内閣委員会 第12号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1962/03/20
会議録
○委員長(河野謙三君) これより内閣委員会を開会いたします。 建設省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 政府側出席の方は、鬼丸官房長、説明員として矢野砂防課長、川島文書課長、小林総務課長、吉兼都市総務課長の方々でございます。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○鶴園哲夫君 定員の問題につきまして、定員の改正をやられるわけですが、建設省の場合におきまして、定員化の問題が過去非常に大きな問題になっているのは、御承知のとおりであります。そこで、今回四千七百九十一名という人たちを定員の中に繰り入れるわけでございますが、これは四千七百九十一名というのは、行政管理庁に建設省が名簿を出されたのはどのくらいの数字か、残りましたのがどの程度になっているのか。その点をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) 行政管理庁におきまして、昨年の夏、建設省関係の常勤的非常勤職員の実態調査をいたしましたが、その際調査の対象になりましたものは五千六百七十七名でございます。
○鶴園哲夫君 この五千六百七十七名というのは、建設省としてはこれだけのものを定員化すべきであるという見解のもとに名簿を出されたものだと思うのです。そして四千七百九十一名ですから約九百名程度の人たちが残っておるわけですが、その点についての建設省の見解を承っておきたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま御指摘のように、五千六百七十七名に対しまして四千七百九十一名今回定員化されることになりましたので、差引八百八十六名は定員化されないことになりましたが、私どもといたしましては、この調査の対象にこれだけの数字を出しました場合は、この中に多少定員化をすべきかどうかあやふやなものもあるということを承知の上で出したものもございますし、また、中にはこれらの残りましたうち相当な数になりますが、何とか定員化をしてほしいと最後まで折衝いたしたものもございます。この中で特に問題となりまして行管当局といろいろ折衝いたしましたものでは、いわゆる工事現場の事務所関係にありますまかないをいたしておりますとか、あるいはいわゆる寮母と申しますか、そういう福利厚生関係の職員、これが相当の数になっておりまして約六百名ほどおりまするが、これらにつきましては、できるだけ定員化をすべきではないかという考えを持って折衝いたしましたけれども、いわゆるそういう現場の寮等におるまかない婦、あるいはその他の厚生員につきましては、これは各省庁間の一つの統一的な考え方もございまして、本来は共済方式によって処理すべき職員ではないかという考え方を行管はとりまして、これらが定員化からはずれたと、こういう事情でございます。
○鶴園哲夫君 いずれ共通の関係で、今回定員化できなくて落ちた問題につきましては、行政管理庁と論議しなければならないというふうに思っておりますが、ただいま工事の現場におきますまかないあるいは寮母、こういう人たちは、一般の行政官庁のこういう関係の人たちと相当違ったものを持っておるんじゃないかというふうに私どもかねがねから見ておるわけであります。特に現場を持ち工事をやるという行政官庁におきましては、かりにこういう人たちを恒常的に定員化しないという建前をとりますと、これは労働なり、あるいは工事の遂行上非常に私はマイナスになるんじゃないか。やはりこういうことがあって初めて工事の円滑な遂行ということができるわけでありまして、その意味で直轄の事業をやっておるようなところにおきましては、一般の官庁と同じような態度をとってやることは好ましくないのじゃないかという考え方を持っておるわけでありまして、その意味では今の建設省事務当局の考え方と違った考えを持っておりますが、いずれにしてもこの問題については、行管の裏づけということが重要な内容をなすわけでありますので、別に行管とやりたいと思います。しかし、今おっしゃった共済方式というものでおやりになるつもりなんですか、どういうふうに具体的におやりになるつもりですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) そこで、これらの寮母とまかない婦等につきましては、共済方式に切りかえるべきではないかという意見が出たのでございますが、私どもといたしましては、今後これら職員の将来の処遇につきましては、もう少し根本的に検討すべきであるというふうに考えております。 そこで、さしあたりは新年度の予算におきましては、常勤職員給与という種目が設けられまして、経済的な処遇の面では定員化される職員と、従来もそうでございますが、ほとんど同様であると、こういう処遇をすることにいたしております。身分上の今後の取り扱いにつきましては、私ども必ずしもまだ共済方式によるべきであるという結論に達しておりませんので、今後根本的に検討をいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鶴園哲夫君 先ほど申し上げましたように、一応ひとつきょうは定員外の定員繰り入れの問題につきましてはこの程度で承っておきまして、あとに問題を残しておきたいと思います。なお、いずれにいたしましても、行管との問題でありますので、再度各省全体の問題のある点を行管と審議することになると思いますが、一応きょうはこれで終わります。 次にこれは、宅地制度審議会をお作りになるわけでありますが、これと関連いたしまして、建設省で、これは新聞に出ておるわけですけれども、大都市開発問題懇談会というのが設置されるというふうに新聞に出まして、この新聞が三日続いて出ておるのですがね。いずれももうすでに二十四名という委員の名前も発表になりまして、この三月の二十三日都市センターでこれが発足するということになっておるわけですね。それでこの大都市再開発問題懇談会というのは、これは宅地制度審議会と並んでやはり重要な懇談会でありますか、そういうものではなかろうかというふうに考えられるわけです。いうならば、これは姉妹関係、兄弟関係みたいな、宅地制度と大都市再開発問題懇談会が姉妹関係にあるような重要な委員会ではないかと思うのです。したがって、まあこういうふうに新聞等にもたびたび報道されて、発足の日まで報道されるのだろうと思うのですが、その場合にその宅地制度審議会のほうは法律で設けられますけれども、これについてはどうも法律で設けないというようなお考えのようでありますけれども、そこでこの大都市再開発問題懇談会の一体その任務ですね、どういうわけで法律で設けられないのか、私どもとしましては外交問題懇談会なり、あるいは労働問題懇談会等もこの委員会で種々論議になりましたし、こういう非常に重要なものを法律で設けられないということについては、非常に不審に存じておるわけです。