商工委員会石油に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/10/11
会議録
○小川小委員長 これより石油に関する小委員会を開きます。 石油に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許可いたします。板川正吾君。
○板川小委員 私は、当面の石油の諸問題について、大臣がおられませんから、次官及び関係局長に質問いたしたいと思います。 質問の項目は、まず第一は丸善問題、第二はカフジ原油の引き取り問題、第三は石油の当面の諸問題というふうに分けて質問いたしたいと思います。 まず第一に、丸善石油問題について、これは大臣おりませんから局長でいいですが、丸善石油が資金の行き詰まりのために、ユニオンという外資の資本参加を求めておる、あるいは向こうからそれを条件として出したかどうか別でありますが、とにかく資本参加をさせようとしておる。九月二十九日の新聞によりますと、専務をアメリカへ派遣さして交渉をしておる。あるいは丸善石油の再建ということで、九月二十二日にも「外資系への転身も秘め」ということで、いろいろ民族系の石油会社が行き詰まったために外資と提携しよう、あるいは資本参加を許そう、こういう形のことが新聞に出ておるのでありますが、この問題については、政府はどういうような現状認識か、どういう程度まで承知しておるのですか、これは一つ前提として伺います。
○佐橋説明員 お答えいたします。 丸善問題がいろいろ新聞その他には取り上げられておりますが、ただいま先生の御指摘のような点につきましては、まだ正式に外資法に基づく申請が出ておりませんので、ここで詳細御答弁をする限りではないと思うのであります。
○板川小委員 丸善問題については、資本提携、資本参加を求めるというような外資法の手続が提出をされておらないから知らぬと言うのですが、一日前の新聞で申請をしたとかいうような報道もされておりますけれども、これは承知しておりませんか。つい最近の情報ですよ。
○川出説明員 今日現在のところ、外資法に基づく申請は出ていないわけでございます。
○板川小委員 局長クラスのところへはまだ具体的な事実としてそういうものはないかと思うのですが、しかし、今日石油業界では、民族系資本であった丸善石油が身売りをするということが、これは事実として報道されておるのです。ですから、手続があった、なしは別として、全然鉱山局長、企業局長もこの問題を知らぬということじゃないと思うのです。ですから、こういう事実として、一つ以下若干の質問をしたいと思うのです。 丸善石油が経営の悪化を来たして、特に資金調達において非常に行き詰まってきたということの原因は、どういうふうに了承されておりますか。どういうようなことでそういう結果になってきたか。これは特に鉱山局長の場合には、全然無関心であり得ない問題だと思うのです。当然これは外資法による申請があってから気がついたということであるべきじゃないと思うのです。ですから、どういうわけでこの丸善石油がそういうような経営行き詰まりを来たしたか、そういう点について承知していることを伺いたい。
○川出説明員 業法もできたばかりでございますし、企業の内容に行政官庁としてあまりタッチすべきものでもございませんので、経営の内容がいかがな状態になっているかは、私承知していないわけでございます。想像されますところは、最近の極端な石油製品の下落、これはどこの会社も影響を受けておることではございますけれども、丸善石油につきましては、設備の拡張も急テンポであったということなども加味されまして、あるいはそのほかにも原因があったのかもしれませんが、いろいろそういうような事情が合わさって起きた現象ではなかろうかと想像いたしておるわけでございます。
○板川小委員 石油の市況の悪化が大きな原因だ。そうであるならば、丸善以外の民族系の資本もそういう結果になってくると思うのですが、そうでない、丸善以外の民族系資本のところは、そういう状態になっておらない。丸善だけ先行して最初に浮かび上がってきたということは、丸善だけに一つの原因もあるのではないかと思うのです。これは世評ですが、世評によると、放漫な経営であり、あるいは社長のワンマンが他の批判を許さないというようなこと等があって、一番最初に浮かび上がった、こういうことが原因をなしているのではないか、こう言われておる。これを私は、政府もあえて中へ入ってどうこうすべきじゃないと思うし、われわれもそれはそれとして、その問題を追及しようという意味じゃございません。しかし、丸善石油の経営者の不手ぎわという問題、これは、私はその経営内部において責任をとってもらいたい、追及してもらいたいと思うのですが、私の言いたいのは、とにかくそういうことはそれとして、丸善石油がつぶれて外資に身売りをした場合に、丸善石油が持っておる精製販売の一〇%のシェア、これが外資のひもつきになってしまう。ということは、石油業法を審議したときも、三分の一程度国の影響下に置くような方法を講じておる。これは、民族系資本をなるべくそういう形に育てていけということもあるでしょう。それからまた、石油行政の自主性、金を少し借りたら百パーセント原油を買わなくちゃならぬというひもつき、こういうことでなく、自主性を取り戻すような政策をとるように、政府はそれを助成するように、こういうことを石油業法では附帯決議としておるわけなんです。だから、丸善石油が外資に身売りをするということは、石油業法なりあるいは附帯決議の点から考えると、われわれとしてはどうも好ましい傾向じゃないと考えておるのですが、局長は——次官でもいいですが、どういうようなお考えですか。
