地方行政委員会 第8号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/09/03
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政及び警察に関する件について調査を進めます。 本日は特に三宅島住民の救護対策等について質疑を行ないます。質疑の通告がありますのでこれを許します。阪上安太郎君。
○阪上委員 ただいま議題となりました三宅島の緊急対策について、総務長官に一つお伺いいたしたいと思います。 実は、昨日自衛隊のヘリコプターでもって国会から急遽三宅島を訪れたわけです。大体現地の状況を見てみますと、大ざっぱにいって、八月二十五日の爆発から今日までの間に、二十八回も相当大きな地震が、はなはだしきに至っては一日十回訪れてきている、こういうことであります。そういうことのために、爆発の被害もさることながら、現地の住民は大へん不安な状態に置かれている。一つの例をとっていうならば、全く仕事も何も手につかぬで、ふろしき包みを持って路傍をうろうろしているというな姿も見受けられる、こういうような状態になっています。そこでこういった住民の不安というものを、何とかこれは速急取り静めなければならぬという状態に今置かれている状況にあるのではないかという判断を、われわれはしてきたわけです。そうして現地の大体の考え方としては、全山一挙に吹っ飛んでしまうような大爆発がくるのではなかろうかというような、われわれの方から見ていれば少しオーバーな気持がするのでありますけれども、現地ではそういう気持にかられておる。そこで疎開をさせろというような声も非常に多く、その結果現地でとった手段としては、これは任意でありますけれども、ひとまず学童を疎開させようじゃないかということでもって、先般来新聞等に報ぜられておるような学童疎開が行なわれておる。同時にまた島民の二〇%程度の人々は、すでにとっくにそういったことをおそれて、東京都の方へ縁者、近親者等をたよりにいたしまして、二〇%はもう疎開してしまった、こういうような状態であります。ところが現地へ行って見ますと、住民が不安になるようなかなりな要素が、災害対策の不徹底からそれが現われてきておるというふうに私は判断して帰ったわけなんであります。 それで一つお伺いいたしたいと思いますのは、災害対策基本法によるところの中央防災会議、この中央防災会議が三宅島の爆発に対してどういう位置づけをしておられるか、またこれに対してどういう態度をとられておるか、このことについてまず最初に伺っておきたいと思います。
○徳安説明員 ただいまの御質問、まことにごもっともでございまして、現地住民から見ますと、一日も安らかな日を送れないという現状に対して、政府といたしましても速急の処置を講じたいというところで、先般御承知のように、篠田自治大臣にお見舞かたがた現地に行ってもらいまして、昨日御報告も承り、本日は関係者全部集まりまして、その詳細なる御報告も承ることになっておるわけでございます。 応急の措置といたしましては、今お話がございましたように、自発的に千二百余名の方々がこちらの方に避難して参られて、また政府の方でも千七百余名の方々を、海上自衛艦によりまして集団避難をしていただきました。そのうちに学童も千名ばかりございます。ただいま向こうの方に三千七百名くらいおられますが、そのうち千二百名くらいは収容所に避難していただいておるような状態でございます。そうして救助法を出しまして救済をいたしておるわけでございますが、現在のあの災害が、もう将来あの島を見捨てねばならぬような状態かどうかということにつきましては、まだ私どもそうした問題に対する科学的な研究を積んでおりませんので、速急に専門的な科学者においでを願いまして、そうして根本的なそうした問題を解決したいということで、ただいまその人選等について努力いたしておるわけであります。とりあえず急いでの応急策が必要でございますので、政府としましては、怠慢でないように努力はしておるつもりでございますが、東京都があげて、大体第一次的な責任者でございますので、そちらの方を督励して情報も聞き、また適宜な処置をしていただいておるわけでございます。ただ一時的な処置でございますので、これを根本的にどうするかという問題につきましては、今申し上げましたように、あの全島あげてもう避難すべき、放棄すべき島であるか、あるいはまたただいま起こっております余震そのものが、次の大きな爆発を誘発するようなものであるかどうか、あるいはあの大きな爆発の残りの最後の余震みたいなものであるか、これは学者によっても多少相違があるそうでございまして、こうした問題を根本的に至急に調査をしていただこうという考え方で、ただいま申し上げたような人選を急いでいるわけであります。 また災害関係につきまして、あの防災会議を通じ、東京都の地方防災会議がどうなっているかということでございますが、ただいまのところ私の手元にはまだ東京都に地方防災会議が設置されておりますかどうかををちょっと承知いたしておりませんから、後刻調査いたしまして御報告いたしたいと思いますが、おおむねこの種の災害につきましては、たくさんのただいま法律がございます。これを果敢に適用いたしますれば、どうにか一時的の処置はできるわけでありまして、その上のことはその災害の程度によりまして防災会議に取り上げて、そうしてこれを激甚災害とみなすかなどというようなことは、多少時日がおくれると思います。とりあえずの処置といたしましては、ただいまの法律で都と国の方で協力いたしますれば、どうにか解決つくのではないかと考えまして、処置はいたしておるつもりでございますが、現場を親しく見ておいで願いました議員の各位におかれましては、まだ隔靴掻痒の感があり、手の届かぬところがあろうということはまさに当然だと思いますので、この上とも協力いたしまして都を督励し、また政府みずからも処置すべきものはどんどん処置いたしまして、そしてこの学童の教育の問題、今離れ離れになっておりますから、これを総合的にどうするか、あるいは現在とどまっておられる方々の救助法適用に関する問題、あるいは生活上の問題、仕事が手につかぬ状態で、その日の金が入らず、右往左往しておるというような実情も私今朝報告を受けました。こういう問題をどうするかというようなことにつきましては、少々おくれておりますが、大体実情がわかって参りましたので、きょう午後二時から現地を見ていただきました関係の諸君にお集まりを願いまして、防災会議の事務局で聴取いたしまして検討して、すぐさま移せるものは実行に移すように中央官庁を督励をいたしたいと考えております。どうか議員の各位も、見ておいでになりました事柄で、政府の方で行き届かぬところ、また足らぬ点等がございましたらどんどん御指摘願いまして、私どももその御指摘によりましてできるだけその御要請に応ずるように努力いたしたいと思います。
○阪上委員 いろいろと詳細な答弁を得たのでありますが、第一番にやはり問題になるのは、この災害対策基本法ができたのは、きわめて間近なことであります。私はこういった災害対策というものは、三宅島の爆発がテスト・ケースだと思っております。在来とも災害対策が各級行政機関においてばらばらに行なわれておった、それが今回はそういう欠点を補なうために、特に災害対策基本法を作って、そうして一つの災害が発生したという場合に、あらゆる角度から、末端の行政機関である市町村の段階において、あるいは中間の都道府県の段階において、そうして中央といった関係が総合的に一つの災害というものを取り上げて、在来欠陥とされておった災害対策を、万遺憾ない状態で、しかも速急に対策を講じていくという体制を整えることが、災害対策基本法の趣旨なのであります。 そこでお伺いいたしておかなければならぬと思うのは、中央防災会議においては、この三宅島の災害についてはいまだ一度も取り上げていない、こういうことなのであります。会議に対して諮問をされ、あるいはまた会議を開いてその問題を検討された事実があるのですか。イエスかノーかをお答え願いたい。
