内閣委員会 第8号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/08/30
会議録
○永山委員長 これより会議を開きます。 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田口誠治君。
○田口(誠)委員 すべて行政機構を改編する場合には、適正な行政運営が常に円滑に行なわれ、しかも能率的にもろもろの作業が処理できる組織に改善、整備しなければならないということは、これは私が申し上げるまでもないことでございまするが、その観点に立ってこの改正案を見ますると、相当多岐にわたっておりまするし、内容的にも複雑化がうかがわれるわけなんです。それで、具体的な内容の質問に入ります前に、この改正案は簡素化が目的であるのか、それとも農業行政に関連をする地方自治体あるいは関連諸団体へのサービスが目的であるのか、また、その他何か隠れたものがあるのか、こういう点を明確にしていただきたいと思います。
○重政国務大臣 これは前回にも申し上げました通りに、各地域の実情に即応した農林行政を実行いたしたい、こういう考えからいたしまして、おおむね予算、法律案というような企画的な仕事を本省に残しまして、予算の執行、あるいは法律の執行をやるというような事項は、できるだけ大幅に各地方農林局に移管をしたい、こういう観点に立って、この案を作成をいたしておるわけであります。 なお、本省の機構の改正は、これまた前回の当委員会において詳細に御答弁をいたしました通りに、選択拡大の機運に乗りまして、専門部局を一方においてはふやしていく、同時に、農林省の機構が専門部局、つまり、多くは縦割りになっておりますものを、農政全般から見るという建前においての農政局を設置するというような考え方で、この改正案を作成いたした次第であります。
○田口(誠)委員 大臣の御答弁からいきますると、地方の実態に即して行政運営を行なうという考え方の上に立っての改正であるというように承ったのですが、それはそれといたしまして、実際にそういう実体に内容が相なっておるかどうかということは、これからいろいろと御質問喧し上げて、お聞かせをいただきたいと思うのです。 きのう山内委員の質問に対して、改正後の仕事の分布というものは、省は主として企画、立案の衝に当たり、それから業務、作業の実務は地方農林局が行なうのだという、抽象的ではありましたけれども、答弁があったわけでございます。そこで、この案ができますると、農林行政というものの中心というものは、従来と大きく変革されるのかどうかということをお伺いしたい。というのは、一応常識的に考えまして、農林行政の中心として指導もし、また行政の衝に当たっておったのは、本省というような感じを持っているのです。ところが、今度地方局ができますれば、この農林行政の中心が地方局に移るのだ、それから地方局が、農林行政のセンターになるのだ、こういうように考えられるわけなんです。この点の確認は誤りはありませんか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○重政国務大臣 地方農林局には、農林大臣の権限を大幅に執行する部面を移すわけであります。農林本省は農政の指導と申しますか、農政をやっていく方向は、これは農林大臣がやることになるわけでありますが、具体的の処分等は、非常に大幅にこの地方農林局の権限において行なうことになるだろうと思うのであります。
○田口(誠)委員 地方の農林局の担務するところの事務分掌は、文書でいただいてありますが、相当多くあるわけです。ところが、実際的に局としての権限というものは、これはどの程度与えられるものか。これによって、今大臣からお答えになったことが、その通りできるかできないかということになるわけでございますので、この権限というものをどの程度まで付与するものか、やはりこの点を明確にしていただきたいと思います。
○重政国務大臣 原則といたしましては、ただいま申し上げた通りでありますが、ややこれを具体的に申し上げた方が御理解をいただくのに便宜かと存じますので、やや具体的に政府委員から答弁いたすことにいたします。
○林田政府委員 地方農林局の権限でございますが、これは、中央に留保する事務をどういうものを考えておるかということを申し上げますと、中央に留保する事務といたしましては、食糧管理の事務、それから国有林関係の事務、商品取引所あるいは輸出検査、あるいは農畜産業に関しまする共済とか保険、それから農産物及び農業専用物品の検査、植物防疫、動物防疫、家畜伝染病予防、家畜衛生、蚕病予防、競馬の指導監督、森林保険あるいは漁船保険というように、大体地方に移譲することができないような事務は中央に留保いたしまして、その他の事務につきましては、全国的な規模の団体、たとえば地方農林局では管轄できない、すなわち、全国の農業協同組合連合会とか、あるいは漁業協同組合連合会、そういうふうな全国的規模の団体の指導とか、あるいは価格を決定します場合の安定価格の決定、たとえば畜産振興事業団がやっておりまするいろいろな買い上げとか、あるいは売り渡しの場合の価格の決定をどうするかというふうな事務、それからたとえば漁業生産調整組合が行なっておりまする、ああいうような生産を調整しまするとか、あるいは需給の調整をいたしまするその企画の事務とか、そういうふうな全国的視野において行なわれなければならぬ事務は、中央に留保するというようにいたしまして、その他の事務につきましては、ほとんどの事務を地方農林局に移譲するという考え方を持っておるわけです。
○田口(誠)委員 ただいまのお答えは、私どもの手元ヘプリントでこれこれの仕事をするのだという内容のものはいただいてあるのですが、その仕事をする場合に、地方農林局長の権限がどの程度あるかということが私は問題になると思うのです。一々省にお伺いをしなければ決裁が与えられないというようなことになれば、これは全く屋上屋をつくることになって、目的を達成することはでき得ないと思うのですが、私どもの手元に配付された地方農林局の事務分掌の内容に至っては、これはもう局長の権限で一切決裁ができるのだ、こういうことがはっきり付与されておるかどうかということ。おそらくこれは農林省ばかりでなくして、その他地方に局のある省がございまするが、局へいろいろと話を持っていった場合には、やはり中央との連絡をとり、中央の了解を得なければ最終的な回答ができないという実態であるので、それでは私は、せっかくの機構改正を行なっても何にもならないと思う。特に今度の局の新設と仕事の負担内容からいきますると、やはり権限というものは一番問題になると思うので、その権限の程度をここで明確にしておいていただかなければならない。もしあの事務分掌の中にあるもので、省と連絡をとってもらわなければ困るのだというものがあれば、これはやはり明確にしておいてもらわなくてはならないし、一切がっさい中央に了解を求めなくとも、地方の局長の手元で決裁ができるのだということになれば、やはりこの機会に明確にその点を確認をしておきたいと思うのです。
○重政国務大臣 これはごもっともでございますが、やはり行政の実態の運営になりますと、たとえば米価の決定をいたすのが農林大臣の権限でありましても、他に影響するところ等も考慮いたしますと、当然これは相談すべきところには相談をしなければならないということになるわけであります。そこで、原則といたしましては、ただいま申し上げましたように、実行部面、行政措置の部一面につきまして、局長権限でこれはできることにいたしておるのでありますが、しかも、ものによりましては、局長の判断によっては、これは本省とも相談をするものが絶無とは言えないと思うのでありますが、大体は御指摘の通りに地方農林局長に権限を付与して、地方農林局長限りで行政処分が大臣にかわってできる、こういう方向に持っていきたいと考えておるのであります。
○田口(誠)委員 ただいまのお答えでいきますと、実行面と行政面については、まず局長の権限で決裁をさせるんだ、その他やはり行政は生きものであるから、本省との連携を密にしていく、そして本省に了解を得なければあるいは決裁のできないものも内容的にはある。こういうようにお聞きをしたのですが、そこで問題は、もちろん局は独立したものではございませんので、本省との連携を密にし、本省は局に対して必要な企画、立案内容を徹底をして、そして実務に当たらせるわけでございます。そういう点からいきますと、行政に入りますと、なかなか決裁というものは早くおりないという憂いがあるわけです。従来の他の省の局の実態からいきますと、そういう点があり得るわけです。従って、どれだけが省と連携をとって省の了解を得てもらわなければならないか、そういうようなものがありますれば、それに右へならえにどうしてもなりやすいのです。だから、私は、この際もう少し具体的に、原則としては局長の権限でやらせるんだけれども、これとこれとこれはやはり省と連携をとってもらって、省の了解を得てもらわなければならないものがあるということを明確にしてもらいたいと思うのです。この組織改編を行なわれるときに、事務分掌を決定される場合には、おそらくそういう点の検討は十分になされておると思うので、これはちゅうちょなしに答弁できると思いますから、この点をやはり明確にしていただきたいと思います。
○林田政府委員 地方農林局の所掌事務につきましては、今度の改正法案の三十六条で規定しておるところでございまして、先ほど私申し上げましたように、食糧管理の事務とか、あるいは国有林の管理の事務とか、そういうふうなものは、三十六条の各号から省かれておるわけでございます。そういうふうに最初から地力農林局の所掌事務から除いております事務を除きまして、この三十六条に規定しておりますように、農林畜水産業の経営の改善とか、その他いろいろの所掌事務を分掌するようにしておるわけであります。それで、その内容につきましては、法令に基づきまする事務とそれから予算関係の事務と両方に大別することができるわけでございます。法令に基ずく事務といたしましては、たとえば農業協同組合法では全国連の事務につきましては、農林大臣が認可とか承認とか、そういうことをやるようになるわけでございます。全国連あるいはその地方農林局の区域を越えるようなものにつきましては、これも農林大臣がやることにいたします。それ以下の地方農林局の区域以内の農林大臣が従来やっておりましたものにつきましては、これは地方農林局が専決するということにいたしておるわけでございます。それから中小企業協同組合法とか、あるいはその他いろいろそういうふうな中小企業団体の組織に関する法律とかいうものがございまするが、そういうものも同じような考え方を持っておるわけであります。それから農地法に基づきまする農地の転用とか、あるいは権利設定の許可、未墾地買収とか農地の売り渡しとか、そういう問題につきましては、これは地方農林局でその管轄区域内の事務は専決できる。それから土地収用法に基づきまする企業者の事業認定申請書に添付する意見書の交付、土地改良法に基づきまする国営土地改良事業にかかる調査委嘱とか、あいは事業計画の報告、それから工事の委任、土地改良事業者の会計検査というような事務も、地方農林局がやれるようにいたしております。それから公有水面埋立法に基づく埋め立ての承認申請、工事巡行通達、それから開拓者資金融通法に基づきます開拓者への資金の貸付とか、あるいは一時噴煙の請求、そういうふうに三十六条を規定する場合に省いておりました分を除きましては、地方農林局でできまする事務は、すべて法令上は地方農林局にやらせるというような考え方で規定をしておるわけでございます。 次に、地方農林局に移行しまする予鈴関係の事務でございますが、これは補助金関係でございまして、補助金はいろいろございまして、大体三十七年度におきまして地方局へ移譲するように考えておりまする補助金は総額の中で七七%ぐらいは地方局へ移譲するというような考え方を持っておりまして、どうしても農林省本省でやらなければならぬというようなものは二三%ぐらいということで、ほとんどのものを地方農林局へ移譲するという考え方を持っております。 なお、もっとこまかく申す必要がございましたならば、あとでよく御説明を申し上げたいと存じます。
○田口(誠)委員 こういうように確認をしておくが、よろしいですか。ほかの法令に定められておるものは、これはやはり地方局では権限で決裁できない。それからもう一つ、大きな問題としては、予算関係で今申されましたが、具体的な内容はお聞きしなくてもわかりますけれども、大体七七%に該当する予算以外の事業その他のものについては中央の決裁が必要である。こういうふうに二つに分かれるのですか。その他のものは地方局の局長の権限で、これは一切決裁ができるのだ、こういうことなのですね。それでよろしいのですか。そうでないと、これは実務に入りますと、いろいろ補助金の問題でも、事業の申請の問題でも、陳情いたしますね。そういう場合に、局へ陳情してものになるものと、本省まで陳情しなければものにならないものとできるわけです。だから、この点の区別をしておかなければ、私は困るのじゃないかと思うのです。たとえば、僕らにいろいろな陳情がきた場合には、東京におりますから、まず本省へ行きます。本省へ行きますが、しかし、本省へ行っても、それは地方局の権限でやらせてあるのだから、その程度のことは私の方から電話でお伝えしますというような程度の回答のものなら、わざわざ本省へ行って、僕らも地元の要請にこたえていろいろな要請をする必要はないわけなんですから、この点もはっきりしておいてもらわなければ、今後実際の運営において困る問題が出てくるのではないか。そうして省自体といたしましても、地方から来られた場合は別問題として、少なくとも国会議員が地方の陳情に沿って、いろいろな問題を持って行った場合には、それは地方局の権限でございますといってぽんとけるわけには、なかなか今までの経過からいってむずかしい面があるのではないか。従って、私は、この法案を審議するときに、これとこれとこれは本省でやるけれども、その他は全部地方局でやるのだというように明確にしておいてもらうことが、行政を円滑に、また複雑化せずに運営できるのではないか、こういうことが考えられるので、私はこの点を特にお聞きをしておるわけなんであります。なお詳細にその点を明確にしていただきたいと思います。
