地方行政委員会 第10号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/11/10
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 本件に関しましては、去る九月、地方自治及び地方財政の実情調査のため、委員を二班に分けて、第一班は兵庫県、岡山県、第二班は佐賀県、長崎県、熊本県に派遣いたしました。第二班の派遣委員よりの報告は、前会において聴取いたしてございます。 この際、第一班の派遣委員よりその報告をいたしたい旨の申し出がありますので、これを聴取いたします。高田富與君。
○高田(富與)委員 私は、第四十一国会における本委員会の決定による国政調査の第一班の調査の結果につきまして、その概要を御報告申し上げます。 この調査の目的は、兵庫、岡山の両県につきまして、主として広域行政並びに地域開発行政の実情でありまして、小澤太郎、山口鶴男の両委員と私とがこれに当たったのでありますが、兵庫県においては、特に永田委員長、富田、大上の両委員がオブザーバーとして参加せられ、調査室からは崎川主任調査員が同行したのであります。 調査は、九月二十四日から三日間にわたって行ないましたが、それぞれまず県庁を訪れて、県知事を初め関係当局者より、あらかじめ依頼しておきました調査事項の説明を受け、かつこれに関する要望を聴取し、次いで現地調査等を行なったのであります。すなわち兵庫県においては尼崎市文化会館における阪神広域都市の関係六市一町の代表者との懇談、播磨工業地帯に関する明石市における港湾建設現場、加古川市における工業用水ダム建設地点、高砂市における工業用地埋立現場、中心都市姫路の都市計画施設の概況、飾磨港の現状及びその埋立現場等を視察し、岡山県においては、県南広域都市関係市町村の岡山市を初め周辺市町村の首長及び議会代表等よりの説明聴取、水鳥工業地帯の視察等を行なったのであります。 つきましては、第一に阪神広域都市、第二に播磨工業地帯、第三に岡山県南広域都市について、それぞれ順を追うて申し述べ、最後にひとしく調査の目的であります道路交通及び麻薬取り締まりについて少しく付言することといたします。 まず第一の阪神広域都市についてですが、この構想は、大阪、神戸の二大都市の間に介在する尼崎、西宮、芦屋、伊丹、宝塚、川西の六市と猪名川町とを全地域とする特殊の行政機構によって行政サービスの円滑をはかろうとするもので、この地域の面積は約四百三十一平方キロメートル、人口は昭和三十五年の国勢調査で約九十二万八千人であります。 この構想は、再言すれば、京阪神地方の著しい発展に伴い、これらの都市が相互にほとんど家屋連檐の状態を呈するに至り、依然として各都市個々の行政を継続するにおいては、都市的窒息状態を現出するに至るであろうことも想察にかたくないばかりでなく、ことに上下水道の拡張、道路交通、下水道及び屎尿の終末処理等のごとく、これらの個々の都市においては容易に解決できない問題に直面するに至ったので、これらの都市が一行政区域に併合せられたと同様の効果を上げることのできるような一種の都市連合体を組織し、これを特別地方公共団体として既存都市の事業の一部を総合的に管理し、執行することによって広域行政の実をあげ、もって直面する難問をも打開して、各都市相互の繁栄と住民福祉の向上をはかろうとするものであります。しこうしてこの構想なりその実施方法なりについては、兵庫県知事の指導助言により前述の六市一町によって阪神広域都市協議会を結成し、県の協力のもとに研究を続け、本年一月二十八日その試案を公表しましたが、現在は、その修正案とともに鋭意検討中に属するものであります。 そこでこの試案によって概要を申し上げますならば、この広域市の事務としては、第一に産業の配置と住宅計画並びに学校計画の適正化を、第二に、道路、橋梁の整備と交通の規制とを、第三に、上下水道、屎尿及び塵芥処理施設等の計画と実施とを、第四に、レクリエーション・センターの建設と市街の緑化を、第五に、大気汚染の防止と災害の予防を、第六に、その他関係市町の利害に関する広域的な調整などでありますが、その運営の主体は、住民の直接選挙による広域市長及び広域市議会で、この議会は、十選挙区から一名ずつ公選せられた議員と各市町村長とによって構成せられ、広域市長がその議長を兼ねることとなるのでありまして、いわば、議決機関と執行機関とを統一した理事会制をとることとなるのであります。 しかして、この広域市の財源については、広域市税、特別交付税、地域市町の分賦金及び起債を予定しておるのでありまして、広域市税としては軽油引取税、地方道路譲与税、五大市同様の大規模償却資産税及び地域市町の固定資産税の一定率を、特別交付税としては特別の財政需要による交付を予定しておるわけで、分賦金は、特定の事業について関係市町に対し、その受益高に応じて分担せしめることとしているのであります。 以上が、阪神広域都市の構想とでもいうべきものの概要であります。申すまでもなく、かくのごとき構想は現行の伝統的な地方制度と異なる地方自治制度を確立しようとする全く画期的なものであります。 ところが、この構想に関しては、まず関係六市一町において、その広域行政の必要、従ってその推進については一致しているにかかわらず、前述の構想のごとき方法については異論続出の観があり、あるいは六市一町の大同合併、あるいはその一部の合併、あるいは一部専務組合の強化による連合方式を唱えるなど、はなはだしく意見の相違を来たしているのでありまして、まず、ここにその実現の困難があると言わなければならないのであります。 そこで、前述の阪神広域行政都市協議会においては、現在なお一、都市連合方式、二、都市合併方式、三、一部事務組合もしくは協議会等による都市協力方式の一案を中心に検討を進めつつあるので、実施の段階にはほど遠いと言ってよいと思われるのであります。 思うに、都市連合方式の一種である前述の構想は、画期的な制度の実現を期するものであるだけに、多くの問題点を蔵していると言わなければならないのでありまして、例えば県と市町との間に広域市を新設することは、屋上屋の観なきにしもあらずで、現在でさえ複雑多岐と言ってよい行政機構を、さらに繁雑なものとし、行政能率の向上を期し得ないのではなかろうかということ、重要な権限が広域市に移譲せられることにより、既存の市町及びその議会の権限が著しく狭められ、存在の意義が稀薄となるのではなかろうかということ、前述のごとく広域市の財源措置をとることとなれば、既存の市町における財政を圧迫し、かつその自主性を著しく侵すことともなって、いよいよ自治体としての存在価値を稀薄にするのではないかというようなこと等も考えられると言われているのであります。 要するにこの都市連合体方式の構想については、関係六市一町において広域行政の必要に迫られてはいるものの、全市町の合併はそれぞれの都市の性格、伝統、その他の事情によりきわめて困難であるところから、その代案として構想せられたものと、端的には言うことができると思われるのであります。しかし広域都市行政の必要に迫られながら、容易に大同合併の実現できないであろう地域は、ひとり阪神間の六市一町に限らないこと言うを待たないので、幸い自治省並びに地方制度調査会においても、都市連合方式に検討を加えていることでもあり、この場合すみやかに国としてのよりよき制度の確立をはかるべきではないかと思うのであります。 次いで、第三の播磨工業地帯について申し上げます。 播磨工業地帯は、姫路市を中心に、東の明石市から岡山県境に接する赤穂市に至る七市五町を含む七百九十六平方キロメートルの地帯で、その人口は約七十七万五千となっております。この地帯は、阪神工業地帯の外縁部に当たり、通産省の工業適地調査の結果にも明らかなごとく、広い播磨平野を控え、阪神市場にも近く、しかも土地造成が比較的安価であり、用水源にも恵まれているといってよく、工業立地上幾多の利点を備えているので、その将来は大きく期待せられるのであります。現在すでに工場数三千五百余、従業員約十二万六千人、製品出荷額二千八百五十億円に及んでおり、四大工業地帯に次ぐ地位を占めているといってよいのであります。 しかしてこの地帯につきましては、昭和五十年度を目標として基本構想が立てられており、その積極的な工業開発によって、目標年度における人口を百四十四万八千人、工業生産出荷額二兆三千億円を想定しております。そしてこの構想においては、明石市西部から加古川、高砂の両市に至る地区と姫路市周辺地区とを二大拠点とし、赤穂市を副拠点として、鉄鋼、石油精製、石油化学、電力その他の基幹企業からなるコンビナートを設け、その周辺に関連企業を合理的に配列することにしているのであります。 この工業地帯につきましては、新産業都市の指定を持つまでもないとする意見もあるとのことでありますが、前述の基本構想においても、各拠点の間及び背後地に緑地帯を設けることなどにより、住みよい地域社会をつくるべく企てていることでもあり、これを大きく推進して、教育、文化、厚生、交通等にわたって総合的に施策し、理想的な工業地帯を建設せしめるべく新産業都市に指定するの要があるのではないかと思われるのであります。 次に、第三の岡山県南広域都市について申し上げます。 岡山県南広域都市は、岡山、倉敷、玉野、児島、玉島、西大寺、総社の七市及びその周辺の二十町六村を合併して、一都市として総合的な建設をはかろうとするものであります。その地域は、東西約六十キロメートル、南北約四十キロメートル、その面積約千四百八十五平方キロメートルに及び、全県面積の二一%に当たるのであります。そしてその人口は、昭和三十五年度国勢調査によれば、約九十万人となっているのであります。 この地域は、吉井、旭、高梁の三河川の下流平野と臨海部及びこれに接続する児島半島の一帯で、平坦地が多く、主として肥沃な農地とゆるやかな丘陵地とからなり、早くから県の中枢地帯として発達したところであります。なかんずく、水島工業地帯は、近時その恵まれた工業立地条件により、目ざましい工業開発を見ているのでありますが、この地域は全般的に幾多のすぐれた工業立地条件を備えているのであります。すなわち水島、岡山、西大寺の南部には、恵まれた港湾があるか、しからざれば港湾の造成と広大な臨海工業地帯の造成とが容易な海洋があり、加うるに広い背後地を擁して、内陸工業の立地及び住宅団地の造成にも適し、さらに吉井、旭、高梁の三河川の開発により、豊富な水資源を確保することができ、かつ海陸にわたって交通上の要衝ともなっているのであります。また気候は温暖であり、台風などの災害もまれであり、臨海部背後の農地、牧野は、すぐれたくだもの及び野菜を多量に生産しており、酪農の振興にも適する地域をも持っているのであります。かつ、沿岸部は瀬戸内海国立公開地帯の一環で、観光、レクリエーションに好適なところでもあります。 しかも、この地域は、阪神、北九州等の大工業地帯の中間にあって、いわゆる太平洋ベルト地帯における新開発地点としてふさわしい位置にあるなど、数々の利点があげられるのであります。従って、もしこの地域を自然の発達にまかせておくならば、雑然とした無秩序な大都市に膨張し、東京、大阪に見られるがごとき過大都市の弊を再現するおそれもこれなしとしないわけで、住民の福祉にも大きく影響を及ぼすに至ると言わなければならないのであります。 そこで岡山県は、ここに思いをいたし、岡山県南広域都市推進本部を設け、この地域の開発規模を発展のテンポに即応する行政のあり方として、前述のごとく市町村を合併し、新産業都市建設促進法の適用を受け、国、県、市が一体となって合理的な都市計画に基づき、新しい機能的な町づくりを強力に推進しようとしておるのであります。この構想については関係三十三市町村においても、すでに住民の意思はかなりの盛り上がりを見せ、大勢は賛意を表しており、現在児島市を除く三十二市町村が合併の方向決議を終わっており、その時期については一部に異論があるけれども、明年一月中を予定し、ことに三木知事はこれを強く希望しておるのであります。 元来、岡山県は古くからの農業県で、県民の約半数が農業に従事しておりますが、その耕作面積は一戸平均七反弱にすぎず、このままでは農村の生活が豊かになるわけがないので、三木知事は、かねてから県の体質を致善すべく企ててきたのでありまして、これがこの構想を生むこととなったといってよいと思うのであります。すなわち、時代の趨勢にもかんがみて、県勢振興計画をつくり、その重要施策の一環として、この構想の実現に踏み切ったので、これについては各界の権威等による岡山県南広域都市計画調査会の設置、建設省建築研究所及び日本都市計画学会に対する県南広域都市建設計画マスタープランの研究の委託、関係市町村長懇談会の開催、県議会全員協議会に対する諮問、県議会並びに関係市町村長及び議会議長に対する建設基本計画の策定状況の報告等、それぞれの措置を経て前述の岡山県南広域都市建設推進本部の設置となり、次いで、関係市町村による岡山県南広域都市建設協議会の設立を見て、この構想の実現に邁進することとなったのであります。 かくて、これに関する議案について県議会の議決をも得、内閣総理大臣に対する新産業都市建設促進法に基づく区域指定の申請をも行なって今日に至っておるのであります。 しかして、この合併構想についての関係市町村の意向は、前述の通りほとんど異議がないのでありますが、合併の時期については知事の希望する明年一月に異議を唱える向きがあり、またその実現の困難を云々する向きがあります。その一つの理由として倉敷市の選挙を明年二月十日前後に行なわなければならないことがあげられておるようであります。しかしこの構想の実現は、広域都市の総合的、計画的な開発と、その行政の効率的、経済的な運営とによって住民福祉の向上が期待でき、新産業都市地域の指定と相待って、他の地域における行政機構にも好影響をもたらすのでなかろうかと思われ、やがてはわが国地方制度の改革にも寄与するところきわめて大きいのではないかと考えられるのであります。しかも岡山県にとっては、空前といってよいこの大事業を今日の段階に至らしめたのは、三木知事に対する県民多数の絶大なる信頼によるといわざるを得ないので、この点からも知事の希望する明年一月の合併実現はともかく、明年の地方選挙前に合併が成就するよう、国としても格別便宜な措置をとってしかるべきではないかと思われるのであります。 なお、便宜上この機会に、新産業都市建設並びに広域都市建設等に関する両県関係者のおもなる要望を申し述べることといたします。 その一は、新産業都市については、中市地域の実情に応じてすみやかに指定を行なって、基本方針を指示し、行政上の措置はもとより、資金確保についてもすみやかなる措置をとられたいというのであります。 その二は、新産業都市建設のためには、相当期間にわたって関係地方公共団体による先行投資を要するので、国の財政援助措置を確立する必要があるというのであります。 その三は、新産法、新産業都市建設促進法を略して申すわけでありますが、この法律には事業実施の総合性について基本計画策定に関する規定はあるけれども、実施計画に関する規定がなく、従って、従前のごとく各省庁による各個の実施計画により事業が進められることとなり、事業実施の総合性が失われるおそれがあるので、早急にその対策を立てる必要があるというのであります。 その四は、新産法は事業実施主体につき、合併の特例に関する規定に基づき指定区域内市町村の再編成を望ましいとしておるけれども、合併に至らない場合における共同処理機構について法定する必要があるのではなかろうかというのであります。 