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41回国会参議院1962/11/30

地方行政委員会 閉会後第2号

発言数
96
登壇者
14
会派数
4
開催日
1962/11/30

会議録

石谷憲男自由民主党

○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  本日は、初めに、去る十月実施いたしました委員派遣につきまして御報告をお伺いいたしました後、委員各位から御要求のありました件につき調査を行ないたいと存じます。  それでは、派遣委員の方から報告をお願いいたします。第一班松澤君、第二班鈴木一弘君、第三班基君の順序にお願いいたします。第一班松澤君。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 私は小林武治委員とともに去る十月十一日より十五日まで五日間、地域開発、地方税財政並びに災害復旧状況等の実情調査のため、新潟、長野両県に参りましたので、その概要について簡単に御報告申し上げます。  調査は、両県庁をそれぞれ訪れて、県知事、関係市長、議会葬長その他当局者より調査事項の説明を受け、かつこれに関する要望を聴取し、次いでそれぞれ両県下の実情を調査いたしました。  長野県におきましては特に林虎雄委員がオブザーバーとして参加せられ、調査室から鈴木室長が同行いたしました。  まず、新潟港を中心とした地域開発及びその関連事業、地盤沈下の状況等について申し上げます。  第一に、新潟工業港建設及び臨海工業地帯造成計画について申し上げます。  新潟市を中心として五市十九町村の地域をもって日本海沿岸の産業開発の拠点として、現新潟港の整備と新工業港の建設により、臨海工業地帯を造成せんとする計画でありますが、昭和三十六年度及び三十七年度にわたり一億三千万円の調査費をもって諸般の調査を実施中であります。  本計画は、阿賀野川と加治川との間十四キロメーターと、海岸線から国道七号線に至る砂丘地を含む三千六百万平方メーター(約千百万坪)の臨海工業地帯を造成せんとするものでありまして、新工業港は計画区域のおおむね中央部に掘り込み式により建設せんとするものであります。本計画は三十八年度より四十五年度までを第一期計画とし、四十六年度より五十年度までを第二期計画として、その建設事業費概算百七十二億円と見込んでおります。  新潟地区は広大な工場適地と豊富な工業用水、電力、天然ガス、労働力等に恵まれておりますが、誘致せんとする工業は、機械、金属、化学、石油、鉄鋼、電力、造船、木材関連工業等コンビナートを想定しております。また港湾計画につきましては、最大船舶を十万トン級鉱石船並びにタンカーの入港を可能ならしめるため水深十六メートルと想定しております。なお計画完成の暁は、現在五市十九町村の人口七十七万三千人を百十万人に、工業出荷額を現在の約五倍、五千八百四十億円の一大工業都市として発展せしめたいとのことであります。  本計画については、本年度をもって諸調査を完了する予定でありますので、三十八年度より本格的に着工できるよう講ぜられたい。また新産業都市建設促進法による指定につき地域住民が非常な熱意を持っておりますので、格別の御配慮を願いたいとの強い要望がありました。  第二に、旧信濃川関屋分水事業計画について申し上げます。  新潟市を貫流する旧信濃川を関屋地区において関屋浜に至る延長約千八百メーターの新水路を開さくして、全流量を日本海に放流し、新潟市内旧川を埋め立て都市整備をはかるとともに、昭和三十六年八月の洪水等にかんがみ、旧信濃川の治水問題を根本的に解決せんとするものでありまして、治水十カ年計画の一環として三十八年度より本格的に着工できるよう格別の配慮を願いたいとの要望がありました。  第三に、新潟市における地盤沈下の状況について視察いたしましたところ、政府の公共投資と沈下原因の排除のための諸施策によりまして、現在沈下量も激減し、懸念されました不安も一掃されましたが、なお三十八年度以降において都市排水残事業五億四千万円について従来どおり国費六割補助として継続実施されるよう、また早期完成を期せられたいとのことであります。  次に、上越地方における直江津港を中心とした地域開発について申し上げます。  上越地方は、現在、直江津市、高田市等四市十九町村の地域で、その人口三十八万六千人でありますが、年々自然増加人口を上回って県外都市へ流出し、人口はわずかながら年々減少しつつある実情であります。しかしながら同地域は、直江漁港を中心として、豊富な天然ガス、石油、電力、工業用水、石灰石、労働力等に恵まれた工場の適地でありますので、直江津港の港湾整備とあわせ臨海工業地帯を造成し、化学工業を中心として一大発展をはかりたいということであります。  直江津港は、昭和二十六年重要港湾に指定せられ、県が港湾管理者となっております。同港整備計画は、三十六年度より四十年度までを前期五カ年計画としておりますが、その事業費二十六億一千余万円をもって、三十六年度三億四千余万円、三十七年度三億二千余万円と、それぞれ実施中であります。なお、後期五カ年計画を四十一年度より四十五年度までとし、その事業費二十二億円をもって完成せんとするものでありますが、完成の暁は山岸壁総延長千六百六メートル、一万五千トン級、五千トン級、三千トン級、おのおの三隻がそれぞれ同時接岸できるとのことであります。なお、港湾整備とあわせ臨海工業地帯を造成し、工場完成の暁はその人口五十万人とすることが期待されるということでありまして、政府の格別の配意を、要望しております。  次に、長野県における地方税財政の実情につきまして申し上げます。  長野県は、昭和三十一年度より地方財政再建特別措置法の適用を受け、十億円の再建債をもって三十六年度に完了し、健全財政に復帰いたしましたが、ここ数年の間に財政状況は急速に好転しております。しかしながら最近における景気停滞から明年度財政に多大の不安を抱いている実情でありまして、次の諸点について問題となっております。  第一に、国庫補助負担金の適正化と地方団体の超過負担の解消をはかられたいとの強い要望がありますが、まず、その対象とする事務事業の範囲を明確にし、その対象とするものについては所要経費の全額を対象とし、単価を是正されたい。また国の施策の新設にあたってはその敷地等全額国庫負担にされたい。  第二に、国の直轄事業負担金は全額起債とするか、または翌年度の普通交付税の算定において負担金実績額を基準財政需要額に算入する等の措置をとられたいとの要望であります。  第三に、小中学校の児童生徒数の減少に伴い三十八年度以降、余剰教員の財政負担軽減をはかるため、学級編成基準の改定と地方交付税算定方法を改定されたい。  第四に、人事勧告に伴う地方公務員の給与の改定、高校生急増対策、交通警察官の増員等について実情に即するよう措置されたいとの強い要望がありました。  次に、長野、諏訪両市における実情について申し上げます。  まず第一に、電気ガス税の減廃反対についてでありますが、通産省、経済企画庁は電気ガス税について減廃の意図あるやに仄聞するが、現下の市町村財政を不安に陥れるものであり、絶対に避けられたい。  第二に、国庫補助員掛金を伴う各種事業費、その他職員費、事務費等の単価ははなはだしく不適切であり、地方財政を極度に圧迫しているから実情に即すよう是正されたいとの強い要望がありました。特に諏訪市においては地方交付税の不交付団体であるが、補助負担金の不適正、単価の不合理により地方負担へしわ寄せのため財政は極度に圧縮せられているとのことであります。  第三に、地方債の早期決定とワクの拡大についてでありますが、長野地方のごとく積雪寒冷地では十二月から三月までは事業はほとんどできないので、一般地方債は第一四半期、またはおそくとも第二四半期には決定せられたい。また単独事業債、下水道等のワクを拡大せられたい。  なお、地方交付税についてでありますが、当年度交付税は八月に本算定を実施し、単位費用の政令はこれと同時に指定されるので、地方団体の予算編成に間に合わない、できる限り早期政令の制定をされたいというものであります。  以上、県、市の税財政状況及びこれに関する要望につき実情を聴取しましたが、いずれも当面の共通せる切実の問題であると認められた次第であります。  次に、長野県における三十六年発生災害の復旧状況について申し上げます。  三十六年六月梅雨前線豪雨被害は、飯田市等三市十四町村に災害救助法が適用せられ、その被害額は三百十億円に及び、さらに第二室戸台風により松本市は災害救助法の適用を受け、その被害額は四十五億円に及びました。その復旧査定額は百七十五億九千五百万円でありますが、そのうち三十六年度五十五億余万円(三一・四%)、三十七年度五十八億余万円(三三・四%)、三十八年度以降六十一億余万円(三五・二%)となっております。そのうち、伊那谷の集団移住計画につきましては二百六戸が三十八年度に完了する予定となっております。  かように着々災害復旧事業が実施されておりますが、なお、これら事業の早期完成をはかるため、緊急事業その他の事業を含めてすべて三カ年で完成するよう望んでおります。また過年度災害復旧事業の起債の充当率についてもその引き上げを要望しております。  最後に、小諸地方並びに諏訪地方の地域開発の状況を申し上げます。  第一に、小諸周辺地域は国道十八号線の東京――長野間完全舗装によりまして、交通諸条件が整備しつつありますが、最近において電子通信機械その他中小企業が漸次発展しつつある実情であります。本年度において低開発地域工業開発法により指定を受け、目下工場団地の整備に努力しておりますが、政府において一そうの配意を願いたいとの要望がありました。  第二に、諏訪地方におきましては、戦後急速に発展した時計、カメラ等精密工業を中心として、日本のスイスというにふさわしい工業地帯として発展しており、三十五年実績工場数下請中小を合わせて千七百五十七、従業員三万四千九百八十人、年生産額三百七十四億円に及んでおり、将来の発展が期待されております。なお、同地方開発の基となる防災計画について、天竜川上流、諏訪湖及び上川を河川法による直轄河川に繰り入れ、同地方の防災計画を早急に実施されたいとの強い要望がありました。  以上をもちまして報告を終わります。