したがって、今申し上げたような点について若干伺いたいと思います。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお尋ねの大都市再開発問題懇談会につきましては、実はお話のようなどういうわけで法律に規定したちゃんとした機関にしないかというお尋ねでございますけれども、まあ私どもといたしましては、この問題は御指摘のように非常に重要な問題ではございますが、この際建設省の付属機関として法律に規定いたしますことは、かえって審議の内容等が狭められるおそれもございますし、あるいはお話し合いの成果がかえって上がらない、そういうおそれもございますので、この場合は再開発に関するいろいろな問題がございますから、建設省で従来種々検討いたして参りましたことはもちろん、検討未着手と申しますか、まだ検討してないところもありますので、そういう諸般の問題につきまして、広く民間各層の関係者の方々のお知恵を拝借するという気持で、付属機関として正式に委員の任命をいたしまして、かみしもを着た調査審議をするということよりも、むしろ懇談会として民間各層の有識者の方々に御参集いただいて、十分お知恵を拝借するような方法をとったほうがいいじゃないかということで、懇談会形式で行政措置でこれを設けることにいたしたのでございます。
○鶴園哲夫君 そういうのは、そういう今御説明になったような民間各層の経験者の広いお知恵を拝借をするというそういうことが審議会なり、あるいは調査会なりを設ける趣旨だと思うのですね。そういうものは行政措置でどんどん作られたのじゃ困りますので、したがって、法律を設けまして、法律でそういうものを設けるということにしてあるのだと思うのです。もし今のようなお考えでお作りになって、近い将来これは法律でお作りになるような気持があるように新聞には書いてあるのですよ。近い将来において法律的な根拠を持たして作りたいということも書いてある。これはまあ建設省のお考えはわかりませんけれども、新聞のほうではそういうふうになっております。何か非常にあいまいだと思うのですがね。で、宅地制度審議会とやはり大都市再開発の懇談会というものが並んで進んでいくところに意味があるのじゃないかというように思いますが、宅地制度審議会だけでは非常に片手落ちですね。同時に、こういうものが動いていくのが非常に適当ではないかと思いますし、したがって、私としましてはこれをそういうような行政措置というような形でお作りになるについては、本委員会の過去の論議の経過からいいまして、そうですがというふうに私どもとしてはなかなかいきにくい、こういうふうに思いますけれども。
○委員長(河野謙三君) 委員長から申し上げます。ただいまの鶴園委員の御質疑は、非常に重要な問題と思いますので、この際事務当局より御答弁願うよりも、後刻大臣が見えますから、大臣御出席の上重ねて御質疑を願って、大臣からはっきりと御説明を願ったほうが至当ではないか、かように思いますが、そういうふうに計らってよろしゅうございますか。
○鶴園哲夫君 よろしゅうございます。
○委員長(河野謙三君) 他の質疑にひとつ移ります。
○鶴園哲夫君 今の問題ですね、二十四名出ておりますが、委員の名簿、それから予算関係、それからその目的、それからそういうような資料をぜひありましたらひとつ見せてもらいたいと思います。その点をひとつつけ加えておきたいと思います。 次に、これも今度河川局に砂防部が設けられるわけですが、この砂防部を設けられるにつきましていろいろな問題があるように思いますので、伺いたいのでありますけれども、部はできるのですけれども課は一つというわけですね。ですから部長が一人ふえる、あとは課はそのまま砂防部の中にある。そのまま部の中にある。課は一つである。こういう例は、今の行政組織の中では各省にないわけでありますが、ただ防衛庁の中に私の記憶では教育局というものがあって、その中に課が一つしかないというのがあります。前に防衛庁にたしか局があって課が一課しかないというのがあります。どうもそういう工合に部の中に課が一課しかないというのはないのでありますけれども、種々の理由でこういうことになったろうと思いますし、河川局内部におきます問題もありましょうし、あるいは建設省と農林省との関係もございましょうし、これは一部一課というごういうような行政組織をなさった理由をちょっと聞いてみたくなるわけです。課長の上に部長を置くということだけで、どういうような行政的に効果があるのだろうか非常に気になるわけです。もしこういうことになりますと、課の上にみんな部長を置ける、論理的には。課の上に部が設けられるというような論理に横すべりする危険もありますし、どういうようなことでこういうことにして、それがどういう効果があるのかという点ですね。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま、御指摘のように、今回砂防部を設置するにあたりましては、組織としましては一部一課で発足いたしたいと考えております。これはまあ事務的にはいろいろ考えておりましたが、この際は砂防部を設置することによりまして、まあ定員をふやさないあるいは定数も部内でやりくりをする、こういうような一つの考え方がまあ行管等とも打ち合わせいたしました結果、そういう考え方に立ちまして、まあ一部一課ということで発足させたいという方針にいたしたのでございます。ただ、まあそういう一部一課の部長ができたという程度で、どういう考えがあるかというお尋ねでございまするが、私ども多年この砂防部の設置につきましては、事務当局といたしましても要望して参ったのでございますが、御承知のように、砂防事業が近年年々非常にふえておりますし、これらの事業に従事する職員が、直轄、補助を合わせまして、まあ相当な数になりまするが、御承知のように、これらの職員は大部分、まあ、ほとんどといってもいいくらい山間僻地で非常な苦労をしておる。この砂防事業を今後ますます推進していきますためには、建設本省における元締めを強化していく必要がある。この元締めを強化することによりまして、砂防に従事する職員の士気も大いに上がることでありましょうし、今後の事業の推進に大いに効果を上げるだろうというふうにまあ考えておるのでございます。
○鶴園哲夫君 一部一課で発足をさせたということでございますが、しかし、発足はさせたけれども、近い将来に二課にするのだとかあるいは三課にしていくと、あるいはさらに局にするというようなお考えがあるものかどうか。これは砂防課というのは河川局の中でもどうもその下流のほうからだんだん追い上げられまして、上のほうにいきますと、農林省の治山関係で、まあその三者の関係は円滑にいっておるようでありますけれども、ただこれが部が、中の課がふくれ上がっていく、あるいはその結果としまして局になっていくというようなことになりますと、種々問題が派生するのじゃないかという懸念があるものですから、今はこういうことで発足するんだが、近い機会に課がふえるんだ、さらに局になるんだというようなおつもりなのかどうか。これもまあ大臣の問題かもしれませんけれども、どういうふうにお考えになるか。