○徳安説明員 御承知のように、先般この委員会でも御審議をいただきました激甚災害に対しまする特別処置でございますが、あの法律がようやく先月の末に両院を通過いたしまして、それから初めて激甚地として指定する問題が法律の上で実施できることになるわけでございます。 そこでこの法律ができましたら、もちろん私どもも実施にあたりましては、その活動を容易ならしめるためにも、その手足となるべき事務局の設置ということも当然必要になって参りますので、対策本部の整備を急ぎますと同時に、地方にもこれに類した、法にありますような防災会議をこしらえて、そして事務局もこしらえていただくということに督励もしなければならぬと思っておりましたけれども、あの法律が実はおくれにおくれまして、ようやく先月の末に通ったくらいでございますので、あるいは地方庁の方でもそうした会議が正規に持たれておりますかどうか、私の方でもまだわからないという、まことに迂遠な話でありますが、この根本法の実施がおくれております関係からそういうことになりましたので、至急に調査いたしまして御答弁申し上げるようにいたしたいと思います。
○阪上委員 長官も御存じのように、基本法の第三条の四項には、都道府県及び市町村の地域防災計画の作成及び実施が円滑に行なわれるように、その所掌事務について、当該都道府県または市町村に対し、勧告し、指導し、助言し、また適切な処置をとらなければならぬ、こういうことになっておるのです。従って、今回のような場合において、かりに応急災害対策を例にとって考えてみまして、まず第一の責任者は、これは法の明記しておりますように、当該市町村長なのであります。市町村長がやはり応急対策を立てなければいけない。その立てたところの応急対策が完全に行なわれたかどうかということについては、当該地域を行政地域としておるところの、今回の場合は東京都知事がやはりこれに対して十分にやっておるかやっておらないかということについての状態をはっきりと握って、そうして指導とか監督とかあるいは協力とか勧告とかいうことをしなければならぬ。それについて、さらに中央防災会議等を諮問機関とするところの国の方も、当然それがうまく行なわれておるかどうかということを、やはり同時に検討されていかなければならぬ。そうして末端で市町村長がやっていることが、これが非常に力が弱くてどうにもならぬということであれば、あるいは都道府県のやっている手の打ち方がまずいということであれば、当然勧告をし、指導もし、適切な処置というものを講じなければならぬ。そこに今回の災害対策基本法のできた値打があるわけなんでありますから、その肝心の値打が発揮されておらぬということは、一体どういうことなんでしょう。
○徳安説明員 お説の通りでございまして、これが完全なる運営を見ていない現状は、まことに私ども残念だと思います。第一次的なそうした問題の監督は、おそらく総合的なものは防災会議でありますし事務局でございますが、第一次的にはあるいは自治省であるかとも思いますので、自治省の関係の事務当局が参っておりますならば、そちらから直接説明をしていただいてお聞き取りをいただきたいと思います。
○阪上委員 直接には自治省だと言われるが、その点は私はよくわからないのであります。しかし自治省とてこれは指定の行政機関であることは事実だと思うのです。しかしそれ以前にやはり防災会議を開いて、そのときまで得たあらゆる情報によって、ほんとうに現地の応急対策が万遺憾なきを期しておるかどうかということについて検討するということを、まず総務長官としてはお忘れになってはいけないんじゃないかと思う。今までおやりになっていなかったら、一体何のために災害基本法を作ったかわからない、こういうように私は思うのであります。そこで話がそっちへ移りましたので、そういう点をよく御認識願って、早急に防災会議を開いてこの問題に対処をしていくという態度をとってもらいたい。あるいは災害の性質上、勧告する必要がないかもしれません。あるいは今のところ直接都に対して、あるいは現地の市町に対して中央から指導するということもないかもしれません。ないかもしれませんけれども、そういう体制をすでに出発せしめておかなければならなかったということだけは、これは政府の重大な欠陥じゃないかと私は思うのです。この点だけは十二分にこの際反省してもらいたい。中央指定の行政機関の一つである自治省は、これに対してどういう態度をとられたか一つ伺っておきたい。自治省として勧告なり指導なりあるいは適切なその他の措置ができるように現地に対して、あるいは東京都に対して措置をおとりになったかどうか、こういうことなんであります。
○山本説明員 自治省消防庁といたしましては、三宅島噴火の事案を知りましてから、東京都の災害対策課を通じまして、現地の事情につきまして状況をとっておるような次第でございます。そして三宅島の噴火がその後長期に及びまして、学童の疎開その他の事案が一つの社会不安を醸成するような状態になっておるのでございます。そういたしまして、土曜日におきましては、自治大臣を団長といたしますところの各機関の視察団、指定行政機関の代表者が、現地で親しく実情を視察いたしたのでございます。それでその状況について概括申し上げますならば、非常に現地におきましても混乱、困窮をきわめておるのでございますが、一応警報の伝達とかあるいは避難誘導あるいはまた家屋財産の警戒保護ないしは救助措置等の応急措置につきましては、かなり順調に行なわれているように考えられるのでございますが、しかしながら何分とも三宅島の噴火という根本的な問題につきましては、現在どういう事態に推移するかということはわかりません。科学的にも解明される段階にないようでございます。従いまして、今後はさらに再噴火その他によりひどくなるというようなこと、ないしはこのまま鎮静化していくというようなことの両面を考えながら、長期間にわたってこれにつきましては警戒を要するものであるというように考えられるのでございますが、われわれといたしましては、十分東京都を通じて三宅島の現地の災害の状況をにらみ合わしまして、今後措置をとっていきたい、かように存じておる次第でございます。
○阪上委員 なるほど現地へ参りまして、緊急避難等に対する地元警察署のとった態度、消防団とった態度は、ほとんど完璧に近いものがあった、われわれははっきりそれは認識しております。しかしながら今後やるべき防災、つまり今起こっているところの災害をさらに拡大させないような方向のもの、あるいは新たなる爆発が起こったときに、それに対して緊急避難等の態勢を整えるというような問題については、まだ不十分なものがたくさんあります。たとえば陸上におけるところの緊急避難の場合の輸送機関等の配備等、考えてみたって決して十分だとはいえない。また警察官が若干増員されて、現在五十三名か何かになっているけれども、しかし、ああいうような状態で、はたしてそういって場合に対処できるかどうかということについても相当な問題がある。従って、中央の指定行政機関であるところの自治省としてとるべき態度もたくさんあるし、警察庁としてもとるべき態度が、まだたくさんあると思うのであります。 そこで私この際聞いておきたいのは、そういった自治省に対するところの、あるいはその他の省に対するところの地元ないしは東京都から職員の派遣等についての要請があったかどうか。ことに先ほども問題になっておりました気象庁関係等の要請があったかどうか。科学技術団を派遣しなければならぬというようなことを今ごろ言っているような状態なのでありますが、そのこと自体が直ちに地元の住民に対する大きな不安を与えている。そういった点について、そういう要請があったかどうか。あるいはまた要請がなければ、中央防災会議としても関係行政機関としてもそういった職員を派遣しないのかどうか。そういった点について適当な部署から一つお答え願いたい。総務長官一つ……。