その五は、新産法は国の事務処理体制について七省庁の調査が総理大臣に対し指定を要請することになっておりますが、各省庁の連絡に円滑を欠くものがあり、不統一を来たして指定地域において混乱を招くおそれもこれなしとしないので、関係各省庁間の見解の統一を初め連絡に十分なる配慮を必要とするというのであります。 その六は、広域都市の建設については、公益優先の立場から、現在の私権至上の法制度またはその運用について、たとえば用地取得を実情に即せしめる等、全面的に再検討の要があるのではなかろうかというのであります。 その七は、広域都市建設のための関係市町村の合併により、議会議員の任期が合併前に満了する場合の措置、及び大同合併の場合における各市町村の一部の選挙期日のために支障を来たす場合における特別の措置等に、法制上格別の考慮を払われたいというのであります。 なお、岡山県において、地方行政連絡会議法案についても意見を聴取しましたので、これを申し上げて、この項の報告を終わることといたします。 岡山県は、地方行政連絡会議設置の趣旨には賛意を表しております。しかし同県は、広域行政の効率化をはかるために県域を越えた中国開発協議会や岡山、鳥取、島根、香川の四県知事会議に参加しておるので、この会議の設置が、屋上屋の存在とならないよう望んでおり、かつこの法案に、この会議の任務として行政事務の連絡調査をはかるとともに、地方公共団体に対して必要なる助言、勧告を行ない、国に対して意見を具申することとなっていることについて、この会議に実効性を持たせるため、この勧告意見に対して国が積極的に協力することとし、特に財政援助を義務づける等、特別の裏づけ措置が必要であるとの意見、また連絡会議の組織につき八ブロックとすることについては、地域を法定せず数府県が任意に会談を設けることとすべきでなかろうかとの意見などが述べられたのであります。 以上が調査の主目的である三つの事項についての報告でありまして、この報告を終わりまして、最後に道路交通及び麻薬取り締まりに関する調査の結果を簡単に申し述べて報告を終わることといたします。 まず道路交通についてですが、近年車両の交通量の激増に伴いまして、市政の発生が逐年増加の一途をたどっており、これが対策樹立の急に迫られていることは、兵庫、岡山の両県に限らず、全国的な問題といってよいので、この両県における道路の状況、車両、交通量、事故件数、検挙件数等の増加の状況を申し述べるの煩は避けてしかるべきであると思いますが、試みに大都市神戸を持つ兵庫県の昭和三十六年中における交通事故件数をあげるならば、総件数三万一千百四十四件に及び、死者は六百八十九人、負傷者は一万六千八百四十四人という憂慮にたえない数字を示しているのであります。従って、この両県においても幹線道路の整備、ことに中国縦貫道路建設の促進、鉄道踏み切りの立体交差の促進、交通取り締まり及び交通訓練等、事故防止対策等のための交通警察官の大幅増員と交通警察装備の充実等を急がなければならないであろうことを痛切に感じて参ったのであります。 次いで、麻薬取り締まりについて申し上げます。御承知の通り神戸市は、麻薬の供給源となっているといわれておりますが、兵庫県下における中毒患者数は終八千人と推定され、京浜地区及び大阪府等と並んで有数の消費地ともなっているのであります。この麻薬は、そのほとんどが第三国人の手を通じて計画的に密輸入せられ、国内の麻薬密売ルートによって各地に流されているとのことでありますが、その密売組織は強固な団結力により厳格に秘匿されているので、そのルートを解明することはきわめて困難であるといわれております。のみならず、麻薬取り締まりの強化に伴って、密売はますます悪質となり、巧妙となって潜在化しており、かつ漸次広い地域に及ぶ傾向を示しているとのことであります。しかも、暴力追放の強化により資金源を失いつつある暴力団が麻薬密売にも介入するようになり、犯罪の態様が複離となって、取り締まりが一そう困難となっているとのことであります。しかして、兵庫県下における昭和三十六年度の麻薬事犯の検挙状況を見まするに、検挙件数三百七十八件、その人員三百五十名で押収数量は、ヘロイン二キロ六百八十グラム、なまアヘン二キロ三百九十グラムとなっておりまして、件数、人員は神奈川、大阪に次いで第三位、押収量は神奈川の約三倍であります。また、これを昭和三十一年度に比べますと、検挙人員は二二の増、押収麻薬は十倍に近い数量となっているのであります。 申すまでもなく、麻薬については、国においてその絶滅に強力なる対策を施さなければならないのでありまして、たとえば麻薬中毒者の強制入院や、保護厚生の措置及び取り締まりの強化のごときは、特に急がなければならないのではないかと痛感せざるを得なかったのであります。 以上、長い時間を要したにかかわらず、要を得ないうらみが多く、まことに申しわけない次第でありますが、しかし、それにつきましては、はなはだ勝手ながら政府当局に対する関連質問によりまして事情を解明せられ、われわれの調査をして意義あるものたらしめられんことをこいねがいまして、私の報告を終わります。(拍手)
○永田委員長 これにて派遣委員よりの報告は終わりました。 —————————————
○永田委員長 次に、質疑の通告がありますから、これを許します。山口鶴男君。
○山口(鶴)委員 阪神の広域都市並びに岡山県の県南地域を視察をいたしまして、ただいま高田委員さんの方から全般的な御報告がありましたけれども、それと関連をいたしまして一、二お尋ねをいたしてみたいと思うわけです。 まず第一は、水島の、いわゆる岡山の県南地域の問題でありますが、私あちらへ参りまして、岡山県の三木知事が非常に苦心をせられましていろいろな構想をお立てになり、百万都市建設に向かっていろいろ努力をいたしておる姿を拝見いたして参りました。そこで私といたしましては、新産業都市建設法を受け入れ、そうしてこの地域に対する開発計画を促進するという場合に、現在の二十幾つに分かれた市町村ばらばらの姿では、統一をした計画的な開発計画というものを立てることは困難であるということは、確かによくわかるわけであります。ところが、そこへ行ってみますと、何か合併がそれのきめ手であるというふうなお考え方が知事さんに非常に強いし、それからまたあそこに自治省から出向いたしておりまする課長さんがそういう点についてきわめて熱心であります。そこで私はお尋ねするのでありますが、兵庫県からも希望が出ておりましたが、現在の新産業都市、あるいはそれに関係をしました低開発地域についても同様かと思いますけれども、とにかく広い地域の総合的な開発計画を進めるという場合に、自治省としては合併だけが唯一の手だというふうに考えておるのか、そうではなくて——現在の地方自治法にも一部事務組合による共同処理方式はございますけれども、しかしあれはもう非常に古めかしい方式でありまして、これは現状に即さぬということは明らかであると思うのであります。そういたしますと、そうではない、単に合併ならば合併ということだけを促進するということではなくて、違った形における事務の共同処理方式、そういうものについて、自治省としては自治法を抜本的に改正をいたしまして、そうしてこれに対処をするというお考え方があるのか。またその場合においては、現在のような一部事務組合のような、何ら財源に対する付与なり恩典なり、そういうものがないものではだめでございまして、そういうものに対して、従来とは違った財政に対する手当、こういうものをいたしまして、そうして、合併を唯一のきめ手として促進をするということでない考え方を実現化するというお考え方がございますかどうか、この点を一つ大臣、そして具体的なことにつきましては関係の局長さんからお答えをいただきたいと思います。
○篠田国務大臣 新産業都市促進の指定に関しましては、合併は前提ではありません。ただし、合併をする方がその開発を促進する上に非常に有意義であると思った場合には、合併をするということもけっこうであります。しかし、合併が条件で産業都市の指定をするというようなことはありません。 それから新産業都市は、数個あるいは多数の市町村にまたがる場合もあるでありましょうが、しかし、事業といたしましては、地方開発事業団というようなものをつくりまして、そして共同方式による一つの開発も考えておるわけであります。
○佐久間説明員 ただいま大臣のお答えになりましたように、共同処理方式の一つといたしまして、地方開発事業団の方式、それから先般地方制度調査会の御答申にもございましたが、阪神広域市において考えておりますような都市連合的な共同処理方式、これらもいずれも現在検討中でございます。
○阪上委員 関連して。今政府の答弁は別といたしまして、調査団に一つ質問いたしたいと思うのです。 調査団の御報告を伺いますと、非常に詳細なる御検討をなさって、まことにわれわれとしてけっこうだと思っておりますが、ただ一つ筋が通らぬ点があったのではないかと思います。すなわち阪神地域におけるところの共同処理方式については、やはり地方自治の本旨に基づいて、地域が広くなればなるほど住民の意思が政治に反映しにくいという点をとらまえて、相なるべくは連合方式等の形をとるべきである、こういうことをおっしゃっておりながら、後半岡山県の県南の地域開発と関連したそれを遂行していくための共同処理方代としての地方の制度については、これは合併を促進すべきである、こういうふうにいきなり言っておるわけであります。この点に矛盾があるのではないかと思いますが、いかなる見解でああうい御報告になったか一つ。
○永田委員長 ただいまの報告に対する御質問の取り扱いにつきましては、重要なる点を含んでおりますので、派遣委員各位の御協議をいただきまして、次会に明らかにいたしたいと存じますので、御了承願います。
○阪上委員 そういうことでございますので、政府にこの点を一つ御質問申し上げたいと思います。 自治省におかれても、すでに岡山県の地域開発に伴う地方制度の問題について十分御調査なすっておることと私は思うのであります。なるほど三十三カ市町村の合併と三木知事は言っておるのであります。しかしこれに対して、町村関係はほとんど賛成しておる。これも事実でありましょう。しかしながら有力な三つの市である倉敷市と岡山市は、市長は反対の側に立っておる、こういうことも事実だと思うのです。そうして倉敷においては、このことに関してリコール、直接請求を行なっておる、こういう段階にあることも事実だと思うのであります。従いまして、これはきわめて重要な問題だと私は思います。かつて北九五市の合併の問題が持ち上がりまして、空前絶後だといわれておったのでありますが、今回またそれを上回るような三十三カ市町村の合併が行なわれる、こういうことなのであります。しかも、大臣が先刻御答弁なすったように、新産業都市建設促進法の二十三条ではそういう方向というものが考えられるという意味の規定がしてあり、そういう方向へ協力すべきであるというようなことまでも書いてありますが、これは法案の審議の段階において多分に問題になった点であります。従って、それに対して各党共同の附帯決議がついて、無理な合併はしないのだというようなことが明白にあそこに規定されている、こういうことだろうと思うのであります。しかもなおかつ最近ようやくまとまって参りました国土総合開発法に基づく国土総合開発プランニングの中でも、これとうらはらで、一つは開発をやっていく場合の考え方として、文化都市を考えているところの、いわゆる住民の生活基盤に根拠を置いた開発の面を担当する都市というものを考え、地域を考える。一方において工業開発の地域を考えておる。いわゆるアベックでもって開発をやっていこうというような思想がその中に出てきておるのであります。こういった段階において、この広域行政をどういう制度でもって処理していくかという問題が実は起こってきているわけであります。この場合、この広域行政をやっていくのに、直ちに合併だと踏み切る以前に共同処理方式というものが好ましいということも、一つの説としてあるわけなのであります。ところが現行の自治法等に基づきます共同処理方式は、一つは一部事務組合とか、あるいは町村の場合においては全部事務組合であるとか、役場事務組合であるとかというものが考えれる。一つは協議会方式というものが、自治法の改正によって出てきておる。しかしながらこれらの方式というものは、事務組合の場合においては一つの事務を共同処理していく場合においては適当であるかもしれないけれども、地域開発というような大きなものと取り組んでいく格好においては、これは不十分であるということも言えます。また協議会方式のごときに至りましては、何らの権能も持っていない、特別地方公共団体でも何でもないという形をとっておりますので、やはり地域開発というふうなものをやっていくための共同処理方式としては適当ではないということは言えますが、しかしながら、かといって直ちにああいった三十三カ市町村の合併に持っていくという考え方、これも無理がある。ところが国土総合開発プランニングによると、先ほど言ったようなアベックの形における開発というものが考えられておる。従って、岡山の場合、現行の共同処理方式では不十分な点がある。かといって、あの膨大な合併をやるということについても、何かそこにそぐわないものが出てきている。そうなっていった場合に考えられる一つの方向として、やはり倉敷を中心とする一つのグループの合併、あるいは岡山を中心とする一つのグループの合併というものが考えられる。そういったことをいろいろ考えていった場合、もう少し検討すればよりよき結論が出てくるのではないかと思う。この段階において直ちに合併に踏み切るべきであるとする考え方は、私は非常に危険であると思う。三十三カ市町村を一本にしていくという考え方は、非常に危険である。それから残余のものを考えてやったときに、あんな形のものがいいかどうかということも非常に問題になってくる。でありますので、この際自治省におかれては、こういった今後続々と出て参ります広域行政の制度のあり方というものについて、もう少し真剣に取り組んでいかれる必要があるのではないか、こういうように思うのであります。先ほど御答弁いただきましたが、新産業都市建設について必ずしも合併を前提としておらないとおっしゃる、このことは正しいと思いますが、それならば一体どういう方針でいくのか、それを、合併が好ましいというところは合併をやればいいのだ、これだけではちょっと私は迷うのじゃないかと思います。地方公共団体が何であるかということについては、憲法は沈黙を守っております。明確に何も出ておりませんから、やはり法によって措置されなければならぬ、こういうように思うのであります。そういった点で、しからば一体地域開発等と取り組んでいくような広域行政をやっていく形というものは、どんなものを考えられるか。先ほども連合方式という言葉が局長の方から出ております。もし連合方式という考え方があるならば、もう少しその点を説明していただいて、そうしてこういった混乱に対して一つ善処していただきたい、こういうふうに思うのであります。御答弁をお願いしたいと思います。
