決算委員会 第4号
- 発言数
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- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/09/03
会議録
○津雲委員長 これより会議を開きます。 昭和三十五年度決算外三件を一括議題とし、本日は建設省所管について審査を行ないます。 まず、建設省所管決算の概要について説明を求めます。松澤政務次官。
○松澤説明員 建設省所管の昭和三十五年度歳入歳出決算につきまして、その概略を御説明申し上げます。 歳入につきましては、一般会計の歳入予算額七億九千三百余万円に対し、収納済み歳入額は、七億五千三百余万円となっており、道路整備特別会計は、歳入予算額千九十一億四千二百余万円に対し、収納済み歳入額は、千百四億五千七百余万円、また、治水特別会計の治水勘定は、歳入予算額四百七十二億三百余万円に対し、収納済歳入額は四百五十億九千七百余万円、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定では、歳入予算額百四十九億四千九百余万円に対し、収納済み歳入額は、百十五億五千五百余万円となっております。 次に、歳出でありますが、一般会計の支出済み歳出額は二千十五億八千三百余万円、道路整備特別会計の支出済み歳出額は千六十九億七千五百余万円、治水特別会計の治水勘定、支出済み歳出額は四百四十五億六千七百余万円、特定多目的ダム建設工事勘定の支出済み歳出額は百十一億四千八百余万円であります。 これらの各会計の支出済み歳出額は、治水事業、災害復旧事業、道路整備事業、都市計画事業、住宅対策事業、官庁営繕その他の事業を実施するために支出したものであります。 次に、これらの事業の執行の結果について、概要を御説明申し上げます。 まず、治水事業につきましては、昭和三十五年度を初年度とする治水長期計画を樹立し、この長期計画を強力に推進するため、治水特別会計を設置し、治水事業及びこれと密接な関連のある伊勢湾高潮対策の直轄事業を施行いたしました。 その結果、河川事業につきましては、直轄河川改修事業として北海道を含め百十一河川の改修工事を実施し、補助事業におきましては、中小河川改修事業等四百七十八河川の改修工事を施行し、このうち五河川を完成いたしております。 また、海岸保全事業につきましては、新たに直轄事業といたしまして下新川ほか二海岸の堤防新設及び改良工事を実施し、補助事業として海岸堤防修築工事三十カ所及び海岸侵食対策工事三十四カ所等を施行し、このうち八カ所を完成いたしました。 伊勢湾高潮対策事業につきましては、木曾川等四河川及び海部海岸ほか五海岸について実施し、直轄事業については三十七年度、補助事業については三十八年度出水期までに工事を完了することを目途に一そうの促進をはかりました。 また、砂防事業につきましては、直轄工事として利根川ほか二十五水系百八十六カ所の砂防工事を実施し、うち百六カ所を完成し、補助事業として二千九十四カ所の堰堤工、流路工等を実施し、うち八百六十四カ所を完成したほか、地すべり防止工事等についても施行し、その大部分を完成いたしました。 以上のほか、特定多目的ダム建設事業といたしまして、荒川二瀬ダムほか十七ダムについて建設工事及び実施計画調査を施行し、このうち由良川大野ダムほか三ダムを完成いたしました。 次に、災害復旧関係の事業につきましては、河川等災害復旧事業といたしまして、直轄関係では、三十三年及び三十四年の発生災害にかかる残事業のほとんどを完成するとともに、三十五年発生災害についても、補正予算及び予備費を使用いたしまして、全体の四七%の復旧を完了しております。 また、地方公共団体の施行する災害復旧事業につきましては、過年災として三十二年災から三十四年災にかかるものについて実施し、三十二年災はこれを完了し、三十三年災は八五%、三十四年災は六五%の復旧を見ております。 また、三十五年発生災害につきましては、二七%の復旧事業を完了しております。 このほか、災害関連事業につきましても、おおむね災害復旧事業と同程度の促進をはかり、再度災害を防止する効果を上げております。 次に、道路整備事業について御説明申し上げます。 本年度は、昭和三十三年度に樹立された道路整備五カ年計画に基づき、一級国道等の改良及び舗装等を実施いたしましたが、その結果、改築において千七百七十五キロメートル、舗装において千六百三十九キロメートルを完成し、全体計画に対し、改築五四・三%舗装五三・一%の進捗状況となっております。 また、道路整備五カ年計画の一環として、一級国道の直轄維持管理を行なっておりますが、本年度は指定区間として延長約三千キロメートルの区間を指定し、その維持修繕を実施いたしました。 以上のほか、有料道路事業を実施している日本道路公団及び首都高速道路公団に対し、それぞれ国の出資を行ない、有料道路の建設を実施させております。 次に、都市計画事業につきまして申し上げます。 下気道関係といたしましては、三百二十四カ所の公共下水道等の施設整備を実施し、このうち三百八カ所を完了いたしましたほか、国営公園、都市公園及び墓園の整備を行ない、その大部分を完了いたしました。 次に、住宅対策事業について申し上げます。 公営住宅の建設として四万八千八百九十四戸を建設したほか、三十四年発生台風十五号及びチリ地震津波により被害を受けた住宅施設の復旧のため四千二百四戸の建設を実施いたしました。 なお、公営住宅建設事業は、第三期公営住宅建設三カ年計画の最終年度にあたり、計画に対し、九一・七%の進捗状況となっております。 また、本年度より不良住宅地区改良事業を実施し、その結果、改良住宅二千戸の建設を行なうとともに、不良住宅地区の整備を実施いたしました。 以上のほか、政府施策住宅として、住宅金融公庫及び日本住宅公団において、十三万四千二百七十五戸の住宅を建設いたしております。 次に、官庁営繕について申し上げます。 建設省所管に計上された営繕事業予算に基づき、総理府庁舎等二百三十七任の新営及び改修工事等を施行いたしまして、そのうち二百七件の工事を竣工いたしました。また、他省庁所管に計上された営繕事業予算を、支出委任等により、国立国会図書館新営工事等百九十五件の工事を施行し、百七十九件の工事を竣工いたしました。 以上が、昭和三十五年度における建設省所管の決算の概要でありますが、何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○津雲委員長 次に、会計検査院当局より、検査の概要について説明を求めます。
○中島会計検査院説明員 昭和三十五年度決算検査報告の中で、建設省関係についてその概要を御説明申し上げます。 まず、直轄工事について申し上げますと、不当事項として掲記いたしましたものが三件ございます。 その第一は、中部地方建設局で、伊勢湾高潮対策事業の一部として、木曾川下流部で実施いたしました土砂の浚渫及び運般工事におきまして、不必要な二段送砂を行なったために、約一千一百万円が不経済になっておる。またさらに、この土砂の一部を付近の道路工事に利用いたしましたならば、道路の工事費が一千四百万円節減できたという問題であります。これは木曾川の左岸の支川鍋田川を締め切りますに際して、本川の堤防を後退させて、そうして新たに河川敷となるところの土地二十三万町歩の代替地を、鍋田川の河積内に造成するために必要のあった浚渫工事でございますが、この鍋田川の締め切り場所の地先に別に河床を浚渫する計画がございまして、それを利用すればかえ地の造成はできたのでありまして、このように関西本線の鉄道橋の上下流部付近から浚渫をして、しかもそれを一たん近くの寄州に送砂して、さらにそれを鍋田川に二段送砂するといったような不経済なことはしなくて済んだものでございます。 なお、その近くに国道一号線のバイパスとしまして国道工事を施行いたしておりまして、これに相当の土盛りを必要といたしますので、この土砂をその方に利用したならば道路工事の方で 一千四百万円の工事費の節減ができたという問題でございます。 次に、同じく中部地方建設局で施行いたしました木曾川下流の改修計画の中で、愛知県海部郡八開村の大牧地先におきまして施行いたしました工事でございますが、これに使用いたしましたパワーショベルの稼働能力の点で積算が過大でありまして、約百十六万円高価になっておるという案件でございます。これは作業場所が比較的容易な地域でございますので、パワーショベルの一日当たりの稼働能力は、いろいろな条件を参酌いたしましても、二百八十立米程度は可能であると思われますのに、さらに条件の困難な場所で用いましたところの積算の能力、一日当たり二百立米を用いましたために、このような過大な積算となったのであります。 次は、近畿地方建設局で実施いたしました道路工事の問題でございますが、一級国道二十四号線奈良第七舗装修繕工事におきまして、法留の擁壁を設計通りに実施しなかったために所定の強度が実現していないと認められたものでありまして、その不足したと思われる出来高が工事費にいたしまして九十七万円相当額でありました。これは請負人の負担におきまして工事費約四百三十六万円をもって手直しをしたという回答に接しています。 なお直轄工事に関連いたしまして、関東地方建設局の荒川上流工事事務所に発生いたしました職員の不正行為がございます。これは庶務課の職員が用地補償に関係しまして、用地費の支払いを書類を作為して横領したという問題でございまして、三十六年度に関しましては四十万二百十三円でございまして、これは事務所でみずから発見をされて補てんをして是正をしておられたわけでございますが、さらに会計検査院で実地検査の際追及をいたしました結果、三十五年度におきましても四十一万八千二百七十一円の横領金額が発見いたされたのであります。これは三十六年の十二月をもって全額補てん済みになっております。 なお、関係の職員に対しまする判決が確定いたしておりまして、三十六年七月二日に懲役二年、執行猶予四年という判決が浦和地方裁判所川越支部で執行されております。 次に、地方公共団体が施行いたしましたところの補助事業について申し上げます。補助事業の工事自体の検査の結果について申し上げることにいたします。 昨年度の検査の対象個所は五万九千百四十カ所でありまして、これに対して実地検査を実施いたしましたものは、三十五都道府県におきまして、八千九百十七カ所でございます。これは三十五都道府県におきまする工事個所の一五%に相当するのでございまして、事業費にいたしますと、五百六十六億余円に相なります。その結果は施行が不良であったり、出来高が不足いたしましたり、その他不当と認められまして、国庫負担金の交付を除外しなければならないという件数が、国庫負担金十万円以上のものが七十一件ございました。同じく二十万円以上のものが四十九件でございまして、それは検査報告の九十ページ以下に個々の案件を掲記いたしております。なお、このうちで計画が悪いという特殊な例がございまして、これは八十八ページに記載してございます。 それでこの工事の結果を会計別に申し上げますと、一般会計に関するものが二十九件、道路特別会計に関するものが十二件、治水特別会計に属するものが七件でございます。一般会計のものにつきまして計画が悪いという宮城県の問題を申しますと、三十件に相なります。 これの原因は、監督、検収が不十分であったために基因いたすわけでございますが、また他面、最近の土建ブームに乗じまして、不良な建設業者が指名に入って、工事の施行ぶりがよくないということにも基因するかと存じます。 これが防止の対策といたしましては、工事担当の部署におきまして、工程の全般を把握いたして、そうして適当な時期に中間検査をしっかり行なうということ、それからまた、必要に応じて工事用の材料の検収をしっかりやるということであろうと存じます。 なお、三十五年に発生いたしました災害の査定額は三百四十四億に上っておりますが、これについて検査院におきまして、この査定の検査を実施いたしました。比較的金額の多い岐阜県、静岡県、三重県、兵庫県、和歌山県、広島県の六県について査定個所八千六百五十九カ所のうち、三千三十三カ所について実地検査をいたしました。工事費にして五十八億になります。その結果、査定額を減額させる必要があると認めまして、当局に注意して、当局が減額をされたものが五百六十八工事に及び、その事業費は四千六百六十万円、国庫負担金は三千三百二十四万三千円になっております。 なお、査定されたときの状況が後になって変化いたしまして、すでに災害復旧工事を施行する必要がないとか、あるいはまた、すでに別途工事を施行済みで復旧工事が必要でないと判明をいたしましたために、これを注意いたしまして、査定額を減額是正さしたものが八十六工事、工事費にして二千二百七十四万五千円、国庫負担額として一千五百九十二万二千円と相なっております。 以上をもって説明を終わります。 —————————————
