内閣委員会 第5号
- 発言数
- 209 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/08/24
会議録
○永山委員長 これより会議を開きます。 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 この郵政省設置法については、前国会でこれは審議未了になっておるわけでありまして、さらにまた、その前の国会でも問題になって審議されていないというふうな、いわくつきの法律になってきておるわけでありますが、本来ならば、こういうふうないわくつきの設置法の一部改正ということについては、何も短期のこの一カ月くらいの臨時国会にあわてて提案をするという形でなくして、少なくともなぜこれが流れたかということをよく反省していただいて、そうして、かりに提案をするにいたしましても、もう一度じっくり練り直して提案をするというのが至当ではないか。ただ、この中にあります電波監理局に所属いたします定員の面については、これはまあ今年度のうちにやらなければならぬということについては、ある程度うなずけるわけでありますけれども、これにいたしましても、現在すでに採用されておる者を本定員に切りかえるという形になるものであろうと、こういうふうに考えておるものでありますから、そうなりますと、じっくり腰を落ちつけて練り直して、そうして次の通常国会に提案をいたしまして、そこで三月の末までにこれが成立するという形になるとするならば、それでもけっこう間に合う。そういう過程にもかかわりませず、この短期の、しかも重点をしぼったこの臨時国会に、なぜこの郵政省設置法の一部改正というものをあわてて提案をしなければならぬか、この辺に私としては若干の疑問があるわけでありますが、その点からまず大臣にお聞きしたい、こう思うわけです。
○手島国務大臣 前国会と同様の内容を持っておりますこの法律案を出しましたのは、今、森本さんがおっしゃいましたように、一番大きな問題は、非常勤職員を定員に組みかえるという予算が通っておりまして、各局で実施をしておりますが、この部門に対してはそれができない。なるべく早く定員化したいということが一番大きなものであります。そのほかの電波研究所の定員も通っておりますし、なるべくオリンピックに間に合うように実現をしたいということも急がれております。放送関係の法制の改正も非常に今急いでおりますが、こういうものを調査会を設けるというような問題が急がれておりますので、同一の内容でありますが、重ねてお願いしたいということであります。
○森本委員 同一の内容でありますが、急ぐから出した。その放送法並びに電波法を審議いたしますところの審議会をつくりたい、それから電波監理局の定員を年度内において、予算が通っておりまするから、これをぜひ充実をさせたい、この二つが急ぐということについては私もよくわかります。わかりますが、その二つが急ぐということであると同時に、設置法の問題についてもこれを改正するということになりますと、まだその他にも改正しなければならぬという点が出てくるのではないか。そういう点もかみ合わせて、さらに、この間の通常国会においても質疑の中にそれぞれ意見が出てきたことも一つ参酌しながら、この臨時国会が終わりまして九月、十月、十一月とこの三カ月の間に十分各方面の意見を聞いて、もう一回練り直した成案を得て、そうして通常国会に提案をしても、たとえば三月末までに通れば、今大臣が言ったような問題については一応すべて解消する、こういう形になるわけであります。もっとも、通常国会に出せば、その他の法案かれこれいろいろあって、そんなに簡単に君が言っても、三月末に通るとは保証ができぬじゃないか、だからここであわてて出しておかなければ、先のことはどうなるかわからぬということで出したと言われればそれまででありますけれども、私が言うように、そういうような慎重な態度で臨んだ方がかえってよくはなかったかというような意見を私は持っておるわけでありますが、大臣がそういうように言われておりますので、その点については深く追及いたしませんが、ちょっと聞いておきたいと思います。今の大蔵大臣の田中角榮氏が郵政大臣のときに、郵政省という名前は、郵政だけではないから逓信省にしなければならぬということで提案をして、これは衆議院は通っておったわけであります。衆議院は院議としてこれが通りまして、参議院でこれが審議未了でしたか、否決になったか、忘れましたけれども、否決ではないと思います。審議未了になったと私は記憶いたしておりますが、衆議院を一応通ったということは、そのときの衆議院の意向がそれに対して一応賛意を表したという形になっておるわけでありますが、そういう点については、もうあれは昔のことであって忘れてしまった、関係がないというふうにお考えですか。今回の設置法の改正についてはそういう点は出ておりませんけれども、その点も大臣にお聞きしておきたい。
○手島国務大臣 あの当時、逓信省の古い名前を復活させたいという意見が設置法に現われてきまして、私らもその批判組でありました。いろいろな意見が出て参りまして、それがいいと言う人もあるし、悪いと言う人もあるし、だいぶ議論が分かれたのでありますが、あのときに審議未了になりまして、再びあの案を出すかどうかということはよほど考えなければ、実質が名前を変えなければ非常にいかぬという問題でもありませんので、この際は見送ろうということでありまして、特にこの問題だけは直さなければ仕事が動かないという問題でもありませんので、この際は出さないことにしたわけであります。
○森本委員 私は別に逓信省に直せということを言っておるわけじゃないので、ただ、その当時の田中郵政大臣がやいやい言うて、そうして逓信省に名前を変えた法案を出したわけでありまして、それが一度衆議院を通っておる。それで参議院で審議未了になった。こういう形になっておるわけで、郵政省の設置法の一部改正を提案せられるなら、そういう問題もひっくるめて討議をしてしかるべきであるというように私は考えておったわけであります。そういたしますと、逓信省というふうに名前を変えるということはもうやらない、こういうことですね。
○手島国務大臣 逓信省に名前を変えることをもう永久に出さないというところまでは考えていないのでありますが、実質的に非常にこのためによくなる、これが変えなければ非常に悪くなるというような問題でもありませんし、世間でもだいぶ批判もある問題でありまして、もっとじっくりと考えて、出すならそのときに出すべきであるというので、今度は出さなかったわけであります。
○森本委員 なるべく争いの渦中に巻き込まれるようなことには手を染めまい、簡単なことだけはやろうというお気持はわかりますが、今の郵政省で郵政省の記念日をやっておるのは、たしか逓信記念日という名前に変わったのじゃないのですか。やっぱり郵政記念日ですか。
○武田政府委員 ただいまは逓信記念日と言っております。
○森本委員 これはつまらぬようなことですけれども、郵政省設置法の一部改正が、逓信省に改名をするということで衆議院を通って、そのときに田中君がたしか先回りをして、この法律が通るということを見越して、それまで郵政記念日であった名前をわざわざ逓信記念日という名前にして、そのままこの記念日が逓信記念日という名前で盛大に帝国ホテルで毎年やられておる、こういうことになっておるわけでありますが、こういうことも小さな問題でありますけれども、ちょっとちぐはぐな格好になって、わざわざ逓信記念日に名前を変えなければならぬということもあの当時ない、それが法律が衆議院を通ったから絶対参議院も通るという自己過信から、先に名前を変えたところが、法律が通らなかったというところから、今記念日の名前だけが逓信記念日になって、あとは全部郵政省、こういうへんちくりんなことになっておるわけでありますが、こういう問題についても、今度の一部改正を提案するときに省内で問題にならなかったかどうか、これは大臣に聞いておきたい。
○手島国務大臣 特に今お話の逓信記念日の問題は議論になりませんでした。名前というのは、必ずしも実態と合わないところがありまして、議会でも逓信委員会というような名前がそのまま残っておるということで、今の問題もそのままにやっておるわけであります。
○森本委員 私が言うのは、なるべく行政ということについてもちゃんとした筋道を立てて、筋を通しておかなければならぬ。国会が逓信委員会ときめておるのは、これは国会が逓信委員会としてきめておるのでありますから、これは別であります。しかし、郵政省という名前で設置法があって、大臣の名前が逓信大臣という名前であるとするならば、ちょっとおかしい。今の記念日の問題も、あなたも御承知の通り、郵政省で連綿として続いてきた記念日なんです。それが郵政記念日というものでやっておったのを逓信記念日に変えたのは、今言った法律が衆議院を通ったいきさつから、郵政省としては逓信記念日に名前を変えておるわけです。だから、永久的とは言わぬけれども、当分の間郵政省という名前を変えないという大臣のお考え方であるとするならば、やはりその方向に省内のものを統一をしておくべきではないか。小さな問題のようだけれども、逓信記念日と銘打って、毎年四月三十日に各界の名士を呼んで盛大な記念式典を、東京だけでなしに、全国津々浦々でやるというような記念日でありますから、そういう問題についてはやはり意識を統一しておく必要があるのじゃないか。将来時期を見てこれは変えてみようということなら別ですよ。しかし、もう当分の間名前を変える意思はないということであるとするならば、私は、やはりその方向に省内を統一しておくべきではないか、こういう意見であります。それはどうですか。
○手島国務大臣 私自身としては、この際名前を変えることを急ぐという気持はございません。従いまして、記念日の問題なんかもいろいろ考えてみたいと思います。
○森本委員 この設置法の名前を変えないということでありまして、逆に記念日の方の名前を考えてみようということでありますから、それは一応それでおきます。 そこで、この設置法の改正案の具体的な内容に入っていきたいと思いますが、今回の改正の第一の要点は、人事部というのを人事局にするという内容でありますが、今回の局にするということは、局にすることによって何らかの利害得失がありますか。
○武田政府委員 お答え申し上げます。 ただいまのところは官房人事部となっておりまして、一応官房長のもとに入る組織になっております。これを今度は人事局にいたしますと、直接次官を補佐するという形になります。そういう面からも事務の処理も非常に早くなりますし、また、局長として責任を持って所管の事務について仕事を進めていくということに相なるわけでございます。
○森本委員 そういたしますと、今の設置法の関係からいくとするならば、官房の中にありますところの人事部長、それから資材部長、建築部長、こういうものは官房長の部下になるわけですか。
○武田政府委員 一応組織上はそういうふうになっております。ただ、先生御承知のように、官房長の制度が二年ほど前にできまして、そういう歴史的な事情もございまして、実質的には従来はほとんど独立のような形で動いておりますけれども、組織といたしましては、一応官房長のもとに各部長がつくという形でございます。
