社会労働委員会 第9号
- 発言数
- 208 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/09/03
会議録
○秋田委員長 これより会議を開きます。 厚生関係及び労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。河野正君。
○河野(正)委員 今日、形式的ではありますけれども、国民皆保険制度が達成をされて参りまして、そうして医療保障という問題が大きく爼上に上って参ったわけでございます。ところが今日まで、医学、医術の進歩と医療保障の前進をはばんで参りましたたくさんな問題点がなお幾多残っておるわけでございます。たとえば診療報酬の問題、あるいは一物二価といわれます甲乙二表制度の問題、こういうように具体的にたくさんの問題が残っておるわけでございまして、従いまして、先ほど申し上げましたように、医学、医術の進歩に見合いまする医療保障を確立して参る、そのためには今申し上げましたような諸問題を早急に解決して参らなければならぬということは、論を待たない事実でございます。本日は時間の制約等もございますから、私はそういうような診療報酬の問題——もちろん診療報酬の実態の中には課税問題等も含まれております。あるいはまた、広い意味におきましては、診療報酬の地域差の問題等も含まれております。そこで、きょうはそういう諸問題の中で一、二の点にしぼって一つお尋ね申し上げますので、的確にお答えをいただきたい、かように考えます。 そこで、説明員の出席等の関係もございますので、最初に、診療報酬の適正化という問題点の中で一つの問題点は、やはり課税の問題が大きな要素を持っておると思いますが、そういう意味と、なお医療保障の確立という、こういう二点から、医療法の中に示されております医療法人の問題について若干まずもってお尋ねを申し上げてみたい、かように存じ上げます。 御承知のように、終戦後国立病院——国立病院に限りませず、公的医療機関の経営難、そういう問題から、国民医療という問題が非常に重大な危機に立たされる、そこで政府といたしましても、そういう諸問題を解決するために実は医療法人制度を創設された、私どもはこういうふうに理解いたしておるわけであります。御承知のように政府は、その際国会におきまする提案理由の説明の中でも、医療法人に対しましては税負担を軽減せしめ、資金を蓄積させ、そうして医療施設の改善を促進せしめていくという点が目的であるということで、実はこの法人の中に個人病院を吸収していった、こういう事実があるわけでございます。このことは、私は医療法人というものが、少なくも国民医療福祉を代行される、こういう一つの公共性と申しますか、そういう立場に立って創設されたというように強く理解いたしておるわけでございます。しかし現実には、そういう立法の精神と必ずしも運営上適正な処置がとられておるようには、私どもは、残念でございますけれども理解することができない。そこで政府といたしましては、こういう医療法人制度の趣旨というものを、立法の精神というものをどのように理解しておられるのか、まずもって一つお伺いを申し上げたいと存じます。
○尾崎説明員 医療法人は、現在全部の病院六千のうちで千三百くらい、ベッド数にいたしまして六十八万床のうちの九万八千、約十万床、診療所におきまして一般診療所が五百、歯科診療所が二百というふうに、日本の医療の中において大きなウエートを持っております。このことが今御指摘のように日本の医療行政におきまして医療法人を健全に発達させ、適正な運営をさせるようにする上に大きな役割を持つものだと思います。 医療法人制度がどうしてできたかと申しますと、今お話しのように、第七回の臨時国会におきまして、医療法の一部が改正せられる法律によりましてこれが創設せられたのでありますが、元来医療法では、この病院の基準というふうなものをベッド数二十以上というふうに規定し、そうしてその構造設備につきましてもいろいろな条件を具備することを要求いたしましたので、各個人の資力に基づきましてこの病院をつくるのは多少困難な状態になってきた、そういうようなところから、ただいま申しました第七回の臨時国会に、昭和二十五年でございますが、これに対処いたしますために資金の収集を、個人の資金でなく何人もが集まって、また一般からも資金を集めて病院をつくっていく、こういうふうなことができますように——というて会社というような組織でやりますことは、営利を目的とするということになりますので望ましくないというところから、新たに医療法人という法人格をつくるようにいたしましてこれをやったわけでございます。資金収集が一番大きな目的でございますが、このことは、同時に、個人開業の場合には、個人々々のお医者さんの御事情によりまして病院の運営がうまくいかない、またやめにゃいかぬというようなことがありまして、そこに連続性と申しますか、それが保てないというところからこの法人格にした方が連続性が保ちやすいというような問題もあって、病院とか診療機関の資本蓄積を便利にするだけでなく、連続性、自後の発展と申しますか、病院がよりよくなっていくという立場においてもこの法人格が望ましい、こういうふうに考えてつくったものだ、こういうふうに承知しております。
○河野(正)委員 今説明員からお答えがございましたように、少なくともこの医療法人という制度の精神というものは、国の医療行政に大いに協力せしめるということが目的でございましたことは、十分承知できる点でございます。そうだといたしますると、国の医療行政に協力するというような大きな公的な使命、それから、なおまた資金の収集、さらには医療法でいろんな規制が行なわれますから、従って内容の充実という点についても大きな使命というものが付与される。そういたしますると、この法人につきましては、やはりそういった使命を達成できるだけの一つの条件というものを政府みずからが付与するということが、とりもなおさず法の精神でなければならぬということが私は当然の理であろうというふうに考えます。しかもこの医療法人という機関は公益機関だ、こういう建前でございますので、従って、医療法の第五十四条におきましても剰余金の配当を禁止いたしておるわけでございます。こういうように配当は禁止される、また医療法のきびしい規制は受けていかなければならぬ、しかも一方におきましては国の医療行政に対して大きく貢献しなければならぬ、こういうようないろいろな使命なり条件がございまするにもかかわらず、実際には、御承知のように、一般営利法人と同じような税率によって法人税が課税をされておる。そういうような運営ではたして、今私が申し上げましたようなもろもろの医療法人の使命というものが実際に達成されるかどうか、ここに私は非常に大きな問題点があろうと思いますし、なおまた、そのこと自身が、医療法に示されました精神に大いに反する点があるのじゃなかろうか、こういうことを考えるわけでございますが、こういう点についてはいかがお考えでございまするか、一つお伺いをいたします。 〔委員長退席、澁谷委員長代理着席〕
○尾崎説明員 医療法人がその目的を達しますことが、医療法において要求いたしますような病院施設をつくりますための資本の蓄積を容易にし、かつその連続性を持っていくものである、そういうようなことから、そのできました医療施設は医療法のいろいろな規制を受けて公益のために働くのであるので、それに対して今の税法はどうか、こういうような御質問だと思いますが、医療法人の性格は、狭い意味の公益法人にはなっていないと思います。しかしその性格は、今お話しのように、国民皆保険のもとにおきましては特に医療保障の一翼の大きな部分をになうという点から、また剰余金の配当制限等も、営利法人とはだいぶ違った制限等も受けておりますし、日本の医療を推進する一部として働いているという意味から、狭い意味の公益法人とは申しませんが、公益法人の性格に近い特殊な性格を持っておるものだと一応承知しております。このことはまだ最終判決は得ておりませんが、一つの裁判の判決にも認められておるところでございますが、そういうふうなものに対しまして税法の特殊な取り扱いがないのじゃないか、こういうふうなお話でございますが、税法上には、今お話しの法人税の問題と相続税、贈与税の問題とがあると思いますが、法人税におきましては、お話しの通り一般の営利法人と同じように、所得金額のうち年額二百万円以下の金額につきましては三三%、二百万円をこえる部分につきまして三八%という高率の税率の適用を受けておる。これは今御指摘のように、五十四条におきまして、剰余金の配当も制限されておりますような法人についてはどうだろうか。たとえば洋裁学校というふうなものでも、税率の適用はかなり低くなっているというふうな事実でもアンバランスじゃないかというふうなわれわれ気持もいたしておりますが、これはわれわれの所管よりも大蔵省の方の所管でございまして、そちらの方にわれわれの方からはいろいろお願いをいたして、この医療法人の要求いたします資本の蓄積を容易ならしめるように、何といたしましても、経営におきまして税金というものはやはり大きな要素になると思いますので、そういうような点で医療法人が自己発展をいたしますためには、こういうふうな面につきましてもわれわれも努力をいたしていく必要がある、こう思います。しかし、との問題は大蔵省の方の関係の問題でございまして、そちらの方にわれわれも働きかけていくということをしなければいかぬことだと考えております。
○河野(正)委員 医療法人の公益性等につきましては、今厚生省の局長から御答弁なさいましたように、十分お認めのようでございます。御承知のように、他の法人と比較いたしましても、たとえば学校法人あるいは宗教法人、こういう法人が行ないます本来の事業につきましては非課税である。それから洋裁学校、料理学校等の各種学校を設置する学校法人におきましても、一定の条件に合致いたしますれば非課税になる。他の法人に比較いたしましてもこのような不均衡な状態になっておりますることは、今私が御指摘を申し上げました通りでございます。しかも先ほどから再三繰り返しますように、医療法人の公益性、非営利性、あるいはまた厚生省その他によりまする監督その他の規制、こういうものを総合的に考えて参りましても、やはりこの医療法につきましては他の公益法人と同様の取り扱いを行なうべきだ、大体そういう線につきましては厚生省もお認めでございますが、そういう点に対しまして大蔵省ではどういうふうにお考えになりまするか、一つお答えをいただきたい。
○松井説明員 お答え申し上げます。 医療業務の重要性、それから医療施設をますます完備する必要性は、今おっしゃいました通り、われわれも十分承知いたしておるつもりでございます。ただし、課税の問題になって参りますと、現在の医療法人というものが、法自体の中で何をねらったものか、現実の医療法人というものは、普通の企業と一体どういう相違あるいは類似性があるのかどうかという実態論に即しても考える必要があると思います。これは課税の公平という面から当然出て参る問題だろうと思います。そこで医療業務自身につきましても、先ほどおっしゃいました医療法人という形をとるほかに、民法上の公益法人という形をとる医療業務を行なう団体があってもいいはずでございます。一体その区分は何だろうかということを、私、考えてみる必要があると思います。民法上の公益法人のほかに、医療法に基づく医療法人というものは全く同じものかどうか、法の体系がそこで異なっておる姿勢が一体どこにあるのかどうか、そう考えて参りますときには、なお民法上の公益法人と全く同一に扱いまして二八%の法人税の軽減税率を適用するということは、今の医療法の精神といいますか、あるいは実態から即して考えますときには、今すぐこうした民法上の公益法人と同一視して扱うということは、私、非常に困難な実情にあると思います。現にそうした区分が行なわれております点は、やはり普通の医療と、非常に公益性の強い医療というものがある程度区分が行なわれておって、公益法人、医療法人という部面があるように思われます。しかしながら、医療法自体の考え方といいますか、今厚生省の方がおっしゃいましたように、主として医療施設の完備を目的とした資産の蓄積、それから継続性と言いますか、統一性と申しますか、そういうものを主体にしてこういうものができておるという法の建前でありますが、医療そのものに対するものの考え方、あるいは医療法人の設立の仕方、それ自身医療そのものについての考え方に即して、ほんとうに公益的なものとして税法上特別に考えるような考え方が鮮明に出、また実態もそれに即して運用が行なわれるという場合を考えますときには、われわれ税法の立場におきましても、当然十分慎重に検討をする余地のある問題であろう、こう思っております。
○河野(正)委員 医療法人そのものは、医療法の第五章に規定された法人格でございます。その医療法の建前から申し上げますと、当然そういう医療法に示されました使命を達成するためにはどうしても資本の蓄積というものをやっていかなければならぬ、あるいは永続性というものを確立していかなければならぬ、そういうことを考えて参りますと、私はやはり医療法というものに柱を置きますならば、そういう方針を達成するためにはどうしても特別の取り扱いをせられなければ、そういう使命を達成することはできぬのじゃないかというふうに私どもは医療法の建前から理解をするわけであります。 そこで問題は、そういう医療法の精神と税法上との間におきます一つのギャップと申しますか、そういうものについての調整が必要かと思いますけれども、少なくとも私どもは、医療法人というものが医療法に基づいて設定をされていくということになりますならば、やはり医療法に示されました精神を生かしていかなければならない、それを生かしていくためには、どうしてもそういう処置をとってもらわなければ生かすことはできない。極端に申し上げますと、今のまま放置するならば、私は医療法人そのものの存在というものが非常に問題になっていくと思うのです。しかし法がございます以上は、やはりその法の精神でいかなければならないということになりますと、今申し上げますように、医療法に対します特別の措置というものが私は当然必要になってくるだろう、こういうふうに考えるわけでございますが、今の大蔵省の御意見を聞かれて医務局長は一体どういうふうにお考えになられますか、御所見を承っておきたいと思います。
○尾崎説明員 大蔵省の方が税制当局にお願いをする立場でございまして、私どもがそのお話をとやかく申し上げるのはいかがかと思いますが、ただいまのお話のように公益法人と同じに扱うことはできない、これは違う性格のものですから。あるいはそうかもしれませんが、しかし、それかといって一般の営利法人と同じに扱うこともないではないか、中間の法人としてだいぶ公益法人に近いものであれば、そういうふうな意味で営利法人とは別に——非課税だとか二八%というようなところまではいかないにいたしましても、一般の営利法人よりはもう少し軽減した課税措置を御考慮願えないものだろうか、こういうふうに、はなはだ身勝手な考え方かもしれませんが、医療法人の医療行政上におきます大きさ、その将来の発展というものを考えまして、われわれとしては希望するものでございます。
○河野(正)委員 この点は大蔵省は大蔵省の見解があると思いますけれども、そもそも医療法人ができました大きな原因というものは、やはり純粋な狭い意味の公益法人ということではないかもわからぬけれども、営利法人ではないところから中間的な存在として医療法人というものが誕生した、こういうふうに私どもは承っておるし、今日まで理解してきておる。そうだといたしまするならば、大蔵省が窮屈に考えられることは別としても、少なくとも営利法人並みではなかろうかというような理解をすることは、私は一つの常識だろうと思うのですが、この点いかがですか。
○松井説明員 先ほど私、法の中における位置づけといいますか、体系の相違、それから実態の両方の面を申し上げました。そこで医療それ自身についての考え方、これを育成すべきだという方向づけ、これは全くおっしゃる通りでございます。課税をいたします立場といたしましては、そこにやはり実態上の相当な理由が必要であると思います。そこで、これは私の個人的な考え方になりますが、医療法人だということで全部一緒くたに考えるということではなしに、いろいろあると思うのです。社会保険を主にやっておる人もあれば、あるいは自由診療というものをやっておる人もある。ほんとうに収益事業に近い人もおるし、そうでない人もある。医療全体に対しまする考え方としては、総収入金のうち何割を純益金と見る、こういう方法で救う、あるいは資産の維持管理、増殖という面につきましては新しく入れた医療機械の償却を早めるとか、一般に償却上医療品についてはまだまだ援助する余地があるし、手は打ってあると思うのですが、医療法人ということで全部一緒くたに考えていい実態のものかどうかということについて現在まだなお疑問を持っておるところでございますので、そういう一括概念でもってしてはなかなかうまく説明しにくい、あるいは考え直しにくい面があるのではないかということを申し上げておきます。
○河野(正)委員 ただいま運営の点について若干いろいろ問題点があるというようなお話でございましたけれども、その点、私は冒頭に指摘いたしましたように、一応今日におきましては国民皆保険制度というものが達成されたというようなことで、非常に自由診療が多いとか、社会保険というものを重点的にやっておるとか、そういうものは私は比較的画一的な方向にきたと思うのです。かつてのように自由診療を主にしてやる、あるいはまだ、社会保険を主にしてやるというような形は、一応機械的に皆保険制度が達成された今日におきましては、画一的な方向に進んできたと思うのです。そういう今お答えになりましたような点については、私はある程度解決しておるのではなかろうかと思う。自由診療をおもにやっていこうったってできるものではありません。これは国民皆保険制度のもとではもうほとんどが社会保険、国民健康保険あるいはまた医療給付というような形でございますから、そういう点について、私は今大蔵省が言われましたような点の疑問というものは、ある程度解決しておるだろうというふうに考えます。そこでこれは法に対します主管省でございまする厚生省では、私ども申し上げまするような精神について大かた御了承をいただいておるし、あとは税務当局との関係でございますので、時間もございませんから、一つ今私が特に指摘をいたしました、医療法という法の建前の中で示されております使命を達成するために、こういう問題につきましては今後さらに格段の御配慮をいただきたいと思います。 それから先ほどしばしば申し上げましたように、この医療法の精神というものが、医療法人の永続性の保持、資金の集積というふうな点から、私どもはやはり相続税あるいは贈与税という点に対しまする税負担の軽減ということも当然であろうと考えるわけであります。ところがこの点につきましては、大蔵省が昭和二十七年法律第五十五号、相続税法の一部改正をして「その他公益を目的とする事業を行う法人」、こういう用語を追加しまして、医療法人を個人とみなして課税をする、こういうことに相なって参ったわけでございます。課税の問題が不当だということは、今まで再三繰り返して申し述べましたから申し上げません。ただ、そういうように、医療法人を個人とみなして贈与税、相続税を課税しておる。こういう点についても私どもは不当であるというふうに考えるわけでございますが、その点についての御所見を承りたい。
○松井説明員 今の贈与税の問題でございますが、これも一般的に医療法人に対する贈与をすべて課税扱いにしておるというわけではございませんで、税法の分野におきまする普遍的な考え方は、特殊な人と人との間の取引、やりとりというものについて、そのものの関係を承認しますときには、著しく課税関係の軽減をいたしまして、不公平と負担が不当に減少するということにならないように、公平の原則に従って律していくという必要があろうと思います。従って、負担を不当に現象する場合とは一体どういう場合をいうのかということにつきまして、厚生省との間にいろいろ基準をつくっておりまして、こういう基準に当てはまるものについては、あえて負担を特に減少するものと見る必要はない、こういう規模、こういう組織、こういう定款の場合には工合が悪いという一つの基準をつくっております。これも時勢の推移といいますか、社会の変遷その他によって、私、今あるものが不当なものとは思いません。従って、こういうことにつきましては、税法上の考え方は私が述べた通りでありますし、そういうものの見方、課税の基本的考え方には御賛成願えると思いますが、いよいよ実際にそれを適用する場合に、はたして普遍的な、あるいは妥当性があるかどうかということにつきましては、今後ともよく厚生省と協議して参りたいと思います。
○河野(正)委員 そこで今のおっしゃる御趣旨はわかるのですが、たとえば今お答えになりました、指定をします場合の高度の公益法人としての非課税に対しまする基準の問題にいたしましても、私どもが若干疑問に思います点は、大蔵省で定められております基準を見て参りましても、いろいろございますが、その中で若干私ども納得できぬ点があるわけです。それはどういう点かと申しますと、これは時間がございませんから一、二しか申し上げませんが、次の規模を備えるということが一つの条件であるわけです。その中で、たとえば総合病院であるということ、あるいはベッドが百以上であるということ、これは一、二を取り上げますと、そういう点が一つの基準の対象になっておる。私、そういうような総合病院であるとか、あるいはまたベッドが百以上なければならぬとか、そういうことは大して問題なかろう。むしろそういう点は、医療法人の建前から医療行政の中で検討すべき問題であって、もちろん大蔵省のそういうような非課税の対象基準として、こういう規模を持たなければならぬ、その規模の内容というものは総合病院でなければならぬ、あるいはベッドが百以上なければならぬ、そういうものが必ずしも高度の公益性あるものだというようには私は考えない。それはベッドが少なくたって、総合病院でなくたって、高度の公益性を持つことは可能である。従って、もう少しそういう点は厚生省の意見等をお聞きになって基準をきめるべきだ。これはほかにもたくさんありますが、時間がありませんから、そういう点だけを御指摘申し上げておきます。
○松井説明員 先ほどお答え申し上げました通り、今あります基準につきましても、今後ともよく厚生省と打ち合わせしたいと思います。
○河野(正)委員 これは私が今御指摘申し上げましたように、今の基準についてはやはり医療という建前から若干問題点があると思うのです。そういう点については一つ厚生省と十分打ち合わせるということでございますから、厚生省も十分法の精神を生かして一つ御検討をいただきたい、かように考えます。 次には、この社団でございます医療法人につきましては、その出資持分の相続、贈与に対して相続税、贈与税が課税をされる、ところが課税財産の評価というものは、時価で評価をされますと、資産の自然増というものが非常に莫大になって参りますので、これは非常に問題が大きいと思うのです。しかも医療機関でございますから、贈与税、相続税をかけられたといって、それでは医療機関の一部を分割して処分するというようなことも不可能ですね。これは二つの工場を一つ処分して相続税、贈与税を納めるということならけっこうでございますけれども、医療機関ですから、その一部を処分するということは、今申し上げますように持分の評価というものが時価で評価されるということになりますと、非常に莫大な金額になる。そうすると勢いそういう処置をとらざるを得ないということになると思いますので、そういう点については、やはり何らかの措置を講じられなければならぬのではなかろうかということを考えるわけですが、そういう点についてはいかがでございますか。
○松井説明員 医療法人の基礎の堅実化、その経営の維持増進とか、かかる意味における財産負担の問題について、特に先ほどおっしゃったことと全部関連いたしました観点に立って、もう少し恩典といいますか、考えようがないかどうかという御質問だと存じますが、持分一般につきましての相続につきましては、そのときの時価で評価するという一般的な原則——この場合におきましても、特別な方法をとっていく特殊な理由がなかなか発見しにくい、われわれは現在のところそう考えております。実際課税して納税する段階の問題になりますと非常に困難性も起こってくると思いますので、物納とかあるいはいろいろな問題もあるかと思いますが、その辺につきましては、また実行面においていろいろ考慮すべき余地があると思いますが、課税原則といたしましては、この場合特別な扱いをするということは今のところ困難じゃないか、こんなふうに考えております。
○河野(正)委員 この点は、今私が御指摘申し上げましたように、実際時価で評価いたしますと非常に莫大な資産増となってくるというようなことで、なかなか困難な問題が出てくると思うのです。と申し上げましても、医療機関の一部を処分してやるということも困難だし、そういう実情は局長が一番よく御承知だと思いますので、時間がございませんが、そういう点についても一つ今後大蔵省当局と十二分な御検討をいただきたいというふうに考えます。 最後に、固定資産の問題について一つお伺いをいたしたいと思います。御承知のように、学校法人あるいは宗教法人、こういうような法人も、固定資産については減免の処置が行なわれている。大体医療法人の場合に、先ほどから申し上げましたからあらためて申し上げませんが、この医療法人の医療の用に供しまする土地、家屋、設備、機械器具、こういう点についてもやはり他の法人でございまするとか、学校法人あるいは宗教法人の非課税というものに比べても若干不均衡があろう。その理由は再三再四繰り返したから申しません。ずばり申し上げまして、そういう固定資産税についてはどういうふうにお考えになりまするか、一つお伺いをいたします。
