運輸委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/10/11
会議録
○委員長(金丸冨夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 初めに、委員の異動を御報告いたします。九月二十二日付をもちまして、小酒井義男君が辞任し、その補欠として千葉信君が選任され、十月一日付をもって大倉精一君が辞任し、その補欠として小酒井義男君が選任されました。 —————————————
○委員長(金丸冨夫君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 当委員会におきましては、先般北海道、関西及び中国の各地に委員を派遣したのでありますが、本日はこれらの各班から報告を聴取いたしたいと存じます。 まず、北海道班から御報告を願います。吉田忠三郎君。
○吉田忠三郎君 私は、この際、北海道班の視察報告をいたします。 派遣されました委員は、谷口理事が党務のため参加できなくなりまして、私と淺井委員の二人であります。 派遣期間は九月三十日より十月五日まで六日間で、現地における視察並びに調査個所としては、札幌及び釧路航空保安事務所、国鉄支社、札幌及び釧路鉄道管理局、千歳、釧路及び丘珠飛行場、釧路、苫小牧及び室蘭港、室蘭本線幌別川橋梁と、室蘭国鉄石炭埠頭現場であります。 なお、これと関連して、在北海道運輸省各地方機関のうち、陸運局、海運局、第一管区海上保安本部、管区気象台、海員学校及び北海道開発局であります。 以上が今回視察並びに調査いたしましたところでありまして、各個所においてそれぞれ所管事項及び要望事項が述べられました。 なお、受領いたしました詳細な資料と陳情書は委員長に提出してありますので、以下現地における最も重要な諸問題として、航空交通管制、港湾整備及び国鉄災害状況を中心に、次いで要望事項並びに陳情要旨を御報告いたしたいと思います。 この際、在北海道の運輸省各地方機関並びに国鉄運営状況について概括的な印象を申しますと、御承知のとおり、自然、気象条件がいずれも僻陬の地であることに加えて、予算及び人員配置が限定されているために、きわめて困難な条件のもとで業務に従事していることを認識したのであります。 まず最初に、航空交通管制について申し上げます。現地の説明によりますと、千歳空港は航空法第五十六条の五の規定による公共用施設の指定に基づき昨年十二月十九日から正式に防衛庁管理の共同使用飛行場として発足したのであります。なお、共同使用に先だち、昨年一月九日、運輸大臣、防衛庁長官は、千歳飛行場管理等に関する協定を締結し、当該飛行場管理は航空自衛隊が実施すること、また昨年十月十六日運輸省航空局長、防衛庁防衛局長間の協定により、航空交通管制業務は本年一月一日から航空自衛隊千歳管制隊が運営することになり、したがって、管制業務のうち、飛行場進入、誘導の各管制業務は自衛隊、航空路は航空局により実施されることになったのであります。 なお、参考までに、本年六月から八月までの自衛隊機対民間機の月間交通量比較は、約四・五倍強と、前者がまさっているのであります。 したがって、北海道における航空路管制業務は、東北地方とともに、三沢地区管制所のもとにあります。そのほか、高度七千三百メーター未満の道内の空域は千歳地区管制所、及びその他の空域外については管制本部が実施しているのであります。 なお、地区管制所は本年五月五日から高々度管制方式の実施を機会に設置されたもので、これら空域を飛行する航空機は管制所と直接通信が行なわれることになったのであります。 また、道内における札幌、釧路、女満別、稚内などの空港を連ねる低高度管制は、現在千歳地区管制所が行なっているが、近い将来高々度管制をもあわせて道内地区全管制を行なう札幌管制所が丘珠に設置されることになったが、でき得れば将来北海道地方航空保安本部(仮称)を設置し、航空管制業務に支障なきよう取り計らわれたいとのことであります。 なお、管制業務に関連して視察した飛行場の現況につきつけ加えますと、次のとおりであります。 まず千歳は、在来の長さ二千七百四十メーター、幅四十五メーターの滑走路と並行した同一の新滑走路が昨年完成をし、使用開始に至ったのでありますが、新たに民間航空専用となった約二十三万坪は運輸省行政財産となり、昨年来二億六千六百万円の予算で整備中で、本年度末には使用開始予定となりました。 次に丘珠は、防衛庁陸上自衛隊と共用飛行場で、長さ一千メーター、幅八十メーターの滑走路を有しておりますが、航空保安施設がなく、舗装部分が衰弱いたしているため、昨年度六千二百万円の予算で補修工事を行なう予定であったところ、防衛庁所管の滑走路及び誘導路補修工事区域の一部使用承認を受けることになり、本年七月から補修工事が着工されておりますが、同時に普通財産であった民間航空区域約一万坪が運輸省所管財産として所管が之を受け、エプロン拡張工事を同時実施中であります。なお、地元並びに航空保安事務所では、千歳については新民間航空用誘導路の滑走路延長、除雪体制の確保などについて、また丘珠についはホーマー・ビーコン等航空保安施設の早期整備などについて強い要望がありました。 次に釧路は、御承知のとおり、第二種空港のいわゆるローカル空港で、長さ一千二百メーター、幅三十メーターの滑走路を有しておりますが、丘珠と同様に航空保安施設がなく、加うるに釧路地方特有の気象条件により、航空機年間運航率が平均七〇%、六月、七月の濃霧時は五五%にとどまっているものであります。なお、航空保安事務所はグランド・コントロールのみを行ない、もっぱら操縦士の判断で有視界方式により離着陸が行なわれるなど、安全確保の見地からも立ちおくれているから、早急にILS(計器着陸装置)等の保安施設整備と要員確保とともに要望しておりました。このことは、函館空港においてもしかりであります。 次に、港湾の整備状況について申し上げます。 まず、北海道における特定港湾施設整備特別措置法に基づく石炭港湾として苫小牧が、また鉄鋼港湾として室蘭が、それぞれ指定され、特別会計予算による事業費は、前者が三十四ないし三十七年度まで三十三億一千万円、後者が三十四ないし三十五年度まで一億一千四百万円が計上されているほか、港湾整備五カ年計画に基づく三十六ないし四十年度に至る全体計画を施行中でありますが、以下便宜上事業費をもって表現することといたしたいと考えます。 まず釧路について申しますと、木材港湾の整備、一般港湾整備として工業原材料輸入、製品輸出などの増大に対応すべく、マイナス九メートル岸壁二バースの中央埠頭延長及び漁獲物輸送施設の整備等を実施中で、事業費百六十三億二千万円、うち本年度実施予定高は二億八千六百万円とのことでした。 次に室蘭について申しますと、外貿貨物の雑貨類などを対象としてマイナス九メートル岸壁二バースの西三号埠頭、背後地の工業原材料増大に伴いマイナス九メートル岸壁二バース、マイナス七・五メートル岸壁、物揚場等のばら荷専用として西二号埠頭を、また鉄鋼港湾関係のマイナス十四メートルの航路浚渫、さらに石油港湾関係のマイナス十一メートル泊地浚渫等を、それぞれ整備中で、事業費二十億三千二百万円、うち本年度実施予定高二億八千九百万円であります。 次に苫小牧について申し上げますと、本港は、北海道総合開発の最重点事項として工業開発が採用され、本港を中心とする一大工業地帯を開発するため、二十六年度から港湾整備に着手し、三十四年度から石炭港湾整備を行なうなど、外港の整備に主体を置くとともに、苫小牧港開発会社をして背後地の土地造成を行なわしめておりましたが、本年度より内港整備に着手したのであります。すなわち、雑貨専用のマイナス九メートル岸壁二バースの西埠頭を整備するほか、四十年度までに石炭年間三千万トン積み出しのためマイナス九メートル岸壁三バースと防波堤等を整備するもので、事業費六十二億四千万円、うち本年度実施予定高十四億五千八百万円であります。 次に、国鉄災害状況について申し上げます。まず、さきの第四十一臨時国会における本院災害対策特別委員会に報告のあった本年度台風第九号及び第十号等による北海道の災害被害額は約四百二十億円、うち国鉄関係は約二十二億円と聞き及んでおるのでありますが、実際に現地を視察して痛感いたしましたことは、道内における河川の川底が一般に浅くかつ狭く、総じて原始河川であって、河川堤防など護岸計画に見るべきものがなかったのではないかと思われたことであります。したがって、気象庁の報告に待つまでもなく、ここ二、三年来道内における降雨量急増に伴い、河川改修計画が喫緊であることは言を待たぬのであります。特に国鉄関係については、過年災である三十六年十月における台風第二十三号及び第二十六号通過に際して、幌別川などの河川にまたがる室蘭本線の橋梁が流失損壊するなど、約四億四千六百万円の復旧工事費を要するという損害が発生したのであります。また、本年に入ってからは、台風第九号及び第十号を初めとする集中豪雨により、特に著しい鉄道被害をこうむったのでありまして、最初に北海道支社、次いで釧路管理局において聴取した点について申し上げます。 まず、災害をもたらしました気象状況は次のとおりであります。すなわち、七月二十七日から八月十九日まで雨を伴った台風第九号及び第十号を含めた集中豪雨があり、最高雨量で示すと、然別三百九十ミリ、音威子府百三十三ミリでありました。また、九月一日から九日までに、台風第十七号及び低気圧から伸びる不連続線の影響などにより、天塩二百十五ミリ、登別二百六十四ミリ及び朱鞠内百五十六ミリの集中豪雨をもたらしたのであります。 次に、被害概況のうち最も顕著な点を申し上げますと、まず台風第九号の集中豪雨によって、さきに述べた道内各河川は、石狩川及び空知川初め大小河川が一斉に増水はんらんし、八月三日夕刻から四日にかけて、函館、室蘭及び根室本線など、主要幹線で三十二カ所が線路冠水、築堤決壊並びに切取法面の崩壊などを生じた結果、列車運転が随所に寸断されて、支社管内三十六線区中三十二線区千七百五十五カ所が被害を受けたのであります。すなわち、昨年七月発生の集中豪雨による被害件数の二倍を上回るもので、北海道においては未曾有の規模でありました。また、台風第十七号についても、函館本線外主要幹線二十カ所がそれぞれ著しい被害をこうむったのであります。 なお、今回の災害に対する応急復旧工事については、関係国鉄現場職員の不眠不休の活躍もさることながら、地元民、消防団及び自衛隊などの絶大な応援を得て、復旧は順調にはかどったのであります。 この際、被害額につき参考までにつけ加えますと、台風第九号及び第十号など各災害合計は、鉄道施設等二十六億円、減収額八億七千万円、合わせて三十四億六千五百万円でございます。 また、今後の防災対策として、道内主要幹線の輸送ルート確保の見地から、河川改修促進、防災設備の強化をはかるよう関係方面に強く要請しておるとのことでございました。 次に、釧路管理局管内における根室本線狩勝−新内間に発生した災害状況につき一言つけ加えますと、まず築堤流失、崩壊二カ所、流失土砂約六万立米でありまして、これは開局以来最大の災害で、さきに発生した土讃線の災害をはかるに凌駕するものであります。したがって、災害復旧の緊急性にかんがみ、当時道内各地で発生した災害復旧に従事していた自衛隊の中から、特に帯広駐在第五師団の広援協力を要請するなど、地元官民一体となり、全力をあげ復旧に努めた結果、復旧工事中も作業は豪雨、濃霧など天候に災いされながらも、当初約六十日を要すると見込まれていたにもかかわらず、予定より二十日間早く開通に至ったのであります。したがって、これがために、十勝、道東地方における産業経済の振興に寄与し、また同地方住民の安寧秩序のために大いに貢献したものと判断され、まさに表彰に値する行為ではないかと思われるので、関係大臣は十分考慮すべきだと思うのであります。 なお、復旧工事費約三億一千五百万円に達しておりますが、本線は丙線規格のため本格工事によらず復旧工事にとどめ、現在着工中の石狩十勝連絡線の早期建設促進をはかり、将来は新狩勝隧道を迂回するようにしたいとの要望がありました。次に、運輸省地方機関より提出されました問題点、また要望中おもなる点について、簡単に概略を申し上げます。まず、国鉄は、支社五カ年計画に要する経費六百三十四億円に対し、過去二カ年の投資実績にかんがみ、資金不足を生ずるから、これの改善並びに防災設備強化と河川改修の促進などについて、また陸運局は、陸運事務所の定員増と観光施設整備促進などについて、海上保安庁は大型巡視船及び航空機の増配置などについて、気象台は農業気象業務及び火山観測施設整備、また海員学校は教育施設整備などについて、いずれも三十八年度予算編成に際して現地の意向を十分考慮されるようとの要望がありました。 最後に、そのほか陳情について申し上げます。まず釧路市長から釧路港整備、釧美線敷設促進、釧路空港の計器着陸装置(ILS)開設などを、胆振地方総合開発期成会から庁内における道路、港湾及び鉄道の整備促進を、また苫小牧市長から港湾建設促進と重要港湾指定を、室蘭市長から港湾整備と特定重要港湾指定を、さらに千歳市長から空港整備、石勝線敷設促進などについて、それぞれ陳情がありました。 以上、はなはだ簡単でありまするけれども、北海道班の視察、調査の報告といたしたいと考えます。
○委員長(金丸冨夫君) ただいまの報告中、政府側の見解につきましては、各班の報告を終わりましてから、その発言を求めます。 次に、関西班について、小酒井君から御報告を願います。