○森本委員 それは実質にも何にもないわけであって、法律上に基づいたやり方をやってもらわないと困るわけでありますが、法律上では、今のあなたの答弁では——この前私が内閣委員会で質問をしたときは、金沢官房長は、必ずしも官房長が上席ではないという答弁をしておる。これは速記録に残っておるわけです。だから、それなら官房の中に各部長があることはおかしいじゃないかということで、答弁に非常に困ったことがあります。そこで、しかし、法律上はあくまでも官房長があって、その官房長のもとに人事部長、資材部長、建築部長というものがある、こうわれわれは解釈をしておる、こう言ったところが、ええということで、なかなかそれがはっきりしなかった。そこで、この際はっきりしておきたいと思いますことは、この指揮命令系統というものは、大臣、事務次官、さらに官房長、その官房長のもとに人事部長、建築部長、資材部長がある、こういう形になるわけですね、大臣。
○手島国務大臣 現在の形においては、官房の各課は官房長の下にあるという形になると思います。大体、よけいな話ですが、官房長の仕事は、人事の仕事と経理の仕事が各省とも一番重要な仕事なのでありますが、郵政省は、御存じのように経理局が別にありますし、それから人事部が相当大きなものでありますので、実際上は官房長の指揮で動くということはむずかしいと思います。実際と法律の建前とは少し食い違いがある、かように考えております。
○森本委員 それは、法律と実際との建前が違っておっては困るわけであって、これは立法府としてけしからぬ話であります。行政機関としては、立法の趣旨に従って、法律の精神に従って行政をやるのが当然でありますから、法律上も実質上もこれは何ら変わっておってはならぬわけであります。 そこで、今の官房の各課長が官房長に所属するという、それは直属の課ですね。
○武田政府委員 いずれも官房、たとえば文書課とか、そういうふうになっております。
○森本委員 だから、今大臣がさしたところの課というものは、人事部にも建築部にも資材部にも各課が相当あるわけです。そういうものは別として、いわゆる官房に直接あるところの、官房直属の課は何々ありますか。
○武田政府委員 秘書課と文書課、それから審理課で、三課でございます。
○森本委員 その秘書課と文書課と審理課、これは官房長の直属機関でありますから、これは直属であるということはわかります。そこで問題になりますのは、その人事部長、資材部長、建築部長の上司は一体だれか、指揮命令系統の上司はだれであるか、こういうことです。これは大臣から聞いておきたいと思う。だから、大臣が人事部長、建築部長、資材部長に命令をする場合は、どういう指揮命令系統になるか。
○手島国務大臣 はなはだ法律的には苦しいのでありますが、建前としては、官房長を経てやる形になると思います。
○森本委員 建前というよりも、実際法律上は、官房長、それからその下に部下として人事部長、資材部長、建築部長がある、こういうことでしょう。
○手島国務大臣 そうです。
○森本委員 それならはっきりするわけでありますので、今後省内における取り扱いをそういうふうに実行してもらいたいと思います。少なくとも建築部長、資材部長、人事部長は、現行の設置法に基づいては、要するに官房長の部下である。これだけ官房長はえらくなったわけでありますから、官房長は喜ぶと思いますが、今までは官房長と各部長が同格という形で省議をたしかやっておると思います。そういうことではおかしいということを私は前から言っておったわけでありますが、今の大臣の答弁によりまして、今後はそういうふうにはっきりとしてもらいたい、こう思うわけであります。 そこで、郵政省の省議でありますが、郵政省の省議というものは、一応どういう人々によって構成されるということになっておりますか。
○武田政府委員 省議は、大臣、政務次官、事務次官、官房長、各局長、それから部長、さらに陪席といたしまして次長も陪席いたします。
○森本委員 そうすると、官房長の下にあるところの人事部長、資材部長、建築部長が省議に参画をするということは、各局の次長クラスが参画をするということと同じに解釈をしていいわけですね。
○武田政府委員 先ほども申し上げましたように、郵政省の部は非常に大きい部でございまして、と同時に、従来から官房のそれぞれ独立の部という形で運用しております関係で、各部長のその格づけも高い格づけをつけておりますし、また、省議等におきましても、省議メンバーとして入っておるわけでございます。
○森本委員 だから要するに、郵務局、経理局、そういうふうな局の次長も正式メンバーでしょう。
○武田政府委員 さっき申しましたように、これは陪席でございます。
○森本委員 そうすると、私はちょっとおかしいと思うんですよ。各局の次長が陪席であって、それから人事部長、建築部長、資材部長は正式メンバーである。その上に官房長というものがおるわけですからね。官房長が各局長と同格であるというのがこの法律上の建前ですね。そうなりますと、官房長と要するに各局長とで構成をして、それから今言った人事部長、資材部長、建築部長というのが、他の局の次長が出てくるのと同じような格において出ていって、そうして用件があるときに発言をする、平生はすべてその各部を代表して官房長が発言をする、こういう形になるのがほんとうじゃないのですか。
○武田政府委員 省議の構成の問題と、また運営の問題とございますので、運営上は、先ほど申し上げましたような形で運営する方が能率的ではないか、こう考えております。
○森本委員 その答弁、ちっともわからぬのだがね。運営と能率というよりも、私が言っておるのは、ここで大臣が答弁をして、官房長の下に部下として三部長がある、こういうことになったから、そういうことになるとするならば、省議の正式メンバーというものは、大臣、政務次官、事務次官、それから官房長、各局長、それから陪席として各局の次長、さらに官房の各部長、こういうことになるのが当然じゃないですか。これは大臣から一つ……。事務当局にこんなこと聞いたところでわからぬと思いますが、大臣、それがほんとうでしょう。
○手島国務大臣 森本委員が詳しく御存じのように、まつ正直に言いますと、郵政省の官房の部というものは、非常に大きな仕事をやっております。経理局だけは、官房の仕事でありますが、経理局になっておる。人事部というものも優に一局をなす。実質上そういうものでありますから、その他の部も、建築でも資材でも大きな部でありますので、口で官房長の下と言いましても、実際の仕事は、官房長が一々指揮をするということは非常に困難だと思いまして、実際上こういう形になっておるわけであります。
○森本委員 それはこの法律を審議するときの答弁としてはおかしいんですよ。そういうことだから人事部を人事局にしたい、こういうことでしょう。それならば、人事局になった、初めて人事部長が昇格して人事局長になるわけですから、これは局長ですから、正式にメンバーとして省議に出ればいいのです。しかし、今度は残りの資材部長、建築部長というものも、それだけ重要で、どうしても省議に来て局長と同じように発言しなければならぬという必要があるとするならば、やはりこれは資材局、建築局というふうに設置法の改正を提案すべきです。あなたの監督下にあるところの電電公社では、これは資材も資材局であります。それから建築も建築局であります。その必要がないから、官房長の下に建築部、資材部というものを置いて、各部長がおるわけです。ところが、人事部だけは、機構が相当膨大であるから、部ではちょっと工合が悪いので局にしようということで、今度局ということを提案してきておるわけであります。かりに今回のこの設置法の改正が通ったとするならば、今大臣の言ったような形で、人事部の問題については片がつくわけであります。しかし、残る建築と資材については依然として部長でありますから、これを省議に他の局長と同様に加えるということは、私はおかしいと思う。もし他の局長と同様に加えなければならぬという必要性があるとするならば、これはやはり人事部を人事局に昇格さすと同じように、資材局、建築局ということを提案すべきがほんとうではなかろうかと思うわけでありますが、その辺はどうですか。
○手島国務大臣 できるならばそうした方が一番いいと思います。一ぺんに現在の部を全部局に昇格させるということも困難な事情もあると思いますので、一番大きな人事部から、今言いましたように、名実備わったものにやりたいということであります。
○森本委員 名実ともに備わった人事部を人事局に昇格するということについては、あなたの答弁は答弁なりに一応の了解はできるわけでありますが、もしそれがなった暁においての省議の運営というものは、残る建築部長、資材部長については、官房長を経て省議における発言力というものを持つ、他の局の次長と同じような扱いになる。そうしないと、官房長のもとにおける資材部長、建築部長が他の局長と同様の発言力を持つということになった場合には、これはこの次に出て参りますけれども、今度あなたの方が改正をしようとしておるところの電波監理局長の西崎君のもとに、放送部長、無線通信部長、監視部長ができる。これも同じ部長でありますから、この部長が、おれも同じ部長だから、建築部長、資材部長と同じように取り扱ってくれなければ困る、こういうことになった場合に、とても指揮命令系統というものが判然としない。だから、そこは設置法のこういうときに明らかにしておかなければならぬ。要するに、官房に所属するところの建築、資材の各部長は、何も部が大きいからどうかと言ったところで、法律上の建前では、あくまでも官房長の部下である。そうなりますと、官房長の部下扱いをしなければおかしいわけです。だから、省議における発言力というものも、他の局の次長、あるいは今回できるところの電波監理局の三部と同じような扱いをしなければ、法律の建前上おかしいわけです。だから、現実と法律上はどうも違いますから、こういうふうに運用しておりますでは話にならぬ。この際、こういう今後の省議のやり方というものを明確にしておいてもらいたい、こう思うわけです。
○武田政府委員 省議の構成メンバーのことにつきましては、先ほど申しましたように、官房の部と、それから今度できます局の部とはちょっと違っておりますので、新しいものにつきましての構成メンバーは、また今後省内でよく検討いたしたい、こう考えます。
○森本委員 新しい構成メンバーについては省内で検討するということはけっこうであります。けっこうでありますが、今までのようなやり方はおかしいのじゃないか。要するに、事務次官、官房長、その下に各部長がある。ところが、その部長を他の局長と同様に取り扱うということはおかしいじゃないか、法律上は。今後は、かりにこの改正案が通った暁においては、やはりそういうふうな各部局長の取り扱いについては、この法律の建前に基づいた取り扱いをしなければならぬのじゃないか。官房の部長だけ別扱いをし、新しくできた電波監理局の部長については、これを一段低い形の部長取り扱いをするということは、そういうことをやったんでは、要するに郵政省の指揮命令系統というものが、一貫したすっきりした形にならぬ。こういう改正案が通るか通らぬか知りませんが、かりにこの改正案が通ったならば、今までみたようなあやふやな態度をとっておったんでははっきりしない、この際こういう問題については明確にしておくべきである、こういうことを私は言っておるわけであります。だからこれは、何ら私の意見が間違ったことではないわけであって、法律の通り言っておるわけでありますから、将来はこの法律の通りやる方向で善処いたしますと、こういう答弁を大臣がすれば、それで事が済むわけであります。それをああじゃ、こうじや言うておるから、ちっとも進まぬ、こういうことになるわけです。
