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41回国会衆議院1962/08/16

内閣委員会 第2号

発言数
59
登壇者
5
会派数
2
開催日
1962/08/16

会議録

永山忠則自由民主党

○永山委員長 これより会議を開きます。  行政不服審査法案及び行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案の両案を一括議題といたします。  質疑の申し出がありますので、これを許します。田口誠治君。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 行政不服審査法案の内容については、いろいろ地方において起きておる諸問題を取り上げて御質問申し上げると、ずいぶん多岐にわたるわけなのでありますが、私は質問の第一陣でもありまする関係上、一応この法案を御提出になった理由、その基本的な概括的な点について、不明の点をお聞きいたしたいと思うのです。従って、質問の言葉数は短いかもしれませんけれども、内容に至ってはわかる限り御親切に一つ御説明をしていただいて、次の質問がその回答でなるべく消化されるような形をとっていただきたいと思います。  第一に、提案理由の説明にも書いてありますように、この訴願制度は、行政庁の違法な、または不法な処分に関しまして、行政庁に不服を申し立てをいたしたり、行政庁における簡易迅速な手続によって国民の権利、利益の救済をはかるということが、まず第一の目的でございまするし、第二の目的としては、行政の適正な運営を確保するということが目的になっておるようでございます。従って、このことを考えてみますると、明治二十三年十月十日、法第百五号で施行されておりますところの訴願事項の内容からいきますると、今度の提案された内容が必ずしも両立しないような感じがするわけなんです。それで、国民の権利、利益救済というようなことに重点を置いてやったような場合には、やはり行政庁においては不利な面が出てくる点があるわけなんです。これは従来あった訴願法によって判断をいたしましても、そういうようなことが考えられるわけなんです。従って、提案説明にありまするように、両方とも両立させるのだということについては、非常にむずかしい面があると思うのですが、主なる目的はどちらの方に重点を置かれておるかということを、まずもってお伺いをいたしたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官・首都圏整備委員会委員長