石谷憲男自由民主党

○委員長(石谷憲男君) 次に鈴木一弘君。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 私は館哲二先生とともに、去る十月十日から六日間、地域開発関係諸法律の施行状況、地方行財政及び広域行政の共同処理状況等の実情調査のため、鳥取、島根両県下に派遣されましたので、調査の概要を以下簡単に御報告申し上げます。  第一に、地域開発に関する事項について申し上げます。両県の地域開発に関する現況につきましては、去る九月十五日低開発地域工業開発促進法による六地区の指定がありましたが、その他本年度をもって計画期間を終わる国土総合開発法による大山出雲特定地域開発及び立案中の、両県の中海臨海地区を中心とする総合開発計画、三十六年から実施の島根県の総合振興計画などが実施または実施寸前という状況にあります。  開発関係諸法律の施行状況について申し上げますと、まず、国土総合開発計画の諸計画との調整ないし一貫化の問題があります。特定地域の開発についてみますと、実施後の経済成長の変化に対応して、本計画を調整することがなかったため、現在においてはそれぞれの公共事業の長期計画によって行なわれているという状況でありまして、また総合開発法に規定する予算の別ワク補助率の引き上げ、国の負担割合の特例についても手が打たれなかったため、同計画及びその実施として何ら実益なく、単に地域開発のムードを育てたというにすぎなかったと地元では申しております。したがって、この調整ないし一貫化の中心問題は、計画における弾力性と実施面における中間計画の活用及び重点主義の貫徹にほかなりません。地域の財政負担力、経済構造、立地条件、発展度に適応した開発の重点的施行が中央の一貫した指導体制のもとに行なわれることの必要性を痛感した次第であります。  「後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律」については、鳥取県の場合、三十六年度において六億八千万円の負担減、島根県においても同じく七億七千万円の負担減となっているのでありますが、開発指定事業の適用団体については、都道府県に限ることなく、市町村にも及ばしめるよう配慮されたいとの要望が出されております。この点は、地方開発促進法の重要事業の適用団体についても同様でありますが、市町村がこれらの適用団体になるということが低開発の特別立法と並行しなければ地域開発は成功しないというのであります。  低開発地域工業開発促進法の地方税の減免に伴う措置につきましては、両県とも、奨励金交付を内容とする現行の工場誘致奨励条例の改正を行なうか、県税条例の特例条例を制定するか、検討中とのことでありますが、本法制定の際、工場誘致にあたっては税の減免にかえ、他の優遇措置をとった場合においても、これを補てんするよう考慮されたいという要望が各方面からありましたことを申し添える次第であります。  次に、道路整備について触れたいと思います。両県の道路の整備状況は、三十六年三月末現在、一級国道について見ますと、全国の改良率六二・七%に対し、鳥取県三七・四%、島根県一一・一%。県道、市町村道のすべてを含めた改良率は鳥取県一〇・九%、島根県四・三%。舗装率は鳥取県〇・三%、島根県一・二%でありまして、中国縦貫自動車道の建設につきましても、ようやく三十八年度中に基礎調査を終わろうとする段階でありまして、通過予定地も未決定という実情でありますので、地域開発と調整のとれた一体的な計画と実施の促進が必要と認められるのであります。  第二は、広域行政の共同処理状況についてであります。これは中海の総合開発事業が最大の課題でありますが、三十八年度から着工するという中海の干拓淡水化事業の進展に伴って、淡水の管理権、樋門、閘門の操作、その他干拓と開発諸事業との調整上の諸問題は、広域行政の共同処理の問題としてはもとより、広域行政をこえた困難な問題としても今後の対策を待つものとして残されているのであります。その上、中海には明確な両県の境界がなく、このため公有水面埋立法による許可、漁業補償その他の実施面においてはもとより、内陸化した場合においても多大の混乱を生ずるのでありまして、この点国において適切な措置が望まれるのであります。  現在実施されている共同処理のおもなものとしては、重要港湾境港の港湾管理があり、両県は三十三年四月、行政一部事務組合として境港管理組合を発足させているのでありますが、ここでは小規模町村が多数存在している島根県の広域的行政運営の例を申し上げてみたいと思います。島根県は、これを一部事務組合または協議会方式その他を採用することによって積極的に指導を行ないましたため、県下において伝染病院十、水利六、汚物処理四、病院二等、三十三という多くの一部事務組合を数え、協議会については安来市及び能義郡(広瀬町、伯太町及び布部村)をもって、屎尿処理事務、高等学校の分離、統合誘致等、広域にわたる事務を管理執行し、連絡調整するための自治法上の協議会の設置が計画されており、また事実上の協議会として松江市、安来市、能義郡、大原郡及び八束郡をもって中海周辺都市建設促進協議会が設置され、産業立地条件及び諸施設の整備をはかり、近代都市の建設を促進し、さらに新産業都市の区域指定についても努力目標を立てているのであります。協議会方式は法人格を持ちませんが、特定の事業にしばられず、弾力的な運営ができるわけで、これが将来の自主的な市町村合併への機運ともなるものと考えられます。また、県政と市町村行政の総合的な運営ないし行政効果の向上をねらった広域行政の積極的な推進策として、県下市町村長会議が昨年以来設置されております。さらに、消防施設の広域化についても一部事務組合による消防力強化を検討中であります。共同で消防施設組合を設け、消防ポンプや消防無線の充実をはかろうとするものでありまして、消防法ないし消防組織法の規定から調整を要する面もありますが、施設充実は先決問題でありますので、検討に値するものと考えます。  最後に、広域行政の共同処理の問題に関連して、事務処理合理化の問題があります。鳥取県においては、防災行政連絡用の無線電話局の第一期工事がこのたび完成し、本年末までに県下全市町村との連絡をはかれる第二期工事を完成させたいとのことであります。島根県においては、行政運営の全般を通じて能率化、経済化、民主化を達成するため、三十三年度以降、市町村の事務処理合理化問題に取り組んでおります。新市町村建設に必然的に伴う財政需要の増高は、行財政運営の近代化、すなわち行政事務の改善合理化による以外には、みずから解決する方法はないとしているものであります。このため三十三年四月一日、新市町村行政事務改善促進計画要綱を作成し、第一次行政事務改善モデル町として八束郡宍道町を選定以来、現在浜田市ほか二十五市町村において実施し、以下順次全市町村に及ばしめようとするものであります。モデル町における効果の一例として、窓口事務の一元化による能率向上のほか、たとえば出生に伴う届け出、これが従来は総務課へ戸籍と住民登録、商工農林課へ主食配給、企業室へ国民健康保険、計五つの窓口、所要時間約四十五分であったものが町民課に一元化され所要時間が十二分となり、かつ、従来一カ月分をまとめて保健婦に連絡していた乳児指導が、事務処理票により、そのつど処理されるため届け出の翌日からでも乳児指導が可能となったというのであります。組織及び定員の面では、各課の分掌事務、職員の担当事務の明確化により事務の円滑な処理及び事務の質的分類による機械化等により、適正な定員の配当が行なわれ、実施年度において事務関係に一人の臨時職員も必要としなかったというのであります。  行財政の一般状況につきましては省略いたしまして、各団体の要望事項を項目だけを列挙して終わりたいと思いますが、その一は、超過負担問題でありまして、鳥取市からは特に児童福祉施設設備費等、厚生省関係補助金増額について要望が出されましたが、その他県民税の自主課税問題、高校生急増対策、市町村職員の給与水準是正問題、小規模町村議会議員定数削減問題、電気ガス税廃止反対問題、固定資産税の再評価の基準及び評価の合理化問題、失対事業の県単独実施問題、農業構造改善と施行基準適正化等の諸問題についても各団体から要望がございましたことをつけ加えまして、報告を終わりたいと思います。