○手島国務大臣 郵政省の部の問題は、初めからなかなかややこしくなっておりまして、省議そのものがこういうメンバーでなければいかぬということもきまっていないわけです。従って、官房の大きな部の人は局長並みに出席してやっておるわけですが、今お話がありましたので、相当調べてみたいと思います。
○森本委員 相当調べてみるというのはけっこうでありますが、とにかく私が大臣に言って、大臣がはっきりした答弁をしてもらいたいことは、ただいま官房長の地位、各部長の地位というものが、質疑応答で明らかになったわけでありますから、その明らかになった法律上に基づいて、今後の郵政省の運営をかっちりやってもらいたい。それができぬようなら、法律を何ぼわれわれが審議してつくったところでどうにもなりません。この郵政省設置法においてのその位置づけ、格づけというものが、今質疑応答で明らかになったわけであります。だから、省議にどういう人を参画させよう、どういうふうにしよう、それはあなたの方の勝手であります。ただ、指揮命令系統その他については、今のようなあやふやした関係を断ち切ってもらいたい、はっきりと法律に基づいた指揮命令系統というものをとってもらいたい、こう言っておるわけでありますから、別に一つも無理なことを要求しておるわけじゃない。郵政省として、大臣としては、法律をそのまま誠実に、忠実に実行してもらいたい、それができるかどうか、こういうことを聞いておるわけです。
○手島国務大臣 御説の通り、この問題についてはもう少し研究してみたいと思っております。
○森本委員 研究をせられるのはけっこうですが、私はこまごましたことを聞いているわけじゃないのですよ。郵政省設置法の法律に基づいた運用を、その通りすなおに郵政大臣としては実行できるかどうか、実行できぬ郵政大臣だったら困りますから、われわれも考えなければなりませんから。法律を何ぼ審議してきめたところで、その法律は法律、運営は運営で、別でやられたんではかなわぬと思う。その法律を忠実に法律通り実行できるか、こういうことを聞いておるわけです。大臣ができますと言えば、私は次の質問に移っていくわけです。
○手島国務大臣 実際問題が今のように非常に複雑になっておりますので、法律に定められた権限と、それから省議に列して意見を言うということとは、少し——必ずしも同格の者が省議に列しなければならぬということでもないのでありますから、現在の省議というものが、官房の各部長がどれだけの権限を持って発言しておるかというような問題につきましては、もう一度研究してみたい、こういう意味であります。
○森本委員 そういう省議云々ということについては、それは郵政大臣がその権限においておやりになることでありますから、どういうふうにおやりになってもけっこうであります。ただ、私が言っておりますことは、郵政省の部課を統率するというところの指揮命令系統というものは、先ほどの質疑応答によって、それぞれ官房長、部長の位置づけが明らかになったわけでありますから、その明らかになった通り、忠実に郵政大臣は指揮命令系統を実行してもらいたい、それが実行できるかどうか、こういうことを聞いておりますから、こまごました答弁は要らぬわけであります。これはできますと、たった四語でいいわけであります。
○手島国務大臣 なるべく法律に定められた通りに運営を近づけて参りたい。(「なるべくじゃだめだ」と呼ぶ者あり)
○森本委員 それは、ただいまも不規則発言にあったように、なるべくということではいかぬのです。法律は法律の通り、行政の主務大臣としては法律を忠実に実行いたしますということでいいわけです。なるべくだったら困りますから、その点はっきりしておいていただきたい。
○手島国務大臣 その通りにいたします。
○森本委員 そこで、人事局の問題でありますが、先ほど人事部が人事局に昇格をするということについては、相当部が膨大であるから、これを人事局にする、こういう御意見であったわけでありますが、この点の理由については、今の質疑応答である程度私はうなづける点が出てくると思うわけであります。ただ、ここで問題になりますることは、部が局になっていった場合には、局長の地位が、格付が上がるということだけであって、それ以外に、何か局になって局員が得をするとか、あるいはやりやすくなるということがありますか、これは事務当局でけっこうであります。
○武田政府委員 お説のように、部長が局長になるわけでございますが、あとはいろいろと申し上げましたように、実質的にほとんど局と同じような機構内容になっておりますので、ほかの変更はございません。
○森本委員 そうすると、人事部長が人事局長になって、名前が部長から局長に昇格をした、ちょっと胸を張って歩くということで、省議でも若干発言力がふえるという程度で、実質的には何にもない、こういうことですね。
○武田政府委員 何にもないと申してよろしいか、今までもうすでに局の実態を備えておりますので、それを今度局としてお認めいただこう、こういう意味でございます。
○森本委員 だから、実質的には何にもない。部長が局長になった、こういうことであるかどうかということですよ。
○武田政府委員 その通りでございます。
○森本委員 その通りであるとするならば、私は、次の質問は実は控えたいと思います。これはどうも人事部を人事局というふうにするということであるならば、全逓というような労働組合があまり強過ぎる、あるいはまた第二組合を育成しなければならぬ、そういうようなことで、一つ人事部を人事局にでもして締めつけをしようということであると大へんであるというふうに考えておる者もだいぶおったわけでありますけれども、今の御答弁では、部が局になったということだけであって、中身はすでにもう局の実態を備えておるから何でもない、こういうことでありまするから、今の質問が省けて非常に都合がいいわけでありますが、ついでに、この際聞いておきたいと思いますが、この人事局の設置にあたりまして、いわゆる職員の人事の取り扱いについては、官房の方と、それからその他の方で人事局でやるというと、二重になるのではないかというふうに考えるわけでありますが、その間のことをちょっと御説明願いたい、こう思うわけであります。
○武田政府委員 従来やっておりました人事の任免等につきまして、一般俸給表の適用を受けております職員の中で、特に上級の者の人事を従来通り官房に残しまして、そしてその他の人事は全部人事局でやる、こういうわけでございます。
○森本委員 そういたしますと、一般会計に属するところの人事はこの官房で行なって、特別会計に属するところの人事は人事局で行なう、こういうように、大別できるわけですか。
○武田政府委員 今御答弁申し上げましたのは、一般俸給表の適用を受ける職員、こういう意味でございまして、一般会計という意味ではございません。職員の身分によって今申し上げましたわけでございます。
○森本委員 一般の俸給表を受けている人はほとんど一般会計ではないのですか。
○武田政府委員 一般会計は主として電波職員、あと大臣、政務次官でございます。
○森本委員 そうすると、一般会計のの中に特別俸給表というのはあるわけですか。
○武田政府委員 御説明が少しくどかったかもしれませんが、平たく申しますと、本省の課長と、これと相当職以上の者の人事を官房に残す、こういう意味でございます。
○森本委員 今まではその人事のやり方については、すべて人事部でやっておった、こういうことですか。
○武田政府委員 もちろん、人事部でやりまして、官房長、次官を通じて大臣の決裁を仰ぐ、そういうようにしております。
○森本委員 そういたしますと、これから先、人事行政というものが、人事局において行なわれる人事行政というものと、それから官房長の手元において行なうところの人事行政と、二つの人事行政になる、こういうことになるわけですね。
○武田政府委員 仰せの通り、人事のやり方は二つに分かれます。
○森本委員 官房で取り扱うところの人事の対象者は何名くらいでありますか。本省が何名で地方が何名くらいになりますか。
○武田政府委員 本省の課長及びその相当職と、それから次長、審議官、下から申しますと部長、局長、官房長、次官、それでありまして、本省が約百名でございます。それから地方は郵政局長、監察局長、電波局長、これと、それから本案に出ておりますように、東京、大阪郵政局に次長ができましたら、それも含めますので三十二名、それから電波研究所の所長と次長を官房で扱おう、こういうことに予定しておりますので、これを入れますと、総計百三十七名くらいになっております。
○森本委員 この人事局が取り扱う人間は何名でありますか。
○武田政府委員 これはただいまの百三十七名あるいはその他の若干名、審議会の委員とかございますから、それを除きまして、ほぼ三十万近いことになります。
○森本委員 そういたしますと、やは人事局というものは、かなり労働問題に重点が注がれるという格好になると思いますが、しかし、これは先ほどそういう関係はないということでありましたから、これはおきます。そこで、こういうふうな同じ省内にあって、上級幹部については官房でやる、一般の者については人事局でやる、こういうふうに二つに人事管理を分けるということがはたしていいかどうか。人事行政というものは、やはり一貫したものでやった方がよくはないか、こういうふうに考えるわけでありますが、ややもいたしますと、大学出の六級職が省内における特権的な貴族階級であるというふうな態度をとっておる者もあるやに聞きますけれども、もしそういうことがありとするならば、こういうふうな分け方は、かえってそういうふうなことを助長するのではないかという気もするわけであります。そんなことは末端の問題でありますから別といたしましても、とにかく一貫した人事行政をやらなければならぬ。人妻行政が二つに分けられるということは、人事行政の指揮、連絡、統制、こういう点から何か不都合な点が出てくるのではないか、こういう点が心配になるわけでありますが、その点どうですか。
○武田政府委員 お尋ねのような心配も予想されないわけではございませんけれども、もともと大きな人事政策いうものは、省としての行き方をきめて、それによって動くわけでございますし、また、官房に残します人事は、比較的少数の高級者のみということになりまして、大多数の人事は人事局が一貫してできる。特に御承知のように、郵政省のような膨大な人間をかかえておりますところは、それぞれの大きな要員計画とこれの養成計画、そういうものと見合った人事行政をしなければなりませんので、そういう意味でも人事局が大半持っておりますので、そういう点について食い違いはないと考えております。
