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41回国会衆議院1962/08/22

逓信委員会 第2号

発言数
176
登壇者
14
会派数
3
開催日
1962/08/22

会議録

本名武自由民主党

○本名委員長 これより会議を開きます。  ただいまより公衆電気通信法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。

本名武自由民主党

○本名委員長 まず、提出者より提案理由の説明を聴取することといたします。参議院議員鈴木強君。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)参議院議員 ただいま議題となりました公衆電気通信法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容を簡単に御説明申し上げます。  昨年春の通常国会における公衆電気通信法の改正により採用されることになりました新しい電話料金体系は、料金課金方式の大幅な変更を伴うものであるにもかかわらず、その内容に関する周知が徹底されておりません。  さらに、新電話料金の実施にあたりましては、次のような問題が存しますので、準備に相当の時間を置くべきであります。  第一に、市外通話料金の請求にあたっては、請求書に通話内訳の記載をしなくてはなりません。特に長距離にわたる自動即時化にあたっては、このことが前提でなければならないのであります。  第二に、公社は、市内外料金の登算を同一の機器で自動登算しようと意図していますが、これは秒単位の短時間による料金計算でありまして、登算装置の技能に完全な保証がなければならないのであります。第三に、DSA台扱通話料。地域団体加入電話使用料など法定外の郵政省認可料金は、十分な検討期間を置かなければなりません。  第四に、単位料金区域設定については、地方自治体の意見を取り入れるべきで、その機会を設けるべきであります。  以上にかんがみまして、改正法の施行を一年間延期する必要があるのであります。  以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次に本法律案の内容を御説明申し上げます。  公衆電気通信法の一部を改正する法律は、その附則第一項で昭和三十七年九月一日から同年十一月三十日までの範囲内において政令で定める日から実施することとなっておりますが、これを一年間延期して昭和三十八年九月一日から同年十一月三十日までに改めるものであります。  以上が、この法律案の提案理由及び内容でございます。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第でございます。

本名武自由民主党

○本名委員長 これにて提案理由の説明聴取を終わります。      ————◇—————

本名武自由民主党

○本名委員長 次に、郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気電信に関する件、並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。電気通信に関する件について、国際電信電話株式会社社長濱口雄彦君、副社長大野勝三君、常務取締役八藤東禧君及び同じく難波捷吾君を参考人として、本日御意見を聴取いたしたいと思いますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

本名武自由民主党

○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  参考人の方々には、御多用中にもかかわらず、御出席下さいまして、まことにありがとうございました。  本委員会におきましては、宇宙通信及び太平洋海底ケーブルの問題につきまして調査をいたしておりますが、本日はこれらの問題及び国際電信電話株式会社の事業概況等につきまして、参考人の方々より御説明並びに御意見を承りたいと思います。  それでは濱口社長にお願いいたします。

濱口雄彦国際電信電話株式会社社長

○濱口参考人 私は、去る五月、前社長澁澤敬三氏のあとを受けまして、国際電信電話株式会社の社長に就任いたしました。何分にも浅学非才である上に、この電気通信事業には全くのしろうとでございます。これからせっかく勉強いたしまして任務を遂行いたしたいと存じますので、何とぞ前社長同様、皆様の格別の御指導をいただきたく存じます。どうぞよろしくお願いいたします。  まだ就任後浅いのでございますが、ただいま委員長からお話がございましたように、当会社の事業の概要を申し述べ、加えまして私の所信をいささか申し述べたいと存じます。  国際電信電話株式会社は、御案内の通り、特別法によって設立せられましたいわゆる特殊会社でございまして、わが国の国際電気通信を一手に経営する重責をになう株式会社でございます。  会社事業の経営の基本は、国際電気通信に関する国家の政策、方針を与えられた分野において実施することに万全を期するとともに、利用者に対しては極力最善の奉仕をすることにあると存じます。  なお、わが国の国際電気通信経営事業体として、内には能率の向上、職員の勤労意欲の増強、企業財務の健全なる発展を企図するとともに、外には世界各国通信事業体との協調連絡を確保し、かつ、会社の信用の保持に遺憾なきを期して参りたいと存じております。  ことに、電気通信科学技術の急速な進歩発達の実情は、すでに皆様御承知の通りでございまして、会社といたしましても、先進各国におくれをとることのないよう、この分野における科学技術の進歩発展に十分努力をいたして参りたいと存じております。  次に、営業状況について申し上げます。  昭和三十六年庭、つまり昨年の四月から今年の三月に至る一年間の概況に基づき申し上げます。  国際電報の取り扱い数は四百三十九万余通でございまして、対前年度比六分三厘の増加であります。加入電話は約五十四万度、三割七分の増、国際電話は二十万余度で三分の増、専用電話回線二十五回線、八分六厘増の取り扱い数を示しまして、営業収入は八十八億八千三百万円、これは前年度に比しまして一割四分の増加と相なりました。国際電報、加入電信、電話とも、創業以来の最高量を記録いたしましたが、これは同年度に拭ける日本経済の動向が国際通信需要にも反映した結果にほかなりません。  国際電報の取り扱い数を過去数年について概観いたしますと、昭和三十三度を谷間といたしまして、以来、順調な上昇を続け、三十六年度もほぼこの上昇過程を踏んだことになります。しかしながら、三十六年度を前後二期に分けてその動向を観察いたしますと、下半期の伸びの鈍化が注目されるところであります。これは、加入電信業務の発展に伴う影響もさることながら、やはりわが国経済の動向に基づくところなしとは言えません。三十六年度における加入電信は、対前年度比三割七分の増加でございまして、これは三十五年度の対前年度増加率四割七分五厘に比べますと、その増加率は若干低下いたしておりますが、この加入電信は、新しい業務として依然高い増加傾向を示しておる次第でございます。しかしながら、三十六年度下期においてその増加率が低下していることは、当期における電波状況の悪化に基づく回線疎通力の減退の影響がおもな原因とは思われますが、なお、貿易の動向の影響も無視できなかったところでございます。  国際電話は、三十六年度の対前年度増加率が電報、加入電話に比べ低調でありましたが、これは韓国の政変により、対米通話と並んでわが国国際電話の大宗をなす韓国通話が急減したことが、特に影響を及ぼしたものでございます。  専用回線業務は会社発足当時わずかに四回線を数えるのみでございましたが、自来国際航空路路線の拡充等に伴って、需要が急速に増加して参ったのであります。  三十六年度取り扱い概況は以上の通りでございますが、その後今日までの状況をあわせ考えますれば、わが国の国際電気通信は、わが国貿易事情にきわめて密接な関連を持つものであることが明白であり、今後の動向もわが国貿易の伸長いかんにかかるところと存じます。  なお、三十六年度中には、諸外国との間に電信二回線、加入電信十回線、電話五回線、専用電信六回線、合計二十三回線の回線新増設を行ないましたが、これによりまして、同年度末現在の回線数は、電信四十四、電話四十四、加入電信五十九、専用電信二十五その他写真専用電話回線等を含めまして、総計二百二十二回線となり、会社発足当時のほぼ三・八倍に当たっております。  次に、会社の経理状況について申し上げます。  まず、三十六年度中の収支状況でありますが、先にも申し述べましたように、営業収入は八十八億八千万円でありまして、その内訳は、電信収入七十七億三千万円、電話収入十億七千万円、その他七千万円となっております。さらに営業外収入二億六千万円を合わせますと、総収入約九十一億五千万円となりまして、三十五年度の総収入に比べまして、十二億円の増加を示しました。  一方、支出は七十一億六千万円でございまして、三十五年度に比べまして八億六千万円の増加となっております。  また、会社の資産状況について申し上げますと、三十七年三月三十一日現在の固定資産百三十七億二千万円、流動資産十七億四千万円となっておりまして、このうち、固定資産につきましては、減価償却引当金約五十七億円を差し引きますと、約八十億円になります。  一方、負債につきましては、流動負債十六億二千万円、固定負債十八億五千万円で、この固定負債のうち、十六億七千万円は退職給与引当金でございます。  また、資本金は、創立当初より変更がなく、三十三億でありまして、ほかに十九億一千万円の諸積立金を計上しております。  また、株主の状況について申し上げますと、三十七年三月三十一日現在の株式総数は六百六十万株に対し、株主総数は三千七百八十名でございます。  次に太平洋海底電線建設関係について申し上げます。  本件に関しましては、昭和三十七年一月、郵政大臣の認可を得て、米国電話電信会社との間に建設保守に関する基本協定の調印を終了し、日米双方においてそれぞれその建設の準備に着手いたしております。日本の陸揚げ地点である神奈川県中郡二宮町に所要の土地の購入を完了し、今後陸揚げ局及び二宮−東京間の連絡線の建設等、諸般の準備を取り急いで進行させております。本建設のための所要資金につきましては、総額約百三十五億円のうち、海底電線関係対米支払い充当のために二千五百万米ドル、これは邦価換算で九十億円に当たりますが、その二千五百万ドルの米貨借り入れにつき、先般米国金融機関との間に協定が成立し、近く調印を行なう運びとなっております。現在のところ、この海底電線は明後三十九年の四月に開通の見込みになっておりますが、これにより対欧米国際電気通信疎通上画期的効果をもたらずものと存ずるのでございます。  宇宙通信に関する試験研究については、去る六月郵政大臣より正式に試験の開始についての指令もあり、政府と米国航空宇宙局との間に衛星共同利用等につき近く正式の取りきめが要なわれるのを待って、当社といたしましては、すみやかにその実験態勢を整備し、実験に着手いたしたいと存じております。実験に所要の土地、機械、施設についても、それぞれただいま準備中でございます。  以上が概況でございますが、私は、日ごろ当社の役職員一同に対しまして、当社事業の重大なる国家的使命を深く自覚し、国家による特別の保護、独占の上にあぐらをかくことなく、日夜最善の奉仕と努力とをささげるよう、常に要望しておる次第でございますが、科学技術の急速な進歩発達、あるいは国際電気通信界における激烈な競争を思いますれば、前途はいよいよ困難、かつ、複雑な問題が山積しておると存じますので、われわれは、全力を尽くしてこれを打破し、世界の進運におくれないよう、わが国の国際通信事業の発展に努力いたしたいと存じております。これにつきましても、国会、政府、各方面の一そうの御指導を重ねてお願いいたします。  どうもありがとうございました。