○川出説明員 先ほど企業局長から御答弁申し上げましたように、具体的な丸善問題につきましては、まだ申請も出ていないことでございますから、これに対するいろいろな意見は差し控えたいと存じます。ただ、一般的な問題といたしましては、石油業法審議の際のいろいろな国会における御論議、それから石油業法に、通過の際につけられた附帯決議の趣旨、経営の自主性ということを、今後の石油の行政上尊重して力を入れていかなければならないというような御趣旨のように思っておりますが、これは一般的にそうあるべきじゃないか、私はそう考えております。
○板川小委員 これは企業局長にお伺いしますが、丸善が外資の資本参加をさせるという場合には、外資法によって認可を求める、外資法十一条によって主務大臣の認可を受けなければならない、こういう形になっておると思うのですが、いかがですか。
○佐橋説明員 仰せの通りであります。
○板川小委員 私外資法については詳しく存じませんが、新しい設備をつくるとか、あるいは外国の大きな機械を入れて工場を合理化して生産性を上げるとか、そういう生産なり合理化なりに非常に寄与するような場合、外国資本と提携してやるということは、従来これは当然あったと思うのです。しかし、これも仮定の問題ですが、丸善石油の経営の行き詰まりということが、伝えられるように経営上の失敗、放漫政策の結果だ。その結果、従来のように外国資本の参加をさして救済できればいいんだという、この外資の導入の仕方は、私はどうも将来重要なる問題になるだろうと思う。たとえばいろいろな経営を失敗して、外国の関係に身売りすればいいんだということで外資を入れるということは、この外資法の建前から言っても——法律的には禁止事項はないかもしれませんが、これは八条にもありますように、新しい工場を拡張されるとかいうような場合には別として、経済上の失敗の赤字を外資を導入してこれで建て直すという形は、外資法の建前からいって好ましいことではないと思うのです。この点の考え方を企業局長はどう考えておられますか。
○佐橋説明員 外資法の運用は、御承知のように、株式の取得、技術の導入、あるいはローン、社債、いろいろ外資を導入する場合には政府の許可を受けなければならぬことになっておるわけです。外資法の運用は、必ずしも設備の拡張といいますか、あるいは新しい工場を建設する、あるいは外国の機械を購入するというような場合に限ってローンなりいろいろ認めておるというわけではありませんので、これは運転資金の場合といえども、法の建前からは当然運用あるいは許可し得るものだと考えております。ただ、先生の御指摘のように、経営が放漫であったために赤字が出た、それを外資に依存するというのは、必ずしも好ましい事態ではない、このように考えております。
○板川小委員 ですから、そうすると、問題は丸善の内容にもよるのですが、これは仮定の問題ですから……。人の不幸を喜ぶものではないのですが、ただ、そういうところに原因があったとしたら、私は特に外資法の面では慎重な規制を加えるべきじゃないかと思いますが、これは外資法の建前であって、しかし、石油行政の建前から言えば、私はこの民族経営のひものついてなかった丸善石油というものが、外資に身売りをするということは、石油業の建前からいってこの際好ましい方向ではない。では丸善石油をどうすればいいのだということになるのですが、実はこれは私大臣に直接伺いたかったのです。それが丸善石油の経営者の責任は責任として、しかし、これを外国に身売りすることはわれわれとしては避けたい。そのためにはどうしたらいいか、一つの考え方があります。それは私は、丸善の立て直しというのは、もし伝えられるようなことであれば、立て直しが必要であるとするならば、電力業界に出資をさせるなりして救済策をとらせる。電力業界あるいは鉄鋼界、こういう形で救済策もあり得るのじゃないか。しかし、電力業界なり、あるいは鉄鋼業界なり、石油大消費産業があまり積極的でなければ、国策会社である電源開発にその救済策を講じさせてもいいんじゃないか。電源開発は、御承知のように、水力発電を中心に開発される。十年を過ぎて、大体日本における電力、水力発電の工事というものは、山を越しております。そうすると、将来は電源開発というのは、水力ばかりでなく、火力も当然やってもいいんじゃないか。だから、その電源開発が火力の原料である石油のところへ出資をするということは、決して形式上おかしくはない。だから、私は、電力経営の会社に持たせるなり、あるいは電源開発に持たせるなりして、丸善石油の身売りというものを防ぐような考えはどうだろうかと思うのですが、この点について一つ、これも仮定の問題でしょうが、しかし丸善のこの行き詰まりというのは、だれが見ても事実のようでありますから、そういう方法はあり得るものかどうか、これに対する所感を承りたい。
○佐橋説明員 先ほど来御答弁申し上げましたように、まだ申請が出ておらない段階でありますので、事実丸善がどういう経理状態で、どういう目的で借款を期待しているかという点について、詳細調べた上で、ただいま先生の御指摘のように再建が必要だというような事態になりますれば、これはいろいろ役所としても考えてみたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、現在巷間伝わるような情報しかわれわれは持っておりませんので、当事者から詳細に聞いた上で判断をいたしたい、こう考えております。
○板川小委員 鉱山局長どうです。
○川出説明員 私も同様でございます。
