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41回国会衆議院1962/09/28

農林水産委員会農産物価格対策に関する小委員会 第1号

発言数
101
登壇者
6
会派数
2
開催日
1962/09/28

会議録

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 これより農産物価格対策に関する小委員会を開会いたします。  農産物価格に関して調査を進めます。  この際、昭和三十七年産カンショ及びバレイショの原料基準価格並びに澱粉、カンショ、なま切りぼしの政府買い入れ価格に関する問題について食糧庁長官から発言を求められておりますから、これを許します。大澤食糧庁長官。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 今申されたような澱粉あるいはイモの価格あるいはなま切りぼしの基準価格、これは恒例によりますと十月末までにきめなければならないことになっておりますけれども、例年のようになるべく早くきまった方が取引によい影響を与えますので、私ども、ことしの収穫の見通しあるいは被害がどのくらいあるかというような材料等もぼつぼつ集まっておりますので、目下検討いたしまして、早くきめたいということで作業を進めております。今もお話がございましたように、各方面の御意見も聞きながら今申しましたように早くきめて参りたい、こう思っております。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 中西業務第二部長から補足説明を願います。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 もうすでに関係農業団体からは、カンショ、なま切りぼし、カン澱、バレイショ、バレイショ澱粉、それらについての要望書を私の方でもいただいております。それでその計算の基礎等も検討を進めておる次第です。ことしになりまして特にカンショの価格が非常に高かった、カンショ澱粉が高かったという経過はすでに御承知の通りであります。現段階で過去を考え将来を見通してみまして、現在のところ澱粉全体としての事情はどうかということがわれわれにとって大きな問題になっておる次第であります。と申しますのは、カン澱でおおむね五十五、六万トン、バ澱で十六、七万トンというのが普通の生産と思われるのですけれども、カンショなりカン澱が非常に高かったという背景には、需要に対して供給が不足しておったということが声えると思うのです。約十万トンほど足りなかったのではないかというふうに思うのであります。他方バレイショ澱粉ですけれども、これはことしも政府が二万五千トンばかり昨年産のものを買いまして、現在政府のストックは十二万五千トンばかりになっておるわけであります。ところでバレイショ澱粉をカン澱の用途に売れるかといいますと、時価がバ澱の方は相当高い。支持価格の影響があって高い。そのために一般に売りに出しましてもカン澱の不足分として需要家の方で引き取る力がないというようなことで、カン澱とバ澱が同じ澱粉であるという事実にもかかわらず、その間に需給の一体的な操作ができない、分離ししておる、こういうようなことで今日に至っております。われわれこれからの澱粉の需要が伸びていく方面を考えてみますと、最近になってビールだとかグルタミン酸ソーダとかいうような需要が出ておりますけれども、やはりこれからの需要の大宗は甘味資源としての澱粉であろうと思っているわけです。他方、これは生産能力は大したことはないのですけれども、コーンスターチというものが現われ、バレイショ澱粉の方でいろいろいいものもできるようですけれども、競争の関係ということになると、バ澱もやはり将来は甘味原料の方に向いていくことになるのではないか。そういたしますとことし現に十万トンほど足りなかったということにかんがみまして、将来のバ澱というものはやはり甘味原料だというふうに考えますと、カン澱とバ澱と合わせてわれわれ事務的には甘・馬一体論というような俗称で検討をしておるのですけれども、甘・馬を一体にした需給関係あるいは価格関係、こういうものを考えざるを得なくなるのではないかと思っております。それに加えて申し上げておきたいと思うのですけれども、昨年のイモ及び澱粉の価格のときにいろいろ事務的な見解を申し上げました。そのときと同じことを申し上げるわけですけれども、実需者の側からしますと、安定的な買い取り価格はカン澱にしまして大体十貫千七百円前後であるということがずっと言われております。従ってことしあたり千八百円、九百円あるいは二千円というふうにカン澱が上がってきた経過の中で、二百数十軒ある水あめ業界というようなものは非常に経営上苦しんできた。高い原料ということで売り渡し価格も高くする。今度はお菓子屋さんの方が困るというような循環を起こしてきておるわけです。他方またそのお菓子類にしても若干外国からも入ってくる。それの競争はどうかというようなこともありまして、需要者の側で何とかして高澱粉に対する対策を講じてもらいたいということが叫ばれております。ますますその勢いが強くなろうとしておる。そういうことで需要家の側から見ますと、千七百円と申しますのは昨年の政府の買い入れの基準価格とほぼ見合っております。千五百八十円が昨年の基準価格でありますけれども、工場までの運賃その他諸掛りを見ますと、工場で引き取る価格は千七百円程度になるわけであります。そういう意味で基準価格を引き上げ時価をさらに引き上げるということは、実需の面から見るといかがかということで一つの壁に当たっておるわけであります。  なお、さきの当委員会でいろいろ御論議がありました加工賃の問題等については、いろいろ実情に即した検討を取り進めております。ただその点につきましては、労賃の若干の値上がりはありますけれども、他方、日銀の卸売物価指数などはやはり下がっております。そういうふうに資材関係の物価の値下がりもあるというようなことも勘案していいんではないか。労賃も上がっておる。それはそれとしてまたどういうふうに考えるか。ただ全体といたしまして先ほど申し上げたように実需者の頭打ちということがあります。他方加工賃というものも、澱粉業の合理化もそれぞれ進んでおることですし、若干の変動があったからといって加工賃そのものを特に手直ししなければならないと考えることもないんではないかというふうにも思われるわけです。その辺検討を進めております。  以上申し上げたようなことで、なお検討を進めますが、農業団体その他で言っておられるような大幅値上げということをことし考えることは、非常にむずかしいのではないか。特にことしとしては、澱粉の全体の需給なり価格の調整を総合的にやっていくためには、いかにすべきかということを検討すべき時期なので、基準価格より市価の方が若干上向くであろうということは、当然見通されますしするので、基準価格そのものをどうするということは、理論的に考えるとそれほど大きなウエートはない。むしろ需給なり価格政策全体の将来に向かってどう展開するかという基礎を固めたい、そういうふうに考えておるわけです。と申しましても当面基準価格を至急きめる必要があります。そういう意味で、以上申し上げましたようなことを考えながら、作業を急いでおるわけであります。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 ただいまの説明に対し質疑の通告がありますので、これを許します。松浦周太郎君。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 どうも私が質問するのもおかしいのですが、北海道の主産物でもございますし、建設的な意見を申し上げたいと思います。  まずコーンスターチの問題ですが、澱粉はいろいろのものからとれるのですけれども、一番多いのはカンショ、その次はバレイショ、その次はコーンスターチ、そのほか澱粉をとろうとすればユリもあるし、いろいろあるが、今一番問題になっておりますのは、バレイショ澱粉の価格の問題であると思います。これと競合するのは、貿易の自由化に伴ってさらに増大すると思われるコーンスターチの輸入とコーンスターチの扱い方です。飼料になるのは無税であって、原料で入ってくるものは五%であって、製粉は一〇%であるというふうにいろいろに分かれておるようですが、コーンスターチをどんどん入れれば、国内のバレイショ澱粉を保護することを考えなければ、これは保護するか、あるいはコーンスターチの制限をするかどっちかしなければ、両立しないのではないか。それならば他のものに作物を転換するということも考えられるけれども、先ほどの陳情で農業団体が説明いたしましたように、畑地も三分の一というような数字がイモになっている、十万町歩以上だという。これをビートに切りかえることが一番いいけれども、どうも今までの状況ではよほど国が力を出してビートの価格をうんと上げるか、そうして自まかないで土地の改良をするか、そうでなければ耕土の培養についは政府が徹底的にやってやるかというのでなければ、バレイショ澱粉の耕作は決してビートの耕作に変えることはできないと思うのです。これはどっちつかずの一文惜しみの百知らずといったようなものなんでしょうが、これはわれわれ言うのもおかしいのですけれども、農民の代表として申し上げれば、そう言わなければならぬ。そういうやり方なものですから、いつまでたってもこれは同じところを歩んでいるわけなんですが、まずコーンスターチ対策とバレイショ澱粉についてどういうお考えを将来持っておられますか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 御承知のようにコーンスターチの生産はことしは約五万トンくらいだったかと思いますが、これは今後伸びると思います。また価格といいますか、コストといいますか、今一キロ五十五、六円というようなことですけれども、おそらくそう遠くない将来にそういうコストも下がってくる。今一キロ五十五円くらいですと、バレイショからの澱粉と比べて、やはりバレイショの方が安いということでもあろうと思いますけれども、将来のことを考えますと、直ちにではないでしょうが、コーンスターチはおそらく小麦澱粉の分野にかわり、その次にバレイショ澱粉の分野と競合するということになろうかと思いますが、先ほど中西部長から言いましたように、澱粉の需要という方面、ことに澱粉の需要が、やはり甘味資源というようなことに大きなウエートがかかるということで、私どもさっき言ったように甘・馬一体ということで将来考えなければならぬことを考えますと、コーンスターチ自身も今までのバ澱の分野だけでなくて、さらにもっと広く甘味資源の原料というようなことにもなることも予想できないことはないと思います。  そこで非常にむずかしい問題になるのですけれども、やはりバレイショの澱粉価格というものがコーンスターチと太刀打ちができるということになるようなことで政策を進めていかなければならぬと思うのです。それにはバレイショ自身歩どまりの高いものをつくるというようなこともありましょうし、また今申された北海道のビート生産必ずしも所期の目標通りに伸びない、伸び悩んでおります。