大蔵委員会 第2号
- 発言数
- 277 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/08/21
会議録
○委員長(佐野廣君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 この際、大蔵大臣及び大蔵政務次官から発言を求められております。順次これを許します。大蔵大臣田中角榮君。
○国務大臣(田中角榮君) お許しを願いまして、一言あいさつを申し上げたいと存じます。 このたびの内閣改造に際しまして、はからずも大蔵大臣の任につくことになったわけでありますが、もとより浅学非才、人生経験も浅い私といたしましては、非常に大任でございますが、せっかくの任命でございますので、精進努力してその使命を全うしたいと考えております。当委員会の皆さんには、種々ごめんどうを賜わるわけでありますが、私も一生懸命職責を全うして参りたいと考えますので、格段の御鞭撻を心からお願いを申し上げます。 簡単でございますが、以上をもってごあいさつといたします。
○委員長(佐野廣君) 大蔵政務次官竹内俊吉君。
○政府委員(竹内俊吉君) 竹内でございます。今回大蔵政務次官を拝命いたしました。何分よろしく御協力、御支援をお願いいたします。 簡単でございますが、以上をもってごあいさつといたします。
○委員長(佐野廣君) 次に、大蔵政務次官原田憲君。
○政府委員(原田憲君) 原田憲でございます。竹内政務次官とともに、大蔵大臣を助けて、微力でございますが、一生懸命やらしていただきたいと思っております。何とぞ参議院の皆様方にも御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。 まことに簡単でございますが、一言これをもってごあいさつといたします。 —————————————
○委員長(佐野廣君) これより、産業投資特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案は、去る十五日、予備審査のため本委員会に付託されました。 まず、本案の提案理由の説明を聞くことにいたします。田中大蔵大臣。
○国務大臣(田中角榮君) ただいま議題となりました産業投資特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 御承知のとおり、政府は、前国会におきまして、いわゆるガリオア・エアロ等の戦後の経済援助の最終的処理をはかるため、「日本国に対する戦後の経済援助の処理に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」を提出し、国会の議決を得ており、また、この協定に基づいて政府が本年度中に支払うべき第一回の賦払い金にかかる予算につきましても昭和三十七年度産業投資特別会計予算において御承認をいただいております。さらに産業投資特別会計の本年度における投資の財源の一部に充てるため、一般会計から二百三十億円をこの会計に繰り入れることについても、予算上は御承認をいただいているところでございます。 本法律案は、この二点につきまして、産業投資特別会計法を整備するために所要の改正を行なうことを目的とした法律案でございます。 すなわち、第一に、「日本国に対する戦後の経済援助の処理に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」に基く債務は、米国対日援助見返資金特別会計廃止の際その資産を承継した産業投資特別会計の負担とするとともに、この債務の元金四億九千万ドルに相当する円の金額千七百六十四億を資本から債務に振りかえる等の措置を行ない、また、この債務の元利金の支払いをこの会計の歳出とする等所要の改正をいたしておるのでございます。 第二に、本年度の産業投資特別会計予算におきましては、日本輸出入銀行、農林漁業金融公庫、日本住宅公団、住宅金融公庫、商工組合中央金庫等に対する投資需要を充足するために、総額五百三十二億円の投資を行なうこととなっておりますが、この投資の確保をはかりますためには、その財源の一部は一般会計から補充する必要があり、本年度の一般会計予算では二百三十億円の産業投資特別会計への繰り入れが計上されております。よって、本法律案は昭和三十七年度において、産業投資特別会計の投資の財源の一部に充てるため、二百三十億円を限り、一般会計からこの会計に繰り入れることができるよう所要の改正を加えることといたしております。 以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますよう、お願いを申し上げる次第でございます。
○委員長(佐野廣君) 以上で提案理由の説明は終わりました。 続いて補足説明を聞くことにいたします。政府委員上林主計局法規課長。
○政府委員(上林英男君) ただいま提案理由の説明がありました産業投資特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、補足説明を申し上げます。 政府が前国会において御承認をいただきました「日本国に対する戦後の経済援助の処理に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」により、合衆国政府に対し、政府は、今後十五カ年間にわたり四億九千万ドル、邦貨に換算いたしますと千七百六十四億円になりますが、これと、これに対する年二分五厘の利子、十五カ年間で三百二十一億円になりますが、これを合しまして、元利合計二千八十五億円に相当する金額の支払いをすることといたしております。 この協定の実施に伴う国庫内部の経理といたしましては、提案理由において申し述べましたとおり、米国対日援助見返り資金関係の資産を承継した産業投資特別会計がその債務を負担し、同会計において元利支払いをすることが適当であると考えるものでございます。 すなわち、産業投資特別会計が旧米国対日援助見返資金特別会計廃止の際引き継ぎました資産は二千二百九十四億円でありまして、これに一般会計からの承継資産中見返り資金による復金債償還分六百二十五億円を加えますと、産業投資特別会計設立時の見返り資金関係資産は実質二千九百十九億円となっております。さらにその後、昭和三十六年度までの産業投資特別会計の利益による積立金は千四百三十三億円に上り、その相当部分は米国対日援助見返り資金関係の運用収入によるものであります。 また、産業投資特別会計の開発銀行納付金及び貸付金に関する運用収入のうち、見返り資金関係分は今後十五カ年間に二千二百二億円と見積もられまして、対米債務二千八十五億円は支障なく支払われる計算となっております。 したがって、本法律案におきましては、産業投資特別会計法に所要の改正を加え、この協定に基づく債務を産業投資特別会計の負担とするとともに、債務の元利金を産業投資特別会計の歳出として規定しようとするものであります。 さらに、産業投資特別会計におきましては、米国対日援助見返資金特別会計からの引き継ぎ資産等の金額をこの会計の資本として経理することとしておりますが、この協定に基づく債務の負担に伴い、元本四億九千万ドルに相当する円の金額一千七百六十四億円を資本から債務に振りかえる等の措置をいたしております。 次に、昭和三十七年度においては、産業投資特別会計から、提案理由で説明いたしましたように、総額五百三十二億円の投資を行なうこととしておりますが、この投資の財源の一部を一般会計から補充して投資需要の充足をはかる必要があります。そこで、この五百三十二億円の投資所要額の一部である二百三十億円に相当する金額を限り、昭和三十七年度において、この会計の投資の財源の一部に充てるため一般会計からこの会計に繰入金をすることができるよう所要の改正をすることといたしております。 以上簡単ではございますが、提案理由を補足して御説明申し上げました。
○委員長(佐野廣君) 以上で補足説明を終わりました。 —————————————
○委員長(佐野廣君) この際、お諮りいたします。 本案の審査のため、開発銀行の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○委員長(佐野廣君) それでは、これより本案の質疑に入ります。 御出席の政府関係及び参考人の方、大蔵政務次官竹内俊吉君、運輸省海運局辻章男君、大蔵省官房財務調査官佐竹浩君、日本開発銀行総裁太田利三郎君、以上でございます。 御質疑のおありの方は順次御発言願います。
○大矢正君 資料を要求します。 それでは、産投会計が設立した当時から今日までの歳入関係全般にわたって、こまかくひとつ資料を出してもらいたい。
○政府委員(上林英男君) 歳入……。
○大矢正君 歳入と受け入れぬ、たとえば見返り資金からの受け入れ、一般会計からの受け入れ、運用益があるでしょう、その他のこまかいのがあるわけでしょう、そういう内容を全部ひとつ年次別に出していただきたい。これが一つの要求ですね。 それから、歳出関係で、産投会計ができてから今日まで、投融資をした残高総額はもちろんですが、各期間別ないしは企業別の投融資先の金額ですね、たとえば二十八年以来開銀に幾ら融資をしたからということ、あるいはまた住宅公団にどうしたとかいう、そういう具体的内容の金額、それから——これはもちろん三十七年の三月末でけっこうです。それから、たとえば開発銀行のような場合には、一般的には大企業と目される企業に対する融資総額と中小企業に対する融資総額と分類できるわけでしょう。
○政府委員(上林英男君) それは、たとえば開銀融資が、中小企業の定義自体がむずかしいと思いますが。
○大矢正君 いや、今まで出しておる、一般的には俗にいわれる大企業には業種別にどれだけと、ずっと出ている。
○委員長(佐野廣君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(佐野廣君) じゃ、速記を起こして。
○大矢正君 資料の要求ですが、一つは、産投会計が発足した当時の見返り資金その他からの受け入れた財源の内容の詳細、それからその後年次別に産投会計が一般会計から受け入れた金額や、もしくは運用益あるいはその他の受け入れ金額等一切を、ひとつ資料として出してもらいた。これが一つです。 それから二番目は、投融資の内容ですが、これはもちろん三十七年の三月末でけっこうですが、三月末現在の各機関もしくは企業別の産投会計からの融資の実績と残高、それからまた、それが金融機関である場合におきましては、業種別並びに企業別の貸し出し実績と、それから残高、これらの資料をぜひひとつ提出してもらいたい。
○政府委員(竹内俊吉君) ただいま御要求になりました資料に関しましてはなるべく御期待に沿うように善処いたしたいと思います。ただ、最初お申し出のありました点につきましては、銀行局ともよく打ち合わせまして、その点も御期待に沿うように配慮いたしたいと思います。
○大矢正君 ただいま私が要求した資料はいつまでに提出してもらえますか。
○政府委員(竹内俊吉君) なるべく早い機会に提出いたしたいと思います。
○大矢正君 なるべく早くと言われたって、国会が終わってから出してもらっても意味がない。これは産投会計審議のために必要な資料として要求しておるのですからね。それがもし間に合わなければ、私は質問を留保してもらわなければならぬことになりますが、政務次官はどういうように思いますか。
○政府委員(竹内俊吉君) もちろんそのように考えておりますので、それに間に合わせますように十分取り計らいたいと思います。
○成瀬幡治君 昭和二十四年の三月までの援助総額と輸出入額を、年次別に、昭和二十年、二十一年、二十二年、二十三年、そういうふうに分けてやってもらいたい。そうして、それとからんで輸出入補給金に支払っておられるわけです。その額、それも年次別に引き当てて、そうして特に輸出入補給金に支払っておるわけですから、そのときの国内価格とアメリカ価格との比較をしてもらいたいと思う。これだけ高いものを買ったんだが国内へこれだけ安く売ったのだ、これだけやったのだと、それを品目別に全部もらいたいと思うけれども、そうもいかぬと思うから、私は、あなたのほうでお気づきになった、こういう品目を出したらいいだろうということで十ぐらい品目を引き抜いて、当時の価格でこうなっておったからこういうふうに輸入補給金を使ったと、また輸出補給金はこういうふうに使ったのだと、この資料を出してもらいたい。なぜこういうことを要求するかというと、この間私が質問したことについて、池田総理は、国民に対しては少しも迷惑をかけておらない、得をしておるのはむしろ日本国民であるというような、そういう答弁のしぶりなんです。私は逆の立場に立って、あるいは他の参考資料等を参考に見ると、どうも納得がいかないものがあるから、政府として私は池田さんがそういうふうに答弁するにふさわしいような資料を出すことを期待する。 二つ目の資料は、対米債務の支払いの計画は衆議院の平岡委員の要求に対して出ておりますが、これは少なくとも三十八年ですか、八年、九年というふうなことに分けて、その以降はどうなるかというふうにまとめておりますが、そうではなくて、十五年間にこういうふうに支払っていくのだという、その十五年間を年次別に分けた、支払い財源をどうするかということを年次別にしたものがほしいわけです。この資料まだ前国会にも出ておりません。この二点を要求しておきます。
○大矢正君 今の成瀬委員の最初の資料要求にありました価格差補給金に関連して、価格差補給金はもちろん、輸出に対してどの程度価格差補給金を出したのか、それから輸入に対してどの程度の金額を出したのかという、総額はもちろんでありますが、具体的には品種別にどの程度価格差補給金というものを総額で出しているのか、たとえば小麦の輸入に対してどのくらい出しているかというような、そういう品種別の価格差補給金を、輸出に対して出した、あるいは生糸の輸出に対して価格差補給金を出した、そういう具体的な金額の総額もあわせて出してもらいたいということも成瀬委員の質問の中に入っていることを、あなた考えてもらいたい。
○政府委員(上林英男君) 成瀬先生の一番初めの資料でございますが、二十四年三月末までの輸出入の実績ということでございますか。
○成瀬幡治君 援助総額と、それから当時の貿易勘定の別です。二本建になっておりますから、その両方を出してもらいたい。
○政府委員(上林英男君) それにつきましては、御承知のように、二十四年三月までは確たる統計がございませんので、司令部の作りましたJES統計というのがございますので、それでよろしゅうございましょうか。
○大矢正君 そうじゃなくて、僕は、あなたのほうはアメリカは十九億ドルと言っている、大づかみ。国内は十七億ドルと言っているから、僕はそんなあいまいなものはおかしいが、それだから、十七億ドルはどういうふうに計算したのかということを言いたくなる。あなたの言うようなことでは、どんぶり勘定でやっているのだということを言っている。そうじゃなくて、少なくとも昭和二十四年三月までにはこれだけの援助総額、これだけの貿易をやっていた、これだけの資料が出てこなければいかぬ。それを、いやそうじゃない、わかりません。それじゃいいかげんなことを……。
○政府委員(上林英男君) 今の問題と問題が違うと思います。要するに、十七億九千五百万ドルの計算は、これまた別の問題になりますが、要するに、司令部が残しました資料につきまして、援助物資であるというものを通産省が一つ一つの資料で計算したものでございますので、貿易収支とはまた違った調査をしたわけでございます。したがいまして、もちろん通産省が計算いたしました援助総額のうち二十四年三月までの数字は出るわけでございます。ただ、それと、今度は援助物資とそうでない物資とを含めました二十四年三月までの貿易収支ということになりますと、これは当時司令部が貿易を管理いたしておりました時代でございましたので、確たる資料がない、こういうことを申し上げたわけでございます。両方を含めまして資料を差し上げたいと思います。
○成瀬幡治君 資料は、含めずに、別に……。
○大矢正君 今のあなたの答弁からいうと、非常に不明確なんですけれども、結局、戦後対米貿易はもとより占領軍のいうならば直轄下にあった中にあっても、貿易会計というものがあったわけでしょう。その貿易会計というものは、それなりのやはり会計内容というものは明らかになっているんじゃないですか。その点の資料はどうなんですか。
○政府委員(上林英男君) 貿易会計は、もちろん援助物資と両方一緒に経理いたしておりましたが、両方の区分を明確にいたしておりませんので、一本で経理いたしております。したがいまして、どの分が援助物資か、どの分が商業物資かが、明示されておらなかったわけです。ただ、先ほど申し上げましたように、通産省はそういう司令部の残しました資料のうちから援助物資であると思われるものを抽出いたしまして一そうして援助額を作成した、こういうことになっておるわけであります。したがいまして、今の第一の問題につきましては、できるだけ御趣旨に沿うように資料を作って、あるいは成瀬先生に直接お伺いいたしまして、御要望に沿えるような資料を作りたいと思います。
○大矢正君 それは成瀬さん一人の要求じゃなくて、僕も要求しておるのだから、全員に相談してもらわなければ困る。 それから、さっきから再三言っておるのですが、価格差補給金の内容は明確に出してもらえるんでしょう。もらえないですか。その点を明確に答弁していただきたい。
○政府委員(上林英男君) 価格差補給金の点につきまして、だいぶ前の問題でございまして、これから調査いたしたいと思いますけれども、総額につきましては私ども今その資料を持っておりますが、どういうふうに具体的にやったかにつきましては、調査をいたしまして、できるだけ御要望に沿いたいと思います。
○大矢正君 あなた、池田さんは本会議で大みえ切っているんだよ。それは援助はもらった、それでその分は価格差補給金としてみな出したんだから何も国民は迷惑をこうむっていない、こういって本会議で大みえ切っているんだから、大えみ切るだけにはそれだけの裏づけの資料があるはずでしょう。何もなくて、ばく然と、価格差補給金を出したから、だからどうだこうだなんていうことは言えないはずだ。そのことを言っておる。それだけの大みえ切るからには、あなた方もそだまの資料を総理大臣があんだけの大みえ切っているんでしょうからその点、どうですか。