○政府委員(鬼丸勝之君) まあ将来の問題でございますから、はっきりした意味では申し上げかねますけれども、まあ砂防事業が毎年ふえてきておりますし、将来さらに事業がふえあるいは仕事の質の面からも複雑化するというような事態になりますれば、当然所要の人員を確保する、また、それに伴って組織も充実するということが考えられまするが、これはまた一面、仕事のやり方も工夫する余地もあろうかと思いまするので、将来の問題といたしまして、直ちに課をふやしたり局に昇格するということを今ここではっきり申し上げかねる次第でございます。
○鶴園哲夫君 確かにこの砂防関係の事業費というものは逐年ふえて参っておりまして、今や百五十億というような大きなことになっておるわけでありまするが、御承知のように、砂防法ができましたのが明治三十年、ちょうど時を同じくして森林法がやはり明治三十年にできた。そして明治四十四年に第一期の治山計画、砂防計画というものが時を並べて出て参りまして、このころから逐次砂防と治山との関係が、問題が出てきて、自来今日に至っていることは御承知だと思います。現在のところ、昭和三年の閣議決定でいろいろこれは治山に統一すべきだ、あるいは砂防に統一すべきだというような考え方というのが、一応昭和三年閣議決定、昭和四年の農林省と建設省との協議という形で権限の分担というふうになって、そして今日まできておるわけですが、先ほど申しましたように、そういう中で砂防部ができて、課がふえて局へというようなこういう何か胎動が始まりますと、権限分担の面についてまた何かごたつくような懸念もしまして、砂防の十カ年計画、治山の十カ年計画、それぞれ現地においてこの閣議決定並びに両省の協議に基づいて現地で種々協議が行なわれ、話し合いが行なわれて、まず今のところ、そう無理なく円満に行っておるように思いますが、どうもこういうふうになると、また建設省はとにかくといたしましても、外部にある団体等の動きもあって、何かまたごたごたしそうな気がするのですけれども、そういう点はございませんですか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいまお話の点もいろいろむずかしい問題を含んでおりまするが、私どもの考えでは、砂防部を設置いたしましたために、将来特に農林省の仕事と権限の上で争いを起こすとかあるいは混乱を生ずるというような懸念はないものと考えております。詳細にお話しございましたように、昭和三年以来一応権限の調整がはかられて今日はまあ具体的によく農林省と相談をして、すべて事を円滑に処理いたしておりますことは御指摘のとおりでございまして、私ども砂防部の設置によりまして、農林省の山腹砂防あるいは治山関係の仕事とはますます緊密に協力をして参りたいというふうに考えておりますし、さらに部から局に直ちに昇格を考えるというふうなことによりまして、権限の争いを起こすというふうには考えておりません。ただ砂防関係を中心といたしましたこの行政機構の根本の問題はございますが、それらはむしい行政管理庁あるいは臨時行政調査会等におきまして、今後十分検討していただく問題はあると思います。まあただいまのところ、われわれはそんなように考えておりますので、御了承をいただきたいと思います。
○鶴園哲夫君 この問題につきまして、過去の五十年という長い間の経過がありまして、その間におきます問題があって、さらにこういう機会に、また何かそういう問題が起こるというような懸念もありますし、今建設省の事務当局のお話がありますが、大臣お見えになりました際に、もう一ぺん答弁を伺っておきたいというふうに思っております。これは論議をしますれば、それぞれ理屈はあるわけでありますし、長年のやつが、せっかく権限分担という形で、まずとういう問題にしてはスムーズな、円滑な形で運営されておると思いますし、したがって、無用な問題が起こるということは好ましくないことでありますし、大臣がお見えになりましたときに、もう一ぺんこの問題について伺っておきたいと思います。 次に、宅地制度審議会でありますが、これは委員十名、専門員若干名で構成して、臨時的なものとして、暫定的なものとして三十九年度で、三月末で終わることになっておりますが、どうもこの宅地問題、あるいはそれに関連いたします都市再開発の問題こういう問題がどうも現実の動きとおくれて出るような気がしまして、宅地の値上がりというのは、暴騰というよりも大暴騰してしまっておる今日、一般の国民、あるいは一般の庶民が土地を買う、あるいは宅地を買うということになかますれば、山を越え野を越えて、林の中に行かざるを得ないという実情になってきておるわけですね、そういうたいへんな実情になっておるのですが、それが今から宅地制度審議会というような形で、お知恵拝借で建設省としておやりになる。あるいは交通問題にいたしましても、あるいは都市内における都心部の住宅施策にいたしましてもたいへんな問題で、動脈硬化、ほんとうに麻痺寸前にきておるわけですね、そういう場合、また都内の再開発の問題、これからお知恵拝借だというような何か非常に、たいへんな後手に回っているような感じがするのですね、今からおやりになることきわめてけっこうなんですけれども、ただ率直な感じとしまして、こんなに上がってしまってからやられるというのでは、どうも世かその後手で、理解に苦しむ。もう一ぺん、もっとやはり見通しを立てられておやりになってしかるべきではなかろうかと思うのですけれども、この辺のことも伺ってみないことには腹の虫がおさまらないような感じがするのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(鬼丸勝之君) 宅地制度審議会の設置に関しましていろいろ御意見をお聞かせいただきましたが、建設省といたしましては、従来宅地問題につきまして、手をこまねいておったわけではございませんので、特に住宅用地につきましては、それの供給対策につきまして、従来相当力を入れて参っております。したがいまして、住宅用地を中心として、一部公共用地も扱っておりまするが、これらの供給対策、需給の調整と申しますか、均衡をはかるといった方面への供給を中心とした対策につきましては、従来住宅対策審議会におきまして、これを調査、審議をしていただいて、答申もいただいておるものもございますが、今回宅地制度審議会を特に附属機関として設けることに、この法律案で規定されておりますのは、住宅用地のみならず、他に工業用地、あるいは商業用地、公共用地すべてを含めた宅地全体の問題の解決をはかりますために、制度的な面で、どういう解決策を見出していくかということを調査審議してもらう必要があるというととから、審議会を設けることになったのでございます。なお、御承知のように、公共用地の取得につきましては、一昨年来公共用地取得制度調査会が設けられて、昨年この調査会の答申に基づきまして、公共用地の取得に関する特別措置法が国会で御審議をいただきまして成立をいたしました。その後この法律によって、公共用地審議会が設けられておりまするが、この審議会におきまして、今年三月末までに、臨時的に補償基準の問題を審議していただくことになって、現在鋭意その補償基準に関する調査審議の結果の答申を準備されておるような状況でございますが、そういうようなわけで、公共用地につきましても、だんだんに具体的な施策が実ってきております。そとで、来年度から二カ年にわたりまして、なお欠けておると申しますか、非常にむずかしい問題として取残されておる問題を、宅地制度審議会におきまして、制度的な面から検討していこう、こういう趣旨で設けることにいたしたのでございます。