○林田政府委員 先生のおっしゃる通りでございまして、この権限の移譲の問題は、非常に重要な問題と心得ておりますので、おっしゃるように、農林局ができましたならば、これを明確にしていきたいと存じております。そこで、特に予算の補助金関係の問題が大きいだろうと思うのでございますが、補助金の問題としましては、予算をどこへ配分するかという事務と、それからその予算を執行するという事務と、それからその事業の指導監督を行なうという事務、大体三つに分けられるわけでございます。それで、予算を配分するという問題につきましては、たとえば国営土地改良事業というようなものは、当然農林省が配分をいたしまして、その事業の執行は農林局が行なうということになるわけでございます。これは従来の農地事務局が事業の執行を行なっておるということで、それと同じことで農林局が扱うということになるわけでございます。それから県営の土地改良事業につきましては、これは非常に大きい事業でございまするから、予算の配分は本省が行なう。それから予算の執行、それから事業の指導監督は地方農林局が行なう。それから団体常以下の事業になりますと、これは本省が予算の配分を行なうのでなくて、地方農林局が行なうということにいたしたいと考えております。たとえば漁港の公共事業費でございますると、漁港には御承知のように四種漁港まであるわけでございます。一種、二種漁港のようなものは、予算の配分も地方農林局が行なうということにいたしまして、中央では、三種のように非常に大きな漁港、そういうものだけを農林省で行なうということにいたしたいと思っております。
○田口(誠)委員 質凝応答の中では、あまりこまかい面に立ち至ってお聞きすると時間もかかりますので、できませんが、私の先ほど来質問申し上げておる内容を、この審議期間中に、文書で、これとこれは省だ、これとこれは局だ、こういう仕分けたものを出していただくまでには至っておらないかどうかということです。至っておるならば、これから作業にかかっていただいて、私どももその点を明確にして審議をいたしたい、こう思うわけなんですが、その点いかがでございますか。
○林田政府委員 お手元に資料として、「地方農林局へ委譲予定の事務」というのをお配りしてあるはずでございますが、これを見ていただきますと、大体詳細記載をしておるわけであります。
○田口(誠)委員 そうすると、先ほど来私の方から申し上げておる——私の方へいただいておる資料の範囲内は、これは地方の局長の権限で決裁ができるんだ、こういうようにはっきり確認をしておいてよろしいですか。
○林田政府委員 ここに書いてあることにつきましては、その通りでございます。
○田口(誠)委員 それ以外にはございませんですか。
○林田政府委員 行政でございますから、いろいろ複雑な仕事が出て参るのじゃないかと存じます。もしそういうものが出て参りましたならば、一々その場合に訓令をいたしまして、何を委譲していくかということをきめなければならぬわけでございますが、従来の法令、予算の関係でやっております事務につきましては、この資料に記載してある通りのことをやっていきたいと考えております。
○田口(誠)委員 先ほど来大臣の方からも、地方局の新設は、地方の実態に即して、地方の行政の要請にこたえてこういう改正を行なった、そういう意味の御回答があったわけなんですが、七局に限定されたということは何か意味がございますか。
○重政国務大臣 これは御協賛を得ますと、直ちに実行に移さなければならぬと考えております。現在地方に土地関係の地方事務局が七つあるわけでございますが、さしあたりこれを中心にして地方農林局を設置しようと考えたからであります。むろん、その場所等につきましても、率直に申しまして、岡山にある農地事務局は四国まで管轄をしておるというわけであります。これは四国にさらに一局を設けるべき筋ではないかというような御意見もあろうかと思うのでありますが、さしあたりの問題として考えたわけでありまして、それらの問題につきましては、できるだけ早い機会に一つ合理的に考えたい、こういうふうに考えております。
○田口(誠)委員 この案が通るとするなれば、すぐ作業に移す必要があるから、さしあたり現在ある分支局ですか、この所在地に局を新設するという御答弁なんですが、その理由は理由として一理あります。一理ありますが、今もお話が出てありましたように、四国の場合、これは農業関係が非常に発達いたしておりますので、こういう点私は必要だと思いますし、そかれら中国の場合——私、全国の各具を申し上げますと、これは国会でいろいろ申し上げると、場合によっては、将来局のぶんどり合いの連動ができるといけませんので、私はあまり県をさして申しませんけれども、ただ一つだけ申しますと、中国の場合は、いろいろな面から考えまして、広島が中心になるわけなんです。分支局をつくった当時は、広島が原爆にあってああした実態でありましたために、まあ便宜的と言っては語弊があるかもわかりませんけれども、岡山の方へ今つくってある。こういうことでございますので、それで機械的に岡山、こういうことになっているのです。こういう隘路も私はあると思うのです。その他ずっと東北の関係を見ましても、私は県は申しませんけれども、当然やはり農業行政のセンターとして地方局をつくるならば、この県が妥当であるのだ、ここに置いてはちょっとおかしいじゃないかという点がうかがわれるわけなんです。おそらく省の方でもそういう点は考えておられると思うのですが、抽象的にでも将来の構想というものを今日御答弁いただくわけにはいきませんか。
○重政国務大臣 これはいろいろに考えてはいるのでありますが、いずれも影響するところも重大でございますし、さらに十分に検討をいたさなければならぬと思っているのであります。今お示しの岡山、広島の問題にいたしましても、当時さしあたりということもあったでございましょうが、四国と中国の事務を管轄するという建前からいけば、岡山の方が便利だというようなことでもあったのだろうと思いますが、これはやはり十分に検討をいたしまして、できるだけ早い機会に合理的なことにいたした、いこう考えております。
○田口(誠)委員 事務当局の方にお聞きしますが、ただいま大臣から答弁されたようなことについて、こういう隘路については、やはり検討の資料になっておらなかったかどうか、これを伺いたいと思うのです。なぜこういうことを伺うかといえば、それはあくまでも農林行政の中心になるべきものである、センターとなるべきものである。このセンターの所在地をどこにするかということを、そして幾つつくるかということは、きわめて重要な問題であろうと思うので、今度の局新設については、こういう点までずいぶん論議されておらなければならないと思うのですが、先ほどの大臣のお話のように、当面作業にとりかかるために前の分支局の所在地をまず局の所在地にしたのだという、このことについてはわからぬこともございませんけれども、これでは私は目的達成はできないと思うのです。そういう点からいって、十分に将来のものとして論議がされておったのかどうか、この点もやはりこの際明確に御答弁いただいておきたいと思うのです。
○林田政府委員 ただいま大臣から答弁があった通りでございます。十分この辺につきまして検討もいたしたのでございますけれども、何分にもやはり現在の庁舎問題とかあるいは宿舎の問題、いろいろそういうふうな職員のことを考えますと、直ちにはどこに移すということもできかねるような状況でございまして、これは大臣から答弁のありましたように、今後十分慎重に検討させていただきまして、改善を加えていきたいというように考えます。
○田口(誠)委員 とにかく画期的な機構の改正をされるのだから、これから検討を加えるという内容が含まれているということは、私は非常に不愉快でもあり、不満でもあるわけです。従って、こういう問題については十分に論議なさっておって、そうして当面は、これは大臣が答弁されたことがわからぬこともありませんので、私はそういう点もあり得ると思いまするけれども、やはり将来の農業行政のセンターとなるべきものは何局ぐらいが理想的であるか、それからどことどこに置くかということについては、これは政治的なぶんどり合いということもあり得るから、この際は言えぬかもわからぬけれども、何局ぐらいが理想的であるかというくらいなことは、論議された過程においてしっかりとつかんでおらなければならないし、そういう計画が立っておらなければ、今度の改正は無意味であるわけなんです。従って、私は、少なくとも今後の理想的な局は幾つの地域に置くべきであるという点ぐらいは明確にしておいていただきたいと思います。それで、所在地については、やはりいろいろと将来の支障も考慮されておると思いますので、私からしいて要求いたしませんけれども、当局の方からそれも加えて説明できれば説明していただいてけっこうですが、私の考え方としては、そこまで一つ御答弁をいただきたいと思うわけです。
○重政国務大臣 卒直に申しまして、四国には一つ地方農林局をつくりたい、こう私は考えておるのです。でありますが、ただいまるる申し上げました通りに、これは一つの局をつくるといっても、具体的に職員のことまで考えなければなりませんし、しかも、これは一つ急いでやりたいという考えもございまして、一応現在御審議をいただいておるような案にいたした次第であります。できるだけすみやかにさらにその点についての検討を加えまして、御指摘の通りに、これは農業センターとして重要なものでございますから、合理的なことにいたしたい、こう考えておる次第であります。
○田口(誠)委員 大臣は、自民党さんの方でも農業行政のピカ一の方でございますから、私の質問申し上げておる過程において判断をして、ただいまのような答弁ができたと思うのです。ところが、この案を審議される過程において、先ほど私が回答を要求しましたようなことはおそらくできておらぬのじゃないか。そうしますると、この改正案というものはきわめてずさんなものであるというように指摘ができると思うのです。こういうことから、これ以上できないということなら、私どもは、まことに遺憾な内容のものであるというように確認をして、この点については私としてはこれ以上追及はいたしませんが、もし補足的に答弁があれば、事務当局の方から答弁をしていただいてもけっこうでございます。
○林田政府委員 ただいま大臣から御答弁のありました通りでございますが、少なくとも四国につきましては置くべきであるというようなことで、十分事務当局でも論議をしておるわけでございます。
○田口(誠)委員 その程度より検討されておらないのだから、それ以上回答を要求しても無理でございますので、遺憾でございまするが、次に移りたいと思います。 それから先ほど局長の権限の範四というものをお聞きいたしたのですが、そうなりますると、局長の地位というものが一つの問題になると思うのです。それで省でお考えになっておるのは、局長さんは、今の職階級からいきますると、どのクラスの方をお据えになるつもりであるか、この点はやはり構想がなければならないと思うのですが、それも一つお答えをいただきたいと思います。
○林田政府委員 局長は二等級の上位の方を考えております。
○田口(誠)委員 そうしますると、省の局長さん並みですか。
○林田政府委員 そうでございます。
○田口(誠)委員 そこで、四国の今の問題について、有馬さんから関連があるそうですから、ちょっと保留します。
○有馬(輝)委員 関連して、七局の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 今大臣から、将来四国の問題等についても考慮するというような御答弁がございました。少なくとも今度の地方農林局を設置するからには、ただでさえ複雑な農林行政に、現在でも農林省出先機関があるのです。各地方自治体におぶさっている画も多分にある。それにあえて地方農林局を置くというからには、その使命の点で、画期的な意図が農林省当局としては持たれておると思うのであります。私たちはそう考えませんが、少なくとも立案者としては、その使命、性格の面で、日本の現在の農林行政を推進させる面で大きな役割を果たす、こういった面から立案されておると思います。そうなりますると、特に現在問題になっておりますのは、選択的拡大というようなことで、たとえば畜産にいたしましても、その他水産業にいたしましても、それぞれの地域に応じたところの指導体制というものが地方農林局、いわゆる農林省の構想としても、局の負わなければならない使命だと思いますが、先ほど田口委員からも指摘がありましたように、現在農地事務局が七局あるから、とりあえずそこに置くのだ、宿舎の問題もあり、庁舎の問題もあり、あるいは職員の住居の問題もあり、こういった理由でもってとりあえず置くのだというにしては、あまりにも弱過ぎると思うのであります。今大臣がおあげにはならなかったけれども、たとえば金沢がはたして適当かどうか、これは一々あげれば、適当なところもあり、また適当でないところも多分に、このわずか七局の中にさえもあるわけであります。そういう点で、先ほどの説明では、将来検討することもあるというような御答弁でありましたけれども、少なくとも立案者として言えるか言えないかは別といたしまして、この画期的な提案をするからには、今後の農林行政をこう持っていくのだということで、ぴちっと定まってなければ、これは提案するあれは何もないと思うのです。あるのかないのか、その点をはっきり大臣と林田さんからこの際明確にしておいていただきたいと思うのです。
○重政国務大臣 ただいま有馬さんの御質問の点は、これは抽象論でやりましても、なかなか勝負はつかないと思うのです。これは私どもの案で一応実行をいたしますれば、おのずから結論が出てくると私は思うのであります。そういうような実際的なことも考慮いたしまして、そして改善をすべきものは改善をするということになっていくのが実際的ではないかと思います。これは農政、農業のセンターといたしまして考えるべき事項はいろいろあろうと思うのでありますが、また、実際面から便、不便ということも相当重要な問題になるだろうと思うのでありますが、それらの点は現実に即して一つ十分に検討を加えて、そしておっしゃる通りに、真に農業センターとして適切である、だれが考えても適切であるというふうな結論を得て、一つ改善をいたしていきたい、こういうふうに考えております。