○徳安説明員 一々ごもっともな御質問でございますが、この災害基本法が御承知のように実施されましたのはことしの七月十日でございまし、ようやく委員の発令等といたしまして事務局の整備を行なったわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、これに伴って必要でございます激甚災害地の特別処置法が先月の末にようやく通りまして、まだあるいは公布されていないかと思いますが、さような状態でございましたので、本来から申しますれば、基本法が通ったらすぐに地方防災会議をこしらえまして、その地方々々の防災について基本的な防災計画を立てるべきだということにはなるわけでございますが、実はそういうような関係で時日が非常に接近しておりましたために、都の方でもそこまでは参っていなかったのではないかと思うのであります。私ども中央におきましても、かつて篠田自治大臣からもお話がございまして、もし東京に何か大きな震災のようなものが起こったときにはどうなるかというような問題につきましても、すみやかに策を研究すべきだという御発言も閣議でございました。そういう問題も、もちろんこの防災会議に取り上げて研究すべきでございますし、基本方針を決定すべきだと思います。ただ、今申し上げましたように七月の十日に施行されまして、そうしてそれに連なる一番大きな特別法がようやく先月の末に通りして、そしてまだ施行に至らないような状態でございましたために、こういう問題が地方にも中央にも完全な組織の上に抱かれていなかったということはお説の通りでございますが、これれは決して政府が怠慢しておったわけでもございませんので、どうぞ一つ御協力いただきまして、今後は十分そういう点については欠陥のないように、手落ちのないようにいたしたいということで御了承いただきたいわけでございます。 ただいまお話のございました東京都のやっておられること、あるいは第一次の指揮監督は自治省だということにつきましても、私どもも決して災害関係の担当役所としましては不問に付したり、ほうっておるわけではございませんので、敏速に情報をちょうだいいたしまして、いろいろと御相談もし、また私どもの申し上げることを指図もし、また自治省あるいは都の方でも懸命に努力していただいておりまして、多少の効果もあるようでございますが、ただいま御承知のように軍艦二隻を島の周囲に巡航させまして警備をさせてもおりますし、さらに島には他の艦艇あるいは保安艇を停泊させまして、そしていざというときにはすぐに臨機の処置ができるような処置も講じてあるように御報告いただいております。あるいは上陸用の舟艇も整えまして、三千人くらいは一時に運び出せるというような方法もできておるやに御報告をちょうだいいたしております。そういうようなことを御報告を願い、そして万遺憾なきを期待するように努力をしております。先般自治大臣にも現地を見ていただき、本日はその御報告を受けますことも先ほど御報告申し上げた通りでございまして、いろいろと隔靴掻痒の点もあるかと思いますし、ほんとうに現地を見ていただきましたら、もっとこうしなければならぬのではないかというおしかりもあろうかと思いますが、しかし現在ではみんなそれ相応に力一ぱい努力いたしまして、おしかりを受けぬように努力いたしておりますということだけは私御了承いただきたい。この上はぜひ一つ御協力いただきまして、万全を期するようにいたしたいと思います。
○阪上委員 総理府長官の御答弁は、できるだけ端的に一つお順いしたい。きょうはできるだけ早く切り上げたいと思っておるのですが、あなたの御答弁が長いものですから、ついつられてこっちらも長く、一日やらなければならぬということですから、お互いに迷惑だと思いますから、その点一つ御了承願います。 私、こういうことをなぜ理屈っぽく取り上げていくかと申しますと、何のために今度災害対策基本法ができたのか。その最初のテスト・ケースです。それから、国にも、都道府県段階においても、あるいは市町村段階においても、それぞれ防災会議を持って、平生から災害に対するところの態勢を整えておる。しかもそれが脈絡一貫した一本の姿で出てきておる。だから、一つの災害がもし発生した。そのときにとる市町村長の態度、対策、都道府県知事がとるところの対策、国がやるところの対策、こういったものが同時にさっと進んでいく。そして、中央の方から見たら、今度のあの対策、市町村長の対策に欠陥がないだろうかどうか、都道府県知事のやっておることに欠陥がないだろうかどうか、あるいははたして適切かどうか、こういうように中央防災会議等において判断していく。そしてまた地方の方からは、こういうところで困難を感じておるのだから、法に基づいて一つ援助してくれ、職員の派遣もしてくれというようなことになって、脈絡一貫した災害対策というものが一気に進められていく。ここに今度の災害対策基本法の値打というものが出てきておる。その値打というものがまだ発揮されていない。しかしながら、態勢を整えるのに時間的余裕の非常に少なかったということは私はよくわかるのですが、しかし、いずれにしても、それならそれなりに、臨時応急にでもそういう態勢というものをこの際整えてやっていくということが必要ではないかという点を特に強調したいから私申し上げているのです。この点につきましては、ほかにも関連質問者がたくさんおられるようでありますので、もうこの問題はその程度にいたしておきますが、どうぞ私の申し上げておる趣旨を早く頭に入れていただいて、できるだけ早く態勢を整えていただく。今度現地に参りましても、そういう欠陥がやはり随所に出てきておるということを申し上げておきたいと思います。 そこで、端的に私質問申し上げますが、参りまして、今やはり一番応急必要なことは、あの動揺を来たしておる住民の不安というものをあらゆる面から除去してやることでないか、こういうように思うわけです。そこでその除去する方法の一つとして、先ほどもお話がありました疎開児童と両親との連絡、これにつきまして、今までかって子供を放したことのない住民だそうであります。従って、館山等に疎開しておるということについて、子供たちも両親のいるあの三宅島の状態というものはやはり常に知りたいし、母親等にいたしましては、毎日でも情報を得たいという考え方になっている。行って現地で質問してみますと、そのことに触れるとぼろぼろ泣き出すというような状態なんであります。そういうことに対しての東京都のとっておる態度——あるいは地元はおそらくこの災害対策のためにはそういうことをやっていられないでしょう。少なくとも東京都段階あるいは中央の段階においてそういったものに対して配慮してやることが必要だ、かように私は思うのであります。この所管が自治省にあるのかあるいは総理府にあるのか、その点よくわかりませんが、一応防災会議関係としてそこまで考えてやるという考え方がおありだろうと思いますが、どういうようにしてもおやりになるか。テレビの電波に乗せてやってもいいと思います。法律に基づいて指定されたところのNHK等が、それに対して協力しなければならぬということになっておると私は思うのでありますが、何かそういった的確な措置というものをお考えになっておるでありましょう。まず伺っておきたいと思います。
