと聞いておるのです。それ以外に、申しましたように、新たに掛金を百分の五・五かけなければならない。相当大きい都道府県、市町村に対する負担の増加だと思うのですが、それはわれわれとして考えられないが、どういう措置をとられるのですか。
○説明員(松浦功君) 今度の新制度の実施に伴ないまして、従来の交付税に算入しておりました恩給あるいは退隠料等の財源に要します交付税の基準財政需要の計算より、さらに相当額の交付税計算上の需要を伸ばさなければ、地方公共団体が財政負担に苦しむという結果になることは、御指摘のとおりであろうかと思います。さらに、明年度においては追加費用も考慮していかなければならないと思います。したがって、先般の国会で大臣から御答弁を申し上げましたように、〇・一の交付税率の増額と、さらに不安定になっております、いわゆる恒久化されておりませんでした交付税の〇・三%を恒久化することによって、翌年度等におきます一般財源の伸び、あるいは国税三税に伴ないます伸び等を加えまして、全般的に地方財政計画の中に織り込んでいくように努力したい。その上で、財政計画の基礎といたしまして交付税計算に算入をして、交付税の配分をして、財政措置をするという基本的な考え方でおるわけであります。
○山本伊三郎君 抽象的なことを言われまして、それでまことしやかに聞こえますが、そうは簡単にいけないと思うのです。具体的に聞きますが、千分の七の追加費用は具体的にどういう工合に市町村が負担するのか、それに対して財政措置として自治省はどう考えておるのか、一、二の例をあげてちょっと答弁して下さい。
○説明員(松浦功君) 追加費用が個々人についてどういう格好で出てくるかは、先生御承知のように、相当調査しなければ、各団体ごとに出て参らないわけであります。したがって、それまでは千分の七という格好で各人の給料年額というものにかけたものをもって追加費用として取り扱うという以外に方法はなかろうかと考えております。そういうことになりますれば、財政計画におきましては、各人件費を算定するに際しまして、給料額の千分の七を財政計画上追加費用ということで算入をし、交付税においてもそれに応じた積算をして財政措置を講ずるという格好をとらざるを得ないのではなかろうかということを考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 これは当面、来年度から市町村の問題になりますから、明らかにしておきたいのですが、給料総額の千分の七をかけてこれを一律に一応負担をさす。しかし、それは各地方公共団体、地方自治団体によっては非常に不公平になる場合もありますね。そういうことがどうしてもやらざるを得なければ、一つの例として、そういうことになると苦しむ市町村と、案外楽にやる市町村が出てくると思うのですね。同じ一律でやるのだから、これは国のほうで、別財源だとして、しばらく出してやるという方法はないのですか。困りますよ、市町村自体が。
○政府委員(佐久間彊君) この追加費用につきましては、先刻御質問がございまして御答弁申し上げましたように、それぞれの公務員の身分に応じまして、国または地方公共団体が負担をするという建前を法律で規定をいたしております。そこで、地方公共団体が第一次的に負担をいたすわけでございまして、その地方公共団体の負担する分は、一般財源で財源措置をするということに考えておるわけでございます。その結果、一般財源が非常に膨張をいたすような場合におきましては、これは地方財政全体の立場から、さらに国において地方財政に対する必要な措置をする、そのような考え方をいたしておるわけでございます。
○山本伊三郎君 この市町村の負担については一律に千分の七、これは私は地方公共団体によっては相当大きい負担になると思うのです。特に交通とか、それから水道のような企業経営をされているところについては、これはこういう地方交付税の裏づけはない。そういう場合には、その当該組合または当該市町村は私は非常に困ると思う。したがって、私は基本的にわが党も最初に申し入れているように、少なくとも国庫負担金として一%は必要である。この立法の精神から言ってそうなんですよ。この場合は、地方交付税でそれを補うことになるならば、現実にこの組合に対する補助金でなくて、この地方自治体の財政が悪ければ見てよろしいという程度であって、組合自身は非常に困ってくる場合が多いのですよ、しわ寄せされて。したがって、そういう企業経営をしているいわゆる市町村に対してはどう考えるか、地方交付税では何もできないと思うが、どうするか。
○政府委員(佐久間彊君) 地方公営企業につきましては、先生の御指摘のように、交付税で措置することはできないわけでございます。そこで他の方法によって、たとえば、組合の資金運用等の面でその地方公共団体にどれだけ還元をするというような方法で考慮をいたすということに考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 あとの資金運用でどうするのですか、あとのほう……。
○政府委員(佐久間彊君) その地方公営企業を持つ地方公共団体に対しまして、地方公営企業の職員の分といたしまして、直接交付税の算定によって見るというわけには参りませんが、間接的にその地方公共団体に対して公営企業の関係の起債等において考慮をする、配慮をするというような方法で善処をして参りたいと考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 今のは何ですか、そういうところには起債かそういうもので認めるということですか。
○政府委員(佐久間彊君) これはその起債でもって年金の関係の需要を見るというのではなくて、その地方公共団体が公営企業をやって参ります上に、この年金の関係の需要があります結果、本来の事業をやって参りますほうにそれだけ益金が回わらないというようなことを考えまして、事業のために起債その他の面で何らか配慮をいたして参りたい、かような意味で申し上げたわけでございます。
○山本伊三郎君 もうこれは十二月一日から実施されるという予定なんですよ。何らかの方法を考えるについて、当然問題になると思う。私はだれとは言いませんが、そういう関係で、自治省に陳情した場合、それは電車賃を上げるよりしようがないじゃないかというようなことを言われたとも聞いている。だれから聞いたとは言いませんけれども、そういうことが許されるのですか。現在私鉄運賃の値上げが問題となり、都市交通でも相当値上げの問題が過去に問題になったのですよ。この問題を国のほうは全然考えない。国家公務員でも一〇%の国庫負担を認めておる。地方公務員には何も認めておらない。そういうことから来る財源の困難な問題から、都市交通の運賃値上げを政府は許しますか。
○政府委員(佐久間彊君) 料金を値上げするかどうかということは、一応別個な問題と考えます。
○山本伊三郎君 現在の都市交通の経営状態を御存じですか。そんな黒字でやっておるというような都市はありませんよ。何らかの方法で考えると言うけれども、それは今何もないのだ。そうしておいて、それではどこからそういう財源を取ってくるのですか。それを教えてやって下さい、親切に。
○政府委員(佐久間彊君) これは国の公共企業体の場合においても同様だと思いますが、やはりその公営企業全体の経理の上でできるだけ検討していただくよりしようがないのではないかと、かように考えております。
○山本伊三郎君 国鉄を含めた公企体等の共済組合の問題も、私はよく知っております。国鉄のような経営ならば、これは国鉄も財政的にいい経営だとは言えないのだけれども、あれほど大きな規模になれば、こういう組合に対する負担金の若干の転嫁にも耐え得られるのですが、今の都市の事業、地方公営企業なんかを見ますると、そういう余裕が実はないのですよ。ありますか。そういう場合に、何らかの措置を考えると言うけれども、具体的に考えずにそのまま実施をして、それで自治省にその問題を言っていくと、そんなに親切な扱いをしておらないように聞いておるのですよ。この法律を作った責任はやはり政府にあるのだから、そのよって来るところの財源の心配というものを、やはり親身になって考えてやる必要があるのじゃないですか。私の言うことは無理ですか。何らかの措置をやるというのは、具体的にどういうことをやろうという考えであると言うのが責任を持った答弁じゃないか。こういうことを考えているから、まあいけるのじゃないかということがあれば、ひとつ示してもらいたい、この問題について。
○政府委員(藤田義光君) 御指摘のとおり、地方公共団体の公営企業が経営面で相当苦しい立場にあることは、われわれ十分了解いたしております。現在も運輸省、経済企画庁方面に運賃値上げの問題で強力に折衝中でございます。この共済制度の実施いかんを問わず、この問題は、財政局を中心に、来年の予算編成にも相当重要な関連がありますので、慎重に検討して参りたいと考えております。
○山本伊三郎君 せっかくの政務次官の答弁ですが、現在、各運賃値上げの問題をやっておられることも聞いておるが、それは現在における経営が行き詰まっておるから、どうしてもこうしてもらわなければいかないということでやっておることであって、こういうものが出ておるものまで含んでやっておりませんよ。 そこでひとつ、一番地元で困っていることは、こういう従業員の待遇を変えるために運賃の値上げをするのだということは、非常に問題をかもすのです、市民の感情から言っても。しかも、先ほど僕は冒頭に言ったように、国庫の負担は一応別としても、組合に集まった掛金すらもいわゆる追加費用に出して、現地の支払いに立てかえてやろうという措置までとっておるのですよ。国は何も考えておらない。そういうことをやっておいて、いかにもこの法律が——完璧だとは言っておらないけれども、国のほうが非常に誠意を持った立法であるというような言い方をされておりますが、われわれとしては、この問題だけでも、この立法に対して政府は全く誤算をしておる、こう言わざるを得ないのです。そこでそういうことを言っておっても仕方がないから、もうこうなれば具体的の問題ですから、現地にどういうものをやるか。運賃ということを具体的に言われたが、それは当たらない。これがために運賃を引き上げるということを認めるなら別です。おそらく認めないでしょう。どういう措置をとってやられますか。もう現実の問題ですよ、自治省としては。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘のように、公営企業の経営の状況によりましては、非常に大きな問題になるであろうとも思うのでございますが、これは企業の経営全体の問題といたしまして、私どものほうでもよく財政局のほうと相談をいたして参りたいと思っておるのでございます。
○山本伊三郎君 内部で相談されるなら、されてもいいのですよ。この法律が実施されたら、いやでもおうでもこれはやらなくちゃいかぬのですよ。これは実施されても、取捨選択されて、実際困るところはちょっとしばらく待とうというわけにはいかないでしょう。今、自治省内でいろいろ相談しておると言うけれども、僕としては、国のほうで何かの措置をとらない限り、できないと見ておるのです。何かの措置を考えてやらないと……。先ほどあなたは起債だと言われたから、若干の、ある程度の望みを持ったのです。望みというのは、起債というものは返さなくちゃいけませんけれども、長期の起債で利子補給をして何とかしてやろうという気持があったのじゃないかと思うのですが、そうでもないらしいですね。どうですか。起債を考えていますか。
○政府委員(佐久間彊君) そういう意味の起債ではございません。
○山本伊三郎君 実際こう言っていくと、ますますこの問題については言わざるを得ぬことがたくさん出てくるのですがね。そうすると、今のところでは何ら処置なしということですか、そういう問題について。
○政府委員(佐久間彊君) 具体的にこうするというところまでは、まだ相談ができておりません。
○山本伊三郎君 具体的にはできておらないけれども、そういう措置をしなけりゃならぬということは考えておられますか。
○政府委員(佐久間彊君) これは先ほども申し上げましたように、何らかの対策を当然講じなければいけないと思っております。その点につきましては、財政局のほうともいろいろ相談をいたすことにいたしておるわけでございます。
○山本伊三郎君 これはどうしてもやはり、いよいよこの法律が施行されるということがわかってくれば——まあ現実の問題を言っておるのですよ、政務次官、どうですか。
○政府委員(藤田義光君) いろいろ御心配いただいて、われわれも非常に参考になりますが、前国会でも政府委員から答弁したと思いますが、御存じのとおり、追加費用は膨大な金額になります。この追加費用の処分に関しましては、毎年の予算策定にあたりまして、地方財政計画に計上いたしまして、どうしても地方交付税だけではまかない切れないという段階も来るかと想像いたしております。その際においては、当然国庫負担という問題が論議されてくると思いますが、まだこれは少し先のことでありますので、そのときの事態がどういうふうに具体的に進展するのか見通しがつきません。これは一般論でございますが、公共企業体の問題に関しましても、結局特別会計でありますが、一般会計の責任において処分するような事態も来るのではないかと想像いたしております。
○山本伊三郎君 この問題で押し問答しておられないが、自治省としてもそういう点は考えられておると思いますが、ほんとうに自治省として地方公共団体、地方自治団体に対する指導官庁として、こういう法律を作るときに、やはりそういう親心というか、財源の問題がどうなるかという心配ぐらいはしてやっていいじゃないかという気がしますね。単に取り締まり的な法規を考え出すというのでなく、実際地方公共団体、自治団体が困っているがどうしてやるかということくらい考えてこういう法律を作るのが、私は建前だろうと思うのですよ。そういういろいろ大きい問題を残したまま強引にこれを作っていこうというやり方については、割り切れないのです。最後に——大臣は来られますか。
○政府委員(藤田義光君) あとで来ると思います。
○山本伊三郎君 大臣にこの点最後に、ある程度の言質といいますか、取りたいと思いますが、その点はこの程度でおいておきましょう。追加費用については、いろいろありますが、一応その程度でおいておきます、もう質疑の中で明らかになったと思いますから。自治省のとっておる態度については、きわめてわれわれとしては納得ができないということだけつけ加えておきたいと思います。 そこで、まあいよいよこれから本論と申しますか、具体的に入っていくのですが、これに入ってくると、自治省の役人の方々は自分の得手だと思いますから、安心して答弁をしていただきたいと思います。 まず第一に、新法からいきますと、それも法律全部を言うと相当長いから、そんな私はいやがらせをいたしません。重要な点だけを、今後運営上問題になる点だけをひとつ指摘をして、明快なる方針を自治省、文部省あるいは警察庁のほうの御答弁を願いたい。新法の第二条の第一項の、組合員の前提条件である職員の定義をしておりますね。この職員という「常時勤務に服することを要する地方公務員」、いろいろありまするが、法律にうたうとそうであるが、どういう意味であるか、これをちょっとどういう人をさすのであるか、「常時勤務に服すること」という要件はどういうものであるかということ、政令事項だと思いますが、お答え願いたいと思います。
○説明員(松浦功君) 「常時勤務に服することを要する地方公務員」というのは、地方公務員法の適用を受けます地方公務員のうちで、常時勤務に服することを要する者でございます。具体的に申しますならば、一般論としてでございますが、一般的には定数内の職員ということになろうかと思います。ただ、御指摘をいただきました法にも書いてございますように、政令で定める常時勤務に服することを要しない場合、常時勤務に服することを要する者と同じような勤務形態の者はこの組合の中に含めるということが書いてあります。これは国家公務員共済組合法で規定しているものと合わせて、引き続いて十二カ月をこえる期間を常時勤務すべき職員について定められている勤務時間以上勤務した職員を含ませる政令の規定をいたしたいと考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 新法を作成される場合には、あなた国家公務員、国家公務員と言っておられますが、国家公務員の実態とやはり地方公務員の実態と違うことは自治省当局も御存じだと思います。十二カ月以上と国家公務員法できめておるからといって、この法律は御承知のように、組合員になれば掛金をかけなくちゃいかぬ、勤続を長くするということを予期して組合員になるのですね。したがって、一般的な臨時職員の規定じゃなくて、こういう立法の精神から言えば、もっと最短期限で、六カ月ということで規定するのが私は正しい行き方であり、そういう方法が公務員に対する親切な考え方だと思う。そういう方法でわれわれはやってもらはなくちゃいかぬと思うのですが、その点どうですか。
○説明員(松浦功君) ただいま御審議を願っております法律は、御承知のように、国家公務員と地方公務員との通算関係をも規定しておるものでございますので、やはり国家公務員と同じ条件に職員の範囲というものを合わせていくのが適当であろうかと思います。もちろん十二カ月というきめ方がいいか悪いかには問題があると思います。これはなお国家公務員の制度と合わせて、将来の問題として検討させていただきたいと思います。
○山本伊三郎君 通算が考えられるから、職員の概念規定というものも、定義も、そうしなくちゃならぬということはない。通算のことを考えれば、公的通算法によっておのおの条件の違う労働者がいわゆる公的通算法によって通算されるのですから、何も組合員の資格を取る職員の規定を、国家公務員が十二カ月だから、地方公務員もそれでいかなくちゃならぬという、そういう説明は私はこの法律に関してはないと思いますが、どうですか。
○説明員(松浦功君) お言葉を返すようでございますが、地方公務員で六カ月という格好でございましても、ここに勤務時間以上勤務した人がずっと引き続いているということが要件になっておりますので、国のほうは十二カ月ということになりまして、地方のほうが六カ月ということで、組合員になっておった者が国のほうに行くと組合員からはずされるという事態が出て参るおそれがあるわけでございます。そういうものでございますから、やはり同一のワクにしておくことが適当であろうということを申し上げたのでございます。