○有馬(輝)委員 大臣、私が申し上げておるのは、現実に即した農政というものが行なわれていかなければいけませんし、また、その現実に即しながらも、農林省の今後の農政の方向というものがぴちっと定まっておって、それに農民を指導していくという確固たるものがなければいかぬと思うのであります。少なくとも大先輩である市政さんも、いなかへお帰りになると、ときたま聞かれると思うのです。今農業をやるには農林省の言うことと反対のことをやればいいなというような声があります。これはなぜかというと、農民が現在の農政に対して信頼を持ってない一つの端的な現われなんです。ここで与野党にかかわらず、ほんとうに日本の農政を考える場合に打ち立てなければならないのは、農民が信頼して農林省の指導に従っていく、豚を飼えばいいんだ、果物をつくればいいんだ、五年後には需給状態はこうなるから、所得はこれくらいにふえていくんだという一つの方向を持たせることが、私は現在の農政の一番大事なことだと思う。そういう意味で、地方農林局を設けるからには、やはり農政の方向というものがちゃんときまって、そしてその中で、この局はこういう役割を果たすんだということがぴーんとあって、そして機構の改革というものが出されてしかるべきだと思うのであります。これを言う言わないは別でありますし、それに賛成する反対するはまた別な問題であります。それがあるのか、ないのかということをこの際お伺いしておるわけであります。
○重政国務大臣 まことにごもっともなことでありまして、おっしゃる通りに私もぜひやりたいと考えておるのであります。問題は、豚、果樹の例が出ましたが、全局的に考えまして、この需給の問題は年々検討をいたして、それを各地方農林局において実行を敏速にせしめるということによって、ただいま述べられましたような不信感あるいは不平というようなものも払拭することができる、こういうふうに考えておるのであります。御指摘のようなことのないようにぜひ私はいたしたいと考えておるのであります。そのためには、やはり地方農林局においてすみやかにその方針に従って実行に移すということがなければ効果をあげることはできない、こういうふうに考えておる次第であります。
○有馬(輝)委員 関連質問でありますから、これで最後にいたしますけれども、その今の大臣の御答弁の中に論理の飛躍があるのです。現在そういった不信感があることを大臣も認めていらっしゃるし、農林大臣に就任されて、何とかこういった方向で農政の確立をしたいという御熱意についてもわかるわけです。ただ問題は、その御熱意を今後どのようなプログラム、青写真でもって示していこうとするのか、それがちゃんとでき上がっておって、その青写真の中に、こういう意味でこの地方農林局は必要である、熊本はこういった役割があるのだ、岡山はこういった役割があるのだ、金沢はこうだ、仙台はこうだという、ちゃんとしたものができ上がっておって、今度の地方農林局であれば、私たちもわからぬではない。ところが、実態に即応して今後検討すべき点があれば検討していくのだというような構想でもって出発されることは、現在までの農政の混乱というものをさらに繰り返していくだけに終わるのではないか、そういう角度から大臣にお伺いをいたしておるわけであります。
○重政国務大臣 私も、有馬さんのおっしゃることはよくわかる。でありますが、中央において私どもが需給の計画を立てまして、これを末端で実行せしめる場合に、各町村の実情が実は十分に把握ができないところに、いろいろ供給が過剰になったり、いろいろの問題が起こって参ると思うのでありまして、これはやはり地方農林局を設置いたしますれば、その管内における実情は常時把握することができますので、むしろ、具体的に、町村において養豚の数はどういう程度にすべきである、また、販売機構についてもどういう方法でやるべきであるというようなことが、地方の実情等に即して私はできると思うのであります。そういう意味から参りましても、ただいまの有馬さんの御意見通りに実行いたします上においても、どうしてもこの地方農林局というものがなければ、従来のように、東京で十分なその地方の指導もできない、また注意もできないというようなことで、いろいろそごを来たして御迷惑をかけるというようなことに現状はなっておるわけであります。御意見通りに私もやりたいと考えております。そのためにも、地方農林局の設置ということはぜひ一つ御賛成をいただきたいと思う次第であります。
○田口(誠)委員 私の質問申し上げたのも、有馬さんが御質問申し上げたのも、内容的には同じで、政府の方としては、僕らの希望しておるような完全なものが提案されておらない、こういう点は今確認ができたわけなんです。従って、私どもとしては、これはやはりもう一度やり比してもらわなければ困るのだという考えを持っているのですが、これ以上は意見になりますから、申し上げません。 そこで、先ほどの局長級の点について、これは行管の方へお伺いをいたしたいのですが、今各省の出先の局の局長さんの格づけからいきますると、本省の局長級即地方の局長ということには相なっておらぬと思うのですが、農林省の場合だけはそれができるのかどうか、これはよその関係との関連もありまするので、やはりこの点を明確にしておいていただきたい。できると思ったができなかったということになってはいけませんし、いろいろと行管は、行管としての全般的な構想の上に立って、こういう問題は検討されておると思うわけです。その点を明確にしてもらいたいと思うのです。
○山口政府委員 ただいま御審議をいただいております地方農林局程度の規模を持った地方の機関の長といたしましては、他の庁の出先につきましても、大体二等級程度の局長になっているわけです。従って、それとの均衡上適当であると考えております。
○田口(誠)委員 やれるということなんですか、ちょっと聞きとりにくかったのですが。
○山口政府委員 二等級の局長を充てるということはできると考えております。ただ、何等級を充てるかという格づけの問題につきましては、人事院の問題でございますので、機構の大きさ並びにその局の持っております仕事の分量、それらを比較いたしまして、私はできると考えております。
○田口(誠)委員 先ほどの農林省の官房の方からの御答弁は、二等級の上位の人ということを言っておる。これは本省の局長さんということ、これが即地方の局長さんになれるということなのです。地方の局長さんが、本省の局長さんと職階からいくと対等の人だということになるのですが、この点は他の省ではないと思うのです。農林省だけそういうことができるかどうか、私はどうも疑問でならないので、その点をお伺いしておるのです。
○山口政府委員 他のたとえば通商産業省の出先の地方通産局、その他大体広域を所管いたします地方の局は、ほぼ農林省の考えておることと同じく、同じような局長を置いております。ですから、他との均衡上も考えておるわけであります。
○田口(誠)委員 質問をして答弁をしていただくだけではいけませんので、私は、ほぼというような言葉が入ると、これは私の質問を申し上げたことと違った方向へいってもやむを得ないというふうに受け取るわけなんです。先ほど私が質問申し上げたように、完全に二等級の上級の方で、本省の局長さんが即地方局の局長さんになるということは、これは省によっては、ほぼという表現をつければ、大体それに準じてというところはあるかもしれませんけれども、完全に即地方の局長は本省の局長格であるという格づけは、私の把握しておる範囲ではないと思うのです。これは通産省の場合でも、ちょっと私の質問申し上げておることより——やはりあなたの答弁はほぼが入っているのです。それで、ほぼを入れて本省の局長級という工合に確認をせねばならぬのか、先ほど官房から御答弁のありましたように、本省の局長即地方の局長というような、こういう格づけがつけられるものか、もう一回官房の方から答弁を願いたいと思うのです。
○林田政府委員 それはつけられると思っております。
○田口(誠)委員 行管にお願いします。官房の方ではやるつもりなんです。それで、行管の方は全般的な機構という面を考え、機構の中には人事ということも構想に入れて練らなければならないのだが、やはりほぼというようなことでなしに、ただいま官房の方から答弁のありましたように、完全にできるかどうかということを、ここでやはり確約をしてもらいたいと思うのです。できなければできない、これから考えるなら考える、どちらでもよろしいのでして、あなたの良心的な答弁をお願いしたい。
○山口政府委員 私は多少安全性を見まして、ほぼと申し上げましたが、そのほぼということで明確を欠くということでございますれば、官房長の御答弁の通りでございます。ただ、何等級のポストをそこに充てるかという格づけの問題につきましては、私の方の所管でないので、人事院の方でおきめになりますので、私として断定的なことはここで申し上げることはできませんが、現在私のもとで扱っております同じような種類の、また同じような規模の機構については、大体そういう線で進んでおりますので、それから推しまして、地方農林局の場合も、同じような結論が出ると私は考えております。決定は、人事院の方で農林省と折衝されまして、最終的にきまるわけであります。
○田口(誠)委員 私はあとの質問者と時間の約束がありますので、間に合わないかもしれませんけれども、この問題については、あとの質問者も人事院が来なければわからぬという点が残っておりますから、これはやはり人事院も呼んでいただかなければならないと思うので、あとの質問者が立たれるまでに、そういうようなお手配を一つお願いいたしたいと思います。 それから次に、局の総括しておる範囲ですね。これは中部なんかの場合には、三軍、愛知、岐阜ということで、これはもうだれしも、名古屋に置いて、三重と岐阜を見るということは完全に考えられるわけなんですが、相当県にわたっておるところがありますし、そして少ないところもあるわけなんです。そうなりますと、やはりセンターとして、またサービス機関として設ける上におきましても、これは出先機関との関連が出てくると思うのです。それで、今度の改正案でいきますと、統計調査は局の方へ吸収されるわけなんですね。
○林田政府委員 統計調査につきましては、局の所在の県の統計調査は、吸収されることになっております。
○田口(誠)委員 言葉をかえて申しますならば、各県に統計事務所がありますね。これは吸収される、こういうことなんですね。
○林田政府委員 そういうことであります。
○田口(誠)委員 そうしますと、今後この局が設置された場合の出先機関の機構というものは、現状のまま保持ということに確認しておいてよろしいですか。
○林田政府委員 この地方農林局の所掌事務の範囲におきましては、統合されるものもあるわけであります。たとえば水産庁の漁場調整事務局、あるいは漁場調整事務所というようなもの、それから今申しましたような当該所在県の統計調査事務所、そういうものは吸収されますが、その他の食糧事務所とか、あるいは営林局とか営林署というものは吸収されないのであります。
○田口(誠)委員 当該県の統計事務出張所ですか、正式の名前は地方支分部局、この場合は、これは今度移管するということなんですね。
○林田政府委員 統計地方支部分局、当該所在県の統計調査華洛所は吸収されるのであります。
○田口(誠)委員 そうしますと、この統計調査という業務は、これは本省としても、企画、立案に非常に重要な資料になるものであるし、それから都道府県の場合にも、これは大きく参考に利用するわけですし、まあどちらかといえば、サービス部門という名前をつけますれば、非常に歓迎をされておるものです。それで、このものを現状のままをはずすということになりますると、部署によっては経路が遠くなって、それを利用する場合、またそれを参考にする場合に、ちょっと手間どる場合ができてくるわけなんです。そうすると、やはり敏速ということは、私どもの考えておる逆になるわけなんですが、こういう点についてはお考えになったのですか。
○林田政府委員 統計につきましては、先生のおっしゃいますように、敏速ということを最もたっとんでおりまして、要するに中央と地方との二段綱と申しまするか、その二段制でやっておるということでございます。従って、それを変えない。従いまして、農林局所在県の統一調査事務所につきましては、農林局へ入りまするが、農林局と中央との二段階でやるということでございまするので、従来通り二段階でやっていく。従って、敏速を最もたっとんでいるという格好でございます。
○田口(誠)委員 吸収をされるところと、されないところとあるわけなんですけれども、私は、吸収されるところの場合は、今の現状をひねくることは、これはやはり敏速を欠くということになると思いますので、この点は、この統計の事務の重要性にかんがみて、非常に遺憾な改正だと考えておるのであります。 そこで、従来この統計というものが出てくるわけなんですが、この統計というものは、その内容の手直しというようなことは、従来絶対にあり得なかったものかどうかということをちょっとお聞きしたいのです。これはうわさ的にいろいろ聞いておる面もございますので、統計をひねくるということは、私はこれはもう常識でないと思いますので、あまり信じられないわけですけれども、従来も今後もそうしたことは絶対にないという点の御回答ができるかどうかということです。
○林田政府委員 統計は最も正確を要するものでございまして、従って、数字をひねくるというふうなことは、絶対ないものと信じております。ただ、中央作況決定審議会におきまして、中央におきましてその統計数字をどういうふうに把握して最終的に出していくかということにつきましては、いろいろ辞儀があることでありますが、その数字の正確性につきましては、それをゆがめるということは絶対ございません。
