公職選挙法改正に関する特別委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1962/11/30
会議録
○委員長(青柳秀夫君) ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。 公職選挙法改正に関する調査を議題といたします。 この際、藤田政務次官から発言を求められております。これを許します。藤田政務次官。
○説明員(藤田義光君) 委員会の冒頭にあたりまして、一言おわびを申し上げたいと存じます。 実は、来月上旬に召集されます臨時国会におきまして、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を提案する予定で準備一を進めておりますので、臨時国会直前の本日の委員会は、きわめて重大な委員会であると存じます。したがいまして、担当自治大臣が出席いたしまして、皆さん方の御質問に答え、いろいろ御意見を拝聴するつもりでおりました。ところが二十七日から、生まれ故郷の富山県に初めて参りまして、午後一時からのこの委員会に出席したあとで、北海道に地方行政事情視察に参るというスケジュールでございましたのが、いろいろな事情によりまして、午前十一時の飛行機に変更せざるを得なくなりました。実は、どうしても出たいという大臣の気持があったことは事実でございますが、やむを得ざる事情のために欠席いたしまして、私が代理をすることになりました。委員各位に非常に御迷惑をおかけしたことは、率直におわび申し上げたいと思います。今後の委員会開会にあたりましては、きょうの理事会の雰囲気等を十分大臣にお伝えしまして、皆さん方の御要望に沿うように、十分ひとつ注意するようにいたしたいと存じます。きょうのところは、ぜひひとつ右の事情で御勘弁をお願いいたしたいと存じます。
○委員長(青柳秀夫君) 本日の委員会には、篠田自治大臣の出席を求めておりまして、大臣が出席されることになっておったのでありますが、急に欠席されまして、その間連絡が不備でございまして、委員長自身としても、そのことを承知しておらなかったようなわけでございます。まことに委員会としては遺憾に存ずるわけでございます。ただいま政務次官から、釈明と申しますか、事情の御開陳がございましたので、その点は了承いたしますが、今後は、ぜひともこの委員会の重要性にかんがみまして、かようなことのないように御留意を願いたいと思います。 それでは、御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○松本賢一君 ちょっとお願いしたいのですが、今も次官のお言葉の中にもあった、今度の出そうとなさる特例法ですね。これの内容には、かねてからこの委員会でいろいろと出てきた要望が、そんなものが織り込まれているのだというふうに聞いておるのですが、どんな程度になっておるのか、大体お聞かせを願えたらと思うのですが。
○説明員(松村清之君) それでは私から、臨時国会に提出いたしたいと政府が考えております法律案の骨子について御説明申し上げたいと存じます。まだ政府案としてきまったものではございませんが、自治省として準備しております内容の案でございます。 まず第一は、選挙の期日をいつにするかという問題でございますが、来年の三月と四月と五月の三月の間に任期が満了いたします地方公共団体の議会の議員と長、この選挙につきましては、都道府県と五大市の選挙につきましては、四月の十七日、その他の一般の市町村の選挙については四月の三十日に統一して行ないたいと思っております。ただ、こういうふうにいたしますと、三月の初めに任期が参ります地方団体の議員、長については、四月まで待たずに選挙を終えたいという希望もあるかと存じまして、この場合、二月の二十八日以前に選挙を行なう場合はそれでやってよろしい。三月以降に選挙を行なうものは四月の統一期目にやっていただく、こういうことにしております。したがって、公職選挙法によりますと、任期満了前三十日以内に選挙が行なわれるわけでございますから、極端に申しますと、三月三十日に任期が満了する議員、長でも、二月の二十八日に選挙を済ましておける、こういうことになるのでございます。これが第一の選挙期日の問題でございます。 