外務委員会 第3号
- 発言数
- 33 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/08/24
会議録
○野田委員長 これより会議を開きます。 日本国とオーストラリア連邦との間の小包郵便約定の締結について承認を求めるの件及び日本国とカナダとの間の小包郵便約定第四条を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上二件を一括議題といたします。
○野田委員長 飯塚外務政務次官に提案理由を説明いたさせます。飯塚政務次官。
○飯塚政府委員 ただいま議題となりました日本国とオーストラリア連邦との間の小包郵便約定の締結について承認を求めるの件及び日本国とカナダとの間の小包郵便約定第四条を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を一括御説明いたします。 日本国とオーストラリア連邦との間の小包郵便約定につきましては、明治四十年一月一日に発効いたしました現行約定が何分にも五十余年前に作成されたものであるため、現在の小包郵便業務の実情に適さず、幾多不備な点がありますので、新約定締結のため交渉を進めた結果、約定の案文について合意が成立しましたので、本年三月一日東京で署名を了した次第であります。 この約定は現行約定を全面的に改めるものでありますが、主要改正点は次の通りであります。 すなわち、現行約定では、両国間で交換される小包の割当料金(陸路料)について、約定中に具体的金額が定められていますが、これを、両国郵政庁が協議の上、経済事情に即応した料金を随時敏速に決定し得るよう改正するとともに、現行約定にない価格表記小包業務についての規定を新設し、また、小包の制限重量につき現状に即した改正を行なった点であります。 次に、日本国とカナダとの間の小包郵便約定第四条を改正する議定書につきましては、昨年夏カナダ側より、同国における小包取り扱い経費の増加にかんがみ、昭和三十一年七月一日に発効いたしました現行の日加小包郵便約定第四条に定める同国の陸路料を値上げしたいので、同条を改正したい旨の提案があり、先方と交渉を進めた結果、改正議定書の案文について合意に達しましたので、本年二月二十一日東京で署名を了した次第であります。 改正の趣旨は、現行約定によれば、小包の陸路料については具体的金額が定められていますが、これを両国郵政庁間の合意により定めることとしたものであります。これは、現行約定第四条の方式では、経済事情の変動により約定中の陸路料が不適当となった場合、これを改めるためには、そのつど約定自体の改正を行なわねばならぬ不便があったからであります。 以上の通り、オーストラリアとの間には新たな小包郵便約定を、また、カナダとの間には現行約定第四条を改正する議定書を締結することによりまして、これらの国との間の小包郵便業務は一段と改善されることが期待されます。よって、ここに右約定及び議定書の締結について御承認を求める次第であります。 何とぞ慎重御審議の上すみやかに御承認あらんことを希望いたします。
○野田委員長 これにて提案理由の説明は終了いたしました。 ————◇—————
○野田委員長 千九百六十年及び千九六十一年の関税及び貿易に関する一般協定の関税会議に関する二議定書等の締結について承認を求めるの件及び通商に関する日本国とニュージーランドとの間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上二件を一括議題といたします。 質疑の通告がありますので、これを許します。森島守人君。
○森島委員 ただいま上程されました二件につきましては、昨日提案理由の説明を徴したのでございますが、今日まで十分検討するひまがなかったことは御推察の通りでございます。その上、事柄はきわめて専門的な事項にわたることのみで、私らの知識をもってしては十分検討するだけの資格はありません。しかし、私は、この提案理由の説明をやった大平外務大臣も、ただいま御出席の政務次官も、これはお答えになることはできぬだろうと思っておるのであります。両件とも日本の通商貿易にとってはきわめて重要な案件であります。私は、しろうとなりに、しろうと立場から御質問をしようと思いますが、きわめて常識的な質問をいたしたいと思いますので、外務事務当局においても、私たちに教えるというふうな立場から、常識的な御答弁をしていただければけっこうだ、こう思うのでございます。 第一点としてお伺いしたいのは、いわゆるガットに関する二つの議定書に関してでございますが、私どもに配付されておる説明書を見ますと、これに参加しているといいますか、調印したといいますか、日本国を除いて三十三カ国が関係しておるようでございますが、議定書自体を見まして、どこどこの国のためにというのを拾い上げてみますと、日本を含めて四十四カ国に上っておるようでございますが、この関係はいかがなっておるのでございますか。
○中川政府委員 森島委員が御指摘の通り、この交渉に参加いたしました国は三十数カ国でございますが、その結果できました議定書は、ガット加盟国全部に署名のため開放されるわけでございます。従って、この議定書のうしろに国の名前が列挙してありますのは、ガット加盟国全部の名前が列挙してあるのでございます。これらの国がこの議定書を受諾する意思を表明します際にここに署名する、かような関係になっておるのでございます。
