商工委員会石油に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1962/11/26
会議録
○小川小委員長 これより商工委員会石油に関する小委員会を開きます。 石油に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますのでこれを許可いたします。板川正吾君。
○板川小委員 私は通産大臣に、主として制定された石油業法の建前から、二、三の質問をいたしてみたいと思います。 御承知のように、前国会で政府から石油業法が提出されまして、当委員会で全会一致でこれが決定をし、制定を見たことは御承知の通りであります。この石油業法の趣旨というのは、石油の安定的かつ低廉な供給の確保をはかるというのが目的であることは御承知と思うのであります。ただ、その安定的、低廉な供給ということは、非常に長期的に見る場合と短期的に見る場合があろうと思います。そこで長期的に見る場合に、政府の影響下にある石油精製企業を、国際石油資本の現状から見て、国際石油資本に一切まかせるということは、一時は安いようだが、しかし将来石油国際資本カルテルによって高い石油を押しつけられる。だから政府のコントロール下にあるものを三分の一程度、自由な、ひもつきでない企業を置いて相互に競争をさせていく。こういうことが安定供給の建前からも、低廉な石油エネルギーを供給するという建前からも必要だということで、石油業法の制定を見たと思う。この目的をさらに附帯決議でもっと具体的にうたっておることは、これまた大臣も御承知と思うのです。その石油業法を制定された当時、池田内閣ですが、大臣は今度かわりましたが、その当時の趣旨と大臣の今日の考えでは、基本的な態度は変わっていないと思うのですが、どうでしょう。
○福田国務大臣 仰せのごとく、石油といいますか、エネルギーは、すべて安い値段で、しかも一定の必要な量が十分に供給されるような工夫をするのが根本の考え方であるべきだと考えております。
○板川小委員 そうすると、石油業法制定当時の方針と今日何ら変わってない、こういうふうに考えていいと思います。そこで、私、当面の丸善石油問題について一、二質問したいと思うのです。時間の関係もありますから、要点をしぼって質問いたします。 断わっておきたいのですが、私は別に丸善石油を窮地に追い詰めていけという趣旨で言うのじゃない。しかし、丸善石油の処置はあくまでも石油業法の建前の方から処理されるべきじゃないか、石油業法が制定をされているのに、石油業法と逆な方向でこの丸善石油の問題が扱われていったならば、せっかく法律をきめて方向をきめたのに、これまたどうもおかしいことだと私は思う。それは方針が変わらないということにも矛盾することになると思うのです。そういう意味で聞きたいのですが、新聞等の報ずるところによりますと、丸善石油の問題は、十月三十日の閣議で結論を出したのだ、それは丸善が外資のユニオンと資本提携することを認める、しかし条件がある、その条件は、ユニオンが資本参加をしても経営参加はしない、あるいは将来増資をする場合でも新株の引き受けはしない、二年以内に丸善が買い戻すならば返す、原油のひもつきはない、こういうような内容のことを含んで、閣議でこの丸善がユニオンと提携することを認めたというふうに新聞等では報道されておりますが、その点は事実でしょうか。
○福田国務大臣 そういう事実はございません。実は丸善石油の問題につきまして、私から、従来丸善のやってきた経営内容が相当ずさんであった、そしてなおかつここで相当の金額が経営を建て直すためには必要である、こういうことで外資を入れたいという要請があるけれども、無条件にそういう外資を何でも入れるという形をとったのでは、従来の外資法の趣旨が害されるという問題もあるし、その他経営上の問題を不問に付してそのままやっていいかというようなこともあるから、これについては一応審議会の委員長である植村さんに御相談をして、丸善の一応の立て直しといいますか、丸善をどういうふうにやっていったらいいかということを一つ研究してもらう、そしてまた植村さんを中心にして、民間の有力な人などと相談をしてもらって、この外資法の問題も、こういう外資の導入ということを言うているが、どういうふうに処理したがいいかというようなことについて研究してもらうことにいたしております。その場合において、今、問題になっているのは、三千万ドルのうちで千五百万ドルは資本の形で入れる、丸善石油を増資して、増資分をこの千五百万ドルでやる、株で取得するという形になっているが、これについては石油業法との関係もあるから、やはり何らかの工夫がないかということも考えてみなければいかぬ。その前に、実を言うと、私は、できるならば丸善石油は国内の金で何とか処理ができないかと思っていろいろ骨を折ってみたけれども、どうしても今のところは適当な方法がないようだ、しかしこの点も一つあわせて考えてもらうつもりであるということを述べまして、それについては一応そういう事情にあるということだけを御報告しておきますということで、丸善問題についての実情、今までの姿を閣議に報告をしたわけです。それについて、そういうような外資が入ってくる場合には、買い戻しをするというような条件をつけたらどうかというような話もあったし、場合によってはそんなのではなくて、新株を引き受けるのをやめるというような考え方でやったらどうかという意見もあるというようなことを言うたわけでありまして、そういう事情にあるということだけを閣議に報告したわけで、今申されたような条件で外資を入れるということは閣議では何もきまっておりません。きめたこともございません。
○板川小委員 そうすると、閣議でそういう議論にはなったが、態度として増資を認めるというような結論を出したのではない、こういうふうに解してよろしいでしょうか。
○福田国務大臣 そういう増資を認める場合も認めない場合も、外資を入れる場合を含めて、今までの経緯は説明しましたけれども、どういうふうにしてやるかということは、まだ閣議で何もきめておりません。
○板川小委員 御承知のように、石油業法では、石油審議会を設けろということになっている。その石油審議会は、石油業法がいう目的を達成するために重要事項を調査審議をする、こういうことになっているのですが、こうした問題は将来石油審議会にも諮って結論を出そうとされるのでしょうか。
○福田国務大臣 審議会の方では、今までに、正式の審議会でなくても、特にお話をした方がいいという人たちには、植村さんからいろいろお話をされておるようであります。
○板川小委員 丸善再建に対する顧問団というのですか、財界の五人の方々を任命して再建の方途を一つ考えてほしい、こう委嘱されたと先ほど言われましたが、その五人委員会の結論というものは出たんでしょうか。