○山本伊三郎君 それはこじつけな言い方であって、地方公務員においてこの資格によって組合員となれば、組合員となった者が国家公務員の共済組合に行こうとも、どこへ行こうとも、組合員の資格については問題ないでしょう。それを、また組合員の資格が地方公務員になったときに、それが職員の規定に該当しないからどうこうという、そんなことまで言って国家公務員共済組合に入れないということはないでしょう。
○説明員(松浦功君) この法律で言っておりますのは、地方公務員が国家公務員に転職いたしました場合は、地方公務員でこの法律の適用を受けた組合員であった者が国家公務員になりまして向こうの組合員にならないという場合もあり得るわけでございます。こちらで組合員であった場合には、向こうへ行けば必ず組合員になるということは、この法律では保証はございません。
○山本伊三郎君 こういう規定はわれわれとして考えておらないのです。そうすれば、今度のこの法律ができても、国家公務員に変わったときには、地方公務員では組合員の資格があったけれども、国家公務員になったら、それは公務員の通算はできない、こういうことになるのですか。
○説明員(松浦功君) そういう事態が出ないように、職員の範囲を国家公務員と合わせておきたい、合わせておきさえすれば、組合員になっておる者は、こっちに参りましょうとも、地方から国に参りましょうとも、通算ができると考えられるわけでございます。
○山本伊三郎君 僕の言っているのは、地方公務員において、その条件がそろっていわゆる組合員になった場合には、それが六カ月で組合員になろうと、十二カ月で組合員になろうと、もうその組合員という資格は各共済組合で共通して認めるべきである。もしそうでなければ、国家公務員と地方公務員と、あなたそう言うけれども、厚生年金との通算措置もあるし、いろいろな通算措置がある場合に、厚生年金になれば、これは各企業別によっておのおの労働条件は違うでしょう。要するに、厚生年金の被保険者であるという条件によって通算することになっておるのと違うのですか。
○政府委員(佐久間彊君) これは通算の関係の便宜の点ということは、公務員課長から申し上げておるように、もちろんございますが、やはり基本的には、この共済組合法が、国家公務員の共済組合法と、同じ公務員であるから国も地方も同様な性格の手続でいくべきだ、そういう基本の考え方に立ちまして、職員の範囲も同じという考え方に立っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 行政局長の言い方であれば、われわれはそれでは納得できないのだけれども、それならそれで筋が通っておる。だけれども、地方公務員であって資格を取ったけれども、その資格を取った条件が悪いから、国家公務員の共済組合に行ったときにだめだという、そういうものをわれわれは予期しておらないのです。国家公務員になるのでも、私は成規の手続でこうなりましたということを一々調べられてからしかなれぬということになれば、国家公務員、地方公務員の場合は同じだからいいようなものの、一般の厚生年金になれば、あらゆる労働者の企業団体があるのだから、そういうものを一々、資格をどうして取ったかということを調べるはずないですよ。そういうこじつけで何か弁解しようとするから、私は異議があるのですよ。国家公務員の場合はこうしておるから、一年以上となっているから、地方公務員の場合も今のところはそうやらざるを得ない。もちろんこれについて、国家公務員のほうも変えていけば地方公務員もやるのだということであれば、われわれとしては一応の答弁として成り立つと思うのですが、どうなんですかね。
○政府委員(佐久間彊君) 私が先ほど申し上げましたような考え方でございます。
○山本伊三郎君 政令事項として、われわれとしてはやはり国家公務員と地方公務員との事情が違うので、できるだけ法律の適用によって、有利と申しますか——有利になるか、不利になるかわからないのですよ、たとえば六カ月に入っている、そうしてすぐやめてしまえば、掛金は一年以上でなければ一時金はもらえないでしょう、この法律では。本人が掛金をかけるという義務を果たすのだから、私はそんなに厳格に、国家公務員はこうだから地方公務員も絶対にそうしなくちゃいかんというようなきめ方をしないでもいけるのじゃないかと思うのですが、もう一回、この点について行政局長どう思いますか。
○政府委員(佐久間彊君) いろいろ職務の内容が国家公務員と違ったものも地方公務員にはあろうかと思いますが、ただ、制度の基本の立て方が、先刻申しましたように、国と地方公務員と同じ公務員であるから、同じ基本的な考え方で制度を作っていこう、こういうことでございますから、職員の範囲につきましても同様な要件で考えて参りたい、さような考え方をいたしておるわけでございます。
○山本伊三郎君 これは政令事項ですから、長くなるからこれは省きますが、十二カ月以上というのは、俗に言う臨時と申しますか、常時勤務することの希望といいますか期待の少ない人に限定されておるのですね。全部が十二カ月しなければ組合員になれないということではないですね。これはどうなんです。
○説明員(松浦功君) 御指摘のとおりでございます。
○山本伊三郎君 じゃ、この点については今後の問題として、そういう六カ月以上ということについては十分考慮をしていただきたいと思います。 じゃ次に、時間がだんだんたつので急がなくちゃいけませんが、次にもう一つ第二条で問題になるのは、割合に問題にされてないのですが、これが支給されることになると、被扶養者の問題で定義がありますね。被扶養者はどうとか、特にこの場合「組合員の収入により生計を維持する」ということがあります。問題は第二項です。「政令で定める。」という。特に配偶者の場合に問題のあることは、国家公務員の場合も出ているのですが、そういう点のお気づきがあるかどうか、これを先に聞いておきたい。知っておられたら、それでいいのです。
○説明員(松浦功君) 存じております。
○山本伊三郎君 それはどういう点ですか。
○説明員(松浦功君) 生計を維持しておったものということが要件になっておりますけれども、夫婦共働きをしておられたような場合に、片っ方なくなられた場合に、遺族になるかならぬかということが非常に微妙な問題になってくる事例があるというのではないかというふうに存じております。
○山本伊三郎君 非常に矛盾があるということもそれは御存じだからいいのですが、夫婦共かせぎでなくても、政令事項ですが、国家公務員の例を見ますと、別に同じ職場で働いてなくても、配偶者が、本人が死亡するとき現在において本人の給与よりも越えるという表現ですから、極端には一円でも上であればそういう者には支給されない。しかも「その当時」であって、それから二カ月あとにそれが給与が上がってきてもそれは年金を出す。こういうことは全くこっけいな話ですが、これはぜひ変えてもらわなくちゃいかぬと思いますが、また国家公務員がこうだからそうやるのだと言われるのですが、この政令はそのとおりやられるのですか。
○説明員(松浦功君) やはり遺族の範囲というものが国家公務員共済組合法と違うということになることはいかがかと思いますので、準じてやりたいと思います。問題があることについては、運用にあたりまして十分注意をすると同時に、なお検討させていただきたいと思います。
○山本伊三郎君 これは国家公務員の場合もすでに問題になっておりますので、この政令を作る前に大蔵省のほうと話をされて、これは大蔵省所管になっておるのじゃないかと思うのですが、そういうきわめて矛盾した政令を、矛盾しておるというのを知りながら、国家公務員はこうだからやるというのじゃなくて、これを改正するのは政令だから、政令でできると思うのですが、そういう努力をやる気がまえがあるかどうか、これをちょっと聞いておきたい。
○政府委員(佐久間彊君) 政令を相談いたします段階において検討をしてみたいと思います。
○山本伊三郎君 それでは、そのことに関しては誠意がある答弁だと私は考えます。 次に、たくさんあるのですが、若干飛ばしましょう、時間に制限はないと思いますが。それで新法の第十三条をちょっと見てもらいたいのですが、これはまあ総論的な討論で本委員会でもすでに同僚議員が相当言われましたので、この点は強く触れませんが、「地方職員共済組合等」、これは三共済のことを言うんですが、これについて政府では、衆議院のほうでは、非常に御好意があって、委員については任命制はどうしてもはずすことはできないけれども半数は組合員代表ということにいたします、こういうことに法律が変わりましたですね。附帯決議を衆議院でつけておるんですが、委員が半数原則をとられたならば、第二項ですか、理事もやはり半数ということが常識でないかと思うんですが、この点については、相当あなたのほうでは考慮されておるという大臣の発言もあったと思いますが、最終でありますので、この点をひとつ、半数やはりやるべきであるということについての御意見を聞きたいと思います。
○政府委員(佐久間彊君) この組合の運営につきまして、民主的な運営を考慮すべきであるという御趣旨で衆議院で御修正なさったわけでございますが、組合の運営を民主的にいたしますためには、運営審議会の構成を御修正案どおりにいたしますことがより適当であろうと私ども考えておるわけでございます。この理事は、これは執行に当たるものでございまするので、やはり執行の能率ということも考えまして、必ずしも運営審議会のような構成でいくのがいいのかどうかということは、いろいろ問題のあるところではなかろうかと思うのでございます。場合によりましては、学識経験を持っている第三者で十分適当な人があればそれを加えるということも、理事というものの性質上、考えてもいいんじゃなかろうか。いずれにいたしましても、理事の中に組合を代表する者を加えたほうがいいという附帯決議もございますので、この趣旨をくんで検討をいたしたいと存じておるわけでございます。
○山本伊三郎君 地方職員共済組合等のいわゆる共済組合では、理事についての定数規定はちょっと本法にはないんですが、どっかにありますか。
○説明員(松浦功君) 定数の規定はございません。若干名ということで規定をいたしておりますので、定款に定めることになるかと思います。
○山本伊三郎君 これはまあ組合の定款ですから、それでいいんですが、自治省としては、これに対して何名ぐらいという指導をしますか、どうですか。
○政府委員(佐久間彊君) これはまあ法律が成立をいたしましたならば、国会の御審議の過程におきまして承りましたいろいろな御意見を十分しんしゃくいたしまして、検討して参りたいと思います。
○山本伊三郎君 そうすると、そういう理事の数までも自治省では指導するということで、自治省の考え方で数をきめることになるんですか。現実にはどうなんですか。
○政府委員(佐久間彊君) それは三共済それぞれ主務大臣が別々でございますし、また組合の運営にあまり干渉がましいこともいかがかと思いますが、自治省といたしましては、自治省の関係の組合につきましては、一応こうしたほうが適当ではなかろうかという意味の指導はいたすつもりでおります。
○山本伊三郎君 その場合、どれくらいの人数を今予定しておりますか。
○政府委員(佐久間彊君) ただいまのところ、まだ検討中でございます。
○山本伊三郎君 検討中というのは、何でしょう。ここだから言えないだけで、法律が通ろうというときに、理事が幾人くらい要るかということを考えておらないということはないでしょう。ここでは言えないということですか。
○政府委員(佐久間彊君) 一応の案は内々相談はいたしておりますが、まだここで申し上げる段階まで固まっておりません。
○山本伊三郎君 文部当局に聞きますが、公立学校の共済組合についてはどう考えておりますか、本件については。
○政府委員(杉江清君) ただいま自治省からのお答えのように、検討をしておるところであります。
○山本伊三郎君 文部当局は何でまた自治省を——自治省に聞くと国家公務員と言って——そんな考え方、どうも自主性がないと思いますがね、これは皆さん方だれも考えているとおり、今後の共済組合運営については相当大きな問題です。われわれが半数を得る、何とか得るというのは根拠があるんですが、もうお聞きになったかもしれませんが、国家公務員連合会の運営の中で一つの問題がある。もうこれは政務次官御存じだと思うのですが、私はここでそういうことは言わない。莫大な金を扱いますから、その特別利子の問題だけでも大きい問題を起こすんです。したがって、先ほど言われましたが、学識経験者もなったらどうかと言われるけれども、それもよろしいでしょう。しかし、私は少なくとも理事の中には相当数組合員を代表する者がおらなければ、もしもそういうことがあったときに、一般組合員が掛金をしてやるのに非常に業務運営に対して不信が起こってくる。これが問題であるから私は聞いておる。どういう方法で選ばれるか。この法律が通ってしまったら幾ら言ったところで国会は無力なんです。通る前だからこういうことを言えるけれども、通ってしまったら、自治省なり文部省の一人舞台ですから、そういうことのないように特に御配慮願いたい。先ほど佐久間局長言われたように、われわれは少なくとも幾人にされるか知らないけれども、そういうことから考えて、半数は少なくとも理事に加えるべきであるということだけを強く述べてこの項は終わります。 それから飛びまして、第二十四条、責任準備金の積み立てについて、これも政令事項ですが、これについてちょっとただしておきたいと思います。先ほど来いろいろ数字をあげて申し上げましたが、その責任準備金積み立てについては相当問題があると思います。問題というより、重要であると思うのです。これはもちろんまた国家公務員に準じてやるという答弁は先にわかっておるんですが、どういう方法でどういう規定になるのか。この点は政令事項だから、これはまだ考えていないということは言えないと思う。これはどうなんです。
○政府委員(佐久間彊君) 大体の考え方は、国家公務員の場合に準じてやりたいと思いますが、ただ、この規定を設けました趣旨からいたしまして、特に国家公務員と違いまして、「組合員の福祉の増進又は地方公共団体の行政目的の実現に資するように運用しなければならない。」、こういうことをうたっておりますので、この法律が成立いたしましたならば、この条文の趣旨をくんで政令の規定をいたしたいと考えております。
○山本伊三郎君 もっと具体的に、私は深くは追及しないが、責任準備金の積み立て、使用方法についてわれわれの了解するところでは、三分の一はこれは厳格な方法で積み立てる、三分の一のほうは組合員の福利に使う、残り三分の一はある程度運用資金として運用するというように理解しておるんですが、その点を私はお聞きしたいのです。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘の点につきましては、公立学校関係の分につきましては、国庫負担もございます点にもかんがみまして、資金運用部に大体四分の一程度のものを預託をする。それ以外の地方関係のものにつきましては、先ほど申しました条文の趣旨からいたしまして、資金運用部への預託はやめまして、その地方公共団体のために地方債あるいは公営企業金融公庫の債券の取得に大体三分の一程度は運用するように努めなければならぬ、そのような趣旨の規定を入れるつもりでおります。
○山本伊三郎君 ここまで来れば、これは重要な運用上の問題になるのですね。私は国鉄も調べておりますし、聞いておりますし、それから国家公務員の状態も調べておるのですが、この場合に、地方公務員の場合は七つの組合ができるのですが、政令事項としてきめられるならば、資金の三分の一なら三分の一はこうだ、三分の一はこうだ、こういうことであるのかどうか。それとも、今言われた趣旨に沿うて、公務員の福祉のために半額もこれが使うことができるようになるのかどうか。この点が重要な問題ですから、具体的に方針ぐらいはこの委員会で表明されなくちゃ困ると思うのです。
○政府委員(佐久間彊君) 一般の地方関係におきましては、ただいま申し上げましたように、三分の一は地方債等の運用に努めるようにしなければならない、あとは職員の福祉の増進に運用し得るような考え方をいたしております。
○山本伊三郎君 そうすると、三分の一はまあ地方財政といいますか、地方債といいますか、そういう方向に使ってもいい。三分の一は福祉と、残り三分の一はこれは運用資金という形なんですか、どういうことですか。
○説明員(松浦功君) 全体の積立金のうち三分の一は、ただいま御指摘をいただきましたように、地方債の取得または公営企業金融公庫債の取得に努めなければならないということを政令に書きたいと存じておりますが、そのほかのものにつきましては、当座の支払い準備金以外を除いては、職員の福祉のために使えるような格好にしたいと考えております。 具体的に申し上げますならば、大体二割程度が短期運用、それから四割が長期運用、そして残りの三割が不動産関係という格好にいたしたいと考えております。したがって、四割のうちの、三分の一でありますから三三%——大部分は地方債等で長期運用をしろ、あとの短期の資金、それから職員の住宅あるいは保養施設の取得というようなことで、不動産取得で運用するようにという格好で、同時に、必要な短期資金以外は職員の福祉に還元できるような配慮を払っておるつもりでございます。
○山本伊三郎君 この政令を作って、それが各組合で資金の管理をするのですが、運営をするのですが、地方債に回される分については予定利率はどういう配慮をされておるのですか。
○説明員(松浦功君) 現在の政府債が六分三厘ものと六分五厘ものがございます。これらを基準に念頭に置きました上で、それぞれの団体と組合が交渉して利率をきめていただいたらどうかと考えております。
○山本伊三郎君 組合運営の問題として、利子運営が非常に問題になってくると思うのです。国家公務員の場合もそれが問題になっておるのですが、地方債ということになると、これは痛しかゆしで、地方自治体の事業発展のために起債を出す資金をここからやるのだ、だから、あまり大きな利子を取ることは、これはまた避けなくちゃいけない。といって、組合運営から言うと、これは利子は一厘でも高くやりたいというのが組合当事者の考え方だと思う。この点は私相当将来問題になると思うんですが、まあ、これは地方公共団体も半分ぐらいは負担しておるのだから、これぐらいのやつは見てやってもいいのじゃないか、こういう趣旨だと思うが、これは相当考えぬと、地方債の利率を下げてやるということは地方公共団体に対する政府の大方針だと思いますね。ところが、この金を使うときにはそうはいかないのです。利率には一つの制限があります。いわゆるコストを割った利子で貸すわけにいかないのですね。その運営について政令で定めた場合において、この三分の一になるか、あるいは二割になるか、四割になるかは別として、これはもうずばり地方債に使用しなければいけないということにその財源はなるのですか、どうなんですか。