これなんかもいろいろな理由、いろいろな事情が指摘されておりますけれども、そういうものも乗り越えてビートを伸ばしていくというようなことを考えなければいかぬと思いますけれども、直接にコーンスターチとバ澱というようなことを考えてみますと、今御指摘のように原料トウモロコシに五%の関税がかかっているというようなことで、そうした関税の問題も検討しなければなりませんでしょうが、しかしコーンスターチの側の問題ではなくて、バレイショ、さらに北海道のビートなんかを含めた農業のあり方というような、もっと広い面で私どもいろいろ研究して、それぞれが成り立ち得るようにということで進めていかなければならない。今後の政府の予算なんかもそういう形で一つ考えていかなければならないのではないかというふうに考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 大局的にはおっしゃるような方法を順次とっていくことがいいと思うのですが、今までの予算のとり方及び政府の考え方から言えば、おっしゃるだけで、そこにはなかなか手が届いていないからそういうことになるのです。  もう一つは、コーンスターチよりもバレイショ澱粉が安いと言う、価格そのものはそうかもしれない。しかし質からくる価格というものから一言えば、それはコーンスターチの方をもっと高くしなければ、税を上げるか、あるいは豆の交付金制度のようなことをやるかしなければ、それは均衡がとれないのです。値そのものを比べればバレイショが安いと言えるけれども、澱粉質の価値というものから見れば、使い方その他によってはコーンスターチの方が上なんですよ。だからコーンスターチはバレイショの方に負けるということになる。これはやはり徹底的に——基本的に考えれば、今年暮れからの価格は暫定的に農民の要求するようにきめる。しかし将来は、今おっしゃったようにビートと転換する。ビートは足りないのですから、ビートに転換するためには、道が要求しているくらいな相当大幅な土地改良の経費を見てやって、それでビートと転換することによって、バランスが十分とれるし、甘味政策にもそれが非常に好結果を及ぼす。特に大澤さんはそういうことを前から言っておられるのだから、口先だけじゃなしに、大澤ここにありということを予算編成の上に一つ現わしてもらいたい。そうでないといつまでやっても同じことなのです。それがまず第一点です。  その次、今、中西さんが仰せになりましたカンショの方は十万トン不足で、バレイショは十二万トン手持ちしている。この面においてはきのうお話を聞いたのですが、甘・馬一体ということなのですが、細腕ではなかなか駻馬を牛耳ることはできない。しかし甘・馬一体を言い出した以上は甘・馬一体をやったらいい。馬術の名手が集まっているだろうから……。そこで馬術の名手に聞きたいことは、一体金利、倉敷その他の諸経費というものを、去年はバ澱はたしか千五百八十円でお買いになったと思う。それに金利、倉敷が十万トンにかかっているわけです。この金利、倉敷というものは一体幾らなのですか。それでカンショの場合は千七百円で買ってやると言っているそうだから、バレイショの場合も千七百円で買わしたらどうだ。それで問題になるのは金利、倉敷だと思うのです。これは国費で負担してやったらどうだ。それが一番簡単に片づくではないか。その次には今年度の暫定的な、将来はビートとかえるにしても、本年度の暫定的な価格をきめてやったらどうか。この二点について伺いたい。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 今のお話でございますけれども、ことしの値段をきめますのにも、ことし限りの事情というようなことじゃなくて、やはり将来のことも考えてきめていきたい、こう思います。暫定的にとおっしゃる意味がそういう意味なら全く同じことだと思います。  第二点の金利、倉敷でございますが、大体年トン当り二百円余りのものを負担していることになっております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そうすると十万トンでは二億円になりますか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 その通りでございます。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 バレイショ澱粉とカンショ澱粉との差額が九十九円のようですが、水あめ屋や、それからブドウ糖の連中は、あなた方の交渉されたのは幾らくらいまでバレイショ澱粉なら買い、カンショ澱粉なら買うということになりますか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 先ほど中西部長から申しましたように、大体需要家は、水あめですとか、あるいはブドウ糖、そういうものから考えますと、千七百円くらい。千七百円と申しますのは、自分の工場への持ち込みで千七百円くらいというような見当をつけておりますので、基準価格と比べれば、それから百何十円かの運賃ですとか、その他の諸掛りを引いて、大体今の基準価格に見合ったものじゃないかというふうに考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そろばんがしにくいのですが、トン二百円というのは十貫で幾らになりますか。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 それは十貫二百円です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そうすると千七百円で売れば百円損ということですね。バ澱の方は千六百円ですから、千八百円になりますよ。それを千七百円ですから百円の損なんです。その百円を甘・馬一体の関係で政府が損したらどうかということを言っているのです。それについてどうなんですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 そういうことじゃございませんで、今千七百五十円にさらに運賃諸掛りというふうなものを加えて工場まで持ち込むのに百二、三十円かかるのじゃないか。ですから今のような売り方じゃなくて、売るとすれば——売るとすればといいますか、買うとすれば今の基準価格を基準にいたしますと、千九百円近いもので買わざるを得ないということになるのです。ですからそれを工場持ち込みで千七百円で買うとすれば、今の二百円の金利負担そのほかに運賃そういうものが政府の負担になるというか、損になるというような勘定になるわけであります。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そういうことになれば結局千九百円なら二百円の損ということですね。あめ屋の方では千七百円で買えるのですから、二百円の損でしょう。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 バレイショの十貫当たりの製粉の基準価格は千七百二十五円であります。それにいろいろな諸経費が加わりまして、食糧庁でどのくらいで売るのが会計として損得ないかということになりますと千九百五十円くらいだと思います。食糧庁がそれを売ります場合は、実需者で千七百円になるように、そのためには千六百円弱で売らなければいけない。そこで現在持っておる十万トンについていいますと三百五十円前後の負担になるのではないか。二百円というのは千七百円というのと直に比べると二百円です。政府が千七百円になるようにさらに千六百円より安くして売らなければいけないことになるのじゃないかという計算をしますと三百五十円になります。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 さっきからのお話とはだいぶ違う。聞き方が悪かったかもしれませんが、去年のお買いになった値段は千五百八十円ですよ。それで金利、倉敷諸掛りは幾らかかったかといったら、初めトン二百円とおっしゃったが、訂正されて十貫二百円ですから、この千五百八十円に二百円を加えたものがいわゆる原価ですね。そうじゃないですか。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 千五百八十円というのはカン澱の十貫当たりの価格です。バレイショ澱粉は千七百二十五円です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 千六百七十九円か……。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 製粉で千七百二十五円です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そこでちょっと違いました。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 未粉は幾らですか。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 未粉は十貫当たり千六百八十三円です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 それはバ澱ですね。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 バ澱です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 それに二百円かかっているわけですね。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 そうです。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 これは千七百円なら引き受けるのですね。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 そうです。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そうすると百八十だ。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 そこで千七百円になるように政府は千六百円以下で売る必要があるのです。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 どうして。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 実需者の手取りで千七百です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 貯蔵してあるところから持っていく運賃がかかるでしょう、それは幾らですか。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 それを織り込んで千七百円に見合うのは千五百八十円と考えております。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 さっきのあれと同じじゃないか。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 売り渡すときはですね。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 これはカン澱の価格なんだな。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 そうです。

