オリンピック準備促進特別委員会 第3号
- 発言数
- 47 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1962/08/17
会議録
○委員長(加賀山之雄君) ただいまよりオリンピック準備促進特別委員会を開会いたします。 この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会が審議を進める上におきまして、東京都、オリンピック東京大会組織委員会、並びに東京オリンピック資金財団は、本委員会の審議をいたします上において、きわめて密接な関係がありますので、参考人として御出席を願うことが多いことと思います。今後、本委員会の審議のため必要の際は、右関係者に参考人として御出席を求めることとし、人選及び手続等につきましては、これを委員長及び理事に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加賀山之雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(加賀山之雄君) オリンピック東京大会準備促進に関する調査を議題といたします。 本日は、オリンピック東京大会の準備促進の問題について関係者、すなわち政府、オリンピック東京大会組織委員会及び東京オリンピック資金財団から、それぞれ従来からの経緯並びに現在の準備状況、問題点、さらに今後の計画の見通し等につきまして、概略の御説明を伺うことといたします。 なお、本日は川島国務大臣、古屋総理府総務副長官、参考人として津島オリンピック東京大会組織委員会会長、靱東京オリンピック資金財団理事長、以上の方々に御出席を願っております。 それでは最初に、オリンピック東京大会組織委員会の津島会長に御説明を願います。
○参考人(津島壽一君) オリンピック東京大会の組織委員会の会長でございます。本委員会においてオリンピックに関する推進の調査をなさっていることについては、まことにわれわれとしては力強くありがたく思っているところでございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 さて、ただいま委員長の御指名がございましたので、まず私から、オリンピック東京大会の非常に今重要な各種の問題がございますが、その概略を申し上げます。今日まで大体どの程度に進行しているか、今後の問題点はどういうものがあるか、こういうことについてお話を申し上げます。 そのお話をいたしまするにつきまして、あるいはもう御承知かと思いまするが、組織委員会の仕事、その使命と申しますか、事業、それについて一応の解説を加えておきたいと思います。オリンピックはだれが主催者であるかという問題が往々混雑して考えられるのでございます。この点については、国際オリンピック憲章にはっきりと、IOCと申しておりますが、国際オリンピック委員会が主催者である。こういうことでございます。東京都でもなく、また日本政府でもなく、また組織委員会でもないのでございます。これが基本的の事項でございます。そのIOCが、東京都において第十八回のオリンピック大会を開くということを決定し、まあ日本が招致したのでございまするが、それでいよいよ実行段階に入ったのは三年前でございます。その場合に、だれが開催者、主催者に対して責任をとってやるかという問題がやはり憲章に書いてございます。すなわち、開催都市にあるオリンピック委員会に実行の権限、準備の義務を委任するという規定でございます。具体的にいえば、東京都にある日本オリンピック委員会といえば、体協の中にある日本オリンピック委員会、JOCというものがIOCの委任を受けてこの準備運営に当たる、こうなるのでございます。ところが、憲章は、同時に日本のオリンピック委員会ではなかなか仕事がやりきれない重大事であるから、組織委員会を作れば、この組織委員会がやり得るという見通しがあれば、これにオリンピックの準備、運営を再委任していいという規定もあるのでございます。そういった意味において、三年前に組織委員会を作りまして、そして日本オリンピック委員会は、自分の委任を受けた権能を、義務をこの組織委員会に再委任するという声明を出して、そしてIOCの了承を得て、その後は組織委員会が直接IOCその他諸外国との関係、また、国内的には政府諸機関との連絡をとる、こういうことでございまして、組織委員会というものは再委任を受けたその権能、義務を実行するということになっておるわけであります。もう一度繰り返していえば、東京大会の準備並びに運営に関する事項を事業としてやる。それがためには、関係諸機関との連絡をはかり、協力を請う、諸外国とも連絡をするというようなのが、組織委員会の職能というか、事業でございます。その範囲はもちろん広範にわたるわけでありまするが、すなわち、競技大会を実行するに必要な準備といたしまして、いわゆる会期をきめるとか、あるいは種目をどうするとか、設営、競技場をどうするか。これに関連して起こる問題は、道路の関係もございましょう。しかしながら、組織委員会の仕事としては、道をつけるというのは、希望は出しますが、これは当局の責任ある国、都その他でございます。そういった意味において、事務の範囲に限界がある。あるいはホテルを作るとかなんとかということになりますと、オリンピックのためには必要であるけれども、組織委員会でホテルを作るといったようなことはしない。こういう限界があるということでございます。したがいまして、いろいろな基本方針については、すべてIOC、国際オリンピック委員会の総会に諮って決定をみるのでございます。今日まで、すでにオリンピック招致決定後、サンフランシスコ、ローマ、アテネ、最近はモスコーに六月IOC総会が開かれまして、日本はこれらの会議において、組織委員会として考えておる諸般の計画を出して承認を受けている。そして確定する。こういうふうになったのでございます。幸いにして、六月のモスコーIOC総会において、われわれの今まで準備いたしました諸般の計画、基本的の問題を出しまして、その承認、決定をみております。今日までの状況においては、モスコーの会議で、もうほとんど基本的な問題を全部処理されたという段階にあるわけでございまして、これからそれらの基本線に沿うて具体的の準備計画を進め運用する、こういうのが現状でございます。 次に、それではどういう重要な点がきまり、また、今後問題としてどんな検討を加え、また、実行をはからなければならぬかという点を申し上げます。重要な問題は、第一には会期、いつ開くかという問題でございます。これについては、各国の意向なんかも非常にまちまちでございます。日本内部においても、あるいは五月がいいとか、あるいは十月がいいとか、いろいろな意見がございましたが、この会期の問題は、昨年のアテネ総会で、われわれが十月案を出しまして、これが決定を見、具体的の日にちは、六月のモスコー会議において決定いたしました。すなわち、三十九年十月十日に開会式を行ない、十一日から競技に移り、二十四日に閉会式をあげる、十五日間でございます。これが最もいい季節であり、あらゆる面からいって最適の会期である、こう信じておるわけでございます。これは確定いたしたものでございます。 なお、その次には、その会期中におけるプログラムと申しますか、どういった競技をいつやるかというようなプログラムの問題、これも若干まだきまらないで、国際競技連盟の意見を徴してきめる問題がありますが、大体において格好はつきました。これはあまりこまかくなりますから、省略さしていただきます。また、資料として差し出してもいいのですが、若干きまっていないものもございます。十月にはおそらくきまるだろうと思います。 そこで、会期とプログラムの大要がきまりましたことは、競技の上において一つのはっきりした基本線が出たのでありますが、それから種目の問題であります。何をやるか。御承知のとおり、オリンピック種目というのは、憲章の中に二十二ございます、最高、マキシマムが。その中で幾つやるかということになるわけですが、東京大会においては二十種目をやるということに決定し、これが各国の同意を得て確定をしております。その二十種目ということは、十八種目が従来のオリンピックにおける実行した最高の種目数でございます。そこで、従来やったものでないものであって新しい種目として加えたものが柔道でございます。これは初めてでございます。それからもう一つはバレーボール、これは今まで種目にありましたが、やったことがない種目です。これは日本で普及し非常に熱愛されておる種目であるというので、今度初めてやる。十八種の過去に行なわれた種目に二つ加わって二十になっておるわけであります。それが現在の種目の数であります。その中でバレーボールに女子のチームを加えるということを、六月のモスコー会議において承認を受けまして、男子の種目であるバレーボールを、男子、女子ということにいたしたのでございます。これが新しくやる一つの種目の中に女子のチームというものを加えたわけであります。女子は水上、陸上、カヌー、フェンシングという種目に参加できますが、バレーボール等には参加できなかったのでありますが、そういうことになりました。しかしながら、十六チームという以上には増さないのですから、男子のチームを十に減らして、六つの女子チームを加えたということで、それによっていろいろな運営が拡大するということはないようにいたしておる次第でございます。以上が大体の種目に関する問題でございます。 ここで一言敷衍しておきたいことは、二十種目以外にアート・エキジビション——芸術展示会、これは必須種目でございます。いかなる場合においても競技種目と同様の重要性を持たすと書いてあるわけであります。これについては、各国の競争でなくて、日本の古代、現代、近代の美術、建築その他いろいろな芸能部面を含めて、アート・エキジビションを実行するということになっております。これに対して亀準備を進めております。なお、それ以外にデモンストレーション、これは競技種目ではございませんが、これは大体国外からきたもの一つと、国内の競技というものを一つと、二つでございまして、一つは武道、一つは野球ということでございます。これは金メダルを出すとかいう正式の種目じゃございませんが、エキジビションとしてやろう、これが大体の構想でございます。いずれも決定を見ている事柄でございます。 そこで、これらの競技をする競技場をどうするかという問題が一番大きな問題でございます。これは組織委員会としては最も重大な問題でございます。ただいままでのところこれらの二十種目に対する競技場の目当ては、主競技場を初め水泳、柔道のために新しく総合体育館、バスケット・ボール場の新設、あるいは駒沢における四つの種目の建築、設営が進行いたしまして、これはもう十分間に合う予定になっております。それ以外に多く既設の設備を利用して競技をしようということに相なっておる次第でございます。