○松井説明員 固定資産税は地方税でございまして、直接ここで責任あるお答えを申し上げるわけには参らぬかと思いますが、今おっしゃった医療それ自身に対するものの考え方、あるいは医療を営むそうした組織、団体を将来とも育成していくという基本的な考え方に立ちますときには、やはり固定資産税も同じように問題になってくるということはよく承知いたしておりますので、厚生省、自治省、われわれ相寄りまして協議をして参りたいと思っております。
○河野(正)委員 そこで、大体税法上の問題が主でございましたから一貫して言えることは、この医療法で示されまする医療法人というものの性格、それが公益的であり、非営利的である。これは医療法人が誕生いたしました歴史を見て参りましても明らかでございますし、そういう点から、やはりそういう法の精神を生かし、法に示されました使命を達成するためにはいろいろ考えていただかなければならぬ問題がある。きょうはそういう問題点の幾つかを取り上げて御指摘を申し上げて、御見解を承ったわけです。大体私どもが申し上げました意見の大半につきましては御了承をいただいたと思いますが、あとはそれをいかに具現していただくかということに尽きると考えます。そこで、この問題につきましては、さらに大蔵省、厚生省等と格段の御配慮をいただきたいというふうに考えます。時間がございませんから、その点は最後に強く要望をいたしておきたいと思います。よろしゅうございますね。
○尾崎説明員 医療法人が、先ほど申しましたように、医療体制全体の中において持ちます比重の大きさ、それから国民皆保険になりまして、ほとんどの国民が保険によりましての医療を受けておる、こういうふうな状態、医療保障全体の進展の傾向というもの、また医療法人の設立の趣旨というようなものを考えまして、今のお話はわれわれとしても平生から努力せねばならなかった道をお示しのものだと思いまして、関係当局にも、税制当局にもいろいろお願いを強くしていきたい。また同時に、医療法人が正しい運営ができますように指導監督もやはりあわせてやって、税制当局も御見解を医療法人として正しく持っていただきますように、われわれ医療行政の方としても努力していかなければならないと考えております。
○滝井委員 関連。この医療機関に課税する問題は、単に医療法人だけの問題ではないわけです。現在日本の医療機関を詳細に調べてみますと、いわゆる公的医療機関といわれるものほど営利性の強いところはないわけです。例をあげてみると、聖路加病院、これは非課税です。アメリカの資本が入ってきておるというだけで非課税になっておる、極端な言い方をすれば。あれはお金持ちが行って、そうしてけんらん豪華な治療を受けるわけです。こういうものは非課税です。ところが、貧しい失業者、それから生活保護者を見ている私的医療機関というものは税金をとられておる。これはしゃくし定木な税制はそうなっています。それからまた、中間的なものを見てみますと——小山保険局長が来ていますが、社会保険における最も模範的な病院として、保険局が健康保険の特別会計から金を出してつくっている全社連の病院があるわけです。最近はこの医療費が安いために、健康保険だけの患者を見ておったのでは従業員の給料が払えない。国家公務員のベース・アップに追いついていくだけの医療従業員のベース・アップをすることはできない。そこで、最近どういう方法がとられ始めたかというと、特別の病棟をつくる。差額徴収をする病棟をつくるわけです。健康保険のほかに。いわゆる入院料をとるわけです。今や公的医療機関はみなそういう形になってきた。日赤しかり、今言った聖路加病院しかり、大蔵省の所管しておる虎の門の共済病院なんかその典型的なものです。しかも共済組合のごときは、法律は、員外利用を禁じてはいないけれども許していない。健康保険は員外利用を許しています。ところが許していない共済病院はどうしておるかというと、共済組合の組合員だけで軽費診療をやっておってはやっていけない。だから、従ってこれをどうするかというと、員外にうんと利用せしめるわけです。国家公務員は四割しか入っておらぬ。一般の者が六割入っておる。しかも日赤あたり、特一とか特二というような、汽車の一等とか展望車に当たるところをよけい入れるわけです。そうして差額徴収をするわけです。ちょうど国鉄と同じ形を病院はとり始めた。いわゆる展望車、寝台車というようないいものばかりをとる。所得倍増ムードだから割合金をもうけるところが出てきた。そういうのがどんどん入ってくるわけです。いわゆる公的医療機関くらい営利性の強いものはない。これが全部非課税です。一体どうして非課税になるんだ。前に大阪の国税局に行っておる塩崎さんと私と、実はこの病院の無料軽費診療の公益法人、民法三十四条の公益法人を非課税にするときに、これをつくるのに幾分私参加しましたけれども、個人の病院と公的な医療機関のどこが一体違うかというと、違うところはない。むしろ営利性の方は公的医療機関の方が強くなってきた。私が指摘してやめたですが、国立の第一病院は、入院しますと、洋服ダンスから何からみな貸してくれる。貸し賃をとる。これで病院の経営をうまくしようとするわけです。こういう形があった。前の小澤医務局長のときに指摘して多分やめておるだろうと思います。そうやらなければやっていけない。研究費とか医師の何かを捻出するためには、そういう形をやらなければやっていけなくなっておる。それは、いわば営利性ができたわけです。これは極度の営利性で、金をどこかからもうけてこなければ、病院自体全体として運営できない形が出てきております。従って、公的医療機関ほど営利性が強いものはなくなった。しからば、つづめていくとどこが違うかというと、個人病院ではその財産が自分に帰着するということ。公的医療機関の方は、財産が自分に帰着するということがはっきりつかめないということだけです。それだけの違いです。あとは被保険者を見る点においても同じです。それから基金からお金の支払いを受けることも同じ、全部同じです。違うところは、最終的に財産の帰属が個人にするか、何かわからぬようなところにいくかという、この違いだけです。つづめていくと。そうして営利性という面から見ると、公的医療機関の方がはるかに営利性が強い。こういう形をとっておるのです。だから、今や公的医療機関だからといって税金をかけないという理論は非常に薄くなってきたのです。逆説的な言い方ですが。従って、公的医療機関に今税金をかけていないから、裏からいえば、いわんや私的医療機関に税金をかける必要はないということになる、皆保険のもとにおいては。しかも医療費は二カ月の掛け払いですからね。皆保険になって翌々月になってきたのですから。そういう形になった。だから実態を見ますと、違いはその点だけになってきた。しかもその大きな公的医療機関というものは、研究費だとかいろいろなものがたくさん出されていくわけです。経費で落とされるわけです。そういうものを一つ一つ詰めていきますと、実態というものは、公的医療機関の方が非常に野放図になっているということです。これは私は、医療機関が今後資本の蓄積をやり、そうしてそれが持続的に生命を保っていくということのためには、そういう形もあるいは必要だと思うわけです。今の低医療費では資本の蓄積もできないのですから、そういう余裕のある人から、豪華なベッドをつくって金をもうける以外に方法がないということになっておるかもしれない。ところが、金持ちの患者の来ない零細な私的医療機関というものは一体どうするのだ、つぶしてもいいのか、こういうことです。豪華な医療機関というものは、もうからぬからいなかにはいかないのです。いわゆる特一、特二というような特別のベッドをつくっても入り手がない。だから病院が都市へ集中し始めた。だから私は税法上からも、都市に病院が集中するということについて考えなければならぬ段階になってきたと思うのです。公的医療機関だからといって黙って許すわけにはいかぬ。そういうことをやる公的医療機関は、健康保険でやる分については非課税にする、しかし豪華なベッドまでつくって差額徴収をとる分については税金をとります。これをやらなければいかぬと思うのです。これをやれば、公的医療機関と私的医療機関の均衡がとれてくる。ところが、あなた行って調べてごらんなさい。今公的医療機関は豪華なものが出ている。博愛平等を基礎とする日赤病院のごときは、その一番典型的なものだと思うのです。私が指摘して、だいぶ今よくなりつつあります。しかし豪華なベッドを特一、特二とやりまして、入院するときには保証金ということで二万円の身のしろ金を先にとるのです。こんなことがほかの私的医療機関にできたら、私的医療機関は実に運営が楽になる。ところが私的医療機関の支払いは二カ月後です。もちろん日赤なんかでも二カ月後ですが、そういういわば身のしろ金を先取りするという営利性を持っているのですね。あれは持っておっても人の入り手があるのです。豪華なベッドを持っている。いい医者も置いておる。しかもこういう公的医療機関は、福祉年金事業団とか、あるいは厚生年金の還元融資という金を借りて豪華なベッドをつくっている。だから私は、税金の差額をとるべきだと思うのです。自由診療分について差額徴収をとるという形を、私は当然しなければならぬと思うのです。そうすると、公的医療機関と私的医療機関との均衡がとれてくると思うのです。どうですか、何だったら僕が実態を詳しく教えてあげますよ。一ぺん日本の病院の実態を洗ってみる必要がある。その点どうですか。
○松井説明員 実態といいますか、現況について今いいお話をいろいろ拝聴いたしました。最初税法上いろいろ扱い方を区分いたしますときには、法形式的に、たとえば民法の公益法人になるのかということで、ある程度仕分けをやらざるを得ないという区分の仕方の技術的な問題につきましては、これはやむを得ないということについては御了解していただけると思いますが、その後の実態がその線に沿ってきておらない現況において一体どうするのかというお話でございますので、よく実態の動き等も見詰めまして、はたしてそれで課税上の公平が継持されておるかということにつきまして、私反省してみる必要があると思います。税は税として実態に即してそれでいいかということを考えるのですが、その一つ前に、医療行政といいますか、そういう方向に持っていこうとしておるが、それでいいのかということも基本的にやはり問題になってくるかとも思いますので、今後そうした公的医療機関、私的医療機関のすべてをどういう方向に持っていこうとしておられるのか、厚生省ともよく協議いたしまして、かつ実態に即するにはどうあるべきかということについても検討の値打は十分あると私は思っております。
○滝井委員 医療行政が、どういう方向にいくかということが非常に重要なんですね。ところが御存じの通り、日本の事業主病院、こういうものの発展の形態というものは、やはり労務管理的なもので発展してきているのです。労務管理的な一つの形態をとって発展をしてきている。従って、たとえば医療法が昨日ようやく国会を通りました。これは日経連その他の異常な圧力があるわけです。医務局だけの小さな力ではどうにもならぬ。厚生省自身の中にもそういうものの足を引っぱろうとするグループがあるわけですから、従ってこれは厚生省の医務局だけの行政ではいかんともしがたいわけです。だからこれはやはり税法上の問題をこの上にかぶせる以外にないと私は思うのです。医務行政というものは、全国に病院を適正に配置したい、それから公的な日赤のようなものはできるだけ貧しい人を見るようにしなければならぬと思う。ところが、それでは病院がやっていけないので、高級なベッドをつくろうとするわけだ。だから高級なベッドをつくったときには、よろしい、しかし税金をとりますよということになると、この高級なベッドをつくるのがだんだん押えられてくると思います。一方医療行政は、日赤のような公的医療機関に対しては、高級なベッドをつくってお金持を入れるようなことのないような指導をできるだけやるが、そういうことを無理にやるものについては税をかけるという方向にいくべきだと私は思うのです。そうしないと、公的医療機関の名のもとに営利主義がまかり通ってしまうのです。これは私のヒューマニズムが許さぬ。ところが、われわれ一、二の弱い議員がヒューマニズムを貫こうとしても、日経連という大きなマンモスの怪物がおってうしろからそれを制御する。やはりなかなか大蔵省でもやりにくいと思う。やりにくいけれども、あなた方もそういうヒューマニズムを持って役人になったと思うし、われわれもヒューマニズムを持って議員になったと思う。そういうヒューマニズムを持っている人たちが、小さいながら力を合わせてこの医療行政の矛盾を抜き出して、それを是正する方向にいかなければならぬと思う、幾分ボタをかぶるけれども。やはりヒューマニティを持った人たちが集まってそういう方向に進まないと、今の日本の医療機関は大へんなものです。しかもそれが非課税だという。非課税だということはあなたの方の責任だから、それを非課税にするには合理的な非課税の道を貫いて、そうしてそういう豪華なベッドをつくって営利主義を貫くものについては、その営利性を追求する限界において税をかけるということは理論的に成り立つと思うのです。それが日赤の名のもとに、あるいは共済組合の名のもとに、あるいは聖路加病院という名のもとにまかり通られたら、これはかなわぬですよ。だからこういう点は、いずれまた機会を改めて私個人的にでも行っていろいろ意見も聞かせてもらいますが、こういう点は医務行政だけではなかなかやっていけない。だからぜひ一つ税務行政も、池田さんの言う、あるいはあなたたちの先輩の大平さんの言う高い次元で、あるいは大所高所からこういう抑制はやらなければいかぬと思うのです。そういう点ぜひ一つ十分な配慮をしていただきたいと思います。
○松井説明員 実態のゆがみについてのお話を今いろいろ伺いましたが、われわれもよく実情を探求いたしまして、厚生省ともよく打ち合わせまして検討したいと思います。
○河野(正)委員 医療保障の前進をはかるためにはいろいろな施策、方法があるわけですね。その一つとして、今私は医療法人の問題を実は取り上げたわけです。そこで、時間がございませんから私はここでもう一つ取り上げて参りたいと考えるわけですが、それは今診療報酬の適正化というような点で問題になっております医療費の地域差の問題という点につきまして、若干御所信を承って参りたい、かように考えます。 もう時間がございませんので、端的にお尋ねしますから端的にお答えをいただきたいと思いますが、まず第一に、今日物価指数の問題等から、地域差を設けることが適当でないということは、すでに医療費に限らず、すべての面において指摘をせられておる点だというふうに考えます。今のような事情でございますから、政府の方針でございます格差の解消というような点から見て参りましても、この医療費に対します地域差という問題は、すみやかに撤廃せらるべきだというふうに考えますが、いかがでございますか。
○小山説明員 地域差の撤廃の仕方についていろいろ研究をしているというような段階でございまして、根本の考え方としては、できるだけ撤廃するような方向で考えよう、こういう気持でございます。
○河野(正)委員 地域差の存在理由がないことは、もうすでに意見も出尽くしておることでございますから、重ねて申し上げませんけれども、これはぜひ撤廃という方向で御努力願いたいし、なおまた予算要求等もあることでありますから、この問題が検討されておると思いますが、撤廃されるということでございますのか、私どもは撤廃ということでございますけれども、あるいはまた当面是正をするということでございますのか、その辺を一つお示しいただきたい。
○小山説明員 これは、今後の研究の結果最終的な結論の出る問題でございますが、根本の心組みとしては、もうこの段階にきたら、いかにして撤廃するかという撤廃の仕方を検討すべき段階にきている、こういう気持でございます。
○八木(一)委員 関連。地域差の撤廃の問題を迅速に実現をしていただきたいと思います。地域差の問題は、一般的に、昔、地域の差によって生活費とか経営の実費が違うというような概念から、そういうものが起こったと私ども理解しておりますけれども、現在はその状態が全然一変しまして、むしろ逆に、そういうような制度によって収入が少なくなる人の方が生活費が高い、経費が高いという現象すら起こっているわけでございます。そういう点で、地域差は絶対撤廃をしなければならぬものだと思うわけです。それとともに、特に医療の問題の診療担当者の地域差の問題は、もう一つ別な積極的な意味で、これを早く撤廃をしなければならぬと思うのです。というのは、医療機関が偏在しておりまして、非常に医療機関が薄いところと濃いところがある。薄いところというのは大体いなかであります。地域差という制度によって非常に損をしているところであります。そういうところで医療機関あるいは診療担当者がたくさん診療行為をしていただくようなものになって、国民があまねく実質的な医療の利益にあずかるということにならなければならないときに、この地域差というものによって、診療機関が医療機関の少ないところにたくさん配置されることが阻害されておりますので、医療機関の適正配置、そして国民が医療をできるだけ平等に完全な医療を受けられることにするためにも、即刻完全に撤廃をしなければならない。この意味において、厚生省が強力に、勇断を持って迅速にこの地域差を撤廃していただきたいと思います。それについて、一つ前向きの御答弁を伺いたい。
○小山説明員 先ほど私が河野先生の御質問に対して撤廃という前提でいろいろ検討しているということを申し上げたのは、今お尋ねがあったことについてお答え申し上げておったつもりなんであります。この問題を、たとえば甲地域の拡大とかなんとかいう考え方で考えるという考え方は、おそらく今滝井先生がおっしゃった考え方と正反対のものになるだろうと思うのです。私どもは、今日地域差の問題を考える場合に一番大切なことは、やはり先生おっしゃった後段の事情だろうと思います。地域差があるということが、少なくとも医療機関が国内にあまねく普及することのプラスの作用をしていないということは、だれがどんなに控え目に見ても認めざるを得ないわけでございます。それ以外の理屈については、これは理屈を言い合いますと、私、地域差を残すべきだと言っている人々をそれほどあっさり承服させることができるかどうか、かなりまだまだ議論を固めなければならぬという気持がしているわけでございます。しかし実情からいって、とにかくこれはもう考えなくちゃいかぬという気持が強いわけでございます。そういう気持でございますから、せいぜい一つ早い機会を目ざしてという気持で今いろいろ研究を進めておる、こういう事情でございます。
○河野(正)委員 この地域差のために、政府が無医地区の解消とかいうようなことをいろいろ言っておりますけれども、そういう面につきましてもなかなかうまく解決しない。ある意味におきましては、医療機関の偏在というようなことに非常に大きな役割を果たしておるということもございます。それからまた基本的に非常に重大な点は、技術料について地域差が設けられておるわけでございますので、ある意味からいいますと、この辺地、具体的に乙地の人命というものがやや軽視されておるような印象も実は受けるわけです。というのは、たとえば私なら私が医療行為をやる。大都市でやれば高い技術料が認められるけれども、同じ人間である私が今度は乙地に行けば、技術料が安くなるわけですから、裏から見ると、そのために同じ人の人命というものが地域によって差別を受けている。この点私は基本的に非常に重大な点だと思うのです。地域差の問題は、そういう基本的な面からも改正してもらわなければならぬ。そのためには私は、どういうような政府のお考えかわからぬけれども、やはり全面撤廃してもらわなければどうにもならぬというふうに考えるわけです。この点はいろいろいわれております。虫垂炎、盲腸炎の手術をしたら甲地が幾らで乙地が幾ら、あるいは往診料がどうだとか、いろいろございますけれども、そういう点は、地域差によって人命というものが重視されたり軽視されたりというような、基本的に非常に大きな問題を持っておるし、また先ほどお話がございましたように、医療機関の偏在性を解消していく、そういう面からも全面撤廃が望ましいということは、何人も否定することのできない点だろうと私は考えます。一体今度の予算要求の中では、やはり全面撤廃という方向で大蔵省折衝その他をおやりになるという御決意でございますが、その辺を一つお聞かせ願いたい。
○小山説明員 先ほど申し上げたように、これは現在やり方について研究している段階でございます。従って、予算要求の面におきましては、この分については未決事項といいますか、懸案事項の一つとして大蔵省側に申し入れて、若干、要求するとすれば要求の時期はおくれるけれども、この問題は協議をする、こういうことを申し入れている、こういうやり方でございます。 若干よけいなことになって恐縮でございますが、地域差を撤廃する理由として、人命尊重と反するということは、これはそういう議論も私よく耳にいたしますけれども、少なくともこの議論だけでは、この問題は別な議論の仕方も出て参りますので解決がつかぬ。やはり根本のところは、今のままの地域差を残しておったのでは、現実の問題として医療機関が国内にあまねく普及することが妨げられるじゃないか、結果として、むしろ悪い作用を今しつつあるのではないかということが、私どもがやはり地域差を考えなければならぬ根本事情だ、こういう気持でございます。
○河野(正)委員 私はその点が非常に不満なんです。というのは、たとえば国家公務員の地域給の問題等につきましては、今の人命上の問題は大して大きな問題ではないと思いますけれども、この医療の問題の場合は、地域によって結局医療費に、技術料に格差がつけられておるということでございますから、わかりやすく言うと、私自身が甲地で診療した場合と、今度乙地で診療した場合の技術料が違うわけですから、そういうことを考えますと、やはり地域によってそういう人命というものが軽視されるという理屈は成り立つと思う。その点私は非常に重大だと思う。もちろん、そのほか医療機関の偏在性を解消していくとか、あるいは物価指数からいっても今日存在の理由がないとか、そういう理由がたくさんあります。ありますけれども、私は医療に関しては、やはり今のような要素というものもかなり大きな要素だというふうに考えます。それはそういう考え方でやってもらわぬとやはり問題があると思います。 そこで、今私が最後にお尋ねをいたしました、要するに全面撤廃という姿勢で今後交渉を進めていかれるのか、どうも言葉の端々から伺いますと、すでにもう解消する方法論について御検討いただいておるということで、どうも全面撤廃と意味が少し違うのではなかろうかというふうな御答弁のような印象を受けるわけです。もちろん姿勢としては全面撤廃、こういう姿勢で御検討いただいておるのかどうか、その姿勢の点について一つお聞かせいただきたい。
○小山説明員 この点は、先ほどから申し上げましたように、撤廃するという場合にどういうやり方をしたら撤廃できるかという方法を今研究しているわけでありますから、繰り返し申し上げたように、たとえば甲地を拡充するとか、あるいは甲地と乙地の差を若干詰めるのだという程度のことで問題が落ちついたという考え方でないことは申し上げたつもりでございます。
○河野(正)委員 時間がないということでありますから、結論的に申し上げますと、全面撤廃ということで御検討願う、姿勢についてはそういうことでございますから、その点は了承をいたします。と同時に、私どもがもう一つぜひともお聞かせ願いたいと思います点は、それはさきの委員会でも他の委員から指摘されておりますが、こういうような地域差の問題あるいは医療費の問題を解決するためには、昨年成立いたしました医療協の発足というものは、当然実現させていかなければならぬということを私ども痛感いたしたわけであります。ところが、すでにもう今度の臨時国会は昨日で終わりました。とうとう国会で承認いたします四名の公益委員の任命はなかったわけですが、こういうような医療費の問題、地域差の問題を解決するためには、根本的には今の医療協の問題を解決しなければならぬというふうに考えるわけです。ついては、滝井委員の質問に対しましては、公益委員については慎重を要するので、鋭意検討中だというお話でございました。ところが医療費の問題その他が解決するためには、やはり医療協議会の発足を実現させなければならぬという問題もございます。やはり今の問題と関連する問題だと思います。 〔澁谷委員長代理退席、委員長着席〕 それで今度の国会もきのうで終わってしまいましたが、それではいつ承認を求められる手はずでございますか。これはやはり地域差の問題、医療費の問題と関連いたしますので、ぜひ一つお聞かせ願いたいと思います。
○小山説明員 この問題は、大臣も申し上げましたように、どういうやり方をすることが、医療協議会を全体として一番早く、しかも円滑に発足させることになるかということで、今いろいろ検討しておる、こういう事情でございます。
○河野(正)委員 御検討はけっこうですけれども、問題を早く解決しなければ今後の問題が前進せぬじゃないですか。やはり今後の地域差の問題にしたところで、医療費の問題にしたところで、それが基本になることですから、やはりいろいろ医療費の問題その他について適当な御答弁を聞きましても、それを根本的に解決するという機関を解決してもらわなければ前進せぬわけですから、今のような御答弁では……(「納得できないぞ」と呼ぶ者あり)横から発言もあったように、納得するわけにいきません。この点は、後ほど大臣が御出席になりますから、大臣からあわせてお尋ねいたしたいということで、この問題については留保します。
○秋田委員長 八木一男君。