本名武自由民主党

○本名委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 まず、政府側にちょっとお聞きしておきたいと思います。  今、日韓会談が進展をするやに新聞では報道されておりますが、それに関連いたしまして、現在朝鮮海峡を通っております海底ケーブルについては、この利用状況はどうなっておりますか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 お答え申し上げます。  戦前、日韓の間に約十一条の海底ケーブルがございまして、現在通じておりますのは二条であるかと考えております。この二条は、現在米軍に貸与いたしております。その間におきましては通じておることになっております。一般の公衆通信におきましては、無線回線によって通信いたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 米軍に日本が貸与しておるわけですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 貸与いたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 参考までに聞いておきたいと思いますが、その場合、貸与しておるところの法的な根拠は、安保条約ですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 安保条約に基づくものであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 それは日米安保条約の第何条によって、行政協定の第何項によって、これが結ばれておるわけですか。  それからこの財産保管については、一応日本政府としては、日本電信電話公社の未整理財産、こういう形になって登記せられておる、こう思うわけでありますが、これは本来ならば、国際電信電話株式会社が所有をし、そうしてそれを安保条約なり行政協定に基づいてもしやるとするならば、米軍に貸与する、こういうのが、今の日本の国内の法規からすれば、当然ではないですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 安保条約の具体的規定は、まだ私、着任早々でわかりませんので、別途また御報告する機会があると思いますが、ただいまの国際電電がよいかどうか、この問題につきましては、これは国際電電を作りましたときの趣旨の問題にからんでくると思います。将来日韓会談の進行とともに、この問題は別途国内問題として検討する、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは浅野監理官も就任日が浅いので、これ以上問おうと思いませんけれども、その安保条約と行政協定の関連をよく一つ調査をしておいてもらいたい。これは当然この逓信委員会だけでなくして、おそらくその他の予算委員会あたりでも、これは重要問題として出てくる、こういうように私は考えておるわけでありますから、これは十分に研究を願っておきたいと思います。  それから今のこれの所有の問題については云々ということでありますが、あなたの前任の松田監理官は、国会において私の質問に対してはっきりと、これは国際電電で所有すべものである、ただし、そういう問題についてはそういうことをやるひまがなかったので、そのままになっておった、こういう答弁をしておるわけです。今後はその方向に従ってわれわれの方としても検討いたしますということを、一年半くらい前に答弁しておられます。その後この問題がどうなっておるか。今、日韓会談がやかましくなっておりますから、当然この問題も、韓国との間における帰属の問題も、はっきりしてくるわけであります。今これが半分で切るかということについても非常に問題になっておるわけでありますが、日本の主張と韓国の主張とが、だいぶ今までは開きがついておるわけであります。そういう点については、日本が外国と交渉するなら、まず国内の法的整備を行なって、それから後において外国との問題をやっていくということが適当ではないか。まず、この所管事項にしても、いまだに日本電信電話公社の未整理財産という形に処理をされておるということは、私は非帝におかしい、こう思うのですが、どうですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 おっしゃる通りでございまして、そういった点につきましては、すみやかに検討して参りたいと思います。ただ、日韓会談とからんで参ります問題であります点が一つと、それから運用と所有ということも、現在公社の未整理財産になっておりますが、その場合の所有をどうするかという問題と——運用は、これはおのずから国際電電に入りますが、所有もそのときに持っていくかどうか、こういった問題も、別途三者でよく打ち合わせいたしまして、すみやかに対策を立てて参りたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 すみやかに対策を立てるといっても、これは私が三年も四年も前から言っているわけですが、すみやかに対策を立てる立てるといって、いまだに対策が立っていないわけです。これは日本の国内法規からいくならば、今度の宇宙通信の、たとえば茨城県にこしらえようとしているところの基地ににおいても、これはすべて国際電電の所有に帰しいてるわけです。だから、対外的な通信を行なうところの幾器は、今の国内法規からするならば、国際電電が所有するわけです。そういう観点からすると一もっとも、大日本帝国というような考え方において、韓国はいまだに日本の属国という考え方であるとするならば、この海底ケーブルは当然日本電信電話公社がやってよろしいでしょう。しかし、少なくとも独立した外国であるということを認める以上は、日本の国内法規からするならば、当然その海底ケーブルの所有は、国際電電に移管するのが当然であります。そういう考え方からいくとするならば、私は、この海底ケーブルの問題についても、今日韓会談が、われわれは望みませんけれども、進展しているやに聞きますけれども、そういう方面の国内整備というものをやはりやっていかなければならぬ、こう思うわけであります。  そこで国際電電の方にお聞きをいたしますが、今の朝鮮海峡の海底ケーブルの問題については、国際電電会社としてはどういうようにお考えですか。これは政府に遠慮せず物を言ってしかるべき問題じゃないか、私はこう思うわけであります。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 その問題につきましては、森本委員のおっしゃいました通り、究極的に国際電電会社の方でそのケーブルを引き継ぐべきものと考えて、その用意をいたしておるわけでありますが、先ほど来お話がございましたように、まだ、どこまでが終局的に日本の財産なるものか、帰属分界がはっきりしておりませんので、会社といたしましては、財産の帰属がはっきりいたしまして、その明確な範囲で財産を引き継ぐようにした方が望ましいと考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 会社の方としては、帰属がきまってはっきりとすればやりたい、こう言っておりますけれども、現実にはっきりしない何千何万件というものが、電電公社の財産目録にははっきり載っておるわけであります。だから、そのまま国際電電が引き継いだとしても差しつかえないわけであります。そうして現実の問題としては、韓国との協定がかりにできた場合には、それを現実にどう運用するとしても差しつかえないわけであります。ただそこまで手が回らぬというか、めんどうくさいというか、あまりに問題が起こらぬからほっておけということあるかどうか知りませんけれども、いまだに二の問題についてあまり手をつけてないというのが現状でありまするから、私はこの問題についてはあらためて時間がたくさんあるときに詳しく聞きたいと思いますが、この問題については、要するに、国際電電、日本電電公社、それから郵政省の三者の間において早急に一つ協議していただいて、この処理の方向は一つきめてもらいたい、こう思うわけでありますが、どうですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 御趣旨の通りでございますが、サンフランシスコ条約の四条と二十一条でありますか、残っておりますケーブルは折半で分けるようになっておるようであります。ただ、その折半点その他におきまして、外交の面につきまして今後はいろいろ問題が残るのではないか。その点ただいま森本先生が御指摘になったものと考えておりますが、そうなって参りますと、財産を直ちにどちらかに明記することは、若干まだ早いように思います。ただ、今おっしゃいましたように、やっておくのもまた折衝上有利ではないかというような点も、確かにあると思います。ただ、この問題は、私どもだけですみやかに処理できない。その点につきましては、すみやかに処理できない外交面もともに関連いたしますので、なおしばらく時間をちょうだいいたしたいと思います。  それから業務自体につきましては、今副社長が申し上げましたように、開始と同時に国際電電の業務でございます。そういった意味におきまして、解決にはすみやかに努力して参りますが、若干関連する問題がありますことを御了承いただきたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 この保守は、現在日本電信電話公社がやっておるわけであります。米軍から依頼をされてやっておるわけであります。しかし、本来ならば、海底敷設線といっても、海底敷設線がない場合には、国際電電会社が日本電電から敷設線を買って、そうして修理をするというのが、国内法規上の手続としては、妥当なやり方です。その点どうお考えですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 その点につきましては、本問題が解決しましてから正規のルートに載っけたい、現在まだその段階ではない、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 その段階ではないということは、そういう保守なんかは、日本電信電話公社がやるのがほんとうですか。要するに、これは在外財産としての未整理となっておるわけでしょう。それについては、やはり通信の在外財産であるということであるとするならば、日本の今の国内法規上からいくとするならば、一応これは国際電電に移管をすべきではないか。もっとも、そのまん中で分けるというのが、その地点が、韓国と日本との間で長い間争いになっておる、こういうことになっておるけれども、そういう場合であっても、その問題がいずれは解決がつくにしても、われわれの方は、そういう相手側の韓国の考え方のいかんにかかわらず、要するに、これは国内法規上の手続として、いわゆる保守、それからその財産としての整理、こういうものについては、今から国際電電にまかしておくべきではないか、こういうことなんです。本来ならば、国際電信電話株式会社ができたときに移管をしておかなければならぬ。もっとも、将来朝鮮がもう一ぺん日本に合併するという考え方で政府がやっているとするならば別ですけれども、完全な独立国として認めて、外国として認めてやっていくとするならば、当然これはそういうふうに考えるべきではないか、こういうことなんです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 国際電電でやるようにという御趣旨のように解しましたが、現在国際電電はそういった施設を持っておりませんし、本件につきましては、米軍からの委託によりまして公社がやっておるといった点で解釈する以外、今の実情におきましてやむを得ない、かように考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 もう一ぺん言って下さい。わからぬです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 なかなか答弁もむずかしいのでありますが、現在、国際電電におきましては、海底線等を持っていないわけであります。それから電電公社におきましては、委託という形においてこれをやっておるわけでありまして、現状におきましては、これをもって解決する以外手がないのじゃないか。将来におきましては、これはまたおっしゃるような線が出て参ると思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 私が言っておるのは、国内法規では、国際的な外国との通信はすべて国際電電がやる、こういうことになっておるから、米軍にこれを貸与しておるということであっても、この財産の所有とその保守、運用については、国際電電が当然所管をすべきものではないか。その国際電電が、日本政府の依頼によって米軍に貸与する、こういう形になるのが当然ではないか、こういうことを言っておるわけです。そういう手続をしておいてから韓国と折衝するのがほんとうじゃないか。いまだに韓国を内地の属国扱いにしたような通信手続をしておいて、お前のところは独立国だからというようなことを言ったのでは、まずいじゃないか、私が言っておるのは、こういうことを言っておるわけですよ。しかし、これはあなたも就任早々でありますから、そう私は突っ込んでやろうとも思いませんが、とにかくこれは、今の外交問題が進展をしてくるに従って、私はきわめて重要な問題になってくると思います。そういう点で、一つ十分に検討しておいてもらいたいと思いますが、今私が言ったことについては、国際電電側としては、当然これは国際電電が処理すべきものである、こう解釈をしておるわけであります。ところが、政府側があまり動かぬから、国際電電の方があまり動いたんではえらい人にしかられると考えておるのかどうか知らぬが、とにかく工合が悪い、こういうことになっておるようでありますから、私が言っておりますことは、郵政省・国際電電・日本電信電話公社が、どういうようにこれを処理したらいいか、こういう問題について一つじっくりと協議をしてもらいたい。今まであまりそういうことをやったことはないはずなんです。その点どうですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 ただいまの御趣旨の線に沿いまして、できる限り三者協力いたしまして、善処いたしたいと考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 それから、現在、北海道に、昔の樺太、それから幌筵、カムチャツカ方面に延びておりました海底ケーブルが数条あるわけでありますが、今のような問題で、これに対する政府としての現在つかんでおる情報とその心がまえを聞いておきたいと思います。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 現在の状況は、実はつまびらかにいたしておりませんが、戦前におきましては、樺太と北海道との間に六条ケーブルがございました。本件も、朝鮮の問題と同じように、この処理につきましては考えていかなければならない、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 樺太だけではないはずであります。千島列島との間にあるわけでありますから……。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 失礼いたしました。千島との間にも二条ございました。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはあなたの方はどういうふうにつかんでおられるか知りませんが、電電公社の在外資産としての未整理財産として載っておる分については、六つあります。あなたの方は、それは御承知ですか。これは私がこの間北海道に行政視察に行ったときに、向こうの現地で調べてきたわけでありますから、まあ間違いがないわけでありますが、在外財産として、これは財産目録にちゃんと電電公社の方に未整理財産として載っておるわけであります。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 私どもの方も、公社の帳簿を見ておりませんので間違っておるかもわかりませんが、現在手元にございます資料で参りますと、二条でございます。従いまして、これは公社と一ぺん相談しまして、よく調べたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは監理官というものは、大体在外資産なんというのはどういうふうになっておるかということは、特に調べておかなければならぬ問題であって、公社のいわゆる目録にちゃんと資産評価まで載って、そうしてこれは総額で三百二十万九千五百五円というのが載っておるわけであります。それで条数についても、十条載っておるわけであります。これはほとんど使っておらぬわけでありまして、ただこれは基地があるという程度であって、ちょうど長崎の元の上海線と同じような形になっておる問題だろうと思いますが、しかし、いずれにしても、こういうものも電電公社の未整理財産として載せておくということ自体が大体おかしい問題でありますし、将来、この問題もどういうふうにするかということも考えてみなければならぬ、こう思うわけでありますので、これについても一つ、先ほどの朝鮮海峡のケーブルと同じように、十分にお考えを願いたい、こう思うわけであります。  そこで今度は、この海外通信に関連をいたしまして、先ほど国際電電の社長さんの御説明にありました宇宙通信に関連をいたしまして、私は聞いておきたいと思いますが、今回、宇宙通信については、何か私の聞くところによりますと、現在の建設中の茨城県の鹿島町以外に、新しいところを設定しょうということを大体予定しておるというふうに聞いておりますが、その辺国際電電側としてどうですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 お話の通り、ただいま鹿島近傍の神栖村でございますね、それ以外の土地を物色中でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、その物色中のところについては、大体ほぼ決定をされたように聞いておりますが、今回新しく決定をされる土地について、私は一番心配をいたしますのは、混信の問題であります。鹿島のできるときにも、当委員会において再三質問をいたしましたけれども、政府側の答弁は、その心配はない、こういうことであったわけであります。しかし、いざやってみるということになりますと、やはり送信の場合にマイクロ回線との混信があるということで、現在のところ、新しいこの鹿島の基地については、とりあえずやるということについてはいいけれども、恒久的にやるということについては不可能である、こういうなにがあったわけでありますが、新しいところの設定については、そういうマイクロ回線との混信という点については、私は十分に考えてやられる、こう思いますけれども、そういう点については、十分に御考慮されての新しい基地の設定ですか。

難波捷吾国際電信電話株式会社常務取締役

○難波参考人 ただいま御指摘の点につきまして、御説明申し上げます。  国際電電会社が茨城県神栖村の土地を買収すべく申請いたしましたのが、三十五年の二月でございました。そのころの情勢から申しますと、将来、宇宙通信というものは非常に重要なものになる。しかし、その周波数をどうするかという問題は、世界的にもいろいろ議論がございまして、当時最も世界的に有力でありました議論は、現在すでに他の目的に与えた周波数のバンドは使わないようにしようということで、盛んに議論が進められておったのでございます。従いまして、国際電電といたしましては、当時相当大きな地面を物色いたしまして、たまたま茨城県の神栖村に大きな国有地があるということを発見いたしましたので、とにかくそれを買収することに進めた次第でございます。ところが、翌年の正月になりまして、米国におきましては、例の連邦通信委員会が、アメリカ電話電信会社の申請に対しまして実験周波数を与えたのでございますが、その実験周波数の与え方が、それまで行なわれておりましたアメリカの世論とは少し異なりまして、どうしても周波数がなかいから、特別の割当周波数はできないので、現在コモン・キャリアと申しますが、一般通信用に割り当てた周波数の中でやってもらいたいというので、六千メガザイクル・バンドと、それからもう一つは四千メガザイクル・バンドの中で実験周波数を割り当てたのでございます。従って、先般打ち上げられましたアメリカ電話電信会社のテルスターという衛星も、その周波数を使って実験をいたしておるわけでございます。  かような状態で、神栖村の方は入手をいたしまして、それから一年後になりましてアメカの実験周波数というものがきまって参りまして、それから電電公社の方と交渉いたしましたところが、現在電電公社が使用しておる周波数の限りでは混信というものはまず起こらない。しかし、電電公社が今後大きな拡張をするという目的から考えると、このバンドは適当でない、こういうお話がございましたので、私どもの方も、まだ実験に着手する直前でございましたので、今のうちになおいい場所が見つかりますならば、将来長い間にわたって電電公社との関係が混信問題がなくて済むという建前から、いろいろ研究いたした次第でございます。従いまして、今度かりに神栖村以外のところで決定いたすといたしますと、それはすでに電電公社の将来計画も十分考慮した場所でございますから、混信に関する問題は起こらないものと信じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 その問題については、理論上混信をしないということでおそらく設定をせられると思いますが、これは一応の実験的な段階というものも、やはり私は何らかの方法において行なう必要があるのじゃないかというふうに考えておるわけであります。そういう点は、専門家のあなた方の方がもっと詳しいと思いますので省きますけれども、いずれにしても、もう一回鹿島の二の舞を舞うようなことは、今度はやめてもらいたい。もし鹿島の二の舞をするとすれば、これこそ今度は責任問題になる。このことを特に私は念を押しておきたい、こう思うわけであります。  そこで、この宇宙通信についてでありますが、ちょっと電波監理局長に聞きたいと思いますが、現在日本の郵政省、さらに国際電電、こういうところは、この宇宙通信、特にテレビ中継については、NASA——航空宇宙局が打ち上げるところのテルスターを利用して日本にテレビ中継をやるという考え方で頭が一ぱいで、その方向に進んでおるようでありますが、ここで問題になりますのは、ソ連がどうこの問題に対処してくるか、こういうことであります。この間のボストーク三号、四号の打ち上げを見たときに、私は、ソ連がこの宇宙通信用の衛星を打ち上げずに、宇宙通信を開拓しないことはないと思う。その場合、現在のヨーロッパ放送連合と申しますか、モスクワを中心としてヨーロッパ各国に流れておりますヨーロッパテレビ放送連合と申しますか、そういうものがあるやに聞いているわけでありますが、そのヨーロッパ放送連合というものについて、名前はどうかわかりませんが、まず御説明を願いたい、こう思うわけであります。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように、欧州では、狭い地域にたくさんな国がありますので、いろいろ放送番組の国際中継ということが非常に必要になって参りました。そういう問題、あるいはまた混信問題、すなわち、電波の国際的な割当の問題というようなこともありますので、欧州の、いわゆる西欧側——ちょっと国の数は忘れましたが、約二十カ国程度で欧州放送連盟というものができております。そして、ここでマイクロウェーブあるいは同軸ケーブルを使いまして、テレビの国際中継業務、いわゆるユーロビジョンと言っておりますが、こういうものがございます。また一方東欧の方におきましても、ソ連を中心として一つの放送連盟がございます。そして、ここでもインタービジョンといいますか、一つのテレビの国際中継業務というものが設けられているやに聞いております。そして何か重大なできごとがあったような場合には、その両方の中継業務がお互いに接続して放送し合う、こういうふうに了解いたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そこで、かりに今の宇宙通信のテレビ中継がオリンピックに間に合って、一日にかりに三十分、一時間中継できたとする場合、日本の今度こしらえようとするところの基地を通じて通信を行なおうとする場合には、この人工衛星を通じての中継はどういう形になりますか。ヨーロッパとの通信は、かりにパリ、あるいは西ドイツ、あるいはイタリアという方面に送るについては、要するに、このユーロビジョンに連絡すれば、ヨーロッパ各国全部にいく、さらにこのインタービジョンに連絡すれば、東欧諸国全部にいく、こういうことになった場合に、日本の宇宙通信の基地からこの宇宙通信衛星を利用してこれに行なうという場合には、どういう形の中継になりますか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 先ほども先生からお話のように、今われわれとしましては、まずアメリカとの間の実験回線を作るということに重点を置いておりまして、欧州との問題はその次の問題、こういうふうに考えておりますが、考えられる点といたしましては、アメリカを中継してやる行き方一すなわち、現在実験回線ではございますが、テルスターを介しまして欧米間の一つの実験が行なわれる。従って、アメリカを介して欧州と連絡する、あるいはまた、場合によりますと、これも今後の発展いかんによるわけでありますが、日本から直接欧州の英国であるとかあるいはフランスのでき上がっている宇宙基地と連絡をとる、こういういき方もあるわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 まあずっと将来においては、人工衛星を利用して、欧州各国が、このユーロビジョンと直接の連絡がとれるという形になるのが最も望ましいわけでありますが、しかし、今の航空宇宙局が計画をし、その地上局委員会に加入をしていくというやり方は、おそらく私はアメリカを中継として、再度中継をした形の放送形態になるんじゃないかということが想像されるわけであります。その場合、かりにソ連が人工衛星を打ち上げて、そうして中継基地が一つ減ってしまうという形になった場合は、はたしてこのヨーロッパの放送連盟あたりがいずれを選ぶかということになってくると思います。たとえば、極東からヨーロッパにおきますところの中継はどういう形を選ぶか。場合によっては、ヨーロッパの国々というのは、EECのやり方を見てもわかりますように、案外イデオロギーにとらわれずに、とにかく便利で最も能率の上がる方向を望むという国々であります。そうなって参りますと、かりにソ連が、今月のアメリカの宇宙通信の開発に対応して、今年の秋あたり打ち上げて開発をしていくという形になるとするならば、場合によっては、今のユーロビジョンがやっておりますことに対します中継から、その方面の中継を望むということになるかもわからぬと私は思うわけであります。その場合、一体日本としては、今の航空宇宙局のNASAを中心としたところの宇宙通信の方ばかりに気をとられておって、そちらの方向に窓があいた場合に一体どうなるのか。私は、こういう問題はやはり今から真剣に考えておかなければならぬ問題だと、こう思うわけであります。これはヨーロッパ各国におきましても、ほんとうの識者間においては、そういう論が真剣になされておるわけであります。ただ日本だけが、とにかく中共、ソ連のことを言うのはオフ・リミットみたいな形になっておりますから、そういうことについては一向に口を出しておりません。出しておりませんけれども、ヨーロッパ各国の放送関係者というものは、かりに日本の東京からのオリンピック中継にしても、そのどちらがよろしいかというふうな点については、かなり真剣に考慮している向きもあるようであります。そういう点については、私は、日本政府なりあるいはまた国際電電あたりは、どういうお考えを持っておられるであろうかということを聞いておきたい。  そこで、電波局長にばかり聞くと非常に悪いので、国際電電の技術担当の重役さんも来られておりますから伺いますが、国際電電あたりは、この問題についてどういうお考えを持っておられるか、一つこの際遠慮せずに所信を表明してもらいたい、こう思うわけであります。