○小酒井義男君 関西班の派遣報告をいたします。 派遣委員は金丸委員長、天坊委員及び小酒井の三人でありますが、天埜委員及び大倉委員が現地参加されました。 まず行程について申し上げますと、九月十七日、大阪におきまして、大阪陸運局、近畿海運局、大阪航空保安事務所、大阪管区気象台及び国鉄関西支社より、それぞれ所管事項の説明を聴取いたしました。 続いて、大阪市における都市交通規制の実施状況について、大阪府警察本部より説明聴取の後、警察当局の案内により、主要道路における交通状況を視察し、特に主要地点においては下車して、つぶさに実情を視察いたしました。 続いて神戸に参りまして、神戸海運局、第五管区海上保安本部、第三港湾建設局、神戸海洋気象台、神戸地方海難審判庁、神戸地方海難審判理事所及び海技大学校より、それぞれ所管事項の説明を聴取いたしました。 続いて、阪神における海運業者より海運政策に関する要望を聴取したのであります。 翌十八日は、大阪港の港湾整備事業、特別高潮対策事業、臨海工業地域造成事業等について大阪市当局より説明及び要望を聴取し、また大阪港サイロ屋上より大阪港の全容を俯瞰しつつ、港湾工事の施行状況について説明を受けました。 続いて、四日市——名古屋間における国道一号線の道路運送状況を視察のため四日市市に参り、三重県当局より国道一号線における道路運送の現況、国道一号線のバイパスとなる名四国道の建設状況等について説明及び要望を聴取し、また四日市市当局より国道一号線の橋梁に歩道橋の架設、四日市港南北防波堤の延長工事の施行、関西本線の複線電化等について陳情を受けました。 さらに、桑名市におきましても、桑名市外関係町村当局より国道一号線の橋梁に歩道橋の架設等についての陳情を聴取いたしました。 四日市から名古屋に向けて国道一号線を通過する途中、地元から歩道橋架設の要望のきわめて強かった町屋橋、伊勢大橋及び尾張大橋では、下車してつぶさに状況を視察いたしました。 翌十九日は、名古屋鉄道の案内により同社経営にかかる犬山モノレールを視察後、名古屋におきまして、東海海運局、名古屋陸運局、愛知県警察本部、第四管区海上保安本部、名古屋地方気象台、名古屋航空保安事務所、伊勢湾港湾建設部及び国鉄中部支社より、それぞれ所管事項の説明を聴取いたしました。 以下六項目に分かちまして調査の結果を御報告いたします。 第一は、大阪市及びその周辺における都市交通問題についてであります。大阪陸運局長の説明によりますと、昭和三十二年三月運輸大臣の諮問機関である都市交通審議会答申にかかる大阪市及びその周辺における旅客輸送力の整備増強に関する基本的計画はほぼ実現の見通しにあるが、その後における大阪市の人口並びに市内への流入人口の増加を反映して、輸送需要は飛躍的に増大し、すでに昭和三十五年においておおむね答申時推定による昭和五十年の輸送量に達しておりますので、輸送力が増強されたにもかかわらず、乗車効率は逆に上昇している実情にありまして、計画改定の必要が生じて参った趣であります。 ところで、問題の核心は、陸運局長の説明によりますと、大阪市を貫く幹線である地下鉄一号線をいかにして緊急に救済するかにあります。すなわち、地下鉄一号線における輸送需要はすでに飽和点に達しているのでありますが、今後国鉄新幹線新大阪駅における国鉄、京阪神急行との接続、周辺地区における大ベッド・タウンの建設、京阪、近鉄、阪神の一号線への乗り入れ工事及び地下鉄の新線建設並びに延長工事等によりまして、一号線への過度の集中が必至であり、さらに他方路面交通の混雑緩和のためにも一号線の増強並びに並行線の新設について早急に対策を講ずる必要があるとのことでありました。なお、本年二月正式調印となりましたドイツ・マルク公債等による堺臨海工業地帯の造成等も、前回の都市交通審議会の答申当時は予想されなかったことでありますので、これらの新しい事態をも考慮いたしまして、大阪市及びその周辺における都市交通計画を総合的に策定する必要が痛感された次第であります。 私どもが視察に参りましたのと日を同じうして、九月十七日に大阪で開催されました都市交通審議会大阪部会におきまして、地下鉄一号線に並行して新線を建設する計画が提示されたやに伝えられておりますが、後刻運輸省当局よりその概略について承りたいと存じます。 なお、大阪市におけるバス・ターミナル建設についてでありますが、陸運局長の説明によりますと、昭和三十三年三月に都市交通審議会が「梅田及び難波に恒久的バス・ターミナル施設を早急に建設することが望ましい」との答申を行なったにもかかわらず、その後具体的計画の進捗を見ず、現在大阪市にはほとんどバス・ターミナルがない現状にあります。一方、本年五月には阪神高速道路公団が設置され、近くその基本的計画も決定される段階にある趣でありますので、高速道路と密接な関連を持つバス・ターミナルの設置を早急に行なう必要があるとのことでありました。都市交通審議会大阪部会におきましても、バス・ターミナル建設を専門的に検討するため協議会を設置した旨報ぜられておりますが、バス・ターミナルの設置についてすみやかにその具体的推進が行なわれるよう要望する次第であります。 第二は、名古屋−四日市間の国道一号線における町屋橋、伊勢大橋、尾張大橋等に歩道橋を架設する要望についてであります。 本件に関して地元に強い要望のありますことは、先ほど申し上げたところでありますが、中京経済圏の飛躍的発展に伴いまして、名古屋から四日市南部の工業地帯に至る国道一号線における交通量は急激に増大し、建設省調査によりますと、過去四年間に二倍ないし四倍という驚異的増加を示しております。 なお、これらの橋梁は幅員七メートル五十にすぎず、道路交通の隘路となっておりまして、歩行者の橋梁上の通行が危険な状態にありますことは、私どもの視察の結果からも明らかであります。ことに、桑名市の近くにある町屋橋付近には東芝三重工場があり、同工場の職員代表者の陳情によりますと、毎日六百五十名余の通勤者は町屋橋を利用するほかなく、通勤時刻には車の間を縫って通行している現状にある趣でありまして、早期に歩道橋を架設する必要が認められたのであります。 なお、国道一号線のバイパスとして名四国道が明春完成予定でありますが、最近における交通量激増の傾向から見まして、名四国道の完成も前記の橋梁に歩道橋を架設する必要性を減殺するものとは考えられないのであります。 三重県当局の説明によりますと、伊勢大橋、尾張大橋については、本年度中に建設省により歩道橋架設の着工が見込まれている趣でありますが、町屋橋等につきましても可及的すみやかに歩行者の通行の安全を確保するよう措置する必要があると存ずる次第であります。 第三は、海運及び造船政策に関する要望についてであります。 私どもは、先ほど申し上げたように、九月十七日に阪神における海運業者と懇談し、海運政策に関する要望を聴取したのでありますが、おおむね次のようにこれを取りまとめることができるかと思うのであります。 すなわち、基幹産業である海運業は、巨額の償却不足と借り入れ延滞金とをかかえ、その企業内容は極度に悪化しており、今や根本的な海運政策を講ずべきときである。海運会社の現在の経営状態だけをとらえて批判することなく、終戦後現在の状態までに追い込まれるに至った経緯を理解してほしい。かって昭和二十八、九年ごろ、造船不況対策として、砂糖輸入による利益にリンクしてまで輸出船の建造を促進した。しかし、わが国の海運会社は、船価の安いときには、デフレのため資金のめどがつかず、船を建造することができない状態に置かれた。そして現在では、スエズ・ブームのころに建造した高い船価の計画造船や自己資金船が経営を圧迫しており、金利のたな上げだけでは経営の立ち直りは困難である。また、前向きの対策としては、採算のとれる船を建造し得る助成策が必要である。戦前のわが国においては、年三分七厘の長期低利の造船融資が法律上確保されていた。造船利子は、海運業の国際性にかんがみ、国際水準並みにしてほしい。先般廃案になった海運基盤強化法案を適用して金利のたな上げを行なうためには、海運会社の経営の立ち直りについて一応の目安を必要としょうが、それは実情に即した弾力性を持つものであることが望ましい等であります。 次に、最近における造船業の不振と第十八次計画造船の早期実施等の要望について申し上げます。 近畿海運局長及び神戸海運局長の説明によりますと、管内の主要鋼造船所は、先般ソ連向き輸出船を確保したところや、陸上部門、修繕船部門の大きいところを除いて、工事量が急激に減少し、操業困難となるおそれがあるから、戦標船の解撤代替船の建造量を来年度は大幅に増加し、また第十八次計画造船を早期に実施するなど、新造船確保のための施策を講ずる必要がある、また阪神地区における造船関連工業の生産額は全国の過半を占めておりますが、一部を除き、ほとんどが中小企業に属し、最近における造船不振に伴って経営に困難を来たしつつあるとのことでありました。 さて、わが国の国際収支上海運業がきわめて重要な地位を占めている実情にかんがみ、海運業の基盤強化策については、所要船復の整備方策とともに、十分に検討すべき問題であると存ずる次第でありますが、政府当局はこれらの問題についていかに対処せられる御所存であるか、後刻その構想をお聞かせ願いたいと存じます。 第四は、国鉄関西支社及び中部支社における経営についてであります。 申すまでもなく、関西支社は阪神を中心とする大工業地帯と京都、奈良等の代表的観光地を擁し、また中部支社は躍進を続ける中京経済圏と広壮な計画のもとに開発が進められている伊勢湾臨海工業地帯を擁しており、ともに国民経済の伸長に伴う輸送力の増強、設備の近代化、経営の合理化等、諸般の重要問題をかかえているのでありますが、この際は次の三点について御報告をいたしたいと存じます。 その一は、東海道新幹線工事計画の進渉状況についてであります。大阪幹線工事局担当区間では、用地買収問題もほとんど解決し、急ピッチで工事が進められており、工事は長大トンネルと複雑な工事に重点を置いて行なっており、すでに管内全線の路盤工事が着工されておる趣であります。また名古屋幹線工事局担当区間では、愛知県西部における工事がおくれておりましたが、全域にわたって工事の発注を終わり、一部用地の買収について努力しておる趣であります。 その二は、運転事故防止対策についてであります。言うまでもなく、安全の確保は輸送業務の最大使命でありますが、本年度における事故防止対策として、関西支社では三億六千二百万円余、また中部支社では三億四千五百万円余の運転保安設備の投資を行なうこととし、また運転事故防止並びに事故対策の指導訓練を強化し、もって物心両面にわたり事故防止に努力している趣であります。 その三は、国鉄運賃法改正後における昭和三十六年度の経営成績についてであります。国鉄運賃法の改正により、昨年四月以降、貨物運賃はおおむね一五%、旅客運賃は一、五%ないし一四・六%の引き上げが行なわれたのでありますが、三十六年度における鉄道輸送の経営成績を見ますと、関西支社では、運賃改定のはか、優秀旅客列車の増発並びに貨物輸送方式の改善等の増収施策により、前年度に対し二六%の増収となっており、一方経費は節減努力により前年度に対し一六%の増加にとどまり、営業係数は八九%で、前年度よりも七%向上しております。また、中部支社について見ましても、収入は前年度に対し二二%増収、経費は関西支社と同様二八%の増加で、営業係数は七四%と前年度より四%向上しております。 第五は、名古屋港高潮防波堤工事とその進捗状況についてであります。 昭和三十四年九月、わが国台風史上最大の規模と言われる伊勢湾台風によって、名古屋市周辺は大被害を受けたことは、御承知のとおりでありますが、名古屋港高潮防波堤計画は、このような大被害を防止するために、港の外部に沿って設けられる延長八千二百五十メートルの大防波堤の築造でありまして、事業費は八十五億五千万円であり、その工事は、国の直轄工事として、運輸省の地方機関である伊勢湾港湾建設部の施行にかかるものであります。 この防波堤設置による効果について、伊勢湾港湾建設部長は、波と高潮を減殺することによって防波堤内の海岸堤防や、防潮壁の高さを下げることができ、これにより堤防建設費を約六十四億円節約し得るとともに、海岸堤防等が港湾機能に与える支障を軽減する、また、防波堤の一般的効果として、静穏な水面を常時確保するとともに、防波堤で囲まれた広範な水面の埋め立てば容易となり、臨海地区の土地造成を促進すると説明しております。 さて、この高潮防波堤計画は、昭和三十五年十月に最終決定になったものでありますが、伊勢湾港湾建設部長の説明によりますと、漁業権補償問題にからんで、実際の着工は本年一月となり、このため来年の台風期までに、工事を完成することは困難となったが、それまでには相当の防潮効果及び防波効果を上げ得るように工事を推進しているとのことでありました。 第六は、海難審判理事官の増員に関する要望についてであります。 海難事件が発生いたしますと、海難審判理事官がそれを調査し、海難審判の申し立てを行ない、これによって海難審判が行なわれる運びとなるのでありますが、神戸地方海難審判理事所長より、「当所管内で昭和三十六年中に発生した海難事件は二千六百余件にも達し、一方これを処理する理事官は副理事官一名を加え六名にすぎないので、各理事官の事務量はきわめて過重となっており、このため十分な調査も滞りがちとなり、また突発事件に対応して直ちに調査活動を開始することはほとんど不可能に近い実情にある」ということで、理事官増員の要望がありました。 そもそも海難審判制度は、理事官の申し立てによりまして、海難審判庁が海難原因を探求し、その裁決によって、再度同種の原因による海難発生の防止に寄与することを本来の使命とするものでありますが、このような理事官の業務過重の現状では、海難審判本来の使命を十分に達成し得ないおそれがあると認められますので、後刻政府当局より本件についての御所見を承りたいと存じます。 以上で関西班の派遣報告を終わります。
○委員長(金丸冨夫君) 次に、中国班について中村順造君から御報告をお願いいたします。