次は、告示日の問題ですが、選挙期日が、今申しましたように、四月の十七日と四月の三十日というふうにきまりましたことによって、この告示日は、公職選挙法の規定にのっとりまして、知事につきましては二十五日前の三月二十三日に、五大市の市長、と申しましても、実際は来年は大阪と横浜の市長だけでございますが、この選挙にありましては二十日前の三月の二十八日、都道府県の議会の議員と五大市の議会の議員の選挙につきましては十五日前の四月の二日、一般の市の選挙につきましては十日前の四月二十日、町村の選挙につきましては七日前の四月の二十三日に選挙の告示をすると、こういうふうに法律できめようと思っております。 それからその次は、重複立候補の禁止の問題でございますが、先般の公職選挙法の改正によりまして、一つの選挙に立候補している間は他の選挙に立候補できないと、こういう重複立候補禁止の規定がございますが、そのほかにも、今度のような選挙になりますと、この四月十七日の選挙に立候補しておいて、そうしてその地区で四月の三十日また立候補する、こういうことが予想されるわけでございます。これも、悪意にやれば、自分の目標は四月の三十日の選挙なんだが、選挙運動を長くするために四月十七日に立候補をしておく。そこで、四年前の地方選挙の特例法にもこの規定が入っておったのでございますが、今回も、四月の十七日に立候補した者はその地域では、よその地域ではかまわないわけですが、その地域では四月の三十日には立候補できない、こういう禁止規定を置くことにいたしております。 それから次は、自動車の問題でございますが、先般の公選法の改正によりまして、町村の選挙は小型貨物自動車、オート三輪を含めまして使えるわけでございますが、その他の選挙につきましては、原則として乗用自動車に限られたわけでございますが、来年の統一地方選挙のように、全国で非常にたくさんの選挙が行なわれるということになりますと、乗用自動車の調達ということも非常に困難かと思います。そこで、特例といたしまして、国会議員と同様と見られます知事と五大市の市長の選挙につきましては、原則にのっとって乗用自動車でやっていただく。しかし、その他の選挙につきましては、町村の選挙と同じように、小型貨物自動車を使用できると、こういうことにいたしたいと思っております。 それから最後は、後援団体に関する寄付の禁止の問題でございますが、先般の公選法の改正によりまして、後援団体の活動についていろいろな制約が加わっておるわけでございます。たとえば、選挙区内の者に寄付してはいかぬとか、総会その他の行事において金銭物品を提供したり、あるいは供応接待をしてはいけない、こういうことになっておりますが、その禁止期間が、選挙法では、任期満了前九十日から、衆議院の解散の場合は解散の日からですが、選挙の期日までと、こういうことになっております。ところが、今度の選挙のように、任期満了日が三月から五月というふうに、非常に大幅に違いがありますので、この公選法の規定のままではきわめて不公正になります。そこで今度は、選挙期日というものを基準にして、選挙期日九十日前から選挙期日まで、その間後援団体の規制の措置をとる、こういう考えでおります。 以上が特例法の内容の骨子でございます。
○松本賢一君 大体わかりましたが、そうすると、運動期間は従前どおりということですか。
○説明員(松村清之君) 運動期間につきましては、公職選挙法の規定どおりにいたしておるわけでございます。
○松本賢一君 最近、各県議会のほうから、運動期間を短縮してくれという要望がたくさん出ていると思うのですが、こういう点について何かお考えがありますか。
○説明員(松村清之君) 私もそういうことを耳にしておるわけでございます。ただ、都道府県議会の議員の選挙区というものは、全国を見ますと、非常に広狭があるわけでございます。一番狭いと考えられますのが一般の市の区域でございますが、しかし、北海道のように大きな選挙区もあれば、あるいは長崎県のように島のある選挙区もあります。そこで、都道府県議会の議員の運動期間というものは、今十五日ということでございますが、全国を見渡して考えてみました場合には、今——これは私の個人的見解でございますが、この程度でいいのではなかろうか、これ以上短縮する必要性というものがあるだろうかどうだろうか、こういうことについては、まだ結論的なものを持っておらないわけでございます。そこで、選挙運動期間につきましては、実は、都道府県議会の議員に限らず、ほかの選挙についてもあるわけでございます。たとえば、今のお話と逆になりますが、市町村の選挙管理委員会からの意見といたしましては、市町村の選挙運動期間というものは、もっと今以上に延長したほうがいいのではないかという意見もあるというわけです。そういうようなことで、この選挙運動期間につきましては、私は、全般的にひとつ十分検討いたすべき問題ではなかろうかと思います。 