○津雲委員長 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 私は、ただいま建設省関係の中で、特に住宅金融公庫について政府の所見をただしたい、こう思うわけであります。政策、住宅政策あるいは社会福祉政策等を重点にする、こう言明されて、われわれもまことにけっこうだと思っていますが、その政府の方針に基づいて住宅政策を私はお尋ねするわけです。政府の多年にわたる住宅難解消政策によって、公団住宅、公庫資金による住宅が盛んに造成されているわけです。ところが、今なお住宅に困っている家族が多数あると私は思うのですが、政府は、現在どれくらい住宅困窮者があると推定しておられるか、その家族数でけっこうですが、お聞かせ願いたい。
○沖説明員 政府におきましては、所得倍増計画に即応いたしまして、昭和三十六年度から十カ年の住宅の目標を立てたわけでございます。その目標によりますと、十カ年に一千万戸の住宅を建設することによって、十年後昭和四十五年度に一世帯一住宅を実現するという考え方でございます。その一千万戸と申します戸数の内訳といたしましては、同居しておるとか、あるいは非常に狭いところに多数の家族で住んでいるとか、あるいは老朽で危険な住宅に住んでいるとか、そういう方々のために必要な現在の住宅不足というものを約三百万戸と見ております。それから、あと十カ年間に住宅が、滅失する、建てかえをしたりあるいは災害でなくなったり、こういう滅失するも−のが約百八十万戸、それから、人口移動等に伴います需要増というもの八十万戸、それから、相前後いたしましたが、世帯増というものを約四百三十万程度、そういうものを見込みまして、一千万戸の建設を十年間にすることによって、初めて明るい世帯住宅が実現する、そういう考え方であります。
○小川(豊)委員 そうすると、今御説明はわかりましたが、十年計画というのは何年を基点にしておられますか。
○沖説明員 昭和三十六年度から十カ年でございます。
○小川(豊)委員 昭和三十六年から十カ年計画で一千万戸の造成をはかる、それによって、いろいろ人口増もあるだろうが、そういうものは一切解消する、こういうことに承るわけですが、そこで、政府関係機関、たとえば住宅公団、住宅金融公庫の資金による住宅、そういうものは今までにどれくらいできていますか。
○沖説明員 戦後の住宅建設戸数を申し上げますと、政府の資金援助による——私どもは政府施策住宅と申しておりますが、政府施策住宅といたしましては、昭和三十六年度までで約二百四十八万戸建設しております。そのうちお尋ねの公庫住宅につきましては、約九十万戸でございます。また公団住宅は約二十万戸でございます。
○小川(豊)委員 都道府県に補助してやっているのがあるでしょう。それはどのくらいあります。
○沖説明員 都道府県に補助いたしておるものといたしましては、公営住宅が代表的なものでございまして、約八十万戸でございます。なおそのほかに、公営住宅と大体種類は同じでございますが、不良住宅地区の改良事業を公共団体でやりまして、新しく良好な住宅を建てるというものといたしまして、改良住宅というものが六千戸ございます。ますが、そうすると、都道府県に補助をして住宅を建てていますね。この補助は、いわゆる建設資金というか、単価というか、そういうものに対して何割を国が補助するわけでありますか。
○沖説明員 公営住宅に二種類ございまして、そのうち第一種公営住宅は建設費の二分の一の補助でございます。それから第二種公営住宅は、建設費の三分の二の補助でございます。
○小川(豊)委員 どっちでもいいですが、二分の一の方でお伺いしますが、この二分の一の補助をするということは、建設の坪単価はどのくらいの基準になっておりますか。これは一説によりますと、坪単価の見積もりが非常に低いから、従って二分の一の補助があるようになっているけれども、現実には二分の一の補助になっていない。従って、県が八〇%ぐらいを持たなければならないようになってくる。さらに県は、そういう措置がなかなか困難だから、それを市町村に割り当てていって、市町村も相当なものを持たなければならない、こういう形で、御承知のように財源難の市町村においては、公営住宅は建てたいけれども、割当を受けても財政的な面から非常に迷惑だ、困難だという声をわれわれはときどき聞くのですが、単価はどのくらいに見積もっておるのか。二分の一というのは、現に建設に要する金の二分の一を補助するのか。ではなくて、おそらくあなたの方では、坪幾らと査定して、それに対する補助だと思うのですが、どちらであるか。かりに査定したとするならば、その査定はいつごろを基準にしてそういう査定をし——木造もあるし、鉄筋コンクリもあるでしょうが、たとば木造なら木造の場合、坪幾らぐらいと査定しておられるのですか。
○沖説明員 お答えいたします。ただいまの公営住宅の建設費単価につきましては、数字そのものを持ってきておりませんが、標準建設費というものを定めておりまして、これは毎年実情に応じたように定めるのが建前でございます。従いまして、予算を適正にとりまして、そうして標準建設費を妥当に定めるというふうに努力はいたしておりますが、現在やや低いうらみがございまして、御指摘のように、事業主体に迷惑をかけておるという点もございますので、今後この是正に一そう努力いたしたいと考えております。数字そのものは持って参りませんでしたが、資料の御要求がありまして差し上げました公庫の融資市価よりもやや低目でございます。
○小川(豊)委員 金融公庫の融資単価これはあとでお伺いするつもりですが、融資単価自体が私は低いと思う。だからせっかく住宅政策に熱を入れて仕事を進めようと思っても、なかなか実情は進んでいかない。これが都道府県に補助するのはその公庫の見積もりようもさらに低いとすると、これは、せっかくの施策でありながら、なかなか進まない点がそこから出てくる。従って、あなたの方では、この点について十分な配慮をもって検討すべきじゃないか、実情に応じた行き方をすべきじゃないかと思うわけです。 それから、そこで住宅公団とか、あるいは住宅金融公庫その他地方の、いわゆる公営住宅ですね、都道府県、市町村等でやる……。こういうものの資金操りの点はわかりましたが、その運営とか管理とか、それから家賃あるいは間代、そういうものにも当然政府の金が出されて建てられておるわけですが、そこには規制等が当然ある、こう思うわけですが、そういう規制等については、その監督の責任というのは、公団が持つのか、公庫が持つのか、それとも建設省なのか、住宅局であるあなた方の方でこれは持つのか、どこがこの監督等の責任に当たるわけです。
○沖説明員 家賃の規制につきましては、公営住宅につきましては、第一次的には事業主体がみずから法令に従って家賃を定めるということがございます。それを監督いたしておりますのが建設省でございます。 それから、公庫の融資の賃貸住宅につきましては融資をした公庫がその建設主体の家賃の定め方を監視いたしております。なお公庫のそういう監視、監督に対しては、建設省が監督上の責任を負うことになっております。
○小川(豊)委員 そうすると、こういう制約、規制等は、第一次的には公営住宅等は都道府県、あるいは実施機関である住宅公団、金融公庫等が持つが、それの運営については、あなたの方が最終的に持つ、こうなっておりますが、そうすると、この規制や制約等に違反した場合の措置、これはあなたの方でとられるわけですか。その第一次監督権のあるところがとるわけですか。どういうことになるのですか。
○沖説明員 お答えいたします。 たとえば公庫融資の賃貸住宅の家賃を法令に定められた限度を越えて取っておるというふうなことがありますと、公庫といたしましては、法令及び貸付契約の違反でございますので、その事実を突きとめれば、償還期間がまだ来ておりませんけれども、繰り上げて一時償還を命ずるということができる建前になっております。
○小川(豊)委員 それから、住宅については非常に御努力になっておるわけですが、住宅を建てるには敷地が要るわけですね。公庫等では、公庫の貸し出し等においては、敷地を所有しているということが貸し出しされる第一の条件になっていると聞いていますが、これは所有していてするのがいいのか、借りてもいいのか、いずれにしても、そこの使用権が出てくるわけですから、そうしてくると、まず住宅難を解消するためには、この敷地難というのを解消しなければならぬと思うのだな。 そこで、敷地造成あるいは敷地の分譲対策、そういうことが円満に行なわれていないと、政府の住宅政策というものは、今度は逆に土地ブローカーみたいなものが非常に悪どいもうけをしていく結果になってくると思う。そこで、土地の造成計画、敷地政策というものを建設省がどうとっておられるか、この点をお尋ねしたいわけです。
○沖説明員 お説の通り宅地が住宅建設の隘路として今大きな問題になっておるところでございます。建設省では、毎年この宅地の供給を飛躍的にふやしたいということで、宅地の造成、供給の事業に特に力を入れております。どういう事業をやっておるかと申しますと、住宅公団の行なう宅地造成、それから住宅金融公庫が公共団体等に資金を貸しまして、公共団体等が宅地造成を行なう、こういう事業、それによりまして一般の宅地を求める方々に比較的廉価で良好な、環境のいい宅地を供給するというふうにやっておるわけでございます。