○篠田国務大臣 この広域都市行政の一つの考え方は、最近の経済でありましても、あるいは産業でありましても、また一つ一つとってみると、水の問題を処理する、あるいは交通の問題を処理する、あるいは文化関係の問題をやるというようなことでも、従来のような小さな一市町村の単位ではなかなかやりにくいというようになってきたということはお認め願えると思うのです。そういう意味におきまして、一つのまとまった開発なり、あるいはまた施設なりを、金をかけて重点的にやろうということになれば、ある程度の広さを持っておるということは必要であります。しかしながら新産業都市指定の場合におきまして、先ほど申し上げましたように、合併をしなければそこには指定をしないというような考え方は一つもありません。それでは適当の具体的の例は別といたしまして、かりにAの市とBの市とを合わせまして、それを中心として、あるいはそれを両極として一つの産業都市を指定するというような場合に、その二つのA市とB市とが合併しなければならないということにはならないわけです。ただし、先ほど申し上げましたように、合併の機運があって、合併することによって一そうその開発が促進される、あるいはまたその計画が有効であるというような場合には合併してもかまわないわけです。特に今言ったように、合併を前提として産業都市というものを指定するということはありません。 それから岡山の問題は、非常にたびたび、早く指定しろ早く指定しろということで、私たちの方へもう市長も来れば代議士も来れば県会議員も来ればいろいろ来るわけです。しかし私の方としましては、岡山はなるほどその県南地域というものは熱心でもあるし、また有力なる候補地であるということはわれわれも認める。しかしながら中国なら中国、東北なら東北、北海道なら北海道、今のところそういうブロックで一地区を指定するという構想であるから、岡山が非常に自主的に機が熟しておるというふうな場合にも、ほかにもまた結婚適齢期のものがあるということがある場合であります。兵庫であるとか広島であるとか、そのほかいろいろあるでしょう。その場合には全部を調べまして一地区を指定するわけであります。そういう意味におきまして、合併をしたら産業都市に指定するかというと決してそういうものではありません。
○佐久間説明員 お尋ねのございました都市連合についてどういうことを考えておるかということでございますが、これは先ほど御報告のございました中にございました、阪神広域都市の構想というものを参考にいたしまして検討をいたしておるわけでございますが、先ほどの御報告の中にもございましたように、はたしてそういうような都市連合的なものが、ほんとうに実際に有効に働く制度として適切なものであるかどうかということにつきましては、あるいはむしろ合併をした方がいいのじゃないか、あるいは一部事務組合をもう少し改善したらいいのじゃなかろうか、いろいろ現地の方も御意見があるようでございますし、私どもも制度的に見てそれらの点もなお検討中でございまして、まだ成案は得ておりませんが、何かそうした一つの必要を満たすような共同処理方式を検討いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○阪上委員 今の都市連合なんですね。いきなり都市連合というふうな考え方に導かれていること自体がちょっと私はおかしいと思うのであって、やはり市町村連合という考え方を持たなければいけないのじゃないか、ただ都市に限る必要はない。市町村連合という形を考える必要がある。それが有効であるか有効でないかということは、先刻私が申し上げた通り、そういう制度が確立していないということなんです。たとえば西ドイツあたりの地方制度を見ましても、やはり市町村連合という組織は十二分に働いておると私は見ておる。ただ問題は、そういった市町村連合に法的に権限を与え、法人格を与えていく、そして今の自治法の仕分けによるならば、特別地方公共団体というような形の権限を与えていくということにならなければ意味がない。だからそういったものを考えておられるかどうかという質問を私はしておる。現地の意向によればこうだ、なるほど現地の意向も大事ですけれども、もう少し指導性を持ってやっていかなければならない。そのためには法改正の問題が出てくる、そういうことを私は言っておるのであって、それに対して作業を進められておるとか、行政連絡協議会あたりはかなり作業を進められておるらしいが、今言っておる肝心かなめのそっちの方の問題、はたしてどういうふうに自治省としては考えておられるか、こういうことをお聞きしておるのです。
○佐久間説明員 お話のように、都市連合的なものを構想いたします場合には、もちろんそれに独立の法人格を与えまして、相当の権限を持って仕事ができるようにいたしたいと考えておるわけでございます。それから先ほど御指摘のございましたように、都市だけではなくて、市町村も含めたものとして考えておるわけでございます。
○山口(鶴)委員 再びお尋ねをいたしたいのですが、阪神の広域都市、それから岡山の県南地域を回りまして、特にそういう地域からも要望があったわけですが、問題は、阪神の広域都市の場合におきましては、たとえば屎尿処理なら屎尿処理、あるいは塵埃処理なら塵埃処理というものを、共同処理方式としてあるいはある程度の広域でなければまかない得ない事務については、都市連合といいますか、あるいは独立をした、ただいまの行政局長の言葉でいえば、法人格を持った特別地方公共団体が処理をしていく。そうなった場合に、住民負担が過重になるおそれはないのかということを言っておるわけです。具体的に言えば、あそこが合併されれば百万以上あるわけですから、北九州にならえば指定都市ということになり得る条件がある。ところが共同の方式をやった場合において、従来と同じ財源しかそれぞれの自治団体に与えられないということになってくるならば、結局百万なら百万という大きな人口を持ち、大きな広さを持つ地域の事務処理にあたって、特別の財源を必要とするという場合に、そういうことを政府としては考える意図があるのかどうか。阪上さんからもいろいろ御指摘がございましたが、そういったことまでを含めた広域都市連合なら都市連合という方式でやる場合に、政府自体が突っ込んだ検討をし、そういう努力をしようとしていく熱意があるかどうか、こういうことが問題だろうと思うわけです。そういう点についてのお考え方をお聞かせいただきたいのが一つ。 それから次に、新産業都市全般についてそうだと思いますし、また今いわれておりまする地域開発、低開発の問題もそうでありますが、そういう場合に、結局先行投資というものについて政府が相当考えてくれるのかどうか。高田さんの御報告の中にもそういう点が触れられておったと思うのでありますが、やはり企業が綱をつけて、そこのところへ自治体が追いかけておるということでは、これはいかぬわけでありまして、その地域を総合的に開発するという場合にあらかじめ計画を立てて、先行投資に必要な財源というものを政府は考える熱意が一体あるのかどうか、こういうことをよく言われたのであります。そういう点につきましての政府の考え方をお聞きいたしたいと思います。
○篠田国務大臣 都市連合をやって共同に一つの事業をする、その場合に住民の負担はふえるかふえないか、またそれに対する政府の措置はどうか。従来政府が地方交付税を交付している団体と交付してない、いわゆる不交付団体とあります。交付している団体では別に毎年きまったものを交付しているわけではありません。その年の事業に見合わせましてそれを助成するという意味もありまして、地方に交付しているわけであります。そういう場合には、新しい問題が生まれれば、その新しい問題を考えまして交付税を交付するわけでありますから、そのために地方の負担がふえるというふうには考えられない。しかし問題によっては、よく調べてみないとわかりませんが、あるいは局部的にはふえる場合があるかもしれません。それは大体連合してやるという場合にはならしますから、そういう場合にはふえることがあるかもしれませんが、大体きまったものをやってそれでよろしいといっておるわけではありませんから、私はそのために特に負担がふえていくというふうには考えておりません。 それからもう一つは先行投資の問題でありますが、投資にもいろいろありまして、土地を買い占めて工場がきたときに高く売ろうなんという不量見な投資もありますし、それから苫小牧のように、高くしては困るから今のうちにこれ以上高くしないために投資しておるところもあります。そういう不量見なものは考える必要はないと思いますし、今申しました後者のような場合には十分に考えなければいけないというふうに考えております。
○川村(継)委員 関連して。大臣に一言お尋ねをして見解を聞いておきたいと思います。 総合開発計画ができまして、これに新産業都市建設促進法が一つの柱となって動くだろうと思います。あるいは低開発地域工業開発促進法がまた同じように一つの開発の役目を果たしていくだろうと思うのです。後者の方はすでに七十幾つかの地域指定がなされたが、新産業都市の方はまだ指定がなされておりませんで、盛んに今おれのところを指定してくれという運動中のようであります。この地域開発の問題と広域行政の問題は、今後地方自治の重要なる課題としてわれわれは考えていかなければならぬことだと思っておる。下手をすると地方自治そのものを大きくゆがめていく危険性が出てくる、私はそういうふうに考えております。そこで地域開発、地域開発といっても、現在国がねらっておる地域開発は、私は工業開発がその中心をなしておると見ておる。こういう場合に、地方団体がこれらを進めていく場合の財政運営についてどう考えていくのが正しいのか、自治省としては、このような地域開発、特に工業開発、工場誘致等について相当の財政支出をしておるようであるが、これらについてどのような指導をしようとしておるのか、その指導の必要はないと認めておるのか、指導をするとなるとどういう点に指導の考え方を置いておるのか、これは私非常に重要な問題だと思うのですが、この基本的な考え方をまず初めに大臣からお聞きしておきたいと思います。
○篠田国務大臣 新産業都市の開発構想は、まず第一に地方の後進地域の開発という問題が一つあります。大都市に人口が集中して、これ以上集中させることができない、そこでこれを各ブロックに分散して、そこに大体百万単位の都市をつくるということが考えの根本であります。従いましてそれが工業開発になっていくということも、これまた自明のことであります。そこで、政府がそういう考え方のもとに開発するのであるから、何でもかんでも全部政府が金をつぎ込んでやるのだという考え方では、初めは政府が金をつぎ込めば開発はできるかもしれないが、それを十分に将来に持ちこたえてより発展させるためには、政府が金をつぎ込むだけでは開発の本旨ではないだろうと思います。そこで地方もこれに即応してできるだけのことは地元でもやる、力の及ばぬ点は政府に援助してやってもらうが、自分たちでできるところは積極的に自分たちもやるという考え方でなければ、地方の開発はできないだろう、こういうふうに私は思います。そこで指導方針といたしましては、地方も政府だけにたよらずに、一つ自分のできることば政府とともに協力して積極的にやるという基本的な態度を持つということを、まず指導方針の第一にしたいと考えております。
○川村(継)委員 岡山の水島地区の開発についていろいろな問題が提起されておるようでありますが、私は今お尋ねしたことについて、具体的に例をあげてお尋ねをしたいと思う。水島地区の工業開発について、御存じの通り幾つかの工場が進出をしておる。その場合に、港湾の埋め立て等でその敷地を造成した。われわれの報告を受けておる一つの例として、三菱石油が岡山県から買収した土地がある。ところが、御存じの通りだと思いますが、そこが三十九万七千坪、そのうちの埋立地が三十八万坪、県有地が十一万七千坪、合計して三十九万七千坪を三菱石油で買うており、その売り上げ代金は六億円である、こういわれておる。ところが岡山県が三菱に売り渡したところの用地二十八万坪の埋め立てを必要としたその費用は一体どれくらいか、大ざっぱに見積もって七億円必要としておる。埋立地の二十八万坪をやるのには七億円必要としておるが、別の県有地を合わせて六億円で売っておる。それでは一体その売り上げた六億円の代金はそっくり県の収入となったかというと実はそうではない。県はさらに三菱石油に条例に基づくところの交付金として、昨年度二億数千万、本年度三億数千万の予算を組んで交付しておる。何のことはない、三菱石油は三十九万七千坪をただでもらったことになる。こういう結果が出ておる。これはほかの工場についても言えると思うのです。私は今、報告を受けたものの中から一例を指摘した。こういうような県の金の使い方というものは、工場誘致が悪いとかなんとか言うわけではありませんよ。一体、こういう県の財政運営というものは、それでよろしいか。皆さん方は納得されるのか、仕方ありませんとおっしゃるのかどうかという問題です。 ところが一方では、いろいろな問題が起こっておる。またその一つの例を、報告されたものの中からお話ししましょう。今年岡山は国体をやった。その国体をやるために、各地に体育館をつくった。倉敷市の工業高等学校が二千八百万の予算で体育館を建設した。県にこの予算を出してくれと言ったが県が出さない。出さないから、二千八百万の体育館をつくるときに、どうしてこれを支出したかというと、結局倉敷市が五百万出した。父兄が千五百万負担しておる。どうにかこうにか折衝して、県が八百万出した。こういうことで体育館ができ、国体が行なわれた。父兄住民の負担というものは実に大きい。こういうことが地方議員から報告をされておる。そのほか道路の舗装問題等を指摘するならば、県が財政的余裕がない、非常に苦しいということで、高等学校の新設増設等を初め、各種の面において父兄住民が大きな負担をになっておる。一方ではこういう事態があります。おそらくこのような県民の福祉につながるような点を拾い上げていったら、たくさんあると思うのです。私はごく一例を申し上げておる。ところが先ほどの三菱石油に対しては、そういうような実に優遇措置をしておる。一体こういう財政運営というものは工業開発、地域開発のためにはやむを得ないと皆さん方はお考えなのかどうなのか。その辺に私は問題があると考えてお尋ねをしているわけです。今各地で低開発地域、工業開発地域指定を受けたところは、急いで条例制定をやっておる。幾つかの、優遇されるところの条例を制定しつつある。よほど注意して参らぬと、こういう結果が次から次に出てくるのじゃないかということが憂慮されるわけです。そうなりますと、地方財政そのものの上から考えても、あるいは先ほどから指摘されますところの地域開発が、あなたがおっしゃったようなその本旨に合ったものができるかどうか。あるいは広域行政という面から、これは私、地方自治にとっては大問題をはらんでくるものではなかろうかと思うのです。大臣の見解をお聞きしておきたい。
○篠田国務大臣 三菱石油が三十九万七千坪を六億円で買った、ところがその県営の二十八万坪の埋め立てに七億かかっておる、こういうお話です。これは損して売っているのじゃないかというお話でありますが、あなたのところに参った報告は損して売ったことになっておるかもしれませんが、私は実は初耳で、あなたから聞かされて初めてそういうことがあったということを知ったわけであります。従いまして、あなたのおっしゃった数字がはたしてその通りであるかないかということをまず調べなければ、私としては答弁をできない。それはあなたを疑うわけでも何でもありません。しかしただあなたのお話を聞いて、何ら今そういう材料を持っておらないにもかかわらず、それを既定の事実として、それはいいとか悪いとか言うことは私としてはちょっと申し上げにくいと思います。 それからもう一つは、もちろん工場誘致ということは県の将来の発展のためでありますから、それは多少の犠牲を払っても工場誘致をしたいという気持はよくわかります。しかしその工場誘致の方をあせるために、工場誘致にはいかなる犠牲を払ってもやるけれども、当然本来県が県としてやるべき高等学校の問題であるとかあるいは会館の問題であるとか、そういうものには一つも目をくれないで、ただ工場誘致だけを一生懸命やるという態度には、私は少くとも賛成いたしません。