難波捷吾国際電信電話株式会社常務取締役

○難波参考人 ただいまの、ヨーロッパと日本との間においてテレビジョンを宇宙衛星によって中継するという問題でございます。現在アメリカがヨーロッパ諸国との間に実験を計画しておりますテルスター、リレー等の衛星は、もともとその目的が英米両大陸の間で実験をしようという趣旨でございますから、その打ち上げます衛星の地上の高度、それから地球に関連する軌道、そういうものがかなり制限されておりまして、その軌道なりその衛星を使って、日本がアメリカとすら直接参りませんものを、直ちにこれをもってヨーロッパと直接やることは、不可能な次第でございます。それで、ただいまのヨーロッパと日本とが直接衛星によって中継できるかどうかということは、現在アメリカあたりでも考えております。もっときわめて高いところに、たとえば三万キロ以上の上空に衛星が打ち上げられて、そういう高度の非常に高いところを飛びます衛星を使いますと、非常に遠距離の間の中継ということが次第に可能になってくるわけでございます。ただ、さような非常に高度の高い衛星を所定の軌道で運航しますというためには、低高度の衛星に比べてはるかに技術がめんどうになりますので、現在まだ低高度で成功いたしましたほど、高高度の衛星というものは実用化いたしておらないわけでございます。しかし、アメリカでは、シンコムと称しまして、今年末あたりNASAでも打ち上げる準備をするようでございますから、おそらくこの数年のうちには、そのきわめて高い高度の衛星というものも、地球上空に散布されることになりまして、これを使いますと、ただいまお話のような問題が比較的簡単に参るようになるんではないかと私は存じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 それはアメリカを中心としてのやり方であって、要するに高高度の衛星を打ち上げて通信をするということも、将来はおそらくそういう形になっていくだろうと思いますけれども、かりにソ連がこの人工衛星を打ち上げて、モスクワとの通信ができ得るという形になった場合に、ヨーロッパ放送連合あたりがこの回線を利用してオリンピック中継をやりたいということになった場合、日本はどうするか、その方面に向けての窓も開いておくのか、そういう点も今から十分に考えておるのかどうかということを私は聞いておるわけであります。今の日本の国際電電なり日本政府のやり方というものは、すべて航空宇宙局を中心としてやっておられるから——今それしかないわけだから、それを中心としてやるほか方法がないわけでありますが、かりに今言ったような一つの宇宙通信のものができたとした場合に、それを中心としてやるということをかりにヨーロッパが望んだ場合、そういう場合の道も今から考えて開いておかなければならぬのじゃないか、そういう点について、これを実際に運用し、実際にこれを稼働させていくところの国際電電としては、どうお考えであるか、こういうことです。

難波捷吾国際電信電話株式会社常務取締役

○難波参考人 ただいまの点でございますが、問題は、主として周波数の問題でございます。明年一九六三年十月七日からジュネーブにおきまして宇宙通信に使用する周波数を国際的にどうきめるかという臨時主管庁会議がございますが、これが一番大きな山でございまして、ただいまアメリカとの間でやっておりますような実験周波数がそのまま使えるかどうかということは、それ以後においてきまることでございます。かりに今お話しのソ連と日本との通信問題でございますが、政治問題は別といたしまして、純技術的に申しますならば、周波数が決定いたしますと、現在の技術で変換可能でございます。あるいは若干の付属機械を必要とするかもしれませんけれども、本質的な問題は私はないと信じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 来年度の会議において、宇宙通信の周波数の設定が世界的にはっきりと決定されるかどうかということについても、私自身としては、まあそういうふうにきちんときまることを望むわけでありますけれども、それがきちんとしたものになるかどうかということについては、必ずしも楽観を許さない、こう思うわけであります。そういう場合に、アメリカはアメリカとしての一つの人工衛星の通信軌道というものをこしらえる、ソ連はソ連としての人工衛星による通信軌道というものをこしらえる、そうした場合に、あなたは会社の重役として純技術的にやられた話なので、そこでそういうことは技術的に可能である。こうなってくると、そこで政府に聞いておきたいと思いますことは、今度のNASAの地上局委員会に加入をした場合に、そういう点の制約はないのかどうか。現にフランスあるいはイギリスがこのNASAに加盟をしておる場合に、そういうところの制約があるかどうか。その点を一つ政府側にお聞きをしておきたいというと思うわけです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 現在フランス、ドイツ、イギリス等との間に結ばれておりますNASAの協定書には、そういった面の制約はございません。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、かりに日本がNASAの地上局委員会に加盟をして、むこうのいわゆる通信衛星を利用して送受信を開始するということになれば、それはそれとしての周波数でやる。一方に一つの通信衛星の軌道ができた場合に、また一方の協定によって一つの通信衛星による回路網を開拓することができる、こういうことになってくるわけですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 ただいま森本先生のおっしゃいましたような結果になるものと考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 もしそういうことであれば、まことにけっこうであります。地上局委員会に加入することが、何らの条件がついていない。その向こうとの通信をすることに関するのみの条件である。一方、周波数が違った一方の通信衛星を打ち上げた回路網に日本が参画をして開始するということについては、何ら差しつかえないということであるならば、私はけっこうであると思いますが、それは間達いございませんね。今度の地上局委員会については。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 その点につきましては、ただいまは実験だけを取り上げておりまして、アメリカ側のやっておりますのは、一番先に公にされておりますから、それに従いまして、と同時に大陸間の研究というところで、地上局委員会という形で討議いたしておるわけであります。  それから先ほどの周波数の件でありますが、常識としましては、また別のものじゃないかと思います。恣意的に一緒のものを持ってくるということも、これまた考えられないこともありませんが、常識としては別のものを使うのじゃないかと思われます。

森本靖日本社会党

○森本委員 私がくどく申しておるのは、要するにアメリカの航空宇宙局の地上局委員会に日本が参加して、向こうの周波数による送受信を始める。航空宇宙局の地上局委員会によるところの協定なり協約によってその通信を始める。しかし、それはその一つの通信衛星の回路網によるところの協定協約であって、同じ周波数を使ってやるということはおそらく不可能ですよ。その場合、違った周波数なら周波数において一方が開拓したところの通信衛星による回路網に日本がさらに別途に加入して、その方面でもやるということについては、片一方の地上局委員会に加入することで何らかの制約を受けるかどうか。全然受けないということならばけっこうだ、こういうことを言っておるわけです。その点を聞いておるわけです。これは日本の将来のために聞いておきたい。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 その点につきましては、まだ将来の問題でありまして、判断いたしかねますが、取りあえずNASAがやっておりますのは、われわれとして利用するのに一番便利であるもとの考えております。ただ、今先生のおっしゃいましたところは、しからば、将来ソ連圏を中心とするそういう通信網をつくる場合、日本側は入るべきかどうか、こういった問題につきましては、でき得れば、そういう時代になれば、世界的にやってもらえば入って差しつかえないということであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 よく質問を聞いてもらいたい。これは常識の問題でありますから、地上局委員会の加入の条約の内容とか、あるいはこまかい周波数の問題になりますと、専門的に私とあなたの間で取引をしなければならぬが、そんなことをやっておったのでは、ほかの委員がおもしろくありませんから…。だから、一般の俗語でいうならば、アメリカの地上委員会に日本が加入して、アメリカと宇宙通信をやる。将来、片一方にソ連圏の宇宙通信の軌道ができた場合に、それをやってはならぬとか、そういう制約があってはまずいので、アメリカの地上局委員会に加入するということは、アメリカだけの問題であって、他を一切制約しない。おれの方と通信をするなら、その他との通信をしてはならぬとか、あるいはこの回路網を通じていわゆる日本のオリンピック中継についてはやらなければならぬという一つの制約があると、日本としては将来困る。今のヨーロッパ放送連合なんかは、まだいずれともきめかねて迷っておるという状態である。そういう状態を考えた場合に、日本がそういうことに制約されるということはまずい。だから、そういう制約なしにこの地上局委員会に加入をして、向こうとの実験放送の送受信ができる、こういう形になるかどうか。こういうことなんです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 ただいまのお話は、非常に重要な問題だと思います。先ほどもお話がありましたように、これは具体的には、近く行なわれるアメリカとの折衝の結果に待たなければ、ここでどうこうということは申し上げかねます。ただ、日本としましては、少なくとも現在そういう協定がアメリカと英国、あるいはアメリカとフランス、あるいは西独、これらの間にできておるわけで、それと同じ条件でやりたいということは申し上げられると思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、アメリカと西独、フランス、英国と結んでおる地上局委員会に加入をしておることで、その他の方面の通信については、現在何ら制約を受けておらぬわけですね。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 その点につきましては、文面だけから見ますとそういうふうにも取れますし、そこらはもう少し先方の権威ある当局と話をしてみないと、ここではお答えできかねるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはここではお答えできかねると言ったって、すでにアメリカの地上局委員会にイギリスとフランスと西ドイツが加入をしておるわけでありますから、その内容を詳細にあなたの方が調査をしておれば、これははっきりとした答弁ができるはずであります。  それから、これは政務次官、今の質疑応答を聞いておって十分わかると思います。本来ならば、これは大臣が回答すべき問題でありますが、今私が言ったように、かりに今後地上局委員会に加盟をしてアメリカとの宇宙通信を行なうということについては、重要な大きな問題があるわけです。少なくとも地上局委員会に加入をして、NASAのいわゆる宇宙通通信を利用して宇宙通信を大いに開発をしていくといううことは、私はまことにけっこうなことだと思うのです。それは大いにやってしかるべきだと思うわけです。おそきに失するくらいに私は考えておるわけでありますけれども、しかし、そのやることが、先ほど言いましたように、日本が他の面との宇宙通信を行なうということについて何らかの制約を受けるということになるとすれば、これは非常に重大な問題になると思う。だから、アメリカの地上委員会に加盟をしてそういうことを行なうにしても、他との制約を一切受けない、こういう基本方針に従ってやってもらいたい、私はこう思うわけでありますが、この点、大臣代理として、政務次官から確固たる方針を御答弁願っておきたいと思うわけです。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 今私どもが聞いておるところでは、先ほどから答弁のありますように、現在できておる協定みたいなものは、制約はないと思っております。しかし、これは実験の段階でございまして、今後広範囲の問題ということになりますとどういうことなるか、まだ私の方で承知しておりません。しかし、平和的に非常に意義のある宇宙通信の問題であります。そういう意味から申しますならば、できるだけ広域に利用するというような行き方を進んでいくべきじゃないだろうかというように、私は考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、できるだけ広域に利用するという形においてやるということは、まことにけっこうでありますが、その方針に従ってやるとするならば、これは今の科学の進展自体から見ると、この間のソ連の打ち上げから見て、当然宇宙通信によるところの通信衛星が打ち上げられると思う。そうなった場合に、その方面にも通信ができるような道は、一応開いておかなければならぬ。それはイデオロギーとかそういう問題を一切超越して、科学技術としての問題になるわけであります。そういう観点からいくとするならば、私が言うのは、地上局委員会に加盟をして、アメリカとの間に航空宇宙局を中心とするこの人工衛星による宇宙通信の開発をし、それを進めていくということは大いにけっこう、それは大いにやりなさい。しかし、やりなさいといってやるけれども、そのときにやる条件として、これ以外に一切の宇宙通信はやってはいかぬとか、あるいは他国とやる場合には承認が要るとか、そういうふうな制約は一切受けない、こういう方針に従って政府はやってもらいたい。このことを言っておるわけであります。これはまことにもっともな理屈であります。これは与野党、私は異議がないと思う。だから、その方針について、政務次官として、大臣代理として、妥当であるなら、妥当でございますから、その通り政府はやっていきます。こういう答弁でけっこうなのです。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 今森本先生のおっしることは、まことにごもっともなことでございます。できます限り、おっしゃったような方針でいきたいと考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはまた政務次官からそういう答弁がありましたので、いずれ手島郵政大臣が出てきたときに、これは病体でありましても、この問題は重要な問題でありますから、私は大臣からはっきり聞いておきたい、こう思いますけれども、今の質疑応答を聞いていただいてわかりまするように、この問題は別に高度の技術を要する問題ではありません。政治常識で判断ができ得る問題でありますから、これは政務次官としても、私の意のあるところを十分に今後くんでやってもらいたい、こう思うわけであります。将来かりに地上局委員会等において協定、協約を結ばれた場合には、その協定、協約の細目にわたって、当委員会を通じて、私は今申しました線に従って審議をしていきたい、こう思いますので、あらかじめ申し上げておきたい、こう思うわけであります。  それから国際電電に聞いておきたいと思いますが、先ほど社長さんから説明がありましたところの、第十八期の営業報告書の中で、投資という項があるわけでありますが、その中の二十六億という項でございます。この中に、投資有価証券が二十一億、長期貸付金が三億、その他の投資が一億、こういうことになっておるわけけでありますが、これの内訳をちょっと説明を願いたい、こう思うわけであります。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ただいま詳しい内訳を持ってきておらないのでございますが、概略申し上げますと、その投資有価証券の大部分は、手持ち資金の運用の必要上、興業銀行割引債券とか、いわゆるワリコーですね、あるいはそういったその他の金融債券、すぐ換金のできるものに大部分がなっておるわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その長期貸付金とその他の投資の内容を説明願いたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ちょっとただいま表を持ってきておりませんので、まことに申しわけございませんが、長期貸付金の一番の大口は、従業員に対する貸付でございます。これは従業員に、主として自家所有の住宅をなるべく持たせようという趣旨で、一つの貸付制度を先年始めました。この貸付が一番大口でございますが、そのほかには、一つだけ大きいものとしましては、最近できました大洋海底電線というケーブル製造の会社でございますが、これに——このケーブル会社は、もう御承知の通り、スクラップから立ち上がります会社で、全然営業収入というのはございません。ただいま横浜で工場を建設中でございます。そういう建設中の資金繰りの必要上、若干その貸付をいたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 幾らですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 一億ちょっとでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 あなた金持ちであるかしらぬけれども、われわれから言うと、一億円というのは、とてもこれは若干でないわけであります。  それから、その他の投資ということについての内容の説明を願いたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ただいま申し上げました通り、手元にリストを持っておりませんから、しばらく御猶予をいただきますれば、問い合わせまして、お答えをいたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 大体覚えておられる程度でいいと思いますが、特に私は、この投資ということについては、一体国際電電がどういうところに投資をしておるであろうということに疑問を持っておるわけでありますので、大体あなたが覚えておられることで、あるいはまたこれはあなたがわからぬのなら、営業担当の重役も来ておられるから、そっちの方でわかるんじゃないかと思うのですが、詳しいことはなくてもいいのです。大体どういう会社とどういう会社に投資をしておる、こういうことがわかればいいのです。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ただいま電話ですぐ問い合わせますから、いましばらく御猶予を願います。