○鶴園哲夫君 建設省で、私の記憶では一月だったと思うのですけれども、宅地開発緊急対策というものをおまとめになって、発表になったように記憶しているのですが、宅地開発緊急対策というものは発表になったのですが、具体的にどういうふうな工合に具体化されておるのか、伺っておきたいのですがね。
○政府委員(鬼丸勝之君) 宅地開発の緊急対策といたしまして、一応建設省案として取りまとめたものが新聞にも出ましたが、これは従来から建設省として、あるいは政府として実施いたしておりまする施策を強化する問題と、今後これらの施策のほかに、新しい制度として検討すべき問題と両方あるのでございますので、御承知のように、従来からやっておりまする施策といたしましては、第一には、根本的に宅地の供給をふやすという方向で供給の増加をはかっていく、これはなるべく低廉な宅地を、また条件のいいものをできるだけ大量にふやしていくことが第一であります。このためには、御承知のように、日本住宅公団がみずから宅地を造成して、公団の住宅の用地に充てるほかに、一般にも分譲する。区画整理方式でやっておるものが多うございますが、そういうこと、それから住宅金融公庫におきまして地方公共団体に融資をいたしまして宅地の造成をやらせるということ、あるいは地方債をもちましてやはり地方公共団体に土地区画整理による宅地の造成をやらせておりますし、今年からはさらに土地区画整理だけでなく、地方公共団体がまるまる全面買収で買う場合の地方債のワクも若干認めることになっております。それが第一の対策と申しますか、二番目には、既成市街地の高度利用をはかるということで、これはむしろ建物の面で立体化し高度化するということによって宅地の利用を効率的にするということでございますが、例のげたばき住宅を建てましたり、あるいは中高層耐火建築物という公庫の融資をやりましたり、また、最近は市街地改造の法律といたしまして、これは公共施設の整備に関連いたしまして市街地の改造をはかる、こういう法律も制定されております。これらの運用によりまして市街地の高度利用とあわせて不燃化をはかっていくということ、こういう処置を講じております。そのほかに、従来から行なわれておりますのに、まああまり効果ば上がっておりませんが、地代家賃の統制が行なわれておるわけであります。かいつまんで申し上げますと、そういう施策を講じて参ってきておるし、相当政府の資金もこれに充当されておると、こういう状況でございます。
○鶴園哲夫君 どうも感じとして、まあ住宅公団がどんどん郊外に住宅を建てる、たいへんな住宅団地をどんどん建てるわけですが、それに伴って個人の住宅もどんどん作られる。一方、そのために非常な交通難、たいへんな交通難になっておるし、そこでまあげたばきあるいは高層建築の住宅を作ろうというようなお話も出ておりますし、また、建設省のお考えの大都市再建開発問題というようなものも懇談会を作ってやろうというお話なんですが、どうもこういう、言うならば、有機的な関連はあるんでしょうけれども、何かばらばらな形でなくて、全体を含めた都市計画というものが中心にならなければならぬのじゃないかという気がする。宅地制度審議会もよろしゅうございますし、あるいは二、三日あとに発足するという大都市再開発問題懇談会というものもけっこうでありましょうけれども、もっと総合的な都市計画というようなものがはっきり別個に添わなければどうもおざなりになっていつも問題が解決しないのじゃないかという気がするのですけれどもね。今伺った宅地開発緊急対策というような、伺いましても、何かこれまでの名前をおつけになったような感じしますしね。どうも行政管理庁のほうではもっと総合的に抜本的にやる必要があるというようなことも盛んに言っているようですがね。何かこま切れみたいで、どうもたいへんなんでしょうけれども、もっと都市計画というものを中心にしてやはり考える必要があるのじゃないかという気がしますけれどもね。そういうような審議会が、これは首都圏整備委員会というのがありましょうが、何かどうもほんとうに麻痺寸前です。そういうものに都市計画というようなものが根本に添わなければどうにもならぬのじゃないでしょうかね。あっちこっちでこうやくばりじゃどうにもならなくなっているのじゃないでしょうかね。その辺を私は一つだけ伺っておきます。
○政府委員(鬼丸勝之君) まことにごもっともな御意見だと思います。私どもも常に宅地問題にしろ、あるいは都市再開発の問題にいたしましても、いわゆる建設省としましては、都市計画を所管いたしておりますので、都市計画の観点から総合的にまたそれぞれの施策を有機的に関連づけまして、今までもいろいろ検討し工夫いたして参っているのでございますが、あるいは中には御指摘のように、いかにもこうやくばりでばらばらになっているのじゃないかというふうな御批判をされる面があるかと思いますけれども、だんだん住宅対策にいたしましても、それはもう都市計画と不可分の一体の関係において考えていかなければいかぬ。宅地の問題またしかり、交通問題を中心に見てもしかり、お話のとおりでございますので、今回も都市計画という看板を出しておりませんけれども、宅地制度審議会にいたしましても、大都市再開発問題懇談会にいたしましても、御指摘のように都市計画の観点から、あるいはさらに、宅地の場合はもっと広く国土の利用、あるいは国土計画というと少しぼやっとしますけれども、国土の利用という、あるいはそういう面から十分ひとつ考えていきたい、総合的に考えて参りたいというふうに存じているのでございます。
○委員長(河野謙三君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(河野謙三君) 速記を始めて。