○森本委員 今の答弁の通りになっていけばけっこうでありますけれども、何か私は、郵政省の中における幹部候補生以上の士官の人事と、それから兵隊に比べたら下士官以下の人事とを明確に分けて、お前らは下士官以下だぞ、おれなんかは将来大将、中将になる格であるというふうな格好がはっきりと、判然としてくるような気がするわけでありまして、そういう心配の面が私は非常に多いと思うわけであります。 この際、私は、この人事の問題について大臣にお伺いしておきたいと思いますが、前々からこれは与党の中でもそういう意見もありますし、また野党の中でも、野党はそういう意見が圧倒的に強いわけでありますが、今日の各行政官庁の上級幹部という者が、ほとんど東大卒あるいは京大卒というふうに、有名な学校の出身者でなければ本省の部局長にはなれない。その他の学校を出た者は、まあ一番成績のいいやつで地方長官——昔で言えば地方長官でありますが、今で言えば、郵政省で言えば郵政局長クラスでありますが、せいぜいで郵政局長になればいいところ、そこで大体ちょんになる。大学を出ていれば、大体とっとことっとこ上に上がっていく。今日郵政省でも、たとえば五十五歳でようやく末端の、たとえばこの辺の日本橋郵便局あたりの課長になるかならぬか、ようやく課長になったというふうな程度で、仕事ができないかといえば、仕事は十分にできる。しかも、そういうふうな仕事に熟練をした人である。一方ではしかし、そのさらに上に、たとえば日本橋の郵便課長でありましたら、その上には次長がおりますし、それから局長がおりますし、さらに郵政局では郵務部長、各局長なんか、それぞれ上役がおるわけでありますが、ところが、昭和二十五年あたりに大学を出て六級職の試験に通った者が、すでにそういう大きな郵政局の人事部長になっておる。大学を出て六級職を通るとどんどん上がっていく。三十三か三十四ですでにそういう地位を占めておる。そういう人は将来は地方の郵政局長になり、さらに本省の部局長になるということを一応約束をせられておる。こういう形の弊害が非常に多いわけでありますが、こういう点については大臣どうお考えですか。
○手島国務大臣 私は、あまり学歴等に拘泥しないで、実際の人材を登用したいと思っています。
○森本委員 今の発言はまことにけっこうであると私は思いますが、おそらくは、その発言を大臣がみないたしまするけれども、現実にこれが実行されていないというふうなことが非常に多いわけであります。試みに今の郵政省の本省の省議に列席をするところの部局長以上の顔を見ていただいたら、十分にわかる。優秀な大学でなければほとんど本省の部局長にはなれないという一つの歴史があるわけでありまして、そういう人事の点については、大臣は今後十分に考慮してもらいたい。たといそれが逓信講習所の普通科しか出てなくとも、優秀な人間はどんどんこれを起用し、登用していく。たとい大学を出ておっても、まずい者はまずい。いい者は上げていいわけでありますけれども、そういう人事の信賞必罰というものをやってもらいたいということを、私は特に要請をしておきたいと思いますが、同時に、この際、部局長の方々にも、みなおられますので、私は、特にこの大学出の問題について申し上げておきたいと思いますことは、たとえば先ほど申しましたように、昭和二十五年あたりに郵政省に入って、六級職を通って今日人事部長になっておる。あるいは昭和二十九年、三十一年、三十二年ごろに大学を出て、今現業郵便局の課長になっておるという諸君が多いわけであります。こういう諸君は、将来そういう出世コースの卵であるというところから、現業では同じ課長であっても、一方は五十三か五十四の郵便課長、一方は二十七か二十八の庶務、会計課長、こういうふうになっておるわけです。ところが、そういう庶務、会計課長あたりになりますと、おれはお前たちと人種が違うのだ、こういうふうな態度を明らかに持っておる。それで、その当該現業郵便局長の言うことをなかなか聞かない。聞かないどころか、逆に、自分の大学の出身で先輩に当たります郵政局の人事部長、あるいは本省の人事部長、そういうところに——人事部長は前におりますが、本省の人事部長ではなしに、たとえば本省の自分の大学出の先輩の部局長、こういう諸君に、東京に出てきたついでに直訴に及ぶものだから、現業の局長あたりはこわがってしまって、自分の部下であるところの二十七、八歳の課長を全然よう使えない。こういうふうな下克上の情勢が全国至るところに今日出ておるということは事実であります。そういう点については、逓信省の大先輩でありますところの手島さんがせっかく郵政大臣になられておりますので、こういう点の弊害は私はぜひ改めてもらいたい。私は大学出ばかりを攻撃するというわけではございません。確かに大学において最高学府として優秀な学問を身につけて、そうして企画、立案、こういう点には異常な才能を示す人もおるわけであります。しかし、それは示す人がおるということであって、六級職を通った人が全部頭脳明晰で優秀だ、下からたたき上げた者は全部頭がよくないということにならぬわけであります。これは先ほど申しましたように、そういう点の人事行政について——これは郵政省だけではございませんが、特に現業を持ちますところの郵政省にはこういう弊害が非常に出てきておるわけでありまして、そういう点については、この部内をよく承知いたしておりまするところの大臣が、今後十分に留意をして、せっかく人事部が人事局に昇格をするという機会でありますので、こういう機会をのがさず、こういう人事の刷新については、一つ大臣以下、次官、各部局長というものは、この点に留意をして人事行政をやってもらいたい、こう思うわけでありますが、これに対する所見をお聞きしたい。私は、あなたがそういう点がないというならば、具体的な人の例をあげてもけっこうでありますけれども、これは相当大きな問題になりますから、具体的に例をあげるということはやめますけれども、そういう点が非常に多いわけでありますので、この際、大臣から一つ明確な御答弁を願っておきたい、こう思うわけであります。
○手島国務大臣 ただいまの御意見はごもっともでありまして、昔からややその弊風があったかと思います。できるだけそういう弊風がないように、正しい人事行政を強く打ち出したいと思っております。
○森本委員 それではこの人事局の問題をおきまして、次に、問題の電波監理局の方に移りますけれども、まず冒頭に、私は電波監理局長に聞いておきたいと思います。 電波監理局長は、今度の三部制のこの案について、心から満足をし、どうしてもこれをやってもらわなくちゃならぬというかたい決意のもとに、あなたはこれに賛成しておるかどうか、省議ではそういうことでどうしても通さなければならぬということになったけれども、電波監理局長としてはまだこういうように修正をしてもらいたいという意見があったのが、それはもう今さら出せない、こういうことであるのか。あなたはほんとうに心からこの案に賛成をして、これはぜひ推進をしてもらいたいという意見になっておるか、うそ偽りのないところを一つ聞いておきたい。これを今後の私の委員会における参考にしたい、こう思うわけであります。
○西崎政府委員 私がこういうことを申し上げるのも我田引水の感がありますが、電波行政というものが、量的な面あるいは質的な面からいって非常に複雑多岐にわたっておりますので、できるだけこういった仕事を能率的に、しかも適正な処置ができるようにいたして参りたいと思っております。そのためには、やはり現在の機構ではいろいろと不便な点が多いわけでありまして、今回御審議をお願いしております三部制の設置によりまして、分任体制というものを確立していただきまして、先ほどの要請にこたえるということで、心からこの御承認をお願いしたいと思っておるわけであります。
○森本委員 心からこれを承認を願いたいということでありますから、もしかりにこれが国会を通って不備な点が出てきたら、あなたはそのときになって、私はこう考えておったのだけれどもというようなことを言っても間に合わぬことを、特に言っておきたいと思います。私は、電波監理局の内部には、今回の改正案については相当意見があると思う。こんな間に合わせ的な改正をやって、今日の日本の膨大になって参りました電波、放送というものを判然と郵政省が指導し、監督をし、さらに免許部分における問題を取り扱うということは、私は非常にこれは疑問を持ちますし、将来の電波行政に対する困難性があるのじゃないか。かえって、こんな改正をするくらいなら、現行の方がいっそのことましであるというくらいに私は考えたいのであります。と申しますのは、それじゃお聞きいたしますけれども、現在この課がこれだけあって、その上にも裸がありますけれども、こういうものを一体三部制にして、どこに三部制にした利益があるのか、その利点を一つお示しを願いたい。
○武田政府委員 現在は次長が二人おりまして、それに監視長となっております。次長は局長の補佐でございまして、局長を助けるという職掌になっておりますが、内部の手続といたしまして、事務の分担をきめる場合もございますけれども、ときどき明確を欠くときがございます。今度は部になりますと、これは組織でございまして、部長は当然その組織の責任者として、そういう資格において局長を補佐する、こういうことになりますので、非常にその問の責任の分担限界がはっきりしてくる、こういうことでございます。
○森本委員 責任分担が明らかになっても——たとえば現在の総務課、経理課、法規課、こういうものについては、すべてやはり次長を通してくるという格好に現在はなるわけでしょう。
○武田政府委員 現在の組織のことのお尋ねでございますか。
○森本委員 ええ。
○武田政府委員 そういたしますと、当然次長を通して参ります。
○森本委員 今度の改正では、それがすべて局長直属になるわけですから、課長から——総務課、経理課、法規課、周波数課、技術調査課がそれぞれ全部直属で、局長が決裁をしなければならぬ、こういうことになるわけですね。
○武田政府委員 さようでございます。
○森本委員 今度はその局長のもとに次長というものはないわけですね。
○武田政府委員 その通りでございます。
○森本委員 これはおそらく、現行の次長二名、監視長一名、この三名えらい人がおりますから、この三名を放送部長、無線通信部長、監視部長にすれば、ちょうど次長と監視長が一ぱい一ぱいになる、だから次長から部長になったということで、中では大した機構改革じゃない、出世する人もあまりおりませんからね。ところが、そうなって参りますと、私は、局長の任務というものが——大局長でありますから、これは相当やられるとは思いますけれども、こういう総務課、経理課、法規課、周波数課、技術調査課というようなものが局長の直属になる。さらにそれへ持って参りまして、放送部、無線通信部、監視部長の監督をしなければならぬ。ところが、その他について、たとえば今の放送あるいは電波、そういう関係で陳情がかれこれいろいろある。そういう場合には、今まで次長の二人が、一人が技術関係、一人が行政関係、それから監視長、こう分かれておったわけでありますから、その面で非常に局長をカバーできたと思う。そうすると、局長は他の省議における重要な問題にある程度没頭ができた。ところが、今度の機構改革ができて、そういうものはすべて局長が、次長がおりませんから応対しなければならぬ。これは今までと比べて、局長の任務というものが非常に過重になる。それに応じて部長は非常にやりやすくなりますよ。だから、この放送部に昇格するところの放送業務課、放送技術課、それから無線通信事務の航空海上課、陸上課、検定課、これは今までよりかはスムーズに私はいくと思います。ところが、それ以外は、今までよりかは現実問題としてスムーズにいくとは考えられません。これは、私は、西崎局長が郵政省の局長では一番古い人であるし、また、一番腕が立つ人かどうか知りませんけれども、腕が立つということでありますから、これくらいのことは十分にこなしていけるとは思いますが、今でさえこの電波監理局長というものは、民間放送、NHK、その他のあらゆる放送界を一手に引き受けて相当の活躍をしなければならぬというところへ持ってきて、内部がこういう格好になって、はたしてこの大きな荒波の中に局長が自由自在に腕がふるえるかどうかという点が、私は非常に疑問になるわけであります。要するに、この五つの課が局長に直属になるということだけでも、局長の任務というものはかなり重くなる。その辺はどうお考えですか。