○説明員(松浦功君) これは大蔵省といろいろ法律準備の過程において論議のあったところでございますが、国としては、預金部へただいま政令で問題になっております金額を預託をしてくれというお話があったわけでございます。これは本来、地方団体が支出をし、同時に地方公務員が負担をしておる金なんだから、地方公共団体の事業目的の推進と職員の福祉ということを主体に置かれるべきであって、国の預金部に預託することは適当でないのではないかという経過をたどりまして、大蔵省のほうに了承をしていただいて、ただいま申し上げたような格好で政令を規定したいと思っているわけでございます。したがいまして、「努めなければならない」という格好で義務を課することになるのではないかと考えております。
○山本伊三郎君 これは知っておるかどうか知りませんが、地方公共団体では掛金も上がる、負担も多くなるけれども、これに相当魅力を感じておる市町村があることは事実です。また率直に言って、自治省も腹を割って言えば、ここに一つの魅力を持っておるのじゃないかと思う。これは腹を割った話になると思うのです。こういうことがなければ、自治省が山本ごとき議員にボロクソに言われてこんなものを出そうとは思わなかったと思うのだ。これはやはり大きい問題です。したがって、私の言いたいのは、それは私はいいとも悪いともここでは表現しないが、地方公共団体の発展のためにそういう資金を出すということはいいが、これがために大蔵省は一般の財政投融資のあの起債のワクを引き締めてくると思うのです。お前のところはそういう金があるじゃないか、そんなものはお前のところにやれぬということを必ず言うてくる。したがって、どこかにしわ寄せが来て、国庫負担金も出さない、地方財政を考えるための財政投融資の資金を減らしてくるという私は考えを起こしてくると思うのですが、この点について、これは政務次官、大臣おらぬから、あなたひとつ答えて下さい、そういうことがないかどうか。せっかくこれができて、地方公共団体もある程度資金が別にできるというときに、一方で減らされてしまったら、何にもならぬのだから、その点どうですか。
○政府委員(藤田義光君) あとで事務当局からも答えると思いますが、そういうことはないように責任を持ってやりたいと思っております。そういう申し合わせもできておるやに聞いております。
○山本伊三郎君 そこまで聞いておけばいいです。大蔵省がそこまで譲っておるのなら私はいいんですが、これが、資金が三千億も、五千億、六千億と出てくると、むしろ大蔵省がその資金をこっちへくれと言うのじゃないかという心配を持つ。これがあって、なおかつ財政投融資から地方起債の財源をやろうということまで申し合わせができておるならば、それは大蔵省もずいぶん譲ったと思いますので、その点は私は了といたします。 それから次に、第五十四条ですが、問題点だけ一つ確実にする上においてやっていきます。 この附加給付のこれは短期給付の問題ですが、短期給付じゃなしに五十四条をちょっと間違えましたが、附加給付の規定が今度できておるのですが、附加給付をやる場合に、どういう制限で、目標で附加給付をするか。附加給付というのはわかっていますね、そういう政令でも作られるのかどうか、この点ひとつ。
○政府委員(佐久間彊君) これにつきましては、この法律に基づきまして地方公務員共済組合審議会というものができますので、その審議会の御意見を伺いまして、一つの基準を定めて、それに合致したものを認めて参るというふうにいたしたいと思います。
○山本伊三郎君 附加給付は法律から地方の条例に委譲されておると思うのですが、その場合この附加給付に合わせて他の事業のできるような団体が作れるのかどうか。具体的に言えば、現在の長期給付の率よりも下がるところには附加給付はできる。その場合に、市の条例でやるというよりも、別に互助会なりそういう団体を作って、それでやったほうがうまくいくという場合に、そういうものが認められるのかどうか、こういうことです。
○政府委員(佐久間彊君) 先生の御質問、私は先ほど短期給付の附加給付の意味かと思いましてお答え申し上げましたが、長期給付の問題でございますか。長期給付の附加給付につきましては、これはこの法律でも認めない考え方をとっております。もちろん長期給付じゃなくて、職員の福祉のためにそのほか短期給付の附加給付的のものを互助会等の福祉施設を作ってやるということは、これは別に法の禁止しておるところではございませんけれども、年金的なものを互助会でやるということは、これは認めないという趣旨と考えております。
○山本伊三郎君 それはだいぶ話が違ってきておると思うのです。現在の法律が制定されて永久に——永久というのじゃなくて、どこまで行ってもその差額が生ずるという場合においては附加給付ができるということでできておる法律があるのですが、それは認めないということになったのですか。
○政府委員(佐久間彊君) 先生の御質問の意味を取り違えましたが、ただいま御指摘になりましたような、現在非常に有利な額を受けておる地方公共団体につきまして、この法律ができましたときに、経過措置といたしましてその差額を給付する。これは施行法の第百四十五条で地方自治法を改正をいたしまして、その趣旨の附加給付はこれは法律でできるということにいたしております。しかし、これは互助会等がやられるのじゃなくて、地方公共団体の責任としていたすという規定の仕方をしております。
○山本伊三郎君 それは法律の制定趣旨解釈としてそうですが、実際の運用になると、差額だというときわめてわずかなものにならざるを得ないですね。そういう場合に一つの条例を作るといって運営するのだが、そういうものをたとえば今までの互助会とかそういうものによって運営さしてもいいんじゃないかという考え方でおるのですが、もちろんその義務規定は条例でその市町村あるいは公共団体がやるのですけれども、そういう方法はとれないかということ、実際問題として。
○政府委員(佐久間彊君) これは地方自治法におきまして、法律の定めた給付以外の給付はできないという規定に対しまする特例といたしまして、自治法の附則に一条を加えたわけでございますので、あくまでも地方公共団体が職員に対して支給する給付と考えておりますので、その給付をほかの団体がかわってやるということは認められない考えでございます。
○山本伊三郎君 実際問題で、こういう法律ができた過渡期においては、なるほどそういう団体を認めないと言うが、現実にやはりこの法律に、本法によってきめられた共済組合以外の活動をしなくちゃならぬというものが出てくると思うのですね。しかも短期給付に至っては、いろいろと給付事項も画一的になっているから、やはり別なものをやらなくちゃならぬという事情のところもあると思うのです。したがって、この附加給付の義務は市町村の条例でやっても、それ以外の事情も合わせてそういう団体を作ってやるということは、現実の問題として出てくると思うのですがね。そういうものまでもこの法律で禁止するということはできないと思うのですが、この点どうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 先ほども申し上げましたように、地方公共団体は法律に定めた給付以外の給付は職員に対してすることができないという規定に対する特例といたしまして規定をいたしたわけでございますから、これは他の給付と同様に、地方公共団体が自分の責任で直接職員に給付をする、こういう趣旨でいかなければならぬものと解しているわけでございます。
○山本伊三郎君 僕はそういうことを言っているのではないのです。法律で定める以外のものは地方公共団体はできないということは規定できても、そういう別の団体を作るということまでも否定しておらないと私は解釈しているのです。それはどうなんですか。そんな窮屈なものになるのですか。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘のございました施行法の百四十五条に規定いたしました給付は、これは法律上の年金に対するいわゆる実質的には附加給付になるものでございますから、これはやはり地方公共団体が直接責任を持ってやらなければいけないわけでございます。しかし、短期給付の附加給付的なものにつきまして、さらにこの法律によらない職員に対する福祉としていろいろな事業をいたしますことは、これはまあ互助会等の団体でやっても一向差しつかえないわけでございますが、ただ、年金の性質を持ちますものは、この法律の規定によりまして、そういう団体がやることは認められない趣旨と解しているわけでございます。
○山本伊三郎君 それで明らかになってきましたが、そうすると、年金というものはそれは本法で規定するのだから、それ以上にそういうものをやってはいかぬ。これには問題があるのですが、これは一応おきますが、その他の短期給付に瀕するようなものについては、それは別にかまわない、こういうことですね。もう一ぺん、それは大事ですから。
○政府委員(佐久間彊君) お話しのようなものは、これは禁止はしていないというわけでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、あとで聞こうと思ったのだが、ついでにその話が出ましたから伺いますが、そうすると、たとえばこういうことがありますね。もう自治省も聞いておられますが、健保の除外団体になった場合ですね、この法律によると、災害給付はこの地方公務員共済組合でやるのだから、これが除外された場合にはそれはできないことになる。短期給付は除外されますから、できないことになる。その場合には、それにかわるものはそういう団体でやってもいいということになりますね。それはどうです。
○説明員(松浦功君) いけないという規定はどこにもないと思います。
○山本伊三郎君 これはこの点は相当問題があるやに聞いておったのですが、これは全くできるということでやっても、しつこいようですが、いいんですね。
○説明員(松浦功君) 私が申し上げておりますのは、この法律に基づきまする災害の見舞金とは全然無関係のことでございますれば、この法律とは何にも関係がないと申し上げておるわけでございます。任意におやりになるということについて、この法律は禁止をいたしておりません。
○占部秀男君 関連。この法律に関係のないというのは、これは課長が言われなくても法律でわかっておる。山本さんの言われるのは、そういうような場合は自治省が、この法があるのだから、これにまぎらわしいものはいかぬとか、あるいは地方財政上の建前から、そういうようにむだな出費——というとおかしいけれども、自治省で考えておるような意味の、何というか、省ける出費をするようなことはいかぬと、こういうような行政指導であるとか、そういうようなものもやるかどうかということを山本さんは尋ねておるのだ。その点を明確にしていただきたい。
○説明員(松浦功君) 私どもの気持といたしましては、せっかくこういう法律を作るのでございますから、健康保険のほうからこちらのほうに入っていただいて統一がとれることが望ましいと考えておりますけれども、法律でも健保のままで存続することを認めておるわけでございます。そういう団体がこの法律に基づくものでないということは当然のことといたしまして、災害見舞金という名前をあまり使っていただくことが適当かどうか、これは御判断を願いたいと思いますが、これに類する制度を独自におやりになるということを、私どもはとめる筋合いは全然ないのではないかというふうに考えております。
○山本伊三郎君 案外あっさり認められたんですが、これは自治省の、あなたであったかだれか知りませんけれども、その除外団体から相当そういう話があっても、地方公務員公済組合法の建前からいくとそういうものは否定的である、こういうことを言われたということを言われて、むしろこの法律にそういうものができるようにしてもらいたいということの要請も私受けたんですが、そういうことはないのですか、あとでそれがいかぬと言われると、また責任問題になりますからね、もう一ぺんひとつ行政局長から。
○政府委員(佐久間彊君) ただいま公務員課長が申し上げましたように、この法律の規定の適用除外を受けております健康保険組合が、そういう場合におきまして、その穴を埋めますために互助会等でこれに類似したものを行ないますことは、そう望ましいかどうかは別といたしまして、この法の禁止をするところではないと考えております。
○山本伊三郎君 厚生省にお尋ねいたしますが、健保の組合について、今質疑応答で聞かれたと思いますが、現在短期給付の中に災害見舞金なんかは入っておらないのですか。
○説明員(河角泰助君) 御承知のとおりでございます。
○山本伊三郎君 その場合、保健施設としてそういうものを実情として認めなくちゃならぬと思うのですが、そういう意思はあるかないか。
○説明員(河角泰助君) 保健施設としてそういうものを行なうということは、現在のところ、まだ例もございませんし、考えておりません。
○山本伊三郎君 現在例がない、やれないことになっておりますと言うが、やれないんだから、例のあるはずがないと思うんです。そういうものが、こういう法律ができて非常に困っておる地方団体があるので、そういうものを認められないかどうか、保健施設でやるんだから、そういうものが認められないかどうか、今後どう考えるかということを聞いておるんです。
○説明員(河角泰助君) 御承知のように、健康保険法は、要するに物の損害は保険事故として認めておりませんので、将来考えるといたしますれば、法律の改正につながる問題だと思います。現在社会保障制度審議会等の勧告によりまして、かなり各方面に検討すべき点がございますので、そういうような一連のものと合わせまして検討すべき問題だと考えております。
○山本伊三郎君 これは一応そういう法の盲点というか、こういうものが出てきたんです。したがって、健康保険の精神から言われれば、物に対するそういう補償というものは、これは健保の精神じゃないことはわかるんですが、しかし保健施設ということになれば、相当広範囲に考えられるんじゃないか。保険給付でないから、したがって、そういうものを暫定的でも認められぬかという気持があるんですが、それは法の改正が絶対に必要ですか。
○説明員(河角泰助君) 現実に詰めてはおりませんけれども、保健施設で考えられておるものとしては、健康の保持増進に関係のあるものがございます。たとえば保養所とか、予防医学の提供とかいうようなものが趣旨でございまして、そういう意味から申しますと、法の改正を考えざるを得ないんじゃないかと一応考えております。
○山本伊三郎君 実は今自治省と質疑しているんですが、一応そういうものは別の団体でやればこれはでき得るということは言われておるんですが、御存じの地方公共団体の除外団体というものは非常に範囲の狭いものですね。これだけそういう団体を作ってやるということになると、いろいろな問題があるのです。したがって、今健康保険があるんだから、そういう保健施設で暫定的にこういうものをやっていって、いずれかこの問題は根本的に改正しなければいかぬから、そういうものが厚生省としてはある程度認めることができぬかどうか。もう絶対それはだめなんだ、こういうことであるか。
○説明員(河角泰助君) 今にわかに断定はいたしかねますけれども、いろいろ種々方途を研究いたしてみたいと思います。
○山本伊三郎君 せっかく厚生省の保険課の方が来られましたので、お話を聞きますけれども、健康保険の固有の職員は、まず地方公務員の共済組合法の資格から除外されておる。話に聞きますと、厚生省が相当それに対して否定的な態度であるということも聞いておるんですが、そういうことはないんですか。
○説明員(河角泰助君) おっしゃるとおりだと思います。実はこの問題につきましては、要するに、長期給付の問題になって参りますので、厚生省といたしましては、現在認められている範囲内で、長期給付をいろいろな団体がいたしますということにつきましては、やむを得ないと考えておりますけれども、新たな範囲まで、従来厚生年金で見ておられました分が別のところへ移るということは、長期給付の一元化という趣旨に照らしまして、あまり好ましいことではないと考えておりますので、そういう意味から、御指摘のようなお話が出ておるのだと思います。お断り申し上げておきますけれども、これは主として年金関係の分に関連いたすわけでございます。
○山本伊三郎君 そういうまあ方針で、困ったところが相当ある、実際問題として。御存じのように市町村で健康保険事務を扱っておる人は、従来は、法律ができるまでは同じ市町村の条例の中でこういう年金、長期給付をやられておったところがある。ところが、この法律ができたためにそれだけは全部ほうり出されちゃって、あなたのところはそれは厚生年金にいけ、こういうことになる。そういうことで自治省のほうはやや好意的に、厚生省が認めれば、筋が通る通らぬは別として、従来のいきさつからいえば一緒に包含してやってやってもいいじゃないか。これは健康保険や何かの問題も一緒にできる。こういっているのですが、あなたのほうがかたいものですから、せっかく長年一緒の世帯で、同じ希望を持ってやってきた者が、この法律ができたためにほうり出されてしまうという、そういう結果が出ている。法ができて、そういう路頭に迷える者をつくるということは、やはり法の精神でなしに、あるいは盲点であったかもわからない。厚生省としては何とかこれに対して救済的な措置というものを考慮する余地がないかどうか、これについて。
○説明員(河角泰助君) 私の立場といたしまして、まあたいへんつらいことになるわけでございますけれども、事は年金局の所管に属しますので、私がこれについて申し上げるというのは、ちょっと今のところ申し上げられない、御了承願います。
○山本伊三郎君 それならまあ一問だけ。大臣呼ばなくちゃならないんですが、まあそれは、あなたの立場でそこまで言えというのは無理ですが、自治省に聞きますけれども、自治省としては、厚生省がある程度まあ認めれば、そういうものを考えてもいいということをちょっと聞いておるのです、正式に聞いたことはないのですが。その点は自治省のほうはどうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 立案の過程におきまして、自治省といたしまして、ただいま御審議願っております法案の中に、御指摘になりましたような地方自治関係の団体の職員の共済制度を含めた案を検討いたしましたことは事実でございます。しかし、その点につきましては、政府部内でいろいろ異論もございまして、意見の調整もできませんでしたので、御提案いたすまでには至らなかったのでございます。