○川村(継)委員 最後の言葉は、私その通りだと思います。やはりわれわれもそう考えたいと思うのです。私が前に申したようなことは今お答えがないようでありますから、一つ岡山県の予算書等で十分調べていただきたい。私たちの願うことは、地域開発よろしい、工場誘致もよろしい、しかしそれがために私が申し上げたような財政支出、財政運営になって、一般の住民生活、県民の願う福祉行政が犠牲になったら困るのじゃないか、こういうことについて自治省というものが指導をする責任がやはりあるのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけです。十分こういう点をお考えいただきまして、ほんとうにその地域々々の実態をよく握っていただいて指導すべきは指導して下さるようお願いしておきたい。
○高田(富與)委員 だいぶ時間が移って参りましたので、簡単に単的に御質問申し上げたいと思うのでございます。 新産業都市のまず指定に関する問題、これは企画庁の方が一応主管官庁になっておりますが、現在新産業都市の指定の申請あるいは指定についての準備段階、従って指定の時期というものが、それによって一応目安がついておるだろうと思いますが、これはどういうことになっておりましょうか。
○玉置説明員 現在の段階といたしましては、関係各省と打ち合わせ中でございますが、まず来月地方産業開発審議会を開きまして、それに指定の基準をかけまして、指定の基準について意向がきまりましたならば、それによって各県からお話があるものを検証して参りたいと考えておる次第でございます。
○高田(富與)委員 そうしますと、現在は八カ所なり十カ所なりを一括して指定するお考えで準備を進めておるのか。私は、条件が適合いたした場合には、一カ所でも三カ所でも順次指定をして、せっかくの新産業都市建設について住民の盛り上がりがあります。その盛り上がりを押えるようなことでなしに、ずんずん進めていくような方向に国としては指導していかなければ相ならぬものではなかろうか、かように考えておりますが、その点に対してはどういうようなお考えのもとに準備を進めておられますか。
○篠田国務大臣 その点につきましては、この準備ができたものから一つずつ許すということになりますと、非常に不統一になりまして、問題がますます紛糾します。今でも準備不十分で、そういうことを発表したために、実際問題として寝ている子を起こしたような格好になった。はっきりこれはもっと十分準備してから発表すればよかった、私はそう考えます。準備がそう十分にならないうちにこういうものをつくっちゃったから、寝ている子を起こしちゃったような格好になって、あっちからもこっちからも、そんなことを言っては何だが、うるさくてしょうがない。そのところに持ってきて、ただ一カ所だけを、全国に八ブロックもやるところを一カ所だけ許したら、あっちからもこっちからもそれこそ大へんなことになっちゃった。だから私たちの今考えておりますことは、少なくとも八ブロックは同時に指定する、こういうふうに考えております。
○高田(富與)委員 その点についても、政府のお考えはわからないわけではないのですが、それはともかくといたしまして、先ほど私が調査の結果についての報告をいたしました中に、地方の要望事項としてこういうことがありました。つまりこの法律には、事業実施の総合性について基本計画策定に関する規定はあるけれども、実施計画に関する規定がないので、やはり従前のように各省庁から各個の実施計画によって事業が進められるようなことになったのでは、事業実施の総合性が失われるおそれがある。これについて対策を立ててもらわなければ相ならぬという意向がありました。この点については、現在政府としてはどういう考えのもとにお進めになっておるか、その点を承りたいと思います。
○篠田国務大臣 黙ってほっておきますと、今あなたのおっしゃったようなそういう心配があるわけであります。そこで政府部内におきまして十分連絡をいたしまして、各省が新しい産業都市に対して勝手なことをやらないようによく連絡をとって、場合によりましては今のいろいろな閣僚懇談会があるように、新産業都市の閣僚懇談会でもつくってやりたい、こういうように考えております。
○高田(富與)委員 広域都市の問題ですが、阪神広域都市について六市一町のいわゆる都市連合体というような構想が生まれたもとが、屎尿の処理にあったらしいのです。御承知のように阪神各市の屎尿の処理は、当初大阪湾にみな捨てておりました。ところが大阪湾の漁業関係とかいろいろな問題がありまして、それではいけないというので、紀伊海峡、要するに外海の方に捨てるというようにいたしたのでありますけれども、なかなかこの問題の処理がつかないので、この六市一町の屎尿の処理について、終末処理場をつくらなければならない。ところが終末処理場をつくるとなれば、六市一町が共同でさような措置をするにいたしましても、どこに置くかということがまず問題になったと思うのであります。そこでこれはやはり六市一町の連合体あるいは全部合併できればそれに越したことはないでしょうけれども、やはり連合体によって処理するよりいたし方がない。のみならず上水道についても、一部の都市の事務組合がありますけれども、全体についてやはり上水道用水の確保なり、それの配水管なりの設置ということが経済的でもありましょうし、また道路交通についても、やはり同様に総合的な計画的な措置をとらなければならないというようなことからこの問題が起こったと思うのでありますが、このことについては、先ほど御質問がありましてお答えを得たのでありますが、地方制度調査会の答申は、どういうことを具体的にもくろんでの答申であるか、それがおわかりでしたらばお答えいただきたいと思います。
○佐久間説明員 地方制度調査会の答申にお述べになっております点は、従来の一部事務組合よりももう少し構成団体から独立性が強いものである。いま一つは従来の一部事務組合でございますと、特定の一つの事業を共同で処理する建前でございましたが、数種の広域的処理を要する事業を総合的に処理できるようなことを考えるべきである。その二点が答申でお述べになっております要点であるように了解いたしております。
○高田(富與)委員 次は岡山県南広域都市について伺っておきたいのですが、この問題については先ほど阪上さんから阪神広域都市についての報告との矛盾と言いますか、矛盾というほどでもないのですが、差についての御指摘がありましたが、これはいずれ三人の委員が協議の上で委員長のお計らいの通り次会に御答弁申し上げますが、私自身は合併による方が総合的な計画的な措置ができ、かつ経済的な効率的な行政の運営ができるという見解をとっておるわけであります。しかし結論としては、私は阪上さんの言うように断定したわけではない。これはよく速記録を阪上さんにごらんいただけばわかるわけですが、それで、この問題に関しまして、政府、大臣の御見解が先ほど以上のお答えをいただくわけに参らないと思いますからこれは差し控えますが、このことについて、これはひとり岡山県南都市の大同合併に限らない、他の合併の場合にも生ずる問題だと思いますが、要するに議員のことについて地元の要望が、途中で任期が切れた場合に、あるいは地方公務員共済制度の関係で、議員の年金の関係とかいうような問題等が、直接合併に支障を来たすおそれがありはしないかというようなことから、議員の任期が合併前に満了した場合には、何らかの措置をとって議員の利益をはかってもらいたいというのが趣旨だと思いますが、この点について何か法制上特別な考慮を払う御意思があるかどうか、こういう点について承っておきたいと思います。
○佐久間説明員 御指摘のような御要望は私どもも伺っております。しかし年金の年限と申しますものは、十二年なら十三年ということで画一的にいたしました上で、それぞれ掛金を幾らにするというような計算もいたしておるわけでございますので、いろいろな御心情で何カ月足りない、それまで救済するということになりますと、それじゃ二カ月がよければ三カ月はどうだ、三カ月がよければ六カ月はどうだというようなことで、制度の建前が維持できなくなる心配がございますので、私どもといたしましてもいろいろ御要望は伺っておりますけれども、今のところ非常にむずかしいのではなかろうか、かように考えております。
○阪上委員 次に知事の——知事というより、首長の三選、四選といったような問題について自治省の見解を伺いたいと思います。 御案内のように、来年の四月の地方統一選挙を前にいたしまして、今地方では選挙に関するいろいろな問題が出てきておると思うのであります。その中で、特に考えさせられることは、来年の四月選挙を目前に控えまして知事の——主として今では四選問題がかなり問題となっておるように私は思うのであります。たとえば千葉県のような場合、あるいは奈良県のような場合、静岡その他いろいろなところで考えられておる問題であります。知事の立候補に対する政党内の問題は別といたしまして、その理由になっております大きな点が、一つは四選阻止というようなことが理由となっておるように思うのであります。権力の座にある首長が、三選、四選をすることによって——あるいは五選というような場合も神奈川あるいは和歌山のような場合に出てきておりますが、十二年、十六年、二十年、長きにわたりまして大名の地位にすわっておるということは、それからいろいろな弊害が生じてくるんじゃないかと思うのであります。たとえばその政治がボス化する、あるいは知事が私物化される、行政によどみが出て参りましてボウフラがわいてくるというような、民主政治としては全く好ましからざる点が出てくるように考えられるのであります。この場合、こういった傾向に対しまして自治省はどういうふうにお考えになっておられるか、この点をまず大臣から伺いたいと思うのであります。
○篠田国務大臣 権力の座にある者が、あまり長くその地位にい過ぎるということは、ただいまあなたがおっしゃったように、その他の地位が私物化され、あるいはまた政治がマンネリズムになってボウフラがわく、こういうことは普通常識で考えられることです。よほど優秀なピッチャーであれば全部投げ通すということもあるけれども、やはり普通、その人間が自分の実力が一番発揮できるし、またベンチから見ても観客から見ても投げさしておいた方がいいという場合はそれでいいですが、そうでない場合はやはり考えた方がいい、こういうように思うのです。この間ちょっと新聞に出ましたが、少し違っている点もあります。私は実はあのときはどてらを着まして酒を飯みながら新聞記者諸君と話をしておった。知事の三選四選はどうかという話がありまして、三選くらいまではしようがないだろうが、四選はどうかなという話をした、これが私の感じです。ただ、それをとめるということになりますと、御承知の通り憲法にも、いろいろ職業選択の自由であるとか、あるいは法の前に国民は平等であるとか、あるいは選挙法に立候補の規定もありまして、そういうものを禁止しておらないということがありますから、そういう点について疑義もあるのでありましょうし、また国民の持つ自由というものは社会公共の福祉に弊害のない、公共の福祉と衝突しない場合だけに保障されておるのであるから、その知事の四選五選が社会公共の福祉と衝突するということであるならば、これはまた考えなくちゃいけない、そういういろいろな法律的な、また憲法上の解釈もあるのでありましょうが、私はやはり常識といたしまして、そんなに長いこと権力の座にあるということは弊害が多いと思います。ただこの前の兵庫県の阪本知事のように、私はもう三選はしないのだというように、みずから大いに反省して、そういう良心的な行動をとってくれれば、私はこれは一番望ましいと思います。しかし自治省としても、四選してはいけない、五選してはいけないということは、今のところちょっと言いにくい、こう思います。
○阪上委員 篠田大臣の考え方はよくわかりました。私はそうあるべきだと思います。そこでピッチャーの交代の問題なんですが、これも欠陥が出てきてから交代させるのでは監督として非常にまずいから、欠陥が出るまでに、さっとかえるというのがほんとうのピッチャー交代の原理だと思う。それと同じように首長の交代という問題につきまして、何とかそこにそういう措置がとれるようなことを考える必要があるのではないか。先ほど阪本知事の話が出ましたが、三選に踏み切るか踏み切らないかについて、ずいぶん彼は考えたようであります。議会で泣いたということになっている。泣いてまでやめるかやめないかということに苦慮したということであります。こういうことも考えられるわけなんです。同時に、そういう良識が望ましいと思っておりますけれども、五選もやろうなんというような不届き——私から言わせれば不届きだと思いますが、そういう者が出てくる。四選もあえて辞さないという者も出てくる。本人の言うことを聞くと、そういうことをきめるのは住民だ、こうあっさり言い切ってしまう、こういうような状態であります。従って、自治大臣が望んでおられる方向というものは、きわめてまれにしか実現されていない、大部分はその方向に進んでいないということが言えるわけであります。 そこで憲法上の問題も出てくるのでありましょうが、しかし法律はやはりこういった問題につきましてかなり不平等——とは言いませんが、かなり公務員の立候補について制限は加えておると思うのであります。たとえば知事の立候補資格が三十才、国会議員とかその他のものにつきましては二十五才、こういうふうにして年令上からもすでに制限を加えております。従って、一律平等に何期まではいいが、それ以上はいけないというように、かりに規制をいたすといたしましても、このこと自体、法のもとに平等であるという憲法十四条の規定からは決して逸脱するものではない、こういうふうにわれわれは考えるわけなのであります。権力の座に二十年も、あるいは六選も七選もやっていこうということになりますれば、まるで昔の封建大名の地位に結びつく。こんなことをほっておくと世襲財産になってしまって、次は自分の子供を出していくという格好にまでなっていく。こういうことを放置しておくということは、やはり公共の福祉に大きな悪影響を与えるのではないか、こういうふうに考えますので、何かこれを法的に規制するという意思をお持ちになりましょうか、こういう点について一つ所信を伺いたい。
○篠田国務大臣 ただいまあなたがおっしゃったように、憲法第十四条は、すべて国民は法のもとに平等であるということを規定しておるわけです。しかし立候補の場合でも二十五才とか、あるいは選挙権は二十才、法のもとに平等であるなら十八才だって選挙権をよこしてもいいじゃないかという議論も成り立つわけです。たばこや酒の場合でも、やはり憲法の言う通りならば、何も十六才で酒を飲んでもいいじゃないかということになるわけです。ところがそれを法律でもって未成年者は酒を飲んではいけないというような規定があるからこれが守られておる。そこで、アメリカなどでも大統領の三選は禁止しておる。それから各州によって知事の二選、三選というものを禁止しておるところがたくさんあります。そういう面から見れば、知事の四選、五選というような問題を選挙法によって規定するということは、私は憲法違反じゃないだろう、こう思います。しかし本来住民の意思によるものであるし、それからこの弊害というものは、ものさしや目方ではかることができないきわめてむずかしい弊害であるというところに、弊害があるとある人は言っても、いや弊害がないという人があると、それはどれだけの弊害があるということをはかってみせることができないというような非常にむずかしい問題がありますが、しかし何らの弊害がないということはあり得ない、そう私は思う。そこで、選挙法等におきまして少なくも四選以上はよくないじゃないか、だからこれを、知事は三選以上は許す、四選以上は許さぬというふうに規定するということはできると思います。しかし私自身がそう言っては何ですけれども、われわれの仲間にも三選、四選やろうとしておる人がたくさんおるし、それをお前やってはいかぬということを私の口から今言うことはなかなかむずかしいことだし、また筋違いだと思う。だから、一つ国会においてそういう風潮を起こして、公職選挙法等改正の特別委員会あたりで問題にされて、もっと合理的に、もっと合法的にこれをやっていかれることが、私はそれこそ一番望ましいじゃないかと思います。