○川島国務大臣 国民の権利義務擁護と行政の適正なる運営ということは表裏の関係にありまして、相反するものではないと考えております。ただ、戦前は、憲法によりまして、行政のあり方というものが、国民のためというよりも、むしろ天皇の官吏であるという観点から、ややともすると官庁本位の行政が行なわれてきたのであります。従って、訴願法の精神の重点が、国民の権利義務擁護よりも行政の運営の面に置かれたのでありまするが、新しい憲法によりまして、行政は、また政治は国民のためにあるのだということがはっきりいたしております。その趣意に従いまして、今回訴願法の改正をいたしたのでありまするからして、従って、行政不服審査法におきましては、国民の権利擁護に重点を置きまして、あわせて行政の適正なる運営をする、行政の姿を正すということも、また目的の一つとしておるわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 きわめて筋としては通った提案になっておると思いますが、実際問題といたしまして、国民の権利を擁護していくという形は、ややともすると、行政面からいくと、行政をとっておる方としては、どちらかといえば不利というような面も出てくるわけなのでございまして、私はただいま御質問を申し上げたわけでございまするが、そこで、これは長官でなくてもいいのですけれども、たとえばこういう条項が今まで非常に国民の権利義務を擁護することに支障を来たしておったのだが、この改正によってこの点が救われるのだというようなことを、これは一つでも二つでもいいのですけれども、明確にしていただきたいと思います。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 今回の行政不服審査法が、両面の目的を持ちながら、特に国民の権利、利益の救済に重点を置いております点は、先ほど長官の御答弁の通りでありますが、まず訴願法といたしまして法律全体を流れております考え自体が、そういう色彩を濃くしておるのであります。  たとえば、訴願法におきましては、これは最も重要な点でございますが、訴願できる事項が列記されまして、列記された事項だけしか訴願できない。これに対しまして、新しい不服審査法案におきましては、一般概括主義という方針をとりまして、列記でなく、何でも訴願できるという建前によって法律ができておるのであります。訴願の範囲が局限されていたものが非常に広がって、ワクをはずされたという点におきまして、大きな相違がまずあると思うのであります。  さらに、審査法におきましては、これまで認められておりませんでした行政庁の不作為、申請を出しても、返事がこない、いつまでたっても回答がこないというような行政庁の不作為に対しまして、やはり不服申し立ての道を開きまして、その不服申し立てを通じまして、行政庁に処分なりあるいは処分のおくれた理由なりを督促するという手段がとられておるのであります。  さらに、従来訴願法に見られなかった新しい制度といたしまして、教示制という制度が採用されまして、不服申し立ての許されております。できる処分につきましては、どこの行政庁に対し、またそれぞれの期間の間に不服申し立てができるということが、処分と同時に知らされまして、それによって、不服の者は、直ちにその示されました役所に対して申し出ができるという道が開かれておるのであります。  そのほか、不服申し立ての審理全般にわたりまして、かなり詳細な規定が設けられまして、それによって国民の申し立てが十分に開陳できる仕組みになっておるのであります。これらの新しい制度を加えてできております行政不服審査法が、従来の訴願法に比べまして、国民の権利、利益の救済という面におきまして、画期的なものであるということが言えると思われるのであります。  さらに、全体の考え方として、明治二十三年の法律と今日の法律を比較してみますときには、そういう気持が条文の上にもいろいろ現われておるのであります。たとえば訴願法におきましては、「訴願書ノ侮辱誹毀ニ渉ルモノハ之ヲ受理セス」というような、非常に役所がいばったような書き方をしておるのであります。こういう条文は全く新しい法律からは姿を消しておりまして、もっぱら権利救済の手段を手を尽くして書いておるという状況でございます。これによりまして、お話しの役所の不利益というのはどういうことかよくわかりませんが、行政庁の方の負担はかなり加わると思うのでありますが、しかし、国民のための行政でありますので、当然サービスとして、その負担は行政庁として負うべきものであると考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 長所を総括的な面から御説明をいただいたわけですが、今お話のありましたように、明治二十三年の訴願法は六項目に限られておるのでありまして、そのほかに「其他法律勅令ニ於テ特ニ訴願ヲ許シタル事件」ということは入っておりまするけれども、きわめて範囲が狭いわけなんです。今度の内容を見てみますると、その範囲は大きく広まっておるわけなんでございまするけれども、しかし、その中に相当の除外条項が規定されておるわけであります。それで、その除外条項の内容を一つ一つ取り上げてみますると、こういう除外条項は、この法案を提出する目的に合っていないのじゃないかというような内審も入っておるのですが、おそらく提案された当事者としては、そういう点毛十分に御認識いただいておると思いまするが、その点はどうなんですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 法案の建前が一般概括主義でございますので、この精神を体しまして、除外事項につきましては真にやむを得ない最小限度の事項に限定をいたしております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 そう答弁されればそうかもわかりませんが、除外条項をずっと見てみますると、地方におけるいろいろな間組に対してほんとうに訴願をしたいというような点が、やはり除外条項の中に入っておるわけなんです。それで私は、言葉は悪いけれども、あまり民主化されておらない県に住んでおりまするために、県の行政なり地方市町村の行政の中には、非常に非民主的な行政を行なっておるところがあるわけなんです。たとえば選挙のときに協力をしなかったような場合、またそれに大きな支障を来たさしたような人たちは、不利に扱われるわけなんです。そして何かあったらというようなことで、ほんとうに微々たることでその人を左遷をいたしたり、あるいは解雇をいたしたりというようなこともないでもないわけなんです。それで、特に今日私らが公平にものを見ましても、学校の先生なんかの場合には、これは文部省の行政そのものを見ましても、日教組に対する態度というようなものが今日の時代における態度かどうかということについては、これはやはり大きく私どもは心を寄せなければならないと思いまするし、これが県段階とか市町村の段階へ行きますると、このものが直接反映されておるわけなんです。こういうことから、ほんとうに微々たることで、一例をあげますれば、学校の先生等が解雇とか、あるいは理由もなしに第三者が見てあのような左遷はというようなことがあっても、不服訴願ができないというようなことでは、私は非常に困ると思う。この除外条項の中には教育の面も入っておるわけなんですから、私はこの実例を一つ取り上げてみましても、この除外条項は相当検討する余地があるのじゃないかというように考えられるわけなんですが、こういう点についてのしぼり方はどういうようなしぼり方をされたのか、ちょっと詳しくお伺いをいたしたいと思います。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 私、先ほど一般概括主義であるということを申し上げましたが、なお説明の少し足りなかった点がございます。一般概括主義でありますが、むろん、これに対してこの法案の第四条第一項にあげておりますような十一項目の除外例がまずあるわけです。さらに、第四条第一項の本文にございますように、この十一項目のほかに、さらに他の法律によって除外をする、個々の法律によって除外をされる事項があるわけでございます。従って、本法による除外と、さらに他のそれぞれの法律による除外の二者があるわけでありますが、このうち、他の法律によって規定いたしますものと、ここの本文に規定いたしますものとの違いは、一口に申しますと、本文に並べた十一の項目のように比較的抽象的に表現することのできるものと、個々の法律で具体的に表現する必要のあるもの、そういう大まかな差別から、ここの除外と法律の除外と二つある。しかし、その両者を通じましていずれも一般概括の除外となっておりますものは、補足説明でも申し上げましたように、他に慎重な手続が行なわれる、あるいは不服審査という法律の手続によらないで、他の不服を審査する方法によって、多くの場合より完全な方法によって処理できるもの、あるいはその処分自体の性格から考えて全く不服審査というものになじまないというような、三種類のものが本法並びに各法によって除外されておるわけであります。  それが除外でございますが、今お話のございました教育の問題は、たまたま例をあげて御質問になったのかと思いますが、職員の処分、特に不利益処分につきましては、これは別の法律でその不利益処分に対する不服の申し立てができる道が開かれております。