○占部秀男君 関連。どうも佐久間さんの今の答弁では、おととい小林委員やわれわれが言ったその線がまるきり出てないじゃないですか。どうも後退したような感じを受けていたし方がない。そのときには、この問題について本委員会としても、これはもう真剣にやってもらわなくちゃ困る。それはもうわれわれは社会党だけれども、われわれだけじゃなくて、全体がそういう気分になっておって、そうしてあなた方のほうでは研究しましょう。しかもこの法律案の修正というか、何というか、それを近い将来というのを、近い将来といったって遠い将来になるといかぬからはっきりしろと、そこまで実はやっている。それをあなた、山本委員の今の言葉に、単にぶっきらぼうにそういわれたのでは、この間話したことが何にもならないじゃないか。それは前回の言葉というか、答弁を確認されたという前提のもとにそれはやってもらわぬと困る。
○政府委員(佐久間彊君) ただいま山本委員の御質問に対しまして、これまでの経過を申し上げたわけでございまして、今後どうするかということにつきましては、一昨日の委員会で政務次官から御答弁のございましたように、自治省としてはさらにこの問題を実現させるべく検討はもちろんして参りたいと思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 お聞きのとおり、自治省としてはそういう意向があるのに、同じ政府部内でありながら厚生省はそれに対してがんとして応じないということを聞いておるのです。それはやはり政府部内の縄張り根性ではないかと私は思うのです。どんな法律でもようかんを切ったようにきちっとしているものはない。あとからあとから法律はできるのですから、前のといろいろな矛盾する点があるのですから、それをうまく運用してやっていくというのが現実の社会ですから、この点はあなたが答弁できなければ、お帰りになったら、こういう話が出ておるということで、いずれまた、この問題は別の常任委員会でやりますが、自治省のほうでは検討してやるというのですから、現実にこの法律を実施するとほっぽり出されちゃうのですから、この点は政府部内は政府部内でわれわれには関係ないですから、できるだけ早急にこの問題の実現のためにやっていただきたいと思います。いいですか、行政局長。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘のとおりに努力をいたしたいと思います。
○山本伊三郎君 それじゃ次に、施行法の問題に移ります。順序をあとにしたいのですが、初め出てくるのは第二条第三項が一つ問題になる。前のこの委員会において、また本日鈴木委員からも相当この問題で追及をされましたが、なかなか自治省はがんとして応じないというような態度ですが、これは立法論からいっても相当問題のあることは、政務次官の答弁の中にある程度含まれておると思うのです。このままで、これは強引にやっちまうんだということになると、これはもうわれわれとしてもせっかく三党修正案でこれは全会一致ということにならざるを得ないのですが、どうもわれわれとしてはこれに対して内心問題があるのであります。これに対しては、もうどうしてもいけませんか。
○政府委員(佐久間彊君) 午前も御質問に対しましてもお答え申し上げましたように、私どもといたしましては、せっかくの御趣旨でございますけれども、沿いがたいと存じております。
○山本伊三郎君 沿いがたいということですが、これはもう現実の問題ですから、ここで国会と政府とやりとりしておるだけでこれは解決する問題でない。この該当する人としては、これはおそらくこの問題は法律改正によって悪くなるという人々が幾人か出てくるのです。せっかくこの条例ができてやれやれと思っておった人々は、法律ができたために逆にまた落ちていくという、こういう実態が出てくることは明らかなんですね。それを何か自治省では火事どろ的なやり方だ、こういうことを言われておるのですが、そういうことがありますか。
○政府委員(佐久間彊君) 火事どろ的なやり方かどうかということになりますというと、いろいろ御議論もあろうかと思いますが、ばらばらな制度を統一した法律を作りまして、そこへ移行をさせます技術的な必要上、一定の日を押えて、その後の改正はこの施行法の関係においてはなかったものとして考えていく、こういう方針にいたしておるわけでございますので、火事どろかどうかということは別にいたしまして、形式的にこれにかかわりますものにつきましては認められない、認めない方針で参りたいと思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 まあ午前中、これが相当長い間鈴木委員からも質問があったから、こういう過程は省きますが、政務次官も立法論としては相当問題があるということを言っておられる。また自治省部内でもそういう意向を賢明なる人々は持っていると思う。たまたま、もう出てしまったものだから、これはもう引きもどうもならぬ、こういうのですか。私が思うのに、先ほどもちょっと言いましたように、国家公務員の場合と地方公務員の実態とはもう全く違うのですね。それがために使い方が相当複雑に規定されているのですね。そういうことからみると、一月一日以降のやつは全部いかないというような考え方が、かりに閣議決定でそういうものが浮かんで出たとすれば、その事前にそういう雑多な地方自治体のこの退職年金条例なり共済条例に対して、しかるべく私は指導をすべきだと思うのです。それもせずに、突然として、こういうものに対して火事どろと言ったかどうかはこれは別として、先ほどだれか言われましたが、一月一日前にやったものはこれはもう正当である、一月一日以降のものはこれはもう火事どろであるというような議論は私は成り立たぬと思う。というのは、もう過去何十年というものは最短年限ちょっと出ておっても十一年、十五年、十七年といろいろのものがあるのです。もうすでに、そこで問題があることは事実なんです。それを一つの時限を切って、それ以上前のやつは正当である、以下のやつは不当であるというような引き方というものは、どうしても立法論からいっても実際論からいっても納得できないのです。そういう措置が閣議で決定したということは国民は知りませんよ。法律ができて公布されて初めて国民はこれに服する義務がある。何人といえども法律の建前がなければ、それに服する義務はない。それに一月一日というきわめて恣意的な、主観的な線を引いて、これ以降はいかないということで、しかもそれは絶対に、石に手をつめたようなことでいかないということについては、きわめて私は問題があると思うのですね。私は、ある程度この点については今後まだこれは世の中も前進するのですから、このほうも前進するのだから、こういうものについては何らかの救済措置というものが考えられるべきであると思う。この点はどうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 前段の指導をしたかという点につきましては、午前中にも申し上げましたように、この施行法のこの経過規定の内容につきましては、すでに十月に法案を試案といたしまして関係各団体にもお配りをいたしまして、御批判を仰ぐ状態においたわけでございまするし、その前後の会議等におきましても、その趣旨は申しておったわけでございます。また、個々に照会のありましたものについても、それはいかぬという指導もいたして参ったわけでございます。まあ、指導そのものが徹底を欠いておったではないかとおっしゃられますならば、それは、その点はあったかと思いますが、そういうようなことでございまするので、もう法案が提出になりましてからは、かりに成立いたします過程におきましても、これは十分関係団体で御検討いただける状態であったわけでございまするし、これは統一的な、しかも強制的な一つの年金制度を作る必要からいたしまして、この一定の時期を押えましてこのような措置をいたしますことも、いろいろ御意見はあろうかと思いますが、これはやむを得ない措置であるというふうに考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 これは委員長にお願いするのですが、主管大臣は両者ともおられないのですね。これは、私は今まで便宜上事務当局——政府委員、政務次官はおられるけれども、やはり大臣に私は確認といいますか、言っておかなくちゃならぬ問題が今後に残してある。それがおくれればその分がだんだん延びていくので、文部大臣は二時半ごろに来るということを言っておられたのですが、私は先ほどから見ているが来ないんです。それで私はなるべく時間を節約するために政府委員にやっているのです。どうも、自治大臣は腹が痛いということですが、病気になった人を無理にというわけじゃないんですが、この段階になって、私はやはり大臣に出席してもらわぬと、当委員会の権威にもかかわると思いますので、適当に委員長においてはかっていただきたいと思います。
○委員長(石谷憲男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石谷憲男君) 速記を始めて。
○山本伊三郎君 それじゃ大臣は何かからだが悪いようで非常にお気の毒ですが、文部大臣もおらぬし、いよいよこの法律案も最後の段階に来ておるということを知らされておりますので、大臣はお答えいただかなくてもけっこうですから聞いていていただきたい。将来運用上の大事な問題なので特にごしんぼう願いたい。重要な問題については過去ずっとやってきました。しかしそれを繰り返していると長くなりますから、あなたのほうの係りの政府委員に聞いてもらって、ひとつ善処してもらいたいと思います。ただ一項——朝から問題になりました第二条第三項の問題は、相当これはわれわれとしては立法論から言っても許せないという気持でおるわけです。ただこれは、私は率直に言って自治省の内部でもその点を考えておる人もあるのじゃないかと思うのですが、これは無理な立法ですよ。善意であるか悪意であるかというようなこともわからずに、それがすべて便乗的なものだという解釈でやっておるようです。しかもこれは私が聞いた話ですが、こういう問題がこの委員会で出たということで、自治省の係官がその当該市に電話をして、こちらへ呼びつけたかどうかしりませんが、関係のそういう人を呼びつけて、非常に高圧的な、誘導的な調査をやったということを聞いておるのです。大臣、はっきり聞いて下さいよ。われわれはこういう問題は、そういう所属の団体がどう言おうとも、国会が判断をしてやるべき問題だと思っておるのです。そういう問題を国会で起こしたからといって、それの問題で何とかということは考えるべきでないとわれわれは考えておるのです。ところが、あなたの部下にはそういう方法でやられる人も現実にあったということを昨日私は聞いたのです。それほど、そういうやった者に対して自治省が反感を持つという理由がどこにあるかということなんです。御存じのように、こういう条例を改正すれば、すべて追加費用でこれをまかなうのだということは明らかにされておるのです。そうすると、追加費用になるとその当該自治団体が財政上どうするのだということまで干渉をして尋ねたということを私は聞いたのです。国会で問題にしておるのは、事実どういうことになりますからということを鈴木委員が調べてもらいたいということで要求をされたやつが、現実にそれが問題になってきたときには、自治省の権限といいますか権力によって、弱い地方自治団体に対してそういう措置をとるというのが、これが実態なんです。この一事をもって見ても、どれほど国会で政府委員の方、また大臣なり政務次官が言われても、現実に運営する者の頭がそういう頭なんです。おそらく今後はそういう方法でこれが運用されると思うのです。しかも現在までの地方自治法あるいは憲法から見ても、自治省は決して地方自治団体に対する監督権はないのです。ところがこの法律ができると、この法律の範囲内において地方自治団体の首長ということでないけれども、それが理事長とか何とかいう意味においての監督権は持つということなんです。この範囲内においては認許可権もこれに与えられる、なるほどそれは理事長という名前であるけれども人は同じなんです。したがって、この法律の運用によっては、地方自治に対する侵害ということも出てこざるを得ないという問題を含んでおると思うのです。それがこの法律が問題になっておるときに、そういう私は調べ方をしたということの事実があったかどうか、こういうことを行政局長は知っておられるかどうか。
○政府委員(佐久間彊君) 一昨日の委員会で、五市につきまして事情を取り調べるようにというお話でございましたので、私どもの係官をして五市の人事当局にそれぞれ照会をさせたわけでございます。その際に照会の仕方におきまして、あるいは言葉づかい等におきまして、ただいま先生の御指摘になったような点があるいはあったかとも存じますが、そのような点につきましては、以後十分気をつけるように指導をいたして参りたいと思います。このような節があったといたしますならば、その点はおわびを申し上げます。
○山本伊三郎君 私、そういう済んだことをどうだとか、そういう一事にこだわっているのじゃないのですが、この法律が今後実施される場合には、相当主務大臣である大臣に対して権限が持たれるようになっておるのです。御存じのように、この新法あるいは施行法は地方公務員の福祉法です、行政を指導するという一般行政問題じゃないのです。この法律によって地方公務員が、新法第一条に掲げたように、そういう趣旨によって運用されようとするのが本法の精神だと思う。立法精神だと思うのですね。それが、その運用が、まだ法律ができていない、国会で問題になったそういうことを、まあ腹いせというわけではないけれども、そういう措置自体が、私は今後のこの運用に非常に危惧する点があるのです。まあそういう意味において言ったことであって、行政局長がそういう答弁をされれば、私は、もう済んだことよりも、今後やはりこの法律によって自治省に対してあらゆる陳情というか交渉が持たれてくると思うのです。その際に私は懇切丁寧にやっぱり指導するという立場で、この法律によってただ監督とかそういうことでなくして、指導するという方向でやっていただきたいと思うのですが、この点、これこそが大臣に、一言でいいですが、ひとつ御答弁願います。
○国務大臣(篠田弘作君) 大体この法律を作る趣旨は、元来いろいろ不統一であったものをまとめて組合員の利益をはかるということが根本的の目的であります。したがいまして、組合員の不利益をはかろうという考え方はひとつもありません。あらゆる意味において将来組合員の利益になる——また交渉の途中において係官と組合員との間に多少感情のあつれきがあったというようなことも聞きました。そういうことはできるだけ避けまして、今後もそういうことがないように、またこの法律の施行によって、これは一歩前進であるということから皆賛成しておるわけであります。すべての法律が、改善が、何らのそれじゃ障害を伴わずして将来までもそれが完全にあるかどうかということは、これは問題でございます。したがいまして、その施行の過程におきまして何らかのそこにマイナスが起こった場合には、率直に皆様方と協議しましてそのマイナスの除去に努めたい、こういうように考えております。
○山本伊三郎君 まあその点はひとつぜひ、これは大臣にそういう答弁を求めたというのは、本法審議の過程でそういうことで大臣が言っておられたということは、将来運営上で、係、担当官の私は反省を促したいという意味でもって言ったんですが、どうかひとつその点が、忌憚なくそういう点はやっていただきたいと思います。私がここでこういうことを言ったから、また逆にそれをたてに、弱い地方自治団体をいじめるというようなことがあったときには、そのときにこそもう大臣に対して私は責任を追及したいと思いますから。
○国務大臣(篠田弘作君) そういうときには私が承知しませんから御安心下さい。
○山本伊三郎君 なかなか今度の大臣はいいこと言ってもらって……、まあしかし大臣もそう長く同じ人がやらないでしょう。あなたがおられるときは安心するのだが、あなたがやめられるとまた困ると思うのだが、これはひとつこの精神をぜひ行政局長受け継いでやって下さいね。 それでは次に移りますが、一つ大きい問題があるのです。これは本法附則第四十一条の、こういえばすぐわかるのですが、この法律が施行されると同時に国家公務員に準じて退職手当に関する制度、これを整備するよう努めなければならぬ、こういう法律の文言になっておる。これも実際は、国家公務員の場合には、国家公務員共済組合法ができるときに、国家公務員退職手当法というものを同時に出してこれが成立したからこれは問題なかった。今度の場合は、この本法がまずできて、その後にこういう附則四十一条によって各地方団体で退職手当に関する制度を国家公務員の退職手当に関する制度改正の趣旨にならって整備するように努めなけりゃならない。増額ということは入っておらない。したがって、ここに私は運用上相当問題がかもし出せますので、ここではっきり言っておきたい。この趣旨は、国家公務員の場合は二〇%から三〇%退職手当を上げました。平均二五%いっておるのですが、そういう現在のある退職手当条令にそのまま平均して二五%程度の引き上げをすべきであるという精神がここに注文になっておるのかどうか。これをひとつまず聞いておきたい、
○政府委員(佐久間彊君) この条文は国家公務員の退職手当に関する制度がただいま先生のおっしゃいましたように、国家公務員共済組合法の改正に関連をいたしまして改正されました。その趣旨にならって整備せいと、こういうことでございますので、その退職手当の支給の率、給付の内容につきまして国家公務員の内容どおりに地方公務員の退職手当の内容を整備をすると、こういう趣旨でございまして、現在の地方公務員の退職手当をその上に一率に二五%プラスをすると、そういう趣旨ではございません。
○山本伊三郎君 それは全く過去の本案を審議した過程からいったら、それは成り立たぬ。日はいつか私はまあ記憶いたしませんが、議事録を見れば出ておると思うのですが、今度の場合、掛金が地方公務員の場合は標準二%となっておりませんが、それ以下がありますけれども、いわゆる倍以上に上がったので、その掛金に見合うものは退職手当で上げるのだという、そういう説明のもとでわれわれは了解をしてきた。今言われるのを私非常に心配しておって、ぜひこれはのがしてはいけないと思って持っておったのですが、今言われる説明を聞いて、前の説明されたものとは異なってきておる。私はこの法文を見たときにあったんですが、「整備する」というような文言はきわめて私は問題があると思っておったんですが、それでは、掛金は上がったけれども、退職手当でそれをカバーするのだという資料もあのとき出したのですよ。出したこと覚えておるでしょう。それはうそですか。現在のあるものが国家公務員の率よりも高いから、そういうところは駄目なんだということ、そういうところでも掛金を上げてくるでしょう。そういうことは、私はこの段階になってこれをくつがえすことになれば二条三項の問題ではありませんよ。そんな問題ではないですよ。