森本靖日本社会党

○森本委員 この大洋海底ケーブル会社というのは、ケーブルをつくる会社でしょう。これに一億円、投資でなく、貸しているわけですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 ケーブルをつくってもらうから貸すということは、これは常識ではいいかわからぬけれども、この大洋海底ケーブル会社というのは、電線会社が三つか四つ集まって、一つの会社へ請け負わしたらまずいので、とにかく別の海底ケーブル会社をつくって、そこで仲よくけんかをせずやろうということでつくった会社があります。そういうことになりますと、その会社は、当然そのうしろには大きなメーカーがおりますから、このくらいの金は自分たち同士で出し合ってけっこうじゃないか。これはケーブルをつくってもうからぬような会社だったら、初めからだれもつくりません。これはかなりの利潤のある会社であります。そういう会社に、公の会社でありますところの国際電電が、何ぼうちのケーブルをつくっても、簡単にぽんと一億円程度貸すということは、私はちょっと筋がおかしいと思う。そんな金を貸さんならぬわけはない。われわれも、そんな金を貸して出してくれるんだったら、会社をつくりますよ、もうかる会社だから。そんなお蚕ぐるみのやり方をやってはならぬ。そんなわざわざ貸さなくとも、一会社で請け負わせればいい。当然一会社で請け負わせてもやれるものです。やれるものを、一つの会社やそこらにやらしたら、メーカー同士、会社同士でもめるから、これだけはメーカー同士が集まってこの大洋海底ケーブルを作る国策会社をつくったというのが、真相であると思う。そういうところにこういう金を貸すということは、私はふに落ちぬところであるわけでありますが、これは副社長でなしに、新しい社長さん、これは前にやったことでございますから、あなたに責任はございませんが、もしこういうことについての御感想があれば、感想を承っておきたい、こういうわけです。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 今社長の感想をお聞きになりましたが、差し出がましいことを申してまことに申しわけございませんが、前段仰せになりました点、事実と若干違っておるところがございますので、その点一言説明をしておきたいと思います。  この新型ケーブルを製造するにつきまして、何とか日本側も国産ケーブルを提供して、国産品を一部にでも使いたいというのがわれわれの非願でございましたが、残念ながら、日本はこういう新型ケーブルをつくった経験が、いろいろ電線メーカーはございますけれども、ございませんで、当初のほどは、大手筋では相当これが利潤のあるものと誤算をいたしまして、やりたいという希望を表明しておりましたが、さてだんだんと実際パテント、製造技術を持っております先方側と打ち合わせをいたしてみますと、もうからないということがはっきりして参ったわけでございます。そこでしり込みをして容易に手を出そうという気配が見えません。そこで私どもとしては、これは政府の方でも同様のそういう見解でございましたけれども、何とかこの際日本にこの新型ケーブルをつくる技術の根をおろしたい。そのためには、この絶好の機会に幾らかでも日本の工場でこのケーブルをつくりあげたい。そのためには、どうしても日本のメーカーに一肌脱いでもらわなければならぬというので、数次関係業者の人に集まってもらっていろいろ相談、検討をいたしました結果、それでは、言葉は適切でないかもしれませんが、幾分国策的な使命のあるこの製造事業に一つ乗り出そうじゃないかということになりまして、これはなるべく損のいかないようにはしたいという最大限の配慮をいたしますが、これはもうけというものをある程度犠牲にしなければいかぬ。つまりそういうもうけを度外視して乗り出したものでございまして、非常にうまい事業だからというので乗り出したものではございません。いきさつをちょっと申し上げておきます。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 関連して——。目的がよければ手段はどうでもいいという考え方は、これはいかなる場合でもとらざるところでなければならぬじゃないかという主張を、私は従来から持っておるのですが、ただいまの森本委員との質疑応答を聞いておりまして、たとえば社員が住宅をつくるからそれに貸付をやった。ケーブルをつくる会社に、一億円の貸付ですか投資ですか知らないが、貸付というふうに聞いたんですが、貸付をやった。これは私は、目的はやはりいいと思うのです。しかし、手段というものを考える場合に、これが全部承認できるかというと、今聞いただけでは、私は、納得することができないのでありますが、郵政当局及び国際電電当局両方から承りたいのですが、会社の定款ないしはこれに関連する法律の中に、貸付をやってよろしいという条項があるのかどうか。この点を一つまず聞かしてほしい。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 お答え申し上げます。  国際電気通信業務と申しますか、役務と申しますか、この点につきましては、国際電電に全部おまかせしておる、こういう形になっております。それに伴いまして、業務、役務が円満に参りますように、付帯する問題につきましては、会社側におきまして自主的にやれるようになっておるものと解釈いたしております。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ただいま淺野監理官からお答えがありましたようにわれわれも心得ております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 私の質問を、的をはずしてもらっちゃ困るのですが、いわゆる貸付をしてよろしいという会社の定款なりあるいは何か関連の規則なりがあるのか。貸付業務をやっていいということになっておるのか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 業務として貸付をやっていいという文句は、定款にはございません。しかし、業務を運行する上において必要となるということと、業務の一部としてそういうことは許されているものと考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 そこが議論の分かれるところです。ここをあなた方は拡大解釈をしちゃいけないのです。ここは縮小的な解釈をしていかなければならぬ。会社経営のキー・ポイントですよ。ことに政府の監督を受けている会社ですからね。そうしたような意味において、料金なりその他制約を受けなければならぬ、郵政大臣の承認を受けなければならぬわけですよ。社長にしてしかりでしょう。こういうようなものは、できるだけ縮小して解釈をしていくという考え方でなければならない。私は、業務の運行のためには何をやってもいいのだという考え方は、これは少し行き過ぎである。もっと正確な言葉で言えば、普通妥当を欠く、こういうように見えるのですよ。だから、たとえば社員に、業務の運行の範囲内で、社員の福利増進をはかることはいいことだからということで一たとえばですよ、非常に要望が強く、その要望を聞き入れなければ事業の運営にも支障を来たす、こういうような圧力のかかったような場合、おそらく予算のワクは広がっていくはずです。そういうことになってきますと、これは厚生施設というものと会社の全体の運営というものとは、どこまで調整をとればいいか、これは非常にむずかしいことになるのですね。だから、私は、厚生事業のごときは、たとえば共済組合、そうしたようなものをつくって、住宅などは、この共済組合などでそういう処置をとっていくべきないか。今の、もうからぬ会社だから、国策の線に沿ってわれわれは仕事をやっておるのだから、一億円ケーブル新会社に金を出してもいいんだ。これも私は、森本委員の疑問はどこにあるのかはっきりいたしませんけれども、これはもう縮小した上に縮小して考えていくべきものであって、むしろやらぬ方がいいのだ。やるなら別途に、理屈の立つ方法でもってそれは処置していかなければならぬ問題だ、こういうふうに考えるのだけれども、あなた方は非常に簡単に考えておられる。郵政当局も、自主的に国際電電にすべてをまかしておるとはいうものの、簡単な答弁だし、会社の方も、この点を非常に簡単に考えておられるのじゃないかと思うのですが、この点いかがですか。いわゆる定款には貸付ということはないのだ。貸付という言葉はおかしいですよ。会社が、その目的がかりにいいからといって、貸付を無制限にやっていい、あるいは貸付をしていいということは、これは私はどこによっておるのかということです。だから、副社長、業務運行のためにはそういうことをやっていいとか、どんな支出でもやっていいとかいう何か文句がありますか。貸付という言葉はないということは、もうはっきりしたのですね。だから、業務運行のためには適当な金は出してもいい、こういうことに定款でなっておるのですか。定款はあなた方の憲法ですよ。会社経営の憲法ですよ。これはどうなんです。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 だんだんのお話は、私ども全く同様のつもりでございますので、一々ごもっともに拝聴をいたしております。今のお尋ねのありましたように、これは全く本来の会社業務を運行する上におきまして必要であり、また、適正安当であるという判断で、もっぱら先生のおっしゃるように、拡張じゃなくて縮小の方向で気をつけていかなければならぬというつもりでやっておるわけでございます。まあ定款に具体的に貸付という業務は載っておりませんが、これは私、定款に貸付をすることができるというふうに載せる場合は、一種の金融業務類似のことになる場合をさしておるのじゃないかというふうに考えまして、その言葉がないからといって、仕事を運営していきます上に必要な貸借ということは、許されていいのじゃないかと考ております。しかし、それはあくまでも先生のおっしゃるように自粛していかなければならぬ、そのように心得ております。

森本靖日本社会党

○森本委員 今の問題については、これは国際電信電話株式会社の定款の第二条をさしておると思います。それで、第二条の第二項に付属するということになるという解釈をしておそらくやっておられると思いますが、私は、これは何もかも一緒くたにされると困りますので、職員の住宅建設の貸付金を何もいかぬということを言っておるわけじゃない。そういうふうにその業務上の運行に必要な場合は、これは大いにやってけっこうだ、こう思うわけであります。ただしかし、大洋海底ケーブル会社というふうな、全然国際電電とは別個の人格を有するところのいわゆる営利会社に対して、付属するとは言いながらも、あなたが今申し上げたような表面的な理由であるにしても、これを貸すことが妥当であるかどうであるかということは、私はかなり疑問があると思う。そういうふうな金を一億円も貸さなければならぬというふうなことなら、これはその会社がはたして何十億かのケーブルが完全にでき得るかどうかということについても、はなはだ疑問を持たざるを得ない。そんな基礎のはっきりしないような会社じゃなかろうと思う。そういう点について、これは郵政省にお聞きしますが、これはだれのときに許可したわけですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 お答え申し上げます。  これは前任者のときであります。ただ、考え方といたしまして、先生のおっしゃる点ごもっともでございますが、太平洋海底線に要します支払いが九十億以上あるわけでございます。そういった場合に、前金払い的なものとしてもよいかもしれないし、安く購入するという意味におきましては、こういう方法はまたやむを得ないのではないか。