○鶴園哲夫君 先ほど伺ったのですけれども、大都市再開発問題懇談会、これが二十三日から発足するというのでありますが、委員も二十四名、新聞によりましてうかがっておりますと、なかなかそうそうたるメンバーの人たちですし、そしてこれは交通難なり住宅政策等の関連で非常に重要な懇談会だと思うのです。しかし、この懇談会を法律によらないで設けられるという御方針のように拝見をするわけですが、私どもこの委員会におきまして、懇談会なり調査会なり、あるいは審議会なりというものを審議してきました経緯から言いまして、こういう重要な、重要であるかどうかはともかくといたしまして、今当面問題になっておりますこの大都市開発問題懇談会という非常に重要な委員会が二十四名という非常に大きな委員をもって発足するわけですけれども、法律でお設けにならないという点について、先ほど理由を若干承ったのです。ですけれども、その理由ではなかなか問題は解決にならぬのじゃないかというふうに思っております。で、将来は法律的な根拠を持たしてやりたいというようなことも伺っておるわけなんです。そういうわけで、私としては、これは法律で設けてもらうというふうに要望いたしたいわけですけれども、法律になさるのか、あるいは今のまま発足させて法律に設けないというふうになさるのか、その辺の意向を伺いたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 実は大都市の交通事情を初め、都市の状況が現状のままでは非常に行き詰まった状態にありますことは御承知のとおりでございますので、われわれとしましては、いろいろな問題点を取り上げまして検討を続けておるわけでございますが、これを検討いたしましていろいろな案を考えましても、役所だけで考えたことではどうも視野が狭くなるのじゃないか。そこで実は最近各方面、大学の教授の方々を初め、非常にこの都市問題を熱心に御研究されておる方々が世間にたいへん多くなりましたので、こういう方々にお集まりをいただきまして、われわれの研究をいたしました問題点なり、考え方を率直にお話も申し上げ、また、皆さんの御意見も拝聴いたしまして、われわれの考えておることを何か濾過していく道を講じたいということで、この懇談会を開くことにいたしたのでございます。別段この審議会や何かのように議をまとめて答申をいただこうというのじゃありませんで、われわれの考え方をひとつ十分濾過していただいて、仕上げの参考にいたしたいということでございます。したがいまして、何か聞くところによりますと、新聞に将来こういった懇談会を法制化したいというようなものが出ておったそうでございますが、われわれとしましては、そういう意図は全然ないわけで、むしろ法律の制度に基づく審議会その他にいたしますと、非常に融通性がなくなって参りますから、御参集を願って御意見を拝聴するという形であくまでいきまして、われわれの研究の成果を上げてもらいたい、こう思っておるようなわけであります。
○鶴園哲夫君 今お話を何ってみますと、まあ審議会なり、あるいは調査会なりというような法制の何にするというと融通がきかないというようなお話でありますが、それはまあそういうふうにも言えない面があろうと思いますし、ために審議会、調査会というのが各省とも諮問機関として設けられておるわけですし、さらにこの大都市再開発問題懇談会というのは、どうもそのねらいといたしますのは非常に重要だと思うのですね。非常に重要な内容を持っておると思いますし、しかも、その二十何名という委員の人をお集めになるわけですし、そしておそらくこれは相当ひんぱんにお持ちになって大都市の再開発あるいは計画というようなもののために役立たせようというお考えだと思うのですが、それであればやはり法律で的確にうたっていただくと、設置していただくというのがこの委員会におきます過去の論議からいいまして、私はしてもらわなければ困ると、こういうふうに思うわけなんですよ。それで、あとで予算の関係なり、あるいは委員のメンバーなり、あるいはその目的なりというようなものについては資料をいただいて検討いたしますけれども、いただかなくても大体察知できますことは、これはやはり法律で設けていただくほうがすっきりしていいのではなかろうかというふうに私は思うわけなんです。大臣のお話し承りますと、今後ともこれは法律で設けないし、さらに将来も法律的な根拠を持たせる気持はないということですけれども、私はそういうものは過去に問題になって、労働問題懇談会なり、あるいは外交問題懇談会なりというものがこの委員会で問題になった経緯からいいましても、これは法律でお設けになったほうがいいのではないか。何も問題があるはずではありませんし、設けてすっきりさせた形で、法的なものとして大臣の諮問機関なり、あるいは大臣のいろいろな見解をそこで濾過される、そういうような機関とされたほうがすっきりするというふうに思うのでございますがね。また、こういうものがぞろぞろ出てこられたんではまた委員会としては一もんちゃく起こらなければならぬわけなんですから、ですから、法律で設けられるように再検討をひとつ願いたい。なお、この問題についてはあとでいろいろ資料をいただきますから、そのときに至って検討して最後の問題として出しまずけれども、ぜひそういうふうにしていただくように要望をいたしたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) せっかくの御意見でございますから十分検討いたしたいと思いますが、目下のところの考え方としましては、私どもも就任以来大都市特に既成市街地のあり方、道路交通の問題等につきまして、事務当局に鋭意あらゆる角度から検討さしておるわけでございますが、これを本格的に仕上げまする機関としましては、御承知のとおり、都市計画の審議会がありますとかあるいは東京地方でございますと首都圏整備の審議会がございまして、それぞれ正規の機関がございますから、いずれ仕上げ段階においてはこれらの正規の審議会に付議してきめて実施に移していくことになると思いますが、その前の段階としまして、できるだけ広く識者の意見を拝聴し、こちらの考え方もPRを——一種のPRをいたしまして、そして衆知を集めてしぼっていったものを正規の機関にかけていくようにしたほうがいいんではないかという実は角度からこういったお集まりを願うことにいたしたのでございます。ただいま御指摘の点もございますから、今後の進め方にっきましては十分検討をいたしまして、都市計画審議会や首都圏整備の審議会等がございましても、なお別個の審議会なり正規の機関が設けられることが筋としていいという結論が得られますならば、そのような、御指摘のような運び方にいたしたいと思います。現在としてはまあそれぞれの部門について正規の機関がございますから、そこへ持ち込むまでのこのしぼり方として、実は便宜こういうような方法を考えておるというのが現状の段階でございます。