石谷憲男自由民主党

○委員長(石谷憲男君) 次に基君。

基政七民主社会党

○基政七君 私は市川理事とともに十月十日から六日間、福岡県、大分県に現地調査に派遣されましたので、要点を簡単に御報告いたします。若干の感想もまじる場合があると思いますので、この点御了解を願います。  調査の目的は、新産業都市建設促進法、その他地方開発関係諸法律の施行状況、地方税財政の状況、広域行政の共同処理の状況等を主とし「その他地方行政一般について」ということでありますが、私どもは重点を北九州五市の合併、それから大分県鶴崎地区を中心とする新産業都市の建設に置いて見て参ったのであります。その意味でお聞きとりを願います。  北九州市は三十八年二月十日、門司市、小倉市、若松市、八幡市、戸畑市を合併して設置することとなっております。福岡県知事のこの処分は告示済みとなっております。  合併後は面積四百五十二平方キロ、人口は昭和三十五年国勢調査で九十八万、現在は百万をこえております。五大市と並び、人口五十万以上ということで地方自治法上の指定都市に指定されることとなっております。横浜市は人口百三十七万、四百五平方キロ、名古屋市は百五十九万、二百五十平方キロ、京都市は百二十八万、六百十平方キロ、大阪市は三百一万、百七十六平方キロ、神戸市は百十一万、五百二十九平方キロとのことでありますから、それほど無理な形とは思われないのであります。  関係市の合併問題は、早く明治の末ごろから唱えられていたようであります。明治三十六年の門司、小倉、若松、戸畑の合併論、大正十三年の関門六市合併論、その後昭和に入って、若松、八幡、戸畑の合併論、そうして昭和九年になりますと、国防と関門トンネルとの関係から北九州五市合併について県の調査となり、昭和十一年には県庁で北九州五市及び付近町村合併協議会が開かれているのであります。  戦争後は、昭和二十三年、五市の議会代表で構成する五市合併研究委員会がまず設けられ、二十五年には県知事を委員長とする北九州五市合併調査促進委員会を設置、住民投票で各市における世論の動向を調査することをきめております。この住民投票を実施したのは小倉、八幡両市だけのようであります。今回の合併の直接の契機となったものは、三十五年、五市市長会で八幡市長から出された合併促進の提案のようであります。五市市長の原則的同意、県知事の賛意、そうして市長、議長、商工会議所会頭で構成する北九州総合開発促進協議会となり、その後種々の経緯を経て北九州五市合併促進協議会となり、合併に成功することとなったわけであります。  この間、主としてこの五市の合併との関係において第四十国会における当委員会において、市の合併の特例に関する法律案を審議、成立させたことは御承知のとおりであります。  合併については、御承知のように全く問題がなかったというわけのものでもございません。これはそれぞれの市の特殊性でやはり利害関係の異なる点もあると思います。この点については、たとえば五市の市長から知事あてに提出されました合併申請書の中にも、戸畑市の項には、「このような本市、産業、経済のたくましい進展と並行して、市の行財政事情も向上し、街路、公園、区画整理あるいは市街地改造、下水道事業等の都市計画事業その他、対市民サービス行政等が積極的に推進されており、これらの行政水準は全国有数の高度を保持している。」と記しております。八百九十億円の八幡製鉄、戸畑製造所、その他の大工場で税収が多く、人口十万、十二平方キロの戸畑市は一面において行政がやりやすいのであります。市民一人当たりの行政費も、戸畑市は一万五千円以上、その他の四市はいずれも一万円内外、市民一人当たり税収も、戸畑は八千円以上、その他は五、六千円なのであります。  このような関係は、合併の協議にあたりましても、また合併後の都市建設計画の策定につきましても尾をひいている点があるように思います。たとえば、合併協議に際しての基本方針六項目の中には、「その福祉は地域的に、また各業態を通じて相互に均衡を保って増進する」とか「市民生活上、重大かつ急激な変化または影響を及ぼすことがないよう」とか、あるいはまた「多核都市として北九州全般の生産性の向上を計り」とかいった言葉が見えているのであります。また合併申請に添付の「合併に関する協定事項」は二十二項目にわたりますが、その中で市税については、市民税の均等割は五カ年間据え置くこと、都市計画税の課税範囲は当分従来のままとするとかを明らかにし、また都市建設計画も今後策定することとなっているようであります。合併申請書には、旧市の区域別に新都市建設の根幹となるべき事業案が掲げられているのでありますが、未確定のものでありますし、特に優先順位は明らかではありません。  最後まで問題となっておりました新市庁舎の設置場所は「小倉、八幡、戸畑三市の接点で小倉市の区域内の中央緑地の中央附近」ときまったようであります。私ども現場を見て参りましたが、ほぼ適当との印象を受けたのであります。  合併に伴う市会議員の任期と定員は、市の合併の特例法制定にあたっても最も論議の対象となり、修正もあったのでありますが、町村合併促進法の規定(第九条第一項第一号)の例により、任期を二年延長することとなっております。したがいまして、現在の市会議員合計百九十六人で二年間やりまして、その後は、地方自治法の一般原則に返り六十四人ということになります。  北九州市の新発足については、賛意を表するにやぶさかでありませんが、この合併により期待される種々の成果は多く今後の努力に待つべきものと思います。国土総合開発計画との関係、指定都市となることによる府県事務の移譲、これに伴って人員も移すかどうかの問題が五市職員の給与関係あるいは交流、そして新都市建設事業ということになると思います。幸いにして、五市の合併により地域はきわめて余裕のあるものとなり、また財源的には大規模償却資産税の府県分十億円内外がこの指定都市に返ってくるようであります。合併当事者もこの点に大いに期待しているようでありますが、私どもも、もし幸いにして当局者と市民と一体となり、高い理想を掲げて努力することとなれば、期して待つべきものがあるとの感じを深くしたのであります。  福岡県並びに市町村の行財政一般及び警察関係についても事情を聴取しましたが、ここでは産炭地関係を含め、要望事項について簡単に御報告するにとどめます。  福岡県は、産炭地振興課を設け、地方開発との関連において産炭地の問題を解決することに意欲を燃やし、また、たとえば大牟田市等九市町村は有明、筑後地域新産業都市建設促進協議会を結成して、同様の方向を目ざす等、関係市町村も多く同様の考え方で努力しているようであります。  福岡県から提出の新産業都市及び地方開発に関する希望意見は、「有明筑後地域を新産業都市として区域指定をされたい。北九州工業地帯については整備地域を設定し、再開発の方途をとられたい。」福岡県の提出している「石炭鉱業の安定、離職者対策及び産炭地振興等に関する要望書」は関係項目について詳細に掲げておりますが、ここには省略します。  福岡県市長会からは、市の区域を越える広域的事務の処理について制度を適正合理化すること。(二)として、市町村民税について本文方式とただし書き方式とのいずれをとるかで負担に不均衡を生ずるから改善されたい。せめて県単位ぐらいで統一することとすべきである。電気ガス税廃止論は反対である。  市議会議長会代表からは、生活保護費、失業対策費の増額、適正化について話がありました。  福岡県町村会の説明は、農山村財政の窮乏化に関するものであります。大分県については、県の行財政一般のほか、鶴崎地区の開発計画について説明を聞き、現地を拝見いたしてきました。一号地から八号地まで総計千五百二十四万平方キロメートル、一号地三十七万坪は完成、九州石油が入ることとなり、工事に着手することとなっております。二号地五十三万坪は半分の埋め立てを終わり、これは八幡化学、三号地百三十万坪は三十七年中十万坪の埋め立てを終わり、これには富士製鉄がそれぞれ入ることとなっているようであります。この地域についての最大の問題は、新産業都市の区域指定と必要となる公共事業等、一般社会資本の整備と思います。区域指定は、目下経済企画庁で指定準備が進行中であることは御承知のとおりであります。県としては早くからこの関係もあり、大分市、鶴崎市を中心とする六市町村の合併を促進中であります。合併すれば人口二十万、面積三百四十三平方キロとなります。  公共事業等・一般社会資本の整備は三十七年度以降四十五年度までに総額千三百二十一億円を要し、この中には国直轄のほか、県分六百十一億円、市町村分二百四十七億、その他を含む推計となっているようであります。県分については地方債を含めて県費百七十七億円を要し、このうち従来の公共事業分と同額を投入するとして、との分七十七億を差し引き、結局百億内外の新規財源を要する見込みとのことであります。この関係で国直轄工事への引きあげ、開発事業債のごとき別ワクの設定、特別交付税による補給等を強く要望しておるわけであります。市町村分についても同様の筋ということになります。  なお、市町村の行財政一般の状況については、県地方課から一応の事情を聴取するにとどめましたので、ここでは省略します。  九州管区警察本部、福岡県警察本部、大分県警察本部より一般治安状況、特に青少年犯罪、交通あるいは麻薬取り締まりについて説明を聞きましたが、ここには省略いたします。  以上、報告を終わります。