○森島委員 次にお伺いしたいのは、関税会議開催中わが国が交渉した相手国は、米国と欧州経済共同体、スエーデン、イスラエルのみのようでありますが、それ以外の国との関係はどういうふうになっておりますか。
○中川政府委員 ガットの仕組みによりますと、御承知の通り、ある国がガット関税を変更しようという際には、そのガット税率について、前に交渉した国とまず折衝しなければいけない、そのほかには、重大利害関係国と折衝する、そうしてその関税を変えることができるわけでございますが、今回のガットの関税交渉の場におきまして日本が参加して直接交渉いたしましたのは、アメリカ、EEC、イスラエル、スエーデン、この四カ国とであったわけでございます。しがしながら、ほかの関税項目につきましては、これらの国以外にも直接関係がある国があるわけでございまして、それらの国同士では非常に多角的な関税交渉が行なわれる。それらの結果を全部まとめたものがこの膨大な議定書付属の関税譲許表をなしております。しかしながら、日本が直接参加交渉いたしましたのはこの四つの国とだけである、かような関係になっております。
○森島委員 ついでにお伺いしたいのは、ガットの三十五条の日本に対する適用をすでに排除している国の名前をあげていただきたいのでございます。
○宮崎説明員 日本がガットに加盟いたしましたときに三十五条を援用いたしました国は十四カ国ございます。その後に、新たに独立いたしました国で、イギリスないしはフランスの対日三十五条の援用を継承した国がございます。これらの国を合わせまして、そのうちで、三十五条を従来一度援用しておきながら撤回いたしました国は、ブラジル、キューバ、ガーナ、インド、マラヤ、ニュージーランドがございます。なお、仮加入の段階で三十五条援用の意思を通告しまして、後に撤回しました国として、チュニジアがございます。
○森島委員 政府においてもこの三十五条の援用を撤回するようにいろいろな国と交渉を続けておられると思うのでございますが、これらの交渉の進行中の国の名前と、その交渉の進捗状態を、簡単に御説明願えればけっこうだと思います。
○平原説明員 お答えいたします。 まず欧州の方から申しますと、現在フランスが日本に三十五条を援用いたしておりまして、これとの援用撤回交渉というのは、すでに三、四年来、毎年一度のみならず二度三度、機会あるごとにやっておるわけでございます。ことしの春もやはりこの撤回を中心といたしまして交渉いたしましたが、現実のところはまだ成功いたしておりません。ただ、交渉の結果、三十五条援用の結果日本に対してやっております実質上の差別と申しますか、その幅は幸いに非常に少なくなって参りまして、現在のところOEEC待遇に比べて二百六十品目まだ残っておりますが、これも、ことしの春の交渉で、従来の約三分の二程度に縮小されております。ただいまのところは、またことしの秋この問題を中心といたしましてフランスと交渉する仕組みになっております。 第二番目に、EEC諸国の中で、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ三カ国がつくっておりますベネルックスが、日本に対して三十五条を援用いたしております。これに関しましては、一昨年でございますが、向こうと通商協定をつくりまして、実質的には日本とベネルックス間に最恵国待遇をお互いに与えるということをきめたわけでございますが、その際にも、先方といたしましては、まだ三十五条援用撤回ということには踏み切れなかったわけでございます。ただ、その協定によりまして、今後もこの三十五条問題というのは常に議論していこうということになっておりますし、現にまた、その線に沿いまして、ことしの春先方からアルベール殿下を代表といたします使節団が参りましたときにも、この点は問題にしたわけでございまして、ことしの春、五月でございますか、ベネルックスとの通商協定のレビューということに際しましても、この三十五条の問題を取り上げたわけでございます。その結果、先方といたしましても、従来よりははるかに積極的に、この三十五条援用撤回問題を考えようという雰囲気が出てきております。ただ、現在のところ、その交渉をことしの秋するかあるいはことしの冬に始めるかということにつきましては、まだ両国間の正式な話し合いということはできておらないのが現状でございます。 それから、次に、やはり欧州におきまして、オーストリアが日本に三十五条を援用いたしております。これに関しましては、御存じの通り、ことしの五月から六月にかけまして、私の方から代表が出まして、ウィーンで交渉したわけでございますが、何しろ、フランス、ベネルックスという国とは相当以前から三十五条の問題を交渉しておったわけでございますが、オーストリアに関しましては、貿易量も比較的小さかった関係もあり、先方の自由化率も依然として非常に低かったというような事情がございまして、正式に三十五条問題を取り上げて交渉するという段階は以前になかったわけでございます。従って、今回の五月から六月にかけましての交渉におきましても、一応話題には上りまして、先方も研究するということは言っておるわけでございますが、結局撤回までの実績には至りませんでした。ただ、実際上の日本に対する待遇問題ということに関しましては、相当な改良を見た次第でございます。 次に、イギリスの関係でございますが、御存じの通り、目下、この三十五条の援用撤回を含めまして、イギリスと日英通商航海条約の締結交渉をいたしておりますが、まだ最終的な結論が出ておらない次第でございますが、従来の話し合いによりますれば、この通商航海条約が円満にまとまった際には、先方は日本に対する三十五条援用を撤回する、こういう大体の話になっておりますので、われわれといたしましても、一日も早くこの通商航海条約を円満に妥結いたしたい、その結果、日本とイギリスとの間に完全なガット関係を確立する、こういうふうに考えておる次第でございます。