○武田政府委員 現在も、確かに次、長が二人おりましていろいろと補佐しておりますが、組織上はやはり次、長には権限がございませんので、各課がまた全部局長に直接決裁を仰ぐという形になりまして、やっております。ただ、御説のような、かえって局長にかわる者がないということで局長の仕事もふえるかとも思いますけれども、その辺いろいろと内部的には議論もいたしましたし、心配もしたのでございますが、今度こういうふうに三部を作りますと、部長に法制上もはっきりとある程度の権限を分任できますので、その点においてはかなり局長の負担が軽くなる、こういうふうに考えております。
○森本委員 それは局長のもとに放送部長、無線通信部長、監視部長があって、その下に課長があり、さらに局長のもとに別に第一次長格の次長が一人ぐらいおれば、これは完璧だと思う。あなたはそうは言うけれども、今までやはり次長というものは、少なくともその他の課のことも、決裁等については、私は、次長の目を通って局長にきていると思う。それが直接局長に持っていくということであるとするならば、次長は何をしているかわからぬということになりますから、少なくとも次長の決裁を通って局長のところにいく、こういう形に私はなると思う。だから、今の電波監理局というものの仕事の内容と量からするならば、すべて局長が応対をしなければならぬ。民間放送にしても、あるいはNHKにしても、ほとんど局長が応対しなければならぬ。それをカバーしておったものは両次長である。ところが、その両次長は放送部長、無線通信部長になりますから、その他のことについて口出しをするわけにはいかぬ。そうなって参りますと、電波監理局の局長を完全に補佐をするという次長がほしくなるというのは、これは当然であります。そうでなければ、またこれは私は実際に仕事がやりにくいと思う。そういう点を考える場合、私は、今回のこの局長、部長制というものについては、はなはだ疑問がある。私が今言ったようなことが、現実の問題として、信力量三手政に非常に不備な点が出てくるのではないか。出てきたときに、いや、出て参りましてまことにおそれ入ります。もう一回次長を一つ御承認願いますというようなことをあなたの方が提案をしたら承知しません。はっきり言っておきます。だから、これが次長がほしいということになるとするならば、今回は、次長はほしかったけれども、予算上その他について提案に問に合わなかった、こういうことをはっきり言っておけばいいと思う。それを、そんなことを言ったら怒られるということで遠慮して、これが最高の方針であるということをあなたが言うのだったら、現実にこれを移してそういう弊害が出てきた場合に、弊害がありました、困りましたということでは困る。こういう点は、私は率直にものを言ってもらいたいと思う。これは別に郵政省の援護射撃をしておるわけではないのであって、私が電波監理の行政事項というものを平生横から見ておって、今度の管理機構というものは、かえって電波監理の行政事務を複雑にし、対外的にもやりにくいことになるのじゃないかということが懸念をせられるので、この際、そういうことをはっきりしておいてもらいたい。
○武田政府委員 お説のように、この案が一番完璧な最高の案とは考えておりませんけれども、現存のところではこれでやっていける こういう意味でございまして、特に先生のお尋ねのような渉外的な問題といいますのは、やはり今度できます放送関係ではないかと思います。その点で一部分をはっきり——放送部長というのができますので、すべてそこへいくというような形から、なるべく局長の負担を軽くして運営できるように考えたい、こう思っております。
○森本委員 それはもう私が質問をいたしましても、官房長はなかなか慎重な人でありますから、繰り返して言っておきますが、私が今言っておるように、次にもしあなたが提案をする、あるいは郵政省がそういうふうに直してくれということになりましたら、そういうときは、平身低頭してこなければ、ここで言ったこととまるっきり問題が違うということになります。私は、これはおそらく問題になることはわかっておりますので、今から注意をしておきたい、こう思うわけであります。 次に、電波監理局の問題で聞いておきたいと思いますることは、現在次長二人、監視長が一人おるのでありますから、その次長と監視長を放送部長、無線通信部長、監視部長にするというような考え方をおそらく持っておるだろうと思いますが、これは人事の問題でありますから聞きませんけれども、こういうふうに本省の機構改革をいたしますと、地方電波監理局の組織が現在のままであるとするならば、これはちょっと指揮命令系統がおかしげな格好になりはせぬか、やはり本省の電波監理局の機構をこういうふうに改革をすれば、地方電波監理局の総務部、免許部、監督部、監視部というふうなものを一応本省に合わせたような格好にしないと、命令系統が乱れるような形になりはしないか、こういう点が考えられるわけでありますが、その点の関連性はどうお考えですか。
○武田政府委員 従来とも地方の組織と本省の組織とは同じラインをとっておりませんので、この点いろいろ問題がございます。今回こういう形でいたしましたが、あるいは将来、従来の実績も考えて、地方の組織の検討を行なわなければならないかとも考えております。
○森本委員 地方の検討を行なわなければならぬということであるならば、検討してもらいたいと思います。 もう一つ、この三つの部にいたしたことについて、放送部と無線通信部というものと、この監視部というものを同格の地位に置いて部にするということは、私はどうかと思う。というのは、監視部という仕事と放送部、無線通信部の仕事とは、まるきり角度が違うわけであります。監視部というのは、現業郵便局と同じように、二十四時間ぶつ通しの、現業の最先端に立っておるわけであります。そういう考え方からいくとするならば、この監視部というものを他の放送、無線通信部と同じような形において部をこしらえるということは、ちょっとおかしいのじゃないか。この監視部については、ほんとうを言えば、何らか別の形の機構を考えてしかるべきではないか。この問題についてはあなたはあまり知らぬと思う。おそらく電波監理局長が一番知っておられると思いますが、これはもうほとんど郵便局と変わらない、現業の最先端の一しかも、この間私は視察に行きましたけれども、北海道の帯広付近の監視部あたりは、非常に僻地であって、有資格者で希望者が少ないということで、なかなか困るというような関係を聞いたわけでありますが、それにいたしましても、電波の監視ということは、外国の混信、不法電波というものを探知するにはきわめて重要な役目を持っておるわけであります。今後ますますこの監視部の技術というものは非常に重要な役目を持ってくるわけでありまして、特にこういう辺境の地域にこういうものは多いわけであります。そういう観点から言うならば、この監視部という仕事をその他の行政事務と同格にして取り扱うということは、私はふに落ちない点があるわけであります。これは官房長よりも電波監理局長から答弁を願いたいと思うわけであります。
○西崎政府委員 今先生のお説のように、同じ電波行政部門としましても、電波監視の仕事というのは、多少性質が違っておりまして、現業的な要素が最も強いものであると思っております。われわれとしましても、かねがねこういうものの運営機構ということには検討を加えておるわけであります。しかし、この電波監視の仕事は、そういった現業がもちろん重点ではありますが、それに基づくいろいろな行政措置というものも、それに伴って行なっておるわけであります。そういう意味におきまして、今回はこういった格好で参るのが一番適当だ、こういうふうに判断いたしたわけであります。
○森本委員 どうもあまり要領を得た答弁ではありませんけれども、とにかくこの監視部というものが現業部門であるということの認識を、やはりもう少し電波監理局長としても声を大にしてまず郵政省内からPRすべきだと思う。省内自体が、この監視部がああいう重要な仕事をしておるということを、おそらく私は、保険、貯金局長なんというものは知らぬと思う。まして、これが末端へ行って郵政局長あたりに聞いてみると、さっぱりわからぬ。それが同じような問題として、一部局として取り扱われるということについては、私は非常に疑問があるので、これは将来の問題として残しておきたいと思います。 そこで、今回の電波監理局の機構改革にあわせまして、郵政省の定員が百一人増員することになっておるわけでありますが、これをちょっと説明願いたいと思います。
○武田政府委員 百一人の内訳を申し上げますと、一般会計所属の職員が九十七名でございます。これは電波監理局三名、地方電波監理局二名、電波研究所八十五名、これが現在非常勤者でございまして、これを本務者にする。それから電波研究所は七名増員でございます。これは新規の増員でございます。それから特別会計所属の職員は四名でございます。合わせまして百一名、以上でございます。
○森本委員 特別会計所属の四名というのはどういうことですか。
○武田政府委員 東京郵政局と大阪郵政局にそれぞれ次長を一人ずつ置きます。それから東京郵政局の部長を二人ふやします。これは郵務部と人事部をそれぞれ二分いたしまして、合わせて二名、従って特別会計が全部で四名、こういうことでございます。
○森本委員 そういたしますと、東京郵政局と大阪郵政局の次長を一名ずつ、それから郵務部長と人事部長は、これは東京ですか、大阪ですか。
○武田政府委員 東京郵政局でございます。
○森本委員 そうすると、その郵務部長が二人できるわけですか。
○武田政府委員 さようでございます。
○森本委員 それは第一郵務部長、第二郵務部長という名前になるわけですか。
○武田政府委員 現在そういうふうに考えております。
○森本委員 そういたしますと、この東京郵政と大阪郵政の次長というものについては、その格づけはどこの辺ですか、郵政省内における地位としては。
○武田政府委員 部長の上でございまして、大体局長候補というところでございます。
○森本委員 局長候補というのは、地方の郵政局長、監察局長候補、こういうことですか。
○武田政府委員 そういう意味でございます。
○森本委員 一応はっきりしました。それからちょっと聞いておきたいと思いますが、現在東京郵政局には副局長というのがおられるのじゃないですか。
○武田政府委員 現在はおりません。
○森本委員 前におったのはやめましたか。
○武田政府委員 一時そういう時期もございましたけれども、先般の人事異動に伴いまして転出いたしましたし、現在はおりません。
○森本委員 そういたしますと、今までのように兼務でない、副局長の資格にあるところの次長ができる、こういうことになるわけですね。
○武田政府委員 さようでございます。
○森本委員 それから、これは現在臨時補助員としてこの九十七名というものは採用しておると言うわけですね。それを本定員に切りかえるというわけですね。
○武田政府委員 非常勤者を本務者に切りかえますのは九十名でございます。
○森本委員 この九十名というのは、すべて電波監理局関係ですか。
○武田政府委員 先ほど申し上げましたように、電波研究所が八十五名でございます。それからあと五名が本省及び地方の電波監理局でございます。
○森本委員 これは現在臨時補助員ですか。
○武田政府委員 身分は臨時補助員でございます。
○森本委員 これはいつから切りかわることになるのですか。
○武田政府委員 この改正案は、四月にさかのぼって切りかえをするようにお願いしております。
○森本委員 おそらく、この電波監理局関係の定員については、研究所が八十五名ということでありますから、研究所に重点を置いておるわけでありまして、他の地方の電波監理同等におけるところの定員というものは、これはとても現状では足りないということはあなた方もお認めになっておると思いますが、その点どうお考えですか。