○八木(一)委員 社会党の各委員の要求した政府関係者が非常に集まりがおそくて少ないということは、非常に遺憾であります。その集まるまでの間、今いる方に対して一つ質問をいたしたいと思います。 小山保険局長に質問いたしますが、この前厚生大臣に——社会局長、年金局長等も一緒にいるところで、厚生大臣の所信をいろいろと伺ったわけであります。それから社会保障制度審議会の答申、勧告にも関連をして質問をいたしました。ところが厚生大臣は、まだ厚生行政になれておられないので答弁が非常に抽象的であり、またあいまいでありました。従って、各局長にも内容についてどのような原案をつくっているか聞いたのです。ところがその内容が、制度審議会の答申、勧告に沿うた内容にはほど遠いようなものを用意しておるというような状況でありました。それに対して厚生大臣に、そのような状態ではならない、あなたがまだ勉強が不足であることは急速にしなければならないし、その勉強が全部至らなくても、局長に今までの対大蔵省の折衝のようなマンネリズムの態度は改めて、制度審議会の答申、勧告——これは最低の答申、勧告でありますから、そのことが実現するように、当然厚生省としてしなければならない予算要求を強力にしなければならない、概括の合計を五割程度にとどめておいてくれという大蔵省の要請あるいは閣議の概括決定、このようなものにとらわれてはならない、また閣議でそのようなことを縛ることがあれば、厚生大臣は政治生命をかけて閣議でこれをくつがえさなければならないというようなことを言ったわけであります。それに対して厚生大臣は、五割というのは概括的なことであって、問題によってはそういうものにとらわれないという確認をもらっているという話でありました。その確認は、厚生省の部門々々の確認であるか、それとも全部の予算についての確認であるかということを質問しましたところが、全部の予算についてである、従って厚生省が二十割、三十割の要求をしても、それはかまわないというような答弁であったわけであります。そうなりますると、社会局長または年金局長の原案は今検討しておる、その当時検討しておる原案は厚生大臣の趣旨にも内閣の趣旨にも合わない、そのような今までのありきたりの態度ではならないということで、各局長のほんとうの立場に立った厚生省の要求をつくるべきこと、それを厚生大臣として検討すべきこと、それができないような局長であれば、できるような局長にかえてでも、それを遂行することというようなことを質問し、厚生大臣からそのようにするという答弁を得たわけであります。小山保険局長はその当時在席しておらなかったように思います。従って、もちろん大臣が答弁を重んじて誠実にそのことをやる大臣でありましたならば、後日一つの担当部局を持っておる小山君にそういうことを伝えられたと思います。結局今までの、保険局として当然要求すべきものはこれくらいの程度にしておかなければならないというような既成概念にとらわれずに、堂々とすべてのものを十分に要求する、その態度で原案をつくるべきであるという指令が大臣から小山局長にあったはずだと思いますが、それがあったかどうかということについて伺いたいと思います。
○小山説明員 予算省議は、御承知の通り大臣が統宰されるわけでありまして、その際に大臣としては、特に大きい問題についてよく説明なり討論を聞きまして内容に即して考える、決してその場合に頭からワクがどうだとかこうだとかいうことは話題に乗せない、こういう態度で終始統宰されたことを、私二日間予算省議に参加しておりましてよく感じたわけであります。
○八木(一)委員 そのような大臣の気持に従って、局長はもちろん補佐をする覚悟を持っておられると思いますが、それについて伺いたい。
○小山説明員 そういう気持で厚生省全体として予算の編成作業を進めておるということでございます。
○八木(一)委員 そうなりますと、巷間新聞で発表された厚生省の予算要求の中でいろいろなものがございまして、社会福祉制度については前年の七倍の要求をするということが載っておりますし、保険局関係では国民健康保険の世帯主、これは法律上ではほかの言葉でいっておりますが、実際上は世帯主の給付をすべての病気について七割にする、それについての国庫の負担をふやすというような要求をしておられるというふうに伺っておりますが、それと、そのほかにおもだったものでけっこうでありますが、どのような要求をしておられますか。
○小山説明員 御承知の通り、現在保険局が直接予算を組むことに関係いたしますのは国民健康保険だけでございまして、それ以外のものは直接担当しておりませんが、国民健康保険については、今先生が仰せになったのを骨子に要求をいたしております。この場合に一番省内で論議いたしましたことは、世帯主の七割ということだけを切り離して考えることも、もちろん相当の意味がある。それで足踏みしてしまうというのでは——やはりこれは全体を七割なら七割にいつまでに持っていくということと関連させて、それとの関係において、初年度なら初年度においてこれをやる、いずれある時期がきたらほかのものに手をつける、それにはどれだけの財政的なてこ入れが必要で、その場合のはね返りがどうなるか、そういうことを検討した上でこれをきめるということでないとこの問題はあまり意味がないというので、もっぱらそういうふうな角度から論議したわけであります。大まかな方向としては、将来全部を七割まで持っていくという含みを十分に持ちながら、この問題を来年度において踏み切っていこう、こういうふうに決定したわけであります。
○八木(一)委員 前段の国民健康保険だけとおっしゃいましたけれども、健康保険と日雇い労働者健康保険についての予算要求については、保険局は関係ないわけですか。
○小山説明員 これは御承知の通り特別会計予算になりますので、予算そのものとしては、現在の分担では社会保険庁が担当する、こういうわけでございます。
○八木(一)委員 この官制の改革でそうなったわけですね。それについて保険局は、その推進については一切関係がないわけですか。
○小山説明員 全体としては、もとより私どもの局は、医療保障の推進、特にその企画、調整部門を担当する部局でございますから、非常に深い関心を持ち、また問題に対しては積極的に協力をするという立場に立つわけであります。そういう意味でならば申し上げられるわけでありますが、ただ物事を非常に正確にということになりますと、言い過ぎがあってもということで申し上げたわけであります。そういう若干のゆとりを残していただくという前提で申しますと、日雇い健康保険については、来年度思い切って国庫負担をふやすということで問題をまず一応安全な状態へ持っていくということが考え方の骨子になっておりまして、現在三割五分の国庫負担でやっておりますのを、少なくともこれは五割に引き上げをする。その場合に、原則的な気持としては、保険料は現在のままに据え置くという方向で問題を考える。これがやはり骨子になっておる。それから船員保険、さらに政府管掌の健康保険については、例年要求しております程度の若干の財政的なてこ入れを政府に求める。これは御承知の通り、幸いにして今のところはいずれも財政状況はそう悪くはございません。しかしいずれにしても、この種のものには若干の積極的な意味での国庫負担を求めようじゃないか、こういうことで要求をしておる、こういったような骨子でございます。
○八木(一)委員 それでは国民健康保険の方に戻りますけれども、今の御答弁を聞くと、一応世帯主を七割、あらゆる病気について七割というふうな要求をしておられるという状態にあるそうです。将来全部を七割にしようというような計画であるということでございますが、それでは厚生大臣を補佐されることにはならない。社会保障制度審議会の答申、勧告は、さしあたり全部について七割ということです。御承知だろうと思うが、十年後の目標は九割です。この制度審議会の答申、勧告があろうとなかろうと、社会保険の健康保険の部門を担当されて、健康保険の中の国民健康保険を実際担当される者としては、国民健康保険の家族給付についても同様なレベルでいかなければなりませんよ。少なくとも十割にいつまでに達するという計画を持って進めていかれるのが当然であるし、ましてやそのような非常に権威のある、しかも各省次官が、厚生次官も参加している、各党も参加している、その答申があれば、それがなくても要求されるべきであるから、この時期において、すべての者についてさしあたり七割ということを援用して、七割の要求をされるのが筋道だと思う。厚生大臣は、運用問題については権威のある人と伺っておりますけれども、どんな権威のある人であっても、就任後日浅くして問題を全部理解するということはむずかしいと思う。そのときに、その担当部局について、完全に厚生大臣に対する補佐をされるのが局長の任務であります。そのときに局長自体がこのような、いつかは七割にする、あるいはさしあたり世帯主を七割にするということでは、これは社会全体の進度を厚生省自体が縮めておるということになる。しかも、先ほど説明しましたように、この前の質問で明らかなように、少なくとも建前としては厚生省は五割増しでなければならないという建前を厚生大臣は閣議ではとっておりません。厚生大臣がもしうそを言わないならば、そうでなければならない、もしそういうふうになっていてもこれはくつがえせる問題である。ほかのすでにでき上がっている制度は、あるいは五%増しか一割増しで制度を充実することができるが、今進歩しつつある社会保障制度はそんなことのレベルではいけないわけです。貧乏が多い、貧困が多い、そういう状態において自己負担が多いということは、貧乏が多くて貧困が多ければ、自己負担が多いということは非常に困った問題である。諸外国でもずっとそういう状態が多いと言っているときに、給付率を大幅に引き上げることは、日本の社会保障として、医療保障として要請されている問題である。これはどこでそういう勧告がなくても、厚生省自体で、原局自体で十割給付に向かって勇敢に進まなければならないときに、そのような答申が出た時点においてすら世帯主が五割、予算との関係というようなことも配慮するということは間違いであります。田中角榮大蔵大臣は、前の大蔵省の方針を踏襲するかどうかわかりません。田中角榮君が歴代の大蔵大臣のように社会保障に無理解な者でなければ、厚生省が主張したら通ります。池田総理大臣が前のあやまちを改めて社会保障に熱心になれば、厚生省が直ちに十割給付をやるような国庫負担を要求しても通る。初めからあきらめて世帯主が七割、かようなことを原局でとどめておけば社会保障が進むはずはない。しかも大臣はまだこの問題については十分に御承知ない。そうなれば実質上の責任は保険局長にかかっておる。その重大な責任を認識されたならば、世帯主七割というようなことではなしに、直ちにその原案を変えて、少なくとも全員について七割、しかもそれにバランスが合うように、健康保険の家族についても七割、それに対して国庫負担の増大をして、患者負担なり被保険者負担はふえない、そういう状態においてこれは完成をする。それだけではない。制限診療がなくなるように、また医療機関が整備されるように、また先ほどの諮問のあったように、ほんとうに整備されていないところで経営や生活が十分にならない状態で苦闘をしておられる診療担当者のことを考え、そういった人たちが後顧の憂いなく診療行為のできるように、地域差を完全に即時撤廃するなり、そういうことも含めてではありますけれども、そのような国庫負担を要請し、七割全員給付にする法律の改正案を用意するということは、保険局長としての責任であろうと思う。そういうことについて、そういう不十分な考えを持っておられては非常に困る。厚生省の中で優秀な、有能な公務員である小山保険局長が、そのような医療保障が前進する勢いをストップさせる、あるいは進度をゆるめるというような方向を示されることは、はなはだ当を得ていない。今からでもおそくはありません。省議を変えて、七割給付、全員七割給付、このために国庫負担をもっと増額する、今の要求よりはもっと増額する、社会保険庁とも連絡をして、社会保険の給付が七割、そのことを直ちにやってもらわなければならない。それについての保険局長の前向きの決意を固めた御答弁を伺いたいと思う。
○小山説明員 これは先生仰せのように、制度の根本に関する問題でありまして、私どもも十分検討した上で今の結論を出したわけであります。現に社会保障制度審議会も、九割給付に持っていくのを十年間と予定しておるわけであります。従って、われわれは、前の五年間において少なくとも国保を七割まで持っていくということを最低限実現したい。ただ、実現をするについていろいろな条件がある一わけであります。その個々の条件について、われわれ事務屋がそういうような代案を出します以上は、相当こなれたものでなければいかぬ。これは単に大蔵省に金をよこせというだけの要求では、私ども事務屋の議論にはならぬわけであります。いろいろ検討してみましたけれども、それ以上にはどうしてもいかない。こういうことで、最大限走って五年間で国民健康保険は七割給付、これはぜひ実現をしよう、こういうふうな心組みで、先ほど申し上げましたような予算を要求した、こういうことでございます。
○八木(一)委員 事務的にいろいろのことを徹底的に配慮して、というような公務員としてのそういう忠実なやり方、その点は敬意を表するまでもない。この点の労は多としたい。しかし、五年後に七割給付という気持があれば、五年後に七割給付をするときに、事務的にどうなるかということのめどがついていなければならない。そうなれば、それを本年度に要求することは事務的に不可能ではない。しかも池田内閣は、前から国民健康保険の七割給付を公約しておる。選挙でもさんざん宣伝をしておる。池田内閣の公約を果たさせる社会保障制度審議会のさしあたり全部七割給付——九割にするまでにはいろいろな過程がありましょう、さしあたり七割執行せよと言っておるわけです。しかもこれは内閣が尊重しなければならない。大蔵省も尊重しなければならない。もちろん厚生省は尊重しなければならない、そういう状態でありまするから、何もこれにブレーキをかける要件はないわけです。ただ、厚生省の今までのスピードからすれば、これは相当スピードを増すことになる。従って大蔵省を納得させる、それについては相当の困難を要する。事務官僚の——非常に高級官僚でおられますが、事務官僚としてはできることをやりたいという観念を持っておられることは知っています。できることをやりたいということは観念で、これならば絶対通せるであろうというめどをつけてやられたんだと思う。それは一つのまじめな態度である。しかしながら、制度が大体でき上がって、それから前進のスピードがゆるくていい制度であれば、それでいいでしょう。ところが急速に前進をしなければならないこの制度においては、その考え方は制度をとめるものであります。今までの厚生省のペースとしては、小山さんのこの原案はそれほどゆるめた、それほどストップのような原案ではないでしょう。しかし今までの厚生省全体が社会保障制度を進める意味において十分ではなかった、言い回しを逆にすると、ある程度十分だと聞こえますからはっきり言うと、非常になまけておる。ですから、そういう時点でなしに、厚生省のほんとうの立場に立ったならば、今までのスピードの程度ではいけない。問題の必要性の現状から見て、今までのスピードの三倍になっても、それが普通なんだ、四倍になって、初めてやや早くなった、そのような考え方に立ってもらわなければならぬ。しかも厚生大臣はまだなれておらなければ、そういう問題について厚生大臣をほんとうに補佐をせられなければならない。今までの概念からいえば、小山君が一生懸命にやっているのはわかります。しかしそういうところで小山君のことだけを評価するわけにはいかない。小山君の評価はするけれども、保険局長という職務はもっと重大なわけだ。ほんとうの意味で大臣を補佐するためには、そのような原案でなければならない。今からでもいいからつくり直して、大臣にすぐ、今まではほんとうの意味で考えておりませんでした、これに直したいと思います。——大臣の方は、われわれの質問に応じて、予算のワクにとらわれないでそれを善処することを誓った。ですから、本日の会議が終わったならば、国会も当分呼び出すことはないでしょう、直ちにその原案を、あなたの才能をもってすれば一日でできます。七年後の構想があるのですから、それを今のものに置きかえればいい。直ちにそれを書き直して、厚生大臣に諮問をし、大蔵大臣に予備交渉をして、この問題は進めてもらわなければならない。それについて後に厚生大臣が来られると思いますが、厚生大臣はその覚悟です。厚生大臣の趣旨に反した御答弁は局長としてはできないはずです。それについて補佐の最善の任務を果たすもその御答弁を願いたい。
○小山説明員 大臣を補佐するについて最善を尽くすこと、これは当然でございます。
○秋田委員長 五島虎雄君。
○五島委員 先日から連日にわたって出席を要求して、ずいぶんだびたび関税局長や人事院の大塚さんには御迷惑をかけました。関税局長は、ロンドンから二十日ばかり前に新帰朝されて、そうして新しく就任されたのでありますけれども、この際新任にあたって私は税関の組合に対する態度、その姿勢、それらの問題について質問をしておいて、そして今後関税当局とそれから職員団体である税関の労働組合との関係がすみやかに正常化されるように、私はまず冒頭に要望しておきたいと思うのです。 この前国税庁の問題で、いろいろ質問が行なわれました。そして一日で済まないで、二日目もまた非常に大きな問題となって、自民党及び社会党の問題となって、声明合戦が行なわれるというところまで今発展しておるわけであります。そこでこの質問の要旨等々については、御出席になりました関税局当局もよく御承知だろうと思うわけです。それで問題というのは、大体大蔵省国税庁で、全国で行なわれておるいろいろの問題と、税関の組合でいろいろ派生する問題が大体軌を一にしておるのじゃないか、そうして問題は、それぞれ地域的には違うけれども、その起こっておるところの現象そのものは、大体同じじゃないかということであります。それで私は先月の二十一日に神戸税関にいろいろの問題を調査——といっても、ここには自民党がだれもおりませんから、調査はけしからぬと言う人はだれもおりません。しかしいわゆる通念上の調査のために神戸税関を訪れました。私は初めて行ったわけではなくて、地元ですから常に行きます。組合にも行きますれば、税関長にも会いますし、総務課長等ともいろいろ話をすることが通例になっておる。ところが私たちが何度たずねていくからと言いましても——私たちは、組合が対等の立場から税関当局といろいろ話し合われ、そして日ごろは明朗な職場であってほしいと思う、非常にその気持は大きいわけです。ところが近来その明朗性を欠いているのじゃないか、こういうように思います。そこでなるほど税関の仕事というものは、非常に重要であればあるほど、職場における明朗性を確立しなければならないのじゃないかと思うのです。それで新任にあたって、職員団体に対するところの対処、あるいは職員団体に対する要望、これに対して関税当局が今後どういうように臨んでいかれる気持があるかということを、非常に抽象的ではございますけれども、この点について姿勢を一つ聞かしてほしいと思うのです。
○稻田説明員 ただいまお尋ねの点についてお答えを申し上げます。 関税局といたしましては、組合の全税関労組に対しまして、こうただいま考えております。 七月の二十四日から二十七日にかけまして全税関労組が全国大会を行なったのでありますが、大会におきまして新しい役員の問題及び新しい規約の改正の問題につきまして問題があったわけでございます。すなわち新しい役員につきましては、一応執行委員におきまして中田一夫君、神戸の支部の役員におきまして神田君及び田代君の二名の役員が選出されたのであります。この方々は免職者でありますので、職員団体の構成員及びその役員には、職員をもって構成しなければならないという点において国家公務員法に合致いたしておらないわけでございます。また規約の改正におきまして税関職員をもって組織するという趣旨で規約を改正いたしております。税関に働く労働者をもって組織する云々と改正に相なっておるのであります。この点もまた現段階におきましては国家公務員法に合致しておらない点でありまして、この二点につきまして組合側におきましてこの是正の努力をしていただくことを期待いたしておるのであります。聞くところによりますと、人事院におきましても登録変更の申請がありましたのですが、それに対しましてこれを返送いたされまして、その是正方を促しておるやに聞いておるのであります。私どもといたしましては、以上のような状態にただいまあるのでありますが、しかし全税関労組は原始登録を有しておりますし、基本的には登録団体であると解釈いたしております。ただ、今申しましたような二点におきまして、現段階におきまして国家公務員法に合致しない点がありますので、この是正方に努力いたして、一日も早く国家公務員法上の職員団体としての実態を備えてもらうというふうに考えております。ただいまわれわれといたしましては、人事院からの登録変更申請の返送に対しまして一日も早く是正の努力をするように期待いたしておる次第であります。
○五島委員 そうすると、組合三役が神戸税関において罷免をされて職員団体の構成員ではなくなった、そうすると国家公務員法及び人事院規則によって不当な処置を受けた職員は、職員であると団体であるとを問わず、すべて人事院に対して救済あるいは審査の請求ができるということに相なっており、その請求があれば直ちにこれを審査しなければならない。その結果を待つわけでございますが、そのとき正当か不当かという判断があり、あるいは首を切るところの懲罰、処罰その他の行為そのものを是正するか、あるいは裁量をしてこれを修正するか、あるいは各省の任命権者が行なったところの処罰そのものが正当であればその通りであるという判定が下されることになると思うのです。その場合、手続上の問題としては、任命権者が懲罰を行なって罷免をされた、罷免をされた職員は直ちにこれを人事院に審査の請求をする、その審査の請求が継続中であっても職員団体の構成からは除外されることになるのでしょうかどうでしょうか。
○大塚説明員 従来私どもの取り扱いといたしましては、やはり免職という行政処分そのものは有効でありますので、不利益処分の審査請求によってかりにその判定がくつがえるようなことがあれば、そのときまでの前処分の有効な期間は職員団体の構成員にはなれないというふうに解釈いたします。
○五島委員 そうすると、その取り扱いによってそういうようなことを今までやってきたというわけなんでしょう。法に基づいて免職職員は構成員外であるというようなことはどこの法律にありますか。
○大塚説明員 国家公務員法九十八条の二項からわれわれはそう読み取るのであります。
○五島委員 九十八条の二項の条文を読んでみますと、確かにそういうことになっております。そうすると第一次改正の附則四条に、職員を主たる構成員としてつくられた職員団体はというようなことに相なっておるようでございますけれども、主たる職員をもってということはどういうことに解釈されておりますか。
○大塚説明員 お話のあります通り、附則四条の主たるというのは、もちろん職員以外の者を含む場合も考えてのことと思っております。ただ当時、これは国家公務員法によって切りかえられた二十三年の終わり、そして実際に登録団体としての権利を保障する登録制度をとりましたのは二十四年の九月でございます。その間労組法の適用を受けておりました団体、労働組合に対しましては理論上当然非職員を含む場合があり得るという考えに立ちまして、経過規定として主たる職員という表現を使ったのであります。登録団体に切りかえるにあたっては、本条に従いまして構成員は職員に限るといったような解釈でおります。
○五島委員 国家公務員法によりまして人事院でその規則あるいは命令は改正することができるというようなことがきめられておる。だから人事院で人事院規則などは改正することはできるだろうと思うのです。ところが、いかに人事院規則がいついかなる場合でも適宜に改正することができましても、国家公務員法をはみ出して改正することはできないでしょう。この解釈はいかがですか。
○大塚説明員 お話の通りでございます。
○五島委員 そうすると、附則第四条はそのまま生きているものと私たちは解釈しているが、どうでしょう。
○大塚説明員 条文としては生きておるといたしましても、実際に登録制度をとりましたのは二十四年の九月でございまして、従いまして法文上生きておるといたしましても実際適用される団体は生じないのであります。
○五島委員 そうするとこの附則第四条はもう現在の取り扱い上何ら生きていないというように、これは死文化されておるものと思われますか。
○大塚説明員 かりに現在におきまして、たとえば新たに国家公務員に編入されるような団体があったというような場合には考えられると思います。
○五島委員 そうすると、関税局長の説明によれば、現在の関税当局と全税関の組合との問題は、正常でないと言われませんけれども、その通りに言われたものと解釈します。ところが、罷免三役が含まれているからこれを是正しなければならないし、登録の是正命令も出ている。私が聞いたところによれば、八月二十八日、ついこの間、全税関の組合に対して、是正措置の命令ですか、是正措置を要望されたのですか、ということで、二十八日に全税関に対して出されたということを聞いておるわけですけれども、そうすると、具体的に私たちは、組合、職員団体と関税当局は——その職員団体は団体交渉の権利があるわけですが、その中で横たわるところのいろいろの問題があって、従来、神戸はもうまる一年ぐらい、——全税関と関税局当局は七月の末から今日に至るまで、何回も何回も、団体交渉をしよう、団体交渉をしてもらいたいというような申し入れがあるけれども、全然団体交渉が行なわれていない。神戸税関は、さっき申しましたように、もう一年この方団体交渉という、交渉らしい交渉は持っていない、こういうようなことに相なるわけであります。ところが、この前の全国税では二十七名程度何か懲罰を受けて罷免された人々がおられるのであります。その中には、組合の構成員となって活動をしておられるのではないか。間違っていたら間違ってけっこうですが、二十七名おられる。そうすると、組合の構成員である。全国税の団体交渉については従来からやっておるし、いろいろの問題は派生するけれども、国税庁長官は正当に誠意を持って団体交渉を行ないますということは、これは関税局と国税の団体交渉に臨む基本的な姿勢というものが違うのじゃないかというように考えられます。しかも罷免三役といわれておりますけれども、免職された職員というように表現されてある以上、職員に変わりはないのではないか。そういうようなことで、たとえば登録をされる。登録をするのに、規約が改正になったりあるいは罷免三役がおったりするから、これを是正しなさいというように人事院からされることは、これまた正当の権利でもあろうと思うのですけれども、そうすると、その結論がつかないというような場合、神戸税関はさいぜん申しましたように一年以上団体交渉をしていないということについては、一体われわれはどういうように判断を下したらいいのかということを職員局長から説明をお願いしたいと思うのです。