○政府委員(上林英男君) 私、ちょっと誤解しておりましたが、価格差補給金は、輸出入の価格差補給金につきましては、昭和二十四年四月以降の問題でございます。今お話しの問題につきましては、実質的に、先ほど申し上げましたように、商業物資と援助物資が一括して貿易資金特別会計で経理された結果、援助物資が実質的に価格差補給金に充てられたということを言っておられるわけであります、と思います。その点につきましては、当時御存じのように為替レートがきまっておりませんで、むしろ輸出価格、輸入価格は、国内の物資統制価格によりまして、あるいは買い上げられ、あるいは売り渡されておったというわけでありまして、見えざる価格差補給金として使われておったというわけでありまして、どの程度何が実質的に価格差補給金に使われたということにつきましては、これは計算が不可能でございます。と申しますのは、為替レート自体が確定いたしておりませんでしたわけでござますので、総体してそういうふうに使われたであろうということを申しあげられるわけでございまして、一つ一つの品目について幾ら価格差補給金を、実質的に補給金として使われたのかということは、算出ができないわけであります。
○大矢正君 それはおかしいじゃないか。ドルにおける換算は、為替レートが、単一に為替レートができていないからということはあっても、円での計算はできるわけでしょう。その点はどうですか。
○政府委員(上林英男君) 円の計算はできますが、買って参りましたときにドルでございますので、その買って参いました価格自体を幾らに円に計算するかというかというところで為替レートで要るわけでございますが、そのレート自体が特に定められたものはございませんので、御存じのように、輸出をいたしますときには、国内の統制価格で買い上げ、それとは無関係に海外のドル建価格で売る。また、輸入をいたしまするときは、海外の市場価格で買って参りまして、国内に売り払いまするときにはその価格とは無関係に国内の統制価格で売っている、こういう仕組みになっておったわけでございまするから、したがいまして、その当時の円ドル換算率が幾らであったかということが出て参りませんと、実質的に価格差補給金に幾ら使われたかということは算定が不可能でございます。かつ、申し上げましたように、その当時は換算のレートがございませんでしたから、したがいまして、一つ一つの品目につきまして幾ら実質的に価格差補給金に充てられたかということを算定することは困難と言わざる得ないわけであります。
○大矢正君 それは、そういうあなたの議論になってくると、価格差補給金というものがあったのかなかったのか疑わしくなる。そうでしょう。理屈かないうと。そうならないか、はたして価格差補給金というものがあったのかどうか。かりに生糸なら生糸を国内で買い付けて、それに対して金を幾ら払った。向こうに渡して、ドルを幾らもらってきた。そのもらったドルがはたして見合うか見合わないか、わからない。わからないで渡したということは、それの補給金になるかどうかもわからない。これは法案の議論になるから、ちょっと僕は言いたくないが……。
○成瀬幡治君 それはおかしいよ。七億ドルあると、こう言うんだよ。政府の答弁でいえば、七億ドルある。二十四年三月までに援助物資の総額でですね。しかし、そのものは貿易勘定で使ってしまった、一銭も残さずに。その前から、和年二十年八月十五日に引き継いだものが五千万円ある。それでなおかつ昭和二十四年三月以降一般会計からも繰り入れているわけです、ずっと今までの資料を検討してみると。だから、これはあいまいだといえばあいまいだし、あなたのほうは一応資料作ったといえば言えるわけだ。 そこで、私も要求し、あるいは大矢君も話している問題は、二十四年末までの援助総額はどれだけ、貿易総額はどれだけ、そのときに価格差補給金はどれだけ使ったかということを、年次別は出してもらいたいというのが一つ。 続いて、全部の品目に価格差補給金はどういうふうに使ったかということは言わないのだから、あなたのほうで適当に取捨して、少なくとも十品目ぐらいは、この問題についてはこれだけの単価で輸入しているから、それに対してこれだけの輸入補給金を使った、輸出の場合にはこれだけ使ったのだというような、品目について、たとえば小麦が一石当たりで幾らで総額が幾らになったのだというようなことが、その資料がほしいと、こう言っているのだけれども、その資料があなたのほうはどうも出せぬと。複数レートであったということは皆承知しているんです。そういうものが出せぬ。出せぬというのは、一体七億ドルあったのだということすら実はおかしくなる。何のためにどういうふうに金使ったか、でたらめな話になっちやう。ですから、そういう資料がほしいと。出ぬということなら、でたらめだったということになる。あなた方が弁明されることは私はわかるのですよ。そうだったら、初めから産投会計はでたらめのものだ、どんぶり勘定でやったのだと言わなければならない。少なくとも総理があれだけの大みえを切る以上は、正確な資料があっておやりになったことと判断するから、だから、その証拠をよこせと、こう言いたくなる。しかも、それは全部よこせと言わない。あなたの都合のいい十品目ぐらいのものに限って出せと、こう言うのですから、簡単にできますよ。
○政府委員(竹内俊吉君) ただいまの資料の御要求につきましては、できるだけの作業をいたしまして御期待に沿いたいと思うのでありますが、二十四年三月以前の援助物資につきましては、ただいま事務当局から御答弁いたしましたように、援助物資と商業物資とが一本になっておった関係で、総体としてはわかるが、中身の区分はなかなか精密には計算がしがたい、こういう実情になっておるわけでございます。つきましては、その点につきましても、さらに事務当局とよく詰めまして、御期待に沿うようにいたしたいと思いますけれども、その間の事情を、今事務事局から述べました点も了とせられることをお願い申し上げます。
○大竹平八郎君 関連して。先ほど成瀬君の対米債務の支払いの十五年間の年次計画、これについて念を押したい。これはもう非常に本案審議の一番の問題なのです。これについては何かさっきあまりはっきりしていないから、なるべく早い機会に出してもらいたいのだが、一体これはいつごろまでに出せるのか。これは一番わけのない資料だと思うので、早く出してもらいたい。
○政府委員(竹内俊吉君) ただいまの御要求の資料につきましては、御期待に早く沿いたいと思っております。
○野溝勝君 私は皮肉で物を言うわけではないのですから静かに聞いていただきたいのですが、今もいろいろと御意見が出ておるように、大体借入金の額もわからぬのに返済金の額を出すというようなところにやはり問題があると思うのですよ。一それから、いま一つは、大体二十六年の六月に国会で僕ら感謝決議をしたわけです。それからあと、戦後貿易庁ができて、GHQとの覚書の中に、輸入された全部の品物に対しては文句を言ってはいかぬ、文句を許さぬというような無理な強要があったわけだね。そういう点で会計が実にあいまいになっておったと思うのですよ。そういうような事情のもとに作られたガリオア・エロア資金の返済金の決定に至るまでの経過があるわけですね・特に、そういうわけで一月の九日に、まあ外相とライシャワーとの間に協定が結ばれたようなのですけれども、そのこと自体が、そういう経過をたどっている点に問題があったわけです。 さらに、私は、この際、特に委員長に強く要望しておきたいことは、大体自民党も——今の政府は自民党なのですが、昭和二十八年の七月七日の予算委員会総会で、私も傍聴しておりましたが、今の建設大臣になっております河野一郎君が、鳩山自由党の代表として質問したわけです。そのときにちょうど通産大臣が岡野君でしたが、答弁ができなかった。それは、一体これは対米債務かあるいは対米債権と相殺するのかどうかというようなことで、盛んに食い下がったのだが、吉田総理大臣は、最後にこれに対する答えとして、債務としないということを言っているのですよ。しかし、政府は責任をもって支払わねばならぬ、こういう答弁をしている。これは二十八年の七月の七日の予算委員会の総会の速記録を見ていただきたい。こういう経過のあるにかかわらず、あえてこれを債務としてガリオア・エロアの資金を承認しているということは、すでに誤っているのですよ。ここに私は何か一つの日米における政治的なからくりがありはせぬかという誤解が起きている。国民は全く心配しているのです。確かに国会を通った。国会を通ったから、今度はあとは手続だ。八十億から年間の返済金を決定するだけだというようなことを言う。この一部改正だから我慢しろ、承知しろ、これでは国民は納得しないのです。ですから、こういう経過を明らかにするためにも、その当時の、今の建設大臣の河野一郎君が堂々と予算委員会においてこの点を取り上げて論戦したのですから、一応私は本委員会に河野一郎君が来て、その経過、それからその当時の質問を取り下げたのか、またはそれは誤っておったのかどうか、こういうことを明らかにしてもらわないと、やはりこの内閣の一員として彼は今日池田内閣のもとにおるわけでございますから、そういう点を明らかにしてもらわないことには、幾ら衆議院において二十三日に質疑を打ち切ると言いましても、冷静なる参議院はそうはいきませんので、その点、私は特に委員長に要望しておきまして、その際に質疑を継続したいと思います。どうぞさように御了承願います。
○委員長(佐野廣君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(佐野廣君) 速記を起こして。
○成瀬幡治君 それでは、私、少し質問をしたいと思います。 まず最初に、運輸関係についてお尋ねしたいのですが、例の造船関係の話でございますが、一つは、海運事業助成のための例の五カ年間の利子のたな上げの法律案が出ております。一体運輸省としては、シップ・アメリカン政策に対しまして、日本の船を使って、運賃等のいわゆる貿易外の収入というものをはかっていかなければならないということが、私は所得倍増計画の一つの柱だと思うのです。そういうものに関して、どういうような構想をお持ちになっておるか、承りたいと思います。
○政府委員(辻章男君) お答え申し上げます。 運輸省といたしましては、できるだけ日本の輸出貨物を日本船によりまして運ぶことによりまして国際収支を改善したいということで、年々財政資金を投入し、また利子補給等の措置を講じまして、外航船腹の拡充をはかっておるというふうな方向に進んでおるわけでございます。
○成瀬幡治君 いや、あのね、私はもう少し具体的に、たとえば利子補給のほうを五年間たな上げしたら、船腹量が、造船計画が進まぬのじゃないか。したがって、昭和何年からはこのくらいの大体積み取り量と見ておる、それに対して大体これくらいの運賃が確保していけるのだというような計画的なものがなけりゃならぬと思うのです。私は、資料として、たとえば向こう十カ年間ぐらいの間にはこうなってくるのだというようなことが、年次別に実際は出していただきたいと思うのですが、そういうような資料要求ではなくて、私は答弁の中でそういうような御説明を承ったほうが審議が速いからとこう思って、実は質問をしておるわけなんです。ですから、そういう趣旨に沿うて、今のような答弁じゃなくて、研究しております、対策は立てておりますというのではなくて、もう少し御親切な答弁が承りたい。
○政府委員(辻章男君) 今運輸省のほうで考えておりまする計画といたしましては、いわゆる所得倍増計画に即応いたしまして、あの計画の最終年次までに約九百七十万トンの外航船腹を建造いたしまして、積み取り比率では輸出入ともに六二、三%を日本船で積み取るという目標のもとに、いろいろな施策を進めておる次第でございます。
○成瀬幡治君 年次別にちょっとおっしゃっていただけませんか。
○政府委員(辻章男君) 実は年次別の計画はないのでございまして、大ざっぱに申し上げますと、当初の五カ年間には四百万トン程度の船腹を建造いたしまして、それから後半の五カ年間に残りの約六百万トン近いものを建造する。それで、最終年次には輸出入ともに六二、三%の積み取り比率に持っていきたい、そういうふうな計画になっておりまして、一応前半の五カ年間のものにつきましては年次別を作っておりますが、後半のものにつきましては年次別という計画を持っておりません。
○成瀬幡治君 それじゃ、前半の五カ年はどういうふうになりますか。事務当局でけっこうです。
○政府委員(辻章男君) 前半の……。
○成瀬幡治君 昭和何年ですか。
○政府委員(辻章男君) 五年間は、昭和三十六年度から四十年度までの前半の五カ年間を考えております。それで、先ほど申し上げましたように、この五カ年間に四百万総トンを建造するという計画を立てております。三十六年から始まりまして、四十年には輸出のほうは五四・五%程度の積み取り比率、輸入のほうは五五・二%の積み取り比率に持っていきたいというふうに考えております。これは三十六年度から四十年度までの積み取り比率の目標の数字を持っておりますが、申し上げましょうか。——三十六年度は輸出が五〇・九%、輸入が四六・九%、三十七年度が輸出が五四・五%、輸入が四九・一%、三十八年度が輸出が五四・五%、輸入が五一・二%、三十九年度が輸出が五四・五%、輸入が五三・二%、四十年度が輸出が五四・五%、輸入が五五・二%、以上のような数字になっております。
○成瀬幡治君 この九千七百万トンというものは総トン数であって、そうすると、十カ年間に大体建造トン数は一千万トン、こういうふうに了承していいわけですか。
○政府委員(辻章男君) 十年間に九百七十万トンと申し上げましたので、まあ年平均いたしますと九十七万総トンというわけでございます。
○成瀬幡治君 それで、問題は、その建造計画が、なかなか造船会社自体が困難であるというふうに聞いておるわけです。実際問題として、こういうふうにあなたのほうでお立てになった計画で大体スムーズにやっていけるのだという裏づけですね、それには資金計画が出てくるだろうと思うのですが、資金はどういうふうな計画で大体やっていかれようとするのか。たとえば開銀と市中銀行の協調融資でやっていくとか、あるいはその場合に開銀はこのくらいの比率でこうやっていくのだというような計画があると思うのです。その点について御説明を承りたいと思います。
○政府委員(辻章男君) ただいま御指摘ございました資金の問題でございますが、まあ御承知のように、非常に海運の融資は長期な融資になりまして、一般の市中の金融機関としては融資しがたい融資でございまして、また非常に一般的に申し上げて金融情勢は日本におきましてはまあ逼迫しがちな状況にございますので、実はこの船舶建造に対しまする開発銀行と市中融資との割合につきましては、年々そのときの金融情勢等も勘案いたしまして、比率を変えていっているような状況でございますので、今のところ四十年度までにどういうふうな融資比率でいくかという点につきましては方針をきめておるわけではございませんので、年々予算のときに金融情勢その他を勘案いたしまして開発銀行と市中金融との融資の割合をきめていく、そういうふうな行き方をとっておる次第でございます。
○成瀬幡治君 まあ鉄鋼の値段であるとかいろいろな物価の値段等々、いろいろと関係はあることはわかりますが、大づかみに、たとえば三十六年度はかりにまあ九十七万トン造ると、三十七年に九十七万トン造っていくと大体やっていけば、どのくらいの大ざっぱに資金量が必要になってくるものか。で、その資金量に対して、まあ今答弁を承っておりますと、長期資金であって、金融事情等でその比率をどういうふうにするかというようなことはさまっておらぬというのですが、少なくともですね、三十六年度はもうどうにもなりませんから、七、八年度くらいは私はある程度きまっておるのじゃないかと思うのですが、もし、きまっておる範囲内で、このくらいの資金量が必要であって、このくらいのものは開銀のほうでめんどうを見てもらわなきゃならぬのだと、そしてこれはこのぐらいの年数だ期間はこのぐらいの年限の資金だというようなことは、御答弁できないでしょうか。
○政府委員(辻章男君) 来年度の資金量等につきましては、現在いろいろと検討中でございますが、三十七年度に計上されておりまする数字を申し上げますと、三十七年度には外航船を五十万総トン開発銀行と市中銀行との協調融資で建造しようということで、開発銀行の資金は二百億をそのために計上いたしております。ただ、この二百億の中には前年度からの、船の建造が両年度にまたがるものでございますので、船の支拡いは大体四回払いという商慣習に従っておりますので、二百億の中で相当部分は三十六年度の建造の資金が支拡い資金に充てられるものでございます。また、そのかわりに三十七年度に着工しましたものが三十八年度に繰り越して支拡われるというふうに、そういうことを繰り返すわけでございますから、金額としましては二百億でやっておりまして、それから協調融資の割合は、定期船につきましては開発銀行が七〇%、定期船以外の船舶につきましては開発銀行の融資率は五〇%ということで、三十七年度の計画は立てられておる次第でございます。
○成瀬幡治君 三十八年度は、そうすると、どのくらいの総トンを考えておいでになりますか。
○政府委員(辻章男君) 三十八年度につきましては、先ほど申し上げましたように、金融情勢、それから海運企業の動向等を考慮いたしまして、現在検討いたしておりますが、五十万総トンを下るということはないだろうというふうに現在考えております。
○成瀬幡治君 五ケ年間——前半の五カ年間に大体四百万トンですから、年に平均しますと、つまり約八十万トン造っていかないと四百万トンにならないわけです。そうすると、三十六年、三十七年、三十八年がおよそ五十万トン平均になっていきますと、あとの九年、四十年ごろは相当なものを造らなくちゃならぬという、しわが寄ってくると思う。ですから、三十八年は今承っていると五十万トンを計画しておるんだと、こうなる。そうすると、三十九年、四十年はおのずから答えが出てくるわけです。大体そういう計算でいいわけですか。
○政府委員(辻章男君) 実は今申し上げましたのは、世間でいわれております、いわゆる計画造船といわれております開発銀行との協調融資の面でございまして、これ以外に私ども俗に自己資金船と言っております。別に自己資金ではございませんで、全額市中銀行から融資を仰ぐとか、あるいは造船所の延べ拡いによりますとかというふうな方法で、開発銀行の融資を仰がずに、そういうふうな資金調達の方法ででき上がる船もございますし、それからまたいわゆる外資を借りまして、インパクトローンによりまする船も出てきておりますので、大体三十六年度におきましては、それらが、今申し上げたような船が約五十万トン程度できております。したがいまして、それらを合わせますと、三十六年では百万トンをこえておるというような状況でございますので、それらのそういうふうな船のでき上がるような動向を見きわめまして、財政資金を注入する船のトン数を考えていかなければならぬ、かように考える次第でございます。