○中村順造君 ただいまから中国地方の派遣報告をいたします。 派遣されました委員は、私と木暮委員の二人で、天埜委員が現地参加されました。 派遣期間は、九月二十四日から二十八日までの五日間でありました。 まず、今回視察いたしましたところを順次申し上げますと、呉においては呉造船所と海上保安大学校を視察し、音戸の大橋を見て、さらに広島に行きました。広島においては、広島空港、広島バス・ターミナルを視察、国鉄中国支社を訪問し、次いで運輸省出先機関である中国海運局、広島陸運局、第六管区海上保安本部、広島地方海難審判庁、広島地方海難審判理事所及び第三港湾建設局、広島地方気象台より、それぞれ資料に基づき所管事項の説明と要望事項が述べられました。 次いで、広島港を船で海上より視察し、徳山に向かい、まず光市において徳山、下松港についての港湾整備の実情、計画等についての説明があり、また山口県全般についての港湾整備に関する要望がなされました。 次いで、船で海上より徳山、下松港の整備状況を視察し、今回の日程を終わったのであります。 以下、各視察個所別にそれぞれその実情、要望事項等を御報告いたしたいと思いますが、いずれも詳細な資料が提出され、調査室に保管してありますので、ここでは主として現地の要望事項を中心に重点的に御報告をいたします。 まず、海上保安大学校について申し上げます。本校は、海上保安庁の幹部となる職員を養成するため、大学設置基準に準拠し昭和二十六年東京に設置され、翌二十七年現在地に移転したものであります。学校は呉港に面し、きわめて良好な立地条件と思われましたけれども、構内建物は九十八棟に分散され、明治三十九年以降の老朽建物で、その近代化が強く要望されたのであります。現在生徒数は、本科学生、研修科学生、別科学生合わせて四百三十五人で、その教育にあたっては、校長初め教官、生徒一体となり、きわめて熱心な努力が払われ、よくその教育目的を果たしていられることに敬意を表したのであります。学校の当面の重要課題は、練習用巡視船「こじま」の代替建造についてであります。この「こじま」は、昭和二十年に建造され、以後数回にわたり修理保船に努めたが、老朽はなはだしく使用限度にきているので、安全かつ教育効果の上がる内容を持った代船建造についての強い要望がなされました。なお、船型は千二百トン型で、予算は約五億四千万円で来年度概算要求に計上されており、特にその予算化達成ができるようにとの強い要望がなされたのであります。 次に、広島バス・ターミナルについて申し上げます。御承知のように、都市交通の混雑緩和の対策として自動車ターミナルの問題が種々検討されておるのでありますが、広島のバス・ターミナルは独立採算制のバス・ターミナル事業としてはわが国最初のもので、わが国におけるターミナル施設普及のテスト・ケースとして企画されたものでありますので、その概要を御参考までに御報告いたします。現在資本金は一億円で、主たる出資者は、乗り入れバス会社八社及び広島市、呉市で、国鉄も二千五百万円を出資しております。営業成績は昭和三十二年開業以来毎年黒字経営で、昭和三十六年度の収支状況を見てみますと、収入総額八千三百万円で、そのうち乗車券代売手数料等が約二千万円、他は売店、食堂等の売り上げとなっており、結局総収入の三分の二は付帯事業の収入になっております。従業員も百二十人中七十人が付帯事業関係者で、これはターミナル事業運営にあたっては適切な付帯事業を行なうことが重要な要素になっている事実を示しているものと思われます。なお、広島の場合は、市の中心地に国有地があり、それを払い下げてもらって敷地を確保したことがその基礎となっており、今後のターミナル建設にあたっては、特に土地の確保とその資金のあっせん及び事業経営についての国の積極的援助がなければターミナルの設立は困難ではなかろうかとの意見が述べられ、その面からの国の施策が要望されました。 次に、国鉄中国支社における管内運輸事情説明中、特に昭和三十七年度重点実施事項として取り上げられている事項について申し上げますと、 第一に取り上げられているのは、安全確保対策であります。その中で運転事故防止については、運転保安施設の強化、職員の教育訓練の徹底等の実施、踏切保安については、踏切の三種化、自動遮断機新設等、踏切設備の改善について重点的に計画実施するほか、踏切の立体交差化を推進すると述べられております。現在の山陽本線は、特に危険な踏切はなくなったと思うが、なお昭和四十年度までには自動車の通過する管内の踏切は、これを全部警報器付にすると言われております。また、職員の傷害事故の絶滅を期することとされております。 第二は、山陽本線電化の促進についてであります。山陽本線の電化は東西両端から進み、現在広島−小郡間百五十四・五キロが残っております。国鉄五カ年計画では全線電化が計画され、一応その線に沿って工事を進めているが、逐次予算が圧縮をされ、現在では完成の見通しが立たない状況であり、東海道新幹線が完成するまでに電化するためには、来年度少なくとも二十五億円必要で、その予算措置と電化完成の早期実現についての要望がありました。なお、利用債十二億円については、広島県、山口県おのおの六億円を引き受けており、地元関係者一同も山陽本線電化促進については各地で強い要望がなされたことをお伝えするとともに、後刻五カ年計画に基づく山陽線電化について説明を願います。 第三として、輸送力増強に対する設備投資計画の推進が取り上げられております。 次に、広島地方の運輸省出先機関について申し上げます。 いずれも所管事項及び要望事項等については詳細な資料の提出がなされておりますので、特に重要と思われます諸点について申し上げます。 中国海運局からは、最近の船員の需給が逼迫し、そのしわ寄せが零細な船主にきており、それに起因する海難事故が多くなる傾向にあり、船員需給対策の確立が要望されました。なお、船舶検査官、海技試験官が不足し支障を来たしているので、その増員が要望されました。 広島陸運局からは、自動車登録、検査関係の人員要望のほか、特に本年二月車両制限令が施行されたが、それによると、道路条件のよい広島県でも、昭和三十九年九月以降現行バス路線の約二〇%が運行不能になる状況で、これが解決策としては、三百メートルごとに待避所を設けるか、道路の幅員を拡張する必要があり、その対策についての要望がなされました。 第六管区海上保安本部からは、昭和三十八年度予算において、出先機関の整備、巡視船艇及び航路標識の整備についての要望がなされましたが、特に巡視艇七隻の建造費予算六億円の予算化についての強い要望がなされました。 広島地方海難審判庁からは、老朽庁舎の復旧、理事官の増員について、また広島地方気象台からはレーダー二基の設置についての要望がなされました。 第三港湾建設局からは、特に瀬戸内海航路の改良工事促進についての強い要望がなされました。 次に、港湾関係について申し上げます。 今回の視察関係港湾は呉港、広島港、徳山、下松港でありますが、いずれも港湾整備五カ年計画の線に沿って順調に港湾工事が進められており、各港湾別にその整備計画についての詳細な資料の提出がありましたが、いずれも現在の五カ年計画では最近の経済発展の動向におくれがちで、現状に即するためには五カ年計画のスピード・アップが必要で、できれば三年くらいで完成し、さらに工事量を増加し港湾機能の向上をはかられたいとの要望が強く、特に徳山、下松港では、その取り扱い貨物量は現在昭和四十年度の目標量に達している状況で、港湾整備の促進が要望されたのであります。なお、これと関連して、光地区の重要港湾区域編入についての要望がありました。また、広島港においてはマイナス十メートル岸壁三バースの整備促進について、第四港湾建設局からは関門海峡潮流緩和堤の計画促進について、それぞれ要望がなされた次第であります。 最後に、呉造船所について申し上げます。それは呉造船所と米国の有力な海運会社であるNBCとの関係でありますが、NBCは呉造船所と隣接し、国有財産である旧海軍施設を使用し造船事業を行なっていたのでありますが、本年の八月、工場を閉塞し、従業員千八百人とその施設等一切を呉造船所に譲渡したのであります。したがって呉造船所は、従業員は現在の四千二百人にNBCの千八百人を加え、約六千人となり、造船規模も日本有数の会社となり、今後の発展が期待されているわけでありますが、最近の日本海運の不振による影響も大きく、特に海運政策の振興が要望されました。なお国有財産の使用権利については、昭和四十一年まではNBCにあるので、呉造船所はその使用料をNBCに支払うことになっており、期限後はあらためて国有財産の払い下げ問題が起こるわけで、将来の問題ではありますが、適切妥当な措置がとられることを希望しておきます。 以上、簡単でありますが報告を終わります。
○委員長(金丸冨夫君) ただいままでの各般の報告につきまして、政府側の見解を順次御発言願います。北海道班の関係として今井航空局長。
○説明員(今井栄文君) お答え申し上げます。特に吉田先生からの現地の要望事項の中で千歳空港の来年度の設備増強、それからまた釧路における着陸安全のための保安施設という二点について特にお話がございましたので、その二点に重点を置いてお答えをいたしたいと思います。 千歳につきましては、御承知のように先生の先ほどのお話にもございましたように、新しく現在の自衛隊の地域のちょうど反対側に民航地域を確保いたしまして、三十七年度にその新しい滑走路から誘導する誘導路を現在、大体において建設を終わった状況でございます。で、ターミナル・ビルディングも着工もほとんど間近かに迫りまして、現在私どもの一切の民航に関する施設を現在の自衛隊地域から新しい民航地域に移すべく現在仕事をやっておる状況でございます。なお今後の拡張計画といたしましては、来年度さらに並行誘導路をもう一本増設いたしまして、新しい滑走路の両端から、いつでも飛行機が誘導路に入ってエプロンにこれるというふうな施設を作るべく、三十八年度一億八千二百六十一方円を要求いたしております。ぜひともこれは実現いたしたいと努力いたしております。それからなお釧路につきましては、実は御承知のような気象条件でございまして、先生のお話にもございましたように、航空機の定時制の確保が非常に困難である、特に霧のために、しばしば飛行機が引き返さなければならない、あるいはまた女満別その他に着陸をよぎなくされるというふうな状況もございますので、レーダー施設を、あるいは盲目着陸施設というふうなものを設置すべく、今年の春以来、釧路については調査をいたしておったのでございますが、現在のところではGCAという飛行場レーダーを設置いたしまして、管制官が航空機を誘導するという方法、それからもう一つは、現在羽田で使用いたしておりますILSつまり飛行場から縦の電波と横の電波を出しまして、その接点によりて操縦士がみずからその電波に乗って着陸する、この二つの施設がございます。GCAのほうは、経費にいたしますと約三億、それから完成までに約二年間かかります。ILSのほうは、経費は大体一億以内でおさまります。ILSも、その完成には二年程度はかかります。このいずれを使用することが有効であるか、それから、これだけの金を投じて、どれだけの定時制が確保できるかということについて、実は釧路空港そのものにおける年間を通じての詳しい気象データーが、実は私どもの手元にないわけであります。これは空港自体の気象条件と、釧路市内の気象条件とはまた非常に——大体同じでございましょうけれども、たとえば雲の高さであるとか、霧の深さであるとか、視界であるとかというふうなものについては、多少の違いがあると思います。現在のところではGCA、ILSというふうなものは、東京、大阪、あるいは板付あるいは名古屋というふうな大きな空港にしかございません。こういうものを地方空港として設置するのは、実は本来の地方空港としては釧路が初めてでございまして、三十八年度は調査費を要求いたしております。調査いたしまして、GCAにするか、ILSにするかということを十分検討した上で三十九年度から実際の予算を要求する、こういうつもりで現在進めております。
○吉田忠三郎君 ちょっと落ちておる点がありますから……。それと航空管制の関係で、今丘珠に航空管制センターなるものが、先ほどの報告でしたように六千万余円で着工しておりますね。これはただ単に上空を飛んでおる場合の管制だけですね。だから、今あなたのお答えしたような釧路のような問題が出てくるわけですけれども、北海道の民間航空会社が、かくも急激に発展、伸展して、これが北海道の総合開発、産業経済に大きく寄与している。こういう現状からすれば、この中にもちょっと書いてありますように、北海道ブロックとしての、地方としての航空保安本部というのは、仮称で私は言いましたけれども、そういった統一したものを設けて、航空保安ですね、つまり航空交通管制といいますか、こういうものを期していただかなければならぬのではないか、このことも強く地元の住民のみならず、航空局の皆さんの長期間の——職員の諸君も、要望しておったように、私は見受けてきたわけですけれども、この点はどうですか。
○説明員(今井栄文君) 丘珠につきましては、先ほど先生のお話にもございましたように、道内地区管制所の予算はすでに三十七年度に成立いたしまして、現在施設を発注してこれを作りつつあるわけでございますが、道内地区管制所は、先生が今おっしゃいました将来の地方の管制本部、現在入間川の東京航空交通管制本部が全国の航空路を管制いたしておりますが、将来の私どもの構想といたしましては、北海道は札幌に、それから九州地区は福岡に、それぞれ管制本部を設けたいという希望を持っております。まず第一の着手として、三十七年度に道内地区管制所というものを一応設けまして、これを中心にして、大体において実体としては管制、いわゆる航空路の管制を、北方地区においてはこの道内地区管制所が行なうという実体を今作りつつあるわけでございます。 それで、でき得れば、先生がおっしゃいますように、将来は日本のいわゆる航空路管制というものを三つに分けまして、大体、中央地区は東京、北方地区は札幌それから西部地区は福岡、こういうふうに三つに分けてやることが必要じゃないかというふうに考えております。
○委員長(金丸冨夫君) 次に山内河川局長。
○説明員(山内一郎君) 北海道の河川事業が非常におくれているという御指摘がございましたが、内地も同様でございまして、全般的に治水事業は、現在の台風とか集中豪雨に対しまして非常に脆弱である。こういう状況でございます。しかし、これを何とか取り返さなければいけないということで、昭和三十五年度を初年度といたしまして、治水十カ年計画を作りまして、現在着々、計画以上の繰り上げをやって治水事業を施行している状況でございます。本年度三年目にあたるわけでございますが、たとえば石狩川について申し上げますと、三十五年が十五億、三十六年が十七億、三十七年度が二十二億、こういう調子でやっているわけでございます。しかしこの状況では、まだまだ不十分であるということを、昨年、本年の災害について、われわれは痛感をいたしまして、来年度以降どうすればいいか、現在の治水事業十カ年計画をそのまま進めるべきであるか、あるいはさらに繰り上げるべきであるか、こういうことを検討いたしまして、現在作業をやっている段階でございますが、三十八年度、来年度から新しい五カ年計画というものを作りまして、十カ年の残っております七カ年分の仕事を五年分に縮めてやる、さらに新しく必要なものも、それに追加いたしまして、何とか現在の台風とか集中豪雨に対処する、こういう決意で、現在作業中でございます。 これが実現をした場合には、従来よりも相当画期的な治水事業が促進をされまして、従来以上に万全を期するのではないか、こういうふうに考えております。