○大塚説明員 たくさんの御指摘がございましたので、全部お答えできるかどうか……。 まず全税関及び神戸税関の交渉にかかわる問題でございますけれども、もしかすると御理解にちょっと不足の点がおありになるといけませんと思いますので、はっきりいたさせます。全税関は登録団体でございます。ところで神戸税関は登録団体でございません。従いまして、管理者側が交渉に応諾義務を持つという状態には通常の場合でもなかったわけでございます。ただ、昨年以来の紛争に関しましては、これまた別の問題でございます。 それから今の全税関の登録に関しましてお話のありました、七月に大会がありまして、人事院に変更登録の提出がございまして、それをお返しした点ですが、この点も正確にいたしますために申し上げておきます。変更登録の提出がございましたのは八月十日でございます。それで正式にそれを——正式にというのか、提出書類を返送いたしましたのは八月末でございます。三十日でございます。ただ、それではその間どうしていたのかという問題がございます。最初に提出をなさったときに見えられた執行委員に対しまして、われわれは中身をざっと拝見して、これこれの問題点があるのだが、従いましてこれはお返しするようになるのだがということを申し上げたのに対しまして、その税関の執行委員の方は、それではちょっと考えるから返送することを待ってくれ、こういうお話だったわけです。それで約二週間以上をお待ちいたしましたが、適当なる解決策をお持ちにならないので、われわれとしては返送いたしたわけでございます。それで、その返送いたしましたのに関しましては、こちらから二点の御注意は申し上げております。その一つは、全税関の執行委員に免職された方が名前を連ねておるという点、それからもう一つは、組合規約の読み方といたしまして、当然、免職された方が執行委員に名を連ねておりますので、構成員の資格を規定した文言が非職員を含める、免職された方を含める、そういう文言ではないかという注意をいたしております。この注意の二点は、いずれも事務当局としましての行政指導としての注意でございます。正式に人事院が是正措置を命じたという性格のものではございません。 それからあとは、最後の方にお話がありましたこれらの団体との交渉の件でございます。国税当局及び関税局との考え方にそれぞれの違いがあるのではないかということは、私どもの方のお答えすべき筋合いの問題ではございませんので、これは申し上げられませんが、お話のように、税関に関しましては本部の交渉が何か七月ごろより八月あるいは最近まで一応中絶した形になっておるようでございます。われわれの考えといたしましては、登録に関します人事院規則の上から申しますと、六十日を限る効力停止あるいは登録の取り消しということをやらない限りは、人事院がそういう措置をとらない限りは、確かに登録団体の交渉権は残っております。残っておりますけれども、人事院として是正を求めるような状況に関しましては、これは管理者側が関心を持つ二ともまた当然でございますので、そのことをめぐりまして一カ月足らず正規の交渉というものはなされていない。官側としてはそれを直してくれということをいわゆる正規の交渉の条件にされておるという状態は、これはわれわれとしては、実は交渉の中身に関しましては、あまり一回々々の交渉の中身に関して判断をする立場にない、当然交渉と申しますものは、両当事者が当事者の一種の自律関係においてなさるべきことでありまして、人事院に関しましては、たとえば行政措置の要求でもって交渉拒否の問題をどうこうしてくれというような職員側からの措置の要求がありますれば、これは人事院として判断をいたさなければなりませんけれども、一回々々の交渉の中身に関しまして、やや乱暴な言い方をいたしますれば、ああ言った、こう言ったということを取り上げることは人事院としてはむしろ避けたい、こういうふうに考えております。しかし一応お話のような状況ということは関税当局からも伺っておりますので、その点では、一時的に是正をしてくれ、してくれないということで中絶しているということは言えると思います。ただ、それをもって直ちにいわゆる法が保障しておるような団体交渉権を侵害しているのだという状態だとは申せないのじゃないかと思っております。
○五島委員 それは私たちは、民間の組合、あるいは会社、事業場の団体交渉の拒否とかいうようなことを取り扱う場合にも取り扱いは同じであろうと思うのです。それでいろいろ世間には団体交渉を拒否したとか、拒否したことは不当であるとかいうように——労組法上の保護もございますけれども、しかしこれは職員団体として対等の立場を国家公務員法が保障している限りにおいて、団体交渉をもってのみ、いろいろの勤務の条件が解決されていくわけだと思うのです。国家公務員法でも、人事院やらあるいは政府に向かって、職員はいかなる場合でも自分に不利益な場合は上申することができるということに相なっておりますとともに、職員団体は組合をつくって、そして団体の力で団体交渉ができる。ただし団体交渉ができるからということで、われわれは常時それが円満に行なわれるとも思っておりません。それは、そのときの状況いかんによっては団体交渉は断わられたり断わったりする場合があるわけです。その点においていろいろの問題が派生します。私が言いたいのは、職員団体としての構成メンバーではないと判定される者がいた、その人はまだ処罰等々が人事院の手続によって判定が下されていない、そうしてまだ人事院からその規約の是正の命令が行なわれていない、そういうような状態のときには団体交渉ができるじゃないかというようなことを私は人事院にお聞きしたわけです。ところが今職員局長は、その団体交渉の個々の問題にわたってそれぞれタッチはしない、それはその通りだと思うのです。それでけっこうだと思う。なぜタッチしないかなどと私は言っているわけではございません。しかしながら、そういう団体交渉を組合がやってくれ、やってくれということが法の手続上の問題の経過にあるときは、やったっていいのじゃなかろうか、こういうふうに私は思うわけです。しかも聞くところによれば、さいぜん関税局長が言われた答弁の中にも、神戸の三役が今度新たに全税関の幹部の一人になってきた、こういうようなことを言われました。だから首切り三役のいるのは職員団体ではないのだというような判定で——首を切ったのですから、そこには感情問題もあろうと思われるわけですけれども、その人たちが組合の選挙によって選ばれてきて、そうして新しい幹部ができたから、まずは関税当局にあいさつに行こうといって就任のあいさつに行かれた。ところが筋から言うならば、あなたたちが首を切ってしまって関税の職員として、関税の労働者としてはもう生活ができなくなっているのですから、そういう人が選ばれて幹部になって、そして関税当局に来た。多くの人ですよ。その中で首切られた人はたった一人です。そういう人たちが新任のあいさつに行かれたとき、お前たちと会う必要はないのだ、あいさつを受ける必要はないのだ、こういうようにして、就任のあいさつすらあなたたちはけ飛ばすというようなことをほんとうに思っておられるのか、どうですか。現に事実まだ労働組合はあいさつもできないということです。そういうようなことから私が質問せざるを得なくなっているわけです。そういうことから職場の明朗がだんだん失われていくのじゃないかと言うのです。関税の問題とか、おとといもさきおとといも行なわれたところの国税の職場の明朗化ということは非常に必要です。ほんとうに絶対不可欠の問題だと私たちは思っておるわけです。ところがこういうようなやりとりの中にだんだん感情が感情を生みながらみぞが深まっていって、そして職場が不明朗性になり、あたかも当局と職員の間柄が敵対し、かたき同士が同じ庁舎に住んでおるような状態になるということは、これは国民にとって非常に重大な問題だと思う。ですからこういうようなことで、新任のあいさつも受けられないように対立しているのかどうかということを局長に聞いておきましょう。何か総務課長もここに御出席だと思いますから、いずれでもよろしゅうございますから、そういうような気持で職員団体に臨まれているのかどうかということです。
○稻田説明員 ただいまお尋ねの点でございますが、組合の中央委員の方と七月の二十一日に会っておるのでありますが、ちょうど私がまだ赴任いたしておりませんので、武藤総務課長が会っておりますが、それは組合と私どもの間にそう悪い感情という点はありませんので、二十一日のときも、これで大会に参りますというあいさつがあったと聞いておりますが、また会えなくなる方もできるのじゃないかということを話しまして、二十一日会見いたしまして、二十四日からの大会に組合の諸君が臨んだようでございます。大会が終わりまして、八月に入りましてからあいさつに参ったのでありますが、そのときにあいさつだからいいじゃないかという話が組合からあったそうでございます。しかし、中央執行委員の中に、前も申し上げました中田一夫君が入っておるということは、われわれ大会の結果によって知っておったのでありまして、国税のお話も出たのでありますが、国税におきましても、免職になっている方が役員になっておりましても、その方を除いて会っておるというような状況でございまして、またいろんな従来の慣行からいたしましてそういうことに相なっておりますので、そこで、中田君はちょっと入ってくるのを遠慮してくれというようなことも、その場で言うのもいかがかと思いまして、それは組合の方としても、従来の慣行なり国家公務員法上のしきたりというようなものは十分わかっているはずだという前提に立ちまして、直接中田君がどうだというようなことでなく、遠回しにそういう点を注意をいたしまして、正式の会談というのは差し控えた方がいいんじゃないかというわれわれの立場を説明したようでございます。私どもといたしましては、そういう点が是正されますならば、決して交渉を持たないというようなことではございません。ただいまお話の明るい職場を打ち立てるということは、私に与えられました喫緊の急務だと思っておりますが、それとともに秩序のある職場というようなことも大切なことじゃないかと考えまして、さしあたってそういう点から折り目を正していきたいということだけでございまして、別に他意はないのであります。そういうことで模様待ちと言いますか、そういう姿で正規の交渉は差し控えておりますが、しかし喫緊の問題があるような場合は、従来とも総務部長なりあるいは総務課長のところで具体的な話し合いはっけて参っておるのでございます。 また五島委員からお尋ねのありました神戸支部につきまして人事院から御指摘の通り、神戸支部はいまだ登録団体にはなっておらないのでありますが、事実上従来とも税関長交渉を持っておるわけであります。昨年の十二月に事件が起きまして以来、税関長が組合と正式の交渉を持ってないことは事実でございます。それにかわりまして、必要な事項は総務部長が実質的に交渉をいたしております。税関長が会っておらないというのは、やはり現在の国家公務員法のもとにおきましては、罷免者の役員等を有する職員団体に対しましては、やはりそれを職員団体と認めないという一貫しました慣行がございますので、これに従っているような次第でございます。しかしながら同じ職場におってどうしても喫緊の話し合いをしなくてはいけないということは当然起こるのでありまして、そういうことにつきましては総務部長あるいは総務課長とそのつど会見をいたしておるような次第でございます。
○五島委員 公労法の四条三項の規定によれば、免職された職員等々が組合の役員であってはいけないということはILO八十七号条約の大きな問題となっておるわけです。ところが職員団体にはその構成メンバーというものは登録のことだけしかないと思うのです。そこで今度国税庁の方では罷免された人々がおるけれども団体交渉が行なわれている事実、そうしてその人たちは慣行によって交渉の席には入らない、そういうようなことが全税関の組合ともそういうようなことの慣行をこれからつくろう、だからしばらくの間結論が出るまで免職されたところの職員が交渉に出てもらっちゃならぬじゃないかというような話等々はできる。それも団体交渉の一つの形式だろうと思うのです。そういうような話をせずして、そうしてあいさつも受けなんだというようなことについては、ほんとうにこれは困ったことだと思うのです。非常にしゃくにさわることもあるでしょう。組合側としてもしゃくにさわることがある。しゃくにさわるからといって団体交渉を持たないとか、けしからぬから団体交渉を持たないとか、あいつらがけしからぬからおれたちは大きい声をあげるのだということも、人間社会の中にはたくさんあるだろうと思うのだけれども、団体交渉はやらない。それで国鉄労働組合も免職された幹部の方々たちを除外して団体交渉は行なわれておるわけです。あるいはその他の全国の組合においてもそういうようなことは行なわれておるわけです。それからいくならば、同じく国家公務員の職員団体である国税庁でも行なわれておるならば、全税関と関税当局が団体交渉が行なわれないということはありはせんじゃないですか。 そこで局長が今言われたように、是正されるならば団体交渉を持つ用意はあるということは、今後の問題としてはそういうようなことは期待ができるわけです。ところがどうしてこういう問題が起きたかということをいろいろ具体的な例をあげてただせば、数時間になるだろうと思うのですけれども、きょうはお互いに話し合ってできるだけ簡単なうちに済まそうということですから簡単にしますが、そのいろいろな具体例がある。たとえば職場においてはいろいろ上司と表現されるのですけれども、課長やあるいは課長補佐や、あるいは部長さん等々の人々が職場において常に組合を脱退せよというような働きかけを全税関の職場においては行なわれているのではないか、私たちは行なっておるということを聞いておる。そういうようなことをされているのじゃないか、あるいは脱退の場合に、わざわざ印刷をした脱退届を係員に配って、そうして強制的にというと語弊があるかもしれませんけれども、課長や部長が印をつけと言われたらこれは強制になるでしょう。そういうようなことをして強力に係員に印をつかして脱退届を一括して組合に出させたり等々については、これは組合に対するところの介入にはならないかと思うのです。こういうことがあるのならば、これは人事院当局としての法的解釈としては組合の介入にはなりませんか。
○大塚説明員 お尋ねの点の前にもう一点先ほど最初にお尋ねがあったのをお答えし忘れておると思いますから、全国税の問題についてお答え申し上げます。 お尋ねのように全国税ではその職員を含んでおる団体であるにもかかわらず交渉はやっているではないかというお話なんですが、実はこの問題はいきさつ等が登録面で見ますと、かなりの人事院と組合との間に折衝その他がございまして、問題の職員でない方が、執行委員に選任されまして、変更登録の申請がありました後、われわれとの間の折衝によりまして変更登録が受理される状態、つまり一応合法的な形というものに組合側は内部の修正をやっているわけです。たとえばその職員が執行委員たることを罷免したということを議長なりあるいは本人の辞任届のようなものが変更登録に添付される、あるいは規約の解釈の場合は大会議長によってこの解釈はこういう意味であるというような証明書等が付されまして、最初の登録時期から、最初の申請からは時間が若干ずれてそういう形で全部解決している。従いましてわれわれとしてはその職員の執行委員をかかえたままの執行部が全国税当局と交渉しているという状態は承知しておりません。そういう状態にはないものと解しております。 それから二番目の今お話のありました支配介入というようなことでございますけれども、確かにそれはもし官側がたとえば脱退願というようなものを印刷しまして、組合員である者をつかまえて、これに判を押せというようなことがかりに事実といたしますならば、これは、法九十八条には不当労働行為の規定はございませんけれども、団結権及び団体の自主的運営というものは法の上からも読めますので、そういう権利に対する侵害のおそれのある、好ましくない行為ということと思います。
○五島委員 武藤総務課長、来ておられますか——武藤総務課長はこういう会合の席上で——これは間違っているかもしれませんよ、私はいわゆる通念上の調査に行ってこの報告をもらってきたのですからね。六月六日から行なわれた、各税関の総務課長、管理課長を集めての管理職員科研修というものがあった。その席上で、本省の武藤総務課長は、全労のような組合であればよいが、今の組合のように、社会主義を目ざすような抵抗闘争を組むような組合とは徹底的に対決するとの訓話をされた、こういうようなことを私は聞いてきた。まさかこの内容通りに訓話をされたことではない、しておられなければいいがと思うのだけれども、しておられるのですか、これは。
○武藤説明員 ただいまのお話のような事実はございません。
○五島委員 組合と対決しようというあなたの職責上の——さいぜん局長が言われたように、職場の姿勢を正していく、それから規律を明確化していきたいというようなことは、神戸税関の当局も言われました。それに対しては私は賛成してきたのです。あたりまえなことである。職場の規律が正しくなければ、どうして公務員の公務員たる職分を果たすことができるだろうか。それは正しいと思う。ところがそれを正しくするがゆえに、現在の組合は社会主義であるとか——あなたは言われないと言っているのだけれども、言われる事実が出るかもしれないですね。しかし言われないと言われるから、それはその通りにしておきましょう。ところが職場の規律を正しくしなければならぬということは局長も言っておられる。正しいのに、正しくしなければならぬという言葉は出てこないのだ、概念上も、感情上も。そうすると、職場が正しくないと思っておられると推断できます。そうすると、その職場を正しくしようとするがゆえにいろいろの手を打たれるだろうと思う、管理上の問題でも。それが第一組合の脱退届の行動になるんじゃないか、行動になるんだ。ただみずからはしておられないかもしれぬけれども、全国の税関の職場々々において、さいぜん申したように、印刷までして印つけというようなことが行われるということは、これは類推にかたくないと思うのです。こういうことは税関の各職場々々では絶対にないと思われますか、これは総務課長からでもけっこうですが……。
○稻田説明員 ただいまのお尋ねは、組合の脱退に対しまして、職制にある者が脱退届を印刷して配ったんじゃないかというお尋ねでございますが、これにつきまして、神戸の事情でございますので、神戸の総務部長なり総務課長によく聞きただしたのであります。印刷にしてそれを配ったというようなことではないのでありまして、 〔委員長退席、小沢(辰)委員長代理着席〕 これは職制の——組合から除名されたのでありますが、その前から、現執行部に対する批判というものが高まってきておりまして、脱退者が出ておることは私も承知いたしておったのであります。そのときに、脱退をした者に、脱退をするのにはどういう届を出せばいいんだというようなことを聞いたことは、事実であります。そのときに、脱退した者が、こうこうこういう書式で自分はやって脱退したんだということを話したようでございます。それに従いまして、こういう書式が必要なのかということをその職員に話をし、その印刷物をつくったのはその本人自身ではないというふうに聞いておるのでありますが、なおそういうふうな疑いのあるようなことは将来いたさないように、十分たしなめて参りたいと思っております。
○五島委員 神戸税関の当局と話をしてみますと、組合が、組合員同士でやっていることだからいいじゃないでしょうか、こういうようなことも聞きました。ところが組合員の範囲が、部長さんたちは職員団体には入っておられないそうですか、課長さんは入っておられて、今では脱退しておられる、こういうようなことを聞いてきた。ところが職制の中では重要な役割を持ち、命令など、管理監督もできるだろう。そこに国家公務員の職員団体という性格が、非常に不明朗なところもあろうと私たちは思う。従って一般の労働組合の性格とは少々違うな、私たちは常に民間団体の問題をいろいろやっておりますので。しかしすべてそっぽを向いて、それは組合のやったことです。組合員同士のことです。こういうようなことであるけれども、部長の部屋にすべて課長さんたちが呼ばれて、そこで脱退の謀議が行なわれたというようなことは類推するにかたくない。再びとの言葉を使いますけれども……。そして組合を脱退した人には何か非常に有利な、特昇とかが行なわれたり、あるいは第一組合の、全税関労組の活動家は、一括して配置転換をされて、所々方々に分散されるというようなことなども行なわれているようであります。配置転換、転勤というものは、常時各省庁で行なわれておるわけですけれども、しかし、その転換が労働組合を弱体化しようとするところの企図があれば、これは確かに不当労働行為になろうと思うのです。組合の人々は、それは不当労働行為で故意に配置転換されたものである、こういうように言っておるわけです。そうして子供さんたちを置きながら遠いところに配置転換をされる。それはたった二人の勤務場所のところに配置転換をされる。それも組合の幹部であった。こういうようなことが集約されると、もう神戸税関当局は組合活動の弱体をねらっているというように考えざるを得ないわけです。あるいはこういうような活動家が六等級昇格にあたって、その当該部長が、上司の命令を聞くかどうか、上司の命令を聞くかどうかは国家公務員法にもあります。九十八条の第一項には「上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と書いてある。だから上司の命令を聞くかどうかということを聞くこと自体もおかしいと思うけれども、組合の活動家にそれを聞いている。そうしてそれの返事によって六等級の辞令も渡さぬぞという。そうするとあらゆる勤務状態の条件等々について公平の原則は保たれなければならないということが国家公務員法にも規定されており、人事院はそれを監査する任務もあろうと思うのです。そういうような六等級は渡さぬぞということは、問題は組合活動家のみならず、一般職員に対してそういうようなえさでつっておどしたりすることは確かに脅迫であろうと思うのです。国家公務員法には脅迫してはならぬと規定されている。しからば、こういうような問題が常に神戸で起こったと書いてある。そうすると全国の税関でも、そういうような部長とか課長さんたちが職員に対してこういうようなおどしの手を使われているんじゃないかと私たちは疑惑を生ずる。こういうようなことはあったかなかったかといえば、ないといわれるだろうと思うのですけれども、こういうことについてあなたはどういうように考えられておりますか。私は組合を信じております。しかしその組合の行動いかんということはいろいろ批判もあるかもしれませんけれども、常時こういうことが行なわれておることは、国家公務員法の違反じゃないかと思うのですから、ここで私は質問しておるわけです。
○稻田説明員 ただいまの御質問につきまして御答弁申し上げます。まず職員の配置転換の問題の御質問がありましたのでお答えをいたします。職員の配置転換につきましては、申すまでもなく適材適所という大方針のもとに、そしてできるだけ本人の希望をしんしゃくしてやるという方針のもとにやっておるのであります。今五島委員からのお尋ねの配置転換は、この十六日に相当大規模な配置転換を行なっておるのでありますが、ただいま申し上げました二つの原則のほかに、本館と支所、出張所との間の人事の交流をはかるというねらいもありまして、相当大規模な配置転換をいたしました。しかしながら、そこで組合の役員なりあるいは組合の仕事をしている方もその配置転換に入ったと思われるのでありますが、組合に関係があるとか、あるいは組合の役員であるからというようなことで、それを理由に配置転換を考えたというようなことはございません。またお尋ねの部長なりあるいは課長が、本人に服従の問題を聞いたり、または上司の命令に従うかというようなことで組合関係の者に不利益な言動があったんじゃないかということでございますが、私の調べましたところにおきましては、部長が自分のところの若い者に対しまして、先輩といたしまして注意をいたしたということを聞いておりますが、そのお尋ねのような意思を持って本人を部長室に呼んだというふうには考えられないのであります。しかし、これもまた非常に疑いを持たれる行為でありまして、将来は十分たしなめて参りたいと思っております。