○西崎政府委員 今先生おっしゃいましたように、電波行政にたずさわっております職員の定員というものは、昭和二十五年にこの電波監理行政が確立しましてからほとんどふえておらないというのが実情でありまして、われわれの方としましても、その増員ということにつきましては、各年度の予算要求に対しまして最善の努力はいたしておるつもりであります。今後もその線でやって参りたい、こう思っております。
○森本委員 これは一つ、電波監理局関係の定員については、十分に来年度予算編成等においては考えていかなければならぬ問題であるというふうに私は考えるわけでありますので、この点について大臣の考え方を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○手島国務大臣 電波行政が急激に仕事がふえて参りましたので、定員と多少そぐわない点が多いと思いますが、来年度予算では十分この点について力を尽くしたいと考えております。
○森本委員 それからこの際、ちょっと聞いておきたいと思いますが、有線放送電話に関する法律という法律があるわけでありますが、この有線放送電話に関する法律を所管する部局は郵政省でどこですか。
○西崎政府委員 電波監理局でございます。
○森本委員 そうすると、電気通信監理官は電波監理局長の部下ですか。
○西崎政府委員 有線放送と申しましても、有線放送業務の運用の規正に関する法律ということだと思うのでございますが……。
○森本委員 違う。これは有線放送業務の運用の規正に関する法律という法律と、有線放送電話に関する法律と、二つの法律があるわけであります。有線放送業務の運用の規正に関する法律というものは、これは電波監理局がやるということは判然としております。ただ、有線放送電話に関する法律というものを所管するのはどこか、こういうことを聞いておるわけです。
○吉灘説明員 お答え申し上げます。 有線放送業務の運用の規正に関する法律は電波監理局、それから有線放送電話に関する法律は電気通信監理官であります。
○森本委員 そういたしますと、この有線放送電話に関する法律の内容というものは、郵政省設置法にあるところの電気通信に関する事項とお考えか、それとも放送の業務に関する事項とお考えか、これをこの際はっきりしておいてもらいたい。
○吉灘説明員 有線放送電話に関する所管の問題は今申し上げた通りでございますが、その放送の内容につきましては、議員立法で御承知の通り、有線放送業務の運用の規正に関する法律というのがつくられたわけであります。その放送内容につきましては、これはその法律の定めるところによりまして、電波監理局の所掌ということになるわけでございますが、有線放送電話につきましては、これは電気通信設備としてやっておりますので、電気通信監理官のもとでこれを管理、監督しております。
○森本委員 だから、この法律をつくったときには、私どもも参画してつくったわけでありますので、よく覚えておりますが、ただ、有線放送電話に関する法律というものは、放送と電気通信と両棲動物みたいな形にこの法律がなっているわけであります。そこで、郵政省は、設置法に基づいて、この電気通信というものと放送というものを明らかに別々に区別をしておるわけであります。そこで、本省ではこの有線放送電話に関する法律の所管が電気通信監理官になっているわけです。ところが、本来ならば、これは電気通信監理官が所管をするということであっても、その放送に関する部門はやはり電波監理局長の所管になるのがほんとうなんです。ところが、末端の方に行くと、この有線放送電話に関する法律が地方電波監理局において所管をせられておる。その地方電波監理局における有線放送電話に関する事項だけは電気通信監理官から命令を仰ぐ、実際の人事行政の指揮命令系統というものは地方の電波監理局長ということになっておるけれども、この有線放送電話に関する業務上の指令というものは、本省の電波監理局長でなくて、電気通信監理官から行く、こういう形になっているわけでありますが、これは今有線放送電話の問題が全国的に相当問題になっておる今日において、郵政省としてもこの指導監督行政というものを一元的にしておく必要があるのではないか。そこで、電気通信ということになった場合には、当然これは、私は電気通信監理官の所属に属してけっこうだと思う。ところが、地方の段階において、電話業務を全然やっていないところの地方電波監理局がこれを所管するということについては、まことにこれは不可解なことである。だから、ほんとうは、実地を検査して、これで適当であるということによって許可をする建前になっておりますけれども、すべてほとんど半分は文書上によるところの認定によって許可をする。ところが、法律に違反をする格好の許可を郵政省は行なっておるという、まことにちぐはぐな行政機構が出てきておるわけであります。こういうことを考えてみますると、この所管事項については、郵政省には郵務局というものがありまして、その郵務局の中には、電電公社のいわゆる電信電話を委託せられました委託業務というものがあるわけであります。そういう面からいきますと、特定郵便局の電話交換業務についての指揮監督命令系統というものは、すべてこの郵務局から各郵政局の郵務部を通じて行なわれておる。ところが、この有線放送電話は、現実につながるというところは、その特定郵便局の交換を通るということが非常に多い。ここで非常に末端の方では、この行政命令系統について困っておる。私は、だからこの際、この有線放送電話に関する問題については、中央は電気通信監理官であってもけっこうであると思いますが、地方はこれを地方の電波監理局から郵政局に移し、そうして郵政局の郵務部の方にこの監督指導行政というものを行なわしめた方が、一元的に行なわれるのじゃないかという考え方を持っておるわけでありますが、これは統一をした見解でありますので、事務次官からお答えを願いたい。これは郵務、それから電波監理局、それから官房長、人事すべてに関係がありますので、中でぶんどり争いを行なっておったのではどうにもなりませんので、一つ事務次官から統一ある事務的な御回答を願いたい。
○西村説明員 ただいまお話しの有線電話の問題につきましては、これは監督行政部門に属しますし、それから郵務局系統でやっております特定局で扱いますところの電気通信、これは委託部門で、現業部門でございます。私どもの方が委託されて直轄直営しておる事業でございますので、これを一緒にということは、ちょっと筋として無理ではなかろうかというような点もございまして、実は先生の御指摘のような点もあろうかと思いまして、この法案を出すときに一応検討はしたのでありますけれども、そういったような議論もございまして、今回は見送ることにしたのでございます。将来、現在地方電波監理局でやっております事務がいろいろ支障があるということは、地方の電気通信局、それから郵政局との連絡が不十分なためでもあろうかと思いますので、そういう点につきましても連絡を緊密にして、運用の上で一つ万全を期していくということでやって参りたいというふうに考えておる次第でございます。
○森本委員 今の問題については、これは機構の問題でありまするから、機構の問題として権限の問題も十分含まれておるわけでありまして、それからさらに、これから先、有線放送電話に関する部門が相当大きなウエートを占めてくるということは、これは理の当然であります。それが今、中央では電気通信監理官がこれを所管をし、地方では電波監理局がこれを所管をするということは、非常に複雑な機構になってくるわけでありまして、これは何らかの形の統一をした考え方をぜひ郵政省としては検討願いたい。おそらく通常国会にはこれに関するところの法案が出される形になると思いますけれども、そういうことでは、なかなかこれに対処することはできない。もっとも郵務局は委託業務を行なうところであるから、現業と監督行政とは判然と違うことであるという理屈もわかりますけれども、しかし、電話業務について郵政省で一番知っているのは郵務局であります。そういうことを十分に総合的に一つ考えて、私は、次の国会あたりには、その問題におけるところの総合的な統一をした形の回答ができるように部内で検討願いたい、こう思うわけであります。今の質疑応答を大臣は聞いておって、くろうとでありますから、大臣はよくおわかりと思いますが、これは部内におきまする行政部門としての相当重要な部門になってくると私は思いますので、一つの宿題として省内で十分検討願いたい、こう思うわけでありますが、これに対する大臣の御所見を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○手島国務大臣 お話の通りでありまして、有線放送電話というものは突然生まれたものでありまして、郵政省としましても、この監督をどうするかということは相当研究しなければならぬ制度であります。十分研究いたしましてりっぱな制度にしたいと思っております。
○森本委員 それから次は、これはやはりここから先が一番重要な問題でありますが、この郵政省設置法の中でやはり一番重要な問題は、この臨時放送関係法制調査会の設置であります。これが今後どうなっていくかということについては、日本の今後の電波放送、マスコミのあり方についてこれが審議をせられ、答申をせられるわけでありますから、これは非常に重大な問題になるわけであります。そこでまず、私は、この調査会というものについての内容から聞いてみたいと思いますが、調査会というものはどういう形において設けられるように考えておられるのか、その内容をまず御説明を願いたい、こう思うわけであります。
○武田政府委員 調査会は、委員十五名以内をもって組織する。それから専門委員も十名程度置くことにいたしまして、それで会を運営しよう、こういうことを政令で定めるように予定いたしております。
○森本委員 これは大臣の諮問機関ということでありますが、これは諮問機関になりますか。
○武田政府委員 さようでございます。
○森本委員 この予算は幾ら組んでおるわけでありますか。
○武田政府委員 百八万二千円組んでおります。
○森本委員 そういたしますと、この委員十五名以内というのは、この委員の構成というものは、やはり会長、副会長というようなものをこしらえるわけですか。
○武田政府委員 会長、副会長、委員、こういうふうに考えております。
○森本委員 十五名以内の委員というのは、どういう方面から選ぶつもりですか。これは政治問題になりまするから、大臣から御回答願いたいと思います。
○手島国務大臣 今考えておりますのは、学界、教育界、言論界、財界、文化界及び芸術界等から経験者を選びたい、こういうふうに思っております。
○森本委員 もう一ぺんちょっと言ってみて下さい。
○手島国務大臣 学界、教育界、言論界、財界、文化界及び芸術界、そういう方面から学識経験者を選びたい。
○森本委員 これで各方面を網羅したというふうにお考えですか。国民の最大多数の各界の重要な意見が全部これで聞かれる、こうお思いですか。
○手島国務大臣 大体そういうふうに考えております。
○森本委員 財界の代表を選んで、労働界の代表をどうして選ばぬのですか。日本のごく少数の財界の一部分の愚見を聞いて、最大多数の労働大衆の意見を剛かないということは、ちょっと私はおかしいような感じがするわけです。が……。