○吉田忠三郎君 河川局長から、今日までの経過とさらに来年度以降の決意といいますか、意欲的なことを申されたわけでございますけれども、そういう考え方は、先般の四十一臨時国会において災害特別立法を審議したときにも、まあそのような御答弁があったわけですから、われわれとしては了承しておったわけですけれども、今度視察調査にあたって、さらに痛切に感じた面を特にここで報告をしておいたのです。とりわけ今度の場合、第一次の査定が、たしか九月の二十七日ごろで終わっておると思うわけですけれども、この査定については非常に従来から見まするとスピーディに行なわれたと、こういうことで、それぞれの地方自治団体なり、公共団体というものは感謝しておるわけですけれども、それにいたしましても、先般の国会でも問題になったように、河川関係は、これはまあ建設省、それから農林省関係の所管の場所、自治省の関係の場所、こういう関係の場所などが随所にあるわけですけれども、依然として、今日具体的に九号あるいは十号台風にかかわる災害復旧の査定等を見ても、このセクト的な面が随所に見受けられるのです。これなどは、おそらくは、今月さらに本査定あるいは第二次の査定を行なう私は段階だと思うのですけれども、十分配慮をしてやらないと、いかに河川局長が前国会、ただいまも本委員会において答弁してみても、私はほんとうに生きた先般の法律の運営、施行、適用ということにならないというような気がするので、こういう点ひとつ、河川局長どうお考えになっていますか。
○説明員(山内一郎君) 河川の災害復旧をやるにあたりまして、ただいま御指摘のような農林省との関係、自治省の関係というのがございますが、自治省との関係からいいますと、国庫負担法——現在災害復旧を国庫負担法でやっておりますが、県工事でいえば十五万円以上、市町村工事でいえば十万円以上、これは国庫の負担の対象になりまして、建設省のほうで査定をし、予算の補助をする、こういうことに相なっているわけでございますが、それ以下のものにつきましては、先般激甚災害の特例にもよりますように、起債の面でめんどうをみていく、この点で、その境ははっきりいたしていると思います。 もう一点、農林省との関係でございますが、河川の中に適用河川、準用河川というのがございますが、これは建設省で全部、全区域にわたってやる。普通河川の部分につきましては、建設省でやる部分と、農地の面から、農地の護岸をやるという部分がございますが、その辺の重複するという点につきましては、現地においても、査定のときに注意をいたしますが、本省においても、それぞれ配慮してやって参ると、こういうことに相なっておるわけでございます。 そういう状況でございますが、なお御指摘の点につきましては十分今後配慮をして、りっぱな災害復旧をやって参りたい、こういうように考えております。
○吉田忠三郎君 具体的な例をひとつあげて、強く私は要望しておきたいと思うのです。それというのは、今度の第一次の査定は先ほど申し上げたようなことなんだけれども、その地方、地方によって、派遣された査定官の個々人のまた感覚によって非常にやはり査定の仕方に差異が出ていることは事実です。このことを私どもはやはり心配するあまり、前の国会でいろいろ激甚災害法を審議するにあたって、要望もいたし要求も申し上げたし、特に国会では、全会一致で附帯決議なとも行なっているわけであります。しかるに、今申し上げたような結果が生じておりますので、本査定あるいは第二次査定と申し上げられるかどうか、おそらく本査定になるだろうと私は思いますが、このときには、統一した考え方に立って、十分今局長も答弁をいたしておりまするように、万遺漏のないような査定の仕方を私はいたしていただきたいというふうに思う。このことが一つ。 それから、第二は、第一次の査定のときの現象として、建設省は建設省で、これはそれぞれの所管事項ですからやむを得ぬのかもわかりませんけれども、査定の日程をきめていく、自治省は自治省で、さらには農林省は農林省でというような状況が出て参りました。現地に行ってみますると、それぞれ災害を受けた地方の自治団体なり、公共団体というものは、その復旧に非常に忙しい思いをしているわけで、そういうときに、ばらばらにこの査定に出るがゆえに、たいへんこれまた、混乱をいたずらに起こしておる。こういう事情等があるわけで、したがって本査定などの場合においても、でき得れば各省同日において査定官を派遣して、同じ立場で同じ災害の現状を見て、統一的な改修なら改修の方向を打ち出すべきではないか。このことがほんとうに災害を受けた市町村自治体なり、あるいは公共団体なり、地域住民の福祉に私は貢献していくという政治なり、あるいは行政のあり方ではないかと考えるので、こういう点も、各関係省は十分検討されまして、これまた、万遺漏ないようにしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
○説明員(熊田淳一郎君) ただいま吉田委員の御要望のございました北海道方面の運輸省所管の諸施策につきましての来年度予算におきます検討でございますが、ただいま私ども運輸省から提出いたしました概算要求について検討中でございまして、ただいまの御要望の趣旨を十分検討をいたしまして、予算は限られた金額でございますので、その限られた金額の範囲内におきまして、できるだけ御要望の趣旨を実現するように考えたいと考えております。
○吉田忠三郎君 趣旨に沿うように考えるということなんですけれども、これから国鉄との予算の関係もございますけれども、国鉄の説明員どなたか来ておりますか——おりますね。国鉄として、今年の災害については、先ほど報告したように北海道だけで二十二、三億、さらには減収を見込みますと三十億くらいになるのですけれども、全国的にはどれくらい、四十億をこえているのではないかと思うのです。 そこで従前、三十四年災いわゆる伊勢湾台風のときの災害復旧費、これがどの程度かかって、どういう予算の措置をとったかということを、以降三十五年、三十六年、それぞれ災害を受けて今年になっておりまするから、三十四年、三十五年、三十六年それぞれの年度の総額と、そうして、これにかかわる予算措置をどうやったかということについてお聞かせを願いたいと思うのです。
○説明員(岡本悟君) 三十五年度の災害でございますけれども、大体四十一億程度でございます。それから三十六年度は四十億余りでございます。
○吉田忠三郎君 三十四年度は。
○説明員(岡本悟君) 今資料を持ち合わせておりませんので、後ほどまたお答え申し上げます。
○吉田忠三郎君 さっそくこれは調べて見て下さい。 そこで、金額はわかった一わけですけれども、これに対して、どういう予算的な措置をとったかということなんです。
○説明員(岡本悟君) 今、はっきりしたデータを持っておりませんが、昭和三十五年度は、たしか予備費が相当計上してございましたので、三十五年度、三十六年度続きまして予備費でまかないまして、足りないところは、その他の経費から流用してまかなった、こういうふうに記憶いたしております。
○吉田忠三郎君 鉄監局長、予備費を相当計上などという抽象的なことを言っているんですけれども、一体予備費はどの程度計上しておったのですか。相当数という金額です。
○説明員(岡本悟君) たしか三十五年度は……、今データを持っておりませんから、後ほどお答えいたします。
○吉田忠三郎君 これは、各年度別データを持っていないということですか。
○説明員(岡本悟君) はあ。
○吉田忠三郎君 すみやかに、こんなものは三年も四年も前のことですから、すでに決算済みのものですから、直ちに出ると思いますから、明らかにしていただきたいと思うのです。 で、私の調査では、大体三十年には十四億、三十一年には二十億、三十二年には十億、三十三年には十八億、三十四年については、私はまだ承知していませんけれども、三十五年には今鉄監局長が言った四十一億でございますけれども、それを上回っております。三十六年は優に百億をこえております。三十七年は今申し上げたように、概算して、大体私の推定ですけれども四十億を少しこえているんじゃないか、今日の段階で、こうまあ見ているわけです。で、いずれも三十四年災のときの災害を除いては、全部予備費を流用させているわけです。三十四年だけは、予備費を全部流用してなおかつ足らずして、既定予算に相当食い入った予算措置をしているわけです。ですから、さなきだに国鉄の財政の逼迫しておる中から、たいへんな私は問題だと思うのです。 ついては、大蔵省の主計官に伺うわけですけれども、これをトータルいたしますというと、はるかに二百億を、ざっとこえているわけでしょう。こういう膨大な年々災害経費を、ひとつの企業で負担をさせているわけですが、確かに国鉄というのは、コーポレーションの性格をもって独立採算制が強くしいられておりますけれども、今日、国が国鉄に産業経済の動脈としてになわしておる荷物というものは、非常にきわめて大きなものがあるんじゃないか、私はこう考えているのです。 そこで、今度の激甚災害法と照らし合わせまして、公共災害については、相当国庫負担が、今度の場合改正されてなされておりますね。こういう面と、国鉄のかような莫大な年々災害費を、しかも予備費をほとんど使い果たしてしまう、こういう状況のときに、これと関連させて、私は当然国が責任をもって財政的な措置をするのが建前じゃないか、こういうふうに考えるのだけれども、こういう点、大蔵省はどう考えているかということです。
○説明員(熊田淳一郎君) お答えいたします。災害につきましては、それぞれの部門でその復旧をしていくということが建前だと考えます。そういたしますと、国鉄がこうむりました災害につきましては国鉄、地方団体がこうむりました災害は地方団体、国の直轄事業でこうむりましたものは国が災害を復旧していく、これが建前だと考えるわけであります。 国鉄の災害復旧額が、年々相当額に上っておることは事実でございますけれども、それはいずれも予備費の範囲内でまかなっておる。三十四年はそれ以上であったということでございますが、大体予備費と申しますものは、そういう不測の事態に対応するために計上されておるものでございまして、当然国鉄のこうむった災害は、国鉄で復旧していくということが建前ではないかと考えるわけであります。
○吉田忠三郎君 どうも主計官の考え方に、若干私は問題があるような気がする。もとより、そういうそれぞれの災害をこうむった国の直轄のものについては国が、地方自治体、公共団体のものについてはそれぞれやる。そうして、たとえば国鉄なら国鉄、電通なら電通、その建前は、それなりで私はいいと思うけれども、現実にその地方自治体なり、地方公共団体には、公共性を重要視して、国は法律の中で、今度の法律だって、明らかに税収入標準額の何分の幾らをこえたものは幾ら幾らということで、ものによっては九〇%国庫負担をする、国庫補助をする、こういうことになっておるわけでしょう。したがって、国鉄の場合だって、今申し上げたように、たまたま三十四年の場合は、予備費を全部充当してなおかつ足らずして既定予算に食いいっている。今年の場合だって、私は完全にあり得ると思う。火を見るよりも明らかだと思う。こうなってくると、さなきだに逼迫しておる国鉄の財産でもって、これをまかなえといったって、これはたいへんだと思う。のみならず、地方自治体なり、あるいは公共団体に、つまり国として公共負担をかけているより以上に、国鉄にも相当かけておる。特に災害時の場合には、あなたも御承知のとおり、罹災者に対しては無賃輸送をやらせたり、あるいは運賃の大幅割引きをさせる等々のことをしているわけですね。そういう面は平気でさせておいて、さてこの経費の面になって参りますると、その企業独自でやることが建前だなどという、そういうただ単に法律的なしゃくし定木的な感覚で僕は扱うべきではないと思うのですよ。ですから、今日の段階で、法律にそういうふうなのがないとするならば、こういう特に膨大な天災、災害などというものは、何も国鉄が好きで、こんなものは受けたものじゃ私はないと思う。だからそういう性格のものだけに、十分この三十八年度予算編成などについては、大蔵省はこういうものなどについても見なければならぬし、本来この国鉄が、今日経費負担をいたしておる中で、公共負担にかかわるものなどは、大体今年などは五百億近いのじゃないかと僕は思うけれども、こういうものなどは当然一般会計から国鉄会計に補てんをするというような措置さえ私はとらなければならぬのじゃないかというように思うけれども、こういう点、あなたはどう考えますか。
○説明員(熊田淳一郎君) 国が国鉄に対して補助をしなければならぬという筋合いのものであれば、これはやらなければいけないと考えるのでありまして、たとえば現在でも新線建設の経費の一部を国が補助するというようなことは、これはやっております。しかしながら災害につきましては、その自分の持っている施設をただ復旧するということでございまして、(「それでは機械的なんだよ」と呼ぶ者あり)私は建前と、建前論としまして、そういうふうに考えておりますが、なお御要望の筋を検討いたしたいと思います。
○委員長(金丸冨夫君) 次に関西班につきまして、岡本鉄監局長。
○説明員(岡本悟君) 私のほうの関係は、大阪の都市交通の問題であったように思いますが、御指摘のとおり、大阪の都市交通事情が、三十四年当時とはまた変わって参りまして、当時の予想を上回ったような輸送力になって参りました。そこで、これもすでにお述べになりましたように、都市交通審議会の大阪部会を先般来開きまして、すでに数次の審議を行なっておりますが、やはり問題は、大阪の都市交通をになっております現在の地下鉄一号線の輸送力が非常に詰まって参りまして、この打開が一番大きな問題であるように思います。 そこでやはりバイパス的な地下鉄を建設する必要があるということで、当初はこの現在の梅田、難波を通過しております一号線に南北に並行しております西横堀川が適当であるというふうな意見もございましたけれども、これは先般設立されました阪神高速道路公団がここに高速道路を建設することになっておりますので、その問いろいろ都市交通審議会で意見の調整が行なわれまして、大阪市交通局当事者の意見も加えまして、さらにその西側の——南北線と申しておりますが、電車道路がございまして、この道路の下を地下鉄一号線のバイパスとして建設していくのが最も適当であろうというふうな審議の経過になっておるように聞いております。すでに大阪市当局といたしましては、この建設を決意いたしまして、資金の手当につきましても、特別の措置を準備しておるように聞いております。 まあ、これが一番大きな問題であることは御指摘のとおりでございまして、運輸省といたしましても、できるだけ早く、できれば中間的な答申という格好でもよろしうございますので、都市交通審議会から、この部分に関するものだけでも答申をいただきまして、免許すべきものは早急に免許し、直ちに建設にかかるようにしたいと、かように考えております。