○徳安説明員 ただいまお話を承りましてごもっともだと思います。至急研究いたしまして、即刻そういう処置をとるように努力いたします。
○纐纈委員 関連。ただいま阪上委員からの御質問で政府の御答弁を承ったのですが、今度の三宅島の災害に対しましては、政府といたしましてもいわゆる応急措置としてはいろいろ相当やっておられることは、承知をいたすことができますが、なおもとより万全でないという感じがしないでもないのであります。ただそれに関連しまして、今ちょっと総務長官からもお話しになりましたが災、害基本法の第八章、これは前々回の国会におきましては修正削除されてそれがこの前の通常国会において多少の修正をいたしましたが八章というものができまして、いわゆる非常緊急災害に対する問題というものでありますが、これは御承知のように、事例といたしましては、大正十二年の関東大震災のようなああいう非常に大きな災害であり、同時に治安の上からいっても大へんな問題であったのでございます。そして新しい憲法ではいわゆる戒厳令をしくとかあるいは緊急勅令を出すとか、そういうような措置はできなくなったわけでございまして、結局そういう大災害に対しまして、どうしてもこれはやらなければいかぬということで、これは非常に大きな問題であったために、さらに慎重審議してようやくこの前の通常国会で通ったのでございますが、この緊急非常災害というものはほんとうにいつ起こるかわからない。今度の三宅島の問題にしてもそうでございます。これはきわめて部分的な問題でございますが、第八章に指摘しておりますいわゆる非常緊急害というものは非常に大事なものでございます。 そこで、これも法律が通って間もないしいたしますから、まだ十分でないかもしれませが、いわゆる中央防災会議を速急に開かれまして、少なくともそういう問題が勃発した場合において初めて開くというようなことであっては、とうてい間に合わないと私どもは思うのです。それでぜひともそういう問題は、いろいろな想定があるでありましょうが、一つ中央防災会議におきまして、積極的にまた緊急に大体の骨子というものをつくられて、そしてそうした非常災害に対しましては即時に布告もし、また総理大臣も政令等を出して対処することができるようにしていただかなければならぬというふうに私は考えるわけでございます。おそらくそうした災害に対しましては中央防災会議——末端におきましていろいろ予想しないような事件も起こるでありましょうけれども、少なくともこれに対しまする根本的の対策というものを、まずもって中央防災会議においてその骨子だけは定めてもらわなければならぬ。そしてこれはいつ起こるわからぬ、こういうことでございますから、のんきにやっておってはいけないのではないか、こういうことを痛感するわけでございます。だからその意味におきまして、総務長官、一つ中央防災会議のメンバーも大体きまっておるわけでございます。しかしそうした緊急非常災害に対する措置というものは、よほど慎重に根本的の基本方策というものを立てておかないと、ややともすれば時期おくれになるのじゃないか、私はこういう心配を非常にいたすわけでございます。それに対して一つ、総務長官……。
○徳安説明員 ただいまの御注意まことに当然でございまして、私どももすみやかにそうした対策を確立せねばならぬと考えておりまして、七日の午前十時半から防災会議を開きまして、これらの点につきましても、またこの三宅島等の問題につきましても、おいで願いました大臣から御報告を願いまして、いつでもそれに応じられるような対策を早く確立するという考え方で今進んでおるわけでございまして、御了承願いたいと思います。
○纐纈委員 今度の三宅島の場合に、学者を現地にやられたとか、そういう基本調査もなければならぬと思いますが、重要災害に対しましては、やはり災害が起こってからそういう調査をするということになっては絶対に手おくれじゃないかという感じがするわけです。だからそういうような根本的の基礎調査というものをただどうしたらいいかというような、ありきたりの程度の防災会議では私は意味がないと思うのです。ですからもっと突っ込んで、そうした基本的の調査をかねて、そうしてやはりあらゆる災害というものを予想のもとに根本的な対策を立てなければいかぬ。そのためには——私は実はなかなか簡単にいかぬと思うのですよ。でございますから、よほど慎重に、しかも早急にこの問題を審議していただきたい。そうしてそれを地方の防災会議に流す。そういうようなことで、中央から地方の末端に至るまで、そういう際に対して絶対的におくれないように、根本的の措置ができるような線を持ってきていただきたいということを、この機会に強く要望いたしたい。私は関連質問でございますから、これだけ申し上げておきます。
○徳安説明員 承知いたしました。
○西村(力)委員 関連して。今の阪上君の、学童疎開の点について。これは母親から訴えられまして、議員団は十分に不安ないようにすると約束してきておるわけです。ですからその点は早急に東京都に連絡して、連日たよりを交換し合うようなことになれたら一番いいのでしょうが、不安のないように十分な対策を約束した手前、やってもらわなければならない。それだけお願いたします。
○徳安説明員 お話ごもっともでございますから、きょうさっそくそうした処置を講ずるようにいたします。
○阪上委員 それでは、適時関連質問していただくことにしまして、次に、住民の不安を除去する方法の第二点、第三点、第四点——これは十ほどありますから、逐一私は向ってみたいと思います。 気象庁関係の問題でございますが、これはどこでおやりになるか。地元ではやはりはっきりと、なかなか困難な問題でありましょうけれども、ある程度の見通しはつけてもらいたいという気持は非常に濃厚であります。どこかの学者が自分で、独自の立場でおいでになって、若干の調査をなすったようでございますけれども、何さま、現地には器具機材一切何もない、こういう状態でありますので、的確な調査ができないということでお帰りになったということであります。その後、先ほど伺ってみると、現地からもそういった科学的な科学調査団というものを要請してきておらない。それからまた防災会議ももちろん開かれておらないので、どうにも処置がなかったかもしれませんけれども、関係行政庁としても的確な指示に接していないので、別にどうということはない。そういうような状態のままで、現地では、在来からの経過からいって、これで爆発が終わったかと思うと、そうじゃなくて、毎日二回ないし十回のかなり強度な地震がある。全く三宅島はゆれておる、そういう感じの上に立って、しかもだれも権威ある科学的な見通しをしてくれない。できるできぬかは別として、そういった不安な状態にあるのだから、現地に適当なる調査団、科学調査団を派遣してやって、そうして住民が、とにかく来てくれたんだ、まだ結果は十分でないけれども、場合によっては島に居残っておっても別にさしつかえないような状態にあるんだとかというような、何かの不安を除去する方法をそういった面から与えてやることが必要だ、こういう問題については、ここでもう論議の余地はないと私は思います。どうぞ一つ、大臣もお見えになっておりますし、長官もおいでになっておるのですから、関係庁と連絡をされまして、早急に調査団を派遣してやるという方法を考えてやっていただきたい。