なお、これは法律技術の問題でございますが、実は内閣法制局とも、今の県会議員のような問題もありますので、相談をいたしたのでございますが、この選挙期日の問題というものは、一般法の問題で、特例法で措置すべきものではない、そこで、これを措置するとしても、特例法ではできないから、一般の公職選挙法の改正に待たなければならぬ、こういう意見でもありました。そこで、私としては、これらの問題は、何か機会がございましたら、せっかく政府でも選挙制度審議会を設けておるわけでございますから、ここでひとつ全般的に検討していただくのがいい方法ではないか、こういうふうに考えております。
○中尾辰義君 後援団体の寄付禁止は、選挙の期日から九十日以前、これは今回の特例法だけですね。今回の場合だけですね。
○説明員(松村清之君) 今回の特例法だけでございます。
○中尾辰義君 そうすると、乗用車は知事と五大市の市長でございますか。
○説明員(松村清之君) そのとおりでございます。
○中尾辰義君 それで、私がお伺いしたいのは、新聞にもちらほら出ておりますが、補充選挙人名簿の申請に関して若干の手直しをする、それに対して自治省は法案を準備しておる、こういうことで、その内容はどういうものであるか、お伺いしたいのですが、それは今度の場合出ないんですか。
○説明員(松村清之君) この問題は、先ほどの選挙運動期間の問題の考え方とも共通するのでございますが、実は、おっしゃいますように、何か法律で措置したいと考えたのでございます。ところが、法制局では、これはやはり一般法の問題で、特例法で措置すべきものではない、こういう見解が述べられましたので、特例法では、このことにつきましては全く規制しなかったわけでございます。
○小林武治君 選挙運動期間の問題ですが、選挙局長が、その必要を認めないと、こういうふうなことをちょっと言われておるが、私どもは、多少減してよろしい、また減してやるべきだ、こういうふうに思っておりますが、だからして、今のような法制技術的の問題で、一般法でなきゃできないというならば、それも一つの見方だと思うんですが、これを減らす必要がないんだというふうなことでなくて、ひとつ近い将来に検討してもらいたい、こういうふうに思っております。 それから、今北海道とか長崎県みたいな所もありますが、そんなら一日延ばしたらいいかといえば五十歩百歩、また一目減したところで五十歩百歩、どっちにしたところでたいした問題じゃない。大部分の県会議員がこれを減してもらいたいと、こういうことであるならば、そういう方向に向かって検討する、こういう態度が望ましいんで、その点、必要がないと思うというような、私見でもそういうことはどうかと思いますけれども、ああいう要望があるからしてそういう方向に向かって検討する、こういうふうなひとつお考え方をとってほしいと思いますが、どうですか。
○説明員(松村清之君) 私も言葉が不足だったかと思うのでございますが、そのような趣旨を申し上げたわけで、私としては、現段階で運動期間の短縮についてはしかとした見解は持っておりませんが、せっかくいろいろな方面からも、今申しました市町村の運動期間のことも要望がございますので、これらをあわせて、今後しかるべき機関でひとつ御検討していただくように、そういう考えは持っておるわけでございます。
○小林武治君 きょうは、実は先ほど委員長から、大臣が来ないで非常に遺憾だと、こういうお話がありましたが、全くそのとおりで、私は、総理大臣あるいは自治大臣に来てもらいたい、そういう要望をしておいたのでありまして、今御質問申し上げるのが適当の時期であると思うので、その目的が果たせないことが非常に残念に思いますが、市川先生も選挙制度審議会のことをお聞きになりたい、こういうことであって、政務次官がお答えできるかどうかわかりませんが、大臣が見えたら私はやかましく言うつもりで、選挙制度審議会は十月に発足させるということをこの委員会ではっきり言いながら、いまだに発足をしておらない、これはいつ発足させるつもりかと、こういうことを私は総理大臣に聞きたいと思っておったわけでありますが、その今の状態はどういうことになっておりますか。