○五島委員 局長に聞けば、調べたらそうじゃなかった、こうじゃなかったと言われるが、それは、税関当局としてはそういうような答弁しかできないと思うのです。しかし、そういうようなことがあるということは、幾ら先輩後輩の中でも、個人的に当たってやる場合は、あるいは組合活動はやっちゃいかぬぞとかなんとかいうことはあるかもしれませんけれども、しかし、組合と当局との対立が非常に激しい中でそういうことが行なわれるというようなことは、幾ら先輩後輩であっても、組合の活動をしようという気持を持っている人たちに対してそういうことを言ったということは、一つの組合支配の問題に解釈される。それらがここにもあったあそこにもあったということになると、税関当局は、常に組合支配あるいは介入の意図であるということは類推されるわけです。そういうことが日常行なわれておるということは、組合分裂の行動をやっているということにしか結論づけられないと思うのです。たとえば組合がいろいろサークルといいますか、御婦人たちはお茶の会とかなんとか、いつも婦人の部屋で休み時間中には抹茶の会とかなんかをやっておる。それもサークルといえばサークル。歌う会もやっておる。これがイデオロギーのどうのこうのというような批判はあるだろうと思うのですけれども、職員団体は、国家公務員法によれば、職員団体はあらゆる勤務条件等々を改正するために対等の立場で団体交渉をする。そうして職員は常に職員団体の社交的、それから厚生的活動を解決するためにやる。社交的というのは一体何をやるんだということです。そうすると、彼らが時間中ではなくて時間外に、あるいは時間内に当局から許されて会合をするというような場合の会合等々について介入はしておられませんか。それについては出席者はだれであってどういう発言があって、だれがどういう発言をやったんだということを一々チェックするような行為が当局においてやられてはおりませんか。
○稻田説明員 ただいまの五島委員からのお尋ねでございますが、サークル活動に対しまして、お尋ねのような点まで官が介入しているといいますか、組合の活動を制限するような点まで介入していることはないと考えております。
○五島委員 ないと考えられるでしょう。新任の局長は職場を明朗化したいという気持、そして大きな希望と抱負を持って就任されたと思うのです。ところが神戸では去年三役が首を切られて、団体交渉が持たれないでいろいろの問題が日常起こっておる。ところが三役が首を切られるまでの経過は勤務条件が団体交渉によって解決していったわけです。解決する方法については、非常に交渉がむずかしかったこともありましょうし、あるいは感情が爆発して、いやな思いをお互いにしたこともあろうということは推測することができます。私たちはその団体交渉には出ませんが、それは組合にも当局にもあっただろうと思うのです。労働大臣とあなたたちは管轄が違いますけれども、労働大臣が忍耐と努力によって労使関係を調整していくのだと言われたことはそこにあろうと思うのです。それを乗り越えてやらなければいかぬ。組合員のくせになまいきだ、そういうようなことで常に組合に介入することは確かに不当だと思うのです。たとえばサークル活動についてもチェックをやって、だれがどういうような発言をしたとか、また、集会をやれば直ちに総務部長のところにその情報がいっているということです。それはスパイ活動です。それをチェックする者は組合員であるから、組合員の自由の意思に基づくんじゃないか、こういうような表現をされるということは悪循環をもたらすのみだと私は思うのです。そうしてそのサークル活動に出ていた者の思想までわかっておる。そうしてこういうサークルに行くのは警戒したまえ、そんなところには行かぬがええぞと職制の方が言われる。そしてそれは共産党の支配によって行なわれるサークルだといって攻撃をされる。こういうことがもしもあるのならば、国家公務員法の平等取扱いの原則に反するんじゃないかと思う。「すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は第三十八条第五号に規定する場合を除くの外政治的意見若しくは政治的所属関係によって、差別されてはならない。」しかもサークル活動等々は時間外に行なわれるところの職員団体の一つの事業である。そういうことならば、それをとやかく云々することはないじゃないですか。ところが、サークル活動が活発になっていけばいくほど団体交渉等々で強い言葉で突き上げられるということで、税関が団体交渉のやり方に困るという面はあるかもしれない。それは人格を陶治して、そういう組合の交渉のやり方は十分研究はしなければならないけれども、意図を持ってサークルを破壊しようとしたり、そこに出ていく者に自由を与えまいとする。自由ではあろうけれども、上司の職制の立場からそんなところに行っちゃいけないということになると、職員は、こわいわ、ということになる。それが職員団体の活動に対する介入になっていくということです。そういうようなことがあるならば、人事院としてはどう考えられますか。
○大塚説明員 関税当局からのお答えがないのでお話の内容が事実であるかどうか、それから、かりにそれに似たような事実がありましたにしても、どういう意図をもって当局側が出されたのかその辺のところが私どもにはわかりませんので、明確にはお答えしにくいようでございます。ただ、おっしゃった二十七条の平等取り扱いの原則がございますので、人事管理上の必要以外の問題で二十七条に反すると思われるような行為というのは思わしくない。たとえば、不当に私生活にわたってきびしい注意を与えるとか、あるいは組合の不当介入類似の行為とか、あるいはかりに人事管理上必要な調査でありましても、脅迫的なことが好ましくないことは明らかであると思います。ただ、お話の点がわれわれとしては事実であるかどうか判断ができませんので、それ以上はお答えできません。
○五島委員 きょうは時間が区切られておりますから、具体的なことになると全部質問はできません。どの部長がどう言ってどの課長がどう言ったということを明らかにしてもよいのですが、きょうは抽象的にしておきます。 もう一つは、関税の、特に神戸に始まったというのですけれども、このように組合が非常に強くなってしまった。従って、組合を何とかして分裂させなければならない、こういうことで労研グループというのができた。しかも税関当局に聞けば、組合員の中で組合を批判することは自由でありましょうし、組合員の中から批判のグループが出たんですから私たちは何も関係がございませんと言う。ところが、労研グループができましてから組合の幹部の選挙には対立立候補が出る。選挙は自由ですから、私はそんなことを云々するものではない。ところが、組合を誹謗する文書がどんどん流されている。そうして、労研グループのニュースが流れてくると職場では、部長を初めとしてこれみよがしに労研グループのニュースの内容を読み上げて聞かせる。部長は組合員ではない。課長も組合員ではない。脱退されている。ところがあるとき、印刷屋が労研ニュースを持ってきたというのです。組合の活動家が、組合自身攻撃され誹謗されている労研ニュースを受け取ってくれと言われたが、そんなものは受け取ることができないと言って持って帰した。ところが明けの日に部長や課長から呼ばれて、お前はなまいきだ、受け取っておくくらいいいじゃないかと言った。ところが、組合を攻撃している、組合の分裂支配のこういうようなニュースは組合の活動家として受け取っておくわけにはいかぬと言ったら、お前はなまいきだ、ぶんなぐったろかと言った。自分たちに関係のない労研ニュースを受け取らなかったばかりに職制から、お前はなまいきだ、けっ飛ばしてやろうかと言われたら、職員は安心して仕事ができません。まさかそんな生命、身体に脅迫を感ずるようなことを言われたかどうかそれはわかりませんが、税関の当局に聞くと、そういう言葉は言ったらしいんです。しかしほんとうにぶんなぐってやる、け飛ばしてやるということじゃなくて、日常に使うところの、その安易な気持の言葉がそこに出たというなら、なおおかしいじゃないか。私は関西弁はよくわかりませんが、関西では日常安易な言葉として、け飛ばしたるぞとよく言いますか。そういうような問題のとき、け飛ばしたろか、お前なまいきだ——大体職員としての態度がなまいきだと言ったというのですよ、当局は。職員としての態度がなまいきだ、活動家としての態度がなまいきだ、け飛ばしたろか、なぐったろかということが常時言われる、その組合を破壊する行為があると組合員は常に意識しながら常時やられていることが、こういう言葉に、当局と組合員同士の職場の問題として現われているということは、これほど不明朗なことがございますか。そして明けの日からは職制の横に机が移動された、それからもう一つ、そういうようなことはけしからぬと僕は思うのですが、責任と監督の地位にある人々のそういう態度は——組合を分裂させるようにいろいろ画策するような通達、秘密書類なんかは、あなたは新局長として、出されないと思うのだけれども、どんどん通達を出して職場を明朗にせしむべきだと思うのです。それからまた、たとえば神戸税関には婦人集会所というのがあります。それに対して、婦人集会所は常時組合の集会所になっているし、婦人集会所はあまり要らぬから、あんなのは閉鎖してやろうといってどんどん宣伝をする、あるいは職員が帰ったらその机の中を調べられる、こういうようなことは、公務員は身分の保障と、何か非常にある種の権限があると思っているらしいのですが、常時担当の課長や部長さんたちは職員の机なんかは、常にあらためたりなどしていいんですか。ほかの省もそういうことを行なっておられるのでしょうか。
○稻田説明員 ただいまお尋ねの点でございますが、いろいろ出張所長がけ飛ばしてやるぞというようなことを言ったことがあるのでありますが、同じ言葉を使いましても、五島委員より前からお話のあるように、お互いの信頼感というものが薄れて参っておることは事実でありまして、同じ言葉を話しましてもその取り方、取られ方がとげとげしく取られるということははなはだ遺憾だと思うのであります。お話にもありました通り、ことに神戸の税関におきましては、従来とも円滑なる交渉が行なわれておったのでありますが、一年ほど前から組合側が法を逸脱するような行為がありまして、ついに十二月には三名の馘首者を出すというような状況でありまして、それ以後はやはり御指摘のような信頼感が昔ほどないということは事実であります。私といたしましては、新しく参りましたものといたしまして、新しい観点からその点を非常に憂慮いたしておりますが、親しい者が工合が悪くなりますと普通の人同士以上に不信感が出てくるということも事実のようでありまして、もと仲よくやっておった者同士がどうも仲が悪くなるというと、必要以上に何でもかんでも不信感を出して収拾がつかなくなるというようなことも下世話にあるのでありますが、神戸税関の問題もある意味におきまして、親しい者が悪くなったために世間の人様に申し上げられないようなことまでも問題になっておるという感じが強いのでありまして、この信頼感をどうして相互に回復していくかということにつきまして、十分今後気をつけて参りたいと思っております。
○五島委員 抽象的なことでそれぞれいろいろやりとりしても、これは悪かったとかなんとかいうことは人事院としては判定がつかない。ですからきょうは特に人事院にも何回も来てもらって今言っておるのですが、まだたくさんあるわけです。それは、私が冒頭に前提をしたことは、職場をやはり明朗化しなければならない。職場を明朗化するためには当局の姿勢、態度というものも必要である。それから職員組合ももちろんその交渉のやり方等々も非常に必要なものがあろうと思う。しかし組合運動が強いから組合運動をぶち抜くというようなことは、まことにけしからぬと思う。けしかる、けしからぬかということはまた後日具体的にやる場合もあるでしょうから、それはそれなりにいいかと思いますけれども、こういうことは国税の中にもありました。それから税関の問題についてもまだたくさんあるわけです。そうして局長の言われるように、いろいろの問題は今後しないとかさせないとかいうことはあるわけです。そして職場に行くと何か対立感情が渦を巻いておるような気がします。特に八月二十一日に、ほかの団体が調査に行くというので地元として私は参加したわけですが、そのときも何かの間違いで、二階の関税局長あるいは総務課の部屋から大きなマイクを持って、外から来た人は出て下さいと言う。そうすると職員の人々が仕事をしておってわあっと声が上がる。マイクで放送するたびに職場ではわあっと不服の声が上がっている。上からは職員の方たちが仕事をされることは一望にしてわかるわけです。マイクでやる、マイクの一言々々についてその職場で、そんなマイクはよせということでわあっとやっている。私たちは何か一つの戦場みたいな気持で帰った。これは一体どこからくるのか。それはどっちがいいとか、どっちが悪いとか言わないけれども、組合に対するところのやり方が非常に強烈である。そうしてときには分裂し、ときにはおどし、そうしてときにはPR戦術をもってだんだん組合の活動というものを抑制する傾向が日常行なわれつつあるということを私は推測してきたわけです。そうしてしまいには幹部の首切りとなり、団体交渉の拒否となる、こういうようなことで人事院が今度は何か是正をせよ、とこういうようなことになって、もうにっちもさっちもいかなくなってしまう、こういうことです。従って、この人事院の権限として、国家公務員法の中にも人事行政に関する調査第十七条がございます。「人事院又はその指名する者は、官職についての就職状況、人事管理の状況その他人事行政に関する事項について調査することができる。」という権限がある。「人事院又は前項の規定により指名された者は、同項の調査に関し必要があるときは、証人を喚問し、又調査すべき事項に関係があると認められる書類若しくはその写の提出を求めることができる。」こういうような調査権がある。ところが、これは人事院の大塚さんに聞きたいのですけれども、こういうようなことが各省庁で行なわれているというような疑惑がある場合は調査する権限があるのでしょうか。
○小沢(辰)委員長代理 五島君にちょっと申し上げますが、島本君の質問の時間の関係がありますから……。
○大塚説明員 御指摘の十七条の調査に関しましては、不利益処分の審査請求があったような場合、あるいは行政措置の要求があったような場合、あるいは公務災害に関する調査というようなもののときに大体使ってきております。いわゆる労働関係といいますか、そういう問題に関しましては、行政措置の要求という形のものが職員側から提出できることになっておりますし、これは勤務条件に関することでございますけれども、労使関係の問題は大体勤務条件に関することが多うございますから、従いまして不当労働行為類似の行為というか、そういう問題で行政措置を要求して取り上げた場合もございます。そのような場合には十分な調査をいたしまして、人事院としてはしかるべき判定、ないし勧告のような形のものを出しております。そういう手続を踏んだ場合には当然に動かしていいということでございます。
○五島委員 私が言うのは、労働組合との問題については、たとえば幹部が首を切られた場合は、不当処置だからというようなことで人事院に審査請求の手続ができる、あるいは証明書を担当局は出さなきゃならぬ、それに基づいて人事の審査の請求の手続等々が行なわれれば、人事院はそれを調査し、判定を延ばす、こういうようなことであるけれども、国家公務員の職員に対するところのやり方が悪かったり、あるいはへんちくりんなことを行なったというようなときには、人事院は十七条によって調査する権能があるだろうかと言っておるわけです。あるでしょうと言っておる。
○大塚説明員 今まで十七条の調査権というのは非常にきつい表現が出ております。従いまして、十七条に基づく調査というような形では、先ほど私が申し上げたような形でございます。ただし、もちろん行政機関の間の事柄といたしまして、いろいろ御紹介を受けたり御相談を受けたりすることに関しまして、任意調査を行なうということは当然ございます。
○五島委員 ですからその調査をしたかしなかったかというところの、今日までのやり方というのは、やってなかったかもしれぬし、いろいろ相談はされたんだろうと思う。だから十七条を適用したことはないけれども、もしもそういうように不正があったり、へんちくりんなことがあったというようなことがある場合には、十七条で調査ができるという条文を読んだのです。確かにそうでしょう。そしてそれには二十二条で人事行政改善の勧告ができるということになっておる。人事行政に対しては組合と当局との関係の問題のことではなくて、これは人事行政一般について不正、不当、不法が行なわれた場合、改善の命令が出せるということは、二十二条によって明らかだと思うのです。だから十七条によって調査し、二十二条によって改善の勧告等ができると考えておるならば、私は何かこの条文を適用してやってもいいと思うのですが、こういうように国税とか税関とかの問題が組合から発生して、日ごろ脅迫を受けたり、昇進、昇格とか配置転換等々がいろいろ疑惑があるのならば、いろいろ調べられてもいいと思います。あるいは配置転換をして、配置転換された人たちは不当でございますといって人事院に審査請求もまた別にできると思うのですが、これは積極的に取り調べる規定じゃないか。それからまた不当な処置に対するところの審査請求というものは、今度は職員に与えられた法上の権利だと思うのです。十七条、二十二条は人事院が行なうことのできる権利だと私は解釈する。そうすると不正、不当の人事行政等々は人事院が監督する立場にあるのじゃないか。従って国税局、国税庁や、あるいは関税局あるいはその他についていろいろ問題がある場合には、各省庁と人事院当局はこういうことのないようにというようなことを一つよく話し合って、調査されるかされぬかわかりませんが、話し合ってそして根を切っていただきたいということを、私は特に人事院の方にお願いをしたいと思うのです。私のお願いが間違っておれば、そんなことはおかしいと言ってもらってもけっこうだと思うのです。 それから、時間がありませんから、局長に対してほんとうに数項目にわたって、抽象的なことを質問いたします。具体的にだれだれ部長がというようなことは差し控えます。こういうことを行なっておるか行なっていないか、行なっていないといっても消極的な威圧等々になる場合があるのですから、従って今後各職場に対して、組合の強力な活動とか赤とか、そういうようなことは組合内部が行き過ぎたら是正します。これは組合の一つの作用ですから……。そういうようなことで、ことさらに当局の職制といわれる人々が、こうしたりああしたりというようなことが今後一切ないように私は関税当局に要望したいのですけれども、関税局長はそのようにされますか、どうですか。
○稻田説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。前から五島委員よりお話があります通り、組合と官側におきまして、不信感というものが出て参っておるようでありまして、同じことを言いましても、信頼感のない間柄におきましては、いろいろな誤解を生じ、いろいろなふうに解釈をされておるということであります。私どもといたしましても立場といたしまして十分気をつけて参るつもりでございますが、しかし要は、やはり信頼感を回復していくということが根本だろうと思っております。従いまして、そのためには、やはり立場々々というものを尊重していくということ、そして官側もまた組合を説得し、組合もまた事柄によって官を説得していくという努力が必要じゃないかと感じております。自分も説き伏せるけれども、人からも説き伏せられるという態度が双方に出てくるということが大切じゃないかというふうに考えております。それにはやはり、まず秩序を正し、折り目を正して、それとともに、その基礎の上に明るい職場ができ上がっていくのじゃないかというふうに考えております。将来、いやしくも、お尋ねのような不当労働行為の疑いのあるようなことは厳に戒めて参るつもりであります。また何分にも今まで、労使といいますか、官と組合との間で友好な雰囲気があっただけに、一たびその間の信頼感が破れますと、いろんな問題が派生しているということはお尋ねの通りでございますので、この点につきまして、十分信頼感が回復されるように努力して参りたいと思っております。
○小沢(辰)委員長代理 島本虎三君。
○島本委員 駐留軍の労務者の権利侵害の問題について、私は関係当局者に逐次質問を申し上げたいと思います。関係当局者としては、調達庁長官並びに労務関係の方、それから自衛隊関係のどなたか、それと労働省関係の方、おってもらいたい。 これは、私が今私自身の質問をする前に、一つ経過を長官にお伺い申し上げたいと思います。それは、昭和三十七年の三月二十八日、小林進委員が、当時社会労働委員会の委員長は、今委員をしておりますけれども中野四郎委員長でしたが、そのもとで、駐留軍労働者の権利侵害の問題について、長官に対して、駐留軍労務者の休憩時間、この休憩時間中の自由が保障されていない点について、基準法違反のおそれもあるじゃないか、またこういうことは望ましいことではないではないか、こういうような質問があったはずでございます。それに対してあなたの答弁もはっきりしております。「対等な立場に立って堂々と折衝はいたしておるのであります。」そして「当庁としましては権利保護の立場から強い態度をとるというようなことで、意見の調整が今までできなかったわけであります。今後十分検討しまして、問題点についてはさらに強く折衝を続けて参りたい、」こういうようにあなた答弁されておるのです。それは御存じの通りです。それと同じような問題で、藤枝防衛庁長官も、「労働者の自由の調節の問題であろうと思います。従いまして、少なくとも休憩時間において組合活動を全面的に制限する、あるいは禁止するというようなことについては、これは問題があろうかと思います。」従って、これを解決するために努力するということを言っておるわけです。当時あなたもはっきりこれを言い、防衛庁長官もこれをはっきり言った。そして現在に至っておりますが、その後この休憩時間の問題等につきまして、どのように進歩しておりますか。改善されておりますか。三月二十八日以後のこの問題についてのいろいろな折衝の改善された点について、一つ御報告賜わりたいと思います。
○林説明員 御指摘の点でございますが、基地内におけるところの組合活動の問題であると思います。この問題につきましては、私どももかねてから大いに関心を持ちまして、ただいまお示しのようなことで答弁いたしておりますが、そのような答弁の精神に従って、従来意見の調整をはかってきておるのであります。これは具体的な点につきましては、労働協約の協議の過程におきまして軍と話し、また組合とも話を進めておるのでありますが、何分にも事複雑な、大きな問題でございますので、まだ意見が調整されるまでには至っておりません。
○島本委員 そういたしますと、三月二十八日から現在九月三日まで、いろいろと労働協約や組合との話し合いを進めているけれども、何らこれは進展していないということですか、少しは進展しておるということですか。
○林説明員 ただいま申しましたように、現在労働協約の締結過程にあるので、その過程において米側と話し合いを進めており、その話し合いの内容の一つといたしまして、ただいまの基地内における組合活動の問題を取り上げております。基地内の組合活動、これを具体的に申しますと、組合活動の限界と申しますか、あるいは現在の禁止、制限の緩和というような点につきまして話し合いを進めておりますが、まだ具体的に意見の調整ができたというところまでは至っておりません。
○島本委員 少し私の質問がしつこいかもしれませんが、三月二十八日から、現在九月三日なんです。半年もかかってやって進まないとすると——今労働省の堀労政局長が来ておりますが、堀労政局長も当時これに対して「なるべく早期に解決されることが望ましいと考えます。」と言っている。半年もこれを全然ほったらかしておいて、一歩も進歩しない状態にしておいて、早く解決しろという労働省の意思にもそぐわないじゃないか。当時の藤枝防衛庁長官は、この問題は禁止するというようなことについては問題がある、従ってこれは早く解決するのが望ましいとはっきり言っているでしょう。もしこれができないとすると、国会に対して、できないことをはっきりあなた答弁したのですか。やったとするならば、つめのあかほどでも、少しでも進んだ点があったら言って下さいというのです。これはどうなんですか。
○小里説明員 この問題の解決のために、直接軍と折衝しております労務部長でございますので、私から、それ以前あるいはその後の折衝の経緯を申し上げますと、この問題は基地内の秩序維持、安全保持ということで非常に重大な関心を軍も示し、甚地内においていろいろな書簡の形式、指令の形式あるいは規則というような形式で書面が流されておりまして、その書面に基づいて具体的なそれに対する批判事件というようなものも、従来も起こっておりましたし、最近においても起こっております。そういう関係で、調達庁といたしましても、一連の基地内活動あるいは労働組合活動についての日本政府とアメリカ政府との間の意見の一致を見たいということで、以前から折衝を進めておるわけでございまするが、以前は、昭和三十二年までは労働協約がはっきり組合との間にございまして、それは軍も承知をしておった労働協約であったわけでございますが、三十二年以来それが失効いたしておりまして、従って、こういう基地内の組合活動なり、あるいは労働組合活動一般に関する管理者と労働組合との関係は労働協約できめるのが一番適当である、こういう見解から、何とか労働協約をつくりたいということで、それを本筋にいたしまして折衝を重ねてきております。 労働協約の内容になります点は、ピケットの問題でありますとか、あるいは保安要員の問題でありますとか、チェック・オフの問題でありますとか、いろいろな問題が関連をいたしておりまして、そういう一連の関係において、基地内の組合活動だけの問題について、その点だけの日米間の意見の一致を見ることは困難であるという事情のもとに、今日まで一定の線が出ない、こういうことでございます。調達庁としては、軍の基地でございますから、一般の民間の会社等と違ったきびしい、特に集団活動についての制限があるということはやむを得ない点である、こういう見地でおるわけでございますが、それにいたしましても、作業の運営でございますとかあるいは秩序維持に支障がない限りにおいては、基地内においてといえども組合活動を許すべきであるということで、先国会以後におきましても、契約担当官あるいは府中の司令部と私が折衝をいたしておりますけれども、問題自体が非常にデリケートなむずかしい問題であり、また全般に関連をした問題でありまするので、一歩も前進しないかというお尋ねでございますけれども、話し合いを進めつつある段階でございまして、こういう点が進歩したというようなところはございません。