このことが一つであります。 それからいま一点は、現地の立ち入り禁止、危険区域が指定されまして、そうして立ち入りが禁止され、その中にある住居に住んでおる者は全部外へ出なければならという状態、そうしてそれらの人々は避難所に収容されておる、こういう状態であります。そうして一日七十円で飯を食っているという状態でありますが、これは現地は、食糧は絶対量が不足していないということでありますので、それぞれの各種団体等からの寄付も受けられて、食生活が非常にみじめだという状態にはない。ところが問題なのは、その地域の人々は罹災をして、有畜農業をやっておった人々は、全然あの土地は、使いものにならない。それからテングサ等の採取を唯一のかてとしておって、これは相当ぼろいもうけがあるようでありますが、それが、溶岩の流出によりまして漁場がつぶれてしまっている。その他の漁業をやろうとするけれども、遺憾ながら文学通りの島国根性で、周辺の漁区へは入っていくことができない。そうなると全く職を奪われてしまって、先行きまっ暗だという状態が、やはり住民の不安を醸成しているところの一つの原因である。そこでこういつた罹災者、離職者の生活保障の問題が、やはり今から考えられなければならない、こういう状態に入っていると私は思うのであります。いい若い者、中年の人が、あるいは働き盛りの人が、シャツ一枚で道ばたにすわり込んでじっとしておる。そこには何らの失対事業等も起こされていない。特別失対事業等も起こされていない。道路等、修理しようとすればできないことはない。現金収入の道もないことはない、与えてやれば。ところが、そういう措置が全然行われていない。そこでこれらの人には、収容所に入ったら飯を食わしてくれるということならば、おれたちは生活の道がふさがれてしまったんだから、収容所に入ろうじゃないかと言って——表現は濁しておきましょう。別に入らぬでもいいけれども、一つ集団で収容所に入ろうじゃないかというケースが出てきておる。出たかもしれない。出ておるのが現実かもしれない。そういうような状態について市町村長に聞いてみますと、どうも手の打ちようがございません。——それはそうでありましょう。全島に対して災害救助法が適用されてない。場合によっては措置がとれないことはないのでありますが、これを勇敢にやることができない。そこのところなんだ、先ほどから私の言っているのは。そこで都が一体どういう指導ををしておるか。もし中央防災会議というものがここに完全に開かれておったならば、少なくともそういったものに対する手も打たれていくであろうと私は考えるのであります。そういう意味において、この罹災者、離職者の生活保障をどう持っていくか。またあとに質問がございますが、一応住民の不安を除去する政策として、こういった二つの点、先ほど言いました疎開児童との連絡の問題、それから気象庁、特にそういった科学技術的な調査団を派遣して、そうして住民に安心感を与えていく方向、いま一つは、その罹災者の離職者の生活保障をどう処理していくかという問題、あんなところを今さら災害復旧をやろうとしたって、あの田畑が元へ戻るわけじゃない。そういった点について、今の段階でもこれは考えられなければならぬことだと思いますので、それぞれお答えを願いたいと思います。
○篠田国務大臣 まず先に児童の疎開問題からお話しいたしますと、今まで一度も島から子供を放したことがないそういう親ではありますけれども、一方におきまして、また昼夜の別なくゆれておる島に自分の子供を置いておくということの不安が非常に強かったために、私が行きましたときに、私はちょうど児童疎開のときに上陸用舟艇に子供が乗り終わるまで見送りまして、それから集団で疎開させられておる父兄のところへ参って話したのでありますが、父兄の大部分はこれで肩の荷物が一つおりたという気持をはっきり申しておりました。子供の中には、尋常一年ぐらいの子供で、親と別かれるのがいやで泣いておった子供もありますが、私直接子供に聞いてみました。どうだ、これから館山の友だちのところへみんなで行くのだけれども、さびしくないかというような話をしてみましたが、子供も割合に元気で行ったようであります。そこで問題は親と子供の連絡でありますけれども、これはやり方によってあまり大した問題じゃなくて、ヘリコプターが館山から三宅島まで一時間です。そういうようなことですから、前の日に先生方が指導して親に手紙を書かしておく。それを次の日にヘリコプターが持っていく。また親のことずけを役場なりが指導してやれば、そういうことの心配はないし、また必ず大した手間も費用もかけないでできる。これは当然総務長官の手元でおやりになればそういうことは心配ないと思う。 その次の問題は、一番島民が不安に思っていることは、どこからふき出すか、夜寝ているときに寝床の下からまた爆発するのじゃないかという不安を一つ持っております。それから、私は一昨日行ったわけでありますが、その前々日には百何回の地震があった。それには強震も加わっておる。そこで今阪上君が言われました適当に指導したら働くのじゃないか、働く場所もあるし、賃金を得る場所もあるのじゃないかというお話でありますが、少なくとも私が行った段階では、島民は働く気持がない。非常に不安にかられて、もちろん疎開させられた人は全部家をあけてきておるわけでありますから、自分の家へも帰らないし、もちろん農耕地へも入るわけにいかない。それからそうでない島民は救助に回ったりいろいろしておりますが、それでもやはりいつふき出すか、夜もろくろく眠れないということでありますから、言いかえればぼう然自失の状態で、働くという考え方は今のところない。そこであと十日くらいたつとカンショの取り入れが始まる。それだけは一つ指導して取り入れさせよう。こういう状態でありました。 それでそういう人心の不安を何によって静めるかといいますと、幾ら警察署長や町長さんや村長さんが行って、お前ら大丈夫だ大丈夫だと言っても、今日の島民は相当科学的に頭が進んでいるから信用しない。何が大丈夫だということになってしまう。そこで火山の専門家、地震の専門家というものを派遣いたしまして、その人から言わせなければいけないので、私の行く数日前に気象台から火山の権威——名前はちょっと今私名刺を持ってきておりませんが、調べればすぐわかりますが、その専門家が参りまして、そうしてこの火山、三宅島の噴火がもう一回あるとしても、それはよその場所からふくのではなくて、現在の噴火口からふくのだということが一つ、どこからでも、寝床の下からでもふくという心配はないのだということをはっきり言いました。いま一つは、非常な大きな噴火によっていわゆる雄山の噴火口の中に大きな空洞ができている。それを埋めるための調整のための地震が現在おもであって、やがてこれはおさまるのだ。その二つをはっきり科学的に解明いたしまして、東京都から二台の広報車が出ておりますが、これが各部落を回って、その科学的な説明をしましたところが、非常に安心して、今まで署長さんや何かが何ぼ言っても安心しなかったのが、そういう科学者が来てやってくれるなならわれわれも安心だというので、みんな家の中に入って寝るという状態もできてきております。立入り禁止のところは、ちょうど当日南風でありましたために、この噴火口から北の方が、全島の耕地の約一割でありますけれども、今御指摘のように再び営農はできない。この分につきましては、私は集団疎開をすることができるのじゃないか。その襲用はもちろん都なり国なりで当然出すべきもので、手続の問題はどういうふうになるか今のところわかりませんけれども、とにかく島民に迷惑をかけないようにいたすつもりであります。