○鶴園哲夫君 この今懇談会の資料をいただいたのですが、予算の関係につきましても、おそらく三、四十万や五十万の予算が要ると思いますが、予算の関係についても後ほどひとつ資料をいただきたいと思います。 それから次に、砂防部を今度設けるということになったのですが、この砂防の関係につきましては、先ほども建設省の事務当局の方々にお伺いをしたのですが、一部一課という形で発足をされるわけでありますが、これが近い将来課がふえていくということにもなろうかと思いますし、さらに砂防局を作るというようなこともあるのではなかろうかというふうに推定もするわけでありますが、先ほどの事務当局の話ですと、そこまではまだ考えておられないようでありますが、いずれにいたしましても、この砂防関係は非常に長い五十年にわたります歴史がありまして、砂防法が明治三十年ですか、発足をすると同時に森林法が同じ年に発足をして、第一次砂防計画、第一次治山計画というものが明治四十四年に発足いたしました。それらが長いこと、同じ河川の問題でありますから、下のほうからいきますと河川局の関係、だんだん上に上がって、河川局は上に上がっていきます。渓谷その他になりますと、砂防、それにまあ農林省の治山というものがからみ合っていきまして、その意味でこれは砂防行政というものを治山に統一すべきだという見解あるいは砂防に統一すべきだという見解が最初からずっとありまして、御承知のように、昭和三年閣議決定、それから昭和四年の建設省、当時の内務省と農林省との間の協議というようなものによって一応安定したのは、権限の分担という形で安定をしておる。しかし、戦後また両者の関係が少し、やはり建設省と農林省という関係ではなくて、外部のほうで、やれ砂防に統一すべきだ、あるいは治山に統一すべきだというようなことがありまして、問題があるわけであります。今回、砂防部というものを作ることによって、約五十年にわたって、まず円滑にスムーズな形に建設省と農林省との間の権限分担がうまく運営されておったのが、今回砂防部ができる、あるいは局への見通しもというようなことになってきますと、建設省と農林省との関係はともかくとして、外部関係においても、また一元化だ、どうだこうだというめんどうな論議が起きはしないかと思っております。そこで砂防部を設置するにあたりまして、そういうような懸念のないように運営を願いたいものだというのが私の気持なわけで、それについて事務当局の方からも御意見を承ったわけですが、大臣どうですか、見解を承っておきたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 確かに、河川砂防と治山砂防、区分けがどこでつくのか、むずかしい問題であることは、確かに現実がそうだと思いますが、近年ずっと農林省と建設省との受け持ち部分につきましては十分協議をいたしまして、何らの争いもなしに推移してきております。今度建設省として、砂防部を設置いたしたいということで御提案申し上げておりまするのは、御承知のとおり、各県に近年ずっと砂防課というものができてきまして、ほとんどできて参りました。そこで建設省のやります砂防の事業は、直轄でやります大きなものもありますが、大部分が県の実施する補助砂防で、指導行政が多いわけでございます。で、そういう面からいいますと、本省のその指導行政を行ないますところが砂防課という一課でございますと、県の課というものとそう位の上においても差がない。指導砂防を十分にやって参りますのには何か、全国的に各都道府県にできております砂防課の相談に乗りあるいは指導砂防を十分にやって参りますのには、一段高い地位といいますか、その指導にふさわしい地位というものが、機構というものが必要である、かような見地からぜひ砂防部にいたしたいということを考えたわけでございます。 で、人員等の増加は、行政管理庁としても、機構の改革はある程度認めるが、人員増は認めないという基本的な建前をとっておりますから、私どももこの行政管理庁の基本方針に順応いたしまして進めていきたいと思いますが、ただ指導砂防を徹底して参りますということのためには、砂防部を設置し、一面部長を置いて、指導の責めを果たすということがきわめて必要な段階にきておりますので、そういう角度から今回の改正をお願い申し上げておるような次第でございます。
○鶴園哲夫君 その趣旨につきまして私ども理解をいたすわけですが、私の今心配いたしておりますのは、過去五十年の長い経験から見まして、権限分担でスムーズに、円滑に進められておる。十カ年計画の砂防あるいは治山等におきましても、現地におきましてもそれぞれ協議等が行なわれ、スムーズに運営されているわけですが砂防部が成立することによってまた波乱が一つ起こるというような必配、懸念をするわけです。したがって、そういうことのないようにひとつ運営のほどを要望しておきたいというのが、私の気持なんです。その点ひとつ伺っておきます。
○国務大臣(中村梅吉君) 重々その点は注意いたしまして、従来も大体近年はずっと円滑に来ておりますが、一そう円滑に参りますように努力をして参りたいと思います。
○山本伊三郎君 それじゃ私から大臣に二、三の点をお伺いしておきたいと思います。予算委員会で、ということも考えたのですが、あそこではまた大臣ほんとうのことを言えないといけないから、気をきかせてここでお伺いしておきたい。今の砂防の問題にちょっと私つけ加えて質問したいのでありますが、私実は昨年の集中豪雨の場合に、災害について長野、新潟を視察いたしました。天龍の上流にも行きましたし、新潟では今言われましたように県の管轄する河川の状態を見て参りました。非常にこの住民の人、また町村長なんかと会ったのですが、非常に国に対して不満を述べておられました。私も相当しかられたほうですが、現在この砂防の問題については、まあ非常に私が行った土地の人は関心を持っております。しかし、現実に見ると、今鶴園委員から農林省関係とそれから建設省関係についていろいろまあ円満にという話があったのですが、現地へ行きますと、住民の立場からいくと非常にその点があきたらないように言っております。もちろんいろいろ行政機関が違うのだから受け持ち分野が違うので責任のがれなことを言っておるようですが、住民からしてみれば、もうおのおの政府ですから、農林省であろうと建設省であろうと、これに対するいわゆる相当根本的な砂防設備と申しますか、やってもらいたい。ところが、どうも両省に分かれておるので、もうとこからは農林省だ、ここからは建設省の関係だということで非常にうまく行っておらないということを実は実際に聞いたのです。そういうことで今後両省に分かれておるけれども、国土を守るという点においてはこれはどちらの省でも同じ考えであると思う。やはり官僚のなわ張りということでどうもおもしろくないという意見が相当あったのですが、先ほど大臣は、砂防についての今後の方針を言われましたが、この国土保全という立場からもっと根本的に砂防工事といいますか、砂防設備と申しますか、そういうものができないものか、相当昨年は大きい被害を天龍上流は受けております。この被害から言えば、相当大きいものであります。その点については大臣はどういうお考えであるか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(中村梅吉君) 従来この直轄砂防などについて施工者が違うものですから、設計が違いまして、同じ砂防工事だというのに農林省と建設省の工事のやり方が違うというような非難もあったようであります。この点はできるだけ両省間で相談をいたしまして最近技術も進歩して参りましたし、できるだけ統一して砂防の目的を果たすのに適するような施工をいたしておるわけでございますが、最近ではこの直轄砂防をやりまするような大きなところは国も力を入れておりますし、だんだん整備もして参っております。災害の際に見ましても、非常にまあふだん川とも言えない、もうみぞに近い程度のところが非常に災害を起こしますので、これらにつきましては、なるほど本元が建設省と農林省に分かれておりますけれども、県のほうに参りますれば同じ県庁内のことでございますから、これらの補助事業につきましては、われわれ行政指導の全きを期して遺憾のないようにやっていくことができるのじゃないか。今後こういう点も砂防部ができましたら県のほうと十分相談をいたしまして、補助事業についても直轄工事と同じようにうまく参りますように行政指導を徹底して参りたいと、こう思っております。