○説明員(藤田義光君) 非常に重大な問題でありまして、私の答弁では質問者の御意思に沿わぬかもしれませんが、御指摘のとおり、六月十四日に任期を終わりまして空席が続いておりまして、その後参議院選挙あるいは内閣改造等がありまして、篠田大臣としましても、十月発足を予定しておりましたが、池田総理の外遊等の事情がありまして、おくれまして、今週の火曜日、去る二十七日、審議会の委員を決定した状態でございます。現在特別委員を国会の両院に人選方をお願いしている段階でございますので、特別委員の人選が終わりまして、全委員が出そろったところで第一回の総会を開会する。いつごろかという御質問に対しましては、国会両院の御都合がありますので、はっきりした御返事はいたしかねますが、なるべくなら年内に第一回総会を開きたい、そういう方針で準備中でございます。
○小林武治君 これは、あなたにはお答えができないかもしれませんが、一体自治大臣としても、十月にやらせます、発足させますということをはっきりここで言うておるのに、いまだにまだ会が開けない。これについては、私は自治大臣からひとつ釈明を求めたい、場合によっては総理大臣に来てもらって話を聞きたい、こういうふうに思っておったのでありますが、一体今ごろになって発足をさせて、それで次の通常国会に何か措置する、こういうつもりでおやりになっておるかどうか。これはあなたはお答えできないかもしれませんがね。そういうことを私は政府から聞きたい。
○説明員(藤田義光君) 御存じのとおり、選挙制度審議会の議題、テーマと申しますのが非常に縮減されて参っておりまして、政党法、政治資金の問題、衆議院の小選挙区定員増減の問題、参議院の全国区の問題、その他数点にしぼられておることはもう御存じのとおりでありまして、なるべく全面的にひとつ慎重に御検討をお願いしたい。どれを先に審議するというまだ議事の進め方等は、全く白紙でございます。
○小林武治君 どうも、政務次官に文句を言っても仕方がありませんが、何かこう感じが、政府は選挙制度審議会の答申をおそれている、こういうふうな印象を非常に受ける。総理大臣が外国へ行ったからおくれたのじゃない。世間では、総理がむしろこれを抑制しておるということさえ言われておるので、何か非常におっかなびっくりで委員を任命し、またうっかり答申されては困るのだ、困るなら困ると言って、もっと延ばしたらよさそうなものなのに、今ごろになってまだこんなことを言っておる政府の態度がわからない、選挙制度改正に対して。それで、私はきょうはあらためて大臣に伺いますが、何をまだやるかわからんでおる。もう一つは、一体諮問をし直しをするのか、どうするのだか、それから答申の時期をどういうふうに期待しておるのか、こういうふうなことを私はぜひお聞きしたい。あなたからお伝えして、この次の機会にぜひ答えてもらいたい。きょうは、私はこの程度にしておきます。
○市川房枝君 今、小林委員から選挙制度審議会について御質問があったのですが、私も同じような疑問を持ち、それを伺いたいと思いました。それだけ申し上げまして、また次の機会にお伺いしたいと思います。
○中尾辰義君 今の問題で、まあ新聞等に見ますと、選挙制度審議会の発足がおくれたのは、自民党の選挙調査会が圧力をかけたのだというふうな記事もちらほら出ておりますが、こういったような点はどうですか。
○説明員(藤田義光君) 今の御指摘のようなことは全然なかったと思います。ただ、政府といたしましては、御存じのとおり、自民党内に、調査会、それから組織調査会、二つの団体がありまして、組織調査会も選挙制度に関しまして小委員会を作りまして審議を開始する態勢にあります。それから、青木正氏が会長をやっております調査会のほうでも勉強を続けており、そういう動きを政府としても非常に敏感に観察しながらこの審議会の運営をやっぱりやることになろうかと思っております。
○中尾辰義君 それは、あなたの答弁はそうかもしれませんけれども、自民党の中に、小選挙区推進審議会といいますか、何か党内意見を一致させて選挙制度審議会に事前に圧力をかける、そういうようなことが出ておりますがね。これは答弁は要りません。 それで、行政局長がお見えになりましたので、選挙法とは関係ございませんけれども、ちょっと伺っておきたいと思います。最近地方議会の議員の定数の削減運動が全国に広がってきておるように見受けますが、次官なり局長はどういうようなお考えを持っていらっしゃいますか。お伺いしたいのです。
○説明員(佐久間彊君) 地方議会議員の定数削減の動きが相当ある地方におきまして活発に行なわれておりますことは、私どもも存じております。現在、御承知のように、地方自治法では、定数を規定いたしまして、なお条例で減少することができるということになっておりますので、条例で減少するかどうかは、それぞれの地方公共団体が自発的に判断して定めるべきものである、かように考えておるわけでございます。