○福田国務大臣 まだ正式にこれがいいという案は出てきておりません。
○板川小委員 そうしますと、政府としてこの一会社の外資を入れるという問題を最高閣議できめるというのはちょっとおかしいと思うのですが、通産大臣としてはこの問題は五人委員会なり石油審議会なりの意見を聞いた上で将来結論を出そうとされていますか。
○福田国務大臣 法律にもそのように書いてありますが、しかし委員会は任命したわけではないのでございますから、これは一つ誤解のないようにお願いしたい。植村さん、審議会の会長さんの方から、これは重要な事項で一つ考えていただきたい、こういう問題があるということであるから、その場合に、それじゃどうしたらというような話がちょっと出ましたから、何か適当な人と御相談願ってということは申し上げましたけれども、私の方で正式に任命をいたしておりません。植村さんが中心になって、四、五人の方を集めて御相談になっておるやに聞いておるわけでございます。丸善石油の建て直しという観点から見て、植村さん一人ではちょっと工合が悪いので、よく事情を知っておられる方、また関西の財界の関係者等も入れて一ぺん相談してみようというお話で、けっこうですねということは言いましたけれども、私の方で一つそれをやって下さいといって正式に任命したわけではございません。そこで話し合いが今進められておると思うのでありますが、それはその話し合いが進められて、大体のあれがあって、そうして結論が出て、私の方へまた植村さんからおそらく御報告があると思っておるのですが、それが一応適当であるならば、私としてはその方針に従って裁断をしていきたい、こう考えておるわけであります。しかし、この問題処理の私の根本の考え方をここで申し上げてみますと、とにかく丸善石油が五井の精油所をつくることについて相当な金を今まで出されております。そして今や完成間近になって、しかもその施設が動かないということになっております。それはどういう形で金がどこからどう回ったか、どうしたかは別にしても、とにかくそれだけの施設が動かないということは、日本の経済にとってはマイナスだと思っておるわけであります。そこで、できるならば国内資本で何とかしてこれを動かすようにしたいと思って、実はそこにいくまでにずいぶんいろいろ工夫もし、努力はしてみたのですが、御承知のような金詰まりの事情その他丸善の経営のやり方が非常にずさんであるというようなことから見て、どこからも国内からは金が入らない、しかし外資ならば入り得る、こういうような形になって今のところは来ておるわけであります。私の考え方は、何とかしてできるならば国内資本でやりたいと思うが、どうしてもできない、しかしすでにそこまで施設ができておるのに、とにかくそのままほっておいてもいいというわけにはいきませんから、どこからか金を入れて動かすのが正しいやり方だ、入れる以上はできるだけこれが石油業法の精神に反しないように入れるようにした方がいい、こういう考え方でこの問題を処理していったらいいのじゃないか、こういう方針のもとに実は今処理に当たろうとしておるわけであります。しかし、それを処理する場合におきましても、通産省独断ではなくて、審議会というものがあるのですから、その審議会の会長によく御相談して、会長はまた丸善石油の建て直しということも考えて相談相手みたいな人を四、五人お選びになって相談されておるというのが実情だと思っておるわけであります。
○板川小委員 そうしますと、通産大臣としては、丸善石油の問題を石油審議会の会長である植村さんに一ついい案があったらということで相談をした、植村さんが五人の関係者を集めて再建策を講じている、こういうことですね。
○福田国務大臣 そうです。
○板川小委員 そこで、国内から資金が集まらないという結論を大臣は出されているのですが、丸善石油は百十億の資本金の会社だと思うのですね。その資本金と同額くらいの資金が、しかも立ちどころに集まらないと経営が困る、つぶれてしまうというような経営の仕方に私は問題があると思う。なるほど百十億の資本金で年間数百億の売り上げをしておるのですから、計画的にやっておられて、ただ金詰まりのために何十億か足りないというならばわかりますが、資本金と同額の金が立ちどころに集まらなければやれないというのは、われわれとしてはどうもその辺が納得できない。そこでまたそういうせっきゅうな要求がある。その問題が一カ月くらい前に問題になったかと思うと、もう国内で資金が集まらない、外資でもやむを得ないじゃないか、これは石油業法の方向として若干好ましくないけれども、何とか条件をつけていいじゃないかということを、これもまた一カ月程度の期間にばたばたと結論が出されてくる、そういう運用は私は少し問題ではないかと思うのですね。石油業法の方向にも反するような方向をきめようとされる場合には、私はもっと慎重な態度をとるべきではないかと思うのです。外資法による外資審議会があるわけですが、この外資審議会には、丸善の手続というのは——資本提携ですか、この手続というものは今日申請せられておりますか。この前私聞きましたならば、鉱山局長も企業局長も、書類は出ておりませんから今は言明する段階ではございませんといって逃げておりましたが、今日出ておりますか。
○川出説明員 丸善の外資法に基づく申請の内容として私の伺っておりますのは、三千万ドルのうち千五百万ドルがユニオンの株式の取得であります。それからあとの千五百万ドルがアメリカの数行の銀行の協調融資によるローンでございます。現在のところ株式取得につきましては、正式の申請ではございませんが、書類の提出がございます。正式の申請はまだ出ておりません。それから、ローンにつきましては、まだ仮の調印もできていない段階でございますので、もちろん申請は出ていないわけでございます。
○板川小委員 あすの外資審議会で本件の結論を出すという説が流れておりますが、あすの外資審議会の議題となっておりますか。また正式な書類が出ないうちに結論を出すという方針ですか。
○佐橋説明員 あすの外資審議会での正式の議題にはなっておりませんが、外資審議会で、こういった大きな問題でありますので、中間的な報告をいたすつもりでおります。