森本靖日本社会党

○森本委員 わかりました。だから、そういう点を混同したら困ると思う。前金払い的なものなら、これは建築請負業あるいはそういうふうな工事の請負に対して、はっきりとやれることがあるはずであります。たとえばその三分の一は前金として払うとか、官庁の工事のやり方については、そういうふうなやれる方法があるはずであります。だから、もし前金的なもので支払いをしなければならぬ、この会社がこういうふうな事情であるからということであるならば、それはその契約に基づいてはっきり前金払いとして払えばよろしい。それをわれわれいかぬということは何も言わぬ。そういう野放図に、いわゆるはっきりとした見解を示さずに、どうも足らぬというから一つ一億円貸そうというふうなやり方をやりておったのでは困るというわけです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 ただいま前金払い的と申し上げましたが、そういう言葉を使いましたが、実際は先ほど副社長が申し上げましたように、思ったように採算に乗らない。採算に乗らないよりも、赤字になるおそれがある。こういった場合に、日本側と申しますか、KDDといたしましては、少しでも安くとにかくつくってもらう必要がある。こういった面から、前金でしたら、おそらく九十億要るのでありますと、その半分とか相当の額になりますが、前金ではございません。これはあくまでも会社が動いてもらうために、額におきましては、生産額から見ますと非常に小さくなります。そういった問題で、生産をしてもらうためにはやむを得ない措置ではないか、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 生産をしてもらうにはやむを得ない措置であるというふうなことを言われましても、国際電信電話株式会社の定款の第二条第二項からするならば、私は、この貸付というようなことについては、かなり離れた問題じゃないかというふうに考えるわけでありますが、しかし、ここで押し問答したところで仕方がありませんので、先ほど言いましたその他の投資がわかったようでありますので、副社長の方から説明願いたいと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 その投資と申しましてここに出ております一億四千七百万円、これは営業所、社宅借り入れ等に伴いまして、ビルディング会社その他に敷金、保証金というような形で出しておる金が三千四百万円ございます。これを貸借対照表の上では、その他の投資の項目に載せておるわけでございます。そのほか、金銭信託といたしまして一億一千万円出しております。これを含んで総計で一億四千何がし、こうなっておるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 わかりました。そうなりますと、やはりこの中で一番問題になりますのは、大洋海底電線会社に貸しました一億円ということになるだろうと思いますが、この一億円というものは、どういう条件になっておりますか。金利とか支払い方法ですね。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 支払いは四年間の条件でございまして、金利は二重の不確定の金利にしております。といいますのは、現在の見込みでは、この大洋海底ケーブル会社は非常に採算の危険性をたどるような見込みになっておるものですから、そういう意味で、さしむきは金利二分、ただし、これが利益を上げる場合には正当な金利に訂正してもらう、こういう条件になっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはほんとうをいうと、各メーカーを参考人として呼んで、そうしてメーカーの人から直接聞かないと、とにかくあなた方は、ケーブルを作るのは損をする、損をする、一つももうけにならない、もうけにならないということばかり言っておるから、ほんとうにそれが損をし、もうけにならないということであるとすれば、あなたのとった措置についても、ある程度うなずける点もあると思うのであります。しかし、非常に私たちが不可解に思いますことは、少なくとも大洋海底ケーブル会社についても、営利会社としてやると思います。この大洋海底電線ははたして配当を何ぼにするか、あるいは純利益をどの程度見込んでおるかということまで詳細にこの会社の内容を検討しなければ、あなたの言ったことがほんとうかどうかということについても、疑問を持たざるを得ないわけであります。いずれにいたしましても、こういうふうな会社に一億円という金を、しかも年二分という低利で四年間貸すということは、まことに会社側としてはありがたいことになるわけでありまして、これほどお蚕ぐるみのやり方の会社というものも、まあそうざらにないと思うのでありまして、何か国際電電がこのケーブル会社にひけ目を感じておる、何か一つ重荷を感じておるというような邪推をしてもやむを得ないような措置ではないかというふうに私は考えるわけでありますが、この点について新社長としての見解を聞いておきたいと思います。

濱口雄彦国際電信電話株式会社社長

○濱口参考人 貸した事情は、先ほど副社長の申した通りであります。私も、この会社にどういうわけで貸したかということも聞いたのでありますが、そうしたら、今言ったような説明であります。こういうことはできるだけ避けるに越したことはありませんが、ただいま申しましたように、外貨を節約して日本製の電線を進出させるということ、それで資金の多少の融通をしなければ、会社ができない。従って、これができないと、外貨払いもふえるようなことになるというので、私も納得したわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 将来、社長としてこういうことはなるべくやりたくない、これはおそらくやむを得ざる措置であったであろう、こういう答弁であったというふうに解釈をして、一応この問題はおきます。  それからここで特に尋ねておきたいと思いますことは、この貸借対照表をずっと見ておりますと、積立金がかなりの金額に上ってきておるわけでありまして、ここで合計が十四億円ということになっておるわけでありますが、こういう点については、将来この積立金というものはどういうふうに使うつもりですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 御承知の通り、今度の太平洋海底線計画は相当巨額の資金を必要といたしますので、あるいは将来この積立金の一部はそれの必要上取りくずすということが起こるかもしれませんが、ただいま具体的にいつ、どのくらいを取りくずすというような計画を持っておるわけではございません。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、これは会社の法定の積立金というようなものですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 法定積立金よりプラス・アルファになっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 法定プラス・アルファになっておるわけでありますね。そこで、すでに十四億円という積立金になっておるわけでございますが、こういう点については、将来これをどう使うだろうかということについて、私は非常に疑問に思ったわけであります。そこで、本来ならばこの太平洋海底ケーブルの、きょうの新聞にも載っておりましたが、外債の募集の発行の条件、あるいはこれに対するところの詳細な内容ということを聞いていきたい、こう思っておりましたが、時間もだんだん迫って参りましたし、大臣もちょうど来られましたから、大臣にお聞きしたいと思いますが、残念ではありますけれども、初めからこの委員会に大臣が出ておられますと、よく私の質問の趣旨がわかりますけれども、もう一回また復習しなければなりません。その分だけ時間がかかりますが、これは大臣が出席をせられぬのでやむを得ないと思いますので、一つしんぼうして聞いてもらいたい。これは委員長にも頼んでおきます。  先ほど来、私がここで政務次官あるいは電気通信監理官、電波監理局長にお聞きしましたところを要約いたしますと、まず朝鮮海峡の海底ケーブルが現在ある。この朝鮮海峡の海底ケーブルについては、現在日本政府のとっておる措置としては、日本電信電話公社の未整理財産としてこれが登録をされておる。これを現在アメリカ軍が専用で使っておりますけれども、アメリカ軍が専用で使っておるということは、サンフランシスコ条約、日米安保条約、さらに行政協定によってこれを使っておる。しかし、今、日韓会談が政府によって進められようとしておる。こういう段階において、日本の国内法規において考えてみた場合には、当然この海底ケーブルの所属というものは国際電信電話株式会社に移行すべきではないか。さらに、国際電信電話株式会社が運用保守についても責任を持ってやるべきではないか、こういう考え方を私は持っておるわけであります。そういう点について大臣はどうお考えであるか。さらにまた北海道に約十条の、これも昔の樺太、幌筵、カムチャッカに伸びております海底ケーブルが、日本電信電話公社の未整理財産として登録をせられておるわけであります。もっとも、この北海道の方の未整理財産というものは、単に財産目録に未整理財産として登録をされておるわけでありますけれども、戦後は、上海線と同じように全然生きておりません。ただ生きて現在使われておるのは、朝鮮海峡の海底ケーブルだけでありまして、これらの海外に対する海底ケーブルの所属について、国内法規の手続上からいくとすれば、国際電電の所有に属し、さらにこれが運用と保守についても国際電電が担当すべきである、こういう考え方を私は持っておるわけでありますが、大臣としてはどういうお考えであるか。

手島栄自由民主党郵政大臣

○手島国務大臣 海底ケーブルの問題でありますが、お話しの通り、今はっきりしていない点があるかもしれませんが、もともと国際電気通信株式会社が持っておりました海底ケーブルは、全財産政府に引き継いだ。それからまた今の国際が新しくできたというような経過をたどっておりまして、その後政府財産を国際に持たした方がいいかどうかというような問題が片づいていないのじゃないかと思っておりますが、お話しのように、今後の海底ケーブルは、国際電信電話会社に持たした方がいいというふうに私も大体考えておりまして、この問題は、もう少し研究たいしまして、跡片づけをしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 もとの会社が持っておったというのは、おそらくその他の国際線であろうと思うのでありますが、朝鮮海峡を通っております海底ケーブルについては、もともと日本政府が持っておったものである。ところが今おっしゃった線については、上海、青島、こういうものがいわゆる大北電信株式会社の所属であったというように私は記憶しておるわけであります。もともと日本政府の所属である朝鮮海峡のケーブルがそのまま日本政府にずっと終戦まで来た。ところが、そこへ日本電信電話公社ができたので、日本電信電話公社の所属になった。ところが、日本電信電話公社が国際電信電話株式会社に分離したときに、国際通信に関するすべての財産は、国際電信電話株式会社に移行をされた、こうなっておるわけであります。ところが、朝鮮海峡の海底ケーブルのみについては、先ほどのサンフランシスコ条約において、韓国との間をまん中で切半をする、こういうことになりましたけれども、そのまん中を一体どこがまん中と認めるかということについて、いまだに韓国と日本との間においてこれがはっきりしておらない。こういうことで、日本と韓国との間の所属がはっきりしなかった、そこでおそらく政府としては、そういう関係でありますから、日本電信電話公社の未整理在外財産として処理をしてきた、こういうふうに私は考えておるわけであります。しかし、これはそういうふうに未整理在外財産として処理すべき問題ではない。未整理財産であっても、何千何万円というふうに一つの財産目録に登録されておる。それは未整理財産として登録するとしも、国際電信電話株式会社の財産として登録をされるのが至当ではないか。国際通信に関することは国際電信電話がすべてやるということが、日本の国内法規にあります。そういう観点からいくならば、国際電信電話株式会社がこの朝鮮海峡のケーブルについては所有をすべきである。今この保守については、米軍の委託を受けて日本電信電話公社がやっておるわけであります。こういうやり方も、私はおかしいと思う。もしこれを保守するということになるとするならば、日本政府とアメリカ政府で協定を結び、日本政府が国際電電に委託をして、国際電電が保守をするということがほんとうのやり方ではないか。法律上そういう考え方を私は持つわけであります。大臣もこの点については相当詳しいと思いますので、はっきりした大臣としての見解を一つ述べておいてもらいたい。と申しますのは、日韓会談がだんだん進展するに従って、この問題も日本政府としてもはっきりしなければならぬ問題になるのではないか、こう考えておるわけであります。

手島栄自由民主党郵政大臣

○手島国務大臣 森本委員のおっしゃるように、この問題はなかなか複雑な問題が入っておるようであります。国際問題にからんでおりますし、ここではっきり申し上げることはどうかと思いますが、よく御趣旨を体しまして、もっと詳しく調べたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういう慎重な態度をとられることはまことにけっこうでありますけれども、私が言っておりますのは、日本が韓国を独立国として外国として認める以上は、そういうことで——韓国が日本の属国であり、日本の内地と同じであるという解釈に立つならば別ですよ。韓国は一応外国であり、独立国として日本が認める以上は、日本の通信網のやり方についても、相手を外国と認めたと同じような方向をとっておかなければ、これは日本政府としては、そういう点を突っ込まれた場合に、非常に無理がいくんじゃないか。お前はおれのところを独立国だといって会談をやっておるけれども、お前のところは、おれのところに対する通信については、お前のところの国内法規に基づいてすべて国内通信と同じ取り扱いをしているではないか、こう言われた場合には、ぐうの音も出ないのではないか。だから、この通信網については、日本政府としては、一応国内法規上の手続としては外国並みに取り扱うのが当然ではないか。私が、かりに韓国の郵政省長官であるとするならば、そう言いますよ。その辺がどうかと、こういうことです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 私から先に事実問題だけを申し述べさせていただきます。  韓国との間におきましては、通信自体につきましては、これは国際通信として無線で行なっております。従いまして、先生のおっしゃいました外国としての韓国の地位、これは申すまでもなく外国として行なっておりますから、御了承願います。

森本靖日本社会党

○森本委員 いや、私が言っているのは、その無線通信のことではないのです。朝鮮海峡の海底ケーブルは、米軍に日本政府が貸しておったにいたしましても、これは外国との海底ケーブルの通信ルートであります。でありますから、日本の国内法規の公衆電気通信法、国際電信電話株式会社でいくとするならば、海外と通信を行なうことはすべて国際電信電話株式会社に所属する建前になっておるわけであります。だから、私が言っておるのは、米軍に貸与するにしても、要するに、日本政府がアメリカと協定を結んでこの海底ケーブルを貸すということは、法律上、条約上有効であります。しかし、その場合でも、あくまで日本政府は、今度は国際電信電話株式会社が所有するところの海底−ブルを米軍に貸与するという形に、日本の国内法規上はなるのが当然ではないか、こう言っておるわけであります。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 先生のおっしゃいます点まことにごもっともでございますが、ただいまの国際通信業務といたしましては、公衆電気通信法におきまして、国が政令で定めた業務ということに限定いたしております。そういった面からいきまして、当然韓国との間は国際通信業務ということになります。ただ、その手段といたしまして、ケーブルに参りますか、無線で参りますか、これは別の問題にいたしておりまして、今おっしゃいましたケーブルの問題につきましては、全然また別の問題として考えてもよろしいんじゃないか、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 別の問題で考えてもけっこうでありますけれども、日本電信電話公社は国内の通信と取り扱う、外国の通信については国際電電が取り扱う、こういうふうに日本の法律でははっきりしておるわけですよ。ところが、現実に日本電信電話公社が外国との連絡をするところの、現に米軍が使っておるにしても、日本がその通信を使っておらぬにしても、その保守は日本電信電話公社が現在やっておるわけです。だから、それは日本電信電話公社でなしに、その保守、運用については、国際電信電話株式会社が当然やるべきではないか。そういう国内手続をちゃんと済ませておいて、それから韓国と折衝すべきではないか、こういうことです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野説明員 お言葉を返しましてまことに申しわけございませんが、韓国との間の現在の保守と申しますのは、公社が委託によりまして、ただ受けておるだけであります。おっしゃいますように、将来の面を考えました場合、国際電電が太平洋の海底線を持って、ケーブルの保守業務を自分の業務としてやるようになりまして、いろいろな船その他を整備しました上におきましては、またそういった問題はおっしゃるように当然出てくる問題であると考えております。その点につきまして、一つ御了承をお願いいたしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうじゃないですよ、それは。あなた方は業務上の便利なことだけ考えておるわけだ。現在極東において海底線布設船とそれを修理するところの船を持っておるのは、日本電信電話公社しかないということです。これは明らかな通りでありますだから、その日本電信電話公社の海底線布設船を国際電電がチャーターして、これを直したっていいわけです。ただ単に業務上の便利だけで日本電信電話公社の未整理財産としてこれを登録しておくということは、明らかに輝国を侮辱した格好になりますよ。私が韓国の通信長官だったら、お前のところはいつも対等だ何だと言うけれども、おれのところの通信は国内通信並みに扱っておるんじゃないか、こういうような意見が出てきますよ私が言っておるのは、そういう国内手続は早くすべきではないか。ところが、そう言うと、あなた方の方は、これはまん中で切るといっても、韓国はちょとこっちの方へいっておる、日本は向こうの方へいっておるということで、ちょっともきまらぬ、そう事態になると思う。ところが、そういう事態になってもこれはまた問題は別で、日本電信電話公社としては、財産目録にちゃんと何千何万という登録がしてある。それを国際電信電話株式会社の未整理財産としてそのまま移管すればいいわけだ。そういう手続をきちんとやっておかないと、何らかのときに問題になるんじゃないか、私はこういうことを言っておるわけです。だから、これは技術的な問題じゃない、政治的な問題であるから、特に大臣の答弁を私は促しておるわけです。もはやこれは浅野監理官がとやかく技術的な、細目的な答弁をしたところで、何もならぬわけだ。だから、大臣としてこういう問題についてはどう考えるか。おそらく私が言うふうな処置を日本政府は当然近くのうちにとらなければならぬと思う。もうそれは、言うと言わずとにかかわらず、とらなければならぬと思いますが、現在こうなっておるのを早急に、私は日本政府としてそういう措置をとるべきではないか、こういうことを言っておるわけです。これはもう大臣、常識でわかることですから、お答えを願いたいと思います。