○小川(豊)委員 これは一つの例をあげてお尋ねしますが、たとえばここに五万坪なら五万坪という土地を、住宅公団なら公団によって造成されて、この中にそっくりその五万坪なり、二十万坪なりの中に土地を持っている人は、ここにきめられた価格、さらにそれが減歩というのがありますね、三割何分か規定がありますね、そうなってくると、これらの人は、土地を提供することによって損はしないかもしらぬが、あまりいいことにはならぬわけだな。それから、その土地の前に自分の所有地の一割か二割を持っておって、その限られた区域の外に何万坪と持っている人たちは、公団住宅の発展によって、その付近の値上がりというものは猛烈な値上がりをするというので、そっくり公団等に提供しなければならない人と、それから外に持っている人とは完全にそこで利害が反してくるわけです。ごくわずか持っている人は、けっこう、だからぜひやるべしということになり、そっくり持っている人は犠牲をしいられるということで、土地提供に対して非常な困難がそこから生じてきていることはあなたの方でもおわかりだろうと思う。これは公団の諸君がよくわかっていると思う。こういう対策はどう立てていますか。
○沖説明員 公団の宅地造成をやります場合に、今、先生の御指摘のような結果がなるべくできるだけ出ないようにという趣旨で、できるだけ大規模な宅地造成を行なうようにいたしております。それで、今おっしゃいました、中で土地を持っている人が、区画整理をやった結果、あまり得をしないというお話でございますが、その人たちも、公共施設、道路、公園等の公共施設、それから下水道、そういうものが整備されまして、その宅地造成区域の中が非常に地価が上がるわけでございますので、減歩はされましてもなお利益がある、実質的には利益があるというふうに考えられるわけでございます。なお、それ以外の周辺の人たちが、労せずして値上がりによる利益を得るという点につきましては、初めに申し上げましたように、できるだけ大規模にやるようにいたしておりますので、その辺はあまりそういう著しい事態はできていないのじゃないかというふうに考えます。
○小川(豊)委員 それは著しい事態ができるですよ。できざるを得ないですよ。あなたの方では、敷地はできるだけ安く提供したいわけだ。従って、その敷地内の土地というものは、そう高く買ったら、インフレをあなたの方で助長するようなことになる。なるべく安くして、その上で公園とか道路とかそういう公共施設にするものとして、三分か三割か減額していくわけでしょう。だからこれは、そのすぐかたわらに持っている人との間の所得の差というものは非常に大きい。農民の土地に対する執着というのは、われわれが考えるよりもひどい状態なんです。そこで、その土地を相当の格差をもって提共しなければならないということになると、これは手放すことが非常に困難になってくるから、方々でこの点で紛糾が起こってきているわけだ。この点に対する対策は、あなたに聞いても——広範囲にやるからといったって、それはやはり出てくるだろうと思う。それだけで解決する問題でなくて、やはりこれは法律でもってはっきりする必要がある。 それから今度は、公庫の貸し出しについてお尋ねしますが、たとえば敷地を持たなければ家を建てる金は借りられない。だから、自分の持っているあり金をはたいて、あるいはよそから借りて、敷地は手に入れた、さてそこで申し込みとなると、あなたの方は、実際にかかる建設費の六割か七割を、これは個人住宅の場合ですが、貸すという規定になっているそうだ。そうして、できたものは公庫へ担保にしなければならぬ、火災保険も公庫へ第一に担保をつけなければならぬ。そうすると、問題は、せっかく住宅政策を立てながら、たとえば五十万なら五十万の建設資金が現に要りながら、あなたの方からは——今木造でいりならば六万から七万現にかかるでしょう。ところが、あなたの方の坪単価の査定は、四万ぐらいにしか査定されていない。その六割しか借りられないのだから、従って、手に入る金は、実際の建設費から言ったならば四割程度になってしまう。そうすると、あとの不足額の調達のしようがないということを、われわれは方々へ行って聞かされる。それが、公庫から借り受けて住宅は建てようと思うけれども、とうてい公庫の金では建てられないという問題がここにあるわけです。従って、五十万かかるならば、それは五十万という実情に合った単価を見てやらなければならぬ。すでに坪六万か七万かかるのに、あなたの方では四万ぐらいにしか見ていない、その六割しか貸し得ないのだいとうことになれば、これはせっかくいい制度をつくりながらも、その実施というものは非常に困難になる、こう思うわけですが、あなたの方では、今私が言ったことは、その通りと思われるか、それとも、私の言うことが違っているのか、どうなんです。それから、違っていないとするなら、その対策をどうお立てになるつもりか、この点をお聞きしておきたい。
○沖説明員 今の問題につきましては、先生の言われる通りでございます。ただ、御参考までに貸付割合を申し上げますと、六、七割とおっしゃいましたが、これは七割五分ということだやっております。全体としまして先生の言われる通りでございまして、私どもとしましては、努力はいたしておりますが、いまだに十分な適正な単価にし得ていないことを遺憾に思っております。今後一そう努力いたしまして妥当な単価にいたしたいと考えます。
○小川(豊)委員 これはあなたの述べられた通り七割五分でもいいですが、六万か七万かかるものを四万くらいにしか見ないとするならば、その四万に対する七割五分、こうなってくるから、これはできないでしょう。これは改めなければならぬですね。これはあなたお認めになった。そこで私は、今日そういう点で、あなたの方で一体なぜこういうような低い実情に合わない単価の基準をきめておられるのか、資金の都合なのか、それとも何の都合でこういう単価を今なおかつとっているのか、資金の都合なら大蔵省に要求したらいいと思う。あなたの方では、おそらくこれは要求しているのじゃないかと私は想像するが、大蔵省の方で出さないなら、なぜ出せないのかということを聞きたい。きょう時間があれば私は大蔵省の主計官に来てもらって聞きたいが、あなた自身がやったってできない。あなたが建てようと思ったって、あなたが多分の金を持っているならいざ知らず、五十万なら五十万しかない、敷地を買うのに五十万かかってしまった、そうして公庫に申し込めば、今度また建設する金が五十万かかるところを、その金が三十万程度しかこない。二十五万程度しかこないとするならば、その二十五万の調達ができ得ないために、せっかくのこの制度が活用されていないというならば、これはあなたといえどもできませんよ。だから、大蔵省の主計官が、それでできるというなら、これは仕方がない、やってもらうほかない。おそらくこれはできないでしょう。できないことをそのまま押しつけたって、これは進まないことになります。一体大蔵省の方へあなたの方は要求をなさったのかどうか。
○沖説明員 建設省といたしましては、要求いたしまして折衝はしておるわけでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、建設省ではこれではとうてい実情に合わないから、この資金はもっと増額してほしいということを要求なさっておる、けれども大蔵省の方では、資金繰りの都合でしょう、できない、こういうことになっておるわけですね。それならばその点はよろしゅうございます。われわれは次に大蔵省関係にあらためてこの点についてお聞きする。あなたの方はよろしゅうございます。ただし、一言言っておきますが、あなたの方では要求のしっぱなしで、熱意がなく、要求さえしておけば筋は立つ、黙ってほうっておいたのではない。要求したのだ要求したけれども出ないのだ、やむを得ないのだというような安易な気持がありはしないのか。もしほんとうに住宅政策を進めようとするならば、次官や大臣まで動員してもらって、もっとこの点の要求をやって実情に沿うようにすべきだと思いますが、いかがですか。
○沖説明員 建設省といたしましては、熱意はもちろん持っておるわけでございますが、財政投融資の総ワク等が関係いたしまして、資金量として公庫には大体どの程度しか見込めないというふうな事情を承知いたしますと、それでは単価の適正化をはかって、そのかわりに戸数は幾らか減らすとか、そういうようなことを考えますときに、戸数につきましても非常に膨大な需要がありますので、戸数を減らしてでも単価の適正化をはかるという考え方もとれない場合がありますので、予算折衝の際非常に苦慮するわけでございます。それで、結果におきましては、こういう単価はやや低過ぎるというふうな実情になっておる、そういうふうに御了解いただきたいと思います。
○小川(豊)委員 これは資金が少ないから戸数を減らして合わせようとすれば——住宅困窮者というのは、経済的にもそう豊かでない人が多いわけです。だから、戸数を減らしてそれを合わせようとすると、金を持っている人だけができるということになりがちになるので、これは私はとるべきでないと思う。従って、あなたの方でも、この点には建設省自体、住宅局自体がもっと熱意を込めて、住宅難解消というのはこれは重大な問題だと思うので、これに対しては努力をしてもらわなければならない。 それから、次にお尋ねするのは、これは一般個人住宅でなくて、貸家住宅というのがございます。こういう住宅の貸付というのは、私の聞くところによると、一〇〇%貸付が行なわれている、こう聞いているわけです。こういうものを住宅難の非常に激しい時代に、政府資金を借り入れてこれを建てるんだから、それによってもうけをするということは許されません。従って、つくられるものは公益法人というような形がとられてくるわけです。そうすると、こういう公益法人、いわゆる財団法人によってこういう計画が進められるときの認可及びその監督、これは公庫がやるのか、それともあなた方の方でやるのか、これはどうですか。
○沖説明員 公益法人の設立の許可は、主務官庁が別になっておりまして、二以上の都道府県にわたって業務を行なう公益法人で、建設省関係のものは建設大臣、それから一つの都道府県内で業務を行なうのは都道府県知事が設立許可を行なうというように考えております。
○小川(豊)委員 そうすると、住宅の場合は建設大臣に認可、監督のあれがある。そうすると、今度こういう財団法人等の公益法人が、公庫から金を借りて、たとえばここに二億なら二億、三億なら三億のアパートをつくった。そしてその後三年なり五年なり六年なりたって、この土地とアパートを売れば、三億なら三億、二億なら二億の利益が出る。それならばこれを売ろう。公庫の方には繰り上げ償還しますね。繰り上げ償還をされるから、公庫の方では、繰り上げて払おうというのだから、受け取らないわけにはいかないでしょう。受け取りますね。おそらくそうでしょう。そうすると、それを買った人は、すでに建設省、あるいは住宅金融公庫の監督から離れます。これは私のものになるわけです。そうすると、そこの投下資本というものは、今まで政府の低利長期の金を三億なら三億借りてつくったものが、今度は五億なり六億なりの資本が投下されてくるから、あなたの方の規制した家賃ではとうてい合いません。合わないからといって、入っている人たちに出ていけということは、法律上できないでしょう。そこに家賃いわゆる間代の値上げというものが、何らかの形で起こってきて、政府がせっかく政府の資金によって住宅困窮者に低家賃で入れるようにしてやろうという気持、政策が、その場合には、三年か五年で消滅させられてしまうことになるわけですが、これに対する制限なり規制の措置はどう講じておられますか。