それから先ほど阪上君言われました通り、幸い夏でありますから、寝具などはあまり必要がありませんし、食べもの、あるいはまたそういう衣食住というか、住はとにかく家の中に入らない人が多いのでありますが、そういう面につきましては、いわゆる応急措置というものは万全を期しております。 それから噴火が二十四日の十時二十分でありますが、八時には警察署長が測候所と連絡をとりまして非常召集しております。これはしろうとであるけれども、なかなか熱心な署長でありまして、どうも地震がしょっちゅうくるけれども、危なくないかといって測候所に電話かけたところ、測候所も気象通報の人たちばかりだったそうでありますが、これはちょっと危ないからということで、八時に非常召集して、八時過ぎに住民の立ちのきをさせた。ところが住民の方から逆に、寝るときになってよそにどかして、何もないじゃないかという抗議があったそうです。もうちょっと待ってくれと言っているうちに、ふき出したということで、けがの功名かしれませんが、死人は一人も出ない、軽いけがが一人出たということで、私の見るところでは、官民一体となって、しかも官庁の機構も自衛隊、気象庁あるいは厚生省の医療班その他警察の関係、消防の関係、すべて一体になりまして、応急措置としてはこんなにうまくいっておるものはないのじゃないかと思うほどうまくいっておると思います。 このあとは、要するに恒久対策としてどういうふうにするかという問題が残っておる。これはいろいろ防災会議等において相談の結果、万全を期していきたい、こういうふうに考えております。
○阪上委員 大臣は非常に率直な方でありますので、率直に答えていただいて、だいぶ質問が省けたわけであります。どうぞ一つ離職者の生活保障の問題は直剣に考えていただいて、今言われたような恒久対策の一つとしての羅災者の島内における集団移住というようなことを考えてもらいたい。非常にけっこうでありますが、そういう方向に極力進めていただきたいと思います。 それから科学調査団の問題でありますが、なるほど昨日も広報車が来てやっておるようでありますが、将来のことも考えて、調査団についてはやはり派遣される方がよかろうという感じが私はいたします。そういったことにつきましても、まだ十二分に知られていないのじゃないかという危惧を私は持つわけであります。 それからいま一つ、この際、多少オーバーになるかもしれませんけれども、これからも起こるかもしれないという配慮のもとに、もう少し緊急避難対策というものを現地で確立さしてもらいたい。なるほどトラック、大型自動車等の車両によるところの緊急避難体制というものは、一応整えたと言っております。しかし肝心かなめの、溶岩が流出したあの災害地域を除いた周辺の道路網の関係おいて、一本しかありませんので、それがやはり地震のためにひび割れをし、あるいは十三カ所ばかり土砂くずれがあって、あんなものは早く取り除いてやって、車が自由に通れるような状態に早く持っていってやりたい、そういった点について、さらに一つ的確な指示を東京都なりあるいは現地等を通じてやってもらうということが必要ではなかろうかと思います。 いま一つ、無点灯部落じゃありませんけれども、あの災害地を横切って電線がいっておったのが全部焼けてしまったということで、相当な距離に、もし今度電灯をつけるとすれば、ずっと迂回さして持っていかなければならぬということになっておりますが、これもやはり関係機関に対して要請をしていただいて、早く電灯をつけるような方向へ進めていただきたい。 それから先ほどの生活保障の問題でありますが、生活保護を適用するなんということはこれはもう下の下でありますから、あれだけのりっぱに働ける体力を持った者を、生活保護なんかの対象に持っていって安易にのがれてしまうという考え方はお持ちにならぬのがいいし、また、今の大臣の御答弁でもそういうお考えをお持ちになっていないようであります。非常にけっこうだと思います。けれども、当面現金収入をどう与えていくかということについて、失対事業を持っていけば、ある程度私はやれるのじゃないかと思いますが、なかなか現地はよう踏み切りません。率直に申しまして、これなども、もう少し上の方からの指示、指導、監督——監督というと少し語弊がありますが、そういったことが望ましいんじゃないか、こういうように思います。そういった点について、できるだけ早く住民の不安を除去するような方法を考えてもらいたい。 なお、環境衛生等につきましても、今のところ伝染病も発生いたしておりませんし、われわれも非常に安心いたしましたが、なおしかし、飲料水の使用状況におきましても、多少不安なところがあるし、それから疎開しておる場所における集団炊事の状態を見ておりましても、非常に不衛生であります。簡単なことでありますが、ああいった点についても、なかなか現地は気がつかない。また、現地ではわれわれあまり露骨に言うわけにいきませんが、ああいう場合、てんやわんやいたしておりますから、そういった点についても親心ある態度をとるように関係行政庁にやはり指示してもらいたい。 最後に一つ、文部省出ておりませんか。——おられない。一つお聞きしておきたいのは、これは全くの思いつきであるかもしれませんが、せっかくああして集団疎開してきておるのであります。しかも電車も、あるいはそういったものを見たことがないというような子供をがたくさんおる。それで、えてしてああいうところへ集団疎開いたしたますと、型にはまったような教育を依然としてやっていく悪い癖がある。まあ災いを転じて福となすという考え方に基いて、この際思い切って一つ社会教育にああいう機会を徹底して使っていく、そのことが、私は、何でもないことのようでありますけれども、あの子たちの将来のために非常に大きなプラスになるのじゃないか、かように考えますので、一つそういった点も、あるいは所管外かもしれませんけれども、御連絡いただいて、そうしてそういう方向を考えていただきたい、かように考えるわけであります。 いずれにいたしましても、中央防災会議を大至急出発さしていただいて、そうして災害対策基本法がほんとうにりっぱな法律であるというテスト・ケースを国民の前に示していただくことが一つ、それから当面の問題として、住民の不安を除去する対策を——これはかなりとられております。とられておりますけれども、まだ不十分だと思いますので、さらに一段と御努力願いたい。それからああいった不幸な子供たちに対して、こういった機会に——島へ帰れば再びまたなかなか渡ってこないということでありますので、十二分に一つ社会教育の意味で考えていただきたい。通り一ぺんのそういう詰め込み主義の教育をこの場合特にやるんだというようなことは、何の意味もないと思いますし、またおくれているから取り返すのだというような狭い根性にならぬような教育の方法を一つ考えていただきたい。このことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○篠田国務大臣 御心配の電灯はゆうべからつきました。 それから道路は今おっしゃった通り、方々にだいぶがけくずれ等があります。これは至急に直させております。その方法として失対事業を起こすかどうかということは、相談いたします。 それから、子供がこういう機会に館山へ行って、電車も見たことがない、海岸へ出て、これは川じゃないかなんと言っている。そういう無知というか、経験の非常に少ない子供たちでありますから、私も実は帰ってきて、教科書を持ってきておらない子供が多いからということで、教科書の給付か何かを受けてそこで勉強させるという新聞記事を読みまして、実にこれはおかしなことをするものだ、教科書など鳥へ帰ってやれるのだ、この際電車でもいいけれども、バスでも都合して、東京くらい見せてやったらいいのじゃないかというようなことを考えておった。全くあなたと同じ意見だ。しかし私は所管外でありますから、文部省とも話し合いまして、そうしてこういう与えられた機会に、できるだけ見聞を広くするということは必要だと思いますから、文部大臣とも相談してみようと思います。