○委員長(金丸冨夫君) では、次に亀山海運局次長。
○説明員(亀山信郎君) ただいま小酒井委員から御報告のありました海運対策に対する部面につきましての御報告にありましたように、わが国の海運企業は現在多額の未償却と借入金の償還の延滞を生じておりまして、こういう状態では、今後わが国の経済が伸びていくに従って必要な船腹の建造を今までのようなやり方で続けていくことは非常に困難な状態に立ち至りましたので、昨年来いろいろ関係方面等の意見を聞きまして、御承知のように、前通常国会に海運企業整備に関する臨時措置法案を提出いたしました。それが先般の臨時国会におきましてはついに審議未了に終わりました。 これに関するいろいろな、国会並びに民間からの、業界あるいは金融機関等の批判も承知をいたしておりますので、現在それらの批判を十分聞きまして新しい海運対策を練っておるところでございますが、主として日本海運の困難な現状は、戦時補償の打ち切りでほとんど全資産を喪失しました。その後、国として必要な船腹はほとんど副入金のみでやっております。この借入金の額が非常に大きいことと、なお、その利息が国際水準から見て非常に高いものになっている。しかも海運については、為替の割当とか関税とか、そういう方法による国内産業の保護という措置がとられておりませんし、また、とるべきものでもありませんので、全く当初から自由化した状態で国際競争をやっておりまして、それらの事柄が積もり積もりまして、今日のような夫償却あるいは借入金の償還の遅延という状態になっております。 そのほかに、さらに御指摘のように、スエズ動乱等の非常にブームのときに、船を、これも国の財政資金によらないで、民間の市中銀行だけで船を多数に作っております。これもやはり当時の政府の政策として、船腹の需要が非常に多くなって、外国の船腹を雇うことが非常に困難な状況であるので、緊急に船腹を増強する必要があるということでやったわけでございますけれども、たまたま景気がよかったために船価が非常に高い。したがって、こういう高船価時に作った船なので、その後運賃が低落して採算に乗らない。さらに外国から輸入しました古船も高いときに買いまして、現在運賃の低落した現状では採算に合わない。さらに戦標船——戦時中に作った戦時標準船が相当たくさん残っている。これらは運航上非常に不利益なものである。 これらの各般の原因が折り重なっている現状になっておりますので、今後の海運の対策といたしましては、さきに国会に提案をいたしました開発銀行の利子を猶予するということを前提とする海運企業の整備の考え方に、さらにそれぞれの原因に対する措置を講じたい。たとえば高船価船に対して措置を講じたい。さらに老朽船あるいは戦標船についても、これは一昨年来代替建造を進めておりますが、これは一そう拡充していきたい。さらに、新しく今後作る新造船は、国際競争に十分耐え得る船となるように、あるいは財政資金の融資率を引き上げ、利子補給の率を高める、というふうな方向で現在対策を練っておるところでございまして、まだこまかい数字の点まで確定していないものもございますけれども、それぞれ確定した分につきましては、すでに一般会計並びに財政投融資の面で、大蔵省に概算の要求を提出いたしておる状況でございます。
○小酒井義男君 これは非常に大きな問題でして、短時間でお尋ねしてもどうかと思いますので、後日大臣の出席をしていただいた席で、あらためてお尋ねしたいと思います。
○委員長(金丸冨夫君) 次に、増田高等海難審判庁長官。
○説明員(増田一衛君) ただいま小酒井先生から、海難審判庁は、海難があった場合、海難の原因を探求して、再び同じような海難が起こらないようにというのが問題だ、それがためにはできるだけ迅速に海難審判の処理をしなければならぬという御意見でありまして、ごもっともであります。それと関連しまして、神戸及び広島の海難審判理事所の増員の問題でございますが、私どもといたしましても、前々からその必要を認めまして、昨年度理事官の要求及び調査事務官の要求をいたしましたが、努力の足りなかったために実現を見なかったのでありますが、今度も、新年度予算につきまして理事官三名及び調査事務官の八名を要求して、適正な配置をいたしまして御要望に沿いたいと思っております。
○小酒井義男君 理事官の増員の要求はなさっておるのですか。理事官の増員の要求は三名ですか。件数が非常にふえておるようですが、その程度で処理できるのですか。
○説明員(増田一衛君) 大体審判庁も二十三年から生まれたような次第でございまして、それで最初は予算も少ないし、人間もたった二十人くらいだったのです。それからだんだんと予算もつけまして、職員のほうもふえて参りまして、ようよう軌道に乗った程度でございます。それで、審判庁のほうはどうなりこうなり処理件数は消化し得る程度でありますが、理事官のほうは、件数を申しますと、今理事官の処理件数が二万四千くらいであります。そのうち理事官二十六名で消化するものは二万一千件、あとの三千件というものが年々経過してきているわけです。それで、新しいものといたしましては、少なくともその年に受理したやつはその年で処理するという方面に向かいまして、それでいきまして、理事官三名、調査事務官八名という数字を出して要求しておるのであります。それでどうなりこうなりまあその年に受理しました件数は消化するという建前でやっております。
○小酒井義男君 大体増員は見通しつきましたか。
○説明員(増田一衛君) それでやっていくつもりなんですけれども、努力してもらってみるつもりです。
○中村順造君 理事官の三名と言われる。これは今、名古屋ですか。そこだけですか。全国ですか。三名増員するというのは。
○説明員(増田一衛君) 全国に適正配置をしたい。それで、今申されました神戸、広島あたりは瀬戸内を控えておるし、相当船舶の輻湊する所でございますから、そういう方面に配置したらどうか、こう考えます。
○中村順造君 これは、今あなたがおっしゃっておるように、やはり広島でも、非常に理事官のほうの要望がほとんど——私が申し上げるまでもなく、あなた専門家ですからよく御存じだと思いますが、いわゆる海上事故というのはなかなか証拠が残らないということで、非常に苦労なさっておるようです。場合によっては五時ごろから夜中の十二時ごろまでやることもしょっちゅうある。人数が足らないし、早く処理するためには、どうしても早く手がけて正規の手続をしなければならぬ。われわれも聞いて、事故の多いのと、それからそれを処理されるメンバーの少ないということにびっくりしたのですが、あなたの三名と言われるのは、私は問題のある所だけ三名かと思ったら、全国で三名というのは、あまりに控え目な、良心的といえばそれまでだが、控え目なんじゃないですか。われわれの想像以上に現地に問題があるわけなんです。もう少し堂々と、やはり必要なものは必要だということで政府に要求されたらどうなんですか。そういう考え方はないのですか。
○説明員(増田一衛君) 実際問題としますと、なかなかその要求はむずかしいので、その程度で何とかやっていこうと思います。
○中村順造君 非常に良心的なようだけれども、問題は、事故を防ぐこともですが、事故が起こらないようにする。起こったらどうするか。どこに原因があるかということを早く探求して結論を出す。そのことが海の事故をなくするということだから、もう少し堂々と胸を張って政府に要求するものは——三名のものを全国にやられたってどれだけのことがありますか。三名というのは、どことどこですか、理事官をふやされるのは。
○説明員(増田一衛君) 今のところ、神戸、広島、門司でございます。
○中村順造君 これは関連ですから私は言いませんが、もう少し問題を——まああなたは正確に把握されておると思いますけれども、やはり要求されるものは堂々と要求される。そうしなければ、現地では非常に苦労されておるのですよ。あなたは御承知だと思いますけれども、三名と聞いて私は驚いたのですが、あとで少し、今度の通常国会あたりで委員会なんかでもう少し詳しく……。きょうは時間がないからやめますけれども、大臣もおられないからやめますけれども、もう少し要求されるものは遠慮なしに堂々と要求されることが私は正しいと思います。それを要望しておきます。
○説明員(藤野淳君) たいへん遅刻いたしまして申しわけございません。造船関係の御質問に対しましてお答え申し上げます。 御承知のように、日本の造船業は、ことしで七年にわたりまして世界で首位の建造量を続けて参りましたが、最近非常に新規の受注が減って参りました。手持ちの工事量は、大きな造船所で二百四十万トンばかりでございますが、逐次消化いたしまして、船台事情が冬になりますと非常に窮屈と申しますか、あき船台が非常にふえて参ります。ことしの暮れに、六十七基の船台のうち、約五十基があき船台、来年の三月になりますと、それがもっとふえるわけでございます。御承知のように、造船の従業員は、工員、職員、下請、臨時、全部含めまして十四万人でございます。そのほかに、造船関連工業が二百有余の業種がございまして、従業員が約二十万人というふうに概算されております。 ところが、昨年の十七次船が、おかげをもちまして、五十万総トンの十七次船の御承認をいただいたのでありますが、大半消化いたしまして、年末までには全部進水工事を終わるという状況でございますので、造船業がたのむものは十八次造船の推移いかんということになっている状況でございます。御承知のように、毎年々々政府の計画いたしております計画造船が、造船業のいわばベース・ワークでございまして、多くても少なくても、これが基礎になりまして、その上に自己資金船、さらに輸出船の受注をもって全体の工事壁をまかなっている次第であります。ところが、海運業に関する整備法案が廃案になりましたし、いろいろな条件が非常に悪くなりましたので、造船業の十八次船に対する期待が非常に大きなものになっておりまして、十八次船が早期着工できるかいなか、造船業にとりましては重大な問題になるわけでございます。 輸出船につきましては、この夏ソ連の船が約一億ドル近い大きなまとまった受注がございましたが、大型船はそのうち十七隻にすぎませんし、これはしかも三十八年度、三十九年度、四十年度の三年度にわたります工事でありまして、船台事情に寄与するところはわずかに二、三基にすぎないのであります。したがいまして、造船業の全部の期待は十八次船の早期着工ということにかかっているのであります。 現在の操業状況は、二時間残業が普通でありますが、二時間残業を切っているところが多数ございまして、来年の三月になると、十八次船を除きますと、大部分は定時の操業すら困難になるという非常に重大なときでありまして、何とぞ十八次船の早期着工ということに御努力をお願いいたす次第であります。
○中村順造君 造船関係のことは、大臣がおられないから、ここであまり議論してもしようがないが、あなたのほうはよくわかっていると思います。どういうわけで十八次造船の割当がどんどん進んでいかないかということは、海運関係はよくわかっていると思います。とにかく現地では、私の行った所は呉造船所、それから今度はNBCと一緒になるということで、規模が大きくなるのはけっこうだが、戦艦大和や武蔵などを作った優秀な造船所が、それがせっかく国の財産を払い下げてやっても、仕事がない、結局造船所で工作機械を作ったりあるいはトラクターを作ったり、立体駐車場を作ったりする状態なんだから、あれだけ一生懸命やられて、隘路打開ということで協力をお願いしますということだが、あなた方自身がひとつこれは努力を願いたいと思います。これは要望です。
○小酒井義男君 これは報告の中ではちょっと省略しておいたのですが、各地で自動車局の出先の事務量がふえたことに関連する手不足の問題がありますので、その点について自動車局長のほうで来年度の予算で増員の要求をなさっておるかどうか、その点をお尋ねしたい。
○説明員(木村睦男君) 地方陸運局あるいは陸運事務所の要員の不足の問題につきましては、常に当委員会においても叱咤激励を受けておるわけでございまして、努力はいたしておるのでございますが、今日までの実情を申し上げますと、自動車行政は、車の数のふえるのに大体比例してあらゆる業務がふえて参ります。たとえば、昭和三十年は全国の自動車が百五十万両ほどごでざいましたが、今年ただいまのところすでに四百八十万両、六、七年間の間に四倍近くふえております。それに対しまして自動車関係の要員は、昭和三十年に対しまして今年度の定員を比較いたしますと、辛うじて三割程度の増加にすぎません。車の数が四倍近くふえておりますのに、定員は三割しかふえていないというほど非常に開きが多いのであります。これは、政府の従来の方針といたしまして、単に業務量がふえるだけでは定員の増加は認めないというふうな方針がずっと堅持されておりましたために、それでもこれだけの自動車の両数の増加に対しては、その方針に全面的に従っておっては仕事ができませんので、いろいろわれわれ当局者も努力し、また当委員会でも応援をいただきまして、とにかく三割程度でも増加してきたのでありますが、仕事の量と定員との開きが非常に多い。本年度に入りまして、特にその中で車両検査関係の要員、これは車の一両ふえるごとにそれと全く正比例で業務量がふえる仕事でございますので、一番車両検査関係の要員がひどい勤務についておるわけであります。 したがいまして、何とかこの問題を打開しようといたしまして、実は先般の通常国会で御審議いただきまして通過を見たのでございますが、民間の優秀な整備工場を活用いたしまして、車両検査の前提となります保安基準に合っておるかどうかといった点検整備、そういうことを優秀な整備工場にやらすことによりまして、合理的に業務量を減していこうというような措置を現在講じて参っておりますが、それもようやくことしから実施に入るわけでございますので、われわれの計算いたしますところによりますと、それで全部カバーできるわけのものではございません。依然として年間八十万両から九十万両に近い車がふえて参っておりますので、それをこなし切れるだけの民間の優秀整備工場の活用は不可能であります。ただ従前なれば、一〇〇仕事量がふえるであろうところを六〇なり五〇なりに押えるという意味合いの効果を期待する以外にないのでございまして、この民間の整備工場の能力をさらに拡充することによって、もっともっと大きくこの業務量の合理化が期待できると思いまして、努力はいたしておりますが、現状はそういう現状でございます。 そこで、来年の予算につきましても、ことしから来年にかけてふえるであろう車両の増加の傾向と、そして今の民間活用によってそのほうに移し得る業務量というものを差し引いてもなお相当数の増員の必要があるので、この点を計算いたしまして、目下大蔵省に来年度の予算といたしまして人員の増加の要求をいたしております。 なお、車両検査のみならず、一般の自動車運送事業の免許、あるいは認可、あるいは指導監督、その他損害賠償保険、そういった自動車局の所管行政全般につきましてやはり増員の必要がございますので、そういうものを含めまして、概数ではございますが、三百名前後の要求はいたしておるのでございます。 これがただいまの実情でございます。