手島栄自由民主党郵政大臣

○手島国務大臣 その問題は、いましばらく慎重に調査しまして、態度をきめたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 慎重な大臣として、そういうことでもそれはやむを得ないと思いますが、とにかく私の言っておる理論は、これは明快な一つの理論をもって言っておるわけでありますから、これが間違っておったら、どこが門違っておるということを指摘してもらいたいと思いますけれども、それは三年も前から私はこれを言っておりますけれども、指摘をせずに、そのまま、そのままで今日まできておるという状況であります。せっかく政府も日韓会談で意気込んおりますけれども、私は今の政府のやっておりまするああいう会談は反対でありますけれども、しかし、内情をちゃんとケリをつけて、そうして臨むべきであるということを私は言っておるのであって、これは一つ十分に大臣としても考えておいてもらいたい、こう思います。  それからもう一つ、また復習をしなければなりませんのでめんどうくさいわけでありますけれども、これも大事なことでありますから、大臣に聞いておきたいと思いますが、要するに、日本の国際電電、それから日本政府、こういうものが、宇宙通信を行なうということでアメリカの地上局委員会に加入するということを、この二十八日に日本の内地に来る向こうの人々と協議をする、こういう形になっておりますけれども、これが将来オリンピック中継をやるということになれば、アメリカ中継を行なって一さらにヨーロッパ中継になるという一つの基地ができるわけであります。そういうことに対しまして、現在のヨーロッパのユーロビジョン、あるいはまた東欧緒国の先ほど言いましたインタービジョンといいますか、そういう方面については、場合によってはソ連が人工衛星の通信衛星を打ち上げて、そうしてここにソ連の人工衛星によるところの通信軌道というものが開拓をせられた場合においては、ヨーロッパ諸国のユーロビジョンの場合は、向こうは非常に端的に利益を考えますから、イデオロギーとかそういう問題でなしに、東京のオリンピック中継については、場合によってはモスクワを中継するところのこのインタービジョンとユーロビジョンによるところのテレビ中継を行なった方がいいのじゃないかというふうな意見もあるわけであります。そういう点を考えますと、今回のアメリカのNASAによるところの地上局委員会に日本が加入をする際に——加入をして大いに開発をし、またそういう方面に開拓をしていくということもけっこうでありますけれども、その際に、他の宇宙通信網が開発をせられた場合に、それに加入をしていくということを妨げるものではない、こういうことをはっきりしておいてもらわないと、将来の問題として、非常に問題がこんがらかってくる。その片一方の方における窓口を協定の際にしっかりと開いておいてもらいたい、こういうことであります。これについて、大臣としてはっきりした見解をお述べいただきたい、こういうわけであります。

手島栄自由民主党郵政大臣

○手島国務大臣 今回の問題は、御存じのように実験上の技術問題が主になっておりまして、今後どの衛星を使うかというような問題には入っていないと思います。従いまして、今アメリカと協定しましても、将来束縛を受けるというようなことを実は考えてないのでございまして、平和の仕事でありますから、アメリカとかソ連とかいうようなものにこだわっては完全な通信が行なわれないと思いますので、よく注意しまして、今回の問題によって将来を束縛されるということはないように気をつけて参りたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 ただいまの大臣の答弁で、この問題についてはけっこうであります。  なお私は、国際電電のこまかいいろいろな問題について質問をする予定でございましたけれども、その他の問題をやっておりますと、時間がもうなくなりましたので、また他日、御苦労でございますけれども、もう一度国際電電の方々に来ていただきまして、こまかい問題はそのときに質問をすることにいたしまして、本日の私の質問をこれで終わります。

本名武自由民主党

○本名委員長 次に谷口善太郎君。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 太平洋ケーブルの問題についてでありますが、これは今まで国際電電株式会社の当局のお話では、あくまでも商業ベースだと言われておるのでありますが、しかし、私どもは、安保条約の結ばれている現状におきまして、単なるコマーシャルというだけでなくて、非常に軍事的目的があるのではないかと思っておるわけです。こういう点について、まず会社の首脳の方に、そういうことはないんだという主張をされておるようでありますが、もう少し軍事目的に目的があるのじゃないかという点をはっきりさしてもらえたらと思うのであります。

濱口雄彦国際電信電話株式会社社長

○濱口参考人 軍事目的はちっともございません。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 大野副社長が一九五九年のフランスの第九回副社長会議で、同じように、決して軍事目的はないんだということを言っていらっしゃることは、私どもも記録で知っておるわけであります。しかし、そうでない発言も国際電電の幹部の中でしていられる方がありますので、私どもは、その発言を聞くだけでも、この際に簡単にそうかといって了承するわけにいかないのです。御承知でしょうと思いますが、このKDDという新聞がありますが、この八十五号の紙上で、有竹施設課長が発言していられます。それによりますと、こういうことを言っていられるのです。「アメリカの空軍は、KDDにも注文があるように、これから世界各国の基地を結ぶ電話や電信の専用線を持ちたい。だがそれぞれの電信会社に頼んでも、周波数がない、送信機がない、一ぺん待て、二へん待てでどうにもならぬ。これではアメリカの国防上非常に重要な困難に遭遇する。」こういうふうに有竹さんは語っていらっしゃる。この発言は、もちろんこの太平洋ケーブルの問題に直接関連しての発言ではございませんけれども、ATTの目的、性格、そういうものについての御発言などで、そういう目的を持つATTとの共同事業でありますから、従って、日本の国際電電会社が、軍事目的は全くないのだとおっしゃるのは、それはそういうお気持でもあろうし、そういう方針でもあろうと思いますが、しかし、一方の共同事業者であるATTの方では、そういう目的を持っておるということを一応言っておるのでありますから、大へん内容としましては、簡単に商業ベースだけの問題だというふうに理解はできにくいわけです。当然そこに軍事目的が入ってくるというふうに考えられますので、今おっしゃったようなところだけでは、国民は納得できないと思います。そういう点はいかがでしょう。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 相手はお話の通りアメリカ電話電信会社でございますが、御承知の通り、現在無線を使いまして、アメリカ電話電信会社とわれわれは通信の事業もいたしております。それが今度ケーブルができまして、有線の道も開けるということになるわけでございまして、その間、従来やっておりますことと少しも変わりはございませんが、依然として商業ベースでやるとわれわれは考えております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 私がお聞きしたいのは、アメリカのATTがそういう目的を持ち、性格を持っているといたしますと、日本の皆さんの方ではあくまでも商業ベースで考えてやっていくにしましても、向こうの利用の内容としまして、向こうの国策に沿うたそういう軍事目的に使うということについては、これはどうにもできないのであるか。あるいはそういうことができないように、軍事目的に使用することをATTが考えましても、それを許さないという、そういう何か保障が契約の上でありますか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 御承知の通り、これはもう一般公衆通信サービスとしてやっておる一分野でございますから、その内容が商社のものであれ、あるいは一般の私人の方の御利用の場合であれ、どういう御利用でございましょうとも、その施設をすべて一般に公平に開放するという建前で、この業務は運営されておるわけでございます。そういうわけですから、もちろん、政府の通信の場合にも、お役に立つわけでございます。そういう場合は、全く無差別にいくわけでございますから、私どもはこれを商業ベース、こう申しております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうしますと、何ですか、国際電電にしましても、アメリカのATTにしましても、仕事をする対象が政府でありましても、あるいはアメリカ軍部でありましても、これは注文主であり、お客様であるから、従って、会社の建前としては商業ベースだ、こういう御理解ですか。言いかえますと、商売でやる限り、それが軍事目的に使われようと何に使われようとかまわないというお考えですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 御承知の通り、私どもは、どういう目的でその通信がなされるかということまでせんさくすることは許されておりません。通信の内容そのものについては、全く公平に、またその秘密をあくまでも厳守するという立場でございますし、利用するすべての人に公平に利用していただくという建前で、これがいわゆる一般公衆通信サービスの本質だと思うんですが、それがまた商業ベースだと言われるゆえんだと考えます。そういうわけでございますから、いろいろ御質問のございます軍事目的に使われるのか使われないのかということは、私どもとしては、そういうことをせんさくすることが許されておらないわけですね。政府の使うものについては、ひとりアメリカばかりじゃございません、他の各国でも、あるいは軍事の目的をもって通信をなさっておるかもしれません。しかし、それは私の方で何らせんさくするところではない、こういう立場でございます。   〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 アメリカのFCCがATTに与えたこの太平洋ケーブルの免許状によりますと、太平洋ケーブルの建設の軍事的利用のことについては、はっきり書いておるわけです。これはすでに御承知だと思います。従って、商業ベースで、会社の建前からいったら、だれであろうと——政府であろうと、軍部であろうと、利用されること、また利用される内容につきましては知らない、それはお客様の御都合だ、われわれ会社としては商売をやっているのだ、こういうふうに言ってのがれていらっしゃるわけでありますけれども、アメリカの方では、はっきりと軍事目的をもってこれがやられるということをATTも言っております。それからまた、それを許可している方も、ちゃんとその免許状の中に書いておるわけです。そうしますと、それはお客さんのされることだから、われわれはそれに対して内容に立ち入ることはできない、またあり得ないのだ、それは問題外だ。従って、商業ベースだということでおやりになっても、この太平洋ケーブルの布設そのものが大きな軍事目的に利用されるという客観的な事実は、変わらぬわけです。これは非常に重大なことだと思う。しかも、商業ベースだという名前のもとに、実際は軍事目的に使われる、使うのだ、こうアメリカは言っているわけです。それを、われわれは商売をやっているのだから知らぬということになりますと、非常に重大なことになります。そういう点について、何の協定もないんですか。商業ベースで知らぬ顔でやっていこうということになっているわけですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 われわれは全く商業ベースで従来もやってきておりますし、相手も同じでございます。そのほかにもございますけれども、ただ、通信の手段が今度無線で一ぱいになりまして、御承知の通り、現在の世界の通信をさばき切れないというのが目の前に見えておりますので、それで新しい通信路を開く、これだけのことでございまして、協定にも、業務の取りきめをいたしております内容は、すべて従来の無線でやっておりましたものをそのまま運用いたしますので、特別のことは何もございません。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうしますと、国際電信電話の方では、ATTが六十一年の事業報告の中で、ATTの基本原則としまして、通信においては国家防衛が第一義だということを言っているわけですね。ATTの性格ですが、こういうことも十分にお含みになって、しかし、それをやるのはATTの商売だから、それはそれでもかまわぬという建前ですか。あなた方の考え方は、その点はどうなんですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 私どもは、あくまでも普通の営利会社としての、営利通信業者としてのアメリカ電話電信会社を相手にしておるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そのアメリカ電話電信会社というものは、業務報告の中に、今申しましたようなことを言っているわけです。はっきり書いてあるわけであります。アメリカの国防のために尽くすことが第一義の任務だと、はっきり言っているわけです。同時に、今申しましたように、FCCが免許するにあたって、そういう条件をつけている。それをあなた方は御承知だと思うんです。御存じないということはないでしょう。どうなんでしょう、その点は。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 先ほども申します通り、私どもは、営利会社としてのアメリカ電話電信会社を相手にして全く商業ベースでこれまでもやってきたし、将来もやっていくということでございますから、先方で今御指摘のようなことがあったかどうかはよく存じませんが、あくまでもこちらは商業ベースでやる、こういうことで進んでおるわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それはしかし、非常に無責任な話だと私は思うのですが、そういうお考えでやっていらっしゃる。向こうは営利会社であり、商業ベースの点だけで、われわれはそういうように考えてやるとあなたはおっしゃるけれども、公式の文書でも、また向こうの政府の免許状にも、その点ははっきり書いてあるわけなんです。それを知らない。それはわれわれの関しないところだ。われわれは、ATTは一つの商売をやっている会社だと思うから、その面で協定する、あるいは協力するのだというふうにおっしゃいます。あなた方のおっしゃり方はそうであっても、事実としては、ほんとうに太平洋ケーブルというのはアメリカの軍事目的に使われるという事実が、アメリカの国策として、また、アメリカのATTの方針として貫かれているわけです。そうしますと、日本の国際電電の方では、それを知らない、あるいはほおかぶりしてやることによって、アメリカの軍事目的にこの太平洋ケーブルという大きな事業を利用させるということで協力することになるじゃないですか。これは日本国民として大へんなことになりますが、その点そういうふうなこともあり得るということをお認めになりますか。どうですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 これは太平洋ケーブルだけの問題ではないと思うのですけれども、国際通信を一手にやっております国際電信電話会社といたしましては、世界の各国と通信路を持ちまして、世界の各国の御利用層に無差別と申しますか、公平にこれを利用していただくという建前で業務を提供しておるわけでございます。ですから、そういう際に、今御指摘になりましたようなことを特に太平洋海底線の場合だけ当てはめようとしますことは、大へん無理がくると思うのです。私どもは、あくまでも公平にこの施設を開放し、無差別にお客様としてお申し込み、御利用になりたいという方にはこのサービスを提供する、こういう立場でございますから、そのサービスの内容は、先ほど申しました通り、どういう目的でその通信をなさっているかというようなことは、私どもはそれにせんさくを加えることは許されないことだ、かように考えております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 非常に重大なことをあなたは言っていらっしゃるのでありますが、向こうがどういうことに使うにしても、その内容までせんさくする気もないし、権限もないのだということは、まことに無責任な話でありまして、これが軍事目的に使われるものだということを、はっきりアメリカ政府も、それからATTも言っているわけなんですね。それは公然と発表しているわけです。そういう内容を持ち、そういう本質を持つということを公表しているわけです。それは、この海底ケーブルを布設することによりまして、今までの通信業務がコマーシャルの上で非常に発展もするだろうし、また豊かになるでしょう。その点は私も大いにあると思う。その点はもちろん私どもは否定いたしませんが、同時に、そういう目的を持ち、新しいケーブルを布設するということになり、それに対して日本の国際電電が協力するということになりますと、今アメリカに半ば占領されている日本国民といたしましては、大へん重大なことになります。私は知らぬ、私は商売をやるのだということで、こういう軍事目的を目ざしてやろうとしているアメリカの戦争政策といいますか、そういうものに協力することになりますと、これは日本国民として、そう簡単に皆さんの御説明で納得するわけにいかないという問題があると思います。第一、今申しました免許やあるいはATTの業務報告の中での、国防に、それを第一義としてやるという態度、あるいはそういう立場から太平洋海底ケーブルの問題を免許するということについての免許の問題も、これは国際電電は御承知ですか。この点は御承知でしょう。