○田口(誠)委員 農林省の仕事を大別いたしますると、業務と事業の二つに大別できると思うのですが、食管なんかの場合は、これは事業なんですね。そういうふうに把握しておってよろしいですか。
○林田政府委員 その通りだと思います。
○田口(誠)委員 これは大臣にお伺いしておきますが、局が新設されて軌道に乗っていきまする過程において、この食管の問題がいろいろ流布されているわけなんです。それで、この食管も従来通り存置する、これはなぶらないということは、やはり今日お約束していただけますか。その点、一つ大臣の方からお答えを願いたいと思います。
○重政国務大臣 田口さんの御質問も、ちょっと明確に把握することができないというようにも思いますし、また、ははあと思うところもありますが、現在のところ、さしあたり食管についてどうさらにこれを制度的に改正するとかなんとかというようなことは考えておりません。新しい問題が起こりますれば、またこれは別でありますが、そういうふうに御了承願いたいと思います。
○田口(誠)委員 局が新設されても、出先機関は現状通り布置する、こういうように確認しておいてよろしいですか。これは食管を含めてですね。
○重政国務大臣 食後の出先機関の食糧事務所ですか、そういうようなものは今変える考えはございません。
○田口(誠)委員 大臣の答弁は、どなたでもそうですか、割合に抽象的で、上手に答弁されるので、私はなおはっきりしておきたいと思うのは、局が新設されるということになれば、各県にあるところの幾つかの出先機関というものはどうなるかという憂いがあるわけなんです。だから、局は新設しても、出先機関というものは存置するのだ、こういう考え方であるのかどうかということなんです。この法案を審議される場合に、こういう点の審議もなされなくてはならなかったと思うのですが、そういう経過からいって、おそらく官房の方では十分に把握されておると思うので、その点、一つ正直に言っていただきたい。
○林田政府委員 局の所掌事務に入りまする事務の出先機関につきましては、局の所掌に入るということでございまして、たとえば食糧関係とか、あるいは営林局関係、そういうものは入らない。先ほど申し上げた通りであります。
○田口(誠)委員 重ねて確認しておきますが、ただいまの営林関係とか、先ほど私にお答えになった範囲のことは、これは私は承知しておりまするけれども、その他の出先機関については、これは従来通り今後も持続していくのだ、なぶらないのだ、こういうように確認をしてこの議案を審議しても間違いがないかどうかということなんです。
○林田政府委員 地方農林局との関係におきましては、その通りでございます。
○田口(誠)委員 地方農林局との関係はその通りであるということなんですが、何か本省との関係で改正をしなくてはならない、また改革をしなくてはならないところがあるのですか。私はそれも含めてお聞きしているのです。
○林田政府委員 この設置法改正案にも出ておるのでございますが、たとえば肥料検査所と飼料検査所のようなものは、今度合併して肥飼料検査所ということにいたしたいと考えております。それから従来農地事務局関係のいろいろな出先がございますが、そういうものはみな地方農林局へ入る。従って、地方農林局の所掌に属する付属機関というものは入って参りますが、その所掌に属さないものは入らないということでございます。
○田口(誠)委員 私はくどい性分ですから、くどくお聞きするのですけれども、食管の関係は、ただいまのところでは、別殿廃止するとかどうというような考え方は持っておりません、こういう大臣の御答弁ですが、この法案が出たそもそものもとは、これは農基法が成立して、そして農業行政の仕組み方も若干変更になってくるというようなことから、この改正を思いつかれたわけなのです。従って、そういうことからいきますと、おそらく食管の問題なんかは重要な課題として論議されておると思うのです。そういう重要な課題として論議されたあげく、ただいま大臣から御答弁のあったように、これを廃止するというようなことはないのだ、従って大きな事情の変更のあった場合には、またそのときにこういう問題は考えるけれども、そういうことのない以上は、これは変えないのだ、こういう御答弁であったと思うのですが、もう一度私は確認をしておきたいので、ごめんどうでも御答弁を願いたいと思います。
○重政国務大臣 ただいま田口さんのお述べになりました通りに考えております。
○石橋(政)委員 同じ問題ですけれども、機構の面として伺っておきたいのですが、今度の設置法の改正にあたって、農林省の職員の中で、非常に不安を持っておる部面の一つがこれなんです。それだけ、地方農林局というものをつくって相当大幅に吸収していこうとしていながら、なぜ食糧事務所は全然別扱いにしているのか。これは将来切り離す際に、重荷にならぬように、今からまま子扱いにしているのじゃなかろうか、こういう不安を持っているのです。そこのところ、なぜ食糧事務所だけは地方農林局に全然入れなかったのか。統計事務所も、地方農林局所在の統計事務所だけ入れて、あとは全然入れない。このことについては、今ちょっと説明があったのですが、中央と地方と二段階くらいにしておかぬと、迅速という点で欠くるところがあるということです。それでも私は十分納得しませんが、どうして食糧事務所の方は地方農林局に一緒にしなかったか。これは職員の不安を解消するという立場から、大臣に一つ説明してもらいたい。
○重政国務大臣 これは、たびたび申し上げております通りに、林野の関係と食糧庁の関係は、これから除いておるわけであります。御承知の通りに食糧事務所は、これはいわば現業でありまして、これは現業を取り扱っておる機関であります。本来現業を取り扱っておるようなものをまた地方農林局へ持っていくなどという考え方は、実際はできないわけでありまして、お聞き及びのこともあろうかと思いますが、傾向といたしましては、現業は現業官庁にする方がいいのではないかというふうな傾向が現在あるくらいなものでありまして、それを一般の農政を取り扱う官庁に持っていくということは、ちょっと常識上考えられぬことであるわけであります。さらに根本は、やはり食糧の問題は、農林省が直轄をするのが適当である。重大な問題でありますから、食糧庁をしてこれを縦に直轄していく、これが適当である、こういうふうに考えておりますから、ただいまの御心配の点は、むしろ私どもから考えれば、これはとんでもない、曲がったと申しますか、非常に先の先までの御心配のように思いますが、そういう御心配はさらさらございませんことをはっきり申し上げておきます。
○石橋(政)委員 心配はする方が間違っておるというお言葉ですが、結局あなた方が職員の信頼をかちとっていないということなんですよ。現業部門はこの際別にしておいた方がいいとおっしゃる。私も、食糧庁とか林野庁とかいうのは、いわば外局ですから、外局の出先はこの際全然別個にしておくという態度かなと思っておりましたら、林野庁の方は一部吸収されるわけですね。国有林野に関する事務だけは、営林署あるいは営林局にそのまま残すけれども、あとの民有林好に関する事務、あるいは林野の保全にかかる地すべり防止事業に関する事務だけは、同様に今度地方農林局に移譲されるわけです。林野庁の方は、一部やはり地方農林局に移っておこるわけです。全然手をつけてないということではない。食料庁に関しては全然手をつけていない。ここにやはり大臣のおっしゃることとちょっと矛盾があるのではないですか。
○重政国務大臣 国有林の方は、御承知の通り、これは現業の部門があるわけです。ところが、今仰せになりました林野の関係の一部を移譲しておるというのは、民有林の場合であります。これは現業ではございません。地すべりは、農業土木と同じようなことであります。補助事業と申しますか、そういうことによって地すべりを防止する、あるいはこれを救済するという事業で、これは耕地の事業に比すべきものであるのであります。おのずから林野庁の中の仕事が、現業部門とそうでない部門とに分かれておりますから、そこで民有林関係の分は、これは林野行政として地方農林局に移管するのが適当であろう、こういうように判断をいたした次第であります。
○石橋(政)委員 私も、関連ですからこれ以上申し上げませんが、結局結論のところ、それでは絶対にそういう不安を持つことはないのだ、食糧事務所を廃止するというようなことは毛頭考えてないのだということは、はっきりここで言明なさるわけですね。
○重政国務大臣 それはここで明らかに言明をいたしておきます。
○田口(誠)委員 まだあとから石山委員が質問をされるので、私は質問を残して、きょうのところは終わりたいと思いますが、最後に一つだけお聞きしておきたいと思います。こういう機構改正を行なったあとは、労働者としては、やはり労働不安というものに陰に陽にさらされるわけです。従って、今度局ができるということになりますと、賃金は中央できめるといたしましても、その局の管区内の労働者の労働条件に関する一切のことは、やはり局で交渉に応ぜられるのかどうか、現在のところ、全農林の組織としては、この七局に対処するところの労働組合の組織体制というものはないわけです。県単位にあるわけですね。これは今後全農林の組合としては、大きな問題であろうと思いますので、そういう点についての考え方はどのように審議されておられるのか。
○重政国務大臣 地方農林局ができますと、その局内の労働条件その他については、やはりその当該局で取り扱うことになります。
○永山委員長 石山君。
○石山委員 大臣がどこかへおいでになるそうですから、大臣のいるうちに、大臣に御答弁いただきたいことをおもに申し上げたいと思います。 この法案は、前国会へ出されましたが、論議の対象にならないで終わってしまった法案でございます。それはなぜかと申しますと、農業というものは、いろいろな見方があるだろうと思うのですが、実際からいえば、地方に密着し、その土地に密着し、水に密着し、林に密着しなければならぬわけです。それを意図しながら地方局をおつくりになるということは逆だ。農林省の主張なさることは、農業の適地適正化をするために地方局をつくるのだと言っているけれども、こんなものをつくれば逆だ。その反対の雄たるものは知事さんたちであったわけなんです。それで、与党の足並みと申しますか、提案者側も自信を失って、われわれの反対もあったものですから、この法案が論議をされないでしまったということなんです。私は、どう考えてみましても、われわれがこの前にそういう疑問を持ったことを何ら解明されないで、前の法案そのままを出してくるという、農林省の実に官僚的なものの考え方というものを、理解に苦しんでいるわけなんです。知事さんがなぜ、反対をしたか。それは、農林官僚のために毒されると見ているからです。いわゆるその県単位の農業が毒されてしまう。官僚というものは、画一的にやっちゃうですからね。何と申しましても、そういう傾向を持っておる。これは中共、ソ連の資料を見ましても、画一的な農業指導はいかぬということになっている。知事さん方は、皆さん方に肩をたたかれたり、農地局長あたりから威圧を加えられたりして、納得したような形になっているけれども、ほんとうは、知事さんたちは言いたかったでしょう、そういうお金と権利があるならば、なぜそれを県の自治体に移譲してくれないのだろうか、東北地方の知事さんたちに言わせるならば、何で仙台にそれを集めておかなければならないのだろうということになりそうなんです。東北は六県ございます。新潟を含めて七県、太平洋沿岸と日本海沿岸というのは、気候風土からして全然違うわけでございます。ですから、皆さんの説明と現実に施行されることとはうらはらではございませんでしょうか。私にはそう考えられてならぬわけです。大臣は前の提案者と趣が変わっているかもしれぬけれども、同じ法案を出しているところから見ますと、大臣の見解はどうなっているかということをこの際聞いておきたい。
○重政国務大臣 私は、ただいまお述べになりましたように、この農政というものは、各地方によりまして、地域によりまして、その条件が迷う、立地条件も異なっておれば、また生産の条件も異なっている。それを画一的に東京でやっていく——今日までできるだま地方の実情を把握しながらやっておりますけれども、十分でない。新しい農政の方向に進む上におきましては、ただいまお述べになりましたように、土地に密着し、水に密着し、林野に密着する方向にいかなければならぬ、こう考えまして、この地方農林局はぜひ設置をいたし、地方の実情に即した農政を執行いたしたい、しかも相当の権限を移譲して、そこで即決ができるようにいたしたい、こういう考えから、これを提案いたしている次第であります。知事さんが当初御反対になったということは、実は私はその古井はよくわからないのでありますが、幸いにいたしまして、最近ではよくその事情を御勘考いただいて、反対の声がなくなっているというような情勢であります。ただいまお述べになりましたような、地方農林局をつくるならば、予算にしても何にしても、それだけのものを全部各府県の知事にまかしたらいいじゃないかという御意見でありますが、これはまた別の角度から検討いたさなければならない問題であるます。地方農林局は、あくまでも農林大臣の権限を移譲するのであって、農林大臣にかわって予算の執行をいたすのであります。知事さんになれば、これは知事の独立権限によってせられるのでありますから、おのずからこれは別の角度から検討いたしてやらなければならぬと思うのであります。細分をすればするほど、あとで都合が悪いことになることは柳派知の通りであります。私は、日本の四十七、八の県を大体八つか七つかのものでやっていくのが適当ではないか、こういうふうに考えております。