○小酒井義男君 なるたけ定員は少なくて仕事がやれればそれにこしたことはないと思うのですよ。必要なところへはやはり必要なだけの定員を確保していかぬと、それだけいろいろな面にしわ寄せがいくわけですから、先ほどの海難審判の理事官の増員問題等もあるのですが。それから最近、行管のほうで何か一割−一%ですか、までの欠員の補充は行なわないといったようなことを、私、ちょっと新聞記事ですが見たのですが、そういうようなことは影響はないのでしょうね。
○説明員(木村睦男君) ただいまの点で私が聞いておりますのは、現在、欠員を持っている場合に、一割程度の欠員は補充しないでいきたいという方針のように承っております。これは、各省別に一割という数字をはじき出して、各省の責任においてこれをやるというふうに聞いておりますが、陸運事務所のほうでは、現在、定員が全国の陸運事務所でたった一名の欠員しかございませんので、ほとんど欠員を持っておりません。そういうことでございますので、欠員がありませんから、今後、欠員が出る場合は別ですが、ただいまのところではそういう実情になっております。
○小酒井義男君 これは局長に申し上げてもどうかと思うのですが、欠員があってもやっていける役所があると思うのです、その後のいろいろな変化でですね。ところが、自動車行政なんというのは、だれの目から見ても事務量がふえていることは、これははっきりしておるのですから、そういう機械的な扱いで定員問題を処理するということは非常に無理ができるのじゃないかと思うのです。これは大臣がおられるときにそういう御質問をするのがほんとうですけれども、そういう点でひとつ政府部内においても、これは事務能率を上げていくということと並行して、最小限の必要な定員だけは確保していくということにやはり努力していただく必要があると思うのです。 以上です。
○委員長(金丸冨夫君) 次に、中国班の中村順造君の報告に関連して国鉄宮地理事。
○説明員(宮地健次郎君) 中村先生の御指摘に対しましてお答え申し上げます。 五カ年計画によります当初の計画は、広島が三十七年、小郡がすなわち三十八年度全線開通ということになるわけでございます。こういうふうなことで進めて参ってきたのでございますが、御指摘にありましたとおり、現在の見通しはいろいろな事情である程度のおくれを生じておる次第でございます。そのおくれの理由と、それから今後の工程の見通しにつきまして申し上げたいと存じます。 この山陽線が電化されますと、広島の操車場に大きなネックが生ずるのでございまして、この電化と並行いたしまして、広島操車場の改良工事ということが起こって参りました。その改良工事のおもな目的を申し上げますと、これは操車場構内の上下の旅客本線と芸備線の貨物授受線とが平面交差をいたしております。それからこの平面交差を取る必要がございます。それから下りの旅客本線と上りの貨物本線とが対面交差をいたしておる部分がございます。この対面交差を取ってしまわなければならない。並びに貨物の輸送量の増に備えまして、上下ヤードの増強、こういうふうなおもな目的を持っておるのであります。ただいま申し上げましたこの平面交差、これを除去いたしませんと、保安の面から、広島を含めまして、東から西、あるいは西から東へ行っております列車回数が制限されまして、広島までの電化はよろしいのでございますが、広島以西の電化につきましては、ほとんど電化の意義を失うような羽目になるのでございます。そこで、この広島操車場の改良工事を昨年の八月に決定いたしまして、三十八年の十月に上下本線のうちの下り本線を海側のヤードの外側に移転するというふうな工事を終わろう、これをやりますれば、その平面交差部分にかなりの線路容量ができますので、電化して意義を生ずるわけでございます。それから、そのあとで上り本線を今度は山側に移転するというふうな工事が続くわけでございますが、今度とりあえず、この下り本線の移転を三十八年十月までに完了しよう、こういう計画で仕事を進めたわけでございます。 そういたしますと。広島−小郡間の電化工事を並行いたしまして進めますれば、大体三十八年度一ぱいには完了するというつもりでおったわけでございます。ところが、この操車場の改良工事には、約五万平米の用地買収が伴うのでございまして、昨年来鋭意用地買収に努めて参ったのでございますが、大体今年度の初期には全部完了する予定のものが、非常に難渋をきわめまして、現在に至りましてもまだ一〇%程度完了したのみでございます。今後この全部を買収いたしますのはいつかという見通しも、実ははっきりは申し上げられませんが、まずまず今までの交渉のむずかしさの程度から見まして、来年の十月ごろには終わるのじゃないだろうかというふうな見通しでございます。したがいまして、この下り線の移転工事も、それからさらに最小限半年ぐらいはかかると思いますが、三十九年の夏近くになりましてでき上がる程度でございまして、そこで初めて列車増発が可能になり、電化をいたした意味があるというふうに考えまして、広島操車場の改良工事と、それから広島−小郡間の電化工事を並行して進めまして、うまく時期的に一致させていくような方法で参りますれば、大体この全線開通は三十九年の秋ぐらいになるのじゃないだろうか。ただし、それには竣工検査と十分な練習運転の期間が要りますので、まず三十九年末というふうに現在のところ考えておる次第でございます。 工程が、最初計画いたしましたものに対しましておくれましたことにつきましてはまことに申しわけないと存じますが、今後むしろ問題は、広操の改良工事のほうにあると思いますし、広島−小郡間のほうの電化工事につきましては、若干の問題点は残っておりますが、かなりの進捗を示しておりまして、今後別にむずかしい問題もないと思います。そういうことで何とか一日でも早く開通するように努力したいと考えておる次第であります。
○中村順造君 今、あなたのお話を聞いていると、何か広島操車場の工事のために山陽線電化がおくれておる。しかも、それに関連して、用地買収だとかいろいろな、またこの広島操車場ができなければ、広島−小郡間の電化をしても、あまり意義がないというふうな説明が加えられると、技術的に三十八年にできるはずの、いわゆる以西電化というものができないというふうな説明に聞こえるのですがね。ところが、これはあなたも御存じだと思いますが、山陽線の電化というのは、やはり五カ年計画の一環として、三十八年度には完成をする。しかもその前提になるものは、運賃値上げのときに、運賃値上げをして、その財源を出して、そうしてこの五カ年計画を完全に実施するという一つの国民に対する約束だったのです。私は、幸か不幸か、当時の運輸大臣をしておられた木暮さんと一緒に行ったのだけれども、もし、これがあなたの言われるように、技術的に芸備線が平面交差だとか、いわゆる上下線の対面交差だとかいろんなことを言われて、これが三十九年の末でなければできないということは、これは計画に大きなずさんがあったということなんですよ。これは実際は、五カ年計画は、運賃値上げのときに一これはもう会議録に載っているのだけれども、絶対に間違いございません、そのために、いわゆる旅客、貨物の運賃値上げをさしてくれ、そうすればもう財源がある。その財源でもって、完全に五カ年計画は……。それが、第一次五カ年計画というものが計画どおりやれなかったという経緯があるから、第一次はやれなかったが、第二次五カ年計画は、計画どおりに絶対にやりますという、国民に対する運賃値上げのときの一つの絶対なる約束だったわけですよ。そういう重大なものが、技術的にやれなかったものとするならば、これは私は計画的にもずさんがあったと思うのです。むしろ私は、技術的に、そういうそごがあったという理解をするよりか、やはりいろんな要素が——あなたはいろんな事情があってと、こう冒頭に言われたけれども、やはり資金が足らない、現実に私は現地に行ってみまして、五カ年計画の半分の予算しか落としてないわけですよ。用地買収するにしても、工事を促進するにしても、金を落としてないところに、そういうものはできないわけです、これはだれがやったって。いろいろあなたは、五万平米の買収だとか、いろんなことを言われておるけれども、そのことを強調するならば、なお予算を多く落とさなければならない。たとえば三十億で足りるところを、そういういろいろの工事上の問題点が出たとするなら、それにプラス五億の三十五億、あるいは十億落として四十億、こういう措置を講じて、なおかつ、三十九年度でなければできないというのなら、これは納得できますけれども、予算は減らして、三十億落とすところを十五億に減らしておいて、工事は難工事が出てきた、用地を買収しなければならぬ。広島操車場を整備しなければ、以西電化をやったって意味がないということを言われたら、山口、広島の県民はたいへん怒りますよ。というのは、私は今、報告の中にも申し上げたけれども、利用債を関係者に買わしておるじゃありませんか。これは、報告書の中には、山口六億、広島六億というものを、電化しますから利用債を買いなさいということで買わしておいて、今のあなたの説明じゃ、私は納得できませんよ。これは、広島県民にしても、山口県民にしても、予算は半分しか落としてないわ、工事はむずかしい工事が出てきたわ、用地買収の問題は出るわ、それじゃ一体、計画にそごがあったのか、それとも実際に五カ年計画が、何らかの支障によって−社会通念としては、あまりに新幹線に力を入れておるから、一般の新五カ年計画というものは、これはやれないのだ、今度の予算の説明を聞けばわかると思いますけれども、おそらくそういう説明をするだろうと思うのです。だけれども、あなたは専門家だからそういう立場で話をされるかもしれませんけれども、きょうは大臣がおられないけれども、五ヵ年計画を完全にやりますというその約束をしたときから今までのいきさつ、いわゆる運賃値上げまでにさかのぼると、これは絶対納得のできない問題です。これは鉄監局長、どうです。鉄馬局長はちょうどその当時おられたが、どうです。
○説明員(岡本悟君) 仰せのとおり、運賃改定の審議につきまして、確かに新五カ年計画を必ず遂行してみせますということは申し上げておるわけでございます。にもかかわらず、現在の段階に至りまして、新五カ年計画全体の資金のワクが足りなくなったという見通しが出て参ったわけでございます。御承知のように九千七百五十億円の資金をもってすれば、東海道新幹線初め主要幹線の複線化、電化はできると、こう申し上げておったのが、約二千六百億円の不足を来たすというふうな事態になりまして、来年度の予算におきましても、財政投融資を今年度の予算の倍額にしていただきたいというふうな要求も大蔵省に出しておるような状況でございまして、もしそういった資金の手当が、財政投融資のワクの拡大とか、その他の方法でできませんというと、お約束どおりのことができないわけでございまして、非常にわれわれといたしましても頭を痛めております。 御指摘の山陽線の電化につきましては、お話のように昭和三十八年度に必ずやりますということは申し上げておりますけれども、すでに予算の実行の過程におきまして、仰せのとおり、三十七年度はきわめて小ワクの実行予算しか配賦いたしておらないのでございまして、このことは、私も実は広島の出身でございますので、よく調べてはおりますが、しかし、三十七年度の実行予算の編成に関する限りは、こういった組み方もやむを得ないというふうに私自身考えておりますが、問題は、昭和三十八年度以降できるだけ予算を充実させまして、つまり借入金のワクを増大さしてもらいましてお約束どおりのことを必ずしていきたい、かように考えております。
○中村順造君 時間がないからやめますが、今の国鉄の理事のお話では、やはりそういうお話のような内容から見ると、広島操車場の工事が難工事だから、これは金が幾らあってもそれができないという言い方もできるわけなんです、あなたの説明を聞いておると。たとえ百億の金をここへ積んだって、土地の買収なり、あるいは工事が、期間的に見て三十八年の十月にようやく土地買収ができるとするなら、これは百億の予算をつぎ込んだって、それはできないでしょう。だから、見通しにも誤りがあるのではないか。この広島操車場というものはこつ然と計画の中に出たものじゃないと思うのです。計画を立てるなら、当然山陽線を完全に電化したときに、広島のヤードというものがどういう姿になるかということは、一応構想の中にはあったはずなんです。そうすると、今のあなたの説明を聞きますと、やはりその計画にも幾らかずさんな面があったのだ、また、その用地の買収などという問題から見れば、見方の甘い点もあったのだろうということも言われるし、あわせて今鉄監局長の言われるように二千六百億というような膨大な金が足らなくなるということは、今ごろ私は言われぬと思うのです、去年の運賃値上げの議事録を読んだら。だけれども、現実に足らないとするならば、必然的に三十九年の末でなければできないということなんですね、これは。