すなわち、早稲田のメモリアル・ホールにおいてフェンシングをやるとか、後楽園のアイス・パレスでボクシングをやるとか、あるいは渋谷で、既設とは申せませんが、公会堂を作ってそこでやるとか、というような既設のもので設営を要するというようなところもございますが、特にヨットの問題は江の島海岸から葉山の海岸にかけての設営、これにはヨットを入れるハーバーの問題、これも予算がついて神奈川県で着々進行いたしておる次第でございます。なお、カヌー、ボートについては、皆さんもよく報道等で御承知と思いますが、戸田の過去のオリンピックの場合にあれをボートの競技場にしょう、漕艇場にしようといったその場所を拡幅して、幅を広くして今度のオリンピックに必要な程度のものに仕上げようというので、予算もこれは国の予算が三十七年度につき、さらに来度年からまた陸上の設営の問題が上がってくる。その他各種の問題は一々申しませんが、大体設営、施設の関係においては、三十七年度に頭を出して予算がついて、三十八年度完成というような手配ができております。問題としてはクレーの射撃場が所沢にあるということになっております。その広さ等についての問題があります。これが最終的な処理をする必要があるかと思います。そういう次第でございます。大体そういった意味において、競技場のめどはついておる。これはある程度来年度以降予算化する、こういうような必要があるものがございます。そういう次第でございます。バレーボールについて、女子のために一つの場所でやることがあるいは競技の数が多いためにできない場合は、全然ほかのものを使おうというような考えを持っております。 以上が大体設営関係でございます。最も大きいのは選手村でございまして、これは新聞等で御承知のように、ワシントン・ハイツを現在の軍人住宅のあとを作ってそれを利用して、その引っ越し先は別に作ろう、これも予定のとおりに進むだろうと思います。そういう次第でございます。 その他これからの運営の問題でいろいろ問題が多いと思います。土地利用をどうするかという問題、また特に入場券の販売は国際的に非常に大きな手数のかかる問題でございます。以上のような次第で、大体基本線は確定して、若干の問題はあるけれども、それが大きな支障になるという問題は、競技に関する限りはまずないといっていいだろうと思います。 それから第二は、選手強化の問題、これはまた質問なり御要求によっていろいろ資料その他によって説明申し上げます。 そこで一番大きい問題として残る問題は、これらの実行運営にあたっての経費の問題でございます、資金の問題。これは御承知のように、五年間の計画を立て、三十七年度までの予算は国庫の補助と東京都の補助、また資金財団においての調達その他によってまかなって参りました。問題は三十八年度、九年度ということで、この関係で全面的の計画を一応立てまして御審議を願っておる、こういう段階で、この問題が今当面する最大のまた重要な問題である次第でございます。これはお手元に計画の表が出ておりますが、それを検討中である、こういう次第でございます。 一応概略を申し上げましたのですが、その他諸般の公共施設、道の問題、運輸の問題等たくさんございまするが、われわれは、どうかこれがその時期までにうまく完成することを非常に念願しておるというわけで、組織委員会直接の仕事、準備の中に入っておるものではございません。そういうことを申し添えて私の簡単な概略の報告を申し上げる次第でございます。
○委員長(加賀山之雄君) それでは、次に川島国務大臣がお見えになりましたので、大臣から政府としてのオリンピック対策の概略を伺わしていただきたいと思います。きょうは大臣、オリンピック東京大会組織委員会会長、それから資金財団理事長においでいただきまして、従来からのいろいろないきさつ、それから現在までの準備の状況のあらまし、今後の見通しというようなことにつきまして御説明を伺うことになっておりますので、政府からその根本の対策というか、問題点につきましてお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(川島正次郎君) 東京オリンピックを施行します準備につきましては、従来とも政府は深い関心を持ちまして、組織委員会その他関係方面を指示して参ったのであります。政府部内におきましては、オリンピック関係の省庁が各省にまたがっておりまして、したがいまして、その間の連絡調整等が十分でなかった点もございます。予算編成等の場合におきましては、特にそういう際に不便が現われるので、そこで先般閣議におきまして、オリンピック閣僚懇談会を設けまして、オリンピックに関係した閣僚が常時集まりまして、連絡調整を密にいたしまして、オリンピックの開催準備に万全を期したいという方針をとりまして、その際、私は閣議の指名によりまして担当大臣になりまして、オリンピック閣僚懇談会を主宰をいたしておるわけでございます。従来以上に政府としましては、オリンピック準備の完璧を期したい、こういう意図のもとにいろいろ仕事を進めております。 オリンピック受け入れ態勢につきましては、組織委員会の作ります競技場、選手村、並びに日本体育協会において受け持っておりまする選手の強化のほかに、道路、ホテル、環境衛生、その他諸般の準備が要るのでありまして、政府として特に力を尽くしませんと完全な受け入れ態勢はできないのでありまして、私は関係各省並びにオリンピック組織委員会、日本体育協会などと十分密接な連絡をとりまして、事業を進めて参っております。政府が持っておりまするオリンピックに対する方針につきましては、古屋副長官から御報告を申すことになっておりますが、政府といたしましては、来たるべきオリンピックには絶対に万全を期したい。多数の選手と多数の観光客とが来るのでありまして、そうした人々に対して日本に来てよかった、また戦後の日本の姿はこうだという、ほんとうの姿を見て帰ってもらいたい、こういう気持なんでございますが、これには幾多の隘路がございます。ことに道路の問題、ホテルの問題等は相当時日もかかるし、資金も要するのでありますが、そうしたいろいろの条件を克服いたしまして、りっぱな東京オリンピック大会を開きたいという気持のもとに、これは内閣一致した意見でもって当たっておるわけであります。決意だけをここに申し上げまして、私が担当大臣になったごあいさつといたしまして、ただいま政府の考えておりまする具体的のことにつきましては、これから政府委員からひとつお話申しますから、どうぞお聞き取り願います。
○委員長(加賀山之雄君) それでは、続いて古屋総務副長官に、今の大臣の御説明に補足してお願いしたいと思います。
○政府委員(古屋亨君) 総務副長官の古屋でございます。 お手元にオリンピック東京大会に対処する政府施策の概要についてという印刷物と、もう一つは、オリンピック東京大会の準備対策現況と問題点というのと二つ配付してございますが、オリンピック東京大会に対処する政府施策の概要についてというのにつきまして、御説明をさしていただきたいと思います。 第一、事務体制の整備の問題につきましては、(1)オリンピック東京大会準備対策協議会というのが三十五年の十月十八日閣議決定で総理府に設置されまして、総理府の総務長官を会長とし、委員には総務副長官、関係各省庁次官十五名、幹事には関係各省庁官房長、局長が任命されまして、活動分野といたしましては、各省庁の事務の連絡調整に当たります。特に問題によりましては、小委員会、たとえば競技の種目、道路交通、選手村、こういうような問題につきまして小委員会を設けて具体的に問題を処理して参っておるのであります。 (2)、オリンピック担当国務大臣、三十七年五月二十九日閣議了解、六月一日総理から指名、川島国務大臣がオリンピック閣僚懇談会を主宰し、重要事項の調整に当たる。 (3)、オリンピック東京大会関係閣僚懇談会、これが先ほど申しましたように六月一日の閣議決定をいただきまして、オリンピック東京大会の円滑な準備に資するため、これにかかる重要問題を協議し、行政各部の所管する事務の連絡調整をはかる。構成大臣は外務、大蔵、文部、厚生、運輸、建設、自治、防衛、国家公安委員長、首都圏委員長、オリンピック担当、官房長官、総務長官等で、現在まで閣僚懇談会を五回開催をしております。 (4)、組織委員会の構成への参加の問題でございますが、組織委員会が三十四年の九月三十日に発足いたしましてから、政府を代表いたしましては総務長官、文部大臣が組織委員会に委員として参加をしております。組織委員会の付属機関であります総務委員、特別委員には、各省庁の次官、局長、課長等が参加しているほか、事務局職員として政府職員が出向しておる。と申しますのは、大蔵省、文部省、警察、防衛庁など十数名の政府職員が現在出向して事務を担当しておる次第でございます。 第二は、競技施設、オリンピック選手村等の整備の問題でありますが、競技施設のうちで国で全面的に責任を持って整備に当たっておりますものは、国立競技場、国立屋内総合競技場、国立戸田漕艇場、朝霞ライフル射撃場等でございます。二番目に、国が直接整備するものではございませんが、東京都、神奈川県、埼玉県、組織委員会その他で整備の責任を持つこととなっているものにつきましても、国としてできるだけの協力、援助をしていく方針でございまして、たとえば、東京都では駒沢のスポーツ・センターの設置に四十数億をかけてやっております。神奈川県は御承知の江ノ島のヨット・ハーバーの施設でございまして、これは十八億の計画で国から二億四千万円を整備費として援助することになっております。埼玉県は戸田の漕艇場のそばの環境整備の問題、所沢のクレー射撃場の問題でございます。それから、組織委員会その他で整備の責任を持つこととなっているというのは、大体仮設の工作物でございまして、選手村の食堂その他の施設なんかも含みます。これが大体二十一億程度のものでございますが、こういうものにつきましても、国としてのできるだけの協力援助をしていく方針でございます。 選手村の用地につきましては、当初朝霞のキャンプ・ドレイクを予定しておったのでございますが、諸般の事情から、昨年十月に代々木のワシントン・ハイツに変更決定されました。この土地は約二十八万坪の国有地でございますが、御承知のように、現在米軍家族の住宅がありまして、これを移転させる必要がありますので、日米合同委員会の協議を経まして、日本側の経費負担約百二億によりまして、これとそっくり同規模のものを三多摩の調布の水耕農園に建設いたしまして、そこに米軍家族を移転させることに双方の合意が成立したのでございまして、目下代替施設の建築工事を実施中でございます。なお、米軍家族移転後の残りました残存の家屋は、ほとんどそのままこれを選手村の施設として利用することとなっておりまして、またオリンピック大会終了後は、この地区は国立屋内競技場その他所要部分を除きまして、東京都に譲渡いたしまして、都の森林公園とする予定でございます。 第三は、組織委員会援助、競技技術向上助成等でございまして、組織委員会関係の経費九十二億、競技技術向上助成の問題が二十二億でございますが、オリンピック東京大会組織委員会は、大会実施の企画実施の責任団体でございまして、三十四年の九月に任意団体として発足いたしましたが、三十六年の七月一日付で財団法人(文部大臣所管)として設立が許可された次第でございます。