商工委員会 第1号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1962/08/21
会議録
○逢澤委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、私は、はからずも皆様方の御推挙によりまして、本委員長に就任いたしました。 山積する貿易問題を初め、国内産業の一転機とも申しますこの時期にあたりまして、当委員会の責務の重大なることをひしひしと感ずるものであります。従来、当委員会に席を置いてはおりませんでしたが、微力ながら円満なる委員会の運営に努力を尽くす所存でございます。 幸いにいたしまして、練達たんのうの諸先生の御協力をいただきまして、無事その職を勤め得れば、喜びこれに過ぐることはございません。どうぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手) ————◇—————
○逢澤委員長 まず理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 去る七月三十日に内田常雄君が、八月四日に長谷川四郎君がそれぞれ委員を辞任されたのに伴いまして、理事に欠員を生じておりますので、その補欠選任を行ないたいと存じますが、選任の方法につきましては、委員長において指名するに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、小川平二君及び首藤新八君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○逢澤委員長 次に国政調査承認要求の件についてお諮りいたします。 本委員会の活動を円滑ならしめるために、議長に国政調査承認の要求をいたしたいと存じます。 まず調査する事項といたしまして、 一、通商産業の基本施策に関する事項 二、経済総合計画に関する事項 三、公益事業に関する事項 四、鉱工業に関する事項 五、商業に関する事項 六、通商に関する事項 七、中小企業に関する事項 八、特許に関する事項 九、私的独占の禁止及び公正取引に関する事項 十、工業と一般公益との調整等に関する事項 調査の目的といたしましては、一、日本経済の総合的基本施策並びに総合調整のため、二、通商産業行政の実情を調査し、その合理化並びに振興に関する対策の樹立のため、調査の方法といたしまして、小委員会の設置、関係各方面より説明の聴取及び資料の要求等、調査の期間、本会期中、以上の通り国政調査の承認要求をいたすことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○逢澤委員長 次に、通商産業大臣より、通商産業の基本施策について所信を承わることにいたします。福田通商産業大臣。
○福田国務大臣 この際、一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。 わが国経済の最近の情勢は、昨秋以来政府のとって参りました一連の景気調整策の効果がようやく浸透する段階に入っております。すなわち、鉱工業生産は四月以来一進一退を続けながらも、下降傾向をたどるなど、国内経済は全般的に落ちつきを見せ、経済は本格的な調整期を迎えることとなりました。また、国際収支も、輸入の沈静とアメリカ向けを中心とする輸出の好調から、当初見込みの赤字一億ドルからかなりの改善を見、特別借款の受け払いを除外しておおむね上期、下期とも均衡ベースを維持できるものと予想されます。 このような段階に当面して、私は、景気調整策を弾力的に運用しつつ、同時に経済外交の推進、輸出金融、輸出保険の充実強化、輸出体制の整備等の輸出振興措置の強力な実施をはかり、国際収支の均衡を確固たる基盤の上に置くこととしたいと考える次第であります。 さらに、かかる国際収支均衡の基盤の上に、経済の長期発展路線を整備するため、技術の振興、産業立地の適正化及び用地、用水の確保等、産業基盤の拡充に強力な措置を講じ、経済成長の基礎固めを行なうことが肝要であると考えるものであります。 翻って海外経済の動向に目を転じますと、欧州経済共同体の進展に即応して、英国の欧州経済共同体に対する加盟が当面の問題となり、米国が通商拡大法案を通じてこれと協調する姿勢を進めるに至るなど、世界経済の再編成の過程が進行しております。このような国際経済環境のもとにおいてわが国が国際経済社会の一員として正当な地位を占めるためには、貿易の自由化はぜひとも達成しなければならない課題と考えるものであります。従って、今年十月の九〇%自由化につきましても、各業種の実情に即した慎重な考慮を払いつつ、これを進めて参りたいと考えるものであります。 