それからここの第八号にございます学校、講習所云々の問題は、これは教育の関係ではございますが、処分の性質が不服審査法になじまないということで除外をいたしたものでございまして、お話の教員に対する例は、それぞれの他の法律によって不利益に対する救済の道が講ぜられておるのでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 今日の法律の建前からいきますと、国民の権利を侵されておるというような不当な処分であるというようなことについては、これはやはり従来あった訴願法というようなものがなくとも、それぞれ民法もあり、その他の方法によってやはり戦うことはできます。そういう道は開かれておるわけです。ところが、たとえば民法で取り上げた場合には、弁護士さんを頼んで、多額の金を使って、長い期間かかって、勝つか負けるかわからぬという戦いをするということは、なかなかやれないわけなんです。従って、こういうような弱き者の、また、やりにくい権利を擁護するための今度の法の精神であれば、当然こうしたものも加えておかなければ意味がないと思いまするので、そういう点で私はお伺いをいたしておるわけなんです。決して今度の行政不服審査法案に基づく以外は自分たちの権利を剥奪されたものを主張することはできないというのではなくして、いろいろ道はございまするけれども、やはり国民の権利を擁護してやるんだというあたたかい法律を今度作るとするなれば、当然この除外条項の十一項目の中には、ピックアップをして、これは除外を除外すべき内容のものがまだほかにも入っておるように思うわけなんですが、こういう点の心づかいは十分になされたのかどうかという点が私は疑問に思うわけなんですが、その点を明快にしていただきたいと思います。場合によっては、これは大きな争点のある法律の修正ではございませんので、この程度のところは、やはり除外条項から除外をするんだというようなことは、これは審議の過程において、自民党さんとの相談で、やはり政府へ修正というようなこともなきにしもあらずでありまするから、私は、こういう隘路がこの法案の中にはなお残っておるということを申し上げて、そういう点の心づかいが十分にこれでなされておるのかどうか、この点をやはり明確にしていただきたいと思います。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 除外事項の除外とおっしゃる意味がよくわからぬのでありますが、ここの十一項目の除外並びにそれぞれの法律で除外されておる以外は全部認められておるわけです。ですから、十一項目と、それからそれぞれの法律で除外されている以外は全部認められているので、特に除外ということを表現しない限りは、全部概括的に認められておるということでございます。  それから、教員の場合のお話でございますが……。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いや、ちょっと関連しますから……。そこまでのことはこれはわかるのですよ。従来の明治二十三年に作った訴願法は、六項目に限定されておるわけですね。ところが、今度は幅をもっと広められた。しかし、全部ということではなしに、十一項目だけは除外をしておるということです。ところが、この除外をしておる十一項目の中には、これはやはり今度の審査法の適用を受けさした方が、国民の権利を擁護するに役立つという隘路がまだまだあるんじゃないか。というのは、先ほど学校の職員の場合を申し上げたのですが、これは単なる一例でございまするけれども、こういうことはやはりその他にもあるわけなんですからして、こういう点を十分に心をつかって、この十一項目というものを除外に決定をされたのか、私の申し上げる隘路については、もうその必要なしと言われるのか、こういう点を一つ親切に答弁を願いたいと思うのです。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 除外しなくてもよいものを除外事項の中に入れたのではないかという御趣旨のように拝聴いたしたのでありますが、除外事項につきましては、十分に慎重に部内において検討いたし、さらに、この立案にあたりまして、訴願制度調査会において御審議をいただき、御答申を基礎にいたしまして、除外事項を決定いたしておりますので、今ここに掲げられてありますような事項は、必要最小限度の除外事項であるというふうに私どもは考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 回答を受ける方としては、まことに抽象的な答弁で、十分に意を尽くさないわけですが、たとえて申しますならば、先ほど申し上げましたように、これは学校の職員の場合でも、町村の役場の職員の場合でも、また学校の生徒の場合でも同じことですが、やはり解雇をされたり除名をされたりしたような場合に、これは内容に至っては、相当そのときの感情とかあるいは政治的な面が手伝って、公平でないというものもあり得るわけです。従って、そういう場合に争うには、ほかの方法で争う方法はありまするけれども、これについてはやはり相当の日時、予算というようなものがつきまとっておりまするために、泣き寝入りをしなくてはならないということがあり得ると思うので、それで私は、この適用を除外した十一項目の中には、なおこれを適用させるべきものがあるんじゃないかという点をお聞きしておるのであって、あなたの方でこれを御検討なさった場合には、地方におけるもろもろのそういうような問題については、あまり具体的にお知りにならないで羅議がされ、結論が出されたのではないかと、私はこの十一項目を見て感じられるわけなんです。そういう点から、私はくどいようですけれども御質問を申し上げておるのですが、どうなんですか。端的に申し上げますれば、市町村役場の職員でも、学校の職員でも、それから学校の生徒の場合でもそうです。解雇をされたり、退学をさせられたり、こういうような場合に、感情がまじったり一つの政治性が手伝ったりして、公平でないというようなものもあり得ると思うので、そういう場合に、私は、こうした国民の権利を擁護するところの行政不服審査法を適用して救ってやりたい、そういうために今度この法律案が出されておるのだから、そういう隘路がまだあるのだが、こういう点も十分に知り切った上で十一項目というものの決定がなされておるのかどうかということをお聞きいたしておるわけなのです。これはただ事務的な答弁とか、私も質問せんがための質問ということでなしに、やはり実際に地方で起こるその実態を見て私は質問申し上げておるのですから、そういうお考え方の上に立って率直な意見をお願いしたいと思うのです。このうちで、一つがこの除外条項からはずされたとて、これは別に政府案が修正されて大きな政府の失敗というようなことでもないですし、そういうことから、私はざっくばらんにお伺いしておるので、ざっくばらんに一つ御答弁を願いたいと思うのです。どなたからでもよろしゅうございます。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 この法案を立案いたします際に、並びにその前に訴願制度調査会を二年間開きまして、そこで慎重に審議をいたしたのでございますが、それの調査会に参加をいたしておりました者といたしまして、ただいまの御質問について申し上げたいと思います。  御指摘の点は、これは当初から問題にしておったところでございます。訴願制度というものを、この新しくできるものによって、すべての訴願をこの法律一本で片づくようにすべきかどうかということでございます。田口先生のお話は、もちろんそういう意見もあるわけで、それが可能であれば非常にすっきりするわけです。しかし、実際問題としてこれを検討いたして参りますと、中には相当に整備された不服審査制度がございます。ただいま御指摘のような公務員に対する公平審査の問題、手続もそうでございますし、また土地調整のような問題もございますし、いろいろすでにかなり整備された審査制度を持って、手続なども相当整っておるものが一方にあり、そうしてそのほかには、非常に不整備なものがたくさんある。そこで、これを一方で全部同じような程度のものにすべきであるかどうかということについていろいろ検討した結果は、やはり不服審査をして国民の権利を救済するということになりますと、かなり手軽く、早く能率的に結論を出してやるということが必要である。ものによっては非常に慎重な審査の手続を要するものもありますけれども、それに全部右へならえというようなことは非常に大へんである。かたがた、従来非常に精密な制度ができておるものをこの際ならしてそれを簡素にするということは、それはかえって逆行になる。今回の調査会が出しました答申におきましては、従来の法令によって相当詳細な規定を設けておるものについては、これに関しては当面その法規の制定をすることを認めないこととした方がよろしい、こういう結論を出されております。それに従いまして、そういう制度の整備されておらないものについて今回の改正をいたしました。従って、除外事項というものがあるわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 端的に申し上げまして、まあ、国民の権利擁護ということは主目的でありますけれども、従来の諸法律に照らし合わして手間取るものを敏速にやるということか、これも重要な主目的ですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 お話しの通り、不服審査のねらいは、簡易、迅速、金も時間もあまりかからないで、不服申し立てに対する適切な処置ができるというのがねらいでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 法律を作る場合にはそうした心づかいは必要でありまするけれども、くどいようでございまするけれども、私は今の御答弁のあった主目的から考えましても、やはりこの除外条項という十一項目の中には、除外条項からなお除外してもらいたいというものがあるわけなんで、それで、訴願制度調査会の審議に参加をされておられた関係から、先ほどの御答弁をいただいたわけでございまするけれども、先ほど来私の方から申し上げておるような、地方における実態というようなものも、話題にのぼって検討をされ、そうしてこの結論になったのかどうか、これをまず明確にしてもらって、次に移りたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 ただいま御指摘のような点につきましては、調査会の審議の段階で、相当そのほかの同種類のものがたくさんございます。