組織委員会の構成に政府職員が参加しておりますことは先ほど申し上げたとおりでございますが、このほか政府は、この団体に対して年々運営費の三分の一相当額の補助金を出しておる次第でございまして、国が三分の一、都が三分の一、残りはおおむね資金財団等ということでございまして、三十七年度におきましては、総計八億四千万円のうち、国が三分の一の二億八千万円を負担しておる次第でございます。 競技技術の向上、つまり選手の強化につきましては、日本体育協会がその事業を推進しておるのでございますが、「東京大会にはぜひ日の丸を」という国民感情にもこたえまして、政府といたしましてもできるだけの協力をして参りたい方針でございます。 なお、さきの三十八国会で成立いたしましたオリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律、便宜供与関係の特別法でございますが、これによりまして、組織委員会の事業や選手競技技術の向上のための国等の援助を積極的に規定しておるのでございます。たとえば御承知のように、電電公社、専売公社、国鉄など、広告事業をやっておる収益の一部を資金財団に入れる、あるいは国有財産を組織委員会に無償で使用させる等のことでございます。 次に、東京大会を真に成功させるためには、全国民の理解と支持が必要でございますので、政府としては国土美化対策の推進を始め、国民一般、なかんずく青少年にオリンピック精神を普及高揚するなどにつき、新生活運動協会等の民間団体の協力を得まして、積極的に努力して参っており、この方針を続けて参る方針でございます。 四番目に関連公共施設等の整備でございますが、大会実施に直接必要なもののほか、大会を成功させますために、この際ぜひ実施しなければならない重要問題がございます。これは組織委員会などの団体の仕事というよりも、むしろ国や地方公共団体の責任において処理すべき問題であるのでありまして、まず第一は、道路整備に関する問題でございます。いわゆるオリンピック道路といわれます約二十数路線の整備はぜひとも完遂しなければなりませんが、ただいまのところ、おおむね計画どおりに順調に進んでおりまして、ただその最後の二行の書き方が「三十七年度末には、用地買収、建物移転等を九〇%完了したい方向で、目下努力中である。」というふうに書いておりますが、御承知のように用地買収、建物移転等の経費がだいぶ値上がりをしておりまして、こういうものに対する財政措置を講ずるように、今関係各省努力をしておりまして、この財政措置ができますれば、九〇%はもちろん三十七年度に完了できるという見込みでございまして、そういう方向に向かって目下努力をしておる次第でございます。次に、下水道や清掃施設の整備につきましても、外客を迎える立場上極力万全の措置を講ずる方針でありまして、これは環状六号線以東隅田川まで及び羽田空港から都心までの区域につきまして、厚生省、建設省所管のもとにこの整備に当たっておる次第でございます。さらには、輸送、宿泊施設の整備や外客接遇、観光対策等に関しましても、さきの観光事業審議会の答申、七月十三日に観光審議会からオリンピックの開催における宿泊整備につきまして御答申をいただいたのでございますが、その答申の趣旨に沿いまして、十全の措置を講じて参りたい。すなわち国鉄東海道新幹線の建設、地下鉄整備、私鉄の都心乗入工事等を初めといたしまして、羽田の国際空港の拡充整備やホテルの増設、観光案内所の新設、ガイドの養成等、こういうような問題につきまして十分な措置を講ずる方針でありまして、閣僚懇談会でも次はこういう宿泊施設の問題につきまして協議をする予定でございます。 最後に当面する問題といたしまして、現在政府として特に関心を持っておりますのは、全年度、つまりオリンピックの済むまでの全年度の資金計画がおおむね幾ばくになるかということを早急に把握したいということでありまして、この全年度の資金計画につきましては、組織委員会等から原案が示されまして、約百三十四億という計画があると聞いておるのでございますが、これらの所要経費の内容については、政府の関係省におきましてすみやかに検討を加えまして、大ざっぱにでも所要資金の額を把握すべく目下検討をしておるような次第でございます。 以上まことに簡単でございましたが、政府といたしまして実施しております問題、あるいは今後の方針等につきまして、事務当局から説明をした次第でございます。
○委員長(加賀山之雄君) 次に東京オリンピック資金財団の靱理事長に御説明を願います。
○参考人(靱勉君) お手元に財団のほうから若干の資料を提出してございますが、この中に「設立趣意書、寄付行為」というのがございます。財団の性格につきましては、ただいま政府のほうから御説明がございましたように、まあ大会開催に関連しまして、道路その他いろいろな巨額な経費がかかるわけでございますが、大会の開催の準備、運営あるいは日本選手の強化等につきましては、これは政府あるいは東京都、それから組織委員会、体協等におきましてもこれが必要なる資金を調達することに相なっておりますが、いずれにいたしましても、すべて国に依存するだけではなくして、できるだけ国民全般、スポーツを愛好されます人の御協賛を得まして、そういう御協賛によって資金の調達をいたしまして、大会の成功を期したいというような趣旨のもとに、三十六年一月早々に文部大臣の許可を受けまして、財団法人東京オリンピック資金財団というものが設立された次第でございます。 そこで、この寄付行為の三ページの第三条をごらんになりますと、「この法人は、オリンピック東京大会の開催にあたり、これに必要な資金の調達および配分を行ない、もって大会の成功とわが国アマチュアスポーツの振興に奇与することを目的とする。」としまして、事業としまして、第四条に「との法人は、前条の目的を達成するため、次の事業を行なう。一、大会の準備および実施、大会に備えての日本選手の競技技術の向上、大会運営の本部等となる会館の建設等に関し、これらに必要な資金の調達に関する事業」、二としまして「財団法人オリンピック東京大会組織委員会および財団法人日本体育協会に対し、大会開催に必要な前号の資金の分配に関する事業」、三としまして「前各号の事業の達成に必要な広報その他の付帯事業」ということに相なっておるわけでございます。すなわち、昨年一月に設立されたのでございますが、その年度としましては三月までわずか三カ月でございまして、それまでにおきましては、組織委員会ないし体協におきまして若干の資金調達をいたしておりました。それで、それの事業を財団に新たに引き継ぐということで大体その年度を終わりまして、先に三十六年度の事業の計画を立てたわけでございますが、三十五年度の三カ月間におきまして、財団といたしましては引き継ぎまして、結局組織委員会並びに体育協会に配分し得るものとして、別紙に資金調達の実績及び予定というのをごらんに入れておりますが、この第一ページの上の左の表をごらんになりますと、四千百九十二万円というものを夫配分資金として三十六年度に繰り越したわけでございます。そこで三十六年度に初めて資金財団としての活動を開始したわけでございますが、何と申しましても、三十六年度におきましてはほとんど実績がないという状況でありましたので、財団としまして予算を立てます場合におきましても、全くまあ見当で立てるよりほかにいたし方がなかった。そこで二ページの上欄をごらんになりますと、結局調達できました資金というものは四億五千九百万円で、私ども予定としましては六億五千万円程度は集めたいという考えでございましたが、これは二億程度の差が生じております。しかしながら、支出のほうでごらんになりますと、組織委員会に配分するものは三十六年におきましては六千三百万円余り、それから日本体育協会に配分するものが一億一千八百万円余りということでございましたので、結局諸経費すべてを差し引きまして、純粋に組織委員会並びに体育協会に配分し得る資金としまして、三十六年度は二億五千百万円というものを残しまして三十七年度——すなわち本年度に入った次第でございます。しからば、三十七年度の予算はどうなっているかという問題に相なるわけでございますが、これは三ページにごらんに入れておりますが、今度は三十六年度におきまして相当実績を生じて参りましたので、かなり予算を確実に概定いたしまして、新たに調達すべき資金としましては十億余りというものを概定いたしました。そういうことにいたしますと、前年度の繰り越し等を加算しまして、三十七年度としまして組織委員会及び体協に配分しなければならないというふうに確定いたしておりますのが、組織委員会に対しまして一億八千九百万円余り、それから体協に対しまして三億四千六百万円ということになっておりますので、三十八年度に五億円余りを持って上がれると、こういう予算を立てまして、現在これを実施しておるような次第でございます。 そこで、問題は今後の見通しでございますが、これにつきましては、先ほど来御説明がありまして、また組織委員会等のほうから資料も御提出してございますが、別紙Iというのがこの刷った中にございます。これが先ほど古屋副長官からも御説明のありました、全年度の組織委員会、体育協会におきまして概定されておりまするところの資金計画です。私ども三十五年度から三十六年度、また三十七年度の予算を立てます場合におきましては、もとより全く目標なしで立てたのではございませんで、この表におきまする「前回」というのがその目標でございました。これによりますと、前回と書いてある支出の一番左のほうの下を見ますと、百十八億四千五百万円とございまして、右のほうをごらんになりますと、欄外に小さく書いてございますが、そのうち、政府あるいは自治体、組織委員会、体協等の収入以外に、財団としまして調達しなければならぬものの合計が三十八億一千万円ということに相なっておったのでございますが、七月に改定されましたる、先ほど御説明のこの全年度資金計画におきましては、これが百三十四億ということになりまして、この増額は、主として選手強化の経費、それから記念体育会館の建設費というものに相なったのでございますが、それらの大部分が資金財団の調達に依存されるということになりまして、この表の一番下の欄外をごらんになりますと、今回は五十二億一千五百万円ということに、もしこの案のとおりになりますれば、調達しなければならぬというふうに、かなり目標額が大きく変わって参ったのでございますが、これは先ほど御説明ありましたように、まだ確定いたしておりません。最近におきまして、これの大体のところが確定されると思いますので、私どもとしましては、ただ資金を無鉄砲に集めるというものではありませんで、あくまで組織委員会、体育協会の御要望に対しまして、それを確実に調達するということを任務といたしておりますので、ただいまのところは、私ども前回の目標額につきましては、これはぜひ完全に実施したいというような考えで三十七年度の計画は進めておると同時に、全体計画を考えておるわけでございます。 