○成瀬幡治君 私どもとしては、御承知のとおりな産投会計とこの償還との関連が非常にございますから、あなたのほうのお出しになった「日本海運の現状」というようなものは読ましていただきましたが、そういうことは別として、私は少し開銀のほうにこれに関連してお尋ね申しておきたいのです。 開銀としては、大体運輸省のほうの造船計画に関して、大体このくらいならよろしい、そうして資金関係についてはめんどうを見ていくのだという大体方針ですね、そういうものは十分打ち合わせられておると私は思うのですが、どうでございましようか。
○参考人(太田利三郎君) 造船計画は政府でお立てになりますので、開発銀行は政府機関といたしましてこれに全面的に協力いたす、こういうことでございまして、資金も実は全部大蔵省資金運用部の資金にたよって、それから融資する。むろん回収もございますけれども、政府資金にたよって融資するという建前になっておりますので、政府の御計画に十分協力いたすわけでありますが、今海運局長の説明せられましたことにつきまして、われわれも大体承知いたしております。その程度でここしばらくはいけるのではなかろうか、こういうふうにわれわれも思っておるのでございます。
○成瀬幡治君 今後毎年々々金を返しておゆきになるのですが、大ざっぱにいいまして、もし政府等の特別な出資がない限り、大体開銀がお使いになる毎年のお金の総額は平均どのくらいになるんでしょうか。原資はどのくらいになるんでしょうか。
○参考人(太田利三郎君) われわれの資金源といたしましては、出資金と政府からの借入金、それから最近は外債を発行いたしましてこの受け取り、それから従来の世界銀行等外国からの借入金にも仰いでおります。そういった出資金、政府からの借入金、外資、その三つに自己資金、つまり準備金でごいざますが、利益の中から積み立てられました準備金、それと毎年の回収金、こういうものが開発銀行の原資になっておるわけでございます。 年々の、毎年新規融資をいたします場合には、政府からどのくらい借り入れられるからということで貸付規模がきまるのでございまして、たとえば三十七年度におきましては、政府の借入金は五百七十億ということがきまっております。それと外債を三千万ドル予定いたしておりますので、これと回収金約三百二十億円というものをおもな財源にいたしまして貸付をいたすのでございますので、大体の規模と申しますのは、ほとんど政府からの借入金によってきまる、こういうことになっております。それによりましてわれわれは計画を立てる。こういうようなことになっております。
○成瀬幡治君 そうしますと大ざっぱにいって、三十七年、三十八年ころの見通しと申しますか、三十八年のことはちょっと困難かもしれませんが、三十七年はどのくらいになりましょうか。あるいはあなたのほうからむしろ逆にいえば、造船関係にはこれから毎年二百万、あるいは二百万よりも多くなるわけでございますが、これは比率の問題もございますけれども、なかなかそう市中金融のほうがゆるむとは、資金が余ってくるとは思いませんですが、二百億なら二百億というものが造船に向けられてしまうと、なかなか開銀としては他へのいろいろな問題で支障を来たすのではないかということを非常に心配しておるわけですが、そういうようなことについては、開銀としては、政府の方針がそうだから窮屈になってもやむを得ぬわというようなお考えなのか、相当借入金を、政府からのいわゆる貸付金をふやしてもらわなければならないというようなふうにお考えになっておるのか、その辺のところを概括的にはどういうふうにお考えになっておりますか。
○参考人(太田利三郎君) われわれといたしましては、融資の対象が、御承知と存じまするが、電力、海運、石炭というような基幹産業と、それから近年は主として中小企業を対象といたしまして機械工業に融資をいたしております。それから地方開発というものもかなり重点を置いておるのでございますが、電力、海運、石炭というようなものにつきましては、大体政府で立てられました計画に基づきまして、ほぼこのくらいのものはどうしても要るということで、毎年予算折衝の場合に大蔵省に要求申し上げておるわけでございます。われわれのほうとしましては、海運二百億でこれで十分であるというふうにはむろん考えておりませんので、できるだけこれは多いほうがわれわれとしても好ましいというふうに考えておりまするが、これは何分とも原資との関係もございますので、なかなかわれわれの希望どをりには運びませんですが、ただ電力、海運、地方開発というようなものは、大体ワクが国会で審議されます場合に予算の参考書として掲げられておりまして、それによってきまったものにつきまして、われわれその範囲でやる、こういうことになっておりますので、そのワク自体、われわれの中で、海運のためにほかのほうのワクを削るということはないわけでございます。
○成瀬幡治君 私は開銀に対してもっといろんな問題を尋ねたいのですが、先ほどもちょっと出ましたのですが、私は先日本会議でもちょっと触れたのですが、開銀の融資先がだんだんと変わってきた。今、総裁からの御答辯の地方開発であるとかあるいは起債の点に相当の融資をせねばならないというようなことで、若干市中銀行関係とかいろいろ政府関係の他の銀行と、何と申しますか、競合面も出てきて、あるいは改組しなければならぬのではないかというような御意見もあるやに聞いておるのであります。内部でそういう意見も出ておるように聞いておるのでありますが、そういうような点について総裁はどういうふうにお考えになっておるのか、この際承っておきたいと思います。
○参考人(太田利三郎君) それは、開発銀行ができました当初以来、開発銀行は市中とは競争しないという立場で運営をいたしております。で、市中銀行で融資ができまするようなものはこれはできるだけそちらへお願いいたしましては、われわれはこれを補完する。質的にも量的にも足らぬ部分だけを補完いたしまして、そうすれば市中から誘い水的に資金が引き出せまして計画ができる、こういうような建前をとっておりますので、近来お説のように地方開発、それから機械工業等にかなり重点を置いておりまするけれども、これも市中でおできになるものはできるだけわれわれのほうでそちらにおまかせしまして、どうしてもできぬ分だけ金額をできるだけ節約いたしまして融資をいたす、こういう建前を今後も貫きたいと思っておりますので、観念的にはこの両者の競合ということが起こるかもしれませんけれども、現実には今まで地方開発におきましてわれわれが取り上げておるものも従来なかなか融資ができなかったものであるという実情でございまして、実質的に競合することは起こらないのじゃないかと思っております。そういった企業がだんだん成長して参りますと、われわれの手を離れまして、これは市中のほうにおまかせする、こういう態度を従来もとっておりますし、今後もとって参りたいと、こういうふうに思っておりますので、そういったことのために開発こと銀行を特に改組するとか、そういうは、今われわれ内部におきましても考えておらないのであります。
○成瀬幡治君 今、総裁の御答弁から、大体方針としては大ざっぱな方針を承ったわけですが、実は私が聞いているのじゃ、あなたのほうからむしろ若干日本産業の動向とにらみ合って政府が投融資をしていくわけですから、こういう方向に今ウェートを置いておみえになるような方向にだんだん変わっていくのじゃないか。資金需要というものが当然変わってくるのじゃないか。それに順応されていくというのが当然の話です。したがって、この運用面からいきまして、若干改組と申しますか、方針というようなことがそのつどつど変わってくる必要があるだろうと思いますから、むしろ私はあなたのほうからそういう声が出てくるかと思ったら、逆に、いやそんなことは考えていないのだ、こういうことなんですが、それはほんとの話ですか。それとも、こういうところでやってしまうと、また差しさわり等が出て、いろいろな点が出てくるからというので、というような御答弁なのか。ちょっとそこらのところははかりにくく思っているわけですが、内心はどうなんですか。
○参考人(太田利三郎君) これはやはりその年々でわれわれの対象、政府で考えております重点産業の対象も変わってきております。それは事実でございます。われわれのほうの重点融資もだんだんと変わってきているのは、間違いない事実でございます。ただ、といって、改組という——ちょっと御趣旨よくのみ込めなかったのでございますけれども、そのために開発銀行を根本的に何か別な銀行組織に改めるというようなことは必要ないかと思いますので、そういう仕事の態勢に応じましては、たとえば地方開発をやりますために各地方に支店を設けますとか、それから本店に地方開発局というものを設けましてそこの包括事務をやらせるとか、そういった内部的にはそれに応じた仕事ができるようにいたしておりますけれども、それ以上の、改組ということは考えておらない、こういう意味でございます。
○大竹平八郎君 海運局長に少しお尋ねいたしたいのですが、今日の海運の不況という問題は、御承知のとおり、非常に大きな政治問題にも発展しているわけです。したがって、今問題になっている例の造船融資の二分の一の利子のたな上げ問題とか、いろいろやっておりますが、そんなことでは今の状況においては簡単に回復はできない。ことに最近の、三十六年度末の海運企業五十二社の普通償却不足というものが累計五百七十二億、それから約定償還の延滞額が八百三十億と、こういわれているのでありますが、こういうような状況に対して、なまなかのことでこの海運不況を回復するということはできないのですが、何かこういうことについて当局として、まあできるできぬは別の問題として、どうしたら一体この状況を回復できるかということについて、御意見なり伺いたい。
○政府委員(辻章男君) ただいま御指摘ございましたように、海運企業の企業基盤というのが非常に脆弱でございまして、私ども、今後この脆弱な企業に相当な新造船ということになりますと、設備の新たな投資になりますわけでございますが、これを積み重ねていかなければならないという方向を前提に考えまして、いろいろ考えている次第でございます。 私どもの考えといたしましては、何としても、ただいま御指摘ございましたように、非常に未償却が累積しており、また借入金が非常に多くて、相当部分が延滞のような状態になっている。これを解消させることがまず第一の急務ではないか。それと並行しまして、今後造って参ります船に対しましては、その船自体として国際競争に耐え得るようなコスト・ダウンをはかるような政策を、あわせて考えるべきじゃないか、という二点を建前に考えている次第でございます。
○大竹平八郎君 そこで、この海運企業大体五十三社これは私は必ずしも同じベースでこれを見て、そうして金融関係等についてもそういう意味で同じようにやっていくということは、私はいろいろ無理があるのじゃないか。たとえてみれば、いわゆる命令船に近い大阪商船が移民船を何ばいか持っておる、この移民船のごときは御承知のとおり政府計画と実際というものはほとんど毎年違っておるのですね、収容人員がそのために非常な大きな赤字を持っている。それからまた、移民船というものは、御承知のとおりこれは上客船ですから、非常に金もかかる。したがって、それに集中していくというと、結局営業ベースに乗るところの貨物船というものの造船というものは非常に鈍くなる。そういう点で非常に他社より、これは商船だけかほかにあるのかどうか知りませんが、そういうような意味で、五十三社必ずしも同じベースでこれを見ていくということはできないのでありますが、こういうことについては、特に何か運輸省としては特別な考えでそういう会社に対しては措置をとっておりますか、特別に。
○政府委員(辻章男君) ただいま御指摘ございました南米に対しまする移民船の問題につきましては、御指摘のとおり、非常にこれは大きな問題でございまして、またそれを持っておりまする会社が、政府の移民計画と実績との食い違いによりまして、また移民船であるがゆえに船価が高い、そういう点から、移民船を持っておる会社が非常な負担をこうむりまして、現在までに相当な損失を出しておるという点は御指摘のとおりでございます。これに対しましては、政府といたして、客船の移民船の部分に対しまして年々補助金を出すようなことをいたしておりますが、実はこの補助金を算定いたしますのには移民の計画等とにらみ合わせまして予算を組むのでございますが、そのコストの見込み方、あるいは移民の送出の計画等と実際との開きがございまして、実はその移民船に対しまする補助金が所期の効果をあげていないような状態でございますので、実は来年度からは構想を新たにして、移民船につきましては会社に負担のかからないような方法をとるべきじゃないかということで、目下新しい構想を検討しているところでございます。
○大竹平八郎君 その構想ですがね、いろいろお考えになっておると思うのでありますが、従来の例から申しますれば、年次計画が政府として一年一万一千とか一万二千、実際は三千人にすぎなかったとか三千五百人にすぎなかったというようなことが、赤字の累積になった大きな原因なんでしょうが、それと、一つは経営者とそれから政府の措置その他運賃等の算定の違い、こういう問題もあるのでありますが、どうなんですか、大体七千とか八千とか、それはいろいろ船によって違いましょうが、一応の規格を政府が立てられて、その分は乗っても乗らなくても政府がそれを負担するというようなことまでお考えになっておるということはないのですか。また、それを考えてもらうということを私ども強く要望しているのですが、いかがですか。
○政府委員(辻章男君) ただいま、先ほど申し上げましたように、移民船に対しまする補助金の考え方につきまして検討いたしておりますが、今お述べになりましたような方向に行くべきじゃないかという方向で実は検討しておる次第であります。
○大竹平八郎君 それから、アメリカ、イギリス、フランス、西独、イタリア、こういう諸国の状況を見ますると、運航補助とか、それから建造の補助、あるいは利子の補給とか、さらにスクラップの問題等につきまして、政府が助成措置をとっているのでありますが、当局としては、こういう点についてどうお考えになっておりますか。
○政府委員(辻章男君) 御指摘がございましたように、世界の主要海運国は、いろいろその国の事情に応じまして、相当手厚い海運の助成の方途を講じているわけでございます。現在日本におきましては、開発銀行を通じまして、長期低利資金を供給しますことと、開発銀行と市中金融機関に対しまして利子の補給をするということによって金利の負担を軽減する、この二つが支柱になっているのでありますがだんだんと国際競争におきまする激しさが加わりつつあるような状況にかんがみまして、私どもとしては、なお新たな考えをしなければならぬのじゃないかというよに考えている次第でございます。 なお、先ほど申し上げましたように、特に日本の海運企業につきましては、戦後無から今日まで来たような関係上、非常に自己資金が不足いたしておりまして、非常に借入金が多い。また、その金利の重圧が多いという等の事情にかんがみまして、ただいま前国会から継続審議になっております海運企業の整備に関する臨時措置法という法案によりまして、そういう企業基盤の強化をはかるような施策を考えたい、かように考えている次第であります。
○大竹平八郎君 その臨時措置法ですが、臨時措置法の中には、約定償還の延滞額の分も含めてですか、それを一率にしてお考えになったんですか。
○政府委員(辻章男君) これは、あの法律で規定いたしておりますのは開発銀行の点だけでございまして、市中の金融機関につきましては、これに準じた措置をとられることを期待するわけでございますが、開発銀行の融資残高に対しまするいわゆる利子の猶予の措置は、いわゆる延滞分は含んでいないわけでございます。
○大竹平八郎君 市中銀行は期限は五年ですか。
○政府委員(辻章男君) これは、いわゆる計画造船、つまり開発銀行と協調融資になっておりますが、期限は大体五年でございます。
○大竹平八郎君 そこで、一点、開発銀行にお尋ねをいたすんですが、現在開銀から海運関係に出しておりますのは千八百十三億円ですか、全体の基幹産業を見ますと、大体二五%一相当なウエートを占めているわけでありますが、それから一番大きいのは、言うまでもなく、電力会社の二千二百六十二億円ですが、それから別ワクといっていいのかどうか知りませんが、別ワクで、あなたのほうが窓口で、世銀から千四十六億円というものが出ているわけですね、電力会社。そういう意味で、世銀を通じて、そうしてあなたのほうが窓口になって貸しているものは電力関係だけですか、現在においては。
○参考人(太田利三郎君) 電力関係だけではございません。鉄鋼関係も相当ございまして、電力鉄鋼、ほぼ半々くらいと、かように記憶しております。ほかに自動車工業、それから造船所、そういったものが、わずかでございますけれども、含まれております。
○大竹平八郎君 それから、あなたのほうを通さずに、電力なりあるいは鉄鋼なりが直接に世銀から借りておる分というものも相当あるわけですか。
○参考人(太田利三郎君) それは全然ございません。日本の私企業に対しますものは全部日本の開発銀行を通じてやる、こういうことになっております。ほかにございません。
○大竹平八郎君 そこで、これは企業の内容ということが非常に今問題になるわけでございますが、たとえば同じ九電力のうちでも関西電力というものは非常に内容がいいということで、他の電力会社よりも常に世銀との関係というものは上手にいっているというようなことで、おのずから企業の内容というものが大きくなるわけなんですが、海運関係というものは、造船が今お話しのとおり多少ありますが、海運関係というものは全くないでしょう。
○参考人(太田利三郎君) 世界銀行からの借款としては全然ございません。ただ、海運は、プライベートにアメリカの銀行から、造船業の融資を多少市中銀行から受けておるというのがあるように聞いております。
○大竹平八郎君 今後、これはまあ海運会社が一社、二社ということになると、今の状況からいくと応諾するということはむずかしいと思うのでありますが、何か一つのグループをこしらえて、そうしてあなたのほうを通じて世銀への借款というような問題は考えられませんか。
○参考人(太田利三郎君) これは世銀の審査というものは実はなかなか厳重でございまして、御承知のように、海運企業はあまり状況が順調でございません。業種としましてもなかなか困難かと思いますし、それにすでに日本といたしましては、世界銀行からかなりの借款を仰いでおります。日本は経済ではひとり立ちができるのではないかというような感覚を持っておるわけでございます。今後海運にそういった意味の世銀借款を仰ぐということは、これは私の私見でございますけれども、きわめて困難ではないかと思います。