○山本伊三郎君 大臣そう言いますが、私が県庁に行って土木部長なり、また農林部長にいろいろお話を聞いたのですが、やはり現在でも困っておるようなことを言っておられました。最近そういうことはないですが、やはり建設省と農林省とは若干行政指導の重点が違うようですね。ああいう大災害があったときの場合は、やっぱり農林省の考え方と建設省の考え方が若干違うようです。私、専門家でないから十分わかりませんが、したがって、そういう点は両省でいろいろ緊密なる連絡をとってやられますが、私がここにこれは私の思いつきですが、これを直ちに建設省にすべて、砂防事務をまかすということも、それはできないと思いますが、そうかといって農林省でこれを全部持つということもできない。何か両省でそういういい連絡するような機関と申しますか、そういうものばそのときそのときの打ち合わせではなくして、そういうものを暫定的に——将来の根本的な解決はまた別として、私はしろうと考えでそういうことができないものか、こう思うのですが、今現在そういう両省の連絡会議、そういうものをやっておられますか。
○政府委員(鬼丸勝之君) ただいま御指摘の点につきましては、建設省、農林省の事務当局の間におきまして常時必要に応じて方針を相談いたしております。また、県のほうでは農林部と土木部との間で具体的な相談をし、協力するように両省のほうで指導をいたしておるわけでございますから、特別の連絡協議の機関はございませんけれども、必要に応じて緊密に相談をしてやっておる、こういう状況でございます。
○山本伊三郎君 この問題につきましては、一応この前の建設省設置法の問題で私らが希望を述べたについて設置されたのですが、この点についてはわれわれとしては、国会の意思を尊重されたことについては敬意を表しているわけなんですが、将来の運営について心配があるから今のことを申しましたが、これは将来、臨時行政調査会も発足しておりますが、そういう場でも取り上げられると思うのですが、ひとつ建設省も十分その点には留意して、この砂防部の運用については、適切な運用をしていただきたいと思う。特に先ほど言われましたように、府県のやはり指導ということについては、これはもうほんとうに必要だと思います。財政的には県が非常に現在新潟県でも長野県でも困っているので、この災害については非常に今困ったと言っておりますが、そういう点もひとつ建設省としても指導願いたいと思います。昨年の集中豪雨の被害は、むしろ直轄河川よりも府県の管理の河川のほうが非常に被害が多かったように私見てきたのです。特にこの点を希望しておきます。 次に、この機会に言っておきたい点、ちょっと日にち忘れましたが、新聞で大きく大々的に地方道を国道に指定するというような新聞を実は拝見したのですが、その点について、大臣、あれだけ大きく新聞に載ったのですから、建設省では相当具体的なものを持っておられるように私は見たのですが、この点どうですか。
○国務大臣(中村梅吉君) 新聞はまあどういうふうにかぎつけたか、各府県からの要望も非常にございますので、それに対する受け答え等をいたしておりますのを集約して一部の新聞が報道されたようで、必ずしもわれわれの考えておりますことと一致いたしておらないように思いますが、実はこの現在の道路整備五カ年計画で、一級国道及び二級国道の整備方針というものがきまっております。しかし、日本の道路事情から見まして、やがてこの特定財源であるガソリン税収入などの、自動車のふえる情勢などから見て、伸び率というものの変化がくると思います。その段階が、特定財源がふえるような時期がくれば、これはたとえ長期計画の年度内でございましても、さらに改定をする時期が来なければ日本の道路というものは整備されていかない、こう思いますので、これらも勘案をいたしまして、また、各地方から道路の格上げの要望が非常に強いものですから、まあ将来に備えて格上げ路線というものを実は検討いたしておりますことは事実でございます。相当にまあしぼりつつありますが、まだいろいろな角度から見まして結論を出し得ない状態でございますが、かなり各要望のある路線ごとにつきまして、その地方の開発状態なり将来の見通しなり、また、建設省としましても、一方、計画局におきまして広域都市の調査等、調査費を昨年三十六年以来いただきまして調査をいたしておりますので、まあこれらの将来地方開発をいたしまする線ともまずにらみ合いまして、地方の要望をどういうふうに具体化させるか検討をいたしておる段階でございます。
○山本伊三郎君 きょう大臣が出席されて質問するという予定でなかったので、政府委員といいますか、建設省の専門の人来ておられるかわかりませんが、もう一ぺん伺いますが、三十七年度で地方道を指定されるキロ数ですが、そういうものわかっておれば、ちょっと知らせていただきたい。三十七年度、来年度。格上げ、わかりませんか。
○国務大臣(中村梅吉君) これはまあ今申し上げましたように、いろいろ検討をいたしておりまする段階でございまして、どの程度にしたらいいか、検討がまだ出ておらない段階でございます。
○山本伊三郎君 まあきょうはちょっと無理かもしれませんが、実はあの新聞を見ると、相当な具体化しているような記事が載っておる。この三十七年度の予算に、そういう建設省としては格上げ、国道に指定するという予定があって三十七年度の予算は組まれたと思ったんですが、そうじゃないですか。
○国務大臣(中村梅吉君) そういうわけではございません。ただ、今各地方から要望がございまして、格上げの要望が熾烈にございまする路線、また、こちらでも検討して、そうしたらばと思って検討しておりますような路線は、いずれも重要な路線でございますから、格上げの問題とは別に、相当に改修、舗装等の費用を見込まれているものが多いわけでございます。あるいは隧道の調査をしておりまするとか、それぞれそういった道路整備の構想を練っておる路線が多いことには相なりますが、特にそのための予算編成をしておるというようなことには相なっておりません。
○山本伊三郎君 まあこれはまた別の機会ということにいたしますが、いろいろ道路整備事業については、いろいろと国のほうも積極的になっておりますが、私地方をずっと回って、地方道なんかについては特に関心を持って見ておるわけなんですが、最近なるほどハイウエイと申しますか、一級、二級国道は確かに整備されてきたことはこれはもう認めます。これにはわれわれの党としては不満があるのですが、それはきょうは言いませんが、地方道に行くと非常にまだまだ、全くこれが道路かというようなところがたくさんあるのですね。自治省なりあるいは府県当局に聞くと、やはり財源の問題を口に出して、できないと、こう言うのです。ところが、今日この国道はもちろんいろいろ交通がひんぱんになっておることは事実ですが、それがために国道があまり込んでおるので、地方道のいわゆる何といいますか、そういうものを利用して行こうという車も相当ふえてきた。そういう点で現在政府は国道中心に相当力を入れられておるが、地方道も今日ゆるがせにならない、こういう観点で実はあの新聞を見たのですが、地方道に対して相当力を入れなくちゃいかぬと思うのですが、建設省としてはどういうお考えか、これだけひとつ聞いておきたい。