○島本委員 話し合いを進めておる過程にある。従って、どの程度まで具体的な成果としてやったか、それははっきり言えないけれども、進んではいるという話。そうですね。その場合にもう一つある。あなたは、私どもがこういった中で、社会労働委員会の委員長から、労働協約の締結の問題と就業規則の問題は、こういうような問題をほったらかしておくことはいけないから、早期に解決をはかれという注意を直接受けませんでしたか。これは長官どうですか。 〔小沢(辰)委員長代理退席、委員長着席〕
○林説明員 労働協約なり就業規則について、早くこれを締結すべしという御注意を受けております。このことについては、私ともも早く締結すべきであるということで、もちろん従来も努力して参ったのでありますが、委員会で御注意を受けた以後においては、さらに馬力をかけて進めて参ってきておるのであります。就業規則につきましては、現在意見の調整を終わりまして組合に提示しまして、組合の意見を求めている次第であります。組合から意見のお示しがあれば、就業規則はここにおいて成立するものと考えております。労働協約につきましては、ただいま労務部長から説明がありましたように、その内容において、この基地内の組合活動というような大きな問題、その他の問題を含めまして、非常にデリケートな問題がありまして、現在意見の調整の過程にございます。そのような意見が調整できれば、この労働協約もでき上がるということになるのであります。現在その内容について意見の調整をいたしておる次第でございます。
○島本委員 こういうふうにして、三月の初めにやったことが、現在もう臨時国会が終わっても、進行の過程にある程度で何ら進展もしておらない。何回交渉したかわからない。しかしこれも早期に解決されることが望ましいということは、当時堀労政局長もはっきり言っておったわけです。労働省としても、調達庁としても、この点では意見が一致しておるほかに、防衛庁長官もこの問題に対してははっきり意思を出しておる。三者が合っておるのに、半年たってもまだ全然進んでおらない。国会で答弁したらあとはどうでも野となれ山となれ、そう皆さん見ておるのですか。そうでなければ、この点一つでも進歩しましたということをはっきり出したらいいじゃありませんか。こういうような問題で、駐留軍労務者の権利侵害の問題と、休憩時間等においてもこれは拘束されて基準法違反のおそれがある、望ましくないとはっきり言われておる問題で、労働省もこれに対して相当指導もしておるわけです。半年もこのままにしておいていいなんということは、私は信じられない。堀さん、これはどういうわけですか。
○堀説明員 基地内におけるところの組合活動あるいはグループ活動、それと基準法の休憩時間の自由利用の原則、これとの関係につきましては、私どもは、一般的に労働組合活動あるいはグループ活動の自由というものは基本的に存在するものでありまするし、休憩時間中に休憩時間を自由に利用できる、これもまた基準法の原則であると考えます。ただその場合において、これは一般の民間においてもそうでございますが、使用者側の管理権というものの制約があることは、労働法上の通説になっておるわけでございます。それが基地というような特殊な事情に置かれました場合に、どの程度の管理権が及ぶのであるか。すなわち管理権と組合活動あるいはグループ活動の自由との限界はどこまでであるか、そういう問題については、労使双方の間におきまして合理的にきめられるべき問題であると考えております。従いまして、そういう問題について、労働協約あるいは就業規則等で、限界がなるべく合理的に具体化されることが望ましいことは言うまでもないわけであります。私どもはそのような見解から、この前の機会においてもお答え申し上げましたように、調達庁においてすみやかに関係者と協議を進められまして、労働協約を早期に締結される、あるいは就業規則を早期に施行されることが望ましい、こういうことは申し上げたわけでございます。その後就業規則等につきましては、ただいまもお話がございましたように、案ができまして、目下組合員の意見を聞いており、近く監督署に届け出ができる段階になったことは、これは一歩前進と考えるわけでございますが、労働協約についてはまだお話しのような次第でございます。いろいろ調達庁と御連絡して、その早期締結方を期待しておるわけでありまするが、調達庁におきましても全然何もしなかったというのではなくて、今お話しのようないろいろな努力をなされておるのでありますが、結果はまだ締結されるに至っておらない。これはこの努力いかんにかかわらず、まだ協約が締結されていないということは残念に思うわけでございまして、私どもは引き続き調達庁において協約の早期締結に向かって具体的な努力を重ねられるように期待するものでございます。
○島本委員 その期待するということは、一つの要請であり、皆さんはその期待にこたえなければならない義務も当然あるのです。林長官の場合、ことにそうです。これは半年前にも同じようなことを期待され、皆さんの方では逆に依然としてこうなんだ。今、私ここではっきり例をあげて言わなければならないのは、これは労働省もよく聞いてもらわなければいけないのだが、労使双方の間で人権を侵害するような具体的なものがあったならば、これを警告してやってもいいと思うのです。ところが具体的にあるのです。これは少し話し合いが進んでいる、こういうことをはっきり承った。これはどのようにして話し合いが進んだということになっておるのか、それを伺いたい。それは八月三日に宮野、ならもと、秀島、この三名の人が職場で昼休みの休憩中に、組合員二名に対して八月の六日に全駐労の人が会う、こういうことであったので、スキャッブをやるなという意味でこれは泊まり込みをしないようにしてくれ、こういうような話し合いをしておった。ところがそれはそれで済んだ、これは組合としてお互いに話し合うのであるから、これは何でもないのは当然だと思う。ところが、それだけで済まない。下って、だれかが言ったのかどうしたのか知りませんが、八月の七日に、本田嗣人という人から現場事務所に三名が呼ばれて、そうして尋問を受けておる。そうして同日宮野という人を配転させている。そうして八月二十三日に宮野、ならもと、秀島、この三名の組合役員に対して制裁担当係が取り調べられている。そうしていろいろと尋問を受けておる。この中には組合活動、それと脅迫したということ——少なくともストライキを前に、こういうようなスキャッブをやるなということは、常識上組合員としてお互いに話し合いの中で、それも休憩時間中であるならば常識上の何ものでもない。これがもうすでにその事実のもとに配転を強制されて、そうして制裁担当係のもとにこれを取り調べられておる、こういうことであるとするならば、これは前には進んでいるという答弁があったけれども、三月二十八日の時点より逆に退歩している事実じゃございませんか、こういう事実は。何が進んでいるのです。休憩時間中はもう自由にするように、話し合いによって早くこういうような解決をしましょうということを言ったばかりでしょう。三月二十八日でしょう。私が質問したのはそれより二日前でしょう。小林委員に対しても私に対しても、あなたはやはりこういうふうに言っている。にもかかわらず、やっていることは、こういうような話し合いが進んでいるという口のかわかないうちに、八月になってからもうすでにこういうような一方的な米軍のやり方をこのまま認めているではございませんか。話を進めているという事実はどこにあるのです。こういうような事実は十分お調べのことだと思う、知っていることだと思うのです。これが話し合いが進んだ結果ですか、これはどういうことですか。
○小里説明員 立川の基地の具体的な事例の話でございますので、私から御答弁申し上げたいと思います。 今先生の御指摘のような事件が起こっておりますことは、御指摘の通りでございます。現在の段階では、MLC契約と略して申しておりますが、基本労務契約という契約で、調達庁が労務を提供する全体の仕組みを記載した契約がございます。その契約の違反行為に対する制裁規定というのがございまするが、その制裁規定の適用にあたっての一番最初の段階というのは、現場の責任者が、契約担当官代理者というその基地の中の責任者がおりますが、その契約担当官代理者に対するMLC違反行為報告書というのを最初の段階に出すことになっております。そうしてその写しを労管所長に送付してくる、こういう段階がございまして、これは現場の責任者が、違反行為が行なわれたという場合にその事実を調べまして、そしてその基地の代表者であります契約担当官代理者にその調査の結果を報告する、こういうことでございまして、これはまだその嫌疑をかけて制裁をするかどうかという決定をする段階になっておりません。従いまして、契約担当官代理者がその報告を現場の責任者からもらいまして、それを調査検討いたしまして、これは制裁嫌疑としてはっきり制裁行為を打ち出すべきであるかどうかという判断がきまってから実際の制裁行為というものが進むわけでございまして、一番最初の段階に現在ある、そういうことで、職場において、先ほど御指摘の三人の組合員の人たちがどういう行為をやったかというようなことにつきまして、組合からもお話が労管の方にございますし、軍の方からもその報告書の中の写しを労管に出しておりますが、相当食い違っておるようなことでもございます。そういうことから、労管としてもはっきり事態の真相というものをまだつかんでいない、こういう段階でございまして、労管所といたしましては、向こうの契約担当官代理者が今の段階から一歩進んで嫌疑書等が出てくる、こういうときに事態の真相を軍と協力してはっきりさせる、こういうことになるわけでございまして、ほんの最初の出発点の問題でございますので、事態の真相がはっきりいたしませんので、調達庁といたしましても、その真相をつかんでおらないというのが実情でございます。
○島本委員 そういうような一つのありきたりの答弁では、社労ではちょっと困る。あなたに無理なことを言っているのではないのです。話し合いが進んでいるというから、進んでいることに対してわれわれは希望を持っていたら、具体的にこういうように逮捕した事実が出てきて、そうしてこの宮野という人は職場委員会の議長でしょう、組合の役職にある者を一方的にそういうことによって配転をする、こういうようなことは不当労働行為じゃないでしょうか。はっきりそういうようなことを、何らこれに触れないで、遠回しにして、ただ困ります。こういうようなことで、誠意を持って対等の立場でやっているという長官の言明と全然違うじゃございませんか。職場委員会議長なんですよ。ただ何のことなしに配転させられているのですよ。こういうようなのは、基準法違反だというようなことをいって差しつかえないはずだ。労務管理の点では完全に違反を犯しておるといわれても差しつかえがない。一体こういうようなのを雇っているのは、この場合には雇用主はだれになるのですか。皆さんの方がいいとするならば、雇用主はだれになるのですか。
○小里説明員 雇用主はもちろん調達庁の長官でございます。ただいまお話の中にありました配転云々のことにつきましては、そういう報告を私ども受けておりません。話し合いが進みつつあるときにこういうことが起こるのは退歩でないか、私どもはこういうことが起こりましたときに、事態の真相にあわせて軍の中の規制がはたして適当であるかどうか、そういうことについて軍と日本政府との間にはっきりした線が引ける、引きたい、こういうことで、それを労働協約なりで結びたいということで努力をしておるわけでございまして、その事態の真相によって行き過ぎがある場合もございますし、そうでない場合もあるかと思います。
○島本委員 これはあなたの方ではっきりと調達庁が雇用主であるというならば、雇用主という態度でもう少しぴりっとした行動を示さないと、この議会でただ答弁だけでそれでいいという問題ではないのです。むしろだんだん、私の方ではっきり申し上げますが、このときに本田嗣人という人がいろいろなことをやっておるのですけれども、本田嗣人という人は何ですか、知っておられますか。
○小里説明員 契約で調達庁が雇用主となって向こうに提供しておる、たしか特殊顧問という職名の人だと思います。
○島本委員 ほんとの名前は何というのですか。
○小里説明員 報告を受けておりますところでは本田嗣人と聞いております。
○島本委員 本田文人と言っておるようですが、これは名前を二つ持った人なんですか。
○小里説明員 嗣人だと報告を受けております。
○島本委員 文人と書くのは偽名ですか。
○小里説明員 文人ということは聞いておりません。
○島本委員 名前を二つ使い分けている事実があるかないのか、これは調べておいてもらいます。 そして昭和三十七年八月二十三日に、その人の名前で「軍施設内に於いてのグループ活動の制限に就いて」ということで全部これを配ってあります。これは一体何ですか。今おそらくは憲法のもとで、労働組合、雇用関係、こういうようなものに対しては国内法を適用してこれをやっていくという、労働省の方もちゃんといながら、これは何ですか。休憩時間中であっても組合の話やそういうような話はしてはならない、また話を聞いても黙っていてはならない、そうしたならばすぐ密告しなさいという義務があるのですが、こういうようなことが、憲法によって保障されて自由に、日本の労働組合法によって認められているのですか。いつからこういうのを認められているのですか、こういう監獄部屋みたいな告示は、私は今までかつて組合法のどこにも見たことがないのですが、こういうふうな事実は皆さんの方で十分知っておられると思うのです。この経過についてはっきりお知らせ願いたい。
○小里説明員 私どもが報告を受けておりますところでは、立川の廃品回収職場でございますか、そこでこの六月ごろに組合員の方が三名で職場の親睦会の設立の相談会が行なわれたということで、その親睦会の内容が労働条件のこと等にも触れておりまして、労働組合ではないでしょうけれども、そういう職場の労働条件に関係をする一つの団体の設立、こういうような集団的な会合が行なわれた。そういたしまして、その職場でこの八月になりましてストライキの際の協力の要請がございました。あるいは多少激しい程度の演説が行なわれた、こういうようなことで、そういう過去の事実に基づきまして、先ほど申しましたMLC違反行為報告書というものが現場の責任者から基地の中の契約担当官代理者に出されたことだと思っておりますが、そういう一連の事件がございまして、従って、今後基地の中に働く、その職場に働く労務者の行動について警告を発しておく必要がある、こういうことで、この本田嗣人といろ特殊顧問が上部の命令で従業員にビラを配った。そのビラの内容について、ただいま先生の御指摘のようなことも相当詳しく書いてあるわけでございますが、私ども、なるほどこの文書を至急に取り寄せて検討もいたしました。穏当を欠くような個所もございます。直ちに軍とも折衝いたしまして、またいたしつつございます。軍の方では、この中に規定しておりますグループ活動の制限の規定は、これは基地の中で前から従業員の行為の規範として出されております。この前の国会でも問題になりましたブラッドレー書簡でありますとか、パッカード書簡というようなものを敷衍してと申しますか、説明的にわかりやすく書いた、こういう趣旨を向こうでは言っておるわけでございますけれども、そのブラッドレー書簡等に必ずしも一致していないというような点もございまして、この配られました書面を十分検討もいたしまして、軍との間に、先ほども申しましたように、基地内の組合活動あるいはグループ活動についてのはっきりした基準といいますか、そういうものがまだ結ばれない段階でございますから、はっきりしたところまで軍との間に詳細にわたって規定するということはただいまの段階ではできないと思いますが、この配られました文書の内容について不穏当なところ、あるいは前の書簡の範囲を越えておるというようなことについては軍と折衝いたしまして訂正もいたしたい、かように考えております。
○島本委員 一体この文書の中でどこが越えてないところがあるのです。一体この中を読んでみてがく然としないのですか。おそらくこういうようなことは、法律事項としても日本では全部禁止されておる事項である。書簡であろうと何であろうと、それも、組合を持っている労働者に、雇用者である皆さんがこういうようなものを見て若干不穏当な点があるという程度の考え方ではどうするのですか。諜報の義務があるのですよ。それを言ったものを聞いたら上官に密告しなければならないと書いてあるじゃないですか。これは一体何ですか。一体休憩時間中は、普通は何と何をやってもいいことになっているのですか。休憩時間というものは、ほんとうに休憩をとるための時間ですから、何をしてもいいのでしょう。あれをやってもだめだ、これをやってもだめだ。この一、二、三、四、五とあるこの一の中にいろいろきめてある。これによると、一体休憩時間中は何の話をしたらいいことになるのです。ブラッドレー書簡なるものによって、休憩時間中に話してもいいということに対して言ってみて下さい。
○小里説明員 休憩時間中に普通の行為をやることにつきましては、軍としても何も言ってないわけでございますが、集団的な行動でございますとか、あるいは団体なり、そういうものの運営についての拠金をするとか、そういう行為について、軍としては、原則としてあらかじめ軍の許可を得てやってくれ、こういうことでございます。
○島本委員 相談もだめなことになっているでしょう。相談することもできない。何の相談をしてもだめなんです。第二の項です。
○小里説明員 相談も、普通の相談とか、そういうことを規定しているわけでなしに、やはり団体に関係をして集団的な相談というようなことを、軍としては許可を得てやってくれ、こういうことでございます。
○島本委員 そうすると、会のための口頭あるいは書面上の公式、非公式の連絡、相談、もうこういうような非公式または公式の相談までだめだというと、おそらく御飯を食べながらどういう話をしてもいいのだということがわからないでしょう。会としてもだめなんでしょう。うちへ行ったって、隣近所の人たちと何かグループの話をしてもだめなんでしょう。これは恐妻会なるものがあって、奥さんたちが五、六人で会をつくって、その奥さんたちがこわくてどうも困るというととも言えないでしょう。一体これは何なんですか。四の項はどうですか。「違反行為が秘密のうちに行われていることを知りながら黙認したり、秘密保持に協力する者も、結果的には違反行為に同調し加担していることになります。」従って「違反行為をただ黙って眺めているだけではなく、それを忠告して繰返えさせないように注意し合うことが、真の友情であり職場の明朗化」だと言っているでしょう。スパイ行為をやれ、これが職場の明朗化だと言っているのです。これが健全な組合活動だとか、おそらく雇用者としての皆さんに認められている、国内法によって、基準法によってきめられている、これが休憩時間内の規範なんですか。こういうことでいいのですか。これは雇用者として、あなたではだめですから、長官の方からはっきり言って下さい。生きているのですよ。これは。
○林説明員 ただいま御指摘になりました文書の内容について、私まだ詳細には存じておりませんが、ただいま知り得たところによりますと、中に行き過ぎの点があるやにうかがいます。従いまして、こういうようなことにつきましては、今後軍と折衝いたしまして、その組合活動の限界なりその他についてはっきりした意見の調整をいたしたいと考えております。
○島本委員 ことに労働省の方でも、こういうような事実が文書によって流されているのに、これはもう三月の二十八日に、あなたが、望ましくない、早くこういうようなものは締結するようにと言いながらも、半年もたたないうちにこういうようなのが文書で流れている。これは完全に日本の法律を適用していると言いながらも、完全な違反です。休憩時間中の自由なんというものはほとんどない。あるものは監獄部屋と同じような状態だけがあるのです。おそらく駐留軍労務者の雇用者は、これは調達庁です。調達庁が雇用者であって、国が雇用者であるようなこういうような場合に、やっているものが一方で監獄部屋と同じような告示を出され、これによって縛られている。これを今から半年前に改善します。進んでいますと言いながらも、逆に退歩している。労働省はこれを知っておるのか知っておらないのか、こういうような事実が現にあるのだけれども、この文書は現にまだ生きているのですよ。これは日本の労働行政の恥ではないですか。労働省の方では、いろいろな文書で組合活動または組合員の休息時間中でも拘束されているというようなことに対して、望ましいと思いますかどうですか。
○堀説明員 先ほど申し上げましたように、民間の場合でもそうでございまするが、管理権というものからする制約があることは、これはやむを得ないところであろうと思います。特に基地というような特殊事情のもとにおきましては、そのような制約があることはやむを得ないと思うのでありますが、これは先ほども申し上げましたように、あくまでも合理的な限界が設けられるべきである。このように思うわけでございます。 ただいま御指摘のビラですか、通達ですか、それは私まだ読んでおりません。後ほど読ましていただきたいと思っておりますが、基地内においていろいろな行動をいたしまするときに、管理権という立場からして、手続その他のある程度の制約があることは、これはやむを得ないところであろうと思いますが、問題は、それが合理的な限界を越えるかどうかということでございます。合理的な限界を越えないように双方において十分に話し合われることが望ましいと思います。またこういう問題が起きますのは、先ほども御指摘のありましたように、そういうことがはっきりきまっておらないために起こるところであろうと思いますので、調達庁におきまして関係者となるべくすみやかに協議され、その限界をあらかじめ確定しておかれるように努力されんことを期待するものでございます。
○島本委員 なお、長官にもう一回伺いますが、これはあくまでも米軍と調達庁、日本側とは対等の立場に立っているということは、これは何回も聞いているのでございます。あなたもそうお思いですね、間違いございませんね。雇用主の調達庁のあなたは、一方的に米軍がこういうふうにするのをなぜ黙っているのですか。共同管理の方式の違反でしょう。はっきりあなたの方から対等の立場なら立場で言いなさい。なぜ言えないのです。この点一つはっきり言って下さい。
○林説明員 この基地内の組合活動の限界というようなことは、これはやはり現在労働協約締結の形において米側と折衝いたしております。その間においてこのような結果が出てくるということ、そのビラの内容については詳細に検討をいたしまして、合理的な限界を早くきめるようにすみやかに意見の調整に努力いたしたい、こういうふうに考えております。
○島本委員 私の言っているのは、駐留軍労務者に対しての雇用主は調達庁である、米軍に労務を提供しているのである。従って、共同管理方式になっておるはずなのに、米軍は一方的にお宅さんの方に何の断わりもなしにこういう文書を出したり、掲示を出したり、そのほかいろいろなことをやっておるのに、共同の権利を持っているあなたは、なぜ黙っているのかと言っているのです。あなたは国の立場に立って、これは堂々と対等の立場で要求すべきではないですか。こういう一方的なことをさせない、やるならば共同の責任において実施する、これが共同管理の当然な立場ではないかと思うのです。これをやっていないでしょう。一方的に米軍はやっているだけでしょう。これは許されないことです。
○林説明員 一般論といたしまして、先ほど申しましたように、基地内の組合活動について、労働協約の締結論議の過程において米側に過去の事例をあげて折衝いたしております。今回のこのビラにつきましても、内容を十分検討いたしまして至急米側との間に折衝いたしたい、こういうように考えております。
○島本委員 これは可及的すみやかに、今まで折衝しないのが怠慢だった。こういうような問題に対してはすぐやって、こういうような不穏当な制限、そのほかの掲示というようなものに対しては、あなたが言っておるように、対等の立場に立って堂々と折衝して下さい。これは私の要望じゃなくて、あなた自身の決意のはずです。対等の立場に立って堂々とやって下さい。そのほかに意見の調整、今までない問題については、さらに折衝を続けて必ずやると言っているのだから、これはやはりすぐやらないとだめだと思います。この点についてはこれからやると言うのですから、私はこの問題に対してはもう一回報告を求めたいと思いますから、このやった結果について後ほど報告を願いたいと思います。この問題はあとからゆっくり報告するし、要らないものは皆さんの方で善処するというわけですから、それでは次の方に移りたいと思います。 鹿児島県の沖永良部島の大山基地の機関労務者について若干質問したいと思うのです。これは切りかえがあったのですけれども、切りかえ措置が調達庁の希望通りに切りかえられていないという話ですが、この実態はどういうふうになっていますか。