しかしながら、資金調達の事業と申しましても、私ども昨年の七月に特に法律を作っていただきまして、郵政省、専売公社、日本電信電話公社、国鉄という準政府機関の御協賛も得ることになっておりますが、その他におきましては、大体におきまして、純粋のところ、これはいろいろ事業をやっておりますが、その実質におきましては寄付でございます。したがいまして、これにはやはり一定の限度がございまして、ことに三十六年度の実績を考えてみますと、やはり経済界の何と申しますか、非常に緊縮するような傾向にありまして、また三十六年度は、かなりまだ大会開催までに余裕があるというような一般的観念、率直に申せばオリンピックに対するムードはあまり上がってなかったというような実態でありまして、なかなか資金調達には苦労いたしたのでございます。いろいろ昨年度経験いたしまして、私どもとしましては、今後におきましてはもうどうしても、三十七年度の下半期から三十八年度をピークとして、大会開催の三十九年度におきまして、金が集まらぬといってあわてるようなことでは、とうてい問題になりませんので、今この秋を目がけまして計画の推進に努力いたしておる次第でございます。 なお、全体の計画として財団はどういう資金調達の見込みを持っているかということを別紙のIIでごらんに入れております。ここにはなはだおもしろい表がございまして、見込額と期待額と二つに分けてございますが、見込額というのは、これはまあ最低の線ということを私ども考えておりまして、期待額というものは、これはまあそれだけの当然まあ調達——その相手方さんのお考えによりましても、この程度まではいけるものだということに考えましたまあ私どもの作った表でございますが、これによりますと、見込額におきまして、要するに最低のところでおよそ三十一億、三十億余り。まあこれにはさらに昨年七月作っていただきました、専売公社の御協賛に対しまして御改正を願いまして、もう少し有効なる方法で三億程度の資金が調達できるようにお願いしなければならん次第でございますが、期待額のほうは大体三十九億ぐらいというような見込みを持っておりますが、これにつきましては、期待額のほうは相当のこれはまだ関係方面の御支援、ご協力を得なければならん次第でございますが、要するにこれは財団として確実なところはどこだと言えば、最低の線をお示しするよりほかにないわけでございまして、およそ三十億程度は、まず今までの方法で絶対に確保できるだろうという考えを持っておる次第でございます。 そこで、なお参考に、ただいまの資料の五ベージのほうに戻っていただきたいのでございますが、この上のほうの(四)というととろに、ただいま申しました全年度計画は別紙で御説明しましたが、この全年度計画によるところの各年度の配分計画はどうなっているかということが、ひとつのやはり問題点でございまして、これをごらんになりますと、三十六年はもう済んだわけでございますが、三十七年度はこれは予算によるところのものでございまして、これも確定いたしております。あと三十八年、三十九年ということになるわけでございますが、これに対しましては、三十八年度は、在来に比べまして倍額の十一億七千三百万円、三十九年度はさらにこれが増額されるというような関係にあります。もっともこの中には、記念体育館というようなものと、財団の所要経費というものを含んでおりません。そういうような大体計画をにらみつつ、私どもは絶対に時期におくれず、また確実に調達できるように努力いたしておる次第でございますが、これにつきましては、各方面の御支援をいただかなければならん次第でございまして、今後ともよろしくお願い申したいと思います。 そこで、問題点といたしましては、私どもやはり資金計画というものは組織委員会、体育協会においてお立てになる、これは早く確定していただく。準備が早ければ早いほどいいわけでございますから、そういう意味合いにおきまして特にお願いいたしておくような次第でございます。それから、何と申しましても実質は寄付でございますので、普通の方法ではなかなか多額の資金の調達は、これはできないというふうに考えておりますので、ぜひ専売公社の御協賛につきましては、新たにひとつ方法を考えていただきたい。なお、この額いかんによりましては、さらにいろいろな新規の調達事業を起こさなければならん。しかし、時期はもう二年そこそこということに相なりますので、新たなものを考案するというわけに参りませんので、既存の事業等において御協賛を願えるところにお願いするというような格好に相ならざるを得ない。今後この資金計画の確定を待ちまして、また皆さん方に特に御支援、御指導をいただきたいと存じます。 以上、簡単でございますが、御説明を終わります。
○委員長(加賀山之雄君) 以上をもちまして御説明をいただいたわけでございますが、御質疑のおありの方は御発言をお願いいたします。
○鈴木強君 川島国務大臣にちょっとお尋ねしますが、政府としても、東京オリンピック大会を成功させるためにあらゆる努力をしようと、非常に力強い御発言がありまして、私、意を強くするのでありますが、しかし、具体的に今御説明を聞きまして、幾つかの問題があると思いますが、私は、きょうは時間の関係もありますから、一つだけ伺いたいと思います。 それは、まず資金計画についてですが、最後に当面する問題の中でもお述べになっておりますように、早急に全年度の資金計画をつかみたい、こういうお話で、大体百三十億というように言われているのですが、一体これは、今の資金財団のほうからの御報告も聞きましたが、問題はこの計画を立てる場合、そのもとになるのは金でございますから、そういう金を正しく把握して、一体政府がこれに対してどれだけの協力をしていくかということを明確にする必要があると思うのです。ですから、大ざっぱでもいいからつかみたいという努力をしていると言うのだが、この百二十億という額をここに書いておきながら、なおかつ、そういうようにお述べになっているのは、自信を持って百三十億ということは言えないと思いますけれども、大体いつごろそういう明確な数字がおつかみになれますか。それから、それに対して大体政府はどれくらいの補助を出すのですか。従来組織委員会に大体三分の一ぐらい各年度ごとに補助金として出しておられるようでございますが、その点が一点ですね。 もう一つ伺いたいのは、ちょっと私は不思議に思うのですが、川島国務大臣が担当大臣になられて、各省間のいろいろな連絡調整に当たられるそうですが、その構成員を見ると、外務、大蔵、文部、厚生、運輸、建設、自治、防衛、国家公安、首都圏、オリンピック担当、官房総務ですか、しかし、この東京大会にはほとんど全世界から集まると思います。したがって、その選手が活躍する状況を、テレビあるいはラジオその他海外放送等を通じて、一刻も早くそれぞれの国に伝えようとする報道陣もかなり集まると思います。それから国内においては、この選手村を中心とする通信関係、こういったふうな通信方面の、電波方面の施設については、これはどうお考えになっているか知りませんけれども、担当はこれは郵政大臣じゃないかと私は思うのですが、そういう意味で、この構成の中には入っておらないのだが、具体的にはそれらのことについてだれがおやりになるのか。それからどういう構想を持っておられるのか、これについてひとつお聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(川島正次郎君) オリンピックをやります資金源といたしましては、第一はオリンピック組織委員会自体が作る金でありまして、これは入場券の発売その他で作るわけでございます。第二は資金財団が集める。それからその次は国及び東京都の補助金、この三つでもって成り立つわけでありますが、これまでに全年度計画、最終の場合は一体幾ら資金が要るかということの計画はまだ確定しておりません。ここに官房長官からの報告書がありますが、「ときいている」と書いてありまして、これは組織委員会自体の案でありまして、これを今大蔵省と文部省と組織委員会と、三者の事務当局が集まりまして検討いたしている最中であります。閣僚懇談会におきましても、一応の意見は交換いたしましたが、さらに、これを下におろしまして検討いたしておりまして、なるべく早く結論を得まして、その上で、一体、政府として、国として幾ら補助する、資金財団としてどれだけ資金を集めるかということを確定いたしまして、それに従って資金的補助をしよう、こういうのでありまして、何でも要るだけ出すというわけにも参りませんが、しかし、最小限度、この東京オリンピック大会をやるについて要るものだけは、どうしても出さなければならぬからして、それをまず確定してもらって、それだけは必ず確保しよう、こういう方針なのでありまして、従来はそういう方針が出ませんで、単年度限りの予算を作っておりましたが、非常に問題もある点もありましたが、もはやそういう時期ではありませんからして、三十九年度までの資金計画をいたしまして、それに応じまして適当な財源措置を作りたい、こういうふうに考えて、至急に作るつもりでおります。ここに御報告申し上げた百三十四億というのは、ここに書いてある「計画があるときいているが、」ということは、これは組織委員会から聞いていることを、そのまま率直に御報告申し上げたわけであります。 なお、政府といたしましては、先ほど私からも、また古屋政府委員からも申し上げましたとおり、これ以外に道路の建設費、ホテルに対する資金融通、環境衛生をよくすることなど、むしろそのほうに多額の経費が要りますので、これもぜひひとつ捻出して、完全なものにしたいと、こう考えております。 それからオリンピック閣僚懇談会のメンバーは、一応こういうふうにきめてございますが、必要によりまして、順次関係閣僚も入ってもらうと、こういう方針にきめております。お尋ねのテレビその他がどうなっているか、私はまだ聞いておりませんからして、これは政府委員からお答え申し上げます。
○鈴木強君 通信放送関係をどうするか。