松浦周太郎自由民主党

○松浦(周)小委員 そうなれば三百円損だ。これは政府も少し損したらいいでしょう。私の案ですが、半分ぐらいは、五万トンの砂糖をやっているのだから、そのうちから出さしたらいいだろう。両泣きでこの十万トンを片をつけたらどうだろうということが一点です。今すぐ返事ができなければ、大臣と相談して御返事願いたい。  それから第二点は、総合的に恒久的な価格体系をおきめになるということです。それはビートとの転換において、ビート政策に対するビート振興法というものを——この前われわれはいろいろ研究したことがある、いわゆるビート生産の振興法なるものを確立さして、そしてイモの十万トンの中でせめて二万トンなり三万トンなりそっちへいけるような土地改良を将来やったらいいだろう。それは今年は間に合わないです。だから今年の価格は別に暫定的にきめたらどうだろう。その三点を私はお伺いしたい。きょう直ちに返事ができなければ、大臣と相談して別な機会に御返事を願いたいと思います。  私は以上で終わります。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 ブドウ糖の問題は、今のブドウ糖の工場の能力といいますか力では、澱粉の安売りと御承知のような粗糖の割当というようなことで経費をカバーしているわけです。しかしこのことは、今は安売りをしなければいけない、粗糖の割当をしなければなかなか成り立たないということですけれども、今後工場規模をたとえば五十万トン以上に整備していくというようなことと相待ちまして、そう遠くない将来に、先ほど言った千七百円程度の澱粉をこなせば粗糖の割当なんということもやらないで独立できるようになるというふうに考えております。  それから、その暫定的な価格というお話は、先ほど私お話し申し上げたことで御理解いただけるのじゃないかと思います。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 委員長に申し上げますが、カンショ、バレイショ澱粉の政府の基準価格決定等については、これは当然なことでありますが農林大臣の見解というものをやはり当委員会に明らかにしておく必要があると思うわけです。重政さんは大臣就任後まだ日も浅いわけでありますが、かつては自由民主党の政調の農産物価格に関する特別委員長をやっておったわけですね、これは小委員長も御承知の通りです。別名重政委員会と称せられて、米麦価問題以外の畑作主要農産物等については与党の中で相当発言権を保持しておった人です。ですから、与党の農産物価格政策の担当をやっておった重政君が今度たまたま農林大臣になったわけですから、与党の政策を政権担当の座にあって実行に移すには絶好の機会ですからして、そういう意味からもこの際農林大臣の出席を求めて、価格問題に対する大臣としての所信を、まだ聞いてないですから、明らかにしてもらいたいと思いますので、出席要求の手配を直ちにやっていただきたいと思うわけです。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 今、午前中の大臣の日程を調べましたところ、きょうの閣議は貿易自由化の問題で、閣議自体が相当長引く問題である。それからもう一つ、きょうは総理大臣以下全閣僚が出席する行事があるらしいのです。そこで午前中はどうもちょっと無理でございまして、午後の日程について何とか繰り合わせて出席しろということを言いましたが、はっきりしませんから、午後の日程を一つ変えて来い、こういうことを申しておきましたのですが、私もこの問題については大臣が出席して所信を述べた方がいいと思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それでは午後の委員会に出席するように田口小委員長からお計らい願いたいと思います。  それでは大臣が午後出席するということを予定して、政府当局に質問をしたいと思います。  第一の点は、昨年度昭和三十六年産のカンショ及びバレイショの原料価格、さらにカンショ澱粉、バレイショ澱粉の政府買い入れ価格の決定については、昨年の当小委員会において審議をしまして、小委員会の決議の案がまとまって、それを農林水産委員会において正式に委員会の決議として、政府は価格問題に対して国会の意思を尊重して善処すべきである、こういう決議を行なった経過があるわけでございますが、その後の政府の価格決定の経緯を見ると、全く委員会の決議の趣旨というものは尊重されていなかった。無視されておった。むしろ当時を顧みると、農林省原案さえも決定の場合においては後退しておった。こういうことは全く異例なことであります。この点、一年前のことですが、ことしの価格審議をする場合においては非常に重要な点でありますからして、第一の点は当委員会の決議をどのような態度で尊重し、善処されたか。これは昨年度だけに限る問題ではなくて、将来にわたる政策的な問題も九項目にわたって指摘しておいたわけですからして、この点に対する政府の態度と、それから昨年当委員会においては政府案というものが一応示されましたが、それが決定告示の場合には後退しておった、これは何かの事情が当然あったと思いますが、この経過というものもまだ承っておらぬので、この機会にあわせて説明を願いたい。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 昨年の事情を私、必ずしもよく承知しておりませんけれども、これからの問題といたしましては、この委員会でいろいろお聞かせいただき、御注意いただきますことはよく考えて、最も合理的な価格をきめて参るという態度で処置して参りたい、こう思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それから農林省案の決定の場合後退した経過ですね。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 農林省案が後退したというお話ですが、どういう点を言っておられるか、なんですが、おそらく歩どまりの頭打ちの問題じゃないかと思います。いろいろ議論があったのだと思いますが、これからの問題としては、私ども今事務的には、歩どまりの問題は頭打ちというようなことでなく、歩どまりの高いものは高い値段で取引されるというようなことが望ましいのじゃないかと思いまして、ことしの問題としては、また各方面の御意見も拝聴しながらきめて参りたい、こう思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 具体的に言えば、たとえばバレイショの原料価格については、一貫目について二十三円にするという農林省の案だったのが、決定は歩どまり一五・五%のものが一貫目二十一円、澱粉価格については、一袋当たり前年度よりも百円値上げをするということが前年同様据え置き、こういうことに結果はなっております。与党の議員諸君なんかはもうこういうふうにきまったということを地方に電報まで打って手柄を宣伝したような向きもあるが、結果については前年同様、原料イモについては価格は二十一円ということになったが、これは前年の歩どまりが一五%で一貫目二十円五十銭であるのを一五・五%にして二十一円。ですから歩どまりによって上下〇・五%について五十銭の値上げ値下げをやるということになれば、これも前年同様ということになって、従来農林省なら農林省案が決定の場合に後退して決定をされるという例はないのですね。決定のときにはやはり委員会の意見を尊重するとか、あるいは党の関係方面の意向を尊重するということで、原案よりも若干は上回ったような形で決定が行なわれるというのが従来の経過であったのが、昨年の場合には異例な決定が行なわれた。この経過を率直に説明してもらわぬと、ことしまたまじめに審議するということも、これは徒労に終わる場合があるので、その点を参考までに、これは当時の第二部長でもいいですから……。