○板川小委員 この丸善問題は、実は社長が上京されて、政界の上層部に盛んに陳情されているとかいうようなことも聞いておる。しかし、上の方で——下の方までまだ通ってない。一つこれを機会に、事実であればやはり問題ですから、石油業法の附帯決議の精神の上から適切な指導をしてもらいたいということを要望いたします。以上で一応丸善問題を打ち切ります。 次に、カフジ石油の引き取り問題について、鉱山局長にお伺いをいたします。 十月一日より自由化が強行された。カフジ原油の国内引き取り問題が、その後新聞等によると、植村試案が出た。月六十万トンの割。しかし、引き取る方の石油連盟の方は、四十万トンか、四十一万トンか、とても応じられないというようなふうに報道されておりますが、昨日も石油審議会があったようですが、この問題は解決をしましたか。引き取り問題は解決しましたか、お伺いをいたします。
○川出説明員 アラビア石油の引き取り問題につきましては、先ほどお話がございましたように、今折衝の段階でございまして、石油審議会の会長の植村さんが中に入って調停をしておるわけでございます。昨日石油審議会を開きまして、植村調停案を中心に論議をいたしました。その内容は、本年度五百万キロ、来年度八百万キロ、再来年度一千万キロベースでございます。三十六年は百五十万キロの実績をおさめております。本年度に入りましてからは、四月から九月までの実績が百五十一万キロでございます。従って、十月以降生産の方では八十万キロベースに到達するのをいかに調整をするかというのが、問題の中心でございます。昨日議論をいたしましたが、すでに十月になっておりまして、各社の生産計画とにらみ合わせて、もう少し議論の内容を詰めてみたいという業界の希望もございました。きのう、形の上では決定をいたしておりませんが、今月中に石油審議会を開いて、そこできめるということで、きのうは終わったわけでございます。
○板川小委員 カフジ原油は、十月から年間一千万トンの採油をするベースの設備もできた。ところが、その引き取りがなかなかうまくいかない。一千万トンというのは、大体月八十万トン、しかし、引き取る側からいえば、精製設備を持っておりませんから、石油連盟加盟の諸会社に引き取りを頼む。しかし、そこではいろいろの事情があって、月額四十万トンしか給油ができない。そこで植村試案というのが出て、六十万トン、年間来年度は八百万トンという形になった。この十月から自由化をされておるのですから、本来ならば、多少まごまごしても九月中にそれがきまるというのが普通だと思う。しかし、十月上旬を過ぎてもなお十月分からのものがきまらぬ、こういう状態でおるわけですが、このカフジ原油が引き取れないという理由ですね、それはどういう点にあるのですか。新聞等によると、サルファ分が多い、あるいは値段が高い、あるいは設備の都合上一〇%をこえてあの原油を混合するわけにいかないというようなことをいわれておるのですが、事実そういうような理由で引き取りを渋っておるのですか。
○川出説明員 いろいろの理由があろうかと思いますが、昨年百五十万キロでございます。それからアラビア石油の計画では、本年度が六百五十万キロ、つまり一年に五百万キロの生産増加というのが、現実の問題になって議論が始まったわけでございます。本年度の原油の処理量の増加は約五百万キロ、若干それを上回るというところでございます。従って、アラビア石油の生産量があまりにも急速にふえたということが、問題を困難にしておる一つの理由だと思います。原油の日本の市場に対する売り込み競争というのが非常に激しいのが現実でございますから、こういう点から考えますと、基本的にはそこに非常にむずかしい問題があると思います。なおそのほかに、ただいま先生御指摘のように、アラビア石油の油の質の問題、たとえば硫黄分が多いとか、あるいは軽質分が少ない、あるいは軽灯油分が非常に少ないというようなことで、日本の石油製品の構造の問題について、量があまりに急速にふえなければ問題はないのですが、あまりに急速にふえるために、その質の問題が問題にされるという現実の問題が、さしあたって十月以降のものについてはあるようでございます。ただし、これが来年、再来年ということになりますと、だいぶ先の話でございますので、今からこういう準備をすることもできるわけでございますが、当面十月以降の問題は、すでに配船の手配を終わったところもございますし、生産計画も現在立てておりますものですから、その辺をもう少し詰めて研究をする時間的余裕を若干持ちたいというのが、昨日の石油審議会の議論であったわけでございます。
○板川委員 日本と同じような状態が、フランスでもあったと思うのです。サハラの油田を開発して、急速にあれが伸びて、最近は一千六百万トン掘っておると思うのです。これが従来フランスの国家資本を入れて開発をして、そのためにフランスでは、サハラ原油が入ったために、ある意味じゃフランスで売っておる外油系の会社は、それだけシェアが縮まったと思うのです。しかしフランスでは協力しておったようです。フランスではサハラの原油というのは、カフジの原油と同じような性質を持っておると思うのです。ちょっと記憶違いかもしれないのですが、多分そうでしょう。硫黄分が多いというようなことで似ておると思うのですが、そういう問題もなく急速にサハラ原油がフランスでは引き取られておる。このカフジ原油ならば少なくとも外貨の四割は節納できると思うのです。これは大へんな金です。国家の財政上からも、国際収支の上からも非常な貢献をしておるのですね。だからいろいろな関係でサハラ油田とフランスの国とのような形はとらないけれども、しかし同じような状態であるわけです。