○政府委員(古屋亨君) 電気通信関係、テレビ関係の問題でございますが、国際通信関係におきましては、メルボルンあるいはローマの大会、こういう大会におきます通信サービスにつきまして、国際電電を通じまして調査を行ないまして、本年二月に海外諸国のオリンピック関係報道通信の需要の調査を行なった次第でございます。これで短波無線回線のほかに、一九六四年の四月完成を目途といたしまして建設中の日米海底ケーブル線等を動員いたしまして、電報、電波、写真電報、放送番組電送等につきまして、完備したサービスを提供し得るよう鋭意準備中でございます。 なお、海外諸国への実況放送につきましては、昨年NHKが行ないました諸外国のオリンピック放送への参加に関する受け入れ態勢の調査結果にも照らしまして、各国放送局、報道班の受け入れにつきまして、各競技場内の放送施設、あるいは各種中継の設備につきまして十分なる態勢をとり得るように、目下検討準備をしております。それから国内通信関係につきましては、主要競技場、選手村等につきまして、電電公社をしまして文部省、東京都等々関係方面と緊密な連絡を保ちながら、詳細な需要調査を行なっているのでありまして、また、各種通信サービスの提供に万全を期すべく準備中でございます。 なお、観光対策といたしましては、東京都、国内主要都市並びに主要観光都市との間に市外通話サービスの改善を行なうよう計画をしております。 通信衛星利用関係につきましては、現在アメリカにおきましては欧米間の通信実験のためにテルスター衛星を打ち上げまして、これによる実験を推進中であると聞いておりますが、わが国といたしましては、このテルスター、あるいは今後打ち上げを予想されますリレー衛星等によりまして、オリンピックの実況テレビジョン放送の実験的世界中継という問題を宇宙通信開発の一環として行なうことを希望している次第でございまして、そのために必要とされますアメリカのWASAとの共同実験参加の手続を考えておりますと同時に、国内実験施設の整備を昭和三十八年度中に完成するように努力中でございます。 なお、オリンピック大会に際して海外からの通信報道機関等が多数参ると思います。こういうものの受け入れ態勢につきましても、十分目下検討を進めておりまして、目下一つの案につきまして検討を進めているような次第でございまして、こういう点につきましては、十分今後とも関係省と連絡をとるようにして遺憾ないようにやりたいと思っている次第でございます。
○鈴木強君 国務大臣、二年後に東京オリンピック大会が開催されるということですが、たとえば今お話にありました道路の問題にしても、あるいはホテル等その他受け入れの問題にいたしましても、御指摘にもありましたが、確かに国民が率直に感ずるのは、二年後に東京オリンピック大会を開くのだが、今のようにもたもたしておって実際に間に合うかどうかという、そういう危惧を持っていますよ、これは率直に。ですから、日本に来てよかったと、敗戦後の日本の実情をよく認識してもらって、国際社会の中で日本が今やっている姿を世界の人たちに認識してもらうのにこれはいい機会ですから、けっこうですけれども、そういうわけで実際に準備がかなりもたもたしておるような気がしておりますけれども、ひとつそういう全般的な態勢を立て直していくためにもやはり私は、もちろん主催者はIOCでありましょうが、政府が相当積極的に協力態勢をしがなければできぬことだと思うのですね。今百三十四億か百五十億か知りませんけれども、一体担当の大臣としては、かりに百三十億円かかればどのくらいやろうというお気持があるのですか。これは禅問答のようなことでもって失礼かとも思うけれども、しかし私らは今言ったようなことがありますので、一体どういうくらいに積極的な政府は協力をしようとするのか、それにはやはり資金が先だちますから、もし答えられたら私は決意の一端として伺っておきたいのです。 それからもう一つは、今のお話のようにNHKの海外放送なり、どのくらいの記者諸君が来るか私は知りませんけれども、あとでわかったら知らせてもらいたいと思いますが、そういう方々に対する通信報道の完璧を期するということはこれはやはり大事なことですが、その人たちだけでなしに、報道を待ち受けている全世界の人たちに与える影響を考えまして、なるべく直通に日本でやっている選手の姿が見えたという、そういうことをやりたいと思うのです。ことに通信については日本はかなりすぐれていると思いますから、やればできると思うのです、そういう意味において今言ったテルスター問題一つ取り上げましても、太平洋同軸ケーブルは間に合うでしょう。間に合ったとしても、あれはテレビ中継できませんから、やはりテルスターでもやってなまの状況を報道してやるということも大事だと思う。そういう場合に金をどうするか。一体計画をどうするか。これは対外的な対アメリカとの関係もありましょうから、そういうコネクションをつけて早く計画を進めなければいけませんので、そういう意味からいっても私は担当の郵政大臣ですか、そういう各位にもひとつ入ってもらって、この構成の中に加えて協力してもらったほうがいいと思うのです。これはひとつ川島さん検討して、私は入れたほうがいいと思いますから、私の要望として申し上げておきます。
○国務大臣(川島正次郎君) お話のとおり、オリンピック準備は非常におくれています。もうあなたが言った以上におくれておる。それでこそ政府も見かねまして閣僚懇談会を開いたり、不肖ながら私が担当大臣になったわけでありまして、これから二年ちょっとの間に今のおくれを取り返しまして、りっぱなものにしたいという非常に意欲に燃えて私はやっておるのであります。先ほどお話した百三十幾億の予算は、組織委員会が勝手に作ったので、私たち関係していないのです。これを、ですから組織委員会がどう思っておるかということは聞いても仕方がない、聞きません。これから煮詰めまして、資金がこれだけ要るときまりますれば、その中で一体組織委員会として入場料の売り上げその他幾ら上がるかということをまずきめまして、あとを国と都とそれから財団と三者でもって作るということを協議をいたします。したがって、今政府が幾ら出すかということは聞いていませんが、足りない分は政府がまかなうということだけは覚悟いたしております。 それからもう一つ、外国通信員などの待遇その他につきましていろいろ考えております。プレス・センターを作ってもらいたいという希望がありまして、実は青山にあります日本青年館の付近に作ろうという計画を持っております。これも検討いたしておるわけであります。 それから郵政大臣をメンバーに加えることはよく検討いたしまして、御趣旨に沿うようにいたします。
○岡田宗司君 ただいま川島担当大臣のお話を聞いておりますと、どうも、組織委員会の立てました全年度の予算計画に対しまして、あまり十分な検討もされておらぬし、かなり不審の点があるように見受けられるのです。しかしやはり組織委員会で作りましたものがもとになっていかなければいかぬでしょうが、そこで津島さんにお伺いするのですが、この百三十数億という組織委員会で作りました案ですね、これはたとえば最近の物価の値上がりその他そういうものを考慮してさらにこれから二年後に、二年間まだ物価も上がっていくでしょうが、そういうものを考慮し、またこれから新しいいろいろなものが今後加わってくることを考慮に入れて作られたものですかどうですか、それをお伺いします。
○参考人(津島壽一君) お答えいたしますが、組織委員会では、資金財団ができるときに、全年度、最終年度までの一応の予算を立ててみたわけでございます。それが前回というわけであります。しかし、これはもう二年半、まあ四年後のことを想定するのですから、完全とは申し上げられません。そこで最近に現状に照らし改定を要する点は改定し、不要と認めるものは落として、そうして一応の資金の所要額を出したのが先ほど申しました九十一億九千万円、これは組織委員会だけで、その他のものを含めて百三十億になる、こういう案を作ったわけです。そうして、この今の段階ではどうしても私は希望としては全年度の予算、またそれの財源の見通しをつけないと、三十八年度は実施段階に入るわけです。今日までは準備段階で金額においても非常に少なかったわけです。大蔵省では、従来しまいまでのことは今きめるわけにいかぬというので三十六年度の予算の場合、三十七年度の予算の場合、こういう計数を参考として出しましたが、それの検討まで入る時間がなかったわけです。今日は実施の段階に入っておるので、今度は政府間においてもこれを全面的に検討していただく、今回出しました予算のときのやり方については相当予備費というものを持っておる。物価の値上がりが何%であるということは非常に困難なことであります。給与の問題でも、大体国の予算、公団の予算等に即応した物価の見通しというものをつけてあることは事実でありますが、まあ予備費によって調整するという段階で、三十九年には何割増しになるだろう、そういう正確な計数で給与改定とか何とかいうものを含んでやっておるわけではございません。大体そういう立て方でございます。私どもとしては、どうしてもこの段階に三十八年度、三十九年度の予算含めて全体の予算をひとつここで検討していただいて、そうして組織委員会で収入と認めておるものは三十億でございます。あとはひとつ資金財団なり政府等にお願いをいたしたい、こういう趣旨で出したわけでございます。この計数はもとより正確を期するのは困難でございますが、さらに十分御検討を願って、最終の予算計数を出していただきたい、こういう次第でございます。
○岡田宗司君 資金財団のほうは今のところを見るというと、どうも予定どおりいかないというお話でございますが、今後もどうもなかなか見通しが立たない。ことに経済状況がこういうふうなことから困難であろうと思うのですが、その点について資金財団のほうでは、この資金を集めるのにどの程度の自信をお持ちになっておるのか。もしそれが予定どおりいかないということになりますと、それだけ国なり都なりのほうがよけい支出しなければならないことになるわけですが、その点まず資金財団のほうの見通しですね、それをちょっとお伺いしたい。
○参考人(靱勉君) 先ほどの別紙のうちをごらん願いますと、すでにこの中には国及び東京都の補助金というものは四十億と一応掲げられておるのであります。したがいまして、前回の計画によりますれば、財団としてどうしても責任を果たさなければならぬのは三十八億余り、これにつきましては先ほど御説明したようにほぼ達成可能である。しかし、私ども集める例といたしましては、できるだけ安全性を見たいと、こう思っておりますので、この見込額、期待額というのはそういう意味で作ったわけです。あまり安全なものを出しますと、出すほうとしてはそんなに約束した覚えはないと言われますし、確実なところをごらんに入れますと、それだけでいいんだなということで、それ以上出さぬぞということがございまして困ります。そういう問題がございますので、三十八億程度は、万一足りなかったら国なりどこかでやってくれというような考えはなく、私ども絶対にこれは出さなければならぬということで計画を立てております。ところが、今度はこれが増額になりまして五十二億ということになると、これはまあ普通の寄付的な要素のものではなかなか困難じゃないか。そこで、率直に申せば、今財団はあらゆる手を用いてやっているとは申し上げません。この表でごらんにかなるようなことでございまして、また、最近ともかく政府のほうも非常に力を入れ出した。道路やなんかもどんどんと今建設中であるというので相当気分が出まして、今いろいろと申し込みが出てきておるわけであります。率直に申しますと、資金が五十億というような相当多額の資金を集める場合には、どうしても一つは、何といいますか、悪い言葉でいえば税金的な性格がある。要するに、今ゴルフなどは一回入られますと必ず御寄付をいただくことになっておる。これは全部が同意して、逆にいえば強制的になる。郵便切手などはプラス五円がついて、これが全部売れますれば確実に入る。もう一つは、東京都と近県の三県で御協賛いただいている公営競技の協賛競馬であります。これらは、競馬をおやりになる方はオリンピックに寄付するからやるということでなくて、やっぱり別のあれがありますから、そういうものは確実に、抵抗なくと言っては語弊がありますけれども、入る。そこで私どもといたしましては、今全然やっておりませんのは、財界募金というのはやっておりません。これは体育協会のほうで財務委員会がありまして、これは恒久的と申しますか、アジア大会なんかの諸経費、その他全部、単に東京オリンピックだけじゃなく、集めている。私ども財界募金は手に余るということに相なっておる。それからもう一つは、公営競技のうちの今お願いしているのは東京都並びに三県の、これは年十日間だけであります。これをお願いしております。まだほかにもありますので、私ども五十二億になればなるで、それは計画は持っております。ですから絶対に調達をしなければならぬという責任を感じまして、それには、独力ではとうていできませんので、ひとつ関係方面の御援助、御理解のもとに実施するということで、これはその程度のものは絶対にできないものというふうに私どもはあきらめているわけではございません。要するに、どの程度にきまればそれに対してどういう措置をとるかと。ただ、時間的な問題がございますから、それをやはり考えなければいけませんが、これは今もう全く見込みがないんだというようなことではございませんので、どうぞ……。