○説明員(宮地健次郎君) ただいま御指摘のありましたように、確かに用地の買収についての見方が甘かったような点はあると思います。計画の疎漏と仰せられればそうとも言い得るかと思います。まことに申しわけないのでありますが、非常に用地買収が難渋しておることは事実でございます。先の見通しがちょっとつきかねておるのでございます。三十八年十月と申し上げましたが、ただいまの見込みでは、どうしてもそうならざるを得ないのじゃなかろうかというふうに考えております。したがいまして、全線開通というのは三十カ年度に入り込む、これもまことに申しわけない次第でありますが、やむを得ない状態になっておると、そういうふうに考えております。
○中村順造君 そうすると、現地の要望というものは、とにかく現在、大体五カ年計画の予算の半分しか下がっていないだから困りますということを現地の責任者は言っておるわけです。そうすると、あなたの言われるような結論になると、それなら五カ年計画どおりの——まあことしの予算にも関係があることだが、計画どおりの予算を落としてもだめだということになるわけですね。その点はどうなんです。それだけでいいです。
○説明員(宮地健次郎君) これは工事のやり方でございますが、広島−小郡間に、現在までに投入いたしました金額は約二十二億五千万円でございます。今後約三十億必要といたしております。したがいまして、先ほど中村先生のおっしゃった二十五億程度のものは、来年度もし、予算事情にもよりますが、われわれとしましては、当然入れるべきものと考えております。そういうことでこちらを進めつつ、この広島操車場のほうの改良工事に全力を注いでやっていくということによりまして、両方合わせて完成させるということにいたしたいと考えておる次第でございます。
○中村順造君 それでは、そういうことで促進をしてやるということだから、私は現地のいわゆる国民の側、県当局なり陳情したほうの側から考えると、何だ、利用債は買わした、運賃の値上げはした、ところが、全然工事は計画どおりに進まないじゃないか。いわばそのとおりなんです、実際は。だから、それはいろいろな事情が今あるという説明だったけれども、それらの毛のを克服して、早く、その間の協力をしてくれた人たちに対するひとつのやはり報いもしなければならぬだろうし、それからもう一つ、一番大事なことはあとで今度の委員会で大臣のおられるときに私は徹底的にやりたいと思うんだけれども、運賃値上げと五カ年計画、それから五カ年計画の進捗状況——まるで公約に反しておるわけです。そういうことでやりますけれども、とにかく、国鉄当局に現地として要望することは、あらゆる困難はあろうけれども、資金の面あるいは技術上困難な面はあろうけれども、それを克服をして、早く要望にこたえてやってもらいたいということを要望して私の質、問を終わります。
○小酒井義男君 国鉄のほうにちょっとお尋ねしたいのですが、三重県に行きましたときに、関西線の問題についていろいろ要望があったんです。関西線の現状は、やはり何かもう少し近代化といいますか、輸送力の有効な能力を発揮するような方策が私は必要じゃないかというふうに見て来たんですが、そういう点について、たとえばディーゼルとかなんとかいうのはどういうふうに考えられておるか、この際承っておきたい。
○説明員(宮地健次郎君) 関西線の近代化につきましては、ただいまお話のございましたディーゼル化、これを積極的に進めておる次第でござい・まして、現在、ちょっと両数は覚えておりませんが、相当の両数が入りまして、大阪、宇治のほうは相当な近代化がされております。通勤等にも向く事を作りまして、近代化され、頻度も非常に上がっておると思います。なお、名古屋側につきましで、これは複線化の計画を持っております。とりあえず四日市まで複線化するということで、それに応じまして、やはり必要な近代化の車両を投入していくというふうなことをやりまして、経営成績のあまりよくない線でございますが、何とかしてあれを盛り返したいというふうに考えておる次第でございます。
○小酒井義男君 複線化はいつごろ完成の予定ですか。
○説明員(宮地健次郎君) ちょっと、私の担当でございませんので、間違って申し上げるかもしれませんが、この五カ年計画に入っておるかと思うのでありますが——間違えまして申しわけございません。四十一年から四十五年の計画の中に含まれております。
○小酒井義男君 あの地方のこれからの工業地帯として発展をしていく問題などと考え合わせると、もう少しそういう改良の時期を早められる必要があるんじゃないかと思うんですが、通勤で、特に四日市ぐらいの利用者が、現在の輸送状況では非常に不便を感じておるという陳情がありました。どうかそういう問題についてひとつ検討をされて、できるだけ早く要望に沿うような努力をしていただきたいと御要望申し上げておきます。
○委員長(金丸冨夫君) ほかに関連がございませんようでしたら、以上をもちまして派遣委員の報告並びにこれに関連する質疑を終了いたします。 —————————————
○委員長(金丸冨夫君) 質疑の通告がありましたから、これに移ります。中村正雄君。
○中村正雄君 時間も相当経過いたしておりますので、運輸、警察、外務の関係者に三点ほど、重要な点だけ申し上げまするので、ひとつ答弁も簡潔に願いたいと思います。 最初、警察庁関係にお伺いしたいのは、ことしの五月の七日に成立いたしました自動車の保管場所の確保等に関する法律、これに基づきまして、地域の指定がなされておると思うんですが、どういう内容なものか。また、これについてその後の実施状況はどうか。簡潔に御報告願いたいと思います。
○説明員(藤沢三郎君) お答えいたします。御承知のように、自動車の保管場所の確保等に関する法律のうち、第四条の保管場所を条件とする登録につきましては、九月から実施になっておりまして、地域の指定も、御承知のように、大体六大都市を中心として、運輸省のほうでその案を基礎としまして政令が出されております。私のほうでは、それに基づきまして、関係各省にこの取り扱いについては十分な注意をいたしておりましたところ、現在私の手元に参っておりまする状況は、九月の二十日までの二十日間の状況でございますが、その間に、警察で受理いたしました件数は一万七千六百十七件でございます。それに対しまして、いわゆる証明書を警察が交付いたしました件数は一万六千二百二十九件、当日持って参りました等でまだ未交付という状態にありまするのは九百六十四件、これは約五%でございます。それから、持って参りまして受理しました中で却下いたしました件数が三百八十四件、二%に当たります。後ほど却下の理由につきましては御説明いたしますが、この交付いたしました内容についてでありますが、特に所要日数等について申し上げますると、即日交付いたしました件数が六千四百二件、約四〇%、受理しまして翌日交付いたしました件数は四千百九十二件で、二五%でございます。それから三日から五日までの間に交付いたしました件数は四千三百九件で、約二六%、六日以上かかりましたものは千二百二十九件、七・五%ぐらいになるかと思います。大体警察が受理いたしまして、特別の事情がない限り、五日以内に九〇%以上のものは証明書が交付されておる。 そこで、一週間以上かかっているものにつきまして調べてみましたところ、これは申請者が何かの都合で取りに来なかったようなものがほとんどでございます。それから、却下いたしました三百八十四件のおもなる理由は、保管場所として持って参りましたものが、その自動車を置くにしては狭過ぎるようなもの、あるいはまるきり架空の場所を言ってきたもの、それから、その場所はございますが、現在倉庫や、ほかのものに使っておって、車を置くことができないというようなもの、それから、その場所への出入、自動車の出入口がない、つまり、一般の道路がそこへ入っていったり、出たりするということができないような場所を言ってきているものがある。あるいは、これは消防あるいは建築関係の制限に触れまして、防火用の施設がないとか、そういうような種類のものがほかにございます。
○中村正雄君 けっこうです。 運輸省にお尋ねをしたいのですが、今のような関係で、九月から地域の指定をやっているわけですが、その法律を作りますときには、参議院においてもこれに附帯決議をつけております。衆議院もまた同じような大体附帯決議をつけております。それは、そういう地域の指定をやって混乱しないようにしろ、こういうふうな院の決議があるわけなんですが、地域の指定をやります場合に、こういう附帯決議の趣旨に沿った具体的措置はどういうことをおやりになっているか、運輸省のほうから一ぺん答弁をお願いしたいと思います。
○説明員(木村睦男君) この地域の指定をやりましていよいよ施行いたしますまでに、取扱いその他につきまして詳しく出先の機関を指導もいたしております。できる限りトラブルが起きないように、事前にいろいろな書面等で指導をいたして参ってきております。
○中村正雄君 附帯決議の趣旨はそういう事務的なものじゃなかったと思うのです。これは政府としてやる政策について——じゃ、もう一度読み上げますと、こういうことを言っているわけなんです。「新たに自動車の保管場所を設置する者に対し、自動車使用の実態特に中小企業の現状にかんがみ、本法施行後混乱を生ぜざるよう、所要の用地資金等につき適切な指導、あっせん等特別な措置を講じた上施行すべきである。」、こういう附帯決議の趣旨についてどういう政府としては措置を講じたか、具体的なことを聞きたいわけなんです。
○説明員(木村睦男君) 御承知のように、この保管場所の確保の適用を受けます者が新たに自動車を使用する場合のみに限られておりますので、そういう場合の保管場所の確保等について、特に中小企業等資金面においてめんどうを見るようにというような点でございますが、この点につきましては、運輸省だけの事柄でもございませんので、交通対策本部におきまして、そういう必要のある場合には資金の融資あっせんをしようというふうなことでそれぞれの分野におきまして方法を講じているのでございますが、今のところ、今日までとりたててそういう点で非常に困るからどういうふうにしてほしいといったような要望もまだ出ておりません。ただ、こういった中小企業者の一部では、共同して駐車場、車庫を持ちたいというふうなことで計画を立てよう、そうしてそれについては資金のあっせん等も考えてほしいといった抽象的な要望は出ておりますが、まだ具体的にこれらにつきまして要望は出ておりませんが、具体的な要望が出ました場合には、関係機関と十分連絡をとりまして御決議の趣旨に沿うように考えていきたい、かように考えております。
○中村正雄君 具体的にそういう問題が起きてないと言われますが、今一番困っておりますのは、新しく自動車を持つというのじゃなくして、自動車の代替をやる場合に一番因っているわけなんです。現在車庫がなくて自動車を持っている中小企業は相当あるわけなんです。これは御承知のように二年か三年たてば車の代替をやるわけなんですが、代替をやる場合にはこの証明が要るわけなんで、したがって、そのときに車庫がないということで、現在中小企業等については車の代替ができない、こういう状態があるわけで、今、局長のお話ですと、そういう話があればやると言われておりますが、本法を審議するときの院の趣旨というものは、やはりそういう用地とか資金とか、そういうものについてのやはり万々の準備をして施行してもらいたい、そういう趣旨であったわけです。これは一運輸省だけの問題ではなしに、きょう大臣は来られておりませんからこの次、大蔵省なり運輸省、所管の大臣で構成されておりまする対策本部の具体的な措置について、この次の委員会で答弁願いたいと思います、おそらく局長では無理であろうと思いますので。具体的な措置を講じてもらいたい。少なくとも両院とも同じ趣旨の附帯決議をつけて、私の見るところでは院の意思が全然無視されている、こういうふうに考えますので、無視されておらないというひとつ政策をこの次の委員会で答弁願いたいと思いますので保留しておきます。 それからもう一つ、警察関係と運輸省関係にお尋ねしたいわけですが、この登録するにつきまして、警察で事前に車庫の証明を発行するようになっていると思いますが、これは特に私も奇異に感じておりますのは、一般の自家用車が適用されるわけですが、営業車についても同じことを警察で証明することが必要だと、官公庁の自動車についても同じことを一律に扱っているらしいのですが、これはどういう意味なんですか。
○説明員(藤沢三郎君) 現在官公庁及び営業車につきましての法律上の除外がございませんので、われわれとしては、そういうものを同一に扱っておりますが、そういうものにつきましては、実際の扱い上は便宜の措置をとっております。
○中村正雄君 しかし、営業用については、これは免許事項で車庫が必ずなければ免許しないし、もし間違って免許して、車庫なくしてやっている場合は監査その他において免許は取り消しになっているはずなんですが、あまりにも僕は画一主義といいますか、官僚主義といいますか、営業用の車の代替その他についての登録については、車庫の証明はこれは当然必要ない。法律にそうなっているから、一律にやっているというが、これは施行規則その他でできると思いますが、これは運輸省、どう考えますか。
○説明員(木村睦男君) 実情は今お話のとおりでございます。ただ、当初作りましたこの法律が、今説明申し上げましたように、一律の適用になっておりますので、こういうことになっておりますが、ただ、実施いたしましてから、御指摘のような問題がいろいろ起きてきておりまして、各地におきまして、運輸省の出先機関、警察庁の出先機関と相談をいたしまして、運用の面におきまして、そういったむだのないように、できる限りの方法を講じておりますが、これを制度の上で初めから差別する扱い方をするかどうかという点につきましても、現在検討いたしております。将来の問題といたしまして、何とかそういったことは合理的に変えていったほうがいいのじゃないか、かように考えております。
○中村正雄君 営業用と自家用車と同一の扱いをしなければならないという必要はありますか。