○大矢正君 開発銀行に二点お尋ねしておきたいと思うのでありますが、もちろんこれは総裁にお尋ねをするのじゃなくて、事務当局の方から答弁をしていただいてけっこうです。一つは開発銀行が設立をされましてから今日までの納付金の年次別の金額を一つ知らしていただきたいということ。これはもちろん開発銀行ができました当初はおそらく納付金はないと思いますが、そのあった部分だけでけっこうですから、お知らせいただきたい。 それから、もう一点は、これは産投会計の審議をする際にちょっと必要なので、この際その資料としてもお尋ねをしておきたいと思うのですが、特に私ども実務家じゃありませんから、具体的にこの内容を、大よその見当はつきますけれども、もし誤りがあったら困りますので、念のためにお尋ねをするのですが、先般の衆議院の大蔵委員会に提出された資料の中で、対米債務支払いの年次計画というのがありまして、それの支払い財源として、十五年間の支払い財源総額として、開銀の納付金が千七百億、それから開銀貸付金、回収金、それから利子収入というふうにして分けてございますが、十五年間の総額はけっこうですが、また三十七年度の予定というのがありまして、これに開銀の納付金が九十一億二千四百万円、それから開銀貸付金の回収金が三十八億、利子収入が十八億、合計して百四十八億七千七百万円と、こうなっておりますが、そこで、納付金はわかりますが、貸付金回収金というのを、利子収入というものは、具体的にはどういうものですか。この二点についてお尋ねをしておきたいと思います。
○参考人(大島寛一君) ただいまのお尋ねにつきまして御説明申し上げます。 まず、開発銀行の国庫納付金の年次別の金額でございます。昭和二十七年度から三十六年度まで各年度別に申し上げますと、昭和二十七年度五十億一千二百万円、二十八年度百八億四千五百万円、二十九年度九十七億四千七百万円、三十年度九十九億四千六百万円三十一年度百二十七億五千五百万円、三十二年度百四十三億三百万円、三十三年度百二十四億五千九百万円、三十四年度百二十五億四千五百万円、三十五年度百三十億九千七百万円、三十六年度百二十四億六千二百万円、以上でございます。
○大矢正君 総額はどうなっておりますか、今まで。それはあとで計算すればわかりますけれども……。
○参考人(大島寛一君) 総額はただいま計算して申し上げます。 次に、第二点でございますが、衆議院に大蔵省から提出されました資料のうちで、三十七年度の予定というところがございます。納付金につきましては、約百三十億が三十七年度分の納付金となる見込みでございまするが、そのうち主たる部分を年度内に概算納付いたしますので、その金額は約百四億円になると見込んでおります。これは銀行としての立場から申し上げたわけでございます。 次に、開銀貸付回収金、同利子収入の項目についてのお尋ねでございますが、これは開発銀行が産投会計から借り入れを過去において行なっております。それの元本並びに利子の、銀行から見ますと産投会計に対する支払いの予定額でございます。
○大矢正君 その開銀貸付金回収金というのは、そうすると、産投会計から受けた融資の部分、貸付金の回収と、こういうことですか。
○参考人(大島寛一君) これは政府の立場でお書きになっておると思いますので、銀行のほうから申しますと、産投会計から開発銀行が過去におきまして借入金をいたしております。それの年次別の償還額とその残高に対する利子の支払いがあるわけでございます。それを見込まれて書かれたものと思います。
○大矢正君 わかりました。
○参考人(大島寛一君) なお、先ほどの、二十七年度から三十六年度までの納付金の累計額でございますが、申し上げます。一千百三十一億七千百万円ございます。
○大矢正君 そうすると、その開発銀行が産投会計から、今あなたより説明のあった借り入れた部分の金額というものはどのくらいあったのか、そしてその残高はどのくらいあったのか。
○参考人(大島寛一君) 三十六年度末で申し上げますと、残高四百五十四億六千五百万円でございます。なお、三十六年度までに返済いたしましたものが四十九億三千万円ございます。
○大矢正君 そうすると、過去における借り入れ総額といういうのは約五百億という計算になるわけですか、大づかみにいうと。借り入れ総額です。
○参考人(大島寛一君) 概算で申し上げますと、産投からの一般借入れの過去の累計は約五百八十三億でございます。
○大矢正君 借り入れ総額の五百八十三億というのと、それから借り入れの残の四百五十億と、返済の四十九億と合わせると、ちょっと数字が合わないですが、これは何かほかに……。
○参考人(大島寛一君) 失礼いたしました。先ほど返済額と申し上げましたのは、三十六年度中における返済額でございます。
○大矢正君 そうすると、もう一回念のためにお聞きしますが、三十六年度末までの借り入れ総額は五百八十三億というのはわかったのですが、そうすると、三十六年度末の残高は幾らですか。
○参考人(大島寛一君) 産投会計からは、一般の借り入れと、それからかつて発行されました減税国債による収入を借りましたものと二口ございまして、一般の借り入れが合計五百八十三億ございます。これに対して三十六年度末の残高は三百五十四億でございます。
○大矢正君 そうすると、二百億一応返済された……。
○参考人(大島寛一君) さようでございます。 それから、なお減税国債のほうを申し上げますと、これは今のと別でございますが、借り入れば二十八年度と二十九年度に合計百十七億ございまして、それを償還して参りまして、三十六年度末における残高は百億でございます。
○委員長(佐野廣君) いいですか。午前中はこれにて休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ————・———— 午後一時二十九分開会
○委員長(佐野廣君) これより委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、野溝勝君が辞任、その補欠として亀田得治君が選任せられました。 —————————————
○委員長(佐野廣君) 次に、租税及び金融等に関する調査を行ないます。 本件につきまして出席の政府関係の方は、運輸省自動車局長木村睦男君、運輸省自動車局車両課長堀山健君、国税庁は、長官木村秀弘、間税部長谷川宏君、以上でございます。 それでは、御質疑を願います。
○亀田得治君 私は、去る四月二十四日の大蔵委員会におきまして審議されまして、継続審議になっておりました鈴木自動車の脱税問題につきまして、この際お伺いをいたしたいと思います。 国税庁当局に最終的にお尋ねすることになりますが、その前に、前回の委員会におきまして、運輸当局に対し質問した事項に関連し、当時答弁が保留等になっていた点がありますので、それらの点についてまず先に確かめておきたいと思います。 まず第一点は、スズライトTL型の最初の型式の認定ですね。これは昭和三十四年の九月であるわけですが、その際における運輸省側のその認定をするために実地にTL型をごらんになった人ですね、だれが一体これを見たのか、その日時、場所等を次回に答弁するとなっておるわけですが、この際明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(木村睦男君) スズライトのTL型の型式認定に審査に立ち合いました者は、昭和三十四年の二月の二十四日でございますが、本省自動車局の車両裸の原田係長、それから名古屋の陸運局の車両課長の飯塚、同じく車両課の係長の福岡、技官の鈴木、この四名でございます。
○亀田得治君 飯塚、福岡、鈴木、これに全部名前をおっしゃって下さい。
○政府委員(木村睦男君) ちょっと名前は記録いたして参っておりませんのですが、職名を書いて参っておりましたので、あとでお答え申し上げます。
○亀田得治君 職名をおっしゃって下さい。
○政府委員(木村睦男君) 職名は本省の車両裸の係長でございますが、当時と今と係りの名前が変わっておりますので、ちょっとただいまわかりませんですが、原田、それから名古屋陸運局は車両課長飯塚でございます。それから係長は、車両係長だと思いますが、福岡、それからもう一人は技官鈴木でごいます。
○亀田得治君 それから次に、昭和三十五年の九月ごろのはずですが、途中で型式を変更したと、その際にやはり現物を確認しておると、こういう点が前回答弁されておるわけですが、その日時、人、場所、これを明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(木村睦男君) お話の点の型式認定に関します変更の届出、またそれを受理いたしましたのは、私の記録によりますと、三十五年の三月の二日でございまして、そのときに立ち会いました者は、先ほど三十四年の二月に立ち会いました人間と同一人でございまして、ただ三十四年の二月の鈴木技官がいないだけでございまして、あとはやはり運輸省自動車局の車両課の原田係長、名古屋陸運局の飯塚車両課長、それから福岡車両係長、この五名でございます。
○亀田得治君 この両回とも、これは場所は鈴木自動車の本社ですね。
○政府委員(木村睦男君) さようでございます。
○亀田得治君 それから次に、本件TL型が脱税車ではないかという問題が三十六年の五月に大阪から問題が起こされたわけでございますが、その際に運輸省側として本社のほうに調査に行かれたはずでありますが、その日時と人間、これを明らかにしてほしい。
○政府委員(木村睦男君) 話の点は、三十六年の六月だと思いますが、そのときに確認に参っておるということでございますが、ちょっと、人の名前はよくまだ調べておりませんので、後ほどそれを調べまして御報告したいと思います。
○亀田得治君 こういう点は前回にも問題になったわけでございまして、認定そのものがおかしい。国税庁の問題に入る前に、その点に私たちは、大きな疑惑を持っているわけです。そういうことでお尋ねしているわけですから、もっとちゃんと——きょうは二回目ですから、そういう点は準備をして出てもらいたいと思います。 都合で、実際にそういうことに携わった人たちを参考人なり証人として呼ばなければほんとうの真相は突きとめられないというふうにも私たちは感じているわけですから、そういうふうな意味で聞いているわけですので、この質疑の間にでも係官の方にその点を調査させてもらいたいと思います。できますか。
○政府委員(木村睦男君) すぐに名古屋のほうに連絡をとりまして、この会議中に間に合いますかどうか、すぐ直通電話で調べますから、しばらくお待ちを願いたいと思います。
○亀田得治君 それから次に、この点も前回明確を欠いたのでありますが、名古屋陸運局は本件問題が起きた後に鈴木自動車に対して注意を与えた、こういうことが前回にも答えられ、記録にも載っているわけですが、その日時、注意の内容、与えた実際の人物、相手は鈴木自動車のだれに与えたか、この四点を明らかにしてほしいと思います。
○政府委員(木村睦男君) 三十六年の五月、名古屋陸運局から鈴木自動車の技術管理課長角田、その人に注意を与えておりますが、注意を与えましたほうの陸運局の者はだれであったか一これもちょっとここに記録しておりませんので、すぐに調べたいと思います。
○亀田得治君 内容はどういう内容の注意ですか。
○政府委員(木村睦男君) 注意しました内容は、このスズライトのうしろ列の座席を起こしますために、二つの座席がありますが、その座席のまん中の突っかい棒、この突っかい棒をとめるところに別の穴があったということが、この突っかい棒を移動できるということになっておるわけでございまして、そのことについて注意を与えたわけであります。
○亀田得治君 このストッパーについての注意は与えておりませんか。車両の車のおおいと座席の間にはさまっておるストッパーが問題になっておるわけです。今あなたのおっしゃったのは、この座席と座席のまん中に入っておるこのささえの下のほうの穴ですね、それについてのお話だと思うのですが、これとこのストッパーというのは一体をなして用をなすわけですが、これだけの注意をされたわけですか。
○政府委員(木村睦男君) もちろん、ストッパーについても注意を与えておったということでございます。ただ、まん中のその突っかい棒につきましては、特に穴を別にあけておったということでございまして、ストッパーのほうはボルトで、ネジでとめてあるわけでございますので、これは自然の形。まん中の突っかい棒だけがそういうふうに別のささえの小さな穴をつけて移動できるようにしてありました。その点が特に注意を強く要する点でございましたので、その点も強く注意すると同時に、ストッパーの点につきましても注意を与えたわけであります。
○亀田得治君 その注意というのはどういうことなんですか。そういうことをやめろという注意なんですか。
○政府委員(木村睦男君) やめて、もとの形に改良するようにというような注意を与えております。
○亀田得治君 もとの形というと。
○政府委員(木村睦男君) まん中の突っかい棒の穴を一つにするようにということでございます。
○亀田得治君 そうすると、ストッパーはどうなんですか。あなたは穴のほうばかり話しておりますが、さっきから聞いておるけれども、ストッパーは認めておるのですか、あなたは。
○政府委員(木村睦男君) ストッパーのほうは溶接をするようにという注意を与えております。
○亀田得治君 何んでそれを早く言わないのです。溶接なんかしたって、ぽんとたたけばはずれてしまう。そんなことをしたって、たいしたことにならないのですよ。注意自体がおかしいのでして、だから、そこにちょっとあなたらは、専門的に見てわかっておって、いやそんな溶接したって何もたいしたことはないのだという感じがあるものだから、その点を私に答弁する場合に避けよう避けようとしている感じで、よく出ていますよ。結果は溶接しましたか。
○政府委員(木村睦男君) 溶接は三十六年の十月にやっております。 私が先ほど申しました点、不十分であったのでございますが、この型式認定についてちょっと申し上げたいと思うのでございますけれども、型式認定と申しますのは、車両が道路上を運行します場合に保安上心配のないようにということで、自動車を作ります場合に見まして、そうして型式の認定をいたしますと、車を買う人が、この車は型式認定を受けているということで、一応安心して買えるという意味合いで型式認定というものをやっているわけでございます。問題になっておりますスズライトの座席のストッパー、それからまん中の突っかい棒の点でございますが、ストッパーのほうはボルトでとめてありますので、まあ初めから製作者が非常に悪意をもって悪いことをやるというふうな前提で考えれば別でございますけれども、一応ボルトでとめてありますので、その辺別に気にとめなかったわけでございますが、悪いことをするとすれば、そこを溶接してありまして、またそこは切ることもできますし、そこまで型式認定のときには、保安とは一応関係のない部位でもございますので、そういうもと製作者が悪意に立ってやるという考えなしに見ておりましたので、その点につきましては、最初から別に気にとめていなかった。まん中の突っかい棒の点につきましては、一つ余分の穴があったということで、これはおそらく見ます場合、にどういう目的で使うかということまで深く見ないままに、保安とは関係ありませんものですから、見のがしていいのではないかと、かように考えているのでございます。ところが、たまたま脱税その他の関係で、このいすがこのストッパーをはずし、それからまん中の突っかい棒を動かすことによって、座席の面積を多少広められるということで問題になりまして、それで車をよく見ましたところが、それにもう一つの穴が利用されているというふうなことで、二度目のときに特にこの穴の点については注意をした、こういうふうないきさつのように思います。
○亀田得治君 車両課長は、前回質問をしたときには、TL型をまだ見ておらないということをここでおっしゃったわけですが、私もはなはだそれは責任者として怠慢ではないか、これだけ問題になっているのに責任者が現物も見ないで理屈だけ言っているから、私もしかったわけですが、その後ごらんになりましたか。
○説明員(堀山健君) 見ました。
○亀田得治君 局長、ごらんになりましたか。
○政府委員(木村睦男君) 私は写真と図解で見ましたが、現物は実はまだ見ておりません。
○亀田得治君 そういうことを言っているから、理屈が実物と合わぬようになるわけなんです。この前、担当課長が現物も見ないでつべこべしゃべるものですから、私も憤慨したわけですが、国税庁のほうはむしろその段階でものを見ているわけですね。肝心の型式認定などを料紙にやって問題を起こしている張本人のほうが、前回は見ていない。今回はごらんになっているわけですが、ところが、そういうことがあれば、当然これは局長も見て出てくるべきなんです。そんな見もせぬで、先ほどのような、初めから鈴木自動車が悪いことをやるというように思わぬものですからというような、その自分の意見をこれに加えることは僭越しごくなんです。紙の上だけの理屈なんです、そういうことは。課長も怠慢じゃないか。きょう質疑をやるということがはっきりしておれば、そういう現物くらい見せて、現物に即して局長に説明して、そうしてここに出てくるのがほんとうじゃないですか、まじめな態度として。これ、どう思いますか。
○説明員(堀山健君) 私の手落ちでございます。
○亀田得治君 いや、その課長もさることながら、局長も現物を見て出てきてもらわなければ困るじゃないですか。あなた自身としても。
○政府委員(木村睦男君) 御指摘のとおりでございまして、現物をよく見てやるべきであったと思いますが、一応写真その他で相当課長からも説明を聞きましたので、大体私は車の性能その他につきましても理解したつもりでおったわけでございますが、御指摘のように、現物を見なかったということは、はなはだ残念に思います。
○亀田得治君 先ほどから、昭和三十四年、三十五年、三十六年、あなたのほうの係官が鈴木本社に何月幾日調べに行ったとなっておりますが、実際には、これは車を見ておるのですか。行ったという記録になっているだけと違いますか。行って、なるほどそれは近くまで行ったかもしれぬけれども、どこかその辺で接待でも受けて帰っておるのと違いますか。これだけ問題になっても現物を見ようとせぬような局長、課長のそろっているところを見ると、私はそこまで疑いたくなる。
○政府委員(木村睦男君) 現車審査に参りましたときには、必ず現物をよく見ております。新しく作ります車についての性能その他につきましても、必ず現物に当たってよく見た上で審査しております。
○亀田得治君 それじゃ、車両課長にお聞きしましょう、あなたは現物を見てきたとおっしゃるから。あなたが現物を見た結果、検査官がこれを見たときに、このストッパーはおかしいじゃないかという疑いを持つのがほんとうと思うかどうか。あるいはこの昭和三十五年二回目の検査ですね、二回目の検査の場合には、まん中の棒がついておるわけですね。実際に検査官が現場に行って実物を見ておるとするならば、私は、これは一体何だろうという疑いを持たなければならぬ。あなた、現物見てですね、それをどういうようにあなた自身としては感じましたか。