○小里説明員 事実関係でございますので、私から御説明をいたしたいと思います。 これは沖繩に非常に近い沖永良部島でございますが、現在の姿はそこのPXに三名、それから将校宿舎に三十九名が勤務をいたしております。この沖永良部の基地におきまする日本人の、特にこういう厚生施設関係の従業員について、その性格が非常にあいまいな点がございまして、昨年の十二月一日に全国の、いわゆる諸機関労務者と申しまして、PX、食堂、クラブ等の従業員が一万三千名ばかり調達庁の雇用に移しかえられたわけでございます。従って、この沖永良部の従業員がいわゆる諸機関歳出外資金による諸機関の実態を備えておりますれば、これは当然に調達庁の雇用に切りかえらるべきであったのでございますが、それが非常にあいまいな格好で、昨年十二月一日の切りかえ以後も雇用が行なわれておった。従いまして、そのあいまいな雇用関係の上に歳出外資金による諸機関の実態を備えておるかどうかということについて非常に疑問の点がございまして、この点について、鹿児島県といたしましても板付の空軍司令部、調達庁といたしましても府中の統合司令部と折衝を重ねて参ったわけでございますが、その結果、非常に遠隔の土地でもございまして、おくれてはなはだ残念に思いますが、ようやく最近になりまして、向こうの大体の様子がわかりまして、その従業員の中には諸機関労務者として調達庁の雇用に切りかわるベきものもございますけれども、そうでなくてほんとうの官の仕事をやっておるという人たちもあるようでございます。あるいは将校が泊まっております宿舎で個人が一人あるいは二人で女の人を雇うとか、あるいは洗たくする人を雇うというような個人の雇用関係にあるというような性質のものもあるようでございます。そういうものをはっきりと区分をいたしまして、諸機関労務者の性根を持っております労務者につきましては調達庁の雇用にする、また軍自体の雇用の者はこれもMLC労務者として調達庁の雇用に移す、そうでない個人雇用の者につきましては、個人として雇用を継続していくというようなことで性格をはっきりして、すっきりした姿でやっていきたいということで、ただいまもそういう区分に基づいて手続を進めつつある段階であります。
○島本委員 これもまた少し私としても納得できない。将校食堂や下士官食堂というようなところで働いている人、これはもう政府雇用に切りかえることになって、十二月一日には日米間の労務協約でこれはもう実施したことになっていたはずなんです。ところが依然として、離れているということで、これには今年の八月でも社会保険もまだ適用されないままにほっておかれる。一人六千円くらいしかもらっておらない。それもポケット・マネーで雇われておる。日米間労務協約があって、これはちゃんと切りかえられるのだ、身分保障をされておるのだ、こういうふうに言いながらも、皆さんの方でまだ管理が行き届いていないようなところで、雇用主であるあなたたちがやはり労務を提供しておる。そういうようなことで役目が勤まるものですか。これは大事なことだと思います。遠いからわからなかっだというのは詭弁だと思います。おそらく賃金の模様なんか、皆さん知っておるでしょう。こういう安い、それもポケット・マネーからやっているといえばそれまででしょうが、社会保険も適用されていない。一体どこの監獄部屋ですか。労働省がある以上、堀さん、あなたも黙っていないで、こういうものは進んで査察して下さい。あなたの方ではいつもりっぱな言葉やりっぱな答弁があるけれども、雇用主の調達庁の方は、依然としてこういうような前世紀的なやり方をして、法違反をやっておるのです。これはりっぱに責任を果たしておるといっても、これはまともには聞けない言葉でしょう。きめられた通り労務協約によって切りかえをするならば、はっきり切りかえておくべきではありませんか。そういうようなところに私は怠慢があるのではないかと思うのです。きまっていながらさせないということに対して、私たちはほんとうに納得できない。もっと強い態度で、はっきりした基準で皆さんの方でやらないといけないと思います。この問題は十分今後やるでしょうか。
○堀説明員 やります。
○島本委員 やるというから、これもあとから、やったという調書を私の方に出していただきたいと思います。 それから先ほど言ったようにして、三月二十八日の私どもの手元にある議事録によって、こういうような不当労働行為に類するようなこと、または皆さんの方でわれわれに答弁された駐留軍労務者の権利侵害に関するような問題については、これは解決されておるという前提の上に立ってわれわれ考えておりました。しかしながら当時この議事録にはっきり言われていることとまだ違う面があるようでございます。と申しますのは、あの小林委員の質問の中で、立川基地で女子従業員を一室に軟禁して数時間にわたる思想調査を行なった事件がございました。この問題については、憲法違反である、または思想調査であって許しがたいものである。こういうようないろいろな質疑がなされて、これもやはり望ましくないから早く解決する、こういうようなことだったわけです。この解決の方法はどういうふうになっているのか。私どもの方では、これもだんだん話し合いを進めておる、前向きの姿勢であるということから、逆にうしろ向きになっている傾向があるのじゃないかと思うのです。この鈴木文子のことについて、以後どのような解決をしたか、報告を願います。
○小里説明員 お話の件でございまするが、女子の従業員を直接に軍の調査官が呼びまして取り調べをしたということで、私どもといたしましては、米軍に対しまして今後できるだけ——もちろん米軍としては保安上の調査でございまするから、調査自体はやむを得ないといたしましても、本人を直接呼んで調査をするというようなことは絶対避けてくれ、こういうことで折衝を重ねて参ったのでございますが、軍として絶対に直接調査をやらない、こういうことでも困る、本人に直接に事情を聞けばはっきりと事態が判明するというような場合もございまするし、絶対に本人の直接調査を全然やらぬ、こういうことではないけれども、ほんとうに万やむを得ない場合だけしかそういう本人の直接調査というようなことは差し控えたい、しかもそういう直接調査をやろうとする場合に、本人がそういうところに行くのはいやだ、調査室に行くのはいやだ、あるいはかりに行きましても黙秘権を使うというような場合に、そういう従業員がやりましたことのみによっては不利益な取り扱いはしない、こういう軍としても言明をしておるわけでございまして、私どもとしては、今後そういう線で、軍の調査に対しましても慎重にやってもらうように期待をしておるわけでございます。 そこで、その鈴木文子さんの事件ですが、これは保安容疑で直接調査をやりました結果、六月の十一日になりまして、やはり保安の嫌疑があるということで労管に所要の手続を要求して参りまして、その翌日の本年の六月十二日に出勤停止の措置をとりました。そうしてその後米軍から調達庁自体の保安に関する本人の見解についての意見を求める要請がございまして、労管からこちらの見解も向こうに伝えてあるわけでありますが、七月の五日ごろにこちらとしての意見を提出してございます。そういたしまして、軍の方で軍の方の調査、調達庁の調査等を勘案いたしまして、現在立川の基地の中で向こうの部内の意見調整をやっておる。私どもとしては、こういう問題でございまするから、もちろんできるだけ慎重にやることが望ましい、はっきりした事実なりに基づいて慎重な措置を要求するとともに、しかしさればといって、あまり長くこれを引っぱって不安定な状態に置いておくこともいかがかと思いまして、出勤の点についても、できるだけ慎重にやるけれども早期に解決をするように、白か黒かはっきりさせるような折衝を軍といたしておったわけであります。
○島本委員 その出勤停止はいつまで大体続くことになりますか。
○小里説明員 これは結論が出るまででございます。
○島本委員 三月二十八日のこの議事録によると、同じこういうような問題で、今までの出勤停止は平均四カ月間ぐらい以内だと林長官が言っているのですが、結論が出るまでというと、みんな四カ月以内ということですか。
○小里説明員 今までそういう保安容疑事件で、出勤停止の期間が長い人は半年以上の人もございますし、短い人は四カ月以下の人もございます。それを平均いたしまして四カ月ということでございます。
○島本委員 これはやはり生活上の問題もあるし、この問題は国会で取り上げたからこういうようにしたなんということになると、共同管理である皆さんの方が逆になめられたことになる。はっきりしたことを皆さんが言ってやったとするといいけれども、意見書は出しましたか。
○小里説明員 意見書は出しました。下部の段階における意見書を出しております。
○島本委員 その意見書の内容はここではっきり発表できませんか。
○小里説明員 これは軍側との約束事で、発表しないことになっておりますから発表できません。
○島本委員 無理なことは申しません。しかし、私の方でこれをなぜ聞くか、こういうような国会で問題になったものが、そのあとでいわゆる報復的な手段であるかのように出勤停止がきた、こういうようなことになると、これはゆゆしい問題なんです。今度ここで取り上げられたら、だれでもが報復的な手段としてこういうようなことをやることを黙って見ていることはできない。それで意見書の内容を聞きたいのです。これを文書にして私の方へちょうだいすることはできませんか。
○小里説明員 まことに残念でございますが、差し控えさしていただきたいと思います。
○島本委員 これは本人にしてみれば生活上の問題ですから、早く結論を出して原職に復帰させるということは、当然労務者を監督しておる皆さんとしての義務でもあると思うのです。そういうような努力をすべきだと思いますが、そういう意思はありませんか。
○小里説明員 事態の真相をはっきりさせまして、それによって適当な結論を早く出したいと思います。
○島本委員 そういうような点を私の方では強力に望んでいる。少なくともここで労働基本権の問題や不当労働行為、または基本的人権に関する問題として取り上げた、その例証にあがった人が報復的手段のようにこういうように出勤停止や首になるということがもしあったとしたら、これは許されない。共同管理の名において、皆さんはばかにされておることと結果は同じことになるのです。こういうようなことは、われわれとしては管理機構のまさに劣悪性を認めざるを得ない。労働省としてもこうやって黙っているということは、堀労政局長もこそばゆくてしようがないのじゃないかと思うほどです。こういうようなことに対しては断固たる自信を持ってやって下さい。これはもう一方的に米軍によって振り回されておるのと結果は同じです。まことに私は寒心にたえません。こういうようなことについては、今後重大な確信を持ってこの救済に当たるように心からお願いすると同時に、はっきり約束した通りに、労働協約の締結、就業規則をつくること、こういうような問題に対しては、はっきりこれを可及的すみやかにやるということを、皆さんの方に強力に要請しておきたいと思います。 私は時間になりましたから、残念ながらこれでやめます。なお、お願いしておきますが、あとからいろいろ報告するものについては、可及的すみやかに報告してもらいたい。
○秋田委員長 滝井義高君。
○滝井委員 閉会中の審査だというので閣僚が出てこないということは、国会軽視もはなはだしいと思うのです。予算編成を前にして、野党は当然正当な、まさに自民党が一指だに非難することのできない正当な国会の場を通じて政府の考え方なりを知り、われわれがいろいろ今後政策を立案する資料とするためにも、やはり政党内閣ですから、最高の責任者の閣僚が出てこなければならぬのに、どうもどの閣僚も出てこない。こういうことは今後の国会運営上よくないことだと思います。自由民主党は、一昨日ですか、議長に向かって国政調査権の乱用をしないように申し入れをしております。そういう乱用の防止をしようとするならば、絶えず政府が国会に出てきて堂々と所信を表明し、資料を順当に国会に提出してもらわなければならぬと思う。朝から私はすわりきりで厚生大臣がここに出てくることを要求しているが、音さたがないのです。もう一回質問の冒頭にぜひ厚生大臣の出席を要求します。至急に呼んで下さい。自由民主党が国政調査権の乱用だと、われわれが現地に行って調査することを制限しているわけですから、当然これは厚生大臣が来なければいかぬですよ。河野君だってまだ来るのを待っている。大臣に至急来ていただくことを要請します。大臣の答弁でなければ、おそらく小山さんではできない部面が出てくると思うのです。 そこで、まず第一にお尋ねをしたいのは、社会保険診療報酬支払基金の理事が任命をされました。これは一体どういうルールで任命をされたのか、これをまず御説明願いたい。
○小山説明員 事態をうまく円満に運ぶという根本の考え方をもって関係者と了解をつけて選んだ、こういうことでございます。
○滝井委員 関係者と円満に事態を進めるといっても、それぞれ、保険者、被保険者、療養担当者、それから公益と、関係団体の推薦を必要とするわけです。この事態になって、言葉の先だけで物事を円満にやろうとしてもできないのです。法治国家ですから、法律に基づいてきちっと、あなたは法律を実行することが好きなのだから、一体法律的にはどういうふうに各四名を任命になりましたか。御答弁ができなければ大臣を呼んでやってもらいたいと思う。
○小山説明員 了解を得て発令したわけであります。
○滝井委員 了解を得てと言うが、その四名のそれぞれの者は関係団体が推薦をするわけでしょう。その関係団体というのはどういう関係になりますかというのです。まず一つ一つ、保険者はどういう団体、被保険者はどういう団体、担当者はどういう団体、公益は大臣ができるわけですが、これを御説明願いたい。
○小山説明員 従来の関係団体に了解をつけたわけであります。
○滝井委員 寡聞にして従来の関係団体というのはわからぬわけです。そこで、あなた方の関係をつけた団体を、保険者はどういう団体、被保険者はどういう団体、担当者はどういう団体というふうに言って下さい。これは言いにくいことないですよ。国会の場ですから、堂々と、今後保険行政をガラス張りでやらなければならぬ。私はそのガラス張りを主張しておる。変に自由民主党がそれぞれの団体と取引することは許さぬ。堂々とここで言って下さい。言えなければ大臣を呼んでもらいたいと思います。
○小山説明員 従来それぞれ関係をしておりました団体そのままでございます。
○滝井委員 それがわからぬから言って下さいというのです。一つずつ四人を推薦した母体を言って下さい。
○小山説明員 正確に名称等を申し上げることは、あるいは違うかもしれませんが、保険者の団体は、政府管掌の保険者、それから健保連、それから共済組合関係の保険者であります。それから被保険者の関係団体は、総評と、それからこれは名称が違ってきたと思いますが、従来全労、全労と称しておりましたあの団体でございます。それから医療関係者の団体は、医師会、歯科医師会、それから日本病院協会でございます。
○滝井委員 そうしますと、医師会、歯科医師会、日本病院協会、その三つですね。 これで推薦団体ははっきりしてきたのです。その団体の人数の割合を言ってみて下さい。
○小山説明員 保険者の方は、たしか、二、一、一でございました。これは政府管掌が二名、健保連が一名、共済組合関係が一名、こういう割り振りでございます。被保険者関係は三、一でございます。総評関係が三名、従来全労と言っておったものが一名。それから医療担当者関係は、一般の医療機関が三、それから歯科医師が一。この歯科医師は日本歯科医師会、それから一般の医師は、日本医師会と、一部について日本病院協会、こういう従来の割り振りでございます。
○滝井委員 そうしますと、一般医療の三というのは、割合は、日医二、日病一ということですか。
○小山説明員 そうではございません。
○滝井委員 そうすると、人間ですから、一部といっても工合が悪いと思うのです。どういうことになりますか。こういうところをもう少し明瞭に、すべてのしろうとの議員がわかるように、きちっと言わなければいかぬのですよ。そういうのが官僚主義だというのです。自分たちがやるときにはうまいこと妥協して、勝手なことをおやりになって、われわれが主張するときにはそれを聞かない。こういうことをどうして隠すのですか。一部とは何事ですか。人間には一部はありません。一人じゃないですか。それをはっきりして下さい。
○小山説明員 日本医師会は三であります。ただ、そのうちの一人について、日本病院協会が関係がある、こういうことであります。
○滝井委員 そうしますと、推薦の窓口は、基金理事については、全部日本医師会が推薦した、こう了解して差しつかえありませんね。そうしてその過程で、一名については——これはあとで私の重要な質問に関連してくるのです。その一名については、自主的に療養担当者の方で、いわば甲表と申しますか、そういうものを配慮さしたのだ、そういう考え方ですか。
○小山説明員 それほど明瞭ではないと思います。従来通りという考えであります。
○滝井委員 従来通りというのをわれわれは知らないのです。だからその従来通りというのを説明して下さいというのです。人間を三人推薦するのに、形式がはっきりしませんと、これは前例になるのです。だから隠す必要はないから、あっさりとみんながわかるように、しろうとがわかるように、国民の納得がいくようにして下さい。何か小山さん、この段階になって、奥歯にもののはさまったような言い方をしてはいかぬと思うのです。済んだことですから……。これは今後の前例になるのです。もうちょっとはっきりして下さい。どうもそういうあいまいなことじゃ困るのですよ。はっきりして下さい。われわれにはどういうことかわからぬのです。
○小山説明員 従来は、三名のうち、主として病院に関係のあるものについては、日本医師会からも推薦を求めるし、日本病院協会からも推薦を求める、こういうことで取り運びをしておったわけでございます。今回は、その点については、それほど明瞭な手順は踏まれておりません。要するに、任命をするということについて了解を得たわけであります。
○滝井委員 ちょっとよくわからぬです。これは団体の推薦が必要なんでしょう。団体の推薦は必要ないのですか。厚生大臣が、天下りに任命だけすれば、それで足りるのですか。全然推薦を必要としないのですか。今のような三人を、主として病院関係を、今までは日医推薦、日病推薦、こういうことだった。ところが今度は、明確なそういう手順を経ていないということになると、何をやるかわからぬですよ。どういう手順を経たのですか。大臣が天下りに三名を任命して、そして事後にそれぞれの団体に承認を得た。——裏返して聞いてみましょう。日病は推薦はしたのですかどうですか。
○小山説明員 目病から明瞭な形で推薦をしてもらうという手続は踏んでおりません。
○滝井委員 そうしますと、日本医師会からは明瞭な形で推薦をしてもらったのですか。
○小山説明員 私が大臣から承っているところでは、会って了解を得たということであります。
○滝井委員 会って了解を得たということではなくて、日本医師会から明瞭に三名を推薦を受けたのか、こういうことです。それにイエス、ノーをはっきり答えて下さい。文句をはっきりしておかないと、速記に残るのですから。
○小山説明員 先ほど申し上げたように、明瞭な形での推薦ということでなく、話し合って了解をしてもらった、こういうことであります。
○滝井委員 そうすると、日病からも明瞭な推薦は受けなかったし、日医からも明瞭な推薦を受けなかった。いわばこの人事は天下りと考えていいのですか。
○小山説明員 天下りではございません。事実上完全に了解をしたわけであります。
○滝井委員 そうすると、法律はどういうことなんですか。法律をちょっと読んでみてくれませんか。その法律の推薦のところを、ちょっと読んでみてくれませんか。そういうところをはっきりしなければいかぬですよ。——六法全書がくるまで次に移ります。 そうしますと、中央社会保険医療協議会の委員の推薦の形式も、今のような方式をおとりになるのですか。
○小山説明員 まだその問題は正式にきまっておりません。
○滝井委員 正式にきまっておるおらぬということでなく、法律にきまっておるのですよ。私は今その委員を、だれを推薦するということではないのです。推薦の方式について尋ねているのです。韓国問題と同じように支払いの方式について尋ねているのです。支払いの方式がきまったらいい。その支払いの中で、請求権を幾らにするか、無償供与を幾らにするか、有償供与を幾らにするか、こういうことが問題になってくる。まず推薦の形式のことを尋ねているのです。形式は今のような方法をおとりになるのですか、こういうことです。
○小山説明員 その方式そのものがきまってないということを申し上げたつもりでありますが、少なくとも今回のやり方が、自動的に中医協に適用されるのだ、こういうような前提はございません。
○滝井委員 これは同じような種類ですね。現実の医療の問題からいうと、この前の委員会で私が厚生大臣に質問をしたときに、この問題というものはいろいろなものに関連をしておるから、そこで、私としてはこれはきょうは答弁ができません、しばらく待ってくれ、こういうことだったのです。いろいろなものに関連をしておるというのは、基金の理事にも関連をしておったわけです。あのときは、まだ任命してなかったのですからね。しかし、基金の理事というものは従来通りやります。こういうことだった。ところが従来通りやっていないでしょう。ここでは従来通りやりますと言った。従来通りならば日医推薦と日病推薦なんだ。ところが今度は、日病からも明確な推薦はいただきませんでした、日医からも明確な推薦はいただいておりません、こういうことなんです。従来通りとは違ったわけなんです。あなたは、初めは従来通りと言っておったけれども、違っているのです。従って、新しい西村方式を編み出したのですから。法律はきまっているのですよ。関係団体が推薦するということが法律できまっている。基金の方は多分きまっておったと記憶しているが、今記憶がちょっとあいまいですから、法律を見てからはっきりして言うわけですけれども。そうすると、今度の基金理事におとりになった西村方式をおとりになるかということなんです。法律的には方式はきまっているのですよ。
○小山説明員 先ほど申しましたように、中医協の場合の方式はきまっておりません。ただつけ加えて申し上げましたように、今回の方式を中医協の場合にそのまま適用するというようなことは、もちろんきまってないのであります。
○滝井委員 きまってないと言っても十カ月ですよ。私、これで四回目ですよ。国会議員から三回も四回も同じように言われて、まだきまっておりません、きまっておりません、それで済むのですか。法律をつくっておって、法律は施行されておって、それならそれの廃止の法律をお出しなさいよ。当然あなたとしては大臣を補佐をしていく責任がある。その補佐ができなければ、あなたにやめてもらう以外にない。骸骨を大臣に請い奉るより方法はないでしょう。何回も言うのだから、方式がないならばあなたは補佐ができません、バッダー交代ですよ。そうしてもらうよりほかにないです。それをいつまでもわれわれに待ってと言うて待たしておいて、自分たちは法以外の勝手なことをおやりになるから、それでは国会の意向はどこにあるかわからない。何のためにわれわれ法律をつくっているかわからない。法律に規定した以外の新しい方法をおやりになるから。それができないはずがない。だからやる方法をここで一つ説明をしてくれということなんです。どの方式でおやりになるか、法律の通りにやるならば法律の通りにやります。こう言ってくれたらいい。だからそこらをもう少し、あなたは勇気のある人なんだから、はっきりしてもらわなければ困る。はっきりしないならば、少し方向を変えて、午前中の河野委員の質問に対して、地域差については撤廃の方針です。現在撤廃のやり方を研究中です。こういうことであります。昭和三十八年度の厚生省の要求予算が大体きまったわけです。この予算の中には地域差の撤廃は入っておりますか。
○小山説明員 先ほど申し上げましたように、この分は別問題として大蔵省側に対してもうしばらく待ってほしい、こういう、いわば未決問題として提示してございます。
○滝井委員 一体地域差を撤廃すると幾らの予算がかかりますか。いろいろのことをいわれているのです。いろいろ総医療費の三%くらいだろうという説もあるし、いや二百億かかるという説もあるし、四十億くらいでいいだろうという説もある。おそらく四十億というのは、政府関係の負担分だろうと思うのですが、いろいろ説があるのです。多分三%という答弁は森本さんだったと思うのですが、あなたの推算では、一挙に全部撤廃した場合は一体どのくらいですか。それからあなたの前任者の撤廃の方式は、級地別にやっていったわけですね。四級地、三級地、二級地、一級地、こう分けて、四級地の大都市近郊を入れたわけです。まず地域差撤廃のために必要とする政府の負担分ですか、それから総医療費を見た場合の地域差撤廃の総医療費、それから今あなたの考えておるいろいろのやり方ですね、どういうやり方があるのか、そのやり方の一つ一つ、これをちょっと御説明願いたい。
○小山説明員 かりに昭和三十八年度の総医療費が五千四百億程度になるという前提をとったといたしますと、地域差を撤廃することによって、総医療費は約二百億強ふえるものと推定をしております。総医療費で二百億ふえたといたしました場合に、現在の法律にきまっている通りのいわば国庫負担における当然増が約五十億足らずになると思います。 なお、地域差を撤廃するためには、特に足の弱い社会保険に対しててこ入れをする必要がありますので、国民健康保険と日雇い労働者の健康保険に、これによって保険料を上げざるを得なくなる分だけのてこ入れをするという前提をかりに置いて考えますと、合わせてほぼ二十億見当の特別の補給を必要とする、こういうような内容になります。これは全部を一挙にやるという前提での御説明でございますから、これをかりに二年間でやるとすればその二分の一、三年間でやるとすればその三分の一、こういうことになると思います。 それからやり方について、ほぼ腹がまえとしてきまりつつある方向は、いずれにしても、この問題は、やるならば撤廃をするという前提で取りかかりたい。現在甲地域をふやすとか、あるいは甲と乙の差を縮めるという程度の問題としては取り上げるべきではあるまい、こういうことであります。従って、とりあえず現在の甲地域をふやすというようなことは、今のところは検討の中から逐次はずれて参っております。 それから、かつてはこの問題を三回くらいに分けてやらざるを得まいという判断が強かったのでありますが、現在私どもがほぼ整理しております気持では、やるとすれば、どうもこれは一回か二回程度でやるべきであろう、三回というのは、かえってあとにいろいろな問題を残して適当ではあるまい、大体そんなことを中心にしていろいろの検討をしている、こういう事情でございます。