○森島委員 私、大体了解いたしましたが、昨日の提案理由の説明の中で、欧州共同体の問題にも関連しますが、フランス及びベネルックスがわが国に対しガット三十五条を適用しておるため、当然にはわが国との間で適用されない云々という御説明がございまして、フランス及びベネルックス三国とその他の加盟国との関係とは幾らか異なっているという印象を私は受けたのですが、その点ばどうなっておりますか。
○宮崎説明員 御承知のように、ドイツ並びにイタリアは、日本のガット加盟に際しまして三十五条を援用いたしておりません。一方、フランスとベネルックス三カ国は援用いたしております。そこで、ガット関係は、これらの二つのグループの国と日本どの間では、若干違うわけでありますが、今回の関税交渉に際しましては、結局欧州経済共同体の共通関税というものを交渉の対象といたしまして交渉したわけでございます。その場合に、今申し上げました関係の相違から、フランス並びにベネルックス三カ国は、関税交渉をいたしましても、本来はガット上の権利義務を日本との間に発生させることができないというのが先方の態度でございまして、そういたしますと、関税交渉の意義が非常に薄くなりますので、交換公文をつくりまして、今回のお互いに譲許し合いました品目の関税上の取り扱い方に関しましては、フランス、ベネルックスと日本との間にガット関係があたかも発生したかのごとき形で取り扱うのであるということを合意したいという趣旨でございます。 ドイツ並びにイタリアとの関係におきましては、先ほど申し上げましたように正常のガット関係が発生いたしておりますので、この問題はございません。
○森島委員 きわめて明確になりましたが、もう一点だけお伺いしたいのは、これも説明書の中にあったようでございますが、米国、イスラエル等は今次関税交渉の成立の結果成立した譲許をわが国に対して実施しておる、こういうことがございますが、これはどういう根拠によって実施されておるのでございますか。
○宮崎説明員 米国につきましては、米国の国内法に互恵通商協定法というものがございまして、両政府限りで通商協定を締結し、その結果関税を引き下げる権限が一定の範囲内で授権されております。同法に基づきまして、米国はすでに今回の関税交渉におきまして譲許いたしました品目の譲許を実施に移しております。また、イスラエルの方は、イスラエルの加盟議定書をすでに受諾、署名いたしております。そうして、イスラエル側はこれをすでに実施に移しておる、かような事情に相なっております。
○森島委員 イスラエルの方はこの説明資料にありますね。それはすでに承認しておるということなんですね。
○宮崎説明員 イスラエルにつきましては、ここにございますように、すでに承認いたしております。
○森島委員 それでは、米国は国内法の関係で両政府限りでできるということであり、イスラエルは、ここに提出されております議定書をすでに承認しておる、こう了解して間違いないのでございますね。
○宮崎説明員 御趣旨の通りでございます。
○森島委員 では、私の質問はこれで終わります。
○野田委員長 穗積七郎君。
○穗積委員 大臣がお見えになりましたから、経済外交のことについてちょっとお尋ねしておきたいと思います。 きょう上程されておりますニュージーランドとの間の通商に関する協定の改正問題もそうですか、全体として、日本の貿易政策、それは言うまでもなく今の内閣の高度経済成長政策の基盤となすものだと思います。自由主義諸国との経済関係というものは、私時間がありませんからちょうちょういたしません。あなたは専門家ですからよく御承知の通り、対米関係あるいは対ヨーロッパ関係は、日本の自由化とともに相当深刻な段階に来ていて、市場関係は、ある部分では従来通りの協力関係が保てますけれども、ある部分では各国の独占資本の相当深刻な対立抗争も出てくるわけです。従って、総体的に見ますと、やはり、まだ日本の経済の技術なりあるいはコズト・ダウンが十分できていない点から見ますと、自由主義諸国との貿易の発展というものについては日本側に相当な重荷になってくると思うのです。従って、ヨーロッパの各国の諸君もすでに一九五八年以来着目しておるように、広域経済圏の建設に外交の主点を置いておるのみならず、全世界との自由貿易、自由化ですね、特に日本におきましてはその点が非常に大事だと思うのです。そうなりますと、日本の経済の今の実情は、やはり、貿易における構造的な行き詰まりというか、矛盾というものが相当深刻になってきておる。特にそのことが、われわれのイデオロギッシュな立場に立っての外交政策で批判をするだけでなくて、いわば、われわれから見れば自由陣営に片寄った外交路線をとっておる保守党政府あるいは財界の主流の中におきましても、昨年の暮れにおける箱根の日米経済会談を契機として、日本の国際市場における孤立化の問題は相当深刻に自覚されつつあるのじゃないかと思うのです。ですから、政府が非常に消極的であり、場合によれば妨害すら加えながらも、東西貿易、すなわち社会主義諸国との貿易というものは伸びようとし、伸びなければならない宿命を日本は持っておる。