○武田政府委員 私から補足して申し上げます。ただいま大臣が申しましたのは、例示的に言われたものでございまして、必ずしも学界一人とかそういう意味じゃございませんので、学界、教育界、言論界、実業界あるいは芸術方面等広く学識経験者、こういうような意味で申し上げたわけでございます。
○森本委員 だから、等広くというのは、その中に、労働界というものも当然入るだろうということを聞いておるわけですよ。入るというように官房長返事ができるのですか。
○武田政府委員 別に労働界を入れないという意味でございませんで、こういう方面から広く、こういう意味でございます。
○森本委員 入れないという意味でなかったら、学界、文化界、教育界、言論界、財界——財界というなら、財界、労働界と、こう言うたらいいじゃないですか。それを言わぬところにおかしいところがあるので、しつこく食い下がっているわけであって、このごろは、労働界の代表というものは、こういう審議会にはほとんど入っておるわけですよ。大臣、それはどうですか、
○手島国務大臣 特に労働界の人を入れないというような意味は毛頭ありませんが、広くそういう方面から学識経験者を入れるという意味であります。
○森本委員 しつこいようでありますけれども、広く学識経験者を選ぶ、それはどういうところから選ぶかといえば、学界、文化界、教育界、言論界、財界、労働界、芸術界、そういう方面から選びます。こういうことでいいわけですね。
○手島国務大臣 けっこうであります。
○森本委員 初めからそう言えば簡単に済むのです。これは今後は一つそういうようにお願い申し上げたいと思うわけです。そこで、この委員十五名内外の人選については、かなり慎重な配慮を要すると思いますが、ところで、この調査会というものは、単なる格間機関ということでありますか。それとも、これから答申をせられたいわゆる答申案というものについては、これをかなり尊重したものを郵政省が土台にして、放送全般についての行政を考えて国会に提案をする、こういう形になるのか、単なる参考意見として、諮問をするということになるのか、その調査会から出て参りました意見というものについては、これを十分に尊重して、いわゆる法律改正についてはそれに持っていきたい、こういう考え方であるかどうか、その点を大臣に聞いておきたい。
○手島国務大臣 ただいまの御質問で、この調査会から出ました答申は、相当重く考えて処していきたいと思います。
○森本委員 相当重くということになりますと、日本語で言うと簡単でありますけれども、重いということの比重が非常に問題になってくるわけでありますが、そういうことは別といたしまして、この調査会が取り上げる問題については、放送法だけでありますか。それとも電波法についても取り上げますか。
○武田政府委員 もちろん、放送法、電波法全体の、現在の放送関係を規制しております法制一切を含むもの、こういう意味でございます。
○森本委員 そういたしますと、電波法についてもこの放送法の調査会の内容に入る、こういうことですね。
○武田政府委員 放送に関連いたします部分は入ります。
○森本委員 放送に関連する部分の電波法は入るということでありますけれども、これは電波法を考えていくということでありますと、やはり電波法全体を考えていかなければならぬということになって、電波法の放送に関する事項だけということはちょっとおかしいと思いますが、それは電波監理局長どうですか。
○西崎政府委員 今御説のように、電波法に放送に関係する部分が非常に多いわけで、また、無線局の一環という立場から放送を考える必要もあるわけでありますので、当然電波法自体が検討されることになるかと思います。ただ、電波法自体の改正という問題につきましては、あわせて役所の方で検討して参りたい。一応放送に関連した部分は、この今度できる予定の調査会で御審議を願い、その他の部分につきましては、役所の方で改正案について調査審議していく、こういう考え方であります。
○森本委員 そういたしますと、この調査会としては、今の放送法について、現在の放送のあり方について根本的に再検討する、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
○手島国務大臣 御質問の通りでありまして、全般的に、根本的に研究したいと思います。
○森本委員 そういたしますと、現在の放送法というものが、これは日本放送協会に関する事項がほとんどであって、一般民間放送に関しては放送の若干の規制の部門が載っておるというにすぎない。場合によっては、これが日本放送協会法、それから放送法、法という三つの形になるかもわかりませんし、あるいはまた現在の民間放送のあり方について、あるいはまたNHKの現在の料金制度について、あるいはNHKの根本的なあり方について、そういう点についても、この調査会において根本的に日本の放送界のあり方を討議する、こういうふうに解釈していいかどうか。
○手島国務大臣 その通りであります。
○森本委員 そうなりますと、これはかなり重要な調査会になってくるわけでありまして、各方面がこの調査会には非常に注目せられると思いますが、そこで、委員の人選については、先ほど言われましたのでわかりましたけれども、さらに専門委員を十名程度というふうなことを言われましたが、この専門委員というものはどういう内容ですか。
○武田政府委員 これは、調査会が発足いたしまして、そして調査会において必要と認められる部分について専門委員を御任命願いたい、こういうふうに考えております。
○森本委員 必要と思われる部分については調査会がきめるということでありますが、そうなりますと、郵政省として、現在専門委員というものをどういうふうに置かなければならぬ、こういうことについての郵政省の考え方をお示し願いたいと思います。
○吉灘説明員 お答えいたします。 専門委員は、先ほど官房長が申し上げました通り、これは調査会が発足しまして、調査会自体において決定せられる事項であるわけでございますけれども、われわれが一応の構想として考えておる点を申し上げますと、委員が十五名おりますので、十五名でそれぞれ分科会みたいなものができるであろう、分科会にそれぞれ専門委員を割り振りまして、専門的な事項について委員から調査検討を命ずるというような形がおそらくできると思います。
○森本委員 その専門委員というのは、要するに郵政省の役人になるのか、あるいは一般から専門委員というものを委嘱するのか、そういう点を聞いているわけです。
○武田政府委員 大体は外から、たとえば法制に明るい人とか、あるいはまた電波の技術関係の明るい方とかいうようなことになると思います。
○森本委員 そうなりますと、この委員、専門委員というものについての待遇はどうなるわけですか。
○武田政府委員 委員及び専門委員の方には委員手当を予定しております。大体その額は、委員は一回二千五百円、専門委員は一回千二百円程度というようなことを予定しております。
○森本委員 これは大体月何回くらい会合をやるつもりですか。
○吉灘説明員 調査会の委員会なるものは月一回、それから専門委員は大体月二回程度であります。
○森本委員 これは、日本の将来のテレビ、ラジオという放送に関する事項を根本的に検討しようという、非常に重要な会議であります。そういう重要な会議において、はたして一日二千五百円くらいで、しかも優秀な人が集まってくれるかどうか。もっとも、優秀な人が集まってくれても、たった二千五百円くらいだから、二時間か三時間お茶を飲んで、ごたごた言うてみたら、あとは原案は郵政省の役人がつくってしまうからというような根性でやるとするならば、これは別でありますけれども、そうでなしに、広く各界の識者の意見を網羅して、そしてその各界の識者の意見によってこの原案をつくるということになるとするならば、今のこの忙しい時期に、よほどひま人で、よほど放送に関する問題に熱心でなければ、来て熱心にやってくれるということはなかなかあり得ないというふうに私は考えるわけでありますが、その辺どうお考えですか。
○武田政府委員 御説のように、もっとたくさんお出ししたいと思っておるのではございますけれども、何分予算の関係もございまして、一応こうなっております。また、これは大体二年間を予定しておりますので、最初の一年は主としていろいろ資料収集、調査というようなことで、おおむね月一回でもいいんではないか、二年目に入りますと、もっと頻度を多くしなければならないかと考えておりまして、それは、会が発足いたしましてからまた運営をよく考えていきたい、そしてまた、予算措置等も考えたい、こう思っております。
○森本委員 今の各種調査会とかあるいは諮問委員会というものは、そういうふうな委員が商売みたいな人がおって、五つも六つも兼任をしておるというような人がたくさんおる。それが有名人であって、あっちの会にちょっと顔を出し、こっちの会にちょっと顔を出すということでは、その会が専門的にじっくりと腰を落ちつけてやるということにはならぬわけであります。少なくともこの調査会の人選にあたっては、四つも五つも委員を兼任しておるというような人については、これはもう遠慮してもらうというふうな考え方になると思うのですが、その点どうですか、大臣。
○手島国務大臣 適任者が非常にたくさんおるわけでもないと思いますので、多少ほかの方にも行かれる人があるかと思いますが、できるだけ専念してやっていただくような人を任命したいと思います。
○森本委員 これは四つも五つも委員を持っておって顔だけ出せばいいというような人を任命してやるくらいだったら、初めからやめた方がましです。初めから調査会なんという隠れみのをこしらえずに、郵政省が堂々とこれを審議して、郵政省の責任において、政府の責任において国会に提出するというふうにやった方がましであって、少なくとも各界の意見を十分に聞いてやるということであるとするならば、これはやはり相当熱心に、たった月に一回の会合であっても、その間には現地も見るし、あるいは資料を持って帰って十分に検討する、わからぬところがあれば事務当局に電話をかけて聞いてみるというくらいの熱心さを持たなければ、この調査会の成功というものはとうてい及ばないわけであります。そういう点は大臣が人選のときに十分にお願いをしたい、こう思うわけであります。 そこで、そういうことになると、一日二千五百円というのは、予算がございませんから云々という官房長の話でありますけれども、NHKの経営委員は、一日出れば二万円出ているわけであります。同じ放送関係であります。一日の日当が二万円であります。しかも、この調査会は、そのNHKの根本的なあり方についても討議しようという放送調査会であります。そういうふうな放送調査会において、二千五百円ぐらいでほんとうに優秀な人が来てくれる一そういう熱心な人は金額の多少にかかわらずやってくれるとは思いますけれども、金額によってそれを推しはかろうというような失礼なことは言いませんが、しかし、それだけ熱心にやってもらおう、この重大な問題を一生懸命やってもらおうとするならば、やはりそういうことを依頼をする方は依頼をする方で十分考えていかなければならない。何ぼ予算がないからといって、この程度では、私は出てくる委員に熱心さを要望するということは無理じゃないかと思う。これはほかに何かやり繰る方法はないのですか。
○武田政府委員 委員手当は大体そういうふうになっておりますので、また次年度の予算折衝の際はできるだけ努力したいと思っております。