○阪上委員 おっしゃるように、最終的には住民が決定するのだという原則は、われわれとしては守らなければなりませんが、しかしながら、それ自体に踏みにじられておる現行法上の問題が出てくるわけです。たとえば公選の首長でありながら、議会における不信任議決に対して、場合によってはやめなければならぬ。これは別に住民の意思でないかもしれない。そういう場合が出てくる。自発的退職というものもときどきありますが、これらなんかも住民の意思であるか何であるかわかりはしない。それからまた、例の何といいますか、マンデーマス・プロシーディング司法監督というか、職務執行命令が出てくるわけです。従って、住民の恩恵とは関係なくやめさすという場合が出てくる。そういうことでありまして、憲法は従って、この点について必ずしも厳格に意思表示していないということが言えると思います。従って、やはり最近のような状態を見ておりますと、欠陥なんか私に指摘しろと言われれば幾つも出てくると思います。このごろ見ておりますと、現職でもって次の四選に出ていく、五選に出ていくという人の中には、はっきり言いますと、公費でもって盛んに選挙をやっておる。そして一日に七回も八回もやたらに住民の会合をつくり上げてそれに出ていく。ひどいのになりますと、表彰状などというものを全く乱発して、一人の知事の表彰状が一軒の家に五枚も六枚もある。そういうのが数限りなく出てくる。そして盛んに何らかの祝賀会とか、何らかの起工式というようなことに莫大な金を使ってやっておる。全く封建大名がほしいままに政治をやっておるというような姿が、各所に出てきております。こういうことを見ましても、これだけでも法によって規制してやっていけばいいのじゃないかと私は思うのであります。私の知人の中にも四選をやる人もおりますけれども、それはあれとして、こういったことにつきましてはどうしても法で規制する必要がある。御承知のように、憲法は選挙につきましては四つくらいの法則を意思表示しておることは事実だと思います。一つは普通選挙であればいいということなんです。いま一つは平等の選挙であればいいということなんです。いま一つは直接選挙であったらいいということです。いま一つは秘密の投票制であればそれでいいのだ、この四つのことは厳格に憲法は要求しておりますけれども、今申し上げましたような、先ほどから私が御質問申し上げておるような点につきましては、憲法は何ら意思表示しておりませんから、大胆に、思い切って私はやったらいいのじゃないかと思います。このことについて、篠田大臣は思ったことを何でもやる人ですから、あなたの時代にこういうような問題を手をつけないと、これはなかなかやる人はないのじゃないかと私は思うのであります。これ一つ残されても十二分に篠田大臣の功績として私は残るのじゃないかと思います。だから、そういう問題に真剣に取り組んでいただきたいという気がするのであります。重ねて一つ決意のほどを伺いたいと思います。
○篠田国務大臣 先ほども申し上げましたように、憲法は平等といいましても、必ずしも無条件平等ということではないと思います。憲法十二条は「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」こういう憲法の規定があります。私は憲法学者ではありませんからはっきりしたことはわかりませんけれども、「国民は、これを濫用してはならない」ということは、今の憲法が平等であるからどんなことをしてもいいのだということにはならないということだ、こう思います。そこで、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任がある、そこで、そういう今あなたのおっしゃるような事柄が、公共の福祉に違反をするということであるならば、私はそこに制限を加える必要はあるのじゃないか、こう思います。ただ、今の段階におきまして突如として、私が自治大臣になったからといって私の意思によって四選、五選はいけないのだぞということを発表してみても何も効果はありませんし、また政府の一員が、卒然としてそういうことを言うということは、これこそ私は憲法違反だ、こう考える。だから私自身に言わせないで、あなた方が議員としてちゃんとそういう手続をとっておやりになれば、これは私も賛成です。そういう法案が、かりに選挙制度審議会なりあるいは公職選挙法の委員会から出てくれば、これを取り次ぐのに私はちっともちゅうちょしません。
○田川委員 事柄が非常に重要な問題でありますので、私ちょっと関連して一つ、二つ御質問したいと思います。 今大臣は、突如としてこういう問題が出てきて、それに対して急にやることはどうかと思うというお話がございますが、この問題は相当前から議論が出ておるわけであります。議論が出ておるばかりではなく、地方行政委員会でも数年前から担当の大臣から三選、四選、そういうことは芳しくない、よろしくないということを言われております。塚田当時の自治庁長官あたりもはっきりこのことを言っておりますし、またつい最近、前安井国務大臣も三選以上の者があるということは非常に弊害が起こる、よくない、こういうことを言われておるのであります。また私どもの自由民主党でも、そういう声が相当出ておるわけであります。決して突如として起こったわけでありませんので、この点は一つ政府におかれましても十分検討する必要があるんじゃないか。先ほど公共の福祉に反するかどうか、なかなかものさしではかれないというお話がございましたけれども、立候補の制限につきましては、公共の福祉に反することがものさしではかれない点がたくさんあります。年令の点もそうでありますし、それから一部の公務員の立候補の制限、それから選挙事務関係者の立候補の制限、こういうことも、百パーセント選挙事務に関係のある人が立つために、いろいろ弊害が起こるかどうかということははかれない。こういう点で一つ憲法第十四条にはたして——私どもは制限することは違反であると思わないのでありますけれども、大臣にもう少しこの三選、四選という問題について、積極的に検討を加える必要があるんじゃないかと私どもは思っておりますが、その点をもう一つ積極的なお答えをお願いしたいと思います。
○篠田国務大臣 問題は前から出ておるということは、私も承知しております。私が卒然としてそういうことを今言い出すということはできないと言ったことは、問題が前から出ておるということじゃなくて、自治大臣としては、突如としてそういうことを来年の選挙を控えて言い出すことが、とにかく適当でないだろう、こういうことであります。もっと厳密に言えば、適当なのかもしれません、選挙の前だから。しかしやはりそんなこと言ったって、来年の選挙前にそれが効果があるとも思えない。そこでこれは今言ったように、別に予算を必要とするものでもないのですから、何も私に言わせなくても、政府提案でなくてもいいことなんです。言いにくいことは、私は何も遠慮せずにふだんから言っておりますから、言いにくいことでも何でも言いますが、ここでこれだけしゃべったことでも、ずいぶん言いにくいことを言ったと思います。これは速記録に全部残りますから、それだけでも効果があるといえば相当あるんじゃないでしょうか。だから、これを実際において実現するということのためには、それは私だけを責めてもなかなかむずかしいんじゃないか。だから議員がみずからそうであるという確信を持つなら、議員みずからの立場において、むしろわれわれを督励して、われわれがこういうことに踏み切らざるを得ないような立場に追い込むというか、そこまで熱意を持ってやってくれなければ、ただ質問して責任を自治大臣になすりつけただけで済むというのでは、これではあなた方の熱意もまた疑わざるを得ない、こういうことになります。
○田川委員 自治大臣のお気持はよくわかりました。もう一度確認をいたしますが、もし議会の中で議員立法などによってそういう処置が出された場合は、これは非常に好ましい、けっこうである、こういうふうにお思いでありますか。
○篠田国務大臣 その場合の表現は、けっこうであるか、やむを得ないというかということは、それはやはりそのときの状態を見なければなりませんが、御承知の通りわが党におきましても、三選、四選はたくさんあると思うのです。私は計算はしておりませんけれども、相当あると思うから、これは実際のことを言って、相当の反響というか、反発というものを受けずしては言うことはできない。だけれども、あなた方がほんとうにこういう決心をされて、三選、四選以上を——まあ三選ぐらいまでは私はしょうがない、こう思っております。ですから四選以上はよくないというような議論があって、自治大臣としてはどうであるかという御意見を聞かれる場合には、これは当然である、こういうように私は答えます。
○田川委員 必ずしも来年の四月、次の地方選挙に適用しなければならぬということもないと思うのです。たまたまこういう問題が今までずっと起こってきて、相当な世論になってきておると思うのです。ですからこういうときにこうしたやりにくいことを一挙にやることが、為政者の必要なことではないかと思うのです。ですから立法技術の関係で、必ずしもそのことを次の選挙に適用しなくとも、その次の選挙に適用してもいいのじゃないか、こういうことのお含みを置いていただきたいと思います。
○阪上委員 もう終わりたいと思いますが、ほんとうに住民自治の本旨に便乗しまして、いかにも自分が何選か続けている場合に、自分が住民の非常な信頼があるのだというような錯覚に陥って、自分がかわることによってよりよき理事者が出てくるという、そういう尊い考え方というものが、どうも一般に見受けられない。非常に私は残念なことだと思います。首長などというものは、私が申し上げるまでもなくプレジデンシャル・システムにのっとっているのですから、わが国の地方自治法によりますと、これは大統領です。ですからアメリカあたりの大統領が三選を阻止されているのは、それ相当に深い理由があるのじゃないかと思います。研究不十分でありますけれども、しかし自治省の方では、こういう問題は議会の方から態勢を整えてやってもらう、こう言われるけれども、これはやはり双方でやらないとうまくいかないのじゃないかと思います。一つ自治省の方でもそう言われずに、大臣の方でも十二分に検討していただきたい。われわれの方も検討します。そういうことできょうは終わっておきたいと思います。
○宇野委員 先ほどから、憲法問題からいろいろと論議されておりましたが、私はもう一つ憲法第八章地方自治、この第九十五条に関する見解と知事三選とを一つ比べてみたいと思います。知事の三選を、一概に国が全国的な問題として取り締まる方法も、また一つかもしれませんし、あるいはまた地方自治という精神を尊重するならば、名府県においてその住民が、三選はいけないとおきめになったときは、おのずからその地方、府県あるいは町村においては三選をしなくてもいい、こういうふうにも考えるのですが、その点第九十五条には特別法ということが書いてあります。特定の地方自治体における特別法というものを制定するその場合に、地方住民の過半数の賛成がなかったならば、国会はこれを制定することができない。今までの特別法というものは、大体調べてみますと、全国で十五ほど出ておりますが、いずれも経済もしくは建設に関する法律であって、主として議員立法であります。従いまして、この第九十五条の特別法というものの運用が、たとえば知事の三選、四選を禁止するにあたって、そのような該当になるかどうか、この点を一つ懸案として考えていただきたいと思うのですが、もしただいま御所見があるならば、お答えを賜わりたいと思います。
○篠田国務大臣 それは専門の法律家を必要とすると思いますし、ゆっくり事務当局で研究させます。
○宇野委員 これは私はぜひとも研究をしていただきたいと思います。先ほどからのお話では、来年の地方選挙を控えて、知事三選、四選の可否論が出たわけですが、しかし、たとえば明年度の地方選挙にその法律が間に合ったといたしましても、すでにこの秋から知事の三選あるいは四選、五選すら行なわれようとしているのですから、中には、えらいときに法律ができてしまった、もうちょっと待ってくれれば、おれは三選ができたのだという人もなきにしもあらず。そうなると非常に不公平でありますから、大体地方住民の意思というものをそんたくするのならば、やはりこういうことを一つのタイミングといたしましてやっていくならば、おのずからそういう問題も解決するのじゃないかと思いますから、九十五条の特別法の問題はお考え賜わりたい、こういうふうに考えております。
○門司委員 大臣の答弁の中でちょっと解しかねるところがあるのです。大臣はきわめて政治的な答弁をされておるようですけれど、この問題に関しては前提が一つあると私は思うのです。それは首長再選制限の法律が政府提案で出されたと思う。要するに任期中にやめた者は次の選挙には立候補してはならない、こういう規定がある。その規定を適用しているのが兵庫県の阪本知事であります。今やめればこの次の知事には立候補できないのであります。任期中に退職した長は次の選挙には出てはならないという規定がある。この規定は何を意味するかということであります。この規定を設けたときのいきさつは、選挙の相手方がまだ用意をしてないうちに突如としてやめて、そうして四十日以内に選挙が行なわれて、またその人が立候補する。何のことはない。現職長がその次の選挙に現職のまま立候補するような形が出てくる。これは非常にいけないことだということであの規定を設けて、一応弊害を除去することになった。しかしこれは三選であろうと、四選であろうと、何選であろうと、そういうことは区別はいたしておりません。この理論からいけば、知事が長くなって、あるいは知事だけに限りませんが、首長が長くなって弊害がかりにあるという結論が出てくるならば、この前そういう法律をこしらえたときの概念からいけば、同じような理屈が生まれてくるのじゃないかということが考えられる。常時選挙通勤をやって非常に有利になっている。しかもそれが固定化してくるということはいけないじゃないか。多少理屈は違うようではございますけれども、概念としてはそういう概念が出てきても差しつかえはないのじゃないか、こういうふうに考えるのです。前にそういう法律をこしらえたいきさつからずっと考えてみると、ある程度政府で踏み切っても大した問題にはならないのじゃないかと思いますが、この点大臣のお考えはどうですか。
○篠田国務大臣 それはやはりあなたの考えと同じ解釈をしていいのじゃないか。健康とかそういうことでなくて、人がまだ準備のできてないうちに、自分の任期がまだ半年なり一年なり残っている間に突如としてやめる。やめれば選挙しなくちゃならない。そうすると、ほかの者が準備してないので自分は有利であるという戦術からやめるということを禁止するためにできたということから言えば、三選も四選も同じかもしれませんが、しかし弊害ということからいえば四選以上と思うのだが、当時役所なり県なりの、金なり自動車なり人なり電話なりを使ってやっている人が、今言ったように四選も五選もやるということは、そういう趣旨からいってやはり同じだと思うのであります。よくないと思う。はっきりここまで言わないと皆さん承知しそうもないから言っておきます。