特に、ソ連のシベリア開発計画に伴うもの、それから中国の経済建設との関係、あるいは朝鮮人民共和国、ベトナム、モンゴール、これらは地域的に言いますといわば日本の近隣国でございます。従って、政府の積極的な政策がとられないにかかわらず、自然発生的な要求として、これがだんだん伸びてきておる。だからこそ、一部に妨害があったり、中傷があったり、あるいは、国際的な石油資本を初めとするアメリカの独占資本の諸君が、対ソ貿易、対中貿易というものに対して、日本の実情を理解しないで、非常な妨害、牽制をしておるにかかわらず、今度の河合良成氏を団長とする訪ソ経済視察団のあの人たちの訪問によって、新しく目の開けた認識並びにその貿易上における成果、将来に対する発展性については刮目すべきものがあるわけです。これは何もイデオロギー的な立場に立った外交政策としてこういうことが行なわれておるのではなくして、今申しました貿易における構造的矛盾というもののはけ口をどこへ求めるかという自然発生的な衝動にかられてこういうことになっておると思うのです。従って、必要とあらば外務省からも統計を出していただき、私どもも調べております統計によって、日本の貿易における構造的矛盾というものを検討すべきだと思うのです。アメリカあるいはヨーロッパの資本主義諸国における景気の波動が影響して日本に一時的な波が生ずるという景気循環的な意味における昨年からことしにかけての行き詰まりと将来に対する展望が楽観を許さないということではなくて、やはり日本の貿易構造そのものが構造的な矛盾に逢着しておるという点を、日本国民として、党派を越えて、政治に関係する者、経済を憂える者が共通のテーマとして取り上ぐべき問題ではないかと思うのです。そういう点については、これから具体的に一つ二つお尋ねいたしますが、外務省の外交路線というものが、この日本経済の内部的な矛盾、そうしてその苦悩から脱却しようとする自然発生的な東西貿易への発展の要求というものを、政治的理由によって不当にこれを牽制したり抑制をしておる傾きが具体的事実の中に非常にたくさんあるわけです。ですから、ほんとうを言えば、この際、日本の貿易の構造的な矛盾というものを、この数年間の国際経済における具体的な数字をもって、政府と議会、あるいは与党と野党の間で虚心たんかいに討議をする段階に来ておるのではないかと私は思う。 そうして、次に問題になりますのは、今申しましたそのことは、討議するまでもなく、大平外務大臣も経済出身の専門家ですから、そのことは身にしみてお感じになっておられるだろうと思う。そうするならば、外務省の今までの外交政策というものが、この自然発生的な要求を解決するために援助しておったか、ディスカレッジしておったかということになると、総体的に見て、この自由化に対する日本経済の矛盾からの脱却の要求というものに対して、外務省は、どちらかというと、今申しました通りに、一方に偏した自主性のなさ、あるいは偏向によって、日本経済の構造的矛盾を解決する努力に対して水をかけて、不当な制限を加えてきた、こういう反省が外務省の中になければならぬと私は思うのです。特に、今度大平さんが外務大臣になられたということは、われわれは、そこに、少なくとも従来よりも率直に公平に事実を見て、その上に立って正しい合理的な政策に経済外交の路線というものを転換せしめることをわれわれは期待しておるわけです。今申しましたような数字的なこと、過去における外務省のとった一々の、われわれから見ると不満または心外な政策の一つ一つについては指摘いたしません。そういう気持で私はあなたに以下二、三の点について簡単にお尋ねしたいのです。 そこで、この十月から九〇%の自由化に発展飛躍をするわけですが、残る一〇%の自動車工業その他農作物に対する自由化も、これは永久にリザーブしておくわけにはいかないのであって、数年の後にはこれは当然自由化の方向へだんだんと向けなければならないのが今の世界経済の情勢である、こういうふうに思うのです。そこで、特にそういうことになりますと、自由化を迎えて、この自由化というのは、資本主義諸国との間における貿易の自由化ではなくて全世界的な自由化でなければならないと思うのです。先ほど私が申しましたように、地域的に言いましても、ソビエト、中国、朝鮮並びにべトナム、これらの地域における関係は、ヨーロッパやアメリカと違って、地域的のみならず、産業的に非常に日本とは、フェータルというか、命のつながりの関係にあるわけですね。たとえば、私ども重要視したいのは、日本の工業というものはこれから重化学工業に発展しなければならない。ところが、重化学工業の国際的な競争力を強めるために、アメリカ、ヨーロッパのオートメの機械を入れ技術を入れてきただけではだめなんです。第一原料が問題になる。原料のコスト・ダウンという点では非常に不利な関係に立っておるわけです。たとえば、中心の石油はごらんの通り。それから鉄鋼についてもそうでしょう。そうなりますと、どうしてもやはり、原油の問題はソビエトとの関係、鉄鉱石、石炭については中国との関係を考えなければならぬ。あるいは、ベトナムにいたしましても、それから朝鮮にいたしましても、そういうような産業別、品目別の関係から見ても、日本との関係というのは生命的な深い関係にあるわけですね。