佐藤洋之助自由民主党

○佐藤(洋)委員長代理 谷口君、政務次官は参議院の決算委員会に出てくれと要求されているのですが、よろしゅうございますか。——政務次官にしぼってやって下さい。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それでは政務次官にお尋ねしますが、きょうは時間がないので端折りますけれども、アメリカの政府、それからアメリカの電話電信会社というものが、太平洋海底ケーブルの使用目的について、軍事的な面を公然といっているわけです。ところが、国際電電の方では、これはあくまでも商業ベースであって、あらゆるものに対して開放して、それがどういうふうに使われようが、その内容についてはわれわれは知らぬ、われわれは商売をするのだ、こういう建前をとっておられる。事実として、アメリカ政府の方は、これを軍事目的、国防上の問題として考える。それはそれ以外のこと、もちろん商業ベースとしての意義は私も認めますが、しかし、はっきりと軍事目的になるのだということを言っているわけです。事実なんです。公表されている。ところが、それはわれわれは知らぬのだ、われわれは商売するんだというふうなことで、その軍事目的にこの海底ケーブルという事業が利用されるということに協力することになると、日本国民はなかなか納得できなかろう。そういう点について、政府の方ではもちろん御存じだと思うのですが、お考えはどうなんですか。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 私ども政府といたしましても、今国際電電からお答えがありましたように、今度の海底ケーブルの計画というものは、全く平和的利用と申しますか、公衆の通信のために公衆通信の一般原則に従って利用するための施設でございます。従いまして、今お話のありましたようなことは、全然考えておらないわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 政府が考えていらっしゃる、いらっしゃらないの問題ではない。それではお聞きしますが、ATTの六一年度の営業報告の中に「変貌する国防上の必要性を予見し、それに適応する施設と方法を開発するために創意性を発揮する」という項目があります。それから、さっきから繰り返しますが、この海底ケーブルを免許するにあたりまして、ちゃんとFCCの免許状があります。その中に「太平洋ケーブルの建設にあたってその軍事的利用が考慮の主要な対象になっている」という文句があるのです。これは政府としては御存じですか。われわれとしては、あくまでも商業ベースとして考えていると政府はおっしゃっているけれども、考えていると政府はおっしゃっているけれども、考えているいないにかかわらず、こういう事実のあることを御存じですか。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 私は、着任してまだ日が浅いものですから、その事情はよく存じません。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 政務次官はそうだろうと私は思うのです。そういうことがあるとしますと、私あとで資料要求をしますが、なんだったら私どもから出してもよろしいと思います。しかし、むしろ政府なり電電公社から資料をいただいた方がいいと私は思うので、あとで要求しようと思いますが、そういうはっきりした向こうの政策が、事業報告でなされているわけです。ところが、こっちの方では、平和利用である、商売をやるのだ、だから、お客様に開放するのだというのがわれわれの商売の建前で、何に使われようが私は知らぬということで、ほんとうはアメリカから日本に対して軍事目的で新しいケーブルがつけられる。さらに話が進めば、東南アジアに向かってのケーブルの架設の問題があるでしょう。それをみんなくっつけて問題とせざるを得ない事実がある。そういう点を政府の方でもし御存じなくて——あなたは着任早々だからそういうことはよく知らぬとおっしゃれば、私はそれはわかります。しかし、政府としてこういう点を御存じでありながら、商売をやるのだ、商業ベースだ、あるいは平和目的だということで国際電電にこれを許可するということになると、やはり大問題になると思うのですが、これはもし御存じなければ、あとで御存じになってはっきりさせていただきたいと思うのです。それはよろしゅうございますね。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 よろしゅうございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 最初の計画ではATTとKDDの間の計画だったのですが、途中でハワイの電話会社が入ってきましたが、あれはどういう事情でしょうか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 新しくできます太平洋海底線を使いまして、日本とハワイとの間にも直通の電話あるいは電信その他の通信が予想されております。そこでハワイにはハワイ電話会社という独立の会社がございまして、これはもちろん名前の示す通り、アメリカ電話電信会社とは別個の独立の法人でありますが、このハワイ電話会社が、ハワイ島内の電話のサービスをいたします。そういう特権を許されておる会社でございますので、ハワイと日本との間の直通の電話につきましては、どうしても相手方がハワイ電話会社にならざるを得ない、こういうことでございます。そこでそうなれば、もしアメリカ電話電信会社と私どもとの二社だけでこの計画を進めます場合には、ハワイとのサービスを開きます場合に、中開にもう一ぺんアメリカ電話電信会社を介在させなければならぬということになりますが、そういうことは実際する必要もなし、繁雑を加えるだけのことでありますから、むしろハワイ電話会社を直接パートナーに加えて、直接の通信はハワイ電話会社と国際電電会社の間で取り進めたらよかろう、こういうことになりまして、これがパートナに参加することになったのであります。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 その点は、計画の最初からわかっていたのじゃないですか。そういうハワイ電話会社の業務内容やあるいはその性格から、この太平洋ケーブルを完全なものにするために、そういう役割を当然持つだろうということは、最初からわかっていただろうと思う。それが最初にはその計画がなくて、途中で入ってきた事情は何ですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 ただいまの御疑問は、ごもっともと存じます。と申しますのは、現在どうなっておるかと申しますと、日本からハワイに参ります電話の業務は、アメリカ電話電信会社を通じてやっておりまして、つまりハワイとの電話の業務にアメリカ電話電信会社が中間に介在しておるのでございます。そういうやり方を現在短波無線でいたします電話サービスにはとっております。そこで、私どもは当初から短波でやっております電話のサービス、そのサービスのいろいろな取りきめはそっくそのまま——海底線ができましても別にサービスの実体に変わりが生ずるわけではございませんで、手段が変わるだけのことですから、そういう意味で同じく海底線ができましても、従来通り中間にアメリカ電話電信会社が入っても、それが従来の行き方でございますから、かまわない、こういう考えで取り進めておったのでございますが、途中からだんだんん話が熟して参りますと、そういう無用な中間介在をしないでも、直接取引をするということにして、直接にパートナーになってもらった方がいいのではないかということで、三者の間で話ができてこうなったのでありまして、経過から申しますと、おっしゃる通り、非常に不自然にお感じになるかもしれませんが、いきさつは、今までのやり方に多少なずんでおったということが原因でございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 この回線の割当を見ますと、ATTは、非常に全体にわたりてたくさんの権限といいますか、これはあなた方の方の資料でありますが、持っているようであります。  同時に、HSCの業務として、これを中心にして南の方へケーブルの布設といいますか、回線の計画があるのじゃないかと私ども思うのですが、そういう点の関係はどういうことか。二つあると思うのです。ATTはたくさんの回線の数、権限を持っている。KDDの共同の線もありますし、単独の線もありますが、とにかく全体の上でたくさんATTが支配権というか、割当が多いのです。そういう問題の内容があると思うのですが、なぜそうなったかということについての内容、その二つについてお伺いいたします。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 今度の海底電線は、御承知の通り、百二十八回線の電話がとれるような設計になっております。ところが、実際問題としてここ十年あるいは十五年の先を見通しまして、日本とアメリカあるいはハワイ、あるいはハワイを通じて豪州の方に行く、あるいはカナダの方に行くという通信を考えましても、百二十八回線全体は、日本にとりまして必ずしも必要でないのです。そこで日本にとりまして必要な回線については、これを全部半分ずつ出資しよう、折半出資にしよう。それから、グアムと東京との間につきましては、これはもう純粋に日本とアメリカだけが双方の相手方でございますから、この間の回線につきましては、百二十八を半分ずつ持ちましょう、大体こういう行き方で回線の割当ができております。  それからただいまHTCが南の方に延びるというふうにおっしゃいますが、HTCは、それはございません。別にハワイに、英連邦が、英本国からカナダに渡りまして、大陸を横断してバンクーバーからハワイに出て、豪州に下るという太平洋海底線計画というものを持って、現に着々工事中でございますが、その海底線と、私どもの計画をいたしております太平洋海底線が、ハワイで十字交差をいたします。そういう関係で、これはできておる施設を活用しなければなりませんので、私どもは一部、そのハワイから十字交差して北のカナダに延び、南の豪州に延びる、この英連邦のケーブルに若干通信を乗せることは考えておりますけれども、ハワイ電話会社自体が南へ下るという計画は持っていないと存じます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 今のお答えの中で、百二十八回線の全部については日本としては今必要はないのだというふうにおっしゃった点にちょっととどまると思いますが、そういう点が、私どもの最初に申しました軍事目的のことにアメリカの側では使うということと非常に関連があるのじゃないかというふうにわれわれ考えるわけです。私もしろうとだからわかりませんけれども、百二十八回線というのは、今の電話の回線での数らしいのですが、これが電信になった場合には、一回線が二十何回かに使われるというほどのあれがあるようでありまして、従って、現在ある海底ケーブルの回線の能力といいます。か、それから見ましたら、百二十八回線なんというのは大へんな、約十倍くらいの大きさになる。従って、KDDとしては、商売をやる場合にそんなに要らないということを言われるのは、当然じゃないかと思います。そうしますと、非常に余裕のあるケーブルだということになりますが、これはKDDで余裕があるだけでなしに、全体である。従って、そういう点で、アメリカの軍事目的に使おうという問題と無関係でないように私ども思うのです。そういう点について、われわれは初めから全然知らぬからわれ関せずとおっしゃっているとすると、お尋ねしてもしようがないことじゃないかと思うのですが、しかし、少なくとも非常に余裕のあるケーブル施設になってくるということになりますと、日本の側としまして、今申しました軍事目的にアメリカ政府が使うということを公然と言っておる限り、非常に重大なことになりますが、そこらについてはいかがでしょうか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 日本としては、日米間の商業通信に必要な一つの回線量を予測しまして、これは将来の需要の見通しを基礎にしておるものでございますけれども、そういうものによって一まず七十数回線でございましたか、スールーにはそれだけの回線があればここ当分の需要はさばける、こういうふうに考えて、それだけの範囲で投資をするということにいたしておるわけでございます。ところが、実際の通信の需要予測というのは、大へんむずかしい問題でございます。ことに最近のような国際のいろいろな関係の緊密化というような情勢を考えますと、これはもう私どもの予想をはるかに上回る実際の需要が出て参るかもしれませんから、それではせっかくこれだけ大きなケーブルをしきながら、今十年あるいは十五年先に必要なだけの回線をとっておいたのでは、比較的近い将来に先行き困るのではないかということが出て参りますから、それにつきましては、将来必要な回線を、相談でもちろんそこに投資割合の調整をしなければなりませんけれども、つまり金で解決しなければなりませんけれども、必要な回線をまた買い入れるというか、割当を増すというか、そういうことはできるようにいたしております。   〔佐藤(洋)委員長代理退席、委員長着席〕  御承知の通り、これはハワイからずうっと島伝いにグアムに至りまして、それから北上いたしまして日本にくるというものでありますから、向こうはグアムまではアメリカの所領でございますから、そこまでの通信もございましょうが、日本としてはそういう島にはあまり通信はございませんので、それで必要なものを日本はとりあえず出資しております。そのほかのものに余裕があるということは、その辺のアメリカ固有の通信があるということでございまして、それは私どもには関係がない、こういうわけでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 現在KDDは米軍に国際無線通信その他について貸しておる回線があると思いますが、何回線くらい米軍に使わしておりますか。

八藤東禧国際電信電話株式会社常務取締役

○八藤参考人 お答え申し上げます。十四チャンネルでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それを地域別あるいは種類別に……。