○森本委員 次年度は次年度の予算のことになりますけれども、私が聞いておりますのは、今年度においてもそういう各界の有識者というものを網羅するならば、郵政省の予算内においてもっと他に、この二千五百円というものについていい方法はないのか。官僚の諸君というのは、こういうことをやるのはうまいものですよ。何か他に、この委員が出てきても喜んで出てこられるというような措置をとるやり方はないのか、合法的に。法律を犯されてはたまりませんから、合法的にもっとやるいい方法はないのか、こういうことを聞いておるわけでありますが、経理局長はきょう来ておりませんのでわかりませんが、どうですか。
○武田政府委員 委員手当といたしますと、政府の付属機関であってこういったような関係の委員手当は基準もございますし、大体ほかのやり繰り云々というお話もございましたけれども、国の予算の使用でございますから、十分にできないと思います。
○森本委員 十分にできない、次年度の予算からということになるとするならば、いっそのこと次年度から発効した方がましですよ。そのくらいの予算もようとらぬような郵政省だったら、初めからこういう調査会はつくらぬ方がましです。調査会をつくって各界の人を網羅したわ、待遇はないわ、その調査会が何やらわからぬ形になったわ、実際出てきた案は役人の案であったということになると、全くこれはまずいものだ。ほんとうにこれをやるつもりなら、大蔵省とかけ合って、その予算がとれぬようだったら、あっさりあきらめてしまうというやり方が私は正しいと思う。だから、その点については現在どうにもならぬという官房長の答弁でありますけれども、どうにもならなかったら、私は、来年度の予算が編成をされるときに郵政省は大蔵省と予算折衝をやってみて、その範囲内でできるということになるとするならば、そのときにこそこういう重大な案件はかけてもいいのじゃないか、こう思うわけであります。このこと一つだけを考えても、私は、こういう問題についてはなかなか疑問がある、こう思うわけであります。それはそれといたしまして、先ほど官房長が答弁をいたしましたように、この存続期間を二年というふうに区切っておりますが、二年と区切った理由はどこにありますか。
○武田政府委員 事柄は、非常に重要な内容を御調査願う機関でございますけれども、また他面、この放送法法制関係の再検討ということも非常に急がれておるものでございますし、それやこれやの事情がございまして、なるべく早く結論を出したい、こういうところから、第一年目は主として調査、二年目に御審議願う、こういうような意味合いで二年といたしたわけでございます。
○森本委員 なるべく早くやるということなら、一年でいいですよ。
○武田政府委員 非常に多方面にわたりますので、やはり二年かかるのじゃないかと思います。
○森本委員 二年というふうに区切っておりますが、あなたの方は二年間——一年間は調査、それからあとの一年は十分にこれを審議する、こういうことでやりたい、こういうように言われておりますが、そこで、私は、現在の問題で聞いておきたいと思いますことは、今の段階においては、FM放送なんかの実施がもはや目前に迫っておると思うわけであります。それからまた、宇宙通信の開発等についても、これは目前に迫っておるわけであります。こういう問題について、まず一つ一つ分けていきたいと思いますが、FM放送の実施段階における免許その他については、現在の放送法に基づいて、この調査会の放送法の検討いかんにかかわらず進めていく、こういう考え方であるのかどうか、大臣に聞いておきたいと思います。
○手島国務大臣 今度の調査会は、放送全般の問題を調査するという目的でありまして、現実の問題の免許等FMの問題なんかは関係なくやっていきたい、こういうふうに考えております。
○森本委員 そういたしますと、FM放送の免許、そういう問題については、現行のこの放送法に基づいて、この調査会における問題とは別個に考えていく、こういう段階になろうと思いますけれども、そこで私がお聞きしたいのは、そうは言っても、この放送調査会が将来の日本の放送界のあり方を討議をするということになりまして、今回電波の最後の媒体としてのFM放送を許可するということになりますと、その許可をすることによって、一つの日本の将来の放送界のあり方というものが判然と浮き上がってくるわけであります。これが判然として浮き上がってきたけれども、放送調査会はそれとまるきり違った結論を出したという場合になると、これは非常に私は困った現象になると思うわけであります。その辺の関連を大臣としてはどうお考えになるか。たとえばFM放送については、もはや来年の四月までにやらなければならない、早ければ本年の十一月ころにはやらなければならない、こういう段階にきております。そこで、FM放送を、今の民間放送、さらにNHK、こういうものに、現行の放送法に照らして、現行の放送業務として許可をすることになるとするならば、現在の放送形態がそのまま続いていくということになるわけであります。そういたしますと、一たん許可をして、設備に膨大な資本を投下をしてできた以上は、これを軽々に合併をし変えるということはなかなか不可能になってくるわけであります。その辺は、最後の媒体としてのFM放送を許可するという、この調査会と関連なしにその問題を進めていくということを言われるけれども、実は調査会で答申を出すところの答申案というものに非常に関連性が出てくるわけであります。その間の関連をどうお考えか。これは非常にむずかしい問題でありますけれども、この回答がないことについては、なかなか日本の将来の放送界のあり方というものは決定されにくい。その辺をどう大臣がお考えになって、この調査会とFM放送の実施を進めていくかということに、私は疑問を持っておるわけであります。
○手島国務大臣 調査会は御存じのように、二年間も調査をする。FMの問題は、そう二年も先まで待っておれないという問題がありますので、FMの免許をするときには、長い将来の放送事業をどうするかということを考えながら、新しく研究される法制とはあまりに違わないようなものにして、FMの免許をする以外には、現在のところは道がないと思います。
○森本委員 だから、たとえばの話、今度のFM放送の許可が、今の中波放送、ラジオ放送の革命的な問題になる。たとえば中波は、今の電力関係のように各ブロックごとに一つの大きな会社にして電力を増強すれば、けっこう間に合う。ところが、今のFM放送については、これを今の民間放送のテレビと合体さして今のようなものをやっていく、あるいは中波放送をそういう形に切りかえるというふうなことを構想に描くとするならば、FM放送を許可をするときに、そういう構想を描きながら許可をしていかなければならぬわけです。ところが、調査会は調査会で独自の判断によって二年間検討してその方向に進んでいく、FM放送の実施については、郵政省は現行において行なっていくということになりますと、そこでFM放送を民間放送に対して許可をしたことが、将来の放送界のあり方に一つのレールをしくということになるわけなのです。関係はないとは言いながら、それを根本的に百八十度ひっくり返すということは、これは調査会としては出しても無意味になってくるわけであります。放送界を再編成するということであるとするならば、今度のFM放送の許可が最後のチャンスであります。これを除いたら、日本の放送界を再編成するということは不可能であります。そこに私は私なりに疑問に思う点があるわけであります。また、日本の放送界全般が、今度の問題についての疑問を持っておるわけであります。その点については、今の大臣の答弁では、やはり私は、そういう放送界の疑問というものはなかなかとれないと思うわけであります。その辺の関連を大臣がもう少し明確にしていただきたい。これは最後の媒体でありますから、くどいようでありますけれども、日本の放送界を再編成をして、放送界はかくあるべきであるという方針をきめる以上は、このFM放送の許可が最後の機会であります。これを一度許可をした以上は、根本的に再編成をするということはほとんど不可能であります。その辺の関連性というものを考えながらいくと、調査会は調査会でいく、FM放送の許可はもはや来年度の実施の段階に移すということでは、これはちっともお話にならぬ。これは非常に重要な問題であります。
○手島国務大臣 ただいま関係なく進んでいきたいと申しましたのは、調査会は二年も先に結論が出る。FMの問題は、現実の問題として、二年まで待てない問題だ。従いまして、現在FMの問題を解決するには、現在の法制のもとでやるしか仕方がない。しかし、そのやります場合に、どういうものに免許するかということをきめますときには、将来の日本の放送事業というものをどういうふうに持っていくかということを一応省としては考えまして、その線で、この調査会の結論が出た場合に非常に混乱を来たすというようなことのないように、できるだけ努めていきたい、こういう意味であります。
○森本委員 それはできるだけ努めていきたいということであって、現状の放送法に基づいてFM放送を許可しようとするならば、よほどの郵政省の大英断がない限りにおいては、放送界はかくあるべきである、放送事業はかくあるべきであるという考え方を郵政省が持ったにいたしましても、そういう大英断的なFM放送の許可をするということは、おそらく現状では不可能であります。そうなって参りますと、調査会の方は調査会として、非常に飛び切りいい案を考えましても、FM放送が一たび許可になっておる以上は、どうにも動きのとれない現実になってくるわけであります。そこで、これをほんとうにそういう点をマッチして考えていくとするならば、先ほどの二年と一年の問題になってくるわけであります。官房長は簡単に二年ということを言いましたけれども、やはりこれは一年以内に結論を得るという方向に努力をして、その間にFM放送問題についても検討し、その両者が相待っていくという形をもって、初めて、日本の放送事業のあり方を根本的に将来何十年の長きにわたってどうするという命題が出てくるのではないか、こう私は考えておるわけでありまして、その辺の関連を、これは大臣よりも監理局長、答弁を願いたいと思います。
○西崎政府委員 今度の調査会というのは、日本の放送の今後のあり方につきましていろいろ意見を交換されまして、そこである程度のデッサンができた場合に、それに必要な法制の改正という問題と取っ組む、こういうことになると思います。そういう意味で、日本の今後の放送のあり方という広い話題の中に、当然今お話しのFM放送という問題も出てくるということは予想されます。しかし、今度の調査会は、そういう個々の免許方針というものについて審議するのが主題ではありません。一方、FM放送の免許方針の確定という問題は、先ほど大臣からの御答弁にもありましたように、できるだけ早くきめたいということでございます。従いまして、これは形の上では、調査会の期間、FM放送の免許方針の確定という問題は別個の問題だというふうに考えておりますし、そうせざるを得ないのじゃないかと思っております。しかし、さっき言いましたように、その間非常に密接な関係もございますので、その調査会の二年という期間もできるだけ短縮し、また、FM放送の問題につきまして、調査会の方ともある程度いろいろ話し合いをしていくということも、事実問題として必要になってくるのじゃないか、こういうふうに考えております。
○森本委員 この問題は相当重要な問題でありますので、本日は時間がちょうど一時になりましたから、また次の機会に続けて質問をさせていただくことにいたしまして、私の質問をこれで終わります。
○永山委員長 本日はこの程度にとどめて、次会は公報によってお知らせすることとして、 これで散会いたします。 午後一時三分散会