そういう点から見て、十月に自由化九〇%を実行するという場合に、それは資本主義諸国との間における自由化、それだけで理解しようとし、それだけでやったんでは、日本の貿易構造の矛盾というものは解決できないし、あなた方の言われておる高度経済成長政策というものも基礎がなくなる。自由化ということは大勢としておもむくところでございましょう。そのとき、問題は、国内における二重構造の格差がひどくなるということは、これは外務委員会ですからその問題をのけて、外交上で言いますと、今申しましたように、東側近隣諸国との貿易の自由化というものは、これはもう不可欠な命題ではないかと思う。特に、外交政策における重点としては、観念的な自由主義陣営への依存ということでなくて、それから脱却をして、少なくとも経済外交に向かう必要がある。経済外交の問題は、アメリカとの関係調整、あるいはEECとの接近の問題、あるいはその他後進国に対する貿易の拡大、援助問題等もありますけれども、やはりここで東側諸国との自由化を大きな中心の問題点として外務省は取り上ぐべき段階に来ている、こういうふうに私は思うのです。これではなはだ不十分でございますけれども、先ほど言いましたように、あなたはこの経済問題については専門家でありますから、これだけ申し上げれば、私の質問せんとする、私の質問の中に含まれておる趣旨というものはあなたには十分理解できていると思います。そういう見地から、東西貿易の自由化問題について新外務大臣はどういうふうにお考えになり、これからどういうふうな進め方をなさるつもりであるか、この際このガット問題に関連をいたしましてまず第一にあなたの特になすべき中心の問題だと思いますから、その点についてあなたの率直なお考えをこの際伺っておきたいと思うのです。それによって逐次二、三具体的な問題についてお尋ねしたいと思います。
○大平国務大臣 就任以来経済外交のこれまでの経過につきまして勉強いたしておるわけでございますが、率直に申しまして、私の感じといたしましては、日本の経済外交はおそらく世界の中で一番困難な立場にあるというような感じがするのでございます。それは、今御指摘のように、国内経済の問題もございますし、世界の大勢として自由化の方向にあるということで、関税率を相互に引き下げていって自由な貿易を確保しようという世界の大勢に日本が乗って参る場合のわれわれが背負っておる重荷というものは相当なものだと思うのです。従って、非常に困難な問題であるということを感ずるのでございますが、しかし、今の世界の経済は、国際的な協力と申しますか、具体的に申しますと、IMFでございますとか、ガットでございますとか、いろいろな世界的な国際経済機構がございまして、それとの連携ということを考えなければ国内の経済政策も運営ができないと申しますか、国内の経済政策は言いかえればそういう国際機構の政策によって相当制肘を受ける、従って、国内経済政策の振幅というのは非常に狭くなってきているような感じがするのです。そこで、私ども、第一の眼目は、この世界の大勢にどうして日本が乗りおくれないようにするか、その場合にわれわれが背負っておる重荷というものをどのように処理して参るかということに非常に精力的でなければいかぬと思うのでございます。現在、日本の貿易構造は、御批判がございましょうけれども、ほとんど大部分の足を自由圏に依存しておるという実情でございますので、その方面の大勢に順応してうまく提携ができるような工合に経済政策を持って参らなければいかぬということ、それに力点を置いていかなければいかぬ。今御審議をいただいておりますニュージーランドとの通商航海条約にいたしましても、現に進行中の日英の交渉にいたしましても、こういうガット関係の上で問題を処理して、将来おくれることのないような基盤をつくっていかなければいかぬのではないかということが一つの力点でございます。 今御指摘の東側との貿易自由化の問題でございますが、政府の方でも、かねがね申し上げております通り、経済流通に関しては、われわれ日本の立国の条件からいたしましても、貿易の機会をグローバルなベースで大小を問わず探し求めて参らなければならぬわけでありますので、東側の圏といえども決して例外ではないという立場に立っておりますことは、穗積委員も御承知の通りでございます。しからば、これをどういう手順でどのようにして取り運んで参りますかということになるわけでございますが、これはこれから個々の具体的なケースについて具体的な判定をしなければならぬのでございますが、私の考え方といたしましては、現在東側と西側との間の貿易関係というものの実態がどうなっているのかということをまずよく踏まえてかかる必要があると思うのでございます。日本は、御案内のように、自由圏に大幅に依存している国でございますから、自由圏の信用を失うようなことがあってはいけないわけでございますが、日本が共産圏各国との貿易をやる場合の仕組みとか条件というものにおいて、日本がやっていることはともかく了解できるじゃないか、無理がないじゃないかということを自由圏側にも了得さす必要があると思うのです。その意味では、現在どういう仕組み、条件で貿易がどの程度どのように行なわれているかということを十分踏まえてかかる必要があると、まず思います。 それから、第二点として、御案内のように、貿易を進めるにいたしましても、最近の貿易は、非常に立体的になったと申しますか、単なる物資の交流というばかりでなく、相当長期にわたる借款供与とか、延べ払い条件とかいうふうなものの道を開いてあげないと、自由圏におきましても貿易が伸びない。