○門司委員 次に、これはごく簡単に質問をいたします。自治省の方にあらかじめ連絡をとっておいたので答弁の要旨も大体できていると思いますから、簡単に申し上げておきたいと思いますが、御承知のように、地方自治法に規定する日本の行政の末端機構というのは、各町村役場あるいは都道府県市等の出張所までということははっきりしていると思うのです。ところが、最近町内会、自治会が行政機構の下請をやることが非常に多いのであります。従って、条例で町内会の規定を設けた場所が見受けられるわけであります。こうなって参りますと、明らかに地方自治法を逸脱した行政機関としての町内会あるいは自治会というものができはしないか。しかも御承知のように、今日の自治会は、戦争当時の隣組組織の変形と言っても差しつかえないと思います。これはマッカーサー指令で一応やめさせられて、講和条約の発効した昭和二十七年に政令がなくなりまして、結局、自治会、町内会というものが任意にできることになったのであります。これについても、私の調査をした範囲では、昭和三十一年の八月に自治庁が調査をしたことがあります。その調査によりますと、大体六大都市では全部の区域にわたって九五・八%、中小都市においては九七・八%、郡部においては九八・四%できておることがすでに明らかになっております。その後六年たっておりますから、おそらくほとんどと言ってよいほど全地域にこの組織ができていると考えます。そこで、問題になって参りますのは——それにはいろいろな問題がございます。町内会が地域住民の共同の仕事として行なって参ります街路灯の問題であるとか、あるいは防犯の問題であるとかいうような、公共の行政のものが私はかなりあると思う。しかし、行政については、こういうものがたくさんあることはだれでもわかっております。たとえば、現実に今町内会その他に仕事を依頼しておりますものとしては、自治省もよく知っていると思いますが、行政補助機関の委員として民生委員、児童委員、さらに青少年委員、青少年対策地区委員、保護司、伝染病予防委員、母子福祉協力委員、国民健康保険協力委員というようなものがある。同じように地域的に存在しているものの中で、行政的の補助団体としての対象になっているものとして納税貯蓄組合、防犯協会、防火協会、消防団あるいは清掃事業協力会、交通安全協会、危険物災害防止協力会、青少年補導連絡会、社会福祉協議会、共同募金協議会というようなものがたくさんある。商工団体でもこういうものがあって、商店街の団体、農村には農協があり、機能団体としては学校関係にPTA、青年団、婦人会、老人クラブ、遺族会がある。こういうように行政の機構というものが一つの町内会の中にばらばらに実はあるわけであります。そうして、これらの委員の推薦方も、大体町内会に諮られていろいろのことがなされていることも事実であります。こういうばらばらな行政ルートを一本にして、市町村の末端行政の補完団体としての役割を演じていはしないかということが一応考えられる。しかし、これは行政の総合的な問題でありますから、これをどうするというわけにはなかなかいかぬと思いますが、行政上の補助団体あるいは行政上の補完団体と考えられるものの役員の選出の母体であることもまた間違いがない。これが戦前あるいは戦時中における隣組とはやや異なった、要するに地方行政の一つの特徴として今日現われている。これはいなむことのできない事実であると思う。そこで問題になって参りますのは、時間もございませんから長くは申し上げませんが、率直に申し上げておきたいことは、町や村で条例によってこの町内会を規定したところがある。ここに例がありますから参考までに読み上げておきますが、これは福生という町の町会に関する条例であります。第一条には「町行政の能率向上と住民の福祉増進のため地方自治法第十四条により、町会に関する条例を制定する」、こう書いてあります。第二条に「町会の区分は別図通りとし、その名称は左の通りとする」と書いて、町会の名称がずっと書いてある。それから第三条に「町会に町会長を置く」、二項に「町会長は関係住民の推薦により、町長の任命とする」と書いてあり、その次の第三項には「町会長は非常勤とし、任期は二ケ年とする、但し、再任は妨げない」、四項に「途中に於て任命された者の任期は、前任者の残任期間とする」と書いてある。第四条に「町会内の組織については夫々の町会の定めるところによる」と書いてありまして、第五条に「町会長の行う職務を次の通りとする」として、「一、町執行機関の命を受け、行政事務の連絡協調に任ずること、二、町執行機関に対し、住民の福祉のため、その情状の報告に任ずること、但し、公共事務に対する住民の面接参与権に関与してはならない」、第六条に「町会長の会議は必要に応じ町長が召集する」、第七条は「町会長の報酬及び町会の事務費は毎年度予算の範囲内で支給する」、第八条は「町会の事務運営に関し必要な事項は、町長が別に定める」とあって、附則が書いてあります。しかもこの条例は昭和三十七年二月一日から実施すると書いてある。こうなって参りますと、町政の執行機関の命を受けて町内会は事務を執行し、町内会長は町長が任命して、これは非常勤であるということになっておりますから、公務員なんですね。そういたしますと、今日の自治法の建前からいけば役所の出張所までも認めておるにもかかわらず、ここに町内会、部落会というものが明らかな役所の出先機関になるということ、しかも町長の任命を受けてやる。今申し上げましたような条例がはたして法律違反であるかないかということについては、私はまだかなり問題もあろうかと思いますが、一体自治省はこういうものが全国にどのくらいあるか、調査されたことがあるかどうかということです。これまで選挙に関しましてもいろいろやかましいことも言われておりますときに、非常に大きな問題だと私は思う。条例でいやが応でも自治会をこしらえなければならない。しかもその自治会の長は住民の推薦で町長が任命すると書いてある。推薦した者の任命を町長が拒否するというようなことは書いてございませんけれども、明らかに行政機関の下部機関であることは間違いない。これに対する自治省の意見をお伺いしておきたいと思う。
○篠田国務大臣 ただいま門司君のおっしゃったような町内会があるということは私たちもよく知っておるし、町内会というものは行政の末端機関としてあるのではなくて、町内の懇親あるいは連絡の機関としてあるものである、こういうふうに私たちは解釈しております。またそのために非常に便利なこともあるというように解釈しておりましたが、今お読みになりました東京都の福生町における条例の問題でありますが、地方自治法はどこまでが行政機関であるかということを規定している。その中に町内会は入っておりません。でありますから、自治法が入れておらないものを行政機関の中にただ条例で入れるということは不適当でもあるし、またそれは自治法の違反であると解釈いたします。ただわれわれは今日まで、そういうことがあるということを、はっきり言いますと知らなかった。そこで、事務当局に命じましてこの問題を処理させたい、こういうように考えます。
○門司委員 それははっきりしております。 もう一つこれに関連性のあるものをお話し申し上げて、これについても答弁を願っておきたいと思う。最近、これはどこでも同じことでありますが、町内会の連合会その他がつくられていって、これが全国の町内会の連合会を組織しようというような動きがあるのでありますが、この動きに対して自治省はどう考えておるか。
○篠田国務大臣 先ほど申しましたように、行政機関としての町内会でなくて、懇親、連絡機関としての町内会であるならば、私は差しつかえないと思います。全国の連合体ができることがいいか悪いかということは、どうも今はっきり申し上げるわけにはちょっといかぬと思います。
○門司委員 私がこういうことを申し上げておりますのは、たとえば御承知のように住民の意思決定機関として、住民の意思を代表するおのおのの議会を持っておるわけですね。その上にもう一つこういう任意の団体ができてきて、そうして町会長会議は町長がこれを召集して、そうしてここでものを聞くということになると、議会の上にもう一つ議会をこしらえることになって、運営のためにあまりよろしくないと思う。同時にこういうことで全国的の連合会をこしらえたらどうかということで、それが政治的圧力団体のような形で大きく出てくるということに、自治行政を非常に大きく混乱させる一つの原因ではないかと考えられる。それで私はきょう大臣の御意見を確かめておきたいと思う。これについてのお考えを伺いたい。
○篠田国務大臣 町長が直接関係をしたり町の理事者が直接関係をして、あたかも行政の末端機関であるかのごとき活動をするということは、今申し上げました通りよくないことです。ただ懇親団体として、あるいはまた町内の連絡機関としてそういうものができるということはとめるわけにはいきません。ですからこれはあくまでも民間の諸君が自発的にやるべきことであって、町とか村がそういうことに関係すべきことではないと思う。どういう関係で合同的な連絡をとろうとしておるのか、そこまでは、まだはたしてそういう運動が起こりつつあるのかということもよくわかりませんから、よく研究してからお答えいたします。
○門司委員 もう一つ最後に聞いておきたいと思いますことは、この種の問題は条例で定めておりますからはっきりいたしておりますが、条例で定めていない地区においても、さっき言いましたように非常にたくさんなものがありますから、それらの議員の選出母体であるとか、あるいは共同募金をどうするかというようないろいろな問題で、条例ではないが、大体非公式に認められておる。それは現実だと思う。そしてそれらの諸君の会合を、町長なりあるいは市長なりが召集する。ある場合においては、町内会の運営費ということで多少の補助金が出されておることも事実であります。同時にその中には町会長その他の旅費としてある程度のものか支給されておるというよううなことも私ども聞いておる。こういうことはある程度行き過ぎになりはしないかというのと、そうなって参りますと、さっきの選挙に関連いたして参りまして、地方の選挙等についてはこういう形でずっと下まで根が張られてしまうというようなことで、かなり行政自身を阻害する危険性があると私は思いますので、これらの問題については自治省は一つはっきりした態度で臨んでもらいたい。これはなるほど地方自治法の十四条の禁止事項ではございません。禁止事項でないから、私は条例ができたと思う。条例は大体自治省に上がってくるはずですから、自治省もその条例は知っておいでになるはずなんです。ところが今日までそれを知らずに置いておかれたということについては、私はいささかその辺の事務のいきさつを疑うのでありますが、これは禁止事項でないことに間違いない。しかし法律にはちょっと相反する行き過ぎのような形が出てきておる。ですから自治省もこういう問題についてもう少し指導をしていただきたいと思う。私は町内会、自治会が悪いとは申しませんが、ここまで来ると少し行き過ぎだ、こういう感じがします。
○篠田国務大臣 あなたのおっしゃる通りでいいでしょう。
○門司委員 それでは大臣おいでにならなければおいででなくてもいいが、事務当局に注文しておきます。 すなわち私の聞かんとするのは東京都政の問題です。東京都政の問題は、御承知のように首都圏整備に関する法律に基づく一つの委員会、それから臨時行政調査会が一つある、そのほかに地力制度調査会があって都政調査会がある。大体四つの都政に関する調査機関を持っております。その中で現在出てきております答申案は、都政調査会の答申案が出ております。それから地方制度調査会の答申案が出ております。それから首都圏整備に関する法律に基づく調査の報告は、まだ私受けておりませんが、臨時行政調査会の報告と受け取っても差しつかえないと考えられる行政管理庁の政務次官であります岡崎英城君から出たいわゆる岡崎試案というものか出ております。この三つの東京都政に関する答申案を見てみますと、並べてみますといずれもかなり似ても似つかぬもののような気が私どもはする。そうなりますと、一体東京都をどこへ持っていくかということについては、かなり複雑な問題が出てきはしないか。これに対するもう一つの問題は、建設省のいわゆる都市建設に対する公団をこしらえようというような意見もある、衛星都市を建設していこうというような意見もある。そうなって参りますと、東京が今日どうにもならぬところに行き詰まっておって、そして調査機関が三つあれば三つ、四つあれば四つ、それぞれ全く似ても似つかないと考えられるような答申案が出てくるのが現状であります。これを単に団体があるから、答申があるからということで私は聞きのがすわけにはいかないので、これは現実に移さなければならない。現実にこれを施行していく中心は、自治省がある程度の考え方を持たなければならぬと思う。従って、私はここで答弁は要求しませんか、大臣にはっきり言って腹をきめたものを出していただきたい。岡崎試案を含めて三つの東京都に対しまする答申案といいますか、これに対して自治省はいかなる考え方を持っているかということを一つ早急にまとめてもらいたい。そうしなければ東京都の問題の解決はつきませんよ。これに加うるにもう一つの問題は、建設省の考えているいわゆる地方都市の建設、建設公団というものをこしらえて衛星都市をこしらえようという意見があるようであります。この四つの問題をからみ合わせて、一体東京都はかくすべきである、かくあるべきであるという実態は、自治省でこれをまとめてもらいたい。それはいつごろまでにできるかわかりませんが、できるだけ早くこしらえなければ、これは東京にとっては大問題だと考える。だから大臣にお話を願って、行政当局でこれに対する何か考え方を早くまとめて文書その他で出していただきたい。ただ答申を聞きっぱなし、受けっぱなしでは、自治省としては済まないと私は考える。その点を要求いたしておきますから、これは委員長からも要求しておいてもらいたいと思います。
○佐久間説明員 門司先生の御懸念の点はごもっともだと存じます。私ども自治省といたしましては、地方制度調査会の答申を尊重いたしまして、次の通常国会で御審議をいただけますように現在準備中でございます。なお、地方制度調査会の答申が出ます過程におきましては、都政調査会とは常時緊密な連絡をとって参っておりますので、御指摘のように一、二重大な相違点もございますけれども、相当大部分につきましては、都政調査会と地方制度調査会の答申は共通いたしておる、同様の考え方に立っている点が多いように存じております。 なお自治省といたしましては、地方自治法の関係の部分を中心にいたしまして、現在考え方をまとめるべく検討中でございますが、御指摘になりました岡崎試案に盛られております点は、国の行政機構に関する部分がございますので、また地方制度調査会の中にも国の行政機構に関する部分がありますが、これは行政管理庁が中心になって政府部内の意見を取りまとめていただくように、私どもの方からもお願いをいたしておる次第でございます。 いずれにいたしましても、先生のおっしゃいました点はよく大臣にも報告をいたしまして、なるべく早く政府としての考え方を取りまとめるように努力いたしたいと思います。 ————◇—————
○永田委員長 警察に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますから、これを許します。高田君。
○高田(富與)委員 時間が長くなりましたので取りやめようと思いましたが、警察庁の交通局長や厚生省の麻薬課長がおいでになって一言も答弁しないでは物足りないでしょうから、簡単に質問いたします。 先ほど私は、兵庫、岡山両県の道路交通と麻薬取り締まりについて報告をいたしましたが、篠田国務大臣は国家公安委員長として、道路交通上の事故防止対策とかあるいは麻薬取り締まりについて非常な意欲を示して、警察官の増員をこの前発表いたしましたが、この警察官増員要求について現在どういう状態に相なっておりますか、この点をまず承りたいと思います。