そういうものと一緒に相当長い期間をかけて専門家の御検討をいただいた結果の結論でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 それではこれ以上申し上げても意見になりまするので、この件については終わり、次に移りたいと思いまするが、まあ、問題が起こりまして、異議の申し立てなり、訴願をいたしました場合には、くだけて申し上げますると、局長さんの段階で処理をされたものに対して異議を申し上げたときには、今度は大臣が裁決をされるとか、それから市町村の場合ですと、やはり部長さんの段階で起きた問題が、最高の責任者の市町村長なりが裁断を下すというものもございまするけれども、大臣なり市町村長なり、とにかくもう最高の人が裁断を下して処理をしたものに対して、訴願をしてみても、異議申し立てをしてみても、これはやはり僕ら自分にそれを受けたとして考えてみましても、自分の出した結論が正しい新論を出しておるのに、異議の申し立てがあった場合に、内容が大きく把握相違であった場合は別といたしましても、そうでなかった場合には、同じような結論が出るということになりやすいわけなんです。こういうことから、私はこの法案の三条の関係、それから四十七条の関係等を見まして、そういう点を危倶するわけなんですが、この点についてもやはり御解明をいただきたいと思うわけです。これはちょっと矛盾があると思うのです。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 お話の、処分をした処分庁に対して申し立てをすると、どうしてもその処分庁が自分のした行為でありますので、それに対してややともすれば弁解的な立場になってその処分を正当化しようとするというような御懸念かと存じますが、この不服審査法の全体の立て方は、御指摘のありました第三条にありますように、審査請求と異議申し立て、再審査請求の三つの種類の不服申し立てをきめまして、この三つのうちで再審査請求は別でありますが、審査請求と異議申し立ての二つにつきましては、異議申し立てよりも、審査請求を原則とする。言いかえれば、処分庁で判断するよりも、その上級庁で判断をする、また判断させるということを建前としております。この趣旨から、法律全体が、なるべく審査請求に多く事件がいくような配慮をそれぞれの条文で工夫をいたしておりまして、たとえば上級庁のあるときには審査請求ができるのでありますが、そのほかの審査請求のできる場合といたしまして、法令で定めるときには審査請求ができるという道を開いております。これに対しまして異議申し立ての場合は、上級庁のないときには異議申し立てをするのが原則でございますが、例外として法律で定めるときには異議申し立てができる。片一方は法令で、従ってかなり範囲が広く例外を開く道を開いておりますが、異議申し立ての方は法律でなければいかぬという点を規定しておる点から考えまして、法律全体が審査請求を建前とし、原則とし、なるべく処分庁でなくて、上の役所なりあるいはそれに準ずる方法がある限りそれにやらせるというような建前をとっておりますので、御懸念の点は、法律全体といたしましては極力解消するような意図のもとに立案してございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 そのことに関連をして、三十四条の執行停止の問題が出てくるわけであります。それで、今の三つの建前がとれるわけですが、先ほど私が危惧いたしましたようなことはそこで処理できるのじゃないかということでございますが、とにかく敏速にこの結論を出すのだというこの法の建前からいきまして、この方法でいけなければこれでいくのだ、これでいけなければこれでいくのだという三つの方法がとれるのだというこの立て方は、先ほど御回答のありました、敏速にとにかく処理をするんだという精神にちょっと触れるのじゃないか、こういうように考えられるわけなんですが、こういう点のからみ合いはどういうようにお考えになっておるのですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 三つの方法があるわけであります。そのうち、異議申し立てと審査請求につきましては、それぞれの条項におきまして、こういう場合は審査請求、こういう場合は異議申し立てというふうにきまっておりますが、さっき申し上げましたように、上級庁のあるときには原則として審査請求、上級庁のない、一番上の各省大臣の処分というものにつきましては、いく道が原則としてございませんので、そこで異議申し立てをするという二本立でございまして、その点はきめられた方法によって申し立てをしていただけばよろしいわけであります。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 これは愚問かもしれませんが、よく原則、原則という言葉を使いますね。この原則というものは、文をつくる方としてはこれは非常にいい文句でございまするけれども、実際的にその原則にのっとって事を処する場合には、なかなかスムーズにいかぬ場合があるわけです。それで私は、ここで国語の解釈をお伺いするわけではございませんけれども、この原則という表現を使われて、ただいまのような三つの方法を打ち出されておる点にちょっと心配があるわけなんですが、この点についてはどうなんですか。私の申し上げることがあなたの方でぴんと受け取っていただけるかどうかという点はちょっとむずかしいけれども、私どもはふだん文章をつくる場合に、いろいろな条項をつくる場合に、原則という表現はしょっちゅうやりますけれども、この原則ということは、これは全く原則であって、実際的に移す場合にはやはり相当いろいろな問題を包蔵しておるわけなんですが、この法案に限ってはそういうことはないというように御解釈になっておるのかどうか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 行政不服に関連する、とにかく行政処分につきましては、全部関連がある問題でございます。その処分の態様も各省で行なわれ、また名地方におきましても各段階の行政庁において行なわれる、あるいは役所と名のつかない公団、公社等のものにおきましても、それが行政庁と見られる場合もあるわけでございます。非常に処分の態様も区々でありますし、また内容も複雑でございますので、従って、まず原則をきめ、それがどうしても原則に入り切れない場合には例外ということで、例外を設けておるわけでありますが、この法律で例外を設けます趣旨は、なるべく広く、またいろいろな態様の処分に対しまして不服の道を開かせたいという趣旨で、例外が設けられておるのでありまして、決して不服の道を狭くするために原則と例外をきめておるのではなく、例外は、非常に複雑な行政のあらゆる場面を考えまして、それにつきましてもできるだけ不服の道を開かせたいという趣旨で、原則と例外ができておるのです。それに、御承知のように、今の行政制度が非常に複雑でございまして、各省の下部の系列なりあるいは横の機関の結びつきなりが、必ずしも一律、画一的にいっておりませんので、いろいろな場合が出て参りますために、勢い原則と例外の二つの立て方になるわけでありますが、例外をきめました趣旨は、あくまでも原則で救えないものを例外で救おうという考えのもとにきめております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ただいまの御回答は、私の方もそのまま好意的に解釈をして、その精神が完全に生かされることを期待して、この点についてはこれ以上御質問をせずに、次に移りたいと思います。  それで、やはりただいまの問題に若干相関連はいたしますが、三十四条の執行停止の関係でございます。この点については執行不停止というのを原則としておられますが、これは、やはりほんとうに国民の権利とか利益、こういうものを擁護していこうとする場合には、その逆でなければならぬのじゃないか、こう考えられるわけなんですが、この法案を執行不停止の原則というような打ち出し方をされた経緯も、また抱負も、ここで承っておきたいと思います。特に三十四条に限って……。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 執行停止の問題は、先ほど私並びに山口監察局長からお話のございました訴願制度調査会の御審議の過程におきましても、大きな問題の一つとしていろいろ御意見があったようでございます。あるいは必要によりまして、山口監察局長からさらにその経過をお話し願うことになるかもしれませんが、その条文におきましては、お話しのように、原則として執行停止をしない、執行不停止の原則を掲げておるのであります。これは考え方によりましては、理論といたしましては、御説のように執行停止論も成り立ち得るわけであります。また、執行停止論につきましても、それ相当の傾聴すべき根拠があると思うのであります。