○沖説明員 公庫から賃貸住宅の建設資金の融資を受けて建設した公益法人——これは中層耐火構造になりますので、五十年償還になりますが、五十年たたない間に三年、五年あるいは十年した途中でその金を償還してよそへ売るということは、現在の法律では許しております。それは先生のおっしゃった通りでございます。 なぜ、そういう償還の途中で一時償還をしてよそに売るとかいうことを法律上許しておるかと申しますと、公庫から金を借りて数年間経営しておる間は、ともかくも政府の低家賃住宅あるいは住宅の不燃高層化、市街地の宅地の合理的利用というふうな施策に協力してきたわけでございまして、特に家賃につきましては、低家賃を順守しておった。そこで、その数年間は、政府の政策に寄与貢献したということは言えるわけでございます。そこで、自分の都合で金を返そうというものを、返すことはまかりならぬとやるかどうかということになるわけでありますが、やはりそういう自由を認めなければならぬのじゃないかということで、現行法のような立て方になっておると思います。 それでは、売ることをかりに現行法通り許すにしても、あとは入っておる人たちのために家賃を幾ら上げてもいいのかどうか、家賃の制限をはずしてしまっても支障ないのかどうかということにつきましては、いろいろ考えなければならぬ問題がございます。現在のところは、遺憾ながら先生の御指摘のようにはなっておりませんので、そういう点はなお十分検討して見る必要があると考えます。
○小川(豊)委員 私はそこが問題だと思うのです。たとえば私が財団法人の公益法人をつくって、金融公庫から二億なら三億の金を借りて建てた、四、五年やっているうちに、土地や建物が上がる。これは今の情勢からいって当然です。ここで売れば、倍の四億に売れるから、これを売って払ってしまおう。売って払うについて、私という人が中に入ってつくった財団法人が、私という財団法人でないものに売ることはできるでしょう。そうすると、公益法人は私益追求の機関になってしまうじゃありませんか。この点を改めなければならないと私は思う。この規制措置を講じなければならない。 あなたは、今の法律ではそうなっているから、やむを得ないとおっしゃっているわけです。ところが、われわれが言いたいのは、われわれは法律をつくったり直したりする場所です。だからそういう矛盾があるなら、欠陥があるなら、それを是正しなければならない。われわれが是正しなければならないと同時に、あなたの方でも、そういう欠陥にお気づきなら、その点を法律によってどう改めていったらいいかということを、当然考えるべき任務があると思うのですが、そういうことが建設省内で問題になったことはないわけすすか。当然検討されてしかるべきものだと思う。これは非常に大きな欠陥なので、国の金を多額に長期に安く借りて建てて、五年か十年たって値上がりしたら、これを売ってしまう。払えばいいだろう。そしてまたそれを買い受けるのも、人格は違うかもしれないけれども、同じ人たちが買ってしまうとするなら、まさに国の金が悪用され、乱用されて、何らかの形で入居者がその迷惑を受けるのは当然でしょう。投下資本が上がるのだから、あなたの方の規制した料金では、とても合わないから、何らかの形でその負担をしょわなければならない、こういう結果になる。当然それに対する規制措置を講ずべきだと思うが、あなたの方でそういうことを考えられたこと、議論になったことがありますか。
○沖説明員 この制度が、昭和二十九年ごろだったと思いますが、公庫の融資として始められたわけでございますが、それ以来この賃貸住宅で、他人に譲渡したとか、するとかいうケースは、いまだございませんので、特にそういう検討をしたことはございませんが、今、先生からお話がございましたように、そういうことをそのまま放置してよいかどうかという問題は、確かにございますので、慎重に十分検討いたしたいと存じます。
○小川(豊)委員 私は、その一つの実例というか事例を持っているのです。ただ、この財団法人をつくられた方々は、政界の知名な方々なんだな。で、そういう方々は、筋としては、住宅困窮者に低家賃の住宅を提供しようということでつくられた。それはけっこうだと思います。けれども、それが、物価が上がってきたものだから、これを売れば幾らになるから、売ろうじゃないかということさえ計画されている。ところが、これが問題になってきたので、問題になってうるさいから、これを売ってしまうことによって、その問題までも解消できるから売ってしまおう、こういうことなんです。公庫に対して早期の繰り上げ支払いを申し込んでいるということを聞いていますが、そうすると、実例がないわけではない、まだ実施はされていないけれども、そういう問題があることは事実である。事実なら、そういう弊害が生じないようにこれを改める措置というものは、あなたの方で急速に立てるべきではないかと思う。 この問題を私がここで出して、それを論議の対象にしたのでは、及ぼす影響が多々あるだろうと思うから、この問題そのものは出しませんが、一般論として私がお聞きしているのは、そういう事例が起こらんとしているから、それに対する対策というものはあなたの方で至急講ずべきではないか、こういうことで言っているわけです。その点が一点。 それからもう一つは、たとえば二億なら二億の金が建設に要るといって借りるならば、これは所得するなら当然借り入れても私はいいじゃないかと思いますが、あるいは寄付を受けてもいい、ともかくそこで使用権をはっきりすればいいと思う。しかし、公庫から貸される金は、建設費として一億かかるならば、二億は建設費に使われなければならないわけだ。ところが、それが建設費に使われずにほかへ使われた場合、それに対する処置はどうなっていますか。
○沖説明員 公庫におきましては、貸付金の交付は、何回かに分けまして、着工のときに何割、それからどの程度まで進んだときに何割というふうになっておりまして、貸付金の最後の分割交付をいたします際に、竣工検査をし、なお、請負契約書その他の証憑書類をよく調べまして、それによって最後の貸付金を交付するわけでございます。従いまして、普通は貸付金をその建築費以外のことに使うということはできないはずでございますが、そういうような事実があるかどうか、それは私の方でまだ調べておりませんが、よく調べまして何らかの措置を講じたいと存じます。
○小川(豊)委員 あなたの答弁では、そういうことはできないようになっているということだが、それはまさにそうなっているんです。ところが、この新聞を見ると、これは公庫ではないが、公団の方では、公団の高級職員が、業者と結託して収賄した、いわゆる公団汚職というのがたくさん新聞に出ているでしょう。ことしの三月以降これが出て検挙されているでしょう。こういうことが事例としてはあるのですよ。だから、制度や規則はできているが、そこに仕事をしておられる方々が、必ずしもその制度、規則を完全に守っていくりっぱな方ばかりとは限っていない。それでいろいろなこういう問題が起こってくる。これは公庫の問題でない、公団の問題ですが、そこで公庫においても、私の聞いている、調べた事例では、二億幾らという金を借りて、業者には九千万で工事をやらしている。けれどもそういうことはできない。二億借りられた金額の一億何千万かは契約ではいくはずです。けれども一方において、その業者が、いわゆる三回か四回かに分けて公庫から金がおりた場合に、一割二分ずつはそこにリベートする。その公益法人である財団法人に対してリベートするということで、そのリベートの契約までちゃんとできて、実施されている。それを着服したとかしないではなくて、土地は初めから持たなかったから、全部リベートによってその土地の金は払うからという土地所有者との契約をして、これを建てた。ところが、それで内紛が起こってきた。こんなめんどうくさいものを持っていなくても、幸い値が上がったから売ってしまおうじゃないかというふうな計画が、今度なされているとするならば、さっきあなたが言った公庫が監督をするのは第一次監督、さらに、最終的には建設省に監督権があるのだと言うけれども、そういう監督というものは、行なわれているか行なわれていないか、私ははなはだ疑問に思うものです。そうして財務諸表を見ればこれは一見してわかるでしょう。財務諸表によると、借入金の欄には公庫から借りた金額のほかには載っていません。ところが、今度は支払いの金利の方を見たら、膨大な金利が計上されているとするならば、これは公庫から借りた金以外に、何千万という金がほかから借りられているということがはっきりわかるのです。こういうような妙な経理をやって、——その財務諸表というものはあなた方には当然いくはずだし、いかなければ、あなたの方が請求してとって検査をする権限があるはずです。にもかかわらず、こういうことが放置されておったというなら、それはまず第一次監督権のある公庫の監督が手ぬるかったか、それとも政界、財界の知名の士だから、その点については手を入れることができなかったか、どっちかだということになる。また、公庫が監督して間違いないだろうといってあなたの方が知らなかっというなら、これもまた怠慢だといわなければならない。私はその名前をあげて言いません。こういう事例があることをあなたは了承して、そしてこの問題はこれで打ち切るのではありません。私の方でも人の名誉、信用に関することだから、軽々にはできませんが、ただ、われわれの遺憾とするのは、国のそういう政策に基づく金が、その趣旨に沿わないような格好で使われている。しかも、それが公益法人を名乗りながら、私益追及の形にとられているということは、許すことができないと思う。ことに、それが知名の人であれば知名の人であるほど黙過すべきではない、私はその信用も名誉も重んじますけれども、はっきりしなければならぬ点はやはりはっきりすべきだ、こう思うわけです。あなたの方にきょうこれだけのことを申し上げておいて、あなたの方でも十分に調査をして、私の今言ったことが間違いであるなら間違いでけっこうです。非常にけっこうなことであるからそれを聞かしてもらいたい。もし現実にそういうことがあるなら、あなたの方でどういう処置をとるか、その点もあわせてこの委員会の席上で報告しなくてもいいから、その点は委員の方々にわかるように、秘密を要するなら秘密でもいいから、明瞭にしてほしい、こういうことを言うて私のこれに対する質問を終わります。
○沖説明員 よく調査いたしまして報告申し上げたいと思います。
○小川(豊)委員 今、隣の西村君から念を押されたから、もう一応聞いておくが、そうすると、そういう政府資金のもとで建てられたアパートは、繰り上げ返還は可能だが、売却も今の法律下においては可能だ、こういう御答弁であるとわれわれは了承してよろしゅうございますか。
○沖説明員 法律上繰り上げ償還が許されております。従いまして、繰り上げ償還したあとは、法律上自由というふうになっておりまして、売却することも可能でございます。