○石山委員 どうも私には、今の御答弁だけでは理解がしにくいわけなんです。細分化すればするほどうまくないと言うけれども、秋田でも農林部と土地改良部と二つの部がございます。これは皆本省から来ている。残念ですが、秋田県の人ではない。あなたは大体自治団体を信用なさらぬわけですか。本省からお目付役に派遣されている部長を信用することができないのですか。そこから上がってくる数字というものは、最初からうそを書いているということを言っているような気がしてしようがありません。あなたの方から派遣されて行っている部長さんです。そこで集計され、作成される統計資料、要求の金額、こういうふうなものはかなり正確でなければならぬはずなんです。それは、本省について厳重に査定をすれば、そんなに間違いがないじゃございませんか。今でも農地問題に関しては、仙台に農地事務局があるという状態なんです。あるいは営林局があるじゃございませんか。それらを比べてみて、誤差があれば押えられる。大体あなた、自治団体を信用なさらないというのはけしからぬじゃございませんか。本省から派遣された部長さんがうその数字をでっちあげるというようにお考えになるのはいかぬじゃございませんか。それじゃ、何ぼ仙台に局を作ったって同じことです。変わりありません。私どもこう考えている、あなたのおっしゃるようでございますと、権限の移譲というのは、一体どんな格好で行なわれるのだろう、こう思うわけなんです。通産省、あるいは地財——これは大蔵省関係、この任免権なんというものは、これっぽっち、何にも役に立たぬじゃございませんか。特に私たちがこの問題を強く考えているというのは、東北六県というものは、残念でございますけれども、おおむね皆さんから後進地帯だというふうに指摘されておる。後進地帯とは何ぞや。農業をなさる方々が一ぱいであって、ほかの産業がなかなか繁盛しない地帯をさしているわけでしょう。ですから、これらの虫の県政というものは、おおむね農業をば主体としてやらざるを得ないのであります。農業の態様は、あなた補助金を考えてもわかるでしょう。補助金は千差万別です。これを一ついただくにしても、仙台では事足りないで、本省に来るじゃございませんか。今度は皆さんが少しの権限を地方局へ付与なさるとすれば、今まで一日で来られたところが二日かかるということになるのです。あわれ、企画権を持ち、しかもちっぽけな許可権を持っている局長が不在の場合は、認可にならないというわけで、また待っていなければならないということになる。そういう国民に迷惑をかけるようなやり方、国民の税金をたくさん使わせるようなやり方、そういうものの考え方はいかぬのではないでしょうか。官僚の一番のいいところと悪いところは、組織をいじれば仕事ができるというその観念なんです。ですから、ほっておくと機構がいたずらに膨大になってしまって、どうにもならぬということが指摘をされておる。秋田、山形、新潟——新潟はどこへ属するか、私まだよく調べておりませんけれども、秋田、山形は必ず仙台へ行かなければならぬわけです。東京へ川なくても事足りるというふうになるのでございましょうか。
○重政国務大臣 知事さんを信用してないというようなお言葉でありますが、これは大いに信用しております。農林省から農林部長などが行っておりますが、これは、やはり知事さんの御要求によって私の方は出しておるのでありまして、そういうことを一々ここで申し上げる必要もないかもしれませんが、決して仙台へ行かれて、また東京へ同じことで来られるようなことはないようにいたします。ほとんど七、八割までは、地方農林局に予算でも移譲いたすわけでありますから、たとえば、現在もそうなっておりますけれども、現在の農地事務局ができる前は、御承知のように団体営の用排水でも、陳情は東京へおいでになったかもしれませんが、今日は予算を各局に配賦をいたしまして、その限度においては事務局長限りにおいてやっておるわけであります。それでは農林局を置かずに、その予算は県にみんな配分したらどうかという先ほどからの御意見もあるようでありましたが、そういたしますと、各県の間で必要なるものを先にやるというようなことがなかなかできない。自然これは平均的な配分ということになりますと、県によっては非常にお困りになることが私はあると思う。でありますから、やはりその地方の、東北なら東北を管轄する農林局があって、そして局は各虫の事情にも詳しいわけでありますから、それが予算の配分をすべきものは者共に、形式的平等でなしに、実直的に公平にこれを分配して、あるいは知事さんがそれで執行せられる、ものによりましては知事さんにそれをまかせずに、局が執行をしていく、こういうことになるのでありまして、決して御心配のようなことになろうとは私は思わないのでありますが、少なくともそういうことにならないように努力をいたします。
○石山委員 どうも二つの面があると思います。表を見てみますと、地方農林局に次長さん一人、六部二十八課、膨大な組織です。だから、皆さんはお仕事をなさるというための組織拡大をこのたびはかっているのではないかという妙な気分が起こる。今一方では、行革の七人委員会が発足して、複雑怪奇な、膨大になった官僚機構をもっと簡素にしなければならぬと言われておるとき、私ここの委員会へ来まして三年か四年になるのだが、こんなに組織を大きく変更した法案は初めてなのです。これは前の河野さんがおやりになったことだから、まあ思いつきも多分にあって、この機会に一つ勢力拡大をさしてやろう——農林省の勢力拡大ですよ。誤解しないで下さい。農林省の勢力拡大をはかってやろうというふうな考え方があるのかもしらぬ。もう一つは、社会党が言うならいいと思うのですが、自民党の方々が、あるいは私有財産を否定するような格好で画一的な農業政策をやってみたい。だから、一割農政とかなんとか言われるのかもしれませんけれども、何か二つの面をになっているように思う。官僚機構を一つふやしていきたい、そして思うまま一つ地方の農林行政を牛耳ってみたい。今までは本省にいてぼやっとしておったのだが、今度は探題を置いて、地方団体をぎゅうぎゅう言わしてやる。言うことをきかないならば補助金を出さぬぞ、起債は認めぬぞ。これは反面からすれば、悪用されれば保守永久政権の足場を築くようなものだ。この例は何かというと、農地局長は選挙に当選率が一番いい。先ほど言ったように、東北六尺は農民が多いわけですね。農地局長さんはおっしゃる、私がやってあげたんだ、この起債は私がやった。農民の方々は、全部農地局長さんの御配慮によっていただいた。そして農地局長さんは、参議院か何かの選挙のときは自民党の候補者になる。林野庁長官は、代々そういうことをおやりになる。秋田へ来れば、その年に限って特配の石数をふやして、私が上げましたから来年の選挙には入れなさいよ、業者はよろしく運動をすべし——私は何もうそのことを言っているわけじゃないでしょう。実例なんです。そういう意味で、二つ持っているわけなのですよ。では大臣がおっしゃるように、その土地についた農政をほんとうに本省がおやりになるとするならば、もっと細分化するということを考えてみませんか。そういう意図はおありでございませんか。
○重政国務大臣 さらにこれを細分化するということは、現在考えておりません。私はこの程度にいって、それで地方にはそれぞれ知事さんがおるのでありますから、東北ならば六県なら六県、しかもこの六県の間の同じ事情のところの各具に対しては、実直的に公平に資金の分配等もやるなり、また、それぞれの事情に応じて適切な行政を敏速にやらしたい、こういうふうに考えておる次第であります。これはあまり細分をいたしますと、かえって弊害が出て参るのじゃないか、私はこういうふうに考えております。
○石山委員 前の河野さんは、非常に言葉づかいのうまい方でした。当委員会には、この法案が役目的に継続審議になったけれども、さっき申し上げたように、一ぺんも論議されないで終わったのですから、おいでになる機会がなかったのですけれども、新聞等で見ますと、水産業、漁業をば農業的にしたい、そこまで引き上げたい、安定化したいというでしょう。農業をば普通の工業のようにしたい。これは私はなかなかぴたっとくるような表現だと思う。大臣はそういうふうにお考えですか。
○重政国務大臣 私は、なかなかうまいことは言えない方なんですから、適切にぴたっとくるようなことは、正直なところ、どうもあまり上手でございません。しかし、考え方は別に前農林大臣と変わった考え方を持っておるわけじゃないのであります。考え方は、ほとんど同じような傾向の考え方を持っておるのであります。
○石山委員 その意味から見れば、漁業なんか全く——私たちは海のものとも山のものともつかないと、不明なものをそう言っているわけですが、漁業もその通りじゃないですか。さっき林野庁長官も言ったけれども、山なんかもそうじゃないですか。海のものとも山のものともつかない、今力こぶを入れているのは農地関係だけじゃないでしようか。私の考え方は迷いますか。今まで皆さんのおやりになってきたのは、海のものと山のものは別にして、農地だけ、平原だけやってきた。これを河野さん流儀に言えば、海のものも山のものも入れるということになるでしょう。その方策が出ないうちにこういう機構改革だけをおやりになるというのは何です。たとえば、私は平野の話を今しているわけです。平野の話のうちで一番問題になるのは、食管法でしょう。米の自由販売の問題でありましょう。そういう問題を何も明確にしておかないで、米の値段を明確にしておかないで何です。機構いじりばかりをやって、在来の任務を果たしておらぬじゃございませんか。今度は海のものと山のものをやらなければならぬけれども、海のものと山のものをやるというならばこれをやってもいいけれども、現在何もやらないじゃございませんか。 もう一つお聞きしますが、官房長、この次長一人、六部二十八課というのは何ですか。権限を移譲された、たとえば農地局から移譲された問題にしても、その農地局の課はそのままなんでしょう。これはほとんど新設されているのじゃございませんか。本省から権限移譲されるけれども、まさか本省の課をつぶすわけにいきませんから——減った課がございますか。農地局あるいは本省関係でもよろしい、林野庁関係でもよろしいが、減った課が一つか二つございますか。
○林田政府委員 中央、地方を通じまして、部とかあるいは課とかで減らしましたりし、あるいは必要によりましてふやしましたり、いろいろいたしております。ただ、今度地方農林局を設けまして、それの部とかあるいは課をふやすという場合におきましては、中央で減らしましたようなものをそこへ充てるというように、振りかえ措置をとっておるのが大部分でございます。
○石山委員 係長級は幾らか減らしたりしたかもしれぬけれども、課そのものは実際として減らしてないんじゃないですか。
○林田政府委員 たとえば中央に協同組合が、先生御存じのようにございましたが、これは今度はやめる、あるいは審議官というような制度がございましたが、これはやめる、あるいは参事官の制度もありましたが、これもある程度減らしていく、そういうふうなことをいたしておりまして、裸といたしましては減らした課もございますが、たとえば沿岸関係でふやしますとか、あるいは国際協力のような場合にふやすとか、あるいは流通問題を今度大いにやっていこうということでふやすとか、そういうふうな面におきまして、課の数といたしましては減ってはおりません。
○石山委員 自治体の現場に立つ中級幹部といいますか。技術者のふえることは、私たちはあえて否定はしておりません。しかし、ふえ方がこれは少し大き過ぎませんか、少し大き過ぎるというふうに私は思っております。農地局とあるいは輻湊する関係等を考えてみても、この構想は少しく大き過ぎる、こういうふうに思っております。これはある意味では比較論でございますから、今どうこう言っても、なかなかいい悪いは申されませんと思いますが、大臣、ここで私は河野さんの言葉をもう一ぺんとっておそれ入りますが、農業を工業的に安定、生産性を上げるということは、大農主義でございましょうか。
○重政国務大臣 これは、必ずしも大農主軸ということにも限らぬと思うのであります。農業経営が改善をせられまして、農業の所得がふえる方向に持っていこうというのが、新農政の方向だと私は考えております。それがためには、生産の選択拡大も必要であろうし、あるいは経常の合理化も必要であろうし、いろいろの政策を現実に実行に移していかなければならぬと考えておりまして、必ずしも大きな面積で経営をどうしてもしなければならぬとも限らぬのでありますが、大きい面積で、農業用機械を入れて、そうして経常ができるようになれば、これも非常にけっこうなことである、こういうふうに考えております。
○石山委員 非常にけっこうなことなら、やらしたらいいじゃございませんか。それが指導性でしょう。あなたの言われる、大きな機械を入れて大きくやればはなはだよろしいというなら、よろしい方へ移行したらよろしいじゃございませんか。ただ、私は、大臣の言葉じりをつかまえて言うんじゃなくて、たとえば秋田と宮城は私は迷うと思う。秋田の単作地帯の場合には何町何反、今はヘクタールですか、必要だろう。畜産をやるならば、乳牛であったならば何頭程度がいわゆる五人家族なら五人家族で採算がとれるだろう、こういうふうなことは、当然農林省の方々は研究されているだろうと思う。その傾向から見れば、小さいより大きくした方がいいだろう、これは一般的な傾向じゃないでしょうか。
○重政国務大臣 経営面積が非常に大きくなるというのはけっこうであると申しましたが、これも限度がございましょう。それからまた、広い経営面積をこの状態で獲得すると申しますか、現状のもとで広い経営面積を直ちに獲得するということは、これは他の影響その他も考えて、適切な行き方によって徐々にやるということが必要であろう。さらに、お示しの乳牛を飼うのに、私はこれまた地方々々で迷うと思いますが、多頭飼育をやる場合に、何頭ぐらいの飼育が有利であるか、これもまたおのずからその農家の実情にもよると思うのであります。労力をよそから雇ってきてやるか、あるいは自家労力だけでやるかというようなことも問題でありましょう。むろん、地方々々の実情によりまして、いろいろの条件がありますから、異なってくると思いますが、そういうことをやはりその地方の実情に即して研究をし、考え、かつ指導をしていく、そのためには、やはりこの地方農林局を設置した方が、現在東京で考えてやっていくよりか、その方が敏速であり、かつ適切である、こういうふうに考えておる次第であります。
○石山委員 そうすると、新農政の中間措置だと理解してよろしいですか。
○重政国務大臣 新農政を実行いたす上において、これがどうしても必要である、こう私は考えております。