○中尾辰義君 条例にそういうふうになっておるからほうっておく、こういうわけですか。何らの行政指導もしなければ、それでよろしい、こういうような自治省の御意向でしょうか。
○説明員(佐久間彊君) これは、定数は法律にきめられているわけでありますから、その上で条例で減少するかどうかは、これは個々の団体の事情もいろいろあるわけでございますから、画一的に自治省のほうで、減少をしたほうがいいとか悪いとかというような指導はいたすべきではなかろう、かような考え方をいたしておるわけでございます。
○中尾辰義君 それで、実際問題として起こっておりますのは、大阪府の守口市あたりでは、三十六名の定員数を二十名に削る、あるいは岸和田市のごときは、三十二の定員を二十に削る。パーセントから見ますというと、大体四五%ぐらいの削減ですね。これを国会にあてはめた場合には、参議院が二百五十、それを百くらい削って百五十ぐらいにする、こういうようなふうになるわけですね。こういうふうな削減運動が起こっている根拠はどこにあるわけですか。
○説明員(佐久間彊君) これは、全国的には私どもは正確な調べはいたしておりませんが、いろいろ聞いておりますところによりますと、地方々々によって事情は違うようではございますが、たとえば、経費の節減というような理由をあげておる所もございますし、あるいは議会の能率的な運営をはかるというようなことをあげておる所もございますし、理由はいろいろあるようでございます。
○中尾辰義君 経費の節減ということももちろん大事でしょうけれども、実際議会費用というものは、地方財政の二、三%くらいしかありませんし、その点だけを強調してああいったように削減運動を起こすということは、これは若干危険じゃないかと私は思うわけですがね。かりに三十六名の定員を二十名に削る、そうすると、そこの中に常任委員会が大体四つか五つありますね。そうすると、常任委員会というものは委員長以下五名くらい。そうすると、二人か三名くらいの賛成でもって、人口十万ないし十五万都市の施政が運営されていくと、こういうようなことになりまして、非常にこれはなれ合いになって危険じゃないかと、こういうことも考えておるわけですが、その点はいかがですか。
○説明員(佐久間彊君) 私先ほど申し上げましたのは、一応言われております理由を申し上げたわけでございまして、私どもがそういう理由が正しいというふうに考えておるわけではございません。なお、先生の御指摘のございましたように、議員の定数を定めるにあたりましては、民意が公正に反映できるということ、これは議会の一番根本義でございますから、その反映がしにくくなるほど削減をいたすということは、これは適当なことではなかろう、かように考えております。 それから経費の節減の点も、御指摘のように、そう地方財政の上で大きな比重を占めておるとは考えられないと思うわけでございます。まあしかし、いろいろ言われておりますところは、必ずしも一つの理由でどうこうということではなくて、いろいろな理由から、市民の間で総合的に判断をいたしまして一つの比判となって現われてくるというのが実情のように伺っておるわけでございます。
○中尾辰義君 経費の節減と議員の定数を削減するということは、これは別に考えるべきものじゃないかと、私はこう思うのです。経費の節減の面は、ほかの面からもまだできるわけですからね。しかも、自治法を見ますと、人口十五万以上二十万までは四十名、それから五万以上十五万未満は三十六人、このように最高限度はきまっておるわけですね。そうすると、下のほうはこれはきめてない。地方議会において、条例によってこれを削減することができると。そうなりますと、極端な例を言いますと、十名でもいいと、こういうようなことにもなりかねないわけです。こういうところに多少の盲点もあるのじゃないかと、こう私は思うわけですがね。その点はどうですか。
○説明員(佐久間彊君) 先刻申し上げましたように、住民の意思が公正に反映するという上から支障があるほど極端に減少するというようなことになりますれば、それは私どもも適当ではないと、かように考えております。
○中尾辰義君 地方議会においては、あなたのおっしゃるように、そういうようなことも考えられるのです。ところが、やはり有権者が直接選挙するということは、やはり群集心理というのですか、ああいうものが働いて、また必要以上に行動を起こすようなこともありますから、この点は私は、検討を加えてもらいたいと、このように思うわけですが、どうですか。