ところがそれが開発ができてさあどうぞ十分間に合うということになりますと、それが多過ぎて日本の消費を上回るというなら別ですけれども、四千何百万トンのうちでまだ八百万トン程度しか入らないわけですね。だから私はこれが引き取れないという理由がどうもはっきりしないと思うのです。硫黄分が多いとかあるいは値段がというふうなことを新聞等でいわれておりますが、硫黄分が多いということははっきりしておるところですが、この硫黄分の割合からいったって値段はそんなに高いように思えないですね。硫黄分が二・七から三%で二千九百四十四円というのが三十六年度で発表されておるようですが、これがその前後の値段と比較してもそう特に高いということじゃないと思う。だからどうして引き取れないのか。その原因は、私が再三言っておりますように、外資系の原油会社と提携しておるいわゆる原油引き取り契約というものが大きなじゃまをしておるのじゃないか。ここに結局は高いとかサルファが多いとかあるいは何とかかんとか、理由というのはいわばつけ足りのようなもので、本質的には原油引き取りの国際契約というのが一番じゃましておるのじゃないかと思うのですが、こういう考えを持ちませんか。実際はそうじゃないですか。どうです。
○川出説明員 なかなか答弁に非常にむずかしい問題でございまして、やはり長期的に原油の購入体制をとっておるということは、確かに急速に新しい原油が伸びてくる場合は、かりに硫黄分が少ない油の場合でも問題はあろうかと思います。しかし日本の石油行政としましては、国際協調ということがやはり一つの原則でございまして、それとのいろいろ調整をはからなければならぬことも必要であるわけでございます。現実の問題としては、先ほど申し上げましたことを繰り返すことになりますけれども、十月以降の生産計画というものはすでに各社きまり、その原油の購入計画もそれぞれの手当を具体的に終わっておるものですから、それとどういう調整をとろうかということで努力をしておりまして、植村調停案に近づけるあるいはそれにするということがまさにきまろうとしておるところでございますので、さよう御了解をお願いしたいと思います。
○板川小委員 誤解ないように言いますが、私も別に国際協調を破壊しようと言うのじゃないのですよ。ソ連原油を全部買ってまかなえと言うのじゃないのです。またアラビヤ石油だけでまかなえ、そういうことも量的にいってできないはずです。しかし国際協調をするといっても、これは平等な、対等な立場でなければ国際協調というのはないのじゃないですか。不平等な契約を押しつけられておって、そこに国際協調なんというのはないじゃないですか。できないじゃないですか。だからその国際協調を、私は、今の原油購入契約のような不平等な契約を押しつけられておって、それに甘んじることが国際協調というなら反対です。そういう考え方はとってもらいたくない。政府としてもとるべきじゃないと思うのです。だからそういう不当な契約がじゃましているなら、国際協調の上からいってそういう契約を是正すべきじゃないかという考え方を持つのです。これは同感だろうと思うのです。 そこで公取委員長にちょっとお伺いしますが、石油の外資系の会社が原油取引の契約について公取で調査を開始したという報道がされておりますが、その後どういうような調査の結果——結果が出なければ中間の報告でもいいのですが、どういうふうな状態でその調査を進めておりますか。
○佐藤説明員 全量引き取りあるいは全量供給を内容とする国際契約につきましては、この委員会におきましても前からお話がありましたので、またわれわれの方としても重要な問題であるので調査をしております。ただ非常に時間がかかるので、ときどき主務課から中間報告を受けておりますが、現在の段階におきましては全量引取契約というものにつきましては、御承知の通り不可抗力条項というのがありまして、特定な場合にはこの全量供給の例外が設けられておる、それがどういうふうに運用されておるか、文字通り厳格に運用されておるか、あるいは相当幅広く不可抗力といえなくとも、若干入れておるのじゃないかという状況を実は調べておるのです。その調査の結果によりますと、たとえば日本石油精製とカルテックスの契約でございますが、その契約によりますと、契約履行の内容としてどういうふうに石油が入っておるかと申しますと、全量供給といっておるけれども、一割足らずはそれ以外の石油が入っておる、アラビア石油とかスマトラ石油とかわずかでございますが入っておる。のみならず、今お話のありました植村審議会長のあっせんでその幅がさらに広められるのではないかという状態にあるのであります。われわれの方で石油連盟等の意見を聞いたところでは、必ずしも不可抗力条項というようなものを厳格にやっておるのじゃない、ある程度はゆるめておるという情報を得ております。そういう関係で、現状といたしましては植村会長の調停案がどうなるか、全量供給契約は契約だけれども、それがどういうふうに運用されておるのか、その実態、運用に注目しておる次第であります。なおかつ、この契約をたてにして、非常に高い石油を売りつけているのじゃないか、そういう点もあわせて研究さしておる次第であります。そういう研究がもう少し進めば、ある程度われわれの方の意見も出るかと思っております。