○石山委員 地方の実情においてということになりますと、仙台に置いて後進地帯の東北全体を見るということは、何と言ってもこれは机上の空論だろうと思います。それはないよりあった方がいいだろうというような、そんな比較論ならいいでしょう。そうでなしに、ほんとうに効果を上げようとするならば、この構想というものは、お金をかける割合に、構想を大きくうたった割合に、実効が上がらないということでございます。私が大蔵官僚なら、こんなのには予算をつけない、ほんとうに効率問題を論ずるならば。 そこで私は、ここで思い出すのは、土地があまりないのだというお考えがあるだろうと思うのですが、東北の場合には、特に大きい国有地の中の林野、こういう国有林というものをどういうふうにお考えになるか。それからもう一つ、大きい農業といいますか、いわゆる十分採算のとれる、ある意味ではもうけられる農業、これを実際にやってみるのは、私は八郎潟などは好適例になるのではないか。地方では、あそこら辺はあまり富農ではございません。これをどういう格好で分割して分け与えるか、分け与え方がまずいと、土地の住民というものと、移住した行との差が非常にできるという危険性もあるわけで、不和をかもすということもある。ですから、私は八郎潟をどういうふうに処理なさるか、これは農地局長がおいでになっておりますが、八郎潟は、国有地として問題を進めておられるのですか。
○庄野政府委員 八郎潟の工事も着々進行いたしておりまして、大体今の予定では、三十九年に入りますと千陸が始まる、こういうような状況でございまして、その中におきまする営農計画を、ただいま私どもとしましては十分検討して、計画を立案中でございます。御承知の通り八郎潟は、中央干拓と東西南北の周辺干拓四工区に分かれておるわけであります。周辺はただいま一部千陸をして配分する、こういうような状況になっております。現在の状況では、周辺干拓は大体地元増産に使う、それから中央干拓の大きくまとまったところについてはどういうような経営をやるか、こういうようなことを今学者、経験者、そういう人たちを入れまして……。
○石山委員 答弁の最中でおそれ入りますが、大臣が参議院へ行かなければならないのだから、あなた方のものの考え方は、国有地として問題を進めておるかどうか、そういうことをはっきりと……。
○庄野政府委員 そういうことで、中央干拓をどうするかということが一番問題だろうかと存じます。現在における土地改良法並びに農地法の関係におきまする干拓地、これが千陸した場合、農民に配分する場合の方式といたしまして、公有水面埋立法によるということになっております。これを現行法通りやりますれば農民の私有地、こういうことに相なります。それで、この経営のあり方をどうするかということとからみまして、相当大規模な経営も、今後の機械化等を考えますとやらなくてはならない。こういうことになりまして、せっかく相当大規模の経営を予定しました場合、さらにそれが将来私有地化した場合に零細化する、こういうこともございまして、これを国有地として、どういうような耕作形態にするかということを含めまして、今検討中であります。
○石山委員 大臣にお伺いしますが、私はたまたま八郎潟を一例にとったのでございますが、ある特定の地域において、農林省が考えているようなことをやるとするならば、やはりそれは温存すべきものだと思います。八郎潟の場合は、今までの例からしますれば、石油がうんと出るかもしれません。天然ガスの出るということは、これはほとんど間違いないだろうというふうに言われているわけであります。そうすると、これはあとで農地局長にお聞きしますが、個人に非常に細分化して上げるとして、たまたまそこからガスが出たり、石油が出たりしたら、その個所は莫大な権利が生まれまして、土地などは急激に上がってしまう。それから、今農林省がお考えになっているような五町単位くらいにすると、入植者はほとんど限定されてしまうのじゃないか。ほんとうに土地がほしくて、ほんとうに百姓だけやっていかなければならないという人が、いわゆる入植の頭金を出せないで入れないのではないか。ですから、これは農林省が大きな立場に立って考えて、ああいう新しくできた土地——それはもちろん漁業問題等では、沿岸の人たちはかなり利害関係がありますが、新しくできた土地は、やはり運がいいとか運が悪いとかいうふうな立場でみんなに与えるべきものじゃない。やはり公平なる立場で与えるように工夫しなければならぬだろうと思います。皆さんの方でパイロット計画を大へんなさっておりますね。ですから、私は、ああいうところに国有地をかなりな面積取っておきまして、若い人たちをそこで教育するということも必要でしょう。そして優秀な人であれば、働いてお金をためさせておいて、そして適正農地をば分配してやるという方法も、一つの方法ではないだろうか。農林省のものの考え方としては、沿岸の人たちと一挙に差のできるような与え方は、これは考えものではないかと私は考えておりますが、そういう構想に対してはどういうふうにお考えでございますか。
○重政国務大臣 おおむね御意見の点は、重要な御意見だと拝聴いたしました。一つ十分に検討いたしまして、できるだけ合理的にやりたいと考えておりますが、これは法令の関係もございますので、その辺の点は十分に検討して適正にやって参りたい、こう考えております。
○石山委員 大臣が参議院に御出席にならなければならぬ時間が近づいたといっておるので、残念でございますが、あなたに対する質問は打ち切らなければならぬと思っておりますが、日本の農業の施策としてやらなければならない点が三つくらいあげられております。ほかにもたくさんあると思いますが、要約をすると三つになります。一つは耕地が零細である、この点を克服しなければならぬ。それから資本が不足である。三つ目が近代農業に対しての指導が不足である。この三つが今農業としては難点とされておりますが、あなたの御在職何年になるかしらぬけれども、どれを一番克服して——総合的におれはやるんだといって逃げられれば別だけれども、あなたがお考えになって、この三つのうち、今の農民はどれが一番不自由しているだろうか、この点くらいはやってあげなければ、何ぼ農業基本法をやっても、こういう法律を出してもいかぬだろうと思いますが、あなたは一体この三つのうちどれくらいをやろう、こういう気組みでいられるかを知らしていただきたいと思います。
○重政国務大臣 ただいまのお示しの点、ほかにも重要な問題が御承知の通り農林関係にはたくさんございます。ございますが、私はどうしてもすみやかに解決いたしたいと考えておりますのは、農林金融の問題であります。ただいまもお示しになりましたが、農業に対する投下資本が日本は少ない、その通りであります。その金融の問題は、資金量の問題、それから融資の条件の問題、すなわち、低利長期の資金でないと農業資金にはなりません。できるだけ多くの資金が、できるだけ有利な条件で、いかにして農民に融資ができるかということが、私は問題であろうと思うのであります。この点については、せっかく今具体的に検討を進めております。まだここで申し上げる段階に至っておりませんが、できるだけこの問題は解決していきたい、こういうふうに考えております。
○石山委員 私は、これであなたに対する質問は終わりますけれども、去年は地方の長である知事団体が強硬にこの問題を反対しておった。その反対した要素は、皆さんの方から克明におそらく説明されたと思うのだけれども、今私がちょっとお話し申し上げても、それは直されていないように思います。ですから、ここに与党の理事諸君もいるけれども、何としてもこの臨時国会で通過させたいといって、これはあす、あさってあたり、多数横暴でわれわれをこの室の外へ押し出してもやるでしょう。しかし、われわれは強く反対しているんだ。非常な欠点もあり、内容も不明である。それを確かめないままにこの法案が通過するという段階になっても、十分注意していただかなきゃいかぬと思うのです。地方への権限移譲は、地方自治団体に対して圧迫になるようでは困ります。いたずらに農林省の官僚機構をふくらまして、実効の上がらないような行政指導では困ります。与党の諸君は、人がいいのか、腹あんばいがいいのかしらぬけれども、やらしてみて、悪ければあとで直させればいいと言っているが、そう言うほどわが日本はふところ工合のいいわけではございません。官僚の方々の数は多いという風当たりは、十分われわれは考えて、この問題はやっていかなければならぬのではないかというふうに思っております。あなたは、何でも聞くところによりますれば、農林省の大先輩で、農政に対しては大へん明るい方だというから、私などの言うことは、何言っているんだと腹の底で思っておるかもしれませんけれども、そうでなくして、私は地方の土地に定着している農民の一人として、ちゃんと言っておるのですよ。これは本物なんだ。飾り物じゃないのです。その本物のものの考え方にちゃんとした説明を与えることができないのであれば、十分考えてやっていただかなければならぬと思っています。
○重政国務大臣 十分御意見はまじめに拝聴いたしております。知事さんが前に御反対になったのは、ただいまもちょっとお話がありましたように、いろいろ誤解があんたのだろうと思うのでありますが、その後詳細にわたりまして御説明をいたして、御了解を得たというのが実情でございますので、私は、御心配になるようなことには断じてならない、必ず地方自治団体の知事さんから、地方農林局ができて、そのために便利をした、よかったというふうなお言葉を得ることができると確信いたしております。
○石山委員 農地局長に、さっきの続きをちょんと質問申し上げたいと思いますが、いわゆる適地ということ、あるいは面積というふうなこと、それから農家の人口というふうなこと、こういうふうなことを一応八郎潟干拓などでは考えられると思うのです。それから土地は非常に広いのでございますから、いわゆる新しい農村、明るい農村、楽しい農村というふうな青厚真の立案もできるわけだろうと思っております。で、きょうのこの法案には直接近い意味の関係がないのでございますから、農地局長から骨子をこの際発表していただく。それから後に、でき上がっている資料を私どもにいただければよろしいのじゃないかと思います。骨子をば一つ御説明願います。
○庄野政府委員 八郎潟の干拓につきましては、これまでやりました干拓の規模を非常に上回る大きな計画でございます。御指摘のように、中央干拓は、周辺干拓等を含めて一万七千ヘクタールの耕地ができるわけであります。これにつきましての当初計画では、周辺干拓地及び中央干拓のごく一部を地元増産に使う。これは、大体当初計画では、二月当たり平均して〇・六五ヘクタール、こういったところで、周辺の農業構造の改善ということで、大体経営規模二ヘクタール程度を考えまして、平均して配分する、こういうことになっております。それから中央干拓につきましては、当初計画は一戸当たり二・五ヘクタール、こういうような考えで、干拓の工事にかかりますころは計画したわけでございますが、その後の農業事情は日進月歩でございまして、特に農業の機械化というものが非常に進んでおります。それで、御指摘のように、農業の機械化を進めるという意味におきまして、この入植の一戸当たりの平均反別をどうするかという点は、当初計画は二・五ヘクタールでございましたけれども、さらに最近の経営規模の拡大、あるいは農業の機械化に即応する近代化の要請にこたえるためにはどうしたらよいかという点を慎重に計画している次第でございます。御承知のように、中央干拓の経営形態につきましては、水田単作のところもあるだろうし、あるいは水田と畑の経営のところもあろうし、あるいは田畑輪換等の経営をやったらどうか、こういう点もございます。また、大型の機械化農業をやったらどうか、こういった考え方もございまして、そういう点は、これから千陸いたします段階におきまして、よく現地の実情を見、あるいは地元の考え方等も聞きまして、経営の類型等もきめて参りたい、こういうふうに考えております。まだその点につきまして、これでいくんだという最終的な計画は確定いたしておりませんので、大体今言いましたような方向でいくということで、地元あるいは学識経験者、そういう方方の意見も聞き、そして日本の農業の将来の理想図といったものもここで描いてみょう、こういうような考えで、計画している次第でございます。
○石山委員 農業というものは、非常に経営者の個性に密接な関係のあるものです。さっきから言っているのだが、結局はやってみなければわからぬような話です。農業は、やはりそういう傾向があるのです。やってみなければおそらくわからぬでしょう。机上の計算ではいかぬわけですから、やってみなければわからぬと思うから、大型のトラクターを入れる農業を一つやってみたらどうなんだろうか。三つぐらい案を持っているようですが、三つぐらいやってみたらどうなんです。そういう意欲はないのですか。そういう広い中で一つ一つやってみる。やる人は、さっき言った通り、将来農業の中、心になり得るような若い人をそこで働かす、講習をさす、教育をする、そういうもくろみはございませんか。
○庄野政府委員 経常形態につきましては、先ほど御説明いたしましたところで申し落としておりましたが、個別経営の場合もございましょうし、あるいは共同作業でやる場合もある、あるいは共同経営までいく場合もある、こういったことも考えております。それで、機械化を進めていくという段階におきまして、現状あるいは近き将来において予想される機械化の方向というものも考えなければならぬ、こう考えております。そういう点を勘案しまして、御承知と思いますが、圃場についての一つの大きな区画を六十ヘクタール、こういうふうな想定をいたしまして、そこで大型の機械を入れて一つ試験的にやってみよう、こういうような考え方で、これはまだ中央干拓が千陸いたしておりませんので、とりあえず周辺のただいま千陸いたしておりますところで、六十ヘクタール単位の機械化農耕といったようなものを、試験的に県の試験場の協力等も得ましてやる、こういう方向で来年は考えております。