石谷憲男自由民主党

○委員長(石谷憲男君) 派遣委員の報告に関しまして別に御発言もなければ、次に調査に移りたいと存じますが、よろしゅうございますか。――それでは地方行政の改革に関する調査を議題といたします。  本日は、委員各位から本件の調査といたしまして義務教育諸学校の学校医の手当に関する件、地方公務員の給与に関する件、地方公務員の定数外職員等に関する件、激甚災害の適用基準に関する件、にせ札事犯捜査に関する件、麻薬取締対策に関する件、暴力的不良行為等の防止に関する件が出されておりますので、逐次これらについて調査を行ないたいと存じますが、時間の関係もございますので、初めに自治省関係、次に警察庁関係といたしまして、順次質疑を行なっていただいて、おおよそ十二時三十分ごろまでに終了いたしたいと存じますので、あらかじめ御了承をお願いいたします。  それでは初めに自治省関係について調査を行ないます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 地方公務員の給与の今回の引き上げの問題についての財政関係の問題で、主として奥野財政局長にお伺いいたしたいと思いますが、委員長も言われたように本日は時間がございませんから急所の点だけ私のほうで申し上げますので、ひとつ簡潔に急所の点を明確にお答えをいただきたいと思うわけであります。  八日から始まる臨時国会で、国の給与法の改正が行なわれるわけでありますが、この財源措置の問題で、国のほうは別にして、地方公務員の分についてでありますけれども、前国会で私から給与担当の大橋大臣と篠田自治大臣、最後に大蔵大臣の田中さんと、各大臣からそれぞれ言明をとっておる。その言明の内容は御存じのように交付税の給与単価の基礎をはっきりと改正をして、そして必ず交付税を給与財源として出す、こういうことはニュアンスの違いはありましたけれども、三大臣ともはっきりと答弁をしておる。これは前回の速記録にも明らかになっておるところであります。ところが今度の、けさ新聞を見たんですが、臨時国会に出される第一次補正の案を見ると、八十億交付税が出されることになっている。前回も奥野局長に私がお尋ねしたときに、十月実施でいわゆる人事院勧告案をそのまま法律化したとしても、交付団体が四百五十七億、不交付団体が百七十二億かかる予定である、こういうようにお答えになっているわけですが、どうもそれから思うと、八十億というのは一体どういうことであるか、そういう点が第一、それから第二には前国会で三大臣ともども言明してくれた政府の方針というものは一体変わっているのか変わっていないのか、この二つの点をまずお伺いをしたいと思います。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 各大臣が前国会でお話しになりました内容と、現在事務当局が考えております方向と何ら食い違いはございません。  なお地方交付税につきましては、臨時国会に補正予算が計上されまして、それに伴いまして相当の増加額が計上されるわけでございますけれども、今後さらに重ねて地方交付税の増加額が出て参る、かように考えているわけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これは第一次で、第二次の補正があるだろう、それはもちろん年度内にあるであろう、こういうことでありますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) そのように考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 その場合に第一次、第二次という、第三次補正があるかもわからないけれども、いずれにしてもこの補正全体を通じて少なくとも四百五十七億円という必要財源は、これは地方のほうに出されるものであると、かように考えてよろしゅうございますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 今お話になっている数字は平年度の額だと思います。十月実施の場合には私たちは交付団体で二百七十一億円程度を考えているわけでございます。あるいはその後、計数整理の結果、若干動きが生じてきておるかもしれませんけれども、今お話しになりましたような数字ではなかったと、こう思っております。  なお地方交付税の再算定をいたします際には、法人事業税や法人税割につきまして最近の実績をとる例になっておりますので、そういう計算ももちろんいたしたい、かように考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 局長の言われた額は二百二十七でしたか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 総額で申し上げますと、給与改定の増加額が三百四十四億、そのうち交付団体の分が二百五十億円でございます。そのほかに暫定手当の増加額あるいは議員、特別職等につきましても若干の増加額を見込みたいという気持を持っているわけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、いずれにしても給与法改正に伴って例年やるところの地方公務員の財政措置というものは全額いくと、こういうふうに解釈していいわけですか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) そのとおりに考えております。ただ、こまかい事務的なことを申し上げますと、年金制度の実施がずれましたので、地方団体ではそれほど金が要らなくなってきている、そういう余裕があるとか、あるいは税の増加した団体につきましてはそれが当然に見込まれるということでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、重ねてその点をお伺いいたしますが、交付税の給与単価の基準単価を改正するというような点については、これは大蔵省と話し済みになっていると了解してよろしゅうございますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 今度の臨時国会に地方交付税法の改正案を提案いたしたいと思っております。別に大蔵省にも異存はなかろうと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで交付税のその配付の問題ですが、今度、八十億か何かが出されるということを新聞で読んでおるのですが、地方のほうは金で困っているわけですね、率直にいって。給与単価の引き上げが少なくとも年内に臨時国会を通ることになると、これに準じて地方でもやらなければならないという場合に、八十億だけの財源の措置で当面間に合うかどうかという問題が出てきやしないかと思いますが、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 資金繰りだけの問題でございますと、これは一時借り入れの方法もございますので、それほど困るということはなかろう、こう思っております。なお九月決算を調査いたしまして、それに基づいて再算定するわけでございますので、どうしても決定は一月にならざるを得ない、かように考えておるわけであります。したがいまして、地方交付税の交付はどうしてもそれ以後になるわけでございまして、かりに補正予算に計上されましても年内に配分されるということは不可能でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 もちろん私は、年内に配分してもらっちゃ困ると思います。押し詰まっちゃ困るので。それも去年とったような方法をことしもとってもらいたいと思います。ただ九月の例の各省の査定の問題ですわ、事業税の査定の問題ですれ、ああいう問題はわかっていると思うので、どうしても財源が足りないという場合に一時借り入れの問題が処理がつかなくて金が困ったというようなことがないように、これはひとつ責任を持って計らってもらいたいと思います。時間がありませんから急所の問題だけ――この点で終わりたいと思います。  それじゃもう一つ、これは行政局長のほうにお伺いをしたいと思うのですが、いわゆる定数外職員の問題、臨時職員の問題です。これは、たしか昭和三十一年か二年でございましたが、例の臨職の定数化の問題をやって、当時十六万七千人の地方のほうの確定をして、財政措置をして、この五、六年間に繰り入れの方法を政府のほうとしても指導してもらった。ところが実際問題としてはまだまだ残っておる。そこで昨年またこの問題を当委員会でやって、あの行政指導を出してもらったが、依然としてまだ残っておるところがある。それはその当時の人たちでまだ残っておる人たちがあるということと、もう一つは、実は新しく臨時職員の人が相当入ってきておる。この原因は、これは局長にお伺いをしたほうがいいと思いますが、時間の関係から端折りますが、いずれにしても交付税の基礎になる定数の問題が非常に窮屈であるという点にあるのじゃないかと思います。いずれにしても、この臨時職員の問題はこのまま放っておけないと思いますが、この問題はどういうふうなお考えでなさっておられるか、その問題をお伺いをいたします。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) お尋ねの点は、昨年の七月十一日付で出しました御指摘の通達によりまして私どもは今日まで指導をいたしております。各地方公共団体でこの通知に基づきまして相当実績をあげてきておられるものと期待をいたしておるわけであります。ただ御指摘のように、なお残っているものが若干あるのじゃないかというような点につきましては、私ども最近の状況は調査いたしておりません。もし適当な時期に調査をいたしまして実情もつかみたいと思っておりますが、その上でさらに措置をする必要があれば検討をいたしたい、かように思っております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、最近の実態がわからないので調査をしたい、こういうことが一つと、それから調査をした後に措置すべきものがあれば措置をする、こういう二つのお答えであったと思います。調査をしたいと思っても、実態は各地に臨職がふえてどうにもならないという事態なので、したいということでなくて調査をしてもらわなければ困ると思う。同時にまた、この問題はずっと引き続いた問題ですから、その調査の結果についても、私は当委員会のほうに文書で発表してもらいたい、こういうふうに思いますが、その点はいかがですか。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) 昨年通知を出しましてから、まだ一年あまりでございますので、おそらく地方公共団体では現在この通知に基づいての実施をやっておられる最中だと思うのでございます。私どものほうで財源措置をいたしましたのも、ほぼそれで足りるのじゃないかという大体見当をつけておるわけでございます。しかし、この実施をいたしてみました結果、なお前回の通知によりますというと当然繰り入れなければならない、該当する職員が現にあるということが判明いたしましたならば、それについて措置を考える。なお、新しい者がどんどんふえるという点は前回の通達によりましても、できるだけ新規のものは抑制するようにという方針でおりますので、この点はそのとおり各地方公共団体でやっていただきたい、かように念願いたしておるわけでございます。  調査のあれはいつごろかということでございますが、まだ一年ちょっとでございますから、本年度中の経過を見て明年度で考えるということが適当じゃなかろうかと今のところ考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、率直に言えば、問題は急を要する問題なんで、明年度ということになると、四月一日現在くらいで調査をしてもらえると思ってよろしゅうございますか。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) 大体そういう方向で考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 同時に、その調査の結果表われたものについて、どうも局長の言われたことがはっきりしないのですがね。調査の結果表われたものについては、これを措置するようにやはり積極的にやるのだというふうなお答えと、表われた結果検討をしたいというような答えじゃ、だいぶ違ってくると思うのですが、この問題は私も前臨時国会や前の国会で一定花の基準ができていますから、あれを何も私は割り増しをしようというのじゃないから、したがって、調査の結果、臨時職員の方が当然あの辺の条件的な方がおられた場合には、これは速急に定数繰り入れを積極的に指導するのだという点をはっきりと、ひとつ言っておいてもらいたいと思うのですがね。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) 調査の結果、前の通知によりますれば当然定数内に繰り入れるべきものであるというものがございますれば、お話の方向で措置をいたしたいと思っております。なお、いろいろ検討したいと申しましたのは、財政上の問題もあろうかと思いまするので、検討いたしたいということを申し上げたわけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで、今局長の言われた中で、なるべく臨時職員はつくらないようにしてもらいたいという指導をしておる。これはわかるのですが、それにもかかわらず、臨時職員がまだこの前のように大きいとは言いませんけれども、出てきておる。これにはいろいろな事情があると思うのですよ。そういう事情もいろいろと調査をして、一体今後臨時職員をなくなすにはどういう方法がいいかということも、あわせて私は検討をして、やはり本委員会に発表してもらいたいと思うのです。中で私はいま一つ考えられるのは、御存じのように、明年度の予算でも公共事業に相当なウエートをかけております。これは経済の、景気を刺激するためかどうかわからぬけれども、かけておる。そうすると、公共事業関係のほうの事業量がふえるということは、これは私がここでこちょこちょ数字を言うまでもなく、局長御存じのように、結局現在の地方公共団体の財政上、仕事の扱い方の上からいって、好むと好まざるとにかかわらず、臨時職員がふえるということになるわけですね。こういうようなファクトは、政府のほうでそういうふえる一つの要素を地方のほうへ出しておいて、そうしてそこでふえたから、これはどうも知事や市町村長はけしからぬ――これでは筋が通らぬわけです。そこで、そういうような問題点もはっきりと出して、定数の改正をして、必要なものは必要であると、こういうようにひとつ私は計らってもらいたいと思うのですが、この点はいかがでございますか。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) 御指摘のように、新しく発生をいたします原因はいろいろあろうかと思います。行政上、財政上の原因がございますし、また、制度上のものもございましょうし、運用上のものもございましょうしいたしますので、これらは明年度におきまして、私どもといたしましてもよく検討をいたしてみたいと、かように思っております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで、その場合にもう一つ私はお願い申し上げたいのは、去年も補助職員の問題でいろんな問題がありまして、局長の非常にいい御指導でだいぶ助かっておるところができておるんですが、たとえば設置補助職員ですね、農政事務所のほう。それから例の農具の問題だとか、これはもうほんとうに常勤的にやっておるわけです。それはまだ、何というか、ほうっておかれておる、こういう実態が相当あるんです。これはこの前の指導のときの、公共事業のときの扱いと同じように、たいした数字じゃないのですから、したがって、やはり何年でも非常に長く、事務じゃないけれども、とにかく、公務に従ってまじめにやっておるのですから、こういう人たちについての定数繰り入れの問題も、この際、やはり解決する方法を何とかひとつ一緒にとってもらいたいと私は思うんですが、その点はいかがですか。これでおしまいにしますけれども。私ばかりやっては申しわけない……。