○板川小委員 全量契約だけれども不可抗力条項がある、従来の実績を見るとアラビア石油なりスマトラ石油なり若干入っておるということですが、これは九月までは自由化でなかっ九のですから、政府の指導でアラビア石油、スマトラ石油を引き取ってもらいたい、こういうことをいって引き取ってもらっておったわけです。ただ十月以降自由化になって引き取りが渋っておるということは、結局そこに原因があるのじゃないか、だからこういうことになってからじゃいかぬから、その契約が問題だということをわれわれは事前に——あの当時はそれは割当ですから取らざるを得なかった、その段階ではそれはいいけれども、この契約ではやがて自由化になった場合に問題がありますぞ、この契約は独禁法六条の三ですか、これに違反じゃないかと言っておるわけです。さらに調査を積極的に進めてもらいたい、そしてまとまったらなるべく早く文書で報告をしていただきたい、こう思うのです。 それから、これは次官でもあるいは局長でもいいですが、九月十四日の朝日新聞によると、通産大臣が閣議後記者会見でカフジの原油引き取りについて植村私案、月間六十万、これが最低だ、これを引き取らない場合にはやむを得ないから買取機関設置もやろうというように語ったと大臣が言っておる。これは新聞に報道されておる。きょうはこの点を一つ大臣に確かめたいと思ったのですが、そういう報道に誤りなくんばもうそろそろ私は買取機関設置というものを具体的に取り上げていくという構想を持っていいのじゃないか、こう思うのですが、買取機関の構想というのは具体的に固まっておりますか。
○川出説明員 朝日新聞の報道につきましては、私、大臣の会見の席上にいなかったものですから、それがどういう意味なのか存じていない次第でございます。この前の国会のときには、議事録を読みますと大臣は少なくとも慎重に検討しようということを答弁されておられたと記憶いたしておる次第であります。 なお、買取機関の問題につきましては、石油業法の通過の際に附帯条件として国会で決議されております。その趣旨を尊重いたしまして、通産省で実は四案分類をいたしまして発表したわけでございます。その具体化の問題につきましては、アラビア石油の引き取り状況の問題も無関係ではございませんので、それを見つつ研究を重ねておるところでございます。現在具体的にどういう構想が固まっておるかというところまでいっていないわけでございます。目下検討中でございます。
○板川小委員 検討中々々々も限界があります。いつまでも検討中で、このままずるずるいってしまうということがあってはならない。これはどっちみち国会の決議もあるのですから、私は早急にあの発表されたものよりももっと肉づけした案を立案して次の国会に一つ出すような態度を進めてもらいたい、こう思います。しかし、このアラビア石油の引き取り問題はどうなんですか、このままでずるずるべったりできめないで、石油審議会で先にいってもきまらない、このままで当分いくのですか。それとも、一つこの辺でどっちかにはっきりけじめをつけるべきじゃないですか。いつまでもこのままで審議会を開いたがきまりません、四十万トンだ、六十万トンだ、こういう形でいつまでもおるつもりですか。
○川出説明員 現在せっかく植村審議会会長が御努力中でございますので、なるべく円満に話し合いがつくことを期待をし、またつくものと確信しておる次第でございますけれども、政府といたしましては、いつまでもこれを御指摘のようにずるずるべったりに延引する意図は毛頭ございません。けりをつけたいと思います。
○岡田(利)小委員 関連して。今のカフジ原油の引き取りの問題ですが、これはもう相当長い間議論されてきて、しかも一千万トンになるであろうということは一年前から予想されておったわけですね。そこで私は、現在の政府のやり方なんですが、何か責任を回避して、いわゆる植村私案ということでごまかしておる。政府の方は一体、その植村さんの構想を推進してそれでできれば引き取りをしたいということがほんとうの腹なのか、それともこれは石油業法が通過する際に附帯決議をつけられた、あるいはエネ懇から答申された一手買取機関を最終的にはやはりつくらねばならぬ、こういう腹を固めておられるのか。私は、やはりそういうあいまいな態度が今日なお問題をおくらしておるのではなかろうか、こういう判断を実は持っておるわけです。極端に言うならば、二兎を追う者は一兎をも得ずということもあるわけですが、政府がやはり明確な腹をきめることによって事態は急速に解決するし、進むのではないか。一方においては、九州石油のこれが許可の条件としてカフジ原油の三〇%の引き取りを押しつける。何を考えて、どこに重点を置いて、一体どういう展望に立って考えておるのか、この点がどうもわからぬわけです。あまりにも政治的判断が多過ぎるのではなかろうか、こういう気が実はするわけです。この問題は今始まった問題ではないのですから、このカフジ原油の問題のみならず、国内原油の問題、こういう全体的な石油、油の問題から考えて、一体将来の展望としてどうなのか、こういう展望が全然ないのではないか。研究中、研究中とは言うけれども、実際にはそれはどうも政治的な研究、検討にしかすぎないのではないか、こういう気がするわけです。ですから、これはやはり植村試案の方向で協調できないとするならば、やはり政府としては国内原油の問題もあるのですから、そういう問題も含めて、スマトラも含めて、一手買取機関をつくらざるを得ない、こういう明確な腹があるかどうか、これは政務次官でもけっこうですし、局長でもいいですが、そこら辺、どこまで腹をきめておるのか、その点はっきり承りたい。
○川出説明員 買取機関の問題なり、あるいはさらに進んで国策会社の問題なりと申しますのは、影響するところがきわめて大きいわけでございますから、政府といたしましても慎重に検討をしておるわけでございます。この問題についてはやはり非常な高度の政策問題でもございますから、私からここでどういたします、あるいはどういうふうな方向で今きまりかかっておるかというようなことはちょっと申し上げにくいので、その点はお許し願いたいと思います。