○説明員(堀山健君) ストッパーは板で変形して加工して作ってございまして、ボルトのついておりますのは、外側から、客席側からは見えない。裏側から手を回して取れるようになっておりますが、それで、私ども実はこの形のものは、軽自動車が初めて四つ足で出した初歩のものでございまして、そういう寸法その他につきましては、一応寸法に合って固定できるということであればよろしいということで、ボルト、ナット、そういうものについても、確実についておればそれでよろしいということで判定したものと思います。ただ、先ほど局長から申し上げましたように、その後いろいろ問題点がありましたので、それを改良するようにということで、注意したわけでございますが、その認定当時は確かにそういう点でもまず実情的には問題はないのじゃないかと認定したと私も思います。 それから、まん中の支柱の問題ですが、これもストッパーに関連する問題でありまして、倒した状態においてとまって、寸法も規格の範囲内だということでありますので、実は下の穴までは深くこれは実際は見なかったと思いますが、要するに、とまって、その寸法以内であれば、それでよろしいと認定をしたと思います。
○亀田得治君 結論的にはどうなんですか。見のがしていることになるわけですが、ことに第二回目などは、それはやむを得ない見のがしである、検査官の不注意ということは言えない、こういうあなたの結論ですか。
○説明員(堀山健君) これは認定の問題だと思います。それで、とにかくストッパー——まん中の支柱で背当てがとまって、寸法が確実に維持できると判断した判断の仕方による問題でありまして、維持できると判断できれば、それでよろしいと思います。
○亀田得治君 自分たちの仲間の検査官のやったことだから、できるだけそこをカバーするような答弁をされるわけですが、そういう態度では、多少粗雑な検査をやっても上のほうで何とかかばってくれるだろう、こういうことになりまして、よくないですよ。こういう自動車なんというものは今後どんどん発達するわけです。やはり間違いがあれば人命にも影響する問題も起こるわけです、場所によっては。それはきびしく疑いの目をもって検査をしなければ検査にならぬですよ。 お開きしますがね、自動車局長名で 二十九年の二月二十二日に、軽自動車の型式認定についてこういう通達があなたのほうから出されておりますね。これによりますと、その第四項、「陸運局長は申請にかかる軽自動車の構造、装置が申請書の記載と相違ないかどうかを実測等により確認する」、こうなっておりますね。ところが、ストッパーというものは申請書には書いてないわけなんです。書いてないものが実物にはついているわけなんです。申請書と一体をなしている図面にもストッパーというものは書いてない。図面にもなければ言葉にもない。ないものが実物にはついているわけなんです。これは構造の一部でしょう。構造が違うじゃないですか。構造、装置の一部でしょう。明らかに、だから、型式認定の通達に反したことをやっているわけじゃないですか。格好はちゃんとできている、ただその材質がわからなかったと、そういうことなら、それは材質等についてはしろうと考えで考えてもちょっとわからないのかもしれない。格好自体が違うじゃないですか。この点一体どうするんです。そんなストッパーというような小さな部分なんかちょっと違っておってもいいと、そういう簡単な考え方ですか。答えて下さい。自分の通達に相反したことをやっているじゃないですか。
○説明員(堀山健君) 通達の本文を実は持って参りませんのであれですが、その添付される図面の問題でございますが、これのとめ方は、今問題になっておりますが、とめ方につきましては、ストッパーがあるとないとにかかわらず、そういう位置に出席は固定されるという解釈でございまして、それがどういう固定の方法かということは、この図面には直接関係ないわけでございます。
○亀田得治君 いつでもはずせるようなネジどめのようなものが、一体固定といえるんですか。しかも、構造から見ても、はずしたほうが楽に乗れるようになっているわけなんです。はずしたほうが楽に乗れるようになっている。そことの関連において検査官というものは見るべきでしょう。それはあなた、ストッパーをはずしてもはずさぬでも、座席の状態は一緒なんだということなら、ストッパーなどにあるいは注意しなかったということは、これはもっともだと——まあ、もっともといいますか、あり得ることだと思いますが、そんなことはもう自動車関係を絶えず調べている人ならすぐわかることなんです。
○説明員(堀山健君) 実はストッパーの問題なんですが、これが軽自動車について貨物兼乗用ということで問題になって、それが規定されたのは実は三十五年の九月でございます。それ以前はそういう規定面ではなかったわけでございます。それから、その後の問題につきましても、この固定のされ方については、座席の位置によっては貨物にもなり乗用にもなるということになりますので、それについては、先ほど申し上げましたように、座席が貨物に相当するかあるいは旅客に相当するかということは、そのときのとめ方の認定の問題になると思います。もしそういことが非常に不確実だとあとでもし発見されましたら、それを改良するということで実行して参ったわけでございます。
○亀田得治君 何か昭和三十五年までははっきりしないようなことをおっしゃったが、それはどういう意味ですか。昭和二十九年の二月二十二日付の通達で、軽自動車の型式認定についてこの点とこの点を確かめよということが出ているでしょうが。
○説明員(堀山健君) それは、一般的に型式認定をする場合に提出する申請書ないし添付書類の定めをきめたものでございます。ただ、今問題になっておりますストッパーが貨物か乗用かということに関連いたしましたのは、三十五年の九月からでございます。
○亀田得治君 そんな三十五年の通達がといいますか、処置があろうがなかろうが、本件の型式認定をしたことのよしあしについて、たいした私は影響ないと思うんです。つまり、ストッパーがついておればTL型はすわれないんでしょう、気持よく。からだがこういうふうになってしまって。直立になるわけだ。だから、当然これはストッパーを取ってここへ寝かすものだ、これはしろうとだってわかりますよ、むずかしいほかの数字的の計算をする問題じゃないですから。私は検査官に直接確かめてみたいと思っているんですが、その前に、あなたが見たというから、見解を聞いているんですが、どうも答弁が筋が通っておりませんね。ストッパーであろうが何であろうが、固定しておればいい、こうあなたは言うわけでしょう。ところが、すぐこれは取られるかもしれぬということが頭にピンと来れば、固定にならぬわけだ。そうでしょう。それをあなたのほうじゃ無理やりに固定と、こう言うておる。それから、固定にいたしましても、ストッパーというものは通達に言う構造、装置の一部になるじゃないですか。ならぬと言えますか。それからまず聞きましょう。構造、装置の一部にストッパーはなるかならぬか。こんなことは常識でわかるはずですが。
○説明員(堀山健君) 装置の一部になると思います。
○亀田得治君 そうでしょう。それならば、明らかに申請の装置の装置と風物が違うじゃないですか。はなはだ私は理屈を言うようでありますが、あなたのほうでこのストッパーを見のがしたのはたいした過失でもないようなことをおっしゃるから、私もそれならばこの通達自身に違ったことをやっているじゃないかと、こちらも理屈を言いたくなる。それじゃ通達に違うでしょう、装置の一部なんだから。通達に違えば、明らかにこれはあなた監督官として軽率な間違ったことをやっているわけでしょう。間違いと言えないんですか。局長、答弁して下さい。あなたのほうの局長の出した通達に違った認定をやっているわけでしょう。特殊な装置があるのに、その装置というものが申請書に書いてない。書いてないのに、同じものとして処置をしているわけなんだ、通達に違うでしょう。ストッパーが装置の一部ならそうですよ。そんなことは形式論議ではっきりしているんだ。
○政府委員(木村睦男君) ストッパーが申請書の写真に記載してなくて現物についておるという点でございますが、要するに、うしろの座席が固定してとまればよいということで、この型式の認定の趣旨から申しまして、安全性の確保という観点から見るわけでごいざますので、なるほど物理的にはストッパーが上からボルトでとめてありまして、ストッパーの部分が出ておりますけれども、そこでうしろのいすの背中がきちんと固定できるというふうになっておりますので、認定上は別に差しつかえないということで当時認定したわけであります。御指摘のように、出しております青写真にストッパーの図面が載っていないという点は、あるいはそうだったかもしれませんですが、それを別に気にとめないで認定したということは、認定の趣旨からは別にはずれていない。ただ、最も正確な認定をしたかどうかという御質問であれば、最も完全に正確でございましたとは言い切れないと思います。
○亀田得治君 趣旨が第一間違っているんですよ。これはあなた、座席の工合から見たって、はずされるということに気がつかなければならなぬ構造なんです、構造自体。それを固定々々というなら、大体その考えが間違っているのです。だから、その点を抜きにしましても、趣旨さえ一致しておれば多少のこの装置は違ってもいい、そういう局長の答弁になりますよ。そういうことでいいですか。
○政府委員(木村睦男君) まあそれにもおのずから判断の限度があると思いますので、多少の違いは別に認定の趣旨にたがうものでなければいいんではないかと私は考えております。 なお、うしろからボルトでとめてありますので、われわれ普通には、ボルトでとめてありますような場合には一応固定装置であるというふうに従来とも扱っておるわけでありまして、ただ指で触れてはずれるというふうなものでございませんので、溶接こそしてございませんが、ボルトできちんととめてあるということで一応固定というふうに従来とも扱ってきたわけでございます。
○亀田得治君 それならば、課長はこの現物を見て、これはストッパーを ずさないでそのまま走って歩くこういうふうに課長は感じておるんですか。
○説明員(堀山健君) あれをはずすためには相当な努力がないとできないと思います。
○亀田得治君 相当な努力とは何ですか。あんなもの、道具を持ってきてちょとねじったら、すぐにできるじゃないですか。
○説明員(堀山健君) ちょっと簡単にはできないと思います。
○亀田得治君 簡単にできますよ。あなたはやってみましたか。
○説明員(堀山健君) やってみました。
○亀田得治君 何分かかった……。
○説明員(堀山健君) 私で五分かかりました。
○亀田得治君 五分くらいでしたら、簡単じゅないですか。(笑声)もっとなれた人なら、二、三分もあれば十分です。おかしなことを言いなさんな。それは道具を持たないで手でやっておったら、そんなものは一日やっておってもできはしませんよ。そういう自分たちの仲間のやったことを何とか合理化しょう合理化しょうと、そんなことを言うたって、それはだめですよ。間違いは間違いだとはっきり認めるべきですよ。 まあ運輸省関係は、後ほどまたお尋ねしますが、一応この程度にしておいて、次に国税庁のほうに移りたいと思います。 まあこちらの見解、注文もいろいろあるわけですが、前回、前の原長官は、まあ本委員会でこれが論議されるまでは多少のんびりした考えを持っておったようですか、いろいろ事態で明らかになって参りますと、これは相当重要問題だというふうに認識を改められたようです。まあそこまではいいわけなんですが、そして全国に対してこの問題の調査を国税局を通じておやりになったようですが、その調査のやり方並びにその調査の結果、これをまずひとつ御報告願いたいと思うんです。
○説明員(谷川宏君) お答え申し上げます。 この前の当委員会におきまして問題になりました以前におきましても、名古屋の国税局関係では若干調査しておったわけでございますが、この前委員会におきまして御質問がありました以降、すなわち三十七年の四月以降、国税庁といたしましては、全国税局に対して、鈴木自動車工業株式会社、また同会社の営業所、これは全国で八所ございますが、それと鈴木自動車工業株式会社の販売代理店三十三所ございますが、それと、さらにTL型乗用車四輪自動車の購入者三百八十四人につきまして、国税犯則取締法第一条の規定によりまする質問、検査等を実施いたしまして、この問題の真相の究明に当ったわけでございます。その結果、大部分の調査対象の場所におきましては違反の事実がなかったわけでございますが、国税局、税務署総動員して調査いたしました結果、以下御説明申し上げるものにつきましては、本来であれば乗用車として課税をすべきものであるという結論に到達したわけでございます。その台数は総計百八十三台でございます。 で、その内訳を期間別に申し上げますると、三十四年の八月十三日から三十四年の九月十二日までの間に売り出されました七十二台につきましては、ストッパーを会社が購入する以前に移出したという事実がはっきりいたしましたので、七十三台についてはこれは違反である。それから三十五年の五月二十日から三十六年の十月二十日の間におきまして三十八台移出されておりますが、これは輸出免税の手続をとっておりませんので、これは形式的な違反でございますが、これもやはり違反に該当するということに判断いたしました。それから、次に三十五年六月四日から三十六年の十二月十一日の間におきまして、同会社が愛知スズライト自動車株式会社の扱いで販売いたしました九台につきましても、ストッパーがついていないで販売したという事実を確認いたしましたので、これも違反車として判断いたしました。それから三十五年の十月一日から三十六年の二月三十一日の期間におきまして、六十四台が違反であるという結論に到達したわけでございますが、これはこの期間において同会社が製造いたしました日勤車の台数と、それから同会社が購入いたしました、ストッパーを購入をし、それから自動車につけたという帳簿に記録があるのでございますが、そのストッパーの受け払いと自動車の生産、移出との関係を考えますると、ストッパーのほうが数が少ないということでございまするので、ストッパーをつけないで出した自動車が六十四台あると判断いたしました。以上合計百八十三台が税法違反であると判断いたしたわけでございますが、これに対して七月六日付で、国税犯則取締法第十四条第一項に基づきまして、鈴木自動車工業株式会社に対しまして通告書を、名古屋の国税庁から発しました。 で、その通告書によりますると、その逋脱税額が合計三百四十二万九千円、それに対する罰金相当額が四百四十二万五千円ということになります。なお、以上申しました百八十三台の中におきましては、はっきり証拠がつかめない、つかめないけれども乗用車として認定することがほぼ確実ある、しかしはっきり訴訟にまで持ち込んでも十分立証できるという証拠はないと認められるべきものが百二台あるわけでございますが、それに対しましては税金相当和を徴収する。その分が三百八十万五千円でございます。以上合計いたしますと、脱税額が七百二十三万五千円、罰金は先ほどの四百四十二万五千円でございますので、合計一千百六十六万円という金額を税金及び罰金として納めてもらうように通告したわけでございます。で、罰金につきましては八月の十一日、先方が履行いたしました。税金につきましても今月中ぐらいには納入されるものと考えております。
○亀田得治君 えらいこう手ぎわよく小ぢんまりまとめてしまっておられるわけですが、私のほうではとでもこういう結論には了承できない点があるわけです。以下若干その点についてお尋ねをいたしますが、この鈴木自動車の代理店三十三と言われましたね。これをお調べになったようですが、その代理店の調べ方ですね、これはどういうふうにおやりになったのですか。
○説明員(谷川宏君) 営業所八所と代理店三十三所、合計四十一所を対象といたしまして、関係の固税局職員、また関係の税務署員が参りまして、その営業所、代理店において、問題のTL型乗用四輪自動車を販売した事績を別々に調べまして、で、それがその営業所または代理店に入ってきたときにおいてストッパーがついていたかいなかったかということにつきまして、その営業所、または代理店の責任者に問いただしました。で、ストッパーがついて入ってきたという心証を得られた場合におきましては、鈴木自動車の工場からストッパーがついて出たということがわかるわけでございます。なお、その場合に営業所または代理店に自動車が入ってきた場合にストッパーがついていたかいなかったか疑わしいという供述があったものもあるわけでございます。そのものにつきましては、それではその営業所または代理店から実際の購入者がだれであるかということを調べまして、できるだけストッパーがはたして実際の購入者が買ったときについていたかどうかということを調査をしたわけでございますが、いろいろな人に、関係者にいろいろ問いただして、そうして供述もあり、また客観的な事実につきまして、ストッパーがついていないで売られておる、販売されておるというものが、明らかになったものが若干あるわけでございますが、それ以外のものにつきましては、国税局員あるいは税務署員が調査した結果、ストッパーがついていなかったというはっきりした証拠がなかったわけでございます。
○亀田得治君 まあいろんな点を一緒にお答えになったわけでございますが、たとえば利用者ですね、最終の買い求めになった方ですね、これは先ほどの説明ですと三百八十四人ですか、お調べになったようですが、これはだれそれに、どういう人に売ったかということをその代理店でお聞きになって、そうしてお調べに行ったわけですか。
○説明員(谷川宏君) さようでございます。
○亀田得治君 この四十一カ所の営業所並びに代理店へどういう人が調査に行ったか、だれからこの答弁を受けたかというような報告というものはちゃんとあがっておるわけですか。
○説明員(谷川宏君) あがっております。で、国税犯則取締法に基づきまして調査をしたわけでごいまするので、相手方から供述書を取るいう建前になっております。
○亀田得治君 それじゃ、その代理店、営業所ごとに調べた担当者並びに答弁をした人、それをひとつ表にして出してもらいたいと思うんです。できますね。
○説明員(谷川宏君) できるだけ早く表にいたしまして、提出いたします。
○亀田得治君 それから、国犯法ではいろいろな捜査の方法というものが書かれておるわけですが、結局あなたのほうでおやりになったのは質問だけと、そういうことになるわけですか、手段は。