○岡田宗司君 その関係県だけの競馬の問題ですが、これはもう全国に広げると、あるいはまた競馬だけじゃなくて、競輪とか、競艇とか、ああいう種類のものもあるわけです。それには広げられる予定があるのですか。
○参考人(靱勉君) 前国会におきまして四つの公営競技の法律が改正になりまして、この中には体育、スポーツ関係にも配分できるような形に相なっております。率直に申しますれば、そういう方面から御協賛をいただきますと、資金の調達というものはかなり楽になるかと思っております。これも私ども今計画を立てておる一応既定のやつを申しますと、絶対確実な三十億ということで、もしこれが五十億くらいになりますれば、これに対する方法というものは、そういう方面にもお願いしなければならぬということで、私はこの委員会の前国会におきましてはそういうようなことも特に申し上げておいたような次第でございます。
○岡田宗司君 先ほど川島さんのお話ですと、いやもうたいへんおくれておる、こういうお話で、このおくれを取り戻すにはやはり金がどんどん出なければならぬ。今の資金財団のほうのお話を伺っておると、こっちのほうもやはり少し手おくれのように思うので、今のような資金源を確保し、それを拡大していくについては早急に手を打たなければならんと思っております。それはひとつ早急に手を打っていただきたいというふうに考えます。 それから川島担当大臣に次にお伺いしたいのですが、政府のほうで全面的な予算を早く作りたいと、こういうことですが、これも早いほうがいいと思いますが、一体、もうあと二年とちょっとですが、なるたけ早く施設等もでき、また道路等もできたほうがいいわけですが、それについてはやはり全年度にわたる予算というものを早くちゃんときめなければいけないだろうと思うのです。今内閣のほうでいろいろ検討されておるのですが、それは一体いつごろにきまることになるのでしょうか。
○国務大臣(川島正次郎君) オリンピックの準備能勢がおくれておるというのは、組織委員会だけでなしに、全部の態勢が、道路にいたしましても、ホテルの設備にしても、関係全部がおくれておるということを申し上げたので、むろん組織委員会の活動もおくれておる一つであります。そこで、組織委員会並びに日本体育協会の資金計画、せんだって閣僚懇談会で取り上げまして、私から十日以内に作れということを命令したのですが、大蔵省と関係省との間で話がつきませんで、少し延ばしておるわけですが、いろいろこまかいことについて事務的に意見がまとまらないところがあります。なければないままに閣僚懇談会に報告をさせまして、閣僚懇談会で処理したいと、こう考えております。少なくとも来月の上旬までには決定をするつもりでおります。
○岡田宗司君 これは早く決定しなければならぬことだし、それからまた同時に、これは相当フレキシブルなものにしておかないと、あといろいろ変化が起こってくる。その点、大蔵省とか、いろいろ予算をきめる場合にはかなり厳密にやって、なるたけ出さない方針をとっておる。したがって、こういうような性質の仕事をやる場合に、フレキシブルな面がないとたいへん困ると思うのですよ。そとらのところはひとつ担当省のほうでもってよく注意していただいて、その運用等についてもきわめてフレキシブルなものにしていただきたいと思うのです。
○北畠教真君 一言体育協会にお答え願いたいのですが、いろいろ道の問題であるとか、府県の問題、競技場の問題、資金源についてのお話は大体了解がいきました。オリンピックの準備ということになりますると、そういう物的方面の準備ということが必要不可欠でございましょうが、オリンピックに際して日本選手が負けても勝ってもいいのだと、順位からいえば半分以下でもけっこうじゃないかと、オリンピックの精神というものは運動競技の精神にのっとって勝ち負けは論ぜぬのだというようなことでは、国民の感情というものが許さないと、こういうふうに思っておりますが、今日までいろいろ新聞、雑誌なんかを見てみますると、ある程度の選手強化の姿は散見されまするけれども、一体選手強化の方法がどういう方法をとられておるか、そういう問題についての宣伝と申しますか、PRと申しますか、そういうのが非常に欠けておるのじゃなかろうか、こういう気がいたすのであります。つきましては、国民的と申しますか、国家的なオリンピックに対するムードというものが起こりかけており、これが資金面にのみ関連いたしておるということを私痛感する一人でありますが、選手強化の方策、相当多額の金をこれに要するということも予算の説明で拝聴いたしておりますが、どういうふうな強化対策を講じておいでになるか。もちろん競技種目が非常に多うございますので、一々御説明できないかと思いまするけれども、こういう面についての体育協会長の御発表をお願いいたしたいと思っております。
○参考人(津島壽一君) 選手強化対策はオリンピックの事業のうちで最も重要性を持っておるものだと思います。概要は、本日お手元に差し出しました「東京オリンピック選手強化事業について」という八月十一日付の書類がございますが、これに詳細が出ております。経費の関係から申しますと、今回の増加を見ましたものでも全年度を通じて二十二億というような計画を、これは五年間の計画でございますが立てておるわけでございます。その内容につきましては、これまた詳細に述べると非常に時間がたちますから、いずれ適当な機会に詳細に御報告を申し上げます。要すれば、二十種目のオリンピック種目に対して重点的考慮を加えて所要の経費を配分して選手の合宿指導、コーチの所要の経費、また国際交流、こちらから選手が出かける場合と、先方の選手を呼んでこちらで交流試合をやるといったようなことと、それからある種の設営をする必要もございます。練習場その他のそういうものを合わせまして、大体全年度を通じて二十二億、もとは十六億余でございましたが、五億何千万円を今度追加したいという予算になっております。それには選手強化対策本部を置きまして、各競技団体の代表を入れて方針を立てたい、具体的な計画を立てたい、こういう状態でございます。そして大体の今までの経過は、まだ二年でございまするが、選手の実績、競技の上のタイムその他から見まして、相当の成果を上げておると思います。しかしながら、諸外国の選手強化というか、技術の水準が日進月歩でございますので、これに追いつき、また追い越すということは非常に困難がありますけれども、これに最善を尽くしておる、こういう実情でございます。競技の種目によって非常に違うわけでございます。詳細なことは資料をごらん願いまして、具体的の一々の種目について申し上げることは差し控えたいと思います。 オリンピックにおいて幾らの金メダルを取るかということも、各競技の種目によっておのおの目標を立てまして、タイムその他のいろいろな記録を年次ごとに伸ばしていくというような計画のもとに推進しておるわけでございます。三十九年度はもうすぐ競技となりますが、三十八年度が最も重要な時期でございますので、これに重点を置いて予算の計画も立てていくというようなことになっておるのでございます。こまかい問題を申し上げると非常に繁雑になりますから、大体協会事業計画と実績等もここに書かれてありまするが、各選手ごとのタイムの縮小その他についてもここに書いてありますから申し上げることを省略いたします。この問題は非常に重大であるということは、かりにいろいろな設営がうまくいき、盛大に大会を開いても、日本選手がここで何らそういった成果を上げないということであれば、オリンピック大会は成功ということは絶対に言えないわけです。また諸外国の方もホストの日本がどういう成績を上げるかということで、よければ非常に喜びまた成功であったといわれる、こういう観点からやっておるわけでございます。この意味からいいまして、今後選手強化にさらに一段と力を入れよう、計画も充実しようということに相なっておる次第でございます。
○北畠教真君 ただいま大体のお話は拝聴いたしましたが、選手強化の実態なりなんか、テレビかなんかで一般国民にわかるようなPRができたら、オリンピックに対する関心も非常に強まってくるんじゃないかと思う。そういうことがなされているかどうか。また、それが国際的に秘密になっているのか知らないけれども、タイムなんか、たとえば知らせぬのがいいかどうか、これは私らの気持から言えば、たとえば百メートルがどれくらいで走れたというようなことをどんどん発表して、やはり国民のオリンピックに対する関心を高める、そういうことが選手強化に非常にプラスになってくるんじゃないかということを考えておりますが、どうもテレビなどにそういうものが数字的に出ているものがございませんが、どういうふうにお考えになっておりますか、その点をひとつ……。
○参考人(津島壽一君) そういったような計画なり目標なり、また実際の成績等は、これは刷り物にして各所にやるとか、あるいは個々の競技会においてそのこまかいものまでも皆発表する、刻々それが発表されているというわけでございますが、もっとこの問題をいわゆる一般国民に普及するような方法は講じなければならない。これは各県においてスポーツ関係の者を集め、報道陣を集めて講習会を開き、全国的な競技会を開き、これは相当手数をかけてやっているわけでございます。これはあるいは全般に通じないようなうらみがあるかもしれませんが、その計画は全部持ってやっているわけでございます。これは今後さらに強化促進いたしたい、こう思っております。 地方全体に、各県あるいはブロック別にあらゆる手段を講じてやっているわけでございますが、表面にあるいは出てこないということは、われわれの非常に足らないところかと思いますが、その御趣旨は全然同感で、できるだけのことはやっている、まだ足らないところは今後大いに補強していこう、こういうことでございます。