佐久間彊自治省行政局長

○説明員(佐久間彊君) お尋ねの点は、私どもまだ実情を必ずしもよく承知いたしておりませんので、よく実情を調べました上で検討いたしたいと思います。

小林武治自由民主党

○小林武治君 文部省と、それから自治省の方にちょっと伺いたいんですが、学校の医者ですね、学校医というものは義務的に置かれておりますが、聞くところによると、この学校医の待遇とか身分とか、こういうものが非常にあいまいで、こういう必要な人に対するやり方が非常に薄い、あるいは、まるで陰の人にしておるような状態でありまするが、この学校医の手当、こういうものは交付税の対象として入っておるとか聞きまするが、どの程度の単位を入れておるか、まず、これをお伺いしたい。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 標準団体で学校医の手当は、一人年額一万二千円と見込んでおります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 これで文部省は適当な待遇と思っておられるかどうか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) 適当な額というか、お医者さんの手当でございますが、先ほどもお話がございました、いわゆる非常勤の職員でございまして、お医者さんでございますので、言葉は悪いかもしれませんが、いろいろな方がおられるわけでございます。したがって、りっぱなお医者さんにとっては、とんでもないということはもちろん言えると思うのでございますが、ただ、地方の小学校、中学校等におきましては、やはりそこの地域の人でございます、地域の子供を対象にするわけでございますので、そういうような意味で、何と申しますか、額としては決して満足だとは申しかねますが、また別な意味においても、いろいろそういう地域の子供を対象とするという意味から、奉仕的な気持でお願いいたしたいというような点もないではございません。

小林武治自由民主党

○小林武治君 いかに奉仕的でも、今、医者が必ずしも、もとのような考え方でおやりになっておるとは思えない。待遇についても、むしろ非常な不満を持っておる。不満を持っておるということは、学校の保健管理にも影響を及ぼす、こういうことを考えなければなりませんし、また、場所によって学校医の待遇が非常に違っておる。あるところは五、六千円しか出さぬ、あるところは五万円も六万円も出しておる、こういうところがありますが、一体、学校医というのは何ですか、身分は。公務員であるのか、そういうふうな考え方はどう思っておるんですか、文部省では。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) もちろん、非常勤の公務員と思っております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 それで雇用関係というか、そういうことはどういうふうになっておるんですか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) 法律におきまして、学校医は薬剤師、医師のうちから教育委員会におきまして任命または委嘱――こういうふうになっております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 それで学校医の手当は何ですか、事務費ですか、人件費ですか、あなたはどういうふうに考えておりますか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) 手当でございますので、人件費と考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 どうも聞くところによると、町村が人件費なんという扱いをしておらぬ。学校の事務費でもって扱っておる。そういうようなことが、学校医を非常に軽視しておる。おそらく、文部省も学校保健法の法律を作って、学校医をぜひ置かなければならぬ、そういう大事なものの待遇とか身分とかにしては、あまりに従来、関心が薄いのじゃないか。したがって、現在でも、一カ年一万二千円の交付税の単位にしかなっておらぬ。こういうものをもっと上げてやらなければ悪い。上げてやらなければ、学校保健法は十分な運用ができない、こういうように考えませんか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) 学校医の重要性についてはもうお話のとおりでございますが、手当につきましては、今後とも努力はいたしたいと思っております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 自治省は、一万二千円というのは、文部省との話し合いの上でやっておるのだろうと思いますが、これはだれが考えても適当な報酬であるとは思わないのですが、両方で相談して、せめて単位費用をもっと大幅に引き上げるとか、こういうような考え方はありませんか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 昭和三十六年度の単価が七千円であったのを、文部省と相談いたしまして五千円引き上げて一万二千円にしたわけであります。今後とも、文部省とも十分相談してやって参りたいと思います。

小林武治自由民主党

○小林武治君 来年度の問題として、だれが考えても適当な報酬とは思わないのですが。それから、もっと身分を確立して任命すべきものが、場所によって、人件費の扱いをしない。これも、学校の消耗品とまるで同じような事務費の扱いをしておる。こういうようなことについても、文部省は何も関与しておらぬ、こういうことですか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) 関与しておらないわけじゃございませんですが、手当で出す場合、人件費として考えるわけでございますが、それを謝金というような格好になってくると、事務費というような扱いでやっておられるのではないかと私、想像いたすのでございますが、事務費と申しましても、いわゆる消耗品を買うのと同じという考え方ではなくて、やはり謝金というような考え方で出しておるものと考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 私が注文しておきたいのは、学校医の身分、待遇の問題をこれからもう少し文部省は考え直して、それで人件費とすれば、今のあれは、国庫負担になるのは教職員だけで、事務職員とか、そういうものは一切入らない、こういうことになっておりますか、国庫負担の関係は、学校の。

岩間英太郎文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(岩間英太郎君) 教員のほかに、事務職員も吏員相当の者は国庫負担金の対象になっております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 学校医なんかもむろん非常勤であっても人件費として扱うなら、やはり国がある程度責任を持つ、こういうふうなことは考えられませんか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(岩間英太郎君) ただいまのところ非常勤の職員を国庫負担の対象にするということは、私ども考えられないことだと考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 いずれにしても、こういう問題はあまり表向きにして今まできておらない、こういうふうに思うのですが、実際問題として学校医の待遇あるいは身分なりについて再考してもらいたい。待遇等も東京都なんか六万円も出しておるところもありますし、これらも、必ず置かなければならない学校医とすれば、全国的にある程度基準を求めて、そして待遇を上げてやると――あなたのおっしゃるように奉仕だから満足しておるならこれは問題でありませんが、相当に地方においては議論されております。こういうようなことでわれわれは勤まらないというふうなことが言われておりますので、あなた方が学校保健が大事であると思うなら、その中心をなしておる学校医の待遇あるいは身分の確立、こういうことについてひとつあらためて検討をして、これの改善と申しますか向上と申しますか、そういうことをひとつぜひやってもらいたいと思いますが、いかがですか。

前田充明文部省体育局長

○説明員(前田充明君) お話のとおりでございます。したがいまして、私どもといたしましても、今後とも検討し、できるだけ御趣旨に沿うように努力をいたしたいと思います。