世界各国、私どもがもう驚くような相当低利・長期の条件が、経済協力関係におきましても、あるいは貿易関係におきましても出ておるということでございますから、政府の役割というものが従前よりも相当重くなってきておると思うのです。そういたしますと、政府の力、たとえば、具体的に申しますと、輸出入銀行なら輸出入銀行という輸出金融機関の資金の能力というものの配分の問題というのが一つ出てくると思うのでございます。その配分にあたりまして、少なくとも今抽象的に言えることは、一つは、対自由圏と対共産圏との間で、少なくとも共産圏に対して自由圏よりよりフェーバーを与えるということは、私は公平ではないと思うのです。たとえば、今台湾と貿易をしておるという場合、台湾より以上に中国大陸の方に有利に考えるなんということはちょっとむずかしいのじゃないか。そういう限界というか、まず自由圏と公平でなければならぬということ。それから、現在限られた輸出金融能力の中で各地域の能力に応じて一つのアロケーションをやっているわけでございますが、そういったアロケーションを全部ひっくり返して、白紙に返してもう一ぺんやってみようと思いましても、なかなかそれは言うべくしてむずかしいのでございまして、今の設定したワクを逐次どのようにして変えていくか、これは地域別にも品目別にもいろいろな問題があろうと思いますけれども、問題は、あらゆる地域にあって貿易の機会は探さなければならぬが、しかし、その探す場合において、世界的な信用を失うようなことをやっておったのではほかがいやがりますから、そういうことはできませんから、ごくフェアなものでなければならぬ。しかし、フェアなものを考えるというので政府の役割というものが非常に重くなってきた場合に、政府に与えられた輸出の金融能力というようなものの配分の仕方において現在やっておるような仕組みなり金額なりというものを変えていく場合でも、これは一挙になかなかできないので、それを逐次どのように改訂していくかということも具体的に考えなければならぬ問題であろうと思うのであります。ただ、要するに、日本の国の貿易のやり方、経済協力のやり方というものは、世界的にどなたが見てもフェアであるという、何と言いますか、そういうまじめさを世界が評価してくれるようなことでやっていかないといかぬじゃないか。従って、相当時間をかけてじみちに進めて、現実にはそういう手固いステップをとっていかなければいかぬと思いますけれども、私どもが立っておる立場といたしまして、世界的な納得というと非常に言葉がばくたることでございますけれども、感じ方はくみ取っていただけると思います。そういうフェアなことでやって参る必要があるんじゃないか、そう私は考えるわけです。
○穗積委員 今のお話で重要な点が、二、三あるわけです。大体、社会主義諸国との貿易のかたくなな制限はやらない、方向としてはグローバルに発展すべきであるというようなお考えについては、不正確ながら今のお話の中で含まれているお考えであろうというふうに私どもは思います。そこで、問題になるのは、社会主義諸国との貿易の自由化をやっていくという場合に、今までの自由主義諸国、特にアメリカ、——おそらくは、自由主義諸国という言葉については、アメリカが中心というお考えがあなたの頭の中にあると思いますが、アメリカからの信用を害して、あるいはアン・フェアな印象を与えてはいけない、従って、そのことを排除しながらということですが、その点が、実は日本の外務省の考えとして、一体どの程度のことがフェアであると考えているかということが一番問題なんですよ。言葉としてはフェアという言葉は非常にきれいですけれども、われわれから見ると、今までの外務省のフェアだと思われる、そういう言葉によって表現してこられた具体的な政策は、非常にアン・フェアで片寄っておった。すなわち、自由主義諸国、アメリカからのはね返りを被害妄想狂的に考えて、そんなものがないのにかかわらず、日本の経済外交の自主性をあえてチェックしてきたのが外務省の考え方ではないか。つまり、アメリカからのはね返り、牽制というものを考えておる諸君もあるでしょう。独占資本中心の諸君は、その点はエゴイスティックに考えて、日本のためではない、アメリカをめぐっての自己の利益のために考えておる。ところが、それより以上に、日本外務省というものは、アメリカからのはね返り、あるいはアメリカから認めが悪くなるというようなことを国民に過大に伝え、また、みずからも錯覚をして、非常にアン・フェアな態度をとってきた、こう私は言わざるを得ないと思うのです。 そこで、貿易の自由化の段階に入って、しかもおのおのが広域市場の建設の中においてのみ自国の繁栄があるのだという政策をとりつつある。アメリカも、それからヨーロッパもそうですね。ところが、その点については根本的に少し検討すべきじゃないか。そういうふうに、自由化の前に各国が広域経済圏というものの建設を完了して、しかも、なおかつ、それでは足りなくなって、グローバルな、少なくとも自由主義諸国間におけるグローバルな貿易の自由化を要求してきているわけでしょう。従って、資本主義経済のおのおのの関係というものが、まず第一に自国の繁栄、ドル防衛から始まる自国の繁栄、そういうエゴイズムが強く出つつあるわけですね。そういう段階ですから、自国の利益をふんまえておる政策のやり方が一番公平だと思うのです。従来のアメリカの意図の惰性の中で、それを断ち切る、それから離れることです。