○北畠教真君 うるさいようですがもう一つ申し上げます。 どうもオリンピックというものが、現在一般国民にとられている姿が、これがどうもスポーツ好みの人、あるいは新聞記者なんかがやっているという感じが一般にあるんじゃないか、これはいわゆる国民のスポーツ祭典である、世界的な祭典であるという気持が日本国民に全部伝わることによって、資金面におきましても、あるいはオリンピックの精神からいきましても、非常な力になってくるんじゃないか。つきましては、各県でよくわかっているのだからとおっしゃるけれども、これはやはり一般に周知せしめることが、こういうことがオリンピックのムードを作り上げていく大きな力となるのではなかろうかと、こういうふうに考えますので、ひとつ十分従来と違った方法においてオリンピックの精神を促進するとか、または選手強化の面を一般に宣伝するということについての御努力をお願いいたします。 なお、私たち選手強化の面についてのいろいろな問題については、しろうとでありますけれども、委員会といたしましても、一応各選手の訓練といいますか、強化のありさまを拝見いたしたい、そういうことが今後この審議の上に大きな力になってくるんじゃないかと思うのでありますが、そういう場合に、日本体育協会の十分なるお教えを願いたい、こういうふうに考えておりますが、その点どうぞよろしく願います。
○参考人(津島壽一君) お説ごもっともだと思います。そこで合宿その他の訓練、候補選手の訓練の状況それらをぜひごらん願いたいと思います。場所は離れた所もございます。夏季はここでやる、あるいは冬季はここでやる、現在は各地に分かれております。そういうところはひとつ十分ごらん願いたいと思います。その手配はいたします。
○政府委員(前田充明君) 選手強化のことにつきましては、津島先生からお話がございましたのですが、いわゆる先ほどお話がございましたようにオリンピック・ムードが足りないというお話につきましては、これは非常に大切なことだと思いまして、文部省といたしましても、できるだけ何らかの方途を講じなければならないと、かねがねいろいろ考えているのであります。現在やっておりますのは、オリンピック読本というものでございますが、これを最初の年に一般成人向け、その次の年に中学生向け、今年度高等学校向けのオリンピック読本を、今年はまだ現在作っておる最中ですが、作りまして、若い人たちにまずオリンピックというものを理解してもらい、そうして理解することによって、さらにオリンピックに協力しなければならぬという気持になってもらうような努力をいたして、若干の経費をもって読本を作っておる次第でございます。 なお、文部省だけの問題でございませんですが、オリンピックのこの際、正しいりっぱな日本を世界に紹介しなければならぬということは非常に大きな問題でございまして、これは総理府の内閣審議室が中心になって、私どもも協力しているものでございますが、たとえば国土美化の運動にいたしましても、あるいは交通を安全にするという、交通秩序と申しますか、そういう点につきましても、あるいはその他犯罪の防止とか、いろいろな問題について御協議をいただいておりまして、それぞれ分担をもって、各省でできるだけそういうことに協力するような方向をとりたいということで、ただいまやっておりまして、私ども文部省といたしましても、できるだけこれに御協力をいたしておる次第でございます。
○岡田宗司君 ただいま選手強化について、合宿その他視察したいというようなお話がございましたが、これはたいへんけっこうなことでございます。それと同時に、現在の施設の建設の進行状況あるいはオリンピック関係の道路建設の進行状況、そういうものも一度適当な機会にこの委員会として視察する必要があろう、それは委員長のほうでひとつ十分に考慮していただきたい、こう思います。
○委員長(加賀山之雄君) 委員長からお答えいたしますが、理事会でプランを立てまして、お諮りをする、そういう機会を作りたいと思いますので、御了承願いたいと思います。
○永末英一君 二点ほどお伺いいたしたいのですが、選手強化の件ですね。中学生が県外へ行って一緒に試合をするということが、文部省の方針で今なかなかやられていないように聞いているわけです。過般NHKが主催をして、陸上競技について一せいにその地域々々別々に、テレビを通じて試合をしたというようなことがございましたが、なかなかいい企画だと思います。特に水泳なぞは、オリンピックの歴史を見ましても、年が若くても非常に早くなる可能性のある種目である。もし、そういう一県に局限せられない試合ができるとか、あるいはまたああいうようなこと通じながら、タイム・レースというのは、なかなか非常にすぐれた選手だけでせり合わなくてはいい記録が出ないということもありますので、そういうことについてどうお考えか。 それからもう一つは、オリンピックに関するムードを作り上げるためには、ただスポーツ新聞であるとか、あるいはまた各新聞のスポーツ欄が、大体相撲のある場合には相撲ばかり、あるいはほとんど野球で占められている。オリンピック競技種目については報ぜられない。したがって、文部省やその他のオリンピック関係の諸団体は、各新聞社のスポーツ担当の方々と御相談をなさって、小さな競技会であっても、どんどんその選手の名前が載ってくるということになると、はげみにもなるし、非常に気分が向上するのではないか。そういう御努力をされる御用意があるかどうか。その二つ。 もう一つは宿泊の問題で伺っておきたいのですが、東京だけの宿泊については非常に考慮されておる。しかし、オリンピックが済めば、当然その大部分の方々が日本国内を歩くわけである。したがって、それぞれの近代的なホテル施設というところまでいかなくても、ホテルなりあるいはまた旅館業者がそれらの宿泊をさせるためのいろいろな準備をしているように思いますが、特に政府としての設備拡張のための助成、それについての御用意があるかどうかお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(前田充明君) 中学生の選手が対外試合をという問題でございますが、子供の対外試合ということにつきましては、これはあまりに激しくなりますと、学校の休みでないときに幾日も遠くのほうへ行って、授業を休んでやるというようなことにもなります。特に中学生においては義務教育の子供でございますので、その辺につきましては、文部省におきまして、かねて来この基準をきめておりまして、ある程度の制限をいたしておるのでございます。こういうオリンピックというような時代と非常に一見矛盾するような点はないでもないのでございます。しかしながら、何と言っても子供の教育ということは、学校へ行って教育を受けることが中心でございますので、そこの基本線はくずせないと思うのでございます。ただ水泳につきましては、先ほど来お話のございましたように、しかもまたアメリカ等でも非常に小さい子供が非常にいい成績を出して、国際的にりっぱにやっておるということがございます。日本でも女子中学生のごときは相当な成績をおさめているものもございます。かような意味におきまして、基準の中で、特に水泳につきましては中学生も年一回ぐらい選抜大会をやるようなことを許しておりまして、ごく最近に、これはしたがって休み中になるわけでございますが、ごく最近、中学校の選抜水泳大会が行なわれるのでございます。したがって、まあ水泳競技専門家のいろいろのお話を伺いますと、水泳だけはどうも幾分普通と違うように伺いますので、そういうふうな措置をいたしまして、オリンピックに出場できるような選手については、今のような特別な選抜水泳大会というようなものを催すことにいたしまして、協力をさせるようにいたしておるのでございます。その他の競技につきましては、現実問題としても、ちょっとオリンピックに出場するようなふうな選手は、なかなか出そうもないというようなお話でございますので、現在では水泳だけに特殊なことを認めておるような状況でございます。 それからニュースに、まあほとんど野球ばかしが出て、ほかのものが出ないというので、何かせっかく競技をしても子供に楽しみがないというようなお話でございます。私も小さい子供のときに選手をいたしたのでございますが、やっぱり自分の名前が新聞に出るのはたいへんうれしいことでございます。したがいまして、そういうことにつきましては、今後御趣旨に沿いまして、できるだけ運動関係の新聞記者とも連絡を十分するように各競技団体にも呼びかけたいと思っておる次第でございます。 宿泊所につきましては、先ほど川島大臣から、オリンピックについては、いろいろお考えのことはお話しになったのでございますが、安い宿泊所があることはまことに適切なことでございますが、しかし、現在では、特にスポーツ関係のための宿泊所というようなものはまだ考えておらないのが私どもの実情でございます。
○政府委員(古屋亨君) ただいまの外客宿泊の問題につきましてお尋ねがございましたが、実はオリンピック東京大会が開催される、これの観光対策につきまして、観光事業審議会から、外客宿泊対策の問題につきまして、七月十三日付で答申があったわけでございます。これによりますと、結局三十九年にはオリンピックの観光客、多数の外客が来訪するものと予想されまして、その審議会の答申によりますと、大体三十九年中には、外国人の入ってくる数が約五十五万人、東京及び周辺地域に最高時一日三万人内外の外客が参るという推定をしているような次第でございます。それで、現在これらの外客を恒久的施設でまかなうことはとてもできないという現実的にも不可能な部面もありますので、大体こういうようなホテルあるいはユース・ホステル、簡易宿泊というような問題につきまして、いかにこれをふやして参るか、結局融資の問題になると思いますが、これを今運輸省それから総理府のほうで調整をしておりまして、この次の閣僚懇談会までにその事務的な案を調整して参るように私ども下命せられておる次第でございまして、お話のように、結局開発銀行その他の融資の対象になるホテル、旅館などの程度にするか、あるいはユース・ホステルの大量整備の問題、あるいは旅館の改造等の問題につきましては、強力に推進する必要がございます。そういう点につきまして目下検討を進めておりまして、早い機会に結論を出しまして御期待に沿うようにいたしたいと思います。