○石山委員 大型機械化だけでなく、いろいろ形態を考えてやっているようですが、そういう措置を一つこの際国有であるうちに——予算のかかる仕事だからといえばそれまででしょうけれども、やってみるという意欲を持つ必要があるのではないかというふうに思っております。これは私は希望するのであって、あなたに何も強要しているのではないのでございます。 林野庁長官にお伺いいたします。この立法は、地方住民にサービスする、特にはだに触れるほど近寄って、東京に入りびたりでなくする、そういうのだと思うのです。林野関係は十分にそれを果たしておりますか。特に秋田の場合だけでもよろしいが、果たしているという自信がありますか。
○吉村政府委員 秋田の場合、先生の御質問の御要旨は、営林局関係の事務ということになるのかと思うのでございます。そこは、確かに国有林が非常に大きなウエートを占めております。従いまして、営林局署が地元の住民あるいは産業に関連をしてサービスをいたしておるのでございます。あるいは御期待に十分沿いかねるところもあるかと思いますが、その点は十分に矯正をいたしまして、ただいま私どもも誠心誠意努力をいたしておる次第でございます。
○石山委員 誠心誠意と言うけれども、誠心誠意でない事実があるが、それはやれないことはない。やり得ることだ。秋田県では建設省を頼みまして都市計画をやったわけですね。だんだん気がついてきたでしょう。営林局を、あんなに住民の方々が頼んでいるのに、都市計画地として予定してあったのに、なぜ現住所でなければならぬというふうに官僚風を吹かしたのですか。これでは何も住民にサービスしていないではございませんか。しかもあの土地は、かわいい子供の学校の敷地として一つ譲ってほしい、そのかわり代替地は向こうに上げますよと、都市計画で農林省が行くことに最初からきまっている土地だ。それを営林局は、そういうふうに庁舎の移転をしないで、地元の反対を押し切って現地に建てるという。それでは子供たちはかわいそうだ。子供たちの遊ぶ場所がない。それだけじゃない。たとえば予定されたところになぜ食糧庁なども一緒に集めなかったか。食糧庁もちっぽけな新しい難物を建てている。統計もそうなんだ。統計はどこへ建てたかというと、今の公園のまん中へ、これもまた木造のちゃちな建物をちょこんと建てた。農林行政を一手におやりになるとすれば、出先機関は同じ系統でございますから、建物を大きく建てればお互い便利です。寒いところに何も木造の建物を建てる必要はないでございましょう。鉄筋コンクリートにできるじゃございませんか。それをこうやらせておくのはけしからぬと思う。大体なっていないじゃございませんか。そういう実際行なえる問題さえもやれないでおいて、そうして、この法案が通れば、地元の人たちに対しては恩恵を与えられるのだ、地元の人たちの意向というものをわれわれはよくつかむことができるのだといったところで、それを受け入れてくれなければ何にも役に立たぬじゃないですか。この営林局の問題なんかそうでしょう。地元の意向は十分つかんだ、つかんだけれどもだめだというのでしょう。何にも役に立たぬ。あれはどういうわけなんです。
○吉村政府委員 営林局の庁舎の問題でございますが、都市計画の場所、これは一部変更になりまして、まだ決定をしていない面もあったわけでございますが、私どももそういう都市計画に対して協力をいたしたいということに対してはやぶさかでないのでございます。しかしながら、検討をいたしてみますと、現位置とあの都市計画の個所とは地盤に非常な差異がございまして、都市計画の個所は、すでに現在県庁が建っているところも、若干問題があるように承っております。ボーリングをいたしましたところが、構造上非常にかかり増しが出てくるというような問題もあるのでございます。それで必ずしも十分安全だというようなことも、私どもとしても保証し切れない、そういうような観点に立ちまして、私どもは技術上の判断ということにまかせたのでございます。小学校の校庭の問題でございますが、その点につきましても、今回あそこへ高い建築をいたしますと、確かに余地が出て参ります。従いまして、その庁舎をできる限り片方へ寄せまして、余地をあけるというような設計も講じておる次第でございます。
○石山委員 私、決定したことにけちをつけてはいかぬし、そうは思わぬけれども、次官、わかるでしょう。三つの出先機関が三つの建物を先に建てた、そんなばかげたことはないでしょう。これこそ私は、同じ省内においても、ちょっと違うとなわ張り争いみたいなものがある。こういうことからまず改正していかないと、あっちの課とこっちの課とを入れてつくる地方農林局なんというものは、よほどうまくやらないと、ちぐはぐなものになりかねないと思うのです。構造上の問題が——林野庁長官、そんなことを言っているが、構造上の問題なんて何です。東京は、前には十階以上建ててはいかぬといっていたが、今度は二十階建てても三十階建ててもいいということになってきたじゃないですか。あなたの方の前大胆の河野さんが言っている。私の地元の秋田県では、構造上かかる割増しの費用は負担いたしましょうとまで言ったんじゃございませんか。それではちょっと聞こえませんね。地元の意向を聞いているけれども、地元の意向に沿わないようなやり方では困るではございませんか。農林省は何も腹は痛くないじゃありませんか。かかり増しは地元が出しましょうと言っている。地方財政は赤字だから、かわいそうだから、こういう気持ですかな。そうでもないでしょう。どうしても我を通すという気持なんです。昔からいるから、そこは離れられない。それはネコみたいな動物の習性で、新しい農林行政をやる人のものの考え方としては古いんじゃないですか。新しいたんぼに行って、古い敷地は学校の子供たちに校庭として開校してあげる、どんなにきれいな農林行政かわからぬじゃございませんか。私はあなたの御返答をいただく必要もないし、きまったことですから、あえてこれ以上言いませんけれども、そういう例はあっちこっちにたくさんあるんじゃないかと思うのです。 ですから、この法案の趣旨は、そういった地方民の実態を把握して農民にこたえるというんだが、こたえない事例がたくさんあるのですよ。むだをたくさんやっているということですよ。官房長、わかりますか。あなたは、提案を一生懸命なさっているけれども、あなたの答弁していることと実際はかなり違っているということだ。十分注意していただきたいのですが、もう少しこまかいことは、私はあしたに譲ります。 これで終わります。
○永山委員長 本会議散会後再開することとして、暫時休憩いたします。 午後一時十四分休憩 ————◇————— 午後五時四十二分開議
○永山委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。倉成正君。
○倉成委員 農林省設置法の一部改正に関して御質問申し上げたいと思います。 昨日来の質疑で、ほぼ内容が明らかになったのでありますが、今次の農林省設置法の一部改正が、農業基本法の実施体制として農林省並びに出先機関を整備するという意味において、非常に意欲的な改正をされた点については、心から賛意を表したいと思います。そこで、この問題と関連して、農業基本法とこの設置法の一部改正との二関連をもう少し明らかにしておく必要があろうと思いますので、これらの点に焦点をしぼってお伺いしたいと思います。 農林省は農業基本法の目標として、生産性の向上、所得均衡ということを掲げております。この手段の大きな柱として選択的拡大と構造改善、この二つの柱があると思います。そこで、この中で一番大きな課題となります農業構造改善事業を遂行するために、今次の改正においてはどういうふうなことを設置法において考えておられるか。特に農政局の農業構造改善事業を推進するについての役割をお伺いしたいと思います。
○重政国務大臣 農業構造改訳事業は、御指摘の通りに、農業基本法のねらいの最も大きな一つの柱であると考えておるのであります。現在の機構によりまして構造改善を実行いたしていくということにつきましては、卒直に申し上げまして、実は少し心細い気がいたしておるのであります。と申しますことは、たびたび申し上げます通りに、北海道から九州の果てまで細長くございまして、そうして各地域によってみんな条件が違っておる。でありますから、改善事業をやりますためには、各地の実情を的確に把握をいたしてやらなければ、構造改善事業がその成果をおさめることができないと私は思うのであります。現在の機構のままでありますと、えてして画一的なことになって、地方の実情に沿わないものが私は出て参ると思うのであります。そこで、地方農林局を各地域別に設置をいたしますると、この農林局におきましては、その地域内の事情を十分に把握することが私はできると思うのであります。でありますから、この地方農林局をして十分に地方の実情に沿った計画を樹立せしめまして、そうしてこれを実行に移して参る、こういうことにぜひいたしたいと思うのであります。
○倉成委員 地方の実情を把握するために地方農林局を設置するという御趣旨は、よく了解いたします。そこで、この実情を把握した場合に、農林本省においてこれらの事業をいかに推進していくかということについて、私は少し私見にわたりますけれども、農政局の役割と関連して申し上げてみたいと思います。 それは、明治二十年代に、日本が近代国家としてだんだん成長して参ります場合に、町村制というものが掲げられまして、強力に推進して参りました。また、昭和四年の世界恐慌と関連しまして、農村恐慌下における農村の疲弊に対しましては、御承知の通り、経済更生運動が強力に推進されまして、初代の更生部長として小平権一氏が就任された。また、戦争経済の場合には、御承知のように、標準農村設置ということが掲げられました。戦後におきましては、昭和三十一年に新農村建設ということが河野農林大臣によって提唱せられまして、その成果を上げた。こういう過去の経歴を持っておるわけでありますが、特に昭和四年の農村経済史牛運動のごときは、農林省において非常な熱意を持って、またこの担当に当たられる方々も、相当長期間腰を据えてこの運動に挺身せられ、相当な実績を上げたとわれわれは聞き及んでおるわけでございます。大臣も当時農林省におられて、よく御承知のことと思うわけであります。もちろん、今日の段階においても、農林省の熱意においてこれが劣るものとは考えませんけれども、もし構造改善事業を本気で進めていこうということであるならば、むしろ農林省に構造改善局でも設けまして、大臣や局長が現在非常に任期が短いわけでありますから、朝礼暮改というそしりを免れない、そのためにも、しっかり腰を据えてこれをやっていくという体制が必要ではないかと思うわけでありまして、今度の改正においていろいろ御検討の結果、農政局が一応構造改善の事業の推進において非常に大きな役割を果たすようにわれわれ見受けるわけでございますが、この農政局と構造改善事業、また他の部局との関係をどういうふうにお考えになっておるか、昭和の経済更生運動を何も金科玉条とするわけではございませんけれども、こういうようなつもりで今後の体制をお整えになるつもりか、これをお伺いしたいと思います。
○林田政府委員 今回農政局を設けたいということにつきましては、各農政の専門分化に応じまして、園芸局、畜産局、蚕糸局、こういうふうに分化しました事務を、今度は経営者の観点を入れまして、総合的に農業経営を改善するという視点からこれを処理していきたい、そして農政の総合性を確保したいというような見地に立ちまして農政局を設けることにした次第でございます。従いまして、農政局を設けるということは、農業経営を近代化する、農業構造を改善していくことを中心にして考えておる次第でございまして、これはまさしく先生のおっしゃいますように、農業構造を改善していくというのを農政局の主たる任務として考えておる次第でございます。
○倉成委員 農政局が構造改善事業に非常に重要な役割を果たし、また、縦割りのいろいろな農林省の機構を農業経営の面でとらえるという点は、私も十分理解できるわけであります。しかし、農業構造改善事業の大きな中心になりますのは、やはり基盤整備、あるいはこれの裏づけとなります金融、その他いろいろな問題が出てくるわけでありますので、こういったいろいろな部門の調整をどこで行なっていくかということは、非常に重要なことではないかと思うわけであります。農政局の中に振興課という課が設けられまして、この振興裸の中でいろいろ現在やっておられますいわゆる構造改善事業についての窓口になっていくわけですけれども、農政局の一部局の中の振興課でこういう仕事をやるというのは、実際問題としてなかなかむずかしいのではないか。農政局に相当大きな調整権限を持たせないとうまくいかないのではないかという感じを持っておるわけですけれども、いかがなものでしょうか。
○重政国務大臣 これは御指摘の通りであります。農林省全体が、構造改善の問題を中心としてこれに当たらなければならぬと思うのでありまして、一応御指摘の通りに、農政局の中に構造改善課とも称すべき振興課というものを設けておるのでありますが、農林省全体といたしまして、何らかのはっきりした機構を別途に考えるべきであると思うのであります。畜産にいたしましても、あるいは園芸にいたしましても、あるいは農地局の関係にいたしましても、今御指摘の農業金融の問題にいたしましても、これらを総合して構造改善事業を中心に持っていくということになるわけでありますから、これは何らか別の考えをいたさなければならぬと思っておるのであります。現在でも振興局だけで構造改善の事業、指定でありますとか、あるいは計画の審査というようなことをやっておるのではないのであります。各部局からそれぞれ専門の者を出しまして、四、五十人の者が寄って検討をいたしておるというような実情であります。私といたしましては、今後そういったようなものをさらに改善いたしまして、農林大臣に直属をするような一つの調整の機関をつくりたい、こういうふうに考えております。