しかし、何と申しましても、毎日動いておる行政であり、たくさんの国民を対象にして行なわれておる行政でありますので、一面個人の救済も考えなければなりませんが、同時に行政全体がスムーズに流れ、スムーズに動いていくということも、これまた全体の運営の面から見ますと必要な事柄でございます。行政全体を国民の多数のためになめらかに動かして参りますためには、不服申し立てのたびに執行を停止するというようなことになりますと、その点が阻害されますので、この点は、お話の執行停止論も十分に御意見としてはわれわれ尊重いたしたいと思うのでありますが、実際問題として、ここに執行不停止という原則を行政実施の立場からやむを得ずきめたのであります。ただ、執行不停止の原則と申しましても、できるだけ国民の権利救済の面を考慮に入れまして、この法案におきましては、審査請求人かあるいは異議申立人が執行停止の申立権を持つという新しい条文を加えております。さらに回復困難な横雲を回避するために、緊急な必要がある場合におきましては執行を停止する、あるいは執行停止の申し立てがありました場合には、審査庁がすみやかに執行停止をするかどうかを決定をしなければいけないというような点を新しく加えまして、執行不停止の原則による国民の不利を少しでも緩和したいという意図をこの法案の中に生かしておるのでございますが、制度全体といたしましては、行政運営の立場から執行停止に踏み切ることができない。その点御了承いただきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 ただいま管理局長からお答え申し上げた通りでございますが、執行停止の問題は、非常に重要な問題として調査会で相当慎重に論議をされました。ただ、このときに一番注目されましたのは、執行停止ということがすべての場合にできるということになりますと、今度訴願、審査請求の範囲を非常に拡大いたしましたために、あらゆる行政のストップをこの手続によってすることができる、すべての行政をとめてしまうことができるようになる、それを非常におそれておるわけであります。従って、執行停止すべきような事態があっても、従来されなかった場合がある。それが非常に不都合であるというようなものを救済することを考えればいいのであって、原則としてすべて停止するということにすれば、これは非常に問題である。ともかく異議申し立て、審査の請求さえすれば、行政はあと続かなくなる、あらゆるものがそういうことになるおそれがございますので、これを救済すべきものは、特にその執行停止をしなければ、後ではもう救済の効果が上げ得ないというようなものであるはずです。そういう特別なものについてだけ認めればいいということでございます。これは立法技術上なかなかむずかしいものでございますが、法律家の方々もたくさん参加いたしまして、裁判所からの委員の方もおられましたし、弁護士の方もおられましたし、学者も大ぜいおられて、相当論議されました結果、立法技術上少し複雑に書いてございますけれども、こういうものが一番妥当ではなかろうかということで、このような結果になっておるのでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 私は、この法案の提案理由の初めに書いてあることやら、私が劈頭質問申し上げたことに関する御答弁の内容からいきますと、やはり原則としてというのは、不停止を原則でなしに、停止を原則ということが、この法案を提出した精神によけい合致するんじゃないかというように考えておるわけです。それで私も、一切がっさい全部これを停止にするんだというようなことについては、ただいま説明のありましたような点もございますけれども、この法案を提出する精神というのは、繰り返して申し上げるまでもない、やはり国民の権利、利益救済をはかるということと、それから敏速に事を処理するということと、それから行政の適正な運営を確保するという、こういう両面からいっておるのですから、ただいまの答弁からいきますと、憲法に基づいて国民の権利、利益を救済するというきれいな法案ではありますけれども、やはり行政の適正、行政のやりやすい法案にしなくてはならないという働きが、頭の中に多くあったのではないかというように受け取れるわけなんです。一番最初に私が質問申し上げて御回答をいただいた内容と、ただいまの御回答とは、ちょっと内容的に私はズレがあると思うのですが、その点もやはり解明をしていただきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 執行停止の問題につきましても、非常に詳細な議論のありました内容を詳しく申し上げる時間もございませんけれども、要点を申し上げますと、民事の手続につきましても、仮処分をするのに、訴訟を起こせばすべて停止されるというわけではなく、やはり仮処分をする必要がある事案につきましては、仮処分の申請をして、その仮処分が認められるかどうかということについては、ともかく一応裁判があるわけであります。そういう手続で民事の訴訟手続もできております。行政につきましては、従来そういう執行停止の決定をするという義務はなかったのです。それを新たに認めまして、民事の手続等とのバランスも考えてこの制度を作ってあるわけでございます。原則、例外のお話でございますが、これは立法技術の点もございましょうけれども、しかし、これは現実に起こります事案を見ますと、従来訴願の実際取り扱われました数量等から見ましても、こういう執行停止をしなければどうしても救済ができないというような事案は、数量的にむしろ例外であろうと思うのであります。そういう関係もございまして、やはり原則としてはそのまま行政は続けてもよろしい、執行停止の申し立てがあったら、それについて決定をして、必要があると思ったら執行停止をしろ、こういうふうな場合には執行停止をすべきである、こういうような書き方の整理をしたわけでございます。私どもは、この書き方が、現在まで長い間研究した結果、一番いいのではないかと考えておる次第であります。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 専門家でございませんので、ちょいちょい愚問があると思いますが、民生化された行政の実態の中においては、ただいま御答弁のありましたような内容でこれは処理しても、この法案の趣旨目的に沿っていけると思うのですけれども、まだまだ私は行政自体が民主化されておらないと思いますので、それで、停止を申し出た場合には、そういう道は開けておるのだと言われても、なかなか——この国会の中の質疑応答では、そうしたことが容易に答弁をされ、また私どももそういう点を理解して帰れるわけでございますけれども、事実今日の民主化されておらない行政下においては、ただいま申しましたような点がやはり心配の一つになっておるのでございまして、審査会といたしましては、相当進歩的な考え方の上に立ってこういう法律案をつくられただろうと思いますし、また、法の建前というものも、旧来のものを踏襲された面もあろうと思うわけですが、私は、やはりこの法律自体が、旧来のものを踏襲するとかどうというようなことを打ち破って、行政不服審査というこの法律に適した内容を提案されることが望ましいと思いますので、なお私は突っ込んでお聞きしたいのです。現在の行政下におけるところの、これは全部が全部とは申しませんけれども、やはり民主化されておらない時点における法案としての心配でございますから、そういう点の論議が十分になされたのかどうかということも、この際お聞きをしておきたいと思うわけです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 重ねて申し上げますが、この点は、実は弁護士の方々とかあるいは学者の方々あたりから、執行停止の問題についての道を開くべきであるという意見が相当強く出されておりまして、行政官庁側といたしましては、できれば従来のような制度にしたいという声が強かったのであります。しかし、結局これが結論といたしまして、調査会の意見としましては、弁護士の方々とか学者の方の意見によってやるということで結論が出たわけです。そういう結論が出ました結果、行政官庁もこれを尊重してやるべきであるということで承服をいたしまして、この法案ができ上がったわけでございます。ですから、こういう内容のものにつきましても、今後施行する上につきまして十分な注意をしていく必要はあると思います。行政官庁側といたしましては非常に心配をいたしております。しかし、そういうことがありましても、民主化すべき現在の要請に従ってこういうことはぜひやるべきであるという強い主張をいたしまして、各省ともこれに賛成をしたといういきさつでございます。ですから、この問題につきましては、ただいま御議論のありましたような点で反対もあり、賛成もあり、いろいろ議論をいたしましたけれども、結局は御主張になりますような趣旨を十分に盛り込んだ結果になった、私どもといたしましてはそのように考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ここで川島長官にお伺いをいたしたいと思いますが、ただいまお聞きのように、行政のまだまだ十分に民主化されておらない今日、この条項では非常に心配だという私からの質問であるわけなんですが、ただいまの問答では、将来行政面の民主化も強硬に推進をしていくのだという考え方も相手伝って、この文章になったということなんでございますが、長官は今後行政面に対していろいろなメスを入れられる関係から、これに対するところの御意見をはっきりしておいていただきたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官・首都圏整備委員会委員長