○滝井委員 そうしますと、甲地域を増加させずに一回か二回でやるということになると、五%ないし八%の格差があるわけですね。それを第一年度二・五%、第二年度二・五%、こういう形で解消していくのですか。甲地域を増加させない方法でやるというのは、そういう意味のことですか。
○小山説明員 かりに二回に分けてやるとすれば、およそそのあたり、半分くらいをめどにして——もちろんこれは、先生御承知の通り、必ずしも単純に半分ずつというふうにいかぬものもありますが、およそそのあたりをめどにしてやる、こういうふうなことにならざるを得ないと思います。
○滝井委員 それはすでに昨年の医療費の改定で、大都市近郊、北九州等は甲地区に編入されたわけです。従って、医療機関はやがて甲地区に編入されるだろうと待望をしておるし、それから労働組合等に対しても、地域差が撤廃になって甲地になったならば、やがてことしはなるだろうから、そのときには幾分ベース・アップ等も考えようというようなところも相当あるわけです。そこで昭和三十八年度について、やり方は別として、おやりになるということは、あなたとしては確実なんでしょうね。
○小山説明員 これは先ほどから申し上げておったように、そのこと自身がまだきまらないでいるわけです。ただ、そういうことにする場合にはどういうやり方をすればできるかということを、現在詰めておるわけでございます。そういうことが詰まりましたならば、最終的になるべく早い機会に省内の最終的な態度をきめるようにいたしたいということで、いろいろ作業をやっておるわけであります。
○滝井委員 そうすると、森本さんのときとまた大へん答弁が違ってきた。今そのこと自身がきまっていないということは、地域差撤廃はきまっていないというわけですね。それはやり方についていろいろ研究しておるが、三十八年度にやるかどうかはきまっていない。それは前の灘尾厚生大臣も、森本保険局長も、地域差を撤廃します。やります。こう言っておる。第一年度としてあれをおやりになったわけですから、当然三十八年度予算には、これをやることがもう前提なんですよ。そのこと自身がきまっていないなんという答弁を今もらおうとは、私は思わなかったのです。これは前の大臣なり前の局長の方針と少し違うと私は理解するのですが、今まで全部やりますと言ってきた。すみやかにやります——あなたも最初にすみやかにやりますと言っておった。そうすると、三十八年度にこれをやらなければ非常に不公平ですよ。それはどうですか。そこらあたりは、あなたが答弁ができないならばどうも大臣が来てもらわないといけないな。あなたのあれとしてはどうですか。
○小山説明員 私は、滝井先生が三十八年度の初めからということを確認する意味でおっしゃったというふうに受け取ったから、先ほど申し上げましたような言い方をしたわけであります。少なくともきょう私がここで申し上げておることは、前任者よりも地域差の撤廃については、はるかに前進した進行の段階を申し上げておるつもりなんであります。
○滝井委員 まあ前任者よりはるかに進行の段階という抽象的なことで、私は、あなたの腹の中をある程度見得る感じがするわけです。しかし、前任者は、とにかく一つ実行したわけですよ。実行したことは事実です。それは北九州とか大阪近郊を甲地区に入れちゃったわけです。しかしあなたは、前任者よりかはるかに前進しておっても、まだ実行するとは言わない。前任者は一部すでに実行したのです。だから一部を三十八年度については実行する意思があるのかどうか。
○小山説明員 先ほどから申し上げておるように、今甲地域をふやすというようなやり方をする考えはございません。問題そのものに手をつけるということで進めたい、こういう考え方でございます。
○滝井委員 それはもう初めからわかっておるわけです。あなたの御説明で、甲地区を増加する意思はない、問題は進める。三十八年度にこれをおやりになるかどうかということを聞いておるわけです。それは一部でも何でもかまわぬのですから、何も二分の一でなくてもけっこうです。三分の一でもいいのですよ、それを聞いておる。あなたの腹は一体どうなんですか。あなたの腹を聞いておる。これは相手のあることですから、あなたがやると言ったって、全部通るかどうかわからないのです。しかし、あなたとしてはどうですかと聞いておる。大臣がおればいいのですけれども、大臣がいませんから、大臣にかわってあなたに答弁をしていただくよりしようがないのです。だから補佐するあなたとしてはどうですか。あなたの気持を伺いたい。
○小山説明員 私は問題を根本的に解決する方向をとりたいと思っております。
○滝井委員 そうしますと、あなたが三十八年度にとにかく一挙に撤廃をするか、あるいは部分的にその五%ないし八%の格差を縮めていこうとするならば、今度はそれを具体的に実施する土俵が必要になってくるわけです。これが医療協議会です。 そこで、前の社会保険診療報酬支払基金の方の問題にもう一ぺん返りますが、役員の選任ですね。これは十条の四項です。「厚生大臣が前二項の規定により理事を委嘱しようとするときは、一月を下らない期間を定め、その期間内に、保険者を代表する者、被保険者を代表する者及び診療担当者を代表する者につき、各々委嘱すべき理事の少くとも二倍の候補者を推薦することを、それぞれの所属団体に求めるものとする。但し、その期間内に推薦がないときは、前項の規定にかかわらず、厚生大臣がこれを委嘱する。」こうなっておるわけです。そこでもしあなたの意向がただし書きのところならば、これは問題がないわけです。しかしそういうとり方を今まで一回も説明をしていないですよ。ただし書きの厚生大臣が一カ月を下らない期間を定めておいて、その中で推薦がなかったということは現実にはなかったでしょう。あるいは求めなかったのかもしれません。故意にと言ってはおかしいが、自発的に……。そうしますと、二倍の候補者を推薦してもらうことになっておるわけです。そうすると結局、これをおやりにならずにやったのです。ある意味では法律違反ですよ。政治の場ですから、私は法律違反を追及しようとは思いません。うまく行けばいいのです。うまく行けばいいのですが、それならば今あなたの御説明にあったように、地域差の撤廃を少なくとも昭和三十八年度の予算に一部実現しようとお考えになるならば、その土俵である中央社会保険医療協議会が必要になってくるわけです。そうすると予算編成というものの時期があるわけです。これはもう来年の二月になって医療協議会が発足しても間に合わないのです。こうなりますと、地域差の問題と関連をして、中央医療協議会という土俵をつくらなければならぬという事態が出てくるわけです。そうしますと、地域差の予算というよりか、厚生省の予算がぎりぎりきまるというのは、来年御存じの通り四月には地方選挙があります。従って、国会は十二月の終わりぎりぎりに開かれる情勢にはない。幾分早くなってきます。そうしますと、そのころまでにはある程度予算のめどがついてないと、通常国会が十二月の初めから始まって、そのころに予算編成をやっておった日には、野党からいろいろ問題が出て、これは大へんなことになるのです。従って、大蔵当局としては、やはりぎりぎり十二月の初めくらいには決着をつけざるを得ないという形に追い込まれると思うのです。そうすると、医療協議会は、やはり十二月の初めまでにはもうすでに開かれて、これに対する結論を出してこなければならぬ、こういう逆算になるわけです。いわばあなたの立場に立って私がものを考えれば、そうならざるを得ないわけですね。そうしますと、九月、十月の二カ月くらいで発足をさせておかぬと、こんなものを審議していろいろ議論が出てくるわけですから、何としても二百億程度影響を及ぼすわけですからね。五千四百億程度の総医療費の四%程度に影響が及んでくるわけです。従って、これはそう簡単に保険者側もめくら判を押すわけにはいかぬ、相当検討が始まる、こういうことになるわけですね。そうすると、二カ月間で医療協議会が発足する見通しがあるのかどうか、発足しないときは結局これはおやりにならぬのかどうか。
○小山説明員 私も、先生がおっしゃるように、できるだけ社会保険中央医療協議会が発足をして、その地域差問題を初めから扱えることが望ましいと思っております。ただ、それじゃ一体それまでに中医協が発足できなかったら地域差問題も見送るのかという先生のお尋ねに対しては、それはそうすべきじゃないと思っております。やはりこれは、実施するについては中医協の存在というものはどうしても必要でございます。問題の性質上、中医協の議を経なければこれは実施できないと思います。しかし、予算に組むという手順を進めるについては、これはまた最悪の場合には最悪の場合に備える努力はすべきものだと思います。幸いにしてこの問題は、昨年の夏、関係者が集まって医療問題について将来を語り合った際に、根本的には方向についてみんな了解しているはずのことであります。今日になってこの方向そのものを否定するというようなことは、あってはならぬことであります。あの際に明らかにされたのは、方向としてはけっこうなことであるけれども、足の弱い社会保険に対するてこ入れということをやる場合には、これをやらなくちゃならぬということがあわせて了解されたわけでありますから、そういうことについての用意をしていくならば、少なくとも発足の時期が若干おくれるようなことがあるとしても、できる態勢には進めるはずだ、こういう気持で今いろいろ準備を進めているわけであります。
○滝井委員 そうしますと、まず第一に地域差の問題については、医療協議会が十一月の終わり前後までに発足をいたしていなくても予算に組めるということがはっきりしてきました。そうしますと、予算に組んだものを実施するのは来年の四月ですから、最大限、医療協議会が発足をしなければならぬというのは、まず大体三月の終わりまでくらいに発足をすれば、四月から実施する場合にはいいだろう。厚生省は七月とか十月がお好きのようですから、そうなりますともっといくのですが、しかしこれは年度途中からでなくて、年度初めからやるというのが普通の予算編成の常識ですから、しかもそれも一挙に五十億の国の負担を出し、足の弱い日雇いあるいは国保に二十億を出すということになると、七十億程度の金が要るので、これは大へんなのかもしれません。しかしそれを二年計画でおやりになるということになると、三十五億程度総ワクを出せばいい。そうなりますと、これはそうむずかしい問題でなくなってくると思うのです。そこで医療協議会としては、来年の少なくとも四月少し前、最大一カ月見ると三月までに発足させればいい、こういう一つの説が成り立ってくるわけですな。
○小山説明員 今日の段階では、先生がそうおっしゃることに対しては、私が特にそうじゃないと申し上げるようなことはないということだけしか申し上げられませんけれども、十分一つの説として成り立ち得ると思います。
○滝井委員 ところが、今度それが一つ困難になる事情が出てき始めた。それは小山さん御存じの通り、人事院の勧告が出たわけですね。そうして国家公務員については七・一から最終的に七・九のベース・アップをやることになったわけです。この国家公務員におけるベース・アップは、国立病院におけるベース・アップを必然化するわけです。そのことは、あなたの所管の健康保険なり、あるいは社会局所管の日赤病院というようなところの公的医療機関のベース・アップを促すことは必然です。やがて消費者米価が上がります。やがて東北電力の問題を中心として電気料金が上がろうとしている。私鉄の運賃も上がるかもしれない。水道料金も上がるかもしれない。そうしてやがて、また昨年と同じように、今年の秋になると病院のストライキが起こる可能性が十分あるという分析ができてくるわけです。そうしますと、特に乙地区における病院というものが非常に経理が苦しくなる。乙地区における病院は、これは日本病院協会であろうと、新しくできた新日本病院協会と申しますか、その病院協会であろうと、乙地区の病院というものはこぞってわれわれのところに医療費を上げてもらわなければ困ると言い始めた。あるいは地方医師会の中にも、医療費を上げてもらわなければ困るという人が出てきた。国家公務員における人事院のベース・アップの勧告、それに基づく政府のベース・アップ、それからもろもろの公共料金の値上がりというものは、十月から十一月にかけて、もはや医療費の改定をしなければならぬという客観情勢が出てくるわけです。しかも昨年の十月のベース・アップについて、これは医療機関というものはずっと一年おくれて実施することになるわけです。もし五月にさかのぼるものを、一応政府のいつもやる手で、人事院が五月にベース・アップをやりなさいというのをことしの十月からやるということになると、医療機関は一年ぐらいずっとおくれることになる。昨年の勧告がまだ実施されていないところが相当あるのです。こういう事態になると、もはや医療協議会というものはそのまま放置するわけにはいかぬことになる。どうしてもこれは十月以前に医療協議会というものを発足させざるを得ないという客観情勢が出てきておるわけです。こういう点についてあなたはどうお考えになっておるのかということです。従って、私は一応良識的に考えて、最大限に延ばし得るところまで考えてみたが、実質的にいろいろな問題が出てくるということになりますと、これはそうはいかない。そうすると、やはり十月までにはやらざるを得ないという客観情勢が出てくると思うのです。今のような人事院の勧告その他公共料金の値上がり等を考えてみるとそうなると思うのですが、それに対するあなたのお考えですね。
○小山説明員 先生おっしゃるように、中医協が発足するのは一日でも早い方が望ましいし、また一日でも早くするように、大臣以下われわれ努力すべきものだと思っております。ただ先ほど申し上げたのは、問題を主として逆の方から詰められたわけでして、中医協というものが十月なりあるいは十二月までに動き出すようにならなければ、地域差の撤廃ということに手がつかぬのかという点に焦点が置かれた御議論でございましたから、それはそうじゃないという趣旨で申し上げたわけであります。それ以外にも先生おっしゃるような情勢もありまするし、またかりにその問題とすぐ結びつけないにしても、元来医療報酬の問題というのはせっぱ詰まってから取り上げるという形よりも、むしろある間隔を置いて必ず取り上げて検討していくというような工合にすることが望ましい性質のものであります。経済成長というものがこういうふうに恒常的になってくるとすれば、元来そういうふうにしていくことが望ましいものなので、そういうことを考えてみると、中医協というものが今動かぬ状態にあるということは非常に困った状態だという点は、先生と全く同じ考え方であります。極力これは早く動けるようにしたい、かように考えております。
○滝井委員 早く動けるためには、一体どうしたらいいかという答えを出してくれないと困る。だから私は、きわめて遠回しに、がんこに医療協議会に入るまいとする人々を説得する材料を今いろいろ積極的に出してみておるわけです。政治というのは、昔の政治家が言っておりましたが、偉い政治家というのはできるだけ問題を延ばすことだ。こういうことになると、まさに厚生省は偉大な政治家がおるらしい。足もとから火が燃えておるにもかかわらず、じんぜん日本医師会と次から次とけんかする材料を出しながらうまく延ばしていく。これは、だれが一番困っておるかというと療養担当者が一番困っておる。自分の生活をやるのに、ほかのものは上がっても医療費は上がらないのですから、その結果は一体どこにいくかということです。私は医療担当者が困っておるだけなら目をつぶるのです。その結果は、そのしわが患者にいくということです。これは私のヒューマニズムが許さないのです。だから早くしてくれというのです。それを妨げるやつは一体何者だということを追及せざるを得ないのです。だから私はいつも言うのです。その実態を私は今から少し簡単に言いますと、こういう実態で地域差もそのままだらだらと引っぱっていく、医療費の改定についても三円にして下さい、三円が最小の要求ですといったのを一円五十銭ぐらいでお茶を濁している。従って、病院というのは優秀な看護婦も集まらなければ、医者も集まらぬで、荒廃をするという状態が出てきている。浜松かどこかにりっぱな病院を建てたけれども、看護婦が集まらぬで、病院を建てたばかりというような状態が出てきている。これはまさに政府の低医療費政策、医療問題の引き延ばし政策というものにひっかかって一番苦労しておるのは、療養担当者も苦労しておるが、大衆も苦労しておるということです。そこでその実態を見てみますと、もはや甲表の存在の意義がなくなってきたのですね。厚生省が、あなたではない、かつてのだれかがうまく甲表のようなものをつくった。当時あなたは次長だったのだけれども、僕は反対した。つくった結果どういう状態が今出てき始めたかというと、甲表の病院が困ることが出てきた。これは昭和三十三年の十月に甲表ができたわけですね、そうして三十四年の五月、六月、七月とあなたの方は統計をおとりになるのですから、これはあなたも統計をお持ちのはずですが、そうしますと、政府管掌の健康保険が一番典型的ですから、それの診療行為別の点数の百分比率をずっとごらんになりますと、甲表をつくる理由としては、今の日本の医療というものは投薬、注射が多いから甲表のような合理的なものをつくらなければならぬということなんです。その根源は、サムスがやってきて日本の医者は薬を売っておる、日本の歯科医は金を売っておる、日本の薬剤師は熊の胃を売っておる、こういうことではいかぬのだ、技術料を中心にものを考えなければいかぬのだということで、その体系を受けてできてきたのが甲表なんですよ。そこで甲表になれば投薬と注射がずっと減っていくというのが、当時の館林医療課長の説明だった。そこで私は、さあ甲表で投薬、注射が減ったら私があなたにひざまずく、しかしそうでなかったときには、これは間違っておったと言わせてあげますよと言っておった。ところがそれからしばらくたって、やってみたところが平均薬価が十七円、それから皮下注射が二十三円、静脈注射が三十四円というコンスタントのもので規定をされておるために、高貴薬ばかり使われた。そうして医療費の中における投薬と注射というものが、むしろ上がる傾向が出てきた。そのときは一応中間報告だったのです。それで今度は私は、三十三年、三十四年、三十五年、三十六年、三十七年と五年たったので、そのずっと経過を出してみてもらった。ところが、どういう結果が出たかというと、これは小山さんが私にいつか説明したように、日本における入院料というものがぐんと下がってき始めたのです。すなわち結核がパス、マイシン等の抗生物質ができたために入院しなくてもいいようになった結果、自宅療養でなおるようになった、軽いものは通院でなおるようになってきた、そして入院が減ってきた。昭和三十四年の五月から三十六年の五月を比べてみると、一割入院が減ったのです。この減った一割を病院は一体どこで補ったかというと、投薬で四%程度補った、そして注射で三%補って、検査で二%補った。この検査はますますふえる傾向にあります。しかし幾らたくさん検査したって患者はなおらないのです。検査というものは病気を見つける手段にしかすぎない。検査料がどんどんふえていったって、病気はそれだれではなおらない。やはりそこに適切な治療が加えられなければならぬ。ところが甲表の実態を見ると、結局投薬と注射が減るどころじゃない、ふえてきておる。これを見ると、厚生省が金科玉条として甲表をつくったその理論が実質的にはくずれたのですよ。入院の減ったものは何で補ったか、病院としては生きていくためには投薬と注射で補わざるを得ない、最近流行の検査で補わざるを得ないという状態が出てきつつある。そこであなたの方が医療監査その他でだんだんすると、どこに逃げていくかというと、検査で逃げていく、こういう形が出てきた。検査がふえたって病気はなおらない、こういう実態が出てきた。統計的に見ると、実態としては中表の合理性はくずれたのです。乙表は、これは投薬、注射が初めから多いということで、入院が減っても今までの理論からいえば当然です。小さい医療機関は投薬、注射以外にないのだから当然です。従って、乙表は依然としてそうだけれども、乙表にかわる甲表というものがそうじゃなくなったということは大問題です。しかも甲表を採用している乙地区の病院というものは、だんだんやっていけなくなりつつある。こういうところにもう甲表の矛盾が徹底的に出てきたわけです。だから、やはりこれを統合せざるを得ないという、こういう形です。甲乙二表を一本化の方向に持っていかざるを得ない、同時に、これが医界をきちっと戦線を整理することにもなる。目病、新目病、あるいは医師会、歯科医師会と、あなた方がみずからまいた種でさんざん苦労したものを、因果はめぐる小車ですか、というように、あなたの上役である高田さんがおつくりになったものを、その当時協力しておつくりになったあなたが刈り取らなければならないという運命になった。ちょうど昭和二十五年の単価を上げるときに、橋本厚生大臣が、何年かして後に厚生大臣になって紛糾しなければならぬという、そのまいた種がちょうど五年にしてあなたに出てきたわけです。だから、これは一つあなたの在任中に甲乙二表を一本化して、そうして乙地区における甲表の病院がやっていける、生きていかれる姿をつくらなければならぬ、ストライキが起こらぬ姿をつくらなければならぬ、争議行為に大きな制限を加える通知を出す前に、こういう点のはっきりした態度が必要になってくるわけです。そこで、こういう形を見ると、甲乙二表の一本化も速急にやらなければならぬという事態が出てきた、矛盾が出てきた。これもやはり医療協議会が必要になってきた。そうしますと、医療協議会の必要性の問題というものは山積をしておるわけです。そのほか、ガンの治療の薬等も緊急を要するといわれておる。それで、じんぜん十カ月ですからね。だからここらあたりでやはり——私が主張すると、それをあなたはねじ伏せるとおっしゃるけれども、ねじ伏せるのではなくして、こういう客観的な情勢があるんだから、一つがんこなことを言わずに入ってもらいたいということを言うのが当然です。しかしそれは、あなた方がなお偉大な政治家として存在したい、物事はどんどん伸ばしたいというお考えならば、これまた話は別です。しかし、お互いにヒューマニズムを持って、この一番困っている日本の患者大衆、貧しい国民大衆を救おうとするならば、一日も早く発足せしめる努力をすることです。これは、していないとは言わない。していないとは言わないけれども、十カ月も結果が出ないから、していないと言われても仕方がないじゃないか、こういうことなんです。これはどうです。これはあなた一人を責め立てても、時間もだいぶ過ぎましたし、言いたくないけれども、しかし非常に言いにくい言葉ですけれども、大臣はしろうとです。一人でなかなか決断を下せません。やはりあなたが客観的な諸情勢、過去から現在までの歴史的経過、そしてそれらの歴史的な経過と客観情勢に踏まえて、その足場に立って、そして将来の方向をきちっと決断を下させる方向に大臣を補佐する以外に、方向はないと思うのです。それだけに、扇のかなめはあなたが握っておると私は思うわけです。あなた以外にだれも握っていないと思うわけです。どうですか。これはあなたの気持は私もわからぬことはないけれども、支払い基金の理事をああいう方式で御任命になったのですから、何かそこらに、私たちもこれが早くできさえすれば、そう法律のことはやかましく言いたくないのです。問題は大衆が幸福になれば、幾分法律の運用にそれることがあっても、これは目をつぶらなければならぬ問題があると思うのです。これは人間の命にかかわる問題ですから。どうですか、そこらあたりの考えは。
○小山説明員 先生仰せの通り、私も中医協は一刻も早く発足させたいと思っております。特に現在の厚生大臣以下厚生省としては、すぐ中医協が発足できないということを理由にして、やるべきことを遷延するというようなことは、これはしない、またすべきでない、こういう気持でいろいろ手順を進めておるわけです。
○滝井委員 その気持はわかるけれども、やはりこういうものは割合——私は十カ月も待つのですから、もう一カ月や二カ月は待ちますよ。しかし、鳴くまで待とうホトトギスという徳川家康の気持にはなれないのです。今の段階では。なぜならば、これはだれも被害を受ける者がなければいいです。しかし大衆が被害を受けつつあるのですから、しないために反対をする連中は被害を受けない連中です。金もあるし、自由にどこへでも大きな病院に入れる人たちです。しかし黙々として草深きいなかで働いて、そうして大衆のためにやっている人たちが、依然として自分の生活のために、今度は患者の方に物事を転嫁していかなければならぬということは、これは悲しむべきことです。そういうところを考えて、やはり一日も早くやってもらいたいと思うのです。そこで私は、この際もう一カ月待ちます。そこで来月おそらく十日前後には、また委員会が開かれるだろうと思いますから、それまでには一つ小山さんも十分お考えになって、そうしてこういう方向だという方向くらいは一つ出していただきたいと思うのです。それを一応要望して、きょうは私は終わっておきます。
○秋田委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時十四分散会