八藤東禧国際電信電話株式会社常務取締役

○八藤参考人 サンフランシスコ、マニラ、ホノルル、那覇であります。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それはもう少し詳しい資料をあとでちょうだいしたいと思いますが、すでに現在の施設でも米軍に貸し与えるというようなことをやっておられるのでありますから、太平洋ケーブルで百二十八回線をつくって、しかも、その仕事に日本も参加して、実際日本の要るのは七十幾つですか、それくらいの回線だとおっしゃっているのですが、その余裕のある仕事に参加する。そうしますと、現行のいろいろな施設でも、アメリカの軍隊に軍事目的のためにこれははっきり貸して、料金はとると思いますが、これも商業ベースだとおうしるのだと思いますが、そういうようにしてアメリカの日本占領当時における緊張政策をやっているアメリカに対して、国際電電が自分で施設して貸し、また新しい施設の中で、そういう目的でアメリカの参加する、あるいはイニシアチブをとってやろうとする仕事に、商業だ、平和だといって参加することになると、これはやはり非常な問題だと思う。これはさっき政府の方の意見を聞いて、あとで事実を調べた上でお答えをいただくことになっておりますが、私どもは、この点非常に重要だと思うのです。だから、この点がはっきりされませんと、太平洋ケーブルの問題が、いかに平和だとか、商業ペースだとかおっしゃっても、国民は納得できないというように私ども思うのです。特にあり余るような施設に、外国から大きな借金をしまして参加するということになりますと、これは重大なことになると思うのです。国際電電は、私的な会社でありますけれども、はっきり法律によってできておる会社として、やはり日本の政治の上に重要な意味を持っている会社だと思うのです。それが私きょう非常にびっくりしたのでありますが、商業ベースでどこにでも貸すのだ、何に使われても知らぬのだというような態度でもって、軍事目的にはっきり利用するということをアメリカが言っている、そういう仕事に参加されるということになりますと、これは国民に対してその点をはっきりと示していかなければならぬと私どもは思うのです。そういう点について、あくまでも商業べースでやっていくのだという考え方で推していかれるのか。しかし、もっと明らかになって、向こうが軍事目的で使うのだということが非常にはっきりしてくるとしますと、それについて、何かそういう危険な戦争のために使われる施設にならないような防止策を講ずるお考えがあるのかどうか。これは政府の側からも一つ聞かしていただきたいと思うのです。

保岡武久自由民主党郵政政務次官

○保岡政府委員 今、世界あげて文化交流とか、あるいは経済発展という非常に平和的な発展を遂げているわけでございまして、その間におきましては、おそらく国際協力ということは絶対必要だと思うのであります。軍事目的ということが何を意味されるか、これはなかなかむづかしい問題だと思うのですけれども、そういうようなことに利用するというようなことであれば、おそらく国と国との条約がなければ、取りきめがなければ、いかぬのじゃないか。今のところではそういうことは全然ないのでございまして、私どもは、どこまでも平和的な利用と申しますか、公衆電信電話の原則に従って今後の国際電電会社の運営はやっていく。なおまた、これからつくる太平洋ケーブルも、そのために利用されるというふうに希望もし、また考えてもいかなければならぬ、かように思います。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 軍事目的という内容について、何がどうかということが具体的にわからなければというふうに政務次官おっしゃいますから、ATTの事業報告の中で、その内容を書いているのを一ぺん読んでみます。ちょっと長くなりまして恐縮でございますが、はっきり記憶にとどめておいてもらった方がいいと思いますので……。「国防のための当社の事業は、密接なる共同作業を必要とします。かくして、AT&T長距離電線部は地下ケーブル・システムを建設し、ウェスタン・エレクトリックは地下局の設備を装置し、一方、ベル研究所の技術者たちは基本業務の継続性を確保するため、通信施設の一そう良好な保守に関する基礎研究をし——かつまた、中継点として、敵に予め探知されないコースを飛ぶ航空機を使用するマイクロウェーブ・システムの計画を開発しております。  一九六一年、ベル・システムの従業員は、アリユシャン列島の最西端の地点と、コロラドの北米防空指令本部とが即時に通信できる新しい施設を空軍のために設計し、建設し、そして役務に供しました。東方には、グリーンランドからアイスランドを横断するDEWラインを拡張する電子、通信施設を完成しました。ベル・システムはまた、グリーンランド及びアラスカの弾道ミサイル早期警報システムのレーダ前哨地点から後方に連絡する通信綱を予定通り完成しました。ベル・システムは、国防通信局のために、ワシントンと米国管区の指揮官との間で即座に世界会談ができるような方式を作成しました。ベル・システムは全世界の米国軍隊のために、音声、テレタイプ、データ及びファクシミリ通信の取り扱いを可能ならしめるような新しい米国陸軍通信隊の宇宙統合通信に関する研究と開発の作業を引き続き行ないました。ベル・システムは戦略空軍司令部のために指令及び制御の通信を拡充しました。ベル・システムばさらに、空軍が航空機に対する防衛のためにSAGEシステムを建造し、テストするのを引続き援助しています。合衆国におけるSAGEセクターは現在すべて作動しており、なお、引続き改良が加えられております。  陸軍のナイキ・ゼウス・ミサイル迎撃ミサイル・システムの開発は現在、急速に進行しています。一九六一年にはテスト発射が数回成功裡に行なわれ、また、十二月にはゼウス・ミサイルがテスト標的として使われたナイキ・ハーキュリーズ・ミサイルを阻止することに成功いたしました。なお、アセンション島でテスト中のゼウス・レーダーは、ケープ・カナベラルからうちあげられた標的の軌道追跡に成功いたしました。太平洋上のクェゼリン島では、ゼウス・システムがカリホルニヤから発射される標的ミサイルに対する一九六二年のテストのために目下準備中であります。」、まだたくさんありますが、すべてこういう目的のために仕事をやっておるわけなんです。そういう目的を第一義と考えて太平洋ケーブルの問題にも取り組んでおる。そういう目的のためにやるのでなければいかぬという免許状が出ておる。そうしますと、これはもっといろいろ日本でどういうことが行なわれたという問題に入りませんと具体的になりませんが日本で米軍のやっておる活動、日本を占領しておる米軍のやっておる一切の指示、指令、動員、そういう計画について太平洋ケーブルがいかに重要な役割を持つかということは、非常に明らかなんです。特に有線にしようとしておるのは、敵に無線なんかだったら傍聴されて困るから、有線にするということも言っておるわけです。そういう内容を持っておるのが、太平洋ケーブルの内容なんです。従って、先ほどおっしゃったように、イギリスの海底ケーブルと接続の問題、それから東南アジアヘのケーブル架設の問題と決して別個ではないのでありまして、皆さんは、商業で大いにもうけるつもりで、平和事業と思ってやっておるのかもしれませんが、私はその善意は疑いませんが、しかし、事実はアメリカのそういう世界戦略の上に立って、最も新しい核兵器戦争準備のための神経を張りめぐらす、そういうことを言っておるわわです。これを私らは商売だから、相手は何をやっても知らないのだというふうに皆さんおっしゃることは、非常に重大であります。そういう態度でもってこのケーブルに参加されるとすると、これは日本国民にとって非常に重大である。われわれは知らないのだ、お客さんがされることは知らないのだ、われわれは商売なんだ、こういう態度なんです。しかし、米国の方でははっきり言っておるわけです。事業報告の中に書いてある。どうですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 御承知の通り、アメリカ電話電信会社というものは、非常に膨大な組織でございまして、ほとんどアメリカ全土のいわゆる電話業務が、この会社あるいはその系統会社によって大半がまかなわれておるという状況でありますので、いわゆる普通の商業通話、あるいは交際上の通話とか、そういういわゆる一般的の通話というものは、大部分がこのベル系あるいはアメリカ電話電信会社の組織によってまかなわれていることは、非常に該博な御調査をなさっていられるらしい先生は、御承知のことだろうと思うのです。ただ、この会社が、御承知の通り、特別の非常に優秀な研究施設あるいは製造施設などを持っておりますので、そういう関係で、アメリカの国防上の必要から出てくる通信関係の施設の仕事を政府から要請されてやっておるということは、あり得ることだと思うのです。しかし、それは大きな組織の一面でありまして、そういう面とはかかわりがないと私は思う。やはり商業通信をやっておりますアメリカ電話電信会社も、その面が本体であることに間違いありませんから、その面の、——その面と言いますか、そういうアメリカ電話電信会社と、現在もいろいろな一般的な公衆通信業務を扱っておるというのが事実でございます。将来もそういうつもりでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうしますと、何ですか、海底ケーブルの建設に、また運用にあたりまして、秘密保持なんかというような問題は、全くないのですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 建設保守協定にはございません。ただ一般に、一般公衆通信業務を扱うものといたしまして、日本の国内法規によりまして、私どもは、憲法から発しておるものでございますが、通信の秘密を保持する義務を持っております。

本名武自由民主党

○本名委員長 ちょっと谷口委員に申し上げますが、大体御所望の時間も近づいたわけですが、他の御発言の適当な次の機会にまた詳細に御質疑をいただくことになっておりますので、大へん恐縮ですが、御了解下さいまして、なるべく簡潔にお願いいたします。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それじゃ最後に私は聞いておきますが、この太平洋ケーブルの回線を公然とKDDが米軍に使用させるというようなことをやることも、あり得るわけですな。米軍が使用するということは一つの米軍の仕事であって、それに貸すということは商業上当然なことだということで使用させるということもあるだろうし、それから回線を何回線か貸すかどうかいう問題も出てくるのじゃないかと思うのですが、そういう点はいかがですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 いわゆる賃貸回線というサービスを提供いたしておりますが、そういう形では想像できると思います。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうしますと、アメリカ軍が日本での軍事行動なりあるいは軍事目的なりにこのケーブルを使うということであり、それがために賃貸するというようなことになりますると、これは単に電電公社と国際電電とATTとの間の協定だけでなくて、安保条約に基づく日米合同委員会でも、それらの点についての話し合いなり何かあったのですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 これは先ほどから申し上げましたる通り、お客様として出てこられる場合でございますから、私どもとしては、特別の差別はないわけです。もう普通の私人の方が利用される場合と全く同様でございますから、安保条約その他には関係ないと思います。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 よくわかりましたが、要するに皆さん方の方は、普通のだれにも貸すという意味である。従って、商売だ。従って平和的な商業だ。商業ベースだ。しかし、それを利用する相手がどういうことに利用するかについては、わしらは知らぬということが、一つあなた方の建前ですね。しかし、事実さっき申しました通りに、アメリカの政府取びアメリカのATTの方では、はっきりとこれが軍事目的のために使うし、そうでなければ免許しないという条件で免許しているという事実があるとしますと、皆さんのお考えがどうであろうと、そういうこともあり得る。あってもわしらは知らぬ、わしらは商売しておるんだというふうに皆さんが考えていらっしゃると理解してよろしゅうございますな。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 どうも表現が非常にむずかしいですが、私どもの言わんとするところは、——言わんとするところよりは、ありようですね、ありようは、一般公衆通信サービスを受け持っているものとしまして、その差別はできない、こういう建前です。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それでよくわかりました。差別はできない。だれが借ろうが、どろぼうが借りようが、戦争の火つけ人が借ろうが、利用しようが、おれは商売するんだから知らぬ、そういうことだと思います。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 それ自体知らぬということではなくて、現在の法律でもそういうことは許されていないのです。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうおっしゃるけれども、国内法で許していないにしても、ATTがそれをやると言っている。それと協力して、皆さんはこのケーブルの新設に参加するということですね。そうしますと、皆さんの立場は一体どうなんですか。それを承知しているということになりますと、これはちょっと問題になるし、おれは知らぬのだ、だれがどう利用するかは知らぬのだということになると、一応は責任はのがれますね。しかし、日本の国氏としては、そういう態度でKDDがこれに参加するとなりますと、今まで前提にされたような商業ベースだ、あるいは平和目的だということだけでは、その裏に隠されている軍事上の重大な問題がひそんでいるという点に、もう一ぺん討議し直さなければならぬわけになります。そこらの問題について、私はさっきから皆さんの考え方を聞いている。あるいはそれを御承知なら、そういうことをやらさぬのだ。軍事目的に使わぬのだということであれば、そういう保障があるかどうかということを伺っておる。しかし、その保障はもちろんないし、われわれとしては、だれが使おうが、万人に対して公平に開放するとおっしゃっておる。しかし、アメリカの方では、今申しましたように、公文書の上ではっきりとその使用目的に——それはすべてじゃありませんけれども、本質的なものはそれだと思う。平和的な施設だ、商業ベースでやるんだと、そう言っていながら、実はそのほんとうの基本目標、第一義の任務としては、国防上の問題としてこれを考えていると、はっきり言っているわけです。すると、日本の国際電電としては、それはずいぶん大問題ですね。だから、皆さんの考え方としては、わしらは商売をやるんだから、だれが借ろうと、だれが何に使おうと、わしらは知らぬのだという態度でこれに臨んでおられるんだ。そういうふうに理解してよろしいかと言っている。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 先ほど来申し上げておる通りでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それじゃ時間が来ましたから、ちょっと資料要求をしておきたいんですが、国際電電が九十億の融資を受ける米国の銀行は、さっき金融機関というふうに抽象的におっしゃいましたが、キダウ・ピイボディ・カンパニーですか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 キダウ・ピイボディは仲介機関でございまして、実際金を借ります先は、それぞれ向こうの法人、商社、銀行とか、保険会社、そういうところでございます。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 このキダウ・ピイボディが仲介業者であるか、あるいは直接かはよく知らなかったのでありますが、いずれにしましても、この会社の内容についての資料があるだろうと思いますので、これを御提出願えますか。  続けて言いますが、FCCがATTに対して行なった免許状の写し、これは国際電電の方に写しがあるだろうと思います。御提出願えますかどうか。  それからハワイ電信会社、HTCの会社の内容、資本、組織、役員、事業内容というものの資料を御提出願えるかどうか。  それから、さっき聞きましたが、大ざっぱなお答えだったのですが、現をKDDが米軍に貸している、あるいは賃貸ししている、そういう国際電信電話の回線数、協定の内容。それからその地域、国別、その他、いろいろ具体的な資料を出していただきたい。  この四つを、委員長、私は資料要求をいたします。お願いできますか。

本名武自由民主党

○本名委員長 ただいまの資料要求について、会社側に何か御意見ございますか。

大野勝三国際電信電話株式会社副社長

○大野参考人 かしこまりました。

本名武自由民主党

○本名委員長 提出いたします。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それでは、私、最後に委員長にお願いしておきますが、きょうは非常にあわてておりまして、大ざっぱなことで、私も下手な質問をいたしましたが、実は非常に詳しいことを調べてきていて、質問したいことがあるわけです。ですから、さっき森本君が言っておりましたが、もう一回こういう機会を作っていただきまして、これは大事な問題でありますから、一つ御質問できるような機会をつくっていただきたいと思います。お願いいたします。

本名武自由民主党

○本名委員長 適当な時期を選びたいと思います。  質疑もないようでありますからこれにて参考人に対する質疑を終わります  この際、参考人の方々にごあいさつを申し上げます。本日は御多用中のところ、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。  次会は、明二十三日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。  午後一時四十二分散会

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