○岡田(利)小委員 先ほど局長は、特にこの問題を扱うにあたっては国際協調ということが十分配慮されなければならぬ、こう言われたのですが、私はそうだと思うのです。しかし、今日国際協調をしづらくしたのは、これは私は政府の責任だと思うのです。野放図な石油行政というものが今日国際協調の面、特にアラビア石油開発に伴って非常に困難な事態をみずから招いた、こういう判断を私はしておるわけです。 そこで、ではエネルギーのセキュリティを考える場合に、各国においても協調というけれども、対立しつつ協調し、協調しつつ対立する、こういう過程を繰り返して、いわゆるエネルギー行政、エネルギー政策というものを実施していると思うのです。ところが日本のエネルギー政策、政府のエネルギー政策を見ると、協調の面についてはずいぶん強調されるのだけれども、対立の面については、非常に慎重ではなくしてちゅうちょし過ぎておる。先ほど公取委員長にも板川委員から質問があったのですが、そういう点も積極的に解明されない。ですから、そういう点でちゅうちょし協調するというのが日本政府のエネルギー政策ではなかろうか、こういう感じを実は強くするのです。ですから、これからの日本のエネルギー政策を考える場合に、国際収支の面あるいはまたエネルギーのセキュリティの面から考えても、協調するという態度とともにやはり対立せざるを得ない、そういう必然性を持っている、そういう現状に置かれている。そういう点を明確に政府が大胆に打ち出していかなければならないと思うんですね。それは単にこの問題でなくして、石炭の問題もそうでしょう。あるいはその一次エネルギーの問題のみならず二次エネルギーの面から見ても、そういう総合調整をする場合に結局そういう点が出てくるわけです。この点がはっきり態度としてきまらなければ、私はどうも総合的なエネルギー政策が進まないのではないか、そして悔いを千載に残すことになりかねないんじゃないか、こう思うのですが、こういう点についてどうお考えになりますか。
○川出説明員 各国の制度を引用なさいまして御批判があったわけでございます。昨年の石油調査団の報告によりますと、国によって違いますけれども、確かに相当の協調はいたしますが対立いたしております。これは間違いないところではないかと思います。政府としましても、協調しかつ対立をしておるつもりではございますが、御所論のように別の観点から見ると、必ずしも対立してないというお話でありますが、そういうつもりで行政をしておるつもりでございます。
○岡田(利)小委員 私は、関連ですからもう一点で終わりますが、私は、一手買取機関の構想というのは、単に膨大に生産をされるカフジ原油の引き取りだけを考えて一手買取機関というものが附帯決議につけられ、あるいはエネ懇から答申されたものではないと思うのです。これはもう御存じの通り、国内石油資源の将来にわたって長期的に安定した開発をしていくというねらいも謝るでしょうし、あるいはまたソビエトの原油買い取りについてもある程度のやはり考慮を払いつつ、ああいう機関の構想が答申をされ、さらにまた本院でも附帯決議として一手買取機関の問題が提起されたと思うんですね。ですから植村試案では、たとえばそれが百パーセント通ったとしても、あとの二つの面はこれは解決されないわけですね。そういう意味で、一手買取機関というものについてどう考えておるのか。どうも答弁を聞いておると、カフジ原油の問題が解決されればそれはまあいいんじゃないか、そうであるならばそれ以外の問題は一体どうするのかという点の関連について、一体どこまで腹をきめられておるのか、もし一手買取機関がうまくいった場合には、今のあなたの答弁ではこれはつくらぬということでしょう。植村試案の通りにいったらこれはつくらぬということでしょう。その場合には国内石油資源の問題、これらの問題については一体どういう政策を考えておるのか、この点だけをお聞かせ願いたいと思います。
○川出説明員 特殊原油のうちアラビア石油問題、北スマトラ問題がございます。仮定といたしまして開発原油の問題が処理されましても、国産原油、純粋の国土から出る原油の問題の処理が未解決に放置されることは許されないことではないかと思います。この解決策としまして、昨日の石油審議会で三案ほど提示をいたしまして論議をいたしました。まず前提になりますのは、国内の石油製品の価格がコストを割ってあまりにも低いということが問題を非常にむずかしくしておるというのが指摘されたわけでございます。それから国産原油の引き取りにつきまして、何かプールする機構が必要ではないだろうか。現在三社で引き取っておるわけでございますけれども、これをプールする機構、あるいはプールする計算、そういうものの機関が必要ではないかという意見が強かったわけでございます。この二点について現在研究いたしております。
○板川小委員 このカフジ原油ですが、これは植村試案でも、原則からいえば来年度二百万トン引き取り未了ということになるわけです、出荷能力からいえば。ですから、われわれこれでもどうかと思うのです。しかし、それでお互いにいい、二百万トンは一年おくれてもいいというなら、それはそれでいいかと思うのですが、とにかくこの問題をいつまでも未解決の状態に置くべきじゃない。だから、私は早急に一つこの問題を解決してもらいたい。そこで先ほどの大臣の新聞談話等から考えても、一つ踏み切って買取機関なりを設置して国内原油もあわせて解決策をとるべきじゃないか、こう思います。この点一つ強く要望いたしておきます。 それから次は当面の石油行政の問題について伺いますが、石油業界の当面の現状というのを一体どういうふうに考えておられるかということを聞きたいのです。それは第二の丸善、第三の丸善、こういうものが出るおそれはないか。そうちょいちょい出られると問題ですから、おそれはないか、こういうことを聞きたいのです。どうですか。