○国務大臣(中村梅吉君) 今数字的に記憶いたしておりませんが、地方道につきましても、国道とほとんど並行した数字の伸び率で増強いたしておるのでございますが、ただ地方道のほうは目立ちませんことと、それから県の事情によりまして、やはり県としてはネックになっておりまするところを数多くやりたいということになりますから、一本の路線に集中できないというような事情もございまして、あまり目立ちませんが、伸び率としましては同じような伸び率で伸ばしておるわけでございます。ことに、一級国道は全国重要な地点を結んでおります幹線道路でございますから、これは五カ年間に全線一応舗装を完了するという目途で進んでおりますので、まあ三十七年、八年あたりの配分はおそらく、すでに舗装のできておりまするところは重要な地帯はできておりますので、今度は東北とか北陸とか山陰とかいうような、非常に今までおくれておりまする所に、所によっては昨年の倍あるいは倍以上というふうな工合に非常に増強されて事業が遂行される、こういうことに相なりまして、どうもこのほうは幹線道路でございますし、工事も活発に一カ所に集中してやりますのでかなり目立ちますが、配分の考え方としましては、いずれも平等に伸ばして行こうというような考え方の上に立ちまして進行させておるわけでございます。
○山本伊三郎君 その問題はそれで一つおいておきたいのですが、もう一つ聞いておきたいのですが、今度阪神道路公団ができて三公団になったのですが、これは日本道路公団に一つに統一するということはできないものですか、この点ちょっと聞いておきたい。
○国務大臣(中村梅吉君) 日本道路公団がございますから、阪神に高速道路が必要であるとすれば、日本道路公団にやらしたほうがいいではないかという議論も当初からございました。しかし、日本道路公団としては、全国的に産業的な路線あるいは観光的な路線、こういうものにつきまして有料道路を建設する使命をになっておりますので、なかなかこの一地区に集中投資をするということは、ほかの地方との関係もございましてむずかしい。かたがた地方公団を作ることによりまして、東京の首都高速道路公団もそうでありますが、阪神高速道路公団も、国が出資をしますと同額の出資を地方公共団体にしていただく。そのほかに、国が財政投融資で建設資金を出しますのと大体同額の公募債をその地方で集めて、そして財源をととのえるという行き方をしておりますので、やはり局部的なこういった高速道路を整備して参りますのには、地方資金も相当に、そういう点に半分ずつなら半分ずつ入っていくのだということで、初めて他の地方も理解をされるわけでございますから、やはり日本道路公団でやっていくよりは、地域的なこういう重要な部分については地域的な公団が必要であろう、こういう角度でまあ阪神地区も最近の交通麻痺状態にかんがみて非常に熱心でございますし、われわれも今申し上げたような考え方にたちまして、あらためて阪神地区に阪神高速道路公団を設立して高速道路の促進をはかりたい、こう思っておりますような次第でございます。
○山本伊三郎君 私は、別に日本道路公団へ集中せよという考えで言っておるのではないのですが、そうするとまあ阪神ができた、今度は中国、九州ということで将来政府としては、こういう公団を促進と申しますか、奨励というか、育成というか、そういう考えでおられるのかどうか、これをちょっと伺いたい。
○国務大臣(中村梅吉君) ただいまの点についてお答えいたしますが、そういうことも考えられますが、名古屋は中間に位しておりますので、御承知のとおり、中央自動車道もできます。それからこれは日本道路公団の担当として進めておるわけでございます。あわせて東海道自動車高速道路も計画をされまして、すでに予算措置も講じ、目下路線の検討をいたしておる段階で、ちょうど名古屋あたりは中間になりますから、そういった大きな線が通過地になりますので、今のところではあらためてそういった必要性は起きていないと思いますが、まあ遠い先の将来としましてはどういうことになりますか、どうも私どももちょっと予見いたしかねますが、現在はそういうように考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 じゃあもう一つ、こういう公団でとういう道路政策といいますか、道路をやっていくということですが、私はやはりこういう国道、ハイウエイというものは、国が管理すべき原則があると思うのですが、このほうが能率がいい。いろいろ事情がありましょうが、われわれとしてはこういう公団に重要道路をまかすということについては、私としては若干疑問があるのです。で、まだ道路公団の場合いいのですが、私鉄会社でそういう公道を自分の専用のものにしてそうして料金をとっておる、運営をしておるところがあるのですが、こういうととは私は道路政策としても考えなくちゃならぬと思うのですが、この点についてはまた、大きい問題ですから、いずれかの機会にいろいろとお聞きしたいと思いますが、そういう点について、諸外国ではこういう道路について公団にまかしておるようなところがあるかどうか、これだけ聞かしていただきたい、とれで私は質問を終わります。
○国務大臣(中村梅吉君) 基本的な考え方としましては私どもも全く同感でございますが、ただ、日本の道路はあらゆる方法で一本でもよけいいい道路ができるととが望ましい現在の段階でございます。いずれこれらの有料道路も、有料であるということで別の機関を作っておりますが、償却を完了いたしまして一般公道に編入いたしまする時期がくれば、国の一般道路と同一の管理をするということになるわけでございます。 実は今道路局の者がおりませんので、私ども詳しい事情はわかりませんが、アメリカあたりでは、各州ごとにガソリン税を財源としまして有料道路をやり、償却すれば一般道路にする、こういうやり方を、州ごとの単位も、非常に地方政治力といいますか、日本の府県とは違った単位になっておりますから、そういう方法でやっておるようでございます。基本的な考え方としましては、確かに道路である以上は、公団であるとか鉄道会桂であるとかいうものにやらせないで、国が全部やるというのが理想であることは間違いないと思いますが、現段階としては、できるだけ早く道路を一つでもよけい作りたい。それには方法のある限りはそれに乗っていくということも、やむを得ない事情だという面も考えているわけでございます。
○委員長(河野謙三君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(河野謙三君) 速記をつけて。 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時九分散会