○西村(力)委員 関連。そこを私たちは理解できないのです。ああいうものは、庶民の住宅を確保するためにやるのであって、その居住者に売り渡すというのが原則でなければならぬじゃないか。市営住宅でも、県営住宅でも、福祉協会のそういう住宅でも、政府資金というものは、そういう趣旨で出されているんじゃないか。それを途中で、これは年賦が五十年ですか、五十年待たずに途中で金を出してくるんだから、最初からそんなところに金を出すべきじゃないですよ。それが償還さえすればあと個人の所有になって、これは全然制約がないんだというような工合になるということは、私は趣旨そのものに反するんじゃないか、形式的な言い方でないか、こう思うのです。市営住宅なんかですと、払い下げるにしても、払い下げ単価までも建設省の方にいろいろ協議をして、その承認を得てやる。その価格が時価相場にあまり見積もり過ぎて折り合わないとかいろいろありますが、いずれにしても、そういう工合に現在の居住者に個人の住宅として払い下げすることは認められるけれども、それ以外の措置は認められないんじゃないかと思う。そこのところをはっきりしてもらわなければならぬのじゃないか、こう思うのです。形式的には、あなたの言う通り、金を払ってあるんだから、個人のものなんだから——そういう二、三年、五年で金が払えるものを、五十年年賦の金を貸すということそれ自体が、誤りになるんじゃないかということになるんですよ、私たちからすると……。そこのところを一つ明確にしてもらいたい。
○沖説明員 先ほど申し上げましたのは、現行法上そういう制度になっておるということを申し上げただけでございまして、これが大へんいい制度であって、このまま存続するつもりだなどとは申し上げていないわけでございます。よく検討いたしまして、どのような対策を講ずべきかということを考えたいと思います。
○西村(力)委員 今諸物価が上がり、宅地なんか異常な暴騰をしているわけです。そういう際に、やはり元金だけを都合して払って、自分のものにしたらばそこに差益というのはどれくらい出るとあなたはお考えですか。差益というものは出ませんか。それだったら金なんか何ぼでも都合はできますよ。一億一千万の仕事をやった。それは何年前にこの仕事をやったか詳しいことは私はわかりませんけれども、今は土地あるいは家屋だって、それは五十年年賦のあれだから、まだまだその償却年次に近くなったわけでもないし、これは相当の価値がある。そうして新しく個人のものにすれば、今度は安いと思って入った居住者に高額の家賃を請求されることになると思う。そこのところは、とにかく差益というものはすばらしく出るんじゃないか。そうすれば、そういう工合に福祉協会の住宅というものは全部切りかえますよ。それは金を都合してきてやったって、相当高利の金を使ってやったって、それはもうかりますよ。そうじゃないですか。僕らのしろうと計算はそういう工合に出るのだ。だから、法の趣旨そのもの、住宅公団の設立の趣旨そのもの、公庫の事業の趣旨そのものからいっても、そういう一片の法解釈とか何かで事を処理するというのはいけないのじゃないか、こう思うのですよ。それはどうですか。
○沖説明員 昭和二十五年に住宅金融公庫法が制定されまして、制定の当時からそういう条文がございます。公庫から貸付を受けた者は償還期限前に貸付金の全部または一部を償還することができるという条文がございますので、現在では、できるというふうになっておるわけであります。ただ、今までに、今問題にされております土地担保賃貸住宅につきましては、全部償還して人に売ったとかいう例は、幸いにも出ておりません。
○小川(豊)委員 私は最後にもう一つ……。今出ておらないのだが、そういうことが計画されて行なわれようとしておる。行なわれた場合は、あなたの方は繰り上げ償還されれば受け取らなければならない。そしてそれは第三者のところにいくのだ。名前は同じであろうが何であろうが……。そうなった場合には、今入っている人が出たならば、今度は家賃を値上げして取られる以外にない。そうすると趣旨というものは全く無視されていく。そうして国の低利長期の金が利用されて私益が行なわれるようになるのだから、そういうことは幸いにして出ないからといって、あなたはのうのうとしているが、出たらおしまいでしょう。だから、そういうことをなからしめるために、法の精神というものは、住宅困窮者にできる限り低家賃の住宅を提供するというのが趣旨でしょう、その趣旨に沿うように、あなたは将来そういうことに対して十分に検討して、すみやかにその対策を立てるということが、私は必要であろうと思って言っているのであって、出てからでは追っつかないですよ。出ない前にそういうことは規制すべきだ。規制する必要をあなたは認めるなら、あなたはきょう住宅総務課長として建設省を代表してきておられるわけなんだから、この議論は持って帰って十分に練ってしかるべきだ、こう思うのです。
○西村(力)委員 あなたは、幸いにして今まで一件も出ないと答弁したが、将来とも出ないという確信のもとに言っているのか。今まで出ていませんという答弁、こういう答弁は、あなた自身が将来とも絶無だということを保証して言うということになる。私はそういう答弁はあまり好ましくないと思う。
○沖説明員 ただ単なる御参考に、今までは出ておりませんということを申し上げたつもりでございます。そこで、今御指摘の通り、問題でございますので、すみやかに検討して必要な対策を考えたいと存じます。
○津雲委員長 建設省所管決算についての本日の質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○津雲委員長 これより政府関係機関の経理に関する件について調査を行ないます。 質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 私はこの前、昨年十一月の十五日から十九日にわたって、当決算委員会から二班に分かれて国政調査が行なわれたわけであります。その一班は高橋、荒舩、山田の三委員が、四国方面を担当されて調査し、ここに調査報告書が出されている。私はこれを見て、いろいろ調査報告がありますが、この中に特に製塩に関する点についてお尋ねをしたいと思うわけです。 それは、私がこの調査報告を持って、その後次の調査のときに、私は広島、岡山等へ行って、また製塩関係を調査する機会があった。この問題は、政府として、専売公社として相当大きな問題だ。この調査報告によると、問題点は四つあげられています。第一は、塩田を整理したが、整理後においても、まだ国産塩の生産は過剰である。それから第二点は、残存塩業者になお多数の非能率な塩業者が含まれていて、合理化の目的は達成されていないという点。それから三点は、過剰塩の処理問題、さらに四点としては、廃止塩田の転用の問題、非常に重要な四つの問題点をあげて、ここに報告されておるわけです。私はこれをしさいに読み、さらに自分がその後の調査に岡山、広島等に行って、塩田の整理等の問題に接する機会を得たので、ここでお尋ねするわけです。 そのお尋ねをする前に、私は非常に不愉快な話を聞いておるわけです。あれは岡山ですか、どこかへ行ったときに、岡山の塩田整理の事情を聞いてみようというので、塩田を他に転用されているところ、それから現に行なっているところ等を見たわけです。その見た中に、錦海塩業という岡山県にある製塩工場を見て、いろいろ話も聞いてきたわけです。その後私は、今のこれに基づいて質問をしよう、こういうことでいろいろ資料等をあなたの方へも委員部を通じてお願いしました。ところが、あなたの方のどなたか知らぬが、その後錦海塩業というのが私の方へきて、その問題の質問はやめてくれとまでは言いませんが、やめてほしい、こういう話であった。私はあなたに頼まれて質問するわけじゃないのだが、一体それはどういうわけなのかと言ったら、専売公社から呼ばれて、そういうことを国会の方へ頼んだり、持ち込んだりするのはやめろ、あなたのためにならない、こういうことをあなたの方でおっしゃった。それから私は、この問題については、自分でそしゃくし、消化するのにまだ非常に不十分だから、この質問は少しく延ばすことがいいのではないかと思っていたが、そういうことを、これは錦海塩業の社長、だれとかいいましたが、その人が私に言ったことは誤りでない。あなたの方は言ったかどうかわからぬのです。われわれが適法に、専売公社の施策について調査をしようとすることに対して、あなた方が裏から、そういうことはやめた方がいい、国会の方に持ち込むのはやめた方がいい、あなたのためにならないと言うことは、調査そのものをうしろから妨害していることになるのじゃないか。これを聞いて非常に不愉快だった。一体、そういうことを言われたのか、言わないか。言わないとすると、錦海塩業が私にうそを言ったことになる。言ったとすると、どういう考え方であなた方は言わなければならないか。なぜわれわれの調査を、裏からそういう妨害をしなければならないようなことをなさるのか。この点をはっきりしてもらってから私は質疑に入りたいと思います。
○高橋説明員 専売公社の塩脳部長の高橋でございます。 ただいま御質問の中に、先生が国会において質問されるについては、こういう問題は質問されないようにというようなふうに、公社が何か先生の質問に対して注文がましいことを申したように御質問ございましたが、私どもとしてはそういうことはございませんので、何か業者の方で勘違いされたんじゃないかと思います。よくわかりませんけれども、私どもとしてはそういうことはございません。
○小川(豊)委員 私は、ないということで非常にけっこうだと思います。あったら大へんだと思うのです。ないことはけっこうだと思いますが、業者は一人で参られたのではなくて、何人か——二人か三人かと思いましたが、来て私にそのことを質問することをやめてくれ——やめてくれとは言いませんが、あまりやってもらいたくないのだというようなことを言っていました。その前に、私どもが向こうへ行ったときには、とうとうと、ぜひこれは国会で取り上げてもらいたいということを言っておったわけです。その後、それはやってもらいたくないと言うことはどういうことかと言ったら、今言ったようなことで、どなたがおっしゃられたか、そこまでは聞きませんでしたが、私は専売公社のそういう態度というのは、これはけしからぬと思う。しかし、今あなたの答弁は、そういうことがないというならこれはけっこうです。それで私も、君は僕のところへ来てこういうことを言ったが、そういうことはなかったそうじゃないかということになれば、これは争いになりますから、その点は私はそれ以上追及しようとは考えませんが、非常に不愉快だったのです。 そこで、時間もありませんから、すぐ本論に移ってお尋ねしますが、今ここに四点あげられている調査報告、これは委員会として出てきて、そっちを見たりこっちを見たり、観光的な見方をするのだが、こういう調査報告は、われわれも非常に参考になっているわけです。そこで、整理後においても、なお国産塩は生産過剰である、こういうことで、そのことに対して説明を加えておりますが、この整理というのは昭和三十四年に七十億、それから昭和三十五年度には四十四億、合計百十四億円という金を使って塩田整理が行なわれたわけです。そしてその結果として、塩田では大体四割が整理できた。人手は約六千人くらいの従業員が整理されているように書かれております。そこで、百十四億の予算と六、七千人の犠牲の上に行なわれたところのこの塩業整備の実績というのは、一体どういう実績が上がっているのか、この点をお尋ねしたい。