あまり一ぺんに離れるとということですが、その基準は何かといえば、自国の利益、自国の繁栄というものを中心にし、特にアジアにおける後進国の経済的繁栄というものを中心にしての主張を国際経済の中に主張していく。ガットの根本精神というものは、戦争の原因は何だというので第二次世界戦争について検討した結果、この国際的経済的アンバランスというものが戦争の原因だ、アンバランスの中でエゴイズムが戦争の原因だということでこういうものが出てきた。これが発祥の根本なんです。従って、日本としては、自由主義諸国、すなわちアメリカの信用を害しては困る、そのはね返りがあっては困るという過大な被害妄想を捨てることです。自分自身の立場は何かといえば、この経済開発が立ちおくれておるアジア・アフリカ地区の中に将来の繁栄の基礎を求めなければならぬ宿命にある日本経済ですね。そういうことになりますと、その自主性の問題というものは非常に大事な問題じゃないか、こういうふうに私は思うのです。 それで、今委員長から御指示がありまして、きょうはもう時間がない、条約だけ早くあげてくれという御注文で、午前中にあげるという約束のようですから、私は長くはいたしません。一つ懇談の形でもいいし、正式な外務委員会でなくても、政府と議会、与党・野党の間において、ほんとうにやはり一ぺんあなたを中心にして具体的に討議すべき問題だと思っております。 そこで、多くは申しません。ちょっと一、二お尋ねいたしますが、今度、河合ミッションが提案をし、また約束した問題がたくさんありますね。これはもうすでに外務省には大使館を通じて情報が来ていると思うのです。河合ミッションがどういう提案をし、今後の日ソの経済交流について成約のできたものがどういうことで、可能性のあることがどういうことだという見通しはわかっていると思うのです。その中に相当重要な提案があるわけです。しかも、外務省にとって、今のアメリカの信頼を裏切ってはいかぬという、その心配しておるところに相当触れておるような内容もあるわけですね。そこで、私は、ここで具体的にお尋ねしたいのは、河合ミッションのいろいろ提案をしたこと、あるいはすでに成約のできたこと、また、成約されようとしておること、または、貿易政策として向こうの政府が取り上げてみてもいいというナホトカの開放問題もあるし、飛行機の問題もあるし、石油のバーター取引の問題も提案されているわけですね。そういう重要な問題、アメリカ経済との関連において重要な、本質的なワン・ステップを踏み出すような提案が行なわれ、向こうもそれに対して歓迎の意が出されている点があります。内容については私どもよりあなた方の方がより詳しいでしょう。そのことを全部エンクローズして、総括してお答え願いたいのですが、今度の河合ミッションの日ソ貿易の発展に対する提案の中で、外務省として、心配というか、今のアメリカの信頼を失いはしないかという御心配が討議されているんじゃないかと思うのだが、そういう点があったら率直にこの際示してもらいたいと思うのです。なければないで、そんなものは全然ない、民間の努力に敬意を表し、これを支持する、どちらの御答弁でもけっこうですが、その点ちょっと明らかにしておいていただきたいと思います。
○大平国務大臣 何がフェアかという、国際的な場合の具体的な公平というものを発見するのがわれわれの仕事だと思うのです。アメリカが云々というより、私は、世界が見て無理のないところ、そういうところが一つの判断の目安になるのではないかと思っております。それにつきまして、今まで外務省がとりました態度がそうであったかどうかという点は、一々のケースにわたって私どもも考えてみなければならぬと思いますが、私が先ほど申しましたように、大体共産圏に対して自由圏がどのようなやり方をやっておるか、もう少し調べてみる必要があると思うのです。なかなか微妙なところはわからないところもありますが、それを一つ調べて具体的な公平なやり方を発見するというのがわれわれの任務ではないかと思っております。 それから、河合ミッションの問題は、実は、参っております公電は、こういう会合が行なわれて云々というようなミッションの行事関係のものが来ておるのです。それで、新聞の方にこういう約束をしたということが出ましたので、実は、きのう、モスクワの公館の方に、もっと詳しく報告するように要請しておきました。まだその公電は入っておりません。従って、どういうふうなお約束をされたのか、新聞に一応は出ておりますけれども、今穗積委員が御心配になっているようにいろいろな問題点があるわけでありますから、公電が入るとか、あるいは河合ミッションがお帰りになるとかした上で、一応一つ約束いたしました内容につきまして検討させていただいてから、政府の方の取り上げ方を申し上げた方がいいのではないか。今のところまだそういう記事を読んでいるという程度の知識でございますので、大へん恐縮ですが、しばらく時間をかしていただいた方がいいのではないかと思います。