○倉成委員 大臣は、構造改善事業を推進するためには、やはりもっと機構を整備していきたいという御意図のようでありますが、これを一つぜひ強く推進していただきたいと思います。農林大臣は非常にお忙しいからだでありますから、全体の部局の調整を一々やるわけには参りませんので、各局間の意見が対立した場合、あるいはその調整に非常に時間的なひまをとるというようなことがありますと、構造改善事業が思うように進まないと思いますので、これはどうしてもある程度機構的に整備する必要がある。企画を十分活用するとか、あるいは農政局の調整機能をもう少し強力にする、また大臣に御意見を申し上げるわけですが、たとえば窓口である振興課の課長さんのようなポストは、みだりにこれを交代させないというような心がまえが非常に大切ではないかと思いますので、御意見を申し上げておきたいと思います。 そこで、農業経営に焦点を合わせるといたしましても、自作農維持とか、あるいは入植営農、あるいは農業災害補償、肥料行政、こういった農業経営と非常に密接な関係のある部門が、農政局の所管からはずれておるわけでありますが、これらの点はどういう理由によるのか、これは官房長からでけっこうですから、お答えいただきたいと思います。
○林田政府委員 まず、農業災害補償でございますが、農業災害補償は農林経済局に残すように考えております。これは、やはり災害の場合の所得の移転というような考え方を持っておる次第であります。もちろん、農業経営には非常に関係の深いわけでございますけれども、より経済的な問題として、これを把握していこうということで、農林経済局に残したようなわけであります。 それから肥料の問題でございますが、これも特に自給肥料、あるいは土壌の改良とか、そういうふうな面につきましては、従来も振興局で取り扱ってきておりまして、これは農政局へ引き継ぐわけであります。しかしながら、化学肥料の数量も非常に多くなっております。それから特に工業と農業との接触点の問題になるわけでありまして、それからまた輸出と内需との関係というようになって参りまして、他産業と農業との関係というように把握する方が、現在の肥料の生産とかあるいは流通という問題につきましては、むしろいいのじゃないかというような考え方をもちまして、農林経済局に残すということにしたわけでござます。
○倉成委員 その御説明で了解いたします。 そこで、農政局について、最後に申し上げたいのは、農政局から構造改善事業その他について、地方農林局にいろいろな指示をされる場合に各局から、農地局、畜産局、園芸局というふうに、ばらばらの指示が地方局の方に参りますと、地方の方では混乱するのではないかと思いますので、これらの点についてはぜひ統一的な御検討をされて、地方農林局が無用の混乱をしないように御留意をいただきたいと思います。 次は、園芸局の問題についてお尋ねを申し上げたいと思います。選択的拡大を強く進めて、特に、それらの成長部門の大きな柱であります園芸に関しまして、独立した局、いわゆる園芸局を設けるという構想は、むしろおそきに失したと私は考えるわけでありまして、まことに時宜に適したものであると思うのであります。ところが、この園芸局で一体いかなることをやるか、どういう心がまえでこの園芸局を運用していくかということについては、十分これは心しておかなければならないことが、いろいろあるかと思いますので、これについてどういう運営をお考えになっているか、お伺いをしたいと思います。
○重政国務大臣 御承知の通りに、園芸部門は、畜産とともに農業の成長部門であります。いろいろのことが将来出てくると思いますが、園芸局におきまして非常に大切なことは、生産の部面においては当然のことでありまして、病害虫の駆除であるとか、あるいは品種の問題とか、果樹、蔬菜等の育成の問題については従来もやっておりましたが、今度は専門的にやらなければならぬことは当然でありますが、同時に日本全体として考え、さらには国際的視野に立っても考えて、この需給の見通しを一面において全体として立てる。そうしてこれによって各地方の適地において生産をせしめる。同時に、それらの価格の安定の施策を考えていく。それがためには市場とのつながり、市場に対する出荷の調整、いろいろ重要なことがあると私は思うのでありますが、これらのことを専門的に親切に指導もいたし、またお世話もいたさなければならぬ。これが園芸局の務めである、こういうふうに私は考えております。
○倉成委員 園芸局設置ということは、果樹その他園芸部門に関心のある農家にとっては非常に大きな力になることでありますので、ただいま申されたような需給関係、あるいは国際的な視野に立っていろいろなこれらの問題を考えていく、あるいは流通改善について親切に一つ指導していくという大臣のお気持には、全面的に賛意を表したいと思います。 そこで、私が特に二点だけ強調したいと思いますのは、いわゆる技術者の確保の問題であります。果樹の生産額は、昭和三十五年で、いただいた資料から見ますと千五十億、その中でリンゴが二百三十億、ミカンが三百二十五億ということになっておるわけでありますけれども、一体園芸局の中でリンゴを専門とする技術者、あるいはミカンを専門とする技術者——特にリンゴだミカンだということを申しますのは、今たとえばミカンは三百二十五億ですが、十年足らずの間におそらく一千億の生産になると私は信じております。そういたしますと、一千億の生産を上げるいわゆる日本の農産物に対してどれだけの技術者が一体準備されるか。もちろん、これは試験研究機関その他ございますから、一がいに農林本省の技術者ということを云々するわけじゃありませんが、一体現在どれだけあり、これからどのくらいにするのか、これは大臣からは無理でしょうから、一つ振興局長からでも官房長からでもけっこうでありますから、お答えいただいて、大臣はよくこれを聞いておっていただきたい。
○齋藤(誠)政府委員 現在振興局の園芸の園芸課の職員といたしまして、技術関係を担当いたしております職員でございますが、現状におきましては、果樹が六名、蔬菜が八名、花卉が二名という人間がおるわけでございます。園芸課におきます技術者は、それぞれミカンあるいはリンゴというふうな専門別の行政としては実は扱っておりませんで、果樹関係の生産担当の係、あるいは流通加工の担当というふうに、実は機能的に担当さしておるわけでございます。果樹関係自身の中でも、中には常緑果樹の得意な者、あるいは落葉果樹の得意な者というようなことに相なっておりますけれども、しかし、果樹につきましては、一緒になって行政を担当しております。御質問のように、末端の指導分野におきましては、落葉果樹あるいは常緑果樹、さらに常緑果樹においても、ミカンだとかあるいは夏カンであるとかいうように、それぞれの専門家を配置しておることは当然でございまして、現在全国的に見ますると、果樹関係のそれぞれ現状におきます機能といたしましては、たとえば常緑果樹であれば興津の園芸試験場で担当するとか、あるいはリンゴでありますならば東北の試験場で行なうとか、あるいは各府県の試験場におきましても、それぞれ専門分野に分けて試験研究を行なっておるわけであります。農林省全体の果樹関係の人間は、率直に申し上げましてまだまだ私は不十分であろうと思うわけでございまして、正確な数字ではございませんが、農林省の全体の試験研究に従事している研究員が約千五百名程度だと思います。そのうち、果樹関係に従事している研究員は約八十名程度ではなかったと記憶いたしております。
○倉成委員 それではちょっと具体的になりますけれども、蚕糸の生産額は三十五年で大体どのくらいになると思われますか。官房長御承知でしょうか。実は果樹については、御案内のように、落葉果樹あるいは常緑果樹、いろいろ種類がございますから、これに共通する部分がありますけれども、リンゴとミカンでは全然性質が違う、またブドウも違う、桃も違うというふうにいろいろ違っておるわけです。そういたしますと、もちろん農林本省でこれらの技術者を一々かかえておくことはいかがかと思うわけでありますけれども、少なくとも三百億、四百億、将来は千億にもなろうとするこういう部門について、専門の技術者がほとんどない。大へん失礼な申し分ですが、現在のところほとんどないでしょう。そういった状態で、園芸局の中で果樹の行政を指導していくということは不可能に近い。私の議論をもってすれば、むしろ農林省に思い切って果樹局でも設けてリンゴ課、ミカン課という課を設けてやるくらいの気がまえがなければならないという考え方を持っておるわけです。まだ時期尚早ということも言われるでしょう。従って少なくとも果樹の中で重要な部門については、そう多数は要りませんけれども、やはり相当な専門家を置いて、これが課長を補佐し、局長を補佐し、あるいは大臣を補佐して、日本の果樹園芸の行政に誤りなきを期するということでなければ、せっかく園芸局を作られましても、魂が入らないというふうに思うわけでありますから、この点については、特に大臣、全体の人数をふさないという方針はわかりますけれども、園芸局の中に十分全国に通る指導力のある技術者、大臣を補佐し得る技術者を確保するように御配慮をお願い申し上げたいと思いますので、これは意見でございますから、お聞き取りをいただきたいと思います。 それから第二点に申し上げたい点は、予算の確保ということであります。すなわち、ことし消費者米価の問題がいろいろ問題になっておりますが、一応消費者米価を据え置くと仮定いたしますと、食管の財政負担というものが千三百低近くになると思います。もちろん、これは末端の農民に大きな恩恵を与えることになるわけでありますけれども、しかし、果樹の生産にしても千五十億、あるいは蔬菜を入れますと数千億に達する。この園芸というのは、やはり農民にとって大きな収入源になっておる。そういたしますと、米麦中心の農業から、だんだん選択的拡大によりまして成長部門として伸びておる園芸局の予算は、画期的に思い切ってこれをとるということでなければならない。従来技術者あるいは園芸部門の方々は、非常に失礼な申し分でありますけれども、農林省の中で非常に片すみに置かれておりましたために、その気宇がまことに小さく、従来こうであったからというふうに、予算の要求にしましても、構想にしましても、非常にみみっちいというか、まことに時代の進展にふさわしからざる考えを持っておられるようでございますから、これらの点は、大臣が格別に御指導いただきまして、新しい道を開いていく日本農業の大きな柱にするわけでありますから、この予算の確保、あるいは新しい分野についての行政という点については、従来の例その他にとらわれることなく、大きく推進していただきたいと思います。大臣は、この点についていかようにお考えになるか、お伺いしたいと思います。
○重政国務大臣 私も、倉成さんの御意見と全く同様に考えておるものであります。御指摘の点は十分に留意をいたしまして、将来発展性のあるこれらの部門についての経費につきまして、十分に考えて参りたい、こういうふうに考えております。
○倉成委員 園芸局はその程度にしまして、地方農林局についてお尋ねしたいと思います。 地方農林局につきましては、同僚委員から非常にこまかく御質問がございましたので、私は、この地方農林局の運用、特に人の配置の問題についてお伺いをしたいと思いますけれども、今次の農林省設置法が今国会において成立いたしますれば、すぐこれが発足するということになりまして、権限が地方に移譲される関係から、相当の人々が地方局に配置されるということになっていく。そういたしますと、従来中央集権的な行政というのがとられておりました関係上、やはり地方に優秀な人材が行ってこれに取り組むということは、口ではやさしいのでありますけれども、現実に自分の身に振りかかって参りますと、これはなかなか容易なことではない。また、今日のような住宅難、その他の事情から考えますと、宿舎の問題、あるいは子供の教育の問題、いろいろな点から考えまして、これはなかなか容易な問題ではない。机の上ではできましても、実際優秀な人材を地方に配置して、情熱を持って地域の開発に当たらせるということは、これは難事中の難事ではないかと思うのでありますが、これらの点について大臣はいかなる御配慮をされておるか、一つお伺いしたいと思います。
○重政国務大臣 御指摘の通り、地方農林局を設置をいたして、局長以下その人事をいたしますことは、相当重大な問題であり、またいろいろその者の事情等もありまして、困難な点もあろうかと考えております。しかし、御承知の通りに、農林省には人材はたくさんおります。地方農林局長として恥ずかしくない者がたくさんおるのであります。でありますから、その点については、私はあまり心配はいたさないのでありますが、ただいまお話のような、あるいは家庭の事情とか、いろいろ他の問題によって制約せられる部分が若干ありはしないかと考えております。それらの点は、できるだけ親切な態度をもって善処して参りたい。そうして、真に地方農林局設置の所期の目的が達せられるような人事の配置をいたしたいと考えておるのであります。できるだけ身分等につきましては、親切に考えます。将来の問題でありますが、場合によれば、その子弟の教育の問題とか、それらの子弟が東京に在住して教育を受けることができるような施設とかいうようなものも順次考えて参りたい、こういうふうに考えております。
○倉成委員 大臣が非常に思いやりのある配慮を払われますので、この点については了承いたしますけれども、地力農林局長その他トップ・クラスの幹部は一応片ずくにしましても、やはり相当大幅な権限移譲でありますから、どうしても本省における相当中堅クラスの実務者を地方に配置がえをしなければいかぬという問題が出て参りますので、これらの方々のための配慮というものが、ただいま申されたような御配慮をしていただくことが非常に大切なことではないかと思います。また、一たん地方に出ますと、なかなか便利になってくるというか、また中央に帰ってくることも非常にむずかしいというようなことになっても困ると思いますので、むしろ、地方において地域の農政の推進に苦労した人々には、将来十分な処遇の道を講ずるルールを確立いただきまして、せっかく意欲に富んだ地方農林局が十分活動できますように要望を申し上げたいと思います。要するに、これは運用であり、人の配置いかんということが、この問題の中心になろうかと思うわけでございます。 いろいろございますけれども、以上の点を申し上げまして、質問を終わります。
○永山委員長 明日は午前十時より委員会を開いて、審議を続けます。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十八分散会