○富永説明員 交通警察の体制強化の一環といたしまして、交通警察官の増強という問題があるわけでございます。と申しますのは、交通警察は歴史が新しく、交通事情は急激に発達いたしております。従って時勢に合わないということから増強の問題が起こっておりまして、交通閣僚懇談会でも何回か議題になりまして、十月の閣議におきましておおむね一万人増員を三カ年間で実施する。それからそのうちの半分の五千のうち、とりあえず東京と大阪の二千は非常に急ぎますので、早い機会に募集は開始して、できるだけ早い機会における補正予算で出すというような閣議の決定に相なったわけでございます。私どもとしましては、その線に沿いまして現在準備を進め、また作業をいたしておるような状況でございます。
○高田(富與)委員 麻薬取り締まりにつきまして、現地の方の要望も、つまり患者の強制入院とかあるいは保護更生というようなことについて特別な国の措置を要望いたしておるわけですが、この点についての現在の状態及び将来の計画というものについて一言承っておきたいと思います。
○久万説明員 麻薬中毒者の現在の収容の状況といいますと、現在は精神衛生法でやっております措置入院でやっております。麻薬中毒者専門の病気というのは非常に少のうございまして、総武病院とそれから兵庫では垂水病院というのが二つだけが専門でやっております。それで大体おのおの百床ずつ持っております。それから、現在それでは足りないので、国で補助してことしじゅうにできるのが、東京都の府中に一カ所と、それから横浜に県立の病院が一カ所ございますが、それはおのおの百床ずつでございます。それから現在のやり方ですと、措置入院でございますが、患者が麻薬の中毒の禁断症状というのがとれますと、すぐ退院させるのが現状でございまして、大体一カ月くらいで退院をさせてしまうわけです。それで麻薬の中毒を実際になおすのは、それからあと数カ月置いておいて、肉体的の依存性かなくなるというところまでいかなければ、麻薬の実際の治療はできない、そういうようにわれわれは考えておりますので、今中毒者の収容の問題については、法律改正を考えております。 それから来年度の収容所の要求としては、国立を二カ所と、そのほかに補助金でやるのを三カ所、おのおの百ベッドずつですけれども、そういう要求をいたしております。 それから私たちの方は、中毒者の問題と取り締まりの方もやっておりますけれども、取り締まりの方の増員も、厚生省の直轄のが百三十名、それから都道府県に置きます取締員という者も二十二名予算要求しております。
○高田(富與)委員 昨日の新聞だったと思いますが、国の麻薬対策につきまして関係閣僚の相談ですか、再検討をするというようなことが新聞に報道されておりました。そうすると、国の麻薬対策というものが今度立てられて、それにどこか欠点があるために再検討する、こういうことにとれたのですが、それは大ざっぱでよろしいのですが、大ざっぱの構想と、それに対して再検討をしなければならぬというのはどういう理由によるのか、それを承りたい。
○久万説明員 それは麻薬関係の閣僚会議というのがこの前できまして、そこで麻薬に対する国の方策をきめる、その下に総理府長官を長にして、各省の局長クラスが集まりまして推進本部をつくりまして、そこで対策を練りまして、対策要綱案というのをつくりまして、閣僚会議にかけましたところ、その案が非常に具体的に、いわゆる予算要求にはっきり申しますと入り過ぎているということで、現在の国の方針として出すのなら、もう少し大綱をつかんだのを出して、内部の中の説明として私たちがつくりました要綱案を入れたらどうかというので、大綱については変わりはなくて、表現の方法が幾分具体的過ぎるんじゃないかということをいわれて来週に延びたと思います。
○永田委員長 太田君。
○太田委員 私は九月一日から施行されることになりました自動車の保管場所の確保等に関する法律、これに基づいてお尋ねをいたしたいと思うのです。 以来約二カ月経過しました。そこで二カ月間の実施のいろいろな状況からかんがみて、この際若干手直しないしは修正をしなければならないということが出てきておるのではなかろうか、こういうふうに思うのでありますが、それについてきょうは公安委員長の自治大臣はおいでになりませんが、富永局長に責任を持って一つ統一見解という立場でお答えをいただきたいと思うのであります。 一般的な評判を聞きますと、販売の率が下がったということ、これはディーラーそのものの問題でありましょうけれども逆から見るならば、一般のサラリーマンの夢を奪い去って、車が持てなくなった、あるいはあちらこちらで非常に保管場所の問題が問題を起こしておる、たとえば公団などにおいてあるいはお寺というような宗教法人の用地において問題を起こしております。こういう点などがあって、相当保管場所の規制問題というものは考えてみる必要があるのではなかろうか、こんな気がするのですが、総括的に何か二カ月間の実施の上に立って、今日警察庁当局として考えていらっしゃることはどういう点があるのか、まずその所感を最初に承りたい。
○富永説明員 自動車の保管場所の法律が実施されまして、そのうちの第四条、新規登録とか登録を変更する場合におきまして、保管場所の証明が要るということが九月一日から実施されたのでございます。九月、十月と二カ月間の状況を見ておりますと、受理いたしました件数が六万二千五百十九件でございます。それで証明書を交付いたしておりますのが五万七千六百二十五件で、パーセントにしまして九二・二%でございます。未交付が三千四百二件ございますが、却下いたされましたのが千四百九十二件で、パーセントにしまして二・四%というふうになっておるわけであります。却下のおもな理由としましては、やや保管場所としての広さがないとか、それから架空の場所が申請されておるとか、あるいはまた道路上を保管場所としておるとか、それから出入口が通行禁止道路であるとか、こういうふうにいろいろな保管場所として適当でないと思われるものが却下されておるわけでありますが、以上のような状況でございます。 それでとにかくこの法律が実施されましていろいろ影響があるわけでございますが、販売が減ったという点は八月中に非常にふえておって、それから自動車が今御存じの通りモデル・チェンジの時期でございますので、ちょうど九月がその直前に当たるというふうなこともあるのではなかろうかというふうに思いますが、私の方には詳細にどのくらい減ったという数字は的確にはまだつかんでおりませんが、一般的にはそういう話も承っておるわけでございます。その他御指摘のように、自動車をせっかく持とうと思っても、いろいろ他人の土地を借りる場合の管理者の同意が得られないとかいうふうな問題があるわけでございますが、この点につきましては、たとえば御指摘のような、団地のような事例など起こりますれば、私どもとしてはその場所が保管場所として物理的に空地があるかどうか、それが適当であるかどうかということで判断いたしておるわけでございまして、それ以上にその前提になる権限といいますか、その土地とどういう関係にあるのか、その権限というところまでは私どもは立ち入っておらない、しかし保管場所の証明を出す場合においては権限に関する書類を添付いたすということになっておりますので、その場合におきまして、おそらくは団地あたりの管理者側が使用を認めないというふうな問題も起こっておるのではなかろうかと思いますが、私どもといたしましては、とにかく道路外に車を置く場所があって、それが適当であればよいというふうな考えで終始いたしておるような状況でございます。
○太田委員 富永さん、何か今の数字というものはあまり大きな影響がないという御説明のつもりのように承りますけれども、実際に聞いてみますと、そんなふうではないのですね。話を聞けば、一カ月に許可される数量の八割ぐらいのものが、十月から十一月に繰り越されておる代理店というものが非常に多いのです。しかもそれは実際そうでありましょう、一つの警察署にくるのが、一日に三十台から五十台、申し込みがある。受付をする。そうしてそれをさばく警察官は、交通係は一人か二人だ。それを一々保管場所を確認して、そうしてそれに対して判断をして、判を押してと、こういうようなことがそう簡単にできるものではない。一番早くても三日か四日かかる。最近においてはその倍の七日ないし八日かかる。一週間以上かかっております。こういう点からいって、非常にブレーキ役になっておることは事実だと思うのですが、こんな一人や二人の交通係の警官で、今の申請を一々現地まで行って確かめられるものではない。計算が合わぬと私は思うのですが、そういう御報告は来ておりませんか。
○富永説明員 警察で証明するというふうにきまりましたので、初めの間はお互いになれぬ点もございましたでしょうが、私どもとしても、確かに忙しい上にこの事務が加わっておりますので、大へんなことは事実でございます。従って、交通の専務員ばかりでなしに、府県によりましては、一般の外勤も使って、保管場所が適当であるかどうかということを一々調査しなければならぬ状態にあるわけでございますが、ただ、証明書を交付されるのに非常に日数がかかるという点、この点はできるだけ早目に出してあげるように、日数を縮めることに努力いたしておるような状況でございます。二カ月間の、交付にどのくらいの日数がかかったかという状況を調べてみますと、その日に交付いたしたというのが全体の一二・八%、それから二日目、翌日に交付いたしたというのが二〇%、三日目に交付いたしたというのが三一・八%で、即日から三日目まで含めまして、全体の六四・六%くらいになるわけでございます。それから四日目で一五・五%でございます。四日まで含めますと八〇・一%で、約八割は四日以内にやっておる。それから五日目が九・六%でございますので、五日以内では大体ほとんどのものがいっておるというふうな状況でございます。
○太田委員 もしそうであるならば、非常に努力をしていらっしゃるということであると思うのですけれども、実際、それは少し実情と間違っていやしないかと思うのです。実際の衝に当たっておる人たちが訴えることは、早くて三日から四日である、そうしてところによっては一週間以上かかるという点に一番問題がある。一人か二人で、そんな早くやれませんよ。派出所にそれをかければ、派出所もほかの仕事がありますから、それだけをやれないから、やはり派出所を使っても同じように早くならない。だから一体何人それにかかっているか。先ほどは、外勤の人を使っているとおっしゃるけれども、そうなると今度は法律の適用に、内部の者に不統一が出てくるだろうと思う。都市において、一つの警察署でどれくらい使っていらっしゃるのですか。
○富永説明員 扱っております府県によりまして、実際に調査しておる方法が若干差があることは事実でございますが、今申し上げましたように、交通専務の内勤では足らないで、交番の外勤の人も動員してやっておる。しからば、実際、実人員何人でやっておるかといいますと、今具体的に手持ちはありませんが、できるだけ……。
○太田委員 わからなければそれでいいと思うのですが、実際聞いてみると、一人か二人というのが地方の——六大都市といっても、大体そのようなふうに聞いておるのです。非常に人が足らない。それで仕方がないから、売る方の人が自分の自動車に乗せてそこまで案内するということさえ行なわれておる。また、それを断わる警察が何に乗っていくか。自動車に乗っていくという場合も出てくる。非常に能率が悪い、科学的でない場合が多いのであります。証明書の日数のかかり過ぎを防ぐ方策は、この際もう一回何とか検討してもらわなければならぬと思うのです。あなたの方は五日までに九〇%やられておるというお話でありますけれども、それは時点のとり方にいささか疑問があるのございまして、おそらく間違いがあるのではなかろうか。たとえば証明書をいただくのには、車体番号を記入していかなければならないでしょう。車体番号というのは、その車に固定してしまいますね。だからもし一週間たってもなかなか認可がおりないのに、車そのものはそこに寝かしておかなければならぬという問題もある。売る方は——買う方もそうでありますけれども、車体番号を買おうとか、車体番号を売ろうというわけじゃない。かりにそれがトヨペット・クラウンならトヨペット・クラウン、セドリックならセドリックを売ろうとしておるのであって、また買う側からいうならば、型式を指定するわけです。ところが警察の方に行く場合には、必ず車体番号を書いてこい、こういうようなことから、そこに非常に困難な、あるいは現実に矛盾する問題が起きてきておる。だから型式で許可をしてもいいのじゃないか。たとえばブルーバードはどこへ行っても同じ大きさをしておる。あるいはパブリカはどこで売ったところで同じ大きさです。これは違っておるはずはない。けれども、車体番号を必ず書けなんてむずかしいことを言うから、そこでよけい手数がかかるのですよ。あなたの方が、五日以内にやるとおっしゃるのは、保管場所等が完備してからの警察署の中だけでありましょうけれども、これは現実とは少々遊離したものであって、私はおそらくこの倍かかると見ております。従って、ここら辺のところで私の一番心配するのは、あなたの力は、この総計から見ると、スムーズに本法が施行されているということになるが、スムーズじゃありません。現場の第一線の交通係の方は、非常に目を白黒させている。片方、需要者の側も困ってしまうので、四苦八苦している。この状態をあなたの方が御認識なさらない限り、本法律を施行するのに大きな空白、ギャップが出てくるだろうと思うのです。あなたの認識の点には、私は少々問題があると思う。 そこでもう一つお尋ねしますけれども、たとえば証明書の一番下には署長の判を押すことになっておる。もし署長がいらっしゃらないとき、署長がおらないから署長の判は押せぬというようなことがあったとしたら、それは一体あなたの方の方針であるのかどうか。
○富永説明員 自動車を登録したい方が、証明が要るということで、いろいろ日数がかかるといわれておりますのは、おそらくその前に手続とかなんとか含めますから、そういったことで長くかかるというふうに思われるかもしれませんが、私の方としまして、警察に米ましてからは、できるだけ早く差し上げるように持っていこう——最初のうちは保管場所が適当であるかどうかという点で相当吟味いたしておったのでございますが、そういった権限の問題に関しましては、私どもとしましてもこれは立ち入るべきではないし、とにかく保管場所があって、それが適当であるかどうかということで考えて出しなさいというふうに第一線にも指示いたしまして、できるだけ早くやっておるわけでございます。つまり私ともの方の、署に来ましてからは非常に早くやっておる、こういうことであるわけでございます。 それから警察署長の証明といいましても、これも、署長がおらぬからどうだということでなしに、できるだけ便宜をはかって早くお渡しするようにというふうにいたしております。
○太田委員 それは便宜をはかるということは、署長がいらっしゃらないから判を押せぬなんというしゃくし定木なことは言わないで、署長印というのは、担当官が認定すればすぐ押せるようにするということだと思うのですが、事実は、地方においては署長印なんてそう簡単に押せるものではない。きょうは署長不在だからだめだ、こういうことが実際に出てくるのです。こういうことは、あなたの方は、そのことを指導するなら指導していただきたい。今、日数の点で、そんなに長くかかっていないとおっしゃったから、そのことについて私は信頼をします。少なくとも、そんな、一週間も十日もかかるという非難を受けないように、四日以内に九〇%近い実績をあげることを、さらにこれを強硬に推し進めていただく必要があると思う。 そこでついでに一つお尋ねしますが、先ほどの車体番号というものは、必ず書かなければならぬという御指導であるのか。型式だけでいいじゃないか、この点はいかかですか。