○説明員(谷川宏君) 質問だけではございませんで、帳簿の検査もいたしましたし、また帳簿とそれから現物の照合——過去のことでございますので、なかなかむつかしいわけでございまするが、たとえばストッパーの受け払いにつきましては、会社におきましてはたなおろしを半年ごとはやっておりますので、その時点をとらえまして、その当時ストッパーの管理をやっておりました会社の職員につきましてその数字の事実関係を問いただしまして、そして自動車のほうの生産、移出の台数との照合等につきましても、帳簿上のたなおろし時期における在庫の数字と、それからその当時の取り扱い者の記録等を照合いたしまして、帳簿と現物との確認の調査、こういうこともやりましたし、また実際の購入者のところに参りました場合おきましても、主として質問によって答えていただくわけでございまするが、その関係者につきましてはできるだけ手広く真相の究明をやったわけでございます。
○亀田得治君 質問以外に帳簿を調べたり、いろいろしたという点がありましたが、その点も表の中に明示してもらいたいと思います。 そこで、一番私の納得のいかないのは、なぜ鈴木本社の製品関係の帳簿を抑えなかったか。国犯法で動きながら、国犯法による押収をやらなかったか。鈴木本社にある程度の違反があるということは明確になっているわけですから、すでに前回の段階において。で、私は強制捜査を要求したわけなんです。その理由として、たとえばストッパーということをこの前の速記録で私申し上げているわけなんです。強制捜査をやらなければほんとうのことはわかりませんよと。生産台数とストッパーの数が合わないと。なぜそれをやって、それからやらないのか。この点が私はなはだふに落ちない。私がここでストッパーの数と生産台数というようなことに触れた以上は、これは鈴木自動車の代理の人だってこれは傍聴しているわけなんです。こんなものね、この生産台数に合わすようなストッパーの買い入帳簿を作ろうと思えば、すぐできますよ。そんなことは脱税犯追及の専門家から見れば、私がここで発言せぬたって当然なさるべきことなんですが、それに触れたところで、なおかつのんきな、帳簿も押収しないで、ただ向こうへ行って、ストッパーいつ幾ら来ましたか、見せて下さい。それはあなた、そういう以上はちゃんと生産台数に合うように作りますわ。しかし、まああんまりきっちり合ったんじゃかえっておかしいと思って、多少合わないようにこうしてある。それはわかり切ったことじゃないですか、そんなものは。はっきり言いますが。一体なぜ、普通、あなた、中小企業などでこういったような問題が出てきた場合には、ずいぶん強く国税庁はやってきますよ。なぜ鈴木本社のまずその帳簿を押えておいて、そうしてストッパー等の検討をやらないのか。
○説明員(谷川宏君) ただいまの御質問一応ごもっともと存じまするし、また前回の当委員会における速記録も拝聴したわけでございまするが、私ども間接国税の違反容疑事件を調査、検査する場合におきましては、原則として相手方の同意を得てすべてのその調査に協力してもらえるという建前がある場合と、それから非常にその違反の容疑が確実でありまして、そうして裁判所の許可状を請求するだけのまあ証拠が非常に確実であるという場合と、二通りあると思いまするが、本件の場合いろいろ問題になっておるわけでございますが、型式の認定におきましては貨物自動車である、税務署がそれに基づきまして課税の認否を、要否をきめるわけでございまするが、貨物自動車でございますると、税法によりまして課税されませんので、申告もないわけでございます。 で、いろいろ問題がありましたので、調査をしたわけでございますが、調査時現在におきまして、はっきり脱税したという裁判所の許可状を請求するに足るだけの証拠がございませんでしたので、一応任意調査と申しますか、相手方の同意を得て、またしかしその場合には名古屋の国税局が相手方の会社に参りましたところ、全面的にその調査に協力をするということでございましたので、今御指摘になりましたような、帳簿等も私どもの判断では別に書きかえたものではない、ほんとうの書類と、帳簿と認められるものを提供されまして、それに基づいて全面的に協力を得て調査が行なわれたわけでございます。
○亀田得治君 この台数は別として、この脱税者もあるということは、もう前回の質疑のときに明快になっているのです、これはもう。速記録読んでごらんなさい。そう書いてある。台数ははっきりしませんよ、その段階で。だから、当然生産台数とストッパーとの関係なんというものは、一つのポイントですよ。そんなもの、あなた、その何ですわ、被疑者から、いかがですかなんということを聞いておって、その真相が究明できると思いますか、それは。実際のところ。とんでもない話だ。どんな場合でもこういうふうに良識を——良識といいますか、まあゆるくやって下さるならそれも一つの考え方でしょうが、大きい者にはゆるく小さい者にはきついと、これでは筋が通らぬのです、これは。私はそこを言うのです、そこを。私もしょっ中税金でいじめられる関係の人のことを知っておるのです。だから、これに対して憤慨するわけなんです。こんなゆるいやり方について。それで……。
○成瀬幡治君 ちょっと関連して。ストッパーがついておったというのですが、それは取りつけられておればというところがですね、部品の一部にくっつけてこう送られてくるわけですか。で、販売所が、営業所がそれをつけて売るのが原則である。もともとあれ、広告だのあれを売るパンフレット見ると、これは乗用車にできるのだと書いてある。それであなた方の判断なんですが、鈴木本社はストッパーをどこかの荷付けの部品の中に、たとえば修理道具だのの中に入れて送っておけば、それは脱税じゃないのだ。それは営業所がくっつけて売るべきである、代理店で。だから、もしくっつけて売っておらなければ、はずして売っておったとするならば、代理店が脱税になる、こういう解釈なのかどういうところでここいい悪いを判断をすることになるわけですか。
○説明員(谷川宏君) お答え申し上げます。 製造場から移出するときにおいてストッパーがついてない場合におきましては……。
○成瀬幡治君 いないということは取りつけてない……。
○説明員(谷川宏君) 取りつけてない。——取りつけてないという場合におきましては、型式認定による貨物自動車とは認められなくなりますので、製造場を移出したときにおいてこれは乗用車として課税すべきであると認定するわけでございます。それから……。
○成瀬幡治君 それから、部品の一部で、小道具の中に突っ込んであれば、それは脱税したといえる……。
○説明員(谷川宏君) 型式認定による図面のとおりストッパーがついていなければいけないわけでございます。で、私どもの調査の結果は、そういうその自動車とそれからストッパーとを別々に、取りはづして別々と申しますか、別の場所において移出していたというような事実は判明しなかったわけでございまして、先ほど申し上げましたのは、すべてこう製造場を出るときにおいてストッパーを定位置につけないで出ていたものが、先ほど申し上げた台数であるわけであります。
○亀田得治君 さっきのところがまだ残っておるわけですが、この代理店をお調べになるときに——ちょっと聞いて下さい。代理店を国税庁なり税務署の方がお調べになるときに、相手に質問をされる場合に、そこの代理店の責任者、あるいはそれにかわる者というふうな点を確認されておやりになっておるかどうか。だれでもいい、ともかくそこに店に行って聞いたらだれか出てきてこう言うた。それはどうなのか。
○説明員(谷川宏君) 国税局員または税務署員が営業所または代理店に参りまして調査をいたします場合におきましては、原則として責任者に面会を求め、責任者から質問の内容の答弁を求めることになっております。ただ、責任者が不在の場合におきまして、また後ほど参るという場合もございましょうが、なるべく早く調査をするという建前のもとにおきまして、不在の場合などにおきましては、あるいは責任者にかわる者が責任者の立場でまあ答弁をしていたただくという場合もあろうかと思いますが、建前としては、その営業所なり代理店の責任者からお答えを願うということになっておりますし、本件の場合もさようにやったわけでございます。
○亀田得治君 それは一般的にそういうふうになっておるはずだというわけでありまして、本件の場合に、直接責任者に聞いたのと、責任者以外の方に聞いたのと、その区別がついているのですか。聞き取り書きならついているはずです。
○説明員(谷川宏君) 供述書におきましては、答弁者の、供述者の氏名、その会社における地位が記載されておりますので、責任者であるということが判明いたします。ただ、非常に多数の人でございますので、先ほど申したように、中には、その営業所なりあるいは代理店の最終責任者にかわるものが供述をしている場合もあるわけでございます。
○亀田得治君 ともかく、前回これが、この脱税事件が問題になりまして、国税庁が全国的に調べるということになりますや、鈴木自動車のほうはいちいち早く代理店にずっと手を回しているのです。そして国税庁から来ても、ストッパーはついていたというふうに言ってくれということを、ずっと手を回しているわけです。ある代理店のごときは、鈴木自動車の関係の者が出ていって、そうしてその国税庁の役人に答えるのを監視しているわけです。そんなことを知っていますか。知らぬでしょう。
○説明員(谷川宏君) 今の仰せのことにつきましては、私、告発状が出たということを新聞で承知いたしまして、最高検察庁に行きまして、いろいろとお聞きいたしましたところ、告発状の中にそういこことがあるということを承知いたしました。そのとき、そういうことがあったのかなということを承知したわけでございますが、帰りましていろいろ聞いて見ますると、そういうことはない、国税局あるいは国税庁といたしましては、そういう事実があったということを承知しておらないわけでございますが、なおその以後、深く、告発状に記載してあるようなことがあったかどうか、まだ調査いたしておりませんので、私はそういうことがなかったものと、現在のところ、考えておる次第でございます。
○亀田得治君 なかったものとどうして言えるのですか。それはあなたのほうではわからぬことなんでしょう。わからぬことをなかったものと、そういうふうな考え方を持ってやるから、大きいやつに対しては何かこう国税庁のやり方というのは好意的である。これは、あなた、聞いておる人はみんなそう思いますよ。鈴木自動車がこっそりと手を回していることば、あなたはどうしてわかる。わからぬなら、わからぬと言ったらいい。
○説明員(谷川宏君) 手を回しておったかどうか、承知いたしておりません。わかりません。
○亀田得治君 もう一つお聞きしますが、走っておる自動車を、この問題が起きてから、あなたのほうでは調べてみましたか、TL型について。
○説明員(谷川宏君) 町を走っておる自動車につきまして、一々とめて調べるということにつきましては慎重を要する問題であると考えるわけでございますが、たとえば、かりに国税庁なり大蔵省の構内に参りまして、とまっている車について、ときどき調べるように心がけて参っておるわけでございますが、町を走っておる第三者の車につきまして、一々停車を命じて調べるということはいたしておりません。
○亀田得治君 全部について一々停車さして調べよというのではないのです。たとえば、先ほど最終需要者も三百八十四人あなたのほうでは事情を聞いた、こう言いますが、それは代理店からここの人に売った、だからここへ行って聞きなさいということで、あなたのほうじゃ行っているわけです。これは全部連絡がついているわけなんです。そんなものじゃだめなんです。だから、端的に、ほんとうにあなたのほうが真相をつかもうというのであれば、町に走っておるのを、それは無理やりにとめるわけにいかぬかもしれない。しかし、こういう趣旨なんだからこうなんだと……。ともかくストッパーなんかつけて走っているやっは一つもないのだから。工場からはつけて出したと言う。走っておるのはついておらぬ。不可解じゃないですか、第一。そうでしょう。だから、端的に町にあるやつを一つでも二つでもつきとめてみなさい。そうしたら、私はどこそこの代理店で買うた、何もストッパーなんてありませんという事実が現われてきたら、その代理店の言うておることはうそだということになるでしょう。そんなことは私から言わぬだって調べる常識ですよ。そんなことも何もやらぬで、できるだけ気をつけろというようなことを言うておく。今からでもやれますか。今からやったって、多少のものは、代理店は鈴木自動車から手を回されてうそをついているということがはっきりする。やるべきでしょう、本気にやるつもりなら。どうなんですか。
○説明員(谷川宏君) 先ほど申し上げましたように、三百八十四人につきましては、実際の購入者でございますが、ただいま御指摘のように、代理店なり営業所のリストによりまして調べたわけでございまますが、それ以外の代理店、営業所のリストによらないで無差別にどこかの購入者に当たって、それからこの代理店あるいは営業所を通して、それが何月何日、製造場から出たときにおいてストッパーがあったかなかったかということを調べるという方法も、一応考えられるところではございますけれども、この三百八十四人についてまあ一応調査をいたしまして、それ以外のものについては日数の関係あるいはいろいろほかの事務とのつり合い等も考えまして、この程度調べれば一応全体を推しはかることができるという判断のもとに調査を打ち切ったわけでございますが、なお町を走っておりまする自動車にストッパーがなかった場合に、それが、本人が購入後において、あるいは営業所、代理店の店頭においてはずしたかどうか。まあこれは工場を出るときにおいてストッパーがついておっても、その後購入者が、あるいは営業所あるいに代理店の者が購入者の希望によってはずすという場合におきましては、これは課税の問題にならないわけございますので、今お話しのように、本人を聴取した場合に、実は営業所から出るときにストッパーがなかったということがわかりましても、それについて、工場から出るときにはたしてストッパーがついておったかついておらなかったかということまで調べないと、この課税の良否ということはつかめないわけでございます。 今後工場に対しましては、鈴木自動車株式会社の工場に対しましては、厳格に型式の認定どおり、乗用車として見られるような疑わしいものを出さななように、十分私どもも会社に注意しておりますもので、今後はこういうことがないと思われますので、まあ調査といたしましては、先ほど御説明申し上げたところで一応打ち切ったような次第でございます。
○亀田得治君 最終需要家がストッパーをつけないで走っていて、そのことがはっきりすれば、それはどこかで取られたわけですね。最終需要家が自分で取ったんじゃないということであれば、残るのは代理店か、まあ鈴木自動車側の言うことがほんとうなら、代理店ということになるわけだ。そういう場合に代理店は課税の対象になるんですかならぬのですか、税法上。
○説明員(谷川宏君) 工場製造場を移出する時点において判断いたしまするので、製造場を移出するときにおいてストッパーがついていれば、型式認定による貨物自動車と判断されます。課税の対象にならないわけであります。
○亀田得治君 それは鈴木自動車に対しては課税はできません。まああなたは——私の理論からいけば、そんなことははずされるということはわかっているのだから、ストッパーがあったってそんなものは全部課税すべきだという基本的な理論は持っているわけなんですが、それは別として、あなたのほうのような見解に立つとしてですよ、代理店の段階で取られたということになれば、一体代理店に課税できるのかどうかということを聞いている。鈴木にはそんなものはできないでしょう。あなたのほうの見解になる。それはどうですか。
○説明員(谷川宏君) なかなか事実関係の判断がむずかしい問題になるわけでございますが、(「いや、法律の問題だ」と呼ぶ者あり)まあ法律的に申し上げますると、製造場から出た物品が次の段階、消費者、最終需要者に行くまでの中間におきまして、いろいろ手を加えられるという場合において、それが税法上の製造場とみなされるかどうかという問題になるわけでございますが、本件の場合におきましては、ストッパーがあるかないかということでまあ課税するかしいなかということになるわけでございまするので、営業所または代理店におきましてストッパーをはずすという場合に、これがみなし製造ということになるかどうかという問題でございますが、最終需要者の希望によって営業所なり代理店がはずす場合と、それから最終需要者の意思におかまいなしにはずす場合と、いろいろ態様が分かれると考えます。そこで、最終需要者の希望によりまして、購入後において、ただ自分の家に持って帰っての後ではなくて、店頭においてはずしてもらうという場合におきましては、これはこれまでみなし製造というふうに解釈することは適当ではないと、こう考えます。それ以外の場合につきましてもいろいろ問題があるわけでございますが、通例は最終需要者、購入者の希望によってこのストッパーをはずす場合が多かろうと思いますが、その場合まで代理店あるいは営業所をみなし製造場として課税をするということは、この法律におきましてもまあ適当な措置ではないというふうに考えております。
○亀田得治君 そうすると、最終需要者の希望におかまいなしに、とにかく送ってきたものを代理店や営業所がストッパーをはずして、そして売り出したという場合には、代理店が課税の対象になるんですね。(「ならぬのです」と呼ぶ者あり)ならぬ。どうなんです。どうも説明がややこしいのです。
○説明員(谷川宏君) 製造場から出たこの本件の車が営業所または代理店においてストッパーを取りはずすという事例の場合でございますが、いろいろまあ例があろうかと思いますが、私ども考えておりますのは、購入者の希望によりましてはずすというのが多かろうと思いますので、そういう場合におきましては、まあみなし製造場として認定をして課税をするということは適当でない、こういうふうに考えております。
○亀田得治君 それでは、みなし製造として課税できる場合はどういう場合ですか。
○説明員(谷川宏君) 本件の場合、代理店または営業所においてストッパーをはずすということでございますが、製造場から移出したときにおいてはっきりストッパーがない場合には、これははっきりしているわけでございますが、その製造場を出るときにはストッパーはついておった、その途中においてストッパーがはずれたのか、あるいは営業所なり代理店の車庫に入ってからはずれたのか、いろいろ態様があろうと思うのです。その場合法律的に申しますと、みなし製造場として判断するということも一応考えられないことはないわけでございますけれども、私どもは最終需要者の注文によってはずすというような事例が非常に多かろうと思いますので、そこまでみなし製造として課税をするということは適当ではないと、こう考えるのであります。