○委員長(加賀山之雄君) ほかに各委員から御質疑ございませんか。——ございませんようでしたら、私から一つ二つお伺いしたいと思うんでございますが、先ほど川島大臣から、非常におくれておるということと、政府も非常な熱意を持って当たっておられる、両方伺ったわけでございますが、私は、オリンピックをやるということは、これは本来純粋のスポーツ祭典として行なわれるわけでございますけれども、やはり国内的、国際的にこれをできるだけ効果あらしめることが非常に大事なことになってくると思う。ただお祭り騒ぎだけではいかぬだろうというふうに思うんでございますが、先ほどからオリンピック・ムードが出てない、あるいはオリンピック精神というものがまだ何も行き渡っていないというお話でございましたが、たとえば池田さんがよく言われる人作りというような問題にいたしましても、これは非常にいい機会なんで、つまり、大きく言えば国民精神の高揚というか、あるいは国土美化とか、公徳心あるいは社会道徳をもっと国民の中に広めていくとか、こういうことに持っていく非常にいい機会であるし、また、国際的には、国際親善あるいは平和愛好といった精神に持っていく非常に大事な点だろうと思う。これは精神面でございますが、そういう面は当然川島大臣が担当されると思うんでございますが、そういうことについて、先ほどの選手強化もその一つだと思いますが、どういうふうにお考えになり、どういう方策をもって当たられようとするか、ちょっと御所見を承りたい。
○国務大臣(川島正次郎君) オリンピックのいい機会でありますから、この機会を利用しまして、国内の美化運動、精神運動を展開したいと、そのように考えまして、すでに美化運動につきましては総理府内に国土美化対策連絡会議というものを置きましてこれを推進しております。その他、精神面などにつきましては、委員長の御所見と私は全く同感でありまして、物質的の施設をすると同時に、そういう点にも十分留意をいたしまして、りっぱなオリンピックを施行し、同時に、この機会に日本全体をよくするということに努力をいたしたいと、こういう気持をもって私はオリンピック担当大臣を引き受けているわけでございます。
○委員長(加賀山之雄君) もう一つ。効果あらしめるには、やはり間に合わせるという必要がある。これは資金的の面あるいは物理的の面と出てくると思うんです。大部分は資金の面で解決されるんですが、あとになって幾らかお金が出てきたってもう施設は間に合わないということが出てき得る。もう二年に迫っておりますからね。そうしますと、先ほども予算の大綱がまだ全年度のものが政府と組織委員会の間で確定したものがないということは、非常に私どもとしては心細いのですが、特に物理的に間に合わなくなるおそれのあるものは、競技場を初めとして道路等もいろいろあると思う。これはだいぶ進捗しているように伺っておりますのですが、しかし、その中で特にこれは前からの問題として、競技場の問題として戸田の競艇場が問題になっておりますが、これらの問題もまだ実際最後的な解決を見ていないのでございます。 私は特にこの際伺いたいと思うのは、さきほど大臣も触れられたプレス・ハウス、プレス・センターの問題がございます。これなんかは、これは一体どこが責任者になってやっていかれるのか。政府が全責任をもってやられるのか、あるいは組織委員会がやられるのか、これは私なかなか重大な問題だと思うのでございます。ローマの大会でもプレスマンの扱いについて非常に苦情があったように聞いておりますし、先ほど鈴木委員も質問されたように、千人くらいのプレスマンが来るであろう、こういうことを言われておる。これはもちろん分宿したりそれから競技の中心に非常に遠い所へ置いたりしては仕事にならないので、どうしても適切な場所に適切な施設をして受け入れなきゃならん。千人となるとこれは容易ならんことだと私は思うのでございますが、これについて日本青年館が問題になっているようでございますが、とうていこの設備は、改造しましても半分も入れられないような設備だろうと思う。それに対してあの地帯に用地の問題あるいは建築制限の問題もありましょうし、それからまた、大きなものを作るとすれば当然資金の問題が出てくる。それらの問題は計画の中に何も入っていないように私は思うのでございますが、それらの問題はどういうふうにお考えになるか、まず大臣から……。
○国務大臣(川島正次郎君) プレス・クラブの問題でありますが、これは組織委員会を中心にいたしましていろいろ検討いたしまして、私も参画いたしておるのでありますが、日本青年会館の隣地の土地を政府から借りまして、あそこへ恒久的の建物を作ろう、こういうことなんであります。それは、政府ではなしに、日本青年会館の関連事業としてやろう、こういう計画なのでございます。計画としてはそうであり、まだ具体化しておりませんけれども、そういう計画のもとにいろいろ話を進めております。
○参考人(津島壽一君) ちょっと補足的にお答えいたします。 オリンピックをやる場合に一番大事なものは、各国の報道人に対しする処遇——処遇という意味は、通信が完全に行なえるという設備なりいろいろな運営をするということでございまして、先ほど鈴木委員からの御質問の中にありましたが、私は詳しくお答えしなかったのですが、オリンピック憲章によりますと、書いてあることは、プレスの関係、新聞報道人、これは千人を収容するような場所、シーツを千人と限っておるわけです。そこで、各国にこれを割り当てる問題がある。すなわち、日本の報道人を何人入れるか、あるいは各国別に何人をここ、そういう会規をもって正式の報道人として処遇するかというようなその問題が一つございます。それが千人に限っております。これは割当が非常にめんどうな問題がございましょう。その他ほんとうのニュースを出す場所ですね、プレス・センター、これはやはりオリンピック大会において、その組織委員会としては場所を考えなければならない問題でございます。それについては、報道特別委員会というものを組織委員会の中に作りまして、いろいろ意見を徴しております。大体の答申も出ておるわけでございます。その結果、プレス・センター、ニュースを流す所でございます。そこへ新聞のほうも行ってニュースをそこで見るということです。これは日本青年会館が主競技場のきわめて近い所にあるし便利な所であるという特別委員会の決定から、私どもは日本青年会館にお話ししましたら、引き受けて、それはやります。その間は、われわれがそれを借りる、一定の、家賃を払いまして。そういうような話し合いはできております。それに要する改造費が要るわけです。その経費は、これは青年会館が出すか、借り賃の中に入れるかという若干の問題はございます。あそこへIBMという会社が自分のスタッフを全部自分の負担でよこして、あそこへ機械を据えて、各競技場から来る成績をそこに集約して、そうして非常な速い速度でニュースを刷って渡す。これは最新式のやり方でありまして、これはローマ大会でも非常に失敗しまして、プレス・センターを主競技場から離れた場所に置いたために、せっかく優待しても、各国の報道陣はローマ・オリンピックに対する非常な不満があったという事実にかんがみまして、青年会館をぜひそれに充当したいと言って、承諾を得ておるわけであります。今後の設営の問題は、内部の改造の問題ですが、多少あると思います。その経費は若干あるいは借り賃という問題も今度の改定の計画には若干盛り込んでございます。それでやるつもりでございます。 ところが第二の問題は、新聞記者の宿泊する場所があまり遠くちゃ困るという問題でございます。これはいわゆるプレス・ハウスというものでございます。それについて青年会館で何とかそれをひとつやろうということで、あの隣地、ただいま川島大臣もおっしゃった隣地の場所を選んで、そこへ宿泊の施設を作ろう。ぜいたくなものでなくても報道の便宜さえあればいいわけですから、それに何人かの人たちを入れよう、国内の者は自分らの適当な所を用意するだろうから、主として海外から来た人たちのこのプレス・センターの問題、ブレス・ハウスの問題。これはそういう方針がきまって、そうしてこれには資金が要るし、プレス・センターのほうはわれわれ直接の問題でございます。選手以外はわれわれは宿泊の施設はやらないのでございます。そういう場合において、これはやはり計画が今進行中でございます。これについてはわれわれは今非常に関心を持って、土地の取得並びにあとでハウスを作るという資金の問題があるというわけでございまして、これはぜひ実現していただきたいという問題でございます。なお、との千人もの今の報道陣、それは新聞のほうでございますが、カメラマン、ニュース・テレビその他の者は大体五百人という規定になっております。千五百人のすべてシートを設け、競技場にまた報道する場所、そういったプレス・センター々設けるというような問題でございまして、私どもは、これがうまくいかなければ、せっかくのオリンピックの大会も、その部面から大きな挫折が起きる、こういう問題で非常に重要視している問題でございます。
○委員長(加賀山之雄君) 重ねて伺いたいのですが、日本青年館自体は、御承知のように、何といいますか、資金の非常に豊富な団体ではないはずであります。その改造費は、プレス・センターにする改造費だけでも二億ぐらいかかるということのように聞いております。それからプレス・ハウスですが、それはどこかに適当な土地があって、一応粗末なものでもいいという会長のお話でしたけれども、これはプレス・センターに接続してあれば一番いい。そこに一部の用地がある、したがってその横へ建てることができれば一番いいのだというようなことを日本青年館では考えているように私は聞いているわけであります。それにはやはり相当、十億近く金がかかるのじゃないかということでございますが、私どもは、この仮のものを作るにしたって、千人からを収容する場所では金がかかるのだから、この際思い切って、せっかく日本青年館というものがあるのだから、オリンピックが済めば、またこれは青年のメッカというか、青年の何といいますか、センターに使える、非常にいい土地でございますから、この際思い切って、オリンピックの報道陣に喜んでもらうと同時に、将来は、日本の青年がまた喜んで使える。その目的をもって国が私は力こぶを入れてやられるべき仕事じゃあるまいか、かように考えるので、川島大臣にもう一度御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(川島正次郎君) その問題につきましては、日本青年館の理事長の後藤文夫さんにもいろいろ聞いておりまして、私どもとしても、ひとつ十分に研究をいたしてみたいと思います。
○参考人(津島壽一君) ちょっと今、誤解を招くといかんから、一応申し上げておきますが、非常に粗末なものでもいいという意味は、大きなホテルのようなものでなくても、宿泊の設備があればいい、ことにあとの利用を考えますと、あまり豪華なそういった建物では利用率が少ないのじゃないかという趣旨でございます。非常に粗末でいいという意味は、ちょっと誤解を招くといけませんから、これはひとつ釈明しておきます。
○委員長(加賀山之雄君) ほかに御発言もないようでございますので、本日の議事はこの程度にいたします。 この際、参考人各位の方に御礼を申し上げます。本日は御多用中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとう存じました。本委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。今後とも本委員会の審議のために、一段の御協力をお願い申し上げる次第でございます。 次回の委員会は、公報をもってお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会