○政府委員(佐久間彊君) この退職手当制度を国家公務員の制度に準じて整備をするという趣旨は、先生の御指摘になりましたように、掛金が今度上がることになると、その分について地方公共団体の負担がそれだけ減ることになると、それを公務員のほうに還元をするのだと、まあそういう趣旨も含まれておることはそのとおりでございます。ただこの制度の内容につきましては国家公務員の退職手当の内容に準じた内容に整備をいたしたい。地方公共団体の大多数の者が改正前の国家公務員の退職手当のベースに現在なっておりますので、それを改正後の国家公務員のベースまで引き上げていきたい、こういう考え方でおるわけでございます。
○山本伊三郎君 ここをあいまいにしておくことは今後の問題として重要な問題です。先ほど何回も言いましたように、国家公務員の場合は退職手当法というものとあわせて国会に出してきて、こちらが上がれば掛金は上がるけれども、これだけの退職金がふえますということで国家公務員は了解した。今度の場合はそうじゃない。一応掛金を上げるという法律案を出して通しておいて、今度は附則第四十一条によって、退職手当条例というものを国家公務員の改正の趣旨にならって整備するということは、私としてはそのまま——掛金の上がったということの見合いとしてこの退職手当を上げるということでなけりゃこの法律の立法の趣旨が一貫しない。そういうことに解釈していいですね。
○政府委員(佐久間彊君) 趣旨は先生のおっしゃいますとおりでございます。それで時期も、退職年金制度が実施になります時期から整備するように指導をいたしたいと思っております。
○山本伊三郎君 その点、これはもう大事な問題ですから、問題が必ず起こってくると思いますが、国家公務員の趣旨にならって整備するということは、掛金が上がったということで、いわゆる国家公務員に準ずるんだから、二〇%から三〇%、平均して二五%のあの措置にならってやることであるという規定であるということをもう一ぺん確認して下さい。
○政府委員(佐久間彊君) 地方公務員のベースを国家公務員のベースまで引き上げ、内容も国家公務員に準じた内容に改善をすると、そういう趣旨でございます。
○山本伊三郎君 それは違うんだ。ここで言っておるのは、国家公務員の趣旨にならってという、趣旨にならってということは、国家公務員の場合は現実にその時点において、この法律ができる時点において、いわゆる二五%平均上げたんだから、この法律が実施される時点において二五%上げるという措置であるということでなけりゃいかぬですよ。それでいいんですか。——そうでしょう。
○政府委員(佐久間彊君) 地方団体を通じてみますというと二五%引き上げるということになるわけでございまして、そのような財源措置もいたしておるわけでございます。
○山本伊三郎君 あなたはどうもはっきりしないんですがね。——地方公共団体を通じてじゃなくして、現実に今、退職手当条例というものがあるでしょう、各都道府県市町村にね。そのあるものについて、それを二五%率を上げていくということでしょう。——いや、率じゃなしに、金額においてそういうことでしょう。
○政府委員(佐久間彊君) 個々の団体について現在ある制度を、その上に一律に二五%プラスするということではございませんで、個々の団体の退職手当の内容を国家公務員の内容に改善をすると、こういうことでございます。
○山本伊三郎君 それはもう全く違うんですよ。文部大臣はまだ来ないけれども、まあ公立学校の場合は一定しておると思うんだが、そういうことであれば、もう理屈は全然合わないんですよ。あなたのほうが地方へ行ってどういう宣伝をしておるかというと、みんなこれにひっかかったんですよ。この法律ができたらなるほど掛金は上がるけれども、今度やめたら二五%程度上がります。それで掛金は上がってもやめるときに退職手当が二五%も上がればそれでいいじゃないかというようなことで、一般の地方の人はこれに大いに期待しておるんですよ。それが、国家公務員の額以上に達したものはそれまでやらないのだ、こういうことでは、それはもう問題にはならぬのですね。問題にならぬというよりも、これはもう第四十回通常国会で説明されたことは全部くつがえされるということになるのですよ。
○政府委員(佐久間彊君) この退職手当は、先生も御承知のように、退職年金とは制度を区別いたしまして、地方自治法でも給与の一種として扱っておるわけでございます。したがいまして、この手当制度につきましては条例で定める建前になっておりまするので、若干のでこぼこがこれまでもございましたし、今後も出ることは、これは当然のことと考えるわけでございますが、その基準はこの四十一条の趣旨にしたがって整備するように指導をして参りたいと思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 退職手当条例、各市町村あるいは都道府県が持っておる——都道府県は大体一定しておる、中には違うところもありまするが。これは長い歴史で持ってきておるんですね。あなたのいわれることは、具体的にいうと国家公務員の今度二五%上がった率以上には上げないということなんですか。かりにこの要項でやると、二五%上がっておるけれども、これ以上のところは極端にいうと、もう現在において国家公務員の退職手当法によってやっているところの基準までいっておったら、もうこの法律があっても一文も退職手当は上がらぬということになるのですか。
○政府委員(佐久間彊君) 先ほども申し上げましたように、条例で退職手当の具体的な制度はきめることになるわけでございまするので、そこで地方公共団体の若干自主的な判断によりまして、でこぼこができますことは、これは当然のことでございます。ただ基準は、国家公務員の制度に準じて整備をしてもらいたい、このような指導をいたすわけでございます。
○山本伊三郎君 自治省がそういう希望的に言っておるものは、この法律では何も出てこないのですよ。こういうものを附則でうたったということは、本法施行によって組合員の支出が多くなってくるその裏づけとして退職手離を上げていこうというのが現実のこの趣旨ですよ。それならば極端にいうと、この法律があったって掛金は上がるけれども、退職手当はひとつも上がらぬというところが出てくるのじゃないですか、あなたの説でいけば。そういうものが許せますか。
○政府委員(佐久間彊君) この点は、給与につきましてもそうでございますが、それぞれの地方団体によりまして、若干の凹凸があるわけでございますから、これを基準にいたしましてそれぞれの地方公共団体に自主的に条例で制定していただけばいいわけでございまして、高いものを下げろとか、さらに上げてはいかんとかいうことを申しておるわけではございません。
○山本伊三郎君 あなたの言うことは一貫しないのです。この法律の趣旨は、むしろ、あなたのほうがこの法律によってまた規制しようというような考えがあるように私受け取れる。地方公共団体が退職手当条例を作って自主的にやるのは当然ですよ、地方自治法によって。ただ、こういう法律があるから法律によってどうしてもこれは上げざるを得ないように、これで規定しておるのだというのが、私らの解釈なんです。ところが、あなたの言うことになると、どうも自治省はこの四十一条をたてに、今まで相当高いところはそうはいかんのだ、今度上げるときにはそういうことではいけない。極端に言うとそういうところには地方交付税もやらない、そういうことになるのですか。
○政府委員(佐久間彊君) 地方交付税で財政上の措置をいたしますのは、これは国家公務員なみの基準で措置をいたすわけでございます。各地方公共団体でそれにつきまして若干の幅をもって条例を制定いたしますことは、これは地方公共団体の決定するところにゆだねるつもりでございます。
○山本伊三郎君 もう、わかりやすくあなた言いなさいよ。これによって、この附則第四十一条によって、国家公務員に準じてやるということは、具体的に言って、国家公務員の場合は平均三五%退職手当を上げておるのだから、この法律ができると、それと同じような措置をとることができるのだという、こういうことに解釈するということでいいのでしょう。
○政府委員(佐久間彊君) この規定の趣旨はそういうような考え方でございますが、地方公共団体の制度につきましては、先ほど申しましたように、条例でこの趣旨をくんで御決定を願いたいと思うわけであります。
○山本伊三郎君 私は、さっき言ったように、国家公務員に準じて平均二五%上げるようにしようというのが、この法律の趣旨であるということでいいのです。そのあとで、あなたが条例を作ってやるのだ、これはもう条例制定の権限は現在のところ地方公共団体にあるのだから、そこまであなたは触れんでいい。それから第四十一条の解釈は、今言ったように国家公務員に準じて平均二五%上げる、これがこの法律の趣旨であるということでいいのですが、それでいいですか。
○政府委員(佐久間彊君) この規定の趣旨は、先生のおっしゃるとおりであります。
○山本伊三郎君 今の佐久間行政局長の答弁は、附則第四十一条の法律制定の趣旨は、かつて国家公務員共済組合法を作ったときに国家公務員の退職手当を平均二五%上げた、そういう措置をとるべき趣旨である、こういうことを言われたということに私は了解をいたします、いいですね。
○政府委員(佐久間彊君) その趣旨はそのとおりであります。
○山本伊三郎君 次に伺いますが、もうそうたくさんありませんから、重要な問題は大体済みましたから……。健保が存続十年というふうに言われておるのですが、この法律上から見るとそういうのはないのですが、何か法律の規定はありますか。
○説明員(松浦功君) 別に、この法の施行の際に健康保険組合で短期給付をやっているところについて、いつまでという制限の規定はございません。
○山本伊三郎君 そういう所属団体ではなかなかそういう心配をされておるのですが、それは法の何条ですか、あれの誤解だったと私は見ておったんですが、それで明らになりました。除外された健保の存続期間、これは期限はない、こういうことでいいですね。
○説明員(松浦功君) よろしゅうございます。
○山本伊三郎君 それからもう一つ、これはきわめて政治的な問題になりますが、大蔵大臣がこなくちゃいかぬ問題ですが、今度の退職年金の積立金の預託について労働金庫もその中に一枚加えてもらいたいと思いますが、これはいいですね。これは政令事項です。
○説明員(松浦功君) 預託をできまする先、すなわち金融機関でございますが、これは臨時金利調整法第一条に定めておる金融機関というふうに国家公務員のに符節を合わせております。その中には当然労働金庫も含まれております。
○山本伊三郎君 含まれておるということじゃなしに、これは大蔵省の積立金運用規定か何かで処理をする、あるいは組合のほうでどうするかは別であると思うのですが、その中には労働金庫も入ることになっておりますね。
○説明員(松浦功君) 預託をできます先の金融機関というものを臨時金利調整法にいう金融機関に限定をいたしまして、臨時金利調整法一条にいう金融機関として労働金庫が入っておりますので、当然預託ができる金融機関ということになります。
○山本伊三郎君 それでちょっと問題になると思いますが、これで大体終わりになるのですが、退職手当じゃなしに、この法律案ができる関連性の問題について、あなたの管轄でないとまた言うかもしれませんが、現在公務員なり三公社公務員という中に入るものでは、抜かされるものはただひとり駐留軍におる人の問題が残ってくるのです。通算措置の問題、それはどういうことかというと、これは中で問題もありますが、旧令の共済組合において、資格はないけれども駐留軍に勤めた経験のある人、国家公務員法あるいは地方公務員法によると、そういう人は国家公務員、地方公務員になった場合には通算措置がせられるようになっておりますね。恩給もそういうふうになっておる。ところが現在の厚生年金に該当しておる旧令共済組合の人だけはそういう法がない。これは厚生年金保険法によって規定されておるからどうもできないというのですが、厚生省としてはそういう旧令の共済組合の経験のある人を厚生年金の中で通算措置ができぬものかどうか、またできないとすればそういう措置が将来とれぬのかどうか。こういう点について……。
○委員長(石谷憲男君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石谷憲男君) 速記をつけて。
○山本伊三郎君 自治省に伺いますが、通算の問題でいろいろ問題があるのですが、この条文を探しておるのですが、国家公務員とかその他のやつがあるのですが、今言いました旧令の共済組合、具体的にいうと昔の海軍工廠、陸軍造兵廠ですか、あるいはその他あるのですが、そういう人の通算の措置は長期組合とか、そういう中に一緒に入っておるのですか、ちょっと知らして下さい。
○説明員(松浦功君) 国の長期組合員というところに書いてございます。具体的に条文で申し上げますと施行法の五十九条でございます。「国の旧長期組合員期間を有する者に関する経過措置」、これで全部同じようにこちらに引き継ぐことにいたしております。
○山本伊三郎君 その場合問題になるのですが、これはこれだけではありませんから明らかにしてほしいんです。この通算措置の場合には、完全な率期間通算になっていると思うのですが、一般の更新組合員と新法組合員間の期間は条例、新法期間のやつを、おのおのの条件を計算して、そして二つ出したものが年金になるようにしている。この場合は率期間の通算だが一つにしてしまって、そして増加率は最初の二十年までは百分の二になるのか、そうして二十年以降は百分の一・五ということですが、これはどういうことになるのですか、国の長期組合員の場合どうなっている——なかなか法律を見ても……。
○説明員(松浦功君) これは国家公務員の場合におきます経過措置と全く同じ考え方で規定をいたしております。地方公務員の場合でございますと、市町村共済組合に属する組合員の取り扱いと同じ取り扱いになっております。
○山本伊三郎君 これはもっと専門家の人に言ってもらったらいいのですが、現実の問題が国家公務員の場合はあるのですが、今言うように過去の旧共済令の期間がかりに二十年であるとする。二十年というと極端ですが、十九年で年金がついておらないという場合、ところが、それから一年すると二十年で、年金がつくのですが、あとまた地方公務員になって、あと十年おると、その場合の増加率の基礎がどうなるかという増加率の基礎ですね。
○説明員(松浦功君) たとえば、ただいま御指摘ございましたように、旧令年金の適用期間が十五年あって、その後に市町村の吏員として十年勤続期間があったという場合には、条例のほうからさきに基礎期間をとって参るようにいたしております。恩給に相当するもの、すなわち条例でございます。これを優先順位に考えて、それから逆にとっていきまして、残ったものは加算率という格好の計算になっております。
○山本伊三郎君 そこにちょっと問題が出てくるのじゃないかと思います。二十年までと二十年以降との増加率は違いますね、一年について。そうすると旧令の共済組合の増加率がよければそれでいいんですが、新法の二十年までの増加率が多い場合、結局新法の増加率の少ないところだけが伸びてくるという結果になる。そういうことでなくして、一般の更新組合員のように、おのおのの年限における計算をおのおのの勤続年数に見合って、その合算ということにできないのですか、それはどうですか。
○説明員(松浦功君) これは一年々々の計算の場合に、基礎期間をいわゆる基礎率とそれから加算率をどっちにとるかという問題であろうかと思うのでございますが、具体的に申し上げますると、いわゆる旧長期組合員系統の場合よりは、年金条例あるいは恩給系統のほうが内容がよいという前提に立っております。そういたしませんと、技術的に制度がしけないものでございますから、基礎期間は年金条例期間、それから旧長期組合員期間、旧長期組合員の適用を受けておらない職員期間、順にとるようにしておりますが、それはいずれにいたしましても基礎率と基本率だけの問題でございまして、基礎率あるいは加算率ということが当該部分についてきまりますれば、それぞれそのときに適用を受けておりました条件によりまして、計算をして積み上げていくことは御指摘のとおりでございます。
○山本伊三郎君 今、僕が言ったような方法で、おのおのその所属しておった年金の条例とか法律、規則によって計算したものを合算して出すということにこの規定はなっておるんですか。間違いないですね。
○説明員(松浦功君) そのとおりでございます。
○山本伊三郎君 もう一ぺん尋ねておきますが、旧令の共済組合の場合もそういうことになっておりますか。
○説明員(松浦功君) そのとおりでございます。
○山本伊三郎君 もう一ぺん、これは内部で調べてもらいたいんですが、国鉄のいわゆる公共企業体職員等共済組合法の運用ではそういうふうにしておらない。したがって、そう言われたら私はこれでけっこうなんですが、これは問題であるので、改正を次の国会でやってもらいたいということがあるのですが、本法においてそういうことになっております。私はそれで了解いたします、この問題については。——それじゃ質問を続けます。衆議院の附帯決議に具体的に出ておるんですが、この掛金が標準以下の場合の措置ですが、これは非常に問題があると思うのです。これについてはいろいろ話があるのですが、いよいよこの段階になれば、これに対してある程度自治省としても、それに対する方針といいますか、方針というよりも指導する考えというものがあると思うのですが、これは一つの大きい問題ですが、これについてどうです。
○政府委員(佐久間彊君) これは一昨日、占部先生の御質問に対してお答え申し上げましたが、大体掛金がふえました分は職員の福祉のためにそれを使うようにするという趣旨からいたしまして、たとえば互助会に補助をいたしますなり、そのほかの福祉施設にそれを使いますなり、そうしたことによりまして経過的に、まあこれは衆議院の段階でお話の出ておりましたのは三年くらいというお話が出ておりましたが、そういうような措置で、それらの地方公共団体職員の福祉のために適当と思われることにこれを措置されるというふうに考えております。