○説明員(佐久間彊君) まだ全国の状況を私どもも正確につかんでおりませんが、建前といたしましては、冒頭に申しましたように、これはあくまでもその地方団体の自主的な判断にゆだねるべきであって、自治省といたしましては、それについて指導がましいことは避けるべきである、かように考えておりますが、先生の御指摘のありましたような極端な例というものが出てくるようでございますれば、これはよく検討をいたしたいと思っております。
○小林武治君 選挙局長にちょっと聞いておきたいのですが、人口の移動によって県議会の定数の区域別の割当が相当また変動するのですが、非常に地方では困っている。あるいは混乱しておるところがあるのですね。国会は、非常に変動がありながら、法律改正しないからもとのままです。全国に十四県も減らさなければならぬ、あるいはふやさなければならぬ県があっても、国会はそのままである。県会はとにかく直さなければならぬ、こういうことでありますが、これはそのままにしておこう、あるいは何か便法はないかと、現状維持というような場合、あるいはほかの方法がないかと、こういうことは何か考えたことはありませんか。
○説明員(松村清之君) 御承知のように、現行法によりますと、都道府県の議員の選挙区は、郡、市を単位といたしまして、そうしてこれに人口に比例して定数を配分するということになっております。ですから、これは強制的な規定でございまして、必ず人口に比例して配分いたしませんと選挙が無効になるのでございます。しかし、場合によっては、非常に、現状とちょっとしか人が動かないのに、比例ということで定数を変えなければならぬという場合もありまして、こういう点を考えますと、常識的には不合理なように思いますが、さればといって、どこでそういう線を引くかということもむずかしい問題であるのでございます。また、このような現在の公職選挙法の規定は、数年前、選挙制度審議会の前の選挙制度調査会の答申をいただいて改正をしたのでございますが、今日いろいろ各方面で、実際問題として常識的には不合理と考えられるような——理論的にはそれは正しいのですが——ような問題もありますので、何か機会でもありましたら、こういう点もひとつ検討してみたいとは思っております。
○小林武治君 これは四年に一ぺんしかないので、それで、つまってくると困ってくるので、そういう困った事情はわかっておるだろうと思いまするし、それから、ごくわずかな差で一人増減するという問題が至る所にあるのですよ。これなんかは、私は、特例法の対象として何か考えられないか。これこそ、たとえば一般法を直さぬでも、この次の、来年の選挙だけでもこうしておくというふうな特例的なことは考えられぬかと思うのですがね。そういうととは考えませんか。
○説明員(松村清之君) これは、私は先ほど申し上げたのは一般法の問題として申し上げたのでございますが、私は、こういうような問題は、その性格からして、やはり一般法の改正の問題であり、また、やはりこういう問題こそ、国会議員の議員定数の不均衡の問題とあわせて選挙制度審議会で十分検討を加えた結論に基づいて、一般法を改正してやるべき問題で、特例法でやるということは妥当を欠くのではないか、そういうふうに考えております。
○小林武治君 一般法というのは、この前の選挙制度審議会でも、その問題はあなた方から持ち出していないので、一般法もけっこうですが、今みたいに、こういうふうに迫ってくると、またその必要を痛感してくる。じゃこの次の選挙制度審議会にはそういうことも研究してもらう、今まで議題にも出なかったが、そういう点は、それはそういうことにしてくれますか。
○説明員(松村清之君) これは、前回の選挙制度審議会の経過を申し上げますと、実は、第四委員会として議員定数の選挙区等を扱う委員会に実は持ち出されたのでございます。ところが当時は、地方の問題よりも国のほうの問題に取り組んでいましたために、審議が少しも行なわれなかったわけでございまして、私は、やはりこの地方の問題も、国の問題とあわせて、選挙制度審議会で検討をすべき問題であろうと考えますが、しかし、審議会は審議会として議事の進め方をいたしますので、この席で、必ずその審議会がそういうことをやるかどうかということは、私としてはまあ予測もつきませんので、しかたるこはと申し上げがたいと思います。
○小林武治君 表向きの返事はそうでしょうが、議題の内容もあなた方が用意するのだから、そういうこともひとつ検討の項目に加うべきであるということをひとつ注文しておくにとどめます、きょうは。
○委員長(青柳秀夫君) それでは、本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十二分散会