○川島国務大臣 私は行政管理庁長官に就任以来、行政の民主化等につきましていろいろな施策をいたしております。行政の監察も従来以上にきびしくいたしました。監察の結果は閣議に報告いたしまして、閣僚の反省を求めるし、従来はこういうものを、くさいものにはふたをしろというので公表しなかったのでありますが、私は内容をどしどし公表いたしまして、国民に行政の実態を知ってもらうと同時に、それぞれの省庁の反省を促すという態度をとってきておりますし、また、前々国会で御協賛を願いました臨時行政調査会も発足いたしまして、臨時行政調査会の主たる任務は行政の民主化でございます。これに対しましても、私のみならず現内閣としては非常な関心を持ちまして、その結論の出ることを期待いたしておるわけであります。ただいま御審議願っております行政不服審査法は、これは私の就任以前に大体調査会で決定をいたしておりまして、国会に提案する準備ができておったのでありますが、私はこれを見まして、きわめて必要なる法案であるとして、前国会に提案をして御審議を願っておるわけでありまして、今後とも行政の民主化、国民のための行政、国民の便宜になる行政ということにつきましては、あらゆる角度から推し進めたい、かように考えております。何といたしましても、行政不服審査法は全く画期的の改正案でありまして、おそらくこれができますまでの間の審議の過程におきまして、いわゆる官僚の抵抗が相当あったことと思うのでありますが、これを排除いたしまして提案の運びになったわけでございまして、ただいまの田口さんの御質問のように、内容につきましては、いろいろ御不審の点があるかと思いますが、根本におきましては、行政の民主化に対しましては画期的に役立つ法律案だ、かように考えております。幸いにこれが成立をいたしますれば、今後の運営につきましては一そう注意をいたしまして、行政民主化の根本精神に基づいて一つ各行政部門を指導監督いたしたい、かように考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ただいまの川島長官の御答弁の内容をそのまま生かしていただくことを大きく期待して、そうしてこの心配になる点を解消してもらいたいと思います。  次に、お聞きいたしたいことは、私は組織におりましたときに、いろいろな提案の書類をつくりますときにも、むずかしい面、逃げを打つような面には原則という言葉をずいぶん使ったわけなので、それだけに私はこの原則ということが頭にきておりますが、第九条の不服申し立ての方式という条項を見ましても、これはやはり不服というような場合の申し立てをいたしましたときには、これはもう原則を入れるのなら、原則として口頭審理ということが最も妥当であろうと思うのですが、やはり書面審理というような主義が通されておるわけなんで、この点についても、同じ審理をするのなら、牛き生きとした、なまなまとしたものを審理をすることが、受け取る方においても、そして審理をしてもらう方においても、満足をした結論が出してもらえるのじゃないかと思うのですが、この点についても、文書審理ということをあえてこの九条にうたっておられる点を明確にしてもらいたいと思うのです。これは除外の面もございまするけれども、私は本質をやはりお伺いしておきたいと思います。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 第九条におきまして、申し立ての方式といたしまして書面の申し立てをする、それから審理にあたりましても書面審理を原則として、ただ、口頭で申し立てをする機会を与えるという二十五条の審理方式の規定がございます。大体書面審理にいたしました趣旨は、そもそもこの法律の一番のねらいでありまする、第一条にもその趣旨が明記されております通り、「簡易迅速な手続による」救済の手段ということで、口頭審理によるよりも、書面審理によって書面一本でやらせた方が、簡易迅速の趣旨に合うという点で、こういう方式をとっておるのでございまして、その方式は、おっしゃる通りなのでございますが、書面でやる方が簡易迅速にいくという考えのもとに、書面審理を採用しておるわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 弁護士さんなんかの場合は、文書を見て、それで頭へぴんときて事の処理を進めていかれるのですが、僕らのようなしろうとの場合は、なかなか文書を出してもらっても、もう一回来てもらってそれを説明してもらったり、なお文書で疑義のある点を話を聞いたりしなければ、結論が出しにくいわけなんです。これは専門家であっても、私はその点は同一だろうと思うのです。その能率の優勢はあろうと思いまするけれども、その原則は同じことだろうと思うのです。従って、できるなれば、文書で出してもらった力が簡易敏速な手続で処理ができるのだというお考え方は逆でないか、それよりも、むしろ本人に来てもらって、それは文書も持ってきてもらってもいいけれども、率直に問いただすということ、また、本人としても、筆不精で文書化されないようなことまでも堂々とそこで披瀝をして、そうして審判を仰ぐということが、やはり申請をした方も、審査をする方も満足がいくのではないかと思うのです。こういう点から、私はただいま申し上げましたことについて大きな危惧を持つおけなんですが、ただいまの御回答では、どうもぴんときませんが、どうなんですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 今度の審査法におきましては、審理の手続につきましては、かたり申立人の意見が十分に上にいくように、また、その意見が完全に審査をする方の側に達するような手段がいろいろとられておりますし、正式の裁判手続と違うのでございますから、むしろ、私は、書面審理によってやる方がこの救済としては適当ではないかというふうに考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 裁判ではございませんけれども、文書の場合には、文筆家が上手に表現した場合には、これは有利な書き方もできると思います。それで、そういう書き方のしてあるものは、直接本人に聞きたいという感じが出てくると思う。その逆の場合もあります。そういうことから考えてみますると、私は、必ずしも全部が全部口頭でなければいかぬというのではなくして、原則は口頭にして、そして文書でもでき得るのだという形が、画期的なこの法律案の内容を生かすことになるのじゃないか、このように考えるわけなんで、ただいまの答弁ではどうも私はそういう点がはっきりしません。もう少し何か、こういう原則をつけられたということについて、ほかの理由があるのならあるように答弁していただかなくては、続けていろいろ質問していただく人に対してもまた同じようなことを繰り返さなくてはならないと思いますので、この際、ごめんどうでももう一度御答弁を願いたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 ただいま御指摘の第九条は申し立てでございますが、申し立てにつきましては、書面を出していただかないと 不服申し立てなのか、陳情なのか、何かわからない。内容を明確にするにはやはり書面によらなければならないではなかろうか。役所は組織でございますから、組織には大ぜい人がおりまして、受付で聞いた人とそれを判断する人との間にも差がございます。どうしても役所のような組織で仕事をするには、書面が土台になりませんと誤りが起こりやすいというので、九条の方は、特別の場合を除いては書面を提出しなければならないと書いてございます。これは御了解いただけると思いますが、二十五条の方に、審理の方式といたしまして、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えるということがございます。これは従来は書面審理主義で、書面だけで判断をするというのが建前でございました。しかし、ただいまるる御説がございましたように、中身をよく本人から聞いてみないとわからない、あるいは関係者から聞いてみないとわからないということは、実情としてございましたので、従来でも事実上それはかなりやっておりますが、しかし、これを制度的に「口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。」ということを二十五条に掲げましたので、御趣旨は生かされるのではないかと思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 二十五条の関係もございまするので、大かたその点は了解できますが、ただ、申し立てをする場合に、これは文書を原則としてあるのだが、文書でなくてもいいということにもなるわけなんで、それでもやはりよろしいのですか。最初に受理される場合に口頭で受理されて、それをまた文書で出してくれ、こういうことになるのか、口頭だけで受理が完全に行なわれるのか、この点ちょっと明確にしておいていただきたい。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 これは法律で例外規定を置けば、それでもよろしいということにこの法律はできております。実例といたしましては、社会保険のようなものにつきまして、これは非常に数が多く、大体内容的にも定型化しておりますから、それは様式を役所の方に持っておりまして、役所の方でその言われたことをその様式に書き入れていきますと、これは役所の中の文書として残し得るという道がございますので、そういうあとで処理するのに間違いが起こり得ないで、国民側としては非常に簡素であるというような例がありますと、そういうこともやってもよろしいということを第九条に書いてあるわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 ただいまの九条の関係は、今御答弁がありましたが、それは当然ですよ。当然のことがあるから、この九条というものはでかされておるのであって、これは全般を通じたものではないというように判断をしておいてよろしいのですか。そう確認しておかぬと間違いますね。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 御説の通りでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 時間が十二時になりましたけれども、もうちょっとお聞きをいたしたいと思いますが、今の関係からいきまして、簡易迅速な手続ということから、いろいろこの法文が羅列されておる。こういうことになりますと、不作為行為の場合には、これはやはり期限というものが大体切ってありますけれども、そうでない場合は、ちょっと不勉強でありますけれども、切ってないと思うのです。従って、簡易迅速なという精神を生かして、そうして国民の権利、利益の擁護と、それから行政の適正な運営を両立させていこうとすると、どこかここにやはり日にちを切って、めどをつけておかなければ、これはいけないと思うのです。たとえて言うなら、たばこ屋さんをやろうと思って申請をしたが、一回調査に来られたけれども、もうだめなのかいいのかわからない、ここにウインドーを注文したらいいのか、それともほかの商売のウインドーをつくらなければならないのか、これは半年も一年春ということはあるかないかわかりませんけれども、極端な例でいきますと、そういうことに迷う場合がやはりあると思うのです。これは勤めの者が定年でやめて、何か商売をするような場合に、たとえばたばこ屋さんをやろうとした場合に、一回調査に来られたけれども、あとはもう二月たっても、三月たっても、半年たっても、いいとも悪いとも返答のないような場合には、これは非常に困る場合があると思うのです。そういうようなことを考えますと、やはり敏速というような点が大きな要素の一つにもなっておりますので、私は、やはり期限のないということは、これはおかしいと思うのですが、そういう点はどうなんですか。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 実際問題として、お話しのような事例が遺憾ながらあり得るかと思うのでありますが、そういう場合は、今の例でございますが、申請を出して、いつまでたってもその回等がこないという場合は、結局その申請に対する不作為でございます。その不作為に対する不服を申し立て、その当該処分庁に対してそういうことを督促していただいて、その不作為を早く解消するということにしていただきたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 御指摘の点は、不作為に期限をつけろということのように拝聴いたしましたが……。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いや、不作為の場合はいいとしても、不作為の場合は、これはもう期限が切ってあってよろしいが、その他の場合、全般的なものについてはこれは期限が切ってないのですね。だから、最初に答弁もなされ、提案説明の劈頭にも書いてあるところの簡易迅速な手続云々ということからいっても、国民の期待にこたえるこの法案としてもおかしいじゃないか、この隘路が解消されておらないじゃないかというように考えられるので、この点をやはりはっきりしておきたいと思うのです。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 失礼いたしました。実は裁決に対する不作為というふうに私どもは解釈しているわけです。相当な期間内に裁決しないものは、その裁決が不作為である、その裁決を不作為として、不作為に対する手続ができる、こういう考え方に立っております。その裁決の期間をきめろ、こういうお話だろうと思いますが、これは実は相当研究いたしましたけれども、行政の内容は複雑でございまして、単純に即決できるようなものもございますし、あるいは二日かかるものもあるし、中には相当長期間を要するものもございます。そうでなければ満足な決定ができないというものが相当あるものですから、技術的にこれはどうしても基本法においてその期限を明示するということは無理であるということになりまして、これはむしろ個々の行政行為自体を管理する問題として、こういう仕事については二十四時間主義でやれ、あるいはこれは三十六時間主義でやれというふうに、内部管理の規程で訓令等によって示すべきである、このように考えております。現にそういうことを各省にも勧めておりまして、実施しているところが相当ふえて参りました。これはその方面でいきたいと思っておりますが、裁決自体は、その基礎になります行政行為自体に期間が長くかかるようなものは、やはり長くかかるものでございますので、それらの点につきまして、やはり非常に多様性がございます。それを基本法で何日間に裁決すべしというのは、どうしても無理であるという結論になった次第でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 お説のように五日でできるものも、一月でできるものも、内容によってはございます。ございますが、最悪の場合でも、最高といえども何日間にはというようなことは、これはやはり各行政面の今までの経緯を十分に検討されているのだろうと思いますので、それはできると思うのです。それができないような検討ぶりでは非常に不満が多いわけです。これは長くかかるものは大体わかります。ただ、私がこういう点で心配しておりますことは、いろいろ砂利採取権の問題を出しましても、またはタバコ屋にいたしましても、その他いろいろな商売にいたしましても、途中で政治的なものが入り込む場合がある。そうすると、先ほど申しましたように、川島長官のお説のように、完全に行政面が民主化していただければ、私はここまで心配をする必要はないけれども、現段階においてはこの心配は大ありなんです。これは私の県なんかでは大ありです。だから、私は、せっかくこういう法案を出していただくのなら、最高といえども、最悪の場合といえども、これまではというて、これでできなければこれは一つの除外したものとして、こういう処理の仕方、こういうような手続の仕方をしなければならないというような、二段がまえの法案の出し方をしておかなければ、やはりこの法案そのものが生かされないのじゃないか、こういうように考えられるのですが、この点は非常に大切なことなんです。これは調査会の審議過程もございましょうが、そういう点に一番明るいあなたから一つもう一度お答えを願いたいと思います。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 田口先生のおっしゃる通りの御議論があったわけでございます。しかし、これは最長だけをきめますと、どうも最長になってしまう。それで、もっと早く簡素に一日でもできるのに、二カ月としておくと、二カ月までまずほっておく。そういう弊害が出てきた場合に、かえって逆効果になるというような意見も相当ございまして、法律で縛り得るものと、それから行政の内部的な管理、指導の面というものがあるのであって、それで、内部の指導によってやるべきものをすべて法律で縛ろうとするのは、なかなか不可能な面が多いのじゃないかというようなことから、最後にこういう案になったわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 答弁を聞いても、なかなかむずかしいようでございまするが、私は、実際これは各県にあり得ることで、端的に申しますけれども、選挙のときなんかは、選挙に協力しなかったような人たちの場合と、したような場合とでは、完全に不公平な取り扱いがなされておるのです。これは個々のなにはいろいろあげませんけれども、確実ですよ。そういうような場合に、やはり最高というか、最低といいますか、一つの線というものがきめられておかなければ、非常にこれは請求を出した人たちに対しては困る面が出てくるのじゃないか。この点が、この法案を審議する上において、直接にはそんなにぴんときませんけれども、今の日本の各行政の実態からいきまして、私はこれは大きな問題であろうと思う。この点を私はやはりここで明確にしておいていただいて——この点は私は大きく修正に値する内容のものでないかと思うので、あえてもう一度詳しくそのことを頭に入れて一つ御回答を願いたいと思います。