○亀田得治君 その点の判断は、国税庁としてはっきりしていないのじゃないですか。これは代理店で今大問題になっているんですよ。そこで、鈴木自動車のほうはおそらくいろいろなえらい人を使うて、あんたらの見解も聞きにいっているのだと思う。代理店でこれははずしたんだと言うてくれと、こう言うて回っているわけです。その際に、あるいは代理店にもし税金がかかってきたら鈴木で持ってやるからと、そういう言い方をして、ずっと代理店に頼み込んでいるわけです。そうすると、代理店にもしかかるということになると、結局この問題は鈴木が持たなければならぬ。だから、ただ分割して鈴木が払うというだけで、あなたのほうは結局八億なら八億取れるわけです。それを、あなた、わざわざ取らぬような理屈ばかりさっきから言うているじゃないか。おかしいぞ、それは。それはストッパーをつけて出したものは、代理店といえば、代理店契約を見れば委任でしょう。委任関係なんです。その受任先でそれがはずされたから、それはもう別だ、みなし製造として認められない。そんなばかな理屈があるものですか。そんな法律解釈は出てきませんよ。そんなことができるものであれば、製造者と代理店が結託すれば、いろいろなことができますよ。製造者は製造段階では貨物なら貨物に合うようにしておいて、こっちのほうで細工すればまんまと脱税できるじゃないですか。おかしいぞ、それは。 ことに、あなたはだいぶ要らぬことを言うが、その需要者から頼まれてやる場合が多かろうと、こんなことを言うておる。要らぬことです、そんなことは。なぜならば、私この前も見せたでしょう。スズライトは四人乗りの写真を写す場合に、ストッパーを取って、ちゃんとこれを下げて、そういう写真をとって、四人乗り、気持よく四人乗りの小型軽四輪と、こういうことでずっと宣伝しているんですよ。お客さんはその宣伝写真を見て、はあ、これはゆったりしているなあと、これで買うわけです。だから、少なくともお客さんの段階へ行くまでにはちゃんとそれは取れてるわけなんだ。したがって、お客さんからそんなことを言うてくる余地がないわけです。製造段階か代理店段階か、どっちかで取れてるわけだ。だって、そういう厚真を出してるんです、販売広告にこ。んなもの、あなた、ストッパーつけた販売広告なんかしておりませんよ。その写真、私はきょう持ってこなかったが、この前見せましたな。
○説明員(谷川宏君) 写真のお話、前回委員会でもお聞きいたしましたが、私どもその後いろいろ調べてみますると、ストッパーのついておる写真、パンフレットもございまして、それからストッパーがなくなっているものもございますが、一応その広告宣伝の場合におきまして、会社側はいろいろ乗用車であるかのような宣伝をしておりますけれども、まあ私どもとしては、できるだけ、そういう事実を知ったならば、疑問を持って製造場なり代理店会社等に当たりまして、課税上疑わしいことがないようにするように注意をする必要があろうと思っております。 なお、先ほどの代理店または営業所においてストッパーをはずした場合において、法律上厳格に解釈するとみなし製造場と考えることもできるわけでございますけれども、一応私どもとしては、需要者の希望等によってストッパーをはずすという場合にまでこの税金を取るということは適当ではないというふうに考えておる次第でございます
○亀田得治君 そんなことすれば、代理店経由で幾らでも脱税行為がやれますよ。大蔵大臣を一ぺん呼んでもらって、一体こんな税務行政をやっていいのかどうか、はっきりしたいと思うんです。そんなばかなことないです。
○成瀬幡治君 ちょっと関連して。そうすると、あなたの解釈でいくと、鈴木本社ではストッパーをつけておく、代理店でみんなはずして乗用車として広告つけてみんな売っちゃったと、それは脱税して、一銭も税金をかけぬでもいいと、こういう解釈ですね。どこでそれがきまったか。あなた個人の解釈なのか、国税庁全体で討論された解釈なのか、そしてそれは法律に基づいての解釈なのか、明確にしてもらいたい。そういうことを今後何でもやっていいんだと。みなし課税というものは、だから、次の時点で何をやってもいいんだという、そういうふうに法律を作っておるというのか。
○政府委員(木村秀弘君) ただいま間税部長から御説明を申し上げましたように、代理店が工場と結託をして計画的に大量に取りはずしをやっておるという場合におきましては、みなし製造場として取り扱うべき筋合いのものだと思います。ただ、先ほども申し上げましたように消費者が、最終購入者が希望によって取りはずしを依頼したという場合におきましては、そこまでみなし製造として扱うことは適当でない、解釈上行き過ぎであるというふうに考えております。
○成瀬幡治君 そうすると、今あなたのおっしゃる解釈でいきますと、この第六条の解釈は、もし消費者がこういうふうにしてくれということを代理店なりあるいは営業所に頼んでやったら、一切それはみなし課税にならぬと、今後こういう解釈でいくというわけですか。何もこのスズライトだけの話を言っておるわけじゃない。長官、どうですか。
○説明員(谷川宏君) 先に私から答弁を……。ただいまの問題非常に重要な問題でございますので、なお十分検討いたすことにいたしますが、先ほどみなし製造ということを申したわけでございますが、法律的に申しますと、みなし製造と認める場合におきましては、通達におきましてどういう場合にみなし製造とするかということが限定的に規定されております。本件の場合はみなし製造という観念と類似しておるわけでございますが、正確にお答え申し上げますると、先ほど正確にお答えいたさなかったことをおわび申し上げますが、正確にお答え申し上げますと、物品税法の基本通達におきまして、法律に規定する「製造」という言葉の範囲について規定があるわけでございますが、本件の場合にこれに関連する事項が不課税物品を課税物品とする行為、製造場から移出されるときにおきましては不課税物品である。それが代理店または営業所においてストッパーをはずすことによって課税物品になるかどうか。この不課税物品を課税物品とする行為、これも製造の範囲に一応入れて取り扱うという通達があるわけでございますが、この不課税物品を課税物品とする行為というこの考え方でございますが、ストッパーを取りはずすという単純な行為だけをもちましてこれを課税物品とする行為というふうに解釈するかどうか、これは問題があるところでございまして、私どもの解釈では不課税物品を課税物品にする行為と申しますのは、その行為自体が相当複雑な操作を伴いまして、その結果、いわゆる一般的な言葉でいう製造と同じような工程を若干経てそれを課税物品とするという場合を考えておりますので、本件の場合はストッパーをはずすということを不課税物品を課税物品とする行為というふうに解釈することは適当ではない、こういうふうに考えます。
○亀田得治君 基本通達の中に不課税物品を課税物品にする行為と、こういうふうに書いてあるわけでしょう。ストッパーをはずせばがらっとそうなるわけなんです。はっきりしているじゃないですか。あなたは主観的に、もっと複雑なことじゃなきゃいかぬのだ。——そんなこと、どこに書いてありますか。そんな、あなた、書いてもないことをどこかからの圧力でいいかげんな主観的な解釈を加えるべきじゃないですよ。そんな、あなた、通達があるならはっきりしておるじゃないですか。それは私は実は知らなかった。あなたに教えてもらったようなもんだ。その点は感謝しますがね。はっきりしていますよ。それだったら、その段階で当然課税という問題が起こってくるでしょう。そうでなければ国としておかしいですよ、それは。だから、この点は一つあなたがさっきから言われていたああいう解釈は、これはおかしい、全然。だから、ともかく代理店からでもいい、鈴木からでもいい、八億というものは、あなた、耳をそろえなきゃだめなんだ。代理店がもし払うようになれば、鈴木は払うと言って回っているのだから、遠慮なしに取ったらいい。解釈自体は、それはだめですよ。その解釈が最高裁の判例等で支持されておる、あなたの見解がそういう何か判例等でもあっておっしゃるなら別なんですが、あなたがそんな説明だけおっしゃった、それは了承できない。そんな何か前例とか判例等というものがあってそうおっしゃるのかどうか、その点だけ聞きましょう。理屈はどうでもいい。前例とか判例があるのか。
○説明員(谷川宏君) 私ども通達を解釈する場合におきましては、いろいろな、過去における解釈上疑問があるいろいろな事例を取りそろえまして、その結果適正な税法を執行する場合において適当な判断ができるような趣旨で通達を作っておるわけでございますが、本問題の場合におきましても、そのほか、このスズライトとストッパーとの関係ではなしに、そのほかのいろんな物品税の対象物品を考える場合に、ただいま私が申しましたように、不課税物品を課税物品にする行為というのは、その行為自体において相当製造的な操作を加えることによって課税物品にするというふうに解釈をしておる一わけであります。
○亀田得治君 だから、そんな解釈はだれが聞いておったってふに落ちないわけだ。簡単に物事を変えられる場合もあるし、たいした影響のないことでも手間がかかる場合もあるし、いろいろなんでね。そんな工程が複雑であるかないかできめるなんていうばかなことがあるもんですか。
○成瀬幡治君 関連して。長官に尋ねますが、あなたがおっしゃる簡単ということは、時間的な簡単なことを言っておるのか。たとえば、今ここで言うと、トラックが簡単に乗用車になるわけですね、簡単にいうとね。今自動車局長がいうと、大体取りはずしてみたら三分から大体五分くらいでやれるわけです、なれると。私もはずしてみたけれども、一分で大体やれるわけです。そうしますと、そういう場合にはトラックが乗用車に大体一分か二分、三分、長くて五分くらいでやれる。だから、簡単だといえば、一分、長くて五分だと思う。そういうふうにがらっと変わるわけだ。それを中間業者がやった場合には、代理店や営業所がやった場合には、こういうものはみなし課税にならぬと、こういう解釈をとられるかどうか。これは明確にしておいてもらわぬと一今後いろんな問題が出てくるから……。逆に、第八条の家具なんかの場合は、彫刻したり上絵をすると、中間業者がやると、それはちゃんと税金がかかることになっておる。これはわかるわけです。今言ったように、逆な場合を言っているわけです。その場合に、あなたがおっしゃるように時間が簡単ならいいと言われると、現に簡単に一分か五分くらいの間でトラックが乗用車になる。そういうことを今後やってもいいんだということになると、重大な解釈だから、はっきり言ってもらわなければならぬ。いい加減な、こう思います、ああ思思いますではなくて、国税庁の方針はこうだという点を明確にしておいてもらわなければならない。
○政府委員(木村秀弘君) 問題は製造という概念の規定の問題だろうと思います。簡単に取りはずしができるという場合に、それを取りはずすということが、型式を新しいものを製造するという概念になるかどうか、その辺は非常に微妙な問題でございますが、われわれの判断しましたところでは、ストッパーを取りはずすという行為が製造にまで、製造という概念に該当するというのには多少行き過ぎがあるのではないかという判断をいたしたわけでございます。
○成瀬幡治君 わかった。そうすると、第七条の製造者とみなすということは私もわかりました。そうじゃなくて、これは簡単にトラックが乗用車になるんでしょう。概念でいうと。そういう場合にはどうなんです。簡単にそれができる。それをやったらどうなんです。それは製造じゃないことはわかった。そういうようなことができるものは今後こういうこともやってもいいんだということになるのか。スズライトのことを言っているのではない。今後こういう問題が出てくる。だから、私は何もこれに限定しているわけではない。
○政府委員(木村秀弘君) ただいま申し上げましたように、もともと乗用車と貨物自動車とを区別いたしております基準というものが完全なものであるということは、私たち若干疑問を持っております。ただ、しかし、ストッパーを取りはずすということを、これは製造だというのには、先ほど申し上げましたように、ちょっと行き過ぎがあるんじゃないか。何か製造に類する作為を施して、何か取りつけるとか、あるいは部品を集めて完成品にするというような場合でございますと、はっきり製造ということは言えますけれども、簡単にストッパーを取りはずしたというだけで、これを製造というのは、従来の解釈から見て多少疑問があると思います。
○成瀬幡治君 長官はばかに製造にこだわっているが、私はそうじゃなくて、頭のいいのはこれから脱税をどんどんしていくと思う。こういうことは考えられると思うから、明確にしておいてもらわなければならないと思う点は、今後も簡単にちょっと手を加えたらAのものがBに、全然別なものになるのですよ。そういうことをやった場合は、それはいいんだ、こういう解釈をこれからしていく、税法上やっていくのだと、こういうことなのかどうかということを私は聞いているわけなんです。あなた、ばかに製造にこだわっているが、私は製造にこだわらぬわけだ。そうじゃなくて、AのものがBの全然別のものになってしまう。化学薬品なんかでは幾らでもそういうものが出てくると思う。そういうものについていいか悪いかということを言っている。しかも、本来ならその中間業者が、なかなかトラックじゃ売りにくいから乗用車にするところに魅力がある。生命があるのです。ここに。だから、私は企画した方はなかなか賢いと思っている。それに対して税を取るあなたのほうは、いやいや、そういう頭のいいことをやったのだから、簡単にやるなら見のがしてやるわいという態度なら、それはそれで一つの方針だと思う。だから、そういう点を明確にして下さいと言っている。
○政府委員(木村秀弘君) ただいま御指摘になりましたいわゆる手を加えるというその手の加え方でございますが、これが一般の社会通念上物を作るという程度の手の加え方であるか、あるいはその段階に至らないものであるか、その辺は十分場合々々に応じて検討しなければなりませんが、ストッパーの場合におきましては、これは先ほども申し上げましたように、手を加えていることは事実でございますが、しかしこれをみなし製造として課税をするという程度のものであるかどうかということが問題だろうと思います。一応われわれといたしましては、これをみなし製造というのには若干法律の解釈として行き過ぎがあるのじゃないかという判断に立ったわけでございます。
○成瀬幡治君 そうすると、あなた、七条ないし八条にこだわっているんじゃないかと思うんですが、簡単にこれをストッパーをむしろつけて、これが乗用車になったということになるなら、私はあなたの議論で言うと課税をしなければならぬと思う。取りはずすほうですから、簡単なんです。しかも別に八をあけておく。これは穴をあけたら差し込むだけで、簡単に片方ははじすだけ、片方は差し込むだけだから、非常に簡単に乗用車になるわけです。私はそうじゃなくて、本質的にいうとAのものをBの課税対象に、もう全然別なものにしてしまう、非常に簡単に。そういうことを製造のほうではやれそうだという計画を立てて、そろばんを立てて今後やって、そうしてそれを中間業者のところに簡単に取りはずせというような場合には、いつでもこれは課税にしないんだという方針なのかどうかということを明らかにしてもらえばいいわけです。何もスズライトのことを言っているわけじゃない。わかりますか、私の言っている趣旨は。ですから、そういうAのものからBのものに全然、しかも初めからAのものからBのものへ移行するのだということを作るほうは十分にそろばんに入れて、そうしてしかもこれはなるたけ簡単に取りはずせるように考えたほうがいいのだということで穴まであけた。穴をあけるということはたいへんなことだ。初めから計画的にやっているのだ。それから、穴をあけておったということは、簡単に取りはずしてこうやってもらいたいということをそろばんに織り込んでやっていると思う。ですから、その辺のころを、まあちょっと何かあなたがその第七条の解釈で、製造にそれがならぬということを言っておいでになりますが、化粧品とか、まあ化学薬品の問題についてはもっと簡単なことができるわけですよ。今後そういうことだというなら、それでいいと思うのですよ。スズライトにこだわらずに、ひとつ話して下さい。
○政府委員(木村秀弘君) 先ほども申し上げましたように、手を加えるということが社会通念上製造という概念に入ってくるかどうか、その手を加える一つ一つの行為について判断をしなくちゃならぬ問題だと思います。具体的な場合々々によって相当加工製造の段階にあるのか、あるいはその段階に達しないのか、一々のその行為の内容によって判断すべきものと考えております。
○成瀬幡治君 それじゃ行為によって判断するならA、のものがBに変わったら、これは課税すべきがほんとうじゃないですか。行為であるなら。Aのものを——全然税率が違っておるAのものをBに簡単にしたというときには、どうですか。
○政府委員(木村秀弘君) AのものがBのものに変わったというその変化だけではなくて、どういう過程を経て変わったか、どういう行為がそこに加わって変わったか、その行為が製造と見て差しつかえないものかどうかという点が問題だろうと思います。
○成瀬幡治君 どうもね、おかしくなっちゃう、あなたの話を聞いておると。一体初めからこう倒して乗用車にしようとするわけなんだ。そういう計画ができているわけなんだ。だから、簡単にはずしたのですよ。簡単にはずしてこうなった。現にこうして売っておるのだ。現にこうして町を走っておるのだ。だから、そういうものは、むしろ簡単にやっておるのだから、しかも計画的にやったのだから、課税をするのが原則であって、むしろ課税せないほうがおかくしないかと、こうわれわれは考えておるのだけれども、あなたの話を聞いておると、どこやらを判断せにゃならぬとか、考えにゃいかぬとかいうことでね、はっきりせないのですよ。これほんとうなら課税するのがほんとうじゃないですか。むしろ課税せぬほうがいいのですか、こういう場合には。こういうものこそみなす課税として税金をかけるのが原則じゃないか。そのために法律というものが作ってあるのじゃないか。なるたけ、そうではなくて税務署としては税金を取らないように考えているのだ、なるべく奨励しているのだ、こういうのが趣旨なんですか。あなたはなるたけ税金は取らぬようにしてやるというなら、それならそれでまた非常に筋の通った話であり、査察はやらぬようにするのだ、なるたけ合意を得てからやるということなら、中小企業者は非常に喜ぶですよ。善政だと思う。スズライトだけ特別扱いというのでは非常に問題ですよ。全国では特調をやられたり、あるいは三年に一ぺん定期的に検査をやられて、非常に難儀している。実際問題としてもっとあなたのほうで言いたいことは幾らでもある、私のほうから幾らでも逆問したいのだし、内輪はよく知っているから。けれども、原則のところだけひとつ明らかにして下さい。あなたの話を聞いているとわからなくなってしまう。わかるようにひとつ話をして下さい。