小林武治自由民主党

○小林武治君 自治省も、今のお話のようなことでありまするから、ひとつ単位費用として交付税に入れる場合も相当の引き上げと、こういうものをひとつぜひ考えてもらいたいということを注文をしておきます。  なお文部省にひとつ伺っておきますが、学校の事務職員ですね、義務教育の諸学校の事務職員が、何だか十二学級以上なければ事務職員を置けない。ところが学校は今給食だとかPTAだとか、事務が非常に繁雑で多くなっておる。そういうふうな学校でも事務職員を置かなければ、あるいはPTAの費用で職員を置いておる、あるいは先生がそのほうに時間をとられてろくな教育もできない、教育にも差しつかえる、こういう問題が起きておりまするが、これはまあ地方財政の問題にもなるし、あるいはいわゆる寄付禁止の趣旨にも反する、PTAの負担でやっておる――こういうようなところも多いのでありまするが、この事務職員の設置の基準を変える、もっと引き下げる、あるいは全部に置く、こういうふうな考え方を私は持つべきだと思いまするが、その点どうですか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(岩間英太郎君) ただいま事務職員につきましては吏員相当の者は、中学校は九学級以上、小学校は十八学級以上に置けるような定数の計算をしております。また、そのほかに吏員相当以外の者が全国で約七千名近くになっております。しかし今御指摘ございましたように、事務職員の仕事というのは最近新しい教育課程の実施であるとか、それから今御指摘になりましたような給食普及という点におきまして相当ふえております。したがいまして、特に小学校のほうは十八学級以上に一人というような条件でございますので、事務職員設置の声は非常に強く起こっております。そういう点から考えまして、ただいまの法律は昭和三十八年度で一応完成するような形になっていますので、三十九年度以降の問題といたしまして、事務職員の増員ということを考えて参りたいということで、ただいま文部省のほうで検討中でございます。なるべく御趣旨に沿うように研究したいと考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の問題は、今お話のように十八学級なければ貫けない、それ以下は事務職員は要らない、こういうふうなことが私は今では、今の学校の状態からいけば非常な間違いだ、ぜひひとつそれを引き下げる、理想的には全部の学校に事務職員を置くのが私は文部省としては教育を満足にやるためには必要だ、こういうふうな認識を持つべきだと思いますが、そういうふうな考えでやってもらえますか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(岩間英太郎君) 学校の職員の問題につきましては、事務職員のほかにも養護教諭その他いろいろな非常に大事な職員がおりまして、そういうものとの関連において充実をはかりたいと考えておりますが、まあ一挙に全部の学校に置くということにつきましては、これは義務教育でございますので、小中学校いろいろな形のものがございます。したがいまして私どもとしましては年次計画を立てまして、できるだけ多くの学校に充足して参りたいということで検討を進めておる次第でございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の養護職員なんかも全く不足で、非常に地方では困っておる。そういう事情をひとつお考えになりまして、一挙にできなくても、そういうものをぜひ置く、こういう方針でひとつやってもらいたい、これだけ私注文しておきます。  それでは、文部省の関係はこの程度にいたしますが、もう一つ学校の関係で私は財政局長に伺っておきたいんでありますが、ことしの高校生の急増対策というものが三十七年度でもって手当したものでは足りない、したがって、ある程度起債のワクをふやすとか、あるいは工業高校への補助金をふやすとか、こういう問題をわれわれも熱心に論議をしておりまするが、これについて自治省の財政局では起債のワク等についてある程度こういうふうにしてやろうというふうな目途がもうついておるかと思うんでありますが、その点ここで言明できますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 文部省からもお話がございまして、高校生急増対策の全体計画の手直しをする、こういうことになっておるわけでございます。そうしました場合に地方費で受け持つ部分につきましては今年度において相当の地方債の増額を行なわなければならない、かように考えておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今のワクなどは、ある程度見当をつけましたか、まだですか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 一応、文部省との間でどの程度全体計画を手直しするかということについてのめどをつけておるわけでございますけれども、大蔵省も関係するわけでございますので、最終的には三省間で話をつけなければならない、こう思っておるわけでございます。いずれにいたしましても地方債については相当額を今年度内において増額したい、かように考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 それで今、工業高等学校などについてはある程度補助金も出すということで、第二次補正予算にできるなら入れたい、こういうふうな希望もあるような話もありまするが、起債の大体この程度のワクを回すというふうな結論はいつ出ますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 基本的には先ほど申し上げました全体計画の手直しをどうするかということできめなければならないと思うんでございまするけれども、場合によっては文部省との間で話をきめました線に基づいて地方債の額をきめて、さらに全体計画がきまりました場合には、その一環としての地方債分だというふうな考え方もあるのではなかろうかということで、現在相談をしておる最中でございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 私ども内々お聞きしておりますが、地方では非常な関心をもってこれを見守っておるし、しかも一番ふえるのは、三十八年度が一番大裏なときだと見て、この手直しを早くきめてもらいたいということを非常に熱心に希望しておりまするので、できれば年内にでもせめて起債のワクでも見当がつけば非常にけっこうだと思いますので、そういうふうな期待をしておってよろしゅうございますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 問題は、地方費につきましては地方債なり地方交付税なりでめんどうをみて、相当する部分につきましては国庫補助額でめんどうをみていく。両者が完全に適切な措置がとられなければならない、こう思っておるわけでございます。地方債を増額した結果はそれでもう問題は済んだのだというようなことになってもまずいのじゃなかろうか、こういうような心配を持っておりますものですから、なるたけ全体計画の手直しをした上でと、こう考えておるわけでございます。しかしながら第一次補正に入らないようでございますので、そうしますと国費分についての手当というものが相当おくれてくる。おくれているのをそのままにして地方債をおくらしてしまうということについても、やはり問題があるのではなかろうか。こういう考え方を持っておるわけでございますので、先ほどお話し申し上げましたようなことで現在どうしようかということを相談しておる最中でございます。今おっしゃいました小林さんのお気持に沿ってわれわれは努力をいたしておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 文部省の方、もうよろしゅうございます。  次の問題は激甚災害の指定の問題でございまして、これはきのうも私ども総理府の方といろいろお話をしましたが、今度の災害の指定の基準は、全国的なものは三百数十億円なければならぬ。また局地的のものでも百十億円なければその災害の指定をしない、こういうことがいわれておりまするが、従前もっと小さい災害でも特例法によってあのかさ上げの恩典に浴しておった。したがって、今度の法律を出したために、局部的な災害はこのかさ上げの恩典に浴さない、こういうふうな問題ができてきまして、私ども大体激甚災害のあの法律を作る際には、今までの程度を落さない、こういうようなつもりでやっておったところが、今度実際に基準をきめてみると、いわゆる地方的の、局部的の災害はこれに入らない、こういうことで、前よりか状態が悪くなった、こういうことになる。で、たとえば、私は静岡県でありますが、静岡県の浜岡町などという町は税収入が五千万円しかない。ところが公共災害等の今の分は二億円も出ておる。したがって従来なら標準税収入の一〇%以上あれば特別に特例の適用があった。今度は今のような状態であっても、なお特例の適用がない。非常に不公平な事態が生じてきております。こういうふうに、全国的に百十億の災害がなくても、地方的には町村あるいは県にとっては非常な大きな財政に打撃を与えるような災害が出てくるのでありますが、それは一切かさ上げをしないという状態では非常に困るので、法制の建前がそれなら、そういう地方的な災害も入れられるようなひとつ法律の改正と申すか、そういうこともしたいというふうに考えておりますが、その点、実際問題として町村財政が災害のために全く立ちいかなくなる、こういう事例が生じてきておりますが、自治省等はどういうふうに考えておりますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 激甚災害の指定基準につきましては、現在政府部内において話し合いの途上にあるわけでございます。今、小林委員がおっしゃいましたような方向の問題になっているわけでありますが、国民経済上著しい影響を及ぼした災害について国が特別な手当をするというような法律の建前にもなっていますので、特に局地的な災害につきましてはこの法律が適用にならないということはやむを得ないのじゃなかろうか、こう思っておるわけでございます。その場合には国庫負担率のかさ上げというような意味の特別な手当はいたしませんけれども、当該団体の財政が困難に陥るのをそのままにほうっておくという趣旨ではございませんで、それは現行制度のワクの中で救っていくのだということだろうと思うのでございます。したがいまして、地方債でありますとか、地方交付税でありますとかいうふうなことで十分な手当をしていきたい、かように考えておるわけでございます。全国的な規模の大きい災害ということになって参りますと、そのワクの中で救っていくことも困難ではなかろうかというように考えられるわけでもございまして、特に国の負担率をかさ上げするという特例法が適用されると、かように考えておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 法律の建前が、今のような局地的なものには適用されない。現在、そうであるとすればやむを得ないわけですが、町村財政そのものとしては、とにかく政府から特別な措置をしてもらわなければ破産をしなければならぬ。こういうふうな状態にありまするので、今の措置としては自治省でも地方債とかあるいは地方交付税とか、こういうものでみてもらわなければならない。また、そういうふうなお考えもおありだと思いまするが、これは公共災害はそれで何とかこの際としては特別な措置をしてもらえることと思っておりますが、農地の災害等につきましては、従来小災害については地方起債を特別に認めておって、その元利補給もしてもらった。こういうふうなことをやっておるわけでありまするが、その方面のことは全然政府から手当をしてもらえない、こういうふうになっておると思いまするが、それはもう財政局でもそういうふうにお考えですか。今の特例債というようなものによる救済ですね、これは全然ない。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 農地の災害復旧事業につきましても、公共土木等の災害復旧事業の場合とおおむね同じような方向の考え方に基づく基準がとられるようにしておるわけでございます。標準税収入をとるかわりに全国の農業所得額をとるというような違いが出て参っておるわけでございます。現在の法律の建前が先ほど申し上げましたようなことになっておりますので、こういう方向でやむを得ないのじゃなかろうか、こう思っておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 前のいわゆる公共災害についてはあなたのほうでも特別に考えてくれる、こういうことと思いまするが、農地災害等については自治省の手が及ばない、こういうふうに考えておられますか。

奥野誠亮自治省財政局長

○説明員(奥野誠亮君) 激甚災害にならないものにつきましては自治省は関与できない、こう思っておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 とりあえずの私のお願いとしては、今の、町村が非常に困る。今のような、四倍も大きな災害があって、そうして特例法の適用がない。こういう事態についてはひとつできるだけ自治省でもって起債あるいは国庫等においてひとつ心配をしてもらいたい、こういうことをお願いをしておきます。将来はこういうものも何とかしてもらいたいとわれわれも思っておりますし、政府当局でもひとつ考えてもらいたい、こういうふうに思っておりますからよろしくお願いします。自治省関係のことは、私きょうはこの程度にいたしまして、次にひとつ警察庁にお願いをしたいのであります。  警察庁にお伺いをしますが、にせ札の問題がもうだいぶ前からだらだら続いておって、いまだにその的確な捜査が行なわれておらない、こういうふうに思われまするし、もう一つ先ごろ帝国ホテルで外人の殺害事件があったんですが、これらも国際信用と申しまするか、日本の警察の威信にかかわる、こういう問題がありまするので、この二つの問題について捜査上差しつかえない程度で、どういうふうになっておるか、それから今後の警察の見通し、こういうようなものについても伺っておきたいと思います。