○山本伊三郎君 いろいろこれは具体的に問題があるから、現実に本人にとってみれば、普通であれば二%から四・四%ですから、これは倍ちょっとですが、全然出しておらないところでは、四・四%というと、もうそれだけ掛金がふえる。それによって給料が高くなればそれでいいというわけですが、そういうわけでは現実はない。当該団体に所属するいわゆる職員は非常に生活上困る。こういう点について何らかの配慮——そういうものは何か福利厚生施設に金を出すんだ、そういう施設をするんだということを言われるのでありますが、何か現実にそういう措置は考えておらないのですか。全然掛金を出しておらなかったという団体。
○政府委員(佐久間彊君) それにつきましては、その百分の二の率であったと仮定いたしまして、それに相当する額の範囲内におきまして、経過的に先ほど申しましたような措置を考えられることが適当であろうと思います。
○山本伊三郎君 荒木大臣も見えられたのですが、自治大臣はそのかわりまた、どこかに出かけられたのですが、あなたはひとつ政府を代表して聞いてもらいたいと思うのですが、本法成立後なかなか問題の残ることは、第四十回通常国会並びにこの臨時国会を通じての衆参両院における審議の中で大臣は体得されたと思うのです。大臣は大まかなところしか関係しておらないけれども、非常に問題点がたくさん残っております。文部大臣としては公立学校共済組合の管轄だけですが、自治大臣は病気でおられないから、政府を代表して聞いてもらいたいのですが、いろいろわれわれとしては問題のあるところがあるのですが、いよいよ終末の段階にきておりますので、最後に政府に聞いておきたいのですが、この前の通常国会の二月二十日の日ですか、いよいよこれを衆議院に回わすということで、参議院を打ち切るということになったときに、安井自治大臣も、あなたも一緒におられましたが、答弁をされた。私らが一番危惧するのは、法律上暫定的な措置をとりまするが、自治省並びに文部当局、警察当局の出したあの資料からいくと、今の掛金率だけでは、あのデータであの計算式をとるといけないものが結果に出てくる。ただ、われわれは曲げて——あれはたよりない資料だ、非常に十分な資料でないということでわれわれは考えておるけれども、正式に計算をしたものを出すと百分の四・四ではいかないというものが出て参ります。しかし、それについて自治大臣は、それはもう絶対に百分の四・四から上げないということを言っておられるのですが、国会で審議をしておる間はいいけれども、この法律案が通ってしまうと、負担割合の決定は法律改正にかかりますから国会では関係できるけれども、掛金率の変更については、これはすべて連合会なり運営審議会でやられることになっておる。現実に指導されるのは自治大臣とあなたです。そうなってくると、どうしても経済がこうだからということで、五年ごとにやることになっておりますから、百分の四・四でいかないのだからといって上げてくると、大きい問題が起こる。そこで私は、もうこれ以上がんばりませんけれども、できれば正確な統計数字に基づいた保険数理によったという試算表というものを求めたのですが、これが出されないです。そういうことも勘案して政府は十分考えなくちゃいかないと思う。 もう一つ言っておきますが、朝あなたはおられませんが、追加費用は、ほんとうに要る費用の約三分の一しか——四分の一しか出さない。それでも私は言っておきますけれども、今の百分の四・四を出され、地方公共団体が百分の五・五を負担して出しておる以上は、経済上の赤字は——十年あるいは十五年、私は二十年と見ておりますが、十年は絶対に——予定利率を五分五厘として政府が押えておる以上は、絶対に金がなくなるということはありません。しかし四十年か五十年という長期にわたったときには必ず赤字がそのときに出てくるのです。そういうことになっておることは、これはもう皆さん方聞いておっても、何だ四十年、五十年、われわれはおらぬということですが、そういうことははっきり政府は見ておかなければならない。私は長期給付の年金制度については、やがてはそのときに問題が出て来ます。厚生年金の場合は、昭和十七年にできて、ちょうど本年から——二十年の最短年限で本年からようやく長期給付の事故が発生になります。しかし厚生年金は施行法による更新組合員とか、そういうものは全然ないのですから、保険数理から出た数字でやっていけば厚生年金の金は余ることはきまっております。予定利率五分五厘でやっておる。最初は四・三くらいか、四・五くらいの予定利率でやっていたやつをだんだん上げてきた。あれは金がたまっていることは事実です。地方公務員だの、国家公務員の場合は更新組合員という、そういう追加費用という部分で、もし政府が八千三百億というものを出さない以上は、やがてこれは破産する。政府のほうは追加費用についてはやれるところまでやっていくという考え方、大蔵省でもそういう考え方です。それが将来必ず大きなひびになるということを政府は十分考えて、追加費用などについても特段の政府部内においても配慮を願いたいと思うのですが、この点大臣として詳しいことは御存じないかもしれませんが、私の言ったことがほんとうだということを言われれば、それくらいのことは言えると思いますが、その場合に政府として追加費用を十分考えられる用意があるかどうか、その点ひとつ御答弁願います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 前国会のときから山本さんの数理的なお話には無条件降服以外にないわけでありまして、正直なところよくわかりません。わかりませんけれども、いやしくもこういう制度が発足いたしまする以上、この制度が健全に長きにわたって維持されるように政府としても、関係当局としても考えることが私は当然だと考えます。今のお尋ねに具体的にお答えいたしかねますが、今申し上げたこの案件の本来の趣旨を没却しないようにという心がまえで、あらゆる措置を将来にわたっても講ずることは当然のことと心得ます。
○山本伊三郎君 政府の大臣としてはその程度でいいと思うのですが、そういう点はひとつ十分考えてやっていただきたいと思います。それから特に公立学校の共済組合の運営については、これは相当膨大なものになります。おそらく組合では一番大きなものになるのじゃないか。その場合に公立学校は残念ながら組合会方式をとらずに運営審議会方式をとられております。その審議会の委員は半数は組合の代表ということになっているけれども、やはり主務大臣であるあなたが——文部大臣がこれを任命することになっている。あなたは日教組とはいつも仲が悪いということを聞いているが、この運営は個々の先生方の福利を目的にしたものであるから、そういう点は十分配慮をされて、個人的な感情であるとは言いませんけれども、何も労働運動どうこうということでなくて、これは厳格な保険数理に基づいた運営でありますから、この委員の選定に当たっては日教組の存在というものも十分認めなければならないと思いますが、この点いかがですか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 私の日教組を批判しておりますことと、職員団体である——地方公務員法で適法に認められておる教職員団体たる日教組というものとは、別個の問題であると心得ております。したがって、現に今でも日教組の推薦にかかる組合員を制度上の委員等にいたしておることも、一つも矛盾を感じません。当然のことだと思います。ただ、目的、性格等についていかがであろうという点を指摘して反省を求めるという態度以上に、何らの他意もないわけでございまして、山本さんが今御心配なさいますけれども、その御心配は御無用にしていただいてけっこうと存じております。
○山本伊三郎君 今まで予算委員会とか、ほうぼうで聞いた答弁のうちでは、非常に私としてはいい答弁であります。そういう意味において、私はこの共済組合ができた場合には、その運営を民主的に運営されるように、特に特段の配慮というよりも、その精神に従ってやっていただきたいと思います。 なお幾らでもあるのですが……。
○委員長(石谷憲男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石谷憲男君) 速記を始め て。
○山本伊三郎君 それでは質問も、本日午前から午後に引き続いて大体言うべきことは言ったんですが、どうしても修正をしていただきたいという点もあるのですが、国会運営上から見てそうもいかないということで、最後に、大臣も揃われたので、参議院ではさきにも附帯決議をつけて——これは自民党独自でつけられましたが、われわれもその当時敬意を表するほどいいものが出されております。したがって、衆参両院において附帯決議がついております。一々ここで言うと時間もかかりますが、これについては、もちろんそれは尊重してやると言われますが、単に通り一ぺんのことでなくして、重要な問題を含んでおりますので、たとえば掛金の問題、資金の運営、それから組合運営の問題、そういう点がずいぶんありまするが、これについて両大臣は誠意をもってやるべきは当然だが、いわゆる責任を持ってやるということまで言えませんか。
○国務大臣(篠田弘作君) 参衆両院においてつけられた附帯決議でありますから、もちろんわれわれ行政府としては当然責任も持ち、良心も持ってやるべきだと私は考えます。
○山本伊三郎君 それからもう一つ重要なことは質疑の中で明らかにしましたが、これによって地方財政が相当私は圧迫されると見ております。自治省は、事務当局はそうはさせないように努力すると言われますが、現実の数字から見ても圧迫されることは当然です。特に地方交付税の対象とならない地方公営企業においてはもちろん問題が大きく出て参ると思いますが、この点について自治大臣としてどう具体的に、というと問題がありまするが、善処されるけれども、何か自治大臣においてそういう問題についてやるという考え方があるかどうか、その点ひとつ特にお聞きしておきたい。
○国務大臣(篠田弘作君) この法律の施行によりまして、今おっしゃったような欠点が出た場合には、これはまた自治省としてそれに対する対策は万全を期するつもりでおりますが、今おっしゃいました公営企業というような特別会計の問題につきましても、いろいろな公営企業の問題につきましてはケースが違いますけれども、これについても各方面から研究しまして万全の策を講じたい。内容についてはいろいろ複雑多岐にわたると思いますから、今ここで申し上げません。
○山本伊三郎君 重ねて申し上げますが、今三十七年度の地方財政計画の見込みの数字をもらったのですが、この数字から見てもおそらく来年度はこれは問題になること私は必至だと思うのです。特に地方公営企業で困るというのは、いわゆる追加費用の問題が大きくウェートが重なってくると思うのです。この点については特にそういうことの地方財政を圧迫しない、しかもその他の地方公共団体のやる仕事にこれが支障にならないような措置が、具体的な考慮ができるかどうか、これをしつこいですが、もう一ぺん聞いておきたい。
○国務大臣(篠田弘作君) おっしゃる御心配は、将来の問題でありますし、そういう問題が出てきましたときには、一々ここでどういう問題についてどうということは私は申し上げませんが、いろいろな問題を含めて御心配のないようにしていきたいと、こう思っております。
○山本伊三郎君 もう一回申します。地方公営企業ですが、具体的な話は出ないのですが、何かそれに対する独自の起債というもので——そういう困ったことができた場合に——なければけっこうですが、そういう場合には、そういうものを考え、あるいはそれに対する利子補給とかというような点を考慮できないかどうか、今の法律上できないかどうか、もしそれでできなければ、そういう法律を改正でもして何とかそういう地方公営企業で困るところについては措置ができないかどうか、もう一回念を押して聞いておきたい。
○国務大臣(篠田弘作君) 地方公営の企業は本来が独立採算を建前としておりますから、そういうものに対しましては、従来とも起債を許してやっております。したがいまして、そういう企業が何らかの形で行き詰まったという場合には、もちろん起債を許します。ただ利子補給の問題につきましては、私一人の関係ではございませんから、ここで御答弁することはできないと思います。
○山本伊三郎君 この法律案が本院に回付されたあとに問題になりました例の第二条第三項の問題ですが、最後にこれは要望になるか、反省を促すことになるかしりませんが、その所属団体では、その該当する職員は非常に問題になっておるのですから、なお自治省としては、法律上の建前はできないという否定的な態度はわかるけれども、そういう経緯を十分考えて、なお一そう検討努力する用意があるかどうか、それをひとつ。
○国務大臣(篠田弘作君) その問題につきましては、政務次官、行政局長からしばしば申し上げてあるとおりであります。善処するということでは御承知にならぬということを聞きましたが、ひとつ研究をいたします。
○委員長(石谷憲男君) 他に御質疑はございませんか。——他に御質疑もないようでございますから、両案についての質疑は終了したものと認めます。 それでは、これより両案を一括して討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○西田信一君 私は、自由民主党を代表いたしまして、地方公務員共済組合法案及び地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案に賛成し、あわせて各派共同提案にかかる附帯決議案を提出いたしたいと思います。 私から申し上げるまでもなく、両法案については前国会におきまして多くの問題点について長期間にわたり慎重審査を行ない、政府原案どおり本院で可決したものでありますが、衆議院において遺憾ながら継続審査となり、今回修正議決の上、本院へ送付されたものであります。従来、地方公務員の退職年金等の制度については複雑多様をきわめ、これが抜本的な解決が迫られていたのであります。一方、国家公務員については、すでに三年前から統一的な共済制度が採用されており、地方公務員についてもすでに地方制度調査会等の答申等もありまして、早急に解決を要するものであったことは御承知のとおりであります。このような経緯にかんがみまして、この法案は地方公務員の生活の安定と福祉の向上に寄与し、公務の能率的運営に資するために、地方公務員についても国家公務員に準じて合理的な退職年金制度を確立し、統一的な共済組合制度を設けようとするもので、まことに適切な措置であると考えます。特にこの内容は、古い恩給制度のからから脱却し、社会保障制度の一環として相互救済を目的とする共済制度によることとしている点にも賛意を表する次第であります。 なお、衆議院においては、前国会における当委員会の審議の経過をも参酌して、共済組合及び連合会の運営の民主化と、組合員の既得権、期待権の尊重等をはかるための修正を加えられたのは当を得たものと考えられます。しかしながら、この法律が今後全く問題を残さない完璧なものであるとは思われません。私は、法案審議の過程において問題となりました幾つかの点を取り上げ、これを附帯決議といたしまして、法施行後の政府のすみやかな善処を要望いたしまして、本法案に賛成するものであります。附帯決議案を読み上げます。 地方公務員共済組合法案、地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案に対する附帯決議(案) 本法は、地方公務員の福祉の根本に関するものであるから、その実施に当り、政府は左の諸点について検討し、適当に措置すべきものと認める。 一、減額退職年金は、本法施行後すみやかに再検討し、これが緩和について適当な措置を講ずること。 一、制度の本質にかんがみ、事務費、給付費および追加費用について国庫負担その他、万全の財源措置を講ずること。 一、長期給付の掛金率の引下についてあらゆる施策を検討すること。 一、地方職員共済組合等の理事に組合員代表を加える等組合の民主的な運営を図ること。 一、組合等の資産の運用に当っては組合員の福祉の向上に万全を期すること。 一、全国知事会等、都道府県、市及び町村の議長または長が全国または都道府県の区域ごとに組織している団体、国民健康保険団体連合会、地方公共団体の組織する健康保険組合その他地方自治関係諸団体の職員についても共済制度を設けること。 右決議する。 以上であります。 どうか委員各位の御賛同をお願いいたしまして、私の討論を終わります。
○秋山長造君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております両法案に賛成いたします。 本法案は、地方公務員の生活と福祉とに重大な関係と影響を有することにかんがみまして、私どもは、前国会以来、真剣な審議を続け、多くの問題点を指摘して参ったのであります。特に政府側の提出された資料もきわめて不整備であり、最短年限、掛金、年金率、若年停止方式等を含めてのいわゆる既得権、期待権の尊重、組合の民主的運営の保障、積立金運用の自主性の確保、所要財源に対する国の責任分担、追加費用の内容等々について、きわめて不十分、不明確、不徹底な点が少なくないことははなはだ遺憾であります。私どもとしては、これらの問題点が根本的に修正され整備されて、この新しい法律、この新しい制度が理論的にも、実際的にもすっきりした形で発起することを適当と考えるものであります。しかしながら、すでに衆議院におきまして、与野党一致して五点にわたり重要な修正が行なわれた経緯もありますし、また本法案をめぐる諸般の情勢等にかんがみまして、今後における適正な運営と可及的な改善を期待しつつ、はなはだ不本意ではありますが、この際、本衆議院送付案に賛成するものであります。 なお、西田君御提案の附帯決議案につきましても、同様の趣旨におきまして、政府の善処方を強く要望して、賛成いたします。
○委員長(石谷憲男君) 他に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認め、これより両案について採決を行ないます。 まず、地方公務員共済組合法案全部を問題に供します。 本案を、衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 次に、地方公務員共済組合法の長期給付に関する施行法案全部を問題に供します。 本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 次に、討論中に述べられました西田君提出の附帯決議案を問題に供します。 西田君提出の附帯決議案を両案についての本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって西田君提出の附帯決議案は、両案についての本委員会の決議とすることに決定いたしました。 それでは、ただいまの附帯決議につきまして、自治大臣の所信をお聞かせ願います。