中西一郎農林事務官(食糧庁業務第二部長)

○中西説明員 去年のことをお話しでございますけれども、当委員会に二十三円の原案を食糧庁として出したという記憶はございません。それからこれは一昨年と昨年が据え置きであったのではないかというお話ですけれども、一五%のものについては据え置き、一五・五について二十一円とやりまして、前どまりスライドで一六%まで〇・五%ごと五十銭ということでやりましたが、歩どまりの高いものについては一昨年よりも基準価格は上がったものである。それはカンショについても同様であるというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 いやそれはおかしいでしょう。一五%は三十五年も三十六年も一貫目二十円五十銭ということに変わりはないでしょう。ただ一五・五%になった場合には二十一円にする。これは現地における原料イモの取引についても、基準歩どまりよりも歩どまりのいいイモは、政府がそういうことを言わぬでも、当然高価に取引されておるわけであって、それは何も変わったということにならぬですよ。ただスライド制をとったということは一つの前進であることは認めるが、しかし実質的には同様の歩どまりの原料イモについては同一価格ということであるから、据え置きであったということに変わりはないのじゃないですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 とり方だと思うのですけれども、実際問題としては、三十五年は一五%のものを二十円五十銭ということでしたし、昨年は一五・五%のものは二十一円、しかし一六%のものは二十一円五十銭というようなことで、基準価格のきめ方としてはバレイショの価格は三十五年に比べて上がっておるということになると思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そういう子供だましみたいな議論をしてもしようがないですから次に移りますが、昨年の決議の中で特に指摘した点は、農産物価格安定法の法律自体が実情に沿わない。一方においては自由化が進んで大豆、菜種等はすでに農安法からはずして別途の大豆なたね交付金法を制定してそれによって不足払いをやるということになってきておるし、なお農産物価格安定法の中で示しておる政府が定める政令によって算定方式は立てられるわけでございまして、それは別表の附録算式に出ておるわけですが、この附録算式の決定の内容が算式それ自体に当初から問題があったわけです。ですから昨年の委員会の決議においては、農安法全体の再検討をする必要もあるし、特に政令で定めておる附録算式については改訂作業をすみやかに起こして、昭和三十七年度の価格算定については改訂した附録算式に基づいて適宜な価格算定を行なうべきである、こういうことが決議として明らかになっておるわけです。ですからこれは当然一年間において政令附録算式の検討はされたと思うわけです。その点はどうなっておるのですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 価格のきめ方の問題ですが、これは単に農安法だけの問題でなくて、より広く検討して、全体の価格政策の中の一環としてどういう算定方式をとったらいいかという問題だろうと思います。ことに基本法で御承知のように価格政策は非常に大事なものであるということを強調しておりますが、現在とられている価格政策について、所得確保ですとかあるいは需要の増進だとかあるいは選択的拡大だとかいうような広く総合的な立場から、また個々の価格政策ではなくて全体の価格政策を総合的に検討するという課題があるわけです。一方農政審議会を中心にしてその問題が議論されております。そういうこととも見合ってこの問題の研究をしていかなければならないので、そういう意味でいろいろ私ども検討をしておりますけれども、今の段階であれをすっかり別のものに直してしまうというようなことは、今申し上げたような趣旨から、いましばらく研究をした結果、全体のうちの一部の問題として取り上げてやらなければいけないのじゃないかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そういたしますと、委員会の決議の線に沿った特に政令附録算式の改訂作業というのは全然やらなかったわけですね。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 改訂の研究をしておりますけれども、結果として改訂をことしはしなかったということだと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 これは非常に怠慢の至りですが、それからさらにこの決議の中には、コーンスターチの輸入が自由化になっておるわけですが、特に原料のトウモロコシは、用途は大別すると家畜の飼料用のトウモロコシとコーンスターチの原料のトウモロコシと二様に区分されるわけです。最近飼料事情等は、畜産の振興に伴って外国の輸入飼料に依存する度合いが非常に高まっておるわけですが、しかし一面、同様の原料であるトウモロコシを材料にしたコーンスターチの生産が加速度的に伸びておるわけです。もうすでにわれわれの調査によると九万トン程度の設備というものが持たれておるということになると、大体北海道のバレイショ澱粉が、市場に出回る澱粉の数量はその年により違うが、十八万トンないし十九万トン台ということになる。コーンスターチの設備能力が九万トンないし十万トンになっておるということで、この現状から見ても、大体北海道澱粉の半ばの数量程度はコーンスターチの生産が国内で行なわれるということになると、これは重大なことになるわけですね。そういう点を委員会においてはおもんぱかって、昨年委員会の方針としてこれらに対する緊急な対策を講ずべきであるということを指摘しておるわけですが、この点についても何ら努力の跡というものは見られないようですが、一体どういうふうなことですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 昨年の御決議によれば、コーンスターチ等の輸入というようなことを問題にされるわけですけれども、コーンスターチは、澱粉類一般が自由化されておりませんので、コーンスターチを輸入するというようなことは、まず、なかったと思います。ただ原料であるトウモロコシ、これは自由化されておるわけでありますので、入ってくるわけです。おっしゃたようにコーンスターチの設備能力は年々大きくなって参りますが、コーンスターチの企業を伸ばすというようなことで一〇%の関税を暫定的に五%にしておりますが、そういうような関税はまたもとへ戻す方がいいのかどうかというようなことを、今おっしゃったようなバレイショ澱粉との問題と関連して私どもの方で検討しております。ただ先ほど松浦委員のお話にもありましたように、関連して私申し上げましたように、澱粉の将来というようなことを考えますと、コーンスターチもバ澱もカン澱もみなひっくるめて、それぞれが総合的にうまくいくようにということを考えていかなければならない、そういう意味ではバレイショの澱粉の価格が、それはある面から考えれば、高ければ高いほどいいということでもありましょう。けれども、そうした農業問題を価格政策だけで片づけるのではなくて、もっと広い面から考えてやっていかなければいけないというふうな考え方で、コーンスターチとの関係も処理していかなければいけないというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 今言ったコーンスターチの輸入問題は、これは表現には問題があったかもしれぬが、「コーン・スターチ等の輸入にあたっては、」ということにしてあるので、コーンスターチ製品並びにその原料であるトウモロコシも含めた意味でうたってあるわけです。ですから問題は製品の輸入についてはある程度の関税の措置とか規制の措置が講ぜられるとしても、原料であるトウモロコシについては全くこれは自由化であって、えさに回る分は保税工場に入れれば無税になる。それ以外のものについては一〇%の関税率であるけれども五%減税措置が講ぜられるということになると、ほとんど無税に近いものが自由に入ってきて、これが——日本の国内においてコーンスターチの生産はどんどん、一年に二万トンずつもここ二、三年ふえておるわけです。