○永田委員長 西村力弥君。
○西村(力)委員 私はきのう参りまして、第一番に感じたことは、やはり現地災害対策本部の指揮命令系統というものが強力に確立されていないということが感じられるのであります。東京都知事が災害対策本部長、現地本部長は支庁長だということになっている。村長はおるが、村長は村のたばねだという立場をとっておりますので、そこでなかなかしっくりいかない点もあると思います。それから支庁長がおるのだけれども、本庁から行った係員との間が、どうも役所の本省と出先というような感じがあるようであります。こういう点が思い切って機に応じた対策を立てることを阻害しているのではないか、こういうことが考えられるのです。 その場合にお尋ねしたいことは、ああいう災害が起きたときに、災害対策の責任者というのはやはり村長であるのか、たまたまそこに支庁があるから支庁長になったのでしょうか、どっちなんでしょうか。そういう点を、明確に、それ一本にすべての人が結集してやるという方法をとるべきじゃないか。これはどっちがほんとうでしょうか。
○篠田国務大臣 私は参りまして、いろいろ各関係の係官から一人々々経過並びに対策について聞きました。そこで、御承知の通り対策本部が支庁の中にありまして、対策本部長は支庁長です。これは村長と相談をしながらやっております。それから、もちろん東京都からも役人、係員は行っておりますし、海上保安庁とか、自衛隊とか、気象庁とか、厚生省、そういう方面からも係官が行っております。大体そういう係官の方は、何というか、非常に格上の人が行っているようです。そこであるいはそういうふうな印象を受けられたかもしれませんが、これらの連中は、みな自分の意見をそれぞれの立場において——たたえば避難をするときに上陸用舟艇を持ってきて、そこで何人どこの浜へやるというような専門的なことは、海上自衛隊がやっている。火山の問題については気象庁の人がやっている。けれども、総合的な指揮官というものは支庁長です。これは都の関係でありますから支庁長が本部長になっております。その間にいろいろな意見の衝突とか、あるいはまたそういうようなものがあるということをよく聞きましたが、私の見る限りにおいてはありませんでした。
○西村(力)委員 そういうことを申し上げるのは、対策が事務的に終わっているからです。事務的処理に終わっている。たとえば生活に困るならば生活扶助の手続をやろうか、こういうようなのんびりした話をしている。それから失業対策の話は先ほどありましたが、やはりあそこに失対事業があり、就労を希望する人があっても、ワクはこれだけだからだめだとはねておるというようなことがある。きのうはそういう話がありました。大臣が行かれたときには、一般的には働く気持がまだ出てこないということ、それから学童疎開をやっても希望者だけだ、希望者でない者が百五十人まだ残っているということですが、学童疎開というものは、非常事態にあたって事をスムーズに運び得るように、被害を少なくしよう、こういうお立場でしょうか。希望者という言い方より、やはり村でも全員という工合にはっきりやるべきじゃないか。希望者としましても、その希望をしなかった者の中に生活上の問題や何かで行かれなかった子供はいないかというと、それはいないはずだ、ただで乗せて行ってただで食わせてやるんだから、何も金はかからぬはずだと言う。しかし子供をよそに出す場合は寝巻あるいは靴あるいは手ぬぐいから洗面用具、それだけでも整えられない家庭があるのではないか。そういう配慮が全然ない。全く事務的に事を処理している。やはり機に応じて、対策を立てるときにもっと高次な立場でやっていかなければならぬじゃないか。そのことは結局対策本部の機構上の問題で、その場合に応じてもっとしっかり決断し、処置し得られる体制というものをとったらいいのではないか。気象庁はあちこち立場があるものですから、そういうところを即断できなくて、事を事務的にばかり進められておるということに私は見てきたわけです。ああいう場合には、やはり事務的な処理以上の処置というものが認められていかなければならぬのじゃないか。手続をしなくても生活保護なら生活保護をやる、失対のワクをふやす、あるいは疎開できない子供にはそれだけの手当を出して疎開させてやる、そういうようなところを事務的な段階を越えてやらなければいかぬではないか、それをやはり認めるべきではないか、こういう感じを強く持ったのですが、大臣はいかがにお考えですか。
○篠田国務大臣 学童の疎開について手落ちがあるとは私は思いません。それはなぜかといいますと、やはりそれぞれの家庭の事情がありますから、いやだというものを無理に疎開させることはできないでしょう。それから、危険であるから疎開させるという意味もありますけれども、もう一つは子供たちがいたのでは手足まといになるというような考え方も相当大きいようであります。百何十人の人間が残ったということにつきましても、詳細のことはわかりませんが、手ぬぐいがないとかちり紙がないとかいうことで残ったのではないだろう、やはり親と子供の間で、出したくない、行きたくないということで残ったものと私は思います。 それから児童の疎開は、今おっしゃったように、ただで乗せていって、ただで食わせて、ただで寝泊まりさせてやるわけですが、僕が見たところでは寝巻なんか持っていない。それはなぜかといいますと、毛布であるとか、そういうものは行く先に全部用意しております。ことに暖かいときでありますから、そういうことはないと思います。農耕地の営農不能になった者に対する集団疎開、これも今申し上げましたように、私はヘリコプターでずっと島を飛びましたが、相当大きな島であります。そこで今火山の噴火によって犠牲になっておるのは、現在の農耕地のわずか一〇%にも及ばないところでありますし、まだ島の中で開墾をしてやっていこうと思えば、できないこともありません。あるいはその島にいるのがいやであるということであれば、外に集団移住させるということも一つの考え方でありまして、集団移住の場合は、やはり支庁長が今すぐ勝手に集団移住させるわけにはいかぬと思います。行く先の問題もありますし、いろいろ手続があると思います。今度の問題は全く寝耳に水で、寝ている下からふき上げてきたのですから、まだ一週間くらいの間に、そうよそから見てもこれは絶対に完全だというような措置はなかなかとりにくいと思いますが、こういう緊急の際に不眠不休で相当よくやっている、むしろこれは欠陥はわれわれの力が考えてやるべきであって、そういう人々の努力に対してはむしろわれわれの方が感謝しなければいけない、私はそういう気持で見てきました。
○西村(力)委員 私だって感謝しないわけではない。自分たちの危険を顧みずにやっておるのでありますし、大へん御苦労なことだと思います。しかし将来の問題としていろいろ考えておかなければならぬ問題があるのでないか。児童のことでも、経済的な理由で行かれなかった人は一人もいないということは断定できないだろうと思います。それについてはっきりしておいてもらいたいのは、手続やなんか、生活扶助をやるとかあるいは失業対策のワクをふやすとかいう手続を踏まないでやっても、それは認めて、政府がやるべきところは十分にいたします。こういう態度を政府がとるかどうかということです。現地が責任を持ってとか、手続を踏んでこないから知らぬというようなことを言わないで、それを認めてやる。政府がやるべきことは事後において十分に対処する、こういう態度を明確にしておいてもらいたい。