○川出説明員 これは将来の問題に属することでございますし、百パーセントないということはちょっと言いにくいかと存じます。と申しますのは、自由化以前から起きている現象でございますけれども、シェアの、国内の市場の獲得競争というのは、現在きわめて熾烈でございます。そのために市況もきわめて悪化しておるような状況になっておりまして、こういう事態が今後も長期的に継続いたしますと、経営がきわめて困難になる可能性もあろうかと思っておるわけでございます。従って、自由化はいたされましたけれども、石油業法の運用と石油精製業界の自主性と申しますか、常識と申しますか、そういうものと相待って、この危機を乗り越えたいと思っております。
○板川小委員 第二の民族系資本が第二の丸善、第三の丸善になる可能性も現状からいうとあり得るという状態じゃないかと思うのです。そういうような状態になっておる市況悪化の原因というのは、一体どこにあるのですか、自由化に入ったら、実力の競争ですから、実力の競争でシェアを拡大していく。これはそういう約束で政府は自由化をしたのですから、国際石油資本からいえば、そういう場を与えられたのですから、当然自由に力でやっても、私は決してそれを悪いと言えないと思うのです。そこに石油の自由化の問題があったと思うのですが、しかし、自由化をやっている国なんというのは、今岡田君も言ったように、どこの国でも石油は規制をしておるのです。アメリカでも石油の輸入は制限しておる。アメリカが石油の輸入制限をした原因は、西海岸地方では日本のガソリンの方が安く手に入るということで、自国の精製業者が脅威を受けるからということがきっかけじゃなかったですか。アメリカでは、自国の石油産業を保護するために、石油の自由化をしてないじゃないですか。だけれども、とにかくした。自由化したら、私は、民族系の資本が、出光さんがいかに強いといっても、さか立ちしてもかないっこないと思うのです。ある本に書いてあったのは——私はこの資料がどれだけ正しいかわかりませんが、専門の本ですが、その本には、大体一〇〇のうちの三分の二を、原油の段階で、王様と掘った方の会社がまず折半する、三分の一ずつまず石油を掘る段階でもうけをとる、たとえばキロリットル三千円で売り出すならば、二千円は王様と掘った方の会社で利益を得るという形で、とにかく三分の二は王様と掘った方で利益を得る。あとの三分の一を持ってきて、精製販売をしてもうける。その精製販売の会社の中へ五〇%資本が入れば、利益の半分は持っていかれる、だから、三分の一の半分しか、国内資本というのは、提携会社はもうけがない、こういうのですね。しかし、外油系では、販売でどんな赤字が出ても、そういった採油の段階でもうけておりますから、全体としては決して損はない。しかし、日本の民族系の資本のように、原油を買ってきて販売だけで利ざやをもうけようというのですから、ソ連油を買ったりなんかして多少もうけようとしても、これは競争をやったら勝てっこはないですよ。だから丸善のような形のものが出、それは丸善の経営者は責任がありますけれども、第二、第三のものも出る可能性がある、こういうところにあると思うのですね。だから私は、国の影響下に置く、エネルギーの自主性を確保するというためには、やはり国が民族系に対しては相当な手当も考えなくてはならぬじゃないか、これは附帯決議にありますが、そういうことも当然考えなくてはならぬじゃないか、こう思うのです。 そこでこの当面の市況悪化の原因は、自由化によってシェアを拡大しよう、だから販売の段階でどんな赤字が出ても、当分がまんしてやってもらう。そうして民族系をつぶしたり自分のひもつきにすれば、将来安定した市況になり、安定した値段で十分売ることができる、こういう形をとっておるのじゃないか、私はここに市況悪化の最大の原因があるのじゃないか、こう思うのですが、どうですか。
○川出説明員 原油の採掘をしておる段階の利潤の問題ということも、御指摘のようなことがあろうかと思いますけれども、日本の石油の市場で現われておりますただいまの現象は、あるいは石油製品の値段の暴落は、過当競争と申しますか、市場のシェアをおのおのが拡大しようとしてそういうような現象を呈しておると思うのであります。
○板川小委員 ちょっとお伺いしますが、アメリカ系の石油会社のアメリカにおける原油の販売価格と日本における原油の販売価格はどういう差がありますか。
○川出説明員 原油は運賃の関係がございまして、日本の方が安いそうでございます。
○板川小委員 これは原油を運ぶ距離によって、日本に近いところ、たとえばアラビアから日本は距離が近いし、アラビアからアメリカへ持っていったら距離が遠いから、アメリカは船貸がかかるから高いにきまっていますが、その距離のあれを除いて、原油だけで、アメリカでとれる原油の値段、たとえばメキシコ湾からとれる原油がアメリカで幾らで売られているのですか。これが日本で買う原油の値段とどう違いますか。日本の方が安いのじゃないですか。
○川出説明員 ただいま資料を持っておりませんものですから、調査の上お答えいたしたいと思います。