このような自由化の推進に即応して、これが対策の整備をはかるため、当面、関税対策等の充実をはかるとともに、さらに長期的には、一面において自由化に即応し得るようにわが国産業体制の整備をはかる等、その国際競争力の強化に努め、中小企業の近代化の推進をはかるとともに、他方、海外諸国のわが国に対する差別待遇の是正に努める所存であります。 貿易自由化に関連して申し述べたいことは、資源産業対策であります。わが国の資源産業特に石炭につきましては、昨年来、石炭対策関係閣僚会議を設置し、その決定に従い、炭鉱の合理化、近代化対策、離職者対策、産炭地域振興対策等を逐次実施に移して参ったのでありますが、当面、最近の貯炭増加の傾向、極度の資金不足等に対処するため、このたび石炭対策関係閣僚会議において資金対策を中心とする石炭緊急対策を決定、実施することといたしました。 しかし、最近の重油の値下がり傾向、労賃、資材費等の値上がり等を克服して石炭鉱業の合理化を達成するためには、さらに抜本的な対策の実施が必要とされますので、石炭調査団の現地調査に基づく答申を待って、所要の施策を講ずる所存であります。 非鉄金属鉱業につきましては、その多くが国際競争力に乏しく、自由化に対処するためには、適切な対策の確立が必要とされるのであります。このため、政府は、従来から関税率の引き上げ、関税割当制度の採用等所要の関税改正を行なうとともに、探鉱補助金の増額、合理化資金の確保等に努めて参りましたが、さらにこの際、先般の通常国会における決議の趣旨にかんがみ、施策の一そうの充実をはかりたいと考え、本年度新設いたしました鉱業審議会の検討を待って、所要の施策を講ずることにいたしております。 さらに、この際特に強調したいことは、中小企業の振興であります。政府は、わが国経済に占める中小企業の重要性にかんがみ、設備の近代化、組織化の推進、金融の円滑化等の措置を強化し、その施策に遺憾なきを期している次第でありますが、さらに経済成長を安定した基盤に乗せるためには、経済の各分野における均衡の確保、なかんずく、所得格差の是正に努めることが肝要であります。従いまして、今回画期的な中小企業振興策を打ち出すため、次期通常国会に中小企業基本法案を関連法規とともに提出することといたしまして、目下、中小企業振興審議会等において鋭意検討を進めております。いずれ成案を得て、提案の運びといたしたいと存じますので、その際は十分審議を尽くしていただきますようお願い申し上げます。 以上によりまして、通商産業施策の当面の課題につきまして所信の一端を申し述べたのでありますが、私といたしましては、今後施策の充実に努め、わが国経済発展のため全力を傾注する覚悟でございますので、今後とも一そうの御協力をお願いいたす次第でございます。
○逢澤委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○逢澤委員長 それでは速記を始めて。 以上で通商産業大臣の所信の陳述は終わりました。 なお、質疑は後日に譲ることといたします。 次に、経済企画庁長官より、経済総合計画等について所信を承ることにいたします。宮澤経済企画庁長官。
○宮澤国務大臣 この機会に、経済企画庁の所掌事務について考えておりますことを申し上げまして、御批判を仰ぎたいと存じます。 まず第一に、最近の経済情勢と国際収支の改善について申し上げます。 昨年の秋、総合的な景気調整策が実施されまして以来、十カ月を経過いたしましたが、その間、卸売物価の下落、製品在庫の増大、設備投資意欲の鎮静など、その効果は経済の各分野に浸透いたしまして、上昇を続けてきた鉱工業生産にも昨今やや頭打ちの傾向が見られるようになりました。また輸入は落ちついておりますし、輸出も対米向けを中心に増大いたし、貿易収支は本年六月には一年半ぶりで黒字を記録するに至りました。国際収支の先行きを示す輸出入信用状収支の動向から見ましても、国際収支の本年度下期における均衡の目標は、ほぼ達成できるものと考えられます。しかしながら、米国の景気の見通しに関連いたしまして、今後の対米輸出の動向には必ずしも楽観を許さないものがございますとともに、輸入についても、鉱工業生産の弱含み傾向に見合いまして原材料輸入の落ちつきが予想されはいたしますけれども、最近見られる製品輸入の増加傾向も無視できませんので、国際収支の先行きについては、今後もなお慎重に見守る必要があると存じます。しかも、わが国経済の直面している課題は、国際収支の当面の均衡達成によってすべてが解決されるわけではないのでございまして、わが国経済が長期にわたって成長発展を遂げ、雇用の改善と国民生活水準の向上をはかって参りますためには、長期にわたって国際収支の均衡を維持して行くことが是非とも必要でございます。このためには、従来政府のとって参りました政策態度はなお当分堅持していくことが必要であると考えます。経済企画庁としては、日本経済の安定成長の道程を見きわめつつ、関係各省の調整に努め、諸施策の円滑な実施を極力推進して参りたいと考えております。 