宮地直邦警察庁刑事局長

○説明員(宮地直邦君) 第一の御質問の、にせ札の捜査でございますが、昨年十二月秋田の日銀支店におきましてにせ札を発見して以来、現在までにこの種のにせ札の発見枚数は二百九十五枚でございます。で、その種類は二十種類、それが発見いたしました府県は二十の都府県に及びまして、非常に広域な捜査をいたしておるのでございます。しかしこの捜査は、すでに御承知のことと思いますけれども、にせ札の発見につきまして、一般の捜査のごとく犯罪現場があって、その犯罪現場を中心として捜査をする捜査でなくて、犯罪現場をまず第一段階において発見して、その上の捜査ということになりますので、われわれのほうにおきましても、鋭意今まで発見しましたものを技研を中心として技術的な鑑定、さらには従来こういうふうなものを作る可能性のある人物等を中心といたしまして、この両方面から、目下従来のにせ札捜査の体制以上にはるかに強化いたしまして捜査を続けておるところでございます。先月の二十二日以来、新しい形のにせ札は発見されておりませんけれども、これはわれわれのほうは、先ほど申しましたとおり、基本的な捜査の面においてあらゆる努力を払って、本事件の解決に努力をいたしたいという決意のもとに、関係府県及び全国の警察におきましてこの種の捜査を続けておるのでございます。  第二の御質問の帝国ホテルのマンフレッド・ゴールドマン氏の殺害事件、この事件はまことに御指摘のとおり国際関係のあります遺憾な事件でございますので、警視庁におきましてもあらゆる努力を払いまして、この捜査をいたしておるところでございます。大体この事件は、起こりましたのは十一月十日の午前八時三十分と私のほうでは判断いたしております。そうして致命傷になりましたものは、心臓部を刺されたということになっております。このときに、われわれの捜査で今わかっておりますことは、ある程度事前にもその帝国ホテルの状況を見に行った、さらに逃げる際にあたりまして、帝国ホテルの従業員、あるいはその他関係者がその様子を目撃しておると思いますので、目下それらの者を集めまして、現在われわれのほうで持っております被疑者写真等において、被疑者の割り出し等におきまして、あらゆるこれも捜査の努力を続けております。おりますが、何分困難な事件ではございますが、十分捜査を尽くしまして真犯人を検挙いたしたいと思っておるのでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 どうも今の問題も、見当がついておるかどうかわかりませんが、昨年の大分県の巡査の殺害事件もまだちっともおわかりになっておらぬと、こういうことで、私は警察に対する信頼性がかなりそこなわれるんじゃないかと思いまするし、それから今の問題は、外客をできるだけ誘致したい、外人の警察に対する信用を高めなきゃならぬと、こういう時期に、非常に遺憾なことでありまして、警察としては、何とかしてはっきりした一つ結果を出してもらわなければ、非常に私はいろいろの障害を来たす。  それからもう一つのにせ札の問題につきましては、これは単なる犯罪というより、通貨に対する信頼がなくなる。これは非常に日本の社会生活、経済生活にとっても重大な問題でありますので、にせ札の問題にしてももうすでに一年以上も経過している。そうして何だか世間から見ていると一向警察は見当もついておらぬようである。ただ、ほんろうされて、かけずり回されている、こういうふうな印象を受ける。どうもわれわれとしては、どうしていけということもありませんが、何だか警察がその辺において非常に弱体であるというか、捜査が適切でないというか、こういうふうな考えを持たざるを得ないのです。で、これはどうですか、あなた方のほうで自信があるというのか、やってみせるというのか、そういうひとつ意気込みの問題もありまするし、そういうふうな心境はどうですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○説明員(宮地直邦君) ただいま後藤巡査殺しの事件につきましても、これは単に警察官、私から申しまして同僚が殺されたという意味において申しておるのではなくて、法の執行官である警察官が殺されたという意味におきまして、十分各方面につきまして広域にわたって捜査をいたしておるのでございます。しかしながら、これもまた、事件が解決できないことはわれわれまことに遺憾に存じますけれども、決してこれらの問題につきまして時間が経過したから捜査を打ち切るというようなわれわれは気持を毛頭持っておらないのでございます。  にせ札の問題におきましても、ただいま御指摘のとおりに今まで発見されましたものだけから申しますというと、金銭的な価格で申しますと二十九万五千円というわけでございまして、この二十九万円が高額であるか、少額であるかということにつきましてはいろいろ問題があると思いますけれども、これは決して経済的価値の問題ではなくて、通貨の信用の問題であるという意味におきまして、あらゆる努力を払いましてこの真相を突きとめたいという、われわれは決意を持っておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 警察の問題につきましては、われわれも国会側でもできるだけ装備もよくしてやろう、人員も足らなければひとつ心配しようということで、あらゆる努力をしている。少なくとも治安の維持とか、犯罪の防止とか、そういうことに完璧を期したいからして非常に国会側としても協力をしております。ややともすれば具体的問題においてわれわれの期待するようなことにならない、こういうことで時々失望せざるを得ない、こういうことになっております。ことしもたとえば交通関係にしても無理をしてでも、予備金ででも警察官を増員しよう、こういう国民的の非常な協力を得ておるわけでありますが、これらの期待にこたえるためにも、ひとつ私は警察官に士気が衰えている、こういうことを申すわけではありませんが、われわれの国会なり、国民なりの期待に沿うように、ひとつ一そうの努力をされて、こういうふうな大問題についても、できるだけ近い機会に結論を出すようにひとつしてもらいたいと、きょうはわれわれ苦情を申し上げるわけじゃありませんが、そういうふうに、せっかくわれわれも警察に期待をしておるので、期待にそむかないように、ひとつぜひやっていただきたい。それで重ねてこれらの大問題についても、できるだけ早い機会に結果を出してもらいたい。こういうことをひとつ私としては注文する次第であります。

宮地直邦警察庁刑事局長

○説明員(宮地直邦君) かねがね国会の御意思のあるところはわれわれも承っておりまして、常に感謝いたしておるところでございます。ただいま申されましたように、具体的にあげられました事例等はいずれも国の信用なり、国民生活に直結いたします重大な問題でございますので、われわれといたしましても、ただいま申しましたような強い決心をもって警察のあらゆる機能を動員いたしまして期待に沿えるように、われわれも努力をいたしたいと存じておる次第でございます。

西郷吉之助自由民主党

○西郷吉之助君 今の小林君の質問に関連しますが、やはり今の外人殺人事件とか、後藤巡査事件とか、にせ札事件とか、いずれをとっても重要なことだが、にせ札でも通貨であるだけに非常に重要な意義を持つ問題が、今までのところじゃどうも見込みがありそうに見えないのですね、しろうとが見て。こういうことは犯罪能力が進んでいるというか、警察のほうの捜査方針というものをもう少し考え直す必要があるのじゃないか。小林君のきょうの質問を契機として、警察庁としても警視庁としても、関係官が集まってもう少し捜査方針を根本的に考え直すということをしなければ、今のようにだらだらやっておったのでは、これはつかまりっこないというようなふうに思われはせぬかと思うのです。警官が殺されてもつかまらない。そういうだらしのないことじゃいかんのであって、私も非常に、小林君と同意見以上に強い考えを持っていますが、警視庁としても警察庁としても、この次には長官なりが出てきて、こういう国会の意思をよく聞いて、もう少し根本的に捜査方針をやり直すとか、非常な意気込みでやらないと、犯罪者に負けて、今のところ背比べでは完全に警察の敗北だ、そういうだらしのない状態を続けておくというのは僕は非常に遺憾だと思う。こういう状態に直面しておる時期に、はっきり考え直してやらなければ、警官殺しだってもうこれは迷宮事件だ、外人がああいう東京の真中で殺されてもまだ手がかりがない。私はこういうことを言いたくないけれども、どうも警察のほうの捜査能力というものが非常に低下しつつあるというような感じを国民だれしも受けると思う。そういう際ですから、やはり根本的に警察首脳部は考え直す必要があるということを私はつけ加えておきます。

宮地直邦警察庁刑事局長

○説明員(宮地直邦君) ただいまあげましたいずれの事件におきましても、犯罪が一府県の行政区画において解決し得る事件ではございませんので、にせ札のごときも、関係府県及び――予防的効果をねらわなければなりませんので、全国の警察におきまして、専従員を現在までにおきまして約千六百名を指定いたしまして捜査をいたしておるのでございます。行使面の捜査におきましては、現在、先ほど申しましたように行使がとだえておりますので、これはいかんともいたし方がございませんけれども、関係資料、つまり人、物等の資料から来る基本的捜査というものにつきましてはあらゆる努力をいたしております。一例で申しますというと、印刷の業者というものの数も全国で約二十万人あるのでございます。もちろん、われわれ二十万人の業者というものをすべて犯罪者の容疑として扱うわけではございませんけれども、そういう面から、今回の事件のわれわれが判断いたしておりますものは、そう多数のものがこのにせ札の製造をいたしておるとは思いませんので、その中からわずかなものを絞り出して参るという捜査でございますので、われわれ早く解決はいたしたいと思っておりますけれども、時間がかかり得るということも必然的に出てくる。そういう場合にあたりまして、われわれのほうにおきましては、決して途中においてこの事件を放棄することがない、あくまでもこの事件に取っ組みたい、こういう強い決意をもってやっておるのでございます。  後藤巡査殺しの問題につきましても、たびたび御意見のほど拝聴いたしておりますので、その趣旨に沿って私のほうでは決してあきらめることなくやっております。ことに一般的に最近の犯罪というものが道府県の一行政区画でなくて、数府県にまたがりますので、管区なり私のほうで調整をいたしまして、十分広域的な捜査を一般的にいたしておるのでございます。今後とも今の西郷委員の御発言の趣旨を十分体しまして努力をいたすつもりでおります。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 麻薬違反について伺っておきたいのですが、警察庁のほうに……。  横浜の場合あたりを見ますというと、麻薬の密売小屋ができましてから二カ月間ぐらいは全然手入れされない。その間に八十万円ぐらいはその小屋でもうかってしまうというわけなのですが、これは早く手入れをするなり、取り締まりができればいいのじゃないかと思うのですが、その点、担当官が少ないためにそういうふうになっていくのか、捜査費用の問題等があるのか、非常に困難な捜査だということなのか、その点についてひとつまず最初に伺っておきたいと思います。

野田章警察庁保安局長

○説明員(野田章君) 麻薬犯罪の捜査につきましては、関係の各警察におきまして鋭意努力をいたしておりますが、ただいま御指摘がありました密売小屋ができてから、まあ二カ月間ぐらいたたないと手入れができないという点につきましては、私まだ果たしてそのくらい期間がかかるかどうかということについてはっきり事実を承っておりませんが、この点は調査いたしたいと存じますが、まあ必ずしも全部のケースについて、密売小屋であるという確証を得てから捜査までに、それほどの期間がかかるというのが普通だとは思っておりません。やはり麻薬密売の事実を突きとめて、そしてその確証を得ていく間にある程度の期間が要ると、こういうことであろうと存じます。  なお、この捜査に専従しております警察官の数は、現在はなはだ十分ではございませんので、まあ来年度予算要求等におきまして増員の要求をいたしております。現在専従員の手薄をカバーしますために、外勤の中から捜査の担当を命じましたり、あるいは保安、防犯、少年等の各係に兼務をしております者がおりますので、これらの関係の警察官にも応援を求めまして、具体的に犯罪の容疑の濃厚なところから逐次捜査を進めていくという状態で努力しているわけでございます。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 来年度は――今年度の捜査費が五億何がしですね、来年は二十億の要求だということで、非常にこの点はよかったと思うのですけれども、現実に、今までどうかといえば、警察に行くというと、麻薬を捜査する費用がない。したがって売春の取り締まりの捜査費用を使ってしまっている。あるいは張り込みをやるにも部屋の金を払って――金を払というか、おみやげを持っていって張り込みの部屋を借りる、そうすると、あとラーメン一ぱい食べれば捜査ができないというわけで、活動費が非常に少ないわけです。四倍ばかりの要求でなくて、私としては十倍も二十倍も要るのじゃないかと思います。また飛行機で逃げますので、自動車で追っかけていっても羽田の飛行場から神戸へ飛んでいってしまう。航空費あたりなども活動費の中に含めていただきたいというふうに思うわけです。これは現場の警官のほうからもそういう声が出ておりますし、その点は今度捜査費の増額を、かなりの額を要求しておりますけれども、そういう航空費みたいなものまで入っておるのですか。