山口一夫総理府事務官(行政管理庁行政管理局長)

○山口政府委員 裁定の期間をきめるということにつきましては、山口監察局長からお話のございましたような事情で、非常に困難でございます。しかし、大体常識的に考えまして、この種の裁定については、大体どのくらいの口数があれば普通は裁定なり決定なりが下るという、ある常識的な日数が一応考えられると思います。その期間になおかつ裁定がないという場合には、一応これは不服申し立てに対する不作為として、その裁定のないことに対する不服申し立てをしていただいて、裁定を促進していただくという方法がこの法律によってとれるわけでございます。出しっぱなしになっていつまでも来ないという場合には、その方法によってまず不服を中間で申し立てをしていただく、そういう道がございます。

山口酉総理府事務官(行政管理庁行政監察局長)

○山口説明員 裁決期間を全部のものについてこの基本法で書きますことは、御説ではございますけれども、立法技術上も不可能ではないかと思います。ただ、全部できないかというと、そうは申し上げられません。個々の行政の問題について、大体内容はこういうものであろうという想定がつくものであれば、これは個々の法律では可能であると思います。現在でも、生活保護法の異議申し立てにつきましては、審査の期間を明示しております。そういうものを今後それぞれの法律でできるだけ探し出して、可能なものについてはそういう措置をとるべきであるという御趣旨であるならば、それは私どもも御趣旨には賛成でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 どうも私の質問の仕方が、表現の仕方が悪いのかもわかりませんけれども、了解できる答弁ではないのですが、どうなんですか、長官、横で聞いておって、ぴんときたものがあったら一つ答弁して下さい。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官・首都圏整備委員会委員長