次に、貿易自由化の促進について申し上げます。 貿易自由化を進めることは、国際的に見て是非必要であるばかりでなく、これによって日本経済の体質を改善するとともに、広く国民生活の向上にも寄与し、わが国全体の利益を増進することができるのでございまして、今後わが国経済が発展していくためには、これは一度は通らなければならない関門であると考えます。日本経済は、この貿易自由化を円滑に進めるとともに、世界経済の再編成という新しい事態にも即応して参らなければなりません。これらの課題を解決するためには、国内的には、わが国産業の生産性を高めることにより国際競争力を一段とつけることが根本でありますが、同時に、国民経済全体としても、国際的視野のもとにいわゆる産業秩序を確立するとともに、輸出振興に一そうの努力を傾け、また、対外的には、海外経済協力の促進と対日差別待遇の撤廃に努めることが肝要であると考えます。政府は、本年九月末までにわが国の貿易自由化率を九〇%程度に引き上げるという方針をすでに決定いたしておりますし、これに必要な対策を織り込んで貿易・為替自由化促進計画を推進いたしつつあるのでありますが、経済企画庁といたしましては、今後ともこの基本的な方針に即して、関係各省と緊密な連絡をとりつつ、自由化に対して必要な各般の対策の具体化に努め、自由化の円滑な促進をはかりたいと存しております。 次に、物価の安定について申し上げます。 物価問題もまたきわめて重要であります。景気調整策の浸透に伴い、卸売物価は軟調に推移しておりますが、これに反して、消費者物価は依然騰勢を続けております。このような消費者物価の上昇の原因は、単純に経済成長の行き過ぎや自然的な条件だけに帰することはできないと考えます。経済の高度成長は国民所得の大幅な増加をもたらしましたが、これは消費水準を大幅に上昇させたのみならず、消費構造を大きく変化させております。このような消費需要の量的あるいは質的な変化に即応する供給側の態勢の整備がこれに追いつきませんために、価格の上昇をみている面があるのであります。また、雇用の増大が若年労働者の労働力の逼迫を通じまして賃金水準を一般的に上昇させたばかりでなく、従来相対的に低廉な若年労働力にたよっていましたサービス部門、中小企業、農林水産業の賃金がそれに伴って大幅な上昇をいたしたわけでありますが、これらの産業分野は本来生産性の向上によってこのような人件費の上昇を吸収するととが困難な部門が多いために、その料金、価格の値上がりをきたしている面が少なくないと考えられるのであります。さらには、経済成長に即応していわゆる公益的諸施設——社会資本等でありますが、これについてもその整備拡充をはからなければなりませんが、このためには、新たな資本投下が必要でありまして、これに伴って資本費が上がり、それに従って料金、価格が上昇した場合もあるのであります。長期的な観点からみれば、経済の高度成長は国民全般の福祉向上の見地から是非必要なことであり、これに伴う経済構造の近代化、物価体系のいわゆる先進国型への移行ということは、これも経過すべき当然の過程であると考えるのであります。最近の消費者物価上昇には、このような合理的理由に基づくある程度やむをえないと考えられるものもありますが、他面、経済成長の過程においては、生産性の向上によって製品価格を引き下げ得る場合も多いのでありますから、これら両面を総合して全体としての物価水準を安定させるよう努めなければならないと考えております。政府は、著しい消費者物価の上昇は国民生活を脅かすばかりでなく、経済の安定した成長を阻害することにもかんがみまして、さきに物価安定総合対策を決定したのでありますが、経済企画庁としても、関係各省との連絡協調のもとに、それを一段と具体化し、強力に推進して参りたいと考えております。 次に、全国総合開発計画の策定と推進について申し上げます。 近年のわが国経済の高度成長の過程におきまして、既成大工業地帯においては、用地、用水、交通等の隘路が一段と激化をいたし、過大都市問題を引き起こしておりますとともに、既成大工業地帯以上の地域との間の格差の増大を見るように至っております。これらの問題の解決には、全国的な観点に立って総合的に施策を推進する必要がありますので、経済企画庁としては’国土総合開発法に基づく全国総合開発計画の策定に鋭意努力して参ったのでありますが、この計画はすでに審議会の審議を終わりまして、近く政府として正式に決定する運びとなっております。今後は、さきに制定されました新産業都市建設促進法、低開発地域工業開発促進法などを活用いたしまして、この計画を推進し、都市のいわゆる過大化防止と地域格差の縮小という点に配慮しながら、資源の有効な利用とその適切な地域配分を通じまして、地域間の均衡のある発展をはかって参りたいと考えております。 離島振興並びに各地方開発の促進などについて承引き続き努力をいたしたいと考えております。 