○板川小委員 局長は資料を持っていないということですが、私も詳しい資料はないのですが、日本の方が安いと思う。そうすると、これは私不思議に思うのですが、日本の綿製品や陶磁器や洋食器がアメリカの市場で問題になる。それは反対の理由がダンピングだ。日本の市場よりも非常に安売りしているというところに非難があるのですね。逆にアメリカの市場で売っている原油よりも、日本へきて安く原油が今売られておったとしたら、今度は逆の立場からアメリカ原油のダンピングということになりませんか。それはシェアの拡大の目的のためダンピングをしているという形にとられませんか。とられた場合に、今度は一つ独禁法でこれを取り締まる方法はございませんか。これは仮定の問題ですが、もしそうであったらどうなりますかということを公取の委員長にお伺いいたします。
○佐藤説明員 ダンピングがあれば独禁法の不公正取引として取り締まりを受けます。ただ、ダンピングがあるかないかということは、なかなか認定のむずかしい問題で、自由競争ですから安く売ったらいかぬというわけではないので、その安く売る程度の問題でして、たとえば原価を割って売る、こうなると問題なのですが、ただ安いということですからダンピングであるとは考えておりません。
○板川小委員 不公正取引は、御説のように原価を割って市場を支配しようというような場合に、あるいは経済的な強者の権利を乱用するということに通ずると思うのですが、公取として、今のたとえば石油の乱売的な状況というのは原価を割っていない、従って、不公正取引には該当しないかどうかということを検討したことがございますか。
○佐藤説明員 あまり詳しくは研究していませんが、国際連盟でしたかの調べによりますと、原価は相当安いということを聞いているわけです。そういう意味におきましてダンピングがあるという断定を下す段階にまで至っておりません。
○板川小委員 現在の市況からいって標準価格を公示するという問題は考えられませんか。これは石油がエネルギーの大半を占めているという状態、このエネルギーがあらゆる産業の血液になっているということ、これはただ単に自由競争という範疇だけで考えるべき問題じゃない。どこの国でも石油というものはそういう意味では規制をしているのです。綿布や洋食器なんかと違うのです。安売りすればいいというだけではないと思うのですね。そこで石油業法が標準価格制度というものを作ったわけですけれども、現状はこれを公示するという段階とは考えませんか。
○川出説明員 昨日の石油審議会でも論議が出たところと思いますが、私としましては現在の石油製品の日本の市場における価格というものは、十五条の標準価格、これは公定価格でもございませんけれども、その要件を備えておるのではないかというふうに考えておる次第であります。
○板川小委員 そうすると場合によっては標準価格を公示するという意思がありますか。
○川出説明員 これは石油審議会の議を経なければいけないことになっておりますので、昨日の審議会に出して議論をしたわけでございます。従って、石油審議会でそういう必要があるということになれば、政府としても公示しなければいけないと思います。
○板川小委員 最近業界で自主調整ということでやっておるようですが、外資系がこれに参加しておりますか。
○川出説明員 外資系と申しますか、合弁会社——日本の資本と外国資本と一緒になっておる会社は出席しております。それから純粋の外資、百パーセント外資で日本の法人であるものは、全部は出席していない、出席しておるのもございます。
○板川小委員 時間もきましたようですから、結論だけ申し上げたいと思うのですが、石油業法をわれわれがつくろうと推進したときにはいろいろと批判がございました。しかし、自由化すること自体が私は反対であったのですが、自由化の段階としては、石油業法がなかったら、これはある意味では大へんではなかったかと思う。たとえば盛んに日本の市場を拡大をしようという外国系の某会社がどんどん精製設備をつくったら、競争はもっと熾烈になったかもしれない。市場支配の目的で、損をしてもとにかく当分シェアを拡大しておこうというような方針で出た場合に、今の標準価格制度があります。しかし、標準価格公示は実はそれほど私は効果がないと思うのです。これを守らなくても罰則はございません。守らなければ将来設備を拡充するときに許可しないぞというようなことがあるかもしれないけれども、設備を持たない会社もあるのですから、そういう心配はないということもあるかもしれない。結局なかなか石油業法ですら十分ではない。石油業法をきめるときに、数年の後にこれを緩和の方向で再検討する必要がある、こういう条項が原案にある。これは場合によっては強化する方向もあるのではないか。再検討ということはいつの場合でも必要ですから再検討はいい。しかし、緩和する方向で再検討というのは必ずしも当を得てない。場合によっては強化もあり得る、こういうことをわれわれは主張し修正したと思う。そうすると、こういう機会に石油業法を実際運用してみて、必要あらば強化するということもあっていいのじゃないか。その方向というのが附帯決議等に十分盛られておりますように、民族系の石油資本というのは競争して勝てっこないのです。それは全部外資系にまかしたらといっても、エネルギーの過半に達する石油を全部外資系にまかせることも、これまた産業、石油の関係からいってやはり問題だろうと思うのです。どこの国でもやはり国の影響下に置いておりますから、この点はやはり影響下に置くような方向に再検討すべきではないか、こう思うのです。こういう点も一つ念頭に置いて業法の運用をやってもらいたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○小川小委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十九分散会