野田章警察庁保安局長

○説明員(野田章君) 麻薬の捜査に必要な活動費の問題でございますが、本年度の予算は全国で約五千万円でございます。したがいまして、その中から東京、神奈川あるいは兵庫、大阪、福岡、各県に配付するわけでございますから、それぞれの第一線におきまして捜査上の活動費に事欠くという状態もあろうかと存じております。したがいまして麻薬の密売所あるいは麻薬密売者の視察、内偵等に際しまして、その張り込み場所の借り上げ費あるいは尾行等の際の交通費等もなかなか潤沢には参らないのが現状でございますが、今後これらの点に関しましてはできる限り予算の増額をしていただきまして、効果的な活動をして参りたいと考えております。なお捜査旅費の中には、もとより汽車、電車、自動車、あるいは航空機等が必要である場合、当然それらのものに旅費が使われることは考えられますが、今後とも必要に応じてそういう需要にこたえるように予算の経理等もして参りたいと存じております。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 非常に御答弁はけっこうなんですけれども、実際問題――神奈川の県警あたりの様子を聞いてみますというと、一週間に二、三回は神戸まで飛んでいくようでなければ本格的に本腰を入れてやるということは、麻薬事犯を絶滅することはとうてい困難であるというのが実際の声である。そうだとすると今おっしゃったように五千万円が二億円になったといってもこれはとうてい十分じゃないだろう。本格的に麻薬事犯を絶滅していく勇気といいますか、そういったようなことがあれば、当然航空費は別ワクにしても考えてやらなければならないのじゃないか、こういうふうに私どもは思うわけです。その点についての徹底的にこの事犯をなくしていく決意があるのかないのか、どうもはなはだ怠慢に見えるわけなんですが、それについて……。

野田章警察庁保安局長

○説明員(野田章君) 麻薬犯罪の絶滅につきましては、警察といたしましては強い決心をしておるわけでございます。御承知のように麻薬の犯罪はその中毒者の心身を害するばかりでなく、健全な社会の発展にはかり知れない害悪を持つものであるということは、国会の決議におきましても世論におきましても、ひとしく認めておるところでございまして、これらの大きな課題に最善の努力を尽くして取り組んで参りたい、かように考えておるわけでございますが、ただ何分にも予算とかあるいは人員等につきましてはおのずから制約もありますので、できる限り警察の全組織をあげてこの問題に強く取り組んで参りたい。専従員の問題もさることながら、麻薬犯罪は同時窃盗にも暴行、脅迫あるいは傷害、売春、あらゆる警察事犯と関連もありますので、各係はもちろん、外勤、第一線の警察官諸君のいわゆる組織的な活動に待つところも多いわけでございまして、直接の麻薬取り締まりの経費以外にあらゆる警察の機能を総動員して、それぞれ担当者に相応した教養なりあるいは捜査技術等の訓練を重ねて、できるだけ広いいと口から、できるだけ多くの人によってこの麻薬というものを総がかりで絶滅することに努力して参りたい、こういうふうに考えております。御指摘のように、麻薬捜査についての直接の人員なり経費というものが増額されるということは、私どもにとりまして心から切望してやまないところでございますが、これらの点に関しましては、今後ともあとう限りの努力を払って参りたいと思うのでございます。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 費用の件は大体この程度にしますけれども、神戸市で、前から一件事犯があがると五百円の報償金を出す。今度横浜でも、今やっている議会で予備費を繰り入れて、一件あがったときには警察官に五百円なにがしの報償金をやりたいというようなことまで真剣に考えているようであります。そういうふうに非常に市民の盛り上がりというか、地域の盛り上がりというものは非常にあるわけですけれども――ところが実際に中毒者等から聞いてみるというと、一斉のとき以外はなかなか真剣でないときが多い。実際あそこの店先で売っているということがわかっていても、まあ知らんふりのような感じがするというわけなんです。そういう非難も――非常に一生懸命努力しているのだと思いますけれども、一方から見ると、早くなくしてもらいたいということから、警察に対しての非難も出てくるのじゃないか。そういう声も出てきているわけで、そういうふうに私ども考えるわけですが、部内で、この事犯について一件あがったときには、報償というとおかしいのですけれども、積極的に奨励する、ほめてあげるというと変ですけれども、そういうような適用を考えていらっしゃるかどうか。

野田章警察庁保安局長

○説明員(野田章君) 御承知のように警察官に対する報償というのは、犯罪捜査に関しまして古い伝統がございまして、麻薬犯罪に限らず重要凶悪犯人の逮捕あるいは人命救助、その他執行務の適切であったという場合に、それぞれ所属長はじめ本部長、あるいは総監なり長官の表彰という制度もございます。この麻薬事件の検挙につきまして、県によってやり方は違うと思いますが、その所属長の表彰というものが現在おそらく行なわれていると思いますが、その金額等につきましては、おそらく一定しておらんだろうと思います。事犯の検挙につきまして、それぞれの事件についてそれを検挙するに際しての苦心、努力、そういうものがいろいろ違うわけでありますから、適切な執行務であったという場合の表彰という意味におきましては、それぞれのケースに従ってこれをよく判定して賞を与えるということになることと思います。兵庫県におきまして、実は所属長の表彰関係の予算を、本年度県費で特に四百万円いただいたというような面がありますので、昨年に比べておそらく兵庫県におきましては、そういう署長表彰というものがある程度活発に行なわれているということは想像できますが、一件当たり幾らというような形にはおそらくなっていないのじゃなかろうか。ただ、おそらく外勤員はじめ、その他の警察官が麻薬に限らず重要犯罪を検挙した場合の表彰、金一封という形で出ているのだろうと思います。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 凶悪犯罪は当然のことでしょうけれども、市民のほうの盛り上がりとして、地方団体から一件について報償金を出すと、こういうふうなところまでいっているのは麻薬ぐらいのものであろうと思うのです。これは積極的にひとつ指導するなり、よく実情も把握してやっていただきたいと思う。  それから、自動車の問題でありますけれども、横浜の実際の例を見ると、相手のほうはすばらしいクライスラーかなんかで飛んで歩いている。それをつかまえようといって動いているところの警察のほうはどうかというと、五四年のトヨペットである。ガタガタガタガタ走っている。それが来ただけで、これはすぐ麻薬関係の警察が来たということになってしまうわけです。そういう相手方が機動力を持っているだけに、こちらも機動力を持たなければならぬと思うのですが、その辺の指導というものはどういうふうになさっているのですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○説明員(宮地直邦君) 御指摘のとおり、警察といたしましては、金と物と、それから人員と、この三つのものが活動の要素になるわけです。御指摘のとおり、警察の装備というものが非常に古いという面がございましたので、本年度予算におきましては、特に人員の問題は、人の足らないということは事実でございますが、人員の増加ということを本年度の当初予算におきましては割愛いたしまして、特に車両を中心として予算の増額をお願いする、これが現行の予算になっているわけでありますが、御指摘の点はごもっともでございますので、本年度の予算においてこの端緒を開いたという形になっているのでございます。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 端緒を開いただけでなくて、特に警察にもいろいろ車があると思うのです。五四年もあれば六〇年、六一年もあるだろうと思います。相手が機動力を持っているような大がかりなものでありますゆえに、その方面には五四年なんという古いものを使わないで、積極的に相手方と競争できるようなものにしろという指導ですね、そういったことを上から見ていてきちっとやってもらいたいと思うのです。  最後に陸運局の関係ですが、運輸省の関係に伺いたいのですが、捜査に当たっていると、自動車のナンバーをすっかり覚えられてしまうわけです。特に密売関係のほうは、見張りも立っておりますし、入口を通ってきただけで、そのナンバーを見て、きょうは何の車が今どこを走っているというようなことまでわかってしまうわけです。少くもそういう複雑な捜査に使うほうの自動車のナンバーについては、いろいろ形を変えてやってもらいたい。そういうふうにしてもらわなければ実効が上がらない、そういうのが、実際の取り締まりの第一線の声になっているわけです。そういう、ナンバーを幾つか用意させるということは、陸運局のほうでなかなかうんと言ってくれないそうだということですけれども、どんなものですか。

見角修二運輸省自動車局管理課長

○説明員(見角修二君) 一台の車にナンバーを何枚か出すということにつきましてでございますが、現在登録ナンバーと申しますものは、自動車の登録という一種の行政登録の面と、それから同時に民事的な効果を発生する民事登録の面と、両方を持っておりまして、一台の車は必ず一枚のナンバー、こういう法律の趣旨でできておりますので、今のお話の御趣旨には、現在の制度を根本的に改正いたしませんと、できかねる、こういうふうに考えております。ただ、今の警察等で御使用になる登録ナンバーにつきましては、われわれ一般には官庁ナンバーと申しまして、統計上の利便から、特殊のひらがな文字を用いたナンバーを交付しているのでございますが、特にそういった捜査上必要な場合には、それにこだわらず、なるべくわかりにくいナンバーも差し上げるという便宜措置はとっておるのでございます。以上でございます。

鈴木一弘公明会

○鈴木一弘君 それで、法の上では云々ですけれども、実際問題として、国をあげて――亡国のおそれのある麻薬犯罪の問題でもありますし、いろいろな営業ナンバーもありますでしょうし、あるいは試運転ナンバーもあるわけですから、そういう点について、運用を適正にして便宜を計らっていくべきが当然だろうと思います。そういうふうに、国をあげてこの問題について、政府をあげて一致して撲滅に向かわなければ何にもならぬわけですから、その点よく研究してもらいたいと思います。

見角修二運輸省自動車局管理課長

○説明員(見角修二君) 御指摘の点、捜査上いろいろ支障のある点については、国民の一人として十分わからないわけではございません。十分警察庁と御相談申し上げて、何か現行制度のもとで便宜的な措置がとれるかどうか、十分検討して参りたいと思いますが、根本的には先ほど申し上げたとおりでございます。

石谷憲男自由民主党

○委員長(石谷憲男君) 他に御発言もないようでございますので、本日の調査はこの程度にいたしたいと思います。  次会は十二月七日(金曜日)午前十時から開会することにいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十六分散会

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