○高橋説明員 ただいま御指摘のように、三十四年度、三十五年度、両年度にわたりまして行なわれましたのは、百三十三万トンほどに上りました過剰塩田、製塩設備の過剰な能力を、適正な規模にまで切り詰めるという目的で行なわれたものでございまして、百十四億円の国家の交付金を支給していただきまして、約九十三万トンの規模に詰めたわけでございます。日本のソーダ工業用塩の、いわゆる工業用塩を除きまして、普通の食用その他塩蔵用とか、あるいは少量に使います化学工業用等のプロパー面の食用でない塩も含めますけれども、食用とそういう一般小規模に使う工業用も含めまして、国内の塩の需要は百五万トンないし百十万トンくらいという間を、年によって若干上下はございますが、往復しておるわけでございまして、国内塩の能力として九十三万トン、しかし実際には、いろいろな災害とか機械の故障とかによりまして、必ずしも九十三万トンとれるわけではございません。従来の実績では、八十八、九万トンくらいのところが実績でございますが、九十万トンくらいの国内塩の生産でございますれば、需要が百五万トンないし十万トンでございますので、その不足分は外国から輸入します塩で——これは大体北海道の漁業塩蔵用に使うのがおもなものでございますけれども、そういうようなことで、前回の塩業整備によってなお過剰があるというふうには私どもは考えておりませんので、大体国内の需要にほぼ見合う程度の生産規模になっておる、こういうふうに考えております。
○小川(豊)委員 今御説明でしたが、この百十四億円の金を使って整理するときに、計画として、塩田で幾ら、生産上で幾ら整理できる、こういう計画があって初めて百十四億円の金が要求されて決定されたと思うのです。それは幾らで、その計画はその通り達成されたのか、その点をお尋ねしたいと思います。
○高橋説明員 大体におきまして、九十万トン前後の需要をまかなえれば、ちょうど適正であろうかということでやりましたのでありますが、実際にはこの塩業は非能率だから、お前はどうでもやめろ、能率のいいものから順番にとっていってずっと残していくので、一番能率の悪いものから順次強制的にやめさすんだ、従って、ここからここまでの塩業者は残って、ここからここまでは絶対にやめろ、こういうことでいけば、どんぴしゃり、全国何万トンでやめさすという計画通りいくわけでありますけれども、法律の建前上は、こちらが、非能率なものは一方的にやめさすということに条文はな。ておりますけれども、法律の審議過程等におきまして、これは伝家の宝刀であって、必ずしもそういう強力な方法を用いずに、よく説明して、非能率なものからだんだん自発的にやめるように指導するんだ、こういうことで運用されましたために、必ずしも一番能率の悪いものから順次ぴしゃっとこちらの計画通りやめろというふうに参りませんので、残ってもよかりそうな企業でも、先を見越して、もうこの辺で塩業をやめようということでやめた人も若干ありますし、もうあの企業はやめた方がいいんじゃないか、やめなさいというので、しばしば勧告しても、いや私の方はかくかくしかじかで、合理化すれば必ずやれるんだから残りたいんだ、こういうことで、非能率を承知の上で残らした企業もございます。従いまして、必ずしもどんぴしゃりというわけには参りませんけれども、結果として九十三万トンという能力が残りまして、これならば大体国内の需要に見合う、こういうふうな状態でございます。
○小川(豊)委員 百十七万トンくらいの生産があったものが九十三万トンまで整理できた、こういうことですが、塩田面積では幾ら整理されたという御答弁がないんですが……。
○高橋説明員 塩田の面積では、整理を開始する直前で、全国で五千二ヘクタールございましたが、残りましたのが二千九百六十一ヘクタールでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、生産量では百十七万トンあったのが、九十三万トンくらいに整理できた、塩田では五千幾らあったものが二千九百六十一ヘクタールになった、こういうことですが、塩田の整理はかなり進んだが、製塩の方の整理はそれに伴っていないような感じがありますね。ここに私は疑問を持つんですが、これはあなたの方から答弁を求めないで、私の方の考え方を申し上げて御説明をいただいた方がいいと思います。 結局、この塩田整理は、あなたの方からやめろということの勧告整理です。そこで、今まで五千ヘクタール幾らあった塩田の中には、非常に低能率、もしくは現にほかのところでは、塩田という登録はしてあるけれども、製塩をしておらないようなところがあって、そういうところがこの整理によって整理した。塩田の整理は済んだが、生産高による整理というものはあまりでき上がっていないようである。こういう感じを与えます。私は、御承知のように千葉県で、千葉県は塩の生産地でありませんから、塩のことはわからぬが、この表を見ていくと、そういう感じを受けるわけでありますが、そういうことはありませんか。
○高橋説明員 先生、御指摘のように、百十何万トンと申しますのは、最高の生産を示した年次の生産額そのものをおっしゃっておられるかと思いますが、私どもは整理前百三十三万八千トンの能力がございましたものを、百十四億円の交付金を出しまして、五千二ヘクタールを二千九百六十一ヘクタールに塩田を詰めた結果、九十三万四千トンの能力になった。これはキャパシティでございまして、現につくっておるものをやめさしたものばかりではございませんで、能力はあるけれども、業者が不熱心で、能力一ばいとれない塩田もございますし、あるいは災害の直後、復旧しようか、それとも、専売公社が、やめる人にはお金をくれるというからやめようかしらと思って、やや休業状態になっておる塩田等もございまして、そういうものもございまして、能力として百三十三万トンがスタート・ラインでございます。
○小川(豊)委員 非常に非能率だからやめていた、休業していた、休業していたものは、あなたの方の整理ではっきりやめることになった、こういう御答弁でしたが、休業はもちろん休業ですが、塩の生産をやっていないところは、幸い塩田整理の交付金みたいなものが出るから、これにどんどん便乗して整理したから、面積の方の整理は進んだけれども、生産高の整理は進まなかったというのが現状ではないかと思われるのです。 それから、九十三万トンまでいったとして、今の食料塩の需要はどのくらいですか。
○高橋説明員 大体九十万トン前後でございまして、そのほかに先ほど申し上げました、北海道方面で使います魚類の塩蔵用でございます。これは外国から入れております塩、大体十五万トンないし二十万トンくらい——年によって若干違いますけれども、本年度は十八万トン輸入する予算になっております。これは、外国の塩は、御承知のように粒が荒いものですから、魚なんかを塩蔵するのに、とける度合いが、割に早くとけないでいつまでも粒のままでいるので、塩蔵に工合がいい。内地の塩は、かまの中でぐらぐら煮てしまいますから粒が非常に小さい、従って、水気にあうと一ぺんに全部とけてしまう、だから長く塩蔵用にするには向かない。こういうようなことで、どうしても外国から入れる塩二十万トン前後は常時要するわけでございます。それを除いた塩につきましては、九十万トン前後でございますが、これは大体内地でそれだけの需要と見合っておりますので、現在の状態では塩業整備の結果、需給がほぼ見合うようになった、こういうふうにわれわれ考えております。
○小川(豊)委員 この調査報告は、「食料塩は国産塩を以って充るとした場合、整理後の国産塩の生産量は、未だ九十三万四千トンもあり、食料塩の消費量の八十万トンを毎年十万余トン超過するのである。」ということで、この十万余トン超過するというのは、今あなたの言う北海道の方の塩蔵用の塩もこれに充てるから九十三万トンは消化されていく、こういうことになるわけですね。違いますか。
○高橋説明員 塩蔵用はワク外でございます。
○小川(豊)委員 そうすると、食料塩の消費量というのは八十万トンくらいじゃないのですか。九十何万トンですか。
○高橋説明員 大体九十万トンくらいでございます。従来はしょうゆの醸造なんかでも、業務用の塩は大部分外国から入れた塩でやっておりました。それはなぜかといいますと、さっき申しましたように、しょうゆを仕込む際に、塩を大きなタンクの中へ入れて、清水を注いでとかして塩水をつくるわけです。その際に、外国の塩ですと、結晶の粒が荒いものですから、タンクの中一ぱい塩を入れてあとで清水を注ぎますと、粒と粒の間へ清水がしみ込んでちょうど工合よくだんだんにとける。ところが内地の塩は、さっき申しましたように、粒がこまかいものですから、粒と粒の間に空隙が少ない。従って、ただ単に清水を注いだだけでは、表面がとけてしまって中の方へは清水が浸透しない。こういうようなことで、しょうゆ屋さんの方では、内地塩は使いにくいから外地塩にしてくれ、こういう声が多かったのでありますが、そういうとかし方でなしに、塩を積み上げたプールの下側から清水をぼこぼこ吹き上げるようにすれば十分にとけるんじゃないか、こういうような新しい工夫によりまして、しょうゆの仕込みにも内地塩を使っていただくというような方法を講じまして、九十万トンくらい食料用塩に使っている、こういうことでございます。
○小川(豊)委員 それから第二の点で、すね。「残存塩業者のうちには、なお多数の非能率な塩業者が含まれており、合理化の目的は達成されていないことである。」こういう指摘がされているわけですが、そうすると、そこで非能率な残存業者の第二次整理をおやりになるおつもりですか。これでおくつもりですか。
○高橋説明員 非能率な業者が若干ございますことは、御指摘の通りでございます。どうして非能率かと申しますと——主として昔からやっております塩田ではございませんで、ごく最近に始められたそういう業者に多いわけでございます。どうして非能率かと申しますと、製法自身には必ずしも欠陥があるとは考えられないわけでありますが、何にいたしましても父祖伝来の塩田で、長い間に資本が蓄積され、固定資産は相当部分償却済みである、そういうような塩田なり、煎熬設備でやっておる業者は基礎が固いわけでございますから、これはいいのですけれども、最近始められた方は、自己資金が非常に少なくて、相当部分を外部からの借り入れでやっておりますから、この利子負担が相当大きいわけです。また、設備も新しいものですから、相当償却を進めないといかぬ、こういうことで利子負担と償却負担が非常に大きい、こういうことで経営上苦しいわけでございまして、それが大部分はごく最近始められた業者でありまして、多くの昔から父祖伝来でやっておられる塩田業者は、大体において経営がしっかりしておるように思います。 さて、こういう非能率なものが残ったら、これを再整理する意向はないかという御質問かと思います。私どもは、百十四億の巨額の交付金を支給して過剰な製塩設備をいわば買いつぶしたわけでございます。その際に、だんだん下げて、昭和三十七年度には塩の買い上げ価格はトン一万円のベースになりますから大へん窮屈になる、この買い上げ価格でなおかつ経営がやっていける、国民にそんなに法外に高い塩をなめさすのではなしに、ある程度合理的なラインに乗った価格で国民に塩をなめてもらうには、どうしても三十七年度一万円にするのだから、この価格でやれると思う人だけが残ってくれ、それでそんなに値段を切り下げられてはやっていかれぬ、こういうふうに思う方は、交付金を差し上げますから、この際やめていただきたい、こういうのが三十四年、三十五年の整理でございます。その際に、個々の企業につきまして、製塩の方法なり製塩施設の工合、それから経営のやり方等を私どもの方でしさいに調査いたしまして、悪いものに対しては、あなたの方はわれわれが詳細に検討した結果、とても三十七年一万円という買い上げ価格では苦しいように思うから、この際交付金をもらっておやめになってはどうかとい勧告をしたのでありますが、今残っておられる方は、いや私どもは、そういうことではなしに、絶対できるのだというようなことを申されまして、あえて残られたわけでございますから、いわば企業者として危険を承知の上で、自己の責任において残られたわけでございますから、現に苦しいからもう一度同じような救済の手を差し伸べろと言われましても、これは塩業整備の建前からいって、同じような整理をするということはできません。前回、整備をする法案を御審議いただく際にも、こういう整理は二度としないだろう、いやいたしません、そういう審議の過程もございまして、私どもとしては、二度と同じような整理をする考えはございません。