これを放置しておくということは、やはりむしろカン澱よりもバ澱との競合がきびしいということになり、一方において自由化でトウモロコシを入れた、そのトウモロコシが原料になってコーンスターチの生産が高度になって量産が行なわれた場合、この現在の農安法で一方においてはバレイショ澱粉、カンショ澱粉を保護するとしても、十分な満足な保護措置が講ぜられないのではないか。国が買い上げとか相当財政的な負担をしても、一方そのコーンスターチによる圧迫によって、その国産のバ澱あるいはカン澱等に対する保護政策というものは何ら意味をなさぬような結果に、これは当然なると思うわけです。ですからこういう点については昨年すでに指摘しておる点だから、抽象的な一体化した対策を講ずるということでなくて、個々の問題に対してこれをどうするということでやはり処理しておかないといけないと思うのです。その点について、もう少し責任のある、今までやっていなかったとすれば、これからどうやるというようなことについても明確にしてもらわぬといかぬと思うのです。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 コーンスターチの価格は当面、先ほど言ったように一キロ五十五円ということですから、バ澱の分野を侵すというような問題はなかろうかと思いますが、今後の問題として、伝えられるところによれば、たとえば一キロ五十五円が五十円以下にもなるというようなことも言われます。ですから将来の問題としては、バ澱との競合をどうしていくかという問題は非常に大きな問題だと思います。私ども昨年からの宿題になっておるのです。甘味資源の総合的な扱い方はどうしたら一番いいのかという宿題を私ども与えられておるわけですが、そういうこととも関連して今後のコーンスターチとバ澱あるいはカン澱との関係を考えた場合に、どういう手を打たなければならないかというようなことをいろいろ検討しております。単に価格政策だけではいかない場合が将来起こるかもしれません。そういうような場合には、たとえば不足払いというような制度も考えていかなければならないような事態が、あるいはあるのかもしれないというようなことを予想しながら、事務的にはいろいろのことを検討しております。単に手ぶらでいいのだというような態度では決してございませんので、いろいろ検討いたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それではこれは午後に農林大臣の出席の際に尋ねることにして保留しておきます。  次にお尋ねしたい点は、先ほどの説明によっても、カンショ澱粉の政府手持ちは全部放出して、これは残数がないということですが、バレイショ澱粉についても今年度当初に二万五千トンの買い上げをやりましたが、その後バレイショ澱粉に対しての払い下げ措置を講ぜられておると思うのですけれども、その実情はどうなっておりますか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 普通の売却を八月ごろからだと思いますがやっておりますけれども、ほとんど売れておりません。ほんのわずかだと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 以前カンショ澱粉についてはこれが甘味資源対策の一環として政府手持ち分の安売りをやるということを当委員会でも方針を示して、政府も実行に移したわけでございますが、その後バレイショ澱粉についても同様の甘味対策の一環として、政府在庫分については安売り措置をやるべきである、こういう方針が打ち出されておるわけですが、この安売りは従来行なったのですか、行なわぬのですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 安売りは、今までカン澱のストックがありましたものですから、その方でやって、バ澱まで手をつけるという必要がなかったという関係になっておりますけれども、カン澱が全部はけてしまって今後の問題としてはバ澱についておそらく明年度は、そういうような取り扱いをしていかなければならないというようなことになろうかと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 これは本年度もうすでにカン澱の手持ちがほとんどないような実態であったので、むしろ来年からやるというのでなくて、おそくともことしからこれは実行に移すべきであると思うのです。一年間無為無策で、ただ十余万トンのバ澱をかかえておるということでなくて、これはやはり積極的に国の甘味対策の一環としてやるべきであるということになっておるので、当然これは行なうべき措置であったと思うわけですね。これをやれば相当バ澱の在庫も減少をして、全体の市況も好転するようなことになっておったと思いますが、必ずしも明年度ということでなくて、今からでもこれは早くないわけですから、この点に対しては長官の方針として即刻実行に移すべきであると思いますが、いかがですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 今までは私必要なかったと思うのですが、来年は必要だと申し上げましたが、それをやる時期ですが、たとえば今澱粉イモの出盛りに安売りするというようなことでは妙な値くずしにもなりますので、今すぐやるというような必要もありませんでしょうし、もっと澱粉の端境期に差しかかってからそういうことを考える必要があるのじゃないかというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 もちろんタイミングの問題もあるが、やるんだと決定して発表するとしないだけでもこれは違うと思うのです。だからそれは来年からやるならやるということを明らかにするとしないでも違うわけですから、そういう点はやはり政治感覚を加味して行なうべきでないか。これは後刻農林大臣に質問することにいたします。  それから次に、具体的な問題ですが、先ほどの説明によると今月一ぱいには政府案がまとまらぬような説明でしたけれども、そういうように作業がおくれておるわけですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 きょう当委員会もありますし、いろいろお話を伺う機会もありますので、そういうことを伺った上で私ども考え方をきめて参りたいと思います。もうしかしきょうは金曜日、あす一日で今月が終わりますので、今月中にということには実際問題としてなかなかならないと思います。なるべく早くやりたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そこで決定についての算定の要素がいろいろあるわけですが、これらの材料を取りそろえた場合、昨年度の決定の際の諸条件と比較してことしの条件との間においてやはり相当の差異が生じてきておると思いますね、コスト上の問題についても。そういう点は個々の問題については当然検討が済んでおると思うわけです。それを総体的に総合して一体どうするかということは、これは慎重な配慮が必要と思いますが、個々の因子については一体どういうようなことになっておるか。これは長官からでもいいし、また企画課長からでもいいです。専門的なことになりますから。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 その点は先ほども中西部長が多少触れましたけれども、もちろんたとえば政令の附録の算式でいいます過去三年のイモ——カンショあるいはバレイショの価格、これももちろん触れております。それからパリティも昨年よりは何がしか上がっております。あるいは出回り量というようなものも、これはまだ確実な収量というようなものがつかみにくい点もございますけれども、そういうものも動きましょうし、あるいはまた澱粉をつくる経費、労賃は上がっておるけれども、資材の方はむしろ日銀の卸売物価指数によればかなり下がっているというようなことで、昨年とはいろいろ条件も変わっているかと思いますけれども、そういったようなことを総合的に判断をしてきめていかなければならぬと思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 少し具体的にお尋ねしますが、それでは第一の点は作況、カンショ並びにバレイショの作況についてはこれはどういうようなことですか。これは統計調査部長から……。