○穗積委員 それでは、それはけっこうです。今度河合ミッションが行きます前にいろいろな政治的中傷や国際的妨害があったこともわれわれ事情を承っております。そして、どういうことが提案されたかということも大体推測がつきます。しかし、今大臣が言われるように、その具体的な問題について政府の態度をきめることについては、帰国を待ち、あるいは正確な報告を待ってからということは、私もそれについては賛成いたします。それでは、この次の機会にぜひ具体的に御答弁がいただけるようにお願いします。しかも、私が申しましたように、社会主義諸国との自由化を考えないで国際貿易の自由化なんて、そんなことでは日本としてはこれからは立てません。率直に言って私はそう思っているのです。従って、その点具体的に御答弁いただけるように一つ御用意を願いたい。その中で最も重要な問題は、河合さんが提案をし、一昨日フルシチョフが河合会談の中で提案しておる問題、これは数年前に高碕さんが第一回に漁業交渉に行ったときにミコヤンとの間にあった話で、いろいろな動きがあったはずですから、あなたはとっくに御存じのはずですが、特にこのことは研究して答弁の用意をしていただきたいと思うのです。それは、イルクーツクからナホトカまでの油送管を日本から買う、そのかわりそれを引くに値する量の原油を日本が買い取るということ。油の問題については、アメリカ、イギリスを中心とする国際的資本があって、この独占資本は政治を動かすだけの力を持っているおそるべき独占資本です。国際的なそれとの関係で、日本の重化学工業の中心である原油の問題が非常に不利な条件の中に立たされておるわけです。単に技術革新の問題だけでなくして、原料におけるコスト・ダウンの問題は致命的な不利な条件にあるわけです。今度の提案の中にそういう重要な問題が含まれている。それについて、反対をされるのか、これをエンカレッジされる方針を示されるのか、これは今後の貿易自由化の問題にあたって非常に重要な焦点の一つだと思うのです。ですから、私どもは、この問題は、もっと日本の利益に立って、そして石油の不当なる独占資本家の支配から日本の重化学工業を解放する、何もソビエトに接近するという意味ではないが、解放するということです。実質的な市場転換をやることが非常に有利な条件の中にあるわけですから、その点について私どもも具体的に意見を述べたいと思っておりますので、検討をしたいと言われる題目の中にこの問題をあらかじめ私は提案しておきますから、できるならばそういう方向に踏み切られることを希望して、宿題として残して、次に御答弁をいただきましょう。 次にお尋ねしたいのは、今度のソビエトとの取引の中で、船が非常に大きな比重を占めておるわけです。ところが、御承知の通り、朝鮮人民共和国からも船に対して非常なオファーが出ております。先般、電気放送機械のプラント輸出があって、これは前の小坂さん当時ですが、入国問題で非常に問題になった点です。われわれは、もう貿易上当然なことだ、韓国に遠慮する必要はない、アメリカにも遠慮する必要はないと思うのに、日本の外務省は、この引き取りのための朝鮮人民共和国の技術者の入国すら許さなかった。短期間の特定の経済目的のための入国を許さなかった。にもかかわらずこれは実現ができたのです。そこで、今問題になっている一つは、ソビエトと同様に、朝鮮人民共和国から漁船を中心とする船のオファーが行なわれ、かつ契約ができつつあるのです。これを実は通産でなくて外務省が押えて、動きがとれなくなっておる。貿易発展の可能性というものに非常な妨害をしておるわけです。この事情もお聞きになっておられると思いますけれども、これに対してはどういう態度をとることがフェアであるか。私どもは、こんなかたくなな態度をとるのでなく、日韓会談についてきのう私がお尋ねしたように、日本の自主的な立場でやりていただきたい。アメリカに引きずられたり、韓国に引きずられたり、足元を見すかされたり、おどかされたりして、不当な原則を設けたり、あるいは不当な金を持ち出したりすることはやめてもらいたいということをきのう言ったわけですが、派生的な問題として実はこういう問題も出ておるわけです。あなたは、きのう、北朝鮮の政権があるということは頭の中に置いてやる、また、交渉の過程または交渉後に朝鮮人民共和国との経済交流なり文化交流に対して韓国から不当な制限を受けるようなことのないようにすると、ここで言明しておられるわけです。そうであるなら、当然、この問題の政治的な圧力というものは、外務省は従来とっておりましたけれども、これはぜひ解除すべきだと思う。これは、大臣に誠実性があるか、真実性があるか、国民があなたに対して信頼をかけ得るか、一つの具体的な問題だと思う。東西貿易に関連し、日韓会談に関連をして、この問題についてのあなたの具体的な御方針をお伺いいたしまして、私の質問は次の機会に譲ります。
○大平国務大臣 実は、今の北鮮の問題でございますが、今御指摘された船舶のオファーの問題につきましては、私は具体的に承知しておりません。それにつきましては、もう少し時間的な余裕を与えていただきたいと思います。今指摘された問題につきまして検討の余裕をちょっと与えていただきたいと思います。
○野田委員長 これにて通商に関する日本国とニュー・ジーランドとの間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○野田委員長 これより右件に対する討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 通商に関する日本国とニュー・ジーランドとの間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件について採決いたします。本件を承認すべきものと決するに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任を願いたいと存じますが、これに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会 ————◇—————