○説明員(木村睦男君) この法律の目が的、車を持つ者は車庫を当然持たなければならぬということでございますので、営業車につきましては、事業計画の中で、車庫の有無を確認いたしております。それによって免許あるいは認可をいたしておりますので、その点からいいますと、道路運送法においてすでに車庫保有ということは担保されているので、あらためて保管場所に、関する法律を適用する必要はないというふうに考えられますが、ただ、営業用につきましても、これは完全に確認できるかどうかというふうな点について、多少われわれといたしましても疑問の点もありますが、しかし、これは指導なり監督なりを厳重にしていけばよろしい、かように考えておりますので、その点をあわせて考えていきたい、かように考えます。
○中村正雄君 私がちょっと不思議に思いますのは、この自動車の保管場所確保に関する法律は一般的なものであって、道路運送法その他によってはっきり免許事項の要件になっているわけです。しかも、これは登録だけの問題であって、確保に関する問題ではなくて、確保の証明に関することを今警察で一律にやっているわけなんですから、したがって、私は、登録する場合の証明の問題について、営業用については、これは必要ない、こう解釈できると思うのですが、いかがですか。
○説明員(木村睦男君) その点につきましては、お話の点もわれわれも現在検討いたしており、また議論いたしておりまして、ともかく今日できましたこの法律の適用の中におきまして、実際上そういう場合に二重手間にならないようにやっていきたい、こういうふうに考えまして、その点につきましては、緩和方法を現在警察とも打ち合わせ中でございます。
○中村正雄君 内容もよくおわかりのようでありますので、この次の委員会までにどういう方法で営業車についての証明の事実上要らないような簡便な措置を講ずるか御検討願って御答弁願いたいと思います。時間もありませんので、この点については、これは一応これで質問を打ち切ります。 次に、外務省のほうにお尋ねしたいのですが、先般新聞でやかましくいわれておりました金剛丸の行方不明のことなんですが、その後の消息がおわかりになっているかどうかお知らせ願いたい。
○説明員(前田利一君) 簡単に御説明申し上げます。 ただいま御指摘のとおり、私どももこの事件が起こりましたことは、九月の二十八日に新聞に伝えられましたところにより、初めて承知いたしまして、同日運輸省の船員局のほう及び海員組合のほうから、さっそくこの問題につきまして、北鮮側に調査を依頼する方法がないかということにつきまして御相談を受けた次第でございます。御案内のとおり、わが政府といたしましては、現在北朝鮮政府を認めておらず、その間に正式な関係というものは一切ございませんので、また政府の出先当局も、北朝鮮に駐在しているということもございませんので、この種の問題につきまして、先方に事情を調査する、あるいは照会するという方式は欠けておるわけでございますが、幸いに、これまた御承知のとおり、在日朝鮮人の北朝鮮の帰還問題に関連しまして、日本の赤十字と北朝鮮の赤十字会との間に実際上の関係がございますので、この点につきまして、御照会を受けました運輸省船員局並びに海員組合のほうに御説明申し上げたわけでございます。なお、あわせまして、時おり日本の漁船で北朝鮮の領海を侵犯したというようなかどで捕獲されたような例もございまして、そういう場合にも、この日本の赤十字から北朝鮮赤十字会に照会する、依頼する、こういう方法で釈放されて帰って参ったというような事例もございますことも申し添えたわけでございます。さっそく海員組合並びに運輸省のほうから、日赤のほうに御依頼があったようでございまして、日本赤十字といたしましては、九月の二十九日付をもちまして、さっそく北朝鮮の赤十字会にこの問題につきまして電報で照会し、乗組員の安否を北朝鮮赤十字会のあっせんによって至急知らしてほしいということが問い合わされたように私どもも聞いております。私ども了解しておりますところでは、残念ながら、まだ日本赤十字社に対しまして北朝鮮の赤十字会のほうからこの件につきましては何ら回答が寄せられていない、こういう状況のようでございますが、実は昨日の夕刊の報道などによりますと、外国の船で、問題の興南の港に入って帰って参じました外国船が、現に興南の港の中でこの問題の金剛丸がつながれておった、ただ乗組員は全然姿が見られなかった、それ以上の消息はわからなかったというような新聞報道なども、海上保安庁においてそういう情報を入手されたという新聞報道などもございますので、この際また関係の運輸省、海員組合、外務省、日赤というようなところで相談しまして、早急に重ねてこの回答を早くよこしてくれ、ほしいということを北朝鮮側に、また日本赤十字を通じまして電報していただきたい、してもらわねばならない、こんなふうに考えております。
○中村正雄君 そうしますと、国交回復してない国との間においては、外務省としては処置がないと、こういうお考えですか。
○説明員(前田利一君) これまでのところそういうことでございます。
○中村正雄君 私は、外交の慣例は存じませんが、たとえば北鮮という一つの、日本が承認しておりませんが、独立国として承認されておる国もあるわけなんですね。したがって、北鮮と国交回復している国と、また日本と国交回復している国との第三国を介して北鮮と交渉をすると、たとえば日本とイギリスとは国交回復しておりますし、またイギリスと中共は正常な国交関係がある。中共と北鮮は正常な国交関係がある。そういう関係で、外務省としてはイギリスを介し、中共を介して北鮮と交渉すると。こういう外交上の人命に関する問題や財産に関する問題でありますから、そういう便宜な方法でやはり正式に国として措置を講ずることはできないわけですか。
○説明員(前田利一君) ただいま先生の御指摘のとおり、そういう方法も十分講ぜられると考えられます。ただ、この問題につきましては、幸いに日本赤十字と北朝鮮赤十字会との間に従来ともこれに似たようなことにつきまして、照会がこちらから発せられ、先方からそれに対してあっせんしてくれた結果、釈放されて船が帰ってくる、また、その安否調査についても回答がよこされる、こういうような道がその赤十字ベースでございましたので、この道を利用するのが最も早く、かつ最も的確に事情が判明する方途である、こういうように考えました結果、この措置を講じたわけでございます。さらに先ほど御説明申し上げましたように、重ねて電報で照会したのに対しましても、さらに返事がおくれるというようなことがございます場合にも備えまして、ただいまの先生の御指摘の方法についても十分考えて参りたい、こんなふうに思っております。
○中村正雄君 そうすると、今の段階では赤十字との交渉によって何とか実情を調査したい、それがやはりおくれるようであれば、私が申し上げましたような第三国を介しての外交の面での調査も考えておると、こういうふうに理解したらいいわけですね。
○説明員(前田利一君) さようでございます。
○中村正雄君 運輸省にお尋ねしたいわけなんですが、こういう日本と国交を回復してない国との貿易、まあ密貿易じゃなくして、正常な貿易、民間貿易なわけですが、そういうところに航行する船の安全とか、あるいはその他の問題について、運輸省はどうお考えになっておるのですか。
○説明員(亀山信郎君) ただいまの御質疑で、国交回復していない国に対する航行でございますが、現在のところ、国交回復していないという事実だけで、これに対して航行をやめさせるとか、やめるように勧告するということはいたしておりません。現実に船舶あるいは船員に危険の及ぶおそれのあるということが当方にわかっております場合には、当該船会社に対しまして、その方面への航行を避けるように勧告をする、指導をするというふうにいたしております。したがいまして、北鮮につきましては、在来問題のありました金剛丸も九航海を実施しておりまして、十航海目にこのような行方不明の事件ということが起こったわけであります。まあ、ただいま運輸省のほうからお答えがございましたように、日赤を通して、どういう事情に基づくものかいち早く知りたいと思っております。
○中村正雄君 私、内容はよく知っているわけなんですが、この金剛丸の用船者及び貿易の当事者である商社等について、用船者は別にして、当該の商社等にいかがわしい点が相当ある問題の商社らしいです。とういう点について運輸省としても、これは通産省の所管だと思いますけれども、商社の確認とか、認定とか、特に国交回復してない国との貿易については、やはり運輸省としても通産省と当然協議の上、十分問題のないように今後やってもらいたい。なお外務省に対しましては、一日も早く真相を入手できるように努力願いたいと思います。 次に、もう一つ外務省関係ですが、これも新聞に出て、やかましく船主なり船員関係から言われておりますが、フィリピンのミンダナオ島におきまする原地人の暴力事件、これに対しましてフィリピンの政府に対してどういう抗議を申し入れ、これに対しましてどういう回答があったか、今後日本政府として、どうこの問題について処置するか等について、ひとつ御答弁願いたいと思います。
○説明員(稲田繁君) お答えいたします。これはフィリピンのミンダナオ島の日本船に対する暴行という事件が四件ばかり引き続いて起こりまして、一番初めに八月に……。
○中村正雄君 ちょっと答弁中ですが、私の質問しているのは、内容はよく知っているわけなんですから、日本政府としてフィリピン政府に対してどういう処置を講じたか、また今後の安全についてどういうふうに政府は考えているか、それをお聞きしているわけなんです。内容は熟知しておりますからけっこうです。
○説明員(稲田繁君) それでは、まず、日豊海運の日周丸につきまして、海運組合のほうからわれわれのほうに手紙が参りまして、そうしてフィリピンの荷役人夫、それからウォッチマンの暴行、窃盗、そういう事件が起こったので、船員の安全確保の見地から善処してほしいという手紙が参りましたので、私どもといたしましては、まず所管官庁である運輸省の御意見と、それから調査をしていただくことが必要かと思いまして、運輸省の船員局のほうに実情の調査と、それから運輸省側の御意見をお伺いしたわけでございます。そうしますと、運輸省のほうから、九月の二十五日に回答をいただきまして、調査の結果、確かに荷役の人夫、ウオッチマンがピストル等で威嚇し、それから物品を強要したということがあったので、日本船舶、あるいは日本船員の安全の確保のために万全の措置をとってほしいということが私のほうに申し越された。それで外務省といたしましては、九月の二十九日、フィリッピンにある私のほうの大使館に、板垣大使あてに日周丸の暴行事件の実情をつまびらかに書きまして、そうしてフィリッピン側当局に事実の調査、それから注意の喚起、有効適切な措置を講ずるよう、フィリピン政府に申し入れられたいという訓令を発したわけでございます。それから一方、この十月二日の日に、私が東京にあるフィリピンの大使館にラミレスという公使に来ていただきまして、そうして日周丸の事件と、それから再三伝えられるその後の三つばかりの暴行事件の説明を申し上げまして、そうして書きものをもって、板垣大使に訓令したと同様の措置をフィリピン政府に申し入れました。そうしてまた、フィリピン側といたしましては、これよりさきに、すでに新聞でたいへんな暴行事件が次々と起こったということを知っておりまして、さっそく、日本政府から抗議が必ず来る、したがって、今さしあたり新聞記事の報道によるところではあるがと注をつけた上で、本国政府に善処方を、その新聞に出たあの日に、こまかにここの大使館がフィリピン政府に要求している。それは私どもも電文を読みました。それからまた、同じ日に新聞の切り抜きを詳細につけまして、そうして今度は同様のことを委細な手紙をもって、本国政府の措置を求めております。今までのところ、大体フィリピンとの交渉はこういうことになっております。したがって、われわれとしては、フィリピン側からのどういう措置をとるかという回答はまだいただいておりません。ただ、ラミレス公使は私の抗議に関し、書きものでやったものですから、それに対し、確かにこの書きものをいただいたので、これを本国政府に申し伝えて、取り次いで善処方を要求しましたという回答は参っております。
○中村正雄君 政府としましては、正式にフィリピンに対して実情調査、抗議、今後の措置等について交渉しているわけですね。その中に特に私、人命に関する問題の一つでありますが、原地人が船舶の食堂その他に勝手に乱入して暴行しており、また、その食堂その他に出入りするのは自由な状態なんです。コレラ等の病気の問題について危険があると思いますね。こういう措置についても、やはり外務省としてはフィリピン政府に話してありますか。
○説明員(稲田繁君) まず、ウォッチマンや荷揚げ人夫が船に入って、そこで寝起きするということは、私どもも非常に例外なことかと思いますのですが、これはまず船主のほう、それからミンダナオの現地にある船会社のエージェント、それから荷主のほうというような関係については、私ども、運輸省の所管かと思いますが、第一義的には、それは船主その他ウォッチマンの雇用の問題かと思いますが、その点は運輸省のほうの御意見を聞かないとわからない次第であります。
○中村正雄君 現地の船員の報告によりますと、そういう船主とか、現地の人の問題でなくして、これは船の中に向こうが入ってくる、また食堂その他に勝手に出入りすることを防ぐと言っても事実上不可能な状態なんですね。したがって、コレラ等の問題について、非常に船員が危惧の念を抱いている。そういう対策について、これは現地でありまするフィリピンがやはり善処すべき問題であって、船主や貿易業者の問題で出入りを禁止することば不可能な状態にあると思います。こういう点についても、やはり病気の見地からもひとつフィリピンの政府に善処方を要望してもらいたいと思うのですが、それと、もう一つ、今答弁によりますと、まだフィリピンからは回答が来ておらないのですから、今後の措置については言及できないと思いますので、早急に回答を取って、次の委員会で何らかの報告のできるような措置を外務省としてはとっていただきたいということを要望いたしまして、時間もたっておりますので、質問を打ち切ります。
○委員長(金丸冨夫君) それでは、以上をもちまして、本日の質疑は終了いたしました。次回は十一月十日を予定いたしております。 本日はこれをもって散会いたします。 午後一時十八分散会