久我通武

○久我説明員 カンショ、バレイショ両方ともお尋ねでございますが、カンショの作況は九月一日に調べましたものが一番最近のものでございます。全国的に見まして、第一作付面積が一%ばかり前年に比べますと減っておりますけれども、反収が約二%、従って全体で三%減くらいになろうかと思っております。しかし平年に比べますと、約平年作ということで、そう例年と差異はございません。  それに比べましてバレイショ、これは御承知のように全国的に申しますと作付面積で約二千六百町歩、一%ばかりの減にとどまっておりますけれども、これは北海道を除きましたほかの都府県では四千四百町歩ばかりふえております。ふえておりますが、これは澱粉用ではないと思われるわけです。澱粉用に使われます主産地の北海道は約七千町歩、七%ばかり面積が減っておるわけでございます。反収と申しますか作況の方でございますが、実は最初に六月十五日に調べましたときには、北海道の作況を申し上げますが、約一〇四%くらいで平年よりややいい。ことしは実は非常にイモのつきました数が端的に申しますと多かったわけでございますが、その後にだんだんよくなりまして、実は例の台風その他の湿潤の害が起こります前には、平年に比べまして約一一四、五%程度のところまでいくということで喜んでおったわけであります。ところが両台風のために、八月十五日に調べましたときには下がりまして、当初と同じように、一〇四%程度になっておりました。その後、御承知のように湿潤の害もございますし、あるいはそのほか疫病も出て参る等、北海道のバレイショの作はだんだんと下がってきております。九月二十一日に概報をとりましたときには、約九五%から九九%程度の作柄ではないか、かように考えております。かりにそういたしますと、収量にいたしまして前回、八月十五日で発表いたしましたときよりも、八万五千トンから、場合によっては十五万トン程度の減になるという状態でございます。この中には、約二万四、五千トンの湿潤の害というものも入っておるわけでございますが、そういうことでだんだんと下がっておるわけでございます。いずれにいたしましても、この十月の二十日には、一応の最後の北海道のバレイショの生産量がはっきりするわけでございますが、ことしは残念ながらだんだんと下下がりになっておるのが現状でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 ただいま統計調査部長から説明がありましたが、久我さんの説明を基礎にした場合、これを原料にして、澱粉の生産見込みがどういうことになるか。これは大よその数字でいいですから。