○政府委員(木村秀弘君) 税を取ることを何か曲げているのじゃないか、あるいはなるべく少なく取るということを目的にしているのじゃないかというような御趣旨の御質問だったと思いますが、決してさようなことはございません。法律でもって取るべき筋合いのものは、これははっきり取るというのが国税庁の大方針でございます。ただ、今回の場合におきまして、このストッパーを取りはずすという行為が法に規定しておるいわゆるみなす製造として課税をする程度の加工製造であるか、あるいはその程度に達しないものであるかということが、判断の基準になろかと思いますが、一応国税庁といたしましては、先ほども申し上げましたように製造として扱うのは法の規定から見て多少行き過ぎじゃないかという考えで、製造場——鈴木自動車の製造場から出ました際にはっきりそういうものがついていなかったという確認のできるもの、あるいはそういう確認はできないけれども、しかし帳簿あるいは関係者に対する質問等から見て推定のできるもの、こういうものを課税なり犯則の対象としたわけでございまして、われわれといたしましては、かりに訴訟になった場合に公訴が維持できる程度の証拠のそろったもの、そういうものを選んで課税なり犯則の対象としたわけでございます。
○成瀬幡治君 それじゃ最後に、もうこれで最後ですが、そうすると、いつでもこれから小売店が販売して、営業店がストッパーをはずしてこれから売ると思うのです。それで売ったものは、これは全部課税対象にならぬと、こういうふうに確認してよろしゅうございますか。
○政府委員(木村秀弘君) この今回のスズライトの事件が起きましてから、われわれとしては、こういう非常にあいまいな形のものが製造場で代理店なり販売店に行って、最終消費者に売られるということは、これは課程上困りますので、この点を固定するように処置をいたしております。
○成瀬幡治君 そんなことではない。固定するとかなんとかという話ではなくて、これから売られると思う。また売られていってしかるべきだ。その場合には課税になるかならぬかということなんです。
○政府委員(木村秀弘君) この程度のものであれば課税するのは多少行き過ぎだと思います。(「課税しないということだな」と呼ぶ者あり)さようでございます。
○亀田得治君 これは一度大蔵大臣に来てもらって明確にしてほしいと思うのです。そういう製造場と代理店の間で大事な工程を二つに分けてやれば、まんまと脱税できるのだ、そういうことを国税庁長官がここで言明している。そんなばかげたことが通るわけがない。先ほど製造という言葉をあなたはあなたなりに説明されますけれども、製造というのは、これは物質に手を加えるということなんです。一つの目的のために、それはあるものを付加する場合もあれば削る場合もある。言葉の意味からいったって、あなた、おかしいですよ。製造というのは必ずしも複雑なものではない。ある一定の目的を持って一つの物質に手を加えることを言うわけで。辞書引いてごらんなさい。 それから、もう一つは、それは言葉の意味だが、あくまでも法律上の文字解釈はその制度の趣旨に沿うように解釈すべきです。こういうみなす製造という概念をとってくるのは、これはあくまでも最終段階だけをちょっと残しておいてやるような、そういう製造方法によって脱税をはかる、そういうことを防ごうというわけなんでしょう。そういう趣旨からいうても、その製造という言葉ことさらに狭く解釈して、そうした課税対象からはずすなんというのは、それはもってのほかですよ。何べん聞いたって、そんな前例も判例もない、そんな解釈は。だから、したがって、この委員会における答弁というものは、今後の運用上非常に重要なことになりますから、これはあらためて私のほうももう少し準備して参りますが、本委員会できちっとしてもらいたい。非常な大きな影響が出てきます。 そこで、先ほど答弁の中でみなす課税についての通達等に触れられましたが、その通達を資料として全部出してもらいたい。そう通達に関連した前例なり判例は、どうも答弁から推察するとないようですが、ともかく取り扱い前例等がありましたら、それもくっつけてひとつ資料を出してもらいたい。それを見た上で、もう一度議論をしたいと思います。時間もだいぶたちましたので、次へ移りたいわけですが、その前にストッパーの下請、これはどこにさせたのです。
○説明員(谷川宏君) 下請業者はいろいろ変わっておりますが、浜松市の平岡ボデイ株式会社、そのほか浜名郡にございます二、三の工場であります。
○亀田得治君 その工場を全部言うて下さい。そうして工場ごとに作った台数をおっしゃって下さい。
○説明員(谷川宏君) 平岡ボデイ株式会社以外といたしましては、浜名郡の鈴弥産業株式会社、それから同じく浜名郡の合資会社湖西製作所、同じく浜名郡の新居有限会社三洋製作所。あと申しました、あとの二つは再下請業者でございます。 それから、それぞれの工場におきまして作り鈴木自動車に納めましたストッパーの台数につきましては、ただいま手元に資料がございませんので、調査の上報告申し上げたいと思います
○亀田得治君 その点の調査できていないんですか。そんな調査できていないで、どうして生産台数等あるのですか。
○説明員(谷川宏君) 今手元に数字がございません、なるべく早く資料を作りまして提出したいと思います。
○亀田得治君 手元というのは、そこにないのですか。本庁にはあるのですか。
○説明員(谷川宏君) それぞれの工場ごとの製造数量につきましては、名古屋の国税局で調査をしたわけでございますが、全体の結論だけ私どものほうに資料がございますが、なお詳細御要望の趣きでございますので、工場ごとにこしらえまして御報告申し上げたいと思います。
○亀田得治君 名古屋の国税局は、今おっしゃったような平岡ボデイとか、こういったような下請工場を全部調べたのですか、鈴木を通してその報告を受けておるのですか、どっちです。
○説明員(谷川宏君) 鈴木自動車工業株式会社を通じましてそれぞれの工場の受け払いを調べて、さらに名古屋国税局におきましては平岡ボデイ株式会社ほか下請工場につきまして、その数字が事実に合致しておるかどうか、調査をしたわけでございます。
○亀田得治君 こういう場合には、普通は、もしストッパーを作っておるということが想像されれば、実際に下請に出しておるということがわかれば、それと内偵しておいて平岡ボデイなら平岡ボデイというものがあなたの内偵の線で上がってきたら、そこを先に調べなければだめですよ。そんな鈴木を通して調べるなんてばかげたことで、まるでどろぼうに今から行くから早く逃げろと言うようなものです。きょう聞いた調査も全部そうです。話にならぬですよ。こんなストッパーなんて簡単な部品ですからね。そんなものはいつ幾日幾ら作ったか作らぬか、適当に書類も作ればすぐにできますよ。今の調べの勢態でいいかげんなものだということがわかるわけですが、まあしかし念のために各下請工場の工場別にストッパーを作って納めた状況を表にして出して下さい。できますね。
○説明員(谷川宏君) なるべく早く表を調製しまして提出したいと思います。
○亀田得治君 実際、何といいますか、ストッパーがついていたかいないかの問題は、これは今からは現認できない問題なんです。この時点で理論的に追及しようとすれば、やはりストッパーの問題なんです。そういう重要な問題について、そこら辺の資料を名古屋にまだ置いておって、その総計だけを握って、そうしてこんなところに出てこられるという、そこらの心がまえがゆるんでやせぬかと思う。実際のところ、そんなものじゃないですよ。国税局がそんなものを送ってこなかったら、あなたのほうからその内訳はどうかというふうに追及していくくらいのかまえが上のほうになければだめですよ。 それから次に、これはたくさんあるわけですが、どうも答弁がうまくないものですから時間がかかり過ぎたわけですが、ちょっと確かめますが、先ほど三十五年の十月から三十六年の三月までとして六十四台というものをおっしゃったわけですね、ストッパーの関係での矛盾として。これは代理店はどこですか、この六十四台は。
○説明員(谷川宏君) この六十四台の扱い代理店は三重スズライト販売株式会社でございます。
○亀田得治君 それから、九台の直納分ですね、これはどこですか代理店は
○説明員(谷川宏君) 九台の直納分の扱い会社は愛知スズライト自動車株式会社でございます。
○亀田得治君 それから、七十二台分というのは、代理店の扱い関係はわかるわけですか。わからぬのですか。
○説明員(谷川宏君) 七十二台の扱い代理店は愛知スズライト及び三重スズライトでございますが、その内訳につきましては、ただいま手元に資料がございませんので、調べまして書類として提出したいと思います。
○亀田得治君 まあ、こっちから言わぬ先にあなたのほうから書類をお出しになるようだから、それを見てからにしましよう。 そこで、結局あなたのほうでは百八十三台、こういうものに課税なり罰金なりの手続をとった、こういうわけですが、まず私たちが奇異に感ずることは二つある。一つは、これは全国的に行わなれた事柄でしょう。全国的に行なわれたことなんです。それが国税局、あるいは運輸省の関係からいっても、名古屋局、名古屋の関係だけしか出てこない。ほかはみんなストッパーがついておる。そんなばかげたことあるですかね。全国的にどの府県には十台、どの府県には二十台違反車があったというふうにあるんならわかりますがね。この一カ所だけに違反者で百八十三台あって、ほかは一つもないんだ。それは調べがつかぬのだとおっしやるかもしれない。それは調べの方法が悪いからなんです。悪いからなんだが、その出てきた結果というものは、全国的な事業について一部しか上へ頭を出しておらぬわけです。国税庁はこういうことで一体調べの結果に満足をしておるのかどうか。だれが見たって非常識なことなんです。各府県に少しずつ出てきて、合計百八十三台というならまあ数で少なくとも、ある意味では了承できるような感じもするわけなんです。ほかはゼロというようなばかげたことはないと思う。それが一つ。その点どう考えておるのか、長官。 それから第二は、関西スズライトでは少なくとも千六百八十二台はストッパーなしで送られてきておる。これははっきり言うているわけなんです。なぜこれが一体取り上げられないのか。この二点、長官から答えて下さい。
○政府委員(木村秀弘君) お答えいたします。 第一の御質問につきましては、関西スズライト、愛知スズライト、三重スズライトの三社を除きましては、ストッパーの取りつけのないスズライトを購入した事実がないという主張をいたしておりまして、これを調査いたしましたが、この証言をくつがえすに足るだけの反証が得られなかったということでございます。何しろこの鈴木自動車工業の製造場から移出されます際の認定の問題でございまして、過去にさかのぼって証拠をあげなけなければならないという手続面の困難さで伴っておる面もございますが、いずれにしても、反証をあげられなかったということでございます。 それから、第二の御質問の関西スズライトにつきましては一申し立てば昭和三十四年の九月一日から三十六年の八月九日までにこの関西スズライトが仕入れた台数が六千台という供述でございますけれども、鈴木自動車工業の総生産高をこの期間について、昭和三十四年の七月から三十五年の八月の終りまでの総生産台数が三千九百九十一台でございまして、この数字を比べてみますというと、関西スズライトの供述をそのまま採用することも相当の疑問があるのではないかというふうに判断をいたしたわけでございます。
○亀田得治君 関西スズライトのだれがおっしゃた数字か知りませんが、それは何かの間違いしょう。そんなことを言うわけがない。関西スズライトはちゃんと証拠をあげて告発までしているわけです。ですから、そういう何かの間違いでおっしゃたことを得たり賢しとあなたのほうで記録されて、こういう間違いだから信用できないのだというような簡単な、ともかく何といいますか、わけのわからない処置の仕方。聞いていても、数字なんていうものは、だれだって間違う場合がありますよ。関西スズライトの調書があるでしょうが、それも証拠として出して下さい。資料として。そんなものさ、明らかな数字の間違いということでわかっているものを、そのまま受け取っておるところに、皆さんでやる気がないということでわかる。もう想像できるわけです。とんでもない話なんだ。
○説明員(谷川宏君) ただいま長官からお答え申し上げたとおりでございますが、関西スズライトにつきましても、大阪国税局の局員が調査に参ったわけでございますが、ただいま長官からお答え申し上げました数字の供述がございましたので、さらに帳簿その他資料の提出を求めたわけでございますが、その会社の別の事件で、書類等が今会社の手元にはないから、直ちに証拠書類その他を国税局にお示しするわけに参らないというお答えがございましたので、さらにこの裏づけのできる資料を求めるということが不可能になりまして、そのてんまつは供述書がございますので、整理いたしまして、もし必要でございましたならば、要点を御提出申し上げたいと思います。
○亀田得治君 私も関西スズライトから聞いておりますが、ともかく関西スズライトと鈴木自動車の間である和解契約書があるわけなんです。その中で、お互い不利なことを言わぬでおこうというような意味のことがあるわけなんです。これは法律的にいろいろその後事態が変わっておりますから、必ずしもそんなことにとらわれることはないわけですが、関西スズライトとしてはその点の考慮があるわけなんです。したがって、会社としては言いにくい。しかし、個人としてなら幾らでも言いますよ、自分が張本人なんだから。そう言うておるのに、前のほうだけ聞いて、ああ、そうですかということで、あなたのほうは聞かぬようにして帰っておる。そんなばかげたことで、相手が言いたくないと言ったって、いや個人としてでもいいからひとつ聞かしてくれとか、それがあなた追及する者の立場ですよ。私のほうへはみんな書類が来ております。個人としてお渡しします、こういう立場で来ておるわけでなんです。そんなことをよくわかっていて、何かちょっと言葉の端をつかまえて、それでもうそっちのほうは調べが済んだなんてばかげたことはないですよ。不正事件なんていいうものは、何か必ず当事同者士でもめてくるのですよ。当事者のもめごとに役所が血眼をあげる必要はないんですが、やはりそれはあなた不正事件の追及なんていうものは、そういうものを契機にしていかなければなかなか出るものじゃないですよ。だから、その調書を資料として出しなさい、真相をもっと国会ではっきりしますから。 そこで、長官に聞きますが、百八十三台というのはまるで九牛の一毛という数字をあげておられるわけですが、もっと真相というものをはっきりして、もっとたくさんストッパーのつかないものが出たのだということが明確になってきたら、長官としてはさらにこれに対して課税なりそういう指置をとる決意はありますか。
○政府委員(木村秀弘君) 国税庁といたしましては、先ほど申し上げましたように、全国税局、署を動員いたしまして、資料を整えたつもりでございますが、将来ほかの資料によってそういうはっきりしたものが出てきましたならば、追加をいたす考えでございます。
○亀田得治君 まだいろいろあるわけですが、もう四時近くになりましたので、一応ちょっと中止したいと思いますが、ただこの際、参考人または証人として若干の人を呼んでいただきたいと思います。これは前国会でも申し上げまして保留になっておるわけなんですが、もう一度申し上げますと、関西スズライトの児玉啓、それから木村宏、この二人をぜひこれは私は証人として呼んでほしい。と申し上げますのは、きょう御質疑願ったような状態でありまして、国税庁としてはほんとうの調べをやっておらない。そして反証が出ればさらに、これは当然なことですが、長官は考える、こういうことですから、反証という以上は、やはりここで宣誓をさせて、そうして事態を明らかにさせる、うそをつけばこれは処罰されるわけですから。そういうふうにお願いをしたいと思うのです。こういう問題で証人を呼ぶというようなことはきわめて異例かもしれませんが、しかし、税務行政を公正に進めていくというためには、私は国会としてここまでの強い国政調査を当然やるべきものだというふうに考えて、この二人を参考人じゃなしに証人としてぜひ呼んでもらいたい。 それからあと、参考人として、運輸省の本省の原田係長、それからこれは名古屋の陸運局ですが、飯塚課長、福岡係長、鈴木技官、この三名をひとつ参考人として呼んでもらいたい。これは当初にこういうあいまいな申請をして、そうして運輸省の係官というものを間違った判断をさせているわけですが、これは、私たちの見方としては、間違うはずがない、こういうふうに見ているわけなんです。これは間接に車輌課長の意見を聞いていてもはっきりしませんから、本人に十分確かめてみたい。間違うはずのないものを、それをわざわざストッパーのあることを無視して、そうして貨物車と認定したところに問題の発端があるわけです。このような運輸行政というものは、今後繰り返してもらっちゃ困る。そういう意味で、その責任者ですね、現場に立ち会ったこれら四名の人たちは、これをぜひ参考人として呼んでもらって、事態をもう少し明らかにしたい。 で、本件に関連して、鈴木自動車の、たとえばスズライトTL型の保安問題とか、あるいは代理店契約の問題等もいろいろあるわけです。代理店契約の問題というのは、一年契約の代理店をやっているわけです。そのために全国の代理店、これは鈴木だけじゃないと思いますが、結局一年契約ですから、契約の切りかえ時期にいろいろな条件というものを持ち込まれるわけです。例の下請企業の問題等については、若干国会でも立法がされている。しかし、この代理店の保護という点については、全く野放しになっているわけです。いろいろな問題が、この問題を契機に出ているわけです。代理店といいましても、ただついでに鈴木の車を扱うという代理店なら、これはたいしたことないですが、大体それを専門に扱っていくという代理店になれば、やはり店のかまえ等もちゃんと投資して、金を寝かすわけです。一年でそれが終わりだということでは、これはたいへんなことなんです。今では、常識ですが、たとえば土地なり建物を一年契約ということはあり得ないわけです。もし一年でほんとに切れるというならば、たとえば代理店で人を雇う場合にも、お前さん一年だぞという条件で人を雇わなければならぬ。そんなばかなことはあり得ない。だから、そういう問題等も代理店契約に関連していろいろ出ているわけなんでして、そういう関連事項等も、これは中小企業庁長官などを呼んで具体的に追及したい点もたくさんあるわけですが、時間もないので、一応そういう問題等も次回に回しますが、とりあえず本日の質疑を通じて非常に問題になりました点についての証人並びに参考人を次回にぜひ呼んでもらいたい。これはひとつ委員長、理事に特に御検討をお願いいたします。
○委員長(佐野廣君) 亀田君に申し上げます。これは理事会において検討いたしまして、決定いたしたいと思います。ほかに御質疑ございませんか。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時一分散会