○川島国務大臣 今山口管理局長から御答弁した通り、審査請求、異議の申し立てをしまして、受け取った行政官庁がうっちゃらかしておくというようなことがありますことは、とうてい許すことのできないことでありまして、そういう場合には、さらにその群青請求なり異議の申し立てに対する不作為の請求ができる、こういうことになっておりますから、不作為の請求をいたしますれば、当然二十日以内に処理しなければならぬ、こういうことになっておるのですから、無制限にこれが行政官庁に握られたままになるということはないわけであります。そういうことを言っておるわけであります。  もう一つついでに、田口さんのお話を聞きながら感じたのですが、大体原則は書面で提出することになっております。これは現在の行政機構においてやむを得ないと思いますが、しかし、書面を作成できない人も相当あるのではないか。そういう人はどうするかというと、代書人に頼むとか、知人に頼むとか、弁護士に頼むとか、相当金がかかるのではないか。そういう場合には、口頭で来た場合に行政官庁の窓口で聞いて書面を作ってやる、このくらいの親切があっていいのではないか。私が臨時行政調査会に対して特に要求しておるのは、窓口業務の改善でありまして、臨時行政調査会は行政機構と行政運営と両方の面から検討願っておるのでありますが、臨時行政調査会ばかりでなしに、私ども行政庁といたしましても、いかにして窓口業務を国民の便にするかということを今検討いたしております。たとえばただいまお話しのように、異議の申し立てあるいは審査請求など書面を書く能力のない人は、窓口で書面をつくってやる、こういうことをすればいいのではないかと思って、こういう指導をこれからいたしたいと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 川島長官はなかなかわかるように答弁をいただいたわけなんですけれども、そこでなお、この問題について二十日という期限は、不作為の場合に手続がとれるわけであって、二十日以内には何とかなる、こういうことなんですけれども、これは役所の場合に、いろいろ地方選挙なんかに入って、地方選挙でもいろいろございましょうけれども、市町村長の選挙なんかの場合は、最近は公務員の選挙活動ができるできぬといって、いろいろ公式なことは言っておりますけれども、実際的には全部かり出されて、てんやわんややっておるわけなんです。こういうような場合に、ちょうどこれは何とも返事がないから、不作為という条項を適用して手続をとったというような場合に、行政機関としてそれだけの措置をとることのできないような場合も、やはり現在の事態から私どもは考えて法律をきめなければならないと思うのです。そういうことは、実際的に地方の市町村長の選挙なんかの場合、また知事の選挙の場合にはあり得るわけなんです。その他の仕事は一切手につかぬ。手につかぬような仕事をやっておらなければあとで左遷されるというようなことも、極端な場合をいえばあり得るのですから、こういうような最悪の場合を考えましたときに、二十日間の不作為の行為というので手続をとった場合でも、非常に心配があるので、私はそういうことも承知しながらこの質問をしているわけなんです。十二時半にもなりますので、きょうはこれでやめますが、まだこの質問を続けられると思いますので、これは人がかわりましても、また私がやらしていただきましても、まだまだ疑問な点がありますし、それから監査報告の関係なんかをずっと見ましても、やはりこの機会に確認しておかなければならぬという点が相当あります。今のような心配から質問を申し上げたのですが、これはなお御回答願っても同じ回答だろうと思いますので、今の問題についてはきょうはこれ以上の御回答の要求はいたしませんが、次のときはなお同じような質問に入るかもわかりませんので、当局としてはそういう点を十分考えておいていただきたいし、まじめに、提案はしたけれども、原案を何でもかんでも通さなければならぬという考え方でなしに、ほんとうにこういう抜本的な法律案を出すなれば、今の時代に沿ったところの法案として可決させるということが当然なことであろうと思うので、そういう意味から私どもも研究をいたしたいと思いますが、省の方としても、また行政管理の立場にある長官の方としても十分に御研究をしていただいて、次の質問がスムーズにいけるようにお願いをして、きょうの質問を終わらせていただきたいと思います。

川島正次郎自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官・首都圏整備委員会委員長

○川島国務大臣 田口さんのいろいろなお話はわかるのですが、この行政不服審査法が成立いたしますと、ごく一部の案件を除きまして、概括的に行政処置に対しては訴願もしくは異議の申し立てができる道が開かれます。従いまして、各行政官庁とも事案の処理には非常に慎重になってくるのじゃないか。いやしくも異議の申し立てを受けたり審査請求を受けるということは、行政官庁としては決して望ましい状態ではないのでありますから、そういう事態の起こらないように適切な行政をするのにも役立つのじゃないか、こういうふうに私は考えておるわけでして、田口さんの質問に当たらぬかもしれませんけれども、いかにも何かいろいろ政治でもって行政が動かされるようなことを御心配でありますけれども、そういうことを防ぐのにも役立つのではないかということを、この際一言申し上げておきます。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は、来たる二十一日火曜日午前十時理事会、十時半委員会を開会することとし、これにて散会いたします。    午後零時二十五分散会

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