久我通武

○久我説明員 澱粉の生産見込みは、私のところではちょっとはっきりいたしませんが、大体北海道で生産されておるバレイショの三分の一程度が、例年バレイショ澱粉の方に回っておるわけでございます。そもそも作付面積が減りましたのは、これは農家の方々の御報告では、いわばマッシュドポテトの売れ行きが悪くなったので減ったというようなことを言っておりますが、しかしマッシュドポテト用というのは、御承のように二%あるかないかという程度でございますから、そういうことばかりではないかと存じますが、全体のバレイショ澱粉の生産量が、それじゃ同じように三分の一ということで、減っただけ減るかどうかということにつきましては、ちょっとわれわれの方では調査をいたしておりませんので、明確にお答えできないのは残念でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 食糧庁の方では大体わかるでしょう。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 被害その他の関係の資料も集めております。どのくらいになるかということを、これからはじかなければならないのであります。今の数字から直ちにということは、この席では申し上げかねると思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 これは、今統計調査部長から御説明があった要点だけ見ても、たとえば作付面積の点については、これは北海道に例をとれば、前年度より七千町歩減少しておる。それから作況については、当初は非常に成育がよかったわけですが、その後台風の関係や長雨の関係等で、現段階においては、大体五%程度の反収の減ということが、大よそ見込まれるわけです。そうすると、一万町歩近い反別が減っておりますし、将来まだ上回ると思いますが、五%反収が減っておるということになると、北海道におけるバレイショ全体の生産の中から、一体澱粉の商品化率がどうなるかということになれば、とにかく減反と減収によって生産が減少された分は、これはほとんどが澱粉の生産数量の面で減少を来たすと思うわけです。そうなると、附録算式にも商品化率の問題とかあるいは弾性値等の問題もいろいろ出ておるわけですが、従来に見ない程度商品化率が低下するということになると、これは需給関係からいっても、今の農安というものは、需給均衡を主体にしたような算定が行なわれておるのですが、結局過去数カ年に比較した場合には、供給の減ということが明らかになってくるわけです。これは算定上からいっても、ここ数年の場合と比べて、われわれが判断したところによると、相当大きな変化率がそこから生まれてくるのじゃないかということが指摘できると思います。これはごまかしようがないと思いますが、どうですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 数字そのものは、具体的に当たらなければいかぬと思いますけれども、おっしゃるように、附録の算式からいけば、出回り量が減るということは価格が上がる要因だと思います。しかし減収がどのくらいあるかというようなことは、的確な数字をつかんでものを申し上げませんと、誤解を生ずると思います。ただ商品化率の問題は、カンショの方は、必ずしも商品化率が上がってくるというような数字には、ここ数年くらいなっていない。むしろ自家用のえさがふえるというようなことで、商品化率があるいは下がるというような面があるのじゃないかというようなこともありますけれども、バレイショの方は、どちらかというと、長い傾向をとってみたら、むしろ商品化率は上がってきておるというようなこともあろうかと思いますが、そういうようなこともいろいろ研究して結論を出さなければいけないと思います。ただ、おっしゃったバ澱の需要、供給不足というようなことにもし御心配があるとすれば、それは政府にたくさんストックがございますので、そういう面からの御心配はないと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 私は、国の全体の需給事情というものを考えて、供給不足になって心配だからどうだということを言っているのじゃない。澱粉のことしの基準価格をきめる場合の要素としては、当然この傾向というものは、値上がりの要素を多分に包蔵しているということを今から指摘しておく。事前に言っておかぬと、長官も、あらかじめ委員会等の意向も聞いてということだから、あなたの方は、下がる要素は十分集めているが、上がる要素はなかなか集めないわけです。そういう点についてはこちらから、この点はこうなっているじゃないかということを、あらかじめ指摘した方が、これは作業が順調にいくと思うわけなんです。ですから、これは十月二十日ということになると、とにかくバレイショの収穫が大体終わって結果がわかるということら、価格決定とは時期がずれてくるかで、大体的確な実収の概況というものは、たとえば十月一日なら一日で把握して、あまり狂いのないところでこれはやっていくべきだと思いますが、結局、今までの久我さんの報告を聞いても、澱粉全体の生産量については、相当大幅な生産の減ということが行なわれ、結果的にそうなると、結局来年までの一年間のバレイショ澱粉の需給というものを推算しても、過剰傾向というものは、これは完全に出てこないということが予想されるし、澱粉全体の面からカン澱、バ澱というものを総合して需給の見通しを持った場合においてはむしろ供給不足というようなことに当然なると思いますから、需給関係等についてはそういう点を十分配慮してもらいたいと思うわけです。  それからその次には農安法の中にも農業パリティの指数を用いるということになっておって、これは米、麦、大豆、菜種等の場合にも政府から具体的なパリティの上昇の内容というものが示されておるので、これも当然価格算定上から見れば値上がりの要素になるということになれば、算定上のそれぞれの要素の中においてほとんどが前年に比べた場合には上げなければならぬという要素が非常に多いわけです。ただ最終的には事務当局でどういう新しい算式を起こすかわかりませんが、たとえば大澤さんの方ですね、前年に比べて下げなければならぬというような、そういう要素がもしあるとすればこの際参考までに述べてもらいたい。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 まだ私ども検討しておる段階ですから、ことこまかに申し上げてかえって誤解を招くといけないと思いますから、個々のものを取り出して申し上げるのは差し控えた方がいいと思いますが、お話しのような点がよく伺って私ども価格決定の参考にさしていただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 次に加工賃の問題ですが、これは昭和三十三年の年に当委員会等を通じてカン澱、バ澱の加工賃の内容について特に小委員会で検討したことがあるわけですが、そのときの政府の持っておるいろいろな資料等については相当疑問とする点があったわけですからして、これをできるだけ実情に沿ったように加工経費の内容等についても是正しておく必要があるということで指摘したわけですけれども、その後内容的に加工経費の再検討というものは行なわれないで今日に至っておる。ただ前年同様ということで去年までちょうど五年間価格が据え置きになっておるからして、その間加工経費の内容に対する再検討の作業というものはほとんどやられておらないというふうに判断するわけですが、先ほど加工経費の中で労賃、いわゆる人件費の面については他の産業と同様に労賃の値上がりは当然のことであるが、材料費の面についてはむしろ値下がり傾向を示しておるということが言われましたが、われわれとしてはこれは全く奇異にたえない点なのでございます。一体加工経費の中の材料費でどういうものが品目に例をとった場合値下がりを示しておるか、その点を説明して下さい。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 材料費と申しますか、その加工経費、これはお話がございましたが、もちろん内容的に毎年いろいろ検討をやっております。それから労賃は上がっているけれどというお話、これは農村物賃等から見れば労賃が上がっておるということを申し上げたわけです。それから資材関係は日銀の卸売物価指数を見てみると、これは現在下がっておるということを申し上げただけでありまして、個々のものがどうということではございません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 労賃の点は、これは議論の余地がないわけですが、材料費——日銀がどういう調査をやっておるかわかりませんが、とにかく材料費が値上がりを示しておらない、むしろ値下がり傾向であるということになれば、ここ一年間の諸物価の値上がり、池田内閣の物価倍増政策というものは全面的に物価の値上げを促進しているわけですが、その中でひとり澱粉の生産に要する資材費だけが下がっているというのは理解できないわけなんです。ですからそれはどういうものが下がっておるかということは企画課長の方でわかるでしょう。長官そこまでわからぬでも。単に日銀が調査した結果がそういう傾向を示しているからこれは上がっていないということだけではいけないと思う。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 諸物価を見て参る場合に、日銀の卸売物価指数で見るのが常識だと私は思いますが、これはやはり物価が上がっておるけれども、最近のいろいろ調整過程を経て卸売物価というものは下がっております。生産財についてもあるいは消費財についても、去年の今ごろに比べてかなり下がっております。それは事実としてお認め願わなければならぬ。