○小川(豊)委員 そうすると、今後、第一次整理はやったが、第二次整理というのはやらない、こういうことですね。 それで、そこからお尋ねしますが、いわゆる塩の経営の合理化ということをあなたの方ではしきりに言われておりますね。これはおそらく塩の値段が三十三年の上質塩でいうとトン当たり一万三千六百五十円、三十四年度は一万一千三百五十円、三十六年度は一月は一万五百五十円、三十七年度になって一方八百円ということになっておりますが、こういうふうに逐年下がっておるということは、合理化をすることによって、この価格で合うようにするという建前で、合理化は進められているのか、それとも、これは外国塩との関係で、こういうように下げなければならないから値段を下げているのか、この点はどうなんですか。業者はこれでやれるという建前で、たとえば三十六年度は上質塩で一万五百五十円で買い上げた、ほかへ売れるものじゃないのですから……。そうするとトン当たり一万五百五十円、これによって業者は採算がとれていくという建前のもとに、この価格はきめられたのか。業者は、とれるかとれないかわからぬが、これは外国塩その他の関係で、こうせざるを得ないからこういう価格を立てたのか、一体これはどっちなんですか。
○高橋説明員 この価格は、非能率な塩田を買いつぶすことによりまして、比較的生産費の少ないもの、そういうものが大体ペイするような価格を一応の目標にしておるわけでございますが、さらに大きくは、外国貿易の自由化等も、日本経済全般の構想の中において、塩がいつまでも在来の塩業者全部の人が引き合うようなそういう値段で買い上げて、それに諸経費を加えた値段で消費者に売るということは、いかにも経済全般の構想からいってもおかしいではないか。だんだん国民に安い塩をなめさす方向に行くべきではないか。塩業整備の際は、やはりそういうことが一つ柱になりまして、行く行く将来は、外国塩の輸入価格というような、外国塩を輸入し、それに諸掛りをかけ、家庭で使えるような姿に加工する、そういう加工費も加えた価格、そういうものが遠い一つの目標になりまして、それに少しでも近づけていきたい、それには三十七年度一万円くらいの価格、こういうことが大体の目安になったわけでございますが、その際には、能率のいい企業であれば、十分にこれでやっていけるんだ、こういうことが一つの目安になっておるわけでございまして、それでやれないものは、この際交付金をあげますから、どうぞ廃業して下さい、こういうことでやったわけでございますので、いわば契約価格と申しますか、この価格でやれます、こういうことで残られたわけでございますので、現に苦しいとか言われても、それは御当人の御責任ではないか、こういうふうに考えております。
○小川(豊)委員 だんだんはっきりしたか、そうすると第一次——第二次はないのだから、第一次だが、整理をするときには、あなたのところは、非能率だからおやめなさい、やめるならば整理の交付金というか、何というか、金は出すからといってやったんだ、それでなおかつやめないで残ったんだから、それらの人が損をしようと、これは本人の勝手だ、二次の整理は資金は出さないのだ、従って、これらの人は自滅することでやめてもやめる金はもらえないわけですね。採算は合わないということになるわけですがね。 さてそこで、私のお尋ねしたいのは、これはあなたの方の専売公社と残った業者との話し合いはそうであったとしても、今度われわれの立場から政治的に見た場合に、そういう業者が残ってさらに窮乏の度を増していくについて、二次整理というものが当然政治的に必要になってくるのではないかと思われるし、あなたの方も、そうは言ったが、二次整理をやらなければならないのじゃないかというようなお考えは、今お聞きすると、さらさらないわけですが、そうすると、これは自滅を待つことになりますか、そう解釈してよろしゅうございますか。
○高橋説明員 自滅を待つというと言葉があれでございますが、従来の建前、それから経緯等から参りますれば、自己の責任において一万円でも私はやりますから、あえて残りますということで、こちらの勧告を振り切って残られたのでありますから、その後経営が苦しいということで国家の税金で救済するというのは、これは筋が立たぬじゃないか、こういうのが私どもの見解でございます。 しからば、こういうものは、もうそのままほうって何もしないのか、こういうお尋ねかと思います。私どもも塩業をあずかっておる職責にあるわけでございますから、理屈の上で、自分の責任で残ったのだから、よかろうと悪かろうと、御本人の責任であって、しりを他へ持ってくるべきでない、こういう理屈を申すわけでございますけれども、現に困っている者がある、何か親切にやってあげられることがあれば、親切にやってあげたいという気持は持っておりますが、現にしからばどういう手があるかと申しますと、今さしあたって右から左へすぐこれだという方法はないのであります。われわれ部内で事務的には、困っている業者からも個々に陳情を受けたり衷情を訴えられたりしまして、どうしたものかと思って実際に困っておるわけでございますが、建前からいって、何分金の要ることでございますから——ただ同情ばかりしているという問題でございませんので、金の要ることでありますから、金を使うとなれば、やはり筋道の立ったことでないと予算をいただけませんし、また、支出することもできないのでもります。どういう手があるかといいましても、実際ここずっと——私も現在の職責につきまして半年ほどでありますが、ずっとそういうことを日夜心配しておるのでございますが、今までのところ、これだという方法がないわけでございます。 塩業審議会の三十五年の答申では、塩業の今後の展望としましては、新しい技術が、たとえばイオン交換樹脂膜法のような新しい技術がだんだん確立していけば——塩業というものは、在来の方法にばかりたよっている、こういう塩業というものは相当変革してくるのではないか、その際に塩業というものが、技術の上でも、経営の上でも、近代産業的なものにもう一度脱皮する時期が来る、再編成という言葉で呼んでおりますが、そういう時期が来るであろう。そういう際に、従来の塩業者はどういうふうになるかといえば、そういう新技術を技術面でも経営面でも取り入れて、塩が自立できるようなそういう産業になるべきだ。こういう答申をしておるわけであります。 その方法論としては、ある者は自分の製塩の許可ワクを、新しいそういう技術で大規模にやりたいという者に売り渡すというようなことでお金が入るのではないか。その際に、ただ当事者間だけで権利を売買するということでは、統合されてやめていく方ではお金が十分でないということもあるだろうから、そういう際には、塩の会計の方で黒字が出たときに、そういう用途のために特別積み立てておいて、そういう権利の売買というようなことで再編成が行なわれる際に、少し手助けといいますか、足し前をしてやったらどうか、こういうのが方法論になっております。これは新技術が今後いつごろどういう規模で展開するかということにかかっておりまして、あすにも困っておるのだから助けてくれという人の救済としては、少しタイミングが合わない、こういううらみがあると思うのでございますが、今現に困っておる者を、あした何か助ける方法はないか、こう言われれば、同情はしておるのでありますけれども、今さしあたってこれだというきめ手になる方法がない、こういうことでございます。
○小川(豊)委員 私は一時にしまおうという申し合わせで話をしているのです。従って、なるべく簡便にお聞きするが、あなたの方の答弁が、懇切丁寧なのはけっこうだが、答弁の時間が非常に長くて、私の聞こうとすることはとても一時では済みようがないのです。ですから、大へん恐縮ですが、もう十分ばかり延ばしてもらいたい。それできょうここでお聞きすることは、この次専売公社の問題がまた正式に議題になったときに聞く資料としてお聞きしておきたいのです。従って、答弁の方も簡明に願います。 そこで、こういう塩業整備というものは、せっかくあなたの方は努力され、国も百十何億という金を出されたわけだが、お聞きしていれば、いろいろ事情のあることもわかるけれども、われわれの立場から率直に申し上げるならば、結局この公社の塩田整備というのは不徹底であったという一声に尽きるだろうと思うのです。まだ非能率なものが残っておる。しかも、その非能率なものがやめないことには、どうにもならぬわけです。コストを下げようといっても、コストをどんどん下げていったら、今でさえ合わないものが、自滅していく以外に方法はない。だから自滅に対する救済措置は、今私の方では考えていないのだというのでは、公社としてはそれはいいかもしれないが、政府としてそういうようなことはできるはずがない。不徹底だということです。 これはどこに原因があるかというと、塩業整備臨時措置法の二条三項には、公社は三十四年四月一日から三十五年三月三十一日の間において「塩専売法第六条第一項の許可を受けて塩又はかん水を製造する者に対し、その者の製造場でその生産能率が著しく劣ると認められるものにつき、同法第十二条第一項の許可の申請をすべき旨の勧告をすることができる。」この廃業に対する勧告権は認められているわけですが、お前やめろというあれはないわけです。勧告だけを言っているのです。ここにこの整理が不徹底に終わった原因というものがあるのじゃないかと私は思うのです。あなたの方も、現にこれをやってもむだだということはわかっているでしょう。こういう形でやっていてはだめだ、塩の価格は下がっていって、とうてい割に合わない形であるということがわかっていても、あなたの方は勧告権だけが認められているが、やめろという強制権はないわけですね。そうでしょう。そこにこの整理というものが不徹底にいってしまって、今なお禍根が残っているのじゃないか。そこでこの勧告権を、もっと廃止を強制でき得るようなものに改める必要があるのではないか。これは法律の改正になりますが、そういうことはあなたは必要ないと思いますか、それとも、そういうことはあった方がいいと思いますか、その点簡単にイエスかノーでお答え願いたい。
○高橋説明員 前回の塩業整備は、過剰な生産能力を交付金を交付いたしまして適正な規模にまでつづめるということでやりましたので、適正な規模にまで能力がつづまりましたので、同じ理由で同様な法案を提出するのは困難かと思います。