水資源行政の推進につきましては、最近における経済拡大の過程において顕著な問題となって参りました社会資本の立ちおくれを是正をして、長期にわたってわが国経済が均衡ある発展をするための基盤を整備する、そのための一つの問題と考えております。水資源の総合的な開発と合理的な利用をはかりますために、さきに、水資源開発促進法及び水資源開発公団法が制定されまして、経済企画庁としてはその実施に遺憾のないよう努めて参ったのでありますが、水資源開発公団は御承知のようにすでに発足し、水資源開発基本計画も決定の運びとなりまして、ようやく軌道に乗りつつございますので、今後その成果をおさめますよう一そう努力して参りたいと考えております。 以上申し上げましたように、わが国の経済は、国際収支の改善、物価の安定、貿易自由化の促進、長期的な経済発展の基盤の整備、さらには地域格差の是正など、なお幾多困難な問題を持っておりますが、このような事態に対処いたしまして、私といたしましても与えられた責任を全ういたしたいと考えておりますので、どうぞ今後ともよろしく御教示とお力添えとを下さいますようにお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○逢澤委員長 以上で経済企画庁長官の所信の陳述は終わりました。 なお質疑は後日に譲ることといたします。 次に、公正取引委員会委員長より発言を求められておりますので、これを許可いたします。
○佐藤(基)政府委員 私、公取委員長としてこの委員会には特別お世話になり、また御指導にあずかって参ったのでありますが、去る七月の三十日に任期が満了したのであります。ところが翌日に再び委員長に任命されました。どうぞ今後ともよろしくお願いする次第でございます。 公取委員会の最近の業務及び当面の計画の概況につきましては、まず、さきの国会におきまして皆様の御審議にあずかり可決されました下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律につきましては六月十四日から施行され、不当景品類及び不当表示防止法については八月十五日から施行され、現在関係業界及び消費者団体等に対し、立法の趣旨、内容の周知徹底に努力しておるところであります。 なお、下請代金支払遅延等防止法の施行の円滑を期するために、今回新たに十六の中小企業団体に対して協力を要請し、親事業者の法順守の状況の監視を強化するとともに、将来全国主要都市に下請取引改善協力員を置くことを検討中であります。 次に、不当景品類及び不当表示防止法につきましては、現在法施行に必要な規則等の制定を行ないまして、問題となっておりました懸賞につきましては、原則として最高額を一万円または取引金額の二十倍とし、この九月一日から実施することにしております。 次に、消費者物価対策としての違法な価格協定の取り締まりは、公取委員会といたしまして現在最も努力しておるものでありますが、消費者団体等にも協力を求めるとともに、全国にわたり情報の収集に努め、違反行為の摘発に当たっておる次第であります。本年度におきましてすでに十一件の価格協定事件を審査に付しております。しかしかがら何分少ない予算でありますので、前国会におけるこの委員会における御要望にもかんがみまして、本年度予算におきましては、委員会の機構を拡充するため、かなり大幅な予算を要求する所存でおります。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○逢澤委員長 この際お諮りいたします。 小委員会設置並びに小委員及び小委員長の選任についてお諮りいたします。 先刻の理事会において御要望もありましたので、前国会通り小委員九名よりなる金属鉱山に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名することに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。小委員長及び小委員は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。 次に、小委員会において参考人から意見を聞く必要が生じました場合の手続、人選等に関しましては、すべて委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、小委員及び小委員長の辞任の許可につきましては、委員長に御一任を願っておき、補欠選任に関しましては委員長において指名することに一任願っておきたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次の開会日は明二十二日午前十時より開会することといたし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十八分散会