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それでは事実をここで示せなければ、昭和三十二年から三十六年まで、これはバレイショ澱粉の価格は据え置きなんです。カンショ澱粉の場合には昭和三十二年から三十五年までが据え置きで、昨年が十貫目当たり三十円の値上げということになっているわけですから、過去五年間のバレイショ、カンショの加工経費の中のそれぞれの材料費にしても品目があるわけですから、これを取り上げて五年間にそれぞれ材料費の単価が価格面でどういうような趨勢をたどっておるか、これは資料として出してもらえばいいのですが、抽象的に日銀が上がってないからといったからそれをとるよりしようがないという、そういう単純な計算を農安法の場合はやっておったということにも長官の答弁からいうとなるわけです。これは米価が上がる場合にはそういう単純な答弁では相済まないと思うわけです。安易にただ前年同様にするための計算を起こしてきたからやらなくてもよかったが、今年はもう少し具体的に真剣にそれぞれの要素というものを取り上げて、生産者あるいはわれわれが納得できるような内容というものをぜひ整えておいてもらいたいと思いますが、この点はいかがですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 もちろん加工費も検討いたしますが、おっしゃったようなことで十分誠意を持ってやるということはその通りであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 次にお尋ねしたい点は、毎年のことですが、政府が価格を決定する一日ないし二日程度前に法律に基づく生産者団体に対する諮問、意見を徴する。そういう諮問が行なわれているわけですが、これはやはり相当内容の検討を行なって、生産者団体として確信の持てる意見の具申が行なわれるようにしなければ、とにかくあす告示するのにきょうあわただしく形式的な諮問をするということであってはいけないと思う。ですから、今度の場合はやはり何日間かの期間というものをあらかじめ置いて、諮問する問題についても単に結論的なものだけを示してこれでどうだということではなくて、その内容についてもある程度の説明とか根拠を示して、そうして生産者団体の意見を徴する、こういうことにすべきだと思う。それを行なわないと、われわれが見ても何か生産者団体と政府がなれ合いで、農民に対してはいかにも生産者団体が真剣にやったようなことを示すが、実際は政府当局と首脳部のなれ合いで取引をやっている、これが実情じゃないかと思うわけです。そういう不信感を払拭する意味においても、ことしの諮問はもう少し時間的な余裕も置いて、内容的にも生産者団体の意見を徴して、それを相当検討し、あるいは尊重できるような姿勢でことしの価格決定の作業を進めるべきではないかというふうに考えますが、この点はいかがですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 生産者団体の御意見を拝聴するという問題は、形式的には今おっしゃったようなことがありますけれども、実質的にはたとえばことしのものにつきましても、もういろいろ農業団体の方の御計算がございますし、一体そういうものはどういう根拠でこういうふうになるのでしょうかということについても私ども詳細御意見を聞いております。そういうことをした上できめるわけでありまして、形式は別として、実質的にはよく御意見を拝聴してきめるということになっておりますが、ことしもそういうことで変わりないわけです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 変わりないということは、従来と同じように一日前くらいに諮問をするということなんですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 実質的にはよく御意見を拝聴するということには変わりなくやっていきたい、こういうように思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 次に、これは具体的な取り扱いの問題ですが、昨年から原料イモの取引についても、基準価格を中心にして歩どまりの上下についてスライドができるようにしたわけです。これが一年間の経過から見て適切に行なわれておったかどうかということは今後の運営上も大事な点ですが、この点に対しては、食糧庁としては生産地の食糧事務所等においてどういうような結果の判断を行なったか、これは参考までに聞かしておいていただきたい。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 おおむお話し合いで適正に行なわれたというふうに私も聞いております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そういうことでなく、たとえば歩どまりの測定についてもどういうような方法でやったかということも非常に問題だと思うのです。そういう内容的な問題についてすべてうまくいったということじゃないと思う。たとえばこういう点に欠陥があるとか、そういう点は次年度から是正する必要があるとか、そういう点があると思うのです。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 私、この場でお答えできるほど具体的に知りませんが、十分そういう点も検討して、ことしの価格のきめ方には反映さしていきたいというふうに思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 この問題は取引上非常に大事な点なんです。たとえばバレイショ澱粉については基準歩どまりを一五・五%にしてあるが、それなら一五%とか一六%という歩どまりの検出、認定を科学的にどうやるかということになれば、北海道においてはライマンの比重計がおおむね使われておるということです。これが実際の歩どまりを示すかどうかというところにも問題があるわけです。ライマンでやるとなかなか一六とか一七とかいう答えが出てこないのです。ところが澱粉工場別の総体の買い入れ数量から澱粉の出来高によって、出来高方式で歩どまりの検出を出先の食糧事務所等が行なえば、やはり工場全体が一五%とか一六%の歩どまりというふうになるわけです。ですから、食糧事務所あるいは食糧庁の歩どまり調査というものは、工場の生産全体の結果を把握して、北海道の歩どまりが平均どうであったとか地帯別にどうということになるのであって、この出来高による歩どまり計算方式と、それから個々の生産者が取引する場合の、たとえばライマンの比重計によるところの歩どまり等は、現実に見ると違うのです。ですから農家の場合には一番科学的だといってライマンの歩どまりで取引をする、結果的に工場はそれよりも上回った歩どまりが出てくるという場合も実際問題としてあるわけです。製造業者が良心的にそういう点を調整すれば実害は起きないが、単にライマンの比重計だけの答えによって、これが一番科学的だからこの歩どまりによって取引をするということになると、基準歩どまりよりも成績のいい原料イモの場合にはそれほど実害がないけれども、ことしの場合も、現地の意向等を聞くと、一二%とか一三%というライマンから見た歩どまりになっているわけです。こうなると一五・五%で一貫目二十一円、一%下がるごとに十円下げということになって、一二%、一三%の歩どまり検定で政府の示した取引をやるということになれば、台風の災害とか長雨によってただでさえ収穫が減少しておる中において、歩どまりによる取引方式をライマンだけでやられてはとんでもないことになると思うわけなんです。これは現地の実情を十分知らないとわからぬかもしれぬが、実態はそういうことになっておるわけです。それからライマンの答えというものはその場で即時に出ないのですね。取引上の信頼によって製造業者の取り扱いを信用するということになればこれは別ですが、生産者と立ち会って甲の歩どまりが幾らとか、乙の歩どまりがどうだとかいうことが即時出てこないというところにも問題があると思うわけです。ですから、歩どまりによって原料を買い上げるということは前進ですからわれわれとしても了解する点ですが、たとこば今後てん菜糖についても含糖率によって買うということにいくべきであるが、実際の取引上の運営等についてはまだ改善すべき問題が出てきているわけです。こういう点については食糧庁としては、現地の食糧事務所とかあるいは出張所等に対しても適切な指示を流して、運営上誤りのないように措置すべきであるというふうに私たちも実は感じているわけです。特にことしは作況が悪いし、台風や雨害によって歩どまりについても平年よりは低下しているのではないかということも心配されるときですから、この基準価格より歩どまりが悪いものは価格で下げないというならいいが、下げるということになれば非常に問題があるわけですからして、この点は、長官においても十分現地の取引事情というもの、過去一年間の実績とか問題点というものを検討されて、改善すべきものは即時改善するというふうに、食糧庁として末端に対する指示並びに指導を加える必要があるというふうに感じておるわけですが、いかがですか。

大澤融食糧庁長官

○大澤説明員 お話の点、よく技術的に検討して参りたい、こう思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それでは午前中の質問はこの程度にして、午後農林大臣が出席された機会に重要な点について質問を続けたいと思います。

田口長治郎自由民主党

○田口小委員長 暫時休憩し、午後一時半から再開いたします。    午後零時十二分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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