○国務大臣(篠田弘作君) ただいまの附帯決議につきましては、誠意をもって善処いたします。
○委員長(石谷憲男君) 続いて、荒木文部大臣の所信をお聞かせ願います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 自治大臣が申し上げましたとおりに存じます。
○委員長(石谷憲男君) なお、両案の審査報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○委員長(石谷憲男君) 次に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑の方は御発言を願います。
○鈴木壽君 総務長官にお聞きしますが、各省にまたがるいろんな事業があるわけですが、そういうものの最終的な調整といいますか.取りまとめといいますか、これはあなたのところでおやりになるわけですね、その点ひとつ……。
○政府委員(徳安實藏君) 仰せのとおり、総理府で責任を持ってやります。
○鈴木壽君 そういう最終的な取りまとめ、調整をあなたのところでするということなんですが、しかし、実際の仕事は——法案を作り、あるいはまあ法案に対する一つの責任としてはおやりになるけれども、実際の仕事はあなたのところで、たとえばいろんなかさ上げの計算とか適用の状況とかいうことのような作業は、あなたのところでおやりになるわけじゃないと思います。どこかで行なわなきゃならぬと思いますが、そういうことでいかがでしょう。
○政府委員(徳安實藏君) そうした問題につきましてはいずれ防災会議も来月上旬に開会いたすつもりでございまするし、行政内部の運営につきましては、各省ともよく連結協議をいたしまして誤りのないように決定いたしたいと考えております。
○鈴木壽君 いろいろ検討して誤りのない決定をしたいと、こういうお話でございますが、今私が申し上げましたような作業ですね、各省関係のいろいろな、建設あるいは農林、それぞれのこれは固有の仕事はありますけれども、その上にたとえば財政力によるかさ上げの問題とかなんとか、こういう各省ごとのそういう仕事を土台にしながらまとめていく作業をするところが私はなきゃならぬと思うんです。それをどこで担当すべきかということを、私どもやっぱりひとつこの際、政府の考え方をお聞きしておきたいと思うんです。と申しますのは、実はせんだって、一昨日の当委員会におきまして大蔵省の方が、うちのほうでやろうと思っています、というようなお話があったんだが、これは必ずしもまだ固まった意見でないようでありますので、そこら辺についてどういうふうにお考えになっておられるのかお聞きしたいと思います。
○政府委員(徳安實藏君) そうした行政内部のいろいろな分担のことでありますとか、あるいは今のようなお話の取りまとめの作業等につきましては、各省に非常に関係の深い仕事がたくさんありますので、先ほど申し上げましたように、一応の取りまとめの作業はいたしましたが、そうした案件に対する作業につきましては、いずれ本案が通りましたならば関係各省とよく協議をいたしまして、先ほど申し上げましたように、政府内でお互いに話し合いの結果、遺憾なき処置をしたいという考えでございまして、ただいまのところ、どの局どの省というのはまだ検討中でありますために、ここではっきり申し上げかねるのでありますけれども、しかしいずれにいたしましても、総理府の所管の仕事でございますから、私のほうが中心になりまして、そうした案件に対しても十二分の取りまとめをいたしまして、御迷惑のかからないようにいたす考えでございます。
○鈴木壽君 自治大臣に私お聞きしたいと思うのですがね、私今申し上げましたことは、一応御了解いただけると思うのでありますが、そこでそういう作業を実際に行なう官庁としては、こういう各省にみんなまたがる仕事をそれぞれ持っておるわけなんでございますけれども、今言ったようなことは、事、地方財政に関係する問題でございますし、私、何も当委員会の委員でああるから自治省びいきというようなけちくさい考え方でなしに、しかも地方財政の問題が、今のは何といいますか、いろいろな面でめんどうを見ていこう、こういう建前に立っておる限り、そういう作業の最終的なものは自治省で担当してしかるべきだと、こういうふうに私思うのですが、自治大臣、それに対して、これはまだ政府としての意思決定でなしに、担当の大臣として、自治大臣としてどういうふうにこの問題をお考えになりますか、ひとつ。
○国務大臣(篠田弘作君) こういう問題は、結局において、まあ水の流れるような自然の結論に待つことがいいと思います。ということは、各省におきましていろいろ作業はしておりますけれども、そのうちにおきまして、やはり最も地方に深い関係を持っておるというようなところに結論的には私は参ると思いますけれども、目下まだ政府部内におきまして意見の統一もしておりませんし、ただいま総務長官が申しましたように総務長官の手元において現在取りまとめております。私があまりここでいろいろなことをしゃべりますと、何か役所のセクショナリズムでも強調しておるようにもなりますと、かえって問題の解決にもよくありませんので、結局私は当然来たるべきところにくると、こういうことだけ申し上げておきたいと思います。
○鈴木壽君 まあ大臣としては、今の段階ではそうおっしゃるしかないと思いますが、長官どうでしょう。私、先ほども申し上げましたように、非常にすなおな気持でこの問題の性質上、そういうふうであったほうがいいのじゃないか、こう思うのですが、これについてのあなた、いわゆる政府部内の、あるいはこれに関係するあっちこっちとの話し合いがまだつかない段階でありますから、あなた自身のお考え方としてどういうふうにお考えになるか。
○政府委員(徳安實藏君) この問題につきましては、ちょいちょい話題にも上っておるようでありますが、正式に政府間の、各省大臣等の間でお話し合いしていただいておりませんので、個人の立場というようなわけにも、私のような立場からは発言するわけに参りませんが、ただいま自治大臣がお話になりましたように、おおよそ皆さんのお話もそう常識はずれのほうにいくはずがないと思いますから、いずれこの法案が通りましたら、先ほど申しましたように防災会議もすみやかに開会するように今準備しておりますので、それにはこれに関連する各省大臣も全部御参加ございますから、よくお話し合い願いまして、そして調整をとってあやまちのないような措置を講じたい。こういう考え方でおりますことを御了承願いたいと思います。
○小林武治君 今のに関連して。今鈴木委員の希望的質問は、これは単に野党の質問ばかりでなく、私どももさような考え方を持っているということを申し上げておきますから、ひとつ今後の扱いにおいて御注意を願いたいと思います。
○鈴木壽君 まあこの問題、今の段階では、あるいはあまりはっきりしたことを私お尋ねしようとしてもおっしゃられないところもあると思いますから、まあ小林委員の今の御発言もございますし、私、これで一応取りやめます。 それと、もう一つの問題ですね。私は一昨日いろいろお尋ねをしたり、自分の考えも申し上げましたが、この法案のねらいは、各地方団体に対するいわば財政的な、激甚災害をこうむって、それの復旧のために必要な金という観点に立っての、大きな団体に対する財政的圧迫を避ける。あくまで地方団体の財政の面で、できるだけ国がめんどうを見ていこう。こういう建前に立っている法律でございますから、その際に強調されましたように、あなたがたがそういう建前であり、そしてその運営を実際やっていく場合に、われわれに対して説明されましたことは各自治団体の財政力に応じたものを考えて、合理的なものにしていきたい。こういうことであった。そこで、しかし実際のやり方は私は必ずしも財政力というものの見方、把握の仕方というものは、これではできないのではないかということを繰り返して申し上げましたが、この点について私はもっと謙虚に検討されまして、各地方自治団体の財政力というものの把握の仕方、それに応ずる財政的な措置、国のめんどうの仕方、こういうものをこの法でねらうように、より効果的であり、より合理的であり、そして恒久的なものにして、地方団体も安心してやれる、こういう形に私はぜひしてもらわなければならぬと思う。私、実は時間が許せば、あなた方にもう少しこれは申し上げてお聞きしたいこともございますけれども、まあ、私これでやめますから、その点はひとつ私の要望として、しかも、これは単に私個人の、野党の鈴木だけの意見でないと思う。ですから、これは十分御検討の上、できるだけ早い機会に私はしかるべき改正をするなり、あるいは手続上の修正をするなり、そういうことで私やっていただきたいということを要望的に申し上げたいのでございますが、この点ひとつ長官から……。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまのお話まことにごもっともでございます。何しろこの法律は非常に各省にまたがりまして、しかも画期的な構想の織り込まれた法律でございますために、生まれ出ますためにも相当に苦労してできたものでございますが、しかし内容必ずしもこれで完全だとは私どもも考えておりません。これは災害に関する考え方は与党の各位も、野党の各位も同じ考えでございまして、これに万全を期する心がまえにつきましては、私どももほんとうに同じ気分でございます。ただ、ここまでまとめ上げますためにいろいろの、欠陥は多少ございましても、こういうもので現在の段階ではやむを得なかったという事情もございますので、ただいまお話のような点もよく胸にとどめておきまして、いずれこの実施にあたりましては、いろいろ長短も出ましょうし、あるいは思い及ばなかった点も出ると思います。こういう点を次の機会に直していただきますことは、決して政府のほうでもやぶさかではございません。謙虚な気分で私ども再検討いたす考えでございますから、どうぞ与野党一本の姿で、足りないところは教えていただいて、罹災される諸君に喜んでいただけるような法の運用をし、また法の実態もそうあらしめなければならない、さように考えておりますので、どうぞ今後ともこの点につきましては御指導いただきたいと思います。
○鈴木一弘君 第二条のことなんですが、「被災者に対する特別の助成を行なうことが特に必要と認められる」点として、被災者ということが大きく取り上げられておるわけです。きのうの連合審査の場合にも、個人災害のことについて出ておりましたが、この法律でいけば中小企業、農業補償の問題等が天災融資ということになっているようですが、今の総務長官のお話でも、国民に喜んでいただけるような、被災者に喜んでいただけるというように言われると、非常に個人災害ということの考え方はなくなってくるわけです。ここでいっている被災者という、「被災者に対する特別の助成を行なうことが特に必要と認められる」というケースは、個人災害というものは今申し上げた範囲以外には考えられないということなんですが、被災者ということについてどう考えているか、まずこれをひとつ。
○政府委員(徳安實藏君) 「被災者」の解釈の点につきましては、事務当局から説明させていただくことをお許し願いたいと思いますが、私どもは先ほど申し上げましたように、その運用の面につきましても、また解釈の面におきましても、できるだけ国民に喜んでいただけるような解釈をしたいというふうに考えておりますが、しかし、私自身がこの法律の当時の立案者でなかったのでありますから、個々の解釈につきましては、私ではあるいは不十分でありましたり、あるいは間違いがあったりしてはいけませんので、事務当局に説明させることにいたしますから御了承願いたいと思います。
○説明員(高柳忠夫君) 第二条に申します被災者に対しましては、国が直接被災者に特別の助成を行なう場合と、地方団体が被災者に種々の助成を行なったことに対して、国が当該団体に補助をするというふうな場合とがあろうかと思います。それらの規定につきましては、主として、一般的には二章以下でございますが、さらに具体的な個々の規定については、三章、四章に農業者関係、中小企業者関係、さらに個人の特定な者に対する住宅の建設等の規定があるわけでございます。ただ御質問の趣旨かと思いますが、被災者に直接弔慰金なり見舞金なりというふうな形で、国が、または公共団体が出した場合に、国がある程度の措置を講ずるということについては、この二条の趣旨はそこまでいっていないわけでございます。この点につきましては、現行制度では災害救助法、または更生資金の災害立ち上がり資金の貸付というふうな個人に対する融資の道もございますので、現在のところは弔慰金、見舞金等の形の助成措置は考えておらないわけでございます。
○鈴木一弘君 まあ、この法律のねらっているところの主体というのは公共事業にあるわけですから、公共災害——無理もないことだと思うのですが、このことに関連してですが、結局個人の住宅が流失したような場合とか、破壊したような場合、災害を受けたような、そういうときの、具体的にすぐ補償がほしいわけですけれども、今のような状態で、きのうの答弁でも国でやれないわけですから、そこで保険制度が現在あるわけです。その保険の問題にしぼって、関連して聞いていきたいのですが、現在の保険では風水害の場合等について、災害全般について、どういうような状態になっておりますか。
○説明員(滝田格司君) 私どもの保険第一課のほうが生命保険の担当でございまして、第二課のほうが損害保険のほうの担当になっております。私のほうが生命保険のほうの担当でございますので、まずその関係を申し上げます。 風水害等の災害が発生いたしました場合に、生命保険の保険金の支払いはどういうふうになっておるかということでございますが、民間の保険会社が営んでおります養老保険を初めといたしまして、死亡保険でございます一般の生命保険契約の場合におきましては、被保険者が病気などで普通に死んだ場合のほかに風水害といったような災害によって死亡いたしました場合にも、もちろん一般的に死亡保険金が支払われることになっておるのでございます。 それから死亡の場合のほかに、被保険者が両眼を失明したとか、両手あるいは両足を失ったというような場合——これらの場合におきましても死亡に準じて死亡保険金と同額の廃疾給付金を支払うというようなことになっております。 以上が一般的な契約でございますが、生命保険契約を締結いたします場合に、その主たる契約と一緒に災害特約というのを締結いたしておりますと、この場合には若干の特約保険料が別に要るわけでございますけれども、それによりまして水におほれたとか、そういうような不慮の災害などによって死亡し、または廃疾になったという場合に、本来の、もとの保険契約による保険金のほかに、それと同額の保険金が支払われる。すなわち、もとの保険金の場合に対して二倍の補償が得られる。かような制度がございます。それから、ただいまのは生命保険金の支払いの関係でございますが、それ以外に、実際に保険料を払い込みます場合、あるいは保険金等の支払い手続などに関しましても、罹災者の方々ができるだけ便宜を得られるように特別の措置を講ずることになっております。すなわち、生命保険料の払い込み猶予期間について申し上げますと、罹災契約者に対しまして、通常は、生命保険料の払い込みは本来払い込むべき時期に払い込まなかった場合に、猶予の期間は二カ月でございますけれども、罹災契約者に対しましては、これを六カ月に延長するというような取り扱いがなされております。それから生命保険金を支払う場合には、通常の保険金の支払いの場合でございますと、死亡診断書、その他事実を確認するための書類、その他いろいろ要るわけでございますけれども、そういうような書類なり、手続なりをできるだけ簡易にいたしますように、罹災証明書その他、できるだけ便宜な措置によって保険金の支払いができる、かような措置を講じまして、罹災者の方々の便宜をできるだけおはかりする、かようにいたしておるわけでございます。以上、生命保険関係でございます。
○説明員(安川七郎君) 損害保険におきましては、現在、火災保険につきまして、風水災の特約担保をつけることができる、かような制度がございます。したがいまして、契約者の希望等によりまして、通常の火災保険のほかに風水災担保保険、これをもちまして風水災によります損害を填補する、こういう道が開かれております。 それからもう一つは、現在、住宅総合保険あるいは店舗総合保険と申しまして、これは火災保険のほかに、いろいろ飛行機の落下によるとか、車両の衝突によるような保険を一包みにいたしまして保険いたしておる制度がございますが、この中に風水雪——今回、雪を入れましたが、風水雪害に伴います損害額を填補する、かような制度もございます。この後者のほうについて申し上げますと、現在、支払いの限度がございまして、保険契約高の一〇%、それで最高限度は、一回の事故につきまして十五万円というような限度を設けておるわけでございます。 それから被災地等におきまして現在とっております措置は、被災によりまして、契約者が従来つけておりました保険契約について保険料の払い込みを必要とする場合に、月掛保険につきましては、九十日以内の払い込み猶予を認めております。 それから住宅総合保険につきましては、もし、その契約がちょうど被災時が契約の継続時に当たっておりますようなときには、まず二割だけを払い込みまして、残額は二カ月間に分割して納入するという措置をとっております。 それから第三に、従来、保険をつけておりました物件が、流失等によりましてなくなりましたような場合には、つまり、保険契約が失効するわけであります。このときは、直ちに日割計算によりまして全部保険料をお返しするというような迅速な措置を、これは財務局で適宜に措置をとるようにいたしてございます。
○鈴木一弘君 ちょっと様子を伺いたいのですが、今の住宅総合保険ですか、店舗総合保険、これの契約高、加入数、どのくらいになっておりますか。
○説明員(安川七郎君) 本年の六月末現在で、件数といたしますと十六万八千百二件、それから契約金額は千四百三十六億二千七百六十五万一千円でございます。
○鈴木一弘君 件数は日本の人口から見ればそう大したものではありませんし、わずか十六万ですから。それから風水害の場合の額というのは保険金の一割である、最高限度が十五万円であるという、これは引き上げていくような意思というか、そういうような指導というか、それはどんなふうに考えていらっしゃいますか。