○篠田国務大臣 これは何と申しましても直接の管轄は東京都でございますから、東京都のやり方に待たなければなりませんが、私自身としましては、それはあなたの今おっしゃるようなことをやったとしても、あとから文句が出るなんというばかなことはないだろうと、こう思います。
○西村(力)委員 先ほど同僚委員からもお話がありましたが、有力な科学陣を派遣して、ぜひとも権威のある結果発表をして、不安な気持を静める、こういうことをぜひやってもらいたいと思います。それとともに新聞記者諸君のお話でありましたが、現在東大の研究班が機械を四台持っていっておっておる。測候所は機械一台で観測しておる。ところが測候所側としては、官側という立場の発表を有力なものとするために、東大の研究結果は全部おれのところによこせ、こういうことをいった。それに対して学者陣がふくれているとかいないとか。それで従ってはいるけれども、どうもそこにしっくりいかないところがある、こういうような問題もありました。記者記君が東大班に行って聞こうとすると、おれたちは口を封じられておるからというような工合になる。こういうことが非常事態になってもあるわけであります。現地で苦労しておるそういう諸君も加えて、強力な科学陣を派遣して、いずれともはっきりした結論を一つ早急に発表するようにやってもうわなければならぬと思います。それが一つ。もう一つは、先ほどから申しましたように、ほんとうに鎮静したあとの生業復帰の問題であります。それには都の方針を支持して、これに全面的に政府協力するということを明確に発表してもらうことが、現地住民の不安というものを解消する道ではないかと思われます。それから自衛隊関係は、横須賀から三時間半で向こうに飛ぶそうですか、そこで今そういうことを言うとちょっと時期おくれみたいな気がしますけれども、しかし日経か何かの社説にありましたが、台風のときに接岸できるかと聞いてみた、そうするとまことにたよりないのですね。そうすると今言うのはちょっと時期はずれのような気もしますけれども、しかしあれは島ですから将来どうなるかわからない。一つの島が船と同じようにゆれているのがもう十日も続いておるのですから、台風の場合と同じように接岸することは困難だ。島は丸いのだから風の当たらない陰の方のどこかに接岸できるだろう、こういう返事ではありますけれども、しかしこれはやはり住民の不安の一つとしてまで残っておるだろうと思うのです。そういう工合に聞きました。ですからそういうふうなときに全員避難というような体制をとるということは、むしろ島民を不安ならしめるのではないか、こういう意見もあります。その点の体制は自衛隊の方では心配ございませんとこういうけれども、どうも私たちはそういう最悪の事態に至ったときの対策というものが不十分ではないかやはり心配である。そのときにはしょうがないという意見もありますけれども、それじゃちょっと困るのではないか。いついかなるときでも全員収容する、そういう配置につけるかという問題になると、そんなことはちょっとオーバーな気もするのですが、そういう点もやはり住民の心を静める大事な点であろうと思います。 以上申しましたように、一つの科学陣の問題、一つは生業復帰の場合の対策の問題、責任ある言明ということがなされなければならぬと思います。それから全員収容とかそういう場合の最悪事態における対策、こういう島ですから、そういうことは何も心配ないのだということをはっきりするということが住民の民心を安定させる大事な点ではないか、この三点についてお考えを伺いたい。
○篠田国務大臣 最初の測候所側が東大の研究班に対して、調査団に対して資料を提供してくれと言ったということは、そういうことを言ったか言わぬか僕は知りませんけれども、先ほど来あなたのお話でそういうことを言っているということは(西村(力)委員「記者諸君の話だ」と呼ぶ)記者諸君の話でも、それはおそらくほんとうだと思います。それはなぜかといいますと、先ほど言ったように島民が非常におびえているのですよ。そういう場合に現地の測候所としては、できるだけ人心を安定させるという責任もあるわけです。それから東大の研究所ももちろんそういうことに考えているでしょうが、これは純学問的な立場からいろいろな研究をされていると私は考える。そこで純学問的なものをかりに東大の人からまちまちに発表されると、要するに今の人心をおさめるというようなことともし食い違いがあった場合に困る。そこであなたの方の研究は東京へ帰って発表される分にはかまわないが、しいてやられるときは、測候所にやってもらいたいという依頼だと僕は思う。これは測候所の考え方があの場合当然だと私考えます。 それから島民がいろいろな不満を持つということについては、私は先ほど申しましたように避難所へ行きまして、私は自治大臣の篠田弘作です。あなたの方の直接のいろいろな仕事は東京都がやっています。しかし私はその上からまた東京都を監督する立場なんだ、だからこの問題に関しては決して東京都だけにまかせません。政府が全責任を持って、とにかくあなた方が困らないように処置するから安心してやって下さいということをくれぐれもそこへ行って言いまして、奥さんなんかの中には目をこすっていた人もありまして、これは十分に徹底させてきましたし、またそれぞれ対策本部長の支庁長であるとか村長にもよく言いつけて、決してこれは孤島じゃない、あなたも知っている通り年じゅうここに駆逐艦も来ている、上陸用艇も来ている、ヘリコプターや飛行機も来ているのだ、そういうことによって年じゅう連絡しているのだから、決して見放された孤島でないということを、住民に十分認識させてくれということで、私は私なりにできるだけやってきました。だいぶみんな落ちついた、政府からもわざわざ来てくれたというので落ちついたと思います。 それから次にあなたの言われた上陸用舟艇を持っていっても暴風の場合には避難できないじゃないか。これはそういうことはあるかもしれません。しかし火山の爆発と暴風が一ぺんにばっと来るというようなときは、どんな用心をしていても、かりに飛行機を飛ばそうと思っても暴風じゃ飛びませんから、だから上陸用舟艇というものが一番安全だし、むろん残っている者全部一つのところへ積める。これ以上の処置というものは今のところなかなかないのじゃないか。 もう一つは、専門家の言うには、いわゆる火山が今度再噴火するにしても、今の火山の火口からふくという専門家の意見ですから、そうすればそこからふく分には、あなたも行ってごらんになった通り、幾らでも安全地帯はあるわけです。ただ全島がふき出して逃げ出すというようなときに、たまたま暴風で乗れないじゃないかということになると、これはどうもそういう天災地変に対してはちょっと今何とも申し上げにくいし、ちょっと取り越し苦労のような気もします。 調査団の派遣は、これはもうぜひやらなくなくちゃならぬことであります。
○西村(力)委員 調査団の派遣とそれから生業復帰の場合の責任、これはここで言明されたい。
○篠田国務大臣 それはもちろん責任を持ちます。
○西村(力)委員 けっこうでございます。
○永田委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五分散会