○富永説明員 これは様式が、車名欄及び型式欄記載とありまして、やはり車体番号というふうになっておりますので、これは様式が実はそうなっておるわけなんでございます。もちろん今後どうするかは運輸省の関係ございますので、十分検討いたしたいと思っております。
○太田委員 じゃあ、そこで富永さん、あなた篠田国家公安委員長の意見と私は同一であると思って聞いておりますから、運輸省とよく御相談の上、車体番号と、それからその隣が型式とありますから、型式だけでも受け付ける、車体番号はあとでよろしい、こういうようなことをやらなければ、このスピード・アップはできないということを御認識の上、改善の方途を講じていただく必要があろうと思う。このことを御要請申し上げておきます。こういうことは地方の県警本部と、地方の警察署の中においては、課長と係官の間で意見の食い違いが非常にあるのです。でありますから、課長が解釈上よろしいからとおっしゃったと思って安心して書類を持っていくと、これはだめだということでもう一回やり直しになることがあるのです。何回でも書き直しをさせられることがあります。そういうような解釈上の不統一やら、あるいは手続上のことさらなる繁文縟礼ということは、この際避けていただきたいと思います。 しからばあなたにもう一つお尋ねしますが、車を置くところの用地の確保について、車の種類がいろいろありますけれども、どういう基準を持って皆さんは査定しておるか、それは地方の警察に一任されておるのか。というのは、前後左右一メートルのゆとりがあればよろしいという基準であるのかどうか、そういう統一した基準はないのか、これはいかがですか。
○富永説明員 おのずから市によりまして違いますが、なかなか土地が複雑でございますので、縦がどう、横がどうというわけにはちょっといかないので、自然にその土地に応じまして、車が保管できればよいというふうなことで考えております。
○太田委員 それは富永さん、車が保管できればということは、上手な運転手ならば狭い土地でもいい、下手な運転手は広い土地をとれということじゃないだろうと思う。少なくともあなたの方は基準を設けて、前後左右一メートルの余裕があればそれを空地、その空地に対して保管場所として認めてよろしいというような中央の規格的な考え方というものは、何かお定めになっておく必要があろうと思う。もしないとするならば、早急にきめていただかないと、地方でトラブルを起こします。特に今の使用の本拠と保管場所の関係でありますけれども、使用の本拠が東京都内、保管場所も東京都内、こういう場合ですね、二十三区の場合ですよ。そういう場合におきまして、大体使用者の保管場所と使用の本拠地は五百メートルの距離がないといけない、こういうことが盛んに言われるわけです。五百メートル以上離れたところに車庫とか保管場所を設けるということは、これは少々認めがたいのだ、こういう思想もあるのですが、それも御指示なさっているのか。
○富永説明員 使用する本拠地といいますか、これが保管場所とあまり離れておるならば困るであろうというふうに考えておるわけでございます。ただ実際、ちょうど人には人のねぐらがあるように、市には大体本拠地があるであろう。しかし実際は違ったところへ置いておくというふうな面もないでもないと思いますが、少なくともどちらが使用の本拠地かは別といたしまして、今申し上げましたように、車に本拠地があるとすれば、そこから適当な距離であるのが必要じゃなかろうか。あまり遠くに離れてはいかぬというふうに考えておりますが、それならば、しからば距離でなんぼかということまでは、私どもとしては指示いたしておりません。
○太田委員 それでは距離でどれだけとおっしゃれないということですが、それはあまり離れておってはいけない。いわゆる使用の本拠地というような意味で、ばく然とした区域で言わずに、たとえばその人の使用する事務所なり住所、居住地と保管場所との関係ですね。これは具体的になるとそういうことになる。これは事務所と保管場所、いわゆる車庫と事務所が五百メートル以上離れてはいけない。都の二十三区なら、この区とこの区の境を越えて他に持っていってはいけないというのは、自分の同一の警察署管内が一つでなくちゃならないという思想もあります。だからそういうようなことなどを、あなたの方はこの際はっきりと統一される必要がある。五百メートル以上離れてはいけない。それは不当だ。そんな五百メートルなんて言わなくても、もっと、場合によっては一キロ離れてもいいではないか。そこへ通える以上は、二キロ離れてもいいじゃないか、十キロ以上離れる場合もあるのではないか。もう少し実情というものを理解する必要があろうと思う。同時に警察署の管内が違うから、事務所と保管場所が、管内の違うところにまたがっているからだめだ。行政区域がまたがっておるからだめだというしゃくし定木的な考えがあるならば、これは是正していただかなければならぬと思う。御同感ですか。
○富永説明員 私どもとしては、できるだけそういった趣旨が、道路外に保管場所を設けてもらうということでありますので、あまり極端に離れておれば、事実上これはちょっと無理じゃないかということは別といたしまして、できるだけ保管場所があればよいというふうなことでおるわけでございますので、常識的にやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○太田委員 それじゃ常識的にやるということは、あなたの方の常識はいいが、末端ではそう常識々々では通用しないと思いますから、それはこの際一ぺん検討して下さい。 同時に、この際団地のことをお尋ねしますが、団地が公共的法人の所有地であるから、そこの広場に車をとめるのはいけないというて、サラリーマンの足を盛んに奪っているわけですけれども、これは一体どうなさるつもりですか。
○富永説明員 団地の場合におきましては、先刻ちょっと触れたと思いますが、私どもとしましては、とにかく保管場所としての物理的な場所、つまりあき地があればよいというふうに考えておるのでございます。ですが、権限に関する書類を添付しなければならないという面から、おそらくは今度は団地の管理者に、団地の構内をお願いしたいということを出した場合に、ところによってはそういったことは契約に入っていないということで、いろいろ問題が起きておることは私も聞いております。ですからこれはやはり団地側が、どういう態度をとるかということであると思いますし、私どもの希望としましては、今後そういった建物をつくる場合におきましては、あらかじめ保管場所といったものを考えてつくっていただけばありがたいというふうに思っておるわけでございます。
○太田委員 団地、それからお寺あるいは各公共的建物の地方団体の所有する建物、こういうところに個人の保管場所を約束せしめることができないという何か通達があるのですか。
○富永説明員 いや、ですからそれは私どもの関知しているところではございません。私どもとしましては、あくまでも保管場所としての場所があればよいわけでございますので、たとえば寺院内はいかぬとか、団地内はいかぬとか、これはおのずから公団なら公団あるいは寺院なら寺院と、その住まわれておる人との御関係であるわけでございます。私どもから、これが望ましいとかいかぬとか言っておるのでありません。全然区別いたしておりません。
○太田委員 公道と同じように私道の上は、いけないということは法律にはっきりしておる。従ってお寺というのは宗教法人の所有しておる用地であるからそれは認めないということは、法律の本旨ではないと理解しておるところが地方においては、お寺の僧侶は、宗教法人の所有である境内に車庫の保管場所を求める以上、宗教以上の用地はそれに充てるわけにはいかないといって、それを拒否された例がある。ですからそういうことなどの解釈の不統一は、警察庁として十分そういうような苦情を御集約の上、適切な指示をしていただきたいと思うのです。それがあなたの方の方針でないとするならばなにでありますが、もう一つ矛盾したことは、たとえばバスであるとかトラックであるとか、タクシーもその中に入ると思いますが、認可事業です。許可登録に至りましても、運輸省側が許可をしてもこれまたもう一回警察の保管場所の確認の証明書をとらなければならないことになっておる。これは二重ですね。片方は車庫がいかなる構造、いかなるところにどういうものでつくったか、一切がっさいの事業計画を確認して認可するのであって、認可されたけれどもさて今度登録の際には、もう一度保管場所の証明手続を警察にしなければならない。これはいやが上にも警察の仕事を増大しておるのですから、そんなことは二重の手間で、やらなくてもいいじゃないですか。この際整理する御意思はありませんか。
○富永説明員 営業車につきましても法律から現在のところ除外されておりません。従って、証明書が要るわけでございますが、営業車につきましてはお話の点もございます。しかし現実的には、たとえば営業が認められておったところでも、トラックならトラックが道路に夜あるというような状態は間々見るところでございます。ですから理論から言いますならば、営業が免許されたという場合と、その後に車をどんどん変えていくわけでございますが、これとは別なわけでございます。しかしながら私どものの考えとしましては、営業車につきましては大体保管場所、車庫というものがはっきりいたしておりますので、できるだけ手続も簡素にしていきたい。一々私どもが見るのもどうかと思います。また私の方としても非能率でございますので、かっちりしたものを私の方であらかじめいただいておれば、その車両が登録されるつどもう一回同じものを出されるまでもないのじゃないか、一回出されればあと大体それでいけるのじゃなかろうかというふうに思っておりますので、これは実際の事務の運び方におきまして能率化していきたいというふうに考えております。
○太田委員 それでいいです。ですから手続を簡素化するということは法律上の除外例を設けて云々ということはいかがと思いますけれども、一々もう一回そこで警察官を走らせるというようなむだなことをしないで、道路運送法による事業計画の認可があったものについては、それだけの証明があれば足りるのじゃないか。ですからあまりむだなことばかりやって、善良な人たちの申請事務を阻害しないようにしていただきたいと思うのです。 そこでもう一つお尋ねしたいことは、神奈川県だと思うのですが、自家用組合が確認の仕事を請け負っておるという話がありますが、そういう方法もあるとするなら全国的に利用すればいいでしょう。これはちょっと行き過ぎであるというなら——行き過ぎであるかどうか、私は若干疑問点があって研究を要するところだと思いますが、誠意をもってやれるならば自家用組合にそういう確認事務を委任してもいい、あるいはまた本署に行かなくったって、近くならば派出所の方でやってもらってもいいではないか、こういう点も思う。ですから派出所をいかに使うかということをこの際基本的に研究してほしい。 もう一つは、自分の土地に自分が車を置こうとすると、土地の登記簿抄本を持ってこなければ今警察の方ではオーケーしてくれないでしょう。自分の土地だといったって何も証明がないじゃないか。借りるものならば、貸し主の三文判でもいいですが判を押せばいいが、自分の土地の場合には登記簿抄本を持っていかなければ許可しません。だから自分の土地に車庫をつくろうと思うと大へんめんどうくさい。そういう問題があるわけであります。だから派出所なんかちゃんとこの人の自分の土地だとわかっておったら、そのまま図面だけでオーケーしたって差しつかえないじゃないか。もっとこれは実情に即する常識的な扱いに引き戻す必要があろうと思いますが、その点どうですか。
○富永説明員 初めの自家用組合の例は、たとえば、この保管場所の法律関係以外でも、例の自家用貨物の届出というのがございますので、それを自家用組合がやっておる県も全国的にはございます。たとえば岡山県とか、こういった県はございます。それから保管場所に関して自家用組合が証明をするという点は、今の形では警察の署長の証明になっておりますので工合悪いわけでございますが、しかし警察署長の証明するまでの補助手段といいますか、そういった前の段階で、そういう組合が実力があり、能力があり、やれるというならば、これは考えられぬでもないというふうに考えております。それから交番でどうだというようなお話もございましたが、これももちろん事務の簡素化の面から今後検討していきたい。それから自分の土地につきましては、実はこの政令で、私の方は、つまり警察署長がその保管場所が適当なものであるということを証明する証明を出すわけでございまして、自動車の保有者が権限があるかどうかということはまた別問題で、ただその証明を添付して出してもらうという形になっておるわけでございます。ですから、具体的な場合におきまして、はっきりわかっておれば、これはそのときの実情でやれるんじゃなかろうかというふうに考えるわけでございます。
○太田委員 そういうふうにわかればいいですね。私も、図面で出した、そしてその図面で、自分のものであるということが、たとえば法人であろうと個人であろうと、わかっておる限りは、それだけでいいんじゃないかと思うのです。それを一々土地の登記簿抄本をとらなければいけないというようなしゃくし定木が行なわれるということがことさら問題を複雑にしておると思うのです。保管場所の確保に関する法律は非常に成果を上げておることでありますから、一つの新しい行き方は、今の道路法においてはやむを得ないことだ。必要悪ですからこれはやむを得ぬでしょう。ですからこういうことがやかましくいわれることに対して異存があるわけではございませんけれども、まだまだあなたの方の、一般警察実行当局者に対するところの具体的な指示というものに、若干、支離滅裂といってはなんですが、不十分な点があったのではなかろうか。だから見解の相違があちこちらに起きておる。こういう点が事務を阻害しておりますから、証明事務のすみやかなる実施ができますように格段に一つ御配慮がいただきたい。とにかく不統一があったら不統一は直さなければいかぬ。間違いがあったら間違いを直さなければいかぬ。二カ月の経験の上に、特にこれはあなたの方は考えていただく必要があると思う。この際言ったからもういいだろうという、言いっぱなしではいけないということを私は特に申し上げておきます。 最後に、局長、これはあなたに言っては悪いけれども、これは交通関係閣僚懇談会の議題でしょうけれども、道をつくらないで車庫の規制ばかりやっておったって、五年たった先やはり同じことが起こると私は思う。ですから、これを全国的に実施するかどうかの問題も、法律上の懸案になっておりますけれども、それはそれとして御検討いただくのですが、さらに道路の完備については、空があいておるのですから、青空の空(ソラ)という字は空(クウ)と書く。そこに幾ら建物を建てたっていいじゃありませんか。今のところは、たとえば銀座へ行くのにも高架道に一つの駐車場がある。あれができなくなった場合には、銀座あたりは自家用車の人は行けなくなる。これはいいことか悪いことかというと、文明に逆行する措置です。文明というものにあまり逆行させてはいけない、そういう点からも、この保管場所の規制というものがしゃくし定木であったり文明逆行であったりしないように、積極的な道路建設の対策、あるいは駐車場対策というものを、かたわら積極的に御推進していただきたいと思います。その点はよろしいでしょうね。
○富永説明員 私も御趣旨は同感でございます。
○太田委員 終わります。
○永田委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十一分散会