○説明員(安川七郎君) 現在一〇%、最高限度が十五万円の制度になっておりますが、これは本年の五月までの住宅総合保険におきましては、このパーセンテージが三%でございまして、それを漸次契約高が伸びましたので一〇%に引き上げまして、現在は十五万円の限度ということになったわけであります。それで私どものほうの考え方といたしましては、この契約高が漸次伸びて参りまして、同時に一年ぐらいの期間を経過いたしまして損害率の実績が出て参りますと、これだけの契約によりまして風水災に対しましてどの程度の保険金の支払いがあったか、それと現在とっております料率とを比較いたしまして、相当余裕があるということになりますと、この一〇%なりあるいは十五万円の限度を漸次引き上げる方向で参りたい、かように考えております。
○鈴木一弘君 いずれにしても、現在のところは個人補償はない。しかもこれから引き上げられる見込みはあるけれども、現在のところ限度額は保険の場合十五万円、死亡の場合は別問題、そういうようなことであるわけですが、これはできるだけ早く二〇%にする、三〇%にする、あるいは保険金額全額にする。三百万円契約していても十五万円しか落ちないというわけですから、そうなると現在でいえば五%になってしまうわけです。できるだけその限度を上げていって、すみやかに一〇〇%とはいかないけれども、風水害のような場合、高額に出せるようにしていかなければならないわけです。その点について政府側として積極的に働いていくというふうにしてほしいのですが、その点の考えはどうですか。今のは見通しを聞いたわけですけれども。
○説明員(安川七郎君) ただいま申し上げましたような方向で進んでおりますが、この一〇%ないし十五万円の限度につきまして現在料率面におきましては、保険価額一千円に対しまして十銭というような比較的安い料率をとっておりますこの風水災につきましては、実は非常にむずかしい保険上の問題がございまして、これは非常に片寄りやすい。それから季節的にも非常に集中しやすいということでございまして、この限度を相当大幅に引き上げるということを考えるといたしますと、この現在とっております保険価額千円に対しまして十銭という料率を相当引き上げなければいけない、こういうような計算になって参ります。さようにいたしますと、ただいまの総合保険のような仕組みにおきまして、風水災の危険が非常に少ないようなところの契約につきましても同様な料率をとっていかないと、全体のバランスがとれないということになりまして、あまり極端に料率を上げましてもさような方面の契約が滅って参る。したがって、全体の担保範囲が減るというような矛盾した関係がございますので、この風水災危険につきましては、漸次契約額全体の伸びに応じまして、損害保険の原理によりましてこの範囲をできる限り一ぱい引き上げていきたい、かような方針を従来からもとっております。したがいまして、今後におきましてもさような方針をとっていくことがいいかと思います。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまのお説、私どもうかつでございまして、あまり深く研究せんでしたが、お話を聞きますと、ごもっともな点もあるようですから、ただいま説明いたしましたように、逐次引き上げの方針で進んでおるということでございますけれども、よく関係主管大臣らとも御相談いたしまして、御趣旨に沿うようにひとつ検討さしていただきたいと思います。
○西田信一君 ただいまの個人災害に関連してお聞きしたいのですが、農地の災害復旧事業に対してはどう考えられるか、あるいは農業施設について災害復旧の補助金の道が開かれましたが、この農地の滅失ですね、滅失については、ほとんど救済の道がないように私どもは考えるのです。つまり川が大荒れして、川に接続しておる農地が滅失する。流れてしまう。そういうようなことについてはほとんど保険の道もなければ、保険の制度もない。それからまた、これは農地が流れてしまったんですから、川になっちゃったんですから復旧するという道もない。全く泣き寝入りであるというような状態にあると思うのです。それで実例を、私北海道で、去年も流れる、ことしも流れる、合計何町歩かの農地が滅失してしまったというようなことに対して、何らその救済の道が現在では考えられておらないというふうに私は承知しておるんですが、こういうことに対して何かお考えがおありになるかどうか。
○政府委員(庄野五一郎君) 農地の災害でございますが、農地のただいま復旧の対象にいたしております分は、農地が流失あるいは埋没した、こういった場合に、一定の限度額でそれがその現場において復旧可能かどうか、技術的に見て復旧可能かどうか、そういう点と、それから今御指摘のように従来農地のところが川になってしまった、こういったような場合があろうかと思います。それで現場において、川にはなっておりませんが、非常に大きな土砂が来た、岩石が来たといった、そういったような場合、あるいは相当大きく耕土あるいは農地を構成しまする土壌が流れた、そういった場合におきましては、その現場において復旧が著しく困難だという場合には、そのかわるべきところにおいて、その農地の復旧限度の範囲において復旧する、こういう道は開かれております。ただし従来の農地が河川になってしまった、こういったような場合におきましては、河川工事と並行いたしまして——従来河川だったところがあるいは陸地化した、そういった場合においてはそういうところも復旧する、こういう道は開かれております。いろいろの事案がございまして、昨年の伊那谷の非常な大災害の場合も、そういった場合は農地復旧額の限度において、そこで復旧することができないということで、復旧額の限度において集団的に移住するといったような場合の措置を講じたわけでございますが、具体的にそういう点はよく調査して処理したいと思っております。
○西田信一君 その集団移住とかいうような問題まで、大きな措置ができるところはよろしいのですが、たとえば十町歩持っておる土地が、ことしは一町歩、来年も一町歩と貴重な生産手段が失われていく。そういうような場合に、現行では私は救済の道がないために泣き寝入りをしているという実例を聞いているのですが、それは何か救済の道がありますか。
○政府委員(庄野五一郎君) 先ほど申しましたように、非常に巨額の、農地を復旧させるためには巨額の費用を要する。こういったような場合には、やはり放棄される場合もあろうかと存じます。
○西田信一君 放棄というのはどういうことですか。
○政府委員(庄野五一郎君) 現地において復旧ができないということで、復旧工事をやらないという場合があります。
○西田信一君 そういうのは、結局土地の所有者が泣き寝入りをせざるを得ないということなんでしょう。
○政府委員(庄野五一郎君) そういう場合もありましょうし、また、そういうところで工事を復旧しても再災害を受ける、こういったことで、そういうところの農地の復旧を放棄するというような場合もございます。
○西田信一君 私は、そういうつまり災害復旧ですね、たとえば復旧することに対して国がこれだけのめんどうを見る、そういうような国が当然護岸工事か何かやっておけばそういうような悲運に会わなくても済むわけです。それが結局、毎年々々、私が知っておる実例などは、二年間続いて相当の耕地が流失しておる。それが放棄せざるを得ないという状態であっては、これは国としては何か及ばないところがあるように思うのです。ですから、こういう点について、さらに何らか具体的に積極的に検討されるお気持があるかという意味でお聞きしたわけです。
○政府委員(庄野五一郎君) 従来の例を申し上げますと、放棄したところもございます。それから、そういうところからある程度距離の離れたところにおいて耕地となし得るような隣地あるいは原野がありました場合に、そこに代替復旧、こういうことをいたしまして、代替の農地を造成して、そこで営農する、そういったような事例もあります。 そこで、現地の事情は私よく存じませんが、そういう近傍に農地を造成し得る可能地がございますれば、そういうところにおいて流失いたしました農地の復旧限度において農地を造成していく、そういう道を講じたい、こういうふうに考えております。
○西田信一君 大体わかりましたが、そういうすでに、どういう法律かわかりませんが、現行法においてそういう道が開かれておるということですね。
○政府委員(庄野五一郎君) ただいま農地及び農業施設の災害復旧をやっております国庫補助の暫定措置法において、現地における復旧困難な場合は、代替地のところにおいて復旧額の限度において農地の造成というものも考えられるという道が開かれております。
○委員長(石谷憲男君) 他に御質疑はございませんか。他に御質疑もないようでございまするから、本案についての質疑は終了したものと認めます。 これより本案について討論を行ないます。御意見のおありの力は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○西田信一君 私は、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案について、自由民主党を代表いたしまして賛成の意見を述べ、あわせて各派共同の附帯決議案を提出いたしたいと思います。 本法案は、災害対策基本法の趣旨に基づき、激甚災害が発生した場合における国の財政援助等について規定し、従来、激甚災害のつど個別的に立法されていた各種の特例立法にかわり、合理的かつ恒久的な制度を作ることを目的としたものであります。 わが国における災害の現状は、まことに憂慮すべきものがあり、災害の傷あとがいまだ回復せざるうちに、さらに重ねて災害の惨をこうむるという実情にあります。さきに国民期待のうちに災害対策基本法が制定せられたわけでありますが、災害復旧に一番肝要と思われる国の財政援助については、具体的に規定するところがなく、当委員会におきましても問題の重要性にかんがみまして、基本法の審議にあたり、財政援助に関する恒久立法をすみやかに制定する必要を認め、これが早期制定を決議いたしましたことは、御承知のとおりであります。災害について公共土木、あるいは農林漁業関係その他についてその復旧につき、補助その他、財政援助を国がどのような方法で、どの程度にするかは、被災団体、被災者にとって死活の問題であるばかりでなく、実は国民経済の安定には決定的重要性を有するものと申して過言ではありません。このようなことからいたしましても、本法案の制定はきわめて時宜を得たものであります。この法案では公共土木施設関係には新たにいわゆる総合負担方式を取り入れ、かつ、地方団体の財政力に応じ、超過累進的に地方負担を減少することとしているのでありまして、これは、従来の方式を合理化するとともに、地方負担の軽減の程度は従来の特例措置に比し、まさるとも劣らないのであります。 その他、農林水産業、中小企業、あるいは文教施設関係、さらには被災者の援護等につきましても、従来の特例措置にのっとり、あるいは準じて、ほとんど網羅しておるのであります。いわゆる公共土木、農林関係の小災害についても同様であります。しかしながら何分にも、対象の性質上、本法の運用そのよろしきを得ることが先決であり、また、今後さらに検討を要すると思われる点も多いということも事実でありまして、かかる理由から附帯決議案を提出するものであります。附帯決議案を朗読いたします。 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案に対する付帯決議(案) 政府は本法の施行に当り、次の諸点に留意し、地方財政負担の緩和と被災者の助成に遺憾なきを期すべきである。 一、激甚災害の指定および適用すべき特例措置の指定の範囲は本法制定の経緯を考慮し実情に適合するものとすること。 一、特定地方公共団体の指定および特別の財政援助は従来の特例措置を下まわることのないようにし、援助額の算定についてはその責任の所在を明らかにし、他の地方財政に関する諸制度と有機的に運用しうるよう配慮すること。 一、公共土木施設等に関する総合超過累進方式の基準は標準税収入に求めるに止まらず、その団体の財政力を充分に反映し得るよう、さらに検討を加えること。 一、その他、本法の規定に基く各種の政令の制定に当っては従来の特例措置の内容を下まわることのないよう留意すること。 一、公共土木施設の災害復旧は努めて改良復旧によることとし、その事業費の査定は急速かつ適正に処理すること。 一、災害対策基金に関する法制を整備し、特別の財政援助等の徹底に資すること。 一、被災者の生活援護については適切な方途を検討すること。 一、地方公営企業等についても特例措置を検討すること。 右決議する。 以上であります。 各位の御賛同をお願いいたしまして、私の討論を終わります。
○委員長(石谷憲男君) 他に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認め、これより本案について採決を行ないます。 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律案全部を問題に供します。 本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 次に、討論中に述べられました西田君提出の附帯決議案を問題に供します。 西田君提出の附帯決議案を、本案についての本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって西田君提出の附帯決議案は、全会一致をもって、本案についての本委員会の決議とすることに決定いたしました。 それでは、ただいまの附帯決議につきまして、総理府総務長官の所信をお聞かせ願います。
○政府委員(徳安實藏君) ただいま御決定になりました附帯決議に対しましては、政府といたしまして、その決議の御趣旨に沿いましてこれを尊重し、極力善処することにいたしたいと存じます。
○委員長(石谷憲男君) 続いて篠田自治大臣の所信をお聞かせ願います。
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま徳安総務長官から申したとおりでございます。
○委員長(石谷憲男君) なお、本案の審査報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石谷憲男君) 御異議ないと認めます。 —————————————
○委員長(石谷憲男君) 次に、請願十五件の審査を行ないます。 お手元の一覧表によりまして、専門員に簡単に説明いたさせます。
○専門員(鈴木武君) お手元にお配りしましたプリントの順序に従いまして簡単に御説明申しあげます。 今国会において、当委員会に付託されました請願は全部で十五件であります。 一番最初の一九七号は、地方公務員共済組合法早期成立に関する請願で、件名のとおりで特に御説明申し上げるまでもないと思います。 次の第三〇三号、地方公務員共済組合法案等の修正に関する請願外八件でありますが、これは、同法案の内容について、給付内容を拡充し、既得権を完全に保障すること、組合の運営管理は労使対等の原則により民主的に行なうこと、掛金、負担金の軽減をはかること等、数項目の実現を期せられたいとの趣旨の請願であります。 次の請願第三〇二号は、旧樺太市町村吏員は退隠料等について放置されたままとなっているが、軍人恩給の戦時加算、満蒙国等外国勤務の官吏に対する恩給年限の通算実施等の諸事情を考慮し、同等の恩典に浴するよう配慮されたいというもので、数項目について要望しております。 次の第二四四号は、件名にありますように、法案の成立促進を要望したほか、農業関係について内容の改善を望むというものであります。 次の第六号でありますが、これは、たとえば人口三万人以上の市町村において大規模償却資産に対する固定資産税の課税定額は六億五千万円と規定されているが、これを大幅に引き上げられたいというものであります。 次の七号は、昨年の税法の改正で、住民税所得割の算出方法について、いわゆる五分五葉方式を採用したため、山林所得に依存する度合の強い一部市町村の税収が大幅に減収となるので、その財源補てんについて善処されたいというものであります。 最後の第八号の請願でございますが、現在の消防施設強化促進法により政令で定める助成基準は現在その実情に沿わないので、その基準の引上げを要望するものであります。 以上で御説明を終りますが、なお前国会では、請願第三〇三号外八件、及び第三〇二号の内容に類似もしくは同じものが採択送付という取扱いになっておりますことを申し添えておきます。 御説明を終わります。
○委員長(石谷憲男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石谷憲男君) 速記を起こして。 ただいま協議いたしました結果を、専門員に報告させます。
○専門員(鈴木武君) それでは一九七号と二四四号を除きまして、他を全部採択いたします。
○委員長(石谷憲男君) ただいまの報告のとおり、第三〇三号ほか十二件の請願は、いずれも議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものとし、他は保留とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石谷憲男君) 御異議ないと認めます。 それでは審査報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 —————————————
○委員長(石谷憲男君) 次に、継続調査要求についてお諮りいたします。 地方行政の改革に関する調査につきまして、閉会中、継続調査を行なうことを要求することにいたしたいと存じますが、さよう決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石谷憲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 要求書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 —————————————
○委員長(石谷憲男君) 次に、委員派遣についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石谷憲男君) 御異議ないと認めます。 —————————————
○委員長(石谷憲男君) 閉会中、第一回目の委員会は、九月三日(月曜日)午前十時に開会することがよろしいかと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石谷憲男君) さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後七時二分散会