○小川(豊)委員 そうすると、これはもう適正な規模までつづまったから、これでやっていくのだということですね。そうすると、採算がとれるとれないはお前の方の勝手だ、それでつぶれても仕方がないのだ、そういう投げやりな考え方のように受け取れますが、やめていった場合に、減ったらどうするのですか。また新たに許可するのですか。
○高橋説明員 先生のおっしゃるように、投げやりで、つぶれてもお前の勝手だ、そういうような気持でおるわけではございませんが、国家の支出を伴うような新しい行為を新たに起こすというには、やはり相当の理論的裏づけがないと、再び同じようなことに措置をとるということは困難な状態になっております。
○小川(豊)委員 私は、きょうは時間がないから、触れられないので非常に遺憾ですが、ここに会計検査院からは、「塩業整理交付金の交付にあたり処置当を得ないもの」というのが何点か指摘されておる。これとからんで私は塩業整備の実態というものをもっと調査していかなければならないと思っておりますが、時間がありません。 そこで、そのことは飛ばして、最後に一つ簡単な御答弁でよろしゅうございますが、お聞きしたいのは、この塩業整備の金であります。同時に三十二年、三年、四年、五年と災害がたくさんありましたね。それで当然塩田も災害を受けておる。この塩田の災害の復旧費について補助金、交付金等が出されております。その災害復旧補助金は予算として三十二年が一億五千万、三十三年が一億四千二百五十万、三十四年が一千万、三十五年がゼロ、三十六年が一千万になっておりますが、決算ではみんなゼロです。そうして三十六年の予算一千万のときには、決算では一億七千九百八十万というものが出されておりますが、この理由というものが私には納得いかない。三十二年は一億五千万の予算をとったけれども、三十二年度は災害がなかった。これはいいでしょう。三十三年度は、若干あったが塩田整備の具体化を待つ。三十四年度は、災害はあったが塩田整備中で交付を差し控えた、こういうふうな説明がありますが、さて、ここでお尋ねしたいのは、塩田を整理するということはやめることでしょう。それから災害復旧ということはやめるやめないじゃなく、残っておる業者に対して、災害があるから復旧するということでしょう。金の使用目的が全然違いますね。そうでしょう。そうすると、塩田整備中だからといって災害復旧の交付金を出さなかったということはどういうわけですか 塩田整備とはおのずから別じゃないですか。災害が現にあって、そうして塩田を復旧しなければならない。そうすると整備の金と復旧の金とが、おのずから使用目的が違うにもかかわらず、整備中だから出さなかったといって出さなかったじゃありませんか。この点の説明をお聞きしたい。そうして三十六年度の一千万円の予算に対して、決算では一億七千九百八十万円出しておることになっております。これは私の読み違いか何か知りません。そうすると、これは予算を流用したのか、移用したのか、何かしなければ使えないと思うんですが、どういう形をとられたのか。経理上はどういう形をとられているか。それから、災害があっても塩田整備中だから出さないというが、災害は復旧しなければならないわけです。一体なぜこういうことをとられたのか、この点の質問をするわけです。
○高橋説明員 お答えいたします。 昭和三十四年度、五年度、両年度におきまして、さっき申し上げましたように、多額の交付金を交付しまして、過剰になった生産設備の買いつぶしといいますか、整理が進められておったのでありまして、ちょうどそのとき災害がございしたが、現に設備を相当の規模で整理する、こういうときに、並行して製塩設備を維持ないし増進するというような目的で災害の復旧補助をやるということは適当でない、こういう考えから当時やらなかったわけでございます。また、当時の実情といたしましては、塩業をやめたいという人は、先ほど先生の御指摘のように、勧告でもって、あなたやめたらどうかということでやめていただくわけで、こちらが計画的にAとBとCは必ずやめなさいということで強権的にやめさすわけでございませんので、実際に私はやめますという人が名乗り出て、その人に幾ら交付金を出すべきかを一々足し算をしていかないと、予算総額が幾らになるかわからぬというのが実際の実情だったわけで、予算額としても、なかなか廃止を申し出た業者全部にうまく行き渡るかという心配もございまして、あらゆる予算的な措置は廃止を申し出た業者に優先的に交付金をやるように充てたのでございまして、そういう関係から、災害復旧の方はお金を出さない、そのかわりに、何にもしないということじゃなしに、長期低利の財政資金を融資なりあっせんをいたしまして、復旧の便をはかった、こういうことでございます。
○小川(豊)委員 それはあるんです、融資のあっせんは。融資のあっせんというのは、これは借金ですよ。業者は今でさえも採算がとれないで困っているのに、その上にさらにあなたの方は、借金を心配してやった、形からいうと。塩田整理というのはやめる方なんだから、やめる方にはやめる方の金を出せばいいでしょう。残る方には災害復旧の金を出すべきですよ、予算をちゃんと受けているのですから。それを出さずにおいたら、これはますます残っている整理されない業者に借金だけしょわしたということになりはしませんか。これは親切な行政と言えますか。私はこの点について、やむを得なかったのだと——やめるという申し出があった場合には、災害復旧する必要はないでしょう。やめるについての交付金を出せばいいでしょう。残っている人に、予算を受けていながらそれを出さないで、そうしてあなたの方では、勝手に融資あっせんをしたということは、議決の精神からいって非常に達ってしまうのではないか、こういうのが正しい行き方だったんですか。
○高橋説明員 先ほど申しましたように、当時としては、百億を上回る巨額の交付金を講じておる際でありまして、並行的に塩田設備を維持増進するというような金を他方へやるというのは、プリンシプルとしてどうも適当ではないのじゃないか、こういう考え方でやったわけでございまして、われわれとしては、われわれのやった措置が適当であるというふうに考えております。
○小川(豊)委員 私はそれは納得がいかないんですよ。たとえば列車の事故があった、死んだから火葬場へやって葬儀費をやらなければならない、生きている人には、けがしている人は病院に入れて手当をしなければならぬでしょう。やめる人に対する予算はちゃんとこっちに百中億とってある。災害が起こったら、災害復旧をしなければならぬでしょう、あなたの方は。塩を日本で全然とらない方がいいというなら、これはまたどうしようと別な形になりますが、塩田整備の金を出してあるから、災害復旧の金は出す必要はないのだ、あなたのところで勝手にそうという解釈をしていいのですか。それなら一体なぜ予算を要求したのです。
○高橋説明員 補助金を出すためには製塩施設法という法律に基づいてやっておるわけでございますけれども、製塩施設法では「国内における塩の生産を維持増進し、」というようなことでございますが、当時としては、塩の設備の整理ということでございまして、業界にもよくお話しまして、やめる人を優先的に考えてやるべきじゃないかということで、十分に御了承も得てやったわけでございます。
○小川(豊)委員 業界が了承した、そういうことはわれわれ関係ありません。あなたの方は災害復旧をしなければならない。生産を維持増進させるという目的のために、災害復旧をしなければならないといって国の予算をこれだけつけておるわけですね。一方、非能率な塩田は整理しなければならないといって、それに対してはまた交付金を出す、二つのあれでやっているわけでしょう。それをあなたのところで塩田整理をする金をこれだけ出すのだから、災害復旧の方の金は出さなくていいのだというふうに、予算の措置をそう勝手に解釈していいのか悪いのか、こういうことを聞いておるのです。やむを得なかったからとか、業者が了解したしないということは、私にとって関係ありません。そういうことをやっていいのか悪いのか。
○高橋説明員 私どもといたしましては、塩田整備というようなことをやっておる際でありますので、そこを最重点的に考えるという方針でやったわけでございます。整備は大へん必要なことであるからやるのは当然ですよ。それはいいでしょう。それから、災害復旧は災害復旧でやらなければならないでしょう。災害が出てきたのだから、これは塩田に限らず、ほかの民家でも何でも、みな災害復旧をやっていくのですから。ことに塩のような場合、売り先きは専売公社一本になっておるのだから、それに対しては専売公社が見なければならないのだから。そこで、あなたの方は、こういう予算を一つつけたのだろうと思う。こういう災害復旧費が与えられていながら、あなたのところで塩田整備にこれだけの金を出しているのだから、災害復旧の方の金は、出さなくてもいいだろうという、その考え方が私にはわからない。そういうふうな措置をあなたのところで勝手にとることが許されるのかどうなのか。それならばなぜこういう予算の要求をなさったのか。なさって議決されておるならば——それはなければしかたかない、あった以上は、やってやるのが予算の趣旨じゃないですか。それが、塩田整備に金を出したからこれはやらなくていいのだという、だれがそこのところの解釈の決定を下すのですか。
○高橋説明員 当時の塩業整備の実情を申しますと、どの塩業者も、できれば残りたい、こういうようなことでございまして、他方、生産効率の非常に悪いものもございますから、やはりそういうものに専売公社も業界も一致してなるべく手厚くめんどうを見てやるべきじゃないか、こういうような希望が多かったわけです。そういう当時の塩業界の大課題である塩田整備というように、もうやめていく業者を最重点的に取り上げるということで、災害の方はこの際は補助を出さないのが適当である、こういうふうに考えた次第でございます。
○小川(豊)委員 適当であると判断したのはどなたが判断をされたのですか。
○高橋説明員 専売公社の方でそう判断したわけでございます。
○小川(豊)委員 そうすると、約三億ばかりの災害復旧費のうち、三十六年度に一億七千万出されていますね。その他の金は、やはり塩田整備の方にお使いになったのですか。災害復旧資金は塩田整備の方にお使いになったのですか。
○高橋説明員 三十四年度、五年度につきましては、年度の中途において、こちらが予想していたよりもどうも廃業の申請が多うそうだというようなことで、公社の予算を全部かき集めるというような工合でやったのであります。三十六年度は、塩田整備が済んだあとでございますから、これはまた別問題でございます。
○小川(豊)委員 そうすると、これは端的に言うと、災害復旧補助金というものを予算としては計上してもらっていたが、塩田整備の方にお使いになった、こう解釈していいわけですね。
○高橋説明員 塩田整備の方に優先的に使ったわけでございます。
○小川(豊)委員 災害復旧補助金というのは、結局塩田整備の方にお使いになった、こういうことのお答えでわかりました。 それで、これ以上お聞きするとなると、会計報告その他にも入っていきますので時間がかかります。従って、食事もしていないし、一時で終わることでしたので、またこれだけの材料があれば、この次の質問もなし得るわけですから、本日の質問は、これで終わることにいたします。
○津雲委員長 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後一時二十五分散会