○板川小委員 新聞あるいはこういうニュース等は、多少粉飾もあるかもしれませんが、この丸善問題は多少の条件をつけていいじゃないかという閣議の方針がある、その方針に続いて書類を出すというようなことだといわれておるのです。どうもこの扱いが、一会社の融資を閣議でまず決定してから下へ流すというようなやり方は、あまり明朗な運営じゃないと思うのです。石油審議会というものがあるのにそれにも諮らなかった。それから十月二十五日に五人委員会というものが発足したらしい。そうして何か福田家とかいうところに集まって協議された、これはけっこうなんですが、しかし、三十日の閣議で、もういいじゃないか、条件付で、というふうなことで、せっかくそういう法的な機関があるのに、あるいはその機関の諮問機関みたいなものができたりしておるのに、そういう機関の意見もまとまらないうちに急遽方針がきまってくるというやり方、これはやはり私はまずいと思うのです。とにかく外資導入問題は、石油業法の建前をくずさないような方向で一つやってもらいたいと思う。何か明日きまらなければ困るとかなんとかいうことも聞いておりますけれども、やぶから棒に三千万ドルの金ができなければつぶれてしまうというようなこともないと私は思う。一つ五人の委員やあるいは石油審議会の意見等を聞いて、石油業法の趣旨に沿った解決の方法を大臣一つさらに考えてもらいたい、こう思う。何か国内で、耳をそろえて百十億じゃなくても、何か段階的な処置があるのじゃないですか。ある一つの手を打って、それから次の手を打つというので、何回か手を打てば、これは外資のひもつきにならなくても済む状態が、政府の努力いかんでできるのではないですか、どうでしょう。
○福田国務大臣 閣議で私が報告したのは、先ほど申し上げたような趣旨でございまして、決して方針をきめたわけではございません。 それから、今何とか手はなかったかというわけですが、実をいうと、私もあなたと同じような疑問を組閣直後に持ちまして、何とかならぬのかということを銀行方面その他に言ったのですが、私の了承しておるところでは、いかにも経営のやり方が積極的過ぎるといいますか、とにかく放漫といいますか、でありまして、手形の切りかえ切りかえで実に困る、これはもちろん丸善だけじゃありませんが、その他で問題が起きている。しかし特に丸善はひどいので、どうにもこうにもならぬ。主たる銀行になっておるところでも何ともならないからというので、実はそれも呼んで、うちの方でも、銀行関係の方面で何とかしたらいいじゃないか、何とかもう少し待ってやる工夫はないのかといろいろやってみたのですが、どうにも手がありませんというておるような状態でありまして、板川さんも御心配になるような、お考えになったような点は、実は私どもずいぶん——組閣すると直後ですから、七、八、九と、もう三カ月の間何とかしたいと思ってずいぶん努力をしてきたつもりですが、何とも方法がつかないような状況下に追い詰められていきましたので、そこで仕方なしに植村さんにも御報告をして、何とか考えていただけませんかと、こういうことにしたわけでございまして、あなたの御趣旨は十分尊重を今までもして参りましたが、今後も尊重していきたいと思っております。
○板川小委員 私は何とかならないというよりも、結局向こうは外資にたよることが一番イージーだ、一番安易だということに目標を立てておるのではないか、もし外資提携が困難だということになれば、新しい解決の方法というものも出るのではないか、要するに政界の上層部にうまく働きかけて許可してもらえば、あとは何とかなりますというようなやり方をとっているところに、ほんとうの再建の方向というものが生まれてきてないのではないか、こういう感じがしてならないのです。そういう点は一つそういう不明朗な行政がないようにやってもらいたいと思うのです。そこで、これは次の委員会が始まる前に、あるいはどういう結論が出るかわかりませんから、念のために聞いておきたいのですが、丸善石油の株式を譲渡する、丸善石油が新株を発行してこれを第三者に割り当てる、ユニオンに割り当てる、割り当てられたが経営には参加しないということも、これまた議論になっておると思うわけです。これは正式に知らぬというかどうか知りませんが……。それから今言ったように、閣議で増資を引き受けないような条件じゃどうだろうかという議論も出たぐらい、これが一つの今交渉のポイントになっておると思うのです。それから二年以内に買い戻す場合は返す、あるいはひもつき原油は押しつけない、こういうやり方、条件がとにかく今うわさされておるのですね。これはここの丸善石油の株主総会の議案の内容等を見ましても、こういったような趣旨がありますが、しかしこれにわれわれ不審に思うのは、丸善石油の株は現在四十円ですね。これを五十円で高く払い込ませて、しかも経営には参加しない、次に増資は引き受けない、それから買い戻すなら返します、ひもつき原油はいたしません、まことに条件がうまい工合にいっておるのですね。それで一体今度金を出す方の立場からいうと、それはどうも普通じゃ話がこっちにはうま過ぎて、向こうにはまず過ぎる問題ですから、こういった内容に裏取引なり裏協定があるというようなことはないでしょうな、そういうことを考えておるのではないですな、この点どうですか。
○福田国務大臣 先ほどのまず第一のお話からですが、丸善が何とかよそから、金を国内でできるはずじゃないかというお話がありましたが、丸善だって自分の会社の恥を外へさらしたくないと思う。現にその後の事情でおわかりのように、副社長だったか専務だったか、四人もやめております。いかに会社の内容が、いろいろの意味においてそれが絶対悪だとかなんとかいうことでなくて、いろいろ間違っておったかということがおわかり願えると思うのであります。 それから今申されましたような裏取引がないかどうかということは、ずいぶんわれわれも心配をいたしまして、そういう点は十分原局において調査をいたしておると思うのであります。私の承知する限りにおいては、そういうものは全然ない、かように考えておる次第であります。
○松平小委員 関連して——今の質疑応答を聞いておりますと、なるべく石油業法に反しないような方向で解決をはかっていきたい、こういう大臣の答弁であったわけであります。そのことは、裏を返せば少しは石油業法に反してもしようがないのだ、こういうような意味にもとれるわけです。そこで問題は、今、板川君からもいろいろありましたが、国内ではどうしても金融はつかない、しかし外国ならつく、こういうところに非常に妙な感じを与えるわけです。言いかえるならば、国内でどうしてもつかぬが、外国ではつくということになると、外国の方には何か若干有利な条件というものがなければつかないはずじゃないか、こう普通の金融常識からすれば考えられます。そこで、これは今までも質疑応答が繰り返されたのでありますが、石油業法をつくったとき附帯決議もあったはずであります。すなわち、やはりだんだんと独立をさしていくんだ、せっかく丸善が民族資本である、こういうものこそ助けていかなくちゃならない。しかも将来石油精製、石油の需要が非常にふえ、精製設備もふえていかなくちゃならない、そういうことを予想いたしまして、なるべく外資にたよらずに国内で金融措置ができるようにしていかなければならぬというのが、石油業法の審議した過程におけるところの一致した一つの見解であり、それが決議にもなっておるわけであります。大臣は八月以来努力されたそうでありますが、それができないというのは、石油業法成立のときに委員会の中にあった空気、言いかえれば、決議の内容と申しますか、金融的な措置を強力にしなければならなかったはずであると思うのですが、そういうことに対して何らその措置を政府はとらなかったのじゃないか、私はその点を言いたいわけであります。何かあのときに強力な措置をとって、基金なりあるいは別ワクなりというものをつくって、相当程度のものをそちらの方に当てはめるんだ、こういう強力な政府の意向があるならば、私は金融措置というものはできなかったはずはなかろう、こういうふうに思うのであります。その点について、丸善石油とは切り離して私は質問をしているのですが、それらの石油精製業者の国内における金融措置というものをどういうふうにつけていこう、つけさしていこうという考えであるのか。業法制定の過程とにらみ合わせて、今まで大臣がそれを実現するためにいかなる努力をし、いかなる具体的なる方針をとろうとしてきたか、それをこの際伺っておきたいと思います。
○福田国務大臣 今までも考えておりましたが、今後のことということでありますれば、その問題については石油業法の精神を体して何らかの処置をしたいと思って、今案を考えておるのであります。案を考えるというか、具体化をしよう、具体化に踏み切ろうという段階に来ておると申し上げた方がいいかもしれません。そういうつもりでおります。
○松平小委員 少しテンポがおそいですな。石油業法が通った直後にその考えをすぐ出していただいて、そしてそれを実現させるように努力をしていったならば、こういう問題もあるいは避け得たかもしれぬ。今これを検討してこれから案を立てよう、こういう御答弁では、おそきに失したわけでありますが、どういうような具体的な構想というものを今お持ちであるか、それを伺っておきたいと思います。
○福田国務大臣 今まだ省内において案をとりまとめておる段階でございますので、この際は一つお許しを願いたいと思います。
○松平小委員 それは金融措置なんですからね。資金繰りがなければいけません、その通りであります。しかしながら、省内で案を立てる、案を立てるといってきて、今日までたってしまった。従って、次の通常国会には少なくともその案の骨子というものを、予算的なりあるいは財政投融資なり、その他の形におきまして具体的にわれわれに示してくれる、こういうことでありますか。
○福田国務大臣 努力いたしたいと思っております。
○田中(武)小委員 関連——今、板川、松平両委員からもありましたが、この石油業法というのは、石油の自由化を前にして、そうして自由化の弊害をできるだけ除去していって、日本の経済の安定をはかるんだ、かつ安定にして低廉な云々、こういうことなんでしょう。自由化は十月から行なわれておる。しかもそういうことだからということで、前国会においてぜひ通そう、こういうことだったのです。ところが、現実に法律が通った、それに対する附帯決議もできた、にもかかわらず、自由化が十月一日から行なわれておる今日、まだこの法律による、あるいは附帯決議の趣旨によるそういったことができてないということは、おそきに失するというか、怠慢ではなかろうか、このように思うわけであります。これは今、松平さんが質問をして、結局同じ答えだから答弁を求めようとは思いません。 もう一つここで伺っておきたいことは——これはどこの管轄か知りませんが、わかっている人にお伺いいたします。外資法の八条二項一号の後段「法令に違反する場合」、それから三号「日本経済の復興に悪影響を及ぼすものと認められる場合」は許可してはならない、こういう法律の趣旨なんです。この二項一号の後段、法令に違反するということは、何々法第何条にどんぴしゃり違反するだけをいうのか、それとも何々法の精神をも含めていうのであるかどうであるか、それから三号の経済復興、今日では経済復興ということは当たるかどうかわからぬ、そうすればこの文句を変える必要があるが、これはそういうことが日本経済の発展、復興に悪影響があると見れば、そうするならば許可してはならぬという八条二項三号の規定に該当するかどうか。
○佐橋説明員 今、先生御指摘のように、外資法の運用は、いわゆる国民経済の発展に寄与するという積極的な条件と、いわゆる産業界に撹乱を起こさないというような消極的条件と二つあるわけでありますが、外資法自身の運用のニュアンスが、いろいろそのときの経済情勢によって若干ずつ変わっておりまして、現在は国民経済にいわゆる著しいマイナスを生じないという場合には許可をするように実際は運用いたしておるわけであります。御指摘のように、国民経済に著しい悪影響があるとか、あるいは法令にどんぴしゃり、あるいは法令の精神に違反するというような場合には、これは不許可にするのが当然である、こういうように考えております。
○田中(武)小委員 私の言っておる外資法八条二項一号後段、この「法令に違反」ということがその条文にどんぴしゃりの違反だけでなく、その法律の精神、その法律の趣旨の違反をも含む、こういう答弁ですね。
○佐橋説明員 法令の条文に違反するというのが正しい解釈だと思いますが、今の精神云々はその条文に表われる文句といいますか、表現によって解釈すべきじゃないかと考えておりますが、しかし法令にどんぴしゃりでなくても、明らかに法令に違反すると認められるようなケースの場合には御指摘のように不許可にするのが当然だ、こういうふうに考えております。
○田中(武)小委員 私の言っておる八条二項一号の法令違反ということは、何条にかくかくしてはならないという規定がある、それをやる場合のみを言うのか、こう言っておるのです。今まで法令違反という言葉の法律的解釈はそういうことなんです。そこで、それじゃあなたの言うのは少し広いのです。そういうようにあなたのように解釈すると全然許可できなくなる。それをもう少ししぼってどんぴしゃりその法律の条文違反、こう来たときに、今度はそれじゃ石油業法の第一条との関係はどうなるか。——よろしい、どうせ答えはできないだろうから、法制局に一ぺんやります。
○板川小委員 大臣は忙しそうだから、鉱山局長に一つだけ、さっきの残りですが、経営に参加しない、あるいは増資は引き受けない、二年以内に買い戻しをする、ひもつき原油はしない、こういうことが当面交渉の課題になっておるということは明らかだと思う。一番重要な問題点ですから、こういう点がうまく解決されればというような希望を持つこともある程度わかるのですが、念のためにちょっと聞いておきたいのですが、経営に参加しないとか、増資を引き受けないというのは、商法の株主平等の原則からいって、そういう約束というのですか、そういうことが実際有効なんですか。もう一つは、二年以内に買い戻しをするということも言われておるのですが、買い戻しが二年以内にできなかった場合には、今度は経営に参加する、あるいは増資は引き受けるということに当然なってくるのじゃないかと思う。大体そういうような条件をつけることは商法の株主平等の原則に反するのじゃないかと思うのです。外国資本の場合は差別がついていいということになるのですか。
○佐橋説明員 先生の先ほどからの御指摘の中に若干誤解がありますので、その点は訂正をさせていただきたいと思いますが、ユニオンからの話の中に増資は引き受けないというような条項はありません。それから二年間たてば買い戻し条件に応ずるというような条件もありません。その点は誤解ないようにしていただきたい。ただ向こうの内申請書の契約の案文の中には、経営権には参加しないという覚書が入っております。それから油のひもつきにつきましては、現契約以上にこれを機会に強化するというようなことはいたしませんということを言っております。ただいまの御指摘のように、条件をつけた場合でもそれは第三者には対抗できないことになると考えております。
○板川小委員 契約内容でそういうことになりますと、閣議で、増資を遠慮してもらうとか、あるいはその買い戻しの条件というようなことが出たようですが、新聞に書いてありますが、そういうことは契約の内容にはなっていないということですね。——あすの外資審議会にはかかってないそうですから、石油業法の趣旨で解決をされるようにさらに一つ努力をしてもらいたいと思います。
○田中(武)小委員 今の板川小委員と佐橋局長の応答でちょっとわからぬところがあるのですが、何か第三者に対抗できるとかできぬというような話ですが、そんなこと一々言わなくても、契約でしょう。性格は何ですか。契約なら第三者に対抗できぬのはあたりまえでしょう。その性格は何ですか。
○川出説明員 企業局長の先ほど申し上げましたことは、当事者の間の契約でございますから、当事者の間ではお互いにそれを拘束されますけれども、かりに株式が第三者に譲渡された場合は、それは対抗というのか、効力がなくなるという意味ではないかと思います。
○田中(武)小委員 契約はそれは第三者に対抗要件を持たぬことは当然なんです。それは契約なんですか。今言っておるのは株券取得の話ではなかったですか。その株券がいわゆる株主平等の原則に反する株券じゃないか、こういうことなんですよ。商法との規定はどうかということです。無議決権株発行はできるのですよ。無議決権株発行はできますけれども、そういう問題と違うのですか。尋ねておる方は株券について尋ねておるはずです。それに対して契約だという答弁はどういうことなんですか。
○佐橋説明員 今ユニオンと丸善との間に取りかわしておりますのは、普通株でございます。普通株の場合に増資を引き受けないとかいうようなことは、商法上第三者には対抗できない。契約の両当事者の間では契約によって縛られますが、それを第三者には対抗できない、こう私は申し上げたわけです。無議決権株だとかあるいは議決権のない株だとかいうことではなくて、契約は普通株になっておりますので、そう申し上げたわけです。
○田中(武)小委員 板川君の言っておるやつは普通株でしょう。その株を取得するのに、何らの条件もつけぬ、こういうことが経営に参加しない、だから株主権の行使もやらない、こういうことができるのか、こういう趣旨の質問だったと思うのです。それが商法上どうか、こういうことです。第三者に対抗できない云々ということは、会社が破産でもしたときに起こってくる問題じゃないですか、株券の問題なら。あるいはそれがだれかに移転したときには、そこで初めて普通の株と同じような発議権を持ってくる。そういう当事者の間に株券自体に制限することができますか、株券を制限するということができますか。
○川出説明員 お答え申し上げます。株券自身にはできないと思います。それで経営に参加しないと申しますのは、議決権の行使を放棄して、無議決権株にするというようなことではなくて、普通株でございます。重役等向こうの代表者を派遣しないし、日常の業務に干渉しないということを言っております。
○田中(武)小委員 だから結局はあれでしょう。むずかしく言わなくたって、株主権の取得なんでしょう、そう解釈していいのじゃないですか。だから株主としての持ち得る権限は持っておる、そういうことでしょう。ただそういっているのは、株を持ったからといって重役を送るとか、あるいは日常の経営権に参加するというようなことはしませんということは、これは商法からいうところの問題じゃないでしょう、そう考えていいのじゃないですか。むずかしいことを言うから、どんなむずかしいことかと思ったら、何も問題になることはないでしょう。
○佐橋説明員 田中委員の御指摘の通りであります。
○板川小委員 じゃ石油業法で一つだけ……。 先ほどタクシー業界からいろいろ陳情がありましたが、今度標準価格決定で、石油の大きな消費者であるタクシー業界の意見が審議会に反映をされていない、こういう陳情がありました。まことに私ごもっともだと思います。業法審議の過程で消費者の代表を入れるようにという注文をした覚えがあるのですが、入っていないとすれば、やはり重要な消費者の意見を無視して業法を運営するというのはまずいと思うのです。この問題は早急に、多分委員が一人くらい欠員になっているかと思うのですが、補充するなりして、意見が反映するような方法をとってもらいたいと思うのですが、この点鉱山局長はどうお考えですか。
○川出説明員 石油審議会には、消費者と申しますか、需要者が入っていないわけではございません。現在のメンバーにも入っております。それから公平に第三者の立場を代表する中立の方々もたくさん入っておられます。それから官庁、たとえばハイヤー、タクシーの場合ですと運輸省が所管でございますが、運輸省の人も専門委員として参加をしておりまして、現在のメンバーでも消費者の人を入れていないということではないと思います。ただし、今御指摘がございましたように、ハイヤー、タクシー業界、これはよほど大きな消費者でございますので、よく今後検討したいと思っております。考慮したいと思っております。
○板川小委員 一つそういう消費者の意見も十分反映するような運営をしてもらいたいと要望します。 それから大臣がいれば聞きたかったのですが、アラビア石油の引き取り問題は、その後どういうふうに結論を見ましたか。
○川出説明員 第一回の石油審議会のときに供給計画を定めまして、供給計画にアラビア石油なり北スマトラの海外開発原油の本年度の数量を計上することになっておりましたが、国産原油のみ計上して、そのときは計上されなかったわけであります。その後たびたび石油審議会を開きまして、今年度のアラビア石油の引取量といたしましては、慎重に審議を重ねた結果、五百万キロということで供給計画に計上したわけでございます。毎年度その年の引取量を計上することにしておりますので、三十八年度、三十九年度は供給計画には織り込んでおりませんけれども、本年度の五百万キロを定める際に、来年度は八百万キロ、その次の年は一千万キロを基準にして、具体的にいろいろ話し合った末きめなさいということでございました。 なお本年度の五百万キロの引き取りの問題につきましては、各社別の引取数量あるいは価格等について今相談中でございます。
○板川小委員 このアラビア石油の現地を見てきたのですが、こちらの鉱区よりも三キロばかり離れたところにアラムコが井戸を掘っておる。多分同じ油層になると思うのですが、向こうで掘っておるという状態です。だからもう少し開発するならば、年間二千万トンぐらいは優に掘れる、こう言っておるのですね。で、契約の年限が四十年ということもあるし、二千万トンを準国産原油で引き取り得るならば、外貨の節約もできて非常に日本経済に寄与することになるわけですが、この問題はやはり引取機関に不安があるというところに開発ができないという問題があると思うのです。で、業法審議の際に附帯決議されました買取機関を設けるという問題は、その後どういうふうな方向をたどっておりますか。
○川出説明員 アラビア石油の当面の生産量は一千万キロでございます。その後これがふえるという話を聞いておりますけれども、これについてはまた新たな探鉱も必要でありましょうし、その他の設備投資も必要であろうと思いますが、当面の目標は一千万キロに置いておるわけであります。その当面の目標が一年ずれはいたしましたが、石油審議会の審議の結果、大体可能であろうという見通しが一応ついておるわけでございます。 それから一方、北スマトラの石油の方でございますが、これは本年度四十万二千キロと円満に話がついております。来年度以降もこちらの方は数量がそうふえるわけではございませんので、円滑にいく見通しを持っておるわけでございます。 元来買い取り等の機関という附帯決議でございますが、海外開発原油あるいは国産原油の引き取りの円滑化をはかるために、そういうものをすみやかに設立すべしという御趣旨であったかと存じますが、現実の問題としてそういう見通しがついて参りましたので、今度は国産原油についてのみそういう機関がはたして必要かどうかという問題となってきているわけでございますが、その点について直ちに今そういうものが必要かどうかという結論を出すには慎重な配慮をしなければいかねであろうというのが現段階でございます。
○板川小委員 石油の需要というのは年々一千万トン程度ずつふえていきますね。来年が五千万トン、さらに再来年が六千万トン何がしということになって参ると思うのです。やがて一億トンというような声もそう遠い将来じゃないと思うのですが、とにかく石油の原油の輸入というのは、政府の所得倍増計画によっても総輸入量の二割を占めることになるのですね。百億ドル輸入されるとするならば、二十億ドルが原油の代価ということになるのです。ですからこの海外の原油開発ということは、私は、その安定供給という面もありますが、しかし日本経済の自立なり発展なりということにも必要だと思うのです。そういう意味で、アラビアの鉱区等からいえばまだまだ開発する余地が十分あるのですね。だからそのためには引取機関というものをもっと強化すべきじゃないか、こう思うのです。一つこの点はさらに前向きの形で検討してもらいたいと思います。ただ、その引取機関の姿が少し薄らいできたようですが、残された国産原油ですね。まあどこでも国産原油というのは現在保護をしておりますね。自由化だから国産原油をそのまま自由化の波に当てていいのだ——日本の輸入原油というのは世界で一番安いと思うのです。日本の国産原油の買上価格も、これまた世界で一番安いという状態じゃないかと思うのですが、この買取機関が当面できないとするなら、この国産原油の引取体制というものをとういうふうにお考えになるのですか。これは御承知のように、国産原油は、秋田、新潟、日本海沿岸ですね、あの辺の精製業者が引き取っておるのですが、引き取れば、高い原油を引き取らざるを得ないという形、自由化で安いのが入ってくるのに、高くてはどうも合わぬという声があるのもごもっともだと思うのです。これは商売である以上は、何も高いものを買いたくないのです。ですから、国産原油の引き取りという問題を当面どういうふうに政府として考えておられるのか。損をかけずに十分引き取れるような体制を強化していくのか、それとも百万キロか百二、三十万キロだから、こんなのはつぶれてもいいんだ、こういうような方針でいかれようとするのか、どうお考えですか、その点一つ伺いたいのです。
○川出説明員 国産原油は貴重な資源でございまして、これは保護育成の方向で考えなければいけない問題かと思います。 さて、それでは来年以降の問題が白紙になっておって、長期的な見通しがついていないではないかという御指摘でございますが、その通りでございます。これにつきましては、たとえば価格差の補給金という考えもございますが、これはいろいろな財政上の理由で、困難な問題がございます。それからもう一つは、何か消費税を、たとえばガソリン消費税を国産原油を引き取ったものについて軽減をする措置が考慮の余地がないだろうかということで現在検討しておりますけれども、これは通商航海条約とか、あるいはガットとかそういう規定にも抵触する問題でございますし、国内の税体系でも非常にむずかしい問題があるように聞いておるわけでございまして、これは最終的な結論は得ておりませんが、研究はいたしておる次第でございます。そのほか考えられますのは、これは精製業界と国産原油を生産するものとの間の協調体制と申しますか、長期的な引取体制の整備と申しますか、そういう点で一種のプール制を採用する、これは行政指導によるわけでございますけれども、そういう点も考慮しておりまして、現在のところこれで参りますという結論は得ておりませんけれども、せっかく勉強中でございます。
○伊藤(卯)小委員 ちょっと関連して——先ほどから丸善問題について、質疑応答が相当かわされておりますが、どうもはっきりいたしません。そこで、事務当局に伺ってもこれはどうかと思いますけれども、政府自身もあまりだらしないから、事務当局もあまりどうもはっきりしないと思うのですが、ただ私が一点伺いたいのは、丸善の経営がずさんであるからその解決処置がとれないのか、池田内閣政府の金融引き締めによってやれないのか、あるいは今の油価格が安いといわれておる、それでは健全な経営がやれないというのが今定評になっておる。そういう上に立って、たとえば金融処置をしても、油の価格の安定化、経営の健全化が見通しがつかなければだめだ、こういう点からやれないのか。さっき通産大臣は、丸善の千葉の工場はもうちょっとで動くのであるから、動かさなければならぬと言われた。丸善は、調べてみると、三つも大きな工場を持っておる。社員の人も何千とおる。これらはまことに不安な問題だと思う。そこで一体、どういう形でいつごろこの問題を政府として解決してやろうとしておるのか、こういう点について一つはっきりした意見をお聞かせ願いたい。
○佐橋説明員 伊藤先生の御指摘のように、その三つの条件というのが全部重なっておるのが丸善の場合だと思います。だから、金融引き締めの問題もあり、それから石油の市況が非常に悪いという条件もあり、かてて加えて丸善の場合には、大臣が言われましたように、経営がやや積極的で放漫であったという三つの条件が重なっておるから、丸善はほかの石油会社よりもっとつらい状況にあるというのが現状であろうと思います。今引取価格などをしきまして、石油価格でも安定策を講じておるわけです。できるだけわれわれの方としては早い機会にこの問題は切りをつけて、丸善を再建させたい、こういうふうに考えておるわけです。
○伊藤(卯)小委員 いま一点、本年じゅうに解決してやるという見通しのもとに努力をされておるのですか、どうですか。
○佐橋説明員 仰せの通りであります。
○板川小委員 最後に、大臣がおりませんから、両局長にあるいは大蔵省関係がおれば一つ要望しておきますが、先ほど松平小委員も発言されましたように、石油関係は非常な装置産業ですが、最近非常に外資導入が多い、こういわれておるのですね。大体本年一億ドルをこえておる、こういう。九州石油で英国のペトリウムから七百万ポンド、七十億円ですか、それから日本石油もテキサス・オイルから四千万ドル、百四十四億、こういうふうに非常な大きい金を借り込んできておる。これはいろいろの事情もありますが、先ほど言いましたように、この石油の安定供給、低廉な石油の供給、こういう業法の精神からいうと、こういうふうに石油産業が全部外資にたよらなければ成り立っていかないという状態は、私はやはり問題だと思うのです。大臣は何か一つ考えているというのですから、一つぜひ考えてもらいたいのは、せめて三分の一程度は日本国民なり政府なりが注文をつけられる自由な立場を持つ石油産業というものを確保するように、資金的な面で一つ考えていってやるべきじゃないか。電力あるいはその他の産業ではたくさんの国家資金が投入されておりますが、このエネルギー産業である石油産業には、国家資金というものはあまり投じられていないのですね。だから全部外国資本にたよるという形になってしまうのです。これは将来やはりゆゆしい問題になると思うわけです。そういう点を一つ、業法審議の際に附帯決議もありますから、あの附帯決議の精神を尊重するような方向で今後も努力してもらいたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○松平小委員 さっき板川君に言われた答弁と似たような答弁になると思うのですが、北スマトラ並びにアラビア石油の行政措置による本年度並びに来年度の——本年度は五百万キロ、来年度は八百万キロ、こうでございましたね。そこで再来年については、新聞等によると千二百万キロということもそのときにきまったように書いてあるけれども、その点はどうですか。
○川出説明員 アラビア石油の問題でございますが、三十九年度は一千万キロということでございまして、一千二百万キロということではございません。
○松平小委員 さっき板川君が言いましたが、アラビア石油の隣に、アラムコではないと思います、これはほかのアラビアの会社の石油の採掘場所もあるので、その下はアラビア石油と地続きで輸送も同じ輸送であります。ところでその隣のアラビア石油の会社の原油というものは、他の販売機関を通じてほとんど八割程度が日本に輸入をされておる、こういうことをわれわれ現場でその会社の責任者から聞いておるわけであります。そういう事実を御存じですか。
○川出説明員 アラムコですか、クウェート・オイルですか、付近にある会社がございますが、八割ということではないと思いますが、相当の量が長期契約のもとに日本に入っておることは事実でございます。
○松平小委員 これはクウェート・オイルですが、クウェート・オイルが相当大量に日本に入れておるということで、これがふえていけばアラビアの方の石油がだんだん少なくなってくる。逆にアラビアの石油をどんどん掘って日本に持ってくれば、クウェートが少なくなる、こういう状態なんですね。だから、その点を考えると、やはり日本の大きな立場からいっても、漸次アラビアの方をふやしていくという方向がその辺のところからも考えてしかるべきじゃないかと思っておった。ところが実際今までそういうことをわれわれ知らなかった。行ってみて、しかも向こうの会社の人間から日本に大へん買ってもらってありがとうとお礼を言われて初めて知ったというような状態なんです。従って、これは今お聞きすれば、政府も知っているようでありますから、その点は問題ないと思うのですが、そういう点を勘案しながら、この問題というものを有利に解決していくという方向で努力をしていかなければならぬ問題だと思います。 それからもう一つの点は、国産原油について、今三つの方法について検討中だということをあなたは言われたわけです。来年の四月以降になると、問題はさっき板川君も指摘したように、一体幾らで買い取ってくれるのか、現在の六千円かあるいは五千円にしろというようなことをいっているということを聞いておるのですが、イギリスあたりは一万円以上で国内の原油というものを引き取っておるわけです。そういうところから言うと、日本が現在の価格以下に自由化であるからといって下げていくということになると、そこに問題があるので、今三つの方法というものを考えている、こういう答弁があったと思うのですが、その三つの中で買取機関はおそらく政府は後退した、これはやらないという腹じゃないかと思う。そうすると、あとの二つだ、消費税を下げるか、あるいは何か安定したものを考えて、今あなたが協調体制ということを言っておられたが、もう少し恒久的なやり方を考えられる必要があるのじゃないか。つまり言いかえれば、消費税のことはこれを減免というか減少すれば、これは恒久対策になると思います。しかし協調体制では毎年々々いろいろお願いしなくちゃならぬということになるのじゃなかろうか、こう思う。そこで一体どれをとろうとしているか、どうせそのうちの二つだろうと思う。どれをとろうとしているか、これを伺っておきたいと思う。これはいずれも通常国会までにはあなたはおきめにならなくちゃならぬでしょう。どうですか。
○川出説明員 恒久的な制度ということになりますと、税制措置でやるのがこれは恒久的な措置になると思います。これはいろいろ国内の税体系の問題なり、あるいは条約上の問題がございますので、その点が無理だということになれば、多少不安定な感を免れないかもしれませんが、両当事者と申しますか、生産する側と買い入れる側と、国内資源のことでございますし、今まで合理化をして六千円まで下げてきておるわけですから、これ以上下げられないという政府の方針できまっておりますから、その辺で量も全体から見れば二%以下になっておるわけでございますから、これは話がつかないことは絶対ないと私は思っておるわけでございます。
○松平小委員 今あなたのお答えによると、六千円以下には下げないという政府の方針である、こういうことを言ったのですが、そうですか。その方針を押しつけていく、こういうわけですか。
○川出説明員 石油及び天然ガスの五カ年開発計画がございます。これによりますと、なるべく合理化して、国内の石油は安い方がいいのだけれども、六千円が限度でしょう。それ以下になればそれはけっこうだけれども、ちょっとそれは非常にむずかしいということで、私どもは六千円を最低に考えておるわけでございます。
○松平小委員 EECで石油に関するいわゆる事務当局案というのがたしか七月にまとまりまして、十一月に各国がそれに対して考え方を出すということになっておるように聞いておるのですが、その事務当局案の中に、消費税を下げる問題が出ておりますね。消費税についていろいろ問題があるということを言われたけれども、私ども聞いているところによると、日米通商航海条約等において問題になるかもしらぬが、しかし国内のわずかの石油であるから、アメリカ側と交渉をするならば、その点の了解はあるいはつけ得るのじゃないか、こういう見込みというか、考え方というか、それも立てられないことはないと思っておるわけです。ことにEECの関係でそういうような事務当局案が出ておるということであるならば、若干そういう可能性も私はあると思うのだけれども、大蔵省関係でそれがうまくいかぬ、こういうようにあなたも今言われたわけだけれども、それはどういうところに原因があるのですか。
○川出説明員 対外的な問題もございますが、国内の税体系の問題から申しますと、消費税の減免というのは、消費税というのは物自体にかけるものが消費税でございますから、物によって差別することは消費税の本旨に反する。用途によって、たとえば学校向けの器具については減免措置をとるということは例があるそうでございますけれども、物によって区別をつけるというのは、消費税としてそういうことはとりがたいという理論があるように伺っておるわけでございます。
○松平小委員 その点については議論は申しませんが、先ほど最後に板川君が言われた石油に関する金融その他の措置の一つとして、いわゆる石油基金制度というか、安定基金制度というか、そういったものをお考えになっているかどうか。これはたとえばこの前あなたにもお話し申し上げたけれども、非鉄金属の場合においてやはり一種の安定基金制度というものを西ドイツではとろうとしておる。最近聞いたところによると、それは法律化されるだろうという段階になってきておるそうでありますが、そういった過渡期において、ああいう国においてすら一つの安定基金制度というものを設けておるわけです。日本の場合において、国内石油資源がいつも金で困っておる、こういう状態があるのみならず、また丸善のような問題も出てくる、こういうわけであるので、何らか一つの基金制度というものを設ける必要があるんじゃなかろうか、こういうふうに思うのですが、そういうお考え方が事務当局にありますか。
○川出説明員 引取機関とか、あるいは投資会社でございますとか、あるいは先ほど御指摘になりました基金制度、そういったような問題については、だいぶ前に通産省におきましても発表して意見を伺っておるわけであります。もちろん事務当局としても、そういう何らかのものが必要であろうということで検討しております。
○田中(武)小委員 最後に一点だけ。——先ほど伊藤委員の質問に対して佐橋局長は、丸善問題は年内に解決をする、こういう答弁をしましたが、その解決の方法はどういう方法をお考えになっておるのですか。
○佐橋説明員 解決をしたいと申し上げたので、先ほど通産大臣からお話がありましたように、再建整備委員会といいますか、植村さんを頭にする五人の委員会も発足いたしております。この方の結論も急いでいただくようにお話をしておるわけであります。おそらく来週ぐらいには一つの方向が出るのではないか、こう考えておるわけです。その方向に従って、外資問題などをどういうふうに処理しなければならぬのかというのは、それを受けてわれわれが立つわけでありますが、そこでどうしても外資法によらなければならぬという場合には、ただいままでいろいろ御指摘がありましたように、石油業法の精神その他にもかんがみまして、こういうことと矛盾しないようないわゆる条件がつけられて、それがのみ得るような場合には、私はいわゆる害のない外資というような点において外資問題も考え得るのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○田中(武)小委員 何か持って回ったような答弁なんですが、結局のところは、五人委員会とかなんとか言っておりますが、これは私的なもので、法的な根拠のない、そういうところの結論を待って、それで必要ならば外資委員会においても、こういうことなんです。大体方向というものは出てきておると思うのだが、それではあまりにも行政原局として、行政監督省といいますかの者として、何か人にまかせきりで、その結論が出たらということで、あまり権威がなさすぎると思うのです。 それからもう一つは、先ほど盛んに板川君との間にお話があったようですが、結局邦貨にして百八億ですが、これのうちの半分は外国の金融機関、あと半分の五十四億というのが株式だ、こういうことですね。そうしてその株式取得については何らの条件はない、中にたとえば役員を送るとか云々のことはない、これはかりにあったとしても無効でしょう。そういうことをしておっても、とにかく百八億に対して五十四億、三分の一以上のあれを持っておるのですから、それなら株主総会でその株主の権利を押えることはできないわけです。そうすると、そんなものは送りませんと言っておっても、株主総会において三分の一の株主権の発言があれば、それはどうなるかわからない。そういう申し合わせがあるということは、これはあくまでも紳士協約であって、法律的には、かりにそういうことであっても、民法九十条によって無効です。 それからもう一つ、公正取引委員長に伺っておきますが、独禁法の第九条の二項に、会社ということで「外国会社を含む。」となっておるから、十条の会社も当然含むでしょうね。独禁法十条の会社とは外国の会社を含む、こういう解釈でいいですね。
○佐藤説明員 含むものと思っております。
○田中(武)小委員 そうすると、十条の事実があった場合には、当然独禁法違反になりますね。
○佐藤説明員 十条の事実があれば、この十条の規定によって処罰する、あたりまえです